平成19年度会議録・活動報告

平成19年8月2日~3日・所管事項に係る県内調査

1 調査日時
   平成19年8月2日(木)~3日(金)
 
2 調査箇所
 【8月2日(木)】
  (1)鳥取県産業振興機構
     企業の海外展開活動の支援状況
  (2)鳥取県産業技術センター
     地方独立行政法人化後の運営状況
  (3)福部らっきょう生産組合
     らっきょうの生産状況、販路拡大の取組みなど
  (4)鳥取県商工会連合会
     商工会合併後の状況、商工振興に向けた取組みなど

 【8月3日(金)】
  (1)野添有機米研究会
     有機米栽培への取組状況、販路拡大に向けた取組み
  (2)強度間伐実施展示林
     森林整備の状況
  (3)鳥取中央農業協同組合
     県外における農産物の販路拡大の取組み、耕作放棄地対策など
 
3 調査委員
  興治委員長、森岡副委員長、山根委員、小谷委員、斉木委員、湯原委員、前田(八)委員、錦織委員
 
4 随行者
  鳥取県議会事務局議事調査課 主幹 岡田仁男、副主幹 山根貴徳
 
  今回の県内調査は、県東部・中部を中心に経済産業常任委員会所管の事項である経済・農林水産分野のうち、商工業、農業、林業分野について関係団体の現状や取り組み状況について調査を実施した。
 
産業技術センター


福部らっきょう生産組合
【商工分野】
「(財)鳥取県産業振興機構」では、海外支援部における大連事務所廃止(H18.3末)後の海外進出企業の活動支援について調査を行った。今年度から台湾においては海外コーディネーターを配置するなど、現地活動支援強化のための工夫も見られたが、機構には海外の拠点となる施設がないこと、対象地域が広範(中国、台湾、ロシアなどの環日本海諸国)であることなど、効果的な支援の実施が難しい面も伺えた。今後は、海外進出企業に対する支援方針の確立と支援体制の検討が必要である。

 「独立行政法人 鳥取県産業技術センター」は、本年4月1日に独立行政法人化され、稲永新理事長の下、「産業技術に関する試験研究とその成果の普及」及び「ものづくり分野における技術支援と人材育成」を目的として運営を行っている。独立行政法人化のメリットを最大限生かしながら、職員の意識改革を行うなどして、技術相談のワンストップ化を進めており、今後の取組みに期待するところである。

「鳥取県商工会連合会」は、平成の大合併により従来の36商工会から19商工会に、また地域ごとに5つの産業支援センターを設けるなど、新たな体制をスタートさせたところであるが、従来あった町村と密接に連携した商工会の運営手法が残っている面もあり、新体制下での運営の難しさが見受けられた。
一方、独自で「とっとり自慢」認証制度を創設するなど、会員産品の販路開拓・拡大や全国展開の支援への積極的な取り組みも生まれるなど、新体制による成果も現れ始めている。今後の動向を見守りたい。
 
野添有機米研究会


強度間伐の状況
【農林水産分野】
 「福部らっきょう生産組合」は、本年度のらっきょう価格の大暴落による生産現場の苦しい状況について説明を受けた。今後、生産調整、消費者のニーズにあった販路開拓・拡大及び出荷方法、価格補償制度の適用等について検討が必要である。

 「野添有機米研究会」は、整備された圃場で合鴨農法等により酒米等の栽培が行われていた。生産規模を拡大したい意向もあるようだが、栽培に要する手間が膨大であり、又、携帯電話の不感地域のため注文の電話をタイムリーに受信することができないなど、販路開拓・拡大の面でもハンデがあり、中山間地域での農業者への支援方法の検討が必要である。

「森林環境保全税による森林の整備状況(三朝町柿谷)」については、良く整備されていたが、整備林の場所と費用、間伐材の状況(切捨)等について質疑があり、今後の整備に在り方について検討が必要である。

「JA鳥取中央」では、大阪のスーパーマーケットを通じた販路拡大の取り組みを視察した。市場を通してはいるが「鳥取の産品」を全面にアピールした取り組みは、今後の参考となった。また、地元産品による農家レストランの開設、食品産業クラスターの推進など、生産・販路開拓等を中心に積極的な事業展開が行われていた。
 今回調査した、これらの施策、取り組みについては、今後の委員会活動の参考としていきたい。
 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000