1 調査日時 平成19年10月30日(火)~31日(水) |
2 調査箇所 【10月30日(火)】 (1)株式会社 海産物のきむらや 水産物加工技術の確立による新商品開発 (2)株式会社 オーク 水産物加工技術の確立による新商品開発
【10月31日(水)】 (1)北東アジア地域国際交流・協力地方政府サミット 本会議 サミット出席 (2)JAグリーンせいぶ(ふれあい村アスパル) 地元農産物の販路拡大に向けた取組み (3)コカ・コーラウエスト大山プロダクツ㈱ ウォーター製品の生産状況、森林保全への取組みなど (4)北東アジアサミットレセプション 本県主催のレセプション出席
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3 調査委員 興治委員長、森岡副委員長、錦織委員、斉木委員、湯原委員、山根委員、前田(八)委員、藤井委員、小谷委員 |
4 随行者 鳥取県議会事務局議事調査課 主幹 岡田仁男、副主幹 山根貴徳 |
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今回は、県西部を中心に経済産業常任委員会所管の事項である商工業・農業分野について、関係団体の現状や取組み状況について調査を実施した。 |
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【商工分野】 「(株)海産物のきむらや」では、「モズク」を主製品として販路開拓される一方、大学との共同研究により「モズク」からぬめりの主成分である「フコイダン」の抽出に成功し健康食品として売り出すなど、積極的な事業展開を行われていた。現在、「フコイダン」の抗がん剤副作用の抑制等の効果を、鳥取大学、産業技術センター等の研究機関との連携により試験・研究が進められているとのことであり、産学金官を巻き込んだこのような研究開発の手法は、地元企業振興策を考える上で非常に参考となった。
「(株)オーク」では、境港で水揚げされ、養殖用の餌となっていた「小アジ」を、すしネタ用の刺身素材として加工調理する新しいジャンルを開拓し全国の回転寿司等に販売、業績を上げられていた。それまで商品価値の低かった小アジに付加価値を付けたことで浜値も上昇傾向にあるとのことであり、一次産品の高付加価値化推進の必要性を改めて認識した。 今後、事業の拡大や、地域の子どもたちに食育、地産地消の意識を高めてもらう活動を検討されており、今後の活動に期待するところである。
「第12回北東アジア地域国際交流・協力地方政府サミット」では、中国、韓国、ロシア、モンゴル地域の地方政府の首長が集まり、環境問題(黄砂現象)、経済交流、芸術文化交流等について意見交換が行われ、特に経済交流については、関係地域を結ぶ物流航路の整備、国際イベント等の協力など多くの成果が得られた。
「コカ・コーラウエスト大山プロダクツ(株)」では、大山の水を使ったミネラルウォーター製品の製造を行っており、好調な販売実績を背景に、今秋、ラインを増設したとのことであった。ライン増設による汲上量の増加により、地下水位の低下を懸念していたが、総取水量は当初、伯耆町との協定で取り交わした範囲内であり、水位はたえず確認しているとこのことであった。 なお、水源林保護のため森林保全活動にも積極的に取り組んでおられたほか、梱包用の段ボール製品を地元企業から仕入れるなど、地域に根ざした事業展開がなされていた。 今後とも、地元雇用の確保や大山のPR等、今後の活動に期待するところである。 |
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【農林水産分野】 「JAグリーンせいぶ アスパル」では、地元農産物の販路拡大のため、組合員(会員)が直売方式で農産物を運営・販売する直売所であり、豊富な品揃えと新鮮さを強みに、売上も順調に伸ばしているとのことであった。 この取り組みにより、地元農産物の販売による農家の所得上昇だけでなく、生産者同士の競争による生産意欲や農産物の品質の向上、高齢者の生きがい創出など、効果は多方面に及んでおり、中山間地振興対策として他の地域でも検討すべき手法であると感じた。 |
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今回調査した、これらの施策、取り組みについては、今後の委員会活動の参考としていきたい。 |