平成19年度会議録・活動報告

平成19年10月4日会議録

出席者 委員長
副委員長
委員
斉木 正一
浜崎 晋一
安田 優子
藤縄 喜和
銀杏 泰利
伊藤 保
鍵谷 純三
松田 一三
廣江 弌
村田 実
石村 祐輔
野田 修
以上 出席委員  12 名
欠席委員   0 名
 

説明のため出席した者
 門前商工労働部長、河原農林水産部長、田栗文化観光局副局長外次長、課長

職務のため出席した者
 議事調査課  岡田主幹  山崎主幹  山根副主幹

1 開会   午前10時04分

2 閉会   午前11時50分

3 司会   斉木委員長  

4 会議録署名委員   伊藤委員  安田委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

午前10時04分 開会

◎斉木委員長
 ただいまから産業振興調査特別委員会を開会いたします。
 御案内のとおり、この4月の改選で特別委員会が4つできました。そのうちの1つで、当委員会は企業立地に関する件、雇用促進に関する件、観光立県に関する件を重点的に調査するということで立ち上げた委員会でございます。
 特に、今後の進め方としまして、任期は2年間でございますので、2年間のうちに成果を上げることを目標に、できれば企業誘致をぜひしたい。地元企業の足腰の強化もしたい。そして、産業振興のための条例等の制定ができれば、ぜひそれも実行していきたいというようなことで、大きな目的を持った委員会でございます。そして、きょうは執行部からの説明をそれぞれ受けますが、それについて、関係事項についての他部局からの報告や地元企業の現地調査もやってみたいですし、関連する他県の調査、国への要望、そして観光施設の調査等、この大きな目的に沿って委員会活動をやっていきたいと思いますので、この2年間である程度の方向性をぜひ出していきたいと思いますので、皆さん方の御協力をいただきますことをお願いを申し上げます。
 日程に入る前に、皆さんのお手元にミネラルウオーターが配付してございますが、御案内のとおり、このミネラルウオーターは、このたび伯耆町にございますコカ・コーラウエスト大山プロダクツ株式会社において製造されることになったものでありまして、県議会に対してサンプルの提供がございました。ぜひ皆さんに御賞味いただきまして、味もいいようでございますので、しっかりとPRにも御協力いただきますことをお願いを申し上げます。
 そういたしますと、本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきたいと思います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、伊藤委員と安田委員にお願いをいたします。
 それでは、これより議題に入ります。
 なお、質疑は説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
 最初に、議題(1)企業立地について及び(2)雇用促進について、商工労働部長より説明を求めます。

●門前商工労働部長
 おはようございます。商工労働部長の門前でございます。よろしくお願いをいたします。
 それでは、商工労働部から提出をさせていただいております資料につきまして、私の方からその概要を説明をさせていただきます。
 私どもから3つの項目を提出をさせていただいておりまして、議題(1)の企業立地に関連をいたしましては、1ページにございます企業立地の取り組み現状と課題等について。さらに、3ページにあります中小企業者の技術開発等の支援の状況等につきまして、これが企業立地関連で出させていただいております。さらに、議題(2)の雇用の関係でございますが、商工業における雇用の状況についてという、この3つの資料を出させていただいておりますので、順次その概要につきまして御説明をさせていただきます。
 まず、1ページでございます。企業立地は、先ほど委員長からもお話がございましたけれども、県内企業の活性化、県内企業の足腰の強化とあわせて重要だというように認識をいたしておりまして、積極的に今取り組まさせていただいているということでございます。
 企業立地促進法に基づきます活性化計画は現在策定をし、国に協議をさせていただいてございますけれども、こうしたことに加えまして、1にございますような各種の取り組みを行わさせていただいているという状況にございます。
 これまでの実績ということで、2番のところに書かせていただいておりますが、新規の案件、増設の案件、それぞれ区分をして整理をさせていただいております。19年度は9月末までの状況ということでございますが、新規の案件で3件、増設の案件で9件というような状況になってございます。
 内容を見ていただきますと、一番下にも書かせていただいておりますが、電気・電子デバイス関係、研究開発型の企業が増加をしていると、このような傾向がございます。
 次に、2ページをお開きいただきたいと思います。企業立地の課題ということでございますけれども、特に大きな課題として認識をいたしておりますのが1つ目と2つ目でございまして、人材の育成・確保、これと物流の強化、物流の効率化、このあたりが大きな課題であるというように認識をいたしておりまして、これへの対応ということが必要だというように認識をいたしております。
 また、国との関係でいきますと、4番目に書かせていただいておりますが、産業集積の格差の是正を国策として行っていただきたいということでございます。本会議でも議論がございましたけれども、例えば一国二制度のように、条件不利地域の企業立地に対して法人税の軽減をするでありますとか、また、企業立地促進法に基づきます国の助成制度、一定の配慮はございますけれども、まだまだ条件不利地域への配慮が足りないというような面がございまして、こういう面の改善を求めていくというようなこともあろうかと思います。
 さらに、その下にございますけれども、農村地域工業導入促進法、いわゆる農工法でございますが、これの期限が切れるというような状況にもございますので、これへの対応ということも課題としてはあるというように認識をいたしておるところでございます。
 次に、3ページでございます。2つ目の項目として出させていただいておりますが、中小企業者の技術開発等に対する支援ということでございまして、表の中に書かせていただいておりますように、補助金、また融資制度等、支援メニューを用意をさせていただいてございます。これらを活用いただきまして、ここに書かせていただいているように独自技術の商品化で成果を出していただいている企業もございます。ただ、右側に書かせていただいておりますが、企業からは内容の充実、また手続面の簡素化なども含めまして、いろいろな御意見をちょうだいをいたしているところでございまして、今後こういうような御意見も踏まえながら対応していくことが必要だというように認識をしているところでございます。
 最後に、5ページでございます。3項目めでございますが、商工業における雇用の状況ということでございます。トータルの有効求人倍率は1番のところに推移を書かせていただいております。直近の8月の数字でございますが、本県の有効求人倍率は0.79となってございまして、7月に比べまして0.02ポイントの上昇となってございます。ただ、全国順位は37位というような状況にございまして、依然として低迷した状況にあるというように認識をいたしてございます。
 また、2番にございますが、そういう中にありまして、新規の求人倍率ということでございますが、この表の中にございますように、事務的な職業以外では1を超えているというような状況にございまして、そういう意味では、求人と求職のミスマッチというような状況もあるものというふうに認識をいたしてございます。
 これらに対応するために、3番にございますように、県独自に求人開拓員を配置をするでありますとか、鳥取大学と連携したフェアを開催をするというような、いろいろな取り組みをさせていただいておるところでございます。
 いずれにいたしましても、「元気な産業 しっかり雇用」の達成に向けまして、企業立地、雇用対策というものは重要だというように認識をいたしておりますので、当委員会の御指導もいただきながら、今後積極的に推進をしてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

◎斉木委員長
 続いて、議題(2)雇用促進について、農林水産部長より説明を求めます。

●河原農林水産部長
 農林水産部といたしましては、簡単な資料で大変申しわけないのですけれども、1枚紙を用意しております。鳥取県の農林水産業の就業状況の現状について、概要を御説明したいと思います。
 まず、就業者の数の推移でございます。表にしておりますが、昭和55年から平成17年まで書いております。約四半世紀、大方25年間の推移でございまして、農業の就業者数は25年前に比べて51%に減少して3万1,000人余ということでございます。林業就業者、これについては4分の1に落ちた、25%まで落ちてきているという現状でございます。479人ということでございます。漁業でありますけれども、これはやはり47%ということで、これも約半減をいたしておりまして、1,377人ということでございます。
 農林漁業、1次産業合わせまして、25年前に比べて人数が約半分に半減しているということでございまして、現在3万3,269人ということでございます。これは国勢調査の数字をお示ししています。いろいろなセンサスとか、その他の資料になりますと、若干これが変わってくるということでございますけれども、全体的な傾向は以上のとおりでございます。
 年齢はどうかということで、ちょっと下の方に書いております。農業の場合は、昭和55年が、60歳以上の就業者の占める割合が38%だったのが、現在は76%が60歳以上だということです。林業は17%が45%にふえている。漁業は14%が42%までふえている。高齢化が著しく進んでいるということでございます。
 書いておりませんけれども、ちょっと参考に、県全体の高齢化がどう進んだのかというのもあわせて数字を申し上げたいと思いますけれども、これは15歳以上で見ております、就業人口ということで見ておりますが、昭和55年が21.9%。現在、平成17年が35.1%であります。ですから、県全体の人口動態に比しても、非常に1次産業への高齢者の就業というのがふえてきたということが言えるかと思います。
 2つ目に、新規就業者数の推移でございます。平成10年から18年まで上げております。それぞれ18年は農業が42人、林業が9人、漁業が64人ということで、これも残念ながら低い水準で推移をしているという傾向でございます。
 近年の新規就業者の特徴をそれぞれ農・林・漁で書いております。農業の場合は、年間40人というふうに少ないのですが、最近はいろいろな階層の方がふえてきておりまして、新規学卒就農だけではなくて、Uターンでの就農、それから全く他業種からの新規参入、それから比較的壮年期の方、40歳以上の就農者、いろいろな方が新たに就農をされるという状況が出ておりまして、その中でも新しい傾向としては、農業法人への雇用としての就業というのがふえてきております。平成17年には25名だったのですけれども、平成18年も18名ということで、以前は就農といったら農家になるという、経営者がイコールみたいな感じですけれども、ちょっと産業的な要素が加わってきているということが言えます。
 林業でございますけれども、これは事実上林業労働者でございます。そういったこともありまして、実際の就業者は40歳以下だと、若い人が多いということ、それから、ほとんどが地元の出身者であるということです。それから、転職者も多いという傾向があります。
 漁業でございますけれども、13人ということで整理をしておりますけれども、漁業で生計を維持しているというのがこのうち半分程度ということでございまして、またさらに今後ずっと漁業をやっていくという若い担い手の就業は約3分の1ということで、多くは定年退職者等が漁業をやってみようかという格好の新規就業が多いということでございます。
 現況のみ御説明いたしましたが、私どもとしては、数が減る、それから新たに農林漁業に携わられる方が少ないということは、やはり収益性が向上していない、下がり続けているということなものですから、収益性というと、いかに上手に売るか、それからコストを下げるかということですから、これをそれぞれ畜産ですとか耕種ですとか違いますので、それぞれにどうしたら少しでも収益性が上がるかをビジョン等をつくる中で考えていきたいというふうに思っているところでございます。

◎斉木委員長
 議題(3)観光立県について、文化観光局より説明を求めます。

●田栗文化観光局副局長
 文化観光局の資料の1ページをお願いいたします。現状と動向ということで、国内観光のものを上げておりますけれども、1番のところの年代別の動向を見てみますと、これからは50歳以上が中心ではないかというふうに思っておりまして、2006年でいうと50から79歳が54.3%ということでございます。
 宿泊の目的でございますけれども、やはりおいしいものを食べる、温泉や露天ぶろというのが多くございまして、かつて多くあったと思われますテーマパーク、このあたりは7位ぐらいになっております。
 団体旅行への参加状況でございますけれども、職場とか学校での団体旅行への参加は減少しておりますけれども、ちょっとここがポイントではないかと思うのですが、旅行会社が募集される団体旅行への参加はふえているという現状がございます。
 2ページをお願いいたします。4-1でございますけれども、これから団塊世代の方の大量退職ということで、旅行需要の伸びは期待できるのではないかと思っておりますが、そういったことにあわせて、5番でございますけれども、旅行会社の動向としまして、先ほどの募集型のものがふえているということでございまして、消費者のニーズを反映したような旅行商品について、着地の情報を求めている。本物志向とか他の地域にないものを求めているということでございまして、後で説明しますが、着地型のメニューというものを造成することに力を入れているところでございます。
 さらに、旅行商品の中でも、店頭売りと申しまして、旅行会社のパンフレットというよりも、会員を対象にしたダイレクトメールなどのものがだんだんふえているということがございます。
 6-1でございますが、入り込み客数でございますけれども、これは水木ロードなどの健闘もありまして、やや増加しているという数字が出ておりますが、6-2でございますけれども入湯客は減少の一途をたどっているということでございまして、平成18年を10年で割り算をしてみますと81ということでございまして、厳しい状況が続いているということでございます。
 7-1から7-3につきましては、県内で造成しております着地型メニューの例と最近の送客実績を上げているところでございます。東部でいきますと、最近は若桜鉄道の記念硬券切符ですとか田舎料理、さらには、中部では湯梨浜町の滝床料理とか、倉吉線の廃線跡を歩く、これを新たに募集をしておりますし、西部でいきますと金持神社が定番となっておりますし、御来屋の漁師料理なども人気を博しているところでございます。
 4ページでございます。これはこれから考えていく話でございますけれども、我々として今考えております問題意識ということで上げさせていただきますと、やはり姫鳥線の開通ということがございます。2009年度末に開通するということであり、これが大きなチャンスであるということでございまして、まずは入り口であります東部地域でこういった着地型メニューを重点的に造成したいということを考えております。これにつきましては、鳥取市さんを中心にやっておられます2009鳥取・因幡の祭典実行委員会の方に県の観光コーディネーターも参加して、いろいろと加わっているところでございます。
 また、課題2でございますけれども、無料であることがなかなか知られていないということで、この辺のところのPRも必要ではないかと思っております。
 さらには、2番の体験型観光でございますが、皆生とか大山でネイチャーツアーデスクがオープンしておりますけれども、この辺のところをさらに進めていく必要があるかと思っておりまして、矢印のところでございますが、農林水産業と観光との連携の検討会、これを9月19日に早速設けまして、いろいろと議論をしているところでございます。さらには、矢印の3つ目でございますけれども、倉吉市の関金地区で現在修学旅行向けメニューを造成中でございますので、このあたりも課題を整理しながら商品化に向けて取り組んでいきたいと思っております。
 よく言われますのが、3番の二次交通が十分でないということがございますけれども、最近でございますが、2つ目の矢印でございますけれども、10月1日から、「駅から観タクン鳥取」ということで、タクシーの定額料金4,900円で乗れるといったものができ始めているところでございますが、さらに取り組んでいく必要があると思っております。
 よく言われますのがおもてなしの向上でございまして、これにつきましては、なかなか地元の方が地元のいいものを知らないということでございますので、これにつきましては、文化観光局の若手職員などでも検討をしていきたいと思っておりますし、地域でいろいろと御意見もいただきたいと思っております。
 課題2のところにございますけれども、手始めとして研修ということで、観光振興人材育成講座ということで、江府町、岩美町、日野町、米子市、若桜町、智頭町、このあたりで研修会を開催しようと思っております。
 米子~ソウル便につきましては、全力を挙げて、搭乗率向上のために韓国のお客さんを入れたいと思っておりまして、9月28日には、韓国誘客実施本部を設立したところでございます。あと、台湾のチャーター便につきましても、9月の14日と17日、鳥取空港へのチャーター便が中華航空で参っておりますが、この辺も力を入れていきたいと思っております。
 6ページでございますけれども、これまで、観光関係者の方から、事業者の方から直接意見を聞くという機会が少のうございました。そういうことで、東部、中部、西部でこういった懇談会を開催させていただきまして、手始めに東部で開催したところでございます。
 7ページの方に意見の概要をつけておりますが、やはり、おもてなしのことですとか二次交通のことを御指摘なさる方が多うございました。
 8ページ以降に、先ほど説明しました若桜鉄道ですとか、滝床料理ですとか、御来屋の漁師料理ですとか、金持神社、エージェント向けのPRのサンプルをつけておりますので、参考にごらんいただきたいと思います。

◎斉木委員長
 それでは、今各部からそれぞれ説明がありました。委員の皆さんで御質疑等よろしくお願いいたします。

○石村委員
 先ほど農業生産法人の話がありまして、そこに大分多くの人が入ってきている。それで、就農、就業の定義というのはどうなのですか。どういう人が就農者ですか。例えば年間の従事日数であるとか、他に仕事を持っていないとか、いろいろとあります。法人などは季節的に大分入っている部分があるのですが、これらは含まれているのですか。それらが将来的に農業を担っていくような体制であるかどうか、それらをここにがばっと入れられてしまうと、何かまたまやかしみたいなことになるのだけれども、その定義はどうですか。

●河原農林水産部長
 定義は後で就農認定の話は担当課長の方からしますけれども、一応、就農計画というのを立てて、一定額の300万円ぐらいは見込めるそういうので就農認定するというのが1つ。大体、今まではそれでやってきました。
 法人の場合は、そこの社員になるというのも今は新規就農に含めようということで、17年から統計をとり始めております。以前は、それは国でいう就農者に認められなかったのです。17年からは一応それも就農ということで見るということで、国の方も今そういった法人への就職も新規就農というふうに認める方向になりました。概要はそういうことです。

○石村委員
 例えば、農業のある部分のパーツだけ、例えば出荷の調整だとか、そういうことを担う人も加えてしまうと、最終的には農業をやっているという格好にならない。ほんの従業員。社員になるといいながら、例えば農作業をしないで白ネギの調整だけをするとか、それも社員ですから、例えば今度は販売促進に回ってくる、それらも就農に含めてしまうと妙な話になるのではないのかと。だから、就業なのか就農なのかと。ここには就業という言葉と就農という言葉が両方使ってありますけれども、そこはどうなのですか。

●西山経営支援課長
 先ほどの資料の農業の新規就農者の数には、先ほど部長が申し上げました法人に就職した者は含まれておりません。17年が25名、18年が18名農業法人への就職者というのがありますけれども、それはこの中には含まれていない。国の方の整理では、平成17年から法人に就職する者も就農という取り扱いをして支援の制度の適用を始めたという形になっております。
 議員がおっしゃったように、部分的にいわばアルバイトというのでしょうか、パートのような形でする者は、その中には含まれておりません。

○石村委員
 だから、それは新規学卒に含まれているのか、農業の新規就農に含まれているのか。だから、42人とか19人はわかるけれども、では、17年度は25名、18年度の18名は、33と42には含まれていないということですか。

●西山経営支援課長
 そうです。積極的な就農者をカウントしていまして、パートであるとか、そういう者は、この中には入っておりません。

○石村委員
 だから、はっきり答えてください。さっき言った、農業生産法人の場合、例えば販売の人も社員でしょう。それから、パートではなくても社員として出荷の調整作業だけにかかわっている、耕作をしない、そういう人はどうなるのですかということです。

◎斉木委員長
 要するに、一時的なものではなくて、雇用契約を結んでいる者と結んでいない者の比率がわかれば。

○石村委員
 要は、生産にかかわっているかどうかという話。

●西山経営支援課長
 法人の業務の中には、委員がおっしゃるように、生産に係る部分を受け持つ者と、それから言えば販売の方を受け持つような、中では当然分かれてくると思いますけれども、ここの中に含まれております。入っております。

○石村委員
 だから、思ったよりも多いような気がする。

●西山経営支援課長
 ただ、経営的には大きいものというのは非常に少ないので、やはり実態としては営農の方に携わっている人間というのがほとんどだというふうな認識は持っております。

○石村委員
 ちょっと一回分解してください。分解してみないと、これを単純に就農者だと言って、それでもだんだんふえつつあるなと変な思いを持ったら、平成16年から比べるとふえておるのに、16年は法人のものは入っていないわけで、そのあたりはどうなのですか。

◎斉木委員長
 またそれは詳しいのを出してください。それと、この統計はやはり全国と同じやり方でしているということですか、この数字は。(「これは違う」と呼ぶ者あり)
 各県を比較して見た場合に、統計のやり方が違ってくると参考にならないことになってくる。

●西山経営支援課長
 2番の数字ですけれども、全国的な数字というのと統一性は部分的にないと思っております。独自調査をやっておりますので、年齢階層のとり方は県によっては違ったりしておりますので、その辺のずれはあります。

●河原農林水産部長
 いろいろな就農形態がありますので、県で把握しているものをここに上げているという見方です。そのもとは、以前は就農認定というのを市町村で認定するわけですけれども、そういうもので上がってきた。ところが、今言われたように、法人への就職というのが最近出てきて、国も、それも就農に含めようという言い方に今変えてきているので、確かにはっきりしないところがありますので、一回また細かい分析をさせていただきたいと思います。

○伊藤委員
 これから以後、こういうデータを出すときには、やはり17年以降についてはいわゆる法人への就農者の数を含むとか、ただし書きの中できちんとしないと、データが16年と17年以降は違うのですよと、そのことも明確化をしないと、ただこれだけ出すと、何か就農者がとてもふえたような感じになってしまっている。その辺はきちんとやはり気をつけてください。(河原農林水産部長「わかりました」と呼ぶ)

○野田委員
 商工労働部の1ページの企業立地の取り組み状況と課題等についてという中で、ぜひとも聞いてみたいのが、他県の例を引用して申しわけないのだけれども、他県のそこの商工労働部が日本の中でどういうものに自分の県に来ていただいたらいろいろな雇用が生まれるかということを考えたときに、雇用の構造なのですけれども、航空事業だったらよその県が余りやっていないようだが先が見込める。そこで最初3社ほど来ていただいて、金属とかいろいろなものをやり出した。今年度の予算を協議しておられるのだけれども、2008年度の予算にも大きく取り上げて、今度はもっともっと、そこの県の中で航空産業にかかわる部分をやっていくのだと。それについては新規参入する金型とか金属とか、そういうものであれば、また県が助成をして、そこの県の中の産業として大きく育てますよというものがきのう出ておりました。そうすると、鳥取県の場合はどんな企業が鳥取に来れば、または、日本の中でこういうものが将来的にいいのだから、これをぜひとも鳥取に持ってこようなどという将来ビジョンを持った計画などというのは立てておられるのでしょうか。三洋さんなども来ていただいているけれども、携帯の大きな部分がなくなるとか、こんなことではいけませんので、そこら辺のお考えをお聞きしたい。

●門前商工労働部長
 一つには、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今、本県の中で得意分野といいますか、集積しているのが電気・電子分野ということもございまして、この部分をさらに伸ばしていくということで、企業立地促進法の中でもこれを位置づけながらやっているということが一つございます。
 さらに、自動車関連でありますとか繊維ということでこの活性化計画の中では位置づけてやらせていただいているところでありますし、さらに、西部地区で特に食品産業ということでありますので、こういうような集積しているメリットというものを生かせるような形で、さらに企業誘致というか、そういうところを進めていきたいというのが、一つ考えているところでございます。

○野田委員
 わかりました。集積した部分を生かして、さらには電子・電気というものを頑張っておられるのはわかるのだけれども、それだけではなかなか実績が上がってこない。県の中で有効求人倍率が0.02ポイント上がったという部分は了とします、よく頑張られたと思いますけれども、将来的に鳥取県はどうしたらいいかという、たまたま私どもが以前調査に行ったところで見たのですけれども、やはり自衛隊の戦艦をつくる。一つの潜水艦をつくるのに多くの部品が要る。そうしたら、そこをとってきたら、それでずっとそこの企業が生きていける。よそに出すというと、石村さんのところでつくっている、廣江さんのところでつくっているといったら、全国的に広がって秘密が漏れるでしょう。そうすると、こことここだけだったら漏れない。そういうところがそこの県の売り物にもなるし、そんなこともあるのです。そこら辺のところから、十分に考慮しながらいろいろなものを模索していただきたい。トップの岡村次長がおられるのだから、頭のいい人が少しは考えてやっていただきたいと思います。

○銀杏委員
 2点ほど。1点が、商工業における雇用の状況についてという資料がありますけれども、求人と求職のミスマッチということで、専門的な部分が相も変わらず求人に対して求職者が少ないというふうな状況。
 企業誘致ということを考えてみると、やはり以前から言われているのが、鳥取県で企業誘致していくことにおいて、いかに人材が求められるかといった問題。鳥取に来ても、それだけの技術者なりを求めるというのがなかなか大変だといったことで、雇用状況を見ると如実によくわかるなというふうに思います。
 最近はコンピューターのシステムエンジニアなども大変少なくて、鳥大や環境大学などにも超一流の企業が日参して人材を求めに来ているというような状況がありまして、いよいよ県内で人材を求めるのは大変なのかなというふうに思っているのですけれども、その辺の手当てを強くされる、企業立地という部分において、企業誘致という部分において、本当に人を地元で求めるのならどういう方策があるのかということ、それから、もしくは人を一緒に連れてきてもらうような方策とかはとっておられるのかという、その辺の打開策を考えておられましたらお聞きしたい。
 観光ですけれども、いただいた資料で入湯客数がずっと減少をしているというグラフの資料があって、平成18年度は124万8,000人ですか、こうやって減っておるのですけれども、最初の方の資料では、じゃらん宿泊旅行調査2007というので見ると、宿泊観光の目的で2番目の温泉や露天ぶろということで依然として上位を占めていますし、次のページの団塊世代の動向でも、今後行きたい旅行目的の上位は最初にやはり温泉・リゾートを楽しむというふうなことがあって、温泉のニーズは高いのだけれども入湯客数は減っているという、これはどういう原因があって、どういうふうな対策を立てようとされているのかお聞きしたい。

●門前商工労働部長
 私もいろいろ企業の方とお話ししますと、企業が進出するポイントは、工業用地の値段ということもありますが、今はやはり人材の確保ができるかということが一番の課題だということで、やはり非常に逼迫している人材獲得競争ということですので、それをどう集めるかというのが私どもの課題だというように思っております。
 そのために県としてやっておる方策ということは、まず1つ目はワンストップサービスで、県が全力を挙げて人材を確保するというようなことをまずやるというのが1つあると思います。さらに、一番最後にパンフレットを載せてありますけれども、大学というようなお話がありましたけれども、県内の大学生に県の企業を紹介をするとか、県のことを知ってもらうというような取り組みの中で、県の大学生、もしくはこれは高専などにも広げていけたらと思っておりますが、県に興味を持ってもらう、県内への就職を促すような取り組みをしていくというようなことがあると思います。さらに、メールサービスなどもやっておりますので、求人情報の配信システム、これを充実をしていくというようなことも含めながら、人材の確保というものに取り組んでいくということなのだろうと思っております。

●岡村商工労働部次長
 おっしゃるとおり、SEの人材というのは非常に日本全体で足らないということで、各大学、日本全体の大学の中で人材育成をどうしていくのかということが今問われていまして、そういう意味では、環境大学もまた、ある意味でいいチャンスが来ているのではないかと思って見ております。
 おっしゃるとおり、こちらに来ていただく企業の中には、そういうSEの人材を確保できるならということで、ベンチャー的に来ていただいている企業さんが最近ふえてきております。そこにしっかりと人材を供給していく体制をつくらなければいけないというふうに認識しています。SEに関しては、日本全体で圧倒的に少ない。逆にそこが今後の鳥取県のチャンスにもなり得る。そのときにやはり、環境大学、鳥取大学を含めて、もう一回カリキュラムの見直しとか、そういうものにも支援をしていかなければいけないと思っていますし、先ほどおっしゃったように、仕事を持ってくるということ自体、実は鳥取県の情報処理産業協会さんは、今東京に集まっている仕事をこちらに移しませんかという働きかけをされています。あわせて、Uターンで帰られませんかということも含めて、地元の情報処理産業協会、山陰の企業さんが受け入れますという取り組みを今され始めています。我々県も大学もそういうことをサポートしようということで今支援しておりますので、極力そういう取り組みも支援しまして、地元の雇用がふえることと、それから人材を確保するための苦肉の策ではありますけれども、情報処理産業協会さんともタイアップして進めていきたいというふうに思います。

●田栗文化観光局副局長
 入湯客数の減少の原因についてですけれども、まず、宿泊客自体が平成6年と16年を比べますと4割ぐらい減っているということでございまして、温泉間の競争が激化している。伸びている温泉もあれば苦しんでいる温泉もあるということも事実でございます。そのあたりで、やはり健康とか環境とか、例えば大型の鉄筋の温泉よりも、最近は木造のところとかが誘客がございますので、そのあたりを考えながら、全体としてパイが減っているということはあります。


○銀杏委員
 最初の分ですけれども、Uターンとかの分も含めて企業誘致を進めたいという話でありまして、人材をこの県内でつくっていくということになると、いろいろと考えたりしなければいけないのかなというふうに思ったりもするわけです。
 もう一つ、人とセットで鳥取に呼んでくるという考え方もあるのではないかと。県外の従業員ともども来ていただく。そのためには、いろいろな住宅施策等もして、ぜひこちらに住んでいただけるような対策というものを立てなければいけないのですけれども、そういったことも考えられるのではないかというふうに思いますけれども、そういうことは考えておられないのかお聞きしたいと思います。
 宿泊の件がありましたけれども、今のお話ですと、県としてできることは余りないのかな、どこまでできるのかなということがあって、個人経営の旅館等ですので、県ではできないのだけれども、こういうふうにしたらいいのだがなというふうなことが出てきていれば教えていただきたいと思います。

●岡村商工労働部次長
 先ほど申し上げました人とセットで仕事もというのは、実は今情産協さんがされていますが、鳥取県の出身者ですので、もともと鳥取に家があって、こちらに帰ってきて、仕事はこちらでやるというような形で、非常に効率的なやり方だと思って見ているのですけれども、おっしゃったように、住宅施策もかませて、県外の方も呼び込むというようなところまでは実はまだ考えてはおりません。逆に、特に1ページの一番下に書いておりますハイテク系のエムアンドシーですとかシンフォニー、ジリオンというのは、まさに技術系の人材というよりもSEさんがメーンになります。逆に、東京でSEさんを確保すると、たくさん会社があるので、人材の引き抜き合戦があると。ですから逆に、言い方は悪いですけれども、地方に移して、競争相手のないところで安定して仕事をさせて、品質を高めてコストを下げるという戦略を、向こうにいる人材をこちらに移されるという企業さん、この3社がそういう取り組みをされています。ですから、そういう取り組みを少しずつふやしてくれば、住宅施策との関連性も考えていかないといけない取り組みも必要になってくるかもしれません。そこら辺のところは、もう少し今の企業さんの進出動向を見きわめて考えてみたいと思います。

○松田委員
 温泉間の競争に負けているという現状にあるわけでしょう。だから、それはなぜなのかという原因究明はやはりしなければいけないわけです。それは値段の問題とかいろいろあるわけですが、銀杏委員も言うように、県として手当てできることは難しいかもしれないけれども、少なくとも原因だけは究明して、その対策を立てさせてあげるというような方向に持っていかないと、減少をとめることはなかなかできない。それもあわせて。

●田栗文化観光局副局長
 原因究明というところまでではないかもしれませんけれども、全国的に落ちている中では健闘していることは健闘しております。それから、県内温泉地の中でも、やはり減少しているところとふえているところとございます。とりあえず、まずは着地型メニューを造成しますと、金持神社を造成すれば、宿泊が皆生温泉とか三朝温泉になります。あるいは若桜鉄道のメニューを造成しますとどこどこというセットになります。まずそれを地道に、とにかく県内に滞留してもらう、旅館に泊まってもらう、このことを第一に考えております。
 また、外国人観光客の場合、ワンバス、ツーバスでどっと参ります。一度に何十室というものを確保してほしいというオファーがございます。そのあたりをきちんとしていかなければいけないというふうに思います。
 個別に言いますと、旅館さんの中でも木づくりのいわゆる小規模なところはずっと満室が続いているとか、これはネットなどで見るとわかるのですけれども、そういうところがありますので、既にある巨大な装置をどうするということはできませんけれども、なるべくそういった方向になっていただくようにこちらも協力し、さらに今回三朝温泉でございますけれども、個別の温泉協会さんが取り組まれる事業に対して初めて直接支援をするということを始めました。このあたりで、今回は三朝温泉でございますが、他の温泉でもそういったことをお考えになれば、直接そのあたりも中に入っていって財政支援も含めてやるということはあると思います。個別個別の分析というのはなかなかできませんけれども、傾向的に見るとそういう面があるのではないかと思います。

○伊藤委員
 コンタクトセンターに企業訪問活動推進員を設置してあるわけですけれども、活動の具体的な中身と成果、それから今後の方向と、それから、10月から企業誘致専門員を置くのだけれども、これまでいわゆるコンタクトセンターの企業訪問活動推進員がやっているのが約300件ぐらいあるのです。その辺の関係はどういうふうに交通整理していくのか、その辺をちょっと。

●白石産業振興戦略総室長
 今御質問のありましたコンタクトセンターですけれども、コンタクトセンターに置きます非常勤というのは、専らアポイントメントをとる部隊でございまして、訪問自体は県の職員でありますとか、東京、大阪、名古屋に非常勤の職員がおりますので、そちらの方と一緒になって訪問を行います。コンタクトセンターの職員はアポとりだけでございます。
 具体的な成果ということですけれども、大体そこに地区別、分野別というふうに上げておりまして、17年の11月にスタートしたころは、とにかく幅広に、間口を広げて、とにかく会っていただくと、そこで鳥取県をPRするというような話で、どんどんどんどんアポイントメントをとっておりました。そこで回っておったのですけれども、なかなか誘致につながる話が少のうございまして、途中でこれは絞った方がいいのではなかろうかということで、特に本県に集積の高い電機・電子あるいは液晶関連、そのあたりに的を絞りながら現在アポイントをとっている状況でございます。資料にも書いてございますけれども、大体1,000社行きまして1割ぐらいが次にひっかかるような感じでございますので、ひっかかったものを再度また訪問しながら成果に結びつけていければということで取り組みを行っているところでございます。今後についても、引き続きそういった観点で的を絞りながらやっていきたいと思っております。
 もう1点ですけれども、企業誘致の専門員ということで、10月配置予定というふうに書いてございます。これは今回地域産業活性化計画というものを立てまして、今国に登録中でございますけれども、特に電機・電子、液晶部門に精通した方を選んでおります。今まで東京、大阪、名古屋に配置しておりました方は、営業職といいますか、商社、あるいは電機・電子関係ですけれどもソフト系の関係の営業の方、またゼネコンの関係の営業の方、そういったのが前職であった方を非常勤で採用していまして、そういった方と一線を画して、かなり専門性の高い、要は技術的なものまで踏み込めるような方を採用することにしております。それでもって、個々の企業の技術開発とか研究開発、特に電機・電子関係の動向の動きとかは非常に早いものがございますから、その辺の情報をいち早くキャッチしていただいて活動していただくということで新たに起こすものです。これは期間が限定されておりまして、とりあえず平成21年まで協議会の事業ということで置くことにしております。

○石村委員
 企業紹介フェアについて、たったと言っては悪いのですけれども、各ブロックの参加者というのはどうなのですか。例えば講義室ごとに。どうも大きいところにばっと集まってしまって、ほかのところは少ないのではないかというような気がするので、もっと何日かとってでも希望するところの話が聞けるようなやり方というのをとるべきではないのかというのが1点と、参考までに各講義室ごとの参加者というのはどうですか。
 対象の学生ですが、学年はどうなのですかということです。4年生だとか大学院生だということになると、ちょっと遅いのではないかという気がしていますので、例えば3年生だとか2年生だとかというのはいいかもしれませんけれども、このあたりはどうなのですか。今わかればいいし、わからなければ後でいい。

●門前商工労働部長
 対象は、4年生は内定が出ているということがありますから、今回3年生を対象、中心は3年生です。しかも、鳥取大学でやらせていただきましたけれども、環境大学とかにもお声かけをして、そこからも参加されています。
 あと講義室も、必ずこの時間ずっと一つの講義室にいなくてはいけないということではございませんで、30分単位で企業はかわっていますので、講義室をそれぞれ移っていただきながら、ただ、同じ時間帯に当たってしまったら行けませんけれども、講義室を移動していただくような形で運営をさせていただいております。
 今回は鳥取大学でやらせていただきましたが、環境大学、もしくは高専、こういうようなところにもふやしていけたらいいなというようなことで今準備を進めているところであります。

●岡村商工労働部次長
 補足ですけれども、ここに集まった企業さん以外に、県内の中小企業さんに対しては、できるだけ学生を受け入れるための長期インターンシップ、例えば1カ月ぐらい来ていただいて技術を磨くとか、そういう計画をきちんとつくってくださいという働きかけを今しています。その長期インターンシップの計画に基づいて、学生を例えば1カ月間派遣して、技術を身につけて、あるいはそれが単位になると一番いいのですけれども、そういうやり方で既に明治製作所さんですとかササヤマさんはコンスタントに人材を確保されています。そういう取り組みを県内の中小企業にもっと広げていこうということで、今年度、例の活性化協議会、国の計画に基づきまして、中小企業を中心にその数を50社ぐらいふやそうという取り組みをこれからスタートします。まずは計画をつくっていただく期間を半年間設けまして、本格的に県内の中小企業に参画いただくのは来年の夏休みぐらいから学生を受け入れると、こういう形で県内の中小企業にも長期インターンシップという形で学生を確保できるチャンスを確保してもらおうかなというふうに思っています。これとはまた別途。

○石村委員
 インターンシップの話なのですけれども、いずれにしても4年生は無理ですね。3年生、夏休みが使えるかもしれない。大体1カ月も、現実にあるのだろうけれども、本当に行けるのかということなのです。やるのは夏休みでしょう。インターンシップは何名ぐらいですか。

●岡村商工労働部次長
 実は、鳥取大学さんも長期インターンシップをやられたのですけれども、大体1週間以内とか、そういうのが多くて、ことしはまだありません。

○石村委員
 だから、どれぐらい集まるのかなという不安を感じておるわけです。せっかくの夏休みにそんなにたくさん……。

●岡村商工労働部次長
 そうではなくて、明治製作所さんとかササヤマさんなどが既にそういう実績をつくられていますので、それを広げたいと。実は、ササヤマさんなどの場合でも、2週間学生が来て、金型の磨きの工程だけをずっとさせられるそうです。好きな学生は必ずやり遂げる。そうすると必ず来てくれるというふうにおっしゃっていまして、明治製作所さんでも全く一緒です。鍛造の、何といいますか顔を真っ黒にしてやるような作業なのですけれども、好きな子はやってくれる。その子を受け入れて、できればそれを単位にするということになれば学生のインセンティブにもなりますので、そういう仕掛けができないかということを今大学と協議しているところです。

○野田委員
 観光立県推進のための取り組み状況と今後の方針ということでいろいろ書いてあって、それはそれでいいと思いますけれども、取り組みの中に、やはり今半年間死に物狂いで頑張らなければいけないのがソウル便であろうと思うのです。にもかかわらず、ここに書いてあるように、5ページの修学旅行、企業インセンティブ旅行の積極的誘致というような程度であります。これで本当に死に物狂いの県の姿勢かなと思う。修学旅行などは大きな機材を入れないと行かれない。大きな機材を入れると、今度はインバウンドの場合はがらがらになって搭乗率が落ちてくる。搭乗率が落ちるから県がその費用を払わないといけない。こんなことではいけない。いつもの機材で来ていただいて、それに半分乗って向こうに行って、また半分を行かせるとか、何かの方法を考えないと、県の金を出すことは、決めたから出せばいいというものではないと思う。そこら辺の部分を死に物狂いであなたのところはしないといけないのに、半年たってやはりいけませんでしたということになるかもしれないけれども、そこまでの努力というのが見受けられない。ちょっとあなたの思いをしゃべっていただきたい。

●田栗文化観光局副局長
 いろいろと御議論をいただいていたので、ここに余りたくさん載せるのはどうかと思って載せておりませんが、それについては御容赦いただきたいと思います。
 28日の誘客本部におきまして、本当に実質的なお話を始めております。これまでなかなかお宿の提供がなかった部分を、何とかそれぞれの地域地域で、こちらがだめだったらこちらという観光を進めたいと思っておりまして、実は、企業インセンティブ旅行でも、今月も既に例えば60人のオーダーとか20人のオーダーとか、そういうことで入ってきております。ぜひともその目標は達成したいと全庁的に思っておりますし、私もきのうでございますが、韓国のカード会社の雑誌社でございますけれども、20万部を発行しておられる記者さんが参りましたので、県内を岩井温泉、羽合温泉、三朝温泉、きょうは皆生温泉に御案内して見ていただいております。まずそういったこともございますし、今月の中旬に、もし予算を認めていただければ、例のテレビショッピングの取材が参ります。今月の中旬になりますけれども、向こうのエージェントが参りまして、冬の旅行商品の造成ということで、それまでに県内のバス事業者の皆さんの体制と宿泊の確保、このあたりをしっかりしながらやっていきたいと思っておりますし、現在でも個別のお宿の方に、例えば何室お願いしますという話が入ってきていますので、今回設けました宿泊本部の地域チームの中で、それぞれ回し繰りができるところは回していく、ここに入っていますけれどもこちらでできますという形をとったり、今回初めてでございますが、岩井温泉の方にも来ていただきまして、受け入れの体制をとっていただくとか、そういうことを誠心誠意、全力を挙げて取り組んでいきたいと思っておりますので、ちょっとここに上げていなかったことについては大変申しわけないと思っておりますけれども、とにかくこの6カ月が文化観光局及び県庁全体の勝負だと思っておりますので、まさに数字が出るということでございますので、例えば往復のお客さんを1人確保すれば、さっきの9,000円の2倍の1万8,000円の予算支出が少なくて済むという気持ちになりまして、当然、職員も含めて、この機会といわず、韓国との交流、家族旅行も含めて実施していきたいと思っておりますし、江原道との交流再開、このあたりにつきましても、何とかロードマップをつくって、再開に向けていきたいと思っておりますし、あらゆることを尽くしながら、とにかく、いわゆる補てんではなくて、実際の搭乗率を確保していくということで、全力で向かっていきたいと思っております。

○野田委員
 一生懸命取り組んでいただいていることはわかりました。
 機材の点は、大きなものを入れないといけないのか、そこら辺のところをちょっと話していただきたい。

●田栗文化観光局副局長
 機材については、米子南高が一度に行けないということで、177人を今回は260人にしてもらったということでございます。
 アシアナの方でも、10月の中でも、例えば曜日ごとに、閑散となる日については機材を小型化するというようなことも考えておるようですので、いたずらに席だけを提供して、その率が云々というようなことにはならないように、ちょっと部局は違いますけれども、交通政策課の方でアシアナ航空としっかりと話をしていただきたいというふうに思っておりますし、これまでアシアナ航空の方で人員が足りないということもあって、なかなか営業努力をされていなかったという面があると思いますので、その辺も強く申し上げまして、こちらから行くアウトバウンドも含めて対応していきたいというふうに思っております。

○伊藤委員
 今米子南の話があったのだけれども、県内の県立高校は結構韓国と交流している。ただ、やはり1学年が二百何十人ということで、機材が使えないがために岡山を使うとか関空を使うとかという形に現実がなっているわけです。だから、せめてアシアナにも、例えば県立学校等で訪韓するときにはやはり大きな機材にしてもらうとか、その辺の便宜はせめてやはりアシアナもするべきだと思うし、その辺の調整役を文化観光局がしっかりととって、そういう計画があるときには調整をしますので言ってくださいという形で、県内の高校になるべく使わせるような、利用してもらえるような、本当はほとんどの高校は利用したいと言っている。ソウル便を利用したいと思うのだけれども、それこそ時間の関係と機材の関係がある。時間は無理にしても、そういう機材が、やはり例えば片道でも使えるとかという方向で便宜とか対応をもっともっとするようにしてほしい。

●田栗文化観光局副局長
 修学旅行の場合には、計画されるのが前年だったり前々年だったすることもありますけれども、そのことも含めてアシアナと協議します。

○村田委員
 関連だけれども、今観光とか温泉とかという感覚で取り組んでいるのだけれども、私はこのソウル定期便の促進のとき、しっかりと片山知事と今の知事、当時の平井副知事と一緒に何回も行ってやったことがあったけれども、あのときなどは、向こうは物すごくゴルフツアーというものの要望があった。それに全然取り組まずにずるずると来てしまった。そういった希望が物すごく多い。だから、そういう形で西部の方のゴルフ場も受け入れ対応に余り興味がなかったというようなことだけれども、そういうことも今回はしっかり持って、合同の大会だとか、そういうようなことや、ちょっと取り組み方を変えたら、案外来はしないだろうかと思う。
 もう一つ、30日に私は琴光喜の大関の祝賀会に行って、その明くる日に、10時ごろだったけれども、東京都庁の上に上がったら韓国の観光関係者ばかりでいっぱいだった。例えば東京都庁を見ながら、東京都の観光をしながら山陰地方に来て、米子から帰るという流れも、国内のそういったPRも大事なことかもしれないとふと思った。そういうことも参考に考えながら、そういった合同の、鳥取県のいろいろな観光団体とのゴルフコンペ、大会だとかというのをやりながらツアーとか、温泉ゴルフツアーとかというのにもうちょっと力を入れたら、案外変わった姿で、今修学旅行の問題があったけれども、だんだんなくなってしまっているから、合同交流コンペなどもやってみてください、向こうでやるのも、こっちでやるのも。それも韓国側にとっても一つの魅力だということを常に言うのだ。今はこっちは下火になっているけれども、向こうは物すごく大変な状況らしい。そういうことも少し参考にしてください。
このままでいけば、今野田委員が言われるように、こんなにたくさん銭出したけれども、6カ月したらいけなかったというようなことになったら大変だと思うから、そういうようなことも大事だと思う。参考意見として。

○安田委員
 ソウル便で、今村田委員もおっしゃったように、私も九州でも北海道でも、四方八方、おふろの中で韓国人に囲まれて、どこに行ったかと思うような経験をいたしましたけれども、やはり韓国からの観光客は20%ぐらいふえてきているということでして、そういう流れをこれまで鳥取県がキャッチできなかったという、このことをしっかりとやはり総括しなければいけないのではないかというふうに思っておりますが、いかがなものでしょうかということで、それで、今言われているゴルフと温泉というのは日本国じゅうどこにもあるメニューでして、そうなってくると、低価格競争にならざるを得ない。そうすると、やはり力の弱い鳥取県では受け入れ客が、施設がもたない。それがやはり誘客にマイナスに働いたのではないかということも思ったりしておりますが、その辺はいかがなものでしょうかということと、だから、どこにでもあるメニューではなくて、やはり鳥取県、そして島根県をも入れ込んだオンリーワンのメニューというものを模索していかなければいけないのではないかと思います。他地域にはない魅力というものをどう発掘して、そして県内の財産に仕上げていくか、だれかやはりコーディネーターが本当は民間にあったらいいのでしょうけれども、こういうところですので、行政の責任云々というのも大きいのではないかと思います。
 これは、笑い話を兼ねて委員の皆さんにも執行部の皆さんにも御紹介したいのですが、野田委員も御一緒でしたが、この夏に北海道に視察に行きました。それで、到着からずっと3日間ぐらいでしたか、同じバス、同じ運転手、同じガイドで過ごしたのですけれども、そのガイドさんというのは非常にユニークでして、物事を聞くと、「後で答えます」と言われます。それで、後で答えないのです。そして、物を聞くと、「さっき言ったでしょう」としかられるのです。万事そういう調子で、非常に逆に愉快ではない反対の思いをさせました。それで、帰ってからJTBを通してそのことを伝えまして、謝ってこられました。
 万事そういう、だれか一人だけが一生懸命になっても、どこかで水が漏れていけば、お客さんに対しては悪い思い出として、マイナス要因として積み重なっていくのではないかと思いまして、その辺の醸成というものをちゃんと図っていかなければ、このソウル便の70%というのは大変な課題ではなかろうかと。
 1つ、美保基地の指令から、ソウル便が着くのに空港の中に歓迎の旗一本立っていないではないかと。よその空港は大抵そういう歓迎ムードが満ち満ちているのに、米子空港はそれがないよということを前々から私も言われていまして、お伝えしなければいけなかったなと思っていますけれども、こういうことに及んで、そういうこと一つによっても、しなければいけないのではないかと思います。
 さっきも宿の話をしたのですが、今県内で皆生温泉の東光園、そして三朝の斉木別館でしたか、非常に経営状況の悪化ということが言われて、これの理由というものがどの辺にあるのか、キャッチしておられる情報を教えていただきたいと思いますし、ある意味では県内の宿泊施設の中では上位にランクするような宿だと思うのですが、全国的な傾向はどうなのでしょうか。鳥取県だけでしょうか、全国的なものでしょうか、それについてお願いいたします。

○藤縄委員
 関連して、安田委員からもてなしの心の部分を言われましたので、2年前から知事に県民運動を提唱したのですけれども、冷たかったものですから。こうやって観光局が取り上げられるようになったのは大変喜んでおります。2009鳥取・因幡の祭典の中にも県から行っておられるということでありますので、ここでもこのもてなしの心のことを発言してもらうように言ってください。旅の思い出というのはこれにかかっているのです。このことが、また行こうかとか、楽しかったということは、幾らいいところでも気持ちで全部変えてしまうということもあり得るので、このことを徹底的にやっていただきたいと思います。

●田栗文化観光局副局長
 いろいろありましたので漏れがあるかもしれませんが、村田委員から米子~ソウル便の誘客につきましては、当初こちらから行く方が8で向こうから来るのが2の状態だったものが、最近では5・5になってきた。1万2,000人ぐらい来ておられます。そのことについては、伸びてはきておりますけれども、確かに全国の状況に比べたら20%ということでございますので、出おくれたということはございます。
 ただ、先ほどのゴルフのお話でも、確かにゴルフ場が向こうはとるのも非常に大変だし、高いということがございまして、これまで西部の一部のゴルフ場さんに限られたものを、今回韓国誘客実施本部におきましては、西部のその他のゴルフ場さんとか、中部、東部のゴルフ場さんも含めて一緒に入っていただきまして、そういったものの旅行商品化に向けて努力を始めているところでございます。実際それも来春になると思いますけれども、そういったものも成果が出てくるように思いますし、どこにもあることはあるのですけれども、米子空港というのは、ソウルから見まして一番近い空港でもございますし、実は誘客に対しては非常にいいダイヤでございます。初日にハーフ回って、翌日、2ラウンド回って、最終日に1ラウンド回るというふうに、韓国の方はそのぐらいされますので、そういう意味ではほかにないメリットがございます。
 先ほどおっしゃった単価の問題でございますが、はっきり言っていろいろございます。旅館さんの単価でも、たくさん部屋を抱えられて、割と料理のレベルなどに合わせてそれなりの単価を決定されるところもございますので、そういったことでさまざまな段階の旅館さんなりホテルさんに入っていただきまして、それに見合った旅行商品を造成していくような格好で何とか実施本部の中でお話し合いをしていっていただきたいと思っております。会長には皆生温泉のつるやさんに入っていただいていますし、副会長には三朝温泉の木屋旅館さんに入っていただいていますので、その辺は具体的に話をしていただいています。実際に実施本部の事前準備の会合の中でも、旅館さんの方に直接入ってくるわけです。何十人のグループが入ってくるというお話があって、その中で、その旅館の中でカバーできるところに回したいという体制ができてきましたので、そのことをやっていきたいと思います。
 はっきり言って、これまで一部の旅館さんの関係で安かろう悪かろうというイメージがなくはなかったので、そこを何とか挽回すべく、単価の折り合いがすれすれのところではございますが、その辺のところはそれぞれの旅館さんとのお話で何とかいいものに、相手のエージェントと一致するようにしたいと思っておりますし、あと、最近人気が出ていますのが名湯商品と申しまして、三朝、皆生、玉造のそこそこのレベルの旅館さんを対象にしたツアーでございます。その辺のところもだんだんふえつつありますので、要はその辺のところの恒久的な商品に対するインセンティブを上げながら特に売っていきたいというふうに思っております。
 先ほどありました米子空港の旗ですね、そういった話もちょっと、交通政策課あたりとも話をしてみたいと思いますけれども、まずは実施本部の中で韓国語標記をどんどんふやしたりとか、そういった格好で、もてなしのところ、あるいはあいさつで例えばハングルを覚えてもらうとか、そういったことも含めて相談していっていただきたいと思っております。
 個別の旅館さんの事情でございますので、それぞれの財務内容まで入っているわけではございませんが、一般的な傾向としまして、先ほどのいわゆる職場型とか、何とか型の団体旅行が減っている中で、それに対応した規模とか、そういった設備のところが、なかなか最近経営が苦しいということは傾向的にあろうかと思います。
 そういう中で、個人向けの旅行商品ですとか外国人観光客の誘致とか、そういうことで対策をとっていく必要があろうと思いますし、ある意味、もっともっと高級化といいますか、特化してつくっていく戦略もあると思いますし、ある程度、これまで旅館さんの方の自立といった部分につきましても、全体としての話になりますけれども取り組んでいきたいとは思っています。個別のそれぞれの旅館さんの経営の方針であったり、これまでの設備投資の状況とかということがあろうかと思います。それと、志向の違いといいますか、木づくりの割と規模が小さいような旅館さんの方に志向が向いてきたということ、あと宿泊分離とか、そういう流れがあると思います。
 今の傾向としてはそういうところがあるので、今の流れに合ったような考え方でそれぞれ経営方針に従ってやっていただくということが必要ではないかと思っております。
 おもてなしでございます。因幡の祭典の中でも、おもてなしの部会をしっかりと設けておられまして、我々もよく発言しております。この機会に、例えば他県で何とか大橋が開通したときにどっとお客さんが来て、結果的にそのときの対応が悪かったために、それ以上リピーターが来なかったとか、そういったこともございますので、姫鳥線ができれば必ず観光客の数はその時点ではふえると思いますが、それをこれから受け入れて、しっかりと滞留してもらってリピーターになっていただくといったことには取り組んでいきたいと思っております。

○安田委員
 今観光しよう、どこかに行こうといったときに、よく若い人たちがガイドブックを参考にして、まずどこというので、宿をチェックするのです。お好みの宿を選んで、そこをまず第一に考える傾向があるので、鳥取県内にもぜひそういう、みんながここに一遍泊まってみたい、加賀屋さんのような宿が1つでも2つでもできると、そこがだめなときには、では次のかわりの宿という形で連鎖があると思うので、それで東光園とかが非常に残念だなと思ってお尋ねをしたようなことで、多分、今言われたように、今までの経営状況が悪いから、そういう志向に合わせようと思って投資しようと思っても、できない状況があって今日になってしまったということかなと思うのですけれども、その辺は行政の力ではいかようにもできない問題でしょうか。(「これは、結果的には県外資本で今やっているわけだから」と呼ぶ者あり)

●田栗文化観光局副局長
 個別の旅館にどういった方向でどうやって設備投資をされてどうやっていかれたらいいかというのは、なかなかしにくい面はあるかもしれませんが、今の流れはこうですとか、さっきの宿泊分離の話ですとか、旅行エージェントの方との直接の商談もございますので、その辺のところで考えたらいかがかと……。

○安田委員
 これは一例なのですけれども、宿のことは私は県の大きな観光の形かなと思っていますので。

○松田委員
 関連で、確かに旅館個々の問題ではあるわけだけれども、ある意味では、皆生温泉だって三朝温泉だって、東光園の庭などというのはやはり、ある意味ではかつては全国一だと言われていた。そういうものがなくなるということは、皆生温泉にとっても三朝温泉にとってもどうなのかということなのです。皆生温泉全体の問題でその人たちが考えなければいけないことかもしれないのだけれども、何とかしたいという思いは安田委員と一緒な気持ちがあって、ただジレンマに入っておるということなのです。だから、その後を受ける企業がどういうふうにしていかれるのか、少なくともそういうコンタクトはとっていってもいいのではないか。もう壊してしまうのか、ビジネスホテルにしてしまうのか、それが皆生にとっていいのか、悪いのかをある程度フォローをしていく。事業の中に入り込んでしまうわけにもいかないわけだけれども、例えば朝ドラでやっている加賀美屋のああいった姿が、外資にとられないで残っていくということなどもあるわけで、その辺の思いです。そう簡単に回答は出てこないと思うのですけれども、これだけは言っておきたいと思います。

○村田委員
 関連で参考意見を言ってみたいと思います。今交流を深めるということは、ホテルだの、サービスだの、やれ何だのと、そんなことを言っておったってどうしようもない。私に言わせると、ゴルフという問題が一つ出たけれども、鳥取県なら鳥取県のゴルフ連盟とか、全国のゴルフ連盟とかを通じての交流大会などを毎月1回ぐらい、1~2回でもやってみなさい。物すごく韓国から来る。交流が深まる。鳥取県でそういう大会をやったり、スポーツ大会、ゴルフの交流大会などをやってみなさい。向こうでやるのもいいし、こっちでやるのもいい。交流といったら、そういうことも月に1回ぐらいやってみなさい。全然変わってくるから。スポーツを通じての観光振興ということもちょっと考えてみなさい。

●田栗文化観光局副局長
 鳥取県を代表する旅館さんが営業を譲渡されたということは、非常に心を痛めております。志向が変わったり、例えば皆生の場合ですと、今までの大阪のお客さんを相手にした手法が、個別の事情はあると思いますけれども、最近は広島のお客さんがふえて、個々の旅館さんについては、商工労働部も関係しておられます再生支援の関係で、ちょっと実名は上げることができない、知りませんけれども、再生された事例も確かにございますし、その結果として、今非常にいい経営になっているところもございますので、そういったことも参考にしながらやっていきたいと思います。やはり、旅館組合さんとか日観連とか、その辺とも相談しながら、いい方向になるように。例えば、皆生でもやりましたけれども、金融関係の説明会なども去年急遽やっていただいたこともあったりしまして、個別個別で対応できることはしてまいりたいと思っておりますが、やはり、現在のトレンドをしっかりつかんで、実際の経営はあれですけれども、志向をつかんだりとか流れをつかんだりという情報確認、あるいは支援についてはやってまいりたいと思います。
 先ほどのゴルフ大会ですけれども、去年、韓国の方からも、場所は忘れましたけれども、ゴルフ大会を一回大きなのをやられました。そういったことも含めて、大きな数が誘致できるようなことを考えていきたいと思っております。そのときは知事賞も出したりしております。

○廣江委員
 今いろいろとソウル便のことを言っているけれども、皆生などでも、皆生を代表するような、今東光園の話がありましたけれども、ほかでも毎年、年に何回か来てくれる、一晩で3万円や3万5,000円くらい何ともない常客さんが大分できてきた。次のクラスにも大分常客さんができてきた。ただ、集めてくる人たちにはその値段ではちょっといけないので、そのクラスを受ける宿というのができないと、今言われることが実際には実現できなくて、何とかそういうことができないと、いろいろとやっても、ゴルフ場も、私の感覚でいけば一番嫌いなところが一番好きだということで、今そっちの方の準備をして、大分お客さんもできるようになった。その辺も我々の感覚と向こうの感覚とは違うし、その次の、まず向こうの言われる値段で泊まれる宿の確保ができないとどうしようもないが、何かめどが立ったわけですか。

●田栗文化観光局副局長
 廣江委員がおっしゃるとおり、皆生でも泊まれるところが限定されるとかということだったのですけれども、それを何とか同じレベルで拡大できるように、誘客本部の中にも入っていただきまして、ぎりぎりこの単価ならどうですかという話を本部の中でしております。ある意味、そこにオファーが入ったけれども、ここでどうかというような、あいているところでどうかというような体制をとれるように、今必死で考えているところでございます。
 さきにおっしゃったとおり、一部の旅館さんには、韓国の方でも2万5,000円でも3万円でもリピーターで来られるというお話は直接聞いておりますので、そういった常客の方も含めて。

○伊藤委員
 漁業の関係ですけれども、いわゆる漁業の問題、県内漁業を県としては今後の方向をどうとらえているのか。それで、どういう政策に力点を置くのか。これまでは栽培漁業ということに着目してやっていたのだけれども、あれも漁場の問題などで頓挫した。では、沖合漁業についてはどうやるのか、沿岸漁業については何をやって就業者の確保をやっていくのか。今のところそういう方向が全く見えていないですね。そこのところを聞きたいと思うのですけれども。

●渡部水産課長
 鳥取県の漁業、おっしゃるように外海での魚の養殖も目指しました。美保湾でもやりましたけれども、ただ、どうしても海況といいますか、冬の海はしけるとか、そんな影響で、物理的になかなか伸びていかない。基本的には沿岸も沖合も漁船漁業でやる。今後もこの方向でございます。そうはいっても、栽培とか増養殖というのも並行してしないといけないのですけれども、今、水産で一番問題だと考えているのが、資源をいかに残しながら持続的にとっていくかというのを考えなければいけない。沿岸についても沖合についても、資源管理に力を入れてやっていこうと思っていますし、施策としても、例えば今のズワイガニが一時500トンぐらいまで落ちてきたのですけれども、魚礁を入れたり資源管理をやって、今は1,500トンぐらいまで回復してきました。一例として、そういった資源管理をしながら残す。それと、就業したときに漁船が手に入れやすいような、就労しやすいようなやり方と、新規就業者が漁船を取得できるような仕組み、これをやっておりまして、毎年2人とか3人ですけれども、新規就業者が船を持って就業するというような仕組みで、それがお示ししております数字の中にも、新規就業者はほとんどこの制度を使って就業されています。そういった面で、新規就業者がふえるというような施策をやっております。
 沖合についてですけれども、沖合については、回遊魚と底とあるのですけれども、底びきの方は資源管理を中心にしたい。回遊魚の方は、例えばアジ、サバ、イワシ、境港のことですけれども、人為的にどうしようもない部分もあるのです。やはりふえるときはふえるし、減るときは減るということですので、それに合わせた、ほとんどそうですけれども、むしろ背後地の部分を例えば加工をどうしていくかとか、今は逆に減ったところにどういうふうに合わせていくかという施策、これはまだちょっと具体的にどうというのはないのです。今もうかる漁業という制度の中で、どういうふうにしたらいいかということを漁業者を中心にして話をしていますので、そういった部分の中で、例えば冷蔵庫をどうするのかとか、そういったようなことについても、こちらの方で整理してやっていきたいというふうに思います。

○伊藤委員
 はっきり申し上げて、まさに本当に打つ手がないという感じですね。とれればよし。そんな状況で今推移しているから、やはり漁業者の皆さんは生活が不安定だから就業できませんという形になってくる。やはり、例えば魚礁を整備した、整備に鳥取はかなりの予算を突っ込んでやるのだけれども、本当にそういう意味では、沿岸漁業者の皆さん方にしても大変な状況で、全く将来の見通しというか、生活の部分が立たないわけで、もう少し単価をどうやって、例えばトビウオにしたって、1羽が5円を切るような状況、取引。その辺のやはり魚価の調整というか、保存能力があるわけだから、そういう出荷調整とかそういう部分も含めて、もう少し対策を真剣に考えないとだめです。たくさんとれたときにそれを貯蔵して加工に回すとか、その対応を本当に考えないと、ますますこれは減っていく。もう生活できない。
 それと、何というか、逆に言うと、海が荒れるなら、荒れた中でどうやって資源を確保できる部分があるのか。海が荒れることによって、日本海特有の特産物ができるわけだ。そういう部分は何かということで、海が荒れるから定置網はだめだとか何がだめだとかではなく、海が荒れることによって日本海の特産物ができる部分がある。海水が冷たいから、海が荒れるから、ワカメのつきがいいとか、何のつきがいいとかがあるわけで、やはりそこのところを、そういう地域条件を前提にした中で鳥取県の漁業の資源の確保のあり方、それをもう少し前向きにとらえて、私は研究なり対応策をすべきだなと思うのです。それについて。

○安田委員
 今伊藤委員から言われましたが、たまたまきょうここに地域振興で幹部が集まっているのですけれども、農業人口3万1,000人、漁業1,300人、この人たちが生み出す、生産する産品をぜひ観光の方に、豊かな農産物、漁業、そういったもの、これこそが私は本当の一番の目玉になると思います。豊かな鳥取の食を皆さんに味わっていただくことがリピーターの大きな要因になると思いますし、人口もそういうことによって、後ろに加工していく人たちがふえていく、そういう元気な農業、元気な漁業になると思いますので、そこの連携をしっかりとっていただければと思います。

●河原農林水産部長
 水産の関係でいろいろとお話がありました。まさにおっしゃるとおりで、これは農業にも通じていまして、幾らいいものをつくっても価格がなかなかはかばかしくないとだめということで、特に漁業で申しますと、鳥取県が今とれているハタハタとか、マグロが最近とれ出しました。ああいうものが思ったほどの値段で売れていない、とれるのに売れていないということで、やはりブランド化というのが必要だろうという認識をしておりまして、ハタハタなどをどうやって――秋田のハタハタではない鳥取のハタハタをどうやって価値を上げていくかというのを今関係者と十分話し合って、「はた坊」とかマークをつくるとか、いろいろな取り組みをして、いかに高く売るかということをやらなければいけないという認識をしております。
 どちらかというと、従来は漁船をつくる助成だとか、基盤整備、沿整、沿岸漁業です。今度は国営でやってもらいますけれども、ああいったことは行政の仕事ということでやってきましたけれども、どうもそれだけでは収益の向上にならないというので、もう一歩、販売の方にも、これは主は当事者がやっていただかなければいけないのですけれども、我々もいろいろな情報を集めたり、一緒に考えるという作業をしていく、これは大きな話だと思います。
 沿岸については、先ほど水産課長も申し上げましたけれども、やはり栽培漁業といいますか、地のいそだとか地の浜に居つくような魚種をいかに開発して実用化していくかというのが大きなねらいだろうと思っていまして、鳥取県特有のそういったブランド魚が出るように努力していきたいなと思っております。十分なことがすぐできないというのも事実でありますけれども、頑張りたいと思います。漁業も農業も、そういった面では同じなのかな、いかに付加価値をつけて売るかというのが今大きな課題だと思います。
 観光の話でございますけれども、観光の話も、実はここの会合の中に農業の関係者だとか、それから、観光農業をやっている人が今入って、そこのコラボレーションをどうやっていくかというのを議論しておりますので、今後とも協議をしながらやっていきたいと思います。

○伊藤委員
 今出ましたけれども、例えばマグロの対策、焼けてしまうから価格が極めて安くなるのだけれども、やはり、せっかく最近マグロがとれるのだから、マグロをきちんとした商品価値の高い価格で市場に出す方向、そういうものをやはり集中的に対応すべきだと思う。焼けてしまうから価格が下がってしまうので、焼けないようにどうやってやるのか、もう少し精力的に取り組むべきだと思います。

○野田委員
 関連して、伊藤委員もおっしゃるように、たくさんとれたときには価格が5円を切るようなことになる。それを利用しているところもある。寿山さんなんかは、1本1,000円のあごちくわだ。それが今、サンマートさんに卸しているのは115円で売れる。そうすると、115円のあごちくわだったらみんなが買う、お母さん方が。売り上げがかなり伸びて、足りませんといってまた注文をされないといけないという、そういうところをやはり商工労働部との兼ね合いをしながら、とれたものは農産物だろうが何だろうが全部売ってあげて生産者に還元できる方法というものを連携をとって、観光、それから、あなたのところが中心になって、あなたのところがそういうこともやるというようなこともやってほしいと思う。要望です。

○銀杏委員
 農林水産で1枚のペーパーしか出ていないのですけれども、就業者数の推移ということと新規就業者数の推移ということなのですが、特に農業です。本県が目指す農業のあり方というのがはっきりしていないと、農業人口だけを見てもしようがないと思うのです。食べていけるような農業にするのかというふうなこととか、どういう形態であるべきかということを考えないと、就業者数をふやせばいいという問題ではないと思うのです。そこら辺が出てこないと、ちょっと議論が進まないと思いますし、新規就業者数につきましても、内容がどういった部分、園芸だとか、農業といってもいろいろありますし、どういった部分に新規就業が今来ているのだとか、そういう資料も欲しいと思います。
 林業については、専門家だけではなくて、過去はやはり農業と林業というのが一体となって、季節に応じて林業者にもなり、季節に応じて農業者にもなりといった格好で山を守ってきたり収入を得てきたりしていたわけですので、言ってみれば兼業林業者みたいな形ですか、そういったことも考えていく手法もあるでしょうし、ひとつ次回はぜひ、その辺も踏み込んだものを提供をしてほしいと思います。

◎斉木委員長
 石村委員からもあったように、就農者数とか、そういうのはきちっと分けてわかる形にしてください。
 大分長時間にわたって激論をしていただきましたので、問題点がたくさん出ました。基本的にやはり鳥取県は第1次産業をしっかりと生産して、それを加工して、そしておいしいものを来た人に食べていただく、そしてそれを加工する技術というのは、今キチンキトサンとかうろことか、いろいろ企業でもやっております。こういうものをやはり生かして、鳥取県独自、鳥取県の産業だから鳥取県でなければできないという企業も本当は生き残りの――大山の水のようなもの、ここだからできるということも大いに注目をして、その部分を伸ばさないといけない。時代に合ったようにやっていかないといけないと思います。
 きょうは皆さん方にいろいろと意見を出していただきまして、本当にありがとうございます。当局も頑張っておりますけれども、ぜひ委員の皆さん方、こうして見るに重厚な方ばかりでございますので、県外、国外、それぞれ知見、知人がおられると思います。それを大いに当局にしっかりと、この委員会を通して情報提供、お互いにやはり相互の情報でやっていくということで、最終的には鳥取県の底上げをぜひ、60万人がことしは切れるのではなかろうかというような話になっておりますので、いよいよもって人がいなくなれば鳥取県は消滅していくということになりますので、委員の皆さん方の激論と幅広い人脈を私は期待しておりますので、ぜひまたそういう面でよろしくお願いいたします。
 きょうは当局の方、ありがとうございました。そういう面で、皆さん方もいろいろないい情報はぜひこちらへ出していただきまして、お互いに情報のすり合わせをやって、鳥取県の産業振興をやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。きょうはありがとうございました。
 その他はありませんね。(なし)
 委員の方はお残りください。(執行部退席)
 お残りいただいたのは、今後の調査の進め方でありますけれども、きょうも執行部のいろいろな説明がございました。それで、これからは関連する他部局からの報告が要るのか、そして、県内調査を計画しておりますけれども、御案内のとおり、次の12月議会はもう11月の20日過ぎにはありますので、とてもではないが、その間に行くということになりませんので、皆さん方に相談をしないといけないのですけれども、1月中に、早いうちにやろうかなというふうに考えておりますので、そういうように御協力いただけますでしょうか。
 今まで問題点を出してもらって、国に要望することがあれば、国の方にもしっかりと要望しないといけませんし、常任委員会ではないものですから、2年間という限られた特定の目的を持った委員会ですので、ぜひ皆さん方の英知をおかりしたいと思いますので、御協力よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして産業振興調査特別委員会を閉会いたします。どうもお疲れさまでした。

午前11時50分 閉会
 

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