経済産業常任委員会 県外調査の概要報告 |
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1 調査日時 平成18年8月23日(水)~24日(木) |
2 調査箇所 ・小岩井農場 ・岩手県庁 ・岩手県工業技術センター ・東京都立産業技術研究センター |
3 調査委員 横山委員長、内田副委員長、興治委員、伊藤(保)委員、小谷委員 |
4 随行者 鳥取県議会事務局議事調査課 主幹 田中重信、副主幹 橋本久雄 |
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今回の県外調査は、経済産業常任委員会所管事項である経済・農林水産業分野のうち農林畜産関連の複合的事業展開方法等を調査するために岩手県雫石町の「小岩井農場」を、農林水産物の知的財産の利活用及び地元食材を活用した岩手県の情報発信手法を調査するために岩手県庁を、また、試験研究機関の独立行政法人化における問題点等を調査するために岩手県庁、岩手県工業技術センター及び東京都立産業技術研究センターに出かけ、現状や取り組み状況について意見交換、調査を行った。 |
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「小岩井農場」については、農場内の生産事業エリアの視察を行った。現在の農場は3,000haの面積で生産農場を原点に酪農、山林事業を軸として環境緑化造園、家禽事業、観光産業並びに関連乳業事業等多岐にわたって農林畜産関連の複合的事業を展開している。 また、家畜を飼う課程で生じる畜糞尿や食品残さを利用し、電気や堆肥をつくるバイオマス利活用施設である「バイオマスパワーしずくいし」も調査を行った。 他に、牛乳、発酵バター、ナチュラルチーズなどの製造を行う総合乳製品工場も合わせて調査を行った。 小岩井農場は2001年にISO14001を取得し、環境保全、資源の有効活用並びに循環型の活動を目指して技術改善を行っており、環境への意識は高く、社会との共生を図っている。 小岩井農場は、畜産規模が大きく、本県の畜産施設等にそのまま当てはまるものではないが、今後の畜産業、環境保全を進めていく上で参考となったものである。
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「岩手県庁」では、「試験研究機関の地方独立行政法人化の現状と課題」、「農林水産知的財産相談センターの取組」及び「いわてフレンドリーレストラン事業」について調査を行った。 「試験研究機関の地方独立行政法人化の現状と課題」では、本県が来年4月に産業技術センターを地方独立行政法人に移行する予定であることを踏まえて、本年4月に地方独立行政法人化された岩手県の状況を調査するために行ったものである。本調査では、地方独立行政法人化の狙い、独立行政法人に移行する際の職員の問題、県内企業の意識、現在の運営状況等について調査し、これから本県が進めていく地方独立行政法人化への検討事項等を把握することが出来、大いに参考となったものである。 「農林水産知的財産相談センターの取組」では、近年、あらゆる分野で知的財産の重要性が言われるようになっているため、農林水産分野で全国初の知的財産相談センターを有している岩手県の状況を聞いた。現在のセンターの活用状況、相談状況を聞き、その重要性について認識を深めたところである。 「いわてフレンドリーレストラン事業」では、岩手県の情報を食材を通して発信する事業である。岩手県の優れた食材を東京の一流店で提供し、食材を通して岩手県とつながりを持っていただき、岩手県の農林水産物の良さを広めるとともに、岩手県を東京の人に知ってもらう制度である。県を対外的に広報する方法は、いろいろな方法があり、農林水産物の良さ、県のことを関東の人に知ってもらう一つの方法として参考となったものである。 |
「岩手県工業技術センター」では、地方独立行政法人になった施設で働いておられる方からの意見についても聞くことを目的として調査を行ったものである。 地方独立行政法人化に伴う職員意識の変化、現在の運営状況、現在の職員採用状況等について聞き取りを行い、併せて施設内見学を行ったものである。 この調査により、職員の意識等について知ることが出来、独立行政法人化への移行手続きでの参考となった。
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「東京都立産業技術研究センター」は、岩手県と同じように本年の4月から地方独立行政法人となったものであり、これを調査したものである。 岩手県と東京都の両方が、本年4月に地方独立行政法人になったものであるが、岩手県は特定(公務員型)地方独立行政法人、一方、東京都は一般(非公務員型)地方独立行政法人であり、地方独立行政法人化後の職員の身分が異なっている施設である。この違いにより、運営方法、職員の意識、移行の際の問題点等についてどのような差異があるか調査を行ったものであり、これからの移行の際の問題点等ついて参考となった。 また、併せて施設内見学も行ったものである。
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今回調査したこれらの施策、取組については、今後の委員会活動の参考としていきたい。
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