平成18年度会議録・活動報告

平成19年3月8日(木)(開会中)

出席者 委員長
副委員長
委員
前田 八壽彦
安田 優子
米井 悟
銀杏 泰利
伊藤 美都夫
初田 勲
湯原 俊二
福間 裕隆
山口 享
野田 修

 


以上 出席委員 10 名
欠席委員  0 名
 

説明のため出席した者
  田中福祉保健部長、石田生活環境部長、中永教育長、坂出病院事業管理者
  外次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  野川主幹  山崎主幹  吉多副主幹

1 開会 午前10時03分
2 閉会 午前11時50分
3 司会 前田委員長
4 会議録署名委員 野田委員  銀杏委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

◎前田委員長
 ただいまから教育民生常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程でありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、本日は、市谷貴志子さんほか1名と花房泰正さんの傍聴の希望が出されておりますが、御異議がございませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないものと認め、許可をいたします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、野田委員と銀杏委員にお願いをいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について、審査を行います。
 付託議案に対する質疑、討論を一括して行っていただきます。
 ございませんか。

○安田副委員長
 この常任委員会で、私も質問しましたし、先般の本会議場で松田議員も質問されて、国語教育のことの重要性について、教育長さんも同じような御見解をいつも示していただいておりますけれども、この英語教育で、予算書の中にあります小学校英語推進プラン事業ということにつきまして、これはちょっと確認をしておきたいんですが、何年生から実施をされるわけですか。

●福井教育次長
 これは週1回程度、5年生、6年生ということにしております。総合的な学習の時間にしたいということでございます。
 あと、モデルケースとしての扱いということでございます。

○安田副委員長
 やはり国語の力をきちんとつけた上で、国際的な理解力を深めるための英語教育であるという、この観点をきちんと貫いていただいて、これは国の国庫支出金で全額賄われるようですし、国は大体、小学校のうちから英語教育というのを推奨しているように受けておりますが、これに流されないで、本県のやはり、ありようというものを、教育長のお考えもそうなのですから、追求をしていただきたいということを重ねてお願いをしておきたい。私は、実際の本県の小学校での英語の教育、授業は見たことないのですが、テレビでよその県の実施しているのを見たことがありまして、全く我が国の国語の思考回路と英語の思考回路、教育の実際を見ていますと、違うというふうに受けとめております。やはり、日本人として国語の思考のプロセスをきちんと理解した上で、英語教育というものを受けるような子供たちへの当たり方を、本県においてはあくまでも追求をしていただきたいということを重ねて言っておきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

◎前田委員長
 答弁が要るのですか。

○安田副委員長
 お願いだけでもいいですが、異存はありませんね。

●中永教育長
 先般、答弁でお話ししましたとおりでございます。今のを繰り返しますけれども、小学校の5年生、6年生、週1回ぐらいですけれども、これはもっとゲームとか、ちょっとした活動的なものを、英語をちょっと使ってみようぐらいなところであって、本格的に初めから英語教育そのものをぼんぼんやっていこうというものでは基本的にはないと思っていますし、国語の教育の重要さというのはお話ししたとおりでありますので、それは大事に考えていきたいと思います。

◎前田委員長
 そのほかの方はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですから、これより採決に入ります。
 採決については、一括して採決することでよろしゅうございましょうか。
 それでは、付託議案を一括して採決いたします。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 全員賛成であります。したがいまして、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、請願・陳情の審査を行います。
 今回は、継続分の請願1件、陳情1件、新規分の陳情9件の審査を行います。
 なお、今回は、最後の常任委員会となりますので、研究留保はございません。結論が出ない場合には、審議未了ということになります。
 まず、継続分の請願18年1号、障害者自立支援法等障害者施策について審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いをいたします。

○安田副委員長
 法施行後のさまざまな動きから、国は自己負担を一時的に軽減する措置、激変緩和策を講じ、この法律の円滑な施行に努められているところであるが、所得保障の確立等については、現時点で判断することは困難と思われますので、継続でいきたいと思います。

◎前田委員長
 継続ということは審議未了。

○安田副委員長
 継続、イコール審議未了。

◎前田委員長
 そのほかの方はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、審議未了ということと決定いたしました。
 次に、陳情18年6号、障害者の生活と福祉の危機打開について審査を行います。
 御意見のある方はお願いをいたします。

○安田副委員長
 この法施行後のさまざまな動きから、国は自己負担一時的に軽減する措置、激変緩和策を講じたところであるが、特別医療費助成制度については、現在、見直し検討中であること等から、現時点での判断は困難と思われますので、先ほどと同様、審議未了であると思います。

◎前田委員長
 そのほかに意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 審議未了ということといたしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 審議未了といたします。
 次に、陳情19年1号、湖山池西岸の大名蓮群生地の保護に関する条例の制定について審査を行います。
 御意見のある方はどうぞよろしくお願いします。

○安田副委員長
 湖山池西岸に群生している大名蓮は、栽培品種と推測されるが、絶滅の危険性については、現時点で判断することは困難と思われますので、審議未了というふうにしたいと思います。

◎前田委員長
 そのほかの方は御意見ございませんか。いいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、審議未了ということに決してよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 審議未了といたします。
 陳情19年2号、小学校に上がるまで子どもの医療費に助成を求めることについて審査を行います。
 御意見のある方はよろしくお願いいたします。

○安田副委員長
 これも現在行われている特別医療費助成制度の見直しの中で、県民の意見を聞くために、パブリックコメントを実施し、検討されているところであり、現時点で判断することは困難と思われますので、審議未了ということにしたいと思います。

◎前田委員長
 そのほかの御意見ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 審議未了ということで決してよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 審議未了といたします。
 陳情19年3号、知的障害者厚生施設羽合ひかり園の運営等について審査を行います。
 御意見のある方はどうぞ。

○安田副委員長
 鳥取県厚生事業団経営安定化支援事業については、平成19年度も引き続き職員加配などの支援が行われるよう本定例会に予算案が提案されているところである。一方、羽合ひかり園においても、安定経営を図るため、障害者自立支援法施行に伴う新事業体系へ早期に移行し、一層の経営努力を行う必要があると思われますので、趣旨採択ということがいいと思います。

◎前田委員長
 そのほかの御意見ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、趣旨採択の賛成の方。(賛成者挙手)
 全員であります。趣旨採択といたします。
 陳情19年4号、30人以下学級を実現することについて審査を行います。
 御意見をよろしくお願いいたします。

○安田副委員長
 結論からいいますと、不採択がいいと思います。理由は、県の財政状況等を考慮すると、すべての学年での実施は困難と思われます。

◎前田委員長
 そのほかの御意見ございませんか。(「審議未了」と呼ぶ者あり)
 そういたしますと、まず審議未了の方、手を挙げてください。(賛成者挙手)
 不採択の方。(賛成者挙手)
 わかりました。不採択といたします。
 陳情19年5号、希望するすべての子どもたちに高校教育を保障することについて審査を行います。
 御意見をどうぞ。

○安田副委員長
 結論は不採択がいいと思います。理由は、高校入学に当たり、その学校の全教育課程の履修が可能なのかの見込みも考慮して決定する必要があると思われることからです。

◎前田委員長
 そのほかの方の御意見をどうぞ。(「審議未了」と呼ぶ者あり)
 審議未了の方、挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 不採択の方の挙手をお願いします。(賛成者挙手)
 不採択と決しました。
 陳情19年6号、複式学級の解消について審査を行います。
 御意見をどうぞ。

○安田副委員長
 これも結論は不採択がいいと思います。理由は、県の財政状況等を考慮すると、現時点で、すべての複式学級を解消することは困難であると思われます。

◎前田委員長
 そのほかの方の御意見はございませんか。(「審議未了」と呼ぶ者あり)
 審議未了の方。(賛成者挙手)
 不採択の方。(賛成者挙手)
 不採択が多数でございます。不採択といたします。
 陳情19年7号、義務教育費国庫負担制度を2分の1国庫負担に回復することについて審査を行います。
 御意見をどうぞ。

○安田副委員長
 義務教育制度については、三位一体改革の中で、その根幹を維持し、義務教育費国庫負担制度を堅持することとし、国庫負担の割合は3分の1とされた。2分の1に復元することは現段階では困難な状況であると思われますので、不採択でいいと思います。

◎前田委員長
 そのほかの御意見ございませんか。(「審議未了」と呼ぶ者あり)
 では、採決をしたいと思います。
 審議未了の方。(賛成者挙手)
 不採択の方。(賛成者挙手)
 不採択多数でございます。不採択といたします。
 陳情19年8号、父母負担軽減のための県立高校の授業料等の引き下げ等について審査を行います。
 御意見をどうぞ。

○安田副委員長
 県立高校の授業料については、県の財政状況、国の定める基準等を勘案して定めており、引き下げは困難であります。なお、経済的困窮家庭に対しては減免制度を設ける等、保護者の負担軽減が図られていることから、不採択がいいと思います。

◎前田委員長
 そのほかの方の御意見。(「審議未了」と呼ぶ者あり)
 では、採決をしたいと思います。
 審議未了の方。(賛成者挙手)
 不採択の方。(賛成者挙手)
 不採択が多数でございます。不採択といたします。
 陳情19年9号、産業廃棄物処理施設建設候補地の選定ができなかった責任の明確化について審査を行います。
 御意見をどうぞ。

○安田副委員長
 財団法人鳥取県環境管理事業センターでは、現在も引き続き建設を検討中であり、その動向を見守っているところでありますので、不採択というふうにお願いをいたします。

◎前田委員長
 そのほかの方の御意見。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、採決をしたいと思いますが、不採択の方。(賛成者挙手)
 全員であります。不採択といたします。
 次に、報告事項に移ります。
 質疑等については、説明終了後に一括して行いたいと思います。
 まず、福田福祉保健課長の説明を求めます。

●福田福祉保健課長
 福祉保健部資料1ページをお願いいたします。
 福祉保健課でございますが、当初予算の議案説明資料でも説明させていただきましたが、平成19年度に鳥取県福祉研究学会、仮称でございますが、設立を予定しております。研究、研修の実践の場として来年度立ち上げるものでございますが、今月、来週でございますが、発起人会を開催することとなりましたので、御報告申し上げます。
 資料の3番のところに書いてございますが、日時は、来週、3月の19日、月曜日の午前10時から、県立福祉人材研修センターにおいて、ここに書いてございます発起人予定者、予定でございますが、17名で発起人会を開催する予定としております。なお、今後の予定につきましては、枠の外に、6月に設立総会、記念講演会、それから年度内に第1回目の研究発表会をする予定としております。

◎前田委員長
 続きまして、吹野障害福祉課長の説明を求めます。

●吹野障害福祉課長
 同じく福祉保健部の資料の2ページをお願いします。
 障害者自立支援法の施行によりまして、障害がある人が自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、必要なサービス基盤の計画的な整備を図るため、県及び市町村に障害福祉計画の策定が義務づけられたところでございます。18年度中に県、市町村で障害福祉計画を策定することになっております。

◎前田委員長
 吹野課長、聞こえない。もうちょっと大きな声で。下を向かずに上を向いて。

●吹野障害福祉課長
 昨年6月に障害福祉計画の策定委員会を設置しまして、策定委員会計5回、32名の委員の方にお願いしまして、検討してまいりました。そのほか、専門部会としまして、訪問・日中活動・居住部会でありますとか、就労支援部会、地域生活支援部会、各委員会を計4回、そのほか圏域ごとで検討を重ねてきたところでございます。この検討経過につきましては、下に書いておるとおりでございます。こういう検討を重ねまして、概要もまとまりまして、現在、パブリックコメントということで、県民からの意見を伺っているところでございます。
 めくっていただきまして、2ページ、概要を説明させていただきます。
 この計画の基本的な理念としましては、障害のある人の人権の保障ということで、ニーズ及び自己選択・自己決定の尊重ということを第一の目標として掲げております。2番目としましては、地域における安心で豊かな生活の保障ということで、地域生活への移行の推進及び入所・入院の縮減を実現するため、地域生活支援の拡充。3番目としましては、働くことによる社会参加と自己実現の保障、就労支援の強化という大きな3本の柱を基本理念として考えております。
 計画の期間としましては、平成23年度を目標年度としまして、平成18年10月から平成21年3月までを第1期ということで、具体的なサービス目標量等を掲げております。
 この計画の進行管理としましては、県の障害者施策推進協議会を中心に、進行・管理をしていきたいということで考えております。
 計画の見直し時期としまして、21年度から第2期の計画をつくるということで、20年度にはこの計画を見直していきたいということで考えております。
 具体的な目標等につきまして、3ページ以降にまとめております。大きく分けまして3つの目標を掲げておりますが……(「4ページ」と呼ぶ者あり)4ページです。済みません。
 計画の目標としまして、入所施設の入所者の地域生活への移行ということで、現在1,196名の方が施設入所されていますが、平成23年度を目標年度にしまして、これを1,033名にしていきたい。具体的には、地域移行数としましては199名の方を、現在、入所の方を地域移行に結びつけていきたいということで上げております。入院中の精神障害者の地域移行につきましては、現在、社会的な基盤といいますか、そういったものやサービスが整えば地域移行できる方というのが191名、これはデータが古くて平成14年の数字ですけれども、こういった数字があります。具体的に平成23年度末には171名の方を地域移行できるようにサービスを充実していきたいということでございます。福祉施設から一般就労へ移行する方ということで、平成17年度、一般就労を目的にして、福祉施設を退所された方が12名いらっしゃいます。それを、平成23年度には4倍の48名にしていくというような具体的な目標を掲げております。
 こういった目標を達成するために、障害福祉サービスの見込み量ということで2番目以降に掲げております。それぞれ障害者自立支援法のサービスを具体的に、平成20年度まで、最終的には23年度を目標年度として、こういったサービスの提供体系を確保していこうと。この見込み量につきましては、昨年実施しましたニーズ調査でありますとか事業者の移行計画、及び現在のサービスの提供の実績等を勘案しまして、市町村において設置しております策定委員会において検討された見込み量を県として積み上げたものでございます。
 5ページお願いします。こういった見込み量でサービスを提供するために、県としましては、サービス提供に係る人材の研修でありますとか第三者評価でありますとか、障害のある人の権利擁護等を県の役割としまして講じていきたいと。それから、県が実施します地域生活支援事業の見込み量としまして、5番目以降に専門性の高い相談支援事業、広域的な支援、障害者福祉従事者研修事業等を掲げておるところでございます。

◎前田委員長
 続きまして、三好長寿社会課長の説明を求めます。

●三好長寿社会課長
 続きまして、7ページをお願いいたします。岩井長者寮の民間事業者への譲渡についてということで、前回のこの常任委員会でも御質問があったものですから、現在の検討状況について御報告申し上げます。
 岩井長者寮につきましては、昨年9月の常任委員会で廃止をするということで考えているということで公表をさせていただいておりますが、施設の譲渡について、民間事業者から引き合いがあったということで、運営終了時に民間業者に譲渡するということも含めて、公募の実施を今、検討しているところでございます。
 19年度末での廃止を検討した理由といたしましては、1番にありますように、施設の老朽化、それから県立としての存続の必要性の低下、それから県の厳しい財政状況というものがあったわけですけれども、民間事業者から引き合いがあったということでありまして、少し検討をいたしましたところ、2番にありますように、民間事業者に譲渡をする、そのための公募をするということも合理性があるのではないかというふうに考えております。2つ目は、現入所者の処遇の安定というものを確保することができるということ、それから県有財産の有効な活用ということができるのではないかということ、それから、地域ケア体制の確立という部分がありまして、民間事業者としてケアホーム、老人ホームを運営するということについては、これは政策目的にもかなっているだろうということでございます。
 公募条件は今のところ検討中ということでございますけれども、今後のスケジュールといたしましては、入所者の方にできるだけ早くどういうふうになっていくのかということの方針をお伝えしていきたいというふうに思っておりますので、土地・建物について、財産評価審議会を経ました後、運営終了に先んじて公募を行いまして、5月議会に岩井長者寮の廃止に関する条例というのを提出することを考えておりますけれども、ほぼ本決まりした後に、落札された場合には契約等を結んでいきたいというふうに考えておるところでございます。

◎前田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等を行います。

○湯原委員
 福祉計画の方で2点ほど、それから岩井長者寮で、要望みたいな形で1点申し上げたいと思います。
 福祉計画でパブリックコメント、3月12日ですから3~4日後が締め切りですけれども、出ている状況は大体どのぐらい出ているかということ。もう一つは、計画の概要をこうやって拝見すると、簡単に言うと、施設から地域生活というか、地域へということなのですけれども、ここで以前、岡﨑次長がたしか、福間委員のこの委員会での質問に対して、勉強会でしたか、答えた中で、就労とか地域生活の中でハンディキャップ、障害のある人たちに対する住民の意識改革というのですか、意識啓発、地域で普通にと言ったら語弊があるけれども、それがこれから重要だというようなお話だったのですけれども、この計画の中では、3番目に働くことのところで、企業や公共機関等への理解啓発、これは就労に関してだろうと思いますけれども、計画の中で一般の住民の皆さんに対する啓発、つまり障害があっても人権とか、差別とかというのはもちろんいけないしというような、そういった一般住民の方への啓発のあり方というのは、どういうふうに考えておられるかということをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
 もう1点が、岩井長者寮の件ですが、これは要望に近い言い方なのですけれども、民間に対して、公募をかけて入札でということなのでしょうけれども、ぜひ現入所者の方の声に基づいた仕様書といいますか、要件といいますか、スタッフとか職員のこともあろうかと思いますので、ぜひただ単純に、一律的にこうやって公募にかけてこうですよというよりも、全入所者の方の声を最大限に尊重された中での声に基づいた公募をかけていただきたいなという、意見に近いですけれども、コメントがあればいただきたいと思います。

●吹野障害福祉課長
 パブリックコメントの状況でございますけれども、意見として県に寄せられたものというのはまだ数件でございます。ただ、先週あるいは今週の土曜日に、各圏域の方で、今の原案を説明会ということで持っています。中部と西部が先週終わりましたけれども、それぞれ60名以上の方が参加されて、その中ではかなり意見をいただいておりますので、そういったことも含めて、パブリックコメントという形で最終案をまとめるに当たって生かしていきたいというふうに思っております。
 地域生活を進める上での啓発、広報活動等についてでございますけれども、障害者の方は地域で暮らす上で非常に住民の方の理解等、当然必要になってきます。そういう意味で、県としても、そういった広報、啓発を行っていくわけなのですが、やはり障害者の方、一般的な形での普及、啓発というよりも、当事者の方の顔が見える形で、地域での生活ができるように、当事者の方でありますとか施設職員とかと一緒になりながら普及啓発に努めていきたいということで、計画の中につけております。

●三好長寿社会課長
 岩井長者寮の入所者の方、あるいは身元引受人の方からの御意見につきましては、基本的には寮長が窓口になって、これまで随時御要望をお聞きしたりしておりますけれども、長寿社会課の方でも、これまで2回説明会を開催をしておりまして、今回の公募ということ、そういうことの検討の一つの判断材料にもなったところであります。今後も意見を聞きながら、計画を進めていきたいと思います。

○湯原委員
 福祉計画の方はわかりました。
 岩井長者寮について、やられるということでもちろん了解しますが、例えば指定管理者制度をしました、民間に。これは委託、一定期間なのですけれども、利用者から見れば、指定管理者でやはりよくないとかいう、いろいろな声が上がったり、この間もお話ありました米子の産体の話もありましたけれども、これは一定の期間で管理運営だけなのですけれども、この岩井長者寮の場合は、そこに人が住んでおられて、寝起きされていて、なおかつ、下手してしまったらずっとということになりますので、ぜひその分は、特段の配慮に基づいてお願いしたいと思います。

○福間委員
 私も障害福祉計画(案)という分で、特に(3)番のことがちょっと気になるのです。障害者自立支援法というのは、基本的には障害者の就労というのが根幹をなさなければいけないではないかなということなのです。見直しが出てきた根底にも、多くの方が言っていらっしゃるのは、障害者が自立するための就労という、例えばそういう場所がないということもありますし、そこをずっとこの計画で見ていくと、事業主の皆さんに啓発をこれから始めます、理解を求めるということが主に書かれていますけれども、そんなことでいいのかな。障害者自立支援法という法律で、昨年の10月にスタートをして、見直し議論が起こって、大幅な見直しということで、根本的なことのやり直しをやっていますけれども、この法律そのものが23年にでき上がりという格好で5年間でしょう。5年間自立支援で就労支援ができる見直しの内容になっているのかということが一つの整合性も出てくるのでしょうし、今、啓発の段階かなと僕は言いたい。そうではなしに、ある意味では、おたくはどの障害を持つ人とどの程度の人なら何を雇用してもらえますかという突っ込み方をして理解を求めて、就労ができる体制をとってもらう段階でないと、僕、障害者自立支援法に基づく対応というのは多分できないのではないかという気がするのですけれども。そこら辺。
 それに関連して、障害者雇用率というのが、例えば身体障害者の人であれば、パソコンなどを十分使い切れる。例えば、片足切断している人だったらそういうことだってできる。しかし、精神障害者の場合だったらなかなかできないというのが出てきますよね。しかし、就労はしたい。そういう人を雇用をしてくれている人もある。そうすると、これはどうなるのかよくわからないが、身体障害者で障害のない人とほぼ遜色のない仕事のできる人の障害者雇用率のカウントと精神障害者の雇用する場合のカウントというのはやはりプラスアルファにできるぐらいの、そういうようなことも、国の中での法整備というのが必要ではないかという気がするのですけれども。そうしながら、障害者雇用率を上げていくということ、障害者の雇用率、もう実践段階ではないかという気がするのですが、それについて、ちょっとコメントをしていただけますか。

●吹野障害福祉課長
 御指摘のように、就労というのは自立支援法において非常に大きな柱となっています。障害者の方が地域で生活する上で、働くことによって収入をふやしていくということが非常に大きな要素となっています。
 今回、資料の方では、代表的な形で、簡単な形での紹介をしておりますが、障害福祉計画の原案としましては、まず、就労に関しまして、本人や保護者の方が一般就労に対して非常に警戒といいますか、いろいろな過去の失敗等の体験等も踏まえながら、一般就労はいいというような気持ちも持っておられるということもありますので、そういった、失敗しても再チャレンジができるような、一般就労して離職したら施設でまた改めて訓練を受けていけるような、そういったような仕組みというのも当然含まれているように思いますし、それから、事業主の方に具体的に福祉施設等で就労訓練をされている方をマッチングさせるような仕組みでありますとか、いろいろな見学をしながら、施設側が、福祉施設の方でどういった準備をすればいいのか、企業側がどういった人を求めているのか、そういったことを、関係機関が連携しながらそういった仕組みづくりを早急に固めていきたいということでありますとか、今回、自立支援法の特別対策で、支援事業であります。この事業においても、障害者就労の基盤整備をするためのかなりの部分で、施設でありますとか、こういったものを充実していくようなやり方をするように今、現在、関係機関と協議しておるところですし、一般就労だけではなく、福祉的就労の方に対しても、工賃が今以上にアップするような、そういった努力をしていきたいというふうに思っております。
 精神障害者の方について、障害者雇用のカウントについてということですが、現在でも重度の方については、普通の障害者の方よりも倍、カウントするとかといった制度がございます。精神障害者の方については、今年度から障害者雇用率に加えるということがございまして、また実態を見ながら、それに対していくということで県の方もやっていきたいというふうに思います。

○安田副委員長
 今の障害者の方々の就業、就労ということで、私ちょっと私見を述べさせてもらいたいので、参考にしていただきたいと思うのですけれども、私、かつて東京の葛飾区で小学校の教員をしておりまして、近くに葛飾盲学校という結構有名な盲学校がありまして、隣同士なので、経験を、学級交歓をしようというので、学年別に1クラスずつ担当をしてやったことがあります。最初、うちのクラスの子供たちは、目の見えないかわいそうな子供たちを親切にしてあげましょうという、そういう意識だったのですね。いざ交流をしてみましたら、盲学校の生徒たちがやはり目が見えないという分だけ逆に研ぎ澄まされたもの、能力を発揮して、すばらしい合唱とか器楽の演奏をして、もううちのクラスの子供はそれに圧倒をされてしまいまして、全然かわいそうという意識から、何というか、感激をしたり、感嘆をしたりという、そういうつき合い方を、感性の持ち方が全然変わってしまったのですね。だから、障害者であるから袋張りをするとか袋詰めをするとか、そういうような就業ではなくて、やはりそれぞれの障害者が持っておられる能力をどう生かしていくのか、引き出していくのか、使っていくのかというような発想を持つべきではないかなと思うのです。
 一度、私、島根県の金城町に室崎さんという方がいらっしゃいまして、大きな障害者のいろいろな施設なり、ものを用意しておられるのですが、そこで感心したのは、ヤマタノオロチ、出雲神話の、出雲神楽ですね、それの衣装、道具、オロチのはりのをつくってオロチをつくったり、舞う衣装、そういうものを細かい刺しゅうをしていったりしなければいけないので、普通の方々がすごく嫌がってなかなか担当される方がいらっしゃらない。それを繰り返しできる、丁寧にやるという、そういう能力をフルに使って製作作業をし、また、出雲文化を皆さんの前で、世界にも出かけていって披露をする。それで、何か天皇さんたちがお見えになったときも、前の方で舞って褒めていただいたのだといって、それから衣装もインターネットで全国販売をして、それを元銀行員の方がサポーターとしてつきっきりで芸とかをサポートしていた、そういう実態を見てきたことがあります。
 ぜひ、そういうことを考えますと、例えば今、私、商工労働の方の方に言っているのは、うちの近所に浜がすりという民芸があるのですが、これに商工労働部が力を入れていますが、後継者の育成であるとか伝承する人を育成するということで全国公募もされている。やはりそれは一つの部門でも機を織ったりすることは障害のある方でも、それでもむしろ向いている方がいらっしゃるのだろうな。それから、県内に今、片山知事が力を入れて、民工芸をやはり振興しようというような動きもあります。そういうところにも向いた方々がいらっしゃるのではないかと思いますので、どこかに雇ってもらうというようなことばかりではなくて、そういう生かしていくというような、もうちょっと広い視野で考えていただいて、おたくの福祉だけで担当されるということよりも、もうちょっと視野を広げた発想を持っていただきたいなと要望をしておきます。

◎前田委員長
 要望ですね。

○銀杏委員
 鳥取県福祉研究学会についてなのですけれども、会員の対象者とか設立発起人会の出席者の顔ぶれを見てみますと、受益者の方の関係の方が余り入っていないように思うのですけれども、例えば、発起人会では民間にいろいろな団体が書いてあるのですけれども、サービスを受ける側の方はどのくらいずつ入っておられるのか、これをまずお聞きしたいことと、設立の意味、関係者で今度設立されるということなのですが、鳥取県のあるべき福祉の姿について、行政だけではなくて、本当に広く議論をしていくのだといったふうなことから、こういった学会設立の動きが出たのかなというふうに聞かせてもらったのですが、こういう学会ができて、記念講演会とか研究発表会とかされるようになると、多分この意見が大分尊重されるようになる、重視されるようになるかなというふうに予測するわけです。であるならば、いわゆる受益者、狭義でありますと、いろいろな障害の方々とか介護を受けておられる方々の意見、もしくは、広く言うならば、例えば子育てにかかわって、子育てなどの部分でサービスを受けておられる皆さんの意見、こういった部分はどういう格好で反映されていくのかなというのが心配なのですけれども、その2点について。

●福田福祉保健課長
 1点目のサービスの受け手側のメンバーについてはどうかという御質問につきましては、ここの資料の会員の対象者の方は、当然、ここに書いてあります漠然とした表現でございまして、だれがこの対象になるのかということは書いてございません。したがって、そういう御質問が出るのはわかります。発起人の方のメンバーを見て、そういう御質問が出たというふうに思われます。サービスを受けられる側の方を学会に参加していただかないとか、そういうことではございませんで、この発起人会は、学会立ち上げの、いろいろこれからお世話をしていただく原動力になっていただくということを絞って、対象を絞ってまずお力をお貸ししていただきたいという形でメンバーを絞らせていただいて、ということをまず御説明させていただきます。
 それから、サービスの受け手側の方の意見とかというのは、これからこの団体を設立することによって、どのように広がりが出てくるのかということだと思いますけれども、今想定しているのは、確かに福祉関係者とかボランティアとかNPOとか、供給側のメンバーを基本的に想定しておりますが、そこの学会に発表するときに、当然現場の御意見とか受け手側の方の御意見とか現場の実態を反映しながら、鳥取県の福祉をどうやっていこうということを広く、設立目的は研究、実践、検証でございますので、大会そのものに来ていただくことも当然ありますし、発表者の方も研究の方に、そういった受け手側の方の御意見が反映されるということもあるわけでございます。そういったやり方をこれから設立までにいろいろな検討をしていきたいなというふうに思っております。

○銀杏委員
 要望ですけれども、発起人会にも、鳥取県福祉保健部、行政の方の代表の中に入っておりますので、今言われたようなことはきちんと意見を出されて、当事者の、受け手の意見がしっかり反映をされるようにお願いしたいと思います。

○伊藤委員
 今の問題ですけれども、僕はこの発起人になぜ受け手側が入っていないのかというのが不思議でかなわない。だって、そうなのでしょう。今までずっといろいろな行政的な仕事をしながら、受け手というのは結構反発している部分もあるでしょう。そうすると、こういう学会つくるのに、受け手側の意見が反映できるような、そういう発起人というのが必要だな。僕は絶対必要だなという気持ちがしております。これが1点。
 もう1点、3ページに、障害福祉計画の概要がありまして、その3ページに、基本的理念の2番目、何か入所・入院の縮減を実現する、そういう支援の拡充だという、これもひっかかりますね。入所・入院の縮減が目的みたいな格好でとってしまう、こういうふうにとれるのではないですか。4ページには、何人減らした何人減らしたばかり書いてあるが、基本的には、やはり地域生活に移行できるような支援の拡充というのが本旨で、縮減縮減というのは。あなたのところのねらいは縮減なのですか。何か目的が違うような気がしておりますけれども、どうでしょうか。

●岡﨑福祉保健部次長
 そうすると、学会の関係御説明しますと、そもそも発端は、ここに書いてあるように、鳥取県の福祉従事者と言われる方々、支援者ですが、この方々の実践に基づく知識とか研究とか、それが蓄積されていないという危機感がありまして、このたび、いろいろな方々に御相談しながら、大学の先生方も踏まえて、まず、学術と実際にやっている方々と、あと我々行政とがあわせてまず立ち上げてみようというのが発端であります。ですから、当初の目的は、利用者のためのサービスはこうあるべきいうことを実際に実践されている方々が集まって研究発表をし、それを鳥取県の共通の理解、また共通の財産として持っていきたいなというのが発端でありまして、今はそういう形でやっております。
 御指摘のとおり、利用者のサイドに立った視点、これはもちろん大切ですので、その辺を踏まえながらも、進め方の中で検討させていただいたらいいかなというふうに思っています。

●吹野障害福祉課長
 現在の入所者の方、あるいは入院されている方に対しまして、昨年6月に、この障害福祉計画を策定するに当たって、意向調査といいますか、ニーズ調査をしました。このときの結果としまして、施設入所の方でいえば、50%以上の方が地域で生活したい。いろいろな障害を持っていても地域で生活したいというニーズを持っておられます。それから、精神障害で入院されている方につきましても、50%弱、47%ぐらいの方が地域で生活したいということを希望されています。そういう希望をかなえる意味で、まだまだ地域で生活をしていただくには社会支援等が不足しております。そういったものを充実させながら、皆さんの意向に合うような形で地域移行を進めていきたい。結果として、施設入所なり病院、結果として縮減といいますか、少なくなるというようなことでございます。

●田中福祉保健部長
 説明としましてはそうなのですけれども、ちょっと縮減という言葉は、確かに不適切だと思いますので、ちょっと見直しをさせていただきたいと思います。

○福間委員
 言葉じりをとらまえるようなことになるけれども、7ページ、岩井長者寮。これ、廃止を検討した理由の1番が、築後40年余り経過、耐用年数が来ているということですが、民間事業者への譲渡、公募を検討する理由として、現入所者の処遇の安定を確保することができるのですと、高齢者の住まいの確保が問題となっておって、民間事業者が、政策目的にかなっているとしてあるけれども、耐用年数で、鳥取県としてはこれは使えないといって断定しておいて、民間だったら使えるという論理になるのか。しかも、平成20年3月に県立による運営を終了して、4月からは民間事業者による運営開始だとすると、耐震構造に問題があるという議論が今いろいろなところで起こっている。点検までしておるにもかかわらず、耐用年数と耐震構造の問題があるということは、何ら矛盾はあるのか、ないのか。僕はよくわからないが、耐用年数を過ぎたものでも、耐震構造条件上、欠陥がないということは、技術的にいいということなら、それでもいいのだが。これはちょっと逆にいけば、耐用年数を過ぎたようなものだったら、無償譲渡でもいいではないですかと言いたくなるぐらいで、そのかわり補修してくれ。補修して運営してくれというぐらいなことにしていかないと。
 私もちょっと、今までの経過の中で大方賛成をしておると思うけれども。これ、もうちょっと交通整理していかないと、何だという話になる。

●三好長寿社会課長
 ただいまの御質問ですけれども、1つは、耐用年数といいますのは、いわゆる物理的な耐久度というものをはかったところの耐用年数というよりも、いわゆる税制でありますとか、あるいは実際の評価とか、そういうところの耐用年数というのがあらかじめ定められておりますので、そういうものを調べてみてという意味でございまして、廃止の理由としては、むしろ、やはり軽費老人ホームといったものを県立で持ち続けるということがもはや適当でないだろう、あるいは県の財政、そういったようなことがメインで上げられているというように思います。
 今回、民間への譲渡というものを考えておりますのは、1つは、事業者からそういう引き合いがあって、事業者の方が事業者の方でいろいろ見学されたり、あるいは私の方が主催をして説明会というものをしたりとかしておりまして、そういうものの中で、この施設は、使われることは大丈夫ではないだろうかという判断をしているという部分がありますし、それから、先ほどの湯原委員ではありませんけれども、利用者の方からの御意見といったものもありましたので、そういったことを検討しているということでありますので、県立としては建物として使えないのだけれども、民間なら大丈夫だという判断ではもちろんありませんので、そういったことも含めまして、また引き続き検討はしていきたいと思います。

○福間委員
 それだったら、この①はちょっと別な書き方をしてはどうですか。それと、耐震構造上問題があるのか、ないのか、それはいいのか。実際に県の品物を買ったけれども、何と、3年ほどで壊れた、事故があって人がけがしてもいいのかということになる。そこが問題がなくて、後の耐震補強や、そういうことも承知の上で、しかも、後に入居される人について、そういう生活上の不安感を与えないことをきちんと文書確認しています、する予定ですとかということではなければ、何かちょっと。言葉じりをとらえるようで悪いが、しかも、①というのは、僕はどこかもうちょっと下の方につけて、しょっぱなになって……。

●田中福祉保健部長
 御指摘の方、ありがとうございました。順番が適切でないかもしれません。今回は廃止の方針を出しましたところが、民間の方からちょっとこういう話があったものですから、こういうことで、県の財政も苦しいわけでありますので、引き合いがあるのであれば譲渡も考えたらどうかということでございまして、耐用年数の点につきましては、当然、業者の方が専門の方を連れてきて、建築士なり、これは使えるものであるとか耐震補強が必要であるとか、そういうのは当然されるべきだと思いますので、そういうことを前提にしたものでございます。

○湯原委員
 伊藤委員のを聞いて、私ももちろん前から言っているように、障害があろうがなかろうが、その人が住みたいところで人生の最後の瞬間までその人らしく生きるというのがやはり理想だと思いますので、そういう意味では私は理解しているのです。ふと、伊藤委員の質問を聞きながら思ったのは、皆生小児療育センター、今は総合療育センター、北原先生のところに、委員会で何回か視察に行って、この間のとき、決算ではなくて、多分、委員会で行ったときに何をおっしゃったかというと、ショートステイとかなんとかで重度の障害のある人などでもやはり家で暮らしたいという思いで出られる。ただ、大切なのは、そうはいっても御家族も大変厳しい状況があったりしたときに、セーフティーネットみたいにフレキシブルに、施設と在宅の状況を臨機応変に、きょうはちょっとえらいから施設でちょっと1泊とか2泊とかしようか。あるいは、またよくなったから逆に在宅で、地域でいける。さっきの話を聞いて、適正規模に縮減という言葉じりを僕を押さえるつもりはないのです。その辺もぜひ計画の中でも、利用契約のあり方に、措置からこういったこととなってきているので、そこまで行政ができないのかもしれませんけれども、在宅、地域で暮らすということと施設への入所、さっきの、これが結構柔軟にこうやって行ったり来たりできるような体制だと、出るというときも、障害がある人がやはりグループホームでぽっと出ようかと出たときにも、すぐ帰れるということがあると出やすいのではないかなと思ったりしますので、またその点御検討いただけたらありがたいなと思います。

●吹野障害福祉課長
 御指摘のように、入所施設というのも、入所機能は当然、今持っているわけなのですけれども、これからどんどん地域移行を進めていく過程の中では、それが一つの地域の社会資源として、地域での生活を支える社会資源としての機能をどんどん持っていく必要があると思います。それは先ほど言われましたように、ショートステイでありますとか、いろいろな意味での人材は施設にもたくさんあります。そういった研修も含めまして、地域でグループホームとかケアホームとか、そういった地域で支えるサービスの担い手として、施設の方も機能していただくようにサービス環境の面でも協議しながら、こういった必要なサービスが提供できる体制を整えていきたいと、こういうふうに思っております。

○野田委員
 もう1回、7ページのところを確認しておきたいのですけれども、公募条件というところに、有償譲渡、ただし建物については減免を検討中と書いてあるので、と思うのだけれども、泉源についての権利はどこが持っておられるのか。県が持っているとすれば、そこのところもどういう基準で譲渡になっていくものか、そこだけちょっと説明していただきたい。岩井の地域と多分いろいろなかかわりがあろうかと思います。

●三好長寿社会課長
 岩井長者寮、今、温泉が利用できますけれども、それは町の方で権利を持っておりまして、町の方から無償で今お借りをしているという形になります。これは民間出資という形になりますと、恐らく無償というままではいかないのではないかと思いますが、それは民間施設と町との間の契約ということになると思います。

◎前田委員長
 続きまして、田中水・大気環境課長の説明を求めます。

●田中水・大気環境課長
 水・大気環境課でございます。では、生活環境部の委員会資料をごらんください。1ページでございます。東郷池の水質管理計画の策定について御報告申し上げます。
 東郷池は、水面積約4平方キロ、それから周囲が約14キロを有する海跡湖でございます。この池の水質保全を図るために、周囲に下水道、それから農業集落排水設備等、整備を進めてきたところでございます。しかし、水質はまだ環境基準が達成されていない状況でございます。
 はぐっていただいて、2ページをごらんください。2ページの東郷池における水質測定値の推移というところで、1番のCOD、これが水質の汚濁の指標となっております。それを見ますと、環境基準3に対して、約5を少し上回るというような現状でございます。大体、何というのですか、下がらずに、今、横ばい状態というような見方ができるというふうに思っておるところでございます。
 また、4ページの方をごらんください。はぐっていただいて、4ページの方の地図には、集落排水施設、緑色でございます。それから下水道、これは紫色、こういうふうな形で整備が完了いたしておるところでございます。
 戻っていただきまして、1ページに返ります。このため、一層の水質改善を図るために、管理計画を定めて、関係機関、それから町、住民の皆さん、事業者の皆さんと連携をとりながら、浄化対策を進めていく必要があるというふうに考えておるところでございます。
 この計画では、流域汚濁負荷量の発生量の実態とか、それから流入負荷量の調査をいたしまして、いわゆるシミュレーションモデルを構築いたしまして、目標年次における水質の目標を定めたものでございます。
 また、計画で使用しました水質モデルにつきましては、現状での、今までの水質を再現できるものとして構築いたしたものでございまして、今後、計画期間中にいろいろな大きな変化が生じた場合については、その都度見直すことといたしております。計画といたしましては、平成27年度までの10年間として、目標値をCOD4.5といたしておるところでございます。
 なお、この目標値は現時点で実現可能な対策を行った計算想定値を目標値といたしておるところでございます。主な対策といたしましては、3番に書いてございますように、下水道、農集の接続率の向上、それから農地対策といたしまして、エコファーマー、施肥体系というものを推奨していきたい。これは主として窒素の削減を目的といたしておるところでございます。それから山林対策としましては、間伐等によりまして林内の土壌侵食の防止、それから湖沼対策としましては湖内の清掃活動とか、それから覆砂の実施の検討、それと住民活動の支援、それから漁業を通じた栄養塩類の搬出、窒素、燐の搬出というようなことの柱として対策を進める予定といたしております。今後のスケジュールとしまして、一番最後の方に書いてございますように、住民の意見交換会、それから県の環境審議会等を経まして、今年度末に計画を策定いたすというふうに考えておるところでございます。

◎前田委員長
 続きまして、竹森景観まちづくり課長の説明を求めます。

●竹森景観まちづくり課長
 同じ資料の5ページをお願いいたします。鳥取県耐震改修促進計画の策定でございます。
 計画の概要でございますが、平成18年度から平成27年度までの10年間、10年後を目標としまして、耐震化の目標、耐震化促進のための施策などを定めるものでございます。
 目標についてですが、ここに書いてありますとおり、想定される地震被害、人的被害、建物被害を半減させるために、住宅の耐震改修の戸数を現在の2倍、建築物の耐震改修の棟数を現在の3倍とするといった内容でございますが、この円グラフ、上の住宅の方をちょっと見ていただきたいのですが、左側のグラフが住宅の耐震化の現状、平成17年度でございますが、これの中の昭和57年以降、昭和56年以前と書いてありますが、ここの分けは、昭和56年に建築基準法の耐震基準が大きく改正されました。したがいまして、昭和57年以降の建物につきましては、耐震性ありといったものでございます。円グラフの左下、耐震改修済み、約4,000戸と現状で書いてあるのがありますが、これを右のグラフの方にしますと、耐震改修済み約8,000戸と書いてあると思うのですが、これが2倍といったものでございます。同じような記述でございまして、下の方の建築物、多くの方が利用する建物でございますが、これにつきましては、同じく左側の耐震改修済みが110棟といったものを27年度の目標としまして約330棟、つまり新たに220棟改修とするということでございます。合計3倍といったような読み方でございます。
 次のページをお願いいたします。県有施設の目標についてですが、多くの方々が利用します特定建築物に関するもの、県有施設につきましては、災害時の避難場所、学校等でございます。それから治療の場所、あるいは、災害対策の本部あるいは支部、そういった災害時に重要な役割を果たすといった考え方から、県有施設につきましてはすべて27年度までに耐震化を図るといった目標を掲げております。
 次に、耐震化の取り組み方針でございますが、これは県は住民の方々、あるいは所有者の方々の取り組みに対しまして、費用の助成、技術支援などを市町村と協力して行うといったものでございます。
 具体的なメニューとしまして、ここに幾つか掲げていまして、これは平成19年度にも取り組む内容でございますが、上から2つ目、擁壁、ブロック等の耐震、それから下の方のぽつ、下3つですね、これは平成19年度新たに取り組むものでございます。
 この計画策定に当たりまして、県の関係課以外に、建築関係団体あるいは市町村等との意見交換を行いました。あわせまして、ことしの2月の14日からつい先日、3月5日までパブリックコメントを行いました。その結果、パブリックコメントでいいますと2件の意見をいただいております。内容につきましてはここに書いてあるとおりでございます。こういった意見に対応できるような促進計画ないし実際の施策を進めてまいりたいというふうに考えております。
 次に、7ページをお願いいたします。「風力発電施設建設ガイドライン」の策定についてでございます。
 これにつきましては、先日の議会の方で質問等ございましたが、これは県内で風力発電施設の建設を進めるに当たりまして、適正な土地利用だとか、あるいは環境ないし景観の保全等に関しまして、事業者が自主的に遵守すべき事項を明記したものとして、このガイドラインを策定したものでございます。策定に当たりましては、学識経験者の方々、あるいは事業者との意見交換、あるいは意見をもらうといったような場を設けまして、市町村と県内のいろいろ個別のがございますが、そういった所管の課、所管課との照会等、意見交換等を行いながら策定したものでございます。
 概要でございますが、対象となりますのは総出力500キロワット以上のものと。この500と申しますのは、電気事業でいうところの小規模、500キロワット未満というのは小規模というような扱いをされているということで、対象としましては500キロワット以上としております。目安としましては、現在できています泊、あれは600キロワットでございます。北栄町あるいは大山町あたりに建っていますのが1基当たり1,500キロワットの規模でございます。
 建設計画の基本という欄でございますが、事前に十分調査してください。予想される影響等は回避または低減してくださいといったことでございます。どういった条件かと申しますと、点線で囲ってあります、土地利用的なこと、騒音、あるいは景観、動植物への影響等でございます。施設の建設の各段階で留意点を明記したものでございます。その中には必要な許認可の手続等、網羅しております。これは特に説明会等による住民の皆さんと十分な調整を図ってくださいといったようなことでございます。それと、できた後の事後の調査をお願いしますといったような内容です。
 具体例、下の方にちょっと書いてございますが、ここで書いておりますのはNEDO、一番下にNEDO、新エネルギー産業総合開発機構というところの方のマニュアルをもとに整理し直したものではございますが、特に景観のところをちょっと見ていただきますと、主要な眺望点、展望台等から300メートル以上、主要な幹線道路、国道、高速道路等でございますが、そこから200メートル以上離してくださいと、それから色は淡い灰色にしてくださいといったようなことを決めてございます。
 これを運用して、これからも必要な改善等あれば加えていきたいと思いますが、まずはこれを運用していきたいというふうに考えております。

◎前田委員長
 では、今までの説明について、質疑等を行いたいと思います。
 ないようですから、教育委員会に行きたいと思います。
 そういたしますと、三王寺教育企画室長の説明を求めます。

●三王寺教育企画室長
 お手元の教育委員会の資料の方をごらんください。
 まず、お開きいただいて、1ページの方をお願いいたします。鳥取県教育の自立を考える会の概要について御報告させていただきます。
 この会は、県内の教育関係者が一堂に会しまして、本県の教育の現状でありますとか課題について共有して、今後、相互に連携協力して自立に向けてどんなことができるのかということを考えていくというようなものでございます。
 概要の方でございますけれども、2月12日に開催いたしました。内容といたしましては、鳥取県教育の現状と課題について報告した後、パネルディスカッションということをやりました。そこにありますとおり、3大学の学長さん、あるいは小学校、高校の校長会の会長さん、あと県の教育長、こういった方々で議論をしていただきました。議論のまとめといたしましては、そこの点線で囲ってございますけれども、鳥取県教育の質の向上を図るために連携、協力して、今後検討していく事項として、次の3点が確認されました。
 まず、第1点といたしましては、学校のカリキュラムですとか授業内容をよくするために、大学が持っているものを活用できないか。それは、例といたしましては、例えば環境教育に対して、環境大学の力をもっとおかりしてできないかというようなお話がございました。2点目といたしましては、教員の資質を向上させるために学校や大学が連携して、相互補助として何かできないかというようなお話がございました。それから、将来、教員を目指している大学の教員希望者の資質の向上のために、学生ボランティア等、そういうものを活用して何かできないかというようなお話がございました。この意見を受けまして、一番最後のところに書いてございますけれども、今後、19年度にこの3点の事項について、どういうことが連携協力してできるのかということを、ここにありますとおり、大学、校長会、教育委員会をメンバーとするワーキンググループをつくって、具体的な方策を検討していくこととしております。

◎前田委員長
 続きまして、三田博物館長の説明を求めます。

●三田博物館長
 それでは、資料の2ページをごらんいただきたいと思います。
 美術品の購入についてでございますが、このたび、鳥取県美術品取得基金を使いまして、4点の美術品を購入したいと考えております。
 まず、彫刻のところに書いてありますのですが、辻晉堂の作品を2点でございます。「坐像」と「母と子」の2点でございます。この2点につきましては、写真が4ページについておりますのでこれもごらんいただきながら、見ていただければと思います。上の2つが辻晉堂の作品2つでございます。それぞれ300万円ということで購入したいと考えております。辻晉堂は、御承知かと思いますけれども、現在の伯耆町の出身で、国内外、海外でも非常に評価の高い彫刻家、我が県を代表します最も代表的な彫刻家だと言えると思います。そういうことで、本博物館でも16点既に収集をしておりますが、購入等をしておりますけれども、辻の場合は木彫からセメントの彫刻、そして最後は陶彫というユニークな分野に移っておりますけれども、このセメントの時期の作品は全くございませんので、このたびこの2点をぜひ購入したいということでございます。これが購入できますと、辻晉堂の画業全体が、網羅的にコレクションが展開できると、展示できるということになります。
 次に、その下の方に近世絵画で1点、沖一峨の花鳥図を1点購入したいと思っております。これが予定価格650万円でございます。沖一峨は昨年の秋に展覧会を行いましたので御承知の方も多いと思うのですが、鳥取藩の御用絵師の中で最も画力の高い作家でございます。特に花鳥画がすぐれていると言われておりますけれども、この作品、現在、博物館に1点ございますが、それよりさらによい状態のものが、すぐれた作品がございます。これをぜひ購入してコレクションの中に加えたいということでございます。
 3ページに、洋画でございますが、前田寛治の作品を1点、仰臥裸婦です。これは油絵ではございませんで、実はこの仰臥裸婦の油絵は博物館で既に購入しております。過去に購入しておりますが、それの下絵ともいうべき、いわゆるデッサンでございます。これが40万円ということでございます。博物館としては、こういう仰臥裸婦という非常に前田のパリ留学時代の代表作の一つでございますが、これのもととなった下絵の作品というのも展覧会等で非常に価値のある展示になりますので、ぜひこれも購入をしたいということでございます。
 以上の4点につきましては、ここに、一番最後に書いておりますけれども、収集評価委員会というものを持っておりまして、ここでこういった作品を購入することの適否でありますとか、購入予定価格の適否ということについてしっかりと審議をして、一致しておりまして、いずれも適当であるということで審査結果を得ております。
 写真のことをまた忘れてしまいましたが、次の4ページに先ほどの沖一峨の作品と前田寛治のデッサンの画像をつけておりますので、ごらんいただければと思います。
 続きまして、5ページに、常設展入館料の減免につきまして御報告いたします。
 博物館で行います企画展、今までは特別展とか企画展とかいろいろな言い方をしておりましたがそれを含めて企画展とし、これを鑑賞された方が同じ日に常設展も一緒に見てみようといった場合に、その常設展の入館料は全額減免したい、19年の4月からしたいということでございます。
 現状・経緯にその理由を書いております。博物館の企画展に観覧に来られた方が、引き続いて常設展を見ていただくときには、現在、常設展の入館料、これは180円でございますが、企画展を見た後に、同じ日に常設展を見たときには半額減免して90円だけいただくことになっております。ですから、学生さんは無料なのですけれども、お父さん、お母さんは、例えば家族で企画展にやってきました。よかったので常設展も見てみようかといったときに、お父さんとお母さんの分だけはもう1回受付に戻って90円払ってこないといけないということで、実はかなり面倒くさいではないかという苦情が参っておりました。博物館としましては、最近は魅力ある企画展をどんどん開いて、来館者の方にどんどん来てもらおうということをやっておりますので、そのときにあわせて常設展を見れますというメリットを設けたいということがありますし、常設展をもっともっと積極的に見ていただこうと、広く見ていただこうというようなことを目的として、今回2分の1ではなくて全額減免にしたいと考えております。
 入館料の手続は煩瑣で、こんな問題で困っていますよということは、実はほかの県の博物館、美術館でも共通でして、他県の博物館、美術館においても、こういう企画展を見た日に常設展を見る場合には全額免除する館が多くなってきています。
 ということで、対策のところで、2番の対策に書いておりますように、19年度より、正確には4月、ことしの4月から来館者の利便性向上と常設展示の観覧を促進するために、博物館主催の企画展を観覧される方が同じ日に常設展もあわせて鑑賞しようかという場合には、常設展の入館料は全額免除としたいというふうにしたいと思っております。
 3番目に書いておりますように、減免につきましては、通知で定めておりますけれども、ここに定めておる減免率を2分の1から10分の10に上げるということで、ことしの4月1日施行で改正をしたいというふうに考えております。
 6ページには、先ほど、他県の美術館や博物館でもそういうような状況になっていますよということを申しましたが、一番下の欄に網をかけているところがあると思いますが、このように、今回御報告しましたように、企画展にあわせて常設展をごらんいただく場合の常設展の入館料を10分の10減免、つまり無料にしているところを網をかけております。この動きは全国でもふえてきておりますが、中国地方においてもこのように多くのところで、ということでございます。

◎前田委員長
 山﨑体育保健課長の説明を求めます。

●山﨑体育保健課長
 資料の7ページごらんください。第62回の冬の国体の状況でございますけれども、1月に開催されまして、結果でございますけれども、2の入賞者の欄をごらんください。スキーで2種目入賞しておりまして、その中で特にクロスカントリー、いわゆる距離競技ですけれども、宮脇選手が3年連続の入賞を果たしております。それから、バイアスロンで3種目入賞しておりますけれども、これは特にリレーの個人ですけれども、渡部さんが1位ということで入賞しております。ただ、バイアスロンは公開競技であるために、競技得点にはのせておりません。
 最後、3番目の総合成績でございますけれども、現在のところ天皇杯30位、皇后杯25位ということでございます。

◎前田委員長
 続きまして、中原遺跡調査整備室長の説明を求めます。

●中原遺跡調査整備室長
 続きまして、資料8ページ、9ページをお開きいただきたいと思います。妻木晩田遺跡内の復元竪穴住居の火災について御報告をさせていただきます。
 火災発生日時は、昨日3月7日の午後3時ごろでございました。火災の発生場所は、妻木晩田遺跡内の洞ノ原地区東丘陵といっております見晴らしのいいところでございます。この位置につきましては、9ページの上の方に図を載せておりますが、現在、駐車場とか事務所とかございます展示室のところから西側の丘陵の方に向かっていった最初に目につくところにあります竪穴住居でございます。平成13年度に建築いたしまして、14年の3月に完成したものでございます。消失物件、竪穴住居1棟、63.6平米、直径が9メートルほどの高さのものでございます。妻木晩田遺跡でも一番最大級の竪穴住居でございます。
 火災の経過及び原因等でございますけれども、同日午後の1時50分ごろから、妻木晩田遺跡の管理人、非常勤職員が、竪穴住居内部での乾燥、薫蒸のための火をたいておりましたところ、午後3時ごろに火の粉が飛散いたしまして、屋根のカヤに燃え移ったということでございます。直ちに消火器、備えつけております消火器2本で消火活動を行いましたが、消火に至りませんでしたので、事務所に連絡いたしまして、事務所職員が駆けつけて、消火器9本による消火活動を行いました。3時15分ごろには消防車が到着いたしまして、消火ホースで消火活動を行いまして、午後5時2分に鎮火ということでございますが、このときには全焼ということでございます。
 幸いなことには、見学者は当日、その場にはおられませんで、消火に当たりました職員にもけがはございませんでした。また、この復元竪穴住居は遺跡に保護盛り土した上に建物を復元しておりましたので、地下遺構等の史跡の保存には特別影響はございません。
 被害の見積もりでございますけれども、当該竪穴住居は平成12年から13年に、事業費約1,165万円で建築をいたしております、国庫補助事業で建築をいたしております。平成18年度段階での火災保険の評価額は約418万円でございます。
 この竪穴住居は、妻木晩田遺跡の調査研究成果に基づきまして、本格的な弥生時代の土屋根住居として全国で初めて復元したものでございます。それ自体が文化財というものではございませんが、学術的価値は大変高いものでございました。また、見晴らしのいい洞ノ原地区に最初に復元したものでございまして、シンボル的な存在であったというふうに考えておりまして、大変残念なことだというふうに考えております。
 火災後の対策でございますが、実は、この常任委員会でも御報告いたしました、昨年7月20日にも、ボランティアで製作されました復元竪穴住居が同じ原因で焼失しております。その後対策等をとってきたつもりでございますが、今回こういうことに至ったということで、出火原因等を改めて適切に究明いたしまして、再発防止策というものを検討していきたいというふうに思っております。まことに申しわけございませんでした。

◎前田委員長
 今までの説明について、質疑等を行いたいと思います。

○湯原委員
 2点ほど意見を言っておきたいのですけれども、ちょっと辻晉堂さんとか前田寛治さんの件で、大体基金を設けていて、ぱっと品物が出てきたときに買えるという状況のために基金を創設されて、今回の件などは、これはどういう、画商さんとかなんとか、流通、どういうふうな形で、買いませんかと来るのですか。どういうというのが1つ。
 妻木晩田とはちょっと違うのですけれども、共通するのは、今回は文化財ではなくて遺跡だし、ぜひ機会があったら文化財の防火・消防体制というのを改めてちょっとチェック、県教委として入れられるのかどうかわかりませんけれども、何かしらの機会に、この間もどこか隠岐でお寺が燃えたりとか、白壁土蔵群でしたか倉吉にもありますし、もちろん人にけががないというのが第一でよかったし、どこの家も燃えたらいけないのはもちろんなのですが、特に文化財は保存のことを考えると、焼失などということはやはり我々の世代はどうしてもしたらいけないことの一つだと思いますので、機会があればその辺の防火、消火体制というのをぜひチェックをしていただきたいなと。要望になりますけれども、コメントがあれば。

●三田博物館長
 どういう話のいきさつでやってくるかということなのですけれども、辻晉堂にしても沖一峨にしても前田寛治にしても、鳥取県立博物館はこういった作家についての作品の収集を従来からやっているということは全国の画廊とか画商の間では非常に通常からネットを張っておりますし、そういう情報が、売れるということが入った段階で私のどもの方に入ってまいります。私たちの方でそれの作品を見て、多くのものは収集に値しないようなものがかなりありますので、それはオミットしておりますけれども、ぜひ私たちが欲しいというような作品があった場合に、このような形で、ということであります。今回、特に沖一峨につきましては、昨年の秋に大きな展覧会をやったときに、沖一峨の代表作というものはすべて所有者とかなり連絡調整を、話し合いをしたのがありまして、沖一峨を手放す方はほとんどなかったのですが、代表作を持っている方の中で、これが、この方だけが画廊なのですけれども、売れるということがわかりましたので、今回この話を進めてきたということでございます。

●中原遺跡調査整備室長
 御指摘の点でございますけれども、文化財につきましては、今回の竪穴住居は直接文化財ということではございませんが、県下には、国宝、重要文化財初め、貴重な歴史的建造物を初めとする文化財がございます。今日的に考えれば、私どもが今まで伝わってきたものを後世の人に伝えていく、これは大事な役目でございまして、そのためには防火、あるいは場合によっては防犯ということも最近は問題としては起こっております。こういった発生に対しては順次文書等で注意もしておるところでございますが、また、防災関係に、防犯関係に関しては、文化財の補助事業も実はございます。それらもまた広く徹底していって、消火設備等も設けるようなことを考えていきたいというふうに思っております。

○野田委員
 火災についてでございますけれども、これは薫蒸方法しかないのでしょうか。全国的にこういうものをどういうぐあいになさっているのか。これは燃えやすいものだと思いますので、何かいい方法が。方法としては薫蒸しかないのでしょうかということをちょっとお尋ねしたい。

●中原遺跡調査整備室長
 古い民家というふうにお考えいただいたらいいと思うのですけれども、当然ながら、それが人々が住む、住民がいて生活をしているときには、例えばいろりがありまして、そこから立ち上る熱気であるとか、あるいは煙とか乾燥、あるいは虫を殺すための薫蒸とかという効果が当然得られるわけですけれども、こういったふだん普通に暮らしていない竪穴住居とかの場合、何らかの形でその維持をより長く続けていく、あるいは乾燥とかを促すというような意味で、火をたいて薫蒸するという方法を考えてまいりました。それについての、当然ながら火を使うことでの危険というのは伴いますので、例えば、当たり前のことですけれども、前回の反省を踏まえて、必ずそこから目を離さないであるとか、入り口すぐ近くのところの消火器とかを、今回も実は前回の反省を踏まえて1本ふやしておりました。ただし、こういう事態が発生したことを踏まえて、この方法しかないのかということを含めて、薫蒸、乾燥の方法、やり方そのもの、あるいは万一発生した場合の消火体制のあり方というのをもう一度検討してみる必要があるというふうに考えております。これについては改めて検討していきたいと思っております。

○野田委員
 全国的にやるわけ。

●中原遺跡調査整備室長
 今回、妻木晩田遺跡で参考いたしましたのが、富山県に同じような、これは縄文時代の土屋根住居ですけれども、北代遺跡という富山市にありまして、こちらの方が同じような方法をずっととっておられて、今日までそういう事故というのは発生しておりませんでしたので、それを参考にやらせていただいておりました。

◎前田委員長
 ないですか。
 その他に移りたいと思います。
 執行部、委員の方で何かございませんか。

○湯原委員
 3点ほどというか、2点ほどあるのですけれども、その前に1つだけ、県立図書館で香取のやつですけれども、これ県立図書館ですか。ぜひ、僕はこれを見て、僕は農家の出身ということもあるのでしょうけれども、家族っていいなという、この写真を見ただけでもほのぼのとしていいなと思うと、何かここに書いてあります、ぜひ機会があれば、西部、もちろん大山町とか米子の方でもぜひ巡回展を、なかなか香取の人、西部の人が鳥取まで行くのは大変なこともありますので、この家族っていいなという、こういう写真展をぜひ西部でもお願いしたいと思います。
 2点ほど。1つが、特殊支援教育、特殊支援学校というのですが、人事のあり方、先生の異動のあり方というのを1つと、アスベストの件で、要望になりますけれども、1つだけ。
 最初の特殊支援学校について、早い話がざっくばらんに言うと、盲学校で保護者の方からメールが来まして、ある優秀な先生、皆さんも視察で行った「きらら」。西部に入っておられる、女性の先生と男性の若い先生がおられたのだけれども、この男性の方が卒業後すぐ入られて9年間人事異動なしで来られているのですけれども、どうもPTAの保護者の方が僕のところにメールが来たのは、来年度人事異動で異動になるということでありまして、保護者としては、いい先生だし、非常に子供たちも喜んでいて、今まで学習をやっている。特に普通のところと違って、盲学校ということなので、いろいろ生活面もいろいろな相談も受けたりしなければいけない学校でありますので、困ったなというような保護者からメールがありました。この先生のことを、人事異動どうのこうのではなくて、普通の学校みたいに4月1日で異動になりましたので、ぱんと人がかわる。どの学校でも子供たちとか保護者の人は大変なのでしょうが、特にこういう特殊支援が必要な学校における教師の人事異動は、やはり助走期間というか、バトンタッチの期間があってもいいのではないかなというふうに思うのですね。いきなり4月1日になりましたから新しい人材で、といってもなかなかやはり専門性が高いと思いますので、その辺の半年とか1年とか、バトンタッチするぐらいの期間が、異動のタイムラグとしてあってもいいのではないかなと思うのですけれども、これについてコメントいただけたらと思います。
 2つ目がアスベストの件ですけれども、先般ありましたように、アスベストで、今まで国の法律では吹きつけ工法のものに対してアスベスト対象で規制がかかってきまして、県としては横出しで、アスベストを使ったものの成型板とか、そういったものに対しても横出し条例で規制を行っている。この間、国の方が法律が変わって、アスベストの含有量が、今まで1%以上のものが対象ですよというのが、0.1%以上、厳しくなったということでありまして、ということになりますと、県の条例も横出しの部分までそこがひっかかってきまして、逆に言うと、今まで1%以上の、吹きつけではない、例えば何とかボードとか、そういったものについて1%以上だったものが、今度は国が法律が変わりましたので、0.1%以上のものも対象になっている。これも私のところへ県民の人から声がありまして、県下で、彩色石綿板、彩色、色がついた石綿板というのが非常に出回っていると。これは今ではなくて過去ですね。どういったものに使われているのですかといったら、かわら材として非常に使われているという声がありまして、もちろんこれ、今、解体の時期にだんだん入りつつあって、ぜひこれお願いしたいのは、流通の状況はなかなか厳しい、把握は難しいのかもしれませんけれども、ぜひ把握をできることならお願いしたいということと、解体の業者さんにやはり、お話を聞いたら、研修を受ければある程度、吹きつけみたいにすごい高度な対応策でなくても、ある程度は、水をかけたりとかというお話でしたので、ぜひ解体の事業というのはそういう視点でかわら材などを見ていただいて、後からこれは石綿板のかわらだったと後でわかるようなことのないように、もし周知がされるのであればお願いしたいと思いますけれども、とりあえずコメントを求めておきたい。

●野川図書館長
 湯原委員には御注目いただきまして、ありがとうございます。非常に選挙活動で忙しい時期に開催いたしますけれども、実はこの時期を外しまして、県内の図書館とコラボレーションいたしまして、大山町では4月の中・下旬に開催いたしますし、香川の県立図書館でも開催することとしております。この展示を通じまして、地域づくりあるいは地域の自立について発信していきたいと思っております。ありがとうございます。

●徳田障害児教育室長
 今の御質問につきまして、盲・聾・養護学校の専門性の維持というようなところでの人事異動のあり方というところで御質問だと思います。おっしゃるとおりに、盲・聾・養護学校の専門性というのは、障害種別に応じてその教育がきちんとできるのかというところを学校総体として、その総体としての専門性を維持していくというところが大きなところです。その一つ一つは、それぞれの教員の専門性になるということです。その一人一人の教員の専門性につきましては、障害種別に応じて、ある特定分野での専門性と、それから障害児全体としての総合的な力、2つを合わせて専門性というふうにとらえております。確かに、すぐに盲・聾・養護学校に入ったからといって、その力があるわけではありませんので、各学校ではそれぞれ研修等を通しながら力をつけていっているという状況があります。バトンタッチの時間があってもよいのではないかという御質問でしたけれども、それにつきましても、その方が異動されておられなくなった場合に、その特別な分野での専門性がなくなるのは非常に困るわけでして、複数の体制でその専門性の維持、向上ということを図っているところです。異動に関しましては、異動指針というか、異動の基本的な方針に基づいてしておりますけれども、そういうことも勘案しながら、今の学校の専門性が落ちないようにということを重々配慮しながらというところでございます。したがって、次の後継者を育てながらということも視野に入れておりますし、次の専門性のある者を入れるというようなことにも配慮しているところでございます。

●田中水・大気環境課長
 彩色石綿板、かわらだそうでございますけれども、これにつきましては、2004年ごろまでどうも石綿を含有したものが製造されておるようでございます。それで、流通状況はどうかといってお聞きでございますけれども、どうもたくさん使われているようでございまして、はっきりつかんでおりません。
 撤去方法につきましては、かわらでございますので、1枚ずつはがしていただく、分別解体をしていただくのが本当は一番いいわけでございますけれども、もともと石綿とかとったかわらの材質等は固めてございますので、水をかけて湿潤状態で作業をしていただければ、多少破砕、壊れても飛散はないというふうに思っておるところでございます。今後、解体業者さん等のPRにつきましては、実施をしていきたいというふうに考えます。

○湯原委員
 後段のアスベストのかわら、解体業者さんの、関係者というのはいろいろとあると思うのです、建設関係とか。ぜひ周知を、おっしゃるように、水をかけて、少々壊れても大丈夫だという話ですけれども、ぜひ周知の方を。できたら、後で、あっこれはそうだったのにとみたいなことがないように、ぜひできるだけ可能な限り周知を図っていただきたいなと思います。
 特殊支援学校について、専門性の維持ということで、ぜひ専門性の維持に対して最大限の配慮を、多分こういったことを言ったらあれかもしれませんけれども、我々も「きらら」を視察をしたときも、想像以上といいますか、我々とはやはり全然違った観点での教育といいますか、光を使ったりとか、いろいろ我々もたしか経験したと思いますけれども、そういう意味ではやはり特別に、専門性が必要なのだな、普通といったら語弊がありますね、教育と違うのだなと思いつつ感じましたけれども、ぜひ専門性の維持が損なわれることがないように、特段の配慮をしていただきたいことをあわせて要望します。私のところに保護者の方がメールを送ってこられたのですけれども、異動の時期を迎えますので、保護者へのある程度の、どういったらいいのでしょうか、御理解、あと子供の不安というものをできるだけ払拭していただくように御努力もぜひしていただいて、大丈夫だよということをぜひ御理解いただくように、不安を払拭していただくように、これも特段の配慮をお願いしたいと思います。

●徳田障害児教育室長
 おっしゃることは重々承知しておりますし、一層努力したいと思います。
 あわせて、この4月から特別支援学校に変わるわけですけれども、これは、複数の障害者に対応するというようなところが大きな目的でありますので、やはり一つの障害児に特化するよりも、広い、先ほど言いました総合的な力を持つ者も育成していかなければいけない状況がありますので、そういうことも勘案しながら、今おっしゃられたことについては配慮していきたいと思います。

○伊藤委員
 実はきのう、統一地方選挙に対しての指定病院、施設の不在者投票についての勉強会を選管に来ていただいてやりました。その中で、特に福祉保健部長は不在者投票がどういう実態で行われているかというのをまず知っていらっしゃるかということ。それから、2点目は、不在者投票が外部の立会人が全くない、これは相当の施設である。第3点は、実態調査も返答がない、これも相当の施設である。そういうことがきのう報告されておりましたけれども、この施設の所管に当たられる、そういう各部署では、その辺はどう考えられているのかお聞きしたい。

●田中福祉保健部長
 私、実は昨年3月まで中央病院におりましたけれども、不在者投票の立会人をやっておりましたので、一応経験をしておりますけれども、仕組みにつきましては、要は、施設ごとで選管から委託を受けて、私もちょっと今不勉強なのでちょっとあいまいな点があるかもしれませんけれども、施設が選管から委託を受けて不在者投票をする。それに対して経費をいただくみたいな仕組みでやっていますので、県の立場からいえば、我々の立場からいえば、関与しない世界になっているというか、できないというか。外部の立ち会いにつきましても、その施設の職員がやるのか、場合によっては外部の職員がやるかというのも、そこら辺も施設主体の判断になると思っております。ということで、なかなか実態がどうかと言われましても、当然一定の手続の方で、選挙が行われている。それは立会人の方がおられて、立ち会いされる中で、入所者の方が投票されているということになると思いますけれども、それ以上のことはちょっと何か言いようがないので、申しわけございませんですけれども。

○伊藤委員
 なぜこれを聞くかというと、違ったうわさがあるから聞くわけです。外部の立会人がいない、その中で、実際、投票行動はどういう格好で行われているかという話が、随分あちこちで出てくるのです。ですから、これは選管として施設長かもしれない。僕は、あなた方はもっと選管と話しする機会はないのですね。全く施設長と選管だけの話で、こっちはもう蚊帳の外ですか。

●田中福祉保健部長
 蚊帳の外といいますか、もともとかかわりがないと思うのですけれども、我々と。何というか、不在者投票の事務所の依頼というのは、選管が施設に委託をしてやる世界だと思っていますので、かかわりと言われても、ちょっとおかしいかなと思うのですけれども。

○伊藤委員
 それはわかります。それで、せめて実態ぐらいは知っておられたらどうなのですか。施設長に対して。

●田中福祉保健部長
 実態といいますか、選挙のがどうなっているかというのは、当然、選挙管理委員会で必要であれば見回りなりをしてやるべきことだと思いますので、私たちが選挙がどうなっておるか、立ち会いに行くのはむしろ……。

○伊藤委員
 それからもう一つ、いいかな。では、実態調査にも応じない、返答がない、こういうのもやはりあなたには関係ないのか。

●田中福祉保健部長
 応じないとかどうかということ自体が、我々は何か承知していないのですけれども、それを私どもが応じているかどうかという、調査をすべきだと伊藤委員はおっしゃるのですか。

○伊藤委員
 いやいや、実態は何にも知っていないのですか。すべてがノータッチかという話。

●田中福祉保健部長
 はっきり言えば、そうだと思います。ですから、伊藤委員が何か感じられたことがあれば、選管なりに、告発ですか、そういうことを警察なりにされるのだと思うのです。

◎前田委員長
 以上、では、ないようですから、これで終わります。
 執行部の方は大変この2年間ありがとうございました。(執行部退席)
 委員の方に言っておきますが、お手元に常任委員会の1年間の活動状況をまとめておりますので、御意見を伺いたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議ないですか。
 では、このように報告してよろしいでしょうか。
 では、以上をもちまして教育民生常任委員会を閉会いたします。ありがとうございました。
 

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