警察庁指定被疑者特別手配要綱の制定について(例規通達)

警察庁指定被疑者特別手配要綱の制定について(例規)

昭和47年2月1日
鳥捜一発第80号、鳥捜二発第36号、鳥鑑発第154号、鳥防発第105号、鳥備発第28号、鳥勤発第72号、鳥交一発第94号
改正  平成22年鳥務例規第3号、令和4年鳥刑企例規第3号

  最近における犯罪情勢や社会環境の変化等に対処して、治安に重大な影響を及ぼし、又は、社会的に著しく危険性の強い凶悪又は重要な犯罪の指名手配被疑者に対する追跡捜査をより効率的に行なうため従来警察庁刑事局で実施されていた「重要指名被疑者特別手配」「凶悪重要被疑者総合手配」及び「重要指名被疑者写真手配」が廃止され、新たに別紙のとおり次長通達をもって「警察庁指定被疑者特別手配要綱」が定められたので、その適正な運用を図られたい。
  なお、本県における特別手配に関する事案は刑事部刑事企画課において行う。
別添(写)
       警察庁指定被疑者特別手配要綱
1 特別手配の指定
(1) 関東管区警察局又は都道府県警察(以下「都道府県警察等」という。)が指名手配した被疑者のうち、治安に重大な影響を及ぼし、または社会的に著しく危険性の強い凶悪若しくは重要な犯罪の指名手配被疑者であって、その早期逮捕のため、とくに全国的地域にわたって強力な組織的捜査を行なう必要があると認められるものについては、警察庁が特別手配の指定を行なう。

(2) 特別手配の指定は、必要のつど個別に行なうほか、状況により複数の被疑者を一括して行なう。
(3) 指定にあたっては、あらかじめ、指名手配をした都道府県警察(以下「手配警察」という。)及び関係管区警察局と協議する。
(4) 特別手配の指定は、通達を発して行なう。
2 警察庁の措置
(1) 特別手配の指定をした被疑者(以下「指定被疑者」という。)については、警察庁において、携帯用の「特別手配書」を作成し、都道府県警察等に配布する。
(2) 指定被疑者は、原則として、一般に公開することとし、公開の具体的方法等については、当該事件の罪種、罪質等に応じ、警察庁が指定の際に個別に決定する。
(3) 指定被疑者を公開する場合には、必要に応じ、警察庁においてポスター、チラシ等を作成して配布するほか、報道機関等に対して積極的に協力を依頼する。
3 管区警察局の措置
   指定被疑者の捜査に関し、管内情勢のは握に努め、管区内府県警察との連絡調整に当たる。
4 都道府県警察等の措置
(1) 取扱責任者の設置
ア 関東管区警察局サイバー特別捜査隊(以下「隊」という。)並びに都道府県警察の本部(道警察の方面本部を含む。以下「本部」という。)及び警察署に、指定被疑者の捜査の主管に応じて適当と認められる取扱責任者を置く。
イ 取扱責任者は、隊及び本部においては警部以上の階級にある者、警察署においては警部補以上の階級にある者をもってあてる。
ウ 取扱責任者は、特別手配の捜査に関する事務の処理に当たるとともに、捜査の措置および経過を記録しておく。
エ 特別手配に関する事務は、隊又は指名手配業務の主管課において行なう。
(2) 手配の徹底
ア 特別手配書を全警察官に携帯させるほか、口頭指示等により手配の徹底を図る。
イ 指定被疑者を公開する場合には、ポスター、チラシ等を最も効果のあがるように掲示または配布するなど、一般の協力確保に努める。
(3) 追跡捜査の徹底
ア 特別手配の指定前の捜査に反省検討を加え、立回り見込み先等に関する新たな捜査資料の入手に努める。
イ 手配警察および立回り見込み先等のある関係都道府県警察は、専従捜査班(員)を置くなどして、捜査の徹底を期する。
ウ 必要に応じ、旅館等のいつせい捜査を行ない、被疑者の発見逮捕に努める。
エ 個々の警察官に対し、具体的な捜査要領を指示するなど、指導教養に努める。
(4) 報告、連絡
ア 手配警察は、手配内容につき訂正、削除、追加等の事由が生じたときは、すみやかに警察庁および管区警察局に報告する。
イ 指定被疑者に関する情報を入手したときは、すみやかに警察庁、管区警察局および関係都道府県警察に報告(連絡)する。
5 指定の解除
   指定被疑者について指名手配が解除されたとき、または、指定後相当の期間を経過しても逮捕に至らないときは、指定を解除する。
6 特別手配に関する事務
(1) 警察庁における特別手配に関する事務は、刑事局刑事企画課において行なう。 

  

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