土砂災害(がけ崩れ、土石流、地すべりなど)は、地震や梅雨・台風などの豪雨で地盤がゆるんだりして発生します。被災地域が比較的狭い範囲に限られる割に被災者の死傷率が高く、人家等に壊滅的な被害を与えます。我が県は、中国山脈から海岸線までの距離が非常に短く、平野部が少ないため山間地や急傾斜地周辺に多くの集落が散在し、土砂災害が発生するおそれのある地区が多くあります。山沿いの地域のほか、市街地近郊の丘陵地を開発した新興住宅地などでも土砂災害の危険があります。造成地や扇状地、また以前河川敷だったところも注意が必要です。
土砂災害のまえぶれ(前兆現象)に注意し、例えば下記にような現象が発生していた場合は、ただちに避難等を行うようにしてください。
大雨や長雨の時など、土壌に含まれる雨の量が多い場合は、弱い雨や雨が止んだ後でも土砂災害が発生する場合があります。
豪雨や地震により地盤がゆるみ、急な斜面の土砂が崩れ落ちる現象です。斜面の崩壊は突然起こりスピードも速いので、人家の近くでがけが崩れると逃げ遅れる人も多く、人的被害が出やすくなります。
谷底にたまった土砂や山腹から崩れだした土砂が、大雨などによる水と一体となって、その重みで急な谷を一気に流れ下ってくる現象です。急流の川がある所や扇状地で起こることが多く、スピードが速く破壊力も大きいため、一瞬で人家や田畑など広範囲に大きな被害が出ます。
山すそや丘陵地などの緩やかな斜面などで、粘土層のような地中のすべりやすい地層に雨水などがしみ込み、その地層を境に地面がゆっくり動き出す現象です。発生は広範囲にわたり、人家や田畑、道路などに大きな被害が出ます。