平成27年度議事録

平成27年10月7日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
広谷 直樹
坂野 経三郎
市谷 知子
島谷 龍司
浜田 一哉
川部 洋
浜田 妙子
内田 博長
斉木正一
欠席者
(なし)

 
 

傍聴議員  なし

説明のため出席した者
 岡村商工労働部長、岸田農林水産部長、湊企業局長、田栗労働委員会事務局長
 ほか各局次長、各総室長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
 木村課長補佐 若松課長補佐 石本主事

1 開会 午前10時00分

2 閉会 午後0時30分

5 司会 広谷委員長

6 会議録署名委員     島谷委員、市谷委員

7 付議案件及びその結果
  別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前10時00分 開会

◎広谷委員長
 皆さん、おはようございます。
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりであります。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、島谷委員と市谷委員にお願いいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑を行っていただきます。

○市谷委員
 1号議案の企業投資促進のための工業団地再整備事業補助金について質疑をいたします。
 今回南部町の原工業団地を拡張するものですけれども、今回補助金で新たに整備する土地は工場ではなくて駐車場になると聞いていますけれども、それはなぜなのかということをまず答弁していただきたいと思います。

●池田立地戦略課長
 お答えいたします。
 今回既に原工業団地造成は完了しておりまして、敷地が不足している状態にあるということですが、昨年度調印させていただきましたNOKさん、工場建設等により今後も事業展開で工場増設等が見込まれるということで、敷地の裏にありますため池を埋め立てて既存の駐車場を移して、現在の既存の駐車場の部分に新たに工場を増設するといったような計画と伺っております。

○市谷委員
 それで今答弁ありましたように、ため池を埋め立てるということで、地盤が軟弱なので工場は建てられないと。工場は既に今の団地内にある駐車場に建てて、そのかわり駐車場をため池を埋め立てて整備するということです。それで私はこれを聞いたときにそんな軟弱地盤のところを県が補助金を出して工業団地を整備するということ自体がよくないと思いました。
 次に、今回整備する工業団地に進出する会社、NOKと今おっしゃいましたけれども、その経営状況とか体力はどうなのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 NOKさんは、隣接するところに鳥取ビブラコースティック、10月からTVCという会社になりましたけれども、こちらのほうで自動車部品等をつくっておられます。トーショナルダンパというような部品をつくっておられまして、NOK自体上場会社でございますし、自動車部品については今後、伸びが非常に期待される会社でございますので、経営状況には全く問題がないと考えております。

○市谷委員
 今話がありましたように、上場企業で、非常に経営状況がよい会社だということです。
 そうであるのに今まで南部町のこの工業団地というのは会社に土地を買ってもらっていたそうですけれども、今回はこの土地を優秀な会社のNOKには売却しないのだそうです。なぜ売却しないのでしょうか。売却せずにどういう対応をしようとしているのか、答えていただきたいと思います。

●池田立地戦略課長
 南部町のこのたびの9月議会におきまして土地の無償貸し付けについての議決が可決されておられるということで、この地については27年12月から10年間無償貸し付けされると伺っております。

○市谷委員
 それで今話がありましたように、非常によい優秀な会社なのですけれども、買わせないで、売却せずに10年間の無償貸し付けをするということでした。なぜそういう対応をするのかということを尋ねましたら、もし売却したら当然お金が入るので、県からの補助金がもらえなくなるということだそうです。企業が土地を買い取れば県が補助金を出す必要がないので、それは当然のことだと思いますけれども、結局町にしてみればどうしても企業に来てほしいということで、体力がある企業なのに企業負担を求めないで補助金とか税金に頼っていく方法を選択してしまうと、結果的にですけれども、そういう制度になっているということを指摘しておきたいと思います。
 最後に、この県の補助金の裏負担の南部町の負担というのは起債かどうか、これを答弁してください。

●池田立地戦略課長
 造成経費に係る2分の1を町が負担するということになっておりまして、現在お伺いしているところでは一般財源とお聞きしております。

○市谷委員
 私は町会議員に聞きましたけれども、一般財源と言われますが、起債を充てるということで聞いております。つまり町が借金をしてまで上場企業を誘致するために非常に至れり尽くせりのやり方をするということになっているということを指摘しておきたいと思います。

●岡村商工労働部長
 いきさつ、経緯を正確に申し述べておきたいと思いまして、NOKさんがあそこに工場を増設する。実はまだ公表されていないのですけれども、新しい分野の工場。これは円安もあって国内回帰も含めてされるのですけれども、その中で適地を探しておられまして、中京エリアにするか、関西エリアにするか、このエリアにするかとか、その競争環境の中で町のほうで手を挙げられて、ぜひという強い思いがあったというのは事実であります。そのような配慮があってNOKさんが鳥取のほうに傾いたというのも事実でありますので、町としても町の主力企業でありますので、必死になって誘致活動をされたということは申し述べておきたいと思います。

◎広谷委員長
 ほかに質疑はありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 質疑がないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。

○市谷委員
 そうしましたら反対討論を行いたいと思います。
 まず、第1号議案、補正予算についてです。
 今回の補正予算は、現在策定中の地方創生県総合戦略とその内容に連動する予算であって、地方創生の考え方が問われる予算になっていると思います。
 安倍政権の地方創生は、地方を疲弊させた自民党の構造改革路線への反省は全くありません。しかし、実際に財界、大企業の利益追求を目的とした自民党の構造改革によって安上がりで使い捨て自由の派遣労働が拡大され、不安定雇用と不安定収入で子供を産み育てにくい社会、人口減少社会がつくられました。
 大型店の出店規制の廃止で地方の小売業者が廃業に追い込まれて、まちが寂れました。
 また、輸入自由化で農産物価格が低迷をして、農業所得と農家の減少で農村社会が壊されました。
 さらに今、安倍政権が米や牛肉、豚肉などの重要5品目を交渉対象から除外するという国会決議に違反したTPP交渉を行って、農業を破壊する合意を率先して取りつけたことは重大な問題だと思います。
 このように地方や中小企業、農業の衰退は、業者の自己責任でも自然現象でもなくて、自民党政治によってもたらされたものです。
 しかし、今回の安倍政権の地方創生は、その反省もせずに財界、大企業がひとり勝ちする市場競争原理の中に立場の弱い中小企業や農家を放り込んで、競争せよ、自分たちで打って出ろと自己責任での対応を迫っています。
 その延長線上にあるのが今度の地方創生総合戦略と1号議案に盛り込まれたとっとりプロフェッショナル人材確保事業、EU市場開拓グローバルマッチング支援事業であると私は考えています。
 このグローバル人材確保事業は、国が全部お金を出すそうですけれども、知事が雇ったマネジャーが企業に入り込んで企業ニーズを見つけ出して、それに合ったプロ人材をヘッドハンティングしてきて企業に雇わせるというものです。このプロ人材は、即戦力になる、こういうふうにおっしゃられるわけですけれども、安易な外部人材の登用で本当に企業に力がつくのでしょうか。このプロ人材は、試用期間に100万円程度の給与の補助がありますけれども、ヘッドハンティングしてきたような高給取りのプロ人材をどれだけの県内の中小企業が雇うことができるのでしょうか。
 また、EU市場開拓は、7月に知事がトップセールスしたイベントでは7品目の契約だけで、衛生基準も厳しくて、今後の展開も懸念されています。
 また、今回食のみやこ輸出促進事業、これは増額されていますけれども、26年度の実績を聞きましたら参加企業、使った業者が20社で、成果に結びついたのは12社ということでありました。こうした経費のかかる輸出にどれだけの農業者や業者が参加できるのでしょうか。私は、こういう自己責任を業者に迫るやり方では持続性はないし、地域再生にはつながらないと思います。
 私は、こういう安易に外部の即戦力に頼るのではなくて、県内中小企業への発注や仕事起こしとセットで企業自身の中でちゃんと人材育成ができるよう粘り強く支援することが必要だと思います。また、着実な消費につながる地産地消をふやすことだと思います。こうした持続可能な方法をとってこそ真の地方再生につながると考えます。
 また、もう一つ、先ほど質疑しました企業投資促進のための工業団地再整備事業補助金、南部町の原工業団地を拡張して補助金で新たに駐車場を整備するものですが、ため池を埋め立てるために軟弱な地盤で駐車場にしかならない、こういう軟弱地盤のところを県が補助金を出して工業団地に整備するということはよくないと思います。
 また、今回南部町は、この土地を会社に10年間無償貸し付けをしますが、それは土地を企業に売却すると県の補助金は返還しなければならないのです。当然と言えば当然ですけれども、結果的に企業に来てほしい町はどんなに利益を上げている企業であっても企業に負担を求めずに税金投入をしようとします。
 そしてまた、今回初めて無償貸し付けをすることから、既に土地を買って進出している企業との間で不公平感が生じているということも聞いています。一旦こういうふうに無償貸し付けをしたら、今後もそういうやり方をせざるを得なくなってしまいます。私は、これは県の制度がもたらした矛盾だと思います。
 先ほどもありましたけれども、県の補助金の裏負担の南部町の負担、これは起債だというふうに聞いています。今回の進出企業は、話がありましたように優良企業で、空前の利益を上げているというふうに聞いています。南部町の判断とはいえ、幾ら雇用がふえるからといっても借金をしてまで大きな利益を上げている企業に至れり尽くせりというこのやり方は問題だと思います。
 以上の理由から議案第1号には反対です。
 次に、議案第5号、鳥取県附属機関条例の一部改正です。
 これまで県内の7カ所の普及所単位で行ってきた農業改良普及活動の評価を一本化するものです。これは5年に1回の国のガイドラインの見直しの中で、普及活動を効率的なものにすることを目的に外部評価の導入とその評価は普及員の配置を行う者がする、つまり普及員の人員体制を決める所管課が一括して担当するということを求めています。
 しかし、普及活動の評価を県一本で行って、地域のことがわからない外部委員で評価をしたりとか、経費削減を考えざるを得ない所管課が評価するのは、私はこれは地域農業の発展にはつながらないと思います。だからこそ今回の評価機関の県一本化に伴って、県は各普及所単位の評価を反映させるための仕組みを残そうとしていますけれども、私はそれは当然だと思います。こういうふうに地域農業の発展につながらない国のやり方、この経費削減や効率化を目的にした普及活動の評価のやり方には賛成できません。
 したがいまして、第5号には反対であるということを述べまして、私の討論を終わります。

◎広谷委員長
 ほかに討論はありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 討論が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 それでは、まず、市谷委員より反対のあった議案を一括して採決し、その後、反対のあった議案以外を一括して採決を行いますが、よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、議案第1号及び議案第5号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、議案第1号及び議案第5号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第1号及び議案第5号を除く全ての議案について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、議案第1号及び議案第5号を除く全ての議案は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 それでは、次に、報告事項に移ります。
 質疑等につきましては、説明終了後に一括して行うことといたします。
 それでは、報告1、TPP協定交渉合意の状況について、西村商工政策課長の説明を求めます。

●西村商工政策課長
 それでは、別冊にしております、申しわけございません、TPP協定交渉合意の状況(商工関係)の冊子でございます。これについて説明をさせていただきます。
 一昨日成立しましたTPPの協定交渉でございますが……。

◎広谷委員長
 ちょっと待ってください、課長。資料ありますか。これ。よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 続けてください。


●西村商工政策課長
 商工関係の状況でございます。中ほどの表、2番目の合意内容でございますが、ここに物品市場アクセスがございます。特に商工関係では工業製品等で最終的に99%の関税撤廃、即時撤廃76.6というような市場開放型の合意ができたということで、製造業等にとっては日本にとって追い風、鳥取県におきましても製造業がサプライチェーンの上で売り上げ等の増加を期待しているものでございます。
 特に2つ目の箱の乗用車関係につきましては、自動車本体の乗用車部分につきましてはアメリカのほうで25年後に完全撤廃、少し時間を要するのでございますが、同じく大口の取引先でありますカナダにつきましては5年で完全撤廃、それから自動車部品でございますが、こちらは即時撤廃ということで合意に達したという内容でございます。
 これにつきまして県内の関係する、特に自動車関係等の企業さんのほうの声をお伺いしました。その県内の状況について、上の1番のところでまとめておりますが、まず、そもそもTPP加盟国との直接の取引は県内の企業さんにつきましては、少ないという状況でございます。例えば今、商工労働部のほうでホームページ上でありますとか、もしくは補助金の案件とかで把握した企業数で申しますと、アメリカが8社以上あると思うのですが、8社、それからオーストラリア、ベトナムが各1事業所、この3つはTPPの加盟国なのでございますけれども、それに比べまして中国、台湾等は70社以上というような状況でございまして、今現状では直接の取引関係は比較的少ないという状況がございます。
 製造業関係の特に自動車等の国内でのサプライチェーンの関係につきましては、2つ目でございまして、総じて傾向としては市場拡大でプラスの影響を期待されているという状況はございますが、例えば自動車部品等の対象となる部品の内容が不明だということで、ちょっとまだどうなのかという具体的な効果が見通せないというような意見をいただいております。
 もう一つ、表の中で一番下に書いておりますが、今回中小企業の海外進出ということも国のほうは精力的に進めたいということで、加盟国におきましては下に書いてございますように情報発信等について中小企業向けの支援策等を積極的にホームページ上等でまとめて、中小企業が進出しやすい情報を提供することということが義務づけられております。そのような特徴で合意に達したものでございます。

◎広谷委員長
 続きまして、報告2、鳥取県地域再生計画(本社機能移転に係る税制措置)の認定について、池田立地戦略課長の説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 そういたしますと本体のほうに戻っていただきまして、1ページ目をごらんください。このたび8月10日に施行されました地域再生法におきまして、本社機能等の移転・拡充において税制優遇措置がとられるということになっております。
 その税制優遇措置の内容と申しますのは、下のほうの2番で書いておりますけれども、一つは、東京23区からの移転というものを移転型、それからそれ以外の地方にある本社機能の拡充であるとか23区以外からの移転については拡充型といったようなことで、国税においてはオフィス取得減税ということで法人税の軽減措置、特別償却または税額控除を選択するといったような制度、また雇用があった場合については雇用促進税制ということで、これも法人税の軽減措置、いわゆる税額控除といったような形での軽減措置がとられる、こういったような制度になっております。
 また、地方税は、県税につきましては、現在県税条例の一部改正を提案されておりますけれども、不動産取得税の軽減、さらに事業税の軽減といったようなこと、また市町村においては固定資産税の軽減といったようなことが今後、11月議会以降で予定されると聞いておりまして、これらについては交付税措置があるといったような制度になっております。
 それで、こういった優遇措置を受けるためには、地域再生計画を県並びに市町村において策定することが必要ということでございまして、早速県、市町村におきましては国の初回公募に申請しておりましたところ、10月2日付で第1号認定ということになったところでございます。今回は鳥取県を含む21の道府県が認定となっております。
 今後、県におきましては、本計画に基づいて、個々の事業者から提出される計画を順次認定していくということになります。
 地域再生計画でございますけれども、ここに簡単に概要を書いておりますが、基本的には自動車・医療・航空機といったような成長分野を初めとした研究開発、技術支援の拠点を県内に整備いたしまして、企業の本社機能の移転、域内企業の本社機能の拡充といったようなことを伴う立地を推し進めて、就労機会の創出を図るといった内容になっておりまして、計画の主体は県と19市町村。
 指定地域については、先ほど申しました移転型、拡充型ということで、移転型については県内全域を、また拡充型についてはその移転対象地域のうちで、特に企業・工業団地等の産業基盤が整備されている区域を指定しております。
 期間については、この10月2日から32年の3月末ということになっております。
 地域再生計画の中で一定の目標を立てておりまして、一つは、企業立地による雇用増ということで、これは今、27年から始まりました正規雇用1万人チャレンジの数値とある程度適合するような形で数値を設定、3,700人といったような形で設定しております。
 正社員の有効求人倍率については、過去の平均上昇率等から推定いたしまして全国平均値に近づけるようなことを想定して0.72倍ということ。
 また、新規の企業立地件数については、過去の立地件数等から目標値を割り出して133件、その中でこのたびの本社機能強化に関するものということについては10件というふうに設定させていただいて、これは鳥取県の元気づくり総合戦略のKPIの数値と突合させるような形にしております。この10件で500名程度の雇用を生み出すといったような目標にしております。
 さらに新規の移住定住者等については、I・J・Uターン目標の中から就業目的に来られる割合を乗じたところで1,850名といったような形で目標を設定しております。
 今後については、認定を受けましたので、速やかに事業者から計画の申請が上がり次第認定を、これは県知事が認定するのですが、認定を開始したいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告3、産学官連携事業の進捗状況等について、木村産業振興課長の説明を求めます。

●木村産業振興課長
 では、2ページをお願いします。産学官連携事業の進捗状況について報告します。
 今年度から産学共同事業化プロジェクト支援事業並びにとっとり発医療機器開発支援事業を開始しております。その募集及び採択状況について報告させていただきます。
 また、鳥取県にある産業技術やすぐれた製品を県民の皆さんにPRするとっとり産業技術フェアを11月1日、鳥取市で開催することとしておりますので、あわせて報告します。
 まず、1番目の産学共同事業化プロジェクト支援事業についてですが、この事業は県内企業と大学等の県内研究機関が連携して行う鳥取県経済再生成長戦略の戦略的推進分野に関連する研究開発プロジェクトを県が支援するというものです。1件当たり2,000万円で3件、期間は最長24カ月というものです。
 既に募集審査会を終えまして、11テーマの応募があり、2件採択をしております。表に書いてあるテーマが採択テーマで、一つは強風時に発電するバタフライ型の風力発電機の開発、もう一つは肝硬変等難病治療薬を開発するための創薬技術の開発という2件を採択しています。
 もう1件につきましては、現在募集中で、来月審査会を経て1件採択する予定としております。
 審査員は、ここに書いてある5名で構成されております。
 続いて、2番目のとっとり発医療機器開発支援事業についてですが、この事業は国の事業により県内企業の医療機器開発人材育成を実施している鳥取大学医学部附属病院が、その参加企業と実施する医療機器開発プロジェクトを県が支援するというものです。この事業は1件当たり1,000万円で3件の予定、最長12カ月というものです。
 ちなみに鳥取大学2事業によりまして全国の医療機器開発の11拠点に指定されておりまして、人材育成を行っております。
 現在鳥取大学での人材育成が進展しておりまして、プロジェクト提案の準備が可能な状況となったので募集を開始しております。
 審査員は、医療機器の専門家等7名で構成されている、ここに書いてあるとおりです。
 続いて、3ページをお願いします。3番のとっとり産業技術フェアについてです。
 これは一般県民を対象に、県内研究機関の技術、県内企業のすぐれた製品等を展示・実演し、鳥取にはこんなすばらしい技術があったのだということを体験しながら知っていただく場を提供して、技術への興味と県内企業の魅力を知ってもらう場を提供するというものです。
 開催日は11月1日で、場所は鳥取県民体育館サブアリーナです。
 同時開催イベントとしまして、鳥取県技能振興フェアが、こちらはメーンアリーナで行われます。
 出展内容は、ここの表のとおりで、生活・環境、食品、製造・ICT、研究機関という分類で、28企業・団体で展示していただくように調整しているところです。
 最後のほうにチラシも添付しておりますので、お時間がありましたら御来場いただきますようよろしくお願いします。

◎広谷委員長
 次に、報告4、とっとりとプロジェクトの全国知事会「先進政策大賞」及び「グッドデザイン賞」の受賞について、島田企業支援課長の説明を求めます。

●島田企業支援課長
 4ページをごらんいただきたいと思います。県内中小企業と全国の生活者の共創による新商品開発を支援する県事業、とっとりとプロジェクトが、このたび、全国知事会の先進政策大賞及び日本デザイン振興会の2015年度グッドデザイン賞を受賞しましたので、その状況を報告いたします。
 この事業の概要でございますけれども、今申し上げたとおり県内中小企業、新商品を開発したいと思っていらっしゃる中小企業と地域活性化に協力あるいは貢献したいという全国の生活者、消費者をネット上で結びつけることで、生活者との共創による新商品づくりを支援する事業を26年度から実施しております。
 具体的には、県が専用コミュニティーサイト「とっとりと」というものを、右のほうに絵が出ておりますけれども、こういうものを開設いたしまして、そのとっとりとのサイトで参加企業が商品開発等につながるアイデアを募集しまして、それを全国の生活者が見て、アイデアを投稿して、商品開発にチャレンジし、販路開拓を目指すというものでございます。
 全国知事会の先進政策大賞の受賞でございますけれども、これは全国知事会の先進政策バンクの中へ3,100件の政策が登録されているわけですけれども、その中でナンバーワンに輝いたということでございまして、評価された理由というのは地方の生産者と国内外の幅広い消費者とをインターネット上を通じて結びつけて、生産者だけではなくてみんなで共有資源、モノであるとかコトであるとかをつくろうとした点が特に評価されたということでございますし、こういうアイデアというのは文化だとか観光、幅広い分野でも活用できるのではないかという点が評価されたということでございます。
 グッドデザイン賞の受賞につきましては、これはオンラインというのは通常地域を限定してということでは機能しにくいわけでございますけれども、そういう中にあってネット上の場所の提供だとかを通じて軽やかなアイデアの投稿、それを具体的にものに形づくっていくということが成功しているという点で評価されたものでございます。
 4番の実施状況及び成果でございます。26年度から今年度、27年度にかかりまして参加企業13社に対して現在3,100件のアイデアが投稿されております。
 26年の参加企業については、例えばいけがみさんという餅をつくっていらっしゃる米子の業者さんについては、「毎日がもちようび」ということで、通常お餅というのは冬場に食べるとかいうものでございますけれども、1週間分、7通りの食べ方を掲載したレシピをつけた商品開発をしまして、これをオイシックスという大手企業のほうが採用されて、今販路開拓に成功しておりまして、前年比で半年で6倍以上の売り上げということで、今若干売り切れ状況になっているというような状況でございます。
 27年参加企業につきましては、現在募集中ということで、既にこれも1,300件ぐらいのアイデアが出てきているところでございます。
 このほかこういう知事会等の表彰以外にも多くのメディア、40以上のメディアに取り上げられておりまして、県内中小企業の情報発信等にもつながっていると考えております。
 課題といたしましては、たくさんのアイデアをいただいておりますので、これをいかに商品開発に結びつけて、それを販路にのせていくかということを、これは商工団体さんなどとも一緒になってやっていくことが必要だろうと考えております。

◎広谷委員長
 次に、農林水産部の報告5、ため池点検結果の概要について、俵農地・水保全課長の説明を求めます。

●俵農地・水保全課長
 それでは、農林水産部の資料1ページをお願いいたします。県が平成25年度、26年度に行いましたため池の点検結果がまとまりましたので、報告させていただきます。
 東日本大震災では福島県のため池が決壊し、8人の方が亡くなるという痛ましい災害が起こりました。このことを受けまして、国はため池の防災・減災対策を進めていくこととなり、その一環で一斉点検、それから耐震調査事業を創設しております。
 県は、国の事業を活用しまして、県内にため池が約1,100カ所あるのですけれども、このうち供用中で国の補助要件を満たすため池577カ所について一斉点検を行うと同時に、堤体からの漏水量やクラック等の変状等について現地で詳細調査を実施しております。
 また、耐震調査につきましては、下流に人家や公共施設があって、決壊すると甚大な被害が発生する防災重点ため池、これは現在県内に85カ所指定しておりますけれども、このうち耐震設計を取り入れて新しい設計基準で改修が行われた平成12年度以降の改修済みのもの、それと現在事業実施中のものを除く71カ所を対象に耐震調査を実施いたしました。
 調査内容でございますけれども、一斉点検につきましては、この表の下のほうに注意書きで書いておりますけれども、ため池のできた年代だとか、あるいは堤防の高さ、のり面の勾配、築堤材料等から過去の被災ため池との類似性を評価して、決壊の危険性を概略把握するものでございます。本県の場合は、ため池の調査数がそれほど多くなかったということから、先ほど言いましたように老朽度調査、漏水量やクラック等の変状を実際に詳細調査を行うとともに、耐震調査につきましてはボーリング等で堤体の土質試験を行って、のり面の安定性や基礎地盤の液状化の可能性等について検討して、整備の優先度を判定しております。
 その結果、老朽化が著しくて漏水等によって整備が急がれるものが8カ所、それから耐震の健全度が低いものが37カ所あるということがわかりました。
 今後の県の対応ですけれども、県はため池の点検結果につきまして9月上旬に関係市町のほうに説明しております。今後、市町では、ため池関係者に説明会を開催されますので、それに県も協力をして点検結果の周知を図っていくこととしております。
 また、その際、災害を未然に防止する上でやはり日常点検が非常に重要ですので、県が平成17年に作成したため池点検マニュアルというのがありますので、これを再度関係者の皆様に周知して、適正管理についてお願いしていきたいと考えております。
 また、漏水の多いため池8カ所については、現在ちょっと水位を下げて使っていただいているというようなことでございまして、早急にハード整備を行っていただくように今お願いしているところでございます。
 また、一斉点検したため池のうち防災重点ため池85カ所を中心に、今後5年間でハザードマップを作成するように考えております。
 ちょっと補足させていただきますと、ハザードマップにつきましては、県は平成25年度から推進してきておりまして、各市町村1地区モデル地区を選びまして、そこに県も入って関係住民の皆さんや市町村の方と一緒にワークショップで避難経路や、それから避難場所等を現地で確認しながらハザードマップをつくっていきます。既に26年度までには21カ所、このうち重点ため池が10カ所ありますけれども、ハザードマップの作成が終わっておりまして、今年度も20数カ所でハザードマップをつくる計画となっております。
 また、耐震健全度が満たされていない部分については、やはり監視体制を強化することが必要だと思いますので、ハザードマップの作成にあわせて避難訓練の実施だとか、あるいは連絡体制の整備、それから水を使わない非かんがい期には水位を下げて低水管理を行ってもらうようなことを働きかけていきたいと思いますし、あと老朽化の状況とか下流域の影響度等を考慮しながら、優先順位をつけてハード整備については順番に働きかけしていきたいなと考えております。
 2ページには点検結果ということで、各市町別に結果を載せておりますので、またごらんいただきたいと思います。

◎広谷委員長
 次に、報告6、主要農産物の生産販売状況について、村尾生産振興課長の説明を求めます。

●村尾農業振興戦略監生産振興課長
 資料3ページをお願いいたします。主要農産物の生産販売状況について御報告します。
 まず、水稲でございます。
 作柄概況ですけれども、7月上旬の低温とか、8月中旬以降の日照不足等はありましたけれども、表のとおり鳥取県としては99の平年並みという状況でございます。
 この表でちょっと従来にない形になっているのですけれども、今回農水省の公表に変更がありまして、従来はふるい目1.7ミリというほうで作況を出していたのですけれども、現場から現場のふるい目というのは1.75ミリから1.85ミリでもっと大きいと、現場に合わせたやり方をしてほしいという要望を受けて、今回農家等が使用しているふるい目ということで公表されました。
 ちなみに鳥取県、1.7ミリで行いましても99.6ということで、ほぼ100でございます。平年並みといいますのは99から101の範囲を指しますので、いずれにしても鳥取県としては平年並みの状況でございます。
 収穫なり品質検査の状況でございますけれども、わせ品種のコシヒカリやひとめぼれはほぼ収穫終盤でございまして、今週、来週ごろなかてのきぬむすめの収穫が最盛期になろうかという状況でございます。
 気になる1等米比率でございますけれども、まだわせ種の1割程度の検査段階でございますが、4割程度ということでございます。数字的には26年産米と同等でありますけれども、例えば県が今進めておりますなかてのきぬむすめ、昨年は8割程度でしたけれども、やはりそれに比べて低目というふうなことでございます。
 次に、梨でございます。
 二十世紀梨の露地の販売につきましては9月18日でおおむね終了しておりまして、昨年は春先の霜でかなりの着果不良被害がございました。ことしは霜の被害の発生もなく、あざ果とか過熟果の発生はありましたけれども、まずまずであったということです。
 出荷数量といたしましては前年比99%でありましたけれども、市場全体へのこの時期の果実の入荷量が少なかったことに加えまして、大変食味がよくて、前がはけたということで荷動きもよく、単価も102%、結果販売額としては101%という結果でございます。
 また、台湾への輸出でありますけれども、台湾のギフトシーズンの中秋節がことしは9月27日と大変遅くて、かなりの量が出荷されたということで、国内の販売の底支えになったという状況でございました。
 新甘泉でございますけれども、販売数量、単価とも伸びております。販売数量前年対比111%という数字になっておりますけれども、これは市場出荷分でございまして、各選果場に聞いてみますとかなり進物がふえたということを聞いております。全体としては昨年よりも3割、4割は量的にふえているのかなという状況でございますし、単価も引き続き450円という高値安定でございまして、市場サイドからもっともっと欲しいという声が非常に多いです。順調な販売であったということです。

◎広谷委員長
 次に、報告7、「第14回全日本ホルスタイン共進会」の県代表牛の決定等について、津森畜産課長の説明を求めます。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 では、資料の4ページをお願いいたします。「第14回全日本ホルスタイン共進会」につきましては、取り組み状況等を本委員会でも報告させていただいております。重複するところは省略させていただきます。
 去る9月26日土曜日に県の共進会にあわせて行われました県の最終予選におきまして、代表牛9頭が決定しております。
 代表牛につきましては、下の表のとおりでございます。それぞれ出品区分が1部から12部、分かれておりまして、1部から5部が未経産、まだ子牛を産んでいない雌の育成牛、それから6部から12部が搾乳牛、子牛を産んで搾乳途中の牛ということでございます。
 出品者を見ますと、酪農の一番盛んな琴浦町からが7頭の出品になっておりますけれども、西部は南部町からが1頭、それから倉吉農業高等学校、これが全国では農業高校枠ということで出品になりますけれども、決して枠で選ばれたわけではなくて、この10部においては他の酪農家と競い合って、この区で1位を獲得しての堂々の出品でございます。
 出品者も20代から30代。70代の三浦さんは本大会の副会長をしておられます。団長として若い人たちを引っ張っていっていただきたいと思います。
 本番が10月23日から26日ということで、それぞれの出品区分ごとに競い合うわけでございますけれども、いい成績を上げることを期待しております。
 今後は、今週の土曜日に選手団の結団式がありますし、来週の16日にはそれぞれトラックに積み込んで出発式を行うようにしております。本委員会も出発式に応援に駆けつけていただくように聞いておりますけれども、西部からの出品があった関係で搾乳が終わってから牛を積み込み、中部で集合して出発ということで、若干時間が遅くなると聞いておりますけれども、できるだけ時間どおりに進めるように事務局と連絡をとっているところでございます。
 現地激励会は、千歳で10月23日ということで予定されております。

◎広谷委員長
 次に、報告8、ナラ枯れ及び松くい虫被害の発生状況について、伊藤森林づくり推進課長の説明を求めます。

●伊藤森林・林業振興局森林づくり推進課長
 5ページをお願いいたします。県内におけるナラ枯れ及び松くい虫被害の発生状況調査を行い、被害状況を取りまとめましたので、御報告申し上げます。
 (1)でございます。まず、ナラ枯れについては、8月下旬、9月上旬にかけて地上からの被害調査を行ったほか、県中部以西の緊急対策区域においては8月24日に県の防災ヘリコプターを活用し、空中からの被害状況調査を行いました。
 (2)でございます。調査の結果、被害本数は県中部以西の緊急対策区域及び全県の合計で増加いたしました。県東部の被害区域では減少しております。
 緊急対策区域で被害本数が増加しているのは、もともとこの区域が原因害虫であるカシノナガキクイムシ、以後カシナガと呼ばせていただきますが、そのせん孔をほとんど受けたことのない区域で被害が起こりやすい上、今年4月から5月の高温傾向が影響し、ナラ枯れの発生も昨年より約2週間程度早く発生いたしました。また、8月の少雨も加わり、樹勢が落ちた。これが原因していると考えられますが、現状での増加傾向がこのまま年度末まで続くかどうかは不明でありますので、調査を続けてまいりたいと思います。
 (3)でございます。9月17日に鳥取県ナラ枯れ被害対策協議会を開催し、関係機関が連携協力してナラ枯れの原因のカシナガの生息密度を減少させることで被害の拡大を防止する方針を確認いたしております。
 6ページをお願いいたします。(4)でございます。今後の対応ですが、民有林、国有林において、被害木の伐採搬出、薫蒸、ビニール被覆、根株シート被覆等による駆除を実施いたしますが、民有林の被害区域では国2分の1の基本補助率に県が4分の1をかさ上げ、4分の3の補助率とし、緊急対策区域においてはさらに4分の1をかさ上げを行い、地元負担のない補助事業として実施していただくこととしております。
 なお、大山周辺のナラ枯れは、平成25年に面的被害が発生し、既に3年目の被害対策となります。カシナガの生息密度を下げるため全量駆除を続けてまいりましたが、その事業効果やカシナガの移動状況を見きわめるため民有林、国有林合わせて62カ所でモニタリング調査を実施しています。今年度の事業実施に当たっては、モニタリング調査の結果を分析し、被害地ごとのカシナガの生息密度を低下させるよう、きめ細かく対策してまいりたいと思っております。
 次に、松くい虫被害についての報告でございます。
 8月末の被害材積は昨年とほぼ同じ、対前年比102%で推移しております。昨年は松くい虫被害の多少に影響する6月から8月の気温が比較的低く、一昨年の7割まで被害材積が減少しておりますが、今年度も昨年とほぼ同じ気温で推移したため、同様の被害量だと推定しておりますが、今後も継続して被害発生観察し、守るべき松林で発生した被害については県及び市町村で区域を分担して駆除してまいります。

◎広谷委員長
 次に、報告9、高度衛生管理型漁港・市場整備の進捗状況について、平野境港水産事務所長の説明を求めます。

●平野境港水産事務所長
 資料の7ページをお願いします。高度衛生管理型漁港・市場整備の進捗状況について報告します。
 現在境漁港を含む全国13ある全ての特定第3種漁港において、災害に強く消費者の安全・安心のニーズに対応した高度衛生管理型の市場整備が進められています。
 境港におきましても市場関係者や行政などで組織するさかいみなと漁港・市場活性化協議会が一昨年活性化ビジョンを策定し、これを踏まえ水産庁が昨年、境港地区の高度衛生管理基本計画を策定、公表しました。
 それを受けて、ことしの1月から県が事業主体となって漁港・市場整備に係る基本設計を行っているところですが、先月18日、活性化協議会が開催され、現在進めている基本設計について了解を得ました。
 その概要ですが、資料の8ページをお願いします。上のほうが昨年国が策定した高度衛生管理基本計画になります。
 主な内容としては、漁業種類ごとに専用の岸壁上屋を整備したり、水産物の搬入・搬出エリアを区分、あるいは人や車の入場管理、電動フォークリフトの導入、そういったことによって異物混入の防止を図るといったもので、総事業費が120億円、事業期間が10年となっています。
 この基本計画を踏まえた基本設計の概要がその下、資料の2になります。右側のほう、東側のほうから1号、2号、突き出たところが3号、4号、5号というふうに岸壁がありますけれども、整備の内容としては1号上屋はまき網によるマグロあるいはイカ釣り、2号上屋は沖合底びき網、1号と2号の間にある陸送上屋についてはトラックで運ばれてくる陸送物の専用上屋ということで一体的に整備していきます。ここにつきましては水揚げ量に対応して柔軟に利用できるように一体的な整備を図ってまいります。
 3号、4号、5号につきましては、一般車両を排除するためのゲートを設置し、防鳥対策等の改修工事を行ってまいります。
 また、5号の北側、上のほうにはカニかごの専用上屋を設けます。
 6号というところ、現在駐車場になっていますけれども、新たに岸壁を整備いたします。
 岸壁のほうにつきましては2号上屋のところにある2号岸壁、ここを耐震強化岸壁として整備するほか、5号、6号、7号に係るところは新たに増深工事等を行ってまき網の船もとめられるような形の整備を行います。
 次のページ、9ページをごらんください。整備後のイメージパースになります。上のほうが境水道側から見た3号、4号、5号で、5号のところに新たにカニかご専用上屋を設けます。
 その下、全景は南東方向から見たものですけれども、突き出たこの陸送上屋、1号上屋の屋上には駐車場を整備します。建物の南側には、それぞれプラットホーム、トラックヤードを整備いたします。
 次のページ、10ページをお願いします。上のほうが水産物直売センター側から2号上屋を見たものです。2号の2階には卸や県の事務所、おさかな学習室、展示ホール、研修室なども入ります。一般の見学の方々もこちら側からになります。
 下が2号上屋の1階、荷さばき所を見たものです。中は吹き抜けとなっておりまして、見学者は2階の通路から競りの様子を見ることができます。
 もう一度資料の7ページにお戻りをお願いします。2のスケジュールについて説明をいたします。境港の整備に当たっては、市場を利用しながらの整備になりますので、計画の当初より工程が課題となっています。これまで市場関係者の話し合いでは、工事期間中も今現在と同程度の競り場を確保してほしいという意見が多かったため、工程としては新たにできる陸送上屋を先につくって、その後に2号上屋、1号上屋を順次整備するというスケジュールを立てました。これを説明しましたけれども、先日の協議会において34年まであと7年かかるのは非常に長過ぎると。工事期間中の不便な状況はできるだけ短いほうがいい。余り遅いとほかの特定第3種漁港に差をつけられると、そういった意見があって、現在改めて設計サイド、市場関係者と工程の調整を図っています。今の検討状況なのですけれども、陸送上屋を1号上屋または2号上屋と同時施工することによって、平成32年の東京オリンピックで和食とか特に水産物が世界の注目を浴びると、そこに間に合うように完成させたいと、これを目標に今調整を行っているところです。
 次に、参考のところ、衛生管理体制についてですけれども、ハードとあわせてソフト対策、市場利用のルールというのも高度衛生管理型市場の車の両輪ということで検討を行っています。先月、境港水産物市場利用協議会というものを設置いたしまして、今後はその場でより具体的な市場利用の細かな使い方、ルールを決める衛生管理マニュアルといったものの具体的な検討をしていくことになります。
 輸出対策なのですけれども、国は水産物の輸出促進の目的もあって拠点漁港の高度衛生管理対策を進めて、安全で安定した水産物の供給体制というものを進めているところでして、境港の水産関係者にとっても輸出は販路拡大の一つとして期待しているところであります。
 そういった背景もありまして、国の要請を受けて境漁港をモデル漁港として、昨年は輸出促進対策ガイドライン作成に向けた調査検討、あるいはことしはEU輸出に係る産地市場の登録のための実務マニュアルといったものの検討を行っておりまして、国あるいは地元関係者と協調しながら必要に応じて今後のハード・ソフト対策、輸出促進に向けた対策を検討していくことにしております。
 本日は、各上屋の平面図など基本設計の詳細説明は省略しましたが、来週16日に常任委員会の視察調査で委員の方々が境漁港に来られると伺っております。そのときにより詳しく説明させていただきたいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告10、とっとり・おかやま新橋館の運営状況について、木嶋販路拡大・輸出促進課長の説明を求めます。

●木嶋市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 鳥取県と岡山県の共同アンテナショップでございますとっとり・おかやま新橋館が9月28日に1周年を迎えましたので、この1年間の運営状況について御報告いたします。
 まず運営の状況ですけれども、この中で入館者数でございますが、9月25日に50万人を突破いたしまして、9月28日現在約51万人の入館者がございます。
 売り上げのほうですけれども、ここに記載しておりますのは8月末の数字でございますが、9月末現在で約3億5,000万円の売り上げを記録しておるところでございます。
 取扱品目数ですけれども、鳥取県約1,000品目、8月末で取り扱っているというところでございますが、生鮮品の品目数が多いことや、非食品でとりわけキャラクターグッズだとかスポーツ用品とかの取り扱いもやっているというあたりが特徴的なところでございます。あとは記載のとおりということでございます。
 効果でございますけれども、1年間を通じてメディアへの露出が図られておりまして、鳥取、岡山のPRが進んだのではないかと考えております。
 地元の事業者に商品開発とか改良のポイントを適宜フィードバックしておりまして、商品開発や改良に結びついたものがございます。
 例えば鳥取タルタルソースといって、地鶏ぴよの卵と砂丘らっきょうが入ったタルタルソースですけれども、こういったものについて無添加のほうがいいという声を受けまして、そういった商品を開発し、今はアンテナショップの定番商品になっているというようなもの。
 ポン菓子で離乳食に使えるようなプレーンなものが欲しいという声を受けまして、今そういったものを販売するようになったというような商品開発につながった例がございます。
 アンテナショップの催事場ですけれども、利用料をお安く設定させていただいておりまして、地元の事業者の方々に気軽に首都圏でPRをしていただくようなしつらえにしております。利用が非常に活発だと伺っております。
 観光・移住コーナーですけれども、地元に住んだ経験のある相談員さんとお話されて米子への移住を決断された御夫婦があったりとかということで、気軽に相談していただきながら相談員さんの実体験に基づいたようなお話で非常に好評を得ているということがございます。
 おはぐりいただきまして、販路拡大でございますけれども、アンテナショップの出店を契機といたしまして、首都圏のデパート等で商品が取り扱われるようになった県産品があったりとか、それからビジネスセンターを活用しまして新たに首都圏での販路開拓に取り組むような県内企業が出てきているということでございます。
 今後の取り組みでございますけれども、今後も継続的に話題性のあるイベントを開催させていただくなり、メディアキャンペーンの事業との連携を図りながら首都圏における認知度の向上を図っていきたいと考えております。
 また、百貨店や小売店のバイヤーの方をアンテナショップに招聘したりとか、首都圏での物産展でアンテナショップブースを設置する等のことをやりながら、とっとり・おかやま新橋館を拠点にした販路開拓の推進を図っていきたいと考えております。
 また、先ほどありました商品開発をさらに進めていきたいと思っておりまして、首都圏のニーズの把握とか情報のフィードバックをさらに継続していくということ。
 外国人のお客様への対応ということで、免税店の許可はもう取得をしておりますけれども、外国人向けの看板、表示とか、あとスタッフの育成等にも取り組むことを考えているところでございます。

◎広谷委員長
 次に、報告11、TPP協定交渉合意の状況について、佐々木とっとり農業戦略課長の説明を求めます。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 農林水産部の資料の別紙をごらんください。TPP協定交渉の農林水産物分野の合意状況について御報告いたします。
 資料の3ページ以降につきましては、昨日、農林水産省より公表された資料でございます。
 主なポイントについては1ページと2ページにまとめておりますので、まずは1ページをごらんください。最初に、輸入の関税の部分でございます。ここに書いております品目につきましては、重要品目と言われている品目のほかに県内で関連があるであろう、そういった品目を中心に抜粋いたしております。
 まず米でございますが、米につきましては現行の関税がキロ341円でございます。この関税につきましては、維持がされます。
 なお、その関税とは別に現在MA米ということで、これはWTOの協定に基づいて毎年77万トン輸入をいたしておりますが、この枠とは別枠で新たにアメリカとオーストラリア向けに国別で輸入枠が設けられることとなりました。数量的には最終的に年間当たり7.84万トン、ふえる予定となっております。
 また、その77万トンのMA米の枠内で新たに6万トンの中粒種米、中粒種の加工用米に限定をした輸入枠というものが設けられることとなっております。
 次に、牛肉でございます。牛肉については、今38.5%の関税でございます。この関税が段階的に引き下げられまして、最終的には協定発効後16年目以降9%まで削減されます。
 あわせましてセーフガードが導入されることとなっております。このセーフガードにつきましては、輸入が大量に増加した際に国内への輸入を抑制するための緊急的な措置でございまして、ある一定量の輸入量に達したときに関税率を若干上げていくと、そういった措置でございます。セーフガードが導入されております。
 次に、豚肉でございます。豚肉につきましては、価格帯ごとで関税の取り扱いが異なっております。高価格帯と言われている部分、具体的にはキロ524円以上の輸入品でございますけれども、その価格帯につきましては従価税という形で4.3%の関税が現在かけられております。この関税が段階的に引き下げられまして、最終的には協定発行後10年目で撤廃がされます。
 また、価格が低い部分につきましては、従量税でございます。これは現在キロ当たり482円の税がかけられております。これも段階的に削減がなされまして、最終的には10年目以降キロ50円まで削減がされる予定となっております。ともにセーフガードが導入される予定でございます。
 次に、乳製品でございます。乳製品につきましては、今回バターと脱脂粉乳が注目となっておりました。ともに現在関税がかけられております。この輸入関税、現行の関税自体は維持がなされます。
 そのかわりに新たにバターと脱脂粉乳に限定をいたしました低関税での輸入枠が設けられることとなりました。年々ふえる形で予定されておりまして、6年目以降トータル年間7万トン、これは生乳換算でございますが、これだけの数の乳製品の輸入枠が新しく上積みになったというものでございます。
 また、そのほか林産物、水産物ともにそれぞれ輸入関税を段階的に引き下げる、あるいは撤廃される予定となっております。
 続きまして、2ページをお願いいたします。次に、各国の対日関税でございます。これは国産品を海外に輸出するときに相手国にかけられている関税の取り扱いを定めた部分でございます。
 今回幾つかの品目の関税の削減が見込まれるというふうに報道ベース、国の資料では書かれてございます。主なものでございますが、牛肉、梨、米、こういった品目について、それぞれ関税が撤廃される予定となっております。
 また、牛肉につきましては、現在アメリカで無税の輸入枠が年間200トンございます。これが段階的に拡充されまして、15年目、アメリカの関税が撤廃される最終年ですから15年後になりますけれども、年間6,250トンまで拡充される予定となってございます。
 最後に、県の対応状況でございます。一昨日、庁内での検討会議を開催いたしました。まだまだ合意内容の詳細の把握が十分ではないところもございます。さらには交渉各分野品目ごとの県内への影響というのも非常に不透明なものがございます。そういった部分での把握、分析に努めてまいります。
 また、影響のある分野については国に対して必要な対策について施策提言という形で声を上げてまいりたいと、こういった作業を急いでまいりたいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、企業局の報告12、天神浄化センター太陽光発電所の運転開始について、竹内経営企画課長の説明を求めます。

●竹内企業局経営企画課長
 それでは、企業局の資料をごらんいただきたいと思います。1枚おはぐりいただいて、1ページをお願いいたします。天神浄化センターの太陽光発電所の運転開始について御報告させていただきます。
 再生可能エネルギーの導入拡大に向けて以前から湯梨浜町で建設を進めておりました天神浄化センターの太陽光発電所が来月3日から運転を開始する見込みとなりました。
 この発電所でございますけれども、天神浄化センター、下水道処理施設でございます、その施設内に太陽光電池パネルを設置した太陽光発電所となっております。
 したがいまして、下水道処理施設と太陽光発電の仕組みを一度に学べる環境学習の場としても活用していただけるものと考えているところでございます。
 概要でございますが、1のほうをごらんください。最大出力は1,500キロワット、年間目標販売量でございますが、1,746メガワットアワー、約480世帯分の年間消費電力量に相当する発電量になります。
 年間発電収入でございますけれども、FIT、固定価格買取制度によりまして36円で売電ができ、年間収入約6,300万円を予定しております。
 続きまして、現況でございます。2番に写真のほうを載せさせていただいておりますので、ごらんいただきたいと思います。
 今後の企業局における取り組みでございますが、参考のところに記載させていただいております。太陽光発電所あるいは小水力発電所につきまして整備を進めていき、今後、順次運転を開始する予定としております。

◎広谷委員長
 次に、労働委員会の報告13、平成27年度上半期取扱事件等の概要について、佐々木労働委員会事務局次長の説明を求めます。

●佐々木労働委員会事務局次長兼審査調整課長
 労働委員会事務局の資料をごらんいただきたいと思います。表紙を1枚おはぐりいただきまして、労働委員会の今年度上半期の取扱事件等の概要について御報告申し上げます。
 まず、労働組合と使用者との間に関する労使紛争、いわゆる集団的労使紛争についてでございますが、不当労働行為事件については申し立てはございませんでした。
 2番目の労働争議調整事件についてでございますが、前年度からの繰り越しのあっせん事件が1件でございました。
 概要としましては、使用者から新たな賃金制度の導入が提示され、労使間で団体交渉を行ったものの、進展が見られず、行き詰まりが見られるということで、3月19日に労働組合から団体交渉の促進を調整事項としてあっせんの申請がなされたものでございます。
 あっせんの申請後、この申請を契機にいたしまして再び労使間で団体交渉を継続するということで、4月20日に労働組合からあっせん申請の取り下げがあり、事件は解決したものでございます。
 おはぐりいただきまして、2ページから3ページをごらんいただきたいと思います。個別労働関係紛争あっせん事件の取扱状況についてでございます。あっせんは、個人の労働者と事業主との間で生じた紛争につきまして、あっせん員であります委員が間に立って自主的な交渉を側面から援助し、民事上の解決を図るものでございます。
 上半期の取扱事件につきましては、表のとおり前年度からの繰り越しの2件を合わせまして20件の取り扱いとなっております。
 右側の3ページ、真ん中あたりの取扱事件の分類についてでございます。重複集計で29件となっております。そのうち解雇等の経営または人事に関するものが16件、労働条件等に関するものが7件、ハラスメント等職場の嫌がらせ、職場の人間関係に関するものが5件などとなっております。近年はハラスメントなどの職場の人間関係やメンタルヘルスに関連した事案が増加傾向にございます。
 処理状況についてでございますが、20件で解決したものが10件、自主解決が図られたということで取り下げられたものが5件、労使双方の主張に隔たりがあったり、あっせんに参加しなかったということで打ち切りになったものが4件などとなっております。
 処理日数は平均で42日、解決率は約7割となっております。
 めくっていただいて、最後の4ページ目でございますが、取扱事件の推移の下の表についてでございます。あっせん申請件数については18件ということで、昨年同期、26年度上半期と比べまして約2割の増加となっております。労働相談の件数につきましては73件ということで、昨年同期124件と比べまして、6割程度ということで減少しておりますが、相談内容を見ますとハラスメントなどの職場の人間関係に関するものの割合がふえる傾向にございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 ただいままでの説明について質疑等を受けたいと思いますが、部局ごとに受けたいと思います。
 まず、商工労働部に関しての質疑を受けたいと思います。

○市谷委員
 まず、TPPとの関係で、影響ということで冒頭に書いてあるのですけれども、市場拡大による県内関連企業への波及効果が期待されると書いてありますけれども、アクセスフリーにはなりますけれども、関税ゼロとかでね、ただ例えば契約単価が引き下げられるとか、そういう影響というのも想定されるのではないかと思いますけれども、その辺はどうなのかなと。
 もう一つ、この原産地規則の完全累積制度の実現ということで、括弧書きで日本は交渉で
40%台を主張するが、メキシコ等62.5%の主張に譲歩したものと書いてありますけれども、このメキシコの主張というのはどういう意味を持っているのかというのを、わかれば教えていただけたらと思います。
 知的財産のところで、現在日本は50年なのだけれども、今回70年に延ばしたと。著作権侵害の刑事手続は親告罪から制度を変更すると。これは意味がわからないので、これを説明していただけたらと思います。
 よく言われている訴えられるというISD条項でしたかね、あれはどういうふうになっているのかというのを教えてください。

●西村商工政策課長
 一番最初の単価の引き下げのことがちょっと理解できなくて、どちらかというと輸出拡大によりまして発注元企業からの受注がふえる効果が徐々に期待できるのではないかということで波及効果を期待というふうに記載しておりまして、どちらかというとプラスのイメージなので、単価の引き下げというのはこのTPPとは関係が私自身は見通せないです。

○市谷委員
 つまり自由貿易になっていきますと非常に競争が激しくなるということで、お互い様なわけで、そこは、だからもっと単価を下げて仕事を出せというような悪影響というのも出るのではないかという意味なのですけれども。

●西村商工政策課長
 理解いたしました。
 今回加盟国が12カ国あるのですけれども、この話は自動車部品についてなのですが、重立ったところの取引はアメリカとかについては自動車等の輸出で日本のほうが大体貿易黒字の状況になっております。ほかの国、オーストラリア、ニュージーランド、それから東南アジアのあたりの国とは日本が自動車等の製品とか部材を輸出して、向こう、相手国からは原材料であるとか、その他農産物等を輸入する、そういう関係でございまして、相手国に部材供給とかという競合する環境は余り見通せないのではないかなと考えております。個別の条件とかがまだつまびらかになっていないので、そこは断定的には申し上げられませんけれども、12カ国の状況を見るとそういった貿易関係になっているようでございます。
 続きまして、原産地規則の件でございますが、この考え方は、いろんなものを域外からも加工したりして最終製品ができていくわけなのですけれども、その際に域内で関税撤廃をする場合のアンダーの基準を、例えば自動車であれば付加価値的なものとして55%が域内で形成されたものを対象としましょうという申し合わせでございまして、メキシコの62.5%というのは、これはメキシコがEPAとかで既に締結している条件なので、ここをメキシコが主張されたものというふうに理解いたしております。
 著作権につきまして、これは期間が延びたということと、非親告罪というのは、著作権上の不利益を受けた当事者が直接訴えなくってもほかの第三者的な立場の者がそういった訴えを提起できるというものでございます。
 もう一つ、ISDでございますが、済みません。ちょっとお待ちください。ISDにつきましても、訴訟の乱用を防ぐような仕組みというのが今回構築されたということは聞いております。ですからアメリカとかの訴訟大国のベースで訴訟が提起されたりというのは防げるような仕組みが整備されていると理解いたしております。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 これについてはわかりました。

◎広谷委員長
 ほかにありますか。

○市谷委員
 1ページなのですけれども、この地域再生計画の目標の中に、この制度を使ってのいわゆる本社機能等強化に関するもので500人の雇用増という見通し、計画を立てておられるのですが、現状聞いているのではサントリーとダイヤモンド電機だと記憶しているのですけれども、現状のところでの雇用増はどの程度今可能性があるということになっているのかと。
 企業立地件数の本社機能強化に関するもの、これも目標10件ということなのですけれども、これも今、私2社しか頭に浮かばないのですけれども、今何社になっているのかということを教えてください。
 地方税の減免なのですけれども、これは前に川部委員が質問をされたこともありますが、本来であれば鳥取に企業が来ればこういう地方税を落としてくれるということなのだけれども、そこを減税するということになるわけですね、この制度を使って。そうすると本来入るべき税金が幾らぐらい金額的に入らなくなるのか。今実際にサントリーとかダイヤモンド電機というのは出てきていますので、ぜひ試算をしていただきたいなと。できると思います。ただ、今の段階ではできないというのがたしか前に川部委員が聞いたときの回答だったと思いますけれども、今後この額をぜひ提示していただきたいと、どれぐらい入らなくなったのかということを提示していただきたいと思います。それから国の地域再生法では、これは企業の関係だけではなくて、農地の関係もあったと思うのですけれども、法律の規定では。それは鳥取県としては農地関係はこの再生計画に入れていないということでよいでしょうか。

●池田立地戦略課長
 お答えいたします。
 それぞれ500人ということの根拠と、サントリー、ダイヤモンド電機の本社機能移転に係る部分の雇用増がいくらかということでございますけれども、これは狭義の、本来の本社機能ということに関して言えばサントリーさんのお話ですと数名程度というお話、ダイヤモンド電機さんについては、まだこれは未定でございます。
 ただ、ここで言うところの本社機能等の強化というものについては、いわゆる拠点集約的な部分も含めて数字を算出しております。ですので過去に立地いただいた企業の平均的な計画人数等から出しているということになるので、大体1社50名程度というようなカウントで500名と、10件ですとというようなことにしております。
 知事も答弁で申しましたサントリー、ダイヤモンド電機さん等については、今オープンになっております。その他複数の社にこちらからも一定の働きかけをしたり、また一定の動きもあるということでございますが、今何件ということで申し上げることはちょっと難しいのですけれども、数件程度はある、今いろいろと協議をさせていただいている件はあるということでございます。
 税額の試算ということでございますけれども、これはなかなか難しいです。個別の企業の税額等を試算して公表するというのは難しいのですけれども、例えば具体的にその社が何名雇用しとか、何人の投資がありとか、一定のモデル的なものを出して、それが本社が移転してきて子会社をつくったら幾らになるかとか、そういうようなモデル的な一定の試算、推計値を出すということは可能かもしれません。個別の企業の数値というのはお出しするのはなかなか難しいかなと考えております。
 それともう一つ……。

◎広谷委員長
 農地に関係がしてくる。

●池田立地戦略課長
 農地の件については、当該計画の中には盛り込んでおりません。

○市谷委員
 それで今計画されている会社というのがサントリー、ダイヤモンド電機で、そのほかにも今働きかけも行っているということですけれども、その雇用については一体どれぐらいになるかというのは、あくまで平均値みたいな、1社50人ですか、ということで、何かちょっとはっきりしないなという感じがしました。
 それで、そういう状況で本来移転してくれば入るべき税金を減税してあげるというのは、私はよろしくないなと。しかもあくまで本社機能の移転であって、前にも言いましたけれども、本社は別の都会地にあるわけですから、本体的な税金はそちらの都会のほうに落ちるという仕組みは残ったままなので、これは本当に大企業優遇の制度だということは指摘しておきたいなと、よろしくないということでしておきたいと思います。商工はそこまでです。

◎広谷委員長
 ほかにありますか。
 ないようでしたら農林水産部の質疑を受けたいと思います。

○市谷委員
 3ページの主要農産物の生産販売状況のお米なのですけれども、(2)収穫・品質検査の概況のイのところに1等米比率が4割程度ということで、26年産米と同等で、まだこれから検査は進むということなのですが、去年売り渡し金でしたかね、60キロ当たり9,200円ということで非常な米価暴落があって、ことしは1万円台にせめてなるではないかというような話もこの間聞いたなと思うのですけれども、作柄というのですかね、こういう状況で米価がどういうふうになるのかなと。それに仮に1万円台になったとしてもそもそも再生産するには1万6,000円とか1万8,000円とかが必要なわけで、1万円でも不足する状況ではないかと思いますが、この米価への影響というのがどんなことになるのか教えていただけたらと思います。

◎広谷委員長
 どなた。

●村尾農業振興戦略監生産振興課長
 米価につきましては、昨年の米の概算金9,200円がことしは1万円ちょっとに上がったという状況でありますけれども、1等米、2等米でやはり買い取り価格には差がございます。コシヒカリ、ひとめぼれにつきましては、近年1等米が30%から40%程度にずっと低迷しておりまして、県ではなかてのきぬむすめ、80%は見込めるということで、JAグループと一緒に作付誘導をかけました。現在3割近くまで伸びてきておりまして、きぬむすめに誘導することである程度コシヒカリ、ひとめほれよりも収量もとれますし、農家のほうの実質の手取りがふえていくのかなということで、その方向では今後とも推進したいと思います。
 今の米価の状況につきましては、昨日も県の米の販売戦略会議がございまして、各JAなり全農の方からも聞きましたけれども、今々米価が上向いているという状況にはないそうです。今後とも米価につきましては大幅な上昇は見込めないかなというところもありまして、県としてはJAグループとも協調して、ある程度等級が高い、あるいは収量増が見込めるきぬむすめ等にもシフト、誘導しているところでございます。

○市谷委員
 それで、そのきぬむすめなのですけれども、確かに収量はほかのコシヒカリやひとめぼれよりいいかもしれませんけれども、単価はそこまで上がっていないと思うのです。ですから私は実態として本当に米価暴落を補塡するほどのものにはなかなかなり得ないと思うのです。
 それでTPPの問題もあって非常に安いお米などがこれから一層入ってくる中で、この米価に対する補償というのは県も国も本当に力してやらないと米づくりをやめてしまう農家が出てくると思うのですよ。だから価格がそう上がりませんということはそうなのでしょうけれども、そこで終わっていたらこれはだめで。それと備蓄米を今度年間20万トンの5年間で100万トンだったものを前倒しして33万トン、3年間と言っていますけれども、総量として変わらないわけで、国の備蓄米対策が、そんなことではとてもやっていけないと思うのですよ。ですから備蓄米の買い上げとか米価補塡とか真剣に国に求めてもらわないとだめだと思います。農業というのは、どうしても天候だとかいろいろなことに左右されるのは、当然のことなので、こういう主食をこういう状態でたなざらしにすることは私は県政としても許されないと思いますので、米価の補償とか備蓄米をもっと総量的に買い上げるとか、県としての補塡とか、その辺をどう考えているのか、国にちゃんと言われるのかどうか、それを確認したいと思いますけれども、いかがでしょうか。

●岸田農林水産部長
 市谷委員のおっしゃる米価、我々も昨年から大変危惧しているところです。27年産の米価については、今各農協も1万500円より上の概算ということで、去年と比べて1,500円、1,600円高いというような単価で、ある程度は回復しましたけれども、まだまだ再生産、特に中小農家が再生産する単価には至っていないということであります。これまでも国に対しては、まずは需給調整をしっかりやって、再生産可能な単価になるように国の責務としてやってくれという要望をしました。
 さらには今回TPPでまた7万トンという外米が入ってくるということで、当然米価は低くなる方向にシフトしていくと、そういう懸念も我々は大変大きなものを持っておりますので、これまで以上に国に対してはしっかりとした需給調整を要望してまいりたいと思います。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 よくない。要望で。

◎広谷委員長
 ほかに。

○浜田(妙)委員
 1ページのため池なのですけれども、大変な調査をされて御苦労さまでしたが、防災重点ため池85カ所で、5年間でハザードマップをつくるということで、長過ぎるのではないかなと思います。今の気象状況なので。これはなぜ5年間かかるのか、すぐにはできない理由は何なのかですね。下流に人家や公共施設などがあって甚大な被害が起こるおそれがあるということですから、一日も早くやらなければいけないと思いますが、いかがでしょうか。

●俵農地・水保全課長
 ハザードマップの前倒しという話だと思いますけれども、それについては我々も市町村のほうに働きかけをしていますが、先ほど言いましたようにワークショップでただ被害の想定図を配るだけではなくて、やはり地域住民の方と一緒に現地で避難経路や避難場所等を確認しながらハザードマップをつくっていくという形をとっております。やはりなかなか調整等に時間がかかりまして、一遍に何地区もできるということではないものですから。特に先ほど言われましたように重点ため池、防災ため池については、5年間のうちでもできるだけ早期に前倒しをしてやっていきたいと思いますし、それ以外でも例えば集落の上に3カ所ぐらいため池が重なってあるような場合は、一つ一つは小さくても一遍に3つが壊れるとやはり心配だというような意見もあったりして、それは重点に限らずそれ以外のそういうため池についても対応するようにしておりまして、広い意味で5年間程度でとにかく必要なところをやっていくと。そのうち防災重点についてはできるだけ前倒しでやっていきたいと考えています。

○浜田(妙)委員
 工事してくださいということではないですよね。

●俵農地・水保全課長
 そうです。

○浜田(妙)委員
 それで市町村が一番大変な思いをしていらっしゃるのですが、情報はきちっと持ってほしい、気候変動のために気象状況が大変な状況になっていますので、いつ起こるかわからないということがあるものですから、ちょっとのんびりし過ぎだなと、その危機感をもっとお持ちになったほうがいいのではないかなという意味で言わせていただきましたので、できるだけということですが、最大限やるべきだと思います。

●俵農地・水保全課長
 ちょっと補足させていただきます。実は今年度も、もともとは20地区ぐらいだったのですけれども、少し前倒しということでさらに5~6地区ふやして対応するように今お願いをしていますし、委員の言われましたことは非常に大事なことだと思いますので、働きかけをしていきたいと思っています。

○浜田(妙)委員
 よろしくお願いいたします。
 ナラ枯れですが、この根本対策というのは研究されていないのでしょうか。そもそも温暖化の影響でしょうか。気候変動の関係で、生態系が変わってしまっていて、南限線だとかといろいろ要素がありますよね、それが変わってきているために、今の時期この地域に、木の種そのものが生きていきにくいという関係があるのかどうなのかを。そうなってくると山の生態系そのものを変えていかなければいけないということになってくるかと思いますので、小手先の治療だけをしていたのではまずいのではないかなと思ったりするのですけれども、その辺はどうなのでしょうか。強い木に変えていくというような研究だとか、決定的な対策が研究されているのかどうなのか教えてください。

●伊藤森林・林業振興局森林づくり推進課長
 お答えいたします。
 委員御指摘の点でございますが、温暖化の影響があるかないかにつきましては、今のところわかっておりません。申しわけございません。
 そういう意味で根本的な対策があるかないかについても、生来カシナガというのは、現地におる虫でございまして、いつでもどこでもおる虫なのです。これがある何かの要因で非常に密度が高まってしまうというような状況が発しております。これは従来使ってまいりました里山のナラの木が大経化したもの、これに好んで入るということもあって、最近非常にふえているということは報告としてございます。そういうこともありまして、我々といたしましては、そういったものを伐採して新たに植栽していくということも考えたいということは思ってはおるわけでございますが、何分大山地域の大きなナラの木は、それをそのまま伐採してやるということは景観にも配慮する必要があるということがございまして、それに影響しそうな周辺のナラの木に対してなるべく搬出できるものは搬出いたしますが、そうではない奥地の山の木は、これは消毒しましたり周りをビニールで囲ったりして中から出てくるカシナガの密度を下げてやるということを連続してやっていきたいと思っているところでございます。

○浜田(妙)委員
 そうすると松くい虫と同じ状況ですね。耐性松。

●伊藤森林・林業振興局森林づくり推進課長
 これにつきましては、先ほど申しましたけれども、地区に62調査地点を設けまして、そのうち31地点、これは既に被害が発生したところでございますけれども、これについては詳細な調査をいたしました。今回講じております対策によりまして31地点のうち20地点については密度が下がってきておりますので、これについては何らかの効果が発しているのではないかということを考えております。
 ただ、山の中には枯れ木のほかにカシナガが巣くって枯れずにおる木もあるわけでございます。これにつきましては被害木を調査する場合にその周りの範囲を広げまして、そういった木があるかないかも含めて今後とも対策を講じていくということで、モグラたたきのようでございますけれども、一歩一歩進めていきたいと思っております。

○浜田(妙)委員
 状況がわかりました。
 専門家の先生は鳥取県にいらっしゃるのですか。

●伊藤森林・林業振興局森林づくり推進課長
 鳥取大学の山本先生に御指導を願っております。

○浜田(妙)委員
 頑張っていただきたいと思います。
 もう1点、8ページですね、境港についてお伺いしますが、2号上屋のところの2階ですね、これは見学スペースになっているのでしょうか。観光との連携は考えられているかどうか。例えばマグロの解体ショーなどがちゃんと見られるように今度は対応がとられているのか。それから子供の学びの場というものについて提案をさせていただいたことがありますけれども、どうなのかということ。
 もう1点、工業用水がここで使われるといいということで提案があったかと思いますが、その件についてはどうなっているのかわかれば教えてください。

●平野境港水産事務所長
 まず、最初の質問ですけれども、説明では省略いたしましたが、今回の市場整備に当たっての大きな3本の柱がございまして、災害に強い市場、それから高度衛生の市場、もう一つが観光連携という部分を大きなテーマとして置いております。そのために現在も水産振興協会が行っている市場見学ツアーですとか、あるいはマグロの時期にはマグロ見学場所などもあるのですけれども、そういったこととの連携もよく考えながら、新しい市場では見学ツアーとして2階の吹き抜けのところから見ると同時に、競りの様子が見える見学スペース、また子供用におさかな学習室、そういったものも整備します。展示ホールも整備いたします。
 次の工水なのですけれども、今は海水を使って洗浄をしていますけれども、海水を使うとどうしても海水による塩害でさび等が発生しますので、それにかえて新しい市場では工水を使う予定にしております。

○浜田(妙)委員
 ありがとうございます。

◎広谷委員長
 よろしいですか。
 ほかに。

○斉木委員
 TPP絡みでお尋ねしたいのですけれども、TPP発効によりこれからいろいろ効力が出てくるということで、両部長、発効になっていい部長と悪い部長と両方並んでおられますけれども、まず、いいほうから聞きます。TPPは12カ国で、ここに書いてあるように県内の状況はなかなかわかりにくいと。比較的影響は少ないではないかというような話が書いてありますけれども、やはり中国、韓国は入っていないわけでして、県内の企業というのはアジアの中でも韓国、中国の取引関係が多いのか、どういう見方をしておられますか。
 それでこの発効になった場合に県内の企業、力をつけてもらってどんどん稼いでもらわなければいけないわけですけれども、その影響というのはやはり書いてあるような状況ですか。

●岡村商工労働部長
 好影響かどうかというのは、まだなかなか難しいところなのですけれども、現在聞き取った中では、やはりアメリカに直にとか、このTPPの合意のエリアに直に出している企業さんというのは余りないです。やはり中国、東南アジアですね、特に今タイを中心として東南アジアとかなり取引が活発化していると。中国も、やはりボリューム的にはナンバーワンはまだ中国です。その後は東南アジアという順番で、ここでほとんどのシェアを占めていると。
 実は日本からコア部品を持っていって、東南アジアで例えば中間品にして、中間品をそこから北米に持っていくとか、こういう流れもあるようでして、その場合、東南アジアがつくったものを持っていけなくなる可能性があるとか、そういうマイナスもあるかもしれないというような企業さんもありまして、今個々に聞き取りを始めているところなのですけれども、ボリューム的にはやはり中国、東南アジアに持っていって取引をしているというのが大半ですので、プラスアルファとしてアメリカからの発注、カナダからの発注がふえればルートを変えてでもある程度の売り上げが見込めるのではないかというような期待を持っておられる企業さんもあります。というところでまだ確認できていない状況ですけれども、今現状を把握しているところでは以上のとおりです。

○斉木委員
 今言われるように中国が主な取引先なので、特に県内はそうですし、日本もそうなのですが、貿易ルールをこのTPPでこしらえて、逆に言えば中国を引っ張っていくと、その中に引き込んでいくというような考えもこのTPPの中にはあると思うのですけれども、ある程度大きな企業というのはもう現地で生産しているわけですから、国内で輸出したほうがどんどんもうかっていくかということが今、一概に言われないというようなことですので、何がどういうぐあいにいいのかよくわからない。私自身もちょっとわからないですけれども、だから県としてもこれから先、情報をしっかり入れてもらって、県内企業が現地生産している企業もあるでしょうけれども、それと関連した県内から出していく企業については、やはりしっかりと対応していただけるものはしっかりとやっていただかなければいけないなという考えでおりますけれども。どうですか、部長。

●岡村商工労働部長
 私もまさにその認識でおりまして、例えば現地化は加速しています。現地で部品を供給するとかです。これは恐らく量産物ですね。たくさんつくって納めなければいけないもの、これはもう現地化します。
 ただ、今、円安になっていますので、どうしても日本でつくったほうがいいとか、絶対にそこではないとつくれないという、キラーパーツという言い方をするのですけれども、そういうキラーパーツ、キラーデバイスというものをつくるのは、やはり日本がいいだろうと。となるとそれを持っていく先で中間品にする。それは現地であったり、今のところは中国あるいは東南アジアが中心です。
 例えばダイヤモンド電機さんなどもそうですけれども、どうしても日本でつくるもので直接アメリカに持っていくと、つくって持っていくというものがありまして、そこは非常に付加価値の高い部分。特に安全性だとかに係る部品ですね、そういうものはまさに本社機能移転も含めて日本で、あるいは鳥取でマザー工場の隣で開発をしながらつくっていただくというような戦略を持って取り組んでおりますので、もう大体県内企業で自動車関連の企業さん、私の知る限りでは、NOKさんもそうです。NOKさんも南部町で研究所を持たれてやっていますので、どこ向けにどういうものをつくったらいいのか、その部材の実証実験なども鳥取でされているのですね。ですから技術者もそこに集まってくるのですね。そういう環境をつくろうというのが今、我々の狙いでして、できるだけ付加価値の高いものを県内で生産あるいは開発いただき、それが東南アジアや中国やアメリカに出ていくと、そういう強い技術力を持った企業をつくっていくというのがまず肝心かなと思って取り組んでいきたいと思いますけれども、先ほど申し上げたようにエリア指定でシェア、付加価値の率とかを決められると企業の作戦として東南アジア経由で持っていったほうがコスト的になっていたものを直接持っていく仕掛けをつくらなければいけないとか、そういう新たな取り組みも出てくる可能性がありますので、注視していきたいと思っております。

○斉木委員
 もう一つ、このTPPについては重要5品目は堅持せよということで、我々も国に意見書を何回も出したわけでして、現行で関税率は維持できたのですけれども、御案内のとおりアメリカに対して7万トンの新たな枠ができたということで、今先ほど米の話も出ましたけれども、やはり農業は何と言っても米が一番の基本ですので、米がそれだけ外国から、アメリカから特に入ってくるということになると、国内はもうご案内のとおり少子高齢化で年々8万トンぐらいずつ米の消費が減ってくる中で、さらに7万トンなり入ってくるということになると、かなりの対策を練らなければ再生産するような農家がなかなかできてこないというようなことがあるのですわね。今米農家が大規模化していくというのは、こういうのに対抗するために大規模化してきているのですけれども、そういう状況の中でこの合意がなったということになると米農家に対する施策といいますか、支援といいますか、協力といいますか、できるような体制というのは、単県だけではなかなかできにくいだろうけれども、国を挙げて今飼料米等で値段が上がるようにしているのですけれども。このTPP合意になったもので、米に限らず牛肉、豚肉にしてもそうで、乳製品でもそうですけれども、県として、しっかりとした支援体制というのは、協議しておられるということなのですけれども、安心ができるようなどういう体制ができつつあるわけですか。農家がやっていけれる。

●岸田農林水産部長
 我々も昨日やっと農水省からかちっとした資料をもらった段階ということで、それまでは新聞報道でしか内容がわからなかったということであります。また、農水省の資料だけでは判断、どういう運用になるかというようなそういう判断がつきにくい部分というのがまだまだ多くございます。多分週明けぐらいになると思いますけれども、農水省のほうで説明会をされるということですので、詳細はそこである程度は明らかになってくると思います。
 ただ、やはり5品目の中で特に鳥取県、県内の農業者に影響が懸念されるという分野は、米と牛肉、豚肉、それから乳製品というところであります。
 斉木委員がおっしゃられました米については、先ほど市谷委員のほうからもありましたように、国が国内の主食用米を備蓄用に買い取って、それで国内の米農家に影響を及ぼさないようにするということを林大臣も言っておられますけれども、やはり総じて米価は多分低くなるだろうと。ただし、今のSBS米というのが小売用に余り出回っていないと、多くは外食向けに出ているのだろうと思っております。そこら辺でどのくらいの単価の引き下げに影響するのかというのがもう一つ見きわめができないということもありますけれども、備蓄用にちゃんと買い上げるのならそういう買い上げのシステム、それから飼料米等水田のフル活用の交付金ですね、これが30年以降撤廃というようなことももう国のほうでは2~3年前から出ておりますので、やはりそういうことをされると今の米生産そのものが崩壊していくということで、これはもう断固たる米生産の維持のための施策を国に対して要望したいと思います。
 県については、今、増進プランの中で主食用については特徴ある米、きぬむすめであるとか奥日野米とか、そういう米をつくっていきましょうと。それから飼料用米等に他用途の米を活用ということ、その体制としてはやはり大規模農家、それから集落営農というのをこれまで以上に進めていかなければいけないと思います。
 ただ、米については、やはりなかなか県だけではとても背負い切れるものではありませんので、まずは国としてしっかり農村基盤である米の対策というのはかっちりしてくださいというふうに要望をしてまいりたいと思います。牛肉、豚、乳製品についての農家の影響が最小限になるような対策も当然声を上げていきたいと思います。

○斉木委員
 県内は今、園芸品が主で、一番生産額は上がってきているわけですけれども、米がやはり農業の基本というのですか、基幹的なものですので、これが崩れてくると農業自体、農家自体が全体が狂ってくるというようなことになるものですから、米というのは非常にそういう面での重要性があると思うのですがね。それで備蓄米も33万トンかな、買い入れるというのだけれども、これも買い入れてどこかにやってくれればいいのだけれども、いつかはまた市場に放出するわけでして、これは主食用米には回さないと言っているのだけれども、出たときにはまた値段がかなりだぶつくような感じですので、一時的に買い取ってもその先がどうなるかなという心配があるわけでして。そのようなことで非常に大変な県内の状況で、皆さん方も心配しておられますので、ぜひ鳥取県農業として農家が安心できるような体制を、これでTPPが合意したのならそれをきちっと守っていくことを、農家の生産意欲が出るような政策をぜひやっていただきたいなということ、ぜひこれはお願いしておきたいと思いますので、部長、よろしく。決意のほどを。


●岸田農林水産部長
 精いっぱい努力します。

○市谷委員
 では、TPPの続きで、農業の関係なのですけれども。最初米価のことで言って、今もちょっと話があったのですけれども、飼料米に転換していくという話で対策の一部みたいに言われているのですが、牛肉や豚肉そのものが生産できないようなことにして、飼料米をつくったって食べる牛や豚がいなくなるのですよ。だから私はこの飼料米の対策というのは対策にならないと思うのですけれども、その辺をどういうふうに考えておられるのかなと。だから県としての認識とか対策の方向性が非常に不足しているなと思うのですけれども、その点はいかがでしょうか、まず。

●岸田農林水産部長
 特に牛肉、それから乳製品、これは影響を大乳さんでありますとか各農協、それから生産者、酪農家、肥育農家の声を今もう一遍聞き取っているところであります。
 それと同時に、国に対してどういう要望をしていくのか、それから県で国とは別にどういう独自の対策がとれるのかというのを今練っているところであります。ですから対策がちょっと弱いという御指摘がありましたけれども、それは今早急に検討をしているところであります。
 ただ、これまでも言っておりますように、TPPがもしもということで、酪農家はより今の大乳ブランド、白バラブランドというのを伸ばすために、やはり生乳の生産が一定量ないとブランド化にはならないということで、そこら辺の増頭対策に力を入れていかないとだめだというふうに思っています。
 和牛についても酪農家と和牛農家に連携をしていただくということで、受精卵移植による和牛の生産拡大というようなことを主にやっていきたいと思っております。

○市谷委員
 それでニュージーランドとか全然規模が違う話で、そんな単純にそうすればそうなるという話ではないというふうに言っておきたいと思います。
 MA米なのですけれども、それが米価下落の要因になり得るということは認識しておられるのですかね。

●岸田農林水産部長
 認識はしております。

○市谷委員
 そうですか。以前、前の部長の時代に、今でも77万トン、中国地方の生産量より多い量が入ってきていて、これが米価下落の要因になっているということを言ったら、違うみたいなことがちょっとあったのですよ、ここで。それで私は、今回さらにこれがふやされるということで、当然米価下落の原因になるということで、こんなことを認めるわけにそもそもならないわけなのだということを確認しておきたいと思います。
 このセーフガードなのですけれども、これは確かに発動を3年間しなかったらチャラになるというか、できなくなると思うのですけれども、それはどうでしょうか。これがセーフティーネット対策だみたいなことを言われているのですけれども。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 品目によってどうも取り扱いが異なっているようでして、今おっしゃったのは牛肉のお話ではないかなと思います。済みません。ここには記載をいたしておりませんが、国の資料によりますと、16年目以降4年間セーフガードが発動されなかった場合はなくなるというふうなことを拝見いたしております。

○市谷委員
 だから結局なかなかこれは歯どめにならないと私は思うわけです。
 それで幾つか認識をお尋ねしたいのですけれども、先ほど情報が明らかではなくて、報道機関を通じてこういう交渉がされているという、秘密交渉になっているということについて部長さんはどう思われるだろうかと。
 あと、これは、大筋合意なのですけれども、大筋合意であって、条約の批准だとか、それから国会承認とかまだなのです。終わっていないのですよ。終わっていないので、これを既成事実のように仕方がないというのではなくて、こんなものは締結するなということを私はやはりきちんとそもそも言うべきだと。
 それで重要5品目をこんなに譲歩して国会決議違反の交渉をしたということは、もう明らかなわけなのですよ。これは認められないということをやはり第1弾として言われるべきではないかなと思いますけれども、いかがでしょうか。

●岸田農林水産部長
 委員おっしゃるとおり、大筋合意ということで、これからいろいろな国会審議を経て国会で採択されるという過程を通っていきますので、先ほどの国会決議がどうかというのも報道では政府は決議にのっとってみたいな、そういうことが報道されているのですけれども、今回の農水委員会でも国会の場でもそこら辺は十分に検証をする必要があるというようなことも言われておりますので、我々はそこを見守っていきたいと思います。
 情報がなかなか入ってこないというのは、当然TPPが外部に情報を漏らさないという中の交渉ですので、やむを得ない面もあるやもしれませんけれども、その合意内容についてはやはり最終的には各県の農業者に降りかかってくる問題ですので、それは詳細に説明会等で農家の、それから農業団体の、行政の疑問には答えていただきたいと思います。

○市谷委員
 TPPですけれども、アメリカの国会では情報が開示されているのに、日本は秘密交渉なのだという前提で国民や国会にも知らせないできたということ自体がそもそも問題だと思うのですよ。
 先ほど部長言われましたけれども、これは終わりではなくて、これからなので、確かにこの影響に対する対策というのは十分求める必要もあるかもしれませんけれども、実際にこれを許すかどうかというのは本当にこれからなので、見守るではなくて、こういうことはやめるべきだということを、鳥取県としては、やはりきちんと言われるべきだと、それは言っておきたいと思います。対策だけではなくて、そもそもこんな交渉は認められないと、こんなことは妥協するなということを。そもそも成り立たないのですから、やってしまったら、ということです。

◎広谷委員長
 市谷委員の要望として、部長、よろしくお願いします。

○市谷委員
 ちょっとそれ以外いいですか。

◎広谷委員長
 それ以外。

○市谷委員
 それ以外で7ページの高度衛生管理型漁港・市場の話なのですけれども、これは相当お金をかけ、120億円ですか、かけてやられるということで、現場の人たちが話し合っていろいろ進めてきているのですが、利用料とかはどういうことになるのかなと。
 EUへの輸出ということや衛生管理によって付加価値を高めて魚価を上げようということなのだとは思うのですけれども、実際の魚価にどこまで国内でも反映できるのかと、その辺の見通しを教えていただきたいなと思います。
 11ページのアンテナショップですけれども、現在のところまでの年間の売り上げはわかりました。
 ですけれども、その売り上げの推移が伸びていかないとアンテナ機能が果たせないと思うのですが、その推移がどうなっているのかと。
 このアンテナショップだけしか使えないプレミアム商品券を発行したと思いますけれども、それはどれぐらい活用されていて、この売り上げの中で大体どれぐらいを占めているのかなということも教えていただきたいです。
 販路拡大について、12ページのところにありますけれども、東京等のデパートで取り扱われる県産品も出てきていると書いてあるのですが、どれぐらい、どんなものが出てきているのかを教えてください。

◎広谷委員長
 まず、境港の件で。

●平野境港水産事務所長
 境港市場での利用料等についての話ですけれども、今現在は販売の0.5%というものを利用料として徴収しております。新しい市場になっても基本的に利用料については変わらないという前提で話は進んできております。
 ただ、新しい市場という中で、新たに導入する滅菌冷海水あるいは氷といったものについては当然利用者負担というものを考えておりまして、その金額については今後検討していくことになっております。
 この市場整備によって魚価がどういうふうに変わるのかということなのですけれども、4年前からこの検討をしておりまして、検討に入った当初は国のほうも高度衛生管理型市場を整備することによって、例えばほかの地域の事例で全体の魚価が5%上がっただとか、10%上がった、あるいは近年では島根県の大田に新しい市場ができましたけれども、そこも上がったというふうな話もありますけれども、今現在特定第3種漁港13に限らず全国さまざまなところで高度衛生管理型の市場は整備されていまして、今、境港あるいは県の考えとしては、もし高度衛生をしなかったら取り残されてしまうと、もうまともな魚価がつかなくなってくるということで、これによってどれだけの魚価が上がるのかというふうなことについては今現在個別にそこを試算したりとか、それを説得したりというふうなことはもうしていないです。ただ、これをやっていかないと消費者の方から安全・安心という観点で見放されてしまうという危機感でもってやっているという状況です。

◎広谷委員長
 次に、アンテナショップの件。

●木嶋市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 アンテナショップの件で3点だったと思います。
 まず、売り上げの伸びについてですけれども、平成26年9月にショップが始まりまして、平成26年10月、開店効果ということで売り上げは相当伸びたわけです。その後ですけれども、直近でいきますと平成27年7月ぐらいから大体月々の売り上げというのが200万円から300万円ずつ上がってきているというような伸びでございまして、今後、年間を通じてもですし、それから年を重ねるに当たってリピートをふやしていくなり、知名度を上げていくなりしていく中で売り上げは伸びていくように実感をしているところでございます。
 プレミアム商品券ですけれども、今のところ販売冊数が4,310冊、約2,600万円の売り上げでして、そのうち利用をいただいているものが約80%ぐらいということになっております。
 アンテナショップの出品を契機にして首都圏のデパート等で取り扱われる県産品も出てきているということですけれども、私が具体的に聞いているのは実際に首都圏のデパートの食品売り場のほうに大山ハムの製品とかの商品を置いていただけるようになったと伺っております。


○市谷委員
 それで、アンテナショップなのですけれども、以前そういう推移について示してほしいということでお願いしました。といいますのが前に聞いたときに、オープンしたときは当然売り上げがばっと伸びるのだけれども、その後落ちているという話もあったのですね。何カ月前だったか。また今上がっているという話で、上がっているのはよいことだと思いますけれども、以前このアンテナショップというのははっきり言って失敗した経過があるので、きちんとその推移がどうなっているのか、本当に販路開拓につながっているのかということを私たち議員もきちんとチェックをさせてもらいたいと。だから年間まとめてどぼんではなくて、推移をぜひ今後も示していただきたいと思いますけれども。

◎広谷委員長
 課長さん、月ごとの推移を資料として報告するようにしてください。できませんか。

○市谷委員
 前はしていたのだけれども。以前はね。

◎広谷委員長
 木嶋課長さん、月ごとの金額の推移を資料として提出をお願いします。いいですか。

●木嶋市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 岡山県さんとの兼ね合いもございますので、岡山県さんのほうの数値と、それから鳥取県の数値の出し方とかを御相談させていただいて、また出すようにさせていただきたいと思います。

◎広谷委員長
 その辺を検討していただいて。

○市谷委員
 わかりました。
 境港の高度衛生管理のことですけれども、地元の方たちの意見を取り入れながらこの付加価値を高めて、魚価も高めていきたいというのは、すごく気持ちとしてはわからなくもないなと私も思ってきたのですけれども、先ほど話があったように全国各地でこれは取り組みが始まっていて、それで使用料というか、利用料についても新たにオンされるものもあったり、実際にどれぐらい魚価が上げられるのかということが非常に不安定で、正直言って心配だなというふうに思っているということは言っておきたいと思います。

◎広谷委員長
 では、言っておきますでいいですね。
 ほかにありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、次に、企業局、労働委員会に質疑があれば受けますけれども。

○浜田(妙)委員
 労働委員会にお尋ねいたしますが、さまざまなあっせん事件、紛争を取り扱っておられるのですが、気になるのは打ち切りですね。被申請者があっせんに不参加だとか、労使間の主張の隔たりが大きい。解決されないままに、放置されることはないかと思いますが、71.4%ということですから、3割近くが解決されないで、そのままな状態で、残念ながら労働委員会のほうに言ったけれども、そこでは解決できなかったということで、この方々の存在がすごく大きいと思うのですが、この場合の救済の道というのは、アフターはあるのかどうなのか、その辺を教えていただきたいと思います。

●田栗労働委員会事務局長
 ぜひとも解決の方策に行きたいと思っております。民事上の最終的な和解を目指すということが原則でございまして、いわゆるプライベートといいますか、民事のお話の中に入って解決を目指すということでございまして、後のほうの手段としては裁判ですとか労働審判、あるいは前後する場合もございますが、雇用関係、雇用均等の関係ですと労働局のあっせんとか、そういった形になろうかと思います。要は先ほど申し上げたとおり民事のことでございまして、プライベートの関係の紛争を側面的に援助するということがございまして、なかなかその後のフォローをこちらがしていいものか悪いものなのか、これについては当然口外もできませんし、そういったことの中で最終的にはやはり訴訟的な解決を目指される場合もございますし、より簡易な方法としては労働審判、このあたりに移行していくのではないかと思っております。
 ただ、労働局のあっせんなども比較しますと、あっせん員を公労使の委員でやっておりますし、現地にも出かけていっております。また、ことしから女性の委員の方が7人、8対7ということでございまして、臨床心理士さんなども入ってもらって、そういった事案についても対応できるということで努力をしておりますし、また使用者側の委員さんが入っておられて、粘り強く参加のほうを慫慂されているということがございますので、なるべく参加していただいて解決に持っていきたいと思っております。
 ただ、やはりウイン・ウインの関係を目指しておるので、余りにも主張の隔たりが大きい場合は、なかなか事実自体も確定できませんし、解決が難しくなるケースも近年件数がふえているという反面で出てきているということがございますので、日々努力していきたいと考えております。

○浜田(妙)委員
 きめ細かな対応をしていただいていることも承知しております。労働委員会へ持ってこられるまでの間に随分プロセスがあって、ここへ持ってくるまでも大変な状況があって、しかも強者と弱者の関係がはっきりしていると。たまに逆転することもありますけれども、ほとんどが強者と弱者の関係がはっきりしているものですから、労働委員会のほうに持っていったけれども、最終的には不満を残したままで解決しないままに、結果的には泣き寝入りしなければいけないようなことになってしまう。裁判に持っていきたいと思うけれども、そこまでのエネルギーがない。経済的な問題もあるというようなこともあったりして、なかなか道は険しいなと思います。この時点で解決してしまえば、それはもうそれでいいのではないかと思いますが、問題は取り残された皆様方にどのような道を用意しておくかということだと思うのですね。そこにこそ力を注ぐべきだと思うものですから、その先についてどういうふうな、せめてその先がどうなったのかということのフォローは調査だけでもかけていただきたいなと思ったりいたしますが、それもプライバシーの問題があって難しいのでしょうか。

●田栗労働委員会事務局長
 非常に難しい課題を今おっしゃったところでございます。もともとあっせん申請をされたという事実自体、打ち切りとかになった、あるいは解決した場合でも口外しませんよと、そういう秘密条項があるからこそ使用者の方ものってきていただいているというところがございまして、その辺のところは研究をさせていただくということになろうかと思います。これも全国的に本当に課題となっておりまして、その後どうするかというのが。
 あと性質上、労働局のあっせんですと、裁判手続の前提ですので、そこで時効中断効果とか法的なものはございます。
 ただ、我々のものは知事部局から委任されたいわゆる本当の民法に規定されている民事上の和解を相対されているところをたまたまあっせん員が介在してやっているという、民事上の手続の中に県が支援させていただいているというところがございますので、重たい宿題だというふうに思います。また委員会の中でもどんな方策があるのかということは、国のほうの個別労働関係の紛争の委員会もございまして、研究しておりますが、その辺のところも難しいということがございまして、引き続き受けとめさせていただいて、また考えさせていただきます。

○浜田(妙)委員
 そうですね。私も均等室のお話を伺ったり、労働局のお話を伺ったりしまして、なかなか困難なのですけれども、困難だからこそ向き合わねばならないということがあるものですから、せめて数字があればこれからそういう人たちにどういう道をもって支援していくのか支援方法も探れますが、今のこの数字だけではなかなかそれは探れないという問題があるものですから、その実態を把握するという点で調査がきちっとできるような方策を考えていただきたいというふうに、これはお願いしておきたいと思いますので、よろしくお願いします。

◎広谷委員長
 では、よろしくお願いします。

●田栗労働委員会事務局長
 受けとめさせていただきます。


◎広谷委員長
 ほかに質疑はありますか。
 ないようですので、質疑は以上で終わらせていただきます。
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
 本委員会所管に係る商工業及び農林水産業振興対策並びにその他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨議長に申し出ることに御異議はございませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、その旨議長に申し出ておきます。
 なお、委員長報告の作成・内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かありませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、以上で農林水産商工常任委員会を終わらせていただきます。
 委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。
 御退席いただいて結構です。どうも御苦労さまでした。
(執行部退席)
 残っていただきましたのは、まず県内調査の件を先に話をさせていただきたいと思いますけれども、御案内のとおり10月16日金曜日ですけれども、ホル共の出発式の応援を兼ねて日新バイオマス発電と境港水産事務所に行く調査をいたします。
 それで皆さんの資料、わたっていますね。
 それで、鳥取方面の方は議会棟8時20分に出発して、出発式の会場で斉木議長と内田委員が合流ということになります。
 この日は、両浜田委員が国外調査ということで欠席ですので、2人、人数が減りますけれども。
 それで次に、第2回の県外調査についてですが、従来、県外調査は、年間2回を目安に行っております。
 それでお手元に県外調査の日程案を記載しております日程表と過去10年間の県外調査実績表を配付しております。
 それで、まず日程ですが、第1希望として来年の1月25日、26日、27日、28日、29日のうちの3日間、第2希望がその前の18日、19日、20日の3日間の2つ予定しましたけれども、どちらの日がよいか御意見があれば。

○内田(博)委員
 第1。

◎広谷委員長
 第1ですか。
 ほかの方で。

○内田(博)委員
 18日、19日は忙しいです。

◎広谷委員長
 まだ先のことで、皆さん日程がまだわからないでしょうけれども、では一応、第1希望の中で3日間を調整させていただきましょうか。よろしいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 では、25日の月曜日から29日の金曜日までの間の3日間ということで日程調整させていただきたいと思います。
 調査候補地ですけれども、過去の調査地を資料で提出しておりますが、御希望の調査先がありましたら、今月中に私か事務局までお願いしたいと思います。

○内田(博)委員
 農林だよね。

◎広谷委員長
 農林、商工。

○内田(博)委員
 商工もあるか。

◎広谷委員長
 今この場で案が、調査希望がありましたら。
 それでは、今月中に私か事務局までお願いしたいと思います。
 その意見を踏まえて、今後の調査先その他詳細を決定するに当たっては、私のほうに一任とさせていただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 では、そのようにさせていただきます。
 結果については、追って報告させていただきます。そういうことでよろしいですね。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。どうも御苦労さまでした。

午後0時30分 閉会 
 

 

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