平成27年度議事録

平成28年12月1日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
広谷 直樹
坂野 経三郎
市谷 知子
島谷 龍司
浜田 一哉
川部 洋
浜田 妙子
内田 博長
斉木正一
欠席者
(なし)

 
 

傍聴議員  なし

説明のため出席した者
 岡村商工労働部長、岸田農林水産部長、湊企業局長、田栗労働委員会事務局長
 ほか各局次長、各総室長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
 木村課長補佐 若松課長補佐 石本主事

1 開会 午前9時58分

2 休憩   午前11時37分 午後0時5分

3 再開   午前11時44分 午後0時59分 

4 閉会 午後2時46分

5 司会 広谷委員長

6 会議録署名委員     内田(博)委員 浜田(妙)委員

7 付議案件及びその結果
  別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前9時58分 開会

◎広谷委員長
 おはようございます。
 それでは、ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に商工労働部、企業局、労働委員会、最後に農林水産部の順で行います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、内田委員と浜田妙子委員にお願いします。
 それでは、付議案の予備調査を行います。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 既に政務調査会で説明を受けたものもありますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いをいたします。
 では、岡村商工労働部長に総括説明を求めます。

●岡村商工労働部長
 それでは、11月定例会に提案しております商工労働部所管の議案について御説明いたします。
 お手元にあります議案説明資料1ページをごらんください。議案第1号は平成27年度一般会計補正予算に関するもので、当部関係で3億6,481万円の増額をお願いしております。
 このたびの補正予算は、企業立地に関し、鳥取市が行う工業団地再整備への補助及び企業立地に伴う新規雇用創出への奨励金を増額するほか、債務負担行為としまして、鳥取県版経営革新総合支援事業について所要の増額補正をお願いするものであります。
 予算関係以外では、技能検定実技試験に係る手数料及び産業技術センターの定款につきまして一部改正を提案させていただいております。
 詳細につきましては、担当課長が説明いたしますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎広谷委員長
 それでは、続いて、関係課長から順次説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 それでは、2ページ、3ページをまずお願いいたします。企業投資促進のための工業団地再整備事業補助金でございまして、1億7,700万円余の追加と28年から56年度までの債務負担行為2億8,700万円余の追加ということでございます。債務負担行為については、11ページのほうで記しております。
 内容ですけれども、今回は鳥取市が行います3件の工業団地整備についての支援ということでございまして、3ページをごらんいただきますと、1つは、旧三洋跡地の南吉方工業団地につきまして、現在、源吉兆庵、共和薬品工業、LASSICといった企業が立地いただくことになっておりまして、この団地の整備に係るいわゆる下水道なり、排水の整備の経費につきまして昨年度、今年度ということで行っております。今年度分につきまして2分の1支援させていただくといった内容になります。
 2つ目が、河原のインターチェンジの山手工業団地でございまして、現在、こちらは河原町の総合町民運動場として使っております部分にイナテックさんの立地が決まっておるということでございまして、こちらのほうの代替機能というものは別途調整させていただいた上で、イナテックの進出に係るこちらの上下水道等の整備につきまして、27年度分について2分の1支援させていただくというもの。
 それと最後は、布袋工業団地でございますが、こちらにつきましては、将来的には18ヘクタールほどの今後の計画がある中で、現在立地が決まっておりますマルサンアイ、ササヤマにつきまして、団地造成及び全体の幹線市道なり団地市道の整備、さらに上水道、それから下水道、それから排水機の整備等、こういったものを加えまして、これにつきましては鳥取市のほうで合併特例債を活用されるということでございまして、それに係る元金償還部分を今年度及び28年から56年度にかけまして2分の1支援させていただく、こういった内容になっております。
 引き続きまして、4ページですが、働くぞ!頑張る企業を応援する鳥取県雇用促進事業でございまして、正規雇用創出奨励金、大量雇用創出奨励金の補正でございます。1億8,700万円でございまして、正規雇用創出奨励金につきましては基本的には100万円、大量雇用については70万円といったような制度になっております。当初のほうで大体26年度、昨年並みの予算額の措置をいただいておりますけれども、今年度、全体を見ましたところ、正規雇用につきましては延べ人数で497名の増、大量雇用につきましては59名の減ということで、大量雇用のほうから正規のほうに切りかわった者もおります。そういったような形で所要額が増になったということで、1億8,700万円補正させていただくといった内容でございます。
 引き続きまして、5ページでございますが、里山オフィス開設支援事業補助金ということで、今年度の6月補正で措置させていただいた経費でございまして、このたびは債務負担行為につきまして900万円変更で、全体で1,500万円の債務負担行為を設定させていただきたいということで、11ページのほうで記させていただいております。
 里山オフィスにつきましては、最大で3年間、改修経費、借室料、通信経費、人件費等々を2分の1という形で措置させていただく制度でございますが、現在、債務負担行為を29年度までしかとっておりませんでして、その場合、年度途中の申請ということになると、最長3年間の支援というものを企業側が享受できないということになっておりますので、補助金効果を最長の3年間、最大限支援させていただくというようなこととしたいために、合計、28年度、29年度、30年度、3年間の債務負担行為を追加で設定させていただくといったことになっております。
 引き続きまして、10ページをごらんいただけますでしょうか。繰越明許費でございます。旧鳥取高等農業学校校舎改修事業費でございますが、現在、実施設計がまとまり、入札が終わりまして工事にかかるといった段階になっております。本来その工期は28年3月まで、今年度で終わるというところでございましたが、実際に、既存の構造部分をいろいろ調査したところ、思った以上に劣化が進んでおるということでございまして、まず1つは、当時の構造物を基本的に残すということで、れんがであるとか天井の意匠であるとかをより慎重に解体作業を行うといったようなこと、それから、既存の木の基礎が非常にもろく、劣化しておりましたので、これを取りかえるといったようなこと、こういったことで2~3カ月程度延びるということで、繰越明許費でこのたび出させていただいております。

●木村産業振興課長
 それでは、14ページをお願いします。地方独立行政法人鳥取県産業技術センター定款の一部変更についてです。
 提出理由ですけれども、産業技術センター食品開発研究所実験棟の除去に伴い、地方独立行政法人法第8条第2項の規定により、定款の一部を変更しようとするものです。
 変更の内容ですけれども、県が出資した資産を規定した定款第13条別表のうち、先ほど申しました食品開発研究所実験棟について、除却年月日を追記するというものです。除却年月日は平成27年10月30日となります。こうした内容について、定款の一部変更の議決を求めるものです。議決後は、総務大臣の認可を経て定款変更となることになります。

●島田企業支援課長
 6ページをごらんいただけますでしょうか。鳥取県版経営革新総合支援事業でございます。
 この事業は、既に政調政審で説明したとおりでございますけれども、今年度から当該制度の同一事業者の再度利用を可能にしたこと、あるいはスタート型の支援ニーズとして特に設備補助の支援ニーズが高くなっておりまして、平成26年度の342件の認定に対しまして今年度末までに500件弱の認定申請が見込まれております。これに対応するスタート型の交付決定枠、債務負担行為の5億4,000万円の増額をお願いするものでございます。今後4年間でKPIで1,200件程度の設定をしておりまして、経営革新の今後のさらなる浸透を図る観点等から、随時、当制度の見直しを図りながら取り組みを進めたいと考えております。債務負担行為の調書については11ページにも記載しておりますので、ごらんいただけたらと思います。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 12ページをお願いいたします。議案第9号、鳥取県手数料徴収条例等の一部改正についてでございます。
 こちらは、技能検定試験の実技試験の実施に係る手数料を、現行1件につき1万6,500円ですが、1万7,900円を超えない範囲内に改めるという内容でございます。当該手数料につきましては、国のほうで標準手数料が定められておりますけれども、平成21年度以来、本県の厳しい雇用情勢を鑑みまして手数料の引き上げを保留していたところでございます。このたび有効求人倍率の回復等で全国との格差が改善されたということで、政令に準拠した基準まで引き上げを行うものです。
 なお、昨年度の手数料の見直しの際に、有効求人倍率は既にリーマンショック前まで回復しておりましたけれども、26年度は消費税の引き上げ等で国の引き上げが行われましたので、それに対応して県のほうも引き上げを行っております。2年連続の引き上げというのは望ましくないということで保留していたところでございまして、今回は、この見直しについて、技能検定実施機関であります職業能力開発協会を通じまして関係団体等に御意見を伺ったところ、特に問題はないということでございましたので、御理解をいただける内容であると考えております。改正条例案については、13ページにありますので、ごらんいただきたいと思います。
 続きまして、15ページをお願いいたします。専決処分の報告でございます。鳥取県立産業人材育成センター条例の一部改正でございます。
 こちらは、職業能力開発促進法の一部改正に伴いまして、条例中、引用しております条項のずれが生じましたために、これを改正するものでございます。職業能力開発促進法を引用しております条例が、表題にありますとおり、鳥取県旅館業法施行条例、それから鳥取県福祉のまちづくり条例と、この3本でございますので、11月2日に専決によりまして一括改定を行ったものでございます。改正条例は、次のページにございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 ただいままでの説明について質疑等を受けたいと思います。質疑はございませんでしょうか。

○市谷委員
 2ページの企業投資促進のための工業団地再整備事業補助金についてですけれども、まず最初に、これは県と鳥取市が半分ずつお金を見るということになると思いますが、先ほど3番目の布袋工業団地については合併特例債という話がありましたけれども、それ以外の三洋跡地や山手工業団地についての鳥取市の負担は起債なのか、それとも一般財源なのか、教えていただけないでしょうか。

●池田立地戦略課長
 まず、南吉方工業団地につきましては、下水道整備事業債を活用されます。まず、国庫補助金が半分程度入った上に、その残りの部分に下水道整備事業債を90%充当するということで、交付税措置が44%ございますので、それを差し引いたところの実負担額を半々にするということでございます。
 河原につきましては7,130万円、これについては一般財源、金額も1億円より少ないということでございます。
 布袋につきましては、先ほどのとおり、合併特例債で95%充当して70%の交付税措置がございます分の残りです。


○市谷委員
 今御紹介ありましたように、起債して財源に充てるということなのですけれども、以前も申し上げましたが、それは各市町村、鳥取市の判断にはなりますけれども、幾ら雇用がふえるとはいっても、将来に借金を残してまで工業団地を整備するというやり方については私は賛同しておりませんので、この点については、よろしくないということを指摘しておきたいと思います。
 2つ目に、イナテックですね、この真ん中の山手工業団地なのですけれども、そもそもこの工業団地の整備はまだされていなくて、このイナテックが進出する予定のところというのは運動公園のところに整備されるということになっております。それで、ここの部署と関係ないかもしれないのですけれども、近くに可燃物処理施設がつくられるということもあって、工業団地がさらにできると車もたくさん来るということで、今、可燃物処理施設との関係でも環境影響評価というのがまだ途中なのですね。というのが、あそこの可燃物処理施設については、あり方についてまだ変更されているような状況でして、それに伴って環境影響評価もまだ引き続き改定されていくという状況なのですけれども、この工業団地ではないところの続きの土地にはなりますけれども、運動公園にこのイナテックがやってくるということで団地整備をするのですけれども、これについての環境影響評価が今現実的にどういうふうにされているかというのは御承知でしょうか。

●池田立地戦略課長
 もともと進出されるときに環境部局にも確認はしたりしております。そもそもここに団地ができることを想定して、そこの交通量を想定した上で環境影響評価がなされていると思います。それで、当然このイナテックが進出される事業計画地の代替地をこの内部で設けるといったような形で検討もされておるところでございますので、基本的には交通量等には変更はほとんど生じないということで、環境影響評価の予測も基本的には変化しないのではないかというふうには聞いております。

○市谷委員
 それはあくまでも代替地だということでの話であって、イナテックがここに進出してくるということとの関係で環境影響評価がきちんとされているかどうかという点ではどうでしょうか。

●池田立地戦略課長
 今申し上げたとおり、運動場の代替地を設けるという予定であって、基本的には交通量変化はないということで、それを前提に環境影響評価を行っておるというふうに聞いております。

○市谷委員
 わかりました。
 そうしたら、3点目にもう一つ、ササヤマというのが布袋工業団地に進出するわけですけれども、このササヤマについて県は企業立地の補助金を過去出したりとか、ここに進出するに当たっての補助金というのは検討されているのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 過去にもお出ししております。ここではないですが、現在の本工場がある部分で立地補助金は出しております。

○市谷委員
 ここについてはどうですか、今後検討されるのでしょうか。

◎広谷委員長
 ここの進出についてということでしょ。

○市谷委員
 過去も出しているのですけれども、ここについても。

●池田立地戦略課長
 こちらについての調印もさせていただいておりますし、企業立地補助金は支援する予定で考えております。

○市谷委員
 それで、今回の予算は工業団地の整備ということなのですけれども、ササヤマについては、前にも言わせていただきましたけれども、非常に労働実態が悪くて、労働者の方から契約書も見せてもらいましたけれども、50時間という残業時間を最初から契約書に書いているわけなのです。厚生労働省では、一応そうはいっても三六協定で幾ら労使が合意したからといっても残業時間というものは過重労働になったらいけないということで、告示で45時間というのがあるのですね。だけれども、このササヤマさんというのは50時間で契約を組んでおります。
 労働者の人に聞きましたら、朝4時まで働かされた、1回帰って通常どおり朝は出勤ということだとか、あと、50時間を超えた部分については、50時間ですと勝手に会社がタイムカードを押して、その後、労働者は働いているのです。残業をしていると。それについては、労働者が手書きで自分が何時間働いたかというのを出すと。だけれども、では、その50時間を超えた分の残業代がどういうふうになるのかという計算式を全く労働者に言わないで、例えばすごく長時間やっているのに月4,000円ぐらいの残業代になっていたりということも聞いております。その労働管理のあり方がどうなのかと。労働基準局にも労働者の方や家族の方が何人か訴えに行っておられますけれども、そういうことがなかなか社会的に明らかにならないし、できないし、こういう実態があるのに私は補助金を出し続けるということに非常に疑問を感じております。
 県の補助金の制度では、こういう労働法制違反などがあるような会社については補助金返還ということをうたってはいるのですけれども、県がそういう実態を知り得ない、なかなか知ることもできないこういう状況の中で、私は、こういうふうに補助金を出すということが本当に正しいのだろうかということを疑問に感じておりますが、せめてこのササヤマの労働者の方から、家族の方から、どういうふうな労働実態になっているかということを聞いていただくということはできないだろうかと思いますけれども、いかがでしょうか。

●池田立地戦略課長
 基本的には県としては、そういった実態を調査する権限はないと考えておりまして、やはり労働基準監督署のほうが入って適正に確認することになると思います。ですので、基本的には、やり過ぎのようなことがあれば当然是正勧告があり、重なるようであれば書類送検なりといったような所定の手続が行われることになるだろうと思いますので、補助金の審査というのは、そういった客観的な事実を踏まえて判断していくことになろうかと思います。

○市谷委員
 いつもそういうお答えをされるのですけれども、県自身が労働法制の違反を確認できない、そういう状況の中で幾ら補助金返還の要件として労働法制違反があるのだと言っても、それは絵に描いた餅だと思いますので、そういう状況の中でこういうふうに補助金が出されることについて、私は賛同できないということを述べておきたいと思います。

◎広谷委員長
 ほかにございませんでしょうか。

○市谷委員
 そうしたら続きまして、5ページの里山オフィスの補助金なのですけれども、補助金の出る期間を最長3年間にということなのですが、今回のこの債務負担行為の900万円というのは何の部分に当たるのかというのを教えていただけないでしょうか。
 12ページの議案第9号の手数料徴収条例で技能検定試験の手数料を引き上げるということで、これについては有効求人倍率が回復したということが引き上げの理由に上げられておりますけれども、では、正規雇用、非正規雇用の有効求人倍率というものが実際どうなのか、国と比べてもどうなのかということを御紹介いただきたいと思います。

●池田立地戦略課長
 今回、1社当たりの補助限度額というのが基本500万円、初年度が300万円、2年目、3年度目が100万円ということになっております。これ掛ける3件ということで1,500万円というのが最大の限度額と考えておりまして、当初で措置させていただいたのが600万円ですので、その差し引きということになるのですが、基本的には現時点で申請が出てきた場合に賃借料とか人件費等々は1年後にお支払いすることになるので、要は初年度分にお支払いする300万円掛ける3件というのは来年度になる、そうすると1年ずつずれるのでということになります。

◎広谷委員長
 では、もう1件、手数料の件。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 今回の見直しにつきましては、正規雇用の有効求人倍率のほうで検討いたしました。リーマンショック前、19年が0.42倍でございましたけれども、26年度は0.54倍ということで、平成21年当時は0.24倍まで下がっておりましたけれども、これが徐々に回復してリーマンショック前のかなり高い水準まで戻ってきたというところでございます。
 あと、非正規のほうについては、データは持ってきておりません。申しわけありません。

○市谷委員
 先ほどの里山オフィスの分は、要するに初年度分の3件の対応の中でそれぞれ考えるということですね。

●池田立地戦略課長
 はい。

○市谷委員
 それで、実際にこれ今、利用で手が挙がっている状況は、やりたいという状況についてお答えをいただきたいと思います。

●池田立地戦略課長
 現時点の交渉状況ということですか。

○市谷委員
 はい。

●池田立地戦略課長
 企業名はお出しできないのですが、現在2件ほど交渉しておりまして、そのうち1件のほうについては、かなり確度も高くなってきているかなというふうには考えております。

○市谷委員
 それで、3件分ということなので、またさらにこれから出る可能性もあるということなのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 今年度につきましては、案件として出てくることは当然想定されますけれども、支払いについては、今年度に出るということはこれ以上はないとは考えております。

○市谷委員
 今の件はわかりました。
 それで、先ほどの手数料の関係なのですけれども、確かにリーマンショック以前には戻ったということはありますけれども、ただ、実際には正規雇用の有効求人倍率というのは、伺いましたら、26年度で0.54倍ということで、非正規も含めたら大体1倍近くなったとか1倍を超えたとかいろいろ言われていますけれども、県内では正規雇用は0.54倍ですから、とてもではないですけれども、1倍には全く及んでいない状況だと思います。それから国全体でも0.66倍というのが26年度のトータルですので、だからリーマンショック以前に戻ったのだからこの手数料を上げていいかどうかということでいくと、雇用環境はまだ非常に厳しい状況ですので、私は、今言ったような状況の中では上げるべきではないと考えております。

◎広谷委員長
 答弁はいいですね。
 ほかに。
 ないようですので、次に報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。
 なお、質疑等につきましては、説明終了後、一括して行いたいと思います。
 それでは、報告1、TPP大筋合意を踏まえた県の対応状況について、西村商工政策課長の説明を求めます。

●西村商工政策課長
 済みません、資料のほうが報告書の別冊になります。こういった紙でお配りしておると思います。TPP大筋合意を踏まえた県の対応状況商工関係についてという、別紙があると思います。これに基づきまして説明させてもらいます。
 TPPにつきましては、10月5日に大筋合意がなされまして、その後、国の動きがございましたし、県のほうでも、その国の動向に合わせて検討会議等の開催をいたしております。その動向につきまして御報告いたします。
 まず、国の動きでございますが、TPPの大筋合意後、10月9日に第1回の総合対策本部の会合が開かれております。これが本部の設置と第1回目の開催ということでございます。内容につきましては、今後のTPP戦略の基本目標を定められております。そこに掲げておりますように、新たな市場開拓でありますとかイノベーションの促進・産業活性化、それから国民不安の払拭と、この3目標でございます。
 続きまして、先日11月25日に政府の総合対策本部の第2回会合がございまして、このときには丁寧な情報提供、それからグローバル・バリューチェーンの構築支援等の項目が示され、右の表中のような取り組み方針が示されております。この内容につきましては、2ページ以降に別紙で概要をおつけしておりますので、詳細はそちらをごらんいただければと思います。
 2つ目としまして、県の対応状況でございますが、県といたしましては、TPPの大筋合意の当日でございますが、情報共有のために第1回の検討会議を開いております。それから10月14日に政府の総合対策本部の設置及び会議の動向等の内容が示されたので、そのフォローのための会合を開いております。第3回目につきましては、先日の国の政策大綱が示されたことに伴いまして開催しております。
 続きまして、2番目でございます。10月14日に県の検討会議を開催しまして、国のほうの情報が不足しているような会議の結果がございました。それに対しまして平井知事が、翌日、農林水産省と、あわせまして経済産業省にも要望を行いました。概要につきましては、そこに掲げておりますように、TPPは中小企業の輸出拡大の絶好の機会であると、そのために海外展開のための環境整備を図ることとしまして、1つとしましては、海外展開に向けた期待感の具体化であるとか情報不足の解消、それから2つ目としましては、TPP諸国の市場動向でありますとか企業情報、そういったものを伴って中小企業に対するワンストップの支援体制を整備すること、そういった要望を行っております。
 さらに、3つ目でございますけれども、商工労働部のほうで県内事業者の聞き取り調査を行っております。そこに掲げておりますように、自動車部品関係では、将来的に裾野が広がるということで、うまく活用し事業を拡大したい、さらには、関税ルールを初めとする説明会を開いてほしい、そういった要望がございました。自動車関係以外につきましても、国内販売が減少する中で輸出をふやしていきたい、そういった声もございました。それから輸入のコストが減少することはメリットになる、海外戦略につきましては、自分の会社の製品紹介でありますとか取引先についての情報を求めるような声がございました。
 県としましては、第3回の検討会議で国の示したような方向も参考にしながら、中小企業におかれましては、販売先の確保でありますとか提携先の確保、それから市場動向等が重要な課題というふうに認識しておりまして、そこに掲げておりますように、国の施策と連携して、まずはジェトロ等との連携による相談会やセミナーの開催をしたいと思いますし、今後の予算に向けまして個別企業のニーズに応じた密着型サポート体制がとれるような施策を考えていきたいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告2、株式会社明治製作所の工場設備増設に係る調印式の実施について、池田立地戦略課長の説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 そういたしますと、本体のほうに戻っていただきまして、1ページ目と2ページ目でございます。このたび株式会社明治製作所の事業拡大に伴いまして、鳥取県、倉吉市との間で協定書の調印式を行いましたので、報告させていただきます。
 明治製作所は、自動車などの精密鍛造部品を製造する倉吉市駄経寺に本社がございます企業でして、特に昨今、自動車部品関連の受注拡大により黒字を維持しております。独自の鍛造技術を生かした新たな市場にも参入するといったようなことで、今後も好調な業績が期待できる企業でございます。
 このたびの立地計画につきましては、倉吉市の大谷工業団地に、新たな工場を増設されるということで、トラック、バス等の大型車等向けのクラッチ製品、駆動系の鍛造部品の増産ラインを設置することが1つ。もう一つは、本社工場で、新工法による新製品開発、開拓を行うということで、具体的には、ハイブリッド車を含むエコカー向けの新商品の部品の軽量化等の鍛造工法の開発等を行うということでございます。雇用計画につきましては、正規雇用20名を予定しておりまして、投資規模は20億円、操業開始は29年1月を予定しております。実は、大谷には隣接するところに100%子会社のテクノメタルという会社がございます。こちらのほうでも工場を増設いたしまして、増産した鍛造部品の後工程の加工を行うこととなっております。
 企業立地支援の見込みにつきましては、鳥取県としては6億4,000万円余ということで、いわゆる生産部分につきましては通常の10%にニッチトップ加算の10%と戦略分野ということで10%の25%の支援と、さらに、試作開発に係る部分につきましては30%にニッチトップと戦略分野を足しました40%の支援をするということを考えております。倉吉市も2億円余りの補助金ということでございまして、合わせて8億円余りの補助金ということになります。調印式につきましては、以下の日程で行われております。今回は、先ほど申しましたとおり、独自の鍛造技術を生かした研究試作開発を行って新たな市場開拓を目指すといったようなことで、ニッチトップ加算の第3号ということで認定させていただいております。2ページが協定書でございます。

◎広谷委員長
 次に、報告3、タイ労働省技能開発局等との覚書の締結等について及び報告4、環日本海定期貨客船航路の最近の状況等について、山本通商物流課長の説明を求めます。

●山本通商物流課長
 3ページをごらんください。タイ労働省技能開発局等との覚書の締結等についてでございます。
 先々週でございますが、平井知事と県内企業6社がタイ・バンコク都を訪問し、県とタイ労働省技能開発局やマヒドン大学、タイ工業連盟・医療機器分野との成長分野である自動車、医療機器等の人材育成の連携に係る覚書を11月20日、日本の自治体として初めて締結し、その締結セレモニーを行いました。この覚書について、タイ側から調印や県の取り組みを歓迎することと連携について期待するとの発言があり、相互に協力していくことを確認いたしました。県では、成長分野である自動車、医療機器、航空機で関連企業の誘致や人材育成プログラムの開発を進めており、タイ政府機関等との人材育成プログラム共同開発や人材育成を通じたビジネスマッチング等を長期的な視点で取り組み、成長分野での産業振興につなげてまいります。覚書の概要につきましては、報告の1、2で記載しております。また、覚書の日本語翻訳文につきましては、4ページ、5ページに添付しておりますので、ごらんいただければと思います。
 なお、マヒドン大学、タイ工業連盟との覚書セレモニーでは、駐タイ日本国大使館の佐渡島大使に立ち合いいただきました。日本国政府としても支援していくので、大使館等の活用もしてほしいとの発言もございました。
 3でございます。タイ工業省、アチャカー工業大臣の表敬訪問を11月20日に行いました。訪タイの機会を利用しまして、タイ工業省のアチャカー工業大臣を知事及び県内企業6社が表敬訪問しました。アチャカー工業大臣は、2013年11月に本県とタイ工業省との覚書を締結した際の産業振興局長でございました。工業省との覚書の締結を契機としまして、タイ労働省やマヒドン大学との覚書につながっているということから、本県の取り組みについて報告するとともに、工業省からのバックアップを要請いたしました。大臣からも本県の取り組みに対する期待が述べられました。
 次に、4番目でございますが、タイ・メタレックス2015への県内企業への出展でございます。こちらのほうで11月18日から20日までと報告させていただいておりますけれども、18日から21日ということでございますので、訂正をよろしくお願いいたします。場所は、バンコク都内にございますインターナショナルトレード&エキシビションセンター、通称バイテックでございます。こちらでASEAN地域最大級の金属加工系展示会、タイ・メタレックス2015に鳥取県がブース出展いたしまして、県内企業2社が出展しております。両社の加工技術等をタイの企業等の来訪者に御説明、商談いたしまして、タイの企業からも高い関心を持っていただいて、今後の商談発展にも期待されるものでございます。
 次に、7ページをお願いいたします。環日本海定期貨客船航路の最近の状況等についてでございます。
 1でございますが、環日本海定期貨客船航路、DBS航路の境港利用の状況についてでございます。2015年1月から9月の境港-東海間の旅客数は、昨年4月の韓国・セウォル号の事故の影響から回復し、対前年同期比47.1%、延べ5,997名増の1万8,743名となりました。10月でございますけれども、1便当たりの平均乗客数が363人と過去最高を記録するなど、旅客は好調に転じております。一方、貨物でございますが、2015年1月から9月の境港の取扱貨物量でございますけれども、ロシア経済の低迷により、ロシア向けの建材等のバルク貨物が減少したことを原因としまして、対前年同期比16.6%、898フレートトン減の4,502フレートトンでございました。
 2でございますけれども、利用促進に向けた取り組みでございます。尾道松江線の開通により境港とのアクセスが向上した山陽地域において、11月17日に広島、11月18日に岡山で環日本海定期フェリー活用・ロシアビジネスセミナーを開催いたしました。2会場で製造業や金融機関から約60名の参加がございました。また、山陰両県の旅行社2社がDBS航路とアシアナ航空を組み合わせた旅行商品を11月21日、12月19日に境港出発便で造成いたしまして、日本人客の利用を促進しております。
 3でございます。DBS航路の臨時運航スケジュールによる境港航路の増便についてでございます。DBSクルーズフェリーは、12月から2月までの間に3回、12月20日、1月17日、2月7日の東海発に限り、ウラジオストク向けの航路を境港向けに振りかえ、境港への寄港を週2回に増便されます。理由としましては、ルーブル下落によるロシア旅客、貨物利用が低迷していることから、好調な韓国人の日本・境港向けの旅客需要を取り込み、売り上げの確保を狙いとしているということでございます。
 4番目でございます。「鳥取県食材レストランフェアinウラジオストク」事前商談会の開催でございます。ロシア沿海地方、ウラジオストクでの県産食品の販路拡大及びブランド化のため、来年2月28日から3月5日までウラジオストクにおいて鳥取県食材レストランフェア
inウラジオストクを開催いたします。その使用する食材の事前商談会を、あす、明後日でございますけれども、12月2日、3日、県立福祉人材研修センターの調理実習室で行います。沿海地方からレストランオーナーの方、調理人、輸入業者が来訪いたしまして、県内食品メーカー17社、サンプル出展のみでございますけれども、4社、合計21社が参加する予定にしております。
 また、追加情報でございますけれども、来訪のレストランオーナー、シェフ、輸入業者に対して、12月4日に米子全日空ホテルの厨房において、全日本司厨士協会鳥取県本部米子支部の協力によりまして、県産野菜のスープや大山どりの石窯焼き、デザートなどをロシアの今回の来訪者に対して講習を行うことも、あわせて御報告させていただきます。
 5番目でございます。DBSクルーズフェリー社による東海から舞鶴港の試験運航についてでございます。DBSクルーズフェリー社は、あす12月2日から6日に東海から舞鶴の試験運航を実施いたします。1往復のみでございます。県に対しては、試験運航は、貨物誘致による収益の改善と航路安化定を目的に実施するものであり、今後、境港の航路に変更はないとの説明が事前にございました。

◎広谷委員長
 次に、報告5、地域雇用創造推進事業に関する会計検査院の指摘事項について、谷口労働政策課長の説明を求めます。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 資料の8ページをお願いいたします。地域雇用創造推進事業に関する会計検査院の指摘事項について報告させていただきます。
 平成23年度から25年度に、鳥取労働局から委託を受けまして鳥取県雇用創造協議会が実施いたしました事業、これは鳥取雇用創造未来プランという名称でやっていたものでございます。こちらについて、11月6日に国会報告がなされまして公表されました会計検査院の検査結果、委託費の対象とならない経費が含まれているという指摘がありました。
 事業の概要でございますが、1番に書いております、厳しい県内雇用情勢を背景に、鳥取県が協議会を組織いたしまして、国への事業提案をし、採択を受けて県内の民間事業者等へ再委託によって協力を得て、3年間で延べ129講座の研修コースを設けて研修を実施、829名の就職を実現いたしました。
 会計検査院からの指摘の内容でございますが、委託費の対象とならない経費が含まれていたために委託費が過大に支払われていたということでございまして、委託費の対象とならない経費といたしましては、再委託事業の終了後に納品されたパソコンの購入費ですとか事業の直接用務以外の旅費、それから事業実施期間外の事務室の使用料などが含まれておりました。それから経費の内容や金額が確認できない経費といたしましては、支出の証拠書類と突合できないというものがございました。これらが平成23年、24年度分で合計7,100万円余りが過大と判断されたものでございます。平成25年度分につきましては、会計検査院の調査結果が出るまで精算が保留されておりまして、現在、労働局と精算確認作業を行っておりますけれども、同様に対象とならない経費が発生する見込みでございます。
 今回の主な要因といたしましては、協議会事務局が再委託事業の支出内容を十分に確認していなかったために対象外経費が含まれていたことが発見できなかったこと、それから再委託の取り扱いに関する事業委託要綱の確認不足ということが考えられますが、委託要綱の確認不足という点につきましては事業の対象経費の解釈が国の考え方と異なっていた部分がありまして、事業費の精算は実費精算ということでこちらは承知しておりましたが、協議会から業務を再委託した経費についても事業に要した実費であるというふうに県としては考えていたところでございますが、国や会計検査院の見解では、再委託先の支払いについても全て実費で精算するということでありましたので、再委託先の利益とみなされるもの、例えば今回、研修事業を委託しておりますけれども、講師謝金であれば、その講師の給与単価を超える部分、こちらは認められないということで、通常ですと、補助事業等で認められる範囲であるのですが、かなり限定的な運用を行う必要があった事業であると、そこについて十分確認ができていなかったというようなことが考えられます。ほかにも目的外使用というようなものはありましたので、指摘の内容については委託先ごとに違っておりまして、現在それぞれの発生原因あるいは問題点というのを確認しているところでございます。
 今後の対応方針としては、会計検査院からの指摘を受けて、労働局からは、協議会に対して指摘額の全額返還を求められているところでございますので、県の事務局といたしましては、委託先、それから当時の事務局の職員にも調査を行いまして、責任の所在を明らかにした上で対応を検討してまいりたいと思います。

◎広谷委員長
 次に、報告6、経済団体への障がい者雇用の要請について及び報告7、働く女性の相談窓口の体制強化について、小林就業支援課長の説明を求めます。

●小林雇用人材局就業支援課長
 そういたしますと、9ページをごらんいただきたいと思います。経済団体への障がい者雇用の要請でございますが、県におきましては、今後4年間で障害者の新規雇用を1,000人以上拡大させるという目標を掲げておりまして、この推進のために、経済団体に対しまして鳥取労働局等と一緒になって去る10月13日に要請を行ったところでございます。要請先及び要請者については、ごらんのとおりでございます。また、10ページのほうに要請文書も掲載をさせていただいておりますので、後ほどごらんいただければと思います。
 経済団体からは、例えば鳥取県商工会議所連合会から不安に対する相談や、必要な支援が受けられる窓口が必要であるとか、あるいは商工会連合会からは、一般企業の就労を目指していくような仕組みづくりが必要である、また、中小企業団体中央会からは、不安を解消するような取り組み、事業化を望むといった御意見をいただいておりまして、こういった御意見をもとに今後施策に反映させていくように考えております。
 また、「精神障がいを知りともに働く職場づくり」漫画版リーフレットの作成でございますが、お手元にこういったピンクのチラシもお配りをさせていただいておりますので、ごらんいただければと思いますが、こういったリーフレットを約2万部作成しておりまして、50人以上の企業、約400社に配布させていただいているところでございます。おはぐりいただきますと、4こまの漫画で5テーマでわかりやすく御紹介させていただいているものでございます。また、裏面に、関係機関を集約をさせていただいておりまして、窓口のPR等もさせていただいております。
 続きまして、11ページをお願いいたします。働く女性の相談窓口の体制強化についてでございます。女性活躍社会の実現を目的としました女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、済みません、ここを「活動」としておりますが、「活躍」でございますので、御訂正をお願いいたします。また、下のほうに、この法律の抄も参考で上げておりますが、こちらの「活動」も「活躍」に御訂正をお願いいたします。申しわけございません。
 もとに戻っていただきまして、この法律に基づきまして、真ん中あたりに図を掲げておりますが、働く女性、就労を希望する女性等の相談体制を強化するために、その真ん中でございますけれども、このたび一次対応といたしまして、男女共同参画センターとレディーズ仕事ぷらざを働く女性の相談窓口ということで、連携しながら取り組んでいくということで位置づけさせていただいたところでございます。また、二次対応といたしまして、その下にあります経済団体とか連合鳥取とか市町村とか、こういった関係機関と相談者の課題解決に向けまして連携を強化していこうということを考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告8、鳥取県正規・非正規雇用実態調査の結果について、吉田商工労働部参事の説明を求めます。

●吉田商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 それでは、別冊2ですね、報告8、鳥取県正規・非正規雇用実態調査の結果についてという資料をごらんください。まず1ページですけれども、この調査は正規雇用1万人チャレンジ計画策定に向けて県内事業所の雇用実態を調査するために行っております。調査時点は平成27年8月1日時点のものを27年8月28日から9月11日にかけて、調査対象としては2,000サンプル行っておりまして、回答が1,139、回収率は57%ということになっております。このアンケートの分析に加えましてヒアリング調査もあわせて行っております。本調査の実施に当たっては、厚生労働省の外郭団体、独立行政法人であります労働政策研究・研修機構と一緒に行ってまいりました。
 調査結果の概要ですけれども、2ページ以降がそれになりますが、採用、定着、転換時点で調査の概要を示しておりますけれども、調査のポイントを簡単に説明しますと、5ページをお願いします。5ページの正規雇用創出に向けた主な課題ということで示しておりますけれども、やはり事業所側としましては、夕方以降、それから土日勤務のある分野につきましては非常に人手不足の割合が高いというような現状がございます。片や従業員側の事情といたしまして、やはり子育てであるとか介護であるとか、そういった事情もありまして、労働時間であるとか場所とかを限定された働き方を望むという声が非常に多いという現状があります。その両者をどううまくマッチングして正規雇用を生み出していくかということが今後の課題かなと思っております。
 5ページの下のほうにありますけれども、正規雇用の維持・創出に向けた好事例ということで、ヒアリング調査をする中で幾つか新しい動きもありますので、若干御紹介したいと思います。
 例えば卸・小売業でありますとか観光業では、短時間しか働けないということで、人材の確保対策として短時間正社員の導入を検討しようかなというような動きがございます。それからサービス業の中では、例えば配送というのがありますけれども、配送の前の荷物の仕分けであるとかと配送を終わった後の片づけであるとか、そういったことを高齢者の方々にお任せして、いわゆるワークシェアリングのような形で正社員の労働時間を適正化し、雇用の維持を確保しているというような事例もございました。こういった事例も参考にしながら、今後1万人チャレンジ計画の策定、それから来年の施策を検討してまいりたいと思っております。

◎広谷委員長
 次に、報告9、平成27年度第2・四半期各事業実績について、竹内経営企画課長の説明を求めます。

●竹内企業局経営企画課長
 それでは、企業局の資料の1ページをお願いいたします。第2・四半期の事業の実績につきまして報告をさせていただきます。
 まず、電気事業でございます。全体としまして、第2・四半期は、好天に恵まれたという状況がございます。その結果、水力発電でございますが、全体として例年に比べて降水量が少なかったということでございます。結果としまして、第2・四半期は、目標に対して91%の発電量になってございます。上半期としましては、第1・四半期が割かし順調だったということがございまして、上半期の締めでは97.3%ということになってございます。
 続きまして、風力発電でございますけれども、こちらのほうも風力発電に必要な風が余り吹かなかったということがございまして、目標の77.6%ということで、かなり下回っている状況でございます。上半期全体としましては、第1・四半期はよかったのですが、第2・四半期が足を引っ張った関係で90.3%という結果になっております。
 続きまして、太陽光発電でございますが、こちらのほうは好天がずっと続きましてございますので、日射量が多かったということから、上半期は目標の115.1%という順調な発電をすることができました。
 全体としましては、目標に対して97.7%ということで若干足りてはございませんが、順調な発電量ということになっております。
 続きまして、その下、(2)の販売電力収入でございますが、ある程度発電量に準じて収入のほうは動いていきますので、目標に対して100.9%ということで、こちらのほうも目標どおり順調な収入となってございます。
 続きまして、2番の工業用水道事業でございます。日野川工業用水道事業につきましては、第1・四半期から変動等はございませんで、第2・四半期につきましても、契約量3万100トン、それから契約社数83社という状況でございます。続きまして、2の鳥取地区工業用水道事業でございますけれども、こちらも同様に変動はございませんで、第2・四半期5,800トン、契約社数12社ということになってございます。
 続きまして、埋め立て事業でございますけれども、新規長期貸付等の状況はございませんでした。具体の状況につきましては、(2)の表に記載しているとおりでございます。引き続き営業活動に努めてまいりたいと考えてございます。

◎広谷委員長
 次に、報告10、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、三柳工務課長の説明を求めます。

●三柳企業局工務課長
 それでは、企業局の資料の2ページをごらんください。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告をさせていただきます。
 今回は、工事の変更分が1件でございます。工事名は、境港中野太陽光発電所建設工事でございます。契約金額は250万4,520円の増額で、工期を平成27年12月28日まで延長しております。
 主な変更内容について若干説明させていただきます。
 変更内容といたしましては、地元境港市からの要望もありまして、景観に配慮して東側の道路沿いに植栽を実施しております。また、道路管理者との協議により、進入路部分の側溝の仕様、形状を変更したことによる増額変更でございます。工期については、電力会社側の送電線の対策工事が若干おくれたことに伴い延長しております。工事の完成後に検査を行い、平成28年2月から運転開始を目指したいと思っております。なお、詳細は記載のとおりでございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 今までの説明について質疑を受けたいと思います。質疑はありませんでしょうか。

○市谷委員
 1ページの明治製作所の調印についてなのですけれども、これは倉吉市も企業立地のお金を出されるのですが、起債だとか一般財源とか、どういう財源で充てようしているのか、わかれば教えていただけないでしょうか。

●池田立地戦略課長
 基本的に一般財源とお聞きしていますが、起債をはめる可能性があるかもしれないので、最終的にどういう形になったか確認させてください。
◎広谷委員長
 ほかに。

○斉木委員
 TPPの大筋合意を踏まえた県の対応状況をお聞きしました。3番目の県内事業者への聞き取りをされて、影響はここに書いてありますとおり、大体輸出関係のメリットがございますが、農林水産業はデメリットで、商工業関係はメリットがいっぱいあるということを一般的に言われているのですけれども、本県は電気と自動車と航空機を特に重要な企業として誘致したり、育てたりということなのですけれども、これらとTPPとの関連というのは全てメリットという考えで見ていていいでしょうか。どう思われますか。

●岡村商工労働部長
 県内企業を最初に回ったときは、特に部品を扱っている中小企業を中心に回って部材の流れがどうなのかというのを追っかけたりしたのですけれども、最近になって、セットメーカーといいますか、製品をつくっておられる企業さんが、その仕向け先としてTPPエリアにという動きも少し見えてきました。そういう形で需要が膨らんで海外の需要を獲得するために、県内の関連部品も含めて裾野が広がるのはメリットがあるだろうと思っています。いずれにしても、これは一つのきっかけでありまして、向こうの中でどこに拠点を置いてその需要を獲得していくのかという点では、正直言いまして、持っていくものをコンテナで運ぶのか、付加価値の高いものは、ひょっとしたらエアーで運ぶ、エアーで運ぶのだと、どこを拠点として運ぶのかとか、やはり詰めていくことが非常に多い。それでコストが見合えば需要獲得につながるだろうと思っていまして、もう少し詳細に検討する必要があるかなと思っています。その辺、戦略をちゃんと構築すべしということで知事からも指令がおりておりまして、今それについて検討を進めているところです。

○斉木委員
 日本は、特に輸入のほうにはしっかり商社も力を入れていたのですけれども、輸出のほうにはなかなかまだ今まで取り組みがなかったということを聞くのですが、今回、特にTPP絡みになりますと、輸出のほう、国内需要が減ってくる。人間も減るし、今はどちらかというと、本当は生産工場なども全て現地生産するようなことになって国外流出というようなことですけれども、特に鳥取県の場合は何とかしてそういう仕事場の確保をするためには、輸出のシステムを県独自でも確立してもらって、それをぜひやっていただきたいなということを思います。
 それともう一つ、今、県内企業が、ごらんのとおり、耕作放棄地を対象に例えば農業参入するとかというようなことがあるので、これは農林が窓口になるかもしれませんけれども、他業種の人が新たな新規の農業に入るということになると、商工としてもノウハウを提供し、応援しないといけないという感じがするのですけれども。今、政府のほうでもそういう動き、耕作放棄地を利用してやりたいというようなことがあるようですけれども、このあたりはしっかりと農林とのコラボというのですか、連携を深めてもらいたいなという気がいたしておりますが、そういう情報を入れたり、あるいはこういう方向としてやっておられますか。

●岡村商工労働部長
 実は前回の補正でもありますが、観光客を呼び込むとか体験型というのが一つのキーワードかなと思っていまして、体験型というキーワードでいくと農業もその一つでありますし、県内のIT企業さん、LASSICさんなどがやられておりますけれども、農業を使ってストレスを受けた方をもう一回仕事ができる形に戻していくという、そういう意味で農業を活用されているIT企業さんがおられますし、単に農商工連携で製品を展開するというだけではなくて、農業のありようというのはいろいろな方向があると思います。実は障害者雇用の分野でも出てくると思います。商工労働部としても、そういう多面的な面を捉えて、積極的に関与していく必要があると認識しておりまして、農林水産部とも綿密な連携はとっていきたいと思っております。

○斉木委員
 明治製作所のこの工場の増設等にかかるのも、これは、もう本当に自動車関係では先端的な技術で頑張っておられますので、こういう企業がどんどん拡張してもらって雇用をふやしていただくということが必要なことだろうと思いますので、そういう面ではしっかり各企業を応援していただきたいなという気がいたしております。よろしくお願いいたします。

●岡村商工労働部長
 明治さんの場合、鍛造といいましても小さいものとか大きなものとか形があるのですけれども、大物鍛造の分野では今恐らく日本の中でも西日本を代表するような企業さんになっておられまして、イナテックさんとかいろいろな自動車関連の企業さんともお取引があるというように聞いております。そこをより拡大していただいて、以前申し上げたかもしれませんけれども、ここでしかできないものというような形での工場計画になるように聞いておりますので、そこをニッチトップ加算という形で支援させていただく。
 こういう企業をできれば県内に、私の個人的な目標は20~30社ぐらい、まだ3社しかないのですけれども、ふやしたいなと思っておりまして、その可能性のある企業さんを今回りまして伸ばしていくようなサポートができたらと考えております。

○斉木委員
 こういう企業ができますと関連企業の裾野が広がる、附帯企業ということか、関連企業というのがふえてまいりますので、ぜひそういう面でもしっかりと支援をしていただきたいという気がいたしております。

◎広谷委員長
 ほかにありますか。

○川部委員
 地域雇用創造推進事業に関する会計検査院の指摘についてなのですけれども、指摘内容で、経費の内容や金額が確認できない経費というのは論外だと思うのですが、委託費の対象とならない経費ということで、それを協議会事務局が認識できていなかった、制度的なものが認識できていなかったというふうな説明があったと思うのですけれども、額を見ると1社当たり200万円ぐらいではないですか。今になって制度がこんなふうだから返してくれと言われても理解できないと言われてしまうのではないかなと思うのですけれども、そのあたりの対応はどうなっているのでしょうか。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 今現在企業さんにも説明をして回っておりまして、1社平均というのは、いろんなパターンがございますけれども、やはり今さら返してと言われても返せないという声はもう既にお聞きしておりますし、委託契約ですので、民民の契約で、契約の発注の時点でプロポーザルを実施しておりまして、この金額でお願いしますということを言っておりますので、当然向こうも確定契約的な意味合いに思っていらっしゃるところが多いということで、契約の事実の経緯を確認した上で、やはり委託したのは、県が主体となった協議会でございますので、こちらに責任があるのであればこちらが責任を負わなければならないのかもしれません。そこを今精査しているところでございます。

○川部委員
 調査中ということではあるかと思いますけれども、25年度もまだ発生する見込みとある中で7,000万円。協議会の責任が大きいのではないかなと思うのですよ。説明がきちんとなされていなかった、制度の理解が足りなくてということになってくると、これはやはり責任を負わざるを得ないのかなということを感じたのですけれども、そういう感じですか。

●岡村商工労働部長
 これは23年度、県が提案して、予算は議会を通っていない形のものだったのですね。それで当然目的外使用とかというものは、これはもう返していただかないといけないと思っています。
 ただ、正直言いまして、谷口のほうも説明をいたしましたけれども、会計検査院は労働局に対しても協議会への指導が適切に行われていなかったということも指摘していまして、その後、労働局と我々との間で極力対象になるものを作成して検査院がオーケーと認めるものを積み増ししていったと。それでも限界がありまして、それが残った金額がこういう金額という経緯があります。
 ただ、どうしても返還を求めてとなると、協議会として各企業さんあるいは関係者に返還を求めていかないといけません。その根拠を明確にしなければいけないというところで、まず企業さんの確認をしているところですが、基本的には、これはまだ今後の対応になりますけれども、25年度も含めて同じルールで適用されると返済額はもっと過大になるということになります。
 ただ、事業の目的としては雇用を生み出すということで、民間の企業の方に研修をしていただいて、その成果を出していただいていますので、この部分に対しては返還を求めるのは非常に困難であろうというふうに思います。
 ただ、その根拠をやはり明確にしなければいけません。となるとどういう形で返還の財源を確保していくのかとかということも含めて今検討をさせていただいているということで、またこれは改めてその段階になりましたら議会に説明させていただきたいと思います。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○川部委員
 はい。

◎広谷委員長
 ほかに。

○市谷委員
 今の雇用創造事業の件ですけれども、説明を聞いていてよくわからなかったのですけれども、県が中心になって協議会を組織して、事業所にいろいろお願いをしていたと、委託事業でね。それでその委託費の対象について、ここで検査院から指摘された委託費の対象とならない経費というものについては、県はそれは認識した上で、プロポーザルをかけたのかどうかを確認したいです。
 それと先ほど最初の説明のときに人件費については実費だと思っていたと、事業所もそう思っていたと言われたのだけれども、上限が実はあってみたいなお話をされたのですけれども、何かその辺も正しい認識と、県なりが間違っていたのかどうか、その辺の事実関係のことをもう少し説明いただきたいと思います。

●岡村商工労働部長
 目的外使用は、会計検査院の検査でわかった事業ですので、それは会計検査院が詰めていくとそういう実態がわかったと。そういうものは我々もその場、事業実施の段階では認識し得なかったと。会計検査院が詳細に詰めていって発覚したというものですね。これはもう逃れられないなと思っています。
 人件費の話は、普通教育機関などで例えば1時間幾ら、講師料は幾らですよと定まっているものはそれで全部対象になったのですけれども、そういう基準がないところがありまして、そうすると若い方が指導員の方が教えたとしたら単価が安いのですね、人件費単価。普通我々は同じような単価で謝金を出してもいいよと思っていたのですけれども、それはだめだと、この金額でしなさいと。そしたらこのあいさ分の返還を求められているということなのですね。企業からするとそれはおかしいではないかということになります、確かに。その辺を確認作業をさせていただいているというところです。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 はい。

◎広谷委員長
 ほかに。

○市谷委員
 9ページの障害者雇用の要請の分で、特に精神障害の方の働く場をということでリーフレットもつくられたということなのですけれども、実際のところ就職ということになると障害に対する知識とか認識とか、障害の特性とかそういうことを職場の方に知っていただかないとなかなか採用にもならないし、トラブルが発生するということになると思うのですけれども、このリーフを見ますとどちらかというと手続的な話ばかりで、どういう配慮が必要だとか、そういう障害に対する理解を図るという点ではほとんど触れられていなくて、障害に対する理解を図っていただくということはどのようにして会社に対してされているのかなと、そのことを確認したいなと思ったのですけれども。

●小林雇用人材局就業支援課長
 障害に対する企業への啓発といいますか、それを知っていただく取り組みでございますが、現状といたしましては、一つは、企業さんを集めた研修会等も実施をさせていただいておりまして、例えばこれから障害者の方を雇用されようとしている企業さんに現在障害者を雇用されている企業さんの現場を見ていただくような、そういう企業見学会的なものも現在やっておりますし、また初めて障害者の方を雇用されて、いろいろとまた課題とか悩みを抱えていらっしゃる企業さんを集めた研修会といったものも現状させていただきまして、こういった取り組みをもっともっとやっていくことが必要だなと思っております。
 あと今回このリーフレットは初めての取り組みでございますので、幅広く障害の特性とかを知っていただくために、もっと障害の特性なども含めてわかっていただくようなものも今後、検討していきたいと考えております。

○市谷委員
 福祉保健部のほうが結構発達障害も含めて障害種別でよく特性なども整理されたり、どういうふうに対応したらいいかみたいなこともつくっておられるので、やはりこれだけではなかなか実態に合わないということになると思いますので、そういうものを一緒に配って障害についても理解をしていただくということで、これからいろいろされるということなのですけれども、もっとそういうことを強めていただきたいと思いますので、要望しておきたいと思います。
 続けていいですか。

◎広谷委員長
 どうぞ。

○市谷委員
 正規・非正規雇用実態調査についてなのですけれども、これは公務を除くということになっていて、何で公務については除いたのかなと、そのことをまずお聞きしたいなと思いますけれども。

●吉田商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 今回の1万人の対象として公務等は当時は想定していなかったものですから、公務というのは対象から除いております。

○市谷委員
 私も全部の職種のことについてまではよく言わないのですけれども、例えば今保育士がすごく不足しているのです。けれども民間さんの場合は、割合保育士が今不足しているので、正規雇用でとろうということで正規雇用なのですけれども、割合ですね。給料は置いておいてですよ。ただ、公務の場合は、例えば市町村の保育士は半分は非正規雇用なのですよ。非常に確保が難しくて、やめてしまったりとか、非常に待遇も悪い非正規だという実態があるのです。
 ここで福祉系の労働についても調査しておられるのですけれども、私は、公務の中でもいろいろな職種があるのですけれども、今言ったように保育士などは非常に非正規が多くて、やめていると、人手不足になっているということがありますので、もう少し公務のことについても今後、調査をしていただきたいと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

●吉田商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 そうですね。公務については特に、保育士の関係が多いのでしょうかね。そのあたりは子育て、福祉保健部のほうと少し話をして実態とかは確認した上で今後の施策に反映させていきたいと思っています。

○市谷委員
 それで、そういう調査結果を踏まえてでもいいとは思うのですけれども、県が正規雇用の奨励金をつくっていますよね。保育士も民間については補助金制度を適用するということが議場でも述べられたのですけれども、実際には非正規は、自治体の保育士のほうが非正規なのですよ。だけれども、県の正規雇用の奨励金は自治体には充てないと。一般財源などで手当てもされるしということなのですけれども、だとすれば実態として保育士の非正規が多い自治体の場合にそれぞれの自治体任せにしておいたら非正規の実態というのが改善されないと思うのです。それはよろしくないし、県としても自治体の保育士を非正規から正規にするということについても何らかの手だてを今後、検討する必要があるのではないかと思っているのです。そういうことも含めて今後、福祉保健部などと検討していただくというのはどうでしょうか。

●吉田商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 先ほどの意見を尊重して福祉保健部と話を詰めていきたいと思っています。

◎広谷委員長
 ほかに。
 ほかにないようですので、以上で質疑は終わらせていただきます。
 次に、その他ですが、商工労働部、企業局、労働委員会に関して執行部、委員の方で何かございませんか。

○市谷委員
 以前にちょっと触れたことがあるのですけれども、倉吉にコールサポートというコールセンターの会社がありまして、大分以前になると思いますけれども、県も補助金を入れている会社だと思いますが、労働者の方から話がありまして、来月から境港の事業所に行ってくださいということで、来月というのが11月の最終日に言われて、あしたからということなのですけれども、いきなりこちらからあちらに行けと。経営を維持するためとは思いますけれども、こういう県が以前補助金を入れた会社でむちゃくちゃな指示が出ているということですので、ぜひ調べていただきたいなと思いますけれども、いかがでしょうか。
 これはたしか同じ社長さんが米子にもマックスサポートという会社を新しく最近つくっておられると思いますけれども。

◎広谷委員長
 どなたが答弁。

●岡村商工労働部長
 今は支援しておりません。地元資本に変わっていまして、支援が終わって、もうかなり年数はたっていると思うのですけれども。とはいえ通常の業務で雇用が急激に変化していないかとかという定期的な企業訪問はやっていますので、その中で確認することは可能ですが、ただ、そういうことに対してどうこう、経営の方向に対して雇用が減らないようにサポートするとか、そういう話は聞きますけれども、その中で確認できるものであれば確認してみます。

○市谷委員
 何か経営状況も大変だということですので、それが離職とかということになったら本当によくないし、雇用調整をしながら維持するための努力かもしれませんけれども、尋ねていただけたらと思います。
 あともう1点、前回の議会でたしか予算が出ていたと思うのですけれども、人材育成のための人を呼んでくる方を国のお金を使って採用されて、破格の時給だというので新聞報道されているのですけれども、あれは知事が特別に面接もして選任されるということだったと思いますが、その報告をしていただきたいのですけれども、新聞報道だけなので。私も反対はしたのですけれども、びっくりしたので、お願いします。

●高橋雇用人材局長
 これは9月補正でお願いしましたプロフェッショナル人材戦略拠点という事業でございまして、まだマネジャーが選任されていないのですが、先般、金曜日に開設いたしました。
 マネジャーのほうですけれども、13人応募がありまして、4人に絞って先般面接を行いました。最終的には12月の上旬に知事に最終面接をしていただいて、決定する予定にしております。
 1日7万円が高額かという話なのですが、県外からお呼びするので、交通費や宿泊費ですね、こちらに住まれるのでしたら、そういうものも全部含まれておりますし、実は経団連とかいろいろなところに照会をかけましたら、こういう人材がいないかと言ったら、逆に、それは金額的には倍ぐらい出してもらわないとそういう人材は得られないよというようなお話もあった中で、今適任者の候補を選定しているところですので、また決まりましたら御報告をさせていただきたいと思います。

○市谷委員
 また報告もいただきたいと思いますけれども、1日7万円というのは、いろいろな諸経費入れたとしても破格だと思います。
 それで今でも人材育成だということでありまして、先ほど保育士の話をしましたけれども、ああいう人材がいて、なかなか就職が困難だったりとか処遇が悪いということで雇用の継続が難しいところに対して本来であればお金をかけるべきで、何かヘッドハンティングしてくるような人に1日7万円でというのは、これはたしか国のお金でトータルで2億円だか3億円だったかとは思いますけれども、何か私は異常な状態だなということを思いました。県内にいる人たちのきちんとした育成ではなくて、専門人材を呼んでくるということにこんなにお金をかけるのかなというのが疑問だなと思いました。また報告はいただくとは思いますけれども。

●高橋雇用人材局長
 1点だけ。その金額なのですけれども、今回のプロフェッショナル人材戦略マネジャーにつきましては、鳥取県の経済、今後、戦略的に取り組む事業についていろいろアドバイスをしていただいたり、セミナーの講師もしていただいたりとか、コンサルもしていただいたり、あるいは都会の人材会社との連携ということで、かなり高度なことをしていただくようにしております。私も前に職員の研修センターにおりましたけれども、大体講師というのが1日講義をして、そういう全国的にすぐれた講師ですと20万円、30万円されます。そういったものをできる方を鳥取県にお呼びして、もちろんほかの方のセミナーもするでしょうけれども、みずからそういうセミナーの講師もやって、企業の方を支援していく、バックアップしていただくというようなことで考えておりますので、その金額が高いか少ないか、それは実際に活躍していただいて、それが有効に使われるように考えていきたいと思っています。

○浜田(妙)委員
 参考までに伺いたいですが、13人ほど応募があったということですので、この13人の皆さんはどういう方がどんな力を持って応募をしようとしていらして、それで鳥取県はその中でどういう能力を期待しておられるのか具体的に教えてください。具体的にイメージが湧くと思うのですね、人材にどれだけお金を出すのかということについて。

●高橋雇用人材局長
 いろいろな経歴を持つ方がおられますけれども、大手の商社で海外のビジネス展開をしていらっしゃったような、大手の商社ですから多分年額2,000万円とかそんな給料をもらっていた方だと思うのですけれども、そういった御経験のある方であったり、あるいは大手の企業、人材ビジネスであるとか、広告宣伝とか、今回期待する人物像に近い方でそういった御経験もあって現在経営コンサルタントなどもしていらっしゃる方とか、セミナー講師をしていらっしゃる方とか、そういう人材の方がたくさん応募していただいております。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○浜田(妙)委員
 つまりイメージとしては、鳥取丸が今ありますよね、県のね。そこに知事が船長さんでおられれば、その船長さんのサポートということですか。

●高橋雇用人材局長
 県内の中小企業、これから打って出るためには、やはり海外での展開であったり、全国、あるいは海外に発信していくだけのものがどんどん必要だと思うのですけれども、そういう新たな分野に取り組むためには人材が不足しているのではないかというところもあります。もちろんみずからどんどんしていらっしゃる方もあるのですけれども、そういうところをフォローしていただきつつ、県外からもそういう人材を呼び込みつつ、最終的には県内にいらっしゃる方自身にそういう人たちになっていただくような橋渡しということで考えております。平井知事が今、目指していらっしゃる地方創生のところをサポートしていただける方というふうに考えております。

◎広谷委員長
 報告があるということですので、報告を聞いてからまたやりましょう。


○川部委員
 先日新聞報道もありましたけれども、倉吉グンゼの工場閉鎖についての状況と今後の対応等について教えてください。

●高橋雇用人材局長
 倉吉グンゼにつきましても適宜情報を交換しながら進捗を確認しているところです。今まだ就職が決まっていない方につきましては、雇用保険も受けておられますし、じっくりといい職を見つけたいということを思っておられる方でございまして、その辺も含めて関係機関と協力して、その方に合った、少しでも雇用条件のよいところに就職ができるようにバックアップしてまいりたいと思っています。

○川部委員
 マッチングがゆっくりかかっているというふうな捉え方でいいのですか。(「そうです」と呼ぶ者あり)
 一方で、企業誘致がかなりうまくいっているというか、多いので、地元企業の人が足りないという声も聞いている中で、なかなか決まっていないような報道があったのですけれども、その辺のマッチングがうまくいっていないということはないのですよね。

●高橋雇用人材局長
 あくまでも御本人の希望で、ずっと長年働いてきたので、少し休みたいということもあったり、さらに求人がたくさんあるのは承知の上で、もう少しいいところも選びたいという御本人の希望もございますので、それに沿った形でしていきたいと思っています。

●岡村商工労働部長
 ちょっと補足しておきますけれども、ある程度技能を持った方は、やはり同業他社ということで、逆に同業他社にも回って紹介したのですけれども、ぜひ欲しいという企業さんもありました。それから先ほど高橋が申し上げたように、少し休みたいという方もありました。逆に、新しい事業を立ち上げたいという動きもありまして、そういうのはまた別のメニューで支援しましょうというような話をしておりますので、引き続き個々の方々のニーズに合った形でサポートしていきたいと思っています。

◎広谷委員長
 ほかに質疑ありますでしょうか。
 意見がないようですので、以上で商工労働部、企業局、労働委員会につきましては終わりたいと思います。御苦労さまでした。
 しばらく休憩します。45分から再開いたします。

午前11時37分 休憩
午前11時44分 再開

◎広谷委員長
 それでは、おそろいのようですので、再開いたします。
 まず、11月5日付で職員の異動がありましたので、執行部の新任職員の紹介をお願いいたします。

●岸田農林水産部長
 それでは、私のほうから紹介をさせていただきます。
 お手元に幹部名簿をお配りしておりますが、11月5日付で農業振興戦略監に就任いたしました山根健介でございます。

●山根農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 5年ぶりになりますでしょうか。委員の皆様からいろいろ助言をいただきながらやってまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

●岸田農林水産部長
 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

◎広谷委員長
 それでは、引き続いて農林水産部に係る付議案の予備調査を行います。
 質疑につきましては、説明終了後一括して行っていただきたいと思います。
 なお、既に政務調査会で説明を受けたものもありますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いいたします。
 では、岸田農林水産部長に総括説明を求めます。

●岸田農林水産部長
 それでは、座って説明させていただきます。
 農林水産部の資料の見開きをお願いしたいと思います。今回予算関係は一般会計補正予算、それから予算関係以外で手数料条例等の一部改正ということで、農産物検査法に係る業務でありますとか畜産試験場、林業試験場、それから県営境港水産物地方卸売市場等の手数料の改正をお願いしております。また、専決処分の報告がございます。
 1ページをお願いいたします。一般会計補正予算でございます。総額2億4,700万円余の補正をお願いするものでございます。
 下に内訳を書いておりますが、一般事業については中間管理事業に伴う機構集積協力金でありますとか、低コストハウスの整備に伴う補正をお願いするものでありますし、新規事業としましてオーストリアの架線系作業システム導入事業の創設をお願いしたいと思います。さらに、ことし被害が拡大しましたナラ枯れ対策の一層の強化に係る補正をお願いするものであります。
 また、公共事業につきましては、事業の追加実施等による補正をお願いするものでございます。
 詳細については各担当課長から説明いたしますので、審議のほどよろしくお願いいたします。

◎広谷委員長
 続いて、関係課長から説明を求めます。

●小林農林水産部次長兼農林水産総務課長
 資料の36ページをお願いしたいと思います。議会の委任による専決処分の報告についてでございます。
 損害賠償に係る和解並びに額の決定についてでございます。
 概要でございますが、事故の概要をごらんいただきたいと思います。本年7月に西部総合事務所の職員が白ネギ品種調査のために軽貨物の自動車を運転中に用務先の鳥取西部農協の旧逢坂支所の敷地内におきまして車を駐車しようとした際に、できるだけ建物に寄せてとめようとしたところアクセルの操作のかげんを少し誤りまして、倉庫に衝突し、破損させたものでございます。
 金額については、そこに記しておるとおりでございます。
 常日ごろから安全運転の五則、そういったものをこの際、周知徹底してまいりたいと思います。このたびは申しわけございませんでした。

◎広谷委員長
 続きまして、爲計田農業大学校長の説明を求めます。

●爲計田農業大学校長
 23ページをお願いします。表の上から2つですが、農業大学校の監視制御設備と空調設備の保守管理につきまして、3年間の債務負担行為をお願いするものでございます。よろしくお願いします。

◎広谷委員長
 続きまして、西尾経営支援課長の説明を求めます。

●西尾経営支援課長
 2ページをお願いいたします。農業法人設立・経営力向上支援事業でございます。
 260万円の増額をお願いするものでございます。
 この事業は、将来の地域農業の担い手となります集落営農組織等の法人化を支援するための事業でございます。
 事業内容のところにございますように、法人化した場合には定款作成、登記等の費用として定額40万円を、法人化を前提とした集落営農の任意組織を組織化した場合には設立準備会等の費用として定額20万円を交付するものでございます。当初要望を聞いていたよりも上回りましたので、増額補正をお願いするものでございます。
 続いて、3ページをお願いします。農地集積総合推進事業1億3,000万円の増額をお願いするものでございます。
 これは農地中間管理事業で機構を通じて農地を貸し出す地域、あるいは農業者に交付する機構集積協力金でございますが、当初聞いていた要望量を大きく上回りましたので、増額をお願いするものでございます。

◎広谷委員長
 続きまして、俵農地・水保全課長の説明を求めます。

●俵農地・水保全課長
 それでは、4ページをお願いいたします。みんなで取り組む農山村保全活動支援事業でございます。
 今回債務負担行為として1,200万円をお願いするものです。
 この事業は、鳥取県中山間ふるさと農山村活性化基金の運用益を活用しまして、中山間地域における農地・農業用施設の地域資源保全活動を支える農山村ボランティアの派遣調整を行う農山村ボランティア事務局の運営を平成16年度から民間団体に委託しております。
 春の農作業の開始時期に合わせて必要なボランティアを確保し、活動を実施していくためには、年度内に運営委託先を決定する必要があることから、債務負担をお願いするものでございます。
 額としましては1,200万円で、今回東部地区、中部地区、西部地区ということで3地区に分けて公募を行いたいと考えております。
 1点、改善点でございますけれども、昨年の11月議会でNPO法人等への業務委託のあり方についていろいろ議論がありました。今回会計事務の負担軽減を図るために概算契約から確定契約に見直しをしております。
 続きまして、5ページでございます。公共事業の農村農業整備事業でございます。
 163万8,000円の増額をお願いするものでございます。
 今回事業実施中に請負差額等がありまして、不用額が発生いたします。不用となった国費を事業間で流用して、事業の進捗を図ろうとするものでございます。
 続きまして、6ページをお願いいたします。これも公共事業の農地防災事業でございます。
 67万5,000円の増額をお願いするものです。
 これも請負差額等で不用となった国費を事業間で調整して、事業の進捗を図ろうとするものでございます。
 公共事業につきましては13ページ以降に予算説明資料を載せておりますし、今回変更となります地区一覧表につきましては16ページに記載しておりますので、ごらんいただきたいと思います。
 あと23ページには先ほど言いました農山村ボランティアについて債務負担行為の調書に記載しておりますので、よろしくお願いします。

◎広谷委員長
 次に、村尾生産振興課長の説明を求めます。

●村尾農業振興戦略監生産振興課長
 資料7ページをお願いいたします。とっとり花回廊管理運営委託費でございます。
 債務負担行為として4,600万円の増をお願いするものでございます。
 とっとり花回廊につきましては、現在米子駅から花回廊までシャトルバスを運行しております。平日ですと1時間置き、忙しいときですと30分置きに運行しておりまして、お客様に好評をいただいております。
 このたび国のバス運賃・料金の制度改正を受けまして、従前ですと利用時間か走行距離かのどちらかを選択して金額を設定する方式でしたけれども、改正後に時間と走行距離の合計額で積算するという方式に変わりました。それによりまして単純に計算しますと、単年度2,000万円ほど、増加するということがわかりまして、花回廊のほうで中型バスを所有、リース等々するとか工夫しまして単年度920万円の増加まで圧縮いたしております。これにつきまして5年分の債務負担の増額をお願いしたいということで4,600万円お願いするものでございます。
 これに関しましては、24ページですけれども、債務負担行為の調書にも28年度から32年度まで4,600万円ということでお願いしております。
 続きまして、8ページでございます。政調政審で御説明しましたとおり、鳥取型低コストハウスにつきまして、かなり要望が多くございます。このたび3,100万円余の増額補正をお願いするものでございます。
 大栄とか倉吉、琴浦等でこの機にやってみたいという方がかなりふえていまして、そこの一番下のほうに表で整理しておりますけれども、9月補正でお願いしまして1.4ヘクタール、このたび1ヘクタールほどお願いしておりますし、それから並行して国の攻めの農業の基金で
1.7ヘクタール予定しておりまして、これによりまして園芸産地の強化を図りたいと考えております。
 続きまして、ページが飛ぶのですけれども、26ページ、27ページをお願いいたします。国の権限移譲に伴いまして、農産物検査法の登録事務手数料を新設するものでございます。
 農産物検査法は、米、麦、大豆の1等、2等の格付をするものでありまして、検査機関からの申請事務を行うものであります。
 手数料等につきましては、国の料金をそのままの金額で反映させております。

◎広谷委員長
 続きまして、津森畜産課長の説明を求めます。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 では、資料の23ページをお願いいたします。債務負担行為です。下の2つ、家畜保健衛生所で行いますダイオキシン類の濃度の測定業務、それから焼却炉の保守点検をお願いしたいと思います。
 ページ飛びまして、28ページ、29ページでございます。手数料条例、これは廃止でございますけれども、畜産試験場で行ってまいりました受精卵の採取、それから受精卵の性判別。受精卵の採取につきましては、畜産振興協会、牧場のほうでできる体制を整えまして、3年間の計画期間を見て十分移行ができるということで、今回の廃止ということでございます。
 続きまして、30ページ、31ページでございます。手数料ですけれども、家畜伝染病予防法に基づきまして、県の牧場で検査します牛ウイルス性下痢・粘膜病のこれを1件につき680円。これは妊娠牛が感染をすると県内に非常に大きな影響が出るということで、しっかりと検査をしていくための措置ということでございます。

◎広谷委員長
 次に、大北林政企画課長の説明を求めます。

●大北森林・林業振興局林政企画課長
 32ページをお願いします。林業試験場の手数料等徴収条例の一部改正でございます。
 木材利用に関する法律などによりまして試験依頼が増加していることや一部試験の実施の見直しや、また試験依頼の見込みがない試験手数料を廃止するものでございます。
 右側の33ページをごらんください。これまで試験1個体ずつ手数料を徴収していましたが、積算方法を1体目の基本手数料にはセッティング、片づけ、書類作成などの経費を積算し、1試験体ごとに試験実施、データ整理といったより正確な積算方法としたためでございます。一見しますと値上げに見えますが、過去の実績ベースで比較しますと同額程度、試験個体が多くなれば反対に安くなるといった傾向がございます。
 なお、環境試験のうち含水率試験については、据え置きの金額といたしております。

◎広谷委員長
 次に、村上県産材・林産振興課長の説明を求めます。

●村上森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 続きまして、資料9ページをお願いいたします。木質バイオマス燃料供給支援事業で1,500万円の増額補正をお願いするものでございます。
 この事業はバイオマス発電所に対する燃料の安定供給体制を構築するために、森林組合、林業事業体等に立米1,000円の支援を行っている事業でございます。安定供給体制を構築するために必要な1万5,000立米に対して今回増額をお願いするものでございます。
 続きまして、資料10ページをお願いいたします。新規事業で架線系作業システム導入支援事業で2,900万円をお願いするものでございます。
 現在本県では、比較的傾斜が緩い地域におきまして高密度ロボット車両系の機械を活用した車両系作業システムによって木材を搬出しております。今後、木材の生産量増大に伴いまして、急傾斜地からの素材生産も必要となってきます。
 そこでオーストリアで導入されている架線系作業システムの導入を促進したいと考えて、今回その経費の一部をモデル的に支援するものでございます。6分の1の上乗せ部分2,900万円をお願いするものでございます。
 続きまして、資料11ページをお願いいたします。間伐材搬出等事業で1,200万円の増額をお願いするものでございます。
 この事業は森林所有者、森林組合、素材生産業者等に立米3,000円の支援を行っている事業でございます。
 今回増額分4,000立米が見込まれることから、増額をお願いするものでございます。

◎広谷委員長
 次に、伊藤森林づくり推進課長の説明を求めます。

●伊藤森林・林業振興局森林づくり推進課長
 12ページをごらんください。ナラ枯れ対策事業でございます。
 大山周辺のナラ枯れの増加は、10月の常任委員会において県中部以西の緊急対策区域で対前年同期比238%の増加ということを御報告いたしました。
 10月27日開催されました大山周辺ナラ枯れ被害対策協議会で関係市町が明らかにされた被害量は対前年度比138%でありましたが、加えて年度末の被害量の予測をお聞きしたところ、対前年度比237%の見込みで、現予算で不足する対策費を要求させてもらっております。
 従来、ナラ枯れ被害を受けた枯れ木は、原因となるカシノナガキクイムシが密集して繁殖しています地際から1.5メートルの高さまでを薫蒸処理し、殺虫してきましたが、さらに50センチ上乗せし、2.0メートルまでの高さをビニールで覆い、カシノナガキクイムシの林内への脱出をより高率で抑止する対策を追加し、これを緊急対策区域のうち特にナラ枯れが激害化しやすい国立公園内のミズナラ林の被害先端区域を被害対策強化区域に設定いたしまして、重点的に取り組んでまいりたいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、小畑水産課長の説明を求めます。

●小畑水産振興局水産課長
 それでは、24ページをお願いいたします。債務負担ですが、24ページの下段のほうで平成27年度漁業近代化資金利子補給でございます。
 こちらのほうの資金といいますのは、漁船を建造したりとか、あるいは漁具を整備するときに漁業者の方の融資に対して県で利子補給を行っているものでございますが、実は国の法律、漁業近代化資金融通法の施行令が変わりまして、償還期間等が延長になりました。具体的に申しますと今までは資金に応じて5年から19年の償還期間だったものが、施行令の改正によりまして10年から20年と償還期間延長になっております。
 この関係で県もこれに倣いまして、利子補給を行います期間の延長と償還期間が延びたものですから、その間の利子の補塡額について補正をお願いするものです。
 続きまして、25ページをお願いいたします。繰越明許費に関する要求書でございます。
 額といたしましては1億8,400万円で、事業名といたしましては特定漁港漁場整備事業でございますが、具体的には境港市場の整備でございます。
 現在基本設計等が終わったわけなのですが、基本設計を行っている段階でより使いやすい施設にするために施設の一部変更でありますとか、あるいは配置の見直し等を行いました。この関係で本年度発注予定の実施設計について一部発注がおくれる関係で繰り越しをお願いして実施設計を行おうとするものでございます。
 続きまして、34ページをお願いいたします。鳥取県営境港水産物地方卸売市場の設置等に関する条例の一部改正でございます。
 今回改正させていただこうと思っていますのは使用料のうち魚体選別機、主にまき網等で大量に漁獲されますイワシとかサバとかアジ、こういったものを選別する機械なのですが、これの使用料、現在キロ当たり3円ということでございますが、これを2円に値下げして事業の促進を図ろうとするものです。
 また、同じく現在はこれに付随する施設としてフィッシュポンプといいまして船から魚を吸い上げるようなポンプがあるのですが、これにつきましても単独で使用する場合でも同じ3円という値段設定になっておりましたので、これを見直しまして、単独で使用する場合は50銭という新たな単価を設けようとするものでございます。
 もう一つ、(2)で書いてございますが、海水供給施設の利用に係る使用料でございますが、こちらのほうは市場内で利用した汚水等につきまして境港水産加工汚水処理場に処理を流しております。これは境港市が管理している施設ですが、こちらのほうで水道の値上げを計画しておられますので、それに合わせて1立米当たり11円の値上げをお願いするものでございます。
 具体的な改正案については、35ページに記載しておりますので、ごらんいただければと思います。

◎広谷委員長
 説明が終わりましたけれども、12時を過ぎましたので、質疑は昼からにさせていただいてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 では、再開は1時からということで、休憩します。

午後0時05分 休憩
午後0時59分 再開

◎広谷委員長
 それでは、再開させていただきます。
 午前中説明が終わりましたので、これから質疑を受けたいと思います。どなたか質疑のある方。

○市谷委員
 4ページのみんなで取り組む農山村保全活動支援事業の農山村ボランティア事務局の委託費なのですけれども、支払い方が変わったと、変わるということなのですけれども、ここの部署だけの問題ではないと思うのですけれども、なぜ変わったのかということと、それから今までは概算払いだったので、実際にかかった額がふえればその後も支払いで精算ということがあったのでしょうけれども、この支払い方式を変えてしまった場合、実際の額が超えてしまったらどうなるのかなというのを教えていただけないでしょうか。

●俵農地・水保全課長
 まず概算方式は、昨年までやっておりましたけれども、これはいわゆる作業の日報とか、それから支出、ガソリン代とかいろいろかかった経費について領収書を出していただいて、それを全てきちんと支出が合っているかどうかをチェックしました。
 そういうやり方をしますと非常に会計事務に手をとられてしまって大変だという声がありまして、今回そういうやり方ではなくて、もう作業項目を決めまして、単価も決めて、要はボランティアの派遣回数とか、あるいは集落に出た説明会の回数とか、その実績に応じて精算をするようにしました。したがって、事務的な手間を省いて、できるだけ現場のほうに出ていただいて成果を上げていただきたいということで見直しを行ったものです。
 経費につきましては、これは例えば実績が当初の契約よりもふえたら、それはふえたように変更契約するようにしております。

◎広谷委員長
 ほかに質疑ございませんでしょうか。

○市谷委員
 そうしましたら次に、26ページの手数料の条例改正ですけれども、農産物の検査をする登録検査機関の手数料ということなのですが、実際に県内でこういう登録されるような業者さんがあるのかどうかを教えてください。この検査機関の登録が県の事務になったということなのですけれども、そういう業者さんが実際あるかどうかを教えてください。
 28ページも同じく手数料なのですけれども、この畜産試験場が行っている手数料で、県はもうやらないので、県の手数料としてはなくなるということなのですけれども、今後、畜産振興協会がこの業をされるときに料金が下がればいいのですけれども、上がるという可能性というのはどうなのでしょうか。上げてはいけないと思うのですけれども、そこを教えてください。
 同じく32ページの手数料条例の改正ですけれども、これは林業試験場の木の手数料ですけれども、先ほども説明があったのですが、試験片が多ければかえって安くなるというお話がありましたけれども、実際の平均的には試験片というのは1業者当たりどれぐらい出されるのかなと。まず、そこを教えていただけたらと思います。

◎広谷委員長
 それでは、順次答弁を求めます。
 26ページの手数料について。

●村尾農業振興戦略監生産振興課長
 県内にどういう業者さんがあるかということですけれども、基本的に県に移譲されました事務といいますのは県内業者さんであります。具体的にはこおげ農業開発センターさんですとか、田中農場さん、それからみずほ米穀さん、それから農事組合法人福成さん、あと鳥取県穀物検査協同組合というのがありまして、今5つあります。実は広域団体として全農とっとりの鳥取県本部があったのですけれども、平成28年度から各JAさんごとにやられるということで、いなば、中央、西部の3JAも加わりますから、合計8検査機関ということになります。

◎広谷委員長
 次に、28ページ。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 採卵の手数料でございますけれども、公益財団法人鳥取県畜産振興協会、牧場が今畜産試験場とほぼ同額の金額で採卵をしております。公益財団法人ということで、理事長は大山乳業の理事、常務がなっておりますし、生産者側から理事がたくさん出ております。県も理事を出しております。生産者側に立った形での運営ということになりますので、むやみに上げたり、ということにはならずに、きちっとした適正な価格で継続されると考えております。

◎広谷委員長
 32ページ。

●大北森林・林業振興局林政企画課長
 委員御質問の件でございますが、試験によって試験片というのはまちまちでございます。まず強度試験につきましては、これは12試験片から大体24ぐらいです。あと壁状構造物試験につきましては、4試験片というのが実績であります。また、実大強度試験、曲げ試験、圧縮試験でございますが、これもまちまちでございまして、5試験片から201という事例もあります。また、含水率試験につきましても40試験から300個体ということで、試験の依頼者によって相当開きがあるというのが実態でございます。

○市谷委員
 それで私も実際に上がるのか下がるのかがよくわからなくて、電話でそちらのほうにもお伺いをしましたけれども、消費税も上がるとかという話を聞きました。それで平均では5から10片というのですかね、試験片が、それで計算していくと上がるのですね。上がってしまうので、確かにすごくたくさん、先ほど200とかということで出された方は下がるかもしれませんけれども、平均的にはこれは上がるのではないかなということなのです。そこを確認したいのですけれども。

●大北森林・林業振興局林政企画課長
 お答えします。
 33ページを見ていただきたいのですが、まず(1)の強度試験でございます。曲げ試験、引っ張り試験または圧縮試験ということで、これにつきましては試験片が19あれば料金が逆転いたします。
 それと壁状構造物試験につきましては、これは歩掛かりといいますか、試験体の入れかわりに係る人役が大きいということで、これにつきましては多少値上げさせていただかないといけないのかなということです。
 次の2番の実大強度試験につきましては、これは5個体あれば料金は逆転いたします。
 あと接着強度試験につきましても、これは19個体あれば手数料は逆転するということで、含水率試験については全く同じですので、同額ということでございます。

○市谷委員
 それで実際にかかった経費を適正に反映させたということもおっしゃっていて、そういう考えもあるとは思いますけれども、ただ、これから木をもう少し、もっと出していこうという政策から考えると、やはり上がる人があるというのはよくないことだと思います。
 あと、それは終わりまして、26ページの農産物の試験の登録機関の手数料の単価なのですけれども、国の単価と同じだとおっしゃいましたけれども、中国地方で見たときに大体どこも国単価でやっておられるのでしょうか。それを確認させてください。

●村尾農業振興戦略監生産振興課長
 今回の移譲は全国でやっておりまして、ほぼ各県とも国の単価を準用されているというふうに聞いております。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 はい。

◎広谷委員長
 ほかに質疑ございますでしょうか。
 ほかにないようですので、質疑はこれで終了させていただきます。
 それでは、次に、報告事項に移ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔にお願いします。
 なお、質疑等につきましては、説明終了後に一括して行います。
 それでは、報告11、アグリチャレンジ研修の開始について、爲計田農業大学校長の説明を求めます。

●爲計田農業大学校長
 1ページをお願いします。新規研修制度として創設しました公共職業訓練、アグリチャレンジ研修の第1期研修を開講しましたので、御報告します。
 第1期研修は、8月20日から10月7日まで、20名の募集で行いました。
 選考を行いまして、研修期間は、11月5日から始めておりまして、1月29日までの3カ月間、ちょうど1カ月が経過したところです。
 応募者の状況ですけれども、20名の応募がありまして、全員を合格としましたが、1名が入校辞退、そして途中1名が一身上の理由により退校ということで、今18名の研修生が研修中です。
 その18名の概況ですが、平均年齢が41歳で、20代、30代の方が11名と半数を超えるということで、若い方が多いです。
 そして男女別ですが、男性が17名、女性が1名、そしてIターンが1名、Uターンが4名という状況です。
 研修終了後の希望進路、現時点ですけれども、法人等への就職が4名、自営に向けた実践研修の受講が7名、実家等での就農が6名、検討中が1名ということでございます。
 研修内容は、学科が80時間、実技が342時間と、8割は実技の時間です。農業機械の操作や点検方法など農作業の技能を中心に栽培管理実習、また現場実習として農家や農業関連施設での視察や実習などを組み入れまして、農業の基礎を学んでいただきます。
 今後の予定ですけれども、月1回のキャリアコンサルティングと、それぞれの希望進路に即しました支援ということで関係機関との情報共有や打ち合わせを行いまして、研修生の進路決定を支援していきます。
 続きまして、第2期の研修生の募集ですが、先週、11月26日から開始しておりまして、1月6日までが募集期間としておりまして、定員は同じく20名です。
 研修期間は、2月10日から4月28日までの3カ月ということです。

◎広谷委員長
 次に、報告12、平成27年度の農地中間管理事業の実施状況について、西尾経営支援課長の説明を求めます。

●西尾経営支援課長
 2ページをごらんください。今年度の農地中間管理事業の実施状況について報告いたします。
 まず、機構事業によります農地の貸借の状況を10月末現在で取りまとめております。表をごらんいただきたいと思います。1行目が平成26年度の年度の実績、2行目が10月末現在での動きということで、今年度借入面積が164ヘクタール、貸付面積が393ヘクタールとなっております。今現在集落等、地域等で話し合いが進んでおりますので、実績はこれよりもっと伸びてくるものと期待しているところでございますが、事業初年度目の1年目と比べますと年度当初から貸借の契約が切れ間なく進んでいるという状況でございます。
 今年度の取り組み状況、8月21日の常任委員会でも1度報告させていただいておりますので、それ以降の状況に限定して報告させていただきたいと思います。
 9月から10月にかけまして、担い手育成機構の幹部、各農林局長、それと私どもとで19市町村の各市町村長さんと面談を行っております。
 それぞれの市町村におきます人と農地の課題の共有ということと、各農林部局のほうで体制が不十分な市町村に対しては機構の委託費等を使って非常勤職員等人材を補充するような、事務体制を補強するようなことについて要請したというところでございます。
 今後は各農林局ごとに課題を再点検して、課題解決に向けた取り組みがこれから行われるよう向かっていきたいと思っております。
 それと農業委員会が実施しております農地利用状況調査に基づきます移行調査の結果を反映すべく、特に機構に貸し付け希望があった農地について、活用可能な農地の点検を随時行っているところでございます。
 特に米子市では県下の中でも調査が進んでおりまして、約700筆の農地の貸し付け希望が機構に提出されております。実際にはなかなか受けがたいところの農地も数多くあるということもありまして、ここでのケースを事例に10月20日から21日に農林水産省の幹部を招いて耕作放棄地研究会を開催し、関係機関とともに現状と課題の共有を図ったということでございます。出てきた農地一筆一筆を点として捉えて機構が活用できるかできないかといった視点だけではなくて、土地改良事業でありますとか農業振興地域の考え方ですとか、市町村、農業委員会、土地改良区、そういった関係機関が共通認識を持って全体として、面としてどういう活用が図れるのかといったようなことを考えながら進めていくということが必要だなという認識を新たにしたところでございます。
 ケーブルテレビによります事業制度のPRということで、今年度はケーブルテレビ5局が加盟します鳥取県ケーブルテレビ協議会にPRビデオの作成を委託いたしまして、具体的には琴浦町の立子地区というところを先進事例ということで取り上げまして、地区あるいは農業委員会の取り組みの紹介等の10分番組をつくろうとしております。
 「みんなで守ろう村の農地」、副題としまして、あなたの村の5年後の農業と農地についてみんなで考えようということでございます。現在編集中でございまして、12月中としておりますが、年末に近いほうになると思いますが、各5局で延べ10回程度放送していただく予定にしております。
 なお、編集したものは、DVDにおさめて各市町村等に配付して、集落座談会等に活用していただく予定でおります。
 関係機関が一体となって担い手を育成しながら農地の集積を図っていこうということで、担い手育成機構と県とで県の関係機関、それから農業委員会等あらゆる研修場面を通じて共通認識を持つべく会議や研修等を進めているところでございます。
 研修の状況については、下に掲げておるとおりでございまして、今月21日には市町村の担当部課長さん、あるいは農業委員会の事務局長さん等を集めて会議を持つようにしているところでございます。

◎広谷委員長
 次に、報告13、第6回中海会議の開催結果について及び報告14、平成27年度日本型直接支払の取組状況について、俵農地・水保全課長の説明を求めます。

●俵農地・水保全課長
 それでは、3ページをお願いいたします。中海の水に関する諸問題を協議検討する場として、中海会議が平成22年4月に設置されました。
 構成員としましては、鳥取県、島根県、両県知事のほか、中海沿岸の4市長、それから国土交通省、農林水産省がメンバーとなっております。
 この中海会議には護岸の関係とか水質とか4つの部会が設けられておりまして、その中で関係者が集まっていろいろ協議検討を行っております。
 まず最初に、中海の護岸の関係についてでございます。
 現在大橋川の改修を行っておりまして、大橋川の改修が終わりますと宍道湖から中海のほうに水が流れてくるということで、鳥取県としてはそれまでに中海の護岸を整備するようにということで申し入れしておりまして、改めてそのことについて確認を行っております。
 護岸整備に当たっては、堤防の高さとか、あるいは背後地の地盤の高さや土地利用の状況に応じまして短期整備箇所、短中期整備箇所、それから中期整備箇所ということで優先順位をつけて整備が行われております。現在短期整備箇所につきましては全箇所着工済みでして、来年度中の完成を目指して整備を進めるとともに、短中期整備箇所についても引き続き計画的に整備を進めていくということが確認されました。
 引き続いて、中海の水質についてです。
 昨年度の中海の水質につきましては、COD、それから全窒素、全リンとも現行調査を開始した昭和59年以降では一番良好な値ということで、特にCODにつきましては第6期の湖沼水質保全計画の水質目標、これは平成26年度から30年度の目標なのですけれども、それを初年度でクリアしたという報告がございました。
 また、今年度は中海環境モニタリング検討ワーキンググループを設置して、専門家の意見も聞きながら、モニタリングの手法とか、得られたデータの分析評価などについて水質汚濁機構の解明につながるような効果的なモニタリングの内容について検討するということになっております。
 委員の方から出た主な意見としましては、森山堤防の開削に伴う水質の影響について分析をお願いしたいといった意見や、くぼ地の覆砂とか、それから中海の海藻を肥料として使うことで窒素やリンを外に持ち出しができますので、そういった水質改善につながるような施策を積極的に行うべきといった意見が出されております。
 それから中海沿岸農地の排水不良についてでございます。
 これは農地の排水不良の原因を究明するのではなくて、どうすれば優良農地になるのかといった視点で今検討を行っております。現在工事残土を利用して客土を行うということで、米子市の崎津地区にモデル圃場、これは全体で3.3ヘクタールを設置しまして、現在0.8ヘクタールが終わっております。残り2.5ヘクタールについて残土を受け入れて客土をするわけですけれども、なかなか工程が合わない。例えば残土が出るときにはネギが植わっていて畑に持って入れないとか、あるいは逆に収穫が終わって残土が受け入れはできるのだけれども、そのときには工事現場から土が出ないといったことがありまして、現在ストックヤードを設置することによってそのあたりが解消できますので、今後、米子市が搬入された公共残土を利用して整地を進めていくということが報告されました。
 続きまして、4ページですけれども、中海の利活用についてでございます。
 現在アカガイとか、それからスジアオノリ等中海産の食材を使ったメニューがいろいろ開発されておりますし、あと中海周遊サイクリングコースも完成いたしました。今後、関係部局と連携しながらこれらを積極的に売り出していくということが確認されましたし、また各市長さんからは中海マラソンだとか、あるいは中海の夕日を見ながらのコンサート、あるいはレガッタ等いろいろワイズユースの報告がありましたし、平井知事からは、ことしがラムサール条約登録10周年の年だということで、中海のさまざまな取り組みをつなぎ合わせて、ワイズユースをもっと飛躍的に進めていくべきだといった意見が出されまして、今後、中海の利活用についてさらに連携を強化していくことが確認されております。
 続きまして、5ページです。平成27年度の日本型直接支払の取組状況について報告いたします。
 まず最初に、多面的機能支払についてですけれども、この事業は農地維持支払とか、資源向上支払の共同活動、それから長寿命化対策といった3つの事業に分かれておりまして、県としては農地の法面の草刈りとか水路の泥上げ等を行うこの農地維持支払について、目標が60%ということで、そこまで伸ばしていきたいと思っておりますが、今年度は一応40%から45%にアップいたしましたけれども、まだまだ目標までかなり差があります。
 いろいろ集落のほうから意見を聞きますと、現在県では中山間地域等直接支払の活動組織に多面的機能支払もあわせてやられませんかという話をしておりますけれども、やはり会計事務をやる人がいないといった意見があって、なかなか取り組みが進みませんし、また未着手の集落でも同様な意見でございます。
 今後、取り組み集落をふやしていくためには、やはり会計事務の負担軽減を図っていくことが必要なのかなと考えております。
 2番目として中山間地域等直接支払についてでございますが、今年度から新たな第4期対策がスタートいたしました。いろいろ事業推進を行いましたけれども、やはり高齢化等が進んで面積が371ヘクタール今回減少しております。
 その理由としましては、やはり高齢化で会計事務を担う人がいないので協定を取りやめるといった意見や、それから体力的に5年間の農地維持活動に不安があるので協定に参加できないといった意見で今回やめられた方がおられます。
 ちなみに参考として、農地維持支払と、それから中山間地域等直接支払の両施策での取り組み面積を載せておりますけれども、県としましては、できれば中山間地域であれば中山間直払と農地維持との両方を取り組んでいただきたいと思っておりまして、そうしますと現在中山間直払のみのところがまだ250協定、2,000ヘクタールありますので、できればここを重複実施に持っていきたいなというのが一つの目標ですし、あわせて現在県内の51%でこの直払いに取り組んでおられますけれども、ここを60%まで引き上げたいというのが県の目標です。
 今後、この目標に向かって進めたいと思っておりますけれども、一つとしては、やはり会計事務が非常に大変だという意見がございますので、複数集落での組織の広域化を進めて、会計事務を県土連等に外部委託することで集落の負担軽減が図れないか今検討をしております。会計処理は、1協定ごとに行う必要がありまして、一つの集落でしますと割高になってしまいまして、ほとんど交付金が手元に残らないといったことがありますので、複数集落で取り組むことによって面積を大きくして外部委託すれば手元に残る金額も大きくなりますので、そういったことで今後、事業への参加を呼びかけていきたいと考えております。
 また、中山間地域等直接支払につきましては、農家の方は、協定期間中に耕作をやめた場合に協定面積全体に遡及返還がかかるということを非常に心配しておられますが、実は下に書いておりますけれども、死亡とか病気とか高齢に加えて、今回から新たに家族の介護等で営農ができなくなった場合は交付金を返さなくてもいいですよという面積要件がございます。これは市町村長が判断をすればいいということになっておりまして、実際第3期対策でも鳥取県内3市町村で11件事例がございますので、そのあたりについて丁寧に説明していきながら農家の方に安心して自由に参加してもらうように呼びかけていきたいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告15、TPP協定交渉大筋合意への対応状況について、佐々木とっとり農業戦略課長の説明を求めます。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 6ページをお願いいたします。TPP交渉への対応状況について御説明、御報告申し上げます。
 10月5日にTPP交渉大筋合意となりまして、7日の本委員会で交渉の合意の状況について御報告申し上げたところでございます。
 その後、国のほうで動きがございまして、品目ごとでの影響分析、また先週、TPPの関連政策大綱が策定されたところでございます。そういった国の動きを踏まえた上での現在の県の取り組み状況並びに今後の対応について御報告申し上げたいと思います。
 まず、これまでの県の対応でございます。
 1点目が県内影響の把握でございます。
 別添に資料をおつけしております。国のほうでは、これまで40の品目で影響の分析を行って、公表がなされております。いずれもまだ定量的な試算などではなくて、定性的な影響分析にとどまってございます。
 その40品目の中には県内の主要産品と言われておりますさまざまな園芸品目、例えばスイカ、ブロッコリー、ラッキョウ、そういった品目が盛り込まれてございません。したがいまして、こういった分につきましては県が独自で生産者の皆様の意見を伺いながら影響分析を行ったものでございます。
 別添資料1の1ページと2ページにつきましては、園芸品目、そして林水産物を中心に県内のウエートの高い品目を中心に記載いたしてございます。
 また、3ページから5ページにかけましては、米、牛、豚、乳製品などいわゆる重要品目と言われている品目を中心にしたものでございます。
 本冊のほうにお戻りください。本冊の中ほどに表をつけてございます。これは別添資料1の中からさらに品目を絞り込んで例示的に記載いたしたものでございます。
 主な内容でございますが、例えば牛肉につきましては、関税が38.5%から協定発効後16年目に9%まで削減がなされることとなっております。特に輸入肉との肉質面での競合が非常に懸念されておりまして、ホルスタイン、あるいはF1種、こういった品種の生産農家、肥育農家の皆様への影響というのは非常に懸念されるというふうに認識いたしております。
 また、果樹につきましても、ここにはブドウを掲載いたしておりますが、国の分析ではブドウについては出荷時期が国産品と輸入品ではずれていると。したがって、影響はないと、限定的だといったような分析となってございます。しかしながら、米国産で国産品と出荷時期が重複する品種も現在輸入がなされているようであります。したがいまして、必ずしも影響は限定的とは言えないのではないかという懸念を持っているところでございます。
 また、ここに記載をいたしておりませんが、県の主要産品でございます梨でございます。梨は現在韓国から大半が輸入されております。韓国はTPPの参加国ではございません。したがいまして、直接的にはすぐに影響はないのかもしれません。しかしながら、TPPの参加国にはニュージーランドがございます。ニュージーランドは実は梨の生産国でございまして、輸出量に関しましては日本より多い状況でございます。現在の輸出の振り分け先は、アメリカ、香港、そして台湾が中心でございます。仮に今回の関税撤廃によって輸出の先を日本に振り向けるということも否定はできないわけでございますので、こういったところは県としても注意深く見ていく必要があるのではないかと考えております。
 また、それ以外の品目、林産物、水産物、またブロッコリーなどの野菜、こういった品目につきましても海外産と競合する品目も多くございますので、その影響というのはかなり多くの品目にわたるのではないかなと見込んでいるところでございます。
 次に、2点目でございますが、こういった影響分析を踏まえまして、国に対してこれまで要望活動を行ってまいりました。10月15日には農林政務官、そして11月17日には森山農林水産大臣宛てに要望活動を行ったところでございます。
 その要望内容につきましては、別添の資料7ページ、8ページに添付いたしてございます。後ほどごらんいただければと思います。
 主な要望の内容のポイントといたしましては、やはりまだまだTPP交渉の内容に関しての情報開示が不十分ではないかということ。さらにその影響の分析というのが一定の品目にとどまっている。また、試算、こういったものも含めて影響というのをしっかりと分析をして国民に説明すべきではないかということ。さらに影響があるのであればその影響をなくすように国が責任を持って抜本的な対策を講じること、この2点に関して要望活動を行ったところでございます。
 次に、3点目でございますが、並行して庁内でTPP対策の検討を行っているところでございます。先週、国でTPP関連政策大綱が公表されました。この大綱に基づいてどういったことを今後、国に要望していくのか、あるいは県としてどういった対策を講じていくのか、そういったことを議論を進めているところでございます。
 当日の配付資料につきましては、別添の資料3に添付いたしております。9ページから11ページでございます。
 概略を申し上げます。9ページにつきましては、国の大綱の中で経営安定対策、いわゆる守りの対策の部分に位置づけられた項目を左側の列に記載いたしております。
 例えば米ですと、今回国別で新たな輸入枠が設けられることになりました。計7.84万トンの追加枠でございますが、この量に相当する備蓄米を設けると、追加するといったこと。
 また、牛肉、豚肉に関しましては、肥育農家向けのいわゆる赤字補塡する経営安定対策がございます。マルキン事業でございますが、こういった事業の法制化による財源の確保。また、赤字補塡割合は今8割でございますが、これを9割に引き上げること。さらに豚のマルキン事業に関しましては、基金を生産者と国で積み立てるわけなのですけれども、その生産者の負担割合を軽減すること、こういったことが盛り込まれてございます。
 いずれの項目につきましても10月15日に本県から国に要望いたしました項目が位置づけられたところでございますが、まだまだ要望した内容が十分には入り込んでいないようでございます。そういった項目につきましては、引き続き国に対して対策を講じるよう求めてまいりたいと思っております。
 内容につきましては、右側の列に今後の対応というところで国に求める対策という欄がございます。これが今後、国に求めていく項目内容ということで御承知いただければと思います。
 また、一番右側の欄に県が取り組む対策例というものを記載いたしております。国の対策と相まって、県として独自にとるべき対策というのも当然あろうかと思います。そういった取り組みについて現在検討している対策例を例示的に掲載いたしております。
 続きまして、10ページと11ページをごらんください。これは競争力の強化に向けたいわゆる攻めの対策でございます。
 この攻めの部分につきましては、国の大綱に関しまして、実はまだまだ抽象的な内容にとどまってございます。産地パワーアップ事業とか、あるいは畜産クラスター事業の拡充など一部事業名が入り込んでいるものもございますが、実際の制度設計ですとか拡充の内容というのはまだ明らかになってございません。また、人材育成ですとか、あるいは輸出の対策など抜本的な競争力強化対策については、来年の秋に策定が先送りされた、そういった内容でございます。
 今後、県といたしましては、より具体的な対策を速やかに講じていくこと、またその際には産地が使いやすいように、そして効果的なものになるように、といったことを求めてまいりたいと考えてございます。
 また、県が取り組む対策例を多く記載いたしておりますが、この競争力強化の部分は県がかかわる部分といいますか、取り組んでいく部分も非常に多いと思っております。現在農業の関係でいいますと、活力増進プランを推進中でございますが、そういったもののてこ入れも含めてより検討を深めてまいりたいと考えております。
 本冊のほうにお戻りください。最後に、今後の対応でございます。
 国の影響分析でございますが、今回の大綱の中にも具体的な額として影響試算を年内にするということが盛り込まれてございます。県といたしましてもこの国の試算内容をよく確認して、県の影響分析に落とし込める内容なのかどうか、そういったものを見ながら県内影響の精査を行ってまいりたいと考えております。
 また、先ほど申し上げましたように、必要な国要望並びに県としての独自対策の検討もあわせて進めてまいりたいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告16、種雄牛「百合福久(ゆりふくひさ)」が全国3位の成績で検定合格及び報告17、県内初の「農場HACCP認証農場」について、津森畜産課長の説明を求めます。

●津森農業振興戦略監畜産課長
 では、資料7ページをお願いいたします。種雄牛の百合福久号でございます。
 昨年度全国1、2位で、白鵬85の3、それから百合白清2というのが検定を終わりました。
 ことし検定が終了しました百合福久号でございますけれども、肉質についての成績では検定が終了した時点で全国3位ということで、全国1、2、3の種雄牛が本県にそろったということになりました。
 これら3頭の種雄牛を使いまして、県の和牛の改良、それからブランド化に一層取り組んでまいりたいと思います。
 検定成績につきましては、下にグラフを示しておりますけれども、ちょうど真ん中に3頭で、百合白清2と白鵬85の3、百合福久がございます。枝肉重量、ロース芯面積、BMSナンバー、これは脂肪のサシの入りぐあいを示す数値でございますけれども、それから格付の4等級以上、いずれも全国トップクラスということで、そろい踏みでございます。
 ただ、血統としては、今回の百合福久と百合白清2というのが父親が同じでございます。それと昨年検定が終了しました百合白清2と白鵬85の3というのが母牛がみどり号ということで同じでございますので、かけ合わせというのは注意をしないと近親が進むということもあります。ただ、3頭があるということで、上手に使いながら、さらに次の代の種雄牛をつくるというところにも取り組んでおりますので、しっかりとやっていきたいと思います。
 8ページ、9ページには、農家、生産者向けのチラシをつけております。こういう形でPRして、全国に発信し、市場価格への反応、好影響を期待したいと思います。
 10ページをお願いいたします。県内初の農場HACCPの認証農場でございます。
 農場のHACCPの推進ということで県として取り組んでまいりましたけれども、このたび琴浦町の岸田牧場、これは主に酪農をしておられますけれども、それと肉用牛の飼育ということで、全国認証になります西日本で第1号ということになります。ほとんど東日本というところでございます。
 この岸田牧場は、牛乳は大山乳業に全て出荷しているのですけれども、大山乳業の工場のほうでも別タンクで、別ラインで製品をつくっておりまして、牛乳便りというプライベートブランドで販売しております。ですからこの認証をとることによって岸田牧場の信頼がぐっと上がってブランド化につながると思いますし、大山乳業全体のブランドアップにつながるだろうと思っております。
 3番で認証までの経緯を見ていただきますと、平成22年の取り組みの初めから実に5年間ということで、農場、それから従業員の方、我々県も大山乳業も支援しながら進めてまいって、やっとの取得ということになりました。
 今後は、HACCP取得を全国にPRしながら、信頼確保、それから収益性の向上に結びつけていきたいと思います。
 また、県では県内の農場HACCP認証農場の目標10農場ということで掲げております。今、肉用牛農家でも養鶏農家でも推進農場という認証農場の一歩手前のところで取り組んでおられるところがありますので、これからも推進をしてまいりたいと思います。
 それともう1点、10月に北海道でホルスタイン全共がありました。
 成績は、北海道が上位独占という形で、本県の出品は上位入賞できなかったものですから、今回ペーパーでの報告は控えさせていただきました。御了解をお願いしたいと思います。
 ただ、現地のほうには広谷委員長を初め坂野副委員長、それから斉木委員、内田委員、浜田一哉委員、応援に駆けつけてくださいまして、ありがとうございました。
 今回若い出品者が大変多うございまして、非常に悔しい思いをしました。次回に向けて何としても頑張ろうという意気込みで皆さん臨んでおられます。
 12月15日には出品対策委員会を開きまして、次回が平成32年、宮崎県での5年後の大会になります。それに向けての戦略をしっかり組んで取り組んでいこうということで、再スタートするようになります。引き続きの応援をよろしくお願いいたします。

◎広谷委員長
 次に、報告18、ズワイガニの水揚げ状況とPRイベントの開催状況について及び報告19、湖山池における貝毒発生に伴うヤマトシジミ漁の操業自粛について、小畑水産課長の説明を求めます。

●小畑水産振興局水産課長
 では、11ページをお願いいたします。まず最初に、ズワイガニの水揚げ状況とPRイベントの開催状況について御報告いたします。
 ことしも11月6日からズワイガニ漁が解禁となっておりまして、ことしはトップブランドにも取り組んでおりますので、その状況等について御説明申し上げます。
 まず1番ですが、初競りから1週間のズワイガニの水揚げ状況でございます。
 上のほうに27年11月6日から13日と書いておりますが、水揚げ量といたしましては松葉ガニ、親ガニを合わせて19万6,606キログラム、前年対比97%ということで、量のほうは多少下がっております。
 一方、水揚げ金額のほうですが、松葉ガニ、親ガニを合わせまして4億2,000万円余りということになっておりまして、こちらのほうは前年に比べて8%ふえております。結果、平均単価といたしましては松葉ガニは3,880円、親ガニは1,432円ということになっておりまして、それぞれ対前年比110%、107%で、前年よりも高い単価となっております。
 2番ですが、ことしから松葉ガニのうちの限定されたものを特選とっとり松葉がに五輝星として売り出しております。
 こちらの水揚げ状況につきましては、最高値がつきましたのが賀露で11月7日の初競りのときに落とされました1枚、これは重量約1.3キロ、甲幅15センチなのですが、これが1枚70万円というとんでもない高値で取引されました。
 ちなみに下のほうに書いてございますが、これを落とされたのは鳥取の株式会社中村商店さんというところなのですが、各県の状況はどうだったかといいますと、この点線の中に書いておりますように例えば越前ガニ、こちらもことしから「極」という新しいブランドをつくっておられます。こちらが1枚10万4,000円。それから京都北部、これは間人とかを含むところなのですが、これが5匹入りということですが、20万円。それから浜坂では40万円。それから柴山では9万8,500円ということで、多分全国一の高値でこの五輝星が競り落とされたことになっております。
 続きまして、この初競りから1週間、11月13日までのこの五輝星の水揚げ状況なのですが、枚数的には67枚、水揚げ金額270万7,000円余り、平均単価は4万410円ということになっております。先ほども御説明しましたように、松葉ガニの平均単価が3,880円ということですので、この五輝星については10倍以上の単価で取引されているという状況になっております。
 参考までに五輝星の基準というのは、このように定めており、かなり厳しい基準をつくっておりまして、我々が当初見込んでおりましたのは全体の1.5%ぐらいは揚がるのではないかと思っていましたが、現在のところはとても1%にも行かないような状況となってございます。
 この解禁にあわせまして、松葉ガニ、それから五輝星をPRするための各種イベント等も実施しております。
 まず最初に、1番目といたしまして、11月12日には、五輝星が全国最高値で競り落とされたので、この記念セレモニーというものをとっとり・おかやま新橋館で知事も出席していただいて実施しております。こちらのほうで五輝星でありますとか、あるいは松葉ガニのPRをさせていただいております。
 次のページに行きまして、2番、3番、4番につきましてはそれぞれ地元の田後港でありますとか、あるいは賀露港、それから4番につきましては大阪の堺に出向いていきまして松葉ガニのPR等を行っており、大勢の来場者の方においでいただいております。
 5番なのですが、同じく東京日本橋三越のほうでも松葉ガニの試食宣伝を行っております。
 また、6番で書いておりますが、首都圏でのカニ小屋、といったものも11月30日、きのうまでだったのですが、実施しております。
 最後、7番ですが、先週の土曜日には、とっとり賀露かにっこ館にこの70万円で競り落とされた五輝星が寄贈されておりますので、こちらのほうに対する感謝状の贈呈でありますとか、あるいはかにパフォーマンス大会を実施しまして、松葉ガニの知名度アップに取り組んでおります。
 今後につきましても12月の今週末に行われます秋田・鳥取ハタハタフェスティバル、といったところでもカニ小屋等を出店するなどして引き続き松葉ガニのPRに努めていきたいと考えております。
 続きまして、13ページをお願いいたします。湖山池における貝毒発生に伴うヤマトシジミ漁の操業自粛について御報告させていただきます。
 実は湖山池のヤマトシジミといいますのは、去年6月に久しぶりに漁を再開いたしまして、約1年半やって来たわけなのですが、ことしの11月の頭に貝毒が検出されて、今操業自粛をしております。その概要でございます。
 まず、湖山池につきましては、汽水化ということをやっておりますので、我々県といたしましても湖内でその水質の状況、プランクトンの調査というのは通年的にやっております。
 この結果、9月以降なのですが、有害プランクトン、アレキサンドリウム・オステンフェルディという貝毒を生成するプランクトンなのですが、これが9月以降ごく微量に確認されました。
 ところが10月になりましたらこのプランクトンが急激に上昇いたしまして、湖面も普通の赤潮のように赤茶色になる、といった状況になってまいりました。こういったこともございましたので、県といたしましてもこのシジミについての貝毒検査を実施しました。
 その結果、10月28日なのですが、10月26日に採取しました湖水を検査しました。食品衛生法等でこの貝毒は、4.0マウスユニットという単位ですが、これを超えた場合は流通させてはならないという規定になっております。11月3日ですが、実はこの10月26日にとったものを検査したところ、簡易検査ではあったのですが、国の基準をわずかに超える4.3マウスユニットが検出されましたので、湖山池漁協とも協議いたしまして、湖山池漁協さんといたしましてもやはり食の安全・安心、消費者の信頼が第一という御判断のもとにこの時点で操業等の自粛をなさいました。
 この後、県といたしまして水質のモニタリングでありますとか貝毒の検査等を行っておりますが、貝毒は実はもう国の基準値以下にどんどんどんどん下がってきております。まだゼロではありませんが、基準値以下には下がってきておりまして、今現在も多分下がるような状況は続いているのだと思っております。
 なぜこの貝毒が発生したかということなのですが、なかなか特定は難しいのですが、この貝毒といいますか、有害プランクトンといいますのは、気温でありますとか、あるいは栄養となるべき塩分、こういったものに大きく左右されると言われております。実はことしの10月といいますのは、鳥取東部、鳥取県全体だったかもしれませんが、非常に少雨で気温も高くて、水の循環もなかなかなされない、といった状況が続いたものですから、時期的なものもございましてこういったプランクトンが大量に発生したものと考えております。
 2番ですが、今後の対応、現在行っておる対応なのですが、当然ながら目視による観察でありますとか、あるいは1週間に1回このプランクトンの濃度の検査、貝毒の検査というものを実施しております。
 2番の漁の再開のめどですが、先ほど申しましたように実はこの基準を超えたのはこの簡易検査のときの4.3が最初で最後でございます。この後、11月2日以降毎週1回ずつシジミをとって検査しておりますが、確定検査においても実はこの4.3を下回る数字が全部出てきております。こういった状況でございますので、国のほうの基準といたしましても3週間連続してこの4.0を下回れば操業を再開してもいいという基準になっております。要するに4.0を下回れば人間に影響はないという考え方でございます。こういった状況に鑑みまして、現在漁協ともお話をさせていただいておりまして、このまま順調にこの基準を超えないようであれば今週の日曜日、12月6日からでも漁を再開する方向で現在調整しているところでございます。
 3番の参考には、この有害プランクトンの状況でありますとか、貝毒の発生事例等を書いておりますが、県内でこの貝毒が発生したのは初めてでございますが、全国的には決して珍しいことではなくて、去年も全国的には37件ぐらいこういった貝毒の発生に伴って出荷自粛ということをなさっておられます。ですからきちっと対応すれば決して恐れることではないので、きちっとした対応が一番大事だろうと考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告20、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、俵農地・水保全課長の説明を求めます。

●俵農地・水保全課長
 それでは、14ページをお願いいたします。中部総合事務所農林局が担当しております天神野地区地域ため池、釜ヶ谷ため池改修工事につきまして、今回第2回目の変更を行っております。
 このため池工事は、非常に規模が大きくて、平成25年から27年度の3カ年の債務負担行為で施工させていただいているものです。
 今回の変更理由でございますけれども、場外の土取場から搬入する盛土材につきまして、事前調査の段階では含水比が高くて石灰による土質改良を計画しておりましたけれども、ちょうど施工時期が夏場だったということで、石灰改良までしなくても自然乾燥で含水比の調整ができると、施工ができるということになりましたので、石灰改良を取りやめたことによりまして91万6,000円余の減額変更を行っております。
 また、盛土材につきましては、当初の土取場の範囲では必要土量が確保できなかったために範囲を拡大いたしました。それに伴いまして地元調整等、不測の日数がかかりましたので、工期を55日間延伸しております。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 今までの説明について質疑等を受けたいと思います。

○市谷委員
 2ページの中間管理機構の事業についてです。以前にも報告をいただきましたが、その後の対応でいいのですけれども、これは農地の受け手がないと農地は預からないということなのですが、農地の受け手のほうというのは実際、県内法人や農家に限られているのか、それとも県外や、あと株式会社などの参入というのはどうなのかという状況を教えていただきたいと思います。

●西尾経営支援課長
 ほとんど、全てと言っていいと思います。県内法人と県内農業者です。県外法人も一部手が挙がっておりますけれども、こちらのほうで法人を立ち上げられての参入という形でございます。

○市谷委員
 それはどこですかね。

●西尾経営支援課長
 どこですかといいますと。

○市谷委員
 どこが立ち上げられるのか。

●西尾経営支援課長
 まだ正式に会社のほうが発表しておられませんので、法人名あるいは親会社名は避けたいと思うのですけれども、県の中部で参入を予定しておられます。(発言する者あり)まだですね。

○市谷委員
 ただ、受けようとしているという。

●西尾経営支援課長
 機構が借り手を募集しまして、それには手を挙げていらっしゃいます。

○市谷委員
 県外からこちらにつくられるのでしょうけれども、株式会社ではなくて、農業法人か何かを立ち上げられるのですか。

●西尾経営支援課長
 そうでございます。もう既に立ち上げておられます。

○市谷委員
 わかりました。


◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 はい。

◎広谷委員長
 ほかに。

○市谷委員
 そうしたら続きまして、3ページの中海会議の結果ですけれども、大橋川拡幅の関係で、これは県土整備部かもしれないのですが、水質の問題もありますし、あと水位が上がるのではないかということとの関係、排水不良というのは大橋川の拡幅と何か関係があるのでしょうか。その辺がわかれば教えていただきたいと。

●俵農地・水保全課長
 大橋川で中海の水位がどの程度上がるのかというのはよく把握しておりませんので、県土整備部に聞かないとわかりませんが、農地の排水不良につきましては、実は日本海の潮位が大体1990年ごろからずっと上がってきております。多分その関係で水位が上がってきているのではないのかなということを考えておりますけれども、農家の方からよく言われるのは干拓堤防等ができたので中海の水位が上がって、農地の排水不良が起こりましたよということがございますが、実は干拓堤防は1980年ごろに完成しております。日本海の水位が顕著に上がってきたのが1990年ごろからずっと上がってきておりまして、その辺の因果関係がよくわからないということで、うちの場合は今のワーキンググループでも原因究明ということではなくて、どうすればいい農地になるのかといった観点で検討しているということです。
 大橋川と水位の関係については、また後で県土に聞いて報告させてもらいたいと思います。

○市谷委員
 水位の関係のこともいろいろあるのかもしれないのですけれども、もともと農水省の干拓淡水化事業によってこの中海環境というのが非常に変わりまして、いろいろな悪影響が出ているということなので、こちらに言ってもあれかもしれませんけれども、やはりそもそもの根本解決のためには堤防開削しないといけないのではないかなと。先ほど農家の方がおっしゃっていた水位の上昇について、時期が干拓淡水化や堤防のできた時期と違うとはおっしゃいますが、ただ農家の方たちがそれとの関係で、堤防開削が森山堤防が60メートルだか60センチだかしかあいていなくて、2つの堤防が両方あいていないという以前とは違う環境の中で、水の流れが以前のように回復していないということで汚水のことだとか、それから水位の上昇だとかということが排水不良にもつながっているのではないかと以前から言っておられました。だから加えて大橋川が拡幅されるということで、一定の閉鎖された状況の中で大橋川が拡幅されて水が流れ込んでくると水質だとか水位だとかが農地にも影響するのではないかということを心配しているのです。
 それで水位の上がる、排水不良の原因については余りここは追及しないで対策をということなのですけれども、ただ中海全体の改善ということを言うと堤防の問題だとか、それから大橋川拡幅による水位の上昇のこととかは、やはり一緒になって今後も検討しておく必要があると思うのです。置いておいてではなくて。だから今後そういう農地の関係は、排水不良と関係はないのだということで物を言わないのではなくて、きちんと因果関係等も検証していくという立場に立っていただきたいと思いますけれども、もう一度いかがでしょうか。

●俵農地・水保全課長
 大橋川の関係とか、先ほどの森山堤防の開削の関係ということでは、実は水質の部会の中でも開削に伴う水質の影響について分析してくださいというようなことは出ていますので、そのあたりは状況を見ながら考えてみるのかなと思っています。
 うちのほうで農地の排水不良の中でなかなか原因究明といっても、データも材料もありませんし、非常に難しい面がありますので、そのあたりについては他の部会の議論を見守りたいと考えています。

○市谷委員
 ぜひ、以前片山前知事も言っておられましたけれども、もとに戻すのがエチケットだということなのですけれども、それがもとに戻っていない状況の中で、堤防があるということが水質の問題とか水位の問題とはなかなか言われないのですけれども、もとに戻っていないという事実がまだ厳然としてあって、水質も改善していませんので、やはり引き続き堤防との関係で改善を求めていただくということも注視していっていただきたいと思います。要望しておきます。
 続けて、5ページの直接支払制度の関係なのですが、これは以前から国に要件緩和を求めるということを言っておられて、それで先ほど交付金の免責要件が線が引いてあるところで緩和されたということだし、対象者もあるとおっしゃったのですけれども、これだけで十分だとは私も思っていなくて、先日、農水省のほうにも言いましたが、引き続き現場から声があれば条件等については緩和も検討すると。ただ、今期間がまた切りかえの時期にちょうどなってしまったので、今々ということにはならないけれども、今の制度をやりながら次の要件緩和についても意見を言っていただけば検討の材料になるというような話でしたので、引き続き年限のことだとか、この事務の煩雑さの問題とか、言っていただきたいと思うのです。この事務の問題は、何か広域化するとか県土連にというふうに書いてありましたけれども、この県土連、土改連ですかね、土改連のほうもいろいろ事務が大変で、なかなか預かっている農地の関係の事務がうまくいかなくて、非常に手続が不備で補助金返還みたいなことも起きていますので、やはりそもそもの制度の改善を求めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

●俵農地・水保全課長
 制度の改善については、ことしの4月にも国要望しましたし、例えば中山間、できれば協定期間を短くしてくれとか、それから例えば今回新たに超急傾斜地については別途加算措置ができたのですけれども、少しそれが使いにくいといった声もありますので、そのあたりを緩めてというような要望はしました。
 引き続き農家の方の声を聞きながら国要望はしていきたいと思っていますが、組織の広域化というのは、実はこれは各県、全国的に事例がありまして、例えば新潟県などでは組織の広域化によってほとんど全部の集落が取り組んだ、従来では2割ぐらいしかまだやっていなかったものが一気に90%ぐらいまで上がったという事例があります。これは広域化をして、やり方はいろいろあるのですけれども、土地改良区が面倒を見るやり方とか、あるいは旧村単位でくくって、その中で誰か会計事務をできる人を見つけてやっていくとか、あるいはもう市町村一本で協定をつくって、とにかく市町村が前面に出て取り組んでいるようなところはあります。私も新潟に行ってきて、勉強してきたのですけれども、やはり広域化することによって事務の軽減を図っていかないと、先ほど言いましたように単独ではどうしても交付金の中から委託費を払わなければいけませんから、委託費が割高になりますので、それを解消するためにはやはり広域化で取り組むのが一番有効なのだろうなと思っています。そのあたりについては、市町村と意見、情報交換しながらどういうやり方がいいのか勉強しながらこれから進めていきたい。
 だから県土連というわけではなくて、できる人がおられればその協定の中で誰かに頼んでもいいですし、最悪ない場合は県土連などでも受けようかというような声も今ありますので、そこは適宜地域の状況に応じて考えていけばいいのかなと考えています。

○市谷委員
 それで事務を担う人がいないというのが非常に切実だと聞いていまして、県庁を退職されたような方だとかに頼まれたりとか、農協さんに勤めておられた方とか、どうしても断れない、本当にやる人がいないからというので受けておられると聞きました。だから煩雑さの解決もだし、市町村がかわりにやってくれるのだったら一番それが行政機関ですし、いいかなと思いますけれども、本当にこれはやってくれる人がないという問題は、書いてありますけれども、深刻ですので、負担がかからないことを対策というのは十分やっていただきたいなと思います。

●俵農地・水保全課長
 既に鳥取県でも広域化、土地改良区が面倒を見ている事例もあります。ことしも新たに倉吉の四王寺土地改良区が面倒を見るということで6集落ぐらい集めて広域化組織をつくられましたし、あと船岡のほうでも取り組んでいないところを集めて広域化組織をつくっておられます。県内でもそういう事例が今、多々ではないのですけれども、幾つか出てきていますので、そのあたりの事例紹介をしながら何とか広域化で事業推進が図れないか、工夫、検討していきたいと思っています。

◎広谷委員長
 ほかに。

○浜田(妙)委員
 関連してなのですけれども、そのつなぎをする人がいるのですか。間に立って。広域化のつなぎだとか、どこに事務を担う人がいるのかということを情報提供したりということの立場に立っておられる方がちゃんと指定されているのですか。どこへ行けばそういう相談に乗ってもらえるかとか、指導が受けられるかとか、そこをはっきりしたほうがいいのではないかと思うのですが。

●俵農地・水保全課長
 広域化しようと思うと、これはある程度市町村の方が前面に出て世話をしていかないとできません。市町村の方に出ていただいて声かけをしていただいて、あとは例えば誰にリーダーになっていただくかとか、あるいは会計を誰に頼むかというのは、またその後の話ですので、まずは寄ってもらうということが大事なのですけれども、そのあたりの音頭取りはまずはやはり市町村にお願いしていかなければいけないのかなと思っています。当然そこの中には県も出ていろいろ応援はしていきたいと思いますけれども、そのあたりがまだ今のところ広域化やりませんかということで声かけはしているのですが、地元任せというところがありますので、今後はやはり行政が少し前面に出ていかないとうまくいかないだろうなと考えています。

○浜田(妙)委員
 いや、かねてからこの問題は言われていて、それでもう随分なりますよね。だから現状はもうわかってしまっているわけだから、きちっときめ細かな現場対応ができるような仕組みをつくってあげないといけないのではないかなと思うのですけれども、いかがですか。そういう体制を整えるということになっていないのですか、市町村と話をして。

●俵農地・水保全課長
 まだ市町村も広域化をどうしてやっていいのかとよくわからないところがあるのです。いいというのはわかっているのですけれども、広域化に持っていき方がまだよくわからないというところもあって、そのあたりを今、他県のいろいろな事例を調べながら一生懸命勉強しているところでして、これから来年度に向けてそこを強化していく。

○浜田(妙)委員
 その地区の農業委員の皆さんのスキルアップというのはできていないのですか。(「農業委員では対応できません」と呼ぶ者あり)できない。

●岸田農林水産部長
 これは高齢化が進めば進むほど顕著になる問題だと思います。特に山間部、ちいさい集落ほどそういう適性な人材がおられないということで、どんどん周りの集落を取り込みながらというのが広域化の考えです。広げればそこには県庁職員も出てくるでしょうし、農協職員もOBが出てくるでしょうしと。ただ、そういうことで担えないところは土連のほうが委託を受けてやっていきましょうということです。ただ市町村もなかなかこれまでそういうきめ細かい対応ができていなかったということも事実でありますので、そこは市町村、それから土地改良区、土連等と県も対策を考えて、そういう広域化を今進めなければ今後、立ち行きができない、もしくは今回取りやめたような集落ですね、そういうところを重点的に、まずはもう一遍話し合いをしてもらうというような取り組みをやっていきたいと思います。

○浜田(妙)委員
 スピード感が本当に伴っていないなと。つくづく。こういう方向で行くということはもう随分前から決められて、話し合いも進めてということでなったのですが、それもなかなかできなくて、リーダーがいないということで右往左往しているということがいっぱいある。そういうことの現状把握、この地域にどんな問題があって、どこでつまずいているのかということの整理はまだできていないのですね。それは市町村単位でできている。

●岸田農林水産部長
 まだできておりません。

○浜田(妙)委員
 できていない。

●岸田農林水産部長
 はい。

○浜田(妙)委員
 それは誰がするのですか、市町村がやらなかったら。市町村の責任において。

●岸田農林水産部長
 当然県も支援しながら市町村でやっていくというのが筋であります。

○浜田(妙)委員
 結局それが進まないのはなぜですか。人材不足ですか。現状把握ができないのは。

●岸田農林水産部長
 それもあります。
 人・農地プランの推進とか、市町村が中心となってやっていく事務というのが今どんどんふえておりまして、なかなか限られた人材の中で市町村も対応ができないということだと思いますので、そこら辺はできる限り県もバックアップして、それが一歩でも進むように対応してまいりたいと思います。

○浜田(妙)委員
 どの市町村に人材がいないのかということの把握はできているのですね。

◎広谷委員長
 では、僕が一つ言おうか。僕はずっと地元でこの組織にかかわっているのだ。その中でやはり事務する人が困る。それで最近県土連が困っていないか、相談に来いよという話にちょこちょこ来出したので、やはり今度は行政でなく県土連のほうが積極的に組織に対して、おい、どうだ、ちゃんとできているかというような格好で、積極的にアプローチしてあげなければいけないと思う。それでないと立ち消えになってしまう、この事業は。

●俵農地・水保全課長
 先ほど言われた支援員については、今、県で地域協議会というのがありまして、これは県や市町村、それから県土連がメンバーで、そこに支援員を東・中・西1人ずつ配置して、現地へ出ていただいていろいろな相談対応をしてもらうようにしているのですけれども、今言われましたように、そうは言ってもその方が全部回るのはなかなか難しい面もあるのかしれませんが、支援員を活用しながらきめ細かく対応していくことは必要だと思いますので、今後も継続していきたいと思っています。

○斉木委員
 関連ですけれども、確かにリーダーと経理をやる人間が2人おれば大体集落営農はできるのだけれども、一番の肝心はリーダーはいても、リーダーが計算ができないから、なかなかリーダーもやりづらいというのをよく聞くのですよ。だから経理ができるところ、例えば税理士会とか、あるいは行政もそうなのだけれども、そういう相談へ行く窓口がやはりみんなわからないのではないかと思う。その受け入れ体制をやっていかなければならない。
 今回の農林業センサスを見ても、高齢者も完全に離農するような感じになってくるし、そうすると今の昭和1桁がこれからほとんどリタイアする。一番わかっている人がリタイアしていくと。今、次の代に集約化していかなければ、もうこの後はできてこないと思うのです。我々昭和2桁も前半のほうの者があと中心になるわけでして。そうするとこの人たちがいなくなると次ができないようになる。ですから、大規模農家は一生懸命自分らで努力して、株式会社、有限会社にして努力しておられるから、そういうことに持っていかれるような組織づくり、一番早いのは集落営農が一番早いと思うのですが、地域で顔が見える。高齢化になると担い手がいないから、法人化は別として、いかにこれから集落営農を進めるかということをやっていかなければもう地域の多面的な機能も維持できないようになりますし、私はやる時期はもう今だと思うのです。今やっていって、一応問題点を洗い出していくと。
 ですから、先ほど言ったようにリーダーと経理です。この2人がいると大体その地域はまとまっていきますから、私がやるという人が出てくれば。その人たちがいないところは、では、誰がやるということになると、JAなり税理士会なり、そういうところと組織をつくって、専門家を育てていくということが私は必要ではないかなと思います。もう人任せにしていても、地域ができていかないようなことになると思うのですけれども。

◎広谷委員長
 答弁がありますか。

●岸田農林水産部長
 斉木委員から税理士会とか、そういう違った団体の力もかりてはどうかというような進言もいただきました。そこは市町村なりJA、それから土地改良区等と今後の体制、いろいろなパターンがあると思いますので、どういうパターンをお膳立てできるか、それをちゃんと周知をして、またそこにかちっと相談ができるような、そういう体制についてもう一遍再検討してみたいと思います。

○斉木委員
 それでもう一つ、法人もさることながら、組織ができるということは、今若手の就業者も少なくなって、そんなにふえていない、そうするとやはり勤めるところをつくるという、そういう組織に入って仕事ができるというところをつくれば若い人も就業しやすくなると。ですから今補助を出して就業してもらうけれども、いざ独立したら3年間の補助金のある間はできたけれども、それから先はできなくなったというのをよく聞くもので、やはり企業組織的にきちんとした体制ができればそこで勤めることもできるし、就農していくこともできるということだろうと思うのでね。林業などは特に今、一番いいです。機械などを入れて若手がしっかりとその機械操作をしてやっていくということですので、そういう若い人が就労できるような雰囲気づくりというのは今の大規模農家の方はしっかりと担っていただいておりますけれども、この人たちが全部できるわけではないので、ぜひ今のうちにやるべきだなと私は思います。TPPの絡みもありますしね。今の人間が、我々団塊の世代がリタイアしたら、もう次へはなかなか行くわけにはならないと。

●岸田農林水産部長
 新規就農の受け皿ということで、集落営農、その次は法人化、そこがかちっと受けていくということで、県内にもそうして、次を担う若手を雇って、それが次のリーダーになるように養成している法人もちょこちょこ出ておりますので、ぜひこれは人・農地プランの話し合いも同じ土台に上がっているものですから、トータルでこの多面的機能、それから中山間の活用の仕方も絡めて、そこら辺の体制整備を関係者ともう一度考えてみたいと思います。

◎広谷委員長
 では、この件はよろしいですね。

○浜田(一)委員
 私のは質問ではないのですけれども、ズワイガニの取り組みということで、五輝星というものが全国的に非常に注目を浴びられて、付加価値というものがついて、いい取り組みをされたなと思っているのですけれども、残念ながらこのイベントの数々の中に境港のことが一つも載っていないのですけれども、いろいろかに感謝祭であるとか、水産まつりであるとか、県内外から大変たくさんの観光客の方を含めて境港に来られるのですよ。私も参加をするのですけれども、イベントグッズであるとかポスター、チラシであるとか、そういうものが非常に遅く、イベントグッズはほとんどないのですよね。たしか自腹で買われたとかなんとかという話も聞きましたし、やはり蟹取県と銘打つからには、特に境港の場合はベニズワイガニが日本一の水揚げなわけで、もっともっとこれをPRしていくべきだと私は思うのですね。ですから、少々金がかかってでもやはり着ぐるみの一つもないと、全然味気ない。観光客がただの無料のベニズワイガニを食べに来て終わりみたいなことでは、やはり印象に残らないのではないかなと。水産振興協会などともいろいろ連携をしてもらって、イベント、毎年行われているわけですけれども、もっともっと盛り上げるためにどういうふうにしたらいいかということを県としても対応していただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

●小畑水産振興局水産課長
 今の浜田委員から御指摘のあった境のイベント事については、私ども重々承知しておりまして、いろいろな取り組みは多分県内では一番たくさんやっておられると思います。今回申しわけなかったのですけれども、たまたまカニの解禁にあわせてということだったものですから、境港がなかったということでございますけれども、おっしゃったようにかに感謝祭とかもやっておられますし、実は県のほうに鳥取県産魚PR推進協議会という組織もございます。今回五輝星ののぼりとかいったものもこのPR推進協議会に市場開拓局からも支援をしたりしておりますので、もう一回そこは今言われた水産振興協会、この辺の意見も聞いた上でPRグッズの充実に努めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○浜田(一)委員
 ぜひよろしくお願いいたします。

○坂野副委員長
 1点だけ関連でお尋ねしたいのですが、この平均単価が非常に高く上がったというのは、どういう分析をされているのかなということなのですけれども、たった67枚とはいえこの五輝星のブランド造成が親ガニや松葉ガニの平均単価を上げることに成功したのかな。どういう分析をされているのかお尋ねしたいのが1点と、基本的なことで恐縮なのですが、ここのズワイガニの初競り状況に関してですけれども、この枚と匹は、生きているとか死んでいるとかでしたか。この使い分けを教えていただけませんでしょうか。

●小畑水産振興局水産課長
 五輝星、ここに書いています4万410円ということになっておりますが、実はこの67枚のうちの1枚は70万円が入っていますので、端的に言えばこれが全体を引き上げている可能性はあると思います。
 ただ、そうは言いながら、こういった五輝星70万円ということは、全国的に非常に発信しましたので、そういった意味では鳥取県の松葉ガニというものについての注目も集まって、単価がこのように上がっておると考えたいと思います。
 済みません。枚と匹については、少なくとも今回の資料については大きな意味はございません。両方同じと思っていただいて結構だと思います。

○坂野副委員長
 ごめんなさい。五輝星の平均単価が高いことの分析ではなくて、前年度に比べて松葉ガニが110%、親ガニが107%という上昇について、ブランド造成が功を奏したのか、あるいはほかの要因があるのかという分析についてお願いします。

●三木水産振興局長
 松葉ガニの70万円は御祝儀相場でございまして、通常取引でいきますと先ほど4万円何がしといいましたが、平均しますとこの五輝星で3万円強というようなことになります。
 ただ、平素、去年レベルでいきますと大体このサイズですと1万2,000円から1万5,000円ぐらいの値段でございますので、かなり高いと。全体としても例えば70万円のカニなのだから10万円でもいいよねという動きが世の中では見られているという話は伺っております。実はこの前の土曜日、知事から中村商店さんの感謝状の授与式がありまして、その後、お二人で懇談会がありまして、私も同席しておりますが、やはり社長も同じようなことを言っておられました。ことしは大変ありがたいと。取引もうまくいく。つまり価格が、いわゆる需要がかなり引きが強いというようなことをおっしゃっておられまして、五輝星は数はまだ少ないのですけれども、そうは言ってもプロモーションの効果というのはすごかったなと思っておるところです。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 関連してなのですけれども、私は余りカニのことは詳しくないのですが、先日、知事が県の連合婦人会の大会のときの御挨拶で、どこだかの知事さんがベニズワイガニを食べておいしいと言っておられたと。松葉ではありませんみたいな話で。漁業者の皆さんが松葉だけではなくて、ベニズワイガニについても一生懸命とって、県の大事なカニの一つだと思うのです。きょうは松葉の話なのですけれども、境港などベニズワイガニが非常にたくさんとれていると思うのですが、ああいう知事の発言は何なのだろうと思って聞きました。だから、蟹取県と言われるのであれば、ブランド化しようとか値段を上げていこうという発想は、それはそれで漁業者の所得になっていけばいいなとは思いますけれども、そういうベニズワイガニに対しての評価だとか、ああいう発言をされるというのは非常に私は心外だなと思って聞きました。そういうことが今回の報告にもあらわれているのではないかなと思いましたので、注意していただきたいなと思っております。

◎広谷委員長
 答弁ありますか。いいですね。そういう指摘がありましたので。
 ほかにありますか。

○市谷委員
 TPPについて幾つかお尋ねしますけれども、6ページのところに報告やらありますけれども、まず、(2)の国への要望活動で丁寧に説明することというのがあります。それはもっともだなと思いますけれども、先日、農協の方から品目別に中国地方で1回しか説明がなかったと聞きました。何品目だかだったのですけれども。それでせめて丁寧に説明というのを求めるのであれば各都道府県単位、鳥取県に来てきちんと農水省の職員は説明しなさいということは求めるべきだし、それから影響が大きいと言われている畜産関係ですよね、そこの業界には直接やはり説明すべきだということをもっと具体的に求めていただきたいと。先日、私も農水省に行ったときに、出先の職員ではあるけれども、出向いて説明はしたいというふうに言っておりましたので、ぜひ説明についてはもっと具体的に要望していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。まず。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 国の説明については、実は先般、国の政策大綱の説明会がございまして、本県の職員も出席いたしました。その席上で国のほうから今後、年明けになるかもしれないですけれども、影響の分析の内容ですとか、あるいは対策の内容も含めて各県単位で行ってまいりたいというお話がございました。
 また、委員がおっしゃったように地方参事官が出向いて、地区単位で出向くとか、業界単位で出向くという対応も可能だということでございますので、そこは速やかに丁寧にやるように改めて要望の中でも求めてまいりたいと考えております。

○市谷委員
 そうした説明については求めていただきたいと思います。
 もう一つ、国会決議との関係でどうなのかという検証がいまだされていないわけです。野党のほうは臨時国会を開いてその点について検証すべきだということを言っておりますけれども、開かずに年明けの通常国会の前倒しで対応しようとしており、非常にけしからんと思っております。
 自民党に至っては、TPP断固反対だということを公約で掲げていたわけなのですよね。その上に自民党だけではなく、国会という機関で重要5品目については影響が出るなら交渉を除外すると、説明もすると、情報提供もするということがありました。
 それでこういう国会決議との関係も前回ここでお尋ねさせていただきましたら、部長のほうも、検証が必要だとおっしゃっておりましたので、ぜひ国会できちんとその辺を検証していただきたいということも要望していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

●岸田農林水産部長
 国会決議と今回の大筋合意の内容がどうなのかということでございますが、当然これは国会閉会中でございますけれども、国会で基本的には議論されるべきものだと思います。
 ただ、その議論がなされるようにということは、我々も考えていかなければいけないということだろうと思います。国要望に向けて、検討はさせていただきたいと思います。

○市谷委員
 そうしましたらぜひ国要望の中に盛り込んでいただくように検討はしていただきたいというふうに思います。
 影響についてなのですけれども、国レベルでの影響というものは一定部分出されておりますけれども、各都道府県単位の影響というのは、国が出すわけでもなく、みずからがこれはやらなければいけないような状況で、実際にどういう影響が出るのかというのもはっきり言ってまだ明らかになっていない状態だと思うのです。こういう状況の中で大綱だとか対策というのは、非常に矛盾すると思うのですよ。影響がまだはっきりわからないのに、わかり切っていないのに、特に都道府県単位でですよ、対策だというのは非常に何か曖昧というか、拙速な話ではないかなと思いますけれども、その点についてはどういうふうに思っておられますか。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 おっしゃるとおりだと思っておりまして、これまでも重ね重ね国には影響の分析をまずはしっかりとしていくこと、さらには影響があるのであればそれがなくなるように対策を講ずることと、これを両面でお願いしてまいりました。
 今回も国のほうで対策、政策大綱ということで方向性は位置づけられておりますが、まだまだ具体的な内容ではないということでございます。今後、年内には影響の分析が出るようでございますので、そういったものを踏まえて具体的な対策というのは打ち出されていくのかなと考えております。
 それに並行して県のほうでも対策を打ち出す前提としてどういった影響があるのかといったことは国の影響分析を見ながら精査していきたいと考えております。

○市谷委員
 そうしましたら対策の財源についてなのですけれども、関税をとっていて、その関税が国内対策の財源になっていたということだと思いますが、関税撤廃とか引き下げということになると対策を打つ打つと言っても財源が出てこないと思うのですけれども、その辺について国は何だと言っているのか、どういう見通しなのかという辺はいかがなのでしょうか。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 確かに小麦のマークアップの話ですとか、牛肉の関税が撤廃されることによって財源が減るのは間違いありません。
 そうなることによって国の、自民党の農業対策の提言にもございましたし、今回の政策大綱に盛り込まれてございますが、必要な農林水産対策の財源というのはしっかり確保するということが明記されてございます。
 また、報道ベースによる内容でございますけれども、できるだけ財源がしっかり確保できるように一部事業は法制化するとか、あるいは基金対策を設けるとか、そういった財源を安定的に確保していくようなことも一応議論はされているようでございますので、県としてもそういった対策をしっかりとって財源に不安がないように要望はしてまいりたいと考えております。

○市谷委員
 それで財源の問題というのは、ただ厳然としてあると思います。
 同時に、財源をでは、確保したからといった輸入による影響だとかが本当に解消できるのかといえば、今までだってそういう関税のもとに対策を打ってきたけれども、自給率が上がらないという状況があるので、私は対策を打てば何か影響がなくなるとか、そういうものでもないということは言っておきたいと思います。
 このいただいた別途資料の中に、輸出の拡大という項目が最後にあります。国のほうが何か2020年に向けて現在の輸出額6,000億円程度を1兆円に引き上げるというふうに言っておりますけれども、その1兆円のうちのいわゆる純粋な農産物に当たる部分は見ますと8%程度しかないと。あとは加工品で、しかも輸入の小麦でつくっている加工品とか。だから政府が言っている輸出というものは非常にまやかしだなと思うわけです。はっきり言って期待しますよね。何か農産物、農産品そのものが輸出されていくかのごとくに思えてくるわけですけれども、国が今打ち出しているこの輸出対策の中身というのは御承知でしょうか、今言ったようなことというのは。それでも期待されるのでしょうか。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 国は今、重要品目について品目別で、それぞれ業界団体が一致団結して輸出していこうということで取り組みは進んでおります。具体的には米ですとか牛肉、お茶とか、そういった農林水産物が位置づけられてございます。
 委員がおっしゃった加工というものが実際ウエートを占めるのは事実ではあると思います。ただ、その中には国内の農林水産品というのがしっかりと活用されたものが多く含まれておりますので、輸出の拡大は例えば6次化とか農商工連携とか、そういった活用をしていくような対策もうまく組み合わせていけば十分生産者にメリットはあるのではないかなと考えております。

○市谷委員
 全くメリットがないとかというふうには、わかりませんけれども、その辺は。ただ実際には加工品の中には小麦だとか、実際県内ではほとんど生産できていないようなものだとか、加工業者にとっては一定のメリットと考えられるかもしれませんけれども、農林水産部としてはやはり農産品というものがどうなっていくかということが一番重要だと思いますので、もっとこの辺の政府が打ち出している内容についてもきちんと精査するということが必要だなと思います。
 最後ですけれども、大筋合意ということは言われておりますけれども、まだ条約などもできておりませんし、締結もしていないので、何か全てがこれでもう決まったかのように強調するのは、私はやはり間違っていると思います。アメリカも大統領選挙があって、これから候補者の方は反対しようかみたいな意見も出ていますから、決して決まったことではないということは、それはそういう認識でよろしいでしょうかね。県の農林水産部としても。

●岸田農林水産部長
 当然これから各国の国会の審議で批准という工程をたどりますので、批准というか、発効されてからがこのTPPが発動されるということですから、まだ大筋合意の段階という認識でおります。

◎広谷委員長
 いいですか。
 ほかにございますでしょうか。
 では、ないようですので、以上で質疑を終わりたいと思います。
 次に、その他ですが、農林水産部に関して執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
 意見がないようですので、農林水産部につきましては以上で終わりたいと思います。どうも御苦労さまでした。
 委員の皆様には御相談がありますので、この場に残ってください。
 執行部は御退席していただいて結構です。
(執行部退席)
 よろしいですか。
 残っていただきましたのは、まずは本委員会と執行部との意見交換会のことです。
 例年この時期に開催しております、執行部との意見交換会を12月17日、常任委員会の日ですけれども、午後6時からホテルモナーク鳥取で開催したいと思いますが、いかがでしょうか。(「結構でございます」「常任委員会の晩ですな」と呼ぶ者あり)常任委員会の開催日の済んだ後、6時からということで。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議ないようですので、そのようにさせていただきます。
 もう一つは、平成27年度の第2回県外調査についてですけれども、今お手元に配らせていただきましたが、日程、2つの案を今検討させていただいております。
 行き先は、宮崎、沖縄と鹿児島、沖縄の2つの案ですけれども、日程案ですが、来年1月27日、水曜日から29日の3日間で県外調査を行いたいと思いますけれども、調査内容については調査日程の中に加えておりますけれども、どちらの案がよろしいでしょうか。皆さんの御意見をいただければ。(「委員長にお任せ」と呼ぶ者あり)

○市谷委員
 この沖縄の若年者定着支援というのは何ですか、これは。

◎広谷委員長
 では、事務局、説明お願いします。

●若松議会事務局調査課課長補佐
 県のほうで若者定着を図るために企業さんを募集して、そういった若者定着に頑張っている企業を何十社か、20社だか40社だか、3カ年ずっとやってきておられて、成果も上がってきているようなので、そういった取り組みを見に行って、あともう一つ、企業のほうにも行かせてもらったらというふうに思っておりますけれども。

○市谷委員
 何か沖縄はお金がかかったりとか、多分状況が違うのではないかと思ったりして……。

○内田(博)委員
 いや、逆に言うとかなり厳しいわけで、就職するにしても、今のところ。だから逆にこういうシステムをつくってでもやらないといけないというような状況にある。だから逆にそういうのが参考になると思うのだけれども。

●若松議会事務局調査課課長補佐
 あともう一つ、那覇空港ですけれども、先ほど商工労働部長のほうからもTPPの関係で県の中小企業の輸出を頑張らなければいけないというところもありますので、沖縄県の輸出対策とかそういったことも聞いてみたらと思っておりますが。

◎広谷委員長
 前回青森で東南アジアに輸出するときに、ハブ空港という格好で沖縄から東南アジアへ輸出しているという話も聞いたので、そういう部分も含めて調査をできたらなというところです。

○斉木委員
 若者の定住には企業的に勤めておいて、そこで腕を磨いて独立することもあるし、あるいはそこでずっと勤めるということもある。やはり若い人の就業は、担い手になれと言ったって、すぐには補助金がなくなったらもうできもしないというのが多くて、それにはやはりなれるまではどこかに雇ってもらってしっかりとやるということも必要になる。若年従業員はね。

○内田(博)委員
 特に定着率が悪い。

◎広谷委員長
 いかがでしょうか。(「委員長お任せ」と呼ぶ者あり)よろしいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 日程はいかが。よろしいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 一応今の段階で27日から29日の2泊3日という格好で日程を組ませていただきましたので。(「了解です」と呼ぶ者あり)
 では、そういうことで、副委員長さんと相談させていただいて決めさせていただきます。よろしいですね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、以上で本日の農林水産商工常任委員会を終わりたいと思います。どうも御苦労さまでした。

午後2時46分 閉会 
 

 

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