平成28年度議事録

平成28年5月31日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
広谷 直樹
坂野 経三郎
市谷 知子
島谷 龍司
浜田 一哉
川部 洋
浜田 妙子
内田 博長
斉木正一
欠席者
(なし)

 
 

傍聴議員(なし)

説明のため出席した者
  岡村商工労働部長、岸田農林水産部長、湊企業局長、安本労働委員会事務局長 
  ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  田中課長補佐  中島課長補佐  石本主事

1 開会   午前9時59分

2 休憩   午前11時29分 / 午後0時7分

3 再開   午前11時38分 / 午後1時0分

4 閉会   午後1時50分

5 司会   広谷委員長

6 会議録署名委員 島谷委員  市谷委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前9時59分 開会

◎広谷委員長
 おはようございます。
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に商工労働部、企業局、労働委員会、最後に農林水産部の順に行います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、島谷委員と市谷委員にお願いいたします。
 それでは、商工労働部、企業局に係る付議案の予備調査を行います。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 なお、既に政務調査会で説明を受けたものもありますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いいたします。
 また、報告第2号、長期継続契約の締結状況につきましては、議案説明資料のとおりであり、特に説明は要しないことといたします。
 それでは、岡村商工労働部長に総括説明をお願いいたします。

●岡村商工労働部長
 それでは、座って説明させていただきます。
 それでは、5月定例会に提案しております商工労働部所管の議案について御説明いたします。
 お手元にあります議案説明資料の1ページをごらんください。議案第1号は、平成28年度一般会計補正予算に関するもので、当部関係で18億5,225万円余の増額をお願いしております。
 このたびの補正予算は、先般の熊本地震を踏まえ、県内企業の災害時における事業継続計画の策定支援を拡充するほか、立地企業の設備投資の進捗に伴う企業立地補助金の追加、女性の就労支援を強化するための専任コーディネーターの配置などについて所要の増額をお願いするものであります。また、国の地方創生推進交付金を活用して、成長産業分野における高度技能訓練プログラムの検討及び県技術人材バンクの機能強化、若者の県内就職を促進するための情報発信強化に取り組むこととし、あわせて所要額を盛り込んでおります。
 予算関係以外では、新たに創設される企業版ふるさと納税制度に対応するため、鳥取県未来人材育成基金に係る条例の一部を改正することとしております。
 詳細につきましては、担当課長が説明いたしますので、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。


◎広谷委員長
 それでは、続いて、関係課長から順次説明を求めたいと思います。

●島田商工政策課長
 2ページをごらんください。これも主要事業で既に説明したとおりでございますので、簡単に説明させていただきます。
 鳥取県中小企業BCP策定支援事業でございます。この事業につきましては、既に当初予算でお認めいただいておりますが、熊本地震を契機にBCPを策定したいという企業ニーズが高まっておりますので、中段に書かれておりますBCP策定支援事業を拡充するものでございます。BCP策定ワークショップの開催回数を2回から4回、2業種から4業種に増加させることと、個別の企業のBCP策定支援を15社から30社に増加するということで、400万円弱の補正額をお願いするものでございます。

●池田立地戦略課長
 3ページをお願いいたします。企業立地事業補助金の増額でございます。こちらは、新たな認定分でありますとか執行時期が27年から28年、28年から29年といったような形で変更になった分を加味した上で、第3・四半期までに執行が確実な案件を計上させていただくということで、このたび16億円余の補正をお願いしております。案件につきましては、こちらに掲げております5件のほか22件につきまして、このたび追加させていただいているということでございます。4ページにつきましては、その内訳となっております。
 引き続きまして、5ページでございますが、企業投資促進のための工業団地再整備事業補助金でございます。1億500万円余の補正及び債務負担行為として6,600万円余の追加でございます。
 こちらにつきましては、昨年度の11月補正で債務負担行為を設定させていただきました鳥取市の布袋工業団地の団地造成の整備に係る事業費が増額となったことに伴いまして、補助金の増額補正を行うということでございまして、主な増額理由は、1つは、排水設備の工法変更と、それから下水道工事の工法変更に係るものでございます。それぞれ、基本的には地元からの要望等もございまして、長期間開削しないようにということと、道路を開削するような工法から道路を開削しないような工法に変えるような形での増額となった部分が1つと、もう一つは、27年度から28年度に事業が変更になったこと、要は造成工事等に係りまして、地元説明、その他関係機関との調整で若干のおくれが生じております。27年の執行のものが28年に変わってきたものをあわせましてこのたびの増額補正となっております。債務負担行為につきましては、18ページで掲げておりますけれども、30年度から56年度につきまして起債の償還に係る部分の債務負担を追加で設定させていただくということでございます。

●木村産業振興課長
 6ページをお願いします。とっとりバイオフロンティア基金造成補助事業です。
 とっとりバイオフロンティアは、鳥取大学の染色体工学技術を活用したバイオ産業の創出を目指して、研究開発やその事業化を推進する県の指定管理施設です。指名指定により産業振興機構に管理を委託しているところですが、こういった指名指定した指定管理施設は、県全体のルールとして管理委託料の余剰額の全額を一旦県に返納し、管理者の特別の努力によらないものを差し引いた額の3分の2を県から再度補助金として交付を受け、基金に造成して当該施設の管理事業等へ活用することになっております。このルールに基づいてバイオフロンティアについて計算しますと、この表のとおりで371万円となりますので、今回、指定管理者である産業振興機構へこの371万円を補助することとして補正をお願いしております。
 続きまして、次のページで7ページです。次世代環境ビジネス創出事業です。
 今回の補正は、この事業の中の次世代環境産業創出プロジェクト事業の委託料を増額するものです。この事業では、新たな産業創出を目指して今後増大する社会的課題に対応する付加価値の高い製品や独自性のある技術の開発を進めることになっていまして、現在、LED関連機器の開発プロジェクトを行っています。27年度に委託したプロジェクトで、今年度が最終年度になります。プロジェクト経費は1,485万円です。このプロジェクトの委託料の総額は変わりませんけれども、27年度に実施する予定であった開発が一部28年度にずれ込んでおりまして、表に示しますように、不足分について増額のお願いをしております。267万2,000円をお願いしております。

●谷本企業支援課長
 資料の8ページをお願いいたします。地域商業活性化促進支援事業でございます。主要事業で説明させていただいておりますので、簡単に説明させていただきます。
 この事業は、北栄町商工会が、国の地域・まちなか商業活性化支援事業という補助金を活用して旧運転免許試験場跡地に集合店舗を建設されるということで、その国の補助にあわせまして県としても町と協調いたしまして、国の補助が建物については3分の2出るので、その残りの3分の1の3分の1、全体で9分の1の補助をしようというものです。あわせまして、「コナン」ということで漫画にも関係がございまして、まんが王国官房で外構部分の噴水とか銅像とかも整備するのですけれども、その部分について700万円を補助するという形で、全体としまして商工労働部で1,300万円余で、まんが王国官房で700万円という補助をこの事業に対して行うように考えております。その増額補正でございます。よろしくお願いします。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 9ページをお願いいたします。地域雇用創造推進事業委託費返還負担金でございます。地域雇用創造推進事業は、平成23年度から25年度に県が事務局となっておりました鳥取県雇用創造推進協議会で実施した事業でございますが、昨年度、会計検査院から平成23年度及び24年度実施分の委託料の一部が事業の対象外経費であると指摘されまして、先般2月補正予算により県に責任がある金額について負担したところでございます。今回は、25年度実施分の精算に係る労働局の検査によりまして、23年度、24年度と同様の対象外経費があると認められ、返納を求められておりますので、このうち県に負担責任があると認められる5,200万円余を負担するものでございます。
 精算返納することとなった金額につきましては、記載しておりますとおり、協議会から再委託先への説明不足等により過大支出と判断されたものが3,300万円余り、協議会の事務処理の不備により対象外とされたものが1,800万円余り、その他100万円余りとなっております。既に返還いたしました平成23年度、24年度実施分と同様の基準により指摘されたものでございます。大変厳しい結果となりまして、組織としてチェック体制の不備等について重く受けとめております。今後このような事態が発生しないように、適正な事業運営に努めてまいりたいと思います。なお、今後、協議会形式で事業を運営する場合の会計事務処理のあり方等について、再発防止という観点で事務処理の見直しを行っております。

●福田雇用人材局労働政策課高度技能開発室長
 10ページをお願いいたします。とっとり高度技能開発拠点形成事業でございます。こちらも主要事業として説明させていただいたものでございます。平成28年3月に政府関係機関移転基本方針が決定されたことに伴いまして、高度技能・技術の訓練開発拠点形成を進めていくため、訓練プログラム検討ワーキンググループの新設及び鳥取県技術人材バンクの機能強化に取り組むものでございます。
 主な事業内容としましては、訓練プログラム検討ワーキンググループにつきましては、ものづくりの専門家、職業能力開発総合大学校などで構成しますワーキンググループを設置しまして、全国の成長3分野企業の現場調査、タイ労働省等との覚書に基づく連携調査を行い、これをもとに職業訓練プログラムの検討を行う予定でございます。鳥取県技術人材バンクの機能強化につきましては、ウエブ上で求人・求職登録ができるシステムを導入し、登録者数の増加及びマッチング向上につなげるとともに、大学、高専と連携し、県外からの優秀な人材獲得に向けた意見聴取等を行う予定にしております。なお、補正額2,433万4,000円の財源につきましては、地方創生推進交付金を充当すべく準備しているところでございます。

●小林雇用人材局就業支援課長
 11ページをお願いいたします。女性・中高年者就業支援事業でございます。こちらにつきましては、主要事業で御説明させていただいていますので、説明は簡単にさせていただきます。
 女性の活躍を推進するために、ミドル・シニア・レディーズ仕事ぷらざに女性就労支援コーディネーター2名を配置いたしまして、正規雇用への転換、それから女性の働きやすい環境整備等の企業への働きかけを強化していくこととしております。東部及び中西部に各1名の配置を予定しております。あわせて、女性のための企業見学会も9回程度開催していくこととしております。また、ミドル・シニア・レディーズ仕事ぷらざ米子の相談環境の整備もあわせて行っていくこととしております。
 12ページをお願いいたします。新規の取り組みで、とっとりふるさと就職応援事業でございます。こちらも主要事業で御説明させていただいているところでございますが、県外への転出超過が拡大している中で、若者、保護者の鳥取県内に魅力ある企業がないという認識の解消を図っていく、そのために魅力ある企業や若者の活躍ができる場があるということをきめ細かく情報発信していく取り組みでございます。
 主な事業でございますが、1つは、2の(1)に記載しておりますように、リクナビ等を活用して専門家のアドバイスを受けまして、学生に対する効果的な情報発信を行っていくとともに、セミナー等も開催していくこととしております。また、(2)でございますが、新たに中高生への県内産業の紹介ということで、教員を対象とした企業見学会の開催ですとかパンフレット等の作成、授業等での活用を考えております。また、(3)でございますが、現在、ふるさと鳥取県定住機構の大阪に1名、大学連携のコーディネーターを配置しているところでございますが、新たに中四国・鳥取担当1名を配置いたしまして、きめ細やかな情報の提供、就職相談に応じるとともに、とっとり就活サポーターですとかバス見学会等を実施していくこととしております。また、魅力発信事業ということで、ふるさと鳥取県定住機構のほうで学生目線でのとっとり就活情報サイトの開設あるいは学生登録等の開設を行うとともに、その担当をいたします専門員も1名配置していくこととしております。この事業につきましては、地方創生推進交付金の充当を考えております。
 19ページをお願いいたします。鳥取県基金条例の一部改正でございます。企業版ふるさと納税制度が創設されたところでございますが、この対象となるためには、下の参考に記載していますように、地方再生法に基づく地域再生計画を策定し、国の認定が必要となっております。税の優遇のところに記載していますが、県外企業が寄附した場合に、寄附額に対しまして、現行の損金算入の約3割に加えて、法人事業税等の新たに計3割の税額控除が受けられるということになっております。これを受けまして、本県の未来人材育成基金への寄附金がこの制度の対象となるように、この基金の設立目的に奨学金の返還支援事業を行うということを明記するものでございます。改正内容の詳細は、20ページのとおりでございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 ただいままでの説明につきまして質疑を受けたいと思います。質疑はありませんでしょうか。

○市谷委員
 まず3ページの企業立地事業補助金ですけれども、いつも聞くのですが、市町村の負担もありますけれども、起債の充当があるのかどうかということを確認したいです。
 あと、この補助金を出す場合には、一応、労働法制の関係もきちんと法令を守っていることが前提で出すと思いますが、そのことについてどういうふうに確認しておられるのか。前回も同様のことを聞いたのですけれども、この補助金では雇用が3人とありますので、3人雇用するということで、その確認の対象は、その3人分だけを調べるのか、それとも全体にわたって労働者の法令についてきちんとチェックされているのか、そこを確認させていただきたいと思います。
 あわせて、5ページも、これは工業団地の整備の補助金ですけれども、これも、鳥取市の財源は起債があるのかどうかを教えてください。先ほど債務負担は起債の償還に充てるとおっしゃっていたので起債があるのかなと思いましたけれども、そこを確認させてください。

◎広谷委員長
 以上ですか。

○市谷委員
 とりあえず。

●池田立地戦略課長
 そういたしますと、まず3ページの起債の充当でございますけれども、企業立地事業補助金については市町村の起債対象とはなっておりません。基本的には、県も含めてですけれども、立地補助金については起債対象外だと思いますので、起債は充当できないと考えております。
 労働法制の件ですけれども、確認の仕方でございます。当県は、認定及びそれから交付という流れになります。立地の認定時においては、まず、各関係部署に、いわゆるコンプライアンス違反、法令違反がないかということを確認した上で認定行為を行っております。実際、交付の段階になりますと、先ほどおっしゃっておられましたけれども、基本的には雇用については3名なり10名なりという常用雇用であるということが企業立地補助金の対象となっております。ここを確認できる最低限の添付資料を求めているということでございますので、労働者名簿、就業規則、それから保険台帳ですね、いわゆる被保険者台帳であるとか、あとは常用雇用者の労働条件の通知書であるとかいったものを提出いただきますけれども、基本的には、そのふえた部分について確認させていただくということです。
 ただし、トータルのところで何人が何人にふえたかを見るところについては当然労働者名簿等で確認いたしますけれども、いわゆる補助金の要件というものは、ふえた部分について確認するということになっておりますので、そこを出してチェックするということになります。ですので、労働法制、その他コンプライアンス違反等ということについては、当然、その他客観的な事情で、以前からお話ししているようなことが発覚するようなことがあれば、その折に聞き取りしてチェックしていくということになろうかと思っております。
 5ページの工業団地再整備の起債の関係ですけれども、こちらは鳥取市が合併特例債を充当されておりまして、充当率が95%で、起債の交付税措置率が70%になりますので、交付税措置分を除いたところで県が補助する仕組みになっております。

○市谷委員
 最初の企業立地の補助金なのですけれども、雇用の確認は、補助金の対象要件になる部分はされるということですけれども、会社名は言いませんが、確認されているから大丈夫だと思いますけれども、工場の増設に伴って働く人が3人以上ふえているのですけれども、その部分でハローワークの求人募集の内容と違う働かせ方になっているとか、労働条件通知書とか、それから労働というのは契約ですが、契約書が労働者の手元に渡っていないということが出ています。そういうことについては法令違反なのですけれども、そういうことがわかったらどう対応されるのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 一般的に労働者の方が何らかの不利益だと考えられる事例がある場合、普通は組合があれば組合等に御相談になられたり、みなくるであるとか労使ネット等もあろうかと思います。または、社労士等に企業側から相談されることもあろうかと思いますが、そういうある程度のフィルターを経た上で例えば労基署等が入って、何らかの指摘があり、勧告等があり、公表になった段階で、我々は、そこに故意または重大な過失があるかといった客観的なところを見ながら確認するといったことが、これまでもお話ししておりますが、やり方になろうかと思います。そこを徹底する形で今後も対応していきたいと考えております。

○市谷委員
 それは従来から言っておられることで、悪質な法令違反ということになれば、当然書類送検されて公表というのが大体労働局などの対応になっております。ただし、そこまでなるというのは、何回も指導を受けても改善されない場合も多いですし、繰り返すということがありますので、もう少し厳しくされることが必要ではないかと思います。改めてこの問題は取り上げたいと思っていますけれども、紹介しておくと、女性は生理があったりするのですが、この中には若い女性などが昼休憩もとれなくて、トイレにも行けないというような労働実態がある職場もありますし、そういうことを放置したまま補助金を本当に出していいのかなということを非常に疑問を感じておりますので、また改めて問題提起したいと思います。一応お伝えしておきます。

◎広谷委員長
 ほかに。

○浜田(妙)委員
 教えていただきたいのですけれども、2ページのBCP。大変な災害が次々起きますので、各企業さんは備えをちゃんとしておかなければならないということで、取り組みがどんどんふえていっているのかなと思いますし、全ての企業さんがBCPプランをつくられるべきだと思いますが、策定済みの企業さんが大体どれくらいかわかりますでしょうか。

●島田商工政策課長
 実は、平成21年から29年の間に200社を目標に県では策定を進めようとしています。この200社というのは、県内の30人以上の企業さんが大体四百数十社あって、おおむねその半分ぐらいを目標に進めているということです。内閣府の調査によりますと、建設業などですと大体4割だとか卸・小売だと10数%とか、業種ごとにかなりばらつきがございます。本県の例でいいますと、昨年度も約20社の策定を御支援したのですけれども、この20社のほとんどが建設業になっております。建設業はなぜ高いかと申しますと、国の入札制度の中でBCPをつくっていることが入札時の加点になるというようなインセンティブがございまして、そういう状況になっているということでございます。
 ただし、今回の補正で、2業種から4業種と広げておりますけれども、やはり災害が起こったときに特に地域の生活を支えるということになりますと、運輸業さんだとか、あるいは小売業だとかの業種の方々にも広くBCPをつくっていただきたいということから、セミナーの充実ということで今させていただいているところで、そういう意味でいうと、まだ現状、数だけではなくて、つくっていただいている業種についてももう少し幅を広げていく必要があるという認識のもとに、今回補正させていただいているという状況でございます。

○浜田(妙)委員
 そうすると、まだ過程であると、プロセスの途中だということですよね。100%が理想なのですけれども、これだけ災害が多いと、その体制を整えていることで、他県で起きた場合への支援もスムーズにいくようになりますよね。だからできるだけ早く、そしてもう地球が動き始めているという感覚がありますから、災害がいつ起きるかわからないという問題がありますが、その感覚は事業主の皆さん方はお持ちなのでしょうかね。そこから啓発していかなければいけない状況ですか、どちらですか。

●島田商工政策課長
 おっしゃるとおりでございまして、実は今回、熊本地震が起こって、4月だけで結構いろいろな業者さんから、あるいは組合さんから、従来お問い合わせがなかった建設業以外のところからお声がかかっておりまして、これは昨年にはなかったことなのですね。そういう意味で、意識が低いところから、こういう地震を契機にして意識が高まっているところだろうと思いますので、企業さんからお声がけがある以前に県のほうから、ちょうど今この年度当初というのはいろいろな組合とかの総会が業界団体ごとにあるところですので、そういうところにも私ども出かけていって、関係団体にお願いして、こういうことを宣伝させていただく、啓発させていただくような取り組みを始めようとしているところでございます。

○浜田(妙)委員
 そうすると、啓発のためには普及員の数もふやさなければいけないだろうし、どんどん身近で災害が起きると希望者がふえてくると、そこに対する対応もしなければいけないと。それに対する万全な構えをしなければいけないということですが、これは目先の対応ということで、根本的な対応をもっと考えていかれるという考えは一応おありなのですね。

●岡村商工労働部長
 政調会でも説明させていただきました。まず一つきっかけをつくって他の業種に広げて啓発して底上げして、その機運の高まりも含めて我々もまた補正を考えていくということを事前に説明させていただきましたけれども、まず取っかかりと思っていただければいいと思います。それから計画をつくったから終わりではなくて、組合だとか業種ごとに手法も違いますし、関係企業がどこにあるかというところが企業ごとに違うわけですよね。ですから結構細かい作業が発生すると思っていまして、いろいろなモデルケースを想定しながら次のステップに進んでいきたいと思っております。

○浜田(妙)委員
 続けていいでしょうか。

◎広谷委員長
 どうぞ。

○浜田(妙)委員
 もう一回チェックさせていただきたいのですが、9ページです。非常に残念なことが起きてしまいました。一応内容が書いてあります。ただし、それが説明不足だとか事務処理の不備だとかという非常に単純なといいますか、わからなかったということが言いがたい理由なものですから、なぜこういうことが起きてしまったのかということを再発防止のためにはしっかり受けとめておかなければいけないかと思いますが、そこのあたりの分析はどのようになさっていらっしゃるのでしょうか。

●岡村商工労働部長
 これは補正の際にも詳細を説明させていただきましたけれども、協議会というスタイルで直接国から委託を受けたというところでチェックが甘かったという事実がございます。それから事前に詳細通知もされておりまして、例えば、前回申し上げましたけれども、人件費だとか利益を積んではいけないとか、それは事前に書いてあったのですけれども、それを行った場合、受託企業さんに委託したときに企業側もなかなか執行が難しいとか、それから実際に使ったテキストが、例えば定員10名のところが5人しか来なかったと。そういう場合は5人分だけが対象になりますと。10人を目標にしてやったのですけれども、少なかった場合、その差分は対象になりませんと、そういうルールなのですね。ある程度見越して、例えば倍ぐらいの想定で用意していた、そういう経費は全部対象にならないというようなことがルールとして適用されていまして、そこは我々も事前にチェックすれば確かに確認できたかもしれませんし、労働局さんとのやりとりの中である程度確認しながらやったつもりなのですけれども、検査院からそういう指摘を受けたと。これは労働局とも一緒になって作業しておりまして、労働局さんもある程度柔軟に対応していただいた部分もあります。
 厚労省のこういう受託に関しましては、他県でも受託を受けた他の団体が同じような補助金返還を求められているのですけれども、こういう受託が今後もあり得ると思いますので、当然こういうことがないように正確に的確に行っていこうということで、担当者職員一人一人のヒアリングも、当然第三者といいますか、商工労働部ではなくて、総務部でしっかりチェック体制をつくるということで指摘を受けまして、個々の業務内容についてもチェックするという形をとっております。なぜそういう事態に陥ったかというところも詳細に聞き取りもしまして、当時の管理体制も含めて我々もちゃんと共通認識を得ることにしております。

○浜田(妙)委員
 心配したのは、人手不足ではないだろうかとか、専門性が足りないのではないかとか、連携が十分ではなかったのではないかとか非常に単純なことなのですけれども、それができなかったということは逆に非常に重たいと思っているのですね。そこをどう分析しておられたのかということを聞きたかったのですね。

●岡村商工労働部長
 これは、契約の時点で協議会の会長は商工労働部長だったのですけれども、次の期から私も担当しておりました。そこの契約の当事者として、やはり責任をしっかり見とかなければいけなかったと思っています。それから当然、協議会という任意の団体を持って、事務局体制を県の職員が兼務する形で進めました。ですからその結果は直接労働局とのやりとりで終わってしまいますので、例えば監査委員会とか議会とのチェックを受けることはないわけですね。そういう中で事業が進んでいってしまったというところがありまして、そういう体制は我々は今回初めてだったのですけれども、二度とこういうことがないような形で取り組んでいきたいと思います。逆に、今委託を受けているような案件は国が10分の8とかで議会のチェックを通ります。そういうものに対してはこういうことが起こり得ないと思っておりますけれども、当時雇用環境が非常に厳しいときで、民間の企業のお力をかりて研修をやって雇用に結びつけることを最優先にしたというところもありまして、その辺のチェック体制が行き届かなかったのだろうと認識しております。先ほど申し上げましたように、業務の効率化ということもありまして、県の職員が兼務という形で協議会で受託を受けたというところも少し問題があったような気がしております。

○浜田(妙)委員
 申しわけないのですけれども、兼務であるということは、主たる仕事があって片手間で、意識のレベルが非常に低かったと考えさせていただいてよろしいですね。

●岡村商工労働部長
 そういうことがあってはならないのですけれども、正直言いまして、その面はあると思います。ただし、その辺の明確な指示を労働局とも確認しなかったわけではなく、どうですかということで確認しながらやっていたのは事実です。ただし、検査院の目を通ると、やはりそれはだめだという判断をいただいたので、今回それに従ったと。全く自分たちで勝手にやっていたわけではございません。ですから今回の25年度につきましても労働局のほうからはいろいろな配慮もいただいております。

◎広谷委員長
 よろしいですか。
 ほかにありますか。

○市谷委員
 今の件なのですけれども、十分に制度を熟知していなかったという問題はあるかもしれませんけれども、先ほど話を聞いていて改めて、何て使いにくい制度だったのだろうと。大体国の責任で景気が悪くなって一生懸命こういうふうに雇用の研修をしたりして雇用を生み出そうとしているのだから、実態に合った制度に改善するように求めるということも大事かなと思います。お金を返せと言われているのに国に要望するのというのは言いにくいかもしれませんけれども、枠分ぐらいの経費はやはり認めてもらわないと、実際に集まった人と募集の枠との差はどうしても出てくるものだし、それが実態だと思うので、そういう実態に合った制度への改善を求めていただきたいと思いますけれども、その辺について御意見をいただきたいです。
 あと、8ページなのですけれども、お食事をするところをつくるということなのですが、これは北栄町の商工会が実施主体なので、今後の維持管理などは商工会でずっとされるということでいいのでしょうか。食事する場は必要な点はあるかもしれないですけれども、なかなかお客さんが思ったほど入らなくて維持が難しいなどということが生じてもいけないと思うので、今後の維持管理の責任ですね、そこは商工会なのかどうなのかを確認したいです。
 10ページの高度技能開発拠点形成事業ですけれども、これは全協のときにも言ったのですが、今回は地方創生推進交付金というもので半分出るということですけれども、これは国の機関の地方移転、拡充ということで、今後のこの運営は、やはり国の機関でしっかり運営や維持についてはお金を出していただく必要があるのではないかと思いますが、その辺の見通しとか国への要望とかをどう考えておられるのかを教えてください。
 それと、11ページなのですけれども、これはたしか福浜議員が議場で言っておられたと思うのですが、レディーズぷらざにおられた支援員さんがどうなるのか、継続雇用でこちらのミドル・シニア・レディーズ仕事ぷらざに行っていただけるのだろうかと。つまりこういう就労支援に当たっている人たちが非正規だったりとか雇用を失う、働く場を失うということはあってはならないと思います。ですので、どうなっているのかと。このコーディネーターさんがそうなのでしょうかね。これは前に聞いた話で、パソナに委託されるということでしたけれども、そこの雇用契約がどうなっているのかということを確認させてください。

◎広谷委員長
 そうしたら、最初に9ページの分。

●岡村商工労働部長
 この協議会方式ですね、非常に雇用環境が厳しい中で協議会の構成員として参加していただいている民間団体も、それを理解した上で、実際にかかった経費で研修しましょうということです。同じ運命共同体としての組織ということなのですね。その意図を酌めば、確かにそういうルールということであれば、それに協調いただける、賛同いただける企業だけを集めて構成しなければいけなかったのですね。ところが、有効求人倍率が0.6とかの非常に雇用環境も厳しかったときなので、いろいろなところに雇用環境をつくり出そうということで、本当はこれは市町村担当の仕事なのですけれども、市町村も全部入れて県で一括して参加趣旨に同意いただけるところも含めて協議会をつくってしまったのですね。そこで、そこの説明が最初からちゃんと行き届いておけば防げたかもしれません。ただし、他の省庁に比べると非常に厳しいです。ただし、その趣旨が違うと、基金事業か何かを使っているのだと思うのですけれども、やはり雇用環境を改善するために一緒になって取り組んでいただけるところの協議会という位置づけになっているので、なかなか利益を乗せるという趣旨にはならないということがよくわかりました。ですから、そういうことがないような体制を我々もつくらなければいけないと思っています。その制度を改正するというのはなかなか難しいと思います。今、雇用環境がまた改善していまして、先ほど申し上げましたように、県が10分の8とかで国も負担する、そういう制度に切りかわっていますので、そういうものを活用して厳しいチェックのもとで効果を上げていくような体制をつくりたいと思っております。

●谷本企業支援課長
 北栄町の集合店舗の関係でございますけれども、運営は、建物、店舗所有者であります北栄町商工会が店舗全体を運営していくと。ただし、お店は各テナントさんが入ってされます。ということで、全体としてうまくいくように北栄町商工会がリードしていくという形になります。

●福田雇用人材局労働政策課高度技能開発室長
 10ページのとっとり高度技能開発拠点形成事業についての御質問にお答えさせていただきます。
 国の機関の移転でございますので、委員がおっしゃられたように、まずは国のほうで必要な経費等は負担すべきものという考えは同じところであります。ただし、県と連携してやっていこうということでございますので、県にもメリットがある事柄につきましては、相互に相談しながら、負担していくことが必要なもの、妥当なものについては行っていくのかなと思っているところです。今回のこの事業に関しましても、将来的には職業能力開発総合大学校のプログラム作成に生かしていただくための情報収集、検討にはなるのですが、県内の企業にとっても、ここで得た情報なり、技術・技能の将来的な動向の予測であったりというようなものは、即、県内企業の現場に活用していくような、人材育成にも活用していくようなことができようかなと思っております。そういう意味で、将来的には職業大学校にも生かしてもらえる県のメリットもある事業ということで、今回取り組ませていただくところでございます。
 今後につきまして、国への要望等についてはどのようにするのかということだったかと思うのですけれども、現在、県と厚生労働省と職業能力開発総合大学校の母体であります独立行政法人の3者による移転に関する協議を月1回程度で行っていくことにしておりまして、5月から詳細な内容を詰めていっているところですが、費用負担等につきましてもこの中で詳細を詰めていくことになろうかなと思います。現在のところ、特別、県に寄せられるようなお話も出ておりませんので、そのあたりは注視して行っていきたいと思います。

●小林雇用人材局就業支援課長
 11ページのレディーズ仕事ぷらざの職員の再就職状況でございますが、県内3カ所にあるレディーズ仕事ぷらざで合計7名の方が雇用されておられまして、そのうち、新たに統合されたミドル・シニア・レディーズ仕事ぷらざに1名の方が再就職されておられます。また、残りの5名につきましては、他の民間の企業等に再就職されておられまして、1名が就職活動中と伺っております。
 また、雇用形態でございますが、現在のミドル・シニア・レディーズ仕事ぷらざを受託していますパソナにおきましては、期間限定の契約雇用と伺っております。

○市谷委員
 最後の女性就労支援コーディネーターですけれども、大体ミドル・シニア仕事ぷらざがそういう雇用形態になっていると思うのです。女性のだけではなくて、あそこの就労支援員さんはパソナの採用で期間限定の方が働いておられるのですけれども、その期間限定を更新していただくなりなんなり、なるべく継続雇用するということの話を、任せではなくてやはり県としてきちんとしていただくことが要ると思いますが、その点はどうでしょうか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 県からは、現在のパソナにつきましては、3年間の債務負担をとらせていただいて委託契約させていただいているところでございまして、そこの中で継続雇用ということはお願いしておりますし、今、市谷委員からも御指摘のあった、さらなる継続雇用という点についても今後要望はしていきたいと考えております。

◎広谷委員長
 ほかにありますでしょうか。

○市谷委員
 最後に、19ページの基金条例の一部改正ですけれども、これは未来人材育成基金に寄附していただいた県外企業さんの法人税関係が、損金算入で3割、さらに法人税関係で3割の控除ということで、合計6割の控除、減税になるということですけれども、今7割の企業が赤字企業になっておりますので、減税の対象になるということは法人税が納められる一定の体力がある企業だという認識でいいのかどうかということが1点と。寄附の下限額が10万円ということなので、それ以上の寄附をしていただけると。どれぐらい税が控除されるのかなと。その額にもよるのでしょうが、単純に10万円で6万円の控除なのか、その辺がよくわかりませんので、その辺の額の目安といいますか、これぐらいの寄附でこれぐらいの控除になるというモデル例といいますか、数字を示していただけるといいなと思います。それから、県外企業さんに寄附をいただくということなので、その企業がある県外の自治体の税収が減ることになると思うのですけれども、それも確認させてください。
 4つ目に、これは鳥取県に帰ってこられる学生さんが対象の奨学金の返済免除の基金ですが、今回、県外企業さんで寄附をされる企業さんは、寄附はするけれども鳥取県の若者を採用することはないということでよろしいのでしょうか。その4つを確認させてください。

●小林雇用人材局就業支援課長
 1点目がどういう企業かということでございますけれども、これはお見込みのとおりでございまして、県外の首都圏とかの特に大企業を想定しているところでございます。
 2点目はちょっと聞き漏らしたのですけれども、3点目の県外の自治体の税収が減るかどうかという点については、それはお見込みのとおりでございまして、例えば東京都にある企業さんですと東京都の税収が減るということでございます。
 最後にございました、この未来人材の奨学金の返還の助成を受けた者が県外の企業に就職されるかどうかという点でございますけれども、本社が例えば東京にございまして鳥取に工場があるような企業さんもあるわけでございまして、そういったところにつきましては、鳥取県内の工場に就職された場合につきましてはこの奨学金の対象となると考えております。

◎広谷委員長
 もう1点は、鳥取県としての影響額はどれぐらいを見込んでおるかということか。

○市谷委員
 その企業がどれぐらい減税してもらうのかなと。

●岡村商工労働部長
 具体的な数値。

●小林雇用人材局就業支援課長
 失礼しました。ふるさと納税で企業がどれぐらい減税されるかという例につきましては、今、手元にありませんので、また後ほど委員に御説明に参りたいと思っております。

●高橋商工労働部理事監兼雇用人材局長
 大ざっぱなモデルという話でしたので、そういう観点でお答えさせていただきますと、今寄附をいただいていますのが、大きな企業さんで大体100万円とか50万円とか、そういう単位でいただいております。ですから例えば100万円こちらに寄附をいただきましたら、30万円が損金算入で、あと30万円が法人事業税とか法人住民税とかで税額控除が受けれて、企業としては40万円の自分の痛手という形で、あとは損金算入なり税額控除が受けられるというイメージになります。
 最後の部分にもかかわりますけれども、今、想定していますのが、鳥取県出身の方がいらっしゃる企業とか誘致とかいろいろな取引で鳥取県と関係ある大きな企業様でして、どちらかというと、鳥取県のために何かしたいとか企業のCSRの関係、そういうところで御寄附いただけるような企業を想定しております。


○市谷委員
 つまり寄附した額の6割方が減税だということでしょうか。今の話だと、100万円で30万円の損金ということですが。

●岡村商工労働部長
 損金算入と利益からの税額控除は違いまして、損金算入に関しては、特別償却と同じように、経費に上げて利益を圧縮するのですね。税額控除は、利益が出ていた場合、それに対しての控除なので、ちょっと違うのです。小林が答えなかったのは、その辺の想定が企業ごとに違うのでということだと思うのですけれども、ちょっと手法は違いますけれども、そういうメリットが受けれるということです。

○市谷委員
 わかりました。後でまたちょっと教えていただけたら。
 それで、鳥取の人を採用する話ですけれども、この未来人材育成基金というのはもともと対象業種が限られていて、基金を出してくださる会社さんがあって、その業種で働いたら奨学金の返済が半分補助してもらえるということだったと思うのですが、そういう寄附をする会社も普通の基金を出しておられる会社さんと働く人に対する対応で、同じ扱いをされるということですか。先ほど県外企業さんで、鳥取に会社があって鳥取の労働者を雇ったら奨学金返済の助成の対象にしますとおっしゃったので、そうすると、基金を出している業種や県内の業界さんと県外の企業が同じ扱いですよね。そうなってくると、県内企業さんはこんな税控除なんてしてもらっていないと思いますし、何かおかしいなと思うのですけれども。

●高橋商工労働部理事監兼雇用人材局長
 県内企業様で御寄附をいただいているのは、やはり対象業種の製造業とかITの企業様でございます。今回、企業版ふるさと納税で御寄附いただくのは、もちろん対象業種の製造業の方もあるでしょうけれども、広く地域、鳥取県のために貢献したいと思っているいらっしゃる企業なので、必ずしもその対象業種とは限りませんということでいいでしょうか。

○市谷委員
 ということは、対象業種になっていれば、県内に支店でもあれば、そこで働かれたら、その学生さんの奨学金の半分の助成は行うと。ただし、対象業種ではない場合は奨学金助成の対象にはならないということですね。

●高橋商工労働部理事監兼雇用人材局長
 はい。

○市谷委員
 わかりました。

◎広谷委員長
 ほかにありますか。
 ないようですので、以上で質疑は終わらせていただきます。
 続きまして、報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。
 なお、質疑等につきましては、説明終了後、一括して行うことにいたします。
 それでは、報告1、FDK株式会社及びFDK鳥取株式会社による生産拠点及び研究開発拠点の拡充に係る調印式の実施について、池田立地戦略課長の説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 1ページをお願いいたします。このたびFDK株式会社がFDK鳥取における生産拠点の拡充、研究開発拠点の拡充等を行うということでございまして、県と岩美町との3者で調印式を行っております。
 FDK株式会社の概要については、記載のとおりでございますが、東証2部上場企業でございまして、売り上げ283億円、従業員1,400名、グループ4,800名程度の電池、その他蓄電デバイス等々の製品・装置の製造販売を手がけておられます。FDK鳥取株式会社につきましては、もと三洋エナジー。こちらをFDKで子会社化されたということでございまして、従業員371名、事業については、円筒形なり、薄型のリチウム一次電池、リチウム二次電池等々の開発、製造を行っております。グループとしましては、車載向けの水素電池や防災・セキュリティー向けの電池等の売り上げが伸びておりまして、今年度、来年度を含めて今後増収、拡大していく見通しになっております。
 立地計画につきましては、岩美町のFDK鳥取の敷地、建物内におきまして、海外での自動車用緊急通報装置であるとかガスメーター、住宅用火災警報器、これらの交換需要、こういったものに対応するための円筒形電池の生産増強がございます。さらに、今後の市場ニーズに対応した開発のスピードアップをするために、円筒形電池なり、薄型リチウム二次電池等々の強化を図るということで、現在、静岡県湖西市にございます研究開発に係る本社機能の一部を移転するといった、生産と開発を手がける計画になっております。雇用については、全員正規雇用ですが、40名程度の増、投資規模については約16.5億円程度で、操業については28年12月を予定しております。
 補助金の見込みにつきましては、生産部門、研究部門それぞれ書いてございます補助率で計算いたしますと、約4.5億円程度になると見込んでおります。町におかれましては、上限1,000万円の範囲内での投資額の10%の補助と一定の固定資産税の減免などの支援を予定されております。調印式については、以下、記載のとおりでございまして、協定書についても2ページで記載のとおりでございます。

◎広谷委員長
 続いて、報告2、チームHAKUTOとの連携協力に関する協定締結について及び報告3、三菱自動車工業株式会社の生産停止による県内事業者への影響と対応について、谷本企業支援課長の説明を求めます。

●谷本企業支援課長
 では、資料の3ページをお願いいたします。チームHAKUTOとの連携協力に関する協定を締結いたしましたので、報告させていただきます。
 まず、チームHAKUTOでございますけれども、4ページの参考をごらんいただければと思います。チームHAKUTOといいますのは、日本初の民間で月面探査をする機械などを開発しておりますチームでございます。その下に「Google Lunar XPRIZEとは」とありますけれども、グーグルが資金を出して、民間でつくったロボットを月面にロケットで運んで、月面を500メートル以上走行して月面の映像なり情報なりを地球に運んでくる、伝えるというようなことをして民間の宇宙開発技術なりを今後伸ばしていこうという競争を今やっております。そこに書いておりますが、それに世界で16チーム参加しておるところでして、日本のチームとしてこのチームHAKUTOが唯一参加しております。
 来年の秋ぐらいに月に機械を持っていってそういうチャレンジをするのですけれども、そのチームが、鳥取砂丘が月の砂地の状況を試験する参考になるということで、鳥取砂丘でそういう試験をやっていきたいという申し出が県にありまして、その後、県とチームHAKUTOで調整いたしました。チームHAKUTOは、そういう壮大なチャレンジをしているチームでございますので、チームHAKUTOの鳥取砂丘で行うフィールド走行試験に協力し、チャレンジ精神なり、チャレンジしていくことの大事さを県内の産業人材の育成及び子供たちに伝えていただくというような取り組みに協力していただくという内容で、5月18日に知事公邸でチームHAKUTOと鳥取県の連携協定を締結いたしました。自治体としては、チームと締結するのは鳥取県が初めてでございます。
 このチームHAKUTOですけれども、そこに書いておりますが、因幡の白うさぎと、月にウサギがいるということにちなんでそういう名前になっているということでございます。そこにローバーの写真をお載せしておりますけれども、今後も、ことしの9月ぐらいに鳥取砂丘において、このローバーを走行させて、走行状態ですとか通信状態ですとかを鳥取砂丘で実験されるということで、これにあわせて鳥取県の鳥取砂丘の知名度なりも向上させていく取り組みを、商工労働部だけではなくて、そこにとっとり元気戦略課とありますように、元気づくり総本部などとも連携してやっていきたいと考えております。
 5ページをお願いいたします。三菱自動車工業株式会社の生産停止による県内事業者への影響と対応についてでございます。御承知のように、三菱自動車工業は、燃費の問題とかいろいろございまして、今、軽自動車の生産停止という状況にございます。それに伴いまして、県内で三菱自動車なりと取引のある部品製造業者さんなり、ディーラーさんなりの影響を県といたしましても商工団体と一緒に調査いたしました。
 1の県の影響調査の概要でございますけれども、59事業者・組合に対して聞き取り調査を5月16日から20日に行いました。その結果でございますけれども、部品供給事業者につきましては、一部事業者で生産停止による売り上げ減少が発生している。今々、事業にすごい影響があるという状況ではございませんけれども、一部減少が発生している状況もございます。この状況が長期化すれば、また考えなければいけないというおそれもあるということでございます。また、小売・サービス事業者につきましては、新車の販売が減少している。その分については、整備・点検なりでカバーしていきたいというお声を聞いておるところでございます。
 県といたしましては、一部企業への影響が認められ、この三菱問題の長期化が想定される、懸念されることもございますので、今々、資金繰りに窮せられる企業はないのですけれども、今後のためも考えまして、県制度融資の中に地域経済変動対策資金という、こういう何かあったときのために特別に対策をとる資金を当初予算で措置しておりますので、その中で、三菱自動車工業(株)生産停止対応枠ということで、あす6月1日より取り扱いを開始させていただきたいと思っております。資金の内容については、概要のところで書いておりますけれども、三菱自動車工業の生産停止による影響を受け、売り上げが5%以上減少する事業者さんが対象で、融資利率については年1.43%で保証料についても0.23%から0.68%ということで、県の制度融資の中では最優遇の金利、保証料にしております。あわせまして、この関係での特別相談窓口を商工団体、産業振興機構、金融機関さんで設けていただいております。この窓口につきましては、下の3の国の対応状況のところにございますけれども、国でも相談窓口を設けておりまして、それにあわせて県の相談窓口という形でお願いするものでございます。
 またあわせまして、国の対応状況の(1)でございますが、セーフティーネット保証の発動ということで、国も、三菱自動車工業との取引が20%以上あって売り上げが10%以上落ちる影響がある企業については、通常の信用保証とは別枠で保証が受けれるセーフティーネット保証を発動しております。ということで、県内への三菱自動車の影響が今後どうなるかはわかりませんけれども、県内企業に影響が出ないように商工労働部としても今後とも対応していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

◎広谷委員長
 続いて、報告4、平成28年度第1回正規雇用1万人創出チーム会議の開催結果について、井上商工労働部参事の説明を求めます。

●井上商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 6ページをお願いいたします。平成28年度、第1回目となります正規雇用1万人創出チーム会議を5月19日に開催させていただきました。参加機関ですけれども、県の関係部局7部局、それから関係機関ということで、鳥取労働局の御参加を受けて、統轄監を筆頭に開催させていただきました。
 会議内容につきましてですけれども、まず1つ目は、28年度アクションプランの策定ということで、公表させていただいたところでございます。(1)の下に書いておりますとおり、28年度の重点的な取り組み方針ということで、4つ整理させていただきまして、これを踏まえた上で正規雇用に向けて県として行動する施策として、アクションプランをまとめたところでございます。このアクションプランにつきましては、別冊のような形で20ページにわたる資料として本日添付させていただいておりますので、またごらんいただきたいと思います。
 28年度の正規雇用の目標としては、約2,600名としております。それから平成27年度の正規雇用の実績ということで、発表させていただきました。トータル数としては2,471名で、目標値を300名ほど超過しております。雇用環境が改善しているという追い風もありまして、産業全般的に正規雇用の目標はほぼ達成しておりますし、人材不足ですとか定着促進ということもありまして、正規雇用の転換も目標以上に進んだような状況でございます。
 今後さらに検討や連携した取り組みが必要な課題についてということで、議論させていただいたところでございます。こちらにつきましては、アクションプランの3ページの上段に同じ項目のページをつくらせていただいておりまして、こちらは先ほどの重点取り組み方針ごとに課題と取り組み内容とを分けて整理しているもので、これを中心に議論させていただいたところでございます。その議論の内容ですけれども、各分野ごとについては、先ほどの報告書に記載しているとおりでございますけれども、共通の課題として要因分析、それからそれに対応した仕組みづくり、市町村との連携、成功しているビジネスモデル等を横展開していって新たな雇用を創出すべきではないかということですとか、各部局と教育委員会等が連携して、中高生の時代ですね、まだ鳥取にいる間に中高生に、それから先生に対して、地元の企業を知ってもらうような取り組みを進めていくことが必要であるということを確認したところでございます。
 あと、重点的に議論させていただきましたのは、この3ページの上のほうのページの分なのですが、もともと、カラーでつくっておりまして、白黒でわかりにくいところがあるのですけれども、このページの中で赤字と青字ということで印をしている部分がございまして、赤字については、今回の補正予算で体制を強化して支援していくことが必要ではないかというところでございます。先ほどとっとりふるさと就職応援事業ということで説明させていただいたものでございまして、上から2つ目の項目の若者の県内就職促進というところに該当しているものでございます。
 5月16日に鳥取創生チーム拡大会議というところで、この雇用に関しまして御意見をいただいておりました。これは青字にしているのですけれども、一番上の取り組み方針にございます魅力的な雇用の場の創出と情報発信の強化でございますが、この会議の中で大学生の受け皿となる企業が少なくて雇用の面でギャップが生じているのではないかといった御意見もありましたし、保育士の確保がなかなか進まないということが大きく取り上げられておりましたので、こういったことも中心的に議論させていただいたところでございます。今後、以上のような視点でまた事業を見直しながら、正規雇用1万人に向けた取り組みを進めていきたいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告5、企業局です。竹内工業団地の新規土地売買契約について、竹内経営企画課長の説明を求めます。

●竹内企業局経営企画課長
 それでは、企業局の常任委員会資料の1ページをお願いいたします。竹内工業団地の新規土地売買契約についてでございます。港湾運送業、貨物自動車運送業の境港海陸運送株式会社と竹内工業団地の区画、1万3,416平方メートルの土地に係る売買契約を5月20日に締結しましたので、報告させていただくものでございます。
 今回の竹内団地の進出でございますが、海陸運送株式会社さんが、竹内南貨客船ターミナルの整備に伴う利便性の向上、それから昭和町にあります同社所有の倉庫が境港水産物市場の高度衛生管理型市場の整備に伴いまして移転する必要が出てまいりました。それに伴いまして、荷さばき及び貨物の保管の拠点として竹内工業団地に来られるものでございます。
 進出企業の概要、それから分譲の概要でございますが、それぞれ1あるいは2に記載のとおりでございます。
 分譲地での事業概要でございますが、営業用倉庫を予定しておりまして、操業の開始は平成29年2月、新規常用雇用予定者数は5名の計画になってございます。
 4としまして、今回分譲後の竹内工業団地の状況を表に記載させていただいております。ごらんいただきたいと思います。それから今年度の分譲状況は、参考として記載させていただいているとおりでございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 今までの説明につきまして質疑を受けたいと思います。質疑はありますか。

○市谷委員
 1ページのFDKの件ですけれども、岩美町の投資額の10%の補助ですが、また同じようなことを聞いて済みませんが、起債かどうかを教えてください。
 3ページのチームHAKUTOの連携協力ですけれども、つまり砂丘で試しに走ってみるという連携ということで、お金を出すとか、そういうことではないということでしょうか、その確認をさせてください。
 6ページの正規雇用1万人創出の関係なのですけれども、アクションプランの3ページのところに、27年度の実績ということで各分野ごとに結構細かく書いてあります。子育て、保育の関係なのですけれども、ここが非常に落ち込みが激しくて、目標が44人に対して25人ということですが、これは募集はかけているのだけれども集まらないのか、それとも募集そのものが少ないのか、そこも教えていただきたいなと。つまり自治体などは正規雇用で保育士さんは余り募集をかけないのですよ。要するに公務員というのは今、人員を非常に抑制しているということがあって、非正規は採るけれども、正規は採らないということがあるので、現場は足りないのだけれども、正規雇用の募集がかかっていないのではないかと思うのです。そういう募集の状況とか、どういうことなのかを教えてください。
 あわせて、要は実績が目標に対してなかなか上がらないということなのですが、6ページで、今後の課題ということで支援センターでマッチングということが書いてあるのですけれども、マッチングも進めたらいいし、幼稚園や保育所と一緒に働きかけるのもいいのですが、これだけで本当に正規雇用がふえるのかなと。やはり言われておりますように、処遇が非常によくないことで目標に至らないということだと思いますので、そこら辺の問題も少し対策を検討すべきだと思いますけれども、現状での認識についてお尋ねしたいと思います。

◎広谷委員長
 まず、1ページのFDKの件。

●池田立地戦略課長
 1ページの岩美町の支援の財源でございますが、こちらは一般財源とお聞きしております。

◎広谷委員長
 続いて、チームHAKUTOの件は。

●谷本企業支援課長
 委員おっしゃるとおりで、協力するということで、お金を出すとか出資してスポンサーになるとかということではございません。

◎広谷委員長
 そうしたら1万人雇用は。

●高橋商工労働部理事監兼雇用人材局長
 保育士のお話です。こちらにつきましては、また子育て王国推進局としっかりと分析もしてまいりたいと思います。今、数字が出ておるわけではない、分析ができているわけではないのですけれども、可能性としては、やはり現場の方の御意見を聞くと、正規雇用を募集しても来ないというパターンと、それから、やはり保育士の方はコミュニケーションが非常に問われるということで、一旦試行的に雇って、実力を見て、優秀な方は正規雇用されるという現場の実態もございます。それと一番大きな要因としては、やはり処遇の問題は確かにあろうかと思います。今、国のほうでも保育士の処遇改善とかを考えておられるところですが、国の対応も含めて県としてどう対応するのか、これは先般の地方創生の拡大チーム会議でも非常に話題となりまして、今、子育て王国推進局で非常に真剣に議論し、対応策を考えているところでございますので、またその結果も注視、連携しながら、一緒に雇用対策に取り組んでまいりたいと思っております。

○市谷委員
 保育士のことですけれども、正規雇用でも処遇が悪いからなかなか来ていただけないという点と同時に、正規保育士の募集そのものがかかっているのかどうかということは非常に大事だと思いますので、改めて後で確認させていただきたいと思いますし、国が処遇改善ということも一億総活躍プランの中でいろいろ言われていますけれども、そもそも他産業とは、平均賃金が月額で10万円少ないのに、今の一億総活躍プランでは6,000円程度の処遇改善策しか出てきておりませんので、それでは焼け石に水といいますか、上がらないより上がったほうがいいけれども、子供たちを見る本当に大事な仕事ですので、それに見合った処遇改善は県としてもやはり努力すべきだと思います。なかなかここだけはその辺が判断つかないと思いますので、また別の機会に提案したいと思います。

◎広谷委員長
 ほかにありますか。

○浜田(一)委員
 1点だけ参考に聞いてみたいのですけれども、三菱自動車の過失による影響なわけですよね。当然こういった下請業者、子会社というのは、その本社の影響でこういった大変な事態になるわけですけれども、この三菱自動車本体は、そういった自分たちの下請業者さん、指定業者さんに支援というか、そういうものは何もされないのかどうなのか、その辺お聞きしたいのですけれども。

●谷本企業支援課長
 その辺につきましては、まだ三菱自動車さんの方針なりがはっきり出ていないところで、県としては今承知していないというのが正直なところでございます。

◎広谷委員長
 いいですか。

○浜田(一)委員
 対応といっても、業者の数も非常に多いし、額についても大小さまざまな下請さんがあろうかと思うのですが、国でも県でもこういった動きがあるので、本社の責任として何らかの補償をしてあげるということを、本社に対して要望するということは大事なのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

●岡村商工労働部長
 報道の範囲内なのですけれども、国もそういうことは考えているみたいです。やはり原因者であるということで、こういうセーフティーネット保証に対しての何らかの、例えば一部の負担を求めたりということを、報道の範囲内ですけれども、確認したことはあります。ただし、ちょっと心配なのは、事業所の数からいくと広島県、岡山県が一番多くて、数的にも本県の10倍ぐらい、500社ぐらいで、両県合わせて1,000社ぐらいあると。この影響が非常に大きいのだろうと思います。我々は、この国のセーフティーネットで言うところの取引が20%以上あって売り上げが10%以上減少という、そこまでの影響を受けた企業は今のところない。ですから県でこういう制度融資をつけて、売り上げを5%ぐらいにハードルを下げて、長期的な影響を受ける可能性もあるので、こういう資金を発動させてもらったということなのです。どちらかというと、これは知事会とか中国ブロックとか、そういうところで意見されるかなと思っておりまして、その辺を見定めながらと思っております。国のほうもそういう考えはあると確認はしております。

○斉木委員
 その三菱の関係です。日産と提携したということで多少安心はあるのでしょうけれども、危機感を持つようなほど、県内の三菱の自動車のシェアは余りないということかな。

●岡村商工労働部長
 先ほど申し上げたのは、下請とか、そういう製造関連でということでありまして、ここにあります小売、サービス、自販、整備を含めてでは影響は出てくる可能性はあります。今、私が申し上げたのは、部品がストップしたりとか下請の中に入っておられる企業さんの数はそんなになくて、しかも三菱と先ほど申し上げた20%以上取引をしている企業さんはないという確認はしております。

○斉木委員
 というのは、そういう下請とか部品屋とか、あるいはディーラーとか、そういうところから余りそういう声を聞かないということかな、危機感を持つような話は。何か今の話によると、そんなに影響はないような感じを受けるものだからね。

●岡村商工労働部長
 企業に声を聞いてこういう結果となっておりまして、全くないわけではありません。ただし、1社単独というのではなくて、複数社からの仕事をとっておられるという業態があります。それと、どちらかというと、意外とマツダさんの関係は島根県ですね、やはり距離的な問題もあります。三菱さんの場合は、岡山の中である程度完結しているのと、お互い自動車関連の企業なので、部品とかを調達しやすいですから広島との関係、岡山、広島で完結しているのが多いですね。本県に来ている自動車関係の新たな需要というのは、どちらかというと中京エリアの仕事とか関東からの仕事とかが今ふえてきておりまして、そういう意味で、そちらが膨らんでいる関係もあってそこまでの影響は受けていないという現状です。

◎広谷委員長
 ほかにありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、以上で質疑を終わらせていただきます。
 次に、その他ですが、商工労働部、企業局、労働委員会に関しまして、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。
 意見がないようですので、以上で商工労働部、企業局、労働委員会につきましては終わりたいと思います。どうも御苦労さまでした。
 しばらく休憩して、11時40分から再開いたします。

午前11時29分 休憩
午前11時38分 再開

◎広谷委員長
 再開させていただきます。
 引き続き、農林水産部に係る付議案の予備調査を行います。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 なお、既に政務調査会で説明を受けたものもありますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いします。
 また、報告第2号、長期継続契約の締結状況につきましては、議案説明資料のとおりであり、特に説明は要しないことといたします。
 それでは、岸田農林水産部長に総括説明を求めます。

●岸田農林水産部長
 それでは、農林水産部でございます。私のほうから総括説明を行います。座って説明いたします。
 農林水産部議案説明資料の1ページをお願いいたします。今回、総額で3億5,900万円余の増額補正をお願いするものでございます。
 主なものといたしまして、一般事業では、園芸産地の活力増進ということで、白ネギの黒腐菌核病の多発に伴います緊急防除並びに国の研究所移転のための増額補正、さらには、肥育素牛、白鵬85の3、百合白清2の子牛の緊急確保のための事業、そして作業安全に特化した林業研修の新設のほか、新たな陸上養殖への支援のための事業をお願いいたします。また、公共事業につきましては、国の認証に伴う補正をお願いするものでございます。
 詳細につきましては、各課長から説明いたしますので、御審議のほどよろしくお願いいたします。

◎広谷委員長
 それでは、関係課長から順次説明を求めます。

●加藤経営支援課長
 2ページをお願いいたします。担い手確保・経営強化支援事業で1,380万円の増額補正をお願いするものです。これは国のTPP対策事業として平成27年度補正時に創設された事業でございまして、2月の臨時議会で一部予算化させていただいたところですが、このたび追加要望がありましたので、補正をお願いするものです。
 事業の内容といたしましては、認定農業者、認定新規就農者、集落営農組織などの担い手の方々が農業用機械あるいは農業用ハウス等の施設を整備する場合に金融機関からの融資残額に対して助成するものでありまして、補助要件といたしましては、売上高の10%以上の拡大または経営コスト10%以上の縮減を成果目標とすることとなっております。
 続きまして、3ページをごらんください。鳥取県中山間地域等担い手収益力向上支援事業でございまして、600万円の増額補正をお願いするものです。この事業は、中山間地域等において新たに農地を借り入れて経営の規模拡大を図る担い手あるいは収益性の高い作物の導入を図る担い手を支援して、担い手の収益力の向上を図る事業でございます。
 主な事業内容は、下の表を見ていただきたいのですが、大きく2つになります。1つが導入対策ということで、新たに借り受ける農地への新規作物の導入あるいは既存の経営農地内で作物転換する取り組みでありまして、具体的には、そういった農地で土壌分析調査を行ったり、改良資材、堆肥散布による土づくりを行ったり、研修等への参加、こういうことを行う場合に取り組み面積に対しまして10アール当たり5万円助成する事業でございます。
 2つ目の事業内容といたしまして、向上対策。これは既存の経営農地で作物の価値を向上する取り組みでありまして、具体的には、有利販売をしていく取り組みとして、市場調査や成分分析を行ったり、パッケージデザインを作成したりといったことを行う場合に、これも取り組み面積に対して10アール当たり5万円の助成を行うものでございます。
 43ページをお願いいたします。債務負担行為でございます。公益財団法人鳥取県農業農村担い手育成機構が農地中間管理事業の実施を行う場合に、借り入れた農地の除れきなど条件整備事業を行うに当たりまして全国農地保有合理化協会から資金借り入れを行うわけでございますが、その際に県の債務保証が必要ということでありまして、このたび事業の追加実施がありますので、増額をお願いするものでございます。

●俵農地・水保全課長
 4ページをお願いいたします。公共事業の農業農村整備事業でございます。事業ごとに国の認証にあわせて増額、減額の補正を行うものでございまして、トータルで2,400万円の減と、それから8,000万円の債務負担行為をお願いするものでございます。
 債務負担行為についてですけれども、今回、大口堰地区と大井手堰地区で、千代川を閉め切って工事を行います。かなりの仮設費がかかりますので、できるだけ1回の工事で本体工事を進めることが必要です。それから工事期間につきましては、河川内の工事ということで、非出水期である10月下旬から翌年5月にかけてしか工事ができないので、この工事期間中にできるだけ工事の進捗を上げたいということで、債務負担行為のお願いをするものでございます。
 大口堰につきましては、土砂吐けゲートの改築なのですけれども、当初で予算計上させていただきましたが、その後、基礎地盤の悪化がわかりましたので、基礎地盤の処理で4,000万円の増額をお願いするものでございます。また、大井手堰地区につきましては、今年度新たに予算の配分を受けましたので、4,000万円を新規でお願いするものでございます。
 続きまして、5ページでございます。農地防災事業でございます。これについても国の認証にあわせてそれぞれの事業について増額、減額の補正を行うものでございまして、トータルで120万円の増額と、8,900万円の債務負担行為をお願いするものでございます。これも大口堰地区で、先ほどと同じような理由で河川内の工事です。これは護床ブロックと言って、堰本体の下流部が洗掘されないようにブロックを敷設する工事なのですけれども、これも今年度予算の配分を受けましたので、できるだけ工事進捗を早めたいということから債務負担行為の8,900万円をお願いするものでございます。
 公共事業関係につきましては、26ページ以降に予算説明資料を載せておりますし、29ページには、今回の補正でお願いする一覧の内容を載せておりますので、ごらんいただきたいと思います。
 42ページ、43ページには、先ほど説明いたしました債務負担行為を載せておりますので、ごらんいただきたいと思います。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 6ページをお願いします。園芸産地活力増進事業、白ネギの黒腐菌核病緊急防除ですけれども、840万円余の補正をお願いするものでございます。政調政審でお話ししております。薬剤防除対策に加えて、新しく微生物防除対策、それから新技術の導入促進を図るものでございます。

●宮田農業試験場長
 奨励品種等選定試験でございます。これは、県の奨励品種を選定する試験でございますが、この中の一部につきまして、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構種苗管理センターより出願品種栽培試験事業を受託することになりました。これに伴いまして25万6,000円の一般財源を諸収入に財源更正をお願いするものであります。

●村田園芸試験場長
 8ページをお願いいたします。果樹研究所機能移転に伴う梨研究連携推進事業でございます。以前は果樹研究所という名称でございました、農研機構の梨育種研究鳥取拠点を新たに設けることに向けて園芸試験場内の圃場の整備を行うことをお願いするものでございます。仮称でございますが、現在のところ鳥取拠点としているものは園芸試験場内に設置いたしまして、圃場として20アール程度を想定しております。
 研究内容は、梨の育種を行います。果樹研究所の研究員は、出張により派遣する短期滞在という形で研究を行うことを予定しておりまして、平成29年4月をスタート予定にしております。この鳥取拠点の整備につきましては、当初要求でも果樹棚の改修等でお願いしておりましたが、新たにこの圃場をつくることに関しまして、農研機構と協議する中で、当初予定しておりました圃場とはまた別の場所で研究を進めることが適当だということで、圃場の場所が変更となったために増額補正をお願いするものでございます。事業の内容としましては、簡単な圃場の造成、それから梨棚の新設、かん水施設の設置ということで、318万円余をお願いするものでございます。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 畜産課からは、9ページから15ページまで、畜産試験場分も含めて御説明さしあげます。
 まず、9ページをごらんください。肥育素牛、白鵬85の3、百合白清2の子牛の緊急確保支援対策事業で、政務調査会で御説明さしあげた事業でございます。全共開催直後の平成29年、30年のタイミングを見据えて白鵬85の3、百合白清2の肥育牛を全国の消費者に安定的に供給する仕組みを確立することを目的としております。事業内容としては、白鵬85の3、百合白清2の子牛は価格高騰によって県内農家が買い負けているということもございますので、出荷した牛の販売価格と基準価格との価格差を補塡するものでございます。
 10ページをごらんください。鳥取県和牛振興戦略基金でございます。この事業は、県内種雄牛の精液販売収入といったものを基金として積み立てまして、その基金を活用してさまざまな和牛振興事業をするためのものでございます。今回、百合福久の精液を販売開始したことにより4,200万1,000円の財産収入がふえるということでの増額補正でございます。
 続きまして、肉用牛肥育経営安定対策事業でございます。これは通称マルキンと呼ばれている事業でございます。この事業は肥育牛の枝肉価格低落の際の、肥育農家のセーフティーネットということでしているものでございますが、今回、平成28年度の事業対象牛のための再積み立てということで、この事業は3年間を1事業期間としておりまして、27年度で終わったということで、今回27年度の終了後の積立金残額が全て生産者等にお返しする形になっておるのですけれども、28年度早々に発動することもあるということで、新たに積み立てしなければいけないということと肉用牛の積立単価が上がったことで、増額補正するものでございます。
 続きまして、11ページをごらんください。畜産クラスター施設整備事業でございます。この事業は、平成27年度の臨時経済対策でも御説明、予算措置した事業でございますが、このたび3月に行った国ヒアリングによって事業変更を行い、4月に国の内報を受けたことによって増額補正するものでございます。諸収入ということで、基金管理をしている団体である公益社団法人中央畜産会から交付される2億5,312万1,000円の増額補正でございます。
 続きまして、その下、畜産クラスター施設整備事業(養豚)でございます。この事業も2月補正、臨時経済対策で予算措置を行ったものでございますが、事業費の膨らんだ部分が50万円ほど増額の内報を受けたことで、増額補正するものでございます。
 続きまして、12ページ、畜産クラスター施設整備事業(肉用牛)でございます。この事業は、県内の肉用牛生産の強化を図るために、国庫補助対象事業の畜産クラスター施設整備事業で対象にならなかった事業あるいは緊急的に支援が必要な施設整備を行う法人に支援するものでございます。今回、国事業の対象外で、北栄町1件、若桜町2件ということで3棟、秋までに緊急に整備が必要ということで伯耆町の1件ということで、計4件の事業のための支援でございます。
 続きまして、13ページでございます。新規事業でございます。生乳生産の衛生管理向上モデル事業でございます。これは、生乳の安全・安心に対する関心が非常に高まっているということで、農場から食卓まで、そういった安心・安全な生乳、牛乳を生産あるいは販売するためのものでございます。大山乳業自体はFSSC22000の認証登録を受けております。そういった工場段階での安心・安全というのをつけているのですけれども、今度は酪農家のほうのレベルアップというところで、衛生的な環境を向上することによってさらに生乳の安全性を高めていこうというものでございます。100万円の事業でお願いしているところでございます。
 14ページ、畜産試験場の事業でございます。「鳥取和牛オレイン55」の増産に向けた飼料給与試験でございます。この事業は平成25年からずっと行っている事業でございまして、オレイン酸含有率生前診断法の開発のための研究でございます。今回その事業を受託するということで増額補正するものでございます。事業実施主体としましては、近大がやっております。ほかに和歌山大あるいは鳥取県のほかに岐阜県あるいは宮城県と一緒にやっている事業でございます。120万円の増額をお願いするものでございます。
 続きまして、15ページでございます。和牛肉の美味しさ評価と育種改良手法の開発でございます。鳥取県はずっと以前から脂肪のおいしさということでオレイン酸の研究をしておりました。さらに赤身の研究もしております。そうした中で、国と、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構と一緒になりまして、新たなおいしさの評価と育種改良の手法の開発をするということで、新規事業を受託するために600万円ほどの増額補正をお願いするものでございます。
 42ページでございますが、先ほどお話ししました肥育素牛緊急確保支援事業の債務負担をお願いするものでございます。

●大北森林・林業振興局林政企画課長
 資料の16ページをお願いします。新規としまして、林業創生オーストリア技術導入推進事業につきまして299万1,000円の補正をお願いするものでございます。過去2年間、オーストリアに林業研修生を派遣してきましたが、今回はオーストリアのピヒル森林研修所の所長さんとタワーヤーダの専門家を本県に招聘しまして、現場での公開型の研修会の開催や講演会を行うものでございます。
 次に、17ページをお願いします。こちらも新規でございます。安全に特化した林業研修体制整備事業で2,500万円余の補正をお願いするものでございます。本県では、近年、林業での死亡災害が発生しております。特にチェーンソーでの伐採現場での死亡事故、また、伐採現場の奥地化が進んで、経験未熟な架線系においても重大な事故につながることが危惧されることから、林業試験場を安全に特化した基礎訓練、反復訓練を行う研修拠点としまして、今後3年間で現場班長候補クラスの指導者の育成とあわせて、伐倒用の装置でありますとか雨天実習ヤードの整備を行うものです。なお、タワーヤーダの研修は29年度以降で行う計画としているところでございます。

●村上森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 そういたしますと、資料の18ページをお願いいたします。林道事業でございます。2億円余の減額をお願いするものでございます。
 内容につきましては、中ほどの表につけておりますとおり、それぞれの事業での国の認証減または増に伴うもので、合計して2億円余の減額となったものでございます。なお、30ページに、その着工地区の概要をつけておりますので、またごらんください。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 19ページをごらんください。森と海の交流体験プロジェクトでございます。この事業につきましては、県民の方が森林と海の恵みの豊かさのつながりについて理解を深めていただこうというような、交流を中心にしていくものでございます。このたび、天神川流域活性化センターといいまして中部の1市4町、そして中部森林組合等によって構成されている団体が当初予算計上後に実施を希望されましたので、経費の不足が生じたため、増額補正させていただくものでございます。
 続きまして、20ページ目でございます。とっとり環境の森づくり事業でございます。森林環境保全税を活用いたしまして、2の主な事業の内容のところに書いてございます保安林の間伐、保安林内作業道の整備、そして普通林の間伐に対して上乗せの補助を行っているところでございます。このたび造林事業が国認証減になりましたので、それにあわせまして保全税の上乗せの減額補正をさせていただくものでございます。
 続きまして、21ページ目でございます。先ほどの環境保全税の減額にも伴ってまいります、造林事業でございます。国の認証減に伴う1億6,477万8,000円の減額補正でございます。中身につきましては、森林環境保全直接支援事業ということで、植栽、間伐、森林作業道等に対する支援でございます。このことにつきましては、減額にはなりますけれども、昨年度の国の臨時経済対策の繰り越しがございますので、昨年並みの事業は着工してまいりたいと考えております。
 22ページ目でございます。とっとりの森林若返りプロジェクトでございます。まず、このプロジェクトでございますけれども、皆伐再造林を進めていくということで、平成25年に鳥取県人工林皆伐再造林研究会を立ち上げました。そこでとりまとめた皆伐で収益の上がるような低コスト林業を支援していく事業でございます。このことにつきましても国認証減に伴いまして減額はございましたけれども、この研究会が取りまとめています皆伐再造林に欠かすことのできない、これから進めていくためのコンテナ苗を安定的に供給する苗木生産者の生産体制整備を支援するものにつきまして単県事業への組み替えを実施し、県2分の1、そして事業体2分の1で事業を実施させていただくものでございます。

●平野水産振興局水産課長
 資料の23ページをお願いします。燃油補給施設整備事業です。これは、鳥取県漁協が賀露で新たな燃油タンクを整備することにしており、27年度緊急経済対策で予算措置をしていただいたところですが、その後、既存施設の解体に対しても国庫補助が認められたことに伴う補正で262万5,000円を増額するものであります。
 24ページをお願いします。陸上養殖推進事業です。本県では、井戸海水を用いた陸上養殖の新規参入を支援しておりますが、サバ養殖に関心を持ったJR西日本が1年前から栽培漁業センターとの共同研究やお嬢サバのネーミングで試験販売を行うなどの市場調査を実施してきております。このたび網代港で養殖に適した井戸海水が出ることがわかり、JR西日本の進出が見込めることとなりましたので、施設整備費等の助成を措置するもので、1,500万円の増額補正を行うものです。
 25ページをお願いします。公共事業で特定漁港漁場整備事業であります。これは境港で進めています高度衛生管理型市場整備に伴う事業ですが、今回、認証増に伴う増額補正を行うものです。現在は、3号上屋あるいはトラックスケールといったところの整備を行っておりますが、今回の補正分では、既存のトラックスケールの解体あるいは1号、5号の改修等に伴う工事を行うこととしております。補正が3億4,800万円の増で、合計5億4,800万円となります。
 続いて、32ページをお願いいたします。32ページは、ただいま説明いたしました公共事業着工地区の概要ということで、補正増額分を追加したものです。

◎広谷委員長
 説明が終わりましたけれども、質疑は午後にさせていただきたいと思っています。それで、再開は1時からにさせていただきます。
 しばらく休憩いたします。

午後0時07分 休憩
午後1時00分 再開

◎広谷委員長
 それでは再開させていただきます。
 説明が終わりましたので、これから質疑を受けたいと思います。質疑のある方、挙手してください。

○市谷委員
 まず2ページですけれども、追加要望ということですが、どこの事業者の方がされるのかを教えてください。
 3ページの中山間地域の事業ですけれども、これは収益力向上計画をつくるわけですが、計画目標が達成できなかったらどうなるのかということと、支援対象の経営体が非常に体力がある者に限定されていますが、それ以外の農家への支援策があるのかどうかを教えてください。
 8ページです。果樹研究所の関係です。今回、土地の無償貸与ということですけれども、これからの全体経費の維持費については、国のほうがきちんと見ていただくことが必要だと思いますが、その今後の見通しとか国への要望をどのように考えておられるのかを教えてください。それからあわせて、研究員の配置が短期滞在ということですけれども、本当に短期滞在できちんと研究ができるのかが不安なのですが、その辺の見通しを教えていただきたいと思います。
 最後に、10ページ、肉用牛肥育経営安定対策です。今回、積立金の残金については次年度に繰り越すことになったわけですけれども、そのように制度改正したのは、先ほど説明があったように、年度当初のお金が不足するからという理由なのかどうか、その制度改正の理由についてもう一度確認させてください。それと、もうこれはやめるわと思われる方もあると思うのです。その場合には、次年度への繰り越しはやめることができるのかどうかを教えてください。

◎広谷委員長
 それでは、順次答弁をいただきたいと思います。
 まず、2ページの担い手確保について。

●加藤経営支援課長
 まず、2ページで、要望されているのはどこになるのかといった御質問ですが、米子市が1件、それから南部町で2件と、以上3件の要望が上がっておるところです。
 続きまして、3ページの3年間の収益力向上計画についてペナルティーがあるのかないのかといったお話だったと思いますが、交付金を返還することが必要になるのは、計画に記されているような取り組み内容が実施されていない場合とか対象作物が作付されていない、そういった場合には、面積が不足する分に応じて金額を返還していただくことになります。
 対象となる担い手は認定農業者とか認定新規就農者、こういった方々になるのですけれども、そういった方以外、支援対象以外の方への支援策ですが、中山間の地域になりますので、例えば、個人というわけではないのですが、中山間地域直接支払制度であるとか、あるいはがんばる農家プランとか、そういったものが考えられるのではないかと思います。

◎広谷委員長
 続いて、8ページは園芸試験場ですね。

●村田園芸試験場長
 最初に研究員の短期滞在で十分な調査だとか研究ができるかという御質問でございますが、育種の事業はかなり長いスパンのものでございまして、最初は果実がなる数が少ない状況であれば、短期滞在でも国の方が来られて調査、研究ができると思います。しかしながら、これがずっと続きまして、ある程度着果が進みますと短期滞在だけでは難しいかなと我々は今思っておりまして、そのときは我々も協力して調査研究を進めてまいる予定でございます。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 マルキンの制度改正の理由ということでございました。先ほどもちょっとお話ししましたけれども、マルキン自体3年間が1事業期間ということになります。1回事業期間が終わったら、その積み立てた金額は全て無事戻しという形で返すことになります。今回、在庫牛ができたので、この基金を返した後に急に発動があった場合、基金が全く積まれていない状況になっていると、そこでお金を払うということになりますと、変な話、県の団体等が借金して払わなければいけなくなってしまうという状況があるということで、そういった基金枯渇、積立金の枯渇を防ぐために、もともと権利として払っているものでございますから、一回返したものをもう一回すぐに積み立ててくださいねということでございます。
 さらに、もう一つ質問がございましたやめた場合、前回27年度まで入っていたけれども、今年度に入って次はやめますわといった場合は返しますので、やめる場合は関係ないことになります。

○市谷委員
 8ページの果樹研究所の関係ですけれども、お答えがなかったのでもう一度、今後の維持に関する経費ですね。それから、研究員が短期だけれども、今後もう少し長期での対応が必要になった場合に県が今されるという話だったのですが、そのこともあわせてきちんと配置してくださいということを要望したほうがいいと私は思うのです。先ほどの今後の維持のことと研究員の長期的な配置の要望について改めて確認させてください。
 あと、3ページの中山間地域対策なのですが、こういう一定の体力のある方たちへの支援で出てきていただければ、それはそれでいいかもしれませんけれども、実際は中山間地域は小規模の方たちがなかなかもうけになりづらい地域であると思いますので、既存の中山間地域の直接支払いとかがんばるプランとかで本当に対応できるのだろうかと。それならそれまでにやられていると思うので、本当に中山間地域を維持していくということでいくと、今回の提案に乗れない人たちへのもう少し手厚い支援というものが要るのではないかと思いますけれども、もう一度お答えいただきたいと思います。
 2ページの担い手確保の事業ですね、米子市1、南部町2ということですけれども、事業者というのはお答えしていただけないでしょうか。

◎広谷委員長
 具体的な話と。

○市谷委員
 具体的に、はい。これは市町村か。いいです、実施主体が市町村ですから。

◎広谷委員長
 では、担い手の分はいいですね。

○市谷委員
 いいです。

◎広谷委員長
 そうしたら8ページの園芸試験場の件。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 この4月に鳥取拠点ができます。鳥取拠点ができるまでに、これから果樹研サイドとどういった形で費用負担、応分の負担をし合うのかは具体的な協議を進めてまいりますので、委員がおっしゃるように、できるだけ先方の負担に帰するべきものはそうしていただくように要望はしていきたいと思います。
 あと、研究員の長期配置の話も、これは当面短期滞在ということで、先方は梨の研究員が4名しかいらっしゃらないのですね。ですので、余り長期的に行ったり来たりということは難しいという現状もございます。ただし、先々、例えばこの機能をもっとふやしていこうというように法人の考えが変わった際には、長期滞在が可能になってくるかもしれません。そのあたりは中・長期的に要望はしてまいりたいと思っています。

◎広谷委員長
 そうしたらもう1件、3ページの分。

●加藤経営支援課長
 中山間地域の担い手対策として、もう少し幅広にという御意見だと思いますけれども、この事業は、一応認定農業者とか認定新規就農者、その次に集落営農とか、あるいは人・農地プランに位置づけられた中心経営体といった方々も支援の対象となっておりますので、ある程度幅広に拾えるような事業のスキームになっていると考えておるところでございます。

○市谷委員
 そうしたら、この中山間地対策の確認なのですけれども、幅広に、多くの方が参加していただける前提だということと、最初にあったのですけれども、数値目標については、達成しなくていいよという前提にはならないかもしれないですけれども、達成していなくてもお金の返還を求めるというものではないということでいいですね。

●加藤経営支援課長
 はい。

○市谷委員
 わかりました。

◎広谷委員長
 ほかに。

○内田(博)委員
 畜産課のバルククーラーのことだけれども、今は酪農家は全部バルククーラーは持っているでしょ。このシステムというのは、要するにコンピューターで遠隔操作ということですか。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 13ページのところでございます。(3)のアのところでございますが、バルククーラーは確かに皆さん持っておられます。生乳の温度自体は、そこのスポットでわかるのですけれども、このモデルというのは、24時間、何度、何度、何度という形で積算温度をずっと算出していくという形になります。それで、生乳の温度が例えば4度以下になるような形で常に設定されているかどうかが確認できることで、例えばバルククーラーの故障なりなんなりがあった場合、温度が一定になったりしない場合がございますので、その保存している生乳が4度ではなくて10何度とかに上がらないような形で生乳の品質が保証されることを確認するものでございます。

○内田(博)委員
 では、そうすると、生産農家の各バルクに全部それをつけておくということですか。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 これはモデルでございます。

○内田(博)委員
 モデルですか。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 はい。

○内田(博)委員
 大体わかった。もういいです。
 もう一つは、森づくり。若返りプロジェクトの苗木の認証減、国は何でだめと言ったの。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 造林事業でございます。造林事業につきましては各県とも応募がございまして、私ども鳥取県もかなりの要望をして、配慮はしていただいたようでございますけれども、なかなか私どもの思っていた額に行かなかったということがございます。ただし、先ほども申しましたように、昨年度の2月の臨時経済対策のときに4億3,000万円余りいただいておりますので、その分を繰り越しいたしまして、この補正で減りました6億6,000万円と4億3,000万円を合わせた格好で11億円ぐらい確保できますので、通常の事業体の実績ベースでは対応が可能だと考えております。

○内田(博)委員
 要するに、今ではないのだけれども、知事が打ち上げた38万立米に持っていくとすれば、この予算では到底到達は無理だと思います。年々がもうぎりぎりでしょ、現実問題として。専用道からなにからして、そのあたりをどうするかということをある程度まとめて国にしっかり要望しないとできないのかなということを私は今、頭の中でがらがらと回してみたのだけれども。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 内田委員の言われますように、国に対しても、この造林事業、そして林道につきましても要望しておりまして、今後も引き続いて要望活動をやっていきたいと思っております。

○内田(博)委員
 頑張ってちょうだい。

◎広谷委員長
 ほかにありますか。よろしいですか。
 ないようですので、以上で質疑は終わらせていただきます。
 続きまして、次に、報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いいたします。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行うことといたします。
 それでは、報告6、農地中間管理事業の実施状況について、加藤経営支援課長の説明を求めます。

●加藤経営支援課長
 資料の1ページをお願いいたします。農地中間管理事業の実施状況についてでございまして、国において農地中間管理事業の平成27年度実績が公表されましたので、本県の状況を報告いたします。
 この実績は、5月19日に農林水産業・地域の活力創造本部を国で開催されておりまして、報告、公表されたものでございます。本県の実績は、真ん中あたりの表にございますとおりでございます。表をごらんいただきたいのですが、年間集積目標が鳥取県は1,090ヘクタールとなっております。これは、国が今、担い手に農地を集積しているのが5割、これを10年先に8割まで集積を進めていくという目標を立てておりますが、鳥取県の場合は現状が2割、それを5割にといった目標がございます。その2割を5割に集積を進めていく上で、10年間で単年度どのくらい面積を集積していかなければいけないのかという数字が1,090ヘクタールという目標の数字になっております。
 真ん中あたりの(4)番を見ていただきたいのですが、機構の転貸面積が27年度は713ヘクタールございました。そのうち新規の集積面積が300ヘクタールでございまして、目標面積に占める新規面積の割合が28%ということで、全国の順位で9位となっております。26年実績が8位でございました。担い手への新規集積面積は26年度が112ヘクタールでございましたので、これが300ヘクタールということで、3倍に伸びてきております。農家への制度の周知や地域における話し合いが進んできているものと考えているところでございます。ただし、これに甘んじることなく、今後とも農家へ制度の趣旨やメリットを周知徹底して、地域全体で担い手を支える体制づくりに資するこの中間管理事業を推進してまいります。
 今年度の推進方針でございます。まず1つ目、人と農地の問題解決に向けた取り組みの推進といたしまして、中間管理事業を進めるためには、集落等地域において十分に話し合うことが必要でございます。そこで、県といたしましては市町村や農業委員会、JA、土地改良区などの関係機関が一体となって地域での話し合いを推進するように支援してまいります。関係機関が一堂に会する地域再生協議会で中間管理事業の状況、これらも議論を充実していただくように働きかけをしてまいりたいと考えております。
 2つ目が、農業経営基盤強化促進法による貸借からの移行促進としております。27年度の農地の貸借を種類別に見てみますと、従来からのいわゆる基盤法による権利移転が全体の7割を占めている状況でございます。残りの3割が中間管理事業といった状況でございます。ですので、農地中間管理事業の趣旨やメリットをしっかりと農家の皆さんに理解してもらい、あるいは関係機関の皆さんにも周知徹底して、貸借の終期が来たものを農地中間管理事業に円滑に移行できるように市町村等に働きかけてまいりたいと考えております。
 3つ目が、土地改良事業との連携でございます。土地改良事業の要望が担い手や地域からあるわけですが、農林局が取りまとめ役となって、機構、水土里ネット、市町村、それから改良区等関係機関とチームを組んで土地改良事業と一体的に中間管理事業を進めてまいりたいと考えております。
 あと、推進体制の強化といたしまして、当面の予定ということでそこに掲げておりますが、先般、県の関係担当者、県域団体の担当者の打合会をやりました。それを受けて、6月28日に市町村部課長、それから農業委員会の事務局長会議を開催する予定としております。7月以降には、県と担い手育成機構が市町村長さんを訪問して事業の推進をしてまいりたいと考えているところでございます。

◎広谷委員長
 報告7、「むら・まち支え合い共生の里」協定調印について及び報告8、農業用水路の緊急点検結果について、俵農地・水保全課長の説明を求めます。

●俵農地・水保全課長
 2ページをお願いをいたします。「むら・まち支え合い共生の里」協定調印についてでございます。農村と市街地住民組織が連携し、農地や農業用水路など地域資源の保全活動を行いながら農産物の生産や加工品づくりなどにも取り組み、農業・農村の活性化につなげていくむら・まち支え合い共生の里について、このたび伯耆町の日光地区協議会と、米子市義方校区自治連合会との間で話がまとまりまして、先週の土曜日ですけれども、旧日光小学校におきまして協定の調印式が行われたものでございます。
 この日光地区と義方校区につきましては、実は5年前から子供会を中心に交流されておられまして、9月には日光地区にある白水川に義方校区の子供さんが来られて大山日光清流まつりを一緒に楽しんだり、あるいは中海のゴズ釣りということで、逆に日光地区の子供さんが米子に出て一緒に遊ばれたということがあります。今回この協定調印を機にさらに交流を深めていくということで、農地や農業用水路等の保全管理や、耕作放棄地を利用して菜の花栽培や野菜づくりなどにも取り組まれるとなったものでございます。
 続きまして、3ページでございます。農業用水路の緊急点検結果について報告いたします。
 ことしの1月25日に日南町の三吉地内で発生した土砂崩れによりまして、3人の方が死傷される事故が発生いたしました。この原因として、小水力発電所の導水路が考えられているわけですけれども、県では、この事故を受けまして、市町村や水路管理者と連携しながら2月上旬から農業用水路の緊急点検を行ってまいりました。その結果ですけれども、県内には土砂災害警戒区域、通称、イエロー区域と言っていますけれども、これが6,063カ所ございます。このうち水路が通っている区域は2,274区域で、1区域の中で複数の水路が通っている箇所もございますので、水路としては2,388路線があります。このうち斜面の上部あるいは中腹に水路が走っていて、溢水等により人家に影響が生じるおそれがある水路が996区域で1,081路線ございます。このうち生活用水等で通年通水を行っている水路が571区域で607路線ございました。
 点検結果でございますが、かんがい期のみ通水する水路では、一部、土砂の堆積等が認められましたけれども、かんがい期までには全て撤去されておられます。それから常時通水している水路では、適正な管理がなされていることがわかりました。
 今後の対応ですけれども、今回の点検結果は非常に貴重なデータですので、これを県、それから市町村、土地改良区等の関係者の間できちんと情報の共有をしていきたいと考えております。それから県が開催します研修会、例えば土地改良区とか多面的機能支払いの活動組織等を対象とした研修会で水路管理の徹底を呼びかけていくとともに、県では、毎年、洪水時、それから融雪期の前に防災体制の強化ということで通知を発出しておりますけれども、新たに雪の降る前の12月にも文書を通知して注意喚起を図っていきたいと考えております。
 県では、開水路の簡易点検マニュアルをつくっておりますけれども、これに降雪期や非かんがい期にも水路点検を行うこととか、あるいは水路点検を行う上での着眼点等について追記するとともに、このマニュアルを関係者に配布して水路管理の強化を指導していきたいと考えております。さらに、土砂災害警戒区域においては、大雨による土砂災害だけではなく、今回の事案のように水路による被災も考えられますので、県では、チラシを1枚つくりまして、水路にも注意していきましょうということで関係者の皆さんに呼びかけていこうと思っています。例えば緊急時における連絡体制とか、誰が水をとめるかなど、市町村と水路管理者、集落との間で連携を強化するよう呼びかけていきたいと思っています。今回の事故を受けまして、やはり農業用水路についても重大な事故を引き起こす可能性がありますので、今後も市町村や水路管理者等と連携しながら水路管理の徹底を図ってまいりたいと考えております。

◎広谷委員長
 続きまして、報告9、平成28年度第1回食のみやこ戦略チーム会議の開催結果について、佐々木とっとり農業戦略課長の説明を求めます。

●佐々木農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 5ページをお願いいたします。食のみやこ戦略チーム会議についてでございます。このチーム会議につきましては、昨年5月に設置いたしました。県産品のブランド力をいかに高めていくのか、有利販売にどうやってつなげていくのか、そういった観点で関係者の皆様方とともに対策の検討などを行ってきたところでございます。このたび今年度第1回目の会議を開催いたしましたので、その開催結果について御報告申し上げます。
 概要でございます。今回は3点テーマを設定いたしまして意見交換を行いました。中ほどに記載いたしております。1つ目が、品目別のブランド戦略の方向性についてでございます。これは昨年度からワーキンググループを品目ごとで設置いたしまして対策検討を行ってまいりました。今回は、昨年度の実績とか成果、課題などを振り返りながら、今年度どのように取り組んでいくのかといったことを事務局から示しながら意見を賜ったところでございます。中ほどの表が今回会議でお示しした事務局側の取り組みの方向性でございます。主なものでございます。概略のみ御説明申し上げます。
 例えば和牛のオレイン55でございますが、今回の5月補正でも提案させていただいておりますが、まずは頭数をしっかりと確保していくこと、また、和牛の上物率が向上しておりますので、オレイン55の認定基準を今回3等級から4等級以上に上げようといったことを取り組んでまいりたいと考えております。
 あと、松葉ガニの五輝星でございます。これは昨年度から取り組んでまいりました。昨年度の課題といたしまして、5つのトップブランド基準がございます。これは各地域の目きき人が基準に沿っているかどうかを判定するわけなのですけれども、基準の項目によっては若干主観が入る項目もございます。具体的には、色合いとか実入りの部分でございますが、そういった部分で若干県内でばらつきが生じていたということも課題としてあったようでございます。そういったところの運用の統一を図っていくことなどを主な課題として取り組んでまいりたいと考えております。
 また、米のきぬむすめでございますが、御承知のとおり、3年連続で特Aを取得いたしました。ことし以降、より食味というものにこだわった生産体制、米づくりを進めてまいりたいと考えております。
 また、梨の新甘泉、キノコの鳥取茸王につきましては、いずれもロットの確保の問題がございます。今年度の当初予算でも予算措置いたしておりますが、生産体制をしっかり整えていくように取り組んでまいりたいと考えております。それ以外のテーマといたしましては、新たなブランディングの可能性ということで、先般、中国地方で初めて認証を受けました砂丘らっきょうのGI認証あるいは京橋の千疋屋との連携を含めて、今後の可能性について意見交換を行ったところでございます。
 出席者の皆様方からの主な意見につきましては、中ほどに記載しているとおりでございます。主な観点は3点でございます。まず1点目は、やはり生産量の問題でございます。オレイン55、新甘泉ともに市場の引き合いが非常に強い状況が続いてございますので、まずは生産量の確保をしていこうと。また、先ほど御説明申し上げましたトップブランドの基準をしっかりと運用を統一化していくこと。また、付加価値を今後高めていくための事例として、西部農協からはGABA米などの取り組みの御紹介などもいただきながら意見を賜ったところでございます。いずれの御意見につきましても、今後の必要な対策検討に反映してまいりたいと考えております。
 最後に、今後の対応でございます。ことし2月の臨時議会でお認めいただいた事業の関係でございますが、海外あるいは国内市場の動向が将来的に大きく変動してくる可能性がございます。そういった中で、どのように県産品の需要が確保できるのか、あるいは差別化がどうしたら可能なのか、こういった観点で民間調査機関とともに今後調査・分析を行う予定でございます。9月には中間まとめを行う予定でございますので、このチーム会議の検討にもしっかりと反映していきたいと思っております。今後、チーム会議、また、ワーキンググループを動かしていく中で出てまいりました必要な対策については、随時、本委員会にも御相談申し上げたいと考えております。

◎広谷委員長
 続きまして、報告10、松くい虫防除に係る空中散布について、濱江森林づくり推進課長の説明を求めます。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 6ページ目をごらんください。松くい虫防除に係る空中散布についてでございます。本年度も昨年度に引き続きまして、海岸防災林など重要な松林に対して空中散布を実施していきたいと思っております。第1回目ということで、昨日から6月7日までということでありますけれども、昨日は霧のため中止いたしました。そして本日より、米子、大山、湯梨浜で実施させていただいております。あすは、米子、大山、伯耆、琴浦と順々に9市町で空中散布を実施させていただきたいと思っております。第2回といたしましては、6月13日から6月22日を予定しております。
 空中散布につきまして県民への情報提供ということで、事前に、新聞広告、ホームページにより、また、関係機関や学校、そういったところに通知し、農産物の確保や、農薬を含む水や大気が変なところに行かないようにということで、広報、周知を徹底しているところでございます。秋の駆除につきましても、被害木については伐倒駆除を行ってまいりたいと考えております。

◎広谷委員長
 次に、報告11、境漁港クロマグロ初水揚げについて、細本境港水産事務所長の説明を求めます。

●細本境港水産事務所長
 それでは報告いたします。
 別紙につづっております境漁港クロマグロの初水揚げでございます。昨日、境漁港におきまして3隻のまき網船団が初水揚げを行いました。水揚げ量が68トンと、昨年よりも48トン多い水揚げとなっておるところでございます。単価につきましては、昨年の2,480円を下回りましたけれども、1,634円という単価になっております。
 あわせて、昨日、初水揚げにあわせまして初競り式も開催いたしました。8時50分から天然本マグロPR推進協議会の白須会長挨拶のもと初競り式を行いまして競りを開始したということでございます。また、当日、関西でのPRということで、あべのハルカス近鉄本店と阪神百貨店梅田本店で14時からマグロの解体ショー並びに試食宣伝販売も実施しておるところでございます。それぞれ約50キロ台のクロマグロを販売いたしましたけれども、夕方には、両百貨店とも完売という状況でございました。なお、本年度の境港マグロ感謝祭ということで、第6回の感謝祭を6月26日の日曜日に予定しておるところでございます。
 なお、クロマグロの資源管理の取り組みということで、日本海大中型まき網漁業の成魚につきましては、本年は、昨年同様、漁獲上限を1,800トンとしており、8月は操業の自粛を行う予定で操業を行っておるところでございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 今までの説明につきまして質疑を受けたいと思いますけれども、質疑のある方。

○市谷委員
 1ページの農地中間管理機構の関係なのですけれども、先ほど説明がありました農業経営基盤強化推進法とは違う中間管理機構のメリットについて改めて確認したいのですけれども、お願いできないでしょうか。

●加藤経営支援課長
 メリットは幾つかございますけれども、大きなメリットとしては、基盤法で権利設定する場合は個人対個人が基本になります。ところが、中間管理事業を活用しますと、中間管理機構が間に入ることで、何人もの借り手からまとめて中間管理機構が借りることになりますので、借りる方々、担い手にとっては非常に事務が簡素化されるというメリットがまずはございます。それから公的機関が入るということで、トラブルにも機構が対応していくといったこともございます。それから、これは国のほうからも示されているのですが、いろいろな補助金がこれから中間管理事業を活用したところに優先的に配分される、いろいろな補助金がこの事業に対応してくるといったところがございますし、あとは、何といっても地域での話し合い、担い手が単独でその地域の農地を守るということはとても難しいことなので、多くの方にかかわっていただいて地域全体で担い手を支えるような体制づくり、こういった話し合いが進めていけるといったことがメリットになろうかと思います。

○市谷委員
 いいです。

◎広谷委員長
 いいですか。
 ほかに質疑がありますか。

○浜田(妙)委員
 1つだけ教えてください。
 ずっと以前からこれは取り組みを行われていて、話し合いが基本になるのだということで、それによって地域全体が力を合わせるという形になっていくわけですけれども、その話し合いが問題であるということですよね。相変わらず地域間の格差があるわけですよね。そこの埋め合わせ、いろいろ取り組みはなされてはいるのですけれども、そこが格段にステップアップしていかないのは何が問題なのですか。

●加藤経営支援課長
 委員おっしゃるように、地域によって話し合いの濃淡というか、どうしても格差が出てきております。我々としましても、やはり全ての地域でうまく話し合いが進めればいいのですけれども、話し合いが進められそうなところをまず取っかかりに重点地域みたいな設定をして、そこを中心に進めようとしております。なかなか進まないのは、やはり農地は個人の財産でもありますし、そのあたりを理解していただくのにどうしても時間はかかるのかなと思います。

○浜田(妙)委員
 メリットが理解してもらえないということでしょうか。年齢的な問題だとか、その辺を知りたいわけです。

●加藤経営支援課長
 メリットの理解、周知ができていないということも1つはあろうかと思いますので、今後もしっかりと取り組んでまいりたいと思います。ただし、地域、地域で抱えている問題もいろいろ違いますので、あとは、粘り強く話し合いを進めていくように我々関係機関も働きかけていくといったことに尽きるのかなと思います。

○浜田(妙)委員
 最後にしますが、関係性が崩れてしまっているのですか、人間関係が。

●加藤経営支援課長
 そのあたりは、私のほうからはちょっとなかなか。

●岸田農林水産部長
 関係性が崩れているというよりも、やはり高齢化の進展度合いだとか集落によって農業の置かれている状況がさまざまで、まだちゃんと1軒1軒曲がりなりにも後継者がいて何とか単独でできるような集落もありますし、それから本当に高齢化が進んでいて、もう集落の何人かに受託してもらわないとできないというような集落、それぞれの様子でこういう事業の取り組み方に違いが出てきているということであります。ですから、行政として関係機関と一緒にできるところをまずはしていって、だんだんその裾野を広げていくという対応をしているということでございます。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○浜田(妙)委員
 結構です。

◎広谷委員長
 なかなか難しい。
 ほかにありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ほかに質疑がないようですので、以上で質疑を終わらせていただきます。
 その他ですけれども、農林水産部に関して執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、以上で農林水産部につきましては終わらせていただきたいと思います。どうも御苦労さまでした。
 委員の皆様には、御相談がありますので、その場にお残りいただきたいと思います。
(執行部退席)
 それでは、残っていただきましたのは、2点ありまして、まず1点が、第1回の県外調査についてであります。
 前回のときに日程についてもお諮りさせていただき、そして調査先も御意見をということだったのですが、御意見がありませんでしたので、一応こちらのほうで1つの案としてお手元に配付の日程案のとおり、8月3日から5日の3日間での県外調査ということで計画を立てさせていただきました。
 調査先ですが、新潟県から富山県へ行く案としております。見ていただければわかりますように、農業関係、また、商工の関係も含めていろいろ書かれておりますけれども、まだ相手先の了解は得ておりませんので、きょう皆さんのほうである程度これで了解いただけるのでありましたら、早速に相手先の了解をいただいて現実のものにさせていただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、そのように相手先の予定を確認させていただいて、また皆さんに報告させていただきたいと思います。
 もう1点でありますけれども、いいかな、写真の話をして。
 議会だよりの写真をということで、みんなカメラ目線で。(発言する者あり)

◎広谷委員長
 自然に。
 では、いいですか。

◎広谷委員長
 もう1件は、鳥取県議会出前県議会についてでありますけれども、今まで議会改革の中で検討してきて、このたび実施要領という形で資料を配らせていただきましたけれども、県政の課題等に関する多様な県民の意見を議員間で共有して常任委員会での審査等に生かすため、地域に出向き、広く県民の意見を聞くための取り組みということでさせていただいております。
 それで、常任委員会の県内調査の一環として、各常任委員会を公開によって実施するということです。それで、テーマを決めて県内調査をする中で、公開の出前県議会という形でさせていただきたいということであります。それで、これは平成28年度中に実施するということでありますので、これから皆さんの御意見をいただいて、テーマや県内の調査先の希望がありましたら6月中に私か、事務局にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○内田(博)委員
 了解です。

◎広谷委員長
 特にこういうテーマがいいよというようなことを皆さんのほうから御意見いただければ、大変ありがたいなと思っておりますので、そのテーマによって、また事務局とで日程、中身については検討させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 そういたしますと、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を終わらせていただきたいと思います。どうも御苦労さまでした。

午後1時50分 閉会 

 

 

 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000