会議の概要
午前10時01分 開会
◎福田委員長
皆さん、おはようございます。
ただいまから地域振興県土警察常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
なお、今回の常任委員会は執行部の入れかえを行うこととし、最初に警察本部、地域振興部及び観光交流局、次に危機管理局及び県土整備部の順に行ってまいります。
また、午後2時からは智頭急行株式会社及び若桜鉄道株式会社の両社長を参考人とした意見聴取を行いますので、御承知いただきたいと思います。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、浜崎委員と長谷川委員にお願いいたします。
それでは、警察本部、地域振興部及び観光交流局について行います。
まず、警察本部につきましては3月24日付で、その他の部局については4月1日付で人事異動がありましたので、執行部の新任職員の紹介をお願いいたします。
●山岸警察本部長
おはようございます。それでは、座って失礼いたします。
警察本部の執行部職員を紹介したいと思います。
刑事部長の林警視正でございます。
●林刑事部長
林でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
交通部長の越智でございます。
●越智交通部長
越智でございます。よろしくお願いいたします。
●山岸警察本部長
警備部長の湊警視正でございます。
●湊警備部長
湊でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
生活安全部長の平井警視正でございます。
●平井生活安全部長
平井でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
警務部参事官兼首席監察官の松岡警視正でございます。
●松岡警務部参事官兼首席監察官
松岡でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
警務部総括参事官警務課長事務取扱の中林警視です。
●中林警務部総括参事官警務課長事務取扱
中林でございます。よろしくお願いいたします。
●山岸警察本部長
生活安全部地域統括参事官地域課長事務取扱航空隊長事務取扱鉄道警察隊長事務取扱の本庄警視です。
●本庄生活安全部地域統括参事官地域課長事務取扱航空隊長事務取扱鉄道警察隊長事務取扱
本庄でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
交通部総括参事官交通企画課長事務取扱の長田警視でございます。
●長田交通部総括参事官交通企画課長事務取扱
長田でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
警備部総括参事官警備第一課長事務取扱の牧田警視でございます。
●牧田警備部総括参事官警備第一課長事務取扱
牧田でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
警務部参事官総務課長事務取扱の前田警視でございます。
●前田警務部参事官総務課長事務取扱
前田でございます。よろしくお願いいたします。
●山岸警察本部長
警務部参事官会計課長事務取扱の岡山警視でございます。
●岡山警務部参事官会計課長事務取扱
岡山でございます。よろしくお願いいたします。
●山岸警察本部長
生活安全部参事官生活環境課長事務取扱の竹森警視でございます。
●竹森生活安全部参事官生活環境課長事務取扱
竹森でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
刑事部参事官捜査第一課長事務取扱機動捜査隊長事務取扱の長谷高警視でございます。
●長谷高刑事部参事官捜査第一課長事務取扱機動捜査隊長事務取扱
長谷高でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
警備部参事官警備第二課長事務取扱の柳清警視でございます。
●柳清警備部参事官警備第二課長事務取扱
柳清でございます。よろしくお願いします。
●山岸警察本部長
以上でございます。よろしくお願いいたします。
●岡﨑地域振興部長
おはようございます。地域振興部の幹部の交代がありましたので、新任職員の紹介をさせていただきます。
スポーツ振興監の新貞二でございます。
●新地域振興部スポーツ振興監
新です。どうぞよろしくお願いいたします。
●岡﨑地域振興部長
地域振興課長、衣笠章です。
●衣笠地域振興課長
衣笠でございます。よろしくお願いいたします。
●岡﨑地域振興部長
統計課長、前田伸二です。
●前田統計課長
前田でございます。よろしくお願いいたします。
●岡﨑地域振興部長
以上、よろしくお願いします。
●吉村観光交流局長
観光交流局でございます。本年度もよろしくお願いいたします。
私ども、新任職員1名でございます。観光戦略課内の国際観光誘客室長、鈴木俊一でございますが、本日、香港に出張しております。申しわけございません、欠席となっております。よろしくお願いいたします。
●中山西部総合事務所長
私が新任でございまして、中山でございます。よろしくお願いします。
西部の要としてしっかりやっていきたいと思いますのでお願いします。
◎福田委員長
次に、報告事項に移ります。
きょうはかなりありますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いしたいと思います。
なお、質疑等につきましては、説明終了後に一括して行うことといたします。
まず、警察本部から、報告1番、シルバー・セイフティ・インストラクターの活動状況(平成27年中)について、長田交通部交通企画課長の説明を求めます。
●長田交通部総括参事官交通企画課長事務取扱
交通企画課の長田でございます。それでは、座って御報告させていただきます。
警察本部資料1ページをごらんください。シルバー・セイフティ・インストラクターの活動状況についてということで御報告します。
シルバー・セイフティ・インストラクターは、通称SSIという名称で呼んでおります。1番のSSIの活動の経緯と活動内容でございます。本制度の経緯については、平成19年4月から東西各地区1名ずつで開始いたしまして、平成21年には中部地区も加わり、3名体制で運用しております。本制度も本年度で10年目を迎えまして、先日の4月1日に3名を新たに任命いたしました。
活動内容でございます。資料のとおり高齢者の交通事故防止のために高齢者講習と訪問、反射材の貼付活動などを行っておりますし、あわせて高齢者への特殊詐欺に対する講習指導も行っております。特に最近では、昨年12月に各地区運転免許センターに看護師が配置されましたので、看護師と合同による安全講習も行っております。
続きまして、2の配置警察署及び活動範囲でございます。資料のとおりでございますけれども、警察OB3名が活動しております。職員の身分は、特別職の非常勤職員ということになります。
続きまして、活動状況でございます。(1)のとおり、高齢者の人口は平成18年を100とした場合、年々増加しており、平成27年には114まで増加しております。免許人口は、その指数を上回っておりまして、平成27年には154まで増加しております。つまり以前に比べて免許を持った高齢者が増加しているという状況にございます。
続きまして、(2)、(3)、講習状況と高齢者訪問の実施状況でございます。平成27年には約1万1,000人の高齢者に交通安全講習を行いました。さらには、訪問活動として約1万5,000人の高齢者に訪問活動を行いました。合計すると約2万6,000人、全高齢者の約16%に対して講習指導を行ったということでございます。交通安全講習につきましては、ただ講習するだけではなく、方向シミュレーターとか自転車シミュレーターなどの機器を使用しまして、体験実践型の講習を行っております。特に昨年は交通死亡事故が大幅に増加したという背景がございまして、年末の3カ月にかけて集中的に高齢者の訪問活動を強化いたしました。その結果、高齢者訪問は平成26年に比べて倍近い訪問数となっております。
このような活動に対する反響でございますけれども、4の部分でございます。高齢者からは反射材の必要性や運転免許自主返納に対する好意的な反応が寄せられております。
今後の方向性でございます。今後も高齢者人口が増加し、SSIの活動の重要性はますます高まると考えております。今後、加害、被害両面での対策のための講習に努めてまいりたいと考えております。
◎福田委員長
次に、地域振興部から報告2、第5回鳥取市の中核市移行に関する県・市協議会について、衣笠地域振興課長の説明を求めます。
●衣笠地域振興課長
第5回鳥取市の中核市移行に関する県・市協議会について御報告申し上げます。
この協議会は、鳥取市の中核市への移行を円滑に進めるため、平成26年8月から県、市が共同で開催しているものでございます。このたび第5回の協議会を開催いたしましたので、その概要を報告いたします。
日時、場所、出席者等については、ごらんいただいたとおりでございますので省略いたします。
議事ですが、まず、中核市移行に向けたスケジュールについてでございます。1点目といたしまして、平成28年の秋に予定される総務省等のヒアリングに向けた県・市間の役割分担を明確にした上での保健所の許認可等の事務に関する移譲事務の詰めを行うことを確認いたしました。さらに、中核市移行後の災害医療体制を踏まえた医療救護マニュアルの見直しを平成28年度中に行うことを確認いたしました。
2点目の人材確保・育成についてでございますが、保健所業務の実施体制について、現在の県の体制を基本として引き継ぐことを確認しております。医師、薬剤師等少人数の職種の対応について、当面の対応として、まず、県からの派遣などをいたしますが、市としての長いスパンの人材育成・確保の計画、人材交流、共同研修等を県、市の人事当局の間で詰めることを確認いたしました。さらに、この研修につきましては、保健師の交換研修を開始しておりますが、衛生部門についても早期に開始することを確認しております。さらに、災害対応で市の保健所が4町を含む東部地域の医療、救護等についての中心的役割を担うということも確認いたしております。いずれにいたしましても、4町の住民に対する行政サービスの維持が図れるよう、必要な人材の確保・養成を行い、事務が移譲されても県がバックアップを行うことを確認しております。
施設等の取り扱いでございますが、鳥取市の庁舎整備が行われる平成32年度までの暫定対応について、市から県に対して県の東部庁舎の貸し付けなどの申し出がなされまして、県の支援として担当課との橋渡し、あるいは具体的な内容を詰めていくことを確認しております。
続きまして、報告事項でございますが、鳥取市保健所の整備につきまして、基本構想、あるいは基礎調査を行っているということが報告されました。また、鳥取市及び東部4町の中核市移行、あるいは保健所の設置等につきます住民への広報について、きめ細やかに行っていくということを確認しております。
オブザーバーといたしまして、東部の4町の副町長さんに御出席いただいておりましたが、今まで県、市にいろいろお願いしていたことが踏まえられておるということで、一応の御了解はいただいておりますが、鳥取市に保健所が移管することで東・中・西に保健所があるということと変わらないような対応をしてほしいということの申し出がございました。
今後の予定でございますが、各分野ごとの中核市移行のプロジェクトチームの詳細な検討を踏まえた報告等が必要になれば協議会を開催するということを確認しております。
◎福田委員長
続きまして、報告3、鉄道高速化調査の結果について、報告4、ユニバーサルデザインタクシーの県内導入について及び報告5、平成27年度県内空港国内便の利用状況について、寺口交通政策課長の説明を求めます。
●寺口交通政策課長
資料の2ページをお願いいたします。まず、鉄道高速化調査の結果について報告させていただきたいと思います。
鉄道の高速化調査につきましては、平成26年10月からフリーゲージトレイン方式を前提にいたしまして、新大阪から岡山、米子を通り出雲市に至る伯備線ルート、それから、新大阪から姫路、鳥取を通って米子に至るまでの智頭・因美線ルート、この2ルートにつきまして調査を実施させていただきました。その結果、今回以下のとおりまとまりましたので、概略を報告させていただきたいと思います。
まず、1番といたしまして、調査の前提条件を幾つか掲げさせていただいております。先ほどの伯備線ルート、智頭・因美線ルート、この2ルートとも同じ条件で今回の調査を実施しております。まず、車両性能とか速度、運行計画の考え方についてでございます。最高速度の設定の考え方は、フリーゲージトレインの試験運行の状況から、新幹線の区間の最高速度を時速270キロ、在来線区間の最高速度を時速130キロということで設定して調査しております。それから、2番目といたしまして、調査に当たってのフリーゲージトレインの運行本数の考え方です。こちらは現在それぞれのルートを走っております特急と同じくらいの本数を走らせたらどうなるかという前提で算定しております。それから、フリーゲージトレインが走行する場合の停車駅につきましても、現行の特急の停車駅と同じという前提を設定しております。それから、フリーゲージトレインというのはレールの幅の広い新幹線区間と、それよりも狭い在来線区間、これを一つの車両が走ることになりますので、車輪の幅を途中で変換するための装置が必要になります。アプローチと言っておりますけれども、このアプローチ部分につきましては、まず伯備線については東岡山駅から岡山駅までの間にそのアプローチ部分を設けて、車輪の幅を伸び縮みさせる装置を設置すると。それから、智頭・因美線ルートにつきましては姫路駅の手前から姫路駅に至るまでの間で同じ装置を設置するという前提で考えております。それから、新しくフリーゲージトレインを導入することに伴いまして、車両のとめおきですとか清掃、検査、修繕を行う基地が必要となりますので、そういった基地を出発点側と終着点側に設けるという考え方でございます。
2番目の条件といたしまして、フリーゲージトレインを走らせるために必要な工事が大きく分けて2つ出てまいります。1つ目は路盤の改良でございます。フリーゲージトレインという車両は現行のやくもとかはくとの車両に比べまして15%ぐらい重量が重くなるということがございまして、走らせるためには底地の部分をかなり強化する必要がございます。例えば道床の厚さを250ミリ以上に改良するとか、枕木をPC化するといったようなことでございます。それから、もう一種類の工事といたしましては、線形の改良という工事がございます。こちらは、フリーゲージの走行区間をなるべく高速で走行させるために必要となる改良工事でございます。例えば駅の構内で線路の方向を変える分岐器といったものがございますけれども、この片方側は可能な限り一直線化して、スピードを余り落とさずに構内を通過できるような工事を施すとか、あるいはフリーゲージトレインの試験の中でわかってきたことなのですけれども、この車両を今の特急並みのスピードで走らせようと思うと、コーナーの部分、曲線の半径をかなり大きくとらないといけないという結果になっておりまして、最低でも曲線の半径を400メートル以上とらないと今の特急並みのスピードは出せないといったようなことがございますので、こういった曲線部分の改良工事を行っていくといったようなものになっております。3ページに移っていただきまして、その他の必要な改修等ということでございますが、これは先ほどの部分とも重複するところがございますが、フリーゲージトレインという車両の性格上、アプローチ部を設置したりといったような改修が必要になるとか、あるいはフリーゲージトレインを導入することで新幹線と在来線の指令システムの改修を行わないといけなくなるといったような付随的な改修も出てまいります。
これらの条件を前提といたしまして、実際にかかるであろう工事費と、そういった工事を施した場合にどれぐらいの運行時間になるのかというものを試算した結果をそれ以下につけております。
まず、伯備線ルートについて説明させていただきます。こちらは先ほど御説明したように新大阪を出発して岡山、米子、出雲市というルートを通るものですけれども、まずそこでケース1.とあります表をごらんいただければと思います。ケース1.というのは可能な限り時間短縮効果を出すために最大限の改良を実施するというパターンで考えたものでございます。まず前提としまして、現在の状況を説明させていただきます。表の一番右側の欄の白抜きのところをごらんいただければと思いますが、今現在、新大阪-出雲市間を一番早くつながっているダイヤの例が、新大阪-岡山間は新幹線のぞみ95号に乗って岡山で乗りかえ、やくも3号に乗って出雲市まで移動するというこのパターンが一番速い現在の運行ダイヤなのですけれども、この所要時間が全体で3時間51分となっております。これに対しまして、今回先ほど説明したような工事を行うことに必要な経費が約2,380億円と概算で算定されております。これだけの規模の工事を施した結果、運行所要時間がどうなるかといいますと、実は新大阪-出雲市間では3時間59分かかるという結果になっておりまして、現在の運行時間よりも8分長くかかってしまうという結果になっております。これは原因はどこにあるかといいますと、そこの下の内訳で分けておりますが、新幹線区間のところをごらんいただければと思います。実は先ほど一番最初に説明させていただいたように、フリーゲージトレインは車両の性能上、新幹線区間が最高は270キロでしか走れないということになっておりまして、実際のぞみは300キロで走っておりますので、どうしても現行と比べますと、言ってみればのぞみとこだまの差がほぼ出てくるということで、その影響で現在より23分、この区間が多くかかってしまいます。ただ、在来線区間は当然のことながら改良工事を施しますので、それぞれの区間短縮が図られまして、全体としては15分短縮されるのですが、新幹線区間の部分がどうしても多くかかり過ぎてしまうために、全部を見ると8分多くかかってしまうという結果でございました。
その下にケース2.を上げさせていただいておりますが、これはもう少し工事費を落として、少しスピードアップも落とした場合どれぐらいかかるのかなということを試算したものですので、これは参考までにまた後ほどごらんいただければと思います。
次の4ページに移っていただければと思います。もう一方のルートでございます智頭・因美線ルートでございますが、こちらは同じく新大阪を出発しまして、姫路、鳥取を経由して米子に至るという区間で調査をいたしております。こちらもケース1.、ケース2.と分けておりますが、考え方は同じですのでケース1.のほうで説明をさせていただきたいと思います。先ほどと同じように、一番右側のところの白抜きのところをまずごらんいただきたいと思いますが、ここの部分が今実際にダイヤ編成をされている中で一番速く新大阪から米子まで移動するパターンはどれかというのがこのパターンでございまして、こだま741号に乗りまして、姫路からスーパーはくと5号に乗りかえ、鳥取でとっとりライナーに乗りかえるというパターンが、これが実は一番速い設定になっております。今、全体では4時間11分かかっておりまして、これに先ほどと同じように必要な工事費、これが概算1,506億円となりますが、これだけの工事を施すことによって全体として3時間2分で移動できるような形になります。そうすると、運行時間は現行のダイヤ編成の一番速いのと比較すると1時間9分速くなるということにはなります。ただし、これにつきましては、例えば内訳の中の在来線区間の一番下のところですね、鳥取-米子間、ここのところはやはりとっとりライナーでないとうまくつながっていないというダイヤ上の問題等もございますので、智頭・因美線のルートにつきましては、参考としてもう一パターン算定させていただいております。
そちらが5ページになります。5ページの上のケース1.の表をごらんいただければと思います。こちら表の一番右側の現行運転時間というところをまず御確認いただければと思います。実際には今こういうダイヤは編成されていないのですが、仮にそれぞれの区間を一番早い形で移動できる列車が走って、それらの接続も乗りかえ接続もうまく接続するというダイヤ編成が組まれるという仮定ではじいたものでございます。具体的には、新大阪-姫路間をのぞみに乗って、姫路から鳥取間をスーパーはくとに乗り、鳥取から米子までをスーパーまつかぜで走るという組み合わせで考えますと、仮定上、それらの移動時間は3時間9分という計算になります。このパターンと先ほどのフリーゲージトレインの調査結果を比較した場合では、フリーゲージトレインでは全区間を3時間2分要しておりますので、この理想的なパターンと比べた場合を考えますと、フリーゲージトレインの導入の場合が7分速くなるという結果になっております。
簡単ですが、以上が今回の調査結果の概要でございます。なお、この件につきましては、これから県議会の皆様を初めとして県民の皆様からもいろんな御議論、御意見が出てくるのであろうと思っております。これからそういった御意見等を伺いながら、この調査を契機といたしまして今後の鉄道の高速化の方法というものを考えていきたいとに思います。
資料の6ページをお願いいたします。ユニバーサルデザインタクシーの県内導入の状況について、現状等を報告させていただきたいと思います。
鳥取県と日本財団は、日本一のボランティア先進県を目指しまして、その中の共同プロジェクトの一つとして、障がい者の方でも誰もが乗りやすいユニバーサルデザインタクシーの県内導入というのを進めております。その現状について報告させていただきたいと思います。
まず1番といたしまして、ユニバーサルデザインタクシー導入に向けた現在の動きでございます。まず28年度から30年度の3カ年で、200台程度のユニバーサルデザインタクシー、UDタクシーを導入したいという計画で進めておりまして、目下のところ日本財団、鳥取県ハイヤータクシー協会、鳥取県の3者が共同いたしまして、まずはこの月末から開催されます日本パラ陸上競技選手権大会に向けまして、東部地区で14台を先行導入したいと考えております。そして、この日本パラ陸上の大会当日は、大会会場の隣接広場におきまして臨時のタクシー乗り場を設置するとともに、このUDタクシーを展示する等して情報発信をしていきたいと考えております。また、これと並行いたしまして、鳥取大丸前タクシー乗り場等、バリアフリー化をさらに進めないといけないところは進めていきたいというふうに考えております。
UDタクシーの最初の導入に伴いまして、鳥取空港のほうで運行開始式を実施したいと考えております。この4月29日の午後2時から鳥取砂丘コナン空港におきまして、ここに記載させていただいておるような形で運行開始式を実施したいと考えております。また、今回のUDタクシーの導入に先駆けまして、去る4月11日に、東部地域のタクシードライバーの方28名に対しましてUDタクシーの研修を実施させていただいております。内容といたしましては、おもてなしの心を持った接遇マナーの基本でございますとか、高齢者、障がい者の方への接し方、介助方法等々について実習等も交えて研修を行ったところでございます。参加者の方々からは、具体的な説明が非常にわかりやすかったとか実演ができて非常に参考になったといったような声をいただいているところでございます。
なお、今後のスケジュールといたしましては、今年度中に約100台のUDタクシーを導入したいと考えておりますし、ドライバー研修につきましても、この4月11日のほかにもさらに各地区で1回ないし2回の研修を今年度は実施したいと考えております。
今後、平成29、30年とさらに2年間をかけましてさらに100台UDタクシーの導入と、それから最終的には県内全ドライバーに研修が行き渡るような形での研修を開催したいと考えております。
続きまして、資料の7ページをお願いいたします。平成27年度県内空港国内便の利用状況について報告させていただきたいと思います。
記の2番をごらんいただければと思いますが、まず鳥取砂丘コナン空港、これは今現在、1日5便就航しておりますが、こちらにつきまして、昨年度は36万8,099人の御利用ということで、これまでの最高となっております。それから、米子鬼太郎空港につきましては現在ANAの東京便が飛んでおりますけれども、こちらにつきましては54万9,029人ということで、これまでで最も多い利用者数となっております。ただ、昨年度は8月末までスカイマーク便が神戸、那覇にそれぞれ飛んでおりましたが、それらを合わせまして4万5,313人の御利用となっております。こういう結果でございまして、特にANA便等を中心としました利用者増の主な要因といたしましては、鳥取空港のほうで鳥取砂丘コナン空港ということでリニューアル等を図りまして情報発信がうまくできたということと、鳥取空港、米子空港ともに増便が定着していたということ、あるいは、年度の後半、9月ごろから2月ごろまで首都圏向けに県で実施しております蟹取県ウェルカニキャンペーン等が功を奏したと考えております。
なお、最後にその他ということでございますが、昨年度から継続いたしまして、この4月16日から観光案内等を行う空港コンシェルジュの配置とか、土日、祝日等を中心とした飲食、物販等の出店トライアルを実施しておりますので、あわせて御報告させていただきます。
◎福田委員長
続きまして、報告6、統計調査職員証の所在不明について、前田統計課長の説明を求めます。
●前田統計課長
資料8ページをお願いいたします。統計調査職員証の所在不明について御報告させていただきます。
統計調査員に送付いたしました鳥取県鉱工業生産動態調査の統計調査職員証1件が所在不明になる事案が発生いたしましたので、その状況について報告をさせていただきます。
初めに、詳細に移ります前に、このたびの事案につきましては、調査協力企業を初めとして県民の皆様に御迷惑をかける結果となりました。また、統計調査への信頼を損ねることとなりましたことをおわび申し上げたいと思います。申しわけございませんでした。
それでは、座って詳細を説明させていただきます。
所在不明の状況でございますが、今回所在不明となりました職員証は、そこの右上に記載しております職員証、少し小さ目にしております。実際には7センチ掛ける10センチのものでございまして、写真、押印等々を行い、ラミネートを施工したものでございます。この調査員証を4月1日に調査員に発送をいたしました。発送の際には職員2名が中身と封筒等確認し、自宅へ郵送をさせていただいたものでございます。封書は4月2日に調査員の自宅に到達したのでございますが、その封書の中に職員証以外の郵送物は確認できましたが、この職員証が入っていなかったということでございます。これが4月15日になりましてから調査員から県に報告がございました。なお、同時に発送いたしました他の調査員につきましては、確実に到達していることを確認しております。今回の統計調査員は、米子市在住の調査員でございます。4月1日からの任期と記載しておりますが、これは毎年更新でございまして、今回9年目で、6事業所を担当している調査員でございます。
この調査職員証の所在不明につきましては、かたり調査等への悪用など第三者への被害を与えかねない事案であり、また今後の統計調査実施にも支障を来すことになりかねない事故であると認識をしております。このため、4月19日にこの統計調査職員証を無効とし、その旨をホームページへの掲載、あるいは報道機関への資料提供をさせていただいたところでございます。
なお、今後につきまして、この統計調査職員証は非常に重要なものでございますので、この全てを郵送ではなくて統計調査員に直接交付することとしたいというふうに考えております。
こういった事案につきましては、二度と同様の事案が発生することのないよう改めるなど、信頼回復に努めてまいりたいというふうに考えております。申しわけございませんでした。
◎福田委員長
続きまして、報告7、ジャマイカ陸上競技連盟ブレイク会長の来県について、小西スポーツ課長の説明を求めます。
●小西スポーツ課長
それでは、9ページをお願いいたします。今月の初めにジャマイカ陸上競技連盟のブレイク会長ともう一人幹部の方が来県されました。この2人は昨年は来ておられなくて、鳥取は今回が初めてでございます。来県期間中、お二人にはトラックが改修された布勢の陸上競技場を視察していただき、それから鳥取陸上競技協会と陸上の交流を進めるための覚書に署名していただきました。来県中、ブレイク会長からは、布勢の陸上競技場は大変すばらしいコンディションであると、2020年の東京オリンピックのキャンプでは鳥取県をキャンプ地として選ぶ可能性は高いだろうというような発言がございました。
今後ですけれども、5月には今度はこちらからジャマイカへの訪問を予定しておりますし、これから陸上競技を通じてジャマイカと交流を深めていき、2020年の鳥取キャンプ実現に向けて引き続き誘致活動に努めてまいりたいと思います。
◎福田委員長
最後に、観光交流局から報告8、アシアナ航空米子ソウル便・就航15周年記念事業の実施について、報告9、副知事による香港プロモーションについて、報告10、山陰インバウンド機構(仮称)設立総会について及び報告11、山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館の開館について、岩下観光戦略課長の説明を求めます。
●岩下観光戦略課長
それでは、観光交流局の常任委員会資料1ページをごらんください。まず、アシアナ航空米子ソウル便・就航15周年記念事業の実施について報告させていただきます。
平成13年、2001年4月2日に米子-ソウル便が就航してから15周年を迎えたことを記念いたしまして、4月2日、皆生温泉のグランドホテル天水におきまして記念レセプションを開催いたしました。錦湖アシアナグループの朴三求会長、それから柳明桓元韓国外交通商部長官、それから申珏秀元駐日大韓民国大使さんなどをお招きして行いました。次の日、4月3日日曜日の午後には、米子鬼太郎空港におきまして、アシアナ航空の朴会長と平井知事の面談を行いました。これは報道されていたことではございますけれども、アシアナ航空の朴会長からは、アシアナ航空の日本地方路線はLCCのエアソウルに移行したいということが示されました。平井知事からは、米子路線は高価格帯の旅行商品が多く、ブランド化しているので、その点に配慮をいただきたいということをお願いしたところでございます。同日、引き続きまして、米子鬼太郎空港において就航15周年の記念セレモニーを行ったところでございます。
2ページをごらんください。副知事による香港プロモーションについて説明をさせていただきます。
今週月曜日、4月18日から本日21日まで、林副知事、それから米子空港利用促進懇話会の坂口清太郎会長さんなどが香港航空を訪問して、香港米子定期便の働きかけ、情報収集などを行いました。また、EGLツアーズなどの旅行会社を訪問して、香港米子定期便を活用した旅行商品の造成を働きかけております。
香港の旅行会社からの反応といたしましては、定期便の就航時期を早く教えてほしいなどという期待の声が寄せられております。香港からのお客さんは大都市圏から地方に移っているということで、鳥取ならではの体験メニューや食事などを教えてほしいとの要請がありました。それから、熊本地震の影響として、一部ツアーキャンセルは出ておりますけれども、コースの組みかえなどで何とか対応しているという旅行社が多いということでございます。日本全体への影響というのは少なくて、長くは続かないであろうということでありました。それから、香港航空も訪問いたしまして、香港航空から従来どおり5月末までに香港政府のライセンスが得られる見込みであるということが示されております。
次の3ページをごらんください。山陰インバウンド機構設立総会について説明をさせていただきます。
まず、今まで山陰DMOということでこの委員会でもずっと説明をさせていただいておりましたが、あしたの設立総会におきまして、名称が正式に山陰インバウンド機構に決定される見込みでございます。あす金曜日、午後2時から3時まで、米子コンベンションセンターの第7会議室におきまして設立総会を開催する見込みにしております。こちら(3)に書いております経済団体や金融機関、交通機関などの理事企業プラス両県知事、それから鳥取県議会を代表いたしまして当委員会の福田委員長様にも御出席いただいて御挨拶いただく予定にしておりますので、よろしくお願いいたします。
引き続きまして、あすの15時15分から15時30分、山陰インバウンド機構の事務所になりますイオン米子駅前の4階におきまして、事務所開きを行う予定にしております。
項目の3番ですけれども、山陰インバウンド機構の当面の主な動きといたしまして、5月12日から5月15日に上海で開催されます世界旅行博覧会、それから6月にソウルで開催される
JNTOアウトバウンド商談会、それから台北で開かれる日本の観光物産展、それからタイのバンコクで開催されますタイのFITフェアなどを予定しております。それから、旅行商品造成に向けての動きとして、6月にシンガポールの訪日旅行社大手の商品プロモーション映像のロケ隊受け入れを予定しております。
引き続きまして、4ページをごらんください。山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館の開館について報告をさせていただきます。
従来の山陰海岸学習館を、プログラム等を強化いたしまして山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館として開館したということでございます。
項目の1番の岩美町との協定締結でございます。3月31日に鳥取県と岩美町、それから岩美町が運営しております渚交流館の運営団体であるNPO法人岩美あくてぃぶカンパニー、この3者の連携を今後強化していこうという内容の連携協定をさせていただいたということでございます。
項目の2番の開館式ということで、4月2日に平井知事、榎本町長、福間委員長などに出席していただいて開催いたしました。
4ページ下部のエリア愛称の募集ですが、せっかくこうやって新しい体制で連携してたくさんの方々がおいでいただくようなエリアにしたいということで、4月1日から4月30日までの期間、エリアの名称を公募いたしております。こちらに応募状況が27件と書いておりますけれども、現在は50件までふえているということでございます。
項目の4番ですけれども、隠岐世界ジオパークとのガイド交流事業の実施ということで、
4月8日から10日にかけて実施されました鳥取港から隠岐へのレインボージェットの臨時運航にあわせて、山陰海岸ジオパークのガイドさん15名が隠岐に行きまして、隠岐のジオパークガイドさんとガイド手法などについて交流を行ったという内容でございます。
項目の5番、開館記念フォーラム及び各種講座の開催ということで、まず5月8日に博物学者、作家であります荒俣宏さんなどをお呼びして講演を行う予定にしております。
皆様のお手元に別冊でカラーの愛称募集のチラシでありますとか、それから開館記念フォーラムでありますとか、海と大地の自然館のことしのイベントスケジュールをつけておりますので、参考にごらんいただきますよう、よろしくお願いいたします。
◎福田委員長
続きまして、報告12、ジャマイカ・ウエストモアランド県との姉妹提携締結について、小谷交流推進課長の説明を求めます。
●小谷交流推進課長
交流推進課でございます。資料は6ページ、7ページをお願いいたします。ジャマイカ・ウエストモアランド県との姉妹提携締結について御報告いたします。
昨年度末でございますけれども、3月24日から29日までの日程でジャマイカ・ウエストモアランド県のバーテル・モーア知事一行に来県いただきまして、3月24日、知事公邸におきまして、7ページにございます姉妹提携に関する協力覚書を締結いたしました。
提携内容について、簡単に御説明を申し上げます。まず日本国とカリブ海、カリブ共同体諸国間の地方交流としましては初めての姉妹提携ということでございまして、まず1番として、両国の国際親善に貢献し、また両県間の友好及び協力関係を維持、発展させていく。それから、2番目でございますけれども、幅広い分野におきまして交流協力の拡大を目指す。そして、3番目といたしましては、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会におきまして、ジャマイカ陸上チームの事前キャンプの誘致に協力していくということ。また、4番目といたしまして、双方が地域経済の活性化に向けた支援を行っていく、そういうことで相互発展に寄与していくといったような協定内容にしております。
また、来県期間中には提携の署名式をはじめ、レセプション、それから25日には布勢陸上競技場のほうにおきましてウエストモアランド県の紹介のパネル展示の開幕式、また、鳥取キャンプ2015年の記念展示開幕式、ジャマイカ大使杯スプリント大会、こういったものを開催させていただきまして、バーテル・モーア知事ほか在日ジャマイカ大使館のアリコック大使にも参加をいただいて開催をしておりますし、26、27、28日も県内各地域での行事に御参加をいただいたところでございます。モーア知事、アリコック大使からは、陸上競技チームのオリンピック事前キャンプについて協力をいただくというようなコメントもございました。今年度につきましては、この提携内容の実現に向けまして努力をさせていただきたいと思っておりますし、また、議会におかれましてもジャマイカ鳥取友好議員連盟の立ち上げ、また来県の日程の中におきまして御協力をいただきましたことに感謝を申し上げます。
◎福田委員長
続きまして、報告13、ニコニコ超会議2016への出展について及び報告14、第5回まんが王国とっとり国際マンガコンテストの募集について、江原観光交流局参事監兼まんが王国官房長の説明を求めます。
●江原観光交流局参事監兼まんが王国官房長
8ページをお願いします。まず、ニコニコ超会議への出展ですけれども、国内最大級のサブカルチャーイベントでニコニコ超会議2016というものが4月29、30日の2日間、幕張メッセで開催されます。これまでも一緒に連携してPRをしてきました高知県、岩手県とともに出展をして、まんが王国とっとりをPRすることにしております。
出展概要といたしまして、鳥取県ブースでは昨年度つくりました純鳥取県産アニメ「こども刑事めめたん」を使いまして、鳥取県の食や観光をPRすることとしております。あわせて、この作品の原作者であります森山一保さんにも来ていただきまして、サイン会を行うこととしております。
続いて9ページ、第5回まんが王国とっとり国際マンガコンテストの募集についてということで、5回目となりますこのコンテストの作品募集を4月25日から始めます。
このコンテストは、一つのテーマのもとに商業目的にこだわらない自由な発想で描かれた作品を年齢、国籍、プロ・アマを問わず、同じ土俵で競い合うというユニークな国際コンテストでありまして、ことしのテーマは「ヒーロー・ヒロイン」にしております。ことしがオリンピックイヤーであるということもありますし、このテーマですとお国柄や年齢によってさまざまな受けとめ方があり、多様な作品が期待できるということでこのテーマにしております。募集期間は8月31日までであります。
今年度からは海外からの作品もできるだけ多く応募してもらえるようにということで、データでの応募も一部可能にしております。
今後の予定といたしましては、8月31日に締め切り、11月には本審査を経て、来年2月に表彰式を行うものであります。
そして、最後に書いておりますが、ことしはフランスのジャパンエキスポでも国際マンガコンテスト in JAPAN EXPOというものをやりまして、ヨーロッパでのこのコンテストの認知度向上と作品募集をしたいと考えております。
◎福田委員長
ただいままでの説明について、質疑等はありませんでしょうか。
○長谷川委員
鉄道高速化調査結果についてお尋ねします。
今回の前提は伯備線、智頭・因美線、両方を対象に調査検討し、どちらか1本を選択しようとする調査だったのでしょうか。あるいは、それぞれこういう状況があるということで、特に伯備線の場合はこの問題以前から振り子電車の快適性をどうやって改良するかということもあったわけで、これは委員会のほうにも求められることでありますが、この目的というのはどちらかを選択するようにというようなことでしょうか。
●寺口交通政策課長
今回のこの調査結果でどちらかを選択するという考えは持っておりません。今回はあくまでいろんな手法がある中でフリーゲージトレインという手法を仮に用いて、それでルートを走らせてみたらどうなるだろうかという一つのパターンを算定させていただいたところでございます。まさに今回の結果をもって県内鉄道の高速化のいろいろな議論がスタートしていくのではないかというふうに考えております。その一つの契機にはなると思いますが、これからいろんな御意見を幅広く伺いながら進めてまいりたいという考えでございます。
○長谷川委員
つけ加えまして、これは委員会のほうに任される役割だろうと思いますけれども、時々東京などに陳情に行きますと、2つは無理だからと、どちらかにという意見がどうしても出てしまうのですけれども、我々としてはどちらの改良もやはり必要だと思います。それぞれの地形に合った、特に急曲線の改良などはどうしても費用もかかり、距離も長いのですけれども、本当に伯備線のほうは求められていくので、そういうスタンスで私自身は臨んでいきたいと思っております。
◎福田委員長
ほかはいかがですか、この鉄道高速化につきまして意見がある方はございませんか。
○前田委員
これは仮想設計ですからいいのですけれども、それはさておいて一般論ですよ。きょうのこの報告は、岡山県、島根県はどうされました。
●寺口交通政策課長
今回のこの公表は、鳥取県の常任委員会の場が一番最初になっております。ただ、私どもが本日お示ししました同じ資料を各県の執行部を通じましてそれぞれの議会にも情報提供いただくように今調整しております。きょうのうちには島根県、岡山県にも同様の資料が渡るという状況になっております。
○前田委員
すごい大きな金で、どうこう言う材料は全くないのだけれども、一般論として、これは誰がやるのですか。
●寺口交通政策課長
この高速化の議論につきましては、誰かが一人で決められるというものではないと思います。もちろん県議会の先生方の御議論を初めといたしまして、県民の皆様からもいろんな意見が出てくると思います。そういったものをこれから我々も十分踏まえながら、議会の皆様と一緒になって検討を進めていきたいというふうに考えております。
○前田委員
いやいや、そうではなくて、JRがするのですか、そこですよ。施行主体は誰なのですか、その財源はどうするのですかということです。
●寺口交通政策課長
施行主体につきましては、これはやはりどういった手法でどういう高速化を図っていくのかということによりまして、それぞれJRが主になるのか、あるいは国が主になるのか、そういったことも出てまいろうかと思いますので、それはそういった手法の議論が進むにつれて誰がやるのかということもあわせて出てくるのかなと考えております。
○前田委員
鳥取-米子間の高速化は、誰がしたのですかね。
●寺口交通政策課長
県とJRと地元経済界、皆さんが一緒になって進められたものであったというふうに認識しております。
○前田委員
いや、私の記憶は、基盤整備は全部地元だったですよ。JRがしたのは車両だけでしたよ。ということはね、JRがするということはなかなか想定できないのですよね。ルートは別問題として、県がこれをするかといっても、とてもこんな大きな金を出せるような状態でないですよ。私の記憶では、国土交通省の鉄道局の補助事業というのは、JRに対しては整備新幹線以外はないと思うのですよ。その辺はどうですか。
●寺口交通政策課長
そのあたりにつきましても、やはり必要とあれば国にそういった制度的な要望等も積極的にしていく必要がこれから出てくるのだろうというふうに考えております。
◎福田委員長
ほか、この鉄道高速化につきまして御意見のある方はありませんでしょうか。なければ……(「なし」と呼ぶ者あり)
よろしいですね。
では、そのほかはないですか。先ほどまでの説明についてはないですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
次に、その他でございますが……(発言する者あり)
○前田委員
中核市で、一番気になるのはね、要は4つの町が今まで県の傘下に入ってやっていたのですけれども、今度は中核市ですから、これは市にお願いしますということになるのですよね。このオブザーバー4町の意見です。今まで県、市にいろいろお願いしてきたことを踏まえて協議されていると。お願いしたというのは、どういうお願いを受けておったのですか。
●衣笠地域振興課長
これまで県が各町に提供していたサービスと同様のサービスを維持してほしいということでございます。
○前田委員
いや、それは総括だ。具体的にどういうことを言っていたのですかということ。
●岡﨑地域振興部長
済みません、ちょっと新任なものですから、今までの経緯をまだ十分に把握していないと思いますので、私のほうから説明させていただきます。
まず福祉の関係、中核市になって当然に県から市に行く部分はいいのですけれども、これまでも福祉の関係は県で4町の部分をやっていました。しかし、中核市になったときにまた県と市と一つの窓口になったりとか、保健所の機能も県がやっていたり、今度は市がやる、この二重な話になってくるということになってきますので、具体的には今まで県で持っていたものについても市で一括して専門性を発揮しながらやっていただいたほうがいいのではないかという話をこれまで進めてまいりました。そこの中で町から来たのは、県はきちんと今までやっていたという認識なのですね。それを市になってサービスが落ちるのではないかという不安がありました。ですので、そういう保健とか医療の救急体制とかいうものについてどうなるのでしょうかということが4町から話があったので、それについて県の責任で市と話をしながらサービスが維持できるような形をやっていきましょうということでプロジェクトチームをつくって進めてまいったと。その報告をこのたびさせていただいて、その内容につきましては4町のほうからこれまでの要望、お願いがあったものについては進められているというお話をいただいたということでございます。
○前田委員
いや、そんな総括は聞きたくないのですよ。具体的に今まで県が4町に対してやっていた中身はどうで、これをどういうふうに中核市にお願いする、そういうことを教えてもらわないといいか悪いか判断できません。こんなことで執行部が適当に報告されていて、判断ができません。これは最終的には議決案件ですよ。もうちょっと丁寧に説明しないといけません。
●岡﨑地域振興部長
では、具体的な資料というものは今手元にありませんので、各部のものをもう一回集めて改めて説明をさせていただきたいというふうに思います。
○前田委員
中核市に対して、そういう総括的な説明が1回もないのですよ。こういう報告ばかりですよ。いけませんよ、1回ね、時間を設けてきっちり報告してくださいよ。
◎福田委員長
よろしいですか。
●岡﨑地域振興部長
はい、では委員長からまた御指示をいただいて、我々のほうは今総括していますので、総括と、あと具体的な取り組みにつきましても各部と一緒になって説明をさせていただきたいと思います。また御指示をいただきたいと思います。
◎福田委員長
では、また日を改めて、これについてはちょっときめ細かな説明をいただきたいと思います。
その他で何かございませんか。
○前田委員
山陰DMOは、今度は何だったかな。インバウンド機構。設立総会は、これは議会は関係ないと思うのだけれども、開所式はこの委員会にみんなに案内したか。見たことないな。
●岩下観光戦略課長
事務局さんにはちょっとアドバイスを求めたのですけれども、ちょっと開所式の場所の前が狭いものですから、島根県の議長さんと鳥取県の議会の代表さんの御案内だけでこのたびはお願いしたという状況でございます。
○前田委員
それでいいのだろうか。狭いと言われても知らない。どこでするのか。
●岩下観光戦略課長
開所式は、イオン米子の4階の事務所が入っている前の廊下でやることにしております。
○前田委員
別にそこでしなくても、前にビックシップもある。何でそこでしないといけないのだ。
●岩下観光戦略課長
ちょっと看板をかけて、そこで除幕をするというようなコンセプトで考えておりましたもので、そのようになってしまっておるという状況でございます。
○前田委員
これは主役は誰だ。
●岩下観光戦略課長
インバウンド機構の事務がその場所でこれから行われるということで、それを広くアピールするということでございますので、中心の方にそういう除幕をしていただいて外部に情報を提供するということが大きな目的でございます。
○前田委員
いや、外部にアピールになっていない。自分たちが主役で、自分たちだけで開所式をするということだ。
●岩下観光戦略課長
先ほど説明いたしました理由などにより、来ていただく人数が少なくなったということは申しわけなく思います。
○前田委員
この委員会には米子の議員がいるのですよ。澤委員がおるし、副委員長もおるし、森委員もおるし。東部の私はとても行けないけれども、西部の議員ぐらいは案内しないといけないのではないですか。どうですか、局長。あなたが指揮しておるのだ。
●吉村観光交流局長
では、また後ほどちょっと委員長と御相談をさせていただけばと思います。
○前田委員
少なくともね、米子の議員がおるのですよ。自分たちだけで看板かけてというのは、私は常識的に言ってこれでPRというのはいけないと思います。それは常識ではないです。ちょっと注意しておきます。
◎福田委員長
前田委員、ほかにはいいですか。
○前田委員
統計職員証ですよ。これはおかしいですよ。発送したときは入れたのかな。
●前田統計課長
発送したときの詳細でございます。封筒の中に送付文と職員証を入れる作業を職員2名で行いました。まず、封書と中身を一旦確認をしながら入れて、封をしないままでもう1人別の職員がその中身を確認するという行為を、今回行いました6名の方に送る作業を県のほうではしっかりと行いました。これはそれぞれの職員からも聞き取りをいたしました。それを調査員の自宅に送付いたしまして、調査員さんはその封書を開封いたしました。ほかのものも入っていたけれども、職員証はその時点で入っていなかったということをおっしゃられて、その後、もう一度確認をしてもらいました。それから、18日に私どもの職員が御自宅に訪問し、さらに確認していただきましたが、現実にそのものが発見できなかったという状態でございまして、どこでこれがなくなったかということも特定できません。現在、その送り出したものが所在不明であるということまでしか判明をいたしておりませんが、その事実をもってその職員証自体は今後使われることのないように無効という形にして、悪用を防ぎたいというふうにしたものでございます。
○前田委員
これは簡易書留で送られたか。
●前田統計課長
申しわけございません。このたびの送付につきましては普通郵便で送らせていただきました。
○前田委員
そこがおかしいよ。身分証明証ですよ。何で簡易書留で送らないのですか。
●前田統計課長
そういった送り方も含めて、まず郵送ということに対してこういった事故の起こる可能性がございますので、今後は郵送で送るのではなくて直接調査員に交付するという形に全て直したいというふうに思っております。
○前田委員
だから、普通郵便で送るという非常識です。そこの反省が一番だ。身分証明証などというものを普通郵便で送るというのがありますか。
●前田統計課長
大変申しわけございませんでした。そういったことも含めまして反省をし、こういった事故の起こらないように徹底して管理してまいりたいというふうに思います。
○前田委員
常識的に考えればおかしいなと思うはずなのですよ。何というかどうもさっきから皆さん方の感覚でやっておられる。さっきの話も。もっと常識的に行為しないといけないですよ。それは注意しておきますよ。
◎福田委員長
よろしいですか。
そのほかございませんか。
○澤委員
アシアナ航空のことでちょっとお聞きしたい。アシアナからいわゆる格安航空にかわるという、そういう表明は私も新聞でしか見ていないような状況なので、もう少し具体的なところをどの辺までつかんでいらっしゃるのか、ちょっと情報としてまずお聞きしたいと思います。
●岩下観光戦略課長
エアソウルにつきましては、会社の設立は済んだというところは報道のとおりでございます。それについてどこまで準備が具体的に進んでいるのかということは、アシアナ航空にお聞きしましたところ、機材の確保でありますとか支店の設置でありますとか、詳細はまだ何も決まっておりませんと。ですので、実際の運航が始まるのも9月以降にはなるだろうというようなちょっと漠然とした情報しか入っておりません。ただ、ここに書いておりますとおり、日本の地方路線ということですので、ハブ空港は除かれる。ですから、成田空港、関西空港、それから羽田空港、セントレアなどはアシアナ航空のままで運航されるということがあります。今、米子の周りにあります広島空港、松山空港、高松空港などが周辺の地方路線になっておりますけれども、そこら辺もあわせて後々はエアソウルになっていくのだろうなと。その中で、細かく言いますと米子は高級路線で売っておりますので、先に格安航空になってしまうとそこら辺の路線と反するということも出てくることも考えられますので、エアソウルになる順番とか、そういうことについても配慮をいただきたいということをお願いしている状況でございます。周りが全部、高松も松山も広島もエアソウルになった状態になりますと、もうそこは米子もということには仕方がないかなということもありますので、そういうちょっと細かいやりとりもアシアナ航空とやりながら、米子が不利にならないように、お客さんが減らないように努めてまいりたいと思います。
○澤委員
大体想定内のお話をいただいたのですけれども、何でそういうことを言いますかというと、今までアシアナの支店がありますよね。支店の役割で、今まで県のほうとも非常に密接な関係を持ちながら乗客誘致などの活動をやってきた。それがかわることで主体が全然かわるということに多分なると思うのです。そうしますと、鳥取県の戦略自体が大分また積み直しといいますかね、一段一段積み重ねていくような形になるのではないかなと実はちょっと危惧しています。その辺についてね、これは今のお答えですとそんなこと答えようがないということなので何とも言いようがないのですが、やはりその辺のところをこれから視野に入れた取り組みを県としても当然やっていくべきだとは思っていますので、そこのところを酌んでいただいて、状況が変われば的確に委員会にも報告していただきたいと要望しておきたいと思います。
◎福田委員長
要望でよろしいですね。
○野坂副委員長
関連して、例えばこれがLCCに移行になった場合には、今アシアナに対してされている運航補助というのは検討されるのですか。
●岩下観光戦略課長
別会社になるということですので、基本的には再検討ということになると考えております。
◎福田委員長
そのほかございませんか。
次にその他でございますが、警察本部、地域振興部及び観光交流局に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
●神庭地域振興部文化振興監兼文化政策課長
お手元にちょっと黒っぽいチラシを配付させていただいております。こちらは鳥取県の文化団体連合会と、それから韓国江原道の文化団体総連合会との交流事業の一つといたしまして、5月8日午後2時から倉吉未来中心におきまして、オペラの共同公演を行うという御案内でございます。料金は700円でございますので、ぜひとも皆さん、連休の最後になりますが、御参加いただけたらと思っております。
◎福田委員長
ありがとうございます。
意見ございませんね。
意見が尽きましたようですので、警察本部、地域振興部及び観光交流局につきましては以上で終わります。
執行部の入れかえを行いたいと思います。暫時休憩いたします。再開は11時20分からとします。
午前11時15分 休憩
午前11時19分 再開
◎福田委員長
再開します。
引き続き危機管理局及び県土整備局について行います。
まず、4月1日付で人事異動がありましたので、執行部の新任職員の紹介をお願いします。
●城平危機管理局長
危機管理局長の城平です。
それでは、新任の職員の紹介をさせていただきたいと思います。後ろの席におりますので、座ってさせていただきます。
危機対策・情報課長の山下喜夫です。
●山下危機対策・情報課長
山下でございます。どうぞよろしくお願いします。
●城平危機管理局長
次に、危機管理専門官、島瀨達也でございます。
●島瀨危機対策・情報課危機管理専門官
島瀨です。よろしくお願いします。
●城平危機管理局長
次に、消防防災課長の森本茂樹です。
●森本消防防災課長
森本でございます。よろしくお願いします。
●城平危機管理局長
以上の3名が新たに加わりまして、危機管理局、今年度取り組んでまいりたいと思います。県民の皆様の安全・安心を前進させるために一生懸命取り組んでいきたいと思います。
また、今現在、熊本地震についての支援を県庁挙げて行っております。そのようなことから、本日は藤木参事が益城町の現地に行っております。そのほか、県庁の各部局からも保健師の方ですとか応急危険度判定の方に行っていただいているところでございます。このようなことを引き続き県庁挙げて、そして市町村の皆さんと一緒になって取り組んでまいりたいと思います。
そのような状況でございますので、大変申しわけありませんが、報告に該当しない職員には退席させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
◎福田委員長
はい。
●城平危機管理局長
ありがとうございます。
では、どうぞよろしくお願いいたします。
●山口県土整備部長
県土整備部長の山口でございます。引き続き委員の皆様方の御指導を賜りたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
地方創生を加速するためのインフラ整備、そして県民の皆様方の安全・安心を確保するための国土の強靱化、そして、この2つを実現する我々のパートナーで重要経済産業でもある建設業の健全な発展に向けて尽力させていただきたいと思っております。
また、先ほど危機管理局長が申しましたように、現在、県土整備部からも熊本に応急の判定士などを派遣させていただいております。県内の安全・安心のみならず、関係しております近隣の各県との連携を深めながら、よりよい地域づくりに努めてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
それでは、座りまして新任の職員を紹介させていただきたいと思います。
県土整備部次長の丸毛裕治でございます。
●丸毛県土整備部次長
丸毛でございます。先般は朝鍋ダム、大橋川を視察をいただきまして、ありがとうございます。大変お世話になりました。今後も引き続きよろしくお願いいたします。
●山口県土整備部長
河川課長の酒本勇一でございます。
●酒本河川課長
酒本でございます。よろしくお願いします。
●山口県土整備部長
県土総務課建設業・入札制度室長の山本雅美でございます。
●山本県土総務課建設業・入札制度室長
山本でございます。よろしくお願いいたします。
●山口県土整備部長
県土総務課用地室長の土橋勝浩でございます。
●土橋県土総務課用地室長
土橋でございます。よろしくお願いします。
●山口県土整備部長
技術企画課都市計画室長の井上嘉之でございます。
●井上技術企画課都市計画室長
井上でございます。よろしくお願いいたします。
●山口県土整備部長
以上のメンバーで県土整備部務めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
◎福田委員長
次に、報告事項に移ります。
執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いいたします。
なお、質疑等につきましては、部局ごとの説明終了後に一括して行うことといたしたいと思います。
まず、危機管理局から報告15、平成28年熊本地震に係る支援対策について及び報告16、鳥取県地震防災調査研究委員会の開催結果について、安田副局長兼危機管理政策課長の説明を求めます。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
恐れ入りますが、最初に別冊をごらんいただきたいと思います。
平成28年熊本地震に係る支援対策についての報告でございます。
1ページでございます。4月18日に統轄監を本部長といたします支援対策本部を立ち上げまして、各種支援に取り組むことを確認しております。市町村等と連携して取り組みたいということで、22日には市町村説明会を予定しております。
2の支援の内容でございます。これまでの取り組みですけれども、緊援隊や広緊隊、
DMAT、危険度判定士、保健師に加えまして、先ほども申し上げましたけれども、現地の情報連絡員を既に派遣をしております。
今後の支援でございますが、九州ブロック知事会と山口県が対策本部を立ち上げておりまして、そこの考え方で、被災市町村ごとに支援団体を割り当てるカウンターパート方式で支援することになりました。鳥取県は益城町の支援に当たるということでございます。そうしたことで、本日9時に避難所の運営に当たる6名が出発しております。
2つ目、物的支援でございますけれども、本県の支援の申し出を既に17日に行っております。そして、見舞金をあわせて贈呈し、県内では義援金の募集を開始しておりますし、18日には県、市町村連携しましてアルファ化米と水を届けております。
めくっていただきまして、県内への避難者への支援でございます。総合相談窓口を既に本庁中・西部総合事務所に設置しております。県営住宅等の提供ということで、52戸を無償提供いたします。また、生活費、そして就学支度金の支援も始めております。それから、県内企業の影響を最小限にとどめるということで、低金利の融資を行うことを決めております。これらにつきましては、予備費を充てるということでございます。
被害の概要は、これは時点が古うございまして、若干変わっております。関連死の方が11名ふえているということでございます。御容赦ください。
引き続いて機動的に支援に取り組んでまいりたいと考えております。
次の議題でございます。冊子がかわります。危機管理局資料の本体にお戻りください。
1ページでございます。鳥取県地震防災調査研究委員会の開催結果(第5報)でございます。
平成16年度にまとめた被害想定を26年度から見直ししております。国の調査プロジェクトがことしの夏前に新しい調査結果を発表するということで、それを踏まえて検討したいと考えております。ということで、今後は津波浸水予測や被害の精査を行いまして、秋ごろに取りまとめたいと考えております。
4月6日に開催しました審議の内容ですが、(1)番です。ライフラインの被害、電力、上下水道、通信、ガスの被害を予測しました。表にありますように、被害の量はおおむね平成16年よりも減少しております。そして、下のほうが交通施設被害ですが、こちらのほうも減少しております。いずれも耐震化対策が進んだということのあらわれかと考えております。
裏面をごらんください。避難者予測でございます。住居の損壊あるいは断水等をもとに予測したものでございまして、東日本の事実を踏まえた国の防災会議の予測方式を用いて予測を行っておりますので、前回とは変動しています。
そして、最後ですけれども、あわせて実際に地震が発生した場合に、その震度情報を取り込んで被害予測を行うシステムを開発しております。
◎福田委員長
続きまして、報告17、島根原子力発電所2号機の新規制基準適合性審査の状況等について(第25報)、報告18、平成27年度第4回原子力防災連絡会議の開催結果について及び報告19、平成28年度における原子力防災の普及・啓発事業について、水中原子力安全対策課長の説明を求めます。
●水中原子力安全対策課長
それでは、資料の3ページをごらんください。3ページから8ページにかけまして、島根原子力発電所2号機の新規制基準適合性審査の状況等についての25回目の報告をさせていただきます。
まず、4ページをごらんください。これまでの審査は72回行われております。地震対策、津波対策、それからプラント関係でございます重大事故対策、設計基準対策ということで行われておりまして、今回は一番上の申請概要等ということで、審査の進め方について審査がございました。ちなみに、沸騰水型のプラントで審査が一番進んでいる東京電力柏崎は現在104回行われておりまして、島根原子力発電所につきましては現在72回というふうな状況でございます。
3ページをごらんください。島根原発の2号機につきましては現在審査が行われておりまして、今回72回目ということです。内容的にはこれまで柏崎刈羽原発の6・7号機が集中審査ということで審査されておりましたが、柏崎刈羽の原発につきましては耐震評価に時間がかかるということで集中審査が解除されまして、福島事故と同じ沸騰水型の原発は全て並行審査に変わったということで、柏崎刈羽、それから浜岡原発、女川原発、島根原発、それと新たに申請された日本原電の東海第2原発の5つの原発が並行審査に変わったというところでございます。
3ページの2番目でございますが、視察のときにごらんいただきました緊急時対策所が新たに設置されるということです。これは現地を見ていただいたので説明を省略させていただきます。それから、基準地震動ですが、原発の審査では断層の長さを決めましてから必要となる地震の大きさを決めるのですが、その審査についてはまだ行われていないという状況でございます。
次に、9ページをごらんください。平成27年度の第4回原子力防災連絡会議について御報告いたします。9ページから10ページで御報告いたします。
これにつきましては、UPZの自治体、30キロ圏内の自治体2県6市で防災担当責任者がいろいろ集まって協議する場ということで、これまで共同で連携して地域防災計画等を作成したところでございます。今回、島根県と共同でアンケートを実施しまして、その結果等について報告、情報を共有したところでございます。
3月30日に島根県の原子力防災センター、オフサイトセンターで行いました。内容等につきましては4番でございますが、まず1つ目に、原子力災害時における避難方法の実態把握の調査ということで、UPZ内の住民を対象といたしまして、UPZ内の住民の要支援者と確保が必要な福祉車両の避難車両の傾向を把握しました。これは標本調査で母集団を推定しようというものでございます。
結果概要でございますが、アに書いてございますように、アンケート調査で、18万世帯から無作為に2,500世帯を抽出し、調査いたしました。それから、社会福祉施設及び医療施設については、全数調査を実施しました。その結果でございますが、一般住民につきましては回収率が44.4%で、下の表にございますように、結果としまして確保が必要な移動手段ということで、バス、車椅子の使用車両、ストレッチャー使用車両ということで、約8.5%の人がこれらの車両が必要だということが判明いたしました。さらに、それらの人たちが移動するに際しては、行政職員等の介助も必要だというふうな結果が得られたところでございます。今後はこれらのデータをもとにしまして、さらに精度を高めて支援の確保に努めたいと考えております。
10ページをごらんください。社会福祉施設につきましては、このような数字が得られたところでございます。
2番目に広域避難計画でございます。鳥取県につきましては、熊本地震の影響もございますが、28年6月ごろに地域防災計画、広域住民避難計画を昨年度の教訓等に基づいて修正したいというふうに考えております。
原子力防災の取り組みについての報告、それから中国電力からは先ほどの緊急時対策所の設置について報告があったところでございます。
11ページをごらんください。平成28年度における原子力防災の普及・啓発事業ということで、これにつきましては、住民の方に放射線に対する正しい知識と防護対策への理解が重要であるということから、平成28年度の普及・啓発活動を以下のとおり行いたいと考えております。
まず、お手元にこのような原子力防災のハンドブックを置かせていただいております。これまでパンフレットとしておりましたが、屋内退避や避難時の留意点をさらに住民の意見等をいただきまして新たにつけ加えまして、新たにハンドブックとして本年4月上旬にUPZの全戸に配布させていただいたところでございます。
次に、原子力防災講演会でございますが、県民の方が原子力災害に適切な対応や行動がとれるように、あるいは県民の方や防災関係機関の職員を対象といたしまして講演会ということで、6月19日に米子市の福祉保健センターで開催を予定しております。あと、研修会については記載のとおりです。
最後に、原子力防災2016というものもお手元に置かせていただきました。透明性を確保するという観点で作成したものでございます。
◎福田委員長
続きまして、報告20、平成28年熊本地震に係る鳥取県緊急消防援助隊の派遣について、報告21、消防団を中核とする地域防災力強化モデル事業の実施状況について及び報告22、日南町防災基地開所式及び災害救助訓練の開催について、森本消防防災課長の説明を求めます。
●森本消防防災課長
消防防災課でございます。申しわけありませんが、まず別冊資料をお願いいたします。3ページでございます。
4月16日に発生しました熊本地震におきまして、消防庁長官からの要請を受け、鳥取県からも緊急消防援助隊を派遣しておりますので、その状況を報告させていただきます。
4月16日の1時25分ごろに熊本地方でマグニチュード7.3、最大震度6強と資料にありますが、昨日、気象庁のほうから7を観測したというふうに訂正が入っております。震度7の熊本地震が発生しております。これを受けまして、消防庁から5時30分には陸上隊の出動、それから7時19分には航空隊の出動の要請がございまして、それぞれ順次出動し、航空隊は9時48分に、陸上隊は21時43分にそれぞれ現地のほうに到着してございます。それで、昨日、23時45分に消防庁長官から隊の引き揚げ決定通知がございましたので、けさ、現地を出発して、現在鳥取県に向かっております。きょうの午後あたりに到着する予定になってございます。
体制のほうでございますが、まず陸上隊、16日に出発して20日に帰ってきた第1次派遣隊は15隊59名、それから19日に出発し20日に交代し、現在帰途に向かっています2次派遣隊は14隊53名でございます。それから、航空隊のほうは16日に出発し17日に帰っておりますが、こちらのほうは7名でございます。
現地の活動でございますけれども、16日、航空隊のほうは生後4カ月の子供を熊本の赤十字病院から北九州市立の八幡病院へ転院のための搬送をさせていただいております。17日には御船町で孤立していらっしゃった高齢の女性の方を救助しております。陸上隊のほうは17日、18日にかけまして益城町のほうで倒壊家屋内に取り残された方がいないかということで検索を実施し、実際に救助者はいないということを確認しております。19日、20日につきましては、益城町、西原村のほうで警戒パトロール等をやったところでございます。
4ページに活動状況の写真をつけておりますので、ごらんいただきたいと思います。
本体の資料に戻っていただきたいと思いますが、12ページをお願いいたします。
消防団を中核とする地域防災力強化モデル事業というものを26、27年度の2カ年にわたりまして実施させていただきました。消防団といいますのは地域防災力の中核を担っていただく大切な消防組織でございますけれども、近年、団員数が減少するとか高齢化が進むといったような課題がございますので、モデル事業を実施して体制強化に取り組んだところでございます。
事業内容でございますが、米子市、倉吉市につきましては26、27年度の2カ年間、琴浦町、八頭町、日南町はそれぞれ1年間の期間で実施しております。費用につきましては、各年度1団体30万円を県から支出させていただいております。
事業内容につきましては、14ページ以下につけておりますので、こちらのほうをごらんいただきたいと思います。
成果でございますが、米子市及び八頭町につきましては、消防団員の数が顕著な形で増加するという効果を上げております。倉吉市につきましては、団員数自体は減少したのでございますけれども、女性団員のほうがふえるという効果を上げております。琴浦町、日南町につきましては、団員数という形では見えておりませんけれども、将来、消防団員になっていただく可能性のあります小・中学生を中心に消防団に対する理解が進んだものと考えております。
今後の取り組みでございますけれども、このモデル事業を行った市町村以外にもこのような取り組みを広げていただくように働きかけをしてまいります。同時に、県としましても消防団の活動に対する理解促進を図るようやっていきたいと思っております。ただ、今後人口自体が減っていく中では消防団の確保はなかなか難しくなると考えておりますので、このモデル事業では十分できなかった女性等の多様な主体の参加でございますとか自主防災組織との連携強化というような部分につきまして、ことしはどういった形で支援強化ができるのかを検討する委員会を開催していきたいと考えているところでございます。
そうしますと、18ページをお願いいたします。日南町に整備されております防災基地の開所式と災害救助訓練が行われましたので、その結果を御報告させていただきます。
まず、日南町の防災基地でございますが、場所は日南町の下石見、生山にあります日南病院から南側に約1.4キロの地点でございます。敷地面積が7,910平方メートル、ヘリコプターの離着陸場、それから防災資機材を入れる倉庫、それからヘリコプターの燃料を貯蔵しておきます燃料貯蔵庫等が整備されております。事業費はごらんのとおりでございます。
これにより、今燃料が貯蔵してあります場外離着陸場は県西部では江府町と米子市の消防学校の2カ所しかないのですけれども、そちらに戻ることなく継続してヘリコプターを利用できると同時に、日南病院から比較的近い距離にございますので、そちらへ、あるいはそちらからの救急車の搬送等にも活用できるものと期待しているところでございます。
開所式は、先週土曜日、16日の10時に、来賓36名、それから日南町の消防団員80名等の参加で盛大に行われております。そのときにあわせまして災害救助訓練ということで、たまたま熊本地震が起こったその日なのですけれども、震度6強の地震が発生したという想定のもとに、土砂に埋まった自動車、家屋から要救助者を救出して搬送するという訓練が行われました。当初はヘリコプター「だいせん」も一緒に参加して、ヘリコプターでの搬出も予定していたのですが、先ほど申し上げましたとおりヘリコプターは熊本地震に出動しておりましたので、その訓練内容を変更して実施されたところでございます。
◎福田委員長
ただいままでの説明につきまして、質疑等はございませんでしょうか。
○横山委員
熊本の地震で随分気を使ってもらって、素早い対応で大変よかったなというように思っております。今、人的支援や物資の提供や義援金の募集を開始していただいているので、それをもっと周知徹底していただければいいなと考えております。
県内でもボランティアの募集をされるのだろうとは思うのですが、上手に連絡をとっていただいて、ぜひ鳥取県からもボランティアがたくさん入っているという形にしてほしいなと思います。
最後に、徳島県と防災協定を結んでおるのですが、徳島県の話を聞いたことがないのです。何かがあったときに連絡はされたのですかね。それをちょっと聞きたいなと思って。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
まず1点目です。周知徹底をということでございます。おっしゃるとおりでございまして、あした市町村会議も予定しておりますけれども、市町村も含めたところで広報を十分に行いたいと思います。
2つ目のボランティアの募集ですが、既に県の社会福祉協議会さんのほうで会員の方には予告をされております。そして、益城町のほうでのボランティアの募集がきょうから始まったということでございますので、そちらのほうも機動的に募集をして、現地の支援に当たっていただくというふうにしたいと考えております。
3つ目の徳島県との協定ですが、協定自体は相互の応援協定という内容でございます。ただ、徳島県さんも関西広域連合の一員でいらっしゃいまして、徳島県さんも現地の支援に当たるということでございますので、一緒に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○横山委員
岡山県、愛媛県、香川県、こういうところとは3ページに載っておるのだけれども、あら、鳥取県が行くのに何で徳島県は載らないのかというぐあいに、考えたものだから。お互いに防災協定を結んでおるわけだから、ちょっとぐらい連絡したらいいなというように思ったからそういうぐあいに言ったまでです。
◎福田委員長
いいですかね。
ほか。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
3ページの緊急消防援助隊のほうは、これは全都道府県で組織されておりまして、国のほうでどういう順番で応援に当たるかということが決められております。なおかつ現地での活動ということも全国的な対応で配置がされますので、鳥取県に関係する部分だけを書かせていただいているということでございます。
◎福田委員長
そのほか。
○野坂副委員長
別冊の1ページです。被災地への支援のこれまでの取り組みとしてさまざまな隊の派遣というのがあるのですけれども、16日以降派遣されています。これは確認なのですけれども、この派遣命令は最終的に誰が出されているのかということ。
それと、3ページの県営住宅等の提供で、職員住宅などというのは今あいているわけですから影響はないのでしょうけれども、県営住宅の21戸というのがありますけれども、これは影響がないのかということですね。
全部言いましょうか。では、そこまで。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
1点目の応援の命令は誰が行ったのかということでございますが、各組織によって異なっております。例えば緊急消防援助隊は先ほど申し上げたように総務省消防庁の中で調整がされておりますし、それから警察についてはやはり警察庁のほうでされていますし、鳥取DMATについても全国的な組織がありまして、そこで調整がされて、どこの県のDMATがどこに入るというふうな指示、調整が行われます。そして、鳥取県の職員については当然鳥取県の中でということでございます。
そして、2つ目の県営住宅については、もちろんあいているところを使って支援するということですので、既に住んでいらっしゃる方に影響はないというふうに思っております。
○野坂副委員長
あいているところなのでしょうけれども、それは随時募集もされるので、そういった影響はないのかということですよ。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
済みません、不確かで恐縮ですけれども、建てかえとかいろいろなことを行うために少しの数はあけているというものがあって、そういった部分を使って対応するということだと思います。
○野坂副委員長
では、ここの県営住宅の21戸というのは、既に入居募集をされていないところだということですね。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
はい。
○野坂副委員長
はい、わかりました。
資料の6ページ、このたびの耐震構造の緊急時対策所の新規設置ということなのですけれども、これは先般、視察に行ったときにちょっと質問したのですけれども、宍道断層の再評価という点もあるやに言われたわけです。今回の管理施設というのは法で位置づけられたものということになるのだと思うのですけれども、この耐震の施設というのはそのような理解なのか、例えば法の求めによるところの免震重要棟はそれでいいのだけれども、どういうのでしょう、さらに自主努力として、企業努力としてそういったようなものをつくられるのか、この点はどのような理解をすればいいですか。
●水中原子力安全対策課長
緊急時対策所の件ですが、これは現地でごらんいただきましたように非常に立派なものをつくっておられます。ただ、今回、宍道断層の長さが大きくなったという点も含めまして、先行原発のほうで耐震評価の方法が非常に高度化になっておりまして、必ずしもきちんとした評価が難しい、簡単に申しますとひび割れが起きない可能性を完全に証明できないということですので、安心面のほうで、いわゆる安全側に立ってもう一戸建てたというふうに聞いております。
この法の位置づけでございますが、新規制基準では中央制御室から独立した建物に設置しないということになっておりまして、そのために当初、免震重要棟の中にございますような緊急時の対策所を設けたのでございますが、先ほどのひび割れが完全に証明できないということですので、評価方法が確立している耐震の方法で緊急時対策所を新たに設けたというふうに聞いております。
○野坂副委員長
そうしますとね、今までは免震工法で考えておられたわけですよね。今回、実績のある耐震工法での施設に向かわれるということは、これは一番大きな理由というのは断層の再評価ということですか。
●水中原子力安全対策課長
断層の再評価プラス、先ほど言いましたように評価方法が高度化してきて、総合的に判断して必ずしも完全に証明できないというのがありまして、その2つが大きな理由というふうに聞いております。
○野坂副委員長
わかりました。
13ページなのですけれども、地域防災力強化モデル事業ということで報告が出ております。説明されたように消防団員の団員数の増はなかなか難しい状況だろうと思うのですね。ここにも書いておりますけれども、これからはやはり女性を初めとする多様な主体の参加というのがキーポイントになってくるのかなというふうに思うのです。これらの取り組みをモデル事業でされたわけですけれども、これからまだまだ継続していく必要があろうかと思うのですね。その点についてはどういうお考えなのでしょうか。
●森本消防防災課長
委員御指摘のとおり、我々も女性を初めとする多様な主体の参加というのが非常に重要だと思っております。ことし1年間といいますか、予算要求の時期も考えますと半年ぐらいをかけてあり方検討委員会で一定の結論を出し、来年度以降の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○野坂副委員長
熊本の大震災を見ても、あすこの地域で起きる可能性というのもあるわけですよね。そうなったときに、今、物資なども最終的に被災された方のところまで届ける手段がなかなかないということで、そうなってくるといろんな意味でのマンパワーというのは重要になってくるのだろうと思うのです。ですから、ここの部分はまだ消防団員数の目標の人数には到達していないわけですから、あるいは高齢化の問題とかいろいろ抱えていますよね。そうなってくると、ここはもう悠長なことを言っておられないのではないかなと、こんなふうに思うので、できるだけ前倒しで検討、実施をお願いしたいと思います。
◎福田委員長
よろしくお願いします。
○前田委員
危機管理局の地震防災調査研究委員会の開催結果、1ページですよね。交通施設被害予測、鹿野・吉岡断層、括弧書きで対比してありましていろいろ書いてあるのですけれども、これはどういうチェックでこういう数字が出てきたのですか。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
鹿野・吉岡断層の揺れの予測に対して、各地点にある橋梁の耐震性能を照らし合わせまして、その結果がこういうものであるということです。
○前田委員
いやいや、その耐震というのは水平振動の話ですか。どういうことなのか。何の仕様で耐震を決めていったのか。設計時の水平振動を頭に入れて、それでもつかもたないかをやったわけ。(「はい、そうです」と呼ぶ者あり)
誰がやったの、あなたがしたの。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
委託している業者が行っております。
○前田委員
委託業者。(「はい」と呼ぶ者あり)これは何で、県土整備部がやらないのか。あなたがわかるはずがない。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
県内の橋梁のデータとかの業者に対しての説明は、県土整備部にお願いしております。
○前田委員
いや、簡単にこういう数字が出ているのだけれども、もっと緊張感を持った数字で考えてもらわないといけないのだ。例えば中規模損傷、大規模損傷が鹿野・吉岡断層はゼロになっておる。本当かと。かわりに小規模損傷、軽微な被害がふえておるのだ。これはコンサルタントの報告で、はいそうですかというふうにならないのではないですか。ちょっと山内課長、これはどうですか。県土整備部の避難路でしょう、これはほとんど県道でしょう。
●山内道路企画課長
済みません、うちのほうに問い合わせがあったかどうかというのはちょっと把握しておりませんで、申しわけございません。
○前田委員
だから、これは再チェックですよ。これはほとんど県土整備部が所管して、毎日管理しておる橋梁ですよ。何でコンサルの話がこんなところに出てくるのですか。県土整備部と両方で実施機関をつくってチェックしなくてはだめですよ。橋梁台帳が全部残っておるのだから、水平振動から何から。コンサルに委託しましたというのは、そこがまた世間ずれしている。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
データは県土整備部から頂戴して、それで予測を行ったということでございますが、今委員御指摘のとおりでございますので、協力をして十分に精査をさせていただきたいと思います。
○前田委員
これは再検討ですよ。県土整備部のお墨つきだったら私は納得するのだけれども、おたくの局がね、ばあんとこんなふうにして出して、これを私がはいそうですかとならないわ。これは重要ですよ、これは避難路ですよ。本当にだめですよ。
◎福田委員長
しっかり県土整備部と連携して、再度御検討いただきたいと思います。
○前田委員
それともう一つ、この間NHKがね、例の琴浦町の地震のことをずっと取り上げておった。見たか。(「はい」と呼ぶ者あり)あれは断層ではなかったよね。GPSを使って、鳥取県はずっと東のほうへ押されていると言っておった。その辺、影響、これは断層ばかりなのだけれども、その辺は客観的にチェックしているのか。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
昨年の1月ごろだったと思いますけれども、そのテレビ番組でお話をされた同じ研究者の方にこの委員会にも来ていただきまして、その研究内容についてこの委員の皆さんに説明をして、それを踏まえて地震の被害想定を進めております。もう少し申し上げると、断層がどこにあるかというのは全てがわかっているわけではなくて、むしろわからないほうが多いということでございまして、先ほど委員からのお話もありましたGPSによって地殻が変動しているということです。ですから、それはどこで地震が起きるかわからないということでありますので、そういった前提も含めて、県内で震度6弱の地震がどこで起きてもおかしくないということですので、それを前提とした被害想定も行っているということでございます。
○前田委員
いいのだけれども、では2ページを見てください。この委員会のメンバーを。あの先生に入ってもらうのがいいのではないのか。要は今回の熊本の地震だって、断層がこう延びておったり、いろいろ想定できなかったのでしょう。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
ニュースでよく説明をされておりますけれども、九州にたくさん断層帯があって、その1つ2つが動いているということですけれども、その断層帯とかにつきましては、国の地震調査研究推進本部というところで、そこの断層も含めて全国的に発生確率等が毎年公表されております。先ほどの研究者の方の……(「あれは岐阜かどこかの大学の先生だったな」と呼ぶ者あり)はい。(「どこの大学」と呼ぶ者あり)京都大学。(「京都大学」と呼ぶ者あり)はい。(「の准教授だったかな」と呼ぶ者あり)西村准教授さんでいらっしゃいますけれども、その先生がおっしゃっている内容というのは、もうここの委員のメンバーの方、地震関係の方は十分承知していらっしゃいますので、そういうことで審議を進めているということでございます。
○前田委員
あなたにそう言われても、信じられない。入れてもらおうと思っている。というのはね、このメンバーを見てくださいよ。みんなほとんどね、防災、地震、鳥取が多いのです。だから、そういう外部の人を入れることによって、また新たな知見が入ってくるのだろうと思うのだ。こだわらなくても入ってもらえばいいのだ。僕はあのNHKのテレビは非常に参考になった。
●安田危機管理局副局長兼危機管理政策課長
ニュースとかテレビ番組がある都度、直接先生に説明を求めまして教えていただいております。
●城平危機管理局長
済みません、今お話がございましたように、この想定部会の委員のメンバーに書いておりませんけれども、先ほど安田副局長が説明させていただきましたように、一度ですけれどもオブザーバー参加ということでおいでいただいております。今後もちょっと先生方とも相談をして、また改めてオブザーバーで参加していただくということも考えたいと思います。そのときにはオブザーバーで参加していただいたということを明記して、その先生がかかわっているということを明らかにした上で進めていきたいというふうに思います。
○前田委員
何でこだわるかといったら、湯梨浜の地震の原因を皆さん方が1回も言っていないのですよ。断層なのか群発だったか、盛んに起こっていたけれど。あれはあの後、何が原因ですときちんと説明したか。テレビを見てようやくわかったのだ。GPSで鳥取県の地盤は東側にぐっぐっぐっぐっ押されていると、それでようやくわかった。だから、鳥取県のこのメンバーの方がね、それを言っていないのですよ。だから、このメンバーに入ってもらえと言っているのだ。
●城平危機管理局長
今御指摘いただいたようなことも含めて、また先生方と相談をしたいと思います。震源断層のことをちょっと書かせていただいておりますが、先ほどですと2ページ目の上で結構ですが、2ページ目の(3)のところの表の中の上から2つ目に倉吉南方の推定断層というのがございます。これが表に出ていない断層なのですけれども、これらについて想定はしているということで、実は琴浦のあのようなことも織り込んではあります。ただ、今お話があったようなことがございますので、先生方とも改めて相談をして、必要に応じて対応したいというふうに思います。
○前田委員
最後にしますけれども、今回の熊本を見たって、気象庁は推測不可能と言っているのですから、聞いている聞いているではなく、もっといろんな人の知見を入れて被害想定をきちっとしなければだめですよ。県民の命と財産を守るのでしょう。もうちょっと幅広い、こだわらなくてもいいのだ。入ってもらっていろんな指摘を受ければ、それだけ県民のためになるではないですか。どうですか、局長。
●城平危機管理局長
今いただいた御意見も踏まえて、各委員の先生方と相談をした上で対応していきたいというふうに思います。
◎福田委員長
意見も尽きたようですので……。
○長谷川委員
原子力関係の3ページなのですけれども、今のお話は多分波関を中心とした湯梨浜町の……。
○前田委員
いや、波関ではないのですよ。
○長谷川委員
それは別ですか。
○前田委員
別なのですよ。
○長谷川委員
別ですか。
○前田委員
この間ずっと起こっていたのは東郷池の周辺。
○長谷川委員
そうです、そうです。
○前田委員
いやいや、あれです、役場の側のほうです。波関ではないですよ。
○長谷川委員
そうですか。本当にこの間の地震でも、それこそ東郷町周辺、御心配なようですので、ぜひ詳しい御意見が聞ける機会をぜひ審議委員などを含めて設けていただきたいと思います。
私の質問は3ページですね。今回は2号機の審査が進んでいるわけですけれども、結局のところ、正確に今のところ、1号機については廃炉申請の手続申請はどのようになっているのでしょうか。
●水中原子力安全対策課長
1号機につきましては、昨年の4月30日に運転を終了いたしまして、ほかの運転終了した原発につきましては廃炉の、廃止措置計画の申請というのを原子力規制庁に申請いたしますので、その申請する際には鳥取県が中国電力と結んだ安全協定に基づいて鳥取県にも事前に報告があって、そのプロセスを経て原子力規制庁の廃止措置が上手に行われるかという審査を受けると。その後、実際に廃止措置が30年以上かかって行われるということになります。
○長谷川委員
では、廃炉の申請手続中であると、もう申請はされているというふうに理解していいのですね。
●水中原子力安全対策課長
中国電力から廃止措置を申請するという報告、連絡はまだ受けていないところでございます。というところで、まだ中国電力は廃止措置計画の申請を準備中という報告を受けております。
○長谷川委員
では、その方向にあるということで理解してよろしいですね。
◎福田委員長
意見も尽きたようですので、これで危機管理局を終えたいと思います。
午後1時から再開させていただきたいと思います。
県土整備部さん、大変申しわけありませんけれども、よろしくお願いします。
午後0時10分 休憩
午後1時01分 再開
◎福田委員長
それでは再開します。
次に、県土整備部に移りますが、午後2時より当委員会では別の会合が用意されておりますので、委員の皆さんも要領よく簡潔にお願いします。
それでは、報告23、平成28年度国土交通省関係予算の配分について、宮本県土整備部次長兼県土総務課長の説明を求めます。
●宮本県土整備部次長兼県土総務課長
それでは、県土整備部の冊子の1ページ目をお願いします。今年度も国交省から配分をいただきました。ところどころマイナスが立っているところもありますが、全体を総じて見ればおおむね満足できる結果となりました。
1ページ目でございます。まず1番、直轄事業の関連ですが、中ほどの表をごらんいただければと思います。国予算配分の伸び率と比べまして本県に割り当てがあったものは、河川事業のところだけは△がついておりまして、これは後ほど申し上げますけれども、軒並み国全体の予算の伸び率よりも高い配分をいただきました。このうち道路事業に関しましては高い配分をいただきまして、2ページの一番下の表をごらんいただければと思いますが、道路関連につきましては、括弧書きの前年度配分額と比べまして軒並みそれ以上の額を今回いただきました。特に鳥取西道路に関しましては、1.期分、2.期分、3.期分と全部合わせて平成29年度に向かっての一体供用ができるような金額、その必要額と想定される配分をいただきました。最大限の努力、御配慮をいただいているものと考えております。
また、2ページの下から2つ目の丸でありますが、北条道路につきましても、調査費を新規計上をするという記述があります。これは、都市計画決定を平成28年度予定しているところでございまして、これも予定どおり進む見込みでございます。
一方で、3ページのほうに行っていただきまして、(2)の河川事業でございます。先ほどしょっぱなのページで見ていただきましたとおり、河川分野はマイナスが立っております。ただ、当初対当初で比べますとマイナス314、おおむね3億円の減というふうに見えますが、これは2カ月ほど前の2月の臨時議会で前倒し補正をさせていただいた分です。ちょうどそれと同じくらいの金額が当初配分では削られておるというところでございます。実質的には前年度と同程度の配分額が確保されたと考えられるわけでございまして、個々の箇所を見ましても事業進捗のおくれはございません。
(4)番の港湾事業ですが、竹内南の岸壁について、工事費がつく見込みとなりました。昨年度0.8億円というのは、これは調査費のみでございまして、平成28年度に工事費がつくかどうかというところが一つ峠であったわけですけれども、このように3.7億円というところですので、実際の工事に着手していただける見込みとなりました。また、中野地区につきましても、今年度最終年度ということで、順調に配分をいただきました。
めくっていただきまして、4ページをお願いします。大きな2番、補助事業に関しましては、この具体の3カ所、4路線が大勢を占めるわけでございまして、ごらんのとおり、当初対当初でいきますと0.8倍、額にしてマイナス6億3,000万円ということで大きなマイナスが立っているように見えますが、こちらも同様でございまして、平成27年度の2月補正で17億円前倒しをさせていただいておりまして、その割には6億円の減で済んだなというところでございます。これも満足できる範疇かなと考えております。
最後に大きな3番、交付金でございますが、こちらのほうは社総金が減って防安のほうがふえているといった中身のでこぼこはありますが、総トータルでは4億円の増というところを見ておりますので、こちらも進捗には問題がないものと考えております。
以上のとおり国から配分をいただきましたので、昨年度の6月補正後の規模と比べて遜色のないようなものになるようにこれから予算要求をしてまいります。
◎福田委員長
続きまして、報告24、平成28年熊本地震に係る危険度判定士の派遣について、井上技術企画課都市計画室長の説明を求めます。
●井上技術企画課都市計画室長
技術企画課でございます。県土整備部資料の5ページをお願いいたします。平成28年熊本地震に係る危険度判定士の派遣について御報告させていただきます。
午前中に危機管理局からも御報告しました熊本県への派遣の一環といたしまして派遣しておるものでございます。4月16日から住まいまちづくり課所管である被災建築物応急危険度判定士と技術企画課所管の職員である被災宅地危険度判定士を派遣しております。
1の派遣場所でございます。熊本市、益城町、西原村に派遣しております。
2番、派遣状況でございます。建築物の判定士は4名、宅地の判定士は6名、計10名でございます。期間といたしましては4月16日から20日までということで、実質の活動日数は17日から19日の3日間でございます。昨日7時に第1次派遣隊が帰りまして、全員無事でございます。
活動内容でございますけれども、余震等による二次被害の安全を確保するため、建築物及び宅地の擁壁等の被災状況を調査して、立ち入り等の可否を応急的に判断するということでございます。当初は本県から熊本県に申し入れをしまして派遣をさせていただいておりまして、県からの派遣としては全国的に最初の隊として入らせていただきました。
活動状況でございます。下の表がございますけれども、上に建築物、下に宅地ということで、判定場所は益城町を行いまして、実施棟数、建築物は123件、宅地は72件行っております。判定結果は表のとおりでございます。
派遣隊からの現地状況の報告がございまして、調査、判定しました地区は震度7を記録しました益城町ということで、かなりの数の被災家屋が見られたというような報告が来ております。
次に、(2)番でございます。第2次派遣、4月19日から23日までということで、20日から23日までの判定活動を始めております。本日は熊本地方が大雨洪水警報ということで、熊本県の指示等から、現場での判定業務は中止しております。ただし、今、熊本県の方で宅地判定についての全国的な派遣体制の構築をされておりまして、そのお手伝いをさせていただいておるところでございます。
第3次派遣以降も引き続き対応する予定でございまして、こちらにつきましては派遣の申し出がございました南部町から宅地の判定士1名参加いただきまして、一緒に判定をするようにしております。その後につきましても、各市町村から申し出がございますので、全県一体の体制で派遣して支援をさせていただきたいと考えているところでございます。
(2)番、関西広域連合による家屋被害認定業務支援、こちらは建築のほうでございますけれども、罹災証明書発行のための実施体制の構築のために建築関係の技師が2人行きました。活動状況としましては西原村で活動する予定でございましたけれども、罹災証明の受け入れ体制がちょっとまだだということで、御支援できます物資、人手等のニーズ等情報収集活動、こういうことをやらせていただいております。関西広域連合の活動としましては、危機管理局のほうから御説明ありましたように益城町を関西広域連合が担当するということで、そちらのほうに職員を派遣するようになっております。
6ページをごらんいただけますでしょうか。こちらは参考でございます。(1)地震の被災状況等でございます。以下はごらんいただければと思います。
◎福田委員長
続きまして、報告25、NEXCO西日本中国支社の米子高速道路事務所の設置について、小田原道路企画課高速道路推進室長の説明を求めます。
●小田原道路企画課高速道路推進室長
道路企画課でございます。県土整備部資料7ページをお願いします。NEXCO西日本の米子管理事務所が4月1日の組織及び所掌事務の見直しに伴い、米子高速道路事務所に変更設置され、組織の強化が図られることになりましたので御報告いたします。
まず、米子自動車道の4車線化については、かねてより事あるごとにいろんな形で要望してきているところでありますけれども、昨日4月20日には、鳥取県議会の中国横断自動車道岡山米子線4車線化促進鳥取県議会議員連盟による4車線化に係る要望が国土交通省中国地方整備局並びにNEXCO西日本中国支社に対して行われたところです。まことにありがとうございました。
さて、米子自動車道につきましては、全線約66キロのうち、蒜山インターチェンジから米子インターチェンジ間の約33キロを米子管理事務所で管理していただいていたところですが、このたびの組織及び所掌事務の見直しに伴い、久世インターチェンジから蒜山インターチェンジを新たに編入し、米子自動車道のほぼ全線を一体的に管理していただけることになりました。職員も7名から14名に増員されたところです。これにより、米子インターチェンジから中国道までの一連の区間において、冬期の雪氷対策を含めて一体的かつ迅速な管理が行われることとなり、当県や鳥取県西部の事情もより酌んでいただいた管理がなされるようになるとともに、米子自動車道の4車線化や付加車線の設置についても動きが加速されるのではないかと期待しているところです。
今後とも県議会の御協力もいただきながら、県西部地域の4車線化期成会や岡山県などとも連携して、4車線化等の対策が進むよう強く関係機関へ働きかけてまいりたいと考えておりますので、今後とも御指導いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
◎福田委員長
続きまして、報告26、第6回米子駅南北自由通路等整備事業協議会の概要について、河田道路建設課長の説明を求めます。
●河田道路建設課長
道路建設課です。県土整備部資料8ページをお願いいたします。4月15日に第6回米子駅南北自由通路等整備事業協議会が開催されましたので、概要を報告いたします。
JR米子支社については、4月12日のJR米子支社長の記者会見での内容を踏まえ、JRより報告がありました。南北自由通路等整備事業で支障となります現支社ビルにつきまして、
JR米子支社から引き続き米子駅構内を念頭に存置すること、それから新支社ビルの具体的な移転場所は費用対効果及び将来のまちづくりを含め今後検討すること、移転時期につきましては平成30年の自由通路工事着手に影響がないように検討するという報告がなされたところでございます。
本事業に県が関与する前提条件として要望してきたJR米子支社機能の米子市への存置が
JRより表明されたことから、今後本格的に事業が前進する見込みとなったところであります。また、新駅ビルにつきましてJR米子支社より、事業主体はまだ決まっていないとしながらも、JRにおいて新駅ビルに関する調査を今年度実施すること、調査内容につきましては、市、県から行政支援の提案を踏まえて規模や概算工事費等を検討を行うという考えが示されたところでございます。
新駅ビルにつきましては、これまでも県といたしまして県民の利便性等を考慮し、現在米子コンベンションセンターに入居しています消費生活センターなどがふさわしいという考えを表明しており、入居費用が妥当であることが入居の前提であるとの考えを示しているところでございます。また、米子市におかれましても、市民の利便性やにぎわいの創出のため、ワンフロア程度を活用することを表明されており、具体的な利活用について現在、庁内で検討されているところでございます。新駅ビルにつきまして、引き続き協議会で検討していくこととしているところでございます。
市民等からの意見聴取につきましては、米子市で現在行っています自由通路、南北広場の予備設計が完了した段階でパブリックコメントや地元説明会などを実施し、住民の意見を聞くこととしている旨の報告がなされました。駅周辺のにぎわい創出につきましては、米子商工会議所が今年度の事業計画の中に駅前の空きビル調査等を予定されておりまして、米子商工会議所も連携し、協議会で検討していくこととしております。
次に、米子市より現在検討中の駅南広場の機能について説明がございました。資料9ページをお願いいたします。協議会で示されました駅南広場の計画図でございます。ちょっと横にして見ていただければありがたいと思います。
まず図面の下の黄色い部分、これが自由通路でございます。まだ検討中ということで、位置だけを入れてございます。その右横にシンボルツリーがございまして、その右側が154台規模の駐輪場でございます。それから真ん中に丸いところがロータリーにあたります。ロータリーの出入り口、左右1カ所ずつの計2カ所ですけれども、ここがバスの乗降場でございます。それから、右から行きますとコーナーに3つほど升があります。ここは自動車の降車場です。それからシェルターがありますけれども、その右側が身障者用の乗降場、それから左側とコーナー曲がった先の一升がタクシーの乗降場でございます。ロータリーの真ん中に8つほど升がありますけれども、ここはタクシーの待機場になってございます。ロータリーの左側のスペース、ここが一般車両の駐車場でございます。それから、そのまた左側に観光バスの待機場が4台分というような計画が示されたところでございます。敷地面積にいたしますと約5,545平米という計画が示されております。平成26年度に検討いたしました面積よりも約800平米ふえております。利便性を考慮してバス駐車場の配置を見直したことによるもので、機能面での大きな変更はないものとなってございます。
次に、今後のスケジュールでございます。資料10ページに協議会で示されました今後の事業スケジュールをつけてございます。平成28年度は補償本調査を行うとともに都市計画決定の手続を進めてまいります。JRの同意を受けて米子市の都市計画審議会の議を経て知事協議、それから都市計画決定というような流れになると思われます。今年度の都市計画に向けまして予定どおり事業が進むよう、引き続き協議会等で3者の連携を密に図り、平成30年度の工事着手に向けて進めていきたいというところでございます。
◎福田委員長
続きまして、報告27、平成27年度第5回湖山池会議の開催概要について、報告28、狐川水質浄化対策に係る水質調査等の状況及び検討会の開催について及び報告29、平成28年度鳥取県水防訓練の実施について、酒本河川課長の説明を求めます。
●酒本河川課長
それでは、資料の12ページをごらんください。平成27年度第5回湖山池会議を3月25日に開催しましたので、その概要を報告いたします。
まず、昨年度、平成27年度の水質状況でございます。塩分濃度につきましては一昨年度に引き続き将来ビジョンに定めます2,000から5,000ミリグラムの範囲で管理することができました。水質につきましては、その下に表をつけております。右側の表でございますが、COD、全窒素、全りんとも平成25年度、26年度、27年度に向けて下がっておりまして、ビジョンの目標値に近づいております。
次に、本年度、平成28年度の水質管理方針でございますが、塩分濃度につきましては、春は可能な限り低い値で推移させる、夏は溶存酸素の確保に最大限配慮しつつ、夏場の高温小雨による貧酸素化に備えまして3,000ミリグラム台での管理を目指します。
水門操作につきましては、昨年度同様に舟通し水門での切欠操作によりきめ細やかな水門操作を実施します。
そしてあわせまして、水質汚濁等の原因究明のための調査分析を進めていきます。
そして本年度の主な事業でございますが、その表のとおり、ビオトープの造成がございまして、県土整備部としましては水門の部分改築ということで、1月の常任委員会でも報告いたしましたとおり、既に仮設工事には着手しておりまして、漁業に影響の少ない時期に河川内工事を行いまして、塩分調整の影響の少ない冬場以降に設置工事を行って、来年5月に完成する予定にしております。
続きまして、資料の13ページをごらんください。狐川の水質浄化対策に係る水質調査の状況と検討会の開催について御報告いたします。
狐川というのは勾配が緩く、袋川の背水影響を受けて流れが滞り、ヘドロがたまりやすくなっている河川でございます。そのために以前からヘドロのしゅんせつを行ってまいりましたが、近年になっても浮遊物とか臭気対策等が改めて必要になっております。
昨年度、国と連携して水質調査を行いました。その結果は14ページをごらんください。14
ページの狐川は下から上に流れているのですけれども、山白川から分岐をして一度、市の下水区間を経て少量の水量が下から上に流れております。上流から流入が少ないこと、そして勾配が緩いこと、そして合流点が袋川になるのですけれども、袋川のほうから背水影響があって県管理区間の大半まで海水が遡上してきている状況でございまして、流れが滞っております。
水質調査の結果、まず上にグラフをつけておりますけれども、狐川と合流した袋川の水質なのですが、合流点の秋里地点で、ここで窒素とかリンの値が高くなっていると、合流点でかつ秋里の下水処理場の下流地点でございます。
それともう1点、狐川についてはその図の下のほうにグラフをつけておりますが、袋川に合流している秋里川のほうが窒素、リンが高いという傾向、それと城北橋付近でBODの数値が高くなっております。これらのことから原因について上に3点書いてございます。1つは袋川から窒素、リンが逆流してると、それと2点目はヘドロからの汚濁負荷の溶出、3点目が生活雑排水の流入ということで、図面の中央部分に黄色く塗ってある部分がございますが、ここにまだ下水道に未接続の世帯が残っておりまして、そちらから雑排水が流入している状況があるということでございます。
資料の13ページに戻らせていただきます。そこで今年度については主な要因の影響度合いを把握するために追加で対策検討のための調査を行います。あわせまして水質浄化対策検討会ということで、この水質環境にはさまざまな施設の管理者や要因がふくそうしておりますので、検討会を開催して国、市、県、関係団体、地域住民や学識経験者にアドバイスしていただきながら連携して検討し、できるものから取り組んでいきたいというふうに考えております。第1回検討会を5月13日に開催する予定にしております。
河川課としては最後に15ページをごらんいただきたいと思います。平成29年度鳥取県水防訓練について御説明いたします。
ことしも6月からの出水期を控え、市町村、関係機関、地域住民で水防訓練を実施することにしております。開催日時は5月29日。場所はことしは千代川右岸の河川敷で行います。
訓練内容としては、通常行っております水防訓練等を行いますが、本年度は大規模災害を想定してタイムラインによる訓練、台風接近や上陸による水位上昇に伴う水防警報とか避難勧告等に着目した防災行動計画を踏まえた水防訓練、避難訓練を行いたいと思っております。あわせまして救出訓練とか、患者の重要度に応じて優先度を決めて治療をトリアージ訓練を行いますし、今回は新たに広域避難を想定した避難訓練と、視覚障がい者の皆さんにもわかりやすい防災サインの習得訓練にも取り組むこととしております。参加予定団体は29団体でございます。
委員の皆様には改めまして御案内申し上げますので、御参加いただければと思います。よろしくお願いします。
◎福田委員長
報告30、境港・鳥取港BCP(事業継続計画)の策定について、報告31、ユネスコジオパーク鳥取隠岐間超高速船チャーター事業結果について及び報告32、中国地方整備局、港湾管理者、港湾関係団体の3者による災害発生時における緊急的な応急対策業務に関する包括的な協定の提携について、森田空港港湾課長の説明を求めます。
●森田空港港湾課長
空港港湾課でございます。県土整備部資料の16ページをお願いいたします。境港・鳥取港
BCPの策定について報告いたします。
境港と鳥取港において、地震・津波等の大規模災害が発生した場合に、港湾関係者等の相互連携を図り、港湾機能の維持及び早期復旧を図るための港湾BCPを策定いたしました。
港湾BCPの骨子でございますが、項目の(1)番、BCPの目的と基本方針から、項目(5)番、マネジメント計画までに記載しているような内容としております。主な内容といたしましては、港湾機能回復の方針及び目標といたしまして、境港及び鳥取港におきまして耐震岸壁が整備されておりますので、それを優先的に復旧することとしております。また、優先すべき貨物等についても決定し記載しております。また、マネジメント計画といたしまして、
PDCAによる見直しや改善を今後進めていくこととしております。28年度の予定といたしましては、両港で訓練を実施し、見直しと改善を図っていくこととしております。
続きまして、資料の17ページをお願いいたします。ユネスコジオパーク鳥取隠岐間超高速船チャーター事業結果について御報告をさせていただきます。
隠岐汽船株式会社が運航する超高速船レインボージェットをチャーターし、昨年4月4日に続き2回目となる臨時運航をことしの4月8日に実施しております。昨年と同じような航路で実施しております。昨年は鳥取から西郷に向かう便にのみ乗船をするようにしておりましたけれども、今年度はそれぞれの区間、3区間につきまして乗船をするようにしております。
乗船の状況、参加者の状況でございますが、A区間、七類から鳥取に関しましては34名、これはDBSクルーズフェリー利用のお客様に乗っていただいております。この募集に関しましては比較的短期間で集客できたということで、DBSのお客様に対しても好評でございました。
B区間、鳥取港から西郷港に関してございますが、主に関西からのツアーの方116名が乗船されております。関西方面からの集客につきましてはキャンセル待ちが出るぐらいの募集状況でありまして、好調であったと思っております。
C区間、西郷から七類港区間につきましては臨時便として運航をしていただいております。これにつきましては乗車数が8名ということで、周知不足があったのかなと思っております。
鳥取港に入港の際、入港セレモニーを実施しております。
今後についてでございますが、先ほども申しましたように関西からのツアーのお客様が非常に好調でありましたので、今回得られた結果をもとに関係者と協議を行いまして、航路の活用の次のステップの展開について一定の方向性を見出していきたいと考えておるところでございます。
次に、資料の18ページをお願いいたします。中国地方整備局、港湾管理者、港湾関係団体の3者による災害発生時における緊急的な応急対策業務に関する包括的な協定の締結について御報告をさせていただきます。
中国地方整備局と港湾管理者、港湾関係団体との間で題名のような包括協定を平成28年3月31日に締結しております。この協定の締結によりまして、大規模災害発生時に中国地方整備局が緊急応急業務を展開するために必要な調整を実施することによりまして、各港湾管理者が技術者や資機材の出動を要請した際に、それが円滑に行えることが期待できると考えております。
協定締結者でございますが、15機関でございまして、中国地方整備局、港湾管理者7機関、港湾関係団体7機関、この15機関で協定を締結しているということでございます。
◎福田委員長
報告33、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告につきましては、県土整備部資料19
ページの以降のとおりでありまして、説明は省略をいたします。
それでは、ただいままでの説明につきまして、質疑等はありませんでしょうか。
○前田委員
14ページ。ここの写真ですよ、城北小学校の下にあるが、これ、何だかわかっとるか、これ、わかっとるな。(「はい」と呼ぶ者あり)これ下水ですがな、下水ですよ、これ。ここに処理水を排出するのだから、フロックみたいなものががばっと出るのだ。これ下水ですよ。これが袋川をゆたらゆたらさせているのですよ。それが上がってくるわけですよ。抜本的な解決として下水処理水を千代川に流してください。そうすれば解決しますよ、袋川の。そうしなきゃ解決にならない、絶対どんな案もつくれない、あるいは上流から浄化用水を大量に入れるか、このフロックなどが上がってこないように。それしなきゃ、こんなのは検討したってどうにもならんで。千代川左岸の下水の排水はどこに出しているのですか、千代川でしょ、本川に出していますよ、それは毎秒4,000トンからあるから、秒速が、海に流しますよ、そこだと思いますよ。それがこの研究会で出てこないと何の研究にもならない。言っときますわ。
●酒本河川課長
最初に写真の藻の発生状況ですが、この写真自体は城北小学校付近の写真でございまして……。
○前田委員
上がってくるだろう。
●酒本河川課長
先ほども説明しましたけれども、秋里からかなり上流まで袋川の水が上がってくるという状況があります。上流には処理場がございますので、その影響も考えられます。
○前田委員
考えられますではない、見に行ってみなさい、あそこの排水溝。これが出てくるのだ、どうっと。
●酒本河川課長
その辺も、市の下水道もそのメンバーの中に入っておりますので、現状を再認識いただいて、対応については前田委員がおっしゃられたことも含めまして、長期的な対策を検討してまいりたいと思っております。
◎福田委員長
そのほかございますか。
○野坂副委員長
8、9ページといったところですけれども、米子駅の南北自由通路の整備事業で、駅南の広場のほうが整備されていくわけです。これに伴って、例えばバス路線の見直しとか、そういったようなことも同時に議論されているのかどうなのか。今ですと駅北にバスターミナルがあって全ての路線がそこに集中するのですよね。その問題点もいろいろ言われていまして、今回、駅の南側ができた場合にその辺の路線の見直しですよね、最終的に駅に行くということを想定した場合の路線見直しみたいなのは検討されているのかというのが1点。
南側ができることによって車の流れの振り分けといいますかね、北と南の機能分担といいますか、その辺はどのように考えておられるのか。
●河田道路建設課長
まず、バスの関係でございます。駅南の広場の計画に当たりまして、米子市がバス業者に一応協議をされております。バス業者はまだ路線をここに振るかどうかというのは決めてはおられません。ただ、可能性として駅北はバスターミナルがありますので、駅南に関しては要は停留所という位置づけでは使用は可能だろうというような判断はされていると聞いております。だから駅のこのレイアウトでいきますと、バスの降車場2カ所ほど今契約されていますけれども、そこを使ってバスがとまってまたどこかに行くという形のものが想定できるということでございます。
先ほどの機能分担の車の振り分けの話になってきます。これはまだちょっとそこまでは解析というか検討はできていないというのが実際のところでございます。これは今の機能配置をした中で今後の利用に当たってどういう形のものでどういう利用が想定できるのかというところも、今後、米子市と協議していきたいというふうに思っております。
◎福田委員長
よろしいですか。
○野坂副委員長
はい。
◎福田委員長
そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
ないようですので、これで県土整備部の報告については終わりたいと思います。
次、その他でございますが、執行部、委員の方でございますか。
●山内道路企画課長
2点ばかり、済みません。
1点はうちの室長からございました、昨日の議員連盟の要望につきまして、福田委員長を初め委員の皆様方には大変お世話になりました。事業主体でありますNEXCOからも、我々も4車線化をぜひやりたいという話がございましたし、その中で米子自動車道が一丁目一番地だという発言もいただきましたし、地域のこういった動きは非常にありがたいということもいただいたところでございます。我々執行部といたしましても、今後もしっかりと取り組んでまいりたいと思いますので、皆様方の御支援を賜りたいと思います。ありがとうございました。
それともう1点ございます。午前中、前田委員から御指摘をいただきましたけれども、机のほうに1枚ペーパーを配らせていただいております。3月23日に米子-境港、道路のあり方検討会第1回目を開催いたしました。内容的に組織の見直し、さらには今まで議論したことの整理といった形でございましたけれども、手元にお配りいたしていますとおり、こういった組織で今後、あり方検討会を進めていくということでございます。特に県土整備部長、さらには倉吉の河川事務所長、この2名を加えさせていただいて議論を活発化させていきたいということでございます。
さらに、右のほうに3つのワーキンググループを立ち上げさせていただいて、その中でいろんなまちづくりの話とかストック効果、あるいは渋滞関係といったものについて議論を深めてまいりまして、委員会に諮っていきたいというふうに思っておりますので、引き続きの御支援をよろしくお願いします。どうもありがとうございます。
◎福田委員長
委員の方からは何かございませんでしょうか。よろしいですか、皆さん。
前田委員、いかがですか。
○前田委員
米子-境の道路のあり方、3年間ワーキングされて、ワンランク上がってこのようになったということで、大変喜ばしいなと思っていますけれども、これはまたエンドレスで議論をしていくわけ、何年ぐらいを目標にされているのですかね。
●山内道路企画課長
我々としてもできるだけ早い動きをしたいと思いますけれども、非常に難しい話でもございます。最終的にはどこを通るのかというところまで議論を深めればと思っております。ことしの予定は大体ワーキングを3回程度開催させていただきたい、さらに委員会を2回程度開催させていただいて議論を深めてまいりたいと思います。歯切れが悪うございますけれども、そういった形で今年度は進めさせていただきたいと思います。
○前田委員
なるべく早くということを言っていただいたので、そう期待したいと思いますけれども、やっぱりでもタイムスケジュールの計画を持っていないと、だらだら先延ばしになるのが一番怖いので、難しいのは十分わかっていますから。ですけれども向かっていってもらわないけないわけですよ。再度。
●山内道路企画課長
御意見ありがとうございます。委員の皆様方の御協力を得ながら、御指導を賜りながら向かってまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
◎福田委員長
よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
それでは、意見も尽きましたので、県土整備部につきましては以上で終わりたいと思います。
委員の皆様にお知らせがございます。これより午後2時から智頭急行、若桜鉄道、両社の社長を参考人としてお招きし、所管事項に係る意見聴取を行いますので、時間までに再度、委員会室にお集まりをいただきたい思います。よろしくお願いします。執行部の皆様はご退席いただいて結構です。
(執行部退席)
この時間に今年度第2回目の県外調査について協議してしまいましょう。事務局の説明をお願いします。
●尾﨑議会事務局調査課係長
皆さんの机の上の日程表をごらんいただいたらと思います。4月に第1回の県外調査いたしましたが、第2回目を夏過ぎに行ってはどうかということで、ある程度、現時点の日程を入れ込んでおります。7月に国政選挙がありますので、その後かなと思うのですが、できればきょう、日程の1案、2案ですとか、調査内容についての1案、2案というところまで御議論いただけると幸いかなと思っておりますので、よろしくお願いします。(発言する者あり)
○前田委員
そうはいっても8月は盆が入るし、7月19日、20日、21日、この週ではないかな。
○野坂副委員長
では、そういうふうにしましょう。
○前田委員
うん、ここ。
◎福田委員長
では、7月の19日、20日、21日あたりで調整させてください。
○澤委員
7月の常任委員会は大丈夫なのですか。19日、20日、21日と。
○前田委員
ああ、常任委員会があるな。
●尾﨑議会事務局調査課係長
ごめんなさい、多分、21日に常任委員会が入ります。
○野坂副委員長
いや、19日、20日はいけますよ。
●尾﨑議会事務局調査課係長
大体2泊3日で行かれるパターンが多いと思いますが。
○前田委員
今の意見により撤回。21日、澤委員の御指摘によりまして8月の1日、2日、3日、4日、5日、ここしかない。
◎福田委員長
では、8月の第1週で調整させていただくということにしましょうか。
●尾﨑議会事務局調査課係長
皆さんのスケジュール確保をよろしくお願いします。
◎福田委員長
では、中身については一任していただいてもいいですか。
○前田委員
北のほうがいい。
◎福田委員長
北のほうで。
○前田委員
南のほうはちょっと地震で行かれない。
◎福田委員長
はい、そうですね。
○前田委員
もう北しか。
◎福田委員長
はい。では、ちょっと一任をしてください。
では、そのようなことで調整させていただいて、また御相談させていただきたいと思います。
では、10分間休憩して、2時から意見聴取ということでお願いします。
午後1時49分 休憩
午後2時2分 再開
◎福田委員長
それでは、再開します。
ただいまから所管事項に係る参考人から意見聴取を行います。お手元の日程にもありますように、本日は2名の方に参考人として御出席をいただいております。
ここに、智頭急行株式会社代表取締役社長、岡村俊作氏、及び若桜鉄道株式会社代表取締役社長、山田和昭氏に参考人としてお越しをいただきました。
この際、参考人に一言御挨拶を申し上げます。
本日はお忙しい中、御出席をいただきましてまことにありがとうございます。委員会を代表いたしまして、厚くお礼を申し上げます。
それでは、早速でございますが議事の順序等について申し上げます。
参考人のお二方には、事前に意見を求める事項を通知しています。まず、参考人のお二人から、この点について簡単に御説明をいただきたいと思います。その後、私から委員会を代表いたしまして総括質疑をさせていただき、最後に各委員の質疑にお答えいただくようお願いいたします。
参考人におかれましては、意見を求められた事項について発言していただきますとともに、発言に当たりましては、私、委員長の指示に従っていただきますようにお願いを申し上げます。
また、報道機関の皆様にお願いでございます。取材エリアについては特に指定はしておりませんが、参考人の方が発言しやすくなるような環境の確保への御配慮をお願いしたいと思います。御協力をお願いいたします。
それでは、事前にお伝えをしております事項について、参考人のお二方から簡潔に御説明をお願いいたします。
●岡村参考人
智頭急行の社長の岡村です。よろしくお願いいたします。
まず、施設設備の維持計画問題ですけれども、車両や多くのトンネル、高架橋などの土木構造物、そして自動列車停止装置などの電気設備全体でここ3カ年で年間約8億円程度の維持補修費と、毎年3億円程度の更新投資を行っております。
平成26年5月の取締役会で審議、決議いただいた中期修繕投資計画では、平成26年から5カ年で総額57億円で線路、電気、車両の安全対策等を講じることとしております。車両のメンテナンス経費は年間5~6億円程度ですが、別途、エンジンや変速機など機器の更新で2億円程度の投資を行っており、常に高い安全性を確保しております。
快適性の向上では、現在、社会のニーズの変化やお客様の期待に応え、接客、設備の改造を行っており、普通列車も自動列車停止装置のワンマン装置を更新中で、内装改造なども進めていくこととしております。
更新の考えについてですけれども、スーパーはくとは平成6年から9年間かけて総額68億円で34両整備し、最も新しい車両は13年たったところであります。普通列車は平成6年に総額10億円で10両整備しました。一般的に日々の管理や機器の更新を適切に行っておれば、気動車は特急列車でおおむね30年程度、普通列車は40年程度使用されているところが多いようです。車両の状態にもよりますけれども、一般的に考えればスーパーはくとは今後おおむね10年後から10数年かけて、普通列車は今後20年ほど後から数年かけて更新を迎えることになると思います。車両の更新に要する経費は現在価格に置きかえますと、現車両取得時の1.3から1.4倍程度の額と推計されます。
鉄道施設の維持補修は、智頭線は41本のトンネルと204カ所の橋梁、高架橋が全体56キロの3分の2を占め、これらの構造物の半数は竣工後40年以上経過しております。また、200トンを超えるスーパーはくとが毎日14本、いなばが12本、高速で通過するなど、路盤やトンネル、高架橋等に与える負荷は大きいものがあります。このため、平成25年から3,000カ所に及ぶ土木構造物の検査を強化し、また26年度からは年次的にトンネルの特別全般検査を実施中で、何らかの変状が認められる施設については現在、計画的に年2億円程度の補修費を進めており、安全の確保に努めているところです。トンネルや高架橋など重要施設については、補修にあわせて必要なものは長寿命化工事を行っていますので、当分、再築の考えはありません。
智頭線は単線ながら毎日60本の列車が運行しており、信号設備などの電気保安設備の維持補修費は年間3,000~4,000万円程度ですが、開業時に整備した自動列車停止装置など多くの装置があり、3年前から本格的に更新を進めており、年間1億数千万円かけて計画的に更新しているところでございます。
2点目は、人口減を踏まえた営業戦略ですが、特急列車の主要な旅客サービスエリアの京都から鳥取、広島から鳥取までの2府4県の総人口も平成22年から減少期に突入し、30年後には生産年齢人口は3割近くの減少が見込まれ、旅行者数にも大きな影響を与えることとなります。しかしその一方で、高齢者は3割を超す大きな増加が見込まれ、また女性の活躍・社会進出や訪日外国人旅行者の増加など、高齢者、女性、外国人に対する新たな旅行需要の拡大も期待されているところです。
こうした新たな旅行需要に対応するため、現在、スーパーはくとの接客設備の改造、体調を悪くされた年配の方が静養できたり、お母さんが周囲に気兼ねなく赤ちゃんに授乳できる多目的室を設けたり、20年前にはなかったスマートフォンや携帯パソコンなどのモバイルコンセントを全席に設けたり、海外旅行等の大型キャリーバッグ置き場の設置、そして女性や高齢者に優しい新幹線タイプのウォシュレットトイレへの改造など進めており、現在、34両中29両が完成し、お盆休みまでには全てを終えることとしています。御利用されたお客様方からは便利になったとか快適になったなど、うれしい言葉をいただいております。車両だけでなく、線路についてもバラストの補充や突き固め、そしてレール交換など順次進めており、快適性の向上などにも取り組んでおります。安全性の向上とともに、こうした接客設備の改造や路盤の改良など、時代の要請やお客様のニーズに合った快適性の向上に取り組んでおります。
路線網のあり方についてお尋ねですけれども、弊社は上郡から岡山県大原を経て鳥取県智頭まで56キロのわずか1路線で、その智頭線の中を弊社保有の普通列車とスーパーはくと、そしてJR車両のいなばをお借りして、弊社の責任で運行している状況ですので、路線網のあり方といった交通計画、あるいは交通政策や多用な路線網を有しているJRと違って、鳥取県の路線網のあり方についてどうお答えすればいいのか考えあぐねているところでございます。
次に、都市圏からの誘客については、特急列車のお客様の入り込み客は多くが京阪神からですので、京阪神の営業に力を入れており、大阪や京都、姫路そして広島、岡山等で県や観光団体、JR等と連携しながら誘客活動し、またJRと一緒になってカニや梨、砂丘などの鳥取ならではの商品造成に取り組んでいます。また、独自でも大阪駅や姫路駅でのスーパーはくとの誘客宣伝看板を設置したり、新聞、ラジオ等でのマスコミ宣伝、東京や名古屋等でのさまざまな営業展開をしております。また、三朝町や三朝温泉と一緒になって三朝温泉女子旅などの商品造成など、独自の営業展開も行っています。
インバウンドですけれども、新たな旅行需要として増加している外国人旅行者対策にも力を入れているところです。1年前からは乗務員用の4カ国語の指差し会話集をつくって改札で活用していますが、車内には英語表記のサインをふやすなどもしてきました。現在はスーパーはくと車内でフリーWi-Fiも使えるようになり、ゴールデンウイークの多客期には全ての車両で利用できるよう増強を進めており、また、英語、韓国語、簡体、繁体文字の中国語による外国人専用ホームページも立ち上げ、京都や大阪、兵庫、岡山、そして鳥取などの外国語観光
ホームページとリンクしながら、車内で快適に旅先の観光情報が見れるようにしております。現在は沿線市町村と連携し、沿線内に外国人を呼び込むため、沿線魅力の外国語ホームページを作成中で、また沿線市町村も外国語によるPR用のDVDを作成されますので、スーパーはくとのテレビモニターで流せないか検討しているところです。
また、昨年からはJR西日本が発売を始めた外国人専用パスに参画し、関空等におり立った外国人が新幹線や智頭線内の全ての列車も自由に御乗車できるようになり、今ではスーパーはくと、いなばとも、外国人旅行者が乗車されていない車両はないほど外国人旅行者が増加してきました。この4月からは外国人向けコナン鳥取ミステリーツアーも始まり、智頭線も参画しています。今後とも外国人旅行者の誘客に資する設備の充実や誘客など力を入れてまいりたいと思います。
最後に、普通列車の乗車率ですけれども、普通列車の乗車率は平成15年の31万3,000人をピークに、沿線人口の減少に伴って減っていき、23年には19万7,000人と過去最低になりました。その後、少しずつ伸び、27年度は兵庫県側の定期券の伸びやさまざまな企画商品の造成、四季折々のイベント列車の運行等の効果もあり7%程度の高い伸びが期待できます。ただ、沿線市町村は少子化に加え、現在、高齢者数自体も減少期に差しかかっており、依然として厳しい状況には変わりありません。
智頭線は、全国で唯一3県、それも異なる3つの文化圏にまたがった路線であり、地理的、歴史的、文化的特性を生かせば個性的で魅力ある地になる力を秘めております。普通列車のお客様アンケートでも平日は3分の2が通勤、通学ですが、休日は観光、行楽目的のお客様が3割と最も多く、沿線の魅力を発掘し磨き、これを域外からの誘客に生かせれば、ピンチの中にもチャンスがあると考え、昨年から私をトップに沿線の魅力発掘プロジェクトチームを立ち上げ、沿線の自然や歴史、文化、伝統、物語、食、体験などの観光素材の発掘を行っています。これから沿線の自治体やさまざまな団体を巻き込んで、域外からの誘客に取り組んでまいりたいと思います。
●山田参考人
まず最初に、施設設備の維持更新問題についてということでございますが、若桜鉄道の場合は上下分離方式ということで、実は線路に関しましては若桜町、八頭町の持ち物になっております。また、車両も本年度4月から両町の持ち物という形になっておりますので、基本的に両町の計画に基づいて更新していくというような考えになっております。
そのうち車両につきましては、現在、保有4両でございますが、そのうち3両は創業当初に購入いたしました経年29年の車両でございます。実はうちの車両の場合はかなり安普請と言ってしまってはあれですけれども、通常20年もてばいいだろうというふうに言われていた車両を今29年まで引っ張って使っておりまして、エンジンや車両、車輪、それからクーラーなど重要部品は交換をしていたのですが、実はこれらを結ぶ電線類が車両をつくった当時のままでしたので、これを変えないと今後、故障が多発するだろうと予想されているので、電線類を修繕しようという計画の中で、どうせそこで内装を剥がしてやり直すんであれば、ついでに観光用の内装にするということで付加価値もつけられるだろうということで、両町とお話をしまして、今回、水戸岡鋭治先生にデザインをお願いして、観光車両化というのも進めておるというふうな形でございます。ただ、使える予算がなかなか厳しいということもございまして、通常の半額以下というような内装コストで今お願いしています。水戸岡先生もかなり御無理をされているというとこもございますので、これも解決できないものかと考えております。
その次に、2番目として人口減を踏まえた営業戦略でございますが、まず観光面につきましては、沿線には非常に多数の素材があります。食も例えば大江の郷の卵、それから北村きのこ園のキノコ、それから豚肉、イノシシ、鹿と食べ物がたくさんあり、実は観光の要素としては食が一番重要です。この素材はございます。また、近隣に目を広げますと、鳥取砂丘や温泉、海といったような素材もございます。ただこれをお客様がお金を払いたくなるような商品にするというプロデュースが圧倒的に不足しているというのがございまして、今までなかなかお金を生めなかったということがございますので、これを強化していくという方向で観光を強化していこうと考えております。交通はあくまでも手段でございまして、要はそこに行きたくなるという目的をつくり出さないと、どんなに便利でも来てもらえないというところがございますので、まずは行きたくなる、ここに行くしかないのだというようなものをつくってしまう。これがまず生き残りのためには必要だということで、弊社の場合には先ほど言った海と山と里の自然の恵み、暮らし、文化、楽しみ、こういったものプラス鉄道を組み合わせた提案ということをやることで日本唯一のものがつくれるだろうということで、地域の住民の皆様と一緒にいろいろな商品づくりをしてきたというふうな形でございます。
お手元の資料にございますが、例えばこの黄色いパンフレットを開いていただきますと、右側は氷ノ山スキー場のチケットの御紹介ですけれども、若桜鉄道に乗ってスキー場に行くと実はお安くなりますよというようなパックをつくりました。実はこれは鳥取市内の方に主に使っていただこうということで商品づくりをして、県庁の売店でも売っていたりとかしておりました。今度は右側のほうは地域の食が豊かだよといっても、それが実際に食堂に行っても1品しか食べられないのですね、もしくはお休みのところも多いので5軒、6軒はしごして初めて全部食べられるというふうなところがありましたので、それであれば車内で一遍で食べられるようにしたらいいではないかということで、2985駅御膳というのをつくりまして、これだけ豊かなものがあるのだよということを鉄道がアピールしていくと。商品をつくって、また広告塔として全国に発信をしていくというような形をとったりしております。
このように、今の方向性としましては、若桜鉄道が商品をプロデュースして、若桜鉄道自体も列車の魅力を向上させて観光資源にもなっていくと、なおかつ実は鉄道が何かやるとマスコミの方もよく取り上げていただきますので、鉄道自体が広告塔にもなるということをやると。さらに、当然ながら交通軸でございますので、若桜鉄道自体が鳥取東部圏域の観光ルートの軸となっていくということ。こうしたことで地域に貢献し、鉄道を使って地域が稼げるような形に持っていこうというような形を考えております。
御質問にもございました、お買い物列車、ラッピング列車等々ございますが、お買い物列車は実は観光というよりは地域内レジャーというふうに位置づけをしております。この若桜谷の方々が鳥取市内に買い物に行くことによって鉄道の利用もふえますし、駅前のデパートや商店も買い物客がふえるというようなことを、両方狙っているというような形でございます。今年度はこういったものをもっと強化していこうということで、グラウンドゴルフであるとか温泉、プールといったような、地域の方々が鉄道を使うことによってお酒を飲みながらしゃべりながらコミュニケーションを高めながら移動をしていただく、楽しんでいただくということで地域内の利用をふやしていこうというような作戦を考えております。
また、ラッピング列車、こちらはスズキさんから広告料をいただきましてラッピングをやったわけなのですけれども、鈴木修会長がはっきりおっしゃっていたのは、これだけライダーを温かく迎える地はほかにないと、しかもそこに鉄道が乗ってきたと、こんなところはほかにないのだから絶対にやるべきだということでこのラッピング費用を決裁いただいたということがございました。そういうことであれば、逆にそれを生かして鈴木会長を温かくお迎えするとさらなる連携がとれるだろうということで並走イベントなどをやったところ、今回、八頭町に
1,800万円のトイレをプレゼントいただいたというような形に結びつき、さらに私としても隼駅を起点にバイクを使った全国88カ所めぐりを一緒にやりませんかというような提案をして、こういうふうに外部の企業と組んでうちも仕事をもらいながら地域にも企業にも貢献をしていくということで、依存するのではなくてビジネスを広げていくというような方向性というのも今後していきたいというふうに考えております。
あと、JR利用客の取り組み策、仕組みづくりというところでございますが、残念ながら今、JR西日本さんは関西発の企画切符というのを鳥取向けにはつくってくれていないのですね。やる必要ないという認識だったりするそうで、あんまりちょっとこれは言うとあれなのですが、そういうところもございますので、実際にはこの地域の魅力を高めることが先決であろうと思っています。外国人の方々がこの地域に来たくなると、だから関空発鳥取行きの企画商品が必要だというふうに思わせるというところがすごく大事だなというふうに思っております。よく私が例に挙げますのは、ドイツのロマンチック街道というのは、あれはただの田舎街道です、なのにロマンチックという名前をつけて民話、童話と結びつけて観光客を呼び込んでいるということがあって、ロマンチック街道がドイツのどこを走っているか、どの都市を通っているかって知っている方はほとんどいないのですね、それでも皆さんそこへ目指していく。そういうふうに鳥取もそういうエリアにしてしまえばいいではないかと、そうすれば仮に鳥取という名前がわからなかったとしても、外国人の方々がここに目指してくるというような形がつくれるのではないかということで、資源はたくさんありますので、これをうまくプロデュースして商品づくりをしていこうというような形でいこうかというふうに思っております。
そういう意味で、若桜町の魅力再発見運動をさらに高める必要という御質問もございましたが、こちらについては素材はたくさんあるのですね。ただこれが、例えば関西の方から見たらどこが魅力か、東京の方から見たらどこがいいのか、海外の方から見たらどうなのか、それぞれ違います。ですから、それぞれのターゲットに向けてどういうふうなものをつくり、どういうふうに紹介するかというのを、やはりここも発見というよりはプロデュースの力が必要であろうと考えております。
◎福田委員長
ありがとうございました。
それでは、私から総括質疑をさせていただきたいと思います。
まず、岡村社長様に質問させていただきたいというふうに思います。施設設備の維持更新問題についてお尋ねいたします。
智頭急行では現在、特急車両を34両、普通車両を10両保有されており、定期的に車両検査を受けておられるところでありますが、平成6年12月の営業開始以来20数年を経過をしています。近い将来、車両の更新、さらには駅舎、レール等、関連鉄道設備の大規模改修等が必要な時期が訪れることが考えられますが、それに対する御社の対策についてお聞かせください。
次に、人口減を踏まえた営業戦略について伺いたいと思います。
沿線人口が減少傾向を続ける中で、関西圏と鳥取県東・中部エリアを結ぶ幹線鉄道である智頭急行は、先ほども言われておりましたけれども、インバウンドを含めた都市圏からの観光誘客に対するてこ入れがさらに重要ではないかと考えています。平成25年3月に鳥取自動車道が全線開通した影響を受けて、スーパーはくとの利用者数はやや減少しているとお伺いしているところでございます。高速道路の利用者と鉄道利用者とパイを奪い合うのではなくて、それぞれが特徴を生かした利用促進PRを行って、お互いが利用者数を向上させていく必要があると思っております。鉄道には鉄道にしかない旅の楽しみ方や優位性があります。それを考慮に入れた需要喚起の取り組みが今、必要ではないかというふうに思っています。
例えば、スーパーはくとというのはビジネス特急ですけれども、例えば博多駅から湯布院、また大分、別府まで行く「ゆふいんの森」号のような、ああいうリゾート特急というのですかね、こういうものを例えばインバウンド対策にしても今後の新しい観光誘客に結びつける対策としても、そういうのはぜひとも必要ではないかなと私個人的に思うのですが、社長の御意見、御所見をお伺いしたいと思います。
続きまして、山田和昭若桜鉄道社長にお伺いいたします。施設設備の維持更新問題についてお尋ねをいたします。
若桜鉄道については先ほどからおっしゃるように、平成21年4月から上下分離方式を採用されており、鉄橋、レール、駅舎、こういった鉄道施設や土地を八頭町及び若桜町が維持管理をし、それを借りる形で御社が所有する車両を運行してこられました。さらにこの4月からは車両についても両町が保有、維持管理することになり、それを無償で借り受けていることで運行を継続されております。平成24年度から3期連続赤字となる中、経営改善を進める上でやむを得ない措置であると思いますが、このことについて社長の御所見をお聞かせください。
次に、人口減を踏まえた営業戦略についてお伺いいたします。
地域の重要な足として通勤旅客、そして通学旅客を維持させる取り組みは今後も必要でありますが、一方、沿線人口の減少を考えていくと観光路線化をさらに推し進めていく必要があると思います。これまでのお買い物列車、ラッピング列車などの取り組みの成果と今後の取り組み戦略について、さらに御所見を伺いたいと思います。
次に、鳥取県東部エリア全体として考えれば、地域の貴重な観光資源であります若桜鉄道が観光素材としての魅力を発信し、関西圏とつながる幹線鉄道であります智頭急行が都市圏からの観光客を呼び込む役割分担が重要でありまして相乗効果を生むのではないかと思いますが、これまでの両社の連携についてお聞かせをただきたいと思います。
●岡村参考人
1点目、大規模改造、あるいは更新についてですけれども、冒頭お話ししましたように、弊社の場合、平成26年5月の取締役会で今後5カ年の安全対策、設備投資、修繕費の全体の
フレームを承認いただきまして、60億円近くの修繕投資額となります。その中で車両については、一番古いものが20年ちょっとぐらいで、あとおおむね10年程度すればその後どうするかという議論があります。ただ、今現在は設備のほうの、例えばエンジン、変速機、さまざまな機器で成り立っていますので、その更新に取りかかると同時に施設設備、特に構造物については2年前から本格的な安全対策の検査を強化しまして、約3,000ぐらい土木構造物がありますけれども、その安全度検査をして総額12億円で改修を進めているところです。その中で特に傷んでいるものについては長寿命化工事、ちょっとコストは高いですけれども、繊維メッシュを貼り付ける安全対策の工事をしていますので、まとまって大きな大規模修繕というのはありません。ただ、ちょっと高架橋の柱1本直すだけで大体1,000万円から2,000万円、通常の補修でも高架橋等は3,000万円、4,000万円という形になりますので、見方によったらそれが大規模になるかもわかりません。設備についてはこの5カ年の間で峠を越してしまおうかと思います。20年前、開業時に大体40億円で信号を整備しました。智頭線の場合、冒頭言いましたように単線で60本の列車が走っていますので、そのうち10駅がすれ違い線があります。それを列車自動制御装置や、あるいは自動停止装置、そういうさまざまな装置と運転手の安全意識、両方で安全が確保されていますけれども、機器の類は一般的には15年程度で更新ということですので、ちょっとあれですけれども、今はピッチを上げてここ5カ年の間に峠を越してしまいたいと思います。
2点目の誘客等でございますけれども、今現在、我々は単独、あるいはいろいろな観光団体や行政と一緒になって京阪神を中心にさまざまな営業を展開しているところでございます。もちろん、我々がJRあるいは旅行会社と一緒に鳥取に誘客する場合に、やはりカニと梨、温泉、砂丘、新しい観光素材というものがやはり大切かなと思います。やっぱり今どこの県も観光に軸足を移していますので、まさに地域間競争の中で鳥取ならではの素材の開発、やはりそういうものがあって初めてセールスとして展開できるかなと思います。
それとリゾート特急のお話がありましたけれども、智頭急行の場合、今、京都まで1日7往復、14便、34両、必要最小限の車両で通常の列車運行しておりますので、なかなかそういうものは難しいと思います。ただ、冒頭言いましたように、接客設備の改造、あるいは平成19年から21年にはリニューアルを行いましたように結構な投資を行っておりますし、この8月には今現在の接客設備の改造が終わったら次の第2期として表示器とかさまざまな機器の更新にかかるという形で、やはり常に数億円の投資というものが伴っておりますので、新たにリゾート特急のようなものをつくるというようなものではないと思います。
それと高速道路との差別化ですけれども、冒頭言いましたように、お母さん方が例えば赤ちゃんに授乳したりするとき、広い空間で赤ちゃんが泣いたときでもちょっと授乳して赤ちゃんをなだめたり、あるいはちょっとお年寄りが体調が悪くしたときに横になれる空間、あるいはトイレ、そこがやっぱり列車のよさというところで、今、そういう部屋をつくっておりますけれども、鉄道ならではのそういうものをこれからも充実をさせていきたいと思います。
◎福田委員長
ありがとうございました。
●山田参考人
施設設備の更新についてでございますが、鉄橋、レール、車両等々の設備更新を毎年行っておりますが、若桜鉄道の場合は1987年に第三セクターになってから、実は投資をほとんど行ってこなかったということがございます。実はそのツケが今来ているところがございますので、上下分離になった後に実は急ピッチで更新を行っているというような事情がございます。このために軌道の重軌条化といってレールを太くするという部分ですね、それからあと枕木の更新等々を今、毎年計画的に行っているということがまずございます。
また、設備に関しては現在、1日10往復が限界というようなことでございますが、利便性から考えるとこの10往復というのは2時間に1本しか列車が来ないという状況でございますので、これは実は地域内の交通として用務利用を考えたときにはなかなか使いづらいというところもございます。そういったこともございまして、本年4月から始まります県東部の公共交通網形成計画の中でどのように改善すべきかというようなことで御討議もいただいた上で、改善、投資等々の計画についても形づくっていければということで参画をさせていただいております。
平成24年度以降赤字ということでございますが、これはもう非常に厳しい状況でございます。線路のメンテナンスを自治体に委託事業として持っていただいたのにもかかわらず赤字になるというのが今の状況でございます。さらに現在も毎年、3%から7%、旅客が減り続けているということがございます。鉄道事業というのは固定費がほとんどなのですね。つまりお客様がふえても減っても経費は余り変わらない。多少変わるのは切符代ですけれども、これは紙ですのでもうほとんど微々たるものなのですね。となりますと、運輸収入が減ればその分赤字がふえるというような構造になっております。
そういった中で何とか固定費が減らせないかということで、車両の整備に関しても極力外注に出さないでトランジスタ1個に至るまで内部で自分で取りかえるような涙ぐましいこともやっていたのですが、ただ4両しかない車両をそうやってコスト削減をしても実は余り削減効果は大きくならないというようなところもあって、今回、車両を自治体所有にしていただくという抜本的な対策をとっていただいたというようなことでございます。ただ、これは自治体も弊社もそうですけれども、最後の手段だというふうに受け取っております。車両をもっていただいて赤字が出なくなっている間に、その間もまた旅客は減り続けていますので、この間に体質改善を果たして稼げる体質に変えていかないといけないということで、まさに観光化、地域利用の増加というようなことについて今、時間がない中でどんどん進めていくという必要に迫られているという形でございます。
その次に人口減を踏まえたというところでございますが、現在、通勤定期に関しては微増しておりますが、これは役場の通勤定期の御購入を手厚くやっていただいているというところもかなり大きなところでございます。通学定期に関しましては、今、減少をしている、これは少子化の問題もございますし、あと高校生の中には親御さんに送迎をしてもらうという自家送迎がふえつつあるというところ、それからスクールバス化といったようなところから減少が加速しているということがございまして、これは実は人口減少率を上回る形で通学定期が減っているというような状況でございます。
これについてはもう人口減をとめるしかないというようなことになっていきます。というのと、もう一つは先ほど言いました、今、なかなか使いづらいという利便性を変えていって少しでも自動車のかわりになるという部分をふやしていくという、この2つの方法しかないだろうということで、手を打っていこうということで、先ほどの公共交通網形成計画の中で利便性を高めるというところを強化していこうということをやっております。人口減に関しては鉄道が直接打てる手というのはなかなか厳しいわけでございます。
1つは観光で地域が稼げるようになるということで、今、所得がなかなか厳しいとか就職が厳しいというような地域でも観光で食べていけるという要素をふやしていくということで、何とかここについても緩和ができないかということで今、進めているということでございます。
そういう中で成果というところでございますが、お手元にございます黒いチラシ、これが昨年の7月に行いましたSL走行社会実験でございますが、名前のとおり、実はこちらはイベントというよりは実験でございました。どういう実験かというと、若桜鉄道の沿線というのは大きな観光地がなくて、しかもなかなか便利ではないという地域、こういったところで、では
SLという列車、観光資源ができたときにどれだけの人が来て、どれだけのお金を落とすか、またその落とされたお金が鉄道に返ってくるかどうかという、そういったところが課題として上げられていましたので、では1日限りのイベントですけれどもこれを試してみようということでやったみたのがこの社会実験でございます。
こちらの実験に関しましては、まずSLを走らせたことで入り込み客数は1万3,468名いらっしゃいました。これは目標の1万人を大きく上回ったという形でございます。それからあと、消費動向に関しましては1,805万円の経済波及があったということでございます。そのうち半分以上は実は宿泊効果ということで、この宿泊効果のうちの7割は鳥取市内に落ちたということでございます。実はこれは構造上の問題がございまして、若桜鉄道の沿線は八頭町と若桜町なのですが、若桜鉄道が頑張ってお客さんを呼んでくるとその効果は鳥取市に落ちるというようなことでございます。そうするとこれは果たして誰のための鉄道か、誰のための観光施設かといったときに、実は両町だけのものではないのではないかということも考えとしてはあるかということでございます。さらに、実はもう一つ効果がございまして、全国のマスコミにこのSL走行社会実験を取り上げていただいたということで、広告換算効果が4,745万円出たということでございます。実はこちらのコストは県からの補助等々を含めて250万円ですが、そこから1,805万円の消費経済と、それから4,745万円の広告換算を出すことができたということで、鉄道が何かやれば実は観光に関してもいろんな起爆剤となり得るというところが証明できたのではないかなと考えております。
こういった成果もございまして、車両を自治体が持っていただくというところにもつながったというふうにも思っておりますし、また今回、観光車両を整備していくというような方向にもつながっていったかというふうに思っております。
ただ、観光というのも実は心の問題というか、心なのですね。何かをつくれば観光客が来るというものではなくて、人の心が動かないと観光客って来ないのですね。つまり、わあ、行きたいというふうに思っていただかない限りは来ないのですね、どんなに立派なものでも、どんなに便利なものでも、乗らないし来ないしというふうになるので、それをいかにつくるかというのが非常に重要なところでございます。これは実はソフト面のプログラムというのが非常に重要になってくるということがございます。
そういう意味で、隼ラッピングの場合も、先ほども言いましたように、温かく迎えることによって感動を呼んでまた行きたいという一因になって、それが実は毎年ライダーが1,000人以上集まる隼駅まつりにつながってきて、スズキもさらにそこに参画してきてというふうに人を巻き込んでいるということがございますので、こういった人を巻き込むための仕掛けづくりというのは実は鉄道単体とか車両がよくなったというだけではなかなか厳しいと思っております。せっかく水戸岡デザインの車両が入るのであれば地域ぐるみでこの車両を使ってどういうふうに県外のお客様をもてなすのだと、どういうふうに感動を巻き起こしてまた来たいというふうに思ってもらうのかという作戦づくりをことしから2年、3年かけて磨き上げていって、温かい地にしていくことが非常に重要だなというふうに思っております。
そういう意味でも、若桜鉄道は18人しかいない会社ですので、なかなか会社単体で何かをやろうとしても何もできないのですね。今までの社会実験や隼ラッピングのイベントでも、地域と一緒になってこの地域をよくするにはどうすればいいかということを考えて一緒に動いていただけたから大きなことができたということがございます。今までは1日限りのイベントでそれをやってきたわけですが、今後は地に足を据えた長期的なまちづくり、観光地づくりというのを一緒にやっていくというようなモードに落としていきたいと考えております。
それで、東部エリアのことでございますが、魅力発信というところでは大きなどかんと打つイベントというのに関しては一通りやったというふうに考えております。そういう意味で今後は実は営業面と商品づくり、プロデュース、ここが重要だというふうに考えております。そういう意味でも、今、私のほうでは営業担当が私1名しかいないので、関西とか岡山、広島でやっている観光連盟さんの商談会に出向きましてエージェントさんと1回当たり20社ぐらい会ってお話をさせていただくという程度にとどまっております。今後はやはり地域と一緒になって、智頭急行さんともそうですし、あと日本交通さんともそうですけれども、一緒になって地域パスをつくってみるとか、そうすれば、そのパスさえ持っていれば言葉の不自由な外国人さんであっても、もうただ見せればどこでも乗れるよという形になれば行きやすい地域になると、そうすれば関西空港でそれを売ってしまえば、あとは特急に乗ればすぐに着きますよと、そういうようなシナリオをつくった上で皆さんに御協力をお願いして物づくりをしていくというところが今後の動きではないかなというふうに考えております。
◎福田委員長
智頭急行さんとの連携についてはいかがですか。
●山田参考人
今のところ、例えば告知のイベントですね、大阪エキスポとか真岡鉄道のイベントとか、そういったところでは実は智頭急行さんの社員とうちの社員が一緒にステージに上がって、若桜に来るなら智頭急行でというような言い方で一緒に宣伝をやらせていただいたりというようなことはやっております。ただまだまだ、ちょっともう少しできないかなという思いはございますが、まだ至っていないというところもございます。
◎福田委員長
それでは、委員の皆さんから参考人に対して質疑をお伺いいたします。いかがでしょうか。
長谷川委員、いかがですか。
○長谷川委員
そうですね。主にはもう報告いただいたので、改めてということですが……。
◎福田委員長
マイクを。
○長谷川委員
はい。智頭急行で数年前、私も……。
◎福田委員長
マイクを。
○長谷川委員
はい。市町村代表で理事に加わっていたことがありますが、年度収支で黒字が出た場合は設備投資に充当するということで株の譲渡益は配分せずに蓄えておくというようなことであったのですが、今もそういうような方針でしょうか。
●岡村参考人
はい、そのとおりでございますけれども、最近はやはり更新時期を迎えている機器類が多いですので、年々の営業フロー以上の投資のほうが結構多くなるときもございます。そのときには過去の蓄えを使って設備の更新にかかるという形で、基本的には今、長谷川委員の言われたような考えでおります。
◎福田委員長
よろしいでしょうか。
○長谷川委員
続けて、料金はそう上がってはいないと思いますが、いかがですか。
●岡村参考人
料金はせんだって消費税が上がったぐらいのもので、それ以外はありません。特にローカルについては、例えば今、佐用高校の生徒との会話の中で生まれた人気商品というのが、智頭線の中には結構山陽線から入ってくる、あるいは塾に通ったりクラブでたくさんの生徒がおるわけですけれども、普通列車はなかなかそれこそ1時間、1時間半に1本、学校が終わってクラブが終わって走って行っても普通列車が出てしまって、でも特急列車は結構走っていると。子供たちに何とか特急列車に乗せれないかなということで、高校生と話しておってお父さんのたばこの話が出まして、それでは、お父さんがたばこを1日1箱を半箱にしたら君たち全ての特急列車に乗せるようにしますよと言ったらすごく喜んで、2年前にそういうことをしました。いわゆる定期の子供たちや定期のお客様は智頭線内のいなば、はくととも一律200円で全て乗れる、年間で結構、2,500名ぐらいの生徒が使っておりますし、あるいは1日乗り放題切符というので、本来、智頭線の端から端まで1,300円ですけれども、それを休みのときには一日中
1,200円で乗ったりおりたり、そういうものがそれでも7,000名ぐらいの利用があります。
この春からは定期のお客様、特にサラリーマンの勤めの人は休みにはあんまり定期を使わないので、休みに家族を連れ出してほしい、あるいは高校生は休みの日にクラブもいいけれどもどちらかは一つ山を越えると、鳥取県の智頭、あるいは岡山県に来れるわけです。定期のお客様はその定期を見せると家族一緒であれば家族は一律200円で沿線を乗っていただいて、本人も定期外の区間は200円で乗れますよという形で、もう少し沿線、特に56キロの中に3つの県、それも播磨、美作、因幡という1つ県を越えると全然文化圏の違うところがあるもので、その辺でまず地域の方にそういう形で乗っていただくような形にしておりまして、さまざまな割引切符や回数券で実質上はちょっと安くという方向に動いております。
○長谷川委員
最後に1つ。コースの延伸が気持ちの中にありますが、利用増がないとなかなか難しいということはよく承知をしております。その点で、もう一つ、ダイヤですね、関西のほうから帰ってくる場合、もう1便遅い便が走るというようなことには、ずらすといいますか、そういう調整というのはやっぱり西日本管理局というのでしょうか、そことの調整の中でなかなか難しいものでしょうか。
●岡村参考人
そうですね、それこそスーパーはくとというのは京都から倉吉まで1日1.5往復で大体900キロ、特にアーバンの辺になるともう数本単位の中に鳥取県から走っていく列車が割り込むので、なかなかダイヤの設定というのが難しいと聞いております。我々のほうが直接JRに申し入れますのは、例えば上郡での山陽線との接続、佐用駅での姫新線との接続、そして智頭での因美線との接続、そういう面でのいろいろなお願いをしたりはしますけれども、はくとそのものに対しては既存の通勤、通学の普通列車に影響が及ばないような形のダイヤ設定というのをお願いしますけれども、ただそういう御意見があったのはお伝えさせていただきます。
◎福田委員長
よろしいでしょうか。
前田委員、いかがですか。
○前田委員
岡村社長に聞きたいんだけれども、利用人員を見ると横ばいですよね、将来のビジョンはどうですか、智頭急行の、将来……。
◎福田委員長
将来ビジョン。
○前田委員
智頭急行のあり方、ビジョン。
●岡村参考人
特に智頭急行の場合は単線の中に60本走っていますので、一つはやはり安全に対してはやっぱり手抜きをせず、それ自体がサービス商品という考えでおります。
誘客対策ですけれども、智頭急行のスーパーはくとのお客さんというのはやはり入りのほうが大半でございます。いなばは比較的ビジネスのお客様がおりますけれども、はくとについては鳥取県から行かれる方よりも京阪神から。そうした中でやっぱり鳥取県側の自治体やJR、あるいは観光団体と一緒になって着地型商品を開発し、売り出していきたいと思います。
○前田委員
わかりました。それで、まず智頭急行の使命というのは都市間の速達性ですよね、東部圏からいかに大都市圏と短時間で結ぶかと。それはずっとこれからもその役割は強くなるぐらいで、ますますその責任は大きいと思うんです。ただプラスアルファだよね、今言われたように誘客して、どう入れ込むかと。ただ車両運行上、智頭線以外は全部JRがやられるのでしょう、車両を貸すわけですから。だからその辺は自由にならないのでしょうけれども。例えば私たちが乗っても、姫路、三宮から割合大阪に乗るのだわね。つまり特急券が要りますよと車内放送で言うのだけれども、今おっしゃっておられるように安く乗せたらもっとふえるのではないかなと思うんだけれども、三宮から大阪までがあるよというのが。これはだけれどもJRの考えでしょうから、その辺どうなのですかね、もうちょっと有効に使ったらなと。
もう一つは、北越急行だったかな、乗ったのですよね、新潟の。今回、北陸新幹線でショートカットしちゃうのでえらい困ったと社長が言っておられたけれども、車両自身にやっぱり遊びがあった。天井にいろんなビジュアルなものを写したりして。いろんな車両自身の何か遊びをしてお客さんに楽しんでもらうという、そういうサービスをしていたな。質問にならないけれども。
●岡村参考人
JRの山陽線での、例えば三宮から大阪までの分、私が聞くところによると結構、通勤として使っておられる、特に快速電車と違って座れるというような利便性があるので、あるいはそういう特急が使えるような仕組みの会社の方などは、ゆったり座っておられる方が結構おられるように聞いております。ただJR線の区間ですので、どういう形の商品をつくられるか、そこはやはりちょっとうちのほうではどうしようもないことでございます。
今、例えば北越急行ですか、言われましたけれども、今、普通列車については智頭線の場合、志戸坂トンネルという5.6キロの長大トンネルがあります。そこでいろんな臨時列車を走らせて親子イベント列車をするときに、その列車の中でイルミネーションとか何かをすると大変、子供たち喜びますので、そういうものはこれからもやっていきたいと思いますけれども、スーパーはくとについてはむしろそういう座席の交換だとかトイレ、あるいはLED表示器とか、今そっちほうの寿命がそろそろ来るので更新に取りかかっているところでございます。
○前田委員
最後。両方鳥取県が出資しているのですよ、もうちょっと連携してください、商品造成から何から。もうとにかく両方が残ってもらわないといけないわけだから、相互にいいほうに活躍してほしい、どうですか。
●岡村参考人
若桜には智頭急行にないSLというようなすごい商品もありますし、それから智頭急行には例えば大原にも車両基地がありますけれども、そこにもいろんな見学車がございます。やはりそれぞれならではの持ち味の分で手を組んで、特に智頭急行の場合は例えば佐用町などは姫路まで40分、岡山で50分、鳥取まで1時間足らずという大変便利なところで姫路、岡山、鳥取、そういうところから今、誘客に力を入れているわけですけれども、そういうお客さんがさらに鳥取県側に来て、若桜ならではのああいうSLだとかそういうものを楽しんでいただけるような、何かはやってみたいなとは思います。
●山田参考人
さっき大変大事なことを言い忘れていましたけれども、実はSL走行社会実験をやったときにもスーパーはくとの中に告知を出していただいたりとか、かなり宣伝面でも智頭急行さんに御協力いただいているといったこともございます。
ぜひ私どもとしても智頭急行さんと一緒になって鳥取にたくさんのお客さんに来ていただきたいと。多分、若桜のSLも一つの魅力ですし、砂丘もそうですし、そういった砂丘に寄ったついでに若桜に寄ってもらうとか、いろんな作戦を組み合わせながら智頭急行さんを使って来ていただくということは今後もいろいろと営業担当の皆さんともお話ししながら組んでいきたいなというふうに考えております。
◎福田委員長
前田委員、よろしいですか。
○前田委員
最後に。今度津山に「津山まなびの鉄道館」ができたのでしょう。あれとスーパーはくととそれから若桜鉄道、それからJR線の因美線のローカルをうまく使うようなことができんのかというのが私の前からの持論で、この6月議会でも言ったのだけれども、どうですか、その辺のことは。
●岡村参考人
私も沿線の市町村さんに今提案していますのが、8月11日に山の日というのができます。ちょうど智頭とかあのエリアというのはいわゆる智頭線と姫新線と因美線でちょうどトライアングル、その3つの山に、そこの一角には今言われました津山の立派な観光資源もありますので、今そういう山の日に何か仕掛けて3つの路線、そういうものの中で今度は因美線を走ってくると、今度は若桜線で鳥取の氷ノ山だとかそういう山がありますので、何か確かに言われるとおりかなと今、聞かせていただきました。
◎福田委員長
よろしいですか。
○澤委員
大変貴重なお話を聞かせていただきました。せっかくなので若桜鉄道のことを少し学習させてもらいたいなと思うんですけれども。
私は西部の者でして、報道ではよく見て、先ほども言われたようにやるべきことは大体やっていらっしゃったと。それでちょっと今後の展望みたいなことをちょっとお聞かせ願いたいと思うんですけれども。1つは輸送の中で、若桜のときは普通旅客と通勤と通学とこれを分けていらっしゃって、きちっとね、特に普通旅客ですよね。通勤通学はちょっとさっきの話の中で厳しいと、そういう考え方も少し述べていただきました。そうなってくると、やっぱり普通旅客って観光客のほうをどうしてもということになるので、パスの話もちょっとされたのですけれども、具体的には、例えばこの数字なのですけれども、今後、どのぐらいの展望を掲げて今の取り組みをやっておられるのかというのをちょっとお聞かせできたらと思います。
●山田参考人
今、まだまだ商品ができていないということもございまして、平成27年度は観光客に関しましてはおよそ1,000名ほどふやしたのですね。ところが運輸収入だけですと片道430円、入構券だと300円しか取れていないということで、平均大体1人当たり500円ということになると50万円しかもうかっていないのですね。これが今の現状ではございます。
今やろうとしているのは、まさに入り込み客数をふやすということと客単価をふやすという、両面をやらないといけないということでございまして、本当はこれを3,000名にして客単価を
1,000円以上にしていくということをやればまず300万円。この300万円って実は非常に重要な数字でして、なぜかというと、若桜鉄道の運輸収入がおおよそ毎年300万円減っているのですね、だからこれをまず埋めると。ただしことし300万円を埋めても来年は600万円減るのですね、ですから倍々でふやしていかないといけないというところがちょっと今の大きな課題でございます。まだまだ頭を痛めながらいろいろ策をつくっているというような状況でございます。
◎福田委員長
浜崎委員、いかがですか。
○浜崎委員
きょうは御苦労さんです。一生懸命努力なさっているなというのを本当に感じます。
今、前田委員からも話がありました智頭急行なのですけれども、先ほど社長から取締役会でのお話ということが出ました。5年で60億円というようなことで設備、エンジン、それから土木を含めた構造物、高架橋云々というようなこともありますので、数字的な部分のその辺の算段というのも大変だと思います。ただ、入り込みは非常にあるということでありましたけれども、やはり智頭急行独自の車両も含めて先ほどもお話が、我々が北信越の視察に行ったときのお話が前田委員からも出ておったけれども、やはりもう少し独自の魅力というものを、今現状、守っていかないといけない、しっかりとそういった形態を維持していかないといけないということはあるのです。それともう一つ、いろんなイベントだとかそういう部分のお話もありましたけれども、智頭急行の車両を含めて、そういった路線の魅力というものを、もっとやっぱり攻めていくということも必要だろうなというふうには思います。
先ほど岡村社長のほうから、お客を取り込むということで、山の日だとかといういろんな話がありましたけれども、例えば車のほうが便利だからということがあるのかもしれませんが、因美線の沿線でいいますと湯郷ベルという女子のサッカーチームがあって、非常に大スポンサーとしてマーケットもあったりするそういった中で、鳥取の方も結構、宮間選手を見に行きたいのだみたいな話が、例えばの話ですよ。ですからそういう山の日とかという、智頭のスケジュール的な年間の日の中で何とかの日、何とかの日って従来からあるのですが、もう少し周りの状況を踏まえられて、スポーツであるとか文化であるとか、そういった部分も智頭急行も利用しながらみたいな部分が、実際問題、湯郷ベルの競技場というのはちょっとやっぱりそれは車のほうがあれなのかもしれませんが。しかしながら、智頭急行の沿線の中にそういった可能性の素材というものが、社会資源というものは人為的な社会資源も含めていろいろ出てくると思いますので、もともとそういった展開も認識の中にぜひ入れていただきたいと思います。
若桜鉄道のほうは、やはり収支状況、本当に大変な状況で、そういう中でしっかりと山田社長が今まで培ってこられた経験も生かして。一遍、山田さんの話もあるところで聞かせていただいたことがあるのです。本当に可能性をいろんな部分で、さっきおっしゃったように若桜鉄道だけではなくていわゆるいろんな関係者も踏まえて、いろんな人為的なそういった社会的な資源といいますか、そういう可能性も全部引っ張ってこられておるということはあるのだけれども、何せ観光に特化するという部分ではやはりいろんな可能性というものを絶えずアンテナを上げて引っ張ってこられるということが必要だろうと思うし。もともとさっきおっしゃった八頭町と若桜町というのが主体の行政、核ということになるだろうけれども、やはり先ほどお金は鳥取で落ちているという話があったけれども、そういった意味からすると、やはり東部沿線というものをもっとしっかりと見開いて、先ほどもちょっとスポーツの関係で言いましたけれども、そういった可能性の連携というのをどんどん引っ張ってこられたらと思うし、我々もできることは認識を持って協力をしていきたいと思います。そんなところですな。
◎福田委員長
では、それぞれもしありましたら。
●山田参考人
もう本当にありがたいお言葉でございまして、まさに観光を考えたときに町という単位で観光客を県外とか海外から連れてこようとすると、現実これはなかなか難しいと思います。ディズニーランド一つとってみても、あれはジェットコースターあり、くまのプーさんのようなほんわか系があり、つまり女子、子供、お父さん、それぞれ好きなものがそろっているから実は多数の人が来ているということも現実ございます。そういう意味で、八頭町、若桜町だけではなくて東部全体の魅力を発信して来てもらうと、それでその利益をみんなで得るという形に持っていく中で、若桜鉄道が軸になればお役に立てることがもっとふえるのではないかと考えております。ぜひそういう意味でも県議会の皆様の御協力、御支援もいただけると非常に助かります。ありがとうございます。
●岡村参考人
沿線の社会的な資源、あるいは人為的なものでの活用ですけれども、まさに去年から取り組んでいるプロジェクトチームでそういうものを発掘して、磨いて、素材として地域のいろんな団体、特に智頭線の場合は2つの県境と4つの町の境というのがありまして、1つの県の中であれば割合市町村やいろいろな観光団体とも連携できるのですけれども、智頭線の場合は3つの県にまたがっていて、いわゆる音頭取りがいないといいますかそういうところがありまして、それを智頭線が今、その役割を担ってでもやっていこうかなと思います。やはり沿線自治体も今、どこも日本国中が移住定住だ観光だで一生懸命なのですけれども、一つずつの町であればやはり魅力というのは限りがあるので、ところが智頭線というのは全然文化の違う3つの国、因幡、播磨、美作というのが56キロの中におさまっているので、どこにもない魅力があると思うのです。それらの手をつなぐのを智頭急行としてもお手伝いをして、沿線が一体的に発展しお客様もふえて地域も元気になる、そういう形に持っていきたいなと考えております。
○横山委員
智頭から上郡まで56キロ。これは56キロだからまあまあ距離があるなと思うのですが、若桜、郡家は19.2キロというので、そうするといろいろなところとコラボしないと間に合わないし、もう1回、いろいろなイベントやそういうものを掘り起こしていくというか。若桜の辺だったらやっぱり氷ノ山だ。それをやっぱり軸にしていくというのがあるしょうし。智頭はどうだんつつじだとかいろいろなものがあるので、やっぱりそういうイベントを考えていくということが大切かなと思います。どっちにしても過疎は進行しているし、少子高齢化だし、大変ですけれども頑張ってください。
◎福田委員長
何かありましたら。
●山田参考人
そうですね、本当おっしゃるとおりで、氷ノ山は非常に重要だというふうに思っていまして、今、養父市や宍粟市の市長さんともお話をさせていただいて、これ一緒に回れないかと。例えば若桜まで鉄道で来て、そこから町営バスで氷太くんに上がって鉢伏に抜ける、そうすると実は養父市は路線バスがまた充実しているので、向こうからバスで帰れるというような、そういう公共交通を使った縦走ルートというのはもっとつくっていきましょうよというような提案もしています。また、今、若桜側の氷ノ山のスキー場利用が非常に落ち込んでいるというところがございますけれども、であれば、氷ノ山全体で考えたときに役割分担をして、思い切りとがったスキー場にしてみるのもおもしろいのではないかというような提案をして、氷ノ山に目指して京阪神から智頭急行でスキーに来てもらうというようなこともあわせいろいろやりたいということです。
やはりうちの会社や八頭町、若桜町単独ではなくて、周りと組んでいろいろとものを形づくるということで、今からもうちょっと頑張っていきたいというふうに思っております。
◎福田委員長
岡村社長、いかがですか。どうだんつつじとかいろんなものがあるということですけれども。
●岡村参考人
今、普通列車の座席シートを沿線のそれぞれの町のお花に特化して、お客様が乗ったときにこれはどこどこの町のお花だなとか、そういう形で町のPRにもなる方法が何かないかなという形で今、検討しております。
それと、恋山形駅とか、あるいは武蔵駅、大原駅、佐用でずっと今、花で駅を飾るような、地域の方と一緒にシバザクラを植えて沿線を花で飾ろうというような形で、一緒になって、特に宮本武蔵駅は最近は外国の方、いわゆる侍文化といったような形で、のんびりと普通列車でおりてこられる、特にあそこは武蔵の陶版画といってレリーフもあったりする、そこを写真に撮られる方も結構あるので、その駅の斜面をちょっと花で飾って、その時期になると写真写りがいいような、そういう形で外国の方だけではなくて沿線の方も、そして今、駅を中心に、いろんな駅を使って町と一緒になった何か、祭りだとか、そういうものの掘り起こしをしているところでございます。
◎福田委員長
野坂副委員長、いかがですか。
○野坂副委員長
きょうはありがとうございます。いろいろお話が聞けて、大変参考になりました。
現場での課題とかいろいろ念頭にさまざまな個別の取り組みをされているというのはよくわかりました。
ただ、これは若桜鉄道とか智頭急行とかだけが抱える問題ではなくて、多分日本全国のローカル線等もそうでしょうし、共通した課題というのがいっぱいあるのだろうと思います。そうした場合にはやはり今、地方をいかに元気にするかということで地方創生の取り組みがさまざまスタートしてきているわけですけれども、やはりキーポイントになるというのは、連携だろうと思うのですよね。例えば単独で鉄道の路線をどうやって維持していくかとか、そういった発想ではなくて、重なるところもありますけれども、どのようにまちづくりとかかわっていくかとか、あるいは地域地域の経済発展にかかわっていくか、あるいは観光にかかわっていくか、スポーツにかかわっていくか、そういう複眼的な総合的な捉え方の中で鉄道がどう生かされるのかという観点だろうと思うんですよね。何となく抽象的な感じでしか言えないのですけれども。このあたりはやはりそういったさまざまな分野の人と議論する場というのは物すごく重要になってくるのだろうと思うんです。しかもそれはある程度密に議論できるような場というのはすごく重要だろうと思いますし、そうなってくるとやはり鳥取県のこの取り組みというのが多分全国の同じ廃線の問題を抱えているようなローカル線の起爆剤になり得るのかわかりませんし、やはりそういうのにつなげていかないといけない。そういった協議の場を、ぜひ中身の議論がしっかりとできるような協議の場をつくられる、もちろん鳥取県も含めて重要ではないかなと思うのです。私の意見はそのようなところですね。
●岡村参考人
智頭急行の場合、今、一つはコミュニティーバスとの連携、ある沿線の町の場合、どんどん高齢化が進んで、町には近くにはお店がなくなってくるというときに、コミュニティーバスを駅経由にして駅から列車に乗って、例えば比較的駅に近いところにスーパーがあるのは智頭町とか佐用町とか、そういうところに買い物に行けるような仕組み。それから、我々も今取り組んでおりますのが、2日間乗り放題2,000円、ペアで夫婦とかの制度を始めるのですけれども、そのきっかけというのは沿線の5市町村の中には4つ公共の宿というのがありますし、智頭町は民泊というのが整っています。要は外から1泊でそこに泊まってもらって、2日間のんびりと御家族、あるいは御夫婦で楽しんでいただける、そして何よりも公共の宿というのは鉄道のアキレス腱であります二次交通の送迎バスを持っておられますので、よく沿線でも団体列車へ乗っておられた方で、昼御飯はどこで食べますかと言ったら、佐用の笹ヶ丘の宿で送迎バスがあって、そこで昼御飯は食べて、また平福に戻ってきて沿線をのんびりしますという形で、そういう地域のコミュニティーバス、あるいは送迎バスとの連携というのを今強めていって、何かそこで新しい商品ができないかなということを考えております。ありがとうございました。
●山田参考人
非常にうれしいお言葉をいただきました。
まず交通に関しては先ほど申し上げた網形成計画ですね、この中でも非常に深く議論をしていかないといけないなというふうに思っております。若桜鉄道、御存じのとおり日本で最初の上下分離になったということは、逆に言えば日本で一番最初に追い込まれた、追い詰められた鉄道でもございます。そういう意味で最先端、最前線なのですね。ここで成功すればほかではみんな成功するのです。ですから、そういう意味でもここでやっていることというのは非常に実は全国の先駆けた実験になるということもございます。
そういう意味で、実は今、網計画の中で、八頭町の公共交通を論じる委員会の中でも話が出たのですけれども、もう少しモードを多様にするべきだろうというのもございまして、鉄道から乗りかえるのはバスやタクシーだけではなくて、過疎地有償輸送もあるだろうし、デマンドバスもあるだろうし、もしくはそれもなかなか維持できない地域ということになると宅急便のトラックに便乗するみたいな話ですね、そこも含めた形でやらないと、今後は公共交通が集落集落に行き渡るというのはなかなか厳しいのではないかなと。ただそれができると、逆に言うと免許がなくても、車が運転できなくてもちゃんと暮らしていける地域になるということが高齢化に向けては重要な方向性になるのではないかということもあるので、ここはしっかりと議論を形づくれればなというふうに願っております。
その次に、いろんなところとかかわったほうがというのは非常にそれはもう同感しております。鉄道というか公共交通というのは観光が今回テーマではございましたが、例えば通学では教育にかかわっているわけですよね、それからあと、通院とかは医療にかかわってくるし、また福祉にもかかわってくる、健康づくりにもかかわってくると、それから最終的にはまちづくりにもかかわってくるということでございます。
ただ、防災と違って、防災でみんなで集まりましょうというと、皆さん防災のためにと考えていただけるのですが、鉄道の場合はあくまでも手段なのですね。なので、鉄道のために何かしましょうには実はならない、手段ですので。だから逆に言うと鉄道の側が皆さんに合わせていかないといけないというところがあるので、つまり観光に合わせた鉄道のあり方、教育に合わせた鉄道のあり方というふうにそれぞれに応じたあり方というのをつくっていかないといけないというのがあるわけなので、そういう意味で実は私としてもいろんなところに顔を出してお話をお伺いして、ではここでは若桜鉄道ってどういうふうにお役に立てますかねというようなお話をどんどんさせていただきたいと思っておりますので、もし県のほうでもそういったことでお声がけいただければ、私は喜んでお伺いして一緒にお話しさせていただければというふうに思っております。
◎福田委員長
では、最後に私からちょっと3つほど聞きたいのですが。
以前ちょっと岡山県の両備さんの何か緊急報告書か何かで見たことがあるのですけれども、これは東京都が調査をされた報告のようだったのですけれども、高齢者が公共交通を使うと要はぼけないというような話があって、公共交通は福祉政策だという話があるのですけれども、これから例えば子供たちはどんどん減っていきますけれども、特に若桜谷とか智頭とか、特に智頭急行沿線もかなり高齢化率が高いところだと思いますけれども、高齢化社会に向けた特別な取り組みがこれから必要になってくると思いますが、それを1つ伺いたいと思います。
あと1点、この委員会で昨年、JR九州の観光列車に乗ってきましたけれども、その中で客室乗務員というのですかね、JR九州は専門の女性の方が、バイトではなくて社員だということで聞いておりますが、非常に丁寧なアテンドをしてくださったり、あと帽子を貸してくださって記念撮影をしたりとか、買う必要がないものをつい買ってしまうような、そういう粋な演出が図られていたのですが、スーパーはくとなどは逆に長い距離を走るわけですから、ある意味、女性などもああいう強化をして、お客様にそういうアテンドをしていただくような取り組みとか、若桜鉄道も19.2キロではありますけれども、そういうことがやはりさらに必要になってくるのではないかというふうに思います。
あと、これは山田社長さんに最後1つ聞きますが、SL社会実験にしてもそうですし、隼ライダーのお祭りにしてもそうなのですけれども、先ほど御案内のとおり、全て基本的に鳥取市に金が落ちていると。もっと若桜鉄道というのは、特に八頭高校や智頭農林高校に鳥取市の子供たちもかなり通っておられますから、もっともっと鳥取市に対して協力を要請をすべきだと思うのですが、そのあたり、山田さんの御所見を聞いて終わりたいと思います。
●岡村参考人
高齢者社会に向けた取り組みですけれども、特急車両については今進めております。トイレをウォシュレット型、高齢者などの人に大変喜ばれますけれども、そういう改造を進めております。普通列車については、高齢者はやはり平日の利用目的というのは通院とか買い物が多いですので、そういう方には割引回数券という形で発売し、結構肯定的に使っておられるお年寄りがおられます。ただ智頭急行の場合、一つは高架橋で駅が高いところにあるというのがこれからの課題になってまいります。
JR九州などでアテンダント専任さんがおられるのですけれども、智頭急行の場合56キロの中で配置というのは我々の判断でできるわけですけれども、それを全ての区間でなると、今度はJRさんがアテンドを置かれるかどうかという形で、なかなか56キロ単独でそういう方を配置というのは難しいかなと思います。ただローカルなどでそういうものを置いておられる列車もありますので、一つ参考になるのかなとも思っております。
◎福田委員長
ぜひともよろしくお願いします。
●山田参考人
まず、高齢者に向けた福祉なのですけれども、富山市の例でいえば富山ライトレールという、鉄道の改善をやって、今まで1時間に1本しか走っていないローカル線が15分置きに電車が来るように改善をしてバリアフリーにしたところ、お年寄りの移動が劇的にふえたというところで、誰かの助けを得なくても自分の力で移動できるとお年寄りの出歩きがふえると、それによって実は歩くようになるので病気にかかる率が下がっていくというところを何とかつくり出そうと富山市も頑張って今やられているというような例もございます。これ逆説的な話で、車だと歩かないで済むのですね、ただその分、健康から遠のいてしまうというところがあります。 あと、実はもう一つ、ちょっと福祉とは離れますけれども、歩いてくれるということは実は買い物がしやすくなるというのがあるのですね。元気な商店街というのは実は歩行者がたくさんいるという商店街でして、車が幾ら通っても買い物してくれないのですね、だからそういう意味でも駅という拠点があって、その前にたくさんの歩行者がいれば実は商店が成り立つというような経済が回る仕掛けというのができるので、公共交通を使って福祉と商業を栄えさせるというのが、一つある方向ではないかなというふうには思っております。
その次に観光列車の客室乗務員ですけれども、確かにJR九州は唐池会長が今の営業部長時代に「ゆふいんの森」をつくった時代からアテンダントを自社養成をしてということで、まさにスチュワーデスの研修などもして、先輩から後輩に教育をするというふうな仕掛けもつくってということで、もう20年近くかけてつくり上げたすごいシステムだというふうに、非常に尊敬しています。できればそこをまねしたいところではあるのですけれども、なかなかお金が追いつかないというところがあるので、今、若桜鉄道のほうでは毎週土日祝日にアルバイトですけれども地域の方々に観光ガイドとして乗っていただいて、車窓の御案内をしていただきつつ、必ずお客さんと対話をしてくれというふうにお願いをしています。どこから来たのですかとか、きょうは何が目的ですかとか、必ず聞くようにしてほしいと、それで対話をし、その上でガイドの内容を磨いていってほしいということで、1年半たちましたが、大分ガイドの内容も高くなってきたかなと思っております。これが観光車両になったときにどういうふうに次の段階に持っていくかなというのが今の課題ですけれども、楽しみなところでもあります。
また、実はきょうも会議をやったのですけれども、八東の婦人会の方々が若桜鉄道の車内で車内販売をしたいというふうに申し出ていただいて、今週末、24日から月2回、車内で試食販売をするという方向に行っています。実は試食販売というのがみそでして、必ず試食をして、はい、どうぞと食べてもらってから売るというふうにしてくださいと。そうすると2ついいことがあって、試食をするとまず得した気分になると、2つ目は試食したら買わないと悪いという気分になってくれると、しかもスーパーの試食と違って逃げ場がないというところがございまして、大体3割から5割のお客さんは買い物をしてくれるというような仕掛けということで、売るほうも買うほうも楽しんでいただくというような仕掛けができていると。
こういうふうに人為的に人と人の触れ合いをつくることで、ああ、あの人にまた会いたいなというふうになればしめたもので、また来たくなる鉄道になるのではないかということで、今、仕掛けをしているというような形でございますので、お金がないなりにもこの方向は何とか工夫して発展させていきたいなと思っております。
3番目の鳥取市との協力、これも私も何とかしたいなという思いはあるのですけれども、なかなか今、切り口というか取っかかりというか、そこがつかみかねているというのが現実で、これは私の力不足だと思っております。ぜひ、もし何かお声がけいただければ私も行きますし、私も努力を続けますので、ぜひ一緒にやれるところがあればやっていきたいと考えております
◎福田委員長
意見も尽きませんが、時間の都合もありますので、このあたりで質疑を終了したいと思います。
岡村社長様、山田社長様、御退席いただいて結構でございます。本日はお忙しい中、御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。(「ありがとうございました」と呼ぶ者あり)
それでは、以上をもちまして地域振興県土警察常任委員会を閉会いたします。
午後3時28分 閉会
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