平成27年度議事録

平成28年2月24日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

内田 隆嗣
西川 憲雄
木村 和久
福浜 隆宏
松田 正
濵辺 義孝
伊藤 保
上村 忠史
稲田 寿久

欠席者
(なし)


 

傍聴議員   な し

説明のため出席した者
  三田会計管理者兼会計局長、山本教育長、ほか局長、次長、課長
  
職務のため出席した事務局職員
  黒川課長補佐、遠藤課長補佐、遠藤係長

1 開  会   午前9時00分

2 休  憩   午後0時07分 / 午後1時25分

3 再  開   午後0時45分 / 午後1時29分

4 終  了   午後2時57分

5 司  会   内田委員長

6 会議録署名委員 松田委員、伊藤委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前9時00分 再開
◎内田(隆)委員長
 それでは、総務教育常任委員会を再開いたします。
 付議案の予備調査について、引き続き、会計管理者の議案の予備調査を行います。
 既に政務調査会等で説明を受けたものもあります。簡潔に。
 なお、質疑につきましては、全て説明終了後、当初予算関係及び補正予算関係の順で一括して行っていただきます。
 まず、三田会計管理者兼会計局長に総括説明を求めます。

●三田会計管理者兼会計局長
 議案説明資料の予算に関する説明書、会計管理者で当初予算関係と書いてある資料をご覧ください。
 表紙をめくっていただき、裏のほうにある、当初予算関係で本議会に提案している会計管理者部局の諸議案について、概略を説明します。
 具体的には1ページ、議案第1号で、一般会計予算についてです。総括表を記載していますが、会計管理者部局には5課があり、合計6億9,653万2,000円をお願いしています。詳細はこの後、各課長から御説明しますが、トータルの額は前年度と比較して基本的に同じような額で、事業等で大きな違いはありません。
 議案第2号ですが、11ページをご覧ください。用品調達等集中管理事業特別会計の平成28年度当初予算です。この特別会計は、おおまかに言いますと、各所属に共通している経費について、集中的に支払いをしたり、所属で使用する物品の集中購入などに要する経費を扱っています。この関係で集中業務課と物品契約課、合わせて41億474万3,000円をお願いするものです。これについても、詳細は後で各担当課長から御説明します。
 議案第14号は、22ページです。これは収入証紙特別会計の平成28年度当初予算に係るものです。この特別会計は、収入証紙によってこの特別会計に納入された手数料ほかの歳入を、一般会計に繰り出すための経費などで、19億7,841万円をお願いするものです。これについても、詳細は担当課長から御説明します。
 次に、2月補正関係を引き続き説明します。もう一つ別冊となっている、議案説明資料の予算に関する説明書、補正予算関係と書いた会計管理者の資料をご覧ください。
 表紙をめくっていただきますと、議案第21号、一般会計補正予算、平成27年度の補正予算です。その右の1ページ、総括表に記載していますように、2,122万5,000円の増額補正をお願いするものです。この中身は、職員人件費の所要額の増額と、収入証紙の売りさばき手数料の所要額は若干減がありまして、これに伴う補正をお願いします。以上ですが、詳細について、各課長のから御説明しますので、よろしくお願いします。

◎内田(隆)委員長
 続いて、各関係課長から順次説明を求めます。説明は簡潔にお願いします。
 田中会計指導課長の説明を求めます。

●田中会計指導課長
 会計指導課です。当初予算に係る議案説明資料の2ページをお願いします。まず、職員人件費です。会計管理者部局一般職員52名分の人件費です。次に、会計管理事務費です。会計事務処理の指導、決算の調製等を行う本課の事務的経費です。主な事業内容は、下のほうに書いていますが、会計実地検査の実施、決算の調製、物品損傷等の審査会の開催等に係る経費です。
 3ページは、収入証紙売りさばき費です。鳥取県の収入証紙の印刷、売りさばき手数料の支払い、小売さばき人の指定、廃止等に要する経費です。
 財務会計システム運営事業では、県の予算、収入、支出、決算までの電子情報処理を行う財務会計システムを導入していますが、この管理運営経費です。済みません。資料の中で、管理運営を行う、というところの「運」の字が抜けていますので、訂正をお願いします。申し訳ありません。
 4ページは、支払期間経過未受領金償還金です。例えば、自動車税の還付金等を県から支払う場合がありますが、その場合、支払いの通知後、未受領のまま1年を経過しますと支払いができなくなります。改めて1年経過した後、県民サービス向上のために支払いの手続をお知らせし、支払いを行っているものです。
 22ページをお願いします。収入証紙特別会計です。22ページから24ページまでは総括の数字ですので、説明を省略します。
 25ページをお願いします。一般会計繰出金ですが、県の収入証紙により納入された手数料等の歳入を、それぞれの一般会計に繰り出すための経費です。
 証紙払戻し費ですが、錯誤等により収入証紙を購入した者等へその現金を払い戻すための経費です。手数料を差し引いたところで現金をお返ししているところです。
 別冊の2月補正予算関係の議案説明資料、2ページをお願いします。職員人件費では、所要額の増に伴い増額補正をお願いするものです。
 収入証紙売りさばき費では、収入証紙を販売いただく際に県から手数料を支払っていますが、売りさばき手数料の所要額の減に伴う減額補正をお願いしています。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、小林審査出納課長の説明を求めます。

●小林審査出納課長
 当初予算説明資料の4ページをお願いします。
 下段の出納事務費です。適正な公金支出のため、本庁、東部地方機関、八頭地方機関での支出関係書類の審査や支払処理を、当課で行っています。このために配置する非常勤職員6名の人件費が主なものとなっています。合わせて1,520万円余をお願いしています。

◎内田(隆)委員長
 石村工事検査課長の説明を求めます。

●石村工事検査課長
 工事検査課です。5ページをご覧ください。工事検査課は2つの業務を持っており、工事検査業務と公共事業評価推進事業に係る業務です。いずれも予算内容と全く同じです。
 まず、工事検査業務ですが、県が施行する建設工事及び県が補助する民間の建設工事について、契約書どおり、あるいは設計どおりできているかを検査します。具体的には、工事中に行う中間検査、あるいは完成してから行う完成検査等です。予算の内容は、鳥取県の隅々まで検査に回りますので、検査員の旅費が主なものです。あとはコピー用紙や文房具等、通常の事務費です。
 続いて、公共事業評価推進事業ですが、鳥取県が行っている公共事業のうち一定の要件に該当するものについて、その事業が果たして妥当か否かを評価する第三者機関、鳥取県公共事業評価委員会があります。10人の委員で構成していますが、その委員会の運営に係る費用です。主なものは、委員報酬、旅費、現地視察を行うのでバスのチャーター料など、あとは通常の事務費です。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、佐藤庶務集中局長兼集中業務課長の説明を求めます。

●佐藤庶務集中局長兼集中業務課長
 6ページをご覧ください。集中化業務事務費として、3,608万9,000円余をお願いしています。集中業務課では、各所属の支出仕訳書の作成、児童手当の認定、コピー機の調達等を集中的に行っており、その庶務業務を集中的に処理するための経費です。経費の主なものは、非常勤職員の人件費、旅費等のシステムの運営管理経費、それから繁忙期に人材派遣をお願いする経費となっています。
 10ページをご覧ください。平成28年度庶務業務人材派遣委託について、庶務業務が集中する11月から6月分を一括契約するため、平成29年度の債務負担を120万4,000円お願いしています。
 15ページをお願いします。鳥取県用品調達等集中管理事業特別会計です。自動車管理事業費として、本庁、総合事務所及び地方機関の公用車の集中管理及びリース契約に要する経費、
2,500万円余をお願いしています。
 16ページです。集中管理経費支払事業費では、県全体の非常勤職員の報酬、新聞代、追録代、コピー代等を集中的に支払う経費として、33億4,400万円余をお願いしています。
 自動車管理事業費では、昨年度までは公用車使用料のうち運転手の人件費相当分を一般会計に繰り出しをしていました。しかし、26年度から運転業務を廃止した関係で、平成28年度については繰り出し可能な繰越金がないため、一般会計繰出金を休止するものです。
 20ページをお開きください。公用車の再リース契約と平成28年度契約のリース契約に必要な経費の債務負担、計2億8,700万円余をお願いしています。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、前根物品契約課長の説明を求めます。

●前根物品契約課長
 物品契約課です。当初予算資料の7ページをお願いします。一般会計の物品調達事務費で、28年度は3,100万円余をお願いしています。事業の内容は、当課で行っている電子入札の事務経費、契約、発注等の事務経費、物品事務に係る指導監督のための事務経費となっています。前年度と比べて、284万円ほど減になっておりますが、原因は、前年度に3年に1度の競争入札参加資格者名簿の更新業務があり、この関係で人材派遣を受けており302万円ほど経費を計上していましたが、それが減になったということです。
 14ページをお願いします。用品調達の特別会計ですが、購買費で5億1,000万円余をお願いしています。事業内容は、本庁や地方機関で使用する庁用事務物品、公用車等で使用するガソリン等、そして封筒類等で、こういった物品を集中購入により安価で調達するものです。内訳は、紙、ボールペンといった事務用品が1億1,000万円、ガソリン等の石油製品が3億8,000万円、封筒類が1,000万円といった構成です。算出のやり方は、おおむね過去3年間の数量、金額の推移を勘案し、かつ、年間の予算に不足を来さないように見込みを立てています。

◎内田(隆)委員長
 それでは、質疑がありますか。当初予算関係。

○稲田委員
 当初予算の用品調達の特別会計、11ページ。ここで総務課と政策法務課と情報政策課が上がってきていますね。これは何で上がってきているのだろうか。

●佐藤庶務集中局長兼集中業務課長
 総務課は県庁の光熱水費を集中的に払っています。政策法務課は印刷や文書の発送を行っております。情報政策課はパソコンの賃借料を集中的に払っています。

○稲田委員
 ああ、パソコンの賃借料か。はい、わかりました。

◎内田(隆)委員長
 ほかにありますか。

○伊藤委員
 自動車の管理について、集中的にリースをやっていますが、事故を起こしたときは。一例で言うと、県議会の運転手が事故を起こしたとき、相手がけがをしたときには、物損でもそうだけれども、当然見舞いに行かないといけませんよね。御迷惑をかけました、ぐらい。保険の4:6などのは、多分保険会社が中に入って、相手との示談を決めるのでしょうが。手続なども、全部保険会社がやってしまうのですか。どういう手続なのですか。

●三田会計管理者兼会計局長
 交通事故があった場合、保険会社に交渉なども任せています。保険に入っていますので、対外的な損害のときの保険交渉ですね、こういうものは保険会社がやっています。

○伊藤委員
 それでは、事故が起きましたという現場検証をして、その通告だけを保険会社がやるわけだ。
あとは全てお任せしますよという感じで。

●田中会計指導課長
 相手がある事故の場合ですと、保険会社への連絡は当然ですが、事故が発生したことを人事企画課に報告します。あわせて、公用車の損傷も恐らく伴うでしょうから、会計指導課にも報告をいただくことになっています。ただ、相手との交渉や、責任割合の算定は、保険会社が行うことになります。

○伊藤委員
 事故によっては、相手がけがをすることもあるだろうし、それから100:0の場合は一方的にこちらが悪いわけですから、いくら保険で金銭的な解決ができるとしても、精神的なおわびとして、菓子箱を提げていくなどをするのでしょうか。それはどう対応しているのですか。

●田中会計指導課長
 済みません。各部局でどういった対応をしているのか、そこまでは申し訳ございませんが、承知しておりません。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。

○西川副委員長
 5ページ、公共事業評価推進事業です。こういうものがあることを初めて知ったのでお聞きするのですが、検査をして、あとはどうやられるのですか。例えば、評価がどうだったかというのは、どこかで出るわけですよね。それで、例えば議会にも報告があるのか、それとも内部で対応をされるのか、その点をお願いします。

●石村工事検査課長
 公共事業評価委員会で行う審議は、一定の要件に該当する事業があれば毎年度行います。今年度も2事業ありまして、審議を行ってもらいました。その結果は、知事に答申を既に出しているのですが、この場においても、後で報告事項として報告しています。

○西川副委員長
 では、議会のほうにも報告があるということですね。

●三田会計管理者兼会計局長
 本日の報告案件に、まさに入っております。

○西川副委員長
 ああ、この後。初めてだったもので。はい、わかりました。

◎内田(隆)委員長
 では、よろしいですか。

○伊藤委員
 評価委員会で判断されるのはいいとして、これは皆さんの部署ではないと思うのですが、例えばある程度工事が進んでいて中止という事業もあるわけですね。この場合は、誰がどう責任とるのか。判定するのは簡単ですが、例えば用地も買っている、1,000メートルの道路のうち
700メートルはできている、橋もできている。皆さんが中止という判定を下すのはいいでしょう。けれども、その責任は誰がとるのですか。

○西川副委員長
 一つ、関連して。なぜ私も質問したかといいますと、大きな予算の中での議決案件ですよね、この公共工事が始まる前に。議決したものに対してバツという評価が出た場合、先ほど伊藤委員が言われたような問題は、議会に返ってくるのかということで、議会に報告があるのかとお聞きしたのです。議会が議決したことに対して、どういう整合性があるのか、私は少し心配だったもので。後でまたお聞きします。

◎内田(隆)委員長
 後でお願いします。
 次に、請願・陳情の予備調査を行います。
 会計管理者についての新規分は1件です。現状と県の取り組み状況はお手元に配付しております請願・陳情参考資料のとおりであります。
 それでは、事務局より訂正がありますので、黒川補佐の発言を認めます。

●黒川議会事務局調査課課長補佐
 請願・陳情の一覧の資料になりますけれども、2ページ目の医療等に係る消費税問題の抜本的解決のための請願ということで、紹介議員のところがありますが、これは次の3ページ目のものの署名になりますので、1ページ目の署名ではありません。2ページ目の署名は3ページ目の請願の署名になります。

◎内田(隆)委員長
 陳情、会計管理28年4号の裏についている紹介議員の署名が、先日行った医療の診療報酬に係るところの署名ですので、誤解のないようにお願いします。
 それでは、新規分の陳情、会計管理28年4号、公契約条例の制定による適正賃金・労働条件の確保と地域経済の振興について、田中会計指導課長の説明を求めます。

●田中会計指導課長
 請願・陳情参考資料をご覧ください。
 今回の陳情は、鳥取県が発注する公共事業や業務委託について、県が適切と考える賃金、報酬が、事業に従事する労働者に確実に支払われるよう、公契約条例の制定に向けた検討を行ってくださいという趣旨のものです。会計管理者としては、公契約条例の制定については、最低賃金法等、労働法制との整合性等について問題点があると考えており、国が法律によって制度化すべきもので、国で制度設計をきちんとすることが適当と考えています。また、平成21年には、本県議会におきまして、公契約に関する基本法の制定を国に求める意見書が提出されているところで、同様の意見書は現在24の都道府県で提出されていると認識しています。
 このような状況から、現在、公契約条例の制定は考えておりませんが、引き続き、国や他の地方公共団体の動向を注視していくこととしています。参考ですが、いわゆる公契約条例を制定している都道府県は全国で4県ありますが、今回の陳情の趣旨のように最低賃金額を超える独自の基準による賃金の支払いを求めているものはありません。
 あわせて、公共工事ということがありましたので、県土整備部の状況も聞き取りしています。そこに状況を書いておりますが、公共工事の関係では、平成26年に法律が一部改正され、公共工事に従事する者の賃金等の労働条件等の改善に努めることとする規定が整備されたと伺っています。県の取組状況としましては、公共工事の設計労務単価を平成25年度以降、4度にわたり大幅に引き上げしています。そして、適切な賃金水準の確保や社会保険への加入徹底といった就労環境の改善を、各企業に対して要請をしているようです。また、平成27年3月には、適正化に向けた指針を制定し、直接の受注者のみならず、下請業者に対しても適正な価格による契約や、設計労務単価を考慮した賃金水準の確保に努めることを求めています。適正な価格による契約が行われているか、また適切な賃金水準が確保されているかを調査するとともに、必要に応じて指導、助言を行っている状況と承知しています。

◎内田(隆)委員長
 今までの説明について質疑等はありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員の方で陳情者からの願意の聞き取り、あるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。(「必要はなし」と呼ぶ者あり)
 必要はなしということですので、今回につきましては、聞き取り及び現地調査は行わないことといたします。
 次、報告事項に移ります。報告16、鳥取県公共事業評価委員会の答申について、石村工事検査課長の説明を求めます。

●石村工事検査課長
 1ページです。鳥取県公共事業評価委員会の答申について御説明します。
 今年度、知事から諮問された公共事業に係る評価事業は2件ありますが、鳥取県公共事業評価委員会から知事に対して、平成28年1月25日、以下のとおり答申がありました。答申の概要に入る前に、少し公共事業評価委員会の業務について御説明します。
 本委員会においては、鳥取県が現在行っている公共事業のうち、一定期間を経過したものについて行う再評価と、これから行おうとする事業で一定規模以上のものについて事業着手前に行う事前評価、その2つの評価を行っています。本年度は、2つの事業が評価対象であり、いずれも再評価の案件です。
 まず一つは、国土交通省所管の補助事業で、国道181号江府道路道路改築事業です。これは、平成17年度に事業着手しています。その5年後にこの評価委員会において、第1回の再評価を受けています。そのときには継続が妥当であるという答申をいただきまして、それからさらに5年が経過したため、2回目の再評価の必要が生じたものです。
 もう一つは、農林水産省所管の補助事業であり、県営農業用河川工作物応急対策事業です。この事業は、平成22年度に着手しております。事業採択後5年経過したため、再評価の対象になりました。評価結果は、後で申し上げますが、2件とも継続が妥当ということでした。
 そこに委員10名を記載しています。会長は、小林一鳥取大学農学部教授です。そのほか2名の准教授、また、まちづくり、産業、環境、県民の視点など、各分野から合計10名に参加いただいています。
 2ページに、2つの事業の位置図があります。黄色で示していますのが、国道181号江府道路、これは江府町内です。それから、緑で囲っておりますのが、県営農業用河川工作物の工事で、これは倉吉市内です。
 3ページに、再評価対象箇所の一覧表があります。まず、道路のほうですが、道路建設課が担当で、事業名は国道181号江府道路の道路改築事業、これはバイパス工事です。平成17年に着手して完成予定年度は平成34年、全体事業費190億円です。
 もう一つは、農地・水保全課が所管している、県営農業用河川工作物応急対策事業。これは、天神川から農業用水を取水している頭首工の補修工事であります。着手年度は平成22年度、完成予定年度が平成28年度、全体事業費は3億4,770万円です。
 4ページに、答申書の写しがあります。
 まず、国道181号江府道路ですが、事業概要はそこに書いてあるとおりなのですが、簡単に言いますと……。

◎内田(隆)委員長
 いや、いいですよ、大丈夫です。

●石村工事検査課長
 それなら、いいですか。
 次の5ページ、審議の概要です。ここは大事なものですから、読ませていただきます。
 「本事業については、将来交通量の見直しに伴う費用便益比の再鑑定について検証を行った。また、交通事故減少や事前通行規制区間解消等の効果について審議し、さらに5年前の前回評価時と比較し、社会経済状況に余り変化が見られないことを確認した結果、継続が妥当と判断した。」ということです。
 続きまして、県営農業用河川工作物ですが、これも一番下のところ、審議の概要です。
 「本事業については、事業を実施することによる受益が農業分野だけでなく、一般社会や広い地域に及ぶという考えで整備されており、営農経費節減や災害防止等の効果と総費用の内容を審議して費用便益を確認した結果、継続が妥当と判断した。」ということです。平成28年1月25日に、小林会長から知事に直接手渡していただきました。

◎内田(隆)委員長
 今までの説明について、質疑等はありますか。

○西川副委員長
 大体概要がわかりました。5年とか10年とか経ったものを見直しというのは、ある意味妥当なことだと思いますし、基本的には知事からの諮問ということなので、提案した方が、では5年後はどうだったかというものだと思います。もう一つ、着工前のものもあるということですが、その着工前というのは、スパンがどのぐらいの前なのか。例えば計画してから5年後なら、また見直しということもあると思うのですが、1年や2年後に審査をするというのはどういう意味があるのかと思うので、その点を。

●石村工事検査課長
 着工前といいますのは、一定規模で、10億円以上なのです。10億円以上の工事にこれからかかろうとする場合には、事業着手前に事前評価を行うということです。事前評価を行って、やってよろしいということになったら、事業に着手するわけですが、着手してから5年経過しても継続している場合には、今度は再評価という評価を受けることになります。ですから、再評価というのと事前評価というのは、全く別物になるのです。

○西川副委員長
 そうしますと、これは知事部局の提案ですよね、その案件には、予算が絡むわけです。精査して出して、議会に審議を依頼するわけですから。それをまた別に、審査を着工前に行うというのは、議決案件で議決した後の話でしょう。今の話は。

●石村工事検査課長
 議決前だと思います。

○西川副委員長
 議決前に審査をするということですか。

●石村工事検査課長
 一般的にはそうだと思います。

○西川副委員長
 それなら理解します。

●石村工事検査課長
 それでよろしければ、具体的の設計内容としてこういう工事をやりますよという議決になるわけで、議決前に……。

○西川副委員長
 議決前、はい、ではよろしいです。それで理解します。

◎内田(隆)委員長
 それでは、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、会計管理者につきましては、以上で終わります。ありがとうございました。
 執行部の入れかえを行います。休憩はとりません、はい。
 (執行部入れかわり)
 それでは、再開します。
 それでは、ただいまから教育委員会の付議案の予備調査を行います。
 なお、本日の教育委員会の説明は、前半と後半に分けて入れかえ制で行うこととしておりますので、あらかじめ御了承ください。
 1月21日の総務教育常任委員会において教育委員会が行った発言について、教育委員会より一部を取り消していただきたいとの申し出があり、内容を精査の上、お手元の資料のとおり措置しましたので御報告いたします。
 それでは、初めに当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。既に政務調査会等で説明を受けたものもあります。簡潔にマイクに向かってお願いいたします。
 なお、質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 まず、山本教育長に総括説明を求めます。

●山本教育長
 おはようございます。
 それでは、教育委員会の議案説明資料に沿って概要説明を申し上げます。
 このたびの議会では、一般会計予算のほか、教育委員会では農業実習の特別会計、そして育英奨学事業の特別会計、2つの特別会計の予算をお願いしております。また、予算関係以外としまして、4件の条例改正等の案件をお願いするものです。
 議案第1号、一般会計予算について概要を御説明申し上げます。
 1ページに総括表を挙げておりますが、総額689億円余ということで、前年度に比べて45億円の減額となっております。主な減額の要素は、鳥取西道路の発掘調査事業が大方めどが立ったということで、大幅な減が立っており、41億700万円余の減となっています。そうしたことによるものです。
 主な事業については、別紙で1枚物をお配りしておりますが、本県の教育課題や、国の新しい動き等にしっかりと対応するための事業を積極的に進めることにしています。そこに大きく5つの柱を掲げております。
 学ぶ意欲を高める学校教育の推進ということで、全国学力・学習状況調査の結果等を踏まえた小・中の連携の対応、小学校の理科教育の向上、最近の教育課題である情報モラルの教育、国の制度改正に伴う英語の教科化に対応する小学校の英語パワーアップ、グローバル人材育成に向けてのアメリカのスタンフォード大学と連携した取組、高校、大学の連結の部分での大学入試改革に対応したアクティブラーニングの推進事業などを計画しています。
 社会全体で学び続ける環境づくりとして、家庭教育支援に力を入れていくということで、訪問型の支援事業に取り組む所存です。
 学校を支える教育環境の充実では、子どもの貧困対策推進計画に基づく新しい学習支援の場として地域未来塾を開設するための支援、子どもたちの不登校、いじめ、などの問題に対応するために、学校と福祉現場等をつなぐスクールソーシャルワーカーの配置の増等、教員の多忙化の解消に向けての業務改善活動にも取り組んでいきます。
 特別支援教育にも力を入れていきたいと思っています。増加している一般就労の希望に対するキャリア教育や、職員の専門性の向上に取り組んでいきたいと思います。
 スポーツ・文化の振興として、子どものころからの運動習慣の定着に向けての取組、障がい者のスポーツ振興、青谷上寺地遺跡の史跡整備に新たに取り組むこととしているほか、美術館の整備を行うための基本構想の策定、ここに向けてのフォーラムの開催、県民意識調査にも取り組む所存です。
 そのほか、条例改正として、議案第72号、子育て王国とっとり条例の改正を行うこととしており、家庭教育支援等の必要な施策の追加など、所要の改正を行おうとするものです。
 以上で総括説明とし、詳細は関係課長が説明させていただきます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎内田(隆)委員長
 続いて、各関係課長から順次説明を求めます。説明は本当に簡潔にお願いいたします。
 林教育総務課長の説明を求めます。

●林教育総務課長
 3ページからが教育総務課です。
 教職員いきいきプロジェクト推進事業です。政調・政審でも御説明しているものですが、多忙感解消のために引き続き取り組んでいきたいと思っています。来年度は、新たに市町村教育委員会や市町村立学校への改善の活動の普及についての研修会費を計上しています。
 4ページ、教育委員会費と教育委員会運営費です。教育委員会の委員報酬や、教育委員会の活動に係る経費ということで、6,000万円余をお願いするものです。
 5ページ、県障がい者就労支援事業です。県立学校や事務局において、障がい者を非常勤職員として雇用する事業に取り組んでいます。来年度も30名の障がい者の方々が就労する場を提供したいと考えています。なお、法定雇用率は、平成26年度から達成している状況になっておりますが、引き続き雇用につなげていきたいと考えています。
 6ページ、心とからだいきいきキャンペーンです。子どもたちの生活環境の定着を図るため、引き続き広報活動を行っていきたいと思っております。
 下の段、県こども未来基金費です。ふるさと納税等の寄附のうち、子どもたちのために使用を指定いただいた分の基金への積立金を予算化しているものです。来年度は1億8,800万円余を見込んでいます。
 7ページ、8ページの辺りに、細かい事業があります。内容は、国際交流、広報、教育審議会、教育局の運営に関する経費です。韓国の江原道等、諸外国の地方政府や教育分野との教育交流や、また「とっとり夢ひろば!」の発行など、保護者を中心として県民に対する教育情報の提供について、引き続きお願いするものです。総額で4,000万円弱の予算額となっています。
 9ページから12ページまで、少し事務的な事業になりますが、職員の人事、給与管理、福利厚生、健康管理に関する事業です。総額で9,000万円余の予算額となっています。特に教職員の健康管理につきましては、多忙感等もあわせてまして、非常に大切なことですので、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
 12ページの中ほどに、新たな部分として、法改正関係があります。ストレスチェック制度が28年度から実施していくことになりますので、310万円余を加えているものです。
 13ページ、学校問題解決支援事業ということで、190万円余の予算をお願いしています。学校におけるさまざまな課題などに対して円滑に問題解決を図るため、県内3地区に弁護士の相談窓口を設けており、県立学校、市町村立学校等が相談の窓口として活用しています。
 下の段は、恩給、退職年金ということで、共済制度の以前に退職された方の恩給等の経費を
計上しています。
 14ページ、15ページは、人件費でございます。内容については、またそれぞれの担当課から説明があると思いますが、総額として御説明します。事務局、小・中・高、特別支援学校に配置する職員は、定数外職員を含めて、正職員6,502名です。ここにおいては、学校に配置する非常勤の人件費をそれぞれ計上しています。総額で560億9,000万円余の額となっています。27年度当初と比べますと、17億8,000万円余増額となっていますが、27年10月から年金制度が一元化されたことに伴う掛金の変更、退職者の増、12月の議会で御承認いただいた給与改定等に伴うもの等で増額になっています。
 217ページをお開きください。債務負担に関する支出予定額調書です。一番上の28年度教職員健康管理事業費のところで4,292万円余のお願いをしておりますが、教職員の場合、年度当初になるべく健康診断等を行いたいということで、29年度当初から実施できるように前年度の間に印刷や契約を行わせていただくため、債務負担をお願いするものです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、前田教育環境課長の説明を求めます。

●前田教育環境課長
 教育環境課です。17ページからです。
 17ページは、米子養護学校キャリア教育実習設備整備事業です。米子養護学校では、従来、木工、窯業、作品制作の学習を主に行っておりました。現在の就職先は食品に係る企業が多く、企業ニーズに合致した学習が必要になってくるため、食品加工実習に必要な施設改修と備品整備等を行い、円滑な就職の定着を図ろうとするものです。なお、今年度施設改修の経費をお願いしています。備品整備等については、別途29年度の債務負担をお願いするものです。
 18ページをお願いします。2段目、事務用機器整備事業費は、県立学校における事務用機器の更新等に要する経費です。
 下の段、とっとりの木と学ぶ学校環境づくり推進事業です。耐震改修工事等に伴い撤去される書架について、県産材を使用した書架に更新しようとするものです。今年度、鳥取西高校、米子東高校の2校を予定をしています。
 19ページ、県立学校ICT環境整備事業です。県立学校の各教室や情報処理室等において、情報機器等を積極的に活用した事業を展開できるよう、コンピューターや液晶プロジェクター等の情報環境を整備することとし、それらの賃借料です。1億2,800万円の増となっています。プロジェクターの更新を新たに行う学校が8校、耐震改築工事に伴う機器の移設費、これらに伴って増額となっています。
 20ページ、県立学校ICT環境整備事業の特別支援学校機器整備です。特別支援学校では、平成25年度からタブレット端末等を活用して、生徒の学習意欲を引き出すような支援を行っています。今年度、これらのタブレット端末を一括して管理できるシステムを導入することを予定しており、それらに伴い540万円の増額となっています。あわせて、タブレット端末の専用回線の整備を行い、学校内の情報環境を整備しようとするものです。
 21ページ、県立学校ICT環境整備事業の高等学校用機器整備です。高等学校でのタブレット端末を活用した学習ですが、昨年度第1期として8校に整備を行いました。これらをアクティブラーニング型事業等に幅広く活用をしているところです。今年度新たに7校に、同様のタブレット端末を整備しようとするものです。個別学習や共同学習に幅広く活用することを予定しています。
 22ページ、県立学校裁量予算事業です。学校運営費や学校独自事業費などの経費について、学校に一括配分し、学校長の裁量による予算執行により、各学校の独自性を発揮した運営を行おうとするものです。独自事業について、何例か表の中に記載しています。各学校がそれぞれの教育課題を勘案して企画する事業です。地域探求事業、国際交流、ICT教育の推進などに各学校の独自性を生かした取組をしようとするものです。同様に、特別支援学校においても、指導充実費として各学校に応じた指導を充実し、記載しているテーマで運営しております。
 23ページ、県立日野高等学校生徒輸送バス運行事業です。従来から根雨校舎と黒坂施設との間で、バスを借り上げて生徒の輸送に当たっておりました。このたび予算立てしますのは、27年度から新制度により、貸し切りバス経費が約2倍に高騰したということがありました。裁量予算は各年度の決算額をもとに予算組みをしていましたが、2倍に高騰するということで、昨年度は何とか学校運営のやりくりで終わりましたが、その差額が高額に及んだことから別途予算立てをして経費をお願いするものです。
 24ページ、県立学校耐震化推進事業です。八頭高校では、今年度耐震化が完了する予定です。鳥取西高校については28年度末、米子東高校については29年度末の完了を目指して、計画的に進めています。2の(2)で、非構造部材耐震対策(校舎棟(ホール等))としています。非構造部材の耐震対策については、今年度、屋内運動場の対策が完了したところです。今回新たに、校舎の2層以上の、天井高の高い多目的ホール等の落下防止対策に取り組もうとするものです。

◎内田(隆)委員長
 簡潔にお願いしますね。

●前田教育環境課長
 はい。これらの設計費をお願いするものです。
 25ページは、教育施設営繕費、学校施設の修繕料と改修工事に要する経費です。
 26ページ、教育財産管理費、各学校の施設の設備点検等に要する経費です。
 27ページ、省エネルギー型設備導入事業費です。各学校の事務室等にLED照明を導入し、照度の安定性が十分確保できました。省エネルギー、経費節減の観点から、新たに普通教室等のLED化に取り組もうとするものです。
 高校施設跡地管理は、廃校となった施設の維持管理です。
 28ページ、倉吉農業高等学校畜産施設改修事業です。昨年度から改修を継続している畜産施設の改修に伴うもので、来年度分の経費をお願いするものです。
 29ページの寄宿舎運営費は、県立学校の寄宿舎の運営に要する経費です。
 下の段、農業学校実習費は、鳥取湖陵高校を初め、4校の農業実習を行うものです。来年度、400万円増加しています。智頭農林高等学校において、従来の特別会計から一般会計へ移行し、この事業の経費でお願いしようとするものです。
 30ページ、高等学校水産海洋実習船実習費です。若鳥丸、あるいは小型実習船わかたかを用いた水産実習を行うための船の運営経費で、トータルで107日の航海実習を予定しています。 31ページは、図書システム、あるいは学事支援システム等のシステム賃借料等です。
 32ページは、産業教育や理科教育等の実習に当たり、古くなった機器や備品等の更新を行うものです。
 33ページ、校庭芝生化推進事業費は、芝生化を行った施設の維持管理に要する経費です。
 下の段、特別支援学校寄宿舎運営費は、鳥取盲学校及び琴の浦特別支援学校に設置している寄宿舎の運営に要する経費です。
 34ページ、県立鳥取養護学校中央病院建替関係事業です。このたび予定をされている中央病院の建て替えに伴い、従来同じものを共有していた設備関係が切り離されるため、独自に鳥取養護学校で整備するための設計費としてお願いするものです。
 35ページ、特別支援学校エアコン整備事業費では、老朽化した施設のエアコンを計画的に行っています。28年度分の工事は、さきの経済対策補正のほうでお願いしたところです。
 下の段、倉吉養護学校水治訓練室整備事業です。27年度からの継続事業で、28年度6月の完成予定ですが、28年度分をお願いするものです。
 214ページ、継続費に関する調書です。このページについては変更はありません。
 215ページの鳥取西高校、米子東高等学校整備事業については、起債の活用に伴う財源振替をお願いするものです。
 216ページについても、同様で、財源の振替をお願いするものです。
 217ページ2段目からが債務負担で、219ページの下までです。先ほど、18ページ、19ページ等で御説明した事務用機器の整備事業やICT環境整備事業などに伴い、債務負担行為の設定をお願いするものです。220ページからは過年度分です。
 231ページは、農業実習特別会計です。内容は、233ページをお願いします。倉吉農業高等学校で、生産物の売り払いを財源に支出に充当する生産計画を立てて農業実習を行っており、これらに伴う経費です。来年度は若干減っておりますが、先ほどの、智頭農林高校が一般会計に移行することに伴う減です。
 252ページ、議案第60号、財産を無償で貸し付けることについてお願いするものです。現在の県立図書館やとりぎん文化会館等の用地取得に関して、鳥取大学附属小・中学校の移転先地内にあった農道の代替として、県が整備した公衆用道路について、引き続き鳥取市に無償で貸し付け、良好な管理を行おうとするものです。平成33年3月まで、5年間の貸付の更新です。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、小林小中学校課長の説明を求めます。

●小林小中学校課長
 小中学校課は38ページからです。
 幼保小連携推進モデル事業、新規の事業です。幼保小の連携に向けて、市町村をモデル的に支援しようとするものです。小学校区の目指す子どもの姿を共有し、接続期のカリキュラムの作成等を通して、円滑な接続に努めたいと考えております。
 39ページ、教科でつながる小中連携授業力向上支援事業で、これも新規です。授業研究を中心に据え、授業力の向上を目指したいと考えております。県内20中学校区を予定しています。なお、県教育委員会と市町村教育委員会が連携しながら、各学校の事業の取組にかかわりたいと考えています。
 40ページ、小学校理科教育パワーアップ事業です。全県的に小学校理科における教師の授業力向上を図ろうとするもので、拠点校事業ということで取り組みたいと考えております。実践的な指導力の向上、理科の授業研究の活性化を目指したいと思います。
 41ページ、情報モラル教育推進事業、これも新規の事業です。県の教育センターや情報教育サポーターの方々とも連携しながら、PTAも巻き込んでモデル的にこの事業に取り組みます。県内の3中学校区を予定しています。
 42ページ、とっとりふれあい家庭教育応援事業です。今回のポイントは、訪問型の家庭教育支援の取組をさらに推進していきたいという部分です。具体的には、市町村事業への助成の中に記載していますが、専任の家庭教育支援員を配置することにより、訪問型の家庭教育支援体制の構築や展開を促していきたいと考えております。
 43ページ、地域未来塾推進事業、これも新規です。これまで県教育委員会として貧困対策につながる学習支援事業の実施はしておりませんでしたが、今回この地域未来塾で、市町村への支援を通してその支援を行っていきたいと考えています。10市町村の実施が見込まれています。 44ページです。いずれも今年度と同様のもので、人事管理や教育職員免許事務等の予算をお願いするものです。
 45ページ、特色ある小中9年教育支援事業で、27年度から引き続き2年目の事業です。9年間を見据えた一貫教育を推進しようとする県内の市町村を支援しようとするものです。
 46ページ、土曜授業等実施支援事業です。本年度に引き続き、各市町村の取組の推進を支援するためのものです。中身は国の事業と、国の事業の対象とならない部分を県独自で支援しようとするものです。
 47ページ、エキスパート教員認定制度です。21年度から行っており、27年度までの認定者は93名ですが、来年度、新旧合わせて119名に増加する予定です。改善点として、今回新たな分野として、小学校の外国語活動やICTを活用した教育活動を追加したところです。
 48ページです。学力向上実践研究推進事業は、国の委託事業で、指導方法の改善を図るための実践的な研究を行うものです。
 教育課程実践充実事業は、夏に行っている教育課程の研究集会を開催するための予算です。
 49ページ、道徳教育推進事業です。道徳教育の指導の充実のためのもので、その中心は国の委託事業です。28年度は小学校1校、中学校3校を予定しています。
 50ページ、教職員研修費です。そこに記載のとおり、教職員を派遣するための予算です。
 51ページ、「科学の甲子園ジュニア」鳥取県大会です。理科、数学等における複数分野の競技である、「科学の甲子園ジュニア」鳥取県大会の開催のための予算です。
 52ページ、環日本海教育交流推進事業です。韓国との交流事業の予算で、平成28年度は教員とPTAは受入、児童生徒は派遣を予定しています。
 53ページ、幼児教育充実活性化事業です。教職員の指導力向上や小学校教育との連携の推進のためのものですが、新たなものとして、表の真ん中あたりにありますが、幼児教育調査を予定しています。前回は平成24年度に実施しています。
 54ページ、学校支援ボランティア事業です。事業の中心は市町村への助成です。中身は2つあり、国の補助事業、それから単県の補助事業です。
 55ページ、放課後子ども教室推進事業です。放課後や週末等に、子どもたちに学習やさまざまな体験交流活動の機会を提供するものです。子育て応援課の所管の放課後児童クラブとの連携、協力等をしまして、広げていきたいと考えております。
 56ページ、社会教育団体による地域づくり支援事業で、PTAの人材育成等に対して補助を行うものです。平成28年度はPTAの中国ブロック研究大会鳥取大会が予定されており、そのための予算も計上しています。
 57ページ、東日本大震災等により被災した幼児、児童生徒に対する就学支援事業補助金です。これまでと同様のもので、引き続き援助を実施していきたいと考えています。
 58ページ、ふるさと鳥取見学(県学)支援事業です。県内の小学生が校外学習等を実施する際のバスの借上料等の予算です。
 下のほう、教育指導連絡調整費は、指導主事等の学校訪問のための予算、あるいは教科用図書の事務の予算です。
 59ページ、教育振興費ですが、県の中学校文化連盟等に助成を行うための予算です。
 予算関連は以上ですが、続きまして、253ページをお願いします。議案第72号、子育て王国とっとり条例の一部改正についてです。
 このたびの改正の趣旨は、記載のとおりですが、ポイントの一つは、条例の基本的な考え方の中に、貧困が次の世代に連鎖しないようにすることを加えるということです。もう一つは、市町村と連携する施策として、子どもに対する学習の支援及びその家庭に対する支援を行うことと、家庭教育に関する学習の機会と情報提供などの事項を加えるという点です。具体的な改正部分については、次ページ以降のとおりです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、足立特別支援教育課長の説明を求めます。

●足立特別支援教育課長
 特別支援教育課です。
 61ページをお願いします。特別支援教育における専門性向上事業です。特別支援学校の教職員の専門性と授業力を向上させるための、長期研修派遣や授業実践等の事業です。新たなものとして、真ん中あたり3段目の盲学校の理療科、あるいは盲学校や琴の浦高等特別支援学校の寄宿舎の充実を図るために、他県での現場実習等により専門性を高めたいと思っております。またその下、医療的ケアの専門性の向上ということで、学校看護師の研修に加えて、教職員の呼吸や姿勢に関する医療的ケアの専門性を高める研修も実施をしたいと考えています。
 62ページ、政調・政審でもお願いさせていただいた、スポーツでつながる共生社会の充実事業です。特別支援学校の学校体育施設を拠点として、児童生徒、卒業生、地域住民がスポーツを通じて交流をしていく取組を進めたいと思っております。事業としては、一番上にある特別支援学校の児童生徒スポーツ推進事業で、スポーツクラブの参画により、児童生徒が継続的にスポーツをする仕組みづくりを行いたいと思っております。また、真ん中あたり、県立米子養護学校の大体育館の入口について、障がい者が使いやすい形での出入口の改修やスロープ整備も行うこととしています。
 63ページ、発達障がいに関する児童生徒の支援事業です。下のほうの表にありますように、この5年間で発達障がいの診断を受けた児童生徒が倍増してきているという現状にあります。引き続き国の委託事業等を活用しながら、発達障がいの児童生徒に対する指導、支援の充実を図っていきたいと考えております。
 64ページ、地域で進める特別支援教育充実事業です。共生社会の形成に向けて、障がいのある児童生徒が障がいのない児童生徒とともに学ぶ学習環境の整備が求められています。引き続き国の補助事業等を活用して、市町村における地域内の特別支援教育の連携を図る体制整備や、特別支援学校のセンター的機能による支援を充実したいと考えております。真ん中にある、医療ケア体制整備事業という部分は、市町村の小・中学校に看護師を配置する取組みで、来年度の国の予算で新たに制度が創設される見込みです。現在3町村で実施予定ですので、必要経費をお願いするものです。
 65ページ、特別支援学校の就労促進・職場定着キャリアアップ事業です。鳥取県の特別支援学校の生徒の一般企業への就職希望は、全国1位で77.4%になっています。しかしながら、なかなか現実には就職ができていない現状がありますので、引き続き、就労サポーターの配置や、職場定着を目指した定着支援コーディネーターの配置を実施したいと考えています。あわせて、県版特別支援学校技能検定ということで、子どもたちの意欲や一定の技術を評価する仕組みを持っており、これまで清掃部門の検定を行っていましたが、喫茶部門についても新たな検定項目として創設したいと考えています。
 67ページ、特別支援学校児童生徒支援事業で、通学に関する支援です。バス以外の通学支援に関して、県立特別支援学校の通学支援員の配置事業は、遠距離からの通学に際して、介助があれば公共交通機関を使って通学できる児童生徒に対する通学支援員の配置です。見直し内容に挙げておりますように、鳥取盲学校、聾学校については、寄宿舎があるということで、この支援員の対象を小・中学部のみに限定しておりました。ただ、最近では、重複障がいを持つ児童生徒も入学しているということもありまして、中学部、高等部の重複障がいの生徒にも、支援員の配置を拡大したいと考えているところです。あと、市町村にも通学支援を行っていただいており、その送迎距離に応じた交付金単価を実態に合う形に見直したいと思っております。
 68ページ、特別支援学校の通学バスの運行管理経費です。昨年同様、19路線を運行したいと考えております。路線の配置は、基本的に、1路線10名以上の乗車で、運行時間は1時間以内で学校に戻ってくるもので設定しています。これにつきましては、11月補正予算で債務負担行為を設定していただいたものです。
 69ページ、特別支援学校早朝子ども教室でございます。特別支援学校は、登校と同時に教員が指導に当たることから、受入時間がおおむね9時になっております。早い時間帯での受入を要望する保護者がありますので、そうしたニーズに対応できるよう、早朝の学校始業前の子ども教室を開催しています。来年度は、県立米子養護学校においても新たにこの取組を始めることにしています。
 70ページ上段、下段とも、就学に必要な経費の一部を支援する事業です。引き続き取り組みたいと考えております。
 71ページが、ICT教育の充実に関する経費です。これまで特別支援学校におきまして、約6割の子どもに対してiPad等の配備が進んでおります。こうした機器の整備に伴い、学習環境を充実するため、引き続きICT支援員の派遣を行うとともに、情報共有用ホームページの作成や、学校で授業や行事に使えるアプリの開発を新たにお願いをしたいと思います。なお、情報共有用ホームページの運営管理について、別途債務負担行為をお願いしています。
 72ページ、手話で学ぶ教育環境整備です。引き続き、聾学校を初めとする学校での手話の環境整備、また小・中学校、高等学校における全ての児童生徒が手話を学ぶ環境づくりに取り組んでいきたいと思っております。特に新しいものとして、2の(1)の一番下に挙げている、音声を文字変換するUDトークというものがあります。これを鳥取聾学校、聾学校ひまわり分校、盲学校の寄宿舎に1台ずつ配備しまして、聴覚障がいの方とのコミュニケーションの充実を図りたいと思っています。
 73ページは、特別支援学校における芸術文化活動への支援の経費です。引き続き、学校での部活動の充実や、地域の行事への参画をしながら、文化芸術活動の推進を図りたいと思います。
 74ページ、特別支援教育の充実事業です。入学選抜等の経費をここでお願いしています。この中で、2の4番目のところ、医療的ケアを必要とする幼児・児童・生徒の学習支援ということで、学校看護師の保険加入をお願いしています。この常任委員会の中でも公費負担をしてはどうかとの御意見をいただきましたので、この中で予算をお願いしているところです。
 75ページは廃止事業です。
 200ページ、教職員の定数です。特別支援学校においては、学級数の減等に伴い、定数全体としては11の減になっています。ただ、新たなものとして、2の(1)の教職員定数のところで、医療的ケアの体制を整備するということで、鳥取養護学校に配置する学校看護師について1人の定数をお願いしています。また、特別支援教育課において、医療的ケアの体制整備を担当する指導主事を1名配置する形で、医療的ケアの充実を図っていきたいと考えています。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、音田いじめ・不登校総合対策センター長の説明を求めます。

●音田いじめ・不登校総合対策センター長
 いじめ・不登校総合対策センターです。76ページをご覧ください。7つの事業について説明します。
 スクールソーシャルワーカー活用事業です。政調・政審でも御説明しました。複雑化する家庭環境を背景にした児童生徒が抱える問題への対応充実を図るということで、スクールソーシャルワーカーの活用や育成研修はこれまでどおりです。新規としては、スーパーバイザーの設置や、スクールソーシャルワーカーの評価について、市町村教育委員会とスクールソーシャルワーカーがより効率的に業務を確認する目的で、チェックリストを導入したいと考えています。昨年度までの配置の推移も挙げていますが、平成31年の全市町村配置を目指して、もう少し説明が必要と考えています。
 78ページ、高等学校等における不登校(傾向)生徒等の支援事業です。高等学校以上の不登校、ひきこもり、それらが心配される若者の居場所の設置。また、不適応生徒等の実態把握と効果的な指導及び支援方法の普及。これらのために、教育支援センターを設置している事業です。利用人数や指導者等、従来どおりの体制で来年度もお願いしているところです。
 79ページは、いじめ防止対策推進事業です。いじめの相談窓口の充実のために国の委託を受けて、いじめ110番やいじめ相談専用メール等について、夜間休日の受付等を行っています。また、学校、教育委員会、警察、児童相談所、その他の関係機関等が連携して対応できる仕組みを構築する、子どもの悩みサポートチームの支援事業等も行います。
 80ページは、明日へつなぐ心のキャンペーン事業2016です。これは子どもたちが取り組むいじめ対策事業で、25年度に本センターができてから、このキャンペーン事業で有名人を呼ぶということを3年行ってきました。来年度からは、現場の市町村教育委員会との連携をより強くして、子どもたち主体の事業へとシフトしていくものです。
 81ページ、教育相談事業費です。教育上の問題や発達、障がい等に関する学習及び生育上の課題についての教育相談活動です。電話相談、来所相談、訪問相談、メール相談等の教育相談事業と、発達が気になる幼児についても専門指導員による相談を受け付けています。また、県内3カ所、東部・中部・西部において、各地域の専門医による教育相談を行っており、不登校、ひきこもり、発達にかかわる相談を医学的な立場から助言指導しています。
 82ページは、不登校対策事業です。いじめ対策等生徒指導推進事業、学校生活支援員の配置事業、スクールカウンセラー研修の充実事業、そして新規として重大な事故等が発生した場合の臨床心理士等の緊急支援体制の構築を行います。従来スクールカウンセラー事業の中で緊急対応していましたが、近年この要請が強くなっていますので、来年度より事業枠を立てるものです。
 83ページ、ネットパトロール事業です。ネットパトロールを実施しながら、いじめや性などの問題行動の未然防止、個人情報の流出等による被害防止を図るという取組で、平成21年度から実施しているものです。件数に増減はありますが、引き続き、連絡があったものは市町村教育委員会を通して学校に連絡しているところです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、大西教育センター所長の説明を求めます。

●大西教育センター所長
 教育センターです。
 84ページ、教育センターの管理運営に関するものです。臨時のものとして、エアコン設置等の工事の費用がありますが、毎年の施設設備の委託業務等をお願いしています。
 85ページ、学校教育支援事業です。多様な教育課題に対応するため、出かけるセンターということで、所員や、外部講師、大学教授などの専門家を学校に派遣しております。ニーズの高いものや効果性の高いものについて、アドバイザーの派遣事業で若干増をお願いしています。
 86ページ、教職員研修費です。毎年の教職員研修に関するものですが、特に次年度は3年目研修を新設し、初任段階からの継続的な研修を強化していきたいと思っています。
 87ページ、教育情報ネットワーク事業です。教育の情報化を学校で進めていくための環境整備に関するものです。研修等に必要な機器等のリースや、新しいスタイルの研修に対応するための機器整備等をお願いしています。
 下の段は、教育センターで予算をお願いしていますが、教育環境課に事業が移るもので、県内の公立学校の教育情報ネットワーク「Torikyo-NET」のシステムに関する予算です。
 88ページです。同じく学校における教育の情報化に関するものですが、研修、研究等に関するものです。次年度は新規で、学校CIOや教育情報化推進リーダーという、学校内における情報教育を進めていく中心となる者の研修と、こういうものの設置率等が低い現状を鑑みて、それに対応した施策を掲げております。
 下のほうは、先ほどと同じく教育センターで予算要求していますが、教育環境課に移るもので、産官学によるコンソーシアムの予算です。
 89ページは、国の事業が終了したために終了しています。
 債務負担行為については、224ページの下の段から225ページにかけて、先ほどの教育センターの維持管理や、教育情報ネットワークに関する債務負担行為を挙げております。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、御舩参事監兼高等学校課長の説明を求めます。

●御舩参事監兼高等学校課長
 高等学校課です。90ページから121ページまでです。
 90ページです。政調・政審で御説明申し上げましたが、小学校の外国語課程、英語の教科化への対応のため、5校をモデル校に指定し、ALTを1名ずつ配置して、指導計画をつくったり、教材開発をしたり、近隣の教員を指導するような形で準備作業に当たりたいというものです。
 91ページ、グローバルリーダーズキャンパスです。スタンフォード大学とのつながりができまして、そちらが行っている日本の高校生向けの教育サービスの仕組みを活用し、英語力向上も含めたグローバル人材育成を図るものです。
 92ページです。政調・政審で御説明申し上げましたが、学び方が変わっていくということで、21世紀型能力を育む事業改革に取り組んでおります。この研修をこれからも進めていきますが、平成32年から大学入試が大きく変わります。国の情報をいち早くキャッチし、県内の高校が早く対応にかかれるよう、21世紀型学力検討委員会というものを立ち上げるという事業です。
 93ページは、教職員の人事管理、あるいは学校管理に係る指導に係る経費です。
 94ページから95ページについては、英語力を向上するための事業です。イングリッシュシャワールームの設置事業は、平成25年8月から3年間ということで、中学校の空き教室にALTを配置し、中学生が活用できるようにしていました。28年7月までの配置ですが、境港第二中学校は26年4月から設置しましたので、28年末までということになります。
 95ページ、とっとりイングリッシュクラブです。これも平成26年から中学生と高校生を対象として、英語による体験活動の機会をつくりました。これも来年度継続したいと思います。
 96ページは、教職員の資質や指導力の向上を図るための、各種研修会、大学、研究機関への派遣です。新たに食品衛生管理者講習にも派遣しようと思っています。6次産業化ということもありますし、食品管理というものをしっかりと学ぶということです。
 97ページは、平成22年から県立学校に第三者による評価をいただいて、学校を改善していくということをしています。それに係る経費です。
 98ページは、今後の県立高等学校のあり方に関する基本方針について、今年度中に基本方針を策定することにしていますが、次年度以降、その基本方針を具現化していくものです。
 99ページです。平成26年度入学生から高等学校等就学支援金を支給することになり、いよいよ完成年度ということです。
 100ページ、高等学校教育企画費です。学校が実施する事業に指導主事が行って指導をする、あるいは県高等学校文化連盟、県高等学校家庭クラブ連盟などへの補助金です。生徒の学習意欲向上につなげていこうと思っております。
 101ページは、平成29年度の高校入試に係る諸経費でございます。
 102ページは、主権者教育推進事業です。主権者教育に関しては、平成27年度から予算がかからない形で事業を行っていましたが、今回は計上しています。模擬選挙、模擬投票に加えて、今度は学校が指導計画を作成する必要がありますし、各教科の中で実践的に教育活動をしていく必要がありますので、そのための教員の研修や研究会の開催費です。
 103ページ、未来を拓く学力向上事業です。学校の枠を超えての切磋琢磨を、教員も生徒も行います。生徒については、チャレンジサポート事業として、学校の枠を超えて子どもたちが新しい企画をする取組を支援するものや、あるいは科学の甲子園等の参加などです。
 104ページは、高校の土曜授業です。土曜日に授業をするモデル校1校、倉吉東高校への教職員の配置です。また、土曜日を活用した教育活動をモデル的に行う高校への支援は、27年度は9校、17事業でしたが、28年度は11校程度、19事業を計画しております。
 105ページから108ページまでは、英語力向上とグローバル人材の育成に関する事業です。
 鳥取発!高校生グローバルチャレンジ事業は、海外に出る、留学をすることへの支援です。
 106ページは、学習指導要領の全面実施に向けた教員の指導力向上です。小・中・高が連携して英語教育の強化地域を指定し、先進的な英語教育を推進する事業です。
 グローバルリーダー育成事業は、平成27年度、鳥取西高校が国のスーパーグローバルハイスクールに認定されましたので、その運営支援です。
 108ページ、外国語教育改善指導費ですが、これは県立高校にALTを配置する事業です。特に、学習指導要領の改訂により、英語を書くこと、話すことの評価が必要となりましたので、27年度から英語の指導助手を2名増員しており、来年度は1名増員したいと考えています。
 109ページ、鳥取県版キャリア教育推進事業です。27年度からキャリア教育を全ての県立高校で実施することにしておりまして、本県のキャリア教育全体を推進していく会議、地域の産業界と学校との連携による学校に応じた教育プログラムの設定、企業との連携によりキャリア教育を進めるキャリア教育推進協力企業認定制度などを進めていきたいと思っています。
 110ページです。各教科の一部に、先端技術や専門分野ですぐれた技術や技能を持っている一般の社会人や大学の先生をお招きして、授業に活用するというものです。
 111ページ、キャリア発達支援事業です。介護福祉士の資格を取るための支援、農業後継者を育成するための県外先進農家への派遣、キャリアアドバイザーの配置などです。
 112ページです。国の指定の研究開発事業を、岩美高校が平成25年度から4年間行い、地域特性を生かした教材開発や、3年間を通したキャリア教育などに関する新しいカリキュラムの開発を行っています。その最終年度になります。
 113ページ、定時制通信制教育振興費です。定時制、通信制の生徒への教科書等の給付、あるいは定時制通信制教育振興会への補助等です。
 114ページ、中学校のための高等学校理解促進事業です。中学生や保護者、中学校の先生に向けて、進路指導資料を作成して配布するものです。
 115ページと116ページは、高校生の文化部活動や、県高等学校文化連盟の振興支援です。
 文化芸術活動支援事業は、文化部活動の活性化のために合同練習会等の支援等、それから県高等学校文化連盟の助成などです。
 116ページ、高校生まんが・メディア芸術活動事業です。今年度開催した近畿高等学校総合文化祭鳥取大会で、初めてまんが部門が開催されました。これを機に、今までありませんでしたが、県高等学校文化連盟にまんが専門部ができることになり、その活動を支援するために助成するものです。
 117ページです。豊かな人間性や社会性を育む教育の推進のため、とっとり夢プロジェクトといって、高校生の自由な発想での主体的な企画を支援するもの。また、いじめ、不登校の未然防止や早期発見を行うために心理検査を実施し、その活用法の研修を行うもの。それから、高校生マナーアップ推進事業等です。
 118ページ、自己理解・他者理解アプローチ事業です。これは特別な支援を必要とする生徒を支援する事業で、3校をリーダー校として、そこにコーディネーターを配置し、障がい等のある生徒への指導、支援を行います。他の21校はアプローチ校として、リーダー校の授業を受けながら、各学校の中で支援の充実を図っていく事業です。
 119ページ、タブレット端末de授業改革推進事業です。ICTを活用して、基礎的な学力の習得、定着をモデル的に進め、その成果を全県に広げていく事業です。
 120ページ、倉吉農業高等学校演習林活用事業です。広大な演習林の間伐材等の整備を行っていくと同時に、広く県民の森として利活用できないかということで取り組んでまいります。
 121ページは、廃止事業です。
 200ページ、教職員定数です。学級減等もありまして、高等学校についても31名の減です。新規の教職員定数としては、上から5つ目に高校総体専門部教員というものがありますが、平成28年度に県内で4競技が開催されます。その高校総体の会場地の実行委員会に派遣するものです。オリンピック選手育成指導者研修教員は、2020年の東京オリンピックに向けて、県内から出場する選手を育成するため、世界に通用する指導方法の習得、あるいは教員としての資質の指導力の向上を図るための研修派遣2名です。
 201ページ、非常勤講師の配置で、下から5つ目からです。スクールカウンセラーは、高等学校では今まで11名配置していましたが、13名と2名増にしており、夜間定時制に配置します。倉吉東高校、米子東高校です。スクールソーシャルワーカーも、2名増員しています。現在配置している3名の時間数を29時間から35時間に増やし、さらにあと2名、29時間の非常勤を配置して、私立高校とも連携して支援をしていきます。一つ飛ばして、主管教諭の配置に伴う非常勤講師ですが、学校のマネジメント対策の充実に向けた主管教諭の配置を拡大する予定で、それに必要な非常勤講師分4名を計上しています。
 225ページ、債務負担です。225ページの一番下、県立学校勤務時間管理サポートシステム整備事業と226ページの上の2つは、勤務時間管理のためのICカードリーダーの賃借料です。それから、平成26年度鳥取西高校タブレット端末等賃借料、スーパーグローバルハイスクールを機に探求活動に使っておりますが、これもお願いします。
 244ページ、鳥取県附属機関条例等の一部改正についてです。新たに附属機関を設置することによる一部改正です。先ほど御説明申し上げたように、鳥取県スーパーサイエンスハイスクール運営指導委員会は、今、米子東高校が、国のスーパーサイエンスハイスクールに申請しておりまして、その運営指導委員会です。それから、2月臨時会でお認めいただきました鳥取農林水産人材育成システム推進事業、県版のスーパーサイエンスハイスクール事業に係る運営指導委員会で、智頭農林高校と境港総合技術高校です。

◎内田(隆)委員長
 これから付議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いします。
 それでは、今までの説明について質疑はありますか。

○伊藤委員
 38ページ、小・中学校か何か、該当する市町村名が全然入っていないが、まだ決まっていないのですね。決まっていれば、入れてほしいのですが。特別支援学校などは全部入れてあるのですが、小・中学校は全然入っていないので、どこが該当するか教えてください。次の41ページや90ページも、該当するところを教えてほしいので、お願いします。

◎内田(隆)委員長
 38ページからお願いします。

●小林小中学校課長
 予定の市町村は、意向を今、最終確認しているところで、改めてお答えさせてもらうという格好でもよろしいでしょうか。

○伊藤委員
 いいですよ。決まっていなかったらそれでいいです。
 決まっていれば教えてくださいというわけです。

◎内田(隆)委員長
 40ページ。

●小林小中学校課長
 これも現在、最終確認をしているところです。

◎内田(隆)委員長
 最終確認というのは、とりあえず目星がついていて、やるかやらないかがわからないので、というところですね。

●小林小中学校課長
 そうです。

◎内田(隆)委員長
 90ページ。

●小林小中学校課長
 今、調整中で、また御報告申し上げます。

○伊藤委員
 わかりました。
 28ページ、倉吉農高で畜産施設整備をやっているのですが、今、鳥取県にはトップクラスの種雄牛がいるわけです。畜産課と連携して、畜産試験場から市場を通さずに、こういういい牛の子牛を回してもらえばいいのではないか。高校生のいい牛を見る目を育てるようなことを、やっぱりやってほしいということです。
 もう1点、102ページの主権者教育、高校などは積極的に取り組んでいただいて、私立学校も取り組むような形で補正をされたのですが、特別支援学校の主権者教育はどうするのでしょうか。それが全く見えないので、それについてお伺いしたいと思います。

●足立特別支援教育課長
 特別支援学校の主権者教育のお尋ねをいただきました。予算立て等は特段はしておりませんが、通常の授業の中で選挙管理委員会とも連携しながら取組を進めています。具体的にどういうことをやっているかというのは、今、手元に資料を持ってきておりませんので、また御報告をさせていただければ。

○伊藤委員
 また改めて、常任委員会のほうで報告を。

◎内田(隆)委員長
 常任委員会で求めますか。

○伊藤委員
 はい。

◎内田(隆)委員長
 では、常任委員会でお願いします。

○伊藤委員
 もう1点。200ページ、オリンピック選手育成指導者研修教員とあり、これは新規ですが、どういうことでどこに配置するのか。具体的に計画があれば報告してください。

●御舩参事監兼高等学校課長
 具体的には、種目としましては、山岳と飛び込みです。オリンピックの代表チームで日本代表選手を育成していきたいと思っている種目に関して、本県から出場する選手を育成するために、世界に通用する指導方法を習得させるための研修派遣ということです。

◎内田(隆)委員長
 ほかにありますか。

○松田委員
 33ページ、県立学校芝生化推進事業費ですが、前年比でかなり減額になっている理由を聞かせていただきたい。また、先ほど維持管理の予算という説明でしたが、かなり長い年月をかけてやられている。後で資料をもらえればいいのですが、11校及び特別支援学校で、新規ではやらないのですか。

●前田教育環境課長
 まず、減額です。昨年度は鳥取聾学校の中庭等に芝生化を行うということで、その年度だけ工事費を計上しておりました。28年度は新規導入を見送った関係上、減額になりました。
 学校については、約半数以上の学校で取組ができましたが、学校の一覧については別途資料を提出します。
 新規の導入です。平成14年度から順次、学校等との調整も行いながら、今も進めております。新たな取組について、各学校からの要望もありますが、初期導入の散水設備等の費用も多額になります。県内での優先順位等もありますが、引き続き、予算要求の際に要望していきたいと考えています。要望している学校の予備軍といいますか、そういう学校も数校あります。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか、松田委員。

○松田委員
 では、それも含めて、また資料を下さい。

◎内田(隆)委員長
 要望しているところも、予算要求の資料も含めて出してあげてください。

○松田委員
 しっかり進めていただきたいので、よろしくお願いします。
 次が、42ページ、家庭教育支援事業です。先ほど伊藤委員からもありましたが、市町村事業への助成で、10市町ということですが、これは決まっていますか。

●小林小中学校課長
 これも現在、市町村に最終的な確認を行っているところです。

○松田委員
 わかりました。また教えてください。
 今回の目玉で、アウトリーチ型の家庭教育支援を行われるということで、大変期待しているのですが、こういった新しいところが増えているのに、前年度比で若干ですが予算額が減っているのは、どういった理由でしょうか。

●小林小中学校課長
 前年は、市町村を多く見込んでいたのですが、今回、来年度の意向確認を行うに当たって、より意向を反映して予算を立てており、より実質に近い形の予算計上という格好です。

○松田委員
 やってみたらそういうことになっていた、ということだと思うのですが、今年新しいことをやられるので、初っ端が大事ですので、実績が広がっていくようにしっかり取り組んでいかなければと思います。よろしくお願いします。道徳教育は、補正のときでいいです。以上です。

○西川副委員長
 34ページをお願いします。県立養護学校の給水と冷暖房等の設計ですが、前回県内調査を行ったときに、建物が老朽化している、建て替えてほしいという要望もありました。教育委員会としては、その辺りを考えた上でこの設備投資になるのか、建て替えは全然考えずに十分な設備を考えているのか、お聞かせ願えますか。

●前田教育環境課長
 今回お願いしていますのは、当面明らかになった中央病院の建て替えに伴う設備の連携の部分です。この施設については、御指摘のように老朽化をしている管理棟等もあります。この養護学校の機能は、一部2階にあることもありまして、1階への集約等も含めて、施設のあり方等についても検討しています。例えば、具体的にどの部分をどの年次に改修するというところまでは、まだまとまっておりません。施設のあり方も含めて、現在検討をしているところです。

○西川副委員長
 投資をするのには、規模、改修、建て替えを前提で考えないと無駄な投資になります。例えば、20年持つものを10年で壊してしまうこともあり得るわけで、その辺りは十分に前提を考えた上での予算設計にしていただきたいと。これはまだわからないところなので、要望です。
 続いて、58ページです。ふるさと鳥取見学で、教育長にお尋ねしたいのは、県内の6小学校、472名ということですが、学年で対象になっていると予測すると、6校2クラスとして、県内の学校が6年間で十分に回るのかなと。全然対象にならない学校が生まれてくる予測ができるのですが、義務的でないので手挙げ方式でやられているのか。私は、以前からこれを議会で質問させていただいて、大変重要な教育の一環だと思うので、全小学校がこういう機会を持てるようなシステムにしていけれたらという思いがあります。

●山本教育長
 できるだけ多くの学校に利用いただきたいのですが、実際には手挙げ方式でやっている関係上、こうした実績になっております。この制度を、しっかりと市町村や学校現場にも説明して、手が多く挙がって、この予算で足りない事態になるように努力していきたいと思います。

○西川副委員長
 できる限り多く手が挙がって、予算がこの倍や3倍になるように御努力をお願いします。
 もう1点、120ページですが、倉吉農業高校の間伐材の件です。今、倉吉農業高校で林業関係の生徒は、どのぐらいおられるのでしょうか。

●御舩参事監兼高等学校課長
 林業に関する学科はありませんが、林業に関する授業はありまして、それで活用しています。人数が何人いるのかは、今把握はしておりませんが、また後ほど。

○西川副委員長
 多分その学科はないと思って質問したのですが、こういうことをやられるのはいいことだと思うし、山を持ってそれを活用するのも大切なことなのですが、多分人手が足らないと。
 そこで、一つ提案なのですけれども、智頭農林高校がありますね。学校連携というのは考えられないですか。多分子どもたちも意気盛んになるし、智頭農林高校も有効に使えるし。ということで、一考していただけないでしょうか。

●御舩参事監兼高等学校課長
 ちょっと目の覚めるような、いい企画をいただきました。検討してみたいと思います。

◎内田(隆)委員長
 ほかにありますか。

○木村委員
 3つほどありますので、順次質問させていただきます。
 まず、12ページ、教職員のメンタルヘルスの関係が書いてあると思います。昨日も、総務部で職員の認め合いの関係でいろいろ議論がありましたが、やはり教員の皆さんの職場が、ここまでサポートが必要な状況になっているということなのでしょうか。

●林教育総務課長
 今回のストレスチェックの部分は、法律で50人以上の事業所は実施しなければいけない事項ですので、当然教職員についても行うようにしたいと。今、大変な状況になっているのかというところは、管理職等の意識啓発等も図っていって、休職者等は昨年度、全国平均以下まで減っており、今年度もほぼ同様の状況です。休職者等が出ることがないよう一応取り組んでおりますし、今その状況が出てきているかなと思っております。

○木村委員
 では、校長先生方の学校経営の能力は、しっかり担保されていると。職員の皆さんに対してのサポートなどの状況が片方であって、このストレスチェックは法整備に沿って研修を行うものだと、そういう理解でいいですか。

●林教育総務課長
 ストレスチェックの制度は、あくまでも法の義務化に伴うもので、学校の教職員自身も早い段階での自己認知などもできるようになりますので、導入したいと思っています。教職員についても、管理職も含めて、健康についての研修等も引き続きやっていこうと思っておりますし、ストレスなどについても深めていかなければならないと考えています。

○木村委員
 校長先生の学校経営の力は非常に必要だと思いますので、その部分は続けてやってください。
 次に、40ページ、41ページに、いろんな指定校、拠点校、エキスパートとか、個の力を引き出す施策はかなり挙げてあるわけですが、面的に広げていく部分がどうしても必要なのではないかと思うんですね。エキスパートの先生が1人いても、ではその先生がどこかへ異動したときに、なかなかフォローアップが難しいという現状だと思うのですよ。ですから、エリア全体が上がっていくことを意識して作業しないと、そのときは非常に動いたように見えるけれども、また数年後にその先生が異動してしまったら、元に戻ってしまう繰り返しになるのではないか。この部分は、これから進めていけば、担当の先生も非常に繁忙になると思うのですが、その辺り、教育長はどう考えていらっしゃいますか。

●山本教育長
 いろんなモデル事業をやってきておりますが、我々も一つの大きな課題意識を持っております。このモデルでやったものを、いかに全県に広げていくかというものです。今、教育研究大会を年1回やっており、そうしたことでの情報提供はもちろんやっていくわけです。しかし、それが広がるような形で、管理職の研修、そのモデルでやったことが学校に広がっていくようなOJTの仕組みづくり、その辺りが今、力を入れてやるべきところかなと思っておりまして、いろいろ工夫をしながら進めています。また、福井の取組なども参考にしながら、取り組んでいきたいと思っております。

○木村委員
 全体のレベルが年ごとに少しずつ改善されていくことが大事だと思うので、ぜひその辺りを意識してやっていただきたいと思います。
 60ページや89ページに事業廃止の分があり、そこには文科省の指定期間が終わりました、ということなどが記載されています。しかし、現実にそこから得た検証結果というのは、例えばもうこれで必要がなかったねという形で全てリセットされるのか、新たに単県の事業としてでもやっていかなければいけないというようなものがずっと出てきているのか。事業を終了するに当たっての検証というのは、しっかりできているのでしょうか。

●小林小中学校課長
 事業をやって結局どうだったのかという部分は、それだけの予算を使って取り組んだことですので、しっかり検証しないといけないと思っております。そこを踏まえて、次の新たな課題に向かっていかなければいけないと思います。我々自身も、実際に取り組んだ各学校も、何ができて何ができなかったかをしっかり認識し、新たな動きをしていきたいと思っています。事業の振り返り等は、冊子としてはありますが、その中で、さらに課題が何が残ったのかということを明確にする必要があると思っております。

○木村委員
 今おっしゃったことは、ごくごく当然なことだと思うのですね。事業着手の前にはそうした議論がしっかりあって、それでやってみようという形になっていくわけですから。事業化されて、実際2年3年やってみて、成果としてなかなか見えにくいものは、やっぱり学校現場も教育委員会も、見えにくいものとして共有すべきだと思いますね、ですから、一つの学校や地域だけで終わらせるのではなく、それを一つの共有財産として次のステップに上がっていくという仕組みをしっかり組み込んでいただきたいと思います。

○濵辺委員
 2点あります。一つは、46ページの小学校、中学校の土曜授業の実施支援事業があり、また高等学校でも土曜授業の実施事業をしています。これは今、随時行われているのですが、この土曜授業というのは、全校がいつまでに土曜授業を実施するなど、将来に対する計画のようなものはあるのでしょうか。

●小林小中学校課長
 これは、各市町村が将来を見据えて計画を立てられることだと思っておりますが、今年度まで19市町村のうち17市町村が取り組んでいます。実際は、されていないところも何らかの取組はされているわけですけれども、この事業の中でということになると、今申し上げたような数になります。将来的な部分は、しっかり情報をいただいた中で県としても把握しなければならないと思っておりますが、今、先を見据えてまとめた部分は把握できておりません。

○濵辺委員
 では、要は、県はやらないでいいという考え方をされているのですか。

●小林小中学校課長
 県としましては、やはり子どもたちに有意義な土曜日の過ごし方として、地域とのかかわりとか、いろんな面で必要な取組だとは思っております。これまでもそうですけれども、今後もしっかりと働きかけ、しっかり支援していきたいと、そういう立ち位置でございます。

○濵辺委員
 わかりました。
 それと、ここの部活動に係る負担経費というのは、今ここで。

◎内田(隆)委員長
 その他でいきましょうか。

○濵辺委員
 そうですか。

◎内田(隆)委員長
 その他のときに聴取いただけますか。

○稲田委員
 4点ほど聞きますけれども、1点は、大きな問題だと思うのですが、3ページの冒頭の部分です。私は前からこれを問題にしていて、1回議場で質問したほうがいいのかどうなのか、と思っておったのですけれども。たまたま今、またそれが出てきたので、今やりますけれどもね。
 学校教職員の多忙の解消と負担感の軽減という、こういう文節が出てくるのですね。この文章、この「ため」の句点のところまでの文章をよく見ていただきたいと思うのですが、これは多忙と負担という言葉は原因と結果の言葉なのか、あるいは並立で使われているのかということを、ちょっとまず聞きたい。原因、結果というのはどういうことかというと、多忙のために負担感があるという、そういう原因、結果の関係です。それとも多忙ということと負担というものを、並立的に「と」という助詞で結んでいるのかどうか、まずここから聞きたい。

●林教育総務課長
 教育委員会で、今考えているところにつきましては……。

○稲田委員
 いやいや、考えでない。認識を聞きたいだけで。

●林教育総務課長
 認識といたしましては、教職員の方々が実際、勤務時間的に多忙になっているという部分というのは、まずあるというところです。もう1点は、同じ時間を業務をしていても、より生徒等との業務をしたいという部分とそうでない部分との中で、業務の中身によって少し負担に思われている業務の種類があるというような部分です。多忙と負担の両方それぞれに解消できる部分があるかと。並立という考え方。

○稲田委員
 うん、並立。

●林教育総務課長
 完全に、今。並立ではないと思うのですけれども。

○稲田委員
 何か、並立でもあり、その原因、結果のような感じでもあり、みたいな感じの答弁だと思うけれども。なぜそれを聞くかというと、ここの中に、教職員の勤務ということの根源的な問題をはらんでいると思うわけですよ。
 それはどういうことかというと、多忙という言葉が、以前、私が教育関係の所管の常任委員会に属しているころには、多忙感という言葉も使われておったと思うのですよ。それがいつの間にか、多忙感の「感」がとれて、多忙という言葉になっている。これは多忙という言葉になると、多分に総体的、実態的で、業務や物理的な問題をあらわすような感じになってくるのですよ。ところが、「感」がついていると、今課長が言ったように個人差もあるし、非常に価値的で情緒的な感覚をこの中に盛り込んで「感」というぐあいになるわけで、ここのところは大きな差があるような気がするのです。だから、多忙なのか、多忙感なのかということは、きちんと教育委員会として認識を捉えておかないといけないと私は思うわけですよ。そこのところも、少し聞きたいわけですね。
 だから、要するに私が、原因、結果の関係なのか、並立なのかと聞いた。並立ですとか、いや、原因、結果と並立と合わせているのです、という答えでいいのですよ。そう細かく説明してもらう必要はない。むしろ、多忙なのか多忙感なのかということは、一つの大きな問題だと私は思っておるのです。
 多忙であるならば、その多忙という、実態的な業務的な物理的なそのものだということであるから、多分改善ということで、改善事業、改善政策というものをここのところで打ち出して、倉吉西高等学校をモデルにやってみようということになっているわけでしょう。これは、教育委員会もきちんと認識を持っていないと、本当に実態的にどういう形でこの問題を取り組んでいくのかということは、倉吉西高はわからないと思うよ。どうですか。いわゆる多忙と多忙感というものを、最近多忙感の「感」という言葉がなくなったのか、落としているのかというところはよくわからないけれども。明らかに、この文字面からすると落ちているわけですね。そこは、どうなのですか。

●山本教育長
 総括的に御答弁申し上げます。
 稲田委員おっしゃるように、従来は確かに多忙感という言葉を使っておりました。ただ、自民党の野坂議員の代表質問のときに、実際にその勤務状況はどうなのだという御質問がありまして、教育委員会が以前やった調査をもとに、実際に時間外勤務が多いという実態を御説明したところ、それは単に多忙感ということだけではなく、実際に多忙な状況があるから時間外になるという議論があり、確かにそうだな、ということがありました。安易に多忙感という言葉だけで済ますのではなく、実際に多忙な状況をどう改善していくのかということにも踏み込んで対応する必要があるということです。例えば、倉吉西高で取り組んだのは、時間を決めずに会議をやると、議論が尽くされない場合は延びる場合もありますが、1時間なら1時間でこの会議をやりましょうと、そのために会議の準備をしていきましょうというようなことも含めて、業務のあり方をもう一度見直すというような取組をモデル事業として行ったということです。実際倉吉西高では、時間外に行う勤務が減ってきている状況もありますので、そうしたモデルの取組をほかの学校にも広げていこうと今取り組んでおります。

○稲田委員
 教育長、そうすると今の話は多少ニュアンスが違ってきていて、多忙と負担というのは、並立ではなくて、原因、結果の関係ですよ。今の説明だと、多忙であるからそれに対する教員の負担感が増しているのだという、そういう捉え方でいいのでしょうかね。

●山本教育長
 説明が一部になってしまいましたが、一方、同じ勤務時間の中で、子どもに対して教員が向かっているときは、時間外になろうとも割と負担感を感じていないということが、これもアンケートの調査などにも出てきております。例えば、同じ部活の指導をするにしても、自分がやってきて得意な部活の顧問になったような場合に、熱心に指導をすることが時間外に及んでも、自分としてはそう負担感を感じていない。ただ、ほかに顧問がおられて、自分の得意でないところの顧問をするようになると、途端に意識の問題も含めて、休みの日に出ていったりすることに対して負担を感じるというようなことも出てきています。いわゆる「感」の部分もやはり残っておりまして、そうしたことにも対応していく必要があるのではないかと考えております。そうしたところも、部活動の外部の指導者を導入するといったようなことも含めて、いろんな取組をしているところです。だから、両方あるということです。

○稲田委員
 そうすると、多忙の「感」がとれて、負担感という言葉が今度これにつけ加わっていますね。やがてはこの「感」もとれますよ。多忙と負担と、そして今度出てくるのは、例えば切実感とか切迫感とか、そういう言葉が生まれてくると思うのですよ。教員の心の面として、多忙、負担、切迫、あるいは切実というような、「感」をつけて、こういう文言をつくると。そして、そのうち、それがやはり非常に実態的、物理的、業務的な話になって、形の上の面で出てくると、そこの部分で「感」がとれる。「感」がとれると、今、教育長が言ったように、多忙という言葉になってあらわれてくる。多忙感ではもうなくなる。今度は負担感、負担感だったけれども、その「感」がとれて、負担になってくるのだよね。教員のいわゆる教職員の仕事上の負担ということ、そういう意味合いに捉えてくるわけです。そうすると、状況として、ますます重たくなってくるのだよね。今度は、切実感とか切迫感というものが生まれてくるとすると、「感」がついているのだけれども、行く行くは今度はその「感」がとれて、切実、切迫という言葉になる。教員の業務は、切迫していて切実なものだと。非常に心的な圧迫感を受け、ストレスを感じるように、だんだん実態的なものになっていく。最初は感覚的に捉えておったものが、心的な面から物理的なものに移っていくということがあり得るように思うのだけれども、それはどう思う。

●山本教育長
 稲田委員御指摘のように、確かに「感」であったものが、実際「感」がとれていくということが起こる可能性というのは、否定できないと思っています。ただ、「感」をとろうとして動いているというよりは、むしろ働き方全体を、1日24時間しかないわけですから、与えられた時間の中で、自分の生活の部分も保ちながら、教員という仕事をやっていくに当たって、ある程度上手なやり方を追求していく必要があるのだと思います。教育ですから、余り効率性という言葉を使って、そこを追求していくというのはいかがなものかという思いもありますが。教員一人一人の意識の中に、そういうものを持ってもらう必要があるのだと思います。だから、いかに与えられた時間の中で子どもたちのために力を注ぐかということを、一人一人に考えてもらえるようにする必要があると思っていまして、意識改革も含めて、このいきいきプロジェクトを進めていくべきであると考えています。お答えになっていない部分もありますが。

○稲田委員
 私の母親も教員なのですね。子どものころ、家に持って帰って点つけしていましたよ、こたつに当たって。そのときに、子ども心に覚えているのは、教員というのは大変なのだなというようなことを言ったのを、非常に耳に残っているわけですね。母親の話をして恐縮なのだけれども、その当時、大正から昭和の初め、私自身が学校が多忙だったのかどうかということは見るよしもない。けれども、やはり負担感というのはあったのではないのかと思うわけですよ。昭和初期の教育カリキュラムにおいても、ある種の負担感はあったとするならば、今も負担感があるのならば、教育全体の流れとして、教員になれば、人を教え、導いていくという負担感というものはある、と見なければならないだろう。戦前、戦後なんていうその大きな区分けはしたくないし、旧教育と新教育というそういう区分けもしたくないけれども。それならば、教員になるとき、教職をとった時点、教職員の試験を受けた時点で、その負担感というものを義務感に変えた形で教員像を捉えていかないといけないように思うのだよね。どう思います。

●山本教育長
 責任感、義務感、使命感といいますか、そうしたものをしっかり心に備えた人材を確保していくことは、我々の大きな仕事だろうと思っております。しかし、その実際に目指している姿と現実の姿の間に、やはりギャップというのがどうしてもあるわけですね、実際に勤めてみると。使命感を持って臨んでいるのだけれども、保護者などとの関係で、自分の思ってもないところに非常に精力をとられて……。

○稲田委員
 負担感、負担感。

●山本教育長
 負担。それが負担感という格好になっているのですけれども。でも、そこの保護者とのいろんな関係も含めて、やはり教職の仕事だという捉え方をしていけば、その「感」の部分というのはなくなっていくのではないかと思っています。ある意味の精神論、心の持ち方、仕事に対する向き方といいますか、そうした部分も含めた、意識の改善、改革、持ちようといったことについて、研修の中でやっていく必要があると思っております。

○稲田委員
 多忙と負担というのは、私は並立だと思っておるのですよ。もともとこれには因果関係はないと思っている。多忙と負担というのは全く別個な概念だと思って並立で書いているのかなと思ったけれども、どうも説明が少し違うような感じもあったから。これ以上の議論はやめますけれども、この問題は、前々から私はずっと考えてきたことなのですよ。本当は本会議でやったほうがいいのかもしれないけれども、ここでしたということで。
 あとは簡単です。一貫教育の問題です。

◎内田(隆)委員長
 何ページでしょうか。

○稲田委員
 38ページからだけれども、幼保、幼小、小中、今最近は高大と、一貫教育と言えるのか、連携をしようという話があります。幼保は何となくわかる気がするのだが、幼小、小中、幼小中、この辺りがなぜ連携し、一貫しなければならないのか。その理由を教えてください。

●小林小中学校課長
 今の学校の現場の現状を見たときに、小学校ならば1年生に入学した段階で、例えば、先生の話が聞けない、勝手に立ち歩きする、勝手にけんかを始めてしまうというような、小1プロブレムと言われるような不適応の状況というのがあります。就学前の部分で、例えば、生活習慣、友達とのかかわりなどを、小学校につなげる見通しを持ってやるようなことがあります。小学校側としても、就学前の状況をわかった上で、バトンを受けてやることの必要性が、今、問われているのだろうと。中学校と小学校の間も同じで、それぞれが頑張っているのだけれども、よりトータルで指導の効果を発揮しようと思えば、つながるということがやはり必要だという認識です。

○稲田委員
 例えば、小学校に入った時点で、中学校に行くから中学校に対する心構えや覚悟は、持っていると思うよ。我々の時代には幼稚園に行った人と行っていない人がいたから、社会性がないというので、小学校に入ったときに問題を感じる人はいたのだけれども。それが幼稚園や保育園がしっかり整備されていく過程では、その人たちはもう次に小学校に行くのだよという意識だと思う。だから私は、それがこの幼保や幼小や小中の、いわゆる連携や一貫教育につながっているとは思えないのだよ。
 そうではなくて、この前学校の視察に、青谷高校か岩美高校で、高校に入ったのだが中学校の基礎的な授業内容に習熟していない子どもたちがいるので、高校でパソコンか何かを使って、もう一回中学校の基礎的なものを勉強することをやっているのでしょう。私は、それとの絡みを一貫教育連携ということで考えるわけですね。高大はちょっと別だけれども、幼保、幼小、小中と、義務教育の辺りまでの絡みで言えば、私はずっとおさらいをしながら上げていく。幼保はそうでもないが、幼小、小中では、やりやすいからね。そういう連携教育をやっていくという、実利的な面については、どう思いますか。

●小林小中学校課長
 今、委員がおっしゃったように、ここの部分がまだ足りていないなどをしっかり踏まえた上で、バランスのある育ちを目指していくことはやはり必要なことだと思います。子どもに視点を当てたときに、欠けていたり必要な部分をしっかり意識した指導をそれぞれの段階でやっていくことは、すごく必要なことだと思っております。

○稲田委員
 わかった。そこのところも、もう一回、やはり根源的に考えてみてほしいと思うのだ。幼保、幼小、小中、中高、この辺までだよね。高大はちょっと特殊だと思う。その辺のことを、根本的に、なぜ連携するのか、一貫するのかということを、教育委員会として根本的な認識を持っておく必要があると私は思っているわけです。
 3点目。高等学校改革推進事業で98ページです。この前、この常任委員会でも視察をして、3校ほど見させてもらいました。それとの関連性で捉えていくと、非常に苦しい中からの改革推進事業だろうと、私は非常に同情的に見ているわけですね。この事業は、対症療法的な事業であって、根本的原因療法にはなっていないはずですよ。けれども、学級減だけで今のところはずっと対応している。あなた方の苦しみもわからないでもないけれどもね。確かに学級減で対応しているのも、非常に苦渋の選択であろうと思う。けれども、学校減というのは、やがて来るかもしれないわけで、そこのところは真っ正面から原因療法、根本療法的に捉えておく必要があると思っています。ただ、これを余り表に出すと、地価、土地の値段と一緒で、あそこはもう家が建ちませんということになると、急激に地価が下落するというような話もあるわけでね。あの学校はもう廃校になるかもしれない、というような話が起こると非常によくないから、そこはカムフラージュしながら、学級減ということで対応しているのだろうという気持ちはよくわかります。けれども、やはり根本的な対応はきちんとにらむ必要があると思う。
 もう一つは、この前の視察の時にも思ったのが、学校の学科、課程というものの中で、総合性と専門実業性ということ、この問題もきちんと教育委員会として捉えておいてほしいのです。かつては、みんなが大学に行きたいから総合学科にして、とにかく大学に行ける人が行きやすいような科目もつくると。けれども、それではちゃんとした学校の独自性が出てこないから、少しずつ専門性になっていく。そういう過渡期に、前回私が教育委員会の管轄の委員会に属したとき、岩美高校でその話があって、介護福祉士の福祉課程のようなものをやってはどうだという話をして、少しそういう方向に動いていますね。それはまさに、総合性から専門性に少しシフトした形になっているわけですよ。
 だから、この高等学校の改革推進事業というものには、きちんとした視点と視座があると思うのですよ。それは、総合性と専門性ということ。もう一つは、対症療法的なのか、原因療法や根本療法からやっていくのか。この2つの視点でなし遂げていく事業だろうと思うのですね。それはきちんと確認してほしいと思うけれども、所見を聞きたい。

●御舩参事監兼高等学校課長
 おっしゃるように、今、平成31年から37年までの基本方針としていますが、もちろんその後も生徒減は進んでいきますので、私たちもそこをにらみながら、その間の31年から37年を考えております。38年以降、例えば、減っていく人数が12学級分ぐらいになりましたら、また学級減でということにはなかなかならないだろうということで、鳥取県ではどういう学校づくりをしていくかを根本から考えていかなければいけないと思っております。この基本方針が出ましたら、すぐにまた次のところを考えていく必要があると思います。
 31年から37年までの生徒減についても、随分心配をしております。これはもう再編成が必要だろうという選択肢ももちろんありますが、他県の例もあるように、やはり地域に学校があるということはどうなのだというような、島根の取組などがありますし、そういう世論も出てきています。学校のあり方を捉え直すきっかけになったものですから、10学級分の減であれば学級減という形で対応しながら、新しい学校の考え方を整理していく期間だろうというふうに位置づけて、今回の基本方針になっています。御指摘のように、38年以降も見据えて、やっていく必要があると思っております。
 専門高校と総合学科のお話でした。岩美高校は普通科でしたが、普通科という漠然とした形ではなかなか生徒の目的意識が、ということで、福祉学科が入りました。福祉学科は38人から40人の定員が、なかなか人が集まらないので、今度はコースという形で選択するようにして、普通科全体の中から何人かとれるようにという形にしてきました。米子高校や青谷高校にしましても、総合学科のもとの理念というのは、自分で全部何をとってもいいということでしたが、そうではなく、自分の一定の将来を見据えたものにしていくためにはどういうことが必要か、そうしたら必然的にとる科目は決まってくるということで、だんだん確実に自分の将来に向けたものを選択していくようなものを系列という形で示すようにしています。では総合学科とは何なのかとか、専門学科、普通学科はどういう形で鳥取県の中で必要なのかと……。

○稲田委員
 実業と言ってほしいね。

●御舩参事監兼高等学校課長
 今、専門学科と言っていますが、そういったところを整理する必要があるということは確かに考えております。これも基本方針の中で、どこを学級減していくかということになりますと、そもそも鳥取県にどういう学科の割合がいるかということにもなりますので、考えていく必要があると思っております。

○稲田委員
 私だけ時間をとって申し訳ない。最後にもう1点。  
 主権者教育です。普通選挙になったのは、昭和21年かな、女性にも選挙権が与えられて。それから新憲法になったと思うのですが、新しい衆議院をつくってから新憲法をつくっている。私が何を言いたいかというと、主権者教育で投票をやったとかということを、言葉が非常によくないかもしれないけれども、くだらないことだと思っています。
 そんなことよりも、非常にわかりやすい形で公職選挙法を教えるべきだと思う。何が選挙違反で、何をしたら選挙違反でないのか。18歳だから被選挙権者になることはなく、選挙権だけしかないわけだからね。25歳からでしょう、被選挙権ができるのは。だから、選挙権者として、何をやったら違反で何をやったら違反でないのかということを、わかりやすく教えないと。
 我々だって、知らないことがあるのだから、我々は選挙される身分でありながら、事務所に電話がかかってきて、はてなと思う。私は秘書時代によくそれを聞かれたのだよね。こんなことしたら、稲田さん、違反ですか、違反でないのですかと。だから、それは本当に勉強しましたよ、自分で。それをわかりやすい形で教えて、18歳の子どもたちが過たないようにしないといけないよ。選挙違反が係るのだよ、これは。(「そうだ」と呼ぶ者あり)
 みんな選挙権だと言って、学校で投票箱に票を入れるまねなどさせる必要などさらさらないのだ。そんなことはわかっている。選挙場に行けばそういうぐあいに流れ作業でなっているのだから。
 18歳、19歳、20歳辺りの年齢で、幼い年齢の子どもたちに選挙権が与えられるようになったから、それについてとやかくは言わないけれども、そうなった以上は、何が違反で何が違反でないのかということをわかりやすい形で教えていく。文部科学省がいろいろやられているけれども、私はそこのところの触れ方がなっていないと思う。副読本をつくるなどして、よくよく教えてあげるべきですよ。それが道を過たないもとですよ。18歳の子どもなどが選挙違反で捕まったなんて、恥だよ、これ、教育委員会の。どうですか。

●御舩参事監兼高等学校課長
 おっしゃるとおり、選挙違反ということは非常に問題ですので、文部科学省からの生徒向けの副教材、これは全員に配っておりますが、その中に一番大事な項目として、図式で示してあります。文部科学省の通知もありまして、それを受けて、本県の高等学校課から各学校に、その内容をしっかり徹底するようにという通知を出しています。指導計画の中にどう位置づけられているかというようなところもチェックをしていきたいと思っております。この新規事業としては、研修や研究会など、そういったことをまた徹底をしていきたいと思っております。

○稲田委員
 ありがとう。済みません、時間とらせました。

○福浜委員
 何点かあるのですが。
 まず、ちょっと文字が飛んでいるのではないかということで確認をお願いします。23ページの日野高校の事業概要の上から5行目、「なっため」というふうになっているので、これは「た」が飛んでいるのではないでしょうか。
 2点目、バスの関係で、先ほど西川委員が聞かれたことなのですが、日野高校ではバス料金がかなり増えているということで、予算計上されています。一方、ふるさと鳥取見学の場合は前年と同額なのですよね。しかし、中学校などの現場からよくよくお話しを聞くと、遠征費などもPTAからの持ち出しをお願いしたりとか、学校によっては資源回収を新たに始めるところも増えています。かなりバス料金の負担が大きい中で同額ということは、実質的には使える学校数が減るのではないのかという懸念があるのですが、どのようにお考えなのか。
 3点目です。83ページ、ネットパトロール事業と、情報モラル教育の関係です。これは多分リンクすると思うのですが、ネットパトロールの取組状況を見ると、この年間2,569件というのは、問題があった書き込み件数と捉えていいのでしょうか。25年と26年を見るとほぼ倍増している状況にあり、取組を強めるべきではないかと考えているのですが、いかがでしょうか。
 もう1点、43ページの地域未来塾。これはぜひとも積極的に取り組んでいただきたいと思うのですが、今現在、10市町村が実施予定となっています。それで、未来像ですが、県教委としては中学校区単位ぐらいで全てこういう形のものが生まれていくのを望んでいるのか。事業や予算もこれからどんどん増えていく可能性を秘めていると思うのですけれども、そのあたりの目標についてお聞かせください。

●前田教育環境課長
 23ページの説明の部分ですが、「なったため」ということで、記載が誤っておりました。大変申し訳ございませんでした。

○福浜委員
 いえいえ。

●小林小中学校課長
 58ページのふるさと鳥取見学支援事業につきましては、事業内容の中に記載していますように、県民の日に関する学習に併せてという文言があります。そういった中で該当しないということで、手を挙げていない学校もかなりあるという状況だと思っています。そのため、今年度はこれが足らないという状況にはなっていないので、同じ予算額で出しております。
 2点目ですが、情報モラルの件でしたでしょうか。

○福浜委員
 ネットパトロールは、いじめ・不登校総合対策センターで、地域未来塾のほうです。

●小林小中学校課長
 地域未来塾のほう。済みません。

◎内田(隆)委員長
 続けてください。

●小林小中学校課長
 43ページの地域未来塾ですが、例えば今年度の状況は、伯耆町のみがやっている状況です。来年度に向けて、10市町村が実施見込みということで、かなり広がる見込みだと捉えています。それぞれの地域状況はあるとは思いますが、委員がおっしゃっるように、例えば中学校区でそれぞれというような広がりを、我々も期待しているところです。状況によって、いろいろな広がりの形はあるのかなと思っております。

●音田いじめ・不登校総合対策センター長
 ネットパトロール事業の件数については、上がったり下がったりで推移しています。実施日数におきまして、26年度が前年度やその前の年の週2日から、3日の週もできて実質ふえたというところで、書き込みの確認の実数が増えたということでございます。ただ、近年のネットパトロールから対策センターのほうに情報提供があって、こちらから市町村に書き込みの確認やそこの部分の対応についてお願いするケースは、そこまで件数はありませんので、ネットパトロールでかなりの数を確認しながら、必要なものを送るという状況でございます。必要感はありますけれども、最近は非常に見えにくくなっているという状況も伺っておりまして、この辺りは新しい情報を入れながら連携を強めていきたいと考えております。

○福浜委員
 地域未来塾が10市町村で実施予定というのは、10市町村の中の中学校区なりが全部されるような形になるのですか。それとも、一部分だけする形になるのか。例えば鳥取市であれば、北中校区にそういうものができましたと。そういう方々が、市内全域からそこに集まるような形になるのか。中学校区単位でやっていったほうが、子どもたちも励みやすいと思うのですけれども。10市町村と聞くと、19分の10とはすごいなと思うのですが、新年度の取組として、実質はどうなのですか。

●小林小中学校課長
 繰り返しになりますが、ほかの事業もそうですけれども、現在最終的な確認を各市町村に行っているところです。例えば市部のように大きなところは、一律に、一度に全部、というのができにくい状況もあるのではないかと思います。市部の中で先進的にここをとか、いろいろな形があるのではないかと思っております。具体的に、では鳥取市さんがどうされるかというようなことは、また情報を集めて把握したいと思っています。

○福浜委員
 他県でもこういうことをやってらっしゃるのですが、結局補助金との兼ね合いでなかなか長続きしなかったという事例も、九州のほうで聞いたことがあるのですよ。全県で広げて、本当に中学校区単位でやっていくというのが理想だと思うのです。そのためにはやはり裏打ちする財源が必要だと思うので、それなりの覚悟を持って、ぜひとも教育委員会として進めていただきたい。これは要望です。

◎内田(隆)委員長
 福浜委員、よろしいですか。

○福浜委員
 ネットパトロールなのですが、最近事案を耳にしたことがあって、余り詳しくは言いづらいところもあるのですけれども。子どもたちが、いじめやいたずら目的で書き込むケースが結構あって、該当者がある程度絞り込めたものに関しては、ネットパトロールから市町村教育委員会に通報が行って、また各学校に下ろしていかれると思いますが、イタチごっこではないかなと思っています。インターネットの情報モラルも含めた話になるのですが、現場の先生たちにこの実態の数字を重く受けとめてもらう。被害者はこの数以上にいると捉えていまして、今回相談を受けたケースも、お母さんが聞き出すのに1カ月かかったというもので、何か様子がおかしいが何も言わない、サインは気づきながらも子ども自身がお母さんに心配かけたくないといって、ようやく1カ月間かかってわかったというような事案なのですね。中学生、高校生レベルが一番多いとは思うのですけれども、今、本当に私たち以上にネットのスキルを持ち使っているのが実態であって、その辺りの危機感は教育委員会は当然お持ちだと思うのです。例えば、なりすましなどをしたらこんな違反になるよと、これは刑事罰にも相当するよというような、抑止的な生徒への指導ももう少し強める必要があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。これでおしまいにします。

◎内田(隆)委員長
 あらかじめ申し伝えます。12時を過ぎましたが、続行します。
 答弁者は小林課長でよろしいですか。

●小林小中学校課長
 41ページの情報モラル教育推進事業の中に、情報教育サポーター、鳥取県ICT活用教育推進共同コンソーシアムというものが出てきます。その中に県警なども入っております。委員がおっしゃる具体的な事例なども含めて、例えば学校現場の教員も実態をしっかり知った中での取組をしていく必要があると思っております。

◎内田(隆)委員長
 福浜委員、大丈夫ですか。

○福浜委員
 最後にトータル的な質問になるので、教育長に聞かせていただきたいのですが、いろんな施策の中でモデルをつくって、まずそこで成果を見て、それからそれを広げていく。手法としては、すごくいいやり方とは思っているのですが、反面、先ほどおっしゃったように、どう広めていくかというところで、やはり市町村教育委員会との受け取り方の相違が出てくるということはあると思います。
 根本的な話で、県教育委員会と市町村教育委員会との関係性ですが、当然対等というところがありながらも、ある程度これは必要だとか、いいものとわかっているものを、あえてモデル校を指定してやるよりは、もうやりなさいとまでは言えないにしても、これはいいことだから、全国的にも注目されている取組で、ぜひ鳥取でやっていこうよというような、呼びかけ的にやる手法もあるのではないか。余り遠慮してモデル校をまずつくって、そこでこれだけ成果が出ましたからというのを持っていって広げていく、それはやり方としてはあるのですけれども。そうではなくて、まさに教育はそうだと思うのですけれども、教育長が市町村の教育長や学校長に、もうハートとハートでぶつかっていく。子どものために絶対これは必要だということに関しては、ある程度教育委員会が音頭をとってやるべきではないかと思うわけです。そこに遠慮というのは、あまり必要ないのかな。それ相応の配慮は必要だとはいいながらも、子どもたちにとっては、1年遅れればそれだけ対応が遅くなるというところがあって。それよりはスピード感を持って、これをやるのだという覚悟のもとに、皆さんを説得していくような、そういう意気込みや姿勢を持っていただきたいと思うのですけれども。ちょっと失礼かもしれませんけども、モデルというのが余りにも多過ぎて、手法としてそれだけではないということもされているのかもしれませんが。その辺りをお聞かせください。

●山本教育長
 いろんなパターンがあるのだろうと思います。呼びかけをして何もなくそれに賛同していただければ取り組めるようなものもありますし、ある程度の力仕事が要る、例えば新しいカリキュラムをつくっていくようなものとか、いろんなパターンがあるだろうと思います。ここでモデル事業として取り組もうとしているのは、そうした力仕事が要る部分がどうしても含まれています。何もなく一斉に声かけだけしてもなかなか取組が進まないというようなものについて、モデル校を指定することで、スタンダード的なものを何パターンかモデル校で準備しながら、それを取り入れていけば無理せずにできることが期待できるようなものをモデル校としています。しかし、おっしゃるように、取組が1年遅れるわけですよね。
 できることはやっていきましょうというような呼びかけは、ぜひこれからも積極的に私のほうでやらせていただきたいと思います。モデル校は、あくまでもトップランナーといいますか、この次の年を見越して動きを見ていくことも勉強なのだと思います。成功する部分、失敗する部分もあるかもしれませんが、失敗の部分もむしろ大事な面もあります。モデル校を指定することで、成果が出てから何かをするということではなくて、途中段階の状況もできるだけ情報提供をしながら、各学校が注目を持って見えるようなこともできたら、ということも考えております。今、委員から御指摘のあった点も含めて、少し動きを考えていきたいと思います。

◎内田(隆)委員長
 それでは、暫時休憩いたします。再開は12時45分でお願いします。


午後0時07分 休憩
午後0時45分 再開


◎内田(隆)委員長
 再開いたします。
 それでは、引き続き、2月補正予算の説明を求めます。質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 まず、山本教育長に総括説明を求めます。

●山本教育長
 教育委員会資料の2月補正予算関係をご覧いただきたいと思います。
 予算関係、一般会計及び育英奨学事業の特別会計について、補正予算をお願いするものです。
 1ページ目に総括表を挙げておりますが、15億7,000万円余の減額補正をお願いするものです。教育総務課だけ増額になっておりますが、先ほど説明をしました共済関係の一元化に伴う共済費の増、あるいは教職員の給与改定に伴う増です。そのほか、国の認証減、あるいは入札執行残を初めとする執行減による減額補正等を行うものです。詳細は関係課長から御説明を申し上げます。よろしく御審議をお願いします。

◎内田(隆)委員長
 それでは、林教育総務課長の説明を求めます。

●林教育総務課長
 2ページをお願いします。教育企画費ですが、国庫支出金が増額認証になりましたので、11万3,000円余の財源更正をお願いします。教育審議会費、障がい者就労支援事業につきましては、審議会の開催回数や、雇用した職員の中途退職等に伴う減額です。それ以降、2ページから3ページにかけて、人件費の補正をお願いしております。総額で6億7,000万円余の増額補正をお願いしています。内容は、職員の給与改定によるものと、平成27年10月からの年金制度一元化に伴い、共済掛金の計算方法の変更によるものです。

●前田教育環境課長
 5ページをお願いします。県立学校ICT環境整備事業ほか、入札執行残に伴う減額補正です。なお、3段目、県立学校裁量予算事業については、執行残の減額補正とあわせて、こども未来基金の基金充当に伴う財源更正です。
 6ページをお願いします。省エネルギー型設備導入事業費、以下同様に入札執行残に伴う減額補正です。3段目の八頭高校耐震化、4段目の米子東高校耐震化については、起債充当に伴う財源更正です。一番下、鳥取西高等学校整備事業については、年割りの変更もお願いするものです。当初全体計画の中で、3カ月程度の前倒し等にも対応できる予算組みをしておりました。これらが計画予定どおりの進捗、発注などになったため、支払時期に合わせて年割りの精査を行い、組み替えを行うものです。
 7ページは、起債の充当に伴う財源更正、あるいは執行残等によるものです。
 8ページ、技術スペシャリスト育成環境整備事業等についても、入札執行残等に伴う減額補正でございます。一番下の琴の浦高等特別支援学校管理運営費は、国庫補助金の認証減に伴う減額補正です。
 9ページは、入札執行残に伴う減額補正、最後の倉吉養護学校水治訓練室整備事業については起債充当に伴う財源更正です。
 39ページ、継続費に係る調書の補正です。先ほど6ページで御説明した鳥取西高等学校耐震改修整備事業について、年割りの精査による調整、あるいは財源更正による補正です。
 40ページ、41ページ、42ページについては、いずれも先ほど説明した起債充当に伴う財源更正について調書を載せております。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、小林小中学校課長の説明を求めます。

●小林小中学校課長
 10ページです。5つの事業を挙げていますが、いずれも執行残や交付残による減額補正です。
 若干補足しますが、1つ目の道徳教育推進事業は国の事業で、当初予算は国事業の上限までとっておりましたが、最終的には鳥取市のみの実施になったための減額です。
 2つ目の土曜授業等実施支援事業では、県の予算は、当初、全市町村分を予定していましたが結果的に11市町村であったこと、それから国の事業も3地域の予定が2地域になったこと、それらに係る減額です。
 3つ目の授業改革ステップアップ事業は、20中学校区と予定どおりでしたが、教育研究団体のほうが10団体の予定が3団体だったことによる減額です。
 4つ目、学力向上実践研究推進事業では、当初手が挙がる予定で予算を組んでいましたが、実際に希望がなかったための減額です。
 一番下、放課後子ども教室推進事業は、活動実績の減による減額補正です。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、足立特別支援教育課長の説明を求めます。

●足立特別支援教育課長
 特別支援教育課です。11ページと12ページをお願いします。いずれも入札執行残並びに事業実績見込みに基づく減額補正です。
 なお、12ページの上、スクールソーシャルワーカーの配置について予算をいただいておりました。採用試験を実施しましたが、応募者がなく、臨床心理士会や社会福祉士会にも声をかけて人選等推薦をお願いしましたが、スクールソーシャルワーカーの確保ができませんでした。そのことに伴う減額です。大変申し訳ありませんでした。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、音田いじめ・不登校総合対策センター長の説明を求めます。

●音田いじめ・不登校総合対策センター長
 1件の減額補正です。国の委託事業である、いじめ対策等生徒指導推進事業の不採択に伴う減額補正です。補足しますと、不登校対応ネットワーク事業を昨年度計画しましたが、国に提出後、不採択になったものです。

◎内田(隆)委員長
 大西教育センター所長の説明を求めます。

●大西教育センター所長
 14ページ、15ページです。いずれの事業も減額補正です。15ページの上のものが備品購入費の執行残ですが、あとの4つは、研修、会議等の講師謝金、旅費に係るものです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、御舩参事監兼高等学校課長の説明を求めます。

●御舩参事監兼高等学校課長
 16ページ、17ページをお願いします。
 21世紀型能力を育む次世代授業創造プロジェクトは、研修や大会の事業ですが、事業費の執行残に伴う減額補正をお願いします。
 鳥取発!高校生グローバルチャレンジ事業及び英語教育強化推進事業については、国庫認証減に伴う減額補正です。
 グローバル・リーダー育成事業、これは鳥取西高校のスーパーグローバルハイスクールの関係ですが、国庫認証減に伴う減額補正と、国庫事業対象外の部分の歳入欠かん執行に伴う財源更正、その他の収入増に伴う財源更正です。
 一番下の指導方法の改善に関する実践研究については、国庫認証に伴う減額補正です。
 倉吉農業高等学校演習林活用事業は、国補助事業の執行残に伴う減額補正と、財産収入の減に伴う財源更正です。

◎内田(隆)委員長
 今までの説明に質疑はありませんか。

○伊藤委員
 5ページです。県立学校裁量予算事業の減額ですが、一般的には、裁量予算は当初に、学校に振り分けて予算配分をしているでしょうから、これだけ余るというのは少しどうなのかと思うのですが、その辺りについて説明を求めます。

●前田教育環境課長
 裁量予算では、当初予算組みの際に、今年度執行する残額を1年間、来年度に繰り越して執行していいという仕組みにしておりました。各学校からの上限枠は、経年の実績を見ながら予算組みしています。前年度、繰り越して使わなかった分を、次年度に対応できるよう予算組みをしております。実績が少なくなったということで、今年度に持ってくる残額が出てきたというところです。何か特別なものがあって額を急遽減らしたなどということではありません。

○伊藤委員
 債務負担行為みたいな感じですか。

●前田教育環境課長
 別々の年度に、それぞれ計上しています。

○稲田委員
 6ページ、教育財産管理事業費に教育財産という言葉が出てきます。教育財産というのはどんなものでしょうか。
 普通ならば、行政財産があって公有財産と公共用財産と、そういう分け方があるよね。教育財産というのは、どんなものでしょうか。

●前田教育環境課長
 教育委員会で所管している行政財産です。

○稲田委員
 それはどこまで入りますか、全部ですか。

●前田教育環境課長
 県下全域の、学校の敷地、建物全てです。

○稲田委員
 そうすると、例えば債権なども入るわけですか。

●前田教育環境課長
 この財産管理事業費として管理しているものには含まれておりません。

○稲田委員
 含まれていない。

●前田教育環境課長
 はい。施設管理等を中心とした財産管理費としてここに入れています。

○稲田委員
 なるほど。だから、その警備が必要なわけですね。

●前田教育環境課長
 はい、建物警備等です。

○稲田委員
 はい、わかった。

◎内田(隆)委員長
 ほかにありますか。

○松田委員
 10ページ、小中学校課の道徳教育推進事業です。先ほど説明がありましたが、半分以上の減額補正なのですが、理由として、鳥取市のみの実施となったということですが、その理由をお聞かせください。

●小林小中学校課長
 文部科学省の事業ということで、その要綱等を文部科学省が定めて、それに当てはまるといいますか、例えば、各市町村がされようとされていることと、文部科学省の示した要綱が当てはまって、活用するかどうかなどの判断があろうかと思います。他の市町村が手を挙げられなかったのは、使いにくいといいますか、報告を求められたりということもあり、その辺りで躊躇されたものもあるかと思っております。

○松田委員
 ただ、この道徳教育というのは改正された教育基本法の一つの大きな柱なわけで、そこが1市のみしか活用にならなかったというのは、私は大きな問題があると思います。来年度予算では、もともとの満額をまた計上されていますけれども、来年度はきちっとできるのか、執行残が出ないようにどんな努力をされるのか、お聞かせください。

●小林小中学校課長
 今、御意見がございましたとおり、道徳教育というのは今後しっかり進めていかなければいけないところです。県としても各市町村に対して、これまでと同様、積極的にこの事業を活用していただくよう、働きかけをしていきたいと思っております。
 ただ、実際、学校が受けられるといいますか、そういう感覚は正直あるところです。積極的に、ではやります、というような動きがなかなか出てこないというところも正直ありますけれども、PRをしていきたいと思います。

○松田委員
 そこが問題だと思うのですけれども。土曜授業の部分もたくさん減額になっているのが、出し手と受け手の意識の違いが出てきているのではないかと思います。しっかりと進めていただきたいのでお願いします。
 それと、ちょっと関連してですが、過去の予算を見ていて、25年度は教材配付で多くの予算がついているのですが、その後、教材配付は予算化せずにどうやって対応しているか、お聞かせください。

●小林小中学校課長
 この教材配付は、文部科学省の資料等を配付するというタイミングで、予算をとって配付したということがあります。それ以降、そういうことがないということです。済みません。

○松田委員
 国から手当がないということでしょうけれども、25年度には全小・中学校児童生徒分で4万9,050冊を配付されているのですが、その後、新しく入った子にはどうしているのですか。

●小林小中学校課長
 25年度は、文部科学省がつくった道徳の読み物資料を全校に配付しなければいけないということで、そのための予算でした。しかしそれ以降、文部科学省のほうから、一律にこれを配ってくれというような読み物資料が出ていないということです。

◎内田(隆)委員長
 松田委員、済みません、当初予算は何ページですかね。

○松田委員
 当初予算は49ページです。
 でも、どうやって授業をするのかなと思うのですけれども。その辺は、僕も国の対応を聞いてみようかなと思うわけですが、いずれにしても、先ほど言いましたように、道徳教育は本当に大きな柱だと思いますので、しっかりとお願いしたいと思います。教材をなしでやるというのは、おかしな話だと思いますよ。

●小林小中学校課長
 国がつくっている読み物資料「心のノート」というものがありまして、それを25年度に全校に配ったということで、それをずっと活用しているということです。新たな部分は国が配付するという流れでありまして、それからは予算化はしていないというところですけれども、最終的にどうなっているかというのは、再度確認させてもらいます。

○松田委員
 確認をお願いします。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、次に、請願・陳情の予備調査を行います。
 今回の予備調査は、継続分の陳情1件についてです。
 現状と県の取組状況は、お手元に配付しております請願・陳情参考資料のとおりです。
 それでは、初めに、陳情教育27年12号、県立高等学校の数の維持と学級定員の引き下げを求めることについて。これは4回目ですので、簡潔な説明で構いません。

●御舩参事監兼高等学校課長
 27年12号の陳情ですが、31年度以降の県立高校のあり方については、現在、基本方針の策定作業を行っておりまして、この基本方針の中で適正な学校規模、再編や学級減の基準、中山間地域等の県立高校の魅力づくり等について検討をしております。パブリックコメントを実施した意見や、県議会での議論等の結果も踏まえて、今年度中を目途に策定を予定しています。

◎内田(隆)委員長
 委員の皆様、今までの説明について、質疑等はありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員の方で陳情者からの願意の聞き取り、調査の必要性については。(「なし」と呼ぶ者あり)
 なし。それでは、今回につきましては、聞き取り及び現地調査は行わないこととします。
 次に、報告事項に移ります。
 報告17、県西部地区における今後の病弱教育のあり方について、足立特別支援教育課長の説明を求めます。

●足立特別支援教育課長
 特別支援教育課です。教育委員会の資料の別冊をご覧ください。

◎内田(隆)委員長
 2枚紙というか、1枚紙の別冊。

●足立特別支援教育課長
 1枚紙の別冊です、済みません。
 1ページをご覧ください。本常任委員会でも、米子市と県教育委員会における西部地区の病弱教育のあり方についての検討状況について御報告してきたところです。昨年5月と11月の2回にわたり意見交換を行ってきましたが、去る2月17日、米子市教育委員会と県教育委員会との間で、県西部地区における今後の病弱教育のあり方を検討するための意見交換を行いました。
 概要は、4の概要に入れていますが、米子市教育委員会から、県西部の子どもたちにとって、将来にわたり適切な学習環境を確保されることを前提として、米子市立米子養護学校を県に移管することを希望するという表明がありました。
 これを受けて、県教育委員会としては、西部地区の病弱特別支援学校に対するニーズや施設のあり方などを踏まえて、今後の方針を検討していくことにしております。
 なお、県教育委員会と米子市との協議の場については、継続して意見交換を行うことを両者で確認しています。

◎内田(隆)委員長
 報告18、今後の県立高等学校の在り方に関するパブリックコメント実施結果等について、御舩参事監兼高等学校課長の説明を求めます。

●御舩参事監兼高等学校課長
 今後の県立高校の在り方に関するパブリックコメントを実施いたしましたので、その結果を御報告します。
 28年の1月5日から2月4日まで実施しました。応募件数が123件、66名、それから4地域とありますが、中山間地の高校がある岩美町、青谷町、智頭町、日野町にパブリックコメントをいただくとしたものです。非常に多くの応募をいただきました。
 意見の概要と対応方針を案として示しておりますが、標準的な学校の規模と配置ですとか、学校の特色や魅力づくりに関する意見が多くありました。123件ありましたが、意見の多くは、既に何らかの形で基本方針案の中に反映されているものも多くあります。
 ただ、例えばどの地区にどういった学校を設置したらどうかというような、具体的な御意見もいただいておりますが、基本方針はそういった具体的なものではなく、大きな基本方針です。今後、基本方針にのっとった上で、具体的な取組を行う際の参考とするということにしております。表に示しているように、反映させたもの、あるいは反映済であるもの、これは既に基本方針にあるということです。先ほど申しましたように、どこの地区にどんな学校というような具体的な提案に関しては、検討課題としました。反映できないというのは、今の方針の中にはないというものです。
 別紙に、いただいた全てのパブリックコメントと、その対応方針を示しております。2ページの一番上にありますが、太字は反映したいと考えている意見であり、下線を引いているものは具体的に修正したい箇所です。
 全体の(1)にありますが、基本方針の内容を踏まえたプラスイメージの発信をお願いしたいというものがありますが、プラスイメージ云々よりも、とにかくこの基本方針を広く周知することが必要ということで、そのような形に修正して反映したいと思っております。そのほかの反映項目は、4ページの1.の3の(6)や2.の2の(2)といったところです。
 あと、反映済は結構なのですが、例えば6ページの2.の4の(1)というところで、安易な学級減や統廃合には強く反対というのが11件と多くあり、また7ページの頭には、学級減ではなく、統廃合が必要と考えるというところがあります。両方とも反映済にはしておりますけれども、基本的には、学級減で対応するとはしていますが、その中で、例えば学級減にするに当たって、県全体の学科の配置が変わってくることもあります。そうなりますと、複数校を対象とした再編成ということもありますので、統廃合に対応しているということで、両方反映済になっているのはそういうことです。あと、同じ7ページの2.の4の(4)ですが、生徒数の減少には学級定員減で対応すべきという御提案もありました。これについても、基本方針の中にございます。こういった形で、学級減に対応することに対する御提案をいただいております。

◎内田(隆)委員長
 今までの説明について、質疑はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

○濵辺委員
 これはお願いといいますか、実は中学校の部活動をやるに当たって、保護者の負担がかなり大きくなってきています。
 例えば試合に行くときの交通費とか、宿泊があった場合の旅館の宿泊費とか。それから、特にお話を聞いたのが、中学校で選抜チームに選ばれて行くときに、金額的には大小ありますが、選抜チームの運営費のようなものを支払って選抜に入るというような、そういう経済的な負担が大きいということです。
 その辺りを調査いただいて、できれば、スポーツで将来の人材を育てる意味でも、補助や、何か手助けができる策があれば、考えていただけたらと思いますが。この点いかがでしょうか。

●小椋教育次長
 御指摘のとおり、中学校でもそういう課題があることが報告で入っておりまして、何らかの手だてをしていきたいと、今検討しているところです。

○濵辺委員
 ああ、そうですか。

●小椋教育次長
 ただ、教育委員会の大綱や計画だけではできにくいところがありまして、知事部局のスポーツ課と一緒になって何らかのことができないかなと。特に、先ほどおっしゃいました中学校の選抜チームのことについては、鳥取県内の中学校で取扱いがなかなか一律的になっていなかった時期もあったりして、確かに課題があるということは十分承知しております。もう少しお時間をいただいて、何らかの方向にしていくものをつくりたいと思っています。具体的にはあちこちに調整したのですけれども、ちょっと今回はうまくいきませんでした。

○濵辺委員
 済みません、努力をお願いします。

◎内田(隆)委員長
 ほかにありますか。

○福浜委員
 スポーツ関係です。僕も実態がよくわかっていないので、申し訳ない言い方をするかもしれませんが、県外から生徒を受け入れることは必要だと思います。それとあわせて、例えばスポーツで優秀な人材を、中学から高校に行くときに流出を食いとめることも必要という意見を一部から聞きました。県外の事例を見ると、中学総体が終わった段階で、ある程度優秀な選手には目星をつけて、特に私学なのですが、早めに声をかけていっているということでした。県内では高校の先生たちが中学校に出向いてスカウトを行うようなことは、原則できないことになっているのかわかりませんが、その辺りがすごくもどかしい。結果として、地元でも伸びていく選手でありつつも、県外から熱心に勧誘を受けると、そちらに行ってしまうというような事例を聞いているところです。課題はお持ちだと思うのですが、この辺りちょっと聞かせていただきたいのが1点です。
 それから、自動車学校からのお願いで、お聞き及びかもしれませんが、どうしても3月に集中してしまい、2月、3月は、運転の指導の方が休みがとれない状況だと。地元の自動車学校協会としては、地元の子どもたちを積極的に受け入れたいというところが基本で、もう少し平準化を図ることができないのだろうかということです。
 これは別に、今、始まった話ではなくて、校長先生の裁量で、例えば鳥取商業高校など、年明けぐらいから行ける仕組みをつくっているところもあると聞いています。県教育委員会として、うまく調整できないのかという声が入ってきましたので、この2点についてお聞かせください。

●田中教育委員会次長
 1点目につきましては、常々、県の体育協会からも要望を受けております。実態は、中学校長会の申し合わせで、県内の高校がスポーツ関係で中学生に接触するのは11月以降といった取り決めをして、高校にもそういう周知をしています。ただ、特に県外の私学などはそういうことに少しお構いなしに接触されるということがあります。
 その辺りは、また中学校長会が検討しておりまして、少しその時期を早める、先ほど言われた中学総体の直後ぐらいのタイミングになるような形で、前向きに御検討いただいています。その辺りは、改善をしていくのかなと考えております。

●御舩参事監兼高等学校課長
 2点目の自動車学校についてですが、おっしゃるように、免許の取れる年齢になってからであっても、各学校で規定をつくっております。実際に学校は1月過ぎまで、いろんな定期考査などもありますので、なかなか出ていってということが難しいのではないかというところもあります。ただ、就職する際に資格として必要という生徒には、早い段階から取れるようにはしてあると思います。また、実はこれから自動車免許の法律が変わりまして、何か普通免許のところが2つに変わるようです。そういったことが必要であるということになりますと、ますますたくさんの人が集まり、就職には必要な資格でありながら、年度内に取れないことが生じる危険性があると思います。必要だと思われる者に関しては、学校でも優先的に取らせるようなことはされると思いますし、そういった状況があるので、ちゃんと取れるようにということで、県のほうから訴えていきたいと思っております。

○福浜委員
 ありがとうございました。
 自動車免許については、交通教育というプラスの観点もあると思うのです。昔のように暴走族等が今あるかといったら、高校でバイクに乗って暴走するような子どもが多い世代でもないです。自転車運転についても、県外では事故を起こしているような事例も見受けられますし、交通に関する条例なども制定しているところも4県ぐらいあると聞いています。やはり時代の変化に合わせて、その辺りも各校長先生にお願いということになるのかもしれませんが、重ねてお願いしたいと思います。

○稲田委員
 今の免許の件ですけれども、かなりの人がその話を聞いておられると思うのですね。教育長、正式に自動車学校から上がってきているはずですよね。間違いないですか。

●山本教育長
 自動車学校協会、ちょっと正式名称を忘れましたけれども、協会の会長から私宛てに要望書が入っています。

○稲田委員
 要望書が来ている。ならいいです、わかりました。

●山本教育長
 きちんと検討して、対応したいと思います。

◎内田(隆)委員長
 ほかにありますか。

●小林小中学校課長
 失礼します。1点、子育て王国とっとり条例の一部改正に係るパブリックコメントの実施結果について、今、資料をお配りさせていただきました。本来なら事前に委員の皆様に資料をお配りすべきところ、当日の配付になりまして大変申し訳ありません。
 このパブリックコメントは、1月22日から今月4日まで意見募集を行ったもので、受付意見の数として、7個人7件の意見がありました。内訳は、資料に書いてあるとおりですが、今回の条例改正に対する意見はなかったようですが、子育て施策等について意見がありました。表のとおりです。
 特に教育に関する部分につきましては、一つは中ほどにある給付型奨学金制度の拡大に関する意見、もう一つは一番下の子育てにかかわっての勤務時間、教職員の帰宅云々というような意見がありました。
 これらの意見を踏まえまして、今後も必要な対策を検討するとともに、関係者の意見を聞きながら取り組んでいきたいと考えております。

◎内田(隆)委員長
 それでは、意見が尽きたようですが……。

●御舩参事監兼高等学校課長
 失礼します。前回の常任委員会で、サドベリースクールに関連して、高等学校卒業認定試験の受験資格のお問い合わせがあり、御回答することにしておりました。
 大学に入学することのできる者の資格は、学校教育法第90条にあります。高等学校もしくは中等教育学校を卒業した者とありまして、後期中等教育を経た者、あるいは一貫した12年の学校教育を修了した者、または文部科学大臣の定めるところにより、これと同等以上の学力があると認められた者とする、とあります。
 この高卒認定試験は、第90条第1項の「または」以降ですね、これと同等以上の学力があると認められる者の認定のための試験と位置づけられております。その規則によりますと、受験資格は受験しようとする試験の日の属する年度の終わりまでに、満16歳以上になる者とするということで、年齢しか条件はございませんでした。

◎内田(隆)委員長
 つまり、可能だということですか。

●御舩参事監兼高等学校課長
 はい。

◎内田(隆)委員長
 はい、ありがとうございます。
 意見が尽きたようです。教育委員会前半部分につきましては以上で終わります。
 執行部の入れかえをするために、暫時休憩します。再開は30分の予定でお願いします。


午後1時25分 休憩
午後1時29分 再開


◎内田(隆)委員長
 それでは、再開いたします。
 引き続き、教育委員会の付議案の予備調査を行います。
 初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
 繰り返します。既に政務調査会等で説明を受けたものもありますので、執行部の説明は簡潔にお願いします。
 なお、質疑につきましては、説明終了後、一括で行っていただきます。
 各関係課長から順次説明を求めます。
 岸田社会教育課長の説明を求めます。

●岸田社会教育課長
 当初予算資料の122ページをお願いします。新規事業で、青少年ふるさとキャリア教育活性化事業、35万2,000円です。教育長の総括説明でも触れた事業で、高校生など生まれ育った地域等のつながりやかかわりが薄れる年齢層を対象に、改めて地域に目を向けてもらうための社会教育団体の活動を支援するものです。モデル事業、交流会等を行いたいと思っています。
 123ページ、社会教育企画費、1,033万2,000円です。社会教育法に基づき設置されている県の社会教育委員会議の開催や、関係先との連絡調整に要する経費です。
 124ページ、ケータイ・インターネット教育啓発推進事業で、635万5,000円です。子どもたちを取り巻くネット環境の複雑化、多様化に対応するため、保護者などにネットの知識や子どもとのかかわり方について啓発するものです。フォーラム開催や専門家の講師派遣などを行う予定です。事業内容の一番下に、新規で情報教育サポーター活用事業を掲げています。来年度、新たに学校での情報モラル教育を充実するため、情報教育サポーターと名称をつけましたが、地域の専門家を派遣することを計画しています。
 125ページ、県市町村社会教育振興事業、112万6,000円です。市町村での社会教育の実践の核となる社会教育委員、公民館職員、社会教育主事の育成を図るため、研修等を行うものです。前年度予算額との差108万円は、昨年10月、鳥取市で開催された全国公民館研究集会の支援のための臨時的経費の減によるものです。
 126ページ、社会教育関係団体による地域づくり支援事業、381万円です。全県的な組織を有する連合青年団を初めとする社会教育団体の活動経費の一部を助成するものです。来年度は臨時に、県連合婦人会が主催する中国ブロック会議の開催経費に対しても助成します。
 127ページ、とっとり県民カレッジ事業、577万8,000円です。生涯学習社会の環境づくりの柱としての、県民カレッジ運営に係る経費です。なお、昨年11月、鳥取県教育審議会から今後の生涯学習振興方策について答申を受けたことを踏まえて、県民ニーズを反映したカレッジのあり方について、引き続き検討していきたいと考えております。
 128ページ、本を大好きな子どもを育てるプロジェクト、322万円です。子どもたちが読書の楽しさを実感できるよう、読み聞かせボランティアや保護者を対象とした研修会に専門アドバイザーを派遣したり、最も読書離れが著しい中学生を対象としたコンテストなどを行い、啓発活動を実施するものです。
 129ページ、青少年社会教育施設運営費で、船上山少年自然の家と大山青年の家をまとめたものです。議会でも審議いただいた指定管理者制度の一部導入に伴う委託経費です。議会で附帯意見をいただきました意見を踏まえて、指導員を通年で4人役として指導体制の強化を図るための経費も含めております。前年度予算との差は、昨年度まで別建ての事業費であった2施設の主催事業費を統合するとともに、新たに非常勤の指導員の人件費を加えたものです。
 130ページ、青少年社会教育施設改善充実事業、539万8,000円です。青少年社会教育施設の施設整備改修費で、緊急性の高いものから順次整備を行っていくこととしております。
 131ページ、長期宿泊体験学習モデル事業、194万9,000円で、前年度と同額です。青少年社会施設において、子どもたちに4泊5日程度の長期宿泊体験学習をモデル的に実施するものです。平成26年度から実施しており、3年目の最終年度となります。長期宿泊により子どもたちにどのような効果があらわれるのか、検証していきたいと考えております。
 132ページ、生涯学習センター運営費、9,146万7,000円です。生涯学習施策の推進の中核的施設と位置づけている、鳥取市にある県立生涯学習センターの管理運営費です。指定管理者に委託するものです。
 133ページは、廃止事業の一覧で、3件あります。一番上が、事業の終了に伴うものです。下2つが、129ページで御説明した、指定管理者への委託事業であるほかの事業との統合によるものです。
 226ページ、債務負担行為に関する調書です。226ページの事項の4つ目から5つが社会教育課関係です。平成25年度鳥取県立生涯学習センター管理委託は、指定管理5年間のもので、残り3年間分を予定額に計上しています。青少年社会教育施設給食業務委託と清掃業務委託は、3年間の債務負担行為です。平成27年度の大山と船上山それぞれの管理委託については、この4月から新たに指定管理となる、3年間の委託費を計上しています。よろしくお願いします。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、福本図書館長の説明を求めます。

●福本図書館長
 134ページをお願いします。今年度は、県立図書館に学校図書館支援センターを設置しました。主な事業の中で、特に今年度、力を入れて取り組んできたビジョンの策定を今年度末で終えて、来年度はビジョンの普及啓発に力を入れようと考えています。事業内容の中で新規としている学校図書館活用教育推進ビジョンのポスター作成や、教育センターで行う研修とあわせて図書館で独自で行う普及講座の開催などを考えております。
 135ページ、図書館ビジネス支援推進事業です。図書館では、ビジネス情報などの周知を図って利用を促進することに取り組んでおります。来年度は、中西部地区を特に重点にして、図書館を活用した企業支援の可能性を考える講演会の開催や、ビジネスパーソンの図書館活用セミナーの開催などを、新規で取り組もうと考えています。
 136ページ、くらしに役立つ図書館推進事業です。これは県民の皆さんに身近な、健康、医療、さまざまな法情報などに取り組んでいるものです。特に来年度は、障害者差別解消法が施行される年に当たるため、図書館としても、障がいのある方の団体、特に聴覚障がいの方の団体などと意見交換を行いました。非常時の放送などを、これまではパイロットランプのようなものの点滅でお知らせしていたのですが、目に見える情報で提供しようということで今までなかった館内掲示システムを導入したり、あるいは耳の不自由な方が会議の声を拡大して聞けるように磁気ループという集団補聴システムを新たに導入することなどを考えております。事業の3つ目に「図書館でゆっくり調べ物」託児サービスと挙げていますが、子育て支援という意味で、小さなお子様を連れてお出でになるお母さん方やお父さん方がいらっしゃいます。やはり子どもと一緒にいると、ゆっくり調べ物や自分のしたいことができないという声をたくさんいただいておりますので、週に2回程度ですが、試行的に託児サービスを実施して、子育ての応援になるような実施を考えております。
 137ページ、郷土情報発信事業で、980万円余です。昨年に比べて300万円ほど予算が増えています。これは、事業内容の2つ目にありますが、郷土の文学者の情報発信事業に取り組む中、伊良子清白という作家の自筆資料をたくさん御寄贈いただいています。ただ、傷みが激しいものですから、早急に直す必要があるということで、来年度、集中的に取り組もうということで、今回予算要求を行っています。
 138ページ、環日本海図書館交流事業です。図書館の中にある環日本海交流室は既に20年の歴史がありますが、現在それに加えて国際交流ライブラリーを整備しています。環日本海諸国だけではなく、よりグローバルに広がった海外情報を収集し、提供することを、一昨年8月のライブラリー開設以来、精力的に進めています。来年度も、特に学校教育の支援にもなる、英語教育のための多読サービス資料の収集や配架に力を入れて取り組みたいと考えております。
 139ページ、子ども読書活動推進事業です。今年度、新たに「読みメンになろう!」プロジェクトを始めたのですが、おかげさまで非常に好評で、お父様方の来館も非常に増えていると実感しております。島根県とも連携して取り組んでいる事業ですので、広がりが今後も重要になるということで、引き続きこの事業を実施していきたいと考えております。
 140ページ、市町村図書館等協力支援事業です。これは当館の特徴であるネットワークサービスの実施に伴い必要な予算です。2日以内に県内どこでも県立図書館の図書が届くようなシステムを運用しております。
 141ページ、図書館運営費です。県立図書館の管理運営に関する予算ですが、昨年度に比べて4,800万円ほど増額しています。これは平成28年度にエレベーターの更新工事を行うもので、開館して25年たってエレベーターもかなり古くなってきており、今のうちに改修しておかないと部品の調達などが難しくなるということで、実施しようとするものです。
 142ページは、今年度実施した25周年記念事業の廃止に伴うものです。
 226ページ、債務負担行為の過年度分についてです。226ページの表の一番下の項目から、次の227ページの下から2番目まで9件で、録音資料視聴機器の賃借に係るものなどです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、岸根人権教育課長の説明を求めます。

●岸根人権教育課長
 143ページ、地域と共に創るとっとり人権教育事業です。今年度、新規事業でスタートいたしまして、来年が2年目となります。単年度事業ですが、学校現場は3年程度かかって練り上げていくということで、今年は学校教育のプログラムやPTAの社会教育のプログラムをつくったところです。来年度は、それを相互作用を起こしながら練り上げていくような計画です。新規に、人権教育プログラムファシリテーター養成・派遣事業を入れています。他校のPTAから依頼があったりしたときに、派遣する経費等の事務的なものです。
 144ページ、学校人権教育振興事業です。各学校の研修会、指導助言等の経費で、大きな変更はありません。1点だけ、事業内容の3番目ですが、今年、知事部局で人権施策の基本方針を改定したことを受けて、人権教育の基本方針を来年度見直すため、経費を若干入れています。
 下のほう、人権教育実践事業で、100万円の増加です。これは国の指定で10分の10の事業ですが、来年度、具体的に地域指定で、1件100万円のところ2地域の手挙げがありますので、その数に合わせて100万円の増加をしたところです。
 145ページ、県立学校人権教育推進支援事業です。各県立学校で取り組む事業の支援で、大きな変更はありせん。
 146ページ、人権尊重のまちづくり推進支援事業です。アドバイザーの派遣等を行っており、大きな変更はございません。1点、事業内容の(3)にある学校生活ガイドブックを平成25年度に改訂し、9カ国語、10言語でつくっています。内容について、制度的に変わってくる部分もありますので、来年度、翻訳のベースになる日本語を直し、英語版をまず改訂しようということで、印刷経費は入っておりませんが、翻訳やチェックの費用を若干入れています。
 その下の社会人権教育振興事業です。これは鳥取県の研究集会等を開催している関係団体の支援で、変更はありません。
 147ページ、奨学資金債権回収事業です。全体としては前年並みですが、事業内容の2番目の債権回収会社への委託経費について、例年200万円を計上していましたが、2年続けて補正予算を組んでいる状況がありましたので、実績に合わせて220万円を増額しています。
 148ページ、進学奨励事業です。これは既に廃止したものの、回収したお金の3分の2を国庫に返還しないといけないものですから、それを積んだものです。
 県育英会助成事業です。東京にある男子寮、女子寮に対する運営団体への支援です。前年との変更は、事業内容の一番最後にある営繕補修費補助で、女子寮の清和寮に地下の漏水がありますので、改修工事に対する補助として1,700万円余を計上しています。
 149ページ、育英奨学事業、いわゆる奨学金です。ここも例年と大きな変更はありませんが、金額が大きく3億円余が減っていますのは、事業内容の一番最後のところに記載しています。これは国の事業で平成21年に積んだ基金について、今年度、期間が終了して国に返金しました。その額が2億7,000万円余で、今年度予算が見かけ上、その分膨らんでいましたので、主にはその分が減っています。あと、奨学金のシステム改修費を今年度組んでおりましたが、来年度は組んでいませんので、その分も若干減っています。
 150ページ、高校生等奨学給付金事業です。平成26年度の入学者から対象となり、授業料以外の教育費負担を軽減する給付金の事業です。来年度が3年目で、来年度は1年生から3年生までが対象になるため、その分が増額になっています。支給額は、(2)の第1子の高校生等がいる世帯の単価が、国のほうで6割程度増えていますので、その分も増額となっています。
 236ページ以下、育英奨学事業特別会計ですが、239ページの育英奨学事業費で御説明します。来年度、新規に貸与を受ける者から、2年生、3年生等、その年度に貸与を受ける人の総額となり、9億4,500万円余になります。財源内訳に諸収入と書いてありますのが、回収された返還金を充てるものです。繰入金というところが、先ほど御説明した一般会計からの繰り出しということで、年数がたってきていますので、徐々に減ってきている状況です。
 債務負担行為、242ページをお願いします。平成29年度に貸与を開始する高等学校及び大学等の奨学金です。来年度募集をかけるに当たりまして、29年度以降、卒業までのお金について約束する必要がありますので、その分の債務負担行為をお願いするものです。
 その下の243ページは、過去に貸与したものの、今後の状況です。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、木本文化財課長の説明を求めます。

●木本文化財課長
 151ページ、平成20年に国史跡となった青谷上寺地遺跡について、遺跡整備の基本設計を行うものです。遺跡公園としての整備により、妻木晩田遺跡と青谷上寺地遺跡を観光で周遊していただけるようにもなろうかと思います。弥生時代を体感いただけるような整備を進めたいと思っております。
 基本設計は、平成30年までの3カ年をかけて行うことを予定し、あわせて債務負担行為の設定をお願いしています。なお財源内訳に、その他125万1,000円と入っていますが、史跡地内には鳥取市の土地もあり、鳥取市とも連携しながら、負担金をいただいて設計にかかる予定です。
 また、資料の下のほう、また後で出てきます「とっとり弥生の王国」普及活用事業において、関連事業として、シンポジウムや冊子の作成、スマートフォン等を活用して仮想空間の中で三次元的に弥生の景観を復元して見ていただけるような事業を実施予定です。整備に向けて、遺跡をしっかりPRしていきたい思います。
 152ページは、文化財の地域振興や教育への活用を進める事業です。事業内容をいくつか挙げていますが、上の3つは学校で文化財を活用することを進める事業です。高校で弥生文化講座を実施したり、無形文化財の保持者の方の体験講座などを予定しています。また、県内町村や島根県とのネットワークづくり、地域づくりに取り組む団体等との連携により、活用を進めていきたいと考えております。
 154ページ、文化財の情報発信の事業です。解説板の設置や展示会、他県との連携等により、鳥取県の歴史文化について情報発信を行うものです。若い方への情報発信が課題と考えておりまして、フェイスブックなども活用しながら、効果的な情報発信に努めたいと考えています。
一番下は、今年度、日本遺産に認定をされた三朝町、また新たに認定を目指している大山エリアについて、県外での歴史講座を開催したいと考えております。
 155ページ、文化財指定等に向けた各種の調査を行う事業です。事業内容の4つ目に記念物の調査を挙げています。指定候補となる庭園の測量を7年ぶりに予定しているため、前年度から大きく増加しています。その下2つ、文化財庭園の技術者や歴史的建造物の掘り起こしにかかわる方など、人材育成のための研修事業も実施したいと考えております。
 156ページ、「とっとり弥生の王国」の普及活用事業です。先ほど、史跡整備のところで説明した事業のほか、妻木晩田史跡公園でも、むきばんだまつり、弥生のものづくり講座、復元した竪穴住居を活用したコンサートなど、年間を通じた事業実施により、弥生の王国を標榜する2つの遺跡について活用を進めたいと考えています。
 158ページは、市町村や所有者が行う文化財の保存整備等への助成事業です。整備が年々で各整備事業者が異なり、整備内容も異なるので事業費が変動しますが、来年度は鳥取城の復元整備が本格化になることなどに伴い、予算が大きく増加をしています。
 159ページ、伝統芸能等支援事業です。無形文化財については、保存伝承にさまざまな課題がありますが、各団体の保存伝承活動の意欲喚起などを支援するものです。フォーラムの開催、中四国ブロック大会への派遣など、また各団体が行う演技指導、用具購入、公開事業などへ助成を予定しています。
 162ページから事業3つは妻木晩田遺跡の整備、調査、管理に関する経費です。
 165ページ、青谷上寺地遺跡の発掘調査に係る事業です。史跡整備の基本設計着手に伴い、必要となるデータを得るための発掘調査を進めたいと考えています。平成27年度は、鳥取西道路や中央病院の調査の進捗を進めるため、発掘調査を1年間休止しましたので、前年度よりも予算が大きくなっています。
 167ページ、青谷上寺地遺跡の指定地公有化・維持管理事業です。平成20年度から公有化を開始をし、平成28年度は9年目になります。28年度の買い上げ予定者は9名で、28年度を完了しますと、おおむね99%が公有化完了となる見込みです。あわせて、地域のボランティアの方によるお花畑づくりなど、にぎわいづくりを目的とした維持管理への支援も行う予定です。
 169ページです。埋蔵文化財発掘調査の成果などを情報発信をするため、普及資料を作成したり、展示会、イベントの開催などを行う経費です。
 171ページ、鳥取西道路の受託発掘事業です。平成28年度は鳥取西道路の現地調査及び報告書の作成を行う予定です。資料の右下の地図横に進捗状況を入れていますが、27年度までで、現地調査の98%が終了しています。県の教育文化財団の担当調査区は、既に現地調査を今年度で終了していますので、28年度は報告書の作成となります。県の埋蔵文化財センターは、一部調査区が残りますが、これとあわせて報告書の作成を予定しています。現地調査は28年度で終了する予定です。
 172ページ、中央病院の発掘調査事業です。現地発掘調査は、平成28年7月の終了をめどとしています。埋め戻しをして、本館着手に影響がないよう進めていきたいと考えています。
 債務負担行為は、227ページの一番下の公有地化事業から228ページの上4つ、妻木晩田史跡公園の清掃業務委託までが文化財課関係です。
 246ページ、鳥取県附属機関条例等の一部改正についてです。国史跡地内の発掘調査等は、専門家で構成する委員会の御指導を受けて調査を進めています。これまで、青谷上寺地遺跡と妻木晩田遺跡は別々の委員会を設けて御指導を受けてきました。しかし、このたび青谷上寺地遺跡の史跡整備が始まるに当たり、この2つの弥生の遺跡について、それぞれの特徴を踏まえた上で、整備、活用、調査研究を行っていくため、組織を一本化し、委員会の名称をとっとり弥生の王国調査整備活用委員会に変更したいと思っています。施行期日は、平成28年4月1日を予定しています。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、大場博物館長兼理事監の説明を求めます。

●大場博物館長兼理事監
 174ページ、美術館整備基本構想策定事業費です。主要事業説明で御説明したとおり、基本構想の策定が来年度にずれ込むことになりましたので、その策定に要する経費を来年度に改めて計上するものです。
 基本構想の策定は、来年度の前半ぐらいでめどを立てれればと思っており、次のステップに進む経費が必要になりますが、これについては基本構想の策定状況を見て補正予算をお願いしたいと考えています。
 175ページ、企画展の開催費です。企画展は年間5本ほど開催しており、来年度はそこに掲げている「宇宙への挑戦」以下5つの展示会を開催予定です。
 一番上の「宇宙への挑戦」は、テレビ局とタイアップした実行委員会をつくって開催します。2番目の「大荒神展」は、博物館を出て、大山寺の円流院を会場に開催しようと考えています。また、一番下の「ミュージアムとの創造的対話」は、県内の他の文化施設、文化財史跡、空き家施設等もサテライトとして利用しながら開催することも考えています。こうした新しい取組を盛り込んだ予算となっています。
 企画展については2年ぐらい前から準備する必要があるため、一番下のところで債務負担行為をお願いしています。これは29年度に開催する企画展で、「恐竜から鳥へ」以下5つの企画展を予定しています。今年度開催して好評だった恐竜展の後を継ぐようなイメージで、恐竜から鳥へといった企画展。またお互い共通の先祖ということで、岡山県とタイアップして企画展示をしていますが、当館での池田光政展の開催。あるいは、生誕130年を迎えるバーナード・リーチ展、富士フイルムのコレクション展等を予定しています。
 176ページ、博物館の運営費で、通常の維持管理や運営などの経費です。来年度は、事業内容の欄の管理運営費に、臨時というのが、外壁等改修工事費と自動制御設備の改修工事、この2つ挙がっております。建物が老朽化してきていますので、改修の中で急ぐものを本年度設計を組みましたので、その設計に基づいて工事を発注しようとするものです。
 177ページです。博物館も海外の博物館等と交流しており、その交流に要する経費です。中国、韓国、ロシアと、それぞれお互いに訪問をしたり受け入れたりしております。
 特に最近、ロシアの博物館から一歩進んだ交流がしたいということで、一番下にありますが、今年度はロシアの博物館の職員が県内小学校でロシアの民話を話すという取組をしています。博物館の普及活動の一環ですので、来年度は当館から学芸員が出かけていって、ロシアの小学校で日本や鳥取の文化に関することをお教えするような取組をしたいと思っています。
 178ページです。博物館の資料を害虫やカビから守るための、被害調査や防除対策を行う経費を計上しています。
 179ページから3ページにわたり、自然、人文、美術の事業費を計上しております。それぞれの分野ごとの資料の収集展示、保存、調査研究等を行うのに要する経費です。
 182ページ、博物館の普及事業費です。博物館では、教育普及活動として各種の体験学習講座や、外に出かけていく移動博物館などの取組を行っており、それに要する経費です。
 183ページ、鳥取藩絵師の粉本類修復事業です。粉本とは、本格的な作品ではなく、下絵のようなものと御理解ください。画家の作品を研究する上で欠かせない資料で、この修復作業を年次計画で行っています。その2年目の事業費を計上しています。
 184ページと185ページは、山陰海岸学習館の運営と事業に要する経費を分けて計上しています。山陰海岸学習館は、来年度から「山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館」に模様がえし、山陰海岸ジオパークの拠点施設としての機能をより高めるため、知事部局の生活環境部に移管される予定です。この予算の執行は、そちらのほうで行うことになると御理解ください。
 185ページの一番下にありますが、これまで拠点施設としての運営により一定の成果は得られていると思いますが、今後のあり方について基本計画等も策定しています。この計画に沿った機能充実は、今年度内に実施計画的なものをきちんと整理して、海と大地の自然館のほうに引き継ぎ、そちらでやっていただけるようにしたいと考えています。
 219ページ、債務負担行為の新たな設定についてのお願いです。219ページの表の一番下、平成28年度博物館企画展開催費です。先ほど申し上げましたが、29年度に企画展を開催するために今から準備する必要があるということで、債務負担行為をお願いするものです。
 228ページは、既に設定された債務負担行為について、今後の分です。博物館の関係は、真ん中辺りの平成26年度博物館資料データベース公開システム機器賃貸借料、ここから下です。機器のリースや、施設の保守管理、庭園管理、機械警備等に要する経費です。
 248ページ、県立博物館の設置及び管理に関する条例の一部改正です。
 先ほど申し上げましたとおり、山陰海岸学習館をジオパークの拠点施設として機能強化するために、知事部局の生活環境部への移管に伴って、博物館の一施設としての山陰海岸学習館を廃止するための改正です。さらに、開館延長について、現在は企画展開催中の土日等は、画一的に開館延長することにしていますのを、来場者が少なければ企画展中でも開館延長をしない。逆に来場者が多いようなら、例えば貸し館展で新聞社が博物館の施設を借りて展覧会を開催されたりしますが、開館延長するという運用ができるようにするための改正です。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、吉田体育保健課長の説明を求めます。

●吉田体育保健課長
 186ページ、新規事業で、とっとり元気キッズ幼保小連携推進モデル事業、118万5,000円です。幼児期から小学校低学年まで、豊かな運動経験の習慣化を図るため、コーディネーターを派遣して工夫改善を行うものです。あわせて、幼稚園、保育園、小学校の低学年を担当する先生方を一堂に集め、運動遊びの実技研修会等を開催するものです。
 187ページから192ページは、健康教育関係に関するものです。
 187ページは、児童生徒の感染症等疾患対策事業、39万4,000円です。アレルギー疾患、新型インフルエンザ、麻しん等の健康課題の対応のための研修会開催等の費用です。
 188ページ、心や性の健康問題対策事業、290万3,000円です。心や性の健康問題について、研修会の開催や専門家を各学校に派遣するような事業です。
 189ページ、学校安全対策事業、432万6,000円です。学校の安全教育、安全管理を目的として、学校、家庭、地域が連携した地域ぐるみでの学校安全体制の充実を図る事業です。
 190ページ、学校保健教育指導費、1億34万2,000円です。県立学校の児童生徒の健康診断や、学校管理下における児童生徒の災害に対する医療費等の災害給付金の支給等を行うものです。
 191ページ、学校における食育推進事業、61万6,000円です。食育の推進を市町村と連携して取り組む等の予算です。
 同じく191ページ、学校給食指導費、64万9,000円です。食育に当たる栄養教諭や学校栄養職員の指導力の向上を図るため、研修等を行うものです。
 192ページ、県立学校給食費、1億2,089万6,000円です。県立学校の学校給食の運営に係る費用です。
 193ページから198ページは、学校体育関係に関するものです。
 193ページ、学校関係体育大会推進費、3,524万9,000円です。各種体育連盟主催の大会開催費や、中国大会、全国大会への生徒参加の支援を行うものです。
 194ページ、子どもの体力向上推進プロジェクト事業、424万4,000円です。子どもの体力向上を目指して、学校や地域の支援や成果を県内に普及していくものです。
 195ページ、学校体育充実事業、293万円です。学校体育充実に向けて、教員の中央研修への派遣、講習会等の開催、安全な武道学習推進等に向けての研修会等を開催するものです。
 196ページ、運動部活動推進事業、2,665万7,000円です。県内中学校、高等学校の運動部活動の充実のため、外部指導者等の派遣を行うものです。
 197ページ、平成28年全国高等学校総合体育大会開催及び特別強化事業、9,657万2,000円です。本年夏に開催される平成28年全国高等学校総合体育大会の開催費用、それから県内で開催される競技である相撲、ホッケー、自転車、弓道の特別強化に係る事業です。
 198ページ、魅力あるスポーツ活動推進事業、348万5,000円です。体罰の根絶等を目指して作成した、子どものスポーツ活動ガイドラインの周知を図るため、県内の指導者を対象とした研修会を開催する費用です。
 199ページ、いじめの芽をつむ心のケア支援事業は、本事業がいじめ・不登校総合対策センターの事業の一部に移管されたこと、同じく県立八頭高等学校ホッケー場人工芝更新事業についても、人工芝の更新が平成27年度に終了したことを受けて、ゼロの要求になっています。

◎内田(隆)委員長
 それでは、以上につきまして、質疑はありますでしょうか。なしでよろしいですか。
 次に、2月補正予算の説明を求めます。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 岸田社会教育課長の説明を求めます。
 なお、2月補正予算ですが、減額分について簡単なものは簡単に説明をお願いします。簡潔にお願いします。

●岸田社会教育課長
 補正予算資料の18ページ、学校、公民館等の学びの場を中心とした社会教育活性化事業で、200万円の減額です。これは、国の事業の不採択に伴う減額補正です。ただし、予定していた市町村や事業主体については、別の国庫補助事業で計画を少し変えましたが採択となりましたので、当初の目的は達成されています。
 その下、船上山少年自然の家の運営費です。備品の入札残に伴う減額補正です。トランシーバーを10台購入したものです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、福本図書館長の説明を求めます。

●福本図書館長
 19ページ、2件あります。上の市町村図書館等協力支援事業ですが、県内の宅配ネットワークシステムの委託に伴う入札執行残があり、減額するものです。
 下の図書館運営費ですが、先ほど当初予算のほうで、エレベーターの更新工事を来年度行うと言いました。今年度、その設計委託を行いましたが、入札等の執行残が出たことに伴う減額補正です。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、岸根人権教育課長の説明を求めます。

●岸根人権教育課長
 20ページと21ページです。主に実績に伴います執行残等です。
 21ページの育英奨学事業では、額が大きくなっています。これは、高校分の申請者が予算枠に対して少なかったということで、その分、繰出金が約1億円余り減っているものです。また、システム改修経費を組んでいましたが、マイナンバーを利用するということで、セキュリティー関係のさまざまなものが固まってこなかった部分があり、今年度の改修は時間的に難しいということで見送って、その分を減らしたものです。
 特別会計は、44ページ以降です。47ページの資料で御説明をいたします。育英奨学事業の奨学金貸与の実績に伴う減額補正でございます。実績は、下の事業内容の説明のところに書いているとおりです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、木本文化財課長の説明を求めます。

●木本文化財課長
 22ページ、「とっとり弥生の王国」普及活用事業は、イベントの会場設営委託料の入札執行残によるものです。
 次の妻木晩田遺跡の調査整備事業の2事業は、文化庁の補助金の認証減に伴うものです。 一番下、青谷上寺地遺跡史跡指定地公有化・維持管理事業も、文化庁の補助金認証が得られませんでした。平成27年度予算での土地購入は、執行がありません。
 23ページ、鳥取西道路の受託発掘事業です。国土交通省が道路設計を変更したことに伴い、発掘調査面積が減少したものです。
 中央病院の建替整備事業の受託発掘事業です。予算編成後に行った試掘調査の結果、調査面積が1万3,000平米から8,000平米に減少したことによるものです。
 43ページ、繰越明許費です。上の文化財助成費は、大高野官衙遺跡の公有地化について、農地購入の手続に時間を要し、今年度中の買上げの完了が難しくなったことに伴うものです。
 下の鳥取西道路は、出土品、遺構等が豊富に出土するなど、発掘調査の工期を延長して実施しました。発掘調査は終了いたしますが、発掘調査終了後の現況復旧工事について年度内の完了が困難ということで、繰り越すものです。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、大場博物館長兼理事監の説明を求めます。

●大場博物館長兼理事監
 24ページ、25ページをご覧ください。博物館関係の経費ですが、いずれも委託料の入札等に伴う執行残に伴う減額補正です。
 ただ、一番最初の企画展開催費につきましては、あわせて、使用料の収入が思ったほど伸びませんでしたので、それに伴う財源更生も行っています。
 2番目の博物館運営費につきましては、減額分のうちまず起債を減らそうということで、それを減額したことに伴う財源更正もあわせて行っています。

◎内田(隆)委員長
 続きまして、吉田体育保健課長の説明を求めます。

●吉田体育保健課長
 26ページ、27ページで、5件あります。学校安全対策事業について、国事業の認証減により335万2,000円の減額補正です。
 学校給食費は欠席等による食数減によるもので、481万9,000円の減額補正です。
 学校関係体育大会推進費は、全国高等学校総合体育大会の派遣実績の減による437万2,000円の減額補正です。
 運動部活動推進事業は、外部指導者の活用事業の減による473万4,000円の減額補正です。
 27ページ、県立八頭高等学校ホッケー場人工芝更新事業では、工事の入札残に伴い、1,603万2,000円の減額補正です。

◎内田(隆)委員長
 以上の説明について、質疑はありませんか。
 次に、報告事項に移ります。
 なお、報告21は、県立博物館所蔵銅剣に発見されたサメの線刻絵画については、報告8において公文書館長から説明がありましたので、説明は要しないことといたします。
 報告19、文化財の県指定について、木本文化財課長の説明を求めます。

●木本文化財課長
 常任委員会資料の10ページをお願いします。去る2月19日に県文化財保護審議会から6件につきまして、県の指定等を行うように答申がありました。その内容について御報告します。
 1件目は、保護文化財、光德寺文書、琴浦町の光德寺に伝来する中世の文書10点です。光德寺は、出雲尼子氏との結びつきが深い寺と言われており、10点の文書のうち6点が尼子晴久や勝久が寺領などを認めるというような内容です。尼子氏に関連する文書が6点ということです。
 写真をつけています尼子勝久安堵状は、希少な雁皮を用いた大判の紙を使っており、書き手もすぐれたものです。勝久が文書形態にこだわりを持って発出した文書と推測できます。光德寺文書は、県内の1カ所に伝来した中世文書としては点数も多く、当地域に影響を与えた出雲尼子氏関係の資料としても貴重で、本県の歴史上において重要と評価されました。
 11ページ、2件目です。保護文化財、五百羅漢図です。倉吉の絵師である吉田保水が描いた五百羅漢図で、倉吉の定光寺に所蔵をされている100幅対の絵画です。
 五百羅漢とは、釈迦の教えを守る500人の聖僧ですが、写真をつけておりますとおり、1幅に3名から7名が描かれています。五百羅漢と言っておりますが、全体で497名が描かれています。500名には3名足りませんが、100幅がそろっておりますので、最初から497名が描かれたものと考えられます。100幅が全て残っている五百羅漢は貴重で、本資料は、現時点で確認をできる日本で最も古い100幅対の五百羅漢図になります。
 また、伯耆の国全域から118名もの方が寄附をして、この五百羅漢図を作成したという資料も残っており、町人層における文化活動、信仰等を知る貴重な資料ということで、本県の歴史、美術において重要と評価されました。
 12ページをお願いします。保護文化財、不入岡遺跡古墳時代竪穴住居出土遺物一括です。こちらは、倉吉博物館所蔵の考古資料41点です。
 本遺物が出土したた不入岡遺跡では、古墳時代中期の竪穴住居から渡来系のカマドの跡や渡来系の遺物が出土しています。左下の写真に土器が3つ写っていますが、こちらが渡来系の土器で、その上の写真は、下の写真の3つを含めて日本の土器と並べています。形の違いが見ていただけると思います。
 渡来系の遺物は、この時期の土器としては県内唯一です。出土した渡来系の土器は、当時の日本列島にはない土器の形をしている一方で、ハケなどを使った日本独特の製作技法を用いている点や、土器の土を分析をした結果、この土地の土ではない土を使っていることがわかっています。渡来人が直接この地に渡ってきたのではなく、日本のほかの地域を経て、不入岡の地に来たものと考えております。渡来人の移動を推測する上で、特徴的な遺物と言えるものです。本県における古墳時代の地域社会を語る上で、歴史的、学術的に貴重な資料と評価されました。
 4つ目です。13ページ、西方寺庭園です。
 若桜町の寺通りに位置する西方寺は、藩政時代には藩主池田家の帰依を得て、藩主に拝謁ができるなどの寺格を与えられた寺です。明治時代に二度、大火で類焼していますが、庭園はおおむね焼失前の姿を踏襲していると考えられており、作庭時期は明治初期以前と考えられます。
 写真を載せていますが、庭の中心には池を、周囲にさまざまな種類の植物や石灯籠などの石造物を配し、また園内の石は地元の石を使っており、場所に応じて石の種類、形状、色彩を巧みに配しています。寺の建物から観賞する庭であるとともに、園内を歩いて楽しめる庭です。庭園の構成と意匠は巧みで、すぐれた芸術的、歴史的価値を有していると評価をされています。
 14ページ、5つ目です。工芸技術である革工芸を県の無形文化財に指定して、米子市の本池秀夫さんを、その技術の保持者として認定をするというものです。
 革工芸にはさまざまな技法がありますが、今に残る革製品のものは、古墳時代の甲冑などがあります。日本における革工芸は、少なくとも1500年以上の歴史を持つもので、正倉院や法隆寺の宝物などにも革の箱などの革製品があります。
 本池秀夫さんは、当初、革のバックや靴などを制作されておられましたが、イタリアで磁器の人形に出会い、革による人形制作を志すようになったということです。
 本池さんの制作方法である、なめした革を木型になじませて成形をするという方法は、古墳時代から続いている漆皮という技法の系譜に位置づけることができます。また、この高い技術を用いて表現される作品は、芸術上も非常に価値が高く、本池さんは鳥取県を代表する革工芸作家であると評価されました。
 最後に、15ページです。記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財として、竹内町のオコニャを選択するものです。
 オコナイ行事というのがありまして、こちらは西日本各地で分布する仏教儀式の影響を受けた民間行事です。お正月に地域と家々の安全を祈って行われるもので、鳥取県では境港の数カ所で行われていたものが、現在では竹内町のみで行われています。竹内町では、このオコナイ行事をオコニャと呼んでおり、行事の中心となる15軒が毎年輪番で大きなお餅をつくって町内の寺に奉納する行事です。写真に供物ということで書いておりますが、大きなお餅に墨で字を書き、それをお供えをするところに特徴があります。
 竹内町のオコニャは、オコナイ行事の全国分布を考える上で重要で、また同族組織が行事の担い手となって現在まで続けている珍しい例です。近年、行事の継承に課題が見られるようになっている状況もあります。早急に記録作成を行うべきとされました。
 以上、6件について、今後教育委員会で指定等を決定し、告示の上、正式に指定、認定、選択というふうにしたいと考えております。

◎内田(隆)委員長
 それでは、報告20、第4回鳥取県美術館整備基本構想検討委員会等の概要について、大場博物館長兼理事監の説明を求めます。

●大場博物館長兼理事監
 17ページをご覧ください。4回目の美術館整備基本構想検討委員会を開催しました。また、その後、市町村から推薦された美術館の建設候補地について、立地条件にどの程度合っているかを評価する候補地評価の専門委員会も開催しましたので、御報告します。
 まず、美術館の基本構想検討委員会は、1月29日に開催しました。基本コンセプトとコピー、施設設備、立地条件について、前回からの引き継ぎの議題ですが、議論いただきました。
 資料は、これまでに提出した資料を中心にしていましたが、その後、出前説明会や議会での議論も含めて、資料を提出して検討をいただいています。今回は新たに提出した資料だけ別途配付しております。
 その別途配付した資料をご覧ください。基本認識について議論いただくために作成したのが、1ページに資料2と番号を打っている一連の資料で、4ページまであります。1ページ、2ページ辺りは、これまでの経緯を整理したものですので、説明は省略します。
 2ページの4からが、今回新たに整理した考え方です。要するに、こういう認識のもとに美術館を整備していくという方針を整理したものです。3ページをご覧いただきますと、「鳥取県の美術の継承と発信」するとか、「内外の美術との接触と交流」、「県民の創造性と鳥取県の魅力を向上」する、そういった施設として美術館がぜひとも必要であるとしております。
 また、前回の委員会で、コンセプトはいいが、県民の皆さんにわかりやすく理解いただくためのキャッチコピー的なものが必要とのお話があり、議論いただくための材料として提示したのが、5ページの資料4です。こういうものを参考に、どういうコピーがいいか議論いただくために提出しています。
 6ページ、資料12です。従来は、今後の進め方を上段のような形でお示ししておりました。一応、年度内策定を目指すことにしておりましたが、改めて今後の進め方等を整理しますと、年度内には無理だろうということで、一応来年度の7月ぐらいをめどに作業を進めていただくことを考えているところです。
 下の表をご覧ください。4回目の委員会を1月29日に開催しました。ここでは前回から引き続き、施設設備や立地条件等について議論いただいて、立地条件については一応の了解をいただいたと考えております。
 その立地条件について、現在市町村に、いい場所はないかと照会しています。この候補地照会は、市町村から3月4日をめどに提案いただくようにしていますので、その後に一覧表をつくって、専門委員会で評価していただく。専門委員会では、まず評価方法の打ち合わせ等をした上で、全ての現地を見ていただくことにしています。その上で、どういう評価にするかいろいろ議論していただいて、ある程度、専門委員会としての評価を決めていただきます。それを第6回の基本構想検討委員会に報告いただいて、それを踏まえて絞り込みなどをしていただく。その結果は議会にも報告した上で、最終調整して構想を固める、という流れで考えております。
 その他に、第5回の委員会では、整備手法、運営手法、運営費などもお示しします。また住民の皆さんへの説明会や県民フォーラムは、恐らく来年度になると思います。県民フォーラムは、2回するという意味ではなく、早ければこの辺にできるかもしれないと思っていましたが、恐らく無理ですので来年度で考えています。県民意識調査や県民フォーラムは4月、5月ごろに実施して、パブリックコメントもした上で、最終案を策定したいと説明させていただきました。
 もとの資料の17ページをご覧ください。意見としては、(4)に記載があり、アンダーラインもしていますが、キャッチコピーは今の段階で県が一方的につくるのではなく、一緒に作ってみませんかという姿勢で、まずは打ち出せばいいのではないかとの意見がありました。また、基本認識に関しては、鳥取らしさや独自性をもっと強調する必要があるのではないかとの意見がありました。
 事務局の回答としては、基本認識については、そのような趣旨をもっと強調させていただきたい。県民と連携して理念やキャッチコピーなどをつくるということについても、基本構想の中に盛り込みたい。そのようにお答えしております。
 このキャッチコピー等については、もう少し考えてみましょうということで、継続審議的な扱いになっております。コンセプトや理念については、大筋では大体了解いただいたと考えております。
 そのほか、施設設備についても意見がありました。必要な中核機能はきちんとつくるべきだ。県内の他施設を支援するための必要性などを考えるべきだ。コアな部分と他施設との連携で補える部分は分けて考えたほうがいいのではないか。展示機能については公民館の活用とか民間への貸し出しで対応して、県民と一緒に企画展を開催するといったことも考えてはどうか。以上のような意見もありました。
 こういったことについては、今後、いろいろと御意見をいただいて、これを踏まえて次の段階、恐らく基本計画や設計を詰める段階で考えていくべき部分だろう、と思っています。
 立地条件についても意見をいただいております。県民にとって何が公平なのか整理していくべきで、それが可能なような立地条件にすべきだ。どこに建設しても美術館の活動は全県を意識してやっていくべきだ。建設の前提は中核施設1カ所のみを考えているようだが、機能を分散するということも考えてみてはどうか。以上のようなものでした。市町村立施設との機能分担も検討中ですし、今後運営のレベルでもいろいろ考えていけばと思っております。
 また、将来的な計画や見込みも含めて判断したほうがいい、との意見もありました。専門委員にもお伝えし、その趣旨も含めて議論いただければと考えています。さらに、点数評価しないと評価が難しいのではないかとの意見もありましたが、県民のコンセンサスを形成するという意味では、多角的な議論によりさまざまな意見を集約して合意形成する方向で進めてほしいと考えていることをお話しし、専門委員会にもそのようにお願いしております。
 今後の対応ですが、3月下旬ごろには次回の委員会を開催し、運営手法、来館者予測、運営費の見込みなどを検討いただこうと考えています。その間に、候補地の評価等を専門委員会に進めていただく予定です。
 専門委員会の第1回の会合も、2月17日に開催しています。候補地も出てきていない段階ですので、評価の仕方や、市町村への照会事項などを中心に、議論や確認をしていただきました。その資料は、先ほどの構想委員会にも出しましたが、立地条件や出前説明会等についていろいろな意見があり、また議会でも議論いただいています。
 それについて、別途配布資料の7ページ、資料2をご覧ください。これは検討委員会で議論されて決定した内容を、ほぼそのままお出ししています。検討委員会で決まったのは、この全てではなく、1(1)、(2)、このレベルまでです。例示として挙げている(1)、(2)、(3)は、専門委員の視点で追加や変更をしていただいてもいいということで、議論いただいています。また、認識を完全に共通とするということではなく、委員によって多少違ってもよく、さまざまなことを考慮の上で評価いただければいい、そういう前提で説明いたしました。
 議会でも議論がありましたが、1の(1)の(1)で、JR主要駅から近く、と書いております。原案では、主要駅及び空港からとありましたけれども、いろいろ議論がありましたので、「空港」は削除しております。あとは、基本的にこれまでの資料とほぼ同じです。
 8ページの資料7をご覧ください。これは現在市町村に、候補地に関してこういう項目を教えてくださいとの照会資料です。評価に当たって、こういう項目だけでいいかということについても議論いただき、何点か追加で聞いてほしいと言っていただいております。
 もとの資料の18ページにお戻りください。専門委員の審議事項とは少し違うのですが、基本理念について簡単に説明しましたので、意見をいただきました。もう少し特色が足りないというお話です。評価委員のメンバーは19ページに掲げていますが、構想検討委員会の林田会長にもアドバイザーとして出席いただいており、その意見については検討委員会でも意見があるので、今後検討させてもらうとお答えいただいたところです。
 この議会でもあったかと思いますが、県民のための施設にするのか、観光客を第一に考えるのかというお話もあり、事務局としては、どっちかだけというわけにはいかないでしょうとお答えしています。そして委員からは、まとめのような意見を言っていただきました。県民の利用を第一としながら、今後の利用者数目標によっては県外客の利用を相当意識して評価すると。要するに、たくさん人に来てもらおうと思ったら県外客は無視できないから、県外客に来てもらいやすい場所を十分意識しなくてはいけないということだと思います。最終的には、やはり総合的に考えるしかない、ここの視点だけで決めていくということはできないなと。どの条件や視点に重点を置くのか、優先度を考える必要があるのではという御意見もありましたが、優先度を具体的に設定することは非常に難しいとお答えしています。
 評価のやり方はどうするのだという話になりましたので、各委員に候補地を○・×・△などで評価していただいて、×がついたようなところを除外していくというような議論を重ねていったら、ある程度絞り込めるのではないか、とお話しました。委員からも、実際問題としてはそういうことをしないと決められないだろう、という意見をいただいております。
 今後の対応は、(5)に書いておりますように、今、市町村に候補地の推薦をお願いしています。これが3月4日を期限にお願いしていますので、それが出ましたら、何カ所かの候補地について、3月中旬から現地調査へ行っていただきたいと思っています。委員の皆さんが何班かに分かれて、全部の候補地を見て回っていただこうと。そのときには、市町村の思いもいろいろ聞いていただこうと思っております。
 その上で、4月上旬辺りに2回目の専門委員会で集まっていただき、○・×・△などを評価をする会議を開催する。これが1回か2回で済むかどうか、というところだろうと思っています。そういう格好で進めていきたいと思っています。
 資料はありませんが、現在の博物館のほうをどうするのかということも、並行して検討しております。1月25日に、博物館協議会という既存の審議会で検討いただいておりまして、コンセプト辺りの話を現在議論いただいています。美術館よりも遅れぎみになっていますが、自然歴史博物館としてどうやっていくかということも、並行して議論していく予定です。またその都度、皆さんにも状況報告させていただけたらと思っております。

◎内田(隆)委員長
 今までの説明について、質疑はありませんか。よろしいですか。

○西川副委員長
 大場館長にお聞きしますが、県外からの誘客という話がよく出るのですけれども、どこを県外と見ておられるのか。そこの辺の内容はどうですか。

●大場博物館長兼理事監
 具体的に、どこの地域に限定ということは考えておりませんが、現在鳥取県に訪問される観光客で多いのは関西ですし、ただ東京も全国的に情報発信する意味では軽視できません。特にどこに限定するということは、今のところ余り考えておりません。

○西川副委員長
 失礼ですけれども、きょう並んでおられる方で、例えば近隣の岡山や京都の美術館に行かれた方はおられますか。

●大場博物館長兼理事監
 具体的に聞きますか。

○西川副委員長
 いや、いいです。現実は厳しい面があります。特に鳥取県みたいに小さい県で、近くに京都という大きな市立美術館、それから国立博物館がありますね。そこら辺も具体的に議論していただきたい。目標はいいのだが、現実にそれに見合ったものを考えるというのは、相当厳しい部分があります。お気持ちはわかるのですけれども、私はもっとシビアに見ていただきたいと思いました。

●大場博物館長兼理事監
 今後、運営費等を考えるに当たっては、来館者予測等もしなければいけません。どの辺からの集客を考えて見込むのかということもあるかもしれませんが、ただ、難しいから諦めてしまうわけにもいかないと思います。余り絞り込むことはできないかもしれませんが、今後検討する過程でいろいろ考えてみたいと思います。

◎内田(隆)委員長
 ほかに議員の皆様、ないでしょうか。よろしいですか。
 私、一言だけいいですか。
 18ページの今後の対応で、市町村推薦の建設候補地は3月4日までが期限で、そこを順次見てもらうようにということで、それはそれでいいと思います。しかし、監査委員から指摘がありましたが、県の遊休地というか使っていない土地が非常に多く、行政財産として使わないなら持っていてもしようがないという厳しい指摘も受けています。市町村の推薦もいいのですが、持っている土地をきちんと使っていくことも真剣に考えていかないと、答申を無視しているのかという話になるので、候補地の一つに入れないといけないと思います。どう思われますか。

●大場博物館長兼理事監
 現在の県有用地も当然見ております。ただ、今回の立地条件に照らして、ここならば大丈夫というところは余りないと思っています。
 そもそも今回、県立美術館を設置するに当たっては、集客面でも運営面でも、市町村に協力していただける場所、市町村と一緒になってできる場所、そういう場所に立地させるべきだと考えております。県有地も含めて、市町村から推薦される場所ではないとうまくいかないのではないかと考えて、こういう仕組みをとっています。

◎内田(隆)委員長
 意見として最後に言いますが、それだと市町村なのか広域なのか、当然負担をしてくださいという話になるような気もするのです。その辺りも含めて、県のものだから県がちゃんとしていくのかどうかは、運営費のこともありますので、よく議論をして考えないといけないのと思ったのが1点。
 もう1点が、県有地の候補地は、実際にあるような気がしますけれども。例えば皆生などにも大きな土地が山ほどあります。具体的に言うと温水プールの裏ですね、未利用地で面積もかなりあります。東郷湖にもありますし、また湖山池にも高校の跡地がありますし。ないと言うには非常にもったいない土地が、東、中、西あるので、候補に上げて、それも見てもらえばいいと思うのですけれども。

●大場博物館長兼理事監
 申し上げましたように、市町村からそういう土地があるということで、県有地も含めて推薦していただけたら当然候補に上げます。ただ、県が幾らいいと思っても、市町村から推薦していただけないような土地は、今回の検討対象からは除外するのかなと思っております。

◎内田(隆)委員長
 わかりました。そういう考え方ですね。

●大場博物館長兼理事監
 はい。

◎内田(隆)委員長
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

○稲田委員
 その他になりましたが、さっきの当初予算に後戻りしてもらってもいいですか。

◎内田(隆)委員長
 はい。

○稲田委員
 177ページ、博物館の交流事業が事業名に上がっていて、ミッションが博物館の機能充実となっていますね。さらにこれまでの取組状況や改善点を見てみると、全て国際交流であって、博物館の機能充実というミッションからは外れているような気がするのだけれども。
 額が100万円ぐらいだから、どうしようかと思って迷ったけれども、その他として、博物館機能のミッションがどのように、この取組や改善点に生かされているかという点を聞かせてください。

●大場博物館長兼理事監
 お互いに交流し合って、お互いのやり方のいいところや悪いところを学ぶと。学んだ結果で機能の充実が図られる面があると思います。また、交流の中から新たな取組も出てきておりまして、互いに学校に出かけていって教育普及活動を行うということで、異文化と接触するときの普及講座のやり方も工夫できるだろうと思っています。交流的な意味も確かにございます。ですから、機能充実の効果が全くないということはないと思っております。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。

○稲田委員
 私はちょっとミッションがずれているように思う。現実に、中国河北省博物館、韓国江原道国立春川博物館、ロシアアルセーニエフ沿海地方国立博物館、それらの博物館との交流が生かされている部分というのは、今の博物館であるのかな。どうだろう。

●大場博物館長兼理事監
 私も日が浅いですが、ただロシアに行って非常に驚いたのは、歴史的な遺物が黒く塗ってあるのですね。火事に遭った遺物ですかと聞いたら、いや、共産党の時代にペンキで黒く塗ったのです、このほうが格好がいいからと。機能の充実以前の問題かもしれませんが、恐ろしい話だなと、日本ではこういうことは絶対してはならないな、と感じました。悪いところを見て絶対にしないようにとか、いいところを見て学んでくるといったことはあると思います。

○稲田委員
 そうか。わかった。

◎内田(隆)委員長
 よろしいですか。

○稲田委員
 いい。心から賛同はできない。

◎内田(隆)委員長
 次に、その他ですが、ほかにありますか。

●大場博物館長兼理事監
 別紙でお配りしていますが、企画展を開催します。2月27日から3月21日まで、「コウゲイノモリへ」という、県内の作家8名の作品を集めたバラエティーに富んだ工芸展を開催します。工芸展は久しぶりですので、ぜひ来ていただけたらと思います。よろしくお願いします。

◎内田(隆)委員長
 それでは、委員の皆様、ほかにないでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員の皆様には御連絡がありますので、この場にお残りください。執行部の皆様は御退席いただいて結構です。お疲れさまでした。
 (執行部退席)
 よろしいですか、皆さん。
 連絡というのは、請願に関する聞き取りについてですが、昨日、常任委員会で請願者から願意の聞き取りを実施することとして日程調整をさせていただきました。3月3日9時から、ここで実施することで請願者と調整しました。3月3日は10時から本会議の予定で、その後、先議があって委員会に付託するような形になって、委員会も開く予定ですので、9時からしていただいて、45分までには終了したいと思っています。くれぐれも9時からで、皆様よろしくお願いいたします。
 あと、来年度の視察日程について早めに諮りたいと思っています。次回の委員会のときに、具体的な日程調整をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 本日はありがとうございました。
 以上をもちまして、総務教育常任委員会を閉会いたします。

午後2時57分 閉会 
 
 
 
 
 

 

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