会議の概要
午前10時00分 開会
◎内田(隆)委員長
ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めていただきます。
なお、付託議案の審査及び請願・陳情の審査終了後に行う報告事項については、最初に元気づくり総本部、次に総務部、会計管理者、監査委員、人事委員会、県議会、最後に教育委員会と、3つに分けて入れ替え制で進めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
会議録署名委員は、上村委員と濵辺委員にお願いいたします。
それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
付託議案は、日程記載の4議案であります。
これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とスイッチの切りかえをお願いいたします。
質疑がありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
質疑がないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。討論はありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
討論がないようですので、これより採決に入ります。
採決については、一括して採決するのがよろしいですか。お諮りいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、付託議案を一括して採決いたします。
原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員であります。したがいまして、本委員会に付託されました全ての議案については、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
それでは、請願・陳情の審査を行います。
今回の陳情は、新規分1件と継続分1件の審査を行います。
初めに、陳情の新規分1件の審査を行います。
陳情教育28年20号、学校教育における交通ルールの周知徹底についての審査を行います。
御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。
○西川副委員長
陳情28年20号につきまして、趣旨採択が妥当と考えます。理由につきましては、道路交通法の一部改正が施行された平成27年6月以降、教育委員会では、各小・中学校に対して自転車の交通安全に向けた交通安全の一層の取組等を要請するとともに、全学種の学校安全担当教員等への研修会や、学校において交通安全の取組や児童生徒に対する指導を、機会を捉えて行おうとするなど周知徹底を図ってきているところでありますが、県は今定例会において鳥取県支え愛交通安全条例の制定を目指しており、交通安全教育を継続的に推進することは必要と考えられることから、趣旨採択が妥当と思います。
◎内田(隆)委員長
ほかに意見はありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
確認いたします。御意見は趣旨採択のみであります。
それでは、趣旨採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員であります。したがいまして、陳情教育28年20号については、趣旨採択と決定いたしました。
最後に、継続分の陳情1件の審査を行います。
陳情教育27年12号、県立高等学校の数の維持と学級定員の引き下げを求めることについての審査を行います。
御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。
○西川副委員長
研究留保が妥当と思います。理由としまして、県立高等学校の学校数、再編については、教育委員会が示す今後の県立学校のあり方に関する基本方針及び平成30年度に予定されている学級減の実施状況を踏まえ、今後も議論する必要があることから、研究留保が妥当と考えます。
◎内田(隆)委員長
ほかに意見はありますか。
確認いたします。御意見は研究留保のみであります。
研究留保に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員であります。したがいまして、陳情教育27年12号、県立高等学校の数の維持と学級定員の引き下げを求めることについては、研究留保と決定いたしました。
次に、報告事項に移ります。
まず初めに、元気づくり総本部について行いますので、その他の執行部の皆様は御退席ください。
(執行部入れかわり)
再開いたします。
執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いいたします。
ページ当たり1分強の説明でよろしくお願いします。
なお、質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
報告1、日本初の民間月面探査チームHAKUTO(はくと)による鳥取砂丘フィールド試験の実施について、若松とっとり元気戦略課長の説明を求めます。
●若松とっとり元気戦略課長
元気づくり本部の1ページをごらんいただきたいと思います。去る9月26日から10月1日までの1週間、月面探査チームHAKUTOが鳥取砂丘でフィールド試験を行いました。その概要等につきまして御報告申し上げます。
フィールド試験は、1番のところに書いておりますが、来年の月面探査に向けて、まだ試験段階、試作機の段階でございますが、今回、鳥取砂丘をフィールドとしまして、ローバーという探査機のカメラの性能並びに通信の技術検証を目的に、鳥取砂丘で試験を行ったところでございます。そこに写真を掲載しておりますが、試験期間中はマスコミに向けたプレスリリース、公開説明会等を行いまして、在京メディアを含めまして23社、40名弱のマスコミの方が来られて、インターネット、全国放送等により鳥取砂丘での試験の状況が報告されたところでございます。
また、あわせまして、パートナー企業と申しまして、HAKUTOを応援します、例えば
au(エーユー)のKDDIでありますとか、自動車のスズキ、セメダイン、そういったところの会社も来られまして、この試験の様子を撮影されたところでございます。
今後、各社のCM並びに広報媒体等によりまして、鳥取砂丘が全国並びに世界に発信されることを期待するものです。
5月18日に連携協定を提携したところですが、このチームHAKUTOとの交流等で、県内で事業を行っております。2番に掲げておりますが、初日には県内の若手経営者を対象に交流会を開催したところでございます。
2ページ目に記載しておりますが、小学校並びに中学校の児童生徒に向けた講演会、見学会もあわせて開催したところでございます。9月27日は中ノ郷中学校の生徒17名が砂丘に来ていただきまして、HAKUTOの試験の様子、並びにそのデモ操作等を行っていただきました。また、30日には中ノ郷小学校、末恒小学校にチームのメンバーが出かけまして、その実験の意義でありますとか、チャレンジするスピリット等につきまして講演いただいたところです。
今後の予定ですが、来年の1月を目指して、HAKUTO側が実際に月に持っていくフライトモデルの完成を目指して作業を進められます。その完成の後、来春に再び鳥取砂丘で試験を行う予定と伺っておるところです。
3ページ目に、チームの概要並びに今回行うレースの概要を添付しているところです。
◎内田(隆)委員長
続きまして、報告2、鳥取県×日本財団共同プロジェクトの取組状況について、福田とっとり元気戦略課共生社会プロジェクト推進室長の説明を求めます。
●福田とっとり元気戦略課共生社会プロジェクト推進室長
資料の4ページをお願いいたします。日本財団との共同プロジェクトの取組につきまして、9月以降、各プロジェクトで事業決定等が進んでおりますことから、今回、全体の進捗状況について御報告するものです。
まず、中山間地域の生活支援です。こちらは、買い物や移動の不便など生活課題の解決に向けた取組を支援するものですが、このたび、岩美町における取組内容が決定いたしました。
また、他の幾つかの地域でも計画づくりを推進中でして、詳細につきましては、後ほどとっとり暮らし支援課のほうから御報告をさせていただきます。
2番目の住民参加型の健康づくりです。こちらは、健康寿命の延伸を目指すということで、現在、鳥取大学と連携いたしまして、鳥取県独自の認知症予防プログラムの開発、普及事業を開始しております。また、ウオーキングによる運動習慣の定着や、まちの保健室を普及する仕組みづくりを推進中です。
3番目の難病の子どもと家族の地域生活支援です。こちらは、将来的な支援拠点の整備に向けて、まずは専門家人材の育成が急務ということで、このたび鳥取大学附属病院の中に小児在宅支援センターを開設しまして、小児在宅ケアに対応できる医療人材の育成に取り組むこととしています。
4番目、競技場のバリアフリー化です。布勢総合運動公園を中心に、障がい者スポーツの拠点づくりを推進しております。近々、外部有識者による検討会を立ち上げまして、本格的な検討を始める予定です。
5番目です。タクシーのユニバーサルデザイン化ですが、こちらは、4月に東部地区のほうにUDタクシー14台を先行導入しておりますけれども、今年度、100台導入に向けまして、現在、整備計画を調整中です。今年の11月から12月を目途に、東・中・西部各地域で順次配備を行う予定としています。
5ページをお願いいたします。働く障がい者を増やすということですが、工賃向上を目指す福祉事業所の取組を支援するものですけれども、現在、8事業所が新たな事業展開に取り組み中です。また、発達障がい者等、若年の就職困難者に特化した就労訓練を行うオフィス型のジョブトレーニングセンターを米子市に11月に開設するという方向で準備を進めているところです。
7番目、鳥取人材育成プログラムですが、こちらにつきましては、共同プロジェクトを担う人材の育成を目的といたしまして、これまでに20件の研修や視察等を実施しております。
鳥取助成プログラムにつきましては、NPO等民間活動団体の取組を支援ということで、現在、22事業で各団体が取組を進めておるところです。
最後、情報発信ですけれども、この共同プロジェクトの取組ですとか、鳥取県の魅力を全国に発信するということで、日本財団の人脈を活用いたしまして、首都圏の著名ブロガーやウエブメディアへの情報提供や働きかけを実施しているところです。
最後、大きな2番としまして、顧問団会議の開催についてと書いていますけれども、市町村や関係団体の代表による顧問団会議というものを編成しております。昨年11月の協定締結から1年を経過するということで、11月2日にこの顧問団会議を開催いたしまして、これまでの取組状況の総括と今後の取組の方向性について意見交換を行う予定です。
◎内田(隆)委員長
続きまして、報告3、第11回関西広域連合協議会及び第73回関西広域連合委員会の開催結果について、森田広域連携課長の説明を求めます。
●森田広域連携課長
資料6ページです。9月22日に開催されました関西広域連合協議会及び委員会の概要について御報告させていただきます。
まず、関西広域連合協議会ですが、広域連合としまして、地域の民間の方々から意見を聞くという趣旨で設けられているものです。
主な発言等について御紹介させていただきます。協議会の奈良県の委員から、世界遺産や日本遺産などのブランド、あるいは四季というものを切り口にしたブランドをつくって日本の魅力をPRしてはどうだといった御意見。徳島県の委員からは、大歩危峡について、ジオパークへの推進を図っているので、協力が欲しいといったこと。本県の委員としてNPO法人の未来の岸田理事長に参加いただいておるところですが、10月に開催されるワールドトレイルズカンファレンスのPR、あるいは、そういったスポーツを核としたツーリズムを推進してはどうかといった意見が出されたところです。
続きまして、当日開催されました関西広域連合委員会の概要について御報告させていただきます。
まず、協議事項といたしましては、来年度の予算編成方針について議論が行われたところですが、今年度作成しました関西創生戦略に基づく事項につきまして、重点的に予算を配分してはどうかといったような議論が行われたところです。
また、イに掲げておりますけれども、平成29年度から平成31年度までの3年間を期間とする広域計画について議論を行っているところです。9ページに概要を添付しております。主にアンダーラインを引かさせていただいているところが、新たに加えることや重点的に議論しているところです。第2の広域連合が目指すべき関西の将来像としまして、基本的な考え方を示しておりますが、(1)国土の双眼構造を実現し、分権型社会を先導する関西、これが新規で追加になっております。このことにつきましては、関西広域連合の設立趣旨で書かれていることですが、改めて基本的な考え方として明示するという意向を示したものです。
また、3として、将来像実現に向けた広域連合の役割として、取組方針を具体的に書かせていただく方向で議論が行われたところです。
10ページ以降につきましては、各分野での取組について記載をしているところです。本県が関係する観光分野ですが、観光振興のエにございます東京オリンピック・パラリンピック等を見据えた文化・スポーツ観光の展開、あるいは、11ページ、農林水産業にございますが、カ、都市との交流による農山漁村の活性化と多面的機能の保全、こういったことが新規事項として検討が行われているところです。
また、現行計画では国の事務、権限の移譲という整理になっておりますが、11ページの下、4、分権型社会の実現ということで、項目の構成を変える形で、分権型の社会の実現を目指した取組を強化する形で、今、計画が検討されているところです。
資料7ページにお戻りください。今後のスケジュールですが、今年12月に議会の常任委員会等に提案、協議させていただきまして、パブリックコメントを実施します。来年3月の連合議会におきまして提案、議決いただくという予定になっております。
次は、エ、万博の誘致についてです。先ほど、マスコミ報道にもありましたが、大阪に2025年における万博を誘致するということが計画されているところです。別添の資料3に添付しておりますけれども、関西広域連合といたしましても、誘致に向けた協力をするということで議決が行われたところです。
(2)、報告事項です。ア、ですが、関西広域連合協議会若者世代による意見交換の開催結果についてです。徳島県選出の委員から若者との意見交換をしてはどうだという提案がありまして、実施されたものですが、連合圏域内の6大学の学生による意見交換が行われております。本県からは鳥取環境大学が参加しておりますが、地方都市におけるインバウンド対策として、本県で行っております外国人向けの観光タクシーを、関西広域全体で展開してはどうかという提案を行っております。この提案が最優秀賞として評価されたというところです。
また、検討が行われておりました関西地域でのWi-Fiの共有化、あるいはトッププロモーション、さらには、今年度、関西広域圏内で行われます国際観光の取組につきまして、報告がなされたところです。
◎内田(隆)委員長
報告4、平成28年度上半期広聴制度の実施状況について、中西県民課長の説明を求めます。
●中西県民課長
資料の14ページをお願いします。県民の皆様の意見等を広く聞く広聴について、28年度上半期の状況をまとめましたので、報告いたします。
まず、1番の県民の声の受付状況です。671件の受け付けをしております。このうち、意見者に回答した件数が185件、ホームページに掲載した件数は131件となっております。分野別の件数ですが、まとめますと、毎月上位に入っている県職員の対応等が85件ということで、一番多くなっております。上半期に報道等で話題になって、多く寄せられた意見ですけれども、(4)のところにありますが、7月のポケモンGO鳥取砂丘スナホ・ゲーム解放区宣言に係るもの、4月のえんトリー、婚活チラシ、婚活イベントに関するもの、6月の鹿野かちみ園の入所者虐待に関するもの等を多く受け付けております。
(5)、県民の声の対応状況等ですけれども、例えば大山夏山登山道の木橋が老朽化して危ないという声に対して、その橋を修繕したり、県庁の開庁時間をホームページに掲示したらどうかということに対して、その時間をトップページに掲示したり、15ページになりますけれども、熊の出没状況が知りたいというような声に対して、とりネット内の専用のホームページの案内を行ったりしています。次に、計画の見直しで検討するようになったものについてですけれども、森林環境保全税で竹林の対策ができないかとか、EV充電器の設置場所について、山間部と平野部で距離を変化をつけて設置できないかというような意見をいただいたりしております。
2番の県政参画電子アンケートの実施状況ですが、会員が9月末では929人となっておりますが、先月末に環境大学に行ってPRをしたところ、18人の方が会員になっていただきましたので、今、950人弱になっております。今まで8件実施しておりますが、平均回答率が82.3%です。このアンケート調査は、調査期間が2週間、結果も数日で出て、すごく反応が早く、非常にいい感じで進んでおります。
次、3番の無作為抽出アンケートですけれども、これは住民基本台帳を基に抽出して郵送によるアンケート実施するという、従来のものですが、県民課で11月に県民意識調査を実施する予定にしております。
次に、16ページですけれども、県の主要な施策や条例の立案に当たって実施するパブリックコメントについて、現在、7件実施しております。
5番の県庁見学の実施状況は、今まで12団体、355人の方を受け入れております。本日も米子市の住吉小学校6年生の子どもさんがいらっしゃっておりますが、鳥取東高校1年生の公務員・行政系コースの校外学習ということで、平成26年度から毎年来ていらっしゃったり、税務署が租税教室の行程に県庁見学を組み込んだりと、そういった取組が行われております。見学者の方からは、県民の声でいろいろ考えるきっかけとなりましたというお手紙をいただいたり、小学生のお子さんから、ありがとうございましたというお手紙をいただいたりしております。
◎内田(隆)委員長
報告5、平成28年度山間集落実態調査の調査結果等について、報告6、IJUターン推進に向けた取組状況について、報告7、日本財団と連携した中山間地域の生活支援モデルに係る事業計画の決定について、及び報告8、鳥取ガス株式会社・鳥取ガス産業株式会社との中山間集落見守り活動に関する協定の締結について、齋尾とっとり暮らし支援課長の説明を求めます。
●齋尾とっとり暮らし支援課長
17ページをお願いいたします。28年度の山間集落実態調査の調査結果等でございますが、県では、平成2年からこれまで約5年置きに山間集落住民の生活実態調査を行っており、このたびその結果がまとまりましたので、御報告いたします。
なお、国におきましても5年置きに同様の調査を行っておりまして、これが9月21日に公表されましたので、その結果もあわせて報告をいたします。
まず、1番の県の山間集落実態調査です。調査対象集落は山間谷部奥地、谷筋の一番奥に位置する集落として、平成2年から同一集落を対象といたしまして調査しております。県内16市町、111集落でございます。
なお、今回の調査では、この111集落に加えまして、市町村からの要望がありました2集落を追加して行っております。
調査方法につきましては、市町村を通じまして、アの集落点検調査、それから、イの世帯調査を行っております。
調査結果の概要でございます。前回の調査、平成23年度以降、無居住化した集落はありませんが、集落の人口規模、世帯規模はともに縮小しており、集落の小型化が進行しております。
また、ひとり暮らしの方が誰かと話をする機会について、週に数回だとか月に数回の方は減る一方、毎日の方が増加しておりました。
下から2つ目ですが、調査対象集落において山林の管理を誰も行っていない世帯が約半数を占めており、適正管理が今後の課題となっております。
また、集落を超えた取組が必要と考える方、集落等が増加しております。
18ページが国の調査です。過疎地域等条件不利地域における集落の現況把握調査です。これは総務省と国土交通省が合同調査を行っており、調査対象につきましては、過疎地域等の条件不利地域を有する全国1,028市町村を対象としております。本県では15市町、846の集落が対象として、これは市町村に対しての調査となっております。
その他のところに書いてございますが、国は全国の数値と各ブロック単位での数値を公表しており、各県ごとの計数は非公表ですが、県を経由した調査でございますので、県が保有しています調査結果をもとに、県独自で分析を行ったものです。
調査結果につきましては、本県において、前回調査、平成22年度以降の前回の対象の757集落での無居住化した集落はありませんが、集落が当面存続すると回答した集落の割合が全体の68%と、前回調査の83.8%から大幅に低下しております。
また、集落維持機能も前回に比べて低下したとの結果となっております。
今後は、これらの調査結果を分析した上で、プロジェクトチーム等で整理、検討して、今後の対策や来年度予算、条例の見直し等々に反映させていきたいと考えております。
19ページ以降が、県のほうの調査の概要でございますし、それから、23ページからが国の概要版となっております。また、集計結果としまして、別冊としてつけさせていただいておりますので、また、ごらんいただきたいと思います。
27ページをお願いいたします。IJUターン推進に向けた取組状況についてです。関西圏の移住希望者を対象とした中四国9県共同の大規模移住相談会と岡山県と共同開催の移住体験ツアーを開催しましたので、報告いたします。
1番目が中国四国もうひとつのふるさと探しフェアということで、中国四国地方の各県がそれぞれの特徴、特色を生かしながら、一体となって平成24年度から9県で実施しているフェアです。今年度は9月24日に難波御堂筋ホールで開催しておりまして、参加団体数が45、うち鳥取県は4団体が参加しております。来場者数は174組、220名でございました。鳥取県ブースで受けた相談は、延べ54組ということで、来場者の約3割強の相談を受けております。声といたしましては、いろいろ調べて鳥取に決めたので、市町村を調べていて今年中には下見に行きたいですとか、鳥取県は子育て環境がいいと聞いていて、起業したいと考えており、生まれたばかりの子どもを連れて近々家族で下見に行く予定であるというような、移住に向けての声をいただいております。
2番が岡山県との連携の移住体験ツアーです。これは10月の1日、2日で、内容は、次のページをお願いします。1日目が岡山県真庭市、それから2日目が鳥取県倉吉市ということで、内容は記載のとおりであり、それぞれ各市のほうからの説明、移住者のお話、見学、散策、体験等を行っております。参加者は9組、14名ということで、参加者の声といたしまして、真庭市に興味があり参加したが、今後は移住先の候補に倉吉市も入れたいとか、これから具体的に動くいいきっかけになったというような前向きな声をいただいておりますので、それぞれ鳥取県定住機構とともにフォローアップしていきたいと考えています。
当面のスケジュールはその下に書いておりますが、10月14日、東京におきましてとっとり創生若者円卓会議との共催でとっとり移住相談カフェ、それから、10月の15日、16日は名古屋で子育て世代を対象とした大規模イベント、すこやかフェスタ等に参加予定でございます。
参考といたしまして、その下にとっとり移住応援メンバーズカードの現在の申込み状況等を記載しております。
続きまして、29ページ、日本財団と連携した中山間地域の生活支援モデルに係る事業計画の決定についてです。先ほど、4ページのほうで全体の説明がありましたが、中山間地域の生活支援モデルの構築の関係で、岩美町の計画が9月13日及び15日付けで承認されて、今月から事業着手されましたので、御報告いたします。
取組内容につきましては、大きく分けて4つございます。漁村における常設型の高齢者サロンの新設ということで、網代地区において漁村カフェ、大岩地区につきましては水産加工施設、これはいずれも既存施設を改修して整備されます。それから、農村における常設型の高齢者サロンの新設ということで、小田地区の岩常、院内部落におきましてビニールハウスによる農村サロンの整備。それから、ITネットワークの関係では、高齢者サロン、それから岩美病院をITネットワークでつなぎ、健康相談等による新たなコミュニティーの仕組みを導入します。最後に、特産品の出荷支援体制及び移動販売体制の整備ということで、保冷車を新規で2台、それから移動販売車は更新ですが、これを1台導入しまして、野菜の出荷の支援、買い物支援として移動販売体制を整備する内容となっております。それぞれの事業費と実施主体は記載のとおりで、イメージ図を次のページに付けております。
他地域での取組状況ですが、この岩美町の取組のほか、本年度は江府町、日南町、智頭町、伯耆町等においても引き続き計画の検討を進めているところでございます。
続きまして、31ページ、鳥取ガス株式会社・鳥取ガス産業株式会社との中山間集落見守り活動に関する協定の締結です。来週金曜日、10月14日に、そこに記載の4者、鳥取ガス、鳥取ガス産業、鳥取市及び鳥取県で協定を締結することになりました。
見守り活動の内容につきましては、事業活動時、例えばガスメーターの検針とか、ガスや灯油等の燃料の配達のときに社員等が発見された高齢者の異常等を、市町村へ連絡するものです。
なお、鳥取ガスと鳥取ガス産業とは営業の範囲が異なりますので、鳥取市以外の18市町村とは鳥取ガス産業と鳥取県の3者協定を別途締結する予定です。
参考に書いておりますが、今回の協定締結によって累計で61の事業者との協定を締結したことになります。
◎内田(隆)委員長
報告9、トットリズム県民運動の取組状況について、村上参画協働課長の説明を求めます。
●村上参画協働課長
資料32ページをお願いいたします。県民総参加によるムーブメント、トットリズム県民運動の活動が県内各地で展開されております。この秋、地域づくり団体等により行われております主な取組を報告させていただきます。
まず、東部になりますが、智頭町で栽培を復活しました麻などを活用した手仕事の体験教室、こちらのほうは和の伝統継承プロジェクトということで、10月1日に開催されております。
2番目、逢坂うぐい突きまつり、こちらは伝統漁法になりますうぐい突きの体験イベントで、あわせて地域の清掃活動等を10月2日に開催されております。
3番目になります。赤ちゃん運動会、こちらは子育て中の母親たちのリフレッシュですとか、未就園児同士の交流を目的とした運動会で、10月21日に開催することとしております。
4番目、中部になります。とっとりの元気づくりプロジェクトということで、県内各地でプロジェクトを実施しておりますが、中部チームがこの9月28日に鬼嫁サミット2016ということで、中部地域で活躍する鬼嫁の愛称で呼ばれる地域づくりを行う女性たちが集まりまして、地域づくりについて意見交換をするサミットを開催しました。
5番目になりますが、鳥取県芝発祥の地グラウンド・ゴルフ大会in白鳳の郷、こちらは、琴浦町の一大産業となる芝の生産の歴史ですとか魅力を発信するために、芝を生産する芝畑を競技会場とした大会を開催することとしております。
最後に6番目、西部になります。生田春月文学散歩、これは米子市出身の詩人、生田春月のゆかりの史跡をめぐりながら、解説や現地読書会を開催していく予定としております。10月19日の開催となります。
◎内田(隆)委員長
報告10、いなばのジビエフェスティバル2016の開催について、小谷東部振興課長の説明を求めます。
●小谷東部振興課長
それでは、33ページをお願いします。農林漁業の保全、それから食の多面的な観点から、イノシシ、鹿の有効活用を御理解いただくために、いなばのジビエフェスティバル2016を10月29日、30日の2日間にわたって、いなばのジビエ推進協議会と一緒に開催をいたします。会場は賀露のわったいなです。ジビエの関連で、狩猟や鳥獣対策などをパネルで展示して、状況を知っていただく。また、皮や角などを活用した装飾品等のPRや販売も行おうと思っております。また、実際にジビエの肉の販売や試食も行う予定にしておりまして、ジビエを実際に食べて、おいしいということを知っていただくこともやっていきたいと思います。
出展者につきましては、10業者の予定です。ぜひ御参加いただければと思います。
◎内田(隆)委員長
これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いいたします。
それでは、今までの説明について質疑はありますか。
○稲田委員
まず、4ページ。日本財団には我が県は大変お世話になっているわけでして、そのことを踏まえた上で、ここに顧問団会議のようなものが設立され、各項目を今、ざっと見た限りなのですけれども、何か県政の万般にわたるような項目にもなっておるような気がするわけです。今から7~8年ぐらい前に、県政顧問というのをもう一回充実させようということで、私、かなり質問もしたりした記憶があるのですが、一体県政顧問とこの日本財団の顧問団会議というのはどういう関係にあるのか。まず、聞かせてください。
広聴の制度ですが、本当に基礎的なことを聞かせていただきたいと思います。広く聴く広聴制度、公に聞くという公聴もありますよね、それから行政手続法上の意見公募手続、これは俗にパブコメと言っているわけですが、もう一つ言えば、県民参画条例上の住民投票という大げさなやつがあるわけですね。4つぐらいあると思うのですよ。県民の皆さん方の御意見を聞くということについて、どういう使い分けをしておるのか。広い広聴と公の公聴。それから、意見公募。住民参画条例上の住民投票のほうはいいですよ、これは特殊なものだから。この広聴、公聴、意見公募、3点、ちょっと説明をしてください。
山間集落の実態調査について、これも7~8年前ぐらいだったと思う。この言葉はあまり使ってはよくないかもしれないけれども、どん詰まり集落体制をどうするのだという話が、以前に起こったことがあるのですよね。それが、どん詰まりという言葉はよくないから、限界集落という言葉に変えたわけです。で、この山間集落も今にも消滅するのではないかと言われて、かなり我々も危機感を持っておったわけですね。この7~8年前の限界集落対応策については、非常に集中的で、局部的であって、特殊的な政策だったように思う。今、この山間集落の実態調査の調べ方や対応の方法を見てみると、非常に広範で、一般的で、全般的な問いにもなっておるし、問題意識にもなっているような気がする。これは一体どういうことなのか。この山間集落に対する県の基本的な計画、政策というものに変更があったのかを聞きたい。限界集落対策は一体どういうぐあいになっているのか。無居住化したところがない、多分これは限界集落のことを言っていると思うのだが、ほっとする部分もあるわけですね。我々も救われる部分もあるわけですが、山間集落問題に対する基本的な政策に変更があったのか。それを聞きたい。
●若松とっとり元気戦略課長
まず、県政顧問についてですが、現在、県では13名の県政顧問をお願いしているところです。ここの顧問団の日本財団プロジェクトの顧問団、この中の山田様も実は県政顧問のお一人で、今回の日本財団プロジェクトの協定締結の御縁をいただいた方です。県政顧問13名の方におかれましては、それぞれの分野でいろいろアドバイス等をいただいているところですが、この日本財団プロジェクトの顧問団というのは、あくまでも日本財団との連携プロジェクトを県民、各団体挙げて推進していただきたいという日本財団の笹川会長の御意向もありまして、各プロジェクトに参画される分野の団体、県、各市町村の首長、それらを総称して顧問団といっており、いわゆる県政顧問とは別の扱いで考えております。
○稲田委員
その関係を聞きたい。
●若松とっとり元気戦略課長
無関係でございます。
○稲田委員
日本財団のほうはお金が出ているのですね。けれども、県政顧問団については、お金は出していないわけですね。非常に下世話な言い方をすれば、要するに金を持って事業をやるほうが強みであることは間違いないと思う。だから、日本財団の顧問団会議のほうが強くなっていく可能性もなくはない。県政顧問の中にも、私の知った人も1人いるのですよ。これは九州のほうの人だけれどもね、出身は鳥取県なのです。結局、この取り扱っておる内容が、県政の全般にわたるような問題をこの日本財団が取り扱っている以上、別物だという話にはなるのだけれども、では県政顧問はどんなことをやっているのか。その辺りもあわせて教えてください。
●若松とっとり元気戦略課長
全てについては、今この場でお示しはできませんが、例えば今、山田会長はこういった御縁をいただいたり、そのほかの分野でも、鳥取環境大学の経営審議会委員に就任いただいています。また、リンガーハットの米濵会長には、キクラゲの関係を実際、指導していただいて、こちらの産品を使っていただいたり、アドバイスをいただいたり、また御自身の資金を出されまして、鳥取県出身の大学生に対する奨学金制度を設けていただいたりしております。また、元・国立美術館の林田様におかれましては、美術館の検討委員会の委員長をやっていただいています。その他いろいろ機会を見まして、知事なり、私ども担当部局等が面談をさせていただきまして、いろいろアドバイスをいただいているというのが県政顧問という形だと思います。
先ほど、別物と申し上げましたが、日本財団プロジェクトのほうで同じ顧問という名称を使ってしまいましたが、逆に産業振興などの分野は入っておりません。このプロジェクトを円滑に推進していくため、あくまでもプロジェクトの中で日本一のボランティア先進県、住民なり団体が主体的に動いていく。どちらかといえば福祉的な考え方が中心のプロジェクトになりますので、この分野の9つのプロジェクトを円滑に、しかも力強く進めていく。応援も、逆に叱咤激励もしていただくというのが、この日本財団プロジェクトの顧問団になります。これをもって、県のお金がどうこうという、シフトしていくということはないのかなと考えています。
○稲田委員
県のお金が、ないのかな。ないなら、ないと。
●若松とっとり元気戦略課長
曖昧な言葉で済みません。ありません。この日本財団の5年間、30億円のプロジェクト……。
○稲田委員
その範囲内なのですね。
●若松とっとり元気戦略課長
はい。範囲内でございます。
◎内田(隆)委員長
続きまして、中西課長。
○稲田委員
全部の意義を言ってみてください。広聴制度、公聴制度、意見公募手続の意義、概念を教えてください。
●中西県民課長
広く聴く広聴については、皆さんとともに歩む県政ということで、一方的に行政が決めるのではなく、皆さんの意見をお聞きしながら、その意見を反映しながら行政を進めていきますということで、広く聴いております。
公に聞く公聴制度ですが、これは、例えば県民会議で所管している個人情報保護審議会とか、そういった法律に基づくものだと思っておりますけれども、必要に応じて実施する審議会等。
あと、意見公募については、条例を改正したり、つくったり、指針をつくったりするときに、意見をくださいというパブリックコメントのようなもの。そんなふうに思っております。
○稲田委員
広く聴く場合の広聴には、広義と狭義の意味があるわけですよ。その狭義の意味と同列に並べるものは、さっき課長もちょっと言った、公に聴くという意味もある。けれども、ちょっと定義が間違っているし、覚え方がぼんやりしているから、もう一回そこの定義はきちんと勉強し直したほうがいいです。私が聞きたいのは、どういう使い分けをしているかということなのですよ。定義がそれぞれ違うわけでしょう。広聴制度、公の公聴制度、意見公募手続とそれぞれ違うのですよ。定義が違う以上は、使い分けも違うはずなのですよね。それで、この中の内容が幾つか載っているわけですね。この内容を今、ざっと見てみると、ただ聞きおくだけの広く聴く広聴制度だけでいいのかなと思うこともあるし、最近はあまり公に聴くほうの公聴制度というのは使われていないのですよ、各自治体で調べてみると。でも、やはり広聴制度の狭義の広聴制度と、いわゆる公の公聴制度とはやはりちゃんと違うはずなのです。そこをどういうぐあいに使い分けているのかということを聞きたかったのだけれども、きょうはやめます。もうちょっとそこは定義を厳格にしたほうがいいと思います。
意見公募手続は、これはまさにパブコメと言っているのだけれども、行政手続法上の意見公募なのですね。行政手続の中のいろいろな申請であるとか、あるいは申請に対して処分をする行政指導、そういうものが行政手続法の中に書かれているわけですよ。これは、その中の一つなのですね。だから、それなりにこれは重みがありますよ、手続法上の問題だからね。
やはり、その区別をきちんとして、使い分けをきちんとして、それに対応する問題を、これは意見公募やパブコメをやるのだ、これは広い意味の広聴制度でやるのだ、これは公の公聴制度でやるのだということを、やはり厳格に使い分けていく必要があると思う。それに対する法的な効果もあるわけだからね。非常に緩やかなものだけれども、あるわけだから。そういうのに気をつけて使い分けをしてもらいたいと思います。
●齋尾とっとり暮らし支援課長
山間集落の関係の県の計画が変更されたのか、という御質問であったと思います。山間集落も含めての中山間地につきましては、条例に基づいていろんな施策を行っているところでして、その大きな流れという部分は当然変更はありません。この調査は平成2年から隔5年置きにやっておりまして、同じ項目でどういうふうに経年的に変化していくか。それを捉えて、特に変わったことで対策を打たなければいけないことを例えば5年前の条例改正で一部盛り込んだりしています。今回も前回との調査比較をしながら、どこが課題であるかを掘り出して、庁内会議等々で調整しながら、どこを打っていくかをきちっと把握するために調査しているものです。
○稲田委員
7年前の資料だから、課長もその記憶が定かでないかもしれないですが、あの当時、新聞にも限界集落が載ったのだよね。幾つあった。
●齋尾とっとり暮らし支援課長
いわゆる最奥部の箇所というのは、今、まさに調査をしています111でございます。
この111につきましては、平成2年から変わっておりません。
○稲田委員
そうすると、ここにいわゆる集落点検調査というので113集落となっているけれども、これは全部、限界集落か。
●齋尾とっとり暮らし支援課長
そうでございます。
○稲田委員
限界集落を調べているわけか。
●齋尾元気づくり推進局とっとり暮らし支援課長
そうでございます。
○稲田委員
私が何で基本的な政策、基本計画が変わったのではないかという疑問を持ったのは、今から7年前の限界集落対策というのは、今は言葉が適切ではないけれども、どん詰まりと言われるぐらい発展性も危ぶまれているような行きどまりというどん詰まりと、もう一つは、集落の存立自身がどん詰まりだという2つの意味を兼ねて、どん詰まり集落と言っておったわけだ。それで、その対策をやろうということでずっとやってきていた。で、いつの間にか興奮がだんだん冷めていって、いつの間にか限界集落という言葉も、何か最近は口の端に上らなくなってきた。そういう中にあって、今度、新たに山間集落の実態調査ということで、非常に広範的で、一般的で、全体的な調整をとるような、そしてアンケートをとるような方策に変わってきている。前の限界集落の時代の政策と今のこれからやろうとする山間集落対策とは、基本計画が違うのではないのですかと私は言っているわけです。
●齋尾とっとり暮らし支援課長
確かに平成2年当時の調査、これはほぼ同じ項目でございますし、111も変わっておりません。5年置きに、同じ項目で調査をしてきております。平成2年当時はどちらかといいますと農林業関係の色が強いような調査項目であったのですが、それに新たに空き家だとかも加えながら、基本ベースのところは変えてきておりません。ですから、今でも山間地域を含めた中山間地に対しては、同じように施策を取り組んでいるつもりです。
○稲田委員
19ページの定住の意向というところで、先祖から受け継いだ財産の保全に対する意識、これは私、7年前にも本会議でも質問したのだよね。限界集落のかなりの家を回ったときにも、皆さんに聞いたのは、一番重点的にはこれだったのですね。要するに若い人がいなくなって、年寄りばかりがいる。それも非常に御高齢のお年寄りになってきている。そういう中にあって、残された財産を一体どうするのか。一番問題は、墳墓ですよ。墓をどうするのだ、仏壇をどうするのだという話もあるわけですね。今は楽な葬儀の方法や、墓も自然葬みたいなことをやって、あまり墓石を残さないようなのがはやっているのだが、7年前ぐらいはそういう話が非常に深刻性を帯びていた。だから、こういう問題がもっと調査項目の中にあったような気がする。
けれども、何か定住の意向というので、これが今も住み続けるとした理由というようもので、聞き方が非常に変わってきているように思う。端的には、何で限界集落に住んでいるのですかと、こう聞いているわけでしょう。どこにも行きようがないから住んでいる。だから、援助の手を差し伸べる必要があるのだ、という論理だったように思うのですよ、その当時。ちょっとニュアンスが違ってきているような気がするので、その基本的な計画に変更があったのですかと聞いているわけです。再度。
●齋尾とっとり暮らし支援課長
先ほども申しましたとおり、変更はございません。
◎内田(隆)委員長
ほかにありますか。
○木村委員
27ページのIJUターンの部分で、今回、真庭と倉吉とセットでやりましたと。この前ちょっと真庭の方を見てきたのですけれども、イベントの際にも定住機構の職員がいらして、かなり営業をかけていらっしゃいました。私、思うのですけれども、鹿野にもかなり移住してきた若者や御夫婦もいらっしゃる。生活のベースになる収入の部分というのが、やはりネックになってきた傾向を見てきました。移住イコール収入をどうするかということをワンパッケージで我々も捉えて、いろいろな選択肢を紹介していく必要があるのではないか。ただ単に、いらっしゃいだけではなくて、やはり生活ベースの収入を同時に提示できる、例えば移住と起業をワンパッケージで、その方の能力に合わせて提示をしていくとか、何らかの工夫は要るのではないか。今後もずっと定住していくという前提をいかに構築していくかということを、真剣にやってくれる自治体だというイメージがあると、信頼関係もできてくると思います。今現在、どうなっているのかということを含めて、これからどうしていこうということがあれば、教えていただきたいと思います。
●齋尾元気づくり推進局とっとり暮らし支援課長
現在も、ふるさと鳥取県定住機構が首都圏や関西圏で大きなイベントをするときには、必ず就業と、移住と、住まいの関係ですね、そちらとセットで相談に応じるようにさせていただいております。
先ほど、起業と移住と結びつけるというお話がございました。これにつきましては、28ページのところで御説明しましたが、10月14日のとっとり移住相談カフェで、まさに首都圏の学生さんたちに鳥取で起業できないかというようなマッチングのイベントを開こうと思っていますし、今後、そういう部分についても力を入れていきたいと考えております。
○稲田委員
もう一回重ねて聞く。県政顧問会議というのは、一番直近で開かれたのはいつ。
●若松とっとり元気戦略課長
一堂に会する会議というのは不定期に開催しておりまして、もう2年弱前になりますが、平成26年1月に東京で開催しています。
○稲田委員
2年前か。
●若松とっとり元気戦略課長
はい。一堂に会するのはですね。
○稲田委員
一堂に会するという意味がわからない。では、部分的に数人ずつは絶えず開いているということか。
●若松とっとり元気戦略課長
一堂に会して会議をすることが目的で県政顧問に御就任いただいておりません。ただ、それぞれ横の連携とか、多岐にわたる御意見をいただく機会も必要ということで、一堂に会する機会も設けているということでございまして、ふだんは1対1でお会いしてお話を伺うという形をとっております。
◎内田(隆)委員長
よろしいですか。
次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようです。元気づくり総本部につきましては、以上で終わります。
執行部の入れかえのため、暫時休憩いたします。再開は11時10分。
午前11時04分 休憩
午前11時09分 再開
◎内田(隆)委員長
再開いたします。
引き続き、総務部、会計管理者、監査委員、人事委員会、県議会について行います。
執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かって、ページ当たり1分前後でお願いいたします。
なお、質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
報告11、佳子内親王殿下の御来県について、梅田総務課長の説明を求めます。
●梅田総務課長
それでは、総務部の資料の1ページをお願いいたします。秋篠宮家の佳子内親王殿下におかれましては、先日、9月24日、25日にわたり鳥取県に御来県になりましたので、御報告いたします。
9月24日土曜日には鳥取空港に御着になりまして、その後、北栄町の青山剛昌ふるさと館を御視察、また、夜にかけて鳥取短期大学、鳥取看護大学で行われました手話パフォーマンス甲子園の交流会、こちらに御参加になりました。高校生300人の参加でございましたが、出場する20チームの代表者と御歓談になりました。25日日曜日は、会場でございます倉吉未来中心で開会式への御臨席、並びに高校生のパフォーマンス演技、20チーム全てをごらんになりました。開会式では、手話によるお言葉を昨年に続き、いただいたところでございます。お言葉では、昨年に続き、第1回から鳥取県に来ていますというお言葉もございました。大変印象的な言葉でございました。
◎内田(隆)委員長
報告12、鳥取大学に対する鳥取県補助事業等の調査結果について、中西財政課長の説明を求めます。
●中西財政課長
それでは、2ページをお願いいたします。鳥取大学に対する鳥取県補助事業等の調査結果についてでございます。前回の常任委員会の際に、鳥取大学で補助金の不適正使用があったということで国から調査が入ったという報道を受けまして、県のほうでも類似の補助金につきまして、鳥取大学に自主的な調査を依頼するということを御報告申し上げました。その結果が鳥取大学から9月30日に出てきたところです。回答としましては、3ページのほうにあるような補助金の委託料ですけれども、これらにつきまして、全て適切に支出されていたということです。
同日の9月30日に、2ページの中ほどに書いてありますけれども、鳥取大学でも記者会見を開きまして、国の補助金等についての調査状況の中間報告があったところですが、中間報告時点では、人件費の不適切な使用が一部の国の補助金委託料については認められたと報告されたところです。
県といたしましては、今回、適切に支出されていたという調査報告書をいただきましたけれども、バックデータ等を今後、関係課と連携して精査をしていきたいと思っております。
4ページ以降につきましては、大学のほうから出てまいりました調査表ですので、ごらんいただければと思います。
◎内田(隆)委員長
続きまして、報告13、県立公文書館のあり方検討会議の検討状況について、田中公文書館長及び西尾政策法務課長の説明を求めます。
●田中公文書館長
13ページをお開きください。県立公文書館あり方検討会議の検討状況について、これまで検討状況を常任委員会で2回報告しておりますが、このたび最終回となる第4回の会議を9月8日に開催し、報告書案の検討等を行いました。今後、報告書の取りまとめが行われ、県へ提出される予定であり、その結果を受けまして、県立公文書館の役割等について定める新たな条例の制定について検討を進めたいと考えております。
この報告書案の要点といたしましては、3の(1)のとおり、県や市町村の公文書管理の取組の現状と課題が整理されました。次に、(2)として、県立公文書館の役割・機能のあり方では、(1)保存の基本的な考え方としましては、各自治体の歴史公文書や地域の古文書等の原本は各自治体または地域で保存するのが原則であること。それから、(2)公文書等のより適切な管理に向けた県の果たすべき役割、市町村との連携・協力としまして、文書の評価選別基準作成や職員の文書事務の技能、意識向上等に向けた平時の支援や、庁舎解体、災害等の特別な状況で不用意な廃棄が行われないように働きかけや助言、救援を行うことが挙げられております。また、文書等が博物館や図書館にとっても価値がある場合があるため、公文書館のみでなく、連携した取組が重要であるとされております。
◎内田(隆)委員長
簡潔で構いません。
●田中公文書館長
条例改正の必要としましては、市町村と協力・連携することを条例に明記することが必要ではないかとか、保存・活用は県だけではなく、保存主体の市町村や県民の取組により実現するものであることから、それぞれの責務を条例に明記することについても検討が望まれるとされております。
あと、(3)として、公文書館がこれまで以上に機能・役割を果たすために求められる取組として、学校教育の活動、デジタル化やアーカイブ構築、公文書館、博物館、図書館の一層の連携が重要といったようなことが書かれております。
●西尾政策法務課長
政策法務課から説明いたします。資料は14ページになります。公文書館のあり方検討会議で条例改正についての意見が出たことを踏まえまして、歴史資料として重要な公文書などの保存や利用について、基本的な考え方について定める条例の検討を進める予定にしております。
盛り込む内容なのですけれども、基本理念といたしまして、歴史公文書等は現在だけでなく、将来の県民にとっても価値の高い知的資源であることから、まずは、それぞれの保有主体が適切に管理することが原則であること。そうはいいながらも、県と市町村と県民がそれぞれ連携し、協力し合って将来の世代に引き継ぐものであることといったことを考えております。
検討会議で意見がありましたように、県、市町村、県民の責務でありますとか役割を盛り込む方向で考えております。県の責務といたしましては、みずからの歴史公文書等を適切に管理するのはもちろんですが、市町村や県民の歴史公文書等の保存や利用について、専門的、技術的な協力を行うといったことを考えております。市町村の責務といたしましては、みずからの歴史公文書等を適切に管理するとともに、県の取組への協力、住民の保有する歴史公文書等の保存等への協力といったことを考えております。県民の役割といたしましては、保有する歴史公文書等を適切に管理いたしまして、できるだけ文化的活用に努めていただくといったようなことを考えております。具体的な県の取組といたしまして、災害時等における歴史公文書等の緊急避難的な一時保管先の確保とか、修復といったようなことを考えております。それから、公文書館の位置づけといたしまして、歴史公文書等の保存や利用の取組についての中心的役割を果たすということを条例上、明確にし、その業務といたしまして、市町村や県民の歴史公文書等に対する専門的、技術的な協力を行うということを明記するといったようなことを考えております。
今後の予定ですが、今月中旬にはあり方検討会議のほうから最終報告書が提出される予定となっております。条例につきましても、今後、パブリックコメントでありますとか市町村の意見聞き取りを経まして、11月議会に提案する方向で考えております。
◎内田(隆)委員長
それでは、続きまして、報告14、個人住民税の特別徴収(給与からの引き去り)の徹底について、白岩税務課参事の説明を求めます。
●白岩税務課参事
15ページ、個人住民税の特別徴収(給与からの引き去り)の徹底について、をお願いいたします。県と市町村が平成30年度から原則全ての事業主を個人住民税の特別徴収義務者に指定する取組を行うことについて御報告させていただきます。
1の目的ですが、給与所得者の個人住民税は所得税が源泉徴収されていると同様に、地方税法に基づき、給与支払者である事業主が特別徴収義務者として毎月の従業員の給与から個人住民税を引き去り、従業員にかわって市町村に納入する特別徴収制度によることとされておりますが、事業主の実務負担が大きいなどの理由から未実施の事業主がいるのが現状であり、給与所得者の8割程度の実施となっているところでございます。そのため、県と市町村では、納税者間の公平性の確保や納税者の利便性の向上、法令遵守などの観点から、特別徴収を未実施の事業主に対し……。
◎内田(隆)委員長
簡潔でいいですよ。
●白岩税務課参事
県内一斉指定の取り組みを行うことで特別徴収を徹底するものでございます。
2の実施スケジュールでございますが、平成28年度はこの10月から事業者向け周知、そして、3の主な取り組みでございますホームページ、チラシ等の活用による周知、事業主へお知らせ、税理士会等の関係団体への協力依頼を行うこととしております。
最後に、4、特別徴収義務者に指定する対象者でございますが、原則所得税の源泉徴収義務のある事業主を市町村が指定するものですが、この四角囲みに記載している要件に該当する場合については、事業主の申し出により、従業員が自分で納付する普通徴収にすることができるとしているものです。
次ページ、17ページにチラシを添付しておりますので、後でごらんいただければと思います。
◎内田(隆)委員長
報告15、京都産業大学との包括連携に関する協定の締結について、報告16、神戸電子専門学校との就職支援に関する連携協定の締結について、及び報告17、関西圏における情報発信について、伊藤関西本部長の説明を求めます。
●伊藤関西本部長
19ページをお願いいたします。京都産業大学との包括連携協定の締結でございます。IJUターン等を進めるために、今回、京都産業大学との包括連携協定を締結することとなりました。本日午後より知事公邸におきまして、知事、大城学長の出席のもと、調印式を行うこととしております。
協定の内容でございます。まず1点目が、京産大、県及び定住機構との3者協定でございます。連携項目としまして、学生の就職支援、あるいは地域健康づくりへの計画への参画といったところを挙げております。さらに、京都産業大学と、既に県と包括協定を結んでおります鳥取看護大、それから鳥取短大、これらをあわせまして連携協定を結ぶこととしております。内容としまして、中部地域を中心として、健康増進、あるいはまちづくりの推進といったことに取り組むということです。さらに、京都産業大学と鳥取市教育委員会との間で協定を結ぶこととしておりまして、京都産業大学の神山天文台と佐治天文台との連携を図っていくという取組を中心として結ぶこととしております。京都産業大学については記載のとおりでありまして、現在、111名、県出身の学生がいるというところでございます。
続きまして、20ページをお願いいたします。神戸電子専門学校との就職支援協定でございます。こちらも、特にIJUターンの就職支援というところで結んだところです。県と定住機構と専門学校とで9月20日に協定締結をしたところでございまして、学内での県内企業の情報、あるいは就職イベント等を行うこととしておりますし、相談会等にも出席するということでございます。
現在、県産業界でもIT系の人材というところが不足しているということもございますので、この機会に協定をもとに、しっかりと就職支援を行っていきたいと思います。
神戸電子専門学校には現在、28年度の入学生で45名の県出身者がいるということで、兵庫県を除けば、この近辺では最大ということでございまして、多くの人材がおりますので、しっかりと頑張っていきたいと思っております。
続きまして、21ページをお願いいたします。関西圏における情報発信について御報告を申し上げます。
まず、イベントの開催状況でございます。9月3日、4日、千里のせんちゅうパルにおきまして、中四国の9県、在阪の事務所合同で観光物産展を行ったところでございます。ちょうど時期的に旬の二十世紀梨、新甘泉の時期でございましたので、鳥取県はこれを物産販売の中心にしまして、観光情報とあわせてやったところです。同日とも非常ににぎわいまして、4,500玉の二十世紀、それから100玉の新甘泉ということで、3回追加するような状況で、多くの皆さんに梨は甘くておいしいという評価をいただいたところです。
(2)では、10月10日に蟹取県のウェルカニキャンペーンを行うこととしております。大阪駅で現在、9月30日から10月17日までフラワーアートミュージアム2016というのが時空の広場で行われております。これにあわせまして、鳥取県も花回廊で育苗された花壇を展示しております。それにあわせまして、大阪駅でキャンペーンを行うものでございます。
さらに、(3)です。道頓堀リバーフェスティバルへの参加ということで、10月22日、23日に県内の市町村、団体と連携して参加すると。蟹取県のPR、あるいはカニ汁、和牛コロッケ等を販売するということとしております。
22ページに媒体を活用した情報発信の状況として、テレビ、ラジオ、新聞等での7月以降の取組を載せております。11月までのものを掲載しておりますけれども、今後とも引き続き情報発信に努めてまいりたいと思っております。
◎内田(隆)委員長
報告18、名古屋における情報発信等について、門脇名古屋代表部長の説明を求めます。
●門脇名古屋代表部長
23ページをお願いいたします。
秋のイベントシーズンに入っておりまして、名古屋でもさまざまなイベントが開催をされます。いろんな機会に鳥取県の観光のPR、ウェルカニキャンペーンのPR、また、移住等のPRをしてまいりたいと思っておりまして、幾つか参加することにしています。
まず初めですが、名古屋まつり、こちらは名古屋で一番大きな祭りで、全体で90万人程度参加するような大きなお祭りです。こちらに10月15日、16日の2日間参加をして、ミニ砂像の制作公開でありますとか観光大使によるPRを行ってまいりたいと思っています。
また、(2)、同日、同じ日程でございますが、東海エリアで最大級の子育ての支援イベントが開催をされますので、こちらは初めてですけれども、参加してまいりまして、鳥取県のブースを設け、とっとり暮らしのPRや移住応援メンバーズカードのPRなどの取組を観光のPRとあわせて行ってまいりたいと思います。
また、(3)、東山動植物園は、毎年、春と秋に定例的に参加をしております。秋も参加をして、非常に多くの方が来られる場所ですので、観光のPRを行ってまいりたいと思います。
また、その他の情報発信としまして、マスコミ媒体での移住のPRです。こちらは、すこやかフェスタの前に、鳥取県の移住のPRを中日ショッパーというフリーペーパーの中でとっとり暮らしを紹介して、すこやかフェスタへの誘導も図っていきたいと思っています。
最後、(2)、公立鳥取環境大学東海地区企業懇談会が10月28日に開催されます。これは昨年に続いて2回目ということになりますけれども、ものづくりの多い中京圏の企業と環境大学との関係を深めるための懇談会が開催されますので、私どもも協力しながら、開催をされるということになっております。
◎内田(隆)委員長
続きまして、人事委員会へ移ります。報告19、平成28年職員の給与等に関する報告・勧告の概要について、三王寺人事委員会事務局長の説明を求めます。
●三王寺人事委員会事務局長
お手元の人事委員会事務局の資料をお願いいたします。1ページ目をお願いいたします。昨日、斉木議長及び平井知事に対し、職員の給与に関する勧告等を行いましたので、その概要を報告させていただきます。
ポイントは、そこの四角囲みのとおりでございます。地方公務員の給与決定原則に基づきまして、2のような状況を踏まえ、3のとおり勧告を行いました。具体的には、3にありますとおり、月例給といたしましては、県職員の給与が県内民間従業員の給与を1.07下回っていることから、本年の人事院勧告による俸給表に準じた給料表の改定を行った上で、給料表の水準を引き上げることといたしました。あわせて、管理職手当、初任給手当についても改定を行いました。改定額といたしましては3,671円、率にして1.06%のアップと見込んでおります。
続きまして、2ページ目をお願いいたします。特別給でございますけれども、こちらのほうにつきましては、県職員のほうが民間のほうを0.08月上回っておりますことから、支給月数を0.1月分引き下げて4.0月としようとするものでございます。年間のトータルのベースで見ますと、プラス・マイナスで影響額が年間2万3,951円、率にして0.44%のアップというふうに見込んでおります。
あわせて、扶養手当の見直しを勧告しております。これにつきましては、国に準じて配偶者に係る手当額を他の扶養親族に係る手当額と同額まで引き下げた上で、それにより生ずる原資内で子に係る手当額の引き上げを行うものでございます。
実施時期につきましては、国、他県同様、平成28年4月1日からとし、特別給については実質は12月期支給分から、扶養手当については来年の4月からということでございます。
ほかに人事管理に関する報告といたしまして9項目上げておりますけれども、特に今年は介護ですとか育児に関して働きながら仕事がしやすい環境整備ということで、国に準じた制度を見直す必要があると言及しておりますので、こういうこともまた取り組んでいただきたいというふうに思っております。
◎内田(隆)委員長
これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いします。
それでは、今までの質問について質疑はありますか。
○伊藤委員
13ページ、県立公文書館のあり方の検討委員会、本当に御検討いただきましてありがとうございます。条例を定めるということで、特に市町村の責務とか県の責務、これまで私の心配していましたところが補完されるということで、うれしく思っています。ただ1点、歴史的公文書を保有する住民に対しては、必要に応じて保存と活用について協力するように努めるということを一つの施策にしているのだけれども、本当は、例えば把握とか発掘という部分については、やはりどこかに入れたほうがいいのではないか。やはり市町村レベルになると、どこの蔵には、あの家は昔からの庄屋さんだったし、ある程度貴重な資料が保存されているのではないかなというようなところ、大体目星がつくと思うのですね。ですから、そういうところを把握したり発掘したり、そしてその後にきちんと保管してもらうというふうなことも一つのやり方かなと私は思っています。今後、パブコメなどが求められるわけですから、またその中でも検討していただけたらということをお願いしておきます。
◎内田(隆)委員長
ほかにありますか。
○稲田委員
私も今、改めてこの条例の骨子をずっと見てみて、伊藤委員に反論するわけではないのだけれども、古文書としての公文書と通常の公文書の区別をもう少し明確にすべきだろうと思っております。私はどちらかというと、似たようなもので博物館あり、図書館あり、公文書館とあるわけですが、博物館に収蔵されるものもあるわけですね。ですから、私は博物館や公文書館は図書館と同じようにパブリックフォーラムだとは思わないけれども、それでも、似て非なるものなわけでして、いわゆる国民の表現の自由、知る権利というものに大きなかかわりがあると思っているわけですね。ここで基本理念、県の責務、市町村の責務、県民の役割、この災害時などは置いといて、公文書館の設置については今までの条例がまさに設置管理条例だからこれはこれでいいわけです。この前の設管条例のいわゆる基本部分がどういうぐあいになっているのか、よく私も読んでいないからわからないけれども、少なくとも新しくつくろうとしているこの条例の基本理念、県の責務、市町村の責務云々とあるわけですが、この中でやはり一つだけ大きく欠けている部分があると思うわけですよ。
というのは、やはり知る権利。図書館の図書廃棄基準についてもここで議論したのですよ。それで、新しい廃棄基準をつくったのですね。それで、その廃棄基準の説明を図書館長から受けるときに、彼はなかなか慎重で、表現の自由の中のなかんずく図書館については知る自由という、こういう微妙な表現をしたのです。それは確かにそうなのですね。政府情報ではないから、知る権利にはならないわけですね。まさに、知る自由です。知る権利、これは明らかに政府情報、どんなに古くなっても、政府情報、公権力の情報ですよ。ですから、知る権利というものを、委員の方が学識経験者や法学部の先生などいろいろおられるわけですから、もうちょっとその部分は出てこなかったのかな。これは、会議を4回ほどしておられますよね。これだけ知る権利というものが強く言われるようになって、要するに情報の送り手と受け手というものが分離していって、情報の受け手としての県民が公文書館の情報をどういうぐあいに受けていく、どういうぐあいに知るのかという問題は大きな問題です。これは明らかに知る権利ですから、もっと基本理念なり、県の責務なりにそのことを強く前面に立てた骨子にならないといけないと思うのです。そういうところが一つも出てこないわけですよ。今、単純な利用という言葉でしか表現されていないわけです。これは委員会で多分議論をかなりされたと思うのですよ。その辺ちょっと、消息を聞かせてください。
●田中公文書館長
この検討会議の中では、やはり県民の方がしっかりそういうことを知ることが必要だということで、まず、そのためには、しっかりとこういう歴史的なものを将来に残していくことが重要だということがかなり議論されました。まず、この歴史的なもの、市町村が持っているものとか、県民が持っている古文書も含めまして、これをしっかり将来に引き継いでいくということで、将来の県民の方などが知る、そういったことが担保されるようにしていこうというようなことが議論をされてきました。
●伊澤総務部長
補足させていただきますが、今の稲田委員から質問がございました、いわゆる行政情報について、これは住民自治の基本として、その情報をきちんと知る権利があると。知るためには、今、館長も申し上げましたが、そもそもの情報が保存されていなければならないというつながりの中で、今おっしゃった住民が情報を知る権利があるということを基本として、その上に立って公文書館の役割として、行政情報をしっかり後世に残していくという役割をより明確化し、その営みを強めていこうと。そのためにどんなことが現状、課題で、そして、将来に向かって何をしていかなければならないのかということが議論されたところであります。したがいまして、確かに基本理念のところに少しその部分が出ていないのではないかという御指摘でありますが、ある意味、当然といいましょうか、それを大前提として議論が進んだというところがありますので、あえてここに書いてありませんが、御指摘の部分もありますので、少し工夫してみたいと思います。
○稲田委員
結局、今の話の骨の部分はどういうことかというと、この種のいわゆる設管条例は、私もこの前の図書館のときに本会議で質問をしたけれども、2つの解釈が成り立つわけですね。1つは、要するに事実的な利益、要するに設管条例を定めたことによって、反射的な利益として、公的な利益ではない、事実上の利益を我々県民は受けることができるのだという説。もう一つは、いや、そうではなくて、設置管理条例にもいわゆる請求権のようなものがあり、積極的に国に対して、あるいは公権力に対して情報の請求をすることができるのだ、請求権があるのだ、という2つの学説が対立しているわけですよ。どっちとも言えないのだけれども、最終的にこの地方のいわゆる公共用物に対してはどういう解釈の手段があるかというと、地方自治法の244条のいわゆる公共施設の利用権というところで、解決していこうとしているわけですね。けれども、今、館長の話を聞いていると、どうしても設管条例を基本に置いた、資料の収集をするのだということが前面に立っている。もちろん資料収集は大事なのだけれども、一番の根本になる背骨の部分は知る権利の問題ですよ。表現の自由というか、ここの問題が憲法21条にかかわるから、この公文書というものを、何で公文書館をつくるのだということの話なのですね。それは資料を集めるのだという話ではないわけですよ。委員の方がそういうぐあいにおっしゃっているのなら、それはそれでこの人たちはそういう議論をすればいいと思うのだけれども、私は違うと思っている。得た情報をどういうぐあいに県民の皆さんが利用できるかという、ここのところが一番大事な部分でね。資料などをたくさん集めて、それで喜んでいる場合ではない、というような気持ちがするわけですね。
だから、やはりこの知る権利というニュアンスを強く出さないと。どうせこの条例を新たにするわけだから。ただ単なる設管条例でないということになれば、そのほかもろもろのことを加えるなら、そういうものをまず加えましょうよ。設管条例には知る権利なんて、表現の自由なんて載ってこないのだから、情報の受け手の話など出てこないですよね、設置管理の問題だけしかないわけだから。でも、それに味つけをしようとするわけだから、もうちょっと工夫があっていいと思う。
●伊澤総務部長
御指摘の向きはそのとおりだと思いますが、少しだけ整理しますと、いわゆる知る権利、行政情報に対する知る権利、アクセス権につきましては、国においては情報公開法、県においても別途情報公開条例で具体的な手続を定めています。当然公文書館が保管、管理する資料も含めて、現用公文書あるいは歴史的公文書等として保存している公文書館所管の保存文書や情報についても、この情報公開条例のほうで、住民の知る権利に対していかに情報を管理し提供していくのかという手続や理念も含めて、既に条例化しています。鳥取県においても、情報公開条例、また国の公文書法に基づきまして公文書管理条例を定めて、その辺の手続を条例化していると。その中で、公文書館は歴史的なものとして長く将来にわたって保存していくものを保管管理するという役割を担っていると。先ほど少し言葉が足らなかったかもしれませんが、そういう役割や大前提のもとで、公文書館がどんな役割を果たしていくのかということを今回議論して、その部分についても県だけではできないことも大前提としながら、それぞれの役割、責務、協力関係というものを、条例で明らかにしたいというのが今の考えです。しかし、おっしゃっている部分もありますので、前段の理念のあたりに、その辺を少しわかるように書くということは工夫しなければならないかなと思っております。
○稲田委員
ぜひ、それを入れてほしいわけですよ。今、部長の話もよくわかりますけれどもね。要するに、情報アクセス権というのは非常に抽象的な権利なのですよ。だから、いわゆる法律でもってその権利を具体化していく。だから、情報公開法があり、情報公開条例があるわけですから、だから、一つの権利として、知る権利として認められておるわけですから、当然それはこの骨子の中に浮かび上がってこなきゃならない。部長も同じようなニュアンスのことを今おっしゃったけれども、浮かび上がってこなければならない問題だと思います。そういうぐあいにしてください。
それと、15ページ、この税の問題は確かに難しい。税の問題は難しい問題があって、訴訟にも、サラリーマン税金訴訟などで、いわゆる所得控除の問題で、給与所得と事業所得との間で選択的な徴収方法ができるのか。今は選択的にできるようになっていますよね。そういう意味を頭の中に浮かべながら、ここを読んでみると、4に特別徴収義務者の指定対象というところがずっと書いてあって、(2)の給与所得者、次の条件のいずれかに該当する従業員の個人住民税は、事業主から申し出により普通徴収にすることができる。要するに選択的になっているわけですね。その選択の要件の中で、B、C、D、E、Fと書いてあるのでね。これは当然、制限列挙だよね。どうですか。
●白岩税務課参事
ここに掲げておりますのは、この項目に関しての限定しての列挙です。
○稲田委員
この文章は、条例になっているのか。
●白岩税務課参事
条例ではございません。
○稲田委員
もう少し、普通徴収にすることができるという規定になっていて、このニュアンスからすれば、選択的な選定ができるのだというような文章が読み取れるけれども。もうちょっとここの文章を工夫して、選択ができるのだよと、普通徴収もできるということを、もっとそれがにじみ出るように書くべきだ。どう思いますか。
●白岩税務課参事
個人住民税の特別徴収の一斉指定という取組なのですが、実は全国的に広まっておりまして、既に取り入れております都道府県が26、来年度以降の導入予定が、本県も含めて10県あります。そういった中で、こういったものは市町村が実務を担っていますので、こういった表現について、市町村とも相談しながら、こういった文言にしてきたところです。
○稲田委員
そうするとね、変えられないということ、そういうニュアンスはできないということか。
●谷長税務課長
補足説明をさせていただきます。ここの要件は、これまで県と市町村とで話し合って、一応こういうことにしようということにしております。稲田委員御提案のもっとよくわかりやすくというのは十分可能でございますので、もっと工夫をしてみたいというふうには思います。
○稲田委員
いや、私が今の質問の前段で述べたように、要するに給与所得控除についても、事業所得控除についても、特に給与所得控除、税の一般論の話ですよ。一般論の話なので、要するに事業所得控除について、必要経費などの場合は、もう非常に計算しやすくなっているわけですね。けれども、いわゆるサラリーマンの給与所得については計算がしにくいから、前は一括で取ったりしていて、後で年末調整などで調整を図ったりしておった。そういうことで不公平感があるのではないかというので、サラリーマン税金訴訟というのが起こったわけですよ。それで、選択制にしたわけですよ。だから、我々は給与でも引かれるのだけれども、年末には年末調整というのをまたやるわけだよね。だから、税を取りやすくする意味において、これが限定的な列挙になっているわけだから、自由に選択ができるのですよ。普通徴収もできるのですよ。事業者が徴収する特別徴収と普通徴収が、どちらでもとれるのですよというぐらいなことは、研究してみる必要はあると思う。これではちょっと硬直にすぎるという気がします。
◎内田(隆)委員長
ほかに委員の皆様、意見がありますでしょうか。
○西川副委員長
2ページなのですけれども、鳥大の報告書が説明が出ていますけれども、これは最終報告として理解していいでしょうか。
●中西財政課長
今回、鳥大から出てきました自主調査に対する回答ですけれども、鳥大といたしましては、自主調査としては鳥取県に対しては最終報告ということでいただいております、一方、国に対する調査といたしましては、9月30日に行った会見では、まだ中間段階ということでございます。ですので、国に対するものと県に対するものと段階が違ったような形で出てきております。ただ、今回、県にいただきました調査結果につきましても、証拠の書類等は大学のほうに保存してありますので、そちらのほうを県としては実地検査なりで確認する必要はあるかなと思っております。県としての最終判断はまだ先になろうかと思います。
○西川副委員長
内容が具体的にわからないのですけれども、今言われたように、国の精査がまだという段階でね、多分国の補助事業であれ、県の補助事業であれ、鳥大の中の人は多分重複すると思うのですよ。そこら辺がちょっとわからないのだけれども。この人には文科省の補助事業、こっちは鳥取県の事業と純然と分かれていれば、多分最終報告でもいいのですけれどもね。ここで見ると、12月上旬を目途に人件費を精査すると、今までは国にいただいていた補助が対象外になった場合は、どこかで人件費は出ているわけですよね。それが県の補助になるかもわからないという可能性もあるわけですよ。だから、ちょっと今の時点で最終報告になれるのかなという危惧があるのです。そこら辺の危惧はないですか。
●中西財政課長
そういった点も含めまして、これから鳥取大学のほうと書類を精査していきたいと思っております。ただ、鳥取大学といたしましては、国の関係で、今、問題になっているところとの重複についても調査されたものだというふうに思っておりますけれども、そこにつきましては、県として再度確認したいと思っております。
○西川副委員長
もう1点だけ。それで、これはおわかりかどうかわかりませんけれども、文部科学省のほうでどういう理由で人件費が不適切ということがわかったかというのを、もしわかれば。
●中西財政課長
実は国の補助金で、県については鳥取大学としては報告する義務はないので、正式に伺ったわけではありませんけれども、報道や記者会見から推察いたしますと、例えば、文部科学省の補助金で専従義務がある職員が厚生労働省の補助事業の事務を行っていた。例えば旅費の支払いを行っていたですとか、厚生労働省のほうの講座の受付とか進行を行っていた。本来ですと文部科学省の事業にずっと従事しなければいけない職員が、一部ほかの補助事業のほうの事務に携わっていたというようなことだと伺っております。私的流用があったとか、そういったことではないように捉えられておりますが、それぞれの文部科学省とか厚生労働省サイドからすれば、それぞれの目的で専従していただきたかったものが別の事業にわずかなりでも従事していたということで、目的外使用と捉えられているということです。
○西川副委員長
大体内容はわかりました。ただ、そういうことであれば、県の補助事業も、国の2つの補助事業で対象外だということであれば、外れてくる可能性がないわけではないのですね。そうすると、今のところは私は最終報告でなく、国の精査が終わった時点でまたはっきりするべきではないかとは思うのですけれども。
●中西財政課長
御指摘のとおりだと思いますので、国のほうの調査と歩調を合わせる形でやっていく必要があるかなと思っております。国のほうの最終的なまとめが多分、鳥大がまず年内に国に報告をいたしまして、国がまたそれを精査するということになりますので、若干県のほうの調査も長引く可能性があるかなと思っております。
◎内田(隆)委員長
ほかにありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見がないようです。総務部、会計管理者、監査委員、人事委員会、県議会につきましては以上で終わります。
執行部の入れかえのため、暫時休憩いたします。再開は午後1時とします。
午前11時57分 休憩
午後0時59分 再開
◎内田(隆)委員長
再開します。
引き続き、教育委員会について行います。
執行部の皆様におかれましては、説明は簡潔に要領よく、マイクに向かってお願いいたします。
○稲田委員
執行部がおりませんけれども、先ほどの個人住民税の特別徴収の件ですが、私と執行部との考え方にちょっと差がありまして、それは、私が特別徴収と普通徴収とは選択制なのだという話をしたのですが、それは選択制にはなっていない。税法上、そういう条文はない。けれども、実態上、事業主が特別徴収と普通徴収とを選択することができるというので、ちょっとややこしい。私は事業主の立場に立って物を言い、彼らは別の立場に立って物を言っていたということで、ちょっとややこしい議論になりました。誤解があるといけませんので、重ねてお話ししておきますのは、この選択制はあくまでも事業主が特別徴収と一般徴収を選択するということですので、誤解がないようにお願いいたします。
◎内田(隆)委員長
なお、質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
報告20、平成28年度全国学力・学習状況調査、鳥取県の結果について、小林小中学校課長の説明を求めます。
●小林小中学校課長
資料の1ページをお願いいたします。平成28年度全国学力・学習状況調査の鳥取県の結果につきまして御報告申し上げます。
資料1ページの2にありますように、今回の全体的な結果につきましては、表にしているとおりでございます。特にその中でも、小学校6年生の算数の部分が全国よりも低い状況となってございます。
3の分析ですけれども、まず、成果の部分ですが、話し合う活動を通して自分の考えを深めたり広げたりするような言語活動、それから、学習の内容を授業の最後に振り返るといった振り返り等が、日々の学習の中で定着してきたと受けとめております。一方、課題となる部分ですが、小学校の算数において、知識、技能の定着といった面で全国よりも下回っている状況で、それ以降の学習に影響を与える部分でもございます。そういったことを勘案して、今後、知識、技能の定着をしっかり図っていく、そういった指導の工夫を考えていきたいと思います。
また、発表が得意とか、将来の夢や希望を持っているといった質問に対して、これも全国平均と比較して低い状況がございます。このあたりも課題として捉えて、取り組んでいかなければいけないと思っております。
4の取組ですが、今回の結果の公表に先立ち、県教育委員会として抽出調査を行っております。その結果は、6月に各学校、各市町村教育委員会にも示したところで、今回示された文部科学省の結果公表と同じような傾向が見られておりますけれども、市町村教育委員会と連携しながら、早目の課題解決への取組を進めているところです。
この全国の結果を受けまして、今後、ワーキンググループ等でさらに課題をしっかり分析して、リーフレットを作成して先生方や保護者に配布していきたいと思っています。あわせまして、学力向上に向けた説明会、これは市町村教育委員会や学校の先生方に対するものですが、こういったものを通して、各学校の学習指導の改善を進めてまいりたいと思っています。
続きまして、2ページ以降は資料として付けているものですが、ポイントのみ簡単に数点触れておきます。まず、2ページ、これは小学校の結果の部分ですが、先ほど申しましたように、算数の部分が全国平均に比べて低いというような状況があり、27年度の算数Aも全国の平均よりも下回っている状況がありますので、こういったあたりは課題意識を強く持っています。
4ページです。これは中学校3年生の結果ですけれども、本年度の結果としましては国語も数学も全て上回っている状況ではありますが、昨年度、数学の部分で下回っていたという状況があります。こういったものも踏まえて、取組を進めていきたいと思います。
5ページの下からが、質問紙の部分です。6ページにかけて、小・中共通の質問項目を幾つか上げております。特徴的な部分としては、6ページの上のほう、2つ目に将来の夢や希望を持っていますかという質問がありますが、鳥取県の子どもたちの状況は全国の肯定的な回答に比べて低い状況があります。その下で、学校の授業時間以外の勉強のことが問われていますけれども、ここの部分も全国よりも低い状況があります。
一方、本県の強みの部分でもありますが、真ん中あたりに読書をしていますかという質問、それから、その下の学校図書館や地域の図書館を利用しているかという部分、そして、一番下の今住んでいる地域の行事に参加しているかというあたりは、全国よりもかなり高い状況が見られるといったところが特徴的なところです。
続いて、7ページから24ページは、小・中学校別の児童生徒の質問紙の質問項目ごとの状況をお示ししています。それぞれ後半には、4年間の比較というものも資料として付けておりますので、また見ていただければと思います。
最後に、39ページをお願いします。この資料は、教育に関する大綱における学習指標に係る状況を示しているものです。特に一番上のほうの学力調査の状況というところでは、上位層、最上位層、最下位層の割合がどうなっているかというようなことも示しておりますが、それぞれ国語A、B、算数、数学A、Bが上回ったか、下回ったかというような観点でパーセンテージで示したものです。
今回の結果を踏まえまして、正答率や質問紙、子どもたちの回答状況をクロス集計して分析した上で、今後、具体的にさらに取り組んでいきたいと考えています。
◎内田(隆)委員長
続きまして、報告21、第9回鳥取県美術館整備基本構想検討委員会の概要について、及び報告22、美術館の整備検討に関する県民意識調査(案)について、大場博物館長兼理事監の説明を求めます。
●大場博物館長兼理事監
資料の40ページをごらんください。9月30日に第9回の構想検討委員会を開催しましたので、結果報告をいたします。
今回は施設設備、建築費の見直しについて、さらに意識調査の案について、さらに特色づくりについて検討していただきました。
まず、施設設備なり建築費の見直しについてですけれども、これについては、別紙の資料1や資料2として付けております、42ページですけれども、これは前回の委員会にも提出したものですが、前回の委員会で十分議論できなかったので、今回も継続審議ということで検討願ったものです。そのため、若干修正はしておりますが、前回もお出しした資料のほぼそのままですので、資料の詳細は省かせていただきます。40ページに戻っていただきますと、4の施設設備・建築費の見直しというところに書いておりますように、委員の皆様からは、基本的に基本構想に圧縮案まで入れる必要ないのではないかと。基本案というのは当初示しておった案ですけれども、その案だけでいいのではないかというような御意見もいただきました。また、圧縮案の場合は、いろいろ機能を損なう部分が実はあるのだと。そこをきちんと記載すべきではないかということで、各室の削減面積を提示するなら、そもそもやめてはどうかというような話まで及びました。これに対して、事務局としましては、やはり経費圧縮について具体的に検討した結果を基本構想の中に盛り込んでいかないと、県民の理解が得られないのではないかと。圧縮にも努力したということはやはり必要だろうということで、個別の部屋の面積を当初案と対比して示すようなことはやめて、どうしても削減が必要なときに考えられる対応を補足的に注記のような形で記して、そうした努力により建築費が少なくとも10億円程度は圧縮できるということを示す形で記載させていただきたい。したがいまして、建築費は70億円から100億円と言っておりましたが、60億円から90億円程度に圧縮されるというような形にさせていただけないでしょうかということで、一応御了解はいただいたということです。
ちなみに、この基本案の位置づけにつきましては、47ページをごらんください。資料のアンダーラインの部分ですけれども、あくまでも基本案にしても圧縮案にしても、県民の皆さんに費用がある程度かかるということも含めて、美術館整備について理解してもらうための単なる目安だということです。あまり圧縮案だ、基本案だということを細かく言うことにはなじまないかもしれませんが、やはり現段階から県財政に配慮しておくことが当然必要だということで、圧縮案をいわば最低限のものということで示していることを付記してはどうかということも申し上げました。しかし、先ほどのような議論になったということですし、この趣旨は何らかの形で、報告書のどこかには記載するのだろうと思っております。
さらに意識調査ですけれども、後で報告させていただく内容ともかぶりますので、詳細はまた後で御説明します。その案について、40ページに書いておりますように、博物館から美術館を出すことに関する質問、要するに前にアンケートでお聞きした内容をもう一遍お聞きするような質問も考えておったのですが、今さら遡り過ぎではないのかというような御意見もいただきました。ただ、必要性に関する質問が多少持って回ったような言い方になっており、そこはもう少しシンプルにすべきだというような御意見がありまして、ただその場合でも、イエス、ノーの二択は極端だというような話がありました。そういうことで、委員会の場では、41ページの最初のほうに書いておりますけれども、何らかの形で、美術分野を出すことがいいのかどうか、自然や歴史分野を出すことについてどう考えるのかということを、県民の皆さんにお尋ねする質問は残させてほしいということ。あと、必要性を聞く場合に、多少は必要と思うなど、中間的な選択肢も幾つか提示させていただくということ。さらに、博物館の問題状況や美術館の新設検討について知っておられたかといった質問を追加するというようなことで、御了解いただいたところです。
最後に、特色づくりについてですが、資料の46ページをごらんください。検討委員の皆さんは、ここにかなり力を入れて議論されていまして、今まで出た話を取りまとめて、46ページにあるような形で取りまとめてみましたが、いかがでしょうかという形で御相談しました。今回は林田委員長がじきじきにこの文案を考えていただいて、それを事務局案として提出させていただいたのですが、41ページにありますように、文章が長いので、箇条書き等か何かにしていただけないかという話がありました。ここもまた時間がなくなってしまいましたので、次回改めてということで今回は引き取っております。
ちなみに会場からの意見は、これはある町の職員さんの意見でしたけれども、こういった御意見もありました。
今後の進め方ですが、41ページの下のほうに書いておりますように、アンケートについては本日の常任委員会に報告して、来週の週明けにでも発送する方向で進めたいということ。さらに、その結果が出たら、場所以外はある程度構想内容を固められる状況になりますので、11月4日に次回の委員会を予定しておりますが、建設場所以外についての中間取りまとめ的なことをお願いしたいということを申し上げたところです。さらに、今回、候補地のアンケートについては不確定な事項もあるということで見送ったわけですが、その不確定な事項等を精査しまして、各候補地のメリット、デメリット等を整理した資料を11月4日の委員会に提出させていただくことにしたいと思っております。その委員会では、専門委員の方にも出席いただいて、候補地について議論していただきたいと思っておりますが、アンケートが未実施である以上、恐らく絞り込みは難しいのではないかと思っております。それについては、11月4日以降に県議会の皆さんの意見も聞いた上で、候補地のアンケートをまた調査票を作成して実施すると、その結果によって検討委員会で最終的に1カ所への絞り込みをお願いするということで、そこまで行ったら最終報告書を取りまとめていただこうという日程でお願いしたいと御説明したところです。
この件については以上です。
続いて、県民意識調査の案について御報告させていただきます。別冊の資料のほうをごらんいただきたいと思います。これについては、常任委員会の皆さんには事前に検討委員会後の状況を御報告させていただいたところ、いろいろ意見もいただきましたので、最終的にこういう形で実施したいと考えているものを説明したいと思います。
以前にお示ししたものからの修正ポイントに絞って御説明させていただきます。1ページ目は、先般の常任委員会でも、どういう目的で誰が実施するのか、はっきりさせるべきだということがございましたので、それについて詳しく記載しておりますし、また実施主体は鳥取県教育委員会であるということを下のほうに明記しております。
さらに、2ページ目につきましても、若干文言を修正しておりますが、基本的には変えておりません。ただ、ここは経緯を説明する欄ですので、ここに財政資料のことも書いておりましたが、別のところで記載するようにしております。ということで、前は5まであったと思うのですが、4までになっているということです。そのほか若干の表現の修正も行っております。 さらに、3ページです。ここは、基本的に変わっておりません。ただ、その後もいろいろ御意見をいただいておりまして、問2ですが、男性、女性を聞くようにしておりますけれども、LGBTへの配慮といったことを考えれば余り適当ではないかもしれない、要するに男性、女性を言いにくい方もいらっしゃるかもしれないし、男性、女性ということをあえて聞く必要は余りないので、この質問は削ろうかと思っております。
さらに、4ページの問6から8まで、検討委員会でこういうことも聞いておくべきではないかという議論がありまして、博物館に行ったことがありますかとか、博物館がいろいろ問題を抱えておるということを知っておられましたかとか、県立美術館の検討が進められていることを知っておられましたかといった質問を追加しております。さらに、どういうふうにしてそれを知ったのかということも聞いておいたらどうかと、我々もいろいろと知っていただくための事業をやってきており、それがどの程度効果があったのかということも知りたいので、問9も追加しております。
さらに、問10、問11は、問の順番はずれておりますけれども、基本的に変わっておりません。ただ、ここで別添資料を付けて詳しく聞くようにしておりましたけれども、パンフレットにある程度書いてありますので、省いております。問11を見ていただきますと、県財政への影響については別添資料1を参照してくださいということで、ここの参考資料として添付することにしております。
さらに、問12です。必要性についてはシンプルに聞くということで、ただ二択は余りだということでしたので、選択肢の2や3で少し中間的な選択肢も設けるという格好で、ある程度はっきりした聞き方をします。必要性についてどのようにお考えですかということで、必要で整備を進めていくべきだ、あるいは必要がないから整備を進める必要もないと、こういったものを選択肢として提示することにしております。
問13ですけれども、最初は、もともとは前回のアンケートで聞いたのと全く同じ形で、美術分野を外に出すのがいいと思いますか、自然分野ですか、歴史分野ですかという聞き方をしておりました。しかし、それだと問12と重なる部分があるというのは確かにある話でありまして、そもそも美術館が必要でないという人はもう問12で答えてしまっているのだから、問13で改めて聞くのもまたおかしいだろうということ。一方、あくまでも必要があるという人は、もう当然自然分野とか歴史分野の話は聞く必要がないだろうということ。そのため、必要がないと答えた方に、美術館を整備しないのであれば、今度は自然分野か歴史分野を独立させるということになりますけれども、その辺はどうお考えですかという質問に修正しています。
最後に、問14は、検討委員会の委員から、こういう欄も設けておくべきではないかというお話がありましたので、自由記入欄を設定しているところです。
そのため、資料はごく簡単になりまして、7ページと8ページですね。問13を聞くに当たり、前の現状課題検討委員会のときに整理した資料そのままなのですけれども、8ページの資料を追加しております。
基本的には、こういう形で実施したいと思っておりますが、まだ若干意見もいただいておりますので、若干の文言修正はあると思いますし、この場での御意見はあるかもしれませんけれども、本旨にわたる部分は、今の執行部案としては大体こういうようなことでいきたいと考えているところです。
◎内田(隆)委員長
これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切り替えをお願いします。
それでは、今までの説明について質疑等はありませんか。
○伊藤委員
まず、学力調査から入ります。
算数が低いということだったのですが、県教委としてはどういう結果なら満足なのですか、それを聞きたい。
それと、全部いろいろと分析しておられますよね、これは、県教委として県下全域の分析だと思うのですよね、これで本当でいいのか。私からすると、この結果は当然だよねと思っています。設問のところで塾に行っていますかとありますが、鳥取県は行っていないのですよ。学校の教育アルファの勉強は、鳥取県の子どもたちはやっていないのですよ、できる環境ではないのですよ。だから、当然学力テストが、平均点ぐらいでいけば本当に御の字だなと思うのですよ。よく学校現場はやっているほうだと、私は理解します。逆に言うと、塾も行っていてこんなに平均点が下がっておれば、本当に居場所がないぐらいになってしまいますけれども。だから、私はまあまあいいと思います。
ただ、私が問題としたいのは、県教委のこんな分析ではなく、市町村教委がこれを分析する力を持っているのか、そこなのですよ。学校の立地する地域の条件によって、都市部の塾がたくさんあるところと、田舎のところの学校、そういうところでは全然違うと思うのですよ。本当は、どこに子どもたちがつまずいてきたのか、何を理解していないのか、それをきちんと分析するのは、私は市町村教育委員会だと思う。ところが、残念ながら、多分皆さんも承知のとおり、市町村教育委員会がそれだけの能力がないわけだ、人材がいないわけだ。きのうまで他部署におった者が、学事教育をやっている。そこのところを県教委は本当にどう捉えるのか。私は、もっとその地域の事情に合ったしっかりとした分析ができる、地域教育主事を一時置いてもらったのだけれども、やはりきちんと置いて、本当にそこで分析をして、自分のまちの小学生の抱える課題は何なのか、山間地域にある子どもの抱える課題は何なのか、都市部で子どもの抱える課題は何なのか、中学校の子どもは何なのか。1つのまちに2つも3つも学校がありますよね、この学校は何が得意だけれども、どこが悪いのか、何をつまずいているのか、やはりそこをきちんと分析をして、いわゆる現場の学校の教師に指導力が本当にあるのかないのか、それを学校の計画訪問の中でも生かしていかなくてはいけない。けれども、今はそれが生かされていないのが実態だと思う。それについて、教育委員会の素直な見解をお伺いしたいと思います。私が分析してしまいましたが。
●小林小中学校課長
幾つか、御意見をいただきました。
まず、1つ目でありますけれども、どうなればいいのかということですが、私どもも毎年毎年の結果で一喜一憂することは好ましくないと思っていますが、全国の平均正答率が出ているということは一つの尺度としたいという思いはあります。それを超えたからいいとか悪いとかという話ではなくて、やはりより正答率が高くなる、求められる学力がついているかどうかという意味で正答率を高めていくという、そういう取組や努力はしていかなければいけないと思っております。
全県の結果で示しているわけですが、やはりそれぞれの地域ごとの、あるいは市町村ごとの状況も、きちっと分析をする必要があろうかと思いますし、今委員のおっしゃった点に、私も同感の部分がございます。各市町村の状況や学校の置かれている状況がそれぞれ違う中で、課題も違うだろうと思いますので、全部県教育委員会が把握しているわけではありませんから、市町村教育委員会が独自で分析する力を持っていただきたいと思っておりますが、現段階では市町村教育委員会の皆さんと一緒に分析をしていくという取組をしているところです。
○伊藤委員
さっきありましたけれども、求められる学力とは、県教委としては何を求められている学力として判断しているのか、それを聞きたい。
●小林小中学校課長
学力は考え方がすごく広いとは思っておりますけれども、全国学力・学習状況調査の中で問われている問題、それも一つの学力だというふうに思っております、学力の一面と言ったほうがいいのかもしれませんが。ちょっと答えになっていないかもしれませんが、以上です。
○伊藤委員
私からすると、例えば数学や算数は少々点数が低くても、国語はやはりすごくいいねとか、そういういいところを伸ばしていくぐらいのこともあっていいと思うのだよ、逆にね。平均点を絶えず気にして、いいだ悪いだと一喜一憂して、この常任委員会で毎年、ここは低かったから課題はどこだと何か無理やり課題を見つけながら、そして無理やり次のテーマをつくっていくというか、そういう感じになっている。そんなことより、本当に県教委がすべきことは、どうやって現場に近い市町村教委の、地教委の力をつけさせるのか、これはもう私はこういう世界に入ってからずっと言っていますけれども、その体制を整備すること、そこだと思うのです。けれども、それが全然できていない。
地域教育主事を配置したときにそれもさせると言ったのだけれども、結局されなかった。地教委に派遣された地域教育主事なら、分析できると思うのだ。だから、本当はその地域教育主事に分析させて、本当にしっかりと学校の現場と連携をとって、この教科はなぜ弱いのか、授業を見ながら、教え方が悪いのか、教材が悪いのか、本当に子どもたちの基礎的学力がないのか、そこをある程度判断しながら学習の次の対応をしていかなければいけないと思う。けれども、残念ながら、教育委員会は一生懸命こういう分析をしながら声を大きく上げるけれども、全然地教委のほうがそれだけの分析能力もないし、計画訪問も単なる訪問に終わってしまって、本当に子どもたちの力をどうつけるかという部分に結びついていないと。それを大きなテーマとして、本当にやる気があるのかないのか教育長に聞きたい。
●山本教育長
伊藤委員から御質問をいただきました。
初めに、目指す学力の話をさせていただきますと、37ページになるのですけれども、これ大綱の中に定めている指標ですが、この全国学力・学習状況調査においては、目指すところは各教科ごとの県平均が全国平均を上回るというところにこの平均点のことで言えば置いているということです。ただ、この平均点だけで学力かという議論も以前からありまして、38ページになりますが、この学力調査の状況とか、学び方の質だとか、豊かに生きる共に生きる力の状況だとかということで、それぞれこういうところを目指していくんだというものを、39ページのほうにそうした目指すものの数値的なものを示させていただいているというのが一つです。
あと、いかにしてこれを目標達成していくのかという点におきましては、もう伊藤委員が御指摘のとおりだと思います。我々は分析をするのですけれども、それが最後に学校現場で生かされていくということが一番大事だと思いますので、我々と学校現場の間にある市町村教育委員会の指導力も強く求められるというふうに考えております。今の指導主事の状況は以前より若干事情が変わっていまして、前の地域教育担当の指導主事から、今は指導主事というのが必ず全市町村に配置されております。実は今回の調査結果が出る前の段階で、抽出で分析をする機会を設けておりまして、そこに指導主事に市町村から出てきてもらって一緒に分析しましょうということで、その分析手法を共有するというような取組も今年から始めております。そこで市町村の指導主事にも分析の方法の力をしっかりつけてもらって、それで市町村ごとの分析をする。もっと言えば、各学校現場がそれぞれ自分の学校の状況についてしっかり分析をして、それを次の授業改善に生かしていくということが必要だと思っておりまして、そうした取組も今強化をしているという状況でございます。これからそうしたPDCAサイクルが上手に回っていくということにしていきたいと思っておりますし、この学力調査はそのために行われているものだという認識を、まず学校現場、我々、県民の方にも持っていただきたい。単に平均が良かったとか悪かったということだけではなくて、どういう問題でひっかかって、それがなぜそういう状況になっているかというところを学校現場でもしっかり理解しながら、次の改善に生かしていく、そんな取組に使うようなものにしていきたいと思っております。
○伊藤委員
私から言うと、ただ点数の結果だけで議論するのではなくして、せっかく子どもたちの設問の調査があるわけだ。設問調査を見てみると、県内の子どもたちは本当にいい学校生活を送っているなという部分は理解する。ただ、塾という部分についてはもう断トツの差がある。だから、点数が低い層の子どもたちはどういう家庭環境にあるのか、そこのところを分析してくれば、学童保育で補強するとか、力を入れなければならない課題も出てくるわけだ。だから、そこで必要なのが、さっき言ったように、市町村のメッシュの中での分析、これが本当の子どもたちの実態を把握できるし、本当に持っている力を伸ばすことができると思う。だから、本当はそこのところに私は目を向けてほしい。何かもう県議会の答弁をどうやってこなすかというような感じで、毎年この学力調査の報告だけであって、私からすると非常に物足りない。ぜひとも教育長、その辺を強い意欲と意識を持って向かっていただきたいと思います。
●山本教育長
せっかく多額の経費をかけて全国的に行っているこの学力・学習状況調査でございますので、子どもたちのトータルの意味での学力がより高まるような取組を、学校現場、市町村の教育委員会とも連携をとりながら、しっかりと進めてまいりたいと考えております。
◎内田(隆)委員長
関連ですか。(「関連、関連」と呼ぶ者あり)関連で。
○福浜委員
他県の例だと思うのですけれども、報道などで始まった当初からよく言われてきた問題なのですが、事前に模擬テストみたいなものをやって向かうというところが果たして県内にあるのかないのか、模擬テストをやること自体に関する県教委のスタンスというのを改めて教えていただきたいというのが1点目。
2点目が、6ページ、先ほど課長が触れられなかった部分に関して、ちょっと気になるところがあったのですよ。真ん中にある家庭学習の時間のことなのですけれどもね。11ページに経年変化も載っているのですが、例えば学校の授業時間以外に1日当たりどのくらいの時間、勉強していますかというのが、平成25年は23%で、経年によってもばらつきがあるのでなかなか実態は見えないかもしれませんが、28年が3ポイント実は落ちているというような変化をたどっています。家庭学習はかなり学校現場でもうるさくおっしゃっていただいてきています。鳥取市教委なども家庭学習の勧めみたいなパンフレットを出していて、ほかの市町村でもかなり積極的にやっていらっしゃると思うのですけれども、なかなかそれが実態として出てきていないのかなというところを課題として重く受けとめたところです。逆に、6ページの質問番号の21、23、24にありますように、しっかり自分で計画を立てて勉強していますかというのはポイント数が高いのですよ。しっかり計画を立てて勉強している、予習、復習もやっているということになれば、必然的に家庭学習の時間というのは増えていってしかるべきなのではないかなと思うのですけれども、この辺をどういうふうに分析されているのかをお聞かせいただきたいと思います。
●小林小中学校課長
まず、1点目でございますが、このテストに向けて、例えば、あらかじめ前年の問題をやるとかというようなことを実際にやっている学校がどれぐらいあるのかというのは、県教育委員会としては把握できていないです。他県で言われるような、そういう取組を大々的にやっている状況ではないと思っておりまして、では、それに対してどうなのかという御質問だったと思いますが、私はやはり点数にこだわってそういうことをするというよりも、日々の授業をきちっと充実させる、子どもたちがしっかり日々の授業によって力をつける、そちらに意識を置くべきだというふうに思っております。
2点目の家庭学習の部分ですが、先ほど委員がおっしゃった6ページのところを見たときに、私もこれはどういうことかなと思っておりまして、特に中学校につきましては16ページの下から4つ目の、家で計画を立てて勉強しているかということは、全国は48.4%、本県が52.7%と高い状況がございます。それに対して、予習、復習の部分が中学生は両方とも全国よりも低い状況が見られると。これが何を意味しているのかと考えたときに、やはりこれはテスト勉強で、直前にテスト勉強を計画的、計画を立ててその短い期間の中でやるといったことのあらわれだと思っております。家庭学習が十分な状況ではないし、安定していない状況があるのではないかと思っております。
○福浜委員
おっしゃるように、あくまでこれは一つの材料であって、どういうふうに子どもたちの不足しているところを補っていくか、まさにふだんの授業のためにあるのではないか。ですから、模擬テストというのは、できればやらない形での生の数字というのが出るのが理想と思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
その中で、伊藤委員が言われたところにも絡んでくるのですが、どうしてもマスコミに発表するときに数字を言わざるを得ないというところは当然出てくると思います。特にテレビの場合は、数字だけ取り上げているようなメディアがやはり多いという気がしています。その中で、去年はここの部分が弱かったけれども、対策をとったことによって数字にあらわれないプラスになったところをもう少しアピールしていただいて、全体の数字だけに一般の保護者や県民の方々の意識が行かないような何かいい方策が、各学校現場の先生の意気込みにもつながっていくのではないかなと、毎年この調査の報道を見ていてすごくもどかしさを感じている一人でもあります。もし工夫ができれば、来年度以降、この1年間ここの部分を一生懸命やってきたのだけれども、その成果が実は出ていますみたいなところが具体的に1つでも2つでも紹介できれば、それはまさにこの学力調査に対する数字ではないのだよというところをあらわす一つの形になるのではないかと思います。済みません、これは要望です。
◎内田(隆)委員長
要望で。(「はい」と呼ぶ者あり)
○稲田委員
私は、今さら混乱のもとをつくろうと思ってはおりませんし、さらっと聞きたいのですが、この全国学力テストの問題はさまざまな訴訟もあったりして、我が県議会もかんかんがくがくの議論をしてきた時期もあったわけですが、現在の状況を教えていただきたいのは、どこまでの情報公開がなされておるのだろうか。教えてください。
●小林小中学校課長
報道等にオープンにしている部分は、今回の資料の2ページから24ページまで、それから一番最後の39ページ、ここまでの資料は全て情報提供しております。
○稲田委員
どこまでの情報というのは、例えばかつてはクラス単位までは発表ができるとか、学校までしかできないとかというようなことも論じたように思うわけです。今この資料は、どこまでの情報が公開できるのか。クラス単位ぐらいまではいけそうか。
●小林小中学校課長
我々が持っている情報ですので、情報公開条例に従って出していくということがまずベースにあると思っております。実際にちょっと開示請求を受けてということが今はありませんけれども、条例に従って出すということになろうかと思いますが。
○稲田委員
以前には学校単位までは出したのかな、そんな議論をしたような記憶があるのですね。学級まで出すと、やはりそれぞれ担任の先生の能力の問題にもかかわってくるというので、大変な議論になったような気がするのですね。学校単位ぐらいまでは出てくるわけだ。
●山本教育長
情報公開条例の出し方はそのときの議論のままですので、基本的には学校単位は出すと。ただ、学校も非常に生徒数が少ない学校については学校も出さないという、そういった整理になっております。今、文部科学省のほうの公表の基準というのは、これは市町村の教育委員会が了解をすれば、市町村教育委員会ごとというのも県のほうで公表の形で出せるということは決まっています。あと公表と公開と少し分けて考えないといけないのですが、情報公開条例に基づくものは学校単位まで出せると、それはその大激論があったときと変わらないというので。
○稲田委員
変わらない状況ですね。
●山本教育長
はい。
○稲田委員
関連、もう1点。この学テの内容の問題とはちょっと違うのですが、この学テの問題から派生したことで、教員の免許の更新の問題も相前後して起こったように思うのですね。それは、この学テの対応が問題になって、学校の先生の能力が果たして更新制でやるのかやらないのかというものを大いに議論したわけですが、それは現在どうなっておるのでしょうか。依然として、更新制度というものは存続しておるのですかね。ちょっとそれを確認させてください。
●小林小中学校課長
免許更新につきましてはそのまま同じ形でやっております、更新をするということです。
○稲田委員
それでは、まとめて。さっきの話の中から思うのに、この全テの分析をやっていく、さっき伊藤委員もいろいろおっしゃったけれども、学テの分析をする上では、以前に私は非常に矯激な議論の一方の加担をしておったのですけれども、できるだけ精緻に分析をするためには精緻なデータがないとだめなので、学校、地域、市というような単位で情報を分析するためにはより細かなデータが必要だと。そうすると、本当は学校単位、極端なことを言うと学級単位ぐらいででも出していかないと、本当の分析というのはできないのではないかという気持ちもあるわけです。そうすると、一方では大変な反対が起こるわけでして、そこのところは厄介な問題があるわけですけれどもね。それに対応して、結局は教員の皆さん方をどこまで指導していくのかということにつながってくるわけで、現在のこの学テが前とやはり変わっていない、数年前と変わらない状況で今日まで来ているということになると、そういう矛盾、かつて6年か7年前の問題点をそのまま現在まで引きずっているのでしょうか。それを最後に聞きます。
●小林小中学校課長
県教育委員会で県内の小・中学校それぞれの状況を細かく分析するというのは、これは現実的に無理だと思っています。それで、先ほど伊藤委員も言われたとおり、市町村の教育委員会の指導主事と一緒になって、分析のノウハウをしっかり学んでいただいて、さらに各学校で、自校分析と私たちは呼んでいますが、自校の先生方が自分たちでという一つの流れをつくっていこうと動いているところです。
○松田委員
39ページですけれども、このパーセンテージは、先ほどちょっと説明があったのですけれども、どういうふうに見たらいいかもう一回教えてもらえませんでしょうか、特に一番上のところの学力調査の状況です。
●小林小中学校課長
これはちょっとわかりにくい形になっているのですが、一番上の2つの四角は、最上位層や最下位層の割合が、全国の割合を上回る、下回るという部分。それから下の部分の2つの四角、中学校3年生の各教科の最上位層や最下位層の割合が、というこの2つ。これにつきましては、ちょっと表が細かいのですけれども、その下に補足的に国語のA、B、算数のA、B、それぞれが前年よりも上回っているかどうかということで、それで例えば1つだけ、小学校6年生の国語Bのところ、これが1つだけそこに丸がついている、だから25%なのだと。
例えば、小学校6年生の場合に、その最上位層の割合が全国の割合を上回ったものかどうかと見たときに、横向きに見ていただきますと国語A、国語B、算数A、算数Bという欄があって、4つのうちの1つがクリアできているということで、パーセンテージに直すと4分の1ですから25パーセントという、そういう示し方をしているということです。これが一番上と下の黒四角のところです。それに対して、真ん中の過去の調査と同一問題の正答率について云々という、この部分については、何問中何問が平均を上回ったかどうかということでパーセンテージにしています。ここの表の中は、ちょっと複雑になっております。
○松田委員
ということは、28年度のこの表でいきますと、25%、50%、75%、100%ということになると思うのです。去年などは、また項目が違ったわけですか。
●小林小中学校課長
そうですね、去年は理科が入っていたもので、項目の数が全部で5つです。
○松田委員
ああ、項目がね。
●小林小中学校課長
ええ、項目の数が違っていたということです。
○松田委員
わかりました。一番上の部分の小学校ですかね、60パーセントから25パーセントに、できる子の数が割合が減ったというふうに見たもので、これはどういうことかなと思って聞かせてもらいました。とはいえ、前年度とは単純比較はできないとはいえ、極端にこの一番上の部分だけ下がっているのですけれども、これは何か傾向とか分析とかありますでしょうか。
●小林小中学校課長
やはり上位層を伸ばしていくというのも一つ学校としてしっかり力を入れていかなければいけないところでありますけれども、そこのところを伸ばし切れていないという、そういう状況があろうかというふうに思います。特に上の部分の表の下の小さい欄の中の中3のところを見ていただきますと、これが3年前に小学校6年生だったときとどうだったのかというところを示しております。そうしますと、これは低位が底上げはできているという見方ができます。ただ、上位は伸ばし切れていないという、こういうことが見えてくると思います。
○松田委員
低位を伸ばしてきたというのは非常に評価できるなと思うのですけれども、とはいえ上位の数がこの25%というのはいかがなものかなというふうな気がしますので、ここを伸ばすような工夫をぜひ検討していただいて、各市町村教委とも連携していただいて取り組んでいただきたいと思います。要望です。
◎内田(隆)委員長
この項目についてありますか。
済みません。私、資料が欲しいのでお願いしたいのですけれども、先ほど来最下層の話がされていますけれども、この分布というのの経年が見たいなと思います。今現在、子どもの貧困等が話をされている中で、最下層の割合がどのように経年で変化してきているのか、これは前年に比べてどうか、全国とどうかという話ですので、実数でこれくらい変化していますよと、最上位層はこういう分布になっていますよというのは多分すぐ出せると思うので、一回出してみてもらえますか。
●小林小中学校課長
はい、承知しました。
◎内田(隆)委員長
それと、小・中学校の規模の問題で、統廃合の基準とかを今つくられかけていますけれども、ガイドライン的なものを出す出さないという話も含めて、小規模校と一般の規模校の分布がどれぐらいの成績の割合になっておるかというのを出していただきたい。お願いします。
●小林小中学校課長
はい。
◎内田(隆)委員長
ほかに意見がありますでしょうか。
○木村委員
美術館のアンケートの件です。たしかおとといでしたか、館長がいらっしゃって、最終の理解を求めさせてくれというお話でした。委員会の前にということで、私の意見として言わせてもらったのですが、このアンケートの中で財政の問題が少しアンフェアではないかということを述べました。
今日は財政課長がいらっしゃるので、まずお聞きしたいのですけれども、我々が年度当初に説明を受ける資料はこれなのですよね。この前、川部議員が出していた資料ですね。その際にも、臨時財政対策債は別枠でというような御説明をなさって、臨財債自体の特性は重々踏まえた上でお聞きするのですけれども、後年返していただけるということですよね。しかし、臨財債を含めてのこの決済全体に関して責任者というのは誰になるのですか。端的にお願いします。
●中西財政課長
債務者は地方公共団体、この場合では鳥取県ということです。
○木村委員
はい、わかりました。
多分うちの財政で一番リスキーなところというのは、この臨財債をどう扱うかというところだろうと思うのですよ。臨財債というのは、確かに国が担保してくれているという前提なのですけれども、では実際に国が今後も担保し切れるかどうかというのは、国の問題だと言ってしまえばそれまでです。でも知事も本会議で、もし国から額が減ったり、あるいは止まってしまうともうアウトだねという話はおっしゃっていたわけです。そうすると臨財債の今の国の状況がどうかということも踏まえた上で、そのリスク要素をどう財政として捉えるのかは非常に重要な部分だろうと思うのですよね。この2つの指標、これは公債費の中で臨財債が占めているものもありますよね、当然これは県債全体の中で臨財債が占めているもの、このトータルは県の債務だとさっきおっしゃいましたね。間違いないと思うのですが、これだけ財政規模を落としてきていても、臨財債というのはやはり増えていて、公債費の中に占める割合も増えているのですよね。国の財政状況の中においても、地方に出している交付税の分ですね、折半前財政不足額と、それから対象額と2通りありますね。その中において、不足額の中で一応この臨財債の分は充填しているよというのが国の約束の分ですね。でも、あの数値を見ると、充当している金額がほぼマックスになっています。私は、県には関係ないと言ってしまえばそうかもしれないが、ローンを返済するために次のローンをずっと組み直してやっているというのが多分今の国の状況なのだろうと思うのですよ。当然我々は依存しなければいけないから、その船に乗らなければ仕方がないのですけれども、そうはいっても、財政誘導目標のこの資料があるではないですか。これも私たちに説明をいただいて、ここの数字がこのまま行ってしまうとまずいということは御説明いただきました。起債がどんどん上がっていってしまう、やはり何らかの工夫をしなければいけないということもおっしゃった上で、行財政改革をやっていかなければいけないのだと、つまり何らかの歳出を抑えながらやっていかなければいけないという環境があるわけです。これは、県民にも本来であれば共有していかなければいけない部分だと私は思っていまして、そう考えたときに、今回出されるこの資料が、果たして全ての局面で財政課としてこのとおりですと使える資料なのかどうなのかというのを聞きたい。どうですか。
●中西財政課長
大変本質的な重たい御指摘と受けとめております。臨財債の御趣旨等については、御理解いただいた上でということですが、おっしゃるとおり、私どもは臨時財政対策債というのは法律上はもう償還が確実に約束されているもので、それはそのとおり受けとめておりますし、またこれまでの実績としても、地方再生計画とか交付税の算定においてきちんと入っているということは確かだと思っております。それを前提にして今のところはいかざるを得ないという一方で、先ほど御指摘がありましたように、やはりあくまでも地方の債務ですので、非常に喉にささったとげといいますか、気味の悪い存在であることも確かです。ですので、実はこれまでいろいろの財政の指標を出してきているときも、私どもが非常にわかりづらいなと思っている点は多分議員と同じことかなと思っておりますけれども、あくまでも地方債としては臨時財政対策債が入ったところです。
ただ、国のほうもそうなのですが、財政の健全化がどうかということを判断する上では、一律に臨時財政対策債というのは交付税の身替わりなのだということを前提にしまして、例えば将来負担比率ですとか、実質公債比率ですとか、そういった財政の健全化を図る指標においては臨時財政対策債を外してきております。私どもといたしましても、先ほど見せていただきました財政誘導目標においても同様の考え方で、臨時財政対策債は除いたところでお示しさせていただいております。これは、やはり県民の皆様にわかりやすく財政状況をわかっていただくためには、そのほうが適当かなと考えてお示ししているところです。ですので、財政が健全かどうかということを見る上では、現状としては臨時財政対策債を除いたところでお示しするのが適当ではないかと思っております。
○木村委員
うまく説明されたと思うのですけれども、私は実質の話をしているわけで、要するに国が2020年のプライマリーバランスをおろしていなければ別です。けれども、やはり何らかの工夫も国はしなければならないという関係を持っているわけです。それをおろさないという理由は、やはりあれをおろしてはまずいよねと、本来の姿を捨ててはいけないと。だから、県も、私がさっき言ったように、本当に飛んでしまったら万全のことはできない。ただ、そうはいっても、その中でぎりぎりのことができる備えはやはりしなければいけないのだろうと思うのですよ。その中において、財政が、いやもう問題ないよ、というふうなイメージを県民が持ってしまうことは、やはり避けなければいけないというのが私の考えなのですよ。だから、そういったときに、ダブルスタンダードのような何か資料というのは私は避けたほうがいいなと思っています。財政は厳しいと、ほかの部分では当然おっしゃいますよね、私も厳しいと思いますよ。厳しいなら厳しい中においても、だからこそいろんな工夫をしてでもこの美術館、博物館を何とか県のものとしてつくっていこうよという県民合意を取りつけていくという努力が、そういうプロセスがすごく大事な気がするのですよ。だから、そういった面において、私はこの資料がどうも適当ではないなと思っているのですが。財政課長からなかなか答えにくいと思いますので、教育長、これはどうしても外すということはできませんか、資料として、どうしても付けるのですか。
●山本教育長
この資料も付けるということになったのも、議論の中で、やはりこの美術館を建てることが県財政にどんな影響を及ぼすのかというのをきちんと県民に示すべきだという御意見があったので、それを示すという意味合いからも、総務部と相談をさせていただいて付けさせていただいているという状況です。
○木村委員
長くなるので最後にします。では知事部局も教育委員会も全て納得の上でこれをやるのだということで、知事部局のほうもいいのですね。はい、わかりました。
○伊藤委員
関連なのだけれども、木村委員が言うのは、要するに美術館をつくることは反対ではないのだけれども、ここに出ているデータとは、鳥取県の財政は大丈夫だよと少し楽観的なデータしか出ていないのだと。例えば、下の経常収支比率もこの前に議会で議論があったのだけれども、0.3ポイントだけ上昇するというだけなのだけれども、そんなに上げてどうなるのと、私からすると、鳥取県の財政力指数から考えてこんなものすぐ吹っ飛ぶよという思いがある。だから、少し財政がやはり厳しいけれども、そうはいっても美術館はつくるよと、必要なものはというぐらいがあってもいいのではないかなと私も思います。余りにも少し楽観過ぎる資料だけを抽出してここに上げてあると、私もイメージします。
鳥取県の財政力指数などはとんでもなく低いのだから、経常収支比率などはちょっとした、あやですよ。数字はマジックの一つですから、だからこれをもって大丈夫ですよというのは、私自身はいかがなものかと。やはり、厳しい財政状況にあるけれども、そうはいっても、ここは県民が美術館を今必要とするならば、それを乗り越えてでも一緒に建てていきましょうというぐらいの訴えがあってもいいのではないかというのが木村委員の意見だと思うし、私もその意見にはやはり賛成します。
○濵辺委員
このアンケートの最後のページ、資料2ですけれども、これは今回無作為の3,000人の方に資料として付けて配られるのですけれども、個人的にですよ、非常にごちゃごちゃとしていて、すごく見苦しさを感じるのですよ。もう自分たちも今最近老眼が進んできているのですけれども、高齢の方などに当たったときに、やはりこれを見てどう思うかと。もうこれを見てもういいやとなったら、質問に対する答えもそれなりというか、気分的なものがあると思うのですね。もう少しわかりやすく考えてもらえないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
●大場博物館長兼理事監
実はこの資料は現状課題検討委員会の報告書からの抜粋でございまして、前のアンケートでも使った資料をそのまま付けておるのですけれども、確かに御指摘のように字が小さいということはあります。今度は資料も大分薄くなったことですし、これを多少大きくするとか、ちょっと工夫してみたいと思います。ただ、前の資料と余り変えるのもどうかと思いますので、内容どうこうはしにくいですけれども、多少見やすくする工夫をさせてもらえたらと思います。
○伊藤委員
少し時間をいただいていいでしょうか。基本的なことからちょっと議論させていただきたいと思います。このたびアンケートをされるのだけれども、教育委員会がアンケートの実施者というのはなぜかということを聞きたい。なぜ教育委員会がアンケートの実施者なのか、それをまずお尋ねしたい。
●山本教育長
このアンケートは2通りの意味がありまして、1つは、これまで基本構想の検討委員会で検討していただいている中身について、その方向性がいいのかどうなのかということを検討委員会の皆さんにもう一度フィードバックをして、最終的な判断の材料にしていただこうという意味合い。それから、検討委員会の一応答申といいますか、基本構想がまとまった段階で、今度は教育委員会としての基本構想を執行部としてつくっていく必要があると。そのときの参考にもさせていただこうと思っておりましたので、検討委員会がアンケートを行うのではなくて、教育委員会が行うこととしたものです。
○伊藤委員
要するに、美術館の検討を行うために検討委員会に諮問しているわけですね。だから、検討委員会が課題を検討する上でアンケートをするというのは、私は一般的に理解するのですよ。それを、諮問委員会に委託した者がアンケートをするというのは少し納得できない。今あったように、2通りの理由があるのでされるということなのだけれども、ある有識者会議の一定の機関に検討を委ねるということになったとするならば、そこの議論を最大限に尊重するのが本来の諮問だと思うのだ。このたび見ていると、何か諮問だか何だか私は理解できないというか、整理されていない。何かもうどっちが諮問しているのか、検討委員会が決めたものはいけないとか何かこうなってしまって、諮問委員会の皆さんの主体性が極めて見えにくいと思う。だから、そういう意味で、今アンケートは誰が実施者ですかということを言ったわけだ。そこのところの見解をちょっと改めて教育長にお伺いしたい。
●山本教育長
県の教育委員会としては基本構想の検討委員会に検討を依頼しておりますので、そちらのほうでしっかりと真摯に御議論をいただいているわけでございますが、一方では、博物館が検討委員会の事務局という立場も担っているということで、いろいろやりとりをして進めておるわけです。その間の過程の中で、今日御報告しているように、検討委員会の状況を報告しながらいろんな御意見をいただいて、それをまた検討委員会に反映していくという、こういう作業を常日ごろからやってきているわけです。その中で検討委員会の進め方として、最終的に構想をまとめるまでの間に、一度県民の方々の御意見をいただきましょうという進め方を最初のときに示して進めてきておりますので、そこを今回実施をするということです。
○伊藤委員
アンケートは途中から入ってきたでしょう。
●山本教育長
いえ、初めからです。
○伊藤委員
最初、冒頭からあったでしょうか。
●大場博物館長兼理事監
はい、予定です。予算上の。
○伊藤委員
民意を問うということは非常に大切なことであるし、尊重しなければならないのだけれども、逆に言うと、情報提供を誤ると、これまで積み上げた議論もいわゆる白紙に戻る危険性もあるわけだ。その辺に対して、検討委員会でアンケートをとることに対しての議論というのはされているわけですか。それについてお伺いしたいです。
●大場博物館長兼理事監
もちろん検討委員会にも、こういうアンケートをするということは当然お諮りしておるわけですので、その際に今回の設問について、ちょっと針を戻し過ぎみたいな話もありましたけれども、一から聞いてみることは必要だろうという検討委員自身の御意見もありまして、こういうふうにしております。場合によっては、申しわけない結果になることもあり得るかもしれませんという話は一応申し上げてはおりますが、きっとそういうふうにはならないというある程度の見込みは委員の皆さんも持っておられるのではないかと思いますけれども、そういう場合もあるということは当然お話しております。
○伊藤委員
本当はこの検討委員会に入る段階で、民意を問う時期はどの時期がベストなのか、私はその議論がなされてきていないと思うのだ。何かここに来て今民意かという感が、私ははっきり言ってします。やはり民意というのは、本当に実態を正確に反映して、そして内外のその情勢を見きわめ、そしてそうする中で客観的に冷静にこれからの政策形成をするという一つの私は流れだと思うのだ。その流れがかなり進んでおる中において今民意を聞くのだ、と私は思うのだが。だから、今のような話で、もしこれが逆転したときに、いや、皆さん方に申しわけありませんけれども、検討委員会の構想が民意とずれたときには、これまで1年半も積み上げてきた議論と民意とがもしずれたときにはどう対応するのか。
●大場博物館長兼理事監
そういうこともありますので、今回民意に反したものにならないように、議会のほうから出た意見は反映しながらやってきたつもりですけれども、そもそも一番最初にこの検討に着手する段階である程度のアンケートはしておりました。ただ、これはごく限られた数のものだったので、それだけではということで、最終的にはやはり県民の皆さんにもう一遍意見を聞かなければいけない、だから県民意識調査もするのだということで、予算要求の中にはそういうことも織り込んでお願いしておったところです。
それをいつの段階でするかということにつきましては、県民の皆さんに美術館の建設の是非を聞くのにある程度どんな美術館をつくるのかが決まっていないと、県民の皆さんもいきなり、どんな美術館にするかわからないし、どこにつくるかわからないけれども、美術館をつくってもいいですかと聞かれても、恐らく答えようがないだろうと。だから、ある程度基本的なところをこういう方向性でいくということを明らかにした上で県民の皆さんに意見を聞くべきではないかということで、その基本的なところを明らかにするために基本構想を考えてきた。その基本構想が大体できたので、それについて最終的に取りまとめる前の今の段階で聞くというのが一番いいのではないかということで今お聞きするようにしているわけです。ですから、その段階での作業で県民の皆さんの意見をある程度反映してきておるので、その過程では委員会の皆さんから、例えば圧縮案などについて御意見も言われながらも、でも県民の皆さんに理解していただくためにはこういうことも必要ではないでしょうかという議論をして入れてきておるので、ある程度大丈夫だろうという自信を持った上での話として、この段階でということで御理解いただきたいと思います。
○伊藤委員
我々は、こうして議論を多角的にさせていただいておるし、いろんな情報もいただいていますから、ある程度のことはわかりますよね。そうはいっても県民の皆さんは、それこそマスコミの報道の部分だけしか情報が入ってこない。しかも、それは関心がある人だけしか入手しませんから、一般的に関心のない人は、ああ、美術館ですね、だけで止まっていると思う。関心のない人は、タイトルは読むけれども、下まで文章は読まないというのが普通だと思う。関心のある人は、タイトルも読むけれども、文章も読むでしょう、すると情報は持つでしょう。そういう状況の中で、本当に一生懸命議論を積み上げられてこられた検討委員会の皆さん方からすると、今このタイミングで、それは委員会の皆さんの思いのとおりの回答が支持が得られれば、私はそれでいいと思うのですけれども、もし得られなかった場合、ごめんなさいねでは済まないし、委員会の皆さん方も本当にこの1年半の議論は何だったのだよという大きな挫折感を私は感じられるのではないかと思って、委員会の皆さん方の心情を察すると、私は極めて心配をしています。委員会の皆さん方の胸の中も受けとめながら、教育委員会としては、アンケートの実施者ということで責任があるわけですから、やはり腹をくくるぐらいのつもりで取り組んでもらわないと、いいかげんなアンケートにしてもらっては困るなという思いは持っています。
私はもうあとは申し上げません、皆さんにお任せします。教育長、ちょっとその辺を最後に。
●山本教育長
アンケートを教育委員会が実施をするということでございますので、このアンケートは県民の皆さん3,000名ですけれども、皆様のお考えをお聞きするということですので、これは最大限尊重すべきものという腹づもりでさせていただきます。私としてはあとはいい結果が出ることを本当に心から望みながら、期待しながらこのアンケートを実施させていただきたいと思っております。
○木村委員
いただいたこのA3の資料1なのですけれども、最終の案が8月30日で、建築費が60億円から80億円、そしてPFI導入で48億円という……。
●大場博物館長兼理事監
いや、違います。
○木村委員
この前、教育長から、いろいろまた意見があって、下限だという説明があったではないですか。そうなると、我々としては一旦これはもうリセットしたほうがいいということですか。
●大場博物館長兼理事監
実は、それにつきましては、先ほど40ページのところで若干御説明いたしましたけれども、資料1で、基本案と対比する形で圧縮案というものを提示しておりますけれども、こういう形の提示の仕方は検討委員会の報告書としてはやめなさいと。ただ、圧縮についてはいろいろと考えられることはあると、ここにあるような収蔵庫の2層化だとか、あるいは県民ギャラリーを場合によっては地元のほうでつくってもらうとか、そういうことはいろいろ考えられると。そういう考えられるということをいろいろ列記しておくのはいいけれども、それでトータルとして最低でも10億円ぐらいは圧縮できそうだということは、それは書きましょうと。ただし、それをそういう形で記載はするのだけれども、それが基本案にしても圧縮案にしてもどういうものかというと、県民の皆さんに理解してもらうための一つの目安なので、いろいろきちんとしたことは今後考えていくのだけれども、そのときに圧縮する場合でも最低限だという、そういうものとして位置づけるという考え方は基本的には変わりないと思います。ただ、報告書の提示の仕方としては、こういう対比する形でのものはなくなると思っていただければいいのではないかと思います。
○木村委員
基本的には、本来検討委員会では基本案が本当は望ましいのだが、議論の結果として下限と捉えていただきたいという話ですよね。ですから、今後いろいろ議論があって、もう一度そこにオンしてくるケースも当然あるということですね。
●大場博物館長兼理事監
はい。
○木村委員
大場館長に一つ確認したいのですけれども、以前この席でオリンピックのことがあって大体3割、4割は資材の高騰要素を見ているというふうにお話しになったと思いますが、今回のそういうものは全く入っていないわけですね。
●大場博物館長兼理事監
3割、4割といいますか、基本案のこの表を見ていただくと、基本案自体は本当は86億円なのです。それを、ただ86億円をそのままではなくて、70億円ないし100億円ということでそれをベースにお示ししています。なぜというと、先ほどおっしゃったオリンピックでの資材高騰などもあるかもしれませんから80億円が100億円になるかもしれません。あるいは、いろんな節約をすると70億円になるかもしれません。今の段階ではそこをきちっと詰めることはできませんので、大体70億円から100億円ぐらいの幅のあるものと思って理解してくださいという意味で、基本案は70億円から100億円とさせていただいたものです。今回は、いろんな圧縮の工夫はできますと、それによって大体10億円ぐらいは落とせるかもしれませんということですから、この70億円から100億円が60億円から90億円になると理解していただくといいと思います。ですから、その中にはオリンピックによる資材高騰も15億円程度は含んでおると思っていただいていいのではないかと思います、3割、4割ではございませんけれども。
○木村委員
では3割、4割はちょっととりあえず忘れてくれという話ですね。
●大場博物館長兼理事監
はい。3割、4割と言った覚えはないですけれども。
15億円ぐらいを見ていますと言ったのだと思います。
○木村委員
資材の高騰要素もとりあえず見込んでいるよという話ですよね。今、東京都で問題になっているようなことはまず起きないと思うのですけれども、ただ、そういうことにちょっと敏感にもしておきたいのです。下限とおっしゃったのでね、上限ではない、下限なので、これから必要なものを乗せていけばということも当然出てくると思いますのでね。
その上で、我々も委員会で視察した際にPFIの問題がありました。次年度からはもうそれが前提だよというお話がありました。今現在、検討委員会でいろいろ議論なさっている。当然民間の方も中にお入りになってやっているわけだけれども、仮にそういうPFIの前提をつくっていく際に、国に一旦出さなきゃいけないではないですか。一応協議して、こういうものですがどうでしょうと話をしなきゃいけないとしたときに、PFIの作業というのは、どの段階でどういうような、いわばメンバーを招致して、具体的に数字を入れていかれる予定なのか、全体のスケジュールの中でどうなのだろうかなと思うのですけれども。
●大場博物館長兼理事監
PFIにつきましては、前に内部の優先的検討規定のお話をしたときに御説明しましたとおり、一次検討と二次検討を経て、最終的にPFIに至るかどうかを決定するという手続になります。この一次検討が行われるのが、実は、この報告の中でも一次検討の教育委員会、博物館としての試算、これはしております。
ただ、これはあくまでも博物館としての試算であって、最終的に鳥取県としてPFIに向かうための一次検討は、今後、中間報告なりである程度、場所以外のことが決まった段階で、知事部局のほうの戦略会議で検討されて決定されると。
ただ、それで検討は終わりということではなくて、そこではごく粗い試算しかできませんので、本当にそのPFIに向かうだけの効果があるのかということについては、粗い試算である程度あるということに今の我々の試算ではなるだろうと思いますので、二次検討までは行かなければいけないと思います。
その二次検討については、PFIで外部にお願いするときに、仕様書に準じるような、こういう条件でやってくださいという仕様書的なものをつくる必要があります。その案をつくるような作業と並行して、大体こういうような案になるのではないか、そういうふうになるのだったら、実際に応募してくれる民間事業者があるだろうかというようなことも含めて調査をすることになっております。それが二次調査というものでありまして、これは、我々だけでは恐らくできないと思っております。民間事業者の中にどういう意向があるかとか、あるいは、さらにどういう条件にするかとか、余り細かいことを言ったら、民間事業者の創意工夫の余地がなくなるなどのことがあるので、どの程度までなら言ってもいいのかというようなことを詰めていかないといけませんので、外部のコンサルタントに委託してやらないといけないと思っております。しかも、かなり細かい条件設定が必要になりますので、美術館の基本計画を精査する作業と並行してやる必要があると思っております。
基本計画にしても、実現可能性調査といいますが二次検討のための調査にしても、外部委託が必要でお金がかかりますので、その予算を議会にお願いする必要がございます。この予算をお願いするのが、できたら2月の議会にでもお願いできたらと思っておる次第です。それによって、1年間程度かけて、その基本計画策定なり、あるいはPFIの二次検討のための調査や結論を出すためのその資料づくりをして、最終的には、その二次検討の結果を県庁内の戦略会議で吟味して、それでPFIがいいということになったら、初めてPFIの手続に移ると。
PFIの手続に移る場合には、今度はこういう条件でPFIで美術館を建てて運営してくれますかという公募をしなければいけません。プロポーザル入札というような形、総合評価入札のような形ですけれども、それで1年間ぐらいかかるのではないかと思っております。それを経て、ようやくPFIによる設計が始まると。設計も施工も運営も民間事業者にお願いするのがPFIですので、設計から民間事業者にやってもらうことになります。ですから、それは再来年度ですか、早くてもそのような格好になると思います。
○木村委員
済みません、大場館長、もうちょっと何年度の何月とか……。
●大場博物館長兼理事監
それは、何月までは……。
○木村委員
何月ではなくて、さっき当初予算の話をされました。ここから1年ぐらいかかるから、この時期にこれくらいというのを、時系列的にもう一回説明をしてもらえませんか。
●大場博物館長兼理事監
まず、順調にいった場合に、2月議会に基本計画とPFIの実現可能性調査の予算をお願いすることになります。それで認めていただいたら、来年度1年間かけて、基本計画の策定と実現可能性調査を行うことになると思います。それが終わった段階で、PFIに行くかどうかの最終決定がなされる。ですから、再来年度にはPFIの手続に入る。
○木村委員
30年度ということですね。
●大場博物館長兼理事監
はい、30年度にはPFIの手続に入るということになると思います。
PFIの手続で募集して、もしそれで応募がなかったら、それまでの手続は全部白紙になって、また今度は直営発注の手続に戻るということになります。
◎内田(隆)委員長
中西財政課長、伊澤部長の説明や答弁と一緒ですよね。確認します。
議場の答弁と同じ説明だったと思うのですが、確認させてください。
●中西財政課長
基本的な流れは一緒だと思います。スタート時点まで、明確に2月議会だと言っていたかどうかはちょっと記憶が定かではありませんが、流れとしては同じ説明だと思います。
○木村委員
当初の2月がどうか、部長のほうで確認をしてください。
○西川副委員長
ちょっと関連して。私は、一般質問をやめて、委員会があるので今まで質問を控えていましたけれども、ちょっと厳しいことを言わせていただきます。
教育長は、今、この案が全てではない、どこかで精査する場所があると言われましたけれども、それはどこになりますか。このアンケートをとって、原案、一応大体の案がありますよね、大きさが1万2,000平米、それで予算は大体このぐらいのものだと議会に提示された、この案ですよ。これが大体前提ですよね。
私たちが言ったときに、身の丈に合ったほうがいいということで9,000幾ら平米まで減らされて変更されたんだけれども、今のところでは、委員会ではもとの案でお伺いしてくださいということですよね。ということは、それが前提の案だということで理解していいわけでしょう。県のアンケートが結果が出たら、それがゴーになるのですか、それとも、それからまた見直す場所があるのかどうか。
●山本教育長
基本的には、基本構想をベースに、次に基本計画というのをつくってまいりますので、その段階でまたある程度精査をすることになると思います。最終的には、基本設計に出す段階での仕様で、もう少し細部を、各部屋の面積は幾らということをきちんと決めた上で基本設計なりに出す必要があると思いますので、精査の段階が少しずつ何段階かあるという理解をしていただければと思っています。
○西川副委員長
やはり、私は、いろんな意見があって、まとめるのが大変だと思います。ただ、木村議員が言われた財政の問題は、多分、一般の方は本当にわかりません。
財政課長は今、健全化だと言われますが、国の予算が赤字で、国債で賄っている予算が来る金が当たり前というのは本来ないわけで、これは、交付税がどこかで正されるわけですよ。そうすると、健全化も絵に描いた餅になるわけですが、私はこのことを今、言いたいわけではないのです。
お聞きしたいのは、例えば入館者数の20万人を訂正されて、またこれで出されると言われました。私は、初めにうれしかったのは、議会で身の丈に合ったほうがいいではないかということで9万数千人で出されて、平米数も9,000幾ら。そういう形で検討をされたというのは、本当に現状を認識されていると、私はうれしかったのです。それがいいか悪いかは、また後で検討されればいいのですけれども、例えば、5万9,000人から20万人にすると。それで、この5万9,000人というのは、3分野を全部入れた数字が5万9,000人ですよね。新しい建物になって、これは誰が責任を負いますか。
●大場博物館長兼理事監
ちょっと誤解があるようです。圧縮案を全く報告書から落としてしまうということではないのです。ただ、圧縮案の書き方を、その基本案と圧縮案を対比する形で書くのではなくて、基本案をベースにしながら、こんな方法でやったらいろいろ圧縮も考えられますということを付記して、それでトータルで10億円ぐらいは圧縮できるはずですという書き方をすると。基本案と圧縮案という対比の形は、明確な対比の形はしないのですけれども、圧縮をすればこういうふうなことも考えられますという形では報告書に記載します。
さらに、先ほどの20万人の話についても、これは議会のほうからもいろいろ、本当に大丈夫かというお話もいただいていますので、抑制的に見積もれば10万人ぐらいという話もあり得ますというのは、当然書きます。運営費についても、抑制的に考えたらこれぐらいで、4億円近いのが3億円ちょっとで済むかもしれませんというのも書きます。ですから、圧縮案を完全に落とすということではなくて、書き方が若干違いますけれども、委員からかなり言われながらも、何とか書いてもらうようにということで御了解いただきましたので、それは書きます。書き方がちょっと違うというだけで、圧縮案をなくしたということではないということは御理解いただきたいと思います。
ただ、今の段階では、47ページの御説明で申し上げたように、今回お示しするのは、数字は全部、予算と直結するような計画値というようなものではないのです。それは、今後基本計画をつくる段階、設計をつくる段階、それぞれに精査していく。ただ、今回つくったものは、単なる空数値というようなことではなくて、やはり県民にある程度これぐらいの費用がかかりそうですという目安としてお示ししたものです。ある程度、現実的な対応でいろいろ多少精査する部分はあっても、考え方はそれに沿ったところでやってほしいと、検討委員会としてはそういうつもりでおられますので、そのことはどこかに書きあらわしたいと考えておりますけれども、とにかく今、上げておる数字がそのまま走っていくというものではないと。それは、今後、設計なりが詰まっていく段階で、議会の皆さんの御意見もいただきながら精査していくべきものですので、これで決まりということではないということは御理解いただきたいと思います。
○西川副委員長
今までの発言の経緯からして、教育長もやはり尊重しなければならないと言われましたし、財政の問題はあるにしても、知事も教育委員会から出てきたことはできるだけ尊重する。尊重するという言葉の中のアンケートですから、私は、多分、今出されているこの1万2,000平米という案が基本になると思っているのです。それで、本当に財政が大変なときだったら検討されるのでしょうけれども、出される数字から見れば、今日はクリアできる。
ところが、今は財政は大丈夫と財政課が言われますよね。建物の一応償還期限は20年ですよ。で、40年、45年使いますよね。では、20年後にこの財政規模を見れますか。人口でもそうですよ。私は何で20万人を大きな声で言ったかというと、20何年後、鳥取県の人口はどのぐらいになります。推計出しておるでしょう。
●山本教育長
40万人程度になっていると思います。
○西川副委員長
私は推計したのですよ。今の来館者の、例えば3分野が全部来られたとして、4.25倍の努力をしないとこの人数にならないのです。とんでもない数字ですよ。ですから、10万人でも相当厳しい数字なのですよ。ですから、身の丈に合ったというのは、別に10万人が私は身の丈とは思っていないのです。本当に相当努力して。
私が思うのは、では、ものを広くして、来館者が非常に増えるとは思わないのです。やはりこれは、県民の中のある程度のパーセント、1割かどうかはわかりませんが、全てではないのですよ。小学校みたいに、その年齢になったら来るという建物ではないので、例えば努力するのだったら、一つの例ですよ、これを小さくして、2,800万円の入館料は1,600万円になりますよね。館長、ちょっとお聞きしますけれども、どのぐらいの入館料を予定しておられますか。
●大場博物館長兼理事監
運営費の収入関係は、入館料は現行のままで推定しています。
○西川副委員長
金額は。
●大場博物館長兼理事監
400円から600円だったかな。あとは、物によっては800円とか……。
○西川副委員長
1,000円がありますよね。
◎内田(隆)委員長
ちょっと待ってください。
教育長、さっきの優先されるかどうかという発言に答えてください。どっちを優先させるかということがあって、教育長は確かそう言っておられたはずだがという確認があったので。
●山本教育長
入館者の10万人から20万人、20万人を10万人に落としましたけれども、これは、実はハードを落としたから落ちているということに限らない部分があります。実は、大きな要素は、企画展の回数を減らすということに伴って来客数が減るだろうということで落としている、そうした面が多いわけで、そこの部分は、例えば1万2,000平米をつくっても、そのソフトの運営の部分で圧縮を、経費を節約をして回数を減らすと、当然入館者数は減ってくるという、そういう部分での連動もあります。そこは、ハードの部分はハードの部分の議論と、それから運営費の部分の議論と合わせながら入館者数の推計というのも動いてくるのではないかと考えているところでございます。
●大場博物館長兼理事監
今回のアンケートも、基本案をベースにして聞くわけではございません。例えば、アンケート案の5ページをごらんいただきたいのですけれども、問11を見ていただくと、延べ床面積は9,000平米から1万2,000平米、建設工事費は60億円から100億円ということで、基本案と圧縮案を合体した幅で聞いております。したがいまして、基本案をベースにしてアンケートを、あるいは年間入場者数も10から20万人の人に利用してもらうため、年間運営費は3から4億円と両方の幅で聞くようにしておりますので、基本案をベースに県民の皆さんに聞くという形はとっておりませんので、そこら辺は御安心していただいてもいいのではないかと思います。
○西川副委員長
今言われたように、私も数字を見たのですよ。例えば、これを持っていって、今は鳥取県は経営革新で審査をやっておられますね。これを持っていって、経営革新に通ると思いますか。経営ではなく、黒字とか赤字とかではないのですけれども、この数字が現行の数字からこういう企画をして、入館者が倍になりますよ。ひどいのになると4倍ぐらいですよ、これは全部精査しましたけれども、そういう計画です。これを経営革新に持っていってみてください。多分、見る前から没ですよ。多分、可能性が薄いということです。20年後にこれだけの人口が減って、県外からお客さんがそんなに多く呼べる美術館ではないというのを認識した上で考えたら、20万人というのはとんでもない、本当に絵に描いた餅になりますよ。そうすると、おのずと建てるものはこういうものでいいのではないですかということは、これはどこで判断するかということなのですよ。
それで、もう一つ言ったように、例えば、来てほしいのであれば、私だったら、今、入館料はお聞きしました、400円から600円、それから、県外から呼ぶものは1,000円で、割引で800円ですよ。これを、例えば年間で収入が1,300万円ですよ。これを、県民は100円にしますと。こうしたら、多分何割も来てくれますよ。この1,300万円を、建設費を落とすか、何か維持費を努力して落として、そういう努力をするから県民の皆さん、理解してくださいよと。私は、皆さんにいっぱいこの美術館に来てくださいよという努力をすべきだと思うのです。
やはり、美術だけのストーリーで人を呼ぼうと思っても、本当に私は現実的に厳しいと思うので、いろんな知恵を出して、そういう方法も考えていただいて。それは、いいものは誰も欲しいと思います。でも、やはり20年後、40年後もなければならない美術館なので、そこら辺を検討していただきたい。
今回のアンケートには直接関係ありませんけれども、多分今日言わないと、また言うときがなくなるので。今まで控えていましたので、ちょっと教育長、そこら辺を。
●山本教育長
西川委員がおっしゃることも大変よくわかります。入館料を幾らに設定すべきかというのは、本当に最後に設管条例を出すときに、その入館料もあわせてお諮りをするということになると思いますが、その前段で、できるだけの入館者を多くするためにどういう工夫があるかという当たりは、もう本当に知恵を絞って検討していかなければならないと思っております。
一方、海外の例で、議会での議論もありましたけれども、そもそも美術館とか博物館施設は、ただの国というのがいっぱいあるわけですよね、いわゆる社会教育施設として、図書館なども利用料を全然取らないという施設でありますし、そうしたものもあるということも一方では置きながら、県の財政への影響ということも一方では頭に置きながら、県民の皆様の役に立つ、そうした美術館になればということは常に頭に置いて、検討を進めてまいりたいと思います。
○西川副委員長
私が100円と言ったのは、僕も教育長と同じ考えで、できればゼロのほうがいいのですけれども、例えば、遠くの方で来れないという方もあるので、その方が私は行けないのにただで皆さん行けるのですかと。それで100円とたまたま言っただけで、本当は私もただのほうがいいとは思います。ただ、それは、原資をどこかで確保するという前提でないと、ただ住民サービスでというだけではだめだということだけ御理解いただきたい。そこら辺をもう一度、教育長。
●山本教育長
そうした県財政への影響も当然考慮しながら、これから十分詰めていきたいと思います。
○松田委員
委員会資料の41ページですけれども、検討委員会のことですが、会場からの意見ということで、これはオブザーバーで来ておられたのですか。プレゼンをしたいという意味合いだと思うのですけれども、現地視察の際にということですが、これはいつごろされるのでしょうか。
●大場博物館長兼理事監
実は、これは、各委員さんの日程調整をして、今日も午後していると思います。まだあと何回かに分かれてやりますので。
○松田委員
わかりました。今までちょっとそういった話を伺っていなかったような気がしたもので伺ってみました。ということは、4カ所回って、各自治体のプレゼンを受けて判断材料にされるということなのですね。わかりました。
それはいいですけれども、ではアンケートの議論に私も参画したいと思いますが、前回の委員会で表現が非常にわかりにくいという御指摘を私もさせていただいて、先ほど濵辺議員からもあったのですけれども、前回に比べれば、その後いろんな議論があったと思いますのでわかりやすくなってきたのではないかなということで、まず、この間の御苦労をお疲れさまでしたと申し上げたいと思います。
とはいえ、もう一回見直してみますと、ちょっと表現が難しいなというのを、てにをはも含めて、今、指摘していいですか。
◎内田(隆)委員長
大丈夫です。してください。
○松田委員
では、まず2ページの1の(1)、(2)、(3)、(4)とありますけれども、(1)、2行目の「最早部品の」という、この「最早」は、これは平仮名ではないと読めないと思います。
次、(2)、4行目の「散逸させたり」「毀損するようなするような事態」、これもちょっと答えていただくのにわかりにくい表現ではないかなと思います。
(3)「不便を忍んでいただいていること」、これももうちょっと何か表現があるのではないかなと思います。
次が(4)ですが、1行目の一番最後の部分、十分できないということで、「に」が要ると思います。(4)の常設展示の内容云々。十分にできないではないでしょうか。
次、2番ですが、最後のところ、「施設内に維持していくことはできません」、これは気持ちはわかりますが、「できないものと考えております」というふうな表現がいいのではないでしょうか。
次、(3)のこれも最後ですが、「今後もできる限り活用していくべきだと思います」は、「考えております」のほうがいいのではないでしょうか。
次、飛びまして4ページ。問7、8ですが、「2頁に記載したような」「1頁の冒頭に」と、これは2ページ、1ページということだと思いますが、ちょっとこれも「ページ」のほうがいいのではないのかなということ。それと問8ですが、「1頁の冒頭に記載したような検討が」ということですが、この「1頁の冒頭に記載したような」は、なくても意味が通じるような気がして。これは私は、削除をしてもいいのではないかなと思います。参考にしてください。
次、大変細かい話ですが、5ページの問10、目的、機能とかのものすごく細かい字で書いてあるところで、「機能」の分の最後だけですけれども、あとはですます調なのですが、これだけ「果たす」になっていますので、修正を願いたいと思います。
(「まだその前にもある」と呼ぶ者あり)もう1個ありますか。(「「概ね」」と呼ぶ者あり)「概ね」もいけないという意見が上がっております。
6ページで、問12なのですけれども、整備が必要かどうかという問いですけれども、設問も最後に至って、「そもそも県立美術館の整備の必要性について」、この聞き方ですと、僕は、「そもそも」はないほうがいいのではないかなと思います。
そして最後、問13ですが、これも1行目、「2頁の経緯を踏まえれば」という記載がありますが、これもなくても意味は通じると思いますので、以上、たくさん言いましたが、御検討いただければと思います。
○福浜委員
今、松田委員からも修正していただいてありがとうございますと発言がありましたが、本当に答えやすくなりましたので、非常にありがたいと思いました。自分でやってみたら30分かかりましたけれども、しっかりと答えることができましたので、非常にいいなと思います。
それで、41ページの今後の進め方について確認させていただきたいのですが、アンケートをとって、今月いっぱいが一応期限でまとめられて、次に現地視察を4カ所された上で県民アンケートを行うということでよろしいでしょうか。立地に関するアンケートのスケジュール感。
●大場博物館長兼理事監
はい。11月4日に取りまとめを行った後に、また11月議会等で皆さんにもアンケートの内容を御相談した上で実施したいと考えております。
○福浜委員
わかりました。
第2回目のアンケートの、当然立地のところに係ってくる話なのですが、先ほど不確定事項について、次の第2回目の立地を問うアンケートに関しては、当然現地視察をした上で記載をされるという話でした。一般質問で自分が言わせていただいたことに、あれは地域エゴという一部報道がありましたが、決してそんな思いで言ったわけではなくて、鳥取県全体の美術振興を高める上では、バランスが必要ではないですかという言い方で聞いたつもりでした。あれが東部に引っ張るというようにとられました。でも、そういうとり方もあるのだなというふうに、改めて自分も勉強にはなったのですけれども。それをとやかく言うつもりはないのですが、一部報道ではありながら、ああいう捉え方をされているのですが、あの質問と御答弁ではそんな雰囲気はなかったのですけれども、教育長は、実際どういうふうに受けとめられたか、改めてお聞かせください。
●山本教育長
私はまさに素直な質問として受けとめています。ここに立地したらどうなるだろうというのは、執行部のほうも常に頭に置きながら物事を考えていくべきだなと思いましたけれども、最終的には、どこに立地をするかによってそれぞれ変わってきますので、どの程度まで詰めておくかというのはあろうかと思います。あのとき、議場で御答弁したのは、最終的には立地が決まってから、そのあたりはきっちりと、連携にしても、ギャラリーがなくなるとしたら、それをどう解決していくかということについて、立地が決まった後にしっかりと考えていきましょうと答弁させていただいたということで、まさに私は素直に受けとめさせていただきました。
○福浜委員
わかりました。
その上で、第2回目のアンケートの立地を問うときに、なくなった場合のことは考えていきましょうというところは盛り込まれるのか。それとも、やはり立地が決まった後でそのことに関しては示されるのか、そこだけ教えてください。
●山本教育長
今の私どもの考えでいけば、なくなった場合のことまでそこのアンケートの中に入れる考えはないです。決まった後にあくまでも考えていくべき問題だと考えています。
○木村委員
この中だったら2ページに、前回美術部門を外に出しましょうという際にとられたアンケートの結果が書いてあるではないですか。このときは、今回と同じように3,000人という分母だったのかどうかということ。それから、今回アンケートが返ってくる。これが民意だと一定の把握をしようとする際に、どれぐらいの回収率というものを目指していらっしゃるのか、その部分だけ確認させてください。
●大場博物館長兼理事監
前回のアンケートは、2ページの下のところに書いておりますけれども、401名ですが、これは県政モニターとして登録されている方を対象にしたアンケートですので、回答率は非常に高く、対象者は480名ぐらいだったと思います。だから、8割ぐらいの回答率です。ただ、一般の県民の皆さんに対するアンケートでは、そんなに高い回収率というのは無理でありまして、ほかの例ですと3割とか、あるいはそれを下回るとか、そういったパーセンテージになると思います。今回は、そういう回答がいただけない方は、ある程度お任せいただいたというふうな判断でいくしかないだろうと思っておりまして、低いなら低いなりに考えていくということになるのではないかと思います。
○木村委員
では、仮に回収率が本当に驚くほど低くても、一応、例えばそれを民意と受け取って、こちらであとは裁量をするという考え方になるということですね。
●大場博物館長兼理事監
極端に1%や2%というのは余り想定していないのですけれども、先ほど申し上げた2割とか、そういうレベルであれば、そういうふうに考えていくということになると思います。ほかのアンケートも大体そんなものです。
○木村委員
では、一つの目安としては大体2割ぐらいと。
あるいは、目安もない。ちょっと今のところは、まだ言えない。
●大場博物館長兼理事監
そうですね、具体的に何%ぐらいになるかというのは、ちょっと見当はつけていないです。
○木村委員
では、教育長にちょっと聞きますけれども、こういうアンケートを回収して、一定の政策決定をするわけですよね。多分、重たいものになると思うのですよ。でも、物を動かしていくということは、県民に片方では御負担をお願いすることになるわけですが、教育長の思いとしては、せめてどれぐらいあればいいなと思っていらっしゃるのか。
●山本教育長
非常に返答が難しい問いでございますが、これまでのアンケートで我々が参考にした3,000人の規模のアンケートで言えば、低いほうは25%とかそういう率ですし、高いものは半分ぐらいは返ってきているというものもございますので、その低いもの以上はぜひ返ってきてほしいなという願いはあります。
その間に、一回督促のはがきも出させていただくような形、督促というか出してくださいと再度お願いをするはがきも出させていただこうかなと考えていまして、できるだけ多くの県民の方の意識が私どもに届くような形で進めさせていただきたいと思っております。
○木村委員
前回はモニターの方の8割で、大体その5割強の方が美術部門を外に出しましょうという御意見だったと書いてありますが、5割強ということになると大体200名ぐらいの方の御意見が反映されたということになるかと思います。しかし、かなり大きなものの政策決定をするわけですので、やはり微妙なものになると、またどうなのだという話になってしまいますから、できれば、そのアンケートの分母はなるべくたくさんになるように、ぜひ工夫していただきたいと、これは要望としてお願いしときます。
◎内田(隆)委員長
ほかにありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
最後に、私から一言お願いします。
今回、私は非常にオープンな議論ができているはずだと思っていまして、今日もアンケートのことについてこれだけオープンにして、どういうアンケートをとろうかという議論をしているわけです。地域エゴであるとかということを書かれていましたけれども、私は、あれはちょっと納得いかないなというふうに思いました。それから、私は、決まったことを再度またもとに戻すのではないかといった、これは、例えば問13の議論ですけれども、もう決まったんだからいいではないかという批判めいた記事もありましたけれども、正しいことは正しいで、間違ったものを間違ったことで正していって、議論をし直すということが鳥取県のデモクラシーであるから、知事もこういった答弁をされたと思うのですよ
だから、私は素直に教育長に聞いてみたいです。開かれた議論をされていますよね、どうでしょうか。
●山本教育長
私自身は、いまだかつてないほど開かれた議論をさせていただいておると感じております。
◎内田(隆)委員長
以上です。
その他の事項はなしで。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、失礼します、その他の事項ですが、執行部の皆さんもありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、委員の皆様には御相談、御連絡がありますので、この場にお残りください。
執行部の皆様は御退席いただいて結構です。お疲れさまでした。
(執行部退席)
済みません、何度も調整させていただいております県内視察ですが、11月23日水曜日、勤労感謝の日、24日で行けないかなと思っています。24日は、もともと皆さんがよかったので、23日だけ都合がつけば、休日でも美術館をあけると教育長が言ってらっしゃいましたので。
正副委員長で話をすることとして、一任をしていただいても構いませんか。
○稲田委員
ただ、やっぱり常任委員会で、常任委員会も最重要、そして常任委員会の視察も最重要ということで、できるだけ私的な日程とかぶさったときには、やはり常任委員会の視察を優先的に考えるというのは、これはそうですよ。
もう正副一任で。
◎内田(隆)委員長
私の希望としては、皆さんで行きたいと。
次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
先ほど、研究のため留保と決定した陳情並びに本委員会所管にかかわる本県の行財政運営、教育諸問題、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続審査及び調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
異議がないようですので、その旨、議長に申しておきます。
なお、委員長報告の作成内容については、委員長に一任していただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
それでは、以上をもちまして、教育総務常任委員会を閉会いたします。
午後3時13分 閉会
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