平成28年度議事録

平成29年2月23日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
広谷 直樹
坂野 経三郎
市谷 知子
島谷 龍司
浜田 一哉
川部 洋
浜田 妙子
内田 博長
斉木正一
欠席者
(なし)

 
 

傍聴議員(なし)

説明のため出席した者
  岡村商工労働部長、湊企業局長、安本労働委員会事務局長、
  ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  田中課長補佐  中島課長補佐  石本主事

1 開  会   午前8時59分

2 休  憩   午前9時40分  午前11時3分  午後0時23分  午後3時19分

3 再  開   午前9時45分  午前11時10分  午後1時8分  午後3時30分

4 散  会   午後4時19分

5 司  会   広谷委員長

6 会議録署名委員 島谷委員  川部委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前8時59分 開会

◎広谷委員長
 おはようございます。それでは、ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は相当の分量がありますので、本日は、最初に労働委員会、次に企業局、最後に商工労働部、そしてあしたが農林水産部を予定しております。
 それでは初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、島谷委員と川部委員にお願いいたします。
 それでは、労働委員会に係る付議案の予備調査を行います。
 なお、既に政務調査会で説明を受けたものにつきましては、詳細説明は不要であります。
 また、説明される分量が相当ありますので、執行部は単に資料を読み上げるような説明は行わず、要領よく、ポイントだけ簡潔に説明していただくとともに、着席したままで説明していただいて結構ですので、よろしくお願いします。
 それでは、平成29年度当初予算及び平成28年度補正予算の付議案の説明を一括して求めます。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 それではまず、安本労働委員会事務局長に総括説明を求めます。

●安本労働委員会事務局長
 おはようございます。労働委員会事務局でございます。それでは、お手元の資料でございますが、まず平成29年度当初予算関係につきましては、委員会の運営経費並びに労使ネットとっとり関連など、ほぼ前年並みの9,800万円余のお願いをしているところでございます。
 次に、補正予算関係でございますが、これにつきましては人件費の確定に伴うものでございます。
 詳細につきましては、佐々木次長より御説明いたします。御審議のほどよろしくお願いいたします。

◎広谷委員長
 それでは、続きまして、佐々木労働委員会事務局次長の説明を求めます。

●佐々木労働委員会事務局次長兼審査調整課長
 まず、平成29年度当初予算関係でございます。
 議案説明資料をごらんいただきたいと思います。1ページでございます。今年度9,800万円余り、前年度に比べまして56万円余りの増をお願いしております。
 2ページをお願いいたします。まず、委員会運営費・事件費でございます。労働委員会の業務は、労使関係の公正な調整を図って労使間紛争の適正な解決を促進するために行っているものでございます。
 主な業務といたしましては、1つは、集団的労使関係の不当労働行為の審査を適切に行い、命令を発することによって労使関係の正常化を図るものでございます。
 2つ目でございます。労働争議の調整、これも集団的労使紛争の労働争議の調整でございます。労働組合と使用者の労働争議、事件につきまして調整を図るものでございます。あっせん、調停、仲裁等によって労使関係の安定化を図るものでございます。
 3つ目でございます。個別労働関係紛争のあっせんでございます。鳥取県の条例に基づきまして、労働者個人と使用者との間の紛争に関しまして当事者間の自主的な和解を促進する制度でございます。労働委員会が間に立って適切な解決を図るものでございます。
 4番目でございます。労働相談ということで、同じく鳥取県の条例に基づきまして、自主的な解決、労使紛争の未然防止を図るために相談業務を行っております。
 5つ目は、委員会の運営、会議、研修等に要する経費でございます。法令に基づきまして、定例総会、委員の諸会議、研修等を行っているものでございます。
 続きまして、3ページ目をごらんいただきたいと思います。労使ネットとっとりの広報・機能強化事業で520万円余りをお願いしております。前年に比べますと70万円余りの増となっております。
 労使ネットとっとりは、先ほどの県の条例に基づきまして、個別紛争の迅速かつ適切な解決を図るために労働委員会の中に置かれ、愛称として県民の皆様にわかりやすく親しみやすい名称ということで名づけております。制度あるいはその存在を広くPRすることにより、増加しております個人の労働者と使用者との間の紛争を未然に防止、あるいは自主的に解決するための支援を図るということで特に周知に力を入れているものでございます。
 事業といたしましては、まず主な事業ということで、(1)韓国江原地方労働委員会との研究交流を上げております。世界の中では労働委員会制度というものは日本と韓国の2つということで、韓国の労働委員会制度は、日本と類似の制度を持っております。近年ですと非正規労働者の増加、ハラスメント、それから背景には少子高齢化社会といったことで、日本と同様、あるいは日本のほうが先行してそういう社会状況が進んでいるものと思っております。そういったことで多くの個別紛争の案件を取り扱っております韓国江原の労働委員会と相互に調査研究を行って紛争処理のノウハウの向上を図ることを予定しております。昨年3月に労働委員会の70周年記念事業ということで、日韓労働委員会のシンポジウムを開催いたしました。9月には委員、事務局で再度訪韓して、今後、継続的に研究交流を進めたいということで業務協力・交流協約書を締結したところでございます。来年度は、この研究交流をさらに深めていくということで、特に実務者レベル、いわゆる事務局レベルでの交流研究を行って、よりそういったつながり、実務レベルでパイプを太くしていきたいと考えております。
 2番目は、啓発物品等による広報でございます。この労使ネットとっとりの労働相談を県民の方に、あるいは事業者の方にも広くPRして利用していただきやすくするということで、チラシですとかステッカー、そういった啓発物品を作成しておりますので、それを配布してより周知を図っていきたいと考えております。
 4ページでございます。労働委員会の事務局経費でございます。約5,900万円をお願いしております。そのうち職員人件費として約5,800万円、それから事務局の運営に係る経費として
160万円余りをお願いしておりまして、労働委員会の運営、あるいは全体の運営をサポートできるように事務局の職員の経費等に係るものでございます。当初予算は以上でございます。
 続きまして、平成28年度の2月補正予算関係の説明書をごらんいただきたいと思います。1ページでございます。当初9,700万円余りの予算をお願いしておりました。補正額として10万円余りの増をお願いしております。内容といたしましては、事務局の職員の人件費の確定に伴う補正でございます。当初予算は平均という形で単価の設定をされておりましたので、1年を経過して実際の額にということで補正させていただくものでございます

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 ただいまの説明につきまして質疑はありませんでしょうか。

○浜田(妙)委員
 年度当初なのでお尋ねしてみたいと思います。社会の情勢は非常に厳しくなっていますよね。だから労働委員会の役割は、非常に重要かつ、皆様のニーズがどの程度なのかわからないけれども、客観的に見たら大変必要なものになっているのではないかと思うのですね。しかも非常に困難事例が多くなっていますよね。だから紛争の前に未然防止したいし、みずからの力を発揮させたいと思って、そのサポートをするわけですが、特に問題を抱える多くは働く側の人たちでしょうから、その種類も種々雑多ですよね。そうすると非常に困難だと思うのですね。
 この予算は、ずっと少しずつふえていっているのでしょうかね。8名の方がおられて、人数も、それから人の質、スキルの問題もあろうかと思います。年間通して今の社会の状況を見て、よりよくするためにこうあらねばならないところも多分見えてきていると思いますので、それを次の年度を迎えるに当たってきちっと提示して、それが予算に反映されていくような動きが目に見えないと私は問題だなと思っているわけですが、そこのあたりについてはどうなのでしょうか。毎年度同じレベルでということになってくる、しかも未解決のものも結構あったりすると、どこを強化していけばよりレベルアップしていくのかというところまで考えられて提案されていかないといけないと思うのですが、そこについてはどのようにお考えでしょうか。

●安本労働委員会事務局長
 御指摘のように、ハラスメント、あるいはメンタルといった事例も非常にふえております。また、非正規労働者もふえているといった困難な状況がありまして、そのあたりの拾い上げ、さらにそれに対する労働委員会、労使ネット側の資質の向上を両輪となってしていかないといけないという問題意識は持っております。
 御指摘の人員ですとか体制、予算は余り変わっていないところで、工夫しながらしているところではございますが、先ほども御説明を申し上げた最近のふえている事例にどう対応するかということで、一つは、例えば委員の中に前回から心理、メンタルの専門家の公益委員の方を配置しております。
 また、この予算にも、研修ということで、一つは職員側の研修、あるいは労働者、労働者予備群に対する紛争予防セミナーということで基礎的なトラブル防止の研修をすることが重要だということで上げております。
 もう一つは、いろいろな困難事例というものがあるのですけれども、実は昨年9月から労使ネットとっとりのステッカーを1万枚つくりまして、県内各所のスーパーですとか、事業所、公共施設に張って、フリーダイヤルの案内をしてきたところでございます。そうすると秋以降相談件数が目に見えてふえてきているということで、後で御説明しますけれども、年間の相談件数が平成28年で240件ということで、前年度より結構増加したという実績があります。ということは、今まで悩みを抱えていらっしゃいながらなかなか相談している場所がわからない方があったかもしれない。そこに手を差し伸べるというか、氷山の一角を少し水面を下げるといったところで拾い上げると。
 もう一つは、そういった拾い上げのルートを提示することも必要かなと思っております。相談者とのルートをやはりPRで確保すると、そして受け入れ側の研修、質の向上と、そういうことを相まってしていくことを平成29年度も主眼にしておりまして、それが一つはPR事業であり、研修事業であるといった位置づけで考えているところでございます。

○浜田(妙)委員
 ありがとうございました。
 私は、こんな予算でできるかなというのがまず疑問にあってですね。

●佐々木労働委員会事務局次長兼審査調整課長
 確かに予算関係ですとか、職員、委員の人員関係もずっと変わっていないということはあるのですけれども、全国的には予算的なところ、組織の人員と厳しく、減少しているところが多い中で、実は鳥取県はかなりそこのところを理解していただいていて、現状の維持、あるいは来年度も少し増という形で非常に力を入れていただいていると理解しております。

○浜田(妙)委員
 ありがとうございます。
 しつこいようですけれども、ここはかなめだと思っているわけです。ある意味、世の中を見ていると。こんなことではいけないなと片方では思って世の中を見ています。では、誰が力になるかということになったときに、結構私も頼りにさせていただいていますけれども、韓国と交流するのもいいのですが、それはいけないというわけではないのだけれども、もっと国内の問題がいっぱいありますよね。そうすると国が変わらなければいけない、それから労使で言うと使のほうが変わらなければいけないという、いろいろなことが見えてきているときにそういう情報発信して連携していかなければいけない。それから情報の塊になってくるので、その入った情報がどれだけ世の中に役立ってフィードバックされているのかという問題もある。そう考えてくると、ただ座っているだけではない職場なので、これはちょっと心配だなと思って見ていて、当初予算の要望をされるときにもっと何か力強く世の中の足らない部分を皆さんの力で何とかするのだということになっていくと、こういうことにはならないのではないかなと勝手に思っているのですね。同じ税金を使うなら、皆さんがお仕事をなさることによって紛争が少なくなり、問題が少なくなるという結果が出ないといけないので、そこの観点でいくとこれでできるのかなと、したことにするということになってしまうと困るなと思って、ごめんなさい、苦言もあわせて言わせていただきます。

◎広谷委員長
 よろしいですか。答弁しますか。

●安本労働委員会事務局長
 御指摘をしっかり受けとめまして、先ほど次長が申し上げましたように、全国的には比較的厳しい中、本県におきましては人員はほぼ変わらず、予算も少しふえてつけていただいているといった配慮もございます。厳しい中やりくりしながら、一つは、県の機関でありますので、知事部局のいろいろな相談指導との連携というものもあるかと思います。そういったところで工夫しながら、委員御指摘の問題に対処する全体としてのネットづくりといったことに対して工夫しながら努めてまいりたいと思っております。

◎広谷委員長
 ほかにございませんでしょうか。

○島谷委員
 当初予算ですので、予算で聞かせていただきます。労使ネットの予算の増加の要因、今年度からの増加はどういう要因があってこの74万6,000円になったのか教えてください。

●佐々木労働委員会事務局次長兼審査調整課長
 増加要因でございますが、労使ネットの事業の経費の中には委員さんの研修の経費ですとか、機能強化、いわゆるノウハウを高めるためのもの、それから主な事業に上げております韓国の労働委員会との交流があるのですけれども、来年度5月がちょうど委員の改選期になります。2年に1回ということで、その委員の改選に当たりまして早くそういったノウハウとか研修の強化を図りたいということで、そういったものの部分を盛り込んでおります部分が一つございます。それから、未然防止のためのセミナー、そういった会議も盛り込んでということがあります。全体として70万円余り増となっております。

○島谷委員
 今、少し言われていたのですけれども、委員の研修は、最初の委員会運営費・事件費のほうではないのですか。労使ネットのほうなの。

●佐々木労働委員会事務局次長兼審査調整課長
 全体のこれまでの通常どおりの委員研修とか勉強会はこちらでさせていただいて、特に個別の紛争への研修の部分、県外のほうでの専門的な研修への派遣とか、そういったものの予算を労使ネットとっとりでお願いしております。

◎広谷委員長
 よろしいですか。
 ほかにございませんでしょうか。
 ないようですので、次に、報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。
 質疑等につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 報告1、平成28年取扱事件等の概要について、佐々木労働委員会事務局次長の説明を求めます。

●佐々木労働委員会事務局次長兼審査調整課長
 そうしますと報告事項の資料をお願いしたいと思います。平成28年の取扱事件等の概要でございます。
 取扱事件等の概要につきましては、年度の形で上半期、下半期を報告させていただいておりますが、これは1月から12月の暦年のものをまとめたものでございます。
 1ページでございます。いわゆる集団的な紛争の事件に対してでございます。不当労働行為救済申立事件及び労働争議の調整事件、いずれも平成28年の取り扱いはございませんでした。
 3番目の個別労働関係紛争あっせん事件の取り扱い状況についてでございます。平成28年、1年間で27件で、新規が26件、前の年からの繰り越しが1件でございます。内容につきましては、ごらんの表のとおりでございます。
 3ページでございます。全体を集計したものでございます。平成28年の取り扱い事件の分類でございます。紛争の内容についてでございますが、件数といたしましては重複で47件、項目として47項目ということでございます。そのうち解雇等の経営、人事に関するものが16件、未払い等も含めました賃金に関するものが11件、時間外等の労働条件に関するものが10件、嫌がらせ等職場の人間関係、ハラスメントに関するものが10件でございます。
 処理状況についてでございますが、実数として27件のうち解決したものが12件、取り下げが1件、打ち切りが7件、不開始が1件、次年繰り越しが6件となっております。なお、この次年繰り越しでございますが、12月段階では繰り越しということでございますが、本日現在では全て処理が終わっております。2ページ目の28年21号から3ページの28年26号にかけて、少し斜体にしておりますものが今現在の処理状況でございます。
 3ページ目にお戻りいただきまして、業種分類でございます。27件の取り扱いのうち製造業等に係るものが5件、運輸、通信等に係るものが1件、卸・小売等のものが4件、医療・福祉に係るものが8件、サービス業が9件でございます。
 平均の処理日数といたしましては32.3日ということで約一月余り、解決率は63%となっております。
 4番目の労働相談の取り扱い状況についてでございます。重複の集計で379件で、そのうち経営または人事が74件、賃金等に係るものが62件、労働条件等に係るものが156件、職場人間関係に係るものが73件となっております。
 対応状況としましては、240件のうち助言・傾聴、アドバイスをしたものが186件ということになっております。この労働相談の取り扱いを見ますと昨年1年間が255件ということで、先ほど局長からお話をさせていただきましたが、啓発、周知のステッカー等の効果もあって、特に昨年の後半から件数がふえております。それから内容といたしましては、労働条件等の時間外勤務等がおととしは80件余りでしたけれども、昨年は150件余りということで、こちらのほうがふえているという傾向にございます。
 最後のページの4ページ目でございます。最近5年間の取り扱い事件等の推移でございます。個別紛争のあっせんの新規の受け付け件数、大体1年間で30件余り取り扱っております。昨年1年は、新規のもので26件でございます。全国的な集計のほうがこの資料を作成する段階でまだまとまっておりませんでしたけれども、きょう現在でまとまっているものを見ますと、やはり全国の中で一番多いということになっております。労働委員会が取り扱っている中でということなので、都会、大都市のところが余り取り扱っていないのですが、労働委員会全体で300件余り、そのうち鳥取県が26件ということでございます。
 相談件数の推移についても一番下の表のとおりでございます。実数を見ますと、平成27年が176件で、平成28年が240件ということで、やはり増加しているという状況でございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 質疑を受けたいと思います。

○市谷委員
 この3番の個別労働紛争のあっせんですけれども、3ページに(2)で取り扱い事件の分類ということで表が整理されていますが、例えばどんな事件があるかということで時間外勤務とか嫌がらせとか解雇とかが、括弧書きなので、それ以外にもあるのでしょうけれども、その解決ということで12と上がっているのです。では、具体的に解決の中身がどうなのかということを見ると、例えば2ページの一番上の9号とかでいくと配置転換に関する話し合いが解決金、お金で解決となっていますね。それからちょっと下に行って16号で解雇に関する話し合いで解決金、お金で解決。その次の17号は、労働契約の終了。解雇、配置転換をお金で解決したということになっていたり、労働条件が契約の終了で解決というのは、解決と言うのですかね。あっせんなので、労使で話し合いすることが労働委員会の仕事にはなるとは思うのですけれども、これは解決なのだろうかと。解決率が高いということをおっしゃったのですが、専門家の方がかかわってやっておられると思うけれども、何だかおかしいなと思うのですね。しかも1回とか2回で終わっている。何となく労働者が泣き寝入りさせられたような印象があるのですけれども、その辺をもう少し説明していただけないかなということが1点と。それからこの個別事案のあっせんの分ですけれども、業種の中ではで医療・福祉とかサービスが多いのですけれども、これはどういう相談、どういう事件なのかなと。この医療・福祉系やサービス系というものは処遇が非常に悪くて、なかなか雇用も定着しない分野かなと思うので、どういう中身かなと。
 最後の4の個別紛争、これは労働相談ですね、一番下の。これもどういう相談かということが上のほうに書いてあって、賃金の未払いとか、時間外労働とか、嫌がらせ、パワハラですね。これは法違反だと思うのですけれども、どういう取り扱いをしたのかということで下を見ると対応状況が助言とか傾聴となっているのですね。多いのですよ。だから法律違反のものについての助言や傾聴というのは、どういう対応をされたのかなと。本来であれば法律違反なので、労基署だとかできちんと対応していただいて、それなりに企業側にペナルティーが求められる内容ではないかなと思うのですけれども、この助言、傾聴が多くなっているものですから、どういう対応になっているのかなと、その辺を教えてください。

●佐々木労働委員会事務局次長兼審査調整課長
 市谷委員から3点御質問がございまして、まず3番目の労働相談の対応状況についてでございます。対応状況としては、助言・傾聴とか、ほかの機関を紹介するということで幾つか上げさせていただいていて、その主なものということで、まず助言・傾聴というものがありますので、その件数として上げさせていただいているのですが、おっしゃるように例えば時間外労働であるとか、賃金の未払いというのは労働基準法違反の可能性がある話であれば、それは指導権限を持っている労働基準監督署を御案内したりします。そちらのほうでのアドバイスを受けられるという形の対応をさせていただいていることが多くございます。
 2番目の医療・福祉の関係の紛争に関してはどうでしょうかということですけれども、言われるように介護の関係とかはいわゆる人手不足ということが言われております。私どものほうで相談を受ける、あるいはあっせんの中で、個別には申し上げられないのですが、全体の感想としては、やはり有期雇用で契約されている方が多いのかなと。人手不足ということで働いておられる期間が短い方が多いのかなという感想を持っております。やはりその中で利用者サービスをされる仕事、いわゆる人と人との関係のサービス、職場の中でも同じように同僚、上司の中での人間関係が直接かかわるような仕事の内容なのかな、業種なのかなと感じております。そうして見ますと、やはり職場の人間関係の中で少し行き違ったりとか、意思疎通が図られなかったり、あるいは使用者側、経営者側が求めるサービスの水準と労働者側が働く中でのノウハウ、能力との乖離が少しあったりとかということで人間関係とか、指示とか指導の中で職場をやめざるを得ない、あるいは配置転換してもらったほうがいいとかという紛争、あっせんが多いかなと感じております。
 最初のお金で解決ということですが、あっせんは、集団のほうもそうなのですけれども、できるだけ労使関係を健全化する、それから継続するということが労働委員会が取り扱う特徴の一つなのかなということでして、必ずお金で解決することを目指しているものではございません。ただし、配置転換とか解雇とか労働条件、そういった形でのあっせんがあったにしても、結果として仕事の継続を望まれないということで解決金という形をとりながら解決を図るというケースはやはり多いかなと感じております。

○市谷委員
 あっせんの名のもとに企業の法違反が許されてしまったりとか、労働者が不利益をこうむることはあってはならないと思うのです。労働委員会はそれが役割なのですけれども、このあっせんということで書いてあるのを見ると何か労働者にとっては余り処遇が改善されたりとかということではなくて、お金を払って終わりとか、示談ではないのですけれども、労働が継続するではなく、お金をもらってというようなことになったりしているのではないかということを感じるのです、この書きぶりから見るとね。だからきちんと法的に使用者側のほうを問うていくということを厳しくすることが、私はやはり基本にあって話し合いをしていくということかなと思います。
 先ほど医療・福祉、サービスの関係が人間関係で恐らく嫌がらせだとかということですけれども、嫌がらせするほうを配置転換しないと、部署がえしないと、されているほうが不利益をこうむるような職場異動をしてしまったらそれはいけないと思うし、その辺もやはり訴えておられる、法律で言えば嫌がらせなどは感じるほうが被害を受けているということになりますので、そこら辺の判断を、専門家の方がかかわっておられるのではありますけれども、見誤らないようにぜひ対応していただきたいなとも、個別のことは余り詳しくは多分言えないと思いますので、その辺ぜひよろしくお願いしたいと思います。

●安本労働委員会事務局長
 おっしゃいますように、個々の事案はさまざまな事例がありまして、例えば解雇の話し合いにしても中には御本人が既に別の職についていらっしゃって、前職に対するあっせんと、話し合いというものもあります。そしてまた、配置転換ですとか、人間関係では、労働委員会のあっせんは、それぞれ労働者側の委員、あっせん員など、三者構成で丁寧に話を聞いてまいりますので、例えば本当に継続が御本人にとっていいのかどうかということも時間をかけて話し合いながらいい方向にまとめていくということでございますので、必ずしも最初の申請時の配置転換だとか解雇の復職というものが、そのままあっせん案につながる場合ばかりではございませんけれども、おっしゃいますように労働者の利益をこのあっせん制度の趣旨を踏まえながら、現在もそうですけれども、決して不利益にならないように努めてまいりたいと思います。

◎広谷委員長
 ほかに。
 それでは、ほかにないようですので、次に、その他ですが、労働委員会に関して執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
 意見が尽きたようですので、労働委員会につきましては以上で終わりたいと思います。どうも御苦労さまでした。
 暫時休憩いたします。45分から再開します。

午前9時40分 休憩
午前9時45分 再開

◎広谷委員長
 再開いたします。
 企業局に係る付議案の予備調査を行います。
 なお、既に政務調査会で説明を受けたものにつきましては、詳細説明は不要であります。
 また、説明される分量が相当ありますので、執行部は資料を読み上げるような説明は行わず、要領よく、ポイントだけ簡潔に説明していただきたいと思います。着席したままで結構です。
 それでは、平成29年度当初予算及び平成28年度補正予算の付議案の説明を一括して求めます。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 それでは、湊企業局長に総括説明を求めます。

●湊企業局長
 企業局が所管しております平成29年度当初予算及び平成28年度の補正予算につきまして総括の説明をさせていただきます。
 当初予算の資料をめくっていただいて、1ページでございます。議案が3件ございまして、議案第17号が電気事業会計の予算でございます。議案第18号が工業用水道事業会計予算でございます。議案第19号が埋立事業会計予算でございます。
 それでは、電気事業会計から順次説明をさせていただきます。
 鳥取県は、環境先進県、それから環境立県を推進するということで、再生可能エネルギーを活用して発電事業を行うことというのは、非常に意義のあることだと考えております。
 ただし、一方では、経営の効率化を探求し続けなければならないとも考えております。
 このため県営発電所の改修、あるいは管理運営につきまして、民間の資金やノウハウを活用するPFI手法の導入検討に着手したいと考えております。
 また、運転開始から50年程度経過しました発電施設のリニューアル、あるいは小水力発電所の建設等計画的、着実に取り組んでいきたいと考えております。
 さらに電力の地産地消を推進するために、県内地域新電力へ売電できるような環境についても整備したいと考えております。
 次に、工業用水道事業会計でございます。
 厳しい経営状況が続きますけれども、決算審査特別委員会の指摘を踏まえ、新規事業開拓を図るための制度の拡充を行い、収益改善に努めてまいりたいと考えております。
 また、老朽化が進む日野川工業用水道事業については、施設の耐震化を含めた長寿命化対策を検討し、計画的かつ着実に工業用水の安定供給に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、埋立事業でございます。
 竹内工業団地におきまして来年度は貨客船ターミナル整備事業用地を境港管理組合へ売却を計画しているところでございます。
 また、その近隣の土地、背後地につきましては、仮称でございますけれども、竹内南地区にぎわいづくり検討会の検討状況、あるいはターミナル整備後の周辺状況の変化に対応可能な分譲に努めてまいりたいと考えております。
 総括表をごらんいただきますと、各事業の合計額は支出ベースで86億9,000万円余とお願いしております。
 詳細につきましては、担当課長から説明させていただきます。
 引き続きまして、平成28年度の補正予算について御説明いたします。
 補正予算の資料をごらんいただきたいと思います。1ページおはぐりいただきまして、議案第30号、平成28年度鳥取県営埋立事業会計補正予算でございます。
 この補正予算につきましては、埋立事業会計における竹内工業団地内の販売用土地の時価評価に伴う補正でございます。
 詳細につきましては、担当課長から説明させていただきます。
 以上、平成29年度当初予算並びに平成28年度補正予算の概要を説明させていただきました。御審議のほどよろしくお願いいたします。

◎広谷委員長
 それでは、続きまして、竹内経営企画課長の説明を求めます。

●竹内企業局経営企画課長
 それでは、議案説明資料について補足の説明をさせていただきます。
 まず、当初予算関係の資料の2ページをお願いいたします。議案第17号の電気事業に係る予算説明になります。
 冒頭局長のほうが概要説明いたしましたので、私のほうは若干詳しくなる部分もあるかもしれませんが、2番の項目別明細の部分の内容について説明させていただきます。
 まず、収益的収入・支出の明細でございますが、電気事業収益25億6,000万円余を予定しております。
 主な収益は、営業収益のうちの水力発電電力料でございます。20億円余を予定しております。右の説明欄の販売電力収入でございますが、水力、風力、太陽光とありまして、風力、太陽光については平成28年度と同様の規模を予定しておりますが、水力電力料につきましては予算額のほうは若干減っております。また電力量のほうがかなり減っているという見込みでございます。これにつきましては舂米発電所のリニューアルを本年度から取り組んでいるところでございますが、これが来年度本格稼働、本格的な工事に着手いたします。それに伴いまして発電を停止して工事を施工するという予定になってございますので、この部分の発電量の停止、これは計画的な停止になりますけれども、この部分が電力料の減という予定になってございます。
 続きまして、営業外収益でございますが、1億5,800万円余を予定しております。8,800万円ほど前年より伸びておりますが、これは収入の主なもののうちの消費税のところで6,700万円余を予定しておりますけれども、これは昨年度は還付ではなくて支払う予定でしたので、ここの部分がふえているということになってございます。
 続きまして、電気事業費です。23億9,900万円余を予定してございます。
 主な費用でございますが、営業費用が22億6,900万円余、それから水力発電所が一番大きく、17億3,700万円余となってございます。昨年と比べまして3億円ほどふえてございますが、大きなところは経費の主なところの修繕費のところで、小原川隧道修繕工事費が5億7,700万円余になってございますが、これが昨年度に比べて約1億円程度増額になってございます。一番下の減価償却費が5,000万円ほどふえてございますし、経費の主なものには入ってございませんが、先ほど説明しました舂米のリニューアルの関係で現在もあります発電機の撤去費用等で1億円ほど本年度は余分にかかる予定を見込んでおりまして、結果としまして前年度に比べて3億円ほど増額といったことになってございます。
 さらに下のほう、送電費でございますが、こちらは2,000万円余ということで、前年度に比べて1億1,500万円余の減になってございますが、これは小鹿第一送電線の撤去費用が、撤去工事がほぼ終了になりつつございますので、工事費としてはその分減ってきているものでございます。
 続きまして、3ページでございます。営業外費用ということで1億400万円余を予定しているところでございます。前年度に比べまして1億1,000万円余の減額となってございますが、これは支払い利息等が3,000万円ほど減っているといったことが主な理由になってございます。
 差し引きでございますが、本年度は収入、それから支出の見込み額でいきますと1億6,300万円余の収支差、益が出るという予算組みをお願いしているところでございます。
 続きまして、その下、資本的収入・支出でございます。資本的収入18億1,000万円余でございますが、主な内訳としましては工事の施工に伴う企業債の借り入れ収益でございます。
 続いて、資本的支出になりますけれども、建設改良費で21億9,900万円余ということで、主な内訳は建設仮勘定の18億5,400万円余でございます。これは先ほど来説明しておりますけれども、舂米のリニューアルの工事が本格的な時期になってまいります。それに伴って工事費がかさむということで、昨年度に比べまして15億円余の増となっているものでございます。
 資本的収入・支出の差し引きでございますが、マイナス9億8,600万円ということで、これはもう御案内のとおり赤字の予算を組むところが資本的収入・支出の予算の原則でございますので、その補?財源といたしましては過去に積み立てている電気事業会計の内部留保、それから消費税がこの部分は還付されてまいりますので、その還付金に伴う消費税分を充当するという予算になってございます。
 続きまして、4ページをお願いいたします。冒頭局長からも説明がございました県営発電所における民間活力活用の検討調査。発電所の効率的な運営を目指して、民間活力の活用手法、PFI的な手法が導入できないかどうかを検討するものでございます。詳細につきましては、政務調査会で説明させていただいておりますので、省略させていただきます。
 続きまして、5ページでございます。キャッシュフロー計算書になってございます。こちらの1番、業務活動によるキャッシュフローでございますが、当年度純利益545万8,000円。これは先ほど3ページで収益的収入・支出の収支差1億6,300万円あると言ったのですが、こちらのキャッシュフロー上では500万円余となってございます。これは消費税があるないによって若干ここの違いが出てくるものでして、キャッシュフロー上は消費税を抜いたところで計算します。消費税を抜いたところで計算しますと500万円余という格好になるということで御理解いただきたいと思います。
 純利益が500万円余、その後、減価償却等のお金の出し入れをずっと計算していきますと、最終、下のほうですが、平成29年度の見込みといたしましては資金が3億6,000万円余の減になる。このお金は内部留保が減るという意味にはなりますけれども、資金の期末残高としては14億円余を予定している、そういう計画にしてございます。
 続きまして、6ページ、7ページ、8ページでございますが、給与費の明細になります。
 6ページの一番上の総括のところ、一番左側の職員数の欄がございます。本年度、前年度、それぞれ39人、40人ということで、1名の減になってございます。これは組織の運営体制の見直しに伴う減になってございます。給与費の明細書といたしましては、39名の人件費等をお願いするものでございます。
 7ページ以降の説明については、省略させていただきます。
 続いて、9ページをお願いいたします。平成29年度の電気事業に係る予定貸借対照表になります。
 ここは説明すると長くなってしまいますので、先ほどキャッシュフローのところで当該年度の純利益等500万円余があると言いましたが、そこの部分につきましては右の欄、資本の部の7番、剰余金、ロのところの当該年度未処分利益剰余金のところに含まっているという格好の貸借対照表になります。
 説明は省略させていただいて、続きまして、10ページ、11ページになります。
 10ページは貸借対照表あるいはキャッシュフローを計算する上での重要な会計方針ということで、これは追記で説明することが必要と法的に求められているもので、それを書きあらわしたものです。ごらんいただければと思いますので、説明は省略させていただきます。
 2番、11ページの報告セグメントごとの営業収益でございます。セグメントといたしましては、水力、風力、太陽光、3事業で構成しておりますので、その各事業における営業収益あるいは経常損益を説明した資料になってございます。平成28年度、本年度でいきますと水力発電事業のところの経常損益は当然プラスにはなっているのですが、来年度につきましては発電の停止等がございまして、収益が減るということでございます。したがいまして、ここの部分は経常損益がマイナス2,000万円余といったことになるものでございます。風力、太陽光については、順調な経常益が見込まれる予定にしているところでございます。
 続きまして、12ページ、13ページでございます。これは平成28年度に係る予定損益計算書あるいは予定貸借対照表になります。これはもうごらんいただきたいと思いますので、説明は省略させていただきます。
 続きまして、14ページ、15ページ、16ページでございます。これは継続費に係る事業の進行状況に関する調書でございます。それぞれ14ページは舂米発電所のリニューアル事業に伴う調書、15ページは小水力発電、具体的には起債事業の発電所の新設工事に係る継続費の内訳、16ページは、先ほど若干金額を説明させていただきましたが、小鹿第一発電所に係る送電線の撤去工事の継続費の詳細になってございます。
 続きまして、17ページをお願いいたします。当該年度提出に係る分の債務負担行為の要求の一覧でございます。新たに5項目をお願いさせていただきたいと思います。それぞれ発電事業に係る発電遮断機の古くなった施設の更新、あるいは建屋の改修等工事の債務負担行為をお願いするもので、いずれも工期が長期にわたるということで、複数年の債務負担行為をお願いするものでございます。
 続きまして、18、19ページでございます。これは過年度議決済みのものに係る債務負担行為の一覧でございますので、ごらんいただきたいと思います。
 続きまして、20ページをお願いいたします。こちらは議案第18号で、工業用水道事業に係る説明資料でございます。
 1番目の経営改善の取り組みと主な事業でございますが、ここのうち平成29年度に予定している鳥取地区あるいは日野川工業用水道に係る日量当たりの予定数量を掲げております。平成28年度期末に比べまして鳥取地区が50立米の増、それから日野川が400立米の増ということで、それぞれ1社、日野川工業用水道については2社の新規契約が見込めるものということで要求させていただいております。これは過去3年間の新規の開拓状況をもとに、大体1社程度であれば無理のない範囲でできるのかなということで予定させていただいているものでございます。
 その下でございますけれども、先ほど冒頭局長のほうから説明させていただきましたが、工業用水道事業の新規開拓に伴う一つの材料、玉といたしまして、工業用水の給水施設整備を支援する制度を拡充していきたいと思います。詳細につきましては、若干21ページで説明はさせていただきますので、ここでは省略させていただきます。
 続きまして、その下、項目別明細でございます。収益的収入・支出でございますが、事業収益5億4,200万円余をお願いしておりまして、前年度に比べて4,000万円ほどの減となってございます。これにつきましては日野川に係るものが2億7,400万円余で、マイナス3,000万円余になってございますが、これは石州府、会社名を申し上げると、シャープ米子さんがかなり減量されました。それに伴って収益のほうも減るということでございます。同様に鳥取地区につきましても1億600万円余ということで、600万円ほどの減となってございます。こちらは以前説明させていただいたものでございますが、ジャパンディスプレイの減があるのと同時に、三洋製紙さんが増量になってございます。差し引きでいきますと日量当たり数百トンの減という格好になってまいりまして、収益減はわずかにとどまる見込みの予定にさせていただいておるところでございます。
 続きまして、21ページの事業費でございますが、事業費は8億4,000万円余で、そのうち営業費用が7億円余でございます。前年度に比べて6,900万円ほど増額をお願いしているところでございます。これにつきましては備考の欄、業務費の内訳がございまして、修繕費の9,500万円をお願いしておりますが、前年度は5,700万円ほどということで、修繕がかなりかかるだろうという見込みの予算をお願いするものでございます。
 その表の下のところ、営業諸費のところの一番下でございますが、県営工業用水利用促進補助事業900万円をお願いしているところでございます。これについては先ほど新規で開拓を狙う材料、玉として使わせていただきたいということで制度を拡充するものでございまして、工業用水道事業を新規にお願いする場合、やはり食品関係ですと工水だと使えないね、上水ではないと無理だねというようなお話も伺いますので、浄水施設を設けていただいて、そこに対するリース料の助成をすることによって工水を使っていただく、そういう材料として拡充させていただくものでございます。
 続きまして、営業外費用でございますけれども、1億3,800万円余で、昨年度に比べまして
2,000万円ほどの減額になってございます。こちらは営業外費用の内訳の表がございますけれども、企業債利息が昨年度と比べてかなり減ってきているということもございまして、その減が主な要因となってございます。
 差し引き、収入引く支出でございますけれども、こちらのほうは厳しい経営状況が続くということでマイナス2億9,800万円余ということで、赤字の予算にならざるを得ないということでございます。
 その下、資本的収入・支出でございますけれども、資本的収入3億7,600万円余をお願いしております。
 内訳でございますけれども、企業債ということで7,800万円。これは昨年と同じでございまして、新規に工水を使ってもいい企業さんがあらわれた際に新たな配管等をこちらのほうでする必要がございます。それについては新たな資産ということで企業債を充てて、いわゆる資本的収入、資産ということで計上するもので、7,800万円をお願いするものでございます。
 続いて、出資金でございますけれども、2億9,800万円ということで、これは従来どおり一般会計から鳥取地区の企業債元金償還相当額を出資金という格好で助成いただいておりますので、その金額になってございます。
 続きまして、その下、資本的支出でございますけれども、5億7,000万円余ということで、内訳につきましては、設備費が、先ほどの企業債と同額の7,800万円、それから企業債の償還金が主なものになってございます。
 資本的収入・支出の差し引きでございますが、マイナス1億9,300万円余ということで、赤字の予算になりますが、この補?財源ということでいきますと先ほどの電気事業と同様に内部留保を充てるということになってございます。
 続きまして、22ページでございます。工業水道事業に係るキャッシュフローでございます。こちらのほうは仕組みといたしましては電気事業と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 続きまして、23から25ページにつきましては、給与費の明細になります。こちらは本年度2人、前年度2人ということで、特に変更はございません。2人分の人件費をお願いするものでございます。
 続きまして、26ページは予定貸借対照表、27ページは予定貸借等に係る注記でございまして、こちらは電気事業会計と同様でございます。
 28ページをお願いをいたします。セグメント情報の開示ということで、工業用水道事業の場合、2番のセグメントごとの営業収益等のところで説明させていただいておりますが、日野川、それから鳥取地区2カ所ということで、両方につきまして経常損益がマイナスになるという予算組みになってございます。
 続きまして、29、30ページでございますが、それぞれ平成28年度分に係る損益計算書、それから予定貸借対照表でございます。説明は省略させていただきます。
 31ページでございますが、新規に債務負担行為をお願いするものは工業用水道事業ではございません。過年度分に議決いただいた5項目の債務負担行為に係る調書でございますので、ごらんいただきたいと思います。
 続きまして、32ページをお願いいたします。議案第19号、埋立事業会計に係る説明でございます。
 2番の項目別明細で、収益的収入・支出でございます。埋立事業収益でございますが、11億7,000万円余をお願いするものでございます。
 主な収益でございますが、土地売却収益の10億4,000円余は昨年度に比べて6億円余の増になってございまして、来年度は33ページの下に平面図を載せておりますが、その右上の国際フェリーターミナル整備ということで計画されている用地が3区画ございます。この部分がまとまった団地の分譲ということで、前年度に比べてかなり大きくなっているものでございます。
 続きまして、埋め立ての事業費でございますが、10億1,000万円余をお願いするものでございます。こちらの主なものは土地売却原価8億8,300万円余ということで、前年度に比べて4億7,500万円の増になってございますが、こちらは土地売却収益と連動してふえる費用になります。土地というのは棚卸資産になりますので、土地を売った部分は費用として、原価分は相殺する必要がありますので、土地売却原価ということでお願いするものでございます。
 続いて、33ページでございますが、営業外費用、特別損失等はございますが、収益的収入から支出を引いた差し引きは1億6,000万円余の益という予算をお願いしたいと思います。
 続いて、資本的収入・支出でございますが、資本的収入はございません。
 資本的支出でございますが、10億7,000万円余をお願いするものでございまして、この内訳につきましては一般会計から竹内団地の造成費を貸し付けでさせていただいております。その貸し付けした分をお返しするもので、土地の売却代金あるいは長期貸し付けでいただいている代金を原資に一般会計にお返しするもの、これが10億6,000万円になってございます。
 その下、利子補給金返還金というものがございますが、こちらは昨年度はなかった金額で、1,500万円余をお願いするものでございますが、先ほどの国際フェリーターミナル整備計画地を売るわけでございますが、竹内工業団地は造成するときに国から利子補給分の補助金をいただいております。この補助金は、工業団地として売却するのであれば目的外利用には当たらないのですけれども、貨客船ターミナルで売却する場合には工業団地ではないということで目的外使用になってございますから、国のほうと協議したところ返還が必要という結論になってございましたので、1,500万円をお願いするものでございます。
 差し引きでございますが、10億7,000万円余のマイナスという格好になりまして、財源の内訳としましては記載のとおり内部留保金等を充当するものでございます。
 続きまして、34ページでございますが、先ほど来国際フェリーターミナルの整備で売却すると言ってございます、その具体的な説明資料になります。こちらは政務調査会で説明させていただいておりますので、説明は省略させていただきます。
 続きまして、35ページ、キャッシュフローでございます。当該年度純利益が1億6,600万円余を予定しております。それ以降については電気事業と同様でございますので、説明は省略させていただきます。
 続いて、36から38ページでございます。こちらは人件費をお願いするものでございまして、本年度、前年度増減はなく、2人分の給料をお願いするものでございます。
 続きまして、39ページは、当該年度に係る予定貸借対照表でございます。
 続いて、40ページは、電気事業会計と同様な注記になりますので、説明は省略させていただきますし、41ページ、42ページにつきましては平成28年度に係る予定損益計算書、予定貸借対照表になりますので、ごらんいただきたいと思います。
 続きまして、43ページでございますが、埋立事業会計につきましても新規でお願いするものはなく、過年度に議決をいただいております債務負担行為の調書になります。ごらんいただければと思います。
 続きまして、補正予算に係る議案説明資料の2ページをお願いいたします。補正の内訳でございますが、埋立事業費のうちの一般管理費で、説明の欄、資産減耗費ということで1億700万円余をお願いするものでございます。埋立事業に係る土地の評価損ということで説明させていただいておりますが、棚卸資産については法律が改正になりまして、平成26年度の決算から資産に係る低価法を適用するようになりました。要するに簿価と時価を比較した場合、安いほうを簿価としなさい、低いほうで評価しなさいという仕組みが義務づけられてございます。平成28年度末で改めて土地の評価をさせていただいたところ高くなっている土地もあるのですが、低くなっている土地もあるということで、それを全部1筆ずつ計算していきますと評価損、土地が安くなっているということで、その金額が1億円余になってございます。この補正予算をお願いするものになります。
 3ページ目でございますが、この補正予算に係るキャッシュフローでございます。1番の業務活動に係るキャッシュフローをずっと見ていただきますと、棚卸資産の増減額、ここの金額が1億748万円ということで、補正予算に一致するものでございます。
 4ページは、補正予算に係る予定貸借対照表になります。こちらはごらんいただきたいと思いますので、説明は省略させていただきます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 質疑を受けたいと思います。質疑はありますでしょうか。

○市谷委員
 当初ですけれども、これは政調・政審でも説明はいただいたのですけれども、改めて確認したいのですが、4ページで民間活力の活用検討調査ということですが、具体的にどんなところが想定されるのだろうかなと、県内でね。これは導入できるかどうかという調査検討だとは思いますけれども、県外にお願いしてしまってもよろしくないかなと思うのですが、具体的にそういう民間企業があるのだろうかということの確認と、民間に任せるということになると、民間企業ですから淘汰されたりとか、廃業されたりという可能性もあると思うのです。その際に管理運営が非常に困難になると思うのですけれども、そのことについてもこの検討会の中で検討されるのかどうかということ。
 3つ目に、民間活力導入ということになると、県の職員さんで今この業に当たっておられる方がどうなるのかなということも確認させてください。

●湊企業局長
 冒頭委員もおっしゃられたように、可能性があるかないかの調査検討ですので、今からありますとかありませんとかと申し上げにくいのですけれども、知事が記者会見でこのPFIをしていきますという発表をされた。その後、新聞報道等でこういう記事が出た。その途端に日本全国各地から私どものほうに問い合わせ、あるいは意見交換、面談希望の方々がございました。この運営については特別目的会社というのをつくります。ですから平たく言うと共同企業体のような形になります。企業体という表現を使わせていただきますが、当然その企業体の中には電気事業を現在しておられる方、あるいは建設が入りますと建設会社の方、それから資金が必要なので銀行関係の方等々が入ってまいります。そういった関係の方々からの問い合わせ、それからもしPFIをするのであればぜひ参画したいというお話はいろいろな方からいただいておりますので、手を挙げられる民間の方はいらっしゃると思います。
 2点目の、どんな人になら任せていいのか、あるいは途中でやめたと言って撤退される可能性もございますが、これはこの導入可能性調査の後、仮に導入する可能性があるとした場合に、次にはどういった会社と契約しますかとか、その会社に求める条件、そういったものを約1年から1年半をかけて議論といいますか、審査票をつくっていきます。こういう会社だったらオーケー、こういう会社だったらだめというような、相手方に求める要件をつくってまいります。それで運営権を設定するに当たりまして議会とのお話し合いもさせていただき、最終的に運営権を公募したときに手を挙げていただく民間の方、この契約についても議会の議決を必要とさせていただいておりますので、その導入可能性調査後のいわゆる公募条件等を設定する作業というのは非常に大事になってまいりますので、議会からのチェックもお願いしたいと思いますし、また我々も必要な条件というのはつくってまいりたいと思っております。
 3点目の人のことですけれども、基本的に企業局の職員は知事部局からの出向でございまして、仮にどこかの発電所を民間に任せた場合には、そこの発電所に従事していた人間は企業局からまた知事部局に戻るということになると思いますので、確かに企業局の職員は減りますけれども、その人は知事部局に帰るということになろうと思っております。

○市谷委員
 今のことはそういう説明でとわかりましたけれども、根本的に聞かないといけないことがあったのですが、このPFI導入ができるという判断は何をもってされるということでしょうか。それとFITの制度がどうなるかが非常に不透明な中で、収入の確保が困難になることが予想される中で民間にお願いするということはリスクがあると思うのですよね。そういうことも含めて導入可能という判断はどういう基準を持っておられるのでしょうか。

●湊企業局長
 導入可能性、できるできないの判断というのは、一つは手を挙げる民間事業者がいるかいないかで、民間事業者にとってみれば、委員が今まさしくおっしゃったとおりで収益の安定性ということなのです。それで今、我々が考えておりますのが、おっしゃられるように固定価格買取制度が平成32年度までは今の枠組みで動きます。平成33年度には抜本的な見直しが行われるということで、民間事業者にとってみれば平成32年度までにFITの買い取り価格を確実なものにしようと思えば経済産業省に対して設備認定を申請して設備認定を受けなければならないということで、我々が今考えているタイムスケジュールでいきますと、平成31年度末までに運営権会社が決定できれば決定したいと、遅くとも。平成32年度内にその運営権会社が設備認定をとれる時間的余裕を持ちたいと。これがおくれると先ほど指摘されましたとおり非常に不透明になりますけれども、遅くとも平成31年度末までに運営権会社が決まり、平成32年度中に発電機の設備認定をとれば、以降20年間は一定の売電収入が得られるということで非常に経営リスクは減ります。今はそんなタイムスケジュールで進んでいきたいと考えております。

○市谷委員
 確認ですけれども、今言ったスケジュールで手続がなされれば20年間の単価保証というのはあるということなのですかね。下がらずに。その契約した段階の。(「はい」と呼ぶ者あり)わかりました。
 それで全体に言えることですけれども、税金投入して整えてきたこういう発電関係の設備がきちんと県民に利益が行くようにすること、ずさんな管理にならないようにすること、持続可能であるということだとかが担保されないと、安易に民間に渡してしまって持続可能性が失われるということがあってはならないので、非常に慎重にやらないといけないかなと思いますし、FITとの関係で、間に合えば20年間というのはあるかもしれないですけれども、この短期間でそういうことを判断して、計画もつくっていく、設備認定もしていくというのは、大変なことだなと思って今聞きましたし、20年後がまたどうなるかなと思ってみたり、だからとても慎重にこれは対応しないといけない問題だなと思いました。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 今の件はとりあえず。

◎広谷委員長
 続けて。

○市谷委員
 細かいことで済みません。6ページですけれども、職員の表の一番下の右のところに定数1人減というのがあるのですけれども、これはなぜでしょうか。それを教えてください。


●竹内企業局経営企画課長
 先ほど説明で組織体制の見直しということで、さらっと言ってしまったのですけれども、具体的に減になったところを申し上げますと、企業局の本局、経営企画課で1名の減です。それからもう一つ、工務課が本局にあるのですけれども、そちらで1名の減。それ以外に東部事務所が一つありまして、こちらが1名の増という格好になってございます。東部事務所が今、太陽光発電所なり、小水力発電所の整備を進めてきた関係がございまして、そうすると施設をつくった以上は維持管理が必要だということで、その人手が結構足らない、不足しているということがございますし、舂米のリニューアル等で人材が必要だということで1名の増になってございます。一方、本局でございますが、こちらは新たな発電所の建設が今のところ少なくなってきていることもございますし、それから総務系のほうでいきますと庶務をまとめるとか合理化を進めていくというような話がございますので、その部分で1名の減という格好で、トータル2人減って、1人ふえて、1名の減というのが詳細になります。

○市谷委員
 そうすると1名減の方というのは、数はそうなのでしょうし、配置もかわったりもあるのでしょうけれども、知事部局に帰られるということですかね。

●竹内企業局経営企画課長
 そうなります。

○市谷委員
 では、続けていいでしょうか。次に、工業用水道ですが、20ページですけれども、前から何遍も言って、しつこいようなのですけれども、シャープさんとか、ジャパンディスプレイとか、いわゆる大手の会社がこういうふうに契約を縮小してくるということは遺憾だなと。ちょっとずつですけれども、どんどん減っている、とまらないということは、非常にゆゆしき事態だと思いますし、やはり何かルールが要るのではないかと思います。それは意見として述べておきたいと思います。
 21ページの関係で、この工業用水を使ってもらわないといけないということで、食品関係は工業用水では使いにくいから上水道にして販売していくということで言われるのですけれども、1回全協の部屋で聞いたと思うのですけれども、工業用水を別のことにするということは、道義上よろしくないと思うし、同じ水ですよね。きれいなのでしょうから、使えるということなのでしょうけれども、工業用水を上水道に切りかえるなどということは、いかがなものなのだろうかと。どうしてそんなことができるのだろうかと疑問として思うのですけれども。

●湊企業局長
 工業用水を上水道に切りかえるわけではないです。上水道は上水道としてきちんと水道法でいろいろ検査をしたりします。ところが特に日野川ですけれども、水源地は一緒で、ほとんど水質的には変わりはない。工業用水を上水的に使うということです。浄水器というものがございますよね。ごく御家庭でも浄水器というものを使っておられますけれども、浄水器を使って、例えば魚を洗ったり、人の口に入るものですから、食品を洗ったりするものに使いたいという方がいらっしゃる。ただし、それを上水でやるよりも安い工水を使って、市販の浄水器で1回工水をきれいにして使いたいという方がニーズとしてありますので、そういった方に工水を使っていただこう、工水を上水的に使っていただくということで、今回浄水器のリース代についても支援の対象としたいと考えております。ですから工水を上水として使うのではなくて、上水的に使うということでございます。

○市谷委員
 だけれどもそんなことをしたら、いわゆる上水をそういうふうに使っておられる方から言えば高い上水道の料金を払っているのに一方、こちらでは工業用水を上水道的に使うということで安くて使えるというのは不公平ではないのでしょうかね。

●湊企業局長
 上水を供給するときに健康被害があれば、当然水道で送った側にも責任がありますけれども、我々はこれは上水ではないですよと。これは上水道ではないですよと。上水のように検査はしていないですよと。上水道に合致する基準の水ではないですよと。ただし、浄水器を使って食品衛生法上クリアできるところまで水質をよくしますと。その責任は事業者が負われるわけですから、別に不公平とかということではないと思います。

○市谷委員
 だけれども、きれいではないとは言いませんけれども、基準に合致するようにされるということだけれども、そんなことをしていいのかなと。それはそれを使った企業さんが責任をとればいいという話でしたけれども、そんなことを公がしていいのかなと、道義的によいのかなということをまず思うし、普通にちゃんと上水でしておられる会社さんもあれば安い工業用水で同じようなことをすることが外の目から見てどう思われるかなと思いました。何かおかしいのではないかなと思います。
 この21ページの一番下ですけれども、大体工業用水というのは、年間の会計でいくといつも赤字になるのですが、内部留保金で補?されて回せているということですけれども、この留保金というものはこの会計のどこを見たら書いてあるのか、確認したいので、教えてください。

●竹内企業局経営企画課長
 内部留保資金の内訳は、ほかの企業であれば人件費の引当金とか、企業からいただいている預かり金とか、そういうのは内部留保の中に入るのですけれども、工業用水の場合にはそういう補償費的なものはないですので、内部留保は全てある程度自由に使えるお金ということで御理解いただきたいと思いますが、22ページの下のほうに資金増加額、資金期首残高、資金期末残高という3つがございます。資金期首残高5億4,500万円というものがあるのですが、こちらが金額としては内部留保、来年度の頭に残っているお金なので、極端な話、5億円であればキャッシュが回って何とか営業活動ができるというように御理解いただきたいと思います。

○市谷委員
 工業用水道というものは、非常に過大な投資をして、起債部分は一般会計からやりとりして、お金も入れたり返したりというので、結局県当局との関係で調整されているのですけれども、利用が当初の計画ほどないということでの負担があるし、それによって収益もなかなか上がってこないということがあるので、先ほど言った5億円ちょっとの内部留保で今回1億8,000万円を充ててしまうと、毎年これをしていると底をついてしまうのではないかなと思うのですが、どうなのでしょうか。

●竹内企業局経営企画課長
 毎年のように1億8,000万円が何らかしていくと計算すると2年でパンクということになります。ただし、今、起債の償還が結構ピークなところでありますので、これがどんどん減ってくるから、キャッシュフローとしては払い出すお金が少なくなってくることが一つあります。
 極端な例は余り想定してはいないのですけれども、仮に営業的にキャッシュが回らなくなる、パンクすることになれば、工業用水の安定供給という我々の立場もありますので、一般会計のほうと相談しながら何らかの財政的な支援を求めないといけない状況になるかもしれないということです。

◎広谷委員長
 別の件。(「はい」と呼ぶ者あり)別のことですか。
 ほかの委員の方で質疑ありますか。

○川部委員
 4ページのPFIについて教えてください。そもそも企業局の役割と民間に事業を委託することの関係についてが整理できなくて、考えていたのですけれども、発電事業を公的にすることの意味、企業局として持っていてそれを民間に管理運営を委託することの意味が、私にはわからないので、整理していただけないでしょうか。

●湊企業局長
 企業局が発電を開始したときは、電力需要が逼迫しておりましたので、鳥取県としても県営発電所を建設して県内の電力需要を賄うという時代が昭和30年代、40年代でございました。その後、電力需要も回復して、県営発電所で発電をする意義というものは一体何なのだろうかなという単純な疑問が出てまいりました。一時、議会のほうからも、もう発電所を売ってしまえというような御議論もありましたけれども、電力の自由化以降、それから3・11の地震の後、電力を取り巻く環境というのが一時よりも風向きが変わっていって、特に風力にしても太陽光も水力にしても再生可能エネルギーですので、再生可能エネルギーから電気を起こすということについては一定の理解は得られるのではないかと。先ほど冒頭申し上げましたけれども、環境先進県、環境立県という鳥取県にとりまして県が再生可能エネルギーを用いて電気をつくるということは、意義あることだと思います。ただし、運営権だけの売却でございますので、県が発電すること自体には変わりはございません。
 それともう一つ、民間に運営権を売却したことによって県が全く発電事業から手を引くというものではないと私は理解しております。当然民間事業者と県との間で一つの発電所におきましても、それぞれ相互に補完し合ったりしておりますので、決して発電事業から手を引くというものではないということは御理解いただきたいと思いますし、もう1点は、今回この運営権を売却いたしますけれども、実はこれは県が直営でやっても先ほどのFIT価格であればある程度の収益は上がります。運営権を売却するときの価格がその収益を下回ってしまえば、我々は損をしてまで民間に運営権を売却することはございませんので、基本的には我々がもうかる以上の価格でないと運営権は売却いたしません。そうすると、もうかる以上の価格ということになりますと、そこにプラスアルファが出てまいります。本来PFI事業の目的は、このプラスアルファの価格をいろいろな事業に展開していこうということなので、人が減るとかということはあくまでも結果論でございまして、本来は自分たちがもうかる以上のお金で売れればさらにプラスアルファが入ると。これを企業局といたしましては、これからの発電事業等に、新エネルギーのほうに充当したいなという構想ではございますけれども持っておりますので、企業局が再生可能エネルギーで発電する意義は、運営権を売却したとしてもあるのではないかなと思います。

○川部委員
 私自身は、PFI、PPPを含めて民間にしていただくことをどんどん推進すべきだという立場ですけれども、企業局の事業をPFIでするということは、先ほど言われた、企業局が発電事業をしていることのそもそもの目的は何なのかというあたりを整理しないと、本来だったら民間でもできる、今のこの仕組みだったらもうかるのがわかっているから当然手を挙げると思います。では、それを県がそのまま持っていて運営権だけを渡すという意味が、先ほど言われた再生可能エネルギーを県内でどんどん広めていって電力を全部自給できるぐらいにするとかという大きな目的の中に企業局があるのか、そういうことではなくて、企業局は企業局なりにここは自主採算でいっているわけですから、何となくそこの整理ができないと、このPFIをすること自体が僕は何かいまいちわからないというか、言われたとおり売却してしまえば民間はそれはそれでしていくということで、再生可能エネルギーの民間事業者が一つふえるということになるのではないかなと思います。ただし、言われたとおりこれは収益が上がっているので、県としては資金調達源として見ているのだったら、それはそれで持っておくべきではないかなと思うので、いまいち今の説明だと理解し切れていないところがあるので、また詳しく教えていただけたらなと思います。

◎広谷委員長
 答弁はよろしいですか。

○川部委員
 はい。

◎広谷委員長
 では、ほかに。

○内田(博)委員
 具体的にきちっと説明したほうがいいのではないの。FITの価格が今24円で、安いところは、おたくの水力は11円30銭だったかな。

●湊企業局長
 10円です。

○内田(博)委員
 10円か。そうすると、その差額、川部委員が買っているのは、家庭の電力だから1キロワット大体28円だと、その差額の間にかませてしまう。今、湊局長が言っているのは、FITの24円を、皆さん方が購入しているのが26円でしょ、その差額の間で出せるというのはなかなかないと思うよ。10円の分は、もう差額が出ますからそれは新電力で高く買ってもらえばいいのです。そこにかませようというのが局長の考えではないかなと思って私は今考えていたのですけれども、本音のところを言ってみてください。

●湊企業局長
 少し本音の部分で話をしますと、このPFIをできないかという検討を始めたきっかけは、実は平成27年度ぐらいから検討しておりました。なぜこんなことを考えたかといいますと、一番大きな目的が、日野川の工業用水道事業が50年たちますので改修が必要になってまいりますが、その改修費用をどのようにして捻出するかということがそもそものスタートでございます。きょうの資料でも工業用水道はもう赤字続きで苦しいということで、これを改修する費用は、値上げするかといっても、そう簡単に値上げはできないと。日野川の工業用水道を改修するのには40億円とか50億円単位のお金がかかってきますので、では、このお金をどうやって捻出するかで考えつきましたのがPFI事業ということで、運営権を民間に売却した収益を工業用水道事業に充当できないかなというのがそもそものスタートでございまして、川部委員おっしゃるように、本来といいますか、発電所のあるべき姿はどうなのだと言われると、少し邪道なのかもしれませんが、企業局経営を考えたときには、手段として使えないかなと思って今回こういう提案をさせていただいておるところでございます。

○斉木委員
 わかりました。経営者としていろいろな手段、手法を考えなければいけないのでいいですけれども、私は、もうちょっと前向きに、新たなバイオマス事業をこの費用でやられるかなという期待感もあったのですよね。現場を直すでなくして、例えばもっと木質バイオマスとかほかの地熱とかいろいろなことをして、企業局が鳥取県の、環境先進県の先端を行くのだということで、この費用で多分そのぐらいのことを考えておられるかなと思ったのですけれども、それは全く考えていないのですか。

●湊企業局長
 いや、それも含めてでございまして、今年度から検討を開始しております水素につきましても、今研究、検討を進めておりますので、そういう新たなエネルギーに対しての調査研究あるいは何か実験施設をつくるとかというようなことももちろん含めて、この運用権の売却については考えておりますが、我々だけでその売却益が100%使えるかどうかは、財政当局との話もございますので、構想としてはあります。

○斉木委員
 結構です。

○市谷委員
 そうでしたかという感じですけれども、この企業局のあり方がずっと検討されていて、某議員さんなどは、もう県当局に戻したらいいではないかとか言われたり、あと、3つの会計で回しているという現状、側面が今ありますよね。そういう中での苦しみだとは思うのですけれども、企業局のあり方というのは、今のこの3つの中で私は回していくべきだなと思いますけれども、それはそういうことで企業局長さんもそう思っておられますよね。

●湊企業局長
 あり方というものは非常に難しゅうございます。今回御報告した中で、埋立事業は、あと6区画ほどでほぼ竹内が終わります。では、埋立事業をこれからどうするのだということもございますし、工業用水道事業は、先ほども言いましたけれども、これから更新の時期を迎えて費用が大きくかかってくると。工業用水道を使っておられる方で企業活動をしておられる方がいらっしゃいますのに、赤字ですからやめますというわけにはなりません。何とかこれを持続可能な経営を続けていくためには、どこかで何らかの工夫をしなければならないと思っておりまして、そうなると、やはり比較的堅調な電気事業というものにうまく循環させていくことが必要なあり方だと思っております。

○市谷委員
 斉木委員も言われたのですが、地産地消や自然再生エネルギーの方向で前向きに頑張っていただきたいなということは、方向としては私も同じように思っております。

◎広谷委員長
 まとめがついたようですので、よろしいですね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、以上で質疑を終わらせていただきます。
 次に、報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。
 質疑は、説明終了後、一括して行うことにいたします。
 それでは、報告2、平成28年度第3・四半期各事業実績について、竹内経営企画課長の説明を求めます。

●竹内企業局経営企画課長
 それでは、委員会資料の1ページをお願いいたします。平成28年度第3・四半期の各事業の実績がまとまりましたので、御報告させていただきたいと思います。
 電気事業でございますが、販売電力量でございます。水力発電につきましては、10月あるいは11月の降水量が平年に比べて少なかったことが1つ、それから鳥取県の中部地震の影響で小鹿第一発電所、第二発電所をかなりストップする必要がございました。その関係で発電量がかなり減りまして、その下の表のところ、水力、第3四半期でございますが、目標に比べまして84.5%ということで、かなり低目の数値になってございます。風力、太陽光については、それぞれ風況、天候にも恵まれて対目標については100%を超える結果となってございます。3発電の合計の実績でございますが、86.9%ということで、かなり目標は達成できていない状況になってございます。
 (2)の販売電力収入でございますが、こちらのほうは、いつも御説明させていただいておりますけれども、水力発電に係る収入が従量制ということもございまして、発電量の減よりもかなり収入のほうは保障されているという形態でございます。合計で目標に対しまして97.5%と若干下回っておりますけれども、まずまずの収益が達成できたかなと思っているところでございます。
 続いて、2番の工業用水道事業でございます。日野川工業用水道事業でございますが、上半期計3万100トン、それから第3四半期2万8,400トンで、1,700トンの減になってございます。これは、先ほど予算でも説明させていただきましたが、シャープ米子さんが1,500トンの減ということで、かなり影響が出ているところでございます。鳥取地区でございますけれども、上半期が4,600トン、それから第3四半期が5,600トンということで、プラスの1,000トンになってございます。これも先ほど説明させていただきましたが、三洋製紙さんが1,000トンふえているということで契約水量はふえているということでございます。
 続いて、埋立事業でございます。既にこちらの常任委員会で説明させていただいておりますが、竹内工業団地について2件の売却をさせていただきました。合計として6,400万円余の収益となってございます。その下、一括の売却、割賦、それから長期貸し付けの収入状況でございますが、2区画の売却益6,400万円は、第3四半期の一括即納売却の6,400万円のところの数字と合致するものでございまして、年度合計でいきますと1億7,500万円の収益ということになってございます。そのほかは表に記載のとおりでございますので、説明は以上で終了させていただきます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 質疑はありませんでしょうか。
 ないようですので、報告事項を終わります。
 次に、その他ですが、企業局に関して執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
 意見がないようですので、企業局につきましては以上で終わらせていただきます。どうも御苦労さまでした。
 しばらく休憩させていただきます。11時10分から再開します。

午前11時3分 休憩
午前11時10分 再開

◎広谷委員長
 それでは再開いたします。
 商工労働部に係る付議案の予備調査を行います。
 既に政務調査会で説明を受けたものにつきましては、詳細説明は不要ですし、今回は分量が相当ありますので、執行部は、単に資料を読み上げるような説明は行わず、要領よくポイントだけ簡潔に説明していただきたいと思います。着席したままで結構ですので、よろしくお願いします。
 また、報告第3号、長期継続契約の締結状況については、議案説明資料のとおりであり、特に説明は要しないことといたします。
 それでは、初めに、平成29年度当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 それでは、まず、岡村商工労働部長に総括説明を求めます。

●岡村商工労働部長
 それでは、2月定例会に提案しております商工労働部所管の平成29年度議案につきまして御説明いたします。
 お手元にあります議案説明資料の1ページをごらんください。議案第1号は、平成29年度一般会計予算に関するもので、当部関係では135億9,173万円をお願いしております。また、議案第7号は、中小企業近代化資金助成事業特別会計予算に関するもので、7,058万円余をお願いしております。昨年10月に発生しました鳥取県中部地震、さらに、この冬の豪雪により県内で多くの企業が被災し、また損失をこうむりました。これらに加え、アメリカ新政権の経済政策、英国のEU離脱など国際経済環境の激変もあり、県内企業を取り巻く環境は不透明さを増しております。こうした状況を踏まえまして、平成29年度当初予算では、災害や経済変動に強い地域経済の構築を進めてまいります。
 まずは中部地震で被災した県内企業の復旧支援を継続し、復興を確実なものとしてまいります。あわせて、復興の土台である産業基盤の強化に向け、県外企業誘致、県内企業の新増設に引き続き取り組んでまいります。また、流動化する国際経済情勢のもとでもしっかりと国内外の需要を獲得し、成長を目指す県内企業を支援するとともに、節目を迎えたロシアビジネスの基盤づくりにも取り組んでまいります。
 雇用につきましては、働き方改革等により就業環境の質的向上を図るとともに、国からの権限移譲の枠組みを生かして県立ハローワークの開設を進め、産業政策と一体となった人材確保に取り組んでまいります。なお、予算編成にあわせて就業支援課内に課内室として県立ハローワーク開設準備室を設置し、早期の開設に向けた体制を整えることとしております。
 予算関係以外では、条例改正4議案等を提案させていただいております。
 詳細につきましては、担当課長が御説明申し上げます。御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

◎広谷委員長
 続いて、関係課長から順次説明を求めます。
 まず、商工政策課から産業振興課までの説明を求めます。

●島田商工政策課長
 2ページをごらんいただけますでしょうか。商工労働部管理運営費でございます。当該事業は、商工労働部内の事務的な経費をお願いするものでございまして、2,400万円余の予算をお願いしております。
 次の職員人件費でございます。これは商工労働部内の4課1局の職員65名分の人件費をお願いするものでございます。
 次の産業政策形成事業でございます。当該事業は、外部環境変化等に応じて産業政策を形成するために企業経営者や関係団体と意見交換するための経費でございますけれども、来年度につきましては、成長戦略事業の改定に基づく施策展開等を議論したいということで120万円余りの予算をお願いしているところでございます。
 3ページをごらんいただけますでしょうか。これは政調・政審で既に説明しておりますので、簡略化して説明します。
 成長戦略推進事業でございます。一番下に書いておりますように、第4次産業革命あるいは今般の国際経済情勢の変化を捉まえて成長戦略の見直しを図っていきたいと思います。
 4ページをごらんいただけますでしょうか。鳥取県中小企業BCP策定支援事業でございます。当該事業は、県内中小企業のBCP策定支援を行うもので、普及啓発のセミナーあるいはBCPの個別策定支援を行ってきたところでございますけれども、3のところに書いておりますように、来年度は、新たに震災対応アドバイザー派遣事業というものを行いたいと思っております。この事業は、従来は座学で集合研修的なことをしておりましたけれども、中小、小規模事業者の方がBCP策定までに至るということは少しハードルが高いということがございますので、専門家派遣を個々の企業に行うことによって震災対応を高めていくことを新たに行いたいと思っております。イのところのBCPシンポジウムでございますけれども、昨年の中部地震の震災体験を踏まえてBCP策定支援で実際につくった企業さんの声だとか、あるいはつくらなかった企業さんで困ったことなども含めまして共有してBCP策定支援、震災対応リスクに備えていくというようなことを強化していきたいと思っております。
 5ページをお開きください。サービス業生産性向上プロジェクト推進事業でございます。当該事業は、旅館業等の生産性向上に向けたセミナー等を行っておりますけれども、来年度は就業支援課が所管します新規事業でありますとっとり創生雇用戦略プロジェクト事業の中で、新たなサービス産業の創出と生産性向上を目指すということで事業を行ってまいりたいと思っております。その下の職員人件費でございます。立地戦略課の職員10名分と産業振興機構の人件費あるいは産技センターの共済費分の人件費をお願いするものでございます。
 6ページをごらんいただけますでしょうか。とっとりEVカーシェア推進事業でございます。当該事業は、補助事業は平成26年度交付決定した5台分の3カ年事業になっているものですから最終年度の歳出をお願いするものでございます。
 7ページをごらんいただけますでしょうか。超小型モビリティ導入実証事業でございます。この事業は平成26年度に交付決定したもの6台分の3カ年事業になっておりますので、最終年度の歳出をお願いするものでございます。ちなみにこの次世代社会モデル創造特区は、9月の常任委員会で御説明したように、今年度限りの事業契約となっております。
 8ページをごらんいただけますでしょうか。素形材産業高度化総合支援事業でございます。当該事業は、平成28年度から新規募集を停止しておりまして、26年度に交付決定した2社の歳出予算をお願いするものでございます。今年度をもって事業廃止するものでございます。その下の鳥取県地域活性化総合特区推進事業は、先ほど申し上げましたように、特区事業が今年度をもって事業を終了するということで、この事業を廃止するものでございます。

●池田立地戦略課長
 9ページからお願いいたします。まず、鳥取県企業立地促進資金貸付金でございます。こちらは、県内工業団地等に新増設を行います企業に長期低利資金の制度融資を行うということで、金融機関に対する利子補給の経費を計上しております。工場の新増設、移転だけではなくて運転資金についても融資を設けておりまして、それぞれ15年、10年といった制度でございます。金額が減っておりますのは、17年までの預託方式の部分の減になっております。
 引き続きまして、10ページ、11ページでございますが、主要事業でも説明いたしました企業立地事業補助金31億円余でございますが、当初予算では早期の執行が確実なものを計上させていただいておりますので、今後、新たに出てくるものについては補正等もまた要求させていただきたいと考えております。このたび制度改正を行っております。この表の中の3番、4番のところでございますけれども、大量投資または大量雇用に対しますそれぞれの加算制度を一部廃止させていただきまして、一方で、そのスクラップに対応いたしまして、南海トラフ地震の被害想定が少ない本県の地理的優位性を生かしたリスク分散加算の対象地域の拡大、こちらは、これまで震度6弱以上といったような地域のリスク分散を進めておりましたが、そこに新たに南海トラフ地震の対象地域も加えるといったこと、また、本社機能移転につきましては、従来の三大都市圏からの移転に加えまして、このたびのリスク分散の地域からの移転も加えるといったことで改正をお願いしております。なお、このリスク分散と本社移転につきましては、併用は不可ということもこのたび改めて改正いたしております。
 企業立地につきましては、一番下にございますけれども、件数については今4件、15件となっておりますけれども、それぞれ県外企業誘致につきましては今後3月中に一定程度まとまりそうなものがありますので、昨年並み、県内企業増設についても現在15件で、最新では17件ですけれども、これも30件程度認定していくといったような形になっております。11ページにつきましては、主な案件でございます。
 12ページでございますが、こちらも主要事業で説明させていただきましたが、地域未来投資促進基本計画推進事業でございます。従来の製造業中心の設備投資を促進する政策から、政府のほうがサービス業を含む幅広い分野の中核企業の取り組みを支援するといったような形で、現在、法案の提出、間もなく閣議決定がなされるのではないかということで予定しております。この法案が成立いたしましてから当県におきまして地域産業活性化基本計画を策定いたしまして、それぞれ誘致企業や地域中核企業を中心とした域内取引の拡大、受注機会の増大を通じた地域未来投資を促進するといったような観点で、その枠組みの中にございますような成長物づくり分野、観光、スポーツ、健康、ヘルスケア、そういった分野の地域の経済を牽引するような事業について認定して、投資促進税制であるとか減収補?措置などを活用しながら促進を図っていくことを計画しております。
 13ページでございますが、情報通信関連雇用事業補助金でございます。こちらは、情報通信関連企業の立地促進のために借室料及び通信回線使用料の一部を補助する仕組みを持っておりまして、操業から5年間、それぞれ通信回線は2,000万円、借室は1,200万円といったことで支援させていただくようなフレームでございまして、来年度は20社につきまして所要の経費を計上させていただいております。
 14ページでございます。コンテンツ・事務管理関連雇用事業補助金でございますが、こちらは、いわゆるコンテンツ関連事業なり、事務管理業務を行う企業の立地促進のために、それぞれ5年間、通信料、借室料、設備機器リース料等につきまして2分の1支援させていただくようなフレームで、来年度は、コンテンツにつきましては4社、事務管理につきましては1社現在予定しておるところでございます。なお、こちらの経費につきましては、以前まで人件費を補助しておりましたが、今年度から廃止しております。
 15ページでございますが、働くぞ!頑張る企業を応援する鳥取県雇用促進事業でございます。こちらは、正規雇用創出奨励金と大量雇用創出奨励金でございますが、こちらもそれぞれ正規雇用が有効求人倍率もかなり上がってきておる段階で、これまで段階的に制度を改正してきておりまして、正規雇用創出奨励金は従来の100万円から50万円に引き下げ、一部、人材育成を行う企業については70万円といったような制度で現在運用しておりますし、大量雇用創出奨励金につきましては今年度廃止させていただいておりますので、現在は、過去の認定分について70万円という形で支給させていただく制度となっております。
 引き続きまして、16ページでございますが、企業立地推進費でございます。こちらは、もろもろの企業誘致活動の推進に要する経費でございまして、企業誘致専門員の配置であったり、企業誘致貢献者表彰制度の実施であったり、また情報収集の経費、企業立地セミナーの実施等々及びベンチャー企業の評価システムの運営もこちらのほうで計上しておりまして、後ほど報告事項でもございますけれども、これまで1件このベンチャー企業評価にかけておりましたが、2件目をこのたび報告させていただくといった次第になっております。
 17ページでございますが、里山オフィス開設支援事業補助金でございまして、こちらはIT、コンテンツ関連企業やクリエーター等のいわゆる小規模事業者の移住定住を伴うような中山間地域へ開設する事業所に対して、空き物件の改修経費、通信経費、借室料等々の経費を3年間、合わせて500万円、2分の1で補助させていただくような仕組みでございまして、144ページで債務負担行為も計上させていただいております。現時点で案件としてはゼロ件ですけれども、現在、複数件の見込みの高いものが上がっておりまして、平成28年度または平成29年度にわたって案件が出てくるものと考えております。
 18ページでございますが、工業団地再整備事業補助金でございまして、市町村の行う工業団地の整備、いわゆる用地造成、道路、排水施設等々の整備に要する経費の一部を補助する制度でございます。3番に制度の概要を書いておりますけれども、今年度から施工しております企業立地決定前の整備に対する補助も含めましてこのような制度を持っておりまして、企業立地を伴う整備につきましては、これまでは補助率の上乗せという形で6億円超の分について最大5分の4を補助する制度を持っておりましたが、平成28年度限りで終了しておりますので、今年度からは2分の1の制度となっております。また、企業立地前の整備につきましては、市町村等が地域再生計画等に明確に位置づけられる団地整備について、一部対象施設を絞った形で上限4億円の中で支援するということでございまして、来年度は、当面南吉方、布袋、灘手にあります経費の補助を継続的にやらせていただくとともに、144ページで布袋工業団地の新たな整備に対する債務負担行為も設定させていただいております。
 19ページでございますが、新規工業団地整備支援事業でございまして、今の市町村が行う工業団地整備の経費の借り入れに関する利息について、一部2分の1で補助するといった制度、仕組みを持っておりまして、こちらについては、来年度は倉吉市の灘手の工業団地の貸し事業所整備、団地整備の経費につきまして、既に債務負担をとらせていただいている経費について平成29年度に計上させていただくということでございます。また、鳥取市の工業団地整備で出ております布袋団地分についても、新たに今後補正で要求させていただく予定になっております。
 20ページでございますが、旧鳥取高等農業学校校舎改修事業でございます。この旧鳥取高農校舎につきましては、6月の常任委員会でも報告させていただきましたが、老朽改修、耐震改修を終えまして、入居されますLASSICさんのほうで内装工事を進めておられました。このたび内装工事も完了いたしまして、この土曜日に開所式を行うといった運びになっております。来年度から入居される企業から入居料を徴収いたします。大体400万円ぐらいの入居料ですが、そのうち経費につきまして財源充当させていただくということでございます。来年度以降に出てくる経費といいますのは、建物の底地賃借料、つまり底地は企業さんのほうで購入されておりますので、県が使っております情報ハイウェイ等の機器の部分について賃借料を払うといったこととか、警備、電気等々の生活費について県管理部分及び共有部分の半分について経費を計上するといったことでございます。
 21ページでございます。米子崎津地区の中核工業団地基盤整備等推進事業でございますが、こちらは、平成11年6月に県と米子市で崎津団地の開発に関する覚書を定めておりますが、これに基づきまして、過去に米子市が実施した事業の起債償還に要する経費につきまして2分の1なり10分の10なりで補助させていただく経費でございます。下でございますが、同じく崎津団地の承水路の維持管理事業でございます。こちらも、昭和61年4月の覚書に基づきまして、市の行います水質調査であるとか樋門管理等々の経費につきまして2分の1を補助するといった制度となっております。
 22ページでございますが、境港竹内工業団地企業立地促進補助金でございます。これは、境港の工業団地に進出する企業が土地を購入する場合、2割補助するといった制度でございましたが、平成28年度で事業を廃止することになりました。それと企業立地事業環境整備補助金でございますが、これは排水処理施設の整備等について2分の1を補助するといった仕組みでございますが、平成29年度は、現時点で案件はございませんので、当初では未計上となっております。
 23ページでございます。鳥取地区の事業会計出資金事業でございます。こちらは、鳥取地区の工業用水道の一部給水につきまして企業局が先行投資を行っておりまして、その整備に要した起債の元金償還の部分について出資させていただくといった経費でございます。
 最後に、174ページでございます。鳥取県の企業立地等事業助成条例の一部改正でございますが、先ほど説明させていただいた企業立地事業補助金の制度改正に伴います条例の一部改正でございまして、175ページ以降が条例の新旧対照表になっております。

●木村産業振興課長
 24ページをお願いします。環境ビジネス創出支援事業です。この事業は、2つの補助メニューから成っておりまして、1つは、企業、大学が行うリサイクル関係の技術開発や製品開発に対して助成するものです。平成28年度に1件採択をしたものの継続分と平成29年度の新規分を予定しております。これにつきましては、最長2カ年でありますので、債務負担行為もあわせてお願いしております。もう一つは、県内の太陽光発電システム取扱事業者で組織されております協議会が人材育成のための研修等を行う運営事業費を支援するものです。
 隣のページに行きまして、環境産業整備促進事業です。これは、廃棄物を利活用するための施設、設備等のインフラ整備をするための制度融資です。平成17年度以前は預託方式をとっておりましたので、その分の貸付金と、平成18年度以降は利子補給方式をとっているので、補助金となっております。
 はぐっていただきまして、26ページです。リサイクル製品普及・販売促進事業です。これは、県内で製造されるリサイクル製品を県がグリーン商品として認定して販路拡大を支援する事業です。現在、64事業者の408商品を認定しておりまして、その普及、PR及び展示会出展等の支援を行っていきます。このうちリサイクル製品販売促進事業につきましては債務負担をお願いしております。
 続きまして、27ページです。リサイクル産業事業化促進事業についてです。この事業は、産業振興機構にコーディネーターを配置してリサイクル産業に関する事業化を支援するものです。コーディネーターの人件費につきましては、産業振興機構の運営費で計上しておりますので、この事業の中には入っておりません。コーディネーターは産業振興機構の西部支部に配置して、関連機関と連携しながら情報提供や相談対応、研究会活動などを行っていくものです。
 続きまして、28ページです。建設業多角化経営支援事業です。これは、県の東・中・西部に配置しました建設業新分野進出アドバイザー兼経営相談窓口相談員の3名が建設業を初め中小企業の新分野進出の相談を受け、経営課題に対応した支援施策の紹介等を企業訪問などによって行う事業です。
 続きまして、29ページをお願いします。先端ICT・ロボット活用ビジネス創出支援事業です。これは主要事業で説明させていただいている事業です。今後、成長が目覚ましいICT技術等を鳥取県の地域課題の解決や産業発展に活用しようということで、これまでにセミナーや参加型の体験型講座、また、独自のアイデアをもとにICT技術で課題解決を実証試験しようとする企業への助成、情報系企業の人材育成への助成を行ってきております。来年度は、さらにそれらを継続発展させるために、新たに先端技術の情報とか県民ニーズを取り入れて今後の方向性や事業のチェックなどを行う専門会議を立ち上げようとしております。その会議の意見を取り入れながら総合的にこの事業を進めていくものです。なお、先端ICT活用実証モデル開発支援補助金につきましては債務負担をお願いしております。
 はぐりまして、30ページをお願いします。ICT未来人材育成事業です。これは、将来、鳥取県のICT関連企業やICTに関連する製造業でもいいのですが、そこで活躍する人材を育成していこうというものです。1つは、鳥取県情報産業協会や鳥取大学が県内小中高生を対象に行う人材育成研修に要する経費の一部を助成するものです。もう一つは、表の下のほうですけれども、情報産業協会が開催する鳥取県中高生プログラミングコンテストへの後援と知事賞の交付を行うものです。
 続きまして、31ページです。とっとり未来創造型起業支援事業です。これは、県内で継続的に成長していく事業を目指す起業家または県内企業を伴走支援していこうという事業です。単に補助金を出すというスキームではなくて、事業開始前に事業プランを各種専門家と一緒に徹底的にブラッシュアップして確実な事業化に持っていこうという事業であります。
 32ページをお願いします。鳥取の未来に変革を!とっとり起業女子応援事業です。これは新規事業と書いておりますけれども、平成28年度から事業は開始しております。というのは、今年度は女性活躍推進課の地域における女性活躍推進事業の細事業となっておりました。実施は当課が行っておりまして、フォーラムや事業プラン発表会などを開催して、多くの女性起業家や経営者の方に参加していただいております。平成29年度は、目的別にテーマを設定して参加者同士が深く意見交換できる場を毎月1回提供することにしています。それで女性起業家のネットワークを広げて推進していく計画にしております。
 続きまして、33ページをお願いします。地域創業促進事業です。この事業は細事業が5つあります。2番の主な事業内容の(1)のスタートアップ応援事業ですけれども、これは創業支援資金等の借り入れに対して、当初3年間の利子補給を行っていくものです。3年間でありますので、債務負担をあわせてお願いしております。
 それと、次の(2)ですけれども、圏域創業促進事業補助金です。これは、商工団体が小中高生を対象に起業創業の初歩の教育を国の支援制度を活用して行うときに、市町村とともに事業費の一部を支援するものです。
 続いて、3番目の起業創業チャレンジ支援事業ですけれども、これは、産業振興機構の創業支援活動費と起業に対する補助事業から成っております。補助事業につきましては、債務負担をあわせてお願いしております。
 次の4番目ですけれども、ビジネスプランコンテスト&シンポジウム開催事業です。これは、平成28年度から県が直営で行うことになって部門も細分化して募集しました。そうすると、応募プランがたくさんありまして、51事業プランが応募されております。来年度も継続して県が直営で行うものです。
 5番目ですけれども、販路開拓県外ビジネス拠点確保支援事業です。これは、新たに県外でビジネスオフィス等の拠点を確保する事業者を支援するものですが、平成27年度に5件の企業に決定して3年間支援していくものです。来年度は、その決定した企業の平成29年度分の支援費をお願いしております。
 はぐりまして、34ページをお願いします。中小企業調査・研究開発支援事業です。この事業は、県内中小企業が新たな製品開発または技術開発による事業化もしくは新サービスの展開を目指して行う調査研究あるいは技術開発を補助するものです。対象分野は、2番の表の上のほうに記載しておりますとおりです。また、補助メニューとしましては、事業調査支援型と研究開発支援型の2つのメニューを用意しております。これについても債務負担をあわせてお願いしております。
 続いて、35ページをお願いします。鳥取県産業振興機構運営費交付金事業です。この事業は、産業振興機構の人件費とか施設管理費とか基礎となる事業費など、産業振興機構の運営の基本的なものを支援するものです。2番の表の太枠で囲ってある部分がこの事業の対象となります。企業への伴走支援とか独自製品の販路開拓などを引き続き支援していくことになっております。
 36ページをお願いします。産業振興機構施設管理支援事業です。上の段です。この事業は、産業振興機構が平成14年に新産業創造センターから土地、建物を取得する際に、県と鳥取市がその財源の短期無利子貸し付けを実施しているものです。以降、入居企業の入居料の純益をもって償還して、残高に対して県と鳥取市が毎年短期貸し付けを実施しているものです。
 下に行きまして、産業振興機構施設整備事業です。これは、産業振興機構の施設の補修経費を助成するものです。来年度は、屋上防水改修工事を行う予定としております。
 隣のページに行きまして、医工連携推進事業です。この事業は、産業振興機構の医工連携推進体制を整備して、県内企業の医療機器分野の新事業展開を促進していこうというものです。県内企業への情報提供や専門家の活用、医療機器開発、販路開拓等の支援を行っていきます。この中で、医療機器開発補助金につきましては、最長2カ年であるので、これも債務負担をお願いしております。
 38ページをお願いします。とっとり発医療機器開発支援事業です。これは、鳥取大学と県内企業とが連携して実施する医療機器開発プロジェクトを支援するものです。今までに6件のプロジェクトを行っております。平成29年度新規分につきましては、2件程度の採択を予定しております。これも債務負担をあわせてお願いしております。
 隣のページに行きまして、産学官連携強化推進事業です。この事業も2つのメニューから成っております。1つは、とっとり産業技術フェアの開催で、県内企業や大学、公設試験研究機関等の活動や活躍を広く県民に周知する意図でするものです。企業の製品や部品、大学、公設試等の研究成果を実演・体験型で紹介するものです。もう一つは、下のほうですけれども、企業、研究機関の現場で活躍する技術者や研究者がそれぞれの技術を紹介して、お互いを知るきっかけとなる場を提供する事業になります。
 続きまして、40ページをお願いします。産学共同事業化プロジェクト支援事業です。この事業は、平成27年度にスタートした事業です。県内にあるすぐれた技術、シーズをもとに、県内中小企業と県内大学もしくは高専、または公設試が連携して製品化、事業化を目指す新事業の種を生み出す産学共同プロジェクトを支援するものです。平成29年度の新規分1件と継続分として平成27年度に採択した3件と平成28年度の1件をお願いしております。また、2カ年プロジェクトでありますので、債務負担もあわせてお願いしております。
 隣のページに行きまして、とっとりバイオフロンティア管理運営事業です。これは、鳥取大学の染色体工学技術を活用したバイオ産業の創出を目指して県が設置しましたとっとりバイオフロンティアの管理運営を指定管理者に委託する事業です。指定管理者は産業振興機構で、平成26年4月から平成31年3月までの5年間を指定管理期間としております。平成29年度は、ちょうど4年度目ということになります。
 はぐっていただきまして、42ページをお願いします。先ほどのバイオフロンティアで染色体工学技術等の研究成果を活用して事業化に取り組む認定事業者に対して、研究開発や販路開拓、とっとりバイオフロンティアの施設利用料等の支援を行う事業です。現在は、2の主な事業の表の上に書いてありますけれども、4社を認定事業者としております。なお、この事業の中のバイオ産業利子助成事業と施設利用補助金につきましては債務負担をお願いしております。
 続きまして、43ページをお願いします。北東アジア地域産業技術交流事業です。これは、鳥取県と韓国江原道、中国吉林省の3地域が相互の産業技術の発展を目的として産業技術協力協定を結んでおります。平成20年度から北東アジア産業技術フォーラムを各地域で持ち回りで開催しており、今年度は鳥取県で開催しましたが、平成29年度は韓国江原道で開催される予定となっております。
 続きまして、44ページをお願いします。バックアップ型トライアル発注事業です。これは、県内中小企業等が開発、製造する新製品を県が試行的に購入して使用者の立場で評価して、製品の改良や販路開拓につなげていただこうという事業です。平成19年度の創設以来、現在129製品を選定しております。下の表に今年度、今までに認定した9製品を記載しております。
 隣のページに行きまして、45ページです。戦略的な「環境経営」推進事業です。これは、県内中小企業が省エネ診断に基づく省エネ設備等を導入することに対して助成を行うものです。平成29年度は新規分の採択は行いませんが、平成28年度採択分の継続についてお願いしているものです。
 はぐっていただきまして、46ページをお願いします。戦略的知的財産活用推進事業です。発明協会と産業振興機構に鳥取県知的所有権センターを設置しておりますが、この事業は、その運営費やセミナー等の開催を支援するものです。具体的には、人材育成、普及啓発とかコーディネーターの配置、企業の外国出願の支援などを行うものです。この中の特許流通フェアにつきましては、展示会の開催時期が年度当初ということで、債務負担もお願いしております。
 続いて、47ページをお願いします。県有知的財産マネジメント事業です。これは、鳥取県が知的財産を取得する費用、すなわち特許出願とか登録に係る費用ですけれども、それと知的財産マネジメント委員会の開催費用をお願いするものです。ちなみに県が持っている特許は、下に書いてある表のとおりで、17件の知財を持っております。
 はぐっていただきまして、48ページをお願いします。48ページに記載しております3つの事業、LED産業競争力強化事業、産業振興機構基金原資償還事業、次世代環境ビジネス創出事業につきましては、平成28年度で終了となります。
 続いて、49ページをお願いします。鳥取県産業技術センター運営事業です。この事業は、産業技術センター運営に必要とする業務費とか人件費等から成る運営費交付金と、産業技術センターの業務実績の評価を行う産業技術センター評価委員会の開催経費をお願いしています。なお、人件費には、平成28年度に引き続き、平成29年度も定年退職する1名分の退職手当が臨時的に含まれております。
 はぐっていただきまして、50ページをお願いします。これは産業技術センターのセンター利用料減免補助金です。産業技術センターが小規模事業者を対象に開放機器使用料とか依頼試験手数料とかを2分の1減免した場合に、県が減免相当額を補助するものです。平成27年度から始めた事業ですけれども、順調に小規模事業者の産業技術センター利用が伸びてきているという状況です。
 隣のページに行きまして、上段のほうで産業技術センターの勤怠管理システム整備に係る費用の補助です。現在、産業技術センターでは、県庁LANの中の勤怠管理システムを活用しております。マイナンバー制度が導入ということもあって、県庁の給与システム等は勤怠管理システムの大幅な再構築が行われる予定となっております。それに伴いまして、産業技術センター独自のシステム構築の必要が生じたために、その整備費をお願いするものです。
 下に行きまして、産業技術センターの電話システムの更新です。産業技術センターは、鳥取、米子、境港に3つの研究所がありますけれども、その3研究所を内線でつなぐ電話システムを整備しております。設置から10年以上を経過したために更新するものです。
 167ページをお願いします。鳥取県附属機関条例の一部改正についてであります。議案第41号で提案しておりますが、鳥取県次世代環境産業創出プロジェクト検討委員会の事業が平成28年度で終了するものです。
 177ページをお願いします。地方独立行政法人鳥取県産業技術センター常勤職員数についてです。これは、地方独立行政法人法により、毎年、議会に産業技術センターの常勤職員数を報告することになっております。平成29年1月1日現在の常勤職員数は51名です。また、そのうち常時勤務に服することを要しない職員で政令で定める者の数は1名となっております。

◎広谷委員長
 以上、3つの課についての説明がありました。今までの説明につきまして質疑を……(「済みません、委員長」と呼ぶ者あり)

●池田立地戦略課長
 1つ説明を忘れておりました。
 済みません、171ページをお願いいたします。鳥取県の知事の権限に属する事務処理の特例に関する条例の一部改正について説明を漏らしておりました。
 このたび第6次地方分権一括法の中で工場立地法の一部が改正されまして、その中の県の事務が一部市町村の事務とされた部分がございます。特定工場の新設の届け出の受理等々につきまして市町村に移ることになります。このたび岩美町なり大山町なりに権限が移ることになります。以上につきまして171ページから173ページで説明を漏らしておりました。失礼いたしました。

◎広谷委員長
 説明があったここまでにつきまして質疑を受けたいと思います。質疑ありませんでしょうか。

○市谷委員
 18ページです。主な事業内容の(1)で布袋の工業団地の整備があるのですけれども、これが新たにスタートするということだと思うのですが、どういう企業さんが来られるということでの整備になっているのかを教えてください。

●池田立地戦略課長
 1番のほうで事業費に係る補助と起債償還に係る補助がございまして、そこで布袋と2つ出てくるのですが、下の起債償還に係る補助と書いておりますのが、現在進出しておりますマルサンアイ、ササヤマに関する整備の補助でございます。上の事業費に係る補助につきましては、実は1件はほぼ確定している企業がございまして、まだ企業名が出せないのですが、運輸関係の企業の立地ということでございまして、それに関する用地造成を行うということプラスその隣のところにつきまして、下のほうの企業立地決定前の整備を使いまして、いわゆる布袋団地自体、既に計画等で記された土地でございますので、そこについて用地造成なりの経費を行うということで、1つはほぼ決まりつつある、もう1点については、まだ決まっていないですけれども、企業立地決定前の整備と一連の土地ということで、あわせて市のほうで整備されたいということでございましたので、そこに対する補助経費を出しております。

○市谷委員
 そうすると、布袋でこれから新たに工場の整備の補助をするのだけれども、1つは出てくるのがわかっているし、もう一つはまだ確定していないということでいいのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 少し補足させていただきますと、1つ、ほぼ決まりつつあるほうについては、約3ヘクを整備させていただくということで、用地造成と上下水道、団地内道路等を整備させていただく予定にしております。もう一方は、そのほぼ立地が決まっている土地の隣接するところについて、基本的には整備面積4ヘク程度を用地造成を先行して行いたいという意向がございます。

○市谷委員
 それは運輸関係ということ。

●池田立地戦略課長
 一方は運輸関係ですけれども、もう一方については違いますというか、決まっていないです。まだ立地企業が未定であるけれども、隣接するところで、市のほうとしては同時に施工したいという意向がございますので、立地決定前の整備の制度を使って整備したいということでございます。

○市谷委員
 それが合わせて2億円の工事費で、補助金としては3,951万9,000円ということでいいのですか。

●池田立地戦略課長
 そうです。そこプラス、その下の債務負担行為を合わせましてトータルの経費になるということでございます。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 それで、これは鳥取市も負担をするので、それは起債でしょうか、一般財源、鳥取市はどういう対応になるのでしょう。

●池田立地戦略課長
 鳥取市の財源は、まだ確定していないというか、基本、一般財源で予算をとっているはずなのですが、これまで布袋につきましては合併特例債を使っておられましたので、そこを使わないとなると、基本的には一般財源で措置するという形になろうかと思います。

◎広谷委員長
 よろしいですか。
 ほかに。

○斉木委員
 4ページのBCP、これは危機管理とかそういう部分でありますが、今、3割か4割の企業で継ぐ者がいない、これはある面では静かなる災害か何かではないかと思うのだけれども、これの措置はどこかで商工の関係は考えておられるのだろうか。
 それと、次の6ページ、カーシェアリングの関係。モデル事業は終わったのだけれども、あと3年間するというのは、これはどういうことか、ただ車があるからするということなのか、何か新たな展開を狙ってするのか。
 それと、15ページの正規雇用奨励金は100万円が50万円になったわけですけれども、企業が雇用して新規事業でしていくけれども、その企業が何年かでだめになった場合、この奨励金は返還措置があるのか、何かそういう基準がありますか、その3点を教えてください。

●谷本企業支援課長
 事業承継の関係で企業支援課から答えさせていただきます。
 現在、県内の企業で後継者が正式に決まっていない、いるのだけれども、まだはっきり決まっていないような企業を含めて後継者の不在が4分の3ぐらいあるというような状況で、経営者が若くてまだ決める必要もないものもありますけれども、県のほうでも、事業承継は県内の持続的な経済のために重要な課題と認識しておりまして、昨年度から国の事業も活用しまして事業引継ぎ支援センターという組織も設けております。また、今年度の2月から後継者人材バンクという、全国ネットの創業したい人々と後継者を探している企業を結びつけるようなシステムも使いまして、今後、速やかなスムーズな事業承継、後継者の発掘なりを支援していきたいと考えております。

●島田商工政策課長
 6ページのEVカーシェア推進事業、ちょっと私の説明が悪くて申しわけありません。今後3年間するということではなくて、平成26年度にもともと3カ年事業のものを交付決定しましたので、平成26年度の後半部分につきましては平成29年度までの補助が続くということで、この事業自体は9月の常任委員会で御説明しましたように今年度限りで終わるものですから、新たな補助は平成30年度以降は出てこないということでございます。平成29年度で終わるということでございます。

●池田立地戦略課長
 雇用奨励金の返還についての御質問だったと思いますが、正規雇用奨励金、大量雇用創出奨励金とも、基本的に正規雇用されてから1年と半年以内に企業主の都合で解雇された場合については補助金を返還するという規定を設けておりますので、自己都合退職については対象にしないのですが、1年と半年以内の企業主の都合解雇については全て返還していただくということで、これまでも複数社の補助金返還を求めている事例がございます。

○斉木委員
 1年以内で事業がなくなればもちろん補助金返還だけれども、それ以外のときには、1年以上事業を継続しておれば規定に従って補助金返還を求めることはないと。

●池田立地戦略課長
 1年半です、1年と半年です。

○斉木委員
 1年半以上ね。これはいい。
 カーシェアリング、もう一遍よくわかるように。

●島田商工政策課長
 その後どうするかというお尋ねも先ほどあって私が答弁漏れしているのですけれども、EVカーシェアと小型モビリティにつきましては、EVカーシェア自体は、ある程度中心市街地などで事業を始められたところ今300人ぐらい会員を持っていらっしゃいまして、ある程度場所を選べば自主的に事業として成立することが見込まれておりますので、これは事業者主体で引き続きされることになると思います。
 小型モビリティにつきましては、もともと市販されていないEVを運輸局の認可をとって県も入った協議会をつくって運営しておりまして、創造特区の中でというのではなくて、引き続き県も入って運営していく、智頭と鹿野につきましては、地元の市町からも補助が出ましてこの台数をふやしておりますので、引き続きその枠組みの中に県も入って支援していくことになろうかと思います。

○斉木委員
 新規分なしと書いてあるものですから尻すぼみかなと思ったものですが、これからもカーシェアリングは一つ一つ広めていかなければいけない事業でありますので、ぜひ取り組んでいただきたいなと思います。
 それと、私の聞き方が悪かったのかもしれませんけれども、アンケートで約3割か4割ぐらいの企業が、特に中小企業、小企業等が多いわけですけれども、今一番困っているのは事業後継者がないと、不明だということで、そのあたりは県としてはどういう対応をしておられるのだろうか。

●谷本企業支援課長
 鳥取県事業引継ぎ支援センターというものを設けて、引き継ぎの相談なりマッチングなりをさせていただいておりますし、また、引き継いだ企業さんが前の会社さんの従業員をそのまま引き継いで雇う場合、雇用奨励という形の奨励金も昨年度から設けております。また、商工団体も、会員企業の訪問相談、個別相談の中で後継者の育成ですとか、事業承継に関する相談なり、またセミナーなりも開きまして、早期の事業承継の準備にかかる取り組みも強化しておるところでございます。

●岡村商工労働部長
 引継ぎ支援センターはまた後で、議案で出てまいりますが、BCPと絡めて事業引き継ぎを機能させているのかという観点は実はないです。BCPという視点も後継者育成の中に絡めると、どういう形の体系ができるのかということは少し検討してみたいと思いますけれども、創業がふえているということと、企業支援ネットワークの中でやはり事業引き継ぎについての課題が結構出てきていることもあって、国の制度をとるとかデータベースを活用するというだけでは効果が発現しないのかなという思いもありまして、少し体系化していく必要があるかなと思っています。このBCPとの連携は全く欠落していましたので、少しその辺も検討させてもらいたいと思います。

○斉木委員
 BCPは、今、部長が言われるとおり、もとの出方が違いまして、災害等が一番中心ですからわかりますけれども、今一番経営者が懸念があるのは、後継者不足、後継者がいないということで事業をやめないといけないということが言われているものですから、その支援をぜひしっかりとしていただきたいなと思います。後から出てくるということですので、ぜひよろしくお願いいたします。

◎広谷委員長
 ほかに。

○浜田(一)委員
 1点確認ですけれども、例えば48ページですが、幾つかの事業が終了とか、今回の全協の中でも92億円超の事業が廃止したり終了したりとか事業が変わったりとかということが上げられているのですけれども、事前にわかっている事業はいいのですが、例えば今回いろいろ事業を振り分けしたりとか改編したりとかということで、いきなり変わった事業、なくなった事業、特になくなった事業ですよね、そういったことの周知について、決定時に例えば前年実績があったところには通知があったりとかということはなされているのかどうか、教えてください。

●岡村商工労働部長
 おっしゃることはよくわかります。特に補助金ですよね、組み替え新規と言いながらもそれを当てにされている企業さんもあるわけですから、その企業さんに対してのしっかりした説明責任を果たさなければいけないと思っています。特に補助金関係は、そこは留意しているつもりです。ただし、今回もあるのですけれども、国から受けている委託事業で、急遽要件に合わなくなったということで廃止とか中止という場合もあります。今回も1件あるのですけれども、その場合も、その受益企業に対して説明責任を果たして、例えば後継事業でこういう形で取り組みますので、こちらを御活用くださいというような説明はいたしております。
 単に終わったものは年度終了だというような説明の仕方で大変申しわけないなと思っているのですけれども、廃止した事業の中にも、やはりそういう施策効果の大きなものもありましたし、逆に効果が発現しなくてやめたという事業もありますので、その辺はめり張りのある説明はさせていただきたいと思いますけれども、利益を受ける方に対してはしっかり説明はしておるつもりです。

○浜田(一)委員
 実際には部長が言われたようなそういう通知が全然なくて、2割補助ぐらいだったでしょうか、やはり小さい会社というのはそれで組まれているので、いろいろ事情があって、一つ一つの事業それぞれに違うわけですからなかなか難しいところもあろうかと思いますけれども、特に大きい事業の場合にはやはり事前に通知とか、担当者の方が行って説明すべきだと思いますし、例えばこの名称の事業はなくなったけれども、名称を変えてこういうところ、おたくの会社のこの事業だったらこういうことができますよというような、そういった丁寧な対応が必要ではないかなと思います。ぜひお願いしたいと思います。

●岡村商工労働部長
 例えば今回の県版経営革新の補助金の限度額の改正の意図は、半年ぐらい前から、まず商工団体と意見をすり合わせして、それで補助金説明会というものをします。年度当初に、補助金説明会をするのですけれども、こういう改編するような場合は、商工団体等を通して、我々も必要に応じて行って企業に説明するようにしていますし、ネットワーク会議の中でも、こういう形で変えますよということは、年度内の3月中に新年度にスタートできるような説明会みたいなものも必ず開催しておりますので、そこは適宜対応してまいりたいと思います。

◎広谷委員長
 ほかに。

○市谷委員
 12ページ、地域未来投資促進基本計画推進事業ですけれども、今まであった法律と改正後とで何が大きく違うのかを教えていただきたいのと、特に地域中核企業の定義を教えてください。それから、その企業に対する支援措置というのは、検討中と表の中はなっているのですけれども、もう少し具体的なイメージが欲しいので、こういう感じということを教えていただけたらと思います。
 171ページですけれども、第6次地方分権一括法による工業立地法の一部改正の理由を教えていただけないでしょうか。この対象事務で特定工場とは何でしょうか。権限移譲される地域が限定されているのは、そういう特定工場があるからということで認識したらいいのでしょうか、そこを教えてください。
 174ページ、企業立地条例の改正ですけれども、(1)のところで常時雇用労働者が30人以上増加する場合というのは、とにかく20億円以上だろうが以下だろうが、補助金は投資額の10分の1でそろえるということでいいのかどうかを確認させてください。
 33ページで、これは産業振興課になるのですけれども、創業支援をしているのですが、先ほど創業がいろいろ出ているという話だったのですけれども、この事業を使っての創業がどのようにふえたのか実績を教えてください。

●池田立地戦略課長
 まず、地域未来投資促進法案ですが、実はまだ閣議決定もなされておりませんので、具体的な中身というのはまだ説明はされておりませんが、今ある程度明らかになっている内容から申し上げますと、まず前と何が違うのかということですが、前は基本的には製造業を中心とした立地、いわゆる企業立地の促進という観点で設備投資を促進していくというようなことでございました。このたびは、業種指定が幅広くなって、要はサービス業を含む幅広い分野の取り組みで、中核企業の定義はこれからですけれども、取引とか受注機会の拡大によって地域経済を底上げするような、そういう地域の経済を牽引するような企業のことでございまして、そういう企業について新たな支援措置を行うということでございます。これについては、県がまずは計画をつくって、その計画に基づいて各事業者から個別の事業計画の中で、一定程度、地域の経済支援、底上げを図るような計画を出していただくということが基本になってくると思いますが、詳細はまだ明らかになっておりません。
 支援措置については、過去のものは、設備投資の促進税制であったり、法人税の特別償却であったりというようなものがございましたし、さらに、不動産取得税なり固定資産税等を自治体が減免した場合にその減収を国で補?する、そのような措置がございましたので、同様の措置がなされるのではないかと現在考えられております。ただし、一定程度の投資の促進を図るということで、今まで投資の規模というのがかなり高いところに税の特例の設定がされておったのですが、そこが大幅に引き下げられるというようなお話も聞いております。多分来月ぐらいになりましたら明らかになってくるだろうと考えております。
 171ページですね。特定工場の定義については、申しわけございません、昼から改めて答えさせてください。
 ただし、これは実は工場を立地するときに緑地規制等がありまして、その緑地の割合等が標準的なものが定められておるものを、緑地の緩和とか、そういう権限が既に県の権限でおりているものも複数箇所あるのですけれども、このたびの権限移譲によって関連市町村については全てそれが市町村におりるということで、市町村への届け出で基本的にはそういったことができるというような規定になっております。特定工場の定義については、申しわけないのですが、昼から答えさせていただきます。
 174ページですね。そうです、一緒になるということでございます。

●木村産業振興課長
 この事業によって創業がどのようにふえたかということだったと思いますけれども、実は3年間ぐらいの創業件数ということで、全て把握できているわけではないのですけれども、商工団体とかと協力して把握している件数でいくと、飛躍的に伸びているというわけではありません。200件弱ぐらいの創業件数があると出てきています。多少微増はしていまして、例えば平成25年で156件であったのが、平成27年は197件ということでふえてはきております。
 その内訳を見てみると大体美容関係とか飲食関係の創業が多いです。それと、建設・土木業とかを合わせると50%ぐらいで創業の半分ぐらいを占めております。ただし、こういった事業をしていきますと、今までなかったようなビジネスを提案されるような方もおられまして、例えば米子の神戸貴子さんがナーシング・コア・コーポレーションということで、介護、育児をサポートするようなサービスを始められたり、よく出てこられますけれども、ピンクカレーとかMY HONEYのナッツの蜂蜜漬けとか全国展開をするような創業も出てきています。また、事業的にいえば、ことしビジネスプランコンテストをしましたが、去年まで16件しか出てきていなかったのですけれども、周知をしながらしていくことによって51件にふえているとか、そういうことで提案してくる人とか事業化に取り組む人はふえてきているのではないかなと思います。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 いいです。

◎広谷委員長
 ほかにありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、ないようですので、以上でここまでの質疑は終わらせていただきます。
 しばらく休憩させていただきたいと思います。1時10分から再開します。

午後0時23分 休憩
午後1時8分 再開

◎広谷委員長
 それでは再開させていただきます。

●池田立地戦略課長
 171ページの条例改正の件で1点宿題になっていた事項でございます。特定工場の定義でございますけれども、特定工場というのは製造業とか電気供給業等で、敷地面積9,000平米以上または建築面積3,000平米以上の企業の増設について届け出の必要があるということになっておりまして、これまで市まではおりていたのですけれども、このたびの権限移譲で町村まで全ておりるということになりました。
 それで、先ほど説明を少し間違えていたのですが、権限市町村、岩美町と大山町というのは、県の権限移譲の条例で既におりていたものなのですが、法律でおりることになりましたので、今回の条例は、それを削除するという条例になっております。

◎広谷委員長
 いいですね。
 では、午前中に引き続いて、商工労働部の残りの分の説明をお願いしたいと思います。

●谷本企業支援課長
 資料の52ページからお願いいたします。とっとり企業支援ネットワーク連携強化事業でございます。県では、商工団体、金融機関等20関係機関と連携して個々の企業の経営改善なり、新しい取り組みなりの支援をしております。そのために必要なオフィスの整備、維持費ですとかコーディネーターの人件費なりをお願いするものでございます。
 企業支援ネットワークの支援状況でございます。下から2つ目の丸に書いてございますけれども、平成24年から平成28年で受け付けが239件で、現在、連携支援が終わったものが172件、実施中のものが32件ということで個々の企業の経営改善の支援をしておるところでございます。
 53ページでございます。事業承継促進事業、事業承継正規雇用奨励金でございます。午前中に事業承継のお話がございましたけれども、3番目のこれまでの取り組み状況というところで、昨年5月に鳥取県事業引継ぎ支援センターを開設いたしまして、現在3名体制で事業承継の相談ですとか個々の企業のマッチングなりをしております。受け付け件数でいきますと、今年度63件、前年度は39件ですので、102件で、計9件を成約しておりますと。この奨励金は、事業引継ぎ支援センターが支援して、お子さんですとか従業員ではなくて、社外、第三者への引き継ぎをした場合に、もともとの従業員を全て新しいところで雇用してもらうと。そのために雇用奨励金という形で1人50万円、1社当たり5名を限度としておりますけれども、支給するものでございます。なお、本年度までは1人100万円でございましたけれども、他の正規雇用の奨励金と並べて来年度からは50万円で支給するように考えております。
 また、四角の中の主な要件のところでゴシックで書いてございますけれども、今までは吸収合併ですとか、もとの企業がなくなって新しい企業のほうで雇用していただくという形のものを対象にしていたのですけれども、それに加えまして、例えばA社がB社の子会社になる、でもA社はそのままA社としてあって、そのまま雇用するという形の事業承継についても来年度から支給対象を拡充するように考えております。
 54ページ、国際経済変動対策支援事業でございます。これは政調・政審でも説明させていただきましたけれども、アメリカの新大統領の就任ですとかイギリスのEUからの離脱の関係、また、EU諸国で今年度にまた国政選挙なりがありまして、今後、国際経済情勢、貿易の仕組みとか為替変動等、大きく変動することが見込まれております。それに伴いまして、県内企業で国際展開なりをされる企業が、その展開を見直していくところに、メガバンクですとか損保会社ですとか貿易支援機関、専門コンサルなりのサポートチームをつくって個々の企業の支援をしていこうというものでございますし、また、補助金のほうは、各企業で、その見直しをされる場合に必要となる経費を上限300万円という形で補助させていただくということでございます。またあわせて資金のほうは、企業自立サポート事業のほうで必要な資金を今年度1月から発動しておりますけれども、引き続き支援していく。このサポートチーム、補助金、融資で県内企業が、国際経済情勢がどうなるかわかりませんけれども、それに対応できるような形の支援をしていくと考えております。
 55ページ、商圏拡大・需要獲得支援事業でございます。これは、県内企業が県外、国外の需要を獲得する、新たに商圏を広げていくために調査・検討なりをするための補助金でございますけれども、2番目の真ん中に主な見直し点ということで書いておりますが、今年度もしていたのですけれども、調査検討型と調査検討型生産性向上枠というのを2つ設けていたのを調査検討型生産性向上枠に一本化すると。あと、商圏拡大型ということで、新たな取り組みを調査して実際に取り組みをされる場合に補助するものですけれども、それについては、この生産性向上枠及び県版経営革新での支援という形にさせていただこうと考えております。
 56ページ、小規模事業者等経営支援交付金でございます。これは、商工会、商工会連合会、商工会議所の人件費、事業費を交付金として交付しておるものでございます。商工団体が会員企業、地域企業の支援をするための、今後とも新たな伴走型の支援を引き続き実行していくための経費でございます。
 隣の中小企業連携組織支援交付金でございます。これは、商工団体のうちの中小企業団体中央会の人件費、事業費を交付金として交付しておるものでございます。人件費、事業費とも例年並みのものを確保しておるところでございます。
 58ページ、まちなか振興ビジネス活性化支援事業でございます。これは、中心市街地の商店街振興組合なりが行う、空き店舗を活用して新たなお店を出店するですとかアーケードの照明をかえるですとか、防犯灯、防犯カメラを設置するですとかというような商店街の環境整備、出店促進を行うための補助金で、市と協調しまして、市の補助金額の2分の1、300万円を限度として県から市に交付しておるものでございます。
 59ページの商業振興費でございます。これは例えば大規模小売店舗の出店に対する調整ですとか商店街振興組合への指導補助金なりという形で、商業関係の事業を行うための事務費的なものでございます。
 60ページ、企業自立サポート事業でございます。制度融資で、融資の場合に金利を下げていただいているということで、県から金融機関にその利子補助なり、昔のものについては預託という形で支給しておるものでございます。来年度につきましては、新たな融資枠としまして今年度と同じ500億円の枠を確保しております。県内企業の資金繰りに支障がないような対応をとるように考えております。
 また、主な資金というところで真ん中に書いておりますけれども、先ほど申し上げました地域経済変動対策資金の国際経済変動対策支援事業の枠を設けておりますし、昨年の中部地震の関係での必要な融資制度、災害等緊急対策資金鳥取県中部地震対応枠を引き続き実施するようにしております。また、中部地震の関係につきましては、後ほど出てきますが、がんばる企業を応援!特別金融支援事業に金額は計上させていただいております。
 61ページ、信用保証料負担軽減補助金でございます。これは、制度融資について信用保証協会の保証つきという形にしております。保証料につきましても、企業の状況に応じまして9段階の基本料率があるのですけれども、それを県から保証協会に補助しまして下げていっております。そのための信用保証協会の減収分について補助しておるものでございます。
 62ページ、頑張る企業を応援!特別金融支援事業、これは先ほど申し上げました中部地震からの復旧に必要な融資制度、5年間無利子、無保証料という形で実行しておるものでございます。下のほうに2月3日現在の状況を書いてございますけれども、先週末時点では330件、約
85億円程度の融資が実行されております。これにつきましては、今年度に見積もりが出てこない、なかなかとれないということで、どれぐらい申請すればいいかがまだできていない企業さんもおありと聞いておりますので、来年度いっぱい継続して行うこととしております。
 63ページ、信用保証協会出捐金でございます。これは、信用保証協会のほうで、真ん中に書いてございますけれども、経営安定関連保証、不況業種、業界的になかなか経営が苦しいですとか災害があって一時的に売り上げがダウンしているような企業さんを保証するセーフティーネット保証というものがございまして、それを保証していただいた保証先が返済できなくなったということで、保証協会が代位弁済したものについて、保険なり、全国信用保証協会連合会からの損失補償なりを除いたところで保証協会が負うリスク分の半分を県から協会の基金に出捐しようというもので、これは平成15年から平成18年までの保証について、出捐という形でしております。それ以降につきましては、県のセーフティーネット保証を用いる融資ですとか再生のための借りかえなりにつきましては、一部、県のほうが損失補償することで協会が積極的に融資をできるような形でしておるものでございます。
 64ページ、異常気象・雪不足特別対策事業でございます。これは、昨年度の冬、非常に雪が降らなくてスキー場なりの経営が大変であったということで、地域経済変動対策資金の中に異常気象・雪不足対策枠という融資制度を設けました。それにつきまして利息を3年間、市町村と共同で補助しようというものでございまして、若桜町と大山町さん、8件の貸付先につきまして利息を無利息にするという補助を市町村を通じて実施するものでございます。
 65ページ、金融対策費でございます。これは、県内にある県知事登録の貸金業者ですとか割賦販売業者なりの指導監督を行うもので、貸金業者ですと4業者、割賦販売業者の前払い式のものですと2業者が県内にあるのですけれども、それの立入調査ですとかの指導を行う事業費でございます。また、金融関係の事務費も計上しております。
 66ページ、鳥取県版経営革新総合支援事業でございます。経営革新制度は平成27年度に総合支援事業という形で衣がえしておりますけれども、現在、スタート型、生産性向上型、法承認の成長・拡大型という補助制度を設けて、県内企業の新たな取り組みですとか生産性向上を図る取り組みなりを支援しておるところでございます。来年度につきまして、主な見直し点でございますけれども、スタート型につきまして、今年度までは補助限度額500万円、設備投資の上限については300万円でしておりましたけれども、商工団体なりと調整、また、実際の事業者さんの活用状況なりを考え、検討いたしまして、来年度からは補助限度額を300万円、設備投資の上限は100万円という形で実施していきたいと思います。また、設備投資については、9月補正で設けました生産性向上型は500万円丸々設備投資に使える補助金の仕組みでございますので、それを使っていただきまして各企業の生産性向上の取り組みを引き続き支援していきたいと考えております。
 また、2番目で復旧・復興型、200万円を上限とする3分の2の中部地震の復旧の補助金でございますけれども、これにつきましても融資と同じで今年度内に見積もりなりがとれなくて申請ができない業者さんもおられるということですので、来年度も申請を受け付けると。枠としては1億円を復旧・復興型では考えております。また、スタート型、成長・拡大型も、来年度の交付決定枠につきましては、今年度と同額で、スタート型、生産性向上型については7億5,000万円、法承認のほうについては1億4,500万円でお願いしております。これにつきましては事業期間が2年、3年ということになりますので、債務負担もお願いしております。
 隣の経営革新企業ステップアップ支援事業でございます。これは、先ほど説明いたしました経営革新の認定された企業で、制度融資の新事業展開資金(経営革新貸付)という融資制度で借りられた企業に対して5年間、利子の一部、0.7%なり、生産性向上型につきましては1%の補助を行うものでございます。これにつきましても債務負担行為をお願いしております。
 68ページ、経営革新支援事業で、先ほどの総合支援事業とかぶるようなところもございますけれども、経営革新支援の法承認のものにつきまして、計画を実行されてその中で成果を出された企業を表彰しております経営革新大賞の表彰ですとか、計画期間中に新たに正規雇用された企業に対して1人100万円を支給しておる正規雇用奨励金に用いるものでございまして、この正規雇用奨励金につきましては、平成26年度までの認定を受けた企業を対象としております。平成27年度からは総合支援事業の補助金の中で雇用奨励金という形で支給しておるところでございます。
 続きまして、鳥取県版経営革新支援事業、これは県版の経営革新支援事業の平成26年度までに認定したものについての先ほどと同じ雇用奨励金を支給しておるものでございます。計画期間中に正規雇用の純増に対して1人100万円という形で支給しておるものでございます。
 70ページ、ワクワク商品開発支援事業~トリ・オープン・イノベーション~で、平成26年度から生活者の皆さんの意見を集めて新商品を開発する事業をしておりまして、来年度も引き続き実施していくようにしております。
 71ページ、中小企業近代化資金助成事業特別会計への繰出金で、これは高度化資金等の貸し出しを行っております特別会計に来年度貸し出す事業費ですとか運営に必要な経費を繰り出しておるものでございます。
 また、その下の経営改善設備投資支援事業でございますけれども、平成27年度からは先ほど言いました総合支援事業に統合しておりますが、平成26年度までに認定した企業に対する設備投資の補助金を今年度まで支給していたものでございます。来年度は制度が総合支援事業に統合されましたので、廃止するものでございます。
 161ページをお願いいたします。中小企業近代化資金助成事業特別会計でございます。先ほど言いました高度化資金なりを使っておる会計でございますけれども、来年度は、主な事業のところで貸し付け事業がありますが、500万円余を中国ガス事業協同組合がガス管の交換なりをされるということで融資するようにしております。また、諸費のほうでは、返ってきたお金を一般会計ですとか中小企業基盤整備機構に繰り出すお金を計上させていただいております。また、諸費につきまして金額が来年度は大分減りますけれども、これにつきましては、以前ありました小規模企業者等設備導入資金制度が平成26年度に国で廃止されまして、平成28年度はそれに伴って特別会計にありましたお金を国及び一般会計に繰り出しましたが、来年度はそれがなくなりますので、金額的には減るということになっております。

●山本通商物流課長
 72ページをお願いします。運輸事業振興助成事業でございます。こちらは、一般社団法人鳥取県トラック協会が行う運輸振興事業に対する助成でございます。来年度につきましては、免許取得の助成額の増、また、3月12日から対象となります準中型免許についても対象を拡大して支援させていただくという拡充等をさせていただいております。また、新規ですと、やはりドライバー不足等が業界の中で課題としてございますので、来年度につきましては、人材確保対策として高校生を対象とした運送業の職場体験等も実施する予定にしております。
 続きまして、競争力のある物流機能構築支援事業でございます。こちらにつきましては、県内の事業者様が物流の競争力を強化するために行う取り組みに対する助成でございます。今年度につきましては、長距離輸送に対するワーキングを行いまして、その中で荷主企業への実態調査も行っております。来年度につきましても、そういった物流の課題を解決するための取り組みに対して助成してまいります。
 続きまして、74ページをお願いいたします。境港輸出入拠点化支援事業でございます。境港の輸出入拠点化に資する機能強化を促進する民間事業者様に対する支援でございます。来年度につきましては、その中で雇用拡大支援事業をお願いするものでございます。平成23年度に認定いたしました事業に対して、来年が最終年度でございますので、その分をお願いするものでございます。なお、事業自体が期間満了ということで来年度はなりますので、それ以降につきましては、民間事業者が行う機能強化等につきましては、先ほど説明しました競争力のある物流機能の事業だとか県版経営革新の事業を活用することといたしまして、ハード事業、またソフト事業については平成28年度事業で廃止させていただきます。先ほど言いましたけれども、平成23年度の認定企業の最終年度の5年目でございますので、平成29年度をもって雇用拡大支援事業についても廃止させていただきます。
 続きまして、境港利用促進事業でございます。こちらは、貿易振興会が行う境港の利用促進を目的とした企業訪問だとか船社に対する活動等のための経費を助成するものです。また、境港発着の新たなサービスを提供する事業者に対する助成もあわせて行います。2の(4)でございますけれども、官民連携強化事業ということで、今後、日露経済協力プランや平昌オリンピック等の動きを捉えまして、官民で連携するための取り組みに対して環日本海経済活動促進協議会との連携を強化していくということで、官民連携推進員の配置等を追加でお願いするものでございます。なお、3のところに書いてございますけれども、平成28年の境港のコンテナ取扱貨物量は、速報値でございますけれども、過去最高で2万4,924TEUということで、前年比6.2%増となっております。
 76ページをお願いします。企業立地認定事業者貨物誘致支援事業でございます。こちらにつきましては、企業立地の認定事業者が境港を利用する場合に、その境港利用の実績に対して支援を行うものでございます。こちらにつきましては、真ん中のところに書いてございますけれども、平成29年度より年間補助限度額を500万円にすることとしております。この目的といたしましては、立地認定企業様が5年間または1,000TEUを上限ということでして、1年目、2年目であってもその上限に達した場合、その金額をこれまで助成することにしておりましたけれども、5年間の利用期間、限度期間があることを有効に活用していただくために、500万円の上限を設けまして5年間、最高で2,500万円というような助成に変えさせていただきたいと思います。
 続きまして、境港大量貨物誘致促進支援事業でございます。こちらにつきましては、平成22年から行ってまいりました大量に貨物を利用する企業様に対する助成事業でございますけれども、平成26年度を最後に事業認定を受けた荷主様が3年間ということですので、平成29年度につきましては最終年度での支援でございます。今現在認定企業は3社ございますけれども、利用の予定がございます県内企業1社ということでお願いさせていただくものでございます。
 続きまして、78ページをお願いします。県内企業海外展開サポート事業、新とございますけれども、平成27年2月補正でお願いいたしました地方創生加速化交付金を充当した事業でございまして、平成28年度の繰り越しの事業ということで実施させていただいている継続事業でございます。こちらにつきましては、県内企業の海外展開に対するハンズオン支援ということで、境港にございますとっとり国際ビジネスセンターが海外展開の支援をするものでございます。そういった中で、個別に専門家派遣事業を平成28年度より追加いたしまして、さまざまな企業のニーズに応えられる体制をとってまいります。
 続きまして、貿易支援体制整備事業(日本貿易振興機構負担金)でございます。こちらはジェトロ、日本貿易振興機構の海外ネットワークだとか、ノウハウを活用しながら県内企業等の海外展開のサポートをしていくものでございます。ジェトロのネットワークは、世界に70カ国以上ございますので、相手国の制度だとか規制、そういったものをセミナーをしていただく、また相談をいただくということでサポートをしてまいります。また、平成27年にロシア沿海地方の支援機関と鳥取県商工労働部と一緒になりまして協定を結んでおります。そういった中で、ロシア事業等も引き続きジェトロと一緒になりながら取り組んでまいりたいと思います。
 続きまして、80ページをお願いします。鳥取県東南アジアビューロー設置運営事業でございます。こちらは、地方創生推進交付金充当事業で、タイのバンコクに鳥取県東南アジアビューローを設置運営させていただくものでございます。鳥取県専属の職員を1名配置いたしまして、東南アジア展開を図る県内の企業の支援、観光プロモーションだとかネットワーク形成の支援を行うものでございます。今年度につきましては、11月にタイの企業との企業交流を他県と連携しながら実施いたしまして、今現在、商談継続中の案件があるということでございます。また、県内のタイからの旅客につきましては、平成27年は1,940人ということで、平成25年、平成26年に比べまして増加しているような状況でございます。
 続きまして、アジア地域経済交流推進事業でございます。こちらにつきましては、アジア地域との経済交流を促進するための経済訪問団の派遣だとか商談会の参加、航路利用促進に係る会議等を機動的に行わせていただくものでございます。これまでロシアとの企業交流を行うに当たりまして、こういった事業の中で推進させていただいているところでございます。
 次に、82ページをお願いします。こちらは重点事業ということで御説明させていただきましたけれども、環日本海圏航路就航奨励事業でございます。DBS航路の安定的、継続的な運航に資するため、運航経費の一部を助成するものでございます。
 続きまして、ロシアビジネス拠点化構築事業でございます。こちらにつきましても、重点事業で御説明させていただいておりますけれども、地方創生推進交付金を充当させていただきます。新しく取り組むものとしまして、中小企業・人的交流分野における協力プラットホームを新たに県版で設けさせていただきまして、その中で新たなロシアとのビジネス環境を整えていく、また、人的交流も進めていくことにしております。また、これは仮称でございますけれども、日露「海の道」フォーラムという、日露両政府の方との交流をする、鳥取県がロシアとの交流を盛んに進めていることを幅広く知っていただくためのフォーラムを開催することにしております。
 続きまして、84ページをお願いいたします。環日本海圏航路利用促進事業でございます。こちらも地方創生推進交付金を充当させていただきます。これにつきましては、先ほどのDBS航路等のこれまでの交流の実績の中で、新たな日露経済協力プランだとか、平昌オリンピック等が開催されるというような機会を捉えまして、航路等をPRしていくものでございます。その中で、ロシア関連でいきますと、例えばウラジオストクにサーキット場がございますので、そういったところに車とともに人が動いていくというような、人と貨物が同時に運べるようなツアー造成をロシア側の企業とも連携しながらしていきたいと思っております。また、平昌関係につきましても、県の交流またはインバウンドのこともございますので、そういった中で利用促進をPRしていくものでございます。
 次は、GTI(広域図們江開発計画)と連携した北東アジア輸送ルート確立事業でございます。こちらにつきましては、環日本海定期貨客船を利用しましてGTI地域、図們江地域を結ぶ輸送ルートの円滑化、効率化を図るために、UNDP、国連開発計画でございますけれども、そちらが支援するプロジェクトに地方版として地方協力委員会がございますので、そちらに鳥取県としても参加しているということでございます。また、その枠組みを活用しまして、パイロット輸送、貨物を実際に動かして、その検証をすると、そういった結果をもとにGTIに参加する中央政府等に意見を上げていくというような活動を行ってまいります。また、それに関連しまして、吉林省で9月、また、江原道で10月にそれぞれ国際貿易博覧会等がございますので、そういった機会を使いまして県内企業のGTI地域での販路拡大に努めてまいります。
 続きまして、86ページをお願いします。北東アジア地域国際交流・協力地方政府サミット関連事業でございます。ことしの4月上旬に倉吉未来中心で第22回北東アジア地域国際交流・協力地方政府サミットが開催されます。その中の関連事業といたしまして、経済関係の経済協議会を開催させていただきます。各地域からお集まりいただきまして、経済の最近の課題について検討するということで、先般、実務代表者会議が月曜日にございましたけれども、その中で議題等について議論させていただきました。各地域ともインバウンドビジネスに関する関心が高いということもございまして、そういったテーマで議論する予定にしております。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 資料は87ページからになります。労政行政費ですけれども、労働行政に係る事務経費ですとか企業等に対します人権・同和問題等の啓発に要する経費を計上しております。企業の人権啓発推進員の研修会を開催したり、公正採用選考ハンドブックなどを配布しまして就職面接における違反事例の撲滅等の取り組みを進めます。
 91ページをお願いいたします。職員人件費につきましては、雇用人材局の職員21名の人件費でございます。
 92ページをお願いいたします。勤労者福祉事業費でございますが、育児・介護休業者の生活支援融資制度ですとか労働者福祉の増進に資する事業、それから働きやすい職場づくりのためのセミナーの開催に要する経費でございます。
 93ページの労働者相談・職場環境改善事業につきましては、県内3カ所に設置しております中小企業労働相談所みなくるで労働者や経営者からの相談に対して助言や情報提供を行う業務、それから労務管理アドバイザーとして社会保険労務士を事業所に派遣する業務などの委託経費を計上しております。
 94ページの働き方改革支援事業でございますが、先般説明させていただいたとおり、働き方改革という看板を掲げて相談窓口を設置するとともに、コンサルタント派遣によりまして企業の具体的な取り組みを支援することとしております。
 95ページの職業訓練行政費につきましては、障害者の方などの就職困難者に対する職業訓練受講中の訓練手当の支給、職業訓練指導員免許の交付、職業訓練に関する調査審議を行う附属機関の設置、それから県内人材育成支援情報の一元的提供に係る経費を計上しております。附属機関につきましては、従来、訓練科別に設置しておりました7つの運営推進協議会を一本化し、鳥取県職業能力開発審議会として機能強化を図りまして在職者訓練も含めた職業能力開発のあり方を議論することとしております。
 96ページの若年者等への技能承継事業につきまして、若年技能労働者の確保が難しい建設業関係の業種への入職と定職を支援するために、9カ月間の雇用型訓練に要する経費とあわせまして、若年者の正規雇用のために設備等の導入を行います事業者グループの支援に要する経費を計上しております。変更点といたしましては、事業スキームの図の中に記載しておりますけれども、訓練生の定着を支援するために社会保険労務士が定期的に訓練生の事業所を訪問いたしまして、職場環境改善のきめ細かいアドバイスを行う体制を整えることとしております。
 次の97ページ、技能振興事業でございます。これも先般説明させていただきましたけれども、特に若年者の技能振興のために技能検定の受検料が減免されることとしておりまして、技能検定の受験促進を期待しております。あわせまして、技能士のPRが不足しているという声もありますので、この技能振興の事業の枠組みの中で工夫いたしまして、技能士のPRですとか、技能士の全国大会であります技能五輪ですとか技能グランプリというところに積極的に参加していってもらうような働きかけをしていきたいと考えております。
 98ページの職員人件費でございます。こちらも雇用人材局と産業人材育成センターの職員の人件費を計上しております。
 次の鳥取県立産業人材育成センター施設整備費につきましては、老朽化が進んでおります米子校の自動車整備科実習棟の改修費でございます。今年度で耐震改修工事が完了いたしますので、順次老朽化対策の改修を進めてまいります。
 99ページの職業訓練事業費につきましても、先般説明させていただいておりますが、訓練内容の見直し等を行っております。引き続き企業や受講者のニーズに対応いたしまして訓練メニュー等を見直していくこととしております。
 100ページをお願いいたします。職業訓練生託児支援事業につきまして、産業人材育成センターが実施する職業訓練の受講生の託児に係る経費の一部を奨励金として支給するものでございます。予算額につきましては半減となっておりますけれども、実績等を踏まえまして必要な見込み額を計上しております。
 101ページの障がい者職業訓練事業費につきましては、障害者を対象とした職業訓練の施設内訓練と委託訓練の経費でございます。施設内訓練では、従来、主に就職経験者を対象としていた応用実務科を総合実務科に一本化いたしまして、入校時期も4月だけではなくて7月、9月の3回にいたしまして年度中途の離職者に入校していただけるようにしたいと考えております。委託訓練では、年度末に増加します求職者ニーズとか企業のニーズに応じまして、引き続き年度をまたがるコース、2月から3月ぐらいに受けていただけるものを設定しております。
 102ページでございます。企業立地等事業による新規雇用者研修費補助金でございます。これは、企業立地等事業補助金の認定企業が新規雇用者に対して行う研修の経費を助成するものでございます。正規雇用者をふやしていただくために短時間労働者を今回対象外といたしまして、補助対象経費につきましても実績を踏まえまして、ほかの正規雇用奨励金等と合わせて上限額を50万円に見直しております。それから訓練に関係するもので債務負担行為をとらせていただいております。147ページに記載しております。
 最後に、169ページをお願いいたします。鳥取県附属機関条例の一部改正でございます。先ほど説明いたしましたけれども、職業訓練に関する調査審議を行う附属機関の機能強化を図るために、産業人材育成センターの訓練科別に設置しておりました7つの運営推進協議会を統合する形で新たに鳥取県職業能力開発審議会を設置するものでございます。条例案は170ページに記載しております。

●福田雇用人材局労働政策課高度技能開発室長
 資料の88ページをお願いいたします。鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト事業費でございます。こちらは主要事業で御説明させていただきました。この事業は、医療機器、自動車、航空機の成長3分野を担う高度な技術技能人材の育成とともに、IoTが進む産業、社会の中で求められる高度なICT人材の育成を目的としまして、厚生労働省の補助事業を活用し、企業の在職者向け訓練の支援及び地域の求職者向け訓練を行うものです。平成29年度は、3年度間のプロジェクトの2年目に当たり、基本的には今年度も継続事業として実施してまいります。
 具体的な事業は、2の主な事業内容に記載しておりますが、(1)の地域マネジメント強化メニューでは、人材育成・技術支援基盤整備事業におきまして先端機器等の活用に係る人材育成支援などを実施してまいります。(2)の企業向け支援といたしましては、共通講座事業では、今年度に行った企業アンケートをもとにした講座を企画、構成し、また、専門家派遣事業及びプロジェクト型人材育成推進事業におきましては、今年度に企業が構想を検討し、または着手した取り組みについて本格的な展開を支援していき、あわせて、新たな取り組みの掘り起こしに努めてまいる予定でございます。また、(3)の求職者向け支援としましては、ICT分野及び製造業への就職に向けて有効な実践的で充実した内容の講座を提供するとともに、就職マッチングに資するフォローアップに努めてまいりたいと考えております。
 資料の90ページをお願いいたします。とっとり高度技能開発拠点形成事業でございます。こちらも主要事業で御説明させていただきました。この事業は、平成28年3月の政府関係機関移転基本方針で採択を受けました独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、職業能力開発総合大学校の調査研究機能の一部移転を契機に、高度技能、技術の訓練・開発拠点を形成し、人づくりを基軸にした県産業の成長分野へのチャレンジを支援することを目的とするものです。
 2、主な事業内容に記載したもののうち、(1)から(3)につきましては今年度からの継続事業でございまして、今年度に県内企業、職業大、物づくりの専門家の方々と行いました高度人材育成及び訓練プログラム開発に関する意見交換や調査をもとに、一層議論を深めて論点整理を進めていきたいと考えております。(4)の人づくり企業支援・ネットワーク形成事業の拡充といたしましては、今後、県と職業能力開発総合大学校が連携して開発する成長3分野の訓練プログラムを県内企業が効果的に活用するための準備といたしまして、経営者向けの勉強会を新たに実施することとしております。(5)ものづくり教育基盤強化事業は、県立産業人材育成センター、ポリテクセンター、高等学校等の設備資源を活用いたしまして高度技能人材を育成する仕組みを構築するため、ワーキンググループによる企業現場、訓練機関の視察、訓練メニューの体系化検討を行っていくものでございます。(6)の高度5軸加工機活用支援事業では、成長3分野で求められる難削材の加工であったり、複雑な形状の加工に係る高い精度や生産性に対応するために必要となってきます同時5軸加工機を県が設置し、県内企業の在職者向けに訓練を行うものです。なお、この5軸加工機の設置に当たりましては、4年間のリースを活用いたしますため債務負担行為といたしまして147ページに記載しております。
 資料の91ページの下段をお願いいたします。鳥取県地域創生人材育成事業です。この事業は厚生労働省の委託事業を活用しまして、企業の人材ニーズをもとに求職者を対象に機械加工等の技能訓練や管理技術に関する講座を行ってきたものでございます。当初計画では、平成27年度から29年度までの3カ年度の事業期間を予定しておりましたが、雇用情勢の急速な改善等に伴い受講希望者が減少いたしました。このことにより厚生労働省が示しております事業継続基準を満たすことが難しくなってきたため、廃止するものでございます。なお、当事業は廃止となりますが、今までに取り組んできたことによりまして、企業ニーズを踏まえた訓練カリキュラムの作成や関係機関と連携した就職マッチング支援等につきまして一定の成果とノウハウの蓄積につながったことより、今後は先ほど申し上げました鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト等における人材育成において生かしてまいりたいと考えているところでございます。

●小林雇用人材局就業支援課長
 103ページをお願いいたします。鳥取県立ハローワーク設置事業でございまして、これにつきましては、政調・政審でも御説明を申し上げているところでございますが、昨年5月に地方版ハローワークが創設されましたのを受けまして、企業誘致ですとか経営革新といった県の産業施策と連動させ地域課題を解決していくために、県独自の職業紹介による求職者と企業のマッチングモデルを構築しまして、地方創生と一億総活躍を実現していくために全国初の県立ハローワークを人材不足が顕著な西部地域に設置させていただくものでございます。あわせて、東京、大阪に県外拠点も設置いたしまして移住施策等とも連動したマッチングも行ってまいります。それから4月に開設準備室を設置させていただきまして、正職員3名も配置して7月開設に向けて準備を進めていくこととしております。
 県立米子ハローワークにつきましては、女性活躍ですとか子育て王国といった県施策と連動させた職業紹介を行います女性活躍サポートセンターあるいは東京、大阪の拠点と連携をいたしますIJUサポートセンター、それから就職困難な若者の正社員就職を支援いたします若者・学生カフェ、それからミドル・シニアの活躍、そして人材不足の企業等の企業支援を行うといった機能を持たせていきまして、あわせて利便性の向上を図るために土曜日の開所といったことも予定しているところでございます。また、県立境港ハローワークにつきましては、地域の主要産業の支援ですとか、その誘致、県内企業の人材確保、それから観光・インバウンドといった境港の雇用戦略拠点として機能させていくこととしております。また、開設に必要な求人、求職の登録システムなどもあわせて整備していくこととしております。
 104ページをお願いいたします。とっとり創生雇用戦略プロジェクト事業でございまして、こちらも政調・政審で御説明を申し上げているところでございますが、国の地域活性化雇用創造プロジェクトを活用させていただきまして、観光、食、健康といった分野、業種で申しますと、宿泊、飲食、卸、小売、医療、福祉、IT、物流等でございますが、こういった業種におきまして新たなサービス産業の創造と生産性向上を推進していくものでございます。下の表に記載しておりますが、実施期間としましては、平成29年度からの3カ年を予定しておりまして、概算経費として約7.4億円を予定しております。また、雇用につきましては、3年間で約500名の正規雇用を目標としておりまして、国の補助率は10分の8でございます。
 事業の概要といたしましては、事務局の設置や情報発信にあわせまして、キックオフセミナーを開催いたしましてこの事業への企業の参加を促進してまいります。また、(2)に記載していますが、人材確保のセミナーですとか、雇用管理改善、人材活用力強化に向けましたコンサルタントの派遣とか、あるいは(3)の先端ICTの中核人材の育成、それからIJUターンの就職促進ですとか、あるいはサービス産業の人材育成、確保、こういった取り組みも予定しているところでございます。
 106ページをお願いいたします。女性・中高年者就業支援事業でございます。こちらにつきましては、ミドル・シニア・レディース仕事ぷらざを県内の鳥取、倉吉、米子の3カ所に設置いたしまして17名の就業支援員等を配置させていただいておるところでございまして、求職者に対する就業に関する支援などを実施させていただくものでございます。米子につきましては、県立ハローワークの設置に伴いまして平成29年6月までの設置ということで予定させていただいております。
 107ページをお願いいたします。若年者就業支援事業でございます。こちらにつきましては、若者仕事ぷらざを鳥取、米子、倉吉の3カ所に設置させていただきまして、9名の就業支援員を配置いたしまして若年者の早期就職を御支援させていただいているものでございます。米子の若者仕事ぷらざにつきましては、県立ハローワークの設置に伴いまして平成29年6月までの設置を予定しているところでございます。
 108ページをお願いいたします。鳥取県ふるさとハローワーク運営事業でございます。こちらにつきましては、八頭、境港のふるさとハローワークに就業支援員を2名配置しまして、きめ細やかな就職支援を行うものでございます。境港につきましては、県立ハローワークの設置に伴いまして平成29年6月までの設置を予定しているところでございます。
 109ページをお願いいたします。鳥取県技術人材バンク運営事業でございます。こちらにつきましては、技術者、それから専門的な人材を求める県内企業の求人情報を蓄積させていただきまして、求職者との最適なマッチングを支援する技術人材バンクを運営しているものでございます。県内外3カ所に計5名のコーディネーターを配置させていただきましてマッチングをさせていただいているところでございます。この事業につきましては地方創生推進交付金を充当させていただきます。
 110ページでございます。若者サポートステーション運営事業でございます。こちらにつきましては、就職の相談だけでは就業が困難な若者に対応した若者の意欲、就職率を向上させるための支援を行っております若者サポートステーションを鳥取と米子に2カ所設置させていただいております。こちらでは、国と連携いたしまして心理カウンセリングですとかグループワーク等の実施をさせていただいているものでございます。
 続きまして、111ページをお願いいたします。障がい者就業定着支援事業でございます。こちらにつきましては、政調・政審で御説明を申し上げているところでございまして、ポイントのみを御説明させていただきます。2の主な事業内容のところの新規の取り組みでございますが、障がい者職場サポーター養成研修につきましては、企業内に日常的に障がい者を現場支援いたします障がい者職場サポーターを新たに養成する研修を県内3地区で年6回開催するものでございます。
 また、(2)でございますが、新規の取り組みとしましては、発達障がい者の訓練モデル普及ということで、クロスジョブ米子で実施させていただいておりますオフィス型トレーニングの手法を県内の福祉サービス事業所に横展開を図る取り組みでございます。また、その次の障がい者雇用ステップアップ事業でございますが、こちらにつきましては、地域の就労支援の現状、課題、それからミスマッチの原因等を調査させていただきまして解決策を検討するものでございます。また、その次の職業準備性を高める就労支援プログラム開発でございますが、こちらにつきましては、障がい者が一般就労をするために前もって身につけておく技能につきまして、技能を習得するためのプログラムを開発していく取り組みでございます。こちらにつきましても地方創生推進交付金を充当して取り組んでまいります。
 112ページでございます。特例子会社設立等助成金でございます。こちらにつきましては、特例子会社または企業内で障がい者を多数雇用する施設の設置を支援させていただくものでございまして、新規雇用の障がい者5人以上であることといった要件で助成させていただいています。中小企業につきましては最大で3,000万円、大企業につきましては最大で2,250万円といった助成額となっております。これにつきましては、148ページでも新たな債務負担行為をお願いさせていただいております。
 165ページをお願いいたします。鳥取県基金条例の一部改正でございます。リーマンショックですとか、あるいは三洋CE等の事業再編等によりまして大量離職が発生したところでございますけれども、そういった地域の雇用情勢が厳しい中で、離職した失業者の雇用機会を創出するために設置いたしました鳥取県緊急雇用創出事業臨時特例基金につきまして、国が雇用情勢の改善に伴って事業を終了することに伴いまして、このたび所要の改正をさせていただくものでございます。条例の改正案につきましては、次ページのとおりでございます。

●井上商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 113ページをお願いいたします。鳥取県未来人材育成奨学金支援事業でございます。こちらは政調・政審で御説明させていただいた事業でございます。産業界と連携して基金を造成し、御賛同いただいた業界に就職する学生等の奨学金の返済を支援することで、IJUターンや産業人材の確保を促進するための事業でございます。平成29年度につきましては、対象業種に民間の保育士、幼稚園教諭を追加する拡充をしたいと考えております。認定の状況でございますけれども、現時点では178名の認定、72名の県内就職につながっているところでございます。あと、債務負担行為ということで、148ページにお願いもしております。
 114ページをお願いいたします。正規雇用転換促進助成金事業でございます。こちらは、6カ月以上非正規で雇用されていた方を正規雇用に転換した場合に1人当たり30万円の助成金を企業様に助成する事業でございます。現在、ひとり親家庭に対しまして1人当たり10万円を加算することとしておりますけれども、来年度につきましては生活基盤の早期安定が必要でございます障がい者の方に対しても10万円の加算措置をするように拡充したいと考えているところでございます。当初予算額につきましては、県内企業の正規雇用転換が実績としてもふえているということで、平成28年度と比較して増額要求をさせていただきたいと考えております。
 115ページをお願いいたします。とっとりプロフェッショナル人材確保事業でございます。こちらは、鳥取県経営者協会様に委託させていただいて、県内の中小企業が攻めの経営に転換し、企業を成長に導くために必要なプロフェッショナル人材を都市部から獲得するためのサポートを行う事業でございます。現在の成約件数としましては10件となっておりますけれども、鳥取県は企業数が全国の中では多くはない状況で、他県では2~3件という本当に件数が少ないところも多い中、全国的にも、中位、真ん中あたりの実績を上げているところでございます。財源につきましては、今年度は10分の10の国の交付金でございました。平成29年度につきましては、地方創生推進交付金の充当事業ということで、国負担が2分の1になりますけれども、一般財源部分につきましては特別交付税で措置される予定でございます。
 116ページをお願いいたします。IJUターン県内就職促進強化事業でございます。こちらも地方創生推進交付金の充当事業としております。こちらの事業は、県外を中心とした就業相談や企業紹介フェアを開催するなど、県内就職に向けたマッチング、それから鳥取県の魅力発信などを通じまして県内企業の産業人材の確保を進めるための事業でございます。具体的には、東京、大阪に就職コーディネーターを配置することですとか、関西と中四国のエリアを担当する大学連携のコーディネーターの配置、来年度につきましては、高等教育機関、こちらのほうには鳥取大学工学部等と入れておりますけれども、そういったところの同窓会を通じまして県外在住の出身者の方に就職関連情報を送付するような取り組みをしていきたいと考えているところでございます。
 117ページをお願いいたします。労働移動緊急対策事業でございます。事業の縮小、それから再編等で、まとまった人員削減が行われるようなケースにおきまして、離職される方を正規雇用として受け入れていただく企業に奨励金を支給することで、失業の発生を抑制してスムーズな労働移動の促進を図る事業でございます。奨励金につきましては、1年間の実績を見まして、1人の受け入れに対して50万円を支給することになっております。資料の一番下の表のとおり、平成28年度は送り出し企業の件数が2社ということで少ないこともありまして、来年度の要求額につきましては減額としております。
 118ページをお願いいたします。緊急雇用創出事業でございます。こちらは基金事業としまして、雇用拡大等の事業に平成27年度まで取り組んできた事業でございました。平成28年度につきましては、基金の執行残を国に返納して終了ということでございまして、平成28年で廃止としております。
 その下、女性の創業応援事業でございます。こちらは、女性が創業を考えるきっかけにしてもらうためのセミナーを実施してまいりましたけれども、平成29年度からは産業振興課のとっとり起業女子応援事業の中で、一本化して実施していただく予定でございます。
 若年者就職・定着一貫支援事業でございます。若年者の就職促進と職場定着のための体験講習の実施というような事業でございましたけれども、平成29年度につきましては、先ほど説明がありましたけれども、鳥取創生雇用戦略プロジェクト事業の中で実施していくということで、事業終了としております。
 119ページをお願いいたします。正規雇用1万人チャレンジ事業でございます。平成27年度に策定した正規雇用1万人チャレンジ計画を推進するために、それぞれの業界を代表する関係者の方々に集まっていただきまして、計画の推進母体となる推進会議を開催するために必要な経費でございます。
 続きまして、120ページをお願いいたします。学生等県内就職加速化事業でございまして、政調・政審で御説明させていただきました。これも地方創生推進交付金の充当事業としております。学生の県内の就職、定着を促進していくために、中高生へのキャリア教育支援や学生に対する就活の情報、鳥取の魅力発信というようなこと、それからインターンシップの推進、学生を確保したい県内企業さんの情報発信を支援するための事業ということで展開していくものでございます。特に来年度におきましては、大手就職専門企業のほうで鳥取県の特集ページを開設するということで、鳥取県の情報、鳥取県の魅力、県内企業の情報を発信するということですとか、企業さんの若手社員を育てて、採用力を上げていくための取り組みも新たにしていきたいと考えております。
 121ページをお願いいたします。県内主要製造業再生支援事業でございます。他の企業の事業再編等の影響を受け、先端的技術の導入や新たな販路開拓に取り組むなど、企業が事業の立て直しを図るために行われます研究開発、設備投資、人材育成などといった取り組みを支援するための事業でございます。来年度におきましては、既に認定しております1企業が行われます人材育成事業について、その必要とする助成金額の予算化をお願いしているところでございます。

●木嶋市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 122ページをお願いいたします。食のみやこ鳥取県推進事業(とっとりの逸品販路拡大支援事業)でございます。この事業ですけれども、首都圏を初めとした大都市部での物産展や県フェアの開催に係る広告費、イベント開催経費、バイヤー招致等の経費、それから県外催事出展事業者への旅費の支援、それからスーパーマーケット・トレーショーとか地方銀行のフードセレクションなどの県外見本市への出展支援という事業を行うものでございます。
 次に、123ページをお願いいたします。鳥取県物産協会運営費でございます。鳥取県物産協会は、県内外で実施する物産展への出展、マッチング、コーディネート、それから催事出展の県内事業者へのサポート、首都圏や関西圏での販路開拓支援等を行っておりまして、その運営費を補助するものでございます。
 続きまして、124ページをお願いいたします。「食のみやこ鳥取県」銘菓PR事業でございます。これは第27回全国菓子大博覧会が、平成29年4月21日から5月14日までの24日間、三重県で開催されます。この菓子博への出展経費に対する補助でございます。菓子博は、明治44年に東京で開催されて以降、ほぼ4年に1回、全国各地で開催されている日本最大のお菓子の祭典でございます。
 127ページをお願いいたします。食の安全・安心プロジェクト推進事業でございます。これは食品衛生に係る認証取得や衛生管理対策の向上のため、相談窓口の設置、それから研修会の開催、認証取得等に係る補助を行うものでございます。前年度に比べまして840万円余増額となっておりますけれども、これは件数、それから交付決定の実態に合わせて見積もりさせていただいたものでございます。なお、この事業に関する債務負担行為につきましては、156ページ、159ページに計上しております。

●大江市場開拓局販路拡大・輸出促進課民工芸振興官
 125ページをお願いします。ふるさと産業支援事業です。こちらは因州和紙、かすり、陶磁器などの伝統産業の業界を支援する事業です。主には新商品開発、販路開拓、みずから展示会に出品する、そういった経費を補助するものです。あと、後継者育成をするためにその滞在費などを支援しているところです。
 次、126ページをお願いします。弓浜絣産地緊急対策事業で、国の基金を使いまして5年間しているところですが、最終の5年目で、国の補助金もなくなり、市町村と分担して展示会とか情報発信とかの経費を助成するものです。
 次、128ページ、とっとりの民工芸振興事業。先ほどのふるさと産業よりもさらに規模が小さい職人さんとか工房さんとかを特に対象にして支援している事業です。主に情報発信事業を中心として、例えばグーグルのサイトでのPR、あとは情報発信事業として一番大きいのは、都会での展示会を開催する、そこのショップさんとの連携によって情報発信をする、取引を拡大するということを支援しております。
 続きまして、129ページ。新規事業ですが、とっとりの民工芸振興事業の中で、毎年1カ所ぐらい海外でしていたのですが、次年度につきましては、今まで培った人脈とか販路がパリとか上海、香港、台湾とか数がふえたものですから、海外の分だけ別枠にしたところです。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 130ページをごらんいただければと思います。地域資源活用・農商工連携促進事業でございます。これは農商工連携といいまして、農林漁業者と商工業者がそれぞれの強みを持ち寄って、共同で新たな商品ですとかサービスの創設を行う事業でございます。
 中身の1つ目としましては、とっとり農商工こらぼネット現地支援チームの運営でございます。これは県内3カ所、東・中・西部それぞれに設置しております農商工連携の取り組みに関する支援機関ネットワークであります、とっとり農商工こらぼネットの運営に係る経費でございます。活動の内容としましては、現地での相談受け付け、支援策の紹介あるいは事業化や発展に向けたコーディネートなどを、県と商工団体等の支援機関が連携して行うものでございます。
 2つ目が農商工連携コーディネーターの設置で、鳥取県産業振興機構内に農商工連携専門コーディネーター2名を配置するものでございます。1名はマッチング担当としまして、新規案件の掘り起こしですとかマッチング、また事業計画の策定支援などを行っていきます。2人目は販路開拓の担当としまして、商談会の開催など販路開拓の支援を行います。こういった農商工連携の推進に係る人的な支援体制とあわせて、鳥取県農商工連携促進ファンド事業の活用も促進しながら、農林漁業者と中小企業者が共同した農商工連携の取り組みを進めてまいりたいと思います。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 これまでの説明について質疑はありますでしょうか。

○市谷委員
 最初に63ページの保証協会の出捐金ですけれども、確認ですが、これは保証協会が代位弁済をした際に、その負担分について県が出捐することで保証協会のリスク負担を軽減するということなのでしょうけれども、保証協会が代位弁済するけれども、破綻した事業者が最終的には返していくことになるので、県の出捐の2%分は丸々保証協会の収入になるということでいいでしょうか。
 次に、通商物流で、82ページのDBSクルーズ船への財政支援ですが、確認ですけれども、もともとこれは3年間で財政支援すると言っていましたが、平成29年度で何年目になるのかということと、自立を促していくということで単価も下げたのですけれども、何をもって自立というのか、ずっとこれは助成しているわけで、その自立の基準を答えていただきたいと思います。それと、DBSクルーズの収益と赤字を確認させてください。
 83ページのロシアビジネスの拠点化事業ですけれども、主な事業の(2)で、新規でロシア経済関連拠点化事業ということで、フォーラムを開くということですけれども、フォーラムを開くのが拠点化事業というのが何か意味がわからないのですが、何か拠点でもつくることを考えてこのフォーラムをされるのか、そこを確認させてください。
 85ページのGTIの事業ですが、主な事業の(2)のパイロット輸送支援事業ですけれども、これはずっとしているのですけれども、進捗状況を教えてください。とりあえずそこまでです。

●谷本企業支援課長
 63ページ、信用保証協会の出捐金の関係でございますけれども、保証協会に出捐する場合、代位弁済して保険で賄われる部分、あと保証協会のほうが代位弁済した先から回収できる見込みの額を差し引いたものの半分を県から出捐しておりますので、保証協会が丸もうけという形にはならないようにしております。

●山本通商物流課長
 まず、DBSの当初3年間だったところが、来年度も支援するということで、何年目かということでございますが、平成21年に支援を開始しまして、来年で9年目になるということでございます。当初は平成21年6月からということでございます。
 続きまして、自立の基準でございますけれども、以前も委員会の中でも報告、お話もさせていただきましたけれども、やはり収支の見通しが、損益分岐点といったところを目指していくということになろうかと思います。そういった中で、売上原価等がやはりかかるので、12億円とかいうようなところが一つの目標になろうかと思っております。また、収支でございますけれども、まだ正式な収支をいただいていなくて、実績の検査をことしの4月に行いますので、その際に求めて確認したいと思っております。
 続きまして、83ページで、(2)の新規の拠点化事業でございます。実はこのフォーラムでございますけれども、ロシアのいわゆる中央政府ですね、また日本の政府も含めまして、この中でフォーラムを開催して、鳥取県がロシアと直接航路が結ばれていること、またロシアとの拠点になるのだということを、幅広くアピールをする場ということでフォーラムを考えております。
 続きまして、85ページのGTIのパイロット輸送の事業でございますけれども、平成28年で今現在、実施が終わったものは、昨年10月に中国の黒竜江省にございます木製品、割り箸だとか木を使った皿を鳥取県内に輸入するということで、中国の黒竜江省から出ましたコンテナ2本の貨物、20フィートですけれども、鉄道を使いまして中国とロシアを国境通過すると。その鉄道貨物でウラジオストクまで運びまして、DBSを使いまして境港、また倉吉まで、最終の目的地まで運ぶというような実証を行いました。
 課題等につきましては、今現在、整理しているところでございまして、その結果、例えばロシアでの鉄道を使った場合のコストだとか、あとは鉄道から船への積みかえがスムーズにできるかどうかとか、そういったところがやはり課題ということも判明してきましたので、そういった部分につきましては、鳥取県はGTIの枠組みに唯一参加しておりますので、その中で国に対して、GTIの参加国、中国、ロシア、モンゴル、韓国でございますけれども、そちらの委員会等にも発言の機会を求めまして、提案、改善を求めていく予定にしております。

○市谷委員
 今のGTIの関係ですけれども、ルートの確立というのはなかなか大変なことだと思うのです。整理中でしょうけれどもコストとか時間という課題が出ていて、国に支援を求める、改善を求めるということですが、そのコストの部分について県が何か支援するとか、そんなことはまさか考えていないとは思いますけれども、そんなことをし出したら本当に大変なことになると思うので、その辺の見解を教えてください。
 83ページの拠点化というのは要するに境港が拠点になるのだということですね。
 82ページのDBSですけれども、その収支の見通しで売上原価12億円で、そこまで全部行くまでに県がお世話をする、お金を出すというのは、これもどうかなと思います。財政状況をまた報告していただいたらと思いますが、5億円とか4億円とか赤字がどんどん広がっているけれども、それが回復するまでするのだなどということを言ったら、財政規律が乱れると思いますので、そこは考えるべきだと思います。これは意見です。

●山本通商物流課長
 GTIのパイロット輸送でございますけれども、こちらは、その貨物に対して支援というよりも、仕組みといいますか、ロシア、中露間の物流の円滑化ということが非常に重要な要素であると思います。その中で、我々の取り組みも示しながら、ほかの地域、中国吉林省、黒竜江省等、あとロシアは実際には沿海地方は参加しておりませんけれども、ロシアの国として参加されておりますので、そういったところにいわゆるシステム的なところも含めて、通関だとか、積みかえだとか、そういったものの利便性を上げていただかないと、お金で解決できる問題ではないと思っておりますので、県の支援は、現在は何も考えておりません。

◎広谷委員長
 財政状況のほうは、後で報告するようにしてください。
 ほかに。

○浜田(妙)委員
 教えていただきたいと思います。52ページあたりからずっと、中小企業の支援策がいろいろ用意されておりまして、多岐にわたっていろいろ考えられているなと思ったりします。次々事業は展開されています。時代がこういうことになってしまって、後継者の不足も、きょう斉木委員もおっしゃいましたけれども、実際にずっと長い間地域をつくってこられた事業展開をなさっていらっしゃる方々が、後継者以前の問題として、なかなかもうけが出ないということで、借りていたお金の元金が返せないだけではなくて、利子だけにきゅうきゅうしているというような事情もあちこち散見され、私の耳にまで入ってきます。そこへの手厚いサポートといいますかね、手を差し伸べて寄り添いサポートというのが、こうしていろいろ見ると、これがいいのかな、あれがいいのかなと思ったりしますが、本当に必要な人、もうそういうエネルギーも力もなくなってしまってどうしようかと悶々としていらっしゃる方々が少なからずあるようですが、そこへのサポートというのはどうなのですかね。その辺、県経営サポートセンター、事業引継ぎ支援センター、それから小規模事業者等経営支援交付金だとか、いっぱいあっても、つながっているのだろうかということがまず1つですね。現状がどれだけきめ細かく把握できているか。そしてまた、本当は自立的にみずからがそれを必要なところへ出かけていって、よろしくお願いしますと言えるのが本当は一番いいのかもしれないですけれども、そこのあたりの現状が動いているのか、その辺をまず聞かせていただきたいと思います。
 つまりは、現状把握がどれだけできているか。きめ細かなところでということが一番大きくなって、それがわかっていればしかるべき人が声をかけたり、また周りからも声をかけていただいてということになるかと思いますが、そんな雰囲気でもなさそうなのですね。そこに対してはどういう支援というところまでいかない、つながりといったほうがまだいいかもしれません、つながりをどうつくっていくのかというところが、商工会議所とか中小企業の皆さん方の集まりなどが機能しているかどうかという問題も含めて、結構そこにもお金が出ているわけですから、本来は人材育成のところで、そこにまで目を届かせるような人たちがうごめいていてほしいと思うのですけれども、それが十分になっているかなという不安を感じています。当初なので、向こう1年間でこうした地場の問題についてどう向き合っていくのかというところについて、この予算の中でどう位置づけられていて、そして展開されていくのかというところがもし具体的にあれば、教えていただきたいなと思います。

●岡村商工労働部長
 一番守備範囲が広いのは、実は県版経営革新なのですけれども、今1,500社を超えていまして、県内の中小企業の事業所は1万7,000社、その1割近く活用しておられるということと、その活用いただいている企業さんの大半が小規模企業さんなのですね。ただし、やはり新しいものにチャレンジしようという気持ちを持っている方なのです。先ほどおっしゃったのは、そういう気持ちは持てないで、今後どうするかということで悩んでおられると。これは引継ぎ支援センターという選択肢もあるでしょうが、そういう企業さんにももう一回頑張ってもらいたいという気持ちがありまして、そこを伴走型でサポートするということも、本当はこの県版経営革新の重要な潜在需要の掘り起こしという部分で、必要な部分だと思っています。そのことについてターゲットを絞って分析しているかというと、そこまでの分析はまだできておりませんけれども、小規模企業、零細企業の方でも新しいチャレンジが始まっていることと、また新たに創業しようという企業さんが非常にふえているというところで、少しずつ地域経済の活性化が進んできているかなと期待していまして、その中で既存の各事業者さんが何で次に行けないのかというところをやはりキャッチしなければいけないという認識はあります。そこは少しテーマとして取り上げて、企業支援ネットワーク等の中の議論として深めていけたらと思います。

○浜田(妙)委員
 そのとおりでしてね、本来なら経営者の人は自己分析ができれば一番、自立的にニーズなどを把握して、時代の先取りができるところまでノウハウがわかればいいのですけれども、もうそこの段階ではないという方々の姿が目に入ってきて、ここをどうするかということですね。だから放っておいてもいいというわけではないのですけれども、ある程度力を持っていらっしゃる皆さん方は、みずからが自立的にいろいろな事業がないかとか、それからみずからがどこへつながっていったらいいのかということで道を開いていかれるかと思いますが、そこに行かない方々が結構いらっしゃるなということをここのところ見ています。そこに対してをどうするのかということですね。
 そこにプラスアルファして、後継者がいないということになると、もうお手上げ状態で、ただひたすら朽ち果てていくのを待つだけという状況があったりして、そこをどうするのかというところを考えられたらなと思ったりしますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それと、労働委員会とも話をしたのですけれども、働く皆さん方が非常に厳しい時代だということもあって、さまざまな部分でパワハラからセクハラから、いろいろなことが起きている。それから残業の問題もあるというぐあいに、労働者として、一人の働く人間としてみずからをみずからの力で守るということが身についていない人たちが結構いらして、そういう方々とのつながりの中で、一方で働き方改革が進められるわけですから、そうすると経営者も労働者も変わっていかなければいけない。それはどちらに重きが置かれても困るということですね、両輪のごとくやっていかなければいけないと。働き方改革支援事業がいろいろ用意されています。職業訓練もありますし、若者への技術の問題が用意されていたり、こちらのほうも幅広にある状況ですけれども、現場でどういう問題が起きているのか、何が課題なのか、今の時代に特徴的な問題というのが見えているのではないかと思いますが、そこと、このさまざまな事業の展開とがきちっとマッチングしているかどうかですね。そこはどうなのでしょう、どこから情報を得て、この事業が必要なのだと、勤労者、福祉事業者などもそうかもしれませんね、いろいろありますけれども、そこの辺はどんなふうにお考えなのかを教えていただけますでしょうか。

●高橋商工労働部理事監兼雇用人材局長
 本当に企業様はまちまちでして、なかなか自分で手を挙げられない、思っていてもどうしたらいいのかわからないというような企業があろうかと思います。今回、働き方改革についてはかなり事業の中にも組ませていただいているつもりでございます。例えば、働き方改革支援事業というのが94ページにございます。これにつきましては、ある程度社労士さんがついているような中堅企業様であればいいのですけれども、そうでない小規模、零細な企業様が鳥取県は多うございます。では、そういう人たちがみずから手を挙げて、相談窓口に声をかけるかというと、なかなかそういうこともないかと思いますので、それは既にみなくる等で社会保険労務士を各企業で巡回訪問しておりますので、そういうときにそういうお声を吸い上げて、では頑張って就業規則を変えて、職場環境の改善に努めてみませんかとかいうようなお声かけをしていきたいと思いますし、それから今回、103ページの県立ハローワークと104ページの鳥取創生雇用戦略プロジェクト事業というものを行います。県立ハローワークでは、今までは求職者が主な対象だったのですけれども、今度は求人企業側のほうにも積極的に企業訪問を行って、では人が集まらない、定着しないのはなぜなのですかというようなお話や、ではこうしたらどうでしょうかというようなお話もしながら、職場環境の改善みたいなものも一緒に考えていくというようなことを考えております。そういう形でこちらから打って出るハローワークという形で、企業様のほうにもしっかりと寄り添いながら、一緒に職場環境を考えていくということでしてまいりたいと思っております。

○浜田(妙)委員
 方向はそれで頑張っていただきたいと思うのですけれども、問題は人材だと思いますね。どこまで入り込んで寄り添いサポートが充実した形でできるかということがあるなと思うのです。現場にきちっと出かけていって、現場の状況を知った上で、現場の混乱を、それからつまずきをきちっとわかってね、それできちっとそこでコンサルができるような、そんな人がもう絶対必要だと思うのですけれども、どうもお話を伺ってみると、そこまでのスキルのある方々がなかなか見当たらない。私が知らないだけかもしれませんけれども、そのあたりの人材育成のあり方そのものも、もっと深いところで高めていかなければいけないのではないかなと実感として思っているものですから、そこへの力の入れどころといいますか、そういうものはどうなのか、考えられているのかどうか。人材育成、人材といろいろ出てきますけれども、本当の意味で費用対効果が上げられる、高いレベルのお仕事をされる方というのが今、本当に必要で、専門対応が必要になってきているので、現実の社会はそこが用意されないとどうにも仕方がないなと思っているのですけれども、そこのあたりの認識といいますか、取り組みはいかがでしょうか。

●高橋商工労働部理事監兼雇用人材局長
 今回の104ページのとっとり創生雇用戦略プロジェクトは、主に雇用環境の整備が難しいサービス業に対して、国の10分の8の事業ということで、割と今までできなかったことができるのではないかなと思っております。104ページの下のあたりになりますけれども、その中で人材活用力強化事業ということで、都市部の専門の人事・労務のコンサルタントに来てもらったりすることを考えております。要は、鳥取県の場合、中小企業が多くて、なかなか人事・労務のスペシャリストみたいな方が少ないという実情もございまして、本当に委員がおっしゃるとおり、そういう人材育成というのが大事かなと思っています。そういった専門家を招いて、社会保険労務士の方であるとか、あるいは企業の人事・労務の関係者の方とか、そういったところにもう少しちゃんと考えていただけるような仕組みづくりをしてまいりたいと思います。

◎広谷委員長
 では、ほかに。

○市谷委員
 88ページと89ページですけれども、これは成長3分野での雇用を創造するということで、3年間で440名雇用創造するということだと思いますけれども、89ページのこれまでの取り組み状況のところで、平成28年度は49名の雇用創出と、目標を超えたということですけれども、3年間で440名ということをどのようにされるのかなということを教えていただきたいと思います。
 96ページで、若年者の技能承継事業ですけれども、これだけの人をつくってほしいということに対して、これで事業に乗ってくる人たちがなかなか少ないのではないかなと思っていますが、その辺の実績と、もっと多くの方にこういう職種にかかわってもらおうと思ったときに、今何が足りないのかを教えてください。
 97ページの技能振興事業ですけれども、主な事業の2つ目のところに、認定職業訓練助成補助金というものがあって、これは平成28年度で6校ある訓練校のうち1校が、訓練生が集まらなくてできなかったということがあるのですけれども、人数が集まらないと開校できないという問題をどう解決しようとされているのだろうかと。以前、建築連合会の方が、地域ごとに学校があるのだけれども、連携して一緒にすればそれなりに訓練生をまとめて訓練できるとか、ただしそうすると、地域が違うところに働きながら訓練を受けるわけですから、交通費の支援をしてほしいとか、そういう声も聞いたのですけれども、これがなくなってしまわないように、維持するためにどういうことを考えておられるのかを教えていただきたいと思います。

●福田雇用人材局労働政策課高度技能開発室長
 88ページの鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト事業について、目標の440名をいかに達成するのかという御質問にお答えさせていただきます。
 これは、まず3カ年度の事業を考えて、440人の目標を設定する際に、企業立地の事業計画であったり、あるいは他の事業を活用していろいろ企業が取り組まれるようなお取り組み、このあたりを情報としてリサーチして、そのあたりからの雇用計画というものをもとに構成していっています。ということで、ある程度そのあたりの計画が順調に進んでいただければ、数字としては可能なラインをまずは掲げています。
 ただし、実際に目標が達成されるかどうかにつきましては、その企業さんの事業計画を本当に実現できるように支援していかなければいけないということですので、各企業の方々が本当に今何を求めているのかと、達成するためにどういう技能あるいは知識、人材が必要なのかということを適宜我々のほうで吸収して、講座であったら、先ほど申し上げたのですけれども、アンケートを踏まえた講座を実施していくとか、あと補助金、専門家派遣、このあたりもどんどん寄り添って、専門家の方に行っていただきながら、現場に入って指導していただく、課題を明らかに抽出していただいて速やかに解決していただく、そういうことを繰り返ししていって、事業計画の実現、雇用計画の達成という形で達成したいと思っています。
 あと、求職者向けの支援もIT分野を中心に人材不足でございまして、企業の方々もかなりいい人材、意欲のある人がいれば採用したいということでございますので、できるだけスキルアップしていただけるような有効な研修をするとともに、県外からも広く人材を募りまして、IJUターンの促進というものも絡めて人材を確保、育成して、就職につなげるということに取り組んで目標を達成したいと思っているところでございます。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 まず、96ページの若年技能者のことですけれども、今年度は9名訓練を受けていただきまして、最終的に訓練修了して正規雇用になった方が2名でした。平成27年度は7名の訓練で、5名が修了して、最終的に正規雇用が4名、それから平成26年度は11名が訓練されて、7名修了で、正規雇用が5名ということになっております。それで、訓練は修了したのだけれども、やはり土木関係とかの仕事がほとんどなのですが、それを続けていく自信がないとかということでやめられた方もありました。3カ月続くと最後まで続くということで皆さん頑張っておられるのですけれども、今年度は人間関係とか親方となかなか合わないとかということもあってやめられた方が多かったので、今回社労士さんを入れて、もうちょっとアドバイスをしてもらおうかなということにしております。
 それと、やはり募集はするのですけれども、いっぱい来られないということがありまして、技能振興フェアとかでそういう職種の紹介はしているのですけれども、なかなか興味を持ってもらえないということもありますので、そこを今回、技能振興フェアだとかでもう少し若い方にこういう技能職のやりがいみたいなところがわかるような仕掛けを何かつくらないといけないなという話はしております。
 97ページですけれども、入校者がなかったのは建築関係の認定訓練校でございますが、各地域に東・中・西ありまして、中部が人数が多いです。西部と東部は1人とかという状況が続いていまして、では一つにしたら通えるかというと、なかなか難しいとおっしゃっていましたので、無理に統合はしたくないです。ただし、1人で訓練を受けていても技能が向上しないので、なるべく多い人数でしたほうがいいとおっしゃっていましたので、先ほど言われました通い方が難しいとか、そういうところもあるかもしれませんので、もう少し、連合会のほうでいろいろ考えていらっしゃるので、それに応じてこちらができることは考えていきたいと思っております。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 先ほどの訓練校のことですけれども、では支援はしようと思えば、連合会さんが望めば、訓練生が1人でも支援は続けていただくということでいいですか。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 3人以上という要件があるのですけれども、過去5年間のうちに3人いた実績があれば、今1人でもオーケーとかということがありますので、そこを皆さん見ながら募集を一生懸命しておられるという状態です。

○市谷委員
 わかりました。私もその人数があったかなと思って、過去にあればいいわけですね。
 89ページの成長3分野での雇用創造ですけれども、もともと企業立地の計画に基づいて440名という目標があるということですけれども、この3分野というのは、企業立地した大きな会社だけではなくて、地元の中小企業も含めて裾野を広げて雇用創造するという説明だったと思うのです。そうすると、この事業の対象がそこの企業立地できた大きな会社の労働者だけを相手にしていたらいけなくて、地元の中小企業にもここで一緒にやろうよという話にならないといけないのですけれども、そういうふうに裾野が広がっていくということで中小企業は視野に入っているのでしょうか。それをしないと、今の状況だと平成28年度で49名では、とってもではないけれども目標にも行かないので、その辺を確認したいです。

●福田雇用人材局労働政策課高度技能開発室長
 先ほどの私の御説明が不十分というか、よくなかったかなと思っています。誘致企業の立地計画は一つのものであって、それが全てでこれを構成しているわけではないので、それだけでは逆に足りないだろうなと思っています。誘致企業などには核となっていただいて、特に航空機であったり、もともと鳥取県内で地盤、基盤がないようなものは核として広げていただくことを、この事業あるいはほかの事業を活用してしていただこうということで、地場の企業にどんどん御参画いただくようにしていきますし、それ以外のほかの事業等も先ほど一応申し上げたつもりだったのですけれども、例えば経営革新で5年計画を立てていらっしゃるとか、そういうことと連動させながら、次どのように展開していくのかとかも加味して、いろいろな情報を踏まえてこの数字は構成しています。ですから、誘致企業だけが対象などということは、全然ないですし、実際に参加いただいているのは中小、零細の企業さんも多くいただいておりますので、そこが当然中心になって支援していって達成するということを考えております。

◎広谷委員長
 よろしいですか。ほかに。

○市谷委員
 103ページ、就業支援課で、県版のハローワークの関係です。県立でハローワークをつくるのは、それはそれでいいのですけれども、それで国の分がなくなることはないと政調・政審のときに確認したつもりだったのですが、境港は、もともと国がしていたのを、国が投げてしまうということで県が受けて、そこでは国の職員の人も一緒になって、雇用保険の関係の事務も多分できていたと思うのですけれども、全く県でするということになると、雇用保険の事務がどうなるのか。それから国の人たちの職場がなくなるわけで、私が聞いていたことと認識が違って、この県版の境港のハローワークと引きかえに、今まであった国がかかわっていたところがなくなるのですかね。先ほど108ページで、境港のふるさとハローワークは6月までというのは、国が関与するものはなくなるということなのではないかと思ったのですけれども、確認させてください。

●小林雇用人材局就業支援課長
 ふるさとハローワーク境港でございますが、この県立ハローワークの設置に伴って6月末でなくなると申し上げたのは、県が配置しております就業支援員2名がなくなるという意味でございます。国の雇用保険業務につきましては、県立ハローワーク設置後も継続して行われると国からは聞いております。

○市谷委員
 それは今まで境港の市役所の中にあったここで継続して行えるということでいいですか。


●小林雇用人材局就業支援課長
 お見込みのとおりで、今と同じ場所で行います。

○市谷委員
 わかりました。

◎広谷委員長
 よろしいですね。

○市谷委員
 続けて、113ページの未来人材育成奨学金支援事業ですけれども、民間の保育士、幼稚園の教諭がここに加わったのはいいのですけれども、民間だけになっていて、公立が半分非正規で足りないのですよ。だからこれは公立も対象にすべきだと思うのです。これは企業さんの基金、お金を出し合ってということがあるのでこういうことになるのかもしれないのですけれども、県もかかわっているわけですから、公立にも行くようにしないと、奨学金を返さないでいいからということになってしまうとどんどん民間のほうに行って、ただでさえ公立の保育園が人不足なので、よろしくないなと思うのです。公立を入れる方向もぜひ検討していただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。
 あと119ページで、正規雇用1万人ですが、平成27年度の達成状況は書いてあるのですけれども、平成28年度の現状はどうかということを教えていただきたいと思います。
 販路の関係ですけれども、127ページの食の安心・安全の関係で、一番下のこれまでの取り組み状況のところで、専門家派遣事業を今度からHACCPの推進専門員巡回事業と統合することにしたと書いてあるのですけれども、これはなぜなのかを教えてください。
 最後に、165ページの緊急雇用創出基金の廃止ですけれども、地域人づくり事業が、賃上げ、処遇改善のためにするということですけれども、また後で補正で出てくるのですけれども、物すごく使い残していて、当初から心配していたのです。賃上げというのは、やはり最賃引き上げるとか、きちんと処遇改善の手当てをしないと、こういう職業訓練的なことだけでは単純には上がらないと思っていて、余計使い残して返金することになっているのですけれども、これについての評価を聞かせていただきたいし、実際に結果として賃上げというのはどうなったのか、そこも教えてください。

●井上商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 未来人材育成奨学金の保育士、幼稚園教諭に公立も含めてはどうかという御質問だと思います。もともとこの未来人材育成奨学金の制度自体、県と産業界が協力して、それと一般財源が県として負担する部分については、国からの交付税措置が出るということになっておりまして、もともとの国からのスキームで、自治体とか公務員はやはり対象にしないといった枠組みになっているものですから、保育士とか幼稚園教諭だけではなくて、今まで製造業、IT、薬剤師、それから建設業、旅館・ホテルというところにつきましても、公務員といいますか、公立等については対象にしていないということにしております。そういった状況でございます。
 119ページ、正規雇用1万人の平成28年度の現状はどうかという御質問だったのですけれども、今現在、平成28年度の中途経過として、申し上げられるようなデータは持っておりません。申しわけございません。

●木嶋市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 現在、食の安全・安心のワンストップの対応をする相談窓口については、2名の専門員さんを配置して、衛生管理等に係る技術的な相談は対応しておるのですけれども、認証取得に係る直接的なサポートが難しいので、外部の専門家をアドバイザーとして派遣するということで、それが平成29年度からはくらしの安心推進課所管の専門員さんと同じスキームの中でしていくことにしたということでございます。

●小林雇用人材局就業支援課長
 165ページの条例改正の関連で、緊急雇用の基金事業の評価についての御質問でございます。まず、この中に地域人づくり事業というものがございまして、これにつきましては議員が先ほど御説明されたように、新規雇用創出と、それから賃金上昇と処遇改善という2つのメニューがございます。まず、新規雇用創出のほうにつきましては、134事業所に取り組んでいただきまして、647名の雇用創出につながっております。また、処遇改選のほうにつきましては、賃上げ、それから正社員化、定着等の目標を掲げていただいて達成していただくというメニューになっておりますが、全体で137事業所に取り組んでいただいておりまして、そのうち58事業所がそれぞれ当初掲げた目標を達成していただいております。この58事業所のうち、47事業所が賃上げに取り組んでいただきまして、この47事業所の賃上げの平均が23.5%の上昇ということで、一定の成果は出てきていると考えております。

○市谷委員
 そうするとこの地域人づくりの事業は、最初から余り計画はなかったということですかね。2月補正でたくさんお金が残って返すということになっているのですけれども。

●小林雇用人材局就業支援課長
 そもそも緊急雇用の事業は県庁の関係課全体、それから市町村とも一緒になって、一体となって取り組んだものでございます。この常任委員会でも各議会ごとに進捗状況等も御報告をさせていただいて取り組んだところでございますが、やはりこの処遇改善については、なかなか市町村等で取り組まれるところがないということで県で実施させていただいたところなのですけれども、正規雇用というものが、この事業が始まった時点では、企業さんとして取り組まれるのがまだまだ環境的には難しい部分があったのかなと思っております。そういった中で、先ほども御説明した、137事業所のうち58が達成されているのですけれども、まだ残りが約80事業所ございますので、そこは2年間フォローアップしていく、継続的にフォローしていきたいと考えております。

○市谷委員
 取り組んだところは一定の賃上げにはつながったけれども、その取り組む事業所の数が全体として少なかったということですね、わかりました。
 127ページの食の安全の職員の関係ですけれども、要は一緒にするということでしょうか。この生活環境部のHACCP推進の関係ですけれども、HACCPに乗れるようにということで、安全点検などはするのですが、いろいろな事業を展開している会社が一部分HACCPに乗ろうというのでするのですけれども、HACCPの認定を受けるというのは全体の食の安全のアピールにもなるわけなのです。だけれども、その辺の安全というか衛生的な点検が不十分だなとすごく思っているのです。それで、統合して一緒に巡回するということで訪問される人の数がふえるのですかね。それとも、販路拡大の事業はもうなくなって、HACCPの人たちだけで、こちらの食の安全のプロジェクト推進もされるということでしょうか。実態がどういうことになるのでしょうか。

●木嶋市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 HACCPの推進専門員さんの巡回事業に統合することとしたということですけれども、我々が従前していた専門家の派遣事業は、外部の専門家の方に御依頼をして、取得に関しての指導とかはしていただいていましたので、そこは従前どおりしていただくことになります。

○市谷委員
 統合というのはどういうことですか、意味がわからない。

●森脇市場開拓局長
 ざっとしたイメージなのですけれども、生活環境部くらしの安心局のほうは、いわゆる県版HACCPを推進していくために一生懸命活動していく、指導していくということが方向なのですね。私どもがしてきたのは、そこもあるのですけれども、HACCPもいろいろなランクがあるわけです。ですから、そういう県版HACCP、基礎的なところプラスアルファあるのですけれども、そこはくらしの安心局のほうに任せてしていただこうと。私どものほうは、例えば国内企業でも取引するときに、安心・安全ISO22000とか、もっと高度なことを求められることがでてきております。それから、輸出に対してもそういう安全基準が非常に求められてきています。ですから、そういう部分についてはこちらの事業でしていこうという、基本的にはそういうすみ分けといいますか、そんな形でさせていただいているというイメージだと思います。

○市谷委員
 統合ではないですよね。


●森脇市場開拓局長
 すみ分けのほうがいいかもしれませんね、そこは。

◎広谷委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 わかりました。

◎広谷委員長
 ほかに。
 ないようですので、以上で当初に係る質疑は終わらせていただきます。
 しばらく休憩いたします。再開は、3時半にします。

午後3時19分 休憩
午後3時30分 再開

◎広谷委員長
 それでは、再開いたします。
 次に、2月補正予算の議案の説明を求めます。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 まず、岡村商工労働部長に総括説明を求めます。

●岡村商工労働部長
 それでは、商工労働部所管の平成28年度の議案について御説明いたします。
 お手元にあります議案説明資料、2月補正予算関係の1ページをごらんください。議案第21号は、平成28年度一般会計補正予算に関するもので、当部関係では10億8,446万円余の増額をお願いしております。
 また、議案第24号は中小企業近代化資金助成事業特別会計補正予算に関するもので、2,457万円余の減額をお願いしております。補正予算の内容は、主に実績見込みによる増減でございます。このうち企業立地補助金につきましては、立地企業の事業進捗に伴い、補助金交付時期が早まったことにより、所要の増額をお願いするものでございます。
 詳細につきましては、担当課長が御説明いたしますので、御審議のほどをよろしくお願い申し上げます。

◎広谷委員長
 それでは、続いて、関係課長から説明を求めます。

●島田商工政策課長
 2ページをお開きください。上段のほうをごらんください。職員人件費でございます。部内一般職員69名、4課1局分の人件費の実績見込みによる増額補正をお願いするものでございます。
 次の産業政策形成事業でございます。成長戦略の本格的な作業が平成29年度となったため、80万円余りの減額補正をお願いするものでございます。
 次のサービス業生産性向上プロジェクト推進事業につきましては、セミナーの講師謝金等の減に伴う減額補正をお願いするものでございます。
 3ページ、上のほうをごらんください。職員人件費でございます。立地戦略課の一般職員14名並びに産業技術センター職員の共済費の実績見込みによる補正でございます。
 次に、素形材産業高度化総合支援事業でございます。当該事業は平成26年度交付決定分継続中2件の支出が当初の見込みを下回ることなどによる減額補正をお願いするものでございます。
 次の、とっとりEVカーシェア推進事業でございますけれども、補助金の交付見込み減に伴う減額補正をお願いするものでございます。

◎広谷委員長
 続いて、池田立地戦略課長の説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 4ページでございますが、企業立地促進資金貸付金でございます。今年度の当初の予算計上以降に繰り上げ償還等で金融機関に対する委託額が減少したことに伴います減額補正でございます。
 5ページでございますが、企業立地事業補助金でございます。主要事業でも説明しておりますけれども、今年度の5月補正以降に工場の新設、竣工、増設完了等に伴い、本年度の企業立地補助金の執行が確定したものがございましたので、18億円余り補正させていただくということでございまして、増額の主な内容は記載のとおりで、6ページがその内訳になっております。
 7ページで、情報通信関連雇用事業補助金でございます。まず1点、訂正をお願いしたいのですが、補正前のところ30社と書いてありますけれども、こちら23社の間違いでございます。申しわけございません。23社予定しておりました補助金交付でございますけれども、それぞれ5名なり20名なり要件がございます。要件未達成の企業等ございましたので、それに伴います減額補正となっております。
 里山オフィス開設支援事業補助金につきましては、当初予算でも説明いたしましたが、現在、2件程度有力な案件が出てきておりますけれども、本年度1件程度執行の見込みでございますので、それ以外の部分を減額補正させていただいております。
 8ページで、工業団地再整備事業補助金でございます。倉吉市の行います灘手工業団地の造成でございます。事業額についてはさきの補正で確定しておりますけれども、起債償還に伴う部分につきまして、起債償還の中で交付税措置額を差し引いたところの半分を補助する仕組みになっております。交付税措置額等変更がございましたので、補助額の増加ということになっております。
 最後に、未利用施設等を活用した立地環境整備支援事業でございますけれども、智頭町に立地いたしましたコールセンターのネットワークインフォメーションセンターですが、廃校利用でございまして、若干事業規模を増加したことに伴い、智頭町のフロア改修等の事業費を増額しましたので、そのふえた分について県の補助金を増額するものでございます。
 それと最後に、49ページでございますけれども、先ほどの工業団地再整備事業補助金の債務負担行為の限度額の変更ということで計上しております。

◎広谷委員長
 続きまして、木村産業振興課長の説明を求めます。

●木村産業振興課長
 9ページをお願いします。リサイクルビジネス創出支援事業です。これは補助事業で、平成26年度採択継続分と、平成27年度新規分を予定しておりましたが、平成27年度に新規採択がなかったことによる不執行分の減額です。
 下に行きまして、環境産業整備促進事業ですけれども、平成17年度までは預託方式をとっておりました。その融資の償還が円滑に進んだということで、貸付金が減ったということです。
 続きまして、10ページをお願いします。IoT活用ビジネス創出支援事業です。これは補助事業のスタートが若干おくれたことと、アドバイザー制度の活用が予定より少なかったことなどによる減額です。また、データ活用人材の委託事業費も少なくて実施ができたことによる減額です。
 真ん中で、ICT企業底力アップ支援事業ですけれども、これにつきましても情報産業協会等が行う人材育成事業が経費が少なくても実施ができたことで減額します。
 下ですけれども、中小企業調査・研究開発支援です。これについても審査会を何回か行っておりますけれども、早い時期での予定件数の採択に至らなかったために、少なくて済んだという減額です。
 続きまして、11ページをお願いします。地域創業促進事業についてです。これはスタートアップ応援補助金と販路開拓県外ビジネス拠点確保事業について見込みより件数が少なかったことで、実績の減になります。チャレンジ支援補助金につきましても、審査会を通過した案件が予定より少なかったことによる減額です。
 下に行きまして、産学共同事業化プロジェクト支援事業です。これは継続分も含めて4件のプロジェクトを2年間行っておりますけれども、若干おくれたプロジェクトがあったことで減額にしております。
 続きまして、12ページをお願いします。産学金官連携強化推進事業です。これは2つの事業がありますけれども、会場設置の委託料が少なく済んだことによる減額です。
 続きまして、真ん中になりますけれども、県有知的財産マネジメント事業です。これは県の発明の件数や登録件数が見込みより少なかったために減額するものです。
 下に行きまして、医工連携推進事業についてです。これは補助金で採択した1件当たりの事業費が大体500万円を予定していたのですけれども、それより少ない金額でできたものがあったことで、減額になります。
 続きまして、13ページをお願いします。とっとり発医療機器開発支援事業です。これは平成27年度採択した3つのプロジェクトがあったのですけれども、契約が年度末になったことで、平成27年度予定していたものが平成28年度にずれ込んだために増額をお願いしているものです。
 下に行きまして、地域イノベーション戦略支援事業です。これは創薬支援型支援補助金の実績として予定していたものがあるのですけれども、予定していた企業が大企業であるということで該当しない部分があったので、見込みより下回ったということになります。
 続きまして、14ページをお願いします。戦略的な「環境経営」推進事業です。これは平成27年度採択したものがあるのですけれども、そのうち3件が平成28年度まで継続するという計画で見込んでいたものです。ただし、事業実施が早くて平成27年度に完了したものがあったために、平成28年度の執行額が減ったものです。そのための減額補正になります。
 真ん中に行きまして、LED産業競争力強化事業です。LEDの支援員が産業振興機構にありましたが、最終年度ということでパソコン等のリースが減ったことで減額です。
 続きまして、北東アジア地域産業技術交流事業です。これは鳥取県で北東アジア産業技術フォーラムを開催いたしましたけれども、運営経費の効率化を図った結果、減額することができたものです。
 15ページですけれども、鳥取県産業技術センター運営費補助金のセンター利用料減免補助金です。これは先ほど当初のときにも言いましたけれども、小規模事業者の利用が進んだために、利用料減免の補助額が予定より多くなったことで、増額をお願いするものです。

●谷本企業支援課長
 16ページをお願いいたします。とっとり企業支援ネットワーク連携強化事業でございます。これは支援に当たりまして、経営改善計画なりの作成をお願いします専門家につきまして、実績が見込みより少なかったことによる補正でございます。
 下の方ですけれども、事業承継促進事業奨励金でございますけれども、事業引継ぎ支援センターで支援しています成約案件が、年度後半にずれ込んだことによって、支給時期が来年度に延びることによる減額でございます。
 17ページですが、小規模事業者等経営支援交付金。商工会、商工会議所等への交付金でございますけれども、職員が中小企業大学校に入校して、中央企業診断士の資格を取る経費の助成を予定しておりましたけれども、職員が入校ができなかったことで、この経費について減額補正するものでございます。
 下のほうですけれども、まちなか振興ビジネス活性化支援事業。予定しておりました事業の進捗が来年度以降の実施になるということでの減額でございます。
 18ページでございます。経営活力再生緊急資金等に係る損失補償で、県の制度融資に係るものの中で、経営状況が悪い企業の再生、改善をするための資金、具体的に言いますと、1の参考のところに書いておりますけれども、経営体質強化資金、経営再生円滑化借換特別資金、再生支援資金というような資金について、保証協会が代位弁済した場合に、保証協会リスクの半分を損失補償するという形で運用しております。それにつきまして、今年度の代位弁済による損失補償の見込みが確定いたしましたので、今回3,200万円余りの補正をお願いするものでございます。
 19ページ、信用保証協会出捐金でございます。こちらにつきましては、当初予算でも説明させていただきましたけれども、過去、平成15年、18年のセーフティーネット保証の代位弁済に係る資金への出捐金ということで見込みが当初予算を上回りましたので、100万円余りの増額補正をお願いするものでございます。下のほうが企業自立サポート事業(制度金融費)、制度金融の金融機関への預託、利子補助の予算でございますけれども、繰り上げ償還等による減、新規の融資が想定より少なかったことでの減でございます。
 めくっていただきまして、信用保証料負担軽減補助金も、制度融資に伴う信用保証料の軽減分の補助でございますけれども、実績が想定より少なかったことでの減でございます。
 下のほう、異常気象・雪不足特別対策事業で、昨年度の雪不足のための緊急資金を借りた方への利子補助でございます。若桜町と大山町の8事業者の利子補助を市町村を通じて行うものでございます。見込みより実績が少なかったための減額でございます。
 隣の21ページ、鳥取県版経営革新総合支援事業でございますけれども、認定しました事業者の補助金の支出実施状況が翌年度にずれ込んだことでの減額でございます。
 下の経営革新支援事業は、平成26年度までに法承認で認定したものへの雇用奨励金でございますけれども、実績が見込みを下回ったことによる減額補正でございます。
 めくっていただきまして、県版経営革新支援事業、こちらは県版の経営革新の平成26年度までの認定企業に対する雇用奨励金でございますけれども、見込みより実績が減額になったことによる補正でございます。
 下のほう、経営改善設備投資支援事業、経営革新に係る設備投資の支援を平成26年度までの認定企業に対して行っておったものでございますけれども、平成27年度交付決定事業者への支出が見込みより少なかったことによる減額でございます。
 隣の23ページ、経営革新企業ステップアップ支援事業でございます。これは経営革新のための制度融資への利子補助をしておるものでございますけれども、実績が見込みより少なかったことでの減額でございます。
 次は、中小企業近代化資金助成事業特別会計への繰出金で、特別会計のほうで資金管理なりをするために必要な経費が減少したことによる、繰出金の減でございます。
 51ページが特別会計の予算説明でございますけれども、表の諸費のところに減額理由が債権管理回収等に要する委託料等の減とございますけれども、記載が間違っておりまして、これは返ってきた、償還になったお金を産業基盤整備機構ですとか一般会計に繰り出すお金の補正でございます。繰り上げ償還等を見込んでおったのですけれども、予定どおりに返ってきたことで、繰り上げ償還分がなかったことによる減でございます。

●山本通商物流課長
 24ページをお願いします。境港利用促進事業でございます。こちらにつきましては、境港発着のコンテナ混載、低温小口混載輸送サービスの事業の実績減に伴う減額補正でございます。こちらにつきましては、民間事業者が行う事業ということで、そちらの事業自体がずれ込んだということでございます。
 続きまして、境港輸出入拠点化支援事業でございます。こちらにつきましては、ソフト事業分の3件を予定しておりましたけれども、1件の実施ということで、2件分の減額、またあわせまして雇用拡大支援事業の実績額確定に伴う減でございます。
 続きまして、境港大量貨物誘致促進支援事業でございます。こちらにつきましては、当初の利用計画を下回ったことでの減額補正でございます。
 続きまして、次のページでございますけれども、GTI(広域図們江開発計画)と連携した北東アジア輸送ルート確立事業でございます。こちらにつきましては、GTI地方協力委員会等の参加で見込んでおりました旅費だとか現地での通訳雇用だとか、そういった報償費等の実績と、あわせまして先ほど報告もさせていただきましたけれども、パイロット輸送事業の実績自体が予定よりも少なかったことでの減、またGTI国際貿易投資博覧会、また吉林省での博覧会等の出展経費の実績が見込みよりも少なかったことに基づく減でございます。

●福田雇用人材局労働政策課高度技能開発室長
 資料26ページをお願いいたします。鳥取県地域創生人材育成事業でございます。求職者が技能訓練及び講座を受講しますのに、環境整備といたしまして雇用保険の給付対象とならない者に対し、県が訓練受講奨励金を一月当たり10万円支給することとしておりますが、実際の受講者数及び訓練期間の実績に応じて減額補正を行うものでございます。
 同じく26ページ下段、鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト事業費でございます。この事業につきまして、平成28年3月に厚生労働省の事業採択を受けた後、同省へ補助金申請するに当たりまして、各種事業費を精査の上、取り組むこととした結果、諸経費の減少により減額補正するものでございます。
 資料27ページ、上段、とっとり高度機能開発拠点形成事業でございます。この事業で実施いたしますセミナー、会議、ワーキンググループ等の開催回数や日程を初め、効率的な事業運営を行った結果の執行残に伴う減額補正でございます。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 続きまして、27ページ、真ん中の職員人件費でございます。人件費の実績見込みによる増額補正でございます。
 次の職業訓練行政費につきましては、訓練手当の支給額が見込み減によりまして減額補正としております。
 28ページの若年者等への技能承継事業につきましては、自己都合等で研修を途中でやめられた方がありましたので、その減少分に伴う減額補正でございます。
 真ん中の技能振興事業につきましては、先ほどもありました1校の入校者がいなかったことで、補助金の減額になっております。
 一番下の職員人件費につきましても、実績見込みによる補正でございます。
 29ページ、職業訓練事業費につきましては、訓練生の減、それから委託料の入札減等によりまして減額補正させていただいております。
 下の職業訓練生託児支援事業につきましても、実績減によりまして減額補正しております。
 30ページでございます。障がい者職業訓練事務費につきましては、委託訓練の実施数が減っておりますので、それに伴います減額補正でございます。
 次の、鳥取県立産業人材育成センター施設整備費(耐震工事)につきましては、入札執行残等によります減額補正でございます。
 31ページ、企業立地等事業による新規雇用者研修費補助金でございます。こちらも所要額が見込みを下回ったことによる補正でございます。

●小林雇用人材局就業支援課長
 32ページをお願いいたします。鳥取県未来人材育成奨学金支援事業でございます。こちらにつきましては、助成対象者の認定枠180人に対しまして150人程度の見込みとなったために、今年度減額補正をさせていただくものでございます。あわせて、平成28年8月から未来人材育成基金が企業版ふるさと納税制度の対象となったことから、企業からの寄附金がふえまして、その分の財源更正をさせていただくものでございます。
 その下、女性の創業応援事業でございますが、セミナーの開催委託料の執行残でございます。
 33ページをお願いいたします。一番上の若年者就職・定着一貫支援事業でございますが、こちらにつきましては受講者の減、それから一般財源から交付金への財源更正でございます。
 その下、若者サポートステーション運営事業でございますが、これは一般財源から交付金への財源更正でございます。
 一番下の特例子会社設立等助成金でございますが、これは当初予算では2件を想定しておりましたが、実績として1件になったことに伴う不用額の減額補正でございます。
 34ページをお願いいたします。IJUターン県内就職促進強化事業でございます。こちらにつきましては3点ございまして、1つは民間の人材紹介会社のデータベースを使用するための委託契約額が当初よりも減になったことによる減額補正。それから2つ目が、プロフェッショナル人材の企業見学の助成制度を設けておりまして、こちらの実績見込みの減。それと、一般財源から交付金への財源更正でございます。
 その下、労働移動緊急対策事業でございます。こちらにつきましては、雇用情勢の改善によりまして離職者の数が少なくなってきておりますことから、所要見込み額を減額補正させていただくものでございます。
 35ページをお願いいたします。緊急雇用創出事業でございます。こちらにつきましては、先ほど当初予算の条例改正のところで御説明させていただきましたが、緊急雇用創出事業臨時特例基金が平成27年度末で事業が終了になるために、執行残額を国に返納するための補正でございます。
 36ページをお願いいたします。上の県内主要製造業再生支援事業でございます。こちらにつきましては、当初2社で予定しておりましたものが、1社になったことに伴い事業費が確定いたしましたことによる減額補正でございます。
 その下のとっとりインターンシップ推進事業でございますが、これは一般財源から交付金への財源更正でございます。

●木嶋市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 37ページをお願いいたします。食のみやこ鳥取県推進事業(とっとりの逸品販路拡大支援事業)でございますけれども、県フェアの開催、それから見本市への出展支援に係る委託料の実績見込み額に基づく減額補正でございます。
 下段ですけれども、食の安全・安心プロジェクト推進事業でございますが、財源の一部につきまして、一般財源から地方創生推進交付金への財源更正、それから初回更新までの経営支援について、交付見込み額に基づく減額の補正でございます。

●大江市場開拓局販路拡大・輸出促進課民工芸振興官
 38ページをお願いします。ふるさと産業支援事業です。伝統産業を販路開拓、新商品開発、伝統工芸士さんの認定により支援する事業ですが、申請件数の実績に基づく減額補正です。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 質疑はありませんでしょうか。
 ないようですので、補正予算の質疑を終わります。
 次に、報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。なお、質疑等につきましては、説明終了後に一括して行うことにいたします。
 それでは、報告3、ベンチャー企業等評価による企業立地支援について、池田立地戦略課長の説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 1ページをお開きください。このたび、カニ殻を原料といたしましたキチンナノファイバーの研究開発、製造を行います鳥取大学発のベンチャー企業でございます、株式会社マリンナノファイバーの事業計画につきまして、ベンチャー企業等評価に係る会議において評価を行いましたところ、適当と判断されましたので、今後、企業立地事業の認定に関する手続を進めるということで報告させていただきます。
 企業の概要につきましては、記載のとおりでございますが、鳥取大学のキャンパス内にございまして、代表者は鳥取大学大学院工学研究科の准教授でございます伊福准教授が務められております。設立は平成28年4月で、とっとり大学発・産学連携ファンドの投資も受けて事業を始められたということでございまして、こちらは多機能ですけれども、加工が難しいキチンをナノファイバー化する技術、これをまた伊福教授が添加剤を加えて高効率で、かつ低コストで抽出する、こういった技術開発が進んできましたところから、事業計画にございますように、化粧品、加工食品、医薬品等の企業とキチンナノファイバーを活用した商品化の研究開発を行いながら、境港のキチンキトサンメーカーから仕入れた粉末を活用したナノファイバーの製造を行う事業を展開されるということでございまして、今、化粧品メーカー1社と現実に販売しているものがございますけれども、さらに複数社と契約に向けて交渉中で、当面ビー・ツー・ビーのビジネスをしながら、将来的には自社製品の開発にも取り組んでいきたいということでございます。平成29年4月に創業して、売り上げ目標は5年後に3億円といったことになっております。事業費は1.1億円、雇用人数は7名程度で正規雇用でございます。
 評価に係る会議につきましては、以下の開催日におきまして、鳥取大学発ベンチャーということで、開発製造体制、マーケティング、販路開拓戦略等々について、専門家の意見を伺うことが適当と判断いたしまして、技術、市場評価等をバイオ分野で、バイオフロンティアパートナーズの技術顧問であります小梅川純一氏、さらに経営分野につきましては鳥取県中小企業診断士協会会長の穐田誠一郎氏にお願いいたしまして、評価委員を含めて評価させていただきました。
 主な意見といたしましては、まさにベニズワイガニのカニ殻等、地域性に合致した、そして独創性の高い技術開発だということ、また、創傷の治癒であるとか、アンチエイジングであるとか、そういう多用途展開が可能な生体機能も豊富であるため、化粧品、医薬品、食品など幅広い分野に期待できるといったような御意見。また、先ほどもございましたけれども、ビー・ツー・ビーだけではなくて、最終的にはやはり直接消費者に売っていけるような商品化を目指すべきではないかといったような御意見。また現在、境港のメーカーから仕入れているということでございますけれども、こちらの確実な確保であるとか、またはリスク分散的に複数社、県外にもございますので、そういう原料調達先をしっかり確保すべき。また、経営体制であるとか、コスト管理を徹底すべきといったようなこと、特に値下げ競争になってくるとなかなか苦しいものもございますので、それにたえられるような高付加価値の商品を開発していくべきではないかといったような御意見。また積極的な販路開拓を行っていくということで、単なる引き合いではなくて確実な契約に結びつけていくとか、PR戦略をしっかりしろとか、そういったような御意見がある中で、適当な事業と判断されたところでございます。

◎広谷委員長
 続いて、報告4、平成28年度鳥取県ビジネスプランコンテストの表彰等について、木村産業振興課長の説明を求めます。

●木村産業振興課長
 2ページをお願いします。平成28年度鳥取県ビジネスプランコンテストの表彰等についてです。
 このコンテストにつきましては、12月の常任委員会で応募状況について報告させていただいておりますけれども、各部門の大賞、奨励賞を決定して、1月26日に表彰式を行ったので報告させていただきます。
 来場者は、参加者と、県内企業、起業家、金融機関、支援団体等で、約150名の方が来場されておりました。受賞者につきましては4番に示しておりまして、まず、1番の総合部門ですけれども、先ほどの報告にもありましたが、大賞はマリンナノファイバーが受賞されました。内容は、先ほど説明があったように、カニ殻由来のキチンナノファイバーのビジネス展開ということで受賞されております。
 また、総合部門には、大賞のほかに協賛企業特別表彰ということで、山陰合同銀行さんと鳥取銀行さんに特別表彰をしていただきました。まず、ごうぎん賞はブリリアントアソシエイツさんが受賞されました。また、とりぎん賞はトータルフィットさんということで、トータルフィットさんはドローンの開発ということで受賞されております。
 2番目の起業女子部門ですけれども、大賞はあすなろ手芸店の小畑さんが受賞されました。これは国産杉材、智頭の杉とかヒノキ材を使ったクラフトパーツの販売ということで大賞を受賞されております。奨励賞は、ナーシングコアコーポレーションの神戸貴子さんが、「わたしの看護婦さん」というビジネスで受賞されております。学生部門につきましては、大賞が鳥取大学農学部の森本さん、奨励賞は大阪経済大学の秋元さんという鳥取県出身の学生さんが受賞されております。
 表彰式の後に、とっとり起業フォーラムというフォーラムを開催しました。ここには、鳥取市出身でシリコンバレーで起業されております本間毅さん、また、ハードル競技でトップアスリートでありました為末大さんほか2名の方に来ていただきまして、鳥取での起業についてお話をしていただきました。

◎広谷委員長
 続いて、報告5、平成28年度鳥取県経営革新大賞の表彰について、谷本企業支援課長の説明を求めます。

●谷本企業支援課長
 それでは、資料3ページをお願いいたします。平成28年度鳥取県経営革新大賞の表彰について御報告させていただきます。
 経営革新の法承認を受けられた企業さんに対して、計画が終了後、成果を上げられた企業を平成18年度から毎年表彰しております。今年度は4番にありますが、平成27年度に経営革新計画を終了された企業が28社あったのですけれども、そのうち経営目標、付加価値額ですとか経常利益率の目標をクリアされて成果を出された企業の中から、以下の企業を表彰しております。
 まず、知事表彰でございますけれども、グランプリということで、境港市の企業ですけれども、錦海化成さんを表彰しております。主な取り組みは、魚のあらを原料として、飼料用魚粉を開発していると。今までは、主に飼料として輸入品が国内で流通していたのですけれども、地元からあらを仕入れて、それで高品質な飼料用魚粉をつくるということで、販路開拓なり、売り上げ、人員なりを非常に充実しておられるということで、錦海化成さんを今年度グランプリということで表彰しております。
 また、技能革新賞については、大山町のウメカワさん、市場開拓賞につきましては、鳥取市のニシウラさん。ニシウラさんにつきましては、書いておりますけれども、建設業から福祉分野に進出され、車椅子用の補助具なりを開発されて販路開拓に成功されております。地域貢献賞についてはアイコンヤマトさん、企画デザイン賞については桝水リゾートさん、伯耆町でございますけれども、本格的オーベルジュ、宿泊可能なレストランなりを大山、桝水のほうで展開されておられる企業を表彰させていただいております。
 また、協賛としまして、特別表彰ということで、中国経済産業局長賞ですとか、TKC中国会鳥取県支部長賞、鳥取県中小企業診断士協会長賞、鳥取県産業振興機構理事長賞でおのおの企業を表彰させていただきました。
 表彰は、2月16日に実施しておりまして、下のほうに盾の絵、写真がついておりますけれども、地元のnidoという会社に制作していただきました。革新ですとか、また技術革新賞については技ですとか、おのおの字の入ったしゃれた盾を副賞として表彰させていただいたところでございます。

◎広谷委員長
 続いて、報告6、鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト「データ活用人材育成事業」の開始について、福田労働政策課高度技能開発室長の説明を求めます。

●福田雇用人材局労働政策課高度技能開発室長
 鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト「データ活用人材育成事業」の開始について御説明いたします。
 鳥取県が成長3分野、医療機器、自動車、航空機及びICT、IoT分野で求められる高度人材の育成に向けて実施しております鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクトにおきまして、全国の求職者を対象としてIoTやビッグデータ等を活用できる人材の育成、また、鳥取県へのIJUターン促進による人材の確保を目的とするデータ活用人材育成事業、愛称TORIoT(トリオット)を2月1日に開始いたしました。また、この事業の開始に当たりまして、受講者募集の一環といたしまして、報道機関向けの事業発表会を開催いたしました。
 先ほど申し上げました愛称TORIoTにつきましては、鳥取の「TORI」と「IoT」、これを組み合わせ、かけ合わせた造語で、事業名が長いのでこの愛称で呼んでいきたいと思っているところでございます。
 1としまして、この事業の概要を記載しておりますが、実施主体といたしましては、鳥取県からこのプロジェクト全体の事業を受託しております鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト推進協議会が当たります。事務局は、雇用人材局に置いております。この協議会が鳥取市に本社を置きますICT企業の株式会社LASSICと、この事業の運営に係る契約をいたしまして、株式会社LASSICに実際のサイト運営等の事業を実施していただくものでございます。実施期間は平成29年2月1日から平成31年2月28日でございます。
 内容につきましては、3段階の研修を行っていくということで、まず第1段階としまして、eラーニング、これはインターネットを通じて行う通信講座というふうに捉えていただければいいと思いますが、これによりまして基礎から先端技術に係る知識習得及び問題演習を行っていただきます。現在、開講しているものとしましては、情報システムの基礎、セキュリティーのポイントなどでございます。第二ステップとしましては、これらの基礎を活用していただきまして、県内企業などの現場課題をテーマに、鳥取県内でアイデアソン、これはアイデアとマラソンをかけ合わせました、グループ学習でいろいろ問題解決に向けたアイデアを出し合って意見交換をするというようなイベントですけれども、これを鳥取県内で開催していく予定にしております。第1回目は、鳥取医療センターの課題解決をテーマに3月に開催予定です。
 最終ステップといたしまして、このアイデアソンで得ました現場課題の解決策を実際の事業化に向けて開発、構築、また実証実験を行うというプロジェクト型の演習を、これもまたeラーニングで行う予定にしております。
 以上のような内容を6カ月をワンクールとして回していく予定にしています。今申し上げたような内容で、特徴といたしましては、全国の求職者を対象にしておりますものですから、eラーニングを使って、居住地域や時間に制約を受けずに学習できる、かつ、無料で講座を提供することで、より多くの方々に御利用いただけるような仕組みにしております。また、eラーニングのシステム構築や講座の運営に当たりましては、株式会社LASSICさんがまとめていただくのですが、世界的なIT関連企業である、ドイツに本社を置くSAP社の日本法人、SAPジャパン株式会社、あと世界初のIoT検定を行うIoT検定制度委員会さんの協力を得て、実践的なカリキュラムを実施していくところでございます。
 さらに、鳥取県へのIJUターン情報であったり、県内企業に関する情報を積極的に発信して、県外の方々を多く鳥取県に呼び込みたいと考えているところでございます。目標は、3年間で受講者数1,000人、そのうち就職者数として90人を目標にしております。ちなみに、本日の午前現在で受講者登録者数が58名、うち鳥取県の受講者が23名、東京の受講者が12名、その他ということで、まだ数は追いついていないのですけれども、これからいろいろ広報活動などに注力してふやしていきたいと思っているところでございます。
 2の事業発表会の概要について記載しておりますが、1月25日に事業実施関係者4社によります発表会を行ったところでございます。概要は、記載のとおりでございます。

◎広谷委員長
 説明が終わりました。
 今までの説明について質疑等はありますでしょうか。

○市谷委員
 1ページのベンチャー企業の関係ですけれども、事業の中身ではなくて、大学の先生が多分公的資金をもらって研究開発したものを、大学の中ではなくて外に会社を設けて業を起こすことというのは、いいのですか。今ごろは天下りのこともいろいろ言われていますけれども、天下りとは言わないとは思うのですが、何か変な感じがするのですけれども、こういうことはほかにもあるのですかね。大学の先生は、学生の教育とかしないといけないと思うのですけれども、大学も今ごろ資金がないといけないということもあると思うのですけれども、何かしっくりこない。よそはどういうのがあるのですか。

●岡村商工労働部長
 あります、国立大学法人でもこういうケースはあります。鳥取大学もやっとこういう流れが来たかなと見ていまして、ほかにも、現役をリタイアされた方が会社を起こすというケースもあったのですけれども、これは現役の方ですよね。ほかにも実はバイオフロンティア絡みで若い先生が研究法人ですね、株式会社で研究をビジネスにする法人格を立ち上げて、これは大学の敷地内ですけれども、創業するとか、そういうケースがふえてきました。何のためにやっているかというと、それに引きつけられていく企業、そこを実は狙っていまして、伊福先生もこの道ではかなり注目度の高い先生でして、実はこの技術に注目している県外の大手の企業もあるのですね。そこにうまく情報発信していくと、そういう取り組みになるかなと思っていまして、別に違和感がある取り組みではなく、こういう支援はファンドという形でいろいろなファンドが支援したりしています。うちの場合はたまたまこの企業立地の補助金で、これは生産になりますので10%支援になりますけれども、1割程度は助成させてもらえるかなという感じで考えています。

○市谷委員
 この中身はね、注目されているしいいのですけれども、大学の先生が、大学の中で研究とか教育とセットではなくて、本当に金もうけということにね、やめられてする分にはいいですけれども。今、大学法人化されて、もう公務員ではないと思うし、できるのだとは思うのですが、兼業もできるし、いろいろな規制緩和もされているし、資金も稼がなければいけないということはあるのでしょうけれども、もっときちんと本業、研究の分野でいろいろ役割を果たしていただくということが本筋かなと思うのです。何かしっくりこないし、しっくりこないとしか言いようがないのですけれども、道義的にこれはいいのだろうかと。それでまた研究資金みたいなのでね、また企業のこれにも結びつけていくわけですよね、多分。

●岡村商工労働部長
 今、文科省のほうの国立大学法人に対しての交付金のルールが決まっていまして、毎年削減というルールで来ているわけですね。それで、研究の範囲の中で、先生方もこれにチャレンジすることによって、自分たちのいろいろな知見が高まるということで仕掛けをつくられているケースが多いです。
 実は、もっと大きな大学になりますと、東大とか京大の場合ですとファンドの額が全然違いまして、100億円ぐらいのファンドを持っていまして、阪大もですね、その中から削って、あえてこういう大学発ベンチャーに出資して、企業の声を聞いて開発のスピードを速めていくとか、そういう仕掛けに使っているケースが多いです。実は、これもそのケースになるかなと思って見ていまして、このキチンナノファイバーは非常に技術的な課題が多うございまして、恐らくこの大学発ベンチャーだけでは課題解決できないものも出てきます。そこを民間企業を巻き込んでいくという仕掛けに結びつけたいなと思っています。

◎広谷委員長
 そういうことです。ほかにありますか。
 ほかにないようですので、次にその他です。商工労働部に関して執行部、委員の方で何かありますでしょうか。
 ほかにないようですので、商工労働部につきまして以上で終わらせていただきます。
 あすは、午前9時に開会いたします。
 本日はこれで散会いたします。どうも御苦労さまでした。

午後4時19分 散会 




 

 

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