会議の概要
午前11時40分 開会
◎広谷委員長
御苦労さまです。
それでは、ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりであります。
なお、今回の常任委員会は、まず最初に商工労働部、企業局、労働委員会、最後に農林水産部という順に入れかえをさせていただきたいと思います。
それでは、初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、内田委員と浜田妙子委員にお願いいたします。
それでは、まず最初に、岡村商工労働部長より発言を求められましたので、これを許可いたします。
●岡村商工労働部長
それでは、前回欠席しておりました新任の幹部ということで、商工労働部参事、境港物流活性化担当の岸田孝之でございます。よろしくお願いいたします。
●岸田商工労働部参事(境港物流活性化担当)
境港物流活性化担当参事の岸田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
●岡村商工労働部長
よろしくお願いします。
◎広谷委員長
それでは、報告事項に入ります。
執行部の説明は要領よく簡潔にお願いいたします。
なお、質疑につきましては、説明終了後一括して行っていただきます。
それでは、報告1、株式会社ビック・ツールの工場増設に係る調印式の実施について及び報告2、株式会社ケイズの新拠点施設建設に係る調印式の実施について、池田立地戦略課長の説明を求めます。
●池田立地戦略課長
それでは、1ページ、2ページをごらんください。まず、このたび、本社が日吉津村にございます株式会社ビック・ツールが工場増設を行うことになりまして、鳥取県、日吉津村との間で協定書の調印を行ったところでございます。
企業の概要につきましては、記載のとおりでございますけれども、従業員が50名強で、事業については、産業用機器等全般の製造、開発を行っておられますが、平成21年ごろから月光ドリルというものの開発を手がけられて、その販売を開始されて以降、現在、堅調に売り上げを伸ばしてきておられます。月光ドリルにつきましては、特許を取得されておられますけれども、先端形状に特徴がございまして、切れ味がよいとか、滑らないとか、発熱しにくいとか、そういった特徴がございまして、汎用ドリル、加工用ドリル、そして医療用等々へと展開されておられるということでございます。このたび、整形外科用ドリル、機械加工用ドリルの量産体制の確立、販売拡大などで大幅な事業拡大が見込まれておるところでございます。
増設につきましては、現在の工場の中に、このたびの設備を導入されるということでございまして、雇用計画が約10名、正規雇用でございます。投資は3.2億円程度でございまして、一つは、整形外科用ドリルであったり、機械加工用ドリルの量産といった生産体制の強化と、医療業界へ本格参入を行うということで、歯科用ドリルといったようなものの開発も手がけられるということで、研究体制を強化を図っていかれるということでございます。
操業開始は平成30年3月で、企業立地支援の見込みにつきましては、こうした医療分野、機械加工分野等々、需要獲得と雇用拡大を目指すということで、ニッチトップ加算の第8号の認定をさせていただきまして、生産については25%、開発については45%の支援を予定しておるところでございます。
調印式の内容、協定書の内容につきましては、記載のとおりでございます。
引き続きまして、3ページ、4ページでございます。株式会社ケイズの新拠点施設建設につきまして、県、米子市との間で協定の調印を行っております。
企業の概要につきましては、記載のとおりでございまして、従業員は264名、事業内容については、システム開発、ソフトウエア受託開発等々、全般にICT関係を手がけておられます。最新の経営状況につきましても、堅調にシステム開発等々で収益を伸ばしておられまして、前年比で10.2%の増となっております。今後も、今回の投資を含めた、IoT分野、サイバーセキュリティー分野等への事業拡大が見込まれるところでございます。
このたびの投資でございますけれども、まず、平成25年9月にもR&Dセンターを増設されておられますが、そこでの研究開発、要素研究等の実績も踏まえられて、新たな研究開発に取り組まれるということでございまして、雇用については10名の正規雇用、投資については約8億円で、これまで培ってこられました農業、医療、介護分野等々での研究の実績であるとか、同社のICT技術を生かして新たなビジネスの核となりますIoT分野に結びつけられる研究開発を行われることが1点。もう一つ、サイバーセキュリティー分野に本格参入されるということでございまして、それらの人材育成、その他、監視するデータ解析や制御系の研究開発を行われるといったことで、テクノロジーセンターを自社内に建設されるということでございます。
操業開始は平成30年7月で、約3.2億円の立地支援を見込んでおります。こちらにつきましても、新たな分野における需要獲得、雇用拡大を目指すものとして、ニッチトップ加算の9号ということで認定させていただくもので、40%の支援を見込んでおります。
調印式、協定書の内容につきましては、記載のとおりでございます。
◎広谷委員長
続きまして、報告3、平成29年度第1回正規雇用1万人創出チーム会議の開催結果について及び報告4、若者の県内就職促進等に係る経済団体への要請について、小林就業支援課長の説明を求めます。
●小林雇用人材局就業支援課長
資料の5ページをお願いいたします。平成29年度第1回の正規雇用1万人創出チーム会議を5月8日に、統轄監をチーム長としまして、開催させていただきましたので、御報告させていただきます。
この会議では、各分野の雇用環境や処遇改善の現状、課題について御報告させていただくとともに、県立ハローワークとの連携、あるいは多様な人材の確保、正規雇用の推進、こういった今後の取り組みにつきまして意見交換させていただきました。
3の内容のところをごらんいただきたいと思いますが、まず、表のところでございますけれども、正規雇用の実績でございますが、平成28年度につきましては、目標の2,600人余に対しまして実績が3,300人余ということで、目標に対する進捗率は128%となっております。また、平成27、28年の2カ年につきましては、5,800人余の実績でございまして、最終目標の1万人に対します進捗率が58%となっております。平成29年度の重点取り組みの方針でございますが、平成29年度は約2,700人という目標を掲げさせていただきまして、人材不足業種の人材確保支援と働き方改革でございますとか、県立ハローワーク開設による産業、移住対策と一体となった雇用戦略等に重点的に取り組むこととしております。
下の(2)の主な意見、対応のところをごらんいただきたいと思いますが、まず、主なものを申し上げますと、介護につきましては、フルタイムで働ける人が少ないことで、非正規雇用に頼っている現状がある中で、県立ハローワークで業務の切り出し等を期待したいというような御意見ですとか、林業につきましては、求職者が減少している中で、林業試験場での基礎的なトレーニングの対策でございますとか、あるいは県立ハローワークと一緒になった人材確保を進めていきたいというような御意見をいただきました。こういった御意見を踏まえまして、学生の県内就職促進に加えまして、人材不足業種を中心とした人材確保支援と働き方改革を通じた働きやすい職場づくりなどにつきまして、今後必要な施策を検討していくこととしております。
別添にアクションプランをつけておりますので、また後ほどごらんいただければと思います。
6ページをお願いいたします。経済団体への若者の求人要請につきまして、5月15日に、経済4団体に、平井知事ほか4名で要請を行いました。
3の要請文の抜粋をごらんいただきたいと思いますが、特に今年度は、正規雇用のさらなる推進、それから、労働時間の効率化、働きやすい職場環境の整備等、働き方改革を一層進めていただきまして、より高い雇用の質の確保、あるいは県内の就業に結びつけていく取り組みにつきまして、御理解と御協力を要請させていただきました。
経済団体からは、主な御意見といたしまして、採用後の離職率が高いということで、先輩社員による新入社員へのきめ細やかな指導等を導入された企業の例の御紹介がございましたし、また、県内就職に結びつけるためには、やはり保護者の理解も大切であるということで、保護者の方にも企業を見ていただくような努力が必要であるとか、あるいは生徒の前にまず親に御納得いただけることが必要だとか、そういった御意見をいただきました。
今後は6月1日にハローワークで求人受け付けが開始されまして、9月16日からは採用選考が開始されます。
◎広谷委員長
説明が終わりました。
今までの説明につきまして、質疑はありますでしょうか。
○島谷委員
簡単なことですけれども、ビック・ツールの操業開始は、説明では来年3月となっていますけれども、協定書は9月ですよね。これの違いはどこから来るのか。
●池田立地戦略課長
大変失礼いたしました。協定書が正しいのですが、申し上げるのを間違っておりまして、実は、整形外科用ドリル等々の部分については平成30年3月ですけれども、開発等のほうがもう少し時間がかかるものですから、ここの操業開始については、正確には協定書に合わせて平成31年9月とすべきところでした。申しわけございません。
○島谷委員
だから、部分的に始めるのが3月だという話だね。
●池田立地戦略課長
はい、そういうことでございます。
○市谷委員
5ページの1万人雇用創出の関係ですけれども、平成27年度も28年度も、全体としては目標を超えての実績ですが、あくまで正規雇用をどれだけ創出したかということで、このこと自体は大事ですけれども、定着率とかという辺はちゃんと見ておられるのか。一回正規雇用で就職したのだけれども、その後、困難があってやめられたりとか。だから、今回働き方改革もセットで言われていると思うのですけれども、その定着率をどう見ているのか。そこと、この働き方改革がセットで議論されているのかどうかを教えてほしいです。
もう一つ、これは報道もされていましたけれども、農林水産業のところが目標を達成していないということがあるのですが、林業については、今後さらに検討ということで書いてあるのですけれども、林業だけが目標に達成しなかった原因なのかどうかを教えていただきたいですし、前回の常任委員会のとき、農林水産部だったのですけれども、あちらは活力増進プランというものをつくっていて、農林漁業に就職する人をふやそうということでしているのですが、各部門、部署のそういうプランとの関係で見ていく必要があるのではないかなと。農林水産部のプランでは、とりあえず毎年毎年雇用創出ということだけれども、やはり農林漁業者が全体としては減っているのですね。だから、各部署のプランとの連携とか、その辺できちんと対応しているのかということも教えていただきたいと思います。
●小林雇用人材局就業支援課長
まず、定着率の点でございますが、こちらにつきましては、大学生等の離職率のデータを把握させていただいておりまして、例えば平成25年3月に卒業されまして、大学、高校、短大等を卒業された方が3年後に定着されている率が、鳥取県は約41%でございます。これは昨年が40%でございまして、若干改善してきているのかなと考えております。ちなみに、参考までに全国を申し上げますと、鳥取県の41%に対しまして、全国が36%弱となっているというところで、全国以上に……。失礼しました。済みません。41%は離職率でございまして、昨年よりも少し離職率は高まっております。それから、全国よりも高い状況でございます。全国が36%弱という状況でございます。離職率でございます。申しわけございませんでした。
そういった状況の中で、働き方改革を進めていく取り組みをこの中でも掲げさせていただいておりまして、別添でお配りしておりますチャレンジプランをごらんいただきたいと思いますが、下に3ページと振っておりますけれども、そこの、ちょっと小さい字で見にくくて申しわけございませんが、中ほどの県内外からの人材確保というところの中に、人材不足業種の支援と働き方改革というところでの今年度の取り組みを上げさせていただいております。具体的には、地プロ事業と申しまして、国の事業を活用しましたサービス産業の生産性の向上とか正規雇用の創出、建設業分野での生産性向上とか研修体系の構築、あるいはテレワークの導入と、こういったところで働き方改革をより一層進めてまいりたいと考えております。
2点目に御質問がございました農林水産業の状況でございますけれども、今ごらんいただいた資料の上に、今年度の実績をそれぞれもう少し詳しい状況を掲げさせていただいております。これを見ていただきますと、それぞれ農業、林業、漁業という中で、林業の分野が一番進捗率が低くなっている状況でございます。林業の対策につきましては、14ページの下に林業の対策としまして掲げさせていただいておりまして、例えば鳥取県版の緑の雇用支援の取り組みでございますとか、伐木トレーニングジム、こういったところを取り組まれるということでございます。また、その次に、水産業につきましての取り組み、あるいは農業については、今年度、スーパー農林水産業士の育成とか、といったところも取り組まれるとお聞きしているところでございます。
○市谷委員
農林水産業の関係の施策の紹介も載っているのですけれども、施策は施策であるのですが、農林水産部のプランなどの数字とはきちんと整合性を持って対応しておられるのでしょうか。
●小林雇用人材局就業支援課長
この正規雇用1万人チャレンジ計画につきましては、そういった農林水産業のプランなどに基づいた上で、農林水産部から数字をいただいていますので、その辺の整合性はとらせていただいていると考えております。
○市谷委員
あと、学卒の定着率のことですけれども、離職率が全国より若干高くて、原因の分析はされていると思いますが、重立ったものを紹介いただいて、どういう改革をということも、そこら辺との兼ね合いで御紹介いただけるとありがたいなと思います。
●小林雇用人材局就業支援課長
離職率の点につきまして、我々としまして、一番考えておりますのは、就職される前に、その企業の現場ですとか、あるいは企業の実際働いている方々の実情を知られない中で就職されている方がまだまだいらっしゃいますので、インターンシップの取り組みとかを進めさせていただいていますが、まずその企業の現場をインターンシップ等で体験していただいた上で就職していただくとか、あるいはその企業の現場を企業見学ということで見ていただいた上で就職していただくとか、そういった取り組みをしていただく必要があると思います。それに加えまして、先ほどもちょっと触れましたが、やはり保護者の方の御理解も非常に重要な点だと考えておりますので、そういった保護者の方の企業の見学などももっともっとこれから取り組んでまいりたいと考えております。
○市谷委員
そうしますと、離職率が高いのは、本人さんや家族も含めて会社のことがよくわからないから、就職してみたら違っておったなというようなイメージかなとは思うのですけれども、それもあるとは思いますが、同時に働き方改革ということでいうと、処遇の面とか労働時間の点とか、私はそういうものが結構、離職するウエートとしては大きいのではないかなと思うのですけれども、その辺の認識はどうでしょうか。それを聞いて終わりにしたいと思います。
●小林雇用人材局就業支援課長
市谷委員の御指摘もそのとおりだと思っておりまして、今国のほうでも、例えば学卒求人につきましては、そういった定着の状況でございますとか、あるいはいろいろな職場の処遇に関する情報も提供されるようになっておりまして、そういった情報ももっと今後有効に活用していただく方法を考えてまいりたいと考えております。
◎広谷委員長
よろしいですか。
ほかに。
○浜田(妙)委員
関連して伺います。チーム長が統轄監で、関係部署の中に教育委員会が入っていますよね。教育委員会として、鳥取県に育つ子供たちに対して鳥取県の職場環境ですとか、分野別にいろいろな職場がありますよね。農林水産業などですね。いわゆる労働者教育といいますか、将来どこでどんな仕事で自分を輝かせるかというような方針を持って、きちっと教育がされているかどうか。そことの連携が今の時代、余計に必要ではないかと思うのです。情報が物すごく多い今の世の中で、魅力がいっぱいあるわけですから。都会とローカルの格差みたいなものもあって、どういう魅力を感じると本人が選択していくのかというところまでもリサーチした上で、そういう子供にどう向き合っていくかということが教育現場できちっと検証されて、それによって鳥取県の子供はこういうふうに社会に送り出すのだ、その柱はこうだというようなことがされているのかどうなのか。親の問題が出てきましたけれども、親よりももっと大きいと思うのですね。そのために、ここに教育委員会が入れ込まれているのではないかと私は理解したのですけれども、その意識が教育委員会にあるのでしょうかということを聞かせてください。何のためにここに組み込まれているのか。教育委員会は人づくりが目的ですから、そのときに、こちらに誘導してくださいだけではない、根本的な人づくりに対しての意識がどう仕立てられているのかを聞きたくなりました。
●小林雇用人材局就業支援課長
教育委員会につきましては、私どもも一緒になって参画もさせていただいていますけれども、今キャリア教育を進めようという取り組みをされておられます。そのキャリア教育の中で、中心はこういった雇用といいますか、就職というところで職業観の醸成でございますとか、そういったところを持っていっていただいて進めさせていただいているというところでございます。具体的に申し上げますと、まず、高校につきましては、特に普通科系の高校で、企業の現場に行っていただくとか、あるいは逆に企業の方に高校に来ていただいて、それぞれの業界の魅力なり、そういったお話をさせていただく取り組みを進めさせていただいておりますし、さらに、中学校につきましては、今いろいろな企業の魅力を伝える冊子をつくらせていただいていますけれども、そういった冊子を中学校にもお配りさせていただくとか、あるいは、中学校の先生にも企業の現場に来ていただくようなことも今教育委員会のほうで進めておられると伺っておりまして、我々としてはそこの企業とのつなぎですとか、そういったところをもっともっと支援させていただきたいと考えております。
◎広谷委員長
よろしいですか。
ほかに。
●岡村商工労働部長
補足しておきます。実は、例えば工業系の高校だと、この前も工業高校の校長先生と話をしたりしているのですけれども、やはり先生方が企業の現場で今起こっていることとか、今どういう技術が必要とされているのかとか、そういうことを理解するチャンスが余りないですよね。ですから、そこをうまく提供するような機会は持てないものかなというような話をこの前したのです。商工労働部と学校が直接するのがいいのか、教育委員会のキャリア教育に力を入れておられるセクションを介して幅広くしたほうがいいのかとかですね。せっかく我々も国内のみならず、外のグローバルな情報も持っているわけですから、やはり地方でもそういうものをこなしていくとか、チャレンジしていかないと、なかなかこれからの人材は非常に難しいとかという面もありますので、そういうところで活躍している企業さんとかを理解してもらうような機会を設けられないかなと実は思っています。具体的なマッチングは県立ハローワークとかが役割を果たせばいいのかなと思っているのですけれども、今県内で起こっている、きょうのケイズさんですとか、ビック・ツールさんですとか、そういう話も現場の先生方は余り知られないのですよね。そういう機会を設けたいなと思っていまして、まだ、この前、校長先生と話してみただけなのですけれども、できるだけそういう機会を設けていきたいなと思っております。
○浜田(妙)委員
ありがとうございます。
実は林業のほうでチェーンソーを上手に使われる林業女子がおられまして、実入りは今少ないのですけれども、物すごい夢と、それから働きがいと、ここで自分を輝かせたいという女性がいらっしゃいますよね。地元の人ではないのですね、外から入ってきて、魅力を感じて、世界大会にまで参加しようかという夢を持って、物すごく頑張っている、自発的に放課後活動といいますか、アフターファイブのね。鳥取県にはそれだけ魅力があるのだなと。でも、それが、自分の夢を手に入れるチャンスが鳥取県にあるのだということがどれだけ子供たちに伝わっているのかということが不安になったからお尋ねしたのです。先ほどのドリルの話などは物すごく魅力的ですし、鳥取県はいっぱいほかにもありますよね。それがストレートに子供たちに伝わっていないのではないか。夢にまっしぐらに頑張っている若い人たちがたくさんいる現場に触れることがあまりない。机の前で勉強ばかりしているのではないかなと、極端なことを思ってしまうわけですね。そういう意味で、社会人になっていくためのスキルをどういうところから刺激していくのかということが教育委員会だからこそできるはずなのに、テストだとか、試験に受かるような勉強ばかり、もししているとすれば、それは間違いではないかなと思っているものですから、言わせていただきました。
●岡村商工労働部長
おっしゃるとおりで、実はビック・ツールさんも現場から生まれた技術、技能が変化して技術になったようなものなのですね。別に工学部を出られて、最先端の研究をされて、あのドリルに行き着いたわけではないのですよね。やはりいろいろな試作を積み重ねて、現場の高度技能が技術に変わっていく、そういう世界なのですね。そういうところをやはりいかにして、まずは学校の先生にも理解してもらうかということと、それから生徒さんにも来て見てもらうとか、そういう取り組みができないかなとまさに思っておりまして、これは商工の分野以外でも当然あると思いますので、そういうことに注視しながら、1万人雇用も、あと残りの平成29、30年は少し何か変えていかないといけないのかなと思っていますし、最初の目標を立てたころの雇用環境と今はちょっと違いますので、少し質的に深掘りしなければいけない部分が出てきているなという感じはしておりますので、その中でも取り組んでいきたいと思います。
○浜田(妙)委員
言わなくてもいいと思いますが、やりがいと生きがいにシフトし始めていますので、そこをしっかりと教育委員会と連携していただきたいなと。
◎広谷委員長
ほかに。
ないようですので、以上で質疑は終わらせていただきます。
それでは、次に、その他ですが、商工労働部、企業局及び労働委員会に関して、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。
○市谷委員
企業補助金をもらっているひよこカンパニーのことです。前にも働いている方の問題について、ここでも言って、そちらのほうにも相談に行かせてもらったことがあるのですけれども、60歳超えて働いておられる方が、契約、労働条件の通知書と違う仕事をずっとさせられていると。契約書の中身では、商品の包装業務等と、等がついているのですけれども、商品を包むのが仕事ですよという契約書で、ハローワークの求人広告もそうなっていたと。だけれども、実際に仕事をし出したら、卵を割ったり、卵を洗ったり、商品を包む仕事以外の直接卵にさわるという仕事もあったり、掃除もあったりということで、契約書と違う内容の仕事をしておられる方がおられます。
この方が60歳になるということで、再雇用なのですけれども、当初の契約書の中では、定年は60ですよと。再雇用制度があって、65歳までですよということは書いてあるのですけれども、実際に再雇用の際の労働条件の説明が全くなくて、いよいよ60歳となったときに、こういう条件ですよということをまず口頭で聞かれたということなのですが、再雇用はどうされますかということと、10%賃金カットしますよということを言われたと。この方は時給が750円で働いておられる方で、10%カットしたら最賃を下回るような賃金の提示を受けて、労働基準監督署に行ったら、それはもう最賃を下回っているから、そんなのはだめですよということで、それは口頭だったので、契約書の中にはそこは書き込まれなかったのですけれども、今度の60歳以降の契約書を見ると、今までは商品の包装ですよと言っていたのが、今しているような卵をつつくようなこととか、もう一切合財、いろいろな業務が今度は60歳以降のものには書かれていると。もともと60歳定年で再雇用であっても、商品のこん包が仕事だということであったのに、新たな契約書の中で仕事の中身も変わる、賃金は口頭で10%カットみたいなことは言われる、さらに、契約を拒否したら、今まではずっと期間の定めなしの雇用ですよということで言ってきたのに、今提示されているのは期間の定めありだと、更新するかどうかわからないというものに、つまり、もうやめさせられると。本当だったら、最初の契約書では再雇用65歳までということだったのに。
この会社は、労働基準監督署にもサービス残業で2回、労働者の方が行って、指導もありますし、それから、会社の都合で契約より働く日数が減らされていて、そうすると、労働基準法では予定した労働日よりも少なかったら、休業補償をしないといけないのですけれども、それをしていなかったということで、前にそれは相談に行きましたけれども、これも監督署から指導を受けているのです。3回は少なくとも監督署から指導を受けているのですけれども、都度都度正しているということで、書類送検にはなっておりませんが、補助金が出ているこの会社で、こういう労働者に対する適切な対応がされていないということで、改めてひよこカンパニーに対して、この点について正していただきたいなと。書類送検になったら、今度は補助金返還の対象にもなってくるわけですけれども、別にそのことが目的でしているのではなくて、補助金を出している会社がまともに経営されて、労働者に対しても適切に対応されることが大事なわけですから、ぜひとも指導していただきたいと思うのです。
先ほど1万人雇用のところでありましたけれども、働き方改革のことで、労働者に労働の条件などについてはきちんと説明させるのだというようなことを言われたのですけれども、説明しても、説明と実態が違っていたらいけないわけですから、ひよこカンパニーを正していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
●岡村商工労働部長
ひよこカンパニーさんには、恐らく立地の補助金と、国の経営革新大賞もとられておりまして、そういう関係もあるので、我々もいろいろと関与はしています。補助金に関しての不適切な利用とかに関しましては、当然執行権があるのですけれども、労働条件に関しましては、御指摘のとおり、労働基準監督署の所管ということで、何度かそういう指導を受けられていると。それによって例えば経営状況が悪化するとかということになると、本当に元も子もなくなってしまいますので、その辺はどういう状況でしょうかということは確認してみたいと思いますけれども、先ほど申し上げたように、権限行使はできませんので、経営革新の模範的な企業となっていただいていますし、うちの立地の補助金、設備投資の補助金が出ているということもありますので、定期的な雇用チェックというのは当然やっていますので、その辺の中から少しお話は伺ってみようと思います。
○市谷委員
経営状況の確認というふうに今おっしゃって、それはそれなのですけれども、補助金の規定では法令違反については、場合によっては補助金返還という規定になっていて、法令というのは何なのかと。その認定は、確かに労働基準監督署がされることかもしれませんけれども、明らかにハローワークの求人と違うような働き方とか、契約書と違うということは違反ですから、先ほどいろいろ聞いてみるとおっしゃったので、こういう声を聞いたけれども、大丈夫かということでぜひとも言っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
●岡村商工労働部長
コンプライアンス違反で補助金返還を求めるのは、立地の補助金なのです。経営革新のほうとはまた別ですけれども、その場合であっても、明らかに法令違反であって、それが勧告を受けたりすれば、それにひっかかってくる可能性はありますけれども、それだからすぐ返せというのではなくて、それが重要なコンプライアンス違反かどうかを吟味する、また、その結果は委員会にも報告しようと思っていますけれども、そういう手続があります。その前に、まず、改善されているのであれば、そのことに対して我々がどうこうという話になりませんので、そういう意味で、少し状況確認の中で話は伺ってみようということです。
◎広谷委員長
よろしいですね。
○市谷委員
はい。
◎広谷委員長
ほかに。
ほかに意見がないようですので、商工労働部、企業局、労働委員会につきましては、以上で終わります。
しばらく休憩いたします。1時15分から農林水産部、再開いたします。どうも御苦労さまでした。
午後0時18分 休憩
午後1時14分 再開
◎広谷委員長
それでは、再開させていただきます。
引き続き農林水産部について行います。
それでは、報告事項に入ります。
執行部の説明は要領よく簡潔にお願いをいたします。
質疑等につきましては、説明終了後一括して行っていただきます。
それでは、報告5、中海干拓県有農地の売渡・貸付の公募について及び報告6、「とっとり共生の里」協定調印について、島﨑農地・水保全課長の説明を求めます。
●島﨑農地・水保全課長
それでは、中海干拓県有農地の売渡・貸付の公募につきまして説明させていただきます。1ページをごらんください。
中海干拓県有農地につきまして、平成27年度以降に貸し付けを行った農地の貸付期間が平成30年3月31日に終了するため、このたび売り渡し、貸し付けの公募を実施いたします。
公募します農地は、弓浜干拓地が面積17.2ヘクタールで57区画、彦名干拓地が面積11.5ヘクタールで39区画です。
公募につきましては、売り渡し、貸し付けとも、申込期間は7月10日から7月20日、それから売り渡し、貸し付けの価格、方法につきましては、平成27年度時点と同様でございますが、売り渡し価格につきましては、実勢価格とし、貸し付けにつきましては、弓浜工区は年間10アール当たり8,000円、彦名工区は年間10アール当たり5,000円の貸付料をいただいて貸し付けをしていくこととしております。売り渡しの方法につきましては、農業経営基盤強化促進法に基づきまして、公益財団法人鳥取県農業農村担い手育成機構が仲介して売り渡すこととし、貸し付けにつきましては、県が直接貸し付けすることとしております。また、今回の公募に当たりまして、県では6月上旬からホームページに掲載したり、県政だより、米子市、境港市、両市の市報、また、JA鳥取西部の機関誌といった広報誌を活用するほか、PR看板の設置やチラシの配布等により広報に努めていきたいと考えております。
引き続きまして、2ページをごらんください。「とっとり共生の里」協定調印について報告させていただきます。
県では、中山間地域の農村集落と企業が連携し、農地や農業用水路などの地域資源の保全活動を行いながら、農産物の生産や加工品づくりなどにも取り組み、農業、農村の活性化につなげるとっとり共生の里の取り組みを進めており、このたび、日南町宮田集落と、昨年9月に県と地方創生に関する包括連携協定を締結しました損害保険ジャパン日本興亜株式会社の山陰支店がとっとり共生の里に取り組むことで話がまとまりました。
現在、とっとり共生の里は、参考の表に記載しておりますとおり、県内7地区、日野郡内では2地区で取り組まれており、このたびの協定締結により、日野郡の3町に1地区ずつ、日南町では初めてのとっとり共生の里の取り組み地区が誕生したことになります。
協定締結式は、去る5月12日金曜日、日南町宮田集落の足羽班長、損害保険ジャパン日本興亜株式会社の山端山陰支店長、日南町の増原町長、県の林副知事に出席していただき、日南町役場においてとり行われました。
協定の概要ですが、協定期間は、調印日である5月12日から平成34年3月31日の5年間としております。具体的な活動につきましては、これから宮田集落と損害保険ジャパン日本興亜株式会社山陰支店が詰めていかれますが、鳥獣害防護柵の設置等による農地や農業用水路等の保全活動、遊休農地の草刈りや耕うんによる再生作業、宮田集落産の米や野菜を損害保険ジャパン日本興亜株式会社本社の社員食堂への提供をしたり、山陰支店の社員の方々に農産物の収穫を体験していただくことを検討していると聞いております。
◎広谷委員長
続きまして、報告7、第11回全国和牛能力共進会(宮城大会)第一次選抜集合審査会等の結果について、岡垣畜産課長の説明を求めます。
●岡垣農業振興戦略監畜産課長
3ページをごらんください。第11回全国和牛能力共進会(宮城大会)の一次選抜の審査会の結果について御報告させていただきます。
今回、9月7日木曜日から9月11日月曜日まで、約5日間、宮城県で開催されます宮城大会は、約50万人の方が来場する予定になっておりますが、その大会で出品する牛を決定するための一次審査会を去る4月21日と4月17日に開催したということで、御報告差し上げます。
まず、改良の成果を雄牛や雌牛の体形のよさで審査する種牛区というものについては、4月21日に鳥取県の中央家畜市場、赤碕の市場で開催しまして、55頭の出品候補牛の中から50頭を選抜しました。また、改良の進度を霜降りとかといった肉質、肉量等で審査する肉牛区といったものを4月17日に畜産試験場において第1回選畜委員会というものを開催しまして、58頭の候補牛のうちから53頭を選抜したところでございます。出品区の詳細については、表のとおりでございます。特に今回、肉牛区は、白鵬85の3、あるいは百合白清2といった非常に優秀な種雄牛が出たということで、上位入賞が大いに期待されるところでございます。
今後の予定でございますが、6月28日水曜日に種牛区の最終予選会を、一次審査会と同じ中央家畜市場で開催する予定になっております。また、7月下旬に、今度は肉牛区の第2回選畜委員会で県の代表牛、種牛区が18頭、肉牛区で8頭、計26頭の出品候補牛を決定するところでございます。
なお、委員の皆様も、宿のほうもちゃんと確保しておりまして、特に9日土曜日から10日日曜日、これが実際に審査、等級が決定するところでございますので、よろしくお願いします。
◎広谷委員長
それでは、続きまして、報告8、「きのこ王国とっとり」食のみやこフェスティバルの開催について、前田県産材・林産振興課参事の説明を求めます。
●前田森林・林業振興局県産材・林産振興課参事(林産物利用推進担当)
資料の4ページをごらんください。「きのこ王国とっとり」食のみやこフェスティバルの開催についてということで御説明いたします。
6月17日土曜日に、鳥取市布勢のコカ・コーラウエストパーク内の県民体育館と、その周辺におきまして「きのこ王国とっとり」食のみやこフェスティバルを開催いたします。その前々日でございますけれども、6月15日に、全農が主催します第50回の全農乾椎茸品評会が、平成24年以来、5年ぶりに本県で開催されることとなりまして、それにあわせまして、県産原木シイタケを初めとしましたキノコや県産農産品の消費拡大や情報発信を図ることを目的に、農協等の関係団体や県で実行委員会を組織いたしまして開催するものでございます。
イベントの内容でございますけれども、会場を4つの企画に分けて実施したいと考えております。まず、1つ、学ぶゾーンといたしまして、全農乾椎茸品評会の優良品の展示、それからキノコや菌類に関する研究パネルなどの紹介や、また、野生のキノコの展示や栽培キノコのもぎ取り体験、それから、木工や木育を体験できるコーナーを設けることとしております。また、食べるゾーンということで、県産食材を使った26店舗のバザー出展、それから、地域おこしゾーンということで、県下の各市町村で活躍する地域おこし協力隊の活動の取り組みなどを紹介するブースを設置することとしております。そして、一番の目玉のイベントになると思っておりますが、県産食材を活用したキッチンスタジアムということで、日本イタリア料理協会から、副会長の原シェフを含むお二人の有名なシェフをお招きいたしまして、キノコや県産食材を使った料理教室を開催することとしております。
関連行事も含めた全体のスケジュールでございますが、6月14日水曜日に全農乾椎茸品評会で優秀な成績をおさめられたシイタケ生産者の方々、それから、県内の生産者の方々の交流会、そして、6月15日木曜日、品評会の入賞者の表彰式と作品展示、そして、16日の準備日を挟みまして、17日土曜日がイベント本番ということでスケジュールを考えております。
全体集客1万人を目標に、現在イベントに向けて最終的な準備を進めているところでございます。委員の皆様におかれましても、御都合がつけば、ぜひ御参加いただきたいと思っております。
◎広谷委員長
続きまして、報告9、協同組合レングス製造CLTの国土交通大臣認定の取得について及び報告10、日南町の「林業成長産業化地域」選定について、上月県産材・林産振興課長の説明を求めます。
●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
5ページをごらんください。協同組合レングス製造のCLTが国土交通大臣認定の取得ということになりましたので、御報告させていただきます。
先月21日付で、協同組合レングスが製造いたしましたCLT、Jパネルという商品名でございますが、これが壁倍率の国土交通大臣認定を取得いたしました。建築基準法に基づく耐力壁として認定されましたことによりまして、公共建築物や住宅などへの需要拡大が期待されるところでございます。
CLTと申しますのは、杉のひき板を繊維方向が直交するように積層したものでございまして、耐力壁と申しますのは、建物が地震力や風圧力などの水平力に耐えるために必要な構造力学上の壁のことを言っております。
認定の内容でございますが、大壁工法の耐力壁としてCLTを使用することでございまして、下の写真にございますように、構造材の表面に壁材を張りつけるという構造ですので、構造材が壁内部に隠れて、表面にはあらわれないという工法でございます。
認定されました壁倍率は3.3倍でございます。これは、構造用合板を使用した場合の約1.3倍に相当いたします。
この壁の特徴といたしましては、CLT自体に化粧性がありまして、表面にクロス等を張ることなく、そのままの状態で使用するということがございます。
今後の対応でございますが、今年度、林業試験場に整備する屋内試験棟にこの耐力壁を採用するほか、協同組合レングスと県内の設計、建築関係者との意見交換を開催するなど、県内における普及促進を行ってまいります。
続きまして、6ページをごらんください。日南町の「林業成長産業化地域」の選定について御説明させていただきます。
平成29年度の新規事業といたしまして、林野庁が公募いたしました林業成長産業化地域創出モデル事業におきまして、日南町が応募されました構想が選定されまして、日南町が林業成長産業化地域に選定されました。
このモデル事業は、地域の森林資源の循環利用を進めまして、林業の成長産業化に取り組む地域を林業成長産業化地域に選定いたしまして、最長5年間にわたって重点的に支援を行うものでございます。実施期間は、平成29年度から33年度までの5年間でございます。事業メニューは、ソフト事業といたしまして、地域で定めた目標の達成に必要な提案事業、これが補助率、定額1,000万円でございます。ハード事業といたしましては、路網整備、高性能林業機械整備など、多種ございますけれども、補助率は2分の1から3分の1、10分の4などとさまざまの補助率でございます。
この林業成長産業化地域の選定の経過でございますが、募集は、ことしの1月20日から2月28日までしておりまして、全国からは45地域の応募がございました。そのうち選定地域は16地域でございまして、日南町のほか秋田県大館北秋田地区などがございます。外部有識者を交えた検討委員会により選定されまして、ことしの4月28日に公表されたものでございます。
日南町の構想であります循環型林業モデル構想についてでございますが、構想の方向性といたしましては、2つの柱がございまして、一つは、森林資源を効率的に活用するカスケード計画を軸にした循環型林業の再構築を行うというものと、もう一つは、子育て支援、人材育成を行うことで、将来における林業業界の担い手を確保していくことを目指すという、この2つの柱がございます。
隣の7ページをごらんください。ただいまの構想を図化したものがございますけれども、緑の部分でその概要がございます。「使いきる」木材活用事業といたしまして、不在村地主等所有山林を集約化するというものと、ICT技術を活用した森林資源情報のデジタル化、そのほかにも、新商品、新技術の開発、主にはLVL材の不燃処理でありますとか、バークのバイオマス燃料化とか、こういったようなものに取り組むものがございます。もう一つは、日南町版林業担い手育成事業といたしまして、林業、木材産業の即戦力となる人材を育成する林業アカデミーの開設、将来の林業、木材産業の担い手を養成するための木育活動を実施するというものでございますが、具体的な内容は、今後検討を行われるところです。
6ページにお戻りください。参画者は、日南町ほか、森林組合、日南町木材事業協同組合など、たくさんの団体がございまして、その中には鳥取大学なども入っておるところです。
今後の対応でございますが、構想の実現に向けた検討に鳥取県も参画いたしまして、具体的な取り組み内容やその方法などにつきまして、助言なり協力なりを行いながら、事業推進を支援してまいりたいと考えております。
◎広谷委員長
続いて、報告11、辻調理師専門学校との連携協定の締結について、塗師木食のみやこ推進課長の説明を求めます。
●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
8ページをお願いいたします。辻調理師専門学校との連携協定の締結について御説明させていただきます。
このたび、豊かな自然に恵まれた鳥取県産食材の活用を初め、食のみやこ鳥取県等を推進するため、日本最大の食の総合教育機関である辻調理師専門学校と連携協定を5月12日に締結いたしました。
辻調理師専門学校ですけれども、大阪、東京、フランスに7校を展開する日本最大の食の総合教育機関でございまして、これまで卒業生は約14万人に上っております。
今回の連携でございますけれども、辻調理師専門学校が内閣府のクールジャパンの事業の採択を受けまして、ガストロノミー、美食のマニフェストをつくられました。こちらは、日本の食が今後目指していくべき方向性といたしまして、自然や生命の循環の中で食べるですとか、また、地域と食材の結びつきを強めると、こういった内容がこのガストロノミー、美食のマニフェストのほうに入っておりまして、これに基づいて鳥取県とも連携していくというものでございます。
なお、このガストロノミーに基づく連携協定については、全国の都道府県としましては、鳥取県が初めてでございます。
具体的な連携内容が2番のところでございますが、例えばジビエでございますけれども、今後ジビエのブランド化を進めていくに当たって、ジビエ活用に係るストーリーですね、これは例えば自然の中で命をいただくと、こういったものはガストロノミーの理念にも合ってくるものでございますので、こういったストーリーを一緒につくっていくですとか、あるいはジビエの料理人への普及ですとか、今後ジビエの全県化に向けた打ち合わせにも参加していただくようなことを考えております。
また、そのほかにも、いろいろな鳥取県産食材はございますけれども、辻調理師専門学校の卒業生で鳥取県出身の方がいらっしゃいますけれども、そういった鳥取県出身の辻調理師専門学校OBの飲食店で鳥取県産の食材を使っていただく、例えば首都圏ですとか関西にもそういったお店で使っていただくことによって、そのお店がアンテナショップのような形で、鳥取県の食の魅力を発信していただく拠点になるようなことを期待しております。
また、鳥取県内におきましても、辻調理師専門学校のOBの方のネットワークをつくっていくことによりまして、今後、辻調理師専門学校を出られた方が鳥取県にもUターン、また戻ってきやすいような受け皿づくりにも資するものと考えております。
◎広谷委員長
最後です。報告12、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、島﨑農地・水保全課長の説明を求めます。
●島﨑農地・水保全課長
9ページをごらんください。このたび、中部総合事務所農林局が工事に係る変更契約を締結しましたので、その概要を報告いたします。
工事名は、天神野地区地域ため池(池ノ谷ため池)改修工事でございます。
今回の変更内容は、堤内仮設道に使用していた土砂を撤去して、建設発生土処分場へ搬出する計画でしたが、そのままでは土砂の含水比が高く、処分場での受け入れが困難なため、一時仮置きして含水比を下げる期間が必要となったことにより、工事工期を5月20日までの工期から7月21日までの工期に延期したものでございます。
◎広谷委員長
説明が終わりました。
質疑を受けたいと思います。いかがでしょうか。
○島谷委員
まず、共生の里の関係ですけれども、これは出席者が4者ということは、その協定は4者協定ということになるの。
●島﨑農地・水保全課長
はい、そうです。
○島谷委員
そのときに、当然集落はそういう実際の作業などをされるということはわかるのだけれども、それぞれの役割というか、損保ジャパンは何をこの協定の中でしていくのかとか、それから、鳥取県、あるいは日南町の行政はどのようにかかわっていくかとか、簡単に教えていただけますか。
●島﨑農地・水保全課長
今回の共生の里の取り組みですけれども、集落と協定者である企業が一体となって、例えば2番の(2)に案として掲載しております、(1)番から(4)番のような活動を行うことになります。
県と日南町につきましては、集落と企業が行うそういった活動につきまして、活動の計画を助言したり、それから、一緒になって広報ですね、こういった活動をここでいつごろするとか、実際にした活動がどういうものであったかといったことを広報したりということをする予定にしております。
○島谷委員
一緒になってという、その中身がわからない。実際に企業の職員が一緒になって、実際に動くということ。お金の面などはどうなっているの。
●島﨑農地・水保全課長
実際の活動を企業の社員の方も出ていただいて行うことになります。ですから、例えば集落が今まで維持保全しておりました用水路、こういったところの草刈りとか、しゅんせつをいついつ行いますというようなことを計画した場合に、そういったものを企業さんにもお伝えします。企業さんの社員の方とか、家族の方に出ていただきまして、一緒になってその作業をしていただくと。作業だけではなくて、その後、交流も深めていただくと、そういった活動を行います。
○島谷委員
ということは、その企業のほうは金銭面は全く関係ないということ。
●島﨑農地・水保全課長
企業さんのほうは、金銭面のことは関係ございません。今回のこの共生の里につきましては、県のほうから1地区60万円を補助しまして、そういった活動の一部に充てていただくようなことを考えております。
○島谷委員
今のことはわかりました。
もう1点、辻調理師専門学校の関係ですけれども、辻専門学校卒業生で鳥取県出身者のお店で使われるということですが、これだけではなくて、いろいろなところで、使いたくても、その物がなかなか入りづらいとか、そういう供給面の隘路というか、そういうことがよく聞くのだけれども、そういうことの対策は考えられていますか。
●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
そこについては、辻調理師専門学校のほうからも県産食材を使っていくに当たって、そういった供給の話もスムーズにできるようにというようなお話をいただいておりますので、そこはきちんとOBの方のお店に供給できるように、県の関係団体とかと連携して、供給のほうもしっかり考えているところでございます。
○島谷委員
考え方はわかります。しっかりとそれをしないと、せっかく協定して、使ってといっても、知り合いのところなどでも使いたいのだけれども、なかなか入ってこないとかよく聞くので、せっかくこういう協定をするのであれば、今言われたようなことを担保できるようにしてください。これは希望でいいです。
◎広谷委員長
ほかに。
○市谷委員
その辻調理師専門学校との協定のことですけれども、協定というよりも、このガストロノミーマニフェストというものがいま一つ理解がいかなくて、書いてある自然及び生命活動の循環の中で食べるって、これは地産地消のことかなと思ってみたりしたのですけれども、何かあえてこういう名前をつけてするということは何のためかなと、何かよくわからないなということなのですけれども、これは何でしょうか。
●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
ガストロノミーマニフェストというのは欧米ではつくられているようですけれども、日本でそういった食の方向性を目指すべきというような文書はなかったものですので、辻調理師専門学校のほうが内閣府のクールジャパンの事業の採択を受けて、今回つくることにされたということでございます。自然及び生命活動の循環の中で食べるということは、おっしゃるように、地産地消ということもございますけれども、例えばジビエであれば、鳥獣被害があって、その鳥獣被害対策でとられた鹿とかイノシシをありがたくいただくというようなストーリーがございますので、そういった動植物全てを含む大きな自然の循環の中で人間が生きているという考え方というか、自然をありがたくいただいて、食べ物を食べていると、そういったものがこのガストロノミーの理念であるということでございます。また、ほかにも、地域と食材の結びつきを強めるというようなものもこのガストロノミーの中に入っておりまして、これは、首都圏とか関西とかで食材を使っていただくに当たっても、鳥取県産の食材とか、どこどこの地域の食材であるということをきちっと明記をして、地域と食材の結びつきを強めていくということもこのガストロノミーの理念でございますので、先ほど申し上げた卒業生のお店で鳥取の食材を使っていただくということは、こういった地域と食材の結びつきを強めるという考え方に合ってくるものだと考えております。
○市谷委員
それをすること自体が目的で、食の産業がどうのこうのということが書いてあるのですけれども、何かいま一つ、クールジャパンとの関係やら、こういう取り組みの中で何か産業を興すという意味でしょうか、食産業とかということですか。
●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
食産業を興すということもございますけれども、例えばジビエであれば、鳥取県内で料理人への普及を進めていくですとか、料理人の観点からいろいろな食材の活用ということがあると思いますので、そういったところに助言をいただいて、鳥取県産食材の普及を進めていくということもございます。あとは、先ほど申し上げたUターン、Iターンにも資するものということで、そういったネットワークをつくることによって、最終的には鳥取県出身で卒業された方が鳥取に戻ってくるような環境を備えたいと思っております。
○市谷委員
それで、これって、国のほうからお金が出たりとかという支援というのは何かあるのですか。
●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
県のほうに支援というものは特段ないのですけれども、昨年度、内閣府のクールジャパン拠点連携実証プロジェクトの採択を受けて、そのプロジェクトについては、内閣府から辻調理師専門学校にお金が出ていると聞いております。それに基づいて、このガストロノミーマニフェストを辻調理師専門学校がつくられたということでございまして、今回の鳥取県との連携協定に直接国からお金が出たというわけではございません。
◎広谷委員長
よろしいですか。何かよくわからない。
○浜田(一)委員
CLTのことを聞きたいのですけれども、記憶が定かでないのですが、多分20年ぐらい前からレングスはかかわっていると思うのですけれども、そのときのものと今のものとは違うのかどうなのか。あと、これの定着はどれぐらいになっているのか。
施工がよくわからないのですけれども、要は横張で実がついておって組み上げていくものなのか、その辺を教えてもらえますか。
●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
確かにおっしゃいますとおり、この商品は20年ぐらい前から扱っておりまして、構造的には12ミリのものが3層構造になっておりまして36ミリということで、今も同じものでございます。
それで、今おっしゃいました構造でございますけれども、この右側のほうの写真でいいますと、これは3枚が横向きに重なった状態でございまして、これでいうところの高さですね、これが約90センチございます。それで、横向きのほうの長さが約1.8メートルございます。ですから、使う場所にはよりますけれども、90センチを縦にして、上に1.8メートルというのもあり得ますし、この場合は、たまたま横にしておりますが、90センチの高さのものを3枚重ねておるというような状況でございます。
○浜田(一)委員
おおむねわかりました。
ただし、用途によっては、いろいろな長さのものも、今後これが普及、何をもって普及かちょっとよくわからないのですけれども、ロットがふえていけばコスト的にも安くなるのかなとは思うのですけれども、以前すごくコストがかかり過ぎて、今回はある程度採算がとれるとみなされて、こういう試験を受けて、3.3倍って普通は必要ないのですよね。普通必要のないものを金をかけてするというと、お客さんからすると何のためにするのだというようなこともあるかと思うので、例えばこれを使うと、高耐久住宅を建てるときの資金の上乗せの補助がもらえますよとか。これは材質は杉ですか。仮に杉だと、県産材とみなして、加工品ではあっても、そういった補助を受けられますよとか、これを開発して売り出すために県としてはどういう取り組みを考えておられるのか、教えてください。
●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
まず、レングスさんが壁倍率の認定をとられましたのは、住宅における構造材ですね、柱とか壁、こういったようなものに使うという用途を広げるためにとられたものでございます。今現在は床とか壁といいましても、内装的なものに使っておりましたので、これをとりましたことによりまして、用途が広がってくることで、さらにニーズがふえて、ロットもふえてきて、コストが安くなることにもつながっていくのではないかということで、用途を広めるためにとられたものでございます。
それで、今おっしゃいましたいろいろな補助金とかのメリットの話でございますけれども、この工法自体がどうこうということはございませんが、先ほど申し上げましたとおり、これは県産材のものでございますので、住まいる支援事業、ああいったような県産材を使った住宅の支援における県産材という扱いになりますので、工法ではございませんけれども、新たに県産材の利用が広がったということで支援してまいりたいと思います。
○浜田(一)委員
せっかくつくられたので、頑張って全国発信できるように。こういうものってアピールも結構必要だと思うのですよね。やはりメーカーではないので、なかなか全国に普及させることは非常にハードルがあると思うのですけれども、頑張ってください。
◎広谷委員長
ほかにございますか。
○浜田(妙)委員
加えて聞いてみたいのですけれども、興味半分ですけれども。公共建築物や大手ハウスメーカーが活用するのではないかと、需要拡大が期待されていますと紹介されているのですけれども、もう引き合いがあるということですか。
●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
これはとったばかりですので、今現在3.3倍の壁倍率によってどうこうというところまでは把握はしておりませんが、従来もレングスさんは東京のほうにも支所がございまして、ずっと販売はしておられます。そういった中で、建築物には使っておるのですけれども、先ほども申し上げましたが、今までは内装材中心だったものが、次は構造材にも使えますということで、引き続き売り込みをしていかれるということでございます。
○浜田(妙)委員
できるのを待っていましたといって大歓迎されているということではないのですね。これから開拓していく。
●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
今回のこの3.3倍を待っておられたというようなことは特には聞いていないところでございますけれども、今まで、鳥取県内でも中部のほうには中部地震で被災したところをリフォームで使ったりするようなものにもいろいろと考えておられたりしましたので、そういった構造材のほうにも使うことも考えられますということをアピールしていって、広げていきたいと思います。
◎広谷委員長
ほかにありますか。
ほかにないようですので、以上で質疑を終わらせていただきます。
次に、その他ですが、農林水産部に関して、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。
ほかにないようですので、以上で農林水産部につきましては終わらせていただきます。
以上をもちまして、農林水産商工常任委員会を閉会いたします。
どうも御苦労さまでした。
午後1時52分 閉会
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