会議の概要
午前10時14分 開会
◎福田委員長
皆さん、おはようございます。ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきたいと思います。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
会議録署名委員は、安田委員と横山委員にお願いいたします。
それでは、初めに、7月11日付で職員の異動がありましたので、新任職員の紹介と新任者の挨拶をお願いいたします。
井上総務部長に新任職員の紹介をお願いいたします。
●井上総務部長
このたび7月11日付の人事異動で名古屋代表部の部長をしておりました門脇が観光交流局長に転出いたしました。
後任で関西本部のほうから吹野之彦が着任しておりますので、御紹介を申し上げます。
●吹野名古屋代表部長
11日付で名古屋代表部に着任いたしました吹野でございます。土地カンも人脈もないところから始めないといけませんが、頑張ってまいりたいと思いますので、御指導のほうよろしくお願いいたします。
◎福田委員長
よろしいでしょうか。
それでは、報告事項に移ります。
執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いいたします。
なお、質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
初めに、中部地震復興本部事務局から行います。
報告1、「鳥取県地域防災推進大会」及び「イザ!カエルキャラバン!inとっとり」の開催について、加藤中部地震復興本部事務局長の説明を求めます。
●加藤中部地震復興本部事務局長
それでは、説明します。中部地震復興本部事務局の資料の1ページをお開きいただけたらと思います。「鳥取県地域防災推進大会」及び「イザ!カエルキャラバン!inとっとり」の開催につきまして御報告させていただきます。
中部地震を踏まえまして、県民による自助及び自主防災組織等による共助の取り組みの重要性が改めて認識されたところでございますが、地域の安心・安全の向上を図るために、8月19日に伯耆しあわせの郷におきまして下記のとおり開催することとしております。
まず、鳥取県地域防災推進大会でございますが、午後1時から3時までということで、県内の消防団、自主防災組織、災害ボランティア団体等に参加いただきまして、活動報告でございますとか研究討議を行うこととしております。コーディネーターに地域防災計画の研究等を御専門にしておられます鳥取大学の?見先生にお願いするようにしておるところでございます。
続きまして、2番目でございます。「イザ!カエルキャラバン!inとっとり」でございますが、これは日本防災士会が全国で展開しておりますもので、子育て世帯を中心に親子、家族で興味を持って防災意識を高めていただくことを目的にしたファミリー向けの防災体験イベントでございます。同会場で午後1時半から4時半まで、日本防災士会鳥取県支部と共催で体験、実施することにしております。
内容といたしましては、水消火器を使った的当てゲーム、これは消火器の使い方の講習でございますとか、毛布を活用した担架のつくり方でありますとか、家具転倒防止などの意識を高めていただくということで、消防局の協力を得まして煙体験でございますとか地震体験、こういうものもするようにしております。
子どもさんに多く参加をいただくために、おもちゃの交換会等もあわせて開催することとしております。
◎福田委員長
続きまして、元気づくり総本部に移ります。
報告2、第82回関西広域連合委員会等の開催結果について、森田広域連携課長の説明を求めます。
●森田広域連携課長
そうしますと元気づくり総本部の資料1ページをお開きください。7月9日に開催されました関西広域連合委員会等の概要について報告させていただきます。
関西広域連合では、従前より防災庁の設置について議論を行っており、我が国の災害対策の課題の抽出や防災・減災体制のあり方等の検討を行うため有識者による検討会を設置しておりましたが、このたびその検討会の報告がまとまったということで報告があったところでございます。
報告は、南海トラフ巨大地震や首都直下型地震などの国難に対応するために、専門能力の高い人材や知見のある者、あるいは我が国の防災・減災を担うにふさわしい強力な調整力を有する防災庁の設置が必要だということで取りまとめられております。
この報告を受けまして、関西広域連合委員会におきましては、国が全部調整するのではなく、市町村や県の情報、人の共有が必要だといったこと、あるいは現場で住民の力をどうやって防災に生かしていくかといった視点が必要だというような意見が出されました。関西広域連合におきましては、報告書を受けまして連合としての取りまとめを今後していくこととなっております。
あわせまして同日、関西広域連合議会の7月臨時議会が開催されております。本県におきましては福田議員と広谷議員から本県選出議員として質問をいただいたところでございます。
済みません。前後します。先ほどの報告書につきましては、次ページ以降に概要をつけておりますので、ごらんいただければと思います。
◎福田委員長
続きまして、報告3、東京海上日動火災保険株式会社との中山間集落見守り活動に関する協定の締結について、齋尾とっとり暮らし支援課長の説明を求めます。
●齋尾元気づくり推進局とっとり暮らし支援課長
そうしますと4ページをお願いいたします。中山間集落見守り活動に関します協定につきまして、東京海上日動火災保険株式会社と県内19市町村及び鳥取県は、今週火曜日、7月18日に以下の出席者で調印式を行っております。
協定の内容が4番に書いてございますが、見守り活動の内容といたしましては、対象地域において、社員等が事業活動時に高齢者の異常等を発見した際に市町村へ連絡するものでございます。
協定の期間は、締結日から1年間で、以後1年間更新としております。
参考までに下に書いてございますが、今回の協定締結によりまして平成20年度からの累計で63事業者と協定を締結することとなりました。
◎福田委員長
続きまして、総務部に移ります。
報告4、学校業務支援システムの調達中止及び再調達について、上杉情報政策課長の説明を求めます。
●上杉情報政策課長
総務部資料の1ページをお願いいたします。学校業務支援システムの調達中止及び再調達について御報告させていただきます。
県は、鳥取県自治体ICT共同化推進協議会での決定に基づきまして、学校業務支援システムの導入に向けて、平成29年5月23日に調達公告を行いましたが、政府調達案件にもかかわらず、必要な公告日数であります40日間を満たしていないことが6月8日に判明いたしました。
6月13日に調達中止を決定し、6月20日付で調達中止公告を行いました。
今後、このような単純なミスが再発しないよう、担当者への教育に加え、起案審査過程での確認行為を強化するための仕組みを導入するなど、再発防止策を実施するとともに、当初予定しておりました平成30年4月の運用開始を目指して、協議会において市町村と検討を行ってまいる所存でございます。
発生原因でございますけれども、2つございます。1つ目が担当者が落札候補者決定日を入札日と勘違いしていたことでございます。2点目が起案審査の過程においての確認が十分ではなかったという点でございます。
1番目の担当者が勘違いしていた点でございますが、真ん中にあります図を見ていただきますと調達公告は5月23日に行っておりまして、入札日が6月19日、この案件が総合評価一般競争入札でございますので、その際、事前に入札書、企画提案書を提出していただきます。7月7日に評価委員会において落札候補者を決定するものでございますが、担当者がこの落札候補決定日を入札日と勘違いしていたということでございます。
今後に向けた再発防止策でございますが、情報システムに関する調達案件に関しまして、政府調達に係る起案に関しましては、公告日、入札日等のスケジュールを明記することを徹底するとともに、適切な公告期間が設定できるような仕組みを導入してまいる所存でございます。
その他といたしまして、6月23日、ある事業者より、調達仕様書等の概要について、情報政策課が特定企業に優位となるようにしている、その特定企業は入札に参加させるべきではないとの申し立てがございました。
県では、第三者で構成する評価委員会を7月7日に開催し、審議を行いましたが、申し立てにあるような不正の事実は確認されませんでした。ただし、次の2点のような指摘もございましたので、必要に応じて見直すとともに仕組みを検討してまいりたいと思っております。
申し立てに関する評価委員の答申の概要は、2ページ目の別紙のとおりでございますので、ごらんいただければと思います。
◎福田委員長
続きまして、報告5、関西圏における県産食材ブランド化の取組状況について、伊藤関西本部長の説明を求めます。
●伊藤関西本部長
では、3ページをお願いいたします。関西圏における県産食材のブランド化の取り組み状況について御報告いたします。
関西圏で県産食材のブランド力を向上させるために、関西の有名な料理人さんとタッグを組んで販路開拓・消費拡大を図る取り組みを行っているところでございます。今回芦屋、神戸、姫路の3名の料理人の皆さんに御協力いただいて、店舗での食材の勉強会、さらには県内に来ていただいての現場の視察を行っていただいたところでございます。
6月7日の勉強会では、提案の主なものを掲げておりますけれども、おおむね高評価をいただいたのですが、スイカについては本年産は非常によかったと。でも個体差があるという御指摘がございました。この差をもう少し小さくしなくてはいけないということでございました。
さらには白イカの墨を取り除いた白輝姫、墨なしの白イカですけれども、これについても墨を取り除く手間は省けるのだけれども、料理人としては余り苦にならないということでございまして、値段もその分高くなるということでありますから、これは一般の消費者向けにしっかりと売り出したほうがいいのではないかという御意見をいただいたところでございます。
さらに大山山麓牛乳でございます。これは余り関西では出回っていなかった部分ですけれども、生産者が限定されていることでブランドイメージがつきやすく、味もいい、料理にも使えるよという御意見を頂戴したところでございます。
さらに7月2日から3日にかけて県内の視察をいただいたところでございます。和牛、地どりピヨ等を視察いただきました。和牛については、非常に飼養管理がいいということでお褒めをいただいて、すぐ使いますよという御意見でありました。それからピヨについても非常に味はいいのだけれども、もう少し餌にこだわったほうがブランド力としては高まるのではないかという御意見をいただいたところでございます。
今後の予定でございます。今回皆さんから頂戴した意見を県内の生産者にもフィードバックした上で、さらにブランド力が高まりますようこれから取り組んでまいりたいという思っております。
また、秋の食材についても今度は京都、大阪、兵庫の料理人さんとタイアップして同様の取り組みを行っていくこととしております。
◎福田委員長
続きまして、教育委員会に移ります。
報告6、公立学校施設の耐震改修状況調査の結果について、北村教育環境課長の説明を求めます。
●北村教育環境課長
そうしますと教育委員会事務局資料の1ページをお願いいたします。公立学校施設の耐震改修状況調査の結果につきまして、文部科学省から調査結果が公表されましたので、その概要について報告させていただきます。ことしの4月1日現在のデータになります。
最初に、校舎等の耐震化でございますけれども、耐震化率のところをごらんいただきますと本県の小・中学校でいきますと98.8%まで、国レベルまで進みました。高等学校につきましても99.5%まで進捗が上がっておりまして、現時点で耐震化未済のものにつきましては小・中学校、高校合わせて10棟となっております。このうち9棟につきましては現時点で工事中でありまして、本年度もしくは来年度で完了する予定でございますし、残りの1棟につきましても平成30年度予算で対応を検討しておられるということで、平成30年度で耐震化が完了する見通しとなってございます。
次に、屋内運動場等におけるつり天井の落下防止対策でございます。本県で残っておりますのが小・中学校の11棟でございます。このうち10棟につきましては、昨年度の国の2次補正で予算をいただきまして、現在工事を行っておりますし、残りの1棟につきましても本年度の当初予算で予算をお認めいただきましたので、これも本年度に完了する見通しとなっております。
◎福田委員長
続きまして、報告7、鳥取県立美術館整備基本計画策定支援及びPFI手法導入可能性調査業務委託公募型プロポーザルの実施結果について及び報告8、企画展「つばさの博覧会-巨大翼竜からペンギンまで-」の開催について、田中理事監兼博物館長の説明を求めます。
●田中理事監兼博物館長
それでは、教育委員会資料の2ページ、そして3ページをごらんいただきたいと思います。非常に長い表題で申しわけございませんが、まず1件目が県立美術館の基本計画策定支援、それからPFI手法導入可能性調査に対するコンサルへの公募型プロポーザルの実施の結果について御報告を申し上げます。
先般、6月議会の常任委員会で美術館の整備の検討状況については御報告させていただきました。その中でも触れておる案件でございますが、このたびその公募の審査結果が出ましたので、御報告するものでございます。
記以下にございます委託業務の概要につきましては、(1)、(2)、(3)とある内容のとおりでございまして、基本計画の策定支援、それからPFI手法導入可能性調査の関係の業務委託を行おうとするものであります。
2の選定結果等でございますが、去る7月10日に実施いたしました。応募したのが6社でございまして、(3)にございます評価項目の観点で評価し、(4)の審査会の委員の5名で審査を行ったところでございます。
その結果でございますが、(6)の最優秀提案者というところで書いておりますが、PwCアドバイザリー合同会社という東京のコンサルを最優秀提案者ということで選定したところでございます。6社とも全国的にもPFIの関係では非常に著名なコンサルが応募してこられて、非常にレベルの高い応募であったかなと思っております。
(7)で選定結果のまとめを記載しておりますが、いずれの各社とも積極的かつ実現性の高い、極めてレベルの高い提案をしていただいている中で、このPwCにおいては美術館の特性をよく理解した上での提案であること、あるいは県民参加のつくる美術館というソフト面を重視した提案だったといったことで高く評価し最優秀提案者として決定したものでございます。
続きまして、3ページをごらんをいただきたいと思います。企画展「つばさの博覧会-巨大翼竜からペンギンまで-」の開催についてということで、一緒にチラシをおつけしております。ビジュアルとか中身は基本的にはこちらをごらんいただければと思います。この7月15日から8月27日まで、自然系の博覧会、展覧会ということで博物館の特別展示室を使って、特に夏休み期間中の子どもたちにより多く来ていただきたいということで開催しているところでございます。
真ん中あたりから下、9の展示構成というところで3つの構成を書いております。昆虫、翼竜、鳥類、コウモリが動物の中で羽根を持ったといったことで、その辺に焦点を当てながらケツァルコアトルス復元模型といって10メートルを超える翼長を持つ翼竜の生体復元模型、そういったものも展示しながら楽しくごらんいただけるようにしたいといった展示にしております。
10の関連事業で幾つか取り組みも上げております。3つ目のワークショップ「“浮かぶつばさ”をつくろう」といったところでは、JAXAの御協力もいただきまして、JAXAが所管している日本宇宙フォーラムというところの協力もいただいて浮かぶ翼をつくるといったワークショップで子どもたちにいろいろな実験的な体験もしていただこうと考えているところでございます。
◎福田委員長
続きまして、報告9、湯梨浜町立羽合小学校プール事故調査報告書について、住友体育保健課長の説明を求めます。
●住友体育保健課長
それでは、資料の4ページをお願いします。湯梨浜町立羽合小学校プール事故調査報告書についてであります。
昨年7月15日に羽合小学校で課外活動中に発生した水泳の飛び込み事故について、湯梨浜町教育委員会が設置していた事故調査委員会が再発防止策の提言だとか学校及び町教育委員会の対応を検証した調査報告書を6月27日にまとめられましたので、その概要を報告させていただきます。
まず事故の概要ですけれども、7月15日に羽合小学校のプールで当時小学校6年生の女子児童が放課後の課外活動中に教諭の指導のもと飛び込み台近くの水面に浮かべられたフラフープを目がけて垂直に近い角度で飛び込んで、プールの底に頭部を強打して6日間入院しました。その後、順調に回復していたのですが、2カ月後の9月ごろから手足のしびれなどを訴えるようになって、現在もリハビリ中であります。
事故調査委員会が3月2日に設置されて、6月16日までの合計8回開催されました。その調査報告書の概要ですけれども、まず指摘された主な課題ですが、飛び込み指導につきましては、飛び込みの指導方法の研修を受けたことがない教諭らが飛び込み指導をしていたこととか、水面に浮かべたフラフープを目標とした飛び込み指導でフラフープの位置が飛び込み台から近かったことだとか、教諭が応援するような気持ちで他の児童に発していた腹打ち三銃士だとか腹打ちの女王という不適切な発言が被害児童に心理的なプレッシャーを与えて、入水角度の大きな飛び込みをしてしまったこと。
また、初期対応としまして、首の骨を痛めている可能性があったにもかかわらず、学校は速やかに救急車を呼ばず、連絡を受けて学校に駆けつけた保護者の要請で救急車を呼んだこと。
あと事故後の対応としましては、事故後間もなく学校が事故調査をしたのですけれども、児童への聞き取りだとか実地検証を行わず、教諭への聞き取りのみで行っていたこととか、昨年7月に行われた保護者との話し合いで事故の検証と原因究明要望が出されたのですが、飛び込み指導でフラフープの使用を禁止したという対応しかせず、事態の終結を急いだこと。また、昨年12月に保護者から調査委員会の設置の要望書が提出されて、ようやく1月になって町の教育委員会が主体となって聞き取りを開始し、3月2日になって調査委員会が設置されたこと。
また、被害児童やその保護者への対応としましては、保護者から要望書等の提出がなければ一向に動こうとしなかったり、保護者が確認した事実と異なる内容の報告書を作成したりする学校だとか、事態の鎮静化を願うばかりで事故の原因究明や再発防止への対応をなかなかしなかった町教育委員会に対して、被害児童やその保護者が不信感を募らせていたと。
あと心のケアについても3月になってからようやく児童へのカウンセリングを始めたというような課題が指摘されました。
また、次のページですけれども、事故の再発防止や改善策についても提言をいただいております。飛び込み指導については、個々の児童の実態に応じた効果的な指導を検討するだとか、学校の危機管理対応につきましては、教職員の危機管理に関する研修を充実するとか、消防署等の外部機関と学校が連携して応急手当ての講習を充実等々の提案が出されています。
また、組織内の情報の共有化につきましても事故発生時の対応は、校長のリーダーシップのもと、学校内で共通理解、共通認識を持つことだとか、あとは被害児童及び保護者を中心にした対応等について改善策の提言をいただいています。
4番で県の教育委員会のこれまでの対応について書いております。
まず、小学校での課外活動における飛び込み指導に係る方針を策定しております。小学校では、学習指導要領に水中でのスタートを指導すると記載されておりまして、授業では飛び込みによるスタート指導は行わないこととなっていますが、課外活動においては特に規定がございません。この羽合小学校の事故を受けまして、小学校での飛び込みのアンケートを実施したところ、平成28年度中に飛び込みにより病院を受診した事故が県内で6件発生しておりました。
このことから、市町村教育委員会だとか関係団体から意見を聞いた上で、小学校での課外活動における飛び込み指導に係る県の教育委員会の方針を5月に策定し、この方針に基づいて飛び込みの講習会を開催して、飛び込み指導を行う教員の指導力の向上を図ったところです。
この5月に策定した教育委員会の方針を参考で書いておりますけれども、小学校での課外活動における飛び込み指導についてということで、教育長名で各市町村等に通知しております。その内容は、学校プールでの飛び込み練習について、今後は、児童の安全性の確保のため小学校では学習指導要領に準じて、課外活動においても飛び込み指導を原則行わないこととすると。
ただし、県教育委員会が開催する飛び込み指導に係る講習会を受講した者のみが、例外的に飛び込み指導を行うという方針を策定しました。
続いて、(2)番の調査報告書がまとめられての対応ということで、学校事故対応に関する指針というものを文部科学省が作成しております。この指針は、学校の管理下における事件、事故災害の未然防止とともに、事故が発生した場合に適切な対応が行われることを目的として、文科省が平成28年3月に作成しております。これを改めて市町村に通知するとともに、あわせて今回の事故調査報告書では、さまざまな課題が指摘されておりますので、この事故調査報告書についても改めて市町村教育委員会に通知しております。
一番最後ですけれども、学校における危機管理対応についてという参考指針を平成15年度に県教委が作成しており、この参考指針に水泳の飛び込み時等に事故が発生した場合の対応についても定めておりますけれども、平成15年度につくったものでちょっと古いものですから、現在その内容を最新のものにするよう点検、見直しを行っているところでして、速やかに市町村教育委員会に通知する予定としております。
◎福田委員長
これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いいたします。
それでは、今までの説明につきまして質疑等はありませんでしょうか。
○横山委員
まず、関西広域連合委員会等の開催結果について、防災・減災の話をされたと思うのだけれども、例えば今ごろ日本列島全体的に、夏前になると雨がたくさん降って、洪水、それから山崩れ、いろいろなことがあります。ぼうっとしていると地震もあったりするわけです。防災・減災で山を大切にするとか、川をきちんと整備することによって早目に対応策を考えてほしいなと思うわけです。山を放っておくと、雨が降ったら大変なことが起こるというのです。うちは琴浦町の上法万というところですが、ここでも加勢蛇川が氾濫を起こしたことがある。伊勢湾台風だったかと思うのだけれども、あれで田んぼが全部土砂で埋まったこともあるので、そのことによって随分河川工事がきちんとしたのですが、依然として山はほったらかしにしてあるわけです。山をほったらかしにしないで、そういう可能性のあるところはちょっとずつでもいいですからもっと啓発して、みんなにわかりやすく、こういうぐあいにしたいというようにしてほしいなということが一つ。
もう一つは、関西圏における県産食材ブランド化。これは例えばラッキョウとか書いていないですが、何でラッキョウがないのだと。白ネギとか。これは品目を絞るのは大切だけれども、いろいろのものを売り出していくということでももうちょっと考えてしてほしいなと思います。
3番目は、湯梨浜町の小学校のプールです。だんだんと上手になっていると思うのだけれども、飛び込みをしたらいけないというように決めたらよくないなと。そういう前近代的なことを県がばっと通達を出すということ自体がよくないと。だけれども、そういうことが起こる可能性があるので、そのために指導のテクニックだとか、そういうことをもっとやはり詳しく文書できちんと出すと。私も水泳の授業をしていたから、本当は上からフラフープに飛び込めとか、そんな指導はしません、危ないから。そういった素人の考えつきそうな指導を考えたらよくない。だからプロから言うと何という指導だ。そういう指導をすると事故が起こる可能性が高い。だけれども、そういう何かひな形をつくってすればいいなと。やめるというのは一番簡単ですが、子どもたちはいろいろなことにやはり挑戦するのだろうと思うし、そうすると事故の起こらないことを、万が一にも事故が起きないようにやはり考える必要があるなと思います。
●森田広域連携課長
横山委員から御質問がございました。まず、防災事業につきましては、各管理者が責任を持って実施すべきものと考えております。先般の知事の定例記者会見でも北九州豪雨での災害を受けまして、流木による氾濫等が起きているということで、まず9月補正に向けてシミュレーションをするための予算を確保していきたいというような発言があったところでございます。
また、昨日も県として国要望という形でさせていただいておりますけれども、流木対策であるとか、あるいはため池が豪雨によって氾濫したりというようなことがございます。それに対する予算の確保等についても国に対しても協力を依頼してきているところでございます。
関西広域連合におきましては、管内で被害が発生した場合、あるいは中国知事会ですとか九州地方知事会と防災時の連携協定を結んでおります。そういう協定を結んでいる範囲、あるいは関西広域連合の範囲内で火災が発生したような場合には、速やかにリエゾンを派遣して被害状況を把握するですとか、あるいは防災ヘリ、ドクターヘリを派遣するだとか、そういう形で広域の応援体制をとっているところでございますので、それぞれの役割分担に応じた取り組みを積極的に進めていきたいと考えておるところでございます。
●伊藤関西本部長
ラッキョウ、白ネギについても同じように提案しております。今回主なものということで絞り込まさせていただきましたけれども、20品目ぐらい提案をさせてもらっています。ただし、料理人さん皆さん白ネギもラッキョウもよく使っていると、もう既に使っておられるというパターンが多いです。皆さん鳥取の食材というと白ネギ、ラッキョウというのは必ず頭に入っています。それからブロッコリー、ナガイモ、このあたりは関西圏ですので、非常によく使っておられますので、提案はしましたけれども、よく知っていると言われましたので、ああ、そうですか。ありがとうございますという形で今回は終わらせていただいております。
●住友体育保健課長
小学校での課外活動における飛び込み指導について、5月に教育長名で通知しており、原則禁止ということにしておりますが、ただし書きで県教育委員会が開催する飛び込み指導の講習会を受講した者については飛び込み指導を行うとしております。ことし6月に県内で5回この講習会を実施して、280人の教員に受講していただきました。この講習会で県の水泳連盟さんの協力をいただきまして、日本体育協会の公認の資格を持っておられる指導員を派遣していただいて、指導していただいたところですので、全く飛び込みを禁止しているということではございません。
○横山委員
保水能力を失っている山がある。保水能力を失ったら大変なことになる、だんだんと。山をほったらかしにしてあると、そういうことが起こるのです。だからそういう整備をきちんとしてほしい。今答弁で一つも触れなかったので、やはりそういうことを抜本的に考えてもらいたい。抜本的に考えないと、例えば地震になったりいろいろなことでそちらのほうがたくさん金がかかるわけだから。保水能力を失わせておいて、どっと災害が来たら大変に金がかかるということだから、それよりもちょっと金を入れて保水能力の向上を努力するといいかなと思います。
白ネギは、いろいろ関西本部長が言ったので、よろしくお願いします。宣伝して回るということは、PRは大変だけれども、そういうことで続けてしてください。
飛び込みのほうは、段階的にわかりやすいように指導のマニュアルをきちっと出す。そのことによってマニュアルがきちんとあれば普通の先生でもできると思うわけで、そういう作業をしてほしいと思いますので、よろしくお願いします。
●井上総務部長
横山委員の冒頭の話、先ほど広域連携課長は関西広域連合の関係でお答えしましたけれども、委員の先ほどの御質問の趣旨は鳥取県として考えていかなければいけない話でありますので、来年度の予算編成等もございますし、それから前回の委員会でも御報告いたしました森林環境税の議論もありますので、そういった中で県としてどういう対応をしていくかということは、担当の農林水産部とともに、また考えてまいりたいと思っております。
○長谷川委員
湯梨浜町という名前が出ましたが、1ページの耐震化率で湯梨浜町が低い表示がされているのは統合計画などがあることが大きな理由ではないでしょうか。中学校などが今度統合されますから、あと1年とか2年のところはどうしても耐震化はそのままになることもあるわけで、ただし書きというか、説明が欲しかったなと思います。
4ページですね。今もありましたプールの事故の件に関しては、余りにも町教育委員会に任せていたというか、対応を委ねているという感じをどうしても受けます。やはり独自性を大事にすることは大切ではありますけれども、中部教育局とか、あるいは県も一緒になって対応に当たっていただく。まとめの報告書は町教委でいいのですけれども、途中経過が余りにも町だけで、またそれを見ますとすごく時間もかかったりしているという感じがいたしますので、そのあたりはどうだったのでしょうか。中部教育局とか県教委は相談を受けたり、あるいはどうなっていますかみたいなことでもう少しかかわりを持つ必要があったのではないでしょうか。
●北村教育環境課長
湯梨浜町の耐震化につきまして御質問をいただきました。委員御推察のとおりでございまして、湯梨浜町は北溟中学校と東郷中学校の統合中学校の建築中でございまして、そこが7棟ございますから、平成30年度には統合中学校が完了して、耐震化完了という見通しでございます。委員御指摘のような学校統合に伴いまして耐震化がおくれておるということが全国的な状況でございましたし、その中の一つとして湯梨浜もそうなっていたということでございます。
●住友体育保健課長
中部の教育局だとか県教委のかかわりということでしたけれども、私もどこまで深く県教委がかかわっていたのか把握しておりませんけれども、今後は必要に応じて町からの要請があれば積極的に対応していきたいと考えています。
◎福田委員長
よろしいですか。
○長谷川委員
2番目ですね、教職員の方は、町に属する学校におられても、町立の学校におられても任命権は県で、そういう中で先生がというわけではないのですけれども、かかわりは県も十分あると思うのです。独自性を大事にしながらも。考えてもみてください。町教育委員会と言われたら、人数こそ大きい市とも遜色はないと思いますけれども、教育委員さんが本当にお忙しい中、寄ることもなかなかでしょうし、やはりスタッフ的にちょっと苦しいと思うのですね。これは湯梨浜町に限らずどこであっても。こういう大きなテーマのときには、中部地区にも教育局がそのためにも設けてあるわけですし、それからさらには一貫した全県の指導の中でしておられる、方針のもとであるわけですから、県教委などもどうなっていますかみたいなことは、それは介入でも何でもないと思います。一緒に相談していただくこと、みずからの任務として事に当たるということはもっともっとあっていいと思いますが、教育長、いかがですか。
●山本教育長
長谷川委員から御質問がございました。実は県にこの事故の報告があったのが、これは7月に起きた事故ですけれども、その年の年末もぎりぎりになってから初めて中部の教育局に連絡があったということで、それから局もかかわっていったわけですけれども、この事故直後の対応あるいは保護者を含めての対応が余りにも期間が長かったために、そこまでにもう不信感が非常に募っている段階で県が初めて入っていったということでございます。そうした状況もあるわけでございますが、委員から御指摘がありましたように市町村の小・中学校のこうした案件でありましても県も相談等に適切に応じてまいりたいと考えているところでございます。
○長谷川委員
次の点です。2ページの美術館問題であります。まず、今回の委託業務内容として、一つには基本計画にかかわる支援業務というものがあります。それからPFIの可能性調査など本当に大きな役割を持った選定だったと思います。
そういう中で評価項目は、履行能力などを本当に見届けるのだということで、4番にある審査委員の方、私から見ると少し少数ではないかなと。そしていい面で取り上げたいと思いますけれども、おもちゃ館、わらべ館なり中国庭園の園長さんなどに入っていただくことは非常にいいと思いますが、結果的に6業者の応募だったということですが、県内業者はいかがだったでしょうか。全てが県外であったのでしょうか、このあたりを教えていただきたいと思います。
●田中理事監兼博物館長
まず審査会の委員が少し少数ではなかったかといったことでございますが、この辺は今般、このPFI、あるいはコンセッションの関係を、企業局等も先行してしておられる中で、むやみに人数が多いのもどうかといったことも全体の議論の中ではあったりしたものですから、このような人数にさせていただきました。
特にこの審査会の委員の中でも委員長をしていただいている光多さんは、こういう肩書の方ですが、経済産業省の民間のPFIの関係の研究会のワーキングの座長とか、あるいは内閣府のPFIの関係のいろいろな議論のワーキングの委員をしておられるということで、非常に、PFI、PPPについてお詳しい方でもいらっしゃいます。この方の指導も受けながら中の審査の基準であるとか、そういうことも実は議論して整理してまいりましたので、かなりのことができているのではないかなと思います。次のチャンスということになるとまた次の段階になろうかと思いますが、御意見として参考にさせてもらいたいと思います。
業者の応募についてでございますが、基本的にこの6社とも県外の業者でございました。ただし、その中には鳥取県内の例えば金融機関と少し連携しながら、あるいは鳥取県内の企業さんと連携しながら提案してくるといったような形のことをされているところもございましたので、全く県内業者がその中に関与していないということでもなかったようでございます。
○長谷川委員
審査会の委員長がPFIに非常に詳しい方だということはわかるのですけれども、余りにもこの委員会がPFIの可能性だけの是非論で終わってしまっては、それこそ目的の50%なので、やはり基本計画を策定していく支援業務、これこそ私は大きな業務だろうと思います。ここら辺の専門知識、ノウハウを収集できる人であったり、体制、システムを十分重視していただきたいと思います。いかがでしょうか。
●田中理事監兼博物館長
ありがとうございます。長谷川委員の御指摘、まさにそのとおりでございまして、光多さんも実は神奈川県のいろいろな施設の基本計画とかPFIとかの計画に随分絡んで委員をしておられたような方でもいらっしゃいます。
その下の半田委員ですが、こちらは日本博物館協会の専務理事ということで、全国の美術館、博物館の実情であるとか、整備であるとか、基本計画であるとか、そういうところに多くかかわってきておられる方でもいらっしゃいますので、全国的な見地の中で今、美術館をつくるとすればこうだろうといった観点からの御意見、御示唆もいただけたところもございます。あとは県内で実際施設を管理運営しているという観点から2名の館長さんにお入りいただいたといったようなことで委員を選定しておりますので、ぜひ御理解いただきたいと思いますし、長谷川委員の御意見を参考にしながらまた今後進めてまいりたいと思います。
◎福田委員長
よろしいですか。
○長谷川委員
いいです。
◎福田委員長
そのほかございますか。
○広谷委員
美術館の関連でいいですか。このたび事業者が決まったわけですけれども、今長谷川委員からも話があったのですが、これは基本計画の策定支援ということになっていますね。ということは支援であって、本体の基本計画を策定するのは別の組織がまたあるのか。あって、それが基本計画を策定しながら業務委託を受けたこの業者がその支援をするのか、そのあたりはどうですか。というのはPFIの導入についても、基本計画の策定についても全部何か外部業者にみんな任せているような雰囲気が見えるのですけれども、県教委として美術館を整備するということの基本的な部分は当然今までも話がされてきたのだけれども、そのあたりはどうなっているのでしょうか。
●田中理事監兼博物館長
この辺につきましては、実は6月の議会中の常任委員会でも説明させていただきました。あくまでもこの業者は、策定の支援で、例えば必要な情報の整理であるとか、資料調整であるとか、そういったようなところを支援してくれるというところで、正直博物館のメンバーだけでは手が足りないところをいろいろな専門的な調査をしてくれるという、そういう支援をお願いしようという趣旨で、あくまでもこの基本計画を策定するのは県の教育委員会でございますので、御承知おきをいただきたいと思います。
○広谷委員
わかりました。
◎福田委員長
いいですか。
そのほか。
○福間委員
2点教えてください。
今の2ページの美術館基本計画、自分自身がよくわかっていないものですから、とんちんかんな質問になるかもしれません。PFIを導入していくということですが、美術館をつくる、実際につくっていくときに美術館の建設には鳥取県内の業者は当然入るのですよね。PFIという手法を採用したがために県内業者は、いやいや、もう入りませんということかどうかということを確認したいのです。ここの文面を読むと、私の不勉強なとり方なのですけれども、県内業者が入らないみたいなことなのかどうなのか。PFIというものを採用することによって。私の誤解があるといけませんから、そこを教えてください。何でこだわるかというと、条例をつくってまで県内業者最優先という方針を出していますよね、県議会として。だからそこを知りたいのです。それを1点。
●田中理事監兼博物館長
ありがとうございます。今回はあくまでもPFI手法というものを導入することがこの美術館の整備をするに当たって適当であるかどうか、あるいはPFIという手法を導入しようとした際に民間が実際参入してくる意向があるものかどうか、そういうことをサウンディングと言うのですが、民間のいろいろな意向を調べることも含めて調査してもらいますので、そもそもPFIという手法を導入するかどうかについても現時点では全く決定しているものではございません。
あと県内業者云々の話もございます。こちらは県の関係の施設の整備の戦略会議がございまして、全庁的な話としては総務部が所管しておられますので、そちらの判断ということになろうかと思いますけれども、基本的には、PFIの導入が適当だとなった場合、戦略会議という総務部所管の会議で決定するのですが、そのPFIにどういう業者が応募してくるかということは、業者がいろいろな形で出資し合って、特定目的会社をつくって、それで多分プロポーザルに応募してこられるという形になろうかと思います。その中には当然に例えば整備や運営の関係で県内の業者さんも入ってこられると思いますし、またそういう条件を仕様の中でつけていく、その辺は必要な観点として入れていくべきことだろうと思っております。
○福間委員
そうすると、言外に館長はおっしゃいましたけれども、私としては基本的に県立美術館はこのPFIという手法を今検討はするが、県教育委員会としての考え方としてはできれば地元業者にしっかりと参入してほしいという思いはありますねという理解をしておいていいでしょうか。正式決定はこれからになるでしょうけれども、思いとしては。
●田中理事監兼博物館長
何もそれは美術館のことだけに限らず、県の施設整備全体、そういう観点を持つということが県全体の意識、考え方だろうと、産業条例もございますし、そのように理解しております。
○福間委員
わかりました。
では、次、4ページの湯梨浜町のプール事故の対応等について。5ページに、県教育委員会の対応についてということで書いていらっしゃいます。この経過を見る限りでは、文科省も一定程度の方針を示しているのに県教育委員会の対応は何となく前に出ていないのではないのかなという感じがするのです。何でかというと(1)のところで平成28年度に受診した事故は6件も発生していましたよと。そのことを含めて市町村教育委員会というよりも文科省の方針を踏まえて、6件も病院を受診をしなければならないような事件が発生しているということになるなら、県教育委員会としてはやはりもうちょっと踏み込んだ能動的な指導というものがあっていいではないのかなということを一つは思いました。
もう1点は、ここがよくわからないのですが、4ページの事故の概要についての概要のところを読むと、指導を受けた教員が、飛び込み講習会を受講した教員がこれをしたのかどうかは知りませんが、垂直に飛び込んで頭を打って6日間入院したということは、プールが浅いということではないかなという気がするのです、物理的に。そうすると飛び込み講習会を受講しようがしまいが、受講しておる教師が指導したらけがをしないように済むのかなという疑問を持つのです。だからこの概要のところはもうちょっと違ったことなのではないのか。頭部にしびれが来るぐらいな、事後のけがが出てくるような頭部の打ち方をしているということは、物理的にプールが浅いところに飛び込むということはどうあってもおかしいではないかなという気がするのですけれども、そこはどうなのでしょうか。そこの事実経過、概要の欄の説明をもうちょっと詳しくお伺いしたいということと、4番のそれを踏まえて平成28年度に県内で6件も発生しておることについて、私はもうちょっと能動的であるべきではないかと思うのですが、それについて見解をお尋ねしたい。
●住友体育保健課長
まず、この湯梨浜町の羽合小学校のプールですけれども、深さが90センチありました。もっと深ければ安全なのですけれども、小学校のプールというのは深ければ溺れるということもありますので、なかなか深くできないという状況があります。
2番目の質問にも関係しますけれども、県教育委員会でもっと能動的にするべきだったのではないかということですが、ことしの5月に小学校での課外活動における飛び込み指導についてという方針を定めて、課外活動では原則飛び込み指導禁止ということですが、ただしということで県教育委員会が開催する飛び込み指導に係る講習会を受講した者のみが例外的に飛び込み指導ができるということで、県の教育委員会としては、この講習会に参加していただいて、段階的な飛び込み指導の方法を先生方に学んでいただいて、安全に飛び込み指導ができるような対応をしたところですので、能動的に対応したつもりではあります。
○福間委員
ちょっとよくわからない。90センチしかないところではどういう格好で飛び込んでも頭を打ちはしないか、どう思われるか。1メートルない。どんと突っ込んで頭を打ちはしないか、どうか。それが治るのか。例えばこの講習会を受けた先生が指導されたら打たないで済むのか。そこが私はのみ込めない。それでしかも5件も6件も事件が発生しているのにこれでいいのかという疑問を持つ、私は。どうか。
●住友体育保健課長
今回フラフープを使っての指導でフラフープの位置が飛び込み台に近くて、垂直に近い形で飛び込みを行ってプールの底に頭を打ったのですけれども、腹打ちの状態でも結構ですので、より遠くに飛び込んで、飛び込んだ後に指先を上に上げれば浮かんできますので、安全な飛び込み指導が行われれば十分事故も防げるものだと思いますが、ことしも各学校で指導を受けた教員が飛び込みを指導していますので、そういった状況もまた把握してみたいとは考えています。
○福間委員
ちょっとよくわからないな。物理的に90センチでも問題がないという太鼓判が押せるのかな。ちょっとそこにこだわる。そうするとこれ以降、平成29年度もこれからなのでしょうが、事故はもうないという見方をしておけばいいわけかな。
私は、病院に搬送するしないがちょっと遅かった、早かったというのは、それはあり得るかもしれない。これは理解したとしても、専門医の診察、治療を受けて何カ月後かにまた出てきているということになると、これは大変なことだなという気がする。頭を打って、原因がわからない格好でその後の治療を子どもは受けているでしょうが。ちょっとつらいなという気がするけれども。もう一つ私はよく理解がしづらいな。もうちょっと向き合われたほうがいいではないかなという気がしますけれども、私だけ余りしゃべってもいけませんが、ちょっとそういう感じを受けました。
◎福田委員長
教育長、いいですか。何かありませんか。
●山本教育長
プールの深さのお話が福間委員からございました。これは深ければ深いほど、そうした事故は防げていくことになるわけですが、一方で、先ほど課長も申しましたが、小学生が利用するプールですので、深くすると今度は溺れるほうも気にしなければいけないということで、その辺のあんばいが難しいところではあるのです。一応90センチというのは文部科学省が示した水深の範囲内ではあるわけですが、このたびは近いところに、飛び込みがまだ十分できない児童用にフラフープを準備したところに非常に得意な、もう飛び込みが十分できる児童が見本を示すときに、本来的にはフラフープの位置もずらして、フラフープを使うこと自体がこのたびは問題になっていますけれども、するべきところを近いところに置いたままにしていたので、垂直に近いような形で飛び込むことになったというところが直接の事故の原因だということですので、先ほど課長が申しましたが、より遠くに飛ぶような、しかも児童の実態に合わせて、状況に合わせて徐々に飛び込みを、高い位置から飛び込めるような、そんな指導方法をしっかりと身につけた者のみが指導できるというところで、このたびはこの事故に対する県の対応方針ということでお示ししているところでございますが、一方で、全く禁止してしまうという選択肢もあり、県教委のほうでもそういう方策も模索をして、実際に市町村でありますとか関係団体の意見も聞いた上で、このたびはこうした判断をさせていただいているということですので、また少し状況も見ながら対応も検討してまいりたいと考えております。
◎福田委員長
よろしいですか。
○安田委員
ちょっとこの件で。プールのことではないのですけれども、救急車を呼ぶ呼ばないの話というのは、以前、境港市で中学校の生徒が飛びおりて、そのときも病院に運んだときに救急車ではなくてタクシーを最初に呼んだとかということでちょっと問題になっていたし、全国いろいろなところでこの手の対応が問われているケースは多いのですけれども、鳥取県内では何か規定というものがつくられているのですか。保護者を呼んで、保護者の意見で病院に送るのか、あるいは事故を受けて学校サイドが早いがいいと判断すれば保護者の意見とかではなくて先に救急車なり病院搬送をしてしまうのか、そこは今後ちゃんとしておかれないといけないのではないかなと思いますが、今はどういう規定になっているのかを教えてください。
●住友体育保健課長
各学校で学校の危機管理マニュアルを定めていまして、具体的に学校のものまで把握していませんが、こういった首を痛めているような状況については速やかに救急車を呼ぶべき案件だと考えています。答えになっていないかもしれないですけれども。
○安田委員
お答えになっていないと思いますね。これは学校にお任せをするよりは基本的な指針を教育委員会は出すべきではないかと私は思います。教育長、どうですか。
●山本教育長
おっしゃるとおりであろうかと思っております。5ページの(2)の一番最後の(2)の危機管理対応についての参考指針というものを県のほうで設けておりまして、このたびの案件も踏まえて、今見直しをかけているところでございますので、こういう場合には救急車を必ず呼ぶようにしようということなどもこの指針の中でしっかりと示してまいりたいと考えております。
◎福田委員長
よろしいですか。
○安田委員
これは裁判とかになるケースが大変今、多くなっています。必ず問われることだろうと思いますので、ちゃんとしていただきたいと思います。
もう一つ。関西本部の県産食材の分ですが、扱っておられるこの3件のお店ですね、ここは鳥取県産の食材をどういうルートでお店に持ち込んでおられるのか教えてください。
●伊藤関西本部長
このうちの1件だけ今扱っておられます。2件は初めて。初めての方に提案するというやり方をしています。今まで食材を扱っていらっしゃらない方に鳥取の食材のよさを勉強していただくということです。1件だけは既に扱っておられます。
○安田委員
今ここに名前が出ている3件は、みんな既に鳥取県産をお使いいただいているというわけではないのね。
●伊藤関西本部長
はい。
○安田委員
それで市場を通して食材を入れられるのか、直販で、直通ルートで入れられるのか、その辺はどうお考えですか。
●伊藤関西本部長
物によって変わってくると思います。一般的に市場ルートで関西に入っているものは市場から仲卸さん経由で入れられる。自分のお取引の業者さんがいらっしゃいますので、そこに鳥取のこのものを仕入れてくれという言い方で入れられるパターンと、それから直接農家と取引されて入れられるパターン、2つあります。
食材のルートでいくと、例えばミディトマトとか、ここの1戸の農家さんだけしかつくっておられない分野がありますので、ここはもう農家の皆さんと直接この料理人さんがお取引される。市場に出されていない代物がありますので、そういったものはそういったことで、市場に出しているものは市場の仲卸経由で入れられるのが料理人さんの場合は一般的になっています。
○安田委員
今、白ネギのことも出ましたよね。私のところは白ネギの産地なのですよ。だけれども、地元の有名な八百屋さんはあるのですけれども、そこで買ってももう既にかたいのです、市場を通したものは。
それで私は、去年大山のことで質問した折に大山でとれる新しいスイートコーンの話をしたのですけれども、それを去年注文したらもう既に期限が間に合わなくて、ことし初めて送っていただいたのですね、大山農協から。そうしたら朝どれのを送ってくれるのです。ぽきんと生で折ると中から汁が出てきて、生で食べられる。最高でした。それで東京のほうにも一緒に送ったのですけれども、すごく早く着いて、すごいお褒めの言葉をいただいたのですね。だから大阪市場は私も行ったことはありますけれども、やはり市場を通して食するのと直で送っていただいて提供するのと全然違いますので、そこはちょっと工夫して、本当においしく食べていただく方策をお考えいただいたほうがいいではないかと思いますので、提案しておきたいと思います。
●伊藤関西本部長
御提案いただきました。安田委員おっしゃるとおり、やはり新鮮度合いといいましょうか、それについては若干変わってきます。最新の流通は大分よくなってきていますけれども、料理人さんによってはこだわられる人がいらっしゃいますね。その日のうちに届けてほしいという言い方もされる。そういった方にはやはりその日のうちに届くようなシステム、それは農協だろうと農家だろうと同じ、市場を介さずに通すというパターンはできますので、そういったリクエストに応じてしていくという形になると思います。その辺を上手に提案しながら県産のブランド力が高まるようにしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○野坂委員
教育委員会の1ページの学校施設の耐震改修ですけれども、構造も含めて屋内運動場のつり天井の耐震化も随分と進んできているなと思うのですが、あわせて非構造部材、例えば高所にある窓ガラスとか、つり照明器具とか、そういったところも重要だろうと思うのですね。この点の取り組みはどうなっていますか、それが1点。
あともう1点は、美術館の件ですけれども、(7)の選定結果のまとめというものがありまして、ここに何項目か書いてあります。美術館の特性をよく理解した上での提案と、県民参加型のつくる美術館というソフト云々とあるのですけれども、これは具体的にはどういうことを言っておられるのか説明をいただきたいと思います。
●北村教育環境課長
屋内運動場等におけるつり天井の落下防止対策に関連しまして、照明の関係でありますとか窓ガラスの関係について御質問いただきました。文部科学省のほうで示しておられる地震対策として優先順位の高いものから順次しましょうという御指導をいただいておりまして、その一つが構造体自体の耐震化、最初に説明させていただいた分でございますし、次に、重要度の高いものとしてつり天井の落下対策、重量物が高いところから落ちてくるということで非常に危険性が高いということで、それをまずしなさいという御指導をいただきまして、ここの部分までは目鼻がついております。委員がおっしゃったような次の分ですね、高いところにある照明器具ですとか窓ガラス、これも間違いなく危険な部類に入ってこようかと思いますけれども、これにつきましても順次対策を講じるように指導を受けておりますので、大事なところから順次するようにしておりますし、特に窓ガラスにつきましては耐震化が全国的に見通しが立った中で次に課題となってくるのが老朽化対策でありまして、大規模老朽改修でありますとか、長寿命化施策、このあたりが必要だというふうに指摘を受けておりまして、そういった老朽対策、長寿命改修もにらみながら窓ガラスの対策も講じていくような格好でございますし、照明につきましてもLED化ということを進めておりますので、その対策とも絡めながら取り組んでいくことにしてございます。
●田中理事監兼博物館長
(7)の選定結果のまとめのところで(1)、(2)の中身はどういうことかという御質問でございました。
実は基本計画はもちろんなのですけれども、美術館をPPP、PFIという手法を視点に置きながらつくるということが全国的にまだほとんど例がございません。今、大阪市の新美術館であるとか、それから福岡市、あるいは京都市の美術館の改修といったところが最近始まっているところで、古くは10数年前に神奈川県立近代美術館の葉山館が整備されましたが、正直あそこはPFIと言うよりは、一部指定管理的なといいますか、ちょっと違うのではないかなといったような意見もある中で、この美術館のPFI等について幾つか既にかかわったりしているケースがあるということで美術館の特性もわかり、あと美術館が単なる観光集客施設ではなく、研究機関でもあり、教育機関でもあり、展示機関でもあり、あるいは地域がいろいろな活動をする一つの拠点といった、そういういろいろな機能を持っているのだというところを割と踏まえた上での提案をしてくれてきているというところが委員の方々の中での美術館の特性をよく理解したといったようなコメントにつながったところでございます。
もう一つの県民参加型というのは、そもそも美術館の設計、あるいはどういう機能を入れていくかということをいろいろな形でつくる過程もオープンにして見せていくことで地域の方、あるいは県民の参加型の美術館整備といったことをいろいろソフト面のことも入れながら提案をしてくれていました。他の提案については基本的に基本計画をつくるのだということだけの提案が多かったのですが、そういうつくる過程の部分でのいろいろなソフトの面の提案というところが非常に委員の方々の琴線に触れたのではないかなということでこういうコメントがございまして、その辺を例示的に表現させていただいたものでございます。
○野坂委員
まず非構造部材の耐震化ですけれども、構造とつり天井を一巡して、そのほかは今後の長寿命対策でというような答弁だったと思うのですが、例えばこれは避難所の施設などにもなると思うのですよね。これは多くの震災の事例でありますけれども、構造がもっても窓ガラスがだめだったり落下物が多くて避難所として開設できないという事例は幾らでもあるのですよ。だからそういう指針に基づいてしていますということではなくて、今までのさまざまな事例を教訓に、ガラスとか、例えばつり照明の耐震化とか落下防止とか、考えてみればそう予算がかかる話ではないのですよ。ですからやはり安全性の確保というものを一刻も早く確実なものにするという観点から言えば、こういった取り組みのときに可能なものはしていくという考え方というのは私は重要だろうと思うのです。この点いかがですか。
●北村教育環境課長
重ねまして非構造部材について御質問いただきました。私の説明が不十分だったかと思うのですけれども、長寿命化事業の中でというだけの考えではなくて、近い将来長寿命化事業を入れる、大規模改修を入れるということが目に見えていますので、二重投資にならないように、長寿命化改修が例えば数年、10年先、15年先というような遠い先に予定されているものであれば、委員がおっしゃったように避難所に指定されている施設の避難経路に当たる高所の窓ガラスについて当面の対策を行うということは選択肢の一つに入れておりますし、長寿命化計画の中で近々に大規模改修、長寿命化改修を入れることがわかっているものについてはその中ですることになるだろうということで、長寿命化とか老朽化改修、こういった事業をにらみながら適宜こういった避難所対策といいましょうか、非構造部材対策に取り組むつもりで考えてございます。私の説明が悪かったかと思いますので、申しわけありませんでした。
○野坂委員
いやいや、説明は悪くなくて、そういう答弁だったと思うのですよ。
私は、そういうことより、いつ起きるかわからないわけですから、一刻も早く、例えばつり天井などで工事に入られるわけですよ。そうしたときに予算的にそうかかる話ではないので、例えば大規模改修の出戻りになるとか、二重になるとかという話ではなくて、どちらかというとそちらのほうに前倒しされたほうが安全を担保できるのではないかと言っているのですよ。これを前に持ってきても後に持ってきてもそんなに変わらないではないですか。例えばつり天井するのであれば、仮設云々ということであれば、高所で、照明だってすぐできるのでしょうし、そちらのほうが合理的ではないですか。安全性が確保できて合理的ではないのですか。だからそこは検討されたらいかがですかということですよ。
●北村教育環境課長
今回報告させていただいておりますのが小・中学校と高校を説明させていただいておりまして、県立高校について御説明を申し上げますと既に体育館につきましては照明の対策は完了しておりますし、委員がおっしゃったような形で窓ガラス対策についてもあわせて体育館については完了しておりますので、県立施設については委員のおっしゃったような形で先行して取り組ませていただいておるのですが、市町村の小・中学校につきましては、やはり財政状況が厳しいということで文科省からの指導の順位でやってくださいねという形で要望しておりますので、先ほどのような答弁をさせていただきました。
○野坂委員
最後にしますけれども、これは議会でも言ったことがあるのですよ。例えば避難所施設の設置義務というのは市町村でしょう。財政状況が厳しいから、なかなか耐震が追いついていないと、非構造部材も。では、県が踏み込んでもっと補助をして促進していかないと進んでいきませんよというようなことも言っているわけですよ。だから県の施設はもうできていますではなくて、できていないところがいっぱいあるわけですから、その辺をもうちょっと取り組みが進むように検討されませんかと言っているのですよ。どうなのですか。
●北村教育環境課長
市町村の具体的な取り組み状況を見てみますと、若干濃淡はあるのですけれども、引き続き進めていただいておりますので、委員がおっしゃったような形で今まで以上に働きかけを強めていきたいと考えてございます。
○野坂委員
美術館ですけれども、まさに言われたとおり美術館の本来の機能というものもありますけれども、美術館の本来の機能ということと、例えばまちづくりの拠点とか、これはそれぞれ別な目的ということですが、施設は一つなので、それが混然一体化して機能していくわけです。だからそこにおいて民間の知恵とかを導入するということでPFIの検討なども入っておられるわけでしょう。だからその点を十分理解されて計画をつくっていかれないと私はだめだと思うのですよね。例えば本来の美術館の機能がございますと、これが最優先です。次に、まちづくりにも貢献しないといけません、にぎわいの拠点。そうではなくて、それが一体となった施設はどういうものなのかということを検討しないといけないのでしょう。私は、少なくともそう思うのですけれども、どうでしょうか。
●田中理事監兼博物館長
ありがとうございます。
野坂委員のおっしゃられることもよくわかります。このPwCの提案の中でもそういう地域からの声をという中で美術館を整備するに当たって、付加機能と我々が言っていますが、プラスアルファの部分で地域のまちづくりの拠点の一つといった意味でどういったことができるかということも並行して周辺地域の声も聞きながらしていくようなことも一つ提案の中にございましたし、当然我々もこの美術館がいろいろな機能を果たしていく中で、私どもは教育委員会として、社会教育施設をひとまず管理、整備するという部分ではやはり美術館の本来機能ということをまずは第一にしながらも、そういう地域づくりにも貢献できるという意味でどういったことができるかということも並行して考えていけるようにしたいと思います。
○野坂委員
続けていいですか。
◎福田委員長
どうぞ。
○野坂委員
例えば人口減少で施設のあり方は今まで以上に問われているのですよね。財政は逼迫、厳しいですよね。今後、地方自治体の財政は、なかなか好転するような絵は描けませんよね。そういう中で大規模投資がいかにいろいろな効果を生んでいくかということは、物すごく重要だと思うのですよ。本来の機能は、別にPFIとかこういうものを検討されなくても教育委員会は十分わかっておられる話なので、例えばまちづくりのさまざまなそれ以外の機能とどういうふうに融合させるのが効果的なのか、それが建築という形で、いわゆる構造物としてどういう機能を持たせて、どういうものにするのかというアイデアがまだまだなかなか難しいということで、PFIを検討しなさいとか、いろいろ国のほうも言っているわけですよね。だからまず本来の機能がありましてという発想ではなくて、それは当然重要ですけれども、先ほど言われたようなところも踏まえて、今後、持続可能な施設として一体として考えていくということは重要な観点だと思うのですけれども、最後、それを伺って、この項は終わります。
●田中理事監兼博物館長
野坂委員の御意見は重要な観点だと思いますので、そういうことも視野に入れながら今後検討してまいりたいと思います。
○野坂委員
学校業務支援システムは、いろいろお忙しい中で調査していただいて、ありがとうございます。
せっかく資料もいただきましたので、何点かお尋ねしたいと思います。
公告日数が不足するという単純なミスでしたということですが、こういうようなWTO案件で同様な単純ミスは今まであったのですか。
●上杉情報政策課長
今までの同様の案件に関しまして、このようなミスといいますか、単純ミスはございませんでした。
○野坂委員
なかったということですよね。別に珍しい話ではないわけですよね。
そしてさらに会計局ですか、審査するダブルチェックの体制になっているわけでしょう。それが担当課も今までなかったような単純ミスが起きたと。今まで事例がないと。さらに会計局ですか、全く同じような単純ミスがダブルで重なるということですか。会計局は、この入札契約を管理するのでしょう。(「そうです」と呼ぶ者あり)日数が不足しているなどというのは契約上は非常に単純なミスでしょ。要するにチェック機関として別の課がチェックするのですね。それが同じように単純なミスが重なるのですか。
●藪田会計管理者兼会計局長
御指摘をいただきまして、実は私どももこの案件を受けまして担当にも聞いてみたのですが、やはりチェックした段階で同様に調達公告と落札候補者の決定日、総合入札だったものですから総合的に判断するということで最終的な7月7日を最終日と誤認したということでございました。これは大変申しわけないことでございまして、最後のとりでといいますか、我々がちゃんとチェックして、そこで明らかにしないといけないところで我々も同様のミスをしてしまったという過ちを犯したものでございます。これは大変申しわけなかったと思っております。
すぐさま私どものほうでもチェックポイントをきちっと示して、全職員に間違いがないように徹底するようには早速にさせていただいたところでございます。
中の書類を見ますと、実は表の画面にスケジュールがちゃんと担当から上がってきた電子画面には書いてありまして、そこに公告日、入札日という言葉がはっきりあれば気づきやすかったかもわかりませんけれども、そういった言葉ではないものでスケジューリングが示されていたこともありまして、そこのところもちゃんと当所属のほうで発見すべき案件でございますので、そういった記載の仕方も含めて我々も気をつけますし、各所属にも注意喚起を今しているところでございます。
○野坂委員
それまでに同様なWTOの案件がなかったというのだったらわかるのですよ。それまではもう全部適切にされて、同じ手続の今回に限ってそういう単純ミスが重なるのですか。それがちょっと僕はどうなのかなと、よく理解できないのですよね。そういう専門のセクションの方がおられて、直近も含めてそれ以前のWTOはずっと適切にされていて、今回に限ってそういう単純ミスが出た。さらに管理課であるところも単純ミスが出たと。それはどうなのですか。にわかに理解しがたいなと思うのですけれども。
●藪田会計管理者兼会計局長
非常に申しわけないことでございますが、実はこの4月、5月というのは、6月も含めてですけれども、会計事務にとりまして特別な期間ではございます。例年ですと旧年度の出納整理期間を閉め、また新たに6月が始まるという時期。それから4月からは当然新しい年度のお金の動きが出てくる。加えて今年度は実は特別に新しい財務会計システムが動き出すという、稼働していくという時期でもございました。ならし運転として旧年度から動いておりましたけれども、やはりシステムのことでございまして、あってはならないのですが、動き出してみないとわからないというものがたくさんございまして、実は相当の想定外の件数のふぐあいが生じたものでございます。当所属も実はそのふぐあい、100近いふぐあいがあったわけですけれども、それの対応もしながら、ふだんこの時期300から500の案件を1日職員が処理しているわけでございます。そういったものをしながら、要は限られた時間で、多分この案件は多少短かったと思うのですが、期限があったものですから、見させていただいたという実態はございました。言いわけになりますけれども、こういったところで職員が時間外もしながらしていたところでございまして、これは言いわけになりませんけれども、そういったところで非常に単純なミスを犯してしまった。これは何人の目も、1人ではない、2人、3人の目を通していたのですけれども、ミスを重ねてしまったということが起きてしまいました。以降、本当にこういったことがないように徹底してまいりたいと思っております。
○野坂委員
以後のために、今後どういう見直しをしていくのかというために何が起きたかをはっきりさせたほうがいいと思うのですよね。そういう非常に多忙な期間に重なったということであれば、その時々の人員のあり方とか、チェックのあり方というものも、組織的に考えていかれたほうがいいのだろうと思いますし、総務部のセクションの中でもうちょっと考えていかれたほうがいいのだろうと思います。時期的なところに重なってきて、そこにまたチェックみたいな部分が出てくると非常に大変ですよね。だからキャパオーバーになりかねないということなので、それは今後の体制を検討してみてくださいよ。どういう対応をしていくのか。無理がないようにですね。
あと入札談合等関係行為防止法というものがあるのですけれども、特定業者が予定価格を知り得ることや、あるいは予定価格を類推することが可能な場合、法に触れる可能性が出てくるのですよね。今回は1社見積もりということになっていますね。これは問題はないのですか。
●井上総務部長
まず、その前段といたしまして、先ほど情報政策課長から報告いたしましたけれども、今回の評価委員会に関しましては情報政策課が特定企業に優位に仕様設計したのではないかということがありましたので、今回の評価委員会に関しましては情報政策課が直接かかわらずに、これは行政不服審査の手続でもそういう形をとっておりますけれども、別の課が担当して今回の審査を行いました。
その中で今、野坂委員おっしゃいましたように、入札談合の話で、価格を知り得るという話でありましたけれども、今回の話としては実は調達の時期で言うと2年ぐらい前、具体的に申し上げると今回県内の市町村に共同で校務支援システムをしようという話を市町村に持ちかけるに当たって、本当に共同でやれば効果が出るのかどうかということは当然持っていないと我々としても市町村との話ができないという段階での概算見積もりを1社、当時実績があった者から得たと。仕様を実際に市町村と検討したのは、ことしに入ってからということでありますので、時期的にかなりずれていると。今回の評価委員会の中でも予算の段階での見積もり、予算に入る前の段階での見積もりということもあって、それが今回の仕様の話等、あるいは先ほど野坂委員が御指摘があったように入札談合であれば価格の話とか、そういったレベルとはかなり時期的にも内容的にも違う時点での概算見積もりであったということで、仕様等に何らかの影響を及ぼすことはなかったというような結果が出ております。
ただし、今回評価委員会からの御指摘がありましたけれども、1社に対して見積もりを行ったということは理由があって、当時、県内で実績があったのは1社だけだったということでありますけれども、やはり外部から見たときに疑念を招きかねないということもありました。それは我々も反省点と思っておりまして、そういった点、実は情報システムのガイドライン、調達のガイドラインを予算がついて実際に調達に入るときにしか今まで決めていなかったものですから、それ以前の段階、予算編成、あるいはそれまでの検討段階についての見積もりとかもきちんとルール化をしなければいけないということを今回我々としても教訓としてしてまいりたいと考えております。
○野坂委員
見積もり徴取という行為は、要するに自前で積算、歩掛かりみたいなものが確定していなくてするのだろうと思うのですね。だから2年前だろうが何だろうが、見積もり徴取するということは、すなわちその後の予算に反映してくるのだろうと思うのですよね。直接、間接問わずですよ。そうなってくると類推できてくる可能性はあると思うのですよね。要するに1社ですからね。だからそこは十分に考えておかれたほうがいいと思うのですね。
続けてしますけれども、随契の調査をしていただきまして、膨大な資料を調査されたと聞いておりまして、本当に御苦労さまでした。ありがとうございます。
私は、この受注状況と随契の状況を見て、ああ、ほぼほぼ想像したとおりだなと思ったのですけれども、まずこの状況を見てどのように感想を持たれましたか。
●井上総務部長
私も今回こういう形で整理して、やはり随契の割合は多いなと、正直言いまして率直な感想として持ちました。
ただし、いろいろ話を聞いてみますと、やはり契約の仕方のところに若干課題があるかなと思っております。と申しますのは以前ですといろいろシステム開発と、それからその後の運用を予算の単年度主義ということもありまして毎年度毎年度別々にしていたと。そうするとどうしても構築したところがその後の運用もこれは原理的にはせざるを得ないということもありまして、構造上どうしてもそれが1社随契になるというようなことがあり、そういったところがかなりの件数を占めているのが現実のところであります。
今、基幹システムの見直しとかを行っておりますけれども、最近こういった大型案件ではシステムの構築と運用とを一体的に複数年で契約してというやり方をとっておりまして、それに当たって議会のほうにも債務負担行為ということで複数年度の契約をしますよということを御説明させていただいて、それをきちんと総合評価、入札等をして業者を決めて構築、それからその後の一定期間の運用という形のスタイルに特に大きな案件については変えてきております。契約としては随意契約というのは、あくまで例外的なことでありますので、今後のシステム、構築ですとか、あるいは大きな改修ということをまた随時いろいろなシステムで時々で出てまいりますので、そういった機会を捉えて今後ともそういった取り組みは進めていきたいと思っております。
○野坂委員
随契するに当たって、3社以上の見積もり徴取ということが規則で決められていますね。今回随契が随分と多いわけですけれども、これは1社見積もりなどはないのですか。確認されていますよね。
●井上総務部長
物によっては、先ほど申し上げました構築した後の運用ですとか、あるいは運用しているシステムの例えば制度改正とかでその後の改修があったようなものになりますと原理的にもうそこしかできないということもありまして、そういったものは1社見積もりでやっているものもございます。
○野坂委員
それ以外。それはわかるのですけれども、そればかりではないでしょう、随契は。だからそれ以外全部の随契を見た場合に、適切に3社以上の見積もり徴取がされているのかと聞いているのです。全随契が。
●井上総務部長
先ほど申し上げましたように、基本的に1社見積もりは例外的にということもありまして、先ほど議論もありましたけれども、会計局の審査等もございます。今回も一応一覧表的に整理した中では、どれが1社見積もりで、どれがきちんと複数の見積もりをとったかということは評価しておりますので、基本的には原理的に1社見積もりをせざるを得ないものに限って1社見積もりと認識しております。
○野坂委員
わかりました。また資料のほうを見せて説明してください。
あと今回の発注者、受注者の関係ですよね。これは発注する側が県で、受注する側にも県が株式を保有しているわけですよね。さらに経営にも参画されていると。株式の保有数というのは、議決権を持っておられることですからね。保有率としてね。これは人的にも資本的にも、民営化を目指していかれているわけでしょうけれども、相当に密接な関係にあると思うのですね。こういうような状況で、受注する側も県が色濃く関与して、ここの受注状況はほとんど県が半分近くの売り上げ、自治体で見れば8割、9割の売り上げの民間企業があるわけですよね。さらに県が人的にも資本的にも深く関与していると、こういうようなところで発注者の公平性とか企業の独立性みたいなのが県民に理解されるのでしょうかね。
●井上総務部長
その業者につきましてですけれども、経緯がありまして、もともと県の財団だった、県と、それから県内商工会議所で出資した財団ということもありまして、それからもともと県の情報システムのホストコンピューターとかをそこで持ってもらっていたというような経緯もありまして今のような状態になっているわけですけれども、今、野坂委員からも御指摘がありましたように、公益法人改革の中で財団から民間の株式会社になったと。それからその後も出資比率を、これは1回ですけれども、引き下げたということもございます。方向性としては、まさにそのときにそういう判断をしたということが、本来引き続き県としての関与をして行っていくものであれば財団という形で引き継ぎができたわけですけれども、こういう今のいろいろなシステムの関係から言えば一民間企業としてという方向で判断をして、その後の出資比率も引き下げているということもありますので、今回の意見の中にもありましたけれども、いろいろやはり一つ一つ見ていくときちんと適正に今回の調達に当たっても理由があってしている話ですけれども、今御指摘がありましたように、外部から見たときにどう見えるかという議論もありますし、今までの方向もありますので、これは我々としても検討課題と認識しております。
○野坂委員
民間企業といっても受注側は代表者が県のOBですよね。さらに県が議決権を持っていますよね。さらに発注者サイドとしては、担当者が長年ずっと異動もなくそこにおられますよね。だから関係は、通常よりかなり親密な関係になっていくわけですよね。私は、そこに不正があったということが言いたいわけではないですよ。そういうようなものが全部重なってくると説明がつくのですかということが言いたいわけです。
例えば県の方が退職されてどこか別の機関に行かれるということを、天下りみたいなものは別として、私はそれを否定するものではないのですよ。長年培った能力、スキルを次のステージで発揮していただければ、これは大いに県民の利益になると思う。
一方、職員の方もそこの専門職でもないことを考えれば、ずっとそこに張りつける、県としてはそれが便利なのかわかりませんけれども、一方、職員の方から見るとそれはいかがなのかなと思いますよ。やはり人事は、配属、異動していく目的があるわけでしょう。そうなったときにはやはりその点もきちんと対応していただかないといけないと思います。当時と今、コンピューターテクノロジーはすごく日進月歩で大きく変わっていますね、その当時から。また、年々変わっていきます。今までとてつもないコンピューターが必要だったみたいなところが今はもうクラウド技術でやったり、汎用タイプもいっぱい出てきていますね。そうなってくるとできることというのが今までこうでしたからこうですという話ではなくて、適宜適切、その辺は制度にきちっと反映させていかないとだめだと思うのですけれども、どうでしょう。
●井上総務部長
ちょっと順番が前後いたしますが、後半のほうに言われたことはまさにそのとおりでして、もともと随意契約の話を申し上げましたけれども、従来情報システムに関すると、ホストコンピューター、大きなものを持っていて、それを使ってしていると結局そこの事業者しかできないということもあって、これはある意味で非常に随意契約が多かった一つの要因、情報システム関係でですね。ただし、だんだんそういうホスト方式からクライアントサーバーの形になって、それから今、野坂委員の御指摘でありました最近の主流としてはクラウドという形も出てきたといったことで、1社のホストサーバーを持っているところでなければ対応できないという時代ではなくなってきているということは今おっしゃったとおりで、そういった形もありまして今まさに県の基幹システム刷新等に関しては総合評価できちんと競争していただいた上で業者を決めるという形をとってきているということであります。これはまさにそういう情報システムの進化に応じた形をとっているということでありますが、残念ながら今、基幹システムの構築中ということもありまして、まだ一部サーバー、ホストを残してしているところもあります。これは我々としては早急に、なるべく早く基幹システムをきちんとつくっていくということを急ぎたいと思っております。それが1点であります。
先ほど申しました事業者、あるいはOBの関係等ですが、これはそれぞれにルールにのってしていることでありますけれども、今回の話もありましたように、いろいろ疑念を招くという部分に関しては、我々としてもそれは本意ではないことでありますので、必要な見直しは今後とも行っていきたいと思っております。
最後に、人事の関係で御質問がありました。どうしても情報システムの分野は専門的な知識を要するということがありまして、在籍期間が長くなるとか、あるいは一旦そこに所属すると一旦異動で出ていってもまたそこに呼び戻されるというようなこともあって、平均的な県職員の人事サイクルから比べると長くなっている面があるのは否めないと思っております。
ただし、これは県全体の人事の方針の中でもありますけれども、基本的にはやはり職員の人材育成という意味ではいろいろな所属を経験して幅広い知識、経験をつけていくと。その中でただし、一定の専門分野のところは、具体的に申し上げますと、基本的には3年というのが一つの考えになっていますけれども、専門分野で3年だとちょっと短いというときはそれより長いところもありますが、いずれにいたしましてもやはり我々としては人事異動というのは人材育成、あるいは職員の成長にとって必要なものと考えておりますので、そういう所属業務の特殊性と、それから人事の基本的な考え方というのをうまく整合させていくという取り組みは今後ともしていきたいと思っております。
◎福田委員長
よろしいですか。
○野坂委員
はい。
○坂野副委員長
プール事故調査についてですが、4ページの下のほうに書いてあるのですけれども、保護者から要望書等の提出がなければ一向に動こうとしなかった。保護者が確認した事実と異なる内容の報告書を作成した。事態の鎮静化を願うばかりで事故の原因究明や再発防止への対応がなかなかできなかった。これを読む限り私は、湯梨浜町教育委員会に対する極めて強い不信感、そしてこのお粗末な対応に対する怒りを覚えるのですが、まず教育長の率直なこの湯梨浜町教育委員会の対応への所感を求めたいと思います。
●山本教育長
私もおっしゃるとおりの感想を抱いたところでございまして、多分この報告書にはあらわれていないいろいろな事情もあったのではないかなとは拝察いたしますが、こうやって報告書で客観的に見させていただく限りにおいては、やはりもっと適切な対応というものがあったのではないかという感想は持たせていただいたところでございます。
○坂野副委員長
もっと適切な対応ができたのではないかという教育長の言葉を伺って、改めて私は、鳥取県教育委員会が最初から入ってその対応について検討していればこのような事態にはならなかったという確信を持っているのです。
しかし、先ほど答弁があったように、その情報をつかんだのは年末、12月末だったというお話がありました。事故が起きてから5カ月の間情報が来なかった。私は、ここを一番問題視すべきではないかなと思いまして、その情報共有が早くできれば湯梨浜町教育委員会もこのようなお粗末な対応にはならなかったと私は確信しているのです。
そこで5ページの今後の対応についてを見ますと、学校内での共通理解、あるいは被害児童等以外の保護者、児童に対しての情報共有という、その情報共有のあり方については書いてあるのですが、県との情報共有のあり方についてちょっと見えてこないのですけれども、このあたりを聞かせていただけませんか。
●住友体育保健課長
県とのかかわりについてはこの報告書には記載していない状況であります。
○坂野副委員長
その必要性についてはどうお考えでしょうか。県との情報共有の必要性について。
●住友体育保健課長
県に市町村の教育委員会から相談していただければ適切な対応はできたと考えています。
○坂野副委員長
市町村教育委員会からの相談を待つだけでは、このような事態が起きたという現実に直面して、それを改善すべきではないかという私の意見ですけれども、それでもやはりこれまでどおり待つという姿勢を貫かれるという理解でよろしいでしょうか。
●住友体育保健課長
情報が入ってくれば適切な対応ができたと考えています。
○坂野副委員長
いや、ですのでその情報が入ってくるように、適切な対応ができるように市町村教育委員会との情報共有を今後していく必要があるのではないですかということですけれども。
●住友体育保健課長
どういった仕組みができるのかということは、また考えたいと思いますけれども、そういった情報が入ってくるようなことも考えてみたいと考えています。
○坂野副委員長
市町村教育委員会との情報共有の今後のあり方に非常に強く期待をして、次の質問に移りますけれども、私がこの事故を見ますと、私も小学生の子どもを持っていますから、保護者の立場で考えますと一番不信感を覚えるのは事故後の対応ではないのですね。初期対応、事故が起きてしまったことも、私は何かしらの授業の際に事故が起きることはいたし方ないと思っているのです。ですから、このような事故があったから飛び込みを全部やめてしまおうということには私は余り前のめりではないのですが、実際1年たった後でもリハビリを続けているという状況は極めて残念なことでありまして、事故が起きてしまったときにどういう応急対応をするのか。今回でいえば保護者が来るまで救急車を呼ばなかったということですが、事故が起きてしまった後にどう対応するかということが重要なのであって、5ページを拝見しますと今後の対応について教員一人一人の対応能力を高めると書いてあるのですが、教員一人一人の危機管理に対応する能力を高めるという抽象的な漠然とした対応を私は求めているのではなくて、このような事故があったら保健室で対応する、このような事故があれば医師に診てもらう、このような事故なら救急車で運んでいく、これぐらい具体的な内容を私は求めたいと思うのですけれども、それについて、ここには抽象的なことしか書いていませんが、具体的な内容が、応急処置の内容が定まっているかということをお聞かせ願いたいと思います。
●住友体育保健課長
済みません。個々の学校での危機管理マニュアルにどのように規定してあるかということまでは把握していませんけれども、先ほど教育長が答えたように県の教育委員会が作成している参考指針の見直しをして、それを各市町村に周知徹底して、そのあたりも徹底していきたいと考えています。
◎福田委員長
よろしいですか。
ほかはございませんか。
では、私のほうから最後に、伊藤本部長に質問させていただきたいと思います。食材のブランド化は大いに頑張っていただきたい、伸ばせるものはとにかくしっかり伸ばしていただきたいなと思います。
繰り返すのですけれども、ブランドに行くまでに、まず鳥取県産品の普及というのですかね、店頭に鳥取県産品をまず一つでも二つでもラインナップしていただくことが今重要だと思っています。
たまたまきのう岡山タカシマヤさんの青果売り場をちょっと調査させてもらったのですけれども、あったものが大栄のスイカのみです。聞いてみますと、東京本社の青果企業が入っていましたけれども、京都ルートで入るのですってね、岡山も。鳥取から京都に行って、京都から岡山に行く。もともとブランド化を目指すということは当然農家の所得を上げるためだと思うのですけれども、幾ら大栄のスイカが関西市場などでかなり高い値段でも、農家の所得につながらないと何の意味もないと思うのです。
そこで、この間もちょっとお話を伺ったのですけれども、山陰合同銀行さんと鳥取銀行さんがこの秋いよいよ地域商社を立ち上げられると伺っておりまして、市場から仲卸というシステムでこれからやっていくとなると、九州とか北関東と勝負して、ロットからしても値段からしても絶対太刀打ちできないと思うのです。やはり関西本部長として、例えばこの間も申し上げたように播州エリア、鳥取から姫路までは無料の高速道路なわけですから、例えば金融機関などの地域商社を交えて、県と、新しい仕組みというか戦略をまず一つ姫路、加古川あたりでつくってみるとか、米子道を使って西部からは岡山、あと山陽エリアに送り込むとか、京都の市場とか大阪の市場経由で大産地とこれからレースして勝てるとはやはり今の段階では思えないのですよ。ということで、ブランド化を図ってもらうものはしっかり図ってもらいたいのですけれども、やはり農家の所得を上げようと思うと何らかの外科的な戦略というか、仕組みづくりをしてほしいなと。これは、普及員のプロですから、ぜひとも伊藤本部長のときに立ち上げてほしいなと思うのですけれども、いかがですか。
●伊藤関西本部長
ありがとうございます。おっしゃるとおり、ロットの大きい品物、白ネギが代表選手だろうと思うのですけれども、そういったものは鳥取県の産品としては非常にブランド力もあるし、太刀打ちできる品物ですね、代表選手。スイカもしかり、ナガイモ、ラッキョウもそうだと思っています。それからブロッコリーですね。
それ以外のものというのは小ロットで、それを市場に送ってもなかなか市場の場所をとる、占有ですね、それがなかなか難しいだろうと思っています。そういったときの売り方は、直送ということが一番正しいのだろうと思うのです。ただし、そのときに相手方のリクエストに応えるどれだけの努力をするかという、これもなかなか手間なのですね。直送ということは非常に手間がかかる。一個一個にお客さんがつくということは非常にありがたいのですけれども、なかなか手間がかかる。
そこで先ほどおっしゃった地域商社、これが帳合いといいましょうか、いろいろな品物をまとめて業者さんに送れるという機能を今度持つわけですね。そこに私どもも大いに期待をしておりまして、意外と小ロットのものを品目を数多く欲しいという業者さん、それから八百屋さんでもそうです。そういった業者が非常に多いものですから、大いにこの秋の立ち上げを期待しているところでございまして、一応打ち合わせも関西本部としてもさせていただいているところでございますので、いいシステムになるように、鳥取県の農家の手取りがふえるように頑張っていきたいと思っています。
◎福田委員長
先般、山陰合同銀行の地域振興部長さんと意見交換をさせていただいたのですけれども、京阪神で山陰合同銀行さんだけで3,000社の取引先があるのだそうですね。だからJAさんが本来しなければいけない仕事なのでしょうけれども、要はマーケティングをしっかり行って、必要な食材というものをちゃんと抽出して、そこで鳥取県内にどういうものをさらにふやしていけるかということをしていく、その調整役をぜひとも伊藤本部長に期待したいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
以上でよろしいですか。皆さん、もし何かありましたら。
それでは、その他に移りたいと思います。執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
○長谷川委員
先月に全国的な調査として教職員の講師の割合が多い、構成比率が高いということが示されておりました。本県でもそういう傾向があろうかと思いますが、高校に限らず教職員において正規の職員と講師の比率が今どうなっているかをお示しいただきたいのと、それから将来方向として、やはり正職員がふえていかなければいけない、教員がふえていかなければいけないわけで、そのあたりの方針はどうなっているかということが一つ。それから教育委員会関係でもう一つ、ちょうど今新しい教育だよりを見せていただいておりまして、奨学金制度の平成30年度の募集が載っておりまして、その申込期限が大学の場合は8月末、高校等の場合は9月末ということで、ここに必着と書いてありますので、もう少し余裕があってもいいのではないかなという気がいたしますが、このあたりはいわゆる例年の申請枠と財源枠の関係でどうなっているかということをお示しいただきたいと思います。
担当は違いますが、ふるさと納税はどなたかお答えいただけますか。今、全国的に余りにも返礼品が加熱して、3割程度に抑えるべきみたいな通知も出たような状況にありますが、そういう状況で本県並びに市町村はどのような対応をしているのかということと、もう一つつけ加えておきますと、そういうことがなくなってもやはり変わらずしっかりふるさと納税をいただきたいということが本来の姿ですので、そのあたりの方針はいかがかということであります。
◎福田委員長
よろしいですか。
○長谷川委員
はい。
●足羽参事監兼教育人材開発課長
まず、最初の御質問にお答えをしたいと思います。
先日、読売新聞だったでしょうか、臨時的任用職員の数の全国調査がありました。確かに全国的には臨時的任用職員が非常に多いという状況が報道されておりました。
本県の状況を簡単に御報告したいと思います。小・中学校のほうで説明させていただきますが、国が定めております教職員の定数、俗に標準法定数といいますが、それが3,280人余りあります。それに対しまして鳥取県は、本務者、つまり正規教員が3,247人と、98%余りを占めております。
ただし、一方で、研修に出ている教諭、それから私どものような事務局に来ている指導主事や職員、それから在外の施設に出て日本人学校等で指導している教員等、これらを合わせますと約200人近くの正教諭がおりますので、その分につきましては補充としては臨時的任用、俗に言う定数内講師を宛てがうことが必要になりますので、この数も230から250ぐらい毎年講師数が出ることになっております。そういう意味でいいますと本務者の割合としては全国一の充足率を鳥取県は占めておりますし、また県議会のほうでも御協力をいただいて少人数学級もずっと続けさせていただいております。そういう単県の対応も含めれば全国一の充足率を鳥取県は維持しているところであります。
そうはいいましても、では、その数がどうかという点では、確かにフルが正教員になるのが望ましいのかもしれませんが、今後の児童生徒数の減少や学級減等もありますので、全てを正教諭でとはならない事情も配慮いただきながら、今後も適正な定数管理に努めてまいりたいと思っているところでございます。高校も同じような状況でございます。
●亀井行財政改革局長
ふるさと納税についてでありますけれども、今、返礼品の競争というような動きに全国的になっていますので、返礼率を下げるようにということで3割という線を国は示しまして、全国に対して返礼率を3割以下にするように、そういった指導をしております。
まず県ですけれども、県は3割を切っております。大体2割程度、返礼率はそういった割合ですので、県については何ら問題はございません。
県内市町村でありますけれども、返礼率が高いということで指摘されたり、あるいは高額の商品、そういったものを返礼品としている、それから自分のところの住民の方に対して返礼品を出している、そういった指摘がたしか19市町村のうち17あったと思います。いずれの市町村につきましても、時期はまちまちですけれども、なるべく早くそういったことを解消しようということで今取り組みを進められているところでございます。
返礼率ではなくて、地域の魅力、そういったものに対してふるさと納税をしていただく、そういった取り組みが必要ではないかということですけれども、これはまさしくそのとおりであろうと思います。返礼率3割以下という形になりますと、返礼品の競争ではなくて、私はこの地域に対して、ここの県、ここの市町村に対してこういった応援をしたいからふるさと納税をしたいというモチベーションをいかに高めてもらうかという地域の競争にこれからなろうかと思いますので、そのためにはそれぞれの自治体が自分の地域の魅力をいかに高めていくか、そういったことがこれから試される時期に入ってくるのだろうと思いますので、これから本県も、それから県内市町村もそれぞれ自分のところの地域の魅力を高めていく、そういったことに一層力を入れてまいりたいと思います。
●森田教育委員会次長
申しわけございません。奨学金の申し込みの時期とかですけれども、改めましてまた御報告させていただくということでよろしいでしょうか。申請の数ですとか、最近の動きですとかを含めたところで改めまして資料を提供させていただきます。申しわけございませんが、よろしくお願いします。
○長谷川委員
よろしくお願いいたします。
最後に、先日付で元気づくり総本部から鳥取県元気づくり総合戦略の改訂版、本当にしっかりしたものを届けていただいておりまして、これを読む中で組織のあり方としてとっとり元気戦略課があり、元気づくり総本部があり、元気づくり推進局があるわけです。このあたりの機能分担と、そして、鳥取県で住むことにおいて豊かな時間を送っていきたいということが願いだと思いますけれども、そういう中で一番の心髄といいましょうか、人口もだけれども、それだけでもないとか、それらを含めて小倉総本部長にお願いできないでしょうか。
●小倉元気づくり総本部長
このたび県議会の議論も踏まえまして、2回目の改定を行わせていただきました。大きな柱として、自然、きずな、ときという柱で各種施策を講じています。また、移住とかKPIを上方修正したような目標設定も改定させていただきました。全てが大事であります。どれをとっても大事な分野ではございますけれども、究極の目的は持続可能な地域をつくり上げていくことだと思っています。そのために今、喫緊の課題であります人口減少、これにどう立ち向かっていくのか。例えば自然減をどうとめていくのか、社会減をどうとめて、増にベクトルを変えていくのか、そのための施策というものが今問われていると思っています。ですから移住定住の対策だけではなくて、子育ての対策であるとか、就業の対策であるとか、企業、インバウンドも含めてトータルで施策を講じていきたい、そのように思っております。
◎福田委員長
長谷川委員、よろしいでしょうか。
○長谷川委員
結構です。
◎福田委員長
その他ございませんか。
●足羽参事監兼教育人材開発課長
今年度の教員採用試験につきまして1点御報告させていただきます。
今年度の試験を先週、7月15日土曜日、16日日曜日に実施させていただきました。その中で7月15日に実施しました筆記試験、中学校の数学の専門試験の一部の出題問題に誤りがありましたので、その件につきまして御報告させていただきます。
その誤りは、文中の空欄補充の問題でございまして、その空欄に適切な言葉を補充する選択肢式の問いでございましたが、正解とすべき選択肢の一部に漢字の誤りがあったことから結果として選択群の中に正解がないことが試験後に発覚いたしました。
受験生は全て52名おりましたけれども、本当に単純な最終的なチェックミスでございまして、深く反省しております。
当該教科の受験者について、この問題につきましては全員を正解とするという措置等をしっかりと伝えていくとともに、今後このような単純ミス、過ちが起こらないようなチェック体制をしっかり来年度以降に向けて構築していきたいと思っております。県民の皆さんを初め本当に御心配をまたおかけすることになりますが、信用をしっかり担保できるように努めてまいりたいと思います。
きょうの午後、私のほうから改めて記者発表等で丁寧に説明して、情報提供はしたいと思っております。大変申しわけございませんでした。
◎福田委員長
そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようですので、以上で終わりたいと思います。
なお、次回の常任委員会は、8月21日月曜日午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いします。
それでは、委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。
執行部の皆さんは御退席いただいて結構でございます。
(執行部退席)
お残りいただきましたのは、まず今年度第1回目の県外調査でございます。
前回の常任委員会におきまして、8月30から9月1日の2泊3日で和歌山県立博物館等を調査することと決定し、これをもとに事務局において別紙のとおり日程表を作成いたしました。今後は、この行程表に従って、調査先等と調整を行いますので、御承知いただきたいと思います。
次に、今年度の出前県議会及び県内調査についてでありますが、昨年度に引き続き今年度も各常任委員会単位で出前県議会を実施することとなっております。
実施時期は、9月定例会終了後、11月定例会までの間を予定しておりますが、開催テーマについて委員の皆様から御意見を頂戴したいと思います。
ついては意見交換を希望するテーマや相手、調査先があれば7月中に事務局までお知らせいただきたいと思います。
また、出前県議会以外の県内調査の希望がありましたら、あわせて事務局までお知らせいただきたいと思います。
その結果を受け、次回の常任委員会で具体的に御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。お疲れさまでございました。
午後0時24分 閉会
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