平成29年度議事録

平成29年8月21日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

銀杏 泰利
中島 規夫
福浜 隆宏
市谷 知子
浜田 一哉
川部 洋 
浜田 妙子
稲田 寿久
内田 博長 
 

欠席者
(なし)



説明のため出席した者
  藤井福祉保健部長兼健康医療局長、
  酒嶋生活環境部長兼くらしの安心局長兼中部地震住宅支援本部長、
  中林病院事業管理者、ほか各次長、局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  宇畑課長補佐、片山係長、池原係長
 
1 開  会   午前10時09分

2 休  憩   午前11時52分

3 再  開   午後1時06分

4 閉  会   午後2時31分

5 司  会   銀杏委員長

6 会議録署名委員  浜田一哉委員、川部委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり



 


会議の概要


午前10時09分 開会


◎銀杏委員長
 それでは、ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 今回の常任委員会は、最初に福祉保健部及び病院局、次に生活環境部の順に行います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、浜田一哉委員と川部委員にお願いをいたします。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の方の説明は要領よく簡潔にお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後に一括して行うことといたします。
 初めに、報告1、第4回全国高校生手話パフォーマンス甲子園出場チームの決定について、明場障がい福祉課社会参加推進室長の説明を求めます。

●明場障がい福祉課社会参加推進室長
 資料の1ページをごらんください。第4回全国高校生手話パフォーマンス甲子園出場チームの決定についてです。
 去る8月2日、3日に予選審査会を開催いたしまして、本大会に出場する20チームを選出しました。具体的な高校名につきましては、別紙1ということで全国の20チームを記載しております。本県からは5チームの応募がありましたが、そのうちの2チームが本選出場、鳥取城北高校と境港総合技術高等学校の2校が出場するということになります。
 予選審査会につきましては8月2日、結果発表会が3日ということで、ろう者の方2名、聞こえる人2名の計4名の審査員によりまして、各チームから事前に提出を受けた3分の予選動画をもとに審査を行ったものです。
 20チームの内訳ですけれども、まず最初に、全国を6つの地方ブロックに分けまして、その中のそれぞれの上位2チームをまず選んで12チーム、そしてそれを除いたところで得点の高い順に7チームを選んで、最後に開催1枠ということで本県の中で一番得点の高いチームを選び、全部で20チームということです。
 10月1日に、本大会をとりぎん文化会館で開催いたします。委員の皆様には通知を送らせていただきましたので、ぜひとも御参加のほうをいただけましたら、ありがたく思います。よろしくお願いいたします。

◎銀杏委員長
 次に、報告2、あいサポート条例制定記念フォーラム(仮称)の開催について、小澤障がい福祉課長の説明を求めます。

●小澤障がい福祉課長
 資料の5ページをお願いいたします。あいサポート条例制定記念フォーラムの開催について御報告いたします。
 6月議会で成立いたしましたあいサポート条例につきまして、9月1日から施行されることになるわけですが、これに伴いまして条例の趣旨の周知などを図るため、キックオフイベントといたしまして、9月16日に制定記念フォーラムをとりぎん文化会館にて開催するということにしているところです。
 出演者の方につきましては、放送作家の鈴木おさむ氏、それからNHK教育テレビの「障害者のための情報バラエティー『バリバラ』」に出演されている玉木幸則氏と山本シュウ氏を予定しているところです。
 プログラムにつきましては、あいサポート条例に関連したパネルディスカッションや、県内の障がいのある方を交えたトーク、障がい者が暮らしやすい社会づくり宣言を予定しておりますが、詳細については、現在、出演予定者の皆様と調整をしているところです。必要な事項など、まとまり次第、喫緊にフォーラムの周知などを図っていくこととしたいと考えています。

◎銀杏委員長
 次に、報告3、鳥取砂丘こどもの国入園者700万人達成について、報告4、小児慢性特定疾病児童等自立支援相談事業相談窓口の設置について、報告5、ボランティア情報サイト「ボランとり」を活用したとっとり子育て隊の活性化について、及び報告6、第1回とっとり自然保育認証審議部会の開催結果について、木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長の説明を求めます。

●木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長
 資料6ページをお願いします。鳥取砂丘こどもの国入園者700万人の達成についてです。こどもの国の入園者が昭和48年の開園以来700万人を達成いたしましたので、御報告いたします。
 8月10日に来園されました700万人目となる大阪からおいでの御家族に記念品をお贈りしたところです。
 2のところにこどもの国の入園者の数の推移を上げさせていただいております。近年のところを上げておりますけれども、近年の状況といたしましては、平成12年にリニューアルオープンをいたしまして19万6,000人を記録したのをピークに、一時期は13万人台にまで入園者数が落ち込んでおりました。しかし、大型遊具の更新や、岡山県や兵庫県で保育園等にチラシの配布をしたり、広告を打つなどの集客促進に取り組んだり、地元の企業と連携してイベントを実施するなどをした結果、少しずつ改善傾向にあります。入園者数につきましては、天候などの状況に影響されやすく、昨年度は鳥取県中部地震の影響もあったかなと思っており、前年度に比べて減少しておりますが、傾向としては改善傾向と考えております。引き続き観光事業団のほうと協議、相談をしながら、集客に努めたいと考えております。
 続きまして、資料7ページをお願いいたします。小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の相談窓口の設置についてです。
 小児慢性特定疾病児童等自立支援事業につきましては、子どもさんやその御家族の相談に応じて必要な情報の提供、助言をすることが、都道府県が行う事業とされております。しばらくの間、相談員の確保ができませんで、相談窓口の開所ができていない状況になっておりましたけれども、本事業委託をしております鳥取大学附属病院にこのたび相談員を配置できましたので、8月1日から相談業務を開始いたしました。相談日、時間、相談方法については、記載をしているとおりです。窓口の周知につきまして市町村や医療機関等と連携し、協力をいただきながら進めたいと考えております。
 続きまして、8ページをお願いいたします。ボランティア情報サイト「ボランとり」を活用したとっとり子育て隊の活性化についてです。
 このたび、ボランティア情報サイト「ボランとり」、これは参画協働課のほうが管理をしているサイトですが、こちらのほうを改修いたしまして、当サイト内に子育て関連ボランティア情報ページを新設いたしました。左側の9ページに画面のイメージを出しておりますけれども、一番上のトップページの左のところに、今、子育て関連情報ということでここから入っていただけるようにしております。
 県では平成22年の子育て王国の建国宣言に合わせまして、子育て隊の隊員を募集して登録をいただいているところですが、県といたしましては皆様それぞれ身の回りでできる範囲で子育て応援をしていただきたいということで、県のほうは具体的な活動の部分には関与をしてこなかったところです。ただ、実際には子育て応援の活動をしたいという意欲はあるのに、どのように活動したらいいかわからないということがあったことから、この「ボランとり」を活用いたしまして、子育て支援をしたい人と応援をしてほしい人をつなげる取組を構築するものです。今回の改修に伴い、子育て隊362名が新たに「ボランとり」のほうに登録をいただきました。
 2のところに主な改修内容を上げております。子育てに関連したボランティア情報を集約するということで、従来、ジャンル分けがなく全ての情報の中から子育て関連の情報を見ていただく方が選んでいただく方式でしたけれども、子育て支援の情報をまとめることで希望する情報を得やすくする形をとらせていただきます。希望者の方には随時、新しいボランティア情報が出ましたらメールでお知らせをするようにしております。また、活動報告機能を新設ということで、活動をしたということを発信したいという方もいらっしゃいますし、県としてもその部分を使いたいということもございますので、活動情報を共有するという意味から活動報告を受ける機能を新設いたしました。情報発信によりまして、地域で子育てを支える機運醸成にもこの取組を活用してまいりたいと考えております。
 続きまして、資料10ページをお願いいたします。第1回とっとり自然保育認証審議部会の開催結果についてです。
 保育所、幼稚園、認定こども園等を対象とするとっとり自然保育認証制度について審議をする審議部会につきまして、去る7月24日に第1回の部会を開催いたしました。本認証制度はこの3月に新たに創設した制度です。部会では、認証に向けた審査の進め方について議論いただきまして、既に申請をいただいております18園について委員による現地確認を行うことなどの決定をいただいたところです。既に本日までに、18園の現地調査のほうは終了をしております。
 (4)のほうに審議会からいただいた主な意見を上げさせていただきました。1つ目として、子どもが五感を通して自然体験をできるように保育者の意識や工夫が重要ではないかということや、安全対策マニュアルについてきちっと保護者と共有をしていくということが重要であるということ。それから今回18園の申請をいただいておりますが、少し少ないのではないかといことで、申請手続が少し負担になっているのではないかという御意見もいただいたところです。
 この後、3の今後のスケジュールですが、8月下旬に第2回の審議部会を開催いたしまして、個々の園の認証について御審議をいただき、9月上旬には第1号の認証書の交付式を行いたいと考えております。

◎銀杏委員長
 続きまして、報告7、鳥取県第二次がん対策推進計画アクションプラン(29年度版)の策定について、高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長の説明を求めます。

●高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長
 資料の12ページをごらんください。鳥取県の第二次がん対策推進計画アクションプランの29年度版、今年度版の策定をいたしましたので、御報告させていただきます。
 資料の12ページ、13ページには概要のほうを書かせていただいておりますが、別途、別冊でアクションプラン全体のものをお配りさせていただいておりますので、後ほどごらんいただければと思います。
 第二次がん対策推進計画につきましては、平成25年から29年度、今年度までの5カ年の計画ということで策定をしております。この5年間の中でアクションプランに基づきましてPDCAサイクルを回しまして各年度の検証を行っているところです。
 1の死亡状況から見たがんの現状ですが、平成26年度から27年にかけましては、本県は残念ながら若干ですが、がんの死亡率がふえております。全国順位といたしましては、ここ近年、ずっと下から3番目、全国第45位という状況が続いておるということです。参考までに本県のがんによる全死亡者数を、人口動態調査から引っ張りますと、平成28年には若干数字は落ちていますが、大体、死亡者の割合としては28%前後を推移している状況です。
 2の施策項目における主な個別目標、28年度実績及び今後の県の取組というところに移らせていただきます。表をつけておりますが、一番右の欄が今年度のがん対策の事業、取組を並べておりまして、一番左側がどういう項目についてやっているかということです。喫煙率、がん予防の推進ということで喫煙者の率なのですが、まだ数字が出ておりませんので、昨年の状況で報告させていただいた25年度実績から動いておりませんが、数字の傾向といたしましては改善傾向ということです。
 がんの早期発見につきましては、国民生活基礎調査の数値を用いて5つのがんの項目について検証しております。各がんの検診の受診率50%以上というのを目指しておりますが、28年度実績におきまして肺がんのみの達成となっております。改善傾向でありますが、やっと50%を肺がんについて達成したという状況です。参考までに市町村実施のがん検診の受診率というのが県生活習慣病検診等管理指導協議会の調べで出ておりますが、この数値におきますと、各がんの27年度の実績については、市町村実施のみですので少し数字が落ちますけれども、20%後半から30%前半というような数値になっております。
 続きまして、精密検査の受診率、これも県の生活習慣病検診等管理指導協議会の数字ですが、市町村が実施するがん検診の精密検査も受診率95%以上を目指しておりまして、27年度実績で乳がんについては目標を達成して95.3%の精密検査受診率を達成しています。改善傾向ではありますが、さらに目標達成に向けて努力していきたいと思っております。
 がん医療の推進につきましては、まず人材の確保ということで、これについてはほぼ横ばいで、乳がんの関係の専門医のところがなかなかうまくいっていないというところです。緩和病棟や、病理診断の専門性の高い人材の配置につきましては、目標を達成しております。
 がん医療に関する相談支援及び情報提供体制の充実につきましては、未達成ではありますが、ほぼ目標は達成されてきている、もうあと一歩のところまで来ているという状況です。
 小児がんの対策につきましては、目標を達成しております。
 肝炎対策につきましては、肝炎ウイルス陽性者の精密検査受診率80%以上を目指しておりますが、27年度実績の数値で62.1%で、まだまだ努力が必要だというような状況です。これにつきましては、こういった状況も踏まえまして今年度、低所得者に対する慢性肝炎等の定期検診受診費用の自己負担額の軽減に取り組むということも行っております。
 がん登録推進等の実態把握等につきましては、これは目標を達成しております。
 がん教育の普及啓発につきましては、中学校、高校、特別支援学校の全高校でがん教育をということを目標にしておりまして、文科省の位置づけもあったりしているので、今後も進んでいくと思いますが、年次目標の約9割を達成しておりまして、あと30校ほどやれば全校に至るという状況です。
 最後のがん患者の就労を含めた社会的問題につきましては、がん検診推進パートナー企業の認定制度の中で、従業員にとってがん療養、家族看護をしやすい環境に配慮する企業ということを申し出ていただいた企業数を上げております。全体の899の中で315団体ということで目標を達成しております。
 今後の対応につきましては、今のこのがん推進計画が今年度までということで、現在、第三期の30年度以降、6年間の計画の策定に取り組んでおります。こういった現計画の未達成項目などの達成も含めまして、今後とも努力してまいりたいと考えております。

◎銀杏委員長
 次に、報告8、平成29年度地域医療介護総合確保基金(医療分)の内示について、報告9、鳥取県ドクターヘリの展示飛行・飛行音調査・米子市住民説明会の結果について、及び報告10、とっとり医療情報ネットの改変について、中川医療政策課長の説明を求めます。

●中川医療政策課長
 14ページをお願いいたします。平成29年度の地域医療介護総合確保基金(医療分)の内示についてです。
 平成29年度分の内示につきましては、8月10日に厚生労働省より内示がありまして、本県の内示額は24.1億円でございました。昨年度は17.8億円です。今回の内示を踏まえまして、事業実施に必要な費用を9月補正において盛り込む予定です。
 本県の基金要望額はもともと25.7億円でございましたけれども、厚生労働省より病床の機能分化等につきましては将来の実施に備えて上積みして要望するようにということがございまして、27.4億円を要望したところです。それに対して、内示額が先ほど申しましたように24.1億円ということで、事業区分ごとの内示の状況は表に掲げているとおりです。地域医療構想の達成に向けた事業につきましては、21億円に対して21億円が配分されておりますけれども、その他の事業につきましては、要望額に対しまして内示額が若干減っているという状況です。
 3におきまして主な区分ごとの事業を掲げておりますし、4では今度の取組といたしまして、先ほど申しましたようにこの内示を受けまして補正予算を計上したいと考えているところです。
 続きまして、16ページをお願いいたします。鳥取県ドクターヘリの展示飛行等についての結果についてです。
 展示飛行につきましては、7月22日午前10時から10時30分の間で行いまして、飛行経路は美保空港から鳥取大学附属病院、また美保空港へという往復のルートでございました。
 飛行音調査をこの同じ日に実施しておりまして、結果は下表のとおりですけれども、左側に測定地点を書いております。また、ドクターヘリの飛行音が認識された時間帯ということで、例えば大篠津ですと、10時28分から10時28分30秒ということで30秒間の間認識されたということです。ドクターヘリの飛行時間につきましては、最大レベルが61.3デシベルということでありまして、その右に等価騒音レベルというのがありますが、これはドクターヘリの騒音が確認された一定時間内の平均的な騒音の程度を示す表です。また、右のほうには通常時とございまして、ドクターヘリが飛んでいない状況での最大レベルの騒音値と等価騒音レベルを記載しております。
 下のほうに騒音の目安というものがありますが、これは評価指標を等価騒音レベルとしたときの目安でございまして、例えば等価騒音レベルが80デシベルのときには、目安としましては航空機の機内の音に例えられるというものです。
 17ページ、調査結果の分析です。騒音は天候等にも左右されるものですが、等価騒音レベルを評価指標とする「騒音の目安」で例えれば、大学のヘリポートの直下であれば、左の表にありますように80デシベル程度の音であり、航空機の機内程度の騒音レベルですけれども、その他の周辺では50から65デシベル程度ということです。済みません、ここで「主要」と書いておりますが、この「主要」を削っていただきまして、新幹線の車内、バスの車内、銀行の窓口の周辺のレベルの騒音と例えられるという状況でした。また、各地点でドクターヘリの騒音が認識されたのは鳥取大学のヘリポートの直下以外では、おおむね1分間程度ということです。
 また、米子市の説明会を8月6日に行いました。鳥取大学附属病院、運航受託会社、県により実施しましたところ、参加された方は10名程度でございまして、説明内容は(1)から(3)のとおりです。
 参加者からあった質問は、お一人の方から質問がございまして、例えばドクターヘリが墜落した場合、補償はどうなるのかといったことがございます。これにつきましては、ドクターヘリが加入する航空保険等も活用して補償されるということです。大学周辺の騒音軽減策として、垂直に離着陸できないかということがありましたが、御意見の方法だとゆっくり離着陸するために、かえって騒音発生時間が長くなり、御迷惑をかけるという状況です。運航には賛成だが、大学周辺で騒音がひどくなる、人が住めなくなるようなこともあるのではないかといった御意見がありましたが、運航会社とともに騒音を軽減する方法も検討してまいりますし、運航開始後も状況を把握しまして丁寧に対応していきたいと考えております。
 その他です。8月7日月曜日にも説明会をする予定でしたが、台風の接近のために中止いたしました。これについては、8月25日19時から20時の間、西部総合事務所において説明会を実施することとしております。
 続いて、とっとり医療情報ネットの改変についてです。医療政策課がシステム管理会社に委託して運用しているホームページ、とっとり医療情報ネットの一部が何者かに改変される事案が7月31日に判明しましたので、報告するものです。
 とっとり医療情報ネットの概要と停止中の対応ですけれども、救急医療機関が宿日直医情報や空床情報を直接システムに入力してホームページで公表し、宿日直医のいる医療機関等を探している県民の方や空床のある搬送先医療機関等を消防機関が確認するために利用するものですけれども、システム停止中につきましては、宿日直医情報につきましては県がホームページで別途公表しておりますし、空床情報につきましては救急医療機関と消防機関との間で直接やりとりをしていただいて対応中というものです。
 被害の状況ですけれども、システム内の小児科休日夜間急患診療体制のアイコンをクリックしますと、別のサイトに転送されるというものでありまして、右にどくろの絵がありますけれども、こういった画面に転送されたというところです。システム内の宿日直の情報についての改変はありませんでした。ただ、当該システムにかかわる医療機関のID、パスワードは流出した可能性もあるということです。個人情報については入力しておりませんでしたので、流出はありませんでした。システムを閲覧等したものに対してウイルスが感染するといったこともありませんでした。
 この不正アクセスを許してしまった原因ですけれども、県が委託しているシステム管理業者が設定して使用していた管理者アカウント、IDのパスワードが類推しやすい安易なものであって、これによって類推されたものと考えております。
 今後の対応ですけれども、医療政策課、情報政策課、システム管理業者との間で協議いたしまして、今後、より具体的な対応策を検討していくとともに、システムの安全性が確認できてからシステムの再稼働をしたいと考えております。対応項目につきましては掲げているとおりです。また、県庁内への対応といたしましては、今回の事案を受けまして、情報政策課からシステム管理者用のID、パスワードの適切な管理につきまして、20ページにあるように通知をしているところです。

◎銀杏委員長
 次に、報告11、倉吉総合看護専門学校における個人情報を含む文書の誤交付について、笠見医療政策課医療人材確保室長の説明を求めます。

●笠見医療政策課医療人材確保室長
 資料21ページをお願いします。倉吉総合看護専門学校における個人情報を含む文書の誤交付について御報告いたします。
 これは、倉吉総合看護専門学校において就職試験に必要な成績証明書を交付した際、本来交付すべき学生の証明書でなく、別の学生の証明書を交付したことにより、別の学生が受験しない病院に個人情報が流出したものです。流出した個人情報は1件で、学生の氏名、生年月日、成績、在学期間となっております。
 経過ですが、6月22日に学生からの請求により学校が成績証明書を交付しましたが、その際、交付した書類に誤りがあったことにより今回の個人情報の流出事故となりました。交付の発覚は、7月27日に、成績証明書の交付を受けた学生が就職試験のために書類を送付した県内病院から学校に電話があり、誤交付が発覚しました。その後、成績証明書を学校が就職試験先の病院に郵送するとともに、双方の学生及び保護者に対し学校が状況の説明と謝罪を行ったところです。翌7月28日に学校が就職試験先の病院に連絡し、学生の成績証明書が届いたこと及び受験に影響がないことを確認しました。
 原因としましては、文書を印刷する際、氏名の確認作業が不十分であったこと、また通常、複数人で確認をすることになっていますが、今回は文書を封入する際、文書と封筒の宛名が正しいかどうかを複数で確認する作業を怠ったことによるものです。
 この発生を受けて、倉吉総合看護専門学校においては個人情報の管理を厳重に行うよう改めて各職員に周知徹底をいたしましたし、県内で流出事故が相次いでおることから県全体の全所属に対して再徹底の周知がされているところです。
 再発防止策は、再三言われているところですが、書類を封筒詰めする作業では、必ず複数人で封筒に記載した宛名と封入する文書の中身を照合する厳重な確認作業を行うことを徹底していきます。
 このたびは大変申しわけありませんでした。再発防止に今後、努めてまいります。

◎銀杏委員長
 次に、報告12、平成29年度第4回県・市町村国民健康保険連携会議の検討結果について、及び報告13、第2回鳥取県医療費適正化計画策定評価委員会の検討結果について、金涌医療指導課長の説明を求めます。

●金涌医療指導課長
 医療指導課からは2件、報告をさせていただきます。
 1件目、22ページをお願いいたします。全市町村の国民健康保険担当課長と協議する場であります連携会議を、今年度4回目となりますけれども、7月25日に開催しましたので、その結果を報告させていただきます。
 4(1)の主な協議事項です。公費の配分方法等についてということで、平成30年度以降、国保改革に伴って国から県に交付される拡充分の公費1,700億円程度ですけれども、これについて23ページのとおり示されました。これに基づきまして県が納付金として算定をする際に影響があるために、市町村にその県に入ったものについて配分方法をルール化しておくために、市町村と協議したものです。
 下のほうの配分方法の合意です。今回は2件ございまして、特別調整交付金と保険者努力支援制度分という格好ですけれども、まず特別調整交付金分につきましては、子どもの被保険者数に着眼をして交付されるものです。今回、配分額が比較的少額、約3,800万円程度であって、市町村に配分してもあまりメリットがない。配分となると、県は案分をして支払うと、また市町村はそれを受けるという事務が発生をするということから、県で一括して納付金総額から差し引いて保険料に勘案するということで合意を得ております。また、保険者努力支援制度につきましては、医療費の適正化、ジェネリックの推進や特定健診の実施率の向上などの取組に対して交付されるものでありますが、これにつきましても約9,100万円程度、交付について内示がありました。今回の試算に当たりましては、全保険者に共通する経費について主にシステムなどをまず市町村に配分をして、残った額につきましては、先ほどの特調と同じように納付金額から差し引くことで試算をするということで合意を得ております。
 また、(2)の納付金の提示時期についてです。これにつきましても何度か協議をさせていただいてきておりますが、平成30年度の県が示す納付金の算定について、国のスケジュールでは県のほうが仮算定を11月、確定した納付金額を1月に示すという日程になっています。しかし、市町村のほうではやはり議会や運営協議会などへの説明に対して、もっと早い段階での提示が欲しいというような御意見があったものですから、再度、この国が示す日程でできないのかどうか、市町村への影響について確認、協議するものです。
 合意事項としましては、国のスケジュールどおり、市町村へは11月の仮算定結果と1月の本算定結果を提示するということです。市町村につきましては、県が11月に仮算定結果を示したものについて予算編成や国保運営協議会のほうへ説明を開始させていただいて、1月の本算定結果によって修正を行うということを基本とすることで合意をいたします。ただし、1月に県が提示するものにつきましても、可能な限り早く提示をしてほしいというような御要望については極力対応したいと思っております。
 続いて、30ページをお願いいたします。第2回目の医療費適正化計画策定評価委員会を7月27日に開催しましたので、その結果を報告いたします。
 31ページのほうに概要をつけております。医療費適正化計画の策定をするため、昨年10月に設置したものです。
 医療費適正化計画といいますのは、適切な医療の確保を図りながら医療費適正化を推進するということを目的にして、全国の都道府県が策定をする義務づけになっております。第一期は20年度から、また第二期は25年度からスタートをしておりまして、今回、平成30年度からの第三期計画を策定の途中です。
 この内容につきましては、主に法定事項としまして健康増進の関係、医療の提供の体制に関する関係、また委員としましては学識経験者、医療を受ける立場、医療を担う立場、それから保険者の代表14名で構成をしております。
 3の主な内容です。今回、別添のとおり第三期医療費適正化計画の素案を提示させていただいております。まだ素案の段階で十分完成できていないものですけれども、他の県計画等の進捗状況をあわせて記載する部分もございます。現段階での意見を伺ったものございます。
 主な意見としまして、健康に関することにつきましては、糖尿病対策について医師会等が二期で進めている糖尿病対策推進会議というのがとても重要なので、その位置づけを明確にして積極的に活用してはどうかという御意見。喫煙関係でいきますと・の3つ目、小・中学生への禁煙教育を徹底してほしい。がんに関することについては、検診の受診率の向上も大事であるし、データなども示してほしいということ。飲酒につきましては、多量飲酒が悪いということを明示してほしいということ。運動習慣について、特に高齢者に関する記述も追加してほしいという御意見がございました。
 (2)の医療の効率的な提供の推進というところですけれども、ジェネリックの使用につきまして薬が体質に合わないということもあるので、100%を目指すものではないということ。国が推奨していますかかりつけ薬局の普及率等の指標はないかどうかというような御意見。また、・の3つ目、病院から在宅への流れがあるけれども、本当に在宅医療が可能なのかどうか、在宅医療の現状も記載してはどうかというような御意見。あわせて終末医療の問題についても、県として住民に啓発してはどうかというような御意見をいただきました。
 (3)の医療費の適正化、見込みということで、医療費の抑制ばかりではなく必要な医療が受けられる体制をとることが大切であるという御意見もいただいています。このような御意見をいただいた上で、この計画もまた修正させていただきたいと思っています。
 今後のスケジュールです。今後、2回ほど開催をして11月には案を固めたいと思っています。委員会の結果につきましては、その都度、常任委員会のほうにも説明させていただきたいと思います。1月には計画案を市町村への意見照会やパブリックコメントを実施、2月にはそれらの意見を踏まえて、議会等の意見も踏まえた修正、3月に計画の策定、というようなスケジュールでいこうと思っています。これらの策定に当たりましては、他の計画、県の医療計画、健康増進計画、介護保険計画などとの調整を図りながら策定をすることにしております。

◎銀杏委員長
 今までの説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 まず10ページ、11ページの子育ての関係ですけれども、今回、この認証をしてもらったところが保育所、幼稚園、認定こども園ということなのですが、届出保育施設もこの対象になっているのですけれども、今回なかったのはどういうことでしょうか。

●木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長
 今は申請の状況ということで、18園の内訳を上げさせていただいております。届出保育施設のほうも対象にはなっておりますが、御案内といいますか、そうしたものは出させてはいただいておりますが、今回はなかったということで、具体的になぜ申請がなかったかというようなところの確認まではしておりません。

○市谷委員
 一般の保育所、幼稚園、認定こども園で野外の活動をしようということで今回申請していると思うのですけれども、森のようちえんなどは、普段それでやっているわけですが、そういうところは多分届出保育施設になるのかなと思うのですけれども、何でやっているのにこの認証に手を挙げてちゃんと認証してもらうという行為をしないのかなと。逆にもっと積極的に手を挙げてやられていないといけないと思うのですけれども、なぜでしょうか。

●木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長
 いわゆる森のようちえんにつきましては、平成27年から既にとっとり森・里山等自然保育認証制度という制度を設けておりまして、この認証を受けられれば運営費のほうを御支援するという仕組みにしております。ですので、もう既に森のようちえんのほうの条件をクリアしておられるところについては、別の制度になりますが、認証を受けておられるという整理です。

○市谷委員
 自然保育というのも大事なことだと思うのですけれども、ここにもリスクの問題とか子どもたちの安全管理のことというのがどうしてもついてくるかなと思うのです。前に別件で保育所とか幼稚園関係の監査について問うたことがあるのですが、自然保育をすることによって広がるリスクについてきちんとチェックをするということも同時に必要だと思うのですけれども、そう思うと従来どおりの3年に1回の監査ではいけないかなと思うのです。こういうことを広げていくのであれば、もう少し、物すごい何か締めつけるという意味ではなくて、きちんとした保育の体制がとれているのかということを見るという意味で、監査というのをもっときめ細かに、回数をふやすなどを行ったほうがいいと思うのですけれども。森のようちえんについてもそうなのですが、その辺りについて何か考えておられることがあれば教えてください。

●木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長
 今回の認証制度につきましては、野外で活動をしっかりしましょうということですので、当然、安全管理については今回の部会でもいろいろ御議論があったところです。ただ、あくまでも保育活動の中で子どもたちの安全管理をきちっとするということは、野外保育、自然保育をスタートするからしなければいけないことではなくて、既に各保育園のほうはいろいろな自然体験活動を取り組んでおられる中で、安全管理についても取組をしておられます。特に県のほうとして監査を従来より広げる、例えば回数をふやすというような考えはございませんが、今回の認証制度の中で11ページ(2)に主な認証基準を掲げさせていただいておりますが、この一番下に安全対策を上げさせていただいております。まずは安全対策、その園が活動をされる活動に合わせた安全対策のマニュアルをきちっとつくっていただくということや、それから県のほうが安全対策研修を実施することとしておりますので、そうした研修にきちっと参加をしていただいて、そういうスキルも磨いていただくというようなことを進めてまいりたいと思っております。

○市谷委員
 私は、安全の問題というのはよく見ていただきたいなと思います。監査の回数をふやすというのは今ないということですが、例えば小規模保育とか、いろいろな形態が今できていますけれども、園庭が建物の横になくて、外遊びみたいなものは子どもたちをみんな連れて近くの公園に行かないといけないみたいなところが今すごくふえていて。園庭がないから、遊びを保障しようと思ったら、どこかへ連れていくことをしないといけないと思うのですけれども、ただ、道中が危険だったりしていますし、今、何か工業地帯みたいなところに小規模保育ができたりしていて。御存じかもしれないですけれども、今パチンコ屋などが小規模保育をやっていますよね。例えば、認定こども園のまなびや園ですけれども、話を聞いたら、園庭があるといえばあるけれども、遊具もほとんどなくて、どこか遠くに連れていっておられるというのも聞いたのですけれども。だから、全体がそういう規制緩和の中で、子どもたちの遊ぶ環境というのが十分でないことも進んでいますので、せっかくこういう自然保育をやろうというのであれば、あわせて子どもたちの安全についてもっと真剣に向かうようなこともね。ここで今言われたことはあると思いますけれども、ぜひ検討していただきたいなと思います。

◎銀杏委員長
 要望でよろしいですか。

○市谷委員
 はい、いいです。

○福浜委員
 今のをちょっと別の角度からなのですけれども、森のようちえんについては、また別の認証制度があるという今御説明があったのですが、未満児の扱いなのですよ。具体的には森のようちえんに通わせている保護者の方に話を聞くと、兄弟などがいて、3歳未満児の子どもがいると。ちょっと市谷委員とは違う立場からの考え方なのですけれども、民間の場合は1歳ぐらいになれば、もうほとんど育児休業が終わって復帰という形になってしまっているというのが現状なのですけれども、そういうときに例えば1歳を超えたとき、2歳になったぐらいのときにそんな子たちも森のようちえんに通わせたいのだが、というニーズはやはり少なからずあるみたいなのですよ。けれども、さっきのリスクの問題もあるのかもしれませんけれども、当然、園側としては3歳以上児と同じことをさせるというわけではなくて、1歳なら1歳、2歳なら2歳の野外での保育のあり方というのは十分可能ではあるというようなことも意見としては伺ってはいるのです。その辺り、条件の緩和という部分について今後どうお考えなのかなというのを、お聞かせいただければと思います。

●木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長
 済みません。今のお話は森のようちえんの条件緩和と…。

○福浜委員
 そうです。それがひいては保育園であれば未満児も当然通っているわけで、ここに3歳以上児と書いてあるので、その辺りのところにも結局はかかわってくるのかなと、今お話を聞きながら思ったのですけれども。

●木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長
 森のようちえんのほうとお話しする中で、特段に基準のほうを未満児のところまで広げたいということは、私のほうはちょっと聞いてはおりませんが。(「あっ、そうですか」と呼ぶ者あり)ただ、兄弟がおられるので、例えばお母さんが参加されるときに一緒に連れてこられたりというようなことは多分あろうかと思います。かなり森のようちえんについては、ダイナミックに、もうずっと終日、森の中におられるような活動ですので、やはり適正な年齢はあるのではないかなとは考えております。森のようちえんのほうのお考えもあれば、機会があれば聞いてみたいとは思います。
 今回の認証制度は、一応3歳以上児という言葉が出てきておりますけれども、3歳以上児、これは活動時間を算定するに当たって3歳以上児の活動時間を対象として審査の対象にしましょうというところです。当然、一般園についてはゼロ歳から5歳さんまでいらっしゃる中で3歳以上はすごく活動活発で、未満児は全然しておられないということはないと思います。これは先ほどの森のようちえんと同様ですが、年齢に合わせた形で自然活動をしっかり使って、しっかり遊び切るということは非常に重要なことだと思いますので、審査の中には未満児のところは含めておりませんけれども、各園での取組はしていただいていると理解をしております。

○福浜委員
 はい、わかりました。
 今、森のようちえんについて、園の運営側からはそういう要望がないという話が出たのですが、実際、個別の名前を上げて申しわけないのですけれども、風りんりんのほうからはそういう話も伺っています。また細かくその辺りのニーズについて、利用者と、園側の運営のほうと、またお話をしていただければと思いますので、よろしくお願いします。

●木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長
 はい、わかりました。

○川部委員
 この件に関して、ちょっと僕も聞いておきたいことがあるので。主な意見の中に、申請園18園はやや少ない印象という意見があったようですけれども、対象園が何園あって、その中で18園なのかということ。県としては、これはふやしていきたいのかどうなのかということ。それ、とこれは公立保育園に対して、それぞれの市町村に対してはどういう働きかけをされているのか、ということを教えてください。

●木本子育て王国推進局長兼子育て応援課長
 対象園については大体県下で200園程度ございまして、そのうちの18園です。昨年度、保育のあり方研究会というものでこの認証制度をどうつくっていくべきかという議論を1年かけてしていただきましたけれども、それに合わせまして研究会のほうでアンケートを各園のほうにとらせていただきました。そのときには、3歳以上児にかかる自然体験活動の時間数が園当たり平均して週6時間以上という活動時間をクリアしておられる園が、大体40園ぐらいございまして、その辺りの数が出てきてもいいのかなとは思っておりました。しかし、初回でもございますし、委員からの御指摘もございましたが、どのような活動をされるか、それが一体何時間あるのかなど、申請書を書かれる中で少し初年度は様子見というようなこともあったかなと思っております。今回開きました審議部会のほうでは、認証に関しての審議だけではなくて、制度自体の直すべき部分があれば指摘をいただいて直していくという目的としておりますので、審議会のほうでも御意見を聞きながら制度を組み立ててまいりたいと思います。
 公立園のほうですが、申請のほうが少なくなっておりますけれども、特段に民間と差別化を図っているということではありませんで、自然体で出てきたものということです。ただ、お伺いをしておりますのが、11ページ(3)のところに、認証を受けられた場合に活動費の補助ということで県の助成制度をあわせて設けております。補助率3分の1ということでありまして、全体経費の3分の1を県、3分の1を市町村、3分の1を園ということで想定をして、この3分の1ということにしておりまして、市町村の随伴は任意という形にしているのです。しかし、公立園の場合は、県が支援をしない3分の2の部分は市町村側が負担をされないといけないことになりますので、その辺りがどうかというような御意見があるということは少しお伺いをしております。この辺りも含めて、少し検討をしてまいりたいと思っております。

○浜田(妙)委員
 13ページ、第二次がん対策推進計画アクションプランになりますけれども、気になっていますのは学校教育ですね。学校がかなめにならないといけないと、将来的には思っています。どういう大人を育てるかという、健康管理がきちっとできることも大事ですね。私立はあるにしてもこれは行政がやることですし、だから100%すぐできると私は読んでいたわけです。残念ながらあと30校残っている、それはなぜなのでしょうか。できていない理由がわかっていたら教えてください。

●高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長
 学校教育の点なのですが、教育委員会のほうにも大分協力をお願いしているのです。ちょっと理由のところまでは行き当たっていないのですけれども、ただ順調に数字、実施していただいている学校数はふえておりまして、この第二次のがん対策の推進計画の中で今、平成25年度時点では105校の対象校がございまして、現在は107校なのですけれども、年次目標として大体ゼロからスタートいたしまして29年の段階で全部、ですから年間、大体20校ずつぐらいプラスしていくという計画にしておりまして、その年次目標の大体、今9割ぐらいまで達成できているということです。
 先ほどもちょっとお話しさせていただいたのですが、文部科学省のほうも、がんの教育というのがきちんと今回位置づけられまして、教育委員会との連携もさらに今年度から強固なものになっております。教育委員会のほうでがん教育のほうの検討会も開かれておるのですけれども、その中に我々も入っておりまして、ですから100%というのはもうできていくのではないかなとは考えてはおります。

○浜田(妙)委員
 だめ押しをしたいと思います。今年度中、来年度中には100%いくと見通しを立てていらっしゃるわけですね。

●高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長
 教育委員会のほうにまだ確認をしていないのですけれども、今年度中か来年度中かという具体の時期は別といたしまして、早晩達成できるものと考えています。

○浜田(妙)委員
 しつこいようなのですけれども、これはできるだけ早くしなければいけないと思っています。目標を何年度までになんていうレベルの問題ではないので、みずからの健康の問題だから、その力をどうでもつけてもらわなければいけないわけです。そうすると、来年度しますという問題ではないので、その指導のあり方、それから目標のつくり方を今年度中と強く情報発信されるのが当たり前だと思っているのです。このやわな状況では多分このままずるずるとなってしまうので、国もやり、地方もやりということになれば、できるだけ早くということを希望させていただきます。どうぞよろしくお願いします。

◎銀杏委員長
 この分について、ほかにありましたら。

○市谷委員
 がん教育なのですけれども、どういう生徒を対象にどういう中身でやっているかというのが大事かなと思うのですけれども、その辺りをもう少し教えていただけたらなと思います。もう一つ、緩和ケア病棟の整備なのですけれども、これは目標を達成しているということで、29年度からのプランの中で特に病棟を増床するということは書いていないのですけれども、ただ、現実には足りないので待っておられる方もあったりするのです。だから、せっかく新しいプランをつくるのであれば、もう少し病床をふやすということも計画に入れたらどうかなと思うのですけれども、その辺りの検討状況について教えていただけたらと思います。

●高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長
 まず、がんの教育の関係なのですけれども、対象校は中学校、高校、特別支援学校とあるので、それぞれにまた年代が違うのですが、具体的に小学校などにもうちの職員や各福祉保健局の職員が行ったりしております。年代によって、例えば生活習慣でたばこを吸ったら危ないですよ、などがあるのですけれども、その中身はまた別途説明をさせていただきたいと思います。
 あと緩和ケアの病棟の件ですけれども、今回御説明させていただいたのは第二次計画の中での達成状況ですので、第三次に向けてはまた別途、当然検討させていただきたいと思いますので、詳細にまた御説明させていただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 この件について、特にほかにございませんか。
 一言質問をさせていただきたいのですが、25、26、27年度は死亡率が横ばいですね。全国は順次下がってきておるのですけれども、全国の流れで死亡率が下がっている状況の中で、鳥取県は対策を打っていながらも全然なかなか減っていかないのが見てとれるのです。この計画をそのまま続けていって、きっちり効果があらわれるのかなという心配もするわけですが、その点、取組をどうされるのかお聞きをしたいと思います。

●高橋健康政策課がん・生活習慣病対策室長
 おっしゃるとおり、死亡率の面では26から27年にかけて増加しているということもあって、年次のぶれというのがあるのですけれども、できるだけ我々も次期の計画でやはり減少させていくという目標に向かって、さらに努力を考えていきたいと思っております。

◎銀杏委員長
 よく検討いただきたいと思います。
 そのほか質疑ございますか。

○浜田(妙)委員
 14ページですね、国からは減らされた理由というのは言ってくるのでしょうか。その要望額を出します、内示配分予定額が出てきます。要望額はこうだけれども、これだけ減らしますよという理由というのはきちっと提示されるのでしょうか。もしされるとすれば何ゆえなのか。

●中川医療政策課長
 今回減らされているのが、2の居宅等の医療提供体制に係る事業や3の医療従事者の確保に対する事業ですけれども、国といたしましては、国予算の全体枠を1の地域医療構想の達成に向けた事業に集中させていきたいという意向がまずありまして、その枠に対し、2、3については、全国的に枠が要望に対して足らない、枠が十分ではないということがございます。鳥取県につきましては、基本的には従来からやっていた国庫補助事業の振り替え事業というものは、これは十分に対応するけれども、それ以外につきましては十分には対応できないという程度の回答しかございません。結局のところ、その予算枠が他県の積み上げの要望に対して十分ではないというのが、2、3の状況ということです。

○浜田(妙)委員
 要望額だからちょっと上乗せして出しているみたいなところもあるのかもしれないと思うのですが、それにしても居宅等の医療提供に関する事業にしても医療従事者の確保にしても、すごく鳥取県にとっては大事なことですよね。特に家庭の中で居宅の医療を受けようとすると、現実には大変な状況です。そこを確保していないと、これから先、高齢社会の中で非常に難しいと思っているのですが、そこの不足分はどんなふうに計算をしておられて、その補いはどんなふうに考えていらっしゃるのですか。

●中川医療政策課長
 国の要望についてはいろいろ工夫しているところでして、居宅等の医療の提供に関する事業であっても、1の地域医療構想の達成に向けた事業、具体的には病床機能分化や連携に関する事業なのですけれども、こちらで読めるというか、こちらで普通事業に呼べるような事業につきましては全部2から1に持って上がっていまして、そこでなるべく確保しようとすることがまず1点あります。それからこの事業は26年度から始まっているのですけれども、過年度分の積み残しといいますか、多少の余分がありますので、そこは使える部分については、この2も3も非常に重要な事業ですので、可能な範囲でそういった過年度分の積み増し分を配分していこうということを考えたところです。

○市谷委員
 16ページ、17ページのドクターヘリの関係ですけれども、騒音についてというのが今回書かれているのですけれども、自衛隊の基地の中から飛ぶわけですので、自衛隊機のフライトプランとのすり合わせというのはどうすることになっているのかを教えてください。要は衝突したら困るなということなのですけれども。

●中川医療政策課長
 美保飛行場での管制は全て自衛隊が行うことになっておりますので、自衛隊の管制を受けてドクターヘリも飛ぶということになっております。当然、自衛隊機が飛ばない時間帯にドクターヘリが飛ぶということになっておりますし、そもそも朝8時10分程度ぐらいに米子の飛行場を出て鳥取大学に来ますので、その時間帯はまず訓練は実施されていないという部分があります。帰る時間帯につきましても十分、自衛隊のほうで自衛隊機との調整をしまして、当然、衝突とかないように調整してもらうものです。

○市谷委員
 飛ぶ時間がそういう時間に調整できればいいですけれども、災害とか事故というのが、自衛隊機が飛んでいない時間に必ずしも起きるとは限らないので、その辺りはどうでしょう。

●中川医療政策課長
 実際の事故や災害に対して出動するときは、米子の大学病院のヘリポートから出発しますので、自衛隊機と衝突しない時間帯にやってきましてヘリポートに止まっていると。そういう状態で随時出動する状況になっておりますので、その心配はないと考えております。

○市谷委員
 わかりました。
 あともう一つ、このドクターヘリのことだけではないのですけれども、受け入れる病院の側の救急医療体制というのがないと、なかなか受け入れができないと思うのです。先日聞いたら、中央病院もこのドクターヘリの受け入れの病院になっていると思うのですが、その救急の医師が1名しかいないということも聞いているのです。だから救急の医師をふやす努力というのもしないと、ドクターヘリが生きてこないと。ドクターヘリに乗るフライトドクターは確保できていると聞いていますけれども、今度は受入のほうなのですけれども、その辺りの医師の増員のことについては何か検討されているのでしょうか。

●中川医療政策課長
 救急医が不足しているという状況はございまして、県の奨学金などでも、基本的には内科医が中心になってくるわけですけれども、小児科、産婦人科医、精神科、救急医につきましては、特別に奨学金の返還免除になるような形への誘導をしております。そういったことも含めまして、何とか救急医を育てていただきたいと考えているところです。

○浜田(妙)委員
 決してあってはならないと思って質問をするのですけれども、21ページです。個人情報、文書が誤って文書ボックスに入ったということで、これは倉吉総合看護専門学校ですけれども、ここは生徒と作業される皆さんは顔の見える関係ですよね。その顔の見える関係の中でなぜこのようなことが起きてしまったのかということを深く検証されているのでしょうか。普通は絶対起きないと私は思っているわけです。

●笠見医療政策課医療人材確保室長
 ただいまの御質問に対してですけれども、本来あってはならないことだと思っております。今回、一人だけ成績証明書を交付するという案件だったのですが、安易に間違いはないだろうということで本人に交付してしまったというところなのですけれども、案件が少なくても多くても同じように複数の体制でチェックしようということで、再度、学校のほうでもすり合わせといいますか、意向確認をしているというところです。急いでいるだとか件数が少ないというだけで安易に複数体制をしないということではなく、どんなに少ない場合でも、今回の発生を受けて再発しないように複数体制で必ずチェックしていこうということは、学校内で申し合わせているところです。

○浜田(妙)委員
 ちょっと納得できないのです。それは当たり前の話ですよね。一人での作業であっても、個人の情報ですから、中身と宛先をきちんと確認するのは当たり前の話でね。確認して、封筒の中を見せて、当たり前のことがなぜできないのか。それは、職場の中に人間関係がおかしくなっていて悩みを持っておられるとか、作業にきちっと向き合うことができないような状況があったりとか、精神状態がよくなかったりとか、何か理由があるはずですよね。ぼけっとしている、作業をされる人の資質の問題もあるかもしれませんけれども、絶対起きてはならないことが起きてしまっている。ただ、複数で必ずしますというだけの問題ではないのではないかと思っているのですけれども、いかがでしょうか。

●笠見医療政策課医療人材確保室長
 今回の案件は本人などいろいろ確認したところなのですけれども、そういった精神的にどうだとか人間関係はどうだというのは本当になく、本当に確認ミス、単純な確認ミスだったと確認しているところです。その辺りの確認を再度、徹底していくようにということでお願いしているところです。

○浜田(妙)委員
 わかりました。しつこいようです。風土がそうなってしまっていたということもあると思うのですね。そういうところをきめ細かに、きちっと今回、検証が必要だと思います。間違えられた御本人にとって見れば、すごく大変なことですよね。一人が大事にされていないということの証ですから、ということです。しかも将来に結びつく問題でもあるので、そこがきちっとできないというのは下の下だと思っているのです。そういう組織ということだと私は思わせていただいておりますので、起きてはならない、そのためにはどうするのかということももっと真剣に考えてほしいと思って、言わせていただきました。何かコメントがあれば。

●笠見医療政策課医療人材確保室長
 今の浜田委員の御意見を受けまして、また学校のほうと話をしてみたいと思います。

○福浜委員
 関連です。誤送付とかこれに限ったことではないというのは先ほどの御説明でもあったのですが、プリントアウトするときにどういう仕組みになっているのか教えてほしいのですけれども。名前でその人の該当の成績表が出てきて、それをプリントアウトするという形なのか、何かそこにダブルチェックが一人でもできるような仕組みになっているのか、そこをまず確認させてください。

●笠見医療政策課医療人材確保室長
 プリントアウトの件につきましては、エクセルシートで名前を選べばその人の成績が出てきて、それを印刷するという仕組みになっています。ただ、印刷については一人でもできるような仕組みになっているので、その印刷した後、封筒に詰める作業でそこで複数でチェックすることによって誤交付というのが防止できるのかなとは考えているところです。

○福浜委員
 こういう成績証明書というのは本当に最も重要な書類で、ここの看護専門学校に限ったことではないのですけれども、名前だけでこういう情報がどっと出てくるというのは果たしてどうなのかな。例えば学生番号か何かを必ず入れないとその人の名前が出てこないとか、ダブルチェックでプリントアウトできるような仕組みというのを、その専門学校だけではなくて、もう全庁的に考えて、これは重要だからそういうものにしようとか、これはそうでもないという言い方が適切かどうかわかりませんが。本来あってはならないのですけれども、どうしてもヒューマンエラーというのが起きてしまう。では、どうやったらそれが改善できるのかというのを本気になってやらないといけないと思うのです。そこにお金がかかってもしようがないと思うのです。こう謝罪をしなくてはいけないとか、今回、外部流出がなかったのですけれども、そういうことも考えていくと、ちょっともういいかげんにしてほしいと一県民としては思いますので。ただ、複数チェックすればいいということが過去も行われてきているのに、それが怠慢というか、いつの間にか一人でそのまま封筒に入れるとなってしまっているという現状を考えると、では、どうすればいいのかというところを、やはり別の形を考えていくべきなのではないでしょうか。どう思われますでしょうか。これは室長というよりも。

◎銀杏委員長
 最近、この手の、この類いの事件が報告をされておるのですね。個人を間違えてしまったという事例がちょっと見受けられますので、福祉保健部として藤井部長に答弁を求めたいと思います。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 今回の件も含めまして、誤送付、個人情報の流出等の案件がありましたことは本当に申しわけなく思っております。今回、先ほどお話がありましたように、事案が続いておるということから、部内にも周知を図ってきたところです。今回の件はそれ以前の6月の時点で事案としては発生しておるところがあるのでありますが、今御指摘がありましたように人的な確認作業をやることはもちろんでありますけれども、その仕組み上に問題がないかどうか、その辺りで改善できるものがあるかどうかについては、全庁的に情報のシステムとの関連もありますが、そういうことも含めて検討していきたいと思います。ぜひこういうことが再び起きないように、しっかりと取り組んでいきたいと思います。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。

○福浜委員
 はい。

○市谷委員
 22ページ、23ページの国民健康保険制度についてです。今回、公費の配分についてということで提案されているのですけれども、これは今までも前倒しで配分されているものだと思いますが、それと今回がどう違うのかというのをまず説明していただけないでしょうか。

●金涌医療指導課長
 今、市谷委員がおっしゃったのは、保険者努力支援制度の中で前倒しということで既に平成28年、29年に実施をしております。本来は30年度ですが、前倒しということで実施をしております。その件については、既に市町村が取り組んだジェネリックの推進ですとか特定健診の推進ですとか、そういうことの実績に伴って、28年度の実績については各市町村のほうに入っております。今回の分につきましては、平成30年度に向けて、鳥取県のほうにこの保険者努力支援制度、これ市町村分と県分がございまして、県分のほうに入ってくるものについて再度、県のほうから市町村のほうに再配分するのか、どういうことに使うのかというところの協議をしたものという格好です。ですから、これについては、今回が初めて協議の格好になります。

○市谷委員
 この23ページの表なのですけれども、財政調整機能の部分については、これまでと変わらないということでいいのですかね。

●金涌医療指導課長
 この財政調整機能の強化ということで、今回この800億円というのは新規に国のほうで出されるものですので、新たなものです。ただ、今までどおり普通調整交付金とか特別調整交付金というものがあって、そこにこの金額が当てはまっていったという格好です。

○市谷委員
 この財政調整機能はすごく大事なのですけれども、この案件ごとに枠が今までも決まっていたのか、それとも今回は使うものによって枠組みされているのか、そこを教えてください。

●金涌医療指導課長
 今回、この財政調整機能の中で800億円というものにつきましては、今年度に入ってから国と県のほうで、県と知事会と、町村会、市長会と協議をした結果です。

○市谷委員
 今回、この財政調整機能については3つに分かれているのですけれども、枠組みされることによって何か不都合な点が、本当はもうちょっとこっちに欲しいのにとか、そういう不都合な点は生じないのでしょうか。

●金涌医療指導課長
 この枠組みについても知事会、市長会、町村会と、協議をさせていただきました。やはりそれぞれの立場があって意見はありましたが、最終的にはその普通調整交付金、特別調整交付金の割合としては、全体的に今、既に7対2というのがございますけれども、今回6対2というところで、その配分につきましても同程度とするということ。または、特別調整交付金として県のほうに入ってくる100億円につきましても、例えば今まで子どもの20歳未満の被保険者数の割合の一定程度の平均以上のところしか出さなかったという枠組みがあったのですが、今まで鳥取県は平均に達しなかったということで過去5年間実績がなかったのですけれども、ここについて各県のほうでもある程度配分すべきではないかというところで、その枠の平均を少し下げて私たちのほうにも届くような枠組みに設定されたというところの中で、市町村と、それから県のそれぞれ役割などを考えながら、配分した結果と額になっております。

○市谷委員
 後でこの3,800万円でしたか、市町村ごとにこれまでとどう変わるのかをまた教えていただけたらと思います。ふえるのだったらいいのだけれども、割り当てたことによってトータルとして減ってしまったら、ちょっと大変かなと。額が全体が少ないですけれども、割り振りをまた教えてください。

●金涌医療指導課長
 これは割り振りではなくて県のほうに一括していきますので、県のほうが市町村に割り振ってするのか、または県が一括して引いてしまって保険料に勘案するのかというところです。今回の意見としましては、県として全部抜いてしまう、市町村に配分をしないというところの合意を得たと。市町村に配分をしても、市町村のほうがそれをまた勘案して、市町村の保険料に勘案するのか、または県が一遍に抜いてしまって、それを県としての納付金として市町村に配分する額を減らすのかというところの協議をさせていただいた中で、市町村に配分せず県のほうで一括して引くということで合意したので、市町村ごとの数字ではないということです。

○市谷委員
 そうですけれども、納付金額を決めるときに公費を抜いて各市町村が県に払う納付金は決めますよね。だから、各市町村が財政調整機能の部分が大体幾ら入るかによって、県は市町村に納付金を払う額を決めるわけですよね。市町村には配らないけれども、納付金を納めるときに最初から差し引くということですよね。だから市町村が県に払う納付金に反映されることになり、市町村ごとに差が出てくると思うのです。たくさんもらえるところは納付金の納める額が少ないから、保険料はその分、住民の皆さんに求めるものが少なくて済むけれども、これがあまり入らない市町村についてはその分、納付金がふえるわけですから、保険料がふえることにつながってくるのではないかと思います。

●金涌医療指導課長
 国のほうから県のほうに配分するルールがあると思いますので、それについて、例えばどの市町村に幾らのために県として総額は幾らというのがわかると思いますので、それについてはまた後で提示させていただきたいと思います。

○市谷委員
 続けてなのですが、保険者努力支援制度のほうで、これも要は医療費の適正化をした市町村に配分とされるということなのですが、さっきと同じような議論になってしまうのですけれども、要するに医療費の適正化ができなかったところにはこの努力支援金というのが結局少なくなるので、それだけ県に払う納付金がふえるということになると思うのですけれども、そういうことなのでしょうか。

●金涌医療指導課長
 この保険者努力支援制度で今ここに書かせていただいているのは、これは県に入ってくるものです。ですから、県として一定のルールに基づいて県に入ってくるというものなので、例えばそのルールとしましては医療費の水準が全国でどのぐらいの位置にあるのかというところ、何位までに入っていればどのぐらいの何点だとか、またはその全体だけではなく、前年度と比べてどの程度改善したのかというところで、前年度よりも改善度合いが高いところについては何点入るかとかというところで、県全般的に基準に基づいて入るものです。それから県として重症化予防の取組などに関して入ってくるものです。各市町村の直接な保険料は、実際にこれが入ってきて、これを保険料を軽減するために充てるとか、そういうことになれば実際のところは変わってくると思いますけれども、これはあくまでも県に入ってくるものです。市町村は市町村で努力した分というのは直接、市町村のほうに入ってくるという格好になります。

○市谷委員
 そうすると、この保険者努力支援制度の都道府県分というのは要するに全国で競わされてくるということで、各市町村に直接それが反映するものではないですけれども、全国で競わされる中で鳥取県が医療費の抑制があまり努力されていないなということになると、これが入ってこないということなので、回り回って市町村や被保険者のほうに負担が行く可能性はあることだとは思います。
 もう一つ、市町村分というのは、まさしく市町村が医療費抑制の努力をするかしないかによって配分が変わるので、それによって納付金がもらえないところはそれだけ県に払う納付金がふえるということになる。ならないのですか。

●金涌医療指導課長
 市町村分につきましては、これは直接、市町村に入りますので、県のほうが納付金として幾ら納めてくださいと伝えた後に、市町村としてこういうふうな公費があって自分のところに入ってくるものを勘案して、それで市町村のほうで保険料を安くして設定をするという格好になります。

○市谷委員
 県に払う納付金というのは公費負担を抜いてくださいと、抜いて請求されますよね。では、その抜いてくださいという公費負担の中に、この市町村というのは入らないということでいいのですか。

●金涌医療指導課長
 県に入る部分と市町村に入る部分があって、県に入る分については引かせていただきます。直接、市町村に入るものですから、それは私たちのほうが納付金としてここで納めてくださいというものがあって、そこから市町村はそれを勘案して、その引いたところ、要するに県も公費を引きますけれども、市町村のほうも納付金から公費を引いたところで保険料で集める金額を決めるという格好になります。ですから結局、市町村のほうで取り組んだことが市町村の結果に直接つながるという格好になります。

○市谷委員
 だから、やはり市町村が県に払う納付金からには、回り回ってというか、反映する形になりますよね。また、では、ちょっと詳しく教えてください。

○内田(博)委員
 今27ページを見て、市町村長の考え方、要するに保険料の収入、これが問題になると思うのですよね。過去にちらっと聞いたのですけれども、例えば住民税非課税世帯または住民税の徴収賦課というか、滞納者等については最初から賦課をかけないというような、そういう町村があったのを私は覚えているのですが、今回、この市町村の考え方を見ると、やはり県一律でしないと収納率の問題から何から不平等になってしまうのではないかと思うのですよね。まだ今から詰める段階だろうと思うのですけれども、そういう辺りはしっかりとやっていただきたいと思うのです。今回、もう資産割などもあるわけですが、我々もしっかり払わせていただいているのですけれども、実際には、権利の主張はいいのですけれども、やはり共同でやるのですから、その辺りの義務をきっちりと履行していただかないと。幾ら金を積んで突っ込んでも赤字財政というのは困りますから、その辺りはできるだけ統一できる体制というものを県内で一本化していただきたいということをお願いしておきます。

●金涌医療指導課長
 保険料の統一につきましては随分議論はし尽くしておりますけれども、統一をすることによって先ほどおっしゃったとおり、各市町村ごとの取組状況や保険料、医療費水準などが違うという状況がございます。そういうものを勘案しながらとか、あとは各市町村長のほうに話を聞かせていただいても、やはり考え方自体がまちまちでございまして、保険料の医療費水準を保険料に勘案するべきだとか、またはそういうことをなしにして今回、一律に全市町村で統一するべきだというふうな御意見もございます。けれども、やはり最終的には医療費水準を勘案してという格好で平成30年度を迎えさせていただきたいと思っていますし、今後につきましては、市町村の意見を伺いながら統一についても御検討させていただきたいと思っています。先ほどの賦課をかけないといいますか、少なくするというのが、市町村さんのほうで減免などを勘案しながらされているということだと思っております。

○市谷委員
 保険料の関係でちょっと言いそびれたのですけれども、私は統一しないほうがいいと思っておりますし、今の赤字財政の最大の原因は国がお金を出す額を減らしたということが原因ですので、平井知事も全国知事会も求めておりますけれども、最低でも1兆円規模の財政出動を国のほうに引き続き求めていくということが大事です。皆保険制度の最後のセーフティーネットですから、この中で保険料統一で保険料が上がって病院にかかれないということになってはいけないわけで、そういう公的な役割を国もですし、本来、県ももっと払うべきだと私は思っております。それで、保険料なのですけれども、前回、1回目の分が出て、今度2回目の試算が8月末に出て、それは今度公表されると。前回は開示請求させてもらいましたが、8月末に公表されると聞いているのですけれども、それがどうなっているのかということ。それから国保の運営協議会で、今日のこの資料の中身や保険料納付金について議論されるのですけれども、国保の協議会というのはいつ開かれるのか、それを教えてください。

●金涌医療指導課長
 今の試算は現在、取組をしているところでありまして、まだ完成をしているものでございませんので、8月下旬から9月上旬にかけて市町村と協議させていただく中で、固めていきたいと思っております。
 運営協議会につきましては、8月31日に開催をすることにしております。これは、6月から10月ぐらいまで検討する期間の中で、運営協議会の委員のほうから、やはり期間的に10月の次の会では遅いということなので、途中経過を市町村に状況を教えてほしいということで、8月31日に開催をすることにしております。

○市谷委員
 この運営協議会の場所でいろんなルールが決まっていくので、これは公開されている会議ですので、私たちもですし、ぜひ住民の皆さんにも、どう私たちの国保がなっていくかということを傍聴に行くというのが大事だということを、改めて強調させていただきたいと思います。ここで大体決まったことを知事のほうが今度決めて、議会の議決はないので、ルールがここの国保運営協議会で決まりますので、そのことを強調しておきたいと思います。
 続けていいですか。30ページ、31ページの医療費適正化委員会の検討結果についてなのですけれども、この中で出た意見の中で医療費を削ることばかりではなく、必要な医療が受けられるようにすることが大切というのが出ていまして、私も本当にそのとおりだと思います。ただ、心配をしているのは、地域医療構想で、国のほうがベッド数を参考値だということではありますけれども、削減をする数値を持たされていて、この医療費適正化計画の中で、その地域医療構想を反映するのだという流れは一つつくられているわけです。その中で心配しているのが、介護療養病床で医療型の介護療養病床というのが、今、20対1と25対1があるのですけれども、25対1のほうは、もう廃止だということなのですよね。では20対1になるのか、それとも国が今示している、医療ではなくて介護のほうの介護医療院というのですかね、あちらのほうに移行するかなどというのをどうしても考えざるを得ないと思います。だから、病院機能ではなくて介護のほうの病床に転換させられると。そうすると、人的配置とか、今まで医療型の療養病床でしたから、その介護医療院で必要な医療が受けられるのか。その辺りが心配なところなのですけれども、今この医療費適正化計画の中で議論されているのかどうか伺いたいと思います。

●金涌医療指導課長
 この医療費適正化計画の中で、介護療養病床の関係については協議しておりません。

◎銀杏委員長
 していない。

○市谷委員
 ではなくて、医療型の療養病床が25対1がなくなるのです。それで、自治体病院の中には25対1の医療型の療養病床を持っているところがあると思うのです。それが今年度で廃止になると、何らかの形を変えていかなければいけないのですよね。介護型の療養病床は6年間の移行期間があるので、引き続きそれはまだやっておってもいいし、6年間の間に考えればいいのですけれども、医療型の療養病床の25対1の分は廃止になっているから、それでもって病床削減、もうやめてしまうということになったら、それは深刻なことだと思うのです。だから、私は医療費適正化計画と関係があると思うのですよ、その病床数との関係で。議論していないということですけれども、介護型ではなくて医療型の療養病床のことですが、もし議論しておられないようでしたら、ぜひ議論をしていただいて、この委員会のメンバーに自治体病院の方が、看護師さんはいらっしゃいますけれども、ドクターはいないので、自治体病院協議会などからも意見も聞いていただいて、多分そのことで困っておられると思いますので、議論をしていただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。

◎銀杏委員長
 医療費削減の項目をメインで議論されているのかどうなのか、されていないということなのですけれども、どうなのでしょうか。別途ほかの課長で答えられる人はありますか。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 今御指摘の点、医療費のほうはさまざまな健康づくりを含めた形で医療費の適正化、今後高齢化が進む中で、できるだけ効率化を図れるものは図っていこうという趣旨で開催しているものです。今お話があった介護療養病床、医療提供体制については、今年度保健医療計画の見直しにもなっておりますので、今いただいた御意見、それから、自治体病院のほうからもいろいろな御意見、御相談もありますので、それらを踏まえて、保健医療計画、医療審議会、医療対策協議会、ここは医療関係者もたくさん入っておりますので、そういう中で議論していきたいと思います。

○市谷委員
 私が言ったことが誤解を与えてはいけないので。医療費を抑制して削れればいいという意味で言っているのではないので。この医療費適正化計画の中では、こちらはどちらかというと、医療費の抑制のほうになってくると思いますので、今言われた医療計画の議論のほうで適切な病床数の確保については議論されるということでいいということですか。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 はい、基本的には医療提供体制のほうかなと思います。それが結果的に医療費ともかね合うのはもちろんあるのですけれども、主体的には、まず、医療提供体制をどうするのか、それは急性期医療から回復期医療、そして、慢性期医療とそれぞれの段階がございますし、それぞれの疾患についての提供体制もありますので、保健医療計画医療審議会というのが主たる議論の場になるかなとは考えています。

◎銀杏委員長
 そのほかございますか。
 1点、私のほうから、最初のページの高校生手話パフォーマンスで、鳥取県の聾学校が今回は予選にも入っておられないのですね。たしか昨年、1人でされたように記憶しておりまして、来年はどうかなと思っておりましたら、どうも今回は予選にも出場されていないということなのですね。自主性ですから、こちらのほうでどうこう言えないとは思うのですけれども、実情等がわかりましたら、教えていただきたいなと思います。

●明場障がい福祉課社会参加推進室長
 鳥取聾学校につきましては、事前に今年は応募がなさそうだという話を聞きましたものですから、教育委員会にも御相談に行きまして、なるべく参加いただくような形で話はしていただいたようには思うのですけれども、残念ながら出てこなかったと。詳細についてまでは話は聞いていないのですけれども、そういった事情です。来年度に向けてはなるべくいい形になるような形で、教育委員会と連携をとりながらやっていきたいと思っています。

◎銀杏委員長
 では、ほかにないようですので、次に、その他に移りたいと思います。
 その他ですが、福祉保健部及び病院局に関しまして、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。

●植木健康政策課長
 お手元のほうにチラシを配らせていただいております。日本財団との共同プロジェクトの関係で「普段から歩こう!ウオーキングキャンペーン」を昨年度に引き続きまして実施する予定としております。昨年度は3人で1チームでトータル歩数を競っていただくということで、ロングランのウオーキングイベント、単発のイベントではなくて、日常的に歩いていただくというようなことを狙ってのイベントとなっております。昨年度は147チームに参加いただきましたけれども、今年度は300チームを目指して拡充した形で行いたいと思っておりまして、9月9日には、キックオフのイベントを湖山池の周辺で行い、その翌週、西部での伯耆町、その翌週にさらに中部でのキックオフと、取組を進めてまいります。働き盛りの方にも広く参加いただきたいと思っております。また、チラシのほうでごらんいただきまして、グランピングというような形でチラシをもう1種類つくっておりますのは、やはりウオーキングと上げますと、やはり固定化された方が参加されるということで、できるだけ幅広い、無関心層の方にもおいでいただきたいということで、若者に人気のあるグランピングというようなことを前面に出しながら、これは一つの作戦といいますか、そういった形で大きな取組をしていこうと考えております。委員の皆様にも、ぜひおいでいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

○福浜委員
 1点済みません、今の関連で聞いていいですか。

◎銀杏委員長
 どうぞ。

○福浜委員
 ウオーキングキャンペーン、非常にいい取組だと思うのですけれども、これ3人一組とは何か意味があるのですか。というのは、御夫婦で歩いておられるのをよく見るのですよ。すごくほほ笑ましいというか、御家族であれば気軽に歩く習慣づくりもできる。けれども、3人となると、別の家族に声をかけないといけないとか、女性グループ、男性グループ、男同士で3人で歩くのはちょっと。ちょっと夜中出くわしたら、出くわした人が怖いかなという気もするのですけれども、何か3人の意味というのは。

●植木健康政策課長
 これは3人というところに意味がありまして、やはり2人だと割と身近なところでペアで参加しようということになるかと思うのですけれども、より一層、取組の輪を広げるという意味では、もう一方呼びかけてもらうと。そういうところでより一層底辺を広げていくと、そういった意味があるかと思いますので、3人というところでやっていきたいと思っております。よろしくお願いします。

◎銀杏委員長
 ちなみに申し込み受付は既にされているようですけれども、結構反響はあるようですか。

●植木健康政策課長
 周知が本当にこれから本格的にということでございまして。これからしっかりと周知していきたいと思います。

◎銀杏委員長
 わかりました。
 それでは、意見が尽きたようですので、福祉保健部及び病院局につきましては、以上で終わります。御苦労さまでございました。
 時間が正午間近になりましたので、午前の部はこれで終わりまして、午後1時から、生活環境部で再開をしたいと思います。よろしくお願いいたします。


午前11時52分 休憩
午後1時06分 再開


◎銀杏委員長
 それでは再開をいたします。
 午後は中島副委員長が欠席ですので、よろしくお願いします。
 引き続き、生活環境部について行います。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は、要領よく、簡潔にお願いいたします。質疑等につきましては、説明終了後に一括して行うことといたします。
 報告14、高レベル放射性廃棄物に係る科学的特性マップの公開について、及び報告15、(仮称)鳥取市青谷町風力発電事業の計画段階環境配慮書に対する知事意見の発出について、太田生活環境部次長兼環境立県推進課長の説明を求めます。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 それでは、生活環境部資料をお願いいたします。1ページです。高レベル放射性廃棄物に係る科学的特性マップの公開について、7月28日に経済産業省からこのマップが公表されましたので報告をいたします。
 まず、一番下のほうになりますが、高レベル放射性廃棄物です。
 原子力発電所から生じました使用済み燃料を再処理した後に残る廃液をガラス材料と高温で溶かし合わせたガラス固化体、こういう廃棄物です。
 国は、この高レベル放射性廃棄物を地下深くの安定した岩盤に埋設する、地層処分するという方針で手続を進められているところです。
 戻っていただきまして、科学的特性マップの概要です。
 このマップは、その地層処分に関係する科学的な特性を全国のデータに基づいて、一定の要件、基準に従って客観的に整理してマップの形で示したものということです。
 具体的にはどういう手続かと申しますと、例えば、火山の近傍であったり活断層の近傍、あるいは隆起、侵食が大きいところ、こういったところは好ましくない特性があると推定されるということで、1つでも該当すればオレンジ色に塗ると。それから、油田、ガス田、炭田が存在する範囲につきましては、こちらは将来この資源開発の関係で掘ったりする可能性があるということで銀色、シルバーに塗るということです。それ以外の地域については、好ましい特性が確認できる可能性が総体的に高いということで、緑色となってございます。特に輸送面を考慮しまして、沿岸部から20キロ圏内は輸送面でも好ましいということで、深い緑色に塗られているということです。全国的な状況で見ますと、グリーンの部分というのが大体7割程度かなと。さらに特に濃い緑色の部分は3割程度かなというぐあいに見ております。
 鳥取県の状況です。鳥取県はその好ましくない特性があると推定された地域が特に多い印象がございます。ほぼオレンジ色に塗り潰されているというところです。その要因を考えてみますと、第4期火山、約260万年前から現在までに活動した火山、この火山が県内に幾つか存在すると。そこから、その中心から半径15キロ圏をオレンジ色の範囲となってございますので、そういったことからオレンジの範囲が広くなっているものと思われます。こういった火山には、例えば、大山でありますとか、扇ノ山、こういったものが含まれるというところです。詳細は、2ページに中四国、近畿、それから3ページに全国のマップをつけておりますので、ここで全国の状況等を御確認いただければと思います。
 今後についてですが、国におかれましては、全国各地できめ細やかな対話活動をこれから丁寧に進めていくという予定ということで聞いてございます。そこにフローの図のようなものをつけておりますが、マップの提示、その後、これから全国地域における対話の積み重ねをさらに続けていくということです。国民理解が深まり、調査を受け入れる地域が出てきましたら、法律に基づく3段階の処分地選定調査ということで、まず、文献調査、その次、ボーリング調査、最終的には、地下の詳細調査、そういったものをやりまして、安全性が確認された段階で最終処分場所の選定がなされるというぐあいに聞いておるところです。
 続きまして、4ページをお願いいたします。鳥取市青谷町風力発電事業の計画段階環境配慮書に対する知事意見の発出についてです。
 この件につきましては、過去3回程度だったでしょうか、常任委員会でも報告しているとおりです。7月31日に知事意見を事業者に対して発出をいたしました。知事意見の概要につきましては、そこに書いているとおりです。前回の常任委員会に報告したものと大体似たような内容で、例えば、総括的事項の中で、意見、要望を聴取する機会を適切に設定しなさいというようなところを一部書き加えているところです。こちらも内容につきましては、5ページ以降にその写しをつけてございますので、また後ほど御確認をいただければというぐあいに思います。
 今後の手続です。今、住民の皆さんからの意見、それから、県知事からの意見が事業者に提出されております。今後、経済産業大臣の意見が事業者に提出されます。それを受けまして、事業者のほうでは、今度は方法書というものを取りまとめられるわけです。方法書につきましては、環境影響評価の実施方法等の計画を示すものということです。また、この段階におきましても、今回と同じように方法書が提出されましたら、アセス委員会等を開きまして、県として知事意見を取りまとめ、経済産業大臣を通じて意見することとしております。

◎銀杏委員長
 次に、報告16、「第44回中海水質汚濁防止対策協議会」の開催結果等について、大谷水・大気環境課水環境保全室長の説明を求めます。

●大谷水・大気環境課水環境保全室長
 それでは、続きまして、8ページ目をお願いいたします。第44回中海水質汚濁防止対策協議会の開催結果等についてということで御報告させていただきます。
 上段のほうの括弧の中ですが、昭和51年に設立されまして、構成員については、鳥取・島根両県の県議会議員及び両県関係部局長、沿岸市の市長、市議会議長をメンバーに、中海の水質保全のための情報収集、また、両県及び関係市の連携による汚濁防止対策の促進を図っていくという目的において設立されたものでございます。今年も協議会としまして、8月7日、松江市内におきまして、斉木副会長を初め、浜田妙子議員、浜田一哉議員など6名の県議会議員のほか、先ほど申しましたメンバーにより協議会を開催いたしました。8月10日には、その要望内容を関係省庁及び両県の選出国会議員へ要望したものでございまして、その内容について御報告いたします。
 会議の概要です。2(1)に主な報告内容をつけております。
 まず、平成28年度の中海の水質調査結果について御報告させていただきました。そちらに汚濁の指標を示しますCOD、化学的酸素要求量であったり、全窒素、全リンについて、過去3年のデータとともにつけさせてもらっております。いずれの地点におきましても、環境基準値については未達成でございました。ただ、第6期湖沼水質保全計画、湖沼法で定めます計画に基づきまして、水質目標値というのを定めておりますけれども、CODにつきましては、去年、平成28年は4.9、最も悪い米子湾中央部でも4.9ということで、CODにつきましては、昭和59年以降、最もよい値であったということも報告させてもらっております。全窒素、全リンにつきましても、平成27年度よりも数値につきましては上昇している、悪くなっておりますけれども、過去5年間の変動の範囲内で推移しておりまして、長期的に見れば水質は改善傾向にあるということを報告させていただきました。
 表の2番目です。第6期湖沼水質保全計画の進捗状況につきまして、平成26年から30年度の計画ですが、28年度までの進捗状況について、主に中海に流入いたします負荷削減として生活排水対策、そこの表にありますように、下水道の整備、合併浄化槽の整備の率、あるいは、3行目にございます農業地域対策として、緩効性肥料の取組実績などを報告させていただいております。平成30年度までに達成すべき目標に対して、各種施策はおおむね計画どおりに進捗しているという内容を報告させていただきました。
 また、3つ目の中海の海藻刈りによる栄養塩の循環ということで、この対策事業として、浅場造成、覆砂とともに行われているわけですけれども、補助をすることによって、2事業者に対して、海藻回収経費の一部を支援しているという内容について御報告させていただきました。
 協議会での主な意見を(2)に上げさせてもらっております。後ほど、国への要望ということで、下水道整備事業との必要な予算枠の確保ということを要望してまいったわけですけれども、生活排水対策につきましては、下水道整備率、目標88%に対しまして、現状86%と順調に進んでいるものではございます。しかし、特に公共下水道については、接続率も87%ということでありまして、100%に達していないことから、現状での課題を明確に進めていくために、国に対しても、今後必要とする支援をより具体的に要望していくという意見がございました。また、・の2番目に書いてありますように、中海の管理者としては、国ですけれども、そこに流入する県、市の管理河川における自然系負荷低減のための除草や藻刈り等もしっかり進めていくべきという御意見がございました。
 これらを受けまして、8月10日、国への要望活動を行ったところです。国土交通省につきましては、現在行われている浅場造成の事業に加えまして、その他のくぼ地対策等の検討を河川管理者として積極的に推進すること。また、下水道整備事業の必要な予算枠の確保及び国費率、地方交付税措置のかさ上げをお願いしたところです。あわせて、環境省に対しましても、汚濁原因の解明等、調査研究の推進を図ることを要望したところです。

◎銀杏委員長
 次に、報告17、淀江産業廃棄物管理型最終処分場計画に係る条例手続の状況について、山根循環型社会推進課長の説明を求めます。

●山根循環型社会推進課長
 それでは、資料9ページをごらんください。淀江産業廃棄物管理型最終処分場計画に係る条例手続の状況について御報告をさせていただきます。
 先月21日のこの常任委員会でも御報告させていただきましたけれども、環境管理事業センターは、関係住民の方から提出された再意見につきまして、米子市からの意見を踏まえた県からの助言を受けまして、再意見書に対する再見解書を作成いたしまして、提出された方に送付したほか、8月18日から24日までの間、米子市役所淀江支所や公民館など16カ所で見解書の縦覧を行うなど、周知を図っているところです。再見解書の掲載件数等はそこに書いておりますけれども、生活環境保全上の見知から、事業計画についての関係住民の再意見に対する再見解というのが16項目、115件、それ以外の参考再回答が7項目、124件となってございます。
 主な再意見の概要というところですけれども、全体的に再意見は、3月に関係住民から提出された意見と重複するものが多数ですが、その概要は、オープン型、クローズド型と処分場の形式についてですとか、搬入検査の方法などの搬入管理、処分場から出る水を処理した後に放流される先である塩川の水質等などについての御意見、といった項目となってございます。
 今後の予定ですが、センターは、再意見書の周知等を通じて、引き続き関係住民の理解促進に努めることとしております。県は、センターの事業計画書の周知の状況等を確認するとともに、引き続き、丁寧かつ適切に条例手続を進めていくこととしております。

◎銀杏委員長
 次に、報告18、第2回「山の日」記念全国大会への出席及び第3回大会の準備状況等について、郡「山の日」大会推進課長の説明を求めます。

●郡「山の日」大会推進課長
 それでは、「山の日」大会推進課長を拝命しました、郡です。どうぞよろしくお願いします。
 では、資料のほうは10ページ、11ページをごらんください。7月1日に、「山の日」大会推進課を設置しまして、来年8月の第3回の「山の日」記念全国大会開催に向けて、関係市町等と連携して準備を進めておりまして、その状況等について報告するものです。
 まず、第2回大会への出席についてですが、今年8月11日に開催されました第2回「山の日」記念全国大会、栃木県の那須町というところでありましたが、これに参加いたしまして、記念式典において、次期開催県である本県へのリレーセレモニーに出席いたしました。知事のほか、米子市長、大山町長がともに出席して引き継ぎを行ったところです。大会の日時、会場等につきましては、そこに記載のとおりですので、御確認いただいたらと思います。
 第3回、本県で行います大会の準備状況等ですが、実行委員会及び運営委員会の委員等につきましては、就任の打診を行っておりましたけれども、完了いたしまして、現在8月29日に実行委員会を開催する方向で準備を進めております。このほか、PRということで、9月10日の大山キャリーダウンボランティア、あるいは9月17、18日にあります「山ガールサミット」を関連イベントやプレイベントとして位置づけを行うほか、来年8月の本大会の成功に向けて、関係市町とともに切れ目のない機運醸成と内外への情報発信を図っていこうと思っております。その下、大会の概要を簡単にまとめております。後で御確認いただいたらと思います。
 11ページですが、実行委員会としての今後のスケジュールは、時期も想定ですけれども、大体国レベルの実行委員会を3回程度、県レベルの運営委員会を4回程度行って、内容を煮詰めていきたいと考えておるところです。それから、3に、今年度開催します主な山関係のイベントも示してございますけれども、山の日の関連イベント的な考え方でこの全国大会のPRを積極的に行っていこうと考えております。

◎銀杏委員長
 報告19、「第2回『山ガール』・サミットin鳥取大山」の開催について、池内緑豊かな自然課長の説明を求めます。

●池内緑豊かな自然課長
 それでは、資料の12ページをお願いいたします。第3回「山の日」記念全国大会プレイベント、第2回「山ガール」・サミットin鳥取大会の開催について、御報告いたします。
 先ほど報告いたしました「山の日」記念大会、このプレイベントとして、9月17日、18日、大山の博労座駐車場におきまして、第2回「山ガール」・サミットin鳥取大会を開催いたします。これは昨年第1回ということで、ちょうど8月11日、12日、山の日に開催いたしまして、そのときにはおおむね500名程度、これはあくまでも参加していただいた方で、観光客などステージをごらんいただいた方を抜きにしておりますけれども、その実績の倍以上である1,000名を予定しているところです。また、別にチラシをお付けしております「山ガールサミット」、そして、ちょうどこの17日、18日の中になります17日の夜に、大山開山1300年祭のイベントとタイアップということで、同じ大山の豪円山で、「『星取県』大山フェスティバル/宙の星」というイベント、これは篠原ともえさんがいらっしゃるイベントです。昼間は山ガール、夜は星と。また、お泊まりいただいて翌日も朝から今度は「山ガール」というような形で2日間お楽しみいただけるイベントを考えているところです。
 内容は、12ページに戻っていただきたいのですけれども、竹内洋岳さんという、世界で29人目、日本人では唯一、世界8,000メートル14座全てを登頂された、有名なプロ登山家の方。そして、田中陽希さん、この方は昨年も来ていただきまして、BSでも非常に人気の高い「グレートトラバース~日本百名山一筆書き~」にも出ていらっしゃる、今は二百名山も達成されたはずです。こういった方においでいただき、また、加賀谷はつみさん、この方はシンガーソング・ハイカーということで、氷ノ山や山陰海岸ジオパークのイベント、こういったものにおいでいただいている方です。こういった形でのトークショー、また、体験、登山、散策、こういったものを繰り広げまして、ステージでもさまざまなものを開催したいと思っております。
 ほとんどのこのアクティビティーにつきましては、事前申し込みと有料でございまして、今現在、申し込みを受け付けている最中です。ぜひ何かそういったお問い合わせ等がありましたら、PRをお願いできたらと考えているところです。また当日は、ステージは当然無料でごらんいただけますし、あと、ステージ周りでの工作教室、こういったものは無料のものもございます。また、地元の企業に協賛いただきまして、20近いような地元の企業によるブース、こういったものもやっていきたいと今検討している最中です。こういった内容で、ぜひ、山の日、そして、大山1300年祭を盛り上げていきたいと考えておりますので、委員の皆様も、もしお時間が許されれば、御参加いただけたらありがたいと思います。

◎銀杏委員長
 次に、報告20、鳥取県中部地震による住宅修繕に係る消費者相談等について、及び報告21、特殊詐欺に関する県内相談状況及び対策の現状について、堀田消費生活センター所長の説明を求めます。

●堀田消費生活センター所長
 鳥取県中部地震による住宅修繕に係る消費者相談等について、前回の報告時にいただいた御意見を踏まえ、再整備しましたので御報告させていただきます。
 まず、当該事業者への指示処分は、特定商取引に関する法律、以降、特商法と言いますが、この特商法に基づいて行ったもので、特商法の概要は15ページに掲載させていただいておりますので、参照いただきますようお願いいたします。
 では、13ページの説明に移らせていただきます。13ページ中段の当該事業者に係る相談及びセンターの対応状況ですが、前回の報告を補足いたします。
 当該事業者への相談は33件であり、そのうち苦情相談が26件、当該事業者に対する信頼性などに関する問い合わせは7件でした。26件の苦情相談の対応結果として、クーリングオフによる契約解除と当該事業者による工事完了がそれぞれ13件ずつとなっております。クーリングオフによる契約解除の例としましては、主に、なかなか作業に来ないという相談に対して、相談者にかわって相談員から当該事業者に連絡をとり、調整を行った後、他の事業者に発注して工事完了、または工事継続中、もしくは見積もり取得中という結果になっております。また、当該事業者が引き続いて工事を行うこととなった事例としましては、同じく相談員のあっせんにより相談者が当該事業者の説明に納得した上で当該事業者による工事を希望され、工事が完了されています。
 今後につきましては、引き続いて、当該事業者の動向を注視しながら、中部地震住宅修繕支援センター等からの当該事業者に係る情報収集に努めるとともに、中部地震による住宅修繕での工事等の契約締結時には、中部地震住宅修繕支援センター等への見積もりを依頼すること。工事内容や工期について確認すること。また、訪問販売の場合、契約後8日間はクーリングオフ制度が活用できることなどの留意事項に係る注意喚起を行ってまいります。
 なお、このたびの指示処分となるまでの詳細並びに今回の指示に従わなかった場合の罰則を参考に掲載させていただいております。
 続きまして、16ページをごらんください。今年3月ごろより全国的にショートメールサービス及びはがきによる架空請求による特殊詐欺被害が増加し、消費者庁から随時注意喚起が行われる中、依然として高齢者を中心に多くの被害が発生しており、当センターへの特殊詐欺に関する相談状況とその対策の現状について報告いたします。
 まず、当センターへの架空請求に係る今年1月から7月までの相談件数等は、DMMと称する事業者等からのSMS、ショートメールサービスですね、ショートメールによる架空請求相談が96件で、前年同期の5倍。また、民事訴訟管理センターと称する団体からのはがきによる架空請求相談は、前年同期には相談事例がございませんでしたが、今年は57件となっており、いずれも相手には連絡をしないよう助言を行っています。しかし、ショートメールを送ってきた相手に連絡をとってしまい、コンビニエンスストアでギフト券を購入し、その表示番号を相手に伝えてしまったがどうすればよいかとの相談には、対応が早ければ被害を防ぐ可能性もあるため、相談員が発行元へ連絡をとるので相談者には警察へ届け出るように助言を行っています。参考に、県警が公表しております県内の特殊詐欺の被害状況を掲載しておりますが、架空請求詐欺の認知件数は、昨年同期に比べて約9倍、被害額は2倍近くになっております。
 このような状況に対し、当センターでは、特殊詐欺被害ゼロを目指して、県内各地の高齢者の集いの場などに非常勤職員の特殊詐欺撲滅リーダーが出向いて、寸劇により被害に遭う場面の疑似体験をしていただく研修を実施したり、NPO法人への委託事業として、高齢者を地域で見守るための地域見守りネットワーク化研修を予定するなど、特殊詐欺被害の未然防止の取組を行っております。また、新聞やラジオ等を活用した消費生活に関するトラブルの注意喚起や中高生が知らない間に振り込め詐欺などの犯罪に手を貸すことがないよう、少年サポートセンターが実施される非行防止教室と連携した取組を行っております。
 今後は以上の取組に加え、昨年度実施しました特殊詐欺被害防止の取組例を冊子にまとめて啓発に活用したり、県警と連携し、コンビニエンスストアへ広告設置を依頼することを予定しております。

◎銀杏委員長
 それでは、ただいままでの説明について、質疑等ありませんか。

○市谷委員
 13、14ページのこの修繕にかかわる問題ですけれども、これは処分の報告だったかなとちょっと私は認識していまして、それで14ページの参考というところから指示処分をするまでの経緯ということで書いてあるのですが、これは特定商取引法に関して契約書類の記載事項が不備であったということで是正指導を行ったのだけれども、その是正指導にもかかわらず特定商取引法に定める必要事項を書面で交付していなかったので、そういうことを書くようにという指示処分を行った、公表もしましたということだと思います。
 それで、別件で新聞を読んでいましたら、同じようにこの法律に基づいて必要事項を業者に対して提示していなかったということで警察が起訴したという記事も見たのですけれども、センターもかかわっておられるので御存じだと思いますが、この案件とそういう警察が動いて起訴する案件との違いというのは、同じような事例、中身は一緒なのですけれども、何が違うのかなと思って、説明していただけるといいなと思います。

●堀田消費生活センター所長
 今おっしゃった別件の事例は、以前、この指示処分まで行っていた業者のことだと思われます。それで、その後、4年ほど前なのですけれども、その業者は島根県でも同じようなことで、やはり警察のほうからも処分を受けていまして、今回また米子のほうだったのですけれども、逮捕されました。ですので、今回、事例としては、米子の業者はこの指示処分をまた破ったという形になります。次の段階まで来ているので、警察のほうも早く動かれたと。こちらのほうも一緒に警察が入るときにセンターのほうも一緒に入っております。今、手続を進めておりますので、米子のほうの処分は別で進めておりますが、今回のこの倉吉屋根工房に関しては、どう違うかというと、繰り返しになりますけれども、前回の1月に是正指導を行って、また同じようなことが続いているので今回指示処分に移ったということで、もしもまた続くようであれば、次は米子の事業者のような形になっていくのかなとは思っていますが、今のところ、そういうことは業者の動きがございませんので、今回の報告ということにさせていただいております。

○市谷委員
 そうしますと、指示処分を受けた後というのは、今、別件で御紹介があったように、大変厳しい、今度は逮捕されるというところにまでなる可能性があるということだと思いますけれども、別件の逮捕された分というのは、警察のほうとセンターとの情報共有というのがどのようにされていたのか、指示処分を受けた業者については、やはり警察との情報共有というのはされるのかどうかということを確認させてください。

●堀田消費生活センター所長
 前段にお話のあった、今回、倉吉屋根工房は指示処分に従わなかった場合というのが、14ページの最後のほうに書いておりますが、100万円以下の罰金を科せられる場合があるほか、特商法でいきますと、業務停止命令の対象となるということで、この米子の事業者と同じような流れになるかと思うのですが、今回米子の事業者のところに一緒に入ったというのが初めての連携というわけではなくて、随時情報共有は県警のほうとは行っております。この倉吉屋根工房に関しましても、警察のほうと随時情報は共有していまして、どのように私どものほうの聞き取りを行っているかとか、県警のほうがどういうふうな形で調べをしているかというのは随時共有した結果、このような処分となったということです。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。
 ほかに質疑はございますか。

○市谷委員
 1ページの高レベル放射性廃棄物の科学的特性マップの件ですけれども、先ほど話がありましたように、この高レベル放射性廃棄物というのは、使用済み核燃料を再処理したら出るというものだということで説明がありました。それで、この使用済み核燃料を再処理するというのは大変危険な行為でして、再処理することによって核兵器の原材料にもなるプルトニウムが出てくると。そのプルトニウムをもう一回使うのがプルサーマル計画ということですけれども、非常に再処理をすることによって、そういう危険なプルトニウムを出し、さらにこの処理の困難な高レベル放射性廃棄物を発生させるということです。その再処理工場、六ヶ所村の再処理工場というのが、国としては、ぜひ始めたいということですが、まだその辺りの見通しは立っていないので、この高レベル放射性廃棄物というのが現実にどんどん今、出てくるという状況ではないと思いますけれども。その辺りの認識について、どのように御説明を受けておられるのか、今どれぐらい発生していて、こんなに全国各地で地層処分に適しているのではないかというマップを示されているのですが、その辺りのことというのはどうお聞きになっておられるでしょうか。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 このたび、正直申し上げますと、そういう使用済み燃料の再処理等につきまして、私どものほうで何か国のほうから聞いているということはございませんので、なかなか御返答が難しいということをまずお断りした上で。今回は、こういう高レベルの放射性廃棄物を処分するに当たっての適地を選定していくに当たって、第一段階の手続としてマップというものを整理されたということを経産省のほうから発表がございましたので、本日はこういう形で報告をさせていただいているというところです。また、再処理自体が大変危険なものとか、そういったことについては、ちょっと私のほうで今答える知識等は持ち合わせておりませんけれども、これは基本的には、経済産業省のほうといたしまして、将来的にはこういう形でとって、最後に残る放射性廃棄物をどうやって処分していこうかということで検討を進められていると認識をしております。

○市谷委員
 そういう高レベル放射性廃棄物の発生や量については、こちらでは余り認識しておられないということでありましたが、先ほど言いましたように、非常に大変な核のごみだと思いますし、その量もわからないし、これからどんどん発生させていいものだとは思わないのですけれども。このようにマップが一方的に示されたということについて、鳥取県としては、どういう認識でおられるのかということと、では、余り適正ではないようではありますが、うちはどうぞ受け入れますよという立場なのか、嫌ですという立場なのか、その辺りを聞かせていただきたいと思います。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 マップが示されたことにつきましては、突然と市谷委員さんはおっしゃられたわけですけれども、過去1年、2年にわたりまして、それぞれの地域でのシンポジウムであるとか、説明会であるとかというのは、国のほうで徐々に徐々になされてきていたところです。それから、これに対して、県としてどうなのだということがございました。市谷委員がおっしゃられたとおり、私もここに書いておるとおりですが、鳥取県においてこれという適地らしい部分というのは、ほぼないように見ておりますけれども、このマップが発表されましたときに、知事がコメントを出しております。その中には、ちゃんとこれから分析もしてみましょうかというようなこともあったわけですが、今後の進め方としまして、今後、政府は地層処分について、国民理解が十分得られるよう、責任を持って地域の意向を聞いて慎重に検討を進めるべきというコメントをしています。私どもはその知事のコメントに従って、国にきちんと説明というのも国民理解が得られるように求めていくということがまず第一段階かなというぐあいに思っております。どうぞ受け入れますよという話なのかどうなのかと言われますと、それは6月議会で浜田妙子委員が本会議で御質問がありまして、その知事の答弁というのがございましたので、そのとおりであろうかなというぐあいに思っております。

◎銀杏委員長
 どんな答弁だったですか。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 今受け入れるか受け入れないかと言われれば、今はノーだというぐあいに知事は答弁しておったというぐあいに記憶しております。

○市谷委員
 本当に、こういう危険なものできちんと管理できるかどうかもわかりませんし、今のところということではありましたけれども、とてもではないけれども、受入などということはあり得ないし、これが全国どこであってもいいとは私は思いません。こちらの担当にはならないかもしれないのですけれども、要はこの高レベルの放射性廃棄物というのは、使用済み核燃料を再処理することによって生じるものですから、再処理しなければそんなたくさん発生するものではないので、原子力行政に対する県の姿勢があわせてこれは問われる問題だと思います。生活環境の面から見てもこういう危険なものを発生させないという努力をやはり国に求めるべきだと思いますし、もっと科学的に研究もしていただいて、今、全然出ていないかといったら、出ていますから、再処理を海外でやって、それを持ち帰って、今それが置いてあると思いますけれども、これ以上ふやさないということと、本当にこういう危険なものの管理というのをもっときちんと研究していただくように国に求めていただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 ほかに質疑はございませんか。

○市谷委員
 産廃処分場のことについてお尋ねいたしますけれども、この2回目の再意見書について、6点確認をさせていただきたいと思います。この資料は、本当にかいつまんでですし、書いていないものもありますので、私はこの再見解書をいただきましたので、内容について県がどういう認識かお考えを教えてください。
 まず最初に、産廃処分場の候補地の要件ですけれども、以前、平成15年に環境管理事業センターが飲料の水源地とか、その直上流のところには、産廃処分場をおいてはいけないというものをセンター自身が出していたのですけれども。それについての見解をセンターが聞かれて、処理水の放流先は飲用水源地の直上流に位置しないことと、産廃処分場の位置ではなくて、処理水の放流先が飲用水源地の上流に位置しないことと、場所ではなくて処理水の放流先とすりかえられているのです。これについて、私は説明がおかしいと思いますが、県はこのセンターの見解書についてちょっとどう思われるか、まずお聞きしたいと思います。

●山根循環型社会推進課長
 平成15年のセンターが候補地選定のときの候補地の選出基準の1つについてどう思っているのかという御質問だったかと思います。先ほど市谷委員が言われましたけれども、平成15年のセンターの設置基準の一つとして、飲用水源またはその計画がある箇所の直近上流に位置しないことということで、センター自身が候補地の選出基準の一つとして考えたもので、センターとして放流先の河川を飲用水源としてすすめないということで整理をしているということです。これはセンターが自分で設置基準を選定してこういうことだということで、県としては、センターの見解を尊重するというか、センターの見解ということで受けとめているところです。

○市谷委員
 自治体向けに書かれた候補地の要件という文書には、処理水の放流先が飲用水源地の直上流にあるなどという書きぶりにはなっていないのです。解説が要るのです。産廃処分場の場所が水源地の近くだったり、その上流ではだめだよという文章はありますけれども、処理水の放流先がそういう場所ではだめなのだという文章はないですので、では、その書き物をいただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 書き物とおっしゃるのは。

○市谷委員
 説明して書いてあるもの。

●山根循環型社会推進課長
 説明。

○市谷委員
 そういうものはないのですけれども、あるのだったら出してください。解説してあるもの。

●山根循環型社会推進課長
 解説ということ自体は、センターが基準として定められたものということ以上にはないかと思いますけれども、それでよろしければお出しいたします。

○市谷委員
 では、センターのほうに出していただくようにお願いをしてください。
 2つ目に、この場所を選定するに当たって、全国の廃棄物処理事業をやっている市町村が共同してつくっている全国都市清掃会議というのがあるのですけれども、そこが処分場の場所を決めるに当たっては、優良候補地数カ所について、科学的に総合評価をして決定すべきとなっているのですけれども、どう数カ所、科学的に総合評価をしたのかと、そういう書面を出してくださいということを住民が言っているのですけれども、このセンターの見解書にはそういう書面が示されていないのです。そのことについてどう思われますか。

●山根循環型社会推進課長
 センターが見解を示されたところですので、県としては、センターの見解ということで受けとめているところです。

○市谷委員
 県はこの手続条例を所管していますし、それから、住民が出してほしいと言っている書類を出していないわけですから、指導をしていただいて、その選定に当たってどういう検討をしたのかという書類を出してもらうようにセンターに言っていただけないでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 今回の事業計画への意見というのは、生活環境保全上の見知から事業計画に対する意見を求めるということですので、そういう観点から見解も述べられるべきと思っております。基本的には、今回の処分場の計画というのは、国の基準以上の安全対策が進められているということですし、そこはセンターとして意見と見解を示しているというところですので、県はそこをもう少し見ながら、いつ出てくるのかわかりませんけれども、必要があれば実施状況報告書というところのタイミングもございますし、それぞれの時点でそれぞれ審議会の御意見というところもありますので、そういうところを伺いながら対応していきたいと思っております。ただ、今の時点としては、見解書、再見解書という条例以外の手続ということで丁寧に対応していると思っておりますので、そこをまた見ながら対応は検討していきたいと思っております。

○市谷委員
 出してほしいと住民の人が出している書類を出してこられていないのです。しかも、この場所を選んだ科学的な根拠を示してくださいということなので、環境に非常に関係あると思うのですけれども、こういう対応をされていることについて、適切に対応をされていると思うというのは、私はおかしいと思いますけれども。今ちょっとおっしゃいましたので、科学的にこの場所を選んだ書類について、ぜひ出していただくようにセンターのほうに求めていただきたいと思います。

◎銀杏委員長
 ちょっと今の点でよろしいですか。
 全国都市清掃会議という名前が出たのですが、これについて課長は御存じですか。

●山根循環型社会推進課長
 全都清という、市町村とか事業者の方とか、それから有識者の方がつくられている会議ということで、そういう会議があるということは知っております。

◎銀杏委員長
 その全都清の指示というのは、いわゆる行政において認可、不認可等について従わざるを得ない意見になっておるのかちょっと聞かせていただきたいです。

●山根循環型社会推進課長
 全都清の意見というのは、候補地を検討する上で一つの参考ということです。最終的には、環境省が示した、法令にのっとって廃掃法で設置基準などが決まっておりますので、それに基づいて認可するとか、それから構造基準がどうかということで決まっております。検討する上での参考ということですので、そのとおりにしないといけないということではないかと思っております。

◎銀杏委員長
 では、選定された資料等あれば、また提出をしていただければと思います。

○市谷委員
 次に行きますけれども、遮水シートの安全性について、以前から住民の方からは不安の声が出ていますが、破れないものだという前提で今計画が進められていると思いますが、山梨県のほうで工事のやり方によるというものだったらしいですけれども、傷がついて発生をしたと。あわせてこの山梨県の産廃処分場は非常に大きな赤字になっているという、そういう経過を経て結局閉鎖されたということになっていると思います。そのことについて御存じかどうかということと、破れてはいないけれども、工事の仕方について、傷がつくと、当たり前だと思いますが、そういう可能性はあるということでその辺りは認識しておられるでしょうか。その確認をさせてください。

●山根循環型社会推進課長
 山梨県の処分場の件でどうかということでしたけれども、私どもが把握しているというか、山梨県が公表されているのは、施工のときに電気的漏えい検知システムを山梨県の処分場も配置をされたのですけれども、その検知システムで銅線が交差する点がございまして、その交差する点に圧力が非常に強くかかったためにその上のシートに少し穴があいたというような事例だと聞いているところです。なお、ここでちょっと穴があいて、すぐ対処をしたということで、地下水のほうに影響はなかったということは山梨県で確認されたと承知しております。
 赤字になって閉鎖されたということですけれども、そもそも山梨県は県内から出る産廃が全部入ってくるというような試算をされたと伺っておりますので、見込みが若干現実的ではなかったというか、現実をもう少し厳し目にするべきではなかったかというようなところがあったと聞いておりますので、今回の淀江の処分場では、鳥取県では大体年間約1万1,000トン程度、今の時点で産廃が出ますけれども、その約半分程度、5,000~6,000トンと見込んでおられるということですので、その点については割と厳し目に、赤字にならないように見込みをされているものと思っております。
 シートに傷がつくという可能性があると認識しているのかどうかということですけれども、基本的には、そういうことがないようにということで工事もされますし、それから、埋め方もされるということではと思っております。しかし、そうはいっても、他県の事故例ですね、公共関与以外も埋め立ての初期に重機がちょっとシートをやってしまうということが初期にはなくもないと聞いておりますので、そういう面もカバーできるように、淀江の処分場では、電気的漏えい検知システムということで、上のシートの下にそういう検知できるシステムを設けて、もし万が一があったときには対応するとなっていると認識をしているところです。

○市谷委員
 シートについては、破れることもあるということは御承知だということでした。
 次に、処分場の形体で、先ほど報告のほうにもありましたけれども、オープン型とクローズド型についてというのがありました。それで、今回オープン型にしようということで向かっているのですけれども、以前、環境管理事業センターはクローズド型がいいと、より安全ということで、クローズド型がいいと言っていたけれども、今回はオープン型でやりますと。なぜオープン型でやるのかというと、その理由の一つとして、知見がたくさんあると。オープン型というのは、昔からやられていますから、当然知見はたくさんあるわけなのですが、逆に言えば、なぜ環境管理事業センターは、以前、知見が少ないクローズド型でやろうとしたのかなと。自分で言っていることを変えてしまっているわけで、とても無責任で矛盾があると思いますが、そういうことについて県はどう考えておられるのか。また、センターが今回クローズド型のデメリットだということで、安定化するための洗い出しが難しいということを言っているのですけれども、栃木県のほうでは、安定化するための洗い出しというのは、ちゃんとコントロールできるのだと。だから、むしろクローズド型のメリットとして上げているわけですけれども、それについてどう思われるのかお考えをお聞きしたいと思います。

●山根循環型社会推進課長
 クローズド型というのは屋根を覆って処分場の屋根を覆うというような型式ですが、センターが以前、クローズド型がいいと言っていたではないかということです。これは、たしか見解書でも書いてあったと思うのですが、ちょっとどこにあるかというのはすぐには分かりかねるのですが、センターとしてクローズド型がいいということで検討したものではないと言っておられますし、あくまでもオープン型、クローズド型ということで選択肢というか、どういうものがあるかということの中の一つの検討としてクローズドも少し調べられたというふうなものであると聞いております。
 オープン型の知見がたくさんあるというようなことでオープン型を選んでいるのだということでございましたけれども、知見がたくさんあるということもですし、そもそもこの淀江の処分場の経過というのが、土地改良事業の一環として、谷部分を廃棄物で埋め立てて農地を結ぶということで連絡道をつけるとか、廃棄物で埋め立てた後、農地として換地をするというような地域の事情があるということもあって、オープン型だと安全に設置できると、水も適切に処理されるというところですので、そういう観点からオープン型を採用されたものと認識をしております。
 栃木県だったですか、安定化を洗い出す難しいコントロールができるからやっているというようなことがあったからそちらがいいのではないかということですが、それぞれオープン型、クローズド型、いろいろな特性があって、本県では、先ほど申し上げましたように、廃止した後には農地として使うと、連絡道として使うというところもございます。オープン型、クローズド型どちらが安全かということではなく、オープン型も基準がきちんと定まっており、それに従って設置されて、適切な維持管理、運営がされていくということで安全・安心な施設が運営されると認識をしております。どちらがどうということではなくて、本県淀江の場合は、そういう地域的な特性等を勘案してオープン型を選択されたものと認識をしております。

○市谷委員
 オープン型、クローズド型というので、前、環境管理事業センターと環境プラントとどちらを主体で選ぶかというときに、議会の常任委員会にもそれも示されて、金額も示されてという経過がありました。環境管理事業センターがクローズド型と決めていたわけではないと言われるのですけれども、そういうものを私たち議員は見させられておりまして、センターは当然クローズド型でやろうと考えているのだなとその資料を見て思ったので、非常に今日の説明というのはおかしいなと思っていますし、今の説明もおかしいなと思います。
 次に行きますけれども、埋め立てられた廃棄物を無害化するには、将来的にわたり周辺の生活環境に支障を及ぼさないことが必要だとセンターは言っています。将来的に無害化というのは、生活環境に影響を及ぼさないということなのだと言っていますけれども、今の予定地というのは、一般廃棄物の処分場のところですよね。そういう経験を環境プラントが今までもやっているから大丈夫なのだということも言っているのですが、実際には、一般廃棄物の排水でシジミ貝が死滅したということを意見として出されている方がありまして、そのことについて調査をしてほしいと。調査したのだったら出してほしいと書いておられるのですけれども、それに対する返事がないのですが、ちゃんと返事してあげてほしいと思いますけれども、どうでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 予定地について、シジミ貝が生息していたけれどもというようなお話があったということですけれども、そういう調査をセンターがされるのかどこがされるのかということもありましょうし、実際どうかということもあるわけですが、そこはどういうことができるのか、そもそもするのかしないのかも含めて、センターと相談はしてみたいと思います。

○市谷委員
 ぜひ一般廃棄物の処分で出た水によってそういう海環境が汚染された、それがまた繰り返されるのではないかという不安だと思いますので、ぜひ調査をしていただくようにお願いをしたいと思います。

●山根循環型社会推進課長
 済みません、ちょっと補足をさせていただきたいのですが。ありがとうございます。
 一廃で死滅したというようなことをおっしゃるのですけれども、基本的には排出基準等が決まっておりまして、それはもともと環境基準というのを参考に設定されて、科学的な知見をもとに設定されているのですけれども、その知見というのは、あくまでも人体を基本にして、一生涯摂取しても人体に影響が出ない基準ということをもとにつくられていて、生物についても影響がないというようなところも基準もあるように聞いております。そういう基準を基本的には守っているというようなところでやっている事業ですので、一般廃棄物処理場の排出水ですごく影響が出てというようなことは基本的にはないものと、あくまでも国の排出基準を守って環境基準以下の水を排出しているというところですので、そこはちょっと認識というか、差異があるのかなと思っております。

○市谷委員
 環境基準を守っていても実態としてそういう悪影響を受けていると住民の方が言っておられるということだと思いますので、その差があるところについて、私はきちんと調査をしていただきたいと思います。
 この再意見についての最後なのですけれども、開発協定の変更が必要だと、この土地は一般廃棄物の処分場として使うし、それ以外の目的には使わないという協定があるわけで、産廃処分場にしようと思うのであれば、開発協定を変更しないといけないと。そのことをセンターは知っていたのだと思いますけれども、そのことについて、県は、センターは知っていたという認識でよろしいでしょうか。知っていたのであれば、なぜこの計画が決まるときにセンターはそのことを主体的に言わなかったのだろうかと、その辺りについて何か聞いておられないでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 隣接する一般廃棄物最終処分場についての事業主体の民間会社と米子市が協定をされた開発協定について変更が必要ということで、県も知っていたのかというところですけれども、これは地権者である、当事者である米子市もこの協定については変更が必要だと。ただ、その変更のためには、まず事業について住民の方の御理解が第一で、そのために事業者がきちんと説明して手続の状況を見ながら判断をする、というようなところを答えていらっしゃいます。開発協定については、県も当初から承知していたというところですので、そこは県が当事者ではなく、民間会社と米子市の開発協定ですので、米子市もそういった立場と、見解ということですので、しかるべきときに必要を見て変更されるものと考えております。

○市谷委員
 関係しているセンターも県も米子市も西部広域も環境プラントもみんな開発協定の変更が必要だということを知りながら、そのことに触れないでこの事業をずっと進めてきているということは重大な問題だと思いますし、今回住民の皆さんからも何度もそのことが出ているというのは、そういう不誠実な対応からずっとこういう意見が出るということにつながっていると思います。まず、住民説明が第一だからと言われますけれども、西部広域の中に住んでおられる住民の皆さんからすれば、生活で出たごみをどこに捨てることになるのか、その場所がなくなってしまうというのは非常に深刻なことだと思いますので、そういうことについて住民に説明しないで理解を図るといっても、それは本当に理解を図っていく立場に立っておられるのだろうか疑問に思います。

○稲田委員
 議事進行。

◎銀杏委員長
 議事進行ですか。

○稲田委員
 市谷委員に申し上げたいことは、私は議会での議論は委員会中心主義だと思っています。ですから、委員会で細かい議論をすべきなのですし、みずからの要求や主張、要望もここでやるべきだと思う。けれども、今の市谷委員の質問を聞いていますと、6点か7点ある中で、これは2つ分類ができると思う。みずからの知識として持っておきたいもの、それともう一つは、やはり公の席で議論をして是正、変更を強制したいものと、この2つに分かれると思うのですね。その中で、みずからが知識として持っておきたいものについては、やはり執行部を呼んで、執行部と個人的に勉強会を開いてそこで話し合えばいいと思うのですよ。常任委員会の場として議論をする以上は、その事柄について問いただすべきもの、だからこそ質疑という言葉を使っているわけでして、物を教えてもらうことではないということです。教えてもらうことは当然みずからの知識として得るものですから、それは大いに勉強してもらって構わないと思う。そこのところをやはりきちんと、この2つ大きな枠組みがあるわけでして、それをやはり区別をすべきではないかというように、委員長、思いますがいかがでしょうか。

◎銀杏委員長
 という意見が……。

○市谷委員
 今、私が言った意見というのは、全部手続条例に基づいて住民の方が出して来られた意見に対してセンターがどのように答えているか、それについて県がどういう見解を持っているかということで確認をさせてもらったのです。個人的なものではなくて、住民の皆さんから出た意見、条例上のこの手続の中での話なのです。
 それで、今……。

○稲田委員
 そこの問題はあるよ。それで……。

◎銀杏委員長
 基本的に、執行部は県としての対応というか考え方を示せばいいわけで、センターが答えねばならないような内容まで県が代弁をして答える必要はないと思います。その辺りをよくわきまえて答えていただきたい。何か聞いていると、センターの声をそのまま代弁をされているようなことで、認可権のある県は別にそれは問題はないというのだったら問題はないと言えば済むわけで、それをセンターが言っている説明をそのまま言う必要まではないと思いますので、手短にしっかり答弁をしていただきたいと思います。

○稲田委員
 こじつけているのがあった、さっき。私が言っているのは、市谷委員が、多くの人が言っているから、だからその意見を代弁しているのだと。確かに我々議員は代弁者という意味合いがあることも否めないことだと思うのですね。けれども、それは執行部から知識として聞いて、その問い合わせた人たちに我々議員が説明をするので足りる場合があるわけです。私、ここで聞いておって、市谷委員の質問の中には足りる質問が多々ありますよ。だから、それはそういうぐあいにして、本当に執行部の話の中で是正をしたり、訂正をしたり、あるいはここはそういうことではないのではないか、違うのですよ、ということを問いただすべき事柄をやはりまとめて問うていただきたいな、というのが私の意見なのですね。市谷委員の質問は。非常に項目が多岐にわたるわけですよ。多岐にわたるのは、それはそれで私は否定はしません。しかし、ぜひそこのところは自分が知識として頭の中にしまい込むということではなく、これはどうなっているのでしょう、市谷委員さん、と問われたことについて答えることでも、そういう取り次ぎもできるわけですよね。だから、是正すべきものといわゆる問いただすべきものと、みずからの知識として持つものと、私はこの質問には2つ大きな枠があると思います。だから、その枠をやはりきちんと踏まえてほしいということを重ねて要望したい。

◎銀杏委員長
 今発言がありましたように、お伺いしておりまして、中には議会、委員会として共有したほうがいいなという内容もあれば、そうでないものも多々ありまして、そういうことについては、個々に担当部局としっかり議論をするなり意見聴取をしていただけたらと思います。よろしくお願いします。

○市谷委員
 まとめてというのはわかりました。いいですか、続けて。
 それで、この手続の関係なのですが、今回、再見解書ということですけれども、私が先ほどいろいろ言いましたように、住民の方が出しておられる意見とセンターの見解書というのが必ずしもかみ合っていないものもあります。そうすると、もう一度住民の方が意見を再々意見を出して来られてやるということは可能ですか。これを繰り返すということになっていると思うのですけれども、可能でしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 この先どうするのかというところですけれども、そこは関係住民の理解を得るための必要性等を十分にセンターが検討されて、センターが判断されるものと思っております。

○市谷委員
 そうしましたら、関連して、産廃関係でいいですか。手続条例以外のことになるので、それはまたその他で。

◎銀杏委員長
 後で。

○市谷委員
 はい、では。

◎銀杏委員長
 ほかに質疑はありますか。
 では、ないようですので、その他につきまして、生活環境部に関して、執行部委員の方で何かございますか。

○市谷委員
 産廃処分場のことについてですけれども、先ほどから話ししていた手続条例というのは、関係住民というのが予定地から半径500メートル以内の住民の方しか意見がやりとりできないわけですけれども、先日、8月5日に中間自治会というところが説明してほしいということで、県も説明に行っておられます。その中で、ここの中間自治会というのは、何だか500メートルの際のところの方もあるらしくて、なぜ自分たちに説明してくれなかったのかとか、計画内容にも非常に疑問もあるということでいろいろ意見が出ておりました。このいろいろやりとりする中で、最終的にこの産廃処分場の設置の賛成、反対というのは誰が決めるのかという話で、自治会長だというふうな話が出ていたと聞いています。関係する自治会の自治会長が反対と言ったらつくらないという結論になるのかどうかということを確認させてください。
 2つ目に、この説明ですけれども、手続条例上は場所から半径500メートル以内ですけれども、それ以外の住民の方であっても説明してほしいというのがあれば説明に来ていただけるのかどうか、それが2つ目です。
 3つ目に、この条例が、今条例手続をやっていますけれども、これが終わったら、今度はどういう手続に入っていくのかということを確認させてください。

●山根循環型社会推進課長
 まず、8月5日に中間自治会に説明したというようなお話がございました。県も説明に行ったというようなことですけれども、あくまでも事業説明ですので、環境管理事業センターが説明を行った、主催したものでございまして、県はその状況を把握するためにあくまでもオブザーバー的に参加させていただいたというものです。条例の関係住民500メートルというのは条例で定めていただいておりまして、これは生活環境の影響の観点から、他県のその同じような手続条例を踏まえましても、広い範囲ということで決めていただいております。なので、他県と比べても広い範囲だったというような認識です。
 手続条例の中で誰が決めるのかということで、自治会長が決めるのかと、賛成、反対を決めるのかというようなお話がございましたけれども、それはもちろん自治会長が決めるということではありません。条例上は、まず、事業計画、それから周知計画を事業者がつくって県に提出し、それに基づいて事業者が住民説明会を開催したり、意見書、見解書のやりとりをして事業計画の周知を十分図った上で、その後に説明の状況等を記した実施状況報告書というのを県に出してこられます。県では、実施状況報告書が出されましたら、そこで関係住民の方の合意が得られたかどうかということをまず判断するということになります。判断するに当たっては、審議会の意見ももちろん聞きますし、意見書、見解書のやりとり等も踏まえますし、実施状況報告書について米子市に意見照会をしますので、米子市の意見というものも参考にします。それから、関係住民の方が理解したかどうかということですので、関係住民の方、例えば自治会の自治会長さんとか役員さんに、自治会の状況はどうですかというようなことのお話も伺いながら、先ほど申し上げたようなことを総合的に判断して、自治会関係住民の方の御理解が得られたかどうかということを判断します。審議会の意見も踏まえて判断をさせていただきます。
 もし仮に、関係住民の方の合意が、理解を得られていないというような判断になった場合には、県が意見調整をするということで、県の意見調整というのはそれぞれの御主張の論点を、主張のポイントを整理させていただいて、相互の理解の促進を県のほうで図らせていただくというような流れで進んでまいりますので、自治会長が判断するということではありません。あくまでも県のほうで、それぞれ条例にのっとって判断をさせていただいて、手続を進めていくということになります。
 説明範囲以外、関係住民ということで500メートルが説明範囲と条例に基づいてなっているが、それ以外のところからも要望があれば説明するのかということですけれども、この点に関しましては、基本は今、条例手続中ですので、やはり関係住民の方を中心にということで優先的に説明をすると、対応をするということになろうかと思います。ただ、その一方で、その状況を見ながらということになろうかと思いますけれども、例えばほかの淀江町の自治会の方とか、そういう方から御意見というか、御要望があれば、そこはセンターとして判断をして条例手続の進行状況等を見ながら説明を検討されると考えております。
 条例が終わったらどういう手続になるのかということですけれども、条例は事前の紛争予防、意見調整の場ということですので、仮に条例手続が終わりましたら、今度は事業者のほうが廃掃法に基づく施設の設置申請等をされて、県のほうでそれを受け取って、県でそれが基準に合致しているかとか、有識者の意見を伺ったりとか、そういうことをしながら基準に合致されたものが設置されるのかということを判断していくということになります。

○市谷委員
 手続条例の中で住民の理解を図ると。その住民が理解したかどうかの判断で、今6自治会になると思いますけれども、その自治会が反対表明をしたら、決議したりとか表明したら、それは理解が得られていないということで断念するということでいいのでしょうか。
 先ほど、最後に言われた廃掃法上の何か関係者の声を聞くということがありましたので、手続条例が終わってからでも関係者の、関係するというのはどういう人たちかというのもありますけれども、まだ住民の方が意見を言う機会はあるということでいいでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 まず、自治会が反対したら断念するのかということでございましたけれども、手続条例は反対をとるとかいうことではございませんでして、関係住民の方の御理解が得られているかどうかということで、得られていない場合は、県の調整に向かうということですので、反対をする、意見表明をしてもらうということではありません。関係住民の方の中に理解を得られていない方がおられるのかどうかということを伺って、そこで得られていないということであれば、県の意見調整に進むという制度設計になっていますので、反対したら断念するという、そういう条例の制度設計ではないと考えているところです。
 廃掃法の設置手続の中で関係者の意見を聞くということがあるということですが、私が先ほど申し上げたのは、有識者の方の御意見を聞くということになっているので有識者の御意見を聞くというところですし、市谷委員が言われる関係者は住民の方なのかなと思いますけれども、利害関係のある方は生活環境上の意見を言うことができると、そういうようなことだったかと思いますので、意見を出していただければ、それを斟酌しながら県のほうで審査を進めるということになるということです。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。
 そのほかございますか。
 それでは、意見がないようですので、生活環境部につきましては、以上で終わります。御苦労さまでございました。
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。


午後2時31分 閉会 
 
  

 
 

 

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