平成29年度議事録

平成29年12月1日会議録

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

森 雅幹
島谷 龍司
山口 享
上村 忠史
斉木 正一
錦織 陽子
興治 英夫
濵辺 義孝
松田 正

欠席者
(なし)


傍聴議員(なし)

説明のため出席した者
  吉村商工労働部長、岸田農林水産部長、湊企業局長、安本労働委員会事務局長 
  ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  田中課長補佐  中島課長補佐  成相係長

1 開  会   午前10時00分

2 休  憩   午後0時16分

3 再  開   午後0時59分

4 閉  会   午後2時48分

5 司  会   森委員長

6 会議録署名委員 斉木委員  濵辺委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 


会議の概要

午前10時00分 開会

◎森委員長
 それでは、おそろいですので、ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は2部に分け、入れかえ制で行います。最初に農林水産部、次に商工労働部、企業局、労働委員会の順に行います。
 まず、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、斉木委員と濵辺委員にお願いします。
 それでは、付議案の予備調査に入ります。
 まず、農林水産部に係る付議案の予備調査を行います。質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 では、総括説明を求めます。

●岸田農林水産部長
 農林水産部でございます。総括説明を私からさせていただきます。座って説明いたします。
 農林水産部議案説明資料をお開きください。今回、予算関係で一般会計並びに特会で境港水産施設事業の特別会計をお願いするものでございます。また、予算関係以外としまして、鳥取市の中核市移行等に伴う関係条例の整備に関する条例の設定についてということで、土地改良法に基づく事務の一部を鳥取市へ権限移譲するものでございます。また、専決処分の報告を5件お願いするものでございます。
 ページをめくっていただきまして、1ページに一般会計の概要を示しております。今回、補正4億5,400万円余をお願いするものでございます。一般事業につきましては、台風21号等による森林作業路網でありますとか、定置網の被害の復旧対策の実施を行うものでございます。公共事業につきましては、一般事業と同じく台風21号等による農地並びに農業用土地改良施設でありますとか林道等の災害復旧事業にあわせまして、農業農村整備事業及び農地防災事業の追加または前倒し実施を図るものでございます。詳細については、各関係課長から説明をいたしますので、御審議のほどをよろしくお願いいたします。

◎森委員長
 続いて、関係課長から順に説明を求めます。

●森本農林水産部次長兼農林水産総務課長
 それでは、39ページをお願いいたします。議会の委任による専決処分の報告でございまして、交通事故による損害賠償に係る和解及び損害賠償額の決定でございます。大変申しわけございませんが、このたびは2件ほど御報告させていただきます。
 まず1件目は、本件、7月、北栄町の江北地内での事故でございます。中部総合事務所農林局の職員が、事業に協力を得ているグループの代表者宅の駐車場内で作業を終えまして公用車をバックさせた際に、後方に駐車していた相手方の車に接触し、車両が破損したものでございます。原因を聞きましたところ、後方に車があるというのはわかっていたのですけれども、それを注意しながらバックしておりましたところ、一遍とまろうと思ってブレーキを踏んだけれども、ブレーキペダルを踏んだ靴底に砂がついておりまして、足が滑ってしまってタイミングがおくれてぶつかってしまったものであります。駐車中の車両に衝突したものであり、県の過失を10割といたしまして、そこに記載しております損害賠償金を支払うことで和解したものでございます。
 40ページでございますけれども、これは8月に米子市の河崎地内で起こした事故でございます。西部総合事務所農林局の職員が、夜見での研修会の公務が終わりまして事務所に帰ろうとした途上で、前方の注意を怠って、赤信号でとまっている乗り合い自動車、送迎バスに追突したということでございます。原因は、業務内容について考え事をしており、前方に停車している車に気づくのがおくれて追突したものでございます。赤信号で停車中の相手方車両に追突したものでございまして、県の過失を10割とし、損害額を相手方に支払うということで和解したものでございます。なお、その和解のところに、人的損害と記載しておりますが、これは時速20キロ程度で追突しておりまして、大きな事故になりませんでしたけれども、相手方に念のために病院での受診を勧めましたので、人的損害額は主にその検査費用でございます。
 このように事故を起こしてしまいましてまことに申しわけございませんでした。今後とも法令を遵守して安全運転を進めるため、注意喚起を行うなどさらに徹底を図りたいと考えております。よろしくお願いします。

●小林農業大学校長
 26ページをお願いいたします。農業大学校の清掃ほか5件の管理業務委託について債務負担行為をお願いするものでございます。

●島﨑農地・水保全課長
 2ページをお願いいたします。みんなで取り組む農山村保全活動支援事業でございます。債務負担行為としまして3,054万9,000円をお願いするものでございます。この事業につきましては、鳥取県中山間ふるさと農山村活性化基金の運用益等を活用しまして、中山間地域における農地・農業用施設等の保全活動を支える農山村ボランティアについて、派遣調整を行う農山村ボランティア事務局の運営を平成16年度より民間団体に委託しておりますが、春の営農作業開始に合わせてボランティアを確保するため、年度内に運営委託先を決定する必要があり、また経費の節減や安定した事務局運営を図るため3年間の複数年契約を導入することから、債務負担行為をお願いするものでございます。なお、農山村ボランティア事務局運営委託に係る各年度の限度額につきましては、2の表のとおりでございます。

 続きまして、3ページをお願いいたします。しっかり守る農林基盤交付金でございます。この事業の災害枠は、市町村が行う国庫補助の対象とならない小規模な農地・農業用施設、いわゆる土地改良施設ですけれども、これらの災害復旧事業に要する経費の一部を助成するものでございまして、4,800万円の補正をお願いするものでございます。9月補正の予算におきまして、台風18号等により生じました災害の対応としまして1,300万円の増額をお認めいただいたところでございますが、その後に発生しました台風18号による災害及び21号により生じました災害に対応するための補正をお願いするものでございます。
 続きまして、4ページをお願いいたします。公共事業の農業農村整備事業でございます。県営土地改良事業調査におきまして、平成30年度に新たに創設される国事業の採択に向けた事業計画策定地区としまして、米子市の皆生地区と大山町の香取地区の2地区を追加するため、
1,400万円の補正をお願いするものでございます。
 続きまして、5ページをお願いいたします。公共事業の農地防災事業でございます。県営地域ため池総合整備事業におきまして、次年度実施としておりましたため池整備の一部を前倒しし、防災上の危険性を早期に解消するため3,000万円の補正をお願いするものでございます。
 続きまして、6ページをお願いいたします。公共事業の耕地災害復旧事業でございます。台風21号により生じました国庫補助事業の対象となる事業費40万円以上の農地、土地改良施設、地すべり防止施設の災害に対応するため、1億2,522万円の補正をお願いするものでございます。
 公共事業の関係につきましては、13ページから15ページに予算説明資料を載せております。また、今回の補正予算に関係します地区の一覧表としまして、16ページに概要を載せておりますので、ごらんいただきたいと思います。
 また、26ページの債務負担に関する調書の下から3行目でございますが、これが先ほど説明いたしました農山村ボランティア事務局運営業務委託の債務負担行為をお願いするものでございます。
 次に、33ページをお願いいたします。議案第8号、鳥取市の中核市移行等に伴う関係条例の整備に関する条例の設定でございます。提出理由及び概要のところにございますが、鳥取市が中核市に移行することに伴いまして、知事の権限に属する事務のうち、鳥取市が行うほうが効果的、効率的な事務の権限を移譲するため、鳥取県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例の一部を改正するものでございます。具体的には、2の(2)番のところでございますが、土地改良法に基づく事業のうち、農協等が行う土地改良事業の認可の事務、それから農協等から申請されました土地改良事業において換地がある場合の計画の認可、公告等の関連手続、それから土地改良区、農協等の交換分合の認可、さらに土地改良区が行う管理規定から除外される市街地における農業用用排水路の認定の事務を移譲するものでございます。改正条例案につきましては、34ページ、35ページにありますので、ごらんいただきたいと思います。
 続きまして、36ページをお願いいたします。報告第2号、議会の委任による専決処分の報告でございます。こちらは土地改良法の一部改正に伴いまして、条例中引用しております条項のずれが生じましたため、これを改正するものでございます。該当する条例は、鳥取県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例及び国営土地改良事業特別徴収金徴収条例の一部改正についてでございます。11月16日に専決しておりまして改定を行ったものでございます。改正条例は37ページ、38ページにございますので、ごらんいただきたいと思います。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 26ページをお願いいたします。農業試験場の機械警備事業委託、それから原種合理化施設種子貯蔵庫保守点検業務委託についての債務負担行為をお願いするものでございます。次の27ページに、これは園芸試験場の機械警備業務委託をお願いするものでございます。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 7ページをごらんください。肉豚経営安定対策事業の補正をお願いするものでございます。この事業は養豚農家のセーフティーネット事業として、豚マルキンと呼ばれている事業でございますが、当初の見込みが10万8,000頭でしたが、確定した頭数は約2万2,000頭ほどふえた13万343頭になりまして、補正額520万6,000円をお願いするものでございます。
 続きまして、8ページをごらんください。これは畜産試験場の試験研究費でございます。研究の受託収入の増減に伴います増額または減額でございます。優良遺伝子を活用した新鳥取和牛の創造で35万円ほどの増額がございました。また逆に、鳥取和牛肉うまみ開発試験で約200万円の減額があったということで、トータル165万円の減額ということでございます。
 続きまして、27ページをごらんください。27ページの2段目からでございますが、家畜保健衛生所ホルムアルデヒド測定業務委託、またその下、家畜保健衛生所焼却灰重金属分析検査委託、またその下、家畜保健衛生所機械警備業務委託の債務負担行為をお願いするものでございます。

●地原森林・林業振興局林政企画課長
 27ページをごらんいただきたいと思います。同じく債務負担行為であります。下から3つ目でございます。平成29年度林業試験場機械警備業務委託で38万4,000円お願いするものでございます。1カ年12万8,000円の3カ年分ということで、試験場内の警備業務について、こうした削減等を図るために複数年契約でお願いしたいと思います。

●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 9ページをお願いいたします。森林作業路網災害復旧対策事業でございます。1,466万7,000円の補正をお願いするものでございます。この事業は、台風18号、台風21号による災害により、森林作業道、林業専用道がのり面崩壊、路面洗掘等の被害を受けておりますので、間伐等の森林整備のおくれや被害の拡大が懸念されるため、早急な復旧を行うための経費を支援するものでございます。
 下に被害状況を掲載しておりますが、智頭町ほか9市町、57路線で4,400万円の被害が出ているところでございます。事業内容でございますが、森林作業道、林業専用道ののり面崩壊、路肩崩壊などの復旧に係る経費の支援といたしまして、市町村に対しまして事業費の3分の1の補助を行うものでございます。
 続きまして、10ページをお願いいたします。公共事業の林道施設災害復旧事業でございます。2億1,745万円の増額の補正をお願いするものでございます。この事業は、林道施設におきまして豪雨、地震などの異常な天然現象により被災した箇所を原形に復旧し、機能回復を図るものでありまして、10月の台風21号の影響で被害を受けた県及び市町村が管理する林道施設におきまして、当初の想定を上回る被害が発生したことから、この復旧に要する経費について増額をお願いするものでございます。
 事業の内容でございますが、県管理の県営の3路線を市町村管理の団体営16路線、この災害復旧を行うものでございます。着工地区の概要は17ページにございますので、ごらんいただきたいと思います。
 続きまして、28ページをお願いいたします。県営道整備交付金事業、県営林道改良事業費につきまして、繰り越しをお願いするものでございます。
 次の29ページに、その理由を掲げております。県営道整備交付金事業につきましては、想定した土質と異なっていたため工法検討等に不測の日数を要しましたこと、県営林道改良事業につきましては、土地所有者との用地交渉に不測の日数を要しましたこと、このことから両事業につきまして今回繰り越し承認を得まして工事発注を行うよう、繰り越しをお願いするものでございます。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 28ページ目の繰越明許のところをごらんください。松くい虫等防除事業費でございます。その理由でございますけれども、29ページ目に書かせていただいております松くい虫等防除事業におきまして、事業実施につきまして協議、調整に不測の日数を要しまして、年度内の完了が困難となりました。松くい虫が脱出する春先までには必ず実施したいと思っております。事業主体は、町が事業主体でございますので、指導していきたいと思います。

●平野水産振興局水産課長
 11ページをお願いいたします。定置網漁業導入支援事業として債務負担行為をお願いするものであります。定置網は、魚種が豊富で、量も安定しており、漁業経営の安定などが期待できることから、県では平成25年から定置網の設置について支援を行っているところであります。このたび泊地区及び浦富地区において定置網の導入を行いたいということで、補助を行うものです。泊地区ですけれども、漁協が独自に行った調査で定置網漁業に適した地点があるということで、新たに開始をするものでありますし、浦富地区におきましては、台風21号により大規模な被害を受けまして、これから事業経営、事業継続を行うために、また新たに定置網を設置しようとするものであります。
 続きまして、27ページをお願いいたします。債務負担行為ですけれども、27ページの下から2つ目は今、説明をしたものです。一番下は、水産試験場の冷暖房の保守点検の業務委託契約に伴うものであります。
 続きまして、31ページをお願いいたします。特別会計で、境港の魚市場事業に要するものであります。これは消費税の支払いに伴う増額ということで、境港では10月末現在で、昨年よりも3割増の水揚げが行われております。水揚げも約3%ふえておりまして、それに伴って消費税もふえているということでございます。
 続きまして、41ページをお願いいたします。議会の委任による専決処分の報告についてでありまして、同じく境港の今、高度衛生管理型の市場整備を行っておりますが、その一号上屋の工事の変更に伴うものでございます。これは国土交通省が公共工事の労務単価を改定したことに伴う、人件費等の増額に伴う変更でございます。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 12ページをごらんいただければと思います。とっとりジビエ全県展開推進事業でございます。ジビエ活用については、平成24年度にいなばのジビエ推進協議会が立ち上がりまして、これまで県の東部を中心に取り組みが進んできましたけれども、昨今、県内の料理人の団体がジビエ料理の試食会や研究会を開催するなど、また大山町ではイノシシの解体処理施設が建設中であるなど、県の中・西部でもジビエ活用の機運が高まってきているところでございます。こうした中、県の中・西部におきましても、ジビエの振興組織を立ち上げて、コーディネーターを配置するとともに、全県展開に合わせたセミナーやキックオフイベントを開催することで、全県的なジビエ振興を図っていくという内容でございます。
 内容としまして大きく2つございまして、1つ目に、県の中・西部でのジビエ振興組織を立ち上げるものでございまして、東部のいなばの協議会のように、川上、狩猟者処理施設から川下、飲食店などまでが連携した組織にしてまいりたいと思っております。また、中・西部担当のジビエコーディネーターを配置いたします。このコーディネーターといいますのは、それぞれの解体処理施設を回っていただくなどして衛生管理や処理技術のレベルアップを図っていただいたりですとか、また県内外の販路開拓を行っていただく人材でございます。特に東部のコーディネーターにつきましては、3のところに記載しておりますけれども、これまでジビエ利用率の大幅な向上ですとか、HACCPの取得、また首都圏のレストランでの販路開拓ですとか、またフランス料理コンクールで鳥取の鹿肉が課題食材として採用されるということで、大きな成果を出しておられます。こういった東部のコーディネーターとも連携して、中・西部での取り組みも進めてまいりたいと思っております。
 2つ目に、ジビエ活用促進セミナーを中・西部において開催するものでございまして、ジビエに関する基礎知識ですとか、基礎的な解体処理技術、衛生管理のノウハウを習得するためのセミナー、座学と実技を開催するものでございまして、関係者のジビエに関する知識の習得ですとかスキルアップを図ってまいりたいと思っております。また、全県展開に合わせたキックオフイベントといたしまして、県内の料理人団体と連携をいたしまして、県内の料理人が開発した新たなジビエメニューを披露するなどして、全県的なジビエ振興の機運の醸成を図ってまいりたいと思っております。

◎森委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑等はありませんか。

○山口委員
 鳥取市の中核都市への移行ですけれども、農林水産部として一時的に何人ぐらい応援に回られるのでしょうか。

●岸田農林水産部長
 農林水産関係は、鳥取市の中核市移行に伴い権限移譲をする事務というのは、先ほどの土地改良の事務以外にはございませんで、従来どおり団体営事業でありますとか、市町村が行う、もしくは市町村経由で農協なり、それから農業、林業団体等が行う事業について引き続き事業が円滑化できるように、我々も十分な支援をしてまいりたいと思います。

○山口委員
 わかりました。農林関係は人員的なものはないということで、ほとんど福祉関係の一時的な支援ということですな。

●岸田農林水産部長
 ええ、そうですね。

○山口委員
 それともう一つ、漁港ですけれども、以前は国管理の漁港と、それから県管理の漁港と、市町村管理とあったのですけれども、例えば赤碕であるとか、泊であるとかというのはほとんど国管理の漁港だったですよ。今はみんな市町村に管理がおりておるのかな、どういう形になっているのか。

●小畑水産振興局長
 今、山口委員のおっしゃいました赤碕とか泊というのは、相変わらず県管理で行っております。市町村管理で行っておりますのは、第4種の比較的小規模な漁港であります。例えば東部では、賀露、網代、田後以外という小さなところについてです。今言ったものにつきましては、県が引き続き管理を行っております。

○山口委員
 港の管理というのは金がかかるものでしょう、維持費もかかりますし、災害対策にもかかります。前は赤碕、田後というのは一括して国がやっていたのですけれども、あとは県が中心になってやっていたのですけれども、市町村の管理になってスムーズにいくのか。県はどういう形でサポートしているのかな。

●小畑水産振興局長
 今言いました第4種の漁港の管理を市町村に移したのも、かなり年数がたっていると思いまして、それなりに市町村もノウハウを持って今やっておられると思っております。ただ、漁港の管理自体につきましては、県の組織的には県土整備部で担当しておられますので、県土整備部なりがそちらの技術的なサポートも行っておられると思っております。

○山口委員
 県土整備部がやっているのか、今は。

◎森委員長
 山口委員、この議案についての件は、もうよろしいですか。

○山口委員
 はい。

◎森委員長
 では、ほかの方。

○斉木委員
 5ページのため池の整備、これは場所はどこですか。それと12ページのジビエ、いいことです。西部でやっていただくのはいいのだけれども、解体処理するのは御案内のとおり、しとめてからなるべく早いうちに血を抜いて、鮮度が肉質のよい悪いを決めるわけですので、今、大体が山の中でしとめて、この処理場まで、どうやって運んでいるのか。やはりトラックとか、そういうのに乗せて運ぶのか。解体処理車があるということですけれども、これも道路があるところでなければ来られないし、現実的にはしとめてから処理場に行くまでの時間的なものは、この処理場があれば極端に短くなると、鮮度が保たれるということなのか。
 それともう一つは、この処理場の冷凍施設はどうされるのか。というのは、肉はスライスなどをする場合は完全に冷凍して、それからスライサーにかけたりなどするらしいのですけれども、そういう加工まですることまで考えておられるのか、ちょっと教えてください。

●島﨑農地・水保全課長
 先ほど、5ページの県営地域ため池総合整備事業の該当の地区でございますけれども、主に鳥取市桂見にあります西谷ため池……。

○斉木委員
 何ため池か。

●島﨑農地・水保全課長
 ページとしましては、16ページに着工地区の概要を載せておりまして、上の表の上から3つ目、西谷ため池、この西谷地区、こちらが6,000万円の補正額を要求しておりまして、それ以外の地区、実は天神野とか妻波地区とか、こちらは減額もございます。トータルで差し引きしまして、事業としましては3,000万円の補正をお願いするものでございます。

○斉木委員
 これについて、緊急ということになると、例えば今、早目に前倒しでやらなければ堰が切れるとか、土樋のぐあいが悪いとかいうことなのか、どういうことか。

●島﨑農地・水保全課長
 そういうところはございませんが、そもそも西谷地区につきましては、ため池の事業の中でも防災豪雨対策ということで、豪雨対策の事業にのっております。ということで、そもそも大雨等が降ったときに決壊等の危険性があるということの事業にのっておりますので、危険性を早く解消するという意味で、早く予算をつけて完了させたいということでございます。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 ジビエの関係でございますけれども、大山町の今、建設中の処理施設につきましては、冷蔵施設と冷凍施設が整備されるということでございますので、そちらでとってきたところからなるべく早いうちに運んでくると、1時間以内が望ましいということでございますけれども、早目に、処理施設に持ってくるということが重要であると思っております。運搬は軽トラックでされるということでございます。
 また、県の東部につきましては、特に若桜町のわかさ29工房などでは保冷車を導入されまして、冷蔵したままで運んでくるような設備、こちらについても来年度、農水省のモデル事業などで支援するということでございますので、こちらも県内でニーズがありましたら、こういった保冷車の導入なども進めて、なるべく早いうちに、また冷蔵された状態で持ってくるということも進めてまいりたいと思っております。

○斉木委員
 大山町のは既に冷凍施設や冷蔵施設はあるということか、それにあと解体とか、そういう施設を建設するということですか。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 施設自体が、今年度、建設中のものでございます。その建設中の施設に冷蔵ですとか冷凍の設備をあわせてつけた形で今、建設をしておるということでございます。

◎森委員長
 よろしいですか。

○斉木委員
 あと言われた言葉で、要望があればではなくして、最近はもうジビエなどというのは全国的にもやはり肉質が一番ですので、せっかくとったものですから、それを有効利用する、あるいは県外どこにでも売り出すという、消費につなげることも必要であろうし、そういう面でぜひ積極的に進めてください。特に西部の方はこういう施設は今回初めてですし。西伯町、南部町は個々でやっていらっしゃいますけれどもね。やはり県が絡むということになると、鳥取県の肉は天下一だと、牛肉も一番だけれども、イノシシや鹿の肉も一番だと、安全・安心だというぐらいな馬力でぜひやってもらいたいと思いますが、部長。

●岸田農林水産部長
 わかりました。県から積極的に働きかけてまいりたいと思います。既に南部町では冷蔵、それから冷凍施設も整備されていまして、わかさ29工房では、またさらに県版のHACCPもとられていまして、それがやはり各司厨士にアピールできる安全性、高度な衛生管理をした肉ですよというアピールをできる素材にもなっておりまして、今回フランス料理の国内決勝戦にもわかっさ29工房の鹿肉が課題の食材として取り上げられたということもございますので、そういう衛生管理、それとコールドチェーンがきいたような、そういう流通体制を県下どこをとってもできるような、そういう体制を目指してまいりたいと思います。

○錦織委員
 先ほどのジビエの12ページなのですが、3番のこれまでの取り組み状況ですと、県東部は利用率が6%から今、15%になったということなのですが、これから始めようとする西部での解体数量、捕獲数の解体されるパーセンテージの現状はわかっていますかということと、それからジビエ料理というので、フランス料理だとか、そういう多面的にやられるのはいいのですけれども、やはり鳥取県民としては、優秀な牛肉ができたり、優秀なジビエとかというのが、なかなか県民の口に入らないということがありますので、ぜひそういう機会を、県民でも料理できたりとか、そういう取り組みを私は広めていっていただきたいなと思いますけれども、このことについてはどうでしょうか。
 コーディネーターを配置されるということでいいと思うのですが、これはかなりいろいろ能力がある人でないといけないかなと思っていますが、どんな人がそのコーディネーターになるのかということをお聞きします。
 2ページ目のみんなで取り組む農山村保全活動支援事業ということで、農山村ボランティアにこれを委託するわけですが、これは平成16年度から委託しているのですけれども、今回3年で複数年契約ということで、この3,000万円余は前回に比べて減額になっているのか、その状況をお知らせください。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 まず、ジビエ活用の現状のところでございますけれども、全県的にはジビエの利用率15%まで上がってきまして、東部の若桜町などはもう8割以上に利用率が上がっているということですけれども、西部についてはそれに比べてまだ依然として低い状況でございます。西部の主な施設としましては、南部町の緑水園と、倉吉市の日本猪牧場がございますけれども、こちらの2つの施設が主に今、稼働、解体処理を行っているということでございます。ですので、東部に比べるとまだまだというところなのですけれども、今回の中・西部の協議会の立ち上げをきっかけに、ぜひ新しくできる大山町の施設も含めて利用率を上げてまいりたいと思っております。
 県民の方々にもわかっていただけるようにということでございますけれども、今年度、鳥取県内でもジビエのレストランフェアも開催する予定でございますし、こういった高品質な鳥取の鹿、イノシシの肉というのをぜひ県民の方々にもわかっていただくような仕掛けを考えてまいりたいと思っております。
 また、コーディネーターの人材につきましては、地域おこし協力隊のOBの方などを今、想定しておりまして、そういう方の中にイノシシなどの加工品づくりに携わっている方もおられますので、方々を想定しておりまして、これまでジビエあるいはイノシシの革の加工などに携わってきた経験を生かして、この中・西部での活動をしていただきたいなと思っております。

●島﨑農地・水保全課長
 2ページの農山村ボランティア事務局運営業務委託の委託料の関係でございます。金額が下がっているかどうかというお話でした。このたび3年契約にするわけですけれども、単年度契約と比較して経費の節減が図れまして、試算すると3年間で約300万円ぐらい減になると考えております。ただ、減になる内容でございますけれども、3年契約にすることで、毎年ホームページを開設する、それはボランティアの募集とか広報のために必要なホームページを立ち上げるという経費が1年目だけで済みますので、2年目、3年目は保守だけで済むということで、経費が節減できること、またリーフレットを作成して、広く広報に活用していただくのですが、これの企画編集の経費も2年目、3年目は不要になると考えております。また、最終的な活動の報告書を作成していただくわけですが、1年目、2年目はその年度の実績のみの報告とさせていただいて、報告書の作成を3年目にだけということにすることで、それぞれ経費が削減できるということで、このたび3年契約を考えております。

○錦織委員
 この農山村ボランティアは、そういう事務的なものでホームページだとかリーフレットの作成だとか、これは人件費的の減額ではないということですねということをちょっと確認したいと思います。
 それと、ジビエは、ぜひ県民の口に入るように努力をして、何か話だけは、いいお肉があるなというのだけれども、なかなか県民の口に入らないと。おいしいカニも口に入らないということがあるので、ぜひともそれはお願いしたいと思います。

●島﨑農地・水保全課長
 先ほど申しましたそれぞれの経費、これには人件費、当然人役に換算しますので、その分は落ちますが、それ以外の人件費を下げるものではございません。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 御意見いただきましたとおり、県民の方々の口に入れる、食べていただくような形にしてまいりたいと思いますし、今、東部ではサンマートの一部店舗で鹿肉の通年の販売というのも昨年の秋から始まっておりますので、こういったものも可能であれば拡大をしていくなりして、ぜひ県民の方々に味わっていただく機会をふやしてまいりたいと思っております。

○錦織委員
 あといいですか、もう1点、16ページの、先ほどちょっと紹介していただいた県営地域のため池の総合整備事業で、減額が2件あるのですけれども、この天神野というのと、それから妻波というところは、結構な減額になっているのですが、その減額理由を教えてください。お願いします。

●島﨑農地・水保全課長
 天神野地区につきましては、当初予定しておりました大きなため池が用地買収等でなかなかスムーズに工事に移行できなかったということで、同じ地区内の別のため池に着手しました。そのために事業費が減額になってございます。
 妻波地区につきましては、こちらは経費の節減等を図った関係で減でございまして、今年度完了する予定でございます。

○興治委員
 まず、ジビエのところですけれども、これは中・西部を対象にした事業をやっていくのだということではあるのですけれども、その解体処理施設は西部の大山町ですし、料理人団体も米子支部の方ということになっていまして、さっき猪牧場に解体処理室があるという話だったと思うのですけれども、中部で機能させるということが西部と同等にできるような状況なのでしょうか。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 洋食については司厨士協会の米子支部の方々が中心ではございますが、和食の料理人では調理師連合会の中の若手料理人の団体、惣和会に三朝の方なども入っていただいておりまして、今、三朝町で学校給食への普及などにも頑張って取り組んでいただいております。こういった惣和会を初め、和食の料理人の方々は中部に多くいらっしゃいますので、こういった方々でジビエに今取り組まれている方々と連携をしてしっかり進めてまいりたいと思いますし、日本猪牧場も倉吉農業高校と連携して加工品をつくられておりますので、ぜひこういったところを一緒に料理人の団体ですとか処理施設と連携をして、中部でも盛り上げていきたいと思っております。

○興治委員
 このコーディネーターの配置はどこにされるのでしょうか。それと、中部でイノシシを捕獲したときに、その解体処理しようと思えばどこに持っていけばいいことになるのでしょう。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 コーディネーターを配置する事務局の場所については、大山町内で調整をして想定をしているところでございます。大山町ですと米子にも、また中部にも比較的行きやすいということでございますので、そこに事務局を置かせていただくような形にして、中部も西部も両方コーディネーターの方には回っていただきたいと思っております。
 中部の処理施設につきましては、今、日本猪牧場がメーンになってまいりますので、そちらに処理したものは持っていくという形になっております。

○興治委員
 その日本猪牧場は、それを了解しているわけですか。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 日本猪牧場さんも、ぜひ今よりも処理の頭数もふやして、またいろいろ拡大もしていきたいという思いをお持ちですので、さらに頭数もふやせるように今、県とお話をさせていただいているところでございます。

○興治委員
 では、2ページの農山村ボランティアについて、要するに3カ年計画は今回初めてということなのでしょうか。それと、東部は利用派遣回数が減っているのですけれども、この辺の理由はどういうことだと捉えておられるのでしょうか。それと、3地区それぞれ見ると、やはり中部がちょっと少ないなと思うのですけれども、これの委託費は決算ベースで見るとどうなっているのでしょうか。

●島﨑農地・水保全課長
 まず、3カ年の複数年契約するのは今回が初めでございます。これまでは単年度でやってきておりました。それから、利用の関係でございますが、東部につきまして、27年から28年にかけまして派遣回数、それから人数等が減になってございます。これは収穫作業のようなイベント的な要素の大きな活動ですが、こういったものが減になってきたということと、それから前年度と同じ活動であっても派遣希望人数が減になってきたということの2つが要因と考えております。
 逆に、西部は27年から28年にどんとふえておりますが、ここは農作業、いわゆる水路の泥上げ等の農作業とか、鳥獣防護柵の設置とかに参加人数が多かったということです。イベントの内容やその回数、それから派遣希望人数が地区ごとにさまざまですので、かなり変動があるのかなと考えております。
 東部、西部は中山間地域の範囲がかなり広いですが、中部は東部、西部に比べて、この事業でいう中山間地域の面積がかなり少ないというところも影響しているのかなと考えているところでございます。
 決算ベースですが、ちょっと資料が手元にございませんので、またお持ちしたいと思います。

○興治委員
 法律上の中山間地域が対象というわけではないのですか、これは。どういうところが対象になっているのですか。

●島﨑農地・水保全課長
 いわゆる法律上の三法指定以外に、それぞれの市町村さんで基金を設けていただいている関係がございます。基金を設けているところについては、法律でいう三法指定以外のその隣接地域も含めたところを中山間地域と捉えて活動をしております。どこの市町村さんのどういった地域かというのはちょっと複雑になりますので、別途資料でということになりますけれども、考えとしては、先ほど申しましたことで中山間地域を設定しております。

○興治委員
 そうすると、法律指定の範囲よりも、その周辺も含んで広くなるわけですよね。そうすると必ずしも中部の中山間地の対象エリア、面積が東部、西部と比べてこの派遣人数にあらわれている数字ほど狭いというわけでもないと思うのですけれども。もう少しこの事業が活用される必要があるのではないかなと、その辺の工夫をPRするとか、いろんなほかの方法もあるかもしれませんけれども、より活用されるような工夫を、この事業の実施団体と一緒になって取り組んでいってほしいと思いますので、よろしくお願いします。

◎森委員長
 要望ですね。

○濵辺委員
 興治委員の関連なのですけれども、2ページのみんなで取り組む農山村保全活動支援事業について、どういう方がこのボランティアに加わっておられるのかが、わかる資料はあるのですかね。例えば、学生さんなり、それからもともと農業に従事されている方が、今、手があいたのでボランティアに入っているとか。

●島﨑農地・水保全課長
 事務局を委託しているところの成果としまして、成果品の中にどういった方がボランティアに参加したか、例えば学生さんだとか、それから一般の方だとか、事務局だとか、大まかに区分でイベントごとに整理したものはございます。

○濵辺委員
 資料提供をお願いいたします。
 あと、ここの表に出ているのは、地区数と出ていますけれども、そういう地区に対してのボランティアの派遣なのか、個人で派遣を依頼することができるのですか。

●島﨑農地・水保全課長
 基本的には地区ということで捉え、そのようにさせていただいております。

◎森委員長
 では、資料提供をよろしくお願いします。よろしいですか。

○島谷副委員長
 交通事故の専決処分の関係なのですけれども、この関係、農林水産部だけではなくて、全庁的にもう毎回毎回議会のたびにこの専決処分が見受けられます。特に今回、10割という過失割合で、こういう状況がたびたび起こってくるということになれば、相手方に対する損失補償というのは当然しなければいけないのですけれども、それでは毎回こういう事故を減らすために、職員に対してどのような働きかけをしているのか。事故を起こしているわけですから、申しわけないけれども、職員に対しても、ある程度のペナルティーは必要になってきているのではないかなと思うのですが、どのようなペナルティーを職員の皆さんには課しているのか、これ全庁的にね。それぞれのケース、ケースで状況は異なると思うのですけれども、そういうのをちょっと教えていただきたいということと、事故をなくすために全庁的に、これは人事だと思うのですけれども、そういう予防対策というのはどういうことをやられているのかということを教えていただけますか。

●森本農林水産部次長兼農林水産総務課長
 今、御指摘がございましたように、全体的な説明をしたいと思うのですけれども、今現在、農林水産部でいわゆる公用車で交通事故を起こしたのは4月以降10件、全庁的には29件です。それで、28年のトータルで見ますと16件ですから、昨年よりやや多いペースで進んでいます。ですからそういう意味ではちょっとふえる傾向にあるのかなというのが現状ですね。
 職員に対するプレッシャーですけれども、事故が起きたときにどうなるかというと、職員は当然ながら警察や保険会社に報告し、上司にも報告します。その後何をするかといいますと、事故データベースに登録をさせます。それは事故状況の詳細だとか、事故後の対応、それから本人の反省、それから再発防止に関する考え方を全部レポートとして書かせて、それを所属長を含めたところで情報の共有化を図っています。それを踏まえて、今度は所属長が日ごろどういうふうな指導をしていたのか。今回のことがあってどういう指導をしたのか、それから、原因分析として交通事故分析シートをつくらせまして、そこで徹底的に図解をしながら検証させます。それを踏まえたところで、公用車の運転の自粛期間を設けていまして、最大は1カ月、今回のこの人身を起こした職員については15日のいわゆる自粛期間を設けていると、こういう対応でございます。
 全庁的には、このデータベースの結果は全部総務部に報告されますので総務部でちょっとこれはふえてきたなというところの節目節目で、全庁的な会議を開きます、主管課長全部集めて。今回も10月27日に会議が開かれました。そこで公務における事故ゼロを目指した取り組みを推進していこうということで、安全運転5原則というのを設けているわけです。1つが、ゆとりを持って出発して、1時間ごとに休憩しましょうということ。それと交通法規を遵守しよう、あと脇見運転をしない、車間距離を十分にとる、駐車の際は確実に目視で確認ということを改めて徹底するということです。それから、事故がふえてきていますから、その傾向を分析するわけですね。
 今回の場合には、まずその速度が守られていないということ、あと一時停止が徹底されていないということ、それから何よりも今回1件ありましたけれども、駐車場の中での過失が多いということがありましたので、そういうことを類型化してどれだけ含まれるかということを情報共有する。情報共有した上で、各部局にそれをフィードバックしていくというシステムをとっています。
 島谷副委員長が言われる職員に対する求償権も当然システムとしてはあります。それはある一定の評価委員会で最終的には判断が下されることになりますが、一番大きなものがその事故が故意であったかどうかということが大原則です。大体は過失になりますが、その過失の程度によって、専門家を交える評価委員会の中で判断を下されて、場合によってはそれを求償されるということがあります。恐らく今回の件につきましてもまた検討はされますが、まだその方向性は出ていません。システム的にはこのようになっております。

○島谷副委員長
 今の一般論はよくわかりました。ただ、事故というのは個人の資質もあると思うのですけれども、今問題になっている白鵬の問題行動みたいに、同じ人間が同じような事故を起こすという傾向があります。この傾向も警察庁の交通事故の白書などにもよく出ているのですけれども、その点も考えながら、これは農林水産部だけに言うわけではないので、県全体の中でしっかりとやっていただきたいなと思っておりますので、それは人事にも言っておいてください。よろしくお願いします。

◎森委員長
 ほかにありませんか。

○興治委員
 28、29ページの繰り越しのところの松くい虫防除事業なのですけれども、これは松くい虫の防除事業というのは、通常は初夏のころにヘリコプターで散布をするのかなと思っているのですけれども、どんな事業なのでしょうか。事業主体はどこの町ですか。それと、協議、調整に不測の日数を要したということですが、どういう問題があったのでしょうか。来年度事業実施はいつごろになるのでしょうか。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 松くい虫等防除事業についてお答えいたします。事業主体は北栄町でございます。事業の中身でございますけれども、松くい虫の被害に遭った松の剪定をして、伐倒駆除をします。伐倒したものを破砕してチップにして処理するという中身の事業でございます。その中で、北栄町さんで協議、調整に不測の日数を要したということがございます。この北栄町の海岸部の松林が広域にわたっておりまして、そういうことも含めで、特殊性があるものもございますので、事業者の選定に戸惑ってしまったというところがございます。ここの松くい虫の被害の量からすれば、大体3カ月ぐらいかかる事業でございますけれども、これから事業者を決めて発注していくと、多分もう繰り越すということが見えてきましたので、ここで繰り越しをさせていただいているところでございます。

○興治委員
 それでは、事業者はまだ決まっていない、これから決めるということですか。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 事業者についても、これから北栄町が鋭意頑張って決めていくと聞いております。

○興治委員
 その見込みはあるのですか。どう聞いておられますか。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 北栄町からは、どうにかすると、頑張ると言っていらっしゃるので、それを信じて私たちも待ちたいと思います。この松くい虫防除の事業自体、できる業者さんが限られているということもありますので、その辺の調整ややりくりをされるかもしれません。

○興治委員
 県内にあるのですか、そういうできる事業者というのが。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 森林整備事業という大くくりで大体全部林業の事業はくくられておりまして、それに登録されている事業者というのがございます。その中でそういう事業を実際にできるという業者さんがいらっしゃいますので、その中から選定されていくのではないかなと思います。

○興治委員
 わかりました。

○斉木委員
 その関連で一つ。チップにした分はどうされるの、燃やすの、ばらまくの。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 チップにつきましては、チップ業者に持っていきまして、チップにしてしまうともう松くい虫も全部破砕して死んでしまいますので、その辺は使われるなり焼却されるなり、業者がやられると思います。

○斉木委員
 チップの段階でもう虫が死んでしまうということですね。生きておれば、ばらまくと困るなと思ったものだから。わかりました。

○錦織委員
 議案第8号の中核市の件なのですが、鳥取市が行うほうが効果的、効率的であるため、権限を移譲するということで、(2)で1から4までありますが、これはちょっとそれぞれの年間件数の資料をいただきたいです。これは4町分も取り扱うということになるのですか。

●島﨑農地・水保全課長
 今回のものにつきましては、鳥取市を対象にしておりますので、鳥取市のみですが。

○錦織委員
 それの資料を。

●島﨑農地・水保全課長
 資料につきましては、また提供させていただきます。

◎森委員長
 それでは、まだありますので、報告事項に入ります。
 一括して説明をしていただきますけれども、説明後に質疑を行います。よろしくお願いします。
 まず、報告第1「総合的なTPP等関連政策大綱」と今後の対応について、報告第2号、台風21号による農林水産関係被害状況について。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 それでは、資料の1ページをよろしいでございましょうか。総合的なTPPと関連政策大綱と今後の対応につきまして御説明を申し上げます。
 11月24日ですが、政府で日EU・EPA、さらにはTPP11、こういったことを踏まえた総合的なTPP等関連政策大綱を正式に決定をいたしました。
 今後、国では、この大綱に沿って平成29年度の補正予算の編成作業が進められておりますので、県としてもこういった動きに呼応しまして対策を検討するということにしてございます。
 1番にTPP等大綱のポイントを書いております。今回のポイントは、体質強化対策と経営安定対策の2本柱になっておりまして、そもそも2年前にTPPの大筋合意のときに大綱が作成されました。その大綱のもとに、今回EPAが加わりましたので、国産チーズとか、それから木材製品、こういったものをどう強化するかということが追加をされます。その追加をされるポイントを、中ほどの表にまとめてございまして、下線で太く示しておるものが今回追加になった項目でございます。特に畜産、酪農の関係でございますとか、木材製品の国際競争力、こういったものが具体的に今回追記をされておりますし、さらに経営安定対策でいきますと、マルキンの関係がTPP対策として既に決まっておったものが、今回のEPAでも適用になるということが、はっきりとこの大綱の中で明記をされたということでございます。
 2番の県の対応状況でございますが、11月15日には早速、JAグループ鳥取の方々と平井知事を交えた農政懇談会を開催し、TPPの大筋合意の内容であるとか、今後の県の対応について意見交換を行っております。ごらんのとおり、JAグループからは意見をいただいておりまして、こういった意見を踏まえまして、この11月17日に、(2)番でございますが、国へ要望に行っております。平井知事から農水大臣、さらには副大臣、両名に同じ日に要望を行いました。さらに栗原中央農協の組合長さんですけれども、JA鳥取中央会の副会長という肩書で同席をいただいております。主な要望内容につきましては、ごらんのとおりでございます。
 最後に、3番といたしまして、今後の対応でございますが、(1)番は国が具体的な影響の金額まではじいておりませんので、こういった具体的な影響の試算を踏まえまして、県内の影響精査も行ってまいりたいと思っておりますし、それから(2)番でございますが、国全体の影響の分析であるとか、国の補正予算の内容が判明した時点で、特別に鳥取県内で国の説明会を開催していただけることになりましたので、広く農業関係の方々も対象に加えまして説明会を催したいと思っております。
 最後に、(3)番といたしましては、こういったもろもろの諸状況を踏まえまして、県としましても早速追加の補正予算の編成作業にかかってまいりたいと思っております。以上が1ページの説明でございます。
 それでは、2ページをお願いいたします。台風21号の農林水産関係の被害状況がまとまりましたので、御報告をいたします。
 1番として、被害の金額をまとめております。合計金額としましては9億3,800万円余りとなっておりまして、2番以降にその被害状況の詳細を整理しております。2番の被害状況の(1)農業関係ですが、特に農作物でいきますと、ブロッコリーが大体5,700万円余りの被害ということで、農作物では一番大きな被害となっております。さらに下にいきまして、農業施設、これは個人の施設ですが、トータルで230万円余りの被害ということでございます。
 3ページが農地・土地改良施設でございますが、これが全体としては36カ所、被害額として3億600万円余りとなってございまして、特に鳥取市と、それから八頭町の下線の頭首工、これが全体で2億円というかなりの被害に上っているところでございます。
 (2)番が林業でございまして、全体でいきますと97カ所、4億600万円余りの被害となっておりまして、最も大きな被害としましては、鳥取市河原町の林道でかなりの被害が発生したということでございます。(3)番が水産関係でございまして、先ほど予算の説明でもございましたが、浦富支所で2カ所、これは定置網でございますが、1億5,000万円の被害というようになってございます。
 3番に対応状況をまとめてございます。(1)番として、農作物で特に大きな被害があったブロッコリーにつきましては、早速10月25日に予備費を700万円発動いたしまして、被害規模の拡大を防ぐための緊急防除を実施したところでございまして、今は被害は収束をしております。(2)番といたしましては、落下した梨については、イオンさんの協力によりまして「訳あり梨」として一定程度の販売をいたしたところでございますし、(3)番としては、農地・土地改良、それから林業、定置網といったものにつきましては、先程来御説明しておりますが、補正予算について復旧経費として計上させていただいております。さらに(4)番でございますが、今回の台風21号については、国全体で大きな被害となっておりますので、農地・土地改良、そして林業、この2つの分野につきましては、激甚災害の指定ということで、大体95%ぐらいが国庫で見てもらえるという、こういった大幅な国庫補助率のかさ上げが適用されるということになりました。

◎森委員長
 では、報告第3、島根県における高病原性鳥インフルエンザウイルス検出への対応状況について及び報告第4、「とっとり肉肉カーニバル2017」の開催結果について。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 4ページをごらんください。これは福祉生活病院常任委員会でも、緑豊かな自然課が御報告を申し上げているところでございますが、島根県における高病原性鳥インフルエンザウイルス検出への対応状況でございます。これは11月5日に島根県松江市宍道町で回収されました野鳥のコブハクチョウの死亡個体から高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N6亜型が検出されたということでございます。これを受けて我々県としましては、養鶏農場関係者への情報提供を行い、各施設の状況を確認しておりますが、現在のところ野鳥あるいは養鶏農場でいずれも異常は確認されておりません。
 1番が島根県の状況でございます。今の高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されているのは島根県の野鳥のみでございます。それを示したものでございます。いずれの地域も鳥取県に関しては圏外ということで把握されているところでございます。
 2番の本県の対応状況の(2)の家禽関係のところをごらんください。11月6日に県関係機関を招集して連絡会議を開催させていただきましたが、家禽関係、県内全養鶏農場、84農場に関しまして巡回調査あるいは情報提供、注意喚起等を行って全養鶏農場での異常がないことを確認しました。また、あわせてこれを機に、昨年度のような形で高病原性鳥インフルエンザが広く広まるということを予防するために消石灰を順次配付し、消毒を強化しているところでございます。また、農協、飼料会社等、県内関係機関には畜産課から、学校、福祉施設等、愛玩家禽の飼育施設には県庁の所管課を通じて情報提供と注意喚起を実施したところでございます。
 3番の今後の予定についてでございますが、また引き続き野鳥、家禽、愛玩を含めて、畜産関係者、動物取扱業者、一般県民等への注意喚起を徹底するとともに、県内養鶏農場を引き続き巡回指導、情報提供、注意喚起を行っているところでございます。
 続きまして、5ページをごらんください。とっとり肉肉カーニバル2017の開催結果についてでございます。鳥取和牛、大山ルビー、鳥取地どりピヨといったブランド肉のほか、今回はこの肉肉カーニバルにいなばのジビエフェスティバルも共同開催をさせていただきました。10月28、29日ということで、島谷副委員長にも御来場いただきまして本当にありがとうございました。昨年以上の来場を見込んでいたところではあったのですが、残念ながら天気には非常に恵まれませんで、台風22号が直撃し両日とも雨天となり、昨年2万7,000人ほどの来場者でございましたが、今年度は2万2,000人と、約5,000人ほどの減少でございました。
 4番の概要についてですが、場所はいつも毎年恒例のわったいなで開催させていただいているところでございます。販売・試食ということで、飲食店コーナー、新規出店の3店舗、大体26店舗が出店されていたのですが、雨天ということもあって若干ちょっと盛り上がりに欠ける部分がございました。ただ、29日、日曜日なのですけれども、恒例の鳥取和牛のももの丸焼きや、あるいは大山ルビーといった試食については、雨天にかかわらず長蛇の列ができるといったような状況でございました。
 また、これも毎年恒例ではございますが、手づくりハム工房つくしんぼの若桜町の平口さんの御協力のもとで手づくりソーセージ教室、あるいはベジスタということで親子料理教室で盛り上がっていたところでございます。
 はぐっていただいて、6ページ目でございます。燻製教室ということで、日本燻製協会の佐藤さんをお招きしまして「お家でできる燻製教室」を開催したところでございます。
 6ページのその他ということで、イベント初日、まだ雨が小雨なころだったのですけれども、高城牛追掛節を披露して、非常にそこの部分では盛り上がったところでございました。また、いなばのジビエフェスティバルも共同開催ということもあって、地元の猟友会等とも盛り上がったとこでございました。また、11回全共のブース等を設けて、審査の様子等もPRすることができたというところでございました。

◎森委員長
 次に、東京オリンピック・パラリンピック選手村ビレッジプラザに使用する木材の提供について。まだまだ報告たくさんありますので、簡潔にお願いします。

●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 それでは、7ページをお願いいたします。東京オリンピック・パラリンピック選手村のビレッジプラザに使用する木材の提供について御説明を申し上げます。県外、海外に向けまして、「木づかいの国」鳥取県をアピールするということとともに、県産材のPR・販路拡大を図ることを目的としまして、このビレッジプラザに木材を提供するよう進めております。提供する木材の種類は構造用製材でございまして、平成30年度の予算で検討中でございます。これは、全国の木材を使って施設をつくるということで、それをまた全国に戻して、全国にその業績を残していこうということでございます。実際の施設の整備は30年10月から32年6月ということで、まだちょっと先の話ではございますけれども、こういった木材の提供が今、行われているところでございます。それで、事業者は、鳥取県を含む全国62の自治体に決まりまして、県内では鳥取県と智頭町さん、ほかの中国地方では島根県、岡山県さんで提供するということが公表されております。
 今後のスケジュールでございますけれども、12月下旬には協定を結んで進めてまいりまして、来年の9月ごろには詳細の設計が決まりますので、そのころに本契約を締結いたします。木材の提供は来年に入ってから、再来年の6月ぐらいまでを予定しておりまして、木材の返却が32年12月以降ということでございまして、返却された木材は県内のスポーツ関連施設等で再利用を検討中でございます。

◎森委員長
 報告第6、「森林環境保全税」の延長に関するパブリックコメントの実施結果について。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 8ページをごらんください。森林環境保全税について、今回の11月議会に条例改正案を提出させていただいております。延長案の概要でございますけれども、趣旨、課税方式、税率そして使途内容は、現行どおりといたしまして、5年間延長ということで提出、提案させていただいております。条例改正に当たりましては、現在、国の森林環境税の使途内容がまだ明らかになっておりませんので、それが明らかになった段階で、必要に応じて本県の森林環境保全税の税率、使途内容等について検討していくことにしております。
 パブリックコメントの実施状況でございます。10月30日から11月20日の22日間、ホームページ、チラシ、新聞広告等を使ってさせていただきました。また、東・中・西と県3会場で意見交換会も実施させていただきまして、応募件数52件の意見がございました。意見の主な内容でございますけれども、一番多かった課税・税率・使途等の延長についてにつきましては、延長に関する基本方針は妥当な判断だという意見が18件でございました。使途につきましては、この事業自体が少し審査とか使いづらいという意見もございましたので、少しでも使いやすいように改善していきたいと思っております。また、竹林整備事業についても、使途の目立つようなところの竹林整備をしていってはどうかという意見もございました。また、県民への周知についてということで、この税制度がまだ認知されていないのではないかという御意見がございましたので、あらゆる手法を用いながらPRを行っていきたいと思っております。
 また、国の森林環境税についてでございますけれども、12件の意見がございました。国の制度が創設されたときには、県の制度を廃止または税額を減額すべきであるというのが2件、そして国の使途事業について、国の森林環境税が基本的には市町村が実施主体となりますので、市町村には林業の専門職がいないので、現体制で市町村が実施することは難しいのではないかという意見がございました。こういった意見も踏まえながら、対応できるよう私たちも国に引き続き要望してまいりたいと思っております。
 9ページ目に、今回のパブリックコメントの概要をつけさせていただいております。そして10ページ目、11ページ目に、これは総務部の税務課でございますけれども、条例改正案をつけさせていただいております。県民税ということで、いろんな税が入っておりますけれども、黒枠で囲んであるところが森林環境保全税に関するところでございます。ただ、10ページ目の一番下の括弧につきましては、全然森林環境保全税と関係のないところを括弧してしまいましたので、そこは御容赦お願いを申し上げます。

◎森委員長
 それでは、報告第7、第2回水辺の環境保全協議会の開催結果について。

●平野水産振興局水産課長
 12ページをお願いいたします。第2回水辺の環境保全協議会の開催結果について御報告いたします。
 この水辺の環境保全協議会につきましては、6月の本委員会で設置について報告をさせていただいたところでありまして、その後、千代、天神、日野の各河川で2回ずつ部会を行っております。部会では、魚の遡上に問題がある堰等、あるいはその改修方法をどうすればできるだけ経費をかけずに改修できるのかといったことについて、専門家の意見を聞きまして部会で協議をいたしました。その協議結果を踏まえて11月2日に行った協議会で各河川の堰の優先順位について協議をしたところであります。その協議結果を踏まえまして、平成30年の当初予算で今後どのようにやっていくのかということを、現在、検討しているところでございます。

◎森委員長
 次に、報告第8、全国和牛能力共進会での肉質日本一獲得を契機とした鳥取和牛の認知度向上の取組状況について、及び報告第9、パリでの「サロン・デュ・サケ2017」出展結果及びシンガポールでのレストランフェアの実施結果について説明を求めます。

●鈴木市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 13ページをごらんください。全国和牛能力共進会での肉質日本一獲得を契機とした鳥取和牛の認知度向上の取り組み状況でございます。この肉質日本一獲得を機会に、鳥取和牛の知名度を全国区に高めるべく、食のみやこ推進課、畜産課とも連携いたしまして、さまざまなPRの取り組みを進めております。
 まず、(1)ですけれども、9月23日に首都圏でトップセールスということで、女性ブロガー等を集めましてPRイベントを開催しました。これを皮切りにいたしまして、高島屋、三越、伊勢丹での百貨店での鳥取和牛の販売等を行っております。特に高島屋につきましては、米子高島屋の社長さんの御支援もいただきまして、この日本橋本店、それから横浜店で入賞牛そのものを売るということで、100グラム高いもので5,400円という高級和牛肉を販売いたしました。全国の銘柄牛の中でも、この日本一というキャッチで非常に売れ行きも好調だったという状況でございます。
 続きまして、14ページでございます。鳥取和牛豪華弁当の開発ということで、これは一昨日から発売を開始したところでございますけれども、「鳥取和牛まるごと独り占め箱~ギガ盛り~」というネーミングで、鳥取和牛肉4.5キロ、それから全重量が15キロという、1人前という想定ですけれども、それをインターネットサイト「ごちクル」と連携いたしまして販売を開始したところでございます。既に3件の注文が入っていると聞いております。1人前といいましても、これはマスコミ受けのキャッチを狙ったもので、実際には年末年始ですとか、それから卒業シーズン等でたくさん人が集まられるときに食べていただくということが現実的だろうかとは思いますけれども、こういったこともしております。ただ、これは弁当ということですので、当日販売、当日消費が原則ですので、残念ながら鳥取で食べることはできず、東京のみの販売というところでございます。
 九州場所が始まる前の11月4日には、この肉質日本一を獲得いたしました「白鵬85の3」の子の肉を横綱白鵬関へ、生産者3名とともに知事が持っていきまして、九州場所での40回目の優勝を祈願いたしまして食べていただいたということでございます。このときにも全国紙、それからテレビ局等たくさんのマスコミにおいでいただいておりまして、非常にいいPRになったかなと思います。
 続きまして、県内での情報発信イベントということで、首都圏中心だけではなく、県民の皆様にも鳥取和牛日本一ということを広く周知して、実際食べていただきたいということで、まず9月30日には、地場産プラザわったいなで和牛王国とっとりフェスタということで、こちらには島谷副委員長にもおいでいただきましてありがとうございました。PRイベント、それから10月から11月の1カ月間は県内飲食店で実際県民の皆様にも食べていただくということで、レストランフェアを開催しております。さらには、県外から県内においでいただいて宿泊された方に入賞牛が抽せんで当たるキャンペーンという、PRも進めているところでございます。
 15ページをお願いいたします。県内イベントですけれども、フレンチの鉄人坂井シェフ等においでいただきましたイベントでも、鳥取和牛を使った料理対決といったものも行いまして、広くPRをしております。また、最後の3番ですけれども、東京モノレールの羽田空港駅に、6メートル掛ける2メートルぐらいの鳥取和牛の日本一をPRする巨大なポスターを掲示しております。1月14日まで掲示期間ということになっております。また、県内主要駅あるいは空港にも鳥取和牛日本一のPRポスターを掲示して広く周知しているというところでございます。
 続きまして、16ページでございます。パリでの「サロン・デュ・サケ2017」出展結果及びシンガポールでのレストランフェアの実施結果ということで、日EUのEPA対策、それからCPTPP対策の中で攻めの農林水産業という位置づけになろうかと思いますけれども、サロン・デュ・サケ2017というフランスのパリで行われました日本酒の試飲イベント、こちらに鳥取県のブースを設置いたしまして、県内から5事業者に出展をしていただきました。特に初めてフランスに出られる酒蔵さん、あるいは既にもうヨーロッパに輸出しているけれども、さらなる販路の拡大をということで出られた方等々ございましたけれども、意欲的に商談を行っていただきまして、また新たな商品の輸出が決定した事業者さんもございました。
 2番のシンガポールでのレストランフェアですが、こちらにつきましては県と鳥取県漁協、さらに境港水産物輸出入促進協議会、この三者が連携いたしまして、シンガポールの日本料理店で県産食材を利用したレストランフェアを開催したところでございます。このレストランフェア自体は全漁連のアンテナレストラン、それからシンガポールの日本人会が運営している店舗というところで、ここそのものへの輸出が継続的にということではないのですけれども、こちらの店舗に現地の輸入業者さんですとか、ほかのレストランの方等々もおいでいただきまして、その中で実際に県産食材を食べていただいて商談につなげていくということで取り組みました。実際、ハタハタの一夜干しですとか、それからイカの下足揚げ、さらに書いておりませんけれども、親ガニ、松葉ガニの取引が新たに始まるなど、着実に成果が生まれているところでございます。

◎森委員長
 報告第10、鳥取県立農村総合研修所の指定管理者の選定方法について。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 それでは、17ページをお願いいたします。17ページ以降、20ページにかけまして、ちょうど指定管理の切りかえ時期に当たるものですから、その選定方法の考え方が県庁全体でまとまったということで御説明を差し上げたいと思います。
 まず、私からは、県立農村総合研修所でございまして、倉吉市大原にある農業者のための研修施設でございます。2番の指定管理者の選定方法でございますが、従前どおり指名指定を行いたいと考えてございまして、その指名指定継続の理由を3番にまとめております。農村総合研修所の指定管理につきましては、現在、農協の中央会さんにお願いをしているところでございますが、御案内のとおり中央会さん、農協への指導とか人材育成を担う組織でございますので、この組織の目的が施設の設置目的である農業団体みずからが地域農業リーダー等を対象に研修を行うと、こういった施設の設置目的にまさに合致しているということで、現状では農協の中央会さんにお願いをしているものでございます。
 4番に今後のスケジュールをまとめておりまして、所定の手続を経た上で平成30年9月に、この9月県議会で指定管理者選定の議案を上程したいと考えております。備考欄以降は、先般の戦略会議の概要等々をまとめておりますので、またこれはごらんいただければと思います。

◎森委員長
 報告第11、鳥取県立二十一世紀の森の管理運営の見直しについて。

●地原森林・林業振興局林政企画課長
 18ページをごらんいただきたいと思います。鳥取県立二十一世紀の森の管理運営でございます。先ほど前田課長が申し上げました概要につきましては省略させていただきますが、二十一世紀の森は鳥取市河原町稲常、林業試験場にございます。施設内容としましては、二十一世紀の森、山の部分、約36ヘクタールに、森林学習展示館、林業技術工芸実習館、それから先般3月28日に開所いたしましたとっとり林業技術訓練センター、グートホルツと申しますが、その4施設がございます。このたび二十一世紀の森の山林部分以外の3施設の管理運営について31年4月から公募に出したいと思っております。見直しを行う理由といたしましては、4番に書いてありますが、技術訓練センターとか工芸実習館等がございますので、次の森林・林業の人材の育成について、民間のノウハウの有効活用いたしまして、安全作業の啓発と訓練の研修センターを行いたい。また、森林の役割をPRしながら、今後の森林教育を行っていきたい。また、展示館を活用した情報発信について、今後、林業試験場と、官と民がコラボしながら進めていきたいと思っております。

◎森委員長
 報告第12、鳥取県営境港水産物地方卸売市場の指定管理者の選定方法について及び報告第13、鳥取県立とっとり賀露かにっこ館の管理運営の見直しについて。

●平野水産振興局水産課長
 19ページをお願いします。境港の市場でございます。正式名称は鳥取県営境港水産物地方卸売市場でございまして、引き続き境港水産物市場管理株式会社に指名したいと考えております。この境港の市場ですけれども、現在、高度衛生管理型の市場整備を進めております。この高度衛生型管理というのは、ハードだけではなくて、ソフトと両面でやっていく必要があるということで、施設整備とあわせまして現在、この市場管理が中心となって衛生管理マニュアルの策定作業も行っているところでございます。この市場管理を構成しておりますのがJFしまね、鳥取県漁協、境港魚市という3つの荷受けでございますけれども、JFしまね、それから鳥取県漁協については生産者でもあるということで、ここが引き続き継続するのが最もいいだろうということで、指名指定を行うものであります。
 次に、20ページをお願いします。鳥取県立とっとり賀露かにっこ館ですけれども、ここは周辺にあるかろいちとか、わったいなといった集客施設と連携して、地域振興や運営をより効率的、合理的に行うためには、民間のノウハウを活用するのが有効であるだろうという理由によりまして、公募による指定管理を行うものでございます。

◎森委員長
 報告第14、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について。

●島﨑農地・水保全課長
 それでは、21ページをお願いいたします。中部総合事務所が工事の変更契約を締結しましたので、その概要について報告いたします。
 一番上段でございます。工事名は、妻波地区ため池(上鳥池)改修工事でございます。変更の内容としましては、台風18号及び21号による降雨により、ため池堤体の盛り土用土の含水比が高く、そのままでは盛り土作業が困難なため、仮置き場に一時仮置きしまして、天日干しをするなど含水比を下げる期間を要することとなったことから、11月22日であった工期を1月10日まで延期するものでございます。

●平野水産振興局水産課長
 その下でございます。境港の市場整備に伴う1号上屋の護岸工事の1工区、それから2工区の工事でございまして、ともに1,000万円強の増額を行うものです。変更理由なのですけれども、専門的になってきますが、既存の岸壁を壊すに当たって、ワイヤーソーイング工法という工法を用いることになったこと、それから設計段階ではわからなかった不可視部分で壊した後の分別解体が必要となったということ、それからほかの工事との調整で進入路に鉄板を敷く必要が出てきたということで、増額となったものでございます。

◎森委員長
 この下の分はいいですか。

●平野水産振興局水産課長
 済みません、1工区、2工区ともに同じ理由でございます。

◎森委員長
 それでは、今までの報告事項全14件について、皆さんの質疑はございませんか。

○斉木委員
 12ページの第2回水辺の環境保全協議会、これは各川が流れている中の協議会だというが、今、川に近づくことができないと。水辺に余り近づいてもらうと困るということかどうかわからないが、草が要するに物すごく繁茂しておって、簡単に日野川でも千代川でもどこでもおりられないと聞く。アユかけもそうなのですけれども、水辺だけではなく、協議会で水辺を利用することの話し合いもぜひ一生懸命してもらいたいなという要望なのですけれども、どうでしょうか。

●平野水産振興局水産課長
 水辺の環境保全協議会ですけれども、言われるとおり、必ずしも川の中ということだけではなくて、実は全体の河川環境ですとか、あるいはカワウの被害とか、幅広いところについて協議を行っております。そこでの利用といったことについても、関係者の方の意見を聞いてみたいなと思います。

○斉木委員
 今は草などで川のそばにももちろん近づけないし、川の中が山になっておるわけだよね、木が生えたまま投げてある。あれでは本当に災害で水が出たときに、あの木に物がひっかかってかなり悪い状況を引き起こすのではないかなという気がするのですね。川の中を森にするためなのか、いろいろな事情があることは私もよく知っていますよ。知っているけれども、そういう環境整備というのはきちんと本来の川の役目をするようにぜひしてもらいたいなと思うのですけれども、どうですか。

●小畑水産振興局長
 この協議会は、委員おっしゃいますように、河川管理者であります国交省、各事務所でありますとか、県の河川管理部局も入っておりますので、幅広い観点の御指摘もあったということで、川の中だけではなくて、水辺環境全体ということでの議論ということも今後深めていきたいと考えております。

○斉木委員
 所管外だけれども、考え方が大体弱いな。本当に冗談ではなしに、今の子どもたちが川に親しむ、危険なものを排除するのではなくして、やはりそういうところをちゃんと体験させるということも必要なものですから、学校等が行事で使いやすいような環境整備も必要だろうと思いますので、ぜひそれは考えていただきたいと思います。

○山口委員
 部長、今、獣医系の大学のことについて国会でも問題になっておるのですけれども、これは特にペットのような小動物には対応できるけれども、大きな動物に対してはなかなか対応ができないということで、鳥取県においても獣医師不足というのは非常に深刻な問題ではないか。前は、そうそう難しいことはなかったですけれども、今では、小動物を専攻する人が多く、大型の動物に対してはなかなか皆さんが志向されないと、こういう現状であると思いますけれども、今の現状についてはどういう傾向にあるのでしょうか。

◎森委員長
 山口委員、その他の項目でそのときに部長から話してもらいますから。

○山口委員
 ああ、これはまだ議案か。

◎森委員長
 はい、まだ報告事項です。

○山口委員
 ああ、報告事項はまだあるの。

○錦織委員
 18ページの二十一世紀の森の管理運営の見直しと、それから次の20ページのかにっこ館というのをそれぞれ公募をかけたいと、これは結局、条例を見直すこととしたいという報告なので条例改正が必要となってくると思うのですけれども、ちょっとその確認を。これはここの職員定数が管理業務とそれから啓発・交流拠点としてだとか、研修などが別にちょっと分かれると思うのですけれども、これでやれるのかなと思いますが、どういう検討がなされたのかを。これは資料がいただけるのですか、検討過程のものをそれぞれもらいたいと思います。
 かにっこ館も平成何年だったか、一遍指定管理にするという話が出たときに、いろいろメリットだとか検討を委員会でしたときに、ちょうど私もその委員会にいて、結果指定管理にはしないという結論になったのです。現地では生き物管理をやられていて、そういうノウハウがずっと蓄積されているのですが、これは公募先というのはどういうところをイメージしておられるのかというのもちょっと聞いてみたいのですけれども。

●地原森林・林業振興局林政企画課長
 今現在、林業試験場の試験林ですけれども、園路の草刈りについては委託に出しております。また、展示館の管理ですが、正月の数日を除いて一年間、昼、土日オープンしておりますので、平日につきましては林業試験場の非常勤の方、また土日につきましてはまた別途非常勤の方で鍵の開け閉めとか、管理を行っているということでございます。あわせて工芸実習館も林業試験場が管理を行っています。今のところは31年4月の予定でございますので、ちょっと検討しながら、いかにこういった管理運営が上手にできるか検討しているところでございます。

◎森委員長
 資料を後で。

●地原森林・林業振興局林政企画課長
 ええ、資料につきましては、ちょっと検討させていただきます。

●平野水産振興局水産課長
 まず、以前、本件について否決されたのではということですけれども、平成23年6月議会において、こちらの委員会で議案を提出させていただいております。このときはちょうどわったいながまだオープンする前でして、そのときの理由としては、周辺に新たな集客施設ができるので、指定管理の前提条件が変わる可能性もあるのではないかということから、導入時期あるいは内容などを再検討すべきということで引き継ぎになったという経緯がございます。
 生き物の管理をどうするのか、どういったところを想定しているのかということでございますけれども、生き物の管理につきましては、もちろん現在かにっこ館で働いていらっしゃる職員の方々の希望というのが第一にはなりますけれども、受ける先において生物管理のできる人たちを県で紹介するといったことで対応を考えておりまして、想定される管理先としては、集客施設等の経験といいますか、先ほど申し上げた理由を満たせるところであればどこでもと考えております。

○錦織委員
 それで、今のかにっこ館ですけれども、わったいなの整備の後にこういうのを、また検討するということになっていたのかなと思いますけれども、ここに今、職員として県職員さんはおられるわけで、受ける先を紹介しますよということは、結局民間になるわけですよね。本人の身分保障というのはどうなるのですか。

●平野水産振興局水産課長
 かにっこ館ですけれども、今、県職員としては4名の正規職員がいますけれども、指定管理になった段階ではその職員は当然県に引き上げるということになります。それ以外に非常勤という形で働いている方がいらっしゃいますが、先ほど申し上げた生物の専門という意味では、その方々については本人の希望等踏まえて考えていこうという意味でございます。

○錦織委員
 本人の意向もということなのでしょうけれども、やはり、こうして、こっちの二十一世紀の森とか、いろんなところが今回全体的に見直しになっているわけですけれども、本当にこれをなくしたら、民間に行ってしまったら、県が持っているノウハウがなくなってしまうということを懸念しています。単に何か民間に移したら安くて効率的だということではやはりやってほしくないなと、これは多分、条例か何かの改正があると思うので、また今後もうちょっと検討される、していかないといけないと思いますけれども、ちょっと意見として言っておきます。

○濵辺委員
 今の指定管理のことで、これは幅広く県内、県外に公募されるのですよね。ここの指定管理を公募する施設で、要は手を挙げる県内の事業所さんというのはおられるのですかね。県外の事業者に持っていかれることがちょっと心配するのですけれども、どうなのでしょう。

◎森委員長
 濵辺委員、どの部分の話ですかね。

○濵辺委員
 済みません、これは18ページと、20ページですね。

◎森委員長
 この2つですね。

●地原森林・林業振興局林政企画課長
 詳細につきましては今後ですが、今、想定しているのが県内の林業技術訓練センター、いわゆる人材育成、山で働く作業員の方々とか、指導員の方々の技術向上を図っていますから、やはり身近な県内の事業体の方や、森林に詳しい方、学校教育のこともありますし、また県産材の展示等がありますので、こういったことにふさわしい県内の方を何とか考えています。

●平野水産振興局水産課長
 同じく、詳細につきましては今後検討していくことになりますけれども、先ほど錦織委員からもありました、条例については来年の2月を予定しておりまして、今後どういった形で指定管理に出すのかということについては検討していきたいと思いますが、一応県内の業者を考えております。

◎森委員長
 ほかにございますか。

○興治委員
 1ページのTPPの関連政策です。この中の中ほどに経営安定対策として、牛豚生産者の経営安定対策、マルキンについて、補填率を引き上げ8割から9割となっています。ところが、2の県の対応状況のJAグループ鳥取の主な意見の中には、牛マルキンの補填率を8割から9割に引き上げてほしいとなっていまして、ちょっと上の説明と違っているのですけれども、9割まで引き上げができているのか、あるいはまだできていないのか、その方針が出されていないのか、そこのところをお聞きしたいと思います。子牛価格も高値でずっと維持されていますので、生産者の利益がなかなか出にくくなっているという状況もあると思います。ここはやはり9割に引き上げを、もしなっていないのであれば、引き上げすべきだろうと思います。
 それと、豚マルキンの国庫負担水準の引き上げで、1対1を、国3、生産者1ということで、国の負担割合を引き上げるということになる、そういう方針ですけれども、この場合、県の補填率といいますか、はどう見込んでおられるのでしょうか。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 ただいま御質問のありました牛マルキンの件でございますが、畜産物価格安定に関する法律という、いわゆる畜安法というところでTPPの発効とともに8割から9割になるということが決まったところでもございます。また、今回TPPの関連大綱で日EUのEPAの、それが施行されると同時にまたその8割、9割というのは法律で明記されているところでございます。ですので、実際に今現在8割から9割というところではないのですが、これからそういう形になろうというところでございます。
 また、委員がおっしゃるとおり、確かに子牛価格、非常に上がっているところではございますが、あわせて鳥取和牛の価格、肉の価格自体もかなり高値に推移されておりまして、これから非常に高い牛、素牛の枝肉が出てくるということもあるのですが、今のところ現状では実際に非常に所得が減っているというところではまだないという状況でございます。
 また、豚に関しまして、1対1から3対1に変わった場合の県の負担割合ということでございますが、今のところのルールで大体生産者負担額の大体3分の1というルールで今、牛も豚もいっておりまして、そのルールは生かしていきたいと思いますので、増額になった場合でもやはり同じような形で対応したいと考えております。

○興治委員
 生産者3分の1というのは今の制度ですよね。これを国3、生産者1ということになれば、生産者がさらに低い4分の1になるのですけれども、県の補填はしないのですか。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 今現在で1対1の部分の、生産者の部分が3分の1を負担しておりますので、同じルールで対応しようと考えているところでございます。

○興治委員
 生産者部分の3分の1だな、なるほど。では要するに牛もTPPないしEPAが発効したら9割に上げるということが決まっているということですね。JAのこの要望は、8割から9割に引き上げてほしいというのは、それより前に上げてほしいという要望ですかね、そうすると発効より前に。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 私からちょっと若干補足をさせていただきます。JAグループから意見を承ったのが11月15日でございますので、この時点ではこの大綱がまだ出ておりません。まずもってJAグループの皆さんは、EPAについての8割から9割に上げてほしいという側面と、それからもう1点が恒常的に、EPAとかTPP関係なく直ちに8割から9割に上げてほしいと、この2つの側面があったということでございまして、ちょっと説明がはしょっておりまして申しわけございません。

○興治委員
 恒常的にということだから、今からでもという意味ですよね。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 そういうことです。

○興治委員
 これは鳥取県として国に要望していただけるのですかね。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 まさにそういう視点で今回も大臣に要望しておりますし、これからも皆さんの御意見を頂戴して、年末の要望等に反映をさせていただきたいと思っております。

○興治委員
 わかりました。

◎森委員長
 ほかにありますか。

○島谷副委員長
 台風被害の関係なのですけれども、ほかの農業とかは被害額等が出ているのですけれども、水産の関係で賀露の沖底被害額が横棒、それで、夏泊、御来屋も横棒ということなのですけれども、被害がありながら被害額がないというのはどういうことなのでしょうか。

●平野水産振興局水産課長
 まず、沖底船の被害額なのですけれども、沖底船が岸壁にぶつかって穴があいたりということがあったのですが、ちょうど松葉ガニの漁期前ということもありましたので、一応、走れる状態なものですから、そのまま今走っています。それで、5月で漁期が終わって、それから修理ということになりますので、その修理の段階で初めて幾らかかったのかというのが確定すると。その経費については保険の対応になるということで、今の段階では被害額がわからないということになっております。
 定置網の被害額なのですけれども、いろいろ網が破れたりということがあったのですが、基本的には自分たちが手作業で修理をしたということで、被害額として上げていないということでございます。

○島谷副委員長
 はい、わかりました。
 ただ、賀露の沖底2隻となっています。これは本当に大きな被害があった船だけであって、実際には5隻とも……。

●平野水産振興局水産課長
 そうですね。

○島谷副委員長
 いろんな多少のでこぼこができたというのがあるので、これは本会議でもまたちょっと話はさせてもらおうと思っているのですけれども、わかりました。
 では、次に、かにっこ館の関係です。ここで民間のノウハウの有効活用ということで、運営の効率化は当然いいとは思っているのですけれども、あそこは年間30万人の集客をもう既にやっているような施設なので、特にわったいな、かろいちとの連携によって鳥取県東部の一大観光施設みたいな拠点になっているのです。これは指定管理をしたときに有料化とかそういうことが考えられ得るのですけれども、こういうことについて運営の効率化のみではなくて、地域振興の観点からも指定管理者を選ぶときにしっかりとそういう観点も入れていただければなと思っておりますけれども、どういう考えでしょうか。

●小畑水産振興局長
 島谷委員のおっしゃることはよくわかっておりまして、おっしゃるとおり、あそこはかにっこ館、それからかろいち、わったいなを合わせて、1年間に延べで160万人ぐらいおいでいただいている。3つの館がそれぞれの相乗効果を出していると私も思っています。
 特にかにっこ館につきましては、現在、無料ということもございまして、30万人にはちょっといっていないのですが、20数万人に毎年おいでいただいていまして、そのうちの4割近くの方がお子さんを連れておいでいただいているということで、非常に地域活性にもつながっていると思っておりますので、我々といたしましても、指定管理になったからといってすぐに有償とかではなくて、それぞれのわったいな、かろいちの意見も聞きながら、また御来店いただいているお客様の声も聞きながら、今まで以上に集まっていただけるような施設になるような運営方針というのを今後目指していきたいと思っております。

◎森委員長
 よろしいですか。

○錦織委員
 その他で言おうと思ったのですが、そのかにっこ館について。

◎森委員長
 では、後で。その他にしてください。
 それでは、その他に入ります。
 先に山口委員からの質問がありました獣医師の問題について。

●岸田農林水産部長
 獣医師の関係です。山口委員御指摘のとおり、やはり県内でも小動物の獣医師がほぼ充足というか、割と潤沢におられるのに比べて、大動物の獣医師というのはやはり不足していると思っております。
 公務員獣医師、農林業関係の獣医師を見てみても、今年度の採用、募集6名に対して2名しか採用できていないというのが現状であります。やはり大動物の公務員獣医師、それから共済もなかなか不足が続いていると聞いております。県としては、これまで奨学金等の支給によりまして、公務員獣医師、県内の大動物共済の獣医師確保に努めてきているところですけれども、今年度から鳥大、それから獣医師会と一緒になりまして、鳥大で獣医学科5年生を対象にインターンシップを単位化したと。インターンシップに参加すると単位がもらえるということで、これまでと比べて約5倍の、ことしも15人の5年生がそういう県の家保でありますとか衛生環境研究所というところでインターンシップをしております。参加した学生に聞いてみると、大動物というのも大変魅力ある職業だなという反応を示す学生もおりまして、そういう地道な活動でもって確保に努めてまいりたいと思っております。
 県も一昨年、特に若手の獣医師の処遇改善ということで、10年間、4万5,000円の上乗せ、年5,000円ずつ減っていくのですけれども、そこで調整、追加の手当てを出すことによって、獣医師確保ということにしておりますが、全国的に見れば福岡県が一般の公務員の給料表と、それから医師の給料表の間に獣医師の給料表を新設して、そこら辺の処遇を大幅に改善したという、そういう事例も出てきておりますので、今後また県の獣医師会と、それから鳥大とそういう事例も十分研究して、全国的な獣医師会の動き等も連動して、それなりの対応を、なかなか我が県のみということにはならないと思います。特に農林水産部のみではまたまた難しいので、これは総務部等と十分議論を深めながら、処遇改善等にも対応して何とか獣医師公務員、それから県内の大動物獣医師の確保に努めてまいりたいと思っています。

○山口委員
 経過から説明いたしますと、鳥大の獣医学部を山口県の山口大学に持っていこうと、こういう運動が展開されたのですよ。それで、やはり歴史と伝統があって、かなり地元でも活躍している鳥大の獣医学部をなくすことは大変だと、こういうことで大運動をして残ったのが今の状況だと思いますけれども、当時からしますと、県外の入学者が非常に多いと。鳥取出身者の入学は、定員が40人ぐらいのときでも、2人か3人しか鳥大の獣医学部を選んで合格する者がいなかったわけですよ。その中で、大動物という形ではなくて、保健所にもかなり入っておられたから、獣医そのものの仕事を選ぶ人がなかなか少なかったと、こういうような経過があって、今、活躍しなければならないところに断層ができているのではないかと、私は今思っておるわけです。だから、危機的な状況にあるのだろうかと思っておりますけれ。

◎森委員長
 部長、簡潔にお願いします。

●岸田農林水産部長
 今、さらに不足は深刻化していると思っております。

○山口委員
 深刻。

●岸田農林水産部長
 はい、深刻です。

○山口委員
 だから、これも奨学金制度とかいろいろ優遇措置があるでしょう。

●岸田農林水産部長
 はい。奨学金もやっておりますが、なかなかそれではもう効果というのは見込めないと。一定の確保にはそれでは難しいということを今思っております。さらなる対応が必要かなと。

○山口委員
 うん、努力してもらわなければ。

●岸田農林水産部長
 はい。

○山口委員
 これは大変だと思っております。そのことだけ。

●岸田農林水産部長
 はい、わかりました。

◎森委員長
 では、よろしいですね。
 錦織委員、いいですか。

○錦織委員
 済みません、後で。

○斉木委員
 では、先にいただきます。
 その他ですけれども、来年度から18年度産の生産調整、これは今回、こういう話などは出ないわけですか。というのは、今、全国的にどういう流れになって、本県の場合は何か協議会に聞くと市町村まで示すとか、県によっては個人まで示すとかいうことがいろいろあるのだけれども、需給調整の関係があるのと、それと来年もすぐ1月からは苗や肥料の注文も始まるし、ある程度県の方針なりを農家の方へきちっと示すような方針は出ているのですか。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 30年に国からの数量目標は出ないのですけれども、データは国からもらいまして、県を通して市町村に、農協等に出すような仕組みになっていまして、これは再生協の仕組みで出します。年末に向けて再生協の総会をしますので、そこできちっと目標の数字、目安の数字を出すようにしております。

○斉木委員
 いや、再生協で協議されることはわかるのですけれども、県の考えとして、市町村まで出すのか、個人に出すのか、あるいはそのあたりの方針は決まっているか。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 再生協で検討していただきますけれども、我々としては市町村にきちっと出して、市町村からそれぞれその地域の再生協で判断をしていただくと考えています。

○斉木委員
 要するに、県としてはしないということか、方針は。
 というのは、各市町村でそれぞれ量を決めるとか、そういうあなたのところはどうだというのはやるかもしれないけれども……。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 いえいえ。県と農協と一緒に、県の再生協でちゃんとお示しします。

○斉木委員
 その示すのをどこまで示すのか、市町村で協議されるからその云々と言われるけれども、その市町村の協議というのは、ある程度方針を、やはり今これから協議会で話し合わなければ方針が出ないということなのか、どういうこと、ある程度大まかな目標というのはもう決まっているわけですか。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 それぞれの数値を県でお示しします。

○斉木委員
 はい、わかりました。

◎森委員長
 よろしいですか。
 それでは、農林水産部の……(「委員長、済みません」と呼ぶ者あり)
 その他で。

●小畑水産振興局長
 申しわけございません。冒頭、山口委員の質問で、市に移管している漁港を第4種とお答えしたと思うのですが、済みません、正しくは第1種、第2種の間違いでしたので、訂正をお願いいたします。

◎森委員長
 それでは、農林水産部の案件については、全てこれで終了いたします。
 ここで休憩に入りますが、13時から再開したいと思います。よろしくお願いします。

午後0時16分 休憩
午後0時59分 再開

◎森委員長
 それでは、再開をいたします。
 引き続いて、商工労働部、企業局、労働委員会の付議案の予備調査を行います。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 それでは、総括説明を求めます。

●吉村商工労働部長
 では、商工労働部の議案説明資料をお願いいたします。
 まず、1ページでございますが、今回お願いする議案は、台風による産業技術センターの補修のほか、県立ハローワークの全県展開、あるいは高度外国人材の活用の事業ということでお願いをしたいと思っております。補正額につきましては3,200万円余をお願いさせていただければと思っております。
 詳細につきましては、担当課長から御説明いたしますので、よろしく御審議のほどお願いいたします。

◎森委員長
 それでは、引き続いて関係課長から順次、説明を求めます。

●佐々木産業振興課長
 2ページをお願いいたします。鳥取県産業技術センター運営費補助金でございます。940万円をお願いいたします。このたび、10月22日に発生をいたしました台風21号によりまして、米子にございます産業技術センター機械素材研究所の屋根が一部破損いたしました。今回のこの予算につきましては、被害復旧を図るための経費としてお願いをするものでございます。
 現状、ブルーシート等で仮復旧を行っておりまして、速やかな復旧に努めてまいりたいと考えております。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 では、資料3ページをお願いいたします。労働者相談・職場環境改善事業の債務負担行為3年間の総額8,103万6,000円を要求するものでございます。
 中小企業の労働者、事業主を対象としました労働相談や労働教育、労務管理改善に関する助言等の業務につきまして、公募により外部委託しているところでございますけれども、相談業務が中心となりますので、相談者が受けるサービスの質の維持という観点、それから受託者の雇用の安定を図る意味で、一定期間の継続的な実施が望ましいということで、平成30年から3年間の複数年契約とするための債務負担行為でございます。委託先は2月に募集する予定です。
 債務負担行為の内訳といたしましては、3年間毎年同額でございます。
 労働相談は、県内3カ所に中小企業労働相談所みなくるを設置いたしまして、労働者、経営者双方から幅広い相談に窓口、電話、電子メールで対応します。労働教育推進業務として、セミナーの開催、社会人向けの小冊子、これを高校生へ配布したり、また労務管理改善助言事業といたしまして、社内研修の講師派遣を継続実施することとしております。
 今回の改善点といいますか、事業の組みかえになりますけれども、従来、労務管理アドバイザーが企業を訪問いたしまして、就業規則の改善等の助言を行う業務をこの委託業務の中で実施していたところでございますが、来年度から、働き方改革関係の事業の中で実施する予定でございます。
 債務負担行為の支出予定額につきましては、10ページの調書のとおりでございます。

●小林雇用人材局就業支援課長
 資料4ページをお願いいたします。
 お昼のニュースでも流れていましたが、10月の有効求人倍率は1.65倍ということで、9月より若干下がりましたが、依然引き続きまして高水準となっております。人手不足の解消や円滑な求人企業と求職者のマッチングのために、県立ハローワークを全県に展開をいたしまして、新たに鳥取、倉吉、八頭に開設するための準備経費として2,100万円余を計上させていただいております。
 下の取り組み状況をごらんいただければと思いますが、県立ハローワークにつきましては、地方分権一括法によりまして、地方版ハローワーク制度が創設されまして、ことし7月に米子、境港、東京、関西に開設したところでございます。就職決定件数、相談件数等、これにつきましては後ほど詳細な状況は報告事項のところで御報告させていただきますが、着実に増加をしているところでございます。
 こういった状況を踏まえまして、平成30年4月以降に順次開設する予定でございまして、県立鳥取ハローワークにつきましては、鳥取市内のJR鳥取駅で調整中でございますし、それから、倉吉につきましては、倉吉市内のパープルタウンで調整中でございます。また、八頭につきましては八頭庁舎内で考えておりますが、名称につきましては、現在、国とも調整が必要であるというところで、仮称とさせていただいているところでございます。
 開設時間につきましても鳥取、倉吉につきましては土日、夕方も開庁する方向で考えております。
 機能の強化でございますが、鳥取につきましては各県立ハローワークの活動の掌握、調整の体制を整備することとしておりますし、また、就職支援関連業務ですとか、助成金等の業務、これも県立鳥取ハローワークに集約することと考えております。
 体制につきましては、鳥取、倉吉につきましては米子と同様と考えておりまして、女性活躍とかIJUとか、若者・学生、ミドル・シニア、企業支援といった機能を持たせることとしておりますし、また、諸経費につきましては、(4)に記載のとおりでございますが、鳥取につきましては建物賃貸借に要する経費につきまして、3,400万円余の債務負担を設定させていただいておりまして、10ページに記載をさせていただいているとおりでございます。
 続きまして、5ページをお願いいたします。高度外国人材等活用支援事業でございますが、最初に、下の参考のところをごらんいただければと思います。外国人を雇用する場合、入管法上の制限がございまして、入国の際に与えられます在留資格の範囲内で就労等が認められているところでございます。その就労の累計がこの表のとおりでございますが、この一番上の専門的・技術的分野の就労資格がある者、これは技術、人文知識、国際業務等の方々でございますけれども、ここを高度外国人材と呼んでおります。県内には約270人ぐらいの方がおられます。こういった高度外国人材の活用を図るために、県内企業のニーズに応えるために次の(1)にあります企業向けの研修、セミナー等を開催することとしております。
 (2)の高度人材を活用している企業への企業見学会の開催ですとか、合同企業説明会の開催、それから、(3)でございますけれども、外国人雇用サポートデスクということで、外国人の在留資格等の資格を有する行政書士の方が東部、中部、西部にいらっしゃいますので、行政書士の方にサポートデスクを委託して、実施することを考えております。

◎森委員長
 次に、企業局から説明を求めます。
 まず、総括説明を企業局長。

●湊企業局長
 企業局の議案説明資料をお願いいたします。
 11月定例会に提案させていただいております企業局の関係の議案といたしましては2本ございまして、まずは議案第5号、鳥取県営電気事業会計補正予算でございます。風力発電所、水力発電所、これら継続的、安定的な発電を行うための所要の補正を行わせていただきたいというものでございます。
 あわせて、庁舎管理等に必要な補正もお願いをするものでございます。
 続きまして、議案第6号が鳥取県工業用水道事業会計補正予算(第1号)でございます。これは、先ほど電気事業の補正予算でもございましたけれども、庁舎管理に必要な補正をお願いするものでございます。
 詳細につきましては担当課長から説明をさせますので、よろしくお願いいたします。

●入江企業局経営企画課長
 それでは、議案説明資料1ページをお願いいたします。鳥取放牧場風力発電所主軸受更新事業でございます。債務負担行為1億8,600万円余をお願いするものでございます。
 平成17年度に運転開始いたしました鳥取風力発電所でございますが、3基のうち、図にありますように、1号機及び2号機の2基につきまして、主軸受等の定期点検の結果、12年が経過し、経年劣化等によりまして主軸受部の摩耗が進行しており、このまま運転を続ければ事故につながる可能性もあることから、主軸受等を更新するものでございます。
 事業内容につきましては、主軸受等の機器製作及び現場の更新作業になります。
 事業期間としましては、製作日に所要の時間がかかりますので、平成29年度と平成30年度の2カ年ということで、事業費は1億8,600万円余でございます。
 債務負担行為としましては、平成30年度に全額を設定するものです。
 スケジュールですが、ごらんのとおり、平成29年度に機器製作を発注いたしまして、製作期間が約7カ月程度必要でございます。平成30年度になりまして、完成した主軸受等を現場更新作業、約2カ月間程度かかりますが、行う予定でございます。
 なお、2号基につきましては、平成25年度に主軸受のベアリング等の破損が発見されたため、既に主軸受等の更新をしているところでございます。
 続きまして、議案説明書2ページをお願いいたします。再生可能エネルギー発電施設等導入促進事業(小水力発電)でございます。継続費の増額、8,000万円をお願いするものです。
 現在、八頭町私都で平成30年10月の運転開始をめどにして、小水力発電の新規建設を進めているところでございますが、工事材料等の価格上昇等に伴いまして、継続費の増額補正をお願いするものです。
 事業費としては8,000万円の増額ということになります。主な内訳としましては、水圧管路の材料費の価格上昇ということで6,000万円、これにつきましては、平成24年度に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が創設されて以来、全国的に水力発電所の建設増加に伴います材料価格が上昇しておりまして、今回の配管材料につきましても3年間で約1.4倍の上昇となっております。また、水圧管路の埋設に伴う道路の仮設拡幅に伴う増額として、1,000万円ということでございます。これは、地元要望、協議の結果、水圧管路の埋設工事に伴いまして、拡幅が狭くなる道路があるということで、仮設拡幅するものでございます。継続費としては、今回の補正額8,000万円を加えた5億6,488万6,000円になります。
 続きまして、3ページをお願いいたします。先ほど資料2ページで説明いたしました再生可能エネルギー発電施設導入促進事業の継続費の増額分の内容になります。内容は御確認をお願いしたいと思います。
 続きまして、4ページ、5ページをお願いいたします。債務負担行為の追加でございます。まず、4ページ、電気事業の債務負担行為でございます。
 最初に、鳥取放牧場風力発電主軸受更新事業につきましては、先ほど1ページで御説明した内容のとおりでございます。
 次に、佐治発電所制御装置更新事業でございます。当発電所におきましては、昭和58年の運転開始から34年が経過しておりまして、使用機器等が老朽化しております。また、その部品の一部が既に生産終了となっているため、事故等の迅速な対応が困難なこともありまして、発電した電気を送電系統に送ります電力供給の制御装置を更新するものでございます。事業費は、約1億5,800万円余ということでございます。内容ですが、機器製作と現地の更新作業でございます。機器製作には約10カ月程度必要でございます。債務負担行為については、平成30年度に全額設定させていただいております。
 次に、新幡郷発電所取水施設制御盤更新事業でございます。こちらにつきましても昭和63年の運転開始から29年が経過しておりまして、取水施設制御盤が老朽化しておりまして、こちらの部品についても既に生産終了となっていることから、迅速な対応を図るため、河川維持放流量と取水量の制御を行う取水施設の制御盤を更新するものでございます。事業費につきましては、約1,300万円余でございます。内容は、先ほど説明した内容と同様に、機器製作、それから現地の更新作業でございます。こちらの機器製作については、約6カ月程度要することから、平成30年度に全額債務負担行為を設定しております。
 次に、東部、西部事務所の清掃業務委託でございます。現行契約が今年度末で満了となることから、引き続き、平成30年度から3年間の業務委託を実施するため、3年間の債務負担行為を設定するものでございます。事業費は記載のとおりでございますので、御確認をお願いいたします。
 続いて、5ページをお願いいたします。こちらは工業用水道事業の債務負担行為でございます。先ほど説明しました事務所の清掃委託の工業用水道事業分でございます。事業費については記載のとおりですので、御確認をお願いします。金額につきましては、電気事業と工水事業の職員数、あるいはその施設の使用条件によりまして、面積を案分して算出しております。

◎森委員長
 これまでの議案の説明についての質問はありませんか。

○興治委員
 県立ハローワークについてですけれども、これは今、ミドル・シニア仕事ぷらざとか、レディース、それからヤングハローワークなどがあると思うのですけれども、それの直営または民間委託の形態がどうなっているのかということと、それがそのままこの県立ハローワークに移行するのか、その県立ハローワークの直営、民間委託の運営形態というのはどうなるのか、ちょっとそこを教えてください。

●小林雇用人材局就業支援課長
 今、興治委員から御指摘いただいた点でございますが、まず、若者仕事ぷらざにつきましては、これは県と国とがそれぞれ支援員を配置して、運営をしております。それから、ミドル・シニア・レディース仕事ぷらざ、こちらにつきましては県からパソナに委託をいたしまして、運営をしていただきます。こちらの形態は今申し上げたとおりでございますが、それぞれの機能につきましては、県立ハローワーク設置の際には、今の2つのところはそちらに移行ということで考えております。
 これからどのようにそこの職員を募集するかというのはこれからの検討になるかと考えています。

○興治委員
 だから、民間委託が来年度からなくなるということですよね。県が直営でこのハローワークを設置して、そこで従業員募集をするということ。その従業員の身分というのはどうなるのですか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 この県立ハローワークにつきましては、お見込みのとおりで県直営となります。職員につきましても県の職員という身分になります。

○興治委員
 そうすると、例えば、倉吉のハローワークに県の正職員が何名配置になって、いわゆる非正規の職員が何名配置になるという点についてはどういう計画なのでしょうか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 今のお尋ねにつきましては、これから年度当初の予算に向けまして検討していくこととしております。

○興治委員
 米子は現在ありますよね。米子はどうなっていますか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 米子につきましては、現在14名体制となっております。この14名体制のうち、正職員が2名、それから非常勤職員が12名となっております。

◎森委員長
 いいですか。

○興治委員
 まあまあ、いいです。わかりましたけれども、今、ミドルだとかレディースに相談に行くと結構評判がいいと、そういう話を聞くのです。だから、これまでの蓄積、ノウハウがあったりして、そうなっているのかなと思うのだけれども、実態、詳細までは知らないのですよ。ものが県立ハローワークになると引き継がれるのですか。その辺のところはどう考えていますか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 先ほど米子のお話が出ましたが、米子を立ち上げる際にも、米子にありますミドル・シニア・レディース仕事ぷらざの支援員さんに県立ハローワークに御応募いただいて、採用させていただいております。今回もそれと同様な形での採用というのを考えているところでございます。

○興治委員
 なるほど、わかりました。

◎森委員長
 ほかに。

○錦織委員
 3ページの労働者相談に関する事業なのですが、これを見ますと、今まで中小企業労働相談所みなくるに単年度で委託していたのでしょうかということと、この事業の概要を見ますと、充実させる方向だと思うのですけれども、(4)の労務管理改善助言事業などは28年度実績からは減っているということで、全体を見るとさして変わらない、減っているということであとの相談の件数だとかというのも高どまりしているのだけれども、それよりふえるということを余り考えておられないみたいだし、ちょっとこの数字はどういうことで入れられたのか、考えられたのかなということですね。それから、債務負担行為の内訳でみると、総額は8,100万円ですけれども、今までの委託費からするとどうなのかということを1つお尋ねします。
 5ページ目の高度外国人材等活用支援事業ですが、これは企業向けに、受け入れ側の企業に対していろいろ事業をやるわけですけれども、外国人労働者が来たときのサポートというのは逆な意味で何か考えられているのかということをお聞きします。

◎森委員長
 まず、どっちですか。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 (4)の講師派遣の回数ですけれども、これまで予定回数としては年60回ということで応募していただいておりますが、実際には28年度の実績として、受託者が30回派遣したということでございます。それは経費の範囲でやっていただいていると、実績でございますので、来年度以降も60回以上やっていただけるものと考えております。
 委託経費ですけれども、内容についても金額についても現在と変わりはございませんけれども、一番下に書いておりますとおり、先ほども説明しましたアドバイザーの派遣業務については外出ししますので、その分だけ減らしているという状況でございます。

●小林雇用人材局就業支援課長
 高度外国人の関係で、外国人労働者の相談に対してという御質問でございましたが、今回御説明させていただいた取り組みは企業向けでございまして、外国人の労働者の窓口としましては、現在のところ、みなくるですとか労働相談所というのを考えているところでございます。

●谷口雇用人材局労働政策課長
 済みません、先ほど漏らしておりました。
 委託ですけれども、平成24年度から3年ずつの複数年契約としております。

◎森委員長
 よろしいですか。
 ほかに皆さん、ございませんか。企業局にもございませんか。

○島谷副委員長
 確認なのですけれども、一番最初の企業局の説明のときに業務内容のところで、主軸受のあれが1号機、2号機と言ったのだけれども、1号機、3号機ではないの。そこをちょっと確認させてください。

●入江企業局経営企画課長
 済みません、説明の誤りで、1号機と3号機でございます。

◎森委員長
 皆さん、よろしいですか。

○錦織委員
 さっきの議案第6号というのはどれになるのですか。これは一番最後のページですか。工業用水事業の追加というのが、議案第6号なのですか。

●入江企業局経営企画課長
 御指摘のとおり、5ページになります。

○錦織委員
 わかりました。

◎森委員長
 いいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そしたら、議案についての説明はこれで終わります。
 次に、報告事項に入ります。それでは、報告第15、とっとりIoT推進ラボの設立について及び、報告第16、とっとりバイオフロンティアの指定管理者選定方法について、説明を求めます。

●佐々木産業振興課長
 では、商工労働部資料の1ページをお願いいたします。とっとりIoT推進ラボの設立についてでございます。
 本件につきましては、せんだっての常任委員会にて御報告をいたしましたとおり、ことしの8月に国から地域選定を受けたものでございます。このたび、正式に設立をいたしましたので、その概要について御報告を申し上げます。
 設立の概要につきましては1に記載のとおりでございまして、11月9日に設立をいたしましたが、その日の段階で75の団体、企業様に参画をいただいてございます。ものづくり、情報系の企業だけではなくて、農業系、観光系の団体を含めて幅広く参画をいただいたところでございます。あわせまして、同じ日に設立総会ということで、100名以上の方にお集まりいただいて、さまざまなディスカッション、あるいは情報共有などを行ったところでございます。
 このラボの主な取り組みでございますが、中ほどの(4)に記載のとおりでございまして、1点目としてはまずは専門家会議を編成いたします。今回のメンバーは、中ほどに表を掲載しております。主なメンバーでございますが、それぞれの分野での専門家の方、県内外の方に御参加をいただいたところでございまして、いずれの方も県にゆかりの方ですとか、あるいは県内の技術動向に精通されている方ということで選ばせていただいたものでございます。こういった皆様方にさまざまなプロジェクトの支援、あるいは戦略策定などお力添えをいただく予定としております。そのほか、商品開発、人材育成なども進めてまいることとしております。
 今後の取り組みでございますが、2に記載のとおりでございまして、まずは参画団体、企業、まだまだふやしていきたいと思っておりますし、ラボの選定メリットでございます国の予算の積極活用、あるいは県外企業との連携なども含めて、メリットを最大限活用しながら進めていきたいと思っております。
 これがキックオフでございますけれども、今後、専門家の皆様、あるいは参画団体の皆様の意見をしっかりと踏まえまして、これで終わりではなくて、サポート体制のさらなる強化なども検討していきたいと思っております。
 続きまして、2ページをお願いいたします。とっとりバイオフロンティアの指定管理者選定方法についてでございます。
 本件につきましては、先ほど午前中の委員会でも農林水産部から報告がございましたとおり、この11月に庁内組織であります県有施設・資産有効活用戦略会議が開催をされました。その中で、指名指定管理施設についても取り扱いの方針検討がなされたところでございまして、当課所管のとっとりバイオフロンティアの方針について、御説明を申し上げるものでございます。
 まず、施設の概要でございますが、このとっとりバイオフロンティアは、鳥取大学の米子キャンパス内に設置をしております。設置の時期は平成23年でございまして、目的といたしましては、鳥取大学の染色体工学技術、非常に世界的に競争力の高い技術がございまして、技術に着目をして、実用化、人材育成、産業集積を図っていくための目的として、県立施設として設置をしたものでございます。
 現在、産業振興機構に指名指定という形で管理を委託してございます。方針としては、次期指定管理期間、平成31年度以降につきましても指名指定で継続をしてまいりたいと考えております。
 指名指定の継続の理由といたしましては、中ほどの3に記載をいたしてございます。産業振興機構のこれまでの実績、ノウハウ、あるいは成果、こういったものを含めての判断でございます。主な成果ということで、小さい字で3点ほど記載をいたしてございます。このバイオフロンティアはインキュベーション施設としての位置づけもございますが、当初、1社であったものがバイオベンチャーがどんどん立ち上がった状態になっておりまして、今、6社ということで満室の状況になってございます。
 また、国の補助金の獲得に非常に積極的に取り組んでいただいておりまして、入居企業含めて研究開発、実証化に向けて進みつつあるというところでございます。そのほか、人材育成も今、非常に力を入れてございまして、入居企業の雇用創出ということで今まで54名の雇用創出が図られたところでございます。それ以外にも経費節減の効果なども図られておりまして、こういったことからも指名指定を継続してまいりたいと考えてございます。
 最後に、今後の予定でございますが、平成31年4月が次期指定管理期間でございます。それまで指定管理の選定手続に年度明けから本格化いたしますが、議案提案も含めて、本委員会の皆様方とよく御相談しながら進めてまいりたいと考えております。

◎森委員長
 次に、報告第17、環日本海定期貨客船航路境港利用初の年間3万人達成等について、報告第18、鳥取県・吉林省との友好県省提携の締結について、なお、報告第19、「総合的なTPP関連政策大綱」と今後の対応については、先ほど農林水産部から説明がありましたので、省略をいたします。

●山本通商物流課長
 3ページをお願いします。環日本海定期貨客船航路境港利用初の年間3万人達成等について、報告させていただきます。
 環日本海定期貨客船航路の境港利用、これは境港への入国、境港から出国の合計でございますけれども、DBS社の集計による速報値で11月18日に境港出発便で年間3万人を達成いたしました。2009年の就航以来初めてということになります。
 達成を記念いたしまして、達成後初入港日、11月24日に合わせまして、境港国際旅客ターミナルで記念行事を行いました。記念行事の内容につきましては、記載のとおりにございます。
 直近の境港利用の状況でございますが、こちらの数値として公表しております2017年1月、9月の境港管理組合の暫定集計値ということでございますけれども、境港-東海間の旅客は、1便当たり344人で過去最高を記録するということで好調な様子がうかがえます。
 要因といたしましては、円安傾向が続いていること、利用いただいている9割以上が韓国のお客様ですけれども、中国、韓国の関係悪化の影響だとか、プロモーション等による訪問先として鳥取県を選択していただいていること、また、DBSは自転車など大きな荷物を持ち込んで旅行ができるということで、サイクリング団体の利用等が定着してきたということから、好調を維持しているということでございます。
 また、貨物につきましても韓国向けの建設機械だとかロシア向けの建材、こういうパネルですけれども、また、韓国からは通年の輸入になりましたパプリカだとかが前年と比較して増加しているということで、1便当たりで6%増ということでございます。
 なお、表では前年同期比で合計トンはマイナスということになっておりますけれども、前年同期と比較いたしまして、韓国向けの原木輸出が今現在ストップしているということにより、減少しているということでございます。運航回数が3航次少ない集計でございまして、先ほど申し上げましたとおり、1便当たりの貨物量は増加しているということでございます。
 最後に、11月26日から冬季スケジュールとなっております。境港の入港、出港の時間の変更はございませんが、ウラジオストク港での停泊スケジュールが変更となっております。
 また毎年実施しておりますドック入りによる法定点検及び修繕ということで、2月22日から3月7日まで休航ということになります。
 次の4ページをごらんいただきたいと思います。鳥取県・吉林省との友好県省提携の締結についてでございます。
 1994年9月に鳥取県と吉林省の友好交流の覚書を交わしました。この交流の実績を積み重ねてまいりましたけれども、このたび、11月26日に吉林省長春市にて、知事と吉林省長との間で鳥取県と吉林省との友好県省の提携締結に関する協議書を締結いたしました。
 協議書の内容につきましては、5ページ目をごらんいただければと思います。協定の内容といたしましては、双方が互恵の原則に基づきまして、経済、貿易、文化、教育などさまざまな分野について、多面的な交流と協力を行い、共同発展を促進することとしております。
 知事と吉林省長との面談の中では、さまざまな分野で実りのある交流を進めていきたいということを述べまして、吉林省長からは、来年1月に吉林省団を鳥取に派遣して、交流計画の打ち合わせを行いたいというお話がございました。
 また、物流面でございますけれども、来年の夏ごろ、本県の開催予定でございますGTI、これは広域図們江開発計画でございますけれども、こちらの北東アジア地方協力委員会を本県で開催する予定にしております。DBS航路の中国側の延伸の検討等を初めとした活用について、鳥取県と吉林省が協力してこのGTIの場を通じまして提案していくということを協議いたしました。
 今後の取り組みといたしましては、このたびの友好県省の提携締結を契機といたしまして、吉林省政府と経済分野での交流計画の打ち合わせのため、及び世界的にEV、電気自動車へのシフトだとか先進運転支援システムのADASの進展に対応するために中国吉林省を本拠地とする第一汽車と需要拡大が見込まれる車載装置の共同実証実験等の可能性を探るというプロジェクトを推進すると、具体化するということで、来年1月に吉林省政府及び第一汽車の方々に御来県いただきまして、交流協議、企業間の意見交換、交流視察等を実施することとしております。
 また、中国吉林省との物流でございますけれども、先ほど申し上げましたが、環日本海定期貨客船を活用したトライアル輸送だとか、GTI北東アジア地方協力委員会の機会を通じて、吉林省とも連携して、物流ルートの構築を目指してまいるということでございます。

◎森委員長
 次に、報告第20、「AI・ものづくりセミナー」及び「高度人材育成戦略会議」の開催結果について、福田労働政策課高度技能開発室長。

●福田雇用人材局労働政策課高度技能開発室長
 資料7ページをお願いいたします。AI・ものづくりセミナー及び高度人材育成戦略会議の開催結果について、御報告いたします。
 AI(人工知能)や、ロボット化が進展する中で、製造業におけるものづくり現場がどのように変化していくのか、その変化により求められるスキルはどうなるのか、また、AIを活用した高度機能人材の育成とはどのようなものかなどについて考える機会といたしまして、AI・ものづくりセミナー及び高度人材育成戦略会議を一体的に開催いたしました。
 開催の日時は平成29年11月13日、ホテルモナーク鳥取におきまして、県内企業15名の方を初め、合計47名の出席のもとに行いました。
 構成及び内容につきましてですが、まず第1部といたしまして、AI・ものづくりセミナー基調講演を行いました。「AIを高度熟練人材育成にどう生かすか~人に残す技能・技術、機械に置き換える技能・技術とは~」というテーマといたしまして、産業技術総合研究所人工知能研究センターの杉村領一様を講師に招き、御講演をいただきました。
 講演の主な内容といたしましては、AI技術の実用化に向けた研究開発事例のうち、ものづくり現場での活用につながりそうなものを御紹介いただきました。例といたしましては、コンクリート構造物等の打音検査支援ということで、これは橋梁やらトンネルなどのコンクリート構造物について、ハンマーでたたいた打音の違いによりまして構造物の異常箇所であったり、異常度合いを検知して、その異常度マップを作成するというシステムでございます。また、人間の動作模倣学習ということで、こちらにつきましてはロボットにタオルを畳む経験をさせ、取得した画像情報や運動情報をもとに学習し、ロボットがみずからタオルを折り畳むような、そういう難しい作業をしていくということに係る研究事例でございます。
 また、今後の課題等として、AIは人間側がどのような目的でどのような課題を解決するために使うのか、いかに道具として利用していくものかということが重要であるといったことや、データを集める際のそのデータの信頼性の重要性、個人情報の保護、このあたりについての御指摘がありました。
 セミナーの後、第2部といたしまして、高度人材育成戦略会議に移りまして、「AIやロボット化の進展を見据えた製造業の高度技能人材育成について」というテーマに県内の製造業の方、ものづくりの専門家の方々等による意見交換を行いました。
 ここで出ました主な意見といたしましては、企業で参加いただいたファミリーイナダさんから、製造されているマッサージ機のモーターの異音検知について、ファミリーさんでも従来から研究をしているということで、先ほど申し上げました講演の中でありました打音検査支援、こちらの情報が参考になったということで、引き続き研究を続けていかれるというお話がありました。また、AIによって熟練技能者の減少が懸念されるので、それを踏まえた人材育成、それをやっていくことが重要であるという意見もございました。
 参加者の方々からは、AIの利用に当たって人間が出発点になると、みずから人間が考えるということが重要であるということが理解できたということであったり、これからまた参考になる知識や講習会等の情報を提供していただきたいという意見をいただいております。
 今後の取り組みといたしましては、戦略産業雇用創造プロジェクトの事業を実施していく中で、このAIものづくりに関する講座の開催でありましたり、企業からの希望に応じ、現場指導をいただく専門家派遣などを行っていきたいと考えています。また、あわせまして、高度人材育成戦略会議におきまして引き続き意見交換を行いまして、県単独で行う、及び、また、来年度移転してこられます職業能力開発総合大学校と連携して行う職業訓練コースの開発などへの参考として活用していきたいと考えているところでございます。

◎森委員長
 報告21、平成29年度第2回正規雇用1万人創出チーム会議の開催結果について、小林就業支援課長。

●小林雇用人材局就業支援課長
 8ページをお願いいたします。第2回目の正規雇用1万人チーム会議を、去る11月15日に統轄監をチーム長として開催をいたしましたので、御報告を申し上げます。
 まず、雇用情勢及び県内就職の状況につきましては、現状及び課題につきまして共有させていただくとともに、正規雇用1万人チャレンジの雇用実績ということで、目標2,600人余に対しまして、10月末の現在では約1,800人の見込みといった状況を御報告させていただきました。
 また、30年度に向けた取り組み方針でございますが、重点事項といたしまして、1つ目は働き方改革や生産性向上のための取り組みを行う企業に対する支援というところで、具体的には働き方改革体制の充実ですとか、働き方改革推進の支援制度を検討していくといった点、それからイクボス・ファミボスの普及拡大ですとか、介護と仕事の両立支援の検討といったようなお話がありました。
 2点目でございますけれども、大学等との連携につきましては、県内への就職促進や人材確保を強化していくという方針のもとに、小中高生向けのキャリア教育の充実でございますとか、企業の採用力の向上、あるいは奨学金の助成の対象業種の見直し等、これを来年度に向けて検討していくといったお話が出ております。
 3点目でございますが、先ほども御説明しましたが、県立ハローワークの機能拡充等で求職者の掘り起こし、あるいはきめ細やかなマッチングで人材確保の支援をしていくこととしておるところでございます。
 9ページ目の中ほどでございますけれども、働き方改革の対応につきましては、ここに掲げておりますけれども、働き方改革の推進については、企業の取り組みの支援体制を強化していくというところでワンストップでできる支援体制の構築とか、それから企業の機運の醸成とか経営者の意識改革につきましては、学ぶ機会の提供や事例の紹介など、働き方改革の実現に向けた取り組みを強化していくことによりまして、推進していきたいと。こういった情報共有とともに意見交換も行わせていただきました。

◎森委員長
 報告22、県内・県外大学の就職状況等について、上野商工労働部参事。

●上野商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 それでは、平成29年3月卒業の大学生等の県内就職の状況について、報告をいたします。
 まず、1としまして、県内大学等の県内入学、県内就職の状況でございますが、これは県内各大学等による調査結果を取りまとめたものでございます。まず、全体の県内就職率は27.1%ということで、前年より2ポイント下がっております。そのうち鳥取大学の理系学部、工学部とか農学部ですが、あるいは鳥取環境大学の環境学部、あるいは米子高専などが県内就職率がちょっと低くなっておる状況でございます。鳥大と環境大学につきましては、県出身者の割合が下がっておりまして、これに比例した形で下がっているのではないかと思っております。
 県内各大学等でCOCプラス推進室が取りまとめた、県内出身の大学生が県内に就職した割合でございますが、済みません、ちょっと数字に誤りがございます。御訂正をお願いします。まず、鳥取大学でございますが、66.2としておりますが、71.3でございます。(「どこですか」と呼ぶ者あり)鳥取大学の66.2が71.3でございます。この上の1の四角の中で囲まれた一番下に並べている各数字でございます。それから、環境大学でございますが、100が75.0でございます。それから、鳥取短大でございますが、90.1が89.4でございます。それからあと、最後、米子高専でございますが、15.3が15.8でございます。大変申しわけございません。それが県内の各大学等の県内就職の状況でございます。
 引き続きまして、半分から下ですが、2としまして、県外大学卒業生の県内就職の状況でございます。こちらは、本県出身の県外大学進学者のUターン率は32.8%ということで、前年よりも、前年の31.6%から上昇しておりまして、これは調査を始めて3年間で順調に上昇しております。これを各地区で分けて見ておりますが、一番いいのは中国・四国、九州地区からのUターンで、これが39.2%、関西圏が28.4%、関東・中部圏というのが12.2%となっております。
 また、これは大学院等にも進学した学生も分母に含んでおりますが、就職した学生の中だけで鳥取県に就職したか県外就職したかを比較してみた場合のUターン就職率は41.8%でございました。Uターン率、就職率ともに男女別で見ますと、女性が帰ってきている割合が高いようでございます。
 まだまだ県内では非常に厳しい数字ですし、県外も3分の1程度しかまだUターンができていないので、これを今後向上させていくための取り組み方針としまして、県内企業に対する理解促進と学生定着を図るための、情報発信を強化していきたいと思います。大学で実施する交流会、あるいは企業紹介フェア、それから見学会などの取り組みを強化していく、あるいは未来人材育成奨学金などの制度の普及を図っていきたいと思っております。また、新しい取り組みとしましては、インターンシップがやはりUターンに有効でございますので、新しく長期・有償型インターンシップなどの導入を検討しているところでございます。

◎森委員長
 報告第23、県立ハローワーク開設後の状況について、片寄鳥取県立境港ハローワーク所長。

●片寄鳥取県立境港ハローワーク所長
 それでは、県立ハローワーク、この7月に開設いたしまして4カ月たちましたけれども、それの状況について御報告いたします。
 1番の利用状況のところでございます。まず10月のところをごらんください。10月1カ月間で新規の求人数が419人、それから有効求人数が933人と上回っております。これは県立ハローワーク独自の求人ということでございまして、このほかにまた国から情報提供を受けておりますので、国の求人が加わってくるということでございます。それから、求職者数は新規が147人、有効求職者数が712人ということでございます。この有効求職者数というのは、求人票を出しますとそれが3カ月間有効でございますので、その3カ月間の新規の求職者数から就職決定した者、それからもう就職はしないよという方を除いた数字、現在職を求められている方が712人という数字でございます。
 成績でございますけれども、採用決定、就職が決まった方が10月期で90人、累計すれば258人となっております。
 相談件数は大体2,000件近く、毎回お越しになられたり、電話等をかけて来られます。累計では7,000件ということです。
 就職率という数字を出しております。県立ハローワーク、全体で61.2%となっております。これは採用決定者数を当月の新規求職者数で割ったものでございますけれども、参考までに、国は10月末現在、米子管内で47.5%となっておりますので、やっとこの月で国を上回った数字が出てきたということでございます。
 2番目でございます。県立ハローワークの取り組みというところで、4カ月間やってまいりまして、大変多くの皆様から国とどう違うのかということを求職者の皆様、求人企業の皆様からたくさん聞かれましたけれども、国にはない独自の取り組みとして、今、いろんなことを取り組んでおります。
 1番目として、就職までの一貫した伴走支援とマッチングということで、私ども支援員が求職者と求人企業の間に立って求人状況の調整が行われました。矢印に一番最初、事例を挙げております。子どもの送迎のために開始時間が間に合わない30代の女性に、支援員が求人企業と交渉し、調理委託会社に採用と、1行で書いてありますけれども、これは30代女性の方が子どもをお二人お持ちでございまして、それぞれ米子市内の保育園、幼稚園に送迎しなければならないと。そうすると、9時の開始時間に間に合わないので何とかならないかということで、求人企業、これは県外企業でございましたけれども、本社とも交渉いたしまして、1時間ずらしていただいたと、それで就職が決まったという事例がございます。そのほか、障がい者の方に対しましても伴走支援ということをやっております。
 2番目のところ、県立ハローワークならではの独自求人ということでございまして、これは勤務条件などの対象者を絞った求人にすることを企業に提案して、県立ならではの求人の募集をしております。何分にもこの求人というのが私どもの商品でございますので、これらの面で独自性を出したいということでございまして、下の事例に書いております。子育て応援求人、高齢者応援求人といったような、こういった求人をシリーズ化いたしまして、それぞれの企業の求人をシリーズで出しているということでございます。
 3番目でネット活用などの利便性向上ということでございます。ネット上で登録、検索ができることはもちろんのこと、土曜日開庁、それから出張職業相談を初め、特に内職者向けにこういった取り組みをしているということでございます。ネット上で求人を検索するというのは国でもできますけれども、企業から求職者を検索する機能というのを私どもホームページでつけております。新しい機能をシステム上でつけているということで、現在、今お二人の方、企業から御希望をいただいて調整をしているというところがございます。それから、下の例は、県外の工場に通っておられました男性の方に対して、土曜日たまたま休みのときにやってこられまして、その後3カ月間、電話等で支援員が相談を行って、県内の関連業種に就職したという事例がございます。
 関連で、「出張!県立ハローワーク」をこの18日に行わせていただきました。境港のプラント5というところで、写真にありますようなブースを設けてやらせていただきました。結果といたしましては、相談者数が28人、そのうち求職票登録をしていただいた方が10人ということでございます。主な相談内容のところに書いてありますけれども、定年が近いのでどんな仕事があるか見に来た、それから、チェーン店に今勤務しているけれども、全国の転勤がちょっと難しい、職場の上司と合わないといったこともございましたけれども、こうやって、わざわざハローワークにまでは来ない方を対象に、ちょっと相談してみようかな、転職もしたいなという相談者を、私どもは潜在的な求職者と呼んでおりますけれども、こういった方々にちょっと立ち寄っていただいたということで、その面で効果はあったのかなと思っております。
 今後の取り組み方針でございます。先ほどの出張!県立ハローワークを、次回は12月16日にイオン日吉津店で米子ハローワークが開催するようにしておりますけれども、こういった取り組みを通じて、県立ハローワークのPR、利便性を皆様に認知したいということでございます。特に求職者の掘り起こしというのは、私ども、大変、手をかえ品をかえいろいろやっていきたいと思っております。
 2番目のところで、質の高いサービスを提供するために支援員間のケーススタディーを通じた情報共有ということをやっております。これも支援員もまだ4カ月で新しい仕事になかなかなれない面もあったのですけれども、いい事例というのをみんなで共有して、それぞれのレベルアップにつなげたいということでおります。

◎森委員長
 次に、報告第24、平成29年度民工芸振興の主な取り組みについて、大江民工芸振興官。

●大江市場開拓局販路拡大・輸出促進課民工芸振興官
 資料の12ページ、13ページをご覧ください。大きく海外での展示会と国内での展示会と、あと講演会を行いました。
 海外から御説明します。海外では、香港とパリと台湾で実施しました。香港は通年やられていることなのですが、鳥取県と岡山県の食料品の販売会なのですけれども、イオンさん側から、ぜひことしは民工芸品、食品ではないものも売ってみたいというお誘いがございまして、1ブースですが、鳥取の民工芸品、あとワークショップ、つまり因州和紙を使ったちぎり絵とか折り紙とかいうものを紹介させていただきましたところ、結構好評でございました。出品物としては、ここに書いてあるとおり、包丁とか、あと陶器、因州和紙ということを販売しましたところ、包丁はなぜか大変好評でございました。
 2番目のサロン・デュ・サケについて、農林水産部も説明されたと思うのですが、お酒のイベントと時期を合わせて、ギャラリーで器とお酒の販売会、試飲会、かん酒のワークショップを開催しました。そこそこ好評でございまして、今、会期が終わってもクリスマスシーズンに合わせて、今も展示、販売中であります。
 3番目、台湾。台湾はつい最近終わったところですが、こちらも台湾ではとても日本のものが好評で、おかげさまでこちらでも包丁がなぜかたくさん売れました。あと、鳥取を紹介した写真展も開催しまして、こちらの写真家さんの人気もございまして、たくさんの人に来ていただきました。あわせて、鳥取のお菓子とかも売りましたので、ちょっとしたミニ物産展みたいな形でやらせていただきました。
 13ページ、国内ですけれども、済んだものが京都と彦根、小さなお店ではございますが、その地域地域ですごく発信力のあるお店でございます。こちらでも鳥取のものを、和紙とか、あと陶器とかを中心に観光パンフレットと一緒に配布しながら売らせていただきました。
 あと3番以降、ニセコ、中目黒、銀座はこれから発信していくところですが、ちょっと変わったところではニセコでございまして、ニセコの高級レジャーホテルでお客さんがほとんど中国人、あとヨーロッパ人の観光客を相手に約3カ月半間やらせていただきます。
 最後に、講演会をやらせていただきました。こちらはものづくりというテーマで有名なデザイナーさんに来ていただきまして、ものづくりの関係者だけではなく一般の方々にも開放しまして、講習会をしたところ、700名の方が来場していただいて、非常によい機会となりました。

◎森委員長
 報告第25、平成29年度第2・四半期各事業実績について、入江経営企画課長。

●入江企業局経営企画課長
 それでは、企業局の報告資料をお願いいたします。
 1ページをお願いいたします。平成29年度第2・四半期各事業実績についての御報告でございます。
 まず1、電気事業でございます。全体の販売電力量につきましては、目標に対しまして
96.3%と下回っておりますけれども、対前年比では101.9%と増加しております。水力につきましては台風の被害に伴う一部発電停止がございまして、目標を下回っておりますけれども、対前年比では101.5%と増加しております。一方、風力につきましては、風況の影響によりまして目標、それから対前年比とも下回っておりますけれども、太陽光につきましては目標、対前年比とも上回っております。
 次に、販売電力収入でございますけれども、全体で目標に対しまして100.5%ということで上回っておりますけれども、対前年比では89.0%ということで下回っております。この要因としましては、水力発電所の売電単価の引き下げが影響しているものでございます。内訳については記載のとおりでございますので、御確認をお願いいたします。
 次に、工業用水道事業でございます。まず、日野川工業用水でございますが、契約数につきましては増減はございませんけれども、契約水量につきましては、前回も御報告させていただきましたけれども、大口ユーザーの大幅減量等によりまして、対前年比1,700立米の減によりまして、現在、2万8,400立米となっております。また、鳥取地区工業用水につきましても契約数の増減はございませんが、契約水量につきましては、大口ユーザーの増量によりまして、対前年比1,200立米の増、合計5,800立米ということになっております。
 続きまして、埋立事業でございます。新規売却、長期貸し付け等でございますけれども、新規の売却が竹内団地で2件ございました。内容は表に記載のとおりでございますので、御確認をお願いしたいと思います。
 また、収入の状況ですが、上半期合計で14社、6億1,800万円余となっております。

◎森委員長
 次に、水素社会実現に向けた水素製造の可能性調査検討結果について、小川工務課長。

●小川企業局工務課長
 企業局資料の2ページをお願いいたします。水素社会実現に向けた水素製造の可能性調査検討結果についてでございます。
 企業局におきましては、系統連系の空き容量不足のために送電できない電力等を有効活用しまして、再エネ由来CO2フリー水素製造の可能性について、有識者による委員会を設置しまして検討を行いましたので、その結果を報告いたします。
 なお、再エネ由来CO2フリー水素と申しますのは、いわゆる再生可能エネルギー、太陽光発電ですとか風力発電、水力発電、こういったものを使いまして発電を行い、その電力を使いまして水を電気分解して水素をつくるという形のものでございまして、その過程の中で基本的に二酸化炭素は発生しないということでございますので、こういう呼び方をさせていただいております。
 また、有識者による委員会につきましては、一番下の3番に記載をさせていただいておりますが、外部の有識者の方3名、それから企業局長の以上の4名で構成をして、検討を行っております。
 戻っていただきまして、一番上、1番の背景・目的でございますが、鳥取県では平成27年度に、これは生活環境部においてでございますが、鳥取県水素エネルギー推進ビジョンを策定いたしまして、2030年度を一応目標年度ということに掲げておりますが、水素社会の実現に向けて具体的な取り組みを展開していくこととしております。
 企業局におきましても県の一員としまして、こういった再エネ由来のCO2フリー水素の製造という面で何かできないのかなということで検討をいたしまして、このたびはその目指すべき方向性、あるいは事業スキームの素案ですね。それから、事業性の有無について判断をするということを目的とさせていただいております。
 次に、2番の検討結果でございます。少し簡単に結論だけ書いておりますけれども、このたびの取り組み、持続可能な水素社会の実現に向けては、単に水素を利用するというだけでなく、製造にも着目したということについては委員の皆様から高い評価をいただきましたが、現状では、製造という面に関して見ますと、イニシャルコストが高い、なおかつ維持管理していく部分だけ見てもランニングコストの時点で採算に乏しいという状況でございまして、直ちに製造設備の実現といいますか、整備に向かっていくには少し機が熟していないのではないかという御意見をいただきました。したがいまして、現状ではということですけれども、事業性がないだろうという結論をいただいたものでございます。
 しかしながら、国のロードマップですとか県のビジョンでもそう遠くない将来、2030年ごろということを考えておりますけれども、水素利用が具体的に進んでいくだろうということを見据えております。水素製造装置、利用分野も含めて低コスト化が今後期待されるのではないかということで、引き続き情報収集に努めるなど、準備ができればこういう製造に向けたプラント整備なども考えていく必要はあるのではないかという御意見でございました。
 次の全体スキーム素案と書いておりますけれども、これは、例えば、企業局で実施するとすれば、どういったものから着手するのがよいのかなということでございまして、2つ提示をいただきました。1つは太陽光発電由来のパイロットプラント。パイロットプラントと申しますのは、実験的な、比較的小規模なものをイメージしたものでございます。これはいわゆる固定価格買取制度の調達期間が終了した後、発電として余り高く売れないだろうということで、こういったものを有効活用できないか、想定をしたものでございます。
 2つ目が水力発電由来の水素製造ということで、現在、送配電網の空き容量と申しますけれども、どうしても送電線で送れる電力には限りがありますので、今後、どんどん発電設備をふやしていったからといってそれが全部売電できるわけではないということで、こういった電力の有効活用はできないか、想定したものでございます。
 中山間地域におけるオフラインでのエネルギー輸送と書いておりますが、これは簡単に言えば車両にこういった水素のタンクを積んで輸送をすることを考えております。全体的な水素の利活用を実証するような国のプロジェクト、こういったものを将来的には誘致することを考えていく必要があるのではないだろうかという御指摘をいただいております。
 検討項目と結果という欄につきましては、ここには書いておりませんが具体的なコストも試算をしていただきました。水力発電所、舂米発電所のリニューアルに伴う出力増の余剰電力を活用した水素製造、それから次の太陽光発電所を使った水素製造、いずれにつきましてもコストの部分だけを見ればなかなかランニングコストさえも賄えないという試算の結果でございました。
 一番下にございます。災害時における水素製造ということでございますが、これは現段階でこういったものがあるということではなくて、例えば、2030年ごろに水素の利用が普及してきた場合には、例えば、災害拠点病院ですとかで大規模停電等が発生した場合でも、それがバックアップするようなエネルギーになり得るのではないかということで、こういった部分は公的役割としても意義があるだろうと。直ちにということではないけれども、こういった全体的な体制構築ということも考えていってはどうだろうかということでの示唆をいただいたところでございます。

◎森委員長
 それでは、今まで商工労働部、企業局から報告いただきましたが、以上についての質疑はありませんか。

○錦織委員
 3ページの環日本海定期貨客船のなのですけれども、そこの2の(2)の貨物実績で、コンテナ貨物がマイナスになっているのは、3便、少なかったということもあるけれども、韓国向けの原木の輸出がとまっているということなのです。これはいつからとまっているのか。大体原木は県内のものではないかなと思うのですけれども、ちょっとそこら辺を教えてください。

●山本通商物流課長
 先ほど説明しましたとおりでございますけれども、便数が少ないということもございましたけれども、昨年は、たしか4月ぐらいから9月ぐらいまでの間、原木の輸出をしたということでございます。
 今現在、韓国側の実際の加工業者さんがDBSで輸出している原木を使われないということもございまして、現在は契約を結ばれていないという状況でございます。
 原木につきましては、県内のものと大部分はヒノキの需要ということでございまして、県外のものを輸出したと聞いております。

◎森委員長
 いいですか、錦織委員。

○錦織委員
 はい。

◎森委員長
 では、ほかにありませんか。

○山口委員
 国のハローワークのほかに、今、県立のやつができているのですね。この間はいいぐあいに調整ができているのですか。

◎森委員長
 どなたですか。

●三王寺雇用人材局長
 国のハローワークと県のハローワークと両方ございまして、両者とも職業紹介はやっております。それで、御承知のとおり、国のハローワークの場合はどちらかというと求人登録している企業様に対して、求職者の方がここを受けたいという形で受けて紹介していくというのが主流でございます。それから、県のハローワークにつきましては、どちらかというと、先ほど話があったとおり、求人の調整をするといいますか、個々の求職者の方の事情に合ったような形で企業様に働きかけたりということをやって調整をしていくといったこと、あるいは土曜日に開いていたり、夕方開いていたりということで、ふだんハローワークに来れない方、それから、出張!ハローワークとして出かけていって、なかなか国にも県のハローワークの事務所にも来られない方に掘り起こしということをやっていくという、ちょっとその面で違いを出してやらせていただいているというのが現状でございます。
 調整はという形になりますと、県のハローワークでも国の求人は利用することができますので、広い形でマッチング、いわゆる求職者の方が職を探すのに非常に確率が高くなるような形で進んでおります。

◎森委員長
 よろしいですか。

○濵辺委員
 今のハローワークのことで関連しまして、ハローワークの取り組みの1番の実績の中に障がいを持つ50代の男性が、作業所への就労に結びついたという事例があるのですけれども、これは、県立ハローワークは障がいのある方でも、要は仕事といいますか、就職に対する支援の働きかけをしていますよとうたっているのか、たまたま障がい者の方が来られて結びついたのか、どうですか。

●片寄鳥取県立境港ハローワーク所長
 事例の件でございますけれども、これはここに役場と書いてありますように、役場からこういった方が来られると連絡があったのちに、主に生活困窮の観点からハローワークに相談をしに来られたということでございまして、障がいを持っておられたということで、県も福祉保健部でありますとか、それからあと障がい者の支援機関といったようなところが一堂に会して、この方に対してどういうふうな支援をしたらいいのかという方針を出して、最終的には作業所への就労ということに結びついたという内容でございます。
 実際に、障がい者の方は境港でも来られます。全く目の見えない方も来られますが、方も来られますし、相談には乗っておりますし、その後の対応というところもいろんな機関、障がいの程度によっては専門的な知識も必要な部分がありますので、福祉保健部とも相談しながら、就労に努めていくということをやっております。

○濵辺委員
 わかりました。いいです。

○興治委員
 まず、バイオフロンティアの指定管理ですけれども、これは何年間の指名指定でしょうか。
 それと、8ページの1万人雇用のところですけれども、この中に3の(1)の(4)で鳥取県正規雇用転換促進助成金というのがあります。これについて、300人以下の中小企業が対象になっているのだけれども、その企業全体ではなくて、県内事業所を対象にして、対象基準の緩和をしてもらえないだろうかという意見があるよという話を聞いたのですけれども、そういうこと、要望、御意見を聞かれたことがあるでしょうか。また、その300人以下だけが対象だというのは正しいのでしょうか。また、検討の余地があるかどうかを聞かせてください。
 それと、あと企業局の水素社会実現に向けた調査ですけれども、ちょっとさっき説明を聞いて、要するに、今の発電によってつくられた電力が系統連系の空き容量が不足なために送電できないものがあるというのを今初めて知ったのですけれども、これは舂米発電所だけのことなのでしょうか。あるいはそれ以外にもあるのでしょうか。現状ではこういう余剰電力はどうなっているのでしょう。それと、この水素発生製造以外にこの余剰電力の活用方法というのはどんなことがあるのか、検討されているのか、そのあたりをお願いします。

●佐々木産業振興課長
 バイオフロンティアの指定管理期間でございますが、現行5年間でございまして、次期指定管理期間につきましても5年間を想定いたしてございます。

◎森委員長
 次はどなたですか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 正規雇用1万人に関連しまして、正規雇用の転換についてのお尋ねがございました。これにつきましては、対象事業者としましては、有期雇用とかパートなどの非正規雇用者を正規雇用に転換した中小規模の事業者を対象としておりまして、そこの中で、御指摘のあった300人というところが出ているのかと思われますが、そこのところはちょっとまた詳細を調べまして、また後ほど御回答させていただきたいと思っております。

◎森委員長
 次に、企業局。

●小川企業局工務課長
 まず、空き容量の不足している箇所ということですが、現状の企業局の発電所におきましては、現時点はございません。書いておりますように、舂米発電所、これをリニューアルしますと、能力的にはアップすることは可能なのですが、現在の契約の容量よりもふやすことは難しいであろうという話を聞いておりまして、そこの部分がリニューアル後には余剰が発生する可能性があるということでございます。
 その余剰電力の活用方法に水素以外の方法があるかということにつきましては、一般論で言えば、電力的に少なくてよいのであれば電池という方法で一回ためて、また何らかの利用をするという考え方もあろうかと思いますが、私どもが今事業用に使っているような電力の量になりますと、ちょっと電池でというのは費用的に考えてもやはり現実的ではないということで、将来も含めまして、今の私どもの考えでは水素が唯一の有効な活用方法ではないかなと、考えております。

○興治委員
 では、正規雇用の転換の分はそういう要望があるだとか、あるいは制度改正の可能性があるだとか、その辺のところはちょっとまた改めてですか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 それについても改めて御回答させていただきます。

○興治委員
 では、お願いします。
 そうしたら、電力のところですけれども、このリニューアルをするのは、要するに空き容量に合ったようにリニューアル部分を小さくするのか、それとももうリニューアルの規模が決まっていて、どうしても余剰電力が出る、そういうものにリニューアルするのか、どういうことなのでしょう。

●小川企業局工務課長
 現状、定まった容量はございますが、リニューアルするのは基本的には発電の能力としてはふえることを想定しております。例えばですけれども、将来的に送配電線の制限が少し緩和されたりとかいうことで、そのまま売電されるという可能性も期待できないではないですし、将来的な、こういった余剰電力の活用というものも考えられます。実際に、例えば、現在、
7,900キロワットという能力なのですけれども、これを8,200キロワットに上げても7,900キロワットのままでも経費的にはほとんど変わりません。
 能力的には高いものを整備して、その余剰電力が活用できるか、あるいは制限が外れて全部売電できるか、ここについてはまた将来的に考えていきたいということでございます。

○興治委員
 そうすると、現状は7,900キロワットで、リニューアルするとプラス1,200キロワット増加するということですか。

●小川企業局工務課長
 330キロワットの増加です。

○興治委員
 330キロワット。

●小川企業局工務課長
 はい。8,230キロワットを予定しております。

○興治委員
 ああ、8,230キロワット。そうですか。
 このリニューアルはいつするのですか。

●小川企業局工務課長
 現在、工事には着手をしておりまして、平成31年度中の完成を目指しております。

○興治委員
 ああ、なるほど。では、売電できなければ別の活用というのが考えられないか。何かもったいない。余剰電力というのは、これはもうおのずと発電していかざるを得ないのですか。そうすると系統に流れていく。流れていくのだけれども、7,900キロワット分しか買ってもらえないという、そういうことになるのでしょうか。

●小川企業局工務課長
 実際には7,900キロワットしか発電はしません。

○興治委員
 しませんか。

●小川企業局工務課長
 はい。要は、水の量を少し減らして7,900キロワットに合わせるという発電を行います。

○興治委員
 なるほどね。せっかくそれだけの能力があるのだから、ぜひ余剰電力の活用を具体的に早急に考えてみていただいたほうがいいのではないかなとは思うのですけれども。検討していただけたらと思います。

◎森委員長
 ほかにございませんか。

○斉木委員
 3ページの定期貨客船でお聞きしたいのですけれども、今も舞鶴あたりから出ているのですか。

●山本通商物流課長
 今現在も貨物のみでございますけれども、舞鶴に寄港をしております。この舞鶴寄港は、基本的には貨物があるときということでございますけれども、今、通常的に舞鶴からの貨物があると聞いておりますので、毎回寄港していると聞いております。

○斉木委員
 冬のスケジュールになっても行かれるということですか。

●山本通商物流課長
 冬のスケジュールにつきましても境港に金曜日の9時に着きまして、土曜日の19時に境港を出発すると。この間に舞鶴に行くということでございまして、夏スケジュールと冬スケジュールはここの部分は、境港については変わりないということでございます。

○斉木委員
 舞鶴は意味があるということのようですね。

●山本通商物流課長
 舞鶴につきましては、韓国からの焼酎の輸入が一定量あると聞いております。また、輸出については、ロシア向けの中古自動車が毎回定量出ていると聞いております。

◎森委員長
 ほかにありませんか。

○松田委員
 11ページ、2の(2)の県立ハローワークならではの独自求人ということですけれども、ということは、これは国のハローワークとは別の様式で求人票を出さないといけないということでしょうか。

●片寄鳥取県立境港ハローワーク所長
 これは国とは別のもので、県の中にネット上でも求人を直接入れることもできますけれども、紙ベースで別様式で県に出していただくということになります。

○松田委員
 わかりました。僕も求人票を出したことがあるのですけれども、イメージとして最近、余り絞り込んではだめみたいな風潮があったと思うのですけれども、県のやつはそういうのはオーケーということですね。

●片寄鳥取県立境港ハローワーク所長
 はい。それは求人票の書き方によりますけれども、どういうふうな書き方でもオーケーということはオーケーなのです。ただ、例えば、この間も介護事業者の方と話をしたのですけれども、介護補助とかと勤務内容に書かれた場合に、まず求職される側の第一印象は、実際に介護をするのだろうなという印象を持たれると。実際の作業内容を聞いてみますと、例えば、食事が終わった後の下膳であるとか、食器の片づけだとか、補助の話なのだよということになると、これは別に介護にかかわらずお年寄りの方でもできますし、それから女性の子育て中の方でもできるということで、そう書いたほうが人が集まりやすいですよという御指導を私どもでしているということで、求人内容の書き方等も指導させていただいているということでございます。

○松田委員
 わかりました。ということは、県立のハローワークの様式でいこうと思ったら、事務所に出かけたほうがいいということですね。

●片寄鳥取県立境港ハローワーク所長
 済みません、出かけていただいたほうが十分お話もできると思いますので、こちらからももちろん訪問させていただきますので、お声がけいただければどんどん出かけていきたいと思っております。

○島谷副委員長
 10ページです。県内・県外大学の就職状況等についてということで、この1の下の表があるのですけれども、この表は何を読み取れという表なのでしょう。ちょっと教えてください。

●上野商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 これは上にあります、簡単に27.1%と書いておりますが、その内訳を県内の各大学等の状況の内訳ということで記載させていただいているということでございます。

○島谷副委員長
 それであれば、右側の就職者のだけでいいのではないかなと思うのですが、この入学者とは、この右側の平成29年3月の卒業生の入学ではないでしょう。左側の入学は、その後の1カ月後の入学者であって、これを何に使うのかなと思って。

●上野商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 今回御報告させていただいている趣旨は、あくまで就職でございますので、おっしゃるとおりでございます。済みません、ちょっと参考的に載せさせていただいた数字です。

●三王寺雇用人材局長
 ちょっとよろしいですか。
 ここの部分は大体どのくらいの数が、要は、鳥大なりの県内大学に入って、そのうちの県内出身者がどのぐらい入っているかというのを参考として見ていただくという形です。

○島谷副委員長
 わかるけれども、では、参考でしたら、ここの卒業者が入ったときの数字が出てくるべきであって、こんな全く関連性のないものを入れていたって意味がないではないですか。これはつくり方の問題だけれども、僕は内容を見たときに何を読み取れというのかなと思ったというのです。
 では、次に行きます。
 同じページなのですけれども、今後の取り組み方針の中で学生に情報発信して県内に入れ込むとなっているのだけれども、大体どの程度のUターン率を目指して誘導しようというか、何か目標があってこういう取り組みをやっているのか、それともそういう数値はなくて漠然と鳥取県に帰っておいでよといっているのか、それをちょっと教えてください。

●上野商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 目標としましては、KPIを定めておりまして、40%を目標としております。それを目指して頑張っております。

○島谷副委員長
 ということは、40%というのは、2番に書いてあるUターン就職率41.8%というのは、それはKPIをクリアしているということですか。

●上野商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 ここに書いてあります41.8%というのは、大学院などに行っていない人、本当に就職をした人だけの割合でありますが、目指している40%というのはUターン率でございまして、全ての学生さんの4割に帰ってきてもらいたいということでやっておりますので、まだ7%、8%ぐらいの努力が必要だと認識しております。

○島谷副委員長
 ということは、この最初の32.8%というのが今言われているやつで、あと7%ぐらいを頑張っていきたいという話ですね。

●上野商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 はい、そうでございます。

○島谷副委員長
 はい、わかりました。それはわかりましたけれども、では、Uターン40%になったとして、学生なりがしっかりと県内企業の中で働いていけるという、その場、高等教育を受けてきた実力が発揮できるような場というのはしっかりと確保できているという現状が今あるという形でいいのですね。

●上野商工労働部参事(人材確保戦略担当)
 そう思っております。鳥取県にも県外に負けないような魅力ある企業がたくさんあり、働く場もあるとPRをさせていただいております。

○島谷副委員長
 私が危惧しているのが、県内企業、中小も、地場の産業もあるのですけれども、特に理系の方のUターン就職先は確かに工場以外もいろいろあると思うのですけれども、文系の方のUターンということになれば、はっきり言って官公庁、鳥取県とか各市町村、あるいは金融企業ぐらいしかないではないですか。それ以外の本当に文系が帰ってきたいという職をつくらないと、文系の方のUターンというのはなかなか厳しいのではないかなという思いがあるので、これは今後の課題だとは私も思っていますけれども、しっかりとその点は取り組んでいただければなと思っています。これは私の意見というだけで結構です。
 あと1点だけ。もう一つ危惧しているのですけれども、4ページ、友好県省提携、これは最近のニュースでよく取り上げられているのが大阪市とサンフランシスコのような、はっきり言ってああいうことになったらちょっと困ると私も思っていて、友好的に提携するということはすごいいいことなのだけれども、そういう国の政策、特に、申しわけないけれども中国というのは社会主義国であり、国の方針がそのまま地方の政治に反映されるようなところなので、そういうところと本当にこうやって友好締結をやって、だめだというのではないですが、ただ、ああいうことになったらどうするのだろうと危惧するのです。そういうことはないですか。

●山本通商物流課長
 今回、知事も訪問しまして、吉林省長とお話をする中で、国同士のいろいろな課題もあると。ただ、地方においてはこの長年の、23年になるのですけれども、交流の積み重ねをさらに確実にするために友好県省の覚書を締結したということでございます。
 ことしは日中国交回復45周年ということでございますし、来年は日中平和友好条約締結40年という記念すべき年ということで、国同士のいろいろな施策はあるのですけれども、地方はお互いに取り組みを進めていくということで、締結を結んだということでございます。

○島谷副委員長
 それはよくわかるのです。でも、アメリカと日本だってそれ以上の平和友好条約をしっかりと結んでやっているわけで、やって、なおかつああいう形になっているし、吉林省さん、瀋陽のあたりにたしか慰安婦の像があったと思うのです。何か聞いたことがあるのだけれども、そういうこともしっかりと調査をされた上でこういうことをされたのだろうかというのは、ちょっと不安に思っているのだけれども。

●山本通商物流課長
 私の把握している範囲では、吉林省には像がないと認識しております。ただし、過去、満州国ということで史跡といいますか、いわゆる旧陸軍の施設がいまだに共産党の本部として使われているだとか、そういうような形でまち自体は形が残っているということでございます。そこの部分を未来志向でという形で今進んでいると、過去は過去とお互いに認めてということで、未来志向で進んでいくということだと思います。
 吉林省長からも知事との会談の中でも非常に信頼関係があり、早速訪問団を派遣したいと、交流協議をしたいという申し出もございまして、そのあたりは何かこう、例えば、国で国家の施策の中で何か不都合が出てくることがあれば、それは地方として何か申し入れをしていくという形になろうかと思います。その辺を十分に意思疎通をとりながらやっていくと。お互いの意思の確認が顔を合わせてできたと感じております。

○島谷副委員長
 今、答弁されましたけれども、本当にしっかりと、すごくいいことだと私は思っているのです。ただ、大阪とかのようにああなってしまえば、せっかくの友好提携がもう最初からなくなったことになってしまうので、しっかりと今言われた点を留意してもらいながら、知事にもしっかりとやってほしいなと思っていますので、言っておいてください。

○山口委員
 今、島谷委員が言われることはもっともで、西尾知事のころに河北省と友好提携をやったわけです。そのときは、河北省に農業試験場をつくったのです。農業試験場をつくったり、二十世紀の穂木を提供したり、いろいろなことをやっておるのですけれども、それらがみんな裏目に出まして、その穂木を台湾に北京から、河北省から日本を経由せずに、そこで台湾に送ってしまったこともあり、なかなか難しいのです。だから、あんな大きなところと友好提携をして、果たして本当に対等の、対等というのは失礼ですけれども、友好提携をして得るものが何かあるのかと、こういうことを考えて、お互いに互恵の精神を持ってやらなければこれは大変なことだと思います。
 河北省に農業試験場をつくったときも、送迎するときは紅旗という車がありますから、ああいうもので送り迎えして、とても調子がいいのです。それにだまされたとは言いませんけれども。
 それともう一つ、台湾に二十世紀の穂木を持っていくのですよ。これはやはり利口で、一旦、日本の穂木を河北省におろして、そこから穂木を、二十世紀を育成して、そこで台湾に送るのです。

◎森委員長
 山口委員、感想でいいですね。

○山口委員
 そういうことがあるのを心配して、やっておられるのではないかと思いますので、慎重にやらなければいけないと、こういうことでしょう。

◎森委員長
 はい、では、ということですので。
 それでは、最後に。

○興治委員
 この吉林省との協定書の締結は、これは吉林省側からの要請があったのでしょうか。それとここに書かれているのは、自動車関係の分野で連携を図っていくということが書かれているのですけれども、狙いが双方にあるということなのでしょうか。とりあえずそれを。

●山本通商物流課長
 今回の友好県省の格上げにつきましては、吉林省側からの御提案があったと聞いております。
 あと、自動車関連でございますけれども、この第一汽車という自動車会社でございますけれども、下には説明を書かせていただいておりますけれども、中国の国有企業ということで、5大企業のうちの一つということで、非常に多くのグループで、全体で2,200万台の自動車を生産しているというところでございます。なおかつ、この場所自体が寒冷地ということで、私も先日行ってまいりましたけれども、11月でも最高気温マイナス7度、最低気温マイナス15度という地域で、その寒冷地での技術が実証実験に向くのではないかということで、中国側は日本の先端技術、日本側は中国のマーケットプラス寒冷地等の仕様というところをお互いに可能性を探っていこうということでございます。
 今後、来年1月を予定しておりますけれども、第一汽車の方に来ていただきまして、県内の事業者さんと打ち合わせだとか視察等をしていただくと、予定にしております。

○興治委員
 はい、わかりました。

◎森委員長
 それでは、報告事項については以上といたします。
 では、その他について。

○斉木委員
 その他で1つだけ。
 鳥取砂丘のポケモンGOについて、9万人近くが訪れて18億円の経済効果というのはすごいもので、ぜひ柳の下にドジョウではないのだけれども、東部の砂丘もいいけれども、来年1300年祭を迎える大山のゲレンデを利用して、あそこはもう幾らでも入りますから、豪円山から中の原のゲレンデまで人でいっぱいに利用してもらいたい。車の渋滞もなく、上がる方向はどこからでも来れるし、ぜひこれを検討してもらえるように、部長、ここの部局は直接の所管ではないのだけれども、産業振興という関係でぜひ、大山を来年1300年祭で売り出すために大山でやりましょう。どのように思うか。

●吉村商工労働部長
 所管外ですが、当然、委員の思いはよくわかりますし、私もこの間まで観光担当局長をしておりましたので、そのお気持ち、担当部局や、あるいは西部総合事務所に、いろいろお伝えして、できることは御相談していきたいと思います。ありがとうございました。

◎森委員長
 それでは、皆さん、ほかはありませんね。
 以上で農林水産商工常任委員会を閉会します。

午後2時48分 閉会


 
 
 

 

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