平成29年度議事録

平成30年1月19日会議録

開催概要、資料はこちらです。
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

銀杏 泰利
中島 規夫
福浜 隆宏
市谷 知子
浜田 一哉
川部 洋 
浜田 妙子
稲田 寿久
内田 博長 
 

欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  藤井福祉保健部長兼健康医療局長、
  酒嶋生活環境部長兼くらしの安心局長兼中部地震住宅支援本部長、
  中林病院事業管理者、ほか各次長、局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  宇畑課長補佐、片山係長、池原係長

1 開  会   午前10時00分

2 休  憩   午後0時00分

3 再  開   午後1時00分

4 閉  会   午後3時01分

5 司  会   銀杏委員長

6 会議録署名委員  浜田一哉委員、浜田妙子委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 


会議の概要


午前10時00分 開会


◎銀杏委員長
 それでは、ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりであります。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 今回の常任委員会は、最初に生活環境部、次に福祉保健部及び病院局の順で行います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、浜田一哉委員と浜田妙子委員にお願いをいたします。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔にお願いをいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後に一括して行うこととします。
 報告1、鳥取市青谷町内での風力発電事業に係る環境影響評価審査会(1月17日)の審査状況について、太田生活環境部次長兼環境立県推進課長の説明を求めます。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 それでは、生活環境部資料の1ページをお願いいたします。青谷町内で計画されております風力発電事業についての審査状況について御報告をいたします。
 1月17日、おとといになりますが、この事業の方法書段階の第4回目の審査会を開催いたしました。
 内容といたしましては、一般から提出された意見書とそれに対する事業者の見解を確認させていただいたところですし、また方法書に対しまして知事意見をつくるに当たっての審査会意見の検討といったことをしていただきました。
 まず、一般からの意見と事業者の見解でございます。
 17通、延べ319件の意見が提出されているということでございます。
 このうち調査・予測・評価の方法等についての意見については第3回の審査会で議論をさせていただいたところでございまして、第4回目は、この事業及び環境影響評価手続の進め方等についての回答方針等について事業者の説明がございました。
 事業者のほうといたしましては、事業及び環境影響評価手続の進め方につきましては、不安を与える進め方になってしまったことに対しては率直におわびを申し上げると、現在の状況について説明をするというようなスタンスで見解が示されております。
 また、環境影響・健康影響を懸念する意見等につきましては、まさにこのアセスメント手続の中で住民等の意見も踏まえながら、なるべく環境影響を回避・低減できるように事業を進めていくというような回答趣旨が示されたところでございます。
 また、どうしてこんな事業規模になったのですかというような意見も一般の方からありまして、そういったことについては、事業実施区域、その辺りの状況を考慮し、また最大規模を方法書として記載させていただいているということで、今後、このアセス手続の中で計画を精査していくというような回答が示されたところでございます。
 また、一般からの意見の中には事業に反対する意見というのもあったようですが、これについては今後の事業説明会等について丁寧に説明をし、理解を得ていきたいというのが回答趣旨でございました。
 あわせまして、その後開かれております地元説明会の状況についても報告がありました。
 気高町の殿地区、会下地区で説明会を開催されまして、中では布勢の清水に関する調査のこと、騒音のこと、地区所有地に係る取り扱い、地域還元の内容、こういったことについて意見、質問があったということでございました。
 それらに対しまして審査会委員からは、専門的な視点を中心に騒音評価の下限値の考え方でありますとか、風車の影に関する海外の指針に関する確認、あるいは景観に対して住民説明にどうやってやるのだというような質疑等が行われたところでございます。
 こういったところを審議いたしまして、その後で審査会意見としてどういったものにするのかというようなことを御議論いただいたところでございまして、裏のページ、2ページをお願いいたします。ここに掲げておりますのは審査会で議論をした原案の骨子でございます。こういったものについて知事に対して意見をしてはどうかと、審査会意見としてはどうかということを議論されたところでございます。
 今後になりますが、さらに各委員からこの審査結果に対しての意見をいただき、それを審査会のほうで取りまとめていただいた上で、それを受けて知事意見を形成し、発出することとしております。

◎銀杏委員長
 報告2、鳥取県星空保全条例の円滑な施行に向けて、大呂水・大気環境課長の説明を求めます。

●大呂水・大気環境課長
 資料3ページをよろしくお願いします。鳥取県星空保全条例の円滑な施行に向けてということでございまして、11月定例会で制定していただきました鳥取県星空保全条例、4月1日施行でありますが、この円滑な施行に向けて今まで取り組んできたことについて報告をいたします。
 まず、1でございます。条例制定記念セレモニーということでございまして、昨年の12月23日、こういった制定を記念したセレモニーを開催いたしました。場所は、さじアストロパークで行っております。
 出席者、約50名という参加をいただきまして、内容といたしましては、平井知事から条例が制定されたことを紹介するとともに、来場した子どもたちへとっとり星空応援キッズの認定証ということで、鳥取の星空を守るそういった活動について一緒に応援してくださいというところで、こういった認定証の授与というようなことをしたところでございます。
 2、星取県推進特命チームの立ち上げということで、4月1日の施行に向けまして、まずは条例の内容を広く周知したいということがございまして、地域振興、環境教育、産業振興等にも生かす取組を部局横断的に展開するために、1月4日に発足式を行っております。
 構成につきましては、統轄監を筆頭にいたしまして、そちらに記載の関係課の若手職員で兼務という形で構成しております。事務局は、水・大気環境課が持っております。
 チームでは、現在PRに関してそれぞれ部局の関連団体や事業者との調整、それからそれぞれが持っている広報媒体の活用ですとか、キャラバン等の人手がかかるイベント等の実務作業に当たっております。また、当初予算編成に当たって、それぞれ盛り込むアイデアをいろいろと出すような作業をやっているところでございます。
 3、条例普及の取組状況ということで、まず(1)県内市町村説明会では、条例の内容の周知のため、1月10日に東部及び西部の2会場で条例の内容について各担当者へ説明を行ったところでございます。
 (2)キャラバンによる周知ということで、1月中旬より随時実施中でございます。
 まず県内向けといたしましては、子どもを含む多くの県民の皆様に、少し楽しみながら条例に対する理解を深めていただきたいということで、大型集客施設や小学校も含めまして実施しております。やり方としては、先ほどの応援キッズの認定ですとか、移動式プラネタリウムというのもございまして、こういったものを持ち込んで啓発をしたり、宇宙服の試着、ロケット模型の展示、パネルなど、条例の説明や啓発チラシの配布ということをセットにしながら、いろいろ楽しみながら学んでいただくというような趣向を模索しているところでございます。
 事業者向けキャラバンということで、こちらは商工や観光分野の団体、イベントの主催者となるような団体へ出向いて説明する機会をいただきまして、あわせて業界の会報などでも活用させていただきながら周知を図る、出かけていって周知をするという取組を進めております。
この資料をつくった時点で記載が間に合っておりませんが、今週17日から商工会連合会や中小企業団体中央会などを訪問させていただいております。
 本日、新聞にも出ておりましたが、18日には環境教育の一環で大山小学校の児童75名にクイズ形式でこういった内容のことを周知したり、それから移動式プラネタリウムを体験してもらって、都会の空と、星がよく見える山間部の空というような違いを体験してもらうというような趣向もしながら実感していただいたところでございます。
 今後も順次、商工や観光関係団体などを訪問して周知をお願いしたり、要望のあるところに出向いて説明をするということを続けてまいりたいと思っております。
 (3)今後の広報計画では、大きなものとしては県広報の3月号に条例の内容について周知を行う予定としております。
 (4)「星取県」未来フェスティバルの開催ということで、観光のほうの常任委員会資料にも記載しておりますが、2月3日から5日にかけて、とりぎん文化会館で、3日、4日については展示が中心で、体験イベントと展示というものをやりながら、5日には宇宙飛行士の山崎直子さんを迎えまして講演とパネルディスカッションを考えております。内容といたしましては、星空が見える環境を守ること、それから活用することへの理解を深めるというような題材でイベントを開催しようと思っております。
 4、星空保全地域についてでございます。現時点では、条例の設定段階から候補として御説明をしてまいりました鳥取市の佐治地域、それから日南町と星空保全区域の指定の可能性ということで協議を続けております。今後、こういった市町村の意向を確認しながら、地域の代表者への説明や意見交換の場の機会をいただくよう調整を続けているところでございます。

◎銀杏委員長
 報告3、淀江産業廃棄物管理型最終処分場計画に係る条例手続等の状況について、山根循環型社会推進課長の説明を求めます。

●山根循環型社会推進課長
 それでは、資料4ページをごらんください。淀江産業廃棄物処分場計画に係る条例手続等の状況について御報告をさせていただきます。
 意見調整申出書の提出についてですが、環境管理事業センターからは関係6自治会のうち理解を得られていないと判断した2つの自治会と水利権者1名の方を意見調整の相手方として意見調整申出書の提出があったということは、先月19日のこの常任委員会で御報告をさせていただいたところでございます。その後、関係住民の方からも1自治会と、個人で関係住民となる方から意見調整申出書の提出があったということでございます。
 なお、個人で関係住民となる方につきましては、関係住民以外の方と一緒に調整申出書をまとめて郵送された方という方もおられましたので、現在周辺区域内かどうかといったところの確認作業を進めているというところでございます。
 今後、県は、条例に従いましてセンターと関係住民双方の意見の調整を行うこととなりますが、意見の調整は県が事前に双方の意見をまとめた上で、県が主催する会議においてセンターと関係住民の方々の意見の論点を整理すること等によりまして、双方の主張などの理解促進を図るということを行っていくというところでございます。
 また、県では、米子市長や米子市議会議長からの要望を受けまして、センターが事業計画について漁業者へ説明する場の設定でありますとか、専門家会議の設置について調整を進めておりまして、漁業者の方につきましては改めて事業計画を説明する場の設定につきまして先月27日付けで日程調整等の照会をしておりまして、先方からの回答等を踏まえて開催に向けて調整を進めていくというところでございます。

◎銀杏委員長
 報告4、「第3回『山の日』記念全国大会in鳥取」実行委員会第2回総会(12月19日)の開催結果等について、郡「山の日」大会推進課長の説明を求めます。

●郡「山の日」大会推進課長
 資料の5ページをごらんいただきたいと思います。「第3回『山の日』記念全国大会in鳥取」の開催に向けて、実行委員会の第2回総会を開催いたしまして、大会実施計画の骨子が決定されましたので、その概要及び大会PR状況について今回御報告をさせていただきます。
 実行委員会第2回総会は、昨年12月19日、東京のほうで開催されまして、鳥取県からは知事が参加しましたが、超党派「山の日」議員連盟の衛藤議員ほかそこに記載の委員の方々に御参加をいただきまして、議論をいただきました。
 議事事項としましては、大会実施計画の骨子につきまして承認がされたということ、その他としまして大会のPR状況、今後のスケジュール等の報告がなされたところでございます。
 その下、四角囲いの中に大会実施計画の骨子の概要について記載しております。
 大会テーマとしましては、「神います山と共に生き、歩む ~開山千三百年『山を守る聖地』大山から~」というテーマを掲げまして、8月10日にレセプション、11日に記念式典とシンポジウム、あわせて歓迎フェスティバルといたしまして、大山エリアでは森の恵み感謝祭、米子エリアでは里の恵み感謝祭やステージイベント、エクスカーションといったものを、関係市町や団体と協力しながら開催をしていくということでございます。あわせまして協賛につきましてお願いをしていくということで承認されたところでございます。
 続きまして、6ページをごらんください。今後のスケジュールは、2に説明をさせてもらっておりますので、ごらんください。
 続きまして、3、大会PR状況でございます。
 県内向けPRにつきましては、山鐘イベントを引き続きやっておりまして、東部地区全ての市町を回りました。現在西部地区、境港市のほうにこの山鐘のレプリカの引き継ぎをいたしまして、寄せ書き等の市民に対するPRを行っていただいているところでございます。
 誰もが楽しめる「とっとりの山」シンポジウムを、これは9月補正で予算をいただきましたものですが、2月11日にコンベンションセンターで開催することを計画しております。
 また、伯耆国「大山開山1300年祭」と連携した関連事業全般へのブース出展やノベルティーグッズの配布等を行っております。例示的に大山の頂上のトイレのキャリーダウンでの展開ですとか、とっとりバーガーフェスタのほうなどでも行っております。
 県外向けのPRにつきましては、大山環状道路社会実験のキャラバン隊とコラボをしまして、広島あるいは神戸、大阪のほうにPRに出かけていっております。その他、あべのハルカスの近鉄本店で行われました鳥取県フェアのほうでもチラシの配布等を行っております。
 情報発信につきましては、大会公式ホームページ等につきまして、この1月末に開設予定でございます。啓発用のDVDも、これも1月末に完成予定でございますので、こういったものも活用してPRを進めていきたいと思います。

◎銀杏委員長
 報告5、ユネスコ世界ジオパーク再認定に向けた対応(案)について、岸本山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長の説明を求めます。

●岸本山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 それでは、7ページをお願いいたします。ユネスコ世界ジオパーク再認定に向けた対応(案)についてでございます。
 山陰海岸ジオパークは、昨年、日本ジオパーク委員会の審査を受けまして、事務局の統括能力が不足している、また連携が不足しているといった厳しい指摘を受けまして、事務局の体制強化等を強く求められる条件つき再認定という結果を受けたところでございます。
 この日本ジオパーク委員会の指摘といいますのはユネスコに届けられることになっておりまして、今年の7月に予定されています世界ジオパーク再認定におきましても、今回の指摘に対してどのような対応をするのかといったことは問われることになります。
 そういったこともございますので、この世界ジオパークの再認定に向けて今回の指摘にどのように対応するのかということを推進協議会、また関係府県市町と協議してまいりました。その基本方針が固まりましたので、今回報告をさせていただくものでございます。
 この表の左側が指摘事項でございまして、右側に対応(案)を記載しております。
 (1)官民組織・運営体制構築のところでございますが、・が3つございます。
 まず、事務局長は兵庫県の職員ですけれども、関係府県市町からの派遣職員を含めて事務局職員がおおむね2年で交代しているという現状がございます。そこも指摘をされたところでございますけれども、山陰海岸ジオパーク全体をコントロールする能力がないというふうなことでございます。その上で、将来の方向性等についての情報交換ですとか、議論を行うよう指摘を受けたものでございます。
 2つ目の・ですが、地域のジオパーク活動、これは盛り上がっているのです。その点について評価を受けたのですが、連携を図りながらエリア全体にそれを広げていくような体制構築について指摘を受けたものでございます。
 3つ目ですが、連携が図られていないということもあって統一性がないのですね。地域のジオパークは盛り上がっているのですが、そこに統一性を確保するようにという指摘がございました。
 (2)のところ、これも意味合いが少しかぶるところもありますけれども、もっと事務局が外に出て関係者のコミュニケーションを図るようといった指摘を受けたものでございます。
 これに対してどういう対応をするのかということでございますが、もうできることはすぐにでも取り組もうということで関係者とも話し合いをしております。1つ目の・にあるように、9ページ、10ページにチラシをつけていますけれども、山陰海岸ジオパークステップアップ会議というものを開催することとしております。しっかり将来の方向性等を議論しようということで、本年度から実施をいたしまして、来年度以降も継続開催をする予定にしております。
 2つ目、3つ目でございますが、事務局体制の強化策といたしまして、マネージャーの新たな雇用でありますとか、また人事異動に拘束されない自治体OBの事務局長の雇用といったことを考えております。
 4つ目には、これは内部の会議なのですけれども、府県市町連携会議とか、ほかにも会議はあるのですが、少し形骸化しているものについては、そのあり方を検討しようということで、もう既にこの検討も進めているところでございます。
 それで、ここの指摘事項のところに、1年以内と括弧で書いてあります。これは緊急性が高いので、すぐに対応してほしいというのが1年以内ということでございます。次の(3)以降は2年以内と書いてありますけれども、これは緊急性は高くないのですが、必ず取り組むようにという指摘があったものでございます。
 その(3)のところですが、これはガイドの質向上のところでの指摘でございます。他の団体との連携強化ということなのですが、具体的には少し現地審査のときにガイドの説明に問題があるというふうな、学術的に根拠がないことまでしゃべっているのではないかというふうな指摘がございました。鳥取県ではございませんで、どことは言いませんけれども、そういうことが指摘を受けました。
 その右側のところにその対応を書いておりますけれども、山陰海岸ジオパークには、先ほど内部のいろんな会議と言いましたけれども、学術部会という部会を設けております。また、ガイドさんが集まるガイド部会というのもあるのですけれども、学術部会には学者さんがたくさんメンバーに入っていまして、そういったところと連携をして研修会とかを実施していくことでしっかり根拠のあるガイドが育っていくだろうと、そういう説明はできるようになるだろうということもまずやらなければいけないな、という話をしておるところでございます。
 (4)ですけれども、山陰海岸ジオパークは広いのですけれども、この情報発信が、推進協議会のホームページを見てもそうなのですが、鳥取地域とか岩美地域とか、地域ごとの発信はできているのですが、地域をまたいだり、県境をまたいだりといったような観光ルートとしての発信ができているかというと、その辺りが少し弱いということで指摘を受けたものでございます。これはしっかりお客さん目線に立って地域をまたぐ、また県をまたぐような、例えば温泉地を、城崎温泉だけではなくて、岩井温泉、吉岡温泉もありますので、いろんな温泉地を1泊ずつして宿泊して旅行をするとか、そういうことも提案できるわけでして、いろんなことをこれから提案をしていこうとしております。
 (5)ですけれども、これは中核拠点施設の指摘でございます。現在、兵庫県新温泉町の山陰海岸ジオパーク館が中核拠点施設ではあるのですが、少し内容が乏しいというふうなことで、もっと機能強化を図るようにという指摘でございます。これにつきましては名指しをされたということもあって、新温泉町のほうでもしっかり機能強化を図るよう検討を進めております。加えて私どもの山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館も中核拠点施設といたしまして、そういう位置づけをして、両館で役割を担っていこうというふうにしたところです。当館もエリア全体の見どころとかを発信しなければいけないということになります。さらにそういう機能強化を図りたいと考えているところです。
 その表の下にスケジュールを記載しております。昨年末には基本方針といたしまして、日本ジオパーク委員会に提出済みでございます。3月末には改善のスケジュールを含めたアクションプランとして詳しいものを提出するということになっておりまして、もう既に関係者が集まってその作成にも着手をしているところでございます。7月ごろ、世界ジオパークの現地審査が行われることとなっておりまして、12月ごろには結果発表があるということです。昨年来、何度となく関係者が集まって改善に向けた協議をしているところですが、よい結果が得られるよう万全を尽くしたいと考えております。

◎銀杏委員長
 それでは、今までの説明について質疑等はございませんでしょうか。

○市谷委員
 青谷の風力発電の関係なのですけれども、私もおとといの審査会を傍聴させていただきまして、いろいろ意見も聞かせていただきました。
 それで、1ページの真ん中辺りに事業者からいろいろ説明があった部分なのですけれども、この地元説明会の状況という中に、このたびの説明会においては賛成・反対の意思表示はなかったというふうに書いてあります。説明会なので、皆さん反対の意見を言おうとか、賛成の意見を言おうとかという感じで説明会に参加をしておられないのが前提だと思うので、何か出なかったから、反対がないとか、賛成がないというふうに受け取られるような事業者の言い方というのはちょっと違和感がありました。実際には、出されている意見の中には反対の意見もあったということなので、これは余りよい表現の仕方ではないなというふうに思いましたけれども、それをどう思われるかなと。
 あと、この間の対応について審査委員の方から、病院、保育所、学校、施設など、いわゆる体の弱い方などで低周波などの影響を受けることも懸念されるような方のところにはちゃんと説明会をしてくださいという意見が前回もあったのですけれども、どうだったのですかと聞かれて、事業者が、いや、していませんということがありました。それは、ちゃんとすると言っていたのにしていないということなので、していただく必要があるというふうに思いますけれども、それはどうかなと。
 音についても、いろいろ住民の方や委員の方からも意見がありまして、今の国のほうの基準で静かなところの場合にはプラス何デシベルということで、最低35デシベルというような基準があるようですが、果たしてそれが適切かどうかというのもわからないし、音の設定についての基準設定についてはよく検討する必要があるというふうに思って、やりとりを聞いたのです。
 また、住民の方は、音だけではなくて、影とか、夜になると飛行機との関係で点灯しますから、そういう光の関係だとか、いろいろ体に感じるものとか、そういうものをそこに住んでいる人たちは総合的に感じるので、パーツごとではなく総合的にどういうふうに感じるのかという観点できちんと評価をしていく必要があるというような意見もありました。今、言ったような意見について、県のほうはどういうふうに思われたかなと。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 まず、1つ目の地元説明会の状況に関してでございます。確かにここで私どもも賛成・反対の意思表示はなかったと書きました。実際問題、審査会の中でそういう発言もあったのでこうやって書いておりますけれども、委員がおっしゃられたとおりで、これはあくまで単純な説明会でございますから、意思表示をする場所ではございませんので、確かにここで特記するのがよかったのか悪かったのかというのはあるかなと今感じておるところでございます。そういう御発言があったということで御承知をいただければと思いますし、だからといってその地域がどう思っているということはわかったとか、わからないとか、そういうことではないと、それは認識をしております。
 体の弱い方とかということについて、これまでの審査会の中でも出ておりまして、審査会の中でそういうことをやるべきということを言われております。一応、出されている方法書に対する審査会ということですから、最終的な審査結果を受け、それからきちんと対応をされるということが行われてくるのだろう思っております。どの段階で、それはもちろん早くから何度もというのもあるのでしょうが、事業計画の進度のぐあい、あるいは環境影響の調査のぐあいもあると思います。彼らもやらないとは言っておりませんでした。委員も御出席をいただいていたのでわかると思いますけれども、やりたいと思っていますという発言もしておりますし、今回たたき台として示した中にも説明会に出席できない住民や特に配慮を要する施設等に対しては個別に説明を行うなど、できるだけ多くの者に情報が行き渡るように努めることというようなことも審査会意見として出すべきではないかというような意見を審査会からもいただいておりますので、そういう方針にのっとって進めてまいりたいと思います。
 騒音については、下限値の考え方が騒音の専門家の鳥取大学の先生からも少し示されました。そこは一応環境省の基準に基づいて、先ほどおっしゃられたとおりで、普通、風力発電の場合はプラス5デシベルぐらいまでだったら許容範囲ではないかということが言われておりますし、ふだんの騒音レベルが10とか20とか、すごい低いレベルであればすぐ、5デシベルとかではもう抑え切れないというところがあって、下限値というのが30であったり40であったりということがあるわけです。委員はそれがどうであるのかと疑問を呈されますが、我々としては国のほうが専門的な知見をもって検討された結果がそういう形で今出ておりますので、基本はそこを見ながら、あとは個別事情として本当にそういうことになっているのかどうなのかというのは、やはりアセスの中で明らかにされていくべきことかなと思っています。
 最後に、総合的な影響があるのではないか。確かにそれはあるのだろうなと思います。それは県の見解として考えればそうだろうなと。確かに近くても見えなければ多分音の伝播も少なかったりするわけですから、単純に音だけ、景観だけというようなことはないのだろうと思います。その辺りをどういう形で事業者のほうに対して話をしていくのかというのは、少し審査会の委員の先生方にも意見を聞いた上で考えてみたいなと思います。

○市谷委員
 その音の基準だとか、今、総合的な住民の皆さんが複合的に感じるということで、やはり複合的に評価をしていくということが大事だと思うのです。
 音の基準にしても下限値にしても、音だけではなくて音から派生するいろいろ体で感じること、音としてではなく振動として伝わるなどということがあります。今ちょっと検討していくということだったと思いましたので、この音の基準が音の基準だけでは済まないで、体で感じるということも出てくるので、やはり複合的にどういう影響が人間の体に及ぼされていくかということは、ぜひ評価をしていただきたいなと思います。
 2ページのほうなのですけれども、これが知事の意見のもとですよね。知事意見の原案と書いてありますので、出されるものになるのですけれども、幾つか確認をしたいのです。
 下のほうの表の個別事項の2つ目に「濁水の発生量について予測し」と書いてあるので、よかったかなと思いますが、この知事意見のたたき台に対して委員の方から、そもそも濁水の発生についての予測がされていないと。その上で最近、大雨が降ったりするので、当然そういうことも加味すべきなのだけれども、そもそも濁水の発生についての予測がされていないと。だからきちんと予測をしてくださいということで、そういう意味でちゃんと書いてあるのかということが一つ。
 それから、その下に特徴的な地質の露頭が発見された場合と書いてありますが、この特徴的な地質というのはジオパークのことを指しているのか。それをちゃんと書くべきだと思いますし、そのことなのかと確認です。
 次に、風車の影の影響について、ずっと読んでいきますと住居等に影響を及ぼさないようと書いてありますが、委員の方からは、住居というのは建物だけではなくて、そこに暮らしている住民生活のことをここにちゃんと書いておかないといけないではないかと言われたのですが、ここにはそういう住んでいる住民の方の生活ということをちゃんと加えるのかどうか。
 その後、2つ下に「生態系は、動物・植物・環境」と書いてありますけれども、この中には飛んできていると目撃されている天然記念物のコウノトリとか、それからクマタカ、これはレッドデータベースのほうにも入っていますから、絶滅危惧類に入っていると。そういうものについてきちんとこの中で影響を評価していくということなのか。一般的に書いてあるとわからないので、コウノトリとかクマタカとか、そういうものが入っているのかどうかということ。
 下から2つ目に埋蔵文化財と書いてありますけれども、これは青谷上寺地遺跡のことが入っているのか。
 一番下の保安林等、この保安林というのは何のための保安林なのか。土砂崩壊を防ぐための保安林が設置箇所になっているということで、そこをつつくと土砂崩壊するかもしれないということなのか、その辺りが書いてあるのですけれども、リアルにわかりにくいので、今言ったことでいいのかどうかというのを確認させてください。
 もう一つ、今回の青谷の計画と、その後、36基の大きな隣接した計画がされていますよね。その複合被害についてもちゃんと評価をしていくようにということなのですが、それぞれの事業者で調整してくださいというような表現になっているのですけれども、どういうふうに調整されるのかなと。今、青谷のほうが先行しているのですけれども、鳥取風力事業のほうはまだこれからで、それは事業者任せで調整しても調整できないので、そこはちゃんと県が関与すべきだと思いますけれども、そのことについて。

◎銀杏委員長
 細かいこともありますので、文書で答えなければいけない部分については文書でお願いしますし、口頭で答えられる分については簡便にお願いしたいと思います。皆さん全員が聞きたいというわけでもないので。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 では、私のほうから回答をさせていただきます。市谷委員は、審査会のほうにも来ていただいて議論も見ていただいておりますので、ある意味わかっていただいているとは思います。ここに書かせていただいたのがちょっと要約をしてしまっていますし、あえて原案と書いているのは、その日の意見を受けたものではなくて、その日の意見をもらうために出したものの概要ですよということで書かせていただいております。
 総じて申し上げますと、先ほど市谷委員が個別におっしゃられた濁水の発生の話であるとか、ジオパークの話、住居が住民生活ではないかというような話、あるいは動物だけではなくて動植物というようなそういった話につきましては、基本的には審査会の場でも申し上げたとおり、そういったものをきちんと盛り込んでいくという方向で今、委員の皆さんで意見案の調整がされているところですので、そういった方向になっていくということでございます。
 市谷委員はもう既にお持ちですが、そこにはきちんとそういったことも書いていますので、それをいま一度御確認いただければといいと思いますし、修正後もこういう審査会の意見が出ましたということは皆様にも御報告はさせていただきたいと思っております。
 あと、複合影響のことが最後にありました。複合影響については、現時点でどちらも確固たる事業計画が出てきている段階ではございません。それぞれの事業計画がある程度固まってきますと、もちろん今の配慮書とか方法書の段階でも、では今の段階でどの程度だろうかということはできるとは思いますけれども、その段階に応じて、まずは相互がアセス手続の中で複合影響があるのかないのかということを示していただくことが必要であろうと。それが十分なのかどうなのかということについては、またその段階のアセス審査会なりで専門家の意見をいただきながら、我々としても審査をしていくということになると思っております。

○市谷委員
 2ページの知事の意見の原案なのですけれども、私がもらったのはまだたたき台ですので、ちょっとこれではやはりわからないのです。今言われたように知事の意見、県としての意見ですから、最終版のものをぜひ私たち全員に配っていただきたいと思います。
 2つの計画の複合的な被害というのは、今言われましたように、ちゃんと審査会のほうで関与をして、それが適切かどうかということは見ていかないと、事業者任せではいけないと思いますので、今言われたように対応をしていただきたいと思います。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 一言だけ。今はアセス審査会として、県に対してどういう審査結果を示そうかということを議論しております。その審査会の結果を受けまして、知事として、では、どういう意見をするかというものがございます。局面が2回ありますが、いずれも御報告はさせていただきたいと思っております。

◎銀杏委員長
 今の段階では原案の出ている分ですが、これについて文書で全員にいただくようにしてはどうかと思いますけれども、よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、全員に今の原案の詳細について後で文書で配付をお願いいたします。

○福浜委員
 関連で。この計画に対して、今、ナーバスな意見やそういう形での質問が多くて、実際、地域住民の方もそういう不安感というのは当然お持ちだと思います。しかし、客観的な、科学的な知見というのが、やはり環境アセスが出てくる、これからだと思うのですけれども。今回の風力施設はかなり大規模だという話は聞いているのですが、4万キロワットで最大14基、これは県内にこの規模の風力発電施設、1基当たりの大きさですけれども、あるのかないのか。
 国内で既に同じ規模のものがあるとするならば、そこで実際どういう影響があったのか、アセスはこうだったけれども、実際どうなのかというところの実態について、やはり県として少し情報収集をしていただきたいなと思うのです。知事意見のほうに反映されるかどうかは別として、やはり地域住民としては、先進地のそういうデータ、評価、意見というのも非常に参考になるのではないかなと思います。余りにも、何かすごくやばい、みたいな空気になるのもいかがなものかなと。逆に、楽観するのもよろしくないと思うのですが、バランスをとる意味でも、そういう先進地の事例という調査というのは必要なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 今、県内でこういったレベルのものがありますかということに関しまして言うと、今のレベルのものより、ちょっと大きなものにはなります。それは間違いないので、ないということになると思います。国内では、私も今、詳細に覚えておりませんけれども、幾つかは稼働しているのかなという感じでは思っております。
 今おっしゃられたとおりで、確かにそういった先行事例をきちんと調査をするというのは大切なことかなと思いますので、どういったところにどういったものがあるのかというのは、まず確認をしてみたいと思います。
 ただ、一つの風車だけということでもないのだろうと思います。いろんな影響場面があって、それは数が影響するものがあったり、地形が影響するものがあったり、時には風向きだってあるのかもしれません。そういったこともありますので、それが全てということにはならないのだろうとは思いますが、先ほど申し上げたとおり先行事例辺りを調査してみたいと思います。

◎銀杏委員長
 この風力発電についてほかに意見はありますか。
 私のほうから。次長の説明の中で、事業者から、今回の計画は想定の最大限の大きさの計画を出して、というお話が最初にございましたけれども、事業者としては、この規模を変える、例えば縮小するということについての考えはあるようなのですか。教えてください。

●太田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 そういった内容につきましては、これまでの審査会でも何回かお話が出ておりまして、こういう事業を精査していく中で縮小はあり得る、という回答をいただいております。

◎銀杏委員長
 わかりました。
 では、そのほかについて質問、質疑。

○稲田委員
 先般、2~3日前、自由民主党の県連主催の県政に要望する会という会がありました。その中で一つ問題なのが3ページです。この星空保全条例の円滑な施行について、この全体の文章については私は何も言うことはないのですが、この条例の取り扱いについて、その県政に要望する会の中で問題点がありました。もちろん県政に要望する会で、私は中山西部総合事務所長に指摘はしておいたのですけれども、重ねてここで、やはりこれはうちの常任委員会のことですので、部長にはっきり申し上げておきたいことがあるのです。
 その問題点は、米子市からの要請が出ている、要するに街灯をLEDにかえなさいという、こういう要望なのですよ。それはそれで結構な話でして、なかなか高価なものですから困難な問題点があるので、簡単にはできないのですが、その難しいという理由づけの中に、さっそくにこの星空保全条例が絡めてあるわけですね。
 私は、これはまずいぞ、と。あれだけ議論をしてきて、私は何回も口を酸っぱくして言ったのですが、この種の環境条例、景観条例というものは、より制限的ではない、他に選べる手段があるならばやはりその手段によるべきであるという、そういう趣旨のもとに私は星空保全条例の案を見て、そういうことを踏まえた上でということで賛成をしたわけですね。にもかかわらず、街灯にLEDを使うということについて、その困難なことの理由の一つに星空保全条例の制定が上げてあるわけですよ。そのことを私は指摘をしましたら、中山所長いわく、いや、そういう否定的な意味で言っているのではないのだと、いうようなニュアンスのことを言われたのですが。否定であれ肯定であれ、そういう街灯とLEDの関係と星空保全条例というのは関係ない話なのですね、原因として。
 この条例はダブルスタンダードになっているわけですよ。要するに保全地域ではこういう規制がありますよ、そして全体としてはこういう規制がありますよ、という一つのダブルスタンダード的なものになっている。この鳥取県全体にかぶせる条例の趣旨に、こんなものに利用されると、私は非常な危機感を覚えたわけですね。やはり我々が政調会でも指摘し、この常任委員会でも指摘したように、何でもこの条例でもって、いわゆる光害にされてしまう可能性がある。街灯などというのは、もともと何だというと、防犯が一番大きな目的なわけですね。にもかかわらず、こんなものにまでこの条例を使うということは、これは邪道だと思っていますよ。そのことをよくよく私は政調会でも申し上げた。これはあくまでも党の政調会でありますから、そこでも申し上げたのですが、この常任委員会はまさに議会の常任委員会ですから、ここでも重ねてそのことを申し上げておきたいわけですね。
 この星空保全条例の一番の大もとになるのは、やはり景観であり、環境条例なのです。そうすると、環境、景観に対する規制をどこまで加えるかというと、より制限的ではない、ほかに選び得る手段があるならばその手段を使って条例というものを施行していかなければならないという、そういう趣旨を職員の皆さん方はよくわかっておられるのだろうか、というので非常にある種の懸念を感じました。これはこの常任委員会でも重ねて言っておく必要があります。部長は、その県政に要望する会を多分内容を御存じないと思います。一度調べていただいて、次の常任委員会で結構ですから、公の席で、この条例に対して一体どういう考え方を生活環境部として持っておられるのか。あれだけの議論をしながらやっと条例が生まれたにもかかわらず、さっそくにこういう使われ方を条例がするというのは、決していいことではないと思っています。条例の趣旨に反するような気もするのですね。だから調べて御報告をいただきたいと思います。これはいいですよ、答弁は。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。
 では、宿題ということで、部長、よろしくお願いします。
 ほかには。

○浜田(妙)委員
 関連で、星空保全条例ですけれども、私は環境問題というのは一番大きいと思っているわけですけれども、そのためには教育がまずどういうふうにされていくのか、どういう方向を向いて人をつくっていくのか、その人がどういう地域をつくっていくのかということが基本に据えられないといけないと思っているわけです。そういう意味で言えば、教育委員会が直接子どもたちに向き合い、地域住民に向き合っていって、教育という視点で、人々の環境を整えていく人たちがどれだけ積極的に参画されていくのか、ということは大きいなと思っているわけです。全く出てこないわけではないのですけれども、この星空条例に対しての教育委員会としての姿勢、どんなふうに柱を立てて、鳥取県の教育行政にこれを生かしていこうと思っていらっしゃるのか、もしまとまっているようであれば教えていただきたいというふうに思います。参画と意識づけについて。

◎銀杏委員長
 答えられますか。

●大呂水・大気環境課長
 教育委員会の参画の仕方ということですが、先ほどのチームの中に教育委員会事務局のほうにも入っていただいておりまして新年度の施策については今、検討中でございますけれども、例えば社会教育施設等をお持ちでございます。大山少年自然の家ですとか、そういったところで、星空を使った天体観測等、そういった県の美しさといったところを実感していただくような教育のプログラムについて考えていただくなり、機材を整備していくなりというところは具体的に今、予算等で検討をしているところでございます。
 先ほどのキャラバンにもございましたように、現場のほうで理解を得られれば、小・中学校に出かけていって鳥取県の自然のすばらしさや環境についていろいろと実感してもらうようなプログラムも組めるとは思っております。この辺りを一緒にチームの中で検討しながら、今年の取組となるかどうかというのはあるのですけれども、来年度以降も引き続きそういった参画をしていただきながら一緒に考えていくというスタンスではおります。

○浜田(妙)委員
 確認ですけれども、見る、そして実感するということが、今のところは柱になっているというふうに理解したらいいですね。

●大呂水・大気環境課長
 そうです。現状ではそういった取組が中心の課題となっているということです。

○市谷委員
 関連して星空条例です。この下のところに保全地域指定の可能性を協議しているという表現になっているのですが、こういう佐治とか日南というのは、やりたいというのがあったのかなと思っていたのですけれども。可能性を協議していると、手続が指定するに当たってはいろいろあるので、今からやれますとか、そうです、というのは言えないというのはわかるのですけれども、これは今、感触というのはどういう感じなのかなと。
 ちょっと気になっているのですけれども、さじアストロパークまでの道は物すごく暗くて、くねくねした道を上がっていくのですけれども、とても暗くて、何か脇道に落ちてしまいそうなところなのです。ああいうところは街灯をつけるのかなと思ったり、また新たにつけるときは、つけるのを規制してということになるのでしょうけれども。何か星空保全とも相反するような、でもお客さんには来てほしいと言われるし、何かあの道などはどうなるのかなとずっと条例のときから不思議に思っていたのですけれども、どういう感じになるのかなと思って、もし何かわかれば教えてください。

●大呂水・大気環境課長
 保全地域に係る現在のスタンスでございますが、ずっと条例の制定過程から御興味を持っていただいて、前向きには考えていただいていると表現してまいりました。実際これの条例ができまして、今、町なり市の担当の方なり、それから町長さんまで上げていただいて、いろいろとやり方というのを検討している段階でございます。ですが、そこは実際問題地元の方にきちんとおろした上で、また町や市の議会のほうの御理解というのも当然必要だと考えておりますので、その辺りを調整しながら、なおかつ先ほどもおっしゃいましたように条例手続の中には2週間の公告縦覧なり、住民の方が何か言える機会というのも設けておりますので、そこに至るまでに少しいろいろな説明が必要だと考えております。今、こういう表現で可能性ということで書かせていただいていますが、もうやると表明するというところまではまだ行っていないというところで、こういう表現にさせていただいております。
 アストロパークの道についてですが、確かにあそこは非常に細くて、多少改良されてよくはなっていると思うのですけれども、また市のほうの御意向等があってそういう声があれば改良はどうかという議論はできると思いますが、ただ、別に街灯をふやしてはいけないという条例でもございません。つけるに当たっては、ちゃんと下に必要な部分を照らすというような中でやっていけばいいということで考えておりますので、意見を伺いながらそういうのを進めてまいりたいと思います。

◎銀杏委員長
 ほかには。

○浜田(妙)委員
 7ページ、ジオパーク再認定、ちょっとびっくりしています。自然はすばらしいということはみんなわかっていたと思いますけれども、それだから手を挙げたというだけでは私はないと思うのですね。情報を集めて、どういう条件が整えれば認定されていくのかということをしっかりと把握した上で、それに向けての準備を整えて、それで手を挙げられたというふうに私は思いたいですね。
 ところがこれを見ると、何にもしていないでただ手を挙げたみたいな物の言われようだなというふうに思ってしまって、大変失礼だなと。片方でもし準備をいろいろしてきた上で手を挙げたのであれば、余りにも失礼な物の言い方だなというふうに思ったりもするのですが、いやいや、このとおりですよと、指摘されて当たり前というふうに実感をしておられるのかどうなのか、まずそこを教えていただきたいと思うのですね。
 地域も自治体もそこに暮らす人たちも、ジオパークに認定してもらおうと、この自然環境というものについて価値を共有している人たちが意識的にみんなでやっていこうよというふうな思いを持ち、そういう動きを全くしておられないということなのでしょうか。それがあればそこを土台にして、当然全体を統括する人が力強く旗振り役をされるべきだし、全体を動かしていくべきだし、他県との関係もありますから。そこのところの意思疎通とあわせて、連携、協働というのが何か方向性も示されていない、全体も踏まえていない、動きもできていないなどというようなことを全部言われると、かかわる人が誰も動いていないと、ただそこに自然があるだけみたいな言われ方が余りにもひどくて、ちょっと驚いていて、確認をさせてください。

●岸本山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 ジオパークの御質問をいただきました。山陰海岸ジオパークは、10年になるわけですけれども、ちゃんと思いを持って、山陰海岸国立公園というのをベースにしながら、ジオパークということで、自然もあれば動植物もありますし、また人の文化というものもあります。そういったものが全て見どころになりますので、しっかりその辺りを整えて推進していこうということで進めてきたわけでございます。その辺りはもう全然問題はなくて、審査員の方もとっても活発だということで大変高く評価をいただきました。活発過ぎるのかもしれませんけれども、結局コントロールができていないという指摘なのです。要はそういうことなのです。
 当然私も初めてなのですけれども、山陰海岸ジオパークとして条件つき再認定というのを初めていただいて、どうすればいいのだというところからみんなで話し合ってもなかなか意見が出ないところから始まったのですが、まずは詳しい方、要するに日本ジオパーク委員会の先生方から直接話を聞きに行ったりとか、一体山陰海岸ジオパークが周りのジオパークからどういうふうに見えていたのだろうかなという、そういうことも確認するところからいろいろ始めたのですけれども、実際やっていること自体はとてもいいという評価です。
 日本ジオパーク委員会の現地調査の後に審査員の皆さんが集まって、では、どういう審査結果を出すのかという会議に参加された方からお話を伺ったのですけれども、そのときにも山陰海岸ジオパークの評判といいますか、どのように評価されているのかをざっくばらんにお話を聞いた中では、結局地域間の調整というもの、つまり事務局体制が弱いがゆえに地域間の調整ができておらず、結果としてジオパークがばらばらな地域活動の集合体となっているというふうな話を聞いております。先ほど統一性とか方向性というふうな言葉も使いましたけれども、みんな頑張っているのです。ただ、それがはたから見ると一体感がない。山陰海岸ジオパークは何をしようとしているのかというのがわからないという、そういうことなのですね。実はこれで、条件つきになるのかというと、本当に珍しいケースなのですね。
 世界ジオパークで見ても、大体ヨーロッパからジオパークはスタートしていますけれども、学者の方が中心になって、支援する企業、個人、NPO、そういった方々がジオパークを進めていまして、国とか地方公共団体がかかわるというのは普通はないのです。そうするとお金がない。人がいない。そうするとジオパーク活動も弱いというふうな、それが条件つき再認定の一般的な事例なのですね。金もないし、人もいないし、活動ができていないではないか。
 ところが山陰海岸の場合は違うのですね。地方公共団体がお金を出し合って、事務局にも人も出し合って、地域の活動は活発なのだけれども、そのコントロールがうまくできていないということで、その辺りのこともしっかり話を聞きながら、この基本方針を立てるに当たってもいろいろ詳しい方のアドバイスをいただきながらこういうふうにまとめたところです。しっかりコントロールができるような、経営や戦略立案にかかわるようなマネージャーを置くとか、そういう基本方針にしているというものでございます。こういう説明でよろしかったでしょうか。

○浜田(妙)委員
 専門的に価値が非常に高いということについて旗を振ってやられる方というのは、どなたになるのでしょうか。

●岸本山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 それは現状でということですね。実はそこが問題なのです。8ページのところに現在の構成図をつけております。太字で書いていますけれども、豊岡の中貝市長さんが会長です。副会長は、それ以外の5人の市町の首長さんが副会長です。
 その下に事務局があるわけですが、事務局長は兵庫県の人事異動で来られる方で、兼務なのですけれども、2年でかわられるということもありまして、その下の事務局の職員も基本的に2年でかわるということです。ですからしっかり旗振りをする人がいないという指摘なのです。話を聞いたときも、3府県6市町の広域連携のジオパーク活動を展開しているが、このジオパークを引っ張っている主体が見えないということです。2年に1度事務局長が交代し、スタッフも毎年かわる。一体誰に話をしたらいいのかわからないとか、そういうふうにほかのジオパークの方とか、日本ジオパーク委員会の方は、山陰海岸ジオパークについてそういう感想や思いを持っているという、そういうのがベースにあって今回の指摘なのですね。ですからまず、事務局体制ということで人のことをしっかり整えようということも3府県の知事でも話し合いをしてもらったりとか、今そういうこともあって基本方針をまとめてあるという状況です。

◎銀杏委員長
 質問のありました学術関係、多分事務局の体制の中の学識専門員とかジオパーク専門員、これらはきちっと動いておられるのかということは。

●岸本山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 この8ページの表の中の学識専門員は3名いるのですが、事務局の中には入っているのですけれども、これは兵庫県立大学の先生です。ですから常時事務局にいるというわけではなくて、会議など必要なときに参加をいただいてアドバイスをいただくということです。
 先ほど部会があると申しましたけれども、学術部会とかそういう部会には、また別の先生方も入っておられて、学術的な専門的なお話やアドバイスをいただける体制はとっております。
 では、今度マネージャーを雇用しようということで、そういう方が学者かどうかというのは、学者やそれ以外の方も幅広に人選を進めているところでございまして、実際学者になるのか、学者ではない方になるのか、その辺りは今のところまだわからないという状況です。

○浜田(妙)委員
 実情がわかりました。つまりもともとの発想が間違っているのだなということを今、実感しています。それは私の感覚です。この山陰海岸ジオパークに対する理解度が余りにも低いではないかなと思っています。地域振興だとか、人を呼びたいだとか、観光に生かしたいだとか、それが前提になっていて、自治体がそこに乗っかってくるとジオパークの捉え方そのものが間違ってくると私は思っているのですよ。星空も一緒です。スタートの段階がそもそも違っていて、価値観が違う、生き方が違う、そういうレベルの問題がかなり強いのだなというふうに、実感をしています。
 なぜ今ジオパークが必要なのか、認定することによって世界が何を学ぼうとしているのか、何を手に入れようとしているのか、そこの部分がわかっていないと、なかなかこれは。いや、形としては整うと思いますけれども、本当の意味には生かされてはいかないことになっていくのではないか、という懸念を持ちました。こういうことを実感を込めてお伝えをしておいて、もうこれ以上は議論をここの場ではしたくないなと思っていますので、終わりにします。

○稲田委員
 私は、浜田委員のおっしゃっていることもわかるし、執行部のおっしゃっていることも理解ができそうな気はするのですよ。そもそもこのジオパークの認定問題が起こったのが今から10年ぐらい前で、私はその当時のことを思い出してみると、機運的には盛り上がっていたように思います。学問的なジオ、地理的な問題、学問的な問題プラス観光や地域おこしであるとか、そういうものをひっくるめた認定の内容になっているということに、当時、大変喜んだような気がするのですね。
 私がそのころ属していた会派は自由民主という会派だったのですが、全員挙げて糸魚川にフォッサマグナを見に行きましたよ。戻ってきてからも、それについての質問もあったやに思います。私も代表質問ぐらいでやったのではないかなという記憶はあります。やっていないのかもしれないけれども、その当時のうちの会派の人たちは質問をしたと思うのですね。それはこの書かれている指摘事項を、やはり質問したような気がするのですよ。その当時の議事録を見てください。多分それなりに、執行部の方もお答えになっていたという気がするのです。そして議連をつくろうということになって、委員長やうちの会派の藤縄議員も議連に属して、一生懸命やっておられるわけですね。だから、どこで間違ったのかなと私は思っています。
 この大綱案が出る以前ですね、ジオの認定から条件つきの再認定というのが出てきた時点で、いや、これは本当に困ったことになるのではないかなとは思いましたね。けれども、ここまでになっているというのは、私もいささかびっくりしました。その指摘事項に対して、こんな対応案でジオパーク委員会が承知するのだろうかというのが、改めての気持ちですね。これはその当時、10年前に議論したようなことだったように思うのですよ。やはり兵庫県とも京都府とも連携をとっていかなければならないというようなことも、浜田妙子委員、当時話していましたよね、内田委員もいるのだけれども、これはみんなやったような気がするのですよ。でも、やはり何でこんなことになってしまっているのかな、というところですよね。

●岸本山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 たくさんの質問をありがとうございます。
 確かに10年前からの議論というのもいろいろとなされておりました。事務局も、兵庫県の但馬県民局のほうに今置いているわけですけれども、今回の指摘、今の事務局体制で10年前はよかったのだと思うのです。実はそういう話なのです。10年前、まだジオパーク活動がそんなに活発ではなくて、今のように2年置きに人がかわってもそれでもコントロールができていたという、そういう評価だったようなのですけれども、余りにも活発になってきて、そうすると今の事務局体制、昔ながらのそのまま2年交代でいいの、というのが指摘の根本にあります。それで今回、体制強化ということで、人のことも含めて強化を図ろうとしています。
 先ほど、改善案で、こんなものでいいのかというお話もありましたけれども、先ほど申しましたように、これは本当に私ども行政の人間だけでつくってもなかなか難しいです。どうすれば改善がオーケーになるかというのがですね。それでいろんなアドバイスをいただきました。先ほど御紹介したのですけれども、日本ジオパーク委員会の副委員長とか重鎮の方にも、中貝会長に東京まで出向いてもらって相談をしてもらったりとか、そういうことで今の対応案ができ上がっているということです。今のところは、この対応案についてはこの方向でいいですよという、一応そういう感想はいただいております。

◎銀杏委員長
 手短に。

○稲田委員
 世界遺産についてはその盛り上がりは強くて、確かにこのジオパークの話が起こったときには地味な感じはしたのですよね。直感的に、非常に地味だなという感じはあった。
 けれども、これをその一つの起爆剤として鳥取県の観光戦略というものを考えてみよう、地域振興の戦略も考えてみようというところからのスタートだったように思うわけですね。今、課長がおっしゃるようにさまざまな隘路があって、こういうようなことになってしまっているというのは、まことに残念無念という感じにはなっているのだけれども、私もそれしか、浜田妙子委員と一緒で言いようがないよ。
 内田委員、何かないですか。

○内田(博)委員
 やはり行政の壁が一番問題だと思うのです。今、議長も言われたのだけれども、要するにジオパークを使って観光の一助になればということでやりかけたことなのだけれども、逆に大きくなった、3県になってしまったものだから、そこでの隘路だろうと思うのですけれども。もう一つ気になっているのは、いろんな注文が次々とこうやってジオパーク委員会から出されてくるでしょう。逆に言うと、何かそこに振り回され過ぎているではないのか。このごろBSを見ていると、世界的にジオの問題が出てくるのですよ。それは地形的なものだし、太古の昔からの流れだから、それは確かにわかるのだけれども、逆に専門の先生方のために我々がお手伝いをしているのではないかなと、ちょっと変な言い方かもしれないが、私はそう思うことがあるのですよ。本当はこれは国がやることなのだ、県などがすることではない、と実を言うと思うのですよね。世界のジオパークで行くのでしょう。そうすると、私の意見は、本当は国にやってもらわなければいけないことだと思うのだけれども、というようなことです。

○市谷委員
 私は、当初から違和感がもともとあって、浜田妙子委員がさっき言われたことに似ているのですけれども、地域振興とか観光というので、昔、日本海国土軸というものに位置づけをされて、太平洋ベルト地帯に対抗して観光客を呼び込んでいくと、それで地域から手を挙げてメニューを出してくださいというので、多分県が挙げられたのだと思うのですけれども。これはもともと地質的な財産をしっかり認識して、その価値を皆さんに知っていただくということがそもそも大事なのに、何か行政主導で、本末転倒というか、観光が目的になってしまっていて、本来的な地質の価値とか、さっきよその話を聞いたら、その価値をわかっている民間の人たちが主体的に運動をすることで盛り上がると。だからこういう行政主導で観光目的でやっている姿というのが、県のバランスの悪さということを言われ、そういうふうになってしまうのは行政主導でやっているからで、それぞれが自分たちの思いがあるからで本来的なところから外れたような姿になっている、ということのあらわれの一つではないかと思うのです。
 この山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館も、教育委員会からわざわざ切り離してやられたということもおかしいと思うのです。だから、本来的な本筋のところに立ち返って話し合ったり人の配置とかも考えていく必要があるのではないかと思いますし、大体自然館を教育委員会から切り離したらそういうことができにくいのではないかなと、観光メインで、と思います。ちょっと意見を言っておきます。

◎銀杏委員長
 いろいろ意見が出ましたが、もともとは3府県にまたがる地域というのは日本には余りないですね。大体1町村の中でとか、一つの市の中でジオパークがおさまっている地域になっています。最初から危惧はされていて、スタートはうまいぐあいに連携がとれておったのですけれども、とりあえず鳥取県だったら鳥取県内のジオパークに対する対策がしっかりできていれば一応責任を果たしているし、我が地域の振興ができたらいいなということで、鳥取県が京丹後に向かってこうしろ、ああしろとはちょっと言えませんし、豊岡は遅れているではないかとも言いにくいし、そんなことでそれぞれの行政、地域が自分たちのところを一生懸命やっていたということ。ただし、では、鳥取に行ったら観光客というか、ジオを訪れたビジターが、京丹後や豊岡のことがしっかりそこでわかるかといったら、わからないわけですよ。説明も少ないし、どういうふうに行ったらいいのかとか、事細かに丁寧に案内もしていないわけですから、そんなことでだんだんばらばらになってきたというのはあります。議連でもやはり感じておりましたが、とりあえず鳥取がまずよくしなければというのが先行してしまいまして、連携がやはり不十分だったのだろうなというふうに思っています。ジオパークの目的には、地域振興であったり、教育であったり、そういうのも全部入っていて、保護、保全だけではありませんので、観光振興等に使うということもなかったらまた逆に指摘を受けてしまいますから、ちゃんとやらなければいけないということで進めていかざるを得ないのかなというふうに思います。
 こうした今の事務局体制の強化が、果たしてそれで今後ともやっていけるのかどうなのか。全く別の民間団体なりを設立して運営をさせるというふうなことがいいのかどうなのか。8ページの下に構成団体がありますけれども、県、市町村、商工会や漁業協同組合まで入っておりまして、それぞれまとめるにしても、4月から年度が始まるところもあれば1月から年度の始まるところもあったりということで、何を決めるにもなかなかまとまりが悪いのだろうなというふうに思っています。鳥取県もリーダーシップをとれるかどうかわかりませんけれども、よくよく積極的に発言をして、よりよい方向に進むようにお願いをしたいというふうに思います。まとまりになりませんけれども、これでよろしくお願いしたいと思います。

○市谷委員
 4ページの淀江産廃の関係です。多数住民の方、関係住民以外からも多数意見が出ていると。これは大体どれぐらい出ているのか、件数を教えてください。
 この意見調整の提出者なのですけれども、この表の中に右と左と差があるのですけれども、この差については一応全て埋めていくと。ここは一応条例上の関係する方たちということなのですけれども、センターが出してきているものだけではなくて、左側の住民の方から出ているものも調整を全体かけていくということでいいのかどうか。
 県がそれぞれ双方の意見をまとめると書いてありますけれども、住民から出された意見についてまとめる際に提出した方々に、こういう意見のまとめ方でいいですかということを確認していただく必要があると思うけれども、それもどうでしょうか。
 県が主催する会議でいろいろ調整をしていくと書いてありますけれども、この会議の構成員というのは、どなたが出られるのか教えてください。

●山根循環型社会推進課長
 市谷委員から幾つか御質問をいただきました。
 まず、関係住民以外からも多数意見書が出ているが、どれぐらいかということでございます。大体関係住民を含めて1,700人ぐらいからいただいておりまして、同じ住所でそれぞれという方がありますので、世帯からすれば1,700ということではないですけれども、1,700人ぐらいからいただいておりまして、そのうちの60人ぐらいが個人で関係住民に該当される方なのかなということで今、確認作業をしているところです。
 提出者について関係住民からいただいたということで、今後、意見調整の対象はどうなるのかということですけれども、もちろん両方から出ていただいて、出ていただいた方には意見調整を行うということですので、センターから出てきた2自治会と関係住民の方から出された自治会というのは重なっておりますので、2つの自治会と、それから個人の関係住民の方に確認等をさせていただきながら意見調整を進めていくということを考えておるところです。
 県が意見調整の会議に当たって意見をまとめて意見調整会議に臨むということでございますけれども、まとめた意見を紹介するのかということでございますが、このことについては県が意見をまとめましたら関係住民の方、出された方に確認をさせていただいて、これでいいかどうかということを確認する予定としておるところでございます。
 意見調整会議はどういうメンバーかということでございますけれども、今考えておるのは相互の意見調整ということですので、関係住民の方と、事業者の環境管理事業センターに出席をいただいて、県が進行をさせていただく中でそれぞれで御意見をいただいて、相互の歩み寄る点がないかどうかということを確認していくということを考えておるところでございます。

○市谷委員
 追加で聞きたいのですけれども、関係住民以外からも多数意見が出ていて、全体で1,700人で、そのうちの60人が関係住民と。60人以外に、たくさん関係住民以外の方からも御意見が出ているということです。
 それで漁業者については意見を聞くということで書いてありますけれども、漁業者もいわゆる関係住民以外ということになりますが、漁業者以外の1,700人から60人を引いた、そういう多数寄せられた意見については、県はどのように対応されるのでしょうか。漁業者だけを聞くというのは、ちょっといけないではないかなと。皆さんの意見も聞いていただく必要があると思いますけれども、どうでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 意見申出書として出された1,600強の方の意見についてどう対応するのかということでございました。これにつきまして1,600強でございますけれども、県としてはある程度、様式をどうも決められて提出されたということで、意見としてはほぼ16通りの意見ということで集約ができるというものでございます。
 この点につきましては、漁業者の方の意見もそうでございますけれども、そもそも基準そのものに対する不安というようなところもございますので、そういった意見につきましてはこれから設置する予定の専門家会議のほうで専門的な観点から基準の設定の考え方とか、背景とかというところにつきまして御意見をいただきながら見解をまとめて、それに対して対応していくということを考えておるところでございます。

○市谷委員
 そうしますと条例上の関係住民以外のところ、漁協の方の意見もそうでしょうし、多数出ている16通りに分類されるという意見については、専門家会議のほうで検討をしていくということのお話だったというふうに思います。
 それで専門家会議について、前も言いましたけれども、科学的見地から中立的にと、これは非常にわかりにくくて、中立的というよりも正確には多様に、専門家の方々も物の見方によってはこういう見方もできる、こういう見方もできる。だからいろいろ専門家によって見解が分かれるので、中立的というよりも多様な専門家の意見を反映できるようにするというのがいわゆる……(発言する者あり)いや、そうしないと、中立的と言ったら一体何なのかと。(「中立という言葉でしか集約できない」と呼ぶ者あり)だから多様の意見を聞いて、専門家の多様な、この専門家はこういう意見がある、この専門家はこういう意見があるというので、違いがある意見をそれぞれここで並べていかないと意味がないと思うのです。(「それはできない。調整機関なのだから」と呼ぶ者あり)

◎銀杏委員長
 手を挙げて。(「済みません」と呼ぶ者あり)

○市谷委員
 いや、まず答えてください。横から言わないでください。

●山根循環型社会推進課長
 専門家会議の委員について御意見をいただきました。中立的とはどういうことかということですけれども、専門家会議というのは先ほど来、本会議でも答弁をさせていただいたとおり、そもそもの御意見の中で法の基準に対しての疑問、不安等の意見がありました。そもそも法令で、設置許可基準等で排水基準、構造基準、埋め立ての基準などが設けてありますので、そういう基準についての見解、背景なり設定の考え方を述べていただくことで不安への対応をしていこうというものです。そういった点で法の基準の考え方について解説をしていただける先生という意味で中立的ということで考えておりますので、そういった先生をこれから選定していきたいというふうに考えているところです。

○市谷委員
 いろんな環境の基準というものは設定されているとは思いますけれども、ただ、その前提として、例えば排水などの流れていく方向が違うよと。その流れる方向が違えば影響して数字が変わってくると思うのです。だから基準値だけをただ解説するということでは、住民の皆さんから出ている科学的見地に基づいた影響の評価ができないと思うのですが、前提部分が変われば数値が変わると思うのですけれども、その辺りはどういうふうに反映されるのでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 繰り返しですけれども、そもそもの基準の設定の考え方とか、構造基準、埋め立て基準の考え方というところを、まずは説明をしていただいて、その上でまた議論を進めていくというところかと思います。その基準の考え方といったところ、そもそものところを少し専門的な観点から御意見をいただく会議と思っておりますので、まずはそういう方向で会議を進めていこうと思っているところです。

○市谷委員
 今の前提で説明をされていくということですけれども、その今の前提がおかしいではないかという意見については、それでいいと言われる方もあるかもしれませんけれども、そもそもの前提がおかしいではないかということの疑問にはなかなか答えられないということが生じてくると思います。その際には、その前提部分についてもっと解明をしていくということが必要になってくる場面があるのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。

●山根循環型社会推進課長
 専門家会議の趣旨としましては、そもそも基準を守っていても危険だといった御意見がありますので、法令基準にこういう基準があって、この基準の中で排水をしていくのだとかということについて、その基準というのはどういう観点から設定されていて、こういう基準ということで出ている、ということを少し専門的な観点から説明をしていただこうということを考えております。そういうところからの解説というか、専門的な御意見をいただこうと思っておりますので、まずはそこがどうなのかと、基準を守っていても危ないと言われる意見に対して基準というのはこういう観点です、というところから始めていきたいと思っているところです。

○市谷委員
 私が聞いたのはそうではなくて、それは当然でしょうと。それでは、前提のところから違いますよという意見があると思いますけれども、それに対してはどのように対応するのですかというのが私が聞いたことなのですけれども。

●山根循環型社会推進課長
 その前提のところというところは、済みません、まず専門家会議というのはこういう会議ということで考えておりますので、そこで御意見をいただいた上で、具体的な意見調整については、また条例手続のほうもありますし、審議会もございますので、それぞれ御意見をいただきながら整理をしていきたいというふうに思っております。

○市谷委員
 そうしましたら、汚染の前提の、本当にどれぐらい汚れるのかという辺りの前提が違う場合についても、今お話があったように意見の違いがあった場合には、これからも検討していかれるというふうに受けとめさせていただきたいと思います。ただ、必ずしもこの専門家会議がそういう場になり得るかどうかというのは、今の話では非常に不透明だなと思いましたので、引き続きその汚水の流れる方向が違うと、それによって環境の汚染のされ方が違うと、前提が違うというものに対して誠実な対応をしていただくように引き続き求めたいと思います。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 はい。

◎銀杏委員長
 ほかにございますか。

○中島副委員長
 大山1300年祭、西部の浜田妙子委員からちょっと様子は聞きましたけれども、東部の我々から見ての実感ですよ、こういうことを不謹慎だと言われそうですけれども、余り盛り上がりとかを感じられないのです。ですから、西部のそういう盛り上がりはできているのかという率直な意見がまず聞きたいということ。
 もう一つ、1300年祭は今年、メーン事業が夏に企画されているのだけれども、事業が終わったら決算なりで事業の評価をしますが、何人来客があったとか、宿泊で経済効果が幾らとか、そういう設定をするのか。以前まんが博でいろいろ問題があったけれども、何年も過ぎてゲゲゲの鬼太郎だ、青山剛昌だと盛り上がってくる。そういう長い目で見てというのか、設定とか目標は持っているのか。これが1点。

●郡「山の日」大会推進課長
 まず、1300年に関する西部の盛り上がりというところで御質問をいただいております。「山の日」大会推進課は、西部総合事務所で1300年祭の組織と連携しながら事務のほうを進めておりますけれども、西部から見ると胸を張って盛り上がっているというようなお答えをさせていただけるのではないかと思っております。
 もう一つ、1300年のメーン事業ということで「山の日」大会というものの位置づけ、夏の時期のメーン事業ということで位置づけをされているということで、評価に関する指標みたいなものを考えているのかというところがございます。今の段階では具体的にどの指標とか、そういったことを検討するというよりは大会の内容について検討をしているところでございます。ただ、やはり1300年と連携する、あるいは自然を満喫していただいて鳥取県のよさというものを理解していただいて、リピーターなどもふやしていくというもともとの目的は持っておりますので、何らかの形で終わった後の説明はさせていただくのかなと、今のところそれぐらいで考えているところでございます。

○中島副委員長
 後者の方は、それはそれでいいと思うのだよ。もうけろとか目標ではなくて、西部の地域の売り込みのための起爆剤だと思えば、それはそれでいいと思っているのです。前者の、担当者から言えば西部は盛り上がっているというが、無理があるのではないか。部長、どうなの。

●酒嶋生活環境部長兼くらしの安心局長兼中部地震住宅支援本部長
 この大山1300年祭の盛り上がりについてでございますが、私も東部に住んでおります。実家は西部なのですけれども、西部に行きますと確かに大山1300年祭ということで各所にポスター、あるいは盛り上げるためのツールというものは準備してございますけれども、正直東部のほうでは少しちょっと弱いのかなというのは思っております。
 ただ、これは決して西部だけのイベントではございませんので、昨日の県・市町村行政懇談会のほうでも西部総合事務所長のほうがしっかり宣言といいますか、説明をしておりましたけれども、5月からイベント等がスタートいたしますが、ちょっと足らない分があればこれから、それに向けてしっかりやっていきたいと思っておりますし、議連のほうもつくっていただいておりますので、議会と執行部が一緒になって盛り上げていきたいと思っております。
 山の日の後に残るものについては、県の実行委員会、運営委員会ベースですね、つまりやって終わりではなくて、何らかの残るもの、レガシーというものを模索していかなければいけないということは委員の中でもお話をしております。それは、大山、山の恵み、食、自然を楽しむとか、いろいろあると思うのですけれども、そういったものをしっかりと。この山の日についても、これから運営委員会のほうでもう少しいろんな催し物を議論してまいりますけれども、将来に残るようなものをその中で見出していきたいというふうに思っております。

○稲田委員
 私の率直な意見としては、中島委員のその発言はまさに正鵠を得ていると思う。ずっと私も言い続けてきたことで、何とかしなければならないということで、今回西部の議員を中心に、そして全県的な議員として議連をつくりましょうという話になっていったわけです。去年1年間を振り返って考えてみましても、単発的にはさまざまな催し物が行われていることは確かです。私もわざわざ大山寺に上がって、大山1300年祭のイベントの一環としてのコンサートも聞いてきたりしましたからね。けれども、私が今回、知事提案の中でも知事にも重ねて申し上げたのは、それぞれのイベントがばらばらなのですよ。食の関係は食の関係、音楽会の関係は音楽会、文化的なのは文化的なもの、そういうものはあるわけですね。そういうものを、やはり一つのきちんとしたまとめた形で大山1300年祭のイベントを盛り上げるという体制づくりをしないといけない。だから、どこで誰が何をやっているかということがその筋の人しかわからないのですよ。それではだめなのですね。そのことが1点です。それは知事が確かに、一回関係者が一堂に会してやっていこう、そういうことをやりましょうということを知事要望の中の答弁としてもらっておりますから、そういうぐあいになっていくのだろうと思うのですよ。
 もう一つは、ここでそういうことを発言していいかどうかわかりませんが、率直にやはり今そういう意見が出ましたから言っておきますと、大山町自身もいま一つ盛り上がっていないということも確かなのですよ。これは他の自治体のことをとやかく言うわけではない。それは私がこの前の大山1300年祭の大山寺であった法要、これは零下10度の極寒の中に大山寺へ上がったのですが、その法要の後に竹口町長をつかまえて、あなたの大山町が中心になって大山町が盛り上がらないと、その周辺にある米子や西伯郡や日野郡は盛り上がらないよ。ましてや今、中島副委員長の指摘どおり、全県的にこれをバックアップしていこうという、そういう認識には立ち至っていかないよ、ということは竹口町長にも言っておきました。
 もう一つ、皆さんにこれは知っておいていただきたいことなのですけれども、この大山開山の1300年祭のこのイベントはこのイベントとして。大山寺、それから大神山神社を含めた神仏混交ですから、一貫の施設に対する活動は気をつけないといけない。浜田妙子委員は御存じなのですが、政教分離のかかわりの部分が出てくるわけですね。それだけはきちんと分離しなさいと。それについては島根県の大社の遷宮では、このところを見事にきちんとやってのけた。だからあれだけの盛り上がりを見せたわけですね。だから、公的な資金を投入するに際して、きちんと政教の分離をしていかないとだめですよ、ということを申し上げました。大神山神社についても、大神山神社のさまざまな参道の修復であるとか、あるいはトイレであるとか、トイレなどが一体どちらに触れるのかわからないようなところもあるわけですが、ともかくもそういうところについては政教分離に触れない、公的な資金の投入に触れない形で、文化財、遺産の保護、そういうような意味合いからそこに補助金を投入するということも、赤澤代議士ともよくよくその場で話をしてきたところなのです。
 ですから、中島副委員長に対する答弁をしているような感じもあるわけですけれども、そういう意味でやっておられることはやっておられる部分があるのです。けれども、今そういう質問が出るように目に見えてこないわけですね。ですから、一回こういうぐあいなことをやっているのだ皆さんに御理解をいただけるような場をつくる。そしてみんなで協力して盛り上げるという、そういう体制づくりをするということは絶対必要だろうと思っています。個々的なイベントだけで、ああ、一つイベントができた、うれしいな、というだけではだめなわけですよね。そういう意味で、私も全く中島副委員長の今の発言は同感ですよ。ずっと言い続けてきて、いまだなされたとは言えない。
 辛うじて議連ができて、県会みんなで少なからず応援していきましょうというようなことなのですね。県会の皆さんに御案内を差し上げたのが余りにも急過ぎて、この大山寺のマイナスの10度の中での法要は参加者が3人ほどだったのですが、本当は全部の県会の人たちが参列をしてほしいぐらいな気持ちがあるわけですけれども、それは天候もあったりして御無理も申し上げられなかった。それから、突如こういう話が起こるわけですよ。前もって計画があるのではなくて、3日、4日前に、大山で法要があるから出てよというような話になると、やはりそれは皆さんの御都合というものもあるわけですから、なかなか御無理が言えなかった。私も何件か電話を入れて、どうだという話もしたのですが、出られないということもあった。本当は出てほしかったし、地域の放送局から放送として流れておりましたから、少なからず、ああ、活動だけはしているのだろうなということは西部の人たちにわかる。でも全県でも流れたのかな。山陰中央や日本海でも流れたのですか。少しは流れているのだろうと思います。県もこういう実行委員会をつくって、知事がトップで会長でやっているわけですから、もっと工夫をしないといけないと思う。よくよく考えていただきたい。

◎銀杏委員長
 部長、いいですか。

●酒嶋生活環境部長兼くらしの安心局長兼中部地震住宅支援本部長
 御意見をしっかり受けとめて、大山1300年実行委員会、それから大山振興室、そして県執行部全体で今の御意見をしっかりかみしめてこれから取り組んでいきたいと思っております。

○浜田(一)委員
 真っ先に行きますと返信したのですが、当日病院に行くということが決まっておりまして、急遽ちょっと行かなかったのですけれども、先日、自衛隊の賀詞交歓会があった際に、浜田さん、今回こういう名刺をといって、今さら名刺交換するのですかといって言ったら、このたび大山1300年の名刺をつくりましたと。自衛隊機にもそのマークをつけて飛ばしますと、そういうことをそういったところから共感をして、これはすばらしいイベントなので、ぜひ成功させたいという。自衛隊が発信すると地域の基地協力会とか、いろんな協力会があって、OBもたくさんいるし、だからいろんな形でやはりそういったところからの広報とか。先ほど、稲田委員も言われたけれども、最初に本当に寂しかったですよ。プレイベントといって、もう半年以上も前ですよ、幾つか出たけれども、何でプレイベントに各市町村の首長さんは一人も出ていないのとか。なので僕は今、本当に一歩踏み出したなと思っているのです。
 足並みも少しずつそろってきて、いろんなことをいろんなところに発信をしてもらう。県だけが発信するのではなくて、いろんな組織を通じて。やはり県だけが動いても、なかなか各市町村やほかの団体は動きにくいと思うのですよ。ではなくて、ぜひ後援してくださいとか、いろんなところ、商工会議所、商工会、団体中央会、青年中央会もある。青年中央会も1300年祭に当たって、とにかくお地蔵さんの運動をやりますと。この間、新年例会に行ったのですけれども、お地蔵さんをとにかく大事にすると。大山にあるお地蔵さんを全てきれいにして、今いろんなそういう運動をね。そうするとすごいいろんなところに波及してくるのですね。なので、やはりもう1年、実施後の1年というのもありましたかね。足かけ3年ですよね。一過性のものに終わるのではなくて、そういった運動を通して大山のよさというものを周りに周知していただきたいなと思います。明るい話題も少しはありますので、ぜひ頑張ってほしいと思います。

◎銀杏委員長
 わかりました。

○浜田(妙)委員
 そのついでに一つ。西部の立場としては、大山、春夏秋冬と四季を通じて楽しめる、それをしっかり楽しんできた立場としては、そこにうごめく人たちが山ほどいらっしゃいます。それは登山から始まって、山菜とりのグループもあれば、それから木を植え続けている人たちもあるし、それから環境保護のために水というものをキーワードに集まっていらっしゃる方もあって、たくさんいらっしゃるのですよ。そういう人たちと話をすると、自分たちには関係ないと、声もかからないしと。これだけ長い年月大山とかかわり、それから愛し、そこの中に入って、その恵みを知って、それを守ろうとして活動してきている、一木一石の運動もありますね、そういう一番山を愛して身近に感じて体感して守っている人たちに声がかかっていないのです。そのことは事務局のほうに言いましたけれども、できるだけ西部総合事務所の中に皆さんが出入りされて、小さな情報でもいいから一緒につくり上げていくという関係も、議員ではなく、地域で実際に大山とかかわりを持って、それは農業の問題もありますし、それから山の木の話もありますし、宗教だけではなく、もう本当にたくさんおられますから。そういう人たちを巻き込む、そういう知恵をぜひ出していただきたいなというふうに思っていますので、よろしくどうぞ。これはお願いです。

◎銀杏委員長
 ジオパークのことがないように、1300年を頑張ってください。
 それでは、意見も尽きたようでございますので、次に、その他でありますが、生活環境部に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。

●吉田環境立県推進課次世代エネルギー推進室長
 皆様のお手元に青色のチラシを配っております。日本海側のメタンハイドレートの開発を促進するための関係者が集まってフォーラムを開催いたします。
 主催は、海洋エネルギー資源開発促進日本海連合といいまして、日本海側の12府県が集まった団体でございます。一昨年の京都、昨年の兵庫県に続いて、鳥取県が3回目ということになります。日時は2月2日13時から、場所は白兎会館で行います。
 内容は、国の取組の紹介、それから国の方、知事、青山参議院議員を交えての意見交換、最後に鳥取大学の取組を紹介いたします。
 既に御案内はしているところですが、お時間がありましたらぜひ御参加をお願いいたします。

◎銀杏委員長
 ほかにはございますか。

●堀田消費生活センター所長
 消費生活センターでございます。このたびお配りさせていただいております2冊の冊子を作成いたしました。特殊詐欺防止被害に係る啓発についてです。
 まず、こちらは特殊詐欺被害防止テキストですが、特殊詐欺被害の手口とか、あと防止策に加えて特殊詐欺被害に遭う模擬体験ができるような寸劇のシナリオも掲載しております。
 ちょっと大きいほうの特殊詐欺被害ゼロ作戦事例集ということで、28年度にモデル事業を行いました。2つの地区で取り組んでいただいた事例を紹介しております。こちらのほうは、各市町村や関係団体のほうにお配りしておりますが、ほかの事業者や団体からぜひ欲しいということもいただいていまして、いろいろなところで今お配りしているところですので、また一度よくごらんいただければと思います。

◎銀杏委員長
 そのほかございませんか。
 意見が尽きたようでございますので、生活環境部につきましては以上で終わります。
 執行部の入れかえを、休憩を挟んで行います。午後の開始は、午後1時からといたします。よろしくお願いします。


午後0時00分 休憩
午後1時00分 再開


◎銀杏委員長
 それでは再開をいたします。
 引き続きまして、入れかえまして、福祉保健部及び病院局について行います。
 報告に入る前に、福祉保健部長より発言を求められておりますので、許可いたします。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 昨日、私ども福祉保健部の職員が強制わいせつ事件で逮捕されるという事案が発生をいたしました。県職員として、県民の皆様の信頼を裏切るような、このような事案が発生いたしましたことを、まことに申しわけなく残念に思っているところでございまして、被害を受けられた女性の方並びに県民の皆様に深くおわびを申し上げます。本当に申しわけございませんでした。
 このたびの事案を受けて、福祉保健部では、職員に対して、日常生活においても県職員としての自覚をしっかりと持つということを改めて周知をしたところでありまして、二度とこういうことが起きないようにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。本当に申しわけございませんでした。重ねておわびを申し上げます。

◎銀杏委員長
 皆さんのほうで特にございませんね。十分気をつけてお願いをしたいと思います。
 それでは、報告事項に入りたいと思います。執行部の説明は要領よく、簡潔にお願いをいたします。質疑等につきましては、説明終了後に一括して行うことといたします。
 報告6、鹿野かちみ園・鹿野第二かちみ園、皆生尚寿苑の地方債償還等にかかる財政上の検討について、及び報告7、鳥取県再犯防止推進計画検討会の検討結果及びパブリックコメントの実施について、小林福祉保健課長の説明を求めます。

●小林福祉保健課長
 それでは、福祉保健部の資料1ページをお願いいたします。鹿野かちみ園、それから鹿野第二かちみ園、皆生尚寿苑でございますけれども、12月1日の常任委員会におきまして、これらの施設につきましては従前から起債償還終了後に民間譲渡する方針としておりまして、ただ、起債償還前であっても財政のデメリットが生じない可能性があるということから、民間譲渡の可能性も検討するということを御報告させていただきました。それに続きまして、不動産鑑定等の状況が明らかになりましたので御報告させていただきます。
 1ページの2のところをごらんください。鹿野かちみ園・鹿野第二かちみ園の不動産鑑定の評価結果でございますけれども、土地と建物合わせまして7億4,800万円でございます。それから皆生尚寿苑につきましては、同じく土地、建物込みで1億9,656万円でございます。一方、その表の下のところでございますけれども、交付税措置への影響ということで、起債を繰り上げ償還した場合に交付税が受けられなくなる状態になりますけれども、鹿野かちみ園と鹿野第二かちみ園につきましては、その損失額が1.4億円、それから皆生尚寿苑につきましては3,000万円ということでございます。ですので、不動産鑑定の評価のほうが上回るということで、財政上のデメリットといったものはないといったところでございます。
 2ページをお願いいたします。こういった財政上の制約がないということでございますので、これらの施設につきましては、譲渡条件等検討していく中で、譲渡を検討したいと思っております。平成30年の4月から8月にかけまして譲渡の条件等を検討し、公募手続を行うと。同じく30年9月でございますけれども、譲渡先が決定すれば譲渡に係る議案を上程したいと考えております。譲渡が決まれば、31年4月からは譲渡先による管理運営が開始されると。ただし、譲渡先が決まらない場合には、指定管理を継続するといった予定でございます。
 続きまして、3ページをお願いいたします。鳥取県の再犯防止推進計画検討会の結果とパブリックコメントの実施について御報告させていただきます。
 最初に4ページのほうをお願いいたします。2のところでございますけれども、この計画の策定に当たりましては、検討会を開催して内容を検討しておりました。検討会のメンバーにつきましてはごらんのとおりでございますけれども、前回報告させていただいたときに稲田委員のほうから、家庭裁判所の委員があったほうがいいと御指摘をいただきまして、家裁のほうに打診をしたのですけれども、家裁のほうとしては最高裁の指導があって公平性があるので、こういった委員にはなれないと。オブザーバーならいいということで、オブザーバーとして入っていただくことになりました。
 こうした検討会を4回開催いたしまして、3ページのほうに戻っていただきたいのですけれども、計画案というのがこの検討会の案として今でき上がったところでございます。1のところでございますけれども、(2)の計画の期間でございますが、これは5年間、平成30年度から34年度までを予定しております。国の計画が29年12月15日に閣議決定されましたけれども、その計画においても5年間でございます。国との計画の整合性を図りたいというものでございます。(3)でございますけれども、この計画の対象者でございますが、起訴猶予者、執行猶予者、罰金・科料を受けた者、矯正施設出所者、非行少年もしくは非行少年であった者のうち支援が必要な者でございます。
 こちらにつきましても前回の報告のときに稲田委員のほうから、非行少年につきましては虞犯少年もあるということで、その点について注意しなさいという御意見、御助言をいただきました。これにつきまして、法務省のほうに法解釈を照会いたしました。法務省のほうでは、虞犯少年を含めまして、家庭裁判所の審判に付された者のうち非行事実が認定されて終局処分を受けた者ということで、おそれというだけではなくて、家裁が認めた者といったところでございますので、その心配は多少というか、和らいでいるというふうに感じているところです。
 計画の具体的な内容でございますけれども、(4)のところでございます。基本方針でございますが、5つの方針を掲げております。1つ目は国・民間団体等との連携強化、2つ目が就労・住居の確保、3点目が保健医療・福祉サービスの利用の促進、4点目が非行の防止と学校等と連携した修学支援の実施、5点目が民間協力者の活動の推進、広報・啓発活動の推進でございます。そして、成果指標といたしまして県内の刑法犯検挙者中の再犯率を平成34年度までに20%にするということで、平成28年の実績が27.4%でございましたが、これを20%にするというのが目的でございます。
 今後取り組んでいく施策ということで、ここにつきましては新規分のみ抜粋しております。まず、基本方針1の国・民間団体等との連携強化におきましては、再犯防止推進協議会といったものを設置したいと。この計画の策定に当たりまして、国とか民間団体の方々に検討会に来ていただきましたけれども、こういった会というのは県内で初めて設けられた会でございまして、計画ができた後もこういった会を設けまして、関係者の情報共有とか課題を共有するとともに、この計画の進捗管理を図っていきたいというものでございます。それから、高齢者・障がい者以外の者についても支援する新たな機関の設置ということでございまして、現在、地域生活定着支援センターのほうでは、刑務所を出所するに当たって特別調整をされた高齢者・障がい者の方につきましては、このセンターのほうが住居の確保ですとか福祉サービスにつなげるといったことをしておりますけれども、例えば起訴猶予者につきましては対象になっておりません。ですので、そういった方々も含めて支援をするといったところでございます。
 2点目の就労・住居の確保でございますけれども、保証人がいなくて賃貸住宅が借りられないといった方もおられますので、債務保証制度を県として設けるといったことも検討したいと。3番目、保健・医療・福祉サービスの利用の促進ということでございますが、薬物依存症の方が鳥取刑務所におきましては窃盗と合わせて約7割で、半々、同程度おられます。ですので薬物依存対策も進めないといけないということで、薬物依存症の相談拠点とか治療拠点といったものも設置の検討をしたいと考えております。4点目、非行の未然防止と学校等と連携した修学支援の実施につきましては、少年院におきましては、例えば発達障がいの症例の方もおられるということで、こういった方々の支援のための県の療育機関のほうが相談支援を行うといったところでございます。5番目の民間協力者の活動の推進、広報・啓発活動の推進でございますけれども、これはシニアボランティアを活用していただきまして、高齢者の方にも受刑者に対する学習支援にも取り組んでいただきたいといったものと、それから県の広報紙等を活用して更生保護の啓発でございますとか、ボランティアの募集の呼びかけ等への協力を行っていきたいといったところでございます。
 続きまして、4ページをお願いいたします。3のところでございます。この計画案につきまして、2月1日から2月15日までパブリックコメントを実施したいと考えておりますので、その手続に入りたいと考えております。
 参考のところで国の推進計画の概要を上げておりますけれども、先ほど申し上げましたように12月15日に閣議決定をされています。なお、国においては重点課題で7点ございますけれども、国特有のものが2つありますので、その2つ以外のものが県のほうの基本方針に上がっているといったところでございます。

◎銀杏委員長
 報告8、平成28年度鳥取県における障がい者虐待の状況について、小澤障がい福祉課長の説明を求めます。

●小澤障がい福祉課長
 資料の5ページのほうをお願いいたします。平成28年度鳥取県における障がい者虐待の状況について御報告させていただきます。
 障害者虐待防止法に基づきまして、毎年市町村、都道府県の状況について国から調査がございまして、報告をしているところですが、昨年度の状況に関しても国の調査がございまして、報告をさせていただいているところです。昨年度の本県の状況につきまして取りまとめさせていただきましたので、報告をさせていただきたいと思います。
 概要を申し上げますと、障がい者の虐待に係る相談・通報・届出の受理件数は43件ということでございまして、そのうち虐待を受けた、または受けたと思われたと判断した事例が16件ということでございます。その16件のうち13件が養護者による虐待ということで、残りの3件が障がい者福祉施設従事者等による虐待となっているところです。傾向といたしましては、身体的な虐待が多くて、次いで心理的虐待や経済的虐待の順に多いものということになっているところでございます。県といたしましては、引き続き広く一般県民を含めまして障がいの理解の啓発を進めていくということと、サービス事業所の職員に対する虐待防止の推進などを引き続き行って、虐待の防止等に努めていきたいと考えているところでございます。

◎銀杏委員長
 報告9、第7期鳥取県介護保険事業支援計画等の策定について、長岡長寿社会課長の説明を求めます。

●長岡長寿社会課長
 資料6ページをごらんいただきたいと思います。第7期鳥取県介護保険事業支援計画等の策定について御報告申し上げます。
 第7期の計画は、老人福祉計画、また鳥取県の介護保険事業支援計画を一体的に定めるものでございまして、これまで県政参画電子アンケートであったり、保健・医療・福祉関係者、高齢者、また介護経験者等で構成する計画策定委員会での御意見を伺いながら策定作業を進めてまいったところでございます。このたび最終案というか計画案ができましたので、このパブリックコメントを実施する予定ですので、報告をさせていただきます。
 この計画は3年間の計画でございまして、平成30年から32年度までということになっております。先ほど申し上げましたとおり、基本的には介護保険計画と老人福祉計画を一体的に定めるものでございまして、介護保険計画については、介護保険のサービス見込量であるとか、介護保険の円滑な実施を支援するための市町村の保険者の取組を支援する事項を定めております。また、老人福祉法に基づく老人福祉事業の実施に必要な事項などを定めるものでございます。
 (3)のところに基本計画と重点課題を並べておりますけれども、具体的な記載内容については2の計画の主な内容をごらんいただきたいと思います。基本的な柱といたしましては、2番目に書いてある具体施策の推進というところで、地域包括ケアシステムの構築と医療介護連携から、下から2番目の福祉人材まで7つの柱で、市町村の保険者である取組を支援する施策、また県として重点的に取り組む施策を規定しております。
 今回第7期の計画で新たに盛り込んだ事項といたしましては、4番目の段に書いてありますけれども、住民参加によるいつまでも暮らし続けられる地域づくりということで、議会の約束事項でございましたので、災害に強い地域づくりということを盛り込ませていただいております。具体的には、福祉避難所であったり支え合い避難所整備、またDCATの整備等の事項を盛り込んでおります。また、そのほかに、下から4段目の段に高齢者の尊厳と安全の確保の欄でございますけれども、低所得者の高齢者対策、これも議会の約束事項でございます。具体的には高齢者の住宅確保の要配慮者への支援であるとか、もしくは低所得者の就職支援についての規定を盛り込んでおります。
 そのほか、今回特に重点的に変えていったのが認知症施策の推進のところでございます。今回は策定委員会の下に部会を設けまして、その中に若年性認知症本人の方に入っていただきまして御意見を伺わせていただきました。認知症本人の方の強い希望といたしまして、認知症本人の意思の尊重ということをぜひ盛り込んでほしいと。具体的には、認知症本人同士のミーティング等を通じて、そこで考えられた施策等を行政等の施策にぜひ反映してほしいという御要望がありましたので、一つの柱として入れさせていただいております。
 次の柱として、全ての人が認知症を正しく学ぶということがございまして、この意図と申しますのは、認知症本人の方にとっては、やはりまだ認知症に対する偏見であるとか誤解が多いと。認知症になったらもう全てが終わってしまうというような考えがやはり浸透しているということで、それを改めるべきで、認知症になっても自分らしい暮らしが続けられる施策というのがあるのだということをぜひ訴えかけてほしいということでございましたので、2番目の柱として入れさせていただいたところでございます。
 これまでの主なスケジュールでございますけれども、4回にわたる計画策定委員会、また電子アンケート等を通じまして、この最終案をつくらせていただきました。この後、パブリックコメントを実施いたしまして、パブリックコメントの意見を反映させるという形で第5回の計画策定委員会を開催して、計画を確定してまいりたいというふうに思っております。

◎銀杏委員長
 報告10、とっとり若者自立応援プランの改定素案について、報告11、課題を抱えた妊婦に関する相談支援体制検討会について、及び報告12、米子児童相談所における個人情報の流出について、小谷青少年・家庭課長の説明を求めます。

●小谷青少年・家庭課長
 それでは、7ページをお願いいたします。とっとり若者自立応援プランの改定素案について報告させていただきます。
 これは子ども・若者育成支援推進法に基づき都道府県において支援の計画を作成するよう努めるものとするとされておりまして、これにつきましては平成30年度3月までの2期計画が今、策定されております。今回3期目の計画について、今、素案を策定しました。まず目的といたしまして、3のところでございますが、若者の経済的・社会的自立の支援・応援をするという面と、2番目の困難な状況にある子ども・若者とその家族への支援ということを大きな目的としております。対象はおおむね10代、20代及び30代であっても経済的・社会的自立に困難を有する方を対象としております。
 見直しの方針といたしましては、平成28年2月に国のほうで子ども・若者育成支援推進大綱が出されたものですので、これをまず勘案いたしまして、それと昨年度、平成28年に意識調査が出たものですので、これを基礎調査とさせていただいております。それと、具体的な作業といたしましては、鳥取県青少年問題協議会のプランの検討部会において有識者の方の意見を反映させていただきました。
 主な改定内容として、1つ、計画期間というものを現行の3年から5年へさせていただきたいと思っております。これにつきましては、現行3年でやっておるのですが、先ほどの大きな基礎データとなる意識調査が5年ごとにやっている点と、この推進法と大綱がおおむね5年ごとに改訂するというふうにされておりますので、これと合わせていきたいと思っております。ちなみに他の都道府県の計画期間も見てみますと、5年とするものが30都道府県と一番多くて、3年以下のものは3県しかないという状況でありますので、5年にさせていただきたいと思います。ただ、それには進捗等についてしっかりしていくことも必要ですので、毎年協議会へしっかり報告をして進捗管理を強化することを考えております。
 改訂内容といたしましては、(2)のところにありますが、さらに元気な人材育成という観点から、それぞれスポーツとか芸術とかの人材を育成する面、よりきめ細やかな支援ということで、貧困、自死、障がい等の方々への支援、それから地域密着で若者の就業支援という点で県立ハローワークというようなことを主な改訂内容にしています。具体的に今回追加する内容につきましては、子ども・若者の巣立ちを応援と、困難な状況からの自立という2つの面からそれぞれ掲げておりますけれども、特に県立ハローワークによる支援、あるいはインターネット、SNSの利用をきっかけとしたペアレンタルコントロールを周知・促進していくということ、それから子どもの貧困への対応といたしまして、子ども食堂への支援であるとか学習支援というようなことを記載させていただいております。
 次のページをお願いいたします。先ほどのプラン検討部会においてのことでございますが、11月24日に開催いたしまして、特にここでの大きな意見といたしましては、意識調査の中で、小5で8割、中2で9割、高2、青年ですともう10割の方がインターネットを使っている状況からすると、インターネットの利用時間が長い子どもや若者が多いという結果に非常に懸念を感じていると。ペアレンタルコントロールのための地道な普及啓発をしていくというような意見をいただきましたし、それから穏やかな妊娠・出産を応援するということは、これを非常に頑張ってほしいというような意見をいただきました。
 今後の計画でございますけれども、県政参画電子アンケート及びパブリックコメントを1月下旬にかけて行った上で、もう一度検討部会を開いて、さらに青少年問題協議会のほうにかけて成案を作成したいというふうに考えております。
 引き続いて、9ページ、課題を抱えた妊婦に関する相談支援体制検討会について御報告いたします。
 これにつきましては、平成28年に発生した乳児死亡事案に係る検討会の報告書に基づいて、主に2点についてこの検討会で審議をいたしました。1点目は、誰にも相談できない、あるいは知られたくない妊婦でも相談できるような相談窓口のあり方や効果的な周知方法、受付方法がどういうものだろうかという点。もう一つは、要保護児童対策地域協議会、いわゆる要対協と言われているものですけれども、ここでリスクの兆候を把握するために必要な取組あるいはその情報の共有方法等について審議をしていただきました。
 3回行ったところでございますけれども、委員からの主な意見といたしまして、相談窓口ではやはり行政相談窓口、つまり市町村の母子保健担当であるとか、鳥取県でも東部・中部・西部の福祉保健事務所や局に女性健康支援センターがありますけれども、そこで行政の相談窓口というのは敷居が高いと。産むことを前提にしているのでどうしても相談するためには敷居が高いのではないか、あるいは相談窓口のPRやメディアを使った周知が必要ではないか。それから、ネーミングも、今の若い人は特にSNSであるとかスマートフォンというものを物すごく活用しておるので、その際、検索したときにキーワードが浮かぶようなことにしないといけないのではないかという意見をいただきました。要対協につきましては、やはり相談をした後の支援のところだろうと。ただ、気になるケースについて関係機関が情報をしっかり共有して、どのように支援をしていくかということを今の仕組みで考えていくべきではないだろうかというような意見をいただきました。
 委員につきましては、4に掲げている委員7名について御審議をいただきました。今後、今回いただいた意見を取りまとめまして、相談体制の整備について予算を含めて検討させていただきたいというふうに思っております。
 引き続いて、10ページをお願いいたします。米子児童相談所における個人情報の流出についてでございます。
 米子児童相談所において、パソコンの交換に当たりまして、児童1名分の心理検査あるいは行動観察に関する内容を記載した書類がパソコンとともに回収されて流出した事件がありましたので、御報告させていただきます。
 概要のところにありますように、昨年12月22日に産休中で使用しなくなった職員のパソコンを回収業者が回収したのですが、同じく12月28日4時ごろに回収した委託業者からパソコンに挟まれた書類が持参されて流出が発覚したものでございます。
 発覚後、直ちに対象児童の保護者に連絡して、翌日、職員がお伺いをして謝罪を行うとともに、再発防止を徹底することを説明しております。流出した個人情報は、児童の氏名であるとか生年月日、心理検査の結果、日常生活における行動上の特性等を記した書類でございます。
 個人情報の流出の範囲でございますが、このパソコンにつきましては、12月28日に回収した作業を行うために専用の袋から出した際に挟まっていることに気づいて、一見して重要な書類であると業者のほうで判断して児童相談所に持参されているため、委託業者以外の拡散はしていないものと考えております。
 原因につきましては2つございますが、この会議を開催したのが11月30日でございまして、この当時産休の職員は10月から休んでおりました。その場所に今回、このときに施設職員が児童相談所で研修をしていたという時期に当たりまして、施設職員もこの会議に参加する予定でありました。そのため資料をこの産休中の席にたまたま座っていたこの施設職員に渡すべきところを、不在であったため、たまたまパソコンに資料を挟むという形で配付して、そのままになったものと思われます。したがいまして、3週間程度パソコンに挟まれていたまま放置されておりました。2つ目は、委託業者にパソコンを渡すときには、パソコンに不要な書類が挟まっていないか確認することも怠っておりました。
 再発防止策につきましては、児相について全て確認をしておりますけれども、事前配付する書類は鍵つきロッカーに一時的に保管をし、そこから各自資料を受け取る。不在である職員に対して席に置くようなことはしないということを徹底しております。また、外部の者に当該所属の物品等の回収を依頼するときには、必ず個人情報を含む書類や不要なものが挟まっていないか、混ざっていないかということを受け渡しの前に確認することとしております。
 このような事態が二度と起きないように徹底してまいります。このたびはまことに申しわけございませんでした。

◎銀杏委員長
 報告13、第6回鳥取県立中部療育園整備検討会の開催結果について、谷口子ども発達支援課参事の説明を求めます。

●谷口子ども発達支援課参事
 資料の11ページをお願いいたします。第6回鳥取県立中部療育園整備検討会の開催結果について御報告いたします。
 昨年12月18日に第6回検討会を開催し、これまでの第1回から第5回までの議論の内容についての検討結果の取りまとめをいたしました。
 4の検討結果の取りまとめの概要でございます。まず、(1)中部療育園の役割といたしまして、中部療育園が有している中部圏域における療育の中核的・指導的機能を踏まえ、引き続き、公的主体による療育サービスを提供するといたしております。
 (2)中部療育園における課題と対応案といたしまして、まず、施設の狭隘化への対応につきましては、機能を十分発揮させるための各部屋を新設・拡充する。また、厚生病院との関係につきましては、両者が持つ機能の特性に応じて役割分担するとした上で、まず厚生病院においては救急対応や入院を伴うような医療機能を受け持ち、中部療育園におきましては、療育の中での生活の質を向上させる役割、具体的には日常生活、子育てについての指導、支援等ということになろうかと思いますが、こちらのほうを担うこととしております。地域支援体制の充実につきましては、家庭や地域との支援体制を強化し、また、就学児に対する学校との連携も積極的に実施することとしております。
 (3)中部療育園に係る整備方法でございます。前回、第5回の検討会の開催結果につきましても、本常任委員会に御報告させていただき、その際にも触れたところでございますが、整備候補地の検討に当たりまして、既存施設の有効活用の可否から順に検討を進めることといたしました。第1候補の既存の他施設の活用、候補地といたしましては元倉吉市立河北中学校、第2候補といたしまして現施設の拡充、候補地といたしましては現在地及びその隣接地、第3候補といたしまして新設、候補地といたしましては倉吉総合看護専門学校のグラウンドといたしたところでございます。
 (4)、倉吉養護学校における医療的ケア体制の整備につきましては、このたびの中部療育園のあり方に絡めることなく、既に県教育委員会において設置してございます別の協議会のほうで別途議論することといたしたところでございます。
 最後に、5のその他でございますが、この取りまとめを受けまして、今後、県といたしましては、この検討会において示された3候補につきまして綿密に調査等を行いまして、療育活動への支障の有無あるいは工事費の多寡など総合的に判断いたした上で、新たな中部療育園の早期整備に向けて取り組むことといたしております。
 なお、この検討会は、この第6回をもって一応終了ということでございます。

◎銀杏委員長
 報告14、平成30年度国民健康保険事業費納付金等の算定について、金涌医療指導課長の説明を求めます。

●金涌医療指導課長
 資料の12ページをお願いいたします。平成30年度に向けて、県も新たな国保の保険者となって、市町村と一緒になって国保の財政運営を担うことになります。また、県が市町村に対しまして納付金の算定をして、市町村がこれを県に納付するという仕組みになります。平成30年度納付金について最終版の算定をしましたので、その結果について報告したいと思います。これにつきましては、昨日の行政懇談会で各市町村のほうにも説明をさせていただいております。
 1で、算定結果でございます。県全体の納付金額としまして146億7,000万円強でございます。市町村ベースの納付金額につきましては表のとおりでございます。Aの欄の納付金額につきましては、市町村が県に納めていただく総額になっております。また、BとCは参考までにお示しをしますけれども、Bの欄はAの納付金うちに直接市町村に入る公費を差し引いたもので、市町村が保険料で集めるべき総額と、それから1人当たりの額を目安としてお示ししたものでございます。
 全体としまして、国の公費等にもございまして、平成28年現在の市町村の保険料で集める金額と比べまして約4億円程度の減額ということで、全体的に引き下げ傾向となっております。また、表中の下のほうでございます。1人当たりで集める額、C欄でございますけれども、これについては市町村が実際に行っています一般会計からの繰入ですとか、市町村の財政調整基金からの繰入ですとか、前年度の繰越金などを加味していない額となっております。県が今回納付金額をお示しした以降の流れでございますけれども、この納付金をもとにしまして、市町村がそれぞれ算定方式を、資産割を除く3方式なのか、これを加味した4方式なのか、予定収納率は幾らぐらいの収納率を見込むのか、市町村に直接入る公費ですとか、前年度繰越金、または基金からの繰入等、財政状況などを総合的に勘案して、市町村のほうが保険料率を決定して賦課・徴収ということになります。その市町村の判断の結果としまして、繰越金ですとか基金繰入などが実施された場合につきましては、今回お示ししている額よりも低く保険料を設定されるという格好になります。
 参考までに、この納付金を算定するルールですとか、また激変緩和の方法等につきましては、13ページに記載しておりますので御確認いただければと思います。
 また、本日お配りしている1枚物の資料を見ていただけませんでしょうか。行政懇談会の資料でございます。昨日の県・市町村行政懇談会の開催結果ということで、総務教育常任委員会のほうでまとめて報告されている、その結果でございます。5の市町村長の主な意見としまして、(3)、国保運営の方針についてということで、市町村長のほうからは、住民に不安がないように円滑に移行することが大切ですとか、保険料の上昇を抑えるためにも、健康寿命を延ばす取組、健康づくり等が必要であると。また、将来的には、保険料の一本化を目指すなど長期的な視野で議論を早目に始めていくことが必要であるというような、さまざまな御意見をいただきました。
 納付金につきましては、今回、市町村長から合意いただきましたので、これで進めたいと思っています。事務的にはまだ課題が多く残っています。円滑に移行できますように一層事務を進めていきたいと考えております。

◎銀杏委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はございませんか。

○稲田委員
 なぜ家庭裁判所を入れるか入れないかということを検討してもらいたいということを言ったのは、要するに行政と司法という三権分立では、立法と行政は比較的近しいものがあるわけですが、司法というのは完全に司法権が独立しているわけですね。けれども、私がその質問をしたときに1点言ったと思うのですが、この中で、例えば少年鑑別所というのは、これは鑑別する場所なのですよね。最終的には家裁で判定するわけだから、最初からこの中に入ってもらって判定をしたらどうなのですかという趣旨で申し上げたのですね。ですけれども、オブザーバーで入るというのであれば、それはそれで結構かもしれないと私は思う。
 ところが、次のなぜその触法の少年であって虞犯が含まれないのだという話に至って、少し私は疑問があるわけですね。それはなぜかというと、この会の表題を見てもらうと、鳥取県再犯防止というぐあいになっているわけでしょう。再犯防止という趣旨でずっと全部の計画が成り立っておるのであれば、私は触法でいいと思う。けれども、その内容を読んでみると、この基本方針の中では非行の防止とか、今後取り組んでいく施策の中では、非行の未然防止というような文言が出てくるわけですよね。そうなると再犯の一歩手前のわけですよね。再犯少年というと、これは犯罪を犯した人間なのだと。ところが、この基本方針やその取組、今後の方針では、非行少年も未然にそれを防いでいこうということになると、虞犯という問題が出てくるのではないかと思うわけですよ。だからそういうぐあいに申し上げたのであって、私はここに触法だけを捉えていくという問題には問題があるのではないかと思うけれども、再度その件について答弁をお願いします。
 もう1点は、似たようなことを言うのですが、9ページ、課題を抱えた妊婦に関する相談支援体制の検討会だから、そこまで検討しているわけではないけれども、相談支援体制をいかにするかを検討する会については、ここにいろいろ書いてあるのだけれども、全体の問題としては、この課題を抱えた妊婦というのには刑事法の問題もある、もう一つは母体保護法の問題もある。さまざまな法律がこの中に絡んできておるわけで、それらの体制をどうするかという話だからそこまで突っ込んだ話にはなっていないのだけれども、でも委員からの主な意見として出された要旨を読んでみると、かなり結構突っ込んだ話も出てきているわけですよね。相談体制をどうするかという話ではなくて、もう一歩踏み込んだ話もこの中に出てきている。となると、この中にお医者さんは含まれている、里親もどうかなと思うのだけれども、弁護士が入っていないというのはおかしいのですね。私は三朝町や米子市のことをとやかく言うわけではなく、こういう人たちももちろん大事なのだけれども、相談支援体制をつくった後、その支援体制をどう生かすかという話になってくると、今のこのメンバーが即、相談支援体制の委員になるとは思ってはいないけれど、これでは危ういような気がするのだね。どうでしょうか。

◎銀杏委員長
 それでは、順次説明を求めます。

●小林福祉保健課長
 稲田委員の質問に直接答えになるかどうか自信はないのですけれども、再犯防止推進法がございまして、その定義の中で、この法律において「犯罪をした者等」とは、「犯罪をした者または非行少年(非行のある少年をいう。)もしくは非行少年であった者をいう」というのが第2条第1項にあります。それから、第2項のほうでは、「この法律において『再犯の防止等』とは、犯罪をした者等が犯罪をすることを防ぐこと(非行少年の非行をなくすこと及び非行少年であった者が再び非行少年となることを防ぐこと)」ということがございます。では、そもそも非行少年というのはどういった方々を指すのかということで、法務省のほうに先ほど照会したというのが実態でございまして、法務省のほうでは、少年法の第3条に少年法上の少年の定義がありまして、「次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する」というのがございまして、第1号が犯罪を犯した少年、第2号が委員言われるように触法少年、第3号が将来罪を犯すおそれがある虞犯というものでございまして、この3つの少年の形態について全て家庭裁判所で審判をされて、家庭裁判所が非行の事実を認定した者は全てこの法の対象になるということでございました。犯罪を犯した少年が再び犯罪をしないようにというのは、当然再犯ということで合致するのですけれども、ただ、こういった少年を一律この対象としているということは、やはり非行の防止という観点も重要な観点であるとして、この計画の中では取り入れたいと考えています。それぞれ家裁の方々の意見はございませんでしたけれども、その他の国の機関とか民間団体の方々の御意見も異論はないということでございましたので、この計画にさせていただいたというのが実態でございます。

○稲田委員
 これでいくと、この計画の内容のところで、基本方針や今後取り組んでいく、この非行というのは非常に広義の非行ということなので、広い意味の非行というものと捉えて、そういう受け取り方をするということか。そうすると、やはり虞犯というものも考えてもよさそうな感じがするのだね。

●小林福祉保健課長
 その虞犯についても、おそれだけではなくて、実際に家裁が非行を認定した者だけが対象になりますので、そこはやはり法解釈というか、法にのっとって行いたいと思っていますので。

○稲田委員
 よし。まあ、いいわ。

●小谷青少年・家庭課長
 先ほど司法が入ったらどうだろうかという御質問だったと思いますけれども、まずは今回の問題を考えてみたときに、相談にちゅうちょしたということがございまして、どうやったら相談しやすい体制ができるのかということをまず一義的に検討したのが事実でございます。その中で、やはり行政というのは産むことを前提にしているということはおっしゃられたとおり、産まないという選択肢もその背後にはあることは事実でございまして、そうしたときにどうするかということも確かに議論の検討会の中でも背景にはあったかと思います。それにつきましては、要対協のほうに弁護士さんが入っておられますので、できる限りここですくって、要対協のほうで情報共有してつなげていくというやり方と、相談窓口のところにもやはり弁護士的な、司法的な観点が必要であれば、そこのところにつなげていくような形を積極的に考えていきたいと思います。

○稲田委員
 わかりました。要対協のほうに入っておられれば、それはそれでいいと思いますよ。刑法の中に、言葉に出していいかどうかわからないが堕胎罪という現実に罪があるわけで、これも非常に今、産む権利、産まない権利だとかという話になって、それは即そのままその適用されるという状況にはなっていないわけですね。以前は優生保護法だって、悪法だとか言われているわけだけれども、それはそれなりの役割を果たしてきた。今は母体保護法という名前・内容に変わって、母体の保護という点に重点を置いて胎児をどうするかという話になっているわけで、そういう意味でこの支援体制というものをつくり上げた時点でどうするかというのは、その問題がたちどころに迫られる問題なのでね。となると、やはりどこかに法の判断ができる人が入っていなければならず、これだけではちょっと私は心もとない気がしたからそういう発言をしたのであって、要対協のほうに入っておられるのであれば、それはそれで結構です。

◎銀杏委員長
 ほかに質疑ございませんか。

○浜田(妙)委員
 困り感を持った人たちが非常にふえていて、再犯のほうもそうなのですけれども、日常の環境が弱い人だとか排除されがちな人たちを十分に受け入れるということがなかなかできにくい世の中の中で、もう次から次へと相談窓口ができますね。少年の問題もそうですし、それから妊娠SOSも計画をされたのですけれども、なかなかうまくいかないということで……。

◎銀杏委員長
 どこの部分ですか。

○浜田(妙)委員
 全てにかかわってくるのですが、妊婦に関する相談支援体制検討会、とっとり若者自立応援プランもそうですし、再犯防止もそうですし、虐待の問題もそうなのですが、何が言いたいかといいますと、厚労省が行っている包摂生活支援ネットワークというのを御存じでしょうか。国がお金を出して、社会・援護局が中心になって、余りにも困り感を持った人たちが多いということで、一つ障がいを持った人であっても、障がいだけが問題ではない。DVも、DVだけが問題ではない。生活の貧困の問題もあるし、家庭内の暴力の問題だけでなくて、家族間の関係がうまくいっていないとか、子どもの問題も同じような問題を複合的に抱えているということがあって、ワンストップで24時間・無料の相談窓口をつくっているのですね。全国を各ブロックに分けて、ブロックにセンターを置いて、各県がホットラインを持つというような仕組みがあるのですけれども、これは御存じでしょうか。
 鳥取県はそれに組み込まれていないということがあって、具体的に相談が例えばセンターに入ってくる。中国ブロックは岡山に入るわけですけれども、岡山が見立てをして、これは鳥取県の問題だから鳥取県のいろいろな社会資源があるのでそこへつないでいくというような、そういう仕組みなのです。専門対応を最終的にはしていくということで、あらゆる相談をワンストップで受けるという仕組みが国の主導ででき上がっているのですが、それに鳥取県が組み込まれていないということがあって、それは御存じないでしょうか。

◎銀杏委員長
 どなたか答えていただけますか。

○浜田(妙)委員
 包摂生活支援。今、包摂、という言葉が出ていますけれども。

●小林福祉保健課長
 詳細に把握しているわけではないのですけれども、恐らく厚生労働省の「我が事・丸ごと」という観点で……。

○浜田(妙)委員
 そうです、そうです。

●小林福祉保健課長
 ワンストップということでございますし、従前であれば専門職の方がそういった支援が必要な方の支援に当たっていたのですけれども、それに加えて地域住民の方々の支援もということで、そういったものを進めていきましょうということを厚労省のほうが進めています。委員が言われるホットラインについては私もちょっと承知していなくて大変申しわけないのですけれども、そういったことを社会福祉法の改正の中で平成30年4月1日から基本的には市町村のほうで、というのが努力義務の規定が入っているというのは認識していますけれども、ホットラインについては、ちょっと済みません、承知していないところでございます。

○浜田(妙)委員
 平成24年から試みが始まっていて、今、充実させていっているのですね。中国地方は岡山がセンターです。中国5県あるわけですけれども、島根と鳥取だけが入っていないというようなことがあって、余りにも相談窓口がいっぱいあり過ぎて、その割には専門対応がなかなかできない、そこで受けても。それで、この問題をどうするのかというのはすごく大きな問題で、どういう仕組みをつくっていくのかということはなかなか難しい問題があるのですけれども。でもネットワークを組むことによって専門対応がかなり高いレベルでやっていけますので、そういうぐあいなことがもし検討されているのであれば、この中のある部分についてはクリアできていくなというふうに思うものですから、ちょっと伺ってみたのですね。
 今、過渡期なので、どういうふうになっていくのかということはこれから充実していかなければならないものだというふうに思いますが、全然それは鳥取県では、全てにかかわってくるのですけれども、相談という問題でいえば。それは全然まだ検討もされていないというふうに理解してよろしいですね。

●小林福祉保健課長
 勉強不足で申しわけございません。この包摂支援ネットワークにつきましては、ちょっと研究させてください。申しわけございません。

◎銀杏委員長
 ほかにございませんか。

○福浜委員
 再犯防止の3ページの件です。再犯率27.4%を20%に引き下げていくという目標が指標になっているのですけれども、うろ覚えで申しわけないのですが、犯罪で一番多いのは窃盗で、第2位が薬物というふうに理解しているのです。その中で、今後の取り組んでいく施策の中で該当する(3)のことに関してなのですが、薬物依存はなかなか治らないというか、難しいという話がある。再犯が非常に半分ぐらいいってしまうという話をよく聞くのですけれども、窃盗、万引きも、この前テレビ番組でもされていたのですが、衝動的に抑えがきかないという、いわゆる依存という、やらないと気が済まないというような病気的な観点からも、先進事例としてはもう見ているという状況です。これは薬物依存だけの治療拠点というふうに見えなくもないのですけれども、窃盗についてどういうふうに受けとめられているのかというのが1点。それから昨日、保護司会のほうで薬物のケースについて勉強会があったのですけれども、県内になかなか専門医がいないという話が出てきて、この辺りどういうふうに今後改善されていく方向なのかというのをお聞かせください。

●小林福祉保健課長
 委員が言うように、窃盗をやられる方についても、やはりいろいろな形態があると思うのです。やはりどうしても経済的に困窮でとらざるを得ないという方と、とることがスリルではないですけれども、おもしろいという方もおられるでしょうし、それから病気的な観点でやってしまうという方がおられると思います。そういった方々につきまして、この基本方針(1)のところで、今は障がい者とか高齢者の方はセンターのほうが支援しているのですけれども、そういった方々も含めて、今、対象となっていない方も新たに拠点を設けて、それぞれ個人に応じた支援につなげていくということを考えているのですね。そうすると、この方は病院につなげないといけないとか、例えば生活保護につなげないといけないとか、個々に応じて判断させていただいて必要な支援につなげていきたいというふうに考えています。
 薬物の専門医が足りないということでございますけれども、現在、今、依存症で県内の病院で拠点的な病院は、やはり東部の渡辺病院でございまして、依存症の専門医の方がおられます。渡辺病院につきましては、今はアルコール健康障がいの拠点を引き受けていただいて、ここでいう薬物についても、今、渡辺病院に引き受けていただくようにお願いというか検討をしているのですけれども、その中で相談支援はもとより、そういった拠点の病院が県下の病院の方々に対しまして依存症についての研修を行って、依存症の専門的な知見を得ていただこうということを役割にしております。この拠点について、現在、予算で検討していますけれども、予算が可決になった折には、拠点病院を中心として依存症の知見ができるような医師をふやしていきたいというのが計画でございます。

○福浜委員
 わかりました。方針としてはそれでいいと思うのです。僕もテレビを見るまでは認識不足だったのですけれども、万引きが、脳のほうが原因になっているというところ、つまりこれも本当に医療の分野だと思うのですけれども、薬物の専門医と同様に、そういう部分に関しても依存症という観点で、渡辺病院が担っていただけるのかどうかわかりませんけれども、そちらのほうの知見のほうもぜひ獲得していただいて広めていただくようなことで。再犯につながっていくということを考えていくと、やはりそこも手を打たないといつまでたっても減っていかないということですし、御本人もすごく苦しいと思うのです。結局、興味本位とか金銭的ではない形でもとってしまう、パンを見たらひたすら詰め込んでいってそのまま逃げ去るというふうな事例がテレビで紹介されていたのですけれども、これはもう当然医療的なケアが必要だなというふうに思いました。薬物だけではないということを強く持ちながら、やはりこの再犯と向き合っていただきたいと思います。

○川部委員
 今の再犯防止推進計画について、就労・住居の確保についてなのですが、いろいろ手は打とうとされているのですけれども、周囲の人の気持ちというか、偏見だとかそういうものに対して、例えば人権学習的なアプローチみたいなのは必要ないのかなと以前から思っていたのですけれども、どうなのでしょうか。

●小林福祉保健課長
 基本方針の(5)のところに関係すると思うのですけれども、広報・啓発活動の推進というのは、やはり今でも犯罪を犯した人について偏見というのはあると思うのです。そういった偏見というのをなくすために、県は広報誌等でも広報していきますし、関係機関によるセミナーなどをやっていきたいと思っています。あと、今でも民間団体の方が草の根的にそういった偏見を取り除くような活動をされています。ですからそういった方の支援といったものも行っていきたいと考えています。

○川部委員
 啓発・広報はわかるのですけれども、人権学習といったときに、何か男女だとか同和問題だとか、そういったものがテーマになるのですけれども、例えば本当に身近なところでいうと、私も保護司をやっていたことがあるのですが、受け入れるとなると、えっという感じで。多分、人権と同じように扱わなくてはならないのに、どうしてもそういう気持ちでなかなか住むところが、というふうなことにもつながりかねないので。これでいくと、啓発・広報だけではなくて、本当に人権教育、人権学習の中で、この問題というのも取り上げるべきではないかなと以前から思っていたのですけれども、どうなのでしょうか。

●小林福祉保健課長
 県の人権尊重の社会づくり条例の中で基本計画というのがありますけれども、その中にも刑期を終えて出所した方々の人権という項目がございまして、教育委員会も含めて施策を講じているところでございます。就労支援をする中で、そういった周辺住民の方々への学習の機会等が必要であれば、適宜そういったことにも取り組んでいくということも検討したいと思います。

○川部委員
 やっているということで、この計画の中には特には書かないというふうなことですか。

●小林福祉保健課長
 この計画の中には、ちょっと直接的に今の時点では書く予定はないのですけれども、また計画を実行する中で、そういった必要性とか出てくれば計画を見直して、実際に書き込むといったことはしたいと思います。

○川部委員
 ぜひ前向きにしていただきたいと思います。

○稲田委員
 それに関連して、この(7)ですけれども、(1)が成人で、(2)が少年、(3)がいわゆる罪種別人数というぐあいになっているのですが、これはもう文章になっていなくて、この言葉だけが羅列されているわけです。これはどういう意味なのですか。

●小林福祉保健課長
 済みません、言葉足らずで。添付しております計画案を見ていただきたいのですけれども、申しわけございません。

○稲田委員
 ああ、これか、はい。

●小林福祉保健課長
 これの一番最後のページをめくっていただきますと、9ページのほうに参考、鳥取県の基礎データと……。

○稲田委員
 ああ、これのことか。そういうことか。

●小林福祉保健課長
 はい、これのことを指しております。そういう基礎データを載せますよというものでございます。済みません、言葉足らずで申しわけございません。

◎銀杏委員長
 川部委員、続きがあったですかね。

○川部委員
 ほかの項目ですけれども。

◎銀杏委員長
 再犯防止に関して特に、皆さん、ございませんか。

○川部委員
 今回、計画案が3つほど出ていて、この中で、とっとり若者自立応援プランなのですけれども、改訂素案の3ページなのですが、点検・評価で、取組の方向性について定期的にその進捗状況を点検・評価し、この結果に基づき必要な見直しを行うということになっています。ほかの計画案だと、成果指標なり目標数値なりが載っているのですけれども、これについては特にないのですが、どのような感じでその点検・評価されるのでしょうか。

●小谷青少年・家庭課長
 そこがこのプランの悩ましいところでございまして、これは事業の進捗を図る計画ではなくて、この方向に行きましょうという県の方針を示す計画となっております。それで事業を進めるところの県庁各課、あるいは教育委員会も含めたところに、この課題があるのでこの事業を進めますということで、県庁及び教育委員会の各課に照会させていただいております。その事業を載せさせていただくのですけれども、年に1回のこの進捗管理のところは、目標数値はないのですけれども、この事業がどのように進展したか、あるいは来年についてどのようにしていこうかということを各課から発言をしていただきまして、それで数量的な指標ではなくて、事業の進捗、実施そのものを図っていきたいなというふうに思っているところです。

○川部委員
 なかなか数値指標の定めるのが難しいというのは理解するのですが、事業をやったからオーケーではないはずだと思うのです。これはやはり若者の自立というふうな点で何らか成果というものが見えなければ、ただ各課のつながるような事業をやりましただけではだめなような気がするのですけれども、どんなものでしょうか。

●小谷青少年・家庭課長
 そこも重々理解をしているところでございまして、そういった面について、例えば5年に1回行います意識調査の中で、事業について進んでいると思いますか、思っていませんかというようなことでも感じ取れるかなと思いますので、そういったことを検討いたしまして、それがやはり無理だということであれば、やはり数値目標についても考えていかなくてはいけないのかなというふうに思っております。

◎銀杏委員長
 どうですか、そのほか。

○市谷委員
 1ページ、2ページのかちみ園や皆生尚寿苑の件ですけれども、これは有償譲渡して、国のほうの返還もそんなにないので損はしないと、有償譲渡で損しないという、そういう数字ですよね。つまり、有償譲渡を前提に物を考えたいという考えでこれは出してこられたということでしょうか。

●小林福祉保健課長
 先ほど冒頭で説明させていただきましたが、そもそも3施設につきましても民間譲渡というのを進める予定でしたけれども、起債償還がまだ残っていて、起債を一括償還したときに交付税の損失があるということがあったので、起債償還まで待とうというのが最初の出だしでした。ただ、不動産鑑定したところ、不動産価格がそういった損失額を上回るということなので、デメリットが生じないということで、既定の路線どおり譲渡を進めるというものでございます。ただ、譲渡ですので、譲渡を受ける希望が結果的になかったら、金額も多額でございますので、なかったら従前どおり指定管理という方向でございます。

○市谷委員
 その譲渡するということを、有償ということなのでしょうが、既定路線として今、物を考えておられるわけですけれども。前にも質問でしたのですが、県立の重要な福祉施設として本当に譲渡するのがいいのか、それとも県立として残していくのがいいのか、そういうメリット・デメリットについて、単純に建物の管理の問題ではなくて、これは福祉の施策の問題だと思うので、そういうことについての検討というのはどのようにされてきたのかというのを説明していただきたいのですけれども。

●宮本ささえあい福祉局長
 これも課長がお答えしたとおりではあるのですけれども、譲渡で決まりましたというものでもなくて、金額も結構な多額に上りますし、相手もあることですので、果たして手が挙がるのかどうかという問題もあります。それから、譲渡に当たっては、こういう福祉施設としての条件をつけて今後も事業を継続していただかなくてはなりませんので、どのような条件をつけていくのかということもこれから検討しなければなりません。また、今、委員が御指摘になりましたように、県立施設として果たしてきた役割としてどのようなものがあるのかということもこれから改めて検討する必要はあるだろうと思っています。例えば、強度行動障がい者の処遇に関して、これを県からの委託としてこのようなことをやってくださいというような、契約上の言葉をそのまま申し上げれば、その研究などの事業も委託をさせていただいているところでして、そのようなところも今後もやっていただくということは当然必要になるだろうと思います。そのような、譲渡するならば譲渡に当たっての条件というものをこれから整理していく所存ではあります。

○市谷委員
 今の話というのはあくまで譲渡が前提で、その条件として県立としての今までやってきた機能を譲渡の条件をつけるだけの話です。県立として維持するということと、それから譲渡するのとの比較ということをしないと、譲渡の条件をつければいいという話からスタートしたら、それはもう譲渡が前提という話にしかならないと思うのですけれども、どっちでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 まず、平成17年4月に、厚生事業団に多数の県立施設を譲渡しているわけです。そのとき、この施設に関してだけは残っていると。それも先ほど申しましたような財政上の観点でまだ検討しなければならないことがあるので、つまり得られる交付税などがあったものですから、そのあたりがネックになって、当時、譲渡を見合わせたといういきさつがあります。ですので、その延長線上に乗った話ではあるのですが、今回改めてその譲渡を検討するに当たって、どのような条件をつけるのかということを検討していく必要は当然あるだろうと考えております。

○市谷委員
 そうすると、ちょっとはっきりしないですけれども、従来の既定路線でいくと譲渡が前提なのだけれども、単純にそういうことではないということですね。それで県立としてのありようの機能というのも、十分これから検討されるということ、果たしてきた役割についても検証していただくということでいいのでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 単なる譲渡という、認定上の譲渡行為に関しての条件をどうつけるのかということだけではなくて、ここがどのような機能を持っていたのかというところも整理をする所存ではあります。

○市谷委員
 そういうのは当然部局の中でされるということはありますし、それから入所しておられる方、保護者の方の意見も当然聞くというふうにおっしゃっていたのですが、今までの書いてある中にはそういうのがないのですけれども。入所しておられる方からの意見聴取はなかなか難しいかもしれないですけれども、入所しておられる方や御家族、保護者の方の御意見というのは聞かれたのでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 前回の議会で市谷議員から御指摘もありましたし、本会議でのやりとりというものも、今の指定管理者である厚生事業団のほうに報告に行きました。その結果、現行の指定管理制度も、実のところ行政に携わっておられない方にはなかなか難解な話だと。まず、現行のシステムを理解していただいて、その上で何がどう変わるのかということを説明するのがよいのではないかというようなアドバイスもいただいたものですから、先月辺りから、今まで2回にわたって保護者会のほうには話を持ち込ませていただいておる状態であります。

○市谷委員
 2回申し込みをね。

●宮本ささえあい福祉局長
 実際しております。

○市谷委員
 その際に、どういう気持ちでここに入っておられるのか、家族としてはどういう思いで託しているのか、その辺りの思いも十分に聞き取りをしていただきたいというふうに思いますけれども、制度の説明というだけではなくて、今までそういうのは聞いていただいているのでしょうか。これからもまだ聞いていただけるのでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 当方の趣旨としては、制度の説明をする。こちらのほうで、民間譲渡も含めて検討するというのはどういうことなのかということを説明するという意図で、その説明会の場を持たせていただいたのですけれども、受けている報告では、御家族の方からは、今、委員がまさにおっしゃったように、どういう思いでここに預けているのだというような、切実な思いというか、そういうものをいただいたということでは聞いております。

○市谷委員
 そうしましたら、そういう切実な思いのところも組み込んだ形で、今後のあり方についての検討をぜひお願いしたいなと思います。
 もう一つ、以前は無償譲渡を書いてありますが、厚和寮とかつばさ園とか、無償譲渡になったのですけれども、なぜ今回は有償譲渡という話になっているのか、その違いは何でしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 平成17年4月の段階で無償譲渡にするというのも、厚生事業団のほうで、有償で、対価として支払うという体力がそもそもなかったということはあります。この事業団というものが、もともと財団からスタートして、今は社会福祉法人になっているわけですけれども、こういった施設系で公費で運営するシステムになっていなかった時代ですので、お金を取ろうにも、取るというような発想がそもそも当時はなかったのだと思います。それに対して、今現在では、かちみ園でしたら障がい者総合支援法に基づいて公費で、ざっくり言うと9割方が公費で運営するシステムになっておりますし、また、老人福祉法の規定に基づいて、皆生尚寿苑のほうはほぼ100%公費で運営するシステムになっています。それなりに法人のほうもその運営することによって利益もあって、法人の体力もあるということで、これだけの価値があるものですので、無償ではなくて有償を考えておるというところであります。

○市谷委員
 既に厚生事業団に無償譲渡した建物ですけれども、今回例えば皆生尚寿苑が昭和46年築ですか、無償譲渡したものの中にも同様の時期につくられたものがあって、大体皆生尚寿苑も古いなと、一部増改築した部分はありますけれども。これから厚生事業団のほうでも恐らく施設の改修とかいろいろ重なってくるのではないかなと思いますけれども、そういうことというのは聞いておられますでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 今、皆生尚寿苑に関して、厚生事業団から大規模改修をするといった話は聞いておりません。

○市谷委員
 尚寿苑ではなくて、持っているもの、もう既に無償譲渡されたもの。

●宮本ささえあい福祉局長
 既に譲渡したもののほうは、もう一つの独立した社会福祉法人ですので、その損益計算と財務体力の中で適宜建てかえが行われているところであります。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。

○福浜委員
 関連で。

○福浜委員
 おおむねの方向性としては異論は特にないのですけれども、これは厚生事業団が買い取るような形を見込んでいらっしゃるのでしょうか。まず今後、その手挙げを。

●宮本ささえあい福祉局長
 厚生事業団も含めて、手を挙げられるところがあるかどうかがこれから判明してくるものと考えております。

○福浜委員
 厚生事業団が買い取られるのだったら、中の運営についてもそのまま継続ですのでそんなに違和感はないのですけれども、仮に第三者の民間が入ってきた場合に、多分、厚生事業団は長年ずっと指定管理をやっておられて、簡単に言えば、仕様書に書かれていないようなサービスなどもかなりやっておられるのではないかなと思います。そこがさっき言われた、多分条件の部分になっていくと思うのですが、かなり丁寧にそこの条件闘争をやらないと、実際今の指定管理の仕様書にはないサービスというのも中でされていたものが、結局別の第三者になってしまうともう切れてしまうという可能性が非常に怖くて、そこの部分の配慮というのは必要ではないかと。なかなか一個一個言葉にするのは大変かもしれませんが、別にこれに限らず、今回も指定管理から一般にという切替のものがかなり多いので危惧はしているのですけれども、その辺りはどういうふうにお考えでしょうか。

●宮本ささえあい福祉局長
 まさに今、委員がおっしゃったことは、私どもも重要なことだと考えております。今後も事業を継続してくださいねといった、事業形態の話だけではなくて、今、委員が御指摘になりましたような、利用者とお世話する側の支援者との間でもう人間関係のようなものができているわけですね。その辺りのところというのは、やはり仕様書には書きづらいものだろうと思います。その辺りは、こういうサービスをこういう気持ちでやっているといったところが、恐らく一連の手続がこのまま進めば、一連の手続の中で企画書という形で事業団なりそのほかの法人なりから出てくると思いますので、その中で判定していくものだと思っております。

○市谷委員
 次に、5ページの障がい者虐待についてです。養護者による障がい者虐待というので、21件ということなのですけれども、この養護者による障がい者の虐待の認定というのは、これはどういうふうにする仕組みになっているのか、説明していただけないでしょうか。

●小澤障がい福祉課長
 養護者のほうの認定については、虐待防止法のほうで、通報が市町村のほうにされると。そして立入検査などをして、事実確認をし、そして措置をするという形になっておりますが、その中で市町村で虐待を認定するという形になっているということです。

○市谷委員
 通報ではないのですけれども、ある自治体で、養護者による虐待だということで対応した件があるのですが、今、立入調査によって確認をするというのが通常の手続だと思いますけれども、それをやらないで立ち入りをして、その養護者を警察が連れていって、親も障がいがあるということで、保護入院させるという事例があるのです。個別の事例なので、それについてどうかというのは見解は述べられないとは思いますけれども、今おっしゃったように、基本的に立入調査によって虐待をしたという事実を認定しなければ、次の手続に行くことはできないというのは、原則そうだということでよろしいですよね。

●小澤障がい福祉課長
 虐待の認定の仕方が立入調査かどうかというのはケースによってやはり異なってくるかと思いますので、そこは市町村の判断でどうするかとなると思いますけれども、基本的には事実確認ができるような状況を把握した上で、それが虐待に当たるかどうかというのを適切に判断するということだと認識しております。

○市谷委員
 その件については、また相談させてください。
 次に、6ページの介護保険の計画なのですけれども、この計画の主な内容の中で、ちょっと線が引いてあって、「低所得高齢者対策【拡充】」と書いてあるのですけれども、これはどういう中身なのか教えていただきたいのです。それで、あと保険料が大体上がると思うのです。どれぐらい上がるのかということを教えていただきたいなというふうに思います。これが一番利用者というか、保険料の上昇がすごく気になるところなのです。それが1点。
 それから特別養護老人ホームについて、入所の対象が今、介護度3以上を原則とすると。認知症の場合などは別でまたあるようですけれども、入所対象が介護度3以上になったということで、特養の待機者をもう3以上の人しかカウントしないというやり方になっていると思うのですが、その3以上の場合で、今、待機者が何人いるのか。2年前になりましたか、もし従来どおり介護1、2の人も入れたらどれぐらい待機者がいるのか。それに見合った施設整備になっているのかどうか、というのを教えていただけないでしょうか。2つ目です。
 3つ目に、要支援1、2が介護保険の制度から基本的には外れて、市町村の総合事業でやってくださいということになっていますが、実際には市町村の総合事業というのは余り進んでいないと思いますけれども、ではどうするのかと。その辺りの計画がどうなっているのかというのを、3点目ですけれども教えていただきたいと思います。

●長岡長寿社会課長
 まず、1点目でございます。低所得者の対策をどのようなことが規定されているのかということでございます。これについては、計画の100ページから101ページあたりになるのですが、低所得者の方の住居の問題は、今、鳥取県で居住支援協議会をつくって低所得者対策を行っておりますが、住居問題であるとか、交流サロンや子ども食堂における高齢者との世代間交流もしくは健康づくり、それから権利擁護の関係等々の規定を盛り込ませていただいております。この辺りが以前は弱かったものですから、こういう住居だとか、見守りの部分について今回補充をさせていただいたところでございます。
 2点目、保険料の話がございましたけれども、計画案の6ページのところに書かせていただいているのですが、今、市町村が介護保険のサービス見込量の算定とあわせて保険料の試算を行っていまして、それは市町村の議会で承認を得ないといけないものですから、その算定策定中でございまして、まだうちのほうは正式な数字を入手しておりません。それを入手し次第、この計画の中に盛り込む予定でございます。
 次に、要介護3以上の特養の待機者の状況でございます。特養の待機者については、自宅での待機者が実際何名かいらっしゃるということで、直近の数字では大体300という数字が出ております。308名だったと思いますけれども、年々待機者というのは数十名ずつ減っております。もともと国の方針というのが、施設というよりは自宅のほうで、いかに医療だとか介護だとかの専門職が連携しながら、例えば訪問介護だとか、訪問看護であるとか、小規模多機能であるとか、そういう地域密着型の施設整備をすることで自宅で最後までみとるような仕組みづくりを行うということでございます。あとは市町村のほうが、自分たちのサービス見込み量を勘案して、特養を改めて整備すべきなのかということを判断した上で、市町村の計画のほうに盛り込んでいくという段階になります。
 施設に要介護3以上の方しか入れないのではないかということがございましたけれども、鳥取県では、3以下の方であっても、医師が診断をして、この方については特養での養護が必要であるというように認められた場合については、待機者として換算をしておりまして、順次必要な方を施設のほうに入所していただいているというような状況でございます。
 要支援1、2が市町村の総合事業に移管されて、その辺りの活動、総合事業を担うだけのサービス量がまだ育っていないのではないかということは委員御指摘のとおりでございます。鳥取県では、今まで介護事業者が担っていた業務というのは、今後市町村の中のボランティアやNPO等の住民主体のサービスというのをつくり上げていかないといけないということで、今回の政策戦略事業の中でも、市町村がいろいろな介護予防のサービスを住民主体でつくり上げるときに、県のほうで支援するような要求を行わせていただいておりますので、ぜひまた議会のほうでも御承認いただければと思っております。

○市谷委員
 介護保険料のことなのですけれども、大体上がると聞いているので、今日はないので、ちゃんとそれは配っていただきたい。この2月議会が終わらないと、県では決まらないということだと思います。

●長岡長寿社会課長
 そうですね、市町村議会のほうで承認をいただいたものを県のほうでいただくということでございますので。

○市谷委員
 それはパブリックコメントの時期には出るのですか。

●長岡長寿社会課長
 パブリックコメントの時点では、県の施策、市町村が保険者でございますので、市町村が介護保険運営を適正に行えるように県のほうでどういう支援が必要かということを盛り込んだものを県民の方に見ていただいて御意見をいただくということになっております。

○市谷委員
 保険料もやはりセットで見ないといけないと思うのですけれども、パブコメの段階では計画とか、そっちのほうしか見れなくて、全体としてはバランスが悪いというふうに思います。
 この計画の冊子の99ページに、1号者の保険料については低所得者軽減強化というのが書いてあるのですけれども、さっき住宅などの支援もつけ加えたということを言われたのですが、これがその新しい低所得者対策として打ち出されているものなのかなと思ったのですけれども、これもそうなのでしょうか。

●長岡長寿社会課長
 この上の表は、国のほうで計画をしているものでございまして、この中で(1)、(2)とございますけれども、例えば第一段階、例えば収入80万円以下の方については、(1)の段階についてはもう既に措置がしてあることでございます。(2)については、消費税が増税された段階で政府のほうが措置するということになっております。

○市谷委員
 わかりました。では、今すぐではないということだし、増税とセットでは、結局負担は変わらないなと思いました。
 特養の3以上の話ですが、病院などで見てもらって入る必要がある人は入れるようになっているという話で、待機者が300名程度だということで、ただ、在宅のほうでという話もありました。けれども、これは要介護の方たちなので、介護保険の在宅サービスの対象にはなるとは思いますけれども、さっきありましたように要支援1、2とか、全体としては在宅サービスが、公的保険としてはそんなに充実できないと。事業所も報酬削減で非常に経営が苦しいと。介護人材も給料がなかなか思うように上がらないということで人がいないというようなことの中で、在宅、在宅ということを言うのは言えるのですが、もっと県が主導的に在宅の者を支えていくようなことも独自にやっていかないと、実際には介護保険の枠の中だけではちょっと苦しいのではないかなと思っているのですけれども、その辺りはどうでしょうか。

●長岡長寿社会課長
 市町村にとっては保険料というのは非常に大きな問題になるのですが、施設を整備することによって保険料がぐっと上がるということもございます。当然町民なり市民の負担がふえるということでございます。市町村にとっては、今あるサービス見込量の需要と保険料が上がることを総合的に勘案した上で、どのサービスを重点的に投入するのかということでございます。今、市町村のほうで地域密着型の、地域に根差した小規模の施設をつくってそこに入っていただいたり、もしくは訪問介護なり自宅にいても介護や医療が受けられるような状況を目指したような整備にだんだん転換しつつありますので、県としてはそういう取組を支援していきたいというふうに思っております。

○市谷委員
 実態と計画とが合っているかどうかというのは、必ずしも今そうではないし、引き続き県としてはよく見ていく必要があるなというふうに思います。これは市町村の事業の積み上げでしかないので、もっと県が足らないと思うことについては主体的に足していくぐらいな気持ちで臨まないといけないと、意見を言っておきたいと思います。
 次に、国保の12ページです。これは当初、保険料が年間で1万円以上上がるのではないかということで非常に懸念をしておりましたが、国のほうから保険料上昇を抑えるための激変緩和の措置がとられて、それを加味したら今回こういう数字になって、大体年間では3,000円ちょっとの上昇率に抑えることができそうだということだと思います。国のほうがもっとお金を出してくださいということで知事も言い続けてきたわけで、ただ、全体で、1兆円に比べても、3,400億円のうちの中の一部を使っての話ですから、まだまだ国の財政支出というのは不十分だと思います。引き続き、保険料が上がらないために国がもっとお金を出すべきだということは言っていただけるのかどうか、これで終わりではなくて言う必要があると思いますけれども、それについてどうかということ。
 また、今回これはあくまで県が示した市町村ごとの保険料の試算で、これが終わりではなくて、これから2、3月議会で市町村が保険料を、自分たちとしてこれを参考にして決めていくということになるのですよね。昨日の行政懇談会を聞いていたら、こういう手だてがとられたのでこれまでの一般会計繰入はやめようかとか、下げるのではなくてこれで現状維持ですとか。財政が苦しいというのはわからなくもないのですが、さらに保険料が上がらないような手だてをとられる必要があると思いますけれども、そのことについて県としてはどういうふうに認識しておられるのかを教えてください。

●金涌医療指導課長
 2点いただきました。まず、国のほうへの支援要請ということでございますけれども、まず、国保につきましては、まだ今後医療費の増大が見込まれるということで、今後とも国に対しましては、今までも要望していますけれども、今後につきましても補助の拡大等につきましては要望させていただきたいと思っています。
 また、一般会計の繰入について御質問をいただきました。今回、委員の御意見のとおりに、公費が拡大をいたしまして、こういうふうな結果で落ちつきましたけれども、基本的には一般会計の繰入を実際されている市町村がございますが、今回の結果につきましてかなり抑制的に動いたというところで、基本的には、私たちのほうは、市町村と協議をさせていただきながら、引き続き保険料抑制をするための一般会計の繰入については解消を図っていきたいと思っています。でも、素地としましては、抑制傾向となるような数字が出たと思っております。

○市谷委員
 国には引き続き財政支出を要望していくということです。それから、保険料を下げるための一般会計繰入は解消するのだということを今もおっしゃったわけですけれども、ただ、住民の側からすれば、保険料が上がることになってしまっては、財布の中だけのことで、住民の人の健康、命ということの立場には立っていないと思うのですよ、その考え方というのはね。だからお財布のことだけではなくて、やはり住民の方の保険料が払えないことで、どういうことになるのかということを考えて、やはり県としては物を言い、対応する必要があるというふうに言っておきたいと思います。それは変わらないと思いますけれども。
 もう1点あるのですけれども、特別医療費助成の関係で、県はこれまで国からのペナルティーについては、市町村と応分の負担をするのだと、それを検討するのだとずっと言ってきたのですが、今回それを先送りしてしまっていますけれども、それは何ででしょうか。

●金涌医療指導課長
 今回の国保のペナルティーにつきましては、行政懇談会の場で、現行どおり特別調整交付金のほうで4分の1を入れるということで合意をいただきました。理由としましては、各市町村ごとに国保のペナルティーの補填をする財源として保険料で実施をしているところが大半でございます。また、一般財源でも入れるところもございました。そういうふうに対応が分かれておりまして、なおかつ国のほうでも、これにつきましては基本的には保険料で集めるべき納付金で入れるべきというふうな御意見があって、決して一本化できるような状況ではないということで判断をして、現状維持の4分の1の特別調整交付金で入れさせていただきたいということで今回提案させていただきまして、合意を得たというものでございます。

○市谷委員
 国民健康保険のペナルティーというのは、そもそも保険料に転嫁すること自体がおかしいと思うのですよ。特別医療費助成というのは国保だけではなくて、それ以外の方たちも含めて、県行政なり市町村行政のもとで特別に支援が必要だということで行っていると。それに対してペナルティーをかけている国自体がおかしいですけれども、それを国保の加入者の保険料にだけかぶせるという、それをやっている市町村があると。そこを拒絶はできないからということで、今回、県はお金を出すのをやめたということなのですけれども、保険料に転嫁をするということ自体がおかしいということで正す必要があると思うのですけれども、いかがでしょうか。

●金涌医療指導課長
 先ほど申し上げましたけれども、国保のペナルティーにつきましては、今後ともこの責任については国の責任だと思っていますので、引き続き国に対しては全廃のほうを要望していきたいと思っています。また、この補填財源の考えでございます。一般財源から入れる考えがおかしいではないかというような御意見をいただきましたけれども……。

○市谷委員
 保険料から。保険料で取るのを。

●金涌医療指導課長
 ああ、保険料で取るのはおかしいと。国に確認をしましたところ、納付金制度の中でこれを差し引くという中では、結局保険料で充当するということが原則として考えの中にあるということでございました。そういう面を含めて、一般会計なのか、または保険料なのかというところでもいろんな御意見がありますし、なおかつ市町村の実態でも異なっているというところから、一本化をする、統一化をするということではなくて、現状維持のまま判断をさせていただいたというところです。

○市谷委員
 国のほうからも納付金の中で対応すべきだなどということを言われているのだとすれば、それは抗議すべきだというふうに思いますけれども、どうでしょうか。

●金涌医療指導課長
 国保の中の話でございますので、基本的には保険ということも大事な要素でございます。なおかつ、国のほうでは保険料が原則ですけれども、一般財源でも差し支えはないというふうな御意見をいただいています。ですから、国としても玉虫色的なところがあるのですけれども、ただ、原則としてそういうふうな方向ですので、私たちのほうは今の状況としては、統一して一緒にするということではなくて、今の現状のとおりにさせていただきたいと思っています。

○市谷委員
 一般財源でもいいし、保険料に転嫁してもいいしと、逆にはどっちでもいいということなのですね。それで実際に今、鳥取県でどれぐらいペナルティーで減額になっているかと、以前いただいた資料では1.7億円なのですよ。それで、就学前の小児医療費の助成についての部分は、もう30年度からペナルティーをやめますと。それを抜きますと1.6億円なのです。これを県と市町村が折半したら、県は8,000万円でこれができるのですよ。県が納付金の算定をする前に、その前提で8,000万円を抜いて、要するに各市町村のペナルティーになる部分を半分抜いて納付金を計算すれば、これはできたのですよ。一般会計で入れることを否定していないわけで、それは県だって市町村だって同じだと思いますから、そのできるものをやらないで市町村が保険料に転嫁しているところがあるから、何だかやりにくいかなみたいなことで手を下げたということは、今まで市町村からもこのペナルティーについては県が応分の負担をしてほしいと、いずれ検討するのだと言ってきたのに、まるで裏切りのようなことだと私は思うのです。これを、別に入れてでも、30年度から対応していただきたいと思うのですよ。どうでしょうか。

●金涌医療指導課長
 今までお話ししたとおりに、平成30年度につきましては県の特別調整交付金で4分の1という措置にさせていただきたいと思います。

○市谷委員
 では、そうしますと、来年度からどういうふうにされるつもりなのですか、31年度からは。

●金涌医療指導課長
 昨日の行政懇談会でも説明いたしましたけれども、平成30年度についてはこの対応をさせていただきまして、翌年度以降につきましては引き続き検討させていただきたいと思っています。

○市谷委員
 そういうふうに書いておられましたけれども、さっきも言いましたが、私は30年度から、これまでの協議の状況からいくとやるのだということを言ってきたわけですから、やることを検討するというか、30年度からというのを引き続き求めたいというふうに思います。今日はこれで終わります。

○中島副委員長
 とっとり若者自立応援プラン、そこで質問したいところがひきこもりです。ひきこもりは二十歳以上かなと思う。まず、小・中学校は市で、高校は県で正確な数字が把握できているのか。

●小谷青少年・家庭課長
 鳥取県の対応としましては、精神保健福祉センターのほうでひきこもりを中心にして支援をやっておるところでございます。ひきこもりの全体の把握というのが、ひきこもりの方はひきこもっていらっしゃるということもあって、なかなかその数字にあらわれづらいところもあるようには聞いておりますけれども。具体的な支援で何を困っていらっしゃるのか、本人とともに家族の方も困っていらっしゃるというふうに聞いておりますので、そこのところをどう支援していくかについても、ひきこもりのほうの計画、この若者プランだけの計画ではなくて、大もとの計画もございますので、そこで支援を考えていく形になっておろうかと思います。

○中島副委員長
 本人はなかなか訴えないでしょうね、家にいるぐらいだから。家族も訴える人は少ないと思う。家の恥と言ったら怒られるけれども、簡単に言えばそのような感じだからね。そんな状況で、恐らく数を正確に把握していないと思う。把握していなかったら、その施策とか施設とかの量的なものもわからないでしょう。課長、それを把握するすべをどうにかしようなどということは議題に出ないのですか。

●小谷青少年・家庭課長
 申しわけございません。直接の所管は青少年ではなくて健康政策課のほうだと思っておりまして、そこのところも含めて今の御意見、特にひきこもりのところは非常に難しいというところは今回の意識調査でも感じているところです。特に、ひきこもりの方は年数がたてばたつほど状態が決してよくなる話ではなくて、保護者の方も高齢化して、保護者の方も亡くなっていく可能性も出てきます。そういったところをどう支援するのかというところとあわせて、実数の把握、質の問題だけではなくて量の問題も大切だと思いますので、そこのところはこの青少年のプランでは十分にできていないところがありますので、ひきこもりの対策についてはまた別途のところで対応を考えていくことを検討していかなくてはいけないかなと思います。

○中島副委員長
 部長、別に課長だけを責めているのではないので、どこが所管したっていいのだが、そのまとめ役が部長のところだろうと思うのだけれども、これを早急にやってほしい。私は以前も、担当職員を呼んで聞いたら、曖昧なのだ。相談に来られたものだけ対処します、はっきり言えばそういう感じだからね。それはいけないと。なぜいけないかというと、またこういうことを言うと怒られるけれども、そういうひきこもりの方は、社会のある程度負担になるでしょう。親が亡くなったら生活に困って。普通は健康で働けるうちは働いて自分の生活をするというのが、これが基本だと思うので、なるべくひきこもったりするのは早目になくしたほうがいいと思います。

◎銀杏委員長
 別途、国のほうで、50歳代までだったか、ひきこもりの実態調査をするというのが、この間記事に載っていましたけれども、ただ、国でやるからには、何か調査方法があってするのだと思うのですよね。県でできないわけではないと思うのですけれども、具体的にあれば答弁をお願いします。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 なかなかその実態把握というか、正確につかむことはなかなか難しいところ、さっき課長が申し上げたところは確かにございます。この計画の中でも、ニートとかひきこもりにかかわる支援とか、具体の対策は書いたり、先ほど申し上げましたように精神保健センターとか福祉センターとか、健康の相談の面からも、あるいは就労を通じながら、そういうひきこもりの方の自立支援などの実際の取組はしています。しかし、今、委員から御指摘のように、確かに実態をしっかり把握して、それに見合う対応の資源というか、そういうことを系統立てて検討していくことが必要だと思いますので、改めてその実態把握についてどういう形でできるのか、今、把握できているものも含めて、部内でも少し整理をしてみたいと思います。

○中島副委員長
 部長、具体的に質問。民生委員の方は最近なり手も少ないのだけれども、50軒に1人とか、そういう数の割合で全国におるでしょう。こういう人たちが各家の家族構成などよく知っていますね。あちらのこの人はどうもひきこもっているらしいとかいう情報は持っているのだけれども、そういうものを県でまとめるようなことは法的な問題があるのか。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 今、調査手法について具体的なお話もございましたので、民生委員が把握されているものもあるとは思いますけれども、市町村のほうにもいろいろな御相談もあり、こういうことについてお聞きしていると聞いています。やはり公的な機関を中心に、御協力をいただきながら整理する方法はないかどうか、改めて各課、福祉保健、青少年、健康政策、さまざまな課がかかわっているところがありますので、よく整理してみたいと思います。

○中島副委員長
 これは一般論で言っているのではないのです。うちの集落も26軒の集落だけれども、1.5人ぐらいおると思う。実際にそうなのです、100人ぐらいで、実際にあるのだから。ではうちの村だけが特別かというと、隣村なども聞いてみると、やはりあるのですね。それぐらいの頻度で、どうも程度の差こそあれ、あるようだから、早くやってほしい。もうこれでいいです。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 今、御意見いただきました。一定のひきこもりに対する定義というのはございますので、それらをベースとして数についても整理をしてみたいと思います。

◎銀杏委員長
 実は、支援センターであったりとか、ひきこもりの会、親の会とか、県内にはいろいろあるのですね。せめてそういうところへ、個人の情報ですから氏名などは当然要らないのですが、何名相談に来られているとかいうことはわかると思います。せめて、具体的に相談を受けている、そういうところに救いを求めて来ておられる方がどのぐらいおられるかというのは、把握しておいてもいいのではないかと思いますけれども。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 相談支援センターの受けている数は、健康政策課の事業として取り組んでおりますので、またそれは整理をしたいと思います。

◎銀杏委員長
 また教えていただけませんでしょうか。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 はい。

○市谷委員
 私も同じく、調査のあり方なのですけれども、例えば、精神疾患イコールひきこもりではないですけれども、精神疾患などのニーズ調査のやり方が、病院に来ている人しか対象にしていないのですよ。精神障がい者の家族会のほうからも、そうではなくて、いわゆるひきこもっていたりとかいろいろあると。だから、病院に行った人だけを調査対象にするのではなくて、手帳を持っている方とか、そういうところももう少しわかるわけですから、行政のほうからいろいろアプローチしていただいて、どういう状況なのか、ニーズはどういうのがあるのかというのを調べるという接近の仕方もあるのですけれども。そのことを精神障がい者の家族会の方も言っておられて、けれども、なかなか県のほうは出てこられたり、何かに出てこられた人にしかアプローチしていないので、ちょっとつかめない。そういうことも、ぜひ調査の改善というか、対象として上げていただいたほうがいいのではないかというふうに思いますけれども、どうでしょうか。

●小澤障がい福祉課長
 調査をする対象者で、精神疾患の方、手帳対象者とか、どこまで調査をするのかというのは、そのテーマにもよっていろいろあろうかと思います。ただ、そこで個人情報の関係とかいろいろありまして、どこまで把握できるのかとか、いろいろな課題があります。対象者を限定する形でニーズなども伺ったりということはしていて、関係する医療機関も基本的に該当するような方がいらっしゃるところに調査を行ったりしているところですが、全体でどこまでできるのかというのは、そのテーマに沿って検討させていただければと思います。

○市谷委員
 私は中島委員が言われたのは本当にそうだなと思うので、いろいろなやり方で、困っておられる方々のところに手が届くように、やはりしていただきたいなというふうに思いますので、要望しておきたいと思います。

○浜田(妙)委員
 確認だけさせてください。第7期の鳥取県介護保険事業支援計画ですが、老人福祉計画を一体的にということなのですが、老人福祉そのものがもう本当に大きく変わろうとしていっています。それで、最後を自分の家庭で、本人がいたい場所で、本人が希望する医療や介護を選択していくという方向に変わっていっていますね。その中にみとりというものが入り始めています。大きくぐらっと変わっていこうとしているのですが、この第7期の支援計画、32年度までの中には、その方向性というのはちらちら探そうと思って見させていただくと出てはきていますが、本格的ではないですね。訪問診療とか当然出てきますし、訪問介護は既に始まってはいますが、療養型の施設も非常に少ない中で、どうしても在宅でということになってくると、終末医療との絡みの中で変わっていくわけですけれども、この中には余り位置づけられていないのですが、今後の方向性を確認したいのですね。同時進行で当然やっていかなくてはいけないことになるかと思いますが、今回の計画とその後の計画の見通しについて聞かせてください。

●長岡長寿社会課長
 委員のおっしゃるように、今、医療から介護へ、介護から自宅へというような大きな流れがございます。直近の調査では、最後に亡くなる場所というのは医療機関が7割という数字が出ております。鳥取県のほうでは若干介護施設の整備が進んでいるということで、全国と比べると5ポイントぐらい多分全国よりも介護施設でお亡くなりになるケースがふえてまいります。今後、介護施設であるとか、もしくは自宅のほうでみとるような形がふえていきますので、計画の中にもいわゆるみとりのスキルアップというか、言葉が少しあれかもしれませんけれども、介護職員というのはやはりみとりになれていない部分もございますので、その辺りのスキルアップの事業も入れさせていただいたところでございます。

○浜田(妙)委員
 片方で、みとり士などという名前まで今聞かれるようになりましたので、そうした方向で動いているというふうに理解したらよろしいですね。

●長岡長寿社会課長
 はい。

◎銀杏委員長
 よろしいですか。ほかにございますか。
 では、ないようですので、次にその他についてであります。

○中島副委員長
 部長か病院事業管理者に質問です。中央病院ができるのは非常にいいことだと思うのですよ。500以上のベッド数で、医者も集まりやすいしね。ところが、東部圏域だけではなくて、中部や兵庫県の隣からも来ているのだけれども、いい大きい病院が一つできると、周りの小さい自治体病院などはなかなか経営が大変なのはよくわかる。鳥取市にしても、市立病院がそうなりかけているけれども、そういう話し合いとか調整というのか、小さいところは小さいところなりに、軽微な治療と言ったらちょっと語弊があるけれども、そういうことをして、難しいのは少し大きいところへ行きなさいとか、そういう調整はどこかで図っているのか。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 東部、中部、西部、それぞれの圏域の病院の役割分担というようなところかと思いますけれども、各病院が集まっての協議の場ということで、今年度は保健医療計画というのを策定しておりますし、昨年度は地域医療構想というのを策定しておりますが、そういう計画をつくる際とかにも各病院の役割というのは協議をされたりしております。それは保健所を中心に会を持って、関係者が集まって協議の場を持っております。
 例えば、あと東部で特定の診療体制をどうするかというようなことを、例えば病院のほうから御意見があったら、関連する病院で集まって協議をする場を、これも保健所がセットして持っていったりと、そういう形で役割分担、連携を図るような調整をしておるというところです。

○中島副委員長
 我々の同僚でも、自治体病院議連とか、内田委員なども。はっきり言って、小さいところの自治体が病院を持つのは大変だから、そういう実態があるわけです。民間の病院は、では無視しろというわけではないけれども、市町村の人間は県民でもあって、市町村立の病院が大変になれば、それだけ持ち出しが多くなって大変なのだから、両方やっていけるようにとか、そういう話し合いは機能しているのか。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 地域全体で医療提供するということを、それぞれの病院と連携をしながらということでありますが、基本的にはそれぞれの病院がまずは経営を含めてしっかりと取り組んでいくところが一義的なところかなとは思います。その中で調整を図る場を、先ほど申し上げたところでありますが、県としても自治体病院、特に中山間地の病院が多くありますので、具体的には自治医大の卒業医師とか、今、特別要請枠といって県職員にする医師がございますが、そういう人たちを派遣することを通じながら、各病院の支援をしつつ、病院の体制がこれからも提供できる体制を維持していただけるような支援、調整をしていると考えております。

○中島副委員長
 もういい。まあ頑張ってください。不満も聞こえるけれども、それしか言えないからね。中央病院は赤字出していいとは、県議の立場では言えないわけだしね。まあ両方頑張って。

○市谷委員
 この間の議会のときに、不採算医療をやっている自治体病院の交付税措置が重点化ということで削減されたことについて、国にちゃんと意見を言うべきだと言ったのですが、言わないと言われたのですよ。また、病床機能をそれぞれ分担するから、病床機能によっては診療報酬が削られたりとか、条件が悪くなったりということが起きて、7対1看護でも今回危ないですけれども。そういう中で病院がやっていけないということに対して、ちゃんと県として病院が成り立つように、自治体病院が成り立つような特別交付税措置だとか、報酬をちゃんとしろとかいうことを言わないといけないのに、すごく弱いのですよ。だから話し合いはしたかもしれないけれども、国に対してそこが一番成り立たない原因にもなっていますから、言わないと物すごく弱いと思うのです。そこを改めていただく必要があるのではないかと、今聞いていて思ったのですけれども。

●藤井福祉保健部長兼健康医療局長
 交付税措置については、直接の担当部局ではないところで答弁させていただくところかとは思いますけれども、実態に合った形に近い形での交付税措置の対応になったとは伺ってはいるところです。診療報酬という形で国全体の医療制度は成り立っているところですので、そういう中で、県としては先ほど申し上げましたような人的な支援とか、そういう形での御協力をさせていただきながら、地域の中で、中山間地であってもしっかりとした医療が継続的に受けられるような体制づくりをしっかり確保していきたいと考えているところです。

◎銀杏委員長
 福祉保健部としてはしっかり対応するということですね、わかりました。
 それでは、意見が尽きたようでございますので、福祉保健部及び病院局については、以上で終わります。
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。


午後3時01分 閉会

 
 

 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000