平成29年度議事録

平成30年2月26日会議録

出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

福田 俊史
坂野 経三郎
藤井 一博
野坂 道明
長谷川 稔
広谷 直樹
安田 優子
横山 隆義
福間 裕隆

 

欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  山本教育長、ほか局長、次長、課長
  
職務のため出席した事務局職員
  遠藤課長補佐、松本課長補佐、石本主事



 

1 開  議   午前9時0分

2 休  憩   午前9時15分  午後0時21分  午後1時41分

3 再  開   午前9時17分  午後0時59分  午後1時45分

4 閉  会   午後3時53分

5 司  会   福田委員長

6  会議録署名委員      広谷委員、長谷川委員

7  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり





会議の概要

                                午前9時0分 開議

◎福田委員長
 それでは、本日の総務教育常任委員会を開きます。
 引き続き監査委員、人事委員会及び県議会の議案の予備調査を行います。
 執行部の皆様は、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 なお、質疑については、全ての説明終了後、当初予算関係及び補正予算関係の順で一括して行っていただきます。
 初めに、監査委員の当初予算及び2月補正予算の説明を求めます。
 桐林監査委員事務局長に説明を求めます。

●桐林監査委員事務局長
 監査委員事務局の平成30年度当初の議案説明資料をお願いします。
 1ページをごらんください。総額1億2,900万円余の予算をお願いしています。
 2ページからは、その内訳ですが、まずは、監査委員費です。上段は、常勤の代表監査委員の人件費です。下段は、その他の委員並びに委員の皆様の旅費等の活動費です。
 続きまして、3ページをお願いします。事務局費です。上段は、職員人件費1億190万2,000円をお願いするものです。下段は、事務局運営費として、いわゆる事務費をお願いするものです。
 続きまして、2月補正の議案説明資料をお願いします。
 1ページをごらんください。今回、1,533万8,000円の増額補正をお願いしています。
 2ページからは、その内訳ですが、1つが、代表監査委員の人件費の増額4万円をお願いするものです。また、次の3ページは、その他の職員の人件費について、1,529万8,000円の増額補正をお願いするものです。これは年度当初、標準額で予算要求していたのに対し、今回、実績見込みにより計算したことによるあい差です。

◎福田委員長
 続きまして、人事委員会の当初予算及び2月補正予算の説明を求めます。
 今岡人事委員会事務局長に説明を求めます。

●今岡人事委員会事務局長
 まず人事委員会の当初予算関係の議案説明資料をお開きください。1ページは総括表です。合わせて1億500万円余の当初予算をお願いするものです。
 2ページをごらんください。委員会費は、人事委員3名の人件費と、人事委員会の運営費です。
 次に、3ページをお願いします。事務局費です。上段は、人事委員会事務局職員11名分の人件費です。下段は、県職員や警察官の採用試験、給与に関する報告、勧告、あるいは審査請求に係る業務等に要する経費です。当初予算関係は以上です。
 続きまして、2月補正関係の議案説明資料をお願いします。1ページ目は総括表です。合わせて380万円余の減額補正をお願いするものです。
 2ページ目をごらんください。委員会費は、不利益処分審査に係る事務の実績見込みによる減額です。
 3ページ目をお願いします。事務局費です。上段は、事務局職員の人件費の実績見込みによる減額です。下段は、先ほども説明しました不利益処分審査などの事業実績見込みによる減額です。

◎福田委員長
 続きまして、県議会の当初予算及び2月補正予算の説明を求めます。
 中山議会事務局次長兼総務課長に説明を求めます。

●中山議会事務局次長兼総務課長
 議会事務局の平成30年度当初予算関係の資料をお願いします。
 1ページをお願いします。議会事務局としまして、8億8,300万円余の当初予算をお願いするものです。
 2ページをお願いします。議会費です。県議会の運営に要する経費のうち、本会議や委員会の開催及び議員に関する経費となってございまして、議員報酬、費用弁償、政務活動費、本会議、委員会の記録に係る経費等の費用です。
 3ページをお願いします。上段の議会広報費は、本年度と特に大きな変更はございません。事業内容に記載のとおりの項目を執行する予定です。下段は、学生議会の開催事業です。例年どおりの予算要求額としております。内容については、議会改革推進会議で検討される予定です。
 4ページをお願いします。事務局運営費です。県議会事務局の運営に要する経費としまして、事務局の非常勤職員の人件費、その他、標準事務費等となっています。下段の職員人件費は、事務局職員の人件費です。
 次に、2月補正予算の議案説明資料をお願いします。
 2ページをお願いします。議会費、議会広報費、学生議会開催事業、事務局運営費、全て事業執行残による減額補正となっています。一番下の職員人件費については増額ですが、先ほど監査委員事務局からも説明がございましたが、人件費については、年度当初の予算は標準的な単価で計算しておりますが、実績に伴い増額となっています。

◎福田委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては簡潔な質問と、発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いします。
 初めに、当初予算関係について質疑を行いたいと思います。今までの説明について、質疑はありませんか。

○長谷川委員
 何年か前に監査委員数が削減されました。もちろん少なくなったからといって支障が出ていることはないと思いますけれども、以前と比べてどんな留意点を持って臨んでおられますか。
 また、市町村に多く見られるようですけれども、法律で必ずしも議会選出の監査委員を置かなくていいという状況がありますが、全国的な動向はどうなっておりますでしょうか。
 もう一つは、特別包括外部監査についてですが、どうしてもテーマを絞ってということから入りますから、1年前といいますか、前に取り扱ったものを報告いただくことになるのですけれども、せっかくの有効な監査の形式ですので、監査結果が生きる方向に何か改善の余地がないのでしょうか。

●桐林監査委員事務局長
 長谷川委員から3点お尋ねをいただきました。
 まず、どのような対応方針で臨むかということについては、基本的には、監査の前年度から委員の皆様に過去の状況などを御確認いただきながら、どのようなことが特に悪かったのかを御確認いただいて、重点的な監査事項ですとか、あるいは行政監査のテーマといったものを順に決めていただくという取り組みをしていただいているところです。
 2つ目の議会選出の委員については、実は権限が知事にございまして、今、執行部で検討中と伺っておりますけれども、まだそれ以上の情報はいただいておりません。

○長谷川委員
 全国的な動向はどうなっておりますでしょうか。

●桐林監査委員事務局長
 全国の動向については、仄聞するところによりますと、大阪府が廃止の方向で検討していると伺っておりますけれども、そのほかについては、特に具体的な決定に至ったという情報は今のところ接しておりません。
 3つ目の外部監査については、実は執行部といいますか、知事が任命されて直接監査されるという性質のものですが、先ほど御意見ございましたように、かなり時間がかかった後の意見になっておりますので、少しスタートが早く切れないかということを、御相談申し上げる余地があるのかなと事務局で話し合っているところです。

◎福田委員長
 そのほか、ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、2月補正予算関係について、質疑はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、報告事項に移ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 なお、質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
 報告13、平成30年度県職員及び警察官採用試験の実施計画等について、今岡人事委員会事務局長の説明を求めます。

●今岡人事委員会事務局長
 1ページをお願いします。平成30年度の県職員及び警察官の採用試験の実施計画を取りまとめましたので、御報告します。
 まず、(1)の実施計画の内容については、2ページの表をごらんいただければと思います。横長になっておりますけれども、県職員の大卒程度を始め、7種類の試験を春から秋にかけて、例年と同様のスケジュールで実施する計画としております。
 1ページにお戻りいただきまして、今年度の見直し点として、大卒程度の事務職におきまして、より多様な経験、視点、発想を持つ人材を確保するために、従来の教養試験、専門試験対策といった特別な公務員試験対策を要しない人物重視による新たな試験コースを設けることとしております。これによりまして、公務に関心を持つさまざまな方々、幅広い層の方にチャレンジしていただいて、志願者の確保、増加につなげていきたいと考えております。
 次に、(2)の当面の試験予定です。警察官A、これは大卒または卒業見込みの方を対象とした試験ですが、1回目は、4月から申し込みの受け付けを開始し、5月に1次試験を行う予定です。
 続きまして、県職員の大卒程度及び民間企業等経験者対象の試験については、具体的な募集職種や採用予定数等を4月に決定して募集を開始しまして、6月下旬に1次試験を行う予定です。先ほど申しました大卒程度事務の新しいコースの採用予定数などの詳細も4月に決定する予定です。さらに、県職員の短大、高卒程度、警察官Aの2回目、警察官Bについては、6月上旬に職種や採用予定数を決定する予定としております。それぞれ具体的な日程は、先ほどの表をごらんください。
 次に、2の説明会の開催です。採用試験の志願者確保のために、さまざまな広報活動を行っております。企業で申しますと、会社説明会に当たるものとして、県職員、警察官についても仕事説明会を毎年開催しておりますが、ごらんの表は、今後の主な開催予定です。
 最初に記載しております仕事説明会は、学生さんが長期休業で帰省する時期の8月、12月に開催しまして、職場見学や若手職員との意見交換などを行うものです。
 次の、家族向け・女性向けの説明会は昨年から開催しているものですが、就職活動に向かっている学生さんの御家族、保護者に対して働きかけて、Uターンなどしてもらおうとするもの、あるいは、女性が活躍できる職場であることをアピールさせていただくものでして、いずれも職員の体験談などで具体的な仕事のイメージを持っていただくことができますよう、工夫しながら実施しているところです。
 そのほか、近年は県内、県外への大学へ出かけていって、学内に個別の説明会を行う機会もふやしているところです。また、県外本部やふるさと定住機構と連携して、さまざまな説明会やセミナーなどにも参加しているところです。
 また、これら説明会以外にも、県のホームページ、ツイッター、フェイスブック、あるいは就職情報サイトへの掲載、あるいは総合案内の作成、配布などで情報発信も強化しているところでして、今後もできる限り多くの機会を捉えて、広報活動、情報発信を行い、一人でも多くの方に志願していただきたいと思っております。

◎福田委員長
 今までの説明について、質疑はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、監査委員、人事委員会、県議会については、以上で終わります。
 暫時休憩します。再開は9時20分とします。
(執行部入れかわり)

午前9時15分 休憩
午前9時17分 再開

◎福田委員長
 再開します。
 引き続き、教育委員会の付議案の予備調査を行います。
 なお、本日の教育委員会の説明は、前半と後半と分けて入れかえ制で行うこととしておりますので、あらかじめ御了承願いたいと思います。
 初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 なお、質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
 まず、山本教育長に総括説明を求めます。

●山本教育長
 今議会に提案しております案件は、予算関係では、一般会計のほか、農業実習及び育英奨学事業に係る2つの特別会計の3件です。
 そのほか、地教行法の一部改正に伴いまして、新年度から新しい教育委員会制度に移行することに伴います条例改正案ですとか、妻木晩田史跡公園の管理の一部を平成31年度から指定管理者による管理とするための条例改正案など、7件をお願いしているところです。
 1ページに、一般会計の当初予算の総括表をつけておりますが、640億円余の予算案を計上しているところです。鳥取西高校、米子東高校の耐震改修、あるいは小・中学校の校務支援システム、奨学金の管理システム、また、鳥取西道路に係る発掘調査等に一定のめどが立ったこと等に伴いまして、対前年比で約30億円の減となっておりますが、2ページに主な事業を書かせていただいているところですが、学力向上、あるいは大学入試の新テストへの対応ですとか、教職員の働き方改革への対応など、学校教育の当面する課題解決に向けた事業ですとか、鳥取養護学校の中央病院への連絡通路の整備ですとか、高校のトイレの洋式化など、教育環境の整備に向けた事業、また、特別支援教育の充実、美術を通じた学びの構築などの美術館の整備に関連した事業など、必要な予算を計上し、しっかりと取り組むこととしているところです。
 詳細については、各所属長から説明を申し上げます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎福田委員長
 続きまして、関係課長から順次説明を求めます。

●林教育総務課長
 3ページをお願いします。教育審議会費です。鳥取県教育審議会で、教育委員会全般に係る重要な事項を調査、審議していただいております。来年度は、各3分科会の事案に加えまして、夜間中学等の検討及び特別支援学校の今後のあり方、また、平成31年度から平成35年度分の新たな教育振興計画の策定がありますので、そういう案件について審議をすることとしております。
 4ページです。それぞれ教育委員の報酬や、教育委員会事務局、各教育局の運営費等に係る経費を計上させていただいております。
 5ページです。教育委員会における障がい者の就労支援事業ということで、知的障がい者を中心として30名の障がい者の方々を非常勤として雇用させていただいております。それぞれ各障がいの状況などに応じまして、学校、図書館、教育総務課に配置して業務を行っていただいております。
 また、年々、障がい者の法定雇用率が上がってきておりますが、平成26年度からは達成ができている状況にございます。
 6ページです。鳥取県こども未来基金費ということで、ふるさと納税など、鳥取県に寄附をいただいた寄附金の中で、こども未来基金を指定していただいた基金について、寄附金を基金に積み立てるための予算として1億7,000万円余の予算をお願いしているものです。これについては、一度基金に積み立てまして、それから各個別の事業に財源を充当させていただいております。
 7ページは、県民に開かれた教育委員会推進事業ということで、県民の方々への広報、また、江原道等の関係諸国との教育分野における国際交流に係る経費などをお願いしております。
 8ページの上は、学校問題解決支援事業です。学校におけるさまざまな諸課題に対して対応するよう、東・中・西3地区の弁護士の方を1名ずつ委託契約しておりまして、県立だけではなく、市町村の学校の事案についても法律相談ができる体制、また、学校にアドバイザーを派遣する事業等を行っております。
 8ページの下の教職員人事管理費から11ページまでが、いわゆる教職員の人事、給与、福利厚生、健康管理等に関する経費ということでお願いさせていただいております。一般病もですが、特にメンタルヘルス等に係る部分について、引き続き取り組みを充実し、教職員の心と体の健康管理に努めていきたいと考えているものです。
 12ページは、恩給及び退職年金費ということで、共済制度になる以前の方々の恩給に係る分の経費を教育総務課で計上させていただいております。
 239ページをお願いします。条例関係です。先ほど、教育長が申しましたが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正されまして、平成26年度から新制度へ移行しております。現教育長の任期が平成30年3月31日ということで、平成30年4月1日以降は新制度へ完全に移行することに伴い、条例の改正をさせていただいております。制度的に教育委員長が廃止になりまして、教育長が教育委員会の責任者ということで総理する形になることに伴い、教育長が特別職で位置づけられます。それに伴いまして、退職手当なり給与及び旅費に関する条例、定数条例等を改正させていただき、現在、教育長の給与や勤務時間等に関して明記しております条例を廃止させていただくものです。
 なお、教育長の給与、旅費等の実質的な金額等については、現在と同じ額でそのまま移行させていただく予定で条例を書かせていただいております。具体的な内容につきましては、240ページから244ページに、それぞれの新旧対照表で明示させていただいておりますので、ごらんいただければと思います。
 続きまして、253ページをお願いします。こちらも条例改正関係です。鳥取県附属機関条例の一部改正ということで、教育委員会関係分を上げさせていただいております。まず、教育総務課としましては、基本の部分は総務部からもあったと思いますが、運営の効率化なり同種の審議会を一本化すること、また、目的を終えた審議会等については廃止する方針に伴いまして、一般病と精神の障がいの健康管理審査会を1つの健康管理審査会とするものです。
 255ページについては、特別支援教育課分でして、こちらについても、それぞれ審議会改正前の就学支援委員会と同種の委員会がございますので、これを鳥取県特別支援教育推進委員会ということで一本化させていただくものです。
 257ページが、高等学校関係で、キャリア教育推進会議とネットワーク会議については、目的が達成されたので廃止ということですし、もう1点の高等学校農林水産人材育成事業運営指導委員会については、内容を充実して、少し名称を変えさせていただいております。
 259ページは社会教育課関係ですが、船上山と大山青年の家、それぞれで運営委員会を持っておりましたが、これも鳥取県青少年社会教育施設運営委員会ということで一本化させていただいております。

●北村教育環境課長
 13ページをお願いします。老朽化トイレ緊急整備事業費です。昨年の11月補正で設計費についてお認めいただきまして、平成30年度に予定をしております2校について発注をさせていただきました。夏休み中の工事ということで取り組んでまいりたいと考えています。
 14ページです。教育財産管理事業費です。維持管理経費を上げておりますが、平成30年度については、長寿命化計画策定のための劣化度調査、非構造部材耐震対策をさらに進めるということで落下危険度調査、普通教室のエアコン更新計画を立てていくということで機器の劣化度調査、新たに建築基準法で定められました防火設備の点検などを予定しています。
 15ページです。県立鳥取養護学校連絡棟新築等整備事業です。鳥取県立中央病院の建てかえに伴いまして、平成29年度はライフラインの整備をさせていただきました。平成30年度については、病院との連絡棟の整備、教室が狭隘化しておりますので、それを解消するための内部改修、そういったことの設計を行わせていただきたいと考えています。
 16ページです。2つの事業を上げさせていただいておりますけれども、いずれも事務的な経費を計上させていただいております。
 17ページと18ページは、県立学校と特別支援学校におけるICT環境整備の事業です。機器の賃借料等を上げさせていただいております。平成29年度の予算と比較して、かなり額が下がっておりますが、平成29年度は、教職員パソコンの更新の年に当たっておりまして、2,200台という大きな更新がありました。平成29年度の予算については、見積もり予算で上げさせていただいておりましたが、それを執行しましたので、債務負担の平成30年度歳出分については、入札減になったところで計上させていただいておりますので、大きな減少になっています。
 19ページです。教育系ネットワークセキュリティ強靱化事業と、教育情報ネットワーク事業ですけれども、これはネットワーク等の運営経費を上げさせていただいております。
 20ページをお願いします。県立学校裁量予算事業です。高等学校と特別支援学校の学校運営費について、教育環境課で予算を計上しております。高等学校は2,000万円の減、特別支援学校は87万4,000円の若干の増となっておりますけれども、これは平成28年度の実績見合いで平成30年度の予算が設定されておりますので、見かけ上は減になっておりますけれども、執行には支障がない形で予算をいただいていると考えています。
 特別支援学校については、米子市の養護学校の分が追加になっておりますので、若干の増となっています。
 21ページです。県立日野高校生徒輸送バス運行事業です。これは黒坂施設で、農業の授業ですとか体育の授業、あと部活動の一部をやっていただいておりまして、その生徒移動のためのバス経費です。
 22ページです。老朽化部室改修事業ということで、平成30年度は米子白鳳高校について改修を行いたいと考えております。
 それと、県立高校普通教室エアコン更新事業費です。普通教室のエアコンも設置してからかなりの年数がたっておりまして、倉吉東高校については、昨年の夏に、6台のエアコンの調子が悪くなりましたので、平成30年度の予算で更新させていただきたいということです。
 23ページです。県立学校耐震化推進事業費です。鳥取西高と米子東校の耐震改修に伴う関連整備ですとか、地盤変動影響調査等を行うための経費を計上させていただいております。耐震工事と非構造部材の大きな事業が平成29年度で終わりますので、事業費から見ますと大きな減額になっています。この鳥取西高と米子東高については、継続費をもって執行させていただいておりますが、210ページに、その継続費の調書を上げさせていただいております。
 24ページです。学校避難所環境整備事業ということで、市町村立の学校体育館のトイレの洋式化ですとか、多目的化、無線LANの整備、こういった市町村で行われます整備に対して、補助を行うための予算を上げさせていただいております。
 平成29年度は、県立学校の多目的トイレの整備ですとかWi-Fiの整備をさせていただいておりましたので、その分の事業費が大きかったのですけれども、来年度は県分が終わっておりますので、予算的には減額になっています。
 25ページをお願いします。老朽化施設緊急整備事業費と教育施設営繕費を上げておりますけれども、これは施設の改修工事等の経費です。
 26ページです。省エネルギー型設備導入事業費ということで、平成30年度については、6校の普通教室等についてLED化の工事を行う予定にしています。
 次の、高等学校跡地維持管理費です。廃校となりました4校について、維持管理を行うための経費を上げています。
 27ページです。高等学校寄宿舎運営費と高等学校農業実習費の2つについては、それぞれ運営費、実習費を上げさせていただいております。
 それと、高等学校水産海洋練習船実習費です。境港総合技術高校の若鳥丸、わかたかの運営経費を上げております。予算的に見ますと、平成29年度は5年に1回の定期検査が当たっていた年でして、経費が大きくかかっていたのですけれども、平成30年度については中間検査年ということで、若干事業費が減額になっています。
 28ページです。読書指導の充実事業費と学事支援事業です。これはシステムの賃借料、運営経費等を上げさせていただいております。学事支援事業で大きく事業費がアップしておりますけれども、これは今のシステムが、シルバーソフトというプログラムを使用してシステム開発をされているということですが、このシステムのサポートが終了するということで、リース期間満了に合わせてシステム改修をしていく必要があることから、予算的にはプラスということでさせていただいております。
 29ページをお願いします。技術スペシャリスト育成環境整備事業です。工業系、農業系の学校の専門機器の整備を行っています。
 また、県立学校校庭芝生化推進事業費は、県立学校17校の芝生の維持管理を行っています。
 30ページです。特別支援学校寄宿舎運営費でして、鳥取盲学校と琴の浦高等特別支援学校の運営費を上げさせていただいております。
 31ページです。特別支援学校エアコン整備事業費でして、平成30年度は鳥取盲学校の実施設計費をお願いしております。前回の国の補正で上げておりました米子養護学校とひまわり分校については、先般、国の内示をいただいております。
 32ページです。米子南高校のエレベーターと、米子養護学校のキャリア教育実習施設の整備は、事業終了しました。
 211ページをお願いします。債務負担行為を上げさせていただいております。機器等の賃借料等ですけれども、教育環境課で8件お願いしております。
 213ページですけれども、これは平成25年度から平成29年度に設定させていただきました機器の賃借、業務委託等の債務負担行為39件分を上げさせていただきました。
 228ページをお願いします。県立学校農業実習特別会計でして、倉吉農業高校の農業実習経費を上げさせていただいております。
 最後の268ページをお願いします。財産を無償で貸し付けることについて、議決をお願いしたいと思っております。鳥取市湖山町にあります、元鳥取農業高等学校実習農園でして、これは平成18年から地元の山王団地自治会に、市民農園ということで無償貸し付けをさせていただいておりましたが、この3月末で貸付期間が終了しますので、引き続き平成30年4月1日から平成33年3月31日まで、山王団地自治会に無償で貸し付けをさせていただこうとするものです。

●足羽参事監兼教育人材開発課長
 33ページをお願いします。33ページからの3つの事業は、いずれも学校の働き方改革、あるいは業務改善に関するものです。
 まず、33ページは、教員、学校の多忙化が社会問題する中、学校現場における働き方改革を推進して、多忙解消、負担軽減を図るために国の補助事業を活用して、教員以外でもできる事務的業務をサポートする非常勤職員を学校に配置するものです。1,100万円余の予算をお願いしております。配置人数や業務内容は記載のとおりですが、配置校については、地教委と協議しながら学校規模や時間外業務時間の多い学校を選定して、将来的には国計画に準じて、年次的に拡大していきたいと考えております。
 34ページをお願いします。これは、従前から取り組んできておりましたが、次年度も具体的な学校業務改善の取り組みを検討する検討会の開催ですとか、市町村立学校に研修講師等を派遣して、学校現場における業務改善の取り組みを推進するものでして、170万円余の予算をお願いしております。今年度から随分減額となっておりますが、これは、今年度までは全県立学校で改善推進校を指定して、ことしは8校でしたが、この外部専門家に来ていただく形で対応しておりましたが、それが一区切りついたことから、その委託料が減になるものです。今後、市町村立学校も含めて、継続して業務改善に取り組んでまいりたいと思います。
 35ページです。これは、市町村立学校における公務処理を円滑かつ効率的に行うため、市町村との共同調達により導入しました校務支援システムの運用、保守経費に係るもので6,800万円余の予算をお願いするものです。このシステムは、いよいよ平成30年4月から全小・中学校で全国初の取り組みとして稼働することとなっております。今年度から大きな減となっておりますが、今年度はシステムの調達や構築のための初期コストが随分かかりましたが、次年度以降は運用、保守経費のみとなるためです。これは市町村の負担ということで契約しておりますので、随分と減額となっております。このシステムも有効に活用して効率化を図り、多忙解消の一助としたいと考えております。
 36ページ及び37ページに関しては、教職員の人事、給与管理に関する事業です。総額3,000万円余の予算をお願いするものです。
 36ページの教職員給与等管理費が若干増額になっております。これは事業内容の2つ目にありますが、新給与システムを導入することによって、事務の集約化を図ろうと考えており、そのために非常勤職員3名を配置し、事務の集中化を効率的に進めていきたいということで、増額となっているところです。
 37ページは、700万円余の減となっておりますが、これは事業内容の5つ目の県立学校勤務時間管理サポートが、先ほど申しました新システム導入に伴いまして、時間外業務管理システムのデータベース分が減額となりました。これを中心として減となっているものです。
 38ページと39ページをごらんください。これは教育委員会事務局、小・中・高、特別支援学校に配置する定数外職員を含めて6,418人の教職員と学校に配置する非常勤職員に係る人件費です。総額で552億円余の予算をお願いしております。
 今年度の当初予算と比較して2億円余の減額となっておりますが、この減額については、続く40ページ、41ページに教職員定数の主な増減を上げております。主に教職員数や非常勤講師等の減少により減額となっているものです。
 251ページの議案第37号をお願いします。職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正を付議させていただいております。内容については、先週金曜日に総務部人事企画課から既に説明があったとおりです。義務教育費国庫負担金の算定基準額の引き上げを踏まえ、他県均衡を考慮して教員特殊業務手当の増額を行うものであり、時間単価の900円は国基準に合わせているものです。よろしく御審議いただきたいと思います。

●小林教育センター所長
 資料42ページをお願いします。まず最初に、教育センター内施設更新・改修事業として、新たに1件お願いをしております。5,050万円余をお願いするものでして、事業内容は大きく2つ記載させていただいております。
 1つは、非常用発電設備更新工事です。現在の設備が36年ぐらい経過しているということで、修理ができなくなっている状況がございまして、その設備の更新をお願いしたいと考えております。
 もう1点ですが、教育相談棟1階トイレ改修工事です。これは現在、いじめ・不登校総合対策センターのある施設ですけれども、そちらのトイレが男女を明確に分けることができておりませんで、それを分離することと、あわせて多目的トイレを新設するものです。
 続きまして、43ページをお願いします。教育センター管理運営費です。これは、センターの運営、施設の維持管理を行うものでして、施設自体が築後40年前後を経過していますけれども、そういった状況の中で、引き続き適切な施設設備の管理をしていきたいと考えております。
 44ページをお願いします。学校教育支援事業です。事業内容は、中ほどに3つ、大きく書いておりますけれども、内外の講師がかかわって学校を支援するというものでして、それぞれ各学校の自主的、主体的な研修を支援するための事業です。こういった事業を通じて、学校教育の支援を推進するとともに、若手教員を初めとする教職員の人材育成に係る研修に努めてまいりたいと思っております。
 45ページをお願いします。教職員研修費です。この事業は、教育センターの中心的業務である研修を体系的に実施するものです。今回、教特法の改正がございましたので、育成協議会のもと教職員の資質向上の指針を策定し、それを踏まえた研修を体系的に実施していこうとするものです。
 46ページをお願いします。ICT活用教育推進事業です。この事業については、ICTを活用した研修や研修環境の整備を通して、教職員のICT活用技術の向上や指導力の向上に努めるものです。
 本県では、ICT活用の指導力について課題を感じておりますので、こういった事業を通して、指導力の向上に努めたいと思っております。
 資料218ページをお願いします。債務負担行為の調書ですけれども、教育センターの関係については、この中で6件上げさせていただいておりますので、どうぞよろしくお願いします。

●音田小中学校課長
 47ページをお願いします。小中学校課の新規事業2件、継続事業19件について、概要を説明させていただきます。
 まず、新規事業からですが、地域課題に応じた学力向上推進事業です。これは、全国学力・学習状況調査等で明らかになった、各地域の学力課題の解決に向けて、県教育委員会と市町村教育委員会が協働して地域課題の解決に取り組む事業です。
 これまでは、どちらかというと県がそれぞれの地域に同じ課題に対する事業を立ち上げて、それを市町村と協働しながら1つのテーマでやっていく事業が多かったのですけれども、一昨年度以降、全国学力・学習状況調査の分析によって、東部、中部、西部で少しずつ課題が違うので、異なった課題が最優先になるのではないかという意見が出る中で、平成30年度は、こういった形で地域ごとに、そこに具体を少し書いておりますが、東部地区であれば家庭教育の質の向上、中部地区であれば教育研究団体との連携を図った学力向上、西部地区では、学力課題の解決に取り組む学校への直接的な支援及び若手教員の育成、これはいずれも、本来は全県的に課題として取り上げるものですけれども、より市町村教育委員会と連携する中で、各地域でこれらの課題解決に向けて優先的に取り組み、成果が上がったものは横展開をしていくということを考えております。
 48ページ、新規事業の2件目ですが、幼児教育の推進体制充実事業です。本年度、幼児教育センターが立ち上がり、各東部、中部、西部に各教育局に担当の指導主事及び保育専門員、それから幼児教育アドバイザーを配置して、全県270の保育園、幼稚園、認定こども園等にかかわっているところです。来年度、この新規事業を立ち上げることにより、これまで園種によって異なっていた教育に関する目指す姿ですとか、各小学校への連携の部分をさらに強化していく事業です。それぞれ東部、中部、西部ごとで、具体的に園域における課題解決に向けた幼児教育と保育現場の取り組みを支援していくために、現在、幼児教育振興プログラム改定の準備をしております。それから、幼児教育アドバイザーの配置、研修、幼保小連携推進事業、そして、幼児教育支援員を今選考しているところです。
 49ページからは継続事業です。教育職員免許事務費は従来の免許についての事務費です。
 50ページは、科学の甲子園ジュニア鳥取県大会開催費です。これも定着してまいりましたが、全国大会につながる鳥取県大会の開催に係る事業です。
 51ページには、道徳教育推進事業を上げております。教科化が進む道徳教育について、全部の学校に指導力を向上するための研修会ですとか、あるいは国の事業の委託を行うために、こういった実践校を研究校に指定して、指導力を上げていくという事業です。
 52ページ、53ページには、教育課程実践充実事業及びエキスパート教員認定事業と上げております。特に52ページの教育課程実践充実事業におきましては、平成32年度、平成33年度にそれぞれ新しい学習指導要領が完全実施になりますが、平成30年度は移行期間に当たります。したがいまして、円滑な完全実施につながる事業を本年度も組んでおります。
 54ページには教職員研修費、55ページに環日本海教育交流推進事業を上げております。教職員研修費におきましては、そこに具体的にたくさん研修先等が上がっております。国への派遣ですとか、英語教員の海外派遣、内地留学、教職大学院等、それから長期社会体験研修、特別支援教育派遣等、多くの派遣並びに研修を企画する事業です。55ページの環日本海教育交流推進事業は、教員及び児童生徒の交流促進を図る事業です。
 56ページ、57ページをお開きください。ここからは学校、家庭、地域連携推進担当の事業です。土曜授業等実施支援事業は、外部人材を活用した土曜日の教育支援体制構築の支援が、国の事業に移管するということで、各市町村に呼びかけを行っております。土曜授業と土曜学習と両方を支援する事業です。
 57ページには、コミュニティ・スクール推進体制構築事業を上げております。これも社会総がかりで子どもたちを育むために、公立学校にコミュニティ・スクール、これは学校運営協議会制度が正式名称ですけれども、それを導入することによって、学校、家庭、地域の連携、協働体制を確立する事業です。
 58ページの学校支援ボランティア事業については、地域住民を学校にお招きして、地域の資源、あるいは地域の力を学校の中で生かしていただくことにより、地域と学校とが連携、協働して、学校を核とした地域づくりを推進するという狙いを持っております。本年度も多くのボランティアの方に参加していただきましたが、そのボランティアの方の研修会等も開催する予定です。
 59ページには、「地域未来塾」推進事業を上げております。これは子どもの貧困対策推進計画に基づく教育の支援として、大学生、教員OB等に、地域未来塾を各地域で開催していただくものです。経済的な理由や家庭の事情等により、家庭での学習が困難であったり、学習がおくれがちな中学生等の学習環境を整備、保障する事業です。
 60ページは、放課後子供教室推進事業です。これは主に小学校で、子どもたちの安全・安心な居場所づくりを推進するために、放課後、それから週末、そして夏季休業等の長期休業中に、小学校の余裕ある教室、あるいは公民館等を活用しながら、地域住民の参画を得て、学習、スポーツ、文化活動、そして地域住民との交流活動等、さまざまな体験活動の取り組みを実施する事業です。県事業としては、県立特別支援学校における教室の実施、それから市町村事業への助成としましては、各市町村から手が挙がりましたところに対して補助をしているところです。
 61ページは、とっとりふれあい家庭教育応援事業としまして、ファシリテーターを家庭教育アドバイザーとして各地域に派遣する事業、それから、企業との連携により家庭教育を推進するという視点から、子育てのしやすい職場環境づくりに取り組む企業とコンタクトをとりまして、鳥取県家庭教育推進協力企業として協定を締結する事業です。その他、啓発活動等も行っております。
 62ページは、社会教育関係団体による地域づくり支援事業として、鳥取県PTA協議会、それから鳥取県高等学校PTA連合会にそれぞれ人材養成等に要する活動経費の一部を助成しております。
 63ページは、幼児教育担当の事業でして、幼児教育充実活性化事業は、先ほどの新規事業でも、幼児教育センターの機能を高める事業を計画しておりますが、従来ありました、この幼児教育充実活性化事業におきましては、幼稚園教員、あるいは保育士等の合同研修会ですとか、幼保一体化に向けた幼児教育・保育相互理解研修事業等、主にこうした研修事業を中心に行っている事業です。
 64ページは、ふるさと鳥取見学(県学)支援事業です。東部、中部、西部の域を超えたところで、県内の文化等を子どもたちが体験したり、あるいは理解、関心を深めるために、バスの借り上げ代を助成する事業です。
 64ページの下の段に、もう一つ、教育指導連絡調整費も上げております。これは教科書選定や無償給与事務等に定められた計画によって、必要な経費、それから指導主事が学校訪問を行うための経費です。
 65ページには、東日本大震災等により被災した幼児、児童生徒に対する就学支援事業の補助金を上げさせていただいております。
 66ページは教育振興費として、教育の振興を図るための県の中学校文化連盟ですとか、全国大会や中国大会等、研究大会の開催費の補助金、それから、県の研究表彰審査会、あるいは文部科学省大臣表彰の選考委員会等の事務費です。
 67ページ、68ページには、本年度で終了する事業8件を上げております。いずれも国の委託事業等が終了したものや外れたもの、また、モデル事業等、本年度限りで終了するものです。
 予算以外にも議案がございます。245ページをお開きいただけますでしょうか。議案第33号です。学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の設定についてです。理由としましては、学校教育法の一部が平成28年4月に改正され、小学校から中学校までの義務教育を一貫して行う義務教育学校が新たに追加されたのですが、鳥取県では平成29年6月に鳥取市議会において3校、義務教育学校が設置されることになりまして、それに伴って関係する以下の条例を改正するものです。
 アからケまで載っております。一つ一つは読み上げませんが、246ページをお開きいただきますと、内容としては、これまで小学校の児童、中学校の生徒または特別支援学校の児童もしくは生徒と書いてあった、一番上の鳥取県情報公開条例の改正前の部分に、下線で引いてありますように、小学校の児童、中学校の生徒または義務教育学校もしくは特別支援学校の児童もしくは生徒と、義務教育学校という文言が入っております。
 また、それぞれ幾つかの条例におきましては、義務教育学校には、前期と後期がございますので、前期がいわゆる小学校段階、後期が中学校段階ということで、該当の児童生徒にかかわる記述が改正されております。

●足立参事監兼特別支援教育課長
 特別支援教育課関係の事業について説明させていただきます。資料は、69ページからになります。
 まず、69ページは、医療的ケアの必要な児童生徒の放課後子ども教室事業です。医療的ケアが必要な児童生徒の放課後等の居場所を確保するために、その表にある事業を実施するものです。
 鳥取養護学校生活訓練室を利用して、1日に2時間程度、見守りを中心とした活動を行うもので、ボランティアに加えて看護師を配置して、医療的ケアの必要な子どもたちが過ごせる場所をつくろうという事業です。1,300万円余をお願いしております。
 70ページは、発達障がい児童生徒等支援事業です。発達障がいのある可能性のある子どもたちに対する教科の指導法ですとか、通級のための支援体制を行うものでして、通級指導担当者の教員養成ですとか研修を行う事業です。また、LD等専門員を育成をしていく事業も、この中に含まれております。
 71ページは、地域で住める特別支援教育充実事業です。特別支援学校のセンター的機能の充実を図るものです。内容としましては、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等の外部専門家を特別支援学校の中に配置したり、また、地域内のセンター的機能の強化を図る内容です。さらには、障がい種の少ない視覚、聴覚、病弱の特別支援学校が他県の学校を視察、研修する内容も含めておりまして、充実を図っていく内容になっています。
 72ページは、特別支援学校就労促進職場定着キャリアアップ事業です。特別支援学校卒業生の職場定着ですとか就労促進を図る内容でして、具体的には、特別支援学校の生徒の技能検定を実施したり、または、ジョブコーチセミナーに教員等を派遣して、ジョブコーチの資格を取らせたり、また、就労定着支援員を配置したりする事業です。
 73ページは、特別支援学校児童生徒通学等支援事業で、通学に必要な各種の助成、支援を行う内容となっています。例えば、介助があれば交通機関を利用して通学できる生徒に対して、通学介助のための助成を行ったり、また、市町村が行う通学支援に対して交付金を出す内容になっています。
 続きまして、74ページです。こちらは通学バスの運行管理委託事業です。その表にありますように、5つの学校で、通学バスを運行させております。それに係る費用等をお願いするものです。
 続きまして、75ページは、特別支援学校早朝子ども教室事業です。学校受け入れ時刻までの早朝時間帯の子どもたちの居場所を確保するために、OB等から成る学校支援ボランティアを整備し、保護者等の負担軽減を図るものです。鳥取養護学校、倉吉養護学校、米子養護学校等の学校で早朝子ども教室等を実施しているものです。
 続きまして、76ページです。就学奨励費です。特別支援学校に就学する子どもたちの保護者に対して、就学に必要な経費の一部を支援する内容でして、8,500万円余をお願いしているものです。
 続きまして、77ページです。特別支援学校におけるICT教育の充実事業です。知的障がいのある子どもたちがインターネット等を適切に活用できるようにする情報モラル教育について、教職員の研修、授業実践を行ったり、または、ICT支援員という職員を各学校に派遣をしまして、ICTの活用を推進するものです。
 続きまして、78ページは、鳥取発!スポーツでつながる共生社会充実事業です。特別支援学校の子どもたちのスポーツの推進を図る内容です。特別支援学校の体育施設を拠点としまして、在校生や、卒業生、地域の住民等をスポーツでつなぐ活動を推進していく内容です。または、パラリンピックの種目をはじめ、障がい者スポーツを体験する機会をつくるもの、また、特別支援学校の生徒が卒業しても、地域のスポーツクラブにつながる取り組みを行う、そういう内容が含まれています。
 続きまして、79ページは、特別支援教育の充実事業です。特別支援のさまざまな充実を図る内容が含まれておりまして、抗体検査の費用を助成したり、医療的ケアを必要とする子どもたちの学習支援の充実を図ったり、または選抜に係る費用をここに上げております。
 80ページは、教職員の専門性の向上を図る事業です。大学等に長期の派遣をして、授業力の向上を図ったり、または理療科、寄宿舎の職員の専門性の向上を図ったりするものです。また、特別支援学校の教職員の免許状の保有に係る事業もこの中に入れておりまして、保有率向上を図っていきたいと考えております。
 81ページは、手話で学ぶ教育環境整備事業です。特別支援学校において、手話の向上を図る内容が含まれております。教職員へ手話技能検定の検定料等の助成を行ったり、手話ハンドブックを毎年、新1年生に配付をしており、その費用が含まれております。
 続きまして、82ページです。共生社会を目指す文化・芸術活動支援事業です。特別支援学校の子供たちの芸術・文化活動の支援を行うもので、外部講師を招いたり、または、あいサポートアートとっとり祭への参加を助成する費用が含まれているものです。

●徳田高等学校課長
 資料83ページをお願いします。普通科高校インターンシップ・コーディネート事業ですけれども、普通科高校2校をモデル校に指定をしまして、専門学科の行っているインターンシップとは違った形で、普通科高校で行うインターンシップのプログラムを検討をし、実施するものです。また、そのプログラム検討の指導、支援を行うキャリアプランニングスーパーバイザーを高等学校課内に配置するものです。
 84ページは、英語4技能ステップアップ事業です。2020年の大学入試から導入されます英語の4技能型の外部試験、あるいは小学校英語の開始時期の早期化に対応するために、英語教育環境の整備を行うものです。
 85ページは、高等学校改革推進事業です。平成28年3月に策定をしました、平成31年度から37年度までの今後の県立高等学校のあり方に関する基本方針における今後の取り組みの方向性を具現化するため、検討会の開催等を考えているものです。県外生徒の受け入れ環境の整備について検討を行ったり、あるいは県外優秀アスリートの受け入れのための支援経費です。
 86ページは、高校における特別支援教育充実事業です。来年度から高校における通級指導が制度化されますので、それに伴いまして県立高校2校を設置校、また、2校をモデル校ということで、特別支援コーディネーターをその4校に配置しまして、モデル的な実践に取り組むものです。
 続きまして、87ページ、小学校英語パワーアップ事業~拠点小学校を中心とする英語教育強化事業~です。平成30年度から先行実施が可能となります小学校英語の拡充強化に対応するために、県内の小学校5校をモデル校として指定しまして、ALTを各校1名ずつ配置し、指導計画の作成ですとか教材開発等を行うものです。そして、その成果を全県的に普及することで、県内小学校における小学校英語の拡充強化の体制を整えていくというものです。
 88ページです。とっとりイングリッシュクラブです。中学生と高校生を対象にしまして、夏休みですけれども、2泊3日の英語による体験学習、体験活動を実施しまして、英語による相互理解能力の伸長を図ろうとするものです。
 89ページは、教職員派遣研修費です。教職員の指導力等の向上を図るために、人材研修センターですとか、それから島根大学等へ内地留学等を行おうとするものです。
 90ページは、公立高等学校就学支援事業です。県立高校に在籍する生徒に対しまして、授業料と同額の高等学校等就学支援金を支給して、教育費負担軽減を図ろうとするものです。
 91ページは、入学選抜諸費です。これは平成31年度高校入試の実施に伴う経費です。
 92ページは、高等学校教育企画費です。県立高等学校に対する指導、助言を行いながら、各関係団体等への助成ですとか、学校徴収金徴収の支援を行うものです。
 93ページは、とっとり農林水産人材育成システム推進事業(県版SPH事業)です。農林水産業に関係する専門高校、つまり智頭農林高校、倉吉農業高校、境港総合技術高校の3校におきまして、今後の専門的な知識、技能を習得させるために、県版SPHの事業を行おうとするものです。
 94ページは、アクティブ・ラーニング推進事業~21世紀型能力を育む次世代授業の創造~です。今後の授業改革を推進するために、最新の知見を取り入れた学習科学に基づく授業、知識構成型ジグソー法等を学ぶことで、文科省が進めております高大接続を見据えた対応を行おうとするものです。
 今後のあり方についての委員会での検討ですとか、それから各学校に応じた講師派遣等を行おうとするものです。また、学びの文化祭ということで、先進的な取り組みを行っている学校の周知を図るものです。
 95ページは、グローバルリーダーズキャンパスです。アメリカのスタンフォード大学と連携をしまして、県内の高校生向けの遠隔講座を開設し、将来、国際的にグローバル人材として活躍しようという人材の育成を図るものです。
 96ページは、鳥取発!高校生グローバルチャレンジ事業です。これもグローバル化に対応するために、留学などの海外体験を通じて、さまざまな国際的な感覚を身につけようというものです。例えば、世界で学ぶ!高校生海外体験推進事業では、香港、シンガポールに13名程度を派遣したり、あるいは、各大会におきまして優秀者を海外等に派遣しようとするものです。
 97ページは、英語教育強化推進事業です。新学習指導要領の全面実施に向けまして、教員の指導力を高めようとするものです。それぞれ小・中・高、それぞれの段階の学習到達目標を設定しまして、その実現状況を把握、管理をしようとするものです。
 98ページは、外国語教育改善指導費です。これは各県立高校にALTを配置しようとするものです。
 99ページは、グローバル・リーダー育成事業です。国際的に活躍できるグローバル・リーダーを育成するために、鳥取西高校において、平成27年度から5年間、文部科学省の指定により事業を行うものです。
 100ページは、鳥取県版キャリア教育推進事業です。全ての県立高校24校でキャリア教育を実施しておりますが、それをさらに推進しようとする事業です。
 101ページは、定時制通信制教育振興費です。さまざまな事情のある生徒たちが通っております定時制、通信制高校への教育の振興を図ろうとするものです。
 102ページは、文化芸術活動支援事業です。文化部活動を活性化しまして、文化芸術活動に対する機運を高めるとともに、文化芸術活動の継承者を育成しようとするものです。平成27年に鳥取県で行いました近畿高等学校総合文化祭の成果を受けまして、日々の生徒たちの部活動等の活動の環境を整えようとするものです。
 103ページは、未来を拓く学力向上事業です。各学校の枠を超えて連携を深め、教員同士が協働して教科指導力の向上を図ろうとするものです。また、生徒たちのさまざまな取り組みを通じて、学校の枠を超えて学力向上、あるいは知的好奇心の向上につなげようとする事業です。
 104ページは、県立高校土曜授業等実施事業です。土曜日に、学校と地域が連携したさまざまな学習、体験活動等を行おうとするものです。
 105ページは、中学校のための高等学校理解促進事業です。中学生、あるいはその保護者、教員等に対しまして、高等学校についてよく理解いただくために、冊子を作成したり、参観週間等を実施しようとするものです。
 106ページは、外部人材活用事業です。さまざまな先端技術、あるいは専門分野のすぐれた方々を学校に招聘しまして、専門的な知識、技能等を生徒たちに講演、講義等を行っていただこうとするものです。
 107ページは、キャリア発達支援事業です。資格取得等の支援等を行いながら、子どもたちが将来、明確な目標等を持ちながら、一人一人に応じたキャリア教育の充実を図ろうとするものです。
 108ページは、未来につなぐ高校生活支援事業です。高校生の学校生活を支援するためのさまざまな取り組みを計画しているものです。例えば、とっとり夢プロジェクト事業といいますのは、高校生の自由な発想で企画、提案をしていただきまして、そこに予算をつけることで活動を支援しようとするものです。生徒たちの自主性ですとか個性を伸ばす非常にいい取り組みになっていると思っております。そのほか、高校生マナーアップ推進事業等も行いながら、子どもたちの支援を行っていきたいと考えております。
 109ページは、ICT(タブレット端末)活用推進事業です。県立高校に計画的に整備されておりますタブレット型端末を活用しまして、ICT機器の活用方法の研究を行おうとするものです。使用料、賃借料等をお願いしているところです。モデル校としまして、青谷高校、あるいは鳥取湖陵高校等でICT機器の活用等を実施していただくように計画しているところです。
 110ページ、倉吉農業高等学校演習林活用事業です。今まで余り手入れが十分できていなかった倉吉農業高校の演習林について、整備等を行おうとするものです。また、整備だけではなくて、広く県民の森として利活用を行おうとするものです。
 111ページは、廃止の事業です。県立学校第三者評価推進事業は、第三者による評価について、全県立高校を2巡し、その成果改善が図られているということから、当分の間、休止をしようとするものです。主権者教育推進事業は、事業について全ての学校に周知をされましたので、一定の成果が得られたと考えているところです。
 218ページ、219ページは、債務負担関係です。鳥取湖陵高等学校教職員用タブレット端末賃借料と、青谷高等学校タブレット端末管理システム等運用事業費の2件を上げさせていただいております。

●三橋いじめ・不登校総合対策センター長
 112ページをお願いします。まず、いじめ防止対策推進事業です。いじめ相談の対応、それからいじめ問題の解決のための連絡協議会の開催にかかわるものです。
 来年度の新規事業は、ネットを活用したいじめ防止対策というものでして、児童生徒、保護者が学校へ携帯電話、スマートフォン等からいじめの情報を通報できるシステムを県内3校に試験的に導入するものです。
 113ページをお願いします。不登校生徒等訪問支援・居場所づくり事業です。県内3カ所に設置しておりますハートフルスペースにおいて、義務教育終了後の方々の学校復帰、または就労、社会自立に向けた支援を、訪問支援も含めて行うものです。本年度、中部、西部の施設改修が終了しまして、今後さらにしっかりと周知を図って、支援の必要な方々への支援を積極的に充実させていきたいと考えております。
 114ページをお願いします。教育相談事業です。教育上の問題や発達、障がい等に関する学習及び成育上の課題についての相談活動にかかわるものです。主に電話相談、来所相談、訪問相談、メール相談を行っております。また、専門指導員、専門医による教育相談も行っております。
 115ページをお願いします。スクールソーシャルワーカー活用事業です。スクールソーシャルワーカーの育成、資質向上にかかわるものです。小・中学校におきましては、市町村配置という形で配置されているものですので、県については、特にその育成と資質向上に向けた事業を展開したいと思っております。特に来年度については、資質向上研修ということで、勤務年数が1年から2年の新任スクールソーシャルワーカー、それから3年以上経験のあるスクールソーシャルワーカー、それぞれの実態に合った研修を行いたいと考えておりますし、あわせて、学校の体制づくりのために、管理職等、教育相談担当等の研修もあわせて行うようにしております。
 116ページをお願いします。不登校対策事業です。スクールカウンセラー等の企画、研修会、それから不登校改善のための事業です。中学校へのスクールカウンセラーの配置、それから小学校におきましては学校生活適応支援員の配置、また、重大な事故等が発生したときの臨床心理士の緊急派遣等の体制を整備するものです。特に新規事業としまして、現在不登校の課題ですとか、そういう分析に基づきまして、来年度、人間力・組織力による不登校改善事業を行おうと考えております。主な内容としましては、不登校の未然防止と早期対応の体制整備のために、実践研究校4校を指定しまして、ケース会議を核とした子どもたちへのきめ細かな支援とあわせて、子どもたちに必要な人間力、すなわち社会生活適応力等を意図的に育成していくことに取り組んでいくものです。4校を指定しておりますが、この取り組みについては、鳥取県全体の不登校対策でもありますので、全ての学校にこの取り組みは進めてもらうように計画をしております。
 117ページをお願いします。安心・安全な学級づくりプロジェクト事業です。脳科学、認知行動療法に基づいた未然防止のプログラムを、平成29年度より2年間で行うモデル事業の、平成30年度は2年目になります。主に情動をコントロールするスタートプログラム、不安解消を目的とした勇者の旅プログラムを県内3校で実施をしております。
 118ページをお願いします。ネットパトロール事業です。インターネット上の誹謗中傷、また、犯罪被害等から子どもたちを守るために、インターネット上の書き込み等の監視を外部機関に委託してやっているものです。主に月10回程度の監視を行っていただくわけですが、本年度については、小学校で3件、中学校で7件、高等学校で8件、特に情報モラルにかかわる内容が上げられております。
 最後に、217ページの債務負担行為を見ていただけたらと思います。平成29年度から中・西部のハートフルスペースの機械警備を委託しておりますが、複数年契約のために債務負担行為をお願いするものです。

◎福田委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから付議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いします。
 今までの説明について、質疑等はありませんか。

○坂野副委員長
 92ページとか93ページですが、例えば92ページですと前年度比4割減、93ページですと前年度比半減ですし、全般的に前年度に比べて予算がかなり減額されている事業が見受けられますが、これはどういうことなのでしょうか。具体的に特にここが問題とかいうことではないのですけれども、77ページも半減ですし、76ページも1,300万円減、103ページも2割、3割減ということで、全般的にかなり前年度に比べて事業費が減っているなという感じがしますが、総括的にどうなんですかね。

●森田教育委員会次長
 全般的なお話をさせていただきますけれども、今年度は平成30年度予算を組むに当たりまして、非常に県の財政も厳しいということで、過去の実績といいますか、実際にどれくらい金額を使ったかを精査させていただきました。
 その中で、一つのポイントになりますのが、平成28年度の実績がどうなっているかというところです。平成30年度の事業を組む際に、改めて事業立てなどをチェックして、予算をお願いすることにしましたけれども、その中で事業実施の経費が安く済んだものがあったというのが主なものです。特にその事業が苦しいというわけではなくて、個別ではいろいろありますが、全体でいいますと実績に合った形で予算要求をさせていただいているということになります。

○坂野副委員長
 27ページについて伺います。この海洋練習船若鳥丸は、結構前からあるイメージですが、これは大体何年ぐらい使われていて、更新などの予定があるかどうかを伺えますでしょうか。

●北村教育環境課長
 27ページの高等学校水産海洋練習船実習費のところです。若鳥丸については、平成15年の3月に竣工しておりまして、ちょうど15年が経過したところです。こういった練習船を持っている県は多いですが、各県とも、おおむね20年、4回目の定期点検までに更新するというのがおおよその更新計画になっております。境港総合技術高等学校の若鳥丸についても20年近くなってきたということで、既に学校といろいろ話をさせていただいており、代船建造に向けた検討をしております。これは非常に大きな経費がかかります。前回15年の整備では15億円かかっておりまして、国の交付金が3分の1入ってくる関係で、交付金の3分の1が非常に大きいものですから、各県との競合が出てまいりますので、そのあたりの様子を見ながら、整備年次といいますか、代船建造年次を調整し、予算要求に向けて検討しているという段階です。

○野坂委員
 初めに、26ページですけれども、廃校になった校舎の維持管理ということなのですけれども、内容をもう少し具体的に教えていただきたいと思います。どのくらいあってどうなのか、それで、活用も含めて今後の見通しはどうなのかということです。
 次に、29ページの高校の芝生化ですけれども、その効果について、どのように評価されているのか教えてください。
 次に、55ページの環日本海教育交流推進事業ですけれども、今回、高等学校の学習指導要領の改正案に領土問題が明記されることが検討されていますね。国際理解教育を推進していくと、日韓両国ということなのですけれども、このあたりも竹島の問題が出てくるわけでして、その点はどう対応されてきているのか、そして、今後について、改正に向けた今の動きを踏まえてどのように考えておられるのかということです。
 次に、106ページの外部人材活用事業ですけれども、これは予算が大体500~600万円ぐらいの予算なのですけれども、具体的にはどういったところから招聘されているのか、現状を教えていただけませんでしょうか。

●北村教育環境課長
 26ページの高等学校跡地維持管理費について御質問いただきました。廃校の維持管理ということで、鳥取農業高校、淀江産業高校、境水産高校、日野高校黒坂施設という4校なのですけれども、内容としては、草刈り業務が多くなっております。
 今後の活用見通しですけれども、各学校によって立地条件ですとか条件が異なりますので、例えば境水産高校でお話ししますと、ちょうど米子東高校の耐震工事をやらせていただいておりまして、それの資材置き場に体育館を使わせていただいていたり、空手道場を引き続き活用させていただいていたりと、一部活用しておりましたが、米子東高校の耐震改修工事も終わり、空手道場についても、生徒さんの負担を軽減するという方向で本校の中に施設整備を進めていきましたので、現時点で境水産高校の跡地については売却可能な状況まで持ってこれたというのがございます。実は売却に向けた準備を進めておりまして、例えばアスベストの含有がないかどうかの調査をしたりしながら、将来的に解体、売却の方向で検討させていただいております。
 29ページの校庭の芝生化のところで御質問いただきました。評価というお話がありましたが、この芝生化事業は、かなりの年数がたってきておりまして、事業的には定着しております。スポーツでお使いいただく場合のけがの防止に役立っているとか、あとは近隣の家屋の皆さんに対して、芝生で押さえていることによって飛砂防止になっているなど、そういった部分でも効果が出ていると考えてございまして、事業はおおむね順調に推移していると考えています。

●音田小中学校課長
 55ページの環日本海教育交流推進事業について御質問をいただきました。先ほど委員がおっしゃられたのは、高等学校の新しい指導要領についての内容の部分と推察します。
 この事業は、小・中学校対象の事業でして、平成7年度に江原道の教育庁と鳥取県の教育委員会とが姉妹縁組を結んで以降、途中、行かなかった年もあるようですけれども、平成7年から続いている事業です。
 主としては、教員や小・中学生をお互いに派遣したり受け入れたりしております。教員と児童生徒と時期をずらして行っておりまして、教員が派遣される年には児童生徒を受け入れる、逆に教員を受け入れる年は児童生徒を派遣するということで、毎年交互に派遣しております。
 領土問題など、特に今年度は、昨年度から北朝鮮と韓国との情勢が非常に緊張したところが続いておりまして、さまざまな情報を得ながら実施するのかしないのか、ぎりぎりまで確認をしながら、姉妹縁組を知事部局とも連携して進めているところです。
 領土問題については、小学校、中学校においても教科書に記載されていることは授業として当然教えております。この交流ではホームステイなども行いますが、そういった草の根的な交流でも、本当にお互いがわかり合えない、あるいはそれが厳しい状況であれば、この派遣、あるいは受け入れをどうするのかを考えるのですけれども、現在の学習指導要領、あるいは新学習指導要領を理解した上で、平成30年度も草の根的な交流は続けていくという計画にしているところです。
 なお、平成30年度は、6月ごろに江原道の教員を10名程度受け入れる予定にしておりますし、逆に9月ごろに鳥取県の児童生徒20名と引率の教員5名を韓国に派遣する予定です。

●徳田高等学校課長
 外部人材の具体的な活用ということだったかと思いますが、内容的には専門高校が中心となっております。
 例えば、農業では、フラワーアレンジメントということで、地元起業家の自営の方を考えております。水産では、ケンサキイカをブランド化する技術の習得ということで、これも地元の方をお願いしているところです。そのほか、福祉では、福祉レクリエーションの実際ということで、福祉関係の内容を考えておりますし、それから情報では、デザイン基礎の部分で、これも地元の起業家の方をお呼びして、授業をしていただくことを考えているところです。

○野坂委員
 まず最初に、26ページですけれども、これまでの取り組み状況、改善点のところで、引き続き有効な活用方法を検討しながらと書いてあるのですね。財産の適正な維持管理というのはどういうことなのかというのが余りよくわからない、どういうことを適正と考えておられるのか。前段では有効な利活用ということを上げていて、今、一つが売却みたいな段階に入った。要するに、基本的には売却を基本として、その間を有効活用するという考え方なのか、その辺をもう一回教えてください。
 あと、29ページの芝生化についてですけれども、例えば具体的な例を挙げますと、米子東高校でサッカー場を芝生化したのですけれども、御承知のように、芝生なんていうのはサッカーの練習に使ったって、すぐに剥げてしまうのですよ。だから、実際もう今、その維持管理というのはできませんよね。もし天然の芝でやろうと思えば何面か要って、それをローテーションしながらということになりますが、高等教育の現場では基本的には不可能ですよね。実態としては、使えない状況が長くあったり、それによって不具合もある。芝生化を否定するわけではありませんけれども、そういう問題に対してどのような認識を持っておられるのか。
 あと、55ページですけれども、竹島、尖閣、北方領土もありますけれども領土問題というのが学習指導要領に明記されたわけですよね。ということは、きちんとその理解を深めなさいということでしょう。一方、韓国の教科書では、竹島について全く逆の歴史教育がありますよね。この点は、具体的には全く触れられないのですか。国際理解の教育にとって、領土問題は大きいですよね、そのあたりはどういう対応をされているのかということですね。
 外部人材に関しては、極力地元からということで、これは理解しました。
 あと一つ、聞き忘れていたのが、47ページですけれども、これはそれぞれ東・中・西の地域の課題解決に取り組むということですけれども、これを見ると、全県的にある問題なのかなと思います。特に地域課題として上げられているのは、それが非常に特徴的に出ているとか、そういうことなのだろうと思うのですけれども、その辺をもう少し教えてください。

●北村教育環境課長
 26ページの跡地維持管理の関係です。売却というのが一つの手法ではあるかと思うのですけれども、それ以外にも、例えば鳥取農業高校の湖山の跡地でいきますと、文化財包蔵地になっており、因幡中世の守護所跡がそこにあったということになっておりますので、今後の活用方策としては、そういった文化財としての活用という方向で検討をいただくよう関係機関に検討を依頼しているものもあり、先ほど申し上げた境水産高校のように、解体して跡地を売却という方向で進めるものもありということで、それぞれの場所の、条件に応じた活用方策を検討しているところですし、それまでの間については、例えば草刈りをしたりしながら、最低限の維持管理をさせていただく必要があるということで、必要な予算を上げさせていただいているということです。
 29ページの芝生化のところで御質問がございました。米子東高校を例に出されていたのですけれども、例えば過去に米子東高校で芝生化を実施した経緯があるのですけれども、非常に条件が悪くて、なかなか芝が育たないということもありましたので、今ではなかなか難しいなと思っているのですけれども、委員おっしゃるように、鳥取方式の芝生化という部分で、最小限のコストで効果を上げようということで取り組んではいるのですけれども、やはりメリット、デメリットといいましょうか、鳥取方式の芝生化の特性を踏まえながら、全部が全部それで整備するのが適当でない部分もございます。
 例えば1カ所をずっと使っておりますと、そこの芝生が剥げてしまいまして、回復しなくなりますので、委員おっしゃったように、ローテーションをやりながら上手に使わないとだめという特性も正直ございますので、クラブ活動の種類により、例えば野球では、鳥取方式の芝生化は適当ではないということで、鳥取方式の芝生化は見送っております。学校と相談しながら、この芝生化事業を進めているのですけれども、どういう使い方をなさっているか、何の目的で芝生化をしようとしているのかを十分相談しながら、なおかつ鳥取方式の芝生化の特性でプラス面もあるけれどもマイナス面もある、例えば刈りっ放しで集草をしないという経費削減もあるのですけれども、例えば芝生を刈った後に強風が吹きますと芝が飛散して、近所の方からクレームをいただくという場面も実際あったりしまして、例えば、近隣に住宅地があるのかないのかも含めて、よく学校と相談をしながら芝生化するかしないか、維持管理の方法をどうするのかというところも考えながらやっているというのが正直なところです。なかなかプラス面ばかりではないので、そこを十分考えながら、学校にもそこを十分説明させていただきながら取り組ませていただいているという状況です。

●音田小中学校課長
 最初に訂正を申し上げます。先ほど、小学校、中学校と申しましたが、児童生徒交流の中には高校生も入っておりました。申しわけありませんでした。
 したがいまして、先ほど委員から御質問いただいた件ですが、学習指導要領は10年に1回、ほぼ改訂をされていますので、現在の学習指導要領上にも記載されており、教科書にも明記されていることについては、歴史の授業として子どもたちは学習をします。その問題があること自体は理解した上で、希望してお互いに交流をしています。その際に、例えばこういう話題はということまで規制しているかどうかというところは、今、確認しておりませんが、毎年内容と、それから交流の主の目的を確認して、そして交流が終わった後は児童生徒の感想文もまとめて読んでいるところですけれども、やはり行く前のイメージと、実際に派遣されて訪問した後の感想と、実際に行ってみて韓国の人たちと交流して、こういうことを感じたと、あるいは学んだという、非常に肯定的な意見が多かったです。
 また、韓国からの受け入れについても、実際に日本の文化に非常に興味を持ってくる児童生徒が多く、そういったあたりでの文化面での交流、あるいは教員同士の交流は、学校の仕組みであるとか、あるいは教職員の意識をどう高めるかとか、家庭、地域の問題であるとか、あるいはいじめ、不登校の問題なども非常に韓国では重大になっているという……(「いやいや、領土問題」と呼ぶ者あり)領土問題については、お互いにそういったことを、個々ホームステイなどをしたときにひょっとして子ども同士の中では話が出る場合があるのかもしれませんけれども、そういった領土問題で非常に困ったという報告は受けておりません。
 ただ、高校は今度またそういうふうに明記されてはっきり出ましたので、今年度派遣される際にはそういう点についても県の教育委員会として事前の説明等の中でも加えていく必要があるのかなと考えているところではございます。
 47ページでよろしいでしょうか。地域課題に応じた学力向上推進事業です。これについては先ほど説明のときに申し上げましたが、全国学力・学習状況調査の中で全県の平均点等をずっと公表してきたところですけれども、東部、中部、西部ごとの平均点や質問紙調査等の結果も平成29年度は公表したところです。そうした中で、それぞれ学力向上であるとか基礎の定着、あるいはその活用、応用、その思考力等の部分の課題、それぞれが大まかには各学校ごとあるいは市町村ごと、そして東部、中部、西部ごとで少しずつ点数の上がり下がり、あるいは質問紙の生活状況や環境面での課題が多少全県の中で上がり下がりが見えるところです。したがいまして、それを各教育局が東部、中部、西部にございますので、教育局が日ごろからそれぞれの域内の市町村教育委員会と連携を組みながら課題について検討していますので、そこにスポットを当てて、全県一斉ではなく東部、中部、西部ごとにより優先する課題をピックアップして、そこに集中して来年度は事業を組み立てていこうとするものです。主にはその学力調査の結果、そして質問紙調査の結果をもとにそれぞれ東部、中部、西部、こういうところにスポットを当てて市町村と一緒になって学校を支援していこうという計画を立ててこの事業を行っております。

●徳田高等学校課長
 高等学校の領土問題についてですけれども、新しい学習指導要領はできておりませんで、文部科学省からもまだ説明がありません。今後、文部科学省の説明会等もあると思いますので、それを受けて本県としても検討していきたいと考えております。

○野坂委員
 26ページなのですけれども、余りお答えになっていないのではないかなと思います。要するに基本的にそういったものに対してはケース・バイ・ケースで云々みたいなことだったのですけれども、廃校を含めたそういう老朽施設に対しての基本方針があるのかないのかということです。ケース・バイ・ケースということならそれで結構ですから、基本的な方針は持っておられるのか持っておられないかをお聞かせください。例えば、基本的には老朽化したものはどうするのか。残すということになれば、いろんな維持管理費等が出てきますよね。施設は草刈りばかりではなく、老朽化に伴っていろんな不具合も出てくるわけですから、その辺の基本方針的なものはどうなのかということです。
 29ページの芝生化は非常にいいと思うのですけれども、例えば高校とか中学はどのくらい進んでいるのかですけれども、とりあえずここは県議会なので高校の状況というのをもうちょっと把握されないと、例えばサッカーなどで使った場合はすぐ剥げて使えなくなる。それを維持していこうと思ったら、今の学校の現場ではなかなか無理ですよね。だから例えば東高であれば東山の総合グラウンドみたいなところでやるとか、あるいはせっかく芝生化したのだけれども、剥いでしまうと今度はけがの原因になりますので、その辺をもう少しきちんと現場の状況を把握される必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
 それと、領土問題に関しては、これだけ双国において理解が違うわけですから非常に難しいと思います。小・中学校の学習指導要綱に明記されていて、今、高校は改正案が検討されているのですね。ただ、小、中学校で明記されたということを考えれば、高校だって明記されるのだろうと思うのですが、鳥取県と江原道との交流の中で取り上げない問題という理解でいいのでしょうか。

●北村教育環境課長
 26ページの跡地利用の関係です。基本方針を持っているのかどうかというあたりで御質問をいただきました。
 それぞれの場所ごとといいましょうか、施設ごとでこういう方針で臨んでいくという基本的な考え方は持っております。鳥取農業高校は文化財としての活用という方針です。

○野坂委員
 それぞれの施設ごとにどうするかというのは基本方針ではないですよ。私が言っているのは、要するに直接の行政目的をなくした施設について、基本的な方針を持っているのかどうなのかということです。

●森田教育委員会次長
 学校教育施設の未利用財産に関しましては、有効に活用したいというのが基本的な目的でして、それを実施するために幾つかの流れがあります。一つは教育委員会の中で有効に活用することができるかどうか、それから、知事部局と合わせたところで、有効に活用することができるかどうか、それから、市町村と連携しながら有効に活用することができるかどうかを検討していきます。もう一つは、民間の方に有効活用していただけるかどうかというような取り組みも情報提供をしながらしていきます。その結果として、最終的には財産の売り払いをしていくというのが大きな流れです。これについては、知事部局で有効活用のための戦略会議等をやっておりますので、その中の幹事会の中で情報提供しながら、市町村を交えたところで実施をしています。北村課長が言いましたのは、その中で個別の課題についてもそれぞれ把握をしていて、今後どうしようかということについての案を持っているということです。

●北村教育環境課長
 芝生化の関係で重ねて御質問をいただきました。
 小学校、中学校、高等学校という学校種でそれぞれ芝生化の取り組みをされていまして、教育委員会の関係は高等学校だけなのですけれども、鳥取方式の芝生化ということの特性からいきますと、幼稚園、小、中学校がよりふさわしいのかなと考えてございます。例えば体育の授業ですとか部活で、同じ芝生を集中的に使うということになりますと、なかなかうまく鳥取方式の芝生化が機能しないというデメリットの部分がありますので、高等学校はどちらかといいますと余り積極的に推進という形にもならないのかなということはありますけれども、小学校ですと非常にそのあたりはいいのかなという見通しを持ってございまして、年数が経過して、学校現場でもそういった状況をわかっていただいております。委員がおっしゃったように、現状として、さらに推進する方向の話が学校現場から出てこないという部分がありますので、今のところが妥当な整備なのかなという認識で進めているところです。

●音田小中学校課長
 環日本海教育交流推進事業について重ねて御質問をいただきました。
 昨年は、教員の受け入れの年になっておりました。まず、教育委員会と江原道の教育庁との交流の場がございまして、そのときに実は1人2人にこの領土問題のことについても少し尋ねた経緯がございます。その際に、やはりそれぞれの国の立場や歴史認識の違いと、この交流とは分けて考えたいということをお聞きしました。
 一方、委員御指摘のとおり今学習指導要領が新しくなって、高等学校の分も告示に向けているところですけれども、先ほど高等学校課長も説明しましたが、小学校5年生から高校1年生、2年生までがこの交流に参加します。なかなか一くくりだけでこの議題に触れる触れないということはやはり今までと少しスタンスを変えて、説明会等も行わなければいけないかなと考えております。学習指導要領が改訂の時期であることを踏まえて、今後この交流がより意味を持つように説明会等を丁寧に進めていきたいと考えております。

○野坂委員
 最後です。学校の跡地利用については、ちょっと話がかみ合わないので、こればかりやっていてもしようがないですから、またお願いします。公共施設の総合管理計画なども策定されまして、一元的に施設のあり方というのはどうなのかというのを検討していっている段階に入っているわけですが、教育委員会は全く独自の判断で、例えばその施設ごとにその状況を見ながらどうこうみたいなことなのでしょうか。まず一義的には利活用を考えるということが基本方針だということは何となく理解ができました。老朽施設を利活用するというのがまずファーストチョイスということですね。
 次に、29ページの芝生化ですけれども、芝生化推進事業というのが事業名としていかがなものかということです。答弁を聞いているとソフトランディングさせるようなニュアンスに聞こえてきますけれども、それぞれ芝生化はいい点もあれば弊害もあるということですよね。学校現場なので、本当に限られたスペースしかないわけですよね。そういったところをトータルに考えて推進されないと政策効果は上がらないのだろうと思います。
 最後に、領土について教育長の御見解を伺って終わりにしたいと思います。

●山本教育長
 領土問題については、国で学習指導要領の改訂が行われ、また高校についても進められているところでして、それについては学習指導要領に定められた内容に沿ってきちんと児童生徒に教育をするということは、県の教育委員会としても当然のこととして進めてまいりたいと思っております。
 また、交流の中身でこの領土の問題を扱うかどうかについては、あえてそのことを取り上げて扱うのではなく、交流というのは、それまで自分が学んだこと、それをベースにして相手との違いですとか同じこと、そういったことを確かめ合って、その中で生まれてくるいろんな関係をどう発展させていくかを考えるべきものであろうと考えておりますので、そういう意味では自然体で臨みたいと思っております。
 新たに盛り込まれる部分については、きちんと授業等で対応していくというのが今の考え方です。

○広谷委員
 2~3お尋ねします。まず20ページの県立学校の裁量予算の部分です。この高等学校の部分で区分として独自事業費と学校運営費という分け方になっているわけですけれども、この予算から見ると運営費というものの割合が結構大きいですよね。その中で、この管理運営に要する経費ということなのですけれども、これはどういう感じの裁量予算なのでしょうか。
 独自事業費の部分については、それこそ各校が教育課題を勘案して独自の企画をする事業ということですので、これは特色ある学校づくりというかそういう意味合いで事業を行って、それに対しての裁量予算ということだと思うのですけれども、各高校に重点項目を設けて目標を上げている教育方針との絡みというのはどうなっているのでしょうか。
 次に、57ページのコミュニティ・スクール推進体制構築事業です。このコミュニティー事業というのは、以前は小学校なり中学校というのはその地域の中心にあったのですけれども、今、人口減で学校を統廃合したりする中で、校区が広がり、その地域とのかかわりが薄れてくる中で、やはりこういうコミュニティ・スクールというか、地域との連携を持っての学校運営ということは大変重要なことだと思います。これからも導入促進をするということですけれども、これは学校主体でやっているのか、それとも市教委が中心になってやっているのか地域がやっているのか、そのあたりはどういう取り組みぐあいになっているのでしょうか。
 次に、土曜授業ですが、予算がほぼ半分ぐらいになっているのですけれども、土曜授業を始めたときにいろいろ議論があったりする中で、週休2日制とかゆとりのある教育から学力中心の教育というかそういう方向になる中で、土曜日も授業を行うという方向が出たと僕なりに思うのですけれども、これは学校自体が土曜授業を縮小しているということなのですか。

●北村教育環境課長
 20ページの裁量予算について御質問をいただきました。
 このうち学校運営については教育環境課で担当させていただいておりまして、管理運営に要する経費、電気、ガス、水道、そういったもろもろの経費がこの中に含まっておりまして、通常の予算ですと必要な費目を積み上げて予算要求させていただいて査定を受けるというそういう流れになるのですけれども、ここの部分は過去の実績ベースをもとにして枠予算という形で設定させていただいております。よって、例えば電気代ですよとか、何々代ですよという枠に縛られないといいましょうか、学校の調整で、例えば夏が余り暑くなくてちょっと冷房費の電気代が浮いたみたいなことがありますと、その部分を有効に活用して、例えば机、椅子がちょっと老朽化しているので、その浮いた予算でほかの整備をしようかというように、学校の裁量を働かせることができたりします。各学校の現場の状況に合った形で整備、運営をさせていただけるという意味で、裁量予算ということでやらせていただいております。

●徳田高等学校課長
 学校裁量予算と重点校との関係なのですけれども、学校裁量予算の学校独自事業の中に、ある程度重点校の予算的な枠を考えていまして、重点校を行う高校については優先的に予算配分をするということを今考えているところです。

●音田小中学校課長
 2点御質問をいただきました。まず、57ページのコミュニティ・スクール推進体制構築事業です。これについては、市町村が主体となってそれぞれ学校に呼びかけます。ただ、市町村も全ての学校で実施可能というところと、大きな市では一斉にというわけにはいきませんので、学校の現状を勘案しながら実施できるところから取り組んでいるところでございます。いずれにしましても、そこにありますように学校運営協議会という外部の方を交えた協議会で、その学校の課題ですとか学校の取り組みを理解していただき、それを地域に広げて、また地域からも学校を支援していただくという制度ですので、高等学校も含めてコミュニティ・スクールを広げていく方向です。
 ただ、一方で一番最初にこの制度が出たときに、その学校運営協議会の中に教職員の評価のことについても盛り込まれ、学校に対して教職員に対する意見が言えるという認識が最初に広まったせいで、そのコミュニティ・スクール導入には少し後ろ向きだと判断された教育委員会や学校はございましたけれども、徐々にそういったことは解消されていって、例えば人事のことに関しては協議会では話さないというような前提を市町村の教育委員会が各学校の運営協議会に示す中で、お互いにプラスになる学校運営協議会制度を組んでいるところです。
 2点目の土曜授業等実施支援事業ですが、これは今過渡期です。最初に結論を申しますと、県としましてもこの土曜授業等の実施支援事業については推進をしたいところではございます。新しく教育課程が組み直される中で、国はこの土曜日の活用も働き方改革の部分も含めてより有効な教育課程を組む一つの方法として入れているところです。
 ただ、一方で、今ここの予算のことが出ましたけれども、当初国がこれを推進し始めた一番最初のときには推進するということで地区を決めたのですけれども、その後3分の1が市町村負担になり、それではなかなか進まないので単県で10分の10で各市町村にお願いしたところですが、それも単県事業がなくなるということで、その移行として平成30年度は国事業の外部人材を活用する事業を行う。土曜授業や土曜学習への外部人材の活用は、国の事業にありますので、その3分の1負担をもとにしながら、その事業に今後乗っかっていくという市町村を対象に平成30年度は事業を組んでいます。ですので、そういうことだったらもう自分のところだけでやりますという自治体も出てきましたので、そういった各市町村からの回答を得て予算を立てているところです。

○広谷委員
 まず裁量予算の件ですけれども、教育委員会がこの高校は総額幾らですよというのを決めるものなのですか。僕はそれぞれの高校が来年度はこういう取り組みをするのだという企画をして、それに対しての予算が学校から県教委に上がってきて、では予算をつけましょうという格好かなと思ったのですが、違うのかな。学校の運営費として、水道光熱費というのは当然かかりますが、それを積算した分がそれぞれの学校の裁量予算として上がってくるという説明でしたが、例えば管理費を学校が一生懸命削減して浮かせて余らせて、それを何かの事業に取り組むという理解でよろしいですか。
 独自事業というのは、各校の教育課題を勘案して各自が企画する事業ということでしょ。ということになれば、前もってそういう企画をして次の年度にこれだけ予算が必要ですから認めてくださいというのが裁量予算という理解をしていたのですが違うのですか。

●北村教育環境課長
 最初に、学校運営費のところからお答えさせていただきます。
 わかりやすい例ということで光熱水費とお話ししたのですけれども、もちろん光熱水費以外でも、例えば学校の何十周年記念が再来年あるといった際に、そのための準備をこの裁量予算で見させてもらうようになっていて、そういうのをトータルしたところで教育委員会全体、県立高校24校の枠予算ということで設定させていただくのですけれども、基本は必要な額の積み上げという形ではなくて、先ほど申し上げましたように過去3カ年間の実績平均を枠という形で財政当局から提示をいただきまして、あと各学校によりまして年度年度で個別の要望といいましょうか、何十周年記念というのもそうですし、机、椅子の更新をしたいだとか各学校によって特殊事情がございますので、そのあたりを各学校からお聞きし、全体を調整しまして教育委員会から各学校に必要な額を配分させていただいております。その中で各学校の裁量で効果的に活用していただくという、こんな格好をとらせていただいております。

○広谷委員
 それは管理運営費の部分でしょ。

●北村教育環境課長
 学校運営費の部分です。

○広谷委員
 事業費という分はどうなの。

●徳田高等学校課長
 事業費も、学校からやりたい事業がたくさん出てくるのですけれども、予算的なものもありまして全て認めるわけにもいかないということがありますので、学校にある程度優先順位をつけていただいて、その中である程度学校の要望に添いながら予算の中におさまる形で組んでいるということです。

○広谷委員
 独自事業というのは当然次の年度を考えて事業を企画するわけでしょ。説明では年度当初に学校に一括配分ということですよね。例えば、途中に取り組む事業が変化したりしてきたら、新たに学校に対する予算づけというのは可能なのですか。当然校長、教頭もかわってくるし、職員も教員も年度末で異動があったり、人がかわれば考え方も変わってくるという可能性もあったりするのだけれども、そのあたりはいかがなのですか。

●北村教育環境課長
 学校運営費についてお話しをさせていただきますと、委員おっしゃるとおり年度当初から想定できないことが1年を通して起こってまいります。例えば今回ですと雪害、凍結で破損というのが多々出てきておりまして、年度末近くになって非常に大変になっているのですけれども、例えば夏が暑くなるかそうでないのかで冷房費が全然違ってきたりしますので、ある程度その調整費を若干保留させていただいておりまして、年度当初には例えば8割で配分させていただきながら、夏が終わったあたりに一回その状況をお聞きしながら再度調整をかけたり、さらに年明けに調整をかけたりということで、時期時期で変動要素はいろいろございますので、そのあたりは足らなくなる学校もありますし、逆に余ってくる学校もあったりするものですから、時期時期で調整させていただいております。

○広谷委員
 いや、僕はこの裁量予算というのは、裁量と書いてあるので各高校の裁量で事業を組み立てて予算要求をして、それに対しての予算がそれぞれの学校につくという考え方をしているのですが、そういうことでいいのですか。

◎福田委員長
 それでいいですね。

○広谷委員
 そしたら資料として各学校の裁量予算額というのを出せるのですか。例えば平成30年度の各高校の学校ごとの裁量予算額というのは出せるのですか。この積み上げたものが8億幾らになっておるのだけれども。

●北村教育環境課長
 20ページの裁量予算の関係をもう一度お答えしますけれども、基本的には年度当初に配分させていただいた額の中で学校の裁量でやっていただくのですけれども、配分された額を超えてしまうニーズが出てしまいますと裁量予算で対応できなくなるので、その分については追加で配分させていただいたりということをさせていただくということで、枠が潤沢にあればいいのですけれども、全体調整の中で若干その過不足が生じますので、一括だけではなくて調整をかけさせていただいているという格好でして、各学校の配分額については、予算をお認めいただきましたら各学校から平成30年度の特殊事情をお聞かせいただきながら、あとは過去3カ年間の執行実績を見させていただきながら配分額を決めさせていただく格好にしています。

●森田教育委員会次長
 先ほどから話があります学校運営費というのは、まず電気代とか光熱水費など、学校運営のベースとなるものがありまして、それについては普通ですとそれぞれの学校でそれぞれ積算をしていくのですけれども、それは年度の初めに一括でぽんと渡します。行事などいろいろあった分についても事前にわかっていますので、それも加味したところで渡します。また、年度中で何かあれば、ある程度こちらもお金を持っていますのでそれを追加でオンするという形ですが、学校は与えられた枠の中でいろいろ取り組みをするというのが一つです。
 一個一個協議をせずに、その学校のみんなが総括してやることができるので裁量予算という形にしていますし、それとは別に特色ある事業を各学校がやっていますので、それについては独自事業ということでこれからヒアリングをして、ここに書いてある項目のものについて来年度実施するものについてお金を出すということをやっています。これについても年度で何か変更があれば変更計画をして修正をするということで、春先から県の各学校は計画を出してヒアリングを受けるということでやっていただいています。

○広谷委員
 コミュニティ・スクールの件で、最近PTAの加入が自由で、強制ではないということを聞いて、我々の年代のころはそういうふうに思ったことはなかったのだけれども、今こういうコミュニティ・スクールとPTAとの関連はどうなのですか。PTAもやはり学校運営についていろいろ協議したりしているわけでしょう。この中でコミュニティ・スクール、運営協議会と言ったほうがいいのかわからないけれども、部外者というか学校関係者以外の人と地域の方々がつくった協議会と、実際PTAの保護者なり先生の組織とのその関連というか、そのあたりはどういうふうになるのかなと思って。PTAが弱体化してきていると思うし。

●音田小中学校課長
 今委員がおっしゃった課題については、私どものところにも幾つかの実際の学校の声として届いております。非常に社会的な問題として取り上げられる機会もあったりして、中には面と向かって強制力はないからということで、お金も払わないといけませんので、そういったこともあって加入を尻込みされる家庭もあるというのは事実です。
 ただ、学校とPTAの組織としてはやはりそこは何のためのPTA活動なのかというところからスタートして、やはり子どもたちのために保護者が学校に協力し、何ができるかを考えて実行する組織がPTAの組織で、大もとは理解をされているのですが、それにPTA会費等の問題が絡むと、そこに強制力はないということで言われるところがあるという実態は伝わってきています。
 この学校運営協議会制度、コミュニティ・スクールなるその学校運営協議会自体がPTAの代表が入る入らないというのは全部組織されている人員を全て確認したわけではないのですけれども、少なくとも例えばPTAの役員であったりPTAのOBの方をそこに入れて、少しでもそこがお互いの関係づくりのためによりよい協議をする、それから発信力のある人を協議会の中に入れることによって地域だけではなく保護者の組織にも働きかけられる、そういう人選をされている学校もあると聞いております。非常に大切な問題だと思っています。

○広谷委員
 コミュニティ・スクールの件ですけれども、現在の実施市町村というのはそんなに多くないのですね。それでこれからの取り組みの中で導入促進ということなので、県教委としたらやはりこのコミュニティ・スクールを広めていきたいという考え方でこういう事業をつくられたということなのですか。

●音田小中学校課長
 おっしゃるとおりです。県教委としても、進めてまいりたいと思っています。国の実施の割合は平成29年度で約11%で、県は21%と国よりは高いのですけれども、御指摘のとおり市町で設置者としてコミュニティ・スクールを推進していると表明しているのはまだ2市2町だけです。平成30年度はこれがさらに1市3町ふえる予定でいますが、そのあたりの割合等の数字だけではなく、推進することによってどう変わるのか、どうよくなるのかというところをよい例として発信していきたいと考えています。
 また、市町村が設置する小・中学校だけではなく、県立学校にもこのコミュニティ・スクールの推進を行っていこうと考えているところです。

○安田委員
 一つは全体的なことになって申しわけないのですが、教育委員会は総勢職員が何人いらっしゃって、そのうち知事部局が何人いらっしゃって、教育現場から上がってきていらっしゃる人というのがどのぐらいいらっしゃるのかを教えてください。
 あとは具体的なことです。8ページの学校問題に係る法律相談で、弁護士が県内3地区に各1名ということで、平成29年度は64件の相談があったということです。まだこれからふえるでしょうけれども、どういう相談内容か、また、その結末についても教えていただきたい。
 もう1点わからないのが、この学校課題解決支援アドバイザーというのは、どういう人を選んで設置しておられるのですか。ちょっとイメージが湧きませんので、教えてください。
 22ページの倉吉東高校のエアコンです。12台の実施設計工事で2,243万8,000円。これを割り算してみると1台当たり180万円ぐらいになるのですけれども、どういう工事をなさるのか教えてください。
 これは後で教えていただけばいいですけれども、113ページの不登校のハートフルスペースについて、東中西3カ所の場所を教えてください。

◎福田委員長
 まず、知事部局と現場からの割合ですね。

●森田教育委員会次長
 済みません、知事部局というか教育委員会事務局の定数と学校、そこにいる職員とそれから学校現場ということですか。

○安田委員
 現場は要らない。要するに教育委員会の割合が知りたい。

●森田教育委員会次長
 済みません、お時間をいただきたいと思います。

○安田委員
 では、教育委員会には、課長さんは何人いらっしゃるの。

●森田教育委員会次長
 課長級の職員も改めまして。

○安田委員
 その課長級の方々が何人いらっしゃって、その方が知事部局から何人なのか。それぞれが……。

◎福田委員長
 次長、ではこれも後ほどペーパーで渡してあげてください。

●森田教育委員会次長
 はい、また詳しい話をさせていただきます。

●林教育総務課長
 まず、学校問題の解決の法律相談ですが、平成23年度から始めているのですが年々ふえてきておりまして、平成29年度は1~2月の途中の段階で74件ぐらいになっています。
 相談の中身は複数選択で、内容がどうしても絡むところもあるので完全に100にはならないのですが、生徒に絡む案件が大体22%ぐらい、保護者に絡む案件が36%ぐらい、あと人事管理等に関するものが25%というのが主なものです。
 以前は市町村からの相談は少なかったのですが、本年度からは呼びかけて、今の段階ですと県立学校に関するものが60件、市町村立学校に関するものが14件ということで、ふえてきている状況です。
 アドバイザーの部分については、各学校の個別の相談事案等において、やはり医療など専門的な話をお聞きになりたいという場合がありまして、そういうときに医師の方とかカウンセラーの方に少し学校に行っていただいて、具体的な事案等の中でこういう対応をしたらどうでしょうかということを学校の校長先生方に話をしていただく経費を計上させていただいているものです。

○安田委員
 アドバイザーをカウンセラーなどに頼んでいるということですか。

●林教育総務課長
 実際にアドバイザーとしてお願いしているのは、お医者さんの方とかスクールカウンセラーさんとか児童相談所の職員などです。事案によってはやはり具体的な手法を少し尋ねたいという案件がございますので、弁護士の方だったら統括としての法律的な判断はしていただくのですけれども、個別の対応の部分になるとやはり弁護士さんでは難しい案件もありますので、そういう部分は具体的な指導のプロの方を派遣するのに、特に民間の方だと無料というわけにいきませんので、その方の旅費等謝金をお願いしております。

●北村教育環境課長
 22ページの倉吉東高校のエアコンの整備について御質問をいただきました。
 倉吉東高校のエアコンについては、その当時出回っておりました普通の冷房のラインにプラスして氷蓄熱という特別な設備を付加しまして、夜電力の安いときに氷をつくっておいて昼間にそれを使って冷房効率を上げるという形でこしらえておったのですけれども、今回その氷蓄熱の分が壊れてしまったということですが、今回は、氷蓄熱でない形で改修を予定しておりまして、設備の撤去と実施設計と工事費という形で積み上げてこの額とさせていただきました。

○安田委員
 具体の案件については、弁護士ではなく、そういう民間の方々ということでわかりました。大変ですね。
 倉吉東高校は、そうするとこれは撤去費と、違う構造の今度は新しいラインを設置されるということで、こういう大きな金額になったということで理解してよろしいのですね。

●北村教育環境課長
 御指摘のとおりです。撤去、新設になります。

○福間委員
 111ページをお願いします。この下の段の主権者教育推進事業が廃止になっていますが、これは、今までの20歳以上から、18歳以上に選挙権を与えることになったことの周知を図るために、32万6,000円を使って県立高校に周知しただけのことなのかなという気がするのですがね。
 後で教育長に答えてほしいのですが、高等学校課だけではなしに、基本的に18歳以上に選挙権を与えて政治参加をさせるというのが国の法律で決まったわけですから、あらゆる機会を通じてやはり政治参加するということをすべきではないかなと思うのです。例えば、それは公民でやるからそんなに心配しなくてもいいということならそれはそれでいい。しかし、公民を中心にした今までの政治教育の延長線上で投票率が激減をしてきている。しかも若い人たちの投票率がなかなか伸びてこないということが、県議会でも国会でもいろんなところで議論になっている。18歳ということが出てきたとするなら、国の方針が出ていないということで取り組みづらいのかもしれませんけれども、そこら辺はどうこれから捉まえていけばいいのかなと。私はせっかくのいい機会だから、やはりどんどん積極的に行くべきだと思います。
 難しさはありますよ。教師によっては、私はAという政党を支持します。いや、私はBですみたいなことを明らかにしている教師もいるかもしれない。そこら辺を捉まえてどうするか、どう公平性を担保した政治教育をやるかというのは難しさはあるが、やるべきだと私は思うわけですよ。ただ、そうはいっても文科省、国の方針ということもあるでしょうから、それを踏まえてどういう格好でこれからやろうとしていらっしゃるのかなというのがあるのです。
 もう一つは、頭の中で政治参加を勉強したって、実際に国政選挙、地方選挙がありますよね。18歳以上になったら彼ら彼女らはみんなが選挙権を持つわけですよね。そうすると、学校の放課後行けということにするのか。今度、米子市の市会議員選挙がありますねと、日曜日だけれども、米子市の選挙権を持った者はみんな投票日に行けよみたいなことを、今まで言っておられるのだろうかというのが知りたいのです。要は、政治参加について、学校教育でどう教えていこうとされていらっしゃるのでしょうか。
 さっき野坂委員とのやりとりを伺っていました、領土問題のかかわり合い。これも国の方針で竹島を領土問題で入れるということを教科書にきちっと明記して子どもたちに教えていく。これはこれでいいではないでしょうかね。それぞれ国の領土の主張というのはあるわけですから。これはきちっとやはり教えていかないといけないと思います。そのことと韓国との交流、いわゆる外国との交流の扱いというのは慎重な配慮をしないといけない課題でもあるわけですよね。中国における尖閣諸島問題もそうですが、韓国における竹島問題というのは、うちの領土だからということを主張したがために、江原道と鳥取県は、2005年ですか、一遍パンクしたことがありますよね。それをまた戻すのに大変な苦労もありましたよね。よって、実際の交流においてそのことをテーマに上げてお互いに主張し合うというのはすべきではないと僕は思います。日本固有の領土であるということは、学校教育の中で教え込んでいくほうがいいのではないかなという気がするのです。ただ単に主張するだけの話では地域間交流や民間交流というのは成り立たんわけですからね。そこを学校の場合だったら教員の相互派遣、あるいは子どもたちの相互派遣もあって、その課題を棚上げにしている部分があるなら領土問題は当分、我が国の固有の領土だけれども、主張ということについてはちょっと足踏みしようという内面指導などはしておられないですか。それとも全然、何も今までさわっていないということなのでしょうか。

●徳田高等学校課長
 主権者教育ですけれども、おっしゃるとおりとても大切な教育だと認識をしております。ただ、今年度はチラシをつくったりしたのですけれども、それをやらないというわけではなくて、そういう主権者教育に関しては今授業の中できちっと教えるということが一つです。それから、特別活動の中で関係機関の方々と連携をしながら、模擬投票という取り組みも学校によってはしていくということで、そういうことも引き続きやっていきたいと思っております。それは県としての事業ではなくて、学校としての取り組みということで考えているところです。
 投票したかどうかということですけれども、校長会等を通じて選挙にきちんと行くようにという話はしておりますので、それは引き続きやっていきたいと考えております。

●音田小中学校課長
 交流事業での事前指導については、先ほど申し上げましたように、あえてこの問題についてということで取り上げずにこれまで来ているのが実態ですので、今後事前の指導についてどのように配慮を要するのかということについても検討してまいりたいと思っております。

●山本教育長
 福間委員から2点お尋ねがございました。
 初めに主権者教育ですけれども、先ほど課長が答弁しましたが、廃止事業で上がっているのでちょっと引いたニュアンスで伝わっているかもしれませんが、昨年度の臨時的経費の部分を廃止したということで、実際には今各学校でいろんな取り組みを積み上げてきています。そうした中でこれっていい取り組みですよねということがあれば、それはほかの学校にも広めるそんなやり方も考えていきたいと思っていますし、県立の学校だけではなくて例えば高専などが非常に主権者教育では先進的な取り組みをしておられますので、そうしたことも含めて県内の学校に紹介するなど、より効果的な主権者教育が進むように県教委もこれから意を払ってまいりたいと思っております。
 また、領土について重ねてお話がありまして、先ほどは自然体と申し上げましたが、非常に機微に触れる繊細な問題であろうかと思っております。特に交流の場面ではいろんな配慮をしていく必要があろうと思っていますので、先ほど課長が答弁しましたけれども、今後その交流を進めるに当たっていろんな説明会をするときにこの話をどう扱うのか、慎重に検討しながら進めてまいりたいと考えております。

○長谷川委員
 ただいまの件で私の意見では、みずからの立場をしっかり知るということと同時に、相手の主張もあるということまで含めてやはり学習していくということが大事で、そのためには交流がより必要だということが言えるかと思います。
 それで質問ですけれども、85ページに、今回の学校の特色を前に出した重点校制度というのが新規軸として打ち出されておりまして、私は物すごくこれを評価し期待するところです。やはりつくられたこの流れを見ても、学校からみずからの特色といいますか、売りは何かというのを出させてそれをまとめたということですから本当にいい形であるし、あとはどうやってそれを名実ともにそういう内容を学校に担っていただくかという今度は財政面、ソフト面で教育委員会がしっかり後押しをしていくという双方向の努力がこれは求められると思いますので、この重点校制度というのですか、名称はちょっと正確でないかもしれませんけれども、この背景、目指すところ、このことについてまずお答えいただければと思います。

●徳田高等学校課長
 重点校制度については、またこの後報告をさせていただこうと思うのですけれども、学校とのやりとりの中で平成28年度に基本方針を県教育委員会として出しまして、その中で学校の特色化、魅力化というのを言っております。その中で、学校とやりとりをしながら学校の方向性を出す中でそれぞれの学校の特色に応じたどういう方向に持っていくのかというのを、今お話がありましたように校長先生とやりとりをしながら決めていったという経緯です。これを持ちながら、さらに子どもたちが、中学生が希望しやすい学校、そして高校生が自分たちの学校に誇りを持てる教育ができればいいのかなと思っているところです。

○長谷川委員
 次に、33ページについて教育人材開発課にお尋ねします。このページだけではありませんけれども、私は働き方改革という場合の中身はやはり教員の多忙化の解消であったり長時間労働の解消であろうと思いまして、鳥取県が言う場合の働き方改革というのは物すごくぴったりくるのです。国が言うと、何かいかがわしい感じがする働き方改革だなというのをいつも思っているのですけれども、その中で具体的に部活動において外部の人といいますか、そういう方を学校に配置するという内容を聞き漏らしたのですが、それはどういう概要でしょうか。それは人数的にも国が配分をした人数にとどまっているのかというあたりと、それからもう一つ、いわゆる出退勤といいますか、そういうことがきちっとうまくできていないということからこういう37ページに県立学校勤務時間管理サポートとしてICカードの運用とありますが、出退勤のああいうカードとは別ですか。御説明いただきたいです。

●足羽参事監兼教育人材開発課長
 今、委員から御質問、御質疑をいただきました。
 確かにこの取り組みを進めていく上ではやはり目標設定をきちんとしながらということで、過労死ラインと言われます80時間超えの者をなくしていく取り組みや、あるいは今検討中ですが、今後3年間に向けての目標も設定して取り組みを進めていきたいと思っております。
 その中で、1点目は部活動の指導員、これは午後からの体育保健課の予算組みでも説明をしますが、簡単に申し上げますと、今年度は6名予算をいただきましたが、3名の配置しかできなかったところを拡大して、高校では14人、中学校では28人を配置して教員の負担軽減、そしてまた生徒にとっての技術向上につなげていきたい、そういう考えでこうした人事配置も拡大の方向で考えております。
 2点目に、37ページのICカードの読み取りという点がございましたが、これは直接の出退勤管理のものではなくて、時間外業務をした時間に、その内容を記録するものがまた別個あります。出退勤のときのICカードというのは最初と最後ですが、やはり時間外に何をしていたかというのを分析していかないと解消につながりませんので、その時間外に何をしていたかを管理するシステムを運用するものです。

○長谷川委員
 では、現状は出退勤はそういうICカードをもってきちんとなさっているということでいいのですか。

●足羽参事監兼教育人材開発課長
 はい、県立学校については全校そうなっております。

○長谷川委員
 最後に、これは教育長か次長でも結構ですけれども、いわゆる教職員においては残業というのが4項目を除いて認められないという中で、4%枠ということで給与に含まれているのだという流れでここまで来ておりますが、一番喫緊の状況といいましょうか、方向性としてはやはりそうはいってももちろん長時間労働を減らす方向にはあるのだけれども、やむなく生まれる残業についてはきちっとやはりそれも管理をして、それに伴う手当てを行っていかなければいけないではないかという方向性は、国を含めてですけれども県の方向としてはどのようにやるのでしょうか。

●山本教育長
 まだ定かになっていない部分が多いのですけれども、今、中教審の中の特別部会でその議論をやっていただいておりまして、とりあえず中間まとめのときはちょっと先送りする表現で議論されていましたが、その議論の中ではおっしゃるとおりしっかりと時間外勤務を把握して、今のその4%を拡大するのか別の方法を入れるのか、そのあたりできちんと手当てをすべきではないかという意見も出ているように仄聞しておりますが、いずれにしてもある意味一方では現状の制度の中でいかにその働き方を変えていくかという部分を今我々はしっかり取り組んでいきながら、一方ではその制度そのもののあり方を抜本的にしっかりと検討してくださいねということは私も国にいろんな要望に行くときにお話をさせていただいておりますので、そうしたことも含めた議論になることを大いに期待をしているところです。

○横山委員
 先ほど福間委員が政治のことについておっしゃっていましたが、政治家だと言ったら汚いものを見るように見られていて教育がよくないと僕は思っております。子ども議会だとか中学生も議会をしているし高校生も議会をしている。そういう面でいうと、やはり政治教育について若いころからもっと興味を示させないとよくない。政治が変わると変わるわけだから、どうしてもやはり教育の中から考えてやってほしいなと思います。
 89ページの教育研修ですが、やはり先生はしっかり勉強してもらわないといけないと僕は思います。幾らいいことを言ったって一回ばかにしたらもう次からは絶対にこの先生の言うことだけは絶対聞かん、こういうぐあいに思われてしまう。それでも幸せな教員もおるわけですよ。幾ら嫌われても何ともないという、もう大体そこら辺で学力がぐんと下がるのですよ。これは先生が嫌われているからですよ。だからそういう面でいうと高等学校でさえそうだから、高校で別に先生に習わんでも自分が勉強するから先生は好きなことをしゃべれと。これでもできるようになるのはいっぱいおるわけですから、ということは人柄の問題かなという。だから人柄をはかる研究をしてみてください。
 前に安田委員から海士町の話がありましたが、山内町長のやり方というのをもっとさらに研究をしてもらって、やはり彼を見本にしてほしいなと思うのです。僕は学校の先生をしておったのですが、僕のころは県外から来ていただくのに、お父ちゃんお母ちゃんももちろん来るのですが、住民票を動かすのに、例えば兵庫県の許可をとって、それから鳥取県の許可をとって、すごく面倒くさいのですよ。だけれども、そこまでやって頑張る。そういうぐあいに頑張るのですから、頑張る先生の足を引っ張ってはいけない。教育委員会は、頑張る教員をだんだん頑張らせないようにするという。超過勤務したい者はさせればいい。教えることが大好きという者をまず教員にしないといけないな。そうすると時間外だ何だと、そんなことは言いませんよ。朝6時からでもやるわけだから。放課後だって7時も8時も教えるのですよ。そういう者は自分が生きがいだから、生きがいをとってしまったらいけませんが、生きがいをとってしまうというと大儀になってしまうからね。学校へ行くのも大儀。それが楽しくて行く先生もおるわけですよ、何人か。そういう教員もやはり大切にしてほしいと僕は思います。そうなるというと、103ページにエキスパート教員を養成する事業というのがありますが、そういう事業を充実させるということが大切かなと思います。
 最後に、学校の裁量制という話が出てきておりましたが、僕も質問したことがあるのですが、裁量制を利用してエキスパート教員をしっかりつくっていく。そういう人はみんなプラス思考だから。マイナス思考は一番怖い。プラス思考でやはり学校教育を考えてほしい。全体的にプラス思考で進むと教育効果は上がると僕は思っております。いろいろと言いましたが、別に僕が話をしたから急に変わるというものではないですけれども、意見があったら言ってください。

●足羽参事監兼教育人材開発課長
 前半にまず御指摘いただきましたが研修や教員の資質向上、それから人柄の大切さ、この部分も含めてお答えしたいと思います。
 御指摘のとおり、いろんな研修を来年度も盛り込もうとしております。研修をすることが目的にならないように、この研修を通して教員が何を感じ、学び、そしてそれが子どもたちにどういうふうに還元できるかということをしっかり明確化したい。その上で、委員から御指摘いただいたとおり人間が人間に伝える上で、やはり人柄というのは、もう根底にあると思います。その部分の研修、学びの内容だけではなく、人間性といったことをいかに掘り起こしていくか。これはもう初任研のときからが一番大事かなと思いますので、そのあたりは教育センターとも連携をとりながら教員自身の人間性、人柄といったベースになる部分も大事にしていきたいと思います。
 後半にいただきました頑張りたい先生方の件ですが、私自身もそうした経験はありますが、もちろん先生方のやりたいことを奪ってしまう、生きがい、やりがいをなくしてしまうということではございません。トータルとして、今、国そして県で、この働き方改革を一生懸命やっていく中で、その一人間として、一労働者としてのめり張りのあるやり方をしていこうではないかということです。例えば、部活動はよく問題になりますが、部活動を一生懸命される方の意欲をそがない形の取り組みをしていく中でも、やはり100時間、200時間ということは労務管理としての責任もございますので、その辺のバランスをしっかりとっていく取り組みを進めてまいりたいと思っております。

●徳田高等学校課長
 教員の研修も含めてお話をさせていただきたいと思いますけれども、今、足羽参事監からもありましたが、教員の研修については教育センターで行っている研修もそうですけれども、やはり教員というのは学校現場で子どもたちを前にして先輩方、あるいはその他の先生方とかかわりながら学ぶということも多かろうと思います。その中で、しっかりした教員を育てていくというのは大切ではないかなと思います。例えばお話がありましたように人間的な魅力を持った教員、それから部活動を含めた生徒を指導する力のある教員、そして自分の専門的な学力を教える力を持った教員、その3つの指導力を持ったバランスがある教員を育てるということが大切ではないかと思っております。
 その中で、教科指導等におきまして県下でエキスパート教員というのを指定しておりますが、その方をモデルにしながら、それをさらに全県的に広めることで県の教育的な指導力を高めていきたいと思っております。

○野坂委員
 福間委員から私の発言に関連してということで御発言がありましたけれども、私が言っているのは、例えば日韓交流の中で日本の領土問題を主張しろということを言っているわけではないのですよ。過去の政治的な経緯というのはありますけれども、それが教育という中でそれぞれ学習指導要領にも明記されて、今回高校教育の中にも明記されようとしている。それらを踏まえて、この国際理解教育という中で極めて大きなテーマだと思うわけです。これから未来を切り開いていく子どもたちがどのような考えを持ってお互いを理解し合おうとするのか。そういうものを教育として排除することがあってはならないと思うし、どういう形でされてきているのか、あるいはどういう形で取り組んでいかれるのかを教育的見地から聞きたいということを言っただけです。
 教育長から自然体でという答弁がありましたが、私もセンシティブな問題があるというのは十分理解しております。ただ、未来永劫そのままでいいということではない。これから生きていく子供たちにとって、避けては通れない問題であるだろうと思います。ですから、まさにそういったところを教育の力でどうやって乗り越えていくのか。そういうところで教育的見地を聞きたいということです。

◎福田委員長
 では、お昼は1時から再開をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

午後0時21分 休憩
午後0時59分 再開

◎福田委員長
 再開します。
 引き続き、2月補正予算の説明を求めます。
 質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
 まず、山本教育長の総括説明を求めます。

●山本教育長
 教育委員会の議案説明資料の2月補正予算関係をお開きいただきたいと思います。
 一般会計補正予算のほか育英奨学事業特別会計補正予算を計上させていただいております。1枚めくっていただきますと一般会計補正予算の総括表を載せておりますが、工事請負契約あるいは賃貸借契約の入札執行残について、6億円の減額補正の予算案を提案させていただいております。
 詳細については、担当課長から説明をさせていただきますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎福田委員長
 続きまして、関係課長から順次説明を求めます。

●林教育総務課長
 2ページ及び3ページが教育総務課分です。
 基本的に各種事務経費の削減によるもの及び事業の執行残によるものです。2ページの下のところの障がい者の雇用の部分が900万円ほど上がっておりますが、これについては採用されていた方が中途で退職されたりしたことがありましたもので、次の方の採用までの間の人件費が最終的に執行残として余ったことによって少し金額が大きくなっておりますが、それ以外は入札残及び経費削減によるものです。

●北村教育環境課長
 4ページからお願いします。全体的に入札執行残と執行実績による補正、あと起債の財源更正というものですけれども、大きなものが幾つかありますので、その部分だけ御説明申し上げます。
 4ページの一番上、県立学校ICT環境整備事業です。6,000万円余の減額になっているのですけれども、教職員PCのお話を先ほどの当初の分で申し上げたのですけれども、それの関係で入札残がかなり出ているという関係と、あと平成29年度にネットワーク分離をやったのですけれども、その関係で機器の更新が当初の予定から、10月までずれ込んだということで、教職員PCの更新とかぶってしまう時期になったものですから、教職員PCの更新を3カ月おくらせたことによりまして再リースの関係で減額が出たという格好でございました。
 5ページです。ネットワークセキュリティーの強靱化事業を平成29年度に取り組んだのですけれども、もともと平成28年度予算でお認めいただいたものを繰り越しさせていただいて平成29年度に執行しておったのですけれども、平成29年度になりまして佐賀県で情報漏えい事故がありました。それを受けまして、文部科学省から成績情報、校務系の情報について情報保守の観点から取り組むようにという指示が出まして、その関係で事業内容を精査したことにより減額になったものと、あと一つは機器整備の関係でかなりの入札残が発生しました。その関係で、平成29年度に現年で予定しておりましたランニングコスト2,500万円何がしですけれども、このランニングコストについても繰越予算で対応できるようになったということで、ほとんど全額補正減とさせていただけるようになりました。
 おはぐりいただきまして7ページです。非構造部材の耐震対策事業費ですけれども、生涯学習センターと県立図書館の予算を組んでおったのですけれども、生涯学習センターの時期について、とりぎん文化会館などのほかの施設との時期調整をする必要があるということで、平成29年度については基本設計だけにしまして、実施設計は先送りしましたので減額をさせていただいたものと、あとは執行残によるものです。
 9ページをお願いします。一番下の県立鳥取養護学校中央病院建替関係事業です。渡り廊下新築の分の設計委託は、午前中も御説明申し上げたのですけれども、もともと平成29年度の当初でお認めいただいていたのですけれども、内部改修とあわせて発注するということで平成29年度の予算を不執行にさせていただくということで、その分減額にさせていただいたところです。

●足羽参事監兼教育人材開発課長
 10ページ、11ページの事務局費及び教職員人件費についてお願いします。
 事務局費以下、個別では学校種ごとに増減がございますが、総額で1億8,700万円余の増額補正をお願いするものです。これは毎年ではありますが、トータルコスト単価設定を予算要求段階では同じ単価で予算計上しておりますが、校種による年齢構成や人事異動、あるいは学級増減等に伴う教職員定数の増減によって、執行状況にばらつきが出るものです。例年どおり高校が多く必要となり、小学校それから特別支援学校では余るという状況になっています。一括して説明をさせていただきました。

●小林教育センター所長
 12ページをお願いします。教育センター管理運営費以下4事業を上げさせていただいておりますけれども、いずれも非常勤職員の報酬あるいは旅費、委託料等の減額補正に係るものです。
 なお、ICT活用教育推進事業については、この中に委託料がございますけれども、これは県内自治体向けの出前研修を外部委託、ベネッセコーポレーションなのですけれども、そちらに研修委託ということでしておるものです。

●音田小中学校課長
 資料の13ページから御説明させていただきます。
 そこにあります教科でつながる小中連携授業力向上支援事業から14ページの5事業、そして15ページの5事業まで、15の事業があります。多くは市町村の実施希望数の減に伴う減額補正、実際には希望した学校数が予定していたところまでふえなかったという事業が多くあります。
 また、13ページの3つ目の土曜授業等実施支援事業の実態ですが、当初はこの事業を20計画したのですが14の事業にとどまりました。また、コーディネーターに係る費用が大きいのですけれども、これも4名予定していたところが1人しか上がらなかった。1つの市町村しか上がらなかったということで、減額補正になっております。
 そのほかで特に大きいのが15ページの学校支援ボランティア事業の減額ですが、これについても当初はここにかなり金額が計上されていて、その計画をもとに県としても予算を立てたのですが、その後それぞれの市町村が独自でやるという形で方向を変えられて、結局執行残が出てしまったということです。

●足立参事監兼特別支援教育課長
 資料は16ページ、17ページです。いずれも執行残による減額の補正のお願いです。
 内容としましてはバスの運行便数が減ったり、または早朝子ども教室であれば支給の対象の人員の変動による執行残等です。

●徳田高等学校課長
 資料の18ページからになります。
 まず、18ページの教育連絡調整費ですが、4事業上げております。細かくは説明しませんが、主な理由としては、執行残に伴う減額補正です。大きいのが一番最後の県立高校の裁量予算、学校独自事業ですが、これは講師の報償費及び特別旅費等の執行残です。
 下にあります教育振興費ですが、18ページから21ページまで計15事業ございます。執行残に伴う減額補正が主な理由となっております。大きいものとして19ページのアクティブラーニング推進事業ですとか、それから鳥取発高校生グローバルチャレンジ事業がございますけれども、アクティブラーニングについては講師派遣に伴う報償費や特別旅費の執行残です。それから高校生のグローバルチャレンジは、募集したのですけれども希望者なしということで不執行ですとか、それから入札残ということが理由です。
 53ページに繰越明許費に関する調書がございます。高等学校関係ですと53ページの一番上にあります倉吉農業高等学校演習林活用事業費ですが、備考のところに書いておりますが、間伐材を運び出す作業道の土質が非常に軟弱で、雨が降ったりすると泥状態になってなかなか難しかったということで、年度内の事業が困難なことから翌年度に繰り越すものです。

●三橋いじめ・不登校総合対策センター長
 22ページ、23ページをお願いします。6事業について、予算の執行残による減額補正です。主に非常勤職員の報酬の減、それから研修会、協議会の講師謝金それから旅費の減になります。
 大きなものでいいますと、22ページの一番下のスクールソーシャルワーカー活用事業ですが、市町村が当初予定の人数を配置できなかったことによる残になります。
 23ページの一番上の不登校対策事業ですが、国の委託事業の不採択による減額補正ということで、これは倉吉市でアウトリーチを行う事業を申し込んでいたのですが、国から不採択ということで減額になっております。

◎福田委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから付議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いします。いかがでしょうか。

○広谷委員
 19ページの高校生グローバルチャレンジ事業について、希望者がいなかったという説明だったですね。それで今、当初予算の資料を確認して、この分かなと思って見ているのだけれども、助成人数7人の高校生海外体験支援事業(短期留学)というものの希望者がなかったのかなと思ったのですけれども、そのあたりはどうですか。
 それと、近年の希望者の現状というか、その対応はどういう状況なのでしょうか。

●徳田高等学校課長
 執行も何人かしたのですけれども、予算が余っていましたので追加募集したのですが、希望者がなく執行残となったものです。

○広谷委員
 何人かは行ったということ。

●徳田高等学校課長
 はい。

○広谷委員
 行き先は。

●徳田高等学校課長
 それぞれですが、アメリカですとかそれからアフリカのガーナという国などもございました。

○広谷委員
 確認ですけれども、その行き先というのは本人の希望で決めるのですか。

●徳田高等学校課長
 そうです。

○広谷委員
 それでさっきも言ったけれども、近年の人数というか、その希望者の状況というのはどういう状況ですか。

●徳田高等学校課長
 調べて、また御報告させていただきます。

○安田委員
 まず8ページの高等学校寄宿舎運営費について、具体的な学校名を教えてください。
 新年度予算でも感じたのですが、例えば13ページの土曜授業の分は、マイナス670万円で、補助金交付残。それから15ページの学校支援ボランティア事業も市町村に対する補助金の交付残ということです。この土曜授業もかんかんがくがくやった末にやることにした事業ですよね。それから、学校を開かれたものにするために地域の皆さんに参画していただこうという方向性のもとに打ち出されている事業なのですが、こういうものが市町村の教育委員会ですか、それともどこがやる気がないのですか。何が原因でこういう事態になっているのですか。そこのところを教えていただけませんか。どこでパイプが詰まっているのか。

●北村教育環境課長
 8ページの寄宿舎の減額について御質問いただきました。
 これは倉吉農業高校でして、定員で予算措置させていただいておるのですけれども、実人数で精算した関係で若干の不用額が出たものです。

●音田小中学校課長
 御質問いただきました土曜授業の件に関してですが、まず土曜授業等実施支援事業のこの「等」の中に、土曜授業とそれから土曜学習という2種類がございます。土曜授業は学校に全児童生徒が出てきて、土曜日に授業を行うということですので、これには予算はかからないということになります。一方、土曜学習は地域が主体となってさまざまな地域資源や子供たちへの体験活動等を行おうということで、例えば英語であるとかあるいはコンピューターであるとか地域の文化伝承事業等をその地域が行う。そこに外から人材が講師として入るのでこれに予算が必要となるということです。
 したがって、予算が残ることについては先ほど当初予算のときに申し上げましたが、これまで単県費で各市町村に上限50万円を出して、この外部人材を活用する事業を少しでも土曜授業も土曜学習も推進したいということで行ってきたわけですが、財政からこの単県費50万円というのはもう続けられないと言われて、この外部人材を活用するための国の事業が平成25年度よりも前からずっとありますので、これを活用することで引き続きこの土曜授業等の、特に土曜学習で外部人材が必要な部分についての予算化は市町村にも3分の1を負担していただく形に今移行している最中です。
 平成31年度から完全に国の事業に乗っかる市町村だけを対象に、激変緩和のために平成30年度は市町村分の3分の1も県が見ましょうということの条件つきで市町村に提示をして、では活用しますというところだけに予算を積んでいますので、平成30年度の予算が少し減ったという状況です。したがって、平成30年度は単県費の50万円はなくなったという状況です。ですので土曜授業と土曜学習とが少し一緒になっていますけれども、今この教育課程が変わる中でそれぞれの地域が考えながら、どういうふうにこの土曜日の活用をしようかということで考えているところです。

○安田委員
 倉吉農業の寄宿舎はわかりました。
 そしたら日野高校の寮の補修費の予算はどこからどうなっていたのですか。

●北村教育環境課長
 日野高校については、寮を活用した県外の生徒募集ですとかスポーツ関係の募集という取り組みを平成29年度から計画しておられまして、平成29年度については実績がなかったということなのですけれども、平成30年度も引き続き頑張ろうということで取り組んでおられまして、そのための施設整備、この事業の中にも少しだけありますけれどもそれでは足りませんので、規定の営繕枠内で施設整備に取り組まさせていただいておりまして、外回りについては3月までに形を整えたいと考えています。寮生が入ってくるということになりましたら内回りの備品的なものを整備する計画にしておりまして、そのあたりは状況を見ながら弾力的な対応を考えています。

○安田委員
 日野町は補正予算でもうその補修費を組んだのですよね。あなたは確定しないからどうのとおっしゃるけれども、工事をやっておかないと寮生を受け入れられないのではないですか。そんな入学が決まってからどうのというのは、おかしいのではないのですか。

●北村教育環境課長
 外回りの工事については先ほどお話ししましたようにやっておりまして……。

○安田委員
 今やっている。

●北村教育環境課長
 やっています。工事以外のルームエアコンですとか冷蔵庫とか、そういった備品関係については平成29年度の枠予算で対応しようと考えておるところでして、工事は外壁から、風呂周り、非常階段、さび落としまで含めて取り組んでおります。

○安田委員
 では最後に、入寮する生徒が確定してから執行するという話はおかしいのであって、もう募集をかけている学校については要望が出たらちゃんと対応してあげないと、親も本人も見に来るのですよ。自分が住むところなのだもの。住むところがまだ決まっていないからと汚いままであったり不備な点があったら、やめたということになりませんか。親御さんだって自分の子どもが住むところを見に行って、ひどい状況だったらこんなところに子どもを行かせられんわと言いませんか。その辺、教育長も考えてあげてくださいよ。そこは大事なことだと思いますよ。新年度予算に新しく出てきていますよ、私がお願いした話が。だけれども、そこまで細やかに対応しないといけませんよ。島根県はちゃんとバスまで組んで、県外からツアーで親も子も見に行って、その上で入ることを決めているのですよ。やはり鳥取県もそこまで対応するのでなかったら、いいかげんなことでPRしたら私はだめだと思いますよ。
 13ページの話なのですけれども、今の説明で非常に私はよくわかりましたよ。結局、知事はあれだけ土曜授業を熱心にやりたいやりたいということでPRされて、議会にも言われましたけれども、現実は教育委員会が出した予算案に財政課がノーを出したということですよね。今の説明だとそうですよね。それで結局方針転換をして、単県の予算から国予算に切りかえた。それで市町村負担が出てきたので市町村がびびった、こういうことですか。

●音田小中学校課長
 先ほど説明した土曜授業については、8つの市町がやっています。それから、土曜学習は15の市町村がやっています。この土曜日の活用については先ほどのコミュニティ・スクールのときにもございましたが、学校、教育委員会は地域に開かれた教育課程を大きな柱として新しい学習指導要領にも明記されていますのでもう地域とのかかわりは必須ということで、ただその中で平日の5日間に加えて土曜日をどのように活用するのか、あるいはしなければいけないのか。そこにさらに働き方改革の問題もかかわってきて、本当に各市町村が一律では進めない状況にあることは市町村からの反応で感じているところです。
 したがいまして、土曜日の有効な活用として、全部の児童生徒が学校に出ていく必要があるのか、あるいは一部の児童生徒に呼びかける形でいいのか、そのあたりも各市町村やそれぞれの域内の学校の実態によって異なっているという状況もありまして、やはり基本的にはそれぞれの学校や市町村がどのように活用していくかを支援するのが県の立場だと思っています。

○安田委員
 えらい物わかりがよろしゅうございますとしか言いようがない。

●森田教育委員会次長
 先ほど説明をしましたように、土曜授業とそれから土曜学習という2つがあって、土曜授業は初めからもうどんどん知事も言われて、やりましょうということで今も進めています。それとあわせて、土曜学習というのは生徒が出てくるのは任意なのですけれども、そちらもあわせ進めていますけれども、ただ国庫補助金がありまして、国庫補助金でも対象の事業になりますので、そちらで持ってくるということです。国庫財源も使いながらやっていくという基本的な考え方に転換したということで、決してやりたくない、引いているということではありませんでして、財源を上手に使っているということです。

○安田委員
 いや、そうではないでしょう。かつては市町村に単県で50万円ぽんと渡していたわけでしょ。そしたらそれが財政から断られたので、今度は国事業を活用するとなると市町村が出さなくてもいい負担金が生じてくるということでしょ。それに加えて、働き方の問題とか、それぞれどういう形で地域が参加していくのか、そういう取り組み自体が難しい話なのでしょ。だからお金のことも絡まって、やりたいという市町村がなかったがゆえの執行残であり、新年度も減額になったということではないの。

●山本教育長
 安田委員から2点お話がありました。最初の寄宿舎の件については、しっかりと細やかなところまで意を払ってまいりたいと思います。
 土曜授業等、あるいは学校支援ボランティア、両方あるのですけれども、それぞれいろんな経緯はあるのです。特に土曜授業については当時の教育委員会は余りこのことについて積極的に検討していなかった中で、これはある意味土曜日というふだんは勤務をしておられる方もその地域に残っておられるという、平日とは違う状況を有効に子どもたちの教育に生かしていけないかという、そうした視点から県が非常に音頭をとってぐいぐいと引っ張っていくという形の中で、その一つの手法として県10分の10という破格の制度を設けて、市町村にこの制度を使ってそうした土曜日での子供たちの学習を進める取り組みをぜひしてほしいということでこれまで引っ張ってきました。大方の市町村でそうした取り組みに乗っていただいて、土曜日を活用してしっかり地域の方々にも学校教育を含めた教育に加わっていただきながら取り組みを進めてきたわけですが、それがある程度その考え方だとか仕組みだとかそういうものができてきた中で、今後もずっと県が全部のお金を出して引っ張っていくのがいいのか、それぞれの地域でもっと持続可能的なやり方を含めて検討していただくのがいいのか。実際にこの県の予算を使わずに、もともと安上がりの仕組みを考えておられる市町村もあります。そうしたところも含めて、より持続可能な形に持っていく。そうした移行段階だと理解をいただければと思っておりまして、そういう意味では今まで引っ張ってきたのですけれども、本来は市町村の仕事ですので、市町村のより裁量が使える形で事業を進めていただく、そういう次の段階に移っていっていると理解をしていただけばありがたいと思っております。

○安田委員
 私は教育長、やはり休みになって、学校に出てこないで、家や地域で子どもたちが野ざらしになってはいけないと、地域で何とかしていこうということで始めた事業だろうと思っていまして、そうならそうで、知事もちゃんとその辺は覚悟を決めて、1年だけでしょう、50万は。

●山本教育長
 いえいえ。もう4年に。

○安田委員
 4年やったの。

●山本教育長
 はい。

○安田委員
 その成果をある程度見た上で、もういいだろうということでやるのだったらいいのに、まだそこまで行っていない段階で手を離して、市町村はそこまで県の意向、思い、知事の気持ち、そういうことまでつかみ切れていない状況なのではないかと思いますよ。それがあって十分な取り組みができていない、大変だから、職員もいないし。そういう中で、こういう形で実施する市町村が減っていくということは、子どもたちが決していい方向に進んでいるとは思えない。

●山本教育長
 実質する市町村は、ずっとふえていて……。

○安田委員
 ふえているの。

●山本教育長
 ええ、市町村自体はふえてきていて、あと……。

○安田委員
 どうして執行残が出るの。

●山本教育長
 一つの要因は、地域と学校のやりたいことをコーディネートする人の予算もあわせて支援する格好で措置しているのですけれども、そこについては、この土曜授業に関してだけをとって言えば、人を新たに配置してまでは要らないといったところでの市町村の事業選択があります。そこの部分が人に係る部分ですので金額的には大きく、それが執行残となっているのですけれども、実施する市町村の数からいくとずっとふえていっていて、あと19のうち1つだけがやっていないという状況になっています。

○安田委員
 では、最後にします。では、大筋として、方向性としてはプラスの方向に向かっていると捉えていいのですか。

●山本教育長
 私としてはそのように捉えております。

○長谷川委員
 6ページに鳥取西高校の整備事業費が上がっておりますけれども、この件を通して、前々教育長時代のやりとりを思い出すのですけれども、史跡であるということ、あるいは鳥取市の城址としての公園計画もあるということがあって、そういういろんな制約の中にあったわけですけれども、結局のところ、文科省の見解としては、暫定使用みたいな形で折り合いをつけて、むしろそれでいっても、私どもの受けとめ方とすれば、心置きなく、いわゆる長く使用できるのだということでこの事業に向かっていったと思いますけれども、そうした見解を振り返っていただいて、そして、今この鳥取西高校の大規模整備事業だったと思いますが、全体計画の何%のところまで整備が進んでいるというのでしょうか。

●北村教育環境課長
 6ページの鳥取西高の事業について御質問をいただきました。
 移転新築ではなくて、現在地で改築という選択をして、そういった史跡の中での整備ということで、委員がおっしゃった格好で、いろいろな制約はありながら、例えば、校舎の外壁の色まで含めて、全体の周囲にマッチするにはどういう色合いがいいのかであるとか、後で説明申し上げますけれども、例えばグラウンド用地についても、遺跡が下に埋まっておりますので、通常の盛り土ではなくて、軽い盛り土を使って遺構を傷めないようにとかということで、それで事業費がぐんと上がったりはしているのですけれども、そういったいろいろな制約はありながら、今の技術で最大限のところでやっていただいたかなと考えておりまして、事業的には、第2グラウンドはもう3月で終わりますので、もう9割以上といいましょうか、そういう進捗になってございまして、あと第1グラウンドの整備を8月ぐらいをめどにやらせていただいて完了という、そういう格好です。

○長谷川委員
 慎重でありがながらも、進んでいるということで受けとめさせていただきました。

◎福田委員長
 意見が尽きたようですので、次に、報告事項に移りたいと思います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
 報告14、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について、北村教育環境課長の説明を求めます。

●北村教育環境課長
 1ページをお願いします。一定額以上の工事または製造の請負契約の報告です。
 先ほど御質問いただいた分でして、県立鳥取西高等学校第1グラウンド造成工事ということで1,500万円余の増額をお願いしているものですけれども、第1グラウンドのところの下に遺構面がありまして、そこを保護するということで、通常の真砂土ではなく軽量盛り土を使ってということで文化庁との協議がオーケーになっておりますので、遺構面をプラス1メートル軽量盛り土で保護するという工事内容なのですけれども、軽量盛り土を転圧しますと、締め固めで堆積が減少してしまいますので、減少してしまった部分を増法といいましょうか、計画地盤面まで引き上げるための資材の追加をお願いしたものです。

◎福田委員長
 続きまして、報告15、県立高等学校重点校制度の創設について、徳田高等学校課長の説明を求めます。

●徳田高等学校課長
 資料2ページをごらんください。県立高等学校重点校制度の創設について説明をさせていただきます。
 まず、導入の趣旨ですが、(1)の四角で囲んでおりますけれども、教育に関する大綱に関する指標を達成すること、そして、2つ目として、平成28年度に策定をしました、平成37年までの県立高校のあり方に関する基本方針、そして、3つ目としまして、国の動きであります高大接続改革への対応ということで、それらの本県の教育施策等を実現するために、各高等学校が重点的に取り組むべき事項を県教育委員会が指定をしまして、予算を手厚く配分するなどの支援を行って、各高校の特色化、魅力化を一層促進するものです。
 制度の概要についてですが、(2)の四角で囲んでおりますけれども、(1)の大学進学から(11)の県外生徒募集まで11項目の中から、全ての県立高校について、それぞれ1つから3つ程度の重点項目を指定しまして、来年度から2年間事業を行いまして、その成果を検証しながら、2年後以降について、更新するか、あるいは中止をするかを決めていきたいと考えているところです。
 (3)には、県教育委員会の各学校に対する支援として3つ上げております。先ほどございましたが、1つは、学校裁量予算において、重点項目に優先的に予算配分を行うということ、そして、2つ目として、県の新規事業等において、モデル事業として指定をするということ、そして、3つ目として、人的配置や施設設備での配慮等を行っていきたいと考えているところです。
 この制度の導入の成果については、大きい2番に記載しておりますけれども、中学生やあるいはその保護者に高校のことをよりよく知ってもらうということ、そして、教育環境面の充実を図るということ、そして、3つ目として、教職員の意識の醸成を図ること等々があると考えております。
 この事業計画書等については、県の高等学校課とそれから各学校のホームページで公表をしていきたいと考えておりますし、報道機関等についても先日資料提供をさせていただきました。広く県民の方々に周知を図っていきたいと考えているところです。
 資料については3ページ以降にございます。3ページについては概要をまとめたものです。はぐりまして、4ページ、5ページについては要項とそれから重点項目の一覧です。それから、6ページについては県立学校24校の重点項目の一覧をまとめたものです。それから、各学校の重点項目や特色化の取り組みについては、学校と教育委員会とが協議を行いながら決定しておりますが、そのまとめたものが7ページ以降の資料になります。

◎福田委員長
 今までの説明について、質疑等はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、その他に移りたいと思います。
 その他ですが、執行部、委員の皆様で何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、教育委員会の前半部分については、以上で終わりたいと思います。
 暫時休憩をします。再開は午後1時45分とさせていただきます。
(執行部入れかわり)

午後1時41分 休憩
午後1時45分 再開

◎福田委員長
 再開します。
 引き続き教育委員会の付議案の予備調査を行います。
 初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑については、説明終了後に、一括して行っていただきます。
 それでは、関係課長から順次説明を求めます。

●池上社会教育課長
 資料の119ページをお願いします。新規事業で、鳥取県の美しい星空環境を活かした体験活動等推進事業です。本県の美しい星空環境を活用した教育の機会を提供していくため、県立青少年社会教育施設において、天文等に詳しい講師を招いて星空観察を行ったり、天体望遠鏡や双眼鏡、星座盤等の購入や移動型プラネタリウムを活用した上映会などを行おうとするものです。
 120ページをお願いします。児童養護施設等と連携した自然体験活動推進事業です。これは、児童養護施設及び母子生活支援施設と県立青少年社会教育施設等が連携して自然体験プログラムを検討し、カヌー体験や野外炊事などを実施したり、成果などを共有する場を設けるものです。
 続きまして、121ページをお願いします。インターネットとの適切な接し方教育啓発推進事業です。子どもたちのインターネット利用の長時間化、低年齢化等の状況を踏まえまして、乳幼児期から高校生までの子どもたちが電子メディア機器やインターネットとのよりよいつき合い方を身につけられるよう、妊娠期からの啓発チラシの配布や児童生徒自身が考え、話し合う場の設定、学校と保護者、児童生徒がよりよいつき合い方をともに考え、共有できる学習教材の作成、PTA等の学習会への講師派遣などを行うものです。
 続きまして、122ページをお願いします。本の大好きな子どもを育てるプロジェクトです。子どもの読書活動推進のために、保護者研修会等へのアドバイザー派遣や読書離れの進む中学生を対象としたコンテストの実施、第4次子どもの読書活動推進ビジョンの検討などを行うものです。
 123ページをお願いします。県市町村社会教育振興事業です。県及び市町村の社会教育担当者や社会教育委員等の社会教育関係者を対象とした研修会等を実施するものです。
 続きまして、124ページをお願いします。社会教育関係団体による地域づくり支援事業です。鳥取県連合青年団など、全県的な組織を有する5つの社会教育関係団体で行われる人材育成等の取り組みに対して支援を行うものです。また、来年度は、ボーイスカウトについて、4年に1度開催される日本ジャンボリーへの参加経費の一部を支援するものです。
 125ページをお願いします。青少年ふるさとキャリア教育活性化事業です。高校進学などで生まれ育った地域とのつながりが薄れる高校生や青年層を中心に仲間づくりを行い、地域行事への参画等を通じて若者の郷土愛や自己有用感などを育む活動を行う団体の活動経費の一部支援等を行うものです。
 126ページをお願いします。とっとり県民カレッジ事業です。市町村や高等教育機関と連携してテーマを設定し、講演や現地研修を組み合わせた講座を行ったり、広く講座情報等を情報提供していくものです。
 127ページをお願いします。社会教育企画費です。社会教育法に基づいて設置している県の社会教育委員の会議の開催や研修派遣、課の業務に要する経費です。
 128ページをお願いします。青少年社会教育施設運営費です。平成28年度から指定管理制度を導入している船上山少年自然の家及び大山青年の家の管理運営委託経費及びそれぞれの施設の備品購入などを行うものです。
 129ページをごらんください。生涯学習センター運営費です。平成18年度から指定管理制度を導入している県立生涯学習センターの管理運営委託及び備品の購入などを行うものです。
 130ページをお願いします。生涯学習センター改修費です。施設設備の老朽化に伴う改修で、今年度改修設計を行いました自家発電設備の改修を行う経費です。
 131ページをお願いします。青少年社会教育施設改善充実事業については、来年度は大規模改修を予定しておりませんので、休止するものです。
 212ページをお願いします。表の上から3つ、大山青年の家指定管理料、船上山少年自然の家指定管理料、生涯学習センター指定管理料について、平成31年度から35年度までの5年間の債務負担行為をお願いするものです。
 261ページをお願いします。鳥取県立青少年社会教育施設の設置及び管理に関する条例の一部改正についてです。先ほど債務負担行為をお願いしました大山青年の家及び船上山少年自然の家の平成31年度からの第2期指定管理期間について、指定管理者における人材の確保並びに管理運営の一層の効率化等を図るため、指定管理者の管理の期間を3年間から5年間に延長しようとするものです。
 262ページには、新旧対照表を載せております。

●福本図書館長
 資料の132ページをお願いします。まず、デジタル化時代の知の拠点づくり事業ということで、これは2年目の事業ですが、図書館が持っております、例えば、郷土資料などの貴重な資料をデジタル化して、今後いつでも誰でもどこでも活用できる図書館としての資料整備を進めるということで、その際は、博物館、図書館、公文書館のMLA連携を核として、市町村や大学とも連携して取り組んでいくということです。
 次の133ページをお願いします。図書館を活用した「サポートの必要な家庭応援」事業ですが、昨今社会問題になっております子どもの貧困問題については、こども食堂などが注目されておりますけれども、図書館が持っております資料とか場所、それから司書という専門職の力をこういった問題に活用できないかということで今年度始めたもので、来年度が2年目になります。こども食堂や学習支援団体に向けた箱入り本の貸し出しなど、新たな事業について、ネットワークを生かして取り組んでいきたいと思っております。
 134ページをお願いします。図書館ビジネス支援推進事業です。図書館では、さまざまなビジネス情報、データベースなどの情報や機能を持っておりますが、これを市町村図書館と協力しまして、図書館の機能を広く知っていただき、活用していただこうということで長く取り組んでいる事業ですが、来年度は、特にその中で新規就農を考えておられる方などを対象とした農業支援を、農林水産部とも連携しながら取り組むことを考えております。
 135ページをお願いします。くらしに役立つ図書館推進事業ですが、県民生活のさまざまな課題の解決を支援するサービスを提供する事業ですが、特に最近では、認知症予防の一環として、本を声を出して読むという音読教室、これを市町村図書館と一緒に普及を進めておりまして、オレンジネットワーク鳥取モデル推進事業ということで、平成29年度から継続して取り組もうとしておりますし、そのほかタブレット端末の導入などで、さらにこうした取り組みを進めていきたいと考えております。
 136ページをお願いします。子ども読書活動推進事業ですが、幼児や児童の子どもの読書推進を図るために、これまでも取り組みを進めております。過去5年間については、幼児の成長を育む本の講座というのをやっておりましたが、新たに来年度からは子どもと本をつなぐ講座ということで、リスタートしたいということで取り組もうと考えております。
 次の137ページをお願いします。郷土情報発信事業です。これは、鳥取県立図書館にしかない郷土情報を中心に情報を発信することで普及啓発を行い、利用促進を図ろうということで、さまざまな郷土の作家の作品を紹介したりといったことをやっております。
 先ほど最初に言いました、デジタル化時代ということで、郷土資料というものは非常に劣化が進んだりして、なかなかかわりの物というのがありませんので、これをデジタル化することによって活用をさらにしやすくしたいということで、取り組もうと考えております。
 次に、138ページをお願いします。図書館国際交流事業ということで、県立図書館の中に環日本海交流推進室というところがありますが、これまでのロシア、中国、韓国、モンゴルといった環日本海諸国との交流に加えて国際交流ライブラリーをつくりまして、広く国際理解教育や、それから英語教育などの推進にも貢献していこうと考えております。特に、中国の河北省図書館との交流で、今年度はこちらから訪問しましたので、来年度はあちらから館長さんほか職員の方をお招きして、協議を進めて、より深まった交流を進めていこうと考えております。
 次に、139ページをお願いします。生きる力を育むとっとり学校図書館活用教育普及事業ですが、これは、専ら高等学校や特別支援学校、さらに小・中学校なども含めた学校にあります図書館への資料や情報の提供や、関係職員の研修などを行うものでして、県立図書館の中に学校図書館支援センターを設けて、積極的に取り組んでおります。これも教育センターと連携して、教員向けの研修とも調整しながら取り組んでいこうと考えております。
 次に、140ページをお願いします。市町村図書館等協力支援事業です。これは、鳥取県が全国の中でも特に高い評価を受けております物流ネットワーク、県内どこにおられましても、県立図書館にある本を予約されましたら、長くても2日で手元に届くという物流システムを構築しておりますが、それを維持、充実させていくということと、あわせてこれから重要になってまいります、SNSなどのデジタルコンテンツの発信支援というのを県立図書館が中心になって、市町村図書館も含めて取り組んでいこうということで新規事業を考えております。
 141ページをお願いします。図書館運営費です。図書館の管理運営費や資料購入費を計上させていただいております。
 212ページをお願いします。表の下から3番目の図書館大研修室視聴覚機器賃借料ですが、県立図書館の2階の大研修室に、例えばプロジェクターですとかパソコンが使える設備を整えておりますが、これらについて、平成31年度から35年度までの債務負担をお願いするものです。

●影山人権教育課長
 142ページをお願いします。新規の豊かな人権文化を築く学校づくり事業です。この事業は、平成27年度から平成29年度の3年間継続しました、地域と共に創るとっとり人権教育事業の組みかえ事業です。平成27年度から平成29年度に作成しました人権教育プログラムを活用しながら、いじめの防止と人権教育を総合的に推進する学校を指定し、その取り組みを支援する経費と人権教育プログラムを進行するファシリテーターの派遣及び資質、能力の向上を図る経費です。魅力ある学校づくり支援事業については、県内小・中学校4校を指定して取り組むこととしておりますし、ファシリテーター派遣事業については、25校にファシリテーターを派遣して、PTA研修を行うこととしております。
 続きまして、143ページをお願いします。学校人権教育振興事業です。この事業は、学校の人権教育主任等を対象とした研修会ですとか協議会を開催したり、各学校等における事業研究に出かけて指導助言を行う経費です。特に育てたい資質・能力を明確にして、協力、参加、体験を中核とする学習を推進しております。
 その下は、人権教育実践事業です。これは国の委託事業でして、研究指定校及び推進地域を指定しまして、人権教育推進上の課題解決のために指導方法等のあり方を研究する経費です。
 144ページをお願いします。県立学校人権教育推進支援事業です。この事業は、県立学校が自校の人権教育推進上の課題等に対しまして、自主的な取り組みを支援する経費です。具体的には、外部講師を招いて人権教育の講演会ですとか研修会を行ったり、児童生徒のフィールドワーク等を行う経費です。
 145ページをお願いします。奨学資金債権回収事業です。この事業は、鳥取県教育委員会が所管します奨学金返還の未収金について、徴収を促進する取り組みを行う経費です。事業内容としましては、納付勧奨専門員の配置ですとか債権回収会社への委託ですとか法的措置等の実施を行うこととしております。
 146ページをお願いします。進学奨励事業です。この事業は、地域改善対策特別措置法に基づいて行いました鳥取県進学奨励資金の返還金について、その財源となっていました国庫について、3分の2を返還する経費と、事務に当たる非常勤職員の人件費です。前年に比べまして360万円余り減額となっておりますのは、進学奨励資金の貸し付けについては平成13年度で終了しておりまして、その返還額が年々減少しているため、国の返還金が減になるものです。
 その下は、県育英会助成事業です。この事業は、東京で学生寮を設置、運営する公益財団法人鳥取県育英会に対する支援を行う経費です。事業内容としましては、人件費補助、給食委託料補助、営繕補修費補助を行っております。男子寮と女子寮がありまして、入寮者の数については、下の表に書いているとおりです。前年度から970万円余り減となっておりますのは、補修費の減によるものです。
 147ページをお願いします。育英奨学事業です。この事業は、大学、高等学校等に進学する方に対しまして、奨学資金の貸し付けや助成を行う経費です。事業内容としましては、奨学資金の貸し付け、回収、大学進学資金の借り入れをされた方への利子助成、定時制・通信制の学生への奨学金の貸し付け、育英奨学事業特別会計への繰出金に要する経費です。前年に比べまして1億3,000万円余り減になっておりますのは、特別会計への繰出金が約1億円ほど減になっております。さらに、平成29年度は奨学金システムの更新経費を3,000万円ほど計上しておりましたが、平成30年度はそれがなくなったものです。
 148ページをお願いします。高校生等奨学給付金事業です。この事業は、県内に保護者が在住されて、子供さんが高等学校等に在学している低所得世帯に対しまして、授業料以外の教育費負担を軽減するために給付金を給付する経費です。事業費の財源は、国庫が3分の1、県費が3分の2となっております。平成30年度は2,410名に対して給付する予定にしております。
 149ページをお願いします。人権尊重のまちづくり推進支援事業です。この事業は、市町村が行う人権教育施策、住民学習の充実の取り組みを支援する経費です。
 下の社会人権教育振興事業です。この事業は、社会人権教育活動の充実を図るため、鳥取県人権教育推進協議会に対して助成を行う経費です。この県人協の主な事業としましては、人権尊重社会を実現する鳥取県研究集会の開催をされております。平成29年度は8月に倉吉市で開催され、平成30年度は鳥取市で開催予定です。
 234ページをお願いします。育英奨学事業特別会計です。特別会計の育英奨学事業費です。この事業は、高等学校、大学に在学する方のうち、経済的理由により就学が困難である者に対して育英奨学資金を貸与する経費です。事業内容は表に書いてあるとおりですが、高校、大学の奨学資金の貸し付けと国庫への返還金に充てるものです。前年に比べまして5,400万円余り減となっておりますのは、高校と大学の奨学資金貸付者の人数の減によるものです。高校では、前年と比べて147人の減、大学は21人の減です。
 あと237ページと238ページに債務負担行為を載せております。

●片山文化財課長
 151ページをごらんください。むきばんだ史跡公園施設管理委託費です。平成31年度からむきばんだ史跡公園について、指定管理者制度を一部導入するということで、平成31年度から5カ年の債務負担行為をお願いしているものです。指定管理者に行っていただく業務としましては、施設の維持管理、史跡管理、受付等々ということで、いわゆる維持管理の部分については指定管理者にお願いし、発掘調査、遺跡の保存整備、それから遺跡を活用するための行事、体験事業等の実施、こういったものを県で行うということで考えているところです。債務負担行為の限度額は2億7,200万円余でして、単年当たり5,400万円程度になります。ことしの9月議会で指定管理者の指定の議案を提出するように手続を進めてまいろうと考えております。
 152ページをお願いします。文化振興費は、文化財課の事務的な経費が主なものです。
 153ページです。「ふるさとを元気に」とっとりの文化遺産活用推進事業です。これは、県内にあります文化財を地域振興や教育資源として使っていただくということで、学校や民間団体の皆さんが行われる文化財を利活用する活動をいろんな手段で支援していこうというものです。
 154ページをお願いします。情報発信「鳥取県の文化財」は、県内にございます文化財の情報発信のため、解説板の設置、パンフレットの作成、イベントの開催、それからインターネットの活用などを行っているものです。
 155ページをお願いします。調査研究「鳥取県の文化財」は、文化財として保存していくべき物件をいろいろ調査研究していくための経費です。それから、文化財庭園あるいは建造物、こういったものの保護を行うための人材育成や研修も行っているところです。
 156ページは、「とっとり弥生の王国」普及活用事業です。県内にあります妻木晩田遺跡と青谷上寺地遺跡という弥生時代を代表する2大遺跡について情報発信、利活用を進めていくための経費でして、それぞれ国庫補助を一部いただきながら、イベントですとか、あるいはARシステムの活用、それからパンフレットの作成、そういったものを行っていくものです。
 157ページは、文化財保護指導費です。開発等に伴います市町村発掘調査に対する支援、それから県の文化財保護審議会の活動費などをここに計上しているものです。
 158ページは、文化財助成費です。国あるいは県が保護指定した文化財について、その修理、整備といった経費を助成しているものです。国の指定物件については国庫補助金もあるのですが、これは市町村なり所有者さんに国から直接交付されるということが大半ですので、ここにはほぼ一般財源ということで計上しております県の補助部分が載っているということです。
 159ページは、伝統芸能等支援事業です。無形民俗文化財の保存伝承を図るために、伝統芸能などの保存伝承を行う団体や地域の活動に対しまして支援を行っていくものです。
 160ページは、銃砲刀剣類登録審査事業です。美術品としての銃砲刀剣類の登録制度というものがございますが、それを運営するための経費です。
 161ページは、池田家墓所整備活用促進事業です。国府町にございます池田家墓所の管理、活用、それから保存整備等々を行っているものです。ここが面積7.5ヘクタールぐらいある広いところですので、順次修理などを実施しているところです。
 162ページから164ページまで、妻木晩田遺跡関係の経費を掲げております。162ページについては、保存整備の経費でして、国庫補助金等を得ながら計画的に整備の工事を行っているものです。金額については、年々の工事箇所によって増減するものです。
 163ページは、妻木晩田遺跡の発掘調査に係るものでして、計画的にこれもテーマを決めて発掘調査を進めているところです。今は墳丘墓と申しまして、お墓の移り変わり、2000年ぐらいの長いスパンの中で、どういった形態、あるいはどういった場所で起こってきていたかというテーマで発掘調査を進めているところです。
 164ページは、妻木晩田遺跡の維持管理に係るものでして、ガイダンス施設の維持管理、それから史跡の管理といったものに充てる経費です。冒頭にございました指定管理になりますと、このページに掲げております予算のほとんどが指定管理に回る格好になろうかと思います。
 165ページからは青谷上寺地遺跡の関係です。まず、発掘調査事業です。ここは今、中心部であったのではないかと思われるところを2~3年前から発掘調査をしておりまして、それをまた平成30年、平成31年と引き続き、近隣ですけれども、違う場所で行おうとしているものです。金額の増減はこの発掘の場所によって大きく変わりますので、ことしは3,000万円の減になっております。
 166ページです。青谷上寺地遺跡の出土品の調査研究等の経費です。膨大な出土品が出ておりますので、写真にしたり台帳を整理したり、調査研究を順次進めているものです。
 167ページは、青谷上寺地遺跡の県有地の維持管理ということで、地元のボランティアの皆さん、地域団体の皆さんにスーパーボランティアということでお願いしておりまして、花畑にしてもらったり田んぼアートといったものをやってもらったり、そういったことで参加型の維持管理を目指そうと進めております。平成29年度は民有地の公有化を進めており、その経費が1億8,000万円ぐらいありましたが、それが平成30年度はないということで、このたび予算規模が非常に落ちております。
 168ページです。史跡青谷上寺地遺跡整備事業ということで、青谷上寺地遺跡をPRしていくための史跡公園整備を目指して、平成28年度から3カ年の債務負担行為をお認めいただきまして、平成30年度までかけて整備に係る基本設計を進めているところです。基本設計については平成30年度が最終年度となります。
 169ページは、ふるさとの文化遺産復旧事業ということで、鳥取県中部地震で被災した文化財の復旧費について支援を行っているものです。
 170ページは、埋蔵文化財センターの管理運営に要する経費です。
 171ページは、鳥取県の考古学情報発信事業ということで、埋蔵文化財センターで行っております発掘調査の成果などを情報発信したり、普及資料の作成、展示会イベント等を行うものです。
 172ページについては、埋蔵文化財調査研究・研修事業ということで、県内の市町村等も含めまして、担当職員の研修等を行っているものです。
 173ページは、受託発掘調査事業ということで、鳥取西道路の発掘調査の経費です。現場での発掘調査は平成28年度に完了しているのですが、これもかなりの数の出土品等々があったということで、平成29年度から平成30年度にかけまして、出土品の整理とか、あるいは最終の報告書の作成といったものをやっているものです。もう最後ということで、事業費は大幅に減っているというものです。
 174ページは、平成29年度で終了した事業です。
 212ページをお願いします。債務負担行為の表の下から2段目が、先ほど申し上げましたむきばんだ史跡公園の指定管理料です。
 263ページです。県立むきばんだ史跡公園の設置及び管理に関する条例の一部改正ということで、これも先ほど来申し上げております、むきばんだ史跡公園に一部指定管理を導入するということで、条例改正を行うものです。管理期間ですとか史跡選定基準等々の所要の条文整備を行うものでして、264ページ以降に新旧対照表を掲げております。

●田中理事監兼博物館長
 175ページをごらんください。博物館からは、12件ほど事業を説明させていただきます。
 まず最初に、鳥取県立美術館整備推進事業ということで490万円余りをお願いしております。現在、美術館の整備については、下の3のところに書いておりますが、基本計画の策定ということで作業を進めており、後ほど報告事項で説明をさせていただきます。美術館ができる前でもソフト面でできることは先行して進めたいということで、今回お願いをするものです。事業内容としては、そこの1、2、3とございます、美術館のラーニングセンターの機能の検討、それから県内美術館の連携という意味で、収蔵品のデジタルアーカイブの整備調査、そういったことを進めてまいりたいと考えております。事業費が前年に対して随分落ちておりますが、これは今年度、PFIの導入可能性調査を現在行っておりまして、その関係の経費が来年度の当初の要求ではないということで減になっております。
 176ページをお願いします。企画展開催費です。これは、真ん中の2のところにございますが、平成30年度に記載の5本の企画展を開催したいと考えておりまして、その関係の経費です。特にその事業内容の2本目、伯耆国「大山開山1300年祭」大いなる神仏の山、この企画展については、本館で開催以降、米子市の美術館でもこの大山1300年に協賛をして巡回するといった、そういう形のことを準備しております。
 その下、債務負担行為の設定をお願いしております。平成31年度にそこに記載の5本の企画展を開催したいと考えておりまして、その準備の関係もございまして、8,700万円余をお願いするものです。
 次のページをお願いします。博物館運営費です。9,100万円余をお願いしております。これは、博物館の施設の維持管理、それから附属機関であります博物館協議会の運営費等々、そういう博物館の運営に係る経費です。
 178ページをお願いします。博物館交流事業ということで370万円余をお願いしております。当博物館も河北省の博物院、それから国立春川博物館、そしてアルセーニエフ名称沿海地方の国立博物館と交流事業を行っております。その交流に伴う経費であり、事業内容の表の一番下、丸臨で書いておりますが、来年度は河北省の博物院との交流20周年ということで、その関係の企画展を当館で開催するという関係で、若干増額になっております。
 次のページをお願いします。収蔵資料管理事業ということで550万円余りをお願いしております。博物館に収蔵している資料は害虫であるとかカビであるとか、そういうものを非常に嫌いますので、その防除対策を行う関係の経費です。
 180ページからは、博物館の自然、人文そして美術分野のそれぞれの調査研究、資料収集、常設展示の関係の経費をお願いしているものでして、180ページは自然関係の経費ということです。この中で、比較では前年度よりも落ちておりますが、若干剥製等の作成で進度調整をしているほか、オオサンショウウオの水槽の改修というところを臨時でお願いしようと考えております。
 人文関係も181ページに記載のとおりです。若干、資料の購入等で進度調整が入っている関係で、△400万円余りがついております。
 次の182ページですが、美術関係についても若干の資料収集あるいは修復等の進度調整ということで300万円余りの減が出ております。
 183ページです。博物館普及事業費ということで1,200万円余をお願いしております。これについては、県民の生涯学習であるとか、あるいは学校での教育を支援するために、さまざまな館外での事業であるとか、あるいは情報発信をしておりますので、その関連の経費ということでお願いをするものです。
 184ページをお願いします。鳥取藩絵師粉本類修復事業です。1の事業概要にございますが、鳥取藩絵師4名の作品を収集しており、その粉本類の修復を計画的に進めておりますので、その関係の経費をお願いするものです。
 次のページです。美術館・博物館等ネットワーク強化推進事業として150万円余りをお願いしております。事業内容の表に書いておりますが、T.M.N.への補助金交付ということで、県内の美術館、博物館、資料館等で鳥取県ミュージアム・ネットワーク(T.M.N.)を形成しております。そこに補助金を出す形で、その右の事業内容にある取り組みを進めているところです。特にその下、博物館資料のアドバイザー派遣ということで、後ほど補正でも出てくるのですが、なかなか市町村、町村から手が挙がりにくいということで、若干経費的には対前年度減をしているといったところです。
 186ページであります。新規で第11次郷土視覚定点資料収集事業ということで700万円余りをお願いしております。これは、5年に1度、航空デジタル写真を撮りまして、鳥取県の5年ごとの変化を把握しておこうという事業で、あわせて市町村の教育委員会が地元の定点写真も撮るといった形で整理を進めてまいるものです。5年に1度の取り組みです。
 212ページをお願いします。債務負担行為の設定の調書の関係でして、新規分でありますが、博物館企画展開催費ということで、先ほど説明しました平成31年度の企画展関係の債務負担行為の設定をお願いしようというものです。
 222ページをお願いします。債務負担行為の過年度分です。222ページの真ん中あたりの平成26年度博物館資料データベース公開システム機器賃借料から、以下、次のページの最後から一つ手前までについて債務負担行為の関係の調書をお示しするものであります。

●住友体育保健課長
 187ページをお願いします。部活動指導員配置事業です。高校及び中学校の部活に係る教員の負担軽減と指導の充実を図るため、部活の単独指導ですとか、大会等への単独引率ができる部活指導員を学校に配置するものです。県立高校については、単県で配置の14名です。中学校については、来年度から国の補助事業ができるものですから、その補助事業を活用して28名を配置しようとするものです。
 188ページをお願いします。平成30年度全国中学校体育大会開催事業です。来年度は中国ブロックで全国中学校体育大会が開催され、鳥取県内ではサッカーとソフトボールが開催されることになっております。そこで、県の実行委員会と県の中学校体育連盟に対して開催準備や運営に係る経費を補助しようとするものです。
 189ページをお願いします。児童生徒健康問題対策事業ということで、子どもたちが健やかで健康課題を解決していける能力の育成を目指して、がん教育や薬物乱用等の問題について、研修会を開催したり専門家を学校に派遣したりするといった事業であります。
 190ページをお願いします。学校安全対策事業です。学校の安全教育、安全管理を目的に、学校、家庭、地域が連携した地域ぐるみの学校安全体制の充実を図ることを狙いとする事業で、国の委託事業を活用した学校安全の取り組みのほか、防災教育、学校安全の研修会等を開催する経費になります。
 191ページをお願いします。学校保健教育指導費です。これは、県立学校の児童生徒の健康診断に係る経費ですとか、学校管理下での児童生徒の災害に対する医療費等の災害共済給付金の支給を行うための経費であります。
 192ページをお願いします。学校給食・食育推進事業であります。食育に当たる栄養教諭や学校栄養職員の指導力の向上を図るほか、食育の推進等に取り組むための経費です。
 193ページをお願いします。県立学校給食費は、県立学校の学校給食の運営を行うための経費です。
 194ページをお願いします。学校関係体育大会推進費ということで、各種大会連盟主催の大会の開催費ですとか、中国大会、全国大会への生徒の参加を支援するための経費です。
 195ページをお願いします。子どもの体力向上推進プロジェクト事業ということで、これは、子どもの体力向上を目指す学校が外部の専門家を招く際に支援をしたりですとか、あとトップアスリートを派遣したりという事業であります。
 196ページをお願いします。学校体育充実事業です。これは、安全な武道学習を推進するほか、水泳指導者への研修会、部活指導を行う教員への研修会を開催するための経費です。
 197ページをお願いします。運動部活動推進事業です。これは、県内の中学校、高校の運動部活動の充実のため、外部指導者を派遣したりですとか、スポーツ指導者の研修会を開催するための経費です。
 223ページは、債務負担行為です。一番下から次のページの合計4本ですけれども、これは県立学校での給食業務委託に係る経費です。

◎福田委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから付議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と、発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いします。
 それでは、今までの質問について、質疑等はありませんか。

○坂野副委員長
 187ページですけれども、部活動指導員というのは、どういった競技に配置される予定なのか、どういう方が配置されるのかをお願いします。

●住友体育保健課長
 それぞれの学校からどういった競技に配置したいかという希望をとるのですけれども、顧問の先生が多忙であるとか、あとは競技経験がなくて専門的な指導ができないという競技に配置しようとしています。学校ごとにいろいろな希望があるので一概には言えないのですけれども、卓球、新体操、弓道などの希望が出てきております。

○野坂委員
 文化財課ですけれども、文化財の保護、保全、維持等々の事業がいっぱいありますけれども、いわゆる鳥取県が持っている文化財の維持管理費関係の総額などはわかりますか。

●片山文化財課長
 済みません、今、にわかにはわかりません。

○野坂委員
 相当な額だと思うのですよね、また後で教えてください。
 今この文化財というのが外国人旅行者、特に欧米旅行のインバウンドに対して非常に魅力の大きな柱になっていますね。ゴールデンルートから地方に呼び込んでいくときの一つの武器になる。鳥取県の文化財というのも同様で、これからのインバウンド需要を考えたときに、非常に重要な柱であることは間違いない。
 その観点から、この維持管理費等々ずっとありますけれども、多分、ずっと毎年同規模に近いものが継続的に計上されているのでしょうけれども、さっき申し上げた観点では、どういった取り組みがされていますか。

●片山文化財課長
 例えば154ページの一番下になりますが、日本遺産の認定・活用支援ということがございます。今、県内では三徳山と大山寺が日本遺産として認定されており、これらについて、県ではこういう県外でのシンポジウム経費を計上しておりますが、ほかにも直接地元が国から補助を受けまして、外国語の解説資料作成ですとか、そういったものに取り組んでおられます。
 あと今、予算に具体的には上げておりませんが、県でも、池田家墓所の管理の経費の中で、パンフレットの英語版をつくろうかということで、今そういったものを専門家の方に御相談して、中身を詰めているところです。

○野坂委員
 取り組みが弱いのではないかという問題意識です。例えば、Wi-Fiの環境整備など、個別の整備の前に、どういったものを体系的に関連づけて見せていったら鳥取県の歴史文化がよくわかるのかとか、基本的にそういう視点が欠けているのだろうと思うのですね。そういう検討をされていたら、もうちょっと具体的に言っていただけたらいいのですけれども、予算的にも必要になってくることでしょうし、そういった検討をぜひともお願いしたいと思いますけれども、これは後でお願いします。
 次に、187ページですけれども、中学校の部活に外部指導員ということで、これはこれで大いに結構なのですけれども、外部指導員以前の話で、少子化でなかなか団体競技においてチームが組めないとか、練習環境が整わないということを踏まえて、国では中学校の部活を廃止するか否かという検討が始まっているやに聞きます。地域スポーツと一緒にして、地域でそういった受け皿をつくっていったほうがよいのではないかということも聞くのですけれども、その辺はどのように聞いておられるのでしょうか。
 最後に、192ページの食育ですけれども、ここに県産品利用や、給食の充実とか書いてあるのですけれども、今、一方で食べ残しの問題というのも非常に大きいと聞くのですね。そのあたりの改善状況というのはどうなのか。県内の食材というのは確実にふえていっているのかどうなのか、その辺の現状も含めて教えていただけませんか。

●片山文化財課長
 我々文化財保護サイドとしては、御指摘のところが弱いというのはおっしゃるとおりでして、まさにインバウンド等々ということもございますので、知事部局、観光戦略課等にもお手伝いいただきながら、そういった視点でもどういうふうに見せていくかを考えてまいりたいと思いますし、外国人の方はもとよりなのですけれども、地元の方にも本当にそれこそ体系的に知っていただくという取り組み、これはもう同じように生かせますので、ぜひそういった視点でいろいろ考えてみたいと思います。

●住友体育保健課長
 中学校の部活についてですが、子どもの数が減っていくと教員の数も減ってきて、部活の維持というのがだんだん困難になってくるという状況は出てくるのだと思います。そこで、総合型の地域スポーツクラブ等との連携ですとか、あとは一つの学校で子どもたちが希望する部活を全部そろえるということは難しくなってくるので、例えば、部活ごとに違うと思いますけれども、近隣の学校と合同で、どこかの学校を拠点校にして、そこに専門的指導ができる先生がいて、近隣の学校から部活をしに行くということを今後考えていく必要があるのだろうと思っています。
 あと食育の関係ですけれども、今、食べ残しについての具体的な数字は持っておりませんが、居残りをして食べさせるということは最近やっていないのですけれども、鳥取県は食べ残しがかなり少ないとは聞いております。また、県産品の利用率ですけれども、県の計画では60%以上で向上を目指すという目標値が定められていますけれども、昨年度の実績では65%ぐらいで、計画は上回っていたと理解しております。

○野坂委員
 文化財の活用というのは、その大前提に保護というのがあると思うのですよね。適切な保護、保全があって活用ができるわけですから、何でもかんでもということではないですよ。だから連携が必要だと思うし、しかしながら、それを使わなかったら何の意味もありませんし、今の施策でいけば、大きな国の魅力を発信する柱にしようというのが、今、力点を入れられているところですよね。ということは、そういう具体的な協議をする場を、文化財の保護なら保護だけ、いわゆる教育委員会だけのセクションではなくて、もっと総合的な観点で協議する場をやっていただきたいということです。
 あともう一つは地域の部活ですけれども、そういった議論も始まったということを漏れ聞くわけですけれども、そうなるかならないかは別にして、非常にこれから少子化でスポーツ環境をどうつくっていくのかというのは難しいところですね。ですから、ぜひそこは、例えばエリアでくくっていくのか、先ほど言われた拠点校みたいなのを指定して、そこに集約していくのか、早急に検討を進めてください。もう既に人が足りなくて、試合に出られないという学校も本当に出ていますよ。だから、もっと急いで検討をしないといけないと思いますが、どうですか。

●住友体育保健課長
 部活にはさまざまな問題があって、国でも部活動のガイドラインを今、作成しようとしているところです。そういったガイドラインも踏まえながら、来年度にしっかり今後の部活動のあり方について、関係機関も含めて協議、検討していきたいと思っています。

○横山委員
 外部指導者には大変頑張ってもらっていて、いいと思っておりますが、もう一つは、元気キッズ体力向上支援事業というのがあったので、今、選手は物すごく若返っていますね。10代の、中学生や高校生がもう世界選手権で優勝したりしている時代だから、早いうちからそういう人材発掘というか、そういうことをもっと真剣に取り組む必要があると思うのだけれども、どうですか。

●住友体育保健課長
 多分、競技力向上の関係での御質問だったと思いますけれども、スポーツ課でかなり若いうちからの人材発掘について力を入れておりますので、教育委員会としても連携しながら取り組んでいきたいとは思っています。

○長谷川委員
 147ページで奨学金制度のところです。これは鳥取県だけの問題ではなくて、今、奨学金の返済が大変な課題になってきています。保証人にもなかなか返済能力がなくなってきているという問題があって、一挙にというわけではないのでしょうけれども、本当に保証人制度というのをこれからも残していくのか続けていくのかということも、今、検討の課題に入っていると思います。そういうことを含めて、これまでの取り組み状況と改善点について、御説明をいただきたいと思います。

●影山人権教育課長
 保証人については、借り入れのときに同じ世帯で連帯保証人を1名つけていただくというのと、あと違う世帯で保証人をつけていただくということで貸し付けを行っているところです。貸し付けるときには、連帯保証人の所得などはもう調べておりませんで、かなり高齢の方がなられるという場合もあって、実際に返済になるときに、その辺でなかなか返済を求めても対応していただけないということもございます。
 国では、これについて所得連動型返還奨学金制度ということで、返すときに所得が低い場合には返済額を少なくし、あわせて、保証人をとるのではなくて、返せなくなったら保証機関に返済を求めるという形の制度をつくっておりまして、そういった形が県の奨学金についてもできないかということは今、検討しているところですけれども、国はマイナンバー制度と連動してそういったことをやっておりまして、県では、それが今、現実には対応できていないということとか、その保証期間に保証をお願いすると、奨学金を貸し付けるときに保証料を差し引いて出すということになりますので、その部分が不利になりますし、いろいろ問題も多いところなので、その辺もあわせて検討していきたいと考えております。

○広谷委員
 外部指導員の件ですけれども、結構な額が予算計上されていると思いますけれども、これは、ある程度小・中の各学校から希望をとった上での数字が上がっているのですか。
 それと、僕の承知しているのでは、この外部指導者に対しては、部活動指導員とまた違って、謝金程度の手当だと聞いているのですけれども、これは負担が、半分が県で半分が市町村ということですけれど、各校の外部指導員に対しての手当というのは、額というのは大体決まっているものですか。

●住友体育保健課長
 御質問いただいているのは、197ページの運動部活動推進事業ですけれども、外部指導者の人数は、県立学校からも希望をとりますし、中学校については市町村から希望をとって、希望にかなえられるだけの予算は確保できたと思っています。
 金額については、県立学校は10万円で、市町村には2分の1の5万円を補助しています。ただ、スポーツ課には強化指定部ということで、県として強化していく部活が別途ありまして、そちらの委嘱には、より手厚い金額を措置している状況であります。

○広谷委員
 それは、定額ですか。例えば、何日間指導したから幾らという計算になるのですか。

●住友体育保健課長
 1回2時間程度2,650円にしていますので、時給では1,325円ぐらいですね。

○広谷委員
 これは運動部ということですけれども、例えば中学校なり高校なり、文化部の外部指導者というのは、また別にあるのですか。

●住友体育保健課長
 文化部は、高校だと高等学校課で予算要求しているのではないかと思います。(「ある、ある」と呼ぶ者あり)

○広谷委員
 それは、別口で予算が組まれていると理解すればいいですか。

●住友体育保健課長
 はい。(「茶道とか華道とかね」と呼ぶ者あり)
 どこの予算に含まれているかは承知していないですけれども、文化部もどこかで予算措置してあります。

○横山委員
 外部指導は、僕も何回も頼まれたけれども、性格もわからないのに、ばばばっとしゃべったりするのは指導とは言わないですよね。そんなことは教科書で何ぼでも書いてある。そういうことを把握してほしいのです。私しかそういうことを言うのはいないですからね。だから、指導者の性格、それから生徒の性格、そういうものをできる限り把握してこの事業を推進してほしいと思いますが、どうですか。

●住友体育保健課長
 外部指導者とか部活動指導員については、毎年、年に4回研修会を開いていて、例えば、体罰をしたらだめだとか、あとは熱中症に気をつけてとか、あとは効率的な指導方法とかを学ぶ研修会をしていますので、どこまで横山委員が言われたことに対応できるかわかりませんが、そういった研修会の中でもちょっとやってみたいと思います。

○藤井委員
 178ページの博物館交流事業についてですけれども、この交流を通して興味深い展覧会が開けるとか、本当にすばらしいことかなと思います。
 美術館の交流についてお聞きしたいのですけれども、ウラジオストクには沿海州美術館といって、ロシアはもちろん西ヨーロッパも含めたすばらしい絵画がかなりたくさん収蔵されている美術館もありますし、今後県立美術館の完成を見据えて、そういったところとの交流をしっかり図っておくということも大事かなと思うのですけれども、そういった動きはされているのかお聞かせください。

●田中理事監兼博物館長
 今、沿海州のケースを例に藤井委員から御指摘がありました。
 実は、沿海州との交流事業の中で、アルセーニエフともやっておりますが、今、正式に交流という形ではないですが、私も次長時代にこの美術館も行かせていただいて、実は、鳥取県内のかすりをやっておられる方々がそこで美術展示をされたりといった、そういう交流事業もしておられますので、当然に美術館ができてくれば、ここにもあります沿海州の美術館であるとか、あるいは、江原道にございます、国立春川博物館、あとは美術館もございます。そういうところともできるだけ交流拡大していければと考えております。
 あと、基本計画の中でも、交流のある他国の省であるとか地方のそういう施設との交流ということの拡大もしていきたいということもあわせて記述しておりますので、充実させていけたらなと考えております。

◎福田委員長
 意見も尽きたようですので、次に、2月補正予算の説明を求めたいと思います。
 関係課長から順次説明を求めます。

●池上社会教育課長
 平成29年度2月補正予算関係資料の24ページをお願いします。社会教育企画費から青少年ふるさとキャリア教育活性化事業まで、それぞれ当初の予定よりも会議の開催回数の減、あるいは講師派遣回数の減、補助団体、補助金額の減など、いずれも執行見込み額の減に伴う減額補正です。
 25ページをお願いします。とっとり県民カレッジ事業から本の大好きな子どもを育てるプロジェクト、児童養護施設等と連携した自然体験活動推進事業まで、講師謝金及び旅費などの所要経費の減等、いずれも執行見込み額の減による減額補正です。
 26ページをお願いします。大山青年の家運営費です。備品購入費の入札執行残に係る減額補正と使用料の収入見込み額の増に伴う財源更正です。
 青少年社会教育施設改善充実事業です。起債充当予定額変更による財源更正です。
 生涯学習センター改修費です。自家発電設備改修に係る設計委託費の入札執行残に係る減額補正です。
 53ページをごらんください。繰り越しに係るものです。表の一番下にございます青少年社会教育施設改善充実事業について、環境省への許可申請手続に時間を要しまして、年度内の事業完了が困難なため、繰り越しをお願いするものです。

●福本図書館長
 続きまして、27ページをお願いします。図書館からは、郷土情報発信事業からこのページの一番下、図書館運営費までの3件について、いずれも減額補正をお願いするものです。理由としましては、実際に配置された職員と予算上想定をしておりました職員、非常勤職員ですが、その実際の差額、それから委託料の入札執行に伴う執行残による減額です。

●影山人権教育課長
 28ページをお願いします。人権教育課の補正予算は7事業です。地域と共に創るとっとり人権教育事業については、執行残による減額補正です。
 その下の人権教育実践事業については、市町村からの申請数が予定より少なかったこと及び国庫の認証減による減額補正です。
 その下の県立学校人権教育推進支援事業は、執行残による減額補正です。
 29ページをお願いします。県育英会助成事業です。これについても、執行残による減額補正です。
 その下は、育英奨学事業です。6,928万2,000円の減額ということですが、大きなところでは、特別会計の繰出金の減が6,700万円、それから大学等進学資金助成金の申請者の減が100万円程度ということで、ざっと6,900万円の減額補正となっております。
 その下、高校生等奨学給付金事業です。1,274万3,000円の減額ということですが、給付対象者の減に伴う減額補正です。
 57ページをお願いします。育英奨学事業特別会計の補正予算です。育英奨学事業費について1億2,601万6,000円の減額補正をお願いしております。これは、鳥取県育英奨学資金の貸し付けの実績の減に伴う減額補正でして、その表に書いておりますが、高校については389人の減、大学については38人の減になっておりまして、高校については、希望者が全員奨学資金を借りられるように十分な枠をとっているところですが、近年、借り入れ希望者の減少傾向が続いておりまして、それによる減になっております。大学については、新規の予算枠については200人程度とっており、それを上回る申請がございますが、貸し付けの決定をした後に大学の不合格とか、大学とかの辞退が出てきますので、減となっております。

●片山文化財課長
 30ページから33ページまでが文化財課の関係ですが、いずれも執行残などに伴います減額補正です。大きなものだけ説明申し上げますと、30ページ一番下の文化財助成費は、国庫補助金の認証減があった事業について、補助金を減額するものです。
 31ページの3段目の青谷上寺地遺跡発掘調査事業も国庫補助金の認証減などに伴います減額補正です。一番下の青谷上寺地遺跡史跡指定地公有化・維持管理事業は、土地の買い上げや移転補償費など、不調になったところ等もございまして執行残が出ましたので、減額補正するものです。
 32ページ一番下の山陰道の鳥取西道路の受託ですが、整理作業等の執行余りが出ましたので、これをお返しするものです。
 33ページは、中央病院で、同様です。
 53ページをお願いします。繰越明許費です。2段目から5段目までが文化財課の関係でして、文化財保護指導費については、大山寺境内の調査事業について、航空測量を予定していたのですけれども、雪が降るのが早くてできなかったということで、新年度に行おうとするものです。
 文化財助成費については、台風21号の被害を受けた地区がございまして、そこの部分が終わらないということで繰り越すものです。
 青谷上寺地遺跡の公有化については、これは移転交渉が調ったものなのですけれども、移転先に新たに家を建てたりなど、移転先が確保されないと、実際には動いていただけませんが、地権者さんの御都合によりまして、どうしても新年度になってしまう方の分を繰り越すものです。
 ふるさとの文化遺産復旧事業費については、鳥取県中部地震の復旧経費の補助でして、倉吉の白壁土蔵群の家屋については、準備が整ったものから随時補助金の事務をお受けするようにしておりますが、所有者の方の御都合によって工期が新年度にわたるものについて繰り越しをさせていただくというものです。

●田中理事監兼博物館長
 34ページをごらんいただきたいと思います。鳥取県美術品取得基金買い戻し金ということで940万円余りの増額補正をお願いするものです。これについては、例年取得した美術品を基金で修復しまして、その費用を一般会計で支出するといった形の対応をしております。平成29年度は美術品の修復を条件とした負担付の寄附の申し込みという形で、そこにございます土方稲嶺の作品について、興国寺という和歌山にある寺院から寄附があり、昨年2月議会で議決をいただきました。その関係経費を今回一般会計で支出するものです。
 35ページ、36ページに幾つか事業がございますが、全て基本的には執行残に伴う減額です。特に36ページの下から2つ目、美術館・博物館等ネットワーク強化推進事業については、先ほど平成30年度当初分でも御説明しましたが、資料館等の資料のアドバイスをするアドバイザーの派遣の希望回数が随分減ったということもございまして、こういう大きな減額になったということです。
 その下の美術館の整備関係は250万円ほど減額が出ておりますが、これは、PFI委託事業等々の執行残に伴う減額補正です。

●住友体育保健課長
 37ページと38ページをお願いします。6つの事業の補正をお願いしております。これは、執行残ですとか、国の認証減に伴う減額補正です。

◎福田委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから付議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切りかえをお願いします。いかがでしょうか。

○長谷川委員
 27ページの図書館費ですけれども、これは蔵書のデジタル化とか、本当に利用しやすいいろんな環境整備が進められて、力強いものを感じております。
 その一方で、まちの本屋さんがなかなか今、本の販売が芳しくないという中で、出版社業界でしたでしょうか、全国の図書館協議会に、せめてこういう本は購入を控えていただけないかという申し入れがあったやに聞いておりまして、そのあたりを本県ではどのような対応をされておられるのかお尋ねをします。
 34ページの美術品取得基金買い戻し金のところですけれども、まさにここで鳥取藩絵師ということが出てきましたので、いわゆる新館に向けて、これらをどちらに展示していくかということが、何か今、突きつけられたように思いました。例の附帯項目に沿って、今どのような対応方針で進められているのかお尋ねをします。

●福本図書館長
 本屋さんが減っている、それから出版界等からもいろいろな要請があるということで、実は、この本屋さんの問題については、また後で報告しますけれども、今つくっております図書館のビジョンの中にもその辺のことを盛り込んでおりまして、地域の文化を守ったり、活字文化を振興するという役割では、図書館も書店も出版界も全て一緒になって取り組まないといけない仲間ですので、図書館だけ栄えて書店がなくなるということは、地域にとってもマイナスですので、本県では、図書館の資料を購入する際には、必ず地元の書店から購入するという鳥取方式ということでやっておりまして、これは全国からも非常に注目されている購入方法です。
 一方で、先ほど議員がおっしゃった出版界から要請というのが、たしか文庫本を図書館が購入することで、出版社が収益減となっているということで、図書館として控えていただきたいという声明が昨年ありました。それからベストセラー本を何冊も買うとか、新刊本も、新刊で出た途端にすぐに図書館に備えるということで、書店から買わなくなるといったことを含めてだと思いますけれども、これについても、県立図書館では、ベストセラーだからといって複数買ったりとかいうことはしないということ、それから、文庫本等についても、新刊が文庫本で出るものもありますので、やむを得ず買う場合はありますけれども、そうでない場合は買わないということを収集の方針にしております。
 ただ、市町村図書館の中にはベストセラー本を何冊も購入されるところもありますし、利用者のニーズがあってだと思いますけれども、文庫本もそろえているというところもありますので、先日も県立図書館と市町村立図書館が集まって協議をする公共図書館協議会で今のことを議題にして話し合ったところですし、そういった書店や出版界との連携ということも今回ビジョンにはっきり文言で書こうと思っていますので、地域の書店、出版界を守る役割を図書館も果たしていくということを大きな方向性としてやっていきたいと思っております。

●田中理事監兼博物館長
 長谷川委員から御質問いただきました。
 附帯意見がございましたので、今、検討中の美術館の基本計画の中には、引き続き県博を活用して、県東部で相当規模の美術展を開催するといったことも書き込もうかと考えております。正直、今までこういう鳥取藩の藩絵師の作品を収蔵していても、なかなかその展示をするということが、点数が多い関係もあってできなかったのですが、新たな美術館に出ていく中で、展示室があいている期間もふえますので、そういうところを活用してやっていこうかなと考えております。それで、そういうことへの対応のために、博物館にも、そう大きな規模ではありませんが、美術作品も収蔵保管できるスペースを一定程度は残しておこうと考えております。
 ただ、トータルでは、特にこの江戸時代、近世の作品というのは、これはたまたま紙本に墨絵で書いてあるのですけれども、多くは金の字に絵の具で塗ってあるといった形で、非常に繊細な管理が求められるものが多くございます。我々には、そういうものをきちんと収蔵管理して、次世代に渡していく責任があるため、やはり新美術館という最新の収蔵環境を採用しないわけにもいかないと思いますので、基本的にはそういうところで収蔵管理しながら、この東部の県博でしっかりと鳥取藩の絵師の作品も見てもらえる、そういう環境を整えていきたいと考えております。

○長谷川委員
 望ましい方向だと思います。よろしくお願いします。

◎福田委員長
 よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、以上で質疑を終わりたいと思います。
 報告に移りたいと思います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 報告16番、「鳥取県立図書館の目指す図書館像」の第2次改定に係るパブリックコメントの実施結果について、福本図書館長の説明を求めます。

●福本図書館長
 報告資料の13ページをお願いします。県立図書館の目指す図書館像の第2次改定に係るパブリックコメントの実施結果についてということで、先ほど長谷川委員からの質問に対してお話しした中で触れましたが、現在、来年度から5年間分の図書館運営の基本ビジョンとなる目指す図書館像というものの改定作業を進めております。昨年12月に、この総務教育常任委員会で新しい改定案のパブリックコメントを実施することを御報告したところですが、先月1月5日から24日までパブリックコメントを実施した結果、2番に上げておりますけれども、5名の方から11件の意見をいただきました。1人で複数の御意見をいただいた方もあります。
 3番に主な意見と対応方針を上げております。主な意見には、頭にどういった項目についての意見かということで、括弧書きでわかりやすいように見出しをつけております。例として、一番最初のところを言いますと、現在の図書館像というのは、3つの大きな柱から成っておりますが、今回の第2次改定で、第4の柱としまして、知の拠点としての図書館という柱を設けようと考えております。これは専らデジタル化に伴う図書館の新たな機能の強化といったことを主眼としておりますけれども、これについての御意見は、4番目の柱という位置づけになっているが、これは最も大事なことなので、1番目とすべきではないかという御意見がありました。これは、確かに我々の議論の中でも非常に議論になったところでして、今回の図書館像の中では4番目という位置づけではなくて、従来の3本の柱の土台的なものだということで、そうした位置づけがよくわかるように、イメージ図を設けて、その中に反映させていますという対応とさせていただきました。以下、ここに13ページから14ページにかけて、意見とその対応方針を上げさせていただいております。
 次の14ページの真ん中から下ですが、今回のこのパブコメとあわせまして、県が設けておりますモニター制度、県政参画電子アンケートもあわせて実施しまして、たくさんの御回答をいただきました。このモニターアンケートは、全県のモニターの方から意見を聞くという制度ですので、鳥取市にあります県立図書館に来館されたことがない方もかなりおられますので、来館された方についての満足度といったことを最初の(1)に上げております。
 (2)に、県立の図書館として、新たに取り組むべきサービスや期待されるサービスということで自由意見をいただきまして、非常にたくさんの意見をいただいたのですが、その中で特に特徴的なものを5つほどここに上げさせていただいております。一つだけ御紹介しますと、市町村図書館との連携や出張型のサービスなど、中・西部も含めて全県でいつでもどこでも誰でも質の高いサービスを受けられるようにしてほしいということです。県立図書館は東部にありますので、やはり中・西部の方には縁遠いということがあるようですが、我々は市町村図書館を支援する図書館という役割も持っておりますので、中・西部の図書館とも連携して、質の高いサービスを同じように受けられるようにしたいということや、来館される方を待つのではなくて、こちらから出かけていって、いろいろな研修会や講座を開くとか、そういった出張型のサービスにも取り組みたいということで、こういった御意見に応えたいと思っております。以下、ごらんのとおりの御意見がありました。
 今後の予定ですけれども、今年度はこれまで3回の県立図書館協議会で、素案、中間案、パブコメ案を検討いただいていましたが、あす開催の協議会で最終案を検討していただいて、3月中には第2次改定案を策定し、公表したいと考えております。

◎福田委員長
 続きまして、報告17、部落差別解消のための具体策の検討状況について、影山人権教育課長の説明を求めます。

●影山人権教育課長
 資料の17ページをお願いします。部落差別解消のための具体策の検討状況については、23日の常任委員会で人権同和対策課から1の検討経過と2の検討結果について説明があったところですが、2の検討結果の(1)の教育・啓発の充実については、人権教育課で分科会を担当しましたので、その内容について御説明させていただきたいと思います。
 教育啓発分科会におきましては、市町村の町長、副市長、人権教育推進協議会の代表者、関係団体の役員、学識経験者をメンバーとしまして、早期に対応すべき課題について、具体的な施策を検討しました。
 2の(1)に書いてあるとおり、ア、イ、ウ、エの4つの施策を取りまとめました。アの部落差別問題の学習資料の作成については、学校の教員が授業の組み立てに使えるものを作成するという趣旨で、人権学習の実践事例の作成ですとか収集、それから児童生徒がインターネット等への差別書き込み等々について触れる機会も考えられますので、メディア・リテラシーの指導に関する資料の作成、部落差別の歴史や関係法令の資料の作成を行うとともに、一般向けの啓発資料としての活用も視野に入れまして、差別事例ですとか当事者の声、あるいは平成26年度に実施しました県民意識調査結果等をまとめて資料作成をする方針です。
 続きまして、イの教員研修の充実策の検討については、教員の新任研修ですとか中堅研修におきまして、アで作成する学習資料を活用しながら研修の充実に努めることとしておりますし、また学校の人権教育主任会の会議や市町村の人権教育行政担当者の会議におきましても、部落差別解消推進法の周知ですとか同和問題の理解に努めていきたいと考えております。
 ウの小地域懇談会の支援策の検討については、小地域懇談会の参加者が少なくなっているといった課題がございますので、参加者の増ですとか研修内容の充実を図るため、市町村人権教育推進員の研修ですとか意見交換を行う場を設けたり、それから参加者の方に好評であった研修プログラムを収集して、その情報共有を図っていくといったことも考えております。
 エの解消法の周知強化については、人権同和対策課において予算要求中ですが、交通広告ですとか漫画等による広報を実施することを考えております。
 なお、学習資料の作成については、平成30年度におきまして、教育啓発分科会のメンバーの意見も聞きながら進めたいと考えております。

◎福田委員長
 続きまして、報告18、文化財の県指定について、片山文化財課長の説明を求めます。

●片山文化財課長
 資料16ページをお願いします。去る2月19日に開催しました県の教育委員会におきまして、ここに掲げております7件の文化財を県保護指定文化財あるいは県有形民俗文化財、無形民俗文化財に指定することとなりましたので御報告します。
 まず、平家物語宇治川先陣・弓流図屏風というものがございまして、平家物語をモチーフにしましたびょうぶです。作者は根本幽峨、これは鳥取藩の絵師であります沖一峨のお弟子さんで、後に鳥取藩に召し抱えられる絵師さんです。できばえなどから考えて、根本幽峨の代表作であろうということ、それから近世の武者絵あるいは平家物語の図の優品としても特筆すべきということで、このたび指定するものです。
 2点目は、北川家文書というものでして、鳥取市にあります北川家というおうちは、中世の在地領主であって、その後、江戸時代には大庄屋さんを務められた家です。そこに伝わる文書7点でして、因幡の守護であった山名家から北川家に出された文書が残っているということです。中世の守護大名と在地領主たちの関係、あるいは当時の因幡国内の政治情勢を示す資料群として、このたび指定するものです。
 3点目は、智頭枕田遺跡出土先史時代遺物ということで、今の智頭病院を建築する際に行いました埋蔵文化財調査で出土しました出土品のうち、1,569点について、このたび保護指定しようというものです。縄文時代の全期間にわたります貴重な遺構があったりですとか、あるいは大量の出土品があったということでして、縄文から弥生の初めにかけての文化変化の様子などを示す資料として、非常に貴重なものであるということであります。
 17ページの一番上でありますが、泊の漁業関係資料ということで、これは湯梨浜町の泊歴史民俗資料館に所蔵されております泊地区の漁業関係の資料群です。昭和30年代、40年代に使われたものが中心ですが、507点の非常にまとまった資料が残っておりまして、あと地元の古老からの聞き取りによりまして、どういうふうに使われていたとか、そういった情報も多く残っているということで、このたび保護指定するというものです。
 その下、宮内の嫐打ち神事というものでして、これは大山町の宮内集落にあります高杉神社で伝わっている神事です。現在は、うるう年の旧暦9月15日から16日にかけて行われるということです。氏子の中から選ばれました打ち神3人が主役を務めて、深夜にちょうちんと月明かりだけを頼りに進めるということです。潮ごりとか水ごりが行われること、それから神様にお供えした物を人と一緒に食べようという、それから古い伝承から神霊が憑依するということもあるということで、無形民俗文化財として保存しようというものです。
 その次は、弓浜半島及び近隣地域のトンドです。米子市、境港市を中心に、あと周辺の南部町や伯耆町の一部にもあるのですけれども、こちらのとんどさんのときには歳徳神のみこしが地域を練り歩くという、これは非常に全国的に見ても珍しい貴重な慣習であるということです。弓浜半島及び県西部以外では、島根県側、宍道湖中海周辺でも見られるということですが、これも日本の古い祭祀形態を示しているということで、貴重な無形民俗文化財として保存しようというものです。
 最後は、逢束盆踊りというもので、琴浦町の逢束で伝わっております盆踊りです。これは踊り方が今5種類ほど伝わっておるのですが、江戸時代から京都の伏見あるいは隠岐の島などから伝わっているということが伝えられておりまして、踊りの伝播が示されていることと、他地域との文化交流が行われていたという地域的特色を顕著に示すということで、このたび無形民俗文化財として指定しようとするものです。
 18ページ以降にそれぞれの解説あるいは写真等を載せておりますので、またごらんいただければと思います。

◎福田委員長
 報告19、第3回鳥取県美術館整備基本計画策定アドバイザリー委員会及び美術館フォーラムの概要について及び報告20、美術品の購入について、田中理事監兼博物館長の説明を求めます。

●田中理事監兼博物館長
 それでは、資料26ページをごらんいただきたいと思います。美術館整備基本計画策定のアドバイザリー委員会、それから美術館フォーラム、これらを開催しましたので、その概要を御報告します。
 まず、アドバイザリー委員会ですが、去る2月9日に、そこに記載の委員の御出席をいただいて開催したところです。議題として、美術館の基本計画の中間まとめ素案をお示しして、それについて御意見をいただいたということです。
 別冊資料をごらんいただきたいと思います。1枚おめくりいただきまして、右肩資料1という形で、A3判のちょっと大きな資料があろうかと思いますので、そちらをごらんいただきたいと思います。これが中間まとめ素案という形でお示ししたものの、資料2に少し分厚いものをつけておりますが、その全体概要をお示ししたものです。これの1章、2章あたりは前回11月の委員会でこのようなものをという形で、この常任委員会でも報告をさせていただきました。そして、では、美術館で具体的にどういう機能を持って活動するのかということで、そこの3章の3の1の(1)中心となる機能ということで、そこにある機能を発揮するための機能と、それからさまざまな事業展開をするということで詳しく述べております。これは、また別冊がございますので、またごらんいただきたいと思います。
 特色のある活動として、2で美術ラーニングセンターを設置していこうといったこと、そして3で鳥取県のミュージアム・ネットワークによる連携ということで、先ほど図書館の説明でもございましたが、建つ場所としては倉吉の地でありますけれども、どこでも美術館の恩恵をあまねく受けられるように、県内各地にある美術館等と連携をした取り組みをしていこうということで、その辺の関係を記述しているものです。
 その下、4の附帯的な機能ということで、レストラン、カフェであるとかミュージアムショップであるとか、あるいはユニークベニューと申しまして、特別な場所という意味になるのですが、美術館のいろんなところを使って、いろんなイベントに活用できる、そういう機能も備えるようにしておこうといった形のことを記述しているところです。
 そして、資料の右端上ですが、第4章ということで、施設の整備計画ということでお示しをしております。方針の基本的な考え方としては、そこに7点ほど書いております。さまざまなパークスクエアにある施設と連携もとりながら、そしてデザイン性にすぐれたものといった形のことを示しております。
 そして、施設の規模でありますが、その4の2の(1)諸室の整備概要ということで、展示、収蔵、それから教育・コミュニケーション等々ということで、全体で9,900平米程度、この程度の規模で美術館としては機能していくのではないかなということでお示しをしております。諸室の詳しい面積は、別冊の資料にもそれぞれ書いておりますので、また後ほどごらんいただけたらと思います。
 そして、整備関係の費用の想定でありますが、第4章の一番下、4の4ということで、建築工事費として約77億円、これは基本構想の段階では、試算として60億円から100億円という数字をお示ししていましたが、そこに該当するものとして、建築工事費77億円を想定しているところです。
 そして、そのときには算定の中に、ほかにこういう経費がかかるというのは、項目として書いておりましたが、額としては示しておりませんでした。例えば、設計の経費であるとか外構であるとか、さまざまな備品とかシステムの整備費用ということで、非常に大ざっぱな数字ではありますが、その他経費として20億円程度ということもあわせて今回はお示しをしているというところです。
 そして、その下、第5章ということで、基本計画の実現に向けてということで、組織体制であるとか利用促進策といった形のことを書いております。そこには利用見込みの試算として、年間10万人程度を想定という形で書いております。基本構想の段階では10万人から20万人という数字を出してありましたが、後々その整備の手法として、PFIの可能性ということもある中で、余り大きな数字をするとPFIに手が挙がらなくなるといった、そういう可能性もあります。実際いろんなコンサルも使って、専門的な手法で検討して、かたいところで10万人というところはいけると、あとは、その下にあるさまざまな利用促進策を積み重ねていけば、さらにいろんな形での積み上げがしていけるだろうという、そういう算定をしているところです。
 一番下に今後のその整備に向けたスケジュールという形で、さまざまなソフト事業も織り込みながら取り組んでいきたいといった、そういう内容のことをこの委員会で説明をさせていただきました。
 もとの26ページをお願いしたいと思います。このアドバイザリー委員会は、この美術館の特色とか機能という部分を特に深掘りをする意見をいただけたらという趣旨で設置をしているものでして、主な意見としましては、まず、事業展開の関係のことでありますが、1つ目のぽつであります。長々書いておりますけれども、これは、県民の方が単に美術館のサービスを受けるだけという立場の、そういう記述が非常に目につくけれども、やはり、県民自身もその美術館でいろんな活動をするといった、そういう循環の流れというものがあるべきではないかと、それが21世紀型の美術館としてのポイントであるといった形で、そういうことが見えるようにしてほしいという、そういう御意見がございました。
 1つ飛んで3つ目のぽつでありますが、美術館機能の根幹である、その収集、保存のコレクションポリシー、収集方針というのは非常に積極的でいいということで、さらにその寄贈をしてくれた方々が学芸員と一緒になって、例えば少し調査研究をする、そういうアプローチもあわせて表現がしてあると、非常に県民がつくるといった活動が見えてくるのではないかといった御意見がありました。
 その下、後で説明しますが、美術館フォーラムは非常に多くの方が来場していただきました。こういう人たちが美術館を応援していただけるようにしていく、そういったことの具体的な検討あるいは仕掛けというものが必要ではないかといった、そういう御意見もありました。
 一番下ですが、美術館が倉吉パークスクエアの地に建ちますので、周辺の施設との総合的な連携といったことも含めた地域全体のデザインということも考えていくべきであるということです。それは、単に教育委員会、博物館だけでできることではないので、関係部局とあるいは周辺の市町村等と連携をしながら戦略的に検討してほしいといった、そういう御意見もございました。
 少しおりまして、括弧でくくっております意匠性、デザイン性の追求についての御意見もいただきました。これは主に建築系の方々からの御意見なのですけれども、PFIという手法になると、どうしても月並みなものになってしまいがちであるという、そういう御自身の認識から、より総合的な判断で、やはりデザイン的にもすぐれたものとなる、いろんな工夫をするための柔軟な議論をしてほしいといった、そういう意見がございました。
 その下、(6)でありますが、これらの助言も踏まえまして、必要な修正も行いながら、県教育委員会で何とか今年度内を目途に基本計画の策定を進めてまいりたいと思います。当然その間、現在のこの県議会での御意見も踏まえながら、必要な修正を加えて、基本計画として策定をしてまいりたいと思います。
 その下に美術館フォーラムですが、これは2月2日に開催をしました。大雪が降ったその翌日ということで、非常に来客を心配をしたのですけれども、250名の方においでいただきました。本会場が少し狭いということもあったのでしょうが、満席となりまして、別会場へ映像配信するということもあわせてやったのですが、そこも立ち見になるという形で、非常に多くの方々においでいただきました。
 4の概要でありますが、小説家の原田マハさんという、これはもともと森美術館の準備室であるとか、そういうところでキュレーターをされていた方で、現在は売れっ子の美術系の小説を書く方ということで非常に有名な方でして、この方に御講演をいただきました。そこに講演のポイントと書いておりますが、美術館は私のものであり、あなたのものであり、私たちのものであるということで、やはり、自分たちのものとして、しっかり一緒になって美術館を支えていこう、活用していこう、楽しんでいこう、そういう観点の気持ちの持ち方が大事だといった、そういう御指摘をいただきました。
 その下、パネルディスカッションということで、中島教育委員長にコーディネーションしていただいて、そこに記載のパネリストの方々にパネルディスカッションをいただきました。主な意見は、その下に記載をしております。ぽつの1つ目でありますが、まず、地元に愛されなければ、そこに建っている意味がないといったこと。県民も美術館の使い方をいろいろ提案していくべきだろうといったこととか、それから隣接する国史跡の大御堂廃寺跡との連携といったことも視点に入れていくべきであるということ。あるいは、小学4年生を全員招待して、子どもたちがやってくるという好循環になるとよいなといったこと、あるいは、その美術館を活用したまちおこしといった、そういうところにつなげていってほしいといった、そういう御意見をいただいたところであります。それらのことも踏まえながら、基本計画をしっかりと策定してまいりたいと思います。
 続きまして、28ページ、29ページをごらんいただきたいと思います。美術品の購入であります。先ほど補正でもお話をしました。本県では美術品の取得基金を活用して、美術品の収集を毎年進めておりますが、先般2月7日にこの収集評価の委員会を開催しまして、そこの下、購入予定作品ですが、12件の作品を候補として決定し、平成30年度に収集の手続を進めてまいりたいと思います。トータルで、29ページの表の下のところにございますが、おおむね3,000万円余りの取得を予定しているところです。そして、これはまた平成31年度2月補正で一般会計からの支出という形での補正をお願いすることになろうかと思います。
 そして、一番下の3の参考で書いておりますが、平成28年度は購入金額ゼロとございますけれども、先ほど説明しました、興国寺の作品を基金で修復した上で取得をするという形になっておりまして、今回2月補正で一般会計からの繰り出しをお願いしているものです。
 なお、購入作品は、その表ですが、近世絵画で沖探容、これは沖一峨の子どもであります。それから、近代の日本画では菅楯彦、あるいは中島菜刀、そして、右のページに移りまして、近代洋画では前田寛治を、今回は本格作品ではなくて、素描画7点ほどといったところです。それから、その下、近代彫刻で辻普堂の作品を今回は購入。この辻普堂の作品は、毎年購入と寄贈というのを交互に繰り返すといった形で取得を進めているところです。その作品がどういったものかというのは、次の30、31ページに小さくて見にくいですが、写真を載せておりますので、またごらんいただきたいと思います。

◎福田委員長
 報告21、平成29年度鳥取県体力・運動能力調査及び全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果について、住友体育保健課長の説明を求めます。

●住友体育保健課長
 資料の32ページをお願いします。スポーツ庁から全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果が公表されましたので、その結果について、鳥取県でも別途調査をしているので、それを交えながら概要を報告させていただきたいと思います。
 鳥取県の調査は小学校1年生から高校3年生まで調査しているのですけれども、全校の調査は小学校5年生と中学校2年生だけなので、全国と比較しようと思うと、その2学年しか比較ができないということになっております。いろいろ書いておりますけれども、資料の38ページの表をごらんいただけたらと思います。この表は、左に種目が8つほど並んでいて、右に小5の男女、中2の男女ということで表が載っています。下から2行目の辺には合計得点ということで、全国平均より高いものを白丸にしていて、全国平均より低いものは黒い三角をつけております。合計得点で言うと、小5の男女と中2の女子は全国平均を上回ったのですけれども、このたび中2の男子が全国平均を下回りました。あとは全国平均より大体高いものというのは、上から4番目の反復横跳びとかシャトルラン、これは20メートルのシャトルランですけれども、あとは下がって立ち幅跳び、これが全てで全国平均を上回っておりますけれども、毎年課題になっております、上から3番目の長座体前屈という柔軟性が、毎年全国より大きく低いという状況が続いております。
 資料35ページをごらんいただけたらと思います。これは全国ではなくて、県の調査で前年度と比較するためのものです。一番上が合計点になっていまして、男女分かれていますけれども、これも前年度と比べて下がっているのは黒い三角をつけています。男女合計で12学年掛ける2で24学年ありますけれども、黒い三角がついているのは12学年あるので、上がったのと下がったのが半々ずつになっております。その下が各種目ということで、先ほど全国と比較すると、長座体前屈がまだまだ全国平均には及びませんけれども、前年度と比較すると、長座体前屈は上から3番目に載っています。前年度と比較すると、黒い三角がついている学年がわずかしかないので、それなりに県レベルでは前年度よりは上回った、改善はされているのかなと考えております。
 こういった長座体前屈というのはけがの防止にもつながりますので、毎月17日は柔軟の日といって、ペアストレッチとかの取り組みを学校に働きかけてきたりしておりますが、さらに働きかけを強めたいと思いますし、体力というのは運動の時間をなるべく多くふやしたほうがいいと思いますので、例えば授業間の運動とか昼休憩も運動するといった取り組みを学校に働きかけていきたいですし、学校には、家庭に対しても運動する働きかけをしていただきたいと考えています。
 また、最近特に就学前の幼児期の運動遊びが重要だと言われています。その時期が一番脳だとか神経が発達する時期で、そのときの運動遊びが重要だということで、来年度は幼稚園の先生だとか保育所の保育士さんを対象に、幼児期の運動遊びの重要性だとか意義だとか、あと実演も交えて研修をして、幼児期の運動遊びに積極的に取り組んでいただきたいと思っています。
 続きまして、43ページをごらんいただけないでしょうか。43ページは運動部活動に関する鳥取県の調査結果ということで、また開いてもらって44ページをごらんください。棒グラフが載っております。運動部活動に所属している場合に、部活で1日どれぐらい運動しますかということで、男女ですが、左側の黒いほうが鳥取県になっていて、右側が全国平均で、曜日ごとになっていて、月曜日だけが鳥取県は全国平均を上回っていますけれども、それ以外の曜日については全国平均を下回っていて、特に水曜日とか日曜日が鳥取県は特に少ない結果が出ております。
 そして、隣の45ページで、上に棒グラフが出ています。これは学校の部活動や地域のスポーツクラブに所属していますかということで、鳥取県は運動部、これが他県、全国に比較して、運動部に所属している率が高くなっております。同じく45ページの下の表で、そこの23とか23-2とか書いています。23は、学校の決まりとして、部活動において、週に何日程度、休養日を設けていますかということで、全国と鳥取県を比較していますが、鳥取県は週に2日というのが全国に比べて多い数字が出ておりますし、その下に行きますと、4の月に4回以上設けているというのが全国に比べて鳥取県は特に倍ぐらいの数字になっております。これは、以前、県で子どものスポーツ活動ガイドラインをつくって、そこで休みの目安、休養日の目安とかを示してきたので、その成果があらわれているのかなと思っています。

◎福田委員長
 今までの説明について、質疑等はありませんか。

○長谷川委員
 美術館は、大変に取り組みも熱心ですし、また県民の関心も本当に高いものをひしひしと感じます。この美術館フォーラムも、駐車場もいっぱいで、なかなか近寄れなかったという状況もあったところです。
 それで、この中身で2~3点お尋ねしますと、入場目標数というのが割と目立つのですけれども、10万人にしたというのは、決して計画当初の20万人から下げたという言い方ではなくて、現在が8,000人から9,000人、いや、2万人でしたか、現状、博物館の入場者数が、そういうことからすると、大変高いといいますか、期待値でして、10万人というのを置いていただくというのは、私は適切な目標値だと思います。
 新しい美術館でも大きな役割が期待されるラーニング教育ですね、これは必ずしも平成36年度ですか、建設を待たなくても、今から、今の博物館を中心にしてやっていくということの延長線上に置くという考えも大事ではないでしょうか。急に新しいものができたから、さあというのもいいのですけれども、今から5年、6年の助走期間を持って伸ばしていくということを取り組んでいただければと思います。
 そういう意味で、やはり計画年次のこの目標ですね、そういうのを明確にしていくという意味で、PFI手法を用いるかどうかというのを、やはり早く結論を出されることが、その後のいろんな基本計画なり実施計画にしてもよい関係になっていくと思いますので、そのあたりの見通しはどのように立てておられるでしょうか。

●田中理事監兼博物館長
 長谷川委員から3点ほど御質問いただきました。
 最初に、10万人という数値についての評価でありますけれども、基本構想の中でも10万人から20万人という数字を言っておりました。それは、特に20万人は、現状の博物館の入館者数からすると1.5倍とか、かなり力の入った数字ということがございまして、片や10万人という数字も出しておりましたので、ここに掲げた数字は、今回PFIの関係のことを委託する業者といろんな角度で数字を精査してまいりました。事例からどれぐらいが持ってこれるかとか、あるいはその施設のキャパシティーからどれぐらい持ってこれるかとか、鳥取県というエリアのマーケットからどれぐらい持ってこれるかとか、それらをいろんな企画展だ、常設展だという形で積み上げていって、かたいところが10万人という数字です。そして、先ほど申しました、いろんな利用促進策を載せていけば、もっと数字は上がっていくだろうということもございますし、それから、今は県立博物館の入館者数は、例えば、企画展とか常設展とかという実際そういった中にきちんと来た人の数しかカウントしていません。ふらっと館に訪れた人とか、あるいは今、博物館の中にもミュゼというレストランもございますけれども、そこに来られた方の数というのは全くカウントしていないのです。例えばカフェであるとか、美術館に来てゆったり過ごしてもらえる、そういう入館も含めて入館者であろうと思っておりますので、そういうところをいろんな工夫をしていけば、実際の利用者数というのは、もっとずっとふえていかせるということは十分可能ではないかと考えております。
 美術ラーニングセンターの関係ですけれども、当然、美術館ができるのを待つのではなくて、先ほど当初の事業の中でも申し上げました美術ラーニングセンターに向けて、例えば、来年度からは小・中学校の新規採用教員の悉皆の研修もやったりであるとか、あるいはいろんなコンテンツを新たにつくっていって、それを学校から子どもたちに来てもらって、いろいろ実証的なことにも取り組んでいこうとか、そういうことをやろうと思っておりまして、できるころにはラーニングセンターがうまく機能して回っているといった状態に持っていけたらと思います。
 PFIの手法の選定でありますけれども、済みません、先ほどアドバイザリー委員会の資料で説明はしなかったのですけれども、一番最後に1枚物で資料の3をつけていまして、今後の進め方という、そういう資料があるのですが、近々基本計画を策定します。そして、その後に、これは県の10億円以上の施設整備については、県有施設の資産活用戦略会議というものがあって、そこでどういう整備手法をとるかというのを選択して決めるということになっておりますので、恐らく平成30年度に入ってから、早い時期にその戦略会議を開催して、PFIでいくのか直営方式でいくのか、PFIの中でもいろんな手法がありますので、どういう手法をとるかという選択をして決定することになるだろうと思っております。

○野坂委員
 同じく美術館整備の基本計画の実現に向けてというところですけれども、10万人程度を想定する理由として、PFIの応募者が、現実的にそれを考えると、その程度が妥当ではないかという説明があったのですけれども、そこの意味がわからないので、もう一回説明をお願いしたいのですけれども。
 そもそもが、全国的に見ても、美術館整備としては後発になってくる整備ですよね。21世紀、次代に向けて世界に発信する美術館という説明もありましたね。10万人から20万人をうたわれた。それらの諸条件というのは、全て立地であるとか、例えば整備手法であるとか、ボリュームであるとか、その施設の特徴であるとか、特質、機能であるとか、全てにかかわってくるわけですね。だから、PFIにするから10万人程度が現実的というのは、にわかに理解ができないのですね。要は20万人という、例えば15万人でもいいですよ、15万人でも20万人でも、そういうものを鳥取県として目指していくのであれば、どういう整備手法があって、どうやっていく、どのぐらいの整備費用をかけてみたいな議論になっていくのだろうと思うのですね。だから、整備手法が主ではないと思うのです。そこら辺が、10万人でも大変なのでしょうけれども、現実的に10万人程度を想定して云々かんぬんという説明はにわかに理解できなかったものですから、その点をもう一回お願いします。

●田中理事監兼博物館長
 PFIの想定というのは、要するに、PFIで向かってくるSPC特定目的会社が利用促進のために、例えばいろんな提案を当然プロポーザルの中でされたりとか、実際の取り組みの中でされると思います。まず基本は、こういう10万人とかという数字はあるわけですけれども、そういう提案の中で、こんなことをして積み上げができますといったことを、いろいろ積極的に提案をしてもらうということのために、まずはこういう数字、さらに、そういう提案の中でどれだけのプラスといったことが提案できますかということを、多分プロポーザルの中でいろいろ細かい指標を提案してもらう上の条件を決めるときに表現することになると思いますので、そういういろんな提案をしていただけるための最初の材料という意味で説明したつもりだったのですけれども、そういう趣旨でありますので、御理解をお願いしたいと思います。

○野坂委員
 つまり、鳥取県がどう考えるかということなのですよね。それに対して、例えば、応募してくる社は、ならば、こういう機能が要るのではないかと、こういう施設整備をやるべきだとか、これだったら実現できるとか、そういったことだと思うのですよね。だから、一番肝心のところだと思いますよ。その利用者のこういった利用で、合計このぐらいのものを我々は考えているのだというのは言わないと、提案のしようがないのではないですか。

●田中理事監兼博物館長
 野坂委員の考え方もあろうかと思いますけれども、結局提案は、要するに、よりよい提案をしたほうが、やはりプロポーザル的には強いということもありますので、例えば、自分の会社がこういう取り組みをぜひプラスでしていって、この数字をもっとこういうふうに積み上げていきたいとか、そういう提案を逆に積極的にもらいたいなという思いがありまして、例えば、最初からやれ30万人だ50万人だということではなくて、基本はこれぐらいの数字であるけれども、そこにどういうものを乗せてくるかというのを、余り最初からいろんなことをこちら側が示し過ぎると、結局その範囲内でのことでしか示されてこないという危険性もありますので、そういうことを期待して、そこはPFIのそういう提案の中でといったことを説明したつもりでありますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

○野坂委員
 ならば、別に10万人程度にサイズダウンする必要はなくて、今までどおり10万人から20万人みたいな表現でも全然問題ないのでしょうし、例えば、以前は60億円から100億円という説明をしていたけれども、今回は建築工事費77億円などという具体的な数字も出されてきていますよね。これは結局何を意味しているのかということですよね。それは、自由な提案を制約していく話でしょう、違うのですか。

●田中理事監兼博物館長
 整備については、やはり設置する県として、こういう規模のものをやはり整備したいという、そこはベーシックに示す必要があろうかと思います。基本構想の段階では、まだその立地の場所をどうするかということも段階的にあったりして、面積的にも9,000平米から1万2,000平米といった数字の中で60億円から100億円という数字が出ていたと思いますけれども、やはり、この基本計画といった形のときには、その施設の整備規模はある程度絞り込んで決めていくというのが、県が定める基本計画として適当ではないかなという形で、今回は9,900平米といった数字を出しておりまして、もちろんこの後、いろんな設計とかの検討をしていく中で、数字が100%、9,910平米にはならないかもしれませんけれども、一つのめどとして、やはりこの辺は整備費にも大きく影響を与える部分にもなりますので、この辺はしっかり示しておく必要があるだろうということで、今回こちらははっきり示させていただいたということであります。

◎福田委員長
 意見も尽きたようですので、その他の事項に移りたいと思います。
 その他の事項ですが、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会します。

午後3時53分 閉会

 


 

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