平成30年度農林水産商工常任委員会議事録

平成30年11月29日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

森 雅幹
島谷 龍司
山口 享
上村 忠史
斉木 正一
錦織 陽子
興治 英夫
濵辺 義孝
松田 正

欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  吉村商工労働部長、村尾農林水産部長、丸毛企業局長、安本労働委員会事務局長
  ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  鳥飼課長補佐  中島課長補佐  有間係長


1 開会   午前10時00分

2  休憩   午後0時20分

3  再会   午後1時01分

4  閉会   午後2時06分

5 司会    森委員長

6 会議録署名委員     錦織委員  斉木委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

                                午前10時00分 開会

◎森委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会します。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりですので、この順序に従って議事を進めます。
 なお、今回の常任委員会は前半、後半に分け、入れかえ制で行います。前半に商工労働部、企業局、労働委員会、後半に農林水産部の順に行います。
 初めに、会議録署名委員を指名します。
 本日の会議録署名委員は、斉木委員と錦織委員にお願いします。
 それでは、商工労働部、企業局に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。質疑については説明終了後一括して行います。
 それでは、総括説明を求めます。

●吉村商工労働部長
 商工労働部の議案説明資料の1ページをお開きいただけますでしょうか。まず予算関係ですが、商工労働部の関係で9,400万円余をお願いするものです。主なものは、燃油、ガソリン等の高どまりによります関係で、融資制度についての事業者の市町村との共同した利子補助に係る制度改正、及び、生体認証を使い旅行者の方に指を登録していただくキャッシュレスサービス等の実証実験の経費等を提案する予定です。
 あわせて、予算関係以外で、バイオフロンティア等の公の施設の指定管理等2件を予定しています。
 詳細については、後ほど担当課長が説明しますので、よろしく御審議をお願いします。

◎森委員長
 続いて、関係課長から順次説明を求めます。

●佐々木立地戦略課長
 商工労働部議案説明資料の2ページをお願いします。働くぞ!頑張る企業を応援する鳥取県雇用促進事業、6,290万円の増額補正をお願いするものです。
 この事業は、企業立地事業の認定を受けました県内企業さんが新規雇用を行った場合に奨励金を支給する事業です。2つ区分があり、一つが正規雇用創出奨励金で、県内に在住されて、所定労働時間が週30時間以上、雇用期間の定めがない、いわゆる正規雇用の方を1年以上雇用した場合に企業に1人当たり50万円を支給する制度です。
 もう一つが、大量雇用創出奨励金で、いわゆるコールセンターですとか事務センターが主な対象となります。県内在住の方でパートタイムの方も含めて、週20時間以上の労働のある方を1年以上雇用した場合に企業さんにお一人当たり50万円の奨励金を支払うものです。
 両方の制度とも、リーマンショック後の一番雇用の厳しい平成21年に制度を創設しまして、当時、正規雇用奨励金はお一人当たり100万円、大量雇用創出奨励金はお一人当たり70万円でしたけれども、雇用環境が変わってきましたので、現在、50万円に金額を引き下げて運用しているものです。
 今回の補正ですけれども、県内企業の積極的な設備投資が進み、人材をまた正規雇用で確保しようという動きも強くなってきまして、当初の見込みを上回ったため増額補正をお願いするものです。
 具体的な金額は、表に太線で囲っていますが、正規雇用奨励金については5,800万円余、大体17社64人分です。大量雇用創出奨励金は420万円で2社7人分を見込んでいるところです。
 なお、県内の雇用情勢が変わってきましたので、現時点ではこの奨励金も新規の企業の認定は終了、廃止をしています。今後は過去に認定済みの企業について、雇用実績に応じた支払いのための予算を措置していく予定としています。

●谷本企業支援課長
 資料3ページをお願いします。まず、制度創設の、平成30年度燃油高騰対策特別金融支援事業です。
 現在、ガソリン、原油価格が高騰しており、今は多少落ちついてきていますけれども、先週末現在におきましても150円を超えるレベルで県内のレギュラーガソリンの価格は推移しています。このため、下に表でお示ししていますけれども、ことしの6月から地域経済変動対策資金に平成30年度燃油高騰対策枠ということで、特別の資金を準備しています。その資金を借りられる方に、市町村と共同で利息分の補助制度を設けようとするものです。
 先週末現在のところで、運送業者が半数ぐらいですけれども、この資金を19社の企業に御活用いただいており、約4億5,000万円の貸し付けをしているところです。この資金については、今後、原油価格、ガソリン価格がどうなるかわかりませんけれども、企業様の負担を少なくするために市町村と共同で利子負担の補助制度を設け、市町村が補助した場合に、その半分を県が市町村へ補助する制度を今回設けさせていただくものです。
 実際の予算措置については、平成31年1月以降のものを3年間利子補助するため、実際の支払いは来年度となりますので、予算は平成31年度予算で措置するように考えています。
 予算額については、5億円を補助する場合ですと1.43%となり、市町村が満額を補助する場合ですと、県の予算額は、年間で350万円ぐらいになると見込んでいます。
 次に4ページをお願いします。新規事業、AI・IoTを活用した新市場創出促進事業(生産性革命)です。具体的には、指紋認証、生体認証システムを県内に社会実験として入れて、インバウンド対応の旅館業、サービス業などの生産性を上げていこうというものです。
 四角で囲った事業効果および事業イメージの表を一番下に載せていますけれども、まず、生体認証のシステムを旅館やその周辺のお店などに置かせていただきます。そのシステムを活用するため、県内に来られた方などにまず登録をしていただく。端末が置いてある施設で、指でぴゅっとさわっていただけると本人確認ができて、支払いもできるというシステムです。
 例えば旅館などにチェックインする場合、外国の方ですとパスポートを提示して旅館はそのパスポートを5年間保管しなければいけないという決まりになっています。しかし、このシステムは国が開発しているTouch&Payシステムというものですけれども、これでチェックインする場合は、パスポートの提示も要らないし、旅館もパスポートを保管しておく義務もなくなるため、チェックインする際の労力、その後の旅館の保管事務が非常に軽減されて生産性が上がります。
 また、指で決済もできますので、観光客の方は財布やクレジットカードなど、物を持たずにその施設での支払いもでき、手ぶら観光ができることになります。
 こういうことをするために、主な事業内容を2番に記載していますけれども、今年度は、サービスイノベーション研究会を設置し、このシステムをどう運用し、また、どういうところに設置していくかということについて関係業界の方と協議していきたいと思っています。具体的には、今のところ、平成31年度に生体認証システムを県内に約300台社会実験として導入することを予定しています。
 また、生体認証システムを導入しただけでは使っていただけませんので、県では、この登録をしていただくためのいろんなPRや活動を行っていきます。海外から来られるインバウンドのお客様については、1人当たり500円を予定していますけれども、このゆびクーポンに登録していただきましたら、お買い物が決済される場合に使えるクーポンを発行しようと考えていますし、また、駅や空港などの結節点においてこの登録PRを実施する予算をお願いしたいと考えています。
 また、このシステムを使いますと、いろいろなデータがとれます。そのデータを使って各事業者が今後の経営見通しや状況を把握して、より効果的な経営方針を立てるために、情報連携プラットフォームを活用した経営改善セミナー等も開催していきたいと考えています。
 具体的には、その一番下の表にあるとおり、経済産業省が全国各地の20カ所程度の温泉地で実験していますけれども、全国初となる県内全域での社会実験を来年度鳥取県で行っていきたいと思っています。
 この予算は11ページにおいて債務負担行為をお願いしていますので、あわせてお願いします。

●西村商工労働部参事監(鳥取県立鳥取ハローワーク担当)
 5ページをお願いします。労働移動緊急対策事業です。
 この事業は、平成24年度に制度を設けています。契機としましては、三洋CEとかの大きな事業再編や、そこの関連の事業閉鎖とかが続き、多くの離職者が発生する時期がありました。その際に、県では、労働移動者を受け入れた企業に対して、50万円の奨励金を支給する制度を発足させました。現在までに48社の事業閉鎖、それに伴う255名の正規雇用受け入れを奨励してきています。
 今回補正しますのは、ことしの夏に米子市の米吾が事業を岡山県の大惣という会社に事業譲渡しまして、商品ブランドや、会社名、あわせて従業員も全て引き継がれるという事案がございました。これも制度の要件に合致するものですので、今回、63名分の正規雇用受入金に係る補正予算をお願いするものです。金額は一人当たり25万円の要求としています。と申しますのも、支払いは6カ月経過ごとに実績を見ながら支給していますので、今年度の補正予算は半分の25万円掛ける63人分で、それに見合うのに不足する予算を今回お願いしています。
 続きまして、11ページ、債務負担行為の追加をお願いするものです。一番下の、県立米子ハローワークの前にある若者の就職支援のための委託事業を実施しているよなご若者サポートステーション。ここの警備料について、平成31年度から33年度まで複数年度に渡って契約するため、あらかじめ今議会に債務負担行為をお願いするものです。

●澤雇用人材局産業人材課長
 6ページをお願いします。企業立地等事業による新規雇用者研修費補助金です。この補助金は、企業立地等事業の認定企業を対象に、企業が新規雇用者に対して研修を行う際の研修経費を助成しているものです。対象経費は、表の中ほどに書いていますが、研修に要した講師の謝金や指導者の人件費、受講料、テキスト・教材費、会場借り上げ料などです。これらにかかった経費の2分の1、平成29年度以降の認定分については上限50万円ですが、平成28年度以前の既認定分について、上限を1人当たり60万円として支給しようとするものです。
 このたび、当初の予定より交付申請が増加したことにより補助金所要額の増加部分として、2,473万6,000円の増額補正をお願いするものです。
 続きまして、資料の11ページをお願いします。下から2段目です。県立産業人材育成センター庁舎機械警備業務委託について、契約事務などを本年度中に行うため、債務負担行為をお願いするものです。

●福田雇用人材局産業人材課高度技能開発室長
 資料11ページをお願いします。上から2つ目と3つ目の債務負担行為、平成30年度高機能加工機訓練施設警備業務委託及び平成30年度高機能加工機訓練施設電気工作物保安管理業務委託の債務負担行為について説明します。
 県では、県内企業の在職者等の人材育成を支援するために、5軸加工機訓練施設を設置しています。それに係る警備業務、機械警備業務及び電気工作物保安管理業務について、現在は単年度で契約をしているところです。これについて、契約事務等の業務の簡素化、効率化を図るため、5軸加工機等のリース残り期間に合わせ、平成31年度から2年間の複数年度契約を行うこととし、それに伴う債務負担行為の設定をお願いするものです。

●佐々木産業振興課長
 12ページです。とっとりバイオフロンティアの指定管理者の指定についてです。
 本件は、この施設の次期指定管理間である平成31年4月から5年間、鳥取県産業振興機構を指定管理者として指定しようとするものです。
 指定の理由は、これまで産業振興機構は8年間にわたってこの施設を適正に管理をしてまいりました。また、その創薬ビジネスの展開ですとか、あるいはバイオベンチャーの企業の創出とか、さまざまな成果も出しているところです。
 今回、産業振興機構が次期指定管理期間の事業計画を策定しまして、審査会の審査を経たところですけれども、いずれも適正であるという評価を得たことなどを踏まえ、本議案をお願いするものです。
 提出がございました次期事業計画並びに審査結果は、13ページから15ページに記載しています。詳細な審査結果は14ページ中ほどの表に掲載している(4)です。項目ごとに審査しまして、100点満点中71.8点という評価でした。今回高く評価をいただいたポイントとしましては、主な例を申し上げますと、例えば大学生、高校生などの若者、次世代のバイオ人材の育成について取り組みを強化していこうと。具体的には出前授業をするといったことなどが盛り込まれています。また、この4月に隣接地に開設しました、とっとり創薬実証センターと連携しまして、大手の製薬企業と共同研究契約を締結していこうといった取り組みの強化、さらにはバイオマネジャーとかそういった専門人材をしっかり配置していこうと、こういった点などが高い評価を得たものです。
 今回、審査の対象となりました事業計画については、6以下に記載しています。1点、利用料金改定がこのたび計画の中に盛り込まれています。内容は15ページの(4)のとおりです。バイオフロンティアも設立しまして8年間経過しました。開放機器と言いまして、実験機器とか計測器を多数置いていますが、耐用年数を超えるものも多く出てきています。突発的な修繕が今後見込まれることもありますので、そのメンテナンスの強化を図るとか、あるいはネットワーク上で行っている予約システムのセキュリティー強化など、利便性向上のための料金改定が計画の中に位置づけられています。
 あわせて、パッケージ料金と書いていますが、こういった開放機器は一つの機器だけで借りるのではなくて、例えば特定の機器に関しては複数の機器を同時に借りるということが一般的なようです。そういった機器に関しては、まとめて申請をする、そしてまとめて払うといった料金改定なども位置づけられているところです。
 続きまして、16ページです。産業技術センターの中期目標の制定についてです。
 この中期目標の位置づけですが、関連法令により地方独立行政法人の設立団体の長、本県でいいますと知事ですが、あらかじめ議会の議決を経た上で定めるものとされています。中期目標で定める期間の間のセンターの活動指針という位置づけです。
 中期目標が制定された後の流れですが、まず、県からセンターに中期目標を指示します。指示を受けたセンターは、この目標の達成に向けた具体的な行動計画である中期計画を定めます。そして、最終的には県がこの計画を認可して、中期目標期間はスタートするという流れです。
 今回取りまとめた中期目標の概要は、2以下に記載しています。取りまとめに当たっての基本的な考え方は、(1)に記載してありまして、センターはこれまで独立行政法人格を10年以上にわたって維持し、例えば小規模事業者の利用拡大や、技術移転の増加など、多くの成果、実績を積んでいます。こういった取り組みについては引き続き継続していくこと、また、今期の中期目標の業務実績見込み評価を先般の9月議会にて報告しましたが、そこに位置づけた課題、改善事項に対応すること。さらには検証サイクルを有効に機能するためのKPI設定などに留意しながら、今回、取りまとめたものです。
 中期目標の期間は今期と同様4年間です。
 規定項目については、(3)に記載しています。下線を引いた部分が今期からの変更点です。先ほど申し上げました基本的な考え方に沿って規定した内容です。
 主なものを申し上げますと、例えば県内企業ではニーズが非常に高まっている、例えば
IoTとかAIとか先端技術の実装支援機能を強化していくこと。また、国際規格認証へのニーズも非常に高まっていますので、そういった支援を強化すること、さらにはサービスの質向上を図るための取り組みとして、県内外の機関との連携とか、あるいは多様な人材の確保。こういったことなどを位置づけたところです。
 設定KPIは、17ページの(4)に掲載しています。四角囲みで8項目を、今回設定しています。なお、このKPIは、県からは項目のみを指示します。それぞれごとの具体的な数値目標については、今後、センターが定める中期計画の中で設定するという流れで考えています。このKPIの達成状況などを踏まえて、検証サイクルを有効に機能させていきたいと考えています。
 なお、中期目標の全文は、18ページ以降に記載していますので、後ほど御確認いただければと思います。

◎森委員長
 次に、企業局から説明を求めます。
 それでは、総括説明を丸毛企業局長。

●丸毛企業局長
 企業局の議案説明資料をお開きください。このたび予算関係では、西部事務所が来年度から実施します発電、工業用水の点検、運転監視等の業務委託に係る債務負担行為をお願いするものです。
 予算関係以外の議案では、水力発電のコンセッション導入を可能とするための県営企業設置条例の改正をお願いするものです。
 詳細は担当課長から御説明しますので、よろしく御審議のほどお願いします。

◎森委員長
 続いて、関係課長の説明を求めます。

●入江企業局経営企画課長
 企業局の議案説明資料1ページをお願いします。予算関係で、債務負担行為3件をお願いするものです。
 まず第1点、議案第4号、平成30年度鳥取県営電気事業会計補正予算の関係です。内容は、西部事務所月例点検業務委託(土木施設・水力発電)について、平成31年度から平成33年度の3年間について2,356万2,000円の債務負担行為をお願いするものです。経営の効率化等の一環としまして、西部事務所が管理する新幡郷発電所、日野川第一発電所など、発電所4つの水力発電所を対象に、取水口、導水路などの土木施設において、現在、毎月の巡視、点検等を外部委託していますけれども、この委託期間が今年度末に満了となることから、引き続き業務委託を実施するために必要な予算措置をお願いするものです。
 次に、2ページをお願いします。議案第5号、平成30年度鳥取県営工業用水道事業会計補正予算です。
 日野川工業用水道運転監視及び保全業務委託として、平成31年度から平成33年度までの3年間、7,344万8,000円の債務負担行為をお願いします。内容は、西部事務所が管理しています日野川工水について、濁度や水位などの終日の運転監視業務や、浄水場内あるいは配水池等の点検など平日昼間の保全業務等を現在、外部委託していますけれども、こちらの委託も今年度末に満了となることから、引き続き業務委託を実施するために必要な予算措置をお願いするものです。
 次に、2行目の西部事務所月例点検業務委託(土木施設・工業用水道)です。こちらも平成31年度から3年間、2,476万8,000円の債務負担行為をお願いするものです。工業用水の取水場あるいは配水池、水管橋など土木施設について現在、毎月の巡視点検等を外部委託していますけれども、今年度末に期間満了となることから、引き続き業務委託を実施するために必要な予算をお願いするものです。

●中西企業局経営企画課民間活力導入推進室長
 資料3ページをお願いします。議案第9号、鳥取県営企業の設置等に関する条例の一部を改正する条例です。
 提案理由は、小鹿第一発電所ほか3発電所について、略称民間資金法の規定により公共施設等運営事業の導入を図るため、所要の改正を行うためです。
 4ページをお願いします。1として、略称民間資金法の規定の抜粋を掲げていますが、この規定の中で実施方針を定めるに当たり、選定の手続等を条例で定めることとされています。
 3に改正条例案で定める内容を記載していますが、この条例案の中では、まず(1)ですけれども、小鹿第一発電所等4発電所について公共施設等運営権を設定することができるという規定を設けます。
 (2)の選定の手続ですけれども、ア、施設の運営等を安全かつ確実に実施することができること、イ、再生可能エネルギーの安定供給に資すること、ウ、地域経済の発展に資すること、エとして、そのほか実施方針に定める基準を満たす事業者で最も効率的かつ適切に事業運営を行うことができるものを選定事業者として指定することを規定させていただこうとするものです。
 (3)の運営等の基準ですが、先ほど申し上げました基準に適合する運営を行っていただくことを規定します。
 そのほか、(4)から(6)までの点についてはごらんのとおりです。
 今申し上げました6つの観点について、資料7ページの改正案ですけれども、第14条から19条にかけて6条の条項を、先ほど申し上げた内容を追加させていただくということです。
 あわせて、資料5ページ。実施方針の概要について説明します。
 1の(2)です。事業の内容は、小鹿第一発電所、第二発電所、日野川第一発電所の再整備業務、それに舂米発電所を加えた4発電所の運営維持業務を義務として事業を行っていただくものです。
 存続期間ですが、FITの期間と合わせて20年間にしています。事業の条件を合意できましたら、最長30年間の延長を認めるオプションの設定させていただこうと考えています。
 事業者は、みずから電気主任技術者等の技術者を配置していただくこととあわせまして、この事業では、施設整備と相当額に値します一括金のほか、利益に応じた分割金と、両方のものを運営対価としてお支払いいただくことを事業内容としています。
 選定の項目に関しての御説明ですが、(1)の選定方法、公募型プロポーザル方式によって選定させていただこうと思っています。基本的に、考え方は先ほど条例の選定の手続で申し上げたところに加えて、エの県の財政健全化に資することを加えて、これらの4点で事業者の選定を行っていこうと考えています。
 選定のスケジュールです。この条例が議案どおり可決いただけたならば、年明けの1月に実施方針を公表したいと考えています。3月には募集を開始しまして、事業選定を約1年間かけ、2020年3月に選定された事業者との基本協定を締結しまして、7月に契約を締結した後に事業開始というスケジュールを想定しています。
 参加資格要件です。実績要件として、発電事業の運営維持業務を課したいと考えています。
 審査、選定手続です。有識者から成る選定審査会を設け、そこで審査を行っていただきますが、一次審査で3社程度に絞り込みを行い、二次審査で競争的対話を通じて作成された提案書に基づいて、優先交渉権者を選定するという段取りを考えています。
 なお、特別目的会社を県内に設置しなければならないことを設けたいと考えています。
 3番目です。(1)の事業の前提条件です。水利権、それとダム使用権は引き続き県が保有することにしています。それから固定価格買取制度による事業計画を事業者の責任と負担で取得をしていただくことを前提としています。
 リスク分担ですけれども、基本的には事業者でリスクを負うという考え方に立っていますが、ただ、不可抗力リスク、それと既存施設の瑕疵リスク等については、一部県で負担をするというぐあいにしたいと考えています。
 そのほか、6ページについては、記載のとおりですので、説明は省略します。

◎森委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。挙手を求めます。

○山口委員
 人材不足について、いろいろ国も考えていますけれども、現状はどういうことなのでしょうか。今、全国一律に人材不足に対する対応に迫られている現状ですけれども、この政策によってどのぐらいの方が県内に来るという見込みを持っておられるのでしょうか。

●吉村商工労働部長
 詳細なデータは手持ちにないものもありますが、今、求人倍率は大体1.6倍を超えていますので、その部分が現下では人手が不足している部分です。
 よくありますのは、女性とシニアの方と、それから外国人の方でその不足分を将来的に補うという議論が新聞でもありますし、私どもでもするのですけれども、まず、鳥取県の場合は女性の30代前後の結婚、子育てに伴い離職される方がほかの県ほど余り多くありませんので、女性はかなりもう就業されているという認識にある程度立っています。
 あとは、シニアの人口がどんどんこれからふえてまいります。シニアの方では、職業についていらっしゃる方がまだ多くありませんので、シニアの方の就業率を高める、そのためには国も70歳ぐらいまで働いていける社会をつくるための制度改正を来年に向けてしているのです。シニアの方にはまだ働いていただける可能性が大分あると思っています。
 あと、今、技能実習制度とか国でいろいろ議論されていますが、そういった人材を補完する人材として外国人で働いていただく方が出てくるのだと思いますが、まず、県内でまだ働く気があって、働く元気もある方に、どのように労働市場に出ていっていただくかというのが大事ではないかと、総体の方針としては考えています。

○山口委員
 そのように労働不足に対応しながら、どのぐらい外国人の労働力が必要とされるのでしょうか。

●吉村商工労働部長
 なかなか人数は難しいです。今、外国人で働いている方が2,300人ぐらいです。そのうちの半分が技能実習生の方と言われています。国では、外国の方に働いていただく新しい制度で、5年後ぐらいに20数万人から30万人ぐらいという想定をしていますが、なかなか県で今積算することは正直難しゅうございまして、具体的な数についてはまだまだ勉強しないといけないと思っています。
 ただ、報道では、新しい制度は14業種と言われていますが、実はそこはまだ最終決定ではありませんので、どういった業種が設定されるかによっても若干数は変わるのかなと思っています。

◎森委員長
 ほかの委員。(「関連」と呼ぶ者あり)関連ですか。

○興治委員
 吉村部長は今、働く気があっても働いていない人たちを優先的に雇用の場に出て行っていただくというお話をされたのだけれども、実際、働く気があっても働いていない人の数というのは把握していますか。

●吉村商工労働部長
 今、実際には、シニアの方で、フルタイムで働きたい方もあれば、多少パートタイムで希望する方もあろうかと思います。必要があれば人数について補足説明をしてもらいますが、例えば半分以上の方がどんどん働いていらっしゃるという、まだそんな割合ではなかったと思います。あとは、自宅にいてお孫さんの面倒を見たいから働かないという方かどうかということまでの詳細なデータは手元にないと思います。補足説明をしてもらいます。

●小林雇用人材局雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
 まず、今、働く意思があるが、まだ職についておられないというデータとしては、直近の9月の有効求人倍率のデータとしまして、有効求職者が9,159人でして、少なくともこの方々は働く意欲はあるけれども、現在まだ職についていないと。ただ、この中には在職中の方もおられますので、その部分は考慮しないといけないと思っていますが、データとして9,000人ぐらいの方はいらっしゃると一応考えています。

◎森委員長
 興治委員、先にきょうの議案を処理したいので、後ほど、その他でこの議論をしていただくということで、後ほどにさせてください。

○興治委員
 はい、わかりました。

○錦織委員
 議案34号、中期目標の制定ということについて、17ページの(4)で設定KPIは、以前からあったとは思うのですけれども、前からこの8項目はあったのでしょうか。それからこの点線囲いのところの(8)外部資金の新規獲得件数は、具体的にはどういう資金なのかお尋ねします。

●佐々木産業振興課長
 まずKPIは、今回8項目です。現在の中期目標の状況によりますと、実は、目標の中では定めてございません。センター独自で中期計画の中に定めてありまして、その数は4項目です。その4項目に加えてさらに4項目を追加させていただいたというのが現状です。
 あと、外部資金の新規獲得件数は、私どもでは科研費と呼んでいますが、例えば研究開発をするときの、国の研究開発資金ですとか外郭団体の資金ですとか、そういったいろいろな資金の獲得件数を想定しています。

○錦織委員
 ということは、その4項目というのは、センターで決めたのではなく、県が4項目をもともと決めていたのですか。今回、8項目としたのも県ですか。

●佐々木産業振興課長
 説明不足で申しわけありませんでした。これまで、4項目はセンターが独自に任意で設定していました。今回、県が初めてKPIを設定する形をとっています。ですので、全てが初めて設定されたというふうに御理解いただいていいと思います。

○錦織委員
 この中で、企業訪問件数だとかセンター利用の会社の満足度、それは当然あっていいことだと思うのですけれども、もともとセンターができている存在意義というのは、やはり県内の中小企業のホームドクターとして、いろんな実験などがそこでできるといったことがすごくいいと喜ばれているところだと思います。この資金調達というところまで獲得件数で評価するということになると、ちょっと意味合いが違ってくるのかなと思うのです。結局そういうKPIを設定して、その目標の中身、具体的なものの中身はセンターがつくることになったとしても、設定のKPIがちゃんと目標を達成していなかったら、次の年度の事業評価によって、たしか何%だったら何%削られるなどということがありますよね。当然そういう目標が設定されたら次の評価にかかわってきて、運営費にも影響してくるのではないかと思うのですけれども、どうなのでしょうか。

●佐々木産業振興課長
 おっしゃったとおり、毎年交付金は1%削減しています。ただ、毎年の事業評価によりまして戻すことができるという設定にしています。最大で2%戻せると、むしろ上がるということもございます。その際の評価をする際の指標として設定KPIというのは使っていきたいと思います。これまでもそのようにしておりました。
 ただ、この本文の中にも実は書いてございますが、KPI、数だけを決して追うことがないように、実は本文の中に注釈もつけています。評価委員会で評価していただきます。その際には、数値だけではなくて、実際にそこに至ったプロセスや取り組みなど、そういったものの評価をしていますので、必ずしも定量的な評価だけではなくて、定性的な評価もするようにしていますので、あくまで参考指標として使っていきたいと思っています。

○錦織委員
 あくまでも参考資料というところがちょっと気になるところなのですが、実際に直接評価対象にはなるので、外部資金の調達やそういう獲得件数は、ここのセンターの仕事からすれば、余り評価に入れないほうがいいのではないかなと私は思います。

◎森委員長
 意見ですね。
 ほかにございませんか。

○濵辺委員
 商工労働部2ページの正規雇用創出奨励金ですけれども、17社64人に支給することがもう決まっているのかどうか。それと、以前、こういう奨励金があったときに企業が雇用し、期限が過ぎるとやめさせられるというか、退職する事例が結構あったと思うのですね。この事業において、今後、この点は大丈夫なのかどうか。そこで雇用されてしっかり仕事が確保できるのかどうかということ。あと4ページの生産性の改革は、新規事業なのですけれども、一つはサービスイノベーション研究会の設置をすることと、それから生体認証のシステムの導入が約300台という表現があります。このシステムの導入でホテルとか旅館とかありますが、ここの関係が研究会を設置するのですか。その研究会で研究しながら、導入していくのですか。この辺の役割分担というか、持っていき方というか、どう表現したらよいのかわからないのですけれども、イメージが湧かないのです。こればらばらなものなのか、少しその辺について教えてもらえますか。

●佐々木立地戦略課長
 まず、見込みの人数はあくまで県側の見込みでして、実績があった後にそれを確認してお支払いをしています。このぐらいの見込みということで、決まっているものではありません。
 もう一つ、この奨励金が、先々安定した雇用にどのように貢献しているかといいますと、この補助金は雇用してから1年6カ月までは一人一人の雇用の状況について、企業に確認するよう求めています。その間に、もし事業主都合の離職がありましたら、奨励金の返還を求めているケースもあります。そこは厳しくしています。
 また、1年6カ月経過以降は、毎年10月に企業立地認定事業について雇用の状況を確認させて出させています。その状況を見ながら、企業で大きな離職があるかないかというあたりについてはチェックしておりまして、その都度企業にも訪問し状況を確認するようにしています。

●谷本企業支援課長
 4ページ、Touch&Payの関係で、サービスイノベーション研究会の設置と生体認証システムの導入の関係です。
 まず、サービスイノベーション研究会は、メンバーとして、実際にこの機器を設置していただく業種の方、温泉旅館、旅館組合、レンタカー組合、また、その周辺のお土産物店、観光施設など、関係者にお集まりいただき、まずシステムをどういうふうに使っていこう、どういうところに入れていこうということや、PRはどうやっていこうということを関係者で勉強及び検討します。その検討のもとで、実証実験を来年度から進めていくという仕組みです。

○濵辺委員
 その検討会というのが研究会になるのですか。

●谷本企業支援課長
 はい、研究会です。

○濵辺委員
 その中のホテルや旅館の方々などから、現場でやっていただける方を募集して進めていくという感じですか。

●谷本企業支援課長
 済みません、設置場所について、募集するとか組合で推薦いただくとか、こうやって進めていくというのはまだはっきりと具体的には決まっておりません。関係者とお話をしながら進めていくという形です。

○松田委員
 済みません、今の商工労働部4ページの生体認証の件ですけれども、今、御説明ありましたとおり、300台を県内で配置して社会実験をするということなのですけれども、これは導入に当たっては民間等が負担することになっているのですけれども、受け入れるホテルや旅館が完全に買い上げる形になるのでしょうか。

●谷本企業支援課長
 このシステムは国で開発されていますが、この開発業者、システムを置く業者側の負担とするか、実際に設置される方の負担とするか、想定としてはいろいろなパターンがあると思います。実際に設置される方の負担は極力ない形、少なくする形となるよう、今後調整を進めていきたいと思っています。

○松田委員
 実験ですので、業者に負担しろと言っても、正直なところ、のりづらい部分があると思うのです。僕は最初のイメージだと、国の予算なので、もう国がやってくれるのかなと思っていたのです。開発は国がしたということで、自治体が設置するということなのですけれども、その辺しっかりと負担が生じないようにしていただかないと、せっかく予算つけてももったいないなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それと、今後の協議、また話し合い、研究になろうとは思いますが、いかにして登録していただくかというところが問題だと思うのです。自分自身として考えても、例えば海外に旅行に行くと。鳥取県というところに行くに当たって、パスポートを登録しろと言われても、多分なかなかしないと思うのです。狙いとしては、登録してしまったらこうやって指を置くだけで、生体認証により全てが終わるということだと思うのですけれども、かなり工夫が必要だと思いますが、今の時点でどう考えていらっしゃるでしょうか。

●谷本企業支援課長
 委員御指摘のとおり、いかに登録していただくか、それが一番大事だと私どもも認識しています。
 まず、2番目のところに登録の促進ということで書いていますけれども、駅や空港など、来られる方のもとでまず直接PRさせていただく。スマホで読み取っていただければ登録できるQRコードがあるのですけれども、そういうものを直接お渡しして、登録を促進させていただく。あわせて、インバウンドの方については、1人500円と書いていますけれども、登録していただくことで実際の使用場所で使える、ちょっとしたおまけといいますか、500円のゆびクーポンを発行することによって、できるだけ登録が進むように、また、国内旅行者の方についても駅や空港などであわせて同じようにPRするように考えています。

○松田委員
 書いてあることを説明していただきましたけれども、今の時点だとそういうイメージだということだと思います。自分自身に置きかえた場合、正直、なかなか面倒くさいと思うのですよ。カードの登録ぐらいまでは考えようかなと思うのですけれども、インセンティブ等も含めて今後、しっかりとやっていただいて無駄にならないようにしていただきたいと思います。

◎森委員長
 ほかにございませんか。
 山口委員、議案の件についてお願いします。

○山口委員
 2ページです。50万円かな。今、このぐらいで雇用が継続する待遇改善はできるのでしょうか。雇用すると書いてあるでしょう。

●佐々木立地戦略課長
 正規雇用創出奨励金はいわゆる正規雇用を1年間していただいた後に、その事実を確認して50万円をお支払いしています。この事業により、企業は正規雇用でとりたいという意欲が結構出てきていますし、正規雇用ですので、やはり福利厚生も初めとして従業員の処遇は非常によくなっている面もございます。ですので、この事業では一定の効果が出ています。
 雇用状況が変わってきまして、今度は人を雇うことが難しくなりましたので、この奨励金方式ではこれからは少し難しいのかなと思います。新しい方法で人の確保、従業員の雇用、処遇の改善といったものにも取り組む必要があると考えています。

○山口委員
 雇用するほうはこういう体制をとらなければなかなか人材が集まらないと考えられた方策だろうなと思います。現実的には人材不足というのがもう常時、この業種に対しては迫っているということですから、やっぱり業種として育てなければならないということでこの制度をつくられたところだと思います。結果がよかったらいいですけれども、ただ賃金の問題だけではなく、やっぱり勤務状況の問題もあるのです。なかなか人を雇う、雇い方の問題は大変なのです。
 だから、そこらあたりを十分考慮していただいて、ただ、処遇を改善する、賃金だけを、働いた対価を保証するというだけでは、対応できないと思う。やはり総合的にこういう方に対する対応をしなければ、私は難しいことになるだろうと思います。

◎森委員長
 山口委員から意見をいただいたということで、ちょっと先に進ませていただきます。

○興治委員
 2ページと6ページなのですけれども、2ページのは企業立地補助金を交付するのに合わせての交付だろうと思うのです。現象面だけ見れば、立地企業以外のところで人手不足があり、立地企業に人をとられてしまうという状況が県内にあると思うのです。それを県がお金を出して、そういうものを後押ししてしまっているという形態になっていると思うのです。これは契約に基づいて行っているのでしたか。あと、そうなら、いつまで続けることになっているのか、また、いつまで続けなければならないのか、その辺を少し教えてもらいたいと思います。
 6ページについては、これもやはり補助金の対象となった立地企業を対象として人材を雇い上げたときの新人研修に補助金を出すということだと思うのです。立地企業以外でも人を雇って研修しないといけない。ただ、会社内で研修をする余力がなかなか持てないので、そこのところをもっとしっかりやりたいのだけれども、という意見があります。だから、いわゆる立地企業以外の企業に対して、新人を定着させるためのそういう研修を県が後押しできずに、立地企業に人をとられてしまうということも、何だか後押ししているという、現象面としては、そういうふうに見えるのです。これも今後どうするのかということについて、少し意見を聞かせてもらいたいのです。

●吉村商工労働部長
 私からまとめてお答えします。
 まず、2ページの鳥取県の雇用促進事業では、ことしの9月末までに認定した企業以降はもう新規認定しておりません。おっしゃったように、求人倍率が高まっている現状から、これについては2ページの下にも書いていますように、新規認定はもう廃止しています。そういう意味で、成果はありましたけれども、一定の役割は終了したのではないかと思っています。
 2ページの事業も6ページの事業も、結局は雇用の場が非常にない時代、企業の進出が難しい時代のインセンティブの面から創設したものです。社会情勢が変わっているので見直しをしてきています。
 6ページのものについても、これは来年度以降の予算になりますが、まだ私ども確定しておりませんし、内部の検討がまだまだです。そういった同じ問題意識の中で、常にそういった雇用情勢の変化に伴う検討や見直しの必要性は感じていますので、これはまた新年度予算に向かって検討させていただくようになるのかなと思っています。
 委員おっしゃいました、今度県内の企業、特に中小企業でいろんな社員研修等にお困りということについて、きょう、後ほど報告事項でもございますけれども、そういった企業、やはり商工団体からもそういうお声があり、私どもで中小企業、あるいは新入社員研修について、例えばどこかがなさるものに共同で相乗りできないかとか、そういったプラットフォーム、要するに調整する組織の創設を検討しております。今まさに御指摘の企業の共通部分の研修については、どこかがやるのに相乗りする、あるいは私ども産業人材センターのものに乗っかっていただくということをことしの春に製造業の分野でちょっと試行的に実施をしていくことがありますけれども、そういったニーズは確かに高まっていますので、引き続き検討していきたいと思っています。詳細はまた報告事項のところで御報告します。

○興治委員
 2ページですけれども、これは契約上、出さなければいけないことになっているのですか。どのようになっているのですか。

●佐々木立地戦略課長
 こちらは契約をしているわけではありません。企業立地認定をした企業様にこの申請ができる権利があるということで、実績次第になります。何人分お支払いするというのは事前に契約で決めているものではありません。

○興治委員
 そうすると、もうやめてもいい気もするのだけれども、どうなのですか、やる必要があるのですか。要するに、人が足りなくて奪い合いになっているという状況で、こういう認定企業だけに県が後押しするように補助金を出すことがこれからも必要なのでしょうか。

●佐々木立地戦略課長
 説明が不足しておりました。一度認定した企業をずっとお支払いするわけではありません。企業立地事業認定してから3年間しか認定できませんので、それ以降は自動的にもう申請できなくなります。新規認定は平成30年9月に終わりますので、あと3年か4年すれば全ての企業への支払いは自動的に終わります。

○興治委員
 はい、わかりました。

○錦織委員
 企業局の条例関係のうち、検討中の実施方針の項目及び概要なのですけれども、上から7行目ぐらいのところかな、この運営権対価として一括金及び分割金となっているのです。この書きぶりは一括金及びであって、またはという書きぶりではないということは、初めに手付金ではないけれどもぼんと支払いをして、あとは毎年払っていきますよ、20年かけて払いますよということでしょうか。それから、運営権存続期間の延長を認め、最長で30年間とするとあります。これは、初めて記載されたのではないかなと思うのです。また、運営をやめますよというときには2年前に申告すればいいということだけれども、今のこのことからいくと、やめますよと言ってから2年間で次の業者を決める時間が足りるのかなと思いますけれども、そこら辺をどう考えておられるのでしょうか。それから、3で、水利権、ダム使用権は引き続き県が保有して、最終的には責任は県にあるということなのですけれども、リスク分担の基本的な考え方というところだけではすごく不安ですよね。私は、最後まで具体的に見ていなかったのですけれども、不可抗力リスクや既存施設の瑕疵リスク等は県が一定程度負担するというのは、事象に応じてその場ごとに大体決めるということですか。そこら辺をどう考えているのか、教えてください。

●中西企業局経営企画課民間活力導入推進室長
 3点お尋ねいただいたと思っています。
 まず1点目の一括金及び分割金の件ですが、まず一括金は、舂米発電所は今、県が直接整備をしていますが、その整備に当たって我々でその事業費を確保して建設事業者に支払っています。その相当額と合わせて、あと再整備で小鹿第一、第二、それと日野川発電所の3施設を事業者の資金で整備していただきますが、本来的には自前で整備していただいたものは県でお支払いするというのが本来の姿です。ただ、この事業に関しては、電気事業で入ってくる利益がありますので、その利益相当額で事業者が払うべきものを相殺することができますので、その建設が終わった時点で一括金として相殺させていただくというのが一括金です。
 あと、分割金は、それをもってしても利益が毎年入ってきますので、その利益相当の一定額を毎年納めていただこうというのが分割金です。これが1点目です。
 2点目のオプション延長の件ですが、2年前にということは、ここの議案説明資料にはなく、後段の報告事項に踏み込むことにはなりますけれども、そこにたしか2年前にはと書いていたと思います。間に合うかどうかという点に関しては間に合うというぐあいに思っています。そのために、そこをコンセッションのままで運営するのか、それとも直営として県に戻して運営するかという選択はあると思っています。2年前であればそれなりの準備はできると考えて設定をしています。
 3点目のリスク分担と水利権の責任等の話があったと思います。これは別のものでして、まず、責任の点に関していいますと、仮にダムに何か問題があって、下流の住民に被害が起こったときのその損害に対する賠償責任は県が負うということは、その点で責任をはっきりしたいと思っています。その点は実施方針、あるいはこれから示していこうと思っている要求水準の中ではっきり記載しようと思っています。
 それとは別に、このリスク分担は事業者で負うべきものということにして、仮に事業者が管理している施設に被害があったときに、全て事業者の責任にしてしまうことは難しいと事業者とのヒアリングでも指摘がありました。例えば風水害、大規模な災害が起こり発電事業が全くできない状態になったときに、それを全て直すことも含めて事業者の責任にしてもらっては運営権対価そのものにも非常に影響が出てきますし、そもそも引き受けることが難しいというお話がございました。その点に関して一定の被害額を今想定していますけれども、被害が起こったときには県で負担をするということで、この事業の成立、あるいはその運営権対価の確保という点を図っていきたいと考えています。

○錦織委員
 運営権対価は、相殺する分と毎年利益が上がって、利益相当の一定額と説明されましたが、割合は決められているのだと思うのですけれども、どの程度のものかわからないのです。これは20年後までが一応区切りになるわけですね。
 うんと言っておられるから、そうなのですね。はい、わかりました。
 30年後までまた運営しますよということになれば、そのときに、それから先の分割金をどうするかということをまた決めることになるのですか。

●中西企業局経営企画課民間活力導入推進室長
 その後の30年後の話は、条件が折り合えばということがまさにそこでして、30年後には整備するものに相当するものがないので、基本的には一括金というのは想定をしておりません。毎年入ってくる分を幾らにしようかという相談を行って、合意が得られれば延長するというぐあいに考えています。

◎森委員長
 ほかに皆さん、ございませんか。

○島谷委員
 何点か。まず商工の4ページ。これは社会実験ということになっているのだけれども、社会実験である以上、ある程度の認証行為を行って、では、その実験はどれだけの期間を実験するのか、また、その実験が終わった後にどのような展開を考えているのかということを教えていただきたい。

●谷本企業支援課長
 実験の期間は、来年度いっぱいを考えています。来年度の4月からではなく、多分夏ぐらいからになるかと思いますけれども、来年度いっぱいの実験を考えています。
 その後については、その実験の状況などにもよりますけれども、それが続くようにしていきたいと考えています。

○島谷委員
 ということは、1年間というか31年度で実証したときに、申しわけないけれども、それが効果的ではなかったという検証結果になった場合には、少し松田委員が言ったのですけれども、実験に参加したところの機器の導入経費等の問題が出てきますよね。ただ、はっきり言って、実証実験と言いながらもそれを導入できる社会的な状況をつくっていくということもこれは当然必要であると思うので、そこは考えながら実証実験に入っていただきたい。これは希望としておきます。今のところはもうそれで結構です。
 17ページなのですけれども、少し錦織委員が言われたのですけれども、設定KPI。これは項目についてはいいのですけれども、その中身ですね。目標やその設定目標、評価するときの目標をセンターが設定することになっていたのですけれども、そうすると、件数にしても自己満足の世界に陥るのではないかと思うのです。はっきり言って、自分で設定してそれをクリアしたらオーケーという話ではなく、こういうものについてはやはり外からの目線が必要になってくるのではないかなと思うのだけれども、その点はどう考えられていますか。

●佐々木産業振興課長
 KPIの設定の件ですが、中期目標の本文の中でもKPI設定の趣旨とか、どういった観点で積み上げたのか、例えば企業訪問もただ単にやみくもに訪問するのではなく、新規利用企業をふやすとか、課題解決に応じたとか、そういった件数を拾ってくれという趣旨のメッセージをまずは出しています。
 また、自己満足に陥らないようにという話がありましたが、制度上、中期計画は知事が認可をすることになっています。その際には評価委員会の意見を最大限尊重しなければならないとなっております。評価委員会の皆様方、それぞれの知見をお持ちの方ですので、本当に適切なKPIの数値なのかということについては、外部の目も取り入れて判断していきたいと思っています。

○島谷委員
 外部の目が入るということであれば、それは納得しますので、しっかりとやってください。
 あと1点だけ。企業局の予算説明資料5ページに募集及び選定スケジュールがあります。募集要項の公表から基本協定の締結まで1年です。これはかなり長い期間をじっくりとされるのかなとは思うのだけれども、本当に1年間も必要なのだろうかということ。それと、(5)の中で、二次審査で競争的対話をとなっているのだけれども、これは具体的なイメージが湧かないのだけれども、ひょっとしてディベートみたいなことをやらせるのかどうか。どういうことなのか教えてください。

●中西企業局経営企画課民間活力導入推進室長
 まず、選定に1年が長いのではないかというお話なのですけれども、今の2点目の競争的対話とかかわってくるところです。まず3月下旬に募集を開始し、今の想定では6月上旬に締め切り、6月中に一次選定を行うというぐあいに考えています。それから競争的対話が始まると考えていますが、実際に今回、事業の前提条件でお話ししたとおり、事業者は固定価格買取制度の事業認定をとっていただく必要がありますので、そのための関係機関との調整にかなり時間を要すると思っています。そこも含めて競争的対話という時間をとろうと思っています。
 あと、要求水準書で我々の求めるものはこうだということは一応お示しするのですけれども、ただ、全てのものをそこに網羅することは正直できないと思っています。このため、契約内容や実際にどういう整備をしていけばいいのかというあたりのやりとりをする期間がまさに競争的対話で、そこにはある程度時間が欲しいというのが事業者ヒアリングの結果でわかっています。それを2019年の年内ぐらいに時間を設けたいと思っています関係上、1年ぐらいの時間を要するということです。
 競争的対話に関しては、具体的なものがわからないというお話なのですけれども、ディベートではありません。基本は文書で行います。あるいは実際に現場の職員がどう動いているのかを知りたいという要望もありますので、現地に行って現場の職員との意見交換なども含めてやらせていただこうというものです。

◎森委員長
 私から。指認証の件で一つお願いしたいのです。これはセキュリティーとか非常に厳しいものが必要だと思うのです。また、300社に端末があって、登録するというところがかなり肝ではないかなと思うのですよね。300台のどこでも登録できるということにして、誰が登録するのかということを非常に厳格にやらないと、これはカードのデータと、それからパスポートのデータと指紋ですから、これがもし悪用されてしまったら、自分がもし海外に行ってスキミングされて好き勝手にデータがどこかに行ったらというようなことを考えてしまうと、非常に不安で、自分が海外に行ったらしないなと思いました。その辺はどういう形でセキュリティーが守られるのか。それからその実験後のデータはどうなるのか。それからカードは登録するときに有効期間みたいなものも一緒に登録するとは思うのですけれども、カードをどんどんかえる人もあると思う。そうすると、データはちゃんとあるけれども、本人はそのカードを既にもう使っていないとか、そんなカード会社とのやりとりの関係の時差とかで被害に遭ったりする参加企業が出てきたりしないのか。どうでしょうかというのが1点。
 2点目ですけれども、コンセッションの募集の関係の手続は、大体これで整備できたと思うのです。これで県の財政の健全化に資することなどという話になっているのですけれども、これはたくさんお金を払ってくれることではないかと思うのです。その財源をどうするのかという議論は全くまだできていなくて、電気事業会計にこれが入ってくるわけですけれども、この電気事業会計に入ってきたものをどうするのか。私はそこのところは非常に重要な問題だと思っています。例えば、県内の民間がやる小水力発電とかマイクロ小水力発電とか、そういったものにどんどん投資していくとか、バイオマス発電も含めて、民間がやる発電事業。県はこれまで直営で発電事業をやってきたけれども、この運営権を外に出すことで得た対価によって、県内で民間がやる発電事業をどんどん支援していくスタイルが私は必要だと思うのです。そのあたりはどう考えているのかを教えてください。

●谷本企業支援課長
 生体認証制度の安全性の問題について。まず、この生体認証は、下の四角に書いていますが、900億分の1でほかの人と間違えて認証する確率はまずない。世界の人口から考えればそういう形になっています。
 森委員長が指摘されたデータが流出したときの対応については、はっきりと今申し上げることはできませんけれども、システムの運営業者などが責任を負うと考えています。
 また、クレジットカードの有効期限が切れて別のものにかわっていてという場合は、多分、通常は指で認証しますと、オーケーという形になると思うのですが、そのオーケーにならない。要するに決済できないという形になると認識しています。

●丸毛企業局長
 御説明したとおり、選定の基本の考え方は、3つの基準及び県の健全化ですけれども、これはもちろん運営権対価をたくさんいただきたいです。基本的な考え方として、いただいた運営権対価を県の一般会計に上納することはまずは考えていません。やはり企業局自身の再生可能エネルギーの推進ということ、また、一般会計との御相談は要りますが、そのほかに別の分野で工業用水も老朽化等も進んでいますので、その原資とさせていただくことも当然考えています。あと、冒頭、上納金のようなことは考えていないとは申し上げましたが、実は30年度も環境政策に寄与してもらいたいということで、電気会計から一般会計へ少し繰り出しをしているのです。ですから、FITの制度で恩恵を受けているということもありますので、県内の再生可能エネルギーの推進に活用していただくように、そういった観点での一般会計への繰り出しはしたいと、私は考えています。

◎森委員長
 さっきの指認証の件なのですけれども、登録ということが非常に肝だと思うので、例えば偽造パスポートだとわからずにそのまま登録してしまったとか、いろんな形が登録段階で考えられると思うので、ぜひそれは慎重にやっていただいて、参加企業が被害に遭うことが絶対にないように、ぜひお願いします。
 それと、この運営権対価の使い方については、知事ともいろいろ議論しなければいけないとは思うのですけれども、やはり企業局の中で大まかなところは考えていただきたいなということ、それから、先ほども申し上げたみたいに、先ほども再生可能エネルギーのために一般会計に繰り出しているという話がありました。企業局が直接、そういったことをやっていくということも私はありかなと思うので、ぜひ内部で検討いただきたいことを申し上げておきます。

○錦織委員
 もう1点だけお願いします。
 指認証は社会実験として1年間実施されるということです。そのパスポートのデータを5年間大体保持しないといけないということでしたが、指認証がそのままずっと続けられたらいいかもしれないのですけれども、1年間で一旦やめますよということになったら、その情報というものはどういう取扱いになるのでしょうか。

●谷本企業支援課長
 システム自体はそのまま動く形になっていて、旅館に泊まられた方、誰が泊まったという情報自体は、その旅館で確認できる形になるとお聞きしています。

○興治委員
 今の関連なのですが、この事業の運営に当たっての国のバックアップはどうなっているのでしょうか。国の予算を活用して生体認証端末の導入をするという2の(1)の(1)のところに書いてあるのですけれども、国の予算といったら何に幾らぐらい想定されるものなのでしょうか。
 それと、システムの導入数は300台なのですけれども、1台当たりの価格は幾らぐらいなのでしょうか。

●谷本企業支援課長
 今のところですけれども、システムの機器の価格は1台当たり6万円程度とお聞きしています。これはまだ市販してあるものではございませんので、実際、ビジネスとしての価格ではございません。実際に入れるに当たってその機械自体は6万円程度です。
 国予算により開発されるシステムということで、国がこのシステム開発に幾ら使われたかはわかりません。300台を6万円で考えますと1,600万円ぐらいのお金がかかるものについて、開発業者などの負担で入れられるような形を、今、調整しているところです。
 あと、このシステムの具体的な利用者への説明や、下に書いている情報連携プラットフォームを活用したシステムの今後の経営見通しについては、国のいろいろな事業を活用して説明会やセミナーをしていただくことにしています。この研究会に、国にも参加いただく形で、今調整をしているところです。

○興治委員
 要するに、国の意図があって、それを受けて鳥取県が実証試験を行い、それをもとにして国がより全国的に展開するというものではないのですか。そういうふうに国が関与しているのかなと思ったのですが。

●谷本企業支援課長
 今、国は開発事業者として小さい単位、例えば何々温泉とかそういう小さい単位での実験を何カ所かで実施しています。このたび、鳥取県で行うのは、ある程度の広い地域で社会実験として県下で行いたいと。それによって個々の小さいところでの実験ではわからなかった課題や、そういうものを明らかにして、このシステムが今後進む形での実証実験をしていきたいということです。

○興治委員
 国との関係がわからない。これは鳥取県が勝手にやるのですか。

●谷本企業支援課長
 一応国とも協議しています。

○興治委員
 また後でいいです。

◎森委員長
 よろしいですか。
 それでは、請願・陳情の予備調査を行います。
 今回の予備調査は、新規分の陳情1件についてです。現状と県の取り組み状況はお手元に配付しています請願・陳情参考資料のとおりです。
 それでは、商工労働30年26号、外国人技能実習制度をはじめとした、外国人雇用の労働実態の適正化に係る意見書の提出について説明を求めます。

●小林雇用人材局雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
 商工労働部請願・陳情参考資料をごらんいただきたいと思います。まず、今回の陳情の趣旨は、外国人労働に係る法令違反が多発していることを踏まえて、国において事業者に対する監督強化、労働基準法の周知徹底、外国人就労者に対する相談窓口の強化、労働者への啓発等がなされるべきことについて意見書を提出することというのが要旨です。
 現状と県の取り組み状況は、まず、国の法制度等の変遷で、昭和56年に入管法及び入管出入国管理令の改正以降、ここに記載のごらんのような変遷を経て技能実習制度が変わってきているところです。
 鳥取県の現状ですが、就労する外国人は平成29年で2,324人と増加傾向です。このうち技能実習生は1,314人でして、国籍別ではベトナムの方が一番多くなっています。また、労働基準法違反は書類送検されたものが継続的に発生している状況です。
 こういった状況を踏まえ、鳥取県の取り組みとしましては、まず外国人就労対策会議を今年度2回開催しており、現状及び課題、今後の施策等について検討を進めているところです。
 また、相談機関としまして、ことし1月に外国人雇用サポートデスクを鳥取県行政書士会に委託して開設したところで、現在、20件の相談を受け付けているところです。
 次のページですけれども、国への要望としましては、適切な技能実習の実施、新たな在留資格の周知徹底、外国人労働者定着に必要な受け入れ環境整備、相談窓口の設置等について、ことし7月に国に要望を行ったところです。
 そのほか、外国人就労に関するアンケート調査や、外国人支援施策のリーフレットの発行、こういった取り組みを行っています。
 今後の取り組みですけれども、留学生を対象とした合同説明会、あるいは高度外国人材活用企業の見学会を開催する予定です。また、国で議論されている新たな在留資格への対応としましては、国の動向を見ながら検討していくこととしています。

◎森委員長
 ただいまの説明について、質疑等はございませんか。
 それでは、委員の方で陳情者からの願意の聞き取り、現地調査の必要性及び勉強会の必要性について御意見をお伺いします。
 御意見のある方は挙手をお願いします。(「なし」と呼ぶ者あり)
 いずれもよろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)よろしいですか。
 それでは、今回については聞き取り、現地調査及び勉強会は行わないということにします。
 次に、報告事項に移ります。
 質疑等については説明終了後一括して行っていただきます。
 今回は各項目の報告の前に、商工労働部長から発言を希望する旨の申し出がありましたので、発言をお願いします。

●吉村商工労働部長
 今般、この後報告事項の7で御報告しますが、技能検定合格証を合格された方に発送する際に、私どもで発送の誤りがあり、お二人の方に入れ違って発送する事案が発生しています。この場をかりて、関係者の皆様におわびを申し上げたいと思います。
 再発防止策を徹底しまして、今後、こんなことがないように努めたいと思いますので、この場をかりておわびを申し上げます。申しわけございませんでした。

◎森委員長
 引き続き説明に入ります。
 報告1、「TPP11」の発効など国際経済変動を踏まえた対応については、後ほど農林水産部より説明をいただきます。
 報告第2、株式会社ブライセンの八頭町進出に係る調印式の実施について及び、報告第3、リバードコーポレーション株式会社の工場増設に係る調印式の実施について、説明を求めます。

●佐々木立地戦略課長
 商工労働部の常任委員会資料の2ページをお願いします。
 株式会社ブライセンの八頭町進出に係る調印式を行いましたので、概要を報告します。
 情報システム開発を行う、東京に本社があります株式会社ブライセンがスマートフォン用のカメラの画質を高める高画質化技術等の研究開発を八頭町で行うため、鳥取開発センターを設けるということになり、このたび、鳥取県、八頭町とともに進出に係る調印式を行ったものです。
 企業概要ですが、名称は株式会社ブライセン、東京都に本社があります。売り上げは39億円、関連会社を含めると56億円近くの売り上げがあります。従業員数は単体で240名、海外も含めたグループ全体で600名弱もあります。
 拠点は国内に6カ所と、海外に4カ所です。ベトナム、ミャンマー、カンボジア、韓国。このあたりともプログラム開発等を進めて、日本、それから世界の需要に応えておられます。
 事業内容としては、スマートフォンやデジタルカメラの画質を高めるソフトウエアを開発しておりまして、各種スマートフォンや大手メーカーの光学機器に導入されています。また、
AI、人工知能を使い画像を認識する技術の開発も進めておられ、そういった画像系に強みのある企業です。
 このたび、八頭町の旧隼小学校を改修した隼Lab.の3階に鳥取開発センターを設けることとなりました。
 基本的には大きな設備投資はございませんが、事務所の賃借料ですとか、設備機器のリース等を行い、おおむね5年間で1,000万円程度の投資と見込んでいます。
 雇用計画は、当初5人から最終的に5年後に15人にふやす予定で、全員が正規雇用。うち半数程度はIJUターンの形で鳥取に入ってきていただく計画です。
 この八頭の鳥取開発センターの事業ですけれども、本業のスマートフォン用カメラの高画質化のソフトウエア開発のほか、また説明しますが、MRと書いてある複合現実といった、新しいテクノロジーに対応した技術開発、それからAI、人工知能で画像を認識するといった技術の開発など、先進的、先行的な取り組みをこの八頭町でやっていくというわけです。
 操業の開始は平成31年2月を予定しています。
 スマートフォン用カメラですけれども、写真を2つつけています。左側はタブレットでこのように写真が写るのですが、カメラから普通に撮った映像ではなかなか使い物にならない、荒いものもございますが、ソフトウエアをかませることにより、非常に画質が上がっていくということが実際にあります。このような機能に使われています。
 右側がMR、複合現実といったものの現在の機器の様子です。専用の眼鏡をかぶり、現実の空間に仮想の映像を重ね合わせます。その仮想の映像を操作することでより多くの情報を得るというテクノロジーで、こういったものの画像技術開発を八頭で行うことを予定しています。
 今後の見通しですけれども、このカメラに対する需要は非常に高まっています。また、MR、AIといった新しい技術は産業分野でもニーズが高まっており、例えば工場の生産ラインで作業マニュアルをこのMRを使って映しながら、簡単に操作できるといったことがあります。また、例えばマンションの販売現場で見学される方にこれをかけていただき、実際に家具を置くイメージを操作してレイアウトを考えていくといったいろいろな使い方ができるようで、これからニーズが広がっていくのかなと期待しています。
 同社は、海外に拠点があり、国籍にとらわれずに人材を配置したいという意向をお持ちです。鳥取にもベトナム、ミャンマー、カンボジア、韓国といった国から優秀なエンジニアにお越しいただく。そのような方々もIJUターンとして入っていただく。そういった開かれた形でのセンターをつくりたいというイメージを持っておられます。
 企業立地支援の見込みですけれども、次世代ソフトウエア産業の立地補助金は主に賃借料に対する支援となり、賃借料、リース料に対して2分の1を5年間支援し、おおむね300万円程度になるのではないかと思います。
 今年度の9月末で、補正予算でも説明した正規雇用創出奨励金の認定は終わっていますが、この企業は9月以前の認定になりますので、一人当たり50万円を雇用実績に応じて別途お支払いする予定としています。
 調印式は11月22日に知事公邸にて行いました。
 3ページは交わした協定書です。この企業は、大きな設備投資はありませんけれども、県内企業との協業、例えば鳥取大学も含めて新しいビジネス創出を県内企業とやっていきたいという意向をお持ちですので、第4条に県内企業の積極的な取引及び協業の推進に努めるというあたりを盛り込んでいます。
 3ページの一番下に、八頭町の支援というところがあります。八頭町は、IJUターンで入っていらっしゃる方も含め住居環境を整備していただくことで協力をいただきます。今、シェアハウス的な活用ができる空き家を八頭町から企業に紹介しています。県としても町と一緒になり、職と住が近接した環境をこの場につくりたいと、IJUターン型の企業誘致に努めてまいりたいと思っています。
 4ページをお願いします。県内企業の増設の調印式です。リバードコーポレーション株式会社がこのたび、工場を増設されることになり、調印式を行いましたので、報告します。
 リバードコーポレーションは鳥取市に本社がございます。ペットフード製造等を行っておりまして、このペットフード製造事業の拡大を目指すために、新しく工場を建設されることになりました。鳥取県、鳥取市との間で協定を交わしたものです。
 この企業は、ペットフード製造において非常に新しい独自の技術を開発されており、そういった事業について県でニッチトップ企業という認定をしました。第13号目の認定となります。
 企業概要は、リバードコーポレーション株式会社、本社は鳥取市徳尾にあります。従業員数は単体で24名、グループ全体で250名程度の規模です。ペットフードの製造やプラスチック成形品、農業用の資材、こん包用の資材といったものも製造、販売しておられます。
 今回の投資ですけれども、新しく鳥取市賀露町に新工場を建設されます。約9,700平米の土地を取得されます。投資規模は、建物、設備含めて24.4億円程度を見込んでいます。雇用計画は3年間で45名程度、全員正規雇用にて雇用する計画です。
 ペットフードは袋に入ったドライタイプの乾燥したもの、缶詰に入ったウエットタイプのもの、それからもう一つは半液状でスティックに入ったピューレというタイプのものがございます。あと、ジャーキーというおやつ系のもの、その4種類ございますが、リバードコーポレーションは、このたびピューレタイプのものを新工場でつくられる予定です。ピューレタイプは、主食というよりおやつに近いものになり、飼い主がペットに対して直接手からスティックであげるといった形で、飼い主とペットとの距離が非常に近いコミュニケーションツールとして今非常に人気が出ている種類です。
 ペットも高齢化、長寿命化が進んでおり、健康管理が飼い主にとっての非常に大きなテーマになっています。そういった健康・安全志向を捉えて、独自の製法により保存料、着色料、甘味料、調味料、そういった添加物が全く入っていない素材そのままのピューレタイプのペットフードを製造されます。
 現在、鳥取市野坂で製造していますが、賀露町に工場を移転しまして、こちらで量産をしていき、新たな市場をとっていくことを目指しておられます。
 操業開始は平成32年4月ごろを予定しています。
 今後の見通しですけれども、実はこの無添加のピューレタイプは世界でも同社しか現在製造しておりません。生産技術の特許出願に向けて今取り組みを進めておられます。このたび、工場で量産を図るのですけれども、このピューレタイプのペットフード市場は同社のシェアが今5%ぐらいと伺っていますが、これをもっと伸ばしていきたいということで量産を図られます。
 位置図とか工場イメージ図をつけています。鳥取市内での移転で、賀露町にこういった形の工場を建設される予定です。
 商品のイメージは、液状のものがスティックから出てきて、猫にぺろぺろとなめてもらうような形です。これは犬用、猫用、両方ございます。
 企業立地支援の見込みですけれども、企業立地事業補助金で約6億円近くになるのではないかと見込んでいます。投資額24億円に対して、25%の補助を予定しています。製造業の基本の10%に今回独自製法によります新たな技術ニッチトップ加算分を10%、また、このペットフード素材も国産や県産のものを使いますので、食品関係の戦略的推進分野の加算5%を足したところで支援したいと思っています。
 調印式は11月27日に知事公邸で行いました。5ページが協定書です。県内企業の積極果敢な取り組みですので、積極的に支援していきたいと思っています。

◎森委員長
 次に、報告第4、ファインバブル地方創生協議会の開催結果について、説明を求めます。

●佐々木産業振興課長
 6ページです。ファインバブル地方創生協議会の開催結果について報告します。
 まず、このファインバブル地方創生協議会ですが、このファインバブル技術活用あるいは技術普及、こういったものに関心の高い自治体から成る任意の協議会で、平成27年に設置されました。本県は当初から参加していまして、現在、15の自治体が参加しています。
 毎年この協議会は全国セミナーを開催しており、ことしが4回目で鳥取県での開催でした。今回の開催概要は、1に記載しています。11月15日から16日、2日間にかけて米子市内で開催しました。県内外から企業、大学、試験研究機関、医療機関などさまざまな方、100名以上に御参加いただいたところです。
 プログラムですが、メーンは(5)の1に書いている鳥取ファインバブルセミナーです。これは参加無料のセミナーで、御講演の後に農業とか水産業、洗浄とかこういった応用事例の紹介、さらには参加者間でのビジネスマッチングに近い形の意見交換なども開催したところです。
 今回、参加者の皆様から多くの意見を頂戴しましたが、主なものを(6)に記載しています。県内の方からでしたけれども、ぜひ県内の事例を勉強して取り組んでみたいという積極的な御意見、また、今回も紹介があったのですが、農業とか水産業については、洗浄分野と異なり、活用条件によっていろいろ成果が異なるといった状況もあります。やはり技術的な難しさが再認識されたという御意見、さらに、これは自治体の関係者の方でしたけれども、各地域でいろいろな取り組みが進んでいますので、蓄積したそういったノウハウをやはり共有していきたいといった御意見などをいただいたところです。
 今後の取り組みですが、この8月に米子高専と一緒に勉強会をスタートさせています。1回目はまず学ぶ形で、2回目は今週の火曜日に行ったところです。実際に陸上養殖をしていらっしゃる事業者の方をお邪魔して、実例をいろいろと勉強していくという産学官の勉強会を今スタートしています。今後ともテーマに応じて順次、開催していきたいと思っています。
 また、県内に公設試験研究機関はたくさんありますが、どういった分野でその技術普及の可能性があるのか、また、手法をどうするのか、こういった勉強会も通じながら、今後、検討を深めていきたいと考えています。

◎森委員長
 次に、報告第5、「鳥取・吉林ADAS・EVプロジェクト」の推進に関する覚書の調印及びDBSのザルビノ港延伸トライアル輸送の実施について、説明を求めます。

●岸田商工労働部参事(通商・物流担当)
 7ページをごらんください。「鳥取・吉林ADAS・EVプロジェクト」の推進に関する覚書の調印及びDBSのザルビノ港延伸トライアル輸送の実施について、報告します。
 このたび、10月25日、北京市において、平井知事と景吉林省長がジャパンディスプレイの東入來会長、リコーインダストリアルソリューションズの中田会長、第一汽車集団の李副部長の立ち合いのもと、昨年11月に吉林省と友好県省提携に関する協定書を調印したところですが、それをさらに進化するため、「鳥取・吉林ADAS・EVプロジェクト」推進に関する覚書を調印しました。
 覚書の主な内容ですが、ADAS・EV関連企業と吉林省の第一汽車との相互に協力可能なビジネス機会を創出できるよう、定期的な情報交換や共同実証実験に向けた取り組みなどを継続していくこと、また、第三国における経済協力として、両県省をつなぐDBSを利用した新たな物流ルートの構築とともに、中欧鉄道による欧州への物流促進などに連携して取り組むこと、あと、技術者、大学生などによる人材交流についても取り組んでいくことということです。この内容は、8ページにあります。
 続きまして、日中第三国市場協力フォーラムへの参加ですが、これについては、ことしの5月に日中首脳会談で合意したこういったフォーラムを設置することとなり、10月26日の、安倍首相の中国訪問に合わせて、こういった第三国市場協力フォーラムに参加し、この全体会合に平井知事が日本の自治体代表として参加し、先ほど申し上げました覚書に調印したことを発表したところです。
 その概要については、平井知事が「日中友好40周年を超えて経済発展に向けた交流強化へ」と題して、鳥取県の観光や特産品の魅力をPRしたということと、今回の覚書調印に至った経緯や鳥取県の産業発展や人材育成、DBSを活用したザルビノ延伸に関する物流ルート構築に向けて吉林省と取り組んでいくことを発表しました。また、午後には分科会(交通・物流分科会)があり、そこでは岡村統轄監がADAS・EVプロジェクトの取り組み内容について発表をしました。
 このザルビノ延伸のトライアルは、4月に1回目、10月に2回目を実施したところです。トライアルの輸送貨物は、輸出はデバイスで、今回新たに日本酒、食品を運んだところです。輸入したのは野菜です。実施の結果については、第1回目同様、1週間で境から長春に着いたということで、既存の大連ルートよりリードタイムの優位性が確認できました。また、デバイス製品のこん包用の箱には、外傷は一切なく、精密機械でも輸送ルートとして適合していることが確認できました。
 しかしながら、問題点がありまして、中ロ国境間については、電源がついたトラックがないため、温度管理が厳しいものについては輸送方法の検証が今後必要となってくるということ。あと、ロシア国内では輸送事例が少ない貨物があり、現地の物流事業者の輸送経験が乏しいということで、取り扱い可否などの判断に非常に時間がかかっているということです。
 今後の取り組みについては、先ほど申し上げた覚書の調印に基づき、第一汽車との技術者同士の交流や、来年8月に吉林省で開催される北東アジア博覧会での製品のPR、あと吉林省と連携したDBSのザルビノ延伸トライアル輸送について、一層取り組みを推進することとしています。
 なお、来年1月には吉林省政府、第一汽車、吉林大学が来県して、具体的な実施方法を協議する予定としています。

◎森委員長
 続いて、報告第6、第3回産業人材育成強化会議の開催について及び、第7、技能検定合格証書の誤送付について、説明を求めます。

●澤雇用人材局産業人材課長
 資料は9ページをお願いします。第3回鳥取県産業人材育成強化会議の開催結果について御報告します。
 今年度、県内の産業人材ニーズや社会経済動向を踏まえ、今後の産業人材育成のあり方を検討する鳥取県産業人材育成強化会議を6月から3回にわたり開催してきました。関係機関が連携した効果的な人材育成の仕組みづくりをこの会議において進めてきました。
 11月20日に開催した第3回会議では、これまで行ってきた調査や強化会議、またワーキンググループ会議での議論に基づきまとめた鳥取県産業人材育成強化方針(案)に対する御意見を伺いました。
 今後、強化会議などでいただいた御意見を踏まえ、年内を目途に強化方針を取りまとめる予定としています。なお、案については、11ページ以降に概要版を添付していますので、後ほど御確認いただけたらと思います。
 今回第3回会議に向けてまとめた産業人材育成強化方針(案)について御説明します。
 まず、強化方針の考え方ですが、人口減少下においても県内産業の持続的発展、拡大、また県民所得の向上を図るため、県内の経済団体などを初めとする関係機関、団体などと連携し、県内産業を担う人材の育成の取り組みを強化していくという考えのもと、本県における産業人材の育成強化のための方針を策定し、関係機関との役割分担を整理しながら推進していこうと考えています。
 強化方針に基づき実行していく期間については、今後の社会経済動向の変化により検討の前提が変化することも予想されますので、おおむね今後5年程度としています。
 産業人材の育成強化が求められる背景としましては、生産年齢人口が急減する中で、県内産業の維持・発展を図るための人材育成の機会が十分でないこと、また、中長期の展望に基づく充実した人材育成策は、事業所や地域の魅力の一つとして人材の確保、定着にもつながること、こういったことを掲げています。
 これらの背景を踏まえ、(3)の基本方針のもとに人材育成環境の整備と人材育成施策の強化を図ることとしました。強化方針の2つ目にあります成長・拡大分野、また、地域課題に対応する分野のところですが、これは第1回の強化会議におきまして重点検討分野と設定しました。観光、ICTなどの8分野のことですが、このそれぞれの分野ごとに強化会議とは別にワーキンググループ会議を設け、検討を進めてきたところです。
 (4)の強化策の検討ですが、強化方針をまとめる中ではこの8分野に加え、全分野に共通する課題というものが見えてきましたので、それぞれ育成強化の方向性とこの全分野共通のもの合わせて、それぞれの育成強化の方向性と強化策を検討したところです。
 具体の強化策については、(5)にポイントとなるものを掲げていますが、まず1つ目の丸のところです。これが先ほど説明しました全分野に共通する課題のところですが、こちらが先ほどの議案の御審議の際に興治委員からもお話をいただいた立地企業以外でも研修をできるようにと、会社内でできないところを新人の定着のための研修に県も力を入れていくようにというお話をいただいたところですが、それに対応する形で検討したものがこちらになっています。個々の事業所において従業員教育に時間やコストをかけられない、また社内に指導者がいないという課題があるところですが、社内での人材育成が不十分であることから、商工団体、それから産業支援機関、訓練機関などが連携組織として、産業人材育成プラットフォームを形成しました。こちらの中で研修を連携しながらやっていくわけなのですが、研修の中でも特にニーズの高い新人層や後進の指導に当たる中堅層の育成のための研修を連携して実施していくこと、また充実を図っていくこと、こういったことを考えています。
 また、2つ目の丸のところですが、こちらは……。

◎森委員長
 澤課長、お願いですが、簡潔にお願いします。12時を回りましたので、皆さんにもあらかじめお願いですけれども、延長して12番までやりたいと思いますけれども、よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 澤課長、簡潔によろしくお願いします。

●澤雇用人材局産業人材課長
 失礼しました。
 強化策のポイントはここに掲げていますが、各分野について1つずつ項目を掲げています。こういったものを強化策として進めていくことについて検討していくことを考えています。
 10ページ目をお願いします。10ページ目の上から3つ目の丸のところが、専門職ワーキングの中で検討してきたところです。こちらでは、新たな教育機関をつくるとなるとかなりのコストもかかること、また既存の教育機関との共存、役割分担などの課題が多いことから、専門職大学を含め、高校卒業後の県内職業教育の充実については今後継続検討していくという方針を掲げています。
 3に第3回会議で御意見いただいたものを掲げています。こういった意見やこれまでのワーキングでの意見も踏まえ、案として取りまとめた強化方針をさらに検討し、反映して、12月を目途に強化方針を取りまとめていく予定としています。
 資料14ページをお願いします。技能検定合格証書の誤送付についてです。産業人材課において、平成30年度前期の技能検定試験の合格者へ合格証書を発送する際に誤って別の合格者の方に合格証書を送付したことにより、合格者2名の方の氏名や生年月日といった個人情報をそれぞれ別の方に流出させてしまったことにつき、その原因と対応、また今後の対策について御報告します。
 11月14日に合格証書を発送しましたが、封筒に入れる際に合格証書に記載の名前と、封筒の宛名との確認が不十分だったことから、2名の方の合格証書をそれぞれ入れ違えて発送するということが発生しました。翌日、この2名の方から御連絡をいただきまして、誤送付が判明しましたので、すぐさま産業人材課の職員が2名の方の御自宅を訪問し、謝罪と説明を行った上で、間違って送った合格証書をお返しいただくとともに、1名の方には15日に、もう1名の方には16日に正しい合格証書をお渡ししました。
 また、ほかに誤送付がないか確認するために、全合格者の方に対して確認を依頼する文書をお送りしましたが、本日までに誤送付との連絡はありませんでしたので、2名の方以外の誤送付はなかったものと考えています。
 誤送付が発生した原因ですが、合格証書を封入する際に宛名の確認が不十分だったということです。
 再発防止策としましては、基本ではありますが、書類を封筒詰めする際には宛名の確認を複数人で照合することを徹底してまいりますし、また、所属の職員に対しましては今回の事案を共有した上で、個人情報を取り扱う際の注意点を再度徹底したところです。今後、このようなことが起こらないように、職員に対して定期的に注意喚起を行うなど、再発防止に努めてまいります。このたびは大変申しわけございませんでした。

◎森委員長
 それでは、報告第8、職業能力開発総合大学校との連携による取り組みの進捗について説明を求めます。

●福田雇用人材局産業人材課高度技能開発室長
 資料15ページをお願いします。職業能力開発総合大学校との連携による取り組みの進捗について御報告します。
 政府関係機関の地方移転として進めてきました職業能力開発総合大学校の調査研究機能の一部移転は、高度訓練開発室が平成30年4月に鳥取市所在のポリテクセンター鳥取内に移転し、7月から自動車、航空機、医療機器分野の職業能力開発体系の整備、教材の開発に着手したところです。現在は、県及び県内企業と連携して自動車分野への取り組みを進めていますので、その状況を御報告します。
 まず、取り組みの概要及び進め方等は、職業大は県内企業として自動車、航空機、医療機器それぞれ3年間で開発に取り組みます。各分野ともに1年目は職業能力の体系整備ということで、各分野におけるどのような部門でどのような職務、仕事、作業があって、その作業に必要な知識、技術、技能はどのようなものか、これを整理することにしています。これに当たりましては、県内企業や関係機関で構成する調査研究委員会での議論や、県内外の企業ヒアリング等を行い進めていきます。
 その後、2年目には職業訓練体系の検討で、1年目の成果をもとに必要な訓練コースを開発、検討します。
 3年目にはその開発、検討の訓練コースの実証や教材開発を行い、最終的には全国の企業、職業訓練施設で利用できることにつなげていこうというものです。
 現在、最初に取り組んでおります自動車分野では、自動車部品関連企業数の多い機械部品、主に切削加工系のものと、電装品(電気・電子部品)の2つを中心に検討を進めているところです。
 この検討に当たりまして、調査研究委員会についての概要ですが、県内企業等と連携して、現場のニーズに即した実践的なものを整備しようということで設けています。構成委員は、外部委員として、県内企業による5名、あと県外の企業及び組合で3名、内訳は記載しているとおりです。なお、県内企業の参画に当たっては、県と職業大が協議し、就任依頼するなど連携して行ったものです。ここでは県もオブザーバーとして参加しています。
 会議の開催概要については、今までに2回開催しておりまして、先ほど申し上げました1年目の取り組みを議論しているところです。現在、県内外で内部委員の方々、事務局がヒアリングして、最終的には31年1月に体系案の取りまとめの検討を鳥取市で行う予定にしています。
 県の今後の取り組みについては、この調査研究委員会及びヒアリングに積極的に参加し、県内企業に資するものにつくり上げていきたいと考えているとともに、職業大にも県主催の会議等に参加していただきながら、県内企業への活用を進めていきたいと考えているところです。

◎森委員長
 報告第9、県立ハローワーク出張相談会等の実施について説明を求めます。

●西村商工労働部参事監(鳥取県立鳥取ハローワーク担当)
 16ページをお願いします。県立ハローワークについては、昨年7月以来、出張相談会等のサービスを展開していますが、今後、年末年始に向けて時期的に求人求職活動が活発化します。そういった時点を目がけまして、下記のとおり、各ハローワークの地域事情に応じて出張相談会を行うこととしていますので、御紹介します。
 まだ試行的にやっている箇所もありますが、集まりぐあいとか効果性を見きわめながら、定時性を持った出張相談を今後セッティングをしていきたいと考えています。

◎森委員長
 次は、企業局の報告に入ります。
 「私都川発電所」(小水力)の運転開始について及び平成30年度第2・四半期各事業実績について、説明を求めます。

●入江企業局経営企画課長
 企業局の報告資料1ページです。「私都川発電所」(小水力)の運転開始についてです。企業局では、再生可能エネルギーの導入促進を図るため、これまで新規発電所の建設を進めていますけれども、このたび、平成28年度から建設工事に着手している私都川小水力発電所について、12月2日に運転開始する運びとなりましたので、その概要を御報告します。
 1番に発電所の概要を記載しています。そのうち、年間目標発電量は1,238メガワットアワーで、これは一般家庭において約340世帯分に相当する電力です。また、年間の売電収入は、今回はFIT制度を適用しますので、年間収入としまして約4,200万円、20年間で約8億4,000万円です。
 今回の新規発電所の運転開始により、企業局設置の発電所は21カ所になりますけれども、出力が1,000キロワット未満の小水力発電所においては4カ所目となります。また、FIT適用の発電所としては、14カ所目となります。
 また、この運転開始に合わせて、企業局の再エネの取り組みを御紹介するために、地元関係者等をお招きし、施設見学会を12月1日、前日土曜日に開催することとしています。施設見学会の概要については2に記載のとおりですので、御確認いただきたいと思います。
 続きまして、2ページをごらんください。平成30年度第2・四半期各事業実績についての御報告です。
 まず、電気事業です。全体の上半期におけます販売電力量ですが、目標に対しまして90.5%ということで、下回っています。この主な要因としましては、水力発電ですが、やはり全体的に降水量が少なかったということが主な理由です。
 次に、販売電力収入ですけれども、上半期における電力量の実績の反映により、全体では目標の101%ということで若干上回る結果となっています。内容は、表に記載のとおりですので、御確認をいただきたいと思います。
 次に、工水事業です。当期における契約数、それから契約水量の増減については、両地区とも増減はございませんでした。ただ、対前年同期で見ますと、日野工水においては100立米、鳥取においては150立米の増量となっています。
 最後になりますけれども、埋立事業です。さきの常任委員会で御報告しましたけれども、新規の長期貸し付けが竹内工業団地で1件ありました。内訳は表のとおりです。
 また、収入の状況については、上半期で13社、約9,374万2,000円の収入となっています。

◎森委員長
 それでは、報告第12、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、説明を求めます。

●小川企業局工務課長
 資料の3ページをお願いします。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告についてです。
 まず、新規分1件です。工事名が舂米発電所リニューアル事業のうち土木工事(3号無圧隧道工区)。契約の相手方は記載のとおりですが、東洋建設株式会社、それから福上工業株式会社のジョイントベンチャーです。契約金額は9億9,770万4,000円です。
 この工事内容は、舂米発電所のうち、若桜町の小船から根安にある導水路トンネル、全長7キロメートル程度ありますが、このうちの劣化の進んだ箇所を優先的に改修を行うということで、1.6キロメートルの改修工事を予定しています。
 資料の4ページ目をお願いします。変更分1件です。これは先ほど申し上げた新規、完成した私都川発電所ですが、このうちの水圧管路、2つの工区に分割して発注しており、そのうちの下流側、第2工区です。先回、上流の1工区で岩が出て、増額等の変更をしていますが、この下流側についてもやはり掘削作業の中で岩が出てきたため、747万円余りの増額変更を行ったものです。

◎森委員長
 続いて、報告第13、鳥取県営水力発電所再整備・運営等事業実施方針について説明を求めます。

●中西企業局経営企画課民間活力導入推進室長
 企業局の別冊の資料をお願いします。鳥取県営水力発電所再整備・運営等実施方針の現時点の案です。
 先月10月11日の本委員会において、実施方針案の検討の方向を報告しました。その方向に基づいて文書化したものがこの案です。先ほど議案説明の中で概略は御説明しましたので、記載内容の逐一の説明は省略しますけれども、主な点のみ報告をして、具体の記述を御確認いただければと思っています。
 12ページをお願いします。(4)事業期間です。先ほど議案説明で申し上げましたとおり、固定価格買取制度に合わせた20年間とする旨を記載していますが、1点御確認いただきたいのは、なお書きのところです。事業者ヒアリングを通じて契約後の監視制御システムの構築に要する時間が必要ということと、あと事業者に対してしっかりと技術伝承を行う必要があることを踏まえて、システム整備に要する期間、2022年の3月までを予定していますけれども、県で事業者からの委託を受けて業務を実施することとしています。ただし、その期間については、競争的対話で詰めていきたいと考えています。
 続いて、19ページをお願いします。応募者に求められる要件のうち実績要件のところです。(3)応募者に求められる要件ですが、先ほど議案説明の中では、発電事業の運営維持業務の実績を有する者としておりましたが、ここで要件としてより明確に1,000キロワット以上の発電設備、メガワットのものに限定をしています。なお、これを限定することにより今まで関心を示していただいている事業者の方に関して、このことが障害になるということはないと認識しています。
 次に20ページです。選定手続のところで、(1)ですが、選定審査会の委員の具体名を上げています。6名の委員ですが、それぞれ電気事業の専門家ですとか、あるいは機械流体工学、PFI事業の専門的な視点、あるいは河川の視点、それと地域経済の専門家といったこの6名で構成していただいています。
 続きまして24ページをお願いします。これは本委員会でも御議論いただきましたが、特別目的会社の設立のところが上から4行目のところにございますけれども、先ほど議案説明の中でも申し上げたとおり、特別目的会社の県内設置をここに明記していることを御確認いただければということで紹介しました。

◎森委員長
 件数が非常に多かったのですけれども、今までの説明について質疑はございませんか。

○島谷委員
 1点。最後のやつ、これはまだ案の段階なのだけれども、正式にはいつごろ案ではなくなりますか。

●中西企業局経営企画課民間活力導入推進室長
 正式にはこの実施方針とあわせて事業に関するいろいろな図面とかの一切合財を含めて公表しようとしており、その準備が整い次第というぐあいに考えていますけれども、今の予定ですと1月の末ごろを予定しています。

◎森委員長
 ほかに皆さんありませんか。

○錦織委員
 7ページのザルビノ延伸トライアル輸送についてなのですが、これからの課題、問題点からいうと、現状では野菜や肉など、そういったものについては難しいという結果ですね。

●岸田商工労働部参事(通商・物流担当)
 今回、野菜は運べました。確かに冷凍、温度管理が必要な肉とかは難しいかもわかりません。

○錦織委員
 野菜といってもキクラゲだったのでしょう。間違えました、これは輸入ですね。こっちから出すもので野菜とかは、温度管理というのは冷蔵で、冷凍ではないのですね。大体野菜は冷蔵が必要ではないかなと思います。リンゴなどなら冷蔵は余り要らないかなとは思うのですけれども、そこら辺はどんなふうに思っておられますか。

●岸田商工労働部参事(通商・物流担当)
 鳥取県から中国への野菜の輸出については、今後検討していきたいと思っていますけれども。

○錦織委員
 検討するのですね。わかりました。

◎森委員長
 それでは、その他に参ります。
 先ほど最初に議論がありました外国人労働の問題やら、それから労働力不足の問題で議論があっていますが、続いて御発言がありますか。よろしいですか。(発言する者あり)はい。
 その他ございませんか。

●小林雇用人材局雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
 お手元に働き方改革関連法普及促進セミナーのチラシをお配りしています。12月18、19日に鳥取と米子で働き方改革関連法の内容ですとか、対応が必要となる実務について、東京にある石嵜・山中総合法律事務所のお二人の弁護士を講師にお迎えをしてセミナーを開催しますので、御案内します。

◎森委員長
 意見が尽きたようですので、商工労働部、企業局及び労働委員会については以上で終わります。
 暫時休憩に入りますが、1時再開としてよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、再開は1時とします。以上で午前中は終わりです。

午後0時20分 休憩
午後1時01分 再開

◎森委員長
 再開します。
 農林水産部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、要領よくお願いします。
 総括説明を求めます。

●村尾農林水産部長
 予算説明資料の1ページをお願いします。このたび補正として14億9,000万円余をお願いするものです。
 中身としては、まずは一般事業として、本年末にTPP11が発効するとともに、来年2月には日欧EPAが発効する見込みであることから、鳥取型低コストハウスの導入として2億
3,400万円余の補正をお願いしますとともに、農業近代化資金の融資枠の拡大や利子負担軽減策として債務負担3,400万円余をお願いするものです。これにより、県内園芸産地の競争力強化を加速したいと思っています。
 次いで、公共事業として、9月議会後に被害が判明しました。台風24号の農林業施設等の復旧事業を追加実施することとして、耕地関係で9億5,900万円余、林道関係で1億5,900万円余をお願いするものです。ちなみに9月議会時点では被害額が10億7,000万円程度となっていましたけれども、その後被害の調査が進むにつれて拡大して、現在33億4,000万円となり、これに対応するものです。
 なお、本日の報告事項にも上げていますけれども、台風24号は11月15日に激甚災害指定を受けており、国庫補助率がかさ上げされ、地方自治体の負担が軽減されることとなりました。
 続いて、条例として4議案提案するものです。主なものとしては、指定管理者の指定で2議案ありまして、鳥取県立農村総合研究所、そして鳥取県営境港水産物地方卸売市場及び境漁港を提案しています。
 御審議をよろしくお願いします。

◎森委員長
 関係課長から順次説明を求めます。

●栃本経営支援課長
 資料の2ページをお願いします。農業近代化資金等利子補給事業の債務負担行為の増額をお願いするものです。先ほど部長も申しましたけれども、TPP11等を見据えまして、農家も規模拡大であったり、施設化であったり、いろんな動きが出始めています。農家が何か動くときに農業近代化資金という融資がかなりたくさん使われており、現在、融資枠2億円を準備しておるのですけれども、今後、さらにふえてくることが見込まれますので、3億円増額しまして5億円に枠を拡大したいというお願いです。
 続いて、25ページをお願いします。25ページについては、債務負担行為で翌年度以降にわたるものについての予定額調書ですが、一番上の農業近代化資金等電算システム保守業務委託というところです。従来、この事業は単年度契約でやっており、当初予算でお願いするようにしておったのですけれども、事務の簡素化等を考慮しまして、特に年度末にいろんな契約事務が集中するものですから、それを緩和するために3年間の複数年契約を予定しています。その関係でのお願いです。158万円です。
 続いて、27ページです。最初に御説明しました。農業近代化資金等利子補給関係の債務負担行為の増額です。

●島﨑農地・水保全課長
 資料の3ページをお願いします。しっかり守る農林基盤交付金です。台風24号により被災した国庫補助の対象とならない小規模な農地・農業用施設を早期に復旧するため、工事費と新たに測量設計にかかる経費も災害枠の対象として、合わせて7,700万円の補正をお願いするものです。
 次に、4ページをお願いします。こちらは台風24号により被災した国庫補助の対象となる農地・農業用施設を速やかに復旧するため、9億5,900万円余の増額補正をお願いするものです。
 11ページ以降に予算説明資料を添付していますが、まずは13ページをごらんください。13ページの2行目です。先ほど御説明した耕地災害復旧事業、9億5,900万円余です。また、14ページに、このたび補正をお願いする着工地区の概要を添付していますし、さらに23ページをお願いします。こちらは繰越明許費に関する調書で、9事業で合計2億9,500万円余の繰り越しをお願いするものです。繰り越しの理由は、24ページに一覧表として整理しています。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 36ページをお願いします。指定管理者の指定に関する議案です。今回お願いをしますのは、農村総合研修所でして、倉吉市大原にあります。指定管理者については、農協の中央会でして、選定方法としては指名ということです。37ページ以降に詳しい審査結果の内容をまとめていますので、そちらをお願いしたいと思いますが、2番の今回の指定期間は5年間でして、中央会には平成18年から指名指定を行っていますので、今回で更新は4回目です。
 3番の指定管理の額はなしということですので、県の予算として出てきません。従来から指定管理料なしでお願いをしているものです。
 4番、選定理由に付記をしていますけれども、農協の中央会の、そもそもの設置目的が農業者の資質向上を図るということですので、まさにこの中央会の設置目的と研修所の目的が合致するため、平成18年度からずっと指定をお願いしています。
 38ページ以降に審査結果の詳細をさらに掲載しています。(4)の審査結果として、委員からは特にこれまでの実績を評価いただいたものが多かったわけですけれども、例えば一番下の意見は、毎日利用があるわけではありませんので、あいているときには他の業種や団体への利用促進も図ってはどうかと、こういった御意見も頂戴をしました。今後は委員からのこういった御意見も踏まえながら、実際の協定内容に反映させ協定を締結したいと思っています。
 39ページ以降については、またごらんいただければと思います。

●妹尾農業振興戦略監生産振興課長
 5ページをお願いします。鳥取型低コストハウスによる施設園芸等推進事業、2億3,400万円余の補正をお願いするものです。事業の目的は、TPP11が年内に発効するため、県が開発した鳥取型低コストハウスの導入を推進し、高収益な野菜や花卉等の施設園芸を緊急的に生産拡大することを目的としています。
 主な事業内容ですが、2番目に書いていますスイカ、イチゴ、トマト、アスパラガスなどの産地強化を図るために、鳥取型低コストハウスの整備に要する経費の一部助成をお願いするものです。
 一番下の表に書いていますが、今回の計画では、約6ヘク、ハウスの棟数でいうと208棟の規模を予定しています。今まで合計で、32.9ヘク、1,167棟のハウスの整備を計画しています。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 6ページをごらんください。畜産試験場です。鳥取和牛肉うまみ開発試験では国からの受託収入の増額による140万円の補正をお願いします。
 25ページをごらんください。2番目の平成30年度家畜保健衛生所ダイオキシン類濃度測定業務委託から、次の26ページ、上から3つ目の西部家畜保健衛生所浄化槽点検業務委託まで11項目について、平成31年から33年までの債務負担行為をお願いするものです。
 31ページをごらんください。議案第7号です。鳥取県家畜保健衛生所の名称、位置及び管轄する区域等を定める条例の一部を改正する条例です。これは、農家が飼っておられる家畜の病気の原因を究明するため、獣医師に依頼して病性鑑定等を行った後、家畜の死体の焼却にかかる手数料を新たに徴収するもの、また、根拠法令の一部等が変更されたことによる条項の改正です。
 詳細な概要については2番のところに記載しています。馬及び牛については、月齢ごとに単価を設定し、大体24カ月、2歳以上のものを大体2万9,400円、1歳から2歳までのものを1万4,700円、1歳未満のものを2,400円を、焼却料として徴収します。豚についてはそれぞれ1歳半、あるいは6カ月から1歳半、2カ月から6カ月未満ということで9,800円、
4,900円、980円というふうに規定しています。また、その他として、鶏等については1キロ当たり49円の焼却手数料を取らせていただきます。
 32ページと33ページは、改正後、改正前のそれぞれ詳細についていろいろ記載しています。
 34ページをごらんください。議案第8号です。鳥取県手数料徴収条例の一部を改正する条例です。これは、家畜人工授精等に関する講習会の修業試験の合格証明書を再発行するための事務に関する手数料を新たに徴収すること、並びに馬伝染性貧血、これは日本では清浄化されたため、これから予防のための検査手数料を廃止するために、新たに提案するものです。
 家畜人工授精等に関する講習会の修業試験の合格証明書の再交付については、1件当たり
1,700円の手数料を徴収します。
 35ページには、改正前、改正後のそれぞれ詳細を記載しています。

●伊藤森林・林業振興局林政企画課長
 7ページをお願いします。二十一世紀の森施設改修事業です。来年4月から指定管理者制度を導入することとしています県立二十一世紀の森の森林学習展示館で雨漏りが発生しました。屋根の改修を行うため、700万円余の増額補正をお願いするものです。
 8ページをお願いします。分収造林促進費です。鳥取県県営林事業特別会計の増額補正に伴う同会計の繰出金の増額補正をお願いするものです。詳細は、県営林を管轄する森林づくり推進課長より後ほど説明します。

●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 9ページをお願いします。間伐材搬出等事業です。4,720万円の増額をお願いするものです。この事業は、森林の適正な管理、木材の有効利用を図るために間伐材の搬出に要する経費を支援しているものですが、事業体の作業効率の向上等により、約1万6,900立米の間伐材搬出量の増加が見込まれることから、このたび増額補正をお願いするものです。
 続いて、10ページをお願いします。公共事業です。林道施設災害復旧事業です。台風24号により被災した市町が管理する林道施設を速やかに復旧するものですが、最終的な被害額の状況に合わせて、このたび1億5,900万円余を増額補正お願いするものです。
 着工地区の概要は15ページのとおりですので、ごらんいただきたいと思います。
 続いて、13ページです。公共事業の補正予算の総括表ですが、上から3行目、林道施設災害復旧事業、補正1億5,965万1,000円を計上しています。

●田村森林・林業振興局森林づくり推進課長
 29ページをごらんください。県営林特別会計の補正予算です。県営林ですが、台風24号により、7月豪雨に引き続き森林作業道が被災しています。適正な管理等を行うために、作業道の復旧に要する経費をお願いするものです。新規に崩壊した箇所6カ所について、720万円の増額補正をお願いしています。
 28ページが一般会計からの繰入金の歳入の補正予算、30ページがそれに伴います歳出の補正予算を項目別の補正予算で、工事請負費の増額です。

●平野水産振興局水産課長
 資料26ページをお願いします。債務負担行為で翌年度以降にわたるものについての調書です。真ん中辺、平成30年度漁獲情報システム年間保守業務委託から下の5つが水産課に係るものでして、来年度以降の債務負担行為をお願いするものです。
 資料40ページをお願いします。議案第32号、公の施設、鳥取県営境港水産物地方卸売市場及び境漁港の指定管理者の指名についてです。
 指定する指定管理者は、境港水産物市場管理株式会社です。期間は平成31年4月1日からの5年間です。
 41ページをお願いします。指定管理料、金額ですけれども、7億5,643万7,000円になっています。
 選定理由ですが、この会社が、この市場管理を行うために、鳥取県漁協、JFしまね、境港魚市場という境港の荷受け3社が出資してできた会社でして、これまでも指定管理を受けて行ってきています。特に境港では、高度衛生管理型の市場、漁港の整備を行っており、引き続き適切な運営管理を行うことができるため、この市場管理会社を指定しています。
 42ページに審査結果、43ページに事業計画の概要等を載せていますのでごらんください。

◎森委員長
 議案についての説明が終わりました。ただいままでの説明について、質疑等はございませんか。

○山口委員
 今、予算の説明があったわけですけれども、今年度で対応するというのはわずかでしょう。あとはみんな、年度末に繰り越しで対応されるということでしょう。今、計上され、予算を決定されて着工する事業はどのぐらいあるものですか。もうほとんどないかな。

●島﨑農地・水保全課長
 まず、3ページ、4ページに提案している災害関連の事業ですが、これについては当然今年度から着手する予定で……。

○山口委員
 今年度からというと……。

●島﨑農地・水保全課長
 はい。基本、今年度から着手する予定で予算計上しています。
 23ページの繰越明許費に関するものは、これまでの当初予算とか補正予算でお認めいただいた予算の中で台風24号とか7月の豪雨等の被害等もあり、特に委託業務についてはコンサルタントの業務が災害復旧に注力している関係で、なかなか工期がとれないということがあり、繰り越しをお願いしたいとするものです。

●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 台風24号にかかる林道関係の被害に関しては、林道52路線、林業専用道、作業道合わせて92路線ありますが、このうちの約半分近く、40路線以上が年度内に着工見込みです。本年度着工できないものは、来年度中には復旧を予定しています。

●田村森林・林業振興局森林づくり推進課長
 県営林ですが、7月の被災と合わせて何とか年度内に執行、発注していきたいと考えています。

◎森委員長
 ほかの方いらっしゃいませんか。

○錦織委員
 3ページのしっかり守る農林基盤交付金という事業について、このたび、災害枠で測量設計にかかる経費も新たに対象になったということでよかったと思います。今まで、例えば日野町だと、この測量設計にかかる経費は日野町が出していたのですね。ところが、この事業に入ると、全体事業費から農家負担額を引いた額の2分の1以内ということになってしまいます。この制度設計からすると、新たに受益者負担が出てくるということです。今まで疑問に思わなかったのですけれども、通常枠だと受益者負担はなくて、災害枠だと受益者負担が出てくるというのですよね。だから、通常より災害で思わぬ被害にあった農家たちにとって、しっかり守る農林基盤交付金を活用できて、全くないよりはいいのかもしれないけれども、救済という考え方からいうと、農家負担をもっと減らすことができないのかなと思うのですけれども、そのあたりの考え方はどうでしょうか。

●島﨑農地・水保全課長
 日野町は、これまで災害の測量設計についてはしっかり守る農林基盤交付金を使わず、町が負担されていたとお聞きしました。しっかり守る農林基盤交付金の制度そのものは、市町村でどれぐらい負担するかということを決めることができますので、例えば農道、水路などの工事、それから今回対象にする測量設計について、町がどういった負担の形態にするかというのを決めていただきさえすれば、町の持ち分を県も負担するという制度設計です。このため、そこには町の御判断が入るのかなと思っています。

○錦織委員
 伊藤議員が前に質問されたと思うのですけれども、こういう制度がいろいろできても設計測量する人たちが不足していて、なかなか間に合わないという実態があるのです。ここに春までに堰などを直そうと思ったら、12月議会ぐらいで議決しなければ、もう1月にはどのくらい作付するか決められるのですよね。そういう測量設計をする業者が結局足らないと、間に合わないという場合に県はどう考えておられるのでしょうか。

●島﨑農地・水保全課長
 今回の災害については、農業関係以外に公共土木の関係もかなり被害を受けています。それぞれ国の補助事業による災害復旧事業は、災害の査定を受けてとり行うことになっており、今回の農業・土地改良関係の災害復旧事業は、今週から国による災害査定に入っています。年内いっぱい、災害の査定を行います。その災害の査定後、順次、工事発注を行っていくというスケジュールになろうかと思います。
 ですので、来年の作付に影響がないように、工事の発注も急いでやっていきたいと思いますし、そのように県も準備、指導を行っていきたいと思っています。
 また、コンサルタントの人数が少ないというお話がありました。県としては、農地・土地改良の関係では、特に今回は琴浦町でかなり被害が甚大だったということもあります。コンサルタントで手が行き届かないことに対しては、県の職員を派遣して町の支援を行っているところです。

○錦織委員
 足らないところは県職員が総出で応援して、とにかく年内に間に合わせるという考えでいいのですね。

●島﨑農地・水保全課長
 各市町村と連携、連絡を密にして、要請があれば県職員の派遣等も検討していきたいと思います。

○錦織委員
 検討するのですね、はい。

○興治委員
 関連です。私も災害枠の測量設計について補正予算が組まれたのは、迅速な対応で評価したいと思います。
 今、錦織委員からもお話があったのですけれども、従来、この災害枠の測量設計費は恐らく市町が100%負担していたのだと思うのですけれども、この測量設計費について、農家負担を求める市町はあるのでしょうか。どのように把握しているでしょうか。
 それと、今、琴浦町に農業土木の職員を派遣されているということなのですけれども、ことしも何回か農業災害等がありましたし、近年、全体的に多いと思うのです。また、農業の大規模化に伴ってさらに基盤整備的な農業施設の整備みたいなものも必要になってきたり、あるいは水田の乾田化を図って高収益作物の展開を図ったり、そういうことにあわせて農業関係の土木事業がふえているのではないかなという気がします。農業土木系の技術職員の数が減ってきていると思うのですけれども、足りているのでしょうか。何か足り苦しい感じがするのですけれども、どうでしょうか。

●島﨑農地・水保全課長
 まず、各市町村の測量設計の負担割合のお話については、現在把握しておりません。各市町村が実施されている道路だとか水路だとかの工種ごとの負担割合を把握しており、その中でやっておられるのではないかなと思いますが、工事と測量設計に分けて地元負担がどのようになっているかという調査は行っていませんので、今回のお話を受けて、改めて市町村に問い合わせをしてみたいと思います。
 農業土木全体の技術者が不足しているのではないかという件については全国的に大体そのような傾向がございます。県内のコンサルタントも……。

○興治委員
 県庁内の農業土木職員のことをお聞きしたいのです。

●島﨑農地・水保全課長
 県庁内も最近は職員の数も少なくなってきていますし、緊急災害等が発生しますと、通常業務は少し後回しにしてでも緊急性のある災害復旧に全力を挙げて、スムーズに早期に復旧できるように頑張っているところです。

○興治委員
 農業土木職員は、今言われたように、町に応援に行くとかいうこともあるでしょう。中部地震のときも倉吉市の応援に入られていたのではないかなと思うのです。市町村の農業土木系の職員がいなくなっているので、測量設計については外注しないといけない。だから、そこに費用が発生してくるということが起こっているから、それが市町村にとっても負担になっているということもあると思うのです。だから、それを補っているのが県の農林水産部の農業土木系職員だと思うのだけれども、まだそこに足り苦しさがあると、いろいろ弊害も起きてきはしないかなと思うのです。それを余り減らさないように、今後のことを考えて取り組む必要があるとは思うのだけれども、部長、どうですか。

●村尾農林水産部長
 今、興治委員がおっしゃったように、市町村職員は事務採用が多いため、農業土木も、林業関係の技術系の職員も、災害が発生すると応援してくれという声がてきめんにあり、基本的に、部としては市町村からの応援依頼には満額対応しています。林業でも智頭町、若桜町に、かなり長期間応援に行きました。今回も琴浦町に派遣しており、そのように派遣すると、当然、計画的にやっていた本来の仕事がストップする状況もあるのですけれども、何とかそこは職場で回しながら対応しているというのが実情です。
 職員は多ければ多いほどいざというときの対応がしやすいのですけれども、やはりそういう人事の担当部署の考え方もありますので、部としては今回の災害の状況も含めて、職員の確保についてお互い検討している状況です。
 今のところ、市町村の応援によって物すごく仕事が滞ったという事態は聞いていないのですけれども、今後に向けても部としても技術系職員の適正数も検討していきたいと思います。農林水産部だけでは結論が出ない問題ですので、このたびはそういう回答でお願いします。

○興治委員
 そういうことでお願いします。

○錦織委員
 1つだけ。37ページの指名指定の鳥取県立農村総合研究所のことなのですけれども、これは今回で4回目の指名指定ということなのですが、この指定管理料の額はないのですけれども、この建物の改修やエアコンなどを更新する場合はどういうことになっているのでしょうか。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 このことについては協定がきちんと結んであり、あくまでも県の施設ですので、そういった基本的な改修は県が行います。ただ、日常的に消耗品のレベルで対応できるものについては、指定管理者が対応すると決めています。ですから、基本的には県でしっかり対応します。

○錦織委員
 わかりました。

○島谷委員
 34ページの手数料条例、馬伝染性貧血が廃止になっているけれども、これはこういう病気がなくなったということなのでしょうか。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 日本国内ではもう清浄化されたということで廃止としました。

◎森委員長
 議案についての質疑は終わり、次に報告事項に移ります。
 執行部の説明は要領よくお願いします。
 質疑等については説明終了後に一括して行うこととします。
 報告第14、台風24号における農林水産関係被害について及び「TPP11」の発効など国際経済変動を踏まえた対応について、説明を求めます。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 資料の1ページをお願いします。台風24号に関する被害の説明です。
 被害の確定額を今回以下のとおりまとめており、トータルで33億4,900万円という大きな金額になっています。ちょうど9月議会の最終盤のときに一度金額を取りまとめ、そのときは皆様に10億7,600万円と御報告していましたが、今回、かなり大きな額となって確定しました。特に、今回は農地・土地改良施設で27億4,000万円の被害額になっています。被害箇所も1,586カ所で、県中部を中心に非常に甚大な被害となり、林道の関係で5億2,900万円、水産で1,400万円、トータル33億4,900万円です。
 2番に復旧の加速化に向けた動きをまとめています。特に(2)番としまして、国に要望に行っており、知事から農林水産大臣へ直接要望を行いました。激甚災害の早期指定や、災害査定の円滑な実施、それから災害復旧に関する予算の確保をお願いしています。
 こういったことを受けまして、(3)番ですが、すぐに農林水産大臣政務官が鳥取県にお見えになられ、主な被害箇所を視察されました。
 さらに、(4)番ですが、こういったもろもろの要望活動が功を奏して、先般、11月15日、内閣府から発表がありました。台風24号による被害については激甚災害の本激に指定する見込みであると発表され、農地・土地改良、それから林道の関係でごらんのように国庫補助率がかなり、9割以上の補助率になることが決まりましたので、関係自治体の皆様、非常に今安堵されています。
 引き続き、迅速な復旧に努めてまいりたいと思います。
 2ページをお願いします。2ページでは、TPP11の発効を見据えた県の対応について説明をします。
 TPP11は、年内の発効が確定しました。12月30日に発効することが確定しています。県においては、直ちに対策会議を開催するとともに、(2)番としまして、これも農林水産省に知事が要望に行っています。このときには、JAグループを代表しまして、畜産農協の木下組合長にも同席をいただきました。主な要望項目はごらんのとおりですが、特に現場のニーズの高い畜産クラスター事業や、産地パワーアップ事業をしっかり国の第2次補正に盛り込んでくださいということ。それから、今、日米の貿易交渉も並行して行われています。この交渉に当たってはしっかり国内の農林水産業への影響検証とか、さらには丁寧な説明の実施を要望しています。
 さらに、(3)番ですけれども、県内の農業団体と知事とで意見交換を行いまして、農林水産省への要望に関する事柄や、こういった報告、さらには、JAグループの皆様からも重ねての要望もいただいています。特に日米交渉については、やはりまだまだ不確定な要素がたくさんありますので、引き続き強い姿勢で臨んでほしいといった御要望がございました。
 2番としまして、今後の対応ですが、(1)番は今議会でお願いをしておる予算の関係です。
 (2)番としまして、いわゆる牛・豚のマルキンです。経営安定化のマルキンですが、これについては既にTPPの発効と同時に補填率が9割に引き上がるということが法定化されています。こういったことで経営支援を行っていきたいと思っていますし、(3)番としまして、既に安倍総理から、第2次補正予算の編成について指示が出ているところです。こういった動向も注視しながら、しっかり現場の不安に寄り添って対策をとっていきたいと思っています。
 一番下に、今回のTPP11が、12月30日に発効しますので、その概要を記載しています。またごらんいただきたいと思います。

◎森委員長
 報告第16、「2018台中フローラ世界博覧会」鳥取県出展ブースについて、説明を求めます。

●妹尾農業振興戦略監生産振興課長
 3ページをお願いします。「2018台中フローラ世界博覧会」鳥取県出展ブースについてです。
 台湾、台中市において、11月3日から約半年の期間でこの博覧会が開催されまして、台中市から出展要請があり、鳥取県として出展していますので、その概要を報告します。
 まずは、出展テーマは、「とっとり花回廊と鳥取県」です。「開山1300年「大山」を借景とした日本有数のフラワーパークへようこそ」ということで、大山と花回廊の魅力をPRしてきました。11月3日には台中市政府の案内で、知事、県議団、そしてチャーター便を利用された皆さんも出展会場を視察されています。来場者の多くが写真撮影等を行っており、とっとり花回廊のPRができたと考えているところです。下に、その会場の写真、白黒で見にくいのですが、掲載しています。
 鳥取県からの出展としましては、11月3日から2週間で、この間に約100万人の方が来場されたと伺っています。大山の借景、写真を全面に配して、そこに花回廊をイメージした展示を行っています。
 今回は、鳥取県観光事業団に業務委託しまして、花回廊の技術者の方にこういったデザインや設置をしていただいています。また、県の造園建設業協会の方にもこの管理等の協力をいただいているところです。
 その他のところで、日本国内の他の自治体の出展状況を書いています。

◎森委員長
 次に、報告第17、台湾での鳥取県物産展の開催結果について、説明を求めます。

●鈴木市場開拓局販路拡大・輸出促進課長
 4ページをごらんください。台湾での鳥取県物産展の開催結果についてです。先ほどの台中フローラ、それから台中市との友好交流協定の締結に合わせまして、連動する形で台中市内の裕毛屋という日本食品を中心に扱います高級スーパーマーケットで鳥取県の物産展を開催しました。8社47品目の出店、販売ということで、特に全農とっとりさんについては、輝太郎を中心としまして、柿生産者3名の方も参加され、試食宣伝を行いました。
 開幕セレモニーとしまして、知事によるトップセールス、それからしゃんしゃん傘踊りの披露で、物産展に花を添えていただきました。
 裕毛屋という店舗は、日本国内に日本法人があり、そちらで買い取って、台湾で販売となりますので、県内事業者にとってもリスクがなく、取引できるため、事業者にとってメリットも大きいということで、これを契機に今後も裕毛屋との取引拡大に取り組んでいきたいと考えています。

◎森委員長
 次に、報告第18、「五輝星」のギネス世界記録認定及び「蟹取県 世界一カニサマ蟹謝祭」の開催について及び報告第19、米の新品種「星空舞」について、説明を求めます。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 5ページをお願いします。「五輝星」のギネス世界記録認定及び「蟹取県 世界一カニサマ蟹謝祭」の開催について、御説明します。
 ことし11月7日の初競りで1匹200万円の高値をつけた特選とっとり松葉がに五輝星が「セリで落札された最も高額な蟹」としてギネス世界記録に認定されました。
 登録の概要は、1をごらんいただきたいと思いますけれども、達成記録は200万円で、ギネス世界記録の保持者は実際に落札されたかねまさ・浜下商店の浜下哲爾社長です。なお、この「セリで落札された最も高額な蟹」という記録の項目は、過去、ギネスブック上に同じ記録はありませんでしたので、このたび記録項目の新設も含めて申請しまして、ギネス事務局から認定いただいたものです。
 なお、この200万円の五輝星は、11月19日にかねまさ・浜下商店から県に寄贈いただき、現在はかにっこ館で生体展示されています。
 また、この五輝星も含めて高品質な鳥取のカニをPRするために、「蟹取県 世界一カニサマ感謝祭」というイベントを11月24日に東京の恵比寿で開催しました。当日は、忙しい中、島谷副委員長や鳥取県漁協の景山組合長にもお越しいただき、ステージイベントを開催しまして、ギネス公式の記録認定員の方から、かねまさ・浜下商店の川中さんにギネス世界記録の認定証が手渡されました。また、鳥取市のかにっこ館ともライブ中継を結び、200万円の五輝星の様子や、浜下社長の喜びのコメントをモニターを通じて伝えていただきました。また、ほかにも有名ユーチューバーのはらぺこツインズさんにも登場いただき、松葉ガニを使った特別な巨大弁当を食べていただいたり、カニ料理や特産品の販売も行いました。
 反響としては、約5,000人の方が来場され、カニ料理の振る舞いに朝早くから並ばれたり、また、カニ汁が予定数を大幅に上回って売り切れになったり、多くの方々に鳥取のカニをPRすることができたと思っています。
 また、メディアへの露出としまして、ヤフーニュースのトップページや、JR山手線の車内ビジョンのニュースに掲載されました。また、朝の全国放送のフジテレビの「めざましテレビ」や、NHKの「ニュースチェック11」、このほかにも関東エリアのテレビ番組が2件、さらには全国版の新聞紙面、SNS、英語や中国語のサイトでも取り上げられるといったことで、鳥取のカニを広くPRをすることができたと考えています。
 続いて、6ページですが、米の新品種「星空舞」について御説明します。
 委員の皆様には事前にファクスにてお知らせしましたけれども、県農業試験場が開発した新たな主食用米「鳥系93号」について、農水省に品種登録出願を行っておりましたけれども、このたび、「星空舞」という名称で出願が公示されました。
 品質特性等については、6月の常任委員会のときに御説明をしましたけれども、夏場に平場のコシヒカリを中心に高温障害がある中、この星空舞は高温に強く、1等米の比率の向上が期待できると。また、見た目がきれいで透き通っていますので、食味も良好であるといったことが特徴です。星取県から生まれた星のように輝くお米ということで、「星空舞」と命名したものです。
 パネルデザインも資料にありますけれども、鳥取砂丘に星空の写真、また、美しい米粒をイメージしたものです。
 今年度、試験栽培を5.1ヘクタールで実施しており、20トン程度の収量ですけれども、実際に結果として1等米比率が85.7%ということで、コシヒカリが4割程度に比べると非常に高い数値が出ています。来年度は300ヘクタールを目標に生産を拡大して、5年後には3,000ヘクタール、本県の主食用米の4分の1程度を目指してまいりたいと思っています。
 また、販売についても本格販売は来年度からとなっていますけれども、今年度も9月補正でお認めいただきました「鳥系93号」ブランド化推進事業を活用し、全農とっとりとも連携をして、効果的にPRできる場所を限定した上で、認知度の向上を進めてまいりたいと思っています。
 具体的には11月10日から、県内の主要4直売所で限定販売をしていますし、このほかにも県内のイベントや、また、日にち限定にはなりますけれども、学校給食での提供、また関西圏の高価格帯のスーパーや、首都圏のイベント等でもPRをしてまいりまして、認知度の向上を図ってまいりたいと思っています。

◎森委員長
 次に、報告第20、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、説明を求めます。

●前田農地・水保全課参事(水資源・防災担当)
 資料7ページをお願いします。
 まず、新規分となります。対象工事は、松谷第1ため池改修工事(その1)です。この工事は、琴浦町松谷の水田13ヘクタールを受益地とするため池の改修工事で、国庫補助事業として平成29年度に採択されたものです。補助率は、国が55%、県が34%、町が11%で、地元負担はありません。
 事業目的は、堤体の漏水対策及び耐震性の向上とそれにあわせて取水施設の改修によって維持管理の効率化などを図るもので、工事内容は、堤体工と取水施設工、仮設工となります。契約金額は1億8,144万円で、工期は平成30年10月26日から平成31年7月9日となっています。
 次に、下段の変更分になります。対象工事は、天神野地区地域ため池(中尾尻ため池)改修工事(その1)です。
 変更内容ですが、堤体部を床堀したところ、両岸の地山部から湧水が発生して、堤体盛り土の施工に支障があるために、湧水処理工を追加施工したものです。これにより工事費が増加したため、51万9,000円余の増額変更としました。また、この追加工事に伴い、工期を平成30年
12月20日から平成31年3月15日に延期します。

●平野水産振興局水産課長
 資料8ページをお願いします。同じく変更分2件です。境港の高度衛生管理型市場整備事業の中のともに陸送上屋分です。上は建築工事でして、仕様の変更等による合計100万円余りの増額になります。下ですけれども、電気整備工事でして、コンセント設備、あるいは放送設備等の増加により、627万3,000円の増額になります。

◎森委員長
 今までの説明について質疑等はありませんか。よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですが、農林水産部に関して執行部、委員の方で何かございませんか。

○錦織委員
 今、政府が水産改革ということで、漁業法を70年ぶりに変えると。臨時国会でもうこれを決定してしまおうという動きがあるのです。非常に乱暴な動きで、一番には企業が参入しやすいということがあり、今まで本当に大事にされてきた漁業権の認定などに、さまざまな変更があるのです。このことについて、私は参加していなかったのですけれども、網代漁協との話し合いなどで、そんなことがあるのか、これは大変だという話があったそうです。漁業法の改正についての県内の漁協の動きや受けとめについて、把握しておられるでしょうか。

●小畑水産振興局長
 現在、国会で漁業法の改正が審議されておりまして、報道によりますと、きょうが衆議院の本会議の採決と聞いています。
 これについては、我々としましても、法案提出の前の段階から国、水産庁からは、行政単位での説明会を何回か受けています。また、同じように、9月、10月ぐらいにかけてだったと思うのですが、国が全国60カ所ぐらいで漁業者関係の説明会もやったとお伺いしています。
 その中でも、鳥取については、鳥取、島根合同であったわけですが、松江でたしか10月だったと思うのですが、開催されており、本県漁業者にも御案内して、参加いただける方に参加していただいています。
 今、網代漁協の方は知られないとおっしゃったのですが、少なくとも県漁協としては御承知のはずですし、全く知られない漁協は、私どもはないと思っています。
 ただ、どちらにしましても法案の内容とか、細かいこともよくわからない面もあります。引き続き国も各県に出向いて説明会等は開催すると言っていますので、ぜひとも一度本県にも来ていただいて、今言われたよくわからないと話される漁業者の方にも参加いただいて、いろいろと御議論いただきたいと思っています。

○錦織委員
 でも、全体としては、十分に中身について聞いておられる人は少ないと思うのですね。今国会で成立してしまうと、意見を聞いたりする余地がなくなってしまうので、何でこんなやり方をするのかなとすごく思うのです。だから、農協改革などはそれなりの時間があったと思うのですけれども、県としても対応というか、とにかくまず説明をしてもらうように取り組むべきだと思います。島根、鳥取で、合同で一つなんていうことは、本当に許せないと思いますけれども、そういう国の対応について、やはり県として物を言わないといけないと思うのですけれども、どうでしょうか。

●小畑水産振興局長
 先ほど申しましたように、国は今後も説明会等を開催すると言っておられますので、ぜひとも来ていただいて開催していただきたいと考えています。それから、確かに法案が通ってしまった後は意見を言えないということについてですけれども、今回示されております法案というのは、ある意味骨格的なことが書いてあります。例えば今漁業者の間でいろいろ言われていますのが、具体的な基準や運用の部分がぼやっとしているというか、わかりにくい。こういったことでいろいろと混乱や御不安を招いているのだと思っています。
 この部分については、この法律が仮に制定されたとして、それから公布までは今の法令案ではたしか2年以内になっていると思います。その間に政省令や通知で運用であったり基準を示すことになっていますので、そこで本県としても言うべきことは言っていきたいと考えています。

○錦織委員
 まあ、許せないことですけれども。

●伊藤森林・林業振興局林政企画課長
 最終ページ、チラシをお示ししています。林業試験場が開催するセミナーのお知らせです。林業試験場は平成27年から、森の管理、木材資源の有効活用について、参加者の皆様とともに考える森林・林業・木材セミナーを開催しています。本年は、来る11月30日、明日ですが、午後1時半から、米子市文化ホールのイベントホールで自然素材である木材を建築に生かすことのすばらしさや林業、木材産業と自然のかかわりなどの話題を軸に「自然とのつながりを大切にする林業・建築」をテーマにしたセミナーを開催します。
 セミナーでは、高名な建築家で建築史家でもある東京都江戸東京博物館館長、藤森照信氏に、「私の木の使い方」と題して特別講演をいただきます。藤森さんは、アメリカのタイムズ誌で「世界でもっとも危険な建物トップ10」にピサの斜塔と並んで取り上げられた、長野県の茅野市にある高過庵を建築していらっしゃる方です。そのままの姿の木材など、自然素材を建築物に取り入れる自然と融合した建築設計は、国内外で高く評価されています。
 そのほかに、林業試験場の研究員による研究発表や研究成果、ポスターの展示、解説を行います。どうぞお越しになってください。よろしくお願いします。

◎森委員長
 ほかにございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、農林水産部については以上で終わります。
 また、以上をもちまして、農林水産商工常任委員会を閉会をします。

                                午後2時06分 閉会

          
 



 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000