平成29年度議事録

平成30年3月20日会議録

出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

森 雅幹
島谷 龍司
山口 享
上村 忠史
斉木 正一
錦織 陽子
興治 英夫
濵辺 義孝
松田 正

欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  吉村商工労働部長、岸田農林水産部長、湊企業局長、安本労働委員会事務局長
  ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  田中課長補佐  中島課長補佐  成相係長
 


1 開  会   午前9時59分

2  閉  会   午後0時17分

3 司  会    森委員長

4 会議録署名委員     濵辺委員  山口委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり




会議の概要

                                午前9時59分 開会

◎森委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程はお手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、本日午後2時から全員協議会が開催される予定ですので、委員、執行部の皆様におかれましては、円滑な審査、審議に御協力いただきますようお願い申し上げます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、山口委員と濵辺委員にお願いいたします。
 それでは、ただいまから、本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は日程に記載の第1号議案から合計21議案であります。
 まず、付託議案に対する質疑を行っていただきます。

○錦織委員
 それでは、商工関係で1つ質疑をいたします。
 とっとりバイオフロンティア管理運営事業、鳥大臨床実験施設のこの5階動物飼育室を30年度から指定管理区域から外すという理由について、お尋ねします。

●佐々木産業振興課長
 鳥大の5階の施設は、これまで動物を、ラットとかマウスですけれども、そういったものを使って飼育をしようということで借りておりました。バイオフロンティアを運営する中で、多くのベンチャー企業が出てきておりますが、実際にマウスを活用する企業というのが現段階で非常に少ない状況でございますので、このたび返還をするというものであります。

○錦織委員
 活用が少ないということですけれども、現時点では活用している企業があるのですか。

●佐々木産業振興課長
 一部にございますが、非常に少ない状況です。

○錦織委員
 その一部は指定管理から外したらどうなるのでしょうか。

●佐々木産業振興課長
 引き続き、鳥取大学が管理者となって対応を行う予定というふうに伺っております。

◎森委員長
 よろしいですか。
 ほかに質疑はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 質疑が出尽くしたようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。
 討論のある方。

○錦織委員
 それでは、まず1号議案、鳥取県一般会計予算から討論いたします。
 まず、今回、評価する事業としては、企業立地事業補助金がこれまでもいろいろと党としても苦情も言い、改正も促してきたところなのですけれども、今回は全体として過大な補助率、額とも引き下げに踏み切ったということ、それから対象も若干広げたということは評価したいというふうに思います。
 それから、県の未来人材育成奨学資金の支援事業は、認定申請時期を大学1年生以上に拡充して、農林水産業の関係も追加されたと。それから、企業で働く障害者が継続できるように定着を促すジョブコーチを育成、派遣するための支援事業、それから県立ハローワーク、スーパー農林水産業士育成応援事業で、長期インターンシップや進学時に修農応援奨励金を給付するなど、具体的な就農のためのスキルと安心して学べる機会の提供ということで、いい事業だというふうに思います。
 また、県と米子市が共同で取り組む弓浜地区荒廃農地の再生活用事業、これも金額的には少ないのですけれども、やはりこういうことが大事だなというふうに思います。
 園芸産地継承システムづくりでまだ承継先が決まっていない優良園の維持管理をJAが実施することを支援したり、JAの農業人材紹介センター設置の支援、また総合的な流木対策検討、そして新規で木質空間モデル施設整備推進事業で県産材の普及促進、それと同じく新規で、林業成長産業化航空レーザー計測事業などは効率的な施業集約と現地施業につながるため、林業関係者からも期待の声が上がっているなど、これらの事業はまだいいものがいろいろありますけれども、評価できるというふうに思います。
 しかし、鳥取県の基幹産業、農林水産業にとってTPP11や日EUのEPAは大変な影響を受けるのに、知事は反対の声明も出していません。農業生産1億円達成が本当にできるかという議員の指摘も今議会でありましたが、例えば米作農家に県全体でマイナス1億円の影響があるので、かけ声だけでなく、それをカバーする具体的な施策をすることが求められます。
 工業団地再生事業補助金は、企業立地予定がなくても団地を整備するということに制度改悪されて、起債をしてまでの団地整備は、企業進出がなかった場合に財政負担をふやすおそれがあります。
 GTIと連携した輸送ルート開拓、DBSによるザルビノ延伸のトライアル輸送、環日本海航路就航奨励、ロシアビジネス拠点化などは、今回、浜田議員の一般質問の答弁でもあったように、DBSは黒字の見通しが立たないと、夢の航路だが経営の見込みも厳しいということでした。その理由として、極東地域が極度の人口減、減少傾向、江原道、吉林省の関係地域も、また鳥取県もいずれも人口集積地ではなく人口が少ない。広域的に荷を集めなければならないという、そういった理由でした。毎年、経営安定化に向けて相談をしているとのことでしたが、もう10年たっています。本当に人は乗っても貨物の期待ができるのか疑問であります。
 それと、高度外国人材活用支援事業は、受け手の対策を優先していて、外国人労働者の相談先は労働局任せ、双方に責任を持つ施策を構築すべきです。
 そして、二十一世紀の森、とっとり賀露かにっこ館の債務負担行為は、平成31年4月から直営から指定管理制度により施設管理を委託するため、公募に入り、選定するためですが、まず県直営施設見直しありきで、企業のもうけ先づくり、コスト削減と民間活力導入方針は、これは改めるべきです。
 これらのことから、議案第1号、平成30年度鳥取県一般会計予算に反対です。
 その他の議案としましては、議案第18号、鳥取県営電気事業会計予算、一般会計繰出金
5,500万円については、電気事業会計の内部留保金をエネルギー関連事業に充てるため初めての繰り入れであり、この部分には賛成ですが、県発電所は民間活力導入でなく、県が責任を持って事業をすべきであり、そのための業務委託費等に反対です。
 議案第19号、鳥取県営工業用水道事業会計は、まだ事業主体も決まらず、環境についての不安のある和田浜工業団地のバイオマス発電工場に配管を布設するための企業債借入金が含まれており、反対です。
 議案第43号、44号は、いずれも地方独立行政法人法の一部改正による改正です。43号の鳥取県地方独立行政法人施行条例の一部改正は、従来、独立行政法人の評価委員会が主体であった評価が、設置主体の知事に変更になりましたが、知事が評価するだけでは権力が集中するので、法でできる規定の評価委員会を残すというものです。なぜわざわざ知事に権力が集中する法改正をするのか、理屈に合いません。そもそも地方独立行政法人化は、地方自治の重要な柱であり、住民の代表機関である地方議会の関与を外し、住民監査請求、住民訴訟の適用外になるなど、民主的地方自治制度を形骸化させる問題を持っています。実際、談合、架空取引といった不祥事が多発したということですが、それは当初から指摘されてきたことであり、今回の改正によって、透明性の確保や県民への情報公開がより前進するのかは不明であり、本改正に反対です。
 議案第44号、鳥取県附属機関条例の一部改正は、地方独立行政法人法の改正に伴って鳥取県産業技術センターの評価委員会の役割を変更するため、反対です。一方、農林水産部のほうの議案第44号、鳥取県附属機関条例の一部改正は、農業災害補償法から農業保険法への名称変更なので、了とします。
 議案55号は、土地改良法の一部改正によって、農地中間管理機構が借り入れている農地について、借り主の申請によらずに土地改良事業をしてもよいとする事業が創設されたので、そのための特別徴収金を定めるものですが、土地改良事業は地域で話し合いを進め、合意を集める努力を積み重ねて、民主的に行う必要があり、同意条件の廃止、緩和は慎重に行うべきです。このたび創設された事業は、公共性、公益性が確実に見込める事業実施地域の収益性が事業完了後5年以内に2割以上向上しなければならないなど、5つの要件を満たさなければなりません。安倍内閣になって以降、規模拡大しても20ヘクタール以上で見れば、10アール当たりを見ても1時間当たりを見ても農業所得は下がっており、生産費の削減効果も限定的です。大規模、小規模な農業者を含めた地域の自主的な支援よりも、今後、全農地面積の8割を担い手に集積、集約するための農地中間管理機構の実績づくりになりかねず、本議案に反対です。
 議案第56号、57号は、1号議案で反対した鳥取県立二十一世紀の森ととっとり賀露かにっこ館を平成31年度から指定管理制度を導入するための条例改正であり、反対です。
 議案第81号、県営土地改良事業等の施行に伴う市町村負担金についての議決の一部変更については、この1の部分の農業用河川工作物等応急対策事業は、大山町地内の工作物の耐震に係る緊急の措置であり賛成ですが、2の農地集積加速化農地整備事業市町村の負担金総額については、議案第55号に関連する事業であり反対です。
 最後に、議案第86号、地方独立行政法人鳥取県産業技術センター定款の一部変更は、監事の任期を任命の日から、理事長の任期の末日を含む決算までとする変更です。第43号でこれに反対しましたが、この知事の権力が集中する法改正で、内部統制を強化する一連の改正ですが、監事の任期は2年で、その仕事ぶりを評価する機会でもあり、再任もできます。現状で対応すべきであり、賛成できません。

◎森委員長
 錦織委員、60号は賛成なのですね。

○錦織委員
 60号は賛成です、ここでは。

◎森委員長
 ほかに討論はございませんか。
 討論はもうないようですので、これより採決に入ります。
 それでは、まず反対意見のあった議案を一括して採決し、その後、残りの議案を一括して採決を行うこととしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのようにさせていただきます。
 それでは、議案第1号、第18号、第19号、第43号、第44号、第55号、第56号、第57号、第81号及び第86号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、以上10議案は、原案のとおり可決するべきものと決定いたしました。
 次に、議案第8号、第9号、第10号、第11号、第12号、第13号、第20号、第60号、第68号、第69号及び第92号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。
 賛成全員であります。したがいまして、以上11議案は、原案のとおり可決するべきものと決定をいたしました。
 次に、報告事項に移ります。
 質疑等については、説明終了後に一括して行うことといたします。
 まず、報告第1、株式会社びーふるの倉吉市進出に係る調印式の実施について、説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 それでは、1ページをお願いいたします。株式会社びーふるの倉吉市進出に係る調印式の実施についてということでございます。
 フィギュア製造を行います株式会社びーふる、本社は愛知県の一宮市にございますが、こちらのほうが業績拡大、受注増、BCPに対応するといったようなことから、倉吉市に工場を設置するということになりまして、このたび、鳥取県、倉吉市との間で協定書の調印を行わせていただきました。
 企業の概要は記載のとおりではございますが、直近でも売り上げ7億円ということで、最近業績を伸ばしてきておられる会社でございまして、従業員は58名、事業内容はフィギュア製造等々ということになっております。
 同社は、量産の小型フィギュアから等身大フィギュアまで幅広く、主にOEM、いわゆる設計加工から完成品まで委託者のブランドで仕上げる受託生産でございますけれども、こういった形でフィギュアを生産しておりますメーカーでございまして、従来、この業界では金型の射出成形といった形での製造が主流なのですが、独自の3Dプリンターを駆使した生産方式に変更するということで、高品質なフィギュアを量産することに成功しております。
 平成30年度につきましても受注ベースで今年度の2倍程度の伸びが予想されるといったようなことになっておりまして、そういったことから、このたび倉吉市福庭のほうにございます自動車販売会社のもと店舗、整備工場ですけれども、こちらを借り受けまして工場を設置するということでございまして、こちらのほうでフィギュア製造の工程の一部を愛知県の工場から移転いたしまして、フィギュアの製造にかかるということでございます。
 雇用人数は、正規の30名を含めまして50名程度、操業は来年の5月を見込んでおりまして、投資金額につきましては、設備投資の5,000万円、賃借等々のリース料の8,000万円、5年総額ですが、こちら含めまして約1.3億円程度ということになっております。
 支援の見込みにつきましては、立地補助金で従来の基本補助率にリスク分散加算を加えました15%という支援で750万円程度と、コンテンツ関係の補助金でございまして、賃借リース料等を約800万円、5年間支援するといったようなことに加えまして、正規雇用創出奨励金による支援も予定しているところでございます。
 調印式は、以下の日時で行われておりまして、2ページに掲げております協定書のような協定を結ばせていただいております。

◎森委員長
 確認ですけれども、操業予定は来年ですか。

●池田立地戦略課長
 平成30年、ことしです。

◎森委員長
 30年ですからことしですね。
 それでは、続いて報告第2、「出張!県立ハローワーク」の開催結果について及び報告第3、専修大学との就職支援に関する連携協定の締結について、説明を求めます。

●小林雇用人材局就業支援課長
 3ページをお願いいたします。出張県立ハローワークの開催の結果について御報告をさせていただきます。
 県立境港ハローワークでは、そこの枠囲いをしておりますが、子育て世代向けに子育て応援求人、それから高齢者向けに生涯現役求人といったごらんのような条件を満たした独自の求人を設けまして、それぞれの対象者が集まりやすい場所で出張県立ハローワークを開催いたしました。
 子育て応援求人お仕事相談会でございますが、ごらんの日時、場所で開催をさせていただきました。境港市等と連携をいたしまして、来場者21名で、そのうち17名に新規で求職登録をしていただきました。また、企業については3社御参加をいただいております。
 求職者のほうからは、仕事に関する問い合わせに加えまして、特に勤務時間でありますとか休日に関するお問い合わせといったものが多くございました。企業のほうの採用意欲も高くございまして、2週間後に2名の就職が決定をしております。
 生涯現役お仕事相談会でございますけれども、ごらんの日時、場所で開催をいたしまして、来場者は20名、うち13名が新規に求職登録をしていただきました。参加企業は5社でございます。
 求職者のほうから特に生きがいとしての働く体力に応じた仕事を求める傾向というものが伺われました。
 今後の予定でございますが、県立境港ハローワークでは、こういった求人につきまして求職者の登録を促進していこうということに加えまして、来月から月1回で境港市老人福祉センターにおきまして、出張相談室、これの開設を予定しております。また、資格取得応援求人といった新たな独自求人について、検討をしております。
 それから、3月24日にはプラント5で第2回の出張県立ハローワークの開催をすることとしております。
 また、今回のこの県立境港ハローワークの開催をした相談会につきまして、非常に求職者のアピールが高かったというところで、今後、他の県立ハローワークに横展開を考えております。
 続きまして、4ページをお願いいたします。専修大学との就職支援に関する就職協定につきましては、本日午後2時から、専修大学神田校におきまして行うこととしております。この協定につきましては、大学、県、ふるさと鳥取県定住機構の3者で締結するものでございまして、就職支援協定としては首都圏で3校目、関西圏、中四国を合わせますと15校目となります。
 それで、一番下に記載していますが、専修大学には県出身者が計22名と、首都圏では15番目に多く在籍をされておられます。今、都市部のほうで大手企業中心に就活の長期化とか新卒求人の拡大が進んでおりますが、学生に対して県内企業の就職情報や地元で生活することのよさを周知するということが重要であることから、この協定に基づきまして、2に記載をしておりますけれども、学生に対する鳥取県内の企業情報とか各種イベント等の周知に加えまして、学内UIターンの就職相談会に関する鳥取県ブースの設置でございますとか、保護者会や父母会における鳥取県内への就職に関する説明、情報提供等を行うこととしております。

◎森委員長
 続いて、報告第4、鳥取県農業生産1千億円達成プランの策定について説明を求めます。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 農林水産部資料をお願いいたします。さらにその別紙でございます。よろしくお願いいたします。
 農業生産1千億円達成プランの策定についてということでございます。今議会でもさまざまな御議論を頂戴しております。こういったものを踏まえまして、以下のとおり取りまとめを行いました。別途詳細な冊子も今回添付しておりますが、それを要約したものがこの1ページでございますので、こちらで説明をさせていただきます。
 まず、1の(1)といたしまして、プランの位置づけでございます。このプランは、本県農業の目指すべき姿を明確にしたというものでございまして、今後の個別の対策であるとか、各種農業施策の指針ということで位置づけをしております。
 (2)対象期間の考え方につきましては、10年後に1,000億円を達成すると。このために、まず5年後に目指すべき姿を明確にしておりまして、(3)以降に基本目標として、具体的な目標を設定しております。
 まず、農業産出額の目標につきましては、ごらんのとおり、表でまとめておりますが、現状、764億円を2023年、今から5年後でございますが、900億円に伸ばすという目標にしておりまして、その内訳は記載のとおりでございます。
 次に、中ほどに農業者に関する目標を設定しております。ごらんのとおり、3つの区分で設定をしておりまして、特に3つ目の新規就農者の目標につきましては、現状が141名ということになっておりますので、これを200名に伸ばすという目標にさせていただきました。これにつきましては、今議会の議場でもさまざまな御議論があったところでございますので、改めてJAとか市町村とか現場の方々と協議をさせていただきまして、結果として、現状を考慮すると、この200人も非常に大きな目標だという、現場の大きな声がございましたので、このたびは200人ということにさせていただきました。
 最後に、畜産部門に関する目標でございます。今回、畜産部門で100億円伸ばすという目標にしておりますが、特に肉用牛と、それから酪農部門、こういったものでそれぞれ具体的な目標設定をして推進してまいろうということにしております。
 2番、今後の取り組みでございますけれども、今回、1,000億円という非常にわかりやすい目標設定をさせていただいたことで、今、各産地において非常に主体的な取り組みが行われ始めておりますので、県としてもしっかり現場と連携をしながら、こういった現場の動きを加速させていきたいというふうに思っておりますので、頑張っていきたいと思います。

◎森委員長
 これはまだ案ですか、それともでき上がったものですか。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 本日の時点ではまだ案でございまして、きょうの御議論などを踏まえて今年度の末に最終的に策定するということにしております。失礼します。

◎森委員長
 はい。
 続いて、報告第5、柿「輝太郎」の鳥取県外での栽培解禁について、説明を求めます。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 柿の輝太郎の鳥取県外での栽培解禁についてということでございます。栽培解禁ということで、裏に書いておりますが、このたび、本県で育成しております輝太郎が国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、以下は農研機構というふうに話をさせていただきますが、と共同保有することで協議が調いました。今後、手続を経て30年度内に鳥取県外での栽培が可能になりますので、御報告をします。
 これの経緯を説明させていただきます。1の柿、輝太郎につきましては、県の試験場が平成11年に宗田早生、次、安芸津14号、これは甘秋という品種に今なっておりますので、以下は甘秋というふうに話をさせてもらいますが、甘秋の花粉を交配してつくった系統でございまして、平成22年に品種登録をして、現在、37ヘクタールの栽培をしております。非常に大玉で早くとれて、非常に人気の高い品種でございます。鳥取県がしっかり進めていきたいという品種の柱でございます。
 2番の経緯でございますが、農研機構が育成しました甘秋、安芸津ですね、これが平成8年に栽培特性を調査するために、試験場で系統適応性検定試験というのを行います。これの条件としまして、育種に使ってはだめだという項目があるのですけれども、これを2段目の輝太郎は安芸津14号、甘秋の花粉から育成されたが、このことを記載した平成28年7月付の学会論文ですね、農研機構がこれを知ることになりました。29年11月に農研機構から、先ほどお話ししました系統適応性検定試験で品種に、育種には使ってはだめだということを禁じられておりまして、このことの指摘を受けました。その後、この農研機構と協議をいたしまして、事実確認をしまして、このたび、輝太郎を農研機構と鳥取県で共同保有することとなりました。
 3番で、このようなことが起きた場合にどのようなことが想定されるかということを書いております。農研機構と共同保有することによりまして、農研機構は国の機関でございますので、県外でも輝太郎の苗木の流通を進めなければならないということでございます。ということで、他県でも果実の生産、出荷が始まる可能性が高い。先ほど申しましたように、非常に品質のよいものですので、こういうことが起きると思います。
 ただ、県外の苗木業者が輝太郎の苗木の増産を行って、本格的に生産をする場合に、当県の事例から考えまして10年程度はしっかりかかっていくだろうということが見込まれます。ここで、生産量が増加すれば、この輝太郎の評価は知名度が上がって、全国区の人気の品種になると予測されます。
 4番です。今後の対応でございます。今後は、県内の柿生産部等にこのことを説明いたしまして、輝太郎がますます有名になることを見越して、1本でも多く植えていただくように強力に働きかけていきたいと思っております。他県での生産が本格化すると見込まれます、先ほど申しました10年後には、現在の37ヘクから80から100までの大きな産地にして、揺るぎない主産地の地位を確立したいというふうに思っております。
 平成30年度の具体的な支援策としまして、本議会でも検討していただいております柿ブドウ等生産拡大事業で苗木とか棚とか、そういう経費について最大でありますと4分の3の補助率で支援しておりますので、これを十分に活用していただいて、鳥取県をしっかりした輝太郎の生産地にしたいというふうに考えております。

◎森委員長
 報告第6、林業試験場「木材環境研究棟」の開所式について、説明を求めます。

●地原森林・林業振興局林政企画課長
 2ページをごらんいただきたいと思います。林業試験場「木材環境研究棟」開所式についての説明でございます。
 かねてより、林業試験場内に整備中でありました木材環境研究棟が完成します。CLTや
LVL、杉厚板耐力壁など、県産材をふんだんに使った試験棟が完成します。関係者との日程調整の結果、3月25日、日曜日でございますが、10時から試験場内で開所式を開催するものでございます。
 内容につきましては、知事の挨拶、来賓等、看板除幕でございまして、ここにいらっしゃいます森委員長を初め、多くの県議会議員の方々、設計・建築関係者、林業関係者一同がそろいまして、開所式を開くものでございます。
 ちょっと図面等で小さくて見にくいわけでございますが、右のほうには千代川から見た試験棟でございます。また、その下は、林業試験場のほうから見た写真でございます。
 建物の概要でございますが、10月17日から23日にかけまして整備中でございます。中には天然の乾燥施設とあわせまして、恒温恒湿室と申しまして、温度と湿度が中でコントロールできる、そういった空間になっておりまして、例えば床でありますと室内、また、地下でありますと地下のほうの温度とかそういった湿度をコントロールできるような、そういった試験室でございまして、木材の伸びやそり、それから水分、そういったものを調べる試験室がございます。また、天然乾燥施設には、耐力壁としましてレングスさんのCLT、それから合板ヒノキ、それから4月13日に大臣の認定を受けました杉の厚の耐力壁、そういったのをふんだんに使っておりまして、試験棟でありますが、県民の皆様に見ていただけると、そういった施設でございます。また、屋根にはトラスを使っております。また、内装材には、腰壁としまして、とっとり杉ごころを使っております。
 試験棟以外にも別棟に実大強度試験機、いわゆる実物の木材などの強度試験ができる可能な試験機、また、燃焼試験機、そういったものをあわせて整備しているところでございます。
 また、この試験棟ですが、オープンラボ機能強化と申しまして、いわゆる木材関係の業者さんとこの試験場が官民共同でこういった実用技術の共同開発の拠点施設として、今後、期待しているところでございます。
 ということで、3月25日開所式がございます。こうしたLVL、CLT、県産材、木材の活用をどんどん図っていきたいというような施設でございます。よろしくお願いします。

◎森委員長
 報告第7、鳥取県産材利用推進指針の変更について、説明を求めます。

●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 資料の3ページをお願いいたします。鳥取県産材利用推進指針の変更についてでございます。
 変更の背景でございますが、2番に書かせていただいておりますけれども、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律、これに基づきまして、国は基本方針を策定することとされておりまして、都道府県はこの基本方針に即しまして県の方針を策定することとなっております。本県では、平成20年に作成しておりました鳥取県産材利用推進指針を平成23年に改訂して対応しておりましたけれども、昨年の6月、国の基本方針が変更されまして、CLTや木質耐火部材等の新たな木質部材の活用に努めることが明記されたため、この変更を踏まえまして県の指針を変更するものでございます。
 1番に主な変更内容を書いておりますけれども、2点ございまして、1つ目は県が発注する公共建築物におきまして、CLTやLVLなどの新たな木質部材の使用に努めることを追記いたしました。2つ目といたしまして、民間事業者と連携した鳥取県産材利用の取り組みの推進を新たに規定いたしました。
 変更後の指針につきましては、4ページから6ページにございますので、ごらんいただきますようにお願いいたします。変更部分にはアンダーラインを引いております。
 変更につきましては、平成30年3月9日付で行っておりまして、各市町村、庁内の各課ほか、関係団体等には既に通知をしたところでございます。

◎森委員長
 報告第8、平成30年緑の募金について、説明を求めます。

●濱江森林・林業振興局森林づくり推進課長
 7ページ目をごらんください。平成30年度緑の募金についてでございます。3月25日日曜日から公益社団法人鳥取県緑化推進委員会によりまして、県下一円で春の緑の募金運動が実施されますので、御報告いたします。
 春期といたしまして、3月25日から5月31日の約2カ月間、そして秋期としまして、9月1日から10月31日の2カ月間となっております。
 募金目標といたしまして2,500万円を目途としております。
 使途でございますけれども、森林整備や緑化活動を行う自治会やボランティア団体等の支援、緑の少年団の育成、学校等緑化活動の推進を使途としております。
 まだ、街頭キャンペーンということで、3月26日の午前10時から、イオン鳥取北店前とイオンモール日吉津・イオン日吉津店前の2カ所で実施したいと思っております。賀露小学校みどりの少年団と日吉津小学校みどりの少年団などに参加していただく予定にしております。
 また、下段の参考でございますけれども、3月21日が国際森林デーでございまして、その一環事業といたしまして、3月12日の月曜日にNPO法人未来、そして鳥取県が主催といたしまして、倉吉市の関金町におきまして一般県民90名、その中に関金小学校6年生の児童も含めまして、山桜の植栽をいたしたところでございます。こういうイベントを行いましたので、御報告いたします。
 ぜひとも各委員の皆様には、緑の募金のほうを、心ある募金をお待ちしております。よろしくお願いいたします。

◎森委員長
 報告第9、平成29年における水産物の水揚げ状況等について、説明を求めます。

●平野水産振興局水産課長
 資料8ページをお願いします。平成29年の水産物の水揚げ状況がまとまりましたので、御報告いたします。
 これは、県外船も含めた県内の全ての港での数字になります。属地統計と言われるものです。水揚げ量は13万5,418トンで、前年に比べて17.8%の増加、水揚げ金額は252億9,800万円で2%減少いたしました。主な増加要因は、大中型・中型まき網でマイワシがふえたことによるものです。
 漁業種類ごとの水揚げ状況、特徴について、説明いたします。
 まず、沿岸漁業ですけれども、刺し網や釣りによりましてサワラが豊漁でして、水揚げ量、金額ともふえております。沖合底びき網漁業ですけれども、松葉ガニ、数量は減少いたしましたが、単価が上がったことから、水揚げ金額についてはふえております。それから、最もよくとれるハタハタですけれども、16%の水揚げ量の減、水揚げ金額のほうも減っております。大中型まき網、中型まき網ですが、単価の高いクロマグロは減り、それからマイワシはふえております。紅ズワイかにかごですけれども、数量は減りましたが、単価がよかったことから、水揚げ金額はふえております。

◎森委員長
 報告第10、農林水産省「ジビエ利用モデル地区」への選定について、説明を求めます。

●塗師木市場開拓局食のみやこ推進課長
 9ページをお願いいたします。このたび、農林水産省が国全体としてジビエの利用量を増加しているために、安全で良質なジビエの供給の先進的なモデルとなるような取り組みを行うジビエ利用モデル地区を全国で17地区選定いたしましたが、その中で、鳥取県東部のいなばのジビエ推進協議会が選定されました。このモデル地区に選定されますと、農林水産省の平成30年度の予算のジビエ倍増モデル整備事業の支援を受けることが可能となりますので、いなばのジビエ推進協議会がこの農林水産省の予算、これは国から協議会に直接交付でございますけれども、国の補助を活用して30年度モデル事業に取り組む予定でございます。
 取り組みの内容につきましては、資料真ん中に図がございますけれども、県と関係する市町村、民間の販売店などが連携いたしまして、既に昨年、県版のHACCPを取得しましたわかさ29(にく)工房をモデルとしまして、そのすぐれたノウハウを、来月開業予定であります智頭町の新しい処理施設に移転をしまして、この若桜と智頭の処理施設の処理頭数を合わせて、現在は年間1,857頭でありますのを平成31年度に2,610頭まで増加させるという計画でございます。
 具体的に想定している取り組みといたしましては、新しい施設のスキルアップを目指すために、よりよい肉質の鹿肉が提供できるように研究を行ったりですとか、また、ジビエの需要は現在、高級レストランなどを中心にロースに偏っておりますけれども、低カロリー、高たんぱくという鹿肉の健康面での価値にも着目をいたしまして、もも肉など、現在は需要が少ないような部位を老健施設ですとか健康食品などへ活用できないか、販路開拓を行う予定でございます。
 また、保冷ができる車を活用いたしまして、岩美町ですとか、現在は処理施設がないような地域から智頭町の施設などへ捕獲した個体を搬入するような取り組みを実証的に行う予定でございます。
 なお、今後の予定でございますけれども、現在はこのマスタープラン、計画が選ばれたという段階でございまして、今後、協議会が国に正式な補助の申請を行って、国の当初予算成立後に正式な採択が行われるというスケジュールでございます。

◎森委員長
 報告第11、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について、説明を求めます。

●島﨑農地・水保全課長
 10ページをお願いいたします。このたび、中部総合事務所農林局が工事の変更契約を締結しましたので、その概要につきまして御報告いたします。
 工事名としましては、天神野地区地域ため池(中尾尻ため池)改修工事(その1)でございます。変更内容としましては、堤体改良工事に先立ちまして、施工業者が行いました調査ボーリングにおきまして、軟弱地盤層が広範囲であることが確認されたため、堤体安定を図るために改良範囲を拡大したことに伴いまして、事業費で1,482万7,000円余を増額したことに伴います変更でございます。

●岡垣農業振興戦略監畜産課長
 10ページの中段と下段をごらんください。このたび、鳥取放牧場和牛繁殖牛舎他新築工事並びに畜産試験場乳用牛関連施設新築他工事におきまして、変更契約を締結しましたので、御報告します。
 この変更の内容でございますが、まず、鳥取放牧場につきましては、老朽化等によって使用に耐えないことが判明した給水管の布設かえ工事とか、工事車両によって損傷した道路舗装の復旧工事といったものの追加、並びに工期延期ということで、昨年9月の台風18号によります幹線道路被災によって通行どめ等が起こりまして、それによって工期等がおくれたということによるものでございます。
 また、畜産試験場につきましては、牛舎内に柵設置を追加したこと、さらに外構工事の追加ということ、また、1月に降積雪によって外構工事の掘削、養生に期間を要することがあったということで、工期を延長するものでございます。

●平野水産振興局水産課長
 資料の11ページをお願いします。栽培漁業センターでのマサバとキジハタの生産施設の新築工事に伴うものでございます。上段、建築工事ですけれども、仕上げの変更等によりまして
139万8,000円余りの増額契約となっております。下段のほう、機械設備ですけれども、取りかえ予定としておりました配管設備、これがそのままで使えるということがわかりまして、473万円余りの減額変更ということになっております。

◎森委員長
 続いて、今度は企業局ですね。報告第12、地域新電力会社への企業局電力の供給開始について、説明を求めます。

●入江企業局経営企画課長
 企業局の報告資料、1ページをお願いいたします。地域新電力会社への企業局電力の供給開始についてでございます。
 電力の地産地消の一環といたしまして、昨年4月に改正されましたFIT法による新たな枠組みにより、ことし4月から企業局のFIT電力につきまして、地域新電力にも供給できる仕組みに変えることを、先般、1月の常任委員会で御報告させていただいたところでございます。このたび、企業局のFIT電力の供給先につきまして、公募により決定いたしまして、ことし4月から供給開始いたしますので、その概要を御報告するものでございます。
 供給先及び対象発電所につきましては、供給先についてはローカルエナジー、とっとり市民電力、南部だんだんエナジーの3社でございます。また、対象発電所につきましては、太陽光、小水力発電所11カ所でございます。
 具体的な内容は記載のとおりですので、御確認いただければと思います。
 また、供給期間でございますけれども、今回、従来の中国電力のほうから県内地域新電力に供給先を切りかえますので、試行的に平成30年度の1年間としております。また、今後、平成31年度以降につきましては、地域新電力の意向等も踏まえながら、期間につきまして検討をしていきたいというふうに考えております。

◎森委員長
 報告第13、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について。

●小川企業局工務課長
 企業局資料の2ページをお願いいたします。一定額以上の工事または製造の請負契約の報告についての変更分でございます。
 工事名は、日野川第一発電所導水路修繕工事でございます。この工事は、導水路のトンネル内の傷みが進んでおりまして、約95メートルの区間をモルタルで修繕を行うものでございます。この施工の際に、詳細に現地を確認しましたところ、現状の区間が素掘りの区間で、状況が一様ではないということでございまして、当初設計よりも実際にはモルタルが多く必要になったということが判明をいたしまして、106万円余りの増額をしたものでございます。

◎森委員長
 ただいままでの報告事項について、質疑等はございませんか。

○錦織委員
 商工のほうで、このびーふるさんというところの投資計画を見ると、事業内容は計画期間が30年度から34年度の5年間となっていますし、その隣の2ページの進出計画概要で雇用計画約50名、5年計画となっているのですけれども、この5年で終わりということはないと思うのですけれども、ちょっと状況をお知らせください。

●池田立地戦略課長
 このたび、5年と記載させていただきましたのは、コンテンツ関係の、いわゆる賃借料設備機器等リースをさせていただきますので、この期間が5年間ということで、総投資額等を算出するために5年ということにさせていただいておりますけれども、基本的には永続的におられる予定です。
 と申しますのが、現在、国内と海外中国のほうでの生産比率が大体6:4。その国内部分というのが愛知県の一宮のほうでつくっておるのですが、将来的には中国部分の量産のところを全て国内に戻して、愛知と倉吉で半々ぐらいでやっていくと。そのような形で将来計画も描いておられるということでございます。
 それで、50名については、5年間の期間でおよそ50名を雇わせていただくと、そのような計画でございます。

○錦織委員
 では、県が関与して、補助金を出す期間が大体5年ですよということの理解でいいのですか。

●池田立地戦略課長
 そうです。補助金としては5年間出しますが、いわゆるコンテンツ関係は事業努力継続の義務が大体10年になっておりますので、そこまで関与するということになります。

○松田委員
 今のびーふるさんの進出ですけれども、これはOEMで主に供給するということ、OEM先というのは何社ぐらいあるのですか。

●池田立地戦略課長
 実はOEM先というのは、いわゆる企業間の秘密事項になっておりますので、特には詳しいところは教えていただけていませんが、いわゆる大手のフィギュアメーカーとはもう複数社とやっておりまして、かなり有名なコンテンツ等もつくっているのは事実でございます。

○斉木委員
 4ページの大学との就職支援協定の関係ですけれども、一番最後の学生寮との連携で6ページに書いてある、一番終わりの言葉がこれは実にそうなのです。私も昔経験があるのですけれども、鳥取に帰ることは考えていなかったけれども、セミナーに参加して考えるようになったということで、意外と学生寮には情報が行くようで行かない。かなり学生寮に情報が行くらしいのですけれども、昔は全くなかったものですから。やはりこの学生寮の情報提供も清和寮は10月とか、男子寮は11月。就職の解禁のぐあいもあるのだろうけれども、もうちょっと早い段階で4年生に意識づけをするということが私は必要だろうと思います。もうこのころになると、多分これは新年度の、ことしの30年4月から就職する人のためのガイダンスかどうか知らないけれども、もっと早い段階、1年ぐらい前から意識づけをしていただくと、やはり学生の考え方も違ってくるかなと思うのですけれども、どうですか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 ここに記載をしています学生寮のイベントといいますか、それにつきましては基本的には学生寮は低学年の方が入っておられまして、大学1年生、2年生が中心で、3年、4年も継続される方も中にはおられます。そういった中で、低学年のときからこういった情報をお届けしようということで取り組んでいるものでございます。開催の時期については学生寮側の御意見も聞きながらやらせていただいておりますが、こういった機会をもっとふやしていくとか、あるいは時期等についてもさらに検討していきたいというふうに考えております。

○斉木委員
 昔と違って本当に4年生はいないのですね。1、2年生ばかりで、2年交代しないといけないような状況ですね、それはわかりました。
 それと、この大学一覧表で合計の欄の数字を見ると、やはりアタックするということになると数が多いところからしたほうが効率がいいのではないかと思うのだけれども、ことしする大学のほうは人数からいうと下のほうなのですけれども、何かめどをつけてやられるのか、相手との兼ね合いなのか、どういうぐあいでアタックしていかれるのですか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 当然、ここに記載をしておりますような大学さんにつきましては、それぞれこちらは首都圏でありますので、東京本部のほうからお声がけ等をさせていただいておりますが、そういった中で、両者で合意ができたところから順次締結をさせていただいているというところでございまして、引き続きこういった就職支援協定の締結につきましては取り組んでいきたいというふうに考えております。

○斉木委員
 ということは、これに載っているようなところには各大学には一応話をして、話がついたところからこうして進めていくということですか。人数とかそういうことは余り考えずに、できるところからやっているということなのですか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 はい、お見込みのとおりでございます。

○斉木委員
 なるべく多いところから努力したほうが効率はいいと思いますので、努力してください。

○山口委員
 柿の品種改良ですが、次から次と出てくるのでしょう。これは芽接ぎをするのかな、母体があるでしょう。例えば、私どもは富有とか御所で一つのブランドをつくっていたでしょう。だから、こういう農家が新しい輝太郎とかをつくるときは、これはその母木に芽接ぎとか、接ぎ木をしてやるのかな。どういう形で。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 済みません、輝太郎の交配ですね。つくったのは、宗田早生にかける……(発言する者あり)。

●村尾農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 基本的に柿はいろいろな新しい品種が出ていて、農家さんは、まず苗を買って、それを植えて、という育て方をされます。農家さんによっては、自分が植えた苗からそういう接ぎ木をされるという方もあるのですけれども、基本的には、やはりまず苗を買っていただくというところがスタートであります。

○山口委員
 いや、それはわかっていますけれども、私どもは花御所なら花御所と一つの特産物があったでしょう、特産の柿が。それを誇りにしてどんどんどんどん市場の開拓をやっていたでしょう。また次のがこういう形で出てくるわけでしょう。新しいブランドをやりますと、今までせっかく花御所なら花御所というブランドをつくっておいて、またこうなりますと、今まで育てた花御所であるとか富有であるとか、富有はちょっとこれはポピュラーになっているのかもわかりませんけれども、そういったものとの競合ですね。生産者も困るではないかと思いますよ。だけれども、新しい市場開拓をして、新しいものをつくっていかなければならないということはわかりますけれども。(「シリーズ、シリーズ」と呼ぶ者あり)

●村尾農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 今現在の鳥取県内の柿の品種といいますのは、まず富有、西条、そして郡家には花御所という特色のある品種があるのですけれども、いろいろ新しい品種が出た場合に、農家さんはやはり同じ品種をどんどんつくるのではなくて、いろんな品種を計画的に植えられまして、特に収穫作業が大変ですので、シリーズ化して品種は選択されます。ですから、花御所は郡家であるのですけれども、こういう輝太郎などの品種も自分の中の一部の部分を植えかえたり、接ぎかえたりして経営の中に取り入れられるというふうなことをやっておられます。

○山口委員
 だから、新しくそういう形で芽接ぎするとかは、新しい苗木をつくってやるとか、そのあわさったあたりを並行してやればいいのですけれども、なかなかこれは難しいのではないかと思いますね。
 やはり産地ですから、柿でも条件があるわけでしょう。
 それともう一つ、前は柿の試験場が河原にあったでしょう。河原が一番発祥地だったのですよ。それが一つブランドをつくって対応していたのですけれども、今は園芸試験場が全部対応しておられるのか。河原に試験場があったでしょう。

●村尾農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 まだあります。
 まず、産地は県内いろいろ、東・中・西あるのですけれども、輝太郎につきましては、今かなり西条が安くて農家さんが困っておられまして、かなり高く売れる輝太郎に非常に興味を持っておられます。そういう中で皆さんが経営の一部に入れられて、現在、37ヘクタールまでふえたという状況ですので、やはりこれからもどんどん県のほうも支援施策を用意しておりますので、PRしながらふやしていきたいなというふうなことが一つであります。
 それと2点目に、河原試験地のお話があったのですけれども、河原試験地はかなり山の中に、いわゆる柿の木を植えて試験地をつくっていまして、非常に管理がしにくいということもありますし、視察に行っても道が細くて狭くて、県内の柿農家の方からはもう少し便利のいいところにならないかというお話もありました。
 それで、今現在、河原試験地については機能を本場に移そうということで、本場のほうにいろいろ柿の木を植えて準備をしております。当面は河原試験地で現状のようにやるのですけれども、行く行くは本場のほうに機能を移して、そういう中で病害虫の専門家もおりますし、土壌肥料の専門家もおりますので、そういう中で対応したいと。地元のほうには現地試験地を残しまして、実際、畑で生産者の皆さんに寄ってもらって勉強もしてもらいながら、やはり地元は地元で産地振興のために拠点を残そうというふうなことで今、計画をつくっております。

○錦織委員
 その関連でなのですが、この経緯を見ますと、調査以外の使用を禁じているということを結局、県は知らなかったのか、そのことを学会論文から知って、それで指摘された、後から協議しましたよということなのですけれども、ちょっとよくわからないのですけれども、法的な問題だとか、何かこれを調査以外で本当にこうして輝太郎として出す、そういうときには何かしら一定のものを本来は払わなければいけないとか、何かそういうことがあるのでしょうか。ちょっとそこら辺をお聞きします。

●村尾農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 まず、担当者がこのことを知っていてやったのか、知らなくてやったのかということですけれども、担当者は認識がなくて、この安芸津14号に雄花がついていたというのに気がつきまして、交配育種というのはなるべく可能性を広げたいという部分がありまして、やはりいい品種の花粉があればつけてみたいなという、そこから、認識がなくてやったと。ですから、学会論文にきちんと書いて発表したというのも、まさにその辺の認識がなくて、農研機構の担当者から、どうも年代を見ると系統適応性期間中ではないですかと言われて初めてわかったというふうなことで、認識はありませんでした、いわゆる悪意はなかったということです。権利を共同で保有するということで、そういう苗木をつくる業者さんからやはり利用料なるものが若干発生しますので、そのあたりも含めて共同でやると。
 このような類似のケースは、やはり過去、ほかの県でも柿に限らず同様なことがあったようでして、このたびの共同で保有しようというのも過去の事例に準じた形で農研機構と話をしたというふうな経過でございます。

○錦織委員
 新たな手数料か何かが発生するぐらいなことで、直接、今後気をつけてくださいよという程度のことで済んだわけですね。

●岸田農林水産部長
 手数料はないでしょう。手数料というか、農研機構に払うというのはない……。

●村尾農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 それはないです。

○錦織委員
 それはないのだけれども、苗ですかね、苗業者、何か今、手数料が発生するとか言われたから。

●村尾農林水産部農業振興戦略監(試験場統括本部長兼務)
 苗木業者さんからの利用料というのは発生しますので、それも含めて共同でというふうなお話にさせていただいて、特段、今回の件で県から農研機構に何らかのお金を払わなくてはいけないとかということはございません。

○錦織委員
 わかりました。

○濵辺委員
 済みません。3ページの出張の県立ハローワークの件なのですけれども、一番下の段に鳥取、倉吉、米子と今後という話なのですけれども、これはいつごろかとか場所などというのはどういうふうになっているのですか。

●小林雇用人材局就業支援課長
 こちらにつきましては、当初予算の議案のほうでも概略のほうは御説明をさせていただいているところでございますが、鳥取につきましては現在、7月開設ということで鳥取駅構内に、それから、倉吉につきましては4月開設ということでパープルタウン内に、それから八頭につきましては、今、7月で県の八頭庁舎に開設ということで、準備を進めさせていただいているという状況でございます。

○濵辺委員
 自分が聞きたいのは、出張ハローワークなのですけれども、今回、出張ハローワークというのは境港市で開催されましたけれども……。(発言する者あり)あ、そういう意味なのですか、はい、十分わかりました。ちょっと勘違いしましたね。

○興治委員
 県産材の利用指針の変更についてです。これはCLTだとかLVLなどの使用に努めるということを加えて民間事業者との連携も新たに加えたということなのですけれども、今回、代表質問もしたのですけれども、県産材を利用するに当たってやはりコスト面での問題があるという話でして、この指針に基づいて県が整備する公共建築物は原則木造化であると。ただし、工法やコスト面から困難と判断する場合があるということなのですね。工法だとか、ここに書いてある法的規制とか用途等によって木造化ができないというものは除いて、そうでなければ、一番の問題はやはりコスト面なのでしょうか。そのあたりはどうなのでしょう。
 それと、このコスト面に仮に一番問題があるとすれば、コストの低下をするための今後の取り組みというものも必要になってくると思うのですけれども、それはどのようにされるでしょうか。ここに書いてあるように、基本的に全て原則木造化というものを達成するために必要な対策、そういったものは具体的にどういうことなのでしょうか。

●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 コストの問題でございますけれども、それが一番かどうかといいますと、いろんな納付とかもございますので、そればかりではないと思いますが、ある程度大きな問題にはなっていると思います。
 それで、コスト面につきましては、その製品をつくるに当たりまして山から原木を搬出してくるところから始まりますので、路網の整備、それと搬出コストを下げるための高性能林業機械の導入、こういったようなものを始めまして、まずは原木を低コストで安く搬出してくるということを一つやります。
 その後は、製造する場合に少しでもコストが下げられますように、加工機械の整備でありますとか、製造する能力の向上、こういったようなことで施設整備も支援してまいります。これによりまして、少しでも県産材の価格が下がりまして、より利用しやすくなるようにということで努めておるところでございます。
 今後につきましても各事業体のほうで施設整備でありますとか、路網整備もなのですけれども、森林所有者さんもありますし、それを施工する森林組合ですね、そういったものもありますので、そういったところと意見調整をしながら、要望を聞きながら、その要望に沿って支援をしてまいりたいというふうに考えております。

○興治委員
 ざっとでいいのですけれども、価格的に他県産材に県産材はどの程度コスト的に高くなっているのでしょうか。
 それと、木造にするのか、あるいはその他の工法にするのか、鉄筋コンクリート、鉄骨にするかというその判断、コストではどの程度までだったら木造にすると。それだけ高ければ木造ではなくて鉄筋コンクリートとかほかのものにすると、そういう判断基準みたいなものはあるのでしょうか。

●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 他県とのコスト差でございますけれども、それは製品によりまして多種多様でございますので、お幾らというのはちょっと言えないのですけれども、価格差ですね、これにつきましては、県のほうで整備するものにつきましては、営繕課のほうでそういう指針がございまして、それによりますと3割程度の増ということであれば木造化というふうに決められております。

○興治委員
 では、コスト差について、製品によって違うということなのですけれども、代表的な製品を幾つかでいいので、どれぐらいの価格差があるのかというのをまた資料でいただけますか。
 それと、今、3割増であれば木造を選択するということなのですけれども、3割増になっていなくても木造を選択していないという例もあると思うのですけれども、それはどういう理由で選択していないのでしょう。

●上月森林・林業振興局県産材・林産振興課長
 それでは、価格的なものは代表的なものをちょっと調べまして、後ほど御報告したいと思います。
 それと、3割以内でも木造にしない例といいますのは、こちらのほうでもさっきの指針にも書いてございますけれども、工法的に無理があるとか、法律的に無理がありますとか、そういったものがございまして、3割以内でもできないものはございます。

○興治委員
 わかりました。極力木造化を進めるように、県庁の中でも議論をより煮詰めて、まだ木造化になっていないものもあると思いますので、その推進に努めていただきたいと思います。
 次に、1千億円プランですけれども、これはプランの原案をいただいているのですけれども、主に変わった点はどこなのかというのをこれでちょっと教えてもらえますか。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 それでは、冊子のほうの説明でいきますと、一番大きく変わったのは7ページでございまして、従前のプランはこういった品目ごとの目標値というのは掲げておりませんでした。今回、産出額ということにフォーカスしておりますので、1,000億円、さらには900億円を達成するために、それぞれの品目ごとに具体的に幾ら伸ばすかということを現場と詰めて、こういうふうに積み上げた、この7ページが全く変わったといいますか新たに出てきた項目でございます。
 この品目ごとにどう伸ばすかというものをそれぞれ具体的に9ページ以降、掲げさせてもらったということでございまして、一番今回力を入れていますのが、飛んで申しわけないのですが、18ページの一番下のほうに書いておりますJA生産部等が主体となって行う経営継続のためのさまざまな取り組みに対して、19ページの冒頭ですが、それぞれ産地が将来ビジョンをこれから作成していただこうと思っていますが、こういったものを県下全域で支援をしましょうと。これはもう全く3年前と変わったところといいますか、新たな新機軸というふうに私どもは理解をしております。

○興治委員
 なるほど。これも代表質問でしたのですけれども、新規就農者を毎年200人ふやすということなのですけれども、この中には親元就農者も含まれているのでしょうか。
 それと、あとちょっと数字を忘れてしまいましたけれども、実際、農業者で減っていく人数が非常に多かったなと思うのですけれども、それを果たしてこの新規就農者、独立自営就農が80人、法人等の雇用就農が120人ということでしたよね。それで賄えるのだろうかということを言ったのですけれども、そのことについて、市町村とかJA等現場の意見を聞いて、従前どおりの設定をしたというお話だったのですけれども、その過程でどのような議論があったのか、それを教えてください。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 まず、200人の内訳の中の親元就農を含むのかどうかということにつきましては、そこは含みます。新規就農の中にはもう含みまして、数字をはじいております。
 さらに、それぞれ高齢化によってリタイアすると毎年大体どのぐらい農業者が減ってということもございました。大体換算でいきますと、毎年1,000人ぐらい農業者というのは減っていく計算になっています。ちょっと5年ごとの農林業センサスですので非常に粗い試算で申しわけないのですが、大体イメージでは1,000人ぐらい減っていますが、ただその1,000人の内訳がほとんど兼業農家の方々だろうというふうに予測はつくのです。何人兼業で何人専業というのが実は統計がございませんので、これからは全くの試算になるわけですが、例えば1,000人減るとそれが今回、764億円で農業者が大体2万6,000人ぐらいいますので、1人当たりでいきますと260万円ぐらいになるのですね。ただ、これが兼業で見るのか専業で見るのかによって、平均値としては全く変わってまいりますので、この1,000人減ることに対して平均260万円を掛けると20億円ぐらいになるのですけれども、そこがなかなか難しいところでして、そういった推計値がちょっと難しい。
 ただ、言えることは、新規就農の200人、このうちの自営就農が大体80人から100人なのですが、この方々というのは専業農家の方です。専業農家であれば、専業でなりわいとしてやっていこうと思えば、大体生産額というのは1,000万円ぐらい必要になるだろうということがありますので、ですから、今後10年間で200人ずつふやしていきましょうと。こういったときに大体2,000人ふえる。それで単純計算ですけれども、1,000万円掛けるとそれだけで200億円の押し上げ効果になるものですから、200億円ぐらいの押し上げであれば、現状の200人目標で何とかなるのではないかというふうな目標をたてていますが、今、現場の声としては、大体これまで100人ぐらいのベースで新規就農がふえておったものが、今、140人ぐらいになっています。ですから、ベース自体は上がっているのですね。急激にそういったことでふえているので、まずはそういった方々にしっかり支援をして、しっかり定着をしてもらいましょうと。いきなり200人を300人にふやすのではなくて、まずはしっかり定着してもらうほうにしっかり支援なり軸足を向けましょうということが現場からの大きな声でございましたので、そういったことも踏まえて200人ということで据え置かせていただきました。

○興治委員
 今言われた新規就農2,000人、10年間でふやすと毎年200人、その200人が全て専業であると。独立自営就農が、だから80人ですよね。雇用就農は120人ですよね。その200人の平均で生産額1,000万円なのだという理解でいいのでしょうか。またそれを、新規就農がすぐに1,000万円になるわけではないので、1,000万円に至るまでの年数というものがありますよね。その間は
1,000万円の生産額にはならないわけで、そういったものというのはこの計画の中に加えられているのですか。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 そこが、例えば人ごとに3年なり5年で一人前といいますか、1,000万円になる方というのはいらっしゃいますので、大体平均で3年から5年かかるだろうというふうなことが、いわゆる経営指導の手引きというものがあるのですけれども、そういったものには出てまいります。ただ、そこが段階的に1,000万円にはなるわけですけれども、1年目は幾らで2年目は幾らとなかなか計算しづらいものですから、ざっと我々の頭の中では、10年後に今よりも2,000人ぐらい新規就農をふやすと、毎年200人ふやすということは10年後に2,000人になると、そういった方々に最終着地点で1,000万円稼いでいただくとしたら200億円と、大変恐縮ですが、そういった粗い計算になっております。ただ、それを補完するものとして、集落営農組織、これは法人化も頑張りますし、それからほかの目標指標でもって総合的に1,000億円を達成していこうと、こういった考え方でございます。

○興治委員
 何かこだわるようなのですけれども、就農者が2万6,000人いて、1,000億円を達成、1人当たりの平均が260万円の生産額になるという話でしたよね。それがこの10年間で1万人減るわけですよね。1万人減るということになれば、260億円生産額が減ると。260億円が減って、かつ、この新規就農者が毎年200人で10年間で200億円の増なのだけれども、これがただ、さっき言われたように3から5年で1,000万円に到達すると。だから、10年後にまだ3年とか5年たっていない人たちがいるわけで、だからそれを加味すると200億円の増にはならないわけですよ。だから、260億円減って、仮に160億円ふえるとすれば、その差額100億円が出てくるではないですか。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 私の拙い説明で申しわけないですが、単純計算で1年1,000人、10年で1万人、そうならないように何とか新規就農をふやしていったりとか、各施策はやるわけですけれども、なかなか人に着目してシミュレーションというのは難しいものですから、今回は品目ごとに伸ばしていきましょうという姿を見せて、品目ごとに幾ら伸ばしましょうということにしたわけです。ですから、品目にはそれぞれ産地がぶら下がっておりますので、産地でそれぞれやっていきましょうということが1点と、もう1点は、実は大山の梨の生産部などがこの10年間で生産者が半減したそうですが、生産額自体はとんとんだそうです。ということは、1戸当たりの農家の販売額というのが2倍になっているわけですね。実は、我々はそういうことも目指しておりまして、新規就農200人だけで到底補えると思っておりませんので、当然、今の個別の農家の方の所得率といいますか生産率を上げていく対策も一方でやりながら、現状の新規就農者対策をやっていくという、全体総合的にやらないと到底1,000億円、あるいは5年後の900億円というのはちょっと難しいと思っていますので、200人だけでそれを補おうということは当然考えてございません。

○興治委員
 最後。わかりますけれども、結局トータルで1,000億円の目標が達成できれば、もちろんそれはいいと思うのですよね。それを実現するのは、今、おっしゃったように新規就農者がふえていくということだけで実現されるわけではないので、それ以外の幾つもの要素が、既存の農業者が生産拡大するとか、集落営農をふやしていくとかあるとは思うのですよね。
 ただ、現時点で農業者の年齢が10年たてば10歳、年が上昇しているわけで、そうなっていくとリタイアする農家、農業者数というのも見込めるわけで、それをやはり補うために、この親元就農も含めた新規就農者の数を十分確保することによって補っていくと、そういう勢いをつけるための目標を持って、それを着実に実現していく施策をその裏づけとして組み立てていくということも大事なのではないかなと思うのです。
 これはとりあえず10年プランなので、どこか途中で見直しもあるかもしれないのですけれども、そういったこともあるのでしょうか。それと、今言ったような人的な裏づけも含めて、今回はこれでいいにしても、今後、プランの見直しの中で修正していく必要があればまたしていくとか、そのあたりはどうですか。

●前田農業振興戦略監とっとり農業戦略課長
 見直しにつきましては、基本的には3年ごとにしっかりとした見直しをやろうと思っていますが、それ以前に毎年、大きな動きがあれば、当然そこは不断の見直しをしていくというのは当然だろうと思っていますし、人数につきましては、まさに今回1,000億円ということを掲げたことで、今、産地ごとに本気になってそれぞれの将来のプランをつくろうという動きになっています。今、残念ながら産地ごとのそういった積み上げはございませんが、来年度以降、各産地で実際に産地を維持するためには新規就農がこのぐらい要るとかという動きになってまいりますので、こういった積み上げをした上で、また適宜、皆様方に御報告できればなというふうに思っています。頑張ってまいりますので、よろしくお願いします。

○興治委員
 はい、わかりました。

○濵辺委員
 さっきの3ページの県立ハローワークの件なのですけれども、今回の予算の中で、鳥取、倉吉、米子と県立ハローワークが開設されますよと。今回、ここから、要は出張のこのハローワーク、出張で要は地域のところにそういうハローワークが行くということなのですよね。それで、それは、いつごろということと、それと地域的にどこの地域に行くとか、ここで言う、境港市の保健相談センターとかでありましたけれども、場所的には決まっているのかどうか、その辺のところを教えてください。

●小林雇用人材局就業支援課長
 鳥取、倉吉、八頭につきまして、まだ現状としては具体的な開催場所ですとか開催時期というのは決まっておりません。これからそういったものをそれぞれ検討していくという段階でございます。
 ただ、御説明したように、本当に効果があると見込めておりますので、それぞれの地域の実情に合った形で開催をしたいと思っておりまして、これから具体の計画をつくっていきます。またこの常任委員会等で御報告させていただきたいというふうに思っております。

○濵辺委員
 本当によろしくお願いします。よく仕事に対するいろいろ相談をいただきます。やはり、65歳ぐらいとか70歳ぐらいの年齢の方からよく相談をいただくのですけれども、こういう出張でいろいろやっていただくことはすごくそういう方々にとって力になるかと思いますので、どうかよろしくお願いします。

◎森委員長
 大分時間が経過しておりますが。

○錦織委員
 企業局のほうの地域新電力会社の供給のことでお尋ねしますが、現在はこうして企業局が卸供給先を決めるわけですが、小鹿ダムとかそういったところがコンセッションでやるということになれば、この卸供給先というのもその企業が決めるわけですね、その部分は。

●入江企業局経営企画課長
 PFIに移行する際にいろいろ条件設定がございますし、そういったものを、例えば運営権者のほうで自由に売電できるというふうなこともありますけれども、例えば地域新電力に電力を供給するというような、いわゆる地産地消の一環としてそういった取り組みをするようなことも条件といいますか、要件といいますか、そういったことも含めてこれからことしアドバイザリー業務委託でまたいろいろ事業者のほうと意見交換しながら、その辺の枠組みを検討していきますので、そういったものを含めて検討してまいりたいというふうに考えております。

○斉木委員
 輝太郎に向けての、栽培の解禁について、まさに4番の今後の対応なのですけれども、10年先には80~100ヘクタール目指すということなのですけれども、今、中心になってやっている人はもう80歳になるわけですね。次々新規就農者が、今の話で、後から後から入ってくる体制をつくらなければいけないのですけれども、やはりそれには二十世紀梨と一緒で団地化的な、そういう地域の一つの塊を、先ほど、つくりやすい地域もあるし、日当たりの悪いところもあるというような話もありましたけれども、日当たりのいいところのそういう場所の団地化、すなわち皆さんが横の連携をしながら、そして高齢化になっても資材等いろんなものを共同利用しながらやっていくというような体制を考えておられるのですか。そのあたりはどういう考えでこの80、100ヘクタールを目指すというようなことなのですか。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 梨と同様に、柿についても団地化するといいますか、やらいや果樹という方法で、果樹園の流動化等事業もあります。ですから、非常に4分の3というようなかなりの高額の事業も組んでおりまして、例えば梨の棚があるところに柿を入れてもらうとか、そういう仕掛けを一生懸命しようと思っておりますし、もう一つ、この輝太郎については非常に単価が高いものですから、梨の平棚とか密植等を使いまして、団地で事業を進めるような事業も組んでおります。モデル的なものも入れておりまして、委員おっしゃるとおりに団地化で支援していきたいと。
 さらに、退職者の方に従来の梨よりも柿のほうが比較的取り組みやすいということも伺っておりますので、そちらのほうにも進めていきたいというふうに考えております。

○斉木委員
 ぜひそのようにしていただきたいし、やはり農家の方は切れ目のない収入というのですか、二十世紀をとり、そして輝太郎もとり、あるいは新甘泉もとりというようなことが、本当はできれば一番いいのですけれども、一つのことだけの品種に全部特化してやるという農家は意外と少ないのですよね。そういう面で、今までどおりの富有柿と輝太郎とを兼ね合わせたりとか、そういうようなことですので、ぜひ苗木代であるとか支援策はしっかりやられて、今はまだまだ高価なものだから、これもやはり早く増殖できるようにぜひしていただきたいなということを思っています。10年後のことを思うので、10年後収穫しようと思ったら動きもできないというようなことではいけないもので、ぜひそのあたりは考えてもらいたいなと思うのですけれども、心配はそれです。

●永原農業振興戦略監生産振興課長
 しっかり推進してまいりたいと思います。

◎森委員長
 それでは、次に、閉会中の調査事項についてお諮りをいたします。
 本委員会所管に係る商工業及び農林水産業振興対策並びにその他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、その旨議長に申し出ておきます。
 なお、委員長報告の作成・内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 そのようにさせていただきます。
 次にその他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

●谷本企業支援課長
 お手元に青い冊子が1冊お配りしてあるかと思いますけれども、2月の常任委員会で鳥取県経営革新大賞の表彰を報告させていただきましたけれども、今年度の経営革新計画の事例集、取り組まれたところの事例集ができましたので、御報告させていただきます。また漫画のほうで取り組みを紹介しております。この冊子につきましては、企業を支援する商工団体ですとか金融機関及び県内の大学、高校なりに配布しておりまして、県内企業の取り組みなり、また今後の経営革新へ新たに取り組んでいただく企業への契機としたいと思っておりますので、また内容につきましては後ほどごらんいただければ幸いでございます。

◎森委員長
 ほかに皆さんはありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、では、委員の皆様に御連絡をいたします。
 次回の常任委員会は、4月20日午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いをいたします。
 なお、この後、県内産品の海外輸出に係る勉強会を行いますので、関係所属長を除いて執行部の皆さんは御退席いただいて結構ですということなのですけれども、きょうが今年度の最後の委員会になっておりまして、きょうが最後になる方もいらっしゃいますので、何か一言言いたい方がいらっしゃいましたら。

●岸田農林水産部長
 今回の委員会を最後に退職ということで、森委員長、それから島谷副委員長、委員の皆さんには大変お世話になりました。
 最後に1千億円達成プランというのを大きな目標を掲げさせていただいて、これで後は後輩に頑張っていただくというのは大変歯がゆい、せつない思いもありますが、こういう目標を持ってこそ鳥取県の農業、農林水産業がまた夢を持って大きく羽ばたくということだと思います。また来年度以降も農林水産部に叱咤激励をいただきまして、大きく花が開くように、指導をお願いしたいと思います。
 これまでどうもありがとうございました。(拍手)

●湊企業局長
 同じくこの3月31日をもって県を退職することになりました。議員の皆さんには、本当に長い間お世話になりました。ありがとうございました。
 企業局ということで、どちらかというと地味な組織であったのですけれども、私の在任中にいろいろ議会をにぎわわせております。これからまた引き続きにぎわっていくと思いますので、ぜひ委員の皆様には御指導、御鞭撻をいただきますようお願い申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。(拍手)

●尾崎森林・林業振興局長
 本日の常任委員会をもちまして最後ということになりました。
 3年間、森林・林業振興局長を務めさせていただきました。平成26年に森と緑の産業ビジョンというものを作成して、それを私が引き継いだ形となっております。現在、素材生産量27万立米という形になっております。平成32年が38万というふうな目標を掲げています。10年前は14万立米ということで、今、倍増という形になっております。
 ただ、課題は、現在の素材生産量、D材、C材というふうな状況であろうかと思っております。やはり森林・林業、これまで植えてきた人の気持ちを酌むのであれば、A材対策、先ほど興治委員もおっしゃったのですけれども、やはりコストを下げつつ森林・林業の林家の方の所得を確保するというふうな方向性で、さらにコストを下げつつ、A材に向かってトータルとしての再生産経費が出るような形で取り組んでいかなければならないというふうに考えております。
 また、本日最後でございますが、ここの思いにつきましては後輩に思いを継いで、この場で最後という形にさせていただきたいと思います。
 3年間でございましたが、ありがとうございました。(拍手)

◎森委員長
 それでは、どうもありがとうございました。
(執行部退席)
 ちょっと先に、委員の皆さんにでありますけれども、調査活動の報告をこの最後の日にやるのですけれども、皆さんには一読していただくように既にお配りしておりますが、何か御意見がございますか。いいですか。

○島谷副委員長
 それぞれ書いてありますけれども、ない部分もあるというのは、これはあえて入れていないということ。

●中島議会事務局調査課課長補佐
 全体的に多すぎるということで、もっとほかにもたくさん行っているのですけれども、その中から選抜してというか。

○島谷副委員長
 では、この選抜というのはどういう基準で選抜したのですか。でも、やはり、事の重要性とかそれがあると思うのだけれども、どうなのでしょうか。

◎森委員長
 何か上げてほしいものがあれば。

○島谷副委員長
 ちょこちょこちょこちょこ入っているのだけれども、抜けているものがかなりあるので、どういう基準でやったのかなと。
 例えば、水産では、はっきり言って県内水産業にとってはアユも大変大切だと思うのだけれども、この前海水面でのアユを今後どうするのかというのをしっかりと見に行ったわけだから、さっき農業では興治委員が言った農業ではないけれども、将来的に水産業にとって、漁獲高を上げるとか、そういう漁家の収入拡大につながるようなものを僕としては見に行きましたよと言ったほうがいいのではないかなとか、ところどころあるので、どういう基準でやったのかなと。

◎森委員長
 ちょっとまた後で御意見ください。またそれは調整をさせていただきます。
 では、皆さん、ほかよろしいですね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、あとは御一任いただくということでよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、これからは県内産品の海外輸出に係る勉強会ということでさせていただきます。きょうはお世話になります。よろしくお願いします。
 資料は、皆さんのところにはお配りしてあるはずですが、ありませんか。
 今回の勉強会ですけれども、前回の常任委員会の際に平成30年度の第1回の県外調査先について、那覇空港のハブ機能の視察希望が出た件に関しまして、鳥取県から海外輸出できるものはどんなものがあるのかということで確認が必要だという意見が出たことを受けまして、海外輸出の現状、及び今後の見込みについて、執行部から説明を受けるものでございます。
 今、配られた資料ですけれども、その内容について、説明を求めます。

●清水通商物流課課長補佐
 それでは、お手元にございます資料に基づきまして、御説明させていただきたいと思います。
 通商物流課のほうでは、毎年県内企業様を対象にいたしまして、県内企業の海外展開の概況につきましてアンケート調査を行っているところでございます。それに基づきまして、状況がこちらに書いてあることでございますけれども、大体、輸出、輸入につきまして、国際取引があると回答された企業様は今33.1%でございます。3年前にも調査をいたしましたけれども、そこから14%の増加ということでございまして、海外展開については右肩上がりに伸びているということが言えるかと思います。
 輸出入の状況につきましては、具体的な国名も含めまして、下のカラーのところに書いてございますけれども、食品につきましてはお酒でありますとか、あるいは農産加工品、お菓子類とかそういったものについて、特にアジアを中心に輸出をされているところでございまして、レストランあるいはスーパー等で販売が行われております。また、ものづくり系機械ですとか、あるいは自動車部品、そういったものについてもアジアを中心に輸出がされているところでございます。
 また、アジアのみならずアメリカに拠点を設けて、ビジネスをされていらっしゃる企業さんもございますし、あるいはこれからになるかもしれませんが、ロシアのほうにも可能性を見出しておられる県内企業さんもおられます。
 めくっていただきまして、裏のほうですけれども、これは境港のほうの輸出の状況でございます。金額ベースで出るものはなかなか今、県内の海外展開調査でちょっと把握できないものですから、境港の輸出入の状況になってしまうのですが、こちら、境港の利用ということでございますので、必ずしも県内企業様の利用だけではなくて、隣県の島根県さんなどのものも入っております。主に1番ということで紙類、鉄鋼ということで書いてございますけれども、これは主に王子製紙さんと安来市にございます日立金属さんの製品がメーンでございまして、下の方の国別輸出額についても主にその2社の企業様が中国とか韓国とかというところに出されているというような状況でございます。
 簡単ではございますけれども、資料の説明とさせていただきます。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 それでは、販路拡大輸出促進課作成資料のほうをごらんください。私どものほうでは、特に1次産品、農林水産物の現在輸出されているもの、それから今後輸出の可能性があるものというような形で資料をまとめさせていただいております。
 まず、現在輸出されているものですけれども、もちろん鳥取県の輸出産品の柱は梨でございまして、中心的な輸出先は台湾、それから香港、アメリカというふうに続きます。量的には現在500トンちょっとですが、これは産地、生産量がどうしても80年代以降どんどん減ってきていることから、量的には減少傾向となってきてはおります。産地としては県下全域でございます。こちらの表にある販売量につきましては全農とっとり扱いの数量でして、単JAの市場出荷ですとか直売の分が含まれないので、数字としてはちょっと少な目になっております。御了承ください。
 富有柿につきましては、タイのほうに輸出されておりまして、これも1980年代からずっと継続して輸出されております。富有柿ですので、主な産地は南部町というふうになります。
 近年、開始した産品がスイカ、それからブドウということになります。これはいずれも香港でして、スイカについては5年前から実施しておりまして、ブドウについては昨年度からやっておりますので2年目の取り組みとなっております。産地はいずれも中部、北栄というあたりになります。
 梨の穂木というのが台湾のほうに輸出されているわけなのですけれども、これは梨の花芽を台湾のほうに輸出して、向こうで梨をつくるという形になります。ですので、生産量そのものが輸出量という形になっております。
 水産物ですけれども、これは主に冷凍魚がその多くを占めます。輸出先としては中国、タイ、ベトナム、東南アジアが多くなっておりますが、缶詰工場が境から海外へ出ていった経過がありますが、そうした工場ができ上がったのがタイとかベトナムというようなこともありまして、こうしたところに輸出されるという傾向がございます。
 和牛につきましてはタイ、台湾と書いておりますが、タイにつきましては昨年の1月に名和の屠畜場がタイ向けの輸出施設登録ができたということから、県内の事業者さんで取り組んでいらっしゃるところが1社ございます。それから台湾につきましては、昨年の9月に国同士の取り決めで解禁になったということがありまして、これを契機に早速取り組みを進めている生肉卸さんがいらっしゃいます。
 それから、下の今後輸出を検討しているものですけれども、全農グループとしてねばりっこの生産拡大を今、図っていこうとしていらっしゃいまして、長芋ですけれども、全国で見ますと長芋が国としての輸出品目でかなり注目されております。多くはアメリカ、台湾に輸出されているということから、ねばりっこにつきましても将来的な輸出アイテムにしていこうというふうに全農とっとりさんを中心に今、検討が進められております。

◎森委員長
 これまでの説明について、質疑等ございませんか。

○錦織委員
 ちょっと気になったのが、この3枚目のペーパーで水産物の境港から中国、ベトナムのほうに行くのは主なものは冷凍魚で、もともと境港にあった缶詰工場がそっちのほうに展開、移転してしまったと。それでそこに送るものが、結局相手先はタイとかベトナムなのだけれども、境港の工場が現地で生産するために輸出しているということですか。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 いえ、これはもう商社経由の取引になっておりまして、当初の境の工場が移転した先に出すというような、そういう商流はでき上がっておりませんで、境の仲買さんとかは、もう単に国内の商社さんにコンテナ単位でぽんと売ると。それを買った国内の商社さんが海外の関税交渉ですとか、多分、エサにされるものもあるのですけれども、そうしたところに販売するというような流れで、産地というか、境と海外が直接つながっているというような構図ではございません。

◎森委員長
 ほかにありませんか。

○山口委員
 例えば、この梨の穂木ですけれども、ストレートで台湾なら台湾に輸出すればいいのですけれども、中国産が大分入っているのですね、これは。それを日本から中国に渡って、中国から台湾に渡って日本産とやっているわけです。かなりのあれがあるということを何回も私ども聞きますけれども、その実態を知っておられますか。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 穂木ですか。

○山口委員
 穂木です。
 もともとこれは花本さんが市場開拓をして梨の穂木を台湾に輸出したわけでしょう。だけれども、中国にもかなり渡っておるわけです。中国で生産したものが台湾に、ということの実態はなかなか。

◎森委員長
 山口委員、ちょっとそれはまた次の機会に。

○山口委員
 いや、そういうとこがあるということだけ。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 穂木ではないのですが、日本の品種登録された梨そのものが中国などに出ていって、その中国の果実が台湾のほうに輸入されるというような、そういう事例はあるというふうなことは承知しております。

◎森委員長
 ちょっと私のほうから。
 海外に輸出されているもので、どういったルートを使ってどういうふうに、船だとか飛行機だとか、どういうふうな形で行っているという、そういった把握はできていますか。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 食に関することでございますけれども、3枚目のページを見ていただければと思いますが、梨、富有柿、スイカ、ブドウも含めて、大体これ全農さんが輸出されている部分でございますが、もうほぼ100パーに近いぐらい船です。神戸等からの船で……。

◎森委員長
 神戸からの船なのですね。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 ええ、出ております。香港とかはそうです。
 あと、下の穂木も基本的には船です。

◎森委員長
 それも船ですか。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 基本的にエアを使っているというのはほぼまれな状況です。要は、コストがどうしても。一般的にいうのは10倍ぐらい、エアを使うと高くなってしまうというのが実態でございますので、なかなかそれに見合った現地価格というのをつけて販売するというのは厳しい状況なので、基本的には船が主だというふうなことです。
 物産展とかするときにちょっとスポッと入れるような場合は、たまに飛行機を使っているというふうなことは、小ロットの部分ですね、そういう部分はございます。

◎森委員長
 もし、例えば飛行機でやろうとすると、値段がどれぐらいになったらペイできるという。例えば、スイカなどは重たいものだから別としても普通の、梨も同じようなものだな。水ばかりで重たいものだけれども、例えばここで1個300円で売っている梨が、飛行機で持っていったら1個どれぐらいで売らないとペイできないみたいなことになるのですか。その辺はわかりませんか。

●森脇市場開拓局長
 詳しくはわからないですけれども、もう基本的には10倍と言われていますので、例えば300円だったら、現地3,000円ぐらい、2,000円から3,000円ぐらいで売らないとなかなかペイできないというふうなことでございます。

◎森委員長
 船だとどれぐらいでできますか。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 価格がですよね、実際の。
 例えば、シャインマスカットを窒素充?したような鮮度維持のできるような船で輸出した場合と、直にエアでやった場合とで現地価格で多分2,000~3,000円ぐらいの差が出てくるというふうに聞いたことがあります。

◎森委員長
 1房が1,000円ぐらいするやつが……。

●山﨑市場開拓局販路拡大・輸出促進課課長補佐
 ええ、それが現地で5,000円から8,000円ぐらいで多分売られるのですけれども、そのときの価格差としてそれだけの差がエアとコンテナ、船便とで差が生じると。ちょっと方法によるので、あとは荷の集荷状況とか、どれくらいのロットで出すかということで単価割りするとどうしても差が生じるのですけれども。

○島谷副委員長
 沖縄の関係なのだけれども、エアと船便とでは時間的な問題があって、当然その単価が反映するというのはわかる。だから、東南アジアでシンガポールなどであれば、超富裕層が物すごく多いわけだし、生鮮品というか、水産などでも生のものを持っていくというパターンでいけばペイできる可能性がたくさんあるでしょう。その可能性を追求しようという話はないのか。例えば、カニなどは本当にキラーコンテンツですね。日本でもそうなのだけれども、東南アジアなどで物すごく人気があって、それを船便で持っていくのはやはり冷凍になってしまう。あるいは、船で持っていっても生かしていっても、船で行く間に弱ってしまう。そういうことを考えた場合に、エアで持っていったときにそういうペイができるようなものというのは小ロットでもできるわけだから、そういうのは考えているような企業というのはないのですか、企業というか、そういう。

●森脇市場開拓局長
 例えば香港のいわゆる高級レストランで昨年、ことしもそうなのですけれども、フェアをさせていただいたときに、松葉ガニですとか、紅もそうなのですけれども、それはエアで運びました。それはやはり高級レストランなので、高く売っても、いわゆる食べに来ていただくお客様があるので、そこは十分利幅をとってもペイできる。ただ、小ロットです。それは、例えば鳥取から競りがあって、築地の便は毎日通っていますので、それで築地に持っていきまして、翌日の朝着きます。その朝着いたのをそこで仕分けをして、その日の便でエアで羽田から香港に飛ばして、要は前日にとれたカニが翌日には着いているというようなパターンでフェアをさせていただいたことはございました。
 ただ、あくまでスポットなので、あとお店によってそういうふうなことができるのかできないのかというようなことで、やはりペイできるような形で県としても漁協さんと一緒になって仕込んで、それがある程度定番化していく、カニの季節になればそういうふうな形で仕入れてくれというようなことも今、ちょっとつながっている部分がありますので、小ロットではそういうふうなことの可能性は十分あると思います。

◎森委員長
 それでは、以上でこの勉強会はこれで終わります。どうもありがとうございました。
 委員の皆さんには、まだ御相談がございますので、お残りください。

(執行部退席)

 それでは、お残りいただきましたのは、先ほど言いましたように、来年度、30年度の第1回目の県外調査についてでございます。
 時期は、前回のときに5月22日から25日の間に実施することは決定をしておりますが、先ほどの勉強会を経て、沖縄という意見が出ておりますので、その沖縄を使ってエアで輸出をするということが鳥取県で現実味があるかどうかということも含めて、ちょっと聞き取りをさせていただいたということですので、その調査先について皆さんの御意見をお聞かせください。

○錦織委員
 さっきの説明を受けた範囲では、例えば境港から築地というか東京のほうに、あそこまで冷凍庫から行くという部分は、おっしゃるように考えられなくもないと思います。結局、沖縄に行くまでにまだもうワンクッション要るわけです、ここから行くとね。だから、そういうことを考えると、沖縄がハブ空港だからということなのですけれども、余り沖縄にまでは行かなくていいかなという感じが私は、さっきの説明ではしました。

○斉木委員
 今の説明では、エアは高いという話は聞いたのですけれども、これは沖縄県産品を24時間空港で送り出していくというシステム、ここのところはやはり見る価値も私はあるのではないかなと思います。鳥取県産を沖縄へ運ぶのではなくして、鳥取県からエアなり、あるいはシャトルなりを利用して早く現地へ出すと。そこの仕組みは見たいなという気はあります。

○島谷副委員長
 錦織委員の話でいけば、現状、あるものに対してどうですかというのを見に行くという話になるのだけれども、さっき言った築地とか、それはあくまで鳥取からそこに持っていって、エアで行くという話なのだけれども、見たかったのは、近隣の空港からすぐ持っていって、もう沖縄は24時間のハブなので、その日のうちに生鮮で行くというような可能性を探求できないのという話の将来志向の視察はできないのかという話をしているわけで、現状のものを、ああ、これだったら鳥取県は必要ないですねだったら、それはもうそれこそ資料を読めば済むことであって、どこにも視察など行く必要もない。今後、鳥取県に対してどういう品物が出せるのかという可能性も含めて出さないとわからないと思うし、他県の状況、他県はどういうものを出しているかというのも、それも資料を見ながらも、その後に沖縄の前に行くのか、沖縄の後に行くのかわからないけれども、そういうところも含めて総合的に視察すべきではないのというのが僕の意見ですけれども。

○濵辺委員
 沖縄でもう1件、何かこれは畜産で、視察するところを考えていただいて、沖縄で1カ所、2カ所ぐらいやって、沖縄で視察した後、こちらに戻ってきて、九州のほうもこの間ありましたよね。移動して、そこで何カ所かというような行程を、1カ所だけで沖縄というのは、ちょっとね。だから、沖縄でもう何カ所か視察先を組んでいただいたらもう十分大丈夫と思います。

○島谷副委員長
 さっきも言ったように、沖縄を1カ所だけ見るという話ではなくて、他県の状況も見たいので、鳥取県がどのような方策がとれるのかという可能性を見てみたいという意味で、まずハブである沖縄の那覇空港。そこに、小ロットで持っていくところまで行っているので、この前の委員会ではロットが必要とか言っていたけれども、それは大きなロットは必要だと思うのだけれども、小ロットで持って行っているところもあるから、そういうところを探していきたいなと。だから、鳥取県の産品の中で、そういう高付加価値で持っていけるようなものはないのかというのを、行政の目で見るのもあるかもしれないけれども、我々の目で見ることも必要ではないかなというふうに私は思うのです。
 ほかの視察も必要だと思うのだけれども、これはあくまで一つのものだと思うので。

○興治委員
 今、斉木委員が言われた、要するに県産品の輸出する仕組みだとかノウハウであるとかというのを沖縄県が沖縄の空港を使って何をどのように輸出するのかということを見ることによって、鳥取県の参考にするというのはわからないでもないのですけれども、県産品を沖縄の空港を使って海外へ持っていくというのは、何か余り可能性としてはないのではないかなと思う。

○斉木委員
 例えば鳥取県から神戸のほうへ空港、どこなのか知りません、沖縄那覇空港に行く。そこで利活用というやり方もいろいろ考えられる。だから、今の話ではないです。今動いていることを現実に見るのではなくて、沖縄を見ながら我が県からもしもそこに持っていけれる可能性というものを研究していくのもどうだろうということも考えられるかなと思うのです。
 だから、こっちのその、例えば神戸でも大阪でもいい、近辺のものをそこに集めて、そこからどこに届くかというのもあれば一回見てみたいなと。単純に沖縄に行ってみたって……。

○山口委員
 どこに持っていくかだよ。

○斉木委員
 それをちょっと調べて。

○山口委員
 まずどこに持っていくかだよ。まずは。それがわかれば。

○斉木委員
 だから、沖縄と国内の、本島のどこか1カ所、両方見て、そのつながりを見れればいいかなと。

○錦織委員
 何で、例えば関空までトラックで持っていって、関空からほかに……。

○島谷副委員長
 関空は24時間ではない。なぜ行きたいかといったら、ハブである沖縄が、24時間というのがまず大前提にあるというのが今回の視察の提案した理由なのです。

○山口委員
 だから、沖縄から今度はどこに持っていく……。

○島谷副委員長
 だから、ハブなので、世界中に持っていっているので。

○錦織委員
 シンガポールだとか。

○山口委員
 かえって神戸から持って行ったほうがいいかわからないし。

○島谷副委員長
 いや、神戸から、だから、その時間がね。

○山口委員
 だから、沖縄まで持っていけば……。

○島谷副委員長
 いやいや、神戸は海外に出ていないではないですか。

○山口委員
 だけれども、沖縄に行ったら……。

○斉木委員
 だったら沖縄に行っているのは岡山、広島、神戸、大阪。

◎森委員長
 時間がもう大分過ぎていますが、どうも皆さんの御意見が一つにならないようですので、次に検討するということでもう一回皆さんでこれを見に行こうということで合意ができないとちょっと無理かなみたいな気がするのですけれども、どうでしょうか。

○山口委員
 一つ、台湾と交流しているわけですね。台湾に私ども招待されているわけです。だから、一つは沖縄経由で台湾という形であると思う。

◎森委員長
 輸出の先がね。

○山口委員
 そうそうそう。ちょっとそのあたりを。向こうからも来ますし。

○島谷副委員長
 どんなことを出したって、全員がそれはいいというのはないと思います。それで、次にと言ってもまた同じことの繰り返しになったら何もできなくなるし。

◎森委員長
 沖縄に行ってやはり成果というか、委員会で行くわけですから、個人で行く視察ではないので、委員会としてこういった目標を持っていくと。それを持って帰って、当局に対してこうだというようなことをやはり言えなければいけないし、きょうの感じでは、皆さん、どうですか。沖縄に見に行って、それが当局に対してこうだと……。

○島谷副委員長
 私は言いたい、言いたいことがある、私は。だから……。

◎森委員長
 それをやってもらったら……。

○島谷副委員長
 だからこそ提案しているわけで……。

◎森委員長
 例えばここの沖縄県庁でもう1個ある、沖縄の県の畜産研究センターで百合白清2号を父に持つ雌牛のやつを見に行くという話なのだけれども、これもうちのほうが進んでいるやつを沖縄にわざわざ見に行く、鹿児島に行くのだったらわかるけれども、だから、何かそれを見たいということでもないし、それで、沖縄に行ってというのはやはりすごくお金がかかるので、沖縄に行くということ自体が、要するに県民に対してやはり目立つと思うのです。沖縄に行くのだったらよほどの理由を持って、みんなでそうだねという気になって行かないと、私はなかなか行けないのではないかなと思っていての話なのですけれども。そのために合意ができるように、きょうはいろんな話を聞いて、それでは、これが可能性があるのではないかということで追求できるかなという気になったのです。

○松田委員
 ちょっといいですか。沖縄便は運賃高いの。例えば東京とかあたりに比べて。

◎森委員長
 ああ、コストの問題か……。

○松田委員
 委員長が先ほど言われたのは、費用がかかるからあれだとかという話だったのですけれども、変わらないと思いますよ。

○濵辺委員
 委員長が言われることも概念的というか、それはわかるのですけれども、行かないと見えないところというのはあるのですよね、説明を受けないとね。

◎森委員長
 いや、もちろんもちろん。

○濵辺委員
 そういうことを考えたら、今はここを提案していただいてるので、行く価値はあると思うのです。

◎森委員長
 はい、了解。
 それでは、皆さんの御意見で行くという方向であれば、もちろん私一人反対して行かないという、こんなことではないので、皆さんの御意見がそういう形に固まればそういった方向でいいと思いますけれども。

○興治委員
 行くのであれば、これ以外にも鳥取県にとってより一層参考になるところを組み合わせて計画を立てていただきたいなと。別に沖縄にこだわらず。

○島谷副委員長
 興治委員が言うように、僕はあくまで沖縄だけに行きたいというわけではない。ただ、鳥取県がもしもこれからやるのであれば、今現在、沖縄を使っているところも何県もあるので、そのところも見てみたい。だから、それはあくまで一つのコンテンツを見てみたいだけであって、あとの商工業の関係とか農業の関係とかも見れるところがあれば見ればいいというスタンスで、ほかのことは否定しているわけではなくて、これだけを見に行きましょうなんていうことは思っていないので。

○興治委員
 多分こういうことが考えられる。仁川空港というのはアジアのハブ空港ではないですか。仁川と鳥取県の間に定期航路があるので、仁川のハブを活用して東南アジア、アジアに輸出をするというようなことはどうなのだろうか、沖縄を参考にして考えられないだろうか。

○島谷副委員長
 沖縄を何で利用するかといったら、確かに仁川もハブなのだけれども、仁川は海外なのですね。だから、そこを使うと輸出からまた輸出という手続が必要になってくるので、沖縄であれば輸出は1回で済むのです、那覇だけで。国内での輸送と輸出という格好になるのだけれども、仁川を使うと仁川からまた海外に持って出るので、そこでまた一つの手続が必要になってくる。

○興治委員
 なるほどね。

◎森委員長
 それでは、沖縄の方向で皆さん、よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 ちょっと副委員長中心にいろいろ組んで、2人で相談してやりますので。それでは、柱として沖縄を使っている県の空港とセットでというようなこと、それから一つには先ほど斉木委員のほうからありました沖縄が県産品として何を出しているかみたいなことも含めて見るということで、あと付随して、その近くで商工業を含めて何か見られるところをピックアップさせていただくということで、4月20日はもう皆さんに、もうそれまでに相談する機会はございませんので、あとは一任いただくということでよろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、よろしくお願いします。
 それでは、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。

                                午後0時17分 閉会

 
 


 

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