平成30年度農林水産商工常任委員会議事録

平成31年3月6日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちら
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員

森 雅幹
島谷 龍司
山口 享
上村 忠史
斉木 正一
錦織 陽子
興治 英夫
濵辺 義孝
松田 正

欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  吉村商工労働部長、村尾農林水産部長、丸毛企業局長、安本労働委員会事務局長
  ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  鳥飼課長補佐  中島課長補佐  有間係長


1 開会   午前10時00分

2 閉会   午前10時52分

3 司会    森委員長

4 会議録署名委員     濵辺委員  斉木委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

                                午前10時00分 開会

◎森委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会します。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名します。
 本日の会議録署名委員は、斉木委員と濵辺委員にお願いします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は、日程に記載の15議案です。
 まず付託議案に対する質疑を行っていただきます。挙手を求めます。
 ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。

○錦織委員
 それでは討論します。
 まず、議案第1号、平成31年度鳥取県一般会計予算についてです。
 農林関係では、しっかり守る農林基盤交付金で、共産党県議団が求めてきた災害枠に林道の災害復旧も対象に入れたこと、酪農用非常電源緊急整備、防災関連、減災関連予算、また、将来の林業の中核を担う人材育成のにちなん中国山地林業アカデミーに連携した支援などを評価します。
 また、商工関係では、企業立地事業、環境整備補助金の制度改正で県内企業の9割が対象となるよう補助要件を緩和し、補助上限額を引き下げるなど見直したこと、インターンシップ参加学生の交通費の支援拡充、障がい者就業関連のサポーターフォローアップ研修や障がい者就業実態調査など、必要な事業で評価します。
 しかし、平成31年度の当委員会関連予算では、TPP11、日欧EPA発効を踏まえた農林水産業の競争力強化関係事業予算、約78億円が含まれています。一つ一つの事業を全て反対するものではありませんが、食料主権と鳥取県の基幹産業の農林水産業に多大な影響を及ぼす
TPP等に対し、まともに反対も批判もしない鳥取県の姿勢は間違っています。
 そして、農業大学校の学生教育事業は、事業見直しによる統合によって、3分の2の予算に減額、また、社会人研修事業も同様に3事業を統合して半分以下の予算にするなど、教育予算の削減、就業希望者を雇用する農業法人や農業者に研修費支援をする、農の雇用ステップアップ支援事業は要件を見直し、インセンティブを考慮したといいますが、トータルで減額、また、県独自の畜産物の開発や管理には専門職員の拡充こそ求められているのに、現業業務の見直しで、中小家畜試験場の職員は2名減、とっとり賀露かにっこ館の指定管理者制度導入で4名減などで、農林水産部では差し引き3名の職員が減となりました。
 森林環境譲与税基金積立事業は、政府が温室効果ガス削減目標達成のために、年平均52万ヘクタールの森林整備の財源として、住民税に1,000円を上乗せする森林環境税を創設し、このたび国から来た財源を基金として積み立てるものです。温暖化対策は、汚染者負担原則を基本に吸収源対策をあわせることが必要です。そもそも国は導入に際して、産業界や経済界は既にCO2排出削減のため努力をしており、石油石炭税に上乗せして税負担をしているなどの理由で、法人には負担を求めないとしていますが、森林の多面的機能の恩恵を受けているのは、企業も個人も変わりません。法人には負担を求めず、個人の負担増になること、また、現行の個人年金500円、法人標準税率5%の鳥取県森林環境保全税は徴収期限が来た後に、どうするかも決まっていないことから、反対です。
 そして、漁業の担い手を確保するための漁業雇用型研修は、主催の企業の経営が安定傾向だからと補助率10分の10だった研修手当を、県3分の2と利用者負担を求めるということですが、TPPや日欧EPA発効で、先行き不安なのにそれでいいのでしょうか。
 一方、「食のみやこ鳥取県」輸出促進活動支援事業補助金は、国を挙げての目玉事業ということで、輸出企業には多大な支援、補助金を受けている企業が新規国の輸出先確保のためと、何度も支援は問題です。北東アジア輸送ルート確立事業は、何度もこの種のトライアル輸送をしていますが効果が見えません。ADAS・EVプロジェクトは、かつての次世代電気自動車プロジェクトをほうふつさせ、今後の展開に不安を覚えます。DBS奨励金は3年の約束が10年に、外国企業にいつまでも支援を続けるべきではありません。また、消費税増税分を債務負担に上げています。
 以上のことなどから、議案第1号、鳥取県平成31年度予算に反対します。
 次に、議案第18号、平成31年度鳥取県営電気事業会計予算の県営発電所における民間活力導入予算は、県民の税金でつくった施設を企業のもうけのために運営権を引き渡すためのアドバイザリー業務委託費や審査会費用ですが、PFIコンセッション方式導入に反対の立場であり、関連する予算に反対です。
 同様に議案第19号、平成31年度鳥取県営工業用水道事業会計予算も、PFI導入検討に係る経費及び売れない工業用地を売るためとはいえ、周辺環境とヤシ殻輸入国の自然環境に悪影響を及ぼすおそれのある県外参入企業の全量ヤシ殻を燃料とする、バイオマス発電のための工業用水管工事関連予算は認められません。
 議案第34号、鳥取県基金条例の一部改正条例は、1号議案予算に係る森林環境譲与税基金を設置する条例改正であり、認められません。
 議案第38号、鳥取県行政財産使用料条例等の一部改正する条例及び議案第52号、地方独立行政法人鳥取県産業技術センターが定める料金の上限の変更の認可はいずれも消費税増税による利用料、手数料の値上げ、また、工業用水道料金の値上げです。まだ政府も消費税増税を最終判断していません。たとえ10月から増税になったとしても、右から左へと県民の負担増にするのではなく据え置くべきです。これ以上の増税反対の立場から、値上げには反対します。
 議案第39号、鳥取県知事の権限に属する事務処理の特例に関する条例の一部改正条例は、農地転用許可権限を鳥取市と南部町に移譲していますが、28年度の農地改正によって、国との協議不要対象の面積を2ヘクタール以下から4ヘクタール以下に拡大することができるようになりました。しかし、従来、大きな農地は安易に農地転用しないようにと、国との協議が必要としてきたものを緩和するのは、農地保全の立場から賛成できません。
 議案第8号、9号、10号、11号、12号、13号、20号、54号には賛成です。

◎森委員長
 確認しますが、議案第1号、18号、19号、34号、38号、39号、52号に反対ということでよろしいですか。

○錦織委員
 はい。

◎森委員長
 ほかに討論はございませんか。
 ないようですので、これから採決に入ります。
 採決については、反対討論のあった付託議案とそれ以外の付託議案に分けて採決することとしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議はないようですので、そのようにさせていただきます。
 まず、議案第1号、平成31年度鳥取県一般会計予算、議案第18号、平成31年度鳥取県営電気事業会計予算、議案第19号、平成31年度鳥取県営工業用水道事業会計予算、議案第34号、鳥取県基金条例の一部を改正する条例、議案第38号、鳥取県行政財産使用料条例等の一部を改正する条例、議案第39号、鳥取県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例の一部を改正する条例及び議案第52号、地方独立行政法人鳥取県産業技術センターが定める料金の上限の変更の認可についてについて、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、以上7議案は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 続いて、議案第8号、平成31年度鳥取県中小企業近代化資金助成事業特別会計予算、議案第9号、平成31年度鳥取県就農支援資金貸付事業特別会計予算、議案第10号、平成31年度鳥取県林業・木材産業改善資金助成事業特別会計予算、議案第11号、平成31年度鳥取県県営林事業特別会計予算、議案第12号、平成31年度鳥取県県営境港水産施設事業特別会計予算、議案第13号、平成31年度鳥取県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計予算、議案第20号、平成31年度鳥取県営埋立事業会計予算、議案第54号、職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。よって、以上8議案は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 それでは、請願、陳情の審査を行います。
 今回は、新規分の陳情1件です。
 種子法廃止による種子条例の制定についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○錦織委員
 この陳情についての採択を求めます。米や麦、大豆などの主要農産物の種子の生産供給に、各都道府県が責任を持つよう義務づけていた種子法が、昨年4月に民間企業の参入を促す目的で廃止されました。廃止によって、種子価格の高騰や地域に合った品種の維持、開発が衰退し、大手企業への種子生産の独占が懸念されています。これに対し、当初、県内では産米改良協会で、あり方検討委員会が開かれて、従前の体制が維持できるなら要綱でもいいという経過もありますが、現在、全国では5県が条例化して、あと5県が検討しているということです。
 財源についても、地方財政措置が講じられることになっていて、30年、31年度は措置されたということですが、安心して米づくりを続けているよう、県議会の意思をやはり表明したほうがいいと思います。この間の常任委員会の議論だとか、それから、県議会の質問などの中でも、知事も要望が多ければ条例にすることもやぶさかでないというような言葉も言っておられます。やはり、ここは県議会で陳情を採択し、条例化するということが大事だというふうに思いますので、採択を求めます。

◎森委員長
 採択ですね。
 ほかに御意見はございませんか。

○島谷委員
 趣旨採択を主張します。先ほど錦織委員は採択を求めるということだったのですけれども、種子法が廃止にはなっているのですけれども、先ほど少し触れられたように、鳥取県では生産者やJA等の関係者からの意見を踏まえて、種子生産と供給に係る基本要綱を定めています。種子生産圃場の指定あるいは圃場審査、そして、生産物審査など、ほとんど従前と変わらない業務を実施している状況です。
 と言いつつも、先ほど基本要綱制定から1年が経過して、先ほどおっしゃったとおり本会議場での答弁等でも知事の前向きな意見もありました。そういうことも踏まえて、前向きな、検討する姿勢を見せていることも踏まえて、種子の保全や安全性の確保等の観点から、条例による保護も検討には値すると思います。
 ただ、現在の段階では採択ということではなくて、その検討に値するということで、趣旨を採択したいと主張したいと思います。

◎森委員長
 趣旨採択ということですね。

○島谷委員
 はい。

◎森委員長
 ほかに。

○濵辺委員
 今常任委員会が終われば知事も改選期を迎えるわけです。この条例は農家の方々を守る大切な条例と考えます。そのために採択をお願いします。

◎森委員長
 採択ですね。
 ほかに御意見はありませんか。

○興治委員
 議場でも、知事が答弁で前向きな姿勢を示し、また、公約事項に掲げようという意思表明もあったところです。改選後にその制定は委ねるという姿勢であろうかと思いますけれども、ほぼ条例化に向けた流れができつつあると。前回の常任委員会の場でも、部長の答弁で、種子条例についての話題がふえ、条例の制定を求める声がふえつつあるという現場の話も出ていますので、採択すべきと思います。

◎森委員長
 よろしいですか。
 ほかに御意見はありませんか。
 それでは、ないようですので、これより採決に入ります。
 御意見は採択、趣旨採択ですが、まず、採択に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 4人であります。
 次に、趣旨採択に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 4人であります。同数ですので、委員長裁決とさせていただきます。
 委員長は採択ということで、採択とさせていただきます。
 次に、報告事項に移ります。
 質疑等については、説明終了後に一括して行うこととします。
 報告第1、鳥取県職場環境等実態調査の結果について、説明を求めます。

●小林雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
 商工労働部資料をおめくりいただきまして、1ページをお願いします。
 鳥取県職場環境等実態調査は、県内事業所の休暇制度、育児・介護休業制度、ワーク・ライフ・バランスなどの職場環境の実態を明らかにするために、平成24年度より3年に1回調査を実施しているところです。
 調査対象、調査方法はごらんのとおりです。
 調査結果の概要です。まず、年次有給休暇取得日数は、1人平均6.7日となっており、前回調査よりも微増しています。また、取得率も45.2%で、こちらも前回に比べて微増となっています。それから、仕事と家庭の両立のための重要な取り組みとしては、年次有給休暇を取得しやすくすることが最多となっています。
 次に、育児休業についてですが、女性の取得率は69.8%と前回調査よりも20.4ポイント下回っています。これについては、育児休業取得制度が十分整備されていない小規模の企業の割合が上がったことが影響していると考えています。また、男性の取得率は、女性に比べて64.2ポイントも大きく下回っています。男性の育児休業の利用希望者の割合は41.6%で、これは取得率と比べ36ポイント、大きく乖離しているという状況です。その主な理由とは、収入の減少とか、子どもの世話をしてくれる人がいないからといったところが多くなっていますし、また、事業主にとっては、代替職員を雇用する余裕がないとか、他の職員の負担がふえるといったところが多くなっています。
 ハラスメントについては事業主と従業員の認識に乖離が見られています。
 働きやすい環境整備については、事業主にでは保育所、学童保育の充実が最多となっていますし、また、従業員にでは育児・介護休業制度の充実が最多となっています。
 今後の対応は、働き方改革関連法施行への対応として、国と連携した普及啓発を行うこととしています。また、労働相談については、みなくるでの対応に加え、仕事と家庭の両立のための支援制度や、労働セミナー等の開催、社内研修への講師派遣などをふやして、労働法制に関する知識の普及に努めていくこととしています。
 また、ワーク・ライフ・バランスについては、特に31年度、商工団体と連携を強化して、関連法の普及啓発に加えて、具体的な取り組み支援や、事業展開を図るとともに、専門家による支援の拡充にも取り組んでいきながら、こういった働き方改革の取り組みの機運の向上を図っていくこととしています。
 2ページから4ページに、こちらのデータの抜粋を掲載していますし、また、別冊で報告書の全体もお配りしていますので、後ほどごらんをいただければと思います。

◎森委員長
 次に、報告第2、鳥取県スーパー農林水産業士(第2期生)の認定について、説明を求めます。

●前田とっとり農業戦略課長
 農林水産部の資料をお願いします。1ページです。
 スーパー農林水産業士の第2期生の認定でして、このたび、11名の生徒を認定しましたので、御報告します。
 3番が具体的な認定の状況でして、今年度はごらんのように取り組む学校が4校にふえました。総勢11名の生徒が2年間、さまざまなプログラムを修了しましたので、このたび認定することになりました。
 右のほうに卒業後の主な進路を記載しています。このたび鳥取大学農学部に推薦で2名入られましたし、農業大学校にも5名、それから、地元の林業の関連会社や養殖関係の会社に進まれます。
 このように、資格取得後の進路も見据えた制度でして、教育現場からも非常に期待が大きいものです。引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

◎森委員長
 続いて、報告第3「鳥取県産きぬむすめ」の特Aの再取得について、説明を求めます。

●妹尾生産振興課長
 資料2ページをお願いします。
 「鳥取県産きぬむすめ」の特A再取得について、御報告します。
 日本穀物検定協会が、毎年行っている食味ランキングの結果が、先週2月27日に公表されました。その結果、鳥取県産のきぬむすめが、2年ぶり5度目となる最高評価の特Aを再び取得しました。この食味ランキングは、米の食味評価では日本で一番権威のあるランキングと言われており、全国から出品される米の銘柄を最高評価の特AからB′までの5段階に分けて評価して公表されています。
 鳥取県からは、平成30年産のコシヒカリ、ひとめぼれ、そして、きぬむすめの主力3品種を出品しました。このたび、きぬむすめが、食味が特に良好とされる特Aの評価を再取得し、また、コシヒカリ、ひとめぼれは特Aに次ぐAランクでした。
 (2)に全国及び中四国の状況を載せています。全国の特A取得状況は、中段に記載していますが、全国から154銘柄が出品され、約3分の1に当たる55銘柄が特Aを取得しています。きぬむすめは、本県のほかに島根、岡山、山口、兵庫など計7県から出品されました。その結果、特Aの取得は鳥取県が最高回数の5度目で、次いで、山口県が4年連続、岡山県と兵庫県が3年連続など、計4県がこのたび取得しています。
 中段の折れ線グラフをごらんください。ここにはきぬむすめの1等米比率を記載していますが、約80%前後と非常に高く、高品質が評価されています。また、栽培面積も年々増加して、30年産は3,580ヘクタールとコシヒカリに次ぐ主力品種となっています。米卸などから、きぬむすめを待っていると伺っているところです。
 このたび特Aが再取得できましたのは、3に取り組みの概要を書いていますが、関係機関で、きぬむすめ特A復活プロジェクトを立ち上げ、農家に配布する栽培手帳の見直しや成育途中の水管理、中干し、適期収穫などの栽培時期の徹底などを呼びかけて、生産者と関係者が一丸になって取り組んだ結果と考えています。
 今後も、特Aにふさわしい産地として、生産者及びJAグループ等と連携しながら、高品質な米生産が継続できるように引き続き取り組んでまいりたいと考えています。

◎森委員長
 続いて、報告第4、種雄牛「元花江(もとはなえ)」号の現場後代検定成績結果について、説明を求めます。

●岡垣畜産課長
 資料の3ページをごらんください。種雄牛「元花江」号の現場後代検定成績の結果について御報告します。
 「元花江」号は、昨年、現場後代検定を終了し、去る2月18日月曜日に開催しました、鳥取県和牛産肉能力検定委員会において、県の基幹種雄牛として選抜されました。
 本牛の霜降りの度合いを示すBMSは9.8で全国3位、6月21日に報告しました現在、県内最高の「隆福也」の9.7の記録を更新しました。この牛は、2022年に開催される第12回全共鹿児島大会の交配種雄牛に指定されており、再び日本一を獲得するための原動力になると期待されています。
 ちなみに、現場後代検定とは、種雄牛のお肉の能力を示す試験です。遺伝する能力を示す試験です。
 真ん中は、今までの県有種雄牛と全国の優秀な種雄牛との比較です。「元花江」号が全国3位ということを示しています。
 今後の予定は、この5月から、検定済み種雄牛精液として県内に販売を開始する予定としています。また、第12回全共鹿児島大会の交配を12月から開始します。本県は「白鵬85の3」を父親に持つ雌牛に、この「元花江」号をかけて、肉質日本一を獲得するために、また出品に取り組むことを考えています。

◎森委員長
 報告第5、平成31年緑の募金について、説明を求めます。

●田村森林づくり推進課長
 4ページをごらんください。
 平成31年緑の募金について、3月25日から、公益社団法人鳥取県緑化推進委員会で、県下一円で春の緑の募金運動を開始しますので、御案内します。
 緑の募金は、春期と秋期の年2回、募金活動等を行っていますが、春の運動期間ということで、3月25日から5月31日まで開催させていただくものです。
 緑化の推進や県民の緑化意識の向上を図るため、幅広く活動してまいりたいと思っているところで、開始日の3月25日に、イオン鳥取北店前とイオンモール日吉津・イオン日吉津店前で、みどりの少年団の皆様方と一緒に募金活動を行いたいと思っています。緑の羽根の着用等、意識の高揚に御協力いただければと思います。
 意識高揚を図るイベントを直近に予定していますので、参考欄に記載のとおり、あわせて御案内します。智頭町埴師、天木森林公園で、とっとりグリーンウェイブの植樹イベント「カエデとオウレンの植栽」を、国際森林デーの3月21日に合わせて開催します。森林環境保全税を活用した事業です。
 あわせて、第64回鳥取県植樹祭を5月11日に、とっとり出合いの森で開催する予定としています。とっとり出合いの森は、この4月で開園20年を迎えることを、あわせて御案内します。
 なお、3月21日の植樹イベントのほうですが、天皇陛下御在位30年の記念植樹として標柱等を立てたいと思っています。鳥取県植樹祭のほうは、皇太子殿下の御即位後となりますので、臨時記帳所とあわせて記念植樹を行いたいと考えています。

◎森委員長
 続いて、報告第6、首都圏アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」の閉館・開館等について、説明を求めます。

●鈴木販路拡大・輸出促進課長
 5ページをごらんください。首都圏アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」の閉館・開館等についてです。
 アンテナショップについては、これまでの常任委員会でも御報告しましたが、平成31年度から1階の物産販売店舗が株式会社フジランド、2階飲食店舗が株式会社稲田屋本店を運営事業者として営業していきます。リニューアルオープンに向け、準備の関係もありまして、1番に書いているとおり、平成31年3月28日を1階、2階とも最終営業日として休館し、その後、店舗改装等を行って、平成31年4月26日にリニューアルオープンをする計画で進めていきたいと思います。
 アンテナショップでは両県合わせて、現在1,600アイテムほどを扱っています。県内事業者とのフジランド及び稲田屋本店との新たな契約の締結等々、さまざまな事務がありますので、円滑な引き継ぎ、リニューアルオープンができますように、県として支援してまいりたいと考えています。

◎森委員長
 続いて、報告第7、「星空舞」の生産・PR活動状況等について、説明を求めます。

●塗師木食のみやこ推進課長
 6ページをお願いします。米の新品種「星空舞」の生産とPRについて御説明します。
 県の農業試験場が開発した米の新品種「星空舞」は、今年度は試験栽培ということで20トン程度の収量ですけれども、昨年10月に品種登録出願が公示され、来年度からの本格販売に先駆けて、認知度向上のためPRの取り組みを行っているところです。
 まず、関西圏でのPRについては、大阪の中心部の阪急オアシス系列のスーパーで、最近、非常におしゃれな場所として注目されている大阪駅の駅ビル、ルクアのキッチン&マーケットで、2月22日から1週間、試食宣伝販売を実施しました。
 1キロ袋の販売と「星空舞」を使った弁当の販売を行いました。試食された方からは甘いとか、もちもちしていておいしいといった感想がありました。また、青色のポップも非常に目を引くもので、立ちどまって興味を持たれる方も非常に多かったです。また、おいしかったので再度購入したいといった問い合わせも後日いただくなど、非常に好評でした。
 今後、3月下旬から4月ごろ、関西圏のスーパーでの販売も調整しているところです。
 また、首都圏でのPRについては、「星空舞」の空という名称にちなんで、東京スカイツリーの商業施設、ソラマチでPRを行う予定です。3月17日にソラマチ主催のイベントがありますので、こちらで「星空舞」の試食宣伝販売や、ステージイベントでのPRも行う予定です。また、星にちなんで、ソラマチの中にあるプラネタリウム来場者へのPRも行う予定です。
 さらに、このイベントの告知も兼ねて、2月25日に都内のマスコミ4社を訪問するメディアキャラバンを実施し、産経新聞や朝日新聞といった大手新聞社や、ウエブニュースでも「星空舞」を取り上げていただきました。
 また、県内でのPRについては、1月12日に星空保全条例制定1周年のイベントがありましたので、こちらで試食のPRを行い、また、宇宙飛行士の山崎直子さんにもプレゼントさせていただきました。ツイッターでも約8万人の方に情報を発信していただきました。
 また、1月下旬には、倉吉市と鳥取市の学校給食でも提供されましたし、直売所では昨年の11月から販売をしておりましたけれども、2月22日からは県内の主要4直売所で、このたび新しく作成した1キロ袋のパッケージでの販売も開始しました。
 また、今週末、3月9日から10日にかけて、わったいなで開催される米と肉フェアでも、「星空舞」を使ったおにぎりづくりや、試食によるPRを予定しているところです。
 また、来年度の生産については、31年度は大幅に栽培面積をふやして本格栽培を目指してまいりたいと思っており、31年度は300ヘクタール、32年度は1,000ヘクタールを目指したいと思います。そうして、おおむね5年後には3,000ヘクタール、本県の主食用米に占める割合の4分の1程度を目指してまいりたいと思っています。また、高品質で良食味のお米を生産することも非常に重要ですので、栽培基準の遵守などを要件とします、生産者登録制度を設けて、生産者とJAグループなど、関係機関が一体となって生産と販売に取り組んでまいりたいと思っています。また、各JAにおいて生産部会を設置し、栽培管理技術の向上にも取り組んでまいりたいと思っています。
 「星空舞」の生産、販売については、既に各JA、あるいは全農とっとりと話を進めているところですけれども、平成31年の早期、4月ごろを予定していますけれども、JAグループや、県などで構成される「星空舞」ブランド化推進協議会を設立し、具体的な生産、販売戦略についてさらに検討を進めてまいりたいと思っています。

◎森委員長
 続いて、報告第8、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、説明を求めます。

●前田農地・水保全課参事(水資源・防災担当)
 資料7ページをお願いします。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告についてです。
 変更分となります。対象工事は、天神野地区地域ため池(中尾尻ため池)改修工事(その1)です。変更内容は、工事用車両の通常通行によって破損した農道の舗装を復旧する工事を追加したものです。これにより、工事費が増加したもので、113万5,000円余の増額変更としたものです。

●平野水産課長
 では、8ページをお願いします。同じく変更分です。
 境港の高度衛生管理型市場整備の1号上屋の新築工事のうち電気設備分です。
 契約の相手方、金額等については表に記載のとおりです。
 変更内容は、この市場はことしの6月に陸送1号上屋を供用開始の予定としていますけれども、荷さばき所内ではガソリン車ではなく電動のフォークリフトを使うこととしています。その電動フォークリフトの台数がふえたことによるコンセントの増設に伴う、変電機の容量の増強です。
 下段は同じく1号上屋の機械設備です。
 この主な変更内容ですけれども、この1号上屋では角氷を入れて、それを砕いて使うことになっていますが、その砕氷機の仕様を変更したことによる増額です。

◎森委員長
 続いて、報告第9、企業局の資料をお願いします。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、説明を求めます。

●小川工務課長
 企業局の資料1ページをお願いします。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、変更分1件です。
 工事名は舂米発電所リニューアル事業のうち発電所建屋改修工事(建築)です。変更内容は、機械設備工事を追加したことに伴う1,560万円余の増額です。この追加分の工事内容は、発電所内の冷暖房や給排水等を改修するものですが、通常は分離発注を行うことになっており、入札を行ったのですが、応札者がなかったため、この建築工事の請負業者と相談し、やむを得ず、こちらの工事に追加をしたものです。

◎森委員長
 説明が終わりました。ただいまの説明について、質疑等はありませんか。

○錦織委員
 境港高度衛生管理型市場の新築工事、第1回変更契約の変更内容を見ると、充電用コンセントの増設や100ボルトのコンセントの追加などがあるのですけれども、こういうことは最初から想定できていなかったのかなと思います。想定外のことだったのですか。また後から2,600万円が追加されていますので、どうだったのか、その辺をお知らせください。

●平野水産課長
 電動フォークリフトは、1号陸送上屋ができた後で、2号上屋でも使う予定となっています。2号上屋で使う予定のフォークリフトも、前倒しして使いたいという要望があったことによって、1号上屋のほうに増設するというものです。

○錦織委員
 ということは、もともと2号上屋で使うはずだったフォークリフトなのに、もうそれでいいのですか。

●平野水産課長
 最終的にはその辺の調整は行っていきたいと考えています。

◎森委員長
 ほかにありませんか。

○島谷委員
 スーパー農林水産業士の卒業後の進路に鳥取大学農学部とあり、2期生が進学するということなのですが、私が心配するのは、AO入試などで入学している学生が、勉強についていけずに脱落するのをよく見ているのですよね。私も鳥取環境大学をつくるのにかかわったものですから、いろいろ見ているのです。これは鳥大の問題になると思うのだけれども、この子たちが入った後、しっかりとサポートする体制はとってあるのだろうか。

●前田とっとり農業戦略課長
 昨年が1期生で、今、1人が鳥大の農学部に進学されていて、実はその子の動向をずっと把握しています。このスーパー農林水産業士の認定委員会に、鳥大農学部の先生にも入っていただいています。この説明資料にも書いていますが、農学部長の田村先生もこのスーパー農林水産業士の特別顧問として、実は制度設計からずっとかかわっていらして、スーパー農林水産業士で入った子を、やっぱり地元で担い手のリーダーとしてしっかり育成したいという思いは農学部全体としてもおありのようです。農学部としてもしっかりサポートしていくとおっしゃっていただいています。では実際、今、入っている子どもさんがどうかといいますと、普通科の子どもさんよりも実技面では相当、上です。問題は座学がどうかということですが、今入っていらっしゃるお子さんは非常によくできるお子さんですので、今のところはその辺の心配は全くありません。ただ、今後、座学がふえてまいりますので、座学もしっかりサポートしていく体制については、委員の御懸念のとおりだと思いますので、我々も考えていきたいと思いますし、鳥大の農学部にもしっかりとそれは伝えていきたいと思います。

○島谷委員
 では、しっかりサポートを。座学は本当に物すごく心配で、特に農学部は理系の学部です。我々が普通の勉強をしていても、理系の科目はなかなか難しいと思うので、しっかりとサポートしてほしいということと、あと、お米の関係です。
 きぬむすめもそうですし、「星空舞」もそうなのですけれども、悪いですけれども、全国に銘柄が星の数ほどあると。きぬむすめが特Aになったということは喜ばしいのだろうけれども、「鳥取県産のきぬむすめ」あるいは「星空舞」が本当に全国の中で、選んでもらえる米になっているというか、なるようにしているのだろうかということがある。全国的にいろんな銘柄があっても、私たちがぱっと思い浮かぶのは、今回特Aに復帰した魚沼産コシヒカリなどです。そういう本当に確立されたブランドでないと、全国の消費者から選んでもらえないのではないかなということがあるのです。このことについて、市場開拓局か、あるいは生産振興の担当部局が取り組むのかわからないのですけれども、どのように確固としたブランドとして確立しようとしているのか。その点を教えてほしい。

●塗師木食のみやこ推進課長
 御指摘のとおり、全国で新品種がたくさん出てきており、今、いろんな産地の米の産地間競争が激しくなってきているところだと思います。
 そういう中で、最近、北陸や東北でできた新品種は、東京のほうでの販売が非常に多いものですから、関西での販売が主となるのは今まで余りないように聞いています。鳥取県の場合は、現状では7割ぐらいは関西のほうに出荷していますので、最終的にはこの「星空舞」ブランド化推進協議会の中で議論にはなりますけれども、「星空舞」が関西のほうでブランド化を図っていくことになれば、関西では珍しい新品種となり、関西のバイヤーの方もこの「星空舞」には非常に期待されていると聞いています。
 また、きぬむすめも同じく、今回、試食販売を実施した阪急オアシス系列のスーパーで、非常に好評で、毎月、毎月、きぬむすめを買い求めて来られるお客さんも非常に多いと聞いています。そういう中で全農とっとりさんや卸さんとも連携し、鳥取県産米のブランド化を進めてまいりたいと思います。特にこの「星空舞」は、名前も星にちなんだお米で、また、見た目も星のように輝くきれいなお米です。そういった特色も打ち出しながら、ほかとの差別化を図り、また、JAグループなどと連携してブランド化を進めてまいりたいと思っています。

◎森委員長
 ほかにありませんか。
 では、私から。種雄牛の「元花江」について、もう少しお話をいただきたいのです。産地が東伯郡琴浦町となっていますけれども、今、これはどういう状況になっているのかということと、これまで「白鵬85の3」と「百合白清2」との2頭で前回の肉質日本一を獲得してきたわけですけれども、この「元花江」と「隆福也」がそろって、今後、これまでとどんな違いが出てきて、どんなことが予想されるということを少し教えていただけたらありがたいです。

●岡垣畜産課長
 産地は琴浦町ですが、実はこの牛は畜産試験場で産まれ、今、畜産試験場で飼っている牛です。畜産試験場の雌牛を使ってつくった牛です。
 「白鵬85の3」、「百合白清2」の後のこれから鳥取県の和牛のあり方ということの御質問だと思いますが、「白鵬85の3」や「百合白清2」などが子牛市場の価格を非常に押し上げていて、先日の日本農業新聞にも書いてありましたけれども、全国で4番目の価格になり、非常にありがたいことです。
 ただ、白鵬にしても百合白清にしても、大体もう9歳、10歳になろうかというところです。種雄牛の年齢は大体10から15歳ぐらいまでがピークだろうと言われています。今、「元花江」は約6歳弱、「隆福也」も同じような年齢ということもあって、白鵬、百合白清に続く鳥取和牛のもととなる牛ということで、さらに全国からいろいろ交配していただけますし、鳥取和牛のブランド化を進めるために、いろいろと活用できると考えています。

◎森委員長
 ありがとうございました。
 ほかに皆さんはよろしいですか。
 そうしますと、報告は以上で終わりまして、次にその他に行きますが、執行部、委員の方で何かありませんか。

●福田産業人材課高度技能開発室長
 商工労働部資料の最後のチラシをごらんいただけますでしょうか。水色の資料です。
 戦略産業雇用創造プロジェクトのセミナー開催について、御案内します。
 このセミナーは、戦略産業雇用創造プロジェクトが今年度に終了することを踏まえて、これまでの3年間で得た情報や成果を県内企業で共有し、今後の取り組みに活用していくことを目的として開催するものです。
 日時は3月14日木曜日13時30分から、会場は白兎会館らいちょうの間です。
 内容は、製造現場におけるAI、IoT活用の最前線をテーマに自社工場のスマート化を推進されている沖電気工業株式会社による基調講演、プロジェクトの専門家派遣事業や補助金などを活用して人材育成に取り組まれた、県内企業3社による成果発表などを予定しています。
 プロジェクトの最後の企画として、これまでのまとめを行うと同時に今後の展開に向けた新たなスタートにしたいと考えているところです。

◎森委員長
 このことについて、何か皆さんありますか。よろしいですね。
 それでは、委員の皆さんもその他はありませんね。
 それでは、その他を終わりまして、委員長の報告の作成、内容については委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議はないようですので、そのようにさせていただきます。
 それでは、委員の皆様には御相談、連絡がありますのでこの場にお残りください。
 以上で執行部の皆さんは退席してください。ありがとうございました。
(執行部退席)
 それでは、お残りいただきましたのは、調査活動報告についてです。
 本会議におきまして、各委員会の1年間の活動状況について報告することになっています。
 本委員会の30年度の活動状況について、事前に委員の皆様に確認をいただいていますが、いかがでしょうか。御意見をお願いします。(「なし」と呼ぶ者あり)
 よろしいですか。
 それでは、案のとおり報告することとします。よろしいですね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 御異議はないようですので、そのようにさせていただきます。
 以上をもちまして、農林水産商工常任委員会を閉会をします。

                               午前10時52分 閉会



 

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