令和2年度総務教育常任委員会議事録

令和2年7月21日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
浜田 一哉
尾崎  薫
福浜 隆宏
語堂 正範
伊藤  保
内田 博長
浜崎 晋一
福田 俊史
澤  紀男
欠席者
(なし)


 説明のため出席した者
   井上令和新時代創造本部長、亀井総務部長、山本教育長ほか

 職務のため出席した事務局職員
   安養寺課長補佐、澤田係長、片山係長

 1 開  会   午前 9時58分

 2 休  憩   午前10時21分  /  午前11時05分

 3 再  開   午前10時25分  /  午前11時13分

 4  閉  会      午後 0時03分

 5 司  会   浜田一哉委員長

 6 会議録署名委員  伊藤委員  内田委員

 7 付議案件及びその結果
    別紙日程及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前9時58分 開会

◎浜田(一)委員長
 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に総務部、次に令和新時代創造本部及び会計管理局、最後に教育委員会の3部入替え制とし、人事委員会事務局、監査委員事務局、議会事務局につきましては、報告事項がないため省略いたします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 会議録署名委員は、伊藤委員と内田委員にお願いします。
 それでは、報告事項に移ります。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いいたします。
 なお、質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 それでは、報告1、AIチャットボット実証実験の検証結果について、下田情報政策課次世代戦略室長の説明を求めます。

●下田情報政策課次世代戦略室長
 AIチャットボット実証実験の検証結果でございます。AIチャットボットの有効性につきまして、自動車税の納税に係る県民からの問合せ対応に適用して実験を行いました。県民サービスの向上及び業務の効率化に効果が認められましたので報告させていただきます。
 今回の実証実験の結果を踏まえまして、庁内の同種の業務の有無を点検しまして、今後の本格導入についてさらに検討してまいりたいと考えております。
 まず、AIチャットボット、既に御承知かと思いますけれども、スマホのLINEのようなものに問合せますと、AIによって適切な回答を返すというシステムで、2ページの最後に利用画面のイメージを記載させてもらっています。
 1番に概要を書かせていただいております。まず、実証実験の目的は、県民生活が向上するか、県内の業務の効率化に効果があるかという観点で調査いたしました。(3)に記載しております実証実験の期間は4月29日から6月30日、納税の期間でございます。(4)に書いております、現在、抱えていた課題でございます。例年、自動車税の納付書を送付後2か月間、非常に短期間に県民の皆様からたくさんのお問合せをいただくと。そのときに電話がつながらないといったことで十分な対応ができていないというのが課題としてあったようでございます。そして、休日や夜間など、閉庁時間については対応ができていないということ、対応する職員によっても品質にばらつきがあるというような課題があったようでございます。
 2に書いております、実証実験の結果でございます。(1)に、県民にとってのメリットを記載させていただいております。当然ながらこのシステムを活用しますと、電話だとか、あるいは訪問することなく、待たせることなくすぐ回答が得られるということ。そして休日夜間を問わずいつでも問合せ、回答が得られるということ。経験に依存することがなく統一的な回答が得られるということがございます。下にグラフが2つございますけれども、左のグラフを見ていただきますと、約半分は閉庁時間の利用だということが見てとれるかと思います。そういう意味で効果があったと考えております。そして(2)でございますが、職員にとってのメリットは、昨年と比べて電話のお問合せがかなり減ったようでございます。全体で21%減ということです。ただ、今年はコロナの影響でコロナの関係の問合せもかなりあったようでございまして、それを考慮すると、推測ですが37%ぐらいの減少効果があったのではないかなと考えております。これを時間に換算すると月に122時間という時間が生み出されたという形になろうかと思います。
 2ページでございます。実証実験をやっていますといろんな課題も見えてまいりました。(1)に書いてありますけれども、今回、民間が提供するAIのインターネットサービスに県の情報をのせて運用させていただいたわけですけれども、AIは学習する中で想定しないような回答が返ってくるということがありました。そういう意味では事前にしっかり運用テストをしないといけないということ、そして運用中も利用状況を見ながらしっかり情報のメンテナンスをする必要がある。そして活用について認知度を高める、といったところが重要だなというのが大きな課題として分かってまいりました。
 今後の展開でございますけれども、まず、来月8月には全庁の調査、AIチャットボットが利用できるような同種の業務がないか調査します。その結果と今回判明したような留意点を踏まえて、今後の本格導入について検討してまいりたいと考えております。

◎浜田(一)委員長
 続いて、報告2、業務適正化(内部統制)の本格実施について、前田人事企画課長の説明を求めます。

●前田人事企画課長
 3ページをお願いいたします。業務適正化の関係でございます。
 地方自治法の改正に伴いまして、昨年度、試行的に取組を行ったところでございますが、その状況を踏まえまして、今年度から法に基づく運用を開始するものでございます。
 なお、令和元年度に係る報告書につきましては、現在、最終取りまとめ中でございまして、今後、監査意見を付した上で、別途議会へしっかり御報告させていただく予定でございます。
 以下、1番から今回の本格実施の概要を記載しております。1番につきましては対象部局、2番につきましては対象分野でございまして、本県の場合は法律の要件よりも拡大して今回の取組を進めていこうとしております。
 3番が実地検査の内容でございますが、この実施検査自体も法律に特段の定めはございませんけれども、昨年度同様、それぞれ各所属をグループ分けしながら会計などの制度所管課と行政監察・法人指導課でチームを組んで、立入検査など実地検査をしっかり行いたいと考えてございます。
 さらに4番でございますが、業務適正化の取組を通じた事務の効率化ということでまとめております。本県の業務適正化につきましては、法律の遵守といったチェックは当然行うことですけれども、例えば繰り返しミスが発生したりリスクが高いような場合は、事務そのものの見直しであるとか効率化につなげようという、取組を、業務適正化の中で進めております。その一例が御覧のとおりでございまして、特に今年度につきましては、現金を取り扱う機会を減らすためのキャッシュレス決済を導入するであるとか、補助金の支払い事務そのものを簡素化するであるとか、さらに公印の集約化といった検討をしているところでございます。先ほどAIの話もございましたけれども、ここではRPAと書いておりますが、業務の自動化といったこともるる取り組んでいるところでございます。
 5番の今後の予定でございますが、(1)が昨年度の取組の報告の関係でございます。今後8月から9月におきまして、監査委員の審査等を経て10月に議会報告を予定しております。(2)が令和2年度の取組でございます。これは年間を通じて御覧のとおり予定しているものでございます。

◎浜田(一)委員長
 続きまして、報告3、鳥取県公募型プロポーザル方式受注者選定等審査会(西部総合事務所新棟整備等事業)の概要について、大呂資産活用推進課長の説明を求めます。

●大呂資産活用推進課長
 資料4ページをお願いいたします。先般6月議会において債務負担行為の予算を議決いただきました西部総合事務所の新棟等の整備で、事業者公募の準備作業を進めているところでございます。7月16日に公募型プロポーザル方式の受注者選定に係る優先交渉権の決定に関する基準案につきまして検討する審査会を開催いたしましたので、その概要を御報告いたします。
 審査に係る審査委員につきましては、3番の委員名簿のとおりでございます。
 4番といたしまして、主な協議内容でございますが、まず報告事項として、今までいただいている民間事業者からの意見、質問に関する回答方針を報告いたしました。その後、(2)でございますが、議案として優先交渉権の決定基準について御審議いただきました。表にございますが、建物の建築に係る部分ですとか維持管理の内容についてといった部分の性能審査というところで配点を600点といたしております。それから価格面での審査で400点ということで、1,000点の配点で評価いただく方針となっております。性能審査につきましては、大きく1番から4番にございます4項目についての視点で審査いただくということになっております。
 なお、ここにございます細項目の配点については、現在委員の意見を集約中でございまして、決定の後、公募開始に合わせてホームページ等で公開することとしております。
 今後のスケジュールでございます。7月中には事業募集に係る要項とか選定基準を決めまして、募集を開始したいと思っております。その後、12月までの約4か月間の公募期間を置きまして、年度末に審査会を再度開きまして、優先交渉権者を決定いたしたいと思います。その後、年度内に県議会に契約議決を提案させていただく予定としております。

◎浜田(一)委員長
 続いて、報告4、淀江産業廃棄物処理施設計画地の地下水等パイロット調査について、山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長の説明を求めます。

●山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長
 5ページを御覧ください。淀江の産廃計画に係る地下水調査について、本調査に先行して実施しておりますパイロット調査に着手しておりますので、その状況を御報告させていただきます。
 このたびのパイロット調査では、5月に開催しております第2回の地下水等調査会で調査計画が決定しておりますので、それに沿って記載のとおりボーリング調査ですとか河川流量、地下水位の連続観測を実施するものでございます。そのうち(1)のボーリングでございますけれども、計画地周辺で3本行いまして、大まかな地層や地質、地下水の状況を把握した上で、本調査で行う残りのボーリングの詳細を詰めていくことになります。また、今後地下水のシミュレーションも行いますので、それらの基礎データとしても用いることになります。ボーリング調査ではボーリングコアと呼ばれます地質資料の採取に始まりまして、現場での水の通しやすさを調べる透水試験、最後に水位観測用の井戸として使用することにしております。現場での作業には7月6日から入っておりますが、参考につけております調査会社の本社が広島ということで、豪雨の影響もあって本格的な掘削は昨日から行いまして、マスコミの報道でもあったところでございます。
 掲載しているボーリングの写真は、次の6ページ、地図上では1区の地点、計画地の南側約300メートルのところになります。2本目、3本目、(2)、(3)のボーリングについては、今週末には掘削に入ることになります。昨日現場を確認してまいりましたが、長さ1メートル、直径6.6センチの棒状のコアを採取していく作業を進めているところでございます。今後、掘り進めるにつれまして地下水の存在する帯水層とかの代表的な地層や地質に差しかかった段階で、透水試験を行っていくことになってきます。そのほか(2)で、計画地に近い塩川流域の河川3か所で堰を設置して流量観測を実施させていただきますし、今回のボーリングの穴や既存の民間井戸を利用して地下水位の観測を行うようになります。内容は記載のとおりでございますが、準備が整い次第実施してまいります。
 最後に、今後の予定でございますが、今回のボーリングを踏まえまして、本調査の詳細を固めるために、3回目の調査会を9月頃に開催した上で本調査に入っていきたいと考えております。いずれにしましても、調査に当たっては各調査地点の地権者の方並びに周辺住民の皆さん方の了解も得ながら、効果的、効率的に丁寧に進めてまいりたいと考えておりますし、昨日も暑かったのですけれども、現場で作業いただく方の健康や安全には十分留意しながら調査を進めていく必要があると考えております。

◎浜田(一)委員長
 これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切替えをお願いします。
 それでは、ただいままでの報告につきまして、質疑等がありませんでしょうか。

○澤委員
 1ページ目、AIチャットボット。最初に庁内でやって、そのことも踏まえて今回ということなのですけれども、24時間対応でいろんなものが入ってくるのですが、2ページの一番上にAIが学習を重ねる中で、当初予定しない回答を返す場合があったと。非常に何かはっと思うのですけれども、具体的にどういう回答があったのか、またそれに対してやはり最後は人が対応する部分もあるかと思うのですけれども、その辺のこともお聞かせ願いたいと思いますが。

●下田情報政策課次世代戦略室長
 AIが学習する中でどのような回答をしたかという御質問だと思いますけれども、初めにAIにデータを学習させる必要があります。そのときにどういう質問に対してはどういう形で返すというのは、ある程度はプログラムするのですけれども、その後にいろんな情報を追加していきます。そのときに、AIがある程度、計画書と言うのですけれども、その中で違った回答を返す場合がございました。具体的な例は、申し訳ございません、ちょっと今ないですけれども、実は事前のテストをやってみると全然ちんぷんかんぷんな答えを返すことも出てまいりましたので、そういったことに気をつけて事前にテストが必要だという意味でございます。

○澤委員
 具体的な話を聞きたかったのだけれども、AIのこういう回答は合っているのかという、物議を醸すような回答もあったと思います。今後その改善に取り組んでいくということだと思いますので、これ以上は言いようがない。

◎浜田(一)委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、次にその他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

○福田委員
 総務部長に聞くのがいいか財政課長がいいか分かりませんけれども、#WeLove鳥取キャンペーンは、第一弾、第二弾とあって、関係者の方から話を聞きましたけれども、非常に評判がいいです。この間も鳥取市内の旅館の方にお話を聞きましたところ、やはり日野郡とか米子市あたりから相当お客さんが、今まで足を踏み入れたことのない層が来てくださって非常によかったと言われていますけれども、第三弾の計画はないのでしょうか。

●塗師木財政課長
 #WeLove鳥取キャンペーンですけれども、ひとまず7月12日の第二弾ということで終わらせていただきまして、その後、今、OTAですね、オンラインの旅行予約サイトを使いまして、関西とか中四国の在住の方向けにクーポンの発行をやっているところでございます。ですので、中四国の方、県内の方も宿泊のクーポンを使っていただけますので、そういったところを進めまして、県内とか中四国、関西、近隣のところからまず観光誘客、宿泊対策を進めていきたいと考えております。

○福田委員
 それは進めていただいて。お願いしたいのですけれども、マイクロツーリズムというのは半日とか1時間圏内とかのことを言うのだそうですね。そういう意味で、やはり県内での需要喚起というのですかね、ぜひともまた引き続きやってほしいなと。#WeLove鳥取キャンペーンをやるかやらないかは別として、また何かの機会で、半日で移動ができたりとか、やはり県内で回すようなことを、ぜひともこの機会に進めてほしいなと思いますので、よろしくお願いします。

●亀井総務部長
 委員がおっしゃる趣旨はそのとおりだと思いますので、そういったことを踏まえてやっていきたいと思います。
 旅行も含めてなのですけれども、例えばクラウドファンディング型の応援券「とっとり券」もかなり応援していただいていまして、やはりこの機会に県民の方が県内に目を向ける機会にもなったかとも思います。旅行、あるいは飲食店だとかを含めて、県内の皆さんにより一層県内を知っていただく視点も持って取組を進めてまいりたいと思います。

◎浜田(一)委員長
 よろしいですか。

○澤委員
 福田委員の関連で、#WeLoveキャンペーン、非常に私も評価しています。これはすばらしいなと。さっきも言われたように、県内でも行ったことのないところに行ったということで、行ったところで免許証とかで確認するぐらいで簡易にできたという、非常に簡易でよかったと思う。それで、実際の動向が、鳥取県の西部から東部にどのぐらい行ったのか、東部から西部にどのぐらい行ったのかという数字を挙げてもらいたいと思うのですよ。それを見て、これはどうだったかという判断も進むと思うので、その数字を教えていただきたいということをお願いします。

●塗師木財政課長
 #WeLoveキャンペーンを利用されるときにアンケートを取っておりますので、またそういったアンケートの結果をよく分析させていただいて、澤委員、また福田委員がおっしゃったように、しっかり県内の方にも魅力を体感していただいて、またSNS等で発信していただけるように、これからも取り組んでまいりたいと思います。

○澤委員
 結果を報告してくださいね。よろしくお願いします。

◎浜田(一)委員長
 よろしいですか。
 そのほかはございませんか。
 意見が尽きたようですので、総務部につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩いたします。開始は25分から開始とさせていただいていいですか。(「25分」と呼ぶ者あり)はい。
(執行部入れ替わり)

午前10時21分 休憩
午前10時25分 再開

◎浜田(一)委員長
 再開いたします。
 引き続き令和新時代創造本部及び会計管理局について行います。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔にマイクに向かってお願いいたします。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 初めに、令和新時代創造本部から、報告5、令和2年度第1回鳥取県パートナー県政推進会議の開催結果について、中村新時代・SDGs推進課長の説明を求めます。

●中村新時代・SDGs推進課長
 令和新時代創造本部の資料1ページをお願いいたします。7月19日に令和2年度第1回鳥取県パートナー県政推進会議を開催しましたので、その結果を御報告いたします。
 14名の委員に御参加いただき、知事出席の下、2030年鳥取県の姿について、6月26日に御報告した将来ビジョンの骨子を基に意見交換を行いました。
 委員名簿につきましては、裏面の2ページに記載しておりますが、農業法人や事業者、連合青年団、老人クラブ連合会など、様々な分野から18名が参加されておられます。そのうち学生6人が公募委員となっております。
 当日出されました主な意見は5に記載しております。鳥取県の強みを生かしたブランディングやスマート農業など、農業についての御意見、通信インフラの整備や自動運転技術の推進など、先端技術に関する御意見、また、コロナ禍の移住の推進方法や若い世代の地域との関わり方、そのほか県の情報発信についての意見などをいただいております。
 いただきました御意見につきましては、秋に改定予定の将来ビジョンに、議会での御意見や近日中に実施予定のパブリックコメントでの意見とともに反映させていただくこととしております。

◎浜田(一)委員長
 続いて、報告6、全国知事会新型コロナウイルス対策検証・戦略WT(第2回)につきまして、野口令和新時代創造本部参事の説明を求めます。

●野口令和新時代創造本部兼福祉保健部参事(全国知事会社会保障常任委員会担当)
 資料の3ページになります。全国知事会によります新型コロナウイルス対策検証・戦略ワーキングチーム(第2回)につきまして御報告させていただきます。
 7月10日火曜日に第2回ワーキングチームが開催されております。クラスター感染に関しまして、事例の報告とその対応につきまして、8府県の知事御本人が出席されまして、議論が行われております。
 2番、出席者でございます。チームリーダーの平井鳥取県知事、記載の7名の知事が出席されております。そのほかにアドバイザーの釜萢先生、厚労省からは橋本副大臣、自見はなこ政務官が出席されております。
 3番、主な意見でございますけれども、施設ごとに今後の措置の裏づけとなります分析が必要という意見や、ターゲットを明確にした広報が必要である。社会福祉施設に対します応援体制につきましては、国において対策を講じていただきたいというような意見が挙げられております。
 参考まででございますけれども、下から4つ目、釜萢アドバイザーからは、東京都の例につきまして、店名の公表につきましては、国で一律のルールをつくっていただきたいというような意見が挙がっております。
 次ページ、4ページでございますが、ワーキングの概要を記載しておりますので、御参考にしていただければと思います。

◎浜田(一)委員長
 次に、報告7、第5次鳥取県男女共同参画計画の策定について、入江女性活躍推進課長の説明を求めます。

●入江女性活躍推進課長
 5ページをお願いいたします。男女共同参画社会基本法及び鳥取県男女共同参画推進条例に基づき策定している鳥取県男女共同参画計画について、現行の第4次計画の計画期間が令和3年3月で満了することから、第5次計画の策定に向け検討作業を行いますので御報告いたします。
 策定に係るスケジュールといたしましては、7月17日に県の附属機関である男女共同参画審議会で諮問を行い、資料に添付しております骨子案をお示ししたところでございます。今後、市町村や各種団体との意見交換会、パブリックコメントにより、県民の皆様から意見をお聞きした上で、計画の最終案を取りまとめ、2月定例県議会にお諮りしたいと考えております。
 5次計画の計画期間としましては、令和3年度から令和7年度までの5年間となります。
 男女共同参画に係る現状の課題としましては、男性の育児・家事関連時間が短いこと、及び性別による役割分担意識が根強く残っていることが挙げられます。また、近年の社会情勢の変化として、性暴力をはじめとする性犯罪被害の多様化や不妊に悩む夫婦、不妊治療を理由に離職する方の増加、新型コロナを契機として家事などの負担が女性へ集中していることなど、平常時の社会課題が顕在化したことなどがございます。このような状況を踏まえ、5次計画では、危機的状況下においても揺るがない男女共同参画社会の実現に向けた基盤づくりを推進すること、及びSDGsの視点を踏まえた取組を推進することを前提とし、枠内の1つ目の項目になりますが、「男性の家庭参画を肯定・評価し」、男性の家庭参画を当たり前のこととして捉え、応援する社会機運を醸成すること。また、男女間におけるあらゆる暴力を許さない社会環境の整備など、5つの項目について特に力を入れて取り組みたいと考えております。
 なお、7月17日に開催した男女共同参画審議会では、染みついた性別役割分担意識を解消するには、若い世代から意識を変えていくことも重要。妊娠、不妊に関する教育は、若いうちから女性だけではなく男性にも必要といった御意見がございましたので、このようなことにも5次計画において対応していきたいと考えております。

◎浜田(一)委員長
 次に、報告8、令和2年国勢調査の実施について、森山統計課長の説明を求めます。

●森山統計課長
 資料の11ページをお願いします。令和2年国勢調査の実施について説明させていただきます。
 今年は5年ごとに実施される国勢調査の実施年度となっており、10月1日の調査期日に向けて各市町村と連携して準備を進めているところであります。
 新型コロナ関係でいろいろ調査員の確保等、懸念されるということで、総務省から、この感染症を踏まえた実施方針が示されたところであります。まず、1の(1)ですが、非接触の調査方法の導入ということです。地域の実情に応じて、世帯と調査員が対面しない非接触の調査方法により実施するということで、世帯に対する趣旨の説明等、原則としてインターホン越しに行い、調査書類は郵便受けやドアポストなどに配布するということ。また調査の回答については、可能な限りインターネットで回答していただくよう協力依頼をするということです。鳥取県は、前回5年前の平成27年は39.2%の方がインターネットで回答していただいておりますので、引き続き広報で促していきたいと思っております。(2)の調査書類の配布期間の延長です。9月14日から実施されますが、1週間で配布するという計画でありましたが、弾力的に運用し、9月30日までに配布する方針であります。(3)としまして、不在世帯に対する再訪問回数の緩和ということで、不在だった世帯については3回まで訪問するということで計画されていましたが、ここも弾力的に調査員の受持ち区数等に応じて緩和するということであります。続きまして、4番の調査期間の延長です。世帯からの回答は10月7日で、その後、督促等を含めて10月20日までとしておりますが、一部の地域について11月20日、1か月延長するという方針であります。ただ、鳥取県におきましては、今各市町は通常の期間で延長しないという方針であります。次に審査期間の延長ですが、地域の実情に応じて最大2か月延長するという方針が示されましたが、現在、鳥取県では4市町が1か月延長したいという状況であります。あとの市町につきましては、通常予定どおりの期間で審査が行えるということであります。
 続きまして、2番の調査員への対応ですが、コロナの関係でいろいろ説明会等に配慮するということで、打合せ時間を短縮することにつきましては国から調査員説明用のDVDを配布して補完すると。また、コールセンター等を設置して対応していくということであります。また、感染防止対策の徹底ということで、調査員へのマスク等の配布ということで、対応の周知を図っていくということであります。懸念されていた調査員の確保状況でありますが、現在、11市町村が既に確保できたということで名簿の提出をいただいております。また、あと残りのうち7市町村は確保できる見込みという返事をいただいております。1市町村がまだ確定ではない調整中というところがありますので、状況を確認しながら支援していきたいと思います。
 このような延長ということを含めまして、人口速報集計、速報値が、予定ですと3月2日でしたが6月になる。また、確報値は9月の予定でしたが11月になるという状況になっております。引き続き県としましても、市町村と連携して感染防止対策の徹底を図りつつ、調査に向けて準備をしていきたいと思います。

◎浜田(一)委員長
 続いて、会計管理局から報告9、収入証紙制度の見直しについて、古田会計指導課長の説明を求めます。

●古田会計指導課長
 会計管理局の資料1ページをお願いいたします。収入証紙制度の見直しについて御報告させていただきます。
 パスポートや各種証明書発行等の手数料を証紙により納付するといった収入証紙制度につきましては、証紙の購入場所が分かりにくい、購入の時間が限定される、誤って購入した場合の還付手続が面倒等の意見があることや、デジタル化を含めた行政手続の見直しが求められていること、それからキャッシュレス決済の普及により、県民のニーズが変化してきていることなどの状況を踏まえまして、申請者の利便性向上とコスト削減を図るため、納付方法を検討しているところでございます。この証紙に代わる納付方法及び証紙制度の廃止につきましては、県民の意見を伺うため、パブリックコメントを実施することとしております。
 証紙による納付の現状につきましては、資料に記載のとおりでございます。
 2の証紙に代わる納付方法案でございますが、窓口に出向かれて申請手続をされる場合は窓口での納付が便利でございますので、県窓口での現金納付に加えまして、電子マネー、クレジットカードでの納付を考えております。それから窓口申請以外の場合、従来の郵送による申請に相当する納付方法でございますが、電子納付、納付書による納付、納入通知書による納付などを考えております。電子納付は電子申請と併せてペイジー、クレジットカードで納付する方法、納付書による納付はあらかじめ県が配布する納付書を使って銀行、コンビニで現金を納付する方法、納入通知書による納付は、申請後に県が発行する納入通知書によってペイジー、電子マネー、現金で納付する方法、その他といたしましては、納付者が指定した銀行口座から引き落とし、県口座への送金、現金書留での納付といったことにも対応したいと考えております。
 期待される効果としましては、納付方法が多様化することで、申請者の利便性が向上すること。それから証紙購入に係る手間がなくなるといったことが挙げられます。
 今後の予定といたしましては、来月、パブリックコメントと県政参画電子アンケートを行うこととしております。それから、パブリックコメントの意見などを踏まえまして、証紙制度を廃止する方針の場合につきましては、令和3年2月議会におきまして、令和4年3月31日をもって収入証紙条例を廃止する議案。それから証紙に代わる収納手段の整備に係る令和3年度当初予算案を上程いたしまして、可決された場合には令和3年4月から証紙制度廃止の周知を行って令和4年3月末で証紙制度廃止。それから令和4年4月からは証紙に代わる収納を開始するといったことを想定してございます。

◎浜田(一)委員長
 説明は以上でありますが、ただいままでの説明につきまして質疑等はありませんか。

○伊藤委員
 まず1点目は、国勢調査、順調に調査員の確保は進んでいるようだけれども、第二波が予想される中に、やはり調査員のキャンセルが出てくる可能性があるし、それから電子を使っての調査報告、これらのチェックですね、指導員が何人か市町村にいるわけだけれども、やはり指導員との連携をかなり密にしながらやらないと、より正確な調査もできないということになりますので、十分留意していただきたいなということはお願いしておきたい。
 それともう1点、収入証紙の見直し、これはこれで非常に結構なことだけれども、変更に伴う経費削減は4,000万円からになるけれども、この手数料の経済効果がどうなるのか、どう考えているのか。
 逆に言うと電子納付の場合の経費が書いていないですね。電子納付だったら経費がかからないわけですか、かかるでしょう。どれぐらいかかるのかということも、削減ばかりしか書いていないので、電子納付の場合、どれぐらい経費がかかってくるのか、それもやはり明記してほしいなということをお願いしたい。

◎浜田(一)委員長
 それでは、最初、国勢調査について。

●森山統計課長
 現在、コロナのPCR検査の件数が増えてきたりしておりますので、状況を確認しながら、調査員さんの健康管理ということも大切ですので、予防対策とかを含めまして、今指導員の説明会が始まってきておりますので、そういうところでもいろいろ周知して対策を充実していきたいと思います。よろしくお願いします。

●古田会計指導課長
 主に電子納付等の経費等のことでございます。今まさに検討に入っている中でございます。手数料の種類というのは様々ある中で、どれが電子納付になるのか、どれが納入通知書による納付になるのかというところが、まだ現在のところ全然というか、大まかにしかつかんでいないところがございます。ただ、電子納付につきましては、鳥取県庁のとっとり電子申請サービスというものができており、そこに手数料等の申請書のフォーマットを入れるということでございます。手数料につきましては、大体1件につき36円程度かかってきますので、電子申請の利用数掛ける36円が手数料ということになります。そういった経費の詰めもこれからさせていただきまして、最終的に今より経費を節減するように努めてまいりたいと考えているところでございます。

○伊藤委員
 業務の見直しと経費削減ということは前面に出るのだけれども、逆に言うと、新たな制度に変わる中で、どれだけの経費もかかるのだよということも同時に出さないと、我々としても新しい制度に移行するのがいいですよと断言できないというか、判断もできないことになりますので、これからはそういう制度の見直しのときには、メリットとデメリットを併せて提案してもらいたいということを、これは部長にお願いしておきたいです。

◎浜田(一)委員長
 そのほかございませんか。

○尾崎委員
 2点あります。まず1点は、パートナー県政ですけれども、メンバーがいろんな方々で本当にすばらしい、非常にいいなと思いました。高校生もおられるし大学生もおられるしということで、非常によかった。ただ、欠席の方が4人おられたのが残念だなと思いましたけれども、その中の大学生の意見でしょうか、県内に働きたい企業や業種がないとの理由で友人の約半分は県外で就職しているが、本当にそうなのかと。学生に希望就職等を聞いて紹介していただけるとうれしいという内容があるのですけれども、私も何度か質問させていただきましたけれども、学生への企業の紹介だとか高校3年生への紹介だとか、保護者へのアプローチだとか、大学生へのアプローチもされていると聞いているのですけれども、これはなぜなのかなということをお聞きしたいと思います。また、対策があればお願いします。
 あと、男女共同のほうですけれども、お疲れさまでございます。たくさんの資料ですね。ここのメンバーの方に非正規の方々も入ってくるということで、非常に多様性があっていいなと私は思いました。それで、2~3あるのですけれども、7ページの現状のところですね、それから第5次のポイントとか8ページの計画の基本的な考え方等にありますけれども、政治分野の女性の参画ということが数年前に法律でもできましたね。そのことをもっと明確にしていただきたいなと思います。と言いますのが、皆さんは御存じだと思いますが、政治分野ですと日本は150何番目ですかね、それぐらいになっているのですね。これは国際的に非常に批判の高いところです。そこの意欲を示してほしいなと思います。例えば8ページの8です。県審議会等や県管理職におけるということだけで議会のことは書いていないですよね。そのようなところもきちっと明記してほしいということと、あとは男性の家庭参画をということも私などは30年前から言っていますけれども、8ページの中ほどの図に目標がありますが、全国平均以上にすると。5年間で7分増。もっと意欲的にされてはどうかなと、今これが本当に目玉の一つになっていますし、これでいいのかなということを思います。テレワークになって女性たちの負担が非常に多く大変という人もたくさんいるのですね、子どもが1人増えた感じがすると。そういうところもチャンスに置き換えて、もっともっと協力体制をつくっていくチャンスだと思うのです。そういう発想を持っていただきたい。
 あと性暴力のところですけれども、10ページになりますか、最後ですね。安心・安全に暮らせる社会づくり、暴力を許さない社会づくり、フラワーデモ等があって、鳥取県議会でも陳情は採択、本当にありがたかったな、うれしかったなと思います。暴力を許さないということは、暴力を受けない教育を受けておかなければいけないのですね。その視点がないなと思います。やはり性に関する学習を小さい頃から、自分の身を守るためにということ、そこをきちっと明記していただきたいなと思います。

●中村新時代・SDGs推進課長
 大学生の坂口委員の御意見だったと思いますけれども、従来の鳥取県の電子産業一辺倒の産業構造から今いろいろ企業誘致をしておりまして、航空とか薬品とかシステム開発とか、そういうもので企業の転換と言いますか、様々な職種が選べるような状況になってきつつあると思っております。御本人さんが知らないという話でありますので、現状のお知らせが少しうまくいっていない部分があるかもしれませんけれども、担当部局も説明会とかSNSとかいろいろ発信しながらやっていると聞いております。実はこの会議は19日の日曜日にやったところでして、今この結果を関係部局と情報共有しながら今後どうしていくか詰めていくところでございますので、またそれも含めて御報告させていただきたいと思っております。

●入江女性活躍推進課長
 幾つか御質問をいただきました。まず、政治分野に関することでございますけれども、現行の第4次計画においては、なかなかそこまで明記しておりません。ただ、こういった分野でその後、法律が成立したということもございますので、第5次計画においては、どういったことを盛り込んでいくのかというようなところも、関係機関等と調整させていただきながら検討していきたいと考えております。
 男性の家庭への参画時間が全国平均を目指していてはちょっと足りないのではないかという御意見でしたけれども、今は第4次計画の目標としては全国平均以上、7分の差がありますので、まずはこれを目指すということにしておりますが、ここについても5次計画を策定するに当たっては、どういった数値目標が適切なのかというところを検討していきたいと思っております。
 今回のコロナを受けまして、テレワークをチャンスとして捉えてということをおっしゃっていただきましたけれども、我々もまさにそのとおりだと思っておりまして、これをきっかけに男性が子育てを経験し、これまで全くやっていなかったのに子育てに関わってみて、いかに大変なことか分かったというような御意見もございますので、そういったところをまさにチャンスと捉えてこれから取組を考えていきたいと思っております。
 性暴力についてでございますが、性暴力を許さないのはもちろん、受けない教育ということをおっしゃっていただきました。これもそのとおりだと思っておりますので、これもまた教育関係と相談しながら、そういった重要性についても盛り込んでいきたいと考えております。

○尾崎委員
 パートナー県政の会議ですけれども、高校生の意見で、SNSでのアピールが少なくて携帯電話でも見づらいというようなことを書いておられますよね。だから、高校生、若者は携帯で手軽に見られるような情報を求めているのかなと思う。そこにこの就職情報がいけば、また随分と違うのではないかなと思いますので、その辺りも、高校も含めてもっと努力できたらいいかなと思います。
 男女共同のほうですけれども、その方向で頑張っていただきたいですが、今までよく言われていたのが政治分野というのは議会のことなので、行政は手が出せませんというようなことをおっしゃっていたことがあったのですね。そんなことは全くなくて、やはり啓蒙とか啓発とか、機会はたくさんありますので、そういったことを使ってやっていただきたいなと思います。

●井上令和新時代創造本部長
 今回改めて特に若い方からいろいろとお話を伺って、やはりなかなか県の施策が届いていないなというのを正直実感したところがあります。
 今話もありましたけれども、若い方は特に情報が入ってくるルートというのは、やはりどうしてもスマホが一番ということになります。今「とりふる」というアプリを、学生の声を聞きながらつくりまして、就職のいろんな活動、あるいは説明会の情報発信もそうです。例えば今回、このアプリを使って、コロナでなかなか帰省できないので、ここで申し込んでいただければ県からいろいろお送りするみたいなこともやっています。どちらかというと県内よりも県外に出られた学生さん向けということで、今年から高校を卒業するときに皆さん登録しましょうねといって高校の卒業式のときにやってもらっている。今回は4年生の方でしたけれども、既に卒業されている2年生、3年生、4年生の方というのは、御自身で申し込んでいただかなければいけないものですから、ちょっとまだアクセスが弱いところがあります。これからは毎年卒業のときに、高校のほうも協力していただいていますので、だんだん年次進行で登録率も上がってくると思います。ちょっと既卒者向けというのが、県外本部も県の雇用なり、それからふるさと振興のほうですね、いろいろと頭を抱えているところであります。今回コロナを機にこのアプリ経由でやればいろいろとお送りしますよみたいなインセンティブも、「とりふる」自体もこれを通じて活動するとポイントがつくようなシステムになっています。こういったものを活用していければと思っておりますし、高校生の方からはインスタとかももっと活用したらいいのではというような御意見もありました。やはり我々がいろいろと一生懸命頑張ってやっても、施策として届かないと意味がありませんので、委員も前からおっしゃっていただいていることでありますけれども、引き続き取り組んでいきたいと思っております。
 女性活躍の関係で、おっしゃるとおりで、政治分野のところはなかなか正直、行政側としては及び腰のところがありまして、直接的な活動というところでは、各政党のほうでも、例えば女性向けの政治塾みたいな取組があるように聞いております。事実上、政治活動とほぼ一体というか、ほぼ政治活動そのものということもありますので、なかなか行政の立場としては難しいというのがあろうかと思いますけれども、その一つ手前のところということですよね。あるいは教育委員会で一生懸命取り組んでおりますけれども、主権者教育などの取組というのも、学校現場でやっていることで男女別に切り分けてやっているわけではありませんので、そういった取組というのも一つの長い目で見た中での女性の政治参画につながるような取組になっていくのだろうと思います。先ほど申し上げましたように、我々行政の立場としての線は引かないと、政治活動そのものをすることはできないというところがありますけれども、その限定の範囲の中でどういったことができるかというのは、これからこの計画をつくるに当たっても関係者の方にいろいろ意見を伺うこととしておりますので、御意見を伺いながら何ができるか考えてみたいと考えております。

◎浜田(一)委員長
 3割を超えるぐらいの子どもたちがこちらに帰ってくる意欲があるというデータもありますし、早い段階、多分その卒業時ではなくて、たしか2年生ぐらいで登録していると思うのですよ。なので、早い段階で登録だけをしたり、今本部長が言われたように、内容について、高校生、大学生と、魅力的なサイトをつくっていただきたいなと思います。
 そのほかございませんか。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

○福浜委員
 総務部がよかったかもしれませんが、本部長と戦略監もいらっしゃるので。鳥取市で発生したコロナの4例目で、注意報は解除されたのですけれども、注意報というのは極度な外出制限とか行動自粛などを求めない、だけれども、ふだんの注意をさらに強めましょうねというようなイメージだったと思うのです。実際、鳥取市は市主催のイベントを2週間全部中止という形を取られました。平たく見ると何かちょっと違和感というか、全部が全部中止しなくても、ケース・バイ・ケースで考えつつ、このイベントだったらできるよねとか、あるいは例えば立ち寄り先が当たっていてこのイベントはちょっとまずいかなとか。そういう丁寧な対応をしていかないと、今後1例起きるごとに市主催のイベントが中止になっていくと。GoToなどとの兼ね合いを含めて考えた場合にでも、行政はそれでいいとしても、民間のほうが、市がやめているからやめておこうかみたいな意識がどうしても働きがちになるのではないかという懸念を持っているのです。その辺り県ではどう思われたのか、あるいはどういう協議をされたのか。県と市の具体的なスタンスといってもどうしてもずれを感じてしまうのですけれども、その辺はそれぞれが主体的に考えるべきことではありながらも、やはり県民、市民から見ると、県と市のずれというのが気になったので、どう思っておられるのかお聞かせください。

●井上令和新時代創造本部長
 今、委員からの御発言にもありましたとおり、結局はそれぞれの考えでやっているということでありますので、我々から市の取組がいいとか悪いとかという話ではないということかと思いますけれども、県の注意報は、今委員も触れていただいたとおりでありまして、これを受けて休業の要請をするとかといった趣旨ではなくて、改めて感染の予防対策を徹底してくださいと。我々のほうではこういった状況を受けて、医療提供体制がどうかといったことに関して準備体制に入りますよということであります。法律に基づくような外出自粛の要請だとか休業要請みたいな話は警報の話で、3段階でいきますと次の警報以降の話ということで、あくまで注意報の段階ではということであります。東京アラートだとか各県でも○○モデルみたいな話でいろんな取組をしているところがありますけれども、正直、ほかの県に比べると本県の場合かなり早い段階で、極論をすると1人出た時点ですぐ注意報が出るわけですので、10万人当たり何人みたいな水準からすると、かなり早い段階で注意報を出す形にしています。それは今申し上げたような趣旨で、早くアラートを出す代わりに、内容としては厳しい制約をかけるということではなくて、あくまでその段階で、早いうちから皆さんで改めて注意しましょうと。どうしてもこのコロナは長期戦になりますので、初めは、感染者が出たときには注意しても、だんだん時間がたってくるとどうしても緩みというか徹底されないことも出てくることもありますので、やはり1人出た時点ですぐにもう一回改めて、なるべく早期にみんなで取り組もうという趣旨であります。今まで担当部局同士でどこまでやり取りがあったかというのは、私も子細には承知しておりませんけれども、改めて今日委員から問題提起があったということを踏まえて、福祉保健部と関係部局にもお伝えさせていただきまして、市町村なりと説明なり意見交換なりについて検討してもらおうと思います。

◎浜田(一)委員長
 よろしいですか。

○福浜委員
 最後、意見ですけれども、言い方が適切かどうか分かりませんけれども、今回の4例目のケースを見たときに、結局、市主催のイベントが全部中止になって、実際に患者さんになられた方に非難が集中するところがまたさらに重なっていった、あいつのせいでみたいなことになっていくのですよ。今後、GoToで徐々に緩和されていく中で、どうしても感染というのは防ぎ切れないというところが出てくると思うのです。そこの部分はバランスを見ながら、クラスター化しないという判断が出た段階、あるいは今回のケースでも250人、300人のPCR検査をされたのですけれども、された結果、出ていないという状況を見た上で、また第二弾の判断をするとか、出た場合にさらに中止するとか、そういう段階を置いたような、一足飛びにすぐ中止というのがあまりにも早く出てしまったので、今後ちょっと考えてほしいなと思って発言させていただきました。

◎浜田(一)委員長
 そのほかございませんか。
 意見が尽きたようですので、令和新時代創造本部及び会計管理局につきましては、以上で終わります。
 執行部入替えのため暫時休憩いたします。
(執行部入れ替わり)

午前11時05分 休憩
午前11時13分 再開

◎浜田(一)委員長
 再開いたします。
 引き続き、教育委員会について行います。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔にマイクに向かってお願いします。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 報告10、令和元年度教育行政の点検及び評価について、小谷教育総務課参事の説明を求めます。

●小谷教育総務課参事(総務企画担当)
 教育委員会資料の1ページをお願いします。令和元年度教育行政の点検及び評価につきまして御報告いたします。
 1番の点検及び評価の概要については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項の規定によりまして、毎年、教育委員会の権限に属する事務の点検及び評価を行っており、鳥取県教育振興基本計画に定める22の施策項目についての点検と、指標ごとに設定した数値目標の達成状況について評価しました。評価については、鳥取県教育振興基本計画で定める114項目の指標について、A、B、Cの3段階で評価しており、予定以上としておりますA評価が50項目と全体の35.5%、予定どおりのB評価が60項目、42.6%で、A評価、B評価の合計が110項目78%であり、おおむね予定どおり進捗しているところでございます。一方、C評価、取組としてやや遅れているものが31項目、22%ございますので、今後の課題として重点的に取り組んでいきたいと考えているところです。
 表にしております評価内容一覧については、基本計画の5つの目標の項目ごとの評価数を記載しております。右側に記載しております、目標を達成した、達成できなかった主な指標については、A評価、C評価の中でも昨年度と比較してよかった項目、悪かった項目を記載しております。
 主な点検の概要については、2番を御覧ください。項目1の1の1、地域の教育力の向上については、学校運営協議会制度、コミュニティ・スクールの導入について、昨年度、令和元年度においては県立高校米子高校と、特別支援学校の白兎養護、米子養護、琴の浦高等特別支援学校の3校に導入したところであります。今後も一体的な取組を進める必要があることから、2年度においては県立高校7校、特別支援学校3校が新規に導入を予定しております。
 続きまして、2の7の2、基礎学力の確実な定着、質の高い理解と生きていく知識・技能の習得についてでございます。昨年度、鳥取県学力向上推進プランを策定するとともに、小学校算数の課題解決に向けた学校訪問を実施、また学校支援サイトの運用開始、中学校数学問題データベースの導入を行ったところです。引き続き今年度においても児童生徒の学習意欲の向上につながる取組の強化であるとか、児童生徒が分かった、できたを実感できる授業づくりを、市町村教育委員会、学校と連携しながら組織的に取り組んでいくことが必要と考えております。今年度においては学力の伸びを測る県独自のとっとり学力・学習状況調査を、鳥取市、米子市で先行実施したところです。また、学校訪問における授業改善のための指導助言を行うなど、学力向上推進プランに基づく取組を推進していくこととしております。
 2ページ目を御覧ください。2の9の1、グローバル化に対応した人材の育成、英語教育の推進についてでございます。小学校から中学校、中学校から高等学校の指導内容面での接続を意識した、つながりのある英語教育の構築が求められております。今年度においては、小学校、中学校7年間の英語教育プランを作成するなど、小・中・高の一貫した学びにつながる指導や評価の在り方を示していくこととしております。
 続きまして2の9の2、技術革新・高度情報化に対応した人材の育成、ICT活用教育の推進についてでございます。校内ネットワーク整備でありますとか、学習ソフト等の導入、併せて今年度から配置されましたICT活用教育スーパーバイザーを中心に、ICT活用指導力向上のための支援を実施していくこととしております。あわせて、各校に配置されています情報化推進リーダーの研修を悉皆で行い、教員のICT活用教育の充実を図る支援を行っていく予定としております。
 続きまして、3の10の1、県立高校の魅力化、特色化についてです。今年度においては、国際バカロレア教育の導入検討でありますとか、倉吉農業高校でのスマート農業の実践など、高校の魅力化、特色化を推進していくこととしております。また、併せて令和8年度以降の県立高等学校の在り方について、鳥取県教育審議会における議論を進める予定としております。
 3の13の2、不登校対策の推進についてです。小学校、中学校の不登校の出現率が前年と比較して上昇している状況であります。不登校支援ガイドブックを作成するなど、要因・背景の見立て、児童生徒理解に基づいた適切な早期支援を行うなど、学校組織体制づくりを強化していきたいと考えているところです。
 主に点検については以上です。詳細については別冊を御覧いただけたらと思います。
 また、この点検・評価につきましては、ホームページに掲載し、広く県民の皆様に公開する予定としております。

◎浜田(一)委員長
 次に、報告11、夜間中学の県立による設置等にかかる検討について、中田参事監兼小中学校課長兼学びの改革推進室長の説明を求めます。

●中田参事監兼小中学校課長兼学びの改革推進室長
 夜間中学の県立による設置等に係る検討について御報告させていただきます。
 四角に大きなまとめとして挙げているのですが、これまでの取組についてざっと御説明させていただきますと、夜間中学の提供等の措置を講ずることが教育機会確保法によって義務づけられ、文科省の基本計画によって全都道府県で少なくとも1つは夜間中学を設置というような取組が定められました。
 これを受けて本県では、平成30年度から2年間にわたり県教育審議会に夜間中学等調査研究部会を設けました。2年の調査研究のまとめといたしまして、常任委員会でも見ていただいたところなのですけれども、公立の夜間中学、あるいは私立の夜間中学の検討等を含め、学びを必要とする全ての方への学びを保障するための取組が必要であるというような報告を受けたところでございます。それを受けまして、3月の定例教育委員会では、公立夜間中学の設置について検討を進めることとして、市町村の意見を伺った上で具体的な検討を進めていくというような御意見もいただきました。今年度に入りましてから、各市町村との意見交換等も行ってまいりました。市町村の教育長さん方の御意見では、学びの機会を設けるということについては本当に必要、重要というような御意見をいただいておりますし、そういう認識をしていただいておりますが、全県にニーズが散在しているというようなこと等から、市町村単独での設置運営は困難であるということで、7月13日付で県立での夜間中学を求める要望書というのを都市教育長会、町村教育長会から提出いただいたところでございます。それを受けまして、7月15日に開催の定例教育委員会において、夜間中学の県立による設置についての検討を始めることについて協議していただきました。そこでは、県立による夜間中学設置の検討を始めましょうということで組織を立ち上げ、具体的に検討を進めていくという結論をいただいたところです。
 4ページに、今のところの検討についての案を(1)、(2)ということで上げております。検討組織の設置につきましては、夜間中学の対象の中心となるであろうと言われる組織の方も含め、以下の5名の委員に委嘱して行いたいと思っておりますし、本年度のスケジュールにつきましては、委員会を8月に、そして新たなニーズ調査もしながら、対象となる、希望する方々を掘り下げていきたいなと思っております。また、前回も行いましたが、夜間中学の広報活動ということで、シンポジウムも検討しているところでございます。このようなスケジュールで進めていきたいなと考えているところでございます。

◎浜田(一)委員長
 執行部の説明は以上です。
 これまでの説明につきまして質疑等はありませんか。

○福田委員
 3の(10)の1、県立高校の魅力化・特色化ということなのですけれども、今後の取組の中に地域とも連携しながら地域資源等を活用した取組を実施するなどとか、地域との連携とあるのですけれども、智頭町役場に行くと、玄関に、智頭町は智頭農林高校の学生を応援するとかすごく大きな看板が立っていて、寺谷前町長時分から町長を先頭に、智頭町挙げて智頭農林高校の取組を応援されています。
その上に地元中学校の進学率が低下するとあるのですけれども、今年、智頭中学校から智頭農林高校に入った子はゼロだったそうですね。役場とか地域を挙げて智頭農林高校を応援しているのですけれども、そういう状況があるのが一つ。
 そして、新たな森林管理システムというのが去年4月からスタートしていて、これは国と市町村がダイレクトにつながっていて、都道府県を超えて市町村に行くので、市町村役場に林業技師が足りないというのが全国的な課題であって、鳥取県もどの役場、市町村にしたって林業技師がいなくて県から応援に行っているような状況が続いているのですけれども、現場には人が必要なのに必要とされる人材が育っていないし、そういう子たちが集まっていないし、何かこれはミスマッチになっているのではないかなと、僕は常に思っているのですけれども。例えば智頭農林高校を出た子は日南町の林業アカデミーに1年行くとか。岩手県の工業高校には専攻科が1年あって、トヨタ向けのカリキュラムでプロフェッショナル人材をつくるような、専門人材をつくる県立高校の専攻科があるようです。智頭農林とか本当に今必要な人材をつくるところだと思うのですけれども、その辺りが何かすごくマッチングが悪いのかなという感じがしていて、せっかくこうやって評価とか点検とかをする機会があるのであれば、そういうミスマッチをぜひともいい具合にしてほしいなと思うのですけれども、いかがですか。

●酒井高等学校課長
 この春、智頭農林高校は、智頭中学校から一人も来なかったということでして、私も智頭町を訪問しまして、いろいろお話を伺いました。例年というわけではなくて、今年度に限ってはたまたま、特に智頭からちょっと外の世界を見てみたいということで、遠くは米子高専のほうまで足を伸ばして出ていってしまったということで、毎年そういうことが続くとは考えていないと。智頭農林高校の生徒も智頭中学校に行ったりしまして、引き続き交流も行っておりますし、そういう地道な活動を続けていきたいと考えております。
 それと、ミスマッチの問題を御指摘いただきました。今、令和8年度以降の高校の在り方を考える中で重要な示唆だと思いますので、参考にさせていただきたいと思いますが、現在、県の農林水産部と連携しまして、スーパー農林水産業士ということで、智頭農林の農業学科の生徒たちも1週間にわたるインターンシップを2年間義務づけたり、プロフェッショナルを育成していくということで、参加者も増えてきております。その辺りをもっと宣伝して幅広く生徒を集めて、ミスマッチが起きないように、必要な人材がきちんと育っていくように体制を整えていきたいと思っております。

◎浜田(一)委員長
 よろしいですか。

○伊藤委員
 3ページ、夜間中学の件で数点お尋ねします。学びを保障するということは本当に大切なことであって、やはりこれは行政に課せられた大きな責任だろうと思っています。ただ、法が設置されたわけですけれども、私としては少し違和感があるというか、理解できない部分があります。まず1点は、やはり義務教育は市町村の責任であって、県立の夜間中学を新たにつくるということは、市町村業務を県が代行するということで、しかも中身が、ニーズの調査で24名中21人が不登校の学歴があったということなのですね。成人の方もあるかもしれませんし、中身はどうか分かりませんけれども、本来、県内は市町村に適応指導教室とかフリースクールとか、学びを保障する部署があるわけですよね。だからそこで対応できないのか。市町村の教育長から要望書が提案されたというのだけれども、市町村は、県立ですからいいですよ。市町村はお金を出す余裕がないから、県がつくるのはどうぞ勝手につくってくださいという。何か少し私は違和感を感じているのですよ。この要望書の中身が、市町村教育委員会がどうしても学びの保障はやらなければいけないと。しかも継続性を持った夜間、今24名ですよね。来年、3年後、何人あるか分かりません。新たに学校をつくった、翌年は在校生が3人だったとなるかもしれません。将来の展望を含める中で、本当に県立としてやるのか。本来は市町村の業務である義務教育を県がやらなければいけないのか。これはかなり慎重な議論が必要ではないかと私は思っていますよ。しかも学校を建設するということになれば、それに伴う教員も数名要りますよね。財政見通しを含めて、年間維持費がかなりの金額に上ると思うのですね。今の社会のコロナ対策とかを含める中で、財政的にも余裕があるのか、しかも今の教育現場において、不登校を出さないほうに努力を、教員の配置とかそういうほうに金を使うのが大切ではないかなと思うのだけれども。いろんな部分で、ちょっと今日は時間がありませんからこれでおしまいにしますけれども、簡潔に、教育長にその辺の概略を答えてください。

●山本教育長
 伊藤委員から夜間中学につきましてお尋ねがございました。これまで2年かけて夜間中学のことについて調査研究を進めてくる中で、先ほどもお話がありましたけれども、やはり学びを保障していくというところは、教育行政としての使命の部分があるのではないかなと、我々も市町村教育委員会のほうも十分認識いたしているところでございます。その中で、ニーズ調査をやったら20数名というような結果もありました。一方で電子アンケートなどをやると、やはり学びの保障の最後のとりでとして、何らか必要ではないかという意見は、県民の皆様の率直な考えであるということ。その辺りを我々県の教育行政としてどう進めていくか。一義的には、先ほどおっしゃいましたように、義務教育の世界は市町村が主体となるということでございますが、これまでからそうではあるけれども、県でもそれなりに必要性があれば、例えば中高一貫の学校で義務教育の世界にも踏み込んでいけるということ。そしてこの夜間中学についても、国のほうでもこれは都道府県立もありきだという示し方をしている中、ニーズがあったとしてももともとの児童生徒数が少ない鳥取県で、それぞれの市町村があくまでも義務があると言いながら、各市町村にしてみると多くても3人とか4人とかという世界で、それぞれの市町村がその義務を果たしていくというのはなかなか難しいだろうというところが、市町村の教育長さん方の要望につながっているのではないかなと思っております。そうしたいろんなところを市町村のほうで勘案されて、何とか県でそうした機会を持ってもらえないかという要望をどう考えていくか、県で設置することについて検討しようではないかというのが今の段階でございます。伊藤委員の御意見のような、費用対効果を含めて、鳥取県としてほかの方法でやっていくのがいいのではないかということもあり得るとは思いますけれども、これまでの調査研究なども含めると、やはり県立での設置ということを我々としても追求すべきではないかなというのが今の段階でございます。そうした様々なことも含めてこれから詰めていく、そしてまた議会等にもお諮りして最終的な結論を得ていくということにしたいと考えているところでございます。

○伊藤委員
 不登校だろうと何だろうと、全て生徒は義務教育の中学校を卒業しているのですよね。今、県立で1か所つくっても、分校も必要だろう。全県下的に網羅してカバーしようとすると大変なことになると思う。中学校を卒業という過程で、今ある県内の定時制で学んでいる人の中にも、不登校とか自分自身が学びたいということで通っている人もたくさんいるのですよね。学びの保障という部分で定時制を活用できないのか。県内東・中・西ある中で活用できれば、改めて夜間中学をつくらなくても。例えば赤碕中学校を卒業して赤中卒業の学籍もある、夜間中学の学籍もできるので二重学籍。
昼に学びたい人は、白鳳とかそれぞれの環境の中で通える県立高等学校で夜間に通いたいというのですからね。そういう中で既存の定時制を活用して学びを保障するということを検討するのも選択肢の一つであるかなと思うのですけれども、教育長、その辺の所見をお伺いしたいと思います。

●山本教育長
 伊藤委員から重ねてお尋ねがございました。これまでの調査研究の中でも、学び直し、皆が今の制度の中では、どういう状況であれ中学校を卒業するというところまでは卒業証書も出るわけでして、そういう意味では、形式的には中学校は卒業する。その形式的な卒業者に対しても、例えば定時制、通信制の独立校あたりでその次の学びを保障してきた。それがこれまでの流れであったろうと思います。ただ、夜間中学の議論の中で出てきているのは、そうした高校で学ぶということではなくて、あくまでも中学校での学びをきちんともう一度中学校でやりたい。そうしたニーズが、例えば他県では沖縄など、形式的には卒業しているのだけれども、戦後のいろんな事情できちんと学べていないような年配の方への学びをもう一度中学校でというようなこともあります。また一方では、外国籍の方で、本国での中学は卒業しているのだけれども、やはり日本の中学校で日本の文化等も含めて、日本語ということではなくて文化等も含めて、もう一度きっちりと学び直しをしたい、そうしたニーズもある。そうしたことにも応えていくべきではないかということで、この夜間中学が出てきておりますので、単純に定時制、通信制の独立校での学びだけではなくて、夜間中学での学びという機会も検討する必要があるのではないかなと、今の時点では考えているところでございます。

○伊藤委員
 検討していただくことはそれでいいのですけれども、選択肢としては、やはり定時制の充実というか、併設。それから、例えばフリースクールも県内に随所ありますよね。東・中・西のそれぞれの皆さんが短い距離で通うことができるわけで、フリースクールの活用ができるかできないのか、そこで学びの保障ができるかできないのか。やはり学びを保障する中で、学びたいという思いの人は学ぶ中身がそれぞれ個々違うと思うのですね。全ての教科を学びたいわけでないと思うのですよ。実生活の中でどういうものを学んでいきたいかによってかなり違うと思うのです。そうした場合、例えば民間のフリースクールなどを活用するというのも一つの選択肢であろうと思うし、フルにもう一度学びたいという人は、定時制の中に中等部というか、基礎学力をもう一度学べるコースをつくるとか。そういう活用をしたほうが、新たに投資しなくても今ある中で地域の皆さんも近くで、鳥取県下で1校つくるのではなくして、東・中・西で通える便利のいいということも、今後検討してほしいなということを要望して、これから協議されるわけですから、議会でそういう視点の声があったということで議論していただきたいということをお願いしたいと思います。

○福浜委員
 関連です。まず、ニーズの把握はなかなか難しいと過去にも御答弁があったと思うのですが、具体的に24名の方が回答されたというのは非常にしっかりニーズを把握されたのだなというところで、まずは評価したいと思います。この24人の内訳なのですけれども、昼に通いたい、夜に通いたいという内訳は分かりますでしょうか。

●足羽教育次長
 24人は、夜間中学という趣旨を説明しまして、ニーズがあるか、希望、思いがあるかということを調査しましたので、昼、夜という線引きをした上での調査にはなっておりませんでした。言葉に夜間がついていますから基本的に夜間を対象にされているのではないかと思います。ただ、シンポジウム等の説明のときには、いろんなタイプがあるので昼間の時間帯に設置しながらも夜間中学という形では成り立つというような説明もしておりましたけれども、この24人の方の思いがどちらというのは、正確には把握できていないという状況です。

○福浜委員
 分かりました。伊藤委員もいろいろと言われたのですけれども、具体的に夜間中学で何を教えるのか、カリキュラムがどうなるのかということもすごく大事なポイントだろうなと思うのが1点と、もし教科的な部分を色濃くしていくのであれば、例えば学習塾との委託連携みたいなことはできないのかな。わざわざ東・中・西に箱を造って、そこに教員を配置してということよりも、実際に民間でものを教えていらっしゃる方がいらっしゃる。そこが中学校のカリキュラムとうまく連動できれば、実際に経営されているわけですから、分散していくというやり方もあるのかな。もちろんフリースクールの活用というのも当然視野に入れながら。それを考えていくと、委員の選考なのですけれども、例えば学習塾の代表の方とかが委員の中に入ってもいいのかなと個人的に思ったのですが、要望を含めて。もし御意見があれば。

●中田参事監兼小中学校課長兼学びの改革推進室長
 まず、カリキュラムについてですけれども、これはあくまで夜間中学という中学ですので、9教科教えていくというのが基本になります。ただ、時間数については弾力的に取り扱うことができるということですので、朝から夕方までという形ではなくて、例えば昼から夕方ぐらいまでの3時間、4時間ぐらいを想定しながらというようなことも可能になっております。そのような形で9教科のカリキュラムを組んでいくというようなことになります。
 学習塾との連携という御意見もいただきました。これについても2年間行ってきました調査研究部会でも、調査研究のまとめとして、私立でそういうことができないのかというような御意見もありました。ただ、今都道府県で一つつくることになっている夜間中学というのは、文部科学省のほうは公立でのものとなっております。私立で、それから私立と連携してというような形になりますと、いろいろと法律的に、言われているような夜間中学にはならない形になってしまうなということも考えているところです。その辺りが調査研究部会でも課題となっていたところです。

○福浜委員
 もう言わないつもりでしたが、今の回答でちょっと納得感がないので。率直に申しまして、新たに県の負担で、例えば3つつくることのメリットとデメリットと学びの保障ということが一番大きなところですよね。それをいかに行政負担も考えつつ実現できるかというバランスを取っていく中で、なぜそこで県立の夜間中学を例えば民間委託という形でできないのかというところを、逆に国に質問してもいいのではないかなと。法律とか、あるいは文科省がこう言っているからではなくて、現場としては、もちろん最終責任は県教委が持ちますよと。だけれども、運用については学習塾がやりますというようなやり方もあっていいのではないかなと僕は思うのですよ。それをなぜ文科省は反対するのかよく分からないのですけれども、どうなのですかね。

●中田参事監兼小中学校課長兼学びの改革推進室長
 学びの保障ということ、本当に一番基本になるところで、そこを大事にしたいなというところでございます。夜間中学というふうにくくりますと、学齢期の不登校の子どもたちというのも構成するメンバーの一つに入ってくるわけでして、それ以外の外国籍の方、あるいは学び直しをしたい方、既卒の方、そして広くは戦後の混乱期の方、様々な方が対象になります。今回平成30年に行いました2次調査では、年齢層としては若い方、学齢期の中学生の方が中心ですけれども、そうではない部分も夜間中学の対象になります。そのようなことを考えると、本当に今の学習塾だけで対応できるかなということは、今回委員会を設置して考えていく上で、対象者をどのようにしていくか、それを基に学校としてどういう構成を考えていくかということも検討していく必要があるなと考えています。不登校で学齢期の子どもたちだけが対象だったら学習塾でもいけるかもしれませんけれども、全体的なニーズも考えながら、学校のあるべき姿をこれから検討していきたいなと思っているところです。

○福浜委員
 分かりました。一つの選択肢として、もう駄目だと結論づけずに、そこも含めて柔軟な対応で検討していただきたいなと思います。学習塾でもこういうやり方をすれば可能ではないか、公立にできて民間にできないことは、基本的にはないと僕は思っているので。学齢期ではない人たちも学習塾に通ってはいけないというわけではないと思うのですよ。外国人の対応だって、公立でできて民間でできない話ではないはずですし、鳥取県で認定されているフリースクール4校については、きちんとカリキュラムについての連動性を持っているから認定しているということになっているわけで、そこに対して文科省もフリースクールはオーケーと認めているわけですので、県立だから県が主体的に全部つくらなければいけないというものではないと僕は思っているのです。もう少し柔軟な形で、だけれども、県も必ず関わりますよと、県立という名前はつけますよ。ただ、それを委託するかどうかという話なので、もう少し柔軟に検討を重ねていただきたいと思います。そうしないと、伊藤委員も言われましたけれども、ある年にゼロで次の年に5人などというので、必ず設置しないといけない、経費とか人員をどうするとか、凸凹していくと考えていくと、現実的には今あるものをいかに使っていくかということではないかなと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

○伊藤委員
 最後に要望ですけれども、夜間中学をつくることが目的でなくして、学びの保障をどうやっていくのか、そういう観点でしっかり議論を積み重ねてほしいなということを要望しておきたいです。

●足羽教育次長
 熱い御議論、御意見ありがとうございました。今、伊藤委員からありましたとおり、学びの保障、機会の確保を図るということが根本的な大きな課題であり一番重要な点だと思っております。そのための方策が、これまではフリースクールであったり適応指導教室支援センターであったり、あるいは教育委員会で持っておりますハートフルスペース等も設置してきた、取り組んできた事柄でございます。そういう学びの方策の一つとして、今議論されております夜間中学もあるということで、どんな設置形態が学びの確保の選択肢をより広げることになるのか、またもちろんそこに対費用的な部分がどう絡んで関係していくのか、その辺りはじっくり考えていく必要があろうと思いますし、福浜委員から御意見いただきました、学びの保障ということが一番の根幹であるならば、いろんな柔軟な対応も取れるのではないかという声は国へしっかり届けたり、あるいはオンライン学習的なことができないのかどうか、いろんな様々な形で学びの機会確保を求めてまいりたいと思います。
 浜崎委員にお世話になっております定時制、通信制とのセットということも、将来的には考えられることでもありますし、学びたいという意欲を持たれた方の機会をいかに確保するかということに、いろいろ慎重に議論を進めてまいりたいと思います。またお諮りしますのでどうぞよろしくお願いいたします。

◎浜田(一)委員長
 そのほかございませんか。

○澤委員
 今の夜間中学のことなのですけれども、いろんな御意見が出まして、教育長、次長はじめ執行部に非常に賛同いたしまして、しっかりと進めていただきたいなというのが根底にあります。県立ということで、今まで徳島のほうに行きましたり高知のほうを見たり、それからまた私立の夜間中学、東京とか沖縄の現場にも行きましたときに、どうしても夜間中学というのは必要だというのは実感的にも感じております。ニーズという問題についても、やはり国勢調査の中で、鳥取県で756人、もうちょっとしっかりした数字は把握しておりませんけれども、出ていることは確かなわけです。その人たちが点在しているということを考えると、やはり県立の夜間中学というのは必要だなと思っておりまして、今後も検討をお願いしたいなと思っております。そういう意味で、2年間にわたって検討委員会で一つの方向性を出されたというのは、私は非常に意義深いものがあるのではないかなと思っていますので、今後ともよろしくお願いしたいなと、意見として。何かあればよろしくお願いします。

●足羽教育次長
 先ほども申しましたとおり、2年間にわたって本当に各地を見ていただきながら、部会のメンバーの方には本当に必要性を検討していただきましたので、今の澤委員からの御意見もしっかり踏まえながら、そしてまた皆さん方からの意見も踏まえて検討を進めてまいります。

◎浜田(一)委員長
 そのほかはございませんか。

○尾崎委員
 夜間中学のこと、議論を聞いていまして、学びの保障というのがやはり一番の目的であって、どういう形にするかはまたその後で一番いい形にすればいいのですけれども、県内に1校で不登校の子は救えるのかなと。例えば中部に1校つくるとすれば、東部から、日野とか日南の山奥とか、本当にわざわざ来れるのかなと。来るだけで2時間かかったりとか。そういうことも具体的に考えて、つくるのであればそういった子どもたちが本当に助かるのか、学べるのか。そして例えば民間でも協力するとなれば、体育や音楽や美術や家庭や芸術もするわけですよね。そういったところがどうなるのか、県とどう協力するのか、そんなことも考えないといけないと思うのですね。民間にするのも一つの方法だと思うし、フリースクールの活用も一つの方法だと思うし、いろんなことが考えられると思う。だから、県立でつくるのが目標ではなくて、学びの場を保障する。外国人であれば日本語ができないわけですよね。そういったところを同じ中学校でどんなふうにやっていくのか。オンラインでやっていくのか、オンラインであれば体育や美術はどうなるのか、いろんな課題があると思います。ですから早急に全て解決すると思わないです。やはりじっくりと、本当の目標は外国人の方も戦後生まれて大変だった方も今の不登校も、きちんと通える、きちんと学びの保障が受けられる、それが最大の目標だろうと思います。

●足羽教育次長
 本当に大きな課題がたくさん見えて、進もうとするほど見えてくるのが実態でございます。対象となっている4つのパターンの方がありますが、やはりそれ一つ取っても、外国籍の方でも5レベルで日本語が分かる方とほぼ全く分からないような方、同じ算数の授業、英語の授業、国語の授業ができるかどうかという現実的な進め方もありますし、おっしゃるとおり体育も美術もしなくてはいけません。9教科をいかにバランスよく学びながら日本語を積み重ねていかれるという方に対しての学びだとか、本当に求めていらっしゃる学びのニーズが随分違いますので、中身をどうするのかということ。この鳥取の交通事情の中で、どういう形で設置することが一番公平性を担保できるのか、仕掛けがきちんと行き届くのかというようなこと。今後様々に議論を進めて、さらに新たな課題も見えてくると思いますので、繰り返し申してまいりました学びの機会をいかに確保する、保障するかということを、それもよりベターな方策になるように検討していきたいと思います。

◎浜田(一)委員長
 そのほかございませんか。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。

○伊藤委員
 ニュースで言っていましたけれども、三朝中学校が町内の旅館を使って修学旅行。あれはすばらしいアイデアだなと思って見ています。確かに三朝町内に住んでいながら、三朝の旅館に泊まったことがない。実際、まちのことは何も知らないというのが実態だと思うのですね。ほかの中学校、市町村でも、なかなか実際は、あることは知っているのだけれども中身は知らないということなのでしょうね。ですから、三朝の修学旅行を例にしながら、やはり地域を改めて見直す、私は大いに期待したいなと思っていますし、経済効果も非常に高いと思っています。ぜひともこういうことをもっともっと県内の市町村に理解していただいて、それぞれがまたいろんなアイデアを出しながら、地域に結びついた修学旅行、コロナ禍の中での対応というのを考えていただきたいなということをお願いしておきます。教育長、所感があれば。

●山本教育長
 伊藤委員から修学旅行につきましてお話がございましたけれども、私もそのとおりだろうと思っております。このたびコロナの関係でいろいろ懸念されることがあり、国のほうからも一定のガイドラインが示されておりまして、市町村にも示す中で、我々も修学旅行の一つの在り方として、ふるさと教育も進めている中で、この際、県内で取り組んでみるのもいいのではないかという提案を、通知文の中にも盛り込ませていただいて、市町村に検討いただいているところでございます。そうした中で、このたび三朝中学校が三朝町の旅館に泊まるということを提案されて、これからいろいろ議論が進められると思いますが、非常にいい動きだなと思っています。東部のほうでも若葉台小学校で県内を巡っていくよう今児童の中で議論しているという話も伺っておりますし、西部のほうではやはり宿泊が心配だという声があるので、2泊3日ではなくて3日、日帰りで県内のいろんなところ、あるいは西部ですから松江とかですと日帰りできる。そうしたことでふるさとを知っていくことにもつなげていく検討が進んでいるという話も聞いております。この際、いろんな議論の中で、子どもたちがそこに加わって議論を進めていくという、そこも一つの取組としていい面があるのではないかなと思っておりますので、このたびのことなども含めて、市町村にも改めて働きかけをしてまいりたいと考えております。

◎浜田(一)委員長
 そのほかはございませんか。
 意見が尽きたようですので、委員の皆様に御連絡いたします。次回の常任委員会は、8月21日金曜日の午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いします。
 それでは、委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。執行部の皆さんは御退席いただいて結構です。ありがとうございました。
(執行部退席)
 お残りいただきましたのは、出前県議会等についてであります。7月30日、31日の日程について、事務局より説明いたします。

●安養寺議会事務局調査課課長補佐
 相手方との調整の結果、前回の常任委員会でお示しした案のとおり確定しました。集合場所と集合時刻についてですけれども、東部の方々は議会棟玄関に9時に集合してください。借り上げバスにて9時10分頃に出発し、道の駅大栄で休憩を取ります。それから中西部の委員の方々は各自集合場所にお集まりいただきますようお願いします。直接、鳥取中央育英高校に行かれる方、開始時刻が10時半ですので、間に合うように御集合ください。また暑い時期ですので熱中症への留意は必要ですけれども、新しい生活様式への対応として、両日とも必ずマスクの着用をお願いいたします。

◎浜田(一)委員長
 何か質問等ありますか。よろしいでしょうか。
 それでは、2日間、よろしくお願いします。
 あと、今後の新型コロナウイルス感染拡大の状況などによっては、日程変更や中止等、臨機応変の対応が必要となる場合が想定されますので、その辺りのことは委員長に御一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございます。
 それでは、以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。

午後0時03分 閉会

 


 

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