令和2年度農林水産商工常任委員会議事録

令和2年9年14日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
島谷 龍司
鹿島  功
西村 弥子
山川 智帆
安田 由毅
濵辺 義孝
福間 裕隆
内田 隆嗣
西川 憲雄
欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  西尾農林水産部長、池田商工労働部長、松岡企業局長ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  堀場課長補佐  小川課長補佐  細田主事

 


1 開  会   午前10時00分

2 休  憩   午前11時52分

3  再  開   午後1時00分

4 閉  会   午後1時52分

5 司  会    島谷委員長

6 会議録署名委員     濵辺委員  西川委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前10時00分 開会

◎島谷委員長
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に農林水産部、次に商工労働部及び企業局の順に行います。
 初めに、本日の会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、濵辺委員と西川委員にお願いいたします。
 それでは、農林水産部に係る付議案の予備調査を行います。
 質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
 なお、執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。
 また、報告第8号、長期継続契約の締結状況については、議案説明資料のとおりですので、特に説明は要しないこととします。
 それでは、まず西尾農林水産部長の総括説明を求めます。

●西尾農林水産部長
 改めまして、おはようございます。
 農林水産部の議案説明資料を1枚おはぐりいただきまして、全体像をまず御説明したいと思います。
 まず、予算関係ですけれども、今回は1億1,400万円余の増額をお願いするものでございます。補正前の額と合わせますと、総額245億2,900万円余となります。
 下に主な事業を掲げておりますけれども、このうち、鳥取県産和牛の保護及び振興事業、そして、ナラ枯れ対策事業以外は、新型コロナウイルス感染症対策ということで打ち出すものでございます。一つには、落ち込んだ建築需要に起因する木材への波及、そして、外食需要の落ち込みから起因しますジビエというところまで及んできておりますので、その需要喚起策をこのたび打ちたいと思っております。それ以外では、新しい生活様式に対応して、輸出促進活動を頑張られます事業者さんの支援でありますとか、「食のみやこ鳥取県」推進サポーターを中心として、コロナの影響を大きく受けておられます飲食店の方々のPRというところでの支援を考えたいと思っております。
コロナ対策以外でいきますと、県産和牛の保護及び振興事業でございますが、予算関係以外のところでお願いをしております新しい鳥取県産和牛の保護及び振興に関する条例と関連がございます。この条例は、県産種雄牛の遺伝資源を知的財産と位置づけまして、その保護と併せまして、生産から加工、流通、販売までを和牛産業と位置づけ、その振興を図っていこうとするものでございます。その条例の周知、あるいはPRというところをこれで行いたいと思っておりますし、皆さん御承知のように、今、大山中心にナラ枯れが多発しております。観光シーズン、紅葉シーズンを前に、対策を打たねばならないということで増額をお願いするものでございます。
 以下、それぞれ詳しい説明は所属からさせますので、よろしく御審議のほどお願いいたします。

◎島谷委員長
 それでは、続いて、関係課長から順次説明を求めます。

●栃本経営支援課長
 2ページをお願いいたします。農地中間管理機構支援事業ということで649万円余の増額をお願いするものでございます。
 事業目的のところにありますけれども、農業農村担い手育成機構が地域農業の担い手への農地集積、集約化を行うために要する経費を助成する事業でございます。
今回増額をお願いいたしますのは、下の表の中ほど、借受農地管理等事業でございます。農業農村担い手育成機構が農地を地権者から借り受けまして、担い手に貸し付けるまでにどうしてもタイムラグが生じます。その間における農地の保全管理のための予算ということでございますが、補正理由にも書いておりますように、大型法人の規模縮小などに伴いまして、当初計画しておりましたよりもかなり面積が大きくなってきております。その関係で、このたび増額をお願いするものでございます。

●山本とっとり農業戦略課長
 3ページをお願いいたします。農林水産物消費回復・拡大緊急プロジェクト支援事業で600万円の増額をお願いするものでございます。
 6月補正においてお認めいただいた事業で、新型コロナウイルス感染拡大によって落ち込んだ農林水産物や加工品等の消費を回復、拡大させるために各団体が行う販路開拓や新商品の開発、県産材を使用した非住宅の新築、増築等の取組を支援するものでございます。今回は、このうち県産材活用促進事業について、JAS構造材についても要望がありましたので、その利用促進につなげるために、JAS構造材を活用する非住宅の建築物も支援の対象にするように制度を拡充するものでございます。
具体的には、表の下の部分に示しておりますけれども、非住宅を建築する際に、県産材の
JAS構造材を10立米以上使用した場合に、1立米当たり7万円を補助するというものでございます。この単価の考え方につきましては、その上の段に6月補正で設定した一般型というのがありますけれども、これが1立米当たり6万円ということでしたので、それにJAS材の利用加算として1万円を加算するものでございます。なお、米印で下のところに書いておりますけれども、国のJAS構造材個別実証事業に採択されたものは1立米当たり5万円の補助がありますので、その場合は、それを控除して2万円の補助とさせていただきます。

●田中畜産課長
 4ページを御覧ください。鳥取県産和牛の保護及び振興事業でございます。700万円の補正をお願いするものでございます。
 このたび9月議会に鳥取県産和牛の保護及び振興に関する条例を提案させていただいており、この条例の制定に当たって、和牛振興計画の策定及び条例内容の周知徹底が必要となっております。
 2の主な事業内容に示しておりますけれども、まず、その和牛振興計画の策定に係る検討委員会の設置及び開催に係る経費や、条例の周知に関わるところで、パンフレット及び新聞等への広告掲載、または説明会の開催といったところに係る経費をお願いするもの、また、現在コロナ禍で牛肉消費が低迷しておりますので、併せて、低迷している鳥取和牛のブランドのPRということで、牛肉消費キャンペーンを実施したいと考えております。
 続いて、5ページをお願いします。家畜衛生総合対策事業で646万8,000円の増額をお願いするものでございます。
 豚熱及びアフリカ豚熱の診断をするために必要な凍結組織切片作製装置を整備するというものでございますが、現在使用しております機器は平成14年に購入したもので、現在不具合が生じて、修理不能という状況でございます。早急に更新を行って、検査の体制を維持するものでございます。
 続いて、18ページを御覧ください。鳥取県産和牛の保護及び振興に関する条例でございます。
 この条例に関しては、令和元年5月から県有種雄牛の精液の適正流通に関する検討会を設置して、当初は罰則を含めた条例制定ということで取り組んでまいりました。ところが、国で、家畜遺伝資源に関する法律の制定等の動きもあり、先に契約による精液の適正流通を図ろうということで、4月から新たに契約による精液の提供を行っているところでございます。このたび、国による法律の制定ということで、家畜遺伝資源を知的財産的価値があると位置づけた法律の制定がされたということもありますし、新たな契約で県有種雄牛の遺伝資源管理が可能となったというところもございますので、このたびは和牛振興の条例という形で提案をさせていただいているものでございます。
 内容については、県有種雄牛の遺伝資源の保護のための措置、また、鳥取県産和牛の振興に関する計画というものが主な柱になっておりまして、鳥取県産和牛に係る畜産業の健全な発展を目指すものということで制定をお願いするものでございます。
 2の概要を御覧いただけたらと思いますが、(1)に、県有種雄牛の遺伝資源の保護ということで、県有種雄牛の遺伝資源をまず知的財産として位置づけます。県有種雄牛のうち、特に重要なものについては、特定種畜として告示をさせていただきます。精液については、利用させる際には、所有権を県に留保すること等を定めた契約の締結といったような県有種雄牛の遺伝資源の適正な管理を行うための必要な措置を講ずることとしております。
 また、(2)に示しております振興計画の策定ですが、鳥取県産和牛の生産、加工、流通、または販売の事業を和牛産業という形で位置づけて、生産者や関係者の意見を聞いて、振興に関する計画を策定したいと思いますし、また、その計画に沿った必要な施策を講ずるという形の条例の内容になっております。
 続いて、21ページを御覧ください。財産の無償貸付けについてでございます。
 全国瞬時警報システム、J-ALERTの再送信局設備を設置する鳥取市に対して、鳥取市河原町の放牧用地の一部を無償で貸し付けようとするものでございます。

●池内森林づくり推進課長
 資料の6ページをお願いいたします。ナラ枯れ対策事業でございます。
 大山は、特にナラ枯れに弱いミズナラ林が広大に生育しております。県を代表する景勝地を守るために、主な事業内容に書いておりますとおり、昨年から、予防、駆除、若返り、こういったものを展開しているところでございます。結果としまして、下段の参考2のグラフの三角の点々をつないだものが大山であり、平成26年ぐらいから徐々に増えておりますが、ある程度拡大を抑止できていたという状況でございます。ただ、この夏の少雨、そして高温、さらには昨年の暖冬によりまして、ナラ枯れが拡大しているものと思われます。詳細につきましては、また報告事項で報告させていただきます。
 この被害状況を受けまして、特にナラ枯れの木の枯損によりまして、大山周辺の道路沿線を車で走る際に危険が生じる、また、見た目も非常に悪いということがございますので、そういった主要道路周辺の伐倒駆除をこのたびの補正で972万円の増額をさせていただくというものでございます。
 続きまして、7ページをお願いいたします。保育間伐による雇用支援事業(新型コロナウイルス対策)でございます。
 さきに部長からの総括説明でありましたように、県内外の新築住宅の着工需要の低迷等々を受けまして、県内の主要な合板工場におきましても、木材の受入れ制限が一部行われるという事態が発生しております。これが行われますと、木材搬出を生業としております林業関係の作業員の仕事がなくなるということになりますので、この木材を搬出しない作業ということで、例えば下の2(3)事業区分等にございますが、除伐から保育間伐、さらには人工造林、また、造林に併せまして、これはニホンジカ等のイメージでございますが、鳥獣被害防止施設が国の既存事業で新しいメニューで追加されましたので、これを活用しまして、林業事業体の雇用の維持と事業の継続を進めたいというものでございます。
 続きまして、8ページをお願いいたします。森林保全管理事業でございます。
 このたび補正でお願いしますのは、鳥取砂丘東側の新しく造りました堆砂垣の砂の除去でございます。鳥取砂丘東側におきましては、昨年度から飛砂の防止を観点といたしまして、一度松くいでかなり枯れてしまった松林の跡地に堆砂垣を造り、中に松の植栽を進めているところでございます。昨年の冬までに完成し、昨年の冬、春に状況を確認しましたが、かなり効果があると。これまで県道まで出ておりました砂が相当減ったということで、地元からもそういったお声を伺っておるところでございます。その飛んでこなかった砂というものが、全て植栽しました堆砂垣の前に止まるという事態が発生しておりまして、これは県が想定した以上に効果があったというものでございます。ただ、もう既にかなりたまっていますし、これから台風の時期、また、春まで相当な季節風で砂がたまることが想定されますので、そこを踏まえまして、このたび補正で砂の除去代600万円をお願いするものでございます。
 また、この砂につきましては、環境省、また文化財部局と協議いたしまして、砂丘の中央の火山灰の砂が飛ばされて、今あらわになっておりますものの養生用に使うということで有効利用を図りたいと考えているところでございます。

●上月販路拡大・輸出促進課長
 9ページをお願いいたします。新型コロナウイルス感染症に対応した輸出促進活動支援事業でございます。1,500万円の補正をお願いするものでございます。
 輸出促進活動支援事業につきましては、当初予算により、現地渡航を伴う輸出活動を支援しておりましたけれども、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして渡航できない状況となっております。海外での販売促進活動が実施できない事業者に対しまして、現地事業者の代行営業や非対面による営業など、海外渡航を伴わない新たな取組を支援するということで、2番の主な事業内容に書いておりますけれども、事業者さんに対しまして、補助対象経費として代行営業、サンプル送付等を含めまして、補助率3分の2、上限150万円、ただし、農協等の大規模に輸出をやっていらっしゃるところにつきましては、上限300万円の支援を実施したいと考えております。

●岸田食のみやこ推進課長
 続きまして、10ページを御覧ください。「食のみやこ鳥取県」推進サポーター等情報発信強化事業でございます。新型コロナ対策として300万円を新たにお願いするものでございます。
 この事業は、このたびのコロナ禍により甚大な影響を受けました食のみやこ推進サポーターをはじめとして、飲食店などの事業回復を支援するため、6月議会でも西村議員から御指摘いただきました食のみやこ鳥取県のホームページの改修を行いまして、その他、地域情報誌とも連携して積極的に県内飲食店などの情報発信を行うものでございます。
 続きまして、11ページでございます。「とっとりジビエ」魅力発信によるブランド力強化事業でございます。この事業も、新型コロナの影響を受けて、特に都会地でのレストラン事業の落ち込みが大きいジビエの回復に向けて250万円を新たにお願いするものでございます。
 事業内容としましては、東京と鳥取のレストランをオンラインでつなぎ、とっとりジビエ座談会としてジビエの魅力をSNSや雑誌など、メディアを通して情報発信をするものでございまして、日本ジビエ振興協会と連携して開催する計画でございます。全国に向けてとっとりジビエの発信を行うとともに、この秋、設立が予定されております全国ジビエ自治体協議会に平井知事が会長に就任される予定でもあり、併せてとっとりジビエを発信するよい機会と考えております。

◎島谷委員長
 ただいま関係課長から説明いただきました。ただいまの説明につきまして、質疑等ございますか。

○西村委員
 ナラ枯れ対策事業ですけれども、米子から大山を見てもナラ枯れがかなり深刻だなというのは、県民の方もおっしゃっていて、単純に考えて、ああいった傾斜のきついところで伐倒の作業というのをこれからされるということで、今回8,000万円余の予算を取られるということなのですけれども、業者さんなどの人手の確保、要は入札するような業者さんが見つかるのかどうか、それから、お金の問題です。費用が問題で集まらないとか、そういったことはないのかなという、とてもシンプルな質問なのですけれども、お願いします。

●池内森林づくり推進課長
 伐倒駆除の段取りの御質問をいただきました。
 実は、先日行いましたナラ枯れの協議会の席でも、その会員の皆様から報告いただき、伯耆町から入札が不調だったという話がございました。また、森林管理者さんもなかなか入札が難しいというのがございます。その理由としまして、一つは、まさに今おっしゃられたように、非常に特殊な作業であると。特にナラ枯れの木というのは、太いものが枯れますので、例えば胸高直径が80センチとかになりますと、根元の辺でいきますと1メーターを超えるような大木でございます。そういった木を倒すということになりますと、やはり熟練の技術が必要ということ。もう一つは、道路際のものを集中的にやろうということの方針に決めておりますので、やはり場合によっては通行制限、もしくは、道路に倒れないようにということで、これも非常に技術的には難しいものがございます。今時期的にちょうど公共事業関係の伐開とか不要木除去とか、そういった時期とちょうどかぶっておりまして、業者さんがかなりお忙しいという話は伺っております。
ただ、やはりこのナラ枯れ関係も大事なことでございますので、関係者には今その発注機関からもいろいろお願い申し上げているところでございますので、また状況を見まして、いろんな対応を取っていきたいと考えているところでございます。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。

○福間委員
 8ページ、鳥取砂丘の保守管理費の所管は国か県か鳥取市かどこですか、教えてください。

●池内森林づくり推進課長
 鳥取砂丘は、基本的には国立公園でございまして、許認可関係は、環境省になります。ただ、管理というのは、基本的には地権者の方が行うというのがベースになっておりまして、あそこはちょうど浜坂財産区、あと福部財産区ということで、いずれも民間の方があらかた持っていらっしゃるというところでございます。ですので、砂丘の中につきましては、なかなか民間では難しいということがございますので、これは生活環境部になりますけれども、砂丘の未来会議というもので、関係者が集まって、どう活用するかということ、また、ある程度予算化もして、それを使ってなるべくいい砂丘をキープしていこうという取組をしているところでございます。なお、当課の行っております堆砂垣につきまして、もともとあそこは東側に保安林が帯状にございまして、ただ、それが松くい虫でかなり枯れてしまって本数が減っていると。そのために県道にすごい砂が出てきておりまして、鳥取大砂丘観光協会等からそれを何とかしてほしいという要望もいただいておるところでございます。それを受けて、このたび、こういった堆砂垣を造り、植栽をして、まだ先の長い話ではございますが、自然の木が道路を守るという形をつくろうと考えているところでございます。それぞれ分担を決めて守っているというのが実態でございます。

○福間委員
 ほとんどのところが民間の方が地権者だと先ほどおっしゃっていたのですね。そうすると、今、役割分担を決めながら鳥取砂丘を観光資源としても活用させてもらっているわけですから、結局、県が観光協会などと協議しながら決めた方向で作業を進めていくということ、あるいは、観光資源として活用させてもらうということは、地権者とはそごがないような契約みたいなものは交わしているのですか。例えば何かやろうとしたときに、地権者から、いやいや、これはうちの土地だから勝手にやってもらったって困りますみたいな、そういうトラブルが過去にあったのか、なかったのか。何でかというと、鳥取砂丘というのは鳥取県の極めて大きな観光資源として活用しているわけでしょ。あたかも鳥取県の所有物みたいに見えるわけですよ。私も今お話を伺って、民間の人の土地なのだなというのが初めて分かったわけです。だから、契約書が交わしてあるのか、何かをしてそごがないような交通整理がしてあればいいのですが、そこをお尋ねしたいのです。

●池内森林づくり推進課長
 私は緑豊かな自然課に昨年までおりました。それでもそういった契約書的なものは見た記憶はございませんが、ただ、先ほど申しました鳥取砂丘未来会議には財産区の方も御出席いただいて、そういった意見も伺いながら進めているところでございます。これは、以前からそういう形でさせていただいておりますので、当然、その会で様々な御提案や御意見を頂戴しておりますので、それをみんなで議論していくという形を取っております。それから、県なり、市なり、当然ですけれども、施設を設置する際には借地契約を結ばせていただいて、御了解いただいた上で様々な施設を設置しておりますので、そこは民間の皆様にも御了解をいただいていると考えております。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。

○鹿島委員
 7ページ、264ヘクタールという計画になっておりますが、この除伐、保育、人工造林のそれぞれの内訳を聞きたいということと、それから、8ページですけれども、飛砂の砂を取られる距離はどのぐらいあるのかというところを教えてください。

●池内森林づくり推進課長
 7ページの保育間伐による雇用支援事業の保育間伐の内訳でございます。予算検討時の要望ベースではございますが、まず、除伐につきましては2ヘクタール、それから、保育間伐が261ヘクタール、人工造林が1ヘクタールということで、足して264ヘクタールを考えております。
 次に、8ページの森林保全管理事業の砂でございます。大体この堆砂垣は高さが1メーターしかございません。ただ、前面に斜めに結局大量の砂がたまるというのがございまして、断面で見ると三角形になりますが、大体5メーターぐらいの範囲の砂を剥ぎ取るということになります。延長的な話でございますけれども、すみません、詳細な資料が手元にございませんけれども、今、鳥取砂丘の東側を大体3から4ブロックに分けまして、まず、1ブロックが済んだところでございます。ちょうど砂の美術館よりもう少し北側に上がった辺りから、今フレンドの前辺りまで来ているところでございまして、ざっくり大体20~30メーター程度ぐらいのものでございます。今年度も当初予算を頂戴しておりまして、それ以上のものを頑張りたいと考えているところでございます。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。

○西村委員
 9ページの新型コロナウイルス感染症に対応した輸出促進活動支援事業ですけれども、想定されている海外の業者さんというのは既にあるのかどうかということと、それから、この海外での代行営業の強化ですけれども、具体的に例えばアジアとか、強化されたいエリアというのがあるのかどうかという2点をお伺いしたいです。

●上月販路拡大・輸出促進課長
 対象としております海外の業者さんなどでございますけれども、それぞれやりたいという業者さんがおられまして、現在もずっとやっている中で、渡航ができないのでしづらいという状況になっております。相手様につきましては、ほぼ、今やっていらっしゃる相手がおられますので、相手はおられます。
 対象地域におきましても、今まで継続してやっていらっしゃるところがありますので、大体決まっているのですが、主にはアジアが多いです。

○西村委員
 今後、全く新たな展開で海外に事業所があるような会社さんがこうした関連のこと、例えば県産品の拡販、海外での営業に関してお話があれば、ほかの会社さんが入る余地はありますか。

●上月販路拡大・輸出促進課長
 農協とかは違うのですが、現在、上限150万円で1,500万円の予算をお願いしておりますので、大体10社ぐらいできたらと思っております。数社は既にお伺いをしておるところでございますので、今ぎりぎりいっぱいという状況ではございませんので、お話があればお伺いしたいと思います。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。

○濵辺委員
 10ページですけれども、「食のみやこ鳥取県」推進サポーター等情報発信強化事業で、1の事業目的、概要の中で、ここには1,700の事業者さんが登録しているということですけれども、この事業所さんの飲食業とか、販売、生産の状況といいますか、厳しいからこういう宣伝をするという事業ですけれども、そういう状況などを把握されているのですか。この部でいいのかどうか分からないですけれども、報道で見ると飲食業とかも結構店を閉められた話も聞きますし、そういう状況などを把握されているかどうかを確認させてください。

●岸田食のみやこ推進課長
 サポーターのコロナの影響ということの御質問だと思いますが、実際に4月補正でお認めいただきました、頑張ろう「食のみやこ鳥取県」の応援事業で、かなりのサポーターの事業者様にこの補助金を出させていただいております。その中で、やはり申請をされたり、交付決定をしたりというときのやり取りで実際にお話をさせていただいておりますが、かなり厳しい状況でおられるということで、僅か10万円で、足しにはあまりならないかもしれないのですがということで補助金をお出ししております。実際に廃業されたということも時々耳にはしております。この1,700の事業者さんの中で廃業された方がどれだけいるかというのは、今のところはまだ把握はできてはおりませんが、サポーターの中で廃業というのはあまりないように聞いております。

○濵辺委員
 個人的な意見というか、思いの言葉になるかも分かりませんけれども、でも、この時期に来まして、以前から飲食業さんは厳しいと、いろんな課題があるわけですよね。だから、こういう事業を推進するに当たっては、「だと思います」とか、そういうことではなしに、やはり現状をちゃんと見極めなければいけないのかなと。そういう意味では、何かしらの数字みたいなところで、対象が1,700なら1,700で、これぐらいの方が廃業しており、どういう状況にありますというものをやはり精査しなければいけないのかなと感じますけれども、その辺どうでしょう。

●岸田食のみやこ推進課長
 数字で表せということですが、現在、頑張ろう「食のみやこ鳥取県」応援補助金で数字はきちんと把握しております。

◎島谷委員長
 そのほかの方で。

○西川委員
 7ページをお願いします。先ほど鹿島委員が質問されたのですけれども、雇用事業ということで、搬出を伴わないのですけれども、数字がはっきり出ているということは、場所はもう決定ですか、それとも、これからもまだ可能性はあるのか、まず初めにそこを教えてください。

●池内森林づくり推進課長
 この保育間伐による雇用支援事業の事業計画量でございますが、最初に申しましたように、この264ヘクタールというのは要望ベースで積み上げたものでございまして、現在どれぐらいできるかという調査を進めているところでございます。ですので、もし今後、どうしてもこれがということがございましたら、当然県で様々な調整をしていきたいと考えているところでございます。

○西川委員
 除伐ということになると、これは樹齢が関係するのかというのもお聞きしたい。それから、私が一番心配するのは、搬出を伴わないということになると、切った木はどういう保管を考えておられるか。切り倒しだけで放っておいたら、以前も災害のもとになるということで、この対応をしないといけないということから搬出が始まったわけです。そこら辺の兼ね合いはどう考えて予算にしておられるのか、お聞きしたいです。

●池内森林づくり推進課長
 御懸念の除伐の件でございます。まず、除伐につきましては、基本的にまだ若い林分の生育不良、併せて造林木以外の雑木等、こういったものを切り倒すというものでございますので、例えば流木が豪雨のときに流れ出るとか、そういった可能性というのは除伐関係ではないだろうと思っております。次の保育間伐が御懸念の話になるのかと考えておるところでございます。保育間伐につきましては、大体35年生ぐらいまでということになっておりますけれども、今造林事業でも、このたびのコロナの影響を勘案しまして、これを60年生以下までを可能とするということがございます。多少の大径木も切ることができると考えております。ただ、実際問題としまして、やはりもったいないと。例えば引っ張り出して使えるようなものでしたら、わざわざ切ることはございませんので、イメージ的には本当の奥山のなかなか道にも入れないし、そうはいっても、これまで手が入れられていなかった山というのが実際ございます。そういったところをこのたびの予算を活用して、きれいな山にしていくことを森林組合さんもお考えのようでございます。

○西川委員
 私もそういうところに住んでいるので、現状は大体分かっていて、例えば私の地域ですと、本当に手が入っていないのは、山の中腹から上で道がないところで搬出もできない。いろんな考えがあるのですけれども、では、切り倒して、搬出しなくても危なくないようにするというのは並大抵でない。これは現実的にはなかなかやれないのですよ。特に50年、60年になると、とてもではないけれども、人間の手ではできない。計画はいいのだけれども、なかなか現実に合わないところが出てきて、はっきり言って、やれるところをやってしまうようなことになるのではないかと危惧されるのですけれども、そこら辺はいかがでしょうか。

●池内森林づくり推進課長
 やはり大径木は、林道、林業専用道、また、作業道等々、こういったものも併せて搬出というものを考えていかなければならないと考えておるところでございます。ただ、今回、このコロナ禍の対応ということで、ある程度短い期間の雇用の確保ということでございますので、できるところでまずは仕事をしていただく事業と考えております。

○西川委員
 この件は、最後にします。では、先ほど言ったように、ある程度搬出できるような状況にした山があるとします。この場合、それを搬出したら、補助対象外になるということですか。

●池内森林づくり推進課長
 出すものについては、保育間伐ではございませんので、対象にはなりませんが、今回、経営計画を立てていない区域でも、この施業ができるというのが大きなメリットでございます。造林事業は、まず、経営計画を立てなければ事業対象にならないというのがございますが、今回はそれがございませんので、まさにこれまで放置されていた山を中心に行っていくのだろうと考えているところでございます。

○西川委員
 もう1点、4ページの鳥取和牛の件です。和牛振興とブランド化とあるのですけれども、年度当初に4頭の優良和牛の予算をみていたと思うのですけれども、現状はそれがどうなっているかというのと、今回、この和牛振興の中に、それとの絡みがあまり書いていないのですが、初めの説明では重要な政策だという話を聞いたのですけれども、その2点、お願いします。

●田中畜産課長
 優良な和牛の取扱いということでしょうか。

○西川委員
 当初予算で、400万円ぐらいだったかな、4頭分の予算をみて、優良な分を選別して仕入れるというお話があったでしょう。本来はこの事業と絡まないといけないような内容だと思うのだけれども、それがあまり書いていないので、その4頭は今どうなって、もう仕入れたのかどうかというのを初めにお聞きして、この事業との絡みがどうなっているかというのを教えてください。

●田中畜産課長
 恐らく優良な雌牛の導入のことだと考えますけれども、その牛については、まだ牛を選別している状況で、具体的な導入には至っていない状況でございます。ただ、そういった雌牛を導入して、いい種雄牛の造成ということにはつなげていきたいというところで、それについては継続してやっていくということですけれども、この条例にも、遺伝資源の保護というところで、計画的な種雄牛造成ということも位置づけております。そういった中で、事業を活用して、雌牛の導入とか、種雄牛造成を続けていきたいという流れになっております。

○西川委員
 もう半年近く経っているのに、決定がまだ1頭もないということですよね。何がネックでできていないのですか。

●田中畜産課長
 コロナの影響ということもございますけれども、そういったいい雌牛の情報をいろいろ入手しているところですけれども、なかなか合ったものがないというところです。

○西川委員
 予算を見て、いい取組だと思った。私も賛成させていただいているので、やはり今年度、早めに決定して、これを生かすことを考えないと。予算を見て、執行してくださいと議会は議決しているわけだから、そこを部長に答弁をお願いします。

●西尾農林水産部長
 せっかくつけていただいた予算でございますので、今、優良雌牛を購入すべき牛かどうかの見極めをしているというところでございますので、しっかり導入に向けて動いていきたいと思います。

◎島谷委員長
 そのほかの方で。

○山川委員
 6ページの大山のナラ枯れについて、確認させてください。やはり大山は県民の財産であるので、この対策は本当に重要で、協議会が設立されて、本当に心強く思います。そのときに、先ほど西村委員が言われたのですけれども、傾斜があるということは業者さんから電話がかかってくるのですけれども、ジグザグ工法で行くことができると言われているのですけれども、やはり引受手の業者さんがいないと事業が実施できないわけですが、引受手がなかった場合は債務負担行為となるのかどうか。
 そして、もう1点ですけれども、ナラが枯れて、切って終わりというわけではないと思うのです。というのが、やはりナラが枯れると景観上の問題もありますし、奥大山の保水機能としてナラの位置づけというのもあると思うので、今回、米子、島根、松江だったりが高温ですごい雨も少なかったということがあったのですけれども、過去のワースト2ということですけれども、これから気象変動だったりで、このワーストというのがまた更新され得る場合もあって、そういう場合には、またカシノナガキクイムシが発生しやすい状況というのは想定し得ることだと思うのですね。そうすると、観測所のデータで、平成22年は東部で一番多い時期があったではないですか。このときに、対策として、枯れたやつを切って終わったので、翌年度以降は、平成23年、24年とどんどん減少しましたということだったのかどうか。平成22年のデータ分析や令和2年の大山はこれから調査するということですけれども、観測所で分析をして、この気象状況に基づいて対応がどうなのか、対策がどうなのかというのを協議会で議論していただけたらなと思うのです。それが、例えば高温で雨が少ない状況にはドローンで空中散布ができるではないかとか、このエリアを重点的に行うなど、対策をきちんと協議いただけたらなと思うので、今できる限りの答えで構いませんが、お答えいただけたらと思います。

●池内森林づくり推進課長
 山川委員から幾つか質問頂戴しました。
 まず、ジグザグにというお話がございました。例えば被害材というのは中に虫がおりますので、なるべく引っ張り出すのが原則でございますので、まず、それを引っ張り出すということで作業道をつけたということがございましたが、やはり作業道をつけますと、かなり経費も高くつく、かつ、国立公園の大山の中ですと、道をつけること自体も山にダメージを与えますので、今回はあくまでも道から引っ張り出しができるところをターゲットに絞って、伐倒、そして搬出、搬出できないところについては、部分的ですけれども、その木の中に薬剤を注入して虫を殺すということをやってみたいと考えているところでございます。
 またドローンというお話がございましたが、今回はキクイムシでございまして、虫が木の中に深く入り込んでおります。ですので、例えば松くい虫の場合は、葉っぱをカミキリが食べるというのがありますので、その葉っぱに薬剤を塗りつけると、葉っぱを食べたときにカミキリが死んでしまうというプロセスがございますが、キクイムシは中に入っておりますので、なかなか外から薬剤をかけても死なないというのがございます。
 あと、枯れた後の対応ということで質問を頂戴しております。これは、特にミズナラの群落が非常に強くやられていますが、あくまでも自然の遷移の中の一つということもあります。当然ですけれども、ミズナラの群落の下には稚樹がたくさん育っております。親木が枯れますと、稚樹が今度はいよいよ大きくなって、次の世代になっていくというのがございます。ただ、それを待っていましたら、40年、50年先の話になります。そういう形で自然に遷移しているというのがございますので、ある程度は自然に任せる部分もあるのかなと。我々が駆除している一番の大きな目的は、これまで繰り返しというのがございましたけれども、なるべく駆除して被害を薄くする。虫の密度を少なくする。そうしますと、1本の木にぶつかってくる虫の数というのが減ります。ミズナラといえども全部枯れるわけではございませんので、何本か生き残るものがございます。一斉にアタックを受けるとほとんどの木が枯れてしまうわけですけれども、アタックの量が少ないと、木がワクチンを打つような形で耐性を持ちまして、生き残るというのがございます。一度アタックを受けた木というのは、2回目、3回目は非常に少ないというのがございますので、そういう耐性を持った木を増やしていくのを一番の大きな目的にしているところでございます。

◎島谷委員長
 池内課長、まとめてください。

●池内森林づくり推進課長
 また後でも報告事項がございますので、そのときにまとめて申し上げたいと思います。

◎島谷委員長
 よろしいですか。そのほかの方でございますか。
 それでは、報告事項に入りたいと思います。
 執行部の説明、かなり時間が経過しておりますので、要領よく簡潔にお願いいたします。
 質疑等につきましては、説明終了後に一括して行います。
 まず、報告1、新型コロナウイルス感染症への対応状況について、鈴木農林水産部次長兼農林水産総務課長の説明を求めます。

●鈴木農林水産部次長兼農林水産総務課長
 それでは、提出資料の1ページを御覧ください。新型コロナウイルス感染症への対応状況ということで、先回の委員会で内田委員から御提案いただきました農林水産部の感染症対策の予算を一覧にしたものでございます。
 内容としまして、農林水産業の持続化・経営安定化の支援、それから、農林水産物の販売促進、消費拡大を行っていこうというもの、そして、感染防止対策の取組と、この3つに区分を分けまして、取りまとめております。
 1ページの(1)から、分量が多いので、かいつまんで御説明させていただきます。
 まず、農業金融利子補給総合支援事業でございますけれども、新型コロナウイルス対策ということで、JAグループが創設しました運転資金の融資に対する利子補給でございます。実際の執行状況といたしまして、畜産農家1件、果樹農家1件の2件で、あまり使われていないという状況ですけれども、農業分野での影響が幸いにして少なかったというところもあるのかなと思っております。
 次に、緊急雇用対策農林水産ささえあい事業でございます。マスコミからの反響等も非常に大きくて、報道等も多数されておりますので、ページ飛んで申し訳ございませんが、6ページに別紙1ということで、状況を詳しく載せておりますので、そちらを御覧ください。2の相談状況でございますけれども、4月の運用開始後からこれまで75件の相談を受けております。実際の申請受付が52件というような中でやっておりまして、営業ができていない宿泊業界の方などから、農林水産分野に従業員を雇用して、働いていただくという対策でございますけれども、8月末までに実際に雇用した人数が234名、4,450人役でございます。実際、雇用される農家からも、例えばラッキョウの収穫作業ですとか、田植作業等、人手が足りない中で、来てもらえて非常に助かったというような声もございます。一方、宿泊業界等の雇用された方も、いい経験になったというようなことと、所得の確保ができたというようなことで、非常に反響も大きいところでございます。8月末までの執行額は1,785万円余ということで、予算額に対しては、執行状況は必ずしも順調ということではございませんけれども、8月以降の選果場であったりとか白ネギ等もございますので、引き続き事業PRに努めていきたいと思っております。
 1ページに戻っていただきまして、一番下の和牛肥育経営緊急支援事業でございます。3つのメニューで取り組んでおります。畜産農家の収益と生産コストの差額で国が補填する国の牛マルキン制度で対象にならない部分の県助成、それから、出荷制限により出荷が延びた場合の飼料費の助成、それから、卸業者がなかなか売れなくて牛肉保管に経費がかかるという場合の支援というような3本柱でやっております。牛マルキンの補填につきましては、2月、6月の1,571頭の出荷に対しまして、2,000万円弱の助成を行っているものでございます。それから、出荷制限については実績がなく、卸業者の保管料については300万円を交付決定しております。
 続きまして、2ページでございます。原木安定供給等緊急対策事業でございますけれども、合板需要の減退に対しまして、原木ストックヤードの確保や、バイオマス燃料への転換といった支援でございます。8月末で350万円の補助金を執行、実施見込みというところでございます。
 その下、漁業金融対策費でございます。水産関係の新型コロナ対策の新たな融資制度への利子補給ということで、8月末では2件の申込予定ということでございますが、9月からカニかごですとか、沖合底引き網等も始まっておりますので、また新たな融資も出てくるのではと考えております。
 その次が頑張ろう「食のみやこ鳥取県」緊急支援事業でございます。先ほどもありましたけれども、非常に打撃を受けた飲食業者の方への10万円の補助ということで、詳細は別紙につけておりますので、後で見ていただければと思いますが、これまでに1,898件、2億円余りの交付決定ということでございます。現状でも1日5件から10件ぐらいはそういった方からの電話問合せが現在でも続いておりますので、引き続き取り組んでいきたいと考えております。
 次の畜産経営安定対策事業でございますけれども、牛マルキンの生産者積立金の一部を県が助成するというところで、これについても順調に執行しているというところでございます。
 続きまして、今度は、農林水産物の消費拡大、需要喚起への支援ということでございます。
 県産材の乾燥技術の向上ということで、天然乾燥と人工乾燥を組み合わせて、コスト競争力の強化を図って、需要拡大を目指すというもので、既に4か所で実証を実施しているところでございます。
 続きまして、3ページでございます。水産関係で県産魚の消費拡大ということで、鮮魚店と連携したフェア開催とか、You Tubeの動画チャンネルでのPRを、県事業として取り組んでいるもので、順調に執行しているところでございます。
 その次がとっとり農畜産物海外輸出需要強化事業で、海外での販売促進強化のためのプロモーション資材の作成でございます。報告事項4で、販路拡大促進課から、県内外でのPR状況を報告することにしておりますので、そのときにもまた説明させていただきます。
 その次、GoTo食のみやこ鳥取キャンペーンということで、国のGoToイートキャンペーンに併せ、県産品の需要拡大を目指すもので、4月補正で計上しておりますけれども、国のGoToキャンペーンがまだ動いていないという中で、実施方法については調整中の未実施の状況でございます。
 その次が「食のみやこ鳥取県」ふるさと産品巣ごもり応援事業ということで、県内事業者さんの通販といった形での販売促進を図っていくということでございます。例えば直売所で送料無料で進物を送ったり、そういった販促キャンペーンなどを展開しているということで、既に交付決定50件、交付決定額も2,600万円余という状況でございます。詳細は、また7ページの別紙2につけておりますので、後で御覧ください。
 次が県産農林水産物需要拡大・加工事業者経営回復対策事業ということで、インターネット商談など、試食ができない中での販売促進の取組を支援ということでございます。交付決定30件、交付決定額1,300万円余ということで、県内の事業者さんがネット販売用のホームページをつくったり、それから、通販カタログを作成などに使っていただいております。
 一番下が学校給食での牛肉の提供事業、それから、4ページの一番上が地どりピヨの学校給食での提供事業でございます。報告事項5で説明させていただきますので、省略させていただきます。
 その下、農林水産物消費回復・拡大緊急プロジェクト支援事業ということで、県内の農林漁業団体が行います新たな取組を支援ということでございます。先日、牛肉販売協議会がJAグループとともに県内宿泊施設での和牛すき焼き食べ放題キャンペーンというようなことに取り組みまして、その発表会に知事も出席したり、報道でも大々的に取り上げられたところでございます。既に5団体7件の交付決定ということ、さらには、相談件数も14団体ということで、今後まだ増えていくというようなところでございます。
 その下、県産水産物学校給食提供事業ですけれども、水産関係は市町村単位での取組ということで、なかなか進捗は図られておりませんけれども、9月から沖底が始まったりして、魚種も増えていくという中で、今後増えていくものと考えております。
 その次が輸出食品の製造施設緊急支援事業ということでございます。輸出を行う食品業者へのハード整備の支援でございますけれども、県西部の酒造メーカーがアメリカ向け輸出において高品質な酒ができる殺菌装置を新たに導入ということで、既に交付決定済みで、年内に完了予定ということでございます。
 その下、クラウドファンディング応援型先取り券事業「とっとり券」でございますけれども、6月12日から6月末まで参加募集をいたしまして、1,327店舗に参加いただきました。そして、飲食店支援については、支援総額が2億5,000万円弱ということで、支援者の方が9,347名ということでございます。県のプレミアムで20%を上乗せということですので、実際、この1,327店舗の中に合計では約3億円の資金が投入されたというような状況になっております。
 5ページでございます。オンライン活用型「鳥取物産展」開催事業につきましても、ネット通販での県フェアということで取り組んだものでございます。楽天市場、それから、47
CLUBといいまして、日本海新聞など地方新聞社46社と電通が組織しているものでございますけれども、そういったところで物産展を開催したというものでございます。売上げ等は見ていただければと思います。
 (3)で感染症対策への支援ということで、農業大学校の遠隔授業システムの導入、それから、次の農林水産関係感染症防止対策環境整備支援事業、それから、出荷支援事業ということで、梨の選果場などの県内の共同利用施設で行う感染予防対策の支援ということで、8月末現在で、申請件数が21件でございます。交付決定はまだ3件ということですけれども、引き続き増えていくかと思っております。
 2番で、相談窓口の開設と書いておりますけれども、先ほどの飲食店への10万円の支援の関係で、市場開拓局内に相談窓口を設置しまして、電話相談等を含めまして、2,000件余りの相談等がございました。それから、緊急雇用のささえあい事業の相談窓口についても、8月末までに75件の相談があったところでございます。
 ざっくりと流してしまいまして、非常に分かりにくかったと思いますけれども、以上でございます。

◎島谷委員長
 それでは、続いて、報告2、大山周辺のナラ枯れ被害状況について、池内森林づくり推進課長の説明を求めます。

●池内森林づくり推進課長
 資料の8ページと、お手元にお配りしておりますカラー版の資料の両方を御覧ください。
 まず、このカラー写真を御覧いただきたいのですが、下が令和元年、上が現在でございます。まず、令和元年を御覧いただきたいのですけれども、ちょうど大山の赤丸で囲っております真ん中から下側をよく見ますと赤いものがあります。天候のせいで赤枯れが見にくいのですが、上を見ていただきまして、令和2年には相当増えて、かつ、上まで上がってきているのが分かると思います。標高がかなり高くなっているというものでございます。あと、色的なものがございますが、特に今年8月は天気がよかったというのがありまして、この色変わりがきらきら光るという状況がありました。
 資料で御説明申し上げます。8ページの1(2)被害の原因を御覧ください。先ほど申しましたとおり、まず、暖冬というのが原因になると思われております。カシノナガキクイムシというのは南方系の虫でございまして、冬場はなかなか越冬ができないというのが実態でございますし、こういう北国には来ないというのがございましたが、やはり温暖化等々の影響で冬が過ごせるようになってきたと。そのために増えているというのがございます。もともとこれは外来生物ではございませんで、在来の虫でございます。先ほど東部のお話がございましたが、東部地区で猛威を振るったのが平成24年頃で、今現在、鎮静化しております。これは結局虫の数が減ったイコール木が耐性を持って、言わば共存している状況になった、安定したという状況でございます。ところが、大山にはまだ虫が来ておりませんでしたので、初めてこの猛威にさらされているということです。我々が気にしておりますのが、大山はやはりミズナラの群落というのがたくさんございまして、ミズナラも北方系の木でございますので、西日本には数少ない木でございます。この大きな群落が大山にございますので、このミズナラは大体罹患すると8割ぐらい枯れてしまうということがございます。ですので、この8割をいかに下げていくかということで、これまでスピードを遅らせ、耐性をつけるように向かっていったというのが実態でございますが、特に今年の梅雨明け後の8月以降の高温少雨によりまして、ただでさえ水を吸い上げにくいという状況のところに虫にやられたと。ちなみに、虫がやるというよりも、虫がナラ菌というカビ菌を持ち込んで、その菌が木の中で繁殖することで、水が葉っぱまで上がらなくなるというものがプロセスでございます。
 こういった状況を踏まえまして、2の対応状況に関係者で議論した上で、(4)の伐倒駆除を進めるということで、今準備を進めているところでございます。

◎島谷委員長
 続いて、報告3、鳥取県営境港水産物地方卸売市場2号上屋展示スペースの基本計画(案)について、宇山境港水産事務所長の説明を求めます。

●宇山境港水産事務所長
 まず、資料にはございませんが、本日、カニの水揚げ日本一の境漁港で今期のベニズワイガニの初水揚げが行われましたので、御報告いたします。9月1日に解禁となりましたベニズワイガニ漁ですが、今年は台風の影響で例年よりも遅れましたけれども、本日、ようやく初水揚げとなりました。水揚げの内容は、速報値になりますが、水揚げ量は約7トン、金額にして248万円余となりました。初競りの最高額は、1箱30キロ入りで5万5,500円という値がつきました。本日6時45分から開催した初競り式の後、午前7時から入札となり、ようやく境港にもカニのシーズンが到来し、関係者も安堵の表情を浮かべていました。
 では、資料の9ページを御覧ください。境港水産物地方卸売市場の2号上屋の中に整備します展示スペースの基本計画の案がまとまりましたので、報告いたします。
 境港の市場では水産関係者、商工・観光・流通関係者の民間の方々と国・県・境港市が構成員となるさかいみなと漁港・市場活性化協議会におきまして、境港の漁港、市場を活性化するための取組を続けております。この取組として、令和4年度に完成する2号上屋内に整備する魚の展示スペースの基本コンセプト、整備の考え方などの基本計画がまとまりました。
 まず、10ページの展示スペースのイメージ図を御覧ください。右下の漁港、市場の配置です。展示スペースが入ります2号上屋は2階建てとなっておりまして、昨年6月に高度衛生管理型市場として供用開始した陸送上屋、1号上屋と接続されます。2号上屋の1階は、主にハタハタ、カレイ、松葉ガニなどの沖合底引き漁の水揚げや競りが行われ、2階は、卸売業者各社の事務所や我々、水産事務所などが使います。建物の中央は吹き抜けとなっていて、一般来場者の方も2階の回廊から1階の競りの様子が見学できます。展示スペースは、この2号上屋の2階の最も西側に整備します。
 戻って、9ページをお願いします。1、展示スペースの概要です。境漁港や市場の魅力を紹介することを目的として、4つのエリアに分け、年齢を問わず、親しみやすく分かりやすい展示で、四季を通じた魅力を発信いたします。また、市場を見学し、食育を行う場の提供や境港の特色である多様な魚を身近に感じて、触れ合っていただく場を提供する方針でございます。
 2、展示スペースの中の各施設の概要です。展示スペースは、季節の魚をパネルや模型で紹介するエントランスホール、2トンと1トンの大きめの水槽2基で魚を飼育展示します展示ホール、動画が視聴できるお魚学習室、電化調理台を5台整備し、魚のさばき方や新しいレシピの紹介など、食育普及活動を行う調理実習室で構成されます。また、展示ホールでは、境港の特色となる沿岸に住む魚とベニズワイガニなど、季節の生きた魚を展示いたします。これらの展示で競りが終わった時間帯や水揚げがないときでも生きた魚を見学してもらうことができるようになります。
 今後の予定としまして、先ほど申しました活性化協議会などと話合いをさせていただいて、より多くの方に親しんでいただき、その魅力を発信できるよう、展示の内容、具体的なレイアウトを詰めてまいります。

◎島谷委員長
 続いて、報告4、鳥取県産品の情報発信に係る取組について、上月販路拡大・輸出促進課長の説明を求めます。

●上月販路拡大・輸出促進課長
 それでは、11ページをお願いいたします。鳥取県産品の情報発信に係る取組について、御報告いたします。
 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、試食販売などの対面式の販売が行えない状況でありますが、梨を中心とした旬の鳥取県産品の知名度向上、ブランド化を図るために行っております県内外の情報発信について報告させていただきます。
 まず、1番の国内での梨の情報発信についてでございますが、(1)に卸売市場でのPR、(2)に百貨店・量販店でのPRということでまとめさせていただいております。卸売市場でのPRは、8月27日に県産二十世紀梨の初販売日を迎えるに当たりまして、大阪、東京において初販のセレモニーを開催いたしました。JA全農とっとりなどの県関係者は鳥取からリモート出演となりましたが、大阪市場におきましては、知事が現地でトップセールスを行われました。この初販セレモニーの後に、知事には卸業者であります大果大阪青果、大阪中央青果などに訪問していただきまして、トップセールスも併せて行っております。初販の結果ですけれども、平均単価は全ての階級で最も高かった前年を大きく上回る価格となっております。
 (2)の百貨店、量販店でのPRでございますけれども、先ほど申し上げましたが、試食販売等ができないということで、それに代わる取組ということで、プレゼントキャンペーンとか、SNSを利用したPRなどを実施しております。首都圏等での梨フェアの開催状況ということで表にまとめておりますが、関西圏は、大丸須磨店ほか6店舗、プラステレビ放送1件などで、8月末から順次開催をさせていただいております。首都圏でも、とっとり・おかやま新橋館をはじめ、スーパーいなげや137店舗ほか、4店舗でやっておりますし、名古屋では、ジェイアール名古屋タカシマヤで開催をさせていただいております。鳥取梨キャンペーンといいますのは、販売しております梨にシールを貼っておりまして、それに応募していただきますと、100名様に鳥取和牛サーロインステーキが当たるというもので8月末から9月22日までやっております。それ以外には、SNSキャンペーンということで、JA鳥取中央がやられているのですけれども、ハッシュタグをつけて、梨を食べているようなものを応募していただきますと、梨というのに引っかけてですけれども、抽選で74名の方に梨が当たるキャンペーンというのを9月12日から10月の末まで開催中でございまして、それ以外にもPR動画ということで、知事の出演、有名ユーチューバー、それと各町長、こういった方々が出演してPRを行っているところでございます。
 めくっていただきまして、12ページでございます。海外での情報発信の状況です。
 (1)台湾でのPRでございますが、こちらは新甘泉でございます。台湾の乗り物の新幹線で梨をPRさせていただいております。1日の利用が17万人あるということで、台湾新幹線の全席に写真で、左側にT-Lifeというものがございますが、こういった冊子の中に広告を入れまして、全席でPRをしております。このPRに併せまして、プレゼントキャンペーンを実施しており、9月1日から30日までということで実施中でございます。あわせて、台湾での情報発信ということで、若者向けに最大級のSNSサイトに掲載いたしまして、二十世紀と新甘泉をPR、併せて、梨のプレゼントをやっております。投稿のイメージは、下の写真の右側でございます。その下の四角でございますが、同じく台湾でのPRで、高級百貨店での店頭
PRでございますが、実施店舗ということで4つ書いておりますけれども、新光三越の関係で3店舗、それと、裕毛屋という高級スーパーで1店舗ということで実施しております。早いところは9月11日から開催しておりまして、遅いところでも9月20日、22日ぐらいまで開催中でございます。
 続きまして、(2)の香港でのPRでございますが、イオン香港で鳥取、岡山、徳島の農産物フェアの開催ということで、9月17日から23日を予定しております。イオン香港4店舗で3県合同でPRをするのですけれども、鳥取県からは新甘泉、二十世紀梨、鳥取和牛をPRする予定でございます。それとあわせまして、今度は、鳥取和牛のレストランフェアというのも計画しております。実施店舗は下の3つでございますけれども、5年連続開催になりますが、和牛焼肉純2店舗と、3年連続の西苑酒家2店舗、そして、今回は新たに開始しますが、焼肉臻ということで、それぞれ9月1日から9月末まで、あるいは、9月15日から10月中旬までということで順次開催をしていく予定でございます。

◎島谷委員長
 続いて、報告5、県産牛肉等学校給食提供事業の実施について、岸田食のみやこ推進課長の説明を求めます。

●岸田食のみやこ推進課長
 13ページを御覧ください。県産牛肉等学校給食提供事業の実施についてでございます。
 4月議会と6月議会で御承認いただきました新型コロナウイルス対策として、消費が落ち込んだ鳥取和牛と鳥取地どりピヨを学校給食の食材として提供し、併せて食育を行っております。このたび、事業の全貌がまとまりましたので、御報告をさせていただきます。
 まず、1番の鳥取和牛につきましては、9月17日からスタートし、県内全市町村の小・中学校181校、約5万2,000人に鳥取和牛を食べていただく計画でございます。メニューとしまして、さいころステーキや焼き肉など、いまだかつて学校給食で提供がされていないようなメニューでございまして、各給食センターでは試作を行い、どのように調理をすればよいのか研究されているということを聞いております。9月18日金曜日には、鳥取市岩倉小学校でメディア向けの給食公開が予定されておりまして、県からはマスコットのとりモーも参加いたしまして、牛肉販売協議会の職員が鳥取和牛について出前授業を行う予定にしております。
 2番目の鳥取地どりピヨにつきましては、既に新聞等でも掲載されましたので、御承知のとおりだとは思いますが、6月30日から提供されておりまして、9市町134校、4万1,000人に食べていただくことになっております。ピヨは生産量も少ないことから、全市町村ということにはなりませんでしたが、子どもたちに広く知ってもらうことができておりまして、また、生産者からも大変喜んでいただいております。

◎島谷委員長
 続いて、報告6、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、鈴木農林水産部次長兼農林水産総務課長の説明を求めます。

●鈴木農林水産部次長兼農林水産総務課長
 資料14ページを御覧ください。農地・水保全課所管の天神野地区地域ため池、通称、横谷ため池ですけれども、改修工事(その2)でございます。
 契約金額の変更で、3,595万円余の増額変更、それから、変更後の工期といたしまして、10月19日までだったものを令和3年1月20日まで延長するというものでございます。
 内容といたしまして、盛土材料が想定以上に軟弱であったということから、改良材の固化剤の添加量を増やさなければいけない、そして、強度確保を図るということで、工事費の増額になったもの、それから、その添加量決定に伴います試験、検討に時間を要したことと、これは特殊な工事で県外専門業者の工事が必要で、工事への立入りが遅延したということで、工期の延伸を行うものでございます。

◎島谷委員長
 続いて、宇山境港水産事務所長の説明を求めます。

●宇山境港水産事務所長
 資料の15ページを御覧ください。3つの工事、境港高度衛生管理型市場整備事業電気ポンプ室棟ほか新築工事(建築)、同(電気設備)、同(機械設備)です。それぞれについて、指定部分の工期を令和2年8月31日から令和2年12月10日まで変更すること並びに建築工事の増額でございます。工事の内容は、境港の市場で使用する海水について、海中からくみ上げるポンプ、市場内に送水するポンプ、消火用の電気ポンプの既存の施設を取り壊して、新たに整備する工事を電気、建築、機械に分割して、令和元年12月24日から令和3年5月31日の工期で整備を進めております。このたび、近接する関連工事の影響で、指定部分となっている電気ポンプ室の取壊しに影響が出たため、この指定部分の工期を延長せざるを得なくなりました。しかし、工程を調整して、工期全体の遅れは吸収できる見込みでございます。増額につきましては、近接する荷揚げ場を使用しながらの工事となりますので、市場関係者の荷揚げや整備のスペースを広く取るという内容を当該工事に追加したことによります。

◎島谷委員長
 各関係課長から説明がございました。ただいままでの説明について、質疑等はございますか。

○内田(隆)委員
 たくさん報告いただきましてありがとうございます。
 手短に1点について、3ページのGoTo食のみやこ鳥取キャンペーンについてですが、そもそもGoToイートの鳥取県の事務局が決まっていないというような話を聞いたのですけれども、国の動向でもあると思いますが、県の対応として、どういうスケジュール感で、どうなっていくのか。やはりGoToイートはできないよと言われたら県内業者もびっくりしてしまうと思うので、詳細に説明してもらえませんか。

●上月販路拡大・輸出促進課長
 GoToイートキャンペーンの県内の状況でございますが、第1公募はもう8月上旬に締め切られ、8月末にはスタートしておりまして、全国ではもう33県でスタートしております。9月8日から2次公募が始まっており、応募期間は9月25日まででございます。鳥取県においても申請予定という業者さんを複数聞いておるところでございますので、25日の公募の締切りに当たりましては、鳥取県の事業者も応募されて、選定を経て、10月上旬には実施事業者が決まるものと考えておるところでございます。事業者さんが決定された後には、今度は店舗の募集が始まりまして、その後、実際に食事券の発行となってまいりますけれども、店舗募集を経ますので、10月末や11月からの実施になるのではないかと考えておるところでございます。

○内田(隆)委員
 出遅れた感が出ると思うのですよ。だから、そこは補強していくというか、もう実際に他県では8日から始まりつつある中で、アナウンスメントの仕方をきちんとしないと、びっくりしてしまう業者さんとか、あと、取り込めたはずの需要が取り込めなかったりというようなことも懸念されます。もうスタートが遅れることは確定しているというところを、一部報道では、あくまでも民間のことなので、県としてはというコメントをされていたように思いますけれども、そうではないでしょと思うのが、飲食業界の皆さんや宿泊業者さんの皆さんなど、県民の思いだと思うのですけれども、それについて、どのように対応されるおつもりですか。

●上月販路拡大・輸出促進課長
 おっしゃいましたとおり、実際に参加される店舗の方へのPRと、利用される県民の方々へのPRが一番重要なところだと思っておりますので、実施に当たりましては、確かに民間事業者様が主体となってやられるわけでございますけれども、そのPRにつきましては、県も可能な限りのサポートをしてまいりたいと考えておるところでございます。それと、実際のスタートにつきましても、御存じかとは思いますけれども、先日、国でも、店舗のガイドライン等、詳しく決まっておりまして、まだその33県もスタートが切れていない状況でございますので、私どももそれを参考にしながら、県としても条件を考えながら対応してまいりたいと考えております。

○安田委員
 何点かございます。2ページ、上から2つ目、漁業金融対策費、8月補正において200万円で、現状を報告いただいていますけれども、率直に言って、今後足りるのかどうか、見通しを教えてください。
 あと、3ページの一番上です。県産魚の消費拡大支援事業、動画を掲載済みとありますけれども、正直、知らなかった。視聴回数や告知面などはどうなのか。200万円弱の予算がついておりますが、つくって終わりではなくて、ぜひ知らしめていただく努力をしていただきたい。
 また、4ページの真ん中です。県産水産物学校給食提供事業も、お肉とは別建てですけれども、国の予算だと思います。各市町村の給食に関わると思うのですけれども、今17市町村あるということですが、ぜひ、働きかけをしていただいて、全県に広げていただきたく思います。 あと、どういうスキームになっているのかが分からないので、そこを教えていただきたいです。

●國米水産振興局長
 まず、2ページからお答えをさせていただきます。もともと融資枠15億円でお願いをしておりまして、今、融資規模は一応5,000万円ですけれども、今後の沖合底引きの状況や、相談をいただいている件数なども考えると、多くて10億円前後かなということで、足りるのではないかという見通しを持っております。
 3ページ、県産魚の消費拡大支援事業でございますが、動画をアップしているのですけれども、視聴回数はまだ3,000件ぐらいしかないのですが、12日に私がスーパーマーケットに買物に行きましたら、具体に言いますとサンマートさんですけれども、非常に大きなコーナーをつくっていただいていて、この動画のポスターもばんと出していただいていたので、スーパーでお客様の目に触れるような場面をたくさんつくってPRをしていきたいと思っております。
 4ページ目でございます。学校給食でございます。交付決定800万円弱で非常に少ない感じなのですが、これは8月末時点でして、今5,000万円ぐらいの申請をいただいております。随時申請は受け付けておりまして、まだ手が挙がっていないところや、附属小学校、中学校も対象にしまして、そういったところとも話をしておりますので、なるべくたくさん使っていただくように展開していきます。補助先は、市町村経由で補助をするということ、それから、大学につきましては、独立行政法人にという格好になるはずです。

○安田委員
 ありがとうございます。
 続きまして、9ページです。待ち望んでおります2号上屋ですけれども、ぱっと次のページの見取図を見ると、人を招き入れようとする形になっていないのではないかと思うのです。今もちょうど動画の話を局長からいただきましたけれども、例えば大型モニターをつけるなりして、それこそ宇山所長は今日の競りに立ち会われて、ここへ来られたのではないかと思うのですけれども、揚がってかごに入ったベニズワイガニが、真っ赤に朝日に輝く、本当に宝石のような光を放つ、あれなどは物すごく絵になると思うのです。そういった境港の魚、水産関係のいいところを、四季を通じて、例えば動画を入り口で流すとか、人を招き入れる工夫をぜひしていただきたい。これは要望です。

○福間委員
 8ページのナラ枯れについて、教えてください。東部でいっとき猛威を振るったけれども、今は落ち着いていると。これが再発というのはないだろうか。大山も毎年、切っているけれども、例えば何年か後にはまた同じようになるということがあるのか。先ほどおっしゃったように、木自体に耐性のようなものができて、共生というようなことも想定されます。今回多少木を切ったとしても、例えば10年後には同じような状況がまた想定されることなのか。あるいは東部などはまあ心配ないと見ざるを得ないのではないかと、断定はできないと思いますけれども、私どもは素人でそこら辺の見方を一つ教えてください。
 お願いになりますけれども、後でお答えいただければと思います。鳥取県のナラ枯れ被害対策協議会ということで、基本的に今までの対応、今後の対応も御検討のようですが、実は大山に伯耆町長をトップにして、ブナの植林を一生懸命やっている市民グループの皆さんがいらっしゃるわけです。この皆さん方も自分たちもできるサポートがあれば、サポートしたいということを常々おっしゃっておられますし、あるいは、直言もしていらっしゃいます。厳しいことを言ったりもしておられますが、いずれにせよ、今回の大山周辺のナラ枯れ対応方について、この対策被害協議会の中に加えてもらえるのがいいのかどうなのか。官できちっと方向を出される分に民間団体が加わっていくというのは果たしていいのかどうか、疑問ですが、ブナの植林などや大山の植生などを含めて、大山を非常に大事にしていこうという思いの皆さん方のネットワークがあるようですから、そこの皆さんとの連携や意思疎通はひとつ大事にしていただきたい。常々そういう情報提供などをして、皆さん方との連携を深めていただきたいということを思うのですが、以上、2点お願いしたいです。

●池内森林づくり推進課長
 まず、東部の再発というお話がございました。文献によりますと、相当昔からナラ枯れというのは、実は類似のものが起きているというのがございますが、ただ、近年は全くなくて、我々の感覚からすると、本当に初めて来たというものでございます。ナラ枯れ自体は在来のものでございますので、例えば温暖化や天候的なものなど、いろんな原因で爆発的に増えると。それがために枯れるというのが一つあると思いますが、さきに申しましたように、木自体がやはり耐性がないというのがありまして、東部地区でも実はナラ枯れというのは今でも続いています。木がやはりこういうふうに枯れていますけれども、ぽつぽつです。ですので、やはり生き残る木がほとんどで、当面大きなインパクトのあるようなことはないだろうと。あと、大山でいかに耐性を持った木をつくっていくかというのが一番大きな話だと考えているところでございます。
 次に、ブナの植林等をされている団体さんの取組ということで、先日、協議会にも実はその代表の方においでいただいておりまして、その会議の状況を御覧いただきました。ただ、協議会というのは、あくまでも事務レベルの打合せ会のようなものですから、内容については、やはり面白くないとおっしゃっていたのですけれども、ただ、協議会の中でも報告させていただいたのですが、そういう民間の皆様のお力やお知恵、また、そういった皆さんへの情報提供する場というのをこの協議会の名前で開こうということは決定いたしまして、これからどういう形でやるか、いつするかというような準備を進めていきたいと考えているところでございます。

○山川委員
 大山のナラ枯れに関連していいですか。東部ではやはり共存と言われて、大山ではまだ共存関係にない、新しい耐性と言われたのですけれども、先ほど議案説明資料によると、平成22年がピークで、その後、平成29年に第二波、令和元年もまた上昇傾向にあるではないですか。近年、考えられない高温とか、雨が少ない状況ですけれども、同じ条件であっても、虫が発生していても生き残る木と生き残らないものがある、要は強い木と弱い木があると言っておられるのですけれども、自然に任せるしかないみたいなお答えだったのですが、やはり自然だけではなくて、協議会でも事務レベルではなくて、民間の知恵ということで、赤くなってからどうしましょうではなくて、今まであったデータだったり、ある程度機械で検査ができる形だったら、機械の購入を検討いただいたり、そこの協議会に試験研究所の方がおられますけれども、ナラ枯れ対策の専門家がおられるのだったら心強いですし、もう既におられるということだったらいいのですけれども、民間の知恵を活用するのと、民間の方に情報提供、サポートを求めるというのはまた別のものだと思うので、協議会の位置づけであったり、協議会に誰の知恵を入れたらいいかというのを協議いただけたらなと思うのですけれども、いかがですか。

●池内森林づくり推進課長
 私の説明が悪くて、さきに説明申し上げました予算説明資料の6ページに参考2ということでグラフが載っております。このグラフは東部のものと大山周辺のものが二重に書いておりまして、東部のものはひし形の点を合わせたものですので、平成22年がピークでございます。逆にこのときには大山地区においてはほぼなかったということでございます。今、ナラ枯れ自体が東部から中部、そして、西部へずっと移動してきているというイメージを御理解いただけると分かりやすいのかなと思っています。
 東部地区自体は、言わばある種パンデミック的なものはもう終わり、今共存状況にあるというところでございます。西部地区はこれまでナラ枯れがなく、初めて猛威にさらされていると。ただ、エリア自体も、今大山の北側はおおむね終息に近づきつつありまして、ぐるっと反時計回りに江府町などの日野郡側に大きなピークが動きつつあるという状況でございます。
 次に、データを使ってという御意見を頂戴しました。もともとナラ枯れ自体が、平成に入ってから大きな被害が出たというので、非常に歴史が短いものでございます。様々な皆さんが取組、研究されておりまして、林業試験場でも、専門の職員がおりまして、ずっと以前から研究しております。そういった専門家の知見を借りながら進めているところでございます。また、他のやり方としまして、例えばただ単に放っておくという話ではなく、予防対策ということで、トラップ等を使った予防対策や虫の密度を減らして、木に耐性を持たせるということも駆除と並行してやっているところでございます。ただ、今年は暖冬等の影響でそれを上回る猛威にさらされたという実態でございました。今後も引き続きいろんな御意見などを頂戴しながら、また、新しい知見等がございましたら、それも活用していきたいと考えているところでございます。

○山川委員
 先ほどの質問ですけれども、議案説明資料の6ページのデータで、東部と大山周辺というのは、間違いではないのですね。東部は平成22年が一番のピークで、ただ、平成29年だったり、令和元年も伸びている状況ですということを言ったので、例えば7年あったとしても、伐採しても、また次の第二波が来るというのがあるので、そのデータの知見があるのならば、逆に言ったら、今大山が初のことだったら、協議会で分析だったり、結果を用いたらいいではないですかという話をしたのですよ。まだ知見が少ない、機械を設置しないといけないなどがあるのだったら、それは協議会の位置づけとして、事務レベルではなくて、検討したらいいのではないですかという質問ですよ。違いがあったと思うので、お願いします。

●池内森林づくり推進課長
 私の最初の説明が非常にまずくて申し訳ございません。予算説明資料の6ページ、参考2のところです。ひし形のものが東部、それから、三角形が大山ということで、ひし形のピークは平成22年、それ以降はずっと下がり、平成26年以降はほぼゼロになっているという状況でございます。そこにかぶりますが、三角が大山周辺ということで、平成21年、22年は少しだけあったが、しばらくはなかった。平成25年あたりからまた被害が出始め、平成29年で一回ピーク、そして、多分令和2年が一番のピークになるだろうと考えているところでございます。データ的にはそういったところでございます。

○西村委員
 ナラ枯れと食のみやこについてですけれども、まず、ナラ枯れで、要は9月末から雪が降るまでの間に伐倒除去という作業をされると思うのですけれども、最初に聞いた人手の問題とか、それから、スキルが要るということで、どのぐらい作業が進むのでしょうかという見込みが知りたかったのです。やり切れますかということです。
 作業が危険というのもありますけれども、1~2年放っておくと、木が腐って倒れてしまうので、沢に落ち込んでしまって、水害や災害のもととなるから取り除かないといけないという観点と、それから、景観については、3年ぐらいカシナガキクイムシの被害を放っておけば収まって、虫が移動していくから、一方では自然に任せてそのままにしておけばいいというお考えもあると思うのです。なので、景観を重視して早く切らなければいけないということの兼ね合いも見込みの中に入ってくると思うのですけれども、それについてはどうでしょうか。
 もう一つですが、ナラ材の供給のことで、シイタケの原木にコナラやミズナラなどを使っておられるような業者さんが、こうしたナラ枯れの被害で原木の供給ができなくなるような可能性、それから、そういった問題点がないのかなということと、シイタケとかキクラゲをハウスで菌床栽培している知り合いの業者さんがあるのですけれども、その菌床の中身がナラ材のおがくず、チップを使っているということなのです。1日何トンという大量なものを使っておられるということで、そうしたものの確保に影響などはないのかなということです。ナラ枯れは以上です。
 食のみやこですけれども、いろんな事業をしていただいていますが、県内の飲食関連の事業者さんはまだまだ厳しい状況が続いていますので、引き続き県としてもバックアップしていただきたいです。
別の観点から、これから米の収穫で星空舞が今年も取れると思うのですけれども、鳥取県の公用車ありますよね。鳥取県とシンプルに書いてある公用車に、例えば星空舞のラッピング広告みたいなものをして、これからの収穫シーズンに向けて、星空舞のPRをしてはどうかと。これは提案ですけれども、大して費用はかからないということで、実はこの間、ダイハツさんの星取県のラッピングカーを見て、すごい目を引いたので。大変きれいだったし……。

◎島谷委員長
 西村委員、報告事項のことに関して言ってください。それはその他です。

○西村委員
 そうですね、その他です。

◎島谷委員長
 取りあえず今のことも答えてください。

●池内森林づくり推進課長
 4つほど質問いただきました。
 まず、伐倒のボリュームでございますけれども、当初予算で3,600本分を組んでおります。今回、被害量がおおむね倍ぐらいになっているだろうということですが、ある程度道路沿いのものに区切って、当初予算の約3割程度の金額をお願いしているところでございます。ただ、特殊な業務でございますので、あまりたくさん増やすと、今度は物理的にできなくなるのではないかなということがございまして、今後の発注状況や作業状況等を踏まえながら、予算等については考えていかないといけないというところでございます。
 次に、景観の観点といいますか、被害のことでございますが、やはり山の中というのは切り倒しが可能でも、切っただけでは、中に虫が生きていますので、引っ張り出す、もしくは薬剤で殺すという行為が必要になります。ですので、奥地については、なかなか処理は難しいと。出せるところイコール道路沿いを集中的にやろうということ。それと、やはり車で走っていますと、一番目につくのは道路端でございます。真っ赤ですと物すごく景観が悪い、また、車の安全上を含めまして、道路の沿線を集中的にやろうと考えております。
 次に、原木シイタケ、また菌床のおが粉についてでございました。これはミズナラがたくさん枯れておりますが、ミズナラというのは、実は樹皮が厚くて、シイタケが生えますが、どうしても出てくる量が少ないというのがございます。普通はコナラ、もしくは、これは外来ですが、クヌギ、こういったものを使いますので、ほだ木の減少にはあまり影響ないだろうと。また、おが粉につきましては、県内の一部でも作っておりますが、県外から持ち込んでいるおが粉がかなり多いですし、製材くず等も使っておりますので、それ専用に加工というのは県内ではございませんので、これも大丈夫だろうと考えているところでございます。

●岸田食のみやこ推進課長
 県の公用車に星空舞のラッピングをしてはどうかということで、いい御提案をいただきましたので、星取県がどうやっているのかを確認しまして、検討させていただきたいと思います。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。
 それでは、質疑はこれで終了いたしたいと思います。
 次に、その他ですが、農林水産部に関して、執行部、委員の方でございますか。

●田中畜産課長
 西川委員から雌牛の導入についてお話があった件で、一頭も入れていないというお話をさせていただいたのですけれども、実は1頭導入しているのを失念しておりました。6月の競りで、県内で雌牛を導入しております。県外での導入を意識し過ぎて、そこを忘れておりました。申し訳ありませんでした。

◎島谷委員長
 それでは、ほかの方はございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、農林水産部については、以上で終わります。
 暫時休憩いたしますが、再開は午後1時からにしたいと思います。よろしくお願いします。
(執行部入れ替わり)

午前11時52分 休憩
午後1時00分 再開

◎島谷委員長
 それでは、時間になりましたので、再開したいと思います。
 引き続き、商工労働部に係る付議案の予備調査を行います。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 なお、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いします。
 それでは、池田商工労働部長に総括説明を求めます。

●池田商工労働部長
 議案説明資料をお開きいただけますでしょうか。商工労働部は予算関係の議案1件、予算関係以外の報告事項1件ということでお願いいたします。
 まず、予算関係でございますが、議案第1号、令和2年度一般会計補正予算でございます。商工労働部の補正額の合計は5,200万円余の増額でございまして、新型コロナウイルス拡大による本県の経済や雇用への影響も長期化の懸念が出ているところでございますけれども、今回の補正予算におきましては、アフターコロナの社会変化を見据えた新たなビジネス展開への支援、そして、障がい者の新しい働き方として、テレワーク導入による安心して働ける環境整備への支援、冷え込んだ県内経済の回復につながるような、そういう必要となる予算をお願いしているところでございます。
 予算関係以外につきましては、報告第4号でございますが、地方独立行政法人鳥取県産業技術センターの令和元年度の業務実績に関する評価について報告するものでございます。
 詳細はそれぞれの担当課長が御説明申し上げます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎島谷委員長
 それでは、関係課長から順次説明を求めます。

●佐々木立地戦略課長
 議案説明資料の2ページ、3ページをお願いいたします。新規事業です。アフターコロナを見据えた新ビジネス展開支援事業ということで、予算額は2,050万円、併せて、債務負担行為1,550万円をお願いさせていただくものです。
 新型コロナウイルスの関係で社会経済情勢が変わっていく中で、新たなビジネスの創出ですとか、あるいは感染症の拡大予防のために大都市圏からの事業所や人口の分散という流れが生まれてきておりますので、これをしっかりと本県で捉えて、取り組んでいこうというためのビジネス展開支援の事業でございます。
 3つの事業で構成しておりまして、1つ目が起業チャレンジ応援補助金でございます。非接触やリモートといったサービスや商品等の新たな起業の経費を助成させていただくことによりまして、コロナ禍での起業創業を推進しようとするものでございます。いわゆる感染症対策の経費は既に予算計上をお認めいただいておりますので、この中では、オンラインによりますトレーニング指導、例えば学習塾ですとか、美容カウンセリングといったもの。あるいは、スマートフォンで注文から会計までを一括して、一連で行う非接触型の飲食店といったウィズコロナ、アフターコロナを見据え新しいビジネス、サービスを行う、そういった起業に対する支援をしていくものでございます。補助率は2分の1で、1事業者当たり20万円ということでございます。今回、15件分300万円の計上をお願いするものでございます。
 2つ目がとっとり先駆型ラボ誘致・育成補助金でございます。大都市圏からの事業所の分散の流れが見込まれる中で、県内の産業にプラスの要素をもたらすだろうという先駆的な事業を行おうとする事業者のオフィスですとか、研究開発拠点というものを本県に誘致するとともに、併せて、いずれ本県の経済を引っ張っていくぐらいの規模になっていただくような成長を見越して支援を行うものでございます。対象業種としましては、研究開発系の業種やIT系、デザインといった部分ですが、その中でも特に新たな技術や、テーマの研究開発に取り組むものを絞り込んで対象としたいと考えております。支援の方法につきましては、時間をかけて、誘致だけでなくて、育成という観点からも3段階で支援をしてまいりたいと思います。事前の調査の支援、それから、オフィスの設置支援と、最終的に恒常的な拠点の開設という3段階で支援をしてまいります。
 3ページですが、まず、事前調査支援につきましては、鳥取県内での事業展開に興味、関心を持たれている企業さんに対しまして、県内の企業との連携を要件といたします事前の調査経費を最長で1年間にわたりまして、補助率2分の1、上限30万円で支援をさせていただくものです。次のステージが(イ)ですが、オフィス設置支援です。県内での事前調査をある程度踏まえた上で、県内に簡易的なオフィス等を設けて取り組もうとする企業に対しまして、事業所の改修経費、賃借費、あるいは備品の導入経費等をさらにスケールアップして支援をしていこうとするものでございます。ただ、事前調査支援は必ずしも必須ではなくて、この段階から活用するということも可能としたいと考えております。補助期間は最長で2年間、補助率は2分の1で、200万円上限の制度としております。3段階目が(ウ)で、研究開発拠点設置支援でございます。恒常的な拠点を本県に置いて本格的に事業に取り組もうという企業を支援するものでございますが、これも前述の事前調査やオフィス設置支援は必須ではございません。この段階から活用いただいても構わないという形にしておりますが、この研究開発拠点支援につきましては、雇用要件を課しております。2人以上雇用していただくということを前提に補助をすることと考えておりますが、昨今、リモートワークが常態化していく、いずれなっていくだろうということがありまして、この雇用要件のうちの2分の1までは一定の条件でリモートワーカー、それから兼業、副業の方も可としたいと考えております。具体的には県内事業所の仕事を一定量、時間など、何かしらの基準でこなしていただくということを合算いたしまして、1人分の雇用が生まれたということで要件達成というような、リモートワークに即した形での要件設定としたいと考えております。補助対象経費につきましては、(イ)のオフィス設置支援に直接人件費を加えた形といたしまして、補助限度額としては500万円、補助期間としましては、最長で3年間でございますけれども、(イ)のオフィス設置支援を活用した場合には、そこは差し引いて、残りの部分だけを対象として支援する形といたします。補助率は、中山間地域の場合ですと2分の1、中山間地地域以外ですと3分の1ということで、ここでもなるべく中山間誘導を図りながら事業を進めてまいりたいと考えております。事業費は、今回750万円をお願いしております。あわせまして、債務負担行為1,550万円をお願いしておりまして、12ページに調書がございますので、御確認をいただければと思います。
 この事業は、県外からの研究開発拠点の分散を想定しておりますけれども、県内事業者におかれましても、先駆性やインパクト、あるいは大都市圏からのIJUターンへの貢献などを審査させていただいて、対象とすることも検討してまいりたいと考えております。また、現在、とっとり小規模ラボ開設支援補助金という、中山間地に研究ラボを開設する事業がありますけれども、今後の新規の認定はこの事業に統一して進めてまいりたいと考えております。
 (3)リモートオフィス環境整備支援補助金ですが、県外事業者のみならず、県内事業者におかれましても、今後はオフィスを分散していくという流れがある中で、今度は、そういったオフィスの賃貸業を営まれる方への支援という形になります。テレワークに適したセキュリティーやWi-Fi環境が整ったオフィスを整備される場合に、これは分散支援をするためのオフィスという意味でリモートオフィスという名前をつけておりますけれども、そういったオフィスを運営される事業者の方に、いわゆる躯体に関わらないオフィスの改修費、Wi-Fi機器、あるいはセキュリティー関係の機器整備、そういった経費を支援するものでございます。補助限度額は500万円で、補助率は3分の1ですが、要件が2つございまして、一つは、3年間はこの分散支援のためのリモートオフィスとして運営をしていただくということ、もう一つは、県が行います企業の誘致活動や、立地活動の入居先として3年間登録をしていただくということを要件として支援をする形を考えております。(3)のリモートオフィス環境整備支援補助金と(2)のとっとり先駆型ラボ誘致・育成補助金は、場合によっては併用できる可能性もありますので、補助対象が重ならないように調整して、交付してまいりたいと考えております。
 4ページをお願いいたします。工業団地整備支援事業2,800万円余の補正予算と、それから、債務負担行為8,400万円余の計上をお願いさせていただいております。
 市町村が行います工業団地整備に対しまして、県が支援をさせていただくものでございます。今回、鳥取市の布袋工業団地に新たに企業の立地が決まりましたので、鳥取市の整備費用に対しまして県が支援を行うものです。鳥取市の布袋工業団地ですが、1件目は、大宝工業株式会社さんで、本社は大阪にございます。プラスチックの加工等を行っている企業ですが、昭和42年に鳥取市の湖山池沿いの高住地区に既に工場をお持ちでして、現在100名近くの方が勤務しておられます。新たな需要増、それから、プラスチックだけではなくて、紙を成形して、新しく固めて加工していくという技術を開発されまして、このたび鳥取市の布袋工業団地に新工場を建設されることとなりました。もう1社が、株式会社ササヤマさんで金型加工の会社ですが、既に布袋工業団地で創業していらっしゃいますが、こちらも増設を予定しておられます。この2件につきましての整備費用ですが、中ほどの表の中あたりに、全体事業費がございます。2億4,000万円余になりますが、このうちの8割は、鳥取市が起債を借り入れしまして賄うということですので、起債の当たらない残り5,700万円余の2分の1の2,800万円余を県が支援をさせていただきます。それから、その下に債務負担行為がございますが、借入れをしました起債を鳥取市が令和3年から20年かけまして分割で返済してまいりますので、その償還経費の地方交付税が当たらない部分、市の直接の負担部分につきまして、県が2分の1の8,400万円余を支援させていただくものでございます。13ページに債務負担行為がございますので、調書の確認をお願いいたします。

●宮永企業支援課長
 続いて、5ページをお願いいたします。とっとり企業支援ネットワーク連携強化事業で、100万円の補正をお願いするものでございます。
 新型コロナウイルスの影響を受けた事業者支援につきましては、ページの最後、これまでの取組状況でも記載をしておりますが、全国的にも高い水準の無利子無利息無担保融資等によりまして、資金繰り支援を実施してきたところでございます。なお、金融機関等の関係者の皆様から、こうした制度が資金繰りに苦しむ中小事業者の支援に大きく役立ったというような声も頂戴しているところでございます。一方、新型コロナウイルスの影響が長期化するというような状況になってきておりますが、これを機会に、金融機関や保証協会、それから商工団体等が行う本県独自の連携支援の枠組み、とっとり企業支援ネットワークというものがございますが、これを活用して事業者の支援を行おうとするものでございます。具体には、国の2次補正で、影響の長期化が想定される中での中長期的な企業の皆様への支援策として、コロナ対策向けの資本性劣後ローンの枠組みが示されております。資本性劣後ローンにつきましては、ページの右下に記載しておりますが、企業が法的手続等により破綻した場合など、債権回収がほか債権に対して劣後するものでございまして、財務面では自己資本とみなされるものでございます。業績良好であったにも関わらず、コロナの影響によって債務超過して体力が弱った企業の皆様に対して、財務面を強化しながら、中長期的な業績回復につなげていこうというような制度でございます。今回、従来の制度から融資限度額、それから融資期間の20年物の追加、あるいは、利率の引下げ等が行われております。この劣後ローンの利用の条件といたしましては、民間金融機関の協調融資が必須ということでございます。
 公的資金と民間資金、双方での企業支援につながるということでございまして、2の事業内容でございますが、今回この制度の後押しをするために、この制度の利用時には事業計画の策定が必要でございますので、大体の場合は専門家にその策定の支援をお願いされるということでございます。そうしたところで、その経費の一部の部分を1件当たり10万円でございますが、支援をさせていただくことで、この別の国の事業の活用と併せまして、資本性劣後ローンの利用企業の後押しを行わせていただければと思うものでございます。

●宮田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
 6ページ御覧ください。障がい者雇用におけるテレワーク等導入モデル事業です。225万円の補正をお願いさせていただくものです。
 先月の常任委員会で、8月19日に実施しました障がい者雇用推進会議の結果を報告させていただきました。その会議でコロナ禍における障がい者の新たな働き方への支援、リモートワーク、リモート相談等、そういった支援が必要ではないかといった御意見をいただきました。その意見を受けて提案させていただく事業です。
 この事業の特徴は、支援機関と連携してテレワークに取り組む企業と、そこで働く障がい者の方へきめ細かな支援をセットで行うものです。事業内容ですが、1社当たり75万円を上限としております。企業に委託しまして、専門家派遣、連携する支援機関による支援を行います。企業等への支援については、テレワーク、対象業務の選定等、そして、障がい者支援については、障がい者の方がシステム等を操作する場合の支援とか、障がい者の方への相談支援等を考えております。専門家派遣としては、IT企業、社労士、経営コンサルタント等を考えておりますし、連携する支援機関は、鳥取障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターの方々です。

●天野産業人材課長
 14ページをお願いします。職業訓練強化事業費の繰越しでございます。
 職業訓練強化事業費4,968万6,000円のうち、産業人材育成センター観光人材養成科に係る経費2,004万8,000円の繰越しをお願いするものです。
 観光業が新型コロナウイルス感染症により深刻な影響を受けており、観光人材養成科の訓練実施に当たり、訓練受講者の確保、訓練修了後の観光業界の求人状況等に懸念があります。この観光人材養成科は国の委託事業で行っており、国の事業スキームで観光業者、関係団体で構成するコンソーシアムにより訓練計画を決めることとしており、訓練開始時期について、9月を予定しておりましたが、コンソーシアムの御意見を伺ったところ、訓練開始時期を遅らせたほうがよいとの御意見をいただき、延期することとしたものです。なお、繰越しをお認めいただきましたら、今後の予定では、来年1月に訓練を開始し、夏場の繁忙期前の4月に訓練を修了する予定としております。

●村上産業振興課長
 資料15ページをお願いいたします。地方独立行政法人法の規定に基づきまして、産業技術センターの令和元年度業務実績の評価について報告いたします。
 まず、評価手法ですが、5名の有識者から成ります外部評価委員の評価案を踏まえて、評価決定しております。全体評価といたしましては、おおむね計画どおりに業務が進捗していることから、5段階評価、S、A、B、C、Dとありますが、こちらのB評価としております。項目別の評価になりますと、A、B、B、Bと書いておりますが、県民に対して提供するサービスは県内企業に対する技術支援や人材育成につきまして、計画を上回っているということでAという評価にしてございます。
 評価の主な内容でございます。計画の630社に対しまして、実績は750社というようなことで、精力的に企業訪問を行い、企業のニーズ把握に努めている。また、工程改善や技術移転による事業化、商品化につながっていること、さらには、生産現場のニーズを踏まえた実践型の人材育成メニュー研修によりまして、製品の品質管理や技術的課題の解決につながっているといったところを評価してございます。あと、昨年12月のAI・IoT・ロボット等先端技術実装支援拠点の整備につきまして、評価を行うとともに、今後十分な活用とサポートが行われることを期待するということも申し添えてございます。
 16ページをお願いいたします。このほか、財務内容につきましては、計画の9,500万円を上回ります2億100万円の外部資金を獲得した点を評価してございます。あとは、県内企業の期待に一層応えていくため、有用な人材の確保に努められたいということについても触れてございます。
 この評価結果につきましては、令和3年度の運営費交付金の算定に反映することとしております。
 令和元年度の評価書を添付してございますので、御確認いただければと思います。

◎島谷委員長
 ただいま執行部の説明が終わりました。この件につきまして、質疑等はございますか。
 それでは、ないようですので、報告事項に入ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いします。
 なお、質疑等については、説明終了後に一括して行っていただきます。
 まず、報告7、新型コロナウイルス感染症への対応状況について、佐々木商工政策課長の説明を求めます。

●佐々木商工政策課長
 商工労働部資料の1ページをお願いいたします。新型コロナウイルス感染症への対応状況についてでございます。
 昨年度末からコロナによる様々な影響に対して対策を打ってまいりました。予算の編成、あるいは相談窓口設置など、各種取組を進めているところでございまして、その取組状況について御報告を申し上げます。
 予算の執行状況につきましては、後ほど、項目2で御説明を申し上げます。
 最初に1ページ、県内事業者の事業継続、雇用維持に向けた予算以外の取組について、御報告を申し上げます。
 ポイントは3点でございまして、1点目が中小企業向けワンストップ相談窓口を3月13日に開設をいたしました。商工団体、信用保証協会、また、県が一体となって設置をした相談窓口でございます。これまでに1万件を超える御相談をいただいてございます。大体5月から6月ぐらいが相談のピークでございましたが、現在も週に300件程度の御相談をいただいておりまして、まだまだ相談のニーズが非常に高い状況となってございます。2点目が経済対策予算のワンストップ相談窓口でございます。これは5月28日に開設をいたしました。5月に入りまして、国、県、また、市町村で経済対策の予算がおおむね出そろった段階でございました。そういった予算をしっかり活用していただく、申請をきちんとサポートしていくことを目的といたしまして、県内3か所に設置した窓口でございます。専門家に直接アドバイスを受けながら申請ができるということが特徴でございまして、これまで相談件数は2万件を超える状況になっており、また、専門家への御相談につきましては250件を超える状況となってございます。また、この相談窓口では事業のPRも兼ねて行ってございます。中ほどの四角囲いに書いてございますが、先ほど農林水産部の資料にもございましたとおり、メディアだけではなくてDM、さらには対面での御説明の機会を随時設けるというような形で、現在周知に努めているところでございます。3点目がささえあい求人・求職マッチング特別相談窓口でございます。5月21日に県内の4つのハローワークに設置をいたしました。事業所の休業などの事情によってやむを得ず休業せざるを得なくなった皆様方と、そういう皆様方を採用したいという企業のマッチングをするための窓口でございます。これまで求人の登録は88件、482名でございます。また、求職の御相談も162件頂戴しておりまして、今段階で、具体的なマッチングも含めて125件の対応をさせていただいているところでございます。
 続きまして、(2)企業・雇用サポートチームによる支援でございます。後ほど報告でも出てまいりますが、例えばダイヤモンド電機など、雇用調整に踏み切らざるを得ない企業も幾つか出てきてございます。そういった企業に対して、県だけではなくて、国や市町村、また、団体などと一緒になって個社支援を行っていく専門チームを立ち上げてございます。このような取組は今後とも継続をしてまいりたいと考えてございます。
 また、3点目が国への政策要望でございます。これも昨年度2月以降、県だけではなくて、全国知事会などを通じて、国の経済対策予算の編成、あるいは制度の見直し、こういった要望を継続してございます。直近では、9月11日、梶山経済産業大臣に要望を行ったところでございまして、下に記載しています内容の要望を行ったところでございます。引き続き実現に向けて要望を重ねてまいりたいと考えております。
 2ページから4ページがこれまでの経済対策予算の執行状況でございます。項目としては大きく3つに分けてございまして、1つ目が、事業継続と雇用維持の支援、2つ目が、感染症対策の支援、3つ目が、新規での需要獲得、あるいは、需要の喚起、こういった取組の支援でございます。概略を御説明申し上げます。
 まず、2ページから3ページ目に、事業継続、雇用維持の支援でございますが、(1)から(8)の事業に今取り組んでいるところでございます。
 (1)から(3)の事業につきましては、主に事業継続を目的とした事業でございます。(1)のコロナ対策資金につきましては、1月30日から発動してございます無利子無保証での融資制度でございます。これまで6,888件、計1,400億円強の実行状況となってございまして、これは中部地震、あるいはリーマンショック時と比べても大きく超える状況となってございます。これまでの傾向からいいますと、7月が資金需要のピークでございましたが、まだまだ今後とも多くの資金需要が見込まれる状況でございます。
 次に、(4)と(5)につきましては、主に雇用維持に向けた取組の支援でございます。(5)の雇用維持地域人材育成事業でございますが、これはやむを得ず休業せざるを得なくなった企業の皆様方がそういった機会を活用して、次に備えた人材育成をしていこうという取組を支援するための事業でございます。主に2点ございまして、単独ではなかなか難しいということを、企業がグループを組んで行う共同研修、また、個社で行う人材育成、こういった取組の支援を行っているところでございます。共同での取組は進んでございまして、今4団体で進みつつあります。これからインバウンド需要が戻ってくることを想定したおもてなし、あるいはマーケティングの研修、また、個社でも製造業、サービス業などでの取組が現在進みつつあるところでございます。雇用調整助成金の支給決定後に申請する仕組みとなっており、今県内で大体4,000件弱の申請状況になってございますので、これからまた申請件数が増えてくることが見込まれているという状況でございます。
 (6)から(8)につきましては、離職者対策の支援メニューでございます。(8)の緊急雇用対策ささえあいマッチング促進事業につきましては、先ほど1ページで御説明申し上げました特別相談窓口を通じてマッチングが成立した際に、人件費の一部を御支援さしあげるという事業でございます。これは8月末日から募集を開始してございます。人件費の支払い後の交付決定となりますので、今後、取組の申請が出てくるのではないかと見込んでいるところでございます。
 大きな2点目が感染症対策でございます。(1)から(4)までございます。
 (1)の企業内感染症防止対策補助金につきましては、例えばマスクやアクリル板を買う緊急的な対策、また、室内のレイアウトを変えるような恒常的な対策など、企業による独自の取組を支援するためのメニューでございます。これまで600件を超える交付決定をいたしているところでございまして、緊急的な対応だけではなくて、例えばクラスター対策、ガイドラインに沿って三密回避を防ぐためのレイアウトの変更、あるいは売り方の見直しのような取組などが順次進んでいるところでございます。
 (2)と(3)につきましては、テレワークの導入の支援でございます。(2)のテレワーク等導入推進事業につきましては、モデル的な事業でございまして、取組をされたいという皆様方を専門家の皆さんが伴走支援する形で、より企業のやり方に合った取組を導入していくという支援でございます。これまで8社が取組を進めておられます。単純なテレワークのシステムの開発だけではなくて、できるだけ低コストで自社の仕様に沿ったカスタマイズをしていくような導入、あるいは、そもそもテレワークを実施するための業務の洗い出しとか就業規定の見直し、このような取組について、社労士や情報系の企業が入り込んで支援を行っているところでございます。
 (4)がオンラインでの採用活動支援事業でございます。昨年度来、コロナの中でなかなか企業の合同説明会ができなくなってございます。そういった中で、就活中の学生の皆さん、また、採用を希望する企業の皆さんに対して、合同での企業の説明会などの取組を応援するための事業でございます。県外向けは5月18日、また、県内の学生向けにつきましては、鳥取大学と一緒になりまして、5月から6月にかけて、延べ20回開催をしたところでございまして、多くの企業の皆様方、また、学生の皆様方にも御参加をいただいたところでございます。
 最後に、3点目が新規需要獲得等の支援でございます。次のページまでわたりますが、(1)から(7)の事業でございます。
 3ページの一番下の(1)感染症対策型の危機突破企業緊急応援補助金につきましては、コロナ禍において、新たな需要が発生している分野もございます。それは遠隔や非接触、非対面、そういった分野でございます。そのような分野で新規の需要を獲得していくための新商品開発やサービス開発をしていくための取組を支援するための事業でございます。これまで7件の交付決定をいたしておりまして、例えばフェイスシールドの開発をする取組、あるいは自宅でオンラインによる薬の手配や服薬指導を得るようなアプリの開発、このような取組などの支援を行っているところでございます。
 4ページでございます。(2)と(3)につきましては、地元での消費の喚起やにぎわいづくりを応援するための事業でございます。(2)の地域で頑張るお店応援事業補助金につきましては、感染症対策をしっかりと取った上で、その集客、あるいは販売促進のイベント、キャンペーンなどの取組を支援するための事業でございます。これまで60件、市街地だけでなくて、全県にわたって交付決定をいたしてございます。これから秋本番で、イベントの開催などもこれから進みつつあるところでございますので、さらなる活用を見込んでいるというところでございます。
 (4)、(5)につきましては、海外の販路展開に向けた支援でございます。(5)の越境EC販路開拓支援事業につきましては、インターネットを使ったいわゆるネット販売の取組でございますけれども、こういった取組にチャレンジをするための様々な隘路などをまずは確認をしていただく。また、実際に取り組もうとされる皆様方の資金的な支援を行う事業でございます。これまで、後ほど御報告がございますが、ウェブセミナーに多くの企業の皆様方に御参加をいただきました。実際、ECに取組の際に登録料などの様々なコストがかかってまいりますので、こういった事業も活用しながら、取組の支援をしてまいりたいと考えてございます。
 また、(6)、(7)につきましては、コロナ禍におきまして、今後、投資促進を図っていくための支援でございます。(6)産業成長応援補助金につきましては、新型コロナの影響によって、県内企業の投資意欲をできるだけそがないように、取組を支援するための要件緩和や加算措置、期間限定の特例措置を講じているものでございます。これまで23件の認定を行ってまいりました。記載のとおり、サプライチェーンの毀損に備えるために海外からの製造工程を移管する、内製化を行っていく、あるいは、需要が広がっております感染症商品の生産ラインの増設など、こういった取組が進んでいるところでございます。
 執行状況は以上でございますが、今後とも早期給付に向けて、相談窓口の充実も含めて取り組んでまいりたいと考えてございます。

◎島谷委員長
 続いて、報告8、最近の海外展開支援の取組等について、山本通商物流課長の説明を求めます。

●山本通商物流課長
 5ページをお願いします。最近の海外展開支援の取組等について御報告いたします。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、企業も直接海外に出向いたり、バイヤー等の来訪ができないなど、直接商談を行えない等の状況であることから、支援機関、海外の拠点と連携して、ウェブ等を活用した非対面、遠隔での商談サポートを行っております。
 まず初めに、1(1)でございますけれども、境港市のSANKO夢みなとタワー内にございますとっとり国際ビジネスセンターの中に、海外展開を行う県内事業者が無料で利用できるウェブ商談スペースを開設しております。中段に写真を掲載しておりますけれども、ビジネスセンターの主催するウェブ商談会や、企業ごとの商談で御利用いただいております。ウェブ商談では、センターのコーディネーターやスタッフが外国語対応を含めました商談を伴走型でサポートしております。また、先ほどございましたけれども、(2)の越境ECでの販路開拓の取組を行っているところです。鳥取県とJETRO鳥取が主催をいたしまして、6月と8月に対象地域を変えて行っております。こういったウェブ商談や越境ECの取組については、ニューノーマルでの販路開拓の一つの手法として、企業の関心も高いことから、引き続きサポートしてまいります。
 下段の2でございますけれども、長春欧亜集団で実施する鳥取県物産展でございます。既に中国展開を図られておられます県内の5事業者が中国吉林省長春市の大型ショッピングモール内で鳥取県物産展を9月19日から27日までの9日間で実施することになりました。本県と吉林省との経済交流の促進の一環として、昨年9月に欧亜集団のバイヤーを招聘いたしまして、今回の物産展につなげることができました。現在、日本から中国への渡航ができない状況でございますので、欧亜集団への委託というような形でフェアを開催するものでございます。

◎島谷委員長
 続いて、報告9、ダイヤモンド電機株式会社の離職者支援等について、北村雇用政策課長の説明を求めます。

●北村雇用政策課長兼とっとり働き方改革支援センター参事
 資料6ページをお願いいたします。ダイヤモンド電機株式会社の離職者支援について、現在の希望退職の状況や支援の状況を報告させていただきます。
 まず、ダイヤモンド電機でございますが、8月の約1か月間、希望退職の募集を行ってまいりました。このたび人数が確定したということで、9月8日付で同社からプレスリリースが行われております。
 まず1番目でございますが、希望退職の募集についてでございます。本社を含めまして、全体で150名程度、ここには書いてございませんが、うち鳥取工場で120名程度という想定で、8月3日から26日までという期限で募集をされてございます。
 次に、2番目でございますけれども、その結果でございます。全体で165名、うち鳥取工場では133名ということで退職に応じるということで決定をされております。また、退職時期でございますけれども、このダイヤモンド電機の製造拠点の集約の時期に合わせまして、当初は3回に分けて実施をされるという予定でございましたが、このたびのプレスリリースでは、まず、9月30日に第1回目、それ以降は会社の指定する日とされまして、もう少し細かく分散させて実施をされるようでございます。また、鳥取工場につきましては、9月30日には21名が退職されると伺っております。ダイヤモンド電機といたしましても、独自に民間事業者の協力等も得まして、退職者の再就職支援をされるということでございますが、県といたしましても9月10日にサポートチーム会議を開催いたしまして、関係機関で今後の離職者の再就職支援について協議を行いました。
 3(3)にも書いてございますけれども、チーム会議では、県立ハローワークにございますささえあい求人のさらなる開拓とか、商工会議所や金融機関等のネットワークの中で、幾つか求人、採用に関心を示している企業も出てきているという情報を得ましたので、こうした求人情報をハローワークに集約していくことで、離職者の再就職に向けて関係機関が連携していくということを話し合ったところでございます。
 今後も複数回に分散して退職が実施されますので、引き続き関係機関で連携しまして、求人情報を共有するといったようなことで再就職支援を行ってまいりたいと考えております。

◎島谷委員長
 報告10、令和2年度鳥取県多文化共生支援ネットワーク会議の開催結果について及び報告11、経済団体への障がい者雇用推進の要請について、宮田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長の説明を求めます。

●宮田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
 7ページを御覧ください。令和2年度鳥取県多文化共生支援ネットワーク会議の開催結果について御報告いたします。
 コロナ感染拡大により、県内在住の外国人を取り巻く環境について情報共有し、意見交換をしました。そして、多文化共生社会の実現に向けて取り組んでいくことを確認しました。当日は、13か所をリモートでつなぎ、会議を実施しました。会議では、国からは、技能実習期間を終えても帰国できない者について、在留資格を変更して就労できる制度の紹介、そして、外国人へのコロナ関連情報の周知方法として、企業、そして監理団体等については、感染拡大を防ぐため、コロナ関連情報を多言語で外国人に周知していることなどが報告されました。また、入国制限等による企業内への影響として、技能実習生が入国できない中、国内で人材を確保している事例、一方で、来年度の受入れに向けた現地での採用活動に支障が出ている等が報告されました。また、8月よりベトナムやタイなど、一部の国の技能実習生等が入国しているといった情報が入ってきております。そういった情報、また、その他の国からの入国に関する情報を提供していただきたいという声もありました。
 今後は、国や本ネットワークメンバーでも情報を共有して、商工団体等を通じ、企業等へ情報を提供させていただくとともに、在住外国人へ多言語による情報発信を行っていくことを確認しました。
 続きまして、8ページをお願いいたします。経済団体への障がい者雇用促進の要請について報告させていただきます。
 9月の障がい者雇用支援月間に合わせて、経済4団体に対し、鳥取県、県教育委員会、そして、労働局と共同で障がい者雇用の促進等について要請を行わせていただきました。9月4日と8日の2日間による要請でございます。毎年この時期に要請を行わせていただいており、経済団体の方の御協力の下、おかげさまで鳥取県の実雇用率は年々増加しており、法定雇用率を達成した企業の割合も過去最高となっております。今年度は、コロナ禍の中でも障がい者の方の雇用を促進、そして、定着支援について、より一層御理解、御協力をいただきたいということを重ねて要請させていただきました。各団体からは、趣旨を御理解いただいて、会員企業等へ働きかけていきたいといった力強いお言葉をいただきました。
 県としては、今後も労働局等と連携して、上司、同僚を対象とした研修会や企業トップを対象としたセミナー、そういった各種の研修会を実施し、障がい者の雇用と職場定着に向けた取組を進めてまいります。

◎島谷委員長
 それでは、続いて、企業局に移ります。
 報告12、新型コロナウイルス感染症への対応状況について、寺崎経営企画課長の説明を求めます。

●寺崎経営企画課長
 企業局資料の1ページをお願いいたします。新型コロナウイルス感染症への対応状況について御報告いたします。
 企業局においては、新型コロナウイルス感染症に係る事業者向けの支援策といたしまして、事業者からの申出に応じて、工業用水道料金の支払猶予、また、工業団地においての長期貸付料の分割払いへの変更を行うこととしているところでございます。その制度に当たりまして、各事業者に個別に連絡いたしますとともに、ホームページ上で公開して周知を図っているところでございます。
 工業用水道事業関係で、料金の支払猶予につきましては、通常ですと利用月の翌月末までに料金を支払いいただくところ、事業者の申出に応じて3か月以内で支払いを猶予することとして、事業者に対する支援を行っているところでございます。対象事業者といたしましては、2社に行っているところでございまして、猶予の内容につきましては、表中記載のとおりでございます。
 また、埋立事業関係で工業団地の長期貸付料の月払いについてでございます。通常ですと、年度当初の4月末に1年分を借地料として一括払いをお願いしているところでございますけれども、事業者からの申出に応じて、毎月の分割払いとすることにより、事業者への支援を行うこととしております。対象事業者といたしましては、2社という状況でございます。

◎島谷委員長
 以上で報告事項の説明を終わりました。このことにつきまして、委員の皆様方から御質問はありませんか。

○山川委員
 企業局に伺いたいと思います。新型コロナウイルス感染症への対応状況についてですけれども、工業用水道事業と埋立事業のそれぞれ、企業局長が特別の理由があると認めたときというのと、知事がやむを得ない事情があると認めるときというのは、コロナがそのやむを得ない事情というのに当たりますか。ほかの企業が申請したときもそれに当たりますか、どうですか。

●寺崎経営企画課長
 今回の申請に当たりましては、各申出の企業から収支の状況を月単位でいただいているところでございます。そういうような状況を踏まえまして、それぞれやむを得ない事情があると判断いたしまして、このような対応を取ったところでございます。

○山川委員
 収支の状況を報告いただきましたというのは、3か月連続赤字が続いたとか、具体的にどういう状況でしょうか。

●寺崎経営企画課長
 具体の内容につきましては、現在、申請書類を持ち合わせておりませんので、改めて資料を出させていただくということでもよろしいでしょうか。

◎島谷委員長
 よろしいですか。

○山川委員
 はい、よろしくお願いします。

◎島谷委員長
 そのほかの方でありますか。
 それでは、報告事項につきましては、以上で終了いたします。
 次に、その他でございますが、商工労働部及び企業局に対して、執行部、委員の方で何かございますか。
 私から1点だけ。大宝工業の関係だけれども、高住の工場はそのままで、今回の増設ということでいいのだろうか。

●佐々木立地戦略課長
 現時点では活用方法を検討しておられるのですけれども、基本的には全面移転になりますので、何かしら別の用途での活用、あるいは、売却ということも選択肢に入っているとは伺っております。ただ、あそこは市街化調整区域になりますので、活用方法に限定がありますので、鳥取市も間に入っていただいて調整をしておるところです。

◎島谷委員長
 あそこはかなり老朽化しているので、おっしゃったので分かりました。
 そのほか、よろしいですか。
 それでは、意見が尽きたようですので、商工労働部及び企業局につきましては、以上で終わります。
 それでは、委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。
 執行部の皆さん、ありがとうございました。
(執行部退席)
 それでは、お残りいただきましたのは、今年度の出前県議会についてです。
 6月9日に新型コロナウイルス感染症対策代表者会議がありましたけれども、県内調査、出前県議会については、十分な感染症対策を講じながら実施に向けた準備を可能とするというように対応の方針を決定しておりますが、この常任委員会では7月29日に既に県内調査を実施いたしました。現時点ではうちの委員会だけだということで、福祉生活病院常任委員会はリモート、あとは未実施ということだそうです。
 また、8月6日の新型コロナ感染症対策代表者会議においても、出前県議会、県内調査について、県版の新型コロナ警報において県下に一部でも特別警報及び警報が発令されている場合は、原則として活動を自粛するという対応方針になっています。
 今回、本常任委員会において、出前県議会の実施について、皆さんにアンケートを取らせていただきたいと考えています。これからアンケートを配付いたしますけれども、9月17日までに事務局に提出をお願いします。
 実施する場合ですけれども、お手元の日程調整表のとおりですが、9月定例会終了後、11月の定例会開会までの間に実施してはどうかと考えています。また、地域に出向いて広く県民の皆さんの意見を聞くという出前県議会の趣旨を鑑みて、リモートなどによる遠隔形式ではなくて、実際に対面による会議にしたいと考えていますが、皆様で何か御意見ありますでしょうか。

○西川委員
 相当コロナでいろんなところが痛んでいるので、現場を見るのもいいし、意見を聞くのもいいので、僕は出向いたほうがいいと思う。

◎島谷委員長
 分かりました。

○内田(隆)委員
 僕も、やはり翌年度の予算についてということもあると思うので、これはやるべきだと思うのですよ。僕は、逆に聞き取りベースですることであれば、業種とかにもよりますけれども、リモートでもやったほうがいいのかなと思います。
あくまでも意見です。あとは委員長の判断にお任せします。

◎島谷委員長
 そのほかの方で御意見ございますか。
 御意見が出ておりますので、うちの委員会だけでも、当然やろうというつもりでいますし、リモートも含めて、どういう状況かは分かりませんけれども、やる方向で考えたいと思います。ほかの委員会等はリモートでやるのか、対面でやるのかというような状況も踏まえながら決定させていただいてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 では、そういう形でやらせていただきます。
 それでは、皆さんアンケートの提出をよろしくお願いいたします。希望があれば、しっかりと書いて出していただければと思います。
 以上で農林水産商工常任委員会を閉会します。

午後1時52分 閉会


 

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