会議の概要
午前10時00分 開会
◎森委員長
皆さん、おはようございます。それでは、ただいまから決算審査特別委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
最初に、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、内田隆嗣委員と尾崎委員にお願いをいたします。
最初にお願いしておきますが、全議席へのマイクの設置が困難なため、私と副委員長、各分科会の主査以外の委員の皆様におかれましては、御意見がある場合には、中央に立ちマイクを準備しておりますので、そちらのマイクまで移動をし、マスク着用のまま御発言いただきますようにお願いいたします。
それでは、議題に入ります。
議題1、令和元年度決算議案の可否及び認否について、県営企業、病院事業、一般会計等の3つの決算に関する議案が当委員会に付託されております。
議案ごとに御意見を伺い、採決をしたいと思います。
まず、9月定例会から継続審査となっております議案第16号、令和元年度鳥取県営電気事業会計未処分利益剰余金の処分及び令和元年度鳥取県営企業決算の認定についてですが、御意見はございませんか。
○市谷委員
継続第16号、企業決算には反対したいというふうに思います。
県外大手電力会社中心の経営体に運営権の売却が決定した県営水力発電のPFI導入も、工業用水道のPFI導入の検討も、大企業をもうけさせ、県の運営責任を放棄するものです。また、全量を輸入ヤシ殻で賄うバイオマス発電事業所への支援は、地球温暖化防止に逆行です。
よって、企業会計決算に反対いたします。
◎森委員長
ほかに御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
御意見は尽きたようですので、採決をいたします。
議案第16号、令和元年度鳥取県営電気事業会計未処分利益剰余金の処分及び令和元年度鳥取県営企業決算の認定についてを原案のとおり剰余金の処分については可決し、決算については認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成多数でありますので、原案のとおり可決し、認定すべきものと決定をいたしました。
次に、継続審査となっております議案第17号、令和元年度鳥取県営病院事業決算の認定についてですが、御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
御意見がないようですので、採決をいたします。
議案第17号、令和元年度鳥取県営病院事業決算の認定についてを原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員でありますので、原案のとおり認定すべきものと決定いたしました。
次に、一般会計並びに企業会計を除く特別会計に係る議案第18号、令和元年度決算の認定についてですが、御意見はございませんか。
○市谷委員
議案第18号、一般会計決算に反対の討論を行います。
知事の選挙公約5つのチャレンジで決算を分析すると、第1に、安心では、災害防災対策で、猛暑対策の学校のエアコン設置は、小中学校の教室は半数、学校の体育館は僅か1%。消防職員の充足率は61%、消防局の耐震化率58%は問題です。原発は、中国電力から寄附金3.2億円を受け取りましたが、中電は島根原発の巡視の未実施や虚偽報告、安全協定も改定されませんでした。
第2に、経済・雇用では、国の職業大学校の一部機能移転で、高度人材育成カリキュラムの開発で雇用創出はされましたが、4割が非正規でした。農林水産業では、規模拡大を求めるTPP対策予算は利用率8%から49%と利用が少なく、農業産出額も、転作交付金も、新規就農者も減り、耕作放棄地は増え、問題です。
第3に、人・子育て・教育では、米子児童相談所夜間一時保護での性的虐待問題が発生し、児童虐待の通報件数も認知件数も増え、体制不足です。子供の貧困対策では、子供食堂は広がりましたが、子供の7人に1人が貧困状態で、母子家庭の母親の半数は非正規雇用、生活保護世帯の大学進学率は県平均の10分の1以下と、改善していません。保育は、保育料無償化が進みましたが、保育士無資格者の活用が1.3倍に増え、保育士不足がひどくなっています。学校は、不登校が小学校、高校は1,000人を超え、いじめ認知件数は2,000人を超え、精神疾患で休んでいる先生が増え、教員を増やすことが必要です。
第4に、暮らし・福祉では、福祉作業所の平均工賃が前年より減少、高齢者施策では、要介護認定者が増えていますが、介護労働者の3割が非正規で、離職が止まりません。医療は、いち早くコロナの24時間相談体制と検査体制を整え、病床数は7,000床台を維持していますが、コロナ対策にも必要な急性期病床が減っています。国保は、県の独自支援がなく、1人当たりの標準保険料率が値上がりしました。環境、ごみ、エネルギーでは、再エネや電力自給率は目標達成しましたが、産廃のリサイクル率や最終処分量は目標達成せず、企業責任の追及が必要です。
第5に、ふるさと・地域づくりでは、移住1万人は目標達成しましたが、人口減少に歯止めがかかりません。中山間地域の生活や交通支援は、地域住民による支え合いで予算が少なく、利用も3割しかなく、公的支援こそ必要です。観光交流では、インバウンド多角化事業で外国人観光客は増えましたが、日韓情勢の悪化や新型コロナで国際便やクルーズ船は停止し、DBSクルーズは赤字で廃止となりました。こうした外需依存の経済施策はもろく、転換が必要です。県政運営では、県職員は20名削減され、庶務や県庁の受付は派遣です。残業は前年度から1割減ったものの、32万時間を超え、額にして9億円、また執行部の内部統制強化を理由に監査委員と実地検査が減らされ、その分、執行部の各課は増えた内部統制の実務と、その効率化に意識が取られ、県民に目が行きにくくなることが懸念されます。また、議会の海外視察は役に立たず、無駄遣いです。
以上の理由から、議案第18号の決算に反対です。
◎森委員長
ほかに御意見はございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、御意見が尽きたようですので、採決をいたします。
議案第18号、令和元年度決算の認定についてを原案のとおり認定することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成多数でありますので、原案のとおり認定すべきものと決定いたしました。
次に、議題2、決算審査特別委員会委員長報告及び口頭指摘事項についてであります。
委員長報告案及び口頭指摘事項案は、お手元に配付させていただいております。
また、あらかじめ各委員には意見照会をさせていただいたところ、3件の御意見をいただきました。その内容は、お配りしている資料のとおりであります。いただいた御意見を踏まえ、正副委員長、主査会で検討、協議した結果を反映させたものを委員長報告案及び口頭指摘事項案としてお手元に配付させていただいております。
なお、皆様に意見照会させていただいた時点から、趣旨が変わらない範囲で一部言い回しを修正したり、文章の順番を入れ替えておりますので、御承知ください。
それでは、提出された意見についての処理状況を各主査から説明をお願いいたします。
福祉生活分科会、川部主査から順番にお願いします。
○川部主査
では、福祉生活分科会の口頭指摘案に対する意見の処理状況について説明します。
医療的ケア児に係る地域生活支援の充実についてですが、医療的ケアを必要とする小児慢性特定疾患児童等の一時預かり事業について、年間240日の事業計画に対して利用実績が1日ということでありました。こうした問題に対して、執行部はアンケート等で聞いたと言っておりますが、当事者はいろいろな問題を抱えていると思いますので、県としてやはり当事者から利用できない理由を直接聞き取るなど、アウトリーチ的に隘路を解消するための状況把握に努めるよう記述すべきだという意見がありました。
この意見を踏まえまして、次のとおり追加いたしました。「様々な事情により事業を利用できなかった対象者から直接理由を聞き取るなど、対象者に寄り添いつつ」という部分を追加しております。以上、説明を終わります。
◎森委員長
次に、病院事業分科会、浜田主査。
○浜田(一)主査
病院事業の指摘事項案につきまして、2点の御意見をいただきました。
まず、1点目の特別な理由がなく支払いに応じない者についてですが、これは聞き取り等による債権分類により、支払い困難事由が認められないにもかかわらず、支払いに応じない者に分類されている者を示したものであって、御意見にあるような理由が把握できていない者を含めたものではありませんので、原案のとおりとさせていただきたいと思います。
なお、令和元年度末時点での未納者のうち、該当者の占める割合、両病院計は、現年度分で73.0%、過年度分で約78.3%でございました。
次に、2点目の実効性の高い次期改革プランについてであります。まず、ここでの実効性とは、健全経営の確保で、これは一層の費用削減、収益確保、未収金対策等の確保ということや、医師・看護師の確保等、医療・看護体制の充実に関する取組の実効性を高めるべきという趣旨であります。また、御意見にあるように、改革プランの策定指針である新公立病院改革ガイドラインの改訂版はまだ示されておりませんが、次期改革プランの策定が必要であることに変わりないことから、これまでの取組を点検、評価した上で、新型コロナウイルスの影響も勘案しつつ、次期改革プランの策定を進めるべきとしているところでありますので、原案のとおりとさせていただきたいと思います。
◎森委員長
次に、口頭指摘の県営企業分科会、尾崎主査。
○尾崎主査
県営企業分科会の口頭指摘に対しまして、1件の質問がございました。
その内容といたしまして、工業用水道事業について、ほかの経営手法の調査というふうにあるけれども、ほかの経営手法とはPPPやPFI手法も含まれるのかという御質問がございました。
お答えといたしましては、指摘の趣旨は、将来にわたり工業用水の安定供給を実現できる方策として、PPPやPFIも含め、講じ得る必要な経営手法の調査、検討を求めるものであります。これが回答でございます。
◎森委員長
以上、説明は終わりましたが、これについて御意見はございませんか。
○市谷委員
御答弁もいただきましたので、それも含めて、この決算指摘に反対の討論をしたいというふうに思います。
まず、病院関係ですけれども、そもそも病院の改革プランとは、医療費の削減を狙って国が公的病院に策定をさせているものでありまして、経営削減の数値目標達成に向けて病床の削減とか、入院日数の短縮、つまり、患者さんを病院から追い出すことや、業務の民間委託を実施させ、安心の医療を住民に提供するという公立病院の使命を変質させるものであり、プランはそもそも策定すべきではないと、私は考えております。
さらに今回、新型コロナの関係で、地域医療構想による病床再編ができなくなり、国が次期プランの策定を事実上延期させている。この点については先ほどもお話がありました。そういう状況の中で、次期プランについて記述するのは、私は適切ではないと考えます。
また、工業用水道に他の経営手法を調査、検討するという中身にはPFI導入も含まれているということでありますが、PFI導入というのは、税金で造った施設で大企業をもうけさせて、企業任せにして県の運営責任を放棄するものですから、このPFI導入につながる記述がありますので、以上、ほかの分野については決算指摘、私はいいと思いますけれども、この2つの点がありますので、この決算指摘事項には反対をしたいというふうに思います。
○西川委員
病院局について、一言申し上げたいと思います。
私は先ほどの御意見に少し反対で、改革プランは必要だと思っておりますが、1点指摘したいのは、特に県立中央病院、新築し、増設した中で、返済計画がそこでつくられて、議会も承認しております。その点を踏まえた改革プランをぜひともお願いしたい。前回の決算のときにも多少指摘しましたけれども、計画どおり行っていないと。やはりそこら辺が危ういところがあるので、それを踏まえた改革プランをぜひとも策定していただきたいと、これは要望になります。
◎森委員長
ほかにございませんか。
今いただいた御意見は、この指摘案についての反対の御意見と、要望の御意見をいただきました。具体的に、この指摘事項に対しての修正の御意見ではございませんので、そういった趣旨も踏まえながら採決をしたいと思いますが、よろしいでしょうか。よろしいですね。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、委員長報告及び口頭指摘事項は原案どおりとすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成多数でありますので、さよう決定いたします。
次に、議題3、指摘の方法についてであります。
文書指摘については、12月17日、明日の本会議で委員長報告を行い、議決の後、知事に文書で通知をいたします。
本会議での委員長報告は、指摘事項の全文を配付し、概要を朗読いたします。
2番目の口頭指摘については、本委員会終了後、各分科会主査から関係部局長に申し渡しをいたします。
以上の方法により指摘を行うことでよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、そのようにさせていただきます。
なお、指摘事項に対する対応状況並びに来年度予算への反映状況については、今後も継続して調査をすることとしておりますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、最後に、その他の事項で皆さんから何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、決算審査特別委員会はこれをもって閉会をいたします。ありがとうございました。
午前10時19分 閉会
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