令和2年度福祉生活病院常任委員会議事録

令和2年11月27日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
坂野 経三郎
常田 賢二
浜田 妙子
藤縄 喜和
市谷 知子
広谷 直樹
野坂 道明
川部  洋
由田  隆
欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長、植木福祉保健部理事監兼健康医療局長、
池上生活環境部長、中林病院事業管理者、木本子育て・人財局長ほか各次長、局長、
課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  村中参事、井田課長補佐、小泉係長



1 開  会   午前10時00分

2 休  憩   午前11時46分 午後0時03分 午後2時19分

3 再  開   午前11時49分 午後1時00分  午後2時22分

4  閉  会   午後2時36分

5 司  会   坂野委員長

6  会議録署名委員  川部委員、市谷委員

7  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前10時00分 開会

◎坂野委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
 日程はお手元の日程のとおりですので、この順序に従って議事を進めます。
 なお、今回の常任委員会は、福祉保健部、子育て・人財局、生活環境部、病院局の順で、執行部の入替えを行います。
 初めに、会議録署名委員を指名します。
 本日の会議録署名委員は、川部委員と市谷委員にお願いします。
 それでは、初めに福祉保健部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 なお、報告第3号、長期継続契約の締結状況については、お手元に配付の資料のとおりであり、特に説明は要しないこととします。
 また、このたびの常任委員会より委員のタブレット端末の活用を試行的に導入していますので、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようお願いします。
 まず、宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長に総括説明を求めます。

●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
 福祉保健部の議案説明資料をお開きください。3ページが総括表です。今回の予算案は、51億円余の増額補正をお願いするものです。中身として一番大きいのは、健康政策課の42億円余でして、こちらは医療環境整備等事業がメインです。そのほか、生活福祉資金の原資の増を図るもの、また、鳥取療育、中部療育、総合療育、3センターのマイナンバー対応の電子カルテシステムの機能付加などです。そのほか、看護職養成のための修学資金貸付金の債務負担行為などをお願いしています。
 詳細は課長から説明します。御審議のほど、よろしくお願いします。

◎坂野委員長
 続いて、関係課長等から順次説明を求めます。

●丸山福祉保健課長
 4ページをお願いします。生活福祉資金緊急貸付事業で8億2,000万円をお願いするものです。
 事業内容につきましては、休業、失業等により収入が減少した方に生活資金の貸付けと相談支援を行うものです。現在の取組状況ですけれども、3に記載のとおりの貸付状況となっておりまして、現在、12月末までの手続になっていますけれども、全国知事会等を通じてさらなる延長等を要求しているところです。

●谷口子ども発達支援課長
 6ページをお願いします。発達障がい情報発信強化事業です。53万9,000円の増額補正と、60万5,000円の債務負担行為をお願いするものです。こちらの事業につきましては、県民の発達障がいに関する正しい理解を深めていただくための普及啓発を行うもので、令和3年4月に事業を実施することとしていますので、一部につきましては令和2年度中の業務委託契約の締結が必要であることから、債務負担行為もお願いするものです。
 主な事業内容ですが、まず、歳出予算53万9,000円につきましては、啓発グッズを作成し、商業施設のイベントブースなどでの配布を予定しているところです。また、債務負担行為の60万5,000円につきましては、令和3年4月に啓発イベントとして、ブルーライトアップを実施するために令和2年度中の締結が必要な委託業務です。
 7ページをお願いします。オンライン資格確認に係る療育機関電子カルテシステム整備事業です。こちらは、212万8,000円の増額補正と、3,639万2,000円の債務負担行為をお願いするものです。令和3年3月に、オンラインによる健康保険証資格確認が開始することになり、特に公立病院等において実施体制を整えるよう国から協力要請があったところです。社会のデジタル化が今後進んでいくことも踏まえ、県民の利便性等を考慮し、オンライン資格確認が開始できますように、このたび総合療育センター、鳥取療育園、中部療育園におきましてシステム改修を行うものです。
 2番の主な事業内容ですが、まず、(1)の総合療育センターにつきましては、既に電子カルテシステムが入っていますので、その既存の電子カルテシステムの改修を行うものです。こちらが212万8,000円です。(2)の療育園の電子カルテシステムにつきましては、リース期間が満了するタイミングで行う予定の他の機能の追加と併せて、オンライン資格確認のシステムを導入するものです。
 3番の債務負担行為については、以下の表のとおりです。(1)に総合療育センター、(2)に鳥取療育園及び中部療育園の債務負担行為の年度区分を記載しておりますので、こちらも御覧いただければと思います。
 20ページをお願いします。債務負担行為の追加分です。1段目の発達障がい情報発信強化事業と2段目のオンライン資格確認に係る療育機関電子カルテシステム整備事業につきましては、先ほど御説明しましたので、省略します。
 21ページをお願いします。債務負担行為の変更分です。1段目の総合療育センター費です。補正額は3,607万1,000円です。内容は、施設警備業務、医療ガスの設備保守業務、またCT装置の保守業務です。
 22ページをお願いします。令和元年度の継続費精算報告書です。中部療育園移転整備事業費として、平成30年度、令和元年度の2か年にわたりまして、計3億3,831万9,000円の継続費の設定を議決いただいているところですが、表にありますように、3億2,352万円余を執行しているところですので、御報告します。

●萬井健康政策課長
 8ページをお願いします。医療環境整備等事業です。本年度に入りまして、4月、6月、8月、9月と補正で144億円強をお認めいただいているものですが、このたび新型コロナの第三波の対応としまして、医療体制のさらなる強化、院内感染に伴う休業補償、事務職員の労災給付上乗せ支援等、主な事業内容として書いています8つの事業をお願いするものです。
 まず、1つ目の診療・検査医療機関支援事業です。これには、(1)の院内感染に伴う休業補償と、(2)の新型コロナウイルス対応医療機関に従事する事務職員等の労災給付上乗せ補償の保険加入支援の2つがあります。まず、(1)は、診療・検査医療機関の医療従事者の方々が新型コロナに感染して休業せざるを得なくなった場合、その休業期間に対する補償を行うものです。(2)は、コロナ対応を行います医療機関の医療従事者が感染した場合の労災給付の上乗せ補償で、既に国で制度が創設されているところですけれども、その制度の対象外となっている事務職員に対して県として支援を行うものです。
 2つ目の医療機関の設備整備に対する補助から下から3段目の医療従事者等支援・医療体制充実等の事業につきましては、第三波の感染拡大に備えまして、各医療機関等から追加要望があったものをお願いするものでして、枠組み自体は従前御説明したとおりのものです。
 下から2番目の新型コロナ患者移送体制整備事業につきましては、このたび公益社団法人関西経済連合会から関西広域連合の2府6県に対しまして、新型コロナに対応するための物品購入や設備整備等に充てるようにということで、総額5億4,000万円の寄附がありまして、本県に対しましては2,594万6,000円の配分が行われたところです。この寄附金を活用しまして、3保健所へ患者用移送車を配備するほか、軽症者用宿泊療養施設の運営や、11月から受診相談センターの運営委託を行っている県看護協会への備品購入支援といったものに充てる予定です。
 なお、この患者用移送車につきまして、19ページにあるように、患者用移送車は特別仕様の車両であるため、納車に少し時間がかかるということで、繰越しも併せてお願いするものです。
 8ページにお戻りいただけますでしょうか。一番下の新型コロナ外国人患者等通訳支援等体制整備事業につきましては、入国制限措置が緩和されることに伴いまして、外国人入国者の健康観察であったり外国人陽性者の支援を多言語化で対応する必要があることから、国際交流財団に相談窓口を設置したり、通訳人材の事前登録をして翻訳対応していただくなど、外国人のサポート体制を整備する費用となっています。
8つの事業を合わせて42億8,900万円余をお願いするものです。
 9ページをお願いします。とっとりSNS相談事業です。新型コロナの影響により、心身不調が生じる県民の方々の心のケアとしまして、5月から相談日を拡充しているものですが、このたび引き続き年度末まで拡充を延長することをお願いするものです。
 主な事業内容を2番のところに書いております。従来、相談日は月曜日の週1回でしたが、5月以降は週3日から4日、月曜日、水曜日、金曜日、第2・第4土曜日に拡充して運用しておりまして、こちらを年度末まで延長するというものです。
 3番に書いているとおり、これまでこのSNS相談事業に延べ218件の相談がございまして、新型コロナウイルス感染症の影響によると見られる相談は13件ありました。引き続き拡充を図りながら、県民の皆様の心のケアを図っていきたいと考えているところです。
21ページをお願いします。精神保健福祉センター運営費です。建物の清掃、植栽等の委託について、令和3年度から令和7年度まで契約更新するための債務負担をお願いするものです。

●谷医療政策課長
 10ページをお願いします。ドクターヘリ運航事業としまして、1,955万円余の増額補正をお願いするものです。このドクターヘリ事業は、関西広域連合が事業主体となっていまして、それぞれ出動要請する県が利用実績に応じて負担金を支出しているところですけれども、鳥取県のドクターヘリ及び公立豊岡病院のドクターヘリそれぞれにつきまして、本県要請の出動割合が当初見込みよりも増加することから、負担金の増額補正を行うものです。
 11ページをお願いします。新型コロナウイルス感染症対策に係る学生支援事業としまして、80万8,000円の増額補正をお願いするものです。こちらは、日本学生支援機構が新型コロナウイルス感染症対策助成金を行っておりまして、それを活用して県立の鳥取看護専門学校、倉吉総合看護専門学校及び歯科衛生専門学校の学生に対して支援を行うというものです。具体的な内容としましては、2番に書いていますとおり、学生全員に2,500円程度の図書カードを支給することを予定しています。
 20ページをお願いします。債務負担行為ですけれども、上から3つ目、鳥取県地域医療介護総合確保基金事業につきましては、基金事業として行っています小児救急電話相談事業、いわゆる#8000の事業につきまして、切れ目のない事業実施を行うという観点から、3年間の債務負担をお願いするものです。下から2段目の看護職員等充足対策費につきましては、看護職員の修学資金貸付け等につきまして、次年度以降の新規貸付分について5年間の債務負担をお願いするものです。

●高田西部総合事務所福祉保健局副局長
 5ページをお願いします。福祉保健局の管理運営費に係る補正をお願いするものです。具体的には、電話設備の保守対応期限が到来したことから、このたび当該電話設備を更新するとともに、賃貸借契約で整備を行うことから債務負担行為をお願いするものです。
 事業内容としましては、2の(1)に記載のとおり、賃貸借によります電話交換機及び電話機等の電話設備の更新と保守管理業務を併せて委託することにしています。今後のスケジュールにつきましては、2の(2)に記載していますとおり、来年1月に入札し、2月に契約及び交換機の更新を予定しているところです。債務負担行為につきましては、(3)に記載をしているとおりです。
 20ページをお願いします。債務負担行為の追加の調書ですけれども、一番下の段の令和2年度西部総合事務所福祉保健局管理運営費が、先ほど説明しました電話設備の更新に係る債務負担行為となっています。

◎坂野委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから付議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切替えをお願いします。
 それでは、ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 まず、4ページについて、生活福祉資金が12月末まで延長になったということなのですけれども、もう12月末はすぐ来るし、再々延長を求める必要があると思うのです。既に求めていただいているのかどうか、確認させてください。
 7ページのマイナンバーカードの保険証利用について、カードを使うことによって、関係ない情報まで療育センターなりが入手できてしまってはいけないと思うのですけれども、その辺の手続等がどうなっているのか、確認させてください。
 8ページの院内感染に伴う休業補償制度については、とても必要なことだと思いますので、これは県独自の制度なのかと、国はつくらないのだろうかという辺を確認させてください。
事務職員については労災給付の上乗せ補償を県がされるのですけれども、それ以外の直接医療に携わる人たちについては国がきちんとすることになっているのかというのを確認させてください。
 下から3つ目の医療従事者の慰労金について、今、薬局関係の方は患者さんが来るのに慰労金の対象ではないということがあるのですけれども、やはり薬局の方もこの慰労金の対象にすべきだと思いますので、その辺を求めていただいているかどうかを確認させてください。
 21ページの債務負担行為について、この2つは契約関係なのですけれども、今までと何か契約が変更になった点があるようでしたら教えてください。

●丸山福祉保健課長
 生活福祉資金の期限延長につきましては、12月末まで延長された以降も、9月に1回、11月に2回、全国知事会を通じて緊急提言という形でさらなる延長等を求めているといった状況です。

●谷口子ども発達支援課長
 オンライン資格確認の関係で、不必要な情報が出ることがないようにというお話がありました。まず、マイナンバーカードの利用につきましては、ICチップに入っている情報の中で、電子カルテなり個人の資格確認に必要なところだけ突合をすると聞いています。
 また、暗証番号の入力も御本人にしていただくというのが基本になっていますので、職員が受け取ったりすることのないようにというようなお話はしていかなければいけないのかなと考えているところです。
 21ページの債務負担行為の関係は、特に契約内容自体の変更はないと聞いています。

●萬井健康政策課長
 8ページですが、一番上の院内感染に伴う休業補償制度は、県独自の制度です。
 あと、慰労金ですが、薬局については対象外になっておりまして、国に対して必要なものについては継続して要望を行っているところです。
 21ページの契約関係ですが、これは従前と特に変わったものはありません。

○市谷委員
 院内感染に伴う休業補償については、本来国がやるべきだと思うのですけれども、その辺がどうなっているか。県としてきちんと国に求めているのでしょうか。
事務職員の労災給付の上乗せ補償を県がするのですけれども、それ以外の直接医療に携わる人たちの分というのはきちんと国がするのですか。

●萬井健康政策課長
 必要な要求というのは各医療機関からお聞きをしていまして、それらも含めまして、必要な財源措置等を国に継続して要望しているところです。
 医療従事者の労災保険につきましては、国が既に制度としてつくっていまして、今回それの対象となっていない事務職員分について、県として補助するものです。

○広谷委員
 ドクターヘリの運航についてですけれども、鳥取県のドクターヘリの運航範囲が兵庫県まで入っているのはなぜでしょうか。
 もう1点、豊岡病院のドクターヘリの運航範囲に兵庫県や京都府の一部が入っているのは、鳥取県から兵庫県だったり、京都府に救急の要請をしたということですか。

●谷医療政策課長
 ドクターヘリの運航範囲ですけれども、実績でいいますと、鳥取県のドクターヘリにつきましては、鳥取県のほか、島根県であるとか岡山県、広島県、兵庫県も対象になっていますけれども、兵庫県につきましては、今年度の実績は今のところありません。鳥大病院が基地病院ですので、主に西部がメインになっています。
 豊岡病院のドクターヘリにつきましては、当然、鳥取県から京都府に運ぶということは基本的にはありませんが、例えば県立中央病院から豊岡病院へ転院搬送するといったことがあります。鳥取県の東部でしたら、西部から鳥取県のドクターヘリが飛んでくるよりも公立豊岡病院が時間的に早いということもありますので、そちらに要請するということも多くあります。

○広谷委員
 少し勘違いをしていたかも分からない。ここの運航範囲のところに書いてあるのが今年度増えた分かなと思って質問したのですが、今年度、例えば鳥取県のドクターヘリが兵庫県の救急患者まで搬送したということではないのですね。

●谷医療政策課長
 運航範囲としては含まれますけれども、今のところ今年度の実績としてはないです。

○広谷委員
 豊岡病院のドクターヘリについても、兵庫県や京都府の一部の患者を鳥取県側から要請したということはないのですね。

●谷医療政策課長
 記載している160件というのは鳥取県から豊岡病院に対して要請した件数です。
 基本的には消防からお願いしますので、鳥取県から要請するものは鳥取県で発生した案件に関しての出動件数という形になります。

○川部委員
 まず、4ページです。延長についてはいいことだと思いますが、返済はいつから始まるのでしょうか。生活費用となると、返済資金もこれが結局当たることになるのではないかなと、少し不安というか、また何らかの手を考えないといけないのかなと思うのですが、今、どういう状況にあるのか教えてください。

●丸山福祉保健課長
 返済は1年猶予という形になっております。コロナの関係でこの制度が始まりましたのが今年の3月20日以降でしたので、返済は来年の3月以降という形になるかと思います。

○川部委員
 分かりました。
 9ページです。相談事業は大切だと思うのですが、延べ218件のうち新型コロナウイルスの相談は13件となっています。これはどういう使われ方をしているのでしょうか。もっと広い何か相談を受けた感じになっているのでしょうか。相談内容は書いてあるのですが、どうでしょう、どんな状況にあると受け止められていますか。

●萬井健康政策課長
 相談内容ですが、そこの下に書いてあるとおり、健康に伴うものが多々あるということで、本当にちょっとした健康の相談から、少し発熱したのだけれども、どうだろうかというところから、接触の言わば度合いといいますか、そういった傾向といいますか、事案に即したものから様々なものがありました。これ以外にも、商工では金融機関の相談窓口であったりとか、県庁では事案ごとにそれぞれ相談窓口を設けていまして、きめ細かにやっています。こちらにつきましては、いろいろな相談窓口をつくりながら、広く皆様に寄り添った形でやっていきたいと考えています。

○川部委員
 いろいろな相談があるということで、そういう窓口は要ると思うのですけれども、成立166、不成立52とありますが、きちんと振り分けて、最終的に解決するかどうか分からないですけれども、解決に向けてのサポート体制というのはここからどうなっていて、誰がそれをマネジメントしているのでしょうか。

●萬井健康政策課長
 こちらの相談窓口は、臨床心理士の方等、専門職の方々で対応していまして、必要に応じて福祉の相談窓口に引き継いだり、市町村に引き継いだりして、相談が成立したものがあります。ただ、人によっては1回限りのSNS相談で終わったりということで、不成立ということもあります。この辺はよくよく現場で聞き取りをしながら、きめ細かに対応していきたいと考えています。

○川部委員
 多分ここが入り口になって、それぞれの専門機関につなぐということでしょうけれども、やはり最初に相談を受けたところが最終的にどうなったのか、相談がきちんと相談として成り立ったのかどうか、その人が解決に至ったのか至らなかったのかということをある程度把握する必要があるのではないかと思うのですけれども、どうなのでしょう。難しいとは思うのですけれども。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 そもそもこの事業は、座間市での痛ましい事件を受けまして、若者の自死対策ということで、試行事業を経て本格的な事業としてきたものです。深刻な状況に至るまでに気軽に相談できる場所として、今、若者は、電話相談よりは、やはりLINEだとか、SNSでの相談のほうが気軽に相談できるのではないかということで行ってきている事業です。例えば、虐待を受けているとか、そういう深刻な相談があったときには、速やかに児童相談所などにつなぐというネットワークも構築していまして、そういった意味でフォローアップもしていただくような体制を組んでいます。検証は引き続き必要だと思いますけれども、新型コロナによるいろいろな負担、不安とか、そういった相談への対応も併せて拡充、強化といったことでお願いしているものですので、幅広い相談を受けているという状況です。

○川部委員
 分かりました。
 わざわざ相談しているのに、大したことないとかといって消えてしまって、深刻な事案になっている例もなくはないかなと思うので、できる限りフォローアップなりをしていただければと思います。
 11ページ。学生支援ということで、事業自体にどうのこうの言うつもりはないのですけれども、1人2,500円程度の図書カードの支給というので支援になるのかどうか。本当に望まれていることなのか。何か予算ありきで、その範囲でできることと考えた事業ではないかと感じるのですけれども、何を目的にこの事業をしようとしているのか、よく分からないところがあるので、もう少し説明をください。

●谷医療政策課長
 この支援事業につきましては、この資料にも書かせていただいていますとおり、日本学生支援機構の助成金を活用した事業となっております。学生支援機構の助成は、企業からの寄附金が原資になっていまして、直接学生に届く支援を行うことが要件になっています。これがどこまで役に立つのかというところはあるのですけれども、基本的には学校それぞれでどういう形の支援をするか検討いただいたものでして、この県立につきましても、それぞれ3校の御意見を聞いた上で行おうとしているものです。
 予算ありきではないかということですけれども、その一面は確かにあります。助成金の額は学生数に応じて決まっていまして、例えば鳥取看護専門学校で40万円、倉吉総合看護専門学校で40万円です。それぞれ学生が120~130人ぐらいいますので、全員に幅広く配るのか、それとも特定の人、本当に困っている人に配るのかというところもあったのですけれども、他校の状況ですとか他県の状況も踏まえて、それぞれ3校と相談した中では、やはりそこは公平にといいますか、幅広く全員に配ろうという形で協議をして、こういう形になったということです。お金を配るわけにもいきませんので、プリペイドカードという形で、できるだけ公平に、かつ予算の範囲内で最大限支援できる額として、少し中途半端なのですけれども、2,500円程度をそれぞれに支給させていただく形です。

○浜田委員
 ドクターヘリの運航ですけれども、鳥取県の場合だけで結構なのですが、どんな疾病だったのかまとめていますでしょうか。

●谷医療政策課長
 例えば、事故による頭部外傷等がありました。分析はしていますが、今、事案ごとの詳細な資料を持ち合わせておりませんので、後ほどお伝えするという形でよろしいでしょうか。

○浜田委員
 お願いします。

○由田委員
 8ページですが、PCR検査について、特定の機種で試薬が足りない現状があるように伺っています。もともと第二波のときに2,800検体から、今後5,000検体を目標にするということを言われていましたが、そこら辺についての対応はどうなっているのか、教えてください。
 もう1点は、ECMOの件です。例えば中部の県立厚生病院には、現在1台のECMOがあります。2台を目標にするということですが、今まで運用実績がないため、厚生病院で入院患者が発生して重篤あるいは重症になった場合、県立中央病院や鳥取医大に搬送するということを言われているようですが、どうなのかなと。今回、この補正予算の中で患者を搬送する車両等の整備も予定されていますけれども、そういう場合、どういう形で患者を移送しようとしているのか。今回予算が通ったら整備にかかるのでしょうけれども、これまで医療従事者の研修とかやってきているのに、どうして県立中央病院や鳥取医大に搬送しなければならない状況なのかというのを教えていただきたいと思います。

●萬井健康政策課長
 1点目のPCR検査機器の体制についてです。まず、試薬が足らない医療機関があるのではないかということについては、確かに現在、PCR検査機の導入を進めていますが、一部の外国製の機器を導入されようとするところにつきましては、試薬がなかなか手に入りにくいという実情があると聞いています。こういったところにつきましても、各医療関係者を通じて、十分な試薬が来るように外国の医療機器メーカー等に順次要望しているところです。また、検体の最大検査可能数としては、今は1日当たり4,500検体を検査できる体制を取っています。
 ECMOの関係ですが、厚生病院で受入れができない場合については、ほかの医療機関に搬送してお願いするということも実態としてあるのかもしれませんが、基本的には現在も引き続きECMOに従事される医療関係者へのきめ細かな人材育成等をしていまして、それぞれの病院で受入れができる体制を整えているところです。

○由田委員
 PCR検査についてですが、現に何か所かの病院でこの機器を持っていて、試薬が不足しているという状況で、県がどういう役割を今後果たしていこうとしているのか。代わりの機種で今のところ賄えるからそれでよしとするということは、放置をするということで、せっかく整備されたPCR検査機器がある意味無駄になることにもつながると思うのですよ。外国の試薬ですから国を通じてということになるのかも分かりませんが、県はこの部分についてどういう努力を今後されるのですか。
 ECMOについてですが、私が頂いた資料では、確かに厚生病院では重症患者については鳥大病院または中央病院への転院搬送を予定している。受入れ不可の場合は院内で対応できる体制を整備したとなっているけれども、原則は運用実績がないから西や東の病院に搬送するという資料を頂いているのだけれども、今もそういうことなのですか。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 私は実際に厚生病院から話を伺っていますが、実績がないからということは聞いていません。厚生病院でまずは初動のチュービングをして、ECMOが稼働できるように体制を取っていると伺っています。ただ、ECMOは一度稼働させますと、抜ける状況になるまで24時間体制で多くの医療従事者が付き添って体制を取らないといけません。そうなったときに、やはり厚生病院では医療従事者の数が十分ではないということが実際あって、長期間回し続けるためには鳥取大学医学部附属病院であるとか県立中央病院に移送させてもらわないといけないことがあるかもしれないということは伺っていますが、実績がないのでできないとおっしゃっているわけではありません。まずはそこの病院でしっかりと対応できるよう、引き続き人材育成をしていただくということで、ECMOの研修には多くの医療従事者の方に参加をしていただいているところです。
 また、そのときの搬送体制ですが、保健所で整備をしている車両は、医療機器が十分に積める状況の車両ではありませんので、そういった病院間の搬送体制というのは、病院の救急車にしっかりとドクターが乗り込んで、安全に搬送することになっています。

○由田委員
 PCR検査は、今は足りているという状況だけれども、やはり使えない機種を使えるようにするというのも役割の一つですので、努力してください。
 ECMOですが、重要なのは厚生病院の医療スタッフの現状だと思うのです。局長が言われたように、ECMOを稼働してから回復するまで24時間ずっと対応できる体制ができているかということに尽きると思うのです。もしそれができないとしたら、移送体制ですよ。中部消防局の救急車だって、ECMOをしなければならない患者に対応できる救急車ではない。昨日行ってみました。酸素吸入器はありますけれども高度な医療ができるものではない。簡単に中部から東部や西部に移送するといっても、その体制整備ができていないのではないですか。やはり中部は中部で完結できる体制をしっかり取っていただかないと。中部の医療圏の中心である厚生病院がそういうことでは安心できないと感じて今回質問させていただきましたので、その辺のところを少し伺って、終わります。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 確かにできる限り圏域で医療を完結することを目指しているところですが、やはり状況によっては、通常の医療でも三次救急といった形で、圏域を越えて特定機能病院である鳥取大学医学部附属病院ですとか県立中央病院まで搬送することがありますので、そういった体制は日々きちんと取れているものと考えています。

○由田委員
 もう1回。だからECMOを装着しなければならない患者を移送する場合の体制はできていますかということと、できていないのであれば今後整備する予定がありますかということを聞きたいのです。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 ECMOについては、全国的なネットワークもありますし、鳥取県内においても、鳥大の専門の先生を通じて、今、構築をしていただいています。そういった体制はこれからも充実していきますけれども、現在も必要最低限の体制は取れていると思っています。

○由田委員
 移送だって30分や1時間はかかります。重篤で一刻を争う患者にとって30分、1時間の時間がどういうものか、僕はよく分からないけれども、大切な時間だと思いますよ。救急車とか、移送車の中でそういう設備がないと、中部の人たちは病院に不信感というか、不安を持つことにつながるので、その整備も併せてお願いしておきます。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 搬送体制につきましては、消防局も含めて引き続きしっかりと協議してまいります。

◎坂野委員長
 そのほかありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、報告事項に移ります。
 報告1、令和元年度就労系障害福祉サービス事業所(B型)の工賃実績について、藤田障がい福祉課長の説明を求めます。

●藤田障がい福祉課長
 報告資料の2ページをお願いします。就労系障害福祉サービス事業所の令和元年度の工賃がまとまりましたので、その概要を御報告します。
 本県の就労継続支援B型事業所134施設の平均工賃月額は、前年度から30円減少し、1万9,481円と、全国6位になりました。工賃の支払い総額は前年度に続き6億円を超えまして、約6億4,000万円と、過去最高となりました。利用者延べ人数も前年度から954人増加し、過去最高となりました。平均工賃月額の状況を見ますと、工賃支払い総額は過去最高となりましたが、利用者延べ人数も相当増加したため、全体の平均工賃は微減となりましたが、全事業所の半数を超える69の事業所で平均工賃が前年度より増加しました。
 なお、工賃が減少した事業所の主な減少理由は、十分に訓練を積んだ利用者が一般就労したことや新たな利用者の増などです。
 現在、コロナ禍において、生産活動の停滞に対応して、生産活動の下支えのための支援を実施していますが、今後も新たな事業マッチングなどを進めながら、生産活動の継続や工賃水準の確保について注視してまいります。

◎坂野委員長
 報告2、新型コロナウイルス感染症への対応について、報告3、鳥取ハンセン病訴訟の終結について及び報告4、鳥取県循環器病対策推進計画(仮称)の策定について、萬井健康政策課長の説明を求めます。

●萬井健康政策課長
 別冊の2ページをお願いします。前回の常任委員会で御報告をさせていただいた以降の新型コロナウイルス感染症への対応状況について御報告したいと思います。
 1番目は、県内における感染者の発生状況です。昨日現在ですが、感染者は58名で、現段階で入院をされている方は7名です。重症者はありません。感染者の概要につきましては、下の表に書いているとおり、前回の報告以降、ナンバー36から58例目までの23件という状況ですので、後ほど御確認いただけたらと思います。
 3ページをお願いします。4番、インフルエンザ流行期に備えた診療・検査体制への移行ということで、11月1日以降の体制について御説明させていただきたいと思います。
 季節性のインフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行に備えるために、県内の医療機関等の方々と様々な協議を行いながら、11月1日からかかりつけ医等の身近な診療機関で診療、検査が受けられる体制へ移行することとしました。11月24日現在ですが、指定済みの医療機関数は287、対象の診療科がある医療機関の総数からしますと大体85%程度です。その中で、自院で新型コロナの検査が可能とお聞きしている医療機関は195医療機関でして、県民が安心して検査を受けられる体制を取ることとしているところです。
 (2)ですが、新たに県全域を対象とした受診相談センターを県看護協会への業務委託により開設して、相談体制を強化しているところです。
 (3)ですが、かかりつけ医等の負担を軽減するために、県としてそれぞれ下のポツに書いてある支援を提供しています。まず、簡易キットで検査をする場合、検査結果によっては判定が困難な場合も生じてきます。こういった場合には、行政検査で再検査をさせていただいたり、そのほか陽性確認時の保健所による陽性者に対する説明であったり、場合によっては移送といったようなフォロー体制を整えたところです。あと、各診療機関にも個人防護具を無償で配布して、医療従事者をお守りするという体制も整えています。あと、様々な補助金等により各医療機関を支援していますが、こういった補助金申請等の事務の支援として、診療所支援セン
ターを11月から開設して対応しているところです。
 2ページの2番にお戻りいただけますでしょうか。こういった体制を取った上での相談、検査の実施状況について御報告します。
 発熱・帰国者・接触者相談センターですが、10月31日までに、各圏域の保健所に相談があった件数は累計で2万3,000件余でした。11月1日以降につきましては、先ほど御説明しました受診相談センターと、あとこちらも保健所に設置しているところですが、接触者等の相談センターへの相談件数は累計で1,138件という状況になっています。感染者数が11月になってから若干増えているということもありまして、相談件数が少し多くなっているところです。検査の件数につきましては、書いてあるとおり、行政検査が6,200件余、医療機関における検査が9,700件余でして、合計1万5,952件の検査を行っているところです。11月25日時点で、陽性は56件と記載していますが、現在58例目まで確認されております。
 3ページをお願いします。5番の鳥取県版新型コロナ警報の見直しについて御説明させていただきます。6月3日から運用している新型コロナ警報につきましては、注意報であったり警報といった形で発令をすることによって、県民の皆様に分かりやすい注意喚起をしているところですが、この警報等を受けまして、過剰に活動自粛をするというケースがあります。あと、全国で最も厳しい水準は維持しながらも、この見直しを図りたいということで、以下のとおり改正をしたところです。見直しのポイントとしては、まず、終期を明確化したいということで、従来は新規発生から14日間で運用していましたところ、直近の1週間の累積で基準を満たすか満たさないか、こういったところで発令を終わらせることに改正し、あと警報発令の指標に病床の稼働率も付加させていただいたところです。発令エリアですが、従来全県発令を行っていたところですが、圏域ごとに発令するということで、よりきめ細かな対応ができるよう改正したところです。
 2ページの3番のところに戻っていただきまして、新型コロナ警報の発令状況です。10月13日見直し後の発令状況となっていますが、主なものとしては、11月11日に新基準として初めて警報を発令しました。こちらは11月14日には病床確保基準の15%を下回ったために注意報に切り替えましたので、警報期間は4日間でした。
 3ページをお願いします。6番の感染警戒地域の見直しについてです。こちらも、従来から感染警戒地域を発令することによって、県外との往来を注意すべきということを県民の皆様にお知らせしていたところですが、11月11日と11月19日にそれぞれ改正をしました。11月11日に改正した部分につきましては、政府の分科会等で感染状況について、ステージ1から4までの判断基準が示されたことや、感染状況が年度当初より大幅に変化していること、新しい生活様式も県民の中で定着してきていることといった実態を踏まえまして、新たに厳重感染警戒地域といった区分を設けさせていただいたところです。ただ、その後、全国で往来の自粛措置等を行っている都道府県も出てきたということでして、11月19日からはさらに往来の必要性を十分に検討する地域として、新たに感染流行厳重警戒地域といった区分を設けて、皆様に注意喚起を行ったところです。それぞれの基準につきましては、下の表のところに掲げていますので、御覧をいただけたらと思います。
 本体資料の3ページをお願いします。鳥取ハンセン病訴訟の終結についてです。
 平成30年7月30日に最高裁判所に上告しておりました鳥取ハンセン病訴訟について、8月26日付で原告の上告を棄却するという最高裁判決がありましたので、御報告するものです。
 概要につきましては、2番のところに書いています。(1)の原告の被害に対する請求と、(2)の亡き母の家族としての原告が受けた被害の請求を主訴としまして最高裁に上がっていたものですけれども、1番に書いているとおり、裁判官4人の全員一致の意見で上告を棄却し、上告審として受理をしないと決定されました。
 ハンセン病の問題に対しましては、3番に書いているとおり、様々な普及啓発活動に取り組んでいるところでして、今後も引き続き普及啓発を推進していきたいと考えているところです。
 4ページをお願いします。鳥取県循環器病対策推進計画(仮称)の策定についてです。
 平成30年12月に循環器病についての基本法が成立しまして、令和元年12月に施行されたところです。この法律で、国は循環器病推進基本計画を策定することとされていまして、都道府県は、その計画を基本として、県の推進計画を策定することと規定されているところです。このたび、10月27日に循環器病対策推進基本計画が閣議決定されたことに伴いまして、本県についても推進計画を新たに策定することとし、そのスケジュール等を御報告するものです。
 計画の骨子につきましては、今後の検討ですが、現段階、国の推進計画を基にしたものですが、大きな目標は2つです。循環器病の予防であったり正しい知識の普及啓発、保健・医療・福祉に係るサービスの提供の充実、こういった2つの柱を基にしまして、健康寿命の延伸と年齢調整死亡率の減少を目指すことを目標に、そこに掲げています1から10までの個別施策を順次推進計画として立てようというものです。
 今後のスケジュールについては、この計画自体、健康対策協議会でまずは素案を御検討いただくことにしていますけれども、検討に当たりましては、循環器病自体がそれぞれ心疾患であったり脳血管疾患と、様々な分野にわたるところもありますので、より詳しい御検討をいただくために、小委員会をその部会の下に置かせていただきまして、計画を練っていくという形を取ろうということで、小委員会を既に2回開かせていただいているところです。今後ですが、12月から来年の1月ぐらいにかけましてそれぞれの小委員会を開催し、内容を吟味していただきながら、全体会、また医療審議会等で2月から3月にかけて御協議をいただき、3月にはパブリックコメントを行いまして、4月に策定をしたいと考えているところです。
 あと、3番に書いてありますとおり、この計画の策定に当たりましては、循環器推進計画単独で考えるのではなく、既存の鳥取県保健医療計画、健康づくり文化創造プラン等の各種計画と調和が取れたものとなるよう連携を図っていこうというものです。

◎坂野委員長
 報告5、地域医療確保に関する国と地方の協議の場(第5回)の結果について、谷医療政策課長の説明を求めます。

●谷医療政策課長
 5ページをお願いします。地域医療確保に関する国と地方の協議の場(第5回)の結果についてです。少し時間がたってしまいましたけれども、先月の29日にこの第5回の協議の場というものが開催されました。出席者につきましては、2番に書いてありますとおり、地方側は、地方三団体、知事会を代表しまして平井知事に出席いただいたところです。国側につきましては、厚生労働省、総務省、それぞれ副大臣を筆頭に関係の方々が出席されました。議題につきましては、新型コロナを踏まえた地域医療構想の考え方についてとありますけれども、具体的には、この協議の場も新型コロナウイルスの現状を踏まえて、第4回が2月に開催されてから、しばらく開催されていませんでしたので、今回の趣旨としましては、新型コロナウイルスが地域医療体制にどういう影響を及ぼしているのかについて、地方の意見を聞きたいという形で開かれていまして、この場で何か結論が出たとか、そういうものではありません。
 結果の概要は4番に書かせていただいていますけれども、知事会を含め、地方側からは、現在は新型コロナ対策を優先させるべきであり、地域医療構想の見直し期限については再考すること、また、この新型コロナウイルスへの対応というところでクローズアップされました公立・公的医療機関の役割を踏まえた議論を行うこと等の主張をしたところです。
 それに対して国からは、まずは新型コロナ対応に全力を尽くすことが前提だということで、これまでの知見やこの新型コロナウイルスが医療体制に与えた影響も踏まえて、今後、この協議の場を通じて考えていきたいという説明があったところです。

◎坂野委員長
 報告6、令和2年度第2回鳥取県国民健康保険運営協議会の結果について、西尾医療・保険課長の説明を求めます。

●西尾医療・保険課長
 8ページをお願いします。令和2年度第2回鳥取県国民健康保険運営協議会の結果について御報告します。
 11月9日に開催されたものですけれども、今回の運営協議会では、毎年決定しています翌年度の納付金の算定方法についての諮問ですとか、前回も御報告しましたが、保険料水準の平準化について、第2期国保運営方針に盛り込む内容について、市町村との調整状況の報告、それから、第2期国保運営方針の素案につきまして意見を伺ったところです。
 最初に、令和3年度の納付金の算定方法についてですけれども、毎年告示で定めています3項目の係数につきまして諮問したところ、諮問どおり了承されました。医療費指数反映係数、所得係数、均等割指数、いずれも現行と同じ数値で了承されまして、算定方法につきましては、今年度と同様ということで了承されました。
 なお、(1)の医療費指数反映係数αにつきましては、将来的にはゼロにしていく方向でおおむね市町村の了解を得ているところですけれども、ゼロにする時期につきましては、今後の保険料水準の統一の議論と併せて検討することとしています。
 報告事項としましては、保険料水準の平準化について、第2期国保運営方針に盛り込む内容として、将来的な保険料水準の統一に向けて議論を深めるなどとすることについて、市町村と調整中であることを御報告したところです。
 協議事項ですけれども、第2期国保運営方針について、第1期運営方針を見直す視点で、まだ素案の段階なのですけれども、意見を伺ったところです。引き続き、市町村との協議も踏まえまして、運営協議会で協議することとされました。
 主な内容は、次のページに記載しています。例えば2番目の国保の医療に要する費用及び財政の見通しにつきまして、解消、削減すべきとされている法定外一般会計繰入れを行わない方針ですとか、保険者努力支援交付金制度によって国の交付金を獲得して国保財政を強化するといった方針を定めることを考えています。また、3番、納付金及び標準的な保険料(税)の算定方法につきましては、先ほど説明しました保険料水準の平準化についての考え方などをここに記載する予定としています。また、6番の医療に要する費用の適正化の取組につきましては、医療費の過度な上昇を抑制して、国保財政の安定と被保険者の医療費負担の軽減につながりますよう、県と市町村が取り組む医療費適正化の取組ですとか支援について定めることとしています。
 委員の皆様からは、そこに書いておりますように、医療費の地域差の解消についての意見などをいただいておりまして、こうした意見も踏まえながら今後さらに検討を進めまして、その下にスケジュールが書いてありますけれども、2月頃にパブリックコメントをして、年度内に策定することを考えています。

◎坂野委員長
 それでは、ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 まず、別冊の新型コロナ対策について、幾つかあるのですけれども、一つは、西部地域の医療機関の検査です。症状がある人が訴えたときに、医療機関にかかったのだけれども、少し待ってくださいとか、様子を見てくださいみたいな感じで検査が遅れるという事例が幾つかあって、それについて平井知事も少し正すべきものがあるというようなことを言っておられたと思うのですけれども、特に西部について、きちんと徹底していただいているのかどうかを確認させてください。
 次に、3ページですが、かかりつけ医で検査ができるようになりましたということで、対象の診療科がある医療機関の58%で検査ができるということなのですけれども、こういう検査ができる医療機関の中にはいわゆる入院協力医療機関になっているところもあって、検査体制を組まないといけないし、患者さんが増えてきたら病棟も空けて、入院の受入れもしないといけないということで、非常にスタッフ不足だということを言われているのです。特に看護師さんが足りないと。今入院している病棟を閉鎖していかないとコロナの患者さんを受け入れる体制をつくれないという声が出ているのです。それで、そのことを要望で出させていただいたら、検査は外注しているので、そこに病院内の職員が当たることも少なくなっているからというお話もあったのですけれども、実際には検査も手が取られる、それから入院にもそれなりに手をかけなければならないということで、スタッフ不足の問題をどのように県としては対応してくれるのかというのがあるのですよ。看護師を派遣してもらいたいという声も出ていまして、かかりつけ医のところで検査ができる、それから入院も可能になってきているというのはいいことなのだと思うのですけれども、そのスタッフ不足への対応、特に看護師さんについてどうかということが2点目です。
 3点目は、6番の感染警戒地域の見直しについてですが、段階が細分化されていて、正直これよく分からないのですよ。こうやって書くのだったら、随時動いているかもしれないのですけれども、どこの県がそれに当たるかを書いてもらわないと分からない。それに少し気になるのは、国が、GoToの絡みだと思いますけれども、いわゆるステージ3、4は移動についていろいろ制限をかけてくるということがあって、ではそのことがこれとの関係でどうなのかとか、県の場合は何かステージ2から3に移りそうになったら3に移る前段階で対応しますと言っているのだけれども、何かいろいろ指標があって、鳥取県は一体どこら辺なのというのがすごく分かりにくいのですよ。なのでその辺をもう少し分かるようにしていただけないかと思いますが、その辺について説明してください。

●萬井健康政策課長
 まず、西部の医療機関の検査体制のことですが、先ほど言われたような、かかったけれども待ってくれとか、その辺につきましては、各医療機関の判断もありますので、個々の事例でそういう遅れが少しあったかどうかというのは承知はしていないのですが、基本的には幅広く検査をしていただくようにということで、県医師会、各地区医師会を通じて診療機関にもお願いしているところですので、その辺はしっかりとやっていきたいと考えているところです。
 あと、病院の関係でスタッフ不足になっているのではないかということです。各病院におきましては、検査を外注しているところもありますし、各診療機関には簡易で検査ができるキット等を購入いただいて、スタッフの負担を少なくする方法も取っています。こういったことをやりながら、幅広くやっていただく形を取っているところです。
 感染警戒地域につきましては、今日は具体的にお示ししていませんが、県のホームページでは、どの県がどの地域に当たっているかということを随時更新していますので、そこを御確認いただけたらと思います。特にこの4と5の警戒を要する地域につきましては、どういった状況にあるのかというコメントもつけて、それぞれの県の実情を毎日更新していますので、それを御覧いただきながら、行く先の状況を把握していただけたらと考えているところです。
 あと、GoToの関係で、ステージ3、4というところが分かりにくいということでございました。現段階でどの段階かということですが、県としましては、3には至っていないという状況です。

○市谷委員
 医療機関の体制のことなのですけれども、スタッフ不足に対しての県の対応、特に看護師の不足に対して何か手当てをしてもらえるのかどうかをお答えいただきたいのと、さっき抗原検査などで簡易にできる検査もということでしたけれども、簡易であっても医師がそこに張りついていないといけないという話もあります。簡易キットの場合は別に医師が張りついていなくてもいいということであれば一定の軽減になるかもしれませんけれども、少しその辺を教えてください。
 感染地域については、これはこれで、県が示すものについては各都道府県を当てはめて更新しておられるということですけれども、もう一つの行動目安となっている国のステージの2、3、4のところについては、更新して書いていただいているのでしょうか。県の分さえ見ればいいということならそれでいいのですけれども、どうなのでしょうか。

●萬井健康政策課長
 スタッフ不足の関係ですが、各医療機関へのスタッフの派遣であるとかというところは、現段階では考えていないのですが、検査の体制としまして、医師が必ず横にいないとこの簡易キットの検査ができないかというと、そうではなくて、医療従事者の方が横についておられて検体採取をするという体制を取っています。医師が診ていただければ一番いいとは思いますが、そういう状況です。
 ステージの2、3、4につきましては、各都道府県でそれぞれがどの状況にあるかをきめ細かに開示をしていますので、それを一元化して県のホームページで表してはおりません。県の基準は感染者の数で警戒地域を出していますが、ステージの2、3、4でいきますと、病床の数であるとか、様々な6つの指標があります。そういったところを毎日更新するのは体制的に難しいのかなというところがありまして、できればそこは各都道府県のホームページを見て確認いただきながら、県としましては、そうはいっても感染警戒地域を皆様に分かりやすいようにということでこういう基準をつくってお示しをしているところです。

○市谷委員
 2点確認なのですけれども、さっき簡易な検査の場合は別に医者でなくても、医療従事者であればいいという話でしたけれども、医療従事者というのはどういう人を指しているのでしょうか。
 もう一つ、感染地域の話ですけれども、そしたら国にレベル2、3、4というのが更新されていないので更新してくださいと言ってください。更新されていないのですよ。前の時点になっていて、あれでは全然分からないので、県がしないのだったら国にそれは言ってください。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 検査の関係です。基本的に入院医療機関に検査の負担がかからないようにということを考えているのです。できる限りかかりつけ医の先生のところで検査ができる体制をより一層広げていきたいと考えておりまして、役割分担として、病院、入院の医療機関については入院医療のための体制をしっかり取っていただける形にというのを基本的に考えています。
 簡易検査キットは、鼻咽頭ではなくて、入り口付近のところで検体が取れることになりました。その場合については、医師でなくても医療関係者が、きちんと検体が取れているかどうかをしっかりと見ることが基本ということでありまして、そこは看護師さんでも可能なのではないかと思いますが、実際に診療所においてどういった体制でされているかについても、またきちんと確認を取っていきたいと思います。

○野坂委員
 別冊の感染症の対応なのですけれども、西部での感染者がぱたぱたと出ましたが、まだ全体としては本当に感染者は少ない状況で、まだ逼迫する状況にはないと思うのですけれども、鳥取県の場合、早期の徹底した疫学調査で拡大を封じ込めると言われて、その辺を徹底されていると思うのですけれども、感染経路等も含めて大体今の状況というのは追えている状況なのでしょうか。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 感染経路ですが、特に直近の状況についてはある程度追えていると思っています。初動の行動調査のところでしっかりと押さえていっていますので、公表できている範囲は非常に狭いですけれども、そこは保健所がしっかりと対応し、関連する県とも連携を取っていますので、今のところその辺りはきちんと追えているのではないかなと基本的には思っています。

○川部委員
 同じくコロナの対策で、インフルエンザとの同時流行が怖いという話なのですけれども、現在のインフルエンザの発生状況はどんなものでしょうか。このように医療体制の準備をしているのであれば、インフルエンザは今どうだというのも併せて報告いただいたほうがいいと思いますが、どうでしょうか。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 現在のところインフルエンザの届出自体はゼロです。やはり皆さんインフルエンザの予防接種も早めに受けていらっしゃる傾向と捉えています。

○川部委員
 報告も上げてください。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 わかりました。

○川部委員
 障がい福祉課の工賃の関係については、上がっているという傾向はいいのですが、増加した事業所が5割を超えたという表現になっていますけれども、残りの5割、減少した事業所があるので、そこの理由と、それに対しての対応はどう考えておられるのか。

●藤田障がい福祉課長
 減っているところの理由としましては、利用者のうち習熟している方が一般就労なさったというケースや、それに伴ってまた新しい方が入ってこられたということで、習熟するまで作業がはかどらないので、なかなか工賃が上がっていないという事実もあるようです。ただ、現状、コロナ禍において、少し生産活動が停滞していますので、ここは例えばコロナの影響を受けにくい農作業であるとか、農福のマッチングを進めたり、新たな分野に打って出られないかを御相談したりということで、しっかりと支援を進めていきたいと思っています。

○市谷委員
 就労福祉サービス事業所の工賃ですけれども、私も川部委員が言われたように、前回より増えたところが5割を超えたということですけれども、残りの5割は減っていることについてとか、今、直近でコロナによって非常に大きな影響を受けて工賃が減っていることについては、もう少し心を寄せる必要があるのではないかと思うのです。先ほど農福連携の話とかもされたのですけれども、以前議場で聞いたときに、県の発注の仕事だけでは賄い切れないので民需を増やしていくという答弁があって、それはそれですけれども、県としても仕事の発注を増やしていく努力をするとか、何かそういうことを県としてもう少し私は心を寄せて努力すべきではないかなと思うのですけれども、何かその姿勢が見えないのですよ。農福連携ができるところはいいかもしれませんけれども、そうでないところだってあるし、新規の人たちがなかなか仕事にも慣れなくて工賃が上がらないという状況について、もっと真剣に向き合って、県として対策すべきだと思いますし、県からの仕事の発注を増やしていただきたいと思うのですけれども、その辺どうでしょうか。
 4ページの循環器の対策推進計画ですけれども、この個別政策の中に禁煙対策だとか働き方の問題といった社会的な問題もきちんと入れ込んでほしいと思うのですけれども、入るのかどうかというのを教えてください。
 5ページの地域医療構想の関係については、知事が見直しをということでいろいろと一生懸命要望しているのですけれども、国の回答は、まあ聞きましたというような内容ですよね。今は本当にこんなことをしている場合ではないので、立ち止まることを引き続ききちんと求めていただきたいと思うし、国民健康保険についても、地域医療構想を進めていったら保険者努力支援金の交付金を増やしますよみたいなことが書いてあるので、こちらの担当からもその項目は取りなさいと言ってもらいたいのです。
 8ページの国保について、今度2期目の運営方針を決めるということですが、その前段で、来年度の納付金はどうしますかというのでいろいろな数値が出ていますけれども、βは所得の関係が出てくるということで、去年と数字が変わっていると思うのです。鳥取県は全国平均より所得が低いということで計算していくのですけれども、去年と今年の数字の違いと、βに全国よりも鳥取県は所得が低いですよと入れ込むことにどういうメリットがあるのかというのを説明してください。これはもう承認されて終わったことなので、少し説明していただきたいと思います。
 報告事項の保険料水準の平準化についてですけれども、将来的な保険料水準の統一に向けて議論を深めるということで、これを書くかどうかというのが今議論になっているということだと思いますけれども、統一化に反対している自治体があるのに議論を深めるなどということを書いてはいけないと思うのですよね。みんなが一緒というのだったらまだあれですけれども、少なくとも反対しているところがあるのだったら、議論を深めるなどという、一歩前に進めるようなことを書いてはいけないと思うのですけれども、その判断ですね、反対しているところがあったら書かないのだということを明言していただきたいと思います。
 9ページの実際の第2期の運営方針の見直し内容のところですけれども、2のところの主な見直し内容で、さっき言いましたけれども、保険者努力支援制度で評価される項目に重点的に取り組むとあるのですけれども、パブコメを取るのであれば評価される項目というのがどういうものがあるのかをきちんと示さないと。さっきみたいな地域医療構想で病床削減するというものまでもがこの評価内容に入っていたりとか、保険料の収納率を上げるとかということが入っているので、私はこれを重点に取り組むのはいかがなものかなと思いますし、書くのだったら少なくとも何が項目に上がっているのか、加点が何か、減点が何かというところまで書いてパブコメに示していただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。
3のところに、納付金の算定方式のうち、国庫負担金等の公費の取扱いを規定とありますけれども、これはどういう意味でしょうか。

●藤田障がい福祉課長
 まず、議場での答弁につきましては、官需よりも民需が相当大きいので、そこに働きかけをしていくほうが効果が大きいのではないかという趣旨だったと思います。ただ、官公庁も全くやっていないわけではなくて、当然、毎年計画を立ててやっています。例えば、今のコロナ禍においてはイベントが減ってきているので、グッズの扱いが減っていたり、会議などが書面開催などになっていますので、議事録作成とか、そういったものが減っていて、なかなか発注の機会がなくなっているところではあります。ただ、引き続き県庁内にも働きかけをして、障害福祉サービス事業所に発注いただくようにお願いしていますのと、僅かではありますけれども、例えばお菓子ですとか、障害福祉サービス事業所のいろいろな製作物を、売店にも御協力をいただいて昼休憩に出店いただくとか、障害福祉サービス事業所の販売が盛り上がっていくように引き続き進めてまいります。

●萬井健康政策課長
 循環器病対策推進計画のところで質問がございました。禁煙対策につきましては、個別政策と書いてある1から10の中の1番目のところに、働き方につきましては9番目の就労支援のところに含む予定です。

●谷医療政策課長
 国と地方の協議の場の関係につきましては、確かにこの10月29日の段階では明言はもちろんございませんでしたけれども、公立病院の再検証の期限はもともと今年度の9月でした。それは国が3月と、また8月にも改めて事実上の撤回をする方針を示していますので、知事会等を通じて行った主張がある程度実を結んでいるというところはあろうかと思います。この協議の場だけではなくて、あらゆる場を使って、少なくとも今やることは無理だということで、期限の凍結も含めて主張しているところですので、引き続き努めていきたいと考えています。

●西尾医療・保険課長
 まず、所得係数βの件ですけれども、昨年度は0.8程度だったのですが、今年度はまだ係数が示されておりませんので、また決まり次第、御連絡させていただきたいと思います。
 保険料水準の統一に向けて議論を深めるということにつきましては、確かに今時点で反対しておられる市町村はありますけれども、国保制度を持続可能で安定的な制度にしていくためには、やはり全県でもって全県を支えるという相互扶助の精神を高めていくことが大事だと思っています。その意味で、4市が被保険者の7割を占めるのですけれども、4市につきましては、要望書等で県に統一化に向けて調整をしてくださいという要望も出ていますし、反対しているところも議論そのものを拒んでいるわけではないので、その辺の反対しておられるところの事情もよく聞きながら今後も進めていきたいとは思っています。
 保険者努力支援制度に重点的に取り組むという件につきましては、この運営方針そのものに保険者努力支援制度の評価を一つ一つ盛り込むということはありませんけれども、6番の医療費に要する費用の適正化の取組とかに保険者努力支援制度で評価されるような項目も入っていますので、この運営方針で保険者努力支援制度で評価される項目というのはどんなものかというのが分かるようになっていると思います。
 その次の納付金の算定方法のうち、国庫負担金等の公費の取扱いを規定ということの意味ですけれども、納付金を算定するに当たって、国庫負担金等、国から入ってくる負担金をどのように納付金の算定方法に反映させるかということで、県全体の納付金を減らすのに使うのかとか、事情があって特定の市町村の納付金を減らすのに使うかとか、そういった内容を規定する予定でいます。

○市谷委員
 国保の保険者努力支援制度の評価項目ですけれども、書いてあるものもあるけれども、書いていないものもあると思うのです。例えば先ほど言った医療構想の推進だとか、ないものがあると思うのですけれども、パブコメを取るのであればきちんと書いていただきたいなと思います。
 納付金の算定方式ですけれども、要は国から入るお金を各市町村に振りまくのかどうかということについて、例えば保険料統一という話になったら、それはもう一括して県が各市町村にばらまくやり方はしないことになるので、保険料を統一するかどうかによって国庫負担金の使い方は変わると思うのですけれども、そこら辺をどう書かれるのかを教えてください。

●西尾医療・保険課長
 納付金の取扱いにつきましては、先ほどの保険料水準の統一のことをどういった内容で盛り込むのかによって変わってくると思いますので、今の段階では調整中としか言えないところです。
 保険者努力支援制度の件ですけれども、重点的に取り組むものにつきましては、この運営方針に記載すると思います。先ほど言われました地域医療構想の件につきましては、確かにおっしゃる面は分かりますので、保険者努力支援制度の評価項目につきましては、毎年国から、見直すべき項目はないかとか、追加すべき項目はないかとか、いろいろ意見照会が来ますので、そういった際にも少し心に留めておきたい思います。

○市谷委員
 今聞いたように、一体この第2期運営方針がどんなものになるか今は分からないものもあるので、パブコメにかける前にぜひ議会に示していただきたいと思うのです。今のこれでは分からないのですよ。いいですよと言えるほど中身が分からないので、パブコメに出す前に議会にきちんと説明していただきたいです。

◎坂野委員長
 よろしいでしょうか。

●西尾医療・保険課長
 はい。

○由田委員
 3ページの鳥取ハンセン病訴訟の終結についてですが、内容を見たら、これは国家賠償法請求に関することですが、県も連帯責任があるという旨で上告していただろうと読み取れます。しかし、県に対して原告は何を求めていたのかが明確でないと、個人が国家賠償法に基づいて請求する訴訟について、一々こういう公の場でこうやって事例を出す意味がないと思うのです。この原告は、亡き母が長島愛生園とか邑久光明園に入ることなく自宅で死亡されて、その家族として被害があったことを基にやっておられるのですけれども、まず、言ったように、何を県に求めていたのか。そして、去年の6月議会の最終日にこの熊本ハンセン病家族訴訟判決がありましたよね。この方は家族として県に対して相談をされていたのかどうかというのを聞かせてください。

●萬井健康政策課長
 まず、県に対する訴訟は、当時、ハンセン病の対策を取っていた県に対して、原告の方の母親ですけれども、その方が受けていた偏見、差別等に対する措置を怠ったことに対する違法性と、あと、この原告の方御本人に対しても、国の機関委任事務ではありますが、県の施策の違法性に対する賠償責任があるということを主訴として出されたものです。
 すみません。最後の質問がよく聞き取れなかったです。

○由田委員
 肝腎なことを確認するのを忘れていました。一番上に、原告、上告後死亡と書いてあるのは、御本人ですか。お母さんはもう亡くなられているのだけれども、原告も死亡されたのですか。

●萬井健康政策課長
 はい。

○由田委員
 分かりました。
 原告が判決前のいつ亡くなられたか分からないのだけれども、相談というのはなかったのでしょうか。

●萬井健康政策課長
 相談と言われますと……。

○由田委員
 だから去年の6月以降に亡くなられたとしたら、この熊本地裁が出した判決後になるわけですが、何か相談があったかどうか。

●萬井健康政策課長
 原告からの相談はないです。

●植木福祉保健部理事監兼健康医療局長
 少し平たく言わせていただくと、この訴訟の概要の2のところに請求の内容があるのですけれども、基本的にはこの亡くなられたお母さんが鳥取県内においてハンセン病だったということの事実が関係者には一切認知されていなかったのです。診断は大阪で受けておられまして、鳥取県に帰ってこられてからは、ひたすら自分はハンセンではないと言い続けておられた関係で、鳥取県内における医療従事者も関係者も、最後は施設入所をされましたけれども、誰一人この方がハンセンだったということは分からなかったわけです。そしてこの原告の方もお母さんがハンセン病だったことを知られたのはお母さんが亡くなられた後でありまして、そういったことに基づく差別は事実としてはなかったのではないかということがこのたびの結果だったと私は捉えています。

◎坂野委員長
 そのほかありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、次にその他ですが、福祉保健部に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。

○市谷委員
 いつも年末になると生活相談の窓口を部局を超えて置いたりするのですけれども、そういうことを今年もやっていただけるのでしょうか。

●丸山福祉保健課長
 このコロナの対策ということで既にまるごと相談というのを置いております。それは現在もやっていますし、今のところ今後も引き続きやっていく予定にしています。

◎坂野委員長
 そのほかありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、意見が尽きたようですので、福祉保健部につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩します。再開は入替え次第とします。
(執行部入れ替わり)

午前11時46分 休憩
午前11時49分 再開

◎坂野委員長
 再開します。
 引き続き、子育て・人財局に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 まず、木本子育て・人財局長に総括説明を求めます。

●木本子育て・人財局長
 子育て・人財局の議案説明資料をお願いします。3ページに総括表を載せていますけれども、子育て・人財局からは、3,200万円余の一般会計補正予算をお願いしています。内容につきましては、市町村や私立学校に対して支出をする補助金のうち、予算が不足する事業につきまして増額のお願いをするものです。
 詳細につきましては、担当課長から御説明しますので、御審議のほど、よろしくお願いします。

◎坂野委員長
 続いて、関係課長から順次説明を求めます。

●稲村子育て王国課長
 4ページをお願いします。高校生通学費助成事業です。520万円余の増額補正となります。補正の内容としましては、4月から行っています通学費助成事業の実際の各市町村の所要額が正確に把握できたことで、所要額を精査した結果、不足が見込まれることから、事業費を増額するものです。下の表に記載していますけれども、補助対象は、JR、バス等の公共交通機関で、月の実負担額が7,000円を超えている部分に対して、県内の高校生とその保護者を対象として助成を行っているところです。
 11ページは、次年度の円滑な事業実施のための債務負担行為です。まずは子育て王国とっとり推進事業ですけれども、内容としましては、県のホームページ以外に子育て王国とっとりサイトというサイトを当課で開設、運営しているところですけれども、このサイトの運営や掲載情報の収集などの業務の委託契約を令和3年度から5年間の複数年契約するための債務負担行為です。子育て支援員研修実施事業は、子育て支援員に対する研修を年度当初から速やかに事業着手し、実施するために、今年度中に債務負担行為を取っておくものです。保育・幼児教育の質の向上強化事業は、この事業の中に含まれる保育士のキャリアアップ研修事業を年度当初からスタートさせるための債務負担行為となっています。

●名越家庭支援課長
 11ページをお願いします。債務負担行為です。上の表は追加分ですが、4つ目の婦人相談所一時保護所費、それから最後の一時保護所費、これは児童相談所部分ですが、以上の2つにつきましては、給食の調理業務委託について、令和3年度から5年度までの債務負担をお願いするものです。真ん中にあります里親養育包括支援事業は、里親の委託推進のための経費で、公募型のプロポーザル方式で行うものです。令和3年度分として1,100万円余をお願いしています。
 下の表は変更分です。福祉相談センター管理運営費につきましては、既に230万円余の電話交換機の賃貸借契約をお認めいただいていますが、今回は建物の清掃経費、それから植栽管理費の令和3年度から5年度までの経費でして、清掃経費1,281万9,000円、植栽管理費183万6,000円の計1,400万円余をお願いしているものです。

●安養寺総合教育推進課長
 5ページをお願いします。私立高等学校等就学支援金支給等事業として430万円余をお願いしています。家庭の状況にかかわらず、高校生等が安心して勉学に打ち込める環境をつくるため、就学支援金の支給等により家庭の教育費の負担を軽減しているものです。支給額は、参考のところに記載していますとおり、年収590万円未満の世帯につきましては年額39万6,000円、年収590万円以上910万円未満の世帯につきましては年額11万8,800円の支給となっています。受給者数につきまして、当初予算時の想定を17人上回ったため、増額補正をお願いするものです。財源は全額国庫となります。
 6ページをお願いします。私立中学・高校生への学びの応援事業として2,200万円余をお願いしています。本事業は今年度の新規事業でありまして、高校生等に対して多様な選択肢を提供するとともに、安心して勉学に打ち込める環境をつくるため、先ほど御説明しました国の就学支援金制度に県で上乗せの補助を行って、家庭の教育費のさらなる経費負担の軽減を図っているものです。参考のところに記載していますとおり、生活保護世帯と年収270万円未満の世帯につきましては授業料以外の学校納付金について、年収590万円以上800万円未満の世帯につきましては国の就学支援金の上乗せ分について、それぞれ記載の内容を補助するものです。こちらにつきましても受給者が当初予算の想定を471人上回ったため、増額の補正をお願いするものです。

◎坂野委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○川部委員
 高校生通学費助成事業ですが、この制度は市町村ですけれども、このタイミングで増額するということは、後払いなのですか。買うときに多額なお金が要るはずなのですけれども、そこは一旦払わせておいて、後になって申請して支給するという感じになっているのでしょうか。支援するという意味でいうと、前に支給したほうがいいのではないかと思うのですけれども、どんな感じなのでしょうか。

●稲村子育て王国課長
 利用者の方に対しての実際の支給については、各市町村で適宜決められる制度にしています。ですので、長距離の学生さんが多い市町村におかれては、年2回とか3回とかの支給期日を決めておられるところもありますし、対象者が少ないということで、一括して年度末に払うという市町村もあります。市町村が実際に利用者の方に配慮して決めていただけるようにということで、必要があれば県としても市町村に対して概算払いをするという制度になっています。

◎坂野委員長
 そのほかございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、報告事項に移ります。
 報告7、令和2年度第2回子育て王国とっとり会議の開催結果について、稲村子育て王国課長の説明を求めます。

●稲村子育て王国課長
 報告資料の2ページをお願いします。令和2年度第2回子育て王国とっとり会議の開催概要について報告します。
 子育て王国とっとり条例に基づいて設置しています子育て王国とっとり会議を先月11月16日に開催しました。
 2に議事概要を書いていますけれども、議題の1としては、新型コロナウイルス感染症への対応について、前回の会議で委員より出された意見に対して、現在の県の取組であるとか対応を説明して、それに対してのまた御意見をいただきました。委員からの御意見としては、コロナの感染症対策で社会全体が萎縮し過ぎていて、子どもの成長に悪影響があるのではないかと、ウィズコロナの時代にあっては行政も工夫して、より子どもの成長を引き出す取組を考えてほしいといった意見とか、コロナでステイホームの時間が多くなっていることで、DVや虐待の懸念が拭えないということで、それに対しての状況はどうかといった御意見がありました。それと、個人情報といったものについて、教育現場でももっときちんと配慮した教育がなされるように啓発を徹底してほしいといった御意見がありまして、関係課にもそういった御意見を流しました。
 議題の2としては、子育て王国の今後の進展のために必要な施策に対して御意見を求めまして、それについては、委員からは大きく2点の意見が出されたところです。
 1点目は、待機児童の解消のための保育人材の確保について、保育士の処遇改善等がだんだん進んできているという状況は理解できるけれども、依然として現場には負担感や家庭との両立が難しいといった感覚が強いことから、ICT化事業などを含めて、職場環境の整備をもっと進めるべきといった御意見、それと、これまでやはり保育士、保育現場に対する悪いイメージが定着し過ぎていて、なかなか若い人たちが養成校を進路として選択しない状況があることから、処遇改善も進んできた今の保育現場の状況をより若い、特にこれから進路を考える高校生などをターゲットとしてPRしていく必要があるのではないかといった御意見でございました。
 2点目としましては、やはりコロナ禍の中で、DV等も懸念されるところですけれども、男性の家事、育児参加をもっと家庭で行うべきではないかという御意見です。これに関しては、県がやっている子育て研修や講座だけでなくて、例えば企業の人材育成の中にそういった子育て支援のメニューも入れてもらえるような働きかけをしてはどうかといった御意見とか、男性の家事や育児に関するスキル全般が低いので、それを向上させる取組は考えられないかということで、そういった点も含めて、まずは男性の意識がどういう状況か、アンケートなどをしてはどうかといった御意見をいただきました。
 いただいた意見につきましては、政策戦略事業等で検討していくもの、また、事業所とか市町村と連携が必要なものについては、次年度以降も継続して検討して、きちんとした施策として考えていきたいと思っています。
 議題の3は、王国会議の部会として設置している幼保連携型認定こども園認可等審議部会の委員の指名ですけれども、こちらは、事務局より委員案を提出し、会長からの指名の承認をいただいたところです。任期は令和2年11月16日から王国会議の任期終期と同じ令和4年5月までとなっています。

◎坂野委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですが、子育て・人財局に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、子育て・人財局につきましては以上で終わります。
 暫時休憩します。再開は13時とします。
(執行部入れ替わり)

午後0時03分 休憩
午後1時00分 再開

◎坂野委員長
 再開します。
 引き続き、生活環境部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 まず、池上生活環境部長に総括説明を求めます。

●池上生活環境部長
 議案説明資料の1ページを御覧ください。予算関係、それから予算関係以外で条例の一部改正2件と専決処分の報告3件です。
 3ページを御覧ください。主な事業を記載しています。低炭素社会推進課分は、債務負担行為で令和3年度から5年度に鳥取大学にメタンハイドレートの調査研究業務等を委託する経費です。それから、水環境保全課分は、旧岩美鉱山の殿物処理に係る700万円の経費です。
 詳細は関係課長から説明しますので、御審議のほど、よろしくお願いします。

◎坂野委員長
 続いて、関係課長等から順次説明を求めます。

●住田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 10ページをお願いします。債務負担行為です。一番上の令和2年度環境汚染等総合対策事業は、大気環境とかの測定、そういったものの債務負担行為です。以前から債務負担行為をお願いしておりましたが、更新ということで、さらに3年間分をお願いするものです。大気測定機械のテレメーターのメンテナンスも併せて債務負担行為を行うものです。1,400万円余です。よろしくお願いします。
 12ページです。議案第9号、公害に係る紛争の処理の手続に要する費用等に関する条例の一部を改正する条例です。公害紛争処理法が改正されまして、1年を超え3年以下の期間で条例で定める期間ごとに公害審査委員候補者を委嘱することとされたことに伴うものです。これまで毎年委員をお願いしておりましたが、現状、今までこういった公害紛争は騒音が2件ありましたけれども、大体1.2年から3年程度ということで、現状に合わせて、3年を上限ということに条例を改正するものです。

●山根生活環境部参事監兼低炭素社会推進課長
 4ページをお願いします。日本海沖メタンハイドレート調査促進事業で約1,800万円の債務負担行為をお願いするものです。
 鳥取県では、平成28年度から今年度までの5年間、鳥取大学に奨学寄附を行いまして、メタンハイドレートに関する研究開発や人材育成を進めてきたところですが、国が行っている日本海沖メタンハイドレートの資源調査が進みまして、令和9年度までに民間企業が主導する商業化に向けたプロジェクトが開始されることを目指すことになっています。そういったことから、鳥取県においてもメタンハイドレートの研究開発、人材育成を進めるために、令和3年度以降もメタンハイドレートの調査研究機能を鳥取大学に置かせていただいて、海洋研究の調査等を継続するとともに、普及啓発に取り組もうとするものです。
 主な事業内容は、令和3年度から3年間、鳥取大学に奨学寄附を行って、学部生向けの共通科目の開講ですとか、メタンハイドレートが賦存する海域の海洋調査、県民への普及啓発を行おうとするものです。
 10ページの債務負担行為に関する調書を御覧ください。令和3年度から5年度までの債務負担行為として、先ほど御説明申し上げた事業をお願いするものです。

●若林衛生環境研究所長兼原子力環境センター所長
 11ページをお願いします。衛生環境研究所管理運営費の債務負担として1,900万円余の増額補正をお願いするものです。内容としましては、庁舎清掃、機械警備あるいは照明制御盤の保守点検といったものについて、令和3年度から令和5年度までの複数年契約とするものです。

●平木緑豊かな自然課長
 9ページをお願いします。繰越明許費に関する調書の追加分です。国立公園満喫プロジェクト等推進事業費のほか3事業につきまして、工事の日程調整等で不測の日数を要したこと、また、新型コロナウイルス感染症の影響により事業等ができなかった関係で、約5億3,100万円余を繰り越しさせていただくものです。
 10ページをお願いします。債務負担行為として、自然公園等管理費など3事業を上げています。いずれも清掃管理等で翌年度にわたるものということで上げています。

●朝倉くらしの安心推進課長
 19ページをお願いします。鳥取県住民基本台帳法施行条例及び鳥取県手数料徴収条例の一部改正について、地方自治法第180条第1項の規定に基づき、令和2年11月5日に専決処分しましたので、同条第2項の規定により報告します。
 条例改正の理由ですが、参考の欄に記載していますとおり、肥料を取り巻く諸事情の変化に鑑み、肥料取締法が一部改正され、本年12月1日より法律名が「肥料取締法」から「肥料の品質の確保等に関する法律」に改められたことによるものです。具体的な改正内容は、20ページのとおりであり、住民基本台帳法施行条例及び手数料徴収条例の規定において、当該法律名を引用する箇所の改正と肥料取締法の改正に伴う条ずれに対応するものとなっています。

●遠藤住まいまちづくり課長
 14ページをお願いします。鳥取県被災者住宅再建等支援条例の一部改正です。
 改正の背景ですが、国の被災者生活再建支援法の改正法案が現在臨時国会で審議中でして、改正の概要が参考の1のところになります。内容としましては、半壊のうち損害割合30%以上のところに新たに中規模半壊という区分を設けまして、建設の場合は100万円、補修の場合は50万円を支給するというものです。支給額は世帯人数で額が異なっておりまして、単身世帯の場合は建設が75万円、補修が37万5,000円となっていますので、表では最大100万円、最大50万円と記載しています。この改正法案がこのたびの臨時国会で成立する見込みとなっていますので、新たに国の支援の対象となる半壊のうち、損害割合30%以上については、現行の支援金の額は維持しつつ、国の支援金の利用を基本とするよう改正するものです。
 2の改正の概要ですが、(1)として、県の支援金は、半壊世帯で住宅の建設または購入する場合は、国の支援金の支給対象とならないものを対象とすることとしています。これによりまして、国の支援金の支給対象となるものは県制度の対象から除くようにしています。(2)として、県の支援金の額は、国の支援金の支給対象となる場合は、国の支援金の額を控除した額としています。括弧書きにその額がゼロを下回る場合はゼロとしていますが、これは、例えば補修経費が50万円未満だった場合に、国の支援金を50万円控除するとマイナスになってしまいますので、その場合は支援金がゼロになることを明確にしているものです。(3)として、一部損壊10%以上は、これまでは補修の場合のみを支援対象としておりましたが、新たに住宅を建設または購入する場合も補修の場合と同様に支援金30万円を支給するというものです。
 3の施行期日につきましては、公布の日としています。
 15ページからは新旧対照表をつけていますので、後ほど御確認ください。

●田中水環境保全課長
 5ページをお願いします。鉱山鉱害・土壌汚染防止事業で700万円の増額補正をお願いするものです。財源内訳につきましては、国庫支出金が4分の3、一般財源が4分の1となっています。
 事業の目的・概要ですが、旧岩美鉱山の坑廃水処理時に発生します中和殿物につきまして、平成15年から民間企業に有償で引渡しの処理を行ってきましたが、引渡先の経営の事情によりまして今年の7月で終了となりました。新たな有償での引渡先等を探していますが、今のところありませんので、今年度発生予定の中和の殿物につきまして、産業廃棄物として処分するものです。

●長尾西部総合事務所生活環境局生活安全課長
 22ページをお願いします。交通事故の損害賠償に係る和解及び損害賠償額の決定について専決処分しましたので、報告します。
 事故の概要は、2の(3)を御覧ください。昨年11月25日に大山町大山地内の駐車場内におきまして、西部総合事務所生活環境局の職員が公用車を駐車場枠から前進させた際に、前方の注意を怠ったため、場内を通行しておりました乗用車に接触し、双方の車両が破損したものです。
 2の(2)の和解の要旨です。県側の過失を7割として、県は損害賠償金11万9,350円を支払うものです。
 参考のところを御覧ください。この損害賠償金のうち保険支払い額が8万9,350円であり、県費支出額としては保険契約による免責額3万円となります。
 このたびは県の職員が交通事故を起こした上に、県民の方に損害を与えてしまいました。誠に申し訳ありませんでした。

◎坂野委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの……(「委員長」と呼ぶ者あり)

●平木緑豊かな自然課長
 1つ報告が漏れておりましたので、追加で説明します。
 23ページです。専決処分の報告です。都市公園条例の一部を改正する条例について、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー法の改正によりまして、引用条文の条ずれが発生しましたので、それについて改正をしています。

◎坂野委員長
 それでは、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 11ページの衛生環境研究所の運営費は、もともと債務負担を組んでいたものの補正なのですけれども、さっき少し話があった、もともと3年間でやっていた清掃とか機械警備とか、そういうものの委託について、今回改めて契約を起こすということなのでしょうか。ここをもう少し説明してください。
 12ページの公害紛争の関係の条例改正について、全国的には審議会を常設していて、そこの委員をということなのですけれども、鳥取県の場合は候補者を委嘱するというやり方で、案件が生じたらそのたびにお願いして集まっていただくというやり方のようなのです。審議会を置かずにやっている理由は、さっき2件しかなかったとおっしゃったのですけれども、案件が少ないからなのかどうか、そこを確認させてください。

●若林衛生環境研究所長兼原子力環境センター所長
 まず、庁舎清掃についてですけれども、もともと営繕課で包括契約をしようかという検討がありました。ただ、結果として、金額的に大きくなるということで、衛生環境研究所で契約をしていくことになったいきさつがありまして、来年度からの複数年契約という形にしています。
 ほかの2つの機械警備ですとか照明制御盤の保守委託については、以前から複数年契約にしていたと記憶しています。

●住田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 12ページですけれども、他県の場合は、公害紛争が割と多いということで、大体37都道府県は常設となっていますが、鳥取県の場合は、先ほどお話ししましたように騒音の関係で2件ということで、極めて少ないということがございます。これまではその都度、毎年委嘱をしていましたが、事案が起こりましたら1年以上かかりますし、あとは業務の効率化ということもありますので、今回、委嘱期間を3年に改正させていただきました。

○市谷委員
 11ページの衛生環境研究所の債務負担ですけれども、変化としては、清掃については今まで単年契約だったのを3年の複数年契約にしたということですか。

●若林生活環境部衛生環境研究所長兼原子力環境センター所長
 正確に言いますと、以前は、3年の複数年契約としていましたが、営繕課が県全体として包括契約をしていきましょうかというような流れがあって、今年度については単年度契約にしています。ただ、包括契約の中に入れないという整理がされた結果として、当初で複数年契約を今後結んでいくということです。

○野坂委員
 22ページの交通事故の専決処分は、駐車場内ということですけれども、過失が7・3になっているのですよね。これをもう少し説明してくれますか。

●長尾西部総合事務所生活環境局生活安全課長
 駐車場内の事故につきましては、一般的に駐車場の枠から出る車の過失割合が高いということがベースになっておりまして、そのベースに基づきまして7・3という形で今回決定されたと聞いています。

○常田委員
 4ページのメタンハイドレートについては、商業化まで数十年ぐらいかかるとも言われていますが、私はそれをすごく短縮していただきたいなと思うのですけれども、今回の研究というのが商業化に向けての研究なのか、それとも学術的な研究なのか、その辺をお聞かせいただけたらと思います。

●山根生活環境部参事監兼低炭素社会推進課長
 国では、メタンハイドレートの工程表みたいなのをつくっておられて、令和9年度までに商業化に向けたプロジェクトの開始を目指すということで、現在、採掘技術を研究しておられまして、令和5年度からは実際に採掘調査を進めようとされております。寄附講座は、学生向けの教育というところもありますし、それから、鳥取県沖にもたくさん賦存しているという状況ですので、定点観測等をして、賦存状況がどうかと、海洋状況がどうかということもしますし、それから、鳥取大学自体が国の採掘技術の調査に応募して、研究をしているところです。そういうところで鳥取大学でも技術の研究を進めていただくとともに、国で今、採掘の技術を確立しようとしていらっしゃるということですので、その技術も併せながら、寄附講座で人材を育成していくことを考えているところです。

◎坂野委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、請願・陳情の予備調査を行います。
 今回の予備調査は、新規分の陳情1件についてです。
 現状と県の取組状況は、お手元に配付している請願・陳情参考資料のとおりです。
 それでは、陳情2年生活環境第30号、風力発電施設のガイドラインの策定について、山根生活環境部参事監兼低炭素社会推進課長の説明を求めます。

●山根生活環境部参事監兼低炭素社会推進課長
 陳情資料の2ページをお開きください。現状と県の取組状況について御説明します。
 風力発電施設は、電気事業法などの様々な関係法令や、国の通知、ガイドライン等によりまして、事業計画の策定、施工等について規定がされているところです。
 また、国が策定しているガイドラインでは、事業計画策定の初期の段階から事業者が地域住民と適切なコミュニケーションを図って、説明会の開催等によって事業への理解を得られるように努めることですとか、防災等の観点から策定した計画に基づき設計、施工等が適切に実施されること等が事業者に求められているところでして、事業者は主体的に関係法令やガイドライン等を遵守しながら事業を実施する必要があるところです。
 また、風力発電施設等の電気事業の許認可権限等は、電気事業法に基づきまして、国が有しています。県では、環境影響調査手続において、事業者から方法書等の書類の提出を受けまして、関係市町村、住民、また専門家で構成する鳥取県環境影響評価審査会の意見を踏まえて、経済産業省等へ意見を述べているところです。
 また、他の都道府県においては、北海道と3県が風力発電施設についてのガイドライン等を策定している状況です。
 県の取組状況ですが、県内の再エネについては、平成2年3月時点で鳥取県の電力総需要の38.7%を占めるところまで普及をしています。今年3月に策定した環境イニシアティブプランでは、2030年に再エネ割合を60%とすることを目標としています。これは運転開始が確実に見込まれるバイオマス発電等を見込んだものでして、風力発電の新増設はなくても達成が可能な目標であると考えているところです。
 県では、再生可能エネルギーは住民理解の下で導入されることが重要と考えていまして、これまでの事例におきましても、事業者に対して住民理解に努めるよう要請するなどの対応をしてきているところです。
 また、環境影響評価手続では、環境影響調査結果等が事業者から県に提出された場合は、内容を確認しまして、環境影響評価の妥当性等を精査した上で、鳥取県環境影響評価審査会の専門家の御意見、関係市町村や住民からの御意見を踏まえた上で、適切に意見を述べていくことになります。県での環境影響評価の妥当性等の精査は、例えば騒音であれば、国が専門家を交えた検討会で整理された内容を踏まえて策定された風力発電施設から発生する騒音に関する指針に基づき行うこととなり、当該指針では、風車からの影響は風況、地形、土地の利用状況等によって異なることなどから、地域の状況に応じた対応が求められるとされていますので、事案に応じて対応しているところです。
 なお、許認可等の手続において地元の意見が適切に反映される仕組みの構築や地域住民の理解を得ないまま設置を進めることがないよう、県では国が責任を持って事業者を指導することを要望してきているという状況です。

◎坂野委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 今御報告があった現状の2番目のところに、国が作成している風力発電に係る事業計画策定ガイドラインというのがあるということが書かれていて、それでいろいろ地域住民とコミュニケーションとか、説明会をきちんとするように努めることとなっていますが、実際に県としてはこのガイドラインがきちんと守られていると思っているのでしょうか。多分、守られていないから県として国にきちんとしなさいという意見を上げているのだと思うのですけれども、今、県内で計画している事業者はこのガイドラインを守っているという認識でしょうか。そこを教えてください。
 2つ目に、ガイドラインを策定している都道府県が4つ紹介されていますけれども、これはどういう内容なのかというのを少し紹介していただけないでしょうか。例えば再生エネルギーがすごく進んでいるドイツなどは、環境影響評価の前にゾーニングしていて、どこが設置してもいいところ、悪いところということがあったりするので、もしかしたらこの県でやっているガイドラインの中にはゾーニングしているところがあるのではないかとも思いますので、ガイドラインの中身を御紹介いただけないでしょうか。
 3つ目に、県の取組状況の3のところで、風力発電施設から発生する騒音に関する指針というのができていますという説明がありましたが、その指針はおそらく古いもので、風力発電機1基当たりの出力は1,500キロワットとか2,000キロワットとか、そういうものではないかと思うのです。今、県内で計画されているのは4,000キロワットとかなのですけれども、そういう大規模な風力発電機が設置されることに対応したガイドラインなのでしょうか。

●山根生活環境部参事監兼低炭素社会推進課長
 まず、ガイドラインで努めることになっているけれども、守られていると思うかどうかという御質問です。もちろん国がガイドラインを定めて、説明しなさいということですので、努力義務ではありますけれども、基本は説明をしないといけないと考えているところですが、現在、幾つか県内でも計画がありますけれども、その中には非常に説明が不十分と考えている事業もあります。したがって、それにつきましては、県でも再三にわたり文書等も交付しながら、十分説明を尽くすように、丁寧に対応するようにということで事業者に求めているところです。
 他県の状況ということで御質問がありました。4つ報告していますが、そのうち北海道と鹿児島県は、風車に関する景観形成に関するガイドラインということで、景観形成に関するものとかを定めています。また、長野県は、条例手続の説明等についてということで、手順とかを定めておられますし、兵庫県は、施設基準とか届出とか、そういうことで定めておられまして、市谷委員がおっしゃったゾーニングをして、ここはいいとかここは悪いとかというものとは少し違うのかなと思っているところです。
 騒音に関する指針についてもお話がありました。多分その測り方を示したということで、2,000キロワットならこうだということではないとは聞いていますが、この指針に基づいて、大体何デシベルが最低限とか、参考値ということで値も定められていますので、環境影響評価の準備書が提出されれば、事業者もこれに基づいて評価をすると聞いていますので、この指針に基づいて判断をしていくことになろうかと思います。

○市谷委員
 最初の計画策定のガイドラインですけれども、さっきおっしゃったように、地域住民への説明というのが決して十分ではないという現状があるというのは認識しておられるということですし、併せて言っておきますと、鳥取風力の話は議場でもさせていただきましたけれども、西部の風力発電などは、どこに風車を建てるのかというのを全然住民説明しないで、説明した地域では見せているけれども、それを外に口外するなと言ったりとか、同じ会社ですけれども、本当にひどいことです。それから、地権者との契約で、反対運動するなということを住民に約束させたりとか、そんな契約書を交わしたり、それでどうして住民の理解とか説明ということが十分だろうかと。この国のガイドラインで本当にきちんと規制されているのか私は非常に疑問に思っているので、やはりきちんとした住民合意の物差しというか、ガイドラインがないといけないのではないかなと思います。
 騒音に関する指針についても、今、どんどん大規模化しているのに、それに対応する指針になり切っていないのではないかと思いますので、新しい独自のガイドラインなるものが要るのではないかなと思っています。

○野坂委員
 委員長、事業者が言っているとか言っていないとかというのは委員会の審査、議論になじまないと思うのですよ。やはり我々は共通の事実を基に議論していかないと駄目なので、委員長において適切に整理していただきたいと思います。
 その上で、先ほど国が策定したガイドラインに沿って事業が進められていく、県としては環境影響調査を踏まえて国に意見を言うことができるという説明だったと思うのですけれども、現状で、ガイドラインに沿って進められているか否かという県の判断というのはどういった権限によるものなのでしょうか。例えば、権限がないのであれば、どういう根拠で関与されるのか。関与する段階とか、いろいろあると思うのですよね。国のガイドラインに沿って事業を進めろということであれば、監督官庁は国でしょうし、県の関わりというのはどういうことになるのでしょうか。

●山根生活環境部参事監兼低炭素社会推進課長
 おっしゃるとおり、風力発電とか電気事業は国に許認可権限がありまして、これも国が定めたガイドラインですので、このガイドラインに合っているかどうかというのは、県で評価する立場にはないと思っています。
 では、なぜ説明が不十分だと言っているのかということになるかと思いますけれども、既に環境影響評価法の環境影響手続が始まっていまして、その中で、事業者がこういうことでアセスするとか、それから、住民説明をしなさいということが規定されています。それを踏まえて県では経済産業大臣に知事意見を出すという仕組みになっていますので、その中で、そういった法に基づいてきちんと説明等がされているかというところも含めて意見を申し上げているところです。

◎坂野委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員の方で陳情者からの願意の聞き取りあるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いします。

○市谷委員
 ぜひ願意の聞き取りを行いたいです。どういうことが現場で起きていて、こういうガイドラインをつくってほしいという話なのかをぜひ聞き取りをしたいと思います。

○常田委員
 今回はガイドライン策定の陳情ですので、当局に話を聞けば十分かと思われますので、聞き取り、現地調査は必要ないと思います。

◎坂野委員長
 それでは、意見が分かれていますので、多数決で決定したいと思います。
 聞き取りを行うことに賛成の方は挙手をお願いします。(賛成者挙手)
 挙手が少数のようですので、今回につきましては、聞き取り及び現地調査は行わないこととします。
 次に、報告事項に移ります。
 報告8、大山頂上避難小屋の供用開始等について、報告9、氷ノ山三ノ丸休憩舎で発生した登山者の負傷事案について及び報告10、香川県及び福岡県における高病原性鳥インフルエンザの発生状況について、平木緑豊かな自然課長の説明を求めます。

●平木緑豊かな自然課長
 2ページをお願いします。大山頂上避難小屋の供用を開始しましたので、報告します。
 平成31年3月から全面改修を行っておりました大山頂上避難小屋につきまして、今年の11月6日に完成、供用開始しました。また、大山の入山協力金制度につきまして、機運醸成及び制度検討の参考とするために、登山者アンケートを実施しています。これの結果について、概要を報告します。
 山頂避難小屋の概要につきましては、資料に記載しているとおりです。大きく変わった点としましては、従来、二階建ての2階部分が半分のロフト形式でしたが、全面床としまして、収容人員を従来の約1.5倍、150名が収容できる広さにしています。また、トイレにつきましても、和式3基であったものを洋式化して、男性用、女性用それぞれのトイレと、小便器を1基増設し、より多くの方の対応ができるように増設をしています。
 参考のところですけれども、この山頂避難小屋を含め、6合目の避難小屋、それから大山の山頂碑につきましても、今年度、移設が完了し、また、駒鳥避難小屋も完了したことから、大山周辺の避難小屋等につきましては、全て利用可能になっています。
 3ページをお願いします。入山協力金に関するアンケートの概要です。実施期間は10月9日から11月9日までの約1か月間です。方式としては、とっとり電子申請システムによる電子アンケートのほか、現地でのチラシ配布による調査も実施しています。内容につきましては、入山協力金制度への賛否、協力金の使途、収受方法等です。
 結果ですけれども、回答数は494件でした。内訳としては、記載していますとおり県外の方が約7割で、年齢構成につきましては、大体20代から60代までほぼ均等に分布していました。男女比率では、男性が約7割でした。登山回数については、6割以上の方が2回以上大山への登山経験がありという結果でした。
 協力金の賛否ですけれども、86%の方が賛成という御意見でした。金額については、300円と500円で、ほぼ拮抗しているという状況です。使途につきましては、トイレの管理ですとか標識整備等でした。
 今回のアンケート結果も参考にしながら、今年度は実施できませんでした実証実験を来年当初から始めたいということで、今後、大山山岳環境保全協議会準備会でも検討を続けていくことにしています。
 4ページをお願いします。氷ノ山三ノ丸休憩舎で発生した登山者の負傷事案です。
 11月14日に氷ノ山の三ノ丸休憩舎を訪れた方が負傷するという事故がありました。負傷者は60代の男性1名。経緯としましては、11月14日に県外のグループ7名で登山をされまして、下山途中に立ち寄られた三ノ丸休憩舎の2階の展望台に上がられた際に床板1枚が抜け、左足がはまったことで、手をついた際、負傷したということです。自力下山後、医療機関で診察したところ、左膝の打ち身と左肩上腕骨にひびが入っているという診断を受けられて、翌週の16日、グループメンバーのリーダーの方から鳥取森林管理署を通じて県に連絡がありまして判明したものです。
 対応状況です。負傷者への対応としましては、実際にけがを負われた方と連絡がつきまして、訪問しておわびをしているところです。賠償請求等につきましては、現在協議中です。施設に関する措置ですけれども、県で探知しました16日当日に休憩舎2階については立入禁止措置をしています。19日木曜日に営繕課の職員と現地を確認し、破損の原因を確認しています。原因としましては、5ページに写真と図を載せていますけれども、床板がかかっています床材の端の部分が劣化し、板を踏んだ際に力がかかってはりから外れたものと認識しています。また、県管理の他の休憩舎、公衆トイレについても、緊急点検を実施しています。今回事故がありました木造の休憩舎等が、県が管理するものとしては県内に24か所あります。このうち、18と記載していますけれども、今日現在では22か所の安全確認をしています。残り2件につきましても、12月4日までに点検を完了する予定としています。
 引き続き定期点検を実施し、不具合がないように注意するとともに、安全管理には万全を尽くしていきたいと思っています。
 今回は負傷事故が起きたということで、非常に責任を痛感しています。本当に申し訳ありませんでした。
 6ページです。香川県及び福岡県における高病原性鳥インフルエンザの発生状況です。11月5日に香川県三豊市の採卵鶏の農場で高病原性鳥インフルエンザが発生し、その後、香川県内で7例が続発しています。11月25日には福岡県宗像市でも1例が発生していますので、報告します。
 鳥インフルエンザの農場での発生状況については、(1)に記載しています。9例目の福岡の事例まで載せていますが、今日現在ですと、実は兵庫県淡路市の採卵鶏でも発生が確認されていますので、10例となっています。
 続いて、野鳥における鳥インフルエンザの発生状況を(2)のところに記載しています。北海道紋別市での野鳥ふん便以降、鹿児島県出水市での環境水など4例が発生しており、最新の状況では、新潟の阿賀野市で環境水中から検出されておりまして、5例になっています。
 県の対応ですけれども、これまでに庁内連絡会議を、2回と記載しておりますけれども、今日現在では4回開催し、対応を確認、関係機関に情報提供を行っています。県内の養鶏場81農場につきましては、畜産課を中心に対応しております。野鳥に関しては、各総合事務所、緑豊かな自然課で渡り鳥が集まる河川、湖沼の監視を実施し、県内約70か所を週に1~2回、野鳥の大量死等がないか確認をしているところです。現在までのところ、野鳥の大量死等、異常は確認されておりません。また、環境省でも米子の水鳥公園で10月に水鳥のふん便調査を行っていますが、陰性ということで確認しています。12月にも追加調査をする予定です。
 また、県内の養鶏場に対する消毒の徹底、野鳥の侵入防止等を継続して指導するとともに、県民への死亡鳥等を発見した際の連絡先等の周知や、家禽飼育者への情報提供を行って、野鳥監視体制を維持していくことにしています。

◎坂野委員長
 報告11、鳥取県食品衛生条例の一部改正(案)に係るパブリックコメントの実施結果について、朝倉くらしの安心推進課長の説明を求めます。

●朝倉くらしの安心推進課長
 7ページをお願いします。県では、食品衛生法の改正に伴い、鳥取県食品衛生条例の一部改正を予定しており、その改正案について、パブリックコメントを実施しましたので、その概要について説明します。
 パブリックコメントは10月23日から11月5日に実施し、延べ15件の意見をいただいています。主な意見を枠内に記載していますが、新たに許可の対象となる漬物製造業について、猶予期間があったとしても、新たに許可取得するためのハード整備は経済的に厳しい。漬物製造は個人営業が多く、特に高齢者にとっては許可のために将来的な投資をするのはハードルが高い。多くの農業者が行う漬物製造について、救済措置を検討してほしいとの御意見をいただきました。
 このため、県としましては、新たに許可対象となる業種、漬物製造業ですとか食品の小分け業等につきまして、実際の現場を確認の上、営業の実態を踏まえた施設基準を再検討することとしました。特に漬物製造業につきましては、対象事業者が多いことから、自宅の倉庫等でも衛生面を担保しながら製造が可能となるよう、本県独自の基準を設定したり、あるいは現状のままで国が示した施設基準にも対応可能なJAの加工施設の活用なども働きかけていくこととしています。
 そのほか、施設基準に関する御意見として、ここに書いていますが、例えば食肉の量り売りで量り売り専用の部屋が必要かといった御意見がございましたが、これにつきましては、区画された場所でも対応可能ですし、また、水産製品製造業で生食用食品の基準は不要ではないかといった御意見もいただいていますが、お刺身に味つけをした、例えばカルパッチョ等の製造も想定されますことから、現状の基準や区分のとおりで事業者への影響はないものと考えています。
 今後のスケジュールですが、本条例改正につきましては、食品衛生法の改正に伴い、来年6月1日に施行する必要がありますので、早急に漬物製造現場等の確認を行い、新たな施設基準を設定することとしています。
 また、今回追加となります新たな許可業種につきましては、来年6月以降、許可取得までに3年間の猶予期間が設けられていますので、営業を続けながら、令和6年5月末までに許可を取得していただくよう、JAなどの関係機関と協力して周知を図っていくこととしています。

◎坂野委員長
 報告12、ヘルメット着用促進ワーキングについて、木村くらしの安心推進課参事の説明を求めます。

●木村くらしの安心推進課参事
 8ページを御覧ください。ヘルメット着用促進ワーキングについてです。
 この自転車用ヘルメットの問題につきましては、現在、報道各社の皆さんに大きく取り上げていただいているところです。その内容は、自転車用ヘルメットの着用に努めることを規定した鳥取県支え愛交通安全条例が平成28年10月に公布、施行されて4年が経過するところですが、一番下にも書いていますが、民間団体が行われた調査によりますと、鳥取県のヘルメット着用率は全国3位ではあるものの、僅か18%にとどまっていると、県職員においても着用が進んでいないのではないかといったことが取り上げられているところです。こうした状況を受けまして、鳥取県において、ヘルメットの着用習慣を浸透させていく取組を全庁挙げて行っていきたいということで、庁内にワーキンググループを立ち上げましたので、その状況について報告するものです。
 既に11月6日、11月19日の2回、会合を持っています。条例の周知の方法としまして、広く県民に対しましては、テレビスポット24本を民放3局で既に放映しているところです。それから、県政だより1月号で広報を予定しています。それから、駅前広告塔は、鳥取、倉吉、米子で掲示を予定しています。12月14日から始まります年末の交通安全運動期間中におきまして、チラシ1万6,000枚を街頭広報したいと考えています。それから、県内の自転車店86店に対しまして、広報チラシをお送りしまして、来店されるお客様に周知をしていただくようお願いしたところです。
 事業者団体の協力もいただきたいと思っておりまして、商工団体にチラシを送付しまして、各事業所で従業員の皆様に対する周知をお願いしています。それから、各種団体の協力もいただきたいと思っています。連合婦人会さんで11月29日に会合を持たれるということで、そちらで広報する予定にしています。老人クラブ連合会さんでも12月9日の会合で、交通安全研修とともにこのヘルメットについてお知らせをお願いすることとしています。そのほか、来年度当初に向けましても、企業や団体と協定締結をするなどして、従業員の皆様のヘルメット着用促進に取り組んでいただける事業が組めないか、検討しているところです。
 県職員に対しましては、総務部行財政改革局長から各所属に対してヘルメット着用促進の通知を出したところです。それから、職員用パソコン起動時に広告画面が立ち上がるようになっていまして、そちらでも広報しています。それから、県庁前交差点でのチラシ配布、庁内放送での呼びかけ、自転車置場への看板設置もしました。
 児童生徒に対しましては、ヘルメット着用ですとか保険加入を自転車の通学許可条件に追加できないか、学校関係者と協議を進め、広報等を行っていく予定としているところです。
 着用率調査につきましても継続して行うことにしまして、今後ともその状況を見ながら取組を続けていきたいと考えているところです。

◎坂野委員長
 報告13、県営住宅上粟島団地における学生ルームシェアに関する協定の締結について及び報告14、鳥取県住生活基本計画の策定について、遠藤住まいまちづくり課長の説明を求めます。

●遠藤住まいまちづくり課長
 9ページをお願いします。このたび県営住宅上粟島団地と周辺地区のコミュニティー活性化を目的に米子高専と学生ルームシェアに関する協定を締結しましたので、その概要について御報告申し上げます。
 2の協定締結に至った背景ですが、前回常任委員会で御報告申し上げました県営住宅における入居者支援等に係る目的外使用指針に定めている学生ルームシェアにつきまして、米子高専から学校に近い上粟島団地において御要望いただきまして、10月下旬から上粟島団地において大学、高専などの学生を対象に学生ルームシェアの入居者を募集したところ、米子高専の学生1組2名が応募されまして、12月から入居していただくことになりました。そこで、学生ルームシェアの運営に当たり、県と米子高専が協力して、学生と団地、自治会との連絡調整や彦名地区のコミュニティー活動の活性化に取り組んでいくことになり、このたびの協定締結に至ったものです。
 3の上粟島団地の学生ルームシェアの概要ですが、今回入居される住戸は上粟島団地の昭和46年建設の住棟で、3年以上空いていた住戸です。入居の要件は、18歳以上の学生2名以上で居住すること、それから上粟島団地がある彦名地区の自治会、社会福祉協議会の意見を聞いた上で、県が指定した表に掲げる活動に参加していただくことです。また、その他のところになりますが、入居する学生が近隣に対して騒音を出すなどの迷惑行為を行った場合は、学校と保護者で指導してもらい、改善が見られない場合は退去していただくようにしています。
 今回の学生ルームシェアについては、団地からは、高齢者が増加している中で、若い学生さんが入って地域の活動に参加してもらえるのはありがたいということで、好意的に受け止めていただいています。
 4の協定調印式ですが、11月16日に上粟島団地内の彦名14区集会所において開催しました。
 また、今後のスケジュールですが、11月中に入居準備を行い、12月1日から入居を開始する予定となっています。
 10ページには協定書をつけています。
 今後もこの目的外使用趣旨に基づいて、公営住宅本来の入居者の入居を阻害しない範囲で県営住宅の空き住戸を有効活用して、入居者の支援、地域コミュニティーの活性化を図っていきたいと考えています。
 11ページをお願いします。今年度から鳥取県住生活基本計画の改定について検討するため、住生活基本計画検討委員会を設置して、第1回委員会を開催しましたので、その概要について御報告申し上げます。
 1の鳥取県住生活基本計画の概要ですが、これは住生活基本法に基づきまして、国の住生活基本計画を踏まえて、本県における住生活の安定確保、向上の促進に関する基本的な計画として定めているものでして、10年間の計画を定めて、5年ごとに改定することになっております。前回は平成28年度に改定していますので、このたび令和3年度の計画改定に向けて今年度から検討を開始するものです。計画の中には住生活の安定確保、向上促進に関する方針、目標と目標達成に向けて必要な施策、公営住宅の供給目標量などを定めることになっています。
 2の住生活基本計画検討委員の概要です。委員の構成としましては、下の表に名簿を載せていますが、学識経験者、住宅に関わる専門分野から12名の委員に御就任いただいています。第1回の委員会を11月18日に開催したところです。主な内容としましては、本県の人口の変化、住宅の現状について御報告した後、今回の計画改定において検討すべき課題などについて各委員から御意見をいただきました。委員からの主な意見は記載のとおりですが、空き家の利活用には自治会の協力が必要なので、エリアを絞って面的に取り組んでいくべきではないかですとか、コロナ禍ということで、テレワークのスペース確保など、新たなニーズへの対応が必要ではないかという御意見をいただいています。次回以降は設定したテーマごとに掘り下げた議論を行い、そこでいただきました意見や国の住生活基本計画の取りまとめ結果を踏まえて、本県として取り組んでいくべき住宅施策について検討を深めていきまして、改定計画に盛り込んでいきたいと考えています。
 3の改定スケジュールですが、来年度までに7回の委員会を開催して検討するようにしておりまして、令和4年2月に取りまとめて公表する予定としています。

◎坂野委員長
 報告15、令和2年度第2回上・下水道広域化・共同化に係る検討会の開催概要について、田中水環境保全課長の説明を求めます。

●田中水環境保全課長
 12ページをお願いします。第2回検討会を3流域別に開催しましたので、その概要を報告します。
 2の参加者を御覧ください。今回から、シミュレーション業務受託者ということで、水道、下水道別に、公認会計士、あるいは土木建設系のコンサルの共同体に加わっていただきまして、検討を始めています。
 3の(1)の水道、(1)の現状分析ですが、統計資料ですとか、施設台帳ですとか、いろいろなものを分析しまして、経営に係る健康診断を行い、カルテを示して、将来の在り方を考察していくということです。区分でヒト、モノ、カネと分けておりまして、例えばヒトですと、矢印を描いていますが、経験年数とかを踏まえて再整理するようにしています。モノにつきましては、上水、下水とも施設利用率が低いということや、老朽化が進んでいること、債務規模が大きいことを整理してきています。カネにつきましては、上水道におきましては、全体の収益で費用が賄えている水道が結構ありますが、簡易水道につきましては、全体の収益で費用が賄えていないという状況です。
 (2)の財政シミュレーションの条件(自然体将来推計)ということで、まずはこのまま経営を続けていくとどうなっていくのかをシミュレーションしようということです。これは広域化等の事業効果をはかる上の基礎数値となりますので、条件設定につきまして、受託者のコンサルから提案をしまして、市町の意向を踏まえて進めることにしております。括弧に書いていますけれども、各市町で経営戦略等を策定していますので、その辺りを可能な限り反映させるということと、未策定のところにつきまして、市町の経営の考え方を聞き取りして条件設定することにしています。
 (3)の広域化・共同化のパターンの検討ですが、施設の給水能力、給水に係る余力あるいは、水道は自然流下というのが原則ですので、標高等の地形を考慮しまして、広域化の可能性があるものにつきまして、市町の意見を踏まえて、施設統合等のパターンを検討してまいります。「また」で書いていますけれども、広域化がなかなか難しい人口減少の大きな中山間地域の小規模な水道につきまして、共同化の検討を進めていこうとしています。
 (2)の下水道ですが、同じくヒト、モノ、カネで分けておりまして、例えばモノでいきますと、水道は老朽化が進んでいますが、下水道の整備は平成がピークになっていますので、さほど老朽化は進んでいないということや、カネにつきましては、平均使用料単価が184円ほどで、国の推奨単価である150円以上の単価設定をしていますが、料金回収率は100%に満たないということで、料金で費用が賄えていない現状です。全市町村の経常収支比率につきましても100%未満ですので、これも収益で費用が賄えていない状況になっているということです。
 (3)の広域化・共同化のパターンの検討ですが、汚水と汚泥に分けて検討をしておりまして、汚水でいきますと、各施設の処理能力と流入実績、あるいは余裕処理水量、施設稼働率、あと標高等をトータルで整理しまして、今度、統合する側の設備能力が十分なものであるのかとか、拡充する必要があるのかどうかとか、その際のコストがどれぐらいかかるのかという辺りを踏まえて検討を進めることにしています。
 イの汚泥ですが、こちらも処理能力と処理実績、維持管理単価等を整理しまして、各圏域別で、例えば一括焼却処理、あるいはし尿・浄化槽汚泥を公共下水道管渠に接続する集約処理、あるいは移動脱水車の導入範囲の拡大など、具体的に進めることにしています。
 今後の業務の進め方は、4に記載のとおりでして、令和4年度には広域化計画を策定したいと考えているところです。

◎坂野委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 今の上下水道の広域化・共同化ですけれども、水道のモノというところで7市町が施設利用率が低くと書いてありますが、その7市町がどこかというのと、その次の簡易水道の4市町で施設利用率が低くと書いてありますが、その4市町はどこかというのを資料で下さい。それから、カネのところに書いてある簡易水道の経営収支比率が100%未満の8市町、あと(2)の財政シミュレーションのところに書いてある経営戦略等既存計画が未策定の市町がどこなのかというのを資料で下さい。
 あと質問ですけれども、(3)の広域化・共同化パターンの検討というところで、広域化という言葉と共同化という言葉が出てくるのですけれども、広域化と共同化はどう違うのかというのを少し説明してもらえないでしょうか。
 それで、こういう数字が出てくると、広域化なり共同化をしないと財政がもたないなという話になって、共同化・広域化に誘導していくことになると思うのですが、それは住民との関係でどうなのかなと思うのです。上水道、下水道を無理やり広域化・共同化することが本当に住民にとって安心・安全で安価なものを提供するとか処理をすることになるのだろうかと思って、非常に心配するのですけれども、その辺についても御意見ください。
 最後に、次の会議の予定を教えてもらえないでしょうか。

●田中水環境保全課長
 まず、資料につきましては、後で提供します。
 広域化・共同化につきましては、広域化というのが、施設とかを統合することによりまして、例えば今まで3つの処理場で処理していたものが1つの処理場で広域処理できるようになるというイメージを持っていただいたらいいと思います。共同化につきましては、例えば料金の徴収の事務を共同してやるとか、そういうイメージを持っていただいたらいいと思います。
 あと、無理やり進めるのは、住民の方に対してどうなのかということですけれども、現状、今まさにカルテで診断をしているところで、これからのあるべき姿がどうあるべきかというのは、よく市町村と話をして進めていきますので、無理やりではないと思っています。
 次回につきましては、4に記載しておりますとおり、令和2年度の1月から3月に検討会を2回開催することにしておりまして、シミュレーション条件の調整であるとか、先ほど申し上げたこのまま経営を進めていくとどうなるのかというところの推計であるとか、広域化でどういったことができるのかというパターンを今選定しようとしていますので、今年度中にその辺のパターンを示していこうと考えています。

○市谷委員
 水道の広域化について、先ほど例として3つの施設を1つにしてという話があったのですけれども、それは何か新しいものを一つつくるというイメージでしょうか、それともあるもののどれかを活用するというイメージでしょうか。

●田中水環境保全課長
 新しくつくるという発想はあまりなくて、近場にあるものの中に、余力があって、コストが安くつなげるところがあればつないでみようかという試算になります。

○由田委員
 いわゆる水道法による水道として、上水道あるいは簡易水道までがそういうところで議論されると思うのですが、倉吉市などでいったら、いわゆる専水、それから、飲水という飲料水供給施設もあります。例えばこの事業に乗るために広域化をする場合に、そういう水道法に乗らない専水や飲料水供給施設等の中規模な部分については、それまでにそれぞれの市町村で整備することになるのでしょうか。同じことで、下水道でいったら、いろいろ下水道が行っていない地域があったりとか、何かな……(「浄化槽ですか」と呼ぶ者あり)ええ。そういうことでしておる。この際にということで、そういう圏域で整備するということも、このスケジュールに上がってくるのか。

●田中水環境保全課長
 市町村の例えば水道でいうところの専用水道であるとか飲料水供給施設であるとかという本当に小規模なものについては、この中には含まないです。水道は水道事業としての経営というものがありますので、その水道の経営に係るものについて、今、議論を進めています。もしかしたら将来、人口減少が激しい地域においては、簡易水道から今度は飲料水供給施設に変えていかないといけないというところも出てくる可能性はあるのかなと思っていますし、下水道も水道もそうなのですけれども、広域でどんどん広げるばかりがいいというわけではなくて、下水道でいえば点での処理ができる浄化槽とかもありますので、そういう点で整備する部分と面で整備する部分というのは、その効率性に合わせて議論を進めていかないといけないなというような話をしているところです。

○川部委員
 同じく上下水道についてですが、こういうことをやっていかないと本当にもたないのではないかという中ですので、私としては、ぜひしっかり進めていってほしいと思いますが、内容について一つ確認させていただきます。
上水道のカネのところで、経常収支比率が100%超で、収益で費用が賄えているとなっているのですけれども、1つ上のモノのところでは、老朽化が進行しているという課題も書いてあります。管の布設替えというのが将来負担としてあると思うのですが、そのことがカネに含まれているのでしょうか。今は賄えているということだけではないかなと思うのですけれども、どうなのですか。

●田中水環境保全課長
 まさにそのとおりでして、将来の負担とかについては、これから将来シミュレーションの中で明らかにしていきますので、これは現況としては賄えているということですけれども、賄えていると言いながらも、各市町村さんで一般会計からの繰入金とかが入っていますので、それを含めた上で賄えていると理解していただいたらいいと思います。

○常田委員
 学生ルームシェアについて少しお聞きします。
 家賃は入居する学生の所得の合計額を基に2万1,900円から3万2,700円の範囲内で決定するということですが、アルバイト等の金額によって計算するような形になるのでしょうか。

●遠藤住まいまちづくり課長
 おっしゃるとおりです。物すごく稼いでいらっしゃる学生さんがそんなにいるとは思っていないのですけれども、一応所得に応じた家賃設定という形にしています。ちなみに今回入られた学生さんは一番低い家賃が適用されています。

○市谷委員
 11ページの住生活基本計画の中に公営住宅の供給の目標量というのがあります。よく国から数の目安とか家賃の目安とかが示されるのですけれども、今より数的には少なくとか、家賃を上げるとか、何かそんなことが示されているのでしょうか。それとも鳥取県独自にやはり公営住宅は一定数保たなければいけないとか、家賃を安くするとか、対象を広げるとかというような計画を定めるのでしょうか。

●遠藤住まいまちづくり課長
 ここに記載しています公営住宅の供給目標量といいますのは、いわゆる建設戸数とか維持管理戸数ということではなくて、今後、5年間、10年間の計画期間内にどれだけ生活に困窮される世帯が発生するかというような、要するに需要がどれだけあるかということと、それに対してどれぐらい募集ができるかを推計するものでして、直接建設戸数ですとか維持管理戸数を出すものではありません。

○市谷委員
 需要と供給を出すということですけれども、そうすると、今の数より減らすとか増やすとかいう話が当然伴ってくると思いますが、どうなのでしょうか。

●遠藤住まいまちづくり課長
 今の需要と供給の中で直接的に減らすという話にはならないのですけれども、当然今後人口減少が進んでいくことが予測されますので、前回、平成28年度の住生活基本計画の中で、将来的には少しずつ減っていくということを想定しているところです。

○市谷委員
 場所によっては空いていて、先ほどの報告のように学生がルームシェアをするとか、いろいろあるかもしれないのですけれども、基本的には貧困のことが解決していないので、5年間の計画というのが既にあるかもしれないのですけれども、公営住宅を一定数減らさないで維持することにしないといけないのではないかと思います。そういうことがこの会議の中でしっかりと話し合われればいいのですけれども、その辺は県としても適切に意見を言っていただきたいと思います。

◎坂野委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですが、生活環境部に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。

○野坂委員
 先週、島根県の出雲保健所を視察してきました。今回の百数十匹の多頭飼育崩壊で保護されている分の受入れを中国5県も含めて関係団体、各自治体等に要請されているということでしたけれども、その時点の話ですが、鳥取県からの返事がないということを聞いたのです。現在の検討状況はどうなっているのでしょうか。
 もう1点、これは動物愛護議連の方ですが、米子の保健所に現地視察をされたということで、その聞き取りであるとか現地の状況の話をお聞きしました。今年に入ってからボランティアへの対応が非常に悪いと、対応が変わったという話をボランティアの方から随分と聞いていて、それで現地に入って話をされたみたいなのですけれども、前任者の対応と違って、ボランティアの方の犬管理所への立入りをあまり許可しないとか、今まである程度連携を取ってスムーズにやっていたのが、今年に入ってからなかなかうまくいっていないという状況があるみたいです。そういった状況について、もし御存じであれば回答をお願いしたいですし、もし把握されていないということであれば、早急に事実なのかどうなのか、そうであればなぜそういうことが起きているのか、問題はどこにあるのか、そういったことを確認していただきたいと思います。

●朝倉くらしの安心推進課長
 出雲市の多頭飼育の事案につきましては、島根県から全国に対してそういった受入れの要請が行われておりまして、既に鳥取県も回答させていただいております。鳥取県と鳥取市でこれぐらいだったら受け入れられそうだということで、今、調整を進めているところです。
 米子保健所の件につきましては、従前からボランティアさんの御協力をいただきながら、譲渡会ですとか、いろいろな活動を行っておりまして、本当にありがたく思っています。具体的にどう対応が変わったかというのは、現場にいないので分からないのですけれども、確かにそういった話が最近入ってきていますので、具体的に何が変わったかというのを西部総合事務所から聞いた上で、きちんといい関係が保てるように対応を考えていきたいと思っています。

○野坂委員
 ボランティアの方との連携というのは不可欠ですよね。殺処分ゼロに向けて取組を進められているわけですけれども、それは行政だけでできる話では当然なくて、一定のボランティアの協力、連携があって初めてなし得る話だと思っています。実態をきちんと聞き取っていただいて、仮に問題があるのであれば、きちんと改善して、連携が図れるようにお願いしたいと思います。

○市谷委員
 淀江産廃処分場計画地の前方後円墳の保存のことについて、報道もされていましたけれども、百塚88号墳の前方後円墳は今もうここだけということで、東海大学の考古学の先生とか、佐古先生とかも、土のうを積み上げている古墳というのは非常に珍しいと。私も少し調べましたら県の教育文化財団も、土のう積みの古墳というのはすごく珍しいので、歴史をひもといていく上で非常に大事だということで、記録保存ではなくて、きちんと壊さずに残して、最低でも。今、地下水調査が行われていて、もしかしたら産廃計画も白紙撤回になるかもしれないと知事が言っているのに、壊してしまったら非常に貴重な古墳が失われることになるので、保存についてぜひ考えていただきたいと思うのですけれども、今、どう考えておられるでしょうか。これは管理センターの予算でやっているのでこちらに聞くのですけれども。

●住田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 文化財の担当部局からも記録保存相当というお話は聞いているところですけれども、少し情報を集めながら検討はしていきたいと思っています。

○市谷委員
 記録保存というのは壊してしまうのですよ。だから今の姿を壊さずに置いておくと。大分壊れているみたいですが。

●住田生活環境部次長兼環境立県推進課長
 発掘調査が終わりましたら、埋め戻しというか、次のステップがどうなるかまだ少し分かりませんけれども、調査が終わってからということで、これからまた環境管理事業センターの対応とかも聞いてみたいと思っています。

◎坂野委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、生活環境部につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩します。再開は入替え次第とします。
(執行部入れ替わり)

午後2時19分 休憩
午後2時22分 再開

◎坂野委員長
 再開します。
 引き続き、病院局に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 竹内病院局長兼総務課長の説明を求めます。

●竹内病院局長兼病院局総務課長
 議案説明資料の3ページをお願いします。病院局としましては、予算関係の御審議をお願いしたいと思います。病院局全体で1,100万円余の支出予算となりますが、その内容につきましては、業務の複数年契約に伴う債務負担行為の設定、それから、予算としましては、オンライン資格確認に係るシステム改修事業ということで、1,000万円余をお願いするものです。
 4ページ、5ページは、款項目の内訳になりますので省略させていただきまして、6ページをお願いします。先ほど説明させていただきましたが、新事業のオンライン資格確認に係るシステム改修事業です。この内容ですけれども、令和3年3月にマイナンバーカードを健康保険証として利用できるオンライン資格確認が行われることとなりました。この開始に合わせまして、県立病院においてもそのオンライン資格確認ができる必要な設備の整備、あるいはシステムの改修を行おうというものです。
 整備内容は、顔認証つきのカードリーダーの導入、それから、それと連携するための電子カルテのシステム改修です。この資格確認を行うことによりまして、例えば患者さんの薬剤履歴あるいは定期健診の履歴等を患者様が希望されれば病院側がその情報を得て、保健指導なり健康指導等をすることができますので、より効率的な診療ができるという効果があります。
 7ページにつきましては、予定のキャッシュフロー計算書ですので省略させていただきまして、8ページ、9ページをお願いします。債務負担行為に関する調書です。両病院合わせて29件の債務負担行為の設定をお願いするものでして、内容につきましては、各種業務委託に係る契約、それから新たな装置の購入に伴う賃借料等の債務負担行為29件です。内容は記載のとおりですので、説明は省略します。
 10ページ、11ページは、補正予算後の予定貸借対照表ですので、ここも省略します。

◎坂野委員長
 ただいままでの説明につきまして、質疑等はありますか。

○市谷委員
 6ページですけれども、マイナンバーカードを健康保険証として使うということで、不必要に個人情報が見れるとか取るとかいうことがない仕組みになっているかどうかというのを確認させてください。

●竹内病院局長兼病院局総務課長
 オンライン資格ということで、社会保険証の代わりにマイナンバーカードを保険証として利用するものになります。したがいまして、マイナンバーカードと保険証をひもづけするものですので、基本的には情報はそれ以上のものはありません。ただ、患者さんが御希望される場合には、定期健康診断の履歴、あるいはどういう服薬をされているのかという履歴も見ることができますので、そういったところは患者さんの同意を得た上で情報収集して治療に生かしていく、そういう仕組みになりますので、あくまでも病院サイドが単独で情報を取れるというものではございません。

◎坂野委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですが、病院局に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。

○由田委員
 ECMOのことです。こういう資料をもらっているのですが、鳥取大学医学部附属病院が3台、計画5台で、近年の状況でいえば20件程度、中央病院も同じく20件程度で、厚生病院がゼロ件、ECMOを今後あと1台増やすということ。人材育成の状況というところを見れば、重症患者、いわゆる重篤な患者は鳥大病院または中央病院へ転院搬送を予定しているが、受入れ不可の場合は院内で対応できる体制を整備したとなっています。
 先ほども植木局長に、不可の場合には対応するが、米子や鳥取に移送できるとしたらよそに運びますよという状況が中部の医療圏としていかがなものかということを聞きましたら、三次救命の米子、鳥取と比べて中部の医療圏は二次だから少し劣っているということを言われたけれども、ECMOを装着するような患者の搬送には、倉吉から米子、鳥取へは小一時間かかる。そういう時間が本当に患者にとってどうなのか。
もっと言えば、昨日確認したのですけれども、救急車だってECMOを装着するような患者を救急搬送できませんと。普通の搬送、呼吸器がある程度です。ICUよりも上のECMOですから。そうであるとしたら、原則は東部、西部が受入れ可能だったら運ぶみたいなことを回答しておられるけれども、厚生病院の医療体制というか、実際どうなのかな。今、私が言ったとおりで、体制が不備だから取りあえず県中や医大で受入れ可能であれば搬送してしまうことになるのか。中部の住民にとって極めて深刻な問題だと思うので、病院局に再度お聞きします。

●中林病院局病院事業管理者
 コロナの重症患者さんにつきましては、厚生病院でも人工呼吸器等を装着して当然受け入れますし、治療を行います。ただ、重症からさらに進んで、より重篤な状態、それこそ人工心肺装置が必要な状況になった場合どうかということで、それについての受入れ体制の準備、これはハードの面でも、あるいは人材育成の面でもやっているわけです。ただ、ECMOの全国的な治療成績を見ますと、やはりその知識、経験が豊富なところがより良好な治療成績が出ているといったことがあります。ですから例えば、重症の患者さんがさらにより重篤になりそうだとかいうことがあれば、やはり経験のあるところに搬送するとかいうことも一つの手かなと思っています。
 人工心肺装置については、これは肺だけではなくて、実は心臓にも使える機械でして、心臓手術については厚生病院でもやっているわけです。当然、中央病院でもやっています。ただ、肺に使うとなりますと、使い方が少し異なるといった点がコロナ対策でECMOを使う場合の課題になっています。
 豊岡病院が非常にたけているところでして、中央病院あたりは豊岡病院と非常に連携を強めて、そちらの経験のある医師に来ていただいてやっていただくということも考えているところです。厚生病院の場合には、鳥大との関係が深いといったことで、そこのところの連携を密にしていくと。ですから患者さんの状態に応じて、搬送が可能な段階で例えば運ぶといった工夫もしながら対応していきたいと考えています。

○由田委員
 ありがとうございました。
 今回の補正予算で、同じく衛生費の中で、こういうことが補正で出てきているのです。新型コロナ患者移送体制整備事業ということで、関西経済連合会から寄附いただいた支援金で、患者用移送車、専用車1台、軽症者用3台、県内3保健所へ配備となっています。私は、もしそうであるとしたら、やはりそういうことが危惧される中部に、重篤な患者を病院に搬送できるように。それからドクターを入れたり、あるいはナースを入れたり、そういう体制をもって整備を図っていただきたいなと思いましたので、ぜひ御検討ください。

◎坂野委員長
 要望ということでよろしいでしょうか。

○由田委員
 要望です。すぐ答えられることではないと思いますので。よろしくお願いします。

◎坂野委員長
 そのほかございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、病院局については以上で終わります。
 委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。
 執行部の皆さんは御退席いただいて結構です。お疲れさまでした。
(執行部退席)
 お残りいただきましたのは、今年度の県外調査についてです。
 例年、11月閉会後から12月定例会開会前の間に県外調査を実施していますが、委員長としましては、新型コロナの全国的な流行状況を踏まえ、今回は自粛をしたほうがよいのではと考えますが、皆様、いかがでありましょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 もう1点ですけれども、先日実施した出前県議会について、川部委員から御意見があるようですので、よろしくお願いします。

○川部委員
 出前県議会をして、いつもそのままで終わってしまうのですけれども、状況をあれだけ聞いたのに、何もしないで終わるのはもったいない気がしまして、さらに県の役割というのがどうなっているのかというような調査ができたらいいかなと感じたのですが、これについて、皆さんの意見をいただきたいなと思います。

◎坂野委員長
 皆様、いかがでしょうか。

○市谷委員
 私も同じように思いますし、文書を見て、今までよく見ていなかったなと思う部分もありましたので、体制の問題など、調査したいなと思います。

◎坂野委員長
 そうしましたら、後日、委員の皆様に出前県議会で感じられた課題等について、アンケートを取らせていただきますので、よろしくお願いします。
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会します。

午後2時36分 閉会


 

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