令和2年度農林水産商工常任委員会議事録

令和3年1月21日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
島谷 龍司
鹿島  功
西村 弥子           
安田 由毅
濵辺 義孝
福間 裕隆
内田 隆嗣
西川 憲雄
欠席者
(1名)

山川 智帆

説明のため出席した者
  西尾農林水産部長、池田商工労働部長、松岡企業局長ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  堀場課長補佐  小川課長補佐  細田主事


1 開  会   午前10時00分

2 休  憩   午前10時26分

3  再  開   午前10時30分

4 閉  会   午前11時49分

5 司  会    島谷委員長

6 会議録署名委員     福間委員  安田委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前10時00分 開会

◎島谷委員長
 それでは、皆さんおそろいですので、ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日は、山川委員から体調不良のため欠席という届けが出ておりますので、これを認めさせていただきたいと思います。
 本日の日程はお手元のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めていきます。
 なお、今回の常任委員会は、コロナウイルス感染症対策のため、密を避けるということで、最初に農林水産部、次に商工労働部及び企業局の2部入替え制といたします。この点について御承知おきください。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、福間委員と安田委員、お願いいたします。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 また、説明または質疑におけるページなどの切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて、説明を開始していただきますようお願いします。
 なお、質疑等については、説明終了後に一括して行うことといたします。
 それでは、報告1、とっとり森林・林業振興ビジョン(案)の策定について、伊藤林政企画課長の説明を求めます。

●伊藤林政企画課長
 2ページでございます。
 平成26年5月に策定いたしましたとっとり森と緑の産業ビジョンが見直しの時期ということで、令和元年8月末に森林審議会を開催いたしまして意見を伺い、同年9月の常任委員会でその状況を報告させていただいております。そして、令和2年3月には最終案を報告する予定と説明させていただいておりましたが、コロナ感染症の拡大により、状況が不透明になったこともあり、様子を見てまいりました。このたび、材価も回復してきており、搬出量も増えてまいりましたので、昨年末に改めて関係者の意見を聞いて、とっとり森林・林業振興ビジョン(案)を作成いたしましたので、御報告いたします。
 1、改訂の趣旨でございます。近年の度重なる豪雨等は地球温暖化が原因と言われておりますが、その対策として、早急に温室効果ガス排出を減少させる必要があります。そのため、二酸化炭素を吸収し、地球環境を守るための森林を再生していく必要があるということは御承知のとおりでございます。本県では、ここ10年間、森林・林業の成長産業化を進めた結果、林業従事者が増加、若返り、素材生産量も約31万立米まで増加してまいりました。先ほど申し上げましたが、森林・林業を取り巻く情勢の変化を踏まえ、素材生産量をさらに増やすため、戦略的な取組が必要となっております。
 この下には、森林・林業を取り巻く新たな動きを記載してございます。最初に、パリ協定等に基づく温室効果ガス総排出量の抑制の動きに呼応して、菅総理が2050年二酸化炭素排出実質ゼロを表明されました。そして、当県においては、国に先駆けて二酸化炭素排出実質ゼロを表明し、それに至る2030年に温室効果ガス排出量40%削減を目標としているということでございます。
 そのほかに、平成31年4月には、新たな森林管理システムが開始されました。そして、森林環境譲与税が導入されております。また、平成31年3月には、森の二酸化炭素吸収を促す皆伐再造林への着手を支援する関係団体・事業者による鳥取県森林づくり基金が創設された状況でございます。これを踏まえた改訂と御理解いただきたいと思います。
 2でございますが、計画期間でございます。令和3年度から令和12年までの10年間といたしたいと思います。
 主な施策目標と取組でございますが、この内容につきましては、添付しておりますビジョンの案をまず御覧いただきたいと思います。
 計画策定の目的でございます。皆様方がのところには概略版が行っていると思いますが、木材生産と利用、環境保全のバランスがとれた、多様で健全な森づくりを進め、未来に引き継ぐためにさらなる活性化を図るというのが目的でございます。
 計画期間につきましては、先ほど申し上げたとおり令和3年度から令和12年度までの10年間でございます。
 そして、3には、社会情勢の変化、先ほど説明しましたことを含めて7項目を記載しているところでございます。
 では、裏面を御覧いただけますでしょうか。目指す森林・林業振興に向けた施策の方向性をまとめさせていただきました。
 未来につなぐ森林の姿を書かせていただいておりますが、森が木材供給だけでなく、水源かん養等、県民に様々な恩恵をもたらしていて、それを未来に引き継げるよう、これを皆が守り育てる意識を醸成しながら、多様で健全な森林づくりを目指すということにさせていただいております。
 次に、もう一度ページをめくっていただけませんでしょうか。多様で健全な森林づくりに向けた取組のイメージを見える化してございます。今回、森林の持つ多様な機能を維持、発揮するために、その木の適性に応じて、左側に掲げます生産林と、右側に掲げます環境林に分けて森林づくりを進めたいと思っております。左側の生産林は、平坦で道から木が近く、生産活動を行うべきところであり、山の中で木を植えて育てて伐採して使う循環によって、持続可能な森林づくりを目指したいと思っておりまして、その下の四角の中にあります間伐等の保育作業に加え皆伐再造林の推進、スマート林業、路網整備と高性能林業機械の導入、森林施業の集約化の4本柱で支えていきたいと思っております。
 そして、右に移っていただきますと、環境林がございます。環境林は、保全するべき山々ということで、急傾斜で幹線から遠いところであり、巡視しながら確認して、最低限の施業を行って、社会全体で支える森林づくりを目指したいと思っております。
 この両方の森林づくりは、担い手の皆さんによって支えられております。新規就業の確保でありますとか、スマート人材の育成、働き方改革等の推進、木育・森林環境教育の推進の4本柱で担い手の皆さんを確保していきたいと思っております。そして、その担い手の皆様が活躍する、定住するのは山村でございますので、山村地域の活力創出にもつながるという全体の流れを書いているところでございます。
 次のページを御覧いただきますと、その中で特に生産林において展開される成長産業化のイメージを書いてございます。川上で生産された原木を川下までどう円滑に流していくのか、川上における生産活動はもちろん二酸化炭素吸収源対策としても機能してございますが、川下においては、最近ウッドファーストという言葉が出回っておりますが、県産材の優先利用を推進していきたいと思っております。その真ん中を引き継ぐのがサプライチェーンマネジメント、赤囲いしてございますが、森林情報のデジタル化等でつないでいくというところが実のところでございまして、これを実現させ、二酸化炭素の吸収源対策からウッドファースト社会までつなげていきたいというような考え、つまり成長産業化でございます。
もう一度戻っていただきまして、2の施策体系と目標値についてというのでございます。その一つ一つを説明させていただきます。施策推進の柱を3つ用意いたしました。テーマの1.といたしまして「森林を育て未来につなぐ」、森をどう育てていこうかということでございます。
 1番の森林の有する多面的な機能を発揮するというのは、原木需要が増えてございますので、これに応えつつ、森の広域的機能も発揮させていくにはどうしたらいいかということを考えてございます。具体的に、先ほど申し上げました生産林では、(1)でございますが、適切な間伐や皆伐再造林を推進し、環境林では、広葉樹の導入と併せて、健全な森林を育成していきたいということを掲げました。(2)でございますが、生産林では、森の若返りの推進、主伐後に優良苗木を低コストで造林し、鹿対策も強化していきたいと掲げました。(3)は環境林でございます。県民参加の森林づくり、社会全体で支える森林づくりを進めていきたいというものでございます。
 そして、2番目でございますが、持続可能な森林経営の確立。当県も含めまして、全国的に小規模分散の森林をどう集約して効率よく伐採を進めるかということを具体的に掲げました。(1)でございますが、集約が可能な区域では、森林経営計画の樹立を推進したい。(2)、集約がなかなか難しい地域では、所有者から託された市町村が森林を経営する森林管理システムを推進していきたい。そして、(3)でございますが、レーザー航測やドローンを用いて省力化して、高精度に進めるスマート林業を導入したい。そして、(4)でございますが、路網整備と、高性能林業機械を組み合わせて進める低コスト林業の推進、この4本柱で持続可能な森林経営を確立していきたいということでございます。
 そして、3でございますが、森林の適切な保全・管理でございます。災害に強い森林づくりや山地災害対策、あるいは森林病害虫対策をどう推進していくかということを掲げてございます。
 これらを総括いたしますと、施策目標でございますが、生産林における適切な間伐や皆伐の結果、素材生産量で令和元年は31万立米であったものの、5年後の令和7年には40万立米、10年後には50万立米としたいと思っております。これは、間伐4,200ヘクタール、皆伐320ヘクタールを理想としてございますが、このことを行いますと、下の表に掲げるとおり、森林の二酸化炭素吸収量が増加して、実質的な排出量が予定どおり減っていくということになっております。
 そして、テーマ2.でございます。「森林を舞台に人を育てる」ということでございますが、担い手をどう確保していこうかということでございます。1番の担い手の育成・確保では、林業従事者数をさらに増やしていくにはどうするかということでございます。新規就業者の確保では、スタイリッシュな防護服や、高性能林業機械、ICTの導入など働きたくなる環境、職場環境づくりを推進したり……。

◎島谷委員長
 課長、この中身の解説をずっとやるのではなくて、報告だから簡潔に説明して下さい。

●伊藤林政企画課長
 分かりました。では、そうさせていただきます。失礼いたしました。
 テーマ2.におきましては、1番の担い手の育成・確保と、2番の働き方改革の推進、そして、3番の森や木に親しむ機会の創出。施策目標といたしましては、新規就業者を10年間で500名、毎年50名ずつ確保していきまして、木育活動の拠点といたしまして、現在の5拠点を各市町村に1つずつに増やして16まで増やしたいと考えております。
 テーマ3.におきましては「森の恵みを地域に活かす」、切り出された木材、森の恵みをどう生かしていくかという2点でございまして、1番目で県産材の利用推進、そして2番目で森林資源を生かした地域振興についてどうするかということを掲げまして、施策目標といたしましては、原木需要に占める県産材の割合を令和元年の31%から50%まで持っていきたい。そのほかに、主なきのこの生産額を20億円まで伸ばしていきたいということでございます。
施策目標は10年後までに500人の担い手を確保して、50万立米まで木材生産を伸ばし、県内木造需要を50%まで県産材で賄うという状態にしていきたいと思っています。
 以上、報告でございますが、今後、報告資料の4に掲げますとおりのスケジュールで進め、3月公表を目指したいと思っておりますので、よろしくお願いします。

◎島谷委員長
 大変丁寧な説明いただきましたので、よく分かったと思います。それでは、報告2、星空舞ギフトパッケージの販売開始について、岸田食のみやこ推進課長の説明を求めます。

●岸田食のみやこ推進課長
 食のみやこ推進課からは、星空舞ギフトパッケージの販売開始について御報告いたします。3ページになります。
 星取県スター大使でタレントの篠原ともえさん、今はデザイナーとして活動されておりますが、県から、星空舞を全国でどうやって情報発信したらいいだろうかということで相談をしておりましたところ、このたび、星空舞とのコラボパッケージ商品が完成しまして、今月18日から販売が開始されました。現在、限定販売ということで、鳥取市の中嶋米穀さんにお願いをして、インターネットサイトでの販売が開始されているところですが、今後は、東京のアンテナショップなどでも販売される予定で、6個入りギフトセットとお土産用の2個入り箱の各500セットを販売しておられます。
 パッケージは「星空で包む」をモチーフに、弓浜絣から着想を得て篠原さんが描いた星空模様となっておりまして、紙製の箱でプラスチックを使用しないSDGsに配慮したパッケージとなっております。写真では色味が分からないので現物をお持ちしました。こういうキューブ型のお米になります。それが2個入りパッケージがこのような箱に入っております。さらに、6個入りギフトセットは、繰り返し利用が可能な風呂敷、こういった形になります。しっかりとした綿の風呂敷で非常にいい感じに出来上がっております。
 周知としましては、県のホームページ、SNSなどでの発信はもちろんのこと、篠原さんがMCをされているラジオ番組に知事が出演しまして、この限定パッケージの情報発信をされたり、エフエム山陰での年末特番としても放送されて、この中でも情報発信をされています。
 今後の予定としては、篠原さんを通じてSNSなどにより広く周知を図っていただくと同時に、情報拡散を期待しまして、篠原さんの芸能人のお友達など、著名人へのプレゼントを予定しており、そのほかにも東京都内でセレクトショップなど、おしゃれなお店で限定販売なども検討をしているところです。
 委員の皆様もぜひお買い求めいただきまして、ぜひ御利用いただきますよう、よろしくお願いします。

◎島谷委員長
 それでは、報告3、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、森田農地・水保全課長の説明を求めます。

●森田農地・水保全課長
 それでは、4ページを御覧ください。工事の変更分になります。天神野地区地域ため池(横谷ため池)改修工事(その2)の変更分でございます。
 変更内容につきましては、堤体の土壌改良を行っておりまして、その堤体の高さに応じて機械が通れる足場を造っていくのですけれども、その足場について、土壌改良を予定しておりましたが、他工事から良質土が得られたということで、135万円余の減額の変更を行ったものでございます。

◎島谷委員長
 続いて、平野水産課長の説明を求めます。

●平野水産課長
 では、5ページをお願いします。境港の高度衛生管理型市場整備の工事のうち、電気室、それからポンプ室の工事に係る変更分でございます。
 今現在も工事を行っているところでございますが、2回目の変更ということで10万3,000円余りの変更工事を行ったものです。理由は、地中から出てきたごみや残土の処分に係る増額、それから、不要となった工事や材質変更による減額の変更でございます。

◎島谷委員長
 ただいま農林水産部の説明は終わりましたが、今までの説明について、委員の方で質疑等ございますか。

○西川委員
 林業振興ビジョンの1ページに、多様で健全な森林づくりとあるのですけれども、この多様というのはいろんな意味合いがあるが、私がこの計画を見て一つ考えるのは、どうも針葉樹が前提に読めてしまう。広葉樹もやはり選択の中にあるのだろうとは思うのだけれども、そこら辺の考え方が何かポイントとして出ないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。

●伊藤林政企画課長
 ゾーニングをすると、生産林と環境林に分けるということにしてございますけれども、環境林については大体経済的に成り立っていかないということがございますので、そちらには積極的に広葉樹を導入していきたいということで整理してございます。そういうことでよろしいですか。

○西川委員
 はい。今、成り立たないというのもあるかも分からないけれども、例えば、シイタケ原木などは20年以内で伐期を迎えて、針葉樹よりも回転率がすごく早いのです。そうすると、考えようによっては、杉やヒノキの回転率から考えると、そちらのほうが採算性が合うような気もするけれども、採算性が合わないだけでははかれないところがあるのではないかと思うが、そこら辺の判断が私の認識とは違うようだけれども。

●伊藤林政企画課長
 先ほど申し上げましたとおり、生産林の中には針葉樹ばかりでなく、広葉樹も入れたいと思っております。そのときには地がどれほど肥えておるかのようなことも考えながらゾーニングをしていきたいと思っておりまして、説明が足りませんでしたけれども、針葉樹ばかりが生産林ではないと御理解いただきたいと思います。

○西川委員
 言葉では分かるのだけれども、そうしますと、文章の中にやはりそういうものも入らないと理解しにくいし、皆さんには周知徹底できないのではないかと思うのだけれども、もう一度その点について。

●伊藤林政企画課長
 御理解がなかなか得にくいということでございますので、そういった部分を書き入れていきたいと思っております。

◎島谷委員長
 よろしいですか。

●森本森林・林業振興局長
 今回、このビジョンの売りの一つは、これまでは間伐だけだったものに皆伐再造林という言葉が入ってきたのです。皆伐再造林というのは、みんなが木を切って切り出すということだけに目が行っていますけれども、実はもう一つ問題があって、次に何を植えていくかというところが決定的に抜けています。そのため、来年度の当初予算でも苗の安定供給といったところに軸足を置いた予算をどうかなと思っています。その中で、皆伐再造林の先行している東部森林組合と日南森林組合について、どうも東部森林などは集落林業という観点から当面クヌギ等の苗もいいのではないかということで推進されていますので、苗の供給や選択肢の中で広葉樹は位置づけて推進していくという部分も、生産分野の中であってもいいのではないかとは考えています。
 苗の供給のところの文章の中に、今言われたようなことも選択肢があるよということは触れてみたいと考えています。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。
 ないようですので、この質疑等は終了いたします。
 次に、その他でございますが、農林水産部に関して、執行部あるいは委員の方で何かございますか。

○安田委員
 年末と3連休と雪が降りまして、私も弓浜部の白ネギ畑を全部見て歩いたのですけれども、かなり葉折れが激しくて、若手農家の方とも話をして春ネギまで、正直、影響が残るだろうという話でした。私は専門家ではないので分からないのですけれども、その辺り、また、次の議会もございますし、臨時会もありますし、何かしらの対応をお考えかどうか、現状は100万円でしたか、PRか何かについていますよね。それ以外でお考えかどうか、教えてやってください。

●西尾農林水産部長
 このたび12月14日から断続的に雪が3回にわたって降りまして、特に年を越してからは西部が主だったのかなと思っております。新聞でも報道されておりますように、秋冬ネギで雪による葉折れが出ていまして、今、JAさんでは、市場とも話をされて、雪害の特別企画ということで流通をしておられると聞いております。
 県では、年内の被害の段階で予備費を活用させていただきまして、販促等に必要な経費を盛り込ませていただいたというところです。重ねて、年明けの雪害についても予備費を発動させていただきまして、同じように販売促進の経費を考えております。
 今のところはそこで息がつけるというのか、対応はつくのかなとは聞いているところでございますけれども、今後さらに被害が出てくるようであれば、また考えていきたいとは思っております。
 基本的には、取りあえずハード面の追加支援は用意をするのかなと考えているところでございます。

○安田委員
 引き続き見守りつつ、しっかりお願いしたいと思います。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。
 それでは、意見が尽きたようですので、農林水産部につきましては以上で終了いたします。
 暫時休憩いたします。再開は午前10時30分とします。

午前10時26分 休憩
午前10時30分 再開

◎島谷委員長
 再開いたします。
 引き続き、商工労働部及び企業局について行います。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いいたします。
 また、説明、質疑におけるページの切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認していただきながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようお願いします。
 なお、質疑等につきましては、説明終了後に一括して行います。
 それでは、報告4、鳥取県産業振興未来ビジョン策定に向けた検討状況について、佐々木商工政策課長の説明を求めます。

●佐々木商工政策課長
 それでは、商工労働部資料の2ページをお願いいたします。産業振興未来ビジョンにつきましては、年度内の策定に向けてまして、現在、検討作業を進めているところでございます。今回は、現在の事務局での検討状況、ポイントですとか方向性といった点について御報告を申し上げるものでございます。
 現在の検討状況につきましては、2ページの1以降に記載をいたしてございます。2ページが全体の枠組みの記載でございます。そして、3ページと4ページがビジョンに位置づけるべき対策の方向性を記載してございます。これまでに本委員会におきまして御報告を申し上げている内容と重複する部分もございますので、改めた点、あるいは追加になった点を中心に順次、御説明を申し上げたいと思います。
 まず最初に、1(1)ビジョンの考え方でございます。大きく4点ございます。2点目の目標設定に関しまして、これまでの経済成長戦略は、いわゆるGDP総量、経済規模の拡大ですとかそういったものを目指すものといたしておりました。今回はそういったものも当然ながら視野には入れますが、できるだけ所得とか生産性ですとか、そういった県民実感に沿った内容としてまいりたいと考えてございます。
 また、対策の方向性に関しましては、できるだけ効果的、また急ぐもの、そういったものにメリハリを利かせながら取り組んでまいりたいと思います。当然ながら、様々な視点がございますので、目配りはしてまいりたいと考えてございます。
 また、4点目、対策の実行に関しましては、記載のとおりの様々な県内の強みがこれまで蓄積されてございます。そういったものをこれからも強くしていく、そして活かしていくといったことに留意しながら取組を進めてまいりたいと考えてございます。
 1(4)の基本目標でございます。コロナ危機を乗り越え、県経済・産業の"再生"と、"持続的発展"を目指すものとしたいと考えております。目標の達成に向けて、3つの指針、これは政策的な方向性とも重なるかもしれませんが、そういったものを定めたいと考えております。1点目が再生でございます。現下のコロナ危機に対していかに早期に脱却するかが1点目の視点でございます。また、2点目が発展でございます。DX、GX、これは横文字でございまして、失礼いたしますけれども、下に注釈を記載してあります。今、デジタル化、あるいは脱炭素化、こういった動きが非常に加速度的に進展をしてございます。そういった進展に遅れることなく、引き込んでいく、そういった産業創造の転換を図ってまいりたいと考えてございます。また、3点目は基盤でございます。人材育成、そして都市圏からの分散取り込み、こういった点などは取組の強化をしてまいりたい。以上3点を政策的な方向性として位置づけてまいりたいと考えてございます。
 検証指標は(5)に記載してございます。これまでも御報告申し上げましたとおり、複数の指標群で検証をしてまいりたいと考えてございますが、短期的に捕捉できるもの、そして長期的に捕捉できるもの、それぞれ複眼的な視点で組み合わせながら、ビジョンの進捗を検証していく、そして達成に向けて努力をしていくという仕組みを組み込んでまいりたいと考えております。
 続きまして、3ページと4ページがビジョンに位置づけるべき対策の方向性、案でございます。上に表を掲載してございます。これもさきの委員会におきまして御報告申し上げましたとおり、6つの視点を組み合わせながら、必要となる対策を継続的に推進してまいりたいと考えてございます。
 そして、中でも、これはメリハリをつける観点で、非常に急ぐもの、またすぐにでも取りかかるものについて、再生・発展リーディング・プログラムといたしまして、重点推進をしていってはどうかと考えてございます。このプログラムにつきましては、中ほどより下以降に記載をいたしてございます。このプログラムにつきまして、それぞれKPIを設定いたしまして、PDCAサイクルを回してまいりますが、経済・雇用情勢は非常に大きく変動してまいりますので、随時追加、あるいは改定、見直しなどを行ってまいりたいと考えてございます。
 また、米印に記載してございます注釈でございますけれども、現在、プログラムに位置づけるべき具体的な施策につきましては、来年度の予算編成と並行して検討を進めているところでございます。最終的な素案に関しましては、そういった具体的な対策を盛り込む形で取りまとめたいと考えてございますが、本日時点では、方向性ということで限定的な表現にとどめさせていただいておりますので、御了承いただければと思います。
 プログラムの内容でございますが、大きく分けて2点でございます。再生と発展でございます。1点目の再生リーディングプログラムにつきまして、コロナ禍からの再生をいかに早期に図っていくかの視点でございます。このプログラムは、記載のとおり、様々なことを書いてございますが、以下に掲げております発展のプログラムと並行して進めていく必要があると考えてございます。
 主な取組といたしましては、まず、感染予防対策を徹底、継続をしてまいります。また、経済活動、そして感染予防の両立推進、さらには、資金需要の対策の継続、事業転換、雇用シェアなど、雇用のセーフティーネットの強化は引き続き取組を強化してまいりたいと考えてございます。
 また、併せまして、企業の体力強化を図るという視点で、成長分野に対しての人材のシフト、あるいは業態転換を併せて進めてまいりたいということを位置づけたいと考えてございます。
 2番目以降が発展に向けたリーディングプログラムの方向性でございます。主に5点ございます。1点目が新産業創造・転換プログラムでございます。現在、政府でグリーン成長戦略が公表されました。産業構造も大きく転換する可能性もございます。そういった産業需要を獲得するためのプログラムの位置づけでございます。主に、脱炭素ですとか、あるいはEVを含めた自動車分野に取り組んでまいります。また、県内で非常に強みのある医療ですとかヘルスケア、さらには食品、観光などの分野を重点成長分野として位置づけまして、様々な投資促進などを図ってまいりたいと考えてございます。そのほかにも、今後10年後を考えますと、成長が見込まれますいわゆる衛星データ活用ビジネスなどの宇宙・航空分野ですとか、代替肉と言われていますフードテックの分野も県内に強みがございますので、こういった分野にもチャレンジできるような環境は整えてまいりたいと考えてございます。
 4ページをお願いいたします。2点目が人・企業・仕事、分散加速化プログラムでございます。現在、コロナ禍において非常に分散の動きが加速化してございます。こういった分散の流れを取り込むための取組を位置づけたいと考えてございます。先ほど申し上げました重点成長分野に加えまして、様々なリスク回避に向けた拠点の分散ですとか国内回帰、既に動きつつあるところでございますけれども、こういった分野を重点分野に位置づけまして、企業誘致ですとか、あるいは県内の企業の拠点の拡大、増設を応援してまいりたいと考えております。また、あわせて、人の分散、デジタル化の進展に伴いまして、非常に人の分散が進んできてございます。サテライトオフィス、副業人材などを含めて人の流れを引き込んでいく取組を位置づけてまいりたいと考えてございます。
 3点目がDX推進産業スマート化プログラムでございます。デジタル化の進展に伴いまして、生産性の向上ですとか、新たな付加価値向上を図っていくための取組を位置づけたいと考えてございます。まずは実装というものに集中して、向こう3年間取り組んでいくことが必要であると考えておりまして、新たな実装推進体制を構築してまいりたいと考えております。その際、県内の基幹的産業でもございます、ものづくり、物流、サービス、そして農林水産業といった分野を重点スマート化推進分野に位置づけまして、実装推進を加速していきたいと考えてございます。あわせて、小規模事業者の皆様方のデジタル化についても推進してまいりたいと考えてございますが、その際、県内には情報系の企業で様々な有益な技術を持っていらっしゃる企業がたくさんおられます。そういった技術をできるだけ活用していく、強力な地産地消という観点もこの中で織り交ぜてまいりたいと考えてございます。
 4点目が中核的牽引企業育成プログラムでございます。企業の成長力を高めるための取組を位置づけていきたいと考えてございます。需要の獲得力とか雇用吸収力を備えた企業様を中核的な牽引企業として位置づけた上で、ステージに応じた支援を行ってまいりますが、具体的には、例えば資本調達ですとか、あるいは専門的な経営ノウハウですとか、そういったものをできるだけ取り込んでいく取組をぜひ進めてまいりたいと考えてございます。また、県内の技術だけではなかなかキャッチアップできない産業需要もございますので、県外の企業が持っている技術、資本、全て含めてできるだけ取り込んでいけるような仕組みもぜひこの中で取り組んでいってはどうかと考えてございます。
 そして、最後に5点目の人材・スキルシフトプログラムでございます。成長分野におけます人材育成、あるいは多様な人材が多様な働き方を選んでいける環境づくりを位置づけてまいりたいと考えてございます。冒頭、再生で申し上げましたとおり、成長分野のスキルシフト、業態転換といった取組はぜひ進めてまいりたいと考えてございます。また、後ほど御報告もございますけれども、産学官連携での成長分野の育成、さらには、女性、若者、障がい者、様々な立場にある皆様方の多様な働き方ができるような環境づくりはこの中でしっかりと取り込んでいきたいと考えてございます。
 最後に、今後の予定でございます。冒頭申し上げましたとおり、今年度内には最終的な取りまとめを行ってまいりたいと考えておりますが、予算編成と連動いたしまして、2月中に素案の取りまとめを行っていきたいと考えてございます。2月には素案に関して、本委員会に改めて御報告、御相談申し上げたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

◎島谷委員長
 続いて、報告5、鳥取短期大学との観光人材育成に向けた寄付講座の設置に関する協定の締結について、天野産業人材課長の説明を求めます。

●天野産業人材課長
 5ページをお願いします。鳥取短期大学との観光人材育成に向けた寄付講座の設置に関する協定の締結について御報告します。
 鳥取短期大学と鳥取県が共同して、観光産業に関する専門的な知識や資質を有する観光人材の育成に取り組み、地域の観光産業の発展や地域活性化に寄与することを目的に、昨年12月23日に寄付講座の設置に関する協定を締結しました。
 寄付講座の設置期間は、令和3年4月から令和8年3月までで、本年3月まで準備期間を設けております。
 寄付額は、11月議会にてお認めいただいた総額2,841万円で、今年度は100万円、令和3年度から7年度までの5年間で2,741万円でございます。
 寄付講座の概要は、下の表のとおり、1年生の春休みに観光学の知識と観光産業の仕事を学ぶ「地域と観光1.」を武蔵野大学の岩崎講師が担当し、2年生の夏休みには観光産業に求められる企画力を学ぶ「地域と観光2.」を鳥取短期大学の渡邊教授が担当し、テーマに合わせまして外部講師を迎え、集中講義を行うこととし、令和4年度入学生から単位科目とすることとしております。
 上の表にございますけれども、この寄付講座と既存の授業科目を組み合わせて、地域に求められるコミュニケーション能力、ホスピタリティー、クリエーティビティーを持った人材育成を図る創造的観光人材育成プログラムとして実施し、社会人向けプログラムについては、修了者に履修証明書を交付する履修証明プログラムとしております。
 協定締結式は、昨年12月23日に知事公邸で、学校法人藤田学院の山田理事長の立会いの下、鳥取短期大学の松本学長と知事とで執り行いました。
 観光人材の育成に関連して、口頭になりますけれども、今年度の産業人材育成センター観光人材養成科でございますが、1月29日に訓練開始の予定で生徒募集を行いましたけれども、応募者が9名と定員20名の半数を満たさなかったため、契約書の規定に基づく委託業者との協議の結果、訓練中止の手続をすることとなりました。離職者を対象とする職業訓練であり、国のハローワークを通して、訓練受講生を募集するため、国のハローワークに受講希望者が少なかった理由を聞き取りしましたところ、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている観光業への就職を希望する求職者が非常に少なかったとの意見でございました。
 今後についてですが、令和3年度は、訓練実施時期、訓練内容、観光業への就職の動向等について、改めて観光業者などの意見を伺い、検討を進めていきたいと考えております。

◎島谷委員長
 続いて、報告6、竹内工業団地の土地売買契約について、寺崎経営企画課長の説明を求めます。

●寺崎経営企画課長
 企業局資料の2ページをお願いいたします。竹内工業団地の土地売買契約について、株式会社澤井珈琲と昨年12月31日に締結いたしましたので、その概要を御報告いたします。
 同社は現在、当該土地を令和8年7月末までの20年間の長期貸付けにより、事業用地として使用しているところですけれども、事業活動も軌道に乗り、今後も現在地で事業を継続していく方針であることから、借地期間を早期に終了し、会社の固有財産とするために購入されるものです。
 売却先企業の概要は記載のとおりで、従業員数は160人です。
 売却の内容といたしまして、売却面積は3,200平方メートル余りで、用途は、本社工場及び販売店舗です。売却金額及び支払い方法は、3,900万円余で、一括払いとしております。
 売却地での事業概要について、現在の事業規模、雇用については継続されるとのことでございます。

◎島谷委員長
 それでは、商工労働部、企業局の説明は以上ですので、今までの説明について、委員の方で質疑等ございますか。

○内田委員
 佐々木課長が説明されていた鳥取県産業振興未来ビジョンの策定についてです。新たにまた緊急事態宣言が出たことで、アフターコロナというよりは、1番のコロナ危機対応についても非常に重要な局面になってきているのかなと。例えば、地場の資本である観光産業などはまだ休業が発生していますし、その辺り、アフターコロナに向かうために今を乗り切るというのも一方で必要になってきていると思います。いわゆる業態転換を含めたアフターコロナ関連の予算はかなりついているのですけれども、持続可能性を追求する1番の予算について、心もとなくなりつつあるところがあると思います。特に、雇用調整助成金は3月までと決まったところではあるのですけれども、やはり業界団体から要望もあったと思いますが、それについてしっかりと延長していくというのを要請していかないと、本当にアフターコロナの前に産業が壊死してしまう状態になるというのは極めて重要なことだと思います。もちろん、未来ビジョンの策定については、アフターコロナを見据えた上で策定していただきたいのですけれども、今時点での必要な対応をしっかりしていただきたいと思います。
 それとは別に、いわゆるDXの推進、4ページの3番ですけれども、県内の中小企業を含めたDX、5G等の推進について、しっかりと進めていくのだということが書いてあります。一方で、CTOというのですか、チーフ・テクノロジー・オフィサー、いわゆるDXを推進する旗振り役になる人材というのが本当に県内にいないに等しいくらいいない。情報化をどうやって進めていくかというのを大局に立って進めていくCIO、チーフ・インフォメーション・オフィサーについて、企業においても地域においても県庁の組織においてもいないというのが現状で、金融庁が今、CTOがいないといって民間から公募をかけています。3名ぐらいの募集をかけている状態の中で、では、DXを進めるぞというときに、実際に絵を描く人間というのがいなかったら、県庁の組織の中にも、いわゆるDXを中小企業に進めていくといっても、では、どう進めていくのだという計画が緻密に立っていないといけないということを、この前、リモートで話したソフトバンクの本部にいる私の親戚に言われました。
 実際に、今、神奈川県と広島県でソフトバンクが自治体を含めていろんなところでDXを進めているので、山口フィナンシャルグループなどとも併せてDXの推進を事業として取り組んでいるのですけれども、自治体自体のDX対応が全くできていないというところが、ある意味、目からうろこでした。早い自治体は、もうソフトバンクとかと提携しながらDX人材の養成とか、どうDXを捉まえて普及させていくのだろうというのをやっているそうです。この辺りをしっかり取り組まないと取り残されてしまうというのはすごく感じたところです。
 あと、5Gについてもはっきり言われました。鳥取はいつ来るか分からないよと。周波数が非常に短い波長で出るために、基地局にかなりの投資コストがかかるので、都会地から進むのだろうけれども、鳥取に来るのはいつか分からないということです。この辺りについても、では、ワーケーション進めますとか、DXを進めます、5Gを進めますと、そもそもインフラがないではないかという話になりかねないので、この辺をどう進めていくかというのはどう考えておられるのか、教えていただきたいです。

●佐々木商工政策課長
 まず、再生の部分のお話がございました。おっしゃるとおり、昨日も、一昨日、さきおとといも業界の団体の皆様と意見交換をして、委員がおっしゃるように、雇用調整助成金ですとか、様々な対策の継続という声がございました。そういった部分をまずは取り組んでいくということが最優先でございますので、いきなり発展ということではなくて、目の前の雇用の維持ですとか、あるいは事業の継続はしっかりと取り組んでいくことは必要でありますし、やはり県だけの対策では難しい部分もございますので、国の対策をしっかりと求めていくことは引き続き行ってまいりたいと考えています。ビジョンの中でもそういった旨はしっかりと位置づけていきたいと思います。
 また、2点目のDXの推進に際しての人材のお話がございました。県庁の人材もありますが、今、DXを使って企業の中の経営改革を全般に進んでいくということをコントロールできる人がなかなかいないというのは、実際、現場としては声が既に届いてございます。そういったこともあって、これまでIoT推進ラボというのがあるのですけれども、あるいは、その専門家会議というのがありまして、企業内でのDX推進をしていくために何を見直していくべきなのかとか、経営者がどう意識改革をしていくべきなのかというところを県外のそういった外部の力を借りて、今できるだけ導入しようとしている部分がございます。そこはしっかりとこれからもさらに強化をしていく必要があると思っています。
 また、技術的な面でいいますと、産業技術センターの米子ロボットハブというのができました。これはシステムインテグレーターというロボットをできるだけカスタマイズをしていくというところをサポートする取組ですけれども、昨年度、試行的にやって、来年度から本格的に企業のシステムインテグレーターを育成するということが始まってまいりますので、こういった技術的な面での経営改革、人材育成も併せて進めていきたいと思っています。
 あと、県庁の人材の話もあったと思うのですけれども、これは非常に難しいものがございまして、今、総務部情報政策課でSociety5.0の推進本部というのを位置づけております。そこで庁内だけではなくて、企業内の課題解決、地域の課題解決をするために、これも外部の有識者の方ですけれども、結構東京の方とか多いのですが、そういった皆様方のお知恵を借りながら推進をしていくという形を取っております。ですので、県庁の中でも人材育成を図っていくことは当然大切だと思いますけれども、外部の力をできるだけ取り込んでいって、県庁からも改革を訴えるような、サポートできるような体制は、総務部ともお話をして、取り組んでいくことが必要ではないかと考えております。
 また、3点目にありました5Gですとか、こういった先端技術をいかに進めていくかというお話がございました。今、県内でもローカル5Gに取り組もうとしている放送業界の皆様方がいらっしゃいまして、まだ認可を取ったとは伺っておりませんけれども、そういった動きも既に出ております。あと、私も技術的な部分はよく承知はしておりませんが、幸いなことに、お話があったローカル5Gの認証を受ける基地局を設置する上でのコストが大幅に下がるような、周波数を自由に選べるような形での規制緩和が総務省で今図られているようでございまして、比較的申請件数が増えているような動きも聞いてございます。今までだったら数千万円かかったのがその5分の1とか10分の1とかになるような話も伺っておりますので、あとは、どういう実装ができるのかということを見せていく必要があるかと思いますので、これは先ほど申し上げましたラボの機能なども使いながら、県内の皆様方の実装モデルというのをつくりながら、ぜひ推進していってはどうかとは考えておるところであります。

○内田委員
 手短にしますし、これは2月議会で扱いたいなと思っているネタなので、議場でやろうと思うのですが、一言だけ。やはり、いない人材を育成しようというのは非常に難しいものがあると思っていまして、原子力対策監と一緒だよと、こういう言い方をされました。原子力の対策に対するノウハウがそもそもないのだから、対策監を置いたわけですよね。DXというのはそういう種類のものだよというアドバイスをいただいて、非常に参考になるなと思ったことを伝えておきたいです。よろしくお願いします、コメントを下さい。

●池田商工労働部長
 DXの人材育成に対しては、いわゆる将来人材であったり、企業内の人材であったり、また、トップ人材であったり、それぞれやり方は違うのですけれども、体系的に進めていくということを来年やっていきたいと思います。そういう技術専門的な人材に関しては、場合によってはプロ人材のような形で都会部からスカウトしてくるというのも民間ではありますし、そういう形で県のハローワーク、プロ人材の拠点で進めているような取組もあります。
 おっしゃられたのは、県庁内の人材のお話だろうと思いますので、そうした、外から人材を取り込んでくるというような観点も含めたところを総務部にもお話をしながら、どのように進めていくかということは検討してまいりたいと思います。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。

○西川委員
 これは説明がなくて、雇用人材局長にお聞きするのですけれども、内田委員が先ほど雇用調整助成金の継続がありがたいし、もう少し考えてほしいという、それはそれで私も考えが正しいのだろうとは思うのですけれども、考えていただきたいのは、その原資が、例えば今回のコロナ対策で国が予定しているお金だけでなく、結局、雇用保険がほとんど使われているのですよね。そうしますと、純然たる相互扶助で雇用保険を払っていた金額よりも相当オーバーした金額が今回使われて、基金が枯渇するような状況が予測されるらしいのです。そうしますと、相互扶助とはいいながら、政府の政策なので、その基金で全て賄って、足らずを政府がするのではなしに、オーバー部分は基本的には政府がやるべき仕事だと思うのですよ。そうしないと、鳥取県、零細中小がほとんどなので、社会保障費が今でも30パーセント近く払っておりますけれども、またこれが増えますよね。とても耐えられない企業、会社、零細企業が出てきます。これは議会もやらなくてはいけないのだけれども、やはり執行部としても国に物申していただきたいというのが1点です。
 続けて質問していいですか。

◎島谷委員長
 はい。

○西川委員
 産業振興未来ビジョンで2ページ、いいことがいろいろ書いてありました。本当にできればいいのですけれども、この生産年齢人口の確保と書いてあります。大体女性の社会進出が鳥取県は以前からずっと高い中で、これを目標にするのはいいのだけれども、実現性はどうなのかなということがあって、これもするのだけれども、これができないから、では、これを重点的にするというように、ビジョンだから絵に描いたものにはなるのだろうけれども、やはり実現性を考えたときに、代替案がもう少し具体的にあったほうがビジョンとしては本当に実現可能ではないかなという気がしましたので、その点。
 もう1点は、3ページで本当にできるのかなと思うのが、不確実性に備えた対策。リスクは対策ができるのだけれども、不確実性が予測できるのか。僕はこんなの初めて聞いたのだけれども、こんな文章がここに入っていいのか。その3点をお願いします。

●谷口雇用人材局長兼とっとり働き方改革支援センター所長
 まず、雇調金のお話がございました。確かに従来の雇調金制度は雇用保険ということで労働者の方々が基金で積み立てて、その中で雇用調整しなければいけない人たちを支えていくという、まさにおっしゃるような相互扶助制度だったかと思います。ただ、このたびの雇調金制度につきましては、雇用保険外、例えば、アルバイトでありますとか、雇用保険加入者外に対しても雇用を維持するということで、まずはその枠から外れました。より多くの雇用を維持するという制度に衣替えされています。
 そしてまた、おっしゃられるように、雇調金の結構な金額が積んであったわけですけれども、もう既にほぼ取り崩して枯渇しているということで、国としては一般会計から繰り入れて何とかその雇調金の財源を賄っていると新聞等で拝見しております。ですので、今後も雇用保険制度というものは維持していただきながら、必要となる財源は何らかの方法で国から手当をしていただきたいと。ただ単に雇用保険の料率を上げればいいというものではないと認識しておりますので、そのように、いろいろ声を出していきたいと思っております。ありがとうございます。

●佐々木商工政策課長
 1点目の数値指標に関しての生産年齢人口のお話がございました。ここに掲げた意図としては、後ほど出てくるリーディングプログラムの中に分散というキーワードがございまして、多くの人材を県内にぜひ呼び込んでいきたいといったことを仮に検証するとしたら、こういった指標があるのではないかということで、案として掲げさせてはいただいたところでございます。委員がおっしゃるとおり、では、本当にどれだけ増えるのかと、あとは構成がどうなのかという部分が当然ございますので、もう少しめり張りを利かせて、実現可能性も含めて、再度、検討していきたいと思います。
 また、2点目のコロナリスクの部分のお話がございました。いろいろコロナリスクございます。例えば、職場内での感染リスク、どういうレイアウトにしたら感染リスクが下がるのかとか、お客様との接客をどうしたらいいのかというような部分がございます。そういった部分は既にガイドラインという形で取組を促すよう進めてございます。
 また、最近いろいろと企業様のお話を伺う中で出てきているのがテレワークが非常に進んできていると。テレワークが進むことによって、働きやすくなったけれども、いわゆるサイバーテロではないのですが、情報を取られてしまうというようなこと、そういったサイバーセキュリティーみたいな話も実はBCPの関係でお声が届いている部分もございまして、コロナだからこういった対策を取るというところに対してのリスクというのは見えてきた部分もございますので、そこをできるだけ排除して、そのための備えをしていくということはぜひ推進をしていきたいと思っています。
 あと、広く考えますと、1本、経営の柱を建てていたけれども、コロナが起きたらもう1本建てなければいけないという企業さんもたくさんいらっしゃいますので、拠点事業の再構築ですとか、そういった部分もある意味コロナリスクと捉えて、ぜひこの中で取組を推進していってはどうかという趣旨で書かせていただいたものでございます。

○西川委員
 思いは基本的には分かるのですけれども、例えば、生産年齢人口の確保に本当に取り組んでも、現状を認識したら厳しいというのは多分誰も分かるのだろうと思うのです。そうすると、それに代替する案を本来はもう少し重点的に考えて、いや、これはなかなか100パーセントできない、50パーセント、30パーセントしかできないけれども、ほかの分野で100パーセントに持っていくという、やはり現実性のある文章が私は皆さんに伝わるし、意気込みも出るのではないかなと思って、御質問させていただきました。具体的な例は私は分かりませんけれども、多分これにはいいことはいっぱい書いてありますねという感じなのです。
 もう一つ、最後のお話ですけれども、先ほど言ったコロナなどの話も、それは不確実性とは違って予測可能なリスクです。不確実性というのは予測ができないから不確実性なので、そうすると、ここに備えた対策を打てるのかといったら、予測ができないのに対策は打てないわけです。言葉尻みたいなのだけれども、やはり書き方というのは大事です。リスクと不確実性は全然意味が違いますので、ここはどうかという思いでお話、言葉なのでどうでもいいようなことかも分からないけれども、やはり文書で出るので、もう一度その点について。

●佐々木商工政策課長
 数値指標に関しましては、代替案も含めて今、検討を進めてございます。最終的な素案も2月にお示しする際には、できるだけ現実的に何を目指すべきものなのか、どこまでだったらできるのかということを視野に入れながら、よく分かるような形でお示しができるように、今後、検討していきたいと思います。
 また、言葉遣いも含めて、リスク、不確実性ということも抽象的にならないように、できるだけ具体的な考え方が示せるように、これから精査をしていきたいと思います。ありがとうございます。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。

○西村委員
 2点について伺いたいです。まず、5ページの中で2点です。鳥取短期大学の観光の寄付講座ですが、私が聞き逃したかもしれないのですけれども、寄付講座というのは、コロナ対策というのはどうなっているのかなと。オンライン授業であるとかそうした対応というのはどうなっているのかということ。それから、観光の寄付講座の中に入っていると思うのですけれども、食のみやこ鳥取県について、一次産業から六次産業まであると思うのですけれども、そうした内容がどのように反映されていくのかということを伺いたいです。
 もう1点は、観光人材養成科の件ですけれども、募集をかけられて、9人の応募があったと。でも、定員が20名ぐらいで、そこに達しないとできなかったと思うのですが、実際に募集されたカリキュラムというのはどんな内容で予定をされて募集をされたのか。前年のものと同じもので出されたのかどうなのか。あと、コロナの対応ですよね。私も見学させていただいて、あそこのパソコンスクールさんとかでもやっていましたし、対面授業でもやっておられると思うのですけれども、オンラインとかを検討して、それが予定に入っていたのかどうかというところをお伺いしたいです。

●天野産業人材課長
 寄付講座の実施につきましては、鳥取短期大学の通常の授業と同じように、現在は対面で行っているとは思うのですけれども、感染が拡大しているというような状況で、必要があればオンライン等、そういう形に切り替えるので、基本、寄付講座だけということではなくて、鳥取短期大学全体としての授業のやり方に沿って行うことになります。
 それと、寄付講座の中に食のみやこの関係ということがございましたけれども、これについては、例えば、地域と観光の1.の観光施設と観光資源でありますとか、地域と観光2.のツーリズムの多様性とか、そういった中で、観光の課題等につきまして演習を含みながら、そのような課題が必要だと御判断いただいたら、取り組んでいくというような形になると考えております。
 それと、3点目が観光人材養成科の内容でございますけれども、昨年度も観光人材養成科は実施しておりますけれども、例えば、ユニバーサルツーリズムでありますとか、SNSを活用した広報の仕方とか、そういったようなことなどのいろいろな御意見を伺いまして、昨年同様ということではなくて、その辺は改良して、授業するようにさせていただいております。
 それと、授業に当たってのコロナの対応でございますけれども、基本的には各学校、小学校とか中学校、高校と同じように、三密を避けながら、当然、各生徒には検温等をさせていただいて、体調不良の方は御遠慮いただくような形になりますし、場合によってはパーティション等も置くような形で感染対策をしながら、例えば、感染が広がっているような場合についてはオンラインでもやるということも条件として職業訓練を実施するようにさせていただいておるところです。

○西村委員
 ありがとうございました。こういう状況ですので、観光人材の養成科ですとか、観光の関係の寄付講座は多分人が当然集まりにくいと思います。今、産業自体が大変厳しい状況ですけれども、ただ、やはり募集する限りは集まってもらいたいということで、中身を魅力的にし、しかも今のコロナ禍で、これからの観光を見据えた何か新しい展望が見えるような中身をやはり出していかないと、応募もないと思うわけです。当然、感染リスクもありますし、実際、観光がなかなか成り立たないので、今オンラインツーリズムとかいろいろやっている状況もある中で、やはりもっと先取りしたものを応募していただく方に見せていく、観光の可能性をもう少し鳥取県で見せていくというようなことをやっていかないと、なかなか人が集まらないのではないかなと。この寄付講座に関しても同じことが言えると思いまして、質問をさせていただきました。できることは限られるかもしれませんけれども、やはりそれでも鳥取県の魅力が伝わるような内容にしていただきたいですし、鳥取短期大学に、私は視察調査に伺ったのですけれども、コロナ禍の中でもオンライン授業はそのときはされていなかったのです。全部対面でやっていますということだったのですけれども、これも改善されないと、当然、感染拡大の防止もしないといけないでしょうし、学校ももしかしたら検討しているのかもしれませんが、これから先、やはりオンラインを入れていかないと、人が集まらないと元も子もないので、そうしたところでも県も少し先んじて、連携してやっていただけたらと思いまして、今の質問をさせていただきました。何かコメントがあればお願いします。

●谷口雇用人材局長兼とっとり働き方改革支援センター所長
 大変示唆のある御意見、ありがとうございます。確かに、今々の産業人材センターでの現場力を高めるような講座については人が集まりにくい。どうしてもこの先、その産業が大丈夫なのだろうかと、例えば、半年、3か月の研修を受けた後に就職できるのだろうかということで結構、遠慮されたというか、人が集まりにくかったということだと思うのです。
 ただ単に人が集まらなかったということではなくて、では、なぜ集まらなかったのか、どうすれば集まるのかというようなことも令和3年度のカリキュラムで工夫していきたいと思っております。
 そしてまた、先ほどありましたオンラインツーリズムというような新たな仕掛けといいますか、展望というようなことについても今後も考えていきたいと思いますし、それから、鳥取短期大学にお願いします寄付講座の中身についても、当然、コロナの中でということをベースにしたものにしていただけるように、詳細についてはこれから検討するわけですけれども、そういうようなこともベースに置いた上で考えていっていただきたいと思っております。
 いずれにいたしましても、日本全国どこもコロナで今疲弊している、観光業界が疲弊しているのですけれども、その中で、他県に先駆けてといいますか、他県より一歩進んだというようなものができればと思っておりますので、今後とも御指導のほどよろしくお願いします。

○濵辺委員
 この産業振興未来ビジョン策定に向けた検討状況ということですけれども、検討していただいたと。ただ、自分が気になるのは、これはある程度の方向性ということですよね。それで、企業なりいろんな形で障がい者の方が働く場所というのが今多くなってきているのです。ここで、人材・スキルシフトプログラムの中で、ここは女性や若者、障がい者などの多様な人材による多様な働き方を促進すると文言はあるのですけれども、今後、若者であり、それから女性であり、また障がい者の方々が活躍できるようなプログラムというか、シフトというのがより具体的に出されていくのですか。そこを聞かせてください。

●佐々木商工政策課長
 今回お示ししたのはあくまでも方向性でございます。女性、障がい者、若者と一通り並べている形になってございますが、当然ながら、それぞれ置かれている環境も違いますし、目指す指向も違います。したがいまして、障がい者の皆様方には特有の課題がございますので、障がい者の皆様方に対してはこういった取組をするということは明確に位置づける形で素案には取りまとめていきたいとは考えております。

○濵辺委員
 法定雇用率とか、法で定められていますが、今、障がい者の方の離職なども結構増えているものですから、その辺はしっかりと取り組んでいただいて、課題解決に向けて検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。

◎島谷委員長
 そのほかの方でございますか。
 それでは、以上でこの報告についての質疑等は終了いたします。
 次に、その他でございますが、商工労働部及び企業局に関して、執行部、委員の方で何かございますか。

○濵辺委員
 今、新聞等でこのコロナの関係で小規模事業者さんがなかなか経営が厳しいということで、自殺される方が増えているという現状があるみたいです。県内の企業とか小規模事業者さんでそんな情報があるのかどうか、聞かせていただけたらと思うのです。

●谷口雇用人材局長兼とっとり働き方改革支援センター所長
 確かに小規模事業者の方が経営が苦しいというお話は新聞、ニュース等々、それからみなくるというようなところからお話は聞いてはおりますけれども、その方々が、では、自殺されたとかいうような話はまだお聞きしたことがないものです。それに、先ほどから説明させていただいておりますいろいろな融資制度、補助制度、それから雇調金をいかに使っていただくか、また新たに今度は出向というようなことで雇用支援など、いろいろな施策を総動員してやっておりますので、そこまで追い込まれた方がいらっしゃるというのは聞いておりません。
 では、その方が相談に行っていないのではないかとおっしゃられれば、それはそれなのですけれども、答えになっているようななっていないようなところで申し訳ございませんけれども、そういういろんな声が少しでも届くように、みなくると、それから県の雇用サポートチームで連携なり連絡を取り合っておりますので、またそういう話が出てくるようであれば、それなりの対策なども検討していかなければならないのかなと思って聞かせていただきました。ありがとうございます。

○濵辺委員
 バブルがはじけて景気が悪くなったときも、一時期そんなことがあって、今回、それ以上にやはり厳しい状態が続くものですから。だから、情報がなければないであれですけれども、ただ、これからその辺のところをしっかりとアンテナをちゃんと張り巡らせていただいて、あと、そういう状況になったときに相談窓口などで、例えば福祉の関係に連携が取れるかどうかとか、商工労働部で止めるのではなしに、もういろんな企業さんがあると思うのです。要は、仕事ができない、従業員ももう解雇しなければいけない、でもぎりぎりのところでそこでやめてしまったときに次の生活を考えたら、やはりそこの責任がある立場の方は、かなり厳しい状況になると思うのです。だから、福祉と連携が取れないかとか、いろいろと連携を取っていただいて、鳥取県からそういう方々を出さないという思いで、よりお力をお借りできたらと思いますので、よろしくお願いします。

●池田商工労働部長
 今回の厳しい状況の中で、経営者の方でお悩みになられている方もいらっしゃいますし、当然、従業員の皆さんでもそういう形で悩んでおられる方がいらっしゃると思います。先ほど局長が申し上げましたように、みなくるであれば従業員の方が相談に行けるような形にはなっておりますけれども、そもそもそうしたところに相談に行ける窓口があるのかどうかということも御存じない方もいらっしゃるかもしれません。まずはそういった相談窓口の広報にも努めたいと思いますし、福祉にも自殺の一歩手前になるような方が相談できる窓口等もございますので、特に福祉関係ともそういった事案があるかどうかをまず確認したいと思います。もしそういう事案がかなり出てきている傾向があるということでしたら、連携を取って何らかの対策を取るようなことも検討してまいりたいと思います。

○安田委員
 先般、池田部長にもお話をさせていただいたのですけれども、この年末年始の繁華街におけるクラスターによって、潮目がかなり変わってきたというのを実感して、身近でももしかしたらという方が出てきている状況になってきました。先般も予備費を使って対策を発表していただいていますけれども、今、2人1組で朝日町の店舗を訪問して、感染対策を促す、注意喚起をされていると。今朝方、やはり弥生町などでもかなり不安だと。働いている人が不安に感じて、まだ経営者の意識が変わっていない。でも、働く人は、昼も夜も働かないと生活ができないから、本当は感染対策をもっとやってほしいのだけれどもみたいな話もお伝えをしました。
 年度末になりますけれども、そういった潮目が変わったことによる感染症対策をしたいというところがかなり増えてくることが当然予測されますので、途切れのない施策を打っていただきたくて、要望ですが、お願いしたいと思います。本当に大きく変わってきていると実感しております。よろしくお願いします。

●池田商工労働部長
 今、安田委員おっしゃられたとおり、かなり潮目、フェーズが変わってきているということで、一つは緊急事態宣言が出たということ、それに関連して、緊急事態宣言の地域だけではない、全国的に関連のある事業者、そして外出自粛に伴う影響というのが大きく出ているのが一つ。それと、特に西部、米子であったり境港であったりの飲食店等を中心にクラスターが発生している状況を踏まえて、4月以降、多くの融資であったり、補助金であったり、組んでまいりましたが、多くの事業がこの1月で期限を迎えるということでございます。
 一つには、まず融資については、12月の段階で3月まで延ばさせていただきました。補助事業につきましては、様々な国の対策であるとか、今申し上げたような問題点を踏まえて新たな事業に転換をするとか、または一定程度継続して延長してはどうかといったようなことも総合的に判断してまいっているところでございます。特に、飲食、観光、交通事業者等々につきましては、今週になりましてから、様々な観光事業者の意見交換であるとか、昨日も商工団体、金融機関も踏まえた意見交換もしてまいりました。その中で様々な意見をいただいておりますので、来週に御相談させていただいております臨時議会等で一定の後継となるような事業というものも検討してまいりたいと思います。
 ただ、その中で、先ほど安田委員がおっしゃられました、特に飲食関係のクラスターにつきましては、一歩早く予備費を使わせていただきまして、補助率10分の9で20万円という、ある程度新たな制度組みをさせていただいております。ただし、これは飲食店に限っているところでございますので、それ以外のところ、一定程度、これまでも感染対策というのは実施されておられるという認識ではありますけれども、今、1月末としております企業内の感染症対策につきましては、年度内まで延長させていただく方向で、最終調整をさせていただいております。こういった形で、特に今必要となる感染症対策というものをしっかりと行っていただけるような対策を取ってまいりたいと思います。

○西村委員
 私も関連して同じところの質問です。まさに境港に続いて米子の繁華街でもクラスターが発生しまして、私も先週、発表になる前ぐらいから、それから今週もずっと飲食店の方々、あと、酒屋さんとか関連業者さんのお話も伺ってきまして、もちろん御存じのとおりだと思うのですけれども、大変厳しい状況で、先ほどの感染防止対策のクラスターの補助金が発表になって、私もいろんなところに案内したのです。実際に年末年始からお客さんが全然来ていないと。朝日町も人が歩いていないのです。大雪もあったのですけれども、12月はもともと忘年会シーズン、新年会も全部ないですよね。ぽつぽつと常連さんが1人とか2人ぐらいで足を運んでくださる方もいるけれども、やはり感染リスクがあるから、ほとんど夜の街に行けないのだということで、もうお客様が何か月も来られていないのですという方もいらっしゃる。大変寂しい、とても静かな、繁華街ではない静寂街という状況がこの2か月続いている状況です。
 クラスターの感染防止対策の補助金は、感染防止対策はやらなければいけないので、それはもちろんありがたい補助金ですけれども、正直、例えばその20万円をそのまま固定費に使うとか、梅田局長に昨年、来ていただいた組合さんの朝日町の方々も、例えば食のみやこの応援支援金のような形で使えるとか、そういうような使い道で頂きたかったというのが、本音です。もう感染防止しようにも、何ぼパーティション立ててもお客さんがなかったら、ただ陳列しているだけなのでという状況です。ということをぜひお伝えしたかったのと、かなりいろいろ県の財源的には厳しいとは思うのですが、今、安田委員も言われていましたけれども、そうした経済、経営に使える固定費、従業員さんなどいらっしゃるので、今回の臨時議会にそういうところへの直接的な支援ができるような補助金というのは検討されているのか、どうでしょうか。

●池田商工労働部長
 今、西村委員がおっしゃられたようなお話、昨日も新しい県民生活推進会議の中で飲食生活衛生同業組合の宍道部長様であったり、やはりこの感染予防に頑張っておられるお店などへの直接的な給付なども必要なのではないかと、そのようなお話もありました。本日も新時代・
SDGs推進課が総務教育常任委員会で状況を報告しているとは思います。
 先ほど申しましたとおり、多くの事業が1月末で期限を迎えます。その後継的な部分というのは、今の感染症対策以外にも、私どもの担当ではないのですけれども、認証事業というものをさらに促進するというところに対する一定の応援的な支給ができないかといったような観点でも検討をしております。一方で、国の3次補正の中では、今回の外出自粛等の影響を受けた事業者を幅広く対象にするということで、もともとは緊急事態宣言地域の飲食店と直接に取引のある事業者のみ対象という形でしたが、外出自粛の影響を幅広く受けるような事業者等も対象にと、一定の売上げ減、半分以上の売上げ減になるような事業者を全国的に対象にするような方向というのも一定程度、方向性は示されております。そういった事業者に40万円であったり20万円であったりというような金額というものが国でも検討されております。
 また、先日も一部の報道ではありましたけれども、市町村においては応援金的なものを検討されるところもあります。様々な形で後継的な事業も含めて、また融資でも一部、少し我々も考えているところがありますけれども、特に今の緊急事態宣言の中で苦境に陥っておられる事業者中心に支援できるようなことは考えてまいりたいと思います。それから今、考えているところでございますので、また、詳しく御説明できると思います。

○福間委員
 ぜひそれを考えてほしいと思いますが、ただ、国の政策がなかったらできないというのでは、もたないのではないかと。極端な言い方をすると、鳥取県も緊急事態宣言出してほしいという声だって出てきているのです。結局、借りても返せないから借りられないというのがあるし、それから、お客さんが来ないから感染対策をする必要がないのではないか。だから、意地悪い言い方をすると、県は、感染対策の支援策を出しますよと。感染対策をした後で、県の職員が先頭に立って全部繁華街歩きますよといって出せるかといったら、現実に出せないでしょう。誰も弥生町も朝日町も行くわけがない、人が歩いていないのだから。そういうのに感染対策してみても意味をなさない。それよりももう今日の日に潰れるという状況も今出てきているのです。
 だから、僕は確かに全国的なデータとかなんとかいろいろあるかもしれないが、鳥取県的にどうするのかという、予算的なこともあるかもしれないが、情勢を踏まえて準備してすぐ走れるみたいな格好をしておかれないといけないのではないかという気がするのですが。

●池田商工労働部長
 福間委員のおっしゃられるような観点、昨日も会議でも出ておりました。児嶋商工会議所連合会会長様も、夜の街に県庁職員がもっと出てというようなこともしてもいいのではないかというお話もありました。もちろん、今、このように感染が非常に広まっている段階ですので、今は大々的にそういう形は難しいのですけれども、当然、感染が収まった状況の中で、例えば観光の需要を喚起する、#WeLoveキャンペーンのようなものを新たな形で展開するであるとか、また、一定の観光関係の事業者、小谷さんもおっしゃっておられたのですけれども、例えば、GoToキャンペーン等が終わったら、そこで先が全く見えないのではないかということで、今からであっても国のGoToキャンペーンが終わった後の後継的なものというのをしっかり考えておく必要があるのではないかなど、様々な意見もいただいております。
 ですので、今、県としましては、しっかり融資であったり、次回、臨時会に提出させていただく予算などを含めて、今の段階は耐え忍んでいただく、事業が継続できるような形で支えながら感染が収まった段階で、次のステップに行けるような、そういうところも全体を見通しながら施策を組んでまいりたいと思っておりますし、全庁的にそういう形で今考えているところでございます。

○福間委員
 私は、思いは分かるのです。だから、伝え方を全庁的に意思統一して、共通認識を持ってもらって、県民へ伝える方法を工夫してほしいという気がするのです。結局、今の日にコロナ後の話をしてみたってなじまないのです。今、何を第一義的にどうするのかということで、まずそのためにこうだというものを県庁で共通認識を持って、市町村と連携しながら、業界でも持たなければいけないと思いますよ。その次に集約できたときに出さなければ、今、燃え盛っている最中に火が消えたらこうしようかという話を出してみても、なじまないのです。燃え盛っているときに、それなら県庁職員に感染対策したから行けと言って、そんなばかな話はあり得ないのです。警報を出している地域の中に県の職員や県民が行けるのか、行けるわけがないのだから。だから、火を消すためにどうするのか、そのときの対策をまずこうしますということを声を大にして、その次に火の状況を見ながらということを、それは場合によれば内輪で対策しておいて、県民にすぽんと与える、そういうアナウンスの仕方をうまい具合にしてもらわないと。燃え盛っている最中に、それなら県の職員、繁華街に出なさいみたいな、誤った言い方になってしまうような気が僕はするので、そこら辺もやはり考えていただいて、御苦労いただいていることは十分分かっていますけれども、そこら辺もひとつ御検討いただければということでお願い申し上げておきたいと思います。

●池田商工労働部長
 先ほど少し説明の仕方が稚拙だったものですから、昨日、おっしゃられた意見は、まさにその感染が収まった段階では県庁職員も率先して出て、もっと盛り上げたらどうだと、県民一丸となってというような趣旨でおっしゃられた御発言を紹介させていただきました。
 現段階では、とにかく感染を抑えるということが第一義的に一番重要なことでございます。連日のようにといいますか、コロナ対策会議を開いておりまして、知事はじめ各部局からも、県民向け、事業者向けのメッセージを出させていただいております。その中で、しっかりと皆さんが三密回避等を含めて感染予防を取っていただき、とにかく感染をまずしっかり抑えると。そうしたことと並行して、我々の融資であるとか補助金であるとか、様々な支援施策を活用いただきながら、事業を継続いただき、次へつなげていく、そうしたことがしっかりとメッセージで伝わるような形で発信してまいりたいと思います。

○西川委員
 今お聞きして感じたのは、急なのですけれども、結局、西村委員や福間委員が言われるのは、今時点の資金ショートなどはどうかということだろうと思うのです。そうすると、一つの対策として、例えば、先の需要を先食いして、企業で言えば前受金みたいな形があるのだけれども、先に県が今だったら2割補助とか2,000円補助していますね。これは需要のあったときに補助しているのだけれども、将来の需要を今にお金に代えてそういう苦しい企業さんとか商店に現金が入る仕組みを考えたら、同じ以上の成果が出ますよね、今タイムリーに資金が換金できると。それで、お聞きした中で、需要は半年後にお客さんに来てもらうとかという考え方もあっていいのかなと。だから、お客さんが来たから2割引くのではなしに、将来のお客さんの需要を今換金して、資金として使えるという仕組みも一つ考えられたらどうかと思っています。

●池田商工労働部長
 今の西川委員がおっしゃられたような形で、例えば、秋、補正のときでしたか、飲食店向けのいわゆるプレミアム付のクラウドファンディング型の前売り券のような施策を取らせていただいております。まさに現在、臨時議会に向けて、旅館、ホテル等向けの同様のことができないかといった、いわゆる需要喚起を先取りするような仕組みというのは今観光の部局でも検討しております。こういうことも含めまして、いわゆる#WeLoveキャンペーンの復活であるとか、様々な意見もございました。
 一方で、企業支援という形もありますけれども、需要喚起という形で外から盛り上げていくような施策もしっかり考えてまいりたいと思います。

○西村委員
 今のお話ですけれども、クラウドファンディング先取り券で、観光はできるけれども、飲食店の場合、GoToイートが6月まで延びてまだ継続しているので、それと並行したとっとり券のような先取り券ができないかということを伺って、やはり飲食の方々は観光や宿泊はすごく手厚い支援があると。でも、我々にはなかなかそこが届かないということをいつもおっしゃるのです。ですので、ぜひ、今、いろいろ御検討されていると思うのですけれども、飲食店やその関連のところへ直接お金が行くところもしっかり考えていただきたいと思いますが、いかがですか。

●池田商工労働部長
 何分、我々の部局で考えていない部分もたくさんありますので、全部答えにくい部分もあるのですが、飲食店向け、観光等向け、また、交通事業者向け、一般の企業、事業者向け等々の対策というのをそれぞれの部局でも考えておりますので、近くお披露目というか、御提案できるときがあると思いますので、検討させていただきたいと思います。

◎島谷委員長
 横串を刺してやっていただくということでお願いしたいと思います。
 かなり時間も経過しておりますが、その他の方で何かありませんか。
 それでは、意見も尽きたようですので、商工労働部及び企業局につきましては、以上で終了いたします。
 それでは、委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りいただきたいと思います。
 執行部の皆さんは退席いただいて結構です。
(執行部退席)
 お残りいただきましたのは、昨年11月6日に倉吉市で開催いたしました出前県議会の開催結果についてでございます。
 出前県議会については、各常任委員会で開催結果を取りまとめて議会改革推進会議に提出するという流れになっておりますが、お手元にお配りした令和2年度「出前県議会」実施状況の案を作成いたしましたので、内容を御検討いただきたいと思います。御確認ください。
 ざっと見ていただいて、質問や御意見をいただきたいと思いますが。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、取りあえず見ていただいて、もし意見などありましたら、1月29日に臨時会がありますので、それまでに別紙によって事務局まで知らせていただければと思います。
 意見があった場合は、委員長一任とさせていただいてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのとおりにさせていただきたいと思います。
 以上をもちまして、農林水産商工常任委員会を閉会いたします。

午前11時49分 閉会


 

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