会議の概要
午前9時01分 開会
◎坂野委員長
ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
なお、今回の常任委員会は、相当の分量がありますので、本日は、病院局、福祉保健部及び子育て・人財局の前半、明日は、子育て・人財局の後半及び生活環境部と2日間に分けて行う予定としています。
また、分量が多いため、昨年度同様、質疑については、1回ごとに3事業程度に絞っていただき、その都度、各議員から関連質問をしていただきます。質問がなくなりましたらその事業については質問を打ち切ります。
また、同様の質問を繰り返して行われる場合、委員長のほうで質問を打ち切らせていただく場合がありますので、進行に御協力をお願いします。
また、新型コロナウイルス感染予防対策を徹底するため、本日の委員会から委員及び執行部席に間仕切りを設置していますが、発言は引き続きマスクを着用した上で行っていただきますようお願いします。
初めに、会議録署名委員を指名します。
本日の会議録署名委員は、広谷委員と浜田委員にお願いします。
それでは、初めに、病院局に係る付議案の予備調査を行います。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようお願いします。
質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
中林病院事業管理者に総括説明を求めます。
●中林病院事業管理者
この1年間、県立病院においては、新型コロナウイルスの対応に奔走してまいりました。患者さん、御家族の皆さんの御理解、また、職員の努力もあり、今日まで1件の院内感染も出ていません。また、今月には医療従事者に対してワクチンの接種がいよいよ始まります。今後とも気を緩めることなく全力で対応してまいります。
中央病院におきましては、皆様に大変御不便をおかけしておりましたけれども、駐車場の整備がこの3月で完了しまして、新病院関連の工事が全て完了となります。今後は、東部地区における高度医療の要として、その機能を果たしてまいりたいと考えています。
また、医師の確保については、廣岡院長の大変な御尽力もあり、来年度から救急科をはじめ、複数の診療科で医師を増やして診療内容の充実を図ることとしています。
さらに、経営面では、当面、4~5年の間、赤字経営を見込んでいます。これは昨年の決算審査特別委員会でも御説明しましたけれども、新病院の建設に伴う建物と機器の減価償却が主なものです。しかしながら、いずれも現金支出を伴わない費用計上ですので、キャッシュフ
ローの面から見ても経営への支障は全くないと考えています。
なお、コロナの影響についてやや不透明なところがありますけれども、今後、ワクチン接種が進んで集団免疫ができていけば、中・長期的には経営は順調に推移するのではないかと思っています。
また、厚生病院の関係ですけれども、皆川院長就任以来、経営改善、経費節減等に取り組み、従来どちらかといいますと赤字体質の病院でしたけれども、一昨年には経常損益のレベルで黒字化を果たし、さらに昨年からは最終損益でも黒字化を果たして、おおむね今後も順調な経営を見込んでいます。
様々な課題がありますけれども、来年度については、浸水対策に関連して、地下の電話交換設備を4階に上げるといった予算を今議会でお願いしているところです。
本日は両院長とも出席していますので、また後ほど御説明させていただければと思います。本日はよろしく御審議いただきますようお願いします。
◎坂野委員長
続いて、竹内病院局長兼総務課長に説明を求めます。
●竹内病院局長兼総務課長
病院局の当初予算等関係の資料をお願いします。2ページですけれども、まず、予算関係として1件、それから予算関係以外として、たくさんありますけれども、権利の放棄について、中央病院、厚生病院関係で合計22件の御審議をお願いしたいと考えています。
続いて、4ページをお願いします。予算関係の総括表です。上の数字の説明は省略させていただき、下のほうに書いている主な事業です。まず、機器の関連ですけれども、厚生病院です。血管造影X線診断装置整備事業、1億8,200万円余をお願いするものです。これについては、平成22年5月に整備していたものですが、これが古くなって更新する必要があるということで、改めて新しい血管造影装置に更新しようとするものです。この装置ですけれども、主に放射線科、血管外科を中心としたカテーテルを用いた診断、治療に用いるものです。
その下、病院事業交付金です。これは、平成18年度以来、両病院において、中期的なビジョンを持って経営することが可能となるように、5年間の区切りを持って一般会計から頂いている交付金制度です。この制度は5年区切りで来ていましたが、平成28年度から令和2年度、今年度をもって一区切りがつきますので、次期について改めて検討を進めたところ、同じような制度を維持し、令和3年から令和7年度までの交付金制度として引き続き運用しようというものです。額については、28億3,000万円余です。
その他、債務負担行為の設定です。
続いて、5ページをお願いします。中央病院の収益的収支です。
まず、病院事業の収益のほうですけれども、中央病院においては、コロナの影響による受診控え等が来年度も引き続きあるだろうという見込みを立てており、医業収益は令和2年度に比べ約10億円程度減らした予算をお願いするものです。
一方、診療単価ですけれども、手術件数等が若干増えていくだろうという見込みを立てており、令和2年度に比べ600円ほど高くなる見込みでの予算を組んでいるところです。
その下、医業外収益ですけれども、上から3つ目、補助金の欄です。これについては、コロナの空床補償ということで、令和2年度に引き続き3億5,000万円程度の見込みを立てているところです。
一方、費用のほうですけれども、収入が減ることに関連することもあり、令和2年度に比べて約16億7,000万円余を減額した予算をお願いしたいと考えています。給与費については若干、昨年度に比べ3億6,000万円余の増を見込んでいます。この主な要因ですけれども、下に退職給付費というところがあります。こちらが令和2年度に比べ1億7,000万円余の増です。材料費ですけれども、こちらは収入にある程度リンクした費用を計上する格好になってまいりますので、令和2年度に比べ3億6,000万円余の減です。
続いて、6ページをお願いします。経費の内訳等がずらっと並んでいますが、昨年度に比べて大きく異なるところは、一番下から3つ目、その他特別損失です。令和2年度に比べて17億円余の減額になっていますが、こちらは新病院関連で、旧本館の除却が令和2年度で終わることに伴う大幅な減です。その結果ですけれども、一番下の収益引く費用で、昨年度に引き続き約14億6,000万円余の赤字予算をお願いしたいと考えているところです。
7ページですが、建物の建設、あるいは機器の購入、整備といった資本的収支の予算になります。こちらも新病院関連が一段落つくということで、令和2年度に比べて大幅な減となる予算をお願いしようというものです。
続いて、8ページをお願いします。厚生病院に係る収益的収支です。
医業収益ですが、令和2年度に比べ7億8,000万円余の増をお願いしようというものです。先ほど中央病院のほうではコロナに係る診療控え等があるというお話をしましたけれども、厚生病院のほうは回復傾向が見てとれますので、ほぼ通年並みの患者様を予定した収益を計上しています。加えて、管理者の挨拶にもありましたが、診療報酬の加算を積極的に進めてまいりまして、令和2年度に比べ単価が約5,000円上がる予算を考えているところです。
続いて、その下、医業外収益ですけれども、補助金として、中央病院と同様、空床補償ということで4億8,000万円余を予定しているところです。
その下、一方、費用ですけれども、収益が伸びたら費用も増えるという格好がありますので、令和2年度に比べて約3億円弱の増となる87億円余をお願いしようというものです。給与はほぼ同一ですが、やはり診療収入が増えることに伴い材料費が増えますので、1億円余の増となる予算をお願いするものです。
9ページですけれども、こちらもまた経費の内訳がたくさん並んでいますが、令和2年度との比較として主なところとしては、減価償却費の器械備品です。令和2年度に電子カルテの整備が終わり、来年度から電子カルテの償却が開始します。その影響で令和2年度に比べ1億3,000万円余の減価償却費の増をお願いしています。その結果、一番下の収益マイナス費用ですけれども、約5億円弱の黒字を見込んだ予算をお願いしようというものです。
続いて、10ページをお願いします。こちらは厚生病院に係る資本的収支になります。電子カルテの更新整備が一段落つきましたので、それに伴い予算額がかなり減っているというところです。
11ページ、12ページは、病院局総務課に係る費用ですので、説明は省略します。
続いて、13ページ以降ですが、款項目別の予算の内訳、あるいはキャッシュフローの計算書、それから給与費の明細書になりますので、説明は省略します。
続いて、27ページをお願いします。こちらは債務負担行為に係る調書で、新たに4件の債務負担行為をお願いするものです。4件いずれも医療情報システムに関する保守点検の債務負担です。よろしくお願いします。
続いて、28ページから34ページまでは予定貸借対照表、それから予定損益計算書ですので、説明は省略します。
35ページをお願いします。予算関係以外の議案で、議案第52号から73号まで、合計22件の議案をお願いするもので、内容は、いずれも病院事業診療費に係る権利放棄です。理由ですけれども、裁判所による免責許可決定が確定したことに伴い、債権の回収が不可能であることから、権利を放棄しようとするものです。個々個別に議案としてお願いしていますが、合計としましては約242万3,000円の債権放棄になるところです。
◎坂野委員長
続いて、本日は廣岡中央病院長と皆川厚生病院長においでいただいていますので、順次、各病院の現状と令和3年度に向けた取組について、簡潔に御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
●廣岡中央病院院長
昨年4月から県立中央病院の院長を拝命しております廣岡保明です。
現状及び令和3年度に向けた取組ですが、まず、コロナ感染症の影響です。1年前から独自の基準を設定して、患者さんへの対応とか職員の行動制限、自粛を要請しています。例えば昨年4月には鳥取県で第1例目が発生し、全国で緊急事態宣言が発令されたのに応じて、当院でも面会禁止、外科手術の延期、外来制限、そういうのを行って、職員には外食禁止やセミナー、学会等への自粛を要請しておりました。また、市民の皆さんも手洗い、手指消毒、三密回避、不要不急の外出抑制等を心がけていただいたおかげで、風邪などに罹患する割合や外での事故やけがが減少し、病院受診が少なくなるとともに、軽い病気では外来受診をしないといった受診控えが起こりました。4月からこの12月までの当院の延べ患者数は入院患者が4,150人、外来患者は1万3,600人程度減少しています。この状況は当院だけではなくて、東部の日赤、市立、生協、それから中部の厚生、それから西部の大学、医療センター、労災病院、主要な病院全てで同様な状況になっています。そのため、医業収益は入院、外来ともに減少しているところです。
現在は、感染に対する対応方法が少しずつ分かってきましたので、この1月に緊急事態宣言が発令されていますが、以前のような手術制限もかけず、職員の外食もある程度の制限内で許可しているところです。また、市民の皆さんの受診も少しずつ回復傾向にあるところです。
このように、医業収益の減少を増収に転じるため、患者さんの紹介を増やしたり、退院をスムーズにしたり、また業務の見直しなど、それらをいろいろ実行していただくとともに、6つのタスクフォースを設置しました。そのリーダーを病院長特別補佐として任命し、新しい取組を始めています。1つ目は、広報戦略です。県立中央病院では、広報は今までこの何年間かあまりしていません。そこで、このすばらしさを市民や開業医に知っていただくため、「赤れんがNews」という院外広報誌を発行したり、あるいは開業医に、今、挨拶回りに行っているのですけれども、中央病院の取組を冊子にしており、4月以降に先生方が替わられたらまた発行したいと考えています。それから、この3月から4月には動画で中央病院の紹介、あるいは昨年度できなかった市民公開講座、そういうのを動画で配信したいと考えています。それが広報戦略です。
2つ目は、地域連携タスクを設置しまして、東部の医療の在り方、それぞれの病院の特徴を伸ばす、そういったところや、さらには、開業医さんから紹介されても退院する人が多くなかったらなかなか入院できないといったジレンマがありますので、退院先を確保するための後方支援の病院との連携を密にしたいと考えています。実際、今、動き出しています。
3つ目は、業務改善タスクです。これは、診療報酬の取り漏れは非常にもったいないので、そういったところをきちっとドクター、看護師に周知し、事務系にもちゃんとここは取ってくださいと、そういったことをしています。
そのほかにも、2024年から医師の働き方改革が実行されます。そこで、働き方改革タスクとして、医師の時間外労働の縮小策、あるいは医師や看護師のタスクシフト、患者への説明は原則平日の時間内にする。我々は、患者さんがもう土曜しか来れませんとか、会社が終わってから夜7時、8時しか来れません、そういったことにしようがないねと対応していましたが、医師、看護師、そのほかの業種も全てやはり労働者です。ですので、そういったことをきっちり平日の時間内にすることを病院としてこの3月から打ち出したいと考えています。
さらには、危機管理タスク、それから働きやすさタスク、これはワーク・ライフ・バランスですけれども、そういったことの実施と、院内ハラスメント連絡会を設置して、より働きやすい病院にしたいと考えて動き始めています。
次に、患者さんに安心して最高の医療を受けていただき、かつ収益を増加させるため、医師の増員対策を行っています。先ほど管理者からお話がありましたが、4月から救急科に2人、これは豊岡病院から常勤医として来ていただきます。それから、外科1人、小児外科1人、総合内科2名、心臓内科1名、腎臓内科1名、精神科1名、それらで常勤の先生が増員される予定で、大学の都合とかで1人減らされる科もありますので、プラス・マイナス6名増員される予定です。特に救急医療に関しては、東部医療圏で救急集中治療医が育たないということが課題でしたが、この4月から豊岡病院の救命センターとさらなる連携を行って、救急医の育成プロジェクトを開始したいと考えています。具体的には、豊岡病院の救急救命センターのドクヘリで有名な小林先生に、当院に着任していただく予定です。
さらに、現在のコロナの状況で忘れてならないのは、受診控えの結果、がんが進行してしまって手も出せない、そういった状況になるのを防がないといけない。そこで、がんセンターの相談窓口をウェブでもできるように強化したり、あるいは質の向上のために大学とのカンファレンスができるようにしました。
最後に、コロナ感染症のワクチンについてですが、県や市と協力して、来週3月8日から当院でも開始予定です。まずは医療従事者ですが、その後、当院が行うのは、歯科診療所の皆さん、さらには当院のかかりつけの患者さん、それから集団接種、そういうところへの協力など、東部医療圏の中心的存在として当院の立ち位置を考え、できることに協力していきたいと考えています。
最後ではございますが、今後もさらなる御支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
◎坂野委員長
ありがとうございました。
では、引き続き、よろしくお願いします。
●皆川厚生病院院長
まず、経営状況ですが、繰り返しになりますが、コロナの感染流行で、患者さんの受診の自粛といいますか、そういう傾向があります。結果としては、医業収益は減少しています。ただ、冬場になり徐々に回復して、昨年並みに落ち着いてきたかなという状況です。
当院は、一般病床稼働率は高く、地域包括ケア病棟を持っていましたが、そこをコロナ病床に転換している加減で、やはり全体としては稼働率が低くなっています。
経営面のプラス要因としては、一昨年、地域医療支援病院の指定を受けました。紹介中心の医療に何とか転換するということが重要だと考えまして、そのかいがありまして、令和元年度の紹介率は県内の地域医療支援病院の中でトップでした。今年はますます紹介率が上がり、1月までの実績で紹介率が94%まで行きましたので、初診患者さんはほとんど紹介患者さんという状況になっています。それから、がん化学療法を入院から外来へシフトしたり、DPCのベンチマークを活用してクリニカルパスの定期的な見直し等々を行い、今、平均在院日数が短縮して、単価は増額しているということであります。
私、4年になりますが、何より強調したいのは、経費節減ということを一つのタスクにしてまいりました。あるものは使えみたいなムードがありましたので、経営改善で、何とか効率のいい使い方、合理的な薬剤等の購入で、支出を抑制するということに、職員の関心度が非常に高まっているのが実感できるということが、私が来てからの最大の功績だというふうに自画自賛しています。
マイナス要因としては、こちらのほうが多くて申し訳ないのですが、施設が老朽化しています。補修・改修費用がもう増額の一途をたどっているというところです。ただし、患者サービスの劣化防止、さらには向上ということを考えますと、やはり一定の費用の支出はしようがないかなと思っています。
災害拠点病院であり、地震に関してはこういう中でも訓練を重ねています。かなりいい訓練が何とかできていると思うのですが、水害に関しては、河川に挟まれているという最悪の立地条件にあります。今まで水害に対する構えはほぼ皆無で、俗に言う床下浸水でも地下にある電力がアウトという状況でした。一昨年でしたか、千葉で水害があったときに、やはりやらないといけないということで、水害発生時の入院患者の安全確保をまず第一に、最大課題としていろいろシミュレーションをして、費用対効果を考えながら計画的にどこまでやれるかということに取り組んでまいりました。幸い、いろいろ考えた上で、1,000年に一度でしたか、5メートルの浸水があったとしても、少なくとも患者さんの安全を48時間は確保できて、水が引いて電力が供給されればしばらくはいけるというような状況になります。もうじき完成する予定です。
さっき管理者のほうからありましたが、電話も地下に電話交換設備がありますので、それを4階に移す計画とさせていただいて、水害時の情報連絡体制を確保したいということで、これだけで4,000万円ぐらいかかってしまいますが、来年度、お願いしているところであります。
水害、水害と言って頭が痛いのですが、昨年7月に熊本で似たような水害があり、鳥取県はどこもDMATを出さなかったのですけれども、見学に行ってこいということで行ってもらいました。幾分勉強になったと聞いています。今後これがどういうふうに当院の水害対策に生かせるか分かりませんが、まずはボートを買おうかなと思っています。
5メートルの浸水被害が生じたということになると、倉吉市は多分全滅です。唯一、藤井議員の病院の辺りだけがぽかっと浮くなと思っています。冗談ではなくて、事務レベルでは、そういう災害が起きたときに災害拠点病院の機能を移せないかという交渉を今始めたところです。
建て替え云々の話は夢見事になりますので省略します。
高額医療費、医薬品も、がん拠点病院ですので、これは致し方ないところですが、かなり値引きを引き出すというので、問屋からは嫌がられるのですけれども、薬価交渉なども私が担当しています。
何とかがん医療を、鳥大や県中にお願いしなくても高度医療は完結できるようにということで、いろいろな機器の整備を進めているところですが、先ほど竹内局長からもありましたように、血管撮影装置、これがないと頭も心臓も見れません。それを何とか更新したいということで、地域医療介護確保基金にも手挙げをしつつ、県にもお願いしながら、必要なものは何とかそろえていこうと考えています。
患者サービスの観点からは、小さなものですが、患者支援棟が昨年4月から稼働し始めまして、とても評判がよく運用しているところです。それから、コロナ禍で実績が乏しいのですが、何とか在宅復帰率を高めたいというミッションを持っていますので、訪問看護を始めています。この間から少しずつまた増やしているのですけれども、患者さんや御家族から評判がよくて、喜んでいるところです。
人材確保については、あまり景気のいい話はありませんが、一昨年、泌尿器科医の常勤化も図られて、地域の男性を中心としたお年寄りからは高い評価をいただいているところです。医療政策課と共同して、3年前から自治医大と鳥大の特別養成枠の研修先医療機関として定期の受入れが実現しました。プライマリーケア能力の育成にも努めるところですが、専門医制度に基づく専攻医教育の場を提供して、鳥大と連携しながら積極的な専門育成にも取り組んでいるところです。私の赴任前からしますと、当初、初期臨床研修医が例年ゼロとか1名とかというような状態で、研修指定病院を外れるのではないかという状況であったということで、まずは形からということで、4年前に臨床研修・教育センターという名目で立ち上げました。古い病院だけれどもどんどん見てくれということで見学生を受け入れたり、大学に足しげく通って、少しずつ評価されたのか、自治医大の卒業生も含めてですけれども、来年度は10名になります。
薬剤師の問題は、中央病院の御協力もいただいたり、いろいろ頑張っているのですが、なかなかうまくいきません。ただ一つ、地域連携という意味で、地域の保険薬局の理解を得て、入院するときに持ってくる持参薬を前もって保険薬局で整理していただいてから入院していただくというようなシステムをつくっており、まだ実績が乏しいのですが、画期的な取組かなと理解しています。これで薬剤師の負担軽減対策を図っているというところです。
働き方対策の一環で、医師の過重労働を抑制しないといけません。これは根本的には医師の数を増やすしかないところはありますけれども、うちで取り組んでいるところは、はっきり言うと過重労働にある医師の当直は免除して、若い人に頑張ってもらうとか、放射線科では、これは随分前からやっているのですが、画像を電波で飛ばして、自宅でやってもらって、診断を当直医に届けるというシステムを導入しています。それから、何といっても働き方対策というのは何かというと、やはり健康被害の予防だと思いますので、産業医だけではなくて、医療局長、副院長等々で、健康管理で定期的にかなり綿密な面接指導をやっているというところです。
離職防止のプロジェクトチームだとか、職員家族の参観日だとか、思い当たることは全てやって、特に看護師の離職を防止しようというのも大事なことと考えています。
新型コロナの病床確保のために、一般病床がかなりあふれてきていますので、地域の医療機関に、コロナは診ますから、入院の長くなりそうな人は取ってくださいというようなお願いを知事名でお願いしているところです。
入退院支援センターで入院前から在宅復帰もお願いしているところですが、先ほど申し上げたように、何とか一日でも早く帰っていただこうということで、退院日が決まりそうになったら看護師が自宅の見学に行って、環境整備をお手伝いするということに取り組んでいます。
コロナについて、もう重複しますので省きますが、ついこの間まで中部地域でコロナを受け入れる機関としてはうちだけだったので、どうしようかというのでかなりもめましたけれども、看護局に頑張ってもらって、HCU、4対1の看護体制というのを患者がゼロでも続けています。それでいつ来られても大丈夫という体制を取っています。
少し雑駁なお話になりましたが、以上です。いろいろ予算絡みでお願いすることばかりですが、よろしくお願いいたしたいと思います。ありがとうございました。
◎坂野委員長
ありがとうございました。
それでは、ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。
○市谷委員
両院長先生、御説明ありがとうございました。
まず中央病院のほうからお話を伺いたいのですけれども、一つは、医師の体制については、もう本当に院長先生に御尽力いただいて、体制がすごく強化されるということでうれしく思っていますし、精神科のところも欠員状態でしたけれども、来ていただけることで、患者さんたちも多分喜んでいるのではないかなと思います。
その上で、働き方改革ということがあって、さっき時間外はなるべく診ないようにということでした。患者さんも行く時間を考えないといけないのかもしれないのですけれども、どうしても時間外になってしまうという県民の方に対する対応というのももう少し考えていただけたらと思うのです。その辺のギャップをどのように工夫されているのかというのを教えていただきたいです。
あと、ワクチンの関係で、東部は多分、中央病院を中心にして市中病院に配分していくという格好になると思うのですけれども、さばくのがなかなか大変ではないかと思います。そこの人員体制を個別につくらないと、いつワクチンが来るか分からない、それから各病院が取りに来るということなので、そこら辺の体制について、もし強化が必要であれば、言っていただくということが必要ではないかなと思っているところです。それが2つ目です。
3つ目に、医業収益がコロナの関係で減っているということで、コロナだけではないのかもしれませんけれども、この予算書を見ると、昨年より12億円の減という予算になっていますが、県の交付金で増えている額が1,289万円なのです。新しい交付金の仕組みにまたリセットされるのですけれども。これで大丈夫なのかなと。減収分の補塡について、コロナのときですので、もう少し県の一般会計から手厚くしていくことが必要なのか、既に予算化されているのか、その辺も教えていただけたらと思います。
最後に、さっき地域の後方病院との連携ということをおっしゃいました。去年私も地域医療構想の関係のことで先生にも意見させていただいたのですけれども、中央病院が救急病院として大事な役割を果たしていただいているのですが、コロナに限らず、東部市中の病院などとの連携というのは非常に大事だと思っています。特にこのコロナ禍において、病床を縮小するというのではなくて、お互いに維持しながら連携していくというのがやはり大事ではないかなと思うのですけれども、このコロナ禍をくぐっていく中での先生の御認識などもお聞かせ願えたらと思います。
●廣岡中央病院院長
ありがとうございます。
まず、時間外の取組なのですけれども、医師の働き方改革で、2024年からもう守らないといけないというのがありますので、ちょっといろいろと我々もしているのですが、まず時間外の定義から始めています。これは自己研さんだよねと、その辺もきっちり定めて、それで、当直というのは3時間以上働いたらいけないとか、6時間以上休まないといけないというのが労基の方針ですが、それはうちではなかなか難しいので、今、まずそれをどのようにするかというのを実はトライアルとして始めているところです。
患者さんへの対応として、患者さんに例えば平日の時間内に説明するから来なさいねと言ったとしても、当然来られませんよね。来られない人がほとんどだと思うのです。私も当然土日に説明するというのが普通だと思って育ってきました。ですので、それを一律にすぐということはもちろんできませんし、患者さんのいろいろな都合を考えて、当然一番適当なところでやりたいと考えています。すぐ全部をそうするというわけではありません。
ワクチンの配送体制ですけれども、御指摘のように、うちからいろいろな病院等に配送します。先ほど体制と言われたのですが、配送する人に関しては、国が予算を出してくれそうですので、それで新たに雇って配送する予定です。
後方支援に関しましては、実は岩美病院と強く連携したいと。というのは、新温泉町とか香美町からの患者さんが来られます。まだ完全ではないけれども帰れるような方だったら、そこに帰っていただく途中でちょっと岩美病院にも少し途中下車してもらうと。そういった意味で、岩美病院はもうやはりきっちり我々は残してほしいと、実はそのように思っているところです。
あとは、東部の中で、当然人口は減ってきます。お年寄りの患者さんが増えてきます。医学部の定員が今後どんどん減っていくと思います。ですので、これ以上東部に医師がどんどん増えてくるかというと、なかなか難しい。そうなると、医師が東部の中で何らかの形で自由にあちらへ行ったりこちらへ行ったりできるような体制、大きな傘の中で何かそういうのができればと今考えて、4つの病院長と話を始めようとしているところです。
あと、予算なのですけれども、それは増やしていただけるとありがたい。
●竹内病院局長兼総務課長
院長のほうから増やしていただければという話がありましたけれども、医業収益が減る一方で、一般会計からの補助金は1,200万円ほどしか増えていないのではないかという話だったと思います。
まず、県から頂く交付金制度は、先ほど冒頭に説明しましたけれども、いわゆる看護師確保、医師確保等の赤字部門について、機動的な運用ができるように、5年間の枠で頂いている予算です。なので、この部分については、基本的にはコロナの影響等は反映されるような性質のものではありません。ただ、一方、4ページに少し書いていますけれども、新型コロナウイルスによる臨時繰入として3,000万円ほど一般会計から頂いています。これが今年度の予算の状況です。
あと、受診控え等がありますけれども、患者さんが減る要素は、厚生病院でも中央病院でもコロナを受け入れるためにある一定程度の空床をしている。それに伴って病床稼働が減るということがあります。その分については、5ページの医業外収益の補助金で、これは国の補助金にはなるのですけれども、3億5,000万円余の補助金を頂いており、基本的にはその部分でコロナの部分はカバーしていくという趣旨のものになります。病院運営上は、赤字にはなりますけれども、これでやっていかざるを得ないのかなということが一つ。
全体的な経営改善は、コロナに限らずやっていかないといけませんので、その辺の努力はしていくというふうに考えているところです。
○市谷委員
いろいろ御答弁ありがとうございました。
財政的なことなのですけれども、これは中央病院に限らずなのですけれども、やはり空床補償が3億円余りとなると、医業収益の12億円の減少を十分にはカバーできないということではないかなと思います。もともとの交付金などの制度ももっと改善しないといけないかなと思いました。
次に、厚生病院のほうですけれども、浸水に対する対応については、本当に踏み込んでいろいろ検討していただいているというのを聞かせていただきまして、よかったなと思います。ただ、実際に対応できるかというところでは、立地条件がああいうところですので、本当に御苦労をおかけするのではないかと思いますけれども、引き続きお願いしたいと思います。
あと、患者さんの紹介率が94%になったということで……。
◎坂野委員長
市谷委員、すみません、前置きとかはいいですので、簡潔に。
○市谷委員
すみません。
前にも言ったのですけれども、厚生病院については、なかなか地域的に医療資源がない中で、紹介率が上がっているというのは紹介患者さんを中心に診るということなので、それ以外の患者さんがどうなのかなということを心配するところなのです。地域の病院との連携とかがどうなっているのかということを教えていただきたいですし、診療報酬上の加算というのは紹介率が上がったことによる加算なのか、そこを確認したいです。そう言いながら訪問看護をやっておられて、多分本当に喜ばれていると思うのですけれども、紹介率を上げることと訪問看護することについて、どういう両立になるのかなというのを御説明いただけたらなと思います。
●皆川厚生病院院長
一番大事なのは電力の確保なのです。古い設計ですので、電力が全部地下にありますので、水没するとエレベーターどころか全部アウトということになります。補助電源を4階に持っているのですが、本当に5メートルが来たときにどんなふうに優先順位をつけながらそれを配分していくかという観点で、空調工事も終了しました。水害は言い出すと切りがないのですけれども、今日はそれぐらいにしておきます。
紹介率については、初診患者数はそう変わっていないのですけれども、紹介率が上がっているというのは、選定療養費が上がったことの影響かもしれませんが、いきなり行っても駄目なんだなというようなムードがだんだんと広まっているのかもしれません。
訪問看護、紹介云々、地域連携ということですが、私たちがやっている訪問看護というのは、入院期間が長くなったときに、地域でも取っていただける病院は実はそう多くありません。向こうも一生懸命頑張ってくれるのですが、長い人は長い理由があるからなかなか帰れませんので、ではこの人とこの人をお願いしますといきなり言ったって無理なので、何とか事情が許す人、つまり核家族ではないところでは何とか在宅のみとりを増やしたいというビジョンがあります。というのは、病院で亡くなる人の比率は中部地域が東部、西部に比べて圧倒的に高いのですね。8割ぐらい病院で亡くなるのです。正直言うと死にに来られる場所みたいなイメージがありましたので、私たちは何とか事情が許す人は在宅でみとっていただきたいということで、在宅訪問をやっている先生方と連携しながら、リクエストがあった場合には、おうちのほうに前もって看護師が行きまして、ここで療養ができるかどうかという整備をしていると。だからそこは地域連携とは少し違う訪問看護ということです。
○市谷委員
ありがとうございました。
○野坂委員
時間が来ましたけれども、いいですか。
◎坂野委員長
大丈夫です。
○野坂委員
ありがとうございます。
せっかく東・中の病院長さんが来られていますので、お考えをお尋ねしたいなと思っています。
1番目に、今回のコロナのことで、病床数の逼迫というのが盛んに言われました。緊急事態宣言の発出の要件等にもなっていまして、この議論が物すごくあるわけですけれども、日本は人口当たりの病床の数が決して少なくないと、むしろ欧米に比べて多い水準にあるということですね。結果として感染者数も重症者数も桁違いに低く抑え込まれていると。こういう中で、なぜ逼迫という状況が起きてきているのか。端的にどのようにお考えなのかということです。
それと、地域医療構想と一緒にした議論をよく聞くのですね。だから地域医療構想において病床数を減らすべきではないというような議論、この委員会でも頻繁に聞かれますけれども、ここら辺の議論と今回のコロナ感染症の病床数の逼迫というのは、私は全く別の議論だと思っているのですけれども、この点についての御見解をお聞かせいただきたいと思います。
あと、今回のコロナ禍において、受診控えという問題が新たに起きています。これは、ワクチンの供給により、今後、ある程度感染状況が落ち着いてきたら、顕著に様々な問題が出てくるのだろうと思うのですね。これに対する対応策は早いうちから検討していかないといけないと思うのです。この2点について、いかがでしょうか。
◎坂野委員長
これは廣岡病院長にまとめて両方答えていただくということでよろしい……(発言する者あり)
では、お願いします。
●廣岡中央病院院長
病床が逼迫しているということについて、例えば鳥取は全く逼迫していません。例えば東部の県中、市立は当然診ます。日赤もできたら診ますよと。生協とかにも、今、実際入院されているのですけれども、都会の民間病院はそこまで難しいよと。診る能力がない、それから人材がいない、そういったことで、診るところがある程度限られてくるだろうと。それで、例えばここで、尾﨑病院でコロナを診なさいと、そういったことを当然言えません。言ったらそこで大変なことが起こるかもしれない。そういったことで、診られるところがある程度限られているということで逼迫している。今、都会では、例えば県立中央病院で診て、1日100人も200人も出るわけですからいっぱいになってしまうと。そうすると、今度はほかの患者さんを出さないとその患者さんを受け入れられない。そういったことで、都会では後方支援の病院をつくっていきましょうといったことを今やっていると思います。ですので、診られる病院と診られない病院があるというのが一番大きな課題だろうと考えています。
地域医療構想とは、おっしゃるとおりあまり関係のない話かなと私自身も思っています。岩美病院でも診ると手を挙げていただいていますが、では本当にそれが診られるのかと、そういったところもありますし、4病院、別にそんなに診ていただかなくても、我々が困ったときにその患者さんを取っていただいたら、あとはうちで診ますよと、そういったところであろうと考えています。
ワクチンに関しては、当然これは立ち位置として、我々はしっかり協力していくべきものだと考えています。
●皆川厚生病院院長
病床が逼迫しているというのは、コロナの対応病床が逼迫しているという意味だと思います。うちなどは16床用意しているのですが、そこが2桁になったことは今のところありません。ただ、地域でコロナに対応できるのは、当初というか、現在も実質はそうなのですが、うちだけですので、困っているかと言われると、今ぐらいだったらいけますよというのがお答えになるのかもしれません。ただ、問題は、1病棟を、43床をコロナに転換していますので、受け入れる患者さんは13名、16名だったとしても、その分一般病床の数が抑制されますので、そこをどうするかというのが今の課題で、何とか乗り切って、地域の医療機関にも、先ほど申し上げたように厚生病院がパンクしたら何とかお願いしますというようなお願いを知事にしてもらっているので、昨年に比べると長期入院が減りましたということです。
なぜ病床逼迫という言葉が出てきたかというと、うちでもいっときあったのは、クラスターが出たときに、軽い人でも10人ぐらい一遍に来る可能性があるということへの対応だと思うのですが、幸い今のところ大丈夫だというところです。
地域医療構想との関係性というのは、私もぴんときていません。
受診控えについては、あまりこれからは心配しなくていい時期に来るのかなと考えています。というのは、一般患者はかなり減って、救急患者も減っているのですが、救急車の数はうちなどでは増えているのですよね。ということは、本来救急にかかるべき人というのは来られているのではないかということです。全く不安がないわけではありませんが、いずれ患者さんは戻ってこられるだろうと考えています。
◎坂野委員長
そのほかありませんでしょうか。
それでは、次に、2月補正予算の説明を求めます。
質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
竹内病院局長兼総務課長の説明を求めます。
●竹内病院局長兼総務課長
2月補正予算等関係の資料をお願いします。補正予算関係は、予算関係が1つです。
3ページをお願いします。議案説明資料総括表ですけれども、収入については、病院局全体として370万円余の減、支出については、1億9,300万円余の増をお願いするものです。説明はその総括表の下に書いていますけれども、いずれにつきましても、ほぼ執行額が確定してまいりましたので、その執行額に合わせるような決算補正と御理解いただければと思います。
内容については、企業債の償還関係に伴うもの、それから、収益的支出の特別損失のところですけれども、中央病院の倉庫の解体時期が今年度にずれた関係で、除却費が増えています。
それ以外につきましては、債務負担行為でして、資料7ページをお願いします。人工呼吸器保守委託契約等3件、いずれも新規にお願いするものです。中ほどに予算の計数の詳細がありますけれども、これについては、時間の都合上、説明は省略したいと思います。
◎坂野委員長
ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。
次に、その他ですが、病院局に関して執行部、委員の方で何かありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見がないようですので、病院局につきましては以上で終わります。
執行部入替えのため、暫時休憩します。再開は10時5分とします。
午前10時00分 休憩
午前10時05分 再開
◎常田副委員長
再開します。
それでは、福祉保健部に係る付議案の予備調査を行います。
本日は、最初にささえあい福祉局、次に健康医療局と局ごとに分けて入替え制で行うこととしていますので、あらかじめ御承知ください。
初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
なお、本日の常任委員会から席に間仕切りを設置していますが、説明は、引き続きマスク着用の上、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようお願いします。
質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
まず、宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長に総括説明を求めます。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
福祉保健部の議案説明資料をお開きください。3ページを御覧ください。予算額は576億円余、前年度より114億円ばかり増加していますのは、コロナ関係が約105億円あるからでして、健康政策課の増加もこれに起因するものです。
令和3年度の主な事業は、コロナ関係では、保健所機能等体制強化事業で医師の確保など、また、中ほどの社会福祉施設職員向けPCR検査等支援事業、下のほうの新型コロナウイルス感染症医療環境整備等事業で医療機関の設備整備や空床補償など、検査体制整備事業で行政検査のための事業が上げられます。コロナ関係以外では、障がい者工賃向上事業、視覚障がい者等の読書バリアフリー、アルコール依存症対策、認知症サポート、中山間地の訪問介護サービス緊急支援、ひきこもり、ココカラげんき事業による健康づくり、がん対策といった事業を予定しています。
なお、別紙として2枚物があろうかと思いますが、4月の組織改正で新たに設置予定の新型コロナ感染症対策本部事務局と、従来の福祉保健部に係る予算総括表を参考におつけしています。
議案説明資料の2ページに戻っていただきまして、国民健康保険特別会計は、平成30年度以来、落ち着いてきていまして、制度も予算額も大きな変化はありません。予算関係以外では、薬機法改正による事務処理特例条例と、それに伴い手数料条例を改正するもの、障がい福祉、高齢者福祉分野のサービス提供に係る国の省令改正に基づく県条例の改正、また、報告事項として、専決処分による条例改正の報告、別冊で新型コロナウイルス感染症対策行動計画の変更があります。
以上、課長から説明しますので、御審議のほど、よろしくお願いします。
[副委員長退席、委員長着席]
◎坂野委員長
続いて、ささえあい福祉局について、関係課長から順次説明を求めます。
丸山福祉保健課長の説明を求めます。
●丸山福祉保健課長
事業の説明については、新規事業ですとか拡充事業、そのほかの主要事業について説明させていただければと思います。説明の不足する部分については、後ほど回答したいと思いますので、よろしくお願いします。
資料6ページを御覧ください。鳥取県社会福祉協議会活動費交付金事業で、金額が増額になっているものについては、人件費の見直しにより増額になっているものです。15名分の人件費です。
続いて、7ページ、鳥取県再犯防止推進事業です。これは当課の主要事業でもあります。内容は、犯罪を犯した人が適切な福祉支援を受けることにより、円滑に社会の一員として復帰するための事業です。主な事業としては、2の(2)鳥取県地域生活定着支援センターの運営というところです。この事業は、とっとり東部権利擁護支援センター、アドサポセンターとっとりなのですけれども、こちらに委託して実施しているものです。これまで3名体制としているところ、中・西部の支援が手薄だということで1名増員したもので、今回660万円余を増額して行うものです。一番下、3を御覧いただくと、鳥取県の再犯者率については、計画を定めて以降、順調に低下しているといった状況です。
続いて、11ページをお願いします。民生委員費でして、20万円ほど増額になっているものについては、1の一番下に書いてありますが、3年に一度開催している鳥取県民生児童委員大会を開催するために、今年度、20万円増額しているものです。
続いて、13ページをお願いします。日常生活自立支援事業で、こちらは、判断能力が十分でない高齢者や障がいがある方々に対して、福祉サービスの利用援助や日常的な金銭管理を行うものです。この増額分については、一番下に相談件数等が上がっていますけれども、件数が増えていることによる増額であったり、先ほど申しました県社会福祉協議会の人件費の増額により、140万円ほど増額しているものです。
続いて、16ページをお願いします。生活福祉資金貸付事業で、この事業自体は人件費とか事務費を充てているものですけれども、130万円ほど増額しています。本体の貸付総額は、国の3次補正に基づき、1月補正でも22億8,000万円を増額しており、今のところ貸付原資自体は十分に確保できているといったところです。
続いて、18ページをお願いします。市町村包括的福祉支援体制整備推進事業で、こちらの事業は、令和2年度から始めた事業です。内容については、低所得者とか介護、ひきこもり対策など、従来の縦割り制度による相談支援体制では解決し切れない課題に包括的に対応するために、市町村を支援するといったものでして、主な事業内容としては、2の(1)の包括的支援体制整備推進員を配置する事業ですとか、(2)の世帯訪問調査をするような事業です。前年度と比べて額が減っているものは、この(1)の整備推進員なのですけれども、当初1名を年間で雇用して事業をする予定にしていたのですが、実施状況等を踏まえて都度の報酬で対応するということで減っているものでして、実際、今年度後半から推進員を雇い、毎月のように活動してもらっているといった状況です。
続いて、19ページ、生活困窮者に係る総合支援事業です。こちらについて、主な事業は、県の福祉事務所を設置する三朝町、大山町の生活困窮者自立支援事業と2の(4)にあります見舞金の支給です。金額が減っているのは、(1)の生活困窮者自立支援事業について、事業のやり方を若干変えたことによる減ですけれども、こちらも国の3次補正、県の1月補正において、別途3,600万円増額しており、生活困窮者に係る事業につきましては拡充して行っているところです。
続いて、20ページをお願いします。子どもの貧困対策総合支援事業で、こちらは、子どもの貧困対策推進計画に基づき、地域の実情に応じた子どもの居場所づくり、学習支援を行っているものです。主な事業は、子ども食堂など子どもの居場所づくりを支援するもの、それと学習支援をするものということで、金額が増額になっているものについて、3の(1)を御覧いただければと思いますけれども、今現在、子ども食堂など子どもの居場所は62か所ありまして、平成27年度末からは拡大はしているところなのですけれども、令和元年度末に51あった分が11増えているといったところもあり、事業費も増額しているものです。
続いて、24ページをお願いします。新規事業で新型コロナウイルス入院患者家族支援事業です。こちらの事業は、今年度の4月補正から始めた事業ですけれども、高齢者や障がい者、児童など、日常生活において介護や見守り等の生活支援が必要な方がいる家庭において、生活支援を行っている家族の方がコロナに感染、入院等をした場合に、市町村と連携した上で、県が主体となって必要なサービスをするというもので、2の(1)のとおり、高齢者や障がい者については、県内のサービス事業所に委託して行い、児童の場合については、県立ですとか民間の児童福祉施設等で受け入れて行うというものです。
続いて、29ページをお願いします。上の原爆被爆者保護費も1,200万円ほど減額にはなっていますけれども、こちらについては、原爆被爆者の方の介護サービス等の利用料の個人負担分を助成しているもので、実績見合いで減額といったところです。
続いて、31ページをお願いします。新規事業で保健所機能等体制強化事業です。こちらの事業については、今年度4月補正で取り組んだ事業ですけれども、新型コロナウイルス感染に対応するため、医師や保健師、看護師等を雇い入れて、保健所の体制を強化するとともに、宿泊療養の施設に医師や看護師を派遣するというものです。この2つについては、4月補正から対応しているところですけれども、2の3つ目の事業の潜在保健師の人材バンクについては、令和3年度から新規で始めたものです。この分については、潜在保健師人材バンク、IHEATと呼ばれるものですけれども、国が全都道府県に設置を要請しています。本県においては、県とか市町村のOB保健師で構成します梨花の会という会が既にあり、こちらを拡充して、感染対策などの事態が生じたときに対応するために、研修ですとか訓練を実施するというものです。
続きまして、32ページをお願いします。新規事業で感染症対策人材強化事業です。こちらの事業については、新型コロナなど感染症対策の重要性が増大する中、感染症対策を担う人材の充実、強化が求められているところです。このために、事業2本を新たに始めたもので、1つ目が、公衆衛生対策強化緊急事業ということで、鳥取大学と連携して、鳥取大学に公衆衛生医師を確保していただき、その分、医局から保健所に恒常的に人材を派遣していただくと、あわせて、地域住民向けのソフト事業や、県向けにも公衆衛生に関する調査ですとか提言等をしてもらうといったものです。
2つ目が、臨床感染症学講座という寄附講座を設けるもので、こちらも鳥大医学部に設置するものです。この事業は、令和2年11月に協定を結び、今年度から始めているものです。予定としては、令和5年度まで継続するということを考えているものです。
事業については以上でして、あと、261ページの上から4つまで、福祉保健課の債務負担行為の状況を載せており、金額等については記載のとおりです。
◎坂野委員長
続きまして、梶川福祉監査指導課長の説明を求めます。
●梶川福祉監査指導課長
資料の36ページをお願いします。社会福祉法人指導強化事業です。こちらは、社会福祉法人の運営の適正化の推進を図るために、県所轄の62法人に対します指導監査や許認可、それから県全体109法人に対します各種研修会を実施するものです。令和3年度では、事務費の削減を行いまして、昨年度より減額した形でお願いしています。
続きまして、42ページをお願いします。こちらは新規事業でして、鳥取県厚生事業団社会福祉施設解体費補助金です。こちらは、鳥取県と厚生事業団が平成17年に締結しました県立施設の移管契約に基づきまして、老朽化した元県施設の改築を促進するために、解体撤去費用の補助を行うものです。厚生事業団の施設、障がい者福祉センターつばさ園の解体撤去が令和2年度に完了するため、解体撤去費に要する費用を補助するものです。これに関しましては、平成17年度の債務負担行為を設定済みです。
続きまして、44ページをお願いします。こちらも新規事業としまして、鳥取県社会福祉施設等施設整備費補助金です。こちらは、救護施設ゆりはま大平園の共有部分の空調システムが老朽化、また一部故障してしまいましたため、更新する経費を補助するものです。事業費としましては、国が2分の1、県が4分の1、事業主体が4分の1負担するものです。
続きまして、45ページをお願いします。こちらは扶助費です。生活保護の支払いの事務に伴う経費です。こちらに関しては、生活保護費としまして、中部福祉事務所、西部福祉事務所、県の福祉事務所2機関で生活保護を行うための経費を計上しています。また、居住地がないですとか明らかでない方の生活保護費の負担を県がすることになっていることから、県の負担金として計上しているものです。
◎坂野委員長
次に、藤田障がい福祉課長の説明を求めます。
●藤田障がい福祉課長
障がい福祉関係も事業が多いですので、主な事業に絞って御説明します。
まず、48ページをお願いします。特別医療費助成事業費です。条例に基づき、重度心身障がい者、精神障がい者、小児その他、特に医療費の助成を必要とする者の医療費に対して助成し、健康の保持や生活の安定等を図るもので、市町村が助成した額の2分の1を補助するものです。実績に応じて前年度より増額をお願いしています。
続いて、50ページ、51ページで、自立支援給付費です。市町村または県が行う給付など、障がい福祉サービス事業、障がい福祉サービスの提供に係る給付の負担金ですが、実績見込みに応じ増額をお願いしています。
続いて、58ページをお願いします。鳥取県型強度行動障がい者入居等支援事業です。重度の強度行動障がい者の支援を行うことができる事業者の裾野を広げ、受皿を増やすこと、そして手厚い支援体制により、利用者様の行動障がいの軽減を図り、地域移行の流れをつくることを目的としています。具体的には、障害者支援施設、グループホームへの新規入所受入れの際、1対1相当の職員配置に係る人件費と自立支援給付費との差額相当を市町村と協調して補助するというものです。受入れ実績、あるいは受入れ準備の状況に応じ増額をお願いしています。
続いて、74ページをお願いします。農福連携推進事業です。コロナ禍において就労系障がい福祉サービス事業所の生産活動が減となる中でも農業分野は比較的安定して生産活動が維持できており、引き続き農業者と障がい福祉サービス事業所のマッチングなどを行い、安定的な受注促進、継続的な就労機会創出を進めるものです。主な事業内容としては、農福連携マッチング機能として、東・中・西それぞれにコーディネーター1名ずつを配置して、ニーズ把握や農作業受託のマッチングを行っていますが、本年度は新たに農作業の受託環境の整備、自主農業の生産性向上の支援のため、新たな農林水産分野の受託作業に取り組む事業所、そして自主農業に既に取り組んでいる事業所の事業拡大、生産性向上のため、農業機械購入や作業場の整備などに必要な経費を支援することとし、福祉サービス事業所が行う農林水産分野の作業環境を整えるサポートをします。また、農作業を円滑に実施するため、技術的な指導や助言が受けられるよう、農林水産部とも連携して農業技術支援員を派遣し、サポートを行ってまいります。
続いて、81ページをお願いします。あいサポート推進事業です。こちらは2009年から実施していますが、あいサポート運動を県民全体で取り組む運動として位置づけ、継続して取組を推進しています。主な事業としては、あいサポーターを養成し、あいサポーターのステップアップを進めるあいサポート運動研修事業の実施、そしてあいサポート運動のさらなる推進のため、企業、団体の認定ですとか障がい特性に応じた理解促進講座に加え、バリアフリー観光を推進する研修会を実施します。また、障害者差別解消法の理解促進事業として、障害者差別解消支援地域協議会を開催し、寄せられた相談事例について、適切な合理的配慮の取組を共有するとともに、事業者を対象とした研修を実施し、また、民間事業者が合理的配慮の措置をするときに必要となる経費を補助するものです。
続いて、82ページをお願いします。失語症者向け意思疎通支援事業です。失語症者に対する意思疎通支援を行うため、山陰言語聴覚士協会にお力添えをいただき、失語症者向けの意思疎通支援者の養成を進めていますが、令和3年度は新たにコーディネーターを配置し、意思疎通支援者と当事者の顔合わせの機会を設定し、失語症者の社会参加に向けて、マッチング、意思疎通支援者の派遣に向けた体制づくりを進めてまいります。
続いて、84ページをお願いします。手話でコミュニケーション事業です。鳥取県手話言語条例に基づき、手話を普及し、手話を使いやすい環境の整備を進め、聾者の社会参加を推進するため、多様な取組を行うものです。主な事業内容として、大きく3つあります。1つ目は、手話の普及としまして、県民向け手話講座を県内各所で開催するほか、2つ目に、手話を使いやすい環境整備として、ICTを活用した遠隔手話サービス、電話リレーサービスの実施、手話通訳者の設置、派遣を通じて聾者の情報保障を行うほか、人材育成のため、経験の浅い手話通訳者の技術指導や手話通訳者の養成研修を実施しています。また、3つ目に、コミュニケーション支援事業として、障がい者と地域住民が交流できるような居場所づくりの取組や、難聴者や中途失聴者を対象としたコミュニケーション学習会などに対して支援を行うものです。
続いて、89ページをお願いします。鳥取県障がい者アート推進事業です。こちらは、平成30年10月に策定した鳥取県障がい者による文化芸術活動推進計画に基づき、障がい者の芸術文化活動のさらなる推進を図るものです。主な事業としては、障がい者文化芸術活動拠点であるあいサポート・アートセンターを運営し、優れたアート作品の常設展示、相談支援、人材育成などの取組を行うものです。また、障がい者アート活動支援補助金により、障がい者や障がい者が所属する団体が行う芸術文化活動に対して支援を行うほか、障がい者が取り組む舞台芸術活動の発表の場としてあいサポート・アートとっとり祭、障がい者が制作した芸術・文化作品の発表の場としてあいサポート・アートとっとり展を開催するものです。
続いて、90ページをお願いします。視覚障がい者等の読書バリアフリー環境整備推進事業です。視覚障がい、発達障がい、肢体不自由などの障がいにより読書に困難を抱える方が身近に読書を楽しめるよう、読書バリアフリーに向けた環境整備を図るものです。主な事業としましては、視覚障がい者等が利用しやすいデジタル書籍などの蔵書拡大を県立図書館と連携して実施するほか、これらの書籍を再生するために、ICT機器の使用に関する研修会を実施するほか、点訳・音訳人材の養成を進めてまいります。また、ライトハウス点字図書館へ情報支援員を配置し、読書バリアフリー環境を広げていくため、市町村立図書館や学校との連絡調整、普及を進めていくこととしています。
続いて、92ページをお願いします。新規事業の障がい者施設の新型コロナ対策支援事業です。障害福祉サービスが継続して提供されるよう、必要となる経費を支援するものです。具体的には、表を御覧いただき、表の(1)ですが、継続支援事業として、感染者が発生した事業所を対象として、継続してサービスを提供するため、通常時であれば想定されない衛生用品の調達や人員の確保のために必要な経費を、そして、表の右側ですが、(2)、連携支援事業として、(1)のように感染者が発生した事業所から利用者を受け入れたり、職員の応援派遣を(1)の事業所に行うのに必要となるかかり増し経費を支援するものです。あわせて、事業所の感染症予防対策の一層の強化のため、専門の知見を有する感染管理認定看護師が事業所を個別巡回し、感染防止の実践に対してさらなる助言や指導を行っていただくのに必要な経費をお願いするものです。
続いて、96ページをお願いします。アルコール健康障害・依存症対策事業です。こちらは、アルコール健康障害に加え、新たに薬物、ギャンブル等依存症に関する対策や多重依存への対応など、依存症の問題を抱える当事者や家族への支援体制の強化を図るものです。主な事業内容としては、依存症の支援拠点において、相談対応、研修会の開催、普及啓発を行うとともに、依存症専門医療機関の充実に向けて、必要な専門性を持った医師及び看護師の養成を進めるほか、依存症から回復した当事者やその御家族による相談サポート体制の充実を進めること、そして新たに自助グループの活動を支援することとしています。
続いて、261ページをお願いします。債務負担行為です。下から7行目から5行目ですけれども、障害者体育センターの指定管理料とシステムの管理保守業務の委託に係るもので、3件をお願いしています。
続いて、条例ですが、291ページをお願いします。鳥取県障害福祉サービス事業に関する条例等の一部を改正する条例です。このたび障害者総合支援法に基づく省令である指定障害福祉サービス事業等の人員、設備及び運営に関する基準等が一部改正になったことに伴い、所要の改正を行うものです。
概要としては、(1)、身体拘束の適正化のさらなる推進のために、これまで対象となっていませんでしたが、居宅介護などの訪問系のサービスについても対象とするものです。(2)以降は新型コロナウイルス感染症の感染拡大や頻発する自然災害に対応し、まず(2)ですが、居宅介護などの訪問系サービスについても感染症等の健康被害の発生及び蔓延防止のための必要な措置を講ずること、(3)と(4)は、障害者支援施設などにおいて、非常災害対策の訓練を実施するに当たっては、地域住民の参加が得られるように連携に努めること、そして(5)ですが、障害福祉サービス事業者等は、感染症や災害が発生した場合にあっても、利用者に必要なサービスが提供し続けられるよう、継続してサービス提供ができるよう、業務継続計画を策定し、必要な措置を講ずること、そのほか所要の規定の整備を行うものです。
◎坂野委員長
続いて、谷口子ども発達支援課長の説明を求めます。
●谷口子ども発達支援課長
資料101ページをお願いします。医療的ケア児者受入環境整備事業です。昨年度からの比較で196万2,000円の減額としていますが、こちらについては、新型コロナウイルスの感染症拡大によるリスクを考慮しまして、療育キャンプを廃止したことによるものです。
続いて、110ページをお願いします。福祉保健部(子ども発達支援課)管理運営費です。本年度、2,983万4,000円と債務負担行為79万8,000円をお願いするところですが、昨年度に比べ1,800万円余の増額になっています。こちらについては、主な事業の(2)、療育園電子カルテ整備事業1,933万6,000円ですが、このうち約1,500万円程度について、昨年11月補正予算において債務負担行為をお認めいただいた電子カルテの更新に係る費用が入っていますので、多額の増額になっているところです。また、債務負担行為として、児童福祉法及び障害者総合支援法請求システムの保守委託料について、令和4年度から8年度までの5か年間の債務負担行為をお願いするものです。
続いて、111ページをお願いします。医療型ショートステイ総合支援事業です。主な事業内容の下のほうの重度障がい児者医療型ショートステイ整備等事業補助金について、医療機関等が実施主体になっているところですが、このうち診療所について、宿泊のショートステイを受け入れる際に、看護職員の夜間勤務の人件費相当額を加算するという制度をこのたび拡充しようとするものです。
続いて、114ページをお願いします。医療的ケア児等及びその家族の地域生活支援体制整備事業です。こちらについては、昨年度と比較して173万7,000円減額です。変わったところについては、2、主な事業内容の(2)、西部圏域の分です。最初に(1)、多職種連携養成事業でして、これについては、集合による研修を行っているところですが、新型コロナウイルス感染症の拡大などのリスクを考え、オンラインによる研修に変えることによって、経費が減額になっているところです。また、(3)、小児慢性特定疾病児童等の一時預かり事業ですが、こちらについては、令和3年度から、保護者の皆様方の御意見を踏まえ、利用料金の引下げを考えているところです。現在が日額3,000円ですが、見直し後は日額2,000円ということで、より一層利用しやすいような制度づくりを考えているところです。
続いて、118ページをお願いします。総合療育センター費です。こちらについては、令和3年度に2億9,533万8,000円お願いするところですが、主な事業内容については、(1)、総合療育センターの施設管理運営経費です。こちらは施設の運営に要する経費でして、昨年度に比べ約2,000万円増になっています。こちらについては、ガスタービンの発電機オーバーホールなどに伴う約1,100万円程度の増額、また、入所児童の増に伴い扶助費で約700万円程度増額になっているところです。また、(2)として、こちらは新規事業ですが、障がい児医療に係る医療・療育・保健体制等のあり方に関する調査研究及び提言委託としています。こちらについては、障がい児医療に係る大学、医療機関、療育機関など、本来担うべき役割というものを改めて整理していくとともに、今後の障がい児医療に係る医療・療育・保健体制の在り方について調査研究を行い、再構築を図ろうとするものでして、調査研究に係る人件費及び事務費等で1,120万円としています。鳥取大学において、医師を確保していただき、当該調査研究をしていただくとともに、あわせて、医局から県立の療育機関に恒常的に人材を派遣する仕組みにしていきたいと考えているところです。
続いて、260ページをお願いします。債務負担行為です。債務負担行為の当該年度提出分に係る分で、表の1段目ですが、福祉保健部(子ども発達支援課)管理運営費で79万8,000円です。先ほど管理運営費のところで御説明したとおり、児童福祉法及び障害者総合支援法の請求システムの保守委託に係る経費としてお願いするものです。
続いて、261ページから262ページにかけて、過年度議決分としまして、子ども発達支援課関係の項目がわたっていますが、こちらは御覧いただければと思います。
最後に、305ページをお願いします。条例関係です。鳥取県児童福祉施設に関する条例及び鳥取県障害児通所支援事業及び障害児入所施設に関する条例の一部を改正する条例です。厚生労働省令として定められている児童福祉施設の設備及び運営に関する基準などの一部改正に伴い、所要の改正を行うものです。
概要に、4点にわたって改正内容を書いております。(1)ですが、障害児入所施設または通所事業所において、非常災害対策に係る訓練の実施に当たっては、地域住民の参加が得られるように連携に努めることということです。
(2)です。障害児入所施設や通所事業所において、業務継続計画を策定しまして、この業務継続計画に従い、必要な措置を講ずることということです。これは先ほどの障がい福祉課の条例制定の趣旨と同様のものです。
続いて、(3)です。こちらは、いわゆる医療的ケア児に医療的ケアを行う場合には、規則に定める一定の場合を除き、看護職員を置くこととさせていただいているものです。
4つ目にありますのが、児童発達支援と放課後等デイサービス事業については、現在、従業者要件として、児童指導員と保育士と並び、障害福祉サービス経験者が規定されているところですが、このうち障害福祉サービス経験者を要件から除き、児童指導員と保育士のみとする規定に変えるものです。
施行期日は令和3年4月1日からとして、所要の経過措置を講ずることとしているところです。
306ページから314ページにかけて新旧対照表をつけていますので、また御覧いただければと思います。
◎坂野委員長
続いて、吉野長寿社会課長の説明を求めます。
●吉野長寿社会課長
長寿社会課も事業が多いため、新規と拡充を中心に御説明します。
122ページをお願いします。介護福祉士等修学資金貸付事業です。介護福祉士の資格取得を目指す養成校等に通う方などを対象に修学資金の貸付けを行っている事業ですが、(3)と(4)を新規事業として上げています。
(3)福祉系高校修学資金貸付事業です。これは新しい事業ですが、介護福祉士の資格取得を目指すに当たり、福祉系高校というのがあります。県内では境港総合技術高校が該当しますが、福祉系高校に通う生徒に対して就職準備金ですとか修学準備金といったところで学年に応じた修学資金を貸し付けるものです。卒業後、介護職に3年間従事すれば免除になるという事業です。
その下の(4)です。介護分野就職支援金貸付事業です。これも新しい事業ですが、介護分野に幅広く新たな参入を促進するということで、他業種で働いていた方、未経験者、無資格者の方が介護分野で就職するといった場合に資金の貸付けをするものです。公共職業訓練等、そういった一定の研修を受けられた方を対象としまして、これも2年間従事すれば免除となる事業です。
124ページをお願いします。「介護で働きたい!」を増やす参入促進事業です。こちらは、研修とか、そういったところを行っている事業ですけれども、中ほどの生活援助従事者養成事業が新規事業となっています。訪問介護のサービスに就くには、一定の資格、介護福祉士ですとか、実務者研修ですとか、そういった研修を受けていることが必要になってくるのですが、訪問介護で身体介護によらない日常生活の援助の部分については、この生活援助従事者の研修を受ければ従事することが可能です。初任者研修ですと130時間研修をしなければならないのですが、この生活援助従事者ですと59時間で、比較的容易に受講できるということで、ニーズも高いと見込み、このたび新規事業で上げたものです。
129ページをお願いします。介護職員向け研修・職場環境向上事業です。こちらは新規事業ではありませんけれども、中ほどの介護ロボット導入支援事業と介護分野ICT導入支援事業は、これは職場環境の改善を目指す有効な施策ということで、国の補助率が2分の1から4分の3に変わりました。県内でのニーズも高いことから、このたび大きく拡充しています。ロボットのほうは4,530万円、それからICTのほうは3,500万円ということで予定しています。
132ページをお願いします。訪問介護サービス緊急支援事業です。こちらも新規事業です。訪問介護は在宅ケアの要ですけれども、中山間地においては、利用者の方の居宅が離れて点在しているということがあり、移動効率がよくなく、経営が苦しいといったところが多いです。そうした地域でも地域の中に訪問介護事業所を維持するということで、市町村が運営費を補助する場合にそれを県でも支援するというものです。対象は過疎地域法による全部過疎地でして、7つの町を上げています。
続きまして、136ページをお願いします。地域包括ケア推進支援事業です。地域包括ケアを進めるための研修とかをこの事業で行っていますけれども、中ほどのみんなでつくる地域の生活支援体制整備事業を拡充しています。地域包括ケアを進める上で、生活支援コーディネーターさんが各市町村に配置されていますけれども、配置人数が少ないということもあり、定期的に意見交換とかネットワーク化をやっているところですが、さらに伴走型でアドバイスして支援していくということで、地域密着型アドバイザーを2名つけるということを行ってまいります。これは人件費です。
次に、138ページ、認知症サポートプロジェクト事業です。こちらも認知症関係の事業をやっていますけれども、新規事業が2本あります。1つ目は、一番上の認知症サポーター養成講座等で、チームオレンジの設置支援を行うという事業です。認知症カフェとか、そういったところで家族の方が情報交換したりというようなことで、認知症の方の居場所となっているところですが、やはり日常的には生活面等で不安やお困り事があるということです。もっと地域の方々が関わっていける仕組みはないかということで、認知症サポーターをたくさん養成し、なっていただいていますので、サポーターの方に具体的に支援に入っていただいて、それをチームオレンジといった形で認知症の方を支援していこうという取組です。県としては、その研修を行ったりといった設置の支援を行います。
中ほどの若年性認知症支援事業ですが、認知症疾患医療センター内でのピアサポートを行う事業です。若年性認知症の方が疾患医療センターで診断を受けられた後に、精神的なショック等から、空白期間と言っていますけれども、そのまま支援につながらない期間があります。この期間をなくすために、疾患医療センターにピアサポートということで、本人さんになっていただこうと思っていますけれども、相談を受け付ける体制を整えて、しっかりと次の支援につなげるというものです。その新規の事業です。
141ページをお願いします。これも認知症に関する新規事業です。「とっとり方式認知症予防プログラム」普及促進事業です。日本財団、鳥取大学と共同して作成したとっとり方式認知症予防プログラムは、市町村で今、予防教室等で活用していただいていますが、自治体主催だけではなくて、住民の方が主体となって教室を立ち上げるということも目指したいと思いますので、そのための立ち上げの支援等を行う事業です。
また、高齢者の方がICTを学んで活用するといったことは、人とつながることができるということで、利点が大きいということがあります。ICTを学ぶ教室を開催する、その上で、とっとり方式といった認知症の予防プログラムなどもICTを活用してやっていくような仕組みができないかということで、その検討会を設けるという事業です。
142ページをお願いします。新規の、高齢者施設の新型コロナ対策支援事業です。上のほうの鳥取県新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所に対するサービス継続支援事業は昨年度の補正予算でお認めいただいたものですけれども、これを来年度も行うものです。
下のほうの高齢者施設における新型コロナ対策現地指導事業は、昨年の夏に全事業所を対象にした研修ですとか現地指導を行いましたけれども、来年度もこれを継続して、感染対策を万全にしていくための事業です。
143ページをお願いします。こちらは社会福祉施設等に係るPCR検査支援事業です。さきの1月議会でお認めいただきました社会福祉施設の職員の健康管理のためにPCR検査を行う事業ですけれども、これも引き続き来年度もお願いするものです。
続いて、債務負担行為です。260ページをお願いします。外国人受入事業所に対する学習強化事業です。こちらは説明していませんでしたけれども、外国人の方を受け入れる際に、事業所が支援するということで奨学金を出す場合に、県も支援するものです。当該年度提出に係る分として480万円の債務負担をお願いしています。
262ページの下から3つですけれども、その過年度分として、外国人受入事業所に対する学習強化事業、それから老人保健施設整備費借入金利子補助、それから介護保険のシステムの保守管理に係る債務負担行為をお願いしているところです。
次は、条例関係です。315ページをお願いします。軽費老人ホームに関する条例等の一部を改正する条例等5件に係る条例改正です。令和3年度の報酬改定に合わせて、1月に介護保険施設の運営基準が改正されましたので、これに合わせて条例で定める基準を改正するものです。
概要の(1)です。(4)、(5)も関連しますが、運営基準の改正では、全てのサービスで入所者の人権擁護、虐待防止について、研修等の措置を講ずると定めることとしています。本県の場合、独自規定として既に条例の中に同様の定めがありますけれども、改めて基本方針のほうに確認的に定めるというものです。
(2)で、全ての介護サービス事業等について、介護保険等関連情報その他必要な情報を活用するとしています。これは、厚生労働省が作ったデータベース、介護に係る高齢者のケアですとか状態、リハの情報等を蓄積したデータベースがありますので、それを活用していくことを基本方針にも定めることとしています。
(3)です。施設サービスについて、配置する職員として管理栄養士を加えることとしています。現在は栄養士のみの記述になっていますが、こちらに管理栄養士の関与を強めるということで追加するものです。
(6)です。全てのサービスにおいて、感染症対策として、蔓延防止の措置を講ずるということで、施設系、通所系には既に規定がありましたけれども、今回、訪問系の事業所についてもこの記載が追加になるというものです。
(7)災害訓練等に当たり、災害対策には地域の住民の方の協力、連携が必要であるということで、訓練等に地域の方の参加を得て、連携を強めることという記述を追加します。
(8)です。これもコロナ対策としまして、感染症等が発生した場合でも必要なサービスを継続して提供するということで、業務継続計画の策定を義務づけるという規定を追加するものです。
施行期日は令和3年4月1日です。
◎坂野委員長
それでは、ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。
○市谷委員
まず、24ページの新規事業。家族がコロナに感染したらその家族へ支援するということで、その家族を在宅で見るという話ですけれども、在宅では見られない人もあると思うのです。そういう場合はどういう対応になっているのかということと、これは市町村と連携してということなのですけれども、鳥取市がこういうのはなかなか対応が難しいみたいなことを言っていたりするのです。現時点で市町村への制度周知はどんなふうにされているのか確認させてください。
45ページの生活保護の扶助費ですけれども、大きく減額になっています。利用状況にもよってくるし、予算なのですけれども、生活保護の方は増えているのではないかと思うのです。その辺のことを教えてください。
次に、59ページの障がい福祉課の関係で、強度行動障がい者の方への在宅での支援で、たしかこれは令和2年度からスタートしていて、58ページのほうは施設で見るという分ですけれども、在宅でもというのがこの59ページで、これをやってみて、1年目で、どういう成果、効果があったかなと。なかなか在宅で強度行動障がいの方を見るのは大変なことなので、1年経て、また2年目ということなので、その成果、効果も御紹介いただけたらいいなと思います。
◎坂野委員長
取りあえずこの3つで。
○市谷委員
障がい福祉課で終わりなので、92ページまで、そこで一旦切りたいと思います。
◎坂野委員長
お願いします。
○市谷委員
すみません。
92ページの障がい施設の新型コロナ対策支援事業ですけれども、施設で感染者が出た場合に事業が継続できるようにという支援です。補助単価が書いてあるのですけれども、例えば通所事業所では物によってすごく予算幅があるのですけれども、何でこんなに事業所によって幅があるのか。入所人数によるのか。職員人数によるのか。これは人を確保するためのものも入っていますので、この単価幅は何でこんなにあるのかなと。人について言えば、さっきかかり増し経費と言われたのですけれども、こういうのは危険手当などにも使えるのかということも併せて教えてください。
取りあえずそこまで。
●丸山福祉保健課長
まず、24ページの入院患者家族支援事業について、在宅で見られないとどうするかということであったかと思います。
この事業は今年度から始めていまして、実際に今年に入ってから、西部でも福祉施設でクラスターが発生するといったことがありました。その際にも県と米子市が連携を図って、基本は在宅サービスに切り替えて支援したということがあるのですけれども、1名、やはり在宅で見られないという方がありました。その方については、米子市と連携しながら、別の引受先、施設を探して、サービスを継続してもらったという案件がありました。
あと、制度周知についても、これも制度を設計し、各市町村にこういった制度があるよという話はしています。先ほど言いましたが、実際、米子でも使ったというか、経費は出ていたのですけれども、連携してやったということはありますし、鳥取市もこの事業をお知らせしたときに照会等がありました。今では介護サービスの事業所さん等にも市の長寿社会課がこういった事業があるというのを連絡していると聞いています。
●梶川福祉監査指導課長
生活保護のことですけれども、世帯数としては、県全体では、平成27年度あたりがピークでして、その後、年々減少傾向です。実績に応じて予算も立てていますので、減少に合わせて減額となっています。具体的に言いますと、県全体で令和元年度の請求が5,484世帯あったものが、令和2年の4月から8月の平均ですと5,396世帯と88世帯減少ということ、それから、県の福祉事務所が郡部の三朝町と大山町を担当していることで、郡部の減少率が5%ほどとなっていますので、その減少率に応じて積算したものですから減少しているということです。それから、県負担金の現在地保護も実績が年々減少していますので、減少しているということです。
●藤田障がい福祉課長
まず、59ページ、在宅強度行動障がい者に対する在宅支援は、委員がおっしゃるとおり、令和2年度からスタートしました。強度行動障がいのある方の自宅を定期的に訪問しまして、専門的知見のある支援員がその方の行動障がいの根源となっている課題を把握して、どういった環境調整をしたり、どういった支援をすればより穏やかに暮らしていけるか、そういったことを週1回程度訪問しながら、手引書というか、取りまとめをしていきます。まとめていきながら、一方で、ワーキングチームを持っていまして、その方の支援の在り方をよりよくするためにどういった支援ができるのか、あるいはこんなことを試してみようかとか、そういったことも進めながら、よりよい方法を探っていくのですけれども、本年度は東部、中部、西部で1件ずつ、県内で3件のケースについて支援してまいりました。当初よりも随分穏やかに過ごしていただけるような形になっていて、当然御家族の方にも入っていただいてやり方を検証していきますので、これでどうやって地域でより長く、より穏やかに暮らしていけるかというのを検証し続けているところです。
令和3年度、2年目となりますけれども、また対象を広げていきながら、そして市町村にもしっかり関わっていただきながら、それぞれ個性がありますので、同じ支援方法がマッチするとは限りませんが、ただ、試せるケースというか、支援方法というのを集積していって、在宅でもお過ごしいただけるような、そういった事例を増やしていく。一方で、58ページにありますような施設で見るということについても、決まった施設ではなくて、受入れが可能な施設を増やしていくために、こういった人件費の支援をしながら受皿を増やしていく。これを両面で進めているというのが現状です。
続いて、92ページのコロナ対策の事業です。これは国庫補助事業でして、国庫補助の基準により、施設なり、通所なり、あるいは訪問系の事業所によって基準額がそれぞれ設定されています。委員がおっしゃったとおり、危険手当にも使うことはできますし、それから、時間外なども発生する可能性がありますので、そういった超過勤務の経費ですとか、損害保険なども必要になってくると思いますので、そこは対象としています。
そして、幾ら限度額があっても、そこで全て収まるかというと、それは事象によって長くなったりとか、あるいはかなりの人を雇ったり、応援を頼んだりというようなことも出てきますので、そこについては柔軟に対応してまいりたいと考えています。
◎坂野委員長
よろしいですか。
○市谷委員
最初の24ページの事業です。さっき鳥取市は施設などに頼んでいるということなのですけれども、市町村の姿勢というか、そこをちゃんと調整しようという姿勢になっているかが不安なのです。そのときにならないと分からないと言われたらそれまでなのですけれども、聞くと、何か不安なことを言われるのですよ。なので、市町村がきちんとこの利用調整の役割を果たすという柱をちゃんと持ってやっていただかないと、事業所に頼みましただけではいけないと思うのです。市町村の姿勢の問題というのをきちんとしていただくようにお願いしてほしいですけれども、そのことと、あと、いわゆるふだんから介護を受けている方たちが知らないというか、こういうことをしてもらえるというのが分からないので、家族がコロナになってしまったらどうするのだろうかというのを漠然と感じておられるのです。利用者というか、住民にもこういうことを事業所からでも周知していただくなり、市町村から周知していただくなり、そういうこともしていただけたらと思うのですけれども、そこはどうでしょうか。
45ページの扶助費です。8月までは確かに減少していますけれども、8月以降も減少でしょうか。恐らくいろいろな生活支援の制度がなくなっていく中で、生活保護に頼らざるを得ないという状況が増えているのではないかなと思うので、分かれば8月以降のことについても教えてください。
●丸山福祉保健課長
市町村ですとか県民の方への周知については、引き続きしっかりやっていきたいと思います。
●梶川福祉監査指導課長
8月以降も減少しています。
◎坂野委員長
今の24ページについて、関連して質疑のある方はありますでしょうか。
○川部委員
生活保護が今ありましたので、私も。
言われるとおり、実数として、実態として減っていると言われるのですけれども、では豊かになっているかと思うとなかなかで、生活は厳しくなっているなというのが実感なのですね。その中で、来年度、減らして大丈夫なのかというのは正直私も思うところなのです。この状態が続いていくということは、ますます増える方向にあるのではないかなと思うのですけれども、実態に合わせて減額ということは分かるのですが、実感の部分でどう捉えられていますか。
●梶川福祉監査指導課長
現状としては、世帯数の伸びに応じて、当初予算としてお願いしているところですけれども、今後、新型コロナウイルスの関係ですとか、いろいろな面で生活保護を受けられる世帯が増えてくるようであれば、補正などで対応させていただくことを考えています。
○川部委員
生活保護については分かりました。的確に対応していただければと思います。
あと、強度行動障がいへの対応です。何個か事業があって、対応していくということで理解していますが、それこそ施設を増やしてもらったりだとか、いろいろな対応をしている中で、今困っておられる人たちが本当にこれで改善できるのかというところ、十分なのかというところで根本的な疑問があるのです。県としてもできることをやっておられると思うのですけれども、それこそ今の実態と、来年度の対策でどれだけの人が本当に充足できるのかというか、対応できるのかという、その辺りの予測というか、本来の目標をどの辺に置いておられるのか、お聞きします。
●藤田障がい福祉課長
委員おっしゃるとおり、施設入所を待ちながら地域で暮らしておられる方も多いです。こういった中で、施設入所と、それから在宅で穏やかに暮らしていくためのという事業、ソフト事業で2本お願いしているところです。これに併せて、施設整備についても、国庫を活用しながら施設を整備していくわけですけれども、例えばグループホームなどを整備する場合、あるいは施設などについても強度行動障がいのために施設の改修を行うとか、そういったところの優先順位を高めていって、なるべくそういった受皿を増やしていける、受皿としてやっていこうという事業所さんを手厚く応援するような制度を持っていまして、これによって何とか県内の強度行動障がいの方々が安定して暮らしていけるような環境を整えてまいりたいと考えています。
○川部委員
決算でも同じようなことというか、実態に合わせてちゃんと対策して、それによってどのようになったのかということを示してほしいというお願いをしていました。できれば予算のときでも、今の強度行動障がいでそれこそ入所できない人たちだとか、そういった数字がこれだけあって、この事業でどうそれを改善するのかということを示していただきたいなというのが根本的に思っている希望なのです。なかなか把握し切れないところもあるでしょうが、でないと、やっていますと言っていても、実際にそれが事業としてきちっと効果が上がっているのかというところを把握し切れないと思いますので、要望としてお願いします。
それで、施設整備は本当にありがたいですが、かちみ園の例であったように、施設はあるのだけれども、そこに働いている人の数、従事者が充足していなくて受け入れられないという大きな根本原因があったように思います。いろいろ支援もされていると思うのですが、施設は増えるけれども、従事者について、今の実態と、それからこの支援でどれだけ増やしていくのかという部分を、それこそ本当にどう改善できると読んでおられますか。
●藤田障がい福祉課長
ありがとうございます。非常に難しい。数字も明確にお示しできなくて、大変ここは課題と考えているところです。
委員おっしゃいましたように、施設があっても対応できる従業者がいないのではないか、少ないのではないかというところがあります。そこは御説明を省いたところですが、67ページで従業者の研修を継続してやっており、この中でも強度行動障がいの支援者の養成研修、基礎研修であったり、そこを少し進んでいった充実した研修というのを継続的にずっと進めてきています。施設だけではなくて、例えば居宅で暮らしておられる方も、行動援護、お出かけされるときに一緒に行動していくような、そういった支援などについても特に強化をして研修を進めているところでして、受皿と、そして支援できる人、両面で増大させていきたいと考えています。
◎坂野委員長
今の4つの事業について、関連してありませんか。
では、今の4つの事業は質問打切りとして、別の質問がある方は。
○野坂委員
18ページです。事業の目的・概要で、ひきこもりとか介護とか、縦割りではなかなか相談し切れない課題に支援体制整備ということで、今回のコロナ禍の中で、一層この需要といいますか、ニーズが高まってくるのではないかなと感じるわけですけれども、その中で減額ということです。減額の理由は言われましたけれども、政府においては、孤独ということを原因にして様々な問題が出てきていますよね。例えば家庭での問題とか、自死の問題とか、様々あるのですけれども、それに一元的に対策を打っていくということで、兼務ですけれども孤独担当大臣というセクションができましたよね。これらに対して、ここで聞けばいいのか、どこで聞けばいいのか分からないのですけれども、県としてどういう認識を持っておられて、どういう対応、予算化をされているのか、教えていただけませんか。
●丸山福祉保健課長
18ページの事業については、市町村が包括的な支援体制を整備するための経費です。先ほど委員が言われた例えば自死ですとかひきこもりについては、また別途、健康政策課が予算を持っていて、市町村というよりは、ひきこもり生活支援センターですとか、自死対策であれば精神保健福祉センター、そういったところが市町村をバックアップするといった取組を別にやっています。これについては、市町村が本当に行う分について、推進員を派遣して、指導といいますか、助言をしたり、推進チームを派遣して市町村の円滑な推進体制をバックアップするといった事業になっています。
○野坂委員
例えばDVの問題とか、児童虐待の問題とか、自死の問題とか、ひきこもりの問題であるとか、それぞれあるわけですよね。その原因が孤独というものにあるのではないかという問題意識で、今回、一元的にその問題に対応していくということに、大臣も決めたという経緯があるのだろうと思うのですよね。その点に対しての問題意識は県も当然持っておられると思うのです。よくありますよ。どこに相談していっていいのかよく分からないとか。現象がいろいろ分かれていくのですけれども、そういうような問題に対しての予算は健康政策課で聞けばいいのですか。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
まず、事業立てとして、ひきこもりに関しては、鳥取青少年ピアサポートさんに委託してやる事業もあり、そのような個別の話に関しては、健康政策課でという話もあります。ここに記載していますのは、低所得者とか介護とかひきこもりを、「など」でくくっていますけれども、やはり委員が今御指摘になっておられるのは、孤独の話であったり、DVの話であったり、これらでなぜお困りになるかというと、結局のところ、どこに相談していいのか分からない、自分自身もどうしていいのか分からないという方が大勢いらっしゃって、それが自死につながったりとか、さらなる困窮につながったりとか、そういうことにつながっていくのだろうと思います。
なので、この事業で意図していますのは、介護なら介護とか、DVならDVとか、それぞれの市町村の窓口があるのですけれども、相談を受ける市役所とか町役場、村役場の職員が表面的な相談だけで終わるのではなくて、少しお話を聞かせていただけますかと一歩踏み込んで、おうちの中はどうなっていますかと聞くと、そこに行政サービスにつながっていないおじいちゃん、おばあちゃんが寝たきりになっていらっしゃるとか、あるいはひきこもりのお子さんが都会からいつの間にか帰ってきておられて、年金で食べているとか、困った状態というのが実は家の中にあると。今、表面的な御相談としては、貧困なのだけれどもとか、生活保護になりませんかと言われるのですけれども、一歩踏み込んで原因をつかんで、その対策を打っていくという、そういったスキルを身につけませんかと市町村にお願いをしようというものです。
今回、国費も従来なかったものが4分の3ということで、国も力を入れている。これは厚生労働大臣が孤独担当相となっているということもあるのだろうと思うのですけれども、そういった国費の充実を得たものですから、広く市町村にこういうことをやりましょうと、つまり幅広く原因を究明して対策を取っていきましょうという体制を整えるための予算がこちらです。そのほか、障がい福祉とか、生活保護とか、ひきこもりとか、それぞれの分野にあることはあるというものです。
○野坂委員
部長が答弁されたとおりだと思うのですよね。ならば予算はいいのかという素朴な疑問があるわけで、ここを厚くしていく必要はないのかということなのです。そこまでの問題意識は持っておられて、国の動きも把握されていると。まさにその事業がこれだということであれば、ここの予算はこのような額でいいのか、その点はどうなのですか。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
これは、先ほど課長から申し上げたとおり、年間予算というよりも、報酬体系に変えたことで、若干減額にはなっていますけれども、ここは実は私としても一番力を入れたいところです。ひきこもりにしてもDVにしても、もう何年来の話が積み重なってきているわけで、ここの相談体制を充実するということ、表面的な相談を受けて、そこまででおしまいということではなくて、やはり一歩踏み込んで根本的な原因を探って対策を打っていくということを、これはアウトリーチと呼んでもいいのかもしれませんが、市町村にもう少し広くやってほしいというところがあります。
琴浦町さんとか、あと、今回、倉吉市さんとかに手を挙げていただいています。こういったところには国費を使っていただいて、人員体制を厚くしていただくといったことをやっていただこうと思っていますし、これは中期的な目で見ながら、どこの市町村にもやってほしいことですので、これで我も我もと手が挙がってくるようでしたら、当初はこれですけれども、また増額補正をお願いできたらと思います。やっていこうと思っています。
◎坂野委員長
よろしいですか。
関連して。
○市谷委員
鳥取市が入っているのかどうか、よく分からないのですけれども、先日、ひきこもりになっていた方の病気が悪化して、救急車で運ばれて亡くなったということがあったのです。すごく家族が困っているのだけれども、そこに対して行政のほうから積極的に相談に乗ったり、アプローチされたのかなというのを本当にすごく私は疑問に思ったのです。さっき野坂議員も言われたのですけれども、こういう窓口があって、ちゃんと体制も取っているということなのですけれども、これは2年目になりますので、ちゃんと機能しているのかなというのを非常に心配するところです。さっきの報酬制度に変えたということが、支援に当たる人がちゃんと正規的に雇用されて、系統的にやられることになるのかなと少し心配するのです。何か実績払いみたいな報酬制度に変えるから減額になったというのでは後退ではないかと思ったのですけれども、もう1回お願いできませんか。
●丸山福祉保健課長
まず、鳥取市の話が出たのですけれども、今年度、新たに雇入れといいますか、推進員になっていただいている方には、10月にも何回か鳥取市に相談に行って、包括体制の整備ということで支援をしたりしてもらっています。
それと、後退という点については、実は今回なっていただいている推進員さん、別の仕事もしながらということもあります。当初はどこかの民間企業とかに委託して、1人役雇ってもらってできないかなと考えていたのですけれども、実際に雇っている方は別の仕事もしながらということになり、報酬体系を見直したというようなところです。市町村からニーズだったり、ニーズがなくても出向いたりしてもらっているのですけれども、今後、必要に応じて増やしていくということで対応したいと思います。
○市谷委員
体制はもちろん強化して、人も増やしていかないといけないと思うのですけれども、実態としては、2年目ですからまだなかなか行き届いている状況でないということはよくよく認識していただいて、しかもやはり別の仕事をしながらなどということでいいのかなと。これ専用でちゃんとずっと従事していただく。そういう人を増やしていかないと、深刻な実態からいくと、掛け持ちでやれるようなことではないと思うのです。だから野坂委員が言われたように、減額というのはどうなのかなと私も疑問に思います。
◎坂野委員長
意見ということでよろしいですか。答弁は必要ありますか。(発言する者あり)
●丸山福祉保健課長
市町村にも話を聞きながら、これでは足りないということであれば改めて考えたいと思います。今お願いしている推進員さんについては、実は八頭町でも「ほっと」という形で包括的な取組をしているところがあり、そこに勤めていらっしゃった方で、実績が非常にある方です。その方の都合等もありますし、場合によってはもう少し体制を拡充するということも考えていきたいと思います。
◎坂野委員長
関連してございますか。
では、この事業以外で。
○由田委員
私から4点。
まず、29ページ、原爆被爆者保護費です。説明では、来年度の予算は今年の実績によるということでした。昨年の予算を立てたときに、多分、前年度の実績をもって1億1,500万円の予算を立てられたと思うのですよ。今回は約1,200万円余を減額した理由について、どのような実績であったのか教えてください。
そして、あいサポート推進事業、81ページです。説明では、障害者差別解消法ということで、この法律ができてからもう約5年ですよね。4月が来れば5年になります。この間、こういう啓発事業、推進事業をしてきたと思うのですが、主な事業内容の(3)、60万円余りと、(4)、障がい者差別解消に向けた相談・支援体制の整備で30万円、これはこの金額でどういう事業をやろうとしているのか、最初に教えてください。
続いて、135ページ、元気なシニアパワーで地域を支える仕組みづくり事業、これは説明がなかった分です。これも昨年と比較して、本年度、どんと事業費が減っています。今年の事業実績はどうだったのか。そして、来年度、主にどういう事業をやろうとしているのか。削減理由についても教えてください。
最後、これは条例です。291ページ、鳥取県障害福祉サービス事業に関する条例の一部を改正する条例の改正では、いわゆる居宅の介護で重度の障がい等を持つ支援事業の中で、緊急やむを得ない場合を除き身体的拘束はしてはならない。いわゆる緊急的な場合、やむを得ない場合というのはどういうことを想定しておられるのか。また、実際には介護者がいるわけで、この条例改正について、そういう関係者にどのような指導をしていこうとされているのか。どういう状態で身体拘束するのか。例えばそれは医師、あるいは医療の知見を持っておられる方の意見を聞きながら身体拘束をしていくのか、教えていただければと思います。以上4点。
●丸山福祉保健課長
29ページの原爆被爆者の件です。説明で個人負担分の全額助成が減ったと説明したのですけれども、実数で見てみますと、鳥取県の原爆被爆者数は2018年3月末時点で255名だったのが、2019年3月末では226名、2020年3月末で207名という形で、2年間で50名ぐらい、5分の1が減ってきているという状況です。被爆者の方の平均年齢が87歳を超えるといった状況がありますので、見合いで給付する経費も減ってきているというところです。
●太田障がい福祉課社会参加推進室長
あいサポート推進事業です。
まず、81ページ、(3)の差別解消法理解促進事業については、2つの事業を行っています。一つは、支援地域協議会で、20を超える県内の障がい者団体の方、あとは市町村であるとか商工関係、大学の教授等にも入っていただいて、1年間の障がい者差別の事例等を集めて、毎年、その事例を情報共有したり、その対応についてみんなで議論します。その結果についてホームページで公開して、同様の事例が再度起こらないように、また、起こったときの対応はどうしたらいいかというような議論を行っているところです。
もう1点として、事業者を対象とした研修については、毎日新聞の論説委員の野澤さんという、国の障がい者関係のいろいろな審議会の委員にもなられている方なのですけれども、この方を講師として、今年はコロナ禍ということもあり、ウェブ配信で県内事業者の方、一般の方にも障がい者差別に対するいろいろな対応、研修を行ったところです。昨年はコロナ禍ではなかったので、東・中・西部、3会場で、各会場100名から200名の方に集まっていただいて研修を実施したところです。その地域協議会の経費と研修に要する経費ということで、60万円程度を上げさせてもらっているところです。
(4)障がい者差別解消に向けた相談・支援体制の整備については、民間事業者による車椅子の方のスロープ設置であるとか、車椅子を購入されたりとか、あとは点字のメニューを作ったりとかということに対する助成措置です。今年度はまだ案件は出てきていませんが、昨年度でいきますと、西いなばという道の駅に車椅子を準備したりとか、あとは民間事業者の方が一般の方が来られるためにスロープを準備したりするというところに支援したところです。その支援費として30万円を上げさせてもらっているところです。
●吉野長寿社会課長
元気なシニアパワーで地域を支える仕組みづくり事業の中には2本あります。一つは介護助手の養成で、元気な高齢者の方が介護施設と話をして、自由な勤務形態で、数時間施設で働くということで、この介護助手の養成については、実績は進んでいます。県内の介護施設、23事業所で高齢者の方が150人ぐらい働いておられますし、それを養成するということを、県社会福祉協議会と老健施設の法人さんに、後押ししていただくことをこの事業でお願いしていまして、介護助手の養成については、事業実績はもうフルでした。
下の介護予防・生活支援サポーターの創出という事業ですけれども、これも地域で元気な高齢者の方が、支援が必要な高齢者の方のおうちに支援に行くとか、地域の介護施設に行ってお手伝いをするとかというような、そういったボランティア的なことをしませんかという、介護支援ボランティアという制度をいろいろな市町村がつくっています。経費としては市町村が持っている介護保険の中の地域支援事業を使ってできるのですけれども、ここで計上していますのは、新規ですとか拡充部分について、県で上乗せ支援するというものです。
昨年は、境港市さんが新規でこの介護支援ボランティアをつくるということでしたので使っていただきましたのと、三朝町さんが拡充するということでしたので、使っていただきました。昨年度は少し多めに組んでおり、実績ということで減になりましたけれども、この地域支援事業の中から報酬的な部分も出していいということになっていますので、市町村でもこの制度ができてきたということもあり、10を超える市町村でこうした地域での高齢者の方のボランティア的な制度が、これからどんどん進んでいくのだろうなとは思いますけれども、昨年度はその2件が実績でした。
●藤田障がい福祉課長
条例です。
鳥取県においては、身体拘束の適正化は随分前から積極的にやっているところです。今回の条例改正をお願いしましたのは、国の運営基準で、これまで対象というか、義務化しておりませんでした居宅系、訪問系の事業所についてもこの基準の対象にするということで追加されたことに伴い、今回、条例改正をお願いするものです。
身体拘束については、緊急性、それから切迫性、非代替性、非常に急いでいて、そして自傷なり他害の危険がある、あるいはほかの支援方法では代えられない、そういった3原則を満たしている場合に、医師の意見も伺いながら、そしてしっかり記録も残すことで行われることとされています。基本的にはやらない。ただ、どうしてもやらなければならないときは、その3原則を満たした上で記録を残す。そういったことになっています。身体拘束は実際あまりやっていないものですから、今回対象としている居宅の事業の中で、身体拘束がどういった場合に想定されるか、どういったことが想定されるかというのは分からないのですが、勝手な想像でいきますと、例えば訪問介護で出かけて、家事援助などで食事の支度をしたり家事の支度をするときに、在宅におられる知的障がいのおありの方、精神障がいのおありの方、こういった方が危ないこととならないように、火に近づかないとか、そういった場合にお部屋に鍵をかけるとか、生じるとしたらそういった可能性があるのかなと思ったりしますが、基本的には身体拘束というのは鳥取県ではやらないのだということで進めています。
○由田委員
ありがとうございました。
最初の29ページのことについてはほぼ分かりました。ただ、私が言いたいのは、やはりこれだけ金額が減額された事業について、もう少し丁寧に説明していただければとは思ったところです。説明であらかた理解しましたので結構です。
あいサポート推進事業です。去年の実績は聞きましたが、では今年はどういう事業をどこにという想定はあるのかないのか。取りあえず予算を上げていて、これから手が挙がった市町村にこの事業をということでしょうか。例えば、(3)、(4)の60万円、30万円の金額で何件か上がってきた場合、そういうところには今年は1事業所ですよというような規制をかけていくのか、それとも補正でも組んで事業を推奨しようとしているのかも教えてください。
元気なシニアパワーで地域を支える仕組み事業ですが、これも昨年実績は2件でした。では今年は何件を想定してこの予算を組んでいるのか。600万円から400万円にどんと減らしている。この事業について、鳥取県の中でもこの事業をどんどん推奨していきたいという説明があったわけですが、減額理由が明確ではない。今年度はどういう事業をやろうとしているのか。
最後に条例です。分かったような分からないような説明なのですよ。例えばどのような方法で身体拘束をするのか。そこには命の危険があるのかないのか。これは大事な部分です。そういう身体拘束をするときには、先ほど医師の指示とか指導というようなことを少し言われたのですけれども、そこが大事だと思うのですよね。例えば常日頃自傷行為をする癖がある人たちには、もしかすると居宅介護では限界があるのかということ、私自身の問題意識はそこなのだけれども、の3原則と言われて、身体拘束は極めて、何というか、その判断が厳しいと思うのです。これを施行されるとしたら、家族、関係者にその内容についてセットで周知するべきだと思うのです。それはセットでないといけないと思うのですが、今、説明者も内容をなかなか分かっておられないのです。大事なことだと思うので、この条例をどう生きたものにしていくかは、皆さんもぜひこれを勉強したり、その勉強を基に実際現場で介護する人に指導されるべきと思いますが、いかがでしょうか。
●太田障がい福祉課社会参加推進室長
81ページ、あいサポート推進事業の補助金について御説明します。
来年度の予定があるから組んだというわけではなく、枠として30万円ということで組ませてもらっています。こちらについては、毎年あいサポート運動等をPRする中で、この補助事業についても周知しているところです。もし予算が足りないということであれば、当然、補正であるとか、この事業全体の中での回しであるとか、対応しないということはなく、補正予算も併せて何らかの形で対応していきたいと考えています。
●吉野長寿社会課長
介護助手の養成ですけれども、基本的な制度を導入することへの支援とか、そういったものの金額的なところは介護助手のほうは変わらないです。ただ、交流会を予定して、その予算もつけていたのですが、集合の形で行うことは今後なかなか難しいだろうなということで減額になっています。介護助手のほうはそういったところです。
介護予防・生活支援サポーターの創出のほうです。昨年度は240万円でした。今年度は120万円で、半額になっているのですけれども、新規事業の創設を40万円掛ける3か所というところで予算を組んでいます。先ほども申しましたけれども、これは市町村のほうで地域支援事業を活用してやることができるということです。そこを促進するということで、新規に始めるところ、それから拡充するところに対して県で支援をしていこうというところです。大分できてまいりました。19市町村の中で、今、12~13ぐらいでしょうか、できてきていますので、見込みとしましては3か所ぐらいと見込んでいます。地域支援事業を使っていただけるということもありますけれども、要望があるようでしたら、また改めて考えたいと思っています。
●藤田障がい福祉課長
すみません。私の説明が悪うございました。
身体拘束はしないのが原則です。ですから、分からないのではなく、そもそも想定がないという意味での分からないということでして、3原則があって、医師からこうしなければならないのだということがなければ、身体拘束は適正なものとしては認められませんので、基本的には身体拘束はしない、これが原則であります。ですから、今回、基準に追加となりましたけれども、どういった場合が想定されるか、それは身体拘束しない形で支援していくことを検討していって、身体拘束しない、そういった支援をするのが本来ですから、想定が難しいという意味で、分からないというのは私の説明が悪うございました。
そして、御家族の方の周知はいかがだろうかというお話がありましたけれども、身体拘束ではなくて、家族の介護者が仮に部屋に閉じ込めたり、あるいは何か縛ったり拘束をする。そちらは高齢者の権利、あるいは障がい者の権利を奪うという虐待に当たりまして、虐待の場合は、市町村において、虐待が行われているかどうか、そしてその対応を見るような調査を行われていますので、そこもしっかりと周知は進めているところです。
○由田委員
身体拘束です。説明では3つぐらいあると言われましたよね。その3つとはどういう事態なのかな。自傷行為は分かりますよ。自分の体を傷つけるというのは。あとはどういうことなのかな。もしかすると、家族ということもあって、説明では虐待になるのだという言われ方をしたけれども、例えば日常的に軽い拘束というか、悪気がなくて、本人のためと称して身体拘束しているのかも分からない。そういうこともこの条例を機にやはり関係者に周知すべき。一度にどっとしろではない。そういうことはやはり市町村を通じて僕はやるべきだと思うのです。知っておられるかも分からない。知らないのは僕ぐらいで。そういう身体拘束は虐待ですよ。でも、あなたは3つの項目は緊急避難的な部分で許されると言う。ここにもそう書いてある。ではそれはどういうことなのですかというのを私は聞きたかった。原則はできませんよは分かります。でも緊急避難的にやむを得ないときはしてもいいと。ならそれはどれですかということを聞きたかったのですけれどもね。そして、この条例そのものが県民ひとしく知っていただいているのかな。いち早くではないけれども、虐待を見たときには連絡をするとか、そういう時代ですよ。そこらのところを再度聞いて、終わります。
●藤田障がい福祉課長
この条例につきましては、障がい福祉サービス事業に関する条例ということで、条例は適正に事業者に対する指導事項というか、基準として周知はかけてまいりたいと思います。
そして、委員がおっしゃったように、いわゆる虐待という行為については、障がい者福祉に限らず、高齢者、子どもであっても、同じように当然あってはならないことですので、相談支援であるとか通報であるとか、そういった制度について、条例でというよりは、そもそもやってはいけない、あってはいけないこととして、全体として相談しながら周知を進めてまいりたいと思います。
◎坂野委員長
関連してございますか。
そのほかで。
○広谷委員
20ページですけれども、子どもの貧困対策総合支援事業の中の、こども食堂の関係です。僕が議会の一般質問で取り上げたときが50か所程度だったと思うのですけれども、12月末で62か所に増えてきているのですが、今、コロナの関係で活動を中止しているところはないのかなと思ったりしているのです。それで、その62か所なりが、全県で偏在というか、ない町村もたしかあると思うのですよ。そういう中で、これから設置をしていかなければいけないというか、やはり全県にわたって設置することが望ましいと思うのですけれども、その辺りについてはどう思われているのか。
ここにとっとり子ども居場所ネットワーク「えんたく」というのがあるのですよね。このえんたくに支援員1人分の人件費をたしか出していると思うのですけれども、僕が聞いたときには、今、ここが全県に、西部や中部にも食材を配布しているということでした。子ども食堂が増えてくれば増えてくるほどやはり業務量が増えてくると思うのですよね。その辺り、県としてどう思っておられるのか伺いたいと思います。
74ページ、農福連携推進事業の関係です。これもコロナの関係で、農業の外国人技能実習生の入替えができなくて、多分人材不足になっていると思うのですよ。そういう中で、農福連携の事業をどんどん進めていかなければいけないと思うのです。この中で、東・中・西の各圏域にコーディネーターを1名ずつ配置ということですけれども、農業にはいろいろ業種があるのですが、どこに所属している方をこのコーディネーターとして配置するのか。例えば農業団体の方なのか。あるいは全く新しい方にお願いするのか。それと、農業技術支援員を派遣するというのもあるのですよね。この農業技術支援員は、例えば農業の改良普及員とか、そういう方々にお願いしてこういう格好とするのか。その辺り、コーディネーターと技術支援員とはどういう方々なのかお尋ねします。
それと、129ページの介護職員向け研修・職場環境向上事業で、主な事業内容の中に介護ロボット、ICTの関係があるわけですけれども、この介護ロボットはもうある程度実用化して、施設で導入されているのか。それで、来年度当初予算で4,530万円、ICTが3,500万円なのですけれども、これはどういう導入費用なのか。例えば施設がそういうのをもう既に希望していて、それに対しての導入予算なのか。それで、この項目の補助率は4分の3となっているのですね。既に介護施設に導入する場合は4分の3。次の130ページ、主な事業内容の(2)で、新たに介護施設などの施設を開設したときには補助率が10分の10とあるのですよね。新たに開設するのには補助率が10分の10で、既にあるのには4分の3というのは、どういう違いでこうなったのか。
最後に、予算には関係ないのですけれども、ところどころに日本財団という言葉が出てくるのです。たしか5年間、県と連携して、ボランティア先進県を目指すということでしたけれども、この日本財団との連携はもう済んだのか、また新たに継続になっているのか、その辺りだけお尋ねします。
◎坂野委員長
では、答弁を受けて、昼休憩に入りたいと思います。
●丸山福祉保健課長
まず、20ページの子どもの貧困対策の件で、今年度はコロナの関係でどうだったかという話なのですが、やはりコロナの影響で、鳥取市内の子ども食堂なども、具体的な数が定かではないのですけれども、一時期休止しているところもある中、岩美町とか、実際に継続して続けられているところもありました。こういったことを受けて、今年度、コロナ対策をしっかりやってもらうような補正予算も組んだりしたところです。あと、鳥取市内の子ども食堂では連携をして、カレーを食べたりとかというウェブでの取組が何かあったりしたかとは思います。
広谷委員おっしゃられるとおり、ない町村が県内で何個あるかというのが具体的に今すぐ出てこないのですけれども、ないところがあります。県としてもどこの地域にも子どもの居場所ができる形で進めていきたいと思っています。
最後の子ども食堂の数の増加に伴いえんたくでの業務量が増えてきているのではないかについては、今のところ支援員1名で取組をしているのですけれども、今後、どんどんこういった居場所づくりが増えて人が足りないということであれば、それは改めて考えたいと思います。
●藤田障がい福祉課長
74ページ、農福連携推進事業です。
東・中・西の各圏域のコーディネーターは県の非常勤職員です。東部は障がい福祉課に配置していますし、中部、西部は福祉保健局に配置していますが、農業団体の御出身であったり、農業関係の関連会社にお勤めの方であったり、そして福祉サービス事業所とのマッチングもありますので、福祉も知っておられる方、こういった方にお願いしており、3名配置しています。
農業技術支援員は農林水産部の農業改良普及員を中心としながら、普及員ではマッチング、日程が合わないような難しい場合に、農林水産部から御紹介いただいた団体や農業者の方にお願いして派遣することとしています。
●吉野長寿社会課長
ロボットとICTの関係です。実用化されているものかということですが、ロボットは実用化されているものです。大体の実績としては、センサーつきのベッドでしたり、パワーアシスト機器だとかということです。これは継続といいますか、新規で購入をする場合についての支援です。
ICTについては、標準的な仕様があるのですけれども、例えば訪問介護で利用者の方のお宅にお邪魔して、タブレットを持っていて、行ったケアとかバイタルとか、そういった情報を入れて、それを施設に送るといった機器についての購入支援です。これが2分の1から4分の3になったのですけれども、一部の施設が一度にたくさん出されるとすぐ終わってしまいますので、施設に公募をかけて、計画的に導入していくというような形の執行の仕方をしています。
その次、開設時のところにあるロボット、ICTのことですけれども、こちらは施設整備関係のメニューの一部です。大規模修繕で、施設に手を入れるような事業をするときに併せて、ICT環境を整備するためのWi-Fiの設備ですとか、そういった大がかりな電気設備を行う場合のものです。機器も購入していいのですけれども、ここは機器というよりは、施設と一体となるようなものについての、施設整備関連のメニューになります。これは基金を使うということで、施設への支援の10分の10を適用しているところです。
◎坂野委員長
日本財団は。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
日本財団の関係ですけれども、これは福祉保健部も多数財政援助を受けています。それを
ベースにして今回運営費ですとか、そのような県がこれからランニングコストを負担しながら回していきますよというようなものに、取っかかりの予算として日本財団から多数援助していただいています。
例えば障がい福祉関係でしたら、アセンブリーとか、それから集中的に業務をいただいてきて、大量受注して、小さな作業所では大量ロットがはけませんので、各事業所さんみんなで共同作業しましょうというようなことをやらせていただいています。それによって各事業所の工賃向上にも反映し、工賃向上ということで、数字的にも見られる形になっています。場所は千代川を越えた辺りで、鳥取市商栄町に居を構えていまして、そこで集中作業を行っていただいています。例えば鳥取県内に誘致してきた企業さん、これは言わない約束になっているのでここでは言いませんけれども、誘致企業から、障がい者さんの作業所が大量にお仕事を受注して、大量にパッケージなどをしていくといったことに使わせていただいているものもあります。
あと、事業所そのものをつくるというようなことにも使わせていただいています。これも千代橋を少し越えた辺りにフェリースという、ジェラート、あるいはお弁当を提供するようなところ、あと、河原にも四季のお店という仕出しを提供するところもあります。そのような、お店そのものを改修したりお店を出したりということにも使わせていただいています。
あと、認知症プログラム関係ですけれども、これも平成28年頃から、鳥取大学の浦上教授が琴浦町や伯耆町とかをフィールドにして、社会実験的なことをやりながら鳥取県の認知症プログラムというものをつくっておられます。これは知的活動とか身体、体操、あるいは座学ですとか、そういった3つの組合せで認知症を予防しましょうという鳥取県独自の取組をやらせていただいています。今のところ地域包括支援センターで正式に採用していただいているのは8市町村だったかと思いますが、これを全県に広めようではないかということで、それ以外にも、例えば老人クラブでの個々の活動でも採用していただけないかというようなことで、実は、老人クラブとタイアップしてということも来年度、令和3年度予算に入れさせていただいています。
あと、医療的ケア児の関係ですけれども、米子市の博愛クリニックで、玉崎先生が鳥大から出られて、博愛病院の敷地の中に一つクリニックをつくって、重度の医療的ケアが必要なお子さんをデイサービス的に預かったり、最近1泊2日コースもできて、もう少し延ばせないかというような話もさせていただいています。そういった医療的ケア児の関係があります。これは東部地区においては中央病院の敷地で、県看護協会にお願いして、同じく重度のお子さんを預かるといったデイサービスもやっています。そういったことの最初の取っかかりとなるような施設整備系に日本財団の資金を入れていただいているところです。
あとは、教育委員会のもので、東部ではないですけれども、オリヒメというロボットを使って、その子が教室にいなくても一緒に授業が受けられるようなシステムですとか、あとは岩美町網代のなだばたです。地域の皆さんに、御飯を食べに集ってください、そこと岩美病院とをつないで遠隔で健康診断も受けられるというようなシステムを日本財団からいただいているところです。そういうことは大きな財産として脈々とこれからも生きていくところです。
そういえば、平成28年から始まってかれこれ5年になるなと、今御指摘を受けて思ったところです。これは多分ぷつんと切れるのではなくて、令和新時代創造本部のほうで、もうちょっと延ばしましょうと交渉しているところだと思いますので、非常に微妙なところかなと思います。
◎坂野委員長
よろしいですか。
○広谷委員
日本財団の件は、たしか当初、鳥取県に30億円という事業費で連携して事業をやるということで、さっき部長が言われたように、各地でいろいろな財政的な支援をしていろんな事業、ここにある認知症の鳥取方式の関係もそうだし、いろいろな面で関わってきています。部長の今の話では、今後も続くという話もあるようですが、何ていうか、本当にいい取組をしてきたなと思いますので、ぜひ続けてできる方向にしていただきたいなと思っています。
こども食堂の件ですけれど、今の答弁だと何かまだ実態をあまり承知していないというか、コロナの関係で活動をいろいろ休止しているところがあったりする中で、なかなか分からない部分もあるのかも分かりません。けれども、子どもの貧困、そして食品ロスの関係も結構大きな意味を持っていると思うのですよ。そういう意味において、えんたくさんもやはり大変ではないかなと思う。僕も話を聞いたときは、まだ50件余りだったけれども、改装も、中部、西部まで行うのだという話もあったりする中で、その辺の人材、人件費だけではなく、運営費のほうも支援してあげたいなという思いがあるので、何とかその辺りも検討していただきたいなと思っています。
◎坂野委員長
よろしいですか。
暫時休憩します。再開は1時10分とします。
午後0時12分 休憩
午後1時10分 再開
◎坂野委員長
再開します。
質疑から続けたいと思います。
質疑のある方は挙手をお願いします。
市谷委員以外で質疑ある方いらっしゃいますか。よろしいですか。
それでは、全部まとめてお願いします。
○市谷委員
では101ページの子ども発達支援課の医療的ケア児者受入環境整備事業です。主な事業内容の(9)に、身体障害者手帳交付対象外の難聴児への補聴器購入等助成事業があるのですけれども、これに大人の分は何でないのかなと、その辺を教えてください。
111ページの医療型ショートステイ総合支援事業です。今回、診療所での受入れをするということで、それはそれでいいのですが、診療所となると、人についてはこうして看護師さんを加算するのですけれども、設備とか大丈夫なのか、その辺を教えていただきたいのと、あと、通常の病院での受入れがどこまで広がってきたのかというのを教えてください。
118ページ、総合療育センター費です。(2)は障がい児に限定されていますけれども、医療・療育・保健体制の在り方について調査検討するということで、それはいいのですが、療育センターとなるとどうしても子ども、20歳までが原則になるのです。大人の居場所がないというか、行き場がないということがよくありますので、この検討事業の中でその辺がちゃんと対応されていくのかというのを確認させてください。一旦ここで。
●谷口子ども発達支援課長
まず、101ページの医療的ケア児者受入環境整備事業の主な事業内容(1)の(9)の難聴児への補聴器購入等助成事業です。当課、名前も子ども発達支援課ということで、基本的には難聴児、児童さんについての対応をずっとしてきました。交付対象にならない方についても、早いうちから療育なり聴覚の補完的な対応ができるための補聴器の支給ないし助成をしてきたこともあって、こういう形にしています。手帳の交付対象外の方については、この事業の中には含まれていないというのが現状です。それについては実際今、お年を召した成人の方をどこまで見るのかということについては、こちらではまだ検討する状況になっていませんので、今のお尋ねについては、どういう条件になっているのかは庁内関係課に聞いてみないと、私のほうでは今の段階では何とも申し上げにくいところです。
続いて、111ページ、医療型ショートステイ総合支援事業ですが、まず診療所についてです。診療所については、今、指定させていただいている事業所の中に一つあります。そこでも既に宿泊の受入れという形でしていただいています。設備等については、マンパワーといいますか、専門医の方、あるいは慣れた看護師の方、そういった方がいらっしゃいますので、受入れに当たっての安全性という意味の心配はないのではないかと思っています。
それと、療育の受入れ状況ということですけれども、現在実施主体は、医療機関、あと介護老人保健施設、あと診療所を含め8つの医療機関なり介護保険施設で受けていただいています。
ただ、病院は、実際の受入れに当たっては24時間体制での付添いをお願いされたいということもあったりして、なかなか思うように動いてはいただいていないという現状があります。そういう意味で、病院での受入れを広げても、実際に付添いが必要だということになると、今度はヘルパーさんの確保というのが出てくるのです。対象の事業主体を広げることも大事かもしれませんけれども、今後はそういった付添いがどういう形でできるのか、そういうところに力を注いで、病院が受入れできる形を整えていければと考えているところです。
あと、118ページの総合療育センター費の、このたび新規の障がい児医療に係る医療・療育・保健体制等の在り方についての調査研究です。センターのことでして、確かに基本的には障がい児の移動型入所施設ですので、入所に当たっては子どもさんまでということにはなりますけれども、ほかに生活介護事業とか、センターで大人の方にも利用していただいているような現状もあります。
また、先ほども少し申し上げたショートステイ事業でも、利用者の増に何とか対応できないかという形で、療育センターも児童が主とは言いながらも、特に重症の医療度の高い方を中心として、どういう対応ができるかというのを考えている中で、鳥取大学さんの力も借りながら、本来の役割をどうできるかということは、この事業の中でもしっかりと対応してまいりたいと考えています。
○市谷委員
大人の補聴器の支援について、またどこか別の課に教えてもらいたいなと思います、障がい福祉課ですか。
あと、医療的ケアを必要とする方の受入れ。結局西部はなかなかその体制がないというので、鳥取の医療センターのほうに行ってくださいというようなことを言われて、とてもではないけれども西部から東部の医療センターは難しいし、今回、予算をつけて松江医療センターまで行けるようにしましたということがあり、こういうことも活用しながらですけれども、やはり西部で医療的ケアの必要な方が入所できたり、それからショートステイできたりする場所をきちんと確保することに踏み出さないといけないのではないかと思うのです。その辺どうなのか、もう一回確認させてください。
●藤田障がい福祉課長
まず、大人の方の補聴器ですけれども、必要性に応じてですけれども、大人も補装具の判定をして給付ということをしたり、そこで対象とならない場合でも、市町村の地域生活支援事業において日常生活用具の給付または貸与という形で対応しています。
●谷口子ども発達支援課長
鳥取まで行くのは実際大変だということで、確かに西部の方からすると鳥取というのは物理的な距離も遠いわけで、利用するに当たってもなかなかハードルが高いというのもあるかもしれません。実際問題、成人の方も含めて受入れに当たっては、専門医の方とか看護師の方、専門の知識、経験、手技などが非常に必要になってくるので、今、鳥取県内、あるいは島根県東部辺りまで含めたところで、そういった医療資源、いわゆる社会資源を考えると、つくるといってもなかなか難しいところも現状あるのかなと。
その中で、私どもで今、昨年度からお認めいただきました予算で松江医療センターをお使いいただくような、そういった複数の社会資源を利用されることで皆さんの地域生活を支えることができないかなということとか、事業内容の上のほうに書いています訪問型レスパイトという形で、ほぼ日中ということになるとは思いますけれども、御自宅でレスパイトができないだろうかということ、限られた資源をどう使うか、あるいは訪問看護ステーションも含めて限られているところでもあるので、そういったところの利活用でできることはないかというのを今しているところです。
ショートステイ自体の利用についても、先ほども少し触れた拡充の形で、このたび診療所のほうを拡充することで、実際の宿泊の受入れも増加が見込めるように考えていますし、あと療育センター自体の定数も、昨年度看護師を増やしていただいて4月からは配置になるという形から、実際の受入れにも対応できるのではないかと考えています。少しずつかもしれませんけれども、皆さんの地域生活を支えるような形でセンターの拡充もしているところですので、御理解いただければと思います。
○市谷委員
充実もしているということで、さらに少し充実もしていただきたいですし、このコロナ禍でですね、医療的ケアを必要とする方が家族にいる場合に、どこも行くところがないと家族がまた休んでということで仕事に出られなくて、収入が減少になって生活が立ち行かないということも起きていますので、さらに充実をぜひ目指していただきたいなと思います。
次に行きます。長寿社会課ですけれども、124ページの「介護で働きたい!」を増やす参入促進事業ですけれども、新規の生活援助従事者養成事業の生活援助の従事者というのは、介護保険上の報酬でちゃんと認められて働くような職種なのかというのを確認させてください。
132ページの訪問介護サービス緊急支援事業です。訪問介護のサービス事業所が全部過疎の地域で1個しかないところを支援するということですけれども、全部過疎でなく一部過疎のところも、やはり支援の対象にしてほしいなと思うのです。何で外してしまったのかなと、今から対象にすることはできないのかというのをお答え願えたらと思います。
136ページの地域包括ケア推進支援事業です。今回地域密着型アドバイザーというのを派遣するようにするということですけれども、今までの地域生活支援コーディネーターとどう違うのか。もう少し密着して掘り起こしていくということなのかもしれないのですけれども、違いを教えてください。
142ページの高齢者施設の新型コロナ対策支援事業です。児童施設でもありましたけれども、コロナ禍においても事業所が継続して事業ができるようにということでかかり増しの経費が出ているのですけれども、児童のときのように、慰労金にも使える制度なのかというのを確認させてください。
143ページの社会福祉施設等に係るPCR検査等支援事業です。これは2分の1の補助が出るということで本当によかったのですけれども、補正でもう既に対応されているのですが、利用実績があったのだろうかと思っているのです。事業所が自分のところから手を挙げてやるとはなかなかなりにくくて、実績が今段階で分かれば教えてください。
305ページ、子ども発達支援課ですけれども、(3)ですね。医療的ケアの方を受け入れる際に、看護職員を置くこととするとなっているのです。看護師さんを見つけてきて配置するというのはなかなか大変なのですけれども、この配置に当たっての支援制度があるのかどうかというのを教えていただきたいですし、正規で置かないといけないのか非正規でもいいのか、その辺を教えてください。
315ページの軽費老人ホームの条例です。管理栄養士を置くことも有効だということで、(3)で配置基準になっていますけれども、管理栄養士について、配置すれば加算があるということなのか、教えてください。
ここの(2)なのですけれども、厚生労働省がつくっているデータベースに入力して効果的な介護を行うようにするということで書いてあるのです。何が効果的かというのは、全国のいろんなデータを見れば効果的だというものが見えてくるのかもしれないですけれども、必ずそれに沿ってやらないといけないという強制なのか、そこを確認させてください。
◎坂野委員長
項目が多いので、答弁は簡潔にお願いします。
●吉野長寿社会課長
生活援助従事者養成事業の生活援助従事者ですけれども、介護報酬の仕組みの中に位置づけられたものです。平成30年にできた新しい資格となります。
訪問介護サービス緊急支援事業ですけれども、全部過疎地だけということで限定しています。そもそも、介護保険制度は国が設計しているものでして、地理的な条件で不利な地域ができてしまうというようなことに関しては、本来でしたら加算なり報酬なりで国が手当するべきだと考えています。このたびは訪問介護が市町村からなくなってしまうという緊急性があるということで、国の手当がなされるまで限定的に行ったものでして、対象を限定的に絞らせていただいています。
地域包括ケア推進事業の生活支援コーディネーターです。生活支援コーディネーター自体は、平成30年までに各市町村に1人以上は必ず置きなさいということでの職員です。地域で地域包括支援を進めていくために、助け合いだとか支え合いということとか、地域での活動を活発化するために掘り起こしを行ったり、つなぎをしたりというような役回りです。この方々は1人とか2人とかという少ない配置ということがあるので、こちらから、この生活支援コーディネーターを応援しに行くアドバイザーという位置づけで地域型、密着型ということになります。ですから、生活支援コーディネーターさんを伴走型で支援していくというものです。
高齢者施設の新型コロナ対策支援事業です。これは慰労金という形では対象にはなりません。ただ、危険手当ですとかそういったところで、かかり増してしまった部分は対象になります。慰労金といったものでは対象にはならないのではないかなと思います。
社会福祉施設等に係るPCR検査等支援事業です。1月の臨時議会でつけていただきましたが、これは緊急だということで申請と実績を同時に出していただくということで、問合せは大変多くあります。ただ、今のところ実績はまだ出てきていません。恐らくこれから一斉に出てくるのではないかなと思っています。問合せのほうはたくさんいただいています。
条例関係です。今、詳細は手元にないのですが、管理栄養士が関わって栄養の管理をしていく、許可していくということに関しての加算はできていますので、配置すれば加算というようなこともあると思います。どれがというのが今ありませんので、申し訳ありません。
もう一つ、(2)の厚生労働省のデータベースですけれども、強制ではありません。これまで国のほうでデータをまとめたものがなかったというところがあります。介護保険の歴史はそんなに古くはないですので、ここでデータベースをつくって、こういった方にこういったケアをしたときにこういう向上が見られたとか、そういった情報で科学的にケアを向上させていきたいという意向があるようで、それでつくったものです。これはフィードバックされるということですので、強制ではありませんし、しようと思えば活用できる仕組みであろうかと思います。
●谷口子ども発達支援課長
305ページの条例関係です。まず、医療的ケアを行う場合に看護職員を置くことについて支援制度があるかというお話ですけれども、このたびの報酬改定の大きな柱の一つに医療的ケア児の支援があります。報酬改定の議論の中に出てくる話ですので、看護職員を置くことへの対応として、支援制度は国が報酬制度の中に設けているという形になっています。
2つ目の非正規でもいいのかということについては、正規、非正規という表現ではありません。対応するときに看護職員さんがいることとなっています。
◎坂野委員長
よろしいですか。
○市谷委員
はい、終わります。
○川部委員
重なったら整理してください。
20ページと114ページ、138ページ、3つの項目、強度行動障がいもそうなのですが、はざまにあって新たな課題として上がってきたもので、実際に課題はあるのは分かっているけれども、なかなか実態が把握できないと、決算でも同じように課題で言ってきたのです。同じように事業が上がってきていますが、今年度の事業で本当にそれぞれどう変えていこうとしているのか。まず20ページでいくと、子どもの貧困です。これは似たような事業が教育委員会、それから子育て・人財局にもあって、子どもの貧困対策として、ではどれくらい対象があって、この事業でどう改善するのかというあたりが、子育て・人財局に特に聞いていたのですけれども、見えない。本当に必要な人に届いているのかということは、由田委員もずっと言われていたのですけれども、その辺があまり分かっていないまま事業をしているような感じがあるのではないかなと思います。福祉保健部として、今回のこの子どもの貧困対策総合支援事業で、今の実態はどうでどの辺を目指しているのか、お答えください。
医療的ケア児等及びその家族の地域生活支援体制整備事業です。随分これも話させてもらっているのですけれども、ここでは特に、相談窓口での金額を下げるということです。利用者の意見を聞きながらやっていたはずなのに、蓋を開けてみると利用者が少なかったということで、これは本当に金額の問題なのか、きちんとニーズに応えられているのかというところをずっと聞いてきたのです。今回は金額で対応されたということですが、これによって本当に利用者が増えて、医療的ケア児の家族のサポートが進むのかどうか、どのように考えているか。
若年性認知症です。これも認知症というと高齢者の問題としてきているので、長寿社会課が見ているのですけれども、なかなか実態把握もできない。いずれの問題も市町村が窓口になるということというか、市町村のほうでちゃんとしないといけない問題ではあるのですけれども、県としてこれをやることによってどれだけの対象に対してどうしようとしているのか。決算のときと同じことを聞くのですけれども、事業として来年度も上がってきているので、改めてお答えください。
●丸山福祉保健課長
貧困家庭等の実態把握といったところですけれども、18ページ、市町村包括的福祉支援体制整備推進事業の2(2)世帯訪問調査等支援事業ということで、市町村が地域の実情を把握するための経費として300万円つけており、今年度、実際に取り組もうかという市町村もあったのですけれども、コロナの影響で取り組めていません。
もともと、貧困ですとか課題のある世帯というのも、線引きがやはり難しいところがあるのかなと。世帯収入もそうでしょうし、家庭の状況などもそうでしょうし、どこで線引きして、ではそこから上はよくて下を何とかしないといけないとか、やはり市町村によっても対策といいますか、事情は違ってくるのかなと思います。ただ、やはり実態把握はもともと必要なことと理解していますので、引き続き来年度も取り組んでいきたいと考えています。
●谷口子ども発達支援課長
114ページの医療的ケア児等及びその家族の地域生活支援体制整備事業の一時預かり事業ですが、決算審査特別委員会の中でもいろいろとお話を聞いていただいたり、また御意見等もいただきました。ニーズに応えられているかということについては、それまでも利用者の方々にいろいろ聞いてみたところ、場所が西部といいますか、米子市内しかないというのは使いにくいであるとか、曜日がもう少し土日なども使いたいとか、あるいはもう少し多く時間を送らせてもらえないか、利用料が少し高い、あと手続が煩雑だというようないろんな御意見をいただきながら、県として何ができるかといったときに、事業所の場所であるとか開設時間などはなかなか県で決めるというわけにもなりませんので、その中で県ができることといったら何かという中で、利用料の引下げによって、使いやすい制度にするのはどうだろうかということでこのたび提案させていただいたところです。
利用者の方々の意見を直接聞いてみてはどうかというお話もあり、先日来からいろいろ接触してみました。あるお母さんからのお話だと、私が使っていない事業だけれども、手を差し伸べにくいお子さんのためにはぜひとも残してほしいという声もありましたので、減額はしましたが、昨年度までの議論や実績等を踏まえながらこのたびの予算を上げさせていただいているところです。
●吉野長寿社会課長
若年性認知症の件です。決算審査特別委員会でも御議論、御指摘いただいたところですけれども、若年性認知症の方の実態を把握するのはなかなか難しいところです。数年前に大体200人ぐらいという調査がありました。今、若年性認知症サポートセンターは米子にありますが、そちらで継続的に支援を受けておられる方が50人ぐらいいらっしゃいます。まさに若年性認知症の診断自体が難しいものでして、大体は疾患医療センターを通るといいますか、そこで診断が下されるということがあります。このたびその空白期間をなくすということで、疾患医療センターで相談を受ける体制を取らせていただくと。
これは今回、新規事業ですけれども、必要な方がきちんとそのまま支援の届かないところに行ってしまわれて、そのまま実際に医療介護の重たい状態になられてからということにならないように、疾患医療センターで診断を受けられてからすぐにサポートセンターにつながったことによって救われたと、非常によかったという方がたくさんいらっしゃいます。きちんと空白期間がないようにそこをきっちりつなげる形で、今回新規事業でやりたいと考えています。
○川部委員
一応伺いました。
145ページのショッピングリハビリ×UDタクシー利用促進事業です。これは廃止事業として上がっていますが、あまり見たことがありません。前年度にやっていたけれども廃止だという事業も知りたいなと思っていた中でありがたいなと思っているのですけれども、ほかに廃止事業はないのでしょうか。これだけぽんと上がっているのですが、多分ほかにも廃止事業はあるはずなのですよ。要は、何が廃止されたかは、我々には見えないのですよね。こういうふうに上げてもらうとすごく助かると思っています。質問になるかどうか少し微妙なのですけれども、ほかに廃止事業はあるかどうかお聞きしたいです。
●丸山福祉保健課長
27ページを御覧いただければ、社会福祉施設で非常用電源を整備する事業がありましたけれども、今年度限りの事業ということで来年度は廃止する予定です。
◎坂野委員長
質疑はもうよろしいでしょうか。
それでは、次に、2月補正予算の説明を求めます。
質疑につきましては説明終了後に一括して行っていただきます。
まず、宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長に総括説明を求めます。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
予算関係です。今回、人件費の減とか補助事業の減、そのほか各種事業立てが、新型コロナの影響でやめになったり延期になったりといったものもありました。そういうことで、10億円余の補正をお願いしています。そのほか繰越明許に関する調書もあります。
詳細は課長から説明しますので、御審議のほどよろしくお願いします。
◎坂野委員長
続いて、関係課長から順次説明を求めます。
丸山福祉保健課長の説明を求めます。
●丸山福祉保健課長
資料は4ページから御覧ください。金額が多いものについて説明しますけれども、説明不足の点がありましたらまた言っていただければ回答したいと思います。
まず4ページの一番上、福祉保健部国庫返還金調整事業です。こちらについては過年度の国庫負担金、平成30年度と令和元年度の負担金の額の確定によるもので、2億2,500万円を増額補正するものです。
続いて、5ページの上です。市町村包括的福祉支援体制整備推進事業です。先ほどから議論にありますけれども、18ページで説明した事業と同じなのですが、額が減額になっている理由は、推進員の雇用形態を通年雇用から都度謝金に替えたこと、あと、世帯訪問がコロナの関係でできなかったことによる減額です。
6ページを御覧ください。鳥取県社会福祉事業包括支援事業で900万円ほど減額補正しているものです。福祉関係の補助金15~16本まとめた事業でして、中には介護職員が研修を受講するときの自己負担分を助成するという制度があるのですけれども、コロナの関係でそういったことができなかったことによる減額です。
下が保健所機能等体制強化事業です。こちらについては、事業内容に記載のとおり、宿泊療養施設に対応するために医師ですとか看護師、保健師の人件費を上げていたのですけれども、実際に使った日数が年を明けても数日というのが実態です。この分の減額です。
◎坂野委員長
梶川福祉監査指導課長の説明を求めます。
●梶川福祉監査指導課長
8ページをお願いします。3事業の減額補正を上げさせていただいていますけれども、金額の大きいもののみ説明します。
2番目の社会福祉施設職員等退職手当共済事業です。こちらは国が定める職員当たりの補助金を割り出されたものに対して、県内の社会福祉施設の共済職員に応じて共済金を補助するものです。当初割り当てられた職員1人当たりの金額の減額、それから県内の社会福祉施設の被共済職員の数の減少ということで、1,417万1,000円の減額を上げています。
◎坂野委員長
藤田障がい福祉課長の説明を求めます。
●藤田障がい福祉課長
障がい福祉課についても主な事業に絞って御説明します。
資料9ページをお願いします。特別医療費助成事業費です。市町村が実施する同事業の医療費実績見込みの減に伴い、1億4,200万円余の減額をお願いしています。これ以降、市町村または県が行う自立支援給付費など、あるいは障がい福祉事業などの実績見込みの増または減に伴う補正です。
続いて、11ページをお願いします。中ほどです。地域生活支援事業の障がい者福祉従事者等研修事業です。新型コロナウイルス感染症の影響により、研修を実地方式からオンライン形式に変更したり、一部中止したことに伴う減額補正です。
続いて、12ページをお願いします。一番下です。全国高校生手話パフォーマンス甲子園開催事業については、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止の観点から、第7回大会を現地参集ではなくオンライン形式に変更して実施したことに伴い執行額の減が生じました。それに伴う減額補正です。
続いて、13ページをお願いします。一番上、鳥取県障がい者アート推進事業ですが、こちらも感染拡大防止の観点から、事業縮小に伴う執行減と、国庫補助事業に採択されたことに伴う財源更正です。
続いて、56ページをお願いします。繰越明許費です。追加をお願いしますのは、上から3番目、施設整備に係るもので、重度障がい児者支援事業です。年度内の完成が困難なため、繰越しをお願いするものです。
続いて、57ページをお願いします。中ほどの鳥取県社会福祉施設等施設整備事業費です。3億1,000万円余の繰越しをお認めいただいていましたが、年度内の完成が困難なため、さらに5億900万円余の繰越しをお願いするものです。
◎坂野委員長
谷口子ども発達支援課長の説明を求めます。
●谷口子ども発達支援課長
資料15ページをお願いします。15ページの下、医療的ケア児等及びその家族の地域生活支援体制整備事業です。300万円の補正減をお願いするものです。委託事業の執行見込みに伴い不用額が見込まれることに伴う減額補正で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、集合研修あるいは事業所への巡回などが三密を避けるためになかなかできなかったことから、委託事業の執行残が出てきたものです。
続いて、16ページをお願いします。障がい児入所給付費等です。1億1,058万9,000円の補正をお願いするものです。障害児通所給付費の県負担分について、利用者数、あるいは利用日数の増加などによる増額補正をお願いするものです。
同じページ下の皆成学園費から次の17ページまで、これらは地方機関に係る減額補正ですが、いずれも執行減に伴うものです。
◎坂野委員長
吉野長寿社会課長の説明を求めます。
●吉野長寿社会課長
18ページをお願いします。外国人受入事業所に対する学習強化事業です。コロナの関係で外国の方の受入れが進まなかったということで、大幅に減額させていただいています。
介護保険運営負担金事業、それから19ページの介護保険料・利用者負担軽減事業、その下の軽費老人ホーム運営費補助事業です。これらに対しては増額になっていますけれども、法定の負担分を支払うところですので、毎年この時期に調整しているところです。
そのほか、当課の場合、研修が多くあります。ケアマネジャーの研修ですとか、各単位研修ですとか、そういった研修系の事業については、縮小でしたり、オンライン化によるものということで、減額しています。
21ページ、いきいきシニア人生充実応援事業は高齢者の方々への運動会等のイベントがありましたけれども、これもコロナの関係で中止または規模縮小といったことになりました。
また、ねんりんピックもありましたけれども、これらの派遣経費が減額となっています。
56ページをお願いします。明許繰越費です。長寿社会課が一番上にあり、介護保険運営負担金事業費です。一般財源100万円ですが、処遇改善等事業の事務的な実績報告ですとか申請書類について派遣の方にしていただいていますけれども、国のスケジュールがずれ込みましたので、繰越しをお願いするものです。
その下の地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金事業費は設計に時間を要したため着手が遅延したということで、繰越しをお願いするものです。
57ページにも1件ありますが、こちらも基金の施設整備事業です。サービス施設の設計に時間を要し、着手を遅延したことにより繰越しをお願いするものです。
◎坂野委員長
ただいまの説明について質疑等はありませんか。
○市谷委員
9ページの特別医療費助成事業費です。特に子どもさんの医療費助成が大きく減っているのですけれども、これはコロナで受診が少なかったということの影響なのか、その影響が分かれば教えてください。
説明がなかったのですけれども、13ページ、一番下の就労系障害福祉サービス機能強化事業ですけれども、これは就労支援事業所でテレワークをやる場合に支援するということで減額になっているのですけれども、テレワークというものがどんどん進むような状況なのかどうかというのを教えていただきたいのです。というのが、障がい者の方が通ってきて、交流したり、一緒に作業したり、いろいろ一緒にやるというのがやはりいいと思うのです。コロナの影響を防ぐということでテレワークも必要なこともあるかもしれませんけれども、どんどん進む状況なのかどうかを教えてください。
19ページの介護保険料・利用者負担軽減事業と下の軽費老人ホーム運営費補助事業です。これらは増額になっています。これは高齢者の方の収入というか所得というか、経済状況が全体として困難になっているという傾向の現れなのだろうかと思うのですけれども、そこを少し教えてください。
●藤田障がい福祉課長
まず、特別医療費助成事業ですが、なかなかコロナの影響だとは言い難いところもあります。ただ、第1から第3四半期を前年度と比べますと、やはり全体的に実績が落ちているという実態がありますので、影響がないとは言えないと思っています。
就労系障害福祉サービス機能強化事業に際してのテレワークのお話がありました。もともと通ってきて、居場所としてそこでいろんな支援を受けながらというのが一つの形です。テレ
ワークを導入して実際にやっていますのは、訓練、移行支援、一般就労2.、A型ないしB型、あるいは移行支援事業所において、一般就労に進めていくための、例えば面接の練習ですとか、あるいはもう少し移行支援をしていく。機能もある程度できる方が手元を見せながら出来栄えを、ここをこう直そうねというようなお話をすると。そういったところで、限られた事業所においてはこういったオンライン機器を使ったものも進んでいるといった実態です。
●吉野長寿社会課長
介護保険料・利用者負担軽減事業と軽費老人ホーム運営費補助事業が増額になっているということで、高齢者の方の所得が全般的に下がっているのかということについては、なかなかお答えできないと思います。入所される方には、所得に応じて負担をいただくわけですけれども、毎年の入所者の方の入替えもありますし、これで高齢者の方の所得全体が一概に下がっているかというと、なかなかお答えしづらい部分があります。毎年、2月補正で、増額で不足分を手当するということで調整しています。
◎坂野委員長
そのほかございませんでしょうか。
○川部委員
ページを見失ってしまったのですが、手話パフォーマンス甲子園です。オンライン開催による減額ということですが、それによって支障があったのでしょうか。私は、市谷委員とは逆に、オンラインやリモートでできるものはどんどんすべきだと、支障がなければそれでやってもいいのかなと思います。確かに集まることも大事なのですけれども、もう時代が変わったというところがあって、多分ほかにもオンライン開催による減額というのもあったと思います。それらについて総括的に考えたほうがいいのか、事業別に考えたほうがいいのか、よく分からないのですが、方向性としてはオンラインでできるものはオンラインでと思います。あと、コロナで集まることができなくて開催しなかったというものもあったのですけれども、逆に、何でオンラインでしないのだろうと。その辺の対応がまだなかなか難しかったところもあるのですけれども、できることはすべきだし、できる方法ですべきで、それでできるのであれば今までのやり方を変えてもいいと思います。取りあえず事業としては手話パフォーマンス甲子園で答えをお願いします。
●太田障がい福祉課社会参加推進室長
12ページの一番下に全国高校生手話パフォーマンス甲子園開催事業で減額を出させてもらっています。今回はコロナでウェブ開催となったのですが、まず参加された高校生の意見としては、現地で多くの方に見ていただきながらやることによる達成感といいますか、そういうところがあり、現地開催を望む声が多数ありましたので、来年度はぜひ現地で開催をしたいと思います。やはりウェブ開催によってよかった点と悪かった点もあるのですけれども、まずよかった点としては、会場に来られない方も多数ありますし、遠方の方も多数あるのですけれども、そういう方がウェブ開催によって多く視聴していただいたと。会場ですと2,000人のホールにはなるのですけれども、それがウェブ開催によって、今回でいきますと9,000回を超える視聴もありました。一概に比較はできないのですけれども、本当に多くの方に見ていただくことができたと。
やはり、例えば研修会で話を聞くとかであればウェブでもいいのかもしれないですけれども、今回、パフォーマンスを見るには、実際の臨場感であるとか会場の照明であるとか、そういうところも関わってきます。やはり現地で実際に生のものを見るというのは本当に大事かなと思っていますので、一律にウェブ開催というよりは、パフォーマンスですので、ぜひ現地開催としたいと考えています。
◎坂野委員長
よろしいですか。
○野坂委員
ウェブ開催の件については、私も同感です。
さっき当初予算でも聞いたのですけれども、5ページのこの減額補正を見ると、さっきの部長の意気込みとは何やら違ってくるなという感じがするのですよね。予算化されたものはほとんど減額ということです。非常に重要で取組も強化していきたいという答弁の趣旨だったと思うのですよね。これは雇用形態の違いでどうこうという、そこにこだわるつもりはないのですよ。実際にその取組が促進されて効果が上がっていけばいいわけですから、今、このコロナ禍での孤独という問題で、本当に様々な事象として数字が出てきているではないですか。例えば家庭内の児童虐待が増える、あるいはDVが増える、自死が増える、その全ては、さっきも言いましたけれども孤独というのが一つ大きな要因になっているという問題意識を国も持っていて、それが政策的に組織化されてきたのだろうと思うのですよね。これからどういう具体の予算がつくられていくのかというのは分かりませんけれども、少なくともこういった事業を活用しながらその取組を強化していかないといけないのですが、初年度においては3分の2程度の減額、当初予算も前年対比でいけばしぼむ。こういうようなところで力を入れていこうという意識が感じられないのですけれども、どうなのでしょうか。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
市町村包括的支援体制整備推進事業に関しては、当初予算で申し上げたとおり、一番力を入れていかなければならない基本的な姿勢の話だと思います。先ほどと重複しますけれども、児童虐待であったり、高齢者虐待であったり、またDVであったり、貧困であったり、そういった各種の問題がここに潜んでいる。それを幅広く一歩踏み込んで問題点を把握しましょうという事業です。ですので、これは必ずやりたいし、今、数件の市町村でやってくださっています。県社協とか市町村社協も巻き込んで、事業主体が誰になっても、これを全県に広げたい。必ずしも役場でなければならないというわけでもありませんので、ここは人材を広く集めながら、指導していただける人材をまず集めようというところで、令和2年度から本格的にスタートしたものです。
特に令和2年度、また、令和3年度に向けても今のところそうなのですけれども、この概念的なものといいますか、この事業の目指すところが市町村の皆さんに実はあまり理解されていない面もあります。ここは先ほどからも議論があったところでして、こういう話を持っていきますと、何かとてつもなく手間のかかることをやらされるのではないかと市町村のほうでは警戒感を持っておられるというところもあります。そこで、今年度もトップセミナーといって、市町村長をまず集めまして、出てきてくださったところも5~6市町村ありました。そうやってひきこもりの問題一つ取ってみても、これから大問題になっていくので、ここでアウトリーチ的に幅広く問題点を吸収していく姿勢を見せないといけませんよというところをトップにまず御理解いただくというところはあります。なので、これは必ずやりたいですし、もっと市町村を広げていかないといけないところがあります。
金額に関してですけれども、令和2年度から本格的にやろうと思い、さっきちらっと出ましたけれども、八頭町役場を退職された方で、このことを非常によく分かっておられる方がいらっしゃったので、その人を確保して丸々1人分の人件費をというところでスタートしかけたのですけれども、別の団体に持っていかれてしまいました。リクルートに半分こけてしまっているところでして、令和2年度に関しては、ノウハウはいただけるのですよ。その方にノウハウをいただけるし、令和3年度もその人に適宜アドバイスをいただいて、各市町村を回っていただいて、我々と一緒にこういうものですというところを分かっていただいた上で窓口を開いていただくというところをやろうと思っています。協力は得られるのですけれども、丸々1人分の人件費というのは、令和2年度に当て込んでいたのですけれどもがばっと落ちているものですから、1人分の人件費、800万ぐらい落ちているというのはそのせいです。先ほど見ていただいた令和3年度分に関しても月給制で1年間というところでやりたかったのですけれども、人がいないのだったらというところで、報酬制ということで去年よりは減っています。数字的には落ちているように見えるかもしれませんが、必ずやらなければならない事業だと感じています。
○野坂委員
鳥取県内で人材を求めていこうと思うと限られてくるのだろうと思うのですよね。これは移住のシニア政策などでもありましたけれども、全国に広げていくと、すごいスキル持った方はいっぱいおられるのだろうと思うのですよね。だから、ここはシニア活躍のセクションがあるわけですから、そういったところで幅広く全国に呼びかけてでもやっていかないと、八頭がどうしたこうしたと言っていても始まらないと思うのですよね。これはすごく重要な問題だと思いますので、そこは連携を取りながらしっかりやってもらって、必要があれば補正でも何でも組んでもらうということでお願いしたいと思います。
[委員長退席、副委員長着席]
◎常田副委員長
ありがとうございます。
そのほか。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
せっかくのアドバイスですので。実は、トップセミナーやったときに、中央大学法学部の教授も講師として招いたのですけれども、ああいう全国的なつてがある人を頼るのも一つの手かなと思いながらお伺いしました。県内の人材だけということになりますとやはり限りもありますので、全国的に集めていく、学会つながりでということもあるのかなと思います。
◎常田副委員長
ありがとうございます。
そのほか何かありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、次に、報告事項に移ります。
質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
報告1、鳥取県障がい者プラン(案)に係るパブリックコメントの実施結果について及び報告2、鳥取県アルコール健康障害・依存症対策推進計画(案)に係るパブリックコメントの実施結果について、藤田障がい福祉課長の説明を求めます。
●藤田障がい福祉課長
資料2ページをお願いします。鳥取県障がい者プランの改定に当たり、パブリックコメントを実施したのでその結果を御報告します。
2月24日まで実施したパブリックコメントで寄せられた意見は48件、主な意見としては、教育、文化・芸術活動、スポーツの分野において、教育の内容は学校教育のみでなく、生涯学習の観点から社会教育に関わる内容についても記載すべきとの御意見をいただき、対応方針として計画案に反映することとし、障がい者の生涯を通じた多様な学習活動の充実を進めていくため、引き続き研修、講演における会場配置の工夫や手話通訳や要約筆記など、情報保障、意思疎通支援などの合理的配慮により、障がいの有無にかかわらず、共に学ぶ場を拡大していくこと。そして、視覚障がい者等に配慮した読書バリアフリー環境の整備などを盛り込むこととします。
一方で、防災対策の推進の分野において、災害時に備え、平時から障がい者がどこに住んでいるのかを確認して地図に丸をつけたり、住所録などを作成しておくことが重要との御意見については、避難行動要支援者名簿や支え愛マップの作成など、市町村の取組を支援することとして現在も計画案に盛り込んでいます。また、雇用、就労等の分野での精神障がい者の就労定着支援を充実させてほしいとの御意見については、ジョブコーチのさらなる養成や、職場内で障がい者に寄り添うサポーターの養成を通じて職場定着支援を行うほか、障がい特性に応じた短時間労働やテレワークなど、多様な働き方を推進することを計画案に盛り込み済みです。
今後、第3回鳥取県地域自立支援協議会や障害者施策推進協議会においてさらなる議論を進め、3月中の計画策定を目指すこととしています。
続いて、5ページをお願いします。鳥取県アルコール健康障害・依存症対策推進計画に係るパブリックコメントの実施結果です。こちらも2月18日まで実施したパブリックコメントにおいて、寄せられた意見は24件、主な意見としては、治療及び相談支援体制ですが、鳥取県には依存症に特化した専門の治療病院や相談窓口があまりない。せめて県内3市には整備してほしいという御意見や、普及啓発ですが、早期発見のためにも依存症は病気だということを一人でも多くの県民の方に理解してもらい、偏見をなくしてほしいという御意見を頂戴しました。現計画案では身近な地域で専門的な医療を提供することができるよう、新たに中部及び西部圏域においても専門医療体制の充実を図ることとしていますし、普及啓発においては、正しい知識を広く普及啓発し、当事者や御家族への偏見、差別の防止や病気への理解促進を図ることを計画案に盛り込んでいます。
一方で、発生予防ですが、コンビニエンスストアなど身近なところで実に簡単にお酒が買える環境になっている。未成年飲酒者をなくすために年齢確認を徹底していただきたいという御意見を頂戴しましたので、酒類販売時の年齢確認の徹底について改めて記載することとして、計画案への反映を検討しています。
今後アルコール健康障害・依存症対策会議を開催し、ここでさらなる議論を重ね、3月下旬の計画策定を目指すこととしています。
[副委員長退席、委員長着席]
◎坂野委員長
続いて、報告3、鳥取県視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画(案)に係るパブリックコメントの実施結果について及び報告4、第8回全国高校生手話パフォーマンス甲子園の開催日の決定について、太田障がい福祉課社会参加推進室長の説明を求めます。
●太田障がい福祉課社会参加推進室長
資料8ページを御覧ください。鳥取県視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画のパブコメ結果です。こちらの計画については、1月21日の常任委員会で計画策定について御報告しております。その後、パブコメを開始し、10名の方から御意見をいただきました。
主なものを御説明します。1つ目の研修の実施・人材育成としまして、読み上げを行う機器の使い方の研修や、書籍を音声化する専門家の育成を行うべきという意見をいただきました。こちらは計画に既に盛り込んでいますが、端末機器を紹介したり、利用方法の相談であるとか訪問支援を行うとともに、音声化の人材育成を計画に盛り込み、取り組んでいくことを記載しています。
次に、2つ目の周知及び啓発ですが、県立図書館、ライトハウス、点字図書館等が連携して取り組むこと、そして県民にしっかり周知をする広報を行ってほしいという意見をいただきました。こちらも計画に記載していますが、県政だよりであるとかチラシにより広く県民に周知するとともに、視覚障がい者等に情報が届くように音声読み上げのウェブページ等を製作するなど、周知方法にも工夫することとしています。
3つ目の分かりやすい用語の使用ですが、DAISY図書など専門的な用語が多く使われていて分かりにくいという意見をいただきましたので、用語集を計画に入れ込んで、分かりやすくしたいと考えています。
4つ目、その他ですが、市町村へ計画策定を働きかけてほしいという意見がありましたので、そのように実施したいと思います。
今後、3月上旬に障がいの当事者であるとか関係団体等による協議会を開催し、3月中の計画策定を目指したいと考えています。
続いて、11ページを御覧ください。第8回全国高校生手話パフォーマンス甲子園の開催日の決定です。先ほど川部委員から御意見をいただいたところですが、10月3日に現地、米子コンベンションセンターで開催するということを実行委員会で決定しましたので御報告させていただきます。現地開催ではありますが、多くの方に見ていただけるようウェブ配信も併せて実施できたらと考えています。
3、概要の(6)、(7)ですが、予選審査を通過した15チームが手話言語を使った歌、ダンス等のパフォーマンスを繰り広げるものです。
4、今後の主な日程ですが、5月17日から7月2日まで申込み、7月29日、30日に予選審査、前日の10月2日に交流会を行い、3日に本大会を開催したいと考えています。日にちが確定しましたので、今後幅広く周知に努めてまいりたいと思っています。
◎坂野委員長
次に、報告5、第8期鳥取県介護保険事業支援計画等(案)に係るパブリックコメントの実施結果について、吉野長寿社会課長の説明を求めます。
●吉野長寿社会課長
12ページをお願いします。第8期鳥取県介護保険事業支援計画等(案)に係るパブリックコメントの実施結果についてです。
令和3年4月からの計画となる第8期介護保険事業支援計画及び老人福祉計画について、関係者の方々から成る策定委員会の御意見を聞きながら作成を進めています。
計画についてのパブコメを先月8日から24日まで実施し、16件の御意見をいただきましたので、主なものを御報告します。まず、地域のボランティア活動が無償であると取組が進まないのではないかといった御意見をいただきました。先ほど由田委員からお尋ねもありました、シニアパワーを使った介護予防・生活支援サポーターの創出といった事業がありますけれども、元気な高齢者の方が地域で助け合いをしていくということは、非常に御本人さんのやりがいづくり、健康づくりにもなるということで、大事なことだと考えています。その事業にもありますように、市町村でいろんな取組をしておられますが、やはり完全にボランティアではなく、継続していくための工夫としてポイントを付与するとか、そういったことをやっていらっしゃるところもあります。そうした市町村の取組を支援することとしています。計画にも盛り込むこととしています。
その次に、生産年齢人口が減り、要介護者が増える将来を見据えた議論をされているかというものです。介護サービスにおいては、将来的には少ない職員で多くの要介護者の方に対応していく必要があることから、介護業務の効率化に関する取組を工夫していく必要があると考えています。介護ロボットですとかICTといった現場の負担を軽減するような事業でこういった効率化を進めていきたいと考えています。
あわせて、できるだけ健康でいていただくということが大事だと思いますので、介護予防教室でありますとか、通いの場などの取組も推進して、県はそういったところにケア職を派遣するだとか、アドバイザー支援するといったことで、支援してまいりたい。これも計画に盛り込むこととしています。
3つ目に新型コロナウイルス対応です。PCR検査、クラスター防止ですが、緊急対策事業として今年度も種々の事業をさせていただきました。引き続き施設における感染対策を万全にして、クラスター等が発生しないようにしていくこととしています。計画にも、今回は一つ項目を立てて記述していくようにしています。
一番下、平時から要支援者の高齢者が住んでいるところ等を把握し、避難支援についての備えておくべきといった御意見がありました。県で進めていた支え愛マップづくりがあります。住民の方が主体となって声かけが必要な方や避難場所、避難経路等をつくる事業ですが、こういった取組を通じて日頃から備えて、避難支援の体制をつくっていく取組を引き続き進めてまいります。
市町村においては、認知症の高齢者の方の事前登録制度ですとか捜索模擬訓練などに取り組んでいるところもあります。そうした地域の見守り体制の強化というのも市町村や警察、関係機関と連携して進めてまいりたいと。計画にもこちらを盛り込むこととしています。
今後の予定として、3月に策定の委員会を開催し、4月1日の施行を目指したいというところです。
◎坂野委員長
ただいままでの説明について質疑等はありませんか。
○市谷委員
すみません、13ページで介護保険のこの第8期の計画が書いてあるのですけれども、介護保険料、第1期から比べると今の第7期は2倍以上になっていて、さらにこの第8期になると、これは想定では県平均の保険料が上がるということなのでしょうか。分かれば、大体どれぐらいになるというのを教えていただけたらと思います。
●吉野長寿社会課長
介護保険の対象、制度が始まった当初から、要介護者の方も3倍にということがあります。やはり保険料はサービスに応じて増えていかざるを得ない仕組みですので、増えていくことは増えていくと。
保険料ですけれども、県のほうは支援計画ですけれども、保険者である市町村は、この介護保険の事業計画を策定中です。地域の高齢者の方に必要なサービス量を見込んで今その保険料を算定中で、まだ取りまとめができていませんが、市町村のほうで今作成中です。それには、高齢者の人数ですとか、支える方の人数ですとかいろんなデータが必要になってくるのですけれども、資料13ページにも書いています、要介護認定率があまり思ったほど上がってはいないという状況があります。こういったところも保険料に関わってくるのかもしれませんので、今ここで分析ということは難しいですが、こういう状況です。今ちょうど市町村で鋭意取り組んでいるところですので、今の段階ではなかなか申し上げられないということになっています。
○市谷委員
また、各市町村の計画ができた段階で教えていただけたらと思います。
◎坂野委員長
そのほかございませんか。
それでは、次に、その他ですが、ささえあい福祉局に関して執行部、委員の方で何かございませんか。(「ありません」と呼ぶ者あり)
意見がないようですので、ささえあい福祉局については以上で終わります。
執行部入替えのため暫時休憩します。再開は入替え次第とします。
午後2時20分 休憩
午後2時24分 再開
◎坂野委員長
それでは、再開します。
引き続き健康医療局に係る議案の予備調査を行います。
初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
なお、本日の常任委員会から席に間仕切りを設置していますが、説明の際は引き続きマスク着用の上、要領よく簡潔にマイクに向かってお願いします。
また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただくようにお願いします。
質疑については、説明終了後に一括して行います。
それでは、関係課長から順次説明を求めます。
萬井健康政策課長の説明を求めます。
●萬井健康政策課長
議案説明資料146ページをお願いします。本日の説明に当たり、健康医療局全体で、新規事業であったり、継続事業のうち事業内容に大きく変更のあったものを中心に御説明していきたいと思いますので、御了承いただきたいと思います。
それでは、150ページ、新型インフルエンザ等対策事業です。こちらの事業については、新型インフルエンザ発生時の医療提供体制整備のために、図上訓練であったり、医療従事者の研修、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄などを行っている事業です。来年度、大きく減になっていますが、入院病床の確保事業であったり、個人防護具の更新、感染対策備品の更新、こういったものについては後ほど御説明する新型コロナウイルス感染症医療環境整備等事業に計上しています。そのための減です。
151ページです。感染症対策推進事業です。こちらは、感染症の発生時における危機管理体制を平常時から整備する経費です。こちらについても、昨年度の補正予算でお認めいただいている寄附講座について、先ほど福祉保健課から説明があったかと思いますが、感染症対策人材強化事業に事業再整理ということで減になったものです。
続いて、154ページをお願いします。熱中症対策事業です。こちらは、地球温暖化等の環境変化に伴い、日常生活における熱中症発症リスクの懸念に対し未然に防ぐ取組を行っているものです。若干、昨年度より減になっていますが、こちらは今年度、地域住民の熱中症予防対策を行っている市町村、自治会等への備品購入費等の支援について、支援実績が若干少なくなっていることに伴い、減じるものです。
次に、155ページです。新型コロナウイルス感染症医療環境整備等事業です。こちら以降、157ページまでの3事業については、本年度の補正予算でお認めいただいている事業でして、事業内容等に変動はありません。各事業者からの要望等の取りまとめにより、来年度についても予算化をお願いするものです。
続いて、158ページをお願いします。こちらも今年度の補正予算でお認めいただいていますが、新型コロナウイルスワクチン接種体制整備事業です。来年度は障がいをお持ちの方々に対してワクチン接種の正しい情報が行き渡るようにきめ細かな広報を徹底したいということで、増額となっています。
続いて、160ページをお願いします。難病対策事業です。こちらは治療が困難で、かつ長期療養を要するため医療費の負担が高額になる指定難病の患者のための療養生活支援、一部公費助成です。こちらが大きく増額となっている理由ですが、近年難病治療者が増加している傾向にあることと、薬価単価自体も増額が著しいことにより、医療費調整額が実績増ということで、予算のほうも増額をお願いするものです。
続いて、161ページの下の事業です。管理運営費ですが、こちらは来年度から健康政策課内の感染症新型インフルエンザ対策室が感染症対策本部事務局として組織改編されることにより、減になるものです。
続きまして、164ページまでお進みいただけますでしょうか。ひきこもり対策推進事業です。こちらは8050問題といったひきこもり問題の解決に向けた推進体制整備、こういったものに要する費用です。来年度の体制ですけれども、西部地区に専門の相談員1名を増員し、これにより、職場体験事業の拡充を全県域で行っていく体制を整えたいということに伴う増です。
続いて、166ページ、みんなで支えあう自死対策推進事業です。鳥取県の自死者数は近年、減少傾向ですけれども、こちらの体制は本年度、コロナ対策ということでSNS相談日を拡充しているところです。来年度もこの相談日を本年度と同じように週1から週3日から4日、このように増加させて10月まで継続したいと考えているものです。10月以降については、現在のコロナの状況により再度検討させていただきたいと考えているところです。
続いて、169ページです。肝炎治療特別促進事業です。こちらは、高額な肝炎の治療費が必要となる者に対し、一部公費助成をするというものですが、今回、国のほうで、この要件が変わりました。治療研究促進事業でして、現行、入院三月以上といったかなり重度な方の治療のみが対象となっていたのですけれども、各団体からの御要望により、国においても入院だけでなく通院治療も含めて三月以上というふうに要件緩和されたことによる増額となっています。
続いて、少し飛びますが、172ページをお願いします。歯科口腔保健推進事業です。こちらは8020運動と歯科衛生行政を推進する経費ですけれども、来年度については5年に一度の県民歯科疾患実態調査を県歯科医師会に委託するということで、それに伴う増です。来年度に見直しが行われる予定である健康づくり文化創造プランの中の鳥取県歯科保健推進計画の評価のための基礎資料とする調査です。
続いて、173ページです。がん対策推進事業ですが、平成30年度はがんの年齢調整死亡率は30位まで改善となっていましたが、令和元年度に、またワースト3位という結果となっています。ただし、以前、平成20年前後から見ますと、全体としては徐々に下がっているという傾向ですので、引き続きがん対策について強化していきたいという経費です。
主な事業内容のところを御覧ください。新規事業として、まず、一番上の、放射線治療提供体制強化事業です。県内の放射線治療体制、治療専門医の人材育成体制の強化のために、鳥取大学附属病院に放射線治療医2名を増員配置したいということで、本年度から3年間、債務負担行為も含めてお願いしたいというものです。
下から4つ目の医療費等支援事業です。こちらについては、抗がん剤治療により脱毛等副作用が生じる可能性が出てきています。こういったものに対して、頭皮の冷却装置の導入であったり、キャップといったものの費用の助成といったことを新たに行いたい、これによりがん患者の方が職場復帰を円滑に進められるというような効果も期待されているところです。
あと、下から2番目のがん症例対照研究等ですが、検診データと県が保有しているがん登録のデータ、あと国保連が保有している治療、リハビリ等の診療データ、こういったものを1人の患者のデータとしてつなげることにより、がんになる要因がどのようなところにあるのか、こういったものをさらに分析したいということで、鳥取大学に委託する事業を新たに組ませていただこうというものです。
あと、大きく減額していますが、こういった増加部分に対してマイナス部分としてあるものが、診療連携強化の一環として鳥大と中央病院での本年度テレビ会議システムの構築が終了しており、この経費等がマイナスという形になり、600万円弱が減額となっているところです。
続いて、174ページ、受動喫煙防止対策推進事業です。こちらについては、本年度施行の、健康増進法の改正があり、受動喫煙防止対策強化、こちらを行っています。ただ、卒煙取組支援等、企業等に支援をしているものの実績が少し少ないということで、実績を勘案し、減額するものです。
続いて、260ページ、債務負担行為をお開きください。下から2つ目のがん対策推進事業です。先ほどがん対策事業でお話しましたとおり、来年度から3年間、鳥取大学附属病院に放射線治療医2名を増員配置する経費です。
続きまして、263ページ、既存の債務負担行為の来年度分です。まず、上から1つ目と2つ目でして、上のほうが医療環境等整備事業です。こちらは本年9月補正でお認めいただいている寄附講座について、3年5か月設置するということですので、こちらも来年度からの債務負担行為となります。
同じく下の精神保健福祉センター運営費も11月補正でお認めいただいており、建物の清掃であったり植栽管理といった経費を複数年度契約することにより、コストの削減を図るものというものです。
続いて、339ページをお願いします。条例関係の報告第1号です。こちらについては、クラスター条例で引用している特措法の条文が、特措法の改正によりなくなったことに伴い、必要な所要の改正を行うものでして、2月8日に専決を行いましたので、御報告するものです。
内容については、次の340ページにありますので、後ほど御覧いただければと思います。
続いて、別冊になります。予算関係以外の議案説明資料でして、報告第2号関係です。3
ページ目、鳥取県新型コロナウイルス感染症対策行動計画の変更についてです。こちらについては、特措法の第7条第9項で準用する同条7項の規定に基づき報告するものです。
主な変更内容ですけれども、特措法と感染症法が本年2月3日に一部改正をされたことに伴い、関連する事項について改正を行ったものです。主なものとしては、下に書いているとおり、(1)と(2)でして、まず(1)、国の法改正に伴う改正で、大きく3つです。患者が正当な理由なく調査を拒否したり、虚偽の答弁などをする場合に、積極的疫学調査の実効性を担保するものとして、感染症法において都道府県知事の権限として新たに付与された命令、罰則についてその取扱い方針等を記載したこと。特措法に基づき、まん延防止等重点措置を実施すべき区域として指定された場合に県民の権利と自由の制限を加える場合は、必要最小限とした上で行うという対応方針を新たに記載したこと。緊急事態宣言が発令された場合の実効性担保として、都道府県知事の権限として新たに付与された命令、罰則について、県民の権利と自由が不当に侵害されることのないよう、慎重に運用する方針を記載するものが国の法改正に伴う改正です。(2)に書いているように、その他時点修正として、クラスター対策条例に基づく対策を実施していきながら、感染拡大を抑制することを明記すること。あと、新型コロナ警報の発令基準の時点修正であったり、感染警戒地域の表を追加すること。あと、ワクチン開発の関係で、予防接種の項を新たに設置したこと。あと、福祉施設で発生した場合の対応として、全員のPCR検査、即応チームの派遣、こういったことを新たに記載したものです。
◎坂野委員長
谷医療政策課長の説明を求めます。
●谷医療政策課長
それでは、議案説明資料の175ページですけれども、鳥取県地域医療介護総合確保基金事業です。前年度に比べ2,400万円余の減額となっていますけれども、こちらは事業が複数あります。新規で行う事業、また今年度限りで廃止となる事業、様々ありますが、それらのトータルでマイナスになっているというところです。
事業には、この総合確保基金を活用して行う事業でして、主な事業内容を2に書かせていただいています。区分は大きく3つありまして、地域医療構想の達成に向けた事業、居宅等の医療提供に関する事業、医療従事者の確保に関する事業というのが従来ですけれども、来年度から、4番目の区分として医師の働き方改革に関する事業が追加になっています。具体的には病院が行う医師の時間外勤務縮減のための設備整備ですとか、人件費等に充てる事業です。
この事業の一覧については、次の176ページから179ページまでですが、その主要な事項について180ページ以降で御説明します。180ページをお願いします。まず一番上の医療情報ネットワーク整備事業です。こちらは前年度より420万円余の減額となっています。これは電子カルテの相互参照を行うネットワークシステム、おしどりネットの運営のために必要な保守経費を補助するものですけれども、国のほうから保守経費というものが基本的に補助対象外と指針が出ています。激変緩和措置ということで令和元年から令和3年まで段階的に減らしていくという形になっていまして、その最終年度が来年度、令和3年度ということで、その差分で比較して前年度よりも減っているということです。
続いて、その下の精神科医療機関機能分化推進事業です。
こちらについては、精神科医療機関の機能分化と機能強化を図るために、施設の整備ですとか充実に対して補助するというものです。実施主体は精神科医療機関と書いていますけれども、こちらは倉吉病院の施設整備が対象です。こちらについては大幅な増額となっていますけれども、もともと令和元年から令和3年までの複数年度の事業ですので、それぞれの事業年度の進捗度合いに応じて予算を増額したり、それ相応の年度に予算をつけていくというような形です。
続いて、182ページをお願いします。182ページの下ですが、訪問看護支援センター事業です。こちらは鳥取県看護協会に委託していまして、鳥取県訪問看護支援センターの運営を行っていただくというものです。
主な事業内容は、2の表に大きく書かせていただいていますとおり、大きく3点ありまして、人材育成ですとか経営支援、また普及活動を担っていただいています。
184ページをお願いします。184ページも訪問看護関係ですが、訪問看護師確保支援事業です。こちらについては、訪問看護師の養成であるとか、また人材育成を図るというものです。
こちらも大きく3つありまして、まず1つ目は、訪問看護師養成研修参加支援事業で、講習会受講者の人件費を補助するというもの。2つ目は、新人訪問看護師同行訪問支援事業として、新人訪問看護師を新たに雇用する施設に対して人件費を補助するというもの。3つ目が訪問看護師待機手当支援事業で、救急呼出しに備えて看護師等が自宅において待機した場合の手当を支給する施設に対して経費を補助するというものです。
続いて、隣の185ページをお願いします。185ページの下のほうですけれども、鳥取県地域医療支援センター運営事業です。こちらについては、平成25年から県と鳥取大学が共同で設置している鳥取県地域医療支援センターの運営を行うというものです。
主な事業内容については、2で書いているとおりですけれども、幾つかありまして、例えば(3)の医師のキャリア形成支援の中で、後ほど御説明しますけれども、県が支給している奨学生等への面談・アドバイスを行ったり、(4)にありますとおり、情報発信ですとか相談への対応等をこちらのセンターで行っているということです。
次の186ページをお願いします。寄附講座、鳥取大学医学部地域医療学講座の開設事業です。こちらについては、鳥取大学医学部が設置した地域医療学講座に寄附を行うというものです。
その寄附講座の概要は下の1の(2)に書いていますけれども、大きく3つの役割があります。まず1つ目として地域医療に貢献する人材の育成、2つ目として地域医療に関する診療支援ということで、地域の診療支援のほか、鳥取大学医学部附属病院の総合診療外来等で診療支援をしていただいている。そして、3つ目として地域医療に関する各種研究をしていただいているというところです。
次に、189ページをお願いします。189ページの下ですけれども、新人看護職員研修事業です。こちらは、新人看護職員が基本的な臨床実践能力を獲得するための研修を実施する病院に対して補助をするとか、その研修のいわゆる先生になっていただく研修責任者とか、実地指導者に対する研修を実施するというものです。
続いて、193ページをお願いします。一番上ですけれども、医師等環境改善事業です。こちらは、医師や看護師等医療職の過重労働が医師、看護師不足の原因の一つとなっているところから、そうした方々の事務作業の負担を軽減し、本来の診療業務等に専念していただくことを目的に実施している事業です。医師事務作業の補助者ですとか、看護師さんの事務作業代行職員の設置を支援するというものでして、具体的には、そういった方々を増員した場合に、その分の人件費等を補助するというものです。
続いて、195ページをお願いします。195ページの下、小児救急電話相談事業です。こちらは300万円余の増額となっていますけれども、これは電話回線がこれまで1回線だったところを2回線に増やすということでの増額という形になっています。
事業の内容としては、小児救急電話相談事業、いわゆる#8000をとっとり子ども救急ダイヤルとして実施していますが、その業務委託のための費用と、またこの電話相談事業#8000の普及啓発を行っていただく、そのための費用です。
続いて、197ページをお願いします。こちらは冒頭に御説明しました基金事業の中で区分として新規に追加された働き方改革に関する事業です。勤務医の労働時間短縮に向けた体制の整備支援事業です。2024年4月から医師に対する時間外労働の上限規制が適用されますけれども、そうした医師の労働時間短縮を強力に進めていくために、チーム医療の推進ですとか、ICTによる業務改革を実施する医療機関に対して各種経費を補助するというものです。
補助内容については2の主な事業内容に書いてあるとおりですので、御参照いただければと思います。
続いて、199ページをお願いします。199ページの上ですけれども、これまで御説明しました鳥取県地域医療介護総合確保基金、これまでそれを活用した事業を御説明しましたけれども、その基金を造成するための事業です。
具体的には令和3年度分を新たに積み増すということです。
続いて、下ですけれども、地域医療対策費(医療施設等施設整備費)です。こちらについては、前年度より7,400万円余の大幅な増額となっていますけれども、こちらは施設整備ですので、その年度の事業者、医療機関の整備状況に左右されるものです。今年度は7,900万円余の要望に対し補助するという形です。
主な内容として、具体的に新しいものとしては特殊病室施設整備事業というもので、こちらは鳥取大学医学部附属病院に対する補助となります。また、治験施設施設整備事業は山陰労災病院に対する補助になります。また、院内感染対策施設整備事業というものも山陰労災病院に対して補助するというものです。
続いて、201ページをお願いします。地域医療対策費の中の医療施設等設備整備費です。こちらも2,600万円余の減額になっていますけれども、先ほどの事業と同様に、それぞれの年度の医療機関さんの設備整備の状況等に左右されます。今年度はそのうち7,500万円余の予算をお願いするというものです。
具体的には、主な事業内容に4つの内容がありますけれども、一番下、今年度の新規のものとして遠隔医療設備整備事業というものがあります。こちらは山陰労災病院に対する補助という形になりますけれども、いわゆるドクター同士がオンラインでやり取りするためのICT設備を整備するというものです。
続いて、202ページをお願いします。地域医療対策費(医療施設等運営事業費)です。こちらについては300万円余の増額となっていますけれども、主な事業内容の上から4つ目の救急患者退院コーディネーター事業に今年度から新たに補助するというところに関する増額となります。
こちらは、医療機関が配置している救急患者退院コーディネーターの人件費等の経費に対して支援を行うというもので、具体的には県立中央病院に対する補助とになっています。
続いて、204ページをお願いします。上ですけれども、県立歯科衛生専門学校費です。こちらは県立歯科衛生専門学校の運営に要する経費ですけれども、前年度に比較しまして200万円余の増額となっています。こちらは訓練機器ですとかWi-Fiの整備であるとかという備品購入に関する費用が増加したことによるものです。
続いて、205ページをお願いします。周産期医療対策事業です。こちらは、鳥取大学医学部附属病院の総合周産期母子医療センターを中心とする周産期医療施設の患者情報の管理を行う周産期医療情報ネットシステムのネットワーク運用等を行うというものです。
主な事業内容については以下のとおりですけれども、今年度は前年度に比べて800万円余の減額になっています。今年度については、このシステムの機器更新があったために大幅な予算を計上していましたけれども、来年度は特段機器の更新がないということで、その部分の減額という形になっています。
続いて、208ページをお願いします。おとなの救急電話相談事業です。先ほど子どものほうを御説明しましたけれども、同様に#7119という、おとなの救急電話相談事業を実施していますので、そちらの事務委託費用になります。
続いて、210ページをお願いします。こちらは新規事業の入院医療トリアージセンター設置事業です。こちらについては、新型コロナウイルス対策というところで、事業の目的にも書いてありますとおり、新型コロナウイルス感染患者が大幅に増加したときに、県域を超え、県外も含めて入院調整が必要となる場合にトリアージをするセンターを運営しています。
具体的には、昨年3月23日から運用していますけれども、そこに係る運営経費を計上するものです。
続いて、212ページをお願いします。212ページの上ですけれども、救急医療対策事業です。こちらは、平成25年5月から運用を開始している鳥取大学医学部附属病院のドクターカーの運行に対して支援を行うものです。
また、医師会が行う高度救命処置研修について補助するという事業です。
続いて、213ページをお願いします。ドクターヘリ運航事業です。こちらについては、1,800万円余の増額となっています。ドクターヘリ事業は基本的に関西広域連合の広域事業として行っており、運航経費については利用実績に応じて負担するということになっています。鳥取県ドクターヘリ、また3府県ドクターヘリについて利用実績が増えていますので、そこに対する運営負担金の予算も、近年の実績を踏まえて増額という形になっています。
具体的には、先ほど来申し上げていますとおり、鳥取県に関係するそれぞれのドクターヘリの運航経費に係る負担金を支出するほか、鳥取県ドクターヘリについては、格納庫の維持管理費等の補助を行うという形です。
続いて、214ページをお願いします。医師確保奨学金等貸付事業です。こちらについては、全国的に医師不足が問題となる中で、本県の医療を担う人材を養成確保するために、鳥取大学医学部等で学ぶ医学生に対して奨学金の貸付けを行うという事業です。
奨学金の事業については、2の主な事業内容に書いているとおり4区分あります。少し分かりにくいですけれども、一番左に区分が4つありまして、その2つ目、医師養成確保奨学金(一般貸付枠及び学士編入枠)と書いてあります。そこの右側にありますとおり、今年度から鳥取大学医学部医学科の学士編入入学者に対してもこの奨学金を貸与するという形で、新たに5人分の貸付けを開始する形にしています。これに伴う債務負担行為を令和4年度から令和9年度までお願いするものです。
続いて、215ページをお願いします。医師確保対策推進事業です。こちらについては、本県の医師確保に係る様々な事業を行うもので、主な事業内容を2に書いています。
例えば、2つ目にありますけれども、鳥取県医療人材顧問というものを委嘱しており、そうした方々に県外医師の確保の支援を担っていただくという事業ですとか、4つ目にありますが、地域医療体験研修推進事業ということで、県内外の医学生が鳥取県内の医療に触れる機会を提供するもので、医療現場を県内で体験できる研修を年2回開催するという事業、また、一番下、新規事業ですけれども、医師少数区域経験認定医師支援事業というもので、医療法に基づいて医師少数区域を経験した医師に対する認定制度がありますけれども、そういった認定を得るための研修経費等を補助するということを来年度より新たに始めるということです。
続いて、217ページをお願いします。持続可能な地域医療提供体制構築推進事業です。こちらについては、本県における医療人材の不足が見込まれる中、医療機能の分化集約ですとか、ICTの活用による連携の推進などによって、限られた医療資源を地域で効率的に活用していく方法を検討していくために、ICTの整備への支援ですとか、地域医療構想に関する会議を開催するという事業です。
前年度と比べて大幅な1億円超の増となっていますけれども、その主要な要因としては、主な事業内容に書いていますが、(1)の医療情報ネットワーク整備事業というところで、一番初めに御説明しましたとおり、医療機関同士のカルテの相互参照システム、おしどりネットがあります。こちらは運営費ではなくて、その機能を拡充するための支援でして、具体的には、災害時にも対応できるように、またスマホやタブレットでも対応できるように、機能を拡充する部分が増額になっています。
次は、221ページをお願いします。看護職員等充足対策費です。こちらは、県内に就業する看護職員等の確保及び離職防止のため奨学資金等の貸付け及び病院内保育施設の運営費補助を行うというものです。前年度に比べ1,300万円余の減額となっていますけれども、こちらは看護分の貸付者が減少する見込みの部分の減額という形になっています。
続いて、222ページをお願いします。222ページの下ですけれども、自治体病院補助事業です。公的病院が行った施設整備に対する借入金、これは平成18年度までが対象ですけれども、その償還支払い利息に対する支援を行うというものです。平成19年度以降の新たな借入れは補助対象にしていません。
続いて、223ページをお願いします。県立病院運営事業費です。こちらは、県立病院に対して円滑な管理運営を行うために必要な経費を交付するものです。
続いて、224ページをお願いします。地方機関分ですが、鳥取看護専門学校管理運営費でして、運営に関する経費についてお願いするものでして、225ページも、同様に倉吉総合看護専門学校に係る管理運営費です。
続いて、債務負担行為でして、260ページをお願いします。まず、当該年度提出に係る分ですけれども、一番下、令和3年度医師確保奨学金等貸付事業です。先ほども御説明したとおり、令和4年度から令和9年度までの債務負担行為をお願いするものです。
また、過年度議決に係る分として、263ページをお願いします。263ページの上から3つ目から264ページの最後までです。年度ごとに分かれていますけれども、各種奨学金等について債務負担行為をお願いするものです。
◎坂野委員長
西尾医療・保険課長の説明を求めます。
●西尾医療・保険課長
資料226ページをお願いします。後期高齢者医療制度財政支援事業です。後期高齢者医療制度を運営する広域連合及び市町村に対し、高齢者の医療の確保に関する法律に基づく財政支援等を行うものです。
主な事業内容は書いてあるとおりですが、まず後期高齢者医療給付費負担金、医療給付事業ですね。これに要する費用について、県が12分の1を負担することになっています。
2つ目が後期高齢者医療基盤安定事業、これは低所得により保険料を軽減した被保険者分の、その軽減分の一部を負担するものです。
高額医療費に対する支援事業、高額な医療給付の発生による財政リスクを軽減するために、レセプト1件当たり80万円を超える医療費の部分について、その一部を県が負担するものです。
後期高齢者医療財政安定化基金運営事業は後期高齢者医療の財政安定化に資する事業ですとか、保険料の増加の抑制を図るための事業に必要な費用に充てることを目的として設置された財政安定化基金の管理、運営を行うものでして、今年度は交付金6,952万円を予定しているものです。
続いて、228ページをお願いします。国民健康保険運営事業特別会計繰出事業です。これは国民健康保険の財政の安定化を図るために、県の一般会計から国保の特別会計へ繰り出しを行うものです。
主な事業内容としては、国民健康保険の財政安定化、それから、市町村への財政調整を行うための県の繰出金ということで、算定対象額の100分の9ということが定められています。その額を繰り出すものです。
高額医療費負担金繰出金、1件80万円を超える高額医療費の一部を県が負担するものです。
特定健康診査等負担金繰出金、市町村が実施します特定健診の経費の3分の1を、県が負担するものです。
続いて、229ページをお願いします。国民健康保険基盤安定等推進費ということで、市町村の国民健康保険の財政基盤の安定化を図るために、市町村が行う保険料の軽減に対する助成に要する経費です。
主な事業内容としては、2つありまして、まず上のほう、保険料軽減分は、低所得者の応益割の保険料軽減額について県が4分の3を負担するものです。
その下の保険者支援分は、低所得者数に応じて市町村の財政支援を行うものです。軽減される低所得者が多いと、その分、市町村の財政に圧迫を与えるということで、県で支援するというものです。
次に、231ページをお願いします。鳥取県感染制御地域支援ネットワーク運営事業です。これは医療の安全確保の観点から、県内の医療提供施設が取り組む院内感染対策を支援するために、行政機関と医療機関によるネットワークをつくって運営しているものです。
主な事業内容としては、地域支援ネットワーク運営事業として、各医療圏ごとに保健所とか病院、地区医師会などが参加したネットワークをつくっていまして、感染対策に関する日常的な情報交換ですとか研修会などを行っています。
また、感染管理の専門資格を持った医師等により組織した専門家チーム、感染管理の専門家チームですね、これにより、感染制御に関する相談対応ですとか各病院の感染対策室と協力しながら実地指導を行ったりしています。
2つ目の事業として、院内感染対策講習会等事業です。これは鳥取大学医学部に委託しているものですが、院内感染対策の講習会事業として、院内感染対策に必要な専門知識を習得するための講習会を委託しているものです。
院内感染対策サーベイランス事業は、県内の医療機関における薬剤耐性菌の分離状況ですとか院内感染の発生状況に関する情報収集とか提供を行っているものです。
次に、236ページをお願いします。薬剤師確保対策促進事業です。県と薬剤師会が連携しまして、薬学生の働きかけなどを通じ、県内への薬剤師の就職の促進を図ったり、高校生等に薬剤師の職業紹介等を行って、県内で不足している薬剤師の確保を促進するものです。
主な事業内容としては3つ上げています。
1つ目が薬剤師会に補助金を交付して行っている各種事業です。例えば本県出身学生とか県外就業者向けのUターン・Iターン促進策として、チラシを大学に配布、それから、大学の就職ガイダンスなどに参加させていただき、鳥取県の薬剤師就業促進の説明を行ったりしています。
未就業者の復職支援ですとか高校生とか保護者を相手にした薬学部の紹介を行うことによって、薬学部への興味や進学意欲の喚起を図るセミナー、こういったものを薬剤師会に補助金を交付して実施しています。
(2)薬学生インターンシップは県が直接やっているものですけれども、薬剤師を目指す全国の薬学生を対象にしまして、県内の病院とか調剤薬局の御協力をいただき、就業体験の場を提供するというもので、夏と春の年2回やっているものです。
それに関連して、薬学生に対するターゲット広告ということで、このインターンシップの紹介ですとか奨学金返還助成制度、こういったものをSNSを通じて学生への周知を図っているというものです。
続いて、237ページの上段をお願いします。原子力災害医療体制整備事業(安定ヨウ素剤関係)です。島根原子力発電所で原子力事故が発生した場合に、必要に応じて、その予防服用をしていただけるように、安定ヨウ素剤の備蓄、それから、事前配布を行っているものです。
主な事業内容としましては、安定ヨウ素剤の備蓄、これは一時集結所ですとか学校とか米子保健所、県立病院などに緊急配布用として安定ヨウ素剤を備蓄しているものです。使用期限がありますので、それが到来したものの更新を行っているものです。
(2)としまして、安定ヨウ素剤の事前配布、事故発生時に一時集結所での安定ヨウ素剤の受け取りが困難な方には、希望されれば事前説明会で安定ヨウ素剤の取扱いについて講義を行った上で、その場でお配りするというものです。
続いて、265ページをお願いします。鳥取県国民健康保険運営事業特別会計予算です。
3年度は528億7,000万円余りを予定していまして、前年度と比較しまして4億8,800万円余り減少しています。国保特会の財源について、大きく分けて3つあります。
1つが国庫支出金150億円、それから、県の一般会計からの繰入れ30億円、合わせて180億円の公費部分、それから、2つ目に保険料に由来します市町村の納付金、これが137億円程度、それから、3つ目に他の保険制度、協会けんぽとか組合健保みたいな他の保険制度との財政調整として交付される前期高齢者交付金206億円、これらの3つが大きな柱となっています。
267ページをお願いします。鳥取県国民健康保険運営事業特別会計総括表で、主な事業内容を説明します。
主な事業内容としては、保険給付費等交付金が医療費の支払いということで、これがほとんどの事業になっていますけれども、療養の給付等に要する費用について、市町村に対して交付するものです。令和3年度は被保険者数の減少などを理由として、診療費の総額の減少が見込まれるため、前年度に比べ3億6,800万円程度減少となっています。
保険給付費等交付金(特別交付金)は市町村の財政調整を行うために、市町村の財政支援として行う交付金です。これも先ほどと同様、診療費の総額の減少が見込まれることから、前年度に比べ7,400万円程度減少となっています。
次に、後期高齢者支援金は後期高齢者支援制度に対する支援金です。診療報酬支払基金から額が示されて支払いをするものです。令和3年度は68億円程度を予定しています。
介護納付金についても、介護保険制度に対する介護納付金ということで、同じく支払基金に納付するものです。
次、273ページをお願いします。保健事業費ということで、国保の保健事業ですね。令和2年度に国保の保健事業に対する国の補助事業が拡充され、令和2年度の補正予算において、保健事業の拡充をお認めいただいたのですけれども、令和3年度も引き続き保健事業に取り組み、健康寿命の延伸と医療費の適正化につなげようというものです。
主な事業内容は、基本的には令和2年度に引き続き実施するものですけれども、(3)都道府県が実施する保健事業の特定健診受診率向上支援事業については特定健診の実施率が国保は低いことから、未受診者に対し、個別に勧奨を行っているわけなのですが、今年度までは電話で行っていますのを、令和3年度からは通知による個別勧奨に変えてみようかと思っています。
(5)のモデル事業は今年度補正予算でお認めいただいたものですけれども、県、市町村協働保健事業として、現在、モデルとなる対象市町村の検診、医療、介護等に係るデータを一体的に分析してもらっているところです。その結果はまだ出ていませんけれども、そうした結果を基に、令和3年度は効率的な保健事業の提案に結びつけようと思って委託を予定しているものです。
続いて、282ページをお願いします。条例になります。鳥取県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例及び鳥取県手数料徴収条例の一部を改正する条例です。
これは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律などの一部が改正され、薬局の機能に関する認定制度が新たに創設されたことに伴い、この認定申請に係る経由事務を鳥取市に移譲するとともに、その認定に係る手数料を設定するものです。
まず、鳥取県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例の一部改正ですが、内容的には3つの改正要素があります。
1つ目が、今申し上げた薬機法の改正に伴い、地域連携薬局ですとか、専門医療機関連携薬局という認定制度ができたもので、その認定申請の経由事務を鳥取市にお願いする、移譲するというものです。地域連携薬局といいますのは、地域包括ケアシステムの考え方の中で、患者が入院したり退院したりする際の服薬情報などを関係機関と連携したりとか、あるいは在宅医療への対応に地域の診療所などと連携しながら当たれる薬局、そういう機能を持った薬局のことです。
専門医療機関連携薬局にはがんなどの専門的な薬学管理に関係機関と連携して当たる機能を持った薬局でして、いずれも患者自身が自分に適した薬局を選択できるようになり、患者にとって選択の幅が広がるものであると考えています。
この地域連携薬局ですとか専門医療機関連携薬局といった薬局の認定に伴う手続、認定申請ですとか認定証の書換え交付、それから、認定証の再交付、認定証の変更といった事務の経由事務を鳥取市に移譲するものです。
2つ目の内容としては、現在、既に鳥取市に移譲している経由事務のうち、鳥取市保健所の権限に必ずしも関連しない事務も、今、移譲しています。鳥取市保健所と協議しまして、保健所の権限と関連のない事務は引き上げて、県のほうで処理するということにしたものです。主に医薬品の製造関係についての経由事務を鳥取市から県のほうに引き上げるものです。
3つ目の要素としては、法律改正に伴う条項ずれを改めるものです。
続いて、手数料徴収条例です。地域連携薬局ですとか専門医療機関連携薬局の認定等に伴う手続についての手数料を定めるものでして、同様の手続に係る手数料や他県とのバランスなども考慮しながら、以下のように設定しているところです。
施行期日は薬機法の改正の施行日である令和3年8月1日としています。所要の経過措置としまして、法律の規定により、施行日前においても認定行為等ができることとなっていますので、その8月1日前に行う行為についても、鳥取市に移譲したり、同様の手数料を徴収するということを経過措置で定めているところです。
◎坂野委員長
ただいまの説明について質疑等はありませんか。
○市谷委員
まず175ページでは医療介護総合確保基金事業での大枠の説明がしてあるのですけれども、主な事業内容の4つのうちの1つ目の地域医療構想の達成に向けた事業というもので、何か新たに病床削減する場合にはこの基金を10分の10で使える事業が何か新たにできていると聞いたのです。ただ、さっき少し聞いた説明の中には事業としてはなかったように思うのですけれども、その辺を説明していただければと思います。
180ページの真ん中の精神科医療機関機能分化推進事業です。これは倉吉病院が3年目なのですけれども、結局、何床の病床が減るのかというのを改めて確認させてください。
197ページの勤務医の労働時間の短縮に向けた取組なのですけれども、補助内容の(3)のところに4つ類型してあるのですが、この補助事業を使える対象の医療機関、具体的にどういう医療機関がこの対象になってくるのか、イメージが湧かないので、もう少し説明していただけたらと思います。
215ページの新規事業で、医師少数区域経験認定医師支援事業というのができているということなのですけれども、この認定医師というのはどういうもので、このお医者さんが病院にいると何かいいことがあるのでしょうか。その辺のメリットが何かあれば教えてください。
217ページの持続可能な地域医療提供体制構築推進事業ですけれども、これは去年、各病院ごとにどういう医療を実施したかというのを分析する事業があったと思うのです。その分析をして翌年度にいろんな取組に反映させるというような話が何かあったと思うのですけれども、それは結局どうなったのか教えてください。
219ページです。これは保健師の教育の事業で、教育も大事なのですけれども、保健師さんの確保はなかなか難しいと聞くのです。確保とか養成ですね、それらがどうなっているのかを教えていただけないでしょうか。
◎坂野委員長
項目が多いので簡潔にお願いします。
●谷医療政策課長
順番に御回答差し上げます。まず1つ目、175ページの基金事業ですけれども、委員が1つ目におっしゃった地域医療構想達成に向けた事業の関係で病床を削減すればもらえる補助金というのは、確かに国が昨年度から新たに設けた、いわゆるダウンサイジングに関する補助金というものがあります。要件が結構厳しくて、委員がおっしゃったように病床削減を10%以上しなければ、そもそも対象にならないという事業でして、本県ではそういったものの対象がなかなか見込まれないというような形です。今の段階では国の事業としてあるのですけれども、本県としては見込みがありませんので取りあえず計上していないということです。
続いて、180ページの精神科医療機関機能分化推進事業ですけれども、これは御説明したとおり、3年間の事業でして、病床はもともと270床ありますが、それを最終的に240床にする、30床削減する計画になっています。
続いて、197ページの勤務医の労働時間短縮に向けた体制の整備支援事業ですけれども、こちらについては具体的にどういう病院かというお話がありましたが、主にここの(3)の対象となる医療機関のいずれかに該当すればいいということになります。4つありますけれども、例えば救急の受入れが1,000台から2,000台であるとか、また、その1,000台未満であっても地域医療でもろもろの何か特別な役割、僻地医療等をやっているところというのが要件に上がっています。ここは具体的に実績を見てみないと何とも言いようがないのですけれども、やはりある程度救急を受け入れているところが対象になろうかなと考えています。ただ、そうはいうものの、年間2,000台以上の、例えば県立中央病院とか鳥取大学医学部附属病院とか、そういう大規模なところは別途診療報酬で措置されていますので、それ以下で救急を担っていただいている病院で、例えば東部地域でしたら、あくまで今の見立てですけれども、生協病院ですとか、中部地域であれば例えば野島病院さんであるとか、ある一定程度の救急を受け入れていただいている病院というのが対象になろうかと思いますが、ここは具体的な申請が上がってきて初めてということです。いわゆる大病院ではないけれども、ある程度、救急を受け入れていただいている病院と御認識いただければと思います。
続いて、215ページですが、新規の医師少数区域経験認定医師支援事業は国のほうでできた制度ですけれども、いわゆる僻地のようなところで一定程度勤務をした医師を認定して、その認定をした結果、例えば地域医療支援病院とか、その地域に貢献する病院の管理者、つまり院長になる資格を与えるというような制度になっています。そういう制度はあるのですけれども、実際、僻地等の経験、いわゆる総合診療的な経験を持っていただくであるとか、医療だけではなくて介護とか、そういう包括ケアといったところの経験を持っていただくことによって、鳥取県でも僻地であるとか医師が少ない地域はたくさんありますので、そういったところに配置することによって、周りの医師の方々にもそういった経験を生かした、いい影響を与えることがメリットとして1つ考えられるのかなと思っていますが、まだ一人も認定しておりませんので、未知数なところは正直あります。
続いて、217ページの持続可能な地域医療提供体制構築推進事業ですけれども、委員がおっしゃったとおり、病院ごとに分析する事業は今年度までありましたが、あの事業については一応、今年度限りということです。一昨年、国から公的・公立病院のリストが出ましたけれども、あれは本県としても国からの指標で公表されたものだと認識しています。そうではなくて、県独自でレセプトデータ等を活用して、京都大学にお願いして、しっかり分析をしていくと。その分析結果を東部、中部、西部でやっている地域医療構想の調整会議、そういうところで議論の題材としていただく、そのための分析事業でしたので、分析事業としては一旦、今年度で終了しました。その成果を生かして来年度以降の地域医療構想の議論に使っていきたいと考えているところですが、実際、このコロナ禍ですので、正直なところ、今年度は調整会議自体をなかなか開けていないというのが実情です。
続いて、219ページですけれども、保健師の関係です。おっしゃるとおり、保健師の確保は非常に難しい、厳しいということもありますし、このコロナ禍の中でその必要性もやはり認識されているところです。当然、人材育成という意味ではこの研修の中で資質向上等をしているところです。また別途、保健師の確保についてももともと看護師さんからなっていくということが必要ですので、そういったところに、では、これをやってとは、何とも言い難い部分ですけれども、鋭意、その中で魅力を伝えるであるとか、そういった努力はしているところです。
○市谷委員
197ページの勤務医の労働改善のことですけれども、救急のところは分かったのですが、地域医療確保に、そこに書いてあるような診療科をやっているようなところとか、また、在宅医療で積極的な役割を担う医療機関という最後のなどはいろいろ、訪問診療というか、ああいうのをやっていたりというので割と幅広に考えさせてもらったらいいのでしょうかね。そこをもう一回確認させてください。
217ページです。さっき令和2年度についてはレセプトを分析したりして結果は出ているのだけれども、それを使って今年度、令和3年度、地域医療構想会議で話をするということですが、会議が開かれていないということなのです。国のとは少し違うよと、実態を反映した分析をしたのだということなのですけれども、いずれにしても無理強いするようなこととか、押しつけたりということはないようにしていただきたいと思います。そこは確認です。
219ページの保健師等教育研修事業なのですけれども、前に県立の倉吉看護専門学校に保健師の養成があったのですが、なくなったので看護大などで養成して出てくるのでしょうかね。要は、今、増やそうと言っているのだけれども、養成して送り出していかないと、結構市町村とも取り合いになっていると聞きます。だから、その辺の県内での養成がどうかなということや、こういうのに奨学金がいいのかどうか分かりませんけれども、本当に確保していこうと思うと奨学金返済免除とか、そういういろいろなやり方もして確保するのが必要ではないかと思うのですが、どうでしょうか。
●谷医療政策課長
まず197ページの勤務医等の労働時間短縮に向けた体制の整備支援事業ですけれども、おっしゃるとおり3番目、4番目のところは結構幅広に読めるところがありますので、そこは医療機関がどれだけ取り組んで申請を上げてくるかというところです。先ほど申し上げたのは、やはり外形的に見られるのが救急受入れ件数なので、例えばということで申し上げました。おっしゃるとおり、最後の2つところは幅広に見られると思いますので、そこは国のほうには交付要綱もありますけれども、それ以上はあまり、実態に応じてというところだと思います。そこは実際に取組をされている医療機関があって、ある程度、在宅であるとか周産期とか、そういった事業をやっているのであれば対象になるのではないかなとは考えています。まだ今のところ、具体的な話があるわけではありません。
217ページの事業ですけれども、確かに分析事業は終わりました。その後、地域医療調整会議をやるということですけれども、おっしゃるとおり、これはあくまで病床を減らすためにやっているわけではありません。機能分化連携していくということが主眼ですので、そこは当然、病床を削減するということを無理強いするということはないのは県としての一貫した立場です。
219ページの保健師については、委員おっしゃるとおり、看護大では保健師の養成をやっていますし、そのほか鳥取大学にも保健学科がありますので、そちらで一定程度の保健師の養成ということはしています。
○市谷委員
奨学金とか。
●谷医療政策課長
奨学金は、基本的には看護の奨学金がもちろん保健師も対象ですので、そちらを活用いただければと思います。
○市谷委員
なるほど、分かりました。
◎坂野委員長
関連質問はありますか。
○広谷委員
217ページの事業のおしどりネットの件です。整備事業ということで基金が10分の10の予算になっているわけですけれども、以前、基金の対象にならなくなるという話を聞いたのです。令和3年度までの財源は基金の対象になるのですか。
●谷医療政策課長
少し分かりにくくて恐縮なのですけれども、今、広谷委員がおっしゃったのは、実は、180ページの別の基金事業です。180ページの一番上に医療情報ネットワーク整備事業というのがあります。こちらがその運営に係る経費で、要はランニングコストですね、ランニングコストについては来年度限りという形になります。こちらはもう来年度限りになりますが、一方で、217ページのおしどりネットの医療情報ネットワーク整備事業は、要はランニングコストではなくて機能拡充のほうです。従来からそうですけれども、それは今後も基金の対象になります。ランニングコストというのは要は運営コストですので、極力、基本的には会員の会費で運営するようにという国の方針がありますので、それに伴って運営費については来年度限りという整理になっています。
○広谷委員
では、運営費は180ページのほうの関係ということですか。
●谷医療政策課長
はい、そうです。
○広谷委員
ああ、なるほどね。加入している医療機関がまだまだ少ないという話を聞いたりする中、特に中部、東部の医療機関の加入が少ないという中で、それで負担金が入らないというので、運営に困ってくるのではないかという話を聞いたのです。その辺りについてはどうなのですか。
●谷医療政策課長
委員がおっしゃるとおり、一応、拡大はしていまして、毎年度、機関は増えています。今、令和2年度で参加機関として84医療機関が入っていますが、もともとこのおしどりネットは鳥取大学医学部附属病院と西伯病院との間から発祥したというところがありますので、加入しておられる医療機関が基本的に西部中心ということになっています。中部、東部、東部については特にですけれども、まだ加入状況がなかなか芳しくないというところがありますので、そこは加入促進を周知もしつつ、また、こういう機能拡充をして使い勝手がいいようにすることによって、加入機関を増やしていきたいと考えています。
○広谷委員
患者にとっても、医療機関にとってもメリットがあるというのですので、やはり加入促進にしっかりと取り組んでいただきたいなと思います。
◎坂野委員長
関連はないですね。
では、次。
○川部委員
158ページのワクチン接種なのですけれども、報告事項にもあるのですがやってしまっていいですか、委員長。
◎坂野委員長
でも、この議案に関することであれば。
○川部委員
報告事項にも結構詳しいことが載っているのですが。
◎坂野委員長
では、そのときにしましょうか。
○川部委員
では、181ページ辺りからの在宅医療です。病院局の審議の中でも在宅での医療の推進みたいな話があって、大事な視点だと思うのです。県としてやるべきこととして体制づくりみたいな感じがあるのですが、事業主体が医師会であったりするのです。在宅医療の推進というのはどこが音頭を取るのでしょうか。在宅医療といっても介護、生活のほうの支援も当然必要になってくる中で、ネットワークづくりみたいなのもあるのですけれども、どこが集約して、利用者というか、実際にそこに行きたいと思っている人がどこにどう頼んでいけばいいのかというのがなかなか見えにくいと思うのです。この在宅医療、在宅介護を含めて自宅での見取りなり医療を県としてどう進めていこうとしているのか、大きなところを教えていただきたいと思います。
●谷医療政策課長
なかなか難しい御質問なのですけれども、少なくとも在宅医療の推進ということは、医療と名のついているものですので、まずは医療のほうからアプローチをするということが必要なのかなとは思っています。そのためには、当然、在宅医療に対してしっかり認識を持っていただくことが必要だと思いますし、要はどこで医療を受けたいかという、患者さん側の視点がまずあると思います。県内の患者さんにアンケート等を取ると、今の状況であれば、半分以上は自宅で過ごしたいと、最期を迎えたいというような話がありますが、実際にはお亡くなりになっている8割ぐらいは病院になっていると、医療機関になっているというような現状があります。そういったところのギャップを埋めていくことに対して、しっかり本人の意思を確認して、何とかそこに対して誘導していくということが一つと、あとは一方でそうはいっても、在宅医療に関する、要は体制が整備されていないことには進みませんので、例えば医療機関で在宅に移行していくコーディネーターさんを新たに設けたりであるとか、あとは医療機関とかが訪問診療をするというところをもう少し増やしていくとか、そういったアプローチも両方必要だと思います。そういった中で医療側のアプローチというものはそういうものですけれども、おっしゃるとおり、一方で介護との連携ですとか、そういったところも当然必要です。どこが音頭を取るのかというとなかなか難しいのですけれども、それぞれが必要な体制整備をして、アプ
ローチをして、それらを何とかつなげていく。例えば、在宅での何かが必要になるというのは、病気であるとか、けがであるとか、そういうところが発端ですので、やはりまずは医療機関のところからしっかり在宅につないでいく。今も在宅の医療連携室というのも医療機関に多くありますので、そういったところが窓口になって、介護のケアマネさんとのつなぎであるとか、また、地域のクリニックとのつなぎというものをやることによって進めていくことができるのではないかなと思っています。すみません、回答になっているか分かりませんが。
○川部委員
私が、今、実際に向かっているところで、当事者として感じるところは、やはり医療機関側、病院の先生ですね、あまりその辺の理解がなくて、病院の中で連携室があまり大きな位置を占めていない。要は先生が偉いので、先生の言うことでしか動けないというふうな何かがあるので、ぜひともその辺の意識をしっかり変えていっていただきたい。
地域で訪問診療をお願いに行った中で、本当に家で亡くなることを望んでいるのですかみたいなことを実際に聞かれたりするのですよ。大変ですと。確かに大変なのだけれども、当然、介護だとかも含めて、きちっと体制があってやらないといけないのだけれども、今、ケアマネがそこをコーディネートして、医療も含めてやっているような状況で、ここに医療というところの理解がないと進みにくいかなというのはすごく感じているところです。
なので、今日も厚生病院だったかな、院長が本当に自宅でみたいなことを言われていたので。植木さんにはずっと前から言っていることですけれども、本当に医療側からずっと病院から地域医療につなぐ、それから自宅につなぐという流れをしっかりつくっていただく、この道筋なりネットワークをつくるというところ、これは市町村では無理かなと思っているので、県としてもう少し力を入れていただきたいなと。
●植木理事監兼健康医療局長
医療と介護の切れ目ないネットワークづくりというのは、数年前から各圏域でも入退院の
ルールづくりをしたりとか、主治医の先生が地域連携室につながれないと地域連携室が動かないという仕組みではないようにしないといけないということで、キーパーソンはやはりケアマネさんであったり、それから、病棟の看護師などがやはり気づくところでありますので、そういったシステムづくりについては圏域で、例えば西部でしたら、西部福祉保健局の健康長寿支援担当が窓口になっていますし、中部では地域づくりしょいやの会もあります。そういった会と行政が一緒になってやるとか、圏域によっていろいろと特性はあるのですけれども、切れ目ない支援につなぐようなルールづくり、医師に頼らない仕組みを、もちろん主治医の先生の御理解は必要なのですが、そういった多職種連携の中で対応を取っていこうということに取り組んでいるところです。
○川部委員
ぜひともお願いしたいのですが、実態として、私の実例なのですけれども、ケアマネが施設についたケアマネで、入院期間中にサービスが切れたので、ケアマネがいない状態で地域連携に話をしてもらったら、まずはケアマネを探すところから入ったと。制度の実際の運用上、そうなっているというのは理解するのですけれども、非常に隙間が大きいような感じがあるのです。そこをコーディネートするのはやはり県ではないかなと感じているので、ぜひともお願いしたいところです。
続いて、340ページ、クラスター対策条例です。直接の体制の中身ではないのですが、例の氏名が公表された米子のクラスターですね。その後の対応はどうなったのでしょうか。7条で対策が適切になれば、また、公表するとなっていたと思うのですけれども、まだ対策されていない状況なのですか。
●荒金健康政策課感染症・新型インフルエンザ対策室長
米子のクラスターについては、まだ現在、事業者さんがどうされるかということを御検討されているということです。感染予防の状況等については、西部総合事務所が事業者さんとも確認していますけれども、今はどうするかというところで御検討されているという段階です。
○川部委員
まだ対策がなされていない。
●荒金健康政策課感染症・新型インフルエンザ対策室長
ある程度の対策についてされてはいるところですけれども、最終的にどうされるかというところを事業者さんとのお話で検討しているところです。
○川部委員
条例上、公表を行った場合の規定があったと思うのですけれども、感染拡大を防止するための措置及びクラスター対策が適切に講じられたと認めるとき、これは多分、知事が認めるときだと思うのですが、遅滞なくその旨をインターネット及びその他の広報により公表しなければならないとあるので、まだ対策ができていないという認識でいいのでしょうか。
●荒金健康政策課感染症・新型インフルエンザ対策室長
事業の再開に向けて、今、御検討されておられるという段階ですので、その御検討の内容を踏まえたところで公表ということになるかと考えています。
○川部委員
対応としては、再開しなければ公表しないということですか。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
今、室長から申し上げたとおりで、事業の再開のために何をするのか、入り口にアルコールを置きますよとかパーティションをこうしますよとか、いろいろ事業再開に向けてこうしますよということが立案されるはずです。
ところが、今回の場合は、従業員の方とかを再度集めることもなかなか難しいように聞いているところでして、事業そのものの再開のめどが今のところ立っていないように聞いています。したがって、公表できるほどの再開のめどとか、それから、条例に基づくしかるべき措置とか、そういったものが取れている状況ではないと認識しています。
◎坂野委員長
そのほかございませんか。
○浜田(妙)委員
刺激をされて伺いたいのですが、訪問診療ですね、最期のみとりのことなのですけれども、高齢社会になってきて大変な状況が生まれているわけですが、そのときにかかりつけ医をつくること、それから総合診療医との関係、それから訪問診療、これをきちっと構築しないとなかなかできないのだと過去に、何年か大分前に質問したときに、ただ、総合診療医がいないのでなかなかそれが難しいのだという話があったのです。そこのところの確保というのは、今、積極的にできているのかお尋ねしたいと思います。
●谷医療政策課長
総合診療医の確保は従前よりですけれども、例えば鳥取大学の入学奨学金を御説明しましたが、その中で内科であるとか総合診療を選択していただく中に入れているというところもあります。また、事業で御説明しましたけれども、鳥取大学に寄附講座というもの、地域医療学の寄附講座がありますので、そちらでの総合診療医の育成というものもやって、努めて徐々に増やしているところではあります。
○浜田(妙)委員
先行き希望を持ってもいいと理解したらいいですね。
●谷医療政策課長
はい、鋭意努力します。
○浜田(妙)委員
それでは、もう一つですね、195ページ、救急医療に対応するということと、それから、安心材料ということで子どもの#8000番、それから、大人用の#7119番ですか、これは大人用の分には数字が出ているのですが、子ども用のほうも効果的に活用されているのでしょうか。そこを聞かせてください。
●谷医療政策課長
子ども用については回線を増やすというお話をしましたけれども、相談件数は年々増えています。例えば令和元年であれば7,141件の相談件数があり、その前年が6,300件余でしたので、毎年度増えてきているところです。令和2年度は1月までで4,238件なのですけれども、これはコロナの影響等もあって、救急自体の件数も少し減っているということもありますので、そういう意味でイレギュラーな形で減ってしまっている部分はあろうかと思いますが、基本的には回線を増やして対応することが必要なぐらい活用されているのではないかと考えています。
○浜田(妙)委員
コロナのような状況の中では、特にここの部分が非常に重要になってくると思いますので、充実させていただきたいと思います。ありがとうございました。
◎坂野委員長
そのほかございませんか。
○野坂委員
237ページの安定ヨウ素剤の事前配布なのですけれども、備蓄はいいとして、事前配布を推進すると書いてあるのです。これはどう理解すればいいのでしょうか。
●西尾医療・保険課長
本県にはないのですけれども、国の方針ですと、PAZについてはもう事前配布が原則と。本県のようなUPZについては緊急配布が原則なのだけれども、実際、事故が発生したときに一時集結所で安定ヨウ素剤の受け取りが困難と想定される地域等においては、自治体が必要と判断する場合は事前配布も可となっています。本県では国の方針を踏まえ、緊急配布を原則としていますので備蓄しているところなのですけれども、事前配布を全くしていないというわけでもなくて、対象となるような事故発生時に、一時集結所での安定ヨウ素剤の受け取りが困難な方で希望される方は事前配布を行うということを平成30年度からやっているところです。
国のほうは、UPZについては緊急配布が原則という方針、この方針自体は変わっていないのですけれども、小泉環境大臣もUPZにおいても事前配布をもっと推進するようにというようなことを言っておられます。本県としても事前配布を特に抑制的に考える必要もないものですから、十分に広報して、こういった対象者で希望される方があったら、それは事前配布を行っていこうという方針でやっているものです。
○野坂委員
まず対象者ということでは、事故発生時に一時集結所で受け取りが困難、安定ヨウ素剤を適切に受け取って服用することが困難と思われる方で希望される方ということでしょう。そうですよね。
●西尾医療・保険課長
そうです。はい。
○野坂委員
さっき言われた受け取りが困難な地域というのはどういう意味ですか。そういう地域があるのですか。まず、本県のUPZの中にそういう地域があるのかどうなのか。安定ヨウ素剤の事前配布の実績はどうなのか。
●西尾医療・保険課長
国が書いている地域について、地域というのは本県には多分該当はないのではないかと思っています。近くの公民館とかが一時集結所になっていますので、地域としてはないかもしれませんけれども、国の方針で地域等となっていますので、例えば小さい子どもを抱えておられて一時集結所に来てから避難するのが困難な方とか、そういった方を対象に県としては配布を行っているところです。
実績なのですけれども、平成30年度からやって、今年度で3年間終わったのですけれども、米子市では事前配布した人が167名、境港市については223名となっています。
◎坂野委員長
よろしいですか。
○野坂委員
多分全国を見ればいろんな地理的要因がありますから、そうなのでしょうけれども、本県のUPZを考えた場合には地域的に集結することが困難というのはないと思うのですよね。何らかの個別の事情で必ずしもそこがスムーズにいかない者があるかもしれないと。それで、なおかつ、そこを希望される方ということでしょう。
●西尾医療・保険課長
はい。
○野坂委員
なぜこういうことを言っているかというと、要するにそれを推進するのであれば、例えばそこの管理も徹底しないと駄目なのですよね。例えば、仮に事故があった場合に、適切に服用されたか否か、緊急時のそういうチェック体制、そういったようなものも全部避難計画の中に、組織体制も含めて織り込んでいかないといけないのですよね。ここで推進というのは書いてありますけれども、そういうことも含めての取組になっているのですか。
●西尾医療・保険課長
実際に適切に服用したかどうかのチェックというところまでは考えていませんでしたけれども、事前配布した人については、避難に当たって服用の指示が出たらその場で飲んでいただくというような、事前の説明ではそういうことを徹底して説明しているつもりです。
○野坂委員
ですから、これは前にも言いましたけれども、事前配布してのデメリットというのもあるわけですよね。つまりそういう管理上の問題が出てくるとか、緊急時ですからね。緊急時ですから、そういった混乱の上にも混乱を招くようなことも想定されるわけですよ。誤飲も含めて様々な問題があるので、そこはトータルな意味できちんと対応していただかないと、事前配布を推進しますという、こういう書き方をされるとUPZに住んでいる私としては、いかにも美辞麗句を並べたような話に聞こえて駄目なのですよ。いかがですか。
●西尾医療・保険課長
事前配布に当たりましては、事前配布の説明会を開きまして、そこで、安定ヨウ素剤についての説明もしますし、管理に当たって気をつけなければいけないこととか、そういうことも十分説明した上で、それでもなおかつ、きちんと管理しなければいけないという責任を踏まえた上で、事前配布を受け取るという意思のあった方には配っているところです。だから、事前に管理に当たってきちんと説明するということは今のところは、そこで対応をしているということで考えています。
◎坂野委員長
よろしいですか。
そのほかございますか。市谷委員以外でいらっしゃる方はありますか。
○常田委員
236ページの薬剤師確保対策促進事業、予算も同額ということで、このような対策は毎年同じようなことをされているのかなと感じているのですけれども、最も効果的なものは何と認識しておられるのかということと、あとインターンシップも毎年やられていますけれども、県内でインターンシップをされた方がどの程度、実際、県内に就職されたのか。割合はどうなのか、毎年どういう状況なのかというのを教えてください。
●西尾医療・保険課長
この薬剤師確保対策促進事業で取り組んでいる事業については、いずれも何というか、地道な事業になっていまして、人と人との関係でもって成り立っているような事業です。ただ、担当者等と話していると、それが意外に効いているのではないかというようなことを言っています。私としても、地味ではありますけれども、こういう顔の見える関係で取り組んでいく事業というのが少しずつですけれども、効果的なのかなとは思っています。
薬剤師確保の実績については、ここ数年、結構、県内における薬剤師の就業は増えています。2年ごとに数字を取っているのですけれども、例えば平成26年から28年にかけて43人、薬剤師が県内で就業、それから、平成28年から30年にかけては66名の薬剤師が就業されたということで、2年ごとに薬局の不足感のアンケートを取っているのですが、今年度に取ったアンケートでは、その辺の不足感がやや緩和したのかなと思っています。ここ数年の結構好調な就業状況を見ますと、基本的に今のやり方を続けていくのがいいのかなとは思っているところです。
○由田委員
もし、市谷委員が同じ質問であれば、市谷委員に。
◎坂野委員長
そうですか。では、市谷委員、恐縮ですが、時間が来ていますので簡潔目にお願いします。
○市谷委員
268ページの国民健康保険運営委事業費の、下の保険給付費等交付金です。保険者努力支援制度と県繰入金というのは、誰が市町村に対して配分するのか、それぞれ主が違うと思うのです。その配分基準はどういう基準になっているのか。医療費の適正化とか効率性とか、そういうことが基準なのかというのを大きく確認させてください。
273ページの保健事業費です。市町村のデータを分析しますと。その分析したものをどう使うのか。例えばそれで県から市町村に行くお金がひもづけされるということなのか、そこら辺を確認させてください。
282ページで地域連携薬局というのが新しくできるのですけれども、今回のは手続の認定の手数料ということではあるのですが、地域連携薬局というものが何物なのかよく分からないのです。いろんな薬をたくさん患者さんが多重で投与していたら駄目だということで、服薬を管理するということだとか、24時間対応とか在宅対応とか、お医者さんとの連携というので一般的にはいい話なのです。ただ、院外薬局にしたのもやはり医療と薬局との医薬分業でわざわざ出しているのに、これをやり出すと薬局と病院がひもづけされて、下手すると患者の囲い込みということになったり、さらにこの行動が点数化されると、薬局が非常に淘汰されていくというか、さっき薬剤師の話がありましたけれども、こういうことをしようと思ったら薬剤師さんの数が必要だし、薬局の間ですごい格差と淘汰ということになってしまうと。やっていることはいいことなのだと思うのですけれども、その辺、地域連携薬局というのがどうなのかなと。
さらに、いろんなサービスを受けられることになると、これが報酬点数になってくると利用料というのですかね、そういういろいろ服薬指導してもらったり、24時間サービスということで、患者さんも負担増になると大変ではないかなと思うのです。この地域連携薬局なるものはどうなのか、もう一回説明していただけないでしょうか。
●西尾医療・保険課長
では、最初に268ページです。保険者努力支援制度と県繰入金(2号分)ですけれども、保険者努力支援制度は国が、市町村の成績を見て配分を決める。基準は最初から決まっていますので、それに応じて配分するという制度です。県繰入金(2号分)というのは、県がそれぞれ市町村の事情を見て、国民健康保険事業の取組の実施状況に応じて、県が配分しているものです。
○市谷委員
その配分基準というのは、医療費適正化とか効率化とか、大きくはそういうことですか。
●西尾医療・保険課長
そうですね。保険者努力支援制度の中の基準は、医療費適正化に取り組んでいるところを評価するような項目もありますし、例えば特定健診の実施率といったものが評価になっているもの、内容的にいろいろあるものを考えています。
県のほうは、ここにも少し書いていますけれども、例えば収納対策の実施状況といったものを基準にしているものです。
273ページなのですけれども、市町村のデータ分析支援事業は国保データベース(KDB)システムを活用した検診とか医療とか介護情報の分析を行い、それぞれの市町村の現状分析をしてグラフ化したりして、ビジュアル的に見やすくして、各市町村の状況はこうなっていますよということです。ただ、それを使うのに特段お金のひもづけとかはありませんので、参考にするしないはその市町村の自由ということです。
282ページ、地域連携薬局、専門医療機関連携薬局の話なのですけれども、おっしゃるように24時間で大変だとか、淘汰されるのではないかという意見がありましたが、結局、これは行政がこういう機能を押しつけているわけではなくて、薬局が今、既にこういうことに取り組んでいるのを、行政としてその行動を評価し、こういう名前をつけるのを認めてあげるという趣旨でやっているものです。別に県として強制しようと考えているものではありませんし、報酬点数、診療報酬に結びつくのではないかということですけれども、確かにそういった面はあって、こういう機能を持った薬局は調剤報酬が高くなる傾向はあると思うのですが、そこは患者の選択だと思うのです。多少お金がかかっても自分に合ったサービスを受けたいと思う患者はこの薬局を利用すればいいし、別に利用したくなければしなくてもいいし、そこは患者の選択の幅が広がるということで必ずしも悪いことではないとは思っています。
○市谷委員
今の地域連携薬局です。処方箋は病院が出しますよね。薬局は処方箋を持って調剤すると思うのですけれども、だから、病院と薬局がそういう関係になったら、患者が選ぶ、選ばないというよりも、そこでひもづけされてしまうのではないかなと思うのです。うちで調剤をすればサービスがいろいろみたいな感じで、だから、それを患者さんが断ればいいということなのでしょうけれども、あそこの薬局に行きなさいみたいなことになるのではないかと思うのですけれども。
●西尾医療・保険課長
あくまでもこれは患者さんの同意の下に、そういう連携をしたり情報を共有し合ったりするものですので、そこは別に強制するといいますか、必ずそういうふうにしむけるというものではないとは考えているのですけれども。
○市谷委員
そうすると確認ですけれども、この薬局を使うと患者さんは報酬点数が上がるから負担が増えるということですね。
●西尾医療・保険課長
この認定を受けるために、例えばさっき言われたように24時間対応可能とか、あと薬局に
パーティションで区切られたプライバシーに配慮した相談窓口をつくったりとか、そういう基準があるのですけれども、そういうことをすると、調剤報酬は上がるようになっているのです。だから、こういうことに取り組んでいるとやはり調剤報酬の高い薬局になっているとは思います。認定することによって高くなるというよりは、認定するためにいろいろ機能を取り込む中で、調剤報酬がアップしていくという形になっていると思っています。
○市谷委員
だから、ここを使うと当然、患者さんの負担も増えるということですよね。ここの薬局を利用するといろいろ整っているから、単価が大体高くなっているということ。
●西尾医療・保険課長
一般的にはそうだと思います。やはりサービスがいい……。
●植木理事監兼健康医療局長
やはり今だと大切なのはお薬手帳を活用して、その方がどんなお薬を飲んでいるかというのが一元化されるとか、それから、いろんな診療所とか病院にかかられても、多重だとか重複の薬剤によるいろんな副反応が出たりとか、効果が減ったりとか、いろんなことがかえって健康被害があったりするのです。そういったことがないように、そして、そういったいろんな入退院でそんな情報がまたばらけて、同じような薬が出されたり、そんなことがないように、まずはやはりかかりつけ薬局を持ってもらうということが非常に重要です。その中に入退院の情報をしっかりつなぐ役割である地域連携薬局が設けられることについては、サービスの向上にはつながると思っていて、そこでの若干負担が増える部分があるのかもしれませんけれども、それは特に高齢者とかにとっては今非常に重要な部分ではないかなと思っています。
○市谷委員
薬局全体がそういう何かを使うと単価が高くなるのか、それともこの機能、さっき言った薬の管理とか24時間のサービスとか、そういうのを受けたら患者さんの負担が増えるのか、この薬局を使うこと自体の負担が増えてしまうのか。サービスがよくなるのは分かるのです。大事なことだとは思うのですけれども、そこはどうですか。
●西尾医療・保険課長
この認定を取ることで、診療報酬が、国はそれも考えているようなことを言っているのですけれども、そこの動きはまだ出てきていないのです。認定を取ることそのもので上がるというよりは、先ほど言った、そういったパーティションで区切られた相談室のある薬局を利用すると、その部分はやはり高いということになるとは思います。認定を取ることで上がるという感じではありません。
◎坂野委員長
そのほかございませんか。
○川部委員
よく分からないのですけれども、さっきも言われたように、薬というのは医師が処方して、単純にそれをもらいに行く、調剤してもらったのをもらいに行くぐらいなので、薬局によって薬価が変わるとは思えないのですけれども、そのことをずっと聞いておられる。サービスを利用したら上がるのですか、それともそこを利用したら上がるのですかと言っているのですけれども、変わらないですよね、薬価は変わらないですね。
●西尾医療・保険課長
はい、そうですね。
○川部委員
患者負担は変わらないですよね。分かりました。
○由田委員
地域の高齢者がやはり気にしておられるのよね。金曜日に受診して、バスの関係で早く帰った。家にも行ったかも分からない。土曜日、祭日に倉吉のK薬局に行ったら、以前から自分の行きつけのところより、同じ薬の値段が高い、そんなことを今思い出した。そういうこともありますよね。土日に薬局に行ったときに薬代が上がっていく。本人が払う。そこを聞かせてください。そういう相談を受けたことがある。
私の質問は216ページ、訪日外国人の方が体調を崩したときの医療体制です。皆さんが説明したことは大体理解できましたが、この分野は説明されなかったので、教えてください。
今回、新年度は31万3,000円を予算要求されています。前年度162万5,000円ですが、事業目的からして、新年度の金額の根拠、ましてや事業内容を見たら1施設1万2,500円掛ける25か所で翻訳機、タブレット等の補助となっているのだけれども、このタブレットの翻訳機の分は、この事業で終了なのか。新年度の31万3,000円という根拠、今年、前年度となっていますが、どういう事業を行って162万5,000円になるのか。コロナ禍の中でこの162万5,000円が不用額となって大きく上がっているかどうか分かりません。これから決算審査の中で精査されるのでしょうけれども、今年度どういうことをしたか。新年度の31万3,000円の積算根拠を教えてください。
◎坂野委員長
まず西尾課長でいいの。最初のはいいのでしたっけ。
○由田委員
いや、でも、もしあれだったら聞かせていただきたい。
曜日によって本人が負担する薬代が違うかどうか。
●西尾医療・保険課長
その点につきましては改めて確認させていただきます。
●谷医療政策課長
216ページの外国人患者の関係ですけれども、この事業についてはここにも書いてありますとおり、医療機関を対象として翻訳のタブレットとかポケトークという翻訳機を購入した場合の補助です。実は、後ほど補正予算で御説明しますけれども、実際、前年度162万円お願いしていましたけれども、130万円の減額補正をお願いしています。今年度も大体30万円前後の執行になっていますので、本年度の考え方は今年度の需要に合わせて、実態に合わせての考え方です。
一方で、なぜこんなに乖離があるのかというのは、2つ要因があります。まず1つは、これまでこの事業を行っていまして、事業内容にも書いていますけれども、重点病院.拠点病院とか、外国人を多く受け入れるであろう医療機関については、もうおおむね補助はし尽くしたというところがあります。あとはその他の医療機関に対しての補助ですけれども、そこの需要がそこまでないというところと、やはり今年度の決定的なところはコロナがあり、全く外国人患者が来ないという状況ですので、思っていたほどの申請が上がってこなかったというところがあります。それら2つの要因で実際に必要な額が大幅に下がったということがあります。来年度予算についてはその状況も踏まえて、コロナがどうなるかは分かりませんけれども、早晩終息するとはなかなか考えにくいというところがありますので、そういう実態に合わせた予算としまして、そういう形で額としては少し減りますけれども、これで終わりと今のところは考えてはいません。必要がある限り、事業として継続はしていきたいと考えています。
○市谷委員
報告のコロナ感染症対策行動計画の変更についてなのですけれども、感染症法と特措法が改正になって、刑罰ではないけれども、罰則ができたりして、その対応について慎重に対応するとさっきおっしゃった。
◎坂野委員長
ごめんなさい、報告。
○市谷委員
報告もさっきされたので。私はこの罰則つきの法改正の内容はよくないと思っていますけれども、慎重に対応すると言われました。慎重に対応するというのはどこに書いてあるか教えていただけないですか。読めばいいのでしょうけれども。
◎坂野委員長
お願いします。答弁できますか。
●萬井健康政策課長
40ページの下から3行目のところです。そこに慎重に運用するという文言を入れています。
◎坂野委員長
よろしいですね。
では、次に行きますね。質問はほかにはございませんか。
次に、2月補正予算の説明を求めます。質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。予定時間をかなり超過していますので、簡潔な説明を順次求めます。
萬井健康政策課長の説明を求めます。
●萬井健康政策課長
2月補正予算関係の24ページをお願いします。まず、上のほうですが、栄養改善指導事業です。これは先ほど、当初予算でもお話をしたのですが、国民健康栄養調査が、当初本年度に事業を実施予定でしたが、令和3年度事業になったことに伴う減額です。
次の結核予防対策事業は実績減ということで、結核患者が少なく審査協議会の開催数が減ったというものです。
続いて、新型インフルエンザ等対策事業と25ページ目の感染症対策推進事業について、主な理由としては、新型コロナウイルス感染症医療環境整備事業のほうに統合するということで、減額となっています。
あと25ページの下のほう、次のエイズ予防対策事業、次のハンセン病問題対策事業、熱中症対策事業については新型コロナの影響による実績減となっています。
続いて、26ページの医療環境整備等事業については、増額分としては慰労金について、当初想定していなかった対象者からも緊急申請があったことによる増額補正、あとは国庫補助対象事業の変更であったり、財源更正といったものとなっています。
続いて、27ページの新型コロナウイルス感染症戦略的サーベイランス実施事業とココカラげんき鳥取県推進事業については、実績減です。
続いて、28ページに3つの事業を掲げていますが、こちらも実績見込みの減に伴う補正です。
すみません。27ページに戻っていただいて、真ん中の難病対策事業についてですけれども、難病患者数が近年増えているということで、治療費の増で増額補正をお願いするものです。
続きまして、29ページの歯科口腔保健推進事業についても実績見込みの減に伴う補正ですし、下のがん対策推進事業については、今年度から予定していた鳥大の放射線治療医の雇用が1年ずれ、先ほど当初予算でお願いしたように、令和3年度から3年間でお願いすることに伴い、本年度事業については減とするものです。
あと57ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。こちらの一番下のものです。医療環境整備等事業費ですけれども、新型コロナの影響により、個人防護具であったり簡易陰圧装置といったものが全国的に特需になり、納品が遅延していることと、12月以降、陽性患者が県内でも急増しまして、高齢者福祉施設へ業者の立入り制限で工期遅延が起きていることに伴い同額の繰越しをお願いするものです。
◎坂野委員長
続いて、谷医療政策課長の説明を求めます。
●谷医療政策課長
30ページをお願いします。鳥取県地域医療介護総合確保基金事業です。
こちらについては、令和2年度の事業実施を見送ったことによる減額でありますとか計画変更による減額、また、給与費ですとか生徒数の見込みに対する対象経費の減額など、規模の縮小等に伴う減額補正をお願いするものです。
続いて、31ページです。令和2年度鳥取県地域医療介護総合確保基金造成事業です。
こちらについては、今年度の当初予算での造成をお願いしていたところですけれども、秋頃の国からの内示、また、事業の実施状況を踏まえて、新たに造成をお願いするものです。
続いて、32ページをお願いします。一番上、医療行政費については、当初見込んでいた会議や研修が中止、欠席となったことによる減額補正です。
その下、県立歯科衛生専門学校費については執行見込み減に伴う減額、また、授業料、入学手数料の収入減に伴う財源更正をお願いするものです。
その下の有床診療所等スプリンクラー等施設整備事業については、申請額が見込みを下回ったことに伴う減額補正です。
原子力災害医療体制整備事業についてはコロナの感染防止のために研修会が中止になったことによる減額補正をお願いするものです。
続いて、33ページですけれども、持続可能な地域医療構想推進事業についても会議等の開催数が見込みより減ったことに伴う減額補正をお願いするものです。
その下、災害派遣医療チーム体制整備事業についても、訓練が中止となったことによります減額補正をお願いするものです。
その下の医師確保奨学金等貸付事業については、貸与者の休学等により貸付金が当初の見込みを下回ったことによります減額補正をお願いするものです。
その下、医師確保対策推進事業とさらにその下、おとなの救急電話相談事業については、いずれも執行見込みの減に伴う減額補正をお願いするものです。
続いて、34ページをお願いします。外国人患者に対する医療提供体制整備事業、先ほど由田委員にもお答えしましたけれども、交付申請額が見込みを下回ったことに伴う減額補正をお願いするものです。
次の災害派遣医療チーム訓練実施事業についても、コロナ感染防止のために訓練が中止となったことに伴います減額補正をお願いするものです。
その下の看護職員等充足対策費についても貸付者の退学等により、貸付金が当初の見込みを下回ったことによります減額補正をお願いするものです。
続いて、35ページ、県立病院運営事業費については、決算見込額に合わせて補正をお願いするものです。
最後ですが、倉吉総合看護専門学校管理運営費ですけれども、こちらも新型コロナの影響による実習日数の減に伴う減額補正をお願いするものです。
あと56ページ、繰越明許費ですけれども、一番下の衛生費、鳥取県地域医療介護総合確保基金事業費です。こちらについては基金事業の中の医療情報ネットワーク整備事業において、事業者と接続先の医療機関で、設計に係る調整に少し時間を要し、事業完了が年度をまたぐことが見込まれるため繰越しをお願いするものです。
また、急性期医療充実施設設備整備事業についても、緊急事態宣言等の影響により、工期が遅延することが見込まれるため繰越しをお願いするものです。
●西尾医療・保険課長
資料36ページをお願いします。後期高齢者医療制度財政支援事業ですけれども、対象医療費の減等に伴い、負担金等の減額補正を行うものです。
その下の国民健康保険運営事業特別会計繰出事業についても決算見込みに基づき、算定対象額の減に伴う減額補正です。
37ページの上の段、国民健康保険基盤安定等推進費も本年度の事業の確定に伴い、これは基盤安定事業負担金の増額補正になります。
その下、薬剤師確保対策促進事業は、インターンシップ事業ですけれども、今年度新型コロナウイルスの関係で中止になったことに伴う減額補正です。
続いて、58ページをお願いします。国民健康保険運営事業特別会計の補正です。令和2年度の医療給付の実績見込みに基づく減額分と令和元年度決算に基づく剰余金を積み立てる関係で、トータルで1億4,600万円程度増額補正をお願いするものです。
60ページをお願いします。国民健康保険運営事業特別会計の保険給付費等交付金、それから、保険給付費等交付金(特別交付金)も実績額に基づき減額、増額それぞれ補正させていただくものです。
後期高齢者支援金は、社会保険診療報酬支払基金への納付額の減に伴う減額補正をお願いするものです。
61ページの上の段、介護納付金です。国庫補助額の増に伴う財源補正による補正です。
真ん中の段、国民健康保険財政安定化運営事業です。これは令和元年度の国保特会の剰余金等の積立てに伴う増額補正です。
その下、国民健康保険国庫返還金です。令和元年度の特別会計において、受け取り超過となっている国保負担金等の国庫返還に伴う増額補正となっています。
続いて、62ページ、保健事業費です。保健事業費に係る一部保健事業の費用確定に伴う減額補正です。
◎坂野委員長
ただいまの説明について、質疑等はありませんか。
○市谷委員
26ページの医療環境等整備事業です。慰労金の対象が広がったと言われたのですけれども、どういう人に広がったのか教えてください。
61ページですけれども、国保会計で財政安定化基金を6億9,000万円積むのですけれども、この使い道は何か決まっているのでしょうか、教えてください。
●萬井健康政策課長
26ページの医療環境整備等事業です。対象が広がったわけではなくて、対象漏れがあったということで、追加で申請があったということです。
●西尾医療・保険課長
財政安定化基金への積立てですけれども、市町村との話合いにより、この余剰金については次年度以降の納付金の算定に当たり、納付金の減算に用いる予定になっています。
◎坂野委員長
そのほかございませんか。
それでは、続いて、請願・陳情の予備調査を行います。
今回の予備調査は新規分の陳情2件についてです。現状と県の取組状況はお手元に配付している請願・陳情参考資料のとおりです。
それでは、まず、陳情3年福祉保健第2号、国立病院の機能強化を求める意見書の提出について、谷課長の説明を求めます。
●谷医療政策課長
請願・陳情参考資料の2ページをお願いします。こちら、国立病院の機能強化を求める意見書の提出についてという陳情です。
まず、現状についてです。1にありますが、本県では独立行政法人国立病院機構に属する2つの国立病院が存在し、地域医療において中心的な役割を担っていただいているところです。
具体的には、鳥取市にあります鳥取医療センターと米子市にあります米子医療センターです。病床数等についてはこの表のとおりです。
また、新型コロナウイルス感染症の対応について、県においては昨年7月に病床確保計画を策定し、感染症指定医療機関ですとか、入院協力医療機関と連携、調整しながら受入れ病床の確保、また、入院治療に取り組んでいるところです。病床の確保ですとか、また、累計入院患者数も、今は210人になっていますけれども、以下のような状況です。
県の取組状況ですけれども、まず1、県においては、将来に向けた地域医療提供体制の充実と確保を図るために、地域医療介護総合確保基金を活用しながら、これは国立病院に限った話ではもちろんありませんけれども、病床の機能分化、連携ですとか、また、設備整備、在宅医療の推進など医療機関の取組に対して広く支援を行っているところです。
また、2にありますが、新型コロナウイルス感染症による影響を受ける医療機関への支援ということで、これも国立病院に限った話ではありませんけれども、空床確保ですとか診療報酬の引上げ、また、院内感染設備への支援、また、院内感染等に伴う休業補償制度の創設、また、物品を支給するなど、国と県それぞれで様々な支援を実施しているというところです。
3ですけれども、地域医療提供体制の充実に必要な地域医療介護総合確保基金の財源確保ですとか、また、公立・公的病院に対する支援について、全国知事会を通じての要望も国に対して行っていますし、そのほか鳥取県独自でも要望しているところです。新型コロナウイルス感染症による医療機関の影響も踏まえて、県としては必要な支援について引き続き要望していきたいと考えています。以上が現在の取組状況です。
◎坂野委員長
ただいままでの説明について質疑等はありませんか。
それでは、委員の方で陳情者からの願意の聞き取りあるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。
御意見のある方は挙手をお願いします。
○市谷委員
県としてもいろいろ対応したりということなのですけれども、それでも恐らくコロナ対応によって不十分だということがあるのではないかと思いますので、全日本国立医療労働組合、鳥取医療センターの提出者から意見を聞くような時間をつくっていただけたらと思います。
◎坂野委員長
そのほか、御意見はございませんか。
○常田委員
国立病院の機能強化において、国・県において随時様々な支援が行われています。また、コロナ禍という状況も鑑みて現地調査は必要ないと思います。
◎坂野委員長
それでは、意見が分かれているようですので、多数決で決定したいと思います。
聞き取りを行うことに賛成の方は挙手をお願いします。(賛成者挙手)
それでは、挙手が少数ですので、本件については聞き取り及び現地調査を行わないこととします。
次に、陳情3年福祉保健第3号、新型コロナウイルスの拡散防止に係る政府の基礎的対処方針について、政府内における遵守徹底を求める意見書の提出について、萬井健康政策課長の説明を求めます。
●萬井健康政策課長
請願・陳情参考資料の3ページ目をお願いします。現状と県の取組状況です。政府は、新型コロナウイルス感染症に係る対策強化のために、まん延防止等の重点措置の創設といったものを含む、新型コロナ特措法の一部改正法案を提出され、2月3日に成立しているところです。
これに伴い、基本的対処方針についても2月2日に改定されています。その取組が継続、徹底を求められているところです。以下2点に書いています。
まず、(1)が緊急事態宣言の対象区域における取組の徹底として、営業時間の短縮やテレワークの出勤者の7割削減等々、(1)から(4)に書いてある事項についての周知、徹底であったり、宣言対象区域から除外された都道府県において、(1)から(4)にあるように、営業時間短縮要請を当面継続といった取組が示されているところです。
一方で、緊急事態宣言下における国会議員による深夜に及ぶ会食等についても指摘されていまして、それについてもあってはならないことと陳謝されたところでした。これを受け、特措法が2月3日に改正され、成立していますが、県の取組状況ですけれども、これと同日の2月3日、新型コロナウイルスの感染症対策本部の会議を開催し、以下の3つの対応を決定しているところです。まず1点目は受験等必要がある者を除き、緊急事態宣言対象地域との往来については、平日、休日を問わず可能な限り控えてください、あと三密の回避だったり検温システムの徹底、県外出張の制限等、県庁内及び職員個々の感染対策の徹底を図ること、あとリモート、オンラインによる開催等を工夫するなど、緊急事態宣言対象地域からの参加が見込まれている県主催イベントの原則延期、中止、こういった点について決定したところです。
◎坂野委員長
ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。
それでは、委員の方で陳情者からの願意の聞き取りあるいは現地調査の必要性について、御意見を伺いたいと思います。
御意見のある方は挙手をお願いします。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、今回については、聞き取り及び現地調査を行わないこととします。
次に、報告事項に移ります。
質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
報告6、新型コロナウイルス感染症への対応について、萬井健康政策課長の説明を求めます。
●萬井健康政策課長
では、常任委員会の別冊と書かれた資料をお願いします。新型コロナウイルス感染症への対応についてです。
昨日2月28日現在ですけれども、感染者数は210名で、うち入院の方は3名です。幸いなことに重症者の方は今のところおられません。
感染者の発生状況ですが、年末年始等、第三波と言われるような県内の発生状況でしたが、感染も徐々に収まってきている状況です。
検査の実施状況は、少し古いですが26日現在で4万件を超えたところです。
相談受付件数についても、若干落ち着きを見せているところです。
あと、新型コロナ警報の発令状況については、昨日2月26日に2件、陽性を確認したことに伴い、東部地区に注意報を発令中です。
なお、参考として、県内のインフルエンザの発生状況ですが、2月28日現在で累計2件という、かなり少ない状況です。
◎坂野委員長
次に、報告7、新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について、西尾医療・保険課長の説明を求めます。
●西尾医療・保険課長
常任委員会資料の15ページをお願いします。新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について御報告します。
新型コロナウイルスワクチン接種について、県として市町村や医師会等の関係機関と連携・調整を図り、県民への円滑な接種の実施に向けた取組を進めているところです。
まず、ワクチン接種に向けた推進体制ですが、全庁横断的な体制としまして、鳥取県新型コロナウイルスワクチン接種推進チームを立ち上げて、円滑な接種の実施に取り組んでいるところです。
今回、2月14日に薬事承認されたワクチンですけれども、ファイザー社のワクチンです。対象としては16歳以上の方の接種、それから、接種方法としては3週間の間隔で2回接種するということになっています。有効性について、感染症の発症を予防する効果があるとされていますが、感染予防効果については、現在のところ、明らかになっていません。したがって、ワクチン接種するしないに関わらず、適切な感染防止策は引き続き取っていただく必要があると思っています。安全性については、主な副反応として、疼痛とか疲労、頭痛といったことが外国において報告されています。また、まれに起こる重大な副反応として、アナフィラキシーなどの報告もありますが、日本において、先行接種が17日から始まっていますが、その状況を見ますと、今のところ、そうした重篤な重大な副反応は起こっていません。2万人程度の先行接種が済んだとされていますけれども、今のところ、蕁麻疹ですとか悪寒あるいは脱力症状といった例が3例報告されているところです。
ワクチン接種のスケジュールですけれども、当面、ワクチンの量に限りがあり、その供給も順次行われる見通しであることから、次のような順序で順次接種していくこととされているところです。まず、医療従事者向け先行接種、これは国が調整して行うものですけれども、既に2月17日から始まっていまして、本県においても鳥取医療センター、米子医療センター、山陰労災病院の3か所で2月22日から先行接種が始まっているところです。それから、次にそのほかの医療従事者向けの優先接種は県が調整して進めているところです。ひとまず6箱のワクチンが本県に配分されています。これについては、感染症指定医療機関ですとか協力病院で、コロナ治療に通常携わっておられます医療職の方を対象に、今週及び来週にかけて接種を始めていこうと考えているところです。その次に一般住民の方になり、まず、高齢者向けの優先接種というのは市町村が調整主体として始めるものでして、これは4月に入って5日の週に2箱、12日の週に10箱、19日の週に10箱で、合わせて鳥取県内には22箱、4月に入ってから届く予定になっています。僅かな量ではありますけれども、この22箱を、各市町村に1箱ずつお配りして、本格接種の前にテストも兼ねて実施していただこうと考えているところです。
医療従事者等向け優先接種の実施に向けた調整ということで、優先接種の対象となる県内の医療従事者を2万5,000人程度と見込んでいます。内訳は下に書いてあるとおりでして、それぞれ接種場所等を決めて、ワクチンの配分がまだ見通せない中ではありますけれども、こういう順序で順次接種していくことを予定しているところです。
16ページをお願いします。市町村が実施するワクチン接種に対する支援です。今回の予防接種の実施主体は市町村になっていますけれども、市町村がワクチン接種を円滑に実施できるよう、県としても市町村との意見交換会等を開催し、課題や情報の共有、意見交換を行うとともに、地区医師会等の関係団体に県のほうからも協力を要請するなどして、県下一丸となった取組を実施しているところです。
なお、市町村においては、集団接種方式と個別接種方式を組み合わせるなど、地域の実情に応じたワクチン接種体制の構築に向け、現在、計画を策定中ということになっています。
また、接種は住民票がある市町村で受けるのが原則となっていますけれども、東・中・西部、圏域ごとに市町村で連携しまして、例えばかかりつけ医が隣の市町村にいるとか、そういった場合もあります。市町村で連携して共同接種体制を構築して、より円滑に接種が進みますよう、関係市町村と調整を進めているところです。
集団接種会場において、万一副反応が発生した際の救急搬送についても消防局に協力を要請しているところです。
6の専門相談窓口の設置です。相談窓口は県、市町村それぞれに設けることになっています。県民からの問合せや相談のうち、市町村においては対応が困難な専門的なものに対応できるように、令和3年3月上旬と書いてありますけれども、県のほうが3月8日に専門相談窓口を設置する予定で、これは看護協会に委託して実施する予定としています。
国への要望としては、全国知事会から国に対して緊急提言を行っています。その後も地方三団体で連携して緊急提言したり、2月27日土曜日にも全国知事会として、正確な情報提供ですとか財政支援の拡充、こういったことを緊急提言しているところです。
なお、全国知事会の中にワクチン接種特別対策チームというのを設置し、これは平井知事がチームリーダーになっています。そういうチームを設置し、ワクチン接種の円滑な実施を目指す取組を進めているところです。
◎坂野委員長
ただいまの説明について質疑等はありませんか。
○市谷委員
ワクチン接種の取組についてなのですけれども、一つは安全性とか有効性について、住民の方の理解がなかなかいっていないかなと思うのです。そこら辺に県としてはどうメッセージを発信していくのか教えてください。
このワクチンは感染症の発症予防にはなるけれども、感染予防効果は明らかになっていないということで、引き続き感染防止策を行う必要があると書いてあるのです。さっきコロナの検査の話がありましたけれども、どうしても検査数が減っていくと、無症状の人がいて知らない人に広げているということもあり得る話なので、ワクチン頼みではやはり感染防止できないし、このワクチンの効果も今のところはやはり限定的だということですので、感染防止の検査ですね、早く発見して保護するという辺はさらに拡充しないといけないのではないかと思うのです。並行してやるというか、その辺をどう考えておられるのか。
3つ目に医療機関のほうでは、病院はまず職員さんがワクチンを受けてもらうものなのですけれども、ワクチンがいつ来るか分からないのにみんなに受けてもらう体制をどう組んでいいか分からないという話が出ていたのです。県が調整するという話になっているので、その辺をどう調整されるのか明らかにしていただきたいです。
あと一般の患者さんも病院で接種する場合に、コロナの連携病院とか協力病院は一般の方の接種にも対応してほしいと何か言われているらしいのですけれども、これまたワクチンがいつ来るか分からない、何ていうか、どう一般の方に接種するのか。病院の職員だったらまだ分かりがいいのですけれども、一般の方の接種を連携病院でやっていくというのはどういうイメージなのか。基本的には市町村が集団接種をするということに病院が協力するというやり方でないと、各病院がばらばらやっているとなかなかで、固まっているのを溶かしたらもう全部使ってしまわないといけないということなので、その辺がどうなのか教えてください。
●西尾医療・保険課長
まず安全性なのですけれども、今、国のほうで医療従事者向けの先行接種をやっていまして、その後の健康状態について、逐次、情報提供をしているところです。そういった情報を国も
ホームページ等で公開していますので、そういったものを見ていただくとか、県としてもホームページとかいろんな各種広報媒体を用いて、この辺の安全性については情報提供をしていく予定にしています。
●荒金健康政策課感染症・新型インフルエンザ対策室長
検査については、引き続き実施していくという体制を考えていまして、来年度の予算においても各医療機関へのPCRの検査機器の整備という予算も計上しています。引き続き検査を行っていくことは考えています。
●西尾医療・保険課長
すみません、一般の方の接種の話がありましたけれども、一般の方の接種については、あくまでも市町村がどんなふうに接種を進めるかということで、集団接種、個別接種併用ということで考えておられる市町村が多いと思います。市町村がその病院で接種していただきたいとその病院さんと交渉して、そうなったら、その病院で打っていただけるということになるとは思います。
医療機関の職員は優先接種の対象になっていまして、そちらの病院で打っていただくことになります。
○市谷委員
そうなのですけれども、いつワクチンが来るか分からないとか、何人分来るかとか、その辺をちゃんとしておいてください。
●西尾医療・保険課長
ワクチンがいつどれだけ来るかについては、県も情報が来次第、優先接種の対象となっている病院に配分を連絡しようと思っています。優先接種する医療従事者の中でも接種順位を一応決めていまして、さっき言った感染症指定医療機関とか協力病院の医療職の方をまず初めにすると言いましたけれども、その後、感染症指定医療機関や協力病院のその他の職員の方に打っていただき、その後、その他病院の方、それから、診療所の医師の方とか、あと歯科診療所、薬局関係者、それから、自治体等の関係者というような順序で打っていくとしています。国からいつワクチンが来るのかというスケジュール次第になっていますので、こういう順次で進めようというところまでは一応御理解はいただいているのですけれども、時期とか量についてはまだ国から示していただいていませんので、県としても示せない状況になっています。
○市谷委員
病院の側からしたら、いつ来ると分かれば、それに合わせて取りに行くようになっていると何か聞いたのです。取りに行ったらとにかく使ってしまわないといけないので、A病院分はこれだけですよと事前にちゃんと教えてもらったら、現場から抜けてもらわないといけないので、病院のこちら側の体制をつくって、では、何人ねということできちんと体制が取れたら東部だったら中央病院にもらいに行くというやり方でいいわけですよね。ちゃんと確保しといてもらうというか、多い少ないはあるかもしれないのですけれども、今、A病院にはこれだけの数ありますから、いつでも取りに来てくださいと。だから、その間に病院としては勤務体制をつくって、体制が整ったら中央病院に取りに行くということでいいわけですね、そういうやり方ですね。
●谷医療政策課長
委員おっしゃるとおり、このファイザーのワクチンは冷凍が必要でして、冷凍庫から取り出して冷蔵保存もできるのですけれども、5日以内に使わなければいけないという縛りがあります。冷凍庫は、現状、医療従事者向けには県内3機関しかありません。例えば東部地域であれば県立中央病院しかありません。ですので、東部の医療機関はそこに取りに行かないといけないということがあります。
先ほど申し上げたとおり、ワクチンに限りがあるというところですので、県で責任を持って、どれだけの対象者がいるのか、今、個別の病院に全て聞いています。何日に何人打つかという計画も全ていただくことになっていまして、それに基づいて、東部の場合では県立中央病院に、この医療機関がいつ、幾つ取りに来るのかというのを県が調整するなど、全て医療従事者については県が調整する形にしています。
◎坂野委員長
そのほかございませんか。
○川部委員
そもそものところからお聞きしたいのですけれども、ウイルス感染症というのはなくなることはない。終息といってもどっかにウイルスがいて、また、発症するというか、はやる可能性はあるということで、今回のコロナも、だから、ゼロコロナというのはあり得ないですよね。どうやったら終息かというところで言うと、やはり多くの人がかかるなりして、集団免疫ができることによって、かかる人が少なくなるということと、ワクチンによってそれを人工的につくり出す、またはウイルスが変異して本当に軽くなって、恐ろしい病気ではなくなるという、そういったことがあると思うのです。今回のワクチンに対する期待なのですけれども、人工的に集団免疫の状態をつくり出すことによって、発症者が減っていくという状況をつくり出すということでいくと、鳥取県の場合はそもそも陽性者が少ないのですよね。鳥取県がこのワクチンに期待するものとは何なのでしょうか。担当では答えられないと思いますが、その辺をまずお聞きしたいのです。
◎坂野委員長
難しい。
●植木理事監兼健康医療局長
まず、なぜ医療従事者が選ばれたかというと、現在の優先接種の考え方からいきますと、感染のリスクと医療提供体制を維持、確保するためです。そして、次に高齢者の方、65歳以上の方が選ばれているのは、やはり重症化を防ぐことで、命を守ると、重症化しやすい方の重症化を防ぐことが、優先接種の背景と聞いています。
ただ、今ファイザーのワクチンのいろいろなデータがそろってきています。発症の予防も偽薬を使った人よりも95%発症を防ぐということもデータとして出ているわけで、そういった効果も期待できるものかなと。そのためには県民の皆様はやはり医療従事者の方の不安をできるだけ払拭して、安全な体制でできる限り多くの方に接種を受けていただくことが必要ではないかなと思っています。
○川部委員
ワクチンにそういう効果があると、そのことは分かっている。ただ、社会的な意味、感染症としての抑え込みというか、終息に対する効果をやはり大きな意味で、マクロ的な政策として考えているわけです。鳥取県においては陽性者が少ないのだけれども、これでワクチンを打つことによって、どういう状態になったら成功したのかというイメージが私には湧かないので、鳥取県の場合はその辺をどう考えておられるのか教えてもらいたいです。
あとワクチンの効果が継続する期間、半年とかまだよく分からないところがあるのですけれども、どれぐらいなのでしょうか。
◎坂野委員長
答えられる方はありますか。
●植木理事監兼健康医療局長
そこはまだエビデンスがないのだと思います。この前ファイザーの説明会を聞いたときに、実際、コロナに罹患した、いわゆる発症した方と今回のファイザーのワクチンを打つことによる抗体の高さはほぼ一緒だとファイザー社は出していました。ですので、鳥取県は感染した人は少ないのですけれども、ワクチンを打つことによって、感染してその免疫を獲得するのと同じぐらいのワクチンによる効果は期待できるのかもしれないと、そのデータだけを見るとそう思います。
ただ、その抗体がいつまで維持できるのかということはまだ分からないわけで、インフルエンザワクチンのように追加してずっと毎年のように受けないといけないものになるのか、そこはまだ国内のデータが全くないのではないでしょうか。
○川部委員
まだ分からないということですが、コロナウイルス自体、大きくいくと風邪のもとになるようなウイルスの種類で、インフルエンザとよく比較されています。インフルエンザの場合はやはり毎年打たないと抗体の効果がない。今回のワクチンはメッセンジャーRNAを使った、これまでのワクチンとはタイプが少し違うので分からないところはあると思うのですが、ただ、季節的な流行があったりする、それから、変異があったりすると、また打たなくてはならないということもあり得るという前提の中で考えておられると思うのです。今の国のワクチンの確保状況がよく分からない中で何とも言えないのでしょうけれども、どうもスケジュールがどんどん後ろにずれ込む可能性がある。4月と言っていたのが、もしかしたら夏になるかもしれないという感じだと、夏にこのワクチンを打って意味があるのか。インフルエンザの場合、大体流行するような直前に打って、その効果がしっかり冬場にあるのですけれども、季節性のものがあるとすると多分これから自然に減っていくと思います。実際に減っているのは外出自粛等が効いているのかよく分からないのですが、実際に減ってきているようです。これから減っていく中でワクチンを打って、では、今度は冬場にまた流行する可能性がある中でこのワクチンを打つタイミングを県としてはどう考えておられるのでしょうか。
●植木理事監兼健康医療局長
少なくともCOVID19は季節による変動はインフルエンザほどはっきりしていないなと思います。やはり三密の中で感染は広がっていましたから、日本でも夏にもかなり拡大しました。鳥取県でも夏場に多かったです。ですので、どっちかというと換気ができるような気候のときには減っていますけれども、夏だから減ったという感じはなかったと思いますので、季節性には影響されていないのではないかと今のところは捉えていますけれども。
○川部委員
その辺のエビデンスはよく分からないのですが、南米ではやっていた中、そういう人たちが来て、もしかしたらそれではやったのではないかという話も私は聞いているのです。これは言ってもしようがないのですけれども、要は……(発言する者あり)はい、聞いていることに答えておられないので、本来のところね。副反応に対しての対応主体、この間部長にも聞いたのですけれども、これから高齢者にたくさん打っていくとなると、本当にワクチンの副反応で亡くなったのか、その直後に亡くなるという人も、因果関係が分からない中亡くなるということがあるかもしれないのです。国は補償すると、金額まで示されている中で、賠償だとかの問題が出てくるのではないかというおそれの話もあるのです。これには、この間国はまだ方針を示していないと言われたのですけれども、この賠償のあたりの対応について、その後国の役割、県の役割、実際に打つ市町村の役割が何か明確になっているのですか。
◎坂野委員長
どなたが。
●宮本福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
賠償に関しても、別に話が進んでいるわけではなく、分からないところはたくさんあります。今、副反応の話もおっしゃったのですけれども、5回なのか6回なのかというような話もあり、最後の1回を廃棄するくらいなら、高齢者の付添いに来た若者に打ったっていいではないかという話も議論としてはあるわけです。ただ、それも国のほうがはっきり認めているわけでもないという状況の中、例えば廃棄しないで打った、それによって優先順位を少し狂わせたがゆえに、その若者にショックが出たというような場合は果たして国家賠償の対象になるのかどうか、そこら辺のところも非常に気になるところですが、これも国から示されているわけでもないというところです。
ですので、先ほどからおっしゃっておられるワクチン接種の効果とか、社会的な意義とか、そういったものは、まずは国から責任を持って国民に訴えることをお願いしたいというのを、全国知事会も通じて強くお願いしているところです。そのエビデンスなり示されて、国がはっきりこうだと、だから、みんなワクチンを打とうという、今、そうなりかけてはいるのです。それで我々もこのようにワクチンの準備を進めているわけですけれども、どのような効果があるのかというところを、国と一緒に、県も相反することなく、県民の皆様に啓発していくと、我々も一緒に勉強していくと、副反応があったらこうだというような一つの約束事といいますか、そのようなことも含めてみんなが勉強しながら啓発を行っていく、周知を行っていくということは極めて重要だろうと考えています。
◎坂野委員長
よろしいですか。そのほかございますか。
○野坂委員
今のワクチン接種についてです。さっき言われたような接種の方法ですよね、付き添った方がどうだとか、例えばそのとき災害が起きたらどうなのだとか、国がそういうようなものを取りまとめて具体的に示すということだと思うのですよね。
ワクチンの意義とか、目的みたいな議論もありました。僕の理解なのですけれども、ワクチンの接種の目的とは感染予防ではなくて、要するに重症化を防ぐ、少なくてもこれがまずは一番大きな目的と理解していて、国もそのように言っていると理解しているのです。だから、ワクチンを接種したからといって感染しないとか、そういう話ではなくて、少なくとも発症する度合いが、重症化しないと、それはこのファイザー社でもはっきり知見があるということだと理解しているのですけれども、違うのですか。
●西尾医療・保険課長
発症予防効果は保証されています。ですけれども、重症化については、その辺ははっきりしないのですけれども、ひとまず……(「発症予防」と呼ぶ者あり)いや、発症予防効果は認められています。(「ある」と呼ぶ者あり)はい、発症予防です、はい。ただ、重症化……(「感染予防」と呼ぶ者あり)感染予防は明らかになっていませんし、重症化予防についても、今回の承認においては、重症化予防があるということははっきり書いてはありません、発症予防は確実にあるというところまでです。
○野坂委員
では、感染と発症の違いとはどういうことなんでしょうか。
●西尾医療・保険課長
そうですね、感染というのはウイルスが体の中に入ってくることを予防する効果はないので、ワクチンを打ってもウイルスは入ってくると。ただ、入ってきたウイルスによって、例えば熱が出たりとか、その症状が出たりすることは抑えられると。(「それは発症でしょう」と呼ぶ者あり)だから発症は抑えられるのです。発症予防効果はあるのです。(「感染は防げるの」と呼ぶ者あり)感染は防げないけれども、発症を予防する効果はあります。
◎坂野委員長
そのほかございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、次に、その他です、健康医療局に関して、執行部、委員の方に何かありませんか。
意見がないようですので、健康医療局につきましては、以上で終わります。
以上で福祉保健部の予備調査は終了しました。
執行部入替えのため、暫時休憩します。
再開は入替え次第とします。
午後5時13分 休憩
午後5時23分 再開
◎坂野委員長
再開します。
それでは、子育て・人財局に係る付議案の予備調査を行います。
初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
なお、本日の常任委員会から席に間仕切りを設置していますが、説明の際は、引き続きマスク着用の上、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますよう、お願いします。
質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
まず、木本子育て・人財局長に総括説明を求めます。
●木本子育て・人財局長
子育て・人財局の議案説明資料の3ページをお願いします。子育て・人財局からは令和3年度一般会計当初予算として、対前年度比6億7,300万円余の増となる149億6,800万円余の予算をお願いしています。新型コロナで子育て世帯への影響も大きくなっています。子育て世帯の困り感に寄り添う、そうした事業に新規の予算もお願いをしているところです。
主な事業に5つほど上げています。青少年健全育成条例について、青少年自身を含めて県民の間で理念や内容を共有するための事業、また、保育人材確保の強化のための取組、また、ヤングケアラーやひとり親家庭に対し寄り添いながら支援の手を届けるための体制づくり、また、私学の生徒がオンライン授業を受けるための家庭での環境整備への支援のための予算などについてお願いしています。
また、特別会計については、母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計ですが、総括表を107ページに載せています。また後ほど見ていただければと思います。母子父子寡婦に対する修学資金の貸付けなど、前年度とほぼ同額の予算をお願いしています。
また、予算関係以外では、議案第51号ですけれども、保育士等修学資金返還金について、権利の放棄を行うことについてお願いしています。
詳細は、担当課長から御説明します。よろしくお願いします。
◎坂野委員長
それでは、稲村子育て王国課長の説明を求めます。
●稲村子育て王国課長
令和3年度当初予算関係の議案説明資料4ページから41ページまでと、105ページの債務負担行為の支出予定額等に係る調書、予算関係以外の付議案の114ページが子育て王国課の資料となります。事業数が多いので、新規事業、主要な事業、大きく変わった事業などに絞って説明します。
5ページをお願いします。私立幼稚園等運営費補助金です。事業費は2億800万円弱です。
2の主な事業内容に3つの補助金メニューを上げていますが、このうち私立幼稚園運営費補助金が、基本的な運営に係る経費を支援する補助金となります。私立幼稚園の運営費補助については、公立幼稚園の人件費などの推移も勘案しながら、処遇改善加算制度が制度創設から3年目となり、見直しを行ったところです。
この見直しの結果、3の事業目標・取組状況・改善点の一番下に記載していますとおり、加算単価については、4、5歳児単価について1万7,000円、3歳児単価が2万5,000円、満3歳児で1万2,000円の単価アップを予定しています。例年、運営費単価については、議会からも要望を頂戴しているところですけれども、今回の見直しで本県の単価がおおむね全国平均程度並みに改正されるところです。予算額が約3,000万円程度の減少となりますが、これは今年度6園であった旧制度幼稚園から1園が、給付費の対象となります新制度幼稚園に移行されたことによるものです。
7ページをお願いします。新規の青少年健全育成条例普及啓発事業です。青少年健全育成条例については、9月議会において御議論いただき、改正内容について御承認いただいたところです。
このたび第14次の条例の改正内容について、青少年自身にも改正内容や規制の状況などをきちんと理解してもらい、本県の青少年がSNS被害やトラブル等に巻き込まれないように、条例改正内容のあらましをまとめたリーフレット等を作成、配布し、普及啓発を徹底するための予算です。事業費は150万円余りでして、従来の大人向け、事業者向けのあらましの改定に加え、青少年に新たに条例のあらましを作成、配布するほか、昨年の標語募集で最優秀賞となった「とりのからあげ」を本県の共通標語として浸透するよう、児童を対象としてポスターデザインと動画のコンテストを実施したいと考えているところです。
8ページ、こちらも新規事業の鳥取県青少年育成意識調査実施事業費です。この調査は、昭和54年度に第1回調査を行い、以降おおむね5年ごとに実施して、県内の青少年の実態把握につなげ、青少年施策の実施に活用してきているところです。特に平成23年のとっとり若者自立応援プランの策定の後は、同プランの策定、改定の基礎データとして活用するため、調査を行っています。令和4年度のプランの改定に反映するために、令和3年度に青少年の意識調査を実施する経費を計上しようとするものです。
9ページの高校生通学費助成事業については、公共交通機関の定期代など月額7,000円以上負担している子育て世帯に対して、県と市町村で7,000円を超えた部分を2分の1ずつ補助するものです。今年度の事業開始であるために、初年度の事業実績がまだ確定していないため、生徒数から推計しての事業費積算となっており、約3,800万円弱と若干の増額となっています。事業実施については、大きな混乱なくスタートしたのではないかと理解しています。
飛びまして、17ページをお願いします。児童福祉施設等における新型コロナウイルス感染症拡大防止事業です。新規となっていますけれども、昨年の4月臨時議会で補正予算をお認めいただいた幼稚園や保育所、児童養護施設等における保健衛生用品の購入等経費に係る経費への補助事業が来年度も継続することとなったことから、当初予算の新規事業として1億4,100万円余の計上をお願いするものです。4月補正の衛生用品等の購入だけでなく、施設での感染予防のための研修受講経費ですとか、小学校の臨時休校の際の放課後児童クラブの臨時開所に係る経費、学習支援のためのパソコン購入等の経費の一部も、子ども・子育て支援交付金の対象となるものについて補助を行うなど、メニューも拡大されているところです。
24ページをお願いします。こちらも新規の保育の未来人財を呼び込む魅力発信事業です。
子ども・子育て支援新制度の展開により、県内においても企業主導型を含めた保育施設の整備など、保育の受皿整備が進んだ反面、保育人材の求人倍率は高止まりにあるところです。このたびコロナの感染拡大により、都市部から地方回帰の傾向が現れており、この機会を捉えて、2の主な事業内容にありますけれども、(1)の学生の年齢に近い若手保育士を、県外の自身の卒業養成校であるとか、県内の出身高校に派遣して、任意説明会などの形式で、鳥取の保育の状況とか職場の雰囲気、地元の働きやすさなどを本県出身学生に対して分かりやすく説明する「鳥取県版 ようこそ先輩!」事業や県内の保育施設による合同就職フェアを圏域別で時間を分けて開催することで、三密を回避しながら就職フェスを実施する事業を行ってまいります。また、幅広く保育人材を掘り起こすために、高校生や大学生、県外の養成校学生、潜在保育士などそれぞれの人材別に保育の仕事体験をしてもらい、将来自分が働くイメージを醸成していただき、就職につなげていきたいと考えています。
27ページです。子どものための教育・保育給付費県負担金です。1、事業の目的・概要に記載していますが、市町村が認可教育・保育施設や地域型保育事業に対して行う施設型給付や地域型保育給付に係る県負担分として4分の1を交付する事業です。この中に令和元年10月から実施されています幼児教育・保育無償化に係る経費の県負担部分も含めて市町村に交付しています。また、新制度幼稚園に係る地方単独費用の部分についても、県2分の1、市町村2分の1の割合で当該事業に含んで計上しています。前年度から4億円超増加し、総額34億7,000万円弱の事業費となっています。
説明を省略しましたが、26ページの子ども・子育て支援施設等利用県負担金が、私学助成の対象のままの幼稚園や認可外保育所の利用者の無償化に係る費用です。
31ページ、鳥取県自然保育促進事業です。
鳥取の豊かな自然環境の中で遊びきる子どもを育んでいけるように、県の認証を受けて、いわゆる森の幼稚園活動を行う認証園に対して、利用定員に応じて運営費を補助するとともに、国の無償化の対象外となる児童に対しても、国の制度と同様に無償化を行うための経費を支援するものです。あわせて、通常の認可園の中で、カリキュラムの中で自然保育活動に力を入れておられる施設に対して、県の保育所、幼稚園等、自然保育認証制度の認証を受けていただいた園に対して、この自然保育活動に要する経費を上限20万円として3分の1を補助するものです。また、自然保育の実施に当たり、安全管理や保育スキームの向上に資するために、県による研修会の開催経費を計上しています。令和3年度事業費として2,360万円余を予定しています。
37ページをお願いします。こどもの国管理運営事業です。
こどもの国の指定管理者については、来年度で5年間の指定管理期間の3年目に入るところです。来年度は管理棟と多目的ホールの空調設備の更新があるために、修繕費関係が増加したことから、指定管理料を含めて1億6,700万円余の予算を予定しています。このほかに、放置されて老朽化して危険となっているバードゲージの撤去も来年度計画しているところです。
続いて、40ページをお願いします。とっとり版ネウボラ推進事業です。事業費は1,600万円弱で、今年度より130万円程度の増加となっています。
増加理由として、個別支援の欄に米印の事業が2つありますけれども、小児がん患者等ワクチン再接種支援事業の後ろに括弧書きで、R2、家庭支援課から配当替えと記載しています。この括弧書き自体は不育症治療費等助成事業の注書きですので、訂正をお願いします。不育症治療費助成については、市町村が柔軟に執行できるよう、令和3年度からはネウボラ推進事業にメニュー化したことによってその分事業費が増加したものです。
続いて、105ページの債務負担行為の調書については説明を省略します。114ページ、議案第51号(その他)ですけれども、当課が所管している鳥取県保育士等修学資金返還金についての権利放棄を行おうとするものです。
2の概要に記載していますが、対象となる債権は、平成27年4月1日から27年12月31日までの間、(3)の相手方に記載のとおり、債権者、米子市在住の胤森氏と連帯保証人、米子市在住二若氏に対して貸し付けた修学資金の残額76万5,000円について、債務者、連帯保証人とも自己破産により免責が確定したことから、当該債権の回収が不可能となったために、権利放棄しようとするものです。今後はより一層債権管理には細心の注意を払ってまいりたいと考えます。
◎坂野委員長
続きまして、名越家庭支援課長の説明を求めます。
●名越家庭支援課長
ページ戻っていただき、42ページをお願いします。42ページの中ほど、地方機関計上予算ということで、新規事業として、福祉相談センター非常用発電装置更新工事で、2,900万円余をお願いしています。県有施設中期保全計画に基づき、耐用年数が経過した非常用発電装置を更新する経費です。
続いて、46ページをお願いします。ヤングケアラー支援事業で、230万円をお願いしています。本来大人が担うような家族の介護ですとか世話をすることで、自らの育ちや教育に影響を及ぼしている18歳未満の子ども、ヤングケアラーですが、この対策事業について、教育委員会と連携して事業を実施するものです。
主な事業内容として、理解促進、啓発ということで、ヤングケアラー啓発強化事業を行うこと、それから、継続した支援ということで、ヤングケアラーの実情と対策を学ぶフォーラムの開催や研修会、それから、ヤングケアラー電話相談事業ということで、各児相に相談窓口を設置することとしています。また、(3)の関係機関の連携ということで、ヤングケアラー対策会議で、関係機関と連携し、対策を検討してまいることにしていますし、好事例については、関係機関で共有して横展開を図っていきたいと考えています。
48ページをお願いします。児童養護施設等体制強化補助事業で、4,500万円余をお願いしています。
事業目的等に書いていますが、児童養護施設等における体制強化を図るため、国の配置基準を超えて職員を配置する際の人件費等を補助しているものでして、2の主な事業内容の一番下、新規と書いていますが、ファミリーホーム体制強化事業では、来年度から国の配置基準を超えて補助者を配置するための費用を助成する制度ができることから、ファミリーホーム3施設に対して1,200万円余を補助するものです。
50ページをお願いします。児童家庭支援センター運営事業で、6,300万円余をお願いしており、前年度から1,200万円余の増となっています。児童や保護者等からの相談に応じ、心理療法やカウンセリングを行います児童家庭支援センターの運営を補助しているところですが、国の要綱改正に伴い、指導委託の促進事業の単価が大幅に引き上げられたことに伴い、国庫補助事業上限額が引き上げられたことに伴う増です。
続いて、51ページをお願いします。児童養護施設等の環境改善事業で、1,700万円余をお願いしていまして、前年度に比べ1,600万円余の増となっています。
これは乳児院の風呂場、トイレ改修ですとか、母子生活支援施設の施設内部の改修とか手すりの増設、それから、里親の方の児童教室のエアコンの設置をお願いするものでして、1,600万円余の増となったものです。
52ページです。児童相談所費でして、2,000万円余をお願いしています。前年度から大きく、2,500万円余の減となっています。
これは今年度児相システムの再構築、システム刷新に伴うデータ処理移行経費を、2,300万円余お願いしていましたが、これが大きく減になること、それから、事業内容の3段目にありますが、児童相談システム管理運営事業で、今年度更新する既存端末の更新保守業務と、それから、全国自治体間で要保護児童等の情報共有を行うための国のシステムに県の児童相談システムから児童の情報を提供するためのシステム改修を行うため、430万円余の増となっています。
54ページをお願いします。児童養護施設等整備補助事業でして、9,600万円余をお願いしており、前年度に比べ1億100万円余の減となっています。
これは1にありますように、児童養護施設米子聖園天使園の改築に伴う経費が、令和2年度の工程割合でいきますと67%だったものが29%で、8,700万円余ということと、あと、来年度から青谷こども学園の改築を行いますが、来年度の工程割合として7%分の事業費を補助するものです。
55ページです。鳥取県社会的養育推進計画推進事業で、72万円余をお願いしています。
今年度9月に策定した鳥取県社会的養育推進計画に基づき、来年度においては、子どもの意見表明をサポートまたは代弁する仕組み、県版アドボカシーと、それから、里親委託の向上策、それから、施設退所後の児童のアフターフォローの仕組み等を検討する推進会議を設置することと、今年度も実施しています子どもの権利学習支援事業を引き続き鳥取県児童養護施設協議会に定額補助するものです。
続いて、63ページをお願いします。新規事業で、ひとり親家庭の寄り添い支援事業でして、320万円をお願いしています。
コロナ感染症等により子育てに課題を抱えるひとり親家庭への適切な支援を行うため、鳥取県母子寡婦福祉連合会と連携しまして、ひとり親の悩みに寄り添いながら事業を実施するものです。
事業内容としましては、相談窓口の設置ということで、県内の3か所の県立ハローワーク内に窓口を設置しまして、東・中部においては月2回の土曜日に開設すること、西部においては平日1日と土曜日の週2回を開所し、それから、東部、中部の閉所時においては西部で電話による相談も受け付けたいと考えています。それから、地域へ出向いての出張相談ということで、ひとり親や子育て世帯を対象としたイベントの場を活用した出張相談会の開催や、子ども食堂などへ、地域へ出向いてひとり親の悩みを拾い上げる、そういったことの助言も行うこととしています。また、利用申請の手続を独りで行うことが困難な方に対しては、同行支援を行うこと、それから、ひとり親家庭福祉推進員は県内に30名いますが、その資質向上のための研修等を開催し、ひとり親家庭相談支援センターと連携して機能強化を図ってまいりたいと考えています。
67ページをお願いします。児童扶養手当支給事業でして、8,270万円余をお願いしています。
福祉事務所未設置の三朝町と大山町において児童扶養手当を支給することと、児童扶養手当のシステムが、令和3年10月で現行の機器の保守期限が到来することから、来年度システムの再構築費用等をお願いするものです。
68ページです。新規事業の全国ひとり親世帯等調査実施事業で、30万円余をお願いしています。
これは5年に1回、厚生労働省が実施します全国ひとり親世帯等調査に協力し、調査を実施するものです。
69ページをお願いします。下のほうの事業ですが、喜多原学園照明LED改修工事で、3,400万円余をお願いしており、体育館ですとか校舎、寮の照明をLED照明に改修するための経費です。
70ページをお願いします。願いに寄り添う妊娠・出産応援事業です。国のほうで令和4年4月からの保険適用を開始することを目指して検討されていますが、それまでは国の現行制度を拡充することで、事業を行っていくものです。2億3,000万円余をお願いしています。
主な事業内容ですが、不妊検査費の単県助成、それから、人工授精の単県助成に加え、表の3番目にあります、特定不妊治療費助成金交付事業ということで、採卵を伴う場合については、去年まで25万円だったものが30万円に増額されます。それから、助成回数については、40歳未満であれば6回までということがリセットされて、1子当たり6回までということになっていますし、男性不妊治療については、2回目以降15万円だったものが30万円に増額されました。それから、71ページの上のほうですが、特定不妊治療費助成金交付事業で、これまで7万8,000円を助成していましたが、1回当たり助成額を10万円に増額する予定としています。
表の下にありますとおり、特定不妊治療、人工授精、不妊検査助成共通要件としまして、申請時に夫婦の一方または両方の方が県内に在住される方、それから、事実婚も含めますし、所得制限についても撤廃することとしています。
73ページをお願いします。産後ママと赤ちゃんすくすく応援事業でして、600万円をお願いします。前年度と比べ700万円の減となっていますが、産後ケア無償化事業ということで、来年度から市町村が実施する産後ケアの利用料について、利用料を無償としています。これまで委託費の2割または日額3,660円のいずれか低い額としていましたが、来年度からはその補助上限額の見直しを行い、1日当たりの具体的な補助上限額を撤廃し、利用しやすいものとする予定です。
続いて、105ページをお願いします。債務負担行為でして、上から3番目、令和3年度退所児童等アフターケア事業については、施設入所者の保証人に係る経費300万円、それから、児童扶養手当支給事業については、児童扶養手当システムの保守関係経費を令和4年度から7年度までお願いするもの、それから、表の一番下にあります福祉相談センター管理運営費については、福祉相談センターの監視カメラやモニターの賃貸借に係るものを令和4年度から7年度までお願いするものです。
過年度議決済に係る分では、表の下から3つが、年度は替わりますが、保証人支援事業補助をお願いするものと、106ページにおいては、令和元年度の保証人支援事業の補助経費、それから、上から4つ目にありますが、児童相談所費については、児童相談システムの運用保守経費をお願いするもの、それから、婦人相談所一時保護所費、その下の一時保護所費、それから、令和2年度喜多原学園管理運営費については、それぞれ給食調理委託の業務委託、それから、喜多原学園の上にある福祉相談センター管理運営費の1,700万円余については、清掃、植栽等の管理運営をお願いするものです。
109ページに飛んでいただき、特別会計を説明させていただきます。母子父子寡婦福祉資金貸付事業ですが、3,400万円余をお願いしています。
事業内容としては、母子父子寡婦の福祉資金の貸付金、修学資金ですとか修学支度資金を来年度もお願いするもの、それから、債務負担行為については、令和4年度から8年度までの6,200万円余をお願いしています。
112ページに、説明した令和3年度からの修学資金等貸付金の債務負担行為、6,200万円余をお願いしています。
◎坂野委員長
安養寺総合教育推進課長の説明を求めます。
●安養寺総合教育推進課長
78ページをお願いします。私立学校施設整備費補助金です。
私立中学校、高等学校の校舎等の改築、改修等に対して助成しているものですが、令和3年度は2校の屋上防水工事とトイレの洋式化工事等の大規模修繕、それから、新規1件と継続分の利子補助を予定しています。
続いて、79ページ、私立学校教育振興補助金です。
私立学校の生徒、保護者の負担軽減や学校経営の安定化を図り、各校の特色ある取組を支援するものですが、令和3年度は特別分として、他人の著作物を利用した教材をインターネット経由で提供する際に必要となる授業目的公衆送信補償金制度に係る補助を追加しています。
飛んで、83ページをお願いします。新規事業の家庭学習のための通信機器整備支援事業です。
新型コロナウイルスによる臨時休業時にICTを活用したオンライン授業を行うため、家庭にインターネット環境が整っていない生徒へWi-Fiルーターの貸与を行う私立中学校、高等学校に対して支援を行うものです。対象経費は、通信料を含む学校が整備したWi-Fiルーターのリース料で、補助率は4分の3としています。
続いて、84ページをお願いします。私立中学校・高等学校の学校寮及び部活動における新型コロナウイルス対策強化事業です。こちらも新規事業となっていますが、令和2年8月補正で予算化した事業について、令和3年度は補助率や限度額を見直した上で引き続き支援を行いたいと考えています。
続いて、85ページ、県内修学旅行支援事業です。こちらも新規事業となっていますが、令和2年9月補正で予算化した事業です。令和3年度は旅行先を県内に限定し、かつ県内での体験活動の実施を要件とするとともに、限度額を見直した上で引き続き支援を行いたいと考えています。
86ページをお願いします。私立専修学校の感染症対策に係る支援事業です。こちらも同じく新規事業となっていますが、令和2年8月補正で予算化した事業でして、令和3年度は限度額を見直した上で引き続き支援を行うものです。
87ページ、不登校対策事業です。
主な事業内容の2段目の鳥取県不登校児童生徒支援事業補助金についてですが、補助金事業について、令和3年度から、令和2年度の授業料に加え、交通費等の支援も行うこととしています。この交通費等の支援については、令和2年度当初予算において、国事業を活用した市町村への委託事業を考えていましたが、国事業の要件が要保護あるいは準要保護世帯と、要件が厳しく、対象の児童生徒がいないなどの理由により、市町村から活用の希望がありませんでした。そこで市町村の意見等を伺い、本補助金のメニューに追加する見直しを行ったものです。
続いて、88ページをお願いします。教育関係施設感染症予防対策支援事業です。こちらも新規事業となっていますが、令和2年9月補正で予算化した事業です。フリースクールですとか各種学校等が行うコロナ感染症対策について、令和3年度は補助率や限度額を見直した上で引き続き支援を行うものです。
89ページをお願いします。公立大学法人公立鳥取環境大学運営費交付金等事業です。
内容は、昨年度と同じでして、通常の運営費交付金に、昨年度から高等教育の無償化に係る経費を追加し、交付金として交付しています。また、大規模修繕補助金については、来年度は情報メディアセンターの外壁改修工事等をお願いしています。経費は、鳥取市と2分の1ずつの負担となっています。
続いて、90ページをお願いします。学生等県内定着推進事業です。県内の高等教育機関の学生の県内就職・定着を推進するため、大学生と企業や高校生等の交流の取組に対して支援するものです。
令和2年6月には鳥取大学が中心となり、県内の高等教育機関、経済団体、教育団体及び行政の参加の下、地域創生、人材育成、定着促進に関する協定書を締結し、参加団体が連携して地域創生人材の育成と県内定着を推進することとしています。
続いて、91ページをお願いします。新規事業の「とっとりプラットフォーム5+α」運営支援事業です。
とっとりプラットフォーム5+αは、鳥取短期大学が取りまとめ校となり、平成29年10月に組織化されたもので、現在県内の高等教育機関、商工団体、医療・福祉団体、行政が共同・連携し、地域のリスクマネジメント体制の強化ですとか、学生による地域貢献活動の展開など、地域課題等の解決に資する取組を行っているところです。今後県立美術館の支援の取組ですとか、子ども食堂に係る情報発信、若者が地域防災活動に積極的に参加するための取組など、このプラットフォームの枠組みを生かして、地域や県政の課題解決に資する取組を一層推進することとしており、その事務局を担う藤田学院へのコーディネーター配置に係る経費を支援するものです。
続いて、92ページ、高等教育機関等支援事業をお願いします。
その他のところの一番上に、新規として、旧鳥取高等農業学校校舎建築100周年記念事業としています。当該校舎については、令和3年度に建築100周年の節目を迎えますが、鳥取大学や同大学の農学部同窓会など関係者が実施する記念事業の経費に対して支援するものです。
105ページの債務負担行為ですが、最初に説明した私立学校施設整備費補助金の利子補助の関係で、新規分1件の債務負担行為をお願いしています。当該年度提出に係る分の下から2番目となります。
◎坂野委員長
質疑をあしたに回すか、このままやるかというのはいかがでしょうか。(「委員長一任」「4つあります」と呼ぶ者あり)4つ。
では、このまま進めさせていただければと思います。
○市谷委員
17ページです。もう説明を省きますけれども、かかり増し経費というのがあるのです。障がいとか、高齢者の施設について、これは危険手当で出せると聞いたのですけれども、児童の関係も大丈夫か、危険手当として出すことができるのかというのを確認させてください。
47ページの児童相談所体制強化事業ですけれども、拡充で、一時保護所の第三者評価の受審とあるのですけれども、この第三者評価というのはどこのことなのか、例の総務部がやったようなやつなのか、第三者評価は誰がするのかを教えてください。
87ページの不登校対策事業ですけれども、令和2年度は交通費が要保護とか準要保護世帯に限られていて、そうではなくて、補助対象にするということですが、いずれにしても、この県の制度に所得制限があるのかどうかというのを教えてください。
89ページの環境大学なのですけれども、何か3人の学生さんがコロナで休学しておられると聞きました。5人休学しているけれども、うち3人はコロナでということなので、その辺のフォローとか、どうなっているのかということと、この間、環境大学に聞いたら、県内学生で自宅1万円、下宿2万円という制度を変えると言っておられたのですけれども、本当にそうしてしまうのかどうかを教えてください。
●稲村子育て王国課長
保育所等において感染症の対策経費を危険手当として支給できるかというお尋ねでしたけれども、子育てのほうに関しては、危険手当というような名称では支給することを予定していません。あくまでもかかる経費、消毒作業であるとか、そういうことをやるために時間外等に作業が及んでしまうといった場合の時間外等、それとか、臨時で人を雇うといった人件費という形を考えて整理しています。
●名越家庭支援課長
47ページの第三者評価についてです。
第三者評価については、これは民間企業に委託して、今年度も3児童相談所で実施しました。来年度も引き続き事業を実施するものです。
●安養寺総合教育推進課長
87ページの不登校対策事業ですが、2つ目の拡充の不登校児童生徒支援事業補助金の一番上、年収約590万円未満の世帯ということで、要保護、それから準要保護に比べると相当年収の制限は緩やかになりますが、市町村からもニーズはあるということを聞いていますので、この対象でやりたいと思っています。
環境大学の休学の関係は、確認して、またお知らせしたいと思います。
県内学生の支援の関係ですけれども、もともとこの県内学生への1万円、2万円の支援制度を設けたのは、県内学生の環境大学への進学促進というところから始めたのですけれども、今年度の常任委員会で説明したとおり、県内学生の進学については、県内推薦枠といいますか、新たな入学制度を設けました。そういった制度をつくったところで効果はかなり期待できるということで見直しを考えています。ただ、先ほど委員がおっしゃったように、今のコロナの情勢がありますので、コロナの影響がある期間中は、新入生が入ってきたときにパソコンを購入してもらうそうなのですが、そのパソコンの購入費に対して支援を行いたいということを、大学から聞いています。
○市谷委員
一時保護所の第三者評価なのですけれども、民間でそういう評価をするところがあるということですけれども、適正な評価になるのかなというのがちょっと、民間のというのはどういうところですか。
●名越家庭支援課長
県内に児童相談所の評価をしていただける施設、民間企業がたしか2団体というか、2企業ありまして……(発言する者あり)あいおらいとさんと、もう一つ。
◎坂野委員長
では、後ほど。
●名越家庭支援課長
改めて。
◎坂野委員長
よろしいでしょうか。そのほかございませんか。
○野坂委員
37ページのこどもの国の管理運営事業で、空調設備の更新は分かるのですけれども、バードゲージの撤去って、どういう内容ですか。
●稲村子育て王国課長
以前はこどもの国に小鳥を放し飼いにしているバードゲージというのがあったのですけれども、高病原性鳥インフルが、以前、流行したときに危険だということで、鳥を飼育しなくなりました。バードゲージだけがずっと残ったままになり、今は立入禁止にして、一般の方は行かないようにしています。これまで、一度予算要求して予算はついたのですけれども、その予算で撤去できなくて、予算が合わなくて撤去できなかったもので、ずっと休眠したままで放置というか、そのままに残っていたものを、今回再度予算を取って完全に撤去して更地に戻すということを計画しているものです。
○野坂委員
結構大きいものなのですか。
●稲村子育て王国課長
かなり大きくて、面積的には800平米ぐらいの広さ……(発言する者あり)
○野坂委員
これは観光事業団が指定管理をされていますけれども、入園者数の推移って分かりますか。
●稲村子育て王国課長
今年度の。
○野坂委員
いや、今までの。
●稲村子育て王国課長
基本的には、今までの年間入園者数が大体15万人から16万人でして、今年度に関しては、現時点で5万人ちょっとの入園者数しか入っていないという状況です。
○野坂委員
開園当初からずっと14~15万人ぐらいで一定していると。
●稲村子育て王国課長
いや、平成23年に、一度大規模リニューアルを行った際にはリニューアル効果もあり、ピーク時は22~23万人の入園者を記録したこともあります。ただ、近年は、やはり施設が陳腐化といいますか、老朽化したこともあって、大体15~16万人のところで推移しているといった状況です。
○野坂委員
後で、入場者数の推移とか、そういった運営状況が分かるような資料を頂きましょうか。
●稲村子育て王国課長
はい、分かりました。
◎坂野委員長
そのほかございますか。
○常田委員
すみません、70ページの不妊治療についてなのですけれども、これまでの不妊治療の助成だと、44歳以上の方は適用されなかったという感じだったと思うのです。今回見ると、人工授精助成金交付事業に関しては35歳以上の方ということで、上限を設けていないですし、男性不妊治療に関しても書いていないですし、特定不妊治療費助成金交付事業に関しては、43歳以上の方は3回が認められているのですけれども、そういう認識でよろしいのでしょうか。
●名越家庭支援課長
これについては、43歳未満の方が対象ということです。
○常田委員
はい、分かりました。
◎坂野委員長
そのほかございませんでしょうか。
はい、どうぞ。
●名越家庭支援課長
すみません、先ほど市谷委員からありました県内の、あいおらいとさんともう1社どこかということでしたが、保健情報サービスという会社です。
◎坂野委員長
そのほかございませんでしょうか。
それでは、意見が尽きたようですので、子育て・人財局の当初予算及び予算関係以外の付議案については、以上で終わります。
明日の子育て・人財局(後半)及び生活環境部の予備調査は、午前9時から行いますので、よろしくお願いします。
本日はこれをもって散会します。ありがとうございました。
午後6時13分 散会
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