令和4年度総務教育常任委員会議事録

令和4年4月21日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
常田 賢二
語堂 正範
福浜 隆宏
森  雅幹
興治 英夫
浜崎 晋一
西川 憲雄
澤  紀男
欠席者
(なし)


 説明のため出席した者
   長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長、松田総務部長、
   足羽教育長ほか

 職務のため出席した事務局職員
   田中(恭)課長補佐、友定係長、田中(慶)課長補佐

 1 開会   午前10時01分

 2 休憩   午前10時35分 / 午前11時26分

 3 再開   午前10時40分 / 午前11時36分

 4  閉会      午後0時25分

 5 司会   常田賢二委員長

 6 会議録署名委員  浜崎委員  興治委員

 7 付議案件及びその結果
    別紙日程及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前10時01分 開会

●田中議会事務局議事・法務政策課課長補佐
 それでは、開会に先立ちまして、令和4年3月31日に本委員会の委員長である藤井一博氏から議長に辞表が提出され、地方自治法第126条ただし書の規定により辞職が許可されました。
 ついては、委員長が欠けましたので、鳥取県議会委員会条例第8条第1項の規定により、委員長の職務は副委員長に行っていただきます。
 それでは、語堂副委員長、よろしくお願いいたします。

○語堂副委員長
 それでは、ただいま御紹介いただきました語堂です。委員長の職務を執らせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、改めまして、皆様、おはようございます。
 ただいまより総務教育常任委員会を始めさせていただきます。
 本日は、委員定数9名に対して8名の出席があります。したがいまして、鳥取県議会委員会条例第11条に規定する定足数に達しておりますので、ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりであります。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 会議録署名委員は、浜崎委員と興治委員にお願いいたします。
 皆様に申し上げます。
 次は、執行部新任職員紹介ですが、このたび委員長が欠けましたので、先に鳥取県議会委員会条例第5条第2項による委員長の互選を日程に追加することに御異議はありませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議はないようでありますので、さよう決定いたします。
 これより委員長の互選を行います。
 お諮りいたします。互選の方法につきまして、いかがいたしましょうか。(「推選」と呼ぶ者あり)
 推選との御意見がありましたが、これに御異議はありませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようでありますので、さよう決定いたします。
 それでは、委員の皆様から推選をお願いします。

○西川委員
 常田委員を推選したいと思います。

○語堂副委員長
 お諮りいたします。ただいま西川委員から常田委員を委員長に推選する声がありましたが、これに御異議はありませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議なしと認めます。よって、常田委員が委員長に当選されました。
 常田委員長、委員長席にお着きになりましたら委員長就任の挨拶をお願いいたします。
 それでは、委員長と交代します。
 議事進行に御協力いただき、ありがとうございました。

◎常田委員長
 座って失礼します。先ほど総務教育常任委員会の委員長を拝命いたしました常田賢二と申します。私、1期目なもので大変緊張しておりますけれども、このような大役を仰せつかるとは本当に夢にも思っておりませんでして、大変不慣れなもので皆様に御迷惑おかけするかと思いますけれども、藤井前委員長のピンチヒッターとして精いっぱいこの職を務めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
 それでは、早速ですけれども、4月1日付異動による執行部新任職員の紹介に移りますが、新型コロナウイルスの影響を勘案し、今回はお手元に配付しております各部局の幹部名簿をもって紹介に代えさせていただきます。
 それでは、令和新時代創造本部及び人事委員会事務局の報告事項に移ります。
 なお、長岡令和新時代創造本部長からオンライン参加の申請があり、これを許可しますので、御承知ください。

●長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長
 オンラインでお手数をおかけします。よろしくお願いいたします。

◎常田委員長
 ありがとうございます。
 それでは、長岡令和新時代創造本部長の映像と音声が確認できましたので、オンライン出席と認めます。
 続いて、執行部の説明に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
 また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 まず、令和新時代創造本部から、報告1、令和4年度令和新時代プロジェクトチームの発足について、林新時代・SDGs推進課長の説明を求めます。

●林新時代・SDGs推進課長
 それでは、令和新時代創造本部資料の2ページをお願いいたします。このたび部局横断で情報共有、取組推進のプラットフォームとなります全庁型のプロジェクトチームであります令和4年度令和新時代プロジェクトチームを発足いたしましたので、その概要について御報告いたします。
 このたび、以下にあります6つのプロジェクトチームを発足いたしました。
 1つは、原子力安全・防災対策の強化等について議論します「原子力安全対策プロジェクトチーム」、続いて、全庁を挙げてデジタル実装の取組を加速・拡大等を進めていく「とっとりデジタル田園都市実現プロジェクトチーム」、コロナ後の人流・物流を本県に呼び込む取組を検討していく「ポストコロナの人流・物流活性化プロジェクトチーム」、また、ポストコロナを見据えまして、ニューノーマルを取り入れた事業活動や社会活動の推進等について検討を行う「ポストコロナの産業・雇用・社会プロジェクトチーム」、また、脱炭素社会の実現等の施策を全庁を挙げて進めていく「脱炭素・環境イニシアティブチーム」、そしてデジタル技術を活用しまして業務改善等、県庁業務の改善等を検討していく「県庁DX・業務改革プロジェクトチーム」の6つのプロジェクトチームが発足いたしました。
 既に先週までに各プロジェクトチームとも第1回の会合を行いまして、今後の取組方法、方針等について共有を行ったところでございます。今後、短期的に取り組まないといけない課題でありますとか、また、中期を見詰めまして来年度予算に取り組むべき課題等につきまして部局横断で検討していくこととしております。
 詳細につきましては、各所管常任委員会で各プロジェクトチームより報告がございますので、またお聞き取りいただければと思います。

◎常田委員長
 報告2、全国知事会等の活動状況について、眞木総合統括課長の説明を求めます。

●眞木総合統括課長
 全国知事会等の活動状況について御報告します。
 資料3ページをお願いいたします。オミクロン株の感染が高止まりする中、まん延防止等重点措置が全国で解除となったことを受けまして、第35回の全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部の会議を開催いたしました。また、関係大臣と意見交換会を開催いたしますとともに、平井知事は新型コロナウイルス感染症対策分科会に出席いたしまして、地方の現状を国に説明し、実効的な対策を求めたところでございます。
 このほか、ウクライナ避難民の受入れや原油高騰対策等、諸課題について、関係大臣等と意見交換等を行ってございますので、その模様も併せて御報告をいたします。
 まず、1番でございます。新型コロナウイルス感染症対策関係でございますが、先ほど申し上げましたとおり、第35回の全国知事会の新型コロナウイルス緊急対策本部の会議を3月23日に開催いたしました。各知事からは、基本的対処方針の見直しやワクチン接種のさらなる推進等、様々意見が提出されまして、提言及び国民の皆様へのメッセージを取りまとめたところでございます。
 続きまして、(2)全国知事会と国との意見交換会でございますが、先ほどの35回の会議の結果を受けまして、4月4日から7日にかけまして、後藤大臣、山際大臣、金子総務大臣、そして松野内閣官房長官とそれぞれ意見交換を行ってございます。このうち松野内閣官房長官でございますが、従来、堀内ワクチン担当大臣と意見交換を行っておりましたところ、ワクチン担当が松野官房長官に切り替わりましたので、ワクチン担当として意見交換を行ったものでございます。
 続きまして、(3)政府分科会への出席でございます。新型コロナウイルス感染症対策分科会が4月8日に行われましたので、平井知事が出席してまいりました。この中では、感染が高止まり、リバウンドの兆候が地域によっては見られる中で、国民の方々に早期の追加接種や基本的感染対策の徹底を求めるような国民へのメッセージを取りまとめるとともに、社会経済活動と感染抑制の活動を両立するための方策の検討に向けた論点整理といたしまして、今後の感染拡大時の対応の考え方について議論がなされました。具体的な対策の在り方につきましては、次回以降の分科会で検討される予定となってございます。
 続きまして、2番でございます。その他諸課題に関し連携した動きでございます。
 まず、(1)全国知事会の関係でございますが、関係団体との連携といたしまして、これまでの経団連等に引き続きまして、経済同友会と今回意見交換会を実施したところでございます。4月6日に行いまして、コロナ後の経済回復や企業のデジタル化、脱炭素推進に係る課題を共有したところでございます。引き続き連携をいたしまして夏の知事会等で取りまとめてまいりたいと考えてございます。
 続きまして、4ページをお願いいたします。ウクライナ避難民の受入れに関する連絡調整本部の設置、第1回会合でございます。4月5日に本部を設置いたしまして、同月8日に第1回会合を実施したところでございます。関係知事と国の担当者の出席で開催したものでございまして、ウクライナ避難民の円滑な受入れについて、全国知事会として国と都道府県の橋渡しとなり、支援を行っていくことを確認したものでございます。今後、都道府県を超えまして連携できることはないかですとか、あるいはその情報共有、国への必要に応じた提案等を取りまとめてまいりたいと考えているところでございます。
 続きまして、原油価格・物価高騰等総合対策に係る要望活動でございます。4月中に政府が今般の物価高騰等を踏まえた経済対策を取りまとめるということでございまして、日程調整がつきましたよと与党幹部に要請活動をさしあげたものでございます。4月6日には公明党の幹部、4月13日には山際大臣、金子農林水産大臣、自民党の幹部方に要望するとともに、4月19日にも、後述いたしますが、地方創生担当大臣との意見交換会がございましたので、その場でも要請をさせていただいたものでございます。
 内容につきましては、先ほど申し上げましたとおり、4月末までに国が原油価格・物価高騰等総合対策を取りまとめるということになっておりますので、エネルギーの高騰対策、飲食・農林漁業者支援、中小企業者支援、エネルギーの資源確保、そしてそれを概括的に支援するような地方の取組支援に対して財政措置を求めること等を国に要望してまいったところでございます。報道によれば、今後、22日にも取りまとめられ、26日に正式決定されるという報道もございますので、注視してまいりたいと考えてございます。
 続きまして、第33次地方制度調査会第3回専門小委員会でございます。こちらは4月13日に開催をされまして、平井知事が地方六団体の代表者として出席をしてまいりました。内容といたしましては、新型コロナウイルスの感染症やDXの進展等を踏まえました課題認識や、それらを踏まえた地方自治制度の在り方等について、地方六団体として意見陳述をしたものでございます。
 続きまして、地方創生担当大臣等との意見交換会でございます。こちらは毎年開催をしているものでございますが、今年は6月にもデジタル田園都市国家構想が国において策定されるということをにらみまして、4月19日に関係大臣と地方六団体の代表者で意見交換を行ったものでございます。出席者は、野田地方創生担当大臣、そして若宮デジタル田園都市国家構想担当大臣、そして、ここには書いてございませんが、牧島デジタル担当大臣と全国知事会長と地方六団体の代表者の出席で行われたものでございます。国からは、デジタル田園都市国家構想の概要の説明がございまして、地方側からは、その実現するためのデジタルの基盤整備や人材の確保、そして既存の地方創生施策の継続等の声を上げてまいったところでございます。
 続きまして、最後になりますが、(2)兵庫・鳥取両県知事会議でございます。こちらは4月4日に開催をいたしまして、新型コロナウイルスの感染症対策の情報共有やJR西日本による地方ローカル線の収支公表を踏まえた地域交通の維持、存続に向けた連携した取組等について意見交換を行い、合意事項を取りまとめたところでございます。

◎常田委員長
 報告3、令和3年度デジタル時代の鳥取県広報戦略検討委員会の検討結果及び令和4年度の展開について、入江広報課長の説明を求めます。

●入江広報課長
 資料の12ページをお願いいたします。近年の社会のデジタル化の進展に伴い、時代に応じた広報の在り方を検討するため、令和3年度にデジタル時代の鳥取県広報戦略検討委員会を開催しましたので、その結果と今後の展開について御報告いたします。
 まず、委員会における検討結果についてですが、委員会は、昨年12月、それから今年2月及び3月に計3回開催し、北海道大学で観光マーケティングや自治体広報を専門とされている北村先生をはじめ、5名の委員の方々からそれぞれの立場での御意見を頂戴いたしました。委員の皆様からの意見を集約したところ、(3)の検討結果のイからカに記載にした方向性で確認をしたところでございます。
 1つ目としまして、県所管の広報媒体については、一人一人のニーズに合わせて情報を発信するパーソナライズ化の推進とプッシュ型配信の導入、それから情報の見やすさや欲しい情報へのたどり着きやすさの向上を目的としたウェブサイトの改善といった点を主な改善方針といたしました。
 次に、ウですけれども、効果的な広報のためには、広報する内容によって情報を受け取る方の年代ですとか居住地、職業等の属性を分類した上でターゲットを絞り込むことが必要との認識で一致いたしました。ただ、県の広報の現状としまして、なかなかそうした観点で情報発信できていない場面もありますので、エに記載しておりますデジタル時代の鳥取県広報マップというものを作成し、どの媒体で広報すれば、どのターゲット層に効果的に伝わるかといった指針を示すことといたしました。あわせて、オに記載しておりますように、対象者を分けた階層別研修を通じて職員の意識、マインドを改善することが必要との認識で一致しました。また、この委員会は今後も必要に応じて開催し、その時々の広報課題について検討を進めることとしております。
 こうした委員会での検討結果を踏まえ、令和4年度においては、県の公式LINEアカウントを開設し、ユーザーを希望する分野の情報をプッシュ通知によりリアルタイムで配信することとしております。また、県の公式ウェブサイトとりネットでは、よく閲覧するページをマイページとして登録できる機能の追加やナビゲーションレイアウト等の見直しにより、見やすい、たどり着きやすいサイトとすることを予定しております。また、デジタル時代の鳥取県広報マップを活用し、伝えたい人に伝えたい情報が伝わる広報の推進を図るとともに、職員の広報に対する意識の改善、見やすいウェブページづくりなどを目的とした階層別職員研修を行うことといたします。

◎常田委員長
 次に、人事委員会事務局から、報告4、令和4年職種別民間給与実態調査の実施について、川本人事委員会事務局長の説明を求めます。

●川本人事委員会事務局長
 人事委員会事務局の資料をお願いいたします。2ページ目でございます。令和4年職種別民間給与実態調査の実施について御報告を申し上げます。
 この調査につきましては、県職員の給与を県内民間事業所従業員の皆さんの給与と比較検討するための資料を得ることを目的といたしまして毎年実施しておるものでございます。この調査結果を基にいたしまして、8月に国の人事院が勧告を行いますし、例年10月に行っております県の人事委員会の勧告が行われるということになるものでございます。
 1といたしまして、調査対象でございます。調査対象事業所といたしましては、4月現在、事業所規模で50人以上の229の事業所ということになります。病院関係につきましては、コロナウイルスの関係によりまして、昨年及び一昨年に引き続きまして今年度も調査の対象外とするということとなりました。そのうち調査事業所といたしまして、人事院が143の事業所を無作為に抽出、選定したものでございます。調査期間でございますが、4月25日から6月17日までということでございます。
 主な調査内容といたしましては、ポツで上げておりますように、4月分の個人別給与の支給状況、職種別、年齢別、学歴別に調査をいたします。あるいは初任給の支給状況、それから賞与の支給状況、各種手当の支給状況、それから高齢者雇用施策の状況などについて調査を行うものでございます。
 4の調査方法でございますが、感染予防対策を徹底いたしまして調査員による実地調査を基本といたしておりますが、必要に応じまして電子メールなど対面によらない方法も活用して調査を行いたいと考えております。ちなみに、昨年度、令和3年度の調査につきましては、約4割の事業所で非対面、いわゆる訪問せずに調査を行わせていただいたということでございますので、引き続きそういう形での調査も努めてまいりたいと考えております。参考までに、昨年の調査結果の概要を載せておるところでございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について質疑等はありませんか。

○西川委員
 2ページのプロジェクトチームの質問をさせていただきたいのですけれども、部局横断ということで、意味はよく分かります。その中で、例えばポストコロナの産業・雇用・社会、それから脱炭素・環境イニシアティブ、これは、ある意味では今の社会情勢でいくと相反する部分がヨーロッパなどでは生まれてきて、別々にこれを出して、そのお互いの整合性というか、それを調和するところが要るのではないかなとは思う。特にドイツなどは脱炭素がすごく進んでいたのが、方向転換で、ロシア関係もあったりしてですが、やはりつくるだけでは意味がないわけで、実行するときにはこれらが関係するのだけれども、そこら辺はどう調整を取られるのか。

●林新時代・SDGs推進課長
 御指摘のとおり、ごもっともだと思います。一応部局横断で取り組むということにしており、見ていただいたら分かりますけれども、ポストコロナの産業・雇用・社会にも生活環境部もちゃんと参画しております。その辺りは、当然、脱炭素をただ推し進めるだけではなくて、そういう観点での御意見なり、逆にそういった方面からの要望があれば脱炭素の施策にも生かしていくという調整はできるものだと考えております。

○西川委員
 言葉ではできるけれども、実際にこのチームでそれぞれ方向性を出すわけでしょ。それが後づけで、では調整ができるかといったら、なかなかチームでつくってしまったものを直すというのは難しいので、本来はお互いの考え方を途中に入れるような場所が本当はあるべきではないかなと思うのです。特に一番上の原子力安全などでも、これは原子力は稼働が前提で考えておられるのだけれども、今稼働していない。だったら、稼働についてどう考えるかということも必要になってくるだろうし、この事業活動というのは絵に描いた餅ではないわけで、やはり採算性やいろんな厳しい面があると思う。だから、脱炭素はいいのだけれども、過度な政策になってしまうと大変なので、そこら辺が途中で整合性を持てるように調整をする場所が必要ではないかなと思うのです。

●岩下政策戦略監
 西川委員のおっしゃるとおり、今ウクライナ侵攻で、それまでは非常に脱炭素ということでとにかくCO2の排出を減らすのだということで向かっていた世界が、エネルギーが足らなくなってきてヨーロッパが非常に困り始めていて、違う方向に行き始めているということの趣旨があろうかと思います。そういった意味で、こういった喫緊の課題としての脱炭素ということで進める方向は部局横断でしっかりやりながら、ただ、言われたとおり、状況を確認しながら現実に応じた対応というのが中間で必要になるということは、私もそう思いますので、政策戦略監として今言われたことを、委員の意見を取り入れながら適切な方向に施策を進めてまいりたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

○西川委員
 最後になります。実際に事業活動が停滞するようになっては元も子もないので、そこら辺の配慮をしながらお願いしたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○福浜委員
 2点です。いろいろと全国知事会の御報告ありがとうございました。ちょっとタイムラグがあるかもしれませんが、個人的には、円安が行き過ぎているのではないかなと思っているのです。その円安の考え方、日銀の黒田総裁のコメントもちょこちょこは出てきているのですが、大丈夫なのだろうかと感じている県民の方も多いと思います。その辺りをどう政府は考えているのか、もし見解が伝わっているものがあれば教えてください。
 最後の広報課ですが、これは非常にいいポイントを突いた改革になっていくのではないかなと、自分も一般質問で広報の在り方というのは二、三取り上げさせていただいた経緯もあってあえて申し上げたいと思うのです。ぜひ県で培ったこういう部分を市町村にも波及させていって、住民には県も市町村も関係ない、要するに行政情報ですから、いかに県職員の資質、考え方を上げていくのと併せて、市町村職員も、全部取り入れろというわけではなくて、情報共有をした中で、市町村なりに考えていただくというような情報の共有化というのは必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

●眞木総合統括課長
 円安についての御質問でございますが、現時点では、円安につきまして国としてこうした対応を講じるというような明確な方針とかを我々全国知事会サイドとして聞いている状況にはございません。いずれにしても、円安が与える物価高騰ですとか経済に与える影響につきましては、国の経済、そして地域経済にも影響が及ぶこととなろうかと思いますので、今後の状況に応じまして、引き続き、これまでも物価高騰対策については要望してまいりましたが、必要な対応を取ることを求めてまいりたいと考えてございます。

●入江広報課長
 こうした県の取組については、市町村にも情報共有させていただきながら、市町村においても広報の取組がより的確に進んでいくように努めていきたいと思っておりますし、市町村の広報の職員に対しては、県の広報連絡協議会を通じて研修もしておりますので、そういった場面も通じて県も市町村もレベルが上がっていくように努めていきたいと思っております。

◎常田委員長
 よろしいですか。
 そのほかございますでしょうか。

○浜崎委員
 プロジェクトチーム発足について、総括的な組織ということで、今、西川委員から整合性の話もあった。2ページに、部局横断での情報共有、取組推進のプラットフォームとなる全庁型プロジェクトチームということで、非常にそういった意味では画期的というか、直面する行政課題について県の取組をより強化していこうということだと思います。平井県政4年目、最終年度ということですけれども、ここでしっかりと積極的な姿勢を出されたというのは敬意を表したいと思います。
 ただ、個別の部分の案件についてはいろいろあるとは思う。組織という観点から見ると、部局横断ということなので、各テーマにいろいろ部局が関わりを持ち、チーム長は知事だ、副知事だ、統轄監だと出ておるわけだけれども、こういう場合に、俗に言う縦割り行政というか、そういったようなことに陥らないようにということをちょっと危惧する。だから、意図、目的というのは、申し上げたように敬意を表したいと思うのだけれども、それをやる分においてちょっと危惧する面が出てくる。しっかりと関係部局と連携、共有するというのはもちろんなのだけれども、そういった体制づくりが県民に対して成果が見えるような形でぜひ進めていただきたいと思います。
 今日はオンラインということで、本部長は聞いておられますかね。聞こえますか。手が挙がりましたから聞いておられますね。総括的なポジションというのは長岡本部長だと思いますので、本部長にこのプロジェクトチームの推進への意気込みを改めて確認をさせていただきたい。オンラインでの参加ということですから、何となく目の前におられないので画面を見てということにはなりますけれども、思いの丈を話していただきたいと思います。

●長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長
 浜崎委員がおっしゃるとおりで、縦割りを打破するためにこのPTをつくっておるわけですが、PTごとの縦割りにさらにまた陥らないようにということだと思ってございますし、それは、もう常々浜崎委員から、また、総務教育常任委員会の委員の皆様方から御指導いただいていますとおり、令和新時代創造本部というのがしっかりつなぎ役、私の言葉で言いますとハブになれますように努めてまいりたいと思います。
 なので、実はこの本プロジェクトチームは各部局がそれぞれ立てているわけではなくて、令和新時代プロジェクトチームとして我々横串の部局であります令和新時代創造本部が事務局管理、全体をコントロールする中で、このプロジェクトチームをやらせていただいているというのがまさに縦割りに陥らないようにということの趣旨でもございますので、置かれた責務の重さと意義をかみしめながらこのプロジェクトチームの回しをしっかりやってまいりたいと思います。
 そんな中、県庁内の各部局、各プロジェクトチームの縦割りにならないようにということの御指摘をいただきました。外交情勢とか全国の動きとか、そういうものもこのプロジェクトチームの中に言わばインプットしていく、そういう役割もしっかり果たしてまいりたいと思います。頑張ってまいります。

◎常田委員長
 よろしいですか。

○浜崎委員
 本部長、今あなたがおっしゃったように、本部の役割、このプロジェクトチームについて、横串をしっかり刺して縦割りにならないようにということでありますが、まさにそのとおりだと思います。一言申し上げるなら、やはりこれだけずらずらっとプロジェクトチームと出ていますけれども、名ばかりのチームにならならないように、各それぞれのゴールに向かってしっかりと歩みを進めて頑張っていただきたいということを改めて申し上げておきます。何かコメントがあればお願いします。

●長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長
 失礼いたしました。おっしゃるとおりでございます。チームを開いて会議を開いただけにとどまらないよう、出口が予算なのか、PRなのか、どこかへの働きかけなのか、それぞれゴールはいろいろあるかもしれませんが、県民の皆様方にしっかり還元できるようなアウトプットが出せるようにプロジェクトチームを回してまいります。頑張ってまいります。

○浜崎委員
 よろしくお願いします。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、令和新時代創造本部及び人事委員会事務局につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩いたします。再開は10時40分といたします。

午前10時35分 休憩
午前10時40分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 引き続き教育委員会について行います。
 報告事項に先立ち、令和3年12月1日の総務教育常任委員会における森委員の発言について、森委員より一部を取り消ししていただきたいとの申入れがあり、内容を精査の上、お手元に配付した資料のとおり、該当部分の発言を削除することとし、会議録については、該当部分を傍線で表記し調製することといたしましたので、御報告いたします。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
 また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 報告5、鳥取県の「教育に関する大綱」の改定について、松尾教育総務課参事の説明を求めます。

●松尾教育総務課参事(総務企画担当)
 教育委員会資料の2ページをお願いいたします。鳥取県の「教育に関する大綱」の改定についてです。大綱は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づき、総合教育会議における協議を踏まえて知事が定めるもので、毎年度改定しているところです。このたびの改定に当たりましては、今年2月に開催した総合教育会議において改定案について協議し、会議の概要については2月25日の本委員会で御報告申し上げたところです。その後、総合教育会議の意見等を反映させ、4月1日付で改定しましたので、その概要を御報告申し上げます。
 大綱は、中期的な取組方針を記載する第一編と、毎年度の重点的な取組施策を定める第二編の2編構成となっております。このたびの改定の概要につきましては、1に記載しておりますが、第一編については、国際バカロレア教育の導入、少人数学級のさらなる推進や県立夜間中学の開校準備など、本県の新たな動きに対応した取組を明記いたしました。また、第二編については、授業改革、学力向上、ICT活用教育、いじめ・不登校対策、ヤングケアラーの支援強化など、今年度重点的に取り組む施策を盛り込んでおります。
 2の改定のポイントにつきましては、第一編では、県立高等学校への国際バカロレア教育の導入や本県独自の少人数学級の推進、ヤングケアラーの早期発見・早期支援、県立夜間中学の開校準備、また、グローバル化した世界や地域に貢献できる人財の育成、運動部活動の地域移行に向けた在り方の検討、世界で活躍できる可能性を秘めたジュニア競技者の発掘・育成などを明記したところです。
 また、第二編につきましては、新たに明記した主な取組として、授業改革の推進については、小学校高学年の教科担任制の導入や、学力向上策として、鳥取県・市町村学力向上推進会議を設置し、全県一体となった取組や学校全体での組織的な授業改善、本県独自の学力・学習状況調査の分析等を活用した個人カルテによる個に寄り添った指導、教育を推進すること、また、ICT活用教育については、STEAM教育など教科横断的な学びや、各種データを活用した客観的根拠に基づく質の高い教育の推進、ICT端末の持ち帰りによる自宅学習などコロナ禍でも学びを止めない体制整備や、GIGAスクール運営支援センターの設置などの取組を明記したところです。
 また、国際バカロレア教育について、令和5年度から倉吉東高への導入に向けた人材確保や学習環境の整備と認知度向上や機運醸成、また、ふるさとキャリア教育として、県内工業高校の生徒を対象としたスーパー工業士認定制度の新設、小学校30人学級については、国よりも一歩先行する形で本県独自の取組を進めることなどを明記したところです。
 さらに、いじめ・不登校対策については、いじめ・不登校等対策連携会議において、大学教授等から御指導、御助言を得ながら具体的な対策の検討、また、課題を抱える学校への重点的な訪問、指導の実施や、ヤングケアラーに対しては、各学校で児童生徒が相談しやすい体制を整備し支援機関につなげるとともに、SNSやオンラインサロンによりヤングケアラーを孤立させない取組など、支援体制の強化を明記しております。
 そのほか、県立夜間中学開校について、令和6年4月開校を目指して施設整備とともにイベント開催等による周知を図ることや、障がい児への支援については、聞こえない・聞こえにくい子とその家族への支援の中核として設置されるサポートセンターの協力を得ながら、手話を含めた教育支援体制や、医療的ケア児・保護者が希望する教育の場で学習できる教育体制の充実に取り組むこと、また、県立美術館については、美術ラーニングセンターの稼働に向けた取組の推進を明記したところです。
 詳細につきましては、別添で大綱を添付しておりますので、後ほど御覧いただけたらと思います。

◎常田委員長
 報告6、令和5年度鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験について、井上教育人材開発課長の説明を求めます。

●井上教育人材開発課長
 令和5年度鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験について、教育人材開発課から説明をさせていただきます。
 資料は、お手元の3ページでございますが、あわせて、鳥取県公立学校教員採用候補者選考試験実施要項の実物をお手元にお配りしていると思いますので、併せて御覧ください。
 令和5年度採用試験につきましては、3ページのとおり実施する予定としておりますが、実施要項の1ページ、一番最初の表を御覧いただきますと、2番のところに試験区分及び採用予定数を記しております。今年度実施、令和5年度採用に向けましては、小学校教諭で140人、中学校教諭で65人、高等学校教諭で45人、特別支援学校教諭で25人、養護教諭で8人、栄養教諭若干名を計画しているところでございます。中、高、特、養に関しましては、退職者数等を勘案しながら例年並みの規模の採用を計画しているところでございますし、小学校につきましては、今年度採用が予定数120名に対して140名と20名増を計画させていただきました。少人数学級の推進に伴いまして、教員志願者を確保していきたいという私どもの思いでございます。
 また、2ページに、選考の種類として一般選考と特別選考を7つ予定をしております。これは今年度実施と大きく変わるものではございませんので、こちらに記させていただいたということで、御紹介をさせていただきます。
 今年度の主な変更点につきまして、お手元の資料3ページにまとめさせていただきましたので、そちらで説明をさせていただきたいと思います。
 3ページの1番、日程につきましては、4月6日に既に公表し、出願期間に入っており、4月26日までとしております。第一次選考試験は6月19日、小学校教諭、中学校教諭、特別支援学校教諭、養護教諭、これを関西会場、鳥取会場で実施をします。高等学校教諭及び栄養教諭につきましては6月26日に鳥取会場で実施をさせていただきます。また、第二次選考試験は8月26日から9月5日までの期間で指定する1日または2日間で実施をすることとしております。
 今年度の主な変更点としましては、そこに(7)まで記させていただきましたが、中学校教諭を関西会場でも実施をするように計画をしました関係上、(1)番、中学校教諭及び高等学校教諭の一部の教科において実施をしております技能・実技試験、いわゆる体育、音楽、美術ですとか技能を確認させていただく試験がございますが、これらについて、従来、一次試験で実施をしておりましたものを二次試験に移動させていただきました。
 (2)番、小、特、養を昨年度実施については関西会場で実施をしておりましたが、加えて、今年度実施につきましては中学校教諭についても関西会場で計画をしております。また、ICT活用に関しては、全県的な推進に取り組んでおりますので、採用試験においても、中学校教諭、養護教諭にも拡大するように計画をしております。
 また、小学校における教科担任制の推進に伴いまして、特に数学や理科の専門性を有する者を確保していきたいという思いから傾斜配点ということの計画をしております。具体的には、標準型では、国、社、数、理、英に関する各教科の試験を行うのですけれども、それらを均等な配点で実施をしますが、数理型、傾斜型におきましては、数学、理科の得点を1.5倍し、社会、理科の得点を0.5倍するというような自己申告型で傾斜配点を申告していただくような形の設計をしております。
 また、(5)番で、一般選考における加点制度でございますが、中学校教諭において、近年、特に技術ですとか家庭科の志願者を確保するということが困難な状況が顕著になってまいりましたので、この辺りについて加点制度を設け、志願しやすい形、それらの免許状を有する方について、ぜひ本県を目指していただけるような形というものを設計しております。
 また、教員採用試験の枠組みとして、栄養教諭は従来時期を変えて12月、1月の頃に退職者補充という形で実施をしておりましたが、今回、令和5年度採用に向けて同じ時期で実施をできるように計画をしております。また、一部の試験区分におきまして、筆記試験の試験時間等の見直しをしておりますのは、先ほどの中学校教諭について関西会場を実施するということのための、実技試験を一部二次試験のほうに移していたということの関係上、全体の整合を図るために試験時間の一部変更をしているところでございます。
 以上、志願者が志願しやすい形、そして志願者が自分で自分の専門性を発揮していただくような形で本年度の採用試験を計画しております。

◎常田委員長
 報告7、「鳥取県人権教育基本方針」第3次改訂について、土山人権教育課長の説明を求めます。

●土山人権教育課長
 人権教育課でございます。資料の4ページをお願いいたします。鳥取県人権教育基本方針第3次改定についてでございます。鳥取県が策定しております鳥取県人権施策基本方針の第4次改定がこのたび行われましたので、鳥取県教育委員会が策定しております鳥取県人権教育基本方針の第3次改定を今年度行うこととしておりますので、御報告いたします。
 1の改定に当たっての基本的な考え方でございますが、現在の鳥取県人権教育基本方針第2次改訂版になりますが、この基本的な考え方を引き継ぎながら、人権施策基本方針の第4次改定、この改定内容と整合を図ってまいります。そこに記載しておりますが、共通して取り組む課題として、SDGsにおける人権、デジタル社会における人権、ユニバーサルデザインの推進を新たに項目立てしたいと思っております。そのほかにも、社会情勢の変化でありますとか法令等の改定などによりまして一層の対応が求められる課題、これにつきましても対応していきたいと思っております。
 また、これまで鳥取県教育委員会が取り組んでまいりました人権教育の基本的な考え方、(2)に白丸で2つ記載をしておりますが、この基本的な考え方につきましては、引き続き継承していきたいと考えております。そのほかにも、学習指導要領の内容を踏まえた人権教育の推進として、ふだんの授業の中でも人権を意識して人権教育を進めること、国が公表した人権教育の指導方法等の在り方についても、「第3次とりまとめ」、この補足資料の内容につきましても反映をしていくこととしております。
 2の編集委員会の開催でございますが、そこに記載の6名の方をメンバーといたしまして編集委員会を開催し、意見を伺ってまいります。
 今後の改定の進め方につきましては、3に記載のとおりでございますが、進捗状況などにつきましては常任委員会にも御報告させていただきながら進めてまいりたいと思っております。

◎常田委員長
 報告8、県立美術館整備運営事業に係る資材高騰及び労務費の上昇への対応について、齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長の説明を求めます。

●齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長
 5ページをお願いいたします。県立美術館の整備につきましては、急激な資材高騰及び労務費の上昇によりましてPFI事業者から協議があり、その対応を以下のとおり検討しておりますので、報告いたします。
 昨今の資材等の高騰状況は1に記載のとおりですが、県立美術館の整備につきましても、2年前の契約時点と比較しますと、直近で全体建設費は6.2%上昇しておりまして、その額は3の表の(1)で約3.7億円となったことから、その下、(2)仕様の見直し、効率化によりまして約1.1億円を精査しまして、(3)の差引き2.6億円の高騰額4.3%まで圧縮しました。
 このうち事業者負担につきましては、2番のところに書いてございますが、想定できなかった急激で著しい物価上昇等への対応は、発注者と受注者が協議の上、基準を決定する必要があることから、通常の公共工事におきましては事業者負担割合1.0%を適用させるところを、本事業はPFI事業であることから、経営上最小限必要な利益まで損なわれることがないよう配慮した基準とされています1.5%を適用させることとしたものでございます。先ほどの3の表の(3)で4.3%まで圧縮しました上昇額のうち、契約時建設工事費総額の1.5%、9,000万円を事業者で負担していただき、残り2.8%の1.7億円を県で負担するものでございます。
 今後の予定です。一番下の米印に書いてございますが、変更契約に関わります支払いは、県へ建物引渡しが完了する令和5年末に支払う予定としておりますので、5月議会でまず債務負担行為を提案させていただいて、予算成立後、仮契約を締結した上で9月議会で契約変更に関わる議案を提案させていただきます。翌令和5年度につきましては、2月議会までに精算変更及び銀行借入利息精算に関わる仮契約を締結した上で、令和6年2月議会で変更契約に関わる議案提案をさせていただく予定としております。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について質疑等はありませんか。

○森委員
 まず、教育に関する大綱で、4月1日に改定したという話なのですけれども、別冊を見ると、これは令和元年4月に一番最初につくったと思うのです。令和4年度改訂版ということになるので、その令和4年4月1日改定というのが本文のどこかに出てくるかなと思ったら出てこないので、これはやはり令和4年4月1日改定というやつが、4月1日からやっているよというのがどこかにあるべきなのかなというのを思いました。その辺を教えてください。
 次に、教員採用試験の話ですけれども、関西会場でたくさんの採用希望者の試験をするということで、倍率も上がっているということで効果が上がっていると聞いています。そういった中で、鳥取県に住んでいない人たちが受けてくれるということで、いいかなと思うのですけれども、この実施要項の中に、めくっていただいて、2ページの選考の種類の3.、現職教諭を対象とした選考というのがありますよね。本県も、よその県の公立あるいは大学法人の学校に勤務している教諭を中途採用みたいな形で採用するという選考採用ですよね。
 そうすると、関西会場で試験をしている、実家が鳥取県外にある方たちを採用するわけですけれども、こういった人たちが、取りあえず鳥取県には採用されて、また地元の県に戻っていくという流れができるのではないかなという気も私はしているのです。この関西会場の試験を始めたのがいつからで、そういった動きがあるのかないのかということも確認をしたいですし、県外から来ていただくということについて、非常にいいことだし、それから倍率も上がるということでいいことだとは思うのですけれども、逆に、鳥取県が教員のトレーニングセンターになってしまう可能性もあるのではないかなという危惧も持っていて、その辺、どういった動きがあるのかということを把握していれば教えていただきたいということ。

●松尾教育総務課参事(総務企画担当)
 森委員から教育大綱の改定日の記載がないではないかという御意見を頂戴いたしました。これにつきましては、取りまとめを行っております総合教育推進課と調整をいたしまして、大綱に改定日の記載をするようにしたいと思います。

●井上教育人材開発課長
 関西会場設置でございますが、令和元年度実施の試験、令和2年度採用の試験から小学校教諭の関西会場実施を始めております。したがいまして、2、3、4と現在3年経過をしたところでございますので、議員がおっしゃったような大きな流れとして、本県を受検し合格し、一旦本県に来た上で地元の県に帰っていくような流れということは、現在まだ3年でございますので、その顕著な大きな流れとしては正直言って把握はできていないと思っております。ただ、当然おっしゃるとおり、ないわけではないとも思っております。
 あわせて、委員おっしゃっていただきましたとおり、特別選考の3.番、現職教諭を対象とした選考というのは、逆に、現在、他県で御活躍いただいている本県出身の方が本県にお戻りになって本県で活躍していただくということを意図したものでございますので、お互いに、ですから本県にも帰ってきていただきたいと思っておりますし、そういう窓口もきちんと準備し、優秀な教員の確保につなげていきたいと考えております。

○森委員
 重ねて伺うのですけれども、ここで小学校教諭は120人が大体採用予定のところだけれども、去年と比べて20人プラスで140人で、中学校も65人で人数が若干増えているということだと思うのですけれども、令和元年度から関西会場で試験を始めて3年間、県内出身者、県外出身者採用の割合というのはどういったふうに動いているのでしょうか。採用された人数の中で、鳥取県出身者と県外出身者の割合がどのような数字になっているのか、教えてください。

●井上教育人材開発課長
 採用者の割合としては、まだ把握ができておりませんので、またこちらで調査させていただければと思います。

○森委員
 その資料を、また委員会に提出いただきたいと思います。

◎常田委員長
 資料をお願いします。
 そのほか。

○興治委員
 今の教員採用試験の関係なのですけれども、森委員の触れられた1つで、現職教諭を対象とした選考の対象になる方について、公立または国立大学法人の先生に限定されているのですけれども、私立の学校に勤めている方の中にも本県出身者であるとか、あるいは一定の優れた教員としての技能を持っておられる方もいらっしゃるようには思うのです。何かしらの制約があるのかもしれないですけれども、なぜ公立・国立大学法人だけに限定されているのか、私立にそれを広げる余地はないのか、その辺りの御説明をお願いしたいと思います。

●井上教育人材開発課長
 趣旨としましては、採用試験を実施しているということを特別選考の担保にしているということでございます。すなわち筆記試験における知識、技能の確認、それから面接等の試験によります人物評価、この二段構えで教員採用試験は基本的には実施をしておりますし、他県の公立学校教員につきましてもほぼ同様の形で試験の実施をされていると認識をしております。国立大学法人等も同様のことと認識をしております。
 私立学校における採用というのは、必ずしも一律にそのような形ができているかどうかということはなかなか把握がしづらいというところで、一定の力を有するとみなし得る他県の公立学校教員について、一部試験を免除し、人物評価でもって採用試験で評価していくという形を取っているというのが現状でございます。

○興治委員
 ということは、私立学校の教員の方については、公立学校で採用試験をするような中身について、全てクリアしているとは限らないというような判断に立たれているという、そういうことですかね。

●井上教育人材開発課長
 そこがなかなか確認が極めて困難だというところで、現在このような形を取っておるというところでございます。

○興治委員
 何かそこは検討の余地があるような気はするのですけれども、教育長、どうですか。

●足羽教育長
 もちろん私立学校にお勤めの先生方も、それなりの知識あるいは素養、そして人物であると思っております。それを除外しているわけでは決してございませんが、先ほど課長が申した人物評価がなされていないまま採用になっている方も、これは確実にある、免許があるのでとにかく教壇に立っているという、そういうケースがあることも伺っており、なかなかそこを、どんな人物なのかということを評価する部分が一定の目安をつくることが難しいので、現時点では私立対象を外しているところでございます。もし含めた場合、どんな方が手を挙げてきていただけるのか、適切な方であれば本県としてはもちろんウエルカム、公私を区別するわけではございませんので、今後も研究材料として重ねて、いい方にぜひ戻るお気持ちがある方には戻っていただきたい、そういう気持ちで研究をしてみたいと思います。

○興治委員
 分かりました。

◎常田委員長
 そのほか。

○西川委員
 5ページにちょっと厳しいことを言わせていただきます。
 この高騰でのお金が要るというのは、今の御時世なので理解はします。問題は、2番目の仕様の見直し・効率化。これはどなたがされたのですか、まずそれを。

●齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長
 PFI事業者とこちら側とでお話をさせていただいた中で、備考欄に書いてございますように、いろいろ圧縮できるものがないかということを全体額が決まっていますものですから、圧縮を両者で話し合いながら決めていったものでございます。

○西川委員
 普通、入札が終わってこういうことはなかなかあり得ない。それで、この金額ができるのであればなぜ初めにしないかですよ。例えば設計監理者は、たぶん仕様やいろんなものを出された上で設計して金額をはじき出して監理まで考えたと思うのだが、それが変更できるのであれば、その人は監理できないですよね。ということは、僕から見るとPFIの趣旨とは本当に半分反するような面が生まれているということだ。それで、こういう仕様見直しができるのであれば、もっとできるのではないかと勘ぐってしまうのだ。僕らから見ると、実際のところが内容が分からないので、本来どうかなと思う。
 それで、金額を出したいからということなのだろうとけれども、躯体でないので免震装置の台数の精査と、本来こんなもの初めにできていないといけないことだ。それができるということが僕はちょっと不思議なのだけれども、そこら辺はどう思われますか。

●梅田美術館整備局長
 見直しについては、課長が申し上げたとおり、私ども整備局と、それからPFI事業者、加えて博物館の学芸員、実際に携わる職員も含めて精査をしたところであります。それで、その項目の中には、いわゆるPFIの提案、我々が要求した水準以上の提案を入れているものがあったりして、それについては水準まで整理ができるだろうと、見直しができるだろうというものがございましたので、それを丁寧に拾っていったというのがこの状態でございます。免震装置につきましては、性能発注ということでPFIで提案を受けているわけなのですが、ほかの方法で代替可能ということも議論してこれを採用したものでございます。
 また、備考に発電機というのがございますが、これも私どもが要求水準で定めていた基準よりも長く稼働するという提案があったものですが、水準までは対応できるだろうと、水準まで短くすることは可能だろうということを入れた結果、発電機というのはどうしても燃料を食いますので、燃料のタンクというものが1つ縮小できるという金額に及んだものでございましたので、あくまで最初に私どもがPFIで要求水準を変えたものではないということがベースにございます。

○西川委員
 結果的に減額できたのだけれども、本来は入札前にこれができているのが普通。やはり指摘させてもらわないといけないわけだ。ということは、不備なわけだ。不備というような言い方は失礼かな、精査がもうちょっと甘かったというか、それができるのであればすればよかったわけで、私が思うのは、本来は、完璧は無理にしても、ある程度できているのであればこの見直しはなかなか難しいというのが普通、請負業者は、僕がもし自分がした場合はそう思いますよ。やはり途中変更ができるのだったら初めからしてくれということになるので、ここら辺はもうちょっと考えられて、これからまだあるでしょうから、幾ら上限の金額が決まっているとは言いながらこういうことができるのであれば、私、個人的に思うのは、ちょっとシステムとしてはどうかなという部分もあるので、もうちょっとちゃんと事前にやっていただきたい。
 もう1点は、これが分かっているのに5月議会に提案ができないというのは、時間的なもので、今までの提案で9月に補正に出したいというのは、これが出ているけれども、間に合わないということですか。

●齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長
 今後の予定のところで説明させていただきましたが、まず今回常任委員会に報告させていただいた上で、5月議会では債務負担行為を取らせていただいて、それに基づいて仮契約をさせていただこうということで、その仮契約については9月議会で提案させていただいて変更契約をさせていただくという格好になっております。

○西川委員
 終わります。一応苦言を。

◎常田委員長
 そのほか。

○福浜委員
 西川委員が加減されたので、もうちょっと突っ込みたいのですけれども、学芸員の方もその見直しには携わっていらっしゃるということで、ぎりぎりのところの精査がされた上で、よく1億1,000万円も縮減されたなと。その努力については敬意を表したいと思いますし、理解はしているつもりですが、備考欄に書いてあるのが3つぐらいしかなくて、なかなかそれで1億1,000万円という積み上げがよく見えてこないので、これを細かく言うつもりはないのですけれども、ここに出ている中で表に現れる部分というのは、この展示室の箱型展示ケースですよね。それは実際どのぐらいの美術品をそこに展示するかというところに絡んでくる話で、当然温度・湿度管理とかもできているものではないかなと想像はするのですけれども、つまりそういうものは、今後半世紀以上使っていくであろう美術館の機能を損なうことになるのではないかなという危惧をしているのですよ。
 だから、実際今はこういうふうに物価高騰、資材高騰でしようがなしにかもしれないですけれども、長い目で見た場合に本当に今これを削っていいのかというところは、学芸員さんも大丈夫ですと言われたのか、渋々だったのか、その辺の温度差がここでは分からないのですよね。
 個人的には、やはりいいものを造る、県民立という話であれば、機能としてはやはりそれなりのものを維持すべきではないかなというところがぎりぎりのラインではないかなと思ってこれを見たときに、免震とか非常用発電機というのは、そうなのだろうなと思いましたけれども、これも先ほど西川委員が言われたように、最初にチェックしておけばよかったのにというのは思いましたが、それでもチェックしていただいてよかったなと思うのです。だけれども、展示室の箱型というのは、そこに絡んでくるもので、削るべきものではないのではないかなとも思うのです。皆さん、そういう中でこういう結論を出されたというところも分かった上なのですが、その辺の思いというものをやはり県民の方にも分かってもらわないといけないと思いますので、あえて質問させていただきました。

●梅田美術館整備局長
 私どもとしても、渋々という言葉を使われましたが、学芸員には、目指すところの姿に必要なものというのを本当に改めての精査を強いたことで、大変苦労した作業をさせてしまったなと思っております。
 ただ、見直した項目につきましては、委員もおっしゃったように、表に見えるものというものを極力少なく、バックヤードのもので何かできるものをということで多く上げたものでありますが、表に出るものということで、この箱型展示というのは台数が数あったところでございますので、そこを若干減らしたというところであります。箱型については、展示の手法としては1つ見せ方として必要なものであり、全くゼロにするわけではありませんので、残った台数を有効に活用するということを含めているわけです。一方で、見直しの中で可動壁といいますか、大きな部屋を仕切る壁も、これを数が調整できないかという議論もしたのですが、これについては、やはりその後の展示に差し障りが出るという学芸員の意見もありまして、それはあえて項目に入れなかったという、本当に渋々を重ねてたどり着いたのがこの見直し案というところでございます。将来に向かって禍根を残さないという意味では、100%ではないのですけれども、今考えられるところまでで手を打てたかなと思っております。
 今後、備品等の展示内容でさらに必要なということが将来にわたって出てくるようでございましたら、これはPFI事業者とも相談をしながら、また、県の予算も考えながら、それは柔軟に考えていかなきゃいけないなと思っております。

○福浜委員
 理解しました。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○浜崎委員
 総括的な観点から2ページ目と3ページ目、その辺で私の感じ方というところを教育長に申し上げたいと思うのですが、2ページ目のこの教育に関する大綱というものは、ここにも書いてあるように、なかなかこの改定ポイントの第一編、第二編、非常に細かくいろいろ書いてあるので、時間的な関係もあってしっかり読めていないのだけれどもね。ただ、改定の概要というところで、今までの教育、教育長をはじめ教育委員会さんが一生懸命やって、取り組んでおられるというところのそういった範囲は私も感じておりますので、その辺のところからちょっと申し上げたいのだけれども、この改定の概要ということで、国際バカロレア教育の導入だとか少人数学級だとか、それを推進していく、また、県立夜間中学、ここの準備で、そういうことからして、学力向上であったり、昨年度のこの委員会のメンバーでも聞き取りをしたと思うのだが、いじめ・不登校対策等、要は教員への多様な視点というのが求められている状況だろうと、改めて、この2ページ、3ページの特に教育に関する大綱ということでそれを思います。
 また、3ページ目の教員採用試験、主な変更点ということでここに書いてあるのだけれども、ICT活用の技能ですか、それから数学だとか理科の傾斜配点、そういった部分でも採用段階において結局ハードルが上がってきているという認識を持たせていただきました。
 それを踏まえてということですけれども、研修等を通じた教員のやはり資質向上、また、能力の向上ということに向けて、改めて今年度どういう取り組み方をしていくのか、どのように取り組んでいかれるのかというのを、教育長の所見をまず取りあえず伺いたいと思います。

●足羽教育長
 教育に関する大綱及び採用試験に絡めてのお尋ねをいただきました。
 今、学校現場は、もう御承知のとおり、様々な教育的な課題や、あるいは学校に対する要求度が本当に年々高まってきているなと思います。さらに、そこにコロナ禍が、ある意味追い打ちをかけるような形で学校現場には本当に今大変な転換期を迎えているところだなと感じているところでございます。子どもたちへの学びの要求度が、まずは外国語教育が小学校からスタートしました。さらに、道徳の教科化がなされております。そこにさらにICT、1人1台端末、GIGAスクール構想が入ってきた、この直近3年、4年の間に、本当にまず小学校現場にこうした大きな変化が起こってきているところでございます。
 それは、とりもなおさず子どもたちを指導していただく先生方にも、そうした指導がさらに現場で指導いただきながら求められていくという意味で、委員から御指摘があった教員の資質向上というのが本当に様々な視点で急務になっている。それを、では、みんなが同じレベルで同じようにはできないまでも、隣の教室はICTをばんばん使ってやっているが、うちのクラスは私が苦手だからしませんというわけにはいかない。そういう教育の不公平感を生み出さないためにも、一定レベルをいかに維持していくかというようなこと、外国語しかり、道徳はこれまでもずっと重ねてきた部分がありますけれども、新たに入ってきた外国語教育とICTについては、そうした教員の指導力の影響が非常に大きく及ぶところでございます。
 そんな辺りをポイントに置きながら、今年度は例えばICTでありましたら、昨年はとにかく使うというところでスタートしましたが、今年度はそれを授業に生かすという視点に変えて、一気にハードルを上げるのではなく、子どもたちにとって学びの質が高まるような使い方を生かしていけるようなという、そんな視点を明確にしながらの研修充実に取り組んでまいり、そのことが、私、返す返す言いますが、誰のためにやっているの、みんな子どもたちが成長する、変容する、そこにつながるような形での教員の資質向上を図ってまいりたいと思っているところでございます。

◎常田委員長
 よろしいですか。
 そのほかございますでしょうか。
 では、次に移ります。
 次のその他ですが、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。
 意見がないようですので、教育委員会につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩いたします。再開は11時35分とします。

午前11時26分 休憩
午前11時36分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 引き続き総務部について行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いします。
 また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始していただきますようお願いします。
 質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 報告9、鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第1回)の開催結果について、吉川税務課長の説明を求めます。

●吉川税務課長
 総務部資料の2ページをお願いいたします。鳥取県森林環境保全税のあり方検討会の開催結果について御説明いたします。
 本年度が第4期の最終年度となりますこの税につきまして、在り方を検討するため検討会を設置して検討することとしておりますが、その第1回目の開催結果について御報告いたします。
 開催日時は、令和4年3月28日、開催方法はオンライン開催で、出席者はお示ししているとおりでございますが、人事異動等に伴って4月からはまたメンバーが変更する部分もございます。
 主な検討事項につきましては、県税のほうの森林環境保全税のこれまでの事業実績及び事業効果等の検証、評価、それから国税であります森林環境税の創設を踏まえた両税の関係性の整備、それから県税の森林環境保全税により取り組むべき財政需要についてということでございます。
 検討会の中で出されました主な意見につきましては、県税の存続の要否を判断するには、県民の理解を得る上でも、県及び市町村の今後の財政需要と財源の必要性の整理が必要であると。それから市町村に譲与される国税は、幅広く活用が可能であり、市町村の意見を踏まえた上で、県税との役割分担や連携を整理することが必要である。それから普通林間伐への上乗せ補助に超過課税を充当することについては、丁寧な議論が必要でありますという意見が出されました。
 この意見を受けまして、第2回検討に向けた対応でございますが、市町村と県、それぞれの将来を含めた財政需要を試算した上で、市町村が国税により対応可能な範囲と県税での対応が求められる範囲を整理し、県税の要否を検討することとしていきます。また、市町村への説明、意見交換を実施し、市町村の意向も踏まえて、市町村、県の役割分担、国税、県税の使途の整理につきまして検討を深めていきたいと考えております。
 今後のスケジュールにつきましては、今月の来週以降に市町村への説明、意見交換を実施し、5月頃には県民参画電子アンケートを実施する予定としております。それを受けまして6月下旬頃に第2回目のあり方検討会を開催し、8月にパブリックコメント、9月頃に第3回の検討会で最終取りまとめという予定にしております。

◎常田委員長
 報告10、とっとりデジタル田園都市プロジェクトチーム会議の開催結果について及び報告11、智頭町におけるコネクテッドカーの導入について、下田デジタル改革推進課長の説明を求めます。

●下田デジタル改革推進課長
 総務部資料の3ページをお開きください。全庁挙げてデジタル実装の取組を加速・拡大するために、このたび、とっとりデジタル田園都市プロジェクトチームを設置し、第1回会議を4月12日に開催しましたので、概要を報告させていただきます。
 目的は、鳥取らしい、本県らしいデジタル田園都市国家構想の実現に向け、全庁挙げて取組を加速するということでございます。会議の参加者は、チーム長である知事のほか、県のCIO補佐官である柴崎先生、米澤先生、そして各部局長、教育長でございます。
 会議では、各部局長から今後に向けたいろんなアイデアを出していただきまして、そういったものの幾つかのものをパイロット事業として選考しながら検討を深めていくということを確認いたしました。例えば鳥取砂丘月面プロジェクト、こういった取組だとか、あるいは国保などの健康データの活用ですとか学力向上に向けた学習データの活用、こういった取組を既に開始しておりますが、そういったものをさらに深化していくとか、災害対応のものもいろんなアイデアが出てまいりました。
 そんな中、柴崎補佐官からは、次の4ページでも御説明いたしますが、県のコネクテッドカーの事業のような中山間地の高齢者の対策、そういった新しい福祉の取組が動いていますけれども、そういった鳥取らしさをまず形にしていくということも重要ではないかですとか、あるいはいろんな業務にそのシステムが実装されてきています。そういったデータを連携とか、あるいは活用、そういったことを進めてはどうかとか、あるいは人材育成、そういったような御意見をいただいております。
 今後、住まあとっとりプロジェクトみたいな形でこういったものの検討を深めながら、本県の強みを生かしたような地方創生に向けた取組を加速していきたいと考えております。今回の意見を参考にしながら、また、高齢者や障がい者など誰一人取り残されない、そういったことにも配慮しながら取組を進めていきたいと考えております。
 4ページでございます。智頭町におけるコネクテッドカーの導入でございます。このたび智頭町が県のモデル事業、県の補助事業を活用しまして、5Gとか4Gとか、そういった通信機能を搭載したいわゆるコネクテッドカーを導入いたしまして、車両を地域に派遣して実際の役場窓口と同等のサービスを地域で展開する、そういった新しい切り口の行政スタイルの取組、これを智頭町では智頭Miraizeプロジェクトと命名されておりますけれども、そういったことがいよいよ開始をしました。これに伴いまして4月11日に智頭町主催でお披露目会が開催されましたので、御報告させていただきます。
 コネクテッドカーというのは、実は大型のワゴン車の中に5Gとか4Gとかの通信機器とかパソコン端末、そういったものを設置しながら、車の中を用途に合わせて可変するような、そういったものでございます。いわゆるいろんな用途に使えるマルチタスク型の車両をそう呼んでおります。実際に智頭町で提供されるサービスとしましては、ロコモ・フレイル対策として、現場から専用システムにアクセスをし、現地で高齢者の方が認知だとか身体の状況をチェックしてその場で本人に結果をお返しするとか、あるいは介護予防のためのeスポーツだとかそういったものをやるとか、あるいはオンライン行政手続、これを直接マイナンバーの申請のブースを設けまして、その場で受付可能なことを展開するですとか、あるいは地域の魅力発信としてバーチャルの体験を外部の人に提供しようとか、あるいは災害発生時のときにその車を現地に向かわせ、そこを現地の対策本部、そういうような取組をするとか、そういうようなことを検討されております。
 この4月11日のお披露目会の中では、実際にロコモ・フレイル対策として、智頭町の芦津地区、そこでお披露目会がございましたが、そこで住民の方々にロコモ・フレイルの予防対策として、実際に体験していただきながらそのサービスを提供しております。また、真ん中にもう一つ、マイナンバーカードの申請、こういったものをこのお披露目会のときにやりました。実際、お披露目会ということで5人ぐらいで想定していたのですが、それを上回る申込みがあったりして、かなり好評だったと聞いております。県のコネクテッドカーのモデル事業というのは、今、智頭町のほかに南部町さんでも同様な取組が進んでおりまして、来月には運用開始をすると聞いております。2町の取組の成果をしっかりほかの市町村にもお伝えをしながら、誰一人取り残されない人に優しいデジタル社会の実現を進めてまいりたいと考えております。

◎常田委員長
 報告12、県庁DX・業務改革プロジェクトチームの設置について及び報告13、鳥取県協働連携ガイドラインの策定について、島田参事監兼行財政改革推進課長の説明を求めます。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 資料の5ページをお開きいただきたいと思います。先ほどのとっとりデジタル田園都市プロジェクトチームと同じですけれども、令和4年度、新時代プロジェクトチームの1つといたしまして県庁DX・業務改革プロジェクトチームを設置いたしましたので、報告させていただきます。
 冒頭にも記載しておりますけれども、このPTですが、デジタル化などを生かした業務改善の一層の推進と、それからマネジメントの強化、業務の質の向上を目的としておりまして、部局横断で設置したものになります。
 2の構成・取組内容のところでございますけれども、副知事をチーム長といたしまして、総務部長、会計管理者、監査委員事務局長、教育委員会事務次長をメンバーとしておりまして、去る4月14日に第1回の全体会議を開いたところでございます。全体会議におきまして設置の趣旨、課題意識を共有いたしまして、2つのワーキング、県庁DX・業務改革ワーキングと業務適正化ワーキングを設置すること、それからこの2つのワーキングにおいて具体的な取組を進めていくということについて了承されたところです。
 1つ目のDX・業務改革ワーキングにつきましては、これまで県庁DXに取り組みまして成果を上げてきたところでございますけれども、さらに県庁業務の改善、質の向上、時間外削減につなげていこうとするものでして、例えばですけれども、これまで電子申請の導入に積極的に取り組んでまいりまして、利用件数を約17倍に伸ばしたりですとか、RPA、ロボティックス・プロセス・オートメーションですけれども、こういったものによりまして通勤手当認定業務を自動化したりして、従来であれば1件30分かかっていたものを3分で処理できるようになったりと、成果を上げてきたところです。さらに、今年度から県庁職員が使用するパソコンが、庁内、庁外にも持ち運び可能となる予定となっておりまして、こういった様々な技術につきまして、デジタル改革推進課とも連携いたしながら、デジタル技術で今どのようなことができるのかということについて県庁内でよく勉強して、各所属における一層の取組の検討、そしてまた、実施につなげてまいりたいと考えているところです。
 もう一つにつきまして、業務適正化ワーキングですけれども、本県では令和元年度から業務適正化を実施しておりまして、業務上のミスの防止であったり効率化といったことに取り組んできたところです。この取組によって、公文書の押印の大幅削減であったり、工事検査が合格すれば業者の方から請求がなくても支払いを行うとか、こういったミスの防止や効率化といった一定の効果を上げてまいりました。導入から3年がたちますので、現在の取組をいま一度見直しまして、また、デジタル化の状況も踏まえまして、例えば今、契約事務などを含めて監査の指摘が繰り返されるミスも多うございますので、そういったものをどうすれば未然に防止できるかなども含めて、実効性のあるマネジメントの在り方について検討を行ってまいりたいと考えているところです。
 今後のスケジュールですけれども、先ほど申し上げましたとおり、第1回のPTは4月14日に立ち上げまして、早急にワーキングを立ち上げるということで、明日(1)のワーキングを立ち上げまして、来週27日には適正化ワーキングを開催ということで予定しておりまして、9月ぐらいまで議論を重ねまして具体の取組につなげてまいりたいと考えているところでございます。
 6ページをお願いいたします。鳥取県協働連携ガイドラインの策定ということでございます。鳥取県におきましては、将来ビジョンであるとか鳥取県民参画基本条例に基づきまして協働連携を進めてきたわけですけれども、その取組を一層推進するための指針として、こちらのガイドラインを作成いたしましたので、報告させていただくものです。
 なお、1の(3)にこれまでの策定過程について記載しているところでございますけれども、これまで地域づくり県土警察常任委員会におきまして、その都度、県民参画協働課から報告させていただいていましたが、4月の組織改正によりまして当課が公民連携を所管することになりましたので、最終の段階ではございますけれども、この策定結果についてこちらに報告させていただくことになったものでございます。
 1のガイドラインの概要でございますけれども、県と民間事業者などの協働について、提案の方法であったり、そういった具体的な手順や方法を定め協働に対する認識や相互の役割を共有することで、本県における協働連携を一層推進するということを目的としております。
 内容の概要ですけれども、1章から4章までになっておりまして、本ガイドラインの趣旨として、鳥取県がどのような協働を目指すのかといった姿、そしてまた、協働連携を進める上で基本的な考え方、例えば相互理解の推進であったり情報共有、公平性、透明性、そういったことについて定めてあったりですとか、民間事業者と県がどのように協働を進めるのかといった進め方であったり、協働連携にはどのような手法があるのかということ、PFIであるとか指定管理者制度、ネーミングライツ、連携協定の締結などがありますけれども、そういったものについて記載したものでございます。
 また、本県の取組事例についても豊富にそれぞれ挙げておりまして、これは、それぞれの取組を紹介することで民間事業者や、また、県職員双方が連携のイメージをきっちりと持つことによって、次の連携に対するアイデアを出していくことにつなげたいという思いで取組を紹介しているものでございます。また、第3章では、業務提案の流れと留意点ということで、民間提案事業サポートデスクというのを昨年の4月に立ち上げておりますけれども、そちらの概要であったり提案の流れ、また、第4章におきまして、鳥取県協働連携会議というのが第三者機関としてございますけれども、こちらで上記のサポートデスクの対応が十分であったか等について検証を行うことで、よりよい取組につなげていくという考え方を取っておりまして、もしこちらの会議で再検討を求められれば、また再度検討していくということもあり得るというようなことで考えているところでございます。また、検証結果も含めて取組については公表していくということにしている、こういったガイドラインの内容になっております。
 お手元にガイドライン本体についてはお配りしておりますので、また後ほど御覧いただければと思います。策定過程は、簡単に御説明申し上げますと、先ほど申し上げました第三者委員会である協働連携会議、鳥取大学の細井副学長に座長になっていただいておりますけれども、こちらのほうで4回にわたって意見聴取をさせていただいたところでございます。今年の1月にはパブリックコメントを実施いたしまして、県民参画アンケートも実施いたしたところでございます。また、こういった過程で策定させていただきまして、今後の予定といたしまして、ガイドラインをホームページにも掲載させていただいておりますけれども、今後、民間事業者、NPOや大学などに対しても御案内しながら、県庁職員にもしっかり周知をして双方が共有した上で、また、事例なども共有した上で発信を行いまして、協働連携の理解と関心を高めることで、本県におけるさらなる協働連携の継続的発展を目指すことを考えているところでございます。

◎常田委員長
 報告14、鳥取大火の区画展の開催及び「研究紀要」第11号の刊行について、柳楽公文書館長の説明を求めます。

●柳楽公文書館長
 資料の7ページをお願いいたします。現在、公文書館において開催中の鳥取大火の企画展及び「鳥取県立公文書館研究紀要」第11号の刊行につきまして御報告をいたします。
 まず、1の鳥取大火の企画展でございますが、公文書館では、鳥取大火の記録を次の世代に継承するため、また、記憶を風化させないため、平成27年度から鳥取大火が発生した4月17日に合わせる形で鳥取大火の企画展を開催してきているところでございます。今年は大火から70年という節目の年に当たっております。東部消防局と共催をいたしまして、4月12日から4月27日までの16日間、「田賀久治の見た鳥取大火-蘇る70年前の光景-」と題しまして、公文書館展示コーナー及び共通通路で現在開催をしているところでございます。
 展示コーナーでは、砂丘の田賀と呼ばれた写真家、田賀久治氏が撮影しました鳥取大火の初公開の写真10点と併せまして大火関連の公文書を提示しております。また、図書館との共通通路におきましては、東部消防局の職員の方が制作された防火啓発のイラストカレンダーや市中パレード用の横断幕等を併せて紹介をしてございます。4月27日まで残り1週間となっておりますけれども、土日無休でやっておりますので、ぜひお越しいただければと思います。
 なお、企画展に併せまして、田賀久治氏の鳥取大火の写真、全部で58点ありますが、それをとっとりデジタルコレクション、インターネット上で閲覧できるシステムですけれども、こちらで公開をしておりますので、こちらもぜひ御覧いただければと思います。
 続きまして、2の「鳥取県立公文書館研究紀要」の刊行についてでございます。公文書館の研究紀要ですけれども、平成17年に創刊しておりまして、このたび第11号を刊行いたしましたので、報告をするものでございます。
 この今回の研究紀要には、歴史公文書等の保存・活用等に関する論考あるいは米子医専から鳥取大学医学部への変遷の歴史についての研究論文など、計6本の原稿を収載しております。6本の原稿の題名、執筆者につきましては(2)に記載のとおりでございます。A5判103ページの冊子で税込み500円、4月20日から頒布を開始したところでございます。

◎常田委員長
 報告15、「鳥取県淀江産業廃棄物処理施設計画地地下水等調査会」第8回会議の結果について、山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長の説明を求めます。

●山本淀江産業廃棄物処理施設計画審査室長
 資料の8ページをお願いいたします。私からは、3月26日に開催しました産廃処分場計画に係ります地下水調査会の第8回会議の結果を御報告させていただきます。
 なお、当日は、コロナの影響等もございまして、全委員の皆さんがウェブで御参加いただいております。結果については、4に記載しておりますが、今回は、これまでの各種の調査でありますとか解析の結果、これに基づきまして地下水の流動状況を確認しております。
 内容につきましては、恐れ入りますが、次の9ページを見ながら説明させていただきたいと思います。9ページに流線図をつけさせていただいております。こちらは計画周辺の水の流れを再現したものでございます。計画地周辺には、地下の浅いほうから第一帯水層、第二帯水層、第三帯水層と3つの帯水層が広がっております。第一帯水層が赤線、第二帯水層が黄色、第3帯水層が緑ということでございます。
 すみません、図の見方ですけれども、横にしていただいて上のほうが日本海側になります。北側になります。西側にあります紫の線は、こちらは日野川の影響を受ける地下水の流れになります。そして青の色につきましては、これは地表水でございまして、主に河川を表現してございます。計画地については、赤枠でございますが、御覧いただきますと、計画地からの緑や黄色の地下水の流れというのは、これは北西を向いておりまして、米子市の水道水源であります福井水源地には向かっていないということが確認できます。
 一方、計画地の北北西に位置します三輪山の清水、こちらは市が整備された水くみ場でございますけれども、ここには計画地の地下水が近くを流れている状況が見てとれるということでございます。ただ、この三輪山の清水なのですが、これまでの解析から、地形が複雑で、地層区分の境界に位置するような場所でございまして、地下構造の判断が難しく、供給元、どの帯水層から供給されているのかというのが特定できておりませんで、計画地の地下水の影響が判断できないという状況でございます。
 なお、この三輪山の清水でございますが、水道水源とは異なり、湧き水、湧水でございますので、水利用につきましては御自身での御判断、自己責任というようなことにはなりますが、地元の方に伺いますと、料理の煮炊きに利用されるという声もありますし、我々が行くたびにかなりの頻度で水をくまれているというような様子もお見かけします。こうした水利用の状況も踏まえまして、やはりこの計画地の地下水との関係は明らかにしておいたほうがよいとの判断もございまして、追加のボーリング調査を行うことにさせていただいておりまして、先週からこの湧水の近くで掘削を始めているという状況でございます。
 すみませんが、また前のページに戻ってください。5にありますとおり、当日、委員の皆さんからは、この地域の流れの特性は十分把握されたという評価はいただいておりまして、福井水源地に対する流れの影響はほとんどないとのことでございました。
 この点を少し補足させていただきますと、会議後の嶋田会長のマスコミに対するインタビューの中では、地下水の流れについては、福井水源地の懸念材料にはならないとのコメントもございましたので、併せてこの場で御紹介させていただきます。一方、三輪山の清水につきましては、利用者も多く、計画地の地下水との関係をはっきりさせたほうがよいということが会議の場で出たところでございます。
 今後でございますが、今回の追加調査で当初のスケジュールからは数か月ずれ込む格好になってしまいますが、順調に進めば夏頃までには追加調査を終えまして、このたびの結果も含めて最終結果として御報告させていただく予定としております。
 7には、傍聴の状況を記載しております。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について質疑等はありませんか。

○興治委員
 智頭町のコネクテッドカーについてです。オンライン行政手続としてマイナンバーサービスの申請ができるとあるのですけれども、今後、その他どのような行政手続がこれによってできることになるのか、その辺りを教えてもらいたいと思います。
 それと、智頭町がこの車を巡回させるというか、どのようにいわゆる周辺の地域までこれを動かそうと計画しておられるのか、その辺りの概要も教えてください。
 それと、これに係る導入経費が幾らぐらいで、国と県の補助金がそのうち幾らなのか、概要で結構ですのでその辺りも教えてください。

●下田デジタル改革推進課長
 今3つ御質問いただきました。
 マイナンバーの申請以外にどんなことを申請するのかということでございますが、これはあらゆる申請手続ができると思います。今、福祉関係ですとか、あるいは役場でやっていらっしゃるものはどんなものでも可能になるのではないかなと思っています。物によっては、閉域網といいますか、役場のインターネットに接続しないで、案件によっては端末でやりますから閉域網を使っての回線ということでセキュリティーに対して用意しておりますので、そういう意味ではあらゆる分野のサービスに活用できると思っていますが、これはどういう形にするかというのは智頭町さんでお考えになられるので、まずはスタートとして今マイナンバーで始められたということでございます。
 あと、この車をどのように地域で動かすかでございますが、これも今第1回目でやってみたところでございまして、智頭町さんでいろんなメリットやデメリット、課題といいますか、そういうところもあろうかと思いますので、それを見ながら今後のスケジュールを立てられるのだろうと理解をしております。
 ただ、実際、智頭町さんのお話を聞きますと、動かすことによって役場の負荷といいますか、結構手間だったりとかということもございますけれども、逆に、今までだと人が現場まで行って、そこで手で書いたものを役場に持って帰ってもう一回システムに入力しないといけないというようなことがあったことが、今回やってみて感じたと言っていらっしゃったのは、その場でシステムを操作して入力ができたりするということで、役場の職員にとっても効率化が図られたというような声も聞いておりますので、恐らくそんなことも鑑みながら、町内をどう回るか、どんなニーズがあるかを含めて検討されるのではないかなと考えております。
 それと、もう一つ、導入経費でございますが、県の事業としては1,500万円でございます。1,500万円のうち半分の750万円を県で補助させていただきました。市町村の持ち出しが750万円ということでございます。

○興治委員
 国の補助はどうなっていますか。

●下田デジタル改革推進課長
 国の補助といいますと、県の補助する費用につきましてはコロナ交付金を活用させていただいております。

○興治委員
 デジタル田園都市国家構想という中で、国がこういうコネクテッドカーの導入に対して特別に補助するというような制度はないのでしょうか。要するにコロナ交付金を使うような道しか今のところはないのでしょうか。

●下田デジタル改革推進課長
 地方創生の交付金、そういったものも活用することもあるかなと思います。実はデジタル田園都市国家の交付金というのがございまして、タイプ1というもので活用できたのですけれども、今回のところは県内ではそこには手が挙がらなかったというところでございます。

○興治委員
 分かりました。

◎常田委員長
 そのほかございませんか。

○澤委員
 今の関連の話でもう少しそもそもの話を聞かせてもらいたいのですけれども、5Gというのは大体エリアというのが非常に限られた範囲内という認識しか、今のところ持っていないのですが、それをここに持ってきたということは、これと直接何か中継器になってそこから広がるという、そもそもの話を聞かせてもらいたいということ。それともう一つは、非常に行政的なことというので説明があって納得したのですけれども、それ以外に、高齢化社会の話が出て非常に感銘したのですが、この5Gになってきたときには、いわゆる医療との相互の診断といいますか、こういうことも可能になるのではないかなという観点から質問します。そういうことになってきたときに、遠隔医療、こういうような取組というか、なかなか個別のものというのは難しいかもしれませんけれども、健康診断みたいな、そういったようないわゆる遠隔地の対応というのも今後考えられるものなのかどうなのかということを含めてちょっとお聞かせ願いたい。
 あわせて、これが本当に導入して、次は南部町にという話をされました。やはりこれはこれから本当に検証して内容を詰めていけば、まだまだ用途というのですか、各町村、特には遠隔地のようなところにますます必要ではないかと思うのですけれども、その辺のところも併せてお聞かせ願いたいと思います。

●下田デジタル改革推進課長
 まず5Gでございます。5Gは御指摘のとおり、県内全ての市町村には入ってはいるのですけれども、結構人口の多いところ、中心部しかまだ入ってきていないというのが現状でございます。今回の智頭町の芦津というところは、山間地になりますので、実は5Gは使っておりません。4Gでございます。ただ、4Gでもかなりのことができます。実際、今回でも遠隔で役場とつないでいろんなサービスの実験もやっておりますけれども、非常にクリアにできております。こういった5Gは今後どんどん期待はできるのですけれども、4Gでもできること、そういったところを今やっているところでございまして、我々もこの5Gのエリア拡大というのは非常に重要だと思っておりますので、また、5Gが使えれば非常に質のいいサービスの提供にもなってきますから、これは他市町村とも連携しながら、KDDIさんとも連携しながらこれを進めていきたいなと思っています。
 それと、あとは高齢者医療として遠隔医療のお話をいただきました。これも実はこの事業を考えるときに1つの大きなテーマだと考えておりまして、市町村ともいろいろ話をしてまいりました。この事業自体が、もともとMaaSといいますか、人を育むということも重要な1つのテーマですけれども、一方で、地域に届けるということ、そういう意味で両面でやるということで非常に意味があるかなと思っていまして、そこの中でニーズがあるのは、やはり医療とか、そちらのほうがきっとあるのだろうと思います。これは実は構想段階からいろいろ話をしていますけれども、医療関係者、医療従事者との調整が必要でございまして、役場でも調整はされているようでございますが、1つ、今後に向けての検討課題ということになっております。
 あと、フレイルの関係になりますと、実は智頭病院さんと介護の部分で一緒には連携していて、今後、医療のほうにも検討されているところでございますので、我々も応援していきたいと思っています。
 それと、今後いろんな自治体でニーズがあるのではないかなというお話がありましたけれども、まさに我々もそう思っています。やはり我々が進めていかなきゃいけないのは、住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らせる、そういった鳥取県にしていく必要があるのだろうと思います。
 これまでの常識というのは、行政サービスというのは役場に行かなきゃいけないと、役場の中でやるものだというところの発想を変えて、役場から出ていって届けるとか、あるいはデジタル技術が進化してデジタル化が進んで電子申請とかそういった取組も進むのですけれども、端末がなかったり、あるいは回線がなかったりする方は、では、これまでどおりかとなると、デジタル社会から取り残される、そうなっちゃいけません。そういう観点でいうと、どこの市町村にも当てはまることだと思いますし、今回の取組のどんなサービスをするかというのは、各市町村の中でいろんな課題があると思いますので、その中で知恵を絞っていろんなサービスの展開ができると思います。そういう意味では、今回の智頭町さんだとか南部町さんの取組をほかの市町村の皆さんにしっかりお伝えをしながら、ニーズを酌み取って今後の検討につなげていきたいと考えております。

○澤委員
 端的に、それで5Gといいますと、なかなか身近にやっているところというのもあまり分からないわけです。境港のターミナルですか、そこは今度試験的に何か入れてやるということのようですけれども、先ほどおっしゃったので人口の集積地という、ちょっと後でまだどういうところが入っているかというのを教えていただけたら今後の参考になると思いますので。

●下田デジタル改革推進課長
 分かりました。また後で資料提出させていただきますが、実は境港でやっているのはローカル5Gといいまして、普通のキャリアさんの5Gとはちょっと違う回線でございますので、その辺りも含めて御説明させていただきます。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですけれども、執行部、委員の方で何かございますか。

○森委員
 総務部でいいのかちょっと分からないのですけれども、デジタルの関係で新しい使い方を導入していく、より便利になっていくということで、非常にいいことだと思っています。特に県民の利便性の追求ということについて、本当に真剣に取り組んでいただいているということに敬意を表したいと思っているのですけれども、その裏腹がいわゆるセキュリティーだと思うのです。もちろん便利になればいいのですけれども、現在それが裏に取られてそのセキュリティーで今ウイルスが入って全部暗号化してしまって人質に取られるというような事件が病院等でも現実に起こっているわけです。
 そういったことを鑑みれば、一方でセキュリティーといったものがどんどんどんどんお金がかかっていくということにつながっていくかとは思うのですが、でもそれが今一番大事なものになってきているのではないかなと思っているのですけれども、その辺りはどういう対策が取られていっているのでしょうか。
 特に、ウイルス対策などで私が買っているのはロシア製なのですね。何か業者に聞いたら、ロシアとイスラエルが一番進化しているというのでロシア製を入れたのですけれども、それが、現在戦争状態になっているということで、国家的にもハッカー的なことをロシアが世界中に仕掛けているなどといったこともいっぱいあったりして、その意味からも、すごくセキュリティーという問題が本当に大事で、力を入れていかなきゃいけないなと思っているのですが、その辺りのことを分かれば教えていただきたいです。

●松田総務部長
 細かいところについては、また担当課長からお話をさせていただけたらと思いますけれども、このデジタル化を進めていく、県民の利便性を高め、業務の効率化を図るということを進めるに当たっては、やはりセキュリティーということをこれまでもですし、これからも当然きちんと対応した上で進めていくというのが基本だと考えております。
 という意味で、今回例えばパソコンを持ち運びができるようにするというようなことも始めるわけですけれども、単に持ち運びするというだけでの話であれば、本当はこれまででもしようと思ったらできたのです。ただ、やはりセキュリティーの問題もあって、持っていた情報が流れたりということになっては困るということがあって、では、どうしたらいいのかということも検討しながら、どういうやり方がいいのかということで、きちんとそういう対応をしたものでできる状況を構築した上でやるという形で進めてきております。今後も、そういうセキュリティーというのにきちんと対応した上でのいわゆるデジタルの推進というような考え方で進めていくと考えております。
 具体に今やっているような取組については、課長から説明させていただきます。

●下田デジタル改革推進課長
 情報セキュリティーというのは非常に重要でございまして、利便性と併せてこれは両軸で必要だと思いますし、情報セキュリティーという土台の上で利便性があると考えております。利便性だけ追って、そこで情報が漏れるような、あるいは攻撃に遭うようなことになってはなりません。実際ロシアの今の情勢に関して、かなり世界的にセキュリティーの脅威、リスクが高まっておりまして、我々は県の情報セキュリティーを管理しますが、かなりの攻撃が増えているというのは認識をしております。これは県だけではなくて、いろいろございます。
 そういった意味では、県でもしっかり、多層防御といいまして、1つではなくて、いろんな観点で防御の仕組みを入れて、県や行政機関をしっかり守ってこれは引き続き進めてまいりたいと思っていますし、また、地域DX、いわゆる今後デジタル実装を県民の皆さんに提供する場合に、県が実際提供するといいますか、導入するようなシステムにつきましては、そこも県民の場合によっては重要な情報をお預かりする場合もあるかもしれません。そういったところは技術面を含めてしっかり対策をしていく必要があると思います。特に最近はクラウド技術の活用が増えてまいりましたが、そこから漏れるものも非常に増えてきています。そういった意味では、その辺の観点が非常に重要でして、例えば、先ほど委員が御指摘の暗号化するというランサムウェアというソフトウエアですけれども、あるいはエモテットですとか、そういったような攻撃が増えておりますので、そういった対策の不正侵入も含めてしっかり対応していきたいと考えております。

○森委員
 この世界は日々日々進化で、どんどん新しいものが生まれてくるということで、サービスもそうですけれども、セキュリティーも常に新しい考え方、新しい攻撃方法みたいなことがどんどん生まれてきます。病院も含めて県職員の人材育成、そういった人をつくって、どうやってセキュリティーを常にやっていくのかというようなことも含めてぜひ力を入れていただきたいということを申し上げて、終わります。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、以上で終わります。
 この後、委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。
 執行部の皆様は御退席いただいて結構です。
(執行部退席)
 お残りいただきましたのは、今年度の出前県議会及び県内・県外調査についてであります。
 なお、インターネット中継は継続していますので、発言の際はマイクに向かってお願いいたします。
 毎年行っている出前県議会の日程を、7月から8月までの間に開催してはどうかと考えております。
 また、出前県議会と併せて、県内調査も実施してはどうかと思いますが、皆様のほうで何か御意見はございますでしょうか。

○興治委員
 いいのではないでしょうか。

◎常田委員長
 ありがとうございます。
 お手元にアンケート用紙と過去の実施状況についての資料をお配りしております。
 また、こちらでは依然として全国でコロナウイルスの感染拡大が続いている状況ではありますが、県外調査の実施についても皆様の御意見を伺いたいと思います。つきましては、アンケート用紙を4月27日水曜日までに御記入いただき、事務局に御提出ください。回答結果を踏まえて今後の常任委員会の際に改めて御相談させていただきたいと思います。
 以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。

午後0時25分 閉会

 


 

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