令和4年度総務教育常任委員会議事録

令和4年6月1日その2会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
常田 賢二
語堂 正範
福浜 隆宏
森  雅幹
興治 英夫
浜崎 晋一
西川 憲雄
澤  紀男

欠席者
(なし)


 説明のため出席した者
   長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長、松田総務部長、
   足羽教育長ほか

 職務のため出席した事務局職員
   田中(恭)課長補佐、友定係長、田中(慶)課長補佐

 1 開会   午前11時40分

 2 休憩   午後0時44分 / 午後1時47分 / 午後2時45分

 3 再開   午後1時15分 / 午後1時55分 / 午後2時51分

 4  閉会      午後3時45分

 5 司会   常田賢二委員長

 6 会議録署名委員  西川委員  澤委員

 7 付議案件及びその結果
    別紙日程及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前11時40分 開会

◎常田委員長
 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に総務部、次に令和新時代創造本部、次に教育委員会前半、最後に教育委員会後半の4部入替え制とし、会計管理局、人事委員会事務局、監査委員事務局、議会事務局については省略いたします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、西川委員と澤委員にお願いいたします。
 それでは、総務部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 なお、報告第2号、長期継続契約の締結状況については、お手元に配付の資料のとおりであり、説明は要しないこととします。
 それでは、初めに、松田総務部長に総括説明を求めます。

●松田総務部長
 よろしくお願いいたします。それでは、議案説明資料の総務部の資料を御覧いただきたいと思います。
 まず、2ページでございます。このたび一般会計の補正予算をお願いするものでございますが、総務部からの事業といたしましては、財政課、それからデジタル改革推進課で事業をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 予算関係以外では長期継続契約の締結状況についての報告がございますが、これにつきましては説明を省略させていただきます。
 次に、3ページ目を御覧いただきたいと思います。これは合計額のところを御覧いただきたいと思いますが、このたび補正額といたしまして全体で49億3,300万円余をお願いするものでございます。詳細につきましては、財政課長から説明をさせていただきます。
 総務部の総括資料でございますが、8ページを御覧いただきたいと思います。先ほど申し上げましたが、財政課及びデジタル改革推進課の事業の補正をお願いするものでございます。
 まず財政課の事業では、災害復興調整費でございます。
 デジタル改革推進課でございますが、超高速情報通信基盤整備、この市町村の事業に対する補助事業でございます。鳥取情報ハイウェイNOC浸水対策事業ということを予定しております。
 詳細につきましては、それぞれ所管課長から説明をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

◎常田委員長
 続いて、関係課長から順次説明を求めます。
 前田財政課長の説明を求めます。

●前田財政課長
 3ページをお願いいたします。補正予算(第2号)の財源の関係でございます。補正予算総額49億3,300万円余りとなっておりますが、このうち公共事業の認証増の関係が44億1,300万円でございまして、この2号議案の概ねが公共事業ということでございます。
 したがいまして、財源といたしましては、国庫支出金20億円余り、さらに県債の22億円余りのほとんどが公共事業に活用する財源でございます。
 また、繰越金を今回も4億9,000万円余り充当をさせていただいておりまして、当初と補正を合わせて、合計欄でございますが、30億円余りの財源を充当させていただいたことになっております。
 説明といたしましては、昨日と同様でございますが、決算剰余金の見込みをきちんと取りまして、それを基に予算化をさせていただいているということでございます。
 下の表が歳出でございまして、こちらも農業関係、大きなところで11億1,000万円余り、これは公共事業でございますし、土木費の34億円余り、これも公共事業でございます。
 また、総務費の中では超高速通信基盤の整備、倉吉市の関係でありますとか、民生費になりますが、障がい者の作品をこのたびオンライン上の美術館と模して作品展示するような事業も今回取り組ませていただいているところでございます。
 それでは、4ページに移っていただけますでしょうか。4ページ、5ページがそれぞれ財源の明細でございまして、特に4ページは、これもほとんど公共事業の財源でございます。特に新しい財源というものはこの中にはございませんで、それぞれ認証増に伴う国の補助金の増額でございます。
 5ページに移っていただきまして、上から2つ目に繰入金というのがございます。今回安心こども基金の繰入れをお願いしております374万円でございますが、認定こども園の整備といったものに活用させていただく財源でございます。
 14款、諸収入でございます。1,330万円余り、これも受入れをする予定にしておりますが、福祉保健部の事業で民間病院のハード整備に対する支援事業がございまして、国の制度に基づいて社会保険の団体から財源を受け入れるといったものでございます。
 下のほう、県債につきましては、これも公共事業の認証増に係る財源でございます。
 それでは、6ページ、それから7ページを御覧いただきますと、こちらも参考といたしまして、この2号議案に係ります地方創生臨時交付金の充当事業を整理したものでございます。昨日の1号議案については、燃油高騰であるとか、生活困窮者対策といったものの財源に活用したものでございますが、この2号議案については、それ以外のいわゆる地方創生に係る交付金でございます。そういうことで、この地方創生臨時交付金トータルでいきますと、昨日の1号議案で44.4億円、それから今回の2号議案の分が4,200万円でございますので、この5月補正予算トータルでは44億8,000万円を地方創生臨時交付金として予定させていただいているところでございます。7ページは以上でございます。
 それでは、9ページをお願いいたします。財政課の個別の事業の説明をさせていただきます。9ページ、災害復興調整費3,000万円の増をお願いするものでございます。
 要因といたしまして、この3月の末に強風被害がございました。この強風被害に対しますそれぞれ農業者への復旧支援に年度当初から3,900万円を既に執行させていただいておりまして、順次、今、復旧の経費に充てているところでございます。まだ年度当初でございますので、追加で3,000万円を積み戻しさせていただくものでございます。

◎常田委員長
 続いて、下田デジタル改革推進課長の説明を求めます。

●下田デジタル改革推進課長
 10ページの鳥取県超高速情報通信基盤整備補助金事業でございます。このたび補正予算として1億円の追加をお願いし、合計で1億1,400万円余をお願いするものでございます。
 市町村が行います超高速情報通信基盤、光ファイバーの通信の分でございますが、この整備に要する費用の一部、2分の1を県が補助するものでございます。
 対象の自治体は、このたびは倉吉市になります。補助額としては1億円でございますが、今、西倉吉エリア、天神川の西岸の小鴨地区辺りでございますが、約4,500世帯が対象になりますけれども、この分がまだメタルの同軸になっております。その部分をこのたびNCN様が光に替えられると。倉吉市がそこに対する支援をされるということで、それに対する県の補助でございます。このたびの整備により、予定では本年、令和4年末に100%の光ファイバーの整備率を達成するものと考えております。
 続きまして、11ページでございます。鳥取情報ハイウェイのNOC浸水対策事業でございます。4,700万円余をお願いするものでございます。
 国土交通省が平成28年度に見直しを行った浸水想定に、1,000年に一度の水害の場合でございますが、議会棟の別館1階が91センチ浸水する可能性があるとされております。同館の1階には鳥取情報ハイウェイをはじめ様々な重要な通信機器及びサーバー類がございます。それらの機器を水没から守るために必要な工事を行うものでございます。
 昨令和3年度末に実施しておりました防水壁の設計がこのたび2月に完了したことから、このたび工事を実施するために必要な経費をお願いするものでございます。
 工事内容については、議会棟の別館1階の浸水工事として、1階の床面から最大1メートルまで対応できる防水壁等を設置するものでございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○西川委員
 ちょっと1点だけ聞いてもいいですか。9ページで災害、これは強風被害と書いてあるのですけれども、例えばパイプハウス、補助対象は個人で勝手に造ったハウスも対象になるのか、それとも鳥取式とか、ある程度制度的に取り組んだハウスが対象になるのか、その制限はないのかあるのか、そこらを教えてください。

●前田財政課長
 特に鳥取県方式の低コストハウスとかという制限は設けておりませんので、これはそれぞれ農業者の実情に応じて、どう復旧していこうかということを市町村とそれぞれ連携しながら交付対象を決めていくということにしております。

○西川委員
 いいです。

◎常田委員長
 よろしいですか。
 そのほかございますでしょうか。

○語堂委員
 すみません。この件で農業者からちょこちょこ意見をもらっているところがあります。決めるところに当たって、起きているのがもう3月時点のことなのですけれども、修繕に対して市町村のほうではまだどうなるか分かりませんという対応をしているところがあって、やはりそういうところははっきりとできるできないを言ってあげないと、実際修繕できずに残っているところもあるので、市町村の担当者とうまい具合にきちんと組んでもらえばと思います。これは要望です。

◎常田委員長
 よろしいですか。

●前田財政課長
 承りました。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○森委員
 11ページの浸水対策です。1メートル上げるということで、これは止水板を設置するという話ですけれども、1階のトイレはこれで当然使えなくなると思うのですが、これはもう間違いなくその止めるときの手だてというか、練習というか、そんなこととかも全部うまくできるのか。自動で止水板が止まるみたいなことには多分ならないと思うのですけれども、その辺りのことはどうなっているのか教えてください。

●下田デジタル改革推進課長
 このたびの下水設備からの浸入の防止でございますけれども、トイレからの水が逆流したりというようなことを想定して対策を行おうというものでございます。トイレの逆流のところを止めるのはなかなか難しいものですから、トイレの入り口自体を止めてしまおうという、そういう計画でございます。

○森委員
 トイレにも1メートルの板をやって。

●下田デジタル改革推進課長
 トイレの入り口自体を止めてしまうというような形で、トイレに1メートルの壁を造るというものではない。

◎常田委員長
 よろしいですか。
 そのほかございますでしょうか。
 ないようですので、次に移ります。
 次に、総務部の請願・陳情の予備調査に移ります。
 今回の予備調査は、新規分の陳情1件についてであります。
 現状と県の取組状況は、お手元に配付の請願・陳情参考資料のとおりであります。
 初めに、執行部から現状と取組について聞き取りを行った上で、陳情者の願意の聞き取りや現地調査を行うかどうか検討したいと思いますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようですので、それでは、提出された陳情について、担当課長から現状と県の取組状況の説明を求めます。
 陳情4年総務第11号、国連常任理事国が有する拒否権に係る意見書の提出について。
 本件の陳情事項は、鳥取県議会から国(内閣総理大臣や外務省など)に対し、1、国連における採決に関して、紛争当事国を除斥・排斥すべき旨、2、常任理事国の有する拒否権の制度は、日本を含む、常任理事国以外の主権国家にとって不平等であり、拒否権の制度廃止に向け国連での働きかけを強められたい旨、意見書を提出することを求めるものであります。
 それでは、長岡総務課長から説明を求めます。

●長岡総務課長
 陳情11号の4ページを御覧いただきたいと思います。まず国連の現状でございますが、安全保障理事会の表決につきましては、国際連合憲章の27条におきまして、常任理事国の同意投票を含む9理事国の賛成投票によって行われると規定をされておりまして、いわゆる常任理事国の拒否権を認めておりますので、ウクライナへの侵攻に対するロシアへの非難決議案が常任理事国のロシア自身の拒否権の発動によって採択されないというような弊害が起こっております。
 国連では、この状況に鑑みまして、令和4年4月に国連総会におきまして安全保障理事会で拒否権を行使した常任理事国に対しまして説明責任を負わせるという決議が採択されたところですが、日本もこの決議案の共同提案国に加わるなど、国連改革に向けた取組を進めているところでございます。
 なお、この拒否権発動の理由を求める決議案に関する直近の動きでございますけれども、先日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイルを発射したことに対する北朝鮮への制裁決議案に対しまして再び中国とロシアが拒否権を発動いたしましたが、国連は中国とロシアに対しまして拒否権発動の説明を求める国連総会を6月の8日に開催することを決定しましたので、これが実現すれば初めての適用事例となる見込みでございます。
 なお、国家間の外交や防衛、安全保障は国の専権事項でございますので、県の取組はございません。

◎常田委員長
 ただいまの説明について、質疑等はありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員のほうで陳情者からの願意の聞き取りあるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。(「なし」と呼ぶ者あり)
 必要ないということですので、それでは、今回につきましては、聞き取り及び現地調査は行わないこととします。
 次に、報告事項に移ります。
 なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 報告1、令和3年度ふるさと納税の実績について、吉川税務課長の説明を求めます。

●吉川税務課長
 令和3年度のふるさと納税の実績について報告をいたします。
 まず最初に、今回御報告する数字は速報値でございまして、この後、総務省に報告後、7月頃に全国集計されて、最終的に公表される見込みとなっております。
 1番といたしまして、県及び県内市町村のふるさと納税の受入れ状況でございます。
 最初に、県の状況でございますが、次の表の一番下の欄に太枠囲いをしておりますが、令和3年度の実績につきましては金額で3億9,700万円余ということになりました。これはこれまでの最高は、一番上の欄に書いてあります平成27年度が最高の額でしたけれども、それを上回る実績となっております。
 要因といたしましては、まず最初に、寄附の使途につきまして、新型コロナウイルス対策が一番多くなっております。ふるさとでありますとか、それから関係者の方の健康等を心配されまして、万全の対策を取ってほしいという気持ちがあるのではないかと考えております。
 次に多いのがこども未来基金の関係でございまして、将来の鳥取県を担う人材の育成について事業を進めてほしいということであると考えております。
 そのほかの要因といたしまして、新型コロナウイルスの影響によりまして外出等がなかなかしにくい状況があるという中で巣籠もり需要が発生し、ふるさと納税のホームページ等を確認されて寄附をされた方が多かったのではないかということも要因として考えられます。
 次に、市町村のほうでございますけれども、同じく一番下の欄に書いておりますが、54億5,600万円余という形になっております。市町村分につきましては、これまで令和元年度分が最高でございましたので、これも最高の額になる見込みでございます。
 受入額の多い県内市町村につきましては、次の欄に記載しているとおりでございます。
 要因といたしましては、各団体ごとに増減等の要因はありますけれども、先ほど言いましたとおり巣籠もり需要による増加が主な原因ではないかと推測しているところでございます。
 最後に、令和3年7月の災害発生につきまして、災害支援を目的にしたふるさと納税の新規寄附受付を行いました。その結果、件数にして170件、金額として1,367万円の多額の寄附をいただいております。このことについて御報告を申し上げます。

◎常田委員長
 報告2、令和3年度公用車事故の発生状況及び令和4年度の事故防止の取組について、松本職員支援課長の説明を求めます。

●松本職員支援課長
 3ページをお願いします。令和3年度公用車事故の発生状況及び令和4年度の事故防止の取組についてでございます。
 まず昨年度の発生状況でございますが、(1)の一番上の表の太枠で囲った部分になります。平成29年度が67件となっておりますが、平成20年代は毎年70件前後で推移しておりました。それが平成30年度から減少に転じまして、近年は減少傾向が続いております。昨年度は前年より1件増加しましたが、40件前後のペースとなっております。ただ、少し下げ止まってしまった感もございますので、引き続き減少できるよう注力していきたいと思っております。
 また、昨年の場合、自損事故は減りましたが、相手方への損害賠償がある事故の件数が増え、それに伴い損害賠償金も増加しております。
 (2)の主な発生場所、原因についてでございます。下の2つの表に太枠で囲っていますように、これまでの事故の半数以上を占めていました駐車場での発進・後退時の不注視によるものが少しずつ減ってきていますが、なかなか一気には下がっていないのが実情です。一時期に比べ下がっている要因については、地道な取組を継続した効果が出たものと考えており、これまで続けてきた取組で効果があったと思われるものについて本年度も継続して取り組んでまいりたいと思います。
 具体的には、4ページをお願いします。公用車事故防止を職域委員会等で引き続き重点事項に位置づけるとともに、運転技能向上のための研修実施ですとか、事故を起こした職員への対応、また意識啓発として事故が発生した都度事故の具体の内容とか注意ポイントを庁内に注意喚起することをやってまいりました。先日も直近の事故でやはり駐車場での後退時の接触事故があり、相手車両を損傷する結果となったことから、同乗者がいる場合は必ず車を降りて誘導するよう改めて全庁に注意喚起したところでございます。
 (4)のハード面の整備ですけれども、事故原因の究明と事故の抑制に活用できればと一昨年の令和2年4月以降一括調達にて納品されるリース車両の公用車全てにドライブレコーダーを標準装備しております。現時点で約4割に当たる200台程度に設置済みでございます。特に以前この委員会で御指摘をいただいたことを踏まえ、横方向からの衝突や後方からの追突にも対応できるよう今年の4月に導入したドライブレコーダーは360度の全方位カメラ及びリアカメラを装備しており、来年度以降も順次その割合を増やしていきたいと思っております。
 最後に、5番ですけれども、道路交通法施行規則の改正に伴い、この4月から運転前の目視等によるアルコールチェックが義務づけをされており、県庁でも運用を開始しております。
 さらに、10月からはアルコール検知器によるチェックが義務化されますので、引き続き適正に対応してまいりたいと思っております。

◎常田委員長
 報告3、「夏のDigi田(でじでん)甲子園」について、下田デジタル改革推進課長の説明を求めます。

●下田デジタル改革推進課長
 5ページでございます。「夏のDigi田(でじでん)甲子園」について説明をさせていただきます。
 地方からデジタルの実装を進め、新たな改革を起こす、政府の成長戦略の大きな柱でございますデジタル田園都市国家構想の実現に向けた取組として、市町村が行います優れた取組を国が表彰する夏のDigi田甲子園が本年4月27日より開催をされました。
 このDigi田甲子園でございますけれども、本当に野球の甲子園と同じように地区予選の後にまた全国大会というような流れで動くものでございます。この取組の地区予選の事務局は、都道府県が行うことになっております。現在市町村から取組を募集しまして、本選、全国大会に出場する鳥取県代表を決定するための地区予選を行っておりますので、報告をさせていただきます。
 今募集をいただいた内容については、6ページに記載しておりますが、14市町村から19の応募をいただいております。
 このたびの取組の狙いは、好事例の横展開であったり、機運の醸成にございます。県としましても各市町村が行う優れた取組をしっかりPRをし、デジタル社会実現に向けた機運の醸成を図ってまいりたいと思っております。
 概要でございますが、表彰の対象は2つございます。
 一つは、実装部門でございますが、市町村の取組の中で個別課題を実際に解決し、住民の暮らしの利便性ですとか豊かさの向上、地域産業の振興につながるもの。もう一つは、高齢者ですとか、あるいは障がい者などデジタルに不慣れな方々への環境づくり、支援づくり、そういったものを推進する、それによってあらゆる人がデジタル化の恩恵を享受できる誰一人取り残さない社会の実現に寄与するもの、こういったものを実際に実施しているというのが実装部門。
 もう一つがアイデア部門でございますが、今後数年内に実装の見込みをしているもの、この2つの大きな区分がございます。
 推薦件数でございますが、実装部門は3つございます。一つは、指定都市とか中核市とかになりますので、鳥取県では鳥取市が対象になります。あと市のレベルですと、鳥取市を抜いたところの米子市、倉吉市、境港市。町村では、15町村となります。ここで3区分ですから、これは3件になります。
 アイデア部門については都道府県で1件となりますので、鳥取県の本県は全て合わせると4件の推薦となります。
 現在の鳥取県地区の選定方法でございますが、今、県民によるインターネット投票を行っております。現在までもう既に100件以上の投票をいただいております。その後、有識者による審査を行いまして、最終的な決定を行おうというものでございます。
 本選でございますが、これは国民によるインターネット投票となります。加えて、有識者による審査を経て、夏ぐらいに受賞団体を国で決定されて、対象の団体については総理から表彰がされるということでございます。

◎常田委員長
 報告4、県の統計事務の点検について、報告5、令和3年度時間外勤務実績及び今後の取組について及び報告6、鳥取城跡周辺の交通施策等に係る鳥取市との協議について、島田参事監兼行財政改革推進課長の説明を求めます。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 7ページを御覧ください。まずは県の統計事務の点検についてでございますが、国土交通省の建設工事受注動態統計の書き換え等の事案及び県ホームページにおいて公表数字の誤りがあった件を受けまして、本県における統計事務の点検を現在実施中でございますので、その概要について報告をさせていただきます。
 点検内容でございますが、対象として、定期的にまたは継続的に実施する県統計調査といたしまして、掲げておりますような調査等について対象として実施しているところでございます。現在自己点検の最中でございますが、チェックリストを作成いたしまして、それぞれの統計の担当部署において今自己点検を実施しているところでございます。
 それを受けまして、今後、自己点検結果で問題が出てきたものがありました場合にはそれ及びその他の複数の調査について実地点検を、こちらは私どもと行政監察・法人指導課及び統計課で行ってまいりたいと考えております。
 予定といたしまして、自己点検の後に実地検査をいたしまして、この9月ぐらいまでには点検結果の取りまとめをいたしたいと考えているところでございます。
 あわせまして、県のホームページに公表している調査であるとかアンケートなどにつきまして、基となるデータとの間で不一致がないかどうかにつきましても全庁的に自己点検を現在実施しているところでございます。
 そして最後に、2のところでございますけれども、県有財産の状況に係る公表数値の点検結果について併せて報告をさせていただきます。
 この調査の実施に当たり、当課が所管しております県有財産の状況、これが冒頭に申し上げたところの公表数値の誤りが昨年度あった事例でございますけれども、これにつきまして点検を行いましたところ、5件の誤りがございました。これは公有財産データベースの数字と一致していなかったというものでございますが、こちらが判明いたしましたので、併せて報告いたします。
 不一致といたしましては、財産の中の立木、物件、無体財産権、有価証券、出資に係る権利の5項目につきましてデータベースとの不一致が見つかったというものでございます。
 発生原因といたしましては、こちらは半期に1度公表しているものでございますけれども、半期ごとに幾ら異動があったかというものについて集計する際に2つの要因がありまして不一致が生じておりました。
 一つは、集計期間を設定するのを誤って、正確な半期とは異なる期間を設定して、その期間の異動を集計してしまったというもの。
 もう一つにつきましては、データベースに登録する際に異動年月日の登録がない項目があったために、そちらが異動数量に反映されていないものがあったという2点でございました。
 不一致につきましては、ホームページに5月末と書いておりますけれども、25日に修正をいたしまして、その旨についても併せて記載させていただいたところでございます。
 再発防止につきましては、データベースへの登録時に複数人でチェックを行うことといたしまして、また集計時に異動数量だけではなくて期末の全体の数量というものを出力した上でチェックを行う。また必須事項が入力されていないものについては警告を発するなどのデータベース改修についても検討しているところでございます。
 私どもの課がこの4月に、ちょうど昨年度の資産活用推進課という財産関係を所管している課に業務適正化を実施することであった人事企画課からそれぞれ事務を移管しまして、この4月に誕生いたしましたけれども、自らの襟を正す意味で4月に入りましてもう一度調査を実施していたところ、結果といたしましてチェックする立場の課においてこのように単純ミスによる公表数値の誤りがございましたことについておわびを申し上げたいと思います。今後適切な事務処理を行ってまいりたいと思います。誠に申し訳ございませんでした。
 続きまして、8ページを御覧いただきたいと思います。令和3年度時間外勤務実績及び今後の取組について取りまとめましたので、報告をさせていただきます。
 1の(1)のところに総時間と職員1人当たりの時間外実績について記載しておりますけれども、こちらにつきましては9ページにグラフがございますので、そちらを御覧いただければと思います。棒グラフが総時間、折れ線グラフが1人当たり時間外の推移でございます。
 近年で申しますと、1人当たり時間外数につきましては、平成29年度から令和2年度まで連続して減少しておりまして、特に令和2年度につきましてはコロナを除いたところで知事就任以来最少であったところでございますけれども、令和3年度につきましてはコロナ、あるいは7月、8月の豪雨対応を除いたところで11.1時間と、0.9時間延びてしまったところでございます。
 ですけれども、枠で囲んだところ、時間外上限規制の導入後のところで見ていただきますと、時間外導入規制導入初年度である令和元年度とほぼ同水準で推移してございますので、コロナなどの特殊要因を除きますと時間外規制導入の効果というのは一定程度持続しているものと考えているところでございます。
 今コロナなどを除いたところで見ていただきましたが、昨年夏のコロナの第五波、それから今年の1月からの第六波への対応であったり、7月、8月の豪雨対応などがあったこともありまして、全体の時間外の勤務につきましては対前年度比で23.3%増えたということになっているところでございます。
 1の(2)を見ていただきますと、月45時間、あるいは100時間、年間360時間、720時間と申します一定時間を超える職員数につきましても対前年度比で大きく増えているところでございます。
 時間外勤務の増につきましては、やはり新型コロナ業務の要素が非常に大きいことから、負担軽減措置といたしましては、(1)に掲げるように保健所対応体制を、例えばR3年の4月には50人、また1月には100人、また4月には300人体制と順次増加させるなど負担軽減措置を講じてまいりました。
 2に書いております今後の取組ですけれども、コロナなどを除いた分で過去最少であった令和2年度並みの月10.2時間というところを目標として設定いたしまして、各所属、また各部局と連携しながら削減の努力を続けてまいりたいと考えております。
 コロナがすぐになくなるという状況ではございません。こういった中で複雑化、多様化する県政の課題に対応しながら時間外勤務の縮減も実現するためには、業務の効率化が不可欠と考えております。今年度設置いたしました県庁DX業務改革プロジェクトチームなどにおきましてAI、RPA、電子申請、あるいは庁内パソコンの持ち運びがこの5月から可能になりましたけれども、そういったことのデジタル技術というのを個別具体の業務改善に生かしていくなど業務改革の取組も検討してまいりたいと考えております。
 あわせて、(3)に掲げておりますが、外部委託業務の拡充などによりましてコロナ対応に当たる職員のさらなる負担軽減に努めてまいります。
 次に、10ページを御覧いただきたいと思います。鳥取城跡周辺の交通施策等に係る鳥取市との協議でございます。
 去る2月議会におきまして常田委員長からも御指摘をいただいたところでございますが、鳥取城跡周辺の駐車場不足などの課題につきましては、交通施策なども含めたところで県と鳥取市で協議を開始いたしましたので、報告をさせていただきます。
 このことにつきましては県サイドにつきましては統轄監を、鳥取市サイドは企画推進部長をトップといたしまして協議を行っていくことといたしました。
 まずは第1回目の協議といたしまして、4月25日に実施したところでございます。
 その概要につきましては、4の概要に掲げるとおりでございますけれども、まずは鳥取城跡周辺駐車場整備について、これまで県・市が協力して、県が北側駐車場を整備したり、市が片原駐車場を整備してきた、こういった状況につきまして双方経緯について確認したところでございます。その上で、今後に向けて利用者の利便性向上のためには駐車場不足対策やそれを補うための交通手段の確保などが必須であるというような共通認識の下で、駐車場の確保のみならず地域交通や施設側での対策などについて県・市で協議を行っていくことを申し合わせました。
 また、具体対策の検討につきましては、県・市の実務担当者によるワーキンググループを設置して検討を行っていくこととしたところでございます。
 ワーキングの中で、あくまでも例ですけれども、例えばパーク・アンド・ライドであったり、公共交通の利便性の向上を図るような取組ができないかであるとか、公共交通施設を利用した場合に施設で割り引くようなことができないかであるとかそういったこと、また一定数駐車場の確保ができないかといったことについて検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○西川委員
 8ページ、時間外のことです。説明では取り組んで、ある程度成果というようなことで、数字的に見ますと、新型コロナがあるからと言われたけれども、この説明では新型コロナ対策を除いた実績のほうが極端に増えて238%と出ていますが、これは例えば特定部局に偏るのか、それとも何か特定要因があったのか、そこら辺をちょっともう一回説明いただかないと、あまりにも安易に説明し過ぎたのかなと思う。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 御質問いただきましたところでございますけれども、確かに新型コロナ以外の長時間労働という部分についても増えてございます。昨年度の特殊要因といたしまして、例えば衆議院選挙に対応した職員であるとか、あるいはオリンピックに対応した職員などということもございました。また、児童相談所の関係でも時間外が非常に多い職員がございました。そしてそれからこれはコロナ応援の業務の拡大に伴いまして、その応援者の分を補う職員が必要だということもありまして、その部分につきましても時間外が延びた要素もあったかと思います。そういった特殊要因と、それからコロナ対応を含めまして結果的にはコロナ対応をしていない部分、あるいは豪雨対応をしていない部分でも時間外が延びたということがあったと考えているところでございます。

○西川委員
 そうしますと、先ほど取り組んでいくと言いながら、現実的には外的要因でずっと、例えばコロナが終息しなかったら同じ状況が続きますよね。そうすると結果が出にくいではないかなと思う。簡単に言うけれども、200何%というのはちょっと異常なわけで、先ほど説明があった特殊要因で一時的に増えたというのであれば理解できるのだけれども、なかなか今の説明で通せるのかな。もう一度そこら辺はどういう対応を考えられるか。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 御覧いただいているのは人数のところだと思います。100時間を超えるようなことがあってはならないのはもちろんでございますけれども、総時間数で見ていただきますと9.1%増ということでございまして、ある程度平準化を図っていく中で押し出してしまった分というところもあると思います。
 ただし、一部の職員に偏っているということ、あるいは健康を害するような長時間労働が起こっているということにつきましては、そこはあってはならないことだと考えていますので、所属におきまして原因分析をしながら極端に特定の職員に偏らないように、そしてまた所属で対応できない分については部内で対応しながら偏らないようにということについてはしていただきたいと、従来から言っておりますけれども、その点につきましては今以上にやっていきたいと、今、中で話をしているところで、併せて改善も進めていかなければならないと考えているところでございます。確かにコロナが続く中で時間外勤務を物すごく減らしていくというのは本当に困難なことと感じているところではございますけれども、この状況を放置することなく各部局とも情報を共有しながら進めてまいりたいと考えております。

●松田総務部長
 おっしゃるように、例えばコロナだから増えてもいいかといったら、そんなことはないので、何としても少しでも業務の見直しとかも含めて減らす取組をしていかないといけないというところで、各部局に対しても減らしましょうということを言うだけではなくて、状況を把握しながら、例えばどこがどう増えているのかというところを確認しつつ、そういう場合はこちらも一緒になって、どうやっていって軽減を図っていこうかとか、そういうことも含めて取組をやっていかないといけないと思っております。それからまた業務改善を、今プロジェクトチームの話もありましたけれども、どういう形で今後見直しをやって、また当然県民サービスの向上というのもあるのですが、職員の負担軽減というのもありますので、決してこういう状況だから増えてもおかしくないのだみたいな考え方ではなくて、しっかりとやっていかないといけないと思っております。

○西川委員
 1点だけ。ここにもありますが、なかなか行政サービスというのは外部でできない部分が多くあって、人員配置が本当にこれで適正になったのか。厳しい財政の中だから難しいのだけれども、やはりそこら辺も考えられて、サービスをするのが目的なわけですから。

○澤委員
 では、せっかくなので、ふるさと納税のところをお聞きしたいです。これは各市町村で特色を持ってやって、今回巣籠もり需要とか、返礼品が支持されたというのも書いてあるのですけれども、認識をお聞きしたい。私は出身が米子市ですから、飛び抜けてすごく高くなっているのです。件数にしてもそうですし、金額にしても倍ぐらいな格好になっているのです。いいことなのですけれども、どういう分析をされているのかというのを聞かせてもらえたらと思います。

●吉川税務課長
 米子市の場合につきましては、前年度が逆に極端に減っておりまして、この原因というのが返礼品の見直しなどをしたときにちょっとその影響で前年度6億円程度減額があったということがございました。それを受けて、多分再度制度とか商品等の見直し等をされた結果で元のレベルぐらい、それ以上に復活したのではないかと考えております。

○澤委員
 ちょっといいですか。具体的なところをどうでしょうかという。さっき説明をされましたけれども。

●吉川税務課長
 ちょっと個別具体的にはそこまで把握はしておりませんので、御容赦いただきたいと思います。

●前田財政課長
 これまでの傾向でいきますと、米子市さんの返礼品で一番人気があるのは実は水でございまして、米子の水はとってもおいしいということで、とてもそこがPRポイントになって、県の中で一番市町村としてはお金を集めているというようなこと、ずっとそういう説明をさせていただいている経緯がございます。
 また詳細がもし必要でしたら、後でまた。

○澤委員
 いや、ちょっとすみません。あまりにも改善されているというので、具体的にお聞きできたらということで聞いたわけです。もし分かればということでいいです。

●吉川税務課長
 米子市にも確認いたしまして、また後ほど御説明に上がりたいと思います。

○澤委員
 すみません。それで結構です。

◎常田委員長
 そのほか。

○森委員
 7ページの統計事務の点検についてというところなのですけれども、国交省のこの建設工事の受注動態統計が、これは国土交通省が悪いのだということでいろいろ報道もされました。
 その中にあって、それを受けている県も責任があるというような報道があって、私はちょっと詳しく分からなかったのだけれども、こういった修正をすると明らかにおかしくなるぞということを県の担当が認識していたかどうかということが非常に重要なポイントだと思うのです。これは自己点検をしているということなのですが、例えば今後もこういった形で、県は国の統計を法定受託事務で受けるということになっていくと思うのだけれども、これをこう変えたらおかしいということをそれぞれ県の側で判断して、これをそのまま言うとおりにするかしないかというところがあると思うのです。法定受託事務だから、もうとにかく何でもかんでも言うことを聞いてやるのだということではなくて、これはおかしいということを判断ができるかどうか。担当が、あるいはその担当課がそういったことが本当にいいのか悪いのかということを判断しなければいけないと思うのだけれども、そういったことができていたかどうかといったことについても点検する必要があると思うのですが、その辺はどうなっているのでしょうか。事実関係でおかしいことをやったかやっていないかだけではなくて、判断ができるかどうか、判断していったかどうかが重要ポイントだと思うのだけれども、どうでしょうか。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 御質問いただきましたところですけれども、私が県土整備部から聞いている範囲でのお答えにはなりますが、本県といたしまして、この建設工事受注の動態統計調査につきましては、確かに国土交通省からの指示に基づいて何か月分をまとめるというようなことをやっていたことはあったようでございますけれども、それにつきましてその後どのように処理されるかということについては本県では承知していなかったというように聞いているところでございます。
 今回の調査につきましては、国の調査ではなくて、県が主体的になって実施している調査について対象として、例えば二重計上であるとか、そういったことも含めてなかったのかどうかということを調査する趣旨でさせていただこうと考えています。国土交通省、国土交通省以外の省庁もそうですけれども、そういったところの国の調査を対象にして実施しようとするものではございませんが、仮にそういうことがおかしいと思うようなときには意見を言っていくべきだということについては、そのように考えているところでございます。地方分権でございますし、県と地方は対等であり、また公平でございますので、もちろんおかしいことがあった場合には県として意見を言うべきということは、私見でございますが、そのように考えておりますし、また県土整備部にも改めて伝えてまいりたいと思います。

○森委員
 すみませんでした。対象が県の統計調査。ちょっと違うものを質問してしまって申し訳ありませんでした。

○興治委員
 8ページのところですけれども、この職員1人当たりの月平均時間が令和3年度15.5時間ということで、右のグラフを見ると平成21年の18.6以来の高い数値になっています。一定時間を超えた職員に対しては産業医による保健指導を実施するということになっているのですけれども、体に変調を来したような職員の状況とか、人数とか、そういったところの把握はどうなっているのでしょうか。
 また、例えば過去に多かった平成20年、21年などと比べて体に変調を来した職員が多くなっているとか、あるいはそれほどでもないとか、そういったところはどうでしょうか。
 一定時間を超えた職員に対して保健指導ということなのですが、この一定時間というのは月45時間を超えた、あるいは年360時間を超えた職員が保健指導を受けるということ、そういう理解でいいのでしょうか。
 下の2の(1)のところにも、ポツの2つ目ですけれども、一定時間を超えた場合は原因分析とあるのですけれども、この一定時間もやはり同じように月45時間、それから年360時間というのがその一定時間ということなのでしょうか。その辺りを教えてください。

●松本職員支援課長
 職員の保健指導のことについては職員支援課で対応しておりますので、私のほうで御説明を申し上げます。
 最初に、保健指導の対象でございますけれども、1か月当たり100時間を超えた場合、あるいは複数月、2か月あるいは3か月、4か月、複数月の平均が80時間を超えた場合には保健指導の対象になります。あと1か月でも80時間を超えた場合は、職員本人が希望すれば保健指導の対象になります。
 保健指導をする場合に、あらかじめストレスチェック等を行った上で産業医による面談を行っております。
 その結果でございますけれども、ストレスがやや高めな傾向はやはり出ております。今のところ大きな健康被害等につながっているということはございませんけれども、先般、鳥取労働局が聞き取りに来られた際に、これを当たり前だと思うとどこかで緊張の糸が切れたときに何か起こってはいけないので、特に指摘はございませんでしたけれども、時間外を減らす努力を引き続きお願いしますということでコメントがございました。
 20年、21年の当時のことについては、承知しておりませんので、また後ほど提出させていただきたいと思います。

○興治委員
 そういう体調を崩した職員さんの状況、数などについてのデータは、ずっと蓄積されてあるのですか。

●松本職員支援課長
 体調を崩した人が何人とか、そういった統計の仕方はしておりません。個別に一人一人の状況を産業医が聞き取って、こうしてくださいとかというコメントと指導、あと所属長と本人にしておりますので、それを全体的にこういった指導をしておったのが何人とかいった統計の取り方を今しておりませんので、すぐに、こういった健康が大きく崩れた人が何人とかという数字はまた確認させていただきたいと思います。

○興治委員
 そうすると、何というのかな、例えば病欠をしたりだとか、その他データとして残っているものというのは何かあるのでしょうか。

●松本職員支援課長
 病気休暇ですとか、病気による休職等のデータ自体はございます。ただ、それがコロナですとか、時間外の増加による過重労働によるものかどうかについては、個別に見ていかないと出てきませんので、すぐには出てこないところです。

○興治委員
 分かりました。これまで長時間による病的な影響がどのような推移をたどっているのかということについて、もし簡単に分かるようなものがあればまた後日でも結構ですので、お知らせいただけたらと思います。

●松本職員支援課長
 可能なものをまとめて御提出させていただきたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○福浜委員
 5ページ、6ページです。面白い取組だと思いますし、できたら鳥取県の取組が全国でも評価されたらいいなと思います。これポイントは横展開をどう図っていくかということで、より住民に、より各自治体に適したデジタル化が進んでいくことが大事で、やはりいろんなモデルがあるよということが分かれば一番いいなと思うので、ただやるだけではなくて、全国でいろんな事例が挙がってくると思うのですけれども、それをぜひ横展開につなげていただきたいというのは前提として、これまでこれだけ実装部門、アイデア部門というのが県内であるのですが、この中で横展開を図られたものというのは既にあるのでしょうか。

●下田デジタル改革推進課長
 まず横展開の話でございますが、ぜひ県内だけではなく、全国の有効な取組を県内の市町村にもしっかりPRをして、いいものは採用してもらうといいますか、活用してもらうといいますか、実装してもらうように我々も働きかけてまいりたいと思います。
 今の御質問の中で、この中で横展開を図られているものがあるかという御質問でございますけれども、これは今始まったばかりで、情報共有したばかりでございますので、まだまだ横展開にはなっておりません。ただ、これ全体をぱっと見ると、割とスマホ教室の人材を学生さんだとか、あるいは地域の協力隊とか、そういったものを活用してスマホ教室の先生となって高齢者とかにアプローチするような動きも複数の団体の中で生まれてきているなと思っています。そういう意味ではこういった取組というのがまた今後広がっていけばいいと思っています。今のところ既に横展開しているかとなると、実態としてはもう既にそれと似たようなことが動いているなというのは見てとれるかと思っています。ですから、横展開というのは、今後のこの事業を進めながら展開していくことかなと思っています。

○福浜委員
 ありがとうございました。
 要は市町村の担当課が抱えている課題の解決策というのが、いろいろ出ているようなそういう分かりやすい、箱づくりというか、こういうテーマに関してはこういう事例があるよというようなものが県内、県外に限らず一つ見れば分かるような仕組みというものは、国がつくればいいのか、県がつくればいいのか分かりませんが、せめて県内でもこれだけの事例が挙がっているというところを積極的に横展開を図っていける土壌はもうできていると思うのですよ。同じようなことをやっていても、ああ、こういうヒントもあるがというようなことが要するに市町村の職員に分かればいいという話なので、ぜひこれを本当の単なるお祭りで終わらずに横展開につなげていってほしいなと思いますので、その仕組みづくりも併せてお願いいたします。

●下田デジタル改革推進課長
 鳥取県で昨年6月に地域DXの推進会議というものをつくらせていただきました。これは各市町村の副首長様と、あと県と20団体で地域DXに向けた様々な取組をある意味共有したりとか、そういった会議体がございます。そういった取組も含めて、先ほど委員から御指摘があったような、こういったヒントがあるとか、こういった面白いアイデアがあるとか、そういったのを共有しながら県内に実装させて、県民の方々の幸せの向上につながるような取組につなげていきたいと思っています。

◎常田委員長
 よろしいですか。
 そのほかございますでしょうか。
 私、2月議会で鳥取城跡の質問をさせていただいたので、引き続いて質問をさせていただきたいのですけれども、その質問の後でも県外の観光客の方から駐車場がなかったというクレームがあったという話も聞いておりますので、ぜひ早急に対策を打っていただきたいということ。あと、とりぎん文化会館に関しては、私も近隣に住んでいるのですけれども、すごく渋滞であったりとか、駐車場難民の方が増えているのかな。鳥取市役所が今工事中ということもあって、そのぐらいから増えているかなというのも感じていまして、これからまたコロナが明けて、イベントが増えていくともっと増えるのかなということも危惧しておりますので、ぜひ鳥取市さんと協議をしていただけたらなと思います。
 それで質問の中で私、旧営林署跡地について知事より前向きな回答もいただきまして、実際その後どうなるのかなというのも非常に関心を持っておりまして、林野庁であったりとか、鳥取森林管理署であったりとか、その辺で今後協議をしていくとか、何か話合いをされたとか、そういうことがあるのかどうかお聞かせいただけないでしょうか。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 鳥取市と協議をしながら進めてまいりたいと思いますが、御質問をいただきました点につきましては、御質問をいただいた際に国の状況を確認させていただきましたところ、あそこに史跡がある関係もありまして、すぐすぐに更地になったり売却したりというのではなくて、やはり数年は更地になるまでにかかるだろうというような話は聞いております。あと鳥取市との協議の中で、この土地についても協議対象にはしているところでございますけれども、その中で全体の話としてどのように駐車場整備であったり交通施策をというのはこれからまた鳥取市と話をして決定していくというところでございますので、最終的にはまだその件については未定ということでございます。

◎常田委員長
 よろしくお願いします。
 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、その他ですが、総務部について、執行部、委員の方で何かございますか。
 意見がないようですので、総務部につきましては以上で終わります。
 執行部の入替えを行いますので、暫時休憩いたします。1時15分再開とさせていただきますので、よろしくお願いします。

午後0時44分 休憩
午後1時15分 再開

◎常田委員長
 では、再開いたします。
 引き続き、令和新時代創造本部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 なお、報告第2号、長期継続契約の締結状況については、お手元に配付の資料のとおりであり、説明は要しないこととします。
 それでは、初めに、長岡令和新時代創造本部長に総括説明を求めます。

●長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長
 本5月定例会に提出させていただいております補正予算の関係の総括説明を申し上げたいと存じます。
 資料の2ページ、3ページをお開きいただければと存じますが、3ページでございます。新時代・SDGs推進課で補正額1,953万円の事業を予算案として提出させていただいてございます。
 後ほど報告事項などでも申し上げることになりますけれども、先日、晴れてSDGs未来都市、それからモデル事業に選定されることができました。これを機会といたしまして、鳥取県内のSDGsの取組を一層加速しようというものでございまして、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。

◎常田委員長
 続いて、林新時代・SDGs推進課長の説明を求めます。

●林新時代・SDGs推進課長
 4ページをお願いいたします。SDGs未来都市創造事業、新規事業でございます。補正額は1,953万円をお願いするものでございます。
 事業の目的、概要でございます。先ほど本部長から申し上げましたように、本県は内閣府が選定いたしますSDGs未来都市、こちらに選定いただきました。
 この未来都市という制度は、地方創生SDGsを推進するに当たりまして、優れた取組を行っている自治体を内閣府が未来都市として選定するものでございまして、2024年度までに210の自治体を選定するということで、例年30前後の自治体が選定されているものでございます。
 これに選定いただきましたことを契機としまして、本県のSDGsの取組をさらに推進するために一層の普及啓発を行うものでございます。
 あわせまして、今回の未来都市のコンセプト、テーマが「人づくり王国とっとり」ということでございまして、将来の持続可能な地域社会のつくり手、こちらを育成する取組も取り組みたいと考えているところでございます。
 それでは、2番の主な事業内容の御説明をさせていただきます。
 (1)SDGs未来都市推進事業でございます。こちらはSDGs未来都市に選ばれたことを踏まえまして、一層鳥取県の取組をPRしていくための事業になっております。
 最上段のSDGsシーズン2022のバージョンアップ、こちらは当初予算で既にお認めいただいておりますSDGsシーズン2022という普及啓発イベント、こちらはコロナ禍を踏まえましてオンラインでの開催を想定して予算化しておりましたけれども、今回の未来都市選定を契機としまして、あわせまして、またコロナの感染状況が落ち着いていることも踏まえまして、著名人等を招いた啓発イベントと、リアルの開催を想定したイベントを考えたいと思っております。
 2段目、3段目、こちらは県内外に鳥取県の未来都市をPRしていく、そのためのリーフレットでありますとか、動画の作成を行おうとするものでございます。
 4段目のESD教育、こちらは教育委員会とも連携しまして、学校において先導的なSDGs教育の取組を行っている学校の取組を動画として撮影いたしまして、横展開していく、そういう普及啓発の材料をつくってまいりたいと考えております。
 5段目の交流プラットフォームの構築、こちらは当初予算でマッチング制度というものをお認めいただいております。こちらは企業と企業、あるいは企業と学校、そういったものを結びつける取組でございますけれども、現在アナログでやっておりますが、こちらをウェブ上でできないかということで、そのようなプラットフォームを構築しようと今考えているところでございます。
 (2)とっとりSDGs子どもアンバサダー事業でございます。こちらも当初予算でお認めいただいております子ども伝道師制度、こちらをいよいよ募集開始いたしまして、これから7月頃に任命を行おうという手続で進めております。
 そういった子どもたちにさらにSDGsについて学んでいただき、あるいはSDGsに先導的に取り組んでおられる県内企業といった企業の取組なども学んでいただき、そして子ども伝道師同士での交流、あるいは海外の子ども同士での交流、また海外の事例の研修、そういったものを通しましてさらにSDGsを深く理解いただいて、本県を担っていく人材として育っていただこうという取組を進めてまいりたいと考えております。
 3番目、SDGs課題解決型パートナーシップ促進モデル創出事業でございます。こちらは慶應大学湘南藤沢キャンパス、通称SFCと呼んでおりますけれども、こちらが毎年実施しております未来構想キャンプ。この未来構想キャンプといいますのは、SFCの各研究室が高校生を集めて大学研究を体験するイベントでございます。こちらは例年は藤沢キャンパスで行っているのですけれども、初めて地方開催をしたいというお話がありまして、本県で誘致させていただいたものでございます。
 県内外の高校生に集まっていただきまして、本県をフィールドとしまして、地域課題の解決、そういったものをモデル的に研究していただく、そういった取組を進めていこうと考えているところでございます。この取組を契機に、引き続き慶應大学との関係性も構築していきたいと考えているところでございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、次に移ります。
 次に、令和新時代創造本部の請願・陳情の予備調査に移ります。
 今回の予備調査は、新規分の陳情1件についてであります。
 現状と県の取組状況は、お手元に配付の請願・陳情参考資料のとおりであります。
 初めに、執行部から現状と取組について聞き取りを行った上で、陳情者の願意の聞き取りや現地調査を行うかどうか検討したいと思いますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようですので、それでは、提出された陳情について、担当課長から現状と県の取組状況の説明を求めます。
 陳情4年新時代創造第15号、原油高・生活必需品の価格高騰等に係る意見書の提出について。
 本件の陳情事項は、政府・衆参両院議長等に対し、昨今の原料高、原油高、それに伴う生活必需品等の価格高騰に対する所要の対策を、速やかに実施すべきことを求める意見書を提出することを求めるものであります。
 それでは、林新時代・SDGs推進課長から説明を求めます。

●林新時代・SDGs推進課長
 資料の3ページをお願いいたします。昨今の原料高、物価高を踏まえまして、国におきましては、4月26日に原油価格・物価高騰等総合緊急対策を取りまとめました。
 内容としましては、原油価格高騰対策、エネルギー、原材料、食料等安定供給対策、中小企業支援、生活困窮者支援の4つを柱とするものでございます。
 事業規模としましては13.2兆円、財政支出は6.2兆円となっておりまして、昨日、その財源の裏づけとなります補正予算が可決したところでございます。
 その際、岸田総理大臣は、2段階でアプローチしていくということを表明されておりまして、まずはこの総合緊急対策を速やかに実行していく、その後、参議院選挙後に総合的な対策を具体化していくと表明されているところでございます。
 このような国の取組状況を踏まえまして、県としましても第一弾の対策としまして、4月21日に鳥取県版総合緊急対策を公表いたしました。
 内容としましては、資金繰り支援、窓口対応の強化、運輸・交通事業者支援、農林漁業者支援、生活者支援を内容とするものでございまして、予算措置を伴わない現計予算の中で早急に対応できるもの、そういうものを取りまとめて公表したところでございます。
 続きまして、第二弾の対策としまして、予算措置が必要となるさらに追加の対策ということで、総額104億円の総合緊急対策を編成したところでございます。
 おめくりいただきまして、内容としましては、畜産農家への飼料高騰代等の支援などを含みます農林水産業支援でありますとか、資金繰り等の中小企業向け支援、バス・タクシー事業者等への支援などによります特別対策、加えまして、生活困窮者に対する光熱水費助成でありますとか、食材高騰に伴う県立学校給食費等の軽減などになります生活者支援、また感染防御型Withコロナに向けました事業者等の新分野進出や事業展開等への支援、また飲食店等に対する認証店等への支援やプレミアム付食事券のインターネット予約、そういったものを含みました社会経済活動回復に向けた対策を盛り込んだ対策となっております。加えまして、緊急に対応が必要な新型コロナ対策とウクライナ難民支援、こういったものを盛り込んだ総額104億円の対策となっておりまして、今議会に提案をさせていただいているところでございます。

◎常田委員長
 ただいまの説明について、質疑等はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員のほうで陳情者からの願意の聞き取りあるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、今回につきましては、聞き取り及び現地調査は行わないこととします。
 次に、報告事項に移ります。
 なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 報告7、「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」の選定について、報告8、「とっとりSDGs子ども伝道師」制度の創設及びロゴマークの募集開始について、報告9、鳥取県・倉吉市政策連携懇談会の開催結果について及び報告10、鳥取県・鳥取市政策連携懇談会の開催結果について、林新時代・SDGs推進課長の説明を求めます。

●林新時代・SDGs推進課長
 令和新時代創造本部資料の2ページをお願いいたします。「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」の選定について御報告をいたします。
 このたび、令和4年度SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業に本県の提案が選定されました。
 先ほど予算の際にも説明を若干させていただきましたが、SDGs未来都市といいますのは、地方創生SDGsの達成に向け、優れたSDGsの取組を提案する自治体を選定するものでございまして、内閣府が2024年までに累計210の自治体を選定しようとしております。
 このペースでいきますと、例年大体30程度の自治体が選定されておりまして、さらにその30のうち特に先導的な取組、こういったものにつきましては自治体SDGsモデル事業に選定されるということになりまして、選ばれた自治体は事業実施に対して財政支援も受けられるという制度になっております。晴れて鳥取県は、この両方に選んでいただくことができました。
 これを受けまして、5月20日に内閣府で選定証授与式がございまして、平井知事に出席をいただきまして、野田地方創生担当大臣より選定証を授与いただいたところでございます。
 本県の提案概要を御説明いたします。タイトルは「人口最少県とっとりの『小さくとも持続可能な地域づくり』への挑戦 人口最少県 誰もが活躍する『人づくり王国とっとり』戦略」でございまして、人口最少・経済最小の鳥取県においては、持続可能な地域社会を実現するためのリソースに限りがあることから、最大の地域資源であります人にスポットを当てまして、その活躍を最大限に引き出そうというものでございます。
 具体的には、ゴシックで書いてございますけれども、ステップ1からステップ3までの支援。ステップ1は、伝道師派遣等を通じまして裾野拡大、理解促進をするもの、ステップ2は、SDGsポイント制度などを通じて個人の実践拡大をしようとするもの、ステップ3、SDGs企業認証制度等を通じてパートナーシップによる取組を拡大させようとするもの、こういった3段階の支援を通じて、経済、社会、環境の3側面、これをつなぐ橋渡し人財・企業として御活躍いただくように導こうとするものでございます。
 今後の対応方針としましては、今回の未来都市への選定を契機としまして、さらに本県の取組の普及啓発を進めることによりまして、SDGs先進県としてのブランド力向上を進めてまいりたいと考えます。
 また、この未来都市のタイトルにもあります人づくり王国、こちらにもありますように、将来の持続可能な地域社会のつくり手の育成を目指して、伝道師制度でありますとか、アンバサダー制度、こういった取組を通じてさらなる人材育成に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 続きまして、3ページをお願いいたします。「とっとりSDGs子ども伝道師」制度の創設及びロゴマークの募集開始についてでございます。
 先ほどの未来都市の報告にもございましたけれども、人づくりを今回の柱としております。その核となりますのがこの子ども伝道師制度でございまして、持続可能な地域社会のつくり手の育成に向けまして、とっとりSDGs子ども伝道師制度を創設し、募集を開始したところでございます。あわせまして、子ども伝道師のシンボルとなりますロゴマークについても募集を開始いたしました。
 1番、子ども伝道師制度の概要でございます。任命要件として、ア、イ、2つ示しておりますけれども、学級等でSDGsを学習し、未来へのメッセージを作成していただく。もう一つは、学校や地域等においてSDGsにつながる具体的な実践を行っていただく。この2つの要件を満たしていただいた児童生徒の方をSDGs子ども伝道師として任命しようとするものでございます。
 そのインセンティブになりますように任命証でありますとかグッズ、そういったものを交付しようと思っておりますが、それに使いますロゴマークも併せて募集しようと思っております。
 このロゴマークは、児童生徒自身に考えていただいて、子どもたちにとってシンボリックで親しみやすいデザインとなるようなものにしようと考えております。採用されたロゴマークは、任命証やグッズで使用するほか、ホームページやパンフレット、子ども伝道師が行う活動等で活用しようと思っております。
 募集の詳細は、記載のとおりでございます。
 おはぐりいただきまして、4ページをお願いいたします。鳥取県・倉吉市政策連携懇談会の開催結果について御報告をいたします。
 3月27日に倉吉市長選がございまして、広田市長が当選されたことを受けまして、県市にまたがる政策課題について共通理解を図り、連携して課題解決に取り組むための知事と市長との意見交換会を開催いたしました。
 5月13日に議会棟の特別会議室におきまして、平井知事、広田市長出席の下、行いました。
 議題としましては5つございまして、1つ目、新型コロナウイルス感染症対策につきましては、若い世代のワクチン接種率が芳しくないということを踏まえまして、両者で協力して取組を進めようということを確認いたしました。
 2番目の県立美術館を核としました地域振興につきましては、県立美術館がまだ地元での盛り上がりが十分ではないという状況を踏まえまして、県と市が一緒になって盛り上げを進めていこうということを確認いたしました。
 3番目、デジタル技術を活用した地域振興につきましては、県におきまして住まあとっとりプロジェクトを立ち上げてデジタル化を推進しているところでありまして、倉吉市においても連携・協力していきましょうということを申し上げました。
 あわせまして、先般、岸田総理よりも要請がありましたことから、マイナンバーカードの普及に向けまして取得率向上に御協力いただきたいということを申し上げたところでございます。
 4番目の観光振興につきましては、倉吉市長より、これは倉吉市長の公約にもございましたけれども、観光振興を一層進め、交流人口の増加や関係人口、定住人口につなげたいというようなお話がございまして、さらには県立美術館から周辺の観光施設につなぐモビリティー、こういったものの導入も考えているというようなお話があったところでございます。
 最後、日本女性会議2022in鳥取くらよしの開催に係る連携・協力につきまして、今年10月に開催を予定しています日本女性会議、こちらにつきまして倉吉市においてももう一度倉吉市に行きたいと思っていただけるようなおもてなしを考えていきたいというようなお話がありまして、平井知事からも県のほうでも女性会議のプレイベントを開催して支援していきたいというお話があったところでございます。引き続き連携を密にして、政策課題の解決に向けて取組を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 続きまして、5ページをお願いいたします。鳥取県・鳥取市政策連携懇談会の開催結果についてでございます。
 こちらも3月の27日に鳥取市長選がございまして、深澤市長が3選を果たされましたことを受けまして、倉吉と同様に意見交換会を開催したものでございます。
 5月26日に県立図書館の大研修室で、平井知事、深澤市長、併せて関係部局長の出席の下開催いたしました。
 議題は6つございまして、1つ目は、新型コロナ感染症対策でございまして、こちらも倉吉と同様に若年層のワクチン接種率の向上に向けまして連携して取り組んでいこうということを確認いたしました。
 2番目、アフターコロナを見据えた経済の再生につきましては、鳥取市長より山紫苑やサンドボックスなどを活用しましてワーケーションや関係人口の増加に県と連携して取り組んでまいりたいというお話があったところでございます。
 3番目、青谷かみじち史跡公園オープンに向けた連携につきましては、この史跡公園が交通の利便性も非常によく、観光拠点として地域振興の核になると考えられることから、鳥取市においても地元の盛り上げをお願いするとともに、この史跡公園の管理運営につきまして今後、副知事・副市長の間で調整を進めていこうということで合意したところでございます。
 4番目、脱炭素社会に向けた取組につきましては、鳥取市より地域マイクログリッドの構築を進めていきたいということで、県の協力をお願いしたいというようなお話もございました。県としましても佐治や県営発電所の電力について協力できるところは協力していくというお話があったところでございます。
 DXの推進につきましては、鳥取市より公共交通の確保に関し、維持確保に向けてICカードによる決済といったものについても今後、県にも協力いただきながら進めていきたいというお話がございました。また、県からも倉吉市同様マイナンバーカードの取得率向上につきまして御協力をいただきたいとお願いを申し上げたところでございます。
 最後、子育て支援につきましても、鳥取市におきましては母子手帳の電子化、県におきましても子育て応援アプリ、こういったものの取組を進めているところでございまして、協力できる部分はたくさんあると思いますので、一緒に連携しながらやっていこうということを確認したところでございます。
 引き続き、今後も実務レベルでの協議や取組を進めてまいりたいと考えております。

◎常田委員長
 報告11、全国知事会等の活動状況について、眞木総合統括課長の説明を求めます。

●眞木総合統括課長
 私からは、全国知事会等の活動状況について御報告します。
 まず、資料の6ページの1番でございます。新型コロナウイルス感染症対策関係です。
 (1)第36回の全国知事会の新型コロナウイルス緊急対策本部会議を4月26日に行いました。その中では、感染抑制と社会経済活動の両立の在り方や新型コロナの感染法上の位置づけ等につきまして意見交換を行いまして、提言やメッセージをまとめたところでございます。
 続きまして、それを踏まえまして、(2)山際コロナ担当大臣、松野官房長官、そして後藤厚生労働大臣と共に国との意見交換会を行ったところでございます。いずれも5月の上旬に行ったところでございます。
 続きまして、(3)番、政府分科会等への出席でございます。
 まず、4月27日に新型コロナウイルス感染症対策分科会が行われましたので、出席をいたしました。
 内容としましては、今後の感染拡大時の対応の在り方についてというところでございまして、特にゴールデンウイーク後に感染爆発が起きたらどうするのかということについて議論を行ったところでございます。平井知事からは、感染拡大防止と社会経済活動の維持、これを二律背反、二者択一にするのではなく、両方をうまく両立させていく道を探るべきだという御意見を申し上げたところでございます。幸い今におきましても感染爆発という事態には至っておりませんが、引き続き必要となる施策について議論を交わしてまいりたいと考えてございます。
 続きまして、新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議が5月17日に開催されました。こちらは国がこの夏にも司令塔機能を強化するということで、それに向けまして全国知事会としてヒアリングに対応してきたものでございます。この中では、新型コロナウイルス、しきりに変異株が生じることもありまして、急速に現場での感染実態が変化するものですから、それに即応すべく現場主義に基づいてうまく現場が機動的に柔軟な対策を取れるように国の中でもそういった仕組みを考えていただきたいということを訴えてきたというところでございます。
 続きまして、5月23日、こちらは書面開催でございましたけれども、基本的対処方針分科会が開催をされました。こちらは先般、政府のほうで発表されました今後のマスク着用に関する方針等について基本的対処方針に盛り込んだという内容のものでございます。
 続きまして、2番、その他諸課題に関し連携した動きでございます。
 まず、これは毎年恒例のものでございますが、今年の第1回の国と地方の協議の場が5月20日に開催されましたので、参加してまいりました。こちらは岸田総理大臣以下関係大臣の出席の下、新型コロナウイルス感染症対応や地方税財源の確保、あるいはデジタル田園都市国家構想の実現等に関する意見交換を行ってきたところでございます。
 続きまして、その下でございますが、マイナンバーカードの普及促進に関しまして、こちらは金子総務大臣からの御発意でありましたけれども、金子総務大臣と全国知事会会長との意見交換が行われましたので、参加をしてまいりました。4月25日に行われまして、金子大臣、田畑総務副大臣、平井知事、そして山口県知事、徳島県知事の参加の下、マイナンバーカードの普及促進に向けた課題等に関する意見交換を行ったところでございます。
 続きまして、ページを移りまして、7ページでございます。こちらはこの夏にも参議院選挙が予定されているということでございまして、この参議院選挙におきまして各政党に盛り込んでいただきたい、訴えていただきたい施策に関して全国知事会として各種提言をまとめ、それに基づき要望をしてまいったところでございます。コロナ対策やデジタル対策、そして少子化対策等様々な項目について提言をしてまいりました。引き続き訴えかけてまいりたいと考えてございます。

◎常田委員長
 報告12、各府県との広域的な取組について、古曳令和新時代創造本部参事の説明を求めます。

●古曳令和新時代創造本部参事(広域連携調整担当)
 資料の13ページをお願いいたします。各府県との広域的な取組について御報告をいたします。
 新型コロナ対策や鉄道ネットワークの維持・存続など、各府県の共通課題をテーマに各ブロック知事会議等が開催されました。
 まず、1つ目、中国地方知事会議でございます。5月18日に松江市のホテル一畑で中国5県知事出席の下、開催されました。
 主な内容としましては、新型コロナ対策やデジタル田園都市国家構想の実現、東京一極集中の是正など国への提案要望ということで、10項目の共同アピールが採択されました。
 また、新型コロナウイルスの感染防止対策と社会経済活動の両立を図る行動宣言が採択をされました。
 さらには、先般、JR西日本のローカル線収支率の公表を受けまして、鉄道ネットワークの維持・存続につきまして特別要望が取りまとめられました。
 また、同日午後、15時からは、経済界の代表の方と一緒に第1回の中国地域発展推進会議が開催されまして、デジタル技術を活用した地域課題解決の取組をテーマに意見交換が行われました。
 続きまして、2番の第142回関西広域連合委員会でございます。5月19日、大阪府立国際会議場で関係府県の知事等の出席の下、行われました。本県からは平井知事が出席いたしました。
 主な内容としましては、新型コロナの各構成府県市の対応状況について情報共有を行いますとともに、府県民に関西感染を広げない徹底宣言といたしまして、改めて府県民に対して感染対策の徹底の呼びかけを行いました。
 また、関西広域連合の未来ということで13名の委員の方が提言集をまとめられまして、その有識者との意見交換も行われました。
 続きまして、3番の第110回近畿ブロック知事会議でございます。関西広域連合と同じく、5月19日の午後行われました。本県からは亀井副知事が出席させていただいています。
 内容としましては、こちらも国に対する提案要望ということで、地域鉄道の維持・活性化、これなどをはじめ5項目について新規提案を行うことを確認されました。
 最後に、4番の日本創生のための将来世代応援知事同盟サミットinふくしまでございます。
 この同盟ですが、平成25年の子育て応援同盟から発展的につくられたものでして、地方への人の流れをつくるとか、女性、若者が活躍できる社会をつくるなど、地方創生のために行動する知事の集まりになっております。現在21県の知事が参加されていまして、このたび5月24日、福島県の全天候型サッカー練習場でありますJヴィレッジで開催をされました。本県からは平井知事が出席をいたしました。
 主な内容としましては、しごとづくり、人材育成、働き方改革、デジタルトランスフォーメーションなどをテーマにパネルディスカッションが行われ、またデジタル化や新しい働き方で地方を変革する、いわゆるローカルトランスフォーメーションを推進して、将来世代が夢や希望を持てる社会を実現するための行動宣言となりますふくしま声明が表明されました。
 また、毎年このサミットに合わせて将来世代応援企業表彰というのが行われておりまして、子育てしやすい環境づくりに取り組まれております鳥取県の倉吉自動車学校様が受賞されました。
 これからも様々な機会を捉えて必要な要望等を国に行っていきたいと思います。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、次に移ります。
 次に、その他ですが、令和新時代創造本部について、執行部、委員の方で何かございませんか。
 意見がないようですので、令和新時代創造本部につきましては以上で終わります。
 執行部の入替えを行いますので、暫時休憩いたします。再開は1時55分とします。

午後1時47分 休憩
午後1時55分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 引き続き、教育委員会に係る付議案の予備調査を行います。
 なお、新型コロナウイルス感染予防のため、教育委員会は前半と後半の入替え制で実施いたします。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 なお、報告第2号、長期継続契約の締結状況については、お手元に配付の資料のとおりであり、説明は要しないこととします。
 それでは、初めに、足羽教育長に総括説明を求めます。

●足羽教育長
 教育委員会の議案説明資料の3ページを御覧ください。このたびの補正としまして、教育委員会からは細かく5点にわたりましてお願いをしております。
 まず、1つ目は、境港総合技術高校が所有しております海洋練習船「若鳥丸」の代船建造事業についてでございます。現在PFI導入可能性調査中でございますが、終了後、基本設計に着手したいと考えております。債務負担行為として1,300万円余の予算をお願いするものでございます。
 2つ目が特別支援教育課から特別支援学校における通学支援事業でございます。このコロナ対策として、今通学バスの増便や大型化を今年度末まで延長をさせていただきたいと考えております。もう既にこれは令和2年度から実施中でございますが、その支援事業として1,300万円余の予算をお願いするものでございます。
 3点目が美術館についてでございます。令和4年1月に着工をいたしたところでございますが、その後、御承知のとおり資材あるいは労務費等が高騰しており、その高騰分をPFI業者と連携しながら県分の負担をお願いするものであり、1億7,000万円余の債務負担行為をお願いするものでございます。
 そして新規事業といたしまして、県全体への波及を図っていくため、そして文化芸術の親しみを広げていくための事業として2つ計上させていただきました。
 一つは、地域でつくる美術館応援事業でございます。倉吉市の商工会青年部の方々や中部集い協議会の方々が企画される、そうした事業についての補助をするもの。
 さらには、美術館ネットワークづくりとして、これは県民による機運醸成として新たな仕掛けをしていこうとするものであり、こちらに800万円余、この予算をお願いするものでございます。
 詳細は、担当課長より説明をそれぞれさせます。よろしくお願いいたします。

◎常田委員長
 続いて、関係課長から順次説明を求めます。
 河﨑教育環境課長の説明を求めます。

●河﨑教育環境課長
 資料の4ページを御覧いただけますでしょうか。海洋練習船「若鳥丸」代船建造事業といたしまして1,396万円の債務負担行為を要求するものでございます。
 まず概要ですが、建造から20年を迎えようとしております「若鳥丸」につきましては、昨年度を中心に県議会でもその方向性を御議論いただきまして、2に記載しておりますとおり、基本的な条件としまして、規模を400トンクラスに見直すとともに、乗船定員の縮小、非国際航海化という大きな方向性につきまして御理解をいただいたところであります。
 あわせまして、総事業費が10億円を超えることから、PFI手法の導入についても検討がなされまして、本年2月に開催されました県有施設・資産有効活用戦略会議において、設計業務は競争性が低いということで分離することとし、建造及び維持管理業務については引き続きPFI手法の導入可能性調査を実施すべきという評価をいただきました。現在総務部の行財政改革推進課におきまして、本年9月末完了を目途に外部委託をして調査を行っているところであります。
 今回要求しております基本設計は本年の8月から来年の5月までの期間を予定しておりまして、今年度の支払いは発生しないため全額債務負担として要求しているところであります。
 3番の今後の予定ですけれども、3に記載しておりますように、最終的なPFI手法の導入の可否につきましては、本年の秋、10月頃に決まる見込みであります。
 いずれの結果が出ましても対応できるようなスケジュールを想定しておりまして、そちらの表の右側になりますけれども、PFI手法を導入する場合というのが最もスケジュールが長くなりまして、導入する場合につきましては公募を実施するためのアドバイザリー委託ですとか、事業者の公募手続、契約の際には議会への議決などが必要になります。令和8年度の運航開始を予定しておりまして、最もスケジュールが長期を要するPFI手法を導入する場合を想定しまして逆算したところ、本年8月には基本設計を始める必要があるということで、今回の補正予算として必要経費を要求させていただいたものでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

◎常田委員長
 続きまして、小谷特別支援教育課長の説明を求めます。

●小谷特別支援教育課長
 資料5ページをお願いします。県立特別支援学校通学支援事業として1,300万円余の補正をお願いするものです。
 新型コロナウイルス感染症予防対策として、通学バスにおける密集を避けるために、白兎養護学校、倉吉養護学校、米子養護学校の通学バスの増便及び大型化をお願いするものでございます。
 当初予算では夏休み前までの増便及び大型化をお願いしたところですが、今回の補正で年度末までの引き続きの運行をお願いしたいというものです。よろしくお願いします。

◎常田委員長
 続きまして、齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長の説明を求めます。

●齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長
 そうしますと、6ページをお願いいたします。鳥取県立美術館整備推進事業に係ります債務負担行為でございます。4月の常任委員会で報告をさせていただいたものの議案となります。
 県立美術館につきましては、本年1月に着工したところでありますが、急激な資材の高騰、労務費の上昇に伴いまして、県とPFI事業者で契約書に基づいて協議を行いまして高騰額を両者で負担することとして、県負担額については県へ建物の引渡しが完了します令和5年度に支払うために債務負担行為をお願いするものでございます。
 2番に書いております(1)高騰額でございますが、令和2年3月の契約時点から丸2年で、そこに書いております3億7,200万円余の上昇がありました。
 これにつきまして、(2)で美術館のレベル・クオリティーを落とさずに、精査・効率化によりまして1億1,000万円を圧縮した上で、差引き2億6,200万円余につきまして、事業者負担を(4)の9,000万円余、残り1億7,200万円余を県が負担するとしたものでございます。
 3番で事業者負担割合の考え方ですが、2つ目のポツに書いてございます。通常公共工事におきましては事業者負担割合1.0%を適用させるところですが、本事業はPFI事業であることから、経営上最小限必要な利益まで損なわれることがないよう配慮した基準とされています1.5%を適用させることとしたもので、契約時の建設工事費総額が約60億円、これの1.5%であります9,000万円余の事業者負担としたものでございます。
 今後の予定ですが、本議会予算成立後に仮契約を締結した上で、9月議会で契約変更に係ります議案提案をさせていただきます。来年度は、2月議会までに精算変更及び銀行借入利息精算に係る仮契約を締結した上で、6年の2月議会で契約変更に係ります議案提案をさせていただき、県への建物引渡しが完了後に支払いとなります。
 12ページに飛んでいただきますが、12ページに債務負担行為の支出予定額に関する調書、こちらの2行目に今の金額を追加させていただいております。
 元に戻りまして、7ページでございます。今議会ではハード整備のこの債務負担に加えまして、7ページ、8ページのソフト事業2事業も出させていただいております。
 いずれも開館に向けた全県の盛り上がりや機運醸成を目指すもので、まず、7ページは、地域でつくる美術館応援事業ということで、この事業は地域で活動する団体等が取り組みます美術館の開館に向けた機運醸成及び地域活性化につながる取組を補助率3分の2で限度額100万円、5件程度で支援するもので、中部地区から全県へと波及する効果的なPR、機運醸成を図るものでございます。
 続きまして、8ページをお願いいたします。こちらは全県美術館構想に向けたネットワークづくりスタートアップ事業でございまして、県内のどこに住んでいても県立美術館を含む各施設の文化的サービスを享受できるようネットワークづくりを推進するため、2番の(1)に書いてございます美術館連携促進事業で、県内美術館等が県内外の美術館等と連携し実施する展示事業の開催経費を補助率10分の10、限度額50万円、5件程度で支援するものでございます。
 また、(2)ですが、学校所蔵芸術作品調査事業ということで、県内各学校に所蔵されています芸術作品の掘り起こしを行って、それらに光を当てるとともに、児童生徒や地域の住民が文化芸術に親しむ機会につなげるもので、これらの事業により県内全域で美術に触れる環境づくりや美術館開館のPRを行うことでより多くの県民へ文化芸術に親しみを持ってもらうとともに県立美術館への意識づけにしっかりと取り組んでいきたいと考えています。

◎常田委員長
 土山人権教育課長の説明を求めます。

●土山人権教育課長
 資料の13ページをお願いいたします。報告第1号、専決処分の報告でございます。
 鳥取県育英奨学資金貸付金の返還請求に係る訴えの提起につきまして、地方自治法第180条第1項の規定により専決処分を行いましたので、同条第2項の規定により議会に御報告をするものでございます。
 2の概要に書いておりますが、相手方は鳥取市内の個人2名、借受人本人と連帯保証人です。
 返還が長期にわたり滞っておりまして、再三にわたり督促等を行いましたが、滞納が続いたため、このたび裁判所に申立てを行いまして、異議申立てがあったため、訴訟に移行したものでございます。
 滞納額は、95万4,000円でございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○森委員
 4ページ、「若鳥丸」の件で、私は代船建造に大賛成で、ぜひともいいものを造っていただきたいという思いはあるのですけれども、実習に使う期間というのが限定されるものだと思うのです。あとその「若鳥丸」をいかに有効に使っていくかといったことは非常に重要なポイントだと思うし、それからまた次につながっていく子どもたち、例えば中学生とか小学生とかにこういった高校があって、進路の一つにあるということを知らせる意味でもこの「若鳥丸」への体験とか、そういったものが非常に重要なところを占めるのではないかなという期待をしているのです。実習で使うのはもうもちろんですけれども、実習で使わない期間の有効活用というか、そういったものの計画とかについてちょっと教えていただきたい。

●河﨑教育環境課長
 現在の「若鳥丸」につきましても県民の船ということで、地元の地域の方に体験乗船していただいたり、委員も言われました小学校、中学校、そして地元の幼稚園なども今年度もつい最近乗船して体験していただいたところです。
 学校現場の職員にも聞きましても、海洋実習棟に体験に訪れた子どもたちが感想文を書いて掲示もしてあったり、将来的に境港総合技術高校に入学したりするような生徒も出てきているというお話も伺っておりまして、おっしゃるように未来の人材を育てる非常に貴重な機会だと思います。
 代船建造に当たりましてもその基本的な方針は変える予定にはしておりませんが、いかんせんその規模が小さくなるということと、あとは実習のコース分けを考えておりまして、今は学科がまとまって乗船して航海していきますが、少しコース分けを、2つ、3つぐらいにコースを分けて、それぞれの目的を持って乗船しようと考えておりまして、実際実習に使う日数が今よりは増える予定になっております。
 しかしながら、その合間を縫ってできる限り地域に開放していくというスタンスでおりますので、引き続きそういう方向で設計にも向かっていきたいと思っております。

○森委員
 ぜひそういったことをお願いしたいことと、それとこちら側から体験を全部準備して、どうぞどうぞということではなくて、提案を求めるというか、公募して、こんな提案をみたいな感じで、いろんな青少年団体とかそういったところに使えるよというようなことを、例えば2年後とか来年のスケジュールとしてあって、ここにそういったプログラムを提案してもらえたら入れられるかもしれないみたいな、いろんな提案も全部受け入れるようなそういう仕組みをつくっていただきたいなと思っていて、非常にいい船だと思っているので、本当に活用ができるような形をぜひ。もちろん高校生には、高校生が使えないなどということになったら大変なことなので、それが一番ですけれども、空いた期間を上手に使うようなことをぜひ考えていただきたいなということを申し添えておきます。

●足羽教育長
 先ほど河﨑が説明しましたとおり、新しい船の規模や活用状況に向けて新たに今、教育課程も組み直しをする必要が出てきております。基本コンセプトとしての県民の船や、それから将来にわたって、では、漁業の後継者育成というそうした視点ももちろん持ち合わせております。それ以外に鳥取環境大学と新たに海洋探求を行うなどという新たな取組、この辺りも今、委員がおっしゃるような意味では新たな発信につながる部分があろうかと思います。そういったことを精査して、どの期間、どれぐらい県民のそうした方に実際に乗っていただける形に取れるのか、またそうしたニーズ、声を拾っていく、そういうこともカリキュラムの組立てと同時に検討はしてみたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかよろしいでしょうか。

○興治委員
 13ページの訴えについて、ちょっと私よく仕組みが分からないので聞いてみるのですけれども、裁判に移行して、求めるのが貸付金の返還と訴訟費用の負担、併せて仮執行の宣言を求めるということなのですが、この仮執行の宣言というのは中身はどういうこと。財産の差押えなのか、どういったものなのでしょうか。この宣言がされることによる効果というものは、どういう効力があるのでしょうか。
 それと(3)の経過の(4)のところに分割支払いの異議申立てがあって、民事訴訟法の規定によって訴訟に移行したということなのですが、結局過去に分割入金があったけれども、それが止まってしまったと。その再開を要請したけれども、応じられなかったというようなことがあるがためにこの訴訟に移行するということなのでしょうか。訴訟移行の判断基準といいますか、資力があるとかないとか、どういったものがどういった判断基準でこの訴訟移行ということになるのでしょうか、その辺りをお願いします。

●土山人権教育課長
 まず仮執行ですけれども、仮執行の宣言をいただいた段階で給与等の差押え等ができる状況にはなります。
 訴訟について、こちらの請求までの経過に記載しておりますが、繰り返し督促等を行いましたけれども、反応がなく、誠実に対応、返還をしていただけないというところから法的に措置を取ったというところでございます。

○興治委員
 訴訟するには理由があってのことだと思うのですけれども、この分割支払いの異議申立てというのは、これは当該の本人さんがされたのでしょうか。それとも代理の弁護人がしたとか、どういうことなのでしょうか。

●土山人権教育課長
 それぞれの本人が異議申立てを行ったところでございます。

○興治委員
 いや、結局弁護人が立てられずに、本人が分割支払いの異議申立てをしたがために、それは信用できないのではないかというような判断で訴訟に移行すると、そういうような考え方でいいのでしょうか。

●土山人権教育課長
 訴訟に当たっては、異議申立てを行うか行わないかということがございまして、この異議申立てを行った段階で訴訟に自動的に移行するということになります。

○興治委員
 その仕組みがよく分からない。分割払いをしますと言われたわけですよね。それとどう、そのことによって自動的に訴訟に移行するということに手続上はなるということなのですか。

●土山人権教育課長
 おっしゃるとおりでして、手続上は訴訟に移行しまして、今後、口頭弁論がありまして、そこでどういう具合に、例えば和解をするかという、どういうことを行うかというのは最終的には裁判官のほうで判決をいただくことになります。

○興治委員
 最後、もう一度。そうすると裁判所の判断で分割支払いを本人にさせると。それを県側が受け入れなさいというような結果が出ることもあり得るということなのですか。

●土山人権教育課長
 それは、口頭弁論の中での状況によるということでございます。口頭弁論の中でそこはそれぞれの主張がありまして、それによって最終的に裁判所が御判断されるということになります。

○興治委員
 はい、分かりました。結構です。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。
 次に、教育委員会の請願・陳情の予備調査に移ります。
 今回の予備調査は、新規分の陳情1件についてであります。
 現状と県の取組状況は、お手元に配付の請願・陳情参考資料のとおりであります。
 初めに、執行部から現状と取組について聞き取りを行った上で、陳情者の願意の聞き取りや現地調査を行うかどうか検討したいと思いますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、提出された陳情について、担当課長から、現状と県の取組状況の説明を求めます。
 陳情4年教育第14号、ゆたかな学びの実現・教職員定数改善をはかるための、2023年度政府予算に係る意見書の採択について。本件の陳情事項は、鳥取県議会から国の関係機関に対し、2023年度政府予算編成において、次の事項が実現されるよう求める意見書を提出すること。1、中学校・高等学校での35人学級を早急に実施すること、また、さらなる少人数学級について検討すること、2、学校の働き方改革・長時間労働是正を実現するため、加配教員の増員や少数職種の配置増など教職員定数改善を推進すること、3、自治体で国の標準を下回る学級編制基準の弾力的運用の実施ができるよう加配の削減は行わないことを求めるものであります。
 それでは、井上教育人材開発課長から説明を求めます。

●井上教育人材開発課長
 3ページをお願いいたします。現状と本県の取組状況につきまして説明をさせていただきます。
 まず、現状、国の状況でございますが、令和3年4月1日付で義務教育標準法が改正をされまして、小学校につきましては令和3年度から5年間をかけた学年進行で35人以下学級を実現するよう教職員定数が改善されることとなって、現在進行中でございます。中学校につきましては、少人数学級の推進につきまして、令和3年度から文部科学省で国と地方の協議の場を設けられまして、検討を始められたところでございます。私どもはこれを注視しているところでございます。
 なお、高等学校における少人数学級については、国で議論をされているという情報はまだ把握をしておりません。
 加配についてでございますけれども、令和3年4月1日付の義務教育標準法改正に当たりまして、衆議院、それから参議院の各委員会で附帯決議がなされております。地方公共団体がそれぞれ行っている35人を下回る少人数学級やTT、少人数指導、いじめ・不登校等に係る指導、専科配置など加配定数は、教育環境の改善に必要不可欠なものであるということを踏まえ、教職員定数を引き続き確保するということ、この附帯決議がなされております。
 あわせまして、国は、教科指導の専門性を持った教師による小学校における高学年の教科担任制の推進、計画的な整備等、義務教育9年間を見通した指導体制によります新しい時代にふさわしい質の高い教育の実現を図るとともに、学校における働き方改革の複雑化・困難化する教育課題へ対応するために、令和4年度には教職員定数4,690人の改善も併せて行われているところでございます。
 本県の状況としましては、子どもたち一人一人に応じたきめ細かな指導の充実と学校生活や人間関係への円滑な適応等を図るため、市町村の協力の下、国に先行して少人数学級を実施してまいりましたが、本年度から4年間をかけて、国に先行する形で小学校全学年の30人学級を導入していただいたところでございます。本県の将来を担う子どもたちのために、子育て環境日本一の実現を目指して取組を進めていくこととしているところでございます。また、高等学校につきましては、専門学科を中心に、1学級の生徒数を38人として実施をしているところでございます。
 国の要望につきましても、様々な教育課題、働き方改革を含め、負担軽減等を図るために、教育環境整備のために小学校専科指導加配の充実や教員業務支援員、それからスクールカウンセラー、看護師等、専門的職種の基礎定数化も含めました要望等を国に対して行っているところでございます。あわせまして、教職員定数の改善に伴いまして加配定数の削減が懸念されるということを踏まえ、様々な教育課題に対応する加配定数の維持・拡充についても国への要望を行っているところでございます。

◎常田委員長
 ただいまの説明について、質疑等ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員のほうで陳情者からの願意の聞き取り、あるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、今回につきましては、聞き取り及び現地調査を行わないことといたします。
 次に、その他ですが、教育委員会前半について、執行部、委員の方で何かございませんか。

○森委員
 美術館のことでもいいのですか。

◎常田委員長
 はい。

○森委員
 美術館で、ちょっと思いつきの話で申し訳ない。いろいろな展覧会に行くので振り返りみたいなことをするのですけれども、残念ながら、一人で行ったらなかなか振り返りができないのですが、2人で行ったら、ああ、あそこにはこんなものがあったななどという話ができるのです。グーグルのサービスで、例えば世界遺産なんていうものを自分でずっと動いて、見て、例えば大山、世界遺産だけではなくて、いわゆる大山登山も自分でカーソルを動かしながら、360度カメラがあって、自分で少しずつ動いていって、登っていくというようなサービスがあるのです。ですから、三朝の投入堂も、あそこも自分で入っていって、自分でずっと動いていって、登っていけるみたいなものがあるのです。いろいろな展覧会、例えば常設展などというのはやっている最中からこんな常設展をやっていますと、360度カメラで撮って、ネットで、ホームページから入っていって、中はこんな展示をしていますという、全部それを公開して、360度のカメラだから展示室の中が、どう展示してあるというのが分かるみたいなことができるのではないかと思うのです。例えば特別展などはやっている最中にそれを公開してしまうと来なくなってしまうので、終わった後にそういったものを、360度カメラで撮って、ずっと動いていけるようなやつを、後でそれをどんどんどんどん残していくみたいな形でやっていくと、これは多分どこの美術館もやっていないので、結構話題になると思うので、ちょっと検討してみていただきたいなという提案です。

●梅田美術館整備局長
 とても面白い提案といいますか、今の御時世に合った、ITを駆使した一つの活用方法だと思います。私どもも県立博物館に今、コレクションをしているもののデジタルアーカイブを進めているところでございまして、こちらのほうで一覧の状態で写真つきで見えるものを増やしていっている最中ではございます。開館後、それからそのほか、ほかの館も含めて、そういったものをどこからでも見えるという環境をつくっていきたいなと思っているところでございます。委員おっしゃるような展示の状態を見られるようにというものもグーグルのサービスでルーブルとか、いろいろなところでのサービスもあるようでございますので、多分、県だけの力というよりは外のサービスとの連携ということになろうかと思いますので、研究してまいりたいと思います。

◎常田委員長
 よろしいでしょうか。
 そのほかございますでしょうか。

○語堂委員
 美術館の質問があったので、自分もちょっと聞かせてください。先日、関係団体とかが勉強会みたいな形でいろいろと今後の話をされているのを聞かせてもらいました。自分は一般質問で企画展というか、特別展のほうが重要という思いがあったのですけれども、それを結びつけるためにも収蔵する常設展で活用する美術品がよいものであれば貸し借りのときにすごく役に立つという話を聞かせてもらいました。何回か一般質問でもどのようなコンセプトでやられるのかということを、特に収蔵品を聞いたのですけれども、もうそろそろ形ができてきたかなと思ったりするので、どのようなものを今、検討されているのか、現段階のものを教えていただけたら。

●梅田美術館整備局長
 語堂委員におかれましては、先日の私どもにおります美術振興監の尾﨑のセミナーにわざわざ参加していただきまして、ありがとうございました。美術の専門家ということで、セミナーの内容としてはコレクションの話とか、いろいろ私ができないようなこともしゃべっていただきまして、関心の高さを引いたところだと思います。おっしゃいますように、コレクションの中身につきましてはいろいろ今までの既定路線から少し幅を広げてということで実行に移しつつあるところでありまして、そこについては改めてオープンの場をつくりたいなと思っておりますし、今でも基金を使わせていただいて、毎年購入の中でいろいろ色を出していっているところでありますので、改めてこちらは御説明するような機会を設けさせていただきたいなと思います。

○語堂委員
 ちょっと思いの流れなのですけれども、1時間ぐらい見れるよう、よりよいものを置いてもらうほうが絶対に企画展も常設も盛り上がると思います。これは自分の思いですので、よろしくお願いします。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○浜崎委員
 同じく、地域でつくる美術館応援事業というところです。今、語堂委員からいろいろ具体的は話で、そういう部分が一つ持分というか、アピールの材料になってくると思いますので、さっきちらっと出ていた貸し借りのことにしても有利に働くというようなことだと思います。あくまで県立美術館ということでありますので、資料の中に地元の機運を醸成しながら、中部地区から全県へと波及する効果的なPR、機運醸成を図るということでありますが、地元の中部が当然どんどん盛り上がっていかないといけないということになります。鳥取県民にしっかりと盛り上がりにつながるような、アピールをどんどん出していかないといけないと、今の時点で申し上げておきたい。県民がこぞって楽しみにするような美術館にしていかないといけないわけです。それにあわせて中部も盛り上がるということにもいろいろな意味でつながっていくと思います。まだまだ日にちはありますけれども、そんなことを言っていたって、7年というのはあっという間ということも感じますので、その辺で当事者として何か思いがあればぜひお聞きしたいと思って。

●梅田美術館整備局長
 おっしゃることは非常によく分かります。中部だけでなくということで、私どもでいえば出前説明会とか、説明が東部のほうとか西部のほうで少しずつ始まってきたところでございます。おっしゃるとおり、県民の盛り上がる場づくりというのは、これは見える形で行われるというのが一番大事だと思っております。昨年度の一番終わりのときに、3年前のカウントダウンイベントということで、コロナ禍の中でありましたのでオンラインでスペシャルトークセッション、討論会をしてみたりしたのですが、その場所は倉吉未来中心でやらせていただきました。そこでも東部の方とか西部の方がいらっしゃったり、それから100人以上の方が県外から御覧になっていたということもあった。リアルな討論を中部ではなくて、東部とか、それから西部でも、これを実施していこうということで、今度のカウントダウンは2年前で、今年度末という計画ではあったのですが、それまでちょっと待てないということで、今年の中頃には中間で場づくりをしてみようかなというちょっと方針を少し修正したりを始めておりますので、ぜひそういったところで目に見える形で発信していきたいと思います。

●足羽教育長
 美術館につきまして、いよいよ具体的な形でスタートを切ったわけですが、委員さんおっしゃるとおり、ここに至るまでの経緯を、山本前教育長時代からを私も振り返りますと、本当に様々な議論、様々な思いが一つ詰まった美術館になるであろう、その意味でも全県の美術館であるという、そういう位置づけが失われないような発信がやはり必要だろうと考えております。東部地区にも渡辺美術館がございます。そうした私立的な部分も含め、県内51か所のそうした美術館や関係機関とのネットワークを結んで、今回の事業はそれらに全部手広く広げて事業を立てさせていただこうと思っております。もちろん東部だけでなく、西部も、もちろん中部も、全県的なそうした機運の盛り上がりが見える化、今、梅田も申しましたが、県民の方にこんなふうな取組が今進みつつあって、開館までにこんな動きになっていくということが分かるような、そういう見える化や発信、これにこの1年、2年は注力をしてまいりたいなと思って、全県でつくる美術館、このことを大使命として取り組んでまいりたいと思っております。

○浜崎委員
 今、教育長からまさしくそういった全県的なという観点からしっかりとお話をいただきました。なるほどな、そうだなと思います。具体的にやはり今お話がありました私立の美術館的なものもあるのだけれども、まず、公立のある美術館、米子にもあるし、それから東部には、美術館ではないけれども、博物館があるのですね。だから、さっき言われた全県的なネットワークということでいうと、ただ単に県民に対するネットワークというよりも、その米子の市立美術館であったり、鳥取の博物館であったり、鳥取の場合、今まで博物館しかなかったわけですから、そこをいろいろな意味で、イベントなりなんなりあるでしょうけれども、具体的にいろいろな意味、要素も含めて連携をしっかりと今まで以上に取っていただくと。そういう部分で東部からもまた、博物館からいざないを、また、西部からもというような部分も絶対必要だろうなと。いわゆるただ単に県民にアピールするといっても、なかなかそこらのところはぴんとこないところが出てくると思いますので、今、教育長がおっしゃったように、全県的なネットワークという部分については東部、西部、核になるところ、そういうところと連携を取ってしっかりやられるほうがいいのかなということを個人的な私見として申し上げておきます。

●足羽教育長
 その中でも中心となる例えば倉吉であれば倉吉博物館がございます。日野にもございます。そうした核になるところを中心にしながらと同時に、私はそこに関わっておられる人が大事だなと、文化振興財団の方々でありますとか書道、絵画、彫刻、様々な分野に関わっておられる人をいかに巻き込むかということがやはり大きなポイントになろうかなと思っております。機関を通した人とのつながり、これを大切につくってまいりたいと思います。

○浜崎委員
 おっしゃるとおりだと思います。その人のつながりというのがまずは担当部局、専門家ということだと思います。それが全県に、県民に行き渡るというイメージも含めての教育長のお話だと思います。ぜひともしっかりやっていただきたいと思います。

◎常田委員長
 そのほか。

○森委員
 ちょっと再度、お願いしたいのですけれども、語堂委員から先ほどコレクションの話が出たのですが、もともと貧乏な鳥取県ですから高価な、有名な作家の作品というのは非常に無理があると私は当時から思っていて、そういった作品を集めていくということについてはもう諦めて、郷土出身作家の作品は当然に集めていきながらやっていくという、あとは借りていくのだという考え方で思っていました。今日はふるさと納税の話も先ほど来聞いたところで、美術館ができるというのは何十年かかっても1回こっきりですので、ふるさと納税の中にはこども未来基金なんていうやつがあるのですよね。美術館に絞って、そういったふるさと納税の中に作品基金とか何かそういったものをつくっていただいて、全国からそういったものを送っていただくというか、そういったことをやってみるのがいいのではないかなと思いました。
 それと、あわせて、県内出身者の方で成功している方々が県外にたくさんいらっしゃるわけですよね。そんな人たちが結構、作品をいっぱい持っておられて、そういった開館の機会にその作品を寄贈いただけないかみたいなことも、できるときでないとなかなかこれは頼めないというか、いろいろなところで美術館ができるのはそのときにあるコレクターからたくさんの作品をもらって、美術館ができましたみたいなものがいっぱいあるわけですよね。そういった意味では美術館ができるときというのはすごくチャンスなので、どうやっていろいろな作品を御寄贈いただくかみたいなことをちょっと考えていただいて、ネットの中でもがんがん発信ができないかなみたいな気がしますので、ふるさと納税と併せて何かそういうようなことが、もちろん県内のコレクターの中でもこれを機会にみたいな感じの方もあるかもしれないし、そういうのがチャンスだと思うので、そこにも手を広げていただきたい。

●梅田美術館整備局長
 ふるさと納税、確かに作品収集の手段として、財源として大変期待を持てるところであります。やり方としてあるかと思います。既に県に設けていただいている基金、これをしっかり使っていくというのがまず、一義的にあると思いますが、それ以外の方法としてまた研究をさせていただきたいと思いますし、それから県外出身者の県外におられる方々、これについては既にいろいろ情報をいただいたり、よく電話がかかってくるようになりました。関心を持っていただいているなと思っているところでございまして、収蔵の手続もございますので、一つ一つ丁寧にこれは参っていきたいなと思いますが、発信をして、さらにそういった情報が集まるように、これは県外本部とも協力しながらやっていきたいと思います。

◎常田委員長
 そのほか。

○西川委員
 ちょっと予算にあまり関係ないのですけれども、今回、倉吉博物館にホキ美術館の展示会があって、今、松江で院展をやっておられますよね。最近、鳥取県、あまり聞かないのですけれども、日展とか院展とか、あまりそういうものを呼ぶというようなことはやっておられないのか。ああいうものが度々来ることによって醸成するのでないかなと思うのですけれども、今、そこらの現状はどうでしょうか。

●梅田美術館整備局長
 すみません、どういった展示会がどれぐらいの頻度でというのはちょっと今、持ち合わせていないのですが、そういった日本全国的に著名な展覧会の誘致というのも、これも一つ、魅力づくりになるかと思います。開館年に難しくても、2年、3年、盛り上がりをつくらなければいけない時期にそういったものも一つの選択肢として検討してまいりたいと思います。本当に著名な展覧会とともに鳥取県立美術館が全国に名が知れるというのも一つの方法だと思いますので、これも一つ、参考にさせていただきたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、教育委員会前半につきましては以上で終わります。
 執行部の入替えを行いますので、暫時休憩いたします。再開は2時50分といたします。

午後2時45分 休憩
午後2時51分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 引き続き教育委員会の報告事項を行います。
 執行部の説明は要領よく、簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 報告13、令和4年3月高等学校卒業者の就職決定状況及び令和5年3月新規高等学校卒業者の就職に係る推薦開始期日等について、酒井参事監兼高等学校課長の説明を求めます。

●酒井参事監兼高等学校課長
 教育委員会資料の2ページを御覧ください。令和4年3月高等学校卒業者の就職決定状況などについて報告させていただきます。
 2の求職者の状況につきましては、就職を希望する生徒の割合は卒業予定者の19.9%で、前年と比較しまして0.7ポイント下回りました。県内就職を希望する生徒の割合は81.6%で、前年を0.4ポイント上回り、2年続けて8割を超えております。
 3の求人状況につきましては、県内求人の求人倍率は2.09倍で、昨年を0.15ポイント上回っております。
 4の就職内定者の状況につきましても、就職内定率は99.9%と高い水準でして、959人の就職内定者でした。
 5ですが、今年度の就職日程は、昨年同様、推薦開始は9月5日以降、選考開始は9月16日以降となっております。
 3ページの6です。令和4年3月卒業予定者の就職内定率などの推移を前年と比較してグラフ化したものでございます。
 7につきましては、平成10年3月卒業生から求人倍率などの推移をグラフ化して表しております。
 県教育委員会としましても、今年度も就職支援相談員等を活用しながら、新型コロナウイルスの影響についても把握して、鳥取労働局など関係機関との連携も密にしまして、就職希望者が就職できるよう、指導に努めてまいります。
 なお、生徒の思いを大切にしながらも、引き続き県内での就職が増えるよう、努力してまいります。

◎常田委員長
 報告14、鳥取県立美術館に設ける「アート・ラーニング・ラボ(ALL)」の試行事業等について、齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長の説明を求めます。

●齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長
 4ページをお願いいたします。3月の常任委員会で美術ラーニングセンター機能について報告をさせていただいたところですが、このラーニングセンター機能をアートを通じた学びに関する開かれた拠点・研究室と位置づけまして、アート・ラーニング・ラボとして、今年度は、次のとおり、事業を実施しているところでございます。
 1番の(1)プログラムの提案・実践では、県立博物館企画展へのバス招待ということで、今年度は10校程度を招待する予定にしております。そのほか、対話型鑑賞ファシリテーターの養成・登録、それからコレクション宅配便についても、昨年度に引き続き実施しております。
 (2)の研究・開発では、学校現場の理解促進といたしまして、教員研修の実施だとか図画工作科研究発表校との連携授業や「シリーズ:美術をめぐる場をつくる」展の開催や多様な利用者に向けた個別プログラムの開発を行っているところでございます。
 その他、相談、検証・蓄積、発信・共有につきましても、記載のとおり取り組んでいるところでございます。
 2番のアートの種まきプロジェクト事業についてですが、これにつきましては、美術の新しいファンづくりや機運醸成を図る取組といたしまして、美術館開館までの3か年で「アートの種まき」と題して取り組んでいるものでございまして、フリーペーパーの「Pass me!」の発行、それから県立美術館近隣の空きスペースを利用した現代アートの作品展示、ワークショップやトークイベント等も実施する予定としております。

◎常田委員長
 報告15、鳥取県立博物館開館50周年記念企画展「ティラノサウルス展 ~T.rex 驚異の肉食恐竜~」の開催について、漆原博物館長の説明を求めます。

●漆原博物館長
 5ページをお願いします。博物館開館50周年記念の企画展、ティラノサウルス展の開会について報告いたします。
 今回の企画展でございますけれども、自然科学の分野の企画展といたしまして、6月18日から夏休みの期間中に開催するものでございます。
 内容といたしましては、中国地方初公開となるティラノサウルスの全身骨格であるとか実物の化石の展示など、ティラノサウルスの進化の過程、これを紹介するとともに、ダイナミックに動いて、ほえるロボットであるとか、あるいは巨大さを実感していただける大復元画であるとか、さらにはお客様が壁に触れるとティラノサウルスが目の前に現れたりする大迫力の映像を設置することとしております。遊びながら、楽しみながら、しっかりと自然科学が学べる展覧会としているところでございます。
 新たな取組といたしまして、これまでこの夏の企画展というものは、夏休みの期間中に開催していたわけで、いわゆる学校行事での利用に対応ができていなかったというようなことがございました。今回からこの会期を約1か月間前倒しして、延長して、通常の授業はもちろん、修学旅行等でも利用いただけるように設定をしたところでございます。既に6月を中心といたしまして、県内全域の小・中・高校の皆様から来館、学芸員解説の申込みをいただいているところでございます。展覧会では音声ガイドであるとかクイズラリー等もあって、子どもだけでなく、大人も楽しめる企画展としております。後日改めて御案内させていただきたいと思いますので、ぜひとも御来場いただきますようお願いいたします。

◎常田委員長
 報告16、令和3年度学校給食における県内産食材の使用状況及び取組について、高田体育保健課長の説明を求めます。

●高田体育保健課長
 6ページをお願いいたします。学校給食におけます県内産食材の使用状況につきまして、令和3年度の状況を取りまとめましたので、御報告をいたします。
 まず、県内産食材の使用状況についてでございます。学校給食におけます令和3年度の県内産食材の使用率は69%でありまして、令和2年度と比較いたしまして、2%ですが、増加をしております。主な要因として考えられますのは、肉類や魚類の使用率が上昇したということで、肉類につきましては2年度は90%でしたが、こちらが令和3年度は94%に上昇しておりますし、魚介類につきましては、96%が100%ということで、上昇しております。そのほか、比較的使用量が多い市部のうち2つの市で、これは米子市と倉吉市になりますけれども、米子市は66%が68%、倉吉市につきましては66%が71%ということで、使用率が上昇したことが要因として考えているところでございます。
 そのほか、対象の44品目以外の県内産食材の活用事例につきましては、1の(2)に記載をしております。鳥取市では地元で取れたブランド米、きぬむすめを活用されたり、境港市では海藻を肥料とした海藻米を学校給食等に活用されております。そのほか、境港市をはじめまして、地元の漁港と連携した水産物の活用ですとかジビエの活用など、各市町村がいろいろ工夫をしながら積極的に県内産食材の活用をいただいているところでございます。
 2には昨年度の取組について記載をしております。記載のとおりですけれども、栄養教諭や学校栄養職員、関係機関の方も出席していただいて、地産地消に係る会議を開催したりですとか地場産物を活用した学校給食の講習会なども開催をしているところでございます。また、農林水産部と連携をいたしまして、星空舞を学校給食に活用する星空舞週間を実施するなど、県内産の食材の活用をいろいろ図ってきたところでございます。
 今年度の取組につきましては、3に記載のとおりでございますが、今後も関係部局ですとか関係団体、各市町村、給食センターとも連携をしながら、県内産食材の利用率の向上に努めてまいりたいと考えております。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○森委員
 アート・ラーニング・ラボについてなのですけれども、(2)の研究・開発の学校現場の理解促進と対話型鑑賞等の周知というところ。そこで小学校教育研究会図画工作部会と書いてあって、ちょっとここに反応して声を上げたのですけれども、美術館がどうしても小学校だったら図画工作部会、それから中学校だったら美術教師の関係だみたいな感じになってしまうのですが、これまでもずっと言ってきたのは、この対話型鑑賞というのは美術ではなくて、国語だと思うのです。見たものを自分の言葉で表現をして、何がそこにあって、何がどうなっているというのを見つける、それを言語化していく、自分の内面を言語化していく作業がこの対話型鑑賞なのです。別に美術は関係なくて、単なるこれが入り口となって、自分の内面を、あるいは言語化していく訓練の一つだと思っているので、美術に関係する教師だけを入り口にしていくと、私はそういうことにならずに、単に美術や図画工作のイベントの一つでしか終わらないと思っている。そうではなくて、全ての教科に関わる、自分が何を考えて、何を思っているのかということを人に伝えることができるようになるという、そのトレーニングの場がこの対話型鑑賞だと思うので、こういった教員だけに限らずに、初任者研修は全員やっているということなのですけれども、そういう意味ではほかの教科の先生方をターゲットにやってほしい。できれば国語の先生が一番いいのかなと、そのことをぜひお願いしたいと思うのです。

●梅田美術館整備局長
 アート・ラーニング・ラボの幾つかの機能の中の研究・開発というところに、学校現場との連携というところに図画工作と書いておりますので、図画工作や美術の先生だけが対象かと見えがちなのですが、教員研修につきましては、それに限らず、広く科目の先生を集めてやっているところでございます。また、対話型鑑賞に限らず、様々な美術の鑑賞プログラムというものをここでは扱っていこうとしておりますので、本当に図画工作の先生以外も相談に来ていただいたりとかという対応をしていきたいと思っているところです。
 ちなみに、対話型鑑賞にはファシリテーターという誘導役の方を養成したりしているわけですが、今、協力していただいています鳥取短期大学ではこれの授業について言語のほう、国語といいますか、そちらの先生が今、授業で教えていらっしゃって、これはもう美術ではなくて、まさに表現力とか、そういったことを引き出そうという試みの授業と聞いておりまして、本当に美術、図画工作に限らず、広く人間性の向上というか、他者理解と自己肯定感の向上ということもこの狙いとしてあるということでありますので、ぜひこういった面で幅広く学校にもアプローチしていきたいと思っています。

○森委員
 6ページの学校給食ですけれども、要は県産食材の取組が非常に伸びているというお話をいただいて、うれしい限りなのですけれども、給食の中での県産食材を使うというのは二次的、三次的なことで、教育委員会にとっては農林水産部から言われてやっているという、そういうことで私はいいと思っているのです。要は給食で大事なことというのは何かといったら、体に必要なもので、どうやってそれが作られて、また、それはどういう食べ方ができるのかというようなことが給食の中で学んでいくことだと思っているのです。確かに県産食材が全部使われれば、それがいいとは思うのですけれども、教育委員会の側にとってそれが主眼ではないのだということを私はもう1回お願いしたいと思うのです。要は同じ食べ物でも違う料理の仕方をすれば全然味が違ってくるとか、さっきの美術館の話もそうなのですが、答えがない話なのです。料理も答えがないので、正解はないのです。だから、こういう食べ方もあるし、こういう食べ方もあるし、こういう食べ方もあるということで、同じ食材でもいろいろな食べ方があって、それは体にどういう影響があるのだということがやはり給食の中で1回でもいいから子どもたちがそういった実感を持てるようなところが、毎日食べて、時間がない中で準備させて、それを食べさせなくてはいけないという、先生は大変なのですけれども、そういう中にあっても、1回ぐらいはそういったことが子どもたちに実感できるようなことが給食の時間の中でやってほしいなというイメージがあるので。今日も県産食材がこうやって使われているということは非常にいい取組をしていただいていて、本当に敬意を表するところなのですけれども、本願はそこではないということをもう1回言わせていただいて、ちょっとコメントがあればお願いしたい。

●高田体育保健課長
 お話のあったのはいわゆる食育の関係で大きな部分だとは思うのですけれども、文科省で食育というのは子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけるということで、各学校におきましても、栄養教諭ですとか学校栄養職員が先ほど申しました食習慣の関係ですとか、いろいろな学校給食を題材にした授業といいますか、そういうことを実際にそれぞれの学校で行ったりしております。引き続き、県産品を使うのはもちろん目的ではないのですけれども、そういう学校給食を活用した食育というものをこれからも進めていきたいと思っております。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○澤委員
 食育の話で、ちょっと細かいことを聞こうかと思ったのですけれども、県産の星空舞が出ていましたので、参考のためにどのくらいこれが使われているのかなというのを教えてほしい。県も一生懸命PRしている中で、子どもたちにも知ってもらうということでやっていると思うのですけれども、そういう意味で聞きますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それと、もう1点ですけれども、一番最初に高校生の就職の話。今回、959名が3月末にきちっと決まられたということで、これはすばらしいことなのですけれども、一番問題なのは、要は子どもたちの定着率ってありますが、これがどうなのか。高校生にとっては県内で就職するのはいいのですけれども、これは前から言われておることだと思うのですが、この辺の状況についてちょっと確認でお聞かせ願えたらと思います。

●高田体育保健課長
 すみません、具体的に学校給食の中で星空舞がどの程度使われているのかというのは把握していないのですけれども、先ほど説明いたしました星空舞週間のとき、昨年度が初めて農林水産部と一緒にやったので、県内の学校の給食センター等におきまして、全ての給食センターで2回あったらどちらか1回とか、多いところは両方ということでいろいろ活用はしていただいたところであります。すみません、ちょっと具体的な数値を持っていないので、申し訳ございません。

○澤委員
 もうちょっと具体的にどのくらいか。作っていらっしゃる方からすばらしいからという話を聞くもので、もし分かればということで。

●高田体育保健課長
 すみません、市町村に確認をして、また御返事させてください。

○澤委員
 よろしくお願いします。

●酒井参事監兼高等学校課長
 定着率について御質問いただきました。
 1年後の離職率といいますか、仕事を離れた率ですけれども、最新の令和2年3月の卒業生は13.4%ということでして、これは平成28年3月の卒業生、この辺りから20%を切り始めていまして、それまでは1年後に20%以上離職していたということで、この部分につきましては、鳥取県は就職支援相談員という方を雇っておりまして、この就職支援相談員、企業の人事担当とかしたOBの方なのですが、この方と各学校の進路指導の担当で各企業様に訪問させていただいて、定着指導を行っております。この辺りを地道に積み重ねてきた結果がぐっと増えずに、何とか抑えている状況ではないかと。
 ただ、離職していくのには理由がございまして、ミスマッチですとか人間関係ですとか自己都合という、この辺りが多い理由なのですけれども、その中でも特にミスマッチを防ぐというところが非常に大切な視点でして、そのためには企業理解、地元の企業がどういう企業で、何をやっていてというところの理解をしっかりしないといけないと。これはインターンシップという方法でもできますし、夏休みには応募前の職場見学会、これも各事業所様が開いていただいています。そういうところを積極的に参加することによって、地元企業の理解を深めていく。こういう取組を通じて、こういうことがやりたいので地元のこういう企業に勤めたいということが語れる、そういう生徒を育成していきたいと考えているところでございます。

○澤委員
 今、定着の指導員の話を聞かせていただきましてちょっと安心したのですけれども、前からずっとやっていらっしゃるということで、今、指導員の方はやはり各学校にきちっと、何ていいますか、配置の状況といいますか、どういうような格好になっているのですか。

●酒井参事監兼高等学校課長
 各学校、全ての学校ではございませんけれども、県立高校17校に、就職が多い学校に配置をさせていただいております。

○澤委員
 ありがとうございます。

○興治委員
 ちょっと参考に聞かせてもらいたい。5ページのティラノサウルス展なのですけれども、多分、エドモントサウルスに襲いかかるティラノサウルスの全身骨格とか、あるいは亜成体の全身骨格なんていうのは、なかなか手に入りにくいというか、展示がそう簡単にできるものではないのではないかなと思うのですが、これは全国で巡回的に、何かこういうものが移動的に展示されてきているというようなことなのでしょうか。
 あと、主催の中で読売新聞社が入っているので、読売新聞社が中心になって、全国の幾つかの場所で展示するというようなもので、それを鳥取県が誘致してきたというか、そういうものなのでしょうか。こういう企画展というのはどういうふうにして、何ていうのかな、開幕に至るというか、その辺のところをちょっと教えてもらえたらなと思うのですけれども、今後、県立美術館で企画展をやったりすると思うので、参考に聞かせてもらったらと思うのです。

●漆原博物館長
 今回の企画展でございますけれども、主催といたしまして、読売新聞社さん等と実行委員会を組ませていただいているというところでございまして、この実際の剥製等につきましては、福井県の恐竜博物館、それから研究所、そういうところの特別協力をいただいて、今回の鳥取県での開催に至ったというところでございまして、正直に言うと、昨年度、大阪、名古屋で開催されまして、鳥取県が3回目というような企画展と聞いているところでございます。

○興治委員
 多分、読売新聞社が中心かなと思うのですけれども、こういう企画展を実施するためには鳥取県側からやりたいということで手を挙げれば、そちらが先なのか、それともこういう中心になってやるような事業者がどうですかというようなことで働きかけてくるのか、どういうことでできるようなことになるのでしょうか。

●漆原博物館長
 今回の読売新聞社との関係でございますけれども、私ども県立博物館につきましては、平成20年からこの読売さんと夏の企画展でいろいろ連携を取らせていただいているところでございます。それから、毎年、自然あるいは正倉院展なども読売大阪さんでやっておられるというようなところもございますので、何をしたらいいのかというようなところを協議させていただきながら、毎年実施させていただいているというような経過がございます。

○興治委員
 県立美術館で改めて企画展を充実するものをやるというために、今まで県立博物館が培ってきた、そういう関わりを大事にしないといけないというのは一つあると思うのです。もう一つ、新たな関わりというものをつくり出していくというようなことも必要なのかなと素人考えで思うのですけれども、その辺りで、今後どういったところにさらにネットワークを広げていこうとされるのか、その辺の考え、あるいはその対象は何かあるのでしょうか。

●足羽教育長
 先ほど西川委員からも日展とか院展とかという話もありました。あくまでも開催する主体はこの博物館であったり、新たにできる美術館でございます。ですから、こちらが明確なコンセプトを持って、対象、ターゲットをこんな分野に絞って、こんな展示をやってみたいというのを専門家、たくさんプロの学芸員がおりますので、いろいろ知恵を出し合いながら年4回し、博物館でも企画展をこの時期にはこう、子どもたちを一番集約したいこの夏休み時期には大体子どもたち向けの興味関心が高まる、あるいは夏の研究にもつながってもらえるような、そんな企画、コンセプトを持った展示をするようにしております。美術館ができた後の企画についても、やはり子ども向けという場面ももちろんありますし、創作品の分野、内容によってこちらが狙いを持った発信をして、集客につなげられる、そういう企画展をじっくり検討して進めてまいりたいと考えているところです。

○興治委員
 それは分かるのですけれども、その企画展をより例えば今まで以上に充実したものをやるために、さっき言ったように、何かネットワークを広げる必要があるのか、それとも既存のネットワークを使うだけでいいのか、その辺りはどうなのでしょうか。

●足羽教育長
 もちろん内容を充実、高めていくにはネットワークづくりというのはもう欠かせないと思っております。今の範囲の中でしたらもうある範囲のものしかできないということになりますから、さらにそれを外に外に広げていって、では、海外の美術館、あるいは博物館との連携ができないかとか、そうした視点は大事と考えております。

○興治委員
 ちょっと最後、1つだけ。今後、館長を決めないといけないと思うのですけれども、どんな方を選ぶのかという、重要なポイントだろうと思うのですね。一つは、何ていうのかな、そういうネットワークの拡大にとって非常に力を発揮できるような方、しっかりとしたコンセプトを持っておられて、かつ、ネームバリューもあって、全国的にも通用するような方であれば、より広範にネットワークも広げられるのではないかなと思うのですけれども、そういった方を選ぶのか、あるいはそうではなくて、もう少し手堅く選んでいくのか、その辺りはどうでしょうか。もう何かお考えとかあるのでしょうか。答えは難しいですか。

●梅田美術館整備局長
 館長ということですので、今後、美術館の話かなと思いますが、美術館の館長は今、検討中でございます。おっしゃいますように、国内外、県内外の館とのネットワークで作品の貸し借りとか、そういったことができる力を持つ館長さん、ネットワーク力というのも選ぶ観点として私どもは大事に考えております。著名な方が当然力を持つかと思いますが、そうでない場合でも、既に県立博物館でも全国の美術館、博物館とも関連を持っておりまして、貸し借りとしては有効な展示会が既に行われております。昨年、小早川秋聲の展示会がございましたが、京都の国立博物館を皮切りに、東京のステーションギャラリーとか、そこら辺を巡回して、最後に鳥取県立博物館にやってきたと。しかも、その小早川秋聲は鳥取県のゆかりの作家というコンテンツの幹をなす提案をしながら、全国の館と一緒になって巡回展をつくったという実績もございますし、今まで持っているネットワークというのもすごく大事にしていかないといけないなと思います。そこをさらに生かしていかれる館長というのを選ぶべきだと、これは全く委員おっしゃることと同感でございます。そのほか、単なるネットワークだけではなくて、集客力とか、そういったものも重要な観点かと思いますので、そういった観点でいろいろ国内の人材、そういった情報を集めて選考するという手はずでございます。

○興治委員
 はい、分かりました。いいです。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○福浜委員
 先ほどからいろいろ御意見が出ているので、自分もちょっと思いを伝えておきたいと思いました。例えば県立美術館で、自分は過去、報道にいたので、それをニュースで全国発信をイメージして考えると、できましただけではやはりつらいのですよね。全国に対するアピールということを考えると、そこにソフト面が何かないと、目玉が。何がいいのだろうなと思っていろいろ考えてきたのですけれども、さっき森委員がふるさと納税を原資に使ってみたらというので、ちょっと符合したところがあったので伝えておこうと思うのです。若手芸術家の登竜門みたいなもので、コンテストをやる。優勝賞金は100万円にして、その作品は買い取るみたいな形で、小さい県だけれども、とにかく若手の芸術家をどんどん応援するのだというコンセプトが新しい美術館と符合するのであれば、そういうものにチャレンジすると。例えば若手芸術家の登竜門で有名なのはシェル美術賞という、今、合併して出光美術賞になっていますけれども、Idemitsu Art Award 2022になるのかな、あそこは応募料金を6,000円ぐらい取りますので、それで毎年1,000点ぐらい来るから、ベースとしては600万円ぐらい資金があるわけです。その中で、賞品なり、審査員のお支払いするお金等々もやりながら、もちろん出光さんがベースになってやって、東京の新国立美術館で毎年やっているのですけれども。そんなものが毎年そこで開かれて、グランプリ作品は買い上げて、県立美術館にずっと収蔵していく。もちろんその年の入選作品はみんな、そこで展示するみたいな。だから、コンセプトは要するに県内外問わず、広く若手芸術家、無名、いろいろな賞をもらっていない人という限定か何かつくる、例えばいろいろできると思うのですけれども。何かそういうものがプラスでないと、なかなか訴求力というものには乏しいな。県内のこれまで培ってきた芸術家を大切にするというコンセプトはもちろん同様にありながら、人に来てもらうという部分のインパクト性を考えると、何か全国に発信するものがなければ、例えば企画展で有名作家のものを持ってくるといってもその場しのぎに、それはそれで必要なのですけれども、もちろん企画展という、さっきから話に出ている、例えば寂聴さんを呼んでくるとか、そんなのは必要なのだけれども、毎年必ずここではこういうことをやっていますみたいなものが継続的にやっていくと、シェル美術賞はもう半世紀以上やっていますので、若手登竜門の賞といえばもうシェル賞みたいなものが皆さんの中に認知されているという。それを目標に作品を作っていくという人も少なからずいると思う。それが鳥取県の県立美術館のコンセプトと符合するならばという前提ですけれども、そういう企画を考えてみるのも面白いのかなと。原資としては、さっきお話があったように、ふるさと納税でこんなことを考えているので、ぜひ鳥取県の取組を皆さんで応援して、若手芸術家を育んでいきませんかと。そこに応募するような高校生が県内からどんどん出てきてほしいという、そんな思いも込めて、何かそういう目玉が欲しいなというのはちょっと思ったので、あとはどうお考えになるかは別として、お伝えしておきたいと思います。

●梅田美術館整備局長
 トリエンナーレをやっている美術館、国内に幾つかございます。私どもの鳥取県立美術館も構想の中で、構想の中というか、PFI事業者からの提案という形でトリエンナーレをぜひやりましょうという提案をいただいております。これは開館初年度というよりは3年に一度というトリエンナーレの性格から開館年からある程度期間を設けて発信をして、募集をしてということになろうかと思いますが、こういった構想がございます。ぜひこれも実現していきたいことですし、当然ながら、賞金といいますか、そういったものも大事だと思いますので、そこはふるさと納税とかクラウドファンディング、様々な方法があろうかと思います。問題は若手の方、様々な方のチャレンジを受ける魅力あるトリエンナーレであることと、それからそれを資金面で支える多くの方を巻き込むということがやる意味の大きなところだと思いますので、そういうことを頭に置きながら実現に向かっていきたいなと思っているところでございます。

○興治委員
 ちょっと今の点に関してなのですけれども、倉吉博物館がトリエンナーレをやっていますよね。前田寛治大賞展と菅楯彦大賞展、緑の彫刻賞展。前田寛治大賞展と菅楯彦大賞展だったかなと思うのですけれども、若手作家の登竜門のような役割をしていて、若手作家が応募をしてきて、それを大賞である市民賞について市で買上げをして、安く買い上げて、行く行くその方が立派になっていくに従って価値が上がっていくという。それが館の収蔵品としてずっと積み上がっていくというような、そういう効果もあるところなのですね。それを、何ていうのかな、芸術家の方々の中でいろいろ考え方もあるのかもしれないですけれども、今回できる美術館と倉吉博物館とで何らかの協力体制みたいなものをつくってやっていくと。自分たちがやってきたものを自分たちでやり続けたいのだというような思いが倉吉側にあるのかもしれないですけれども、そこは私も聞いてはいないですが、どうせやるなら一緒になってよりよいものを何かやっていったらいいのではないかなと素人考えで思ったりもするのです。そういうことはどうなのでしょうか。難しいものなのでしょうかね。

●梅田美術館整備局長
 おっしゃるとおり、倉吉博物館には歴史を有する前田寛治大賞であるとか菅楯彦大賞ということで、これもまた、若手作家の登竜門にもなっていると認識しております。先日も西川委員が行かれたホキ美術館の展示会には写実の大賞を取った方が出展されていたり、積み重ねがそういったものにつながっているという大変いい循環を見させていただいているなと感じております。倉吉博物館と近くにできる鳥取県立美術館ということについては、これほど美術館が近い例はそうそうないよというのはこの前、私どもの美術振興監からセミナーで申し上げたとおりなのですが、近いからには何か協力体制ということもあろうし、それからすみ分けとか、連携することによってメリットが大きく出せるだろうという課題がありますので、これからになりますが、しっかり考えていきたいなと思っております。倉吉の伝統ある宝とか、そういう循環はやはり倉吉の宝でもありますので、そこと上手に県立美術館が両方併存するようなやり方もありかなと思っております。そこを関係者としっかり話をしながら進めていきたいと思います。

○興治委員
 よろしくお願いします。

◎常田委員長
 その他ですが、教育委員会後半について、執行部、委員の方で何か。

○西川委員
 私も美術館関係でちょっと予算的に多少関係するので言えばよかったのですけれども、地域でつくる美術館応援事業が500万円組んであって、5件程度と書いてあるのです。私はこれはこれでいいことだと思うのですが、ちょっと物足らなくて。例えば補正で出てきて、一般財源で組んであるのですけれども、私はできればこれは開館前まである程度事業継続して、県内19市町村ありますが、5か所といったらなかなか全部に行き渡らないので、金額の大小は別として、開館前までは事業継続されたらどうでしょうかね。一般財源だからなかなか財政がどう言うかは別として、5か所ではちょっと足らないような気がするのですけれども、いかがでしょうか。

●梅田美術館整備局長
 今年度補正という形で、当初ではない形なのですが、地元の盛り上げから全県に波及という仕組みを始めるところであります。おっしゃいますように、これを単年度で終了というには、開館まであと3年ということで、物足りないところもあります。来年度も当初のほうでぜひ考えていきたいと思いますが、まずは今年度、地元の方としっかり組んで、より効果の見えるやり方で発信できるかどうか、それをしっかり踏まえながら、来年度の要求を続けていきたいと思っております。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○森委員
 最近、NHKも民放もですけれども、教員の働き方みたいなことが特集して、ブラックをどうやって変えていくかみたいな話がよく出るようになりました。また、教員の皆さんからも、例えばNHKでも民報でも、その中で教員の声が電波に乗って、映像として流れるようになって、本当にもう自分の生徒たちに教師になることを勧められないという人たち、教師がたくさんいるというのがどんどん今流れています。何とか教員の皆さんが今回の働き方改革、うまくできて、本当にどんどん教員になりたいという人が増えていかないといけないと思うのですけれども、現在の鳥取県の中の先生の働き方改革はどこら辺まで来ていると教育長は考えておられるのか、それと、また、どう持っていきたいというのか、その辺をちょっと言葉をいただきたいのですけれども。

●足羽教育長
 今、森委員からありましたとおり、働き方改革については、具体的な形で取組を進めてきて、平成26年からスタートして、今日に至っております。その中でいろいろな議論が全国でもなされる中ではありますが、教員の方々の本当に悲痛な叫びとも言えるような声は私のところにも届いているところでございます。ただ、そういう方々も教員になられるときには希望、夢、子どもたちと一緒に、子どもたちにこんな教育をしたい、こんなふうな学びを伝えたい、そんな思いの、つまり、それは言い方を変えれば、教員としての魅力を感じられてスタートされた、ところが、現実がなかなか昨今の状況が厳しいというのがそうした声に表れているのではないかと思っております。裏返せば、そうした魅力がこんなにあるということも、一方で、種まきではありませんが、中学生、高校生、こうした年代にもしっかり人と関わる仕事、人を育てる仕事、人と一緒に生きる仕事のよさというのを伝えていく、このことが必要だろうと思っております。その辺りは、島根大学との連携の中で今も進めておりますし、今後も進めていきたいと思っております。
 一方で、働き方改革は、私も会議ではよく言いますが、これは終わりがないと。どこまで行ったらおしまいです、時間が守れたらおしまいですでは私はないと思っております。一人一人先生方が当初、抱いた思いを持って、それに純粋に、思いで子どもたちに向き合っていけるような、そういう環境がしっかりできるまでは、少しずつであっても、この働き方改革の歩みは止めてはいけないと私は思っております。できる工夫がどこに、どんなチャレンジができるかを現場の声をしっかり聞きながら、継続的に今後も取組を進めてまいりたいと思っております。その両側面でこれは継続をしていきたい、その上で魅力をしっかり伝えていきたい、そんなふうに思っております。

○森委員
 今、教育長から頑張るという言葉を聞いて、非常にうれしく思いました。
 大きな問題は終わりのないサービス残業で、我々みたいな議員が協議でこういうことをやれ、こういうことをやれと言うたびに、あるいはこんな調査をしてくれというたびに先生の仕事はどんどんどんどん増えていって、夜、帰れないという現実は私たちがつくっているということも理解をしなければいけないことです。本当は1分でも長く子どもたちと接していただいて、教科書に書いていない勉強を子どもたちに与えていただく、それが一番望むところなのですけれども、現実にはなかなかそうはなっていない、できない、そういった現実があると。今、SDGsという言葉があって、これは持続可能な発展と言っているらしいですけれども、教育の仕組みが、教員の皆さんがこのSDGsになっていない。働き方改革をしながらSDGsになっていこうとしているのだと思うのですけれども、教育の仕組みがSDGsになっていなくて、教員には絶対なってはいけないみたいな感じになってしまいつつある。例えばそれが、農業は親が絶対農業をするなと言って、農業者がどんどん減っていって、今は絶滅危惧種になろうとしているわけですね。農業などやっていたって駄目だからと言って、おまえは農業ではないところに就けと言っているわけですからなるわけがない。だから、教員も同じようなことになってしまう可能性があるので、そこのところを今ここで踏ん張ってもらって、教育SDGsをやっていただきたいなと思うわけです。教員に勝る仕事は私はないと思うのです。例えばオリンピックの選手で金メダル取る人がいますよね。一番すごいのはそれをコーチしているコーチや監督ですよ。本当はそれを教育している、つくっている、育てているコーチや監督たちが本当にすごいです。その分、表彰されなければいけないと思うのですけれども。そこだと思うのですよね、教員は。だから、そこのところを何かもうもっと光が当たるような形にやっていただきたいと思いますし、それから一つの問題点は給特法に問題があって、幾らでも学校に残って仕事をしろよ、ただ働きしなさいみたいなことにつながっていると思うので、国に給特法改正の働きかけをしていく必要があると思うのです。これは我々も当然やっていくし、それから教育委員会として正々堂々と国に対して物を言っていく必要があるのではないかなと思うのですけれども、そのことと併せてちょっと御意見を。

●足羽教育長
 おっしゃることが本当にごもっともだと、共感できる部分が多々あったなと思います。
 まず、後半おっしゃった給特法の改正については、昨日でしたか、部活動の地域移行に関して、専門家会議の中でも附帯意見としてこのことが上がっていたように思います。40数年前の働き方の時間を算定した4%という教職調整手当、これが今の時代、これもなおかつ同じ考えで継続されている。これは誰が考えてもなかなか合点がいかないところだろうと思いますので、では、どんなふうに勤務時間管理をしながら、時間外手当を出せばいいという問題ではなくて、本当に働き方、勤務時間の在り方というのは、これは検討を要する部分であり、国にもそうした声が届いていくだろうと思っております。
 前半の部分が教員の理念に関しての部分で、教育版SDGsとでも申しましょうか。おっしゃった人づくりという本当に魅力あふれるこの仕事、まさしく私もかつて教員をしておりましたので、ほかでもない、そうした人との関わりの中で、これは児童生徒と関わって、自分自身の成長が感じられたり、喜びがあったり、負けた悔しさがあったり、全てそれが自分にとっての大きな仕事の魅力だったということを思い出します。そういう意味では、指導者の力による、あるいは同じ教員でも同じことを言っても影響力があるなし、そこが教員としての人間力だろうと思っております。そういう意味で教師も自分自身の人間力を高める工夫、努力はすることによって、それが子どもたちにさらに伝わって、ああ、あんな先生になりたい、あの後ろ姿に憧れる、そんな先生方の姿が一人でも多く増えるためにも働き方改革というのは必要なことかなと思っておりますので、我々教育委員会としましても、先ほど前半で申しましたが、そうした環境づくりと同時に、教員としての魅力、皆さんが思っている思い、これが子どもたちにしっかり伝わるような工夫をどんどん発信をしていきたいと思っております。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。
 意見が尽きたようですので、教育委員会後半につきましては、以上で終わります。
 なお、議会事務局の報告第2号、長期継続契約の締結状況につきましては、お手元に配付の資料のとおりであり、説明は要しないことといたします。
 以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。

午後3時45分 閉会

 

 

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