令和4年度総務教育常任委員会議事録

令和4年8月19日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
常田 賢二
語堂 正範
福浜 隆宏
森  雅幹
興治 英夫
浜崎 晋一
西川 憲雄
澤  紀男

欠席者
(なし)


 説明のため出席した者
   松田総務部長、足羽教育長ほか

 職務のため出席した事務局職員
   田中(恭)課長補佐、友定係長、田中(慶)課長補佐

 1 開会   午前10時00分

 2 休憩   午前10時37分 / 午前11時29分

 3 再開   午前10時46分 / 午前11時35分

 4  閉会      午後0時21分

 5 司会   常田賢二委員長

 6 会議録署名委員  森委員  浜崎委員

 7 付議案件及びその結果
    別紙日程及び下記会議概要のとおり


会議の概要

午前10時00分 開会

◎常田委員長
 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 本日の日程はお手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に令和新時代創造本部、次に総務部及び人事委員会事務局、最後に教育委員会の3部入替え制とし、会計管理局、監査委員事務局、議会事務局については報告事項がないため省略いたします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 会議録署名委員は、森委員と浜崎委員にお願いいたします。
 それでは、令和新時代創造本部の報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後一括して行うこととします。
 報告1、「未来構想キャンプin大山」の開催について、林新時代・SDGs推進課長の説明を求めます。

●林新時代・SDGs推進課長
 令和新時代創造本部資料の2ページをお願いいたします。「未来構想キャンプin大山」の開催について御報告いたします。
 本県におきまして、デジタル技術の活用による地域の魅力向上、地域課題解決を通じた持続可能な地域づくりに向けた取組としまして、慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス、通称SFCと呼んでおりますけれども、こちらと連携しまして大山周辺をフィールドとしまして未来構想キャンプin大山を開催いたします。
 未来構想キャンプといいますのは、SFCの研究室が毎年高校生を集めて1泊2日のプログラムで大学研究を体験するイベントを行っているものでございます。通常、未来構想キャンプは湘南藤沢キャンパスで行っておりますけれども、本年度初めて地方開催を行うということで本県が誘致いたしまして、先般の5月補正予算でお認めいただいて事業実施に至ったものでございます。
 通常の未来構想キャンプと異なりまして、本県独自の取組としましてSFC研究室と地域が連携いたしまして、例えば大山町や南部町の地元を散策するなどのフィールドワークをした上で地元についての地域課題の研究でありますとか、ワークショップを通じまして地域との関係を構築しながらデジタル技術を活用しました地域課題の解決だったりデジタル技術の地域実装、そういったものにつなげていこうとする取組でございます。
 概要は記載のとおりでございます。主催は慶応義塾大学総合政策学部・環境情報学部です。本県は共催との位置づけになります。
 実施期日ですけれども、8月19日、本日から明日20日までとなっております。内容としましては、まず本日19日に南部町の緑水湖周辺と大山寺の周辺をフィールドワークとして散策いたします。その後、本日と明日にわたりまして、地域課題の解決に向けたワークショップを行った上で研究を取りまとめ、最終的に成果発表を行うという流れになっております。
 参加者は慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスの高汐研究室の教授と学生。それと、県内外から高校生が参加しております。また、大山町、南部町の関係者にも御参加いただいておりまして、例えば元南部町長の坂本町長でありますとか南部町のいくらの郷、南さいはく地域振興協議会の皆さん、大山観光局、そういった方々にも積極的に御参加いただいて、地域と連携しながら取組を進めていこうとしているところでございます。明日も開催されておりますので、御興味、御関心のある委員さんがおられましたらぜひ足を運んでいただければと思います。

◎常田委員長
 報告2、全国知事会議の開催結果について及び報告3、全国知事会等の活動状況について、眞木総合統括課長の説明を求めます。

●眞木総合統括課長
 まず、資料の3ページ、全国知事会議の開催結果についてをお願いいたします。
 先月末、7月27日から29日にかけまして、平井知事が全国知事会長になられて初めての全国の知事会議の夏の会議を奈良県で開催をいたしました。今回は過去最多となる45名の知事の皆様方の御出席の下「危機突破!挑戦が未来を創る」をテーマといたしまして、新型コロナウイルス感染症対策、地方税財政などのテーマにつきまして国に必要な対策を求める提言や宣言を取りまとめたところでございます。
 また、今般の物価高騰等に対応すべく、全国知事会の中に新しくくらしの安心確立調整本部を設置したほか、今回初の試みといたしまして地方自治や脱炭素、デジタルといった3つのテーマについて、外部の方を交えて議論するセッションを行ったところでございます。
 以下、個別の内容について御報告申し上げます。3の概要を御覧いただければと存じます。
 まず1日目、理事会を行った上で28日木曜日の2日目に本会議を行ったところでございます。
 (2)各委員会等の提言に関する意見交換でございますが、内容といたしまして新型コロナウイルスのBA.5系統等に対応するため、従来のまん延防止等重点措置に加えまして都道府県が多様な対策を講じることが可能となる支援策の整備等を求める緊急建議を上程・採択するほか、地方税財政常任委員会や農林商工常任委員会等の提言・宣言等の内容について意見交換を行ったところでございます。
 また、(3)今般のオミクロン株のBA.5の感染急拡大を受けまして日本医師会と意見交換を行いまして、必要な連携を行いながら対応していく旨について議論を行ったところでございます。
 そして、(4)関連団体との意見交換、今回これも初めての取組でございますけれども、経団連と連携をいたしまして全国知事会と経団連とが共に取り組む協働推進宣言を発表するとともに、「「新たな人の流れ」と「働き方・暮らし方」の創出に向けて」といったことをテーマに意見交換を行ったところでございます。
 そして、(5)大阪・関西万博を全国一丸となって盛り上げていこうということで、若宮万博担当大臣の御出席の下、意見交換を行いまして、これも新たに全国知事会内に大阪・関西万博推進本部を立ち上げ、決議を行ったところでございます。
 続きまして、資料の4ページをお願いいたします。(6)セッションでございますが、冒頭申し上げました3つのテーマにつきまして、外部の有識者の方々を交えながら意見交換を行ったところでございます。
 そして、(7)その他でございますが、会議の早朝、希望した知事21名の方々により、奈良県が現場でございましたので、安倍元総理の銃撃現場で弔意を表明するとともに、会議の冒頭におきましても黙祷をささげたところでございます。
 続きまして、最終日の29日金曜日でございますが、(1)引き続き各委員会等の提言に関して意見交換を行いまして、(2)各種事項について報告事項として報告を受けたというところでございます。
 そして、(3)その他といたしまして、こちらも冒頭お話を申し上げましたが、今般の物価高騰等に対応するため、全国知事会の中にくらしの安心確立調整本部を設置し、会議の結びとしたところでございます。
 以上が今回の奈良の夏の全国知事会議の模様でございます。今回は平井知事の会長就任後初となる夏の全国知事会議でございましたけれども、平井知事が標榜する「共に闘う知事会」を象徴し、知事会以外の各団体等の方々とも連携しながら新しい試みを行ったものと思ってございます。
 今後は、続けて今から説明する中でも一部触れますけれども、今回取りまとめた各種提言等に基づきまして国に必要な要望活動を行ってまいりたいと考えてございます。
 続きまして2点目、全国知事会等の活動状況について御報告申し上げます。資料の5ページをお願いいたします。
 先ほどお話しした全国知事会議と若干時系列が前後するものもございますけれども、順を追って御報告申し上げます。
 まず1番目、新型コロナウイルス関係での全国知事会の動きでございます。
 これは全国知事会議の前の話になりますけれども、7月12日に取りまとめました知事会の提言に基づきまして、7月26日、後藤厚労大臣に要請活動を行ったところでございます。また、全国知事会議の議論を踏まえまして、緊急建議や緊急提言に基づき8月2日にも山際コロナ担当大臣に要請活動を行ったところでございます。
 また、今般のBA.5による爆発的な感染拡大によりまして、保健・医療資源が逼迫しているという現状を踏まえまして、急遽医師会とともに8月2日、感染者の全数把握に代わる仕組みを求める緊急申入れを当時の後藤厚生労働大臣に求めたところでございます。
 また、この関係で直近の動きになりますので資料には反映できてございませんけれども、8月16日にも同様に加藤勝信新厚生労働大臣と意見交換を行い、全数把握の見直し等につきまして意見交換を行ったところでございます。
 続きまして、(2)政府分科会等の動きでございますが、7月21日に厚生労働省の専門家組織であるアドバイザリーボードに島根県や沖縄県とともに本県、平井知事も含め出席をしてまいりまして、本県の感染状況や本県が講じている感染対策の具体策について御報告を申し上げたところでございます。
 続きまして、2、その他の全国知事会関係でございます。(1)全国知事会各種本部・委員会への出席等でございますが、8月5日にデジタル社会推進本部の要請活動としまして本部長で委員長をお務めでございます山口県知事とともに牧島デジタル大臣及び金子総務大臣へ要請を行ったところでございます。
 また、このほか直近の動きですので資料には反映し切れてございませんけれども、先ほどの全国知事会議で設立をいたしましたくらしの安心確立調整本部の第1回会合を昨日開催し、今後の政府の動きを見据えまして今般の物価高騰対策に関連して、エネルギー資材の高騰対策、あるいは農林漁業や社会福祉、中小企業、また生活困窮者の皆様への支援等も軸として求めていくべき事項を取りまとめたところでございます。
 本日、平井知事、そして本部長代行でございます岡山県の伊原木知事とともに政府の要路に要請活動を行っているところでございます。今後も物価高騰対策に引き続き注力してまいりたいと考えてございます。
 続きまして3番、近隣自治体との連携でございます。先日、8月5日に鳥取・岡山両県知事会議を開催したところでございます。今回は本県がホスト県ということでございまして、R373やまさとにて視察を行い会議を行った上で石谷家住宅、那岐駅の視察を行いまして、新型コロナウイルスの第七波対策へ連携・協力していくべきこと、そして鉄道の利用促進や高速道路ネットワークの整備促進、あるいは少子化対策の充実といったことをテーマに意見交換を行ったところでございます。
 こちらの合意事項、その他必要な参考資料につきまして7ページ以降に添付してございますので、適宜御覧いただければと存じます。

◎常田委員長
 報告4、第13回中海会議の開催結果について、西川令和新時代創造本部参事の説明を求めます。

●西川令和新時代創造本部参事(全国知事会連携調整担当)
 総務教育常任委員会資料の別冊のほうを御覧いただけますでしょうか。
 開いていただきまして2ページになります。第13回中海会議の開催結果について御報告申し上げます。
 沿岸住民の生命と財産を守り美しい中海の自然環境を次代に引き継ぐため、中海に関する諸問題を協議検討する中海会議、こちらのほうを四角の括弧書きの中に書いておりますが、対象が多岐にわたっておりまして、個別の課題検討、調整を行うため4つの部会等を設置しております。そこに丸数字で書いております4つのワーキング等で構成をしております。その本部会議をおととい8月17日に行いました。庁内では、そこの右肩に書いております5つの関係課がそれぞれ担当しておりまして、みんなで連携してやっているところでございまして、本日の各所属の常任委員会でも御報告を申し上げているところでございます。
 当日でございますが、3番のところに記載のとおりでございます。国土交通省からは中国地方整備局長、それから農林水産省からは中国四国農政局長、そのほか山陰の両県知事、それから中海を取り巻く米子、境港、松江、安来の4市長がそろっての会議となりました。
 なお、オブザーバーとして環境省でありますとか防衛省からも御出席を賜ったところでございます。
 詳細につきましては4の概要のところに記載のとおりでございますが、それぞれ先ほど申し上げました4つの部会等から項目ごとに報告等がございましたので、その概要を簡単に御説明申し上げます。
 4の概要の(1)中海及び境水道の堤防、護岸等の整備についてでございますが、こちらにつきましては計画に沿いまして事業が進められていることの共有でございますとか、今後も大橋川の拡幅の前段階で中海の湖岸堤を先行して時系列的に整備するという手順どおり引き続き整備を進めていくことについて確認がなされました。
 (2)中海の水質及び流動についてでございます。水質の状況、それから改善に係る流入負荷対策及び湖内の負荷対策の取組などにつきまして共有を行ったほか、引き続き現地での実証試験でありますとかシミュレーション等を行い、中海の効果的な水質浄化対策を講じていくことについて確認したところでございます。
 続きまして、次の3ページ、(3)中海の沿岸農地の排水不良についてでございます。排水不良を起こしております農地の改善のため、客土と呼ばれます農地のかさ上げ材としての公共残土の受入れを円滑に、かつ促進していくことについて、関係機関で連携していくことの確認をしております。
 (4)中海の利活用についてでございます。中海の利活用に係る取組といたしましては、サイクリングでありますとかウオーターフロント開発、それから一斉清掃、それから水産資源の活用など様々多岐にわたりますが、こういったものの状況について共有をいたしますとともに、今後の取組についての意見交換を行ったところであります。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○森委員
 第13回の中海会議のことで中身をいろいろ聞きたいのですけれども、この委員会にはそぐわないと思うので、この中海会議の資料を頂けないか。その資料を見て、また関係課にいろいろ話をしてみたいと思いますのでよろしくお願いします。

●西川令和新時代創造本部参事(全国知事会連携調整担当)
 かしこまりました。

◎常田委員長
 そのほかございますか。

○興治委員
 全国知事会が出した感染者の全数把握に代わる仕組みを求める緊急申入れ、14ページのところですけれども、ここに書いてある上から8行目のところに入院勧告に係る全案件を協議会に諮る手続とあるのですけれども、これはどういう協議会にこの案件を諮るという仕組みになっているのでしょうか。
 あと、全数把握に代わる事務負担の少ない仕組みということですけれども、知事会としてはどういったものを想定しておられるのでしょうか。

●眞木総合統括課長
 2点お答え申し上げます。
 まず、入院勧告に係る全案件を協議会にということでございますけれども、医師の方々やいろんな方々が参画している協議会に入院勧告に関する、こういった患者さんを入院対応としてよろしいかというような形で案件を諮るというものでございます。ただ、全案件を協議会に諮るとおっしゃっておりますけれども、一件一件諮るというよりは、リストのような形である程度まとめた形で諮るということも可能になってございます。ただ、いかんせんその母数が膨大でございますので、そうした全案件を諮る資料を作成する。そして協議会に、その皆様の構成員に諮っていくと、なかなか事務手続が大きいというような意見があるというところでございます。
 また、全数把握に代わる仕組みでございますけれども、これはもろもろ意見があるところでございますが、今知事会あるいはその現場で困っていることとしては、全数把握をするということになりますと、オミクロン株は御承知のとおり、御高齢者の方々は重症化のリスクがございますけれども、若い方々は無症状なり軽症なりの方々が多い中で、全部の方々に対して医師の方々が診察をし、そしてその発生届という書類を書き、そしてそれを保健所と連携をしましてHER-SYSというシステムに入力をし、その後も自宅療養になった方々全部を含めて一々保健所の方々が皆さんにお電話なり、あるいはそのシステムの自己入力を求めてのフォローアップを行い、そしてその療養期間の終了までフォローアップをしていくということを求められております。
 ただ、そうしたとおり愚直に続けてまいりますと、今、医療、保健の現場、そうした事務作業だけで逼迫をしてしまい、なかなかそうした高齢者や基礎疾患のある方等の高リスクの方々へのフォローまで十分にできないというような状況もありますので、例えばここはフォローアップなり重点的な健康観察なりは重症化リスクのある方々に注力をした上で、そうしたフォローアップを続けていく。
 ただ、一方で、全数把握とまでは言わなくても現在の県の感染のトレンドですとか、そうしたことについては一定把握する必要があるかと思いますので、そこは今議論されてはおりますけれども、全数把握という形ではいかなくても、何らかの形で定点把握なりそうしたことも今議論されております。全数把握とはいかなくても何らかの形で感染のトレンドを追うという措置は担保しつつ、健康観察や診察、そして医療の提供につきましては重症化リスクの高い方に注力するべきではないかというような議論もあるところでございます。

○興治委員
 担当課に聞いたほうがいいかも分からないのですけれども、その最初の協議会の件ですが、それはどういう単位なのですか。各保健所単位で医師と協議をして勧告するかどうかという判断をする。ということは、入院勧告をした方だけではなくて、それ以外の方も一定含めて検討にのせないといけないというようなことでも負担もかかるということなのでしょうか。

●眞木総合統括課長
 基本的には入院勧告、入院をすべきと思われる方々を対象に諮るということでございますが、すみません、詳細につきましては、また担当課と相談しまして資料を届けさせていただきたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○西川委員
 5ページの鳥取・岡山両県知事会議をちょっとお聞きしたいのですけれども、これは年1回ということで持ち回りでやっておられるそうですが、私はこれ大変いいことで、もう少し発展してほしいと思うのです。というのは、先日、県境議連で岡山の県議さんとお話ししたときに、アンテナショップが今岡山、鳥取で出ているのですけれども、岡山の議員さんからは何で鳥取なのだという意見が多くて、今まで瀬戸内でやっておられましたよね。お聞きしたら、今の知事の英断で鳥取と連携したと。鳥取県にしてみれば多分効果が大きくて、販売額も入館者数も相当増えていると思うのです。これをより発展的に、例えば観光とか、できれば工業、こういうものの連携をよりするほうが鳥取県には大きなメリットが、どちらかというと単県で鳥取県は小さい県ですので、もうちょっとこれを伸ばしていただきたいと思うのですけれどもいかがでしょうか。

●岩下政策戦略監
 この会議は、私が両県知事会議の進行役をしていたもので、そのときの様子をもう少し詳しく申し上げたいと思います。この際には非常に感染が進んでおりましたもので、新型コロナというのをメインにはしておりましたけれども、両県知事の後ろには両県のその時期の特産物、岡山の桃、それから鳥取県の梨のパネル、それから両県で走っている観光列車などをPRするということも含めてさせていただきました。そのときには、ここにも書いてありますように因美線の活性化なども含めてやりましょうということで、観光客でそこも利用促進していくということでありましたので、岡山県知事からもアンテナショップでお世話になっておりますという発言もございました。そういうこともありますので、力を入れてまいりたいと思います。

○西川委員
 私らが若い頃は、本当に岡山から相当の人が観光、特に夏などもう車が渋滞するほどおいでになっておった。最近はちょっとそこら辺が影が薄くなって、僕は小さい県だから単独ですると効果は少ないけれども大きな、例えば岡山県は5倍ぐらいありますよね。それと一緒に組むことでより効果がいろんな面で出てくるのだろうと思うのです。そうすると、今、戦略監が司会をされたと言うけれども、もうちょっとそれを裾野を広げていろんな分野で交流を持って成果を出すというのをもっと生かしたらと思うのですけれども、もう一度そこら辺。

●岩下政策戦略監
 今、西川委員に言っていただいた点を踏まえながら、より多くの経済効果などありますように力を入れてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。

○福浜委員
 2点聞きたいのです。
 まず、1点目が知事会議の中で全数把握をやめようというような話は理解はできるのですけれども、もはやもう医療機関も大体かかりつけ医も含めて診るという体制に今なっているではないですか。現実的には、もう2類相当ではないのではないかと思ってしまうのですよ。5類化については知事会としてはどういう意見が出ていて、だけれどもそれがまだ表にはなっていないというところのその辺の理由をちょっと教えていただきたい。
もう1点は、未来構想キャンプin大山はとてもいい取組で、よく誘致されたなと思って評価したいと思うのですけれども、何か2日間ではきつきつなのではないかと。大事なワークショップのところの時間というのが、せっかく自分たちで現地を歩いて情報収集していろんな話を聞いて、今度帰ってきて多分夜通し議論すると思うのです。その翌日には発表しなくてはいけない。まとめることも時間かかるだろうし、非常にタイトではないか。2泊3日になぜできなかったのかというところも含めて。
 これは、1回やっただけではなくて、このノウハウを吸収すれば別に鳥大とか環境大学さんとも、地域学部もあるわけだからできなくはない話と思うのです。そういうところも含めて、今後どう展開していかれる予定なのかという2点を教えてください。

●眞木総合統括課長
 まず1点目の2類、5類に係るその検討についてお答えいたします。
 全国知事会議の中でも多くの知事さん方が、もう今全数把握をはじめ今の既存の2類の仕組みでは対応できない状態に達していると。なので5類にすることも含めて、感染症法上の位置づけということを議論するべきではないかというような議論が出てございます。
 それを踏まえまして、配付しました資料の8ページを御覧いただければと存じますが、こちら全国知事会議で取りまとめた緊急提言の抜粋であります。そちらの(1)番の2ポツ目、太字で書いております、その感染者の全数把握の要否など、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の取扱いについて検討することといったことを国に求めてございまして、これに基づきまして2類、5類の話を含めて国の関係大臣の方々と既に意見交換等を行っているところでございます。
 ただ、2類か5類、その二者択一という問題というよりかは、全国知事会の中でもいろんな知事さんから御意見が出ておりますのが、2類から5類にしますと当然全数把握も必要なくなるといったことですとか、あとは今公費負担でいろんな関連の方々が新型コロナウイルスの面倒を見ていますけれども、それが保険適用になり自己負担が一定程度出てくる。こういった点をどうしていくべきなのか。あるいは5類になると行動制限なども今までよりもかけづらくなりますから、その点についてどう考えるのかといったその複数の論点がある。そうしたことを踏まえると、その各論点について恐らく単純に2類から今5類の類型に寄せるというよりは2類プラスアルファといいますか、2類と5類をある程度ミックスさせたような形、この部分は2類だしこの部分は5類的な運用だしということをもう少し整理をして、実態として今のコロナの感染症に対応した形で回るようにするべきなのではないかということが今、知事会内では議論しておりまして、その旨を国とも議論しているところでございます。
 ただ、実務が回らないということが、現時点で現場が直面している問題だと思いますので、この点については引き続き早急に国に見直しを求めてまいりたいと考えているところでございます。

●林新時代・SDGs推進課長
 1つ目のまず1泊2日ではタイトではないかという御指摘でございます。まずこれは資料にも記載しておりますけれども、主催は慶応大学でございます。慶応大学の未来構想キャンプというスキームを使ってやっておりますので、そちらが1泊2日で従来やっているということがございましたので、特に何も考えずにといいますか、単純に受け入れてそこはやったというところでございます。取りあえず今回1回やってみまして、そこで出た課題を踏まえまして、もっと期間が必要であるとかということがあれば、また次に生かしていければと思いますし、実際には慶応大学の高汐研究室は、もう実は8月15日から入っておりまして、事前にフィールドワークもやってワークショップもやって、ある程度の頭の整理は先にしておいてもらって、一応2日間でできるようには前さばきもさせていただいているというような形で今回取り組まさせていただいております。
 あわせまして今後につきまして、資料の5行目にもございますけれども、持続性ある取組としていくということを一応書かせていただいております。一応慶応大学さんともそのような方向でお話はさせていただいておりまして、来年度以降もできるだけ継続してできるように今後も取組を進めていきたいと考えております。

○福浜委員
 ありがとうございました。
 1点目の2類、5類の関係のところは理解いたしましたので、これからもチェックしていきたいと思います。
 大山の関係はよく分かりましたが、やはり県内高校生、いわゆる高校生にとってこの取組がどうなのというところが地元としてはポイントと思う。だから入ってこられてやってもらうのはすごくありがたい話で、それがまた地域貢献のところで大学生の視点でこういう提言をしてくれるところもすごく大事なポイントであると思う。高校生たちには、ディスカッションの過程がいわゆる流れに乗ってエスカレーターみたいにいくのではなく、それなりの過程というものを大事にしてほしいと思う。だから大学マターではなく、高校生の視点でこの取組を見た場合どうなのだろうかというところを大事にしてほしいので、今後の参考意見として御理解いただければと思います。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○語堂委員
 すみません、西川委員の続きというわけではないですが、鳥取・岡山両県知事会議の件です。今回はコロナ対策、そして鉄道ネットワーク、高速道路ネットワーク、そして少子化対策の件について合意事項をされたということですけれども、前回、コロナ対策はあったのですが、ワーケーション、サイクルツーリズム、そして鳥獣被害だったのではないかと思っているのです。毎年1回ずつ行われていると思うのですけれども、前回のことの進捗状況等の話は出たのか教えてください。

●岩下政策戦略監
 おっしゃるとおり、前回はワーケーションでありますとか、あるいはサイクリングのルート整備とかの内容の検討を行いまして、今年はこの状況下になりますので、なかなかそれらのことに時間が割けなかったというのが実態でございます。それら課題の担当部局におきましては、継続的にその取組は行っておりますので、私どものほうでもしっかりとその効果とか検証について見ていきたいと思います。

○語堂委員
 自分もその検証等をやられたほうがいいと思います。各部局で行われていると思うのですが、せっかく年1回、課題を共有しながら進めるということになっているので、ぜひよい形で効果を出していただければと思います。これは要望です。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。
 私から1点、すみません。未来構想キャンプ、私もいい取組と思うのですが、県内外の高校生22名、県内14名、県外8名が参加ということです。実際この公募がどのようにされて、どれぐらいの応募があって、どちらの県から8名なのかという部分を教えていただけたら。

●林新時代・SDGs推進課長
 これは何回も申し上げますが、一応主催が慶応大学でございますので、大学がホームページで募集を行っております。慶応大学で実際には選考作業も行われました。
 今回、正確な数字はちょっとうろ覚えですけれども、40名を超える方々が応募されたということでございます。その中で、今回22名選考されたと聞いております。県外の一番遠いところでは、北海道からも1名来られております。東京、富山、愛知、広島、そのようなところから今回参加されております。

◎常田委員長
 ありがとうございます。
 そのほかございますでしょうか。
 次にその他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、令和新時代創造本部につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩いたします。再開は10時45分とさせていただきます。

午前10時37分 休憩
午前10時46分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 引き続き総務部及び人事委員会事務局について行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後一括して行うこととします。
 まず、総務部から、報告5、令和4年度普通交付税(県分)の交付額の決定について及び報告6、令和3年度一般会計決算について、前田財政課長の説明を求めます。

●前田財政課長
 総務部資料の2ページお願いをいたします。
 まず、今年度の普通交付税の決定額について御報告をいたします。
 1つ目の丸でございますが、臨財債を含む実質的な交付税は1,449億円ということに決定いたしまして、これが前年度に対してマイナスの119億円ということでございます。ただ、税収が大幅に増えますのでこういうマイナス幅になっておりますが、全国と比較しますと全国のマイナス幅が17.3%でございまして、本県はその半分以下の7.6%のマイナス幅でございます。
 2つ目の丸でございます。真水の普通交付税、これが我々のポイントですけれども1,418億円ということで、これにつきましては前年度を上回っております。結果として臨財債の配分が31億円、前年度と比較してマイナス138億円でございます。この水準といいますのが臨財債の制度ができてからは最少の額で、実はこれがポイントでございます。我々地方といたしましては、この臨財債は赤字地方債でございますので、とにかくこれを廃止してください、とにかく真水で配分してくださいということを、ずっと地方が言ってきておりました。今回はそういう観点からいきますと一定の成果があったのではないかと評価をしているところでございます。
 以下、細かい増減分析を書いております。基準財政需要額の面ですと全体で38億円の減になっておりますが、公債費の償還の減であるとか、令和3年度は給与費が若干減になっておりますのでこういったものの反映でございます。その下のほうの基準財政収入額につきましては、ここで80億円税収が増えます。そういったことで、この税収の伸び率を反映してプラスの16.6%。全国が18.5%でございますので、やや全国よりも下回っていますが、それでも大幅な税収の回復というものを見込んだ今回の交付税の配分ということになっております。
 なお、一番下に当初予算時の見積りとの対比をつけておりまして、当初予算のときはどうだったかといいますと、交付税ですと当初予算のときの見積りよりも33億円増やしていただいております。その反面、臨財債が22億円減ということで、トータルでは今回11億円の増という交付決定でございまして、本県のような財政力の弱い自治体に一定に配慮されたものと見込んでいるところでございます。
 3ページ、令和3年度の一般会計の決算が確定をいたしましたので御報告するものでございます。
 上の箱ですが、令和3年度もこの新型コロナの影響を非常に大きく受けております。
 まず歳出でございますが、前年度を168億円上回っておりまして、これは平井県政では最大の歳出決算ということになりました。
 また、歳入でございます。歳入もこれは令和3年度も当初は大きく減るのではないかという見込みを立てておりましたが、決算を打ってみましたらこれが実はコロナの前の水準にほぼ戻っております。そういった税収の決算になりました。
 さらに、新型コロナの対策に向けた財政需要を地方交付税の中でも積み上げておりまして、この交付税が大きく伸びたという関係で歳入トータルでも前年度をかなり上回っております。
 記載がありませんが、歳入面でもこれは平井県政の中では最大の歳入になっております。歳入歳出が最大ということでございます。これらの結果、純剰余金である実質収支は82億円になりました。
 最後に基金と借金の水準でございますが、基金につきましては273億円で、これは前年度と同水準。また、起債の残高は6,280億円で、引き続き高水準でございます。
 中ほどがその歳入歳出の表でして、御覧のとおりですが、1点だけ、中ほどに翌年度へ繰り越すべき財源36億円がございます。これは繰越明許等でお認めいただいた財源でございますので、令和4年度の事業費の財源になるものでございまして、その下にあります81.5億円というのが実質収支、いわゆる純繰越金でございます。これが令和4年度以降に活用可能な財源です。
 令和2年度はここの純剰余金が100億円ございまして、これが令和3年度は81.5億円ですので、単年度の収支ではマイナスの19億円となっておりますが、マイナスの決算ではございませんで、純剰余金が令和2年よりも令和3年が若干少なかったと見ていただければと思います。
 一番下に基金と地方債残高の数字を載せております。特に今回は地方債の現在高で、先ほども言いました臨財債が大きく減らす傾向にありますので、借金の中でも臨財債は大きく減り、一方で臨財債除きのいわゆる公共投資に係る地方債についてはやや近年増える傾向にございます。どうしても近年の大規模災害が相次いでおりますので、その復旧事業でありますとか、あるいは国の国土強靱化で、今、公共投資に積極的に予算が確保できる状況にございます。こういった部分で臨財債以外の起債というのは増やしております。引き続き我々としても将来負担には十分注意しながらも、しっかりと必要な事業費は措置をしていきたいと思っているところです。
 4ページ以降がその明細でございますので、また御覧いただければと思いますが、一、二点ポイントだけ申しますと、4ページの上のほうが県税であるとか地方消費税の関係といった明細でございまして、県税に至っては570億円。これが対前年プラス34億円ということ。それから地方消費税の関係もプラス20億円、譲与税の関係もプラス9億円ということで、実は税収は過去最大の税収の伸び、税収そのものでは過去最大という決算になっております。
 5ページが歳出でございます。特に大きく伸ばしておりますのが中ほどの商工費で277億円、対前年61億円の増というのは、これも実は平井県政では最大の商工費の予算ということで、令和3年度は観光支援でありますとか事業者支援に非常に傾注したということでございます。
 以下、6ページ、7ページも詳細をつけておりますので、後ほど御覧をいただければと思います。

◎常田委員長
 報告7、令和4年度第1回鳥取県人権尊重の社会づくり協議会の開催結果について及び報告8、「拉致問題の早期解決を願うミニコンサートin鳥取」の開催結果について、小林人権局長の説明を求めます。

●小林人権局長
 資料の8ページ、令和4年度第1回鳥取県人権尊重の社会づくり協議会の開催結果について御報告を申し上げます。
 7月27日に開催いたしましたこの協議会では、今年2月に第4次の改定を行いました鳥取県人権施策基本方針に沿った具体的な施策の主要事業、令和4年度の当初予算ベースでございますが、これを取りまとめたアクションプランに対する御意見を各委員からお伺いをいたしました。このアクションプランにつきましては別添として付けておりますので、後ほど御覧いただければと思います。
 委員からの主な意見を紹介させていただきますと、デジタル社会ではインターネットの投稿が簡単にできるが重大な権利侵害になってしまうので、啓発活動をやっていただく必要があるといった御意見。また、同和問題につきましては、身元調査はしてはいけないと考えて行動できている人はあまりいない。啓発が必要といった意見がありました。また、障がいのある人につきましては、イベントの参加など、これについては親御さんの選択で決まることが多いというところから、子ども自身の自己決定権が確保されているのかといった意見がございました。また、子どもの人権につきましてはアドボカシー、意見表明支援でございます。この制度が始まったが、その啓発が必要だといった意見がございました。また、障がいのある人及び高齢者につきましては、成年後見において計画を持って本人の意思決定支援、これをしっかり進めてほしいという意見がございました。
 また、9ページになります。犯罪被害者につきましてはパワポの資料の19ページに記載があるのですが、犯罪被害者とその家族が被害の回復に向けてという記載がございます。この中の「被害の回復」の部分につきまして、犯罪被害者や御遺族の立場に配慮した文言を記載する必要があるといった意見をいただきました。
 あわせまして、報告事項として相談ネットワークの運用状況でございますとか、この協議会に設置しております差別事象の把握や分析、検討を行う小委員会の令和3年度の開催概要や4年度の取組につきまして併せて報告を行いました。
 今後はこの協議会でいただいた意見をフィードバックいたしまして、アクションプランを修正して施策を推進してまいりたいと考えております。
 10ページ、「拉致問題の早期解決を願うミニコンサートin鳥取」の開催結果について御報告を申し上げます。
 このミニコンサートにつきましては、7月23日に鳥取駅前のバード・ハットで県と議員連盟で開催をいたしまして、鳥取環境大学のアカペラ部やシンガーソングライターの山口采希さんによるライブと署名活動等を行いました。
 開催状況ですが、約50名の方が来場されました。また、山口さんからは拉致問題に対する思いを話されました。山口さんは、一人の国民として一人の命を尊い問題として声を上げていくのは一番大切。御家族の周りの私たちが、しっかり希望を持って強く発信していかないといけない。拉致問題は、国民一人一人の思いが解決につながっていくといったメッセージをいただきました。
 また、鳥取環境大学のアカペラ部からは、コンサートの機会を通して少しでも多くの若者に知っていただけたらと思う。いいきっかけになったとのメッセージをいただきました。
 署名活動につきましては、議員連盟の所属議員におかれまして来場者、通行者等へ署名活動を実施され、署名72筆を集められました。このコンサート開催によりまして、拉致問題解決を願うメッセージを曲に乗せて届けることができたと考えておりますし、特に学生を含めた若者へ伝えられたことは世代を超えた波及効果が期待できると考えております。この願いを、今後予定しておりますシネマフォーラムでございますとか国民のつどいにつなげてまいります。

◎常田委員長
 次に、人事委員会事務局から報告9、国家公務員の給与等に関する人事院勧告等の概要について、川本人事委員会事務局長の説明を求めます。

●川本人事委員会事務局長
 国家公務員の給与等に関する人事院勧告の概要について報告します。
 去る8月8日に勧告がございました。新聞等でも既に報道されているところですが、給与勧告の概要といたしましては民間給与との格差が生じまして、月例給については0.23%の格差が出ておりまして、これについて若年層の俸給月額を引き上げる。ボーナスについては民間のほうが公務員を0.1月上回っておりまして、0.1月分引き上げるということでございます。
 中ほど、月例給として表を上げておりますが官民の比較でございまして、今年4月の給与の状況を比較して、民間の給与のほうが921円、0.23%上回っているという状況でございました。
 これに基づきまして改定内容ですが、平均改定率で0.3%の改定を行うということでございます。格差が0.23%で平均改定率が0.3%で上回るのはなぜかというところを疑問に思われるかと思いますが、職員の在職状況等を勘案いたしますと0.3%の改定率によりまして、ちょうどこの格差が埋まるということでございます。特にその改定につきましては大卒の初任給など若年層についての引上げを行うということでございます。実施時期は今年4月1日に遡って実施するということでございます。
 2番、ボーナス(期末・勤勉手当)でございます。この官民の比較でございますが、昨年8月、いわゆる昨年12月の冬のボーナスから今年の夏のボーナスについて調査をしております。民間の4.41月に対しまして国家公務員が4.30月ということでございまして、0.11月の格差が出ているということでございます。これに基づきまして改定内容でございますが、現行4.30月の支給月を4.40月に0.10月分引き上げるということでございます。引上げに際しましては、これは勤勉手当に配分するということでございまして、実施時期は法律の公布日と書いてございますが、今年度の支給分から調整するということでございます。
 その他といたしまして3点上げておりますが、博士課程修了者の初任給基準の見直し、テレワークに関する給与面での対応、それから社会と公務の変化に応じた給与制度の整備と3点上げております。特に3番目のこの給与制度の整備でございます。巷間、国家公務員の人材不足というようなことも言われておりますし、なかなか人事管理上の諸課題に対応できるように給与制度をアップデートしていかなければいけないのではないかという問題意識を人事院として持っておられます。様々な角度から検討され、令和5年に骨格案を、それから令和6年にはその時点で必要な措置の成案を示すということでございまして、かなり大規模な給与制度の見直しがあるのではないかと想定しておるところでございます。国家公務員の給与制度が大きく変わりましたら、地方公務員にも影響が大きく出てくるのではないかと考えております。
 3.として公務員人事管理に関する報告の概要でございます。これも3点、人材の確保、それから人材の育成と能力・実績に基づく人事管理の推進、それから勤務環境の整備ということで書いております。
 人材の確保につきましては、国家公務員の受験者が減少傾向にあるということでございまして、総合職の実施時期を前倒しにするでありますとか、教養区分の試験の受験可能年齢を引き下げるなどの方針を今年度中に決定するとされております。
 また、人事管理の推進でございますが、マネジメントの能力向上に向けた研修でありますとか人事評価制度の見直しについて周知徹底していくというようなことを書いておられます。
 勤務環境の整備でございます。新設の勤務時間調査・指導室、これは実は人事院の中の一つの所属でございまして、今年4月に人事院の中に勤務時間調査・指導室という組織を設けられまして、本所等に対しまして超過勤務時間の適正な管理を指導していくということでございます。それからポツの2つ目でありますが、定員が十分でない部局について定員管理担当部局に対して必要な働きかけを実施する。それから、国会対応についても協力を依頼していく。それからテレワークでありますとか勤務間インターバルの確保について、本年度中を目途に結論を得るべく研究会で引き続き検討していくということで報告がなされております。
 本県の人事委員会の勧告につきましては、例年10月上旬に実施してきており、現在それに向けまして鋭意作業中でございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○森委員
 交付税ですが、当初予算からすれば若干増えたということで喜ばしいという説明を受けたところです。基準財政需要額が38億円減って税収も80億円増えて、その結果全体としては去年に比べて119億円下がるという説明ですが、基準財政需要額については仕方がないということですが、基準財政収入額の問題で国はこの令和4年度が過去最高の税収予測の予算で65兆円とかという予算を立てている。その後、決算で国は2021年度は67兆円の過去最高の税収を21年に受けたと。うちの決算も後で話をするが、去年が過去最高の県税収入だったということで、それが本年度も見込まれて80億円ほど基準財政収入額が増えるだろうということと思うのだけれども、そこが実感としては分からない。ここでは法人事業税が35億円増え、それから特別法人事業譲与税が33億円増えているということを具体的に2ページには書いてあり、これで68億円だが、80億円増えるという予測のときに何がどう増えて、それが80億円になっていくのかということをどう積み上げていくのか。その法人事業税が増えているというのは、どういう業種がどこでそれが増えているのかをちょっと教えてください。

●前田財政課長
 まず基準財政収入額は、委員御指摘のとおり、これはあくまでも推計でございます。要は令和3年度の決算の状況を踏まえて令和4年度の推計ということですので、今回のこのプラス80億円というのが令和3年度の決算額と大体見合いの数字になっております。
 どういう費目で増えるかといいますと、一つには地方消費税が8%から10%に制度改正がされました。これは令和元年度の10月に10%に上がりました。それが実は一番効いていまして、それが通年で影響が出るのが実は令和3年度決算からだったのです。令和元年、令和2年というのはコロナの影響がありましたので、消費税が10%に上がった効果というのはどうも十分には発現できていなかった。それがもう通年で効果が現れたのが令和3年度決算ですというような評価を全国的にしております。そういったことで税収、地方消費税がまず真水で伸びたということでございますし、法人関係税でいきますと、これはコロナ禍前とほぼ同等になったと見ていただければと思います。コロナ禍前よりも伸びたというよりも、コロナ禍前に法人関係税は戻った。それプラス地方消費税が10%に上がった関係で税収全体では過去最大になったという、それがざっくりした説明でございます。
 法人関係税で、どういうところが牽引しているかといいますと、一つには製造業でございます。やはりコロナの影響もだと思いますが、電子機器の関係の製造業が鳥取県内でも非常に伸びておりまして、それが税収を牽引しております。もう1点は実は金融業が非常に伸びています。この製造業と金融業とで法人関係税を伸ばしているといいますか、コロナ禍前に戻しております。
 我々十分気をつけなければいけないのは飲食店を中心にしたサービス業だと思っていまして、それがどうかといいますと、あと一息でコロナ禍前に戻る水準です。ほぼ戻っていますが十分にそこが戻ったとは言い切れないと思っていまして、我々は政策を見るときに、どうしても税収というのは一つの側面であって全体ではありません。やはり経済活動においては飲食店とかサービス業とかまだまだ厳しいというお声も聞いておりますので、そういった面で注視をしているというところでございます。お答えになっていますでしょうか。

○森委員
 それでは、さっきのそのプラス80億円の内訳、だからこの68億円は法人事業税、特別法人事業譲与税ということなので、残りの内訳は後で数字をください。
 続いて決算ですが、さっきの話では、4ページの県税が570億円で過去最高の成績でしたという説明です。前田課長からはサービス業、それから飲食業、そういったところがほぼ戻ってきているという状況というような話だが、観光・宿泊業、それから飲食業という部分が非常にダメージを受けていたり、また運輸業もダメージを受けていて、そこが非常に大問題ということでいろんな手だてを打ってきている。何かそこに物すごい税金を突っ込んでがんがんがんがんやってきているのだが、実際はほかのところがすごくよくて、もともと税金を払っていなかったのが、そのサービス業、観光業といったところが税収がもともと上がってなかったところなのかどうなのか。もしそこが税収がどんと落ちていてこういう状況になっているのかという、その分析をお願いしたいということ。
 あと7ページ、主な財政指標で、公債費負担比率が普通会計で18%に落ちたということで非常に喜ばしい話。この10年間ほどの中で過去最低になっているということですごくいいなと思うのですが、今後増える予定は美術館で、PFIなのでこれが公債費にどんな関係をしてくるのか、PFIにどういう形でこれが影響してくるのか分からないので、その説明をしてほしい。それと2番目の経常収支比率が82.8%に落ちていて、それで見てみると人件費は変わっていない。逆に下がっているのに、その経常収支比率がどんと落ちているというのは一体何かなということ。これは人件費が下がったから落ちているということなのか、そこら辺の話をしていただきたい。

●前田財政課長
 最後のほうから御説明します。
 7ページの公債費負担比率、美術館の建設費との関係でございますが、PFIでございますので公債費には乗っかってきません。あれはもう県の借金というよりも、それぞれ事業者が取りあえず借金を起こしていただいて年々の支払いになります。いわゆる公債費という概念とはちょっと外の概念になります。
 2つ目の経常収支比率は非常によくなっていますが、実は分母が非常に増えました。分母というのは地方交付税です。地方交付税が昨年度コロナの関係で百数十億円増やしていただいたので分母は増える。分子は、コロナに係る経費というのは経常外経費ですからそんなに変わらないが分母が異常に増えたので、これは全国的に数値が非常に改善しています。鳥取県だけではございません。
 あと税収の絡みですと、冒頭でも若干申し上げましたが、あくまでも税収というのは一つの側面であって事業活動全体を表しているものではございません。委員もおっしゃったように観光業とか飲食店、個人でやっていらっしゃる方が非常に多いので、そういった方の税収が、ではどのぐらい反映されているかということだと思っていまして、税収は増えましたが、では売上げとか個人の方々のいわゆる経常収支はどうかということは我々切り離して考えています。というのは、実際には個人商売の方々というのは売上げも伸びていないという声を非常に聞きますし、そういった面できちんとそこには商工労働部あるいは観光政策を中心に手当てをしないといけないということは改めて思っているところでございます。税収は税収だし、あるいは個人の方々の企業活動は、それは別といいますか、確かにちょっと税は、法人税という側面では必ずしも払っていらっしゃらない方々がたくさんいらっしゃるということかもしれません。そういったことでございまして、必要があればまたちょっとそこは詳細分析をしてお持ちしたいと思います。
 2ページに戻っていただいて基準財政収入額で、私も説明をちょっとはしょっておりまして、プラス80億円だが、足し算をすると大体、もう少し足らないという、プラス35億円とプラス33億円で、足し算をするとこれはプラス68億円ですので12億円ほど合ってこないので明細をということでしたが、ざっくり言いますと、基準財政収入額というのはあくまでもこれは見込みを立てるわけです。令和4年度の見込みを立てるように、同じように令和3年度も見込みを立てていました。令和3年度は物すごく税収がぶれました。ぶれたというのは、ものすごく低く見積もっていたのですが、決算をとってみたら増えました。では交付税をどうするかというと、向こう3年間で増えた分が精算されます。ですから、あくまでも推計は推計でやるのですが、推計と決算をとってみたら令和3年度は実は50億円ぐらい推計値と実績値がぶれています。では50億円をどうするかというと、交付税を実は向こう3年間で15億円ずつぐらい減らします。それが実はこの基準財政収入額の中に入っていますので、単純に言うと35億円足す33億円足す12億円とすると大体80億円となるということです。ですから、過去の精算分が基準財政収入額の中に入ってきているということです。交付税は増えたのでその分が単純にプラスになるというわけではございません。増えたときはそういう精算がされる。逆に減ったときもちゃんと精算されるという、そういう仕組みになっております。それが基準財政収入額でございます。

○森委員
 今の話で、ちょっともう一回税収の話を聞くが、(2)に去年とか一昨年以前で、過去最高の税収があったのはバブルの崩壊前の90年、国では60兆円というのが過去の最高の税収だったと。そのときは物すごく景気がよくて、みんな景気がいい。みんなが何か右肩上がりのことを感じている状況だった。ところが、去年が国は過去最高の税収になって67兆円と言っているが、それはちまたの経済がみんな右肩上がりで、税収がこれだけ上がっている、好景気だということを感じていることではない状況にあるのではないかと私は思っている。県はこうやって税収を上げているが、その税収が上がらないところも当然あるのだけれども、そこにコロナ対策ということでいろんな手当てを打って、過去最高の商工費で277億円と、すごい決算の商工費の割合も上げてやってきている。何かその辺りがバランスが取れていないというか、要するに景気が悪いから商工費をがんがんがんがん突っ込んでいろんなことをやっているはずなのにもかかわらず、上がってくる税収はすごく上がってきていてというところも何かバランスがよく分からないという感じがするので、その辺のからくりを教えてほしい。
 今、財政課長からは、個人の飲食店などは法人税をほとんど払っていないところがほとんどだから当然みたいなところがあったが、確かにそうかもしれない。個人企業はもともと法人税などほとんど払っていないところが多いかもしれないが、例えば宿泊業、それから運輸業、そういったところも併せて駄目な状況が続いていると思うけれども、その辺はどうなのか。

●前田財政課長
 答えになるかどうか分かりませんが、バブルのときと今とは確かに状況は全然違います。国もそうですし県もそうですし、財政をきちんと持続可能で運営しようと思ったら今物すごい借金です。借金をしないと財政が運営できないので、税制で何とか税収を増やしましょうと。それは財政運営の観点です。
 では何を一番いじったかというと、それは消費税です。消費税が8%から10%になったので、地方財政は今回物すごく臨時財政対策債に頼らなくても真水を増やしていただいたとか、そういったことで一定の持続可能性が出てきたわけです。そういった面で全体の税収というのは増えたということです。必ずしも法人税とかが、多少なリニューアルはあるにしても大きな税制改正はなかったはずですから、コロナ禍前の企業活動の税収にほぼ戻った。一方で地方消費税が2%上がった分で過去最大の税収になったので、国家財政もそれから地方財政も財政運営という面でいくとそれだけ税収が増えてきた。それはそういう財政運営の面だけでいくと望ましい姿ということです。
 それとは別に、では今回、商工費に物すごく投入をしました。これはゼロゼロ融資です。ほとんどゼロゼロ融資とかで、とにかく金利ゼロで企業の方々に融資をして、とにかく企業活動をとにかく維持してくださいと。そのゼロゼロ融資が非常に効いていた影響で商工費が非常に伸びましたが、私は一方で企業活動は何とか維持できたのではないかと思っているところです。アンバランスかどうかは、それぞれ見立てがあると思いますが、我々としては連動しているのかなと思っているところでございます。

○森委員
 ちょっと議論してもしようがない話で時間を取って本当に申し訳ないのですが、最後に7ページの公債費負担比率で18%ということです。これは、美術館でPFIをやったものは公債費には上がってこないということなので、そうすると新たな指標を考えていかないと、PFIが今後どんどんどんどん進んでいけばいくほど、この公債費負担比率で未来に向かってずっと金を負担していかなければいけないものが、公債費負担比率に表れてこないものとして出てくるわけですね。それは今後考えていかないといけないではないかと思うので、ぜひお願いしたいと思います。

●前田財政課長
 確かにそういう側面は必要と思っていまして、こういった公債費負担比率以外にも、実は将来負担比率とかほかの係数の取り方もあるものですから、そういった部分で実は乗ってきたりしますので、いろんな数値のバランスできちっと整理をしたいと思います。

○興治委員
 2ページで、さっき基準財政収入額の説明のところで製造業と金融業からの税収が増える見込みという話ですが、一般的に低金利政策で地方の金融業というのはなかなか厳しい状況にある。それがために支店を閉鎖したり窓口を減らしたりとかというようなことをしていると思っていたのですけれども、どういう理由でしょうか。
 あと、県でこの金融業の動向などを把握したり分析したりするというような部署はあるのでしょうか。

●前田財政課長
 まず、ゼロゼロ融資が非常に効いているというお話をしました。県の予算レベルでも融資実行額がもう数千億円になっていまして、あくまでも金利をゼロ、保証料をゼロにするために補助金という形で県がお支払いをします。金融機関はゼロでお貸しするわけではなくて行政がそこの利息を肩代わりしているということでございますので、国の予算だったり県の予算でそこの利息の部分を企業支援しています。通常どおりといいますか、利息収入というのは金融機関には入るわけです。なので企業決算上、金融機関はコロナ禍前あるいはそれ以上の決算になっているということになります。
 もう1点は……。

○興治委員
 県の中で金融業について。

●前田財政課長
 そこはもう商工労働部でしっかりフォローといいますかリサーチする部署がございますので、日常的にそういった観測はしております。

○興治委員
 分かりました。

◎常田委員長
 そのほかよろしいでしょうか。

○森委員
 人事委員会について、今回の人事院の勧告の話は分かったのですが、1点だけ。期末・勤勉手当の改定内容で引上げ分を勤勉手当にということになっているのですが、勤勉手当になると会計年度任用職員などはその対象外になっているのです。この人事院が勤勉手当にしたという意味、理由をどう説明しているのかを教えてください。

●川本人事委員会事務局長
 勤勉手当にこの増額分を配分したということでございますが、理由としては2点ございます。国家公務員については、勤務実績、いわゆる勤務成績に応じたボーナスの部分を増やしていこうという方向性を人事院として考えておられる。それから民間の給与の実態調査をしておりますが、その民間の実態でもボーナスの中で、そのいわゆる査定分、成績に応じて支払われる部分の割合がかなり国家公務員よりも多くなっている。そういう状況に応じて、民間に準拠して勤勉手当のほうに多く配分していく傾向にあるということでございます。
 会計年度任用職員は確かに現在、勤勉手当の支給対象にはなっておりませんが、実は国家公務員の同じような会計年度任用職員で期間業務職員というのがあり、この期間業務職員については実は勤勉手当を支給しております。ですから、人事院は勤勉手当に配分してもいわゆる非正規の方へのボーナスについては、ある意味正職員と同様に恩恵が及ぶという立場にありますので、特段、何か考えられる必要はない。いわゆる正職員と非常勤職員は同じ土俵に立っているのでということになります。
 一方で、地方自治体は会計年度任用職員という、ある意味勤勉手当のハンディがある職でございますので、そこは我々もしっかり考えて勧告なり報告していく必要があると考えております。

◎常田委員長
 そのほかよろしいでしょうか。
 次にその他ですが、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。
 意見がないようですので、総務部及び人事委員会事務局につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩いたします。再開は11時35分とします。

午前11時29分 休憩
午前11時35分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 引き続き教育委員会について行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後一括して行うこととします。
 報告10、令和3年度教育行政の点検及び評価について、松尾教育総務課参事の説明を求めます。

●松尾教育総務課参事(総務企画担当)
 教育委員会資料の2ページをお願いします。令和3年度教育行政の点検及び評価について御報告いたします。
 教育行政の点検及び評価は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項の規定により、毎年、教育委員会の権限に属する事務の点検及び評価を行うもので、鳥取県教育振興基本計画に定める22の施策項目の点検と各指標の達成状況について評価しております。
 1の指標の進捗状況です。ページ中ほど下側の評価区分の考え方に基づき、ABCの3段階で136項目の指標について評価し、予定以上のA評価が38項目で全体の27.9%、予定どおりのB評価が62項目で45.6%となっており、AB評価の合計が100項目、73.5%とおおむね予定どおり進捗しているところです。一方でC評価、取組がやや遅れている評価が36項目、26.5%ありますので、今後重点的に取り組んでいきたいと考えているところです。
 2の主な点検の概要について、点検の内容を記載しております。
 項目2-(7)-(2)基礎学力の確実な定着、質の高い理解と生きて働く知識・技能の習得については、昨年度、13市町村を対象に県独自のとっとり学力・学習状況調査を実施するとともに、県内121校を対象に、指導主事が算数の授業を参観し、指導、助言する小学校算数訪問を実施しております。引き続き児童生徒が分かった、できたを実感できる授業づくりのため、とっとり学力・学習状況調査の活用や市町村教育委員会、学校と連携して教員の指導力向上や授業改善に取り組んでいきたいと思っております。
 次の2-(9)-(1)グローバル化に対応した人材の育成、英語教育の推進については、小学校から高校までのつながりのある英語教育の構築や中学校教員の英語力、指導力の向上が必要なことから、小学校及び中学校7年間の英語教育プランの周知や指導主事による小学校英語専科配置校、全中学校への学校訪問を行い、教員の指導力の向上に取り組みます。
 次の2-(9)-(2)技術革新・高度情報化に対応した人材の育成、ICT活用教育の推進については、教員のICTを活用した指導力の向上を図るためICT活用推進校による公開授業や研修会の開催、推進校の取組事例を配信するGIGAスクール構想推進チャンネルの実施やICT機器を持ち込んで行う学校訪問型研修を約100校、2,000人の教員に対して実施しました。今後はインテルやグーグルなどのIT企業や大学等と連携し、児童生徒のICT活用能力の向上や教員の指導力育成に取り組むとともに、ICTを活用した探求的な学びを実践することによりとっとりの学びの改革の推進に取り組みます。また、県立高校においてもBYAD実施に取り組むこととしております。
 次のページ、3-(10)-(1)県立高校の魅力化・特色化については、青谷高校、倉吉農業高校、日野高校の3校について県外進学を検討する全国の中学生向けに実施される地域みらい留学というオンライン学校説明会に参加するとともに、全国38局ネットの人気ラジオ番組「SCHOOL OF ROCK!」と協働して、番組内や番組ホームページの学校紹介などで各高校の魅力を発信しました。今年度も引き続き各校の魅力づくりや情報発信に努めていきたいと思います。また、令和8年度以降の高校の在り方について、本年度パブリックコメントを実施する予定としております。
 次の3-(11)-(1)魅力ある教員の確保については、オンデマンドやオンラインによる説明会やSNSを活用した情報発信を行うとともに、関西会場での採用試験において新たに養護教諭の試験も実施するなど、教員確保に向けた取組を行いました。今後はICT活用に関する対象試験区分の拡大や数学・理科重視型の試験の導入により、ICT活用スキルを有する教員や小学校の教科担任制を見据えた採用を促進することとしております。また、山陰教師教育コンソーシアムの取組の一つ、島根大学と連携して高校生に教員の魅力などを伝える未来の教師育成プロジェクトでは島根大学体験入学を計画し、この8月5日にオンラインにより実施しております。
 次の3-(14)-(2)不登校、高校中退、義務教育未修了者等への多様な学びの場の提供については、市町村教育委員会との連携を強化し協働して学校を支援するとともに、eラーニング教材を活用した自宅学習支援や校内サポート教室等により、不登校児童生徒の学習機会確保をしていきます。また、適切な早期支援や未然防止のための学級づくりなど、組織的な取組を推進したいと思っております。また、県立夜間中学校については、令和3年度には設置基本方針を決定し、今年度、設置準備室を設置して開校に向けた準備や県民への周知に取り組むこととしております。
 最後の新型コロナウイルス感染症に関する特設項目について、臨時休業や分散登校でも子どもたちの学びを止めないため、家庭での端末活用を推進するためのサポート体制や持ち帰りの仕組みづくり、教員のICT活用指導力の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 主な点検については以上です。詳細につきましては、別冊を御覧いただけたらと思います。また、この点検評価につきましては教育委員会のホームページに掲載し、広く県民の皆様に公開する予定としております。

◎常田委員長
 報告11、令和4年度全国学力・学習状況調査結果について、長谷川参事監兼小中学校課長の説明を求めます。

●長谷川参事監兼小中学校課長
 資料の6ページを御覧ください。4月19日に実施されました全国学力・学習状況調査について、7月28日に国から調査結果が公表されましたので、本県の状況について御報告をさせていただきます。
 1番の結果の概要につきましては、本年度は例年の国語、算数・数学に加えて、3年に一度となりますが、小中ともに理科の調査も実施をされました。それらも併せて表に全国と本県の平均正答率をまとめていますが、小学校の理科、中学校の国語、数学、理科は全国との差は見られなかった。小学校の国語、算数については全国平均を下回ったと捉えています。質問紙調査は、昨年度数値の低下が見られました、夢や目標を持っている、失敗を恐れず挑戦するということについて、コロナ禍の影響も心配はしているところではありますが、昨年度に比べて少しずつではありますが、改善傾向も見られたのではないかと捉えています。
 2番の状況分析について、(1)教科については改善が図られた点、小学校において今求められている学力である思考力、判断力、表現力を問う問題の正答率について、全国と比べて前回よりも差が縮まったり、小学校で記述式の問題の正答率の向上や無回答率の減少という面で近年進めております授業づくりへの取組について、各学校での取組の成果も出つつあるのではないかと見ています。
 一方で、課題が見られた点については小学校の算数で割合の正答率が低かったり、小学校の国語で読むことの正答率が低かった。あるいは中学校で無回答率が高かったというような点が見られました。
 7ページを御覧ください。(2)番、児童生徒への質問紙調査について特徴的なものとしましては、主体的・対話的で深い学び、いわゆる新しい学習指導要領を踏まえた授業改善については、例えば中学校で学んだことを生かしながら自分の考えをまとめることなどが全国平均を上回ったりした一方で、それらをうまく表現するということを苦手に感じているなど、改善すべき点もあると思います。
 ICTの活用については昨年度から大きく改善をされており、授業中の1人1台端末の活用などが進んでいる状況がうかがえました。
 理科については、理科が好き、大切な教科であると捉えている子どもたちが全国平均を上回っていまして、実験や観察なども含めて関心を高めたり生活と関連づけたりするなど、丁寧に授業された成果の一面と捉えています。
 今後の取組について、まだ成果は十分とは言えませんが、各学校の授業改善の取組や市町村と協力して県でも学校訪問をしてきた成果も少しずつ出ていると思っています。ただ、若い先生方も含めて、例えば国語の読むことなどの指導においては、授業づくりとしてはさらなる理解も必要になってくる部分がありますので、一層授業づくりのための支援を行っていきたいと思います。
 また、全国学力・学習状況調査の問題を基に作成しております校内研修で活用してもらうための研修パッケージのさらなる活用を図っていきたいと思いますし、とっとり学力・学習状況調査と併せて市町村教育委員会と連携しまして授業づくりについて協力して支援に当たっていきたいと思っています。
 以下、8ページからは近年の平均正答率の推移や質問紙調査で幾つか特徴的なものをピックアップして載せております。
 また、12ページからは質問紙調査について全国との比較であるとか経年との比較、変化について載せさせていただいております。

◎常田委員長
 報告12、「不登校生徒等への自宅学習支援事業」によるICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて、定常いじめ・不登校総合対策センター長の説明を求めます。

●定常いじめ・不登校総合対策センター長
 資料の24ページをお願いいたします。対策センターが行っております不登校生徒等への自宅学習支援事業における指導要録上の出欠の取扱いに関するガイドラインの改定について御説明をさせていただきます。
 従来のガイドラインには、出欠の取扱いにおける明確な判断基準について明記しておりませんでした。このことについて、令和2年度決算審査特別委員会におきまして学校によって指導要録上の出席扱いの判断に差異が生じないよう、市町村教育委員会と連携を図り県教育委員会として基準を提示するなど、全ての子どもが公平に扱われる対策を図るべきであるという御指摘をいただきました。対策センターといたしましても、この事業における指導要録上の出欠の取扱いに関する明確な判断基準を設定するため、全ての市町村教育委員会と意見のすり合わせを行い、指導要録上の出欠の判断基準といたしましてICT学習教材「すらら」を使っておりますが、それのログインを基本とするということで合意を得ました。
 また、本事業以外でICT等を活用して学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いの判断についても追記させていただき、全ての不登校児童生徒の学習に係る取組や日々の努力が公平に扱われるよう、ガイドラインを改定いたしました。
 資料の25ページに改定いたしましたガイドラインをつけておりますが、このガイドラインにつきましては8月末までに市町村教育委員会に通知するとともに、校長会などを通して周知を図ってまいりたいと思っているところでございます。

◎常田委員長
 報告13、鳥取県立美術館のロゴ・シンボルマークについて、齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長の説明を求めます。

●齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長
 26ページをお願いいたします。鳥取県立美術館のロゴ・シンボルマークについてデザイン案の公募を行ったところ、県内外から1,726点もの非常に多くの応募がありました。応募の状況は1のとおりでございます。7月7日から21日までの2週間の応募期間に1,726点の応募があり、その内訳につきましては(4)に記載のとおりでございます。
 8月5日に、4に記載の審査委員によります一次審査を通過した6点の作品につきましては、別添で机の上に置いてあると思いますが、そこのAからFのとおりで6点選ばれておりまして、9月に誰でも参加できるLINEを活用しました一般投票を2に記載のとおり行って、その結果と作者からのヒアリングを踏まえて、3に記載しているとおり10月に審査委員による最終審査を行います。その後、受賞者と契約を交わして、最優秀賞等は来年3月の開館2年前カウントダウンイベントにおいて発表する予定にしております。

◎常田委員長
 報告14、鳥取県立美術館の開館に向けた美術作品収集方針等の県民説明について、漆原博物館長の説明を求めます。

●漆原博物館長
 資料の27ページをお願いいたします。美術作品の購入につきましては、6月、7月の委員会で報告させていたしました。特に前回は様々な御意見をいただきました。特に展示の意義であるとか美術的価値がきちんと県民に伝わるようにというような県民説明という点について御指導、アドバイスをいただいたところでございます。これまでも美術館のコンセプトであるとか収集方針等につきましては様々な機会を捉えて県民説明をしてきたつもりではございましたが、まだまだ説明不足であったというようなところでございまして、県民の方々に対しても混乱を招いてしまった、今回の進め方が丁寧でなかったということは少し反省しているところでございます。
 そうしたことで、このたび美術館の開館に向けた美術作品の収集につきまして、美術館のコンセプトとそれに連動する収集方針、そして作品購入等、今後の美術作品購入の方向性につきまして次のとおり広く県民に御説明をさせていただきたいと考えているところでございます。
 まずは1の県民説明会ということで、県内の東、中、西で9月、10月と県主催で説明会を開催いたします。
 2番目に、10月下旬から博物館で開催する企画展、この中で説明コーナーを設けるとともに博物館あるいは美術館整備局のウェブサイト、新聞掲載等での発信を行うこととしております。
 一番下の5番を見ていただきたいのですが、10月には倉吉文化団体協議会さんが中心となって「県美・新規コレクション購入の在り方」というようなシンポジウムを計画されているということをお聞きしております。県民にもこうした動きがあり連動させていただきまして、その中でもしっかりと説明また御意見を伺ってまいりたいと考えております。こうした説明会を行った後には、改めてその概要を本委員会に報告させていただきたいと考えております。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○浜崎委員
 今説明がありましたが、美術館の開館に向けた収集方針等の作品の県民説明について、前回私もちょっと御意見をさせていただいたところです。
 県民説明会の趣旨について改めて確認ですが、県民からの意見を伺うということが出ているわけですが、そうであればその意見も反映した対応ということも必要になってくるだろうと。その辺は全体を捉まえてということがもちろんありますけれども、これを機会に要は県民へ美術館のコンセプト、これをしっかりと理解してもらう。まだまだこの辺が足りません。美術館ができるのですかみたいなそういうレベルも東部においては非常に強いということ、西部もそうかもしれませんので、美術館に関心をお寄せいただくよいきっかけにしていただきたい。そういうことからすれば、さっきもお話ありましたが、県民への理解というものを大事にして取り組んでいただきたいということを改めて申し上げたいが、教育長から何かあればお願いしたいと思います。

●足羽教育長
 6月、そして7月もたくさんこの件に関しまして御意見を賜り、その都度この作品購入をどうするかということ、その部分的なものではなくてどんどん近づいてきています県立美術館の建設に向けて、トータル的に県民立美術館であるということの原点に立ち返れという、そういう御指導をいただいているものと思っているところでございます。
 もちろん県民の皆様方の一つ一つの意見を大事にしつつも、全てを拾い上げるわけには当然なりませんが、美術の専門家の視点と、そして県民の思い、県民が親しめるような美術館にしていくために作品はどうあるべきなのか。浜崎委員さんから御指摘いただいたコンセプトということが、作品購入においても、そして美術館の存在自体のコンセプトを広く周知していくことがさらに必要ということを今回の件を通して私自身も痛感をしたところでございます。ぜひ作品購入のみならず、もう一度原点に立ち返った美術館の存在意義、これを全県民、あるいは全国の方々にも知っていただくような形で発信に努めてまいりたいと思います。

○澤委員
 25ページの不登校児童のガイドライン、これをちょっとお聞きしたい。これで校長先生のきちっとしたガイドラインが出てくると思うのですが、それでちょっとお聞きしたいのは、一つはこれによって今まで何人ぐらいの生徒さんがこういうような対象になるのかということ。もう一つは1人1台の端末ですから、不登校をして例えばフリースクールに通っている生徒さんにも多分行っていると思うのですが、そういう生徒さんとのいわゆる連携、あくまでも学校を通してなのか。今まで学校とそれからフリースクールの先生との対話の中で、その生徒の状況云々があると思うのですが、その辺のキャッチボールといいますか、その辺の在り方についてもちょっと教えていただけたらと思う。

●定常いじめ・不登校総合対策センター長
 当センターで行っておりますこの自宅学習支援事業ですが、昨年度は30名枠、今年度も30名枠を行っております。昨年度につきましては合計で46人の児童生徒がこの自宅学習支援事業を活用しております。今年度については7月末のデータですが、24人の児童生徒が活用しております。「すらら」というeラーニング教材を活用するのみならず、各ハートフルスペースに自宅学習支援員を配置しておりまして、その支援員と児童生徒とのやり取りの中で少しずつ自信を回復したり、自分もやったらできるのだということで自己肯定感が高まって、中には昨年度でいいますと約3割の児童生徒が学校に復帰したという報告も受けております。eラーニング教材「すらら」というものを通して人と人とのつながりができて、自己肯定感が高まっていくというところでこの事業を展開させていただいているところでございます。
 それともう1点、タブレットを活用したものについてですが、当センターは教育支援センターとフリースクールの合同連絡会、研修会も行っております。その中で機能強化といいますか、連携の重要性ということはうたっておりますので、今タブレットを活用したその授業のことは把握しておりませんが、今後広くそういうことも含めて周知してまいりたいと思っております。

○森委員
 私は、学力・学習状況調査の結果についてお聞きしたい。点数は高かったり低かったりということでいろいろあると思うので、私はこの辺については参考にあまりしたくなくて、これはこれとして、6ページの一番下に、ちょっと気になるのは無回答率が全国平均に比べて高かったというところが気になるのです。これは、ふだんの授業の中でも先生は何か言っているが何にも分からないからいいやと思って、ただ時間が終わるのを待っている子どもたちがここにいるのではないかという気がしている。こういった子たちに何かのきっかけを与えていくことが学校の役割であって、できる子は投げておいてもできるので、こういった何かでつまずいている子たちに、この学力・学習状況はこういう結果が出ているが、ふだんの試験、ふだんのテストでも同じようなことではないかと思うのです。その子たちにどんなきっかけを与えて、どういう手だてをしていくのかということが私は一番重要なことではないかと思う。今、学力向上だとかなんとかということで一生懸命教育委員会はやられるという方向だが、私は光を当てるのはここではないかと思うので、そこのところについて何らかの対策をお願いしたいがいかがでしょうか。

●長谷川参事監兼小中学校課長
 無回答率が高かったという背景には、基礎学力の部分であるとか、あるいは粘り強く回答していくという部分というのも課題があったのではないかと思っているところではありますが、そこにしっかりと対応していくということが大切なことだと私たちも思っています。
 近年、個別最適化という言葉も使われておりますが、それぞれの子どもたちの状況に応じて、例えばICTを活用するなど様々な取組ということが求められてきますし、子どもたち自身もそれぞれの課題に応じた取組をしていって、その中で自己肯定感を高めていくということも大変大切なことではないかと思っております。
 また、今、特に対話的な学習もたくさん必要と感じておりますので、分からない子がたとえいたとしてもその周りの中で一緒になって学び合う。そういった授業づくりということと併せて取組を進めてまいりたいと思います。

●足羽教育長
 森委員さんから御指摘いただいた子どもたちに何かのきっかけを与えるという、これが学力、学習だけのみならずスポーツにおいても文化においても私は教員の一番大事な責務といいますか、仕事ではないかと思います。能力の差があるのは仕方がない。では置いておいてもいい、こちらだけというわけには当然なりませんが、その能力の高い子であっても、あるいは能力的には低い子であっても、その子たちのレベルに応じた何か考えるきっかけやどきっとするような、もっと言えばはらはらするような、そんな仕掛けをいかに教員がしていけるかという点では、しっかり向き合う時間を確保することが大事だろうと思います。その意味で、大変協力をいただいています30人学級の導入は大きな成果につながっていくと思います。これが即学力の伸びにつながっていないのがまだ現状ですが、でも子どもたち一人一人にそうした声かけだったり働きかけ、気づきを与えられることが、自己肯定感を育む大きなきっかけになっていると思いますので、これにとっとり学力調査も併せ持って子どもたち一人一人に合ったその気づき、仕掛けをしっかり作ってまいりたいと思います。

○福浜委員
 森委員が言われたので自分もそこは気になったポイントだったのですが、時間が足りなかったから無回答という子もいるのではないかとちょっと思ったのです。だから結局回答するスピードなのか、あるいはさっき言われた粘りという部分で途中で投げてしまう。僕もこれを実際に解いてみました。結構同じ問題がずっと続いていたりして、結構粘り強さが必要。さっきのスポーツの話もありましたが、一つのことを集中してやっていくというのはすごい大事だろうというのをちょっと感じたのですが、その辺はどう分析されているのですか。

●長谷川参事監兼小中学校課長
 おっしゃるとおり。この全国学力・学習状況調査の問題は、例えば問題文をかなり読み込まないと解答ができないというつくりになっている部分がございます。ですのでもちろん基礎的な力は仮にあったとしても、問題をしっかりと読み込められる力というのもかなり求められてくるというところもございますので、そういった問題をしっかりと読んで適切な解答に導いていくという部分でもちろん力をつけていくということもありますし、粘り強さということも大切になってくるのかと思います。
 そして読む力。こういったものも少し国語で課題があるというようなことがありましたが、取組を進めてまいりたいと思っています。

○福浜委員
 最後にします。全国的に一時理科嫌いという声が出ていましたが、これを見ると理科好きですかというのが国語や算数に比べて高いし、よく分かるとかというところ、実験などが実際に体験というか、目の前で起きた事象について、また教科書と比べてみてとかという面白さとかが多分授業の工夫などがあるのだろうと思うのですが、逆に算数などでいえば、割合というのは社会にとっては非常に重要なことではないですか。割合の話というのは結構使っている話で。だからそういう普遍的な部分で、社会でこんなふうに使われているよ、だから頑張ろうみたいな。ただ解けばいいではなくて、何か要するに理科でいう実験みたいなものを算数の授業の中にも取り入れていくような、そういう視点も何か要るのかなというのが1点。それから家庭学習の習慣化が全国的に比べて弱いというのが調査結果の中で見えているのですが、ぶっちゃけもうちょっと宿題を出してもいいのではないかと思うのですけれどもどうなのですか。いや、つまりさっきの話ではないですが、やり抜くというような粘りというのは、何かに向かって目標をやり遂げるということをやっていかないと。では宿題がいいかというと両方の気持ちがあって、自分でやるべきだろうし、ほかのこともいろんなことを家では経験してほしい。だけれども今、家庭教育の力が非常に弱まっている中にあって、義務的にやらなくてはいけないということをもう少し強調する中にせめてちょっと厚い本を週に1冊は読もうよとか、それを義務化してしまうとか、それで読み解く力をつけていくとかという、そういう何かトータル的な教育というものが家庭にももう少し分かってもらって協力していただくようなことが必要なのではないかと思うのです。

●長谷川参事監兼小中学校課長
 割合の問題としては、果汁のジュースを例にした問題が今回使われていましたが、先ほどおっしゃられたとおり生活の中で様々そういった体験をしながら物事を考えていく。今、活用する力ということがすごく問われていますが、身につけた知識であるとか技能というのをどう活用していくのか。そこと生活と結びつけていくというところはこれからも大切な視点として授業づくりに生かしていきたいと思います。
 家庭学習のことについては、家庭学習は大切な部分があるのではないかと思っています。復習という部分だけではなくて、予習であるとかあるいは先ほど学校で学んだことを生活の中で生かすということがありましたが、自分でさらに課題を見つけて取組を進めていくというようなこともこれから求められていく力ではないかと思います。そういった点も含めまして、家庭学習についても取組を検討していきたいと思っております。

○語堂委員
 17ページの指標の中のところでちょっと確認したいとか聞きたいことがあるのですが、最後のほうに難関国立大学(医学部含む)の合格者数という項目があるのです。これは難関国立というのにこだわられているのですが、レベルの高い大学はほかにもあったりするような気がするのですけれども、ここをあえて国立大学とうたわれている理由は何なのか教えてやってください。

●足羽教育長
 教育行政の評価・点検の17ページですね。

○語堂委員
 そうです。

●足羽教育長
 これは以前からも、例えば私立大学でも高度な学力を有するそういう大学はたくさんございますので、国公立と私立となぜ区分けするのだという御意見は頂戴したこともあります。我々が今この難関国立大学を上げていますのは、いわゆるセンター試験を経ながら、つまり5教科全体のバランスよく学力を担保し、そしてさらにその中でその大学が求める数学と英語だったり国語と英語だったりといった、そういう大学に特化した学力を有するという、まずはベースになるバランスのよさ、さらにそこから必要となる学力の突出した部分ということで、バランスのよさを量ることが一つできるということで、この難関国立大学ということを上げているところでございます。
 そこの線引きがおっしゃるように難しいので、どのレベルまでが、では難関となるのかということは一つの目安をこれまでのデータから線を引くしかないのですが、ここだけがすごいという見方にならないような発信が大事だと私自身が私立大学出身として思っておりますので、大学のそういう差異につながらないという発信には今後も努めてまいりたいと思います。

○語堂委員
 私も私学出身の者ですが、ちょっとこれは関連する形で話を聞いたので意見として聞いてもらえばと思うのです。その学校の評価の中で公立大学にどれだけ行っているかということをよく聞かれるというお話を聞きます。そればかりの評価だと、ちょっと偏りがあるのではないかという意見ももらっている。あくまでもその学校の評価基準に、公立大学の合格率ではなくてほかの私学もすばらしい大学もありますので、その辺を加味しながら考えてもらうのがいいと思いまして、ちょっとだけ意見します。

●足羽教育長
 しっかり心得て対応したいと思います。

◎常田委員長
 では、次にその他ですが、執行部、委員の方で何かございますか。

○西川委員
 すみません、通学補助のことでちょっとお聞きしたいのですが、今7,000円を区切りとしていただいて大変喜ばれてはいるのですけれども、実際に通わせておられる親御さんから見ると結構、7,000円でも半年買うと相当の金額になると。それで子どもも少なくなったので、これの補助率を少し考えることができないのか、聞いていただけないだろうかというお話を聞いたのでちょっとお聞きします。
 できれば5,000円とかでも大変かなというような具体的にお話もあって、そのときにその7,000円という基準をどう決められたのかと、大体どういう理由だったのかという2点をお伺いしたいと思います。

●足羽教育長
 通学補助については、若桜のほうだったでしょうか、県全体でそうした補助をしようということが進められてきました。所管としては、知事部局が所管をされながら子育てであるとか地域づくりをされておられますので、そこに当然教育委員会も関与しておりますが、7,000円が上限の基準というのをちょっと今私も詳細を把握していませんので、確認をして、また後日報告をさせていただきたいと思いますし、その率アップについても県全体で考えるべきことですので、ちょっと状況を伺ってみたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかよろしいでしょうか。

○澤委員
 美術館も来ていらっしゃるのでちょっと関連したことですが、教育委員会で美術館開館に向けていろいろな各学校とか所蔵していらっしゃる美術品を収集していくという案を聞いております。前回、個人的には一般質問の中でバリアフリーの美術館というのをやるということのようだから連携ということを質問したのですが、教育委員会が目指した、ICT機器を使って発信をしていくとはどういうイメージなのか。例えばバリアフリー美術館ですと、いわゆるメタバースみたいな中でもっと具体的に美術館ができて、その中に作品がどんどんどんどん入っていく。
 ただ、美術館ですと、その作品を一つの形でぽんぽんぽんぽん見るだけのものなのか、どういうような格好に発信していくことになるのか。ちょっとイメージが湧かなかったものですから、もし分かるのであれば教えていただきたいと思います。

●梅田美術館整備局長
 調査につきましては、今学校現場にアンケートというか、簡易な方法で一次調査をさせていただいて、さらに物があるというところについては追加の調査をしていくという段階を進めております。そこで作品が出てきた場合につきまして、それが学校に存在するということをまず地域の方々に知っていただくということも大事と考えていまして、要は美術館だけに作品があるのではなくて、全県にわたっていろんな作品がある、身近な学校にもあるということをまず皆さんで共有するということが一つ目的ではございます。
 そういう意味で、バリアフリー美術館のそのバーチャルなネットでの閲覧とかということとも連携はしたいと思っておるのですが、一番目指すところは、全県でそういった情報を共有するということをまず主眼にしたいと思っております。リアルとそうでない見方というのをどちらも並立させて、県民の方々の美術に親しむ環境を整えていきたい、こういう狙いでいきたいと思います。

○澤委員
 今後お楽しみという格好だとは思うのですが、知事の答弁の中にバリアフリー美術館はもうちょっと美術館が考えていらっしゃるよりも立体的な部分という表現がありました。立体的というのはただ感じれるという、視覚的に見て平面だけでなくして、そういう部分との並立ということもあるのではないかと思ったものですからお聞きしました。これからということなので、もう少し決まりましたら教えていただきたいということをお願いしたいと思います。

●足羽教育長
 最後に、私からお礼の一言でございます。
 7月には倉吉東高校にICT関係で出前県議会に足を運んでいただいて、本当にありがとうございました。そしてまた、今月末には島根県立津和野高校や日野高校にも高校の魅力化ということで行っていただけるということで感謝申し上げます。
 島根県さんを参考にしながらも、県内の今後の高校の在り方というのをしっかり教育委員会も今検討に入っているところでございます。様々な情報をいただきながら、今後の高校の在り方をしっかり検討してまいりたいと思っております。お礼の一言でございました。ありがとうございました。よろしくお願いします。

◎常田委員長
 そのほかよろしいでしょうか。
 意見が尽きたようですので、以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。

午後0時21分 閉会


 

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