令和4年度総務教育常任委員会議事録

令和4年11月21日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
常田 賢二
語堂 正範
福浜 隆宏
森  雅幹
興治 英夫
浜崎 晋一
西川 憲雄
澤  紀男

欠席者
(なし)


 説明のため出席した者
   長岡令和新時代創造本部長兼鳥取県全国知事会連携調整本部長、松田総務部長、
   足羽教育長ほか

 職務のため出席した事務局職員
   田中(恭)課長補佐、友定係長、田中(慶)課長補佐

 1 開会   午前10時00分

 2 休憩   午前10時48分 / 午前11時50分

 3 再開   午前10時56分 / 午後0時02分

 4 閉会   午後0時57分

 5 司会   常田賢二委員長

 6 会議録署名委員  西川委員  澤委員

 7 付議案件及びその結果
    別紙日程及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前10時00分 開会

◎常田委員長
 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に令和新時代創造本部、次に総務部及び人事委員会事務局、最後に教育委員会の3部入替え制とし、会計管理局、監査委員事務局、議会事務局については、報告事項がないため、省略いたします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 会議録署名委員は、西川委員と澤委員にお願いいたします。
 それでは、令和新時代創造本部の報告事項に移ります。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 報告1、とっとりSDGsシーズン2022の実施について、報告2、令和4年度山陰両県若手職員交流・連携プロジェクトの最終発表について及び報告3、令和4年度鳥取県パートナー県政推進会議の開催結果について、林新時代・SDGs推進課長の説明を求めます。

●林新時代・SDGs推進課長
 令和新時代創造本部資料の2ページ、とっとりSDGsシーズン2022の実施について報告させていただきます。
 SDGs普及啓発・実践拡大強化期間のとっとりSDGsシーズン2022につきまして、先般ございました日本女性会議を皮切りに、10月28日から12月18日までの期間で実施しているところでございます。SDGsの取組を県民運動化するため、県民、企業、NPOなど、様々な立場の方々にシーズン期間中のSDGsの取組の実施や参加を呼びかけているところでございます。シーズン中の主な取組について御紹介いたします。
 まず、企業、団体、地域などのステークホルダーの方々の多様な活動についてでございます。
 (1)でございます。先ほど御紹介しました日本女性会議でありますとか、この土日にございましたとっとりエコフォーラム、よなご公共交通ふれあいフェスタなど、SDGsに関連するようなイベントをシーズン関連イベントと位置づけまして、普及啓発を同時的に行うようにして普及啓発を行っております。
 (2)の(1)でございます。自治体とも連携して普及啓発を行っておりまして、全19市町村に参画いただきまして、パネル展示等の普及啓発を行っていただいております。特に北栄町におかれましては、上にも記載しておりますけれども、ほくえい未来トーク2022のようなイベントも独自に開催し、普及啓発を行っていただいております。(2)の(2)番でございます。鳥取市におかれましては、シーズン期間中、若桜街道商店街等をはじめとして、SDGsのフラッグの掲出をしていただき、機運の醸成を手助けしていただいております。掲出に当たりましては、久松小学校の児童にも御協力いただきまして、一緒になって掲出活動をさせていただいたところでございます。
 中段でございます。鳥取県らしい取組の発信でございます。
 (1)SDGsビジネスアワード、こちらは県の事業でございますが、パートナー企業やSDGs認証企業、そういった方の中で特に優秀な取組を行っている企業の皆さんを表彰する、そして、横展開を図っていこうという取組でございます。
 (2)(1)県内各地で行われている様々なSDGsの取組を取材させていただきまして、それを動画に収め、今後ポータルサイト等で公開していこうとしております。また、(2)は、県民個々の取組の動画等を動画コンテストの形で募集いたしまして、そういった県民の活動を一つ一つ拾い上げて、こちらもSNS等で公開していこうとしているところでございます。
 (3)今年度、鳥取県がSDGs未来都市に選定されたことを踏まえまして、鳥取県のSDGsの観点でのイメージ動画を作成しまして、ホームページ等で公開していこうとしておりますし、次に紹介させていただきますクロージングイベントのオープニングにおいてお披露目の公開をさせていただこうと考えているところでございます。
 このように様々な県民へ、SDGsの取組を促してきたところでございますが、その成果の発表の場も兼ねまして、最後にクロージングイベントとしましてフォーラムを開催しようとしております。未来都市に選定されたことを踏まえまして、未来都市選定記念フォーラムと題して、12月18日に米子コンベンションセンターで開催いたします。内容としましては、記念講演としまして、著名人による講演会としておりますが、このたびは日本テレビのアナウンサーの鈴江菜々さんに講演をやっていただきますとともにトークセッションにも御参加いただこうと考えております。また、先ほど御紹介いたしましたビジネスアワードの表彰式でございますとか、今年度から取組を始めております子ども伝道師やアンバサダー、こういった取組の成果の発表もこの場でやっていこうと考えております。御興味、関心のあられます議員におかれましては、ぜひ会場に足をお運びいただけますと幸いでございます。
 参考までに別添でチラシを配付させていただいておりますので、御覧いただければと思います。
 続きまして、3ページ、令和4年度山陰両県若手職員交流・連携プロジェクトの最終発表についてでございます。
 鳥取県及び島根県の若手職員が連携し、両県共通の課題を解決するための政策立案プロセスの実践を通しまして、互いに交流を深めるとともに、課題解決の糸口を見つけ、両県が共に発展することを目的としまして、山陰両県若手職員交流・連携プロジェクトを実施しています。今年度の政策提案の最終発表会を11月2日に米子コンベンションセンターで行いました。山陰両県若手職員、各県4名ずつの計8名と、両県副知事に御参加いただき、さらには若手の政策立案が円滑に行われるよう期待しまして、今年度新たな取組として、ファシリテーターの中村純二さんと専門家の米子高専の加藤教授、こちらのお二方にも参画いただけましたので、お二方にも御出席いただいたところでございます。
 今年度の検討テーマとしましては、中山間地域における生活交通の維持・確保と題しまして、検討を行いました。まずは、提案の概要でございますが、公共交通の維持を目的とするということを大前提としまして、若手職員がまずその中でターゲットを後期高齢者に絞りまして、それらの者の移動に対するニーズや思考を分析した上で、公共交通の利用に向けた隘路、例えば自宅からバス停までの移動手段がないことや、バス停までの距離が遠いこと、そういった隘路をどう解消していくか、そういうことを考えながら、公共交通を維持していこうということを考えていったところでございます。
 提案は3つから成っておりまして、1つには、まず、自宅からバス停までの足を確保しようというところで、シニアカーに着目しまして、シニアカーの購入、レンタル助成制度を設けてはどうかというものでございます。2つ目は、バス停までシニアカーで行ったはいいものの、止められないといけないということで、例えば公民館等を駐輪場として活用して、整備してはどうかという提案でございます。3つ目、そこからバスを乗って目的地までたどり着いた後も、シニアカーで移動できるようにしてはどうかということで、ライドシェアリングを目的地においても導入してはどうかという3つの提案が行われたところでございます。これに対しまして、亀井副知事からは、事業提案の背景等が、高齢者等のニーズ等も踏まえて、詳細に積み上げられた内容となっており、近年の提案の中では非常によくまとまっていたという評価をいただきました。また、島根県の松尾副知事からも、移動手段としてシニアカーを用いるという発想はなかなか本課の職員では思いつかない斬新な発想であるという評価もいただきました。また、ファシリテーターの中村様からは、現地調査を行って、そこで把握した住民の声を政策立案の根拠に含めている提案で非常によかったと。また、専門家の加藤教授からも、住民目線に立った画期的な提案だったという評価をいただいたところでございます。
 今後につきましては、両県の担当所属におきまして、来年度予算への反映等を検討してまいりたいと考えております。
 続きまして、4ページ、令和4年度鳥取県パートナー県政推進会議の開催結果について、御報告いたします。
 県民参画基本条例の基本理念に基づき、県政への県民意見の反映を目的として、パートナー県政推進会議を開催いたしました。11月5日に知事出席の下、委員の方は10名に御参加いただきまして、ポストコロナ時代の新しい鳥取県の創造をテーマに意見交換を行いました。
 主な内容としましては、環境大学から参加いただきました高井委員さんからは、自身も県外から鳥取県に来ているが、そういう県外から来ている学生に対する行政からのアプローチが、ややもすれば鳥取での就職を繰り返し強調するようなものであるということを踏まえて、そうではなくて、もっと潜在意識に働きかけるようなアプローチ、例えば定期的にアンケートして、学生自身が鳥取のよさに気づくような、そういう取組をしてはどうかといった御意見がございました。また、3ポツ目でございます。米子でこども食堂をやっておられます辻委員さんからは、こども食堂の運営資金が毎年綱渡りであり、安定した行政支援がしていただきたいという御意見がございました。また、商工会青年部の代表であります川上委員様からは、原料の高騰、円安等で県内の事業者は大変疲弊はしているが、これを機にコストの見直しを図るなどの前向きな取組、そういったものを支援していただけないかという意見がございました。また、今回のパートナー県政推進会議には高校生にも御参加いただいておりまして、米子南高校の水沢さんからは、全国旅行支援が終了した後も何らかの旅行支援の取組が必要ではないかという御意見でありますとか、鳥取西高の伊吹さんからは、県内の高校生はなかなか地元の観光地のよさをあまり知っていないということを踏まえて、学校の配布物等で観光地についての紹介をしていくことで、高校生も県内の観光地のことを理解できるのではないかという御意見がございました。また、アマゾンラテルナの貝本代表さんからは、自身が医療関係者でありますとか、不登校児童の家庭を対象としたワーケーションをやっている、そういうことを御紹介いただきながら、鳥取県には人を呼ぶ資源がたくさんあると、そういったものにもっと着目して取組を進めるべきではないかという御意見がございました。また、エコライフ研究所の西村委員様からは、再エネの比率を高めることも重要だが、電気の賢い省エネ、スマート省エネ、こういった考え方を広めることが大事ではないかという御意見がございました。最後に、農業の代表であります前田さんからは、鳥取で暮らすことの情報発信を自分自身も取り組んでいるが、そういう空き家ですとか、耕作放棄地の利活用においては、農業ですとか、農村、そういった切り口は非常に相性がいい。そういった観点でのPRが大事ではないかという御意見をいただいたところでございます。
 今後の予定でございます。各部局と連携し、いただいた様々な御意見を県政に反映していくよう検討してまいりたいと考えております。

◎常田委員長
 続きまして、報告4、全国知事会等の活動状況について、眞木総合統括課長の説明を求めます。

●眞木総合統括課長
 資料は別冊をお願いいたします。全国知事会等の活動状況についてでございます。
 資料2ページでございます。この間ですが、秋の全国知事会議や国と地方の協議の場、そして、新型コロナウイルス関連では、感染症分科会や、そして、コロナとインフルの同時流行タスクフォース等が開催されましたので、各種課題について政府と議論を行ってまいりました。そのほか、くらしの安心確立調整本部として政府の補正予算案の策定に向けた要請活動や、河野デジタル大臣との車座対話を開催するといった取組を並行して行ったところでございます。
 各論、御説明をいたします。
 1番、全国知事会議の関係でございます。まず、(1)番、全国知事会主催の会議を11月7日に行いまして、コロナ対策をはじめ、政府に打ち込むべき政策につきまして、各都道府県知事とのコンセンサスを得たところでございます。その後、引き続きまして、(2)政府主催の知事会に臨みまして、岸田総理はじめ、関係閣僚御出席の下、物価高騰対策や新型コロナ対策といいました地方が抱える課題等につきまして意見交換を行ってまいったところでございます。
 続きまして、2番、新型コロナウイルス感染症対策関係でございます。まず、(1)番、全国知事会の動きでございますが、(1)番、10月13日に、伊佐厚生労働副大臣とオミクロン株対応ワクチンの接種や子どもへの接種に関して意見交換を行ったところでございます。続きまして、(2)番、新型コロナ・インフル同時流行対策に関する国との意見交換会を10月25日に加藤厚労大臣等と行わせていただきました。内容といたしましては、政府が先般示されました新型コロナ・インフルの同時流行への対応に関して、政府と地方ですり合わせるべき事項ですとか、あるいは、今後の感染拡大に対応することのできる医療体制の構築のための新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の見直し等に関する意見交換を行ったところでございます。
 こちらは、緊急包括支援交付金の件につきまして少し補足説明を申し上げますと、これは9月末に厚労省から唐突に見直しが示されたものでして、いわゆる病床確保量の問題です。その内容というのが即応病床使用率、いわゆる病床使用率が50%、これはかなり現場の実態に照らすと高い数字ですが、50%以下かつ、コロナが流行する前の令和元年度と比較とした収益が一定以上となっているような医療機関について、補助の上限を設けますというような内容の見直しが示された件についてでございまして、これがどうしても現場の実態に即していないとしまして、各地の都道府県や医療機関から大きな反発が上がったと。このままではコロナの確保病床の減少にもつながりかねないということを踏まえまして、国にその再考を求めたというものでございます。
 本件につきましては、この間、ずっと粘り強く政府のほうと交渉を続けてまいりまして、おおむね知事会の意見が反映され、今後は地域でコロナ病床確保に不可欠な役割を果たすような医療機関のうち、都道府県知事が必要と認める医療機関について、交付金の対象にできるというような形で、現場の裁量が幅広く認められるような仕組みとなる見込みが立っているところでございますが、引き続き最終調整をしてまいりたいという状況でございます。
 続きまして、3ページでございます。少し順番前後しますが、(2)政府会議への出席でございます。(1)新型コロナウイルス感染症対策分科会が、それぞれ10月13日、そして11月11日に開催をされまして、10月13日の会議では、インフルエンザとの同時流行も想定した保健医療体制の構築。そして、11月11日には、いわゆる新しい新たなレベル分類ということで、今週以降の感染拡大期における感染対策等について議論を行ったところでございます。そして、(2)新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォースとしまして、こちらは、冒頭、岸田総理にも御出席をいただきましたが、10月13日にこちらも開催をされまして、コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備えた対応について議論を行ったというものでございます。
 そして、順番前後いたします。これらの動きを踏まえまして、そのページの一番上の(3)第40回全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部会議を、11月17日に行いまして、国への提言やメッセージを取りまとめたものでございます。
 続きまして、3、その他の全国知事会関係でございます。まず、(1)国と地方の協議の場が10月25日に開催されました。その中では、新型コロナウイルスの感染症対応や地方税財源の確保、そして、デジタル田園都市国家構想や地方創生、地方分権改革に関する意見交換を行ったところでございます。その他、(2)でありますが、その他の動きとしまして、例えば(1)政府の補正予算案の策定に向けた要請活動を知事会として行ったり、あるいは、(2)番、河野デジタル大臣と地方のデジタル化の現状や課題について議論をする。そして、(3)地方税財政常任委員会に出席をしたり、そして、(4)全国的な鉄道ネットワークの方向性等に関する要請活動としまして、新藤自民党政調会長代行へ要請をしたという活動を行ったところでございます。

◎常田委員長
 報告5、各ブロック知事会等の主な動きについて、古曳令和新時代創造本部参事の説明を求めます。

●古曳令和新時代創造本部参事(広域連携調整担当)
 本体資料にお戻りいただきまして、6ページをお願いいたします。
 先月から今月にかけまして、各ブロック知事会議、広島県との両県知事会議が開催されましたので、その概要を御報告いたします。
 まず1番、令和4年度第2回中国地方知事会議でございます。10月21日金曜日、山口市のかめ福オンプレイスで開催されました。本県からは平井知事が出席をいたしました。内容としましては、国への提案要望としまして、新型コロナ対策、デジタルの活用、地方税財源の充実など、9項目の共同アピールを採択いたしまして、また、中国5県の新型コロナ感染防止対策と社会経済活動の両立を目指した行動宣言を採択いたしました。この行動宣言につきましては、7ページから8ページに添付をさせていただいておりますので、後ほど御覧をいただければと思います。
 続きまして、2番の第111回近畿ブロック知事会議でございます。10月25日火曜日、奈良市の奈良春日野国際フォーラム甍で開催されました。本県からは亀井副知事が出席をしております。内容としましては、各府県の地域雇用の取組紹介や意見交換を行いまして、その後、国への提案要望といたしまして、2025年大阪・関西万博等を契機としました広域周遊観光の推進等、3項目の新規提案を行うことなどを確認いたしました。また、この近畿ブロック知事会議につきましては、令和5年の春、例年ですと5月になりますが、本県での開催が決定をされております。時期と場所につきましては今後調整をしてまいります。
 続きまして、3番の令和4年度鳥取・広島両県知事会議でございます。10月31日、東広島市の東広島芸術文化ホールくららで開催されました。新型コロナ対策に係る情報共有やデジタル活用の成功事例の横展開、また、地域公共交通の維持、確保に係る国への働きかけなどについて、両県で連携していくことを合意いたしました。合意事項につきましては、9ページに添付をさせていただいております。
 続きまして、4番、第148回関西広域連合委員会・関西広域連合議会11月臨時会でございます。11月3日、大阪市のNCB会館で開催されました。本県からは平井知事が出席をいたしました。委員会では、各府県の新型コロナ対策、あと、対応状況につきまして情報共有を行いますとともに、府県民に対しまして「関西 次なる波への備えの充実宣言」といたしまして、感染対策の徹底等呼びかけを行いました。宣言につきましては、10ページに添付させていただいております。また、午後には臨時議会が開かれまして、大阪府の塩川議員、兵庫県の岸本議員から関西ジオパークの魅力発信ですとか、山陰海岸ジオパークの再認定審査の状況について御質問がありました。平井知事が答弁を行っております。また、本県選出の坂野議員からドクターヘリと広域防災について質問がなされました。
 最後に、5番の第31回中四国サミットでございます。これは、瀬戸大橋の開通を契機に、平成元年度から行われておりまして、中四国の知事や経済界の代表による会議であります。11月14日月曜日、高松市のJRホテルクレメント高松で開催されました。本県からは亀井副知事が出席させていただいております。内容としましては、新型コロナ対策や地域公共交通の維持、存続など、国への提案要望として7項目の共同アピールを採択いたしました。今後も広域的な課題に対しまして、近府県と情報共有を行いますとともに、連携して取り組んでまいりたいと思います。

◎常田委員長
 報告6、原発関連交付金の資源エネルギー庁からの説明と米子市・境港市との面談について、西川令和新時代創造本部参事の説明を求めます。

●西川令和新時代創造本部参事(全国知事会連携調整担当)
 11ページをお願いいたします。今月10日でございますが、資源エネルギー庁長官から、山陰両県知事に原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金の改正についての説明がありましたので、その概要について御報告いたします。
 当日は、保坂資源エネルギー庁長官が平井知事と丸山島根県知事に直接説明を行われました。交付金規則を改正し、これまで原発立地県に加え、周辺県にも交付金を交付することとしたこと。鳥取県が全国で初適用となる予定であることなどが説明されました。
 資料最下部、参考のところに記載しております。かねてより山陰両県等から必要な財政措置を国へ要望していたことを受け、実現したものでございます。
 説明会後、平井知事は直ちに伊木米子市長及び伊達境港市長と面談いたしました。詳細は以下のとおりであります。
 まず、今回の交付金の概要は、資料の1、(3)主な内容に記載しております。国の説明では、目的は原子力発電施設等を取り巻く環境変化、再稼働や廃炉が立地地域等に与える影響を緩和することであります。また、使途に記載しておりますような、ハード、ソフト事業に活用できるということでありました。次に、繰り返しになりますが、改正内容は、交付対象地域にこれまでの原発立地市町村のある道県に加え、当該市町村に隣接する市町村のある道県を加える。具体的には、鳥取県を対象地域に加えるということでございました。さらに、交付上限額は、今回特例として、島根県10億円、鳥取県5億円の予定であること、そして、今回の1回限りの交付であることの説明がございました。また、説明会での平井知事の主な発言は、周辺地域が求めているのは安全であり、防災対策費用は一定の財源措置がなされるべき。当方の意見に対しての今回の改正は評価するものの、問題の解決はもっと大きなところにあり、今回限りの財源措置では解決にならない。また、周辺自治体にも立地自治体と同様、原子力防災対策が義務づけられている一方で、国策としての財源措置がなされていないというギャップがある。この根本的課題の解決を国には議論してほしいと強調されました。
 2に、この説明会後、直ちに実施いたしました両市長との面談概要を記載しております。(3)主な内容に記載しておりますような反応が両市長様からございました。今後、3者で協議しながら交付金をできる限り有効に活用していくことを確認いたしました。
 最後に、3の今後の対応でございます。地元2市と県で協議体を設置し、2市の動向をよく伺いながら、できる限りその意向に沿い、交付金が有効活用できるよう地域振興計画の策定作業等を進めてまいります。
 補足でございますが、この交付金は、その趣旨、目的から当部、具体的には令和新時代創造本部で所管することといたしました。今回から本常任委員会に報告をさせていただくものであります。

◎常田委員長
 報告7、鳥取県「女性活躍 夢ある未来Smile(スマイル)宣言」を踏まえた今後の取組について、宮田女性活躍推進課長の説明を求めます。

●宮田女性活躍推進課長
 12ページをお願いいたします。鳥取県「女性活躍 夢ある未来Smile(スマイル)宣言」を踏まえた今後の取組について御説明させていただきます。
 10月28日から3日間、倉吉市において日本女性会議2022in鳥取くらよしが開催されました。この大会では、高校生、大学生などの若者が男女共同参画、ジェンダー平等などに関して、若者目線で主体的に考え、行動し、発表する場が設定されております。また、様々な方が女性活躍、男女共同参画に関する取組、実践等を発表されました。こういった取組が一過性のもので終わるのではなく、次の世代、またその次の世代につないでいって、持続可能な取組として発展させていただくために、県においてSmile(スマイル)宣言をさせていただきました。この宣言は、中ほど、四角枠に記載しております。
 宣言の1番目にあるように、これまで男女共同参画の推進、女性活躍に尽力されてきた方々や関係団体の思いや理念を次の世代に受けつなぎ、それらの活動が進化、促進されるように若者の取組を支援させていただく、そういったことを考えております。また、女性の活躍、経済自立を支える環境づくりを進めること、そして、仕事と生活の調和が図られる環境整備等にも引き続き取り組んでまいりたいと考えております。今後は、日本女性会議を終えて見えてきた成果や課題、そして、この宣言を踏まえ、第2次鳥取県女性活躍推進計画の改定等を行い、女性活躍に向けた取組を一層促進してまいりたいと考えております。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について質疑等はありませんか。

○森委員
 11ページの交付金の関係ですが、新聞で読みました。ここに書いてあるように、1回限りの交付金ということで、県が求めていた、危機管理という上で、ずっと県民の安全を守っていくための人件費ということについては、全くそれには入ってなく、単に原発を動かす同意をするためのあめ玉みたいなスタイルということで理解をしたが、結局そういうことですか。それで、資源エネルギー庁のほうでは、立地自治体に隣接している30キロ圏の鳥取県で、安全対策をしていくために人件費等のことを国が担保しない、その理由については何か言っていたのかどうか。どういう理由でそれを、国が国策として原発を動かしているくせに、そういったことをなぜ担保しないのかという理由はどう聞いたのかを教えてください。

●西川令和新時代創造本部参事(全国知事会連携調整担当)
 1回限りであることということは明確に説明がございました。ただ、人件費は今回対象でございません。そこも確認をしております。ただ、その理由について、なぜの部分については明確な説明はその場ではなかったと記憶しております。あと、あめ玉ではないかというお話でございますが、この交付金自体は決してあめ玉ではないと私どもは考えております。そもそも島根原発がありますので、その対策はしなければなりません。それらに、先ほど委員がおっしゃった人件費をはじめ、その他の費用も含めて、我々はお金を投入して対策を施しております。その中には当然国費が入っているものもありますが、人件費のように国費ではなく、中国電力との協定に基づく拠出金により賄っているものがございます。安全対策自体は、所管は危機管理局になりますが、今で満足していてはならないと思いますので、さらに高みを目指してやっていくという、そういう状況の中で、県民の税金を追加してやるべきものなのかといったときに、これは原子力エネルギー政策、国策でございます。そこは国が財源手当てをしてしかるべきという考え方で、今回の交付金もあめ玉ではなくて、国が出して当然という財源と考えております。その金額が多いか少ないかは別といたしまして、そのように考えておりますので、決してあめ玉という理解ではございません。

○森委員
 中国電力の島根原発の場合は、既に同意をした後なのでそういうことだが、これから同意手続に入る原発が今後出てくる。そこには、こうやって同意すれば、これだけの交付金が来るということもあめ玉になってくるのです。鳥取県の場合は、もうそれが済んでしまった後だけれども。既に島根原発以外の前に動かしたやつには、これはもう交付しないということなので、だから、今後動かすものについてはこれを交付するという、そういう仕組み。だから、鳥取県、島根県の場合は同意が終わっている、手続が終わっているということで来るが、結果的には、今後のものについては、同意すればこれだけお金が来るよというあめ玉になってくる。そういう理解をしているので、あめ玉ではないと言われたが、結果はそういうことだろうと私は思いました。今後、国に対する要望も必ずやっていかないといけないので、これは強い態度で、人件費等、そういったものについて要望を続けていってほしい。それから、こういう資源エネルギー庁の長官と直接会話するときに、なぜ我々のこういった安全対策に係る人件費とかを担保しないのだということは、本当にはっきりと言ってほしい、そういう思いです。

◎常田委員長
 そのほか、ございますでしょうか。

○興治委員
 3ページの連携プロジェクトの提案内容について。なかなか斬新な発想で、使えるといいなという気がして、これを見させていただきました。
 高齢者が乗っている移動手段、幾つか見るのですが、ここで言われているシニアカーというのは、大体どういうものなのでしょうか。
 それと、あと、シニアカーの購入について、どこが購入するというようなことを想定されているものなのでしょうか。

●林新時代・SDGs推進課長
 シニアカートといいます。私もどちらかというと郊外に住んでいるものですから、よく私も見かけます。田んぼとかに行かれるおばあさんとかが、ちょっと言葉でうまく説明できないのですが、乗って自動で動く。そんなスピードは出なくて、全然、安全性はあると考えられます。それを個人が購入される場合に、行政が支援してはどうかと。あるいは、購入ではなくて、レンタルでもいいではないかということで、今のところ、それが30万円ぐらいするのではないかと若者たちは考えております。

○興治委員
 個人で購入するというのも一つの方法と思いますが、ここに出ている提案としては、バス停から目的地までの移動についてもと書いてある。ということは、個人で購入するだけでと、家からバス停までと、バス停から目的地まで2つ要るのではないですか。そのバス停から目的地までは、個人というよりも、むしろ何か公共的なものでやったほうがいいように思うのですが、その辺りはどうだったのでしょうか。

●林新時代・SDGs推進課長
 すみません、言葉がちょっと足らなかったかもしれないです。大前提としまして、公共交通機関を維持するということが目的でありますので、バスを利用してもらうという前提の提案になっています。ですので、自宅からバス停までのシニアカーは、御自分で購入して乗っていただく。そこからはバスで目的地まで行っていただいて、バスを降りてから、さらに目的地まで何か距離があるようでありましたら、そこで、ライドシェアリングといって相互に利用し合うような形で、乗り捨てかどうかちょっと分かりませんが、何台かプールをしておいて、そこで着いた人が好きに乗ってまた戻す。そういう仕組みを考えているということです。

○興治委員
 ライドシェアリングの分も個人購入で、お互いに利用する、シェアする、そういう発想ですか。

●林新時代・SDGs推進課長
 そこまでの具体的な提案内容ではないのですが、ライドシェアリングは、あくまで個人ではない想定と思います。

○興治委員
 分かりました。
 ちょっとどんなものかというのが書いてあるような絵とかがあれば。

●林新時代・SDGs推進課長
 若手が提案した資料がございますので、それを一式お持ちするようにします。

○興治委員
 はい、お願いします。

○西川委員
 11ページ、私も考え方は別に持っていまして、鳥取県が今まで中国電力に対して直接の地域ではないが、同等の対応をしなくてはいけないということで努力してきた結果が  ある程度そういう配慮面でやられなければいけないという考えになったと私は理解させていただいています。ですから、今まで努力されたことが評価されたのかと思いますが、後のほうに書いてありますように、1回限りというのは対策にはならないと思うのです。中電との契約は契約としてあるが、それで国の責任が逃れられるわけではない。制度改正がされた以上は、その裏づけを今以上に求めていってほしい。そうしないと、鳥取県の対応は十分にやりにくいという面があると思います。そこら辺は確かなのでしょうか。

●西川令和新時代創造本部参事(全国知事会連携調整担当)
 委員のおっしゃるとおりと思っております。人件費問題も含めて、この対策は毎年毎年の経常経費でございますので、引き続き粘り強く国への要望等を続けてまいりたいと考えております。

○西川委員
 この条件は鳥取県だけではなく、他の県もこれから生まれてくると思う。そこら辺と連携を取りながら、ぜひとも制度設計をしていただいて、要望をお願いしていただきたい。

●長岡令和新時代創造本部長
 令和新時代創造本部でこの交付金の話を所管させていただいているのはまさにそういう視点もあるかと存じます。全国知事会、それから、知事会のみならず、関係の主要都道府県とのその場合の関係も含めて、しっかり関係県と連携をして、国に強く要請をし続けていきたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○森委員
 パートナー県政推進会議につきまして、過去をちょっと見たが、これは1年に1回ずつやっているのか。開催要綱も見たが、本部長の必要があるときに招集するみたいなスタイルで1年に1回ということ。ここでは欠席の委員もたくさんあるということで、急に招集があって、何かちょっと意見を聞くみたいな話でなくて、もっと違う形の中身を議論させて、何か一つのことに集中していくようなことをやっていくほうが委員さんたちも充実感があるのではないか。何か大分前に委嘱はされたが、何かなしのつぶてで何もなかったが、いきなり会議があるということでぽんと招集されて、この意見を見ると、それぞれの分野でみんな違うことを言っている。議論しているという話ではなくて、意見だけ言って、それがどうなっていくのかということさえも見えないような感じになっているような気がして、なられた方々もあまりやった感も何もないのではないかという気がする。事務局は、これをやっていてどういう感じですか。


●林新時代・SDGs推進課長
 急に招集というほどの急ではないとは認識はしておりますが、それなりにお願いしてからの期間は確保してあります。会議の日程自体は急になるという面はややありますので、御指摘の意見もやや当てはまると部分もあると思っております。ただ、おっしゃるとおり、いろんな意見が出るというのは、もともとそういう様々な意見を様々な代表の方からお伺いするという場でありますので、そういう何か一つのものについて議論するということではないことも御理解いただけたらと思います。また、こちら側が招集する場合もありまして、過去には将来ビジョンを変えたり、特定のテーマで集めさせていただくこともありました。その都度、特定のテーマについてお伺いしたいときはそういう課題で開催させていただきますし、通常、年1回ベースでやっていただくものにつきましては、様々な御意見を頂戴する場と考えております。ただ、委員がおっしゃるとおり、やった感というのは確かに大事というところもございますので、何か工夫できるところは考えてみたいと思います。

○森委員
 毎年毎年やったということでホームページには書いてあり、やっていますというところは、県の側がやっているが、実際に委員になった方々は、この意見を出したことがどうなっていくのかということも、後でまたフォローがあるのかもしれないが。たった年に1回の招集で会議ですという話より、これは何かレポート出したらおしまいみたいなのと同じ話。せっかく、オンラインであろうとも、顔を合わせて意見交換するので、誰かがこういった意見言ったら、うちの団体の側からこれはこうだよみたいなことのやり取りがなくてはいけないのではないかという感じがしました。パートナー県政とうたっているのだから、いろいろ方向をもっともっと考えて、もっと本当のパートナーみたいな感じのことにやってもらえたらいいという希望を言って終わります。

○興治委員
 すみません、最後の12ページのところです。ここで、真ん中辺りに取組(予定を含む)というところに、女星活躍とっとり会議幹事会とかあります。この「じょせい」の「せい」は「星」にしてあって、これは恐らく星取県であるとか、星空舞とか、五輝星とか、そういう星に絡む鳥取県の姿というのをここに表していると思うのですが、この星という字を使うのは、どういう場合を想定しているのか。この会議の名称だけですか、それとも、ほかの場面でもこの星を使うというようなことまで考えたりしているものでしょうか。私はいいとは思うのですが、その辺りの説明を聞きたいと思います。

●宮田女性活躍推進課長
 女星活躍とっとり会議というのは、名称でして、平成29年にこの名称になりました。ほかの事業等を考えたときに、女性活躍、女性という字を使うこともございますので、その都度その都度考えながら使わせていただきたいと思っております。

○興治委員
 分かりました。一貫した方針というよりも、都度都度、そこにマッチした場面があれば使うということなのですね。分かりました。

◎常田委員長
 そのほか、ございますでしょうか。
 それでは、次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますか。
 意見がないようですので、令和新時代創造本部につきましては、以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩いたします。再開は10時55分にさせていただきます。

午前10時48分 休憩
午前10時56分 再開

◎常田委員長
 再開します。
 まず、執行部新任職員紹介ですが、このたび、総務部において、11月14日付で人事異動がありました。お手元に配付しております幹部名簿をもって紹介に代えさせていただきますので、皆様、御承知ください。
 引き続き、総務部及び人事委員会事務局の報告事項について行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
 まず、総務部から、報告8、鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第4回)の開催結果について及び報告9、鳥取県ふるさと納税に係る個人情報の漏洩について、吉川税務課長の説明を求めます。

●吉川税務課長
 2ページをお開きください。鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第4回)の開催結果について御説明いたします。
 今年度で適用期間が終了する森林環境保全税について、これまで検討会を開催し、本税の存続の要否を含む在り方を検討してまいりましたが、このたび、最終回となる第4回の検討会を開催いたしました。なお、検討会の報告書の趣旨に加えて、県民アンケートやパブリックコメントの結果等を踏まえ、本税を見直すこととして、12月議会に条例改正を予定しているところでございます。
 検討会の概要でございますが、10月17日、委員6名全員の出席で開催いたしました。内容につきましては、パブリックコメントの結果を報告するとともに、検討会の報告書案について協議をいたしました。
 検討会で出されました主な意見につきましては、パブリックコメントの結果から、特に森林が身近でない都市部や若年層の方の関心が低いということがうかがえます。そのため、県民の必要性や使途についての周知の中で、重点的な啓発が必要であるという御意見をいただきました。また、森林体験活動の支援について、民間事業者やNPOと集落の連携も視野に、新規の活動団体の掘り起こしや事業の拡充を図り、県民が継続して参加できる活動を展開することが必要であるという御意見をいただきました。また、国税、県税のそれぞれの意義や使途に加えまして、市町村と連携した上で、県民の理解を深めていくことが必要ということで、御意見いただいております。あわせて、本税の認知度が低いことも踏まえまして、成果の公表を強化することが必要という御意見もいただいているところでございます。
 これらの意見を踏まえまして、最終的に取りまとめられた検討会の報告書を、別添で添付しております。5番のところでその概要を説明させていただきます。報告書の概要といたしましては、まず、本県の森林には引き続いて取り組むべき課題があることから、県税を継続して、安定した財源を確保していくことが必要であるという御意見をいただいております。また、県民への説明に当たっては、国税であります森林環境税及び森林環境譲与税と森林環境保全税の各税の意義及び使途の整理について、都市部に住む方を含めて県民に分かりやすいように整理して、県民の理解を深める工夫が肝要であるという御意見をいただいております。また、県民参加の推進や県民の理解を深める活動を展開することが必要であるという御意見をいただきました。最後に、国税である森林環境税との混同を避けて、認知度を高めるとともに、より親しみやすく、県民参加型森づくりをイメージしやすくなるような名称への変更が望ましいという御意見をいただいているところでございます。課税方式、税率、期間等につきましては、これまでと同様で継続することが妥当であるという御意見をいただいたところでございます。
 今後の対応でございますが、検討会の報告書の概要を踏まえまして、国税と県税のすみ分けを行った上で、県民の参画と協働を一層進めるために、森林環境保全税を存続するのではなくて、税の趣旨と使途を整理した豊かな森づくり協働税を新設することとして、12月議会に提案する予定でございます。
 提案する豊かな森づくり協働税の概要につきましては、税率、課税方式等につきましては、現在の森林環境保全税の課税方式である超過課税方式、それから、税率につきましても同額とさせていただきたいと思っております。適用期間につきましては、令和5年度から9年度までの5年間。
 国税との整理の関係で、豊かな森づくり協働税と森林環境税との整理でございますが、まず、使途としましては、県税であります豊かな森づくり協働税は、県民みんなで協働して森づくりを推進することを主な使途の1つ目として掲げたいと思っております。具体的には、そこに記載しておりますように、里山の保全とか、県民参加の森づくり、若年層への普及啓発等につきまして、地域住民やNPO等と一体となりながら推進していきたいと考えております。2番目といたしまして、国税であります森林環境税の対象となっております管理が放棄された森林等の間伐等以外の実際の事業者、もしくはNPO、地域等で管理している森林等につきましては、実際、その経費負担等の面で支援が継続して必要であると考えられますので、豊かな森と里山を次代へ継承していくために、健全な森づくりのための人工林間伐や作業道整備等を推進して、引き続き実施していきたいと考えております。あわせて、竹林対策につきましても、里山の荒廃を防止するということで、実施してまいりたいと考えております。
 3番といたしまして、検討会前に実施いたしましたパブリックコメントについて概要を記載しております。主な意見につきましては、森林環境保全税を継続することにつきましては、賛成が29件、条件付の賛成が3件、反対1件、賛否不明2件という形になっております。主な意見といたしましては、国税とのすみ分けがしっかりできるならば賛成であるというような形の御意見を頂戴しているところでございます。使途事業につきましては、竹林整備事業に対して9件、それから森林景観対策事業につきまして1件と、それから県民参加の森づくり推進事業について4件という形でいただいております。竹林整備については継続して実施してほしいという御意見が6件ございました。また、県民参加の森づくりにつきましても、森の大切さを伝える本事業を拡大してほしい。それから県全域を対象としたイベントの広報を支援してほしい等の御意見をいただいております。県民への周知につきましては、次代を担う若者への普及啓発等に努めてほしいとか、税の使途や効果を県民に分かりやすく説明してほしいという御意見がございました。
 続きまして、鳥取県ふるさと納税に係る個人情報の漏洩について、御説明申し上げます。
 本県のふるさと納税の受付等の業務を受託しております株式会社エッグにおきまして、ふるさと納税関係書類1名分の誤送付により、個人情報が漏えいしたことが判明しましたので、その状況と対応について御報告いたします。
 判明日時につきましては、10月26日です。
 誤って送付した書類につきましては、寄附の受領の証明書、それから、税の申告に使います市町村税・都道府県民税寄附金額控除に係る申告特例申告書でございます。書類に記載の個人情報及び件数につきましては、寄附者の住所、氏名、寄附額の1名分という形になっております。
 事実の判明の経緯でございますが、10月24日に寄附者の方から送付物の中に他人の書類が入っていたという形で郵便局に書類が持ち込まれまして、郵便局から受託業者に書類が返送されるという連絡があったところでございます。26日に実際にその書類を確認したところ、誤送付が判明いたしました。
 原因につきましては、ホームページ等で入力していただくものと違いまして、郵便振替で納付される場合につきましては、管理システムに寄附者の情報を手入力する必要がございます。その際、誤ってB氏の関係書類送付先にA氏の住所、氏名を入力したことによるものでございます。通常は、その寄附者と送付先は一緒になるものでございますが、御家族等で別居されている場合に、別の住所に送付してほしいというような事例もございますので、それに対応するような形でしておりましたところ、誤って入力をしてしまったというものでございます。
 対応状況につきましては、10月27日に直接お宅に出向いて謝罪すると、それから、B氏につきましては、訪問を固辞されたために、電話等によりまして謝罪をいたしたところでございまして、今後の再発防止についても御説明を申し上げたところでございます。
 再発防止策といたしましては、寄附者情報を登録する際の複数の職員による住所、宛名のダブルチェックを徹底するとともに、チェック方法の見直し及び強化を行うように、ふるさと納税の受託業者に対して指示を行い、対策の履行状況について、今後確認していくこととしております。

◎常田委員長
 報告10、産業廃棄物処理施設審査準備室の設置について、山根参事監兼人事企画課長の説明を求めます。

●山根参事監兼人事企画課長
 資料5ページを御覧ください。産業廃棄物処理施設審査準備室の設置について御報告させていただきます。
 今後見込まれます産業廃棄物処理施設の設置許可審査に備えまして、公正中立かつ厳正に審査を行う総務部、県土整備部共管の組織として、産業廃棄物処理施設審査準備室を11月14日付で設置いたしましたので、御報告させていただきます。
 準備室の配置職員数でございますが、従来の淀江審査室は3名でございましたが、衛生技師1人を加え4名といたしまして、それに兼務職員という構成でございます。それから、当面は現地確認などの事前の情報収集、廃掃法に基づく審査で必要となる専門家の意見聴取の方法の検討等を行っていく予定でございます。
 なお、この準備室の設置に伴いまして、従来の淀江産業廃棄物処理施設計画審査室は廃止するものでございます。

◎常田委員長
 報告11、県の統計事務の点検結果について及び報告12、令和4年度第1回県有施設・資産有効活用戦略会議の開催結果について、島田参事監兼行財政改革推進課長の説明を求めます。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 6ページをお願いいたします。国土交通省の建設工事受注動態統計などの書換え事案等が昨年度判明しておりますが、こういったことを受けまして、本県が所管しております統計事務について点検を実施いたしましたので、その結果について報告させていただきます。
 点検対象につきましては、定期的に、または継続的に実施する調査として、県統計調査条例施行規則に27の調査が定められておりますので、この27調査について点検を行いました。方法といたしましては、直近に実施した調査を対象といたしまして、自己点検を行った後に抽出によります実地点検を行っております。
 点検結果でございますが、自己点検につきましては、事前に定められた調査基準などに従って行われているか、また、集計方法等に問題がないか等について点検をいたしております。実地検査につきましては、それに加えまして、実際にデータ処理が適切に行われているかどうかということを検査しております。
 (3)結果の概要でございますが、先ほど申し上げました国の建設工事受注動態統計のような遅延調査票についての取扱いの不適正なものであるとか、あるいは二重計上といったような集計上不適切な事務処理といったことについては、確認はございませんでした。一方で、先ほど申し上げましたように、調査手順等が定められたとおりに行われているかという点につきましては、手続の一部がなされていないケースがございました。具体的に申しますと、統計調査の実施や変更につきましては、統計課への協議、総務大臣への届出、告示といった手続が定められておりますが、これらが実施されていない調査が16調査ございました。内訳といたしまして、調査項目や調査対象等が変更になったにもかかわらず、統計課への協議及び総務省への届出が行われていなかったものが6調査、また、一連の流れの中で必要とされている告示が行われていなかったものが15調査ございました。このほかに、県統計調査条例施行規則に定められていない調査が3調査ございました。
 今後の対応でございますが、調査結果からは告示であったり、調査内容が変更となった場合の届出等の手続について、各所管課の認識が薄い、認識されていないということが見てとれましたので、統計事務を所管いたします統計課におきまして、統計調査事務の手続の進捗管理を適切に行うためにデータベースなどを整備いたしまして、適切にフォローアップができる体制を構築していくことといたします。あわせまして、今後、統計調査の適正な手続について、改めて全庁に周知を図りまして、今後必要な手続の漏れがないように徹底を図ってまいります。
 引き続きまして、7ページをお願いいたします。令和4年度第1回県有施設・資産有効活用戦略会議を去る11月1日に、副知事をトップといたしまして各部局長で構成するところで開催いたしましたので、その結果について報告いたします。
 会議では、大きく3点について方向性を示したところですが、4の概要で、まず、1つ目が県営住宅上粟島団地再整備に係る民間活力導入検討についてでございます。このことにつきましては、昨年度、令和3年度から導入可能性調査を実施してまいりましたが、このたび、維持管理等については住宅供給公社による管理代行を引き続き継続した上で、設計、建設等を一括で発注するPFI方式、いわゆるBT方式を採用する場合には約4%、0.3億円程度のVFMが見込めるとの分析結果が出たところでございます。もう一つの方式といたしまして、維持管理についても併せて委託するBTO方式を検討しましたが、この場合には、現在住宅供給公社が実施しております業務の一部、例えば入居者決定や取消し、明渡し請求等につきましては、指定管理者では実施することができないという制度になっておりました。このため、県が直接実施するための人件費が増加して、VFMがマイナスとなるとの結果が出たところでございます。以上のことから、この県営住宅上粟島団地再整備につきましては、BT方式によるPFI方式を導入する方針としたところでございます。
 (2)の試験船及び海洋練習船代替建造への民間活力導入検討についてでございます。まず、海洋実習船の若鳥丸の代船建造につきまして、コンサルタントに委託いたしまして導入可能性調査を実施したところでございますが、表にありますとおり、DBO、建造・点検修繕・運航一括発注、それから、DBM、建造・点検修繕一括発注、そして、O、運航の一括発注、いずれのパターンでもVFMが見込めないとの分析結果が出たところでございますので、従来手法である県直営での代船建造との方針としたところでございます。また、試験船の第一鳥取丸についてでございますが、こちらについては、他県との共同発注について調整を進めてまいったところでございます。その調整が進んだこと、それから、若鳥丸の二次検討結果と同様に、PFI的手法を取っても経費節減効果が期待できないことから、従来手法によって他県との共同発注によるコスト縮減を追求する方針として、こちらにつきましては、一次検討で終了としたところでございます。
 そして、(3)観光文化施設へのコンセッション導入に係る検討状況でございます。観光文化施設につきましては、令和元年度にコンサルタントによる定量的な調査を実施したところでございます。それに加えまして、定性的な分析などを行って、コンセッション導入を引き続き検討してきたところでございますが、このようにコロナ禍が当初の想定を超えて長期化しておりまして、施設利用者数も大幅に減少している現状がございます。コロナ後の利用者の回復状況の見通しも現時点では立っておりません。また、令和元年度の調査において、参入に意欲を示していた県外事業者にも意見を聞いたところですが、コロナ後の集客状況が一定期間、例えば3年程度を確認できないと、長期で参入することは現時点では難しいというような意見もございましたことから、現時点でコンセッション導入を決定することは困難との判断をしたところでございます。もちろんこれで検討が終わりということではございませんで、次回の更新時期の次、次次期の更新時期が令和11年度になりますので、そちらに向けて引き続きコンセッションの導入の可否を検討していく方針としたところでございます。

◎常田委員長
 次に、人事委員会事務局から報告13、令和4年職員の給与等に関する報告・勧告の概要について、川本人事委員会事務局長の説明を求めます。

●川本人事委員会事務局長
 人事委員会事務局の資料をお願いいたします。表紙をめくっていただきまして、2ページでございます。鳥取県人事委員会が10月17日に、県議会議長及び知事に対しまして、職員の給与に関する報告及び勧告並びに人事管理に関する報告を行いましたので、その概要を御報告するものでございます。
 今年度の勧告等のポイントにつきましては、上のほうに太字の四角で囲んでおる3点でございます。月例給、特別給につきまして、いずれも引き上げる。それから、定年引上げ、令和5年度から実施になりますが、この定年引上げに伴う措置を講ずるということを勧告させていただいております。
 以下、資料に沿って御説明を申し上げます。
 1番としまして、給与決定の原則を書いております。地方公務員法24条の2項ということで、生計費でありますとか、他の団体の職員、民間事業従業者の給与、それから、その他の事情と、この3点を考慮して定めなければならないと規定されております。
 2番といたしまして、これらの状況につきまして、それぞれ(1)から(4)まで上げております。まず、(1)といたしまして、県内民間事業所従業員の給与の状況でございます。民間企業実態調査を実施いたしまして、141の事業所を無作為に抽出して調査いたしました。その結果、月例給、特別給ともこの表の下表のとおり、若干県職員のほうが低くなっているという状況が発生いたしております。月例給については1,169円、0.34%、特別給、ボーナスにつきましては0.13月分ということでございます。以下、国家公務員の給与の状況でありますとか、他の都道府県職員の状況、生計費及びその他の事情については、御覧のとおりでございます。
 以上の状況を踏まえまして、3番に勧告の考え方及び内容を上げさせていただいております。まず、月例給でございます。考え方といたしましては、0.34%、民間を下回っておるということでございまして、均衡を図るために月例給を引き上げる必要があると。それから、その引き上げ方でございますが、いわゆる人事院が8月に勧告した際に、若年層を中心とした、具体的には35歳以下ということになりますが、若年層を中心に改定した俸給表がございますので、それに準じた給料表に改定することが適当ではないかということでございます。以上を受けまして、内容といたしましては、人事院勧告による俸給表に準じた給料表への改定、これが増額改定になります。増額改定は5年ぶりということになります。それから、扶養手当でございますが、実は子の扶養に係る手当額が国よりも800円ほど低くなっておりまして、これを9,200円から1万円に、800円引き上げる、いわゆる国に並べるということでございます。それらを行いまして、3ページの一番上に参考として表を上げておりますが、改定額が1,154円になりまして、改定率が0.33%ということになります。
 (2)で特別給、期末手当、勤勉手当でございます。こちらにつきましても、0.13月分、県のほうが下回っていたということでございまして、この特別給については、0.05月単位で改定を行ってきておりますことから、イの内容といたしまして、現行3.95月を0.15月分引き上げまして、4.10月分とするということとしております。これは、特別給の引上げ改定は3年ぶりでございます。勤勉手当と期末手当とございますが、引上げ分は勤勉手当に配分するということとしておりまして、支給月数につきましては、下表のとおりでございます。令和4年度分から引き上げてまいりたいというふうにしております。参考といたしまして、給与改定によります年間給与の影響額でございますが、1人当たり平均、約7万円の引上げ効果があると、引上げになるということでございます。
 (3)といたしまして、定年引上げに伴う措置ということで上げております。令和5年度から職員の定年引上げが段階的に順次実施されるということでございますので、高齢期職員のより一層の能力発揮等のために、イの措置を講じるということでございますが、イの措置というのは2点上げております。まず、1つ目のポツでございますが、定年前再任用短時間勤務職員などの再任用職員の給料及び期末手当、勤勉手当を定年引上げの対象となる職員と均衡させること。ちょっと長いですが、これは、定年引上げになる職員の給料水準は、基本的に定年前、60歳のときの7割ということになっております。再任用職員の現在の給与水準は、この年収ベースで7割水準を上回る職や下回る職と混在しておりまして、これをこの際、再任用職員についても7割水準ということに統一させてはどうかということで、その意味が均衡させるということでございます。それから、50歳を超える職員の昇給の号数でございますが、現在、50歳を超えますと、50歳から54歳までが2号昇給、それから、55歳から60歳までは1号昇給となっておりますが、これが国の場合は50歳から54歳までを4号昇給、55歳から60歳まではゼロ号ということでしておりまして、これが、定年が延びることによって50代前半でもモチベーションを高く持って働いていただく必要があるということで、昇給号数を抑えるのはいかがなものかということで、国にこれも合わせまして、標準の昇給号数を50歳から54歳までを4号給、それから、55歳を超えた場合はゼロ号給ということにそろえるものでございます。
 それぞれの実施時期につきましては、(4)に書いているとおりでございます。
 大きな4番といたしまして、人事管理に関する報告を4点ほど上げております。勤務環境の整備ということで、業務執行体制の確保でありますとか、メンタルヘルス対策、それから、ハラスメントの防止対策等について取組を進めるよう言及しているところでございますし、あわせまして、人材の確保、定年引上げへの対応、それから、会計年度任用職員等の勤務条件について言及させていただいているところでございます。

◎常田委員長
 ただいままでの説明について質疑等はありませんか。

○澤委員
 すみません、森林環境のところで説明がありました。一般の人にもよく分かるようにと思うのですが、いわゆる県税の部分と国税の部分と書いてありますが、例えば森林の整備、これは間伐も含むと書いてございますけれども、県のほうでも人工間伐、作業道の整備、こういうことがかぶるということもあります。そのことの具体化も含めて、ちょっと分かりやすくもう一回説明をいただけますでしょうか。

●吉川税務課長
 国税と県税との分けでございますが、まず、国税のほうで対象としている事業が森林の整備で間伐等については、基本的には、事業者等が実際の間伐等を行わないで放棄されてしまったもの等につきまして、市町村がその事業者に代わって直接、森林の間伐とかの整備を行うというようなものを主な対象にしております。県税のほうで対象としております事業につきましては、一般の森林の事業者の方とか、NPOなり、地域住民の方が管理している森林につきまして、事業者の方で管理はしていただいているのですが、なかなかコストの面とかで管理が十分行えないという事例がございますので、このようなものにつきましては、国税の対象とはなりませんので、その分につきましては、県税で支援をしていきたいと考えております。これらを通じまして、県全体として健全な森づくりが図られるものと考えております。

○澤委員
 分かりましたが、これは、ひとつ分かりやすく皆さんに周知、図式化されて周知してもらえるといいと思います。そういう取組も進められると思ってよろしいのでしょうか。

●松田総務部長
 あり方検討会におきましても、そういうことをきちんと県民の皆様に分かりやすく周知していくことが必要というような御意見がございました。当然これからも、さらに力を入れて周知、県民の方に理解していただくことに力を入れていきたいと考えております。

○西川委員
 存続でなく、名称で廃止ということになると、どちらかというとイメージがあまりよくないです。今、澤委員が言われたように、趣旨が多少違っていて、例えば国税の場合、実態を見ると山に直接行くお金でなく、施設の建設とか関連した事業、それから基金を積んで、そのまままだ使っていないとか、大分説明される内容と実態が違っている部分があった。これは基礎自治体が判断されることなので、口を出せることではないが、もうちょっと環境整備に直接行くことができるように、県税のほうはより力を入れていただきたい。その1点と、先ほど言った廃止というのはイメージ的によくないので、そこら辺をどういう形で周知するかというのは、もう少し考えていただきたい。この2点について。

●松田総務部長
 形としては廃止ということになりますが、説明の中でもございましたが、国税との整理ということ、それから、認知度を高めて、より親しみやすく、県民参加型森づくりをイメージしやすくなるような名称変更が望ましいというような御意見も報告書の中でもございます。そういう趣旨を踏まえて、今回新しい税という形で提案をさせていただこうかと考えているところです。その辺も含めて、県民の方にはよく理解をしていただかないといけないと考えておりますし、それから、使途につきましても、当然国税と重なるということがないように整理が必要だということで、このような形で整理をさせていただきました。その辺の実際の運用とかについては、市町村とよく調整しながら進めてほしいというようなことも報告書に記載してございますので、ぜひその辺も進めてまいりたいと考えております。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○興治委員
 すみません、国税との整理をしたということで、これまでこの森林環境保全税を使って実施していた事業で、整理した結果、実施しなくなった事業というのは何かあるのでしょうか。

●吉川税務課長
 報告書の12ページです。使途事業の整理という形で表をつけております。廃止した事業につきましては、とっとり環境の森緊急整備事業ということで、県が所有者に代わって行う人工林の強度間伐、荒廃地条件整備等、これにつきましては、所有者に代わって行うというのは、市町村のほうで森林環境税を使って行うというような整理がされたところでございますし、必要な箇所についてはもう既に実施済みでございますので、これについては事業を廃止したというところでございます。それから、モザイク林造成への上乗せ補助につきましても、別事業の活用が進んでいるため廃止させていただきました。それから、上のほうに書いてあります一部見直しでございますが、国税で森林環境税が導入されたということで、対象となるものにつきましては、市町村のほうで主にやっていただくということにしたいと考えております。ただし、県のほうで実際事業が必要になるという場合もございますので、対象となる整備エリアを限定するとか、それから、景観の向上を図る上で特に重要なものであるとかというものについて、県で継続して実施していくというような整理をしているところでございます。

○興治委員
 対象とする竹林のエリアの限定ですが、これはどういったエリアに限定すると理解すればいいのでしょうか。

●吉川税務課長
 具体的な内容については、ただいま検討中ではございますが、基本的には、例えば県の施設とかに近接した地域であるとか、それから県道から一定の距離にあるとか、県の施設等との関連等も踏まえながら、対象エリアについて検討してまいりたいと考えているところでございます。

○興治委員
 森づくりを推進の事業、どちらかというとソフト事業というか、それと、間伐だとか、竹林の対応、作業道整備、大きく分けて2種類と思うのですが、この令和4年度の予算で見ると、上のほうのこの啓発的事業のほうの予算が約1億円ほどで、それ以外が5,000万円ほどです。大体そんな割合で今後も推移させていくというようなことになっているのでしょうか。

●吉川税務課長
 報告書にもございましたが、県民みんなで森づくりを推進していくという事業のほうが、これを推進していきたいということで考えておりますので、その辺につきましては、今後、見直しを行いまして、県民参加の取組等を充実させていきたいと考えているところでございます。

○興治委員
 分かりました。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○森委員
 人事委員会で、これは今回若干なりとも一時金が上がって、大きく開いていた国との差が若干縮まったという感じなのですが、どう縮まったかを教えてください。
 それと、あわせて、会計年度任用職員の勤務条件には今回の勧告がどのように響いてくるのか。今回は一時金も勤勉手当だけの改定ですから、会計年度任用職員には何もないのかなと感じで思えてしまいます。国は会計年度任用職員にも勤勉手当を支給しているのですが、地方公務員にはそれがないということで、より処遇のよくない使い捨ての会計年度任用職員をずっと使っているみたいな、どんどん増やしていくみたいなところがいっぱいあるのですが、今回、会計年度任用職員にはどういった処遇がよくなってきたのかということを教えてください。

●川本人事委員会事務局長
 まず、特別給の国との格差でございますが、国のほうが今年度の勧告を受けまして、4.40月になります。鳥取県は3.95月が4.10月になりますので、国との格差は0.3月分ということになります。これまで3.95でしたので、0.35月、格差があったわけでございますが、それが0.05月分、若干ですが、国との格差が縮まったということでございます。ちなみに、この4.40という国の基準、水準を下回っているところが数件ございますが、鳥取と島根が実は下から2つでございまして、島根が今年の勧告によりまして4.15になる見込みでございます。鳥取県が4.10ということで、都道府県中、残念ながら一番低いという状況でございます。
 もう一つ、今年度の勧告等によりまして会計年度任用職員の処遇がどうなるのかということでございます。まず、給与につきまして、これは実は正職員の場合は4月に遡ってこの給与改定を実施するということになっております。ですから、いわゆる差額として増額になった分が今後、改定されれば、給与差額が発生すると、受け取れるということになります。一方、会計年度任用職員につきましては、御案内のとおり、単年度、1年ごとの契約でございますので、おおむねの方は、4月に今年度はこの金額でお願いしますということで、いわゆる雇用契約を結んで従事されているということでございます。それで契約上、これを遡って引き上げるか、あるいは、契約は契約なので、もう来年度からだとされるのか、これはいわゆる任命権者において、それは結論を出されるということでございますので、そこまで人事委員会がああしろこうしろということを申し上げているものではございません。あくまで正職員について、4月に遡って、この給与を改定してくださいということまででございまして、以降、その給与改定をどう会計年度任用職員に反映させるかというのは、任命権者において御判断いただくことになるかと思います。
 ボーナスにつきまして、勤勉手当しか改定しないのだったら、全くそのメリットがないではないかということでございます。これにつきましても、特に職員組合等から強く言われておりまして、いわゆる正職員の期末勤勉手当全体に対する改定の影響額、影響率でございますが、それを会計年度任用職員の期間手当に当てはめて、会計年度任用職員の期末手当を検討していただくように勧告で申し上げたところでございます。ですから、勤勉手当と期末手当は別物だから、期末手当は全く改定しなくていいということではないですということを勧告の中で文言として入れさせていただいたというところでございます。

○森委員
 分かりました。
 総務部長、今そういう人事委員会からのお話なので、会計年度任用職員の処遇については国と地方で大きな格差があって、そういった問題をずっと引きずっていて、今回、期間手当、勤勉手当の月数の問題も両方考えろみたいな、そういった勧告のようですので、ぜひ組合とよく話し合って、いい解決策を見つけてください。

●松田総務部長
 組合とは、会計年度職員の給与につきましても、併せてこのたび交渉をさせていただきました。その関係につきましては、人事企画課長から説明させていただきます。

●山根参事監兼人事企画課長
 会計年度の処遇、給与につきまして、補足で御説明させていただきます。
 先ほど川本局長からもございましたが、会計年度任用職員は単年度ということでございますので、単年度で契約して、働いていただいているということで、年度当初に幾らということでお示しして契約をさせていただいております。それで、基本的には、正職員であれば増減ということで上がったり下がったりするということでございます。会計年度任用職員も同じように、もし変えるならルール化だろうと思っておりますが、そうしますと、増のときはいいのかもしれませんが、減のときになると、当初見込んでこれだけもらえるだろうということでお働きいただいているところ、少し下がっていくということがなかなか厳しいだろうと。結論からいいますと、職員組合と御相談させていただいて、当面、今年度については、本俸については翌年度からの改定とさせていただくと。
 ただ、一時金につきましては、今、物価高とか、いろんな状況もございますので、基本的には増減は翌年度改定であるが、いろんな諸般の事情を鑑みて、期末手当については、遡って今年度分から、先ほど人事委員会、川本局長が言われましたが、一般職の改定率、0.何ぼ上がったというところを割り戻して、それを期末手当に掛けて、その分を遡及して改定させていただくということで組合と妥結をさせていただいたところでございます。
 勤勉手当につきましては、おっしゃるとおり、国には多数出ているというような状況もあるということで、鳥取県でも国要望をさせていただいて、勤勉手当を支給しようとすると、法律に書いてあるものですから、今現状では支給ができないという状況がございます。ですので、国のほうに要望いたしまして、改正をということで要望しております。国のほうでも少し検討されているところだと承知しているところでございます。

○森委員
 今回、そうやって人事委員会が期末手当の支給月数を正職員と違ってもいいよと言ったということは非常に大きいことと思う。それが任命権者の中で、本当に幾らが適当なのかということは今後よくよく考えてもらって、それから、また組合ともよく議論をしてもらって、国の制度ができていないからということで、これでいいやということではないと思う。ぜひ検討していただきたいということを申し上げて終わります。

●山根参事監兼人事企画課長
 一時金の上がる率に応じてということは、従前からそういうルールでは考えていたところでございますが、御意見いただきましたので、またしっかり検討させていただきたいと思っております。

◎常田委員長
 そのほか。

○西川委員
 7ページ、この表の見方を教えていただきたい。この2番の3つの例が出してあるが、真ん中のやつには、運航が入っていなくても、県直営では45億円ということになっています。上下は運航の差異と、PFIの場合は金額が増えるのかどうなのか。この比較の見方がちょっとよく分からないのですが、どう理解したら。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 御質問いただきました、この(2)の表でございますが、見にくくて申し訳ありません。DBOとDBMの違いでございますが、Mというのが修繕の部分でございまして、オペレーション全部は難しくても修繕業務のみ、建造と一緒に受注した場合にVFMが出るかどうかという計算を行っているところでございます。県直営と比較した場合、修繕を入れても、なかなかVFMが出ないと、マイナスになってしまうという計算になったところでございます。

○西川委員
 計算は分かるのですが、県直営ですると全てが45億円で収まるというのが理解しにくいのです。ほかは金額の変化があるのに。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 県直営でした場合というのは、現状と同じやり方を前提としておりますので、建造の発注を県が直営でし、修繕については、今後必要になる修繕の都度、年間ごとに入札でやっていくとした場合の金額でございます。ですので、全体について、実際には運航一括発注のほうにも建造の部分が入っておりまして、VFMの比較において、PFIをした場合というのが……。どう言ったらいいのでしょうか。県の部分については、従前どおりした場合の金額を入れているということになります。

●森田デジタル・行財政改革局長
 補足をさせていただきます。この表の中に入っているので、ちょっと分かりにくくなっておりますが、県直営というのは、全てを今までどおり、設計から建造、修繕、あと、運航委託をした場合に45億円かかりますということです。表の中に入れさせていただいたので、見にくくなっておりますが、表の中から外していただいて、県で全部やった場合、45億円ですと。DBOの場合は49.1億円、DBMの場合は45.3億円と御理解いただければと思います。ですので、DBMにしても、県が45億円という意味ではございません。

○西川委員
 理解しました。ちょっとこれだけなら、よく読み切れなかったもので。

●森田デジタル・行財政改革局長
 すみません、申し訳ありません。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○澤委員
 今のところでちょっと確認ですが、文化観光施設へのコンセッションの導入に係る検討ですが、文化観光施設の件名も掲げていただきたいということ。それともう一つは、業者が、これはできないというのもあったということですが、このコンセッションにかける場合、そういうことが全ての施設において話があったのかどうか。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 まず、文化観光施設の一覧でございますが、文化施設につきましては、県民文化会館、倉吉未来中心、米子コンベンションセンター、わらべ館でございます。そして、観光施設ですが、こどもの国、響きの森、燕趙園、梨記念館、夢みなとタワー、花回廊でございます。
 御質問は、私どもがヒアリングをした事業者が全てであったかどうかということでよろしいでしょうか。実際、令和元年度のときにヒアリングをした事業者がございますが、その中で、コンセッションをやった場合には参入したいという声を上げていたところにつきましては、全てヒアリングをいたしました。

○澤委員
 ヒアリングはいいですが、聞きたかったのは、その今言われた10施設それぞれに行いたいという応募があったのか、そういう業者があったのかと聞いています。

●島田参事監兼行財政改革推進課長
 すみません、今手元にあれですが、聞き方としては、事業者に今現在のコンセッションについてどうかということを聞いておりました。個別施設というよりは、令和元年度のときに、文化施設全部、あるいは観光施設全部、あるいは文化観光全部をバンドリングした場合に参入意欲があるかどうかという聞き方をしておりますが、そういった参入意欲について、あるという意向を示したところについて聞かせていただいています。個別施設という聞き方をしておりませんでしたので不明でございますが、そのような反応でございました。

○澤委員
 分かりました。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、総務部及び人事委員会事務局につきましては、以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩いたします。再開は11時55分といたします。

午前11時50分 休憩
午後0時02分 再開

◎常田委員長
 それでは、再開いたします。
 引き続き、教育委員会の報告事項について行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
 なお、質疑等については、説明終了後、一括して行うことといたします。
 報告14、令和4年度第2回鳥取県総合教育会議の開催結果について、松尾教育総務課参事の説明を求めます。

●松尾教育総務課参事(総務企画担当)
 教育委員会資料の別冊資料の2ページをお願いいたします。令和4年度第2回鳥取県総合教育会議を11月18日に開催しましたので、その結果について御報告します。
 会議では、3、(1)のとおり、学力状況と対応策、次期『鳥取県の「教育に関する大綱」』の方向性、県立美術館の開館に向けての3つのテーマについて、有識者委員、教育委員から御意見をいただきました。なお、次期教育の大綱の方向性については、記載のとおり、令和5年から8年度までの4年間、PDCAサイクルを毎年回す現大綱と同じ2編構成、中期的な取組方針をそこの5つの柱としております。
 3、(2)に各委員からいただいた主な意見を記載しております。アの学力向上に関して、とっとり学力・学習状況調査については、学年進行や個人の学力の伸びに着目して効果測定できることに期待している。学校全体のチームとしてデータ共有し、好事例を発信しながら課題改善を進めてほしいという御意見や、算数は授業改善が進んでいるが、今後国語の授業改善が急務という御意見がありました。令和4年度全国学力・学習状況調査では、夢や目標に対する肯定的な回答が増えたことを評価する御意見もいただきましたが、学力テストの結果がよろしくない。基礎学力、思考力、判断力の育成を含めて、教育のアップデートが必要なところが多分にある。また、先生方の指導力向上が必要という御意見がありました。英語力の向上などについては、英語と国語のバランスは重要、英語らしい考え方、表現、書き方を育てていくには、小学校で国語の土台をつくっていくことも有用という御意見がありました。
 イの教育大綱に関して、目指す姿・活用については、大綱が現場に共有され、浸透し、先生方が鳥取県教育の目指す全体の方向性を理解して進んでいくことが必要という御意見。目指していく「こどもたちの輝く未来」とはどういう状態なのか定義していくべきという御意見と、その反対に、定義について一様にこうなりましょうというのは違う、一人一人が自分の幸福を決め、そこに向かって努力できるよう支援する、そうした学校文化をつくっていくことが必要という御意見がありました。取組項目などについては、不登校や困り感を抱える子どもたちについて、自己有用感を育んでいける雰囲気の醸成が重要、地域の大人の温かい見守りや関わりで自分のよさを認められたり、励まされたり、居場所ができる中で、自己肯定感や自己有用感が育ち、行動が変容し、成長が期待できるという御意見や、教員の人材育成と資質向上も重要な課題、また、美術館について、アートをより広く、深く、共に学ぶアートラーニングについて、大綱に頭出ししてもよいのではないかという御意見がありました。
 ウの美術館の在り方に関しては、開館前から世間に大きく周知された効果は大きい。行きたくなるような美術館になることを期待。美術館への関心を高めて、プラスの方向につながっていけばよいと思う。また、なぜこれがアートと言われるのかと考えることこそ、芸術を深く学ぶことであり、美術館が提起した大きな成果だとも言えるという御意見がありました。
 3の(3)に、知事総括として、大綱を現場の教室の中に生かしていくかが大事だと実感した。大綱を生かした有機的、組織的な体制づくりも考えていくべき、鳥取県は小さな自治体であるがゆえに、市町村を超えて教室の外でも連携していきながら学力向上を図ることができる。美術館の議論はチャンスでもある。これを生かし、美術の本質を捉えた議論を持っていきながら、美術館を大いに活用できる素地をつくっていければと思うというお話がありました。
 4の今後の予定については、委員からの御意見を踏まえて、新たな施策を検討し、次期教育大綱の素案を次回総合教育会議で提示する予定です。
 なお、当日の会議資料の一部を4ページ以降に添付しておりますので、後ほど御覧いただけたらと思います。

◎常田委員長
 報告15、令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について、定常いじめ・不登校総合対策センター長の説明を求めます。

●定常いじめ・不登校総合対策センター長
 資料の2ページをお願いいたします。令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果が文部科学省から公表されました。本県の現状と併せて、現在、そして、今後の取組について報告をさせていただきます。
 最初に、(1)調査結果についてです。詳細につきましては、4ページ以降につけております。(1)の暴力行為についてです。全校種において、1,000人当たりの発生件数は全国平均を上回っております。どの校種におきましても、生徒間暴力の割合が高い状況にあります。いじめの積極的認知をお願いしてきているところであり、ささいなトラブルやけんかなどの行為もいじめと生徒間暴力の両方に報告がなされている表れであると考えております。また、新型コロナウイルス感染症の影響からストレスを抱え、同じ児童生徒が繰り返すという状況もあります。
 (2)いじめについてです。全校種において、1,000人当たりの認知件数は全国平均を下回っております。また、いじめの重大事態が令和3年度において3件発生しております。この3件とも、聞き取りなどの調査を行うなど、丁寧な対応がなされ、いじめ事案の解消に向けて進んでおります。今後も引き続き、いじめの積極的な認知、そして、早期対応の重要性等について研修を進めてまいります。
 (3)不登校についてです。小学校、高等学校における100人当たりの不登校児童生徒数は全国平均を上回っております。中学校における100人当たりの不登校生徒数は全国平均を下回っております。この状況について、新型コロナウイルス感染症の影響から学校において様々な制限があり、登校に対する意欲が湧きにくい状況があったり、教育の機会確保の趣旨が浸透してきたりした背景が要因の一つとして考えられます。
 このような状況を踏まえ、資料2ページから3ページにわたって記載しておりますが、大きい2の現在の取組及び実績、成果についてです。最初に書いておりますが、今年度新規事業として、学校の魅力アップ事業というのを展開しております。この事業の柱の一つは、県と市町村の教育委員会とでいじめ・不登校対策連携会議、年4回開催するものですが、これを通し、課題や対応案、取組等を共有し、連携の強化を図っております。具体的な取組としましては、実際の事例を基に、困り感を抱えている児童生徒個々の要因、背景を見立てる力の向上を図っており、市町村教育委員会の担当者がこの連携会議で研修した要因、背景を見立てる視点について、実際に学校に入り、ケース会議等で助言をし、見立てをしっかり行うことで、具体的な支援へとつながり、状況が好転したケースもありました。
 もう一つの柱として、不登校やいじめ問題等の未然防止や対応に係る取組の充実を図るため、各市町村教育が所管の小学校、または中学校から課題に取り組む学校を選定し、市町村アドバイザーの派遣による課題に応じた研修等を行っています。具体例といたしまして、未然防止の視点から、特別支援教育を基盤とした学級づくりや子どもたちに投げかける言葉かけの在り方等を考えた学校運営を展開され、この課題に取り組む学校の多くで、今年度9月末段階ではありますが、昨年度同月と比較して、新規不登校数が減少しているという状況もあります。この事業に関して、先日、各市町村教育委員会を私が回り、取組の状況などについてお話を聞かせていただきました。コロナ禍の関係で、まだ3つほど回っておりませんが、今後、本事業における取組の好事例を取りまとめ、全県に広めてまいりたいと考えております。そのほか、現在の取組について、主なものを記載させていただいております。
 今後の取組についてですが、現在の取組に加えて、当初予算編成の中で検討中ではありますが、今後も引き続き、学校の魅力アップ事業、これを展開してまいりたいと思います。その中で、児童生徒個々の要因、背景を見立てる力をさらに向上させてまいりたいと思っております。また、困り感を抱えている児童生徒の支援状況について、県独自調査や聞き取りなど、分析を基にスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等の活用の在り方に重点を置いた学校の教育相談体制のさらなる充実を図ってまいりたいと思います。あわせて、以下のような取組を検討してまいりたいと思います。
 最後になりましたが、今回の調査結果等を基に、県のいじめ・不登校対策連絡協議会の中で、委員の皆様から県の取組について意見等をいただくとともに、その意見も参考にしながら、事務局内におけるいじめ・不登校対策本部会議において検討してまいります。

◎常田委員長
 報告16、美術作品収集方針等の県民説明会の開催状況等について、漆原博物館長の説明を求めます。

●漆原博物館長
 資料18ページをお願いいたします。
 美術作品の収集方針等の県民説明会でございますが、8月の常任委員会で報告させていただいた上で、9月の倉吉会場を皮切りに、鳥取、岩美、そして米子で順次開催しておりまして、今週の南部町、さらには御意見を踏まえまして、再度米子市で開催するというところでございます。また、10月の倉吉市でシンポジウム、これをはじめとする出前説明会等で県民説明会と同様なお話をさせていただいているところでございます。
 (3)でございますが、記載しておりますけれども、こうした県民説明会では、否定的な御意見、肯定的な御意見ということで、例えば否定的な意見等であれば、高額であるから購入反対、作品の価値が分からない、収蔵する必要性、それからコンセプトとのつながりがどうなのかというような御質問をいただきました。肯定的な意見として、説明を聞いて、収蔵する意義が分かったというようなこと、あるいは、ブリロの箱を展示する際の工夫について御提案をいただいたりというような状況もございました。それから、ウォーホルの作品をぜひ生かすようにというような様々な御意見をいただいているところでありまして、県内のみならず、県外へも大きく報道されているところでございます。この説明会の概要につきましては、美術館整備局のホームページでも公表をしております。ただ、共通しての御意見、御指摘等というのが、あまりにも唐突的な話過ぎるというようなことで、県民立美術館といいながら、県民を置き去りにした進め方であるというような御意見もございました。先ほどの作品のよしあしの意見以上に、県民への説明の不足、説明会への批判、進め方への批判、こうした御指摘が多かったと感じているところでございます。
 3の今後の進め方でございます。引き続いて県民の方々に丁寧に説明していくため、説明会を継続して開催するなどし、内容につきましては、ブリロの箱の説明は当然のことでございますが、それだけでなく、郷土ゆかりの作家であるとか、洋画、日本画などの名作も収集を行っていることなども含めまして、また、美術館建設も進捗しておりますので、そうした映像なども活用しながら、新しい美術館のイメージ、こういうものを説明していきたいと考えているところでございます。また、県内各地で県民のお力もいただきながら、県立美術館の情報発信、県民との意見交換等、機運醸成に努めていくなど、改めて県民立美術館ということを私どもも意識しながら進めていきたいと考えているところでございます。
 こうした中、さらに、先週の知事の定例記者会見でも今回の動き、いわゆるブリロの箱に対しまして、知事から美術館開館3年間をめどに展示、鑑賞していただいて、例えばラーニングセンター機能充実なども活用しながら、作品を鑑賞された県民であるとか、来館者からも投票してもらい、その反応を踏まえて検討すべきだというような執行部としてのお考えをお話しいただいたところでございます。先ほど申し上げました県民説明会で、県民の皆様方からいただいた御意見も併せまして、今後の対応を現在検討しているところでございます。本当に近いうちに県議会にも御相談させていただきたいと考えているところでございます。

◎常田委員長
 報告17、令和7年度全国高等学校総合体育大会(中国ブロック)における鳥取県開催競技種目及び開催地の決定について、高田体育保健課長の説明を求めます。

●高田体育保健課長
 20ページをお願いいたします。令和7年度に中国地区で開催されます全国高等学校総合体育大会の鳥取県での開催競技及び開催地が決定いたしましたので、報告をいたします。
 なお、中国ブロックでの開催は、平成28年以来、9年ぶりということになります。
 全国高等学校総合体育大会では、30競技、34種目が実施をされますけれども、1に記載しているとおり、鳥取県内では5競技、6種目を開催することとしております。鳥取市では相撲とホッケー、八頭町でホッケー、倉吉市と北栄町で自転車競技、米子市で弓道とウエイトリフティングを開催することとしております。
 開催時期につきましては、例年どおり、7月下旬から8月下旬まで予定をしておりますが、具体的な日程につきましては、今後、中国5県で調整の上、決定することとなっております。
 参考といたしまして、3のところに、中国の他県での開催競技について記載をしております。ここに記載をしておりませんが、総合開会式につきましては、広島県で開催される予定となっております。

◎常田委員長
 これより質疑等をお伺いしたいのですが、12時半から代表者会議があるため、ちょっとそれを聞く時間が少ないかと思いますので、1時半から再開という形でもよろしいでしょうか。どうしましょうか。(「できたらそのまま」と呼ぶ者あり)進めてよろしいですか。
 では、まず意見をお聞きして、そのまま続けるという形でもよろしいですか。
 では、その形でさせていただきます。
 では、質疑を受け付けます。興治委員。

○興治委員
 美術館の収集方針の関係ですが、新聞を読んだ限りですけれども、さっき言われたように、知事のほうで、開館後3年ぐらいをめどにして、ブリロの箱等を鑑賞した人の反応をいただくと。投票というようなことも書いてありましたが、それと、購入基金の5億円の凍結ということがありました。それで、美術館の開館に当たって作品を収集していくということは非常に重要な行為と思うのです。また、開館後に合わせた収集作品の展示、また、それを鑑賞いただくということのためにも、作品の購入は続ける必要があると思うのですが、もし仮にこれが凍結されたら、予算を議会に提案をして、購入予算を提案して、それに基づいて購入をいただくということが必要ではないかと思います。それをどのようにやっていかれるのか。
 また、基金を積んだ理由としては、タイミングよく購入決定をしないといけないということがあって、年度当初に基金を積んでおけば、非常に臨機応変な対応ができるということで積んであると思うのですが、それを予算計上して、予算可決後に購入するということで、どのような影響が出るのか、支障がないのか、その辺りも含めながら、今後どうするのかということについて、今検討しておられるのかもしれませんが、現時点での考えを聞きたいなと思います。

●梅田美術館整備局長
 知事の会見については、特に基金の凍結について、委員おっしゃるように、機動的な作品の購入というのがやりにくくなるという点は事実でございまして、重く受け止めております。実際、購入計画というのも来年、再来年と、関係者はこういったものを買っていきたいというのは持っているところでありますが、その中で、何が影響を受けるのかということについて、一つ一つの購入については、いわゆる交渉事でもありますので、どういう影響を受けるのかというのを、今詳細に分析しているところであります。その中では、場合によっては、委員おっしゃるように予算要求という形で、こういったものを買いますという形ができる作品もあるかもしれませんので、それについては、基金がもし凍結ということであっても、一般会計のほうで要求をさせていただいて、こういった説明責任を果たしながら、購入を進めるという方法もあるとは思っております。いずれにしても、どういう作品にどういう影響が出ているのかというのを博物館と一緒に分析をしているところでございまして、予算要求、予算提案という形で、また委員の皆様方にはお諮りをするようなことになるかと思いますが、進めていきたいと思っているところであります。

○興治委員
 機動的な対応に支障が出るかもしれないということについては非常に心配する面と、それと、知事が言う鳥取型の民主主義といいますか、作品購入に当たって県民目線を入れ込んでいく、その考え方も非常に理解できるところなんですね。そのバランスをきちんと取っていくということも大事なのではないかと思います。それで、最悪のケースとしては、基金が凍結ということになって作品購入ができないという状態が続くというのが最悪ではないかなと思うのです。解決するためには、基金の凍結というものをせずに、購入に当たって、きちんと県民に説明をし、理解を得ながら購入をしていくというのが一つの方法だろうと思いますし、また、さっき言ったように、作品購入に当たって、それぞれ予算計上して、議会の審議を経て、そこに県民意見を反映させながら購入するという方法も一つの方法だろうと思います。ただ、それは、さっき言ったような機動的な対応に多少支障が出るということもあるのかもしれないし、そういった点を十分考慮しながら、よりよい方法を探っていってほしいと。改めて知事と協議が必要なら、それを堂々と知事と協議をしてほしいし、あるいは、議会に予算として提案するということであれば、こういう考え方で購入するということを堂々と提案をしてほしいと。作品購入の全体的な方針というのは一応できてあるわけで、それに基づいて購入していただくということで私はいいのではないかと思います。そういった購入方針をしっかり持っているということについては、自信を持って向かってほしいと思います。何かコメントがあれば。

●梅田美術館整備局長
 おっしゃるように、購入するに当たっては、よりよい方法を県民の方々にある程度分かっていただきながら、購入ができるとかいう方法がこの基金での買い方にうまくビルトインできないかという点について改善をいただいた時間の中で検討してまいりたいと思っております。また、基金によらない形での購入について、堂々と協議をという点につきまして、学芸員、専門家がしっかり選んだものでございますので、そこについては、堂々と選んだものの価値を説明して、進めていきたいと考えておりますが、交渉事で、何分公にできずに進める必要のある作品については、どうしても予算的には使いにくい部分があります。それについては、またやり方を考えていこうと考えております。収集方針については、できているとおっしゃっていただきました。これについて、まだまだ県民の方々に説明徹底というのをしていかなければいけないと思っておりますので、あわせて県民説明についてもしっかり工夫をしながら、効果的にやっていきたいと思います。

○福浜委員
 先ほどの総合教育会議の中でも、事前にこういう形でプラスもマイナスも議論になったということは非常に県民立の美術館にとってはプラス効果もあったのではないかという御意見もあって、まさにそうだなと思わせていただきました。その中で、説明会を開いていただいているのですが、なかなか一部の方の参加にとどまっているようなところがあって、報道も、どうしても部分取りというところがあると思うので、改めて、今回のこのブリロの箱という作品が持つ価値、それと次世代の今いろんな価値観をこれから身につけていくであろう子どもたちにとって、一つ押しつけになるかもしれませんが、このブリロの箱がどういう部分で、どんな意味を持ってほしいという思いがあるのか、肯定的にぜひ改めてお聞かせいただきたい。これまでも説明されていると思いますが、県民、特に子どもたちにとって、これから価値観をどんどんどんどん広げていくような中にあって、そういう要素もあるのではないかと思いますので、改めて教えていただければと思います。

●梅田美術館整備局長
 説明会について、まだまだたくさん来ていただけないという点については、重ねて多くの方に周知して来ていただけるようにという努力はしたいと思っております。都市部だけではなくて、農村部というか、郡部のほうでも聞いていただける機会という意味で、岩美町とか南部町にも協力いただいて開催にこぎ着けることができましたが、これは引き続きいろんな機会を設けまして、また米子では会場の声に応じたのですが、もう一回させていただくとかということも柔軟に考えておりますので、続けさせていただきたいと思います。また、来られない方につきまして、せっかく御意見が出ましたので、これを私どもはテープ起こしというか、ある程度記録として、文字として起こしまして、ホームページにこのたび公開をさせていただきました。発言者が特定されない形でございますので、それは安心していただいてもいいのですが、せっかくの御意見ですので、多くの方に、県民に共有して、こんな意見があるというのをそれぞれ共有して、さらに議論が深まるように続けていきたいと思っております。
 ブリロの価値につきましては、専門家の美術振興監に答えてもらおうと思います。

●尾﨑美術振興監兼博物館副館長
 ブリロの価値ということですが、美術館が開くに当たりまして、我々は20世紀を代表する作家の作品、それで我々の予算で手に入る作品ということを考えまして、その中でブリロというのが出てきました。それで美術品というのは一期一会といいますか、収集できるときに収集しておかないとということがありますので、今回、5個も手に入るということはこれ以降ほぼないと思いますので、非常によい機会かと思って収集したわけです。
 それで、今申しましたように、ウォーホルというのは20世紀を代表する作家の一人として間違いないと思います。作家の立体としては日本にほとんどなく、日本にない作品が複数手に入るという機会は非常にまれですので、私はよい買物だと確信しております。それで、20世紀の美術というのは基本的に美術を問いかける美術と思うのです。印象派にしても、キュビズムにしても、出てきたときというのは、これは一体何だろうということを皆が考えて、そこで美術が育っていくというか、新しい美術が展開していったと思うのです。そういった意味で、ウォーホルの箱という作品は、まさにそういったスーパーにあるもの、同じものをかたどっただけで、なぜこれは作品になるだろうという形で、非常にそういった考えさせる意味があると思います。
 それで、この考えるということは、今、委員がおっしゃった若い人、生徒さん、学生さんなどについて、私は特にそこを期待したいと思います。それで、ラーニング機能ということで、我々は例えば作品を前にした対話型鑑賞なども考えておりますが、そういうときにもあの作品というのは非常にそのきっかけになると思います。それを考えることによって、単に美というものが与えられるのではなく、我々がつくり出していくという、その美の認識、そういったことの非常にいいケーススタディーになると思いますので、あの作品を買った意義というのは、私は非常に大きいものだと考えております。

◎常田委員長
 よろしいですか。
 そのほかございますでしょうか。

○西川委員
 今、内容をお聞きして、ここにも書いてありますが、説明を聞いて分かるというところが多分多いだろうと思うのです。そうしますと、今、5会場でやられたが、もし許せるのなら、いろんなところでこれをまた続けていただいたら、より理解されると思うのですが。
 それで、私がちょっと1点気になるのは、その他のところで、年間18万人という数字が出ている。私の記憶では、以前、これは人数を減らしたと思っているのですが、またこれは戻ったのですか。取りあえずそれを教えていただけますか。

●梅田美術館整備局長
 年間18万人、利用目標の数であります。確かにおっしゃるように、県議会とやり取りさせていただく中で、10万人という設定でさせていただいておりました。そして、PFI事業者から、事業提案の中で、民間のノウハウも生かして、18万人を目標にしたいという提案がございまして、今はそこと契約をしたわけでありますので、18万人を期待して、民間のノウハウの効果を期待しているところであります。そこがうまくいくかどうかというのは、本当にPFI事業、官と民がうまくやって、それぞれの持ち味を生かし切ることがそこにつながることだと思っておりますので、ここをしっかりやっていきたいと思っております。ちなみに、説明会の中では100万人を目指せという声もありました。そこは気概を持って、そのように向かっていくと答えさせていただいておりまして、決して後ろ向きではなくて、前向きにこれは取り組んでいきたいと思います。

○西川委員
 お気持ちは分かりますが、例えばこの数字というのは、入館者と置き換えれば、運営費の予算の中に入ってくる金額が予算で上がってくるわけです。10万人と18万人といったら、倍半分の数字が出てくるので、実際は来なかった場合は減額になるわけです。もう少し現実を見ることも。予算が絡むので、議会としていいですよということはなかなか言えないと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

●梅田美術館整備局長
 西川委員さんからは、重ねて前からこの点について慎重にという御意見いただいていまして、本当にそこについては外さないようにしたいと思っております。私どもの腹積もりの計算としては10万人ベースではありますが、実際、今、観覧料といいますか、そういった収支シミュレーションをやっているところであります。今、PFI事業者の見込みと、それから我々のコンテンツ、どこまで期待できるかというところを、結構ぎちぎちに議論しているところでありますので、その点については外さないようにしたいと思っております。京都で今、アンディ・ウォーホルをやっておりますが、先週、10万人の来場が達成できたという話もありました。大きな目玉を持つことによって、上方修正がもしできればやっていきたいとは思いますが、慎重な部分もしっかり忘れないようにしたいと思います。

○西川委員
 これが単年度18万人で終わるということでなしに、継続的にするということが目的で、1年できたからいいということではないので、そこら辺は気をつけていただきたい。
 もう1点だけお願いします。数字ですが、2ページ、暴力行為という数字が極端に鳥取県は高い。これだけ聞くと、暴力という内容が捉え方で相当違うのではないかと思うのです。こういう言葉で、鳥取県が倍以上の数字というのはちょっと心配な部分があるので、その内容の捉え方、それから暴力という部分の捉え方を、全国と鳥取県とは多少違うのかと思って見ているのですが、その点について。

●定常いじめ・不登校総合対策センター長
 暴力行為は4観点ありまして、生徒間暴力、対教師暴力、対人暴力、そして器物損壊となっています。一番割合が高いのが、先ほど申し上げました生徒間暴力です。本当に聞き取りやどういう状況かという確認を取りますと、先ほど申し上げましたが、本当にささいなトラブルやけんかも、いじめと生徒間暴力のいわゆる両方にカウントして報告していこうということで上がっている数字でございます。そういった中で困り感を抱えている子たちの支援もしていくことが必要ということで対応させていただいている状況があります。ちょっと全国の状況は十分承知しかねるのですが、本県におきましては、本当にささいなところから報告を上げていただいているという捉えでおります。

○西川委員
 多分そういう内容だろうと思うのですが、数字だけ見るとびっくりする数字です。それだけ鳥取県は一生懸命取り組んでいるという裏返しにも取れるのですが、なかなかきれいにそう取れないので、そこら辺はどこかで説明するところもあるかとは思うのです。

●足羽教育長
 おっしゃるとおり、数字だけを見ると、もう倍以上の鳥取は暴力だらけかと思われかねないような状況でございますが、先ほどセンター長も説明したとおり、この数字に込められた意味は、ささいなことも決して見逃さず、早期に対応して、その被害に遭った、暴力にしてもいじめにしても、早くその芽を摘み取って、健全な学級経営、学校経営につなげるという趣旨の形でカウントしているということを公表のときに説明しているのですが、なかなかその細かい部分までの発信には至っておりません。今後もこれを使って議論をする場がたくさんありますから、この暴力の捉え、あるいはいじめの捉え、そうした数字の背景をしっかり説明をしてまいりたいと思います。

◎常田委員長
 そのほかございますか。

○森委員
 美術館の件で、ちょっと確認したいのですが、私が読んだ新聞は、今日、整備局長が発言しておられる内容と違っているのではないかと思った。基金の凍結という言葉を局長は使われているのですが、私は基金の凍結とは新聞を読んでいなくて、積み増しをしない、戻すということをしないよということを知事は言っておられただけで、現在の基金を凍結ということではなかったのではないかと思っているのですが、確認させてください。

●梅田美術館整備局長
 失礼しました。一部報道で使われている言葉、凍結という言葉を使ってしまいましたが、委員のおっしゃるとおり、数字でいいますと、今年度5億円の枠の中で、4億5,000万円程度が購入に既に充てられておりまして、残りの5,000万円程度、これまで凍結されるという意味ではなくて、4億5,000万円の補填をしばらく見合わせるという意味でありました。残りの5,000万円の執行については、特に制限がないかというのは感じております。といいながら、どういったものを買うのかということについては、何らかの形でお知らせするとか、何か工夫をしないと従前どおりの執行というのを漫然と続けるのはちょっと難しいのかなと感じます。

○森委員
 言葉を正確に言ってもらわないと、今日、凍結という言葉をじゃんじゃんじゃんじゃん使ってしまうと、その5,000万円も一切手がつけられないみたいなことに聞こえてしまうので、それはちゃんとしっかりと言葉を使い分けていただきたい。
 それと、作品を買うということは、非常に重要なことなので、その5,000万円にしても有効に使っていただきたいです。
 私はちょっと知事の発言はあまりにも踏み込み過ぎでやり過ぎだったと思います。本来、25年の開館を前に、今作品を集めるという非常に重要な時期にあって、県外の方々にもふるさと納税で美術館の美術品取得についてふるさと納税をお願いしますということを言っている中にあってのこういうことですので、非常にこれは影響があると思います。改めて知事といろいろ話さなければいけないのではないかと思いますし、それから、知事が言っている投票でそれを決めるなどということは、私は、それでは知事がやっている政策自体も投票しなければいけないのではないのと思うぐらいの話で、それは当然ブリロボックスに対して価値があるという人もあれば、全然価値がないという人もある。それは一概にみんながみんな、80%、90%がみんな、あの作品はいいというわけではないという、それは間違いない話。それが投票で決まるなどという話は、また次元の違う話ではないかと私は思っています。
 これについては、所感は必要ないので聞きませんが、結果的にこの総合教育会議の中にもあったように、県民の中に県立美術館ができるということはこれで大きく知れ渡ったし、それから、県外にもNHKや、それから民放でも全国放送でこれが流れて、結構話題になっているので、これは逆に言えば非常によかったと思っています。その意味で、今後いかにいい作品を集めながら、いい美術館にしていくかというところが一番の肝だと思うので、宣伝はできたと。あとは県民に対する理解、そして中身をいかにしてよくしていくかという決意と思うのです。ちょっとその辺りを教育長に話を聞きたいです。

●足羽教育長
 今、県民説明会の開催の中の状況を報告させていただき、そして、本日のこの常任委員会でもたくさんの委員さんから御意見、御提言をいただいております。今、森委員からおっしゃっていただいたとおり、今回のことを決してマイナス的に受け止めるのではないというふうに私自身も思っているところでございます。確かに県民の皆様方の受け止め方、これがあるというのは当然謙虚に受け止めつつ、そしてその作品の数について、いかにこれから、もう少し長い期間で、我々教育委員会も令和7年春にスタートする美術館に向けて説明であったり、あるいは先ほど興治委員さんからもありました活用を子どもたちに向けてしっかりやっていったりする中で、その作品の意味、あるいは意義というものがしっかり県民の皆様方に伝わるような努力は当然していかなければならないと思っているところでございます。先ほど投票の話もありましたが、これは、知事は多分一つのやり方ということでおっしゃったのではないかとは思ってはおりますが、でも実際に見ていただく中で、県民の方々の受け止め方、これをしっかり双方受け止めつつ、その中身や意義が浸透していくように、誠実に教育委員会としても今後丁寧に対応してまいりたいと思っております。

○森委員
 最後にします。今年度の基金については、戻すようにしないということは知事が明言されたのですが、来年度のこともありますので、よくよく知事と話をしてもらって、来年度にもこれは戻さないという話になったら、作品を買わないということになってしまう。その辺りの意思疎通をよくよく図っていただいて、25年開館に向けて必要なことをしっかりやっていただく。それからまた県外の方々を含めて、ふるさと納税で寄附していただく方々に対してもちゃんと発信ができるような形で、もう凍結して作品は買いませんなどという話になったらそこで終わってしまうので、その辺りのことをぜひ早急に、当初予算にもちゃんとしっかり載るような形になるように、ぜひお願いしたいです。

◎常田委員長
 そのほかございますでしょうか。

○語堂委員
 基金の凍結とか積み増しの件とか、るる今回の反響の件とかはあったので、そこのところは自分はもう質問という形ではなく、今回、美術品収集の県民説明会の予定されていた3か所、倉吉、鳥取、そして米子会場へ参加させていただきました。漆原館長からは、進め方への非難が多かったという話もありましたが、自分自身、参加して感じたのは、どちらかといえば、美術館自体の期待が大きい話も多かったのかと感じております。特に説明会が結構長くなってしまって、時間オーバーする中、司会者が時間を終わらせようとする対応を取られたりして、ただ、そのときに、梅田局長は最後の最後まで皆さんの意見を聞かれようとするところ、本当に感銘を受けました。今回のことにつながったのは、多分コロナ禍の中、なかなか説明会ができなかったというところが大きかったかと感じております。今後、米子市も再度開催されるということですし、どんどん説明会を開催する中、ある程度理解してもらえるかと思うところと、また、今回の知事が判断された積み増しをしない件も意見が出てくると自分自身は考えます。そういう意見をまた知事のほうに上げていただくことによって、またいろいろとよりよい形で県民の意見というものができると自分自身は感じます。
 あと、西川委員が言われた18万人や10万人の件、自分の気合としては、100万人というのが目指すべきものと思います。数字に出すのはちょっとあれかもしれないですが、そういうところを踏まえまして、今後、これだけ関心が集まったものをよりよいものにしていただきたいと感じます。この辺の気合について、ちょっと意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

●足羽教育長
 先ほど森委員にもお答えをしたとおりですが、本当にいろんな議論を経て、この県立美術館が出来上がっていく。その中でまたこの議論が今回起こったわけですが、誰一人の意見が間違っているということでは決してないと私は思っております。県民の方々から寄せられる声も、そして美術館、博物館学芸員等の専門家、あるいはその収集の審査に当たっていただいた方々、専門家の目を通っての作品購入である、全てが正しい中で、ただ全て正しいからといって、どちらが正しいという極端に偏ることではないと思っているところでございます。今回のことを含めて、先ほども申したとおり、この作品の持つ意味、意義、あるいはこれ以外の作品の価値、総合的に県立美術館がどんな姿なのかということの発信が県民の方にしっかり伝わるような伝え方を、今回の説明会だけではなく、いろんな機会を通じて、例えば今回、27日に予定しております気球を打ち上げて出来上がる高さから見ようというイベント等も含めて、県民の方にこの美術館への期待がさらに気球のように大きく膨らむような、そんな発信をしていきたい、そういう意気込みで誠実に頑張ってまいりたいと思います。

○語堂委員
 気合を感じることができました。自分自身、今回、説明会の中の意見で心に残ったことは、鳥取県には代表する場所として、鳥取砂丘、そして大山がありますが、それと同じような形で、県立美術館もそういうものになってほしいという思いを聞かせていただきました。ぜひぜひ、せっかく建てられるものですし、よりよい形に大成していただくことを期待いたします。

◎常田委員長
 そのほか。
 私からも、すみません、同じ美術館について。皆様からお話があったのですが、今回の肯定的な意見には展示の仕方というのもあると思うのです。私自身、先ほどあった京都の京セラ美術館のアンディ・ウォーホル展も行かせてもらって、ブリロの箱も見させていただいた。置いてある場所の影響もあるかもしれないが、キャンベルスープ缶のあの9枚の下にぽつんと置いてあるような感じだったので、どこを見ても、皆さん、見ずにスルーされているような、私が行ったときはそんな感じで。今回の報道の件でかなり認知度は上がったのかなという面はあるのですが、まだまだ知られない方が多いのかなというのも感じています。実際、今の時代であれば3DであったりとかVRであったりとか、いろいろな技術を使えば、キャンベルスープ缶を含めて、こんな感じになるというイメージしてわくわくするような、では行ってみたいとか、これならいいよねとかと思うようなことは可能と思うので、ぜひそういった皆様に理解してもらうための努力というか、そういうことをしていただきたいなと思うのですが、どうでしょうか。

●梅田美術館整備局長
 専門的なところは尾﨑さんに考えがあると思うのですが、全体的に見せ方については、しっかり考えて、大胆なことをやっていくべきと思います。京都の例もあるとは思いますが、もっといい見せ方を鳥取県の学芸員はやってくれると思いますので、そこを信じて、2年後の開館に楽しみを持っていきたいと思います。ウォーホルの作品について、結構周りで、我々以外でまちの方々が面白がるという傾向が始まってきました。倉吉では町なかでウォーホル関係のラーメンを作ったりという面白がるという動きが出てきましたので、ぜひそういったところも加味すると、実は宝の箱になるのではないかなと感じておりますので、いただいた御意見をしっかり生かしていきたいと思います。

●尾﨑美術振興監兼博物館副館長
 今の御意見ですが、非常に適切な意見と思います。京セラの場合は、数が少ないのと、それから後ろに牛の壁紙があって、それからキャンベルスープ、非常にごたごたしていたからよくないです。ですから、私が今考えていますのは、知事から3年間にわたって公開するということがございましたので、例えば横に並べる作品というのをいろいろ考えますと、いろんな見せ方ができると思うのです。それで、そういった文脈をつくっていくということは非常に重要でして、そういった文脈がないと、ウォーホルの作品は分かりませんので、そういったことは展示の中でしっかり考えていきたいと思っております。また、ブリロの箱で面白いのは、あの作品の場合、いろんな文脈がつくれるのです。ですから、そういうものを今後、展示の中で考えていきたいと思っています。

◎常田委員長
 そのほかよろしいでしょうか。
 それでは、次に、その他ですけれども、執行部、委員の方で何かございますか。

●齋尾美術館整備局次長兼美術館整備課長
 最後になりますが、チラシを2枚、お手元に配らせていただいます。美術館とPFI事業者が特別協力していますフクシ×アートWEEKs2022が今週末までとなっております。もう一つ、チラシがあると思いますが、こちらのほうは、美術館とPFI事業者が共催しております汽水域アートシェアリング2022、これを今週末、県博で開催します。特に最終日の27日は、映画で「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」、これは、先日発表されました2022本屋大賞のノンフィクション本の部門で大賞を取った今話題の書籍の映画版でありまして、全盲の美術館鑑賞者の白鳥建二氏を追ったドキュメンタリー映画でございます。上映後は主人公である白鳥建二さん、それから、著者であり、映画の共同監督であります川内有緒さんを迎えたトークショーも開催しますので、ぜひ会場に来ていただきたいと思います。

◎常田委員長
 そのほか。
 意見が尽きたようですので、以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会いたします。

午後0時57分 閉会

 

 

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