会議の概要
午前10時02分 開会
◎尾崎委員長
福祉生活病院常任委員会を開会します。
本日の日程は、お手元の日程のとおりです。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
今回の常任委員会は、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局、生活環境部、福祉保健部、子育て・人財局の順で執行部の入替えを行います。
なお、本日は鹿島副委員長がオンラインで参加しています。鹿島副委員長のオンラインにつきましては、鳥取県議会委員会条例第10条の2第2項の規定に基づき、あらかじめこれを許可しておりますので御了承ください。
では、鹿島副委員長、始めます。よろしいですか。
○鹿島委員
はい、よろしくお願いします。
◎尾崎委員長
鹿島副委員長の映像と音声が確認できましたので、オンライン出席委員と認めさせていただきます。
はじめに、会議録署名委員の指名をします。
本日の会議録署名委員は、野坂委員と市谷委員にお願いします。
執行部新任職員の紹介に移ります。
新型コロナウイルスの影響を勘案し、今回お手元に配付しています各部局の幹部名簿をもって紹介に代えさせていただきますので御了解ください。
それでは、報告事項に入ります。
まず、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局について行います。
執行部の説明は要領よく簡潔にマイクに向かってお願いします。特にマイクを近くにしていただきたいと思います。執行部の声が聞こえづらいという場合もあります。よろしくお願いします。
では、報告1、新型コロナウイルス感染症への対応について、福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長の説明を求めます。
●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
では、新型コロナウイルス感染症への対応について説明させていただきます。資料を1枚めくって2ページを御覧ください。
まず、県内における感染者の発生状況です。今年1月以降の状況を1(1)のグラフとその下の一覧表で示しています。表には載っていませんが、直近の状況では、昨日は124名、本日は146名の感染者を発表しています。1月以降の累積感染者数はこれで9,644名となりました。1月以降、本県は第六波の感染拡大期を継続しています。2月のピーク以降、下げ止まりの傾向が見られているのですが、4月に入ってまた県西部を中心に感染者数の再拡大の兆候が見られており、第七波に入りつつあると考えています。
また、(2)の公表事例の一覧表ですが、年代別では引き続き10代以下や20代から30代の若い世代が感染の中心となっています。一方で60代以上の方も一定数の方の感染が確認されていまして、注意が必要と考えています。
居住地別の状況、鳥取市と米子市の陽性者はほぼ同等という状況です。既陽性者との接触の有無については、約7割の方が陽性者との接触ありとなっています。
(3)の死亡例についてです。累計は14名、このうち1月以降の第六波においては9名の方が亡くなられて、このうち新型コロナウイルス感染症が死因となった方はお二人いらっしゃいます。
(4)のクラスターの発生状況についてです。前回の報告以降16件のクラスターが発生しており、合計114件発生しています。また、昨日保育所1件とその他の区分の施設2件の3件の事案を確認しておりまして、現時点の累計は117件となっています。施設の種類としては学校や保育所が多く、この一覧表に載っている5件プラス昨日の1件は春休み明けの4月中旬以降の発生となっています。
右のページに移りまして、BA.2・第七波特別対策についてです。新規陽性者が今までのピークの倍増となっても医療提供や療養者支援を継続できるように、保健所体制の強化と医療体制の確保に努めています。
保健所体制の強化としては、感染者の聞き取りを行う職員を本庁内で確保して、現在は日中20名、夜間40名がリモートで米子保健所管内の感染者の聞き取りを行う体制を取っています。また、パルスオキシメーターですとか食料品といった物資の配付についても外部委託を進めるとともに、当面の間は職員動員を強化して感染者の療養を支援することとしています。
(2)の医療体制については、入院、宿泊療養、在宅療養のそれぞれ十分に受け入れられる療養者の支援を行う体制を取っています。特に大多数を占める在宅療養者に対しては、前述した物資の配送ですとかMY-HER-SYSや訪問看護ステーションによる健康観察を行う体制を確保しています。
また、経口治療薬について、県内で広く配備し処方できるように関係機関と体制づくりに着手したほか、処方する医師等に対して理解を深めるような研修会を開催して、経口治療薬の活用を促進することで早期治療につながることを期待しています。
続いて、各種要請ですとか警戒情報についてです。
資料作成時点において、新型インフルエンザ等特別措置法第24条第9項による協力要請として感染対策の徹底及び無料検査の受検要請を行い、感染拡大防止と罹患のおそれのある場合の早期検査を行っているところです。なお本日、県の対策本部会議を開催するのですが、そのときにこれらの特措法24条9項による協力要請について見直しを行い、改める予定です。
(2)の県民に向けた各種の警戒情報についてですが、まず春休み以降感染急拡大のおそれがあることから、3月31日に全県に感染急拡大特別警報を発出しました。中部地区については落ち着きを見せたことから4月8日に解除しましたが、東部地区と西部地区は発令を継続しています。また、オミクロン株の中でも感染力が強いと言われるBA.2系統を県内でも確認したことから、BA.2感染拡大情報を全県に発令し、さらなる感染拡大に対して防止の徹底を呼びかけています。
また、県版の新型コロナ警報については、中部地区で一旦警報として発令していたものを3月24日に特別警報に移行し、現在は全県で特別警報を発令中です。
1枚めくっていただき4ページです。レベル分類の県独自の判断指標の状況については、1週間当たりの人口10万人当たりの新規要請者数が135.9人、入院病床の使用率は15.7%と入院が必要な方への医療の提供と一般医療の提供が適切に提供できる状況にありますが、総合的判断としてレベル2ということを維持しています。
◎尾崎委員長
執行部の皆様も、全部説明されなくても、かいつまんでしていただけたらと思います。
では、報告2、新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について、小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長の説明を求めます。
●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
資料の5ページをお願いします。
新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について御報告します。
現在、3回目の追加接種を中心に、まだ1、2回目を受けておられない方への接種も引き続き進めているところです。
本県の接種状況です。3回目接種につきましては、18日時点、接種率50.8%と全人口の半分の方が接種を完了している状況です。これは2回目接種完了された方の約65%が完了されたと取っていただければ結構です。
年代別接種率を御覧ください。5から11歳が小児接種ということになります。小児接種につきましては、中3週で2回接種するものです。県内3圏域で広域接種体制が取られており、医療機関、市町村の集団接種会場で接種が進められています。3月から始まり1か月余り経過しましたが、約4,000人のお子様が1回目接種を完了されたところです。
12から19歳のところを御覧いただくと、3回目の接種率が8.7%と他の年代に比べて異常に少ない数値になっています。これにつきましては、当初3回目接種の対象でなかった12から17歳の方が新たに3回目接種の対象になったのが先月3月25日ということで、今日現在まだ1か月に満たないことによるものです。
次に、追加接種促進の取組について御報告します。
3回目の追加接種を進めていく中で、御覧のような取組を実施しています。主なものについて御紹介します。
若年層の接種促進の取組としましては、県営会場で接種されました新成人、18から二十歳の方に対して福祉作業所のお菓子をプレゼントするなどの取組をしているところです。また、県営接種会場では予約の手間を省いていただくことを目的に「予約なし接種」を開始しまして、最短20分で接種を完了するなど、忙しいということを理由になかなか接種に行っていただけない方に対しても、気軽に接種に行っていただける体制を整備しているところです。
下を御覧ください。県内3圏域に県営大規模接種センターを開設しているところです。4月18日現在で約9,700人の方に接種していただいています。6ページをお願いします。そのうち約2,500人の方、エッセンシャルワーカーの方に接種をいただいているところです。
続きまして、職域接種の状況について御報告します。
県内13の会場で職域接種が進められています。既に接種を完了された会場も出てきているところです。そのほか、複数団体で共同接種を実施する「鳥取型職域共同接種体制推進プロジェクト」を進めています。鳥取市と米子市の2会場を設置しまして一般県民の方の接種を実施しているほか、職域接種を実施していない企業、事業所にも呼びかけて、企業・事業所単位での受入れを実施しているところです。
最後に、予防接種法に基づく医療機関からの副反応疑い報告の状況について御報告します。
前回の常任委員会後、新たに11件目の死亡事例報告がありましたので御報告します。
副反応疑い死亡事例については、ワクチン接種による死亡事例というのではなくワクチン接種後の死亡事例ということで、必ずしもワクチン接種が原因ではないということに御留意いただければと思います。本件につきましては、80歳代の女性の方です。3回目接種ワクチンの種類はファイザーということですが、接種との関連は薄いと思われるとの見解が報告者である医療機関から提出されているところです。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
これから報告事項に対して質疑をしたいと思います。簡潔な質問と、発言前後のマイクをよろしくお願いします。ではどうぞ。
何項目ありますか。
○市谷委員
7つです。
◎尾崎委員長
では、まず3つぐらいにしましょうか。ちょうど切りのいいところで半分にしてください。
○市谷委員
すみません、そしたらページを分けて2、3ページについてです。
2ページの1(2)、感染された方の推定感染経路というのが分けて書いてあるのですけれども、この「その他」というのが1割ぐらいある。これは主にはどういう感染経路ということなのか。主立ったものを教えていただきたいです。
全体に関わることなのですけれども、鳥取県の場合は第六波を継続していると。第七波には入っていないとおっしゃるのですけれども、その第七波に移行する基準というのは一体どうなるのかなと。要はメッセージ性が変わってくると思うので、その第七波というのはどういう基準で第七波入りしたとされるのか。そこを教えてください。
2ページの1(4)のクラスター発生状況です。これも「その他」というのが7件あって44%なのですけれども、これはどういうところなのでしょうか。教えてください。
3ページ、保健所の体制のところで在宅療養の方にいろんなものを配付するのを民間の事業所に外部委託すると書いてあって、それも必要かとは思うのですけれども、ただ一方でこの業務については市町村が継続的に健康的なサポートを行っていくということで、たしか市町村にお願いするということだったのではないかと思うのです。その辺はどういうことになるのか教えてください。
2(2)の医療体制のところです。この入院病床のところに入院病床に加えて高齢者施設で感染発生時に療養継続体制整備を推進と書いてあるのですけれども、高齢者施設で感染者が出たときに、その施設で療養するということにしてしまったがために感染が広がってしまって大変なことになったということが他県であるのです。ですから、この高齢者施設で発生した場合に高齢者施設で療養継続するというのは危険ではないかと思うのです。そこはやはりちゃんと入院していただくという対応が必要だと思いますけれどもいかがでしょうか。
それで3(1)の特措法の24条9項については、これは今日改善されるということですけれども、4月30日までのこの感染対策の徹底要請とか無料検査というのはやはり連休明けのところまで継続しないと、連休で人が移動してそこでまた感染が広がるという可能性がありますので、これは少なくとも連休明け以降まで継続してほしいと思うのですが、どう考えておられるかを教えてください。
取りあえずそこまで。
◎尾崎委員長
市谷委員、あと1つですね、7つということだったので。言ってしまいますか。
○市谷委員
あと2つなのですけれども、ワクチン、いいですか。
◎尾崎委員長
では言ってください。
○市谷委員
すみません、ワクチンなのですけれども、若い方の接種を広げるということはいろいろプレゼントするとかいうのもあったのですが、若い方でも感染したら無症状でその後、後遺症が出たりということがあるので、ワクチン接種を受けることが非常に大事だということを若い人たちにしっかり伝えていくことが大事だと思うのです。その辺がどうなっているかということと、あと夕方接種している職域接種か何かあると思うのですけれども、結構いっぱいになっていて予約が取れないのですよ。土日は割と取れたりするのですけれども。夕方で職場帰りとか学校が終わってからでも行けるような夕方接種の枠をもう少し広げてほしいと思うのです。
あと最後にワクチン接種の後遺症です。県内でも接種後の後遺症で倦怠感があるというので苦しんでおられる方がちょこちょこいるので、そこは自己責任ではなくてきちんとワクチン接種の後遺症についても対応していただきたいのですけれども、それはどうなっているのかを教えてください。
◎尾崎委員長
全部で9項目ありましたけれども、では順次お願いします。
●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
まず、推定感染経路の「その他」の項目についてです。例えば友人、知人の間でドライブに行くですとか、あるいは打合せというか何かいろんな活動の中で会ったりするようなこと、そういったような文字どおりその他という形で、いろいろな集まりを、接触を想定してそれに入れています。
続きまして、第七波入りの基準についてです。明確な基準というのは実はありません。この感染のグラフを見ながら増減の状況を見るということと、今回はBA.2株という新しい要素が加わっていますので、そういったことを踏まえて今、第七波入りしているのではないかという判断をしています。
続きまして、クラスターの分類の中の「その他」という部分、そちらについては、例えば医療機関ですとかいろいろな団体ですとか、そういったようなものを「その他」の区分に入れています。
続きまして、保健所体制の中の物資の配付についてです。民間委託を進めるということですが、以前にありましたのは市町村との連携、そういったこともここには入れていませんが、委託についてはやはり準備に時間がかかりますので、そこまでは県職員ですとか市町村との連携も続けながら、やはり地元の方ということで土地カンもありますし、しっかりやってくださるというところもあるので、感染拡大時には市町村とも連携しながら進めていきたいと思っています。
あと医療体制の中で高齢者施設では入所継続での療養ということの御心配をいただきましたが、高齢者施設等ですとか療養型の病院などで感染者が発生した場合には、速やかにそちらの状況を確認するような専門家を派遣しまして、きちんとその状況を把握してゾーニング、その感染者のおられるところとそうでないところの区分けをしまして、感染拡大を抑えながら療養継続していただける体制を取って、他県であったような事例にならないように努めてまいります。
最後の24条9項の無料検査の要請については、現在連休明けまでの継続を検討している状況です。
◎尾崎委員長
では、続いてワクチンをお願いします。
●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
ワクチンチームに3問のお問い合わせをいただきました。
まず、1つ目です。若い方の接種促進、情報を十分伝えることが大事だと委員がおっしゃられました。そのとおりだと思います。
現在、新規陽性者の半数以上が10代、20代の方ということで、私どもも若い世代の方への接種の必要性というのも十分認識しているところです。現在、若者向けにSNSの広告であるとかを通じてPR、情報発信をしているほか、高校とか大学を通じてチラシを作りましたものをデータであるとか紙であるとか、そういったものを配布してワクチン接種の必要性について認識いただくような取組を進めているところです。
また、一部の高校については出前講座を実施しています。コロナにかかった場合、症状が軽い場合でも後遺症が残るというような状況があります。ですので、そういった恐ろしさについてまずは認識していただくことが必要かと考えているところです。
2つ目です。職域会場、夕方がいっぱいだというお話を伺われたということです。仕事がお忙しい方が多い現役世代の方向けに、実は来週から始まります連休中に先ほど申し上げた鳥取、米子に開設します職域共同会場というところで、これは一般の方も企業の方もどなたでも受けられるのですけれども、連休中、開設させていただいています。予約を今絶賛受付中でして、まだまだ余裕がありますので、この連休の休みを生かしてぜひふだん忙しい方でも接種していただいたらと会場を開けておりますので、そういった対応をしたいと思いますし、また夕方の枠の拡大についても改めて検討をさせていただきたいと考えます。
それと3つ目です。後遺症につきましては、相談センターを看護協会に委託していますので、何か問題があれば相談していただきたい。
それと救済制度というのが実は厚労省、これは国のスキームとして日本国全体で後遺症とかに対しての医療給付が受けられる後遺症救済制度があります。市町村が窓口になっていますけれども、もし通常のただ熱が出たとか以上に、例えば通院とか入院が発生した場合は、申請をして承認されれば医療費給付が受けられるというような制度もありますので、そういった後遺症の方に対しての救済制度もスキーム上は存在するということで、広く周知を進めていきたいと考えています。
○市谷委員
今のワクチン接種の後遺症の関係ですけれども、どこに相談したらよくて、こういう制度があるというのをもう少し周知していただけたらなと思います。
●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
了解しました。
○市谷委員
3ページの高齢者施設で感染者が出た場合の対応で、療養型の施設だったらという話だったのかなと思います。ただこれは、軽症者は施設で療養するということにしていたがために職員にも感染が広がって、クラスター化してしまったということが他県ではあるので、ここは慎重に対応したほうがいいと思うのです。やはり特に高齢者の方というのは重症化していくリスクも高いですから、ちゃんと入院していただくという対応を早期に取らないと、施設の中で療養というのはとても危険だと思うので、そこはもう一度検討していただきたいと思います。
在宅療養の方の物を配付するのは業者の方でもいいのかもしれないのですけれども、その後の健康管理ということについては市町村と引き続き感染拡大時だけではなくて、さっき感染拡大時にはとおっしゃったのですが、そうではなくてやはりちゃんと市町村と連携して丁寧に対応するようなことはぜひ継続をしていただきたいと思います。
◎尾崎委員長
では、答弁お願いします。
●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
まず、健康観察については、現状は県の職員あるいは訪問看護ステーションですとかそういったところにお願いをして、療養者さんの状況に応じてきちっとやっているところです。市町村の保健師とも連携してということですので、そちらも逆に県に入ってきていただいてお手伝いをいただいたりということもしておりますので、引き続き努めてまいります。
あともう一つ、高齢者の施設内療養についてですけれども、実際クラスターになる事例もありますが、その療養されている方自身が、症状が軽いということで施設療養を望まれる場合もあります。環境が変わるのもちょっとということもありますので、施設内での療養継続ということも念頭に置きながら、今の体制を取っていく。施設内療養される場合は専門家の方に入っていただいて、感染拡大を防ぎながら療養していただく体制を取っていきたいと思っています。
○市谷委員
今の点ですけれども、そうやって国も専門家を派遣するからと言うのですよ。いろいろ環境が変わると困難な方は施設で療養を続けるというのは確かにあるのだと思うのですけれども、ただ軽症者は施設療養ということを原則にしてしまうと本当に他県であるようなクラスターにつながりかねない危険性を持っている。そこはやはり原則は入院。だけれども、個人の状況によっては環境が変わるとなかなか暮らしていけないという方は施設、ということはあるのかもしれないのですけれども、原則はどこなのかということをもう少しはっきりしていただきたい。
◎尾崎委員長
どうですか、どなたか。
●坂本新型コロナウイルス感染症対策本部事務局次長
高齢者につきましては、鳥取方式ではまだ原則入院としておりますので、まずは入院です。ただ、委員も言われたとおり個人個人で余計認知が落ちてしまったりとか、せっかくリハビリがいい感じでいっていたのに、個室で感染して病床で管理することによってそちらの弊害が大きいとか、そういうのは本当に個別で判断させていただいています。それと同時に、やはり言われたとおりクラスターが起きないように早期発見。なので、施設内での陽性者が発見されたときには、速やかにそのゾーニングとか、職員も日頃から陽性者かもしれないという対応をちゃんとしてくださいということは常日頃言っていますけれども、より厳重な感染管理をしていただくように日頃から研修も積んでいただいていますので、原則施設で見るというようなところはまだ鳥取県ではしていません。
○野坂委員
私は2点と関連を1つ入れるので3点です。今の原則入院、高齢者の議論だと思うのですけれども、施設での療養というのは答弁されましたが、それはもう臨機応変に柔軟に対応していく必要があるのだろうと思うのです。トータルでどういうリスク軽減が図られるのかということで、例えば病院にどんどん入れていくということでいけば病床逼迫などもあるわけで、いかに全体を見ながらそこの限られたリソースを有効に活用していくかという観点が物すごく重要で、今の原則論とかなんとかを言い出すと基本的にはそうなのか分かりませんけれども、ではきちっとそういう対応をしていかないと適切な対応というのがなかなかしづらくなってくるのではないかと懸念するのですよね。
1点、例えば施設療養をやった場合に、事業者負担というのが出てくるではないですか。そこで療養がきちんとできるかどうかという判断はもちろんありますけれども、それを全体として事業者の負担というのがいろんな面で出てきますよね。入院した場合は全部クリア、100%負担しますけれども、施設療養にとどめた場合の負担の違い、こういったようなものが発生しないようにしていくというのが重要だと思うのですよね。トータルで効果を発揮していく。この辺りの事業者負担に対する現状と考え方がきちんとできているのか教えてください。
2ページです。今、第六波だということなのですけれども、これ第六波がずっと継続していて、BA.2に置き換わっていくのではないかという心配がありますよね。今現状は高止まりをずっとしているわけですけれども、これは何が起きているのか。
BA.2にどんどん置き換わっていくというのが七波なのかどうなのか分かりませんけれども、このBA.2に対しての感染対策・予防というのはやることは変わらないだろうと思うのです。一方、行政対応というのはBA.2の特性を踏まえてどういう点が変わっていくのか、あるいは変わらないのか。
次、3点目です。ワクチン接種で先ほど説明がありましたけれども、これを見ると歴然としていて、若年層を中心に若い年代が3回目の接種が低いわけですよね。取組が始まったばかりだということなのですけれども、これはいつ頃に1回目、2回目ぐらいの実績のところまでいくのか。その辺はどう考えているのかというのが一つ。
それといろんなネット情報が出ているわけで、ネットから情報を取られる若い層が接種を避けるということも報道など聞くわけですけれども、誤った情報ですよね。誤った情報に対して分かりいい形でどうなのだという、いわゆる正しい情報というのはこうなのだ、誤った典型的な情報がこうあって、正しくはこうなのだみたいなことというのは有効ではないかと思うのですけれども、その点はどのような状況になっているのでしょうか。
●丸山健康医療局長兼新型コロナウイルスワクチン接種推進チーム長
1点目の高齢者施設での療養ということで、委員おっしゃるとおり原則入院ということですけれども、やはり状況を踏まえて適切に対応していくということが必要なのかと思っています。
それで実際に療養になった高齢者施設につきましてはもう昨年度から国の補助金がありまして、かかり増し経費ということで、実際に感染されている方を療養されている分につきましては、施設の規模等にもよってですけれども、その係る経費を補塡するような制度があります。それで昨年度につきましても実際に県内の高齢者施設で療養していただいたところがあるのですけれども、そういった制度をしっかり使っていますし、引き続き、もしそういったことがありましたら高齢者施設に対してその制度の活用を周知していきたいと思っています。
◎尾崎委員長
ワクチン。
●荒金新型コロナウイルス感染症対策本部事務局次長兼クラスター対策監兼クラスター対策チーム長
BA.2の置き換わり、第七波、それに対する行政の対応というようなことですけれども、2ページのグラフを見ていただいたとおりに3月中旬頃から下げ止まりの状況、そこから4月に入り上昇している。また、4月の上旬につきましてはBA.2の割合が4割ぐらいだったかというところで検査の中では出てきていますけれども、つい先日のところでこの週になってきますと6割ぐらいの疑い例になってきている。西部地域における感染者数が先週と比べると2倍というような場合になってきているということ、これはBA.2の影響が大きいのではないかと見ています。
そのような中で、第七波にいつ入ったかとかいう基準はないのですけれども、今月に入って上旬ぐらいからはやはり第七波の入り口に入ってきたという認識で捉えています。その中でBA.2対策なり第七波特別対策ということで出させていただいているところですけれども、感染者を一定程度抑えていきながら対応する、また医療も維持はしていくというところは継続していかないといけないと思います。ゼロになることはなかなか難しいと考えています。そのような中でも、今度は経済も考えていかないといけないというところにつきましても、今検討させていただいているということです。
●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
2問お問い合わせいただきました。
いつまで続くのか、いつ頃までに達したいのかという御質問だったと思います。
現状を申し上げます。3回目接種を受けられる方というのが、国の基準によりまして高齢者の方であれば6か月の間隔を置かないといけない。それと一般の方については7か月でいいと言われているのですけれども、実際は鳥取県の場合はもう既に6か月で接種をやっていただくようにしています。ですので、若い方の接種というのが実は2回目接種完了したのが昨年なのですけれども、大体多かったのが10月、11月に大きな固まりがあった。そこで6か月を足していただくと、今月であるとか来月というのが本来であれば若者の固まりが出てくるはずなのですけれども、先ほど申し上げたとおり、12-17歳につきましては先月の25日に初めて対象になってきた。3回目だけは、この12-17歳は対象から当初外れていたのですね。それが3月下旬に対象になったということで、スタートが遅れている。それで18歳以上については去年の12月から3回目接種の対象になっていたので始まっていたのですけれども、先ほど申し上げたとおり、6か月たたないと打てないという状況からもう少しかかるのではないか。ですので、目安としては6月ぐらいには、ほかの年代を見ていただくと大体それ以外の年代、特に高齢層については順調に打っていただいているのですけれども、先月まん延防止等重点措置が解除になって以降、鳥取県は関係なかったのですが、世の中がまん延防止等重点措置が解除されたということで、県営会場、市町村会場とも予約の入りがちょっと緩やかになってきている。気分がワクチン接種に行っていただけるような状況に、なかなか難しくなっているというのが現状でして、6月ぐらいには12から19の年代については先ほど申し上げたとおりスタートダッシュが遅かったので追いつくのが遅いのではないかというのは推測できるのですけれども、ほかの年代につきましては6月ぐらいには似たような数値に上がるのではないかと推測をしています。
2つ目です。ネット情報につきましては、委員御指摘のとおりです。昨年、初回接種のときも若者向けのネットでのいわゆるデマ情報、私も実は娘がおりまして高校生だったのですけれども、本気でそのデマ情報を信じていたというのがありました。ですので、そういった誤解を解くための漫画を使った子ども向けのチラシを作って学校とかに配布した、インターネット上にアップしたというようなことをしています。
委員がおっしゃられるような、誤った情報が何であって、正しい情報が何であるかというのは、実は先月なのですけれども、お医者さんが語りかけるYouTube動画を3本ほど作らせていただきました。そういったものをSNS広告、今インターネットのヤフーサイトとかいろいろサイトを見ていただくと、これは鳥取県民だけなのですけれども鳥取県在住の方のスマホ端末に情報が行くようなスポット広告を打っているところです。ですので、若い人はよりそういったところを見る機会があると思います。そこに入っていただくと動画を見ていただくような仕掛けを今盛んにやっていますので、そういったことを通じて委員がおっしゃられるような誤情報に対しての誤解を解くという取組ができればいいなと考えているところです。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
では、なければ次に行きたいと思います。
その他ですけれども、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局に対して執行部、委員の方で何かありますでしょうか。
では、ないようでしたら以上で終わりたいと思います。
執行部入替えのため暫時休憩します。
午前10時44分 休憩
午前10時48分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
引き続き生活環境部について行います。
執行部の説明は、いつものことながら要領よく簡潔にマイクに向かってお願いします。質疑等は、説明終了後一括して行います。
まず報告3、八頭町及び江府町の星空保全地域指定について、田中環境立県推進課星空環境推進室長の説明を求めます。
●田中環境立県推進課星空環境推進室長
それでは説明します。資料の2ページ目です。
八頭町、江府町を星空保全地域として4月15日に指定しましたので、御報告です。
これまでの手続やその妥当性につきましてはこの資料記載のとおりでございますが、資料の中ほど、その八頭町、江府町の星空等の状況は御覧のとおり八東ふるさとの森や江府町役場が等級21以上を記録しています。これは十分に美しい星空が見えるというものです。また、その八頭町、江府町におかれまして星空を活用した取組も星空観察会をはじめ両町とも今後さらに取り組まれる予定となっています。
次の星空保全地域における星空保全照明基準ですが、この詳細の説明は割愛しますけれども、その内容はこれまで既に指定されているほかの5地域の基準と同じです。なお、この照明基準は個人の住宅には適用されず、イルミネーションやぼんぼり等も規制対象外となっています。
ちなみに、街灯などの屋外照明器具につきましては今後新設や改修する際にはこの照明基準に沿ったものにしていただく必要がありますけれども、現在既に設置済みの屋外照明器具は今後もそのまま使用可能となっています。
かいつまんでの説明でしたが、私からの説明はひとまず以上です。
◎尾崎委員長
次に報告4、穂坂環境大臣政務官の環境政策に係る全国行脚(鳥取県)の開催について、中村参事監兼脱炭素社会推進課長の説明を求めます。
●中村生活環境部参事監兼脱炭素社会推進課長
それでは、資料の4ページをお願いします。4月3日に穂坂環境大臣政務官が来県され、知事をはじめ積極的に脱炭素に取り組む県内の自治体首長や民間事業者と意見交換をしました。県内の参加者が自らの取組を披露し、政務官からは鳥取の脱炭素は先進的、好事例がたくさんあるので全国に広げたいとのコメントがありました。翌4日の政務官のフェイスブックの投稿におきましても、鳥取県の取組をしっかりと取り上げていただいています。
◎尾崎委員長
次に報告5、令和4年度「日本一のすなば」魅力まるごと事業イベントの応募・採択状況について、平木緑豊かな自然課長の説明を求めます。
●平木緑豊かな自然課長
5ページをお願いします。鳥取砂丘未来会議が行っております「日本一のすなば」魅力まるごと事業のイベントの審査が先般行われまして、7事業を採択しました。
この事業は、鳥取砂丘の魅力の学びや体験、西側エリアの利活用を促進するためのイベントを行う事業者を支援するものです。採択の結果としては、記載のとおり7事業を採択しました。いずれも昨年からの引き続きですとか継続事業です。
なお、採択総額が予算額を下回りましたので、2次募集を行う予定としています。
◎尾崎委員長
次に報告6、飲食店及びスポーツジムにおける感染防止対策の徹底について、田中くらしの安心推進課長の説明を求めます。
●田中くらしの安心推進課長
6ページをお願いします。ゴールデンウイーク、飲食店の利用増加、BA.2系統への置き換わりなど感染再拡大のおそれがあることから、4月末までを重点点検期間としまして飲食店とスポーツジム等の巡回点検、注意喚起を行っておりますので、概要を報告します。
1の飲食店の巡回点検ですが、4月13日から28日にかけて実施していまして、昨日も今日も明日も実施をする予定にしています。
2のスポーツジムの注意喚起ですが、3月末にクラスターが発生したこと、あるいは同様の施設で感染が散見されたことを踏まえまして、78か所の施設に対して注意喚起等を行っています。
◎尾崎委員長
次に報告7、福島県沖を震源とする地震に係る広域応援職員の派遣について、森山住まいまちづくり課景観・建築指導室長の説明を求めます。
●森山住まいまちづくり課景観・建築指導室長
それでは、7ページをお願いします。3月16日に発生した福島県沖を震源とする地震について、3月23日から派遣したリエゾンが情報収集した被災地の支援ニーズを受け、地震被災建築物の応急危険度判定を行うため県職員判定士8名を相馬市に派遣したので、その概要について報告します。
2の被災建築物応急危険度判定士の派遣のところを御覧ください。(3)のところですが、判定士の活動としましては余震による建物の倒壊、落下物の危険性を判定して二次災害を防止するものです。このたびの判定活動は、住宅被害を心配された住民の方からの申出を受け、その住宅だけをピンポイントで判定しています。こうしたことから、下表のとおり判定結果43件のうち危険や要注意という結果が占める割合が多くなっています。
被害の特徴としましては、外壁タイルの落下、屋根瓦のずれ、ブロック塀の倒壊等となっており、参考の写真を添付しています。
次の8ページには地震被害の概要を記載しておりますので、後ほど御覧ください。
◎尾崎委員長
次に報告8、上・下水道広域化・共同化検討会の開催概要について、谷口水環境保全課長の説明を求めます。
●谷口水環境保全課長
9ページをお願いします。上・下水道の広域化・共同化に係る令和3年度第5回検討会を開催したので、その概要を報告します。
今回の検討会は、上・下水道の合同で各ブロックまとめて3月23日にウェブ会議で開催しました。
開催概要ですけれども、これまで検討してきたテーマごとの内容を水道広域化推進プラン(案)、そして汚水処理広域化・共同化計画(案)として取りまとめたので、その概要を市町村等に説明して意見交換するとともに、令和4年度以降の進め方を確認しました。計画(案)の概要は、別添でA3判両面2枚の資料をつけていますので後ほど御覧いただければと思います。
参加者から出た意見としましては、水道について令和5年度以降の関係市町で進める詳細検討における県の関わり方について、あるいは施設統廃合の市町ごとの効果額を示してはどうかということ、経営統合の効果試算に当たり参照した他の団体の事例についての御意見、御質問等、記載のとおり回答したところです。
一方、汚水処理広域化・共同化計画(案)に対しては、施設統廃合等に関し、受入れ側の地元自治会との調整の考え方、あるいは施設統廃合は東部、中部、西部で流域下水道をつくっていくようなイメージなのかという質問、あるいはメリットだけ記載するのではなく、デメリットやリスクなども併せて記載する必要があるといったような御意見がありまして、右に記載しているとおり回答したところです。
今後の予定としては、市町村等から出された意見あるいは最新の情報を踏まえて財政シミュレーションや計画案を修正し、11月頃を予定しているパブリックコメントを経て今年度末に広域化計画として確定、公表したいと考えています。
また、令和5年度以降の市町村等による詳細検討にスムーズに移行するため、本年度は主に検討体制の構築や検討事項の事前整理についてのモデル的な検討を行ったり、ソフト連携メニューについての具体的な共同化の内容を検討することとしています。
別添のA3判の資料については、計画案のエッセンスを一つにまとめたものになっていますので、また後ほど御覧いただければと思います。
◎尾崎委員長
次に報告9、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については生活環境部資料のとおりであり、説明は省略したいと思います。
執行部の説明は以上です。
委員の皆様、質問があればお願いします。
質問何件ありますか。
○市谷委員
6つです。
◎尾崎委員長
お願いします。
○市谷委員
全部9ページの上・下水道広域化・共同化検討会の内容についてです。前回も資料を頂いて、結局水道については中部で3つ、それから西部で3つ、計6地区の広域化で金額的には43.6億円の経費削減になるという市と、下水道については東部で10、中部で17、西部で8つ、合計35地区、41.9億円の経費削減効果があるというので資料を頂きました。ちょっと正直、担当者のところでいろいろお話をされているのですけれども、市町村の議会に全く説明がなくて、議員が資料を下さいと言ったらまだ県で検討しているものだから出せないと言われて、あくまで案だとはいえその案を作成する過程で当該市町村の議員、住民に対して全く説明がないまま密室でやられているような実態だと思いますので、その進め方は改善していただきたいと思います。
そのことと、あわせていろいろあるのですけれども、この水道のところの主な意見のところの4です。このいろんな定量的な経費削減と定性的な効果、管理体制とか緊急時の体制、要するに経費削減をしてどうやって管理体制の強化ができるのか。矛盾しているのではないかという問いに対してのこの回答は、全然回答になっていないと思うのです。体制を削減しながらどうして管理体制の強化ができるのか。これはちゃんと答えていただきたいと思います。
下水道の主な意見の4ですけれども、メリットだけではなくてデメリットやリスクについてもまとめる必要があるのではないかと。これは計画案に記載していくということなのですけれども、今既にデメリットは想定されているものがあると思うのです。これは以前にも言いましたし、これは他県でも問題になっているのですけれども、統合したがために災害が起きたときに代替がなくて非常に困ったと。災害復旧の際に非常に困ったと。だからリスク分散することが必要なのだと。そういうことをきちんと考えたり、それができなくなるデメリットがありますよということをきちんと言わないといけないと思うのですけれども、それが現時点で記載されていないというのは問題があると思うのです。この点についてはどうでしょうか。
今後の予定のところで、4、5月中に市町村に対して意見照会を実施するとあるのですけれども、ここでその議会だとか住民の方だとかそういうふうにたった2か月で、もう2か月といったってあと実質1か月だと思うのですけれども、これはどうやって議会や関係する住民の方たちに説明するのでしょうか。説明のやり方、どうされるのかというのを教えていただきたいと思いますし、その住民にとっては安心の飲み水の確保、きちんと下水道処理できるのか。それからさっき言ったリスク、料金、いろんなことをやはりきちんと伝えて、想定されるいろんなことをきちんと説明しないといけないと思うのですけれども、その説明の内容ですね、住民の方に対してどうされるのかというのも教えてください。
最後に、この広域化計画に盛り込まれたら絶対やらないといけないのか。前に聞いたら絶対ではないとは聞いたのですけれども、計画に盛り込まれて絶対にやらなくていい、絶対にしなくてもいいなどという理屈が本当に通るのか非常に心配なのです。計画化されたら、やはりやらなければいけないということになってしまうのではないかと思うのですけれども、その辺どうでしょうか。
●谷口水環境保全課長
市町村の議会や住民への説明に関しての1点目の御質問、後でも似たような御質問があったかと思います。
本年度の計画策定につきましては、まずは首長様の意見等を踏まえた案を今年度中頃にまとめまして、県でパブリックコメントを実施して住民含めた意見を聞くようにしています。また、市町村において市町村議会等への報告を行うようにお願いしておりまして、特に令和5年度以降の詳細検討におきましては住民も巻き込んだ議論の上、自ら広域化の判断をしていただくことが重要と考えています。
会議の中で出ました意見についてですけれども、水道の4番目の経営統合に関する記述の矛盾についてです。もちろん人員削減したところについて管理体制が強化されるというのは矛盾するのですけれども、この強化されるとかいうことについてはあくまでも県全体での話ということで記載したものなので、その当該団体について同じことを言っているわけではないということで回答をしています。もちろん人員体制が削減されるということは直接的には強化にはつながらないとは思いますけれども、県全体で持続可能性を高めることで体制の強化になるということが言いたかったということを説明しています。
次に、下水道の4番のメリット、デメリットの話なのですけれども、確かに指摘といいますか、意見があったとおりデメリットの部分についての記述がまだ十分ではないと認識しています。市谷委員からも以前お話があったように災害時のリスク分散の話、これも確かに記述する必要がありますし、下水道については特に今時点で一番問題になっているのは雨天時浸入水の問題です。大雨が降ったときに集約することで本来は入ってこない雨水が管渠の中に入って、それで容量をオーバーしてしまうということがあっては意味がないので、その雨天時浸入水対策の見通しと絡めてこの広域化ということを進めていかなければいけないということを認識していまして、その辺のリスクも記述するように検討しています。
それと計画を策定した以上やらないといけないという縛りがあるのではないかということですけれども、この広域化計画という県が策定するものについては令和5年度以降に事業化を具体的に検討するメニューについて効果を試算して、その取組方針や検討スケジュールを想定するのが目的でして、広域化の実施の合意をするものではないというものです。計画策定以降に市町村が市町村同士で行う詳細検討の状況によって適宜計画を見直すことができるような柔軟な制度でして、この詳細検討の結果、市町村が広域化メニューの実施を取りやめたとしても特にペナルティーはないということを国に確認しています。
○市谷委員
さっきの水道のところの人員削減と管理体制の強化の矛盾の話なのですけれども、今聞いても説明になっていないと思うのです。県全体でと言われてもね。それはやはりきちんと説明していただく必要があると思います。それからその各市町村議会の説明ですけれども、鳥取市議会で資料を下さいと言ったら県が出さないと言われたと。県から出せないと。さっき5年度以降みたいな話しされたのですけれども、もうはっきり言ってきちんと市町村議会に、それから住民にも今年度のうちに早期に関係するところにはデメリットも含めてきちんと説明しないと、行政が勝手につくったわと。そういうことではいけないと思います。直接その利益というか受けるのはやはり住民の方たちだと思いますので。住民の方からすれば勝手に自分のところに線を引かれているわけですからね。そこはどうですか。
●谷口水環境保全課長
先ほど鳥取市議会のお話がありました。これは特に県が出さないということを言っているわけではありませんで、問合せがありましたので今出すように、送るように準備していて今送っているところだと思いますけれども、この第5回の検討会の資料は概要版と本体計画書の案をお出しするように準備をしています。特に出さないというようなことは言っていません。
あと市町村議会への説明という話はごもっともな話ですので、しっかり説明をしていただくように市町村には働きかけたいと思っています。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○市谷委員
住民に対してはどうですか。
●谷口水環境保全課長
住民に対しては市町村の判断にはなろうかと思いますけれども、まずは市町村の議会の判断というところが先かなと思っています。
○市谷委員
市町村の判断とおっしゃるのですけれども、これは県が計画をまとめているわけですね、調整役だとは言っておられるのですけれども。県だって責任があると思うのですよ。
私も地図を見ましたけれども、こことここが統廃合してここは廃止するとか、これは住民にとっては本当に毎日の生活に関わることだと思うのですよ。県も一緒になって住民の方にこういう案をまとめているのですということを説明する責任は県にもあると思いますよ。
●谷口水環境保全課長
統廃合に対して非常に深刻だという捉え方をされているようですけれども、あくまでも住民サービスを低下させることを前提としたものではない、サービスはそのままにして施設を効率的に活用していくというための施設統廃合ということで、今まで提供されていた住民サービスが受けられなくなるということは全くありませんので、その点は誤解のないようにしていただきたいと思います。
○市谷委員
そうおっしゃるのだったら、県が正々堂々と住民の方に説明されたらと思いますけれどもどうですか。
●谷口水環境保全課長
個別の施設ごとの地元住民の方に説明するというようなことは今のところ予定していないのですけれども、パブリックコメントをさせていただいて県民の方々に見ていただくというようなことは考えています。
○市谷委員
一般的なパブリックコメントでは駄目だと思うのですよ。その当該のそこに住んでおられる方については、きちんとこういう内容を盛り込みますけれどもどうでしょうかというのをやらないと駄目だと思うのですけれどもどうですか。
●谷口水環境保全課長
県の策定する計画はこれからこれを検討しましょうという案を並べたものですので、これをしますというような計画ではありません。ですので、そこまでやるかどうか、やり方については検討させていただきたいと思います。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。
○野坂委員
私は2点ほど。
最初の4ページで、穂坂政務官が非常に高い評価をいただいた。これは喜ばしいことなのですけれども、意見交換会のメンバーを見ると米子市の姿がない。これは何でだろうと思うのですよね。
あと、評価の具体的な項目というのはこの印を打っているところが具体的な事例だと思うのですけれども、非FITを入れた自家発電自家消費というのは屋根貸しとかそういった取組が入っているのかと思うのですが、これから県が進めていくこういったようなところが大きく評価されているのでしょうか。
また、バイオマスなども鳥取県はかなり大規模なバイオマスも稼働していくということですけれども、バイオマス発電は評価の中にあったのでしょうか。その辺を教えてください。
あとは9ページです。先ほど来ずっとやり取りもあるのですけれども、メリット、デメリット、リスク、こういったようなものをはっきりしろと。まさにそういうことだろうと思うのです。今のこのサービスをいかに維持していくかということで、様々な議論がある。その中の一つの効率的なやり方というのが、ある程度の規模で運営していく広域化ではないのか。これは一つの選択肢ということで、この検討、議論を避けられる状況ではない。これは上下水道に限らず、全てのインフラはそうではないですか。施設もそうですし、全体的に単独市町村が全ての住民サービスを維持できる時代にないというのは、これは歴然としていますよね。ということでいけば、今の基本的なインフラ、基本的な運営方法というのを維持したときにどうなるのだということも、これはリスクとかデメリットという部分であるのだろうと思うのです。最終的には市町村が判断されることなのでしょうけれども、一方そういうきちんとしたリスクというのをはっきり見える形で議論していってもらわないと、何のための議論かというのがよく分からなくなってくるのだろうと感じるのですよ。そういった資料はきちんと出されているのか。今までの議論の中では将来の利用料の上昇とかいろいろありましたけれども、そういうようなことも含めて何が起きていくのかということがリスク、デメリットなわけですから、それが1点。
もう一つは、定量的な効果と定性的な効果というのがあります。定量的な効果というのははっきり分かりますけれども、定性的な効果が矛盾しないかということです。定性的な効果というのは今様々な行政のやり方も変わってきているではないですか。例えば、公共工事だって仕様発注から性能発注に変わろうとしている。この定量的な効果が一方あって、この定性的なものはどうするのだというのは、まさにそこに住民サービスを維持するための基準をつくって求めていくわけでしょう。いわゆる削減が目的ではないではないですか。だからこの辺の説明ももう少しきちんとしてもらわないと、市町村に下りたときに議論の混乱が起きると思いますし、濃淡が起きてくるのではないかなと。そう思うのですけれども、どうでしょうか。
◎尾崎委員長
この2点について。
●中村生活環境部参事監兼脱炭素社会推進課長
では、私からまず1点目、この会に米子市が参加していない理由ということで聞かれています。脱炭素の交付金に境港市、米子市、それからローカルエナジー、共同申請で先行地域に申請されているのですけれども、当然お声がけはさせていただいています。市長の日程が合わなかった、それが理由です。
2点目は非FITにバイオマスのことが言及されているかということなのですけれども、県内のバイオマスはいろいろあります。大きいものも小さいものもありますけれども、FITで対応していますので非FITというところではバイオマスについて言及はありません。ここではやはり屋根貸しの太陽光パネル、PPAモデル、これについての御発言と捉えています。
●谷口水環境保全課長
まずメリット、デメリットということできちんとリスクを見える形でということの御質疑でした。やった場合のリスク、デメリットももちろん書いていかなければいけないのですけれども、やらなかった場合のリスク、デメリットについてもというような趣旨だったと思います。
広域化をやらなかった場合というのが、例えばということですけれども、A3判の概要版資料を御覧いただきますと、2枚目の水道の広域化推進プラン(案)の概要ということで、2、現状と将来見通しという中の将来見通しということで全体の将来推計、今のまま事業を継続したらどうなるかというリスクを示しています。具体的には、水道の場合このままで続けていたら純利益については令和25年時点で赤字に、資金残高についても令和50年度の時点で全てのブロック、市町村で赤字になるという見通しがまずあり、その赤字を解消するための料金改定などを一定の財政ルールを設定して推計すると、右側の表ですけれども、この平成30年度の供給単価と比較しまして令和50年度の供給単価ですと上水道で108.3%、簡易水道では892%の料金改定率になるというようなリスクを記載しています。こういったことで定量的なリスクについては書けるものは書くようにしておりますので、それ以外の定性的な部分も含めてしっかりと書いていきたいと考えています。
もう1点、同じような話になりますけれども経営統合に関する定性的な部分の評価、メリット、デメリット、その辺についてはこの経営統合というのは非常に慎重に進めていかないといけないので、ここはしっかりと記述の内容を吟味しながら書いていきたいと思いますので、今後しっかりと検討していきたいと思います。
○野坂委員
環境政務官、これは分かりました。米子市も市長の都合がつかないといったって誰か出る人はいるのでしょうから、何だか違和感があるのですよ。誰か出ていないとね。市長の都合がつかないからこの担当部長が出ているのかなとか、市長、副市長の都合がつかないことありますけれども、これは肝煎りの政策だと思いますから。
あとやはり一番の大きな問題というのは、今、課長も言われましたけれども非FITですよね。これからFITが終わった後にどうやっていくのだというのがまさにこれから大きな課題だと思うので、その辺はこの間も言わせていただいたのでしっかりお願いしたいと思います。
広域化については、定性的な問題、課題というのはこれからまとめていかれるということですから、今の職員体制とか技術の維持とか様々ないろんな問題がありますよね。そういったようなところもつまびらかにしていって、見える形でいい資料をまとめていただいたらと思います。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。
○福間委員
水道広域化推進プランについて、管の老朽化の中身は各市町村ごとに全部把握できているのか。結局、今ここに出てきているのは、広域化を進めようとする場合のプランが先行しているように見えるのですよ。ただ、現実には市町村合併に伴って旧町村単位で水道料金が違ったのを、かなり長い年数をかけて何次計画かで水道料金を一旦落としてから、一定程度町村間の違いがあったものを年次計画で平均化を図っていくみたいなことをやっているところがあって、南部町などはそうしています。そんなこともやってみたりいろいろ工夫はしていますが、私はちょっと詳しい実態はよく分かりませんけれども、施設がかなり老朽化しているというのが全国的に主に言われていますよね。それの取替えに気の遠くなるような経費が必要だと。ところが一方で、ここで指摘があるように、中山間地域を抱える自治体というのは高齢社会を迎えて激減するわけですよね。そこで水道をどうするのかということで水道法が改正されて広域化などを進めていくということですから、僕は方向としては必要なことと思うのです。
ただ、さっき市谷委員からも指摘があったように相当時間をかけて地域住民の理解を得るというか、それは市町村が判断することでしょうけれども、西部の中で広域化をしよう、東部で広域化をしよう。東部は鳥取市が主体的になるでしょうけれども、広域化をしようと。いや、うちは一抜けだと。もう少し5年ほどうちは先ですわ。なら、あなたのところは5年ほど後に来なさいよみたいな話が現実に成り立つかどうかだと思うのです。広域化を進めようとするなら、やはり国の法律改正をしてその方向でやろうとしているわけですから、それはそれで異論があればその異論にどうすればお応えできるかという格好での広域化というのは必要かなという気が私はするのです。
ただ、さっき言ったように水道管の施設の老朽化の現状なども含めて、私どもも教えてもらわないとこの先をどうするのか、どう判断するのかというのはつらいところもある気がするのですけれども。特に私がこだわるのは、その施設の老朽化への対応というのは今回の推進プランは、いやいや広域化が主体ですから施設の老朽化についてはそれぞれの基礎自治体が責任持ってやってもらうというのが前提ですよと。それを踏まえた上で、広域化だけを改正水道法に基づいて進めようとしているのですよということなのかどうなのか、そこら辺をもう少し詳しく教えていただければと思います。
●谷口水環境保全課長
今回の水道の将来見通しを立てる上で、上水道については全部企業会計に移行していますので、固定資産の状況を全部把握できています。市町村によってはアセットマネジメントなり改築計画を管路も含めて更新計画をずっとつくっているところもあるので、そういうところはその計画に基づいて反映させ、ないところは一定の耐用年数で更新をかけるようなルールでシミュレーションをかけて、これは50年のシミュレーションなので将来的に改築をずっとやっていくとその費用もこれだけかかりますよということで、出てきた結果がこういった赤字になるという結果です。
○福間委員
それだったらさっき市谷委員から指摘があったようにやはりいろんな方法で、それは基礎自治体がそれぞれ自分のところで水道をどうするのかというのは責任を持たれないといけないのだから、国や県の方針についてこんな議論を始めますということをもう少し住民サイドに積極的にこの方向づけを提起してもらう必要があるような気がするのですよね。そうしないと、とてもではないけれども半年やそこらでこの意見、パブリックコメントで出して、2~3か月後に改修します。とてもではないけれども地域住民はそういうことにならないと思う、実態が。それはこの構想そのものが30年、40年かけてしないといけないというものですけれども、相当住民サイドも意識改革しないといけないと思いますので、私はなるべく早いうちに地域住民に対して問題提起をしてもらって、その基礎自治体でしっかり議論できる状況というのを問題提起してもらったらありがたいと思います。
●谷口水環境保全課長
御意見ごもっともだと思いますので、そういったことも踏まえて検討していきたいと思います。
○市谷委員
この上下水道関係の経費の話、要するにお金がいっぱいかかりますよということはさっき出されたところなのですけれども、大体国で簡易水道の補助金制度が打ち切られたり広域化計画にのれば補助率が高いとか、なぜ通常の改修について国などの補助率が広域化計画にのるよりも低い、安くなっている状況があるのか。財政支援の状況が悪い中で、それはもう新しいものを造るのにお金がかかるから広域化するか料金上げるかみたいな話しか出てこなくて、そういう水道施設関係の整備費の補助金がいかに悪化しているかということを言わないと、もうこの負担増がやむなしというか、だから広域化みたいな話にならざるを得ないような資料になっているのですよ。そういうこともきちんと説明してほしいと思うし、例えば鳥取市などは経費の回収率がいいと。それは水道料金値上げしましたから、それは回収率はいいわなと思うのですよね。よそは回収率が悪いですよと来るのですけれども、さっき福間委員もおっしゃったのですが、施設改修とか料金の改定とか市町村によって本当にまちまちなのですよ。それをこうやって回収率がいいだ悪いだと一律に並べられても、住民のところではそれは料金値上げさせられたからねというのもある。補助金の関係が今どうなっているかとか、何でこんなに負担が増えるような環境になっているのかとか、その外的な要因というか、取り巻く環境とかそれから市町村の実態とか、そういうことはやはり住民の方によく説明してと思います。意見で、福間委員の延長の話です。
◎尾崎委員長
御意見でよろしいですか。
○市谷委員
はい。
◎尾崎委員長
ではよろしくお願いします。
ほかにありますでしょうか。
では、なければそうしましたらその他です。生活環境部に関して、執行部、委員の方で何かありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
なければ、意見が尽きたようですので以上で終わります。
執行部入替えのため暫時休憩します。再開は入替え後すぐやりたいと思います。
午前11時30分 休憩
午前11時34分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
引き続き福祉保健部について行います。
執行部の皆様、簡潔に要領よくマイクを近づけてお願いします。
では、報告10、熱中症への対応について、萬井健康政策課長の説明を求めます。
●萬井健康政策課長
福祉保健部の資料の2ページをお願いします。熱中症の対応についてです。
近年、このゴールデンウイーク中ぐらいから高温になる等ありまして、熱中症による救急搬送の方が出てきます。こういった体がまだ暑さに慣れていないこの時期から暑さが本格化する夏に向けまして熱中症による救急搬送される方をできるだけ減らして、関係機関と連携しながらそこに書いてあるような取組を実施していきたいと考えていますので、御報告させていただくものです。
まず、昨年度の熱中症による搬送状況について御説明させていただきます。
一番下のところの参考と書いてある部分と、隣のページの3ページ目、こちらを両方見比べながらお聞きいただけたらと思います。
まず、搬送者数ですけれども、昨年度は令和2年度よりも猛暑日がかなり少なかったということとコロナの外出自粛の影響によりまして令和2年度から67名の減少という状況でした。
症状別の搬送者の状況ですが、残念ながら死亡者の方が1名昨年度は出ましたが、全体的には救急搬送された方の症状は軽症化していたというような状況でした。
特徴としましては、65歳以上の高齢者の方の搬送が多く全体の63.2%。こういった状況でして、あと3ページ目の下に書いていますが、年代別でやはり搬送の原因が異なっています。学生を中心に若い層では運動中の搬送が多かったということと、高齢者につきましては住居での発症、あと農作業中の発症が多かったという状況が見てとれました。
こういったことを受けまして、1番目、2番目、3番目と書いていますが、まず県民への注意喚起ということで例年やっていますが、熱中症の警報、特別警報、熱中症のアラート、こういったことを適宜報道を通じて資料提供したり、県のホームページ、あんしんトリピーメール等を利用しまして県民の皆様にいち早く情報を届けて、注意喚起を促していこうというものです。
あと、2番目に書いています、啓発物の配布による注意喚起も行おうということでして、熱中症の予防、対処方法を記載したうちわ、チラシ等を高齢者層の多く集まるような場所もしくは世帯、こういったところを中心に配布しながら注意喚起を行っていきたいと考えています。
あと、3番目に書いております関係機関との連携です。4月25日に県の熱中症対策連絡会議を開催しまして、鳥大の大谷准教授にお越しいただきながら県内の関係機関と特に高齢者の対策を重点的に取り組んでいくことを協議する予定です。
あと、4月27日にはゴールデンウイーク前として鳥取砂丘の熱中症対策会議も行うなど、関係機関と連携して熱中症による救急搬送が少しでも減らせるよう努めてまいりたいと思います。
◎尾崎委員長
次に報告11、鳥取県国民健康保険保健事業実施計画(県データヘルス計画)の策定について、及び報告12、共和薬品工業(株)鳥取工場に係る行政処分について、米田医療・保険課長の説明を求めます。
●米田医療・保険課長
お手元資料の4ページを御覧ください。国民健康保険保健事業実施計画、県のデータヘルス計画を策定しましたので報告を申し上げます。
データヘルス計画は、保健、医療、介護等のデータ分析により現状と課題を整理して、県全体の保健事業の目標を指標として定めていって、データによるPDCAを回しながら保健事業を推進していこうというものです。
素案の内容については、1月の当常任委員会で報告をさせていただき、先月の常任委員会でもパブリックコメントの状況を報告させていただきました。そのことを踏まえて、このたび計画を策定しました。お手元配付させていただいています。今後は、この策定した計画に基づいて着実な保健事業を市町村の皆さんと共に進めてまいりたいと考えています。
資料6ページを御覧ください。共和薬品工業鳥取工場に対する行政処分についてです。
去る3月28日に、共和薬品工業に対して法に基づく改善命令を行いました。その概要の報告を申し上げます。
企業としては大阪に本社がある共和薬品工業株式会社で、対象は鳥取工場になります。
処分の内容としては、製造業務及び法令遵守体制に対する改善命令処分ということで処分をしています。
違反の内容については、3番目を御覧ください。医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令で定める基準に適合しなかったことになります。具体的には、(1)のアで承認書と異なる製造方法による製造を行ったこと、イで虚偽の製造記録を作成し、製造管理の結果を適切に品質部門に報告しなかったことなどから、改善命令処分を行ったものです。
経緯としましては、当初、共和薬品工業の他県における工場で同様の調査が入ったという情報があり、本県も調査を開始しまして、記載させていただいておりますとおり、11月に報告書の徴収を行い、それから現地の調査などを行いまして、3月28日に改善命令の処分を行ったものです。
今後の予定としては、4月28日を期限に改善報告書を提出するよう求めていますので、提出された報告書が妥当であるか、それから報告のとおりに行われているかを立入調査で厳正に確認し、県としても厳正に対処してまいりたいと考えています。
◎尾崎委員長
次に新型コロナウイルス感染症患者の個人情報漏えいについて、坂本中部総合事務所倉吉保健所副所長兼健康支援総務課長の説明を求めます。
●坂本中部総合事務所倉吉保健所副所長兼健康支援総務課長
御報告を申し上げます。お手元の資料7ページを御覧いただきたいと思います。
倉吉保健所におきましては、新型コロナウイルス感染症の療養患者様のうち在宅療養されます方に体温計やパルスオキシメーターをお貸しすることとしています。その際に、倉吉保健所におきましては貸出物品等チェックリストを作成しまして、患者様の名前、それからお貸しする物品、それからお渡しする物品、こういった一覧表を作って封筒に同封するようにしています。患者様の御自宅にはポストに封筒をお入れしていますが、このたび患者様の御自宅に別の患者様の封筒も誤って投函をしまして、患者様の個人名が漏えいしたことが判明しましたので御報告するものです。
また、今後、同様の事案が起きないように再発防止策を講じまして、個人情報の適切な管理に努めてまいりたいと考えています。
事案の概要について御報告申し上げます。
漏えいした情報につきましては、倉吉保健所管内の新型コロナウイルス感染症患者様1名のお名前です。漏えいしたのは本年度4月1日です。発覚の経緯ですが、封筒を投函しました直後、患者様に職員から連絡をさしあげまして、今お届けしましたが御確認いただけますかということで連絡を取りましたところ、封筒を開封された患者様が自分の名前と違う患者さんの名前があるということをお申出になりました。私どもが誤って投函してしまったことが分かりましたので、直ちにその封筒を回収したものです。原因としましては、封筒の表書きに患者様の名字のみを記載しておりまして、配達の当日には同姓の患者様がもう一人いらっしゃいました。配達担当職員が誤って2通ともお一人の方にお渡しすべきものであると誤認しまして、また配達用リストとそれから封筒との照合確認ができていなかったということが原因です。
対応状況ですが、誤って投函した封筒は直ちに保健所職員が回収しまして、その日のうちに本来の患者様にお渡しをしました。また、氏名が漏えいしてしまった患者様御本人に対しましては4月5日に謝罪をしまして、今後の再発防止に努めることをお伝えしたところです。
再発防止策につきまして御説明申し上げます。
配達を担当する職員には、配達する封筒が1世帯1封筒であることを明記した文書を交付して徹底をいたしています。それから、これまで作成していました配達用リストは住所とお名前が記載してありましたが、このリストに患者別の番号を振りまして、同じ番号を封筒に記載するようにしました。また、封筒の宛名には患者様のフルネームを記載するようにしました。さらに、研修を通じまして個人情報の保護と上司への速やかな報告について職員に再度徹底したものです。
このたびは大変申し訳ございませんでした。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
委員の皆様、質疑があればお願いします。
○福間委員
6ページ、よく分からないので教えてください。
これは行政処分の報告ですけれども、これは鳥取県知事が行政処分を出すのですか。
●米田医療・保険課長
おっしゃるとおりです。製造業務について、鳥取県知事が鳥取工場の事案について処分をするというものでして、本社のある大阪府あるいはもう一つ工場がある兵庫県も同日で連携を取っていまして、同様の処分を各府県と足並みをそろえて行ったものです。
○福間委員
そうすると、この共和薬品工業に限らず、例えばこういうこれに類したような工場などあった場合、それは全部その立地自治体の知事がこの許認可権か何か持っているわけかね。
●米田医療・保険課長
そうです。
○福間委員
国ではないわけか。厚労省は、これは何も知らないわけか。知らないでもいいのだな。法律でここの一番頭にある医薬品、医療機器等の品質有効性云々の法律第145条に違反しているのであれば、それに対するその責務は厚労大臣が命令権を持っているのではないのかということが私は問いたいのです。
●米田医療・保険課長
国と県の関係については、また関係図などを資料で提出をしたいと思います。国もこの事案は承知をしていまして、当初は情報が入ったのも厚生労働省から当県に情報を入れていただきました。関係図はお示しをしたいと思います。
○市谷委員
2、3ページの熱中症対応です。最近コロナの関係でマスクをしたまま運動しているとか農作業をしていたというようなことがあって、注意喚起する際には、そういうことはマスクをしなくていいよということをちゃんと徹底していただくのが必要なのと、それから高齢者の方など特にコロナのことがあって自宅で熱中症になるということに今なっている。以前は公民館でクールシェアみたいなことをやっていましたけれども、今のコロナ禍において、なかなかやりづらいので、自宅での熱中症対応はどうするのかということをよく周知していただくことが必要だと思いますし、今、電気代が上がったりするのでクーラーをあまりつけていなかったりとかいうこともありますので、クーラーを適切に使うということを周知していくこと。それから生活困窮者の方に対してのクーラー設置の支援制度があると思うのですけれども、もしそれが継続されているのであれば周知していくということも必要だと思います。いろんなこの対策の周知について確認をさせてください。
4、5ページの国保のデータヘルス計画のことです。5ページの6の具体的な目標の(1)なのですけれども、ここに当該データ分析を効果的に活用できるよう県のデータ分析事業の強化に係る目標を設定すると。県のデータ分析事業の強化に係る目標設定というのはどういう意味で、どんなことをされるつもりなのかを教えてください。
(4)のその他のところの最後にも、この取組方針や目標の進捗状況を把握・共有し、進捗状況が思わしくないものについてはその結果分析や解決方法に係る議論を重ね、PDCAサイクルを適切に回していくと。PDCAサイクルを適切に回すというのは、どういう対応をされるということなのでしょうか。ペナルティーでもあるということなのでしょうか。
本当にこういうデータ分析に基づいて早期検診が必要だというのだったら、県がその検診に対してもっと支援するとか何か具体策がないと、データ分析を生かした取組になかなかならないと思うのですけれども、その辺はどうでしょうか。
あと最後に6ページの共和薬品工業の関係です。ここは企業立地補助金をもらっているのではないかと思うのですけれども、そちらでの対応、対策というのはきちんとなされるのでしょうか。
◎尾崎委員長
では、順次お願いします。
●萬井健康政策課長
熱中症の対策について、数点御指摘がございました。
マスクの適切なつけ外しの徹底についてです。こちらにつきましては、当方から新聞等で漫画を利用した周知であったりとか短時間の県政のPRビデオ、テレビ報道、こういったものを利用して、距離が取れるような場合については外での運動のときにはマスクをしなくて適切な対応をしてくださいといった周知は昨年度も行いましたし今年も行う予定です。あとコロナの対策本部の中でもメッセージの中にこういったものも入れていきながら、皆様にも周知をさせていただいているところです。
あと、高齢者等の自宅での熱中症の対策です。これは各市町村でもこの辺には力を入れていただいていまして、全市町村とも民生児童委員であるとか健康教育の場、こういった場で個別に高齢者のお宅に行った際とか集会があったときとかに声かけ、啓発、いろんなチラシを用いながら分かりやすく丁寧に説明をさせていただいているところです。
あと、クーラーの生活困窮者の方への支援ですけれども、こちらは別所属の支援体系になっています。こちらは確認をしまして、まだ継続しているようでしたら併せてこちらも周知をしていきたいと考えています。
●米田医療・保険課長
データヘルス計画のデータ分析についてのお尋ねをいただきました。
分析は、例えば市町村ごと、地域ごとで分析したりして、どういったところに健康課題があるのか、受診率の問題なのか、あるいは例えば疾病の特性なども分析をして進めていこうというものです。
あともう一つお尋ねをいただきましたPDCAサイクルを回していくということで、ペナルティーのようなものがあるのかという御質問ですが、そういったことはありません。受診率をはじめ疾病の状況のデータを経年で見ていく、あるいは地域ごとで見ていくというようなことをもって、鳥取県の中での市町村ごとあるいは地域ごとでの健康課題を明らかにして保健事業を進めていきたいというような趣旨です。
もう一つ、共和薬品工業のお尋ねですが、委員おっしゃるとおり共和薬品工業は企業立地補助金を受けています。その補助金がどうなるかということは当課の所管ではありませんので、また担当部局で違反の悪質性とかを考慮して判断はされることになろうかと考えています。
○市谷委員
共和薬品工業の分は、商工労働部に伝えていただきたいと思います。
データヘルス計画の関係です。県のデータ分析事業の強化に係る目標というのは何か数値目標を置くのかと思ったのですけれども、データ分析事業の目標というのはどういうものなのでしょうか。
さっきPDCAサイクルを適切に回していくということで、課題を明らかにして対応していくということなのですけれども、その対応策が何か前に進むような施策を組まないと対策が進まないと思うのです。それでその健診事業に対する県の支援だとか、もっと充実するとか、何かそういうことは考えていないのでしょうか。
●米田医療・保険課長
データ分析の目標は今後設定をする、あるいはほかの計画にあるようなものを目標にしていきたいと考えています。
強化という文言はありますが、その強化についての目標は今後の関係者での議論と考えています。
あとPDCAサイクルの具体的な事業ですが、関係者の御意見などもお伺いしながら有効な事業を考えていきたいと考えています。
○市谷委員
何かしつこいようですけれども、県のデータ分析事業の強化に係る目標というのは数値目標なのか何なのかよく分からないので、また後で教えてください。
◎尾崎委員長
後でお願いしますね。
○野坂委員
私もデータヘルス計画で2点ほどお尋ねしたい。まず4ページの5のところ、ここで生活習慣病の予防みたいなのがあって、次のステージが早期発見、早期介入、それであとは医療の領域に入っていくということだろうと思うのですよね。(1)の生活習慣病の予防というのは、反省も含めてこれは教育の段階からきちんと理解してやっていくというのが非常に重要ですし、自分は大丈夫だという意識があるではないですか。だからなかなかここというのは時間もかかるし、難しいところかなと。必要なのでしょうけれども。
私は、行政が担う一番重要なところはこの(2)だと思うのですよね。医療の領域に入らないように、できるだけ早く早期の発見あるいは早期の介入、こういったところを厚くしていって、できるだけ健康状態に引き戻すというところというのは多分これから高齢化社会を迎えて肝になってくるのではないかと。
そのような観点で見ると、(1)番のところに高齢者のフレイル対策を含めたというのがあって、このフレイルの捉え方なのですけれども、これはいわゆる要介護の領域に入ってくると健康な状態になかなか戻せない。介護が必要になる一歩手前の領域、ここを早く見つけて早期の介入があると健康状態を戻せるということだろうと思うのですよね。そうなると(2)番目の領域なのではないかという気がしたものですから、この辺の考え方というのはどうなのかということです。
あと、6番目のデータヘルス推進の話ですけれども、デジタルDXということが叫ばれていて、日本のデータ化がもう立ち後れていて、それが様々な場面で住民生活に非常に重大な影響を及ぼすというのが出ていますよね。例えばワクチンの接種一つだってそうですし、様々な給付金などの給付などでもそうですし、例えば災害が起きたときの個人のデータヘルスの管理などというのももうお手上げ状態になりかねないとか様々な問題、課題があって、あるデータを一元化してきちんと管理していく必要性というのは論をまたないということだろうと思うのですよね。この分野というのはやはり単独の市町村はなかなかやりにくい、取り組みにくいということを考えれば、広域の自治体である県がしっかりとデータを蓄積して、適切に管理してフィードバックしていくというのは極めて重要だと思うのです。この点についてどうなのか。2点お願いします。
●米田医療・保険課長
高齢者のフレイルの関係と健診の関係ということですが、フレイル、介護の一歩手前ということでして、そういった方も医療にかからない事前の対策というところが必要だと思います。生活習慣病、介護状態にならないための生活習慣病の予防ということも必要であろうかと思いますので、(1)に書かせていただいています。
当然ながら、(2)の早期発見のところはおっしゃるとおり行政の行うべき対策としては重要なところであろうかと思いますので、受診率の向上あるいは見つかった要精密の二次検診の受診率の向上などに努めてまいりたいと思います。
あとデータのことについての御質問ですが、データも県でいろんなデータをもって国保の保健事業を行っていこうという計画ですので、全県を捉えたデータの分析などを通じて保健事業を推進していこうと思っています。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
その他です。福祉保健部に関して、執行部、委員の皆様で何かございますか。
では、ないようですので福祉保健部につきましては以上で終わります。
ここでお昼休憩に入りたいと思いますので、暫時休憩します。再開は13時になります。お疲れさまでした。
午後0時03分 休憩
午後1時01分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
引き続き子育て・人財局について行います。
皆様にお知らせしておきます。中西子育て・人財局長、戸井家庭支援課長はオンライン参加することについて許可していますので、どうぞ御了承ください。鹿島副委員長は引き続きオンラインです。
それでは、始めたいと思います。
執行部の皆様、要領よく簡潔にマイクに向かってお願いします。質疑等については、説明後一括して行います。
では、報告14、令和3年度結婚支援事業の実施状況について、報告15、子育て支援員の配置状況及び保育士等の配置基準に係る弾力化の実施状況について、及び報告16、教育・保育施設等における安全・安心対策について、川上子育て王国課長の説明を求めます。
●川上子育て王国課長
子育て・人財局の報告資料の2ページをお願いします。令和3年度結婚支援事業の実施状況について御報告します。
えんトリー(とっとり出会いサポートセンター)は、県内3か所で20歳以上の県内在住者、県内勤務者、鳥取県への移住を希望する方に会員登録をいただいてマッチング等の結婚支援を行っているところです。令和3年度末には、成婚退会や更新されていなかった方が多く、令和2年度末よりも登録会員が減少しているところではありますが、令和3年度中には例年より多くの196組のカップルが成立し、36組の方が成婚されているところです。特に昨年の2月から開始しました縁ナビの後押しによるサポートが大変好評でして、利用登録者も多く、既に4組の成婚につながっているところです。
令和3年度もまたコロナ禍ではありましたが、婚活スキルアップセミナー等1回当たりの人数を減らして回数を増やし開催をしていきました。参加者からは、成婚への意欲が高まった、結婚に対する意識の変容につながったとの意見、感想等をいただいているところです。
また、事業所間婚活コーディネーターによる交流会では25組のカップルが成立するなど、既存の人間関係を超えた出会いの場となっているところです。
えんトリーによる結婚支援のほか、子育て支援団体が高校や企業等に出向き若者へのライフプランセミナーや乳児との触れ合い体験、育メン養成キャラバン等を開催し、将来自分が結婚や家庭を持つことの具体的なイメージを持つきっかけにつなげるよう意識啓発を行っていきました。
今年度も市町村とも連携をしながら、結婚支援の取組を進めていくこととしています。
続きまして、3ページの子育て支援員の配置状況及び保育士等の配置基準に係る弾力化の実施状況について御報告します。
本年3月に実施した子育て支援員の配置状況及び保育士配置基準に係る弾力化の調査の実施結果です。
子育て支援員は、平成27年度に施行された子ども・子育て支援新制度により認められた新しい子育て支援の担い手であり、国の定める基準の研修を修了し、地域において保育や子育て支援分野の各事業等に従事する上で必要な知識や技術等を習得した者として県が認定を行うものです。令和4年3月1日時点で365人の子育て支援員が県内の保育所、放課後児童クラブ等において各事業に従事しています。
(2)の支援員養成研修の内容になりますが、基本研修、専門研修を終えて県で認定することとなります。
めくっていただきまして、この研修の修了者についてですが、令和3年度は182名の方が修了されました。今年度も(4)のスケジュールに沿って支援員の養成研修を行っていく予定です。
次に、3の保育士の配置基準に係る弾力化についてですが、(2)を最初にお願いします。制度内容について記載しています。待機児童が解消されるまでの緊急的、時限的な対応として国が平成28年4月に打ち出した保育士の配置基準に係る特例の運用で、本県では令和7年3月までの対応として県条例に基準を定め、(1)の朝夕の園児の少ない時間帯における弾力化、(2)保育士と近接する職員を保育士とみなす弾力化、(3)8時間以上開所する保育所における職員配置の弾力化を行っているところです。
実施状況(1)に返りますが、令和3年度、県内の保育所、認定こども園等232施設のうち91施設で保育士等の配置基準の弾力化を実施しており、子育て支援員の176人を含め小学校教員免許状保有者など235人が保育士、保育教諭とみなされて保育に従事しています。これらの制度により職員の勤務シフトが緩和され、保育士の配置にゆとりができ、職員の負担軽減につながった。また、基本的な知識を備えた職員が増えて、保育の充実につながっているというような声を保育現場からいただいているところです。
続きまして、5ページになります。教育・保育施設等における安全・安心対策についてです。
令和4年1月に公表されました児童事故防止に向けた検証チームによる報告書において、県の取組として提言、御意見をいただいた内容についてその状況を御報告します。
事故事案の検証に当たり、昨年9月に県内全施設に対しヒヤリ・ハット事例の収集、活用に係る調査を実施しました。調査結果は参考で表に記載しているとおりですが、その際に収集したヒヤリ・ハット事例について、各教育・保育施設等において活用いただけるよう事例集として取りまとめました。そして各施設、市町村に周知を行っています。別添に事例集そのものを添付しておりますので、後ほど御覧いただければ幸いです。
また、当課における事故報告や事故の初動対応が不適切であったことも指摘をされていまして、改善を図ってきたところですが、これら県の対応について人事異動や担当が交代したときも適切に対応ができるよう、国が定めるガイドラインや指針に都道府県がするべきと記載されている事故発生時に行うべき内容について、課内の役割分担や対応等を定めた県の安全管理マニュアルを作成しました。
主な内容としましては、事故発生時の対応、再発防止のための取組、事故予防のための研修や指導監査、現地指導、事故発生時の課内の職員体制や役割分担等について定め、県内の福祉施設や市町村に周知しました。保育施設等における事故対応について共通理解を図り、適切な対応を引き続き行ってまいりたいと思っています。
◎尾崎委員長
次に報告17、米子児童相談所管内における虐待事案について、戸井家庭支援課長の説明を求めます。オンラインですけれどもお願いします。
●戸井家庭支援課長
資料の6ページをお願いします。米子児童相談所管内における虐待事案について御報告をします。
米子児童相談所が虐待事案として関わっていた児童の母親が、児童養護施設に入所中だったその息子に自分のところへ来るよう誘い、令和3年1月5日頃から約1年間、居所を移して自己の支配下に置くなどしたことから、令和4年2月2日に未成年者誘拐の疑いで逮捕されたという事案です。児童は無事発見されましたが、児童の家出から発見まで約1年、問題解決までに長期間を要してしまったことに対しまして、心からおわびを申し上げたいと思います。誠に申し訳ございませんでした。今回の事案をしっかり検証しまして、二度とこのようなことにならないよう対応策を検討していきたいと考えているところです。
それでは、まずこの事案の経過について説明させていただきます。
今回家出した児童は10代の男性で、平成29年10月から里親での養育が行われています。令和2年8月にその養育里親から家出をしていますが、そのときは3日後に自宅に戻ってきたとの連絡が母親から警察にあり保護されています。その後、今回家出した児童養護施設に入所していましたが、令和3年1月5日にその児童養護施設から家出をしたものです。事案発生直後から児相は警察と連携し母親の自宅を訪問したり自宅周辺を見回ったりしていましたが、児童を発見することはできませんでした。そうした状況の中、3月17日に児相が警察と弁護士を交えて今後の対応を協議いたしましたが、その時点では母親が児童をかくまっているという確証がなかったことから、強制力のある法的対応は困難だろうという判断をし、引き続き関係者で情報を共有しながら今後の対応を検討していくことを確認したということです。その後も母親と面談や電話連絡を続けていましたが、児童に関する情報が全くなかったところ、5月28日と6月9日に母親と児童が一緒にいるとの目撃情報が入ったことから自宅周辺の巡回を行っていましたが、このときも児童を発見することはできず、その後も情報が入らないという状況が続いておりました。弁護士への相談も随時行っていましたが、11月18日に相談した際に児相は2件の目撃情報により告訴することを決め、1月7日に告訴、記載していませんが1月14日に警察に正式に受理され、2月2日に未成年者誘拐の疑いで母親が逮捕されました。その後3月10日に不起訴となりまして、児相は3月31日に児童の家庭復帰を決定、現在は児童福祉司の指導や関係機関の支援を受けながら母親と自宅で生活しているという状況です。
その下の3に検証の状況について記載しています。現在、児童の家出から母親の逮捕、児童の発見に至る米子児相の一連の対応につきまして検証を進めており、4月18日に中央児相、倉吉児相と当課で1回目の内部検証会議を行ったところです。今後は米子児相からヒアリングを行いまして内部検証の結果をまとめ、外部の有識者にも意見をいただくこととしています。
◎尾崎委員長
次に鳥取県の「教育に関する大綱」の改定について、藤田総合教育推進課長の説明を求めます。
●藤田総合教育推進課長
続いて、資料の7ページをお願いします。鳥取県の「教育に関する大綱」について、令和4年4月1日付で改定しましたので報告します。
改定の概要ですが、中期的な取組方針を定める第一編については県立高等学校への国際バカロレア教育の導入、鳥取県独自の少人数学級のさらなる推進や県立夜間中学の開校準備など本県の新たな動きに対応した取組を明記し、毎年度の重点取組施策を定める第二編については学力向上、いじめ・不登校対策、ヤングケアラーの支援強化など令和4年度に取り組む重点施策を盛り込んでいます。
2、改定のポイント、第二編、令和4年度重点取組施策についてでは、新たに明記した主な取組を記載しています。授業改革の推進について、小学校高学年において教科担任制の導入による質の高い授業の提供を推進すること、学力向上策の推進について「鳥取県・市町村学力向上推進会議」を設置し、学力向上の課題解決に向けて全県一体となった取組の推進や、鳥取県独自の学力・学習状況調査の分析等を活用して作成する個人カルテによりまして、個々に寄り添った指導、支援を推進すること、また中ほど、いじめ・不登校対策については県、市町村による「いじめ・不登校等対策連携会議」において学校が抱える諸課題の解決に向けた具体的な対策を検討し、課題を抱える学校への重点的な訪問、そして指導、助言を行うこと、ヤングケアラーに対する支援体制強化について各学校において児童生徒が相談しやすい体制を整え、適切な支援機関につなげるとともに、SNSでの相談対応やオンラインサロンを開催し、ヤングケアラーを孤立させない取組を行うことなどを盛り込んでいます。
別冊で教育大綱を添付しています。後ほど御覧くださいますようお願いします。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
これから質疑に入ります。御意見のある方はどうぞ。
○市谷委員
3ページの子育て支援員の配置の関係です。そもそもこの制度は期限を切ってやってきているのですけれども、その期限がずっと延びてきていて令和7年3月末までということです。でもこれは年を経るごとにその子育て支援員の活用が増えていて、これは本当に県としてはどうするつもりなのかというのがすごく気になるのです。期限を切っているということは、あまりいいとは思っていないので期限を切っているのだと思うのですけれども、このままただただ期限を延長していくだけでは、保育士の資格のない方の活用がずっと増えていってしまう。これはどうするのかというのがすごく気になるのですけれども、基本的にはこれは解消していくということで県は向かうつもりがあるのかというのを聞きたいのです。
それで現場での保育士不足ということがあるのですけれども、保育士不足解消のための手だてがこのままでは多分足りないからこういうことになっているのだと思うのですが、その辺の手だてというのは新しいものが何か考えられているのかどうか。
国から来た処遇改善の制度ですけれども、市町村が給与規程があるから使えないというところがもうほとんどで、もう恐らくほぼ使われていないと思うのです。例えばああいうものをきちんと使ってもらうように働きかけをするとか、もっと手だてが要ると思うのです。その辺を教えてください。
あと5ページです。このヒヤリ・ハットの関係できちんと対策のマニュアルを作って徹底していくのですけれども、この放課後児童クラブについては、これは異年齢の、学年も違ういろんな子どもたちや発達障がいの子どもさんやいろいろ本当に混然一体となっているというのが多分学童保育だと思うのです。ヒヤリ・ハットの報告があまりされていなかったり、だけれどもその活用していない理由を回答しているのがちょっとしかないものですから、恐らくいろんな困難があると思うのですけれども、徹底がちゃんとできるのかなというのが心配。その辺この学童クラブのところにはどう徹底していくのかと。
あと保育関係の施設というのは本当に非正規の職員さんが多いので、非正規の職員さんたちが入れ替わりしていく中でこういうことを皆さんに周知してきちんと報告を上げてもらうというのはなかなか大変ではないかと思うのですけれども、その在り方はどうなるのかというのを教えてください。
あと、6ページの米子児童相談所の虐待問題で、少し前より詳しい経過の説明があったのですけれども、不思議なのが、児相が預かっていた子どもさんがいなくなって家にもいることが確認できなかったら、普通は行方不明で、預かっている子どもさんがいない、場所が確認できないのに捜索願も出さない対応だったというのも、これは何か理解ができないのです。それからお母さんを逮捕して不起訴が決定して家庭復帰というので、えらくここは早く家庭復帰になっていて、子どもさんは何で児相から出ていってしまったのか、子どもの気持ちはどうだったのかなとか、お母さんは不起訴ということで家庭復帰というのは、すごく違和感があるのですけれども、この辺も説明してください。
●川上子育て王国課長
まず、弾力化の制度についてですけれども、令和7年3月が今のところ期限としています。解消するつもりがあるかということですが、これにつきましては今市町村ともお話を聞かせていただいているところです。保育士の人材、配置状況もですし、保育所の入所児童数が減ってきているというような現状もあります。その辺りもしっかりと分析をしながら、今年度からしっかりと議論をしていこうと考えているところです。
あともう1点、3%の加算のことだと思います。委員おっしゃられるとおりで、今回は公立の保育所につきましては、給与規程の改正等の兼ね合いもあって実施していないところがあるということは把握しています。これらの課題については、こういう現状があるということをしっかりと国にも伝えていく必要があると認識しているところです。
次に、ヒヤリ・ハットの関係です。放課後児童クラブについては実はそもそもこのヒヤリ・ハットもですし、事故の報告というものが、昨年度この事故の検証を受けて、事故報告の在り方を昨年8月に通知をさせていただいたのですけれども、それで初めて気がついた、こういう報告をしなければいけなかったということに気づかれたということで、放課後児童クラブからかなり事故の報告も昨年度から上がるようになってきました。これらの事故の状況でありますとかそういうことをしっかりと、今回はヒヤリ・ハットというのは少なかったのですけれども、事故の状況というところも市町村や各施設、放課後児童クラブにも還元をさせていただいて、注意喚起を図っていきたいと思っています。
あと非正規の職員への周知ということですけれども、昨年末もさせていただいたのですが、非正規の職員も含めて今研修を受講していただくように働きかけをしているところです。研修手帳についても、職員だけではなくて、そこに従事されている方皆さんに研修を受講していただく。研修を受講していただいたところに研修を受講しましたよというような県からの認定書を交付するというような取組をしつつ、研修手帳も職員全体に配らせていただいたりというところで取組を進めているところです。また状況等を確認しながら、引き続き安全対策をしていこうと思っているところです。
◎尾崎委員長
よろしいですね。
○市谷委員
はい。
◎尾崎委員長
では、次に戸井課長ですか。児相の件です。
●戸井家庭支援課長
まず、捜索願の件です。捜索願は家出発覚後、施設には夜10時を過ぎても戻ってこなかった場合に警察に連絡をするというような、そういう施設内のルールといいますか、そういうものがありまして、今回も10時を過ぎても帰ってこなかったので、その時点ですぐに警察に捜索願を出しています。
不起訴となってから家庭復帰までが早過ぎるのではないかという話でしたが、逮捕された後、子どもが児童相談所に一時保護されていまして、その間、何度も子どもの話を聞きながら対応してきています。母親も不起訴が決まる前に多分釈放されていたと思いますが、釈放されてから面談もやっていまして、子どもも家に帰りたいというような話も以前からずっとしていたのですけれども、今回も家に帰りたいというような話もあり、児相としても慎重に対応された結果だと思いますが、児童福祉司の指導を受けながら生活をさせるということで決められたのだと思っています。
○市谷委員
今の米子児相の関係なのですけれども、結局子どもさんが帰りたくて抜け出したのですかね。それで何かそのいろんなことの判断が、それで結局最後は、子どもさんは帰りたいし自宅復帰と。それができるのだったら最初からそういう判断でいくということもあったのかと思うのですけれども、何だかいろんな時々の判断が適切にされたのだろうかと思うのですよ。本当に振り返ってみればということなのかもしれないのですけれども、子どもさんの気持ちもちゃんと聞いてあげていたのだろうかと思ったり、保護者の方との話というのもきちんとここに至るまでにされていたのだろうかと思ったり、対応というか判断が何かおかしいのではないか。
◎尾崎委員長
コメントですか。
○市谷委員
うん、またほかの方もあるでしょうけれども。
◎尾崎委員長
まだありますか。
○市谷委員
さっきのヒヤリ・ハットの関係です。以前、鳥取養護学校なのですけれども、ヒヤリ・ハットの報告を学校が持っていたのだけれども教育委員会にきちんと全部上げていなかったという事例があるのですよ。それは固有のそのときの話だったのかもしれないのですけれども、もう遠慮なく報告を上げてくださいとしないと何か隠すというか、そういうことにならないように配慮していただきたいと思います。
7ページの教育大綱です。県の学力・学習状況調査なのですけれども、報道を見ていたら、全部の市町村が今年やっていないようなのですが、その関わっていない、実施していない市町村の理由がもし分かれば教えていただけたらと思います。
●戸井家庭支援課長
市谷委員から適切な対応だったのかという話がありました。そういったところを含めて、現在検証しているところです。もうしばらくお待ちいただければと思いますので、理解いただければと思います。
◎尾崎委員長
では、ヒヤリ・ハットの件。
●川上子育て王国課長
事故報告の件につきましては、忘れないようにということで毎年度頭にも周知徹底させていただくように市町村と各施設にさせていただくのと、指導監査の中でもきちんと報告について、昨年度も重点事項として取り組んだのですが、引き続きこれらについては報告いただくように指導していくようにしています。
●藤田総合教育推進課長
今のお尋ねは全国の……。
○市谷委員
鳥取の独自の分。
●藤田総合教育推進課長
鳥取県独自のものは5月連休明けから実施するものですが、参加しない市町村もあることについては私が現在把握できていませんので、教育委員会に確認してまたお答えをします。
◎尾崎委員長
そのほかありますか。
○野坂委員
6ページですけれども、今説明を聞いていてもやはり私も市谷委員と同じ感想を持つのですよ。そもそもこの事案というのは身体虐待と心理的な虐待、この心理的な虐待というのは種類がありますからね。例えば養育里親に委託したわけでしょう。そこからなぜ家出になったのかという原因だってあるのだろうと思うのですよ。まずこれがどうなのかということもありますよね。いわゆる保護した理由がそもそも解決になっているのかどうなのかという問題があるではないですか。心理的な虐待というのがどういう話で、例えばマインドコントロールみたいなことでもあるのでしょうし、いろんな意味があって、要するにこの母親から離すべきだとした判断というのがあるのだろうと思うのですね。そこで里親に出た。またそこから出た理由というのも、根本的な問題が解決しているのかしていないのかという疑問だって湧くわけですよ。
結果的に1年間放置されたわけですけれども、この1年間で、では実際に行方不明期間中はどこにいたのかということも、これは後の対応に関係してくるのではないですか。結局ここの自宅に半ば監禁みたいな状態でされていたのか。そういうことでいけば学校にも行けない、何にも分からない。外に出歩いていないということでいけば、それが発見できないほどということはもう監禁の状態だったのかどうなのか。その間が1年間もあるわけですね。では、そもそもその虐待の状況というのがまたそこで深刻になっているのではないかという懸念も疑問もありますよね。
しかしながら、この不起訴決定からそういうそもそも問題があった家庭にすぐさま帰すという措置に対してもやはり疑問を抱きますよね。これらについて、やはり合理的に説明してもらわないと分からないですよ。お願いします。
●戸井家庭支援課長
野坂委員から幾つか質問をいただきました。
まず、その心理的虐待あるいは身体的虐待ということで、おっしゃられたようにマインドコントロールみたいなことがあったのかという話です。個別の事案の詳細についてはこの場でどこまでお話しさせていただいていいのか、ちゅうちょするところはありますけれども、言われたようなことも念頭に児相では対応をしてきています。
1年かかっていたわけですけれども、その間どこにいたのかというような話もありました。これについても、おっしゃるとおりどこにいたのかということによって今後の対応とか児相としての対応の仕方というのはまた変わってくるかと思うのですけれども、母親はもちろん子どももこの1年間どこにいたのかということはなかなかはっきり言ってくれていないという状況が今もあります。少し時間をかけながらその辺りもしっかり確認していきたいと思っています。
また、家庭復帰が早過ぎるではないかという話ですけれども、そこは児相としてもしっかり時間をかけて話合いをした上で決定されたことだと思いますが、そこら辺りを今回のその検証の中でしっかり話を聞きながら確認していきたいと思っています。今この場でお答えするような材料は持ち合わせていませんので、これだけしか話ができません。
○野坂委員
では論点整理、疑問点を言っておきます。
まず、そもそもの虐待の理由がありますよね。これが深刻な状態で離さないといけない、保護しないといけないという状態にあったわけですよね。少なくとも、そうなればその対象となったお子さん、あるいはそもそもの母親、これらの状況が改善しない限りには問題解決になっていかないですよ。それには時間がかかるということで離すわけですよね。離して里親に行くわけですけれども、里親のところからも家出をする。それは要するに原因となるものは、そもそもそういう心理的な影響が改善していないからなのかどうなのかという問題もあるではないですか。
それで1年間どこにいたのか分からないけれども、家庭復帰は早い、すぐさまするというこの理由だって全然分かりませんよ。例えばそこを仮に実家にいたとすると、さらに心理的な精神的な虐待を受けている可能性だってありますよね。様々な虐待を受けている可能性だってありますよね。それはお子さん本人、当事者がどうこう言うより、やはり専門的な見地から判断していく。離すという判断になったわけですからね。にもかかわらず、やはりこの家庭復帰の措置決定というのがいかにも早い。そこにどういう合理的な理由、説明があるのかという、これが不思議でしようがない。こういう特異なケースなのでもう少し丁寧にきちんと説明してもらわないと、果たしてこういうことがよかったのかどうなのかというのが理解できませんよ。
◎尾崎委員長
戸井課長、今の論点は4点ありましたけれども、その点について今後きちっと回答が出るようにしていただきたいということです。よろしいですか。
●戸井家庭支援課長
今言われた件につきまして、検証会議の中でしっかり議論してまいりたいと思います。
◎尾崎委員長
そのほかありますでしょうか。(発言する者あり)
○野坂委員
だからその説明がつかない間に要するに復帰決定するわけですよね。ではなくて、そこがきちんと結論が、検証ができるときまでは離しておいて、それから復帰とかということでないと、子どもさんに対してはもう重大な影響がどんどん進行している可能性だってなきにしもあらずでしょう。だからそれも含めて、この措置決定も含めてもう一回きちんと検討してもらわないと、説明してもらわないと。
●中西子育て・人財局長
検証は検証で行うのですけれども、今の野坂委員の質問の論点に対しましては、まずは児相に確認しまして、家庭でどうなったということの説明を後ほどさせていただきたいと思います。
あと、1年間どこにいたのかということですけれども、少なくとも監禁の状態ではありませんでした。
あと、もともとこのケースの場合は、母親に会いたい、家庭に戻りたいという話合いを進めようとしたところが家出をされて、全く話ができなくなったという期間がとても長くなってしまっています。先ほども言いましたけれども、なるべく早く説明できるようにしたいと思います。
◎尾崎委員長
よろしいでしょうか。
○野坂委員
委員会にはきちんとした説明をしてもらわないと、これで分かりましたというわけにならないのですよ。要するに当事者がいるわけだから。そのお母さんも含めて人生がかかっているわけでしょう。そもそもの問題が解決できているのかなという疑問、心配があるわけですよ。この報告を聞いたら、皆さんがそう思うのではないの。
○市谷委員
それでもうこんなに早く復帰するという話になるのだったら、最初から分離する必要があったのかとその判断自体がどうだったのかなとも思ってきてしまうのですよね。必要があって分離して、ではそのときには子どもの気持ちをきちんと聞いてきたのかとか、保護者の状態どうなのかとか、何だかそういう最初のスタートの段階での判断と、それがどうであって今がこうでと。こんなに問題にしているのに家庭復帰というのはもう本当に状態が改善したのだろうか、最初の問題意識はどうだったのだろうかと思わざるを得ないのです。だから野坂委員が言われるのも私も本当に同じように疑問に思うし、何か今日の説明を聞いていてもすっきりしないというか分からないです。
●中西子育て・人財局長
個別の事例でして、ここでどこまでどう説明していいのかという判断も迷うところもありまして、ここはもう少し整理させていただきたいと思っています。
◎尾崎委員長
では、また別の機会にしますか。この場ではまだ分からないわけですね。
●中西子育て・人財局長
いえ、分からないというか、分かっていることもあるのですけれども……。
個人の話をどこまでどう説明していいのか分からないところもありまして。
○野坂委員
家庭復帰を決定としているのですけれども、措置されたのですか。家庭に帰されているの。
●戸井家庭支援課長
帰されています。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
では、もう少し整理をしてということでお願いします。いろいろまだ疑問もいっぱいあるとは思いますけれども。
そのほかありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
そのほかないようでしたら……。その他もないですね。子育て・人財局につきましては以上で終わりたいと思います。お疲れさまでした。ありがとうございました。
委員の皆さんはちょっとお残りください。
(執行部退席)
それでは、お疲れさまでした。
常任委員会の県内調査、出前県議会について御相談します。
お手元に届いていますでしょうか。毎年行っている出前県議会の日程を7月から8月までの間に開催してはどうかと考えています。それで出前県議会と併せて県内調査も実施してはどうかと思いますが、皆様の御意見はいかがでしょうか。それで、もしいいということになれば、お手元にアンケート用紙と過去の実施状況についての資料をつけていますので、もしするとなればどの日程がいいのか4月27日までに御記入いただいて御提出いただければと思います。その結果を踏まえて、改めて皆様に御相談させていただこうかと思います。
出前県議会、県内調査を実施してはどうかと思いますが、この点についてまずお諮りしたいと思います。御意見伺わせてください。よろしいでしょうか。(「はい、一任します」と呼ぶ者あり)
では、やる方向でということになるかもしれませんが、そうさせていただきたいと思います。
あともう1点、国立療養所長島愛生園等の訪問についてお手元にまた資料がありますけれども、今年も交流会をさせていただきたいと思っています。改めて御相談しますけれども、現時点の予定日とあります。今後変更になる可能性もありますけれども、あらかじめ御了承ください。訪問される方がありましたら、御参加のほどをよろしくお願いします。
何か御質問ありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、以上で終わりたいと思います。
午後1時46分 閉会
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