令和4年度福祉生活病院常任委員会議事録

令和4年8月19日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
尾崎  薫
鹿島  功
市谷 知子
濵辺 義孝
藤縄 喜和
浜田 一哉
内田 博長
福間 裕隆
野坂 道明
欠席者
(なし)


説明のため出席した者

  西尾新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長、中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長、若松生活環境部長、中西子育て・人財局長ほか各次長、局長、課長、関係職員

 

職務のため出席した事務局職員

  藤田課長補佐、田中係長、山田係長


1 開会   午前10時00分

2  休憩   午前10時37分 / 午前10時57分 / 午後0時07分

3  再開   午前10時40分 / 午前11時02分 / 午後1時00分

4  閉会   午後1時35分

5 司会   尾崎委員長

6  会議録署名委員  野坂委員、市谷委員

7  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

 

会議の概要

午前10時00分 開会

◎尾崎委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりです。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 今回の常任委員会は、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局、福祉保健部、生活環境部、子育て・人財局の順で執行部の入替えを行います。
 初めに、会議録の署名委員を指名します。
 本日の会議録署名委員は、野坂委員と市谷委員にお願いします。
 それでは、報告事項に入ります。
 まず、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局について行います。
 執行部の説明は、簡潔に、そしてマイクに近づいて言っていただきたいと思います。このマイクに近づけるというのが時々ずれますので、よろしくお願いします。
 質疑等については説明終了後に一括して行います。
 では、報告1、「鳥取県BA.5対策強化宣言」の実施について、太田新型コロナウイルス感染症対策総合調整課長の説明を求めます。

●太田新型コロナウイルス感染症対策総合調整課長
 コロナ本部資料の2ページを御覧いただきたいと思います。「鳥取県BA.5対策強化宣言」の実施についてです。
 概要のところです。新規陽性者数が過去最多を更新し、病床使用率がこの冬のピークを超える状況となり、特別な感染予防対策でありますとか、クラスター対策を県民、事業者が実施して感染抑制につなげるために、県内全域に8月末までBA.5対策強化宣言を行いまして、様々な協力要請等を行いましたので、御報告申し上げます。
 この制度の概要ですが、中段の下のところに参考として記載しています。感染者の急増によって医療負荷の増大が認められる都道府県が地域の実情に応じ、BA.5対策を強化して、国が取組を支援する制度ということで、7月29日に決定したものです。
 この条件としまして、病床使用率が50%または昨年の冬のピークを超える。鳥取県はこの冬のピークを超えました。2番目としまして、入院患者がおおむね中等症以上など、入院医療を必要とする者を入れるという場合となっておりまして、本県もその状況に至ったということで、8月11日に申請をしまして、12日に承認を得られました。
 本県が行いました具体的な要請は、真ん中の2番に記載しています。施設の皆様への協力としまして、クラスターが多く発生している施設等の特徴に応じた対策として、院内保育のクラスター防止対策等、あと保育園のマスク着用の難しい園児の対応等をお願いしています。次の丸で、社会福祉施設・医療関係等の体制強化ということで、職員がホテルに自主隔離をするときの支援でありますとか、イベント開催時の対策の強化、商工団体と連携したテレワーク導入等を要請しました。2番目の県民の皆様への協力要請としまして、マスク着用、換気などの対策の再徹底、マスク会食、イベント参加時の対策、無料検査の受検等を要請したところです。今後も感染状況を見ながら、順次必要な対策要請に努めてまいりたいと思います。

◎尾崎委員長
 報告2、新型コロナウイルス感染症の対応について、報告3、新型コロナウイルス陽性者氏名の漏えい事案の発生について、福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長の説明を求めます。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 まず、新型コロナウイルス感染症への対応について御説明します。
 申し訳ありませんが、資料の差し替えがありまして、お手元に配付した別紙の資料を御覧いただければと思います。グラフの過去最多の陽性者数が1,085名となっているものです。よろしいでしょうか。
 この夏の感染状況ですが、6月20日以降の感染拡大を第七波として取り扱っています。この第七波に入って、6月中旬以降、上昇の傾向が継続しており、歯止めがかからない状況です。当初、県西部を中心に感染拡大していましたが、7月下旬以降は東部地区でも急速な感染拡大が続き、現在は全県で感染者数が非常に多い状況が続いています。ちなみに本日公表の速報値、今の暫定値ですが、1,121名と、また過去最多となる見込みです。また、年代等による内訳については資料で御確認ください。
 続きまして、クラスターの状況です。第七波に入って陽性者の急増に伴ってクラスターの件数も急増しています。学校ですとか保育所、子ども関係の施設が多いのですが、医療関係、高齢者施設などについても多く見られており、こういったことが医療への負荷にもつながっています。
 続いて、死者数についてです。第七波に入ってからの死者数は20名とこの2か月ほどで今までの2倍となっています。
 続きまして、裏面を見ていただきまして、現在の各種要請などの状況です。
 まず、BA.5強化宣言については、先ほど太田課長から報告したとおりです。
 (2)の鳥取県版新型コロナ警報について、現在は東部と中部に警報、また、西部には特別警報を発令しています。
 続いて、(3)の注意喚起情報です。全県で過去にない感染状況となり、さらに拡大傾向が続いていることから、8月10日に感染急拡大厳重警戒情報として、今までより、より強い注意喚起を促す情報を発出しています。
 続いて、(4)レベル分類の状況です。感染者数については過去にない多さなのですが、病床使用率についてはまだ50%未満であることから、現在の県内の状況はレベル2に該当すると判断しています。
 続いて、3番のお盆期間中の受診相談体制強化、あと抗原検査キットの配付についてです。お盆期間中、医療機関の休診等が多いため、臨時の相談電話の開設と有症状者への抗原検査キットの配付を行いました。特に休診した医療機関の多い14日に抗原検査キットの配付希望が多く、検査希望者のバイパスとして機能したと考えています。
 続きまして、新型コロナウイルス陽性者氏名の漏えい事案の発生について報告します。
 資料の5ページにお戻りください。今回、3事案、報告させていただきます。
 事案の1と2は、陽性者への聞き取り調査の際に、接触のあった陽性者の氏名を聞き取りの対象者へ誤って伝えてしまった事例です。事案の1では、担当者の理解不足で誤って伝えてしまったもので、事案2については、調査票に記載のあった氏名を聞き取り対象者の知っている人だと誤認して伝えてしまったものです。また、事案3については、クラスターの疑われる施設の調査をしていた職員が施設側の把握する陽性者の数と県側の把握する陽性者の数が一致しなかったことから、本来示してはいけないのですが、陽性者2名の氏名を示して確認してしまったところ、施設側が把握していない陽性者であったので、施設にほかの関係のない陽性者の氏名が漏えいしたものです。このうち1名については、聞き取り票自体が間違っていて、実際には別の施設に属する方だったというもの、もう一人はその方自身が施設側に陽性となった事実を伝えていなかったということで、県からその方が陽性になったことを施設に伝える形となってしまいました。いずれの事案についても、漏えい対象の御本人と、あと陽性者の氏名を聞いた方への謝罪を行って、状況について御承知、御理解をいただいています。
 また、再発防止策としては、担当職員への周知徹底をすることはもちろんなのですが、不要な情報を塗り潰して不用意に読み上げないようにするというようなことを取り組んでいます。

◎尾崎委員長
 次に、報告4、新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について、小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長の報告を求めます。

●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
 資料の7ページをお願いします。新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について御報告します。
 1番、本県の接種状況です。県全体の接種状況と年代別の接種状況については表のとおりです。
 2番目お願いします。3、4回目接種の促進についてです。(1)7月22日、全ての医療従事者と高齢者施設等の従事者が4回目接種の対象者に追加されました。翌23日にはワクチンバスで通所型障害者施設の職員の方への接種を実施したほか、今月に入り、御覧のような高齢者・障害者施設で実施または実施予定です。また、公民館等、身近な場所での接種会場開設により、高齢者の4回目接種を促進しているところです。
 (2)若年層への3回目接種です。(1)県内の高校に出向いての出前説明会を計13校で実施済みです。夏休み明け以降も引き続き実施予定です。
 続きまして、資料8ページをお願いします。(2)イオンモール日吉津での接種会場では、今月14日から新たに12から17歳の若年層を対象とした3回目接種を開始しているところです。(3)金曜日の夜間接種です。本日午後6時から倉吉シティホテルにて開催予定で、昨日までに120人の御予約をいただいているところです。(4)ワクチンバスは本日まで延べ49回、企業、大学、福祉施設等に派遣し、約900名の方に接種いただいています。(5)8月20日日曜日には、12から17歳の若年層を対象とした接種会場を中部1市4町と共同で開設します。昨日までに100人を超える御予約をいただいているところです。
 3番、今後の国の動向についてです。(1)オミクロン株対応ワクチンについてです。早ければ10月半ばから1、2回目接種を完了した方全員を対象にした接種を開始することを国が発表していますが、最終的な対象者及び接種間隔、ワクチンの供給スケジュールについては現時点未定です。県としては、感染が急拡大する中、現時点で最良の手段として今あるワクチンでの速やかな接種を呼びかけ、関係機関と連携して接種を進めてまいります。
 (2)小児接種については、今月8日の厚生科学審議会にて、9月上旬から接種努力義務を適用する方針が示されました。県としては、安全性と有効性について引き続き周知するとともに、接種加速化を進めてまいります。
 最後になります。4番目、予防接種法に基づく医療機関からの副反応疑い報告についてです。前回7月21日の常任委員会以降、副反応疑い報告件数の増加はありません。なお、全国の数値については、7月10日現在の数値に更新されています。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから報告事項に対する質疑を行っていただきます。
 質疑のある方はお願いします。マイクのスイッチの切替えをお願いします。

○市谷委員
 2ページ、3ページ、4ページです。BA.5というのが通常の感染対策を擦り抜けていくのだということをずっと言っていて、それで結局、感染が大きく広がってしまったわけなのですけれども、どうしたら抑えられたと思っておられるのかなと。といいますのが、その後の
BA.5対策強化宣言に伴っての対策が従来型の対策なので、そもそも広がりをどうしたら抑えられるかということをもっと突っ込んで考えて対応しないと、同じことをやっても収まらないと思うのです。通常の対策を擦り抜けていくものに対して、広がってしまって、どうしたら抑えられたのだろうかというところをどう考えておられるのかを教えてください。
 私はやはり行動制限しないといけないのではないかと前にも言ったのですけれども、そういうことは結局ないし新しい対策にもないので、抑えられないのではないかなと思っているのです。その辺を教えてください。
 2つ目にレベル分類です。レベル2ということで言っていますけれども、はっきり言って新規陽性者数の数はこれでいくとレベル4なのです。それで、確保病床使用率45.7%とありますけれども、50%になったらレベル3なのです。新規陽性者数が増えれば、当然、入院する人が増えてくるわけですから、新規陽性者数の区切りを大きく取って、しかもこれだけ増えていることについて、もっと早めに警戒するというふうにして、これはレベル3、4相当なのだというふうにしないと、レベル分類している意味がないと私は思うのです。この実態からいくと、これだけ感染者が増えたら、当然、病床逼迫にもなるということなので、レベル分類は何のためにやっているのか。早めにレベルを上げて警戒をしていくというものに改善しないといけないのではないかと思うのです。このままではいけないと思うのですけれども、その辺はどうでしょうか。
 3つ目に……。

◎尾崎委員長
 幾つありますか、市谷委員。

○市谷委員
 3つです。

◎尾崎委員長
 3つですね。

○市谷委員
 HER-SYSの問題です。確かに入力しなければいけない項目がいっぱいあるというので簡素化するというのは、私もそうかなと思います。ただ、患者さんの数を把握する、一人一人がどういう病状、状態なのかというのを把握することをやめてしまったら、これは今後感染対策をどうするかという方針も立てられなくなる。HER-SYSの入力は簡素化したりやめたりはいいですけれども、どうやって県内の患者さんの数と患者さんの状態を把握するようにされるのか、すごく気になるのです。それも教えていただきたいし、伴って今在宅の方がすごく増えています。結局、在宅の方にきちんと健康観察をして薬も届けて物資も届けると言っていたのですけれども、現状はもうそうなっていなくて、なかなか保健所から電話が来ない、せきが出ても薬も出ない、家の置き薬で対応してください。それから薬が欲しいと言ったら、自分で薬をもらいに行ってくださいと。もらいに行ってくれる人がいなかったらどうするのかという現状なのですけれども、これについてどう対応されるのかということも教えてください。

◎尾崎委員長
 では、順次、最初のは太田課長でしょうか。
 では、どちらでも。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 まず、BA.5感染をどうしたら抑えられるかということです。同じことのように見えてしまうのですが、このオミクロン株のBA.5については、特にエアロゾル対策ですね、エアロゾルによる感染拡大が考えられる状況がクラスターなどを見ていると多く見られますので、とにかく換気ですということを、いろいろな場面でこういうふうに換気をしましょうということを本部会議などでも示して、報道の取材なども受けながら周知しているところです。2方向の窓を開けるとか、今までだったら何となく窓を開けてくださいとか換気扇をつけましょうとかいうことだったのですが、なるべく具体的に換気の方法を示して、きちっと換気ができるようにしましょうというようなことを特に強く申し上げています。あと、基本的な対策、マスクですとかそういったことも申し上げていますが、まずは換気をきちっとしましょうというのを伝えています。
 行動制限についての言及もありましたが、こうしたことを続けることで今のところ行動制限はなく感染拡大を抑えていこうとしているところです。
 続いて、レベルの御質問です。レベル分類についても陽性者数については確かに前回の第六波を経験した上での数値設定だったのですが、それを上回る第七波の感染拡大になっております。感染者数から言えばレベル4相当というのもおっしゃるとおりなのですが、病床のほうを見て今のところはレベル2の判断をしております。早めにレベルを上げて警戒を呼びかけてはという御指摘もあったのですが、そちらについては、感染拡大厳重警戒情報という別の情報を出して、感染自体はかなり大変な状況ですという情報提供をしてしっかりとした感染対策を呼びかけているところです。
 あと、もう一つ、HER-SYSのところです。HER-SYSというか今後の陽性者数の把握方法についての御質問ですが、まだ国から具体的にどうしましょうということは明確に示されていません。鳥取県だけでやり方を決めてやっても、やはり全国的な統計ということもございますので、恐らくまずは国で統一したやり方を示して、その上で鳥取県でどうやって把握するかということを考えるのかもしれません。報道などで示されているのは、インフルエンザのような定点方式のやり方で流行状況を把握するということです。
 一人一人の状況を把握することが大切だという御指摘もありました。そちらについては、感染症法の届出ではないのですが、陽性の方から保健所に御連絡いただいて、陽性者の個別の事情を把握しまして、医療につなげていくことを今は考えています。
 あと、在宅の方が増えていて、保健所からの連絡が遅いですとか、お薬がなかなか手に入らないというようなことがあるのではないかという御指摘です。県の保健所から連絡等をしている分については、一応、最初の聞き取りなどもスムーズにできておりまして、陽性者の方に連絡がつかないということもまれにはありますが、連絡をつけていって聞き取りとかはしているところです。あと、薬などについては、かかりつけの先生に電話ですとか対面で受診していただいて、薬は薬局から処方薬を配達していただくようなこともできますので、そういったようなことも活用、御助言いただければとは思います。

○市谷委員
 私は、今の状況というのは、エアロゾルなので繰り返し繰り返し窓開けたりして換気してくださいとかマスクしてくださいというのは今までどおりの話で、それはそれで大事なことだとは思うのですけれども、非常に感染しやすいから警戒してくださいということを早めにもっと強力に打ち出して、一定の行動制限も含めてやるということをやらないで、ここに至った。とにかくあとは一人一人が努力してくださいというこのことは、やはり一定の振り返りをしていただきたい。また次の感染力の強いものが出るかもしれません。要するに施策をもっときちんと打ち出していたら、ここまでの広がりにはならなかったのではないかということも想像するのです。だから、きちんと振り返っていただきたいと思うし、今、個々人の努力に任せるようなことだけでは本当にこれは深刻な状況だなと思いますので、それは言っておきます。それから在宅の関係です。これは鳥取市の保健所なのかもしれませんけれども、今言われたようなことにもなっていないし、実際には自分で薬を取りに行ってくださいと、誰か家族でと。そんな人がおられたらいいですけれども、そうではない場合も多い。これからHER-SYSの入力にかけていた人をそこにかけなくて済むから、在宅の手当てもしましょうとなってきているのですから、現状をよくつかんでいただいて、どう人的に対応していくのか、鳥取市の保健所も含めて聞いて改善をしていただきたいな思います。

◎尾崎委員長
 要望でいいですか。

○市谷委員
 今のは要望でいいです。
 病床の関係ですけれども、なぜ宿泊施設を利用した臨時医療施設を開設されないのでしょうか。これだけ病床が足りない足りないと言いながら、少し不思議なのです。在宅の方はなかなか医療が行き届きませんから、宿泊施設を活用してそういうこともされたらいいと思うのですけれども、なぜやらないのですか。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 臨時の医療施設に病床をという御質問ですが、中部地区においては臨時の医療施設を開設しておりまして、そちらには5床ですが、入院できる体制になっています。東部地区は外来のみで西部は臨時の医療施設はないという状況です。それぞれの圏域の事情によって今はこういう体制になっているところです。
 先ほども話しましたとおり、病院自体の病床は50%弱の病床使用率ということで、まだベッド自体はあるのですが、いろいろな院内感染のこととかスタッフの問題とかがあって、なかなか入院受入れが進まないという状況ですので、そういったところで改善ができればと思っています。

○市谷委員
 基礎疾患を持ってコロナになっている方が自宅で療養している状況というのは結構広くありますから、これは非常に心配だなと思うので、もう少し臨時医療施設も広げていただきたい。比較的症状もなくて軽症という方だったらまだあれなのですけれども、疾患を持っていてコロナにかかっているのに入院ができない、それから状態が悪くなっていっているような例もありますから、臨時医療施設をもう少し広げていただけたらなと思います。
 ワクチンのほうを聞いていいですかね。

◎尾崎委員長
 これは要望でいいですか。

○市谷委員
 要望で。
 ワクチンのほうなのですけれども、7ページの3回目接種。これは新聞にも出ていましたけれども、全国的にも鳥取県は接種率が低いと。それから4回目接種というのが呼びかけられていますけれども、60歳以上と、それから施設関係などのケア労働者と、あと基礎疾患のある方で、10月からのオミクロン対応のワクチンというのは本当にいつになるだろうみたいな話で、4回目接種の対象をもう少し広げるというのはできないものなのでしょうか。そうしないと間に合わないのかなと。どうですかね。

●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
 4回目接種の対象を広げるという議論については、厚生科学審議会というのがありまして、改良型オミクロンのワクチンを10月にという話と同時に、4回目接種の対象を現在が60歳以上と、さっき委員がおっしゃられたように、医療従事者、福祉施設の従事者ということで今定義づけされて、基礎疾患のある方という。それで、それ以上に広げるかどうかというのは、実は議論を国でされました。それで、やはりいわゆる現行のオミクロン株に有効なワクチンが10月半ばからはどうやら準備ができそうだということを受けて、今、逆に4回目接種の対象をいたずらに増やすのではなくて、まずは今打てる方、つまり若年層であれば、極端な話、数字的に言えば2回は打っているけれども、3回目はまだ打たれていない方もたくさんおられます。それとお年寄りの方は4回目を打つと。それで4回目、基礎疾患がある方、これは重症化予防という観点からです。それで、今、改良型については、先ほども申し上げましたけれども、最終的な対象であるとか接種間隔についてはまだ今議論が進められているということなので、最終的にどうなるか分からないのですが、国としては、やはりオミクロン改良型ができれば、それを打ってもらうと。それで、その間については3回目まだの方は3回目、4回目まだの方は4回目を打ってもらうことで進めている状況です。国がそういった方針を出している以上、県独自で対象を増やすことはできませんので、まずは2回目を打たれた方には3回目を打ってください、それと3回目を打たれた4回目の対象になり得る方については4回目を打ってくださいということで、積極的に声をかけて、それで場所を提供して接種を促進しているというのが現状です。ですので、委員の答えにはならないのですけれども、国があくまでも4回目接種の対象を拡大するかどうかについては審議されて、この前の結論としては、取りあえず今現状のままでいくということになっておりますので、県としてもそれに応じた形で今まだ接種されていない方に対しての接種を呼びかけるという取組を進めているところです。

○市谷委員
 国ともよく調整していただきたいと思うのですけれども、今の理屈でいくと要するに今のオミクロン株に十分に対応できないということなので、4回目接種はみんな受けなくなってしまう。4回目接種を一生懸命これから進められるのでしょうけれども。

●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
 ごめんなさい、よろしいですか。

◎尾崎委員長
 はい。

●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
 すみません、私の説明がつたなかったのですけれども、国が4回目接種の対象を限定的にしているという理由は、今、委員がおっしゃられたように、今のワクチンはいわゆる旧武漢型のワクチンをベースに作られているワクチンなので、今、どんどんデルタからオミクロンと変異していったオミクロン株に対しては感染予防という観点では若干物足りないと。ですので、先ほどお話に出ました10月半ばに出てくる改良型というのが感染予防にも重症化予防にも有効であるというのを待っている状況と。ただし、若い人に対しては3回目を打つことでそこでまだいいのですけれども、60歳以上の高齢者と基礎疾患のある方、あとは60歳以上の方とか基礎疾患の方を相手にされる施設の従業員に関しては、感染予防という観点ではなくて、重症化予防、発症予防という観点から4回目を打ってくださいということです。ですので、我々は改良型を待つのではなくて、とにかく今打てるワクチンをまず打ちましょうと。それで、委員もさっきくしくも言われたのですけれども、国が10月半ばと言っていますが、それが10月半ばすぐ立ちどころに打てるかどうかというのが今まだ分からない状況であれば、とにかく2回打った人には3回、3回打った対象の方については4回をまず打ちましょうと。その上で、マスクをしたり手指消毒をしたりということで、やはり気をつけながら生活しましょうと。ですので、国も県もそうなのですけれども、待つというのは全然得策ではない。それは専門家も言っているのですけれども、今あるワクチンを打って、とにかく感染予防も少なからずありますし重症化予防、発症予防ということに注力してくださいと。今それが我々としては言うことです。ですので、待ちましょうというのは正しくないと思いますので、我々としてはとにかく打てるワクチンは打ってくださいというスタンスです。

◎尾崎委員長
 はい、分かりました。ありがとうございます。
 市谷委員、簡潔にお願いします。

○市谷委員
 国とも調整していただく必要があると思うのですけれども、10月から始められるかどうか分からないのですが、これをいよいよ接種となったらいろいろな手続とか、また時間がかかってずれ込んでいくということもあったりするでしょう。4回目接種の分をもう少し広げていただくような対応も並行してやりながらがいいのではないかと。感染はしてしまうかもしれないけれども重症化を防ぐことができるという点でリスクの高い人から今やっているということですが、この間、50代の方が亡くなられたりもしていますから、もう少し広げることも並行してやっていただくのが要るのではないかと思います。

○濵辺委員
 4ページ、抗原検査キットの配付一覧が出ているのですけれども、一つ確認したいのが、この抗原検査キットは国から配付されるものですよね。鳥取県に配付される数が決まっている。それでこの間お聞きしたら、町医者に配付されているところがあり、家族の中に陽性者が出た場合にそこからキットが無償で配付されているという話がありまして、これが数が決まっているのかどうかということと、それともう1点は、この抗原検査キットの配付先を拡充する考えはないかということです。というのは、介護施設、クラスターがやはり出ているところがあって、急に陽性者が出て、これは薬局によって値段が違うかも分かりません。自分が買ったときには1つ1,320円しました。介護施設で人数が多くなるとかなり財源的に負担があって、その辺のところを県から何かしら支援していただけないかという話も伺いまして、そういうところへの拡充を考えることができないかどうか、お尋ねしたいのです。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 国からのキットの詳細な数字は今手元にないのですが、約15万回分のキットが配付されています。これは1箱に5回分が入っているので、5回分の箱を陽性になった方にお配りして御家族などに使っていただくということを想定しています。
 配付は先ほどおっしゃられたとおりで、医療機関、かかりつけ医などから配っていただく。福祉施設などに配れないかという御質問なのですが、一応国で定めた事業体系ですので、申し訳ないですが、今、直接、福祉施設に対して配ることはできない状況です。ただ、そういった施設の関係の方が陽性になられて診療所にかかるとか、あるいは施設の御家族の方が診療所にかかられて受診されて陽性になったときには、通常のほかの患者さんと同様に配付を受けることはできます。
 あと、福祉施設に対しては別の事業がありまして、PCRとかの検査を支援するような補助事業がありますので、そちらのほうも活用していただければと思っています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○濵辺委員
 いいです。

◎尾崎委員長
 そのほかありますでしょうか。よろしいですか。
 では、なければその他に移ります。
 その他、執行部、委員の皆様でありますでしょうか。
 意見がないようですので、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩します。

午前10時37分 休憩
午前10時40分 再開

◎尾崎委員長
 再開します。
 福祉保健部について行います。
 執行部の皆様、簡潔にマイクに近づけて発言をお願いします。
 報告5、新型コロナウイルス感染症陽性者の個人情報漏えいについて、明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長の説明を求めます。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 資料の2ページを御覧ください。新型コロナウイルス感染症陽性者の個人情報の漏えいがありましたので御報告します。
 事案の概要です。8月13日土曜日ですけれども、パルスオキシメーターの配送業務を委託しているのですが、これの再委託を受けた郵便局の職員が倉吉保健所管内の陽性者宅の隣家に配送物を間違えて配送したということで、その配送物を隣人が誤って開封し、個人情報が漏えいしたという案件です。これにつきましては、保健所の職員が在宅療養開始の案内をしたところ、陽性者の方から隣人から受け取ったということが言われて漏えいに気づいて発覚したというものです。
 原因ですけれども、配送に当たりましては、本人の確認ということでインターホンや電話などで届出先を確認した場合に配送するという手順だったのですが、郵便局の職員が陽性者の自宅を十分に確認しないまま配送したものです。
 対応状況です。8月14日にその事案を察知したときに、まず保健所職員が謝罪し、改めて翌日、保健所職員が出向きまして、陽性者の方と、それから隣人の住人の方に対して経緯を説明し、了解、御理解を得たところです。
 再発防止策としまして、県が配送業務を委託しております業者、それから再委託業者に対して、個人情報の取扱いは特に慎重だということを改めて徹底したところです。特に手順の遵守についての全職員への周知徹底、それから定期的な研修の実施等、指導を徹底したというところです。今後は関係者と連携して再発防止に努めてまいりたいと思います。
 このたび、県民の皆様に御迷惑をおかけしましたことに対しておわび申し上げます。申し訳ありませんでした。

◎尾崎委員長
 報告6、「第9回全国高校生手話パフォーマンス甲子園」予選審査会の結果について、前田障がい福祉課社会参加推進室長の説明を求めます。

●前田障がい福祉課社会参加推進室長
 「第9回全国高校生手話パフォーマンス甲子園」の予算審査会の結果について御報告します。
 1番目、大会出場チームですけれども、予選には60チームが参加しまして、そのうちの15チームを選出しました。16校となっておりますのは、合同チームが1つございまして、埼玉県の坂戸ろう学園、大宮ろう学園の合同チームがあったことによるものです。
 2番目、大会出場チームの選出状況です。(1)にありますが、本県、鳥取県からは6チームが予選に参加しまして、3チームが本大会に出場することとなりました。具体的には、鳥取聾学校、米子東高等学校、鳥取城北高等学校です。そのほか、境港総合技術高校、米子松蔭高校、岩美高校も参加したのですけれども、残念ながら予選通過にはなりませんでした。ほかの県の状況ではあるのですけれども、(2)の本大会本選のほうに3校が初出場したということです。1つが埼玉県の大宮ろう学園、2つ目が静岡城北高校、最後に群馬県立聾学校です。これらの3校につきましては、3校とも予選自体が初出場でして、この大会に初出場、本選にも初めて選出されたというところです。
 続きまして、3番目の本大会の演技順とか宣誓チームです。演技順につきましては別紙1とありますが、これは5ページに別紙1をつけています。そこに本大会に出場する学校のことについてありまして、下のほうの表に演技順が書いてあります。トップバッターが群馬県立聾学校でして、トリを鳥取聾学校が務めることとなります。選手宣誓につきましては、熊本聾学校が務めます。これらのことにつきましては、いずれも抽せんで決定されたものです。
 続きまして、3ページの4番目、予選審査会の概要です。7月28日にリモートで実施しました。審査員は(3)にある4名の方です。庄﨑隆志様を審査委員長としてほかの3名の方で審査をしていただきまして、選出したというものです。
 めくっていただきまして、4ページを御覧ください。本大会の出場チームの選出なのですけれども、幾つかのパターンがございまして、まず最初に(1)にあります地方ブロック枠、これで6つの地方ブロック枠をつけまして、それぞれの地区から選出しました。この中で中国・四国枠で鳥取聾学校が選出されています。(2)ですけれども、得点順枠です。これは(1)で地方ブロック枠で選出されたチーム以外で高得点のチームを選んだというものです。これにつきましては8チームを選出しまして、この中に米子東高校、鳥取城北高校が含まれています。これで14チームなのですけれども、もう一つ(4)を御覧ください。初出場枠という枠を設けておりまして、これが群馬県立聾学校が初めて出場したということで、ここで初出場の中で高得点のこの学校を選んだというものです。以上の15チームということです。ちなみに(3)の合同チーム枠なのですけれども、これにつきましては、先ほど申し上げました埼玉県の坂戸ろう学園と大宮ろう学園が合同チームで1チーム参加したのですけれども、既に地方ブロック枠で選出されましたので、この枠を使うことはなかったというものです。(5)の開催地域枠なのですけれども、これは鳥取県枠です。これにつきましても、鳥取聾学校等がほかの枠で既に選出されたので使うことがなかったというものです。
 以上の大会予選結果につきましては、5番目に書いてありますけれども、翌日の7月29日にYou Tube等で発表しました。
 最後に、6番目の今年の第9回目の甲子園なのですけれども、9月25日に倉吉未来中心で現地開催する予定です。第7回、第8回がコロナのためウェブ開催だったので現地開催は3年ぶりということです。ただ、このコロナの状況がありますので、一般来場は見合わせるなどのコロナの感染防止に十分配慮しながら大会を開催していきたいと考えています。

◎尾崎委員長
 報告7、あるくと健康!うごくと元気!キャンペーン~とっとり健康ポイント事業~(第2弾)の実施について、萬井健康政策課長の説明を求めます。

●萬井健康政策課長
 7ページ目をお願いします。この事業につきましては、県が進めております健康づくり文化の定着と健康寿命の延伸を実施させていただいているものでして、「あるくと健康!うごくと元気!キャンペーン」という名で実施させていただいています。こちらにつきましては、6月の第一弾開催時にも本常任委員会で御説明したとおり、昨年度に引き続きまして第一弾、第二弾に分けまして6か月で開催しているものです。このたび9月から開始します第二弾につきましては、これまでのポイント項目に加えまして、食生活、禁煙、飲酒、こういった状況につきまして、生活習慣全般を自己管理、こういったことを促すようにポイントを新たに付与しまして実施することとしました。
 事業の概要です。下の表の右のほう、太く四角で囲っております第二弾のところです。今回は、9月1日から11月30日をキャンペーン期間としました。内容につきましては、歩数以外の健康づくりの活動を含めたキャンペーンとなっています。新たにポイント付与する項目につきましては、その下の箱の中のマル新と書いてあるところです。従来の健康受診であったり日常の運動、スポーツ大会、ウオーキング大会への参加、こういったポイント付与以外に、今回につきましては、1週間のうち2日間以上、適正飲酒量を守ったであるとか、参加前よりもたばこの本数を減らした、1日のうち2回以上、主食、主菜、副菜、こういった組合せの食事を取った、こういった生活習慣に関わるポイントを新たに付与しようとするものです。これを実施いただきまして、特典ですけれども、対象期間内に記録を報告した者の中から一定以上ポイントを獲得した者につきまして、マッサージチェアであったり空気清浄機、こういった地元企業から協賛をいただいた品々を抽せんで500名の方に贈呈したいと考えています。これ以外の方につきましても、参加賞をプレゼントしたいということで参加を促していきたいと考えています。
 この事業につきましては平成30年度から実施しておりまして、一番下のほうに昨年度までの実施状況を掲げています。参加人数につきましては、年々増加しているということでして、ウオーキング、これによって参加の方も増えているという状況です。楽しみながら歩くこと、生活習慣を意識してもらうことによって健康づくり、こういったものに取り組んでいただけるよう工夫しておりますので、ぜひとも皆様の御参加をお待ちしています。

◎尾崎委員長
 報告8、新型コロナウイルス感染症陽性者に係る個人情報漏えいについて、坂本中部総合事務所倉吉保健所副所長兼健康支援総務課長の説明を求めます。

●坂本中部総合事務所倉吉保健所副所長兼健康支援総務課長
 資料の8ページを御覧いただきたいと思います。このたび倉吉保健所管内で発生いたしました個人情報の漏えいについて御報告申し上げます。
 事案が発生しましたのは、倉吉保健所の健康支援総務課です。漏えいしました情報は、倉吉保健所管内の新型コロナウイルス感染症の陽性者と同居をなさいます御家族の方2名のお名前です。漏えいしましたのが7月30日です。
 発覚の経緯でございますが、陽性者Aの方の御家族にPCR検査の意向を確認する電話をしました。その際、同居していらっしゃる方のお名前を告げてPCR検査の御意向を伺いましたところ、その名前の方は同居をしていないと、全く別の知らない人の名前であるということの申出がありまして、別の陽性者の御家族と判明したものです。その原因につきましては、陽性者の方の聞き取り票を作成いたしました際に、別の陽性者の聞き取り票を加工する形を取ってしまいました。そのため、不要な情報を削除し忘れてしまいまして、別の陽性者の御家族の情報が混在してしまったものです。
 対応状況でございますが、7月30日に陽性者Aの方、それからBの方、いずれの御本人様、それから同居の御家族の方に経緯を説明して謝罪をしまして、今後の再発防止に努めることをお伝えして御了解をいただきました。
 再発の防止策でございますが、ほかの陽性者の聞き取り票を加工して使わないように、ひな形を使いまして新たに入力するようにマニュアルに追記しました。あわせて、業務に従事する職員に対しましてこのたびの事案を周知しまして、業務マニュアルを徹底するとともに、改めて個人情報の適正な取扱いを行うように注意喚起を行いました。これらによりまして、同様な事案が起きないように再発防止策を講じて個人情報の適切な管理に努めてまいりたいと思います。
 このたびは大変申し訳ございませんでした。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 それでは、ただいまの説明について、質疑等はありませんでしょうか。ありませんか。
 では、次に、その他ですけれども、福祉保健部に関して執行部、委員の方で何か。

○市谷委員
 前回尋ねたらよかったのですけれども、前回の常任委員会のときに、病院局で物価高騰の関係で光熱水費が病院関係はすごく値上がりしていると。3割ぐらい中央病院で上がっているというようなことがあって、ほかの病院からもそういう話が出ていて、コロナ禍で病院の負担が非常に増しているというので、それで今週、知事会でも手当てについて要望されたと聞いているのです。国のほうの対応できちんとやっていただかないと、恐らく対応していくのに都道府県単位でやっても額が大きくなりますので、その辺の要望や国の対応状況というのがもし分かれば教えていただけたらと思うのですけれども、分かりますでしょうか。

◎尾崎委員長
 これはどうですかね、中西部長。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 医療機関に限らず、社会福祉施設などもなのですけれども、物価高騰、燃油高騰、そういった影響を受けているというお声を伺っています。基本的にはそれぞれ医療機関にしても社会福祉施設にしましても診療報酬ですとか介護報酬、そういった公定価格で決められており、普通の事業者さんのように物価が高騰したからといってほかのそもそもの売上げを価格に転嫁するということは難しい業態でございますので、やはりかなり特殊性があるかなと思っています。基本的にはそういった公定価格を現状に即した価格に上げていただく、国として全国一律の話ですので、上げていただくというのが大事かなと思っておりまして、そういった趣旨で全国知事会を通じまして国に対して要望しているところです。適切に対応してほしいということと、あと臨時交付金等、そういった国の特別な財源手当ても併せてお願いをしますということで全国知事会から国に対して要望しているということです。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 要望もしていただいているということなのですけれども、コロナの交付金ということになると地方自治体でそれぞれ使い道を考えなさいということで、国はそれを使えとずっと言っていたのです。それはそれなのかもしれないのですけれども、額がすごく要るということとか自治体間で差が出るということが不公平感にもなったりします。ただ、公定価格の引上げがなければ交付金での対応ということになると思うので、そこはしっかり対応していただきたいなと思いますので、要望……。

◎尾崎委員長
 要望でよろしいですね。

○市谷委員
 はい。

◎尾崎委員長
 では、よろしくお願いします。
 ほかにありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、意見が尽きたようですので、福祉保健部につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩します。

午前10時57分 休憩
午前11時02分 再開

◎尾崎委員長
 引き続き、生活環境部について行います。
 執行部の説明は簡潔にマイクに近づけてお願いします。
 報告9、淀江産業廃棄物管理型最終処分場計画について、後藤田循環型社会推進課長の説明を求めます。

●後藤田循環型社会推進課長
 2ページ目から4ページ目までをお願いします。淀江産業廃棄物管理型最終処分場計画についてです。
 環境管理事業センターにつきましては、県の地下水等調査会の結果を受けまして、臨時理事会で事業の再開を決定し、このことについて県へ報告がありましたので、その概要を報告します。
 1番、センター臨時理事会の開催概要です。県の地下水等調査会の調査結果を受けまして、事業計画を再点検するとともに、安全・安心な施設を設置するための対策に万全を期して、廃棄物処理法の施設設置許可に向けた準備を進める、再開するという方針案につきまして、理事全員の賛成で承認を受けたものです。センターにつきましては、令和2年の理事会におきまして、地下水等調査会の進捗状況を見ながらスケジュール調整をするという方針を示しまして、スケジュールの進度調整を行ってきていたものです。
 2番、センターから県への報告概要です。臨時理事会において方針案が議決され、今後、事業を再開し具体的に準備を進める旨の報告がセンター理事長から県にありました。特に地下水等調査結果を受けまして、三輪山の清水や塩川の定期的なモニタリングについても表明をされておられます。あわせて、県に対し、財政支援や地元の地域振興事業へのサポート等についても要請がありました。出席した副知事からは、県への要請に対してどのように対応するかしっかりと検討する旨、回答がありました。
 今後の予定です。センターは地元6自治会に対して、事業再開方針について文書で周知をし、順次、地元6自治会への説明を行う予定です。県は最終的に処分場の安全が図られることが一番重要と考えておりまして、センターの対応を踏まえ、しっかりと検討した上で今後の対応を判断したいと考えているところです。
 3ページ目は先ほど御説明しました臨時理事会の議案です。それから4ページ目はセンターから県へ報告があったときの地下水の安全対策の説明用資料ですので、また御確認いただければと思います。

◎尾崎委員長
 次に、報告10、東郷湖羽合臨海公園パークビジョン検討会(第1回)の概要について、西尾生活環境部参事の説明を求めます。

●西尾生活環境部参事(緑豊かな自然課)
 5ページ目をお願いします。東郷湖羽合臨海公園パークビジョン検討会(第1回)の概要について御報告します。
 東郷湖羽合臨海公園を取り巻く社会情勢や周辺環境の変化等を踏まえ、広域公園が目指す今後の方向性を検討するために、地元関係者等との検討会を設置し、第1回検討会を開催しましたので、その概要を報告します。
 背景としましては、公園施設の老朽化の進行や利用者の伸び悩み、少子高齢化の進展と人口減少、あとコロナ禍における生活スタイルの変化などなど、東郷湖羽合臨海公園を取り巻く環境は変化してきています。国での検討におきましても、最終報告書をまとめられましたが、その中で、都市公園の利用の整備を急ぐステージから緑とオープンスペースが持つ多機能性を都市のため、地域のため、市民のために最大限に引き出すことを重視する新たなステージへ移行すべきという指摘をされています。その指摘が今後の公園緑地行政の新たな方向性を考える上での指針となっており、それぞれの公園の特性等に応じて目標を定め、様々な手法により、その実現を目指す取組が必要となり、マネジメント等の策定の動きが広がっています。
 目的としまして、今後、10年程度を見据えたパークビジョンを策定し、令和6年4月からの次期指定管理者の募集、選定等に反映するなど、ビジョンを踏まえて今後の公園の整備、管理運営を実施していきます。
 第1回の検討会は8月1日月曜日、ウェブ方式で開催しました。湯梨浜町副町長、倉吉市の生活産業部長、鳥取中部観光推進機構や商工会連合会、老人クラブ、PTA協議会等に参加いただきました。今回は検討会の趣旨、目的、臨海公園の現状や課題、検討のポイント、今後のスケジュールなど意見交換を行いました。
 なお、検討のポイントの例としましては、次ページにつけています。
 主な意見としましては、コンセプトを持った特徴のある公園にしたい。あと、ウオーキングやサイクルツーリズム、自然体験とかのキーワードが多かったです。あと、公園の快適性という点において改善点は多い。あと、県だけではなく、湯梨浜町、周辺市町村、関係事業者が連携してしっかり検討していくべきであるというような意見がありました。また、持ち帰っていただきまして、少し時間をかけて考えていただいているところです。
 今後の進め方ですが、現在、各委員さんに検討内容に対するアイデア、意見等を聴取しているところです。そのアイデア、意見等を踏まえて、また、他県のビジョン等も参考にしながら令和4年度中にパークビジョン素案を作成し、広く県民の意見も聞きながら次期指定管理者募集の仕様書案に反映します。令和5年度にはパークビジョンを策定しまして、次期指定管理者募集の仕様書等を確定します。なお、継続して検討が必要な内容につきましては、引き続き検討していく予定にしています。

◎尾崎委員長
 次に、報告11、山陰海岸ジオパークの世界再認定審査における審査員の決定について、近藤山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長の説明を求めます。

●近藤山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 7ページをお願いします。山陰海岸ジオパークで本年度予定されていますユネスコ世界ジオパークの再認定審査における審査員が決定しましたので報告します。
 審査員はアイスランドのカトラジオパークに所属しておられますシガーベインソン・シガーダールさんと、それからマレーシアのランカウィジオパークに所属しておられますアズミル・ムニフ・モド・ブカールさん、2名です。
 審査員から来日日程の提案がございまして、毎年、山陰海岸は阿蘇ユネスコ世界ジオパークと同時に審査を受けておりますけれども、阿蘇ジオパークと調整した結果、下記日程のとおり、前半で山陰海岸、後半で阿蘇ジオパークということが決まりまして、ユネスコに日程報告をしているところです。日程の確定にはユネスコの承認が必要ですので、その回答を待って山陰海岸ジオパーク内での行程について、自治体及び事業者との調整がなされる予定となっています。
 3に示してありますのは、昨年度受けました日本ジオパーク委員会による世界再認定審査の事前確認と現地調査の概要です。助言事項のほとんどはユネスコに提出しますプログレスレポート、これは現況報告書ですけれども、この記載についての助言がほとんどでした。実際にオンラインで聞き取りをしたり現地調査に来られたときに、非常にいい活動をしているにもかかわらず、レポートの中で書き切れていないというような指摘がありまして、これの対応につきましては、再度、修正を加えた上で1月末までに日本ジオパーク委員会と、それから文科省のユネスコ委員会にチェックを受けた上でユネスコに提出されています。その他、多言語対応であるとか、ジェンダーバランスの問題、運営組織の在り方など、推進協議会で徐々に対応をしているところですし、それから玄武洞における地質資源の売買の停止、これについても業者さんとの話合いを粘り強く続けておりますし、それから本年度から玄武洞が指定管理制度を導入されまして、これまで活動されておられましたガイド団体が解散されたということがございます。こういった新たなガイドさんの資質向上ということで、兵庫県立大学の指導の下、推進協議会と一緒になって向上に努めているということです。いずれにしましても、個々を管理しながら万全な体制で審査に臨んでいきたいと思っています。

◎尾崎委員長
 報告12、(仮称)西部犬猫センターの整備計画について、田中くらしの安心推進課長の説明を求めます。

●田中くらしの安心推進課長
 8ページをお願いします。令和5年秋に西部総合事務所新棟に米子保健所が移転することに伴いまして、現在の保健所の敷地内にあります犬管理所を西部犬猫センターとして官民連携により新たに整備するよう検討していますので、その概要を報告します。
 1の(1)の整備予定地ですが、皆生プレイパーク北側の一部ということで、皆生プレイパークというのは県有地でして、現在は民間団体の方に貸付けをしており、皆生トライアスロンの発着基地として利用されているようなところです。右側に写真をつけておりまして、日野川の日本海に注ぐ河口部の西側です。黄色の破線で囲ってあるところがプレイパークになりまして、犬猫センターについては白い部分を建設予定の土地とするように考えています。(2)の施設計画案ですが、敷地が1,500平方メートルということで、白い部分が30メートル掛ける50メートルぐらいだと大体見ていただいたらと思います。建物は木造で愛護・管理、収容・飼養、附帯施設ということで表に掲げているような機能を持たそうと思っています。(3)の整備方針ですが、猫の収容数であるとか犬猫の苦情相談が西部地区はかなり多い現状を踏まえまして、愛護の機能を付加した施設を整備するよう考えています。2つ目のポツですが、民間事業者、動物愛護団体、動物病院との連携、あるいは動物ボランティアとの協働などによりまして、官民連携により動物に最適な飼養環境を提供して、県民の皆さんに親しまれる施設として整備するよう考えています。あと、TNRとか地域猫活動推進のための動物病院と連携して、飼い主のいない猫の不妊去勢手術の機能なども強化したいと考えています。
 2の整備手法です。官民連携によりまして、運営者が設計段階から関わりまして、維持管理を見据えた効率的な施設整備やコスト削減が期待できるDBO方式を検討しておりまして、これは県事業では初めての取組となるようです。運営期間につきましては、大体10年ぐらいを検討しているところです。
 DBO方式について簡単に御説明しますと、県で資金調達をしまして、民間事業者に設計のデザイン、建設のビルド、運営のオペレートを一括して発注する方式となります。施設整備や管理運営のノウハウを活用する手法になりまして、国庫補助金の利用も可能となります。この方式によるメリットは、一番初めのポツ、運営事業者が設計段階から加わっていろいろ意見を反映できるということで、動物に最適な飼養環境であるとか、利用者ニーズに沿った多彩な動物プログラム等が提供できるということが期待できるということ。2つ目のポツ、一括発注による手続の簡素化で、設計施工の期間短縮が期待できます。特に国庫補助金を活用するのに単年度での完成が求められておりますので、その辺りについては有効ではないかと考えています。
 3の今後のスケジュールです。9月の県議会において、関連予算を提案させていただいて御審議をお願いしたいと思っています。今年度中に民間事業者を選定しまして、来年度、設計と建設工事と現行の犬管理所での休日の飼養管理をまず行っていただいて業務習熟等を図っていただき、令和6年度からは新たなセンターで平日の飼養管理を含めて委託をお願いしたいと思っています。
 9ページにつきましては、スケジュールの表とこれまでの検討経過です。(2)の地元への説明結果ということで、皆生温泉の旅館等も近いと言えば近い場所にありまして、地元の自治会の方をはじめまして、旅館組合の方であるとか、観光協会であるとか、皆さんのほうにいろいろ説明をさせていただき、今のところ反対意見は寄せられていないという状況と(3)、(4)につきましては、DBO方式を採用するに当たりまして、それぞれ担っていただける運営事業者がおられるのかどうか、あるいは設計、建設のあたりで参加してくださる方があるかどうかというあたりについては意見交換をしておりますので、後で御覧いただければと思います。

◎尾崎委員長
 次に、報告13、鳥取らしい“木を活かした塀”デザインコンテストの実施について、前田住まいまちづくり課長の説明を求めます。

●前田住まいまちづくり課長
 10ページをお願いします。県産材の利用拡大、地域の景観形成に資する木塀の普及を目的としまして、今年度、木塀のデザインであるとか、設置事例等を紹介するPR冊子を作成することとしています。これに際しまして、住宅などの敷地周囲や庭に設置します木塀につきまして、当該冊子に掲載するデザインを広く募るコンテストを実施しています。
 募集期間につきましては、12月23日までということにしておりまして、これまで造園関係であるとか建築関係の団体さんに周知をさせていただいているほか、建築関係の学科のある大学、高専、高校等につきましては、授業の一環で取り組んでいただくようお願いをさせていただいているところです。
 応募作品につきましては、造園、建築設計、建築施工、木材、木材供給の関係、それから行政の各分野の専門家で構成する審査委員会で審査して表彰することとしています。
 一番下に参考で記載していますけれども、現在、県庁本庁舎の1階ロビーにおきまして、木塀のPR展示をさせていただいています。鳥取県木材協同組合連合会様の御協力をいただいていまして、来週の月曜日までということで、残り僅かとなっていますが、お時間があれば御覧いただければと思います。

◎尾崎委員長
 報告14、令和3年度鳥取県天神川流域下水道事業の経営状況について、谷口水環境保全課長の説明を求めます。

●谷口水環境保全課長
 11ページをお願いします。天神川流域下水道事業の令和3年度決算を行いましたので、本事業の経営状況について報告させていただきます。
 令和3年度決算では、純損益が1億1,600万円の黒字となりまして、前年度と比べて黒字幅が1億1,000万円増加しました。この要因については、施設の改築工事において、前年度、令和2年度は脱水機の更新など既存施設の資産の除却があったところですが、令和3年度はこれらがなかったことにより、除却費及び除却損、これらを含めた資産減耗費が全くゼロということになりましたので、こういったことが主な要因となります。
 今後の見通しですが、令和2年度に策定しました経営戦略に基づきまして、効率的な経営に努め、令和4年度、本年度も黒字となる見通しを立てています。また、この経営戦略で定めた今後10年間の市町村負担金の単価の据置きを実現できるように、効率的な処理場運営やストックマネジメント計画に基づく施設改築費の平準化を行いまして、引き続き安定経営に努めてまいりたいと思います。
 なお、最近の燃油価格の高騰によりまして、維持管理費用が増加してきています。これが続きますと指定管理料の予算が足りなくなる恐れもありますので、補正予算などもにらみながら燃油価格の動向を注視しているところです。
 その下に損益等の状況と資本的収支の状況を前年度決算と比較した表を載せていますが、費目ごとの増減理由については備考欄に記載していますので、御覧いただければと思います。
 一番下です。最後に、内部留保資金の状況を記載しています。令和3年度の内部留保資金は4億9,900万円となりました。この金額の水準が維持できればですけれども、今後予定している改築工事の支払いもいっときに集中しても資金ショートすることなく、公営企業会計を安全に運用できるものと考えています。

◎尾崎委員長
 報告15、第13回中海会議の開催結果について、池山生活環境部参事の説明を求めます。

●池山生活環境部参事(水環境保全課)
 12ページからになります。8月17日に米子市内にて対面及びウェブを併用した形式で開催した第13回中海会議の開催結果について御報告します。
 4番の概要です。(1)中海、境水道の堤防、護岸等の整備について、事務局である出雲河川事務所から報告がありました。報告の概要としまして、中海湖岸堤整備の優先度の高い短期整備箇所については、鳥取、島根県両県とも完了しまして、短中期整備箇所の整備促進を図るとともに、このうち境港市西工業団地(貯木場北)が今年度で完成する見込みであり、また、米子市が策定しました「中海・錦海かわまちづくり計画」に基づき、現在、県が桟橋整備中の米子港防波堤箇所については、引き続き国が護岸整備を行い、来年度完成となる予定であると報告がありました。主な意見としましては、知事から、地球温暖化などに伴う中海の水位上昇を勘案し、湖岸堤整備を前倒しで進めるとともに、水位上昇のメカニズムの解明について幹事会で研究を深めていただきたいとの意見や、境港市長から、今年から雨水管理総合計画の策定と浸水被害の大きかった外江地区の雨水幹川等の整備に着手しており、引き続き支援をいただきたいといった意見がありました。
 続いて、2つ目、(2)中海の水質及び流動についての御報告です。こちらが生活環境部所管の部分となります。
 14ページから補足の資料をつけています。水質、流動については、こちらの14ページからの資料で御説明させていただきます。14ページを御覧ください。1番、令和3年度の環境基準・水質目標値の達成状況等について、一番上の左の図1-1は水質測定を行っている環境基準点である12の地点を示しています。またその右の図1-2の棒グラフで水質目標値の達成状況を示しており、COD、全窒素、全リンともに数値の低いほうが水質が良好ということになります。結果は、資料のように、水質目標値を超えた地点を表す赤色の棒グラフがありますCODについて目標未達成、水質目標値に収まった地点を表す青色の棒グラフがそろった全窒素、全リンは達成ということになりました。
 続いて、15ページの中ほど、2番、令和3年度水質流動会議報告事項です。1つ目が米子湾エリアの流動解析図で、流動の見える化、図中の矢印の方向で方向と強さを示しまして、青色から黄色に近づくほど流速が速いということを示しています。左の図から順番に中海の上層、中層、下層それぞれの年間平均の流動を示しており、一番左の上層の図と一番右の下層の図では、米子湾奥部に向かう流れが確認でき、また、真ん中に示します中層の図については、反対に中海の中央に向かう流れが確認できます。
 続いて、その下、赤みがかった3つの図、こちらは米子湾エリアの河川の流入負荷の広がりの影響度調査としての結果となります。結果は、一番左から順に見ますと、加茂川、新加茂川流域から赤色で示す負荷が中海に入るものの、加茂川、新加茂川流域からの影響は米子湾奥部にとどまる一方で、その隣、真ん中と右の図、伯太川、吉田川及び飯梨川流域からの影響は中海の湖心だけでなく、米子湾奥部にも広がっていることが確認されました。
 続いて、一番下の米子湾エリアの底質成分のモニタリング及び米子湾くぼ地調査についてです。底質の実測データを取得する目的で現地の調査を実施しています。その結果ですけれども、しゅんせつくぼ地と米子湾中央部など幾つかの地点で底質内の水に含まれる硫化水素の濃度を確認したところ、くぼ地は他の地点に比べて濃度が高いことが確認されました。今後も米子湾エリアのくぼ地や底質の調査を継続し、季節変動を含めてくぼ地内の水質及び底質の状況を確認することとしています。
 これらの報告に対する主な意見としましては、13ページにお戻りいただきまして、中ほどの(3)の8行ほど上でしょうか、主な意見の部分になります。これらの報告に対する主な意見としまして、米子市長から、加茂川の河口近くでシジミが生息していることを確認したと。これは中海の浄化が進んでいる一つの効果ではないかと思っているとの意見や、境港市長からは、浅場造成や覆砂による漁業資源が回復し、海藻類の成育に効果があると示された。引き続き実施していただきたいといった意見がありました。
 続いて、農地排水不良ワーキングと利活用ワーキングの報告の予定となっておりましたけれども、中海会議当日は豪雨による災害発生の危険度が高まっていたということもありまして、会議時間を短くするために、これらのワーキングは資料の提供のみにとどめて、構成員の方々から意見をいただく形となりました。各ワーキングでの取組はそれぞれの報告の概要に記載のとおりです。これらの2つのワーキングについての主な意見としましては、米子市長から、排水不良ワーキングに対し、調達する客土材は対策農地と同一の土質でなければ、栽培する農家も栽培する作物について選択できないといった意見や、利活用ワーキングのサイクリングコースについて、走りやすいコースとなるよう沿岸自治体で少しでもハード整備を進めるとともに、観光客が分かりやすいコースとなるよう、ソフト対策も進めていくことができたらといった意見や、松江市長からは、水質と漁獲量の関係性など、引き続き分析、検討を進め、現状の課題、対応等について、今後も中海会議にて報告いただきたいといった意見がありました。
 いずれにしましても、各部会、ワーキングでは、いただいた御意見を整理しながら、国、両県、沿岸市と協議を進めまして、各種施策に取り組んでいくこととしています。

◎尾崎委員長
 ありがとうございました。
 報告16、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、生活環境部の資料のとおりです。説明は省略します。
 では、今までの説明について、委員の皆様で御質問、御意見ありましたら。

○藤縄委員
 ジオパーク、近藤さん、現地調査がいよいよということです。行程は協議会が中心になってやるのでしょうけれども、絡んでしっかりと意見を言っていただきたいと思っていますが、そういう場は当然あるのですか。

●近藤山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 行程につきましては、現在、各自治体とも調整中です。まだ確定段階ではないですけれども、今回は前回と違いまして、山陰海岸のほうが先になって阿蘇に引き継ぐという形になりますので、今の原案では京丹後市に最初入って、そこから西側に来て、鳥取市から阿蘇に引き継ぐというような一つのたたき台はできています。それはまた具体的に話を進めていくのですけれども、鳥取県内では鳥取砂丘ビジターセンターと当館を中心に審査を受けるということで今進めています。

○藤縄委員
 ビジターセンターと。

●近藤山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 海と大地の自然館。あと、山陰松島遊覧さんは必ず行くということで今調整中です。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○藤縄委員
 若松部長、ジオパークの意義はしっかりと認識しておられるでしょうから、まさかがないようにしっかり準備してもらわないといけない。

◎尾崎委員長
 では、決意のほどを。

●若松生活環境部長
 コロナにより審査が遅れていてどうなっているかということが不安だったところではございますが、今年はちょっとイレギュラーで2回ユネスコの総会が開かれるということで、この後のほうの日程、例年8月に審査に来られるということだったのですけれども、10月ということで、気持ち的には今月ではなくてよかったというところもありますので、しっかりこの2か月間を有意義に準備して、当然のように再審査、再認定されるべく取り組んでまいりたいと思っています。御協力をよろしくお願いします。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。
 では、よろしくお願いします。

○市谷委員
 2ページの淀江産廃の関係です。私もセンターの理事会を傍聴に行かせていただきました。調査会の結果を受けて前に進めていくという確認がされたということで傍聴もさせてもらいましたが、その際に、理事の発言で、産廃処分場ができないと子どもたちや親、孫の働くところがなくなると言われて、地域の地元の方はそこをよく何か認識してくださいみたいなことを産廃業者の代表に当たる方が言われたのですけれども、とんでもないこと言われるなと思いました。地域の方が飲み水についてすごく心配しておられることに対して、そういう発言があり、しかも産廃処分場ができてないから企業誘致がされていないわけではなくて、企業誘致はどんどんあって、むしろ雇用要件を満たせないぐらいに今なっている状況の中で、そういう発言があったというのは本当にひどいなと思って聞きました。
 それで、センターは前に進めるために県にも要請が来ているのですけれども、地下水調査会は、議会の求めがあって予算化されて調査会が行われて、知事はこの調査結果について、これでもういいと言っておられる。しかし、これは調査会の結果をきちんと議会でもむと、それから住民にもきちんと説明をすると、そういうプロセスを経てからではないとセンターが前へと事業を進めるための予算を9月議会に出すということはあってはならないと思っているのです。
 といいますのが、調査会の結果について、私も住民の方と一緒に説明を改めて聞きましたけれども、驚くべき発言があったのです。コンサルの方が説明される中で、結局、計画地から福井水源地に流れるというそこの流れについてを調べたものではないと。全体の地下水の流行についてを見たのであって、計画地から福井水源地に行くということをピンポイントで調べたものではないとおっしゃった。住民の方が当然怒りました。当たり前だと思います。そこが一番知りたかったところなのに、そのようなことを言われた。
 しかも調査の内容なのですけれども、計画地の水位について、要するに水は水位の高いほうから低いほうに行く。福井水源地は第三帯水層とから水を取っているということなのですけれども、第三帯水層の計画地の水位よりも福井水源地のほうが低いのです。だから、高いほうから低いほうへと水が流れるということからいくと、そこがどうなのかということをきちんと見ないといけないけれども、先ほど言ったようなコンサルの方の説明があり、しかも計画地の水位については、この調査会がやったシミュレーションの中に反映していないということが分かったのです。少なくとも計画地の水位を全体の水位流行がどう流れるかということに反映しないまま出ている調査結果であるという点だとか、福井第二水源地のところは、以前、水道局が取ったボーリング調査があるのですけれども、それについてコンサルの方がこれはもう使えないと、ボーリングコアがしっかり残っていないから使えないということをおっしゃったのですけれども、米子の水道局の資料にはボーリングコアをきちんと分析したものがあるのです。そういうものは反映していないのです。それを反映すると地下水調査会が今回出した地層、地質は全然違うのです。そういうことをきちんと分析もしていない。だからこの地下水調査会の結果は偉い先生たちがきちんと調査をして分析したのだからこれでいいのだとは、とてもではないけれども思えるような内容ではないと思いましたし、調査会の結果をきちんと議会でどう見るのかと。知事も記者会見の場で言ったようなことだけで済ませて、そのようなことで今度9月議会にセンターが言うような予算を出すというのはいけないと思うのです。少なくともこの調査会の結果を知事も議会もどうなのだということを議場できちんとやると。住民説明がしっかりと終わってから予算を出すなりと段階を踏む必要があると思うのですけれども、その辺をどうプロセス、スケジュールを考えておられるのか教えていただけないですか。

●後藤田循環型社会推進課長
 現在、環境管理事業センターでは、許可申請に必要な設計等の経費なのですけれども、予算に必要な経費や内容につきまして詳細の整理を行っているところです。センターから正式な要請が今後あるかと思われますので、その内容を精査し、十分内容を検討した上で今後の対応については判断をしていきたいと考えています。

○市谷委員
 スケジュールのことなのですけれども、住民の方が説明を求めている限り、前に進めるという手続のための予算というのを出すべきではないと思うのですが、その辺はどうですか。

●後藤田循環型社会推進課長
 地下水の調査会につきましては、生活環境部ではなく、淀江審査室のほうが説明につきましては丁寧な対応を心がけておられるところと承知をしています。住民の方々への理解という分について、その点についてどうこうということにつきましては、現時点では明言は控えさせていただきたいと思います。

○市谷委員
 では、考えていただきたいと思います。住民の方が納得していないし、さっき言ったように、調査の内容には瑕疵があると私は思いますので、ぜひその辺を考えていただきたいと思います。
 もう一つ、盛土条例との関係。こういうところに手を加えていくということは、盛土条例との関係での手続も必要になるのですけれども、その辺を何か考えておられるでしょうか。

◎尾崎委員長
 それはどうでしょうか。

●後藤田循環型社会推進課長
 盛土条例につきまして、最終処分場は手続の対象外と理解をしています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。
 では、ほかに。

○市谷委員
 すみません。別件でいいでしょうか。

◎尾崎委員長
 いいですか、何件ありますか。

○市谷委員
 2つですね。

◎尾崎委員長
 2つね。

○市谷委員
 8ページの西部犬猫センターの整備計画です。DBO方式を取るということですけれども、そもそも動物愛護とか予防接種の関係とか、今まで直営で保健所がやってきたことの公益性、意味、そこは大丈夫なのでしょうか、きちんと担保されるのでしょうか。このDBO方式というので、どうなのでしょうか。

●田中くらしの安心推進課長
 今御説明をしましたのは、放浪犬の捕獲収容、捕獲をして管理所のほうに持って帰ってお世話をして次の譲渡先を探すみたいなお仕事になるのですけれども、保健所本体ではそれ以外にかなりの大きな仕事を持っています。例えば犬猫の苦情であるとか、そういうのは年間2,000件ぐらい入ってきています。それから実際、譲渡するに当たっては、この方々が譲渡するのではなくて、保健所にいらっしゃる獣医さんのほうが譲渡の適性とかを判断して譲渡先の家族への指導なども今しておりまして、そういうことの分担というのをやりながら、こちらについては犬猫のお世話をしていただくような形で官民の連携をしながら、あるいはボランティア団体の方にも加わっていただきながら、その辺の役割分担をしながら運営をしていこうと思っております。全てが全てを委託するわけではありませんので、大丈夫ではないかと思っています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 結局、公的な責任の部分をはっきり切り分けている部分というか、もう少しはっきりしていただけるとありがたいと思いますし、また何か整理したものを下さい。
 それと、民間に運営をお願いするということになると、民間に対する保健所からの指導ということがしにくくなったりとか、そういうことは起こしてはいけないと思うのですよ。その辺は大丈夫ですか。

●田中くらしの安心推進課長
 その辺も先ほど申し上げましたけれども、全体の管理の部分については保健所できっちりハンドリングをしていくということを想定しておりますので、その辺は大丈夫ではないかと思っています。

○市谷委員
 どうしても民間にお願いすると、撤退されてしまったら困ったりするので、指導ができないなどということにならないようにする必要があると思います。
 最後に、中海会議の関係です。13ページの一番下に、松江市長さんが水質と漁獲量の関係性を引き続き分析してほしいということを言っておられて、私もそう思うのですけれども、それで、15ページのほうに水質というか水質流動のことがあるのです。要するに、私も先輩たちから聞くと、中海というのは反時計回りの水の流れがあって、豊かで水もきれいになってということがある。だから魚なども取れてというので、そういう非常に豊かな中海だったということなのです。15ページの水質流動、これでいくと、反時計回りの流れという過去にあったようなものが回復していないのではないかと思うのですけれども、特に深く行けば行くほど何か流れていない、動いていないということなのかなと思って、これはどう見たらいいのかと思うのです。分かりますか。

●池山生活環境部参事(水環境保全課)
 今、御説明のあった中海全体の流動というところについては今回は見ておりませんで、どちらかというと米子湾の少し狭小な部分についての流動を見ているというところになっています。ですので、今回説明したように、狭い部分については米子湾奥部に向かっての流れが強いですよというような説明となっていますので、御理解いただければと思います。

○市谷委員
 全体の流動というのは調査されるのですか。ぜひしたほうがいいのではないかと思うのですけれども。

◎尾崎委員長
 いかがでしょうか。

●池山生活環境部参事(水環境保全課)
 今、米子湾エリアに注目した状態で話を進めておりますけれども、またそういった全体の流動についても見ていければなと、島根県とも協議して考えていければと思っています。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。

○福間委員
 淀江産業廃棄物管理型最終処分場計画について、復習も含めて教えていただきたいと思います。私は鳥取県に産業廃棄物最終処分場は必要だという立場を取っています。ただし、設置する地元の皆さんの理解と合意は絶対必須条件だと、こういう立場を今まで取っています。今後もやはりその立場は変わりません。そういう立場の中で、大きく分けて2点お伺いしたいです。
 1つは、1つというよりもこれが基本ですけれども、知事の方針が見えないというのがあるのです。結局、事業を認可する立場とどうのこうのという論を知事は議会の中でしょっちゅう発言をしておられますが、その論でいくと、では、造らなくてもいいのですかという論も成り立つわけですよね。ですから、淀江産廃処分場というのはいよいよ大詰めを迎えたと私は思っている。こういう時期の中で、鳥取県はどうするのですか。設置が必要だというスタンスでいくとするならば、知事以下、丁寧に地元の皆様に説明をし理解を得る努力というのをセンターに委ねてしまっている。分かりやすく言うと逃げてしまっているのではないのかと。何かいけないところはセンターが事業計画はどうのこうのですよと。それを知事は追認をするような格好を、そういう格好に見えてしまうのです。地元の皆さんは県に対する不信感というのが生まれるのではないでしょうか。だから大詰めを迎えた段階で、知事のスタンス、鳥取県の方針をもっと明確にされて、丁寧に事業を進められる必要があるのではないのかなと、こう思っています。
 その延長線上で2つ。1つは先ほど市谷委員も指摘されたのです。勘違いがあるといけないのですけれども、結論的に言うと、段階をやはり踏む必要があるなと思っていますが、現在の我が国の最高の知見、知識を持たれた地下水の専門家の皆さんにお集まりをいただいて地下水調査会を設置し、その内容いかんによっては白紙撤回もあり得るというような発言を知事は過去しておられます。ここら辺がおかしいという気がするのです。事業管理センターの事業ですと言いつつ、私は事業を受け付けてチェックして、それをオーケーを出すという立場にありますからという曖昧な言い方をしていながら、地下水調査会については、県が責任を持ってやりましょうということに、県民や地元の皆さんの要望を踏まえて地下水調査会を設置されたということは、私は非常にすばらしいと思っているのです。そのための経費、予算、経過について議会へ承認を求めてこられた。県民の皆さんにこういう格好で地下水調査会を設置して、少しでも疑義があることについては調査をやりたいということで進めてこられた。だとすると、地下水調査会の結果内容について、議会にきちんと報告をされるということはどこかでしたのですか。そこが私自身も曖昧なのです。だから、議会に対して、この常任委員会でされるのか、本会議でされるかどうか、それはよく分かりませんが、それをされるべきではないのかという気がするのです。それは議会側に対して、県民に対する説明、同時にセンターもそれを踏まえつつ地元への説明というのが必要になるのではないでしょうか。だから、この地下水調査会の内容が、私は市谷さんとは違うのですけれども、技術的なことというのは置きます。私は、最高の皆さんの知見を頂戴して地下水調査会の結論が出たわけですから、それはそれで説明をいただいて次のステップへ進むということはあり得るだろうと。ただ、地元の皆さんの理解、合意を得るということの最大の努力というのは、知事が先頭に立ってしなくてはいけない、ここまで大詰めに来ていて、と私は思います。そのことが、少なくともどれだけ地元の皆さんの不信感を払拭できるか分かりませんが、その姿勢が一つは必要ではないのか。
 もう一つ、これもセンターの事業ですと、計画ですと言って逃げられてしまうとどうにもなりませんが、未設置の場所は、全国で鳥取県と長野県と長崎県ですか、公的関与のところは。それで、とりわけ熊本県、鹿児島県は屋根つきの計画をされて実行しておられるという具合に、見ているのです。だから、最近の公的機関が関与したこの施設については、屋根つきというのも一つの選択肢として大きくクローズアップされてきている。だとすると、地下水調査会で、地下水調査もかつてない全国的にも例のないようなことをやられたわけですから、これだけ地元の皆さんでもやはり異論反論があるとするならば、屋根付計画というのが、ここへ今日まとめてあるように、処分場の安全を図るということから含めて、地元の皆さんの理解を得るためにも、屋根つきということの計画についてはどうなのでしょうかということです。
 以上、大きく分けて3つかな、知事のスタンスの在り方、それから、屋根付計画についてどうでしょうかということと、議会へボールを投げ返すべきではないかということ、と思うのですけれども。

◎尾崎委員長
 これは若松部長でいいですか。

●若松生活環境部長
 では、最初に私から、足りないところはまた課長から説明させていただきます。
 知事のスタンスというのは、先ほど委員もおっしゃったとおり、最終処分場設置に向けて推進する立場と、一方、廃棄物処分場設置許可を行う立場、2つあるのは事実だと思います。ただ、現状はそういう段階でして、いずれの段階かにおいてその立場を明確にし、丁寧に説明をという御意見があったということは申し伝えたいと考えておるところです。
 今回の地下水調査の結果につきましては、先ほどは議会への報告というお話がありましたが、これは先月の常任委員会で所管の総務教育常任委員会、地域づくり県土警察常任委員会に、それぞれ審査室から報告されているものです。
 また、屋根つきにするかどうかという議論ですが、屋根つきにするかどうかということを、この場において当方が検討に値するかどうかというのを判断できかねますけれども、いずれにせよどういう形が最善の安全対策かということは、現在、センターでも専門の学者さん等に聞きながら、検討されているところです。仮に屋根つきにする場合であってもそうでなくても、設計についてはまだ途中段階となっており、3年前に止まっている状況ですので、それを踏まえて設計を行っていく必要があろうかと思います。センターも含めて、どういう対応策を取っていくかということを検討してまいりたいと考えておりますし、地元への説明につきましては、現在、センターが、センターの理事会結果を踏まえて6自治会と調整をして、説明を開始しているところです。地元自治会の了承が得られましたら、県、当部も同席して、実は昨日もあったところですが、説明会には出席させていただいている状況です。

●後藤田循環型社会推進課長
 すみません、少し補足をさせてください。
 3点目のクローズドの話ですけれども、その前に、まず、全国で管理型最終処分場がない県というのは、長崎、山梨、鳥取の3県です。クローズド型の処分場につきましては、実は、これは実際の処分場の上に屋根を乗せるというような構造でして、近年そういう設置数もありますけれども、これにつきましては、既に環境管理事業センターさんで検討をしておられます。この淀江の地で設置するということに際しましては、クローズド型よりもオープン型が適しているという判断をされ、その計画で事業計画を今まで進めてきたものですので、これについてはこの方針で進めていくと考えています。

○福間委員
 そこら辺が、あるときは「管理センターの判断です」と。県も管理センターも構成員ではないのですか。全部違うのですか。構成員になっているのではないですか。そうすると、今のクローズの話やオープンの話というのは、県の意向は無視して管理センターの意向だけで決まるのではないでしょう。だから、県としては最終処分場というのは必要なのだというスタンスを取るなら、もっとやはり積極的に地元説明や今までの経過というのを、節目節目は分かりますよ、どういう格好でやっていかなくてはいけないかというのは。でも、何となく県のスタンスが、時にはぱっと引いてみたり、時には何か一歩前に出て地下水調査、いや、県がやりますみたいな、何となくよく分からないという気がしなくもないですけれども。クローズとオープンも、今までの経過の中で新たに、例えばクローズを採用したらどうですかというのが、私も発言もさせてもらいましたが、議会の中でも何回か出てきていますよね。地元の皆さんの理解と合意を得るために、少しでも安全ということからいくなら、ただ、私どもは素人ですから、オープンであったとしても絶対に心配はないと地元の皆さんの説得ができるかどうか、私はよく分かりません。なぜオープンでいかれるのか、クローズよりもオープンでいいんだということが、もうちょっと説明をしてもらうといいのかなという気もしないでもない。
 いずれにせよ、大詰めを迎えたわけですから、やはり地元の皆さんの理解と合意を得るための努力を、私は県として管理センターと連携を取りながらしっかりやられるということも必要ではないのかと思います。これは要望として申し上げておきたいと思います。

○市谷委員
 私、福間委員が言われたことに、とても同じで、知事の態度の違和感というのを感じています。要は調査をやって、白紙撤回もあり得ると言われた。その後、調査結果はすばらしいものだったと。それから、議会にも担当の常任委員会でも説明しましたと。だけれども、ではどうするのですかというところが、白紙撤回もあり得るという判断をすることがあるのだということを言っておりながら、その部分については別に公にきちんと我々に説明があったわけではなく、何かずるずるとセンターがどうするかというところに委ねてしまっている。非常にこれが違和感として出てくるわけなのです。だから、調査結果はすばらしかったかもしれないけれども、全然水が地下水に影響しないとは言っていないし、しかも農業用水に使っている塩川は海に行くということも言っているのです。だから、この調査結果を見て、それで知事としては産廃処分場を淀江に造ることについてどうなのですかということが全然ないのですよ、はっきりと、議会の前でも住民に対しても。そこの問題を、はっきりしていただきたいと思うのです。

●若松生活環境部長
 申し伝えたいと思います。私がどうのこうの言う立場ではないと思います。

◎尾崎委員長
 それでは、そういうことでお願いします。

○野坂委員
 犬猫センターですけれども、その前に、淀江産廃の件の整備手法で、オープン型、クローズ型というのは3年前に議場でも随分とやって、その際に随分と説明も聞いてきたのです。地元の要望を受けて、それらも踏まえて総合的に勘案した場合にオープン型が現地では妥当だろうという説明があったと記憶しています。それぞれメリット、デメリットみたいなものが上げられていて、クローズ型に関しては、そのメリットという部分がまだ最終的に検証例がないのでなかなか難しいという懸念がありますけれども、この辺りは随分と説明を聞いてきたという記憶があります。
 あと、知事の立場というのが再三あるのですけれども、私は知事の立場というのは、整備する方向というのは、これは揺るぎがないと思うのです。そういうことでセンターの設置をしているわけですし、センター設置に関しての行政機関であるとか立ち上げに全部資金も出しているわけですから。ただし、環境面を守っていくという一方の責務もある。そういう面でいけば、きちんと整備をしていかなければいけないのだけれども、環境面も守るという立場があるので、そこで自分としては中立、フラットな立場できちんとジャッジする、そういう理解だと思うのです。これは私の意見ですが、そういうものだと私は少なくとも理解しているところです。
 犬猫センターについて2点お聞きしたいと思います。1,500平米ということで、県有地は随分と広いのですけれども、今後の民間のいろいろな知恵も入れていきたいということで、今回の手法になったと。これは県事業初の取組ですから非常に期待しているところですけれども、今後、例えばいろいろなイベントが現状されていますよね。そういった際の例えば駐車場の確保であるとか、イベント対応のときの限られた敷地での考え方はどうなるのか。例えば県有地というのは全体でいけば広いですから、あと、海岸のほうに行けば国管理のところがあるわけです。今の1,500平米という限られた敷地の中では、駐車スペースとかそういったのが当然足りないのだろうと思うのです。イベントの際の考え方ということです、敷地の面積を前提にしてね。同様に、例えば附帯施設でドッグランというのは、今のアミティエさんなども見ている場合に必須だと思うのです。こういったようなところは、全体の県有地の活用も含めてどう考えておられますか、お聞かせいただきたい。

●田中くらしの安心推進課長
 イベント時の駐車スペースの問題については、ここの敷地の中ではある程度の駐車スペースは設けようと思っているのですけれども、大きなイベントになって、例えば100台ぐらいの車が来たときには、ここの敷地の中ではなかなか抱え切れないものがありますので、周辺の温水プールの駐車場であるとか、体育館の駐車場であるとか、あの辺りを、これからになりますけれども、米子市の方といろいろ御相談もさせていただかないといけないと思っています。
 ドッグランとかの広いスペースについては、ある程度建物とそういう広場的なものはこの敷地の中で今見込んでおりまして、ドッグランとして整備する予定はないのですけれども、事業者の方の提案の中でそういったものが出てくれば、附帯事業ということでいろいろこの敷地の中で検討をしていきたいと思っています。

○野坂委員
 例えばイベントになったときの周りとの連携みたいなものはきちんと取っていただきたいということと、ドッグランというのは多分後々の譲渡に向かっていくときの、例えばトレーニングも含めて、ある程度必須だと思うのです。今の1,500平米で足りるのかどうなのかという懸念があって、そこら辺をある程度柔軟に考えていただきたいということを言いたいので、その点は申し上げておきます。検討をお願いします。

◎尾崎委員長
 要望でよろしいですね。

○野坂委員
 はい。

○市谷委員
 野坂委員が言われた産廃の関係です。クローズド型の問題は、住民の方からはクローズド型を望むというのがあったけれども、おっしゃられたように新しい手法なので知見が少ないというか、だから、どちらがいいかというのは言えないみたいな理屈で、それから、終わったら農地にするから屋根がついていると困るというような理由でした。ただ、地下水調査会の結果を受ければ、計画地のところから水がしみるなり湧き上がるなりして、塩川に行ったり海に流れたりという今の結果がある中で、どういう手法がというのは検討をもう一回するというのはあるのかなと思います。私は造ればいいという立場ではないですけれども。
 知事の見解の話で、産廃を造ることに揺るぎないという立場を持っておられるかもしれないけれども、地下水調査会の結果を受けてどうするかということを知事自身が言っていたわけですから、その調査会を踏まえて知事はどうなのだという辺をきちんと語られていないと思うのです。

◎尾崎委員長
 こういう議員間も大変重要なことですので、どうぞどうぞ。

○野坂委員
 私は知事の考えを代弁するつもりはありませんけれども、今まで少なくとも議会は設置するということで関連の予算を全部可決してきているわけですから、それが意思ではないですか。要するに、それを設置に向かってずっと一連の全ての予算を可決してきているわけですから、これが鳥取県の意思だと理解する、それは揺るぎないことだろうと思っています。

○市谷委員
 このセンターの予算というのは一回凍結して撤回しているのですよ、だからもう一回出しましょうかという話が今出てきているのであって、それは地下水調査会の結果を踏まえてどうするかということを考えるから、今立ち止まっていることなのです。だから、予算がこれまで通ったものもあるかもしれないけれども、その計画を進める予算というのは凍結して、一回撤回しているのです。だから、調査会の結果を踏まえて、どうするかというのはまだこれからという状況ではないかなと思いますけれども。

○野坂委員
 ちょっとかみ合わないのかな。

◎尾崎委員長
 また後でしましょう。
 では、その他に移ります。
 その他ありますでしょうか。ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、意見がまだまだ尽きないようですけれども、生活環境部につきましては以上で終わります。
 執行部の入替えで、再開は午後1時とします。

午後0時07分 休憩
午後1時00分 再開

◎尾崎委員長
 再開します。
 引き続き、子育て・人財局について行います。
 執行部の説明は簡潔に、マイクを近づけてやっていただきたいと思います。
 では、報告17、鳥取砂丘こどもの国魅力向上に向けた検討会の開催結果について、報告18、令和4年度鳥取県における少子化対策等に関するアンケート調査結果について、及び報告19、保育の魅力発信フェスの開催について、川上子育て王国課長の説明を求めます。

●川上子育て王国課長
 資料の2ページをお願いします。鳥取砂丘こどもの国魅力向上に向けた検討会の開催結果についてです。
 こどもの国は来年5月に50周年を迎えます。これを好機と捉え、さらなる魅力向上と機運醸成に向けて、保育施設職員や保護者、子育て支援団体などの施設利用者や観光団体等の関係者から意見を聞く検討会を、6月、7月にかけて2回開催しました。
 主な意見としましては、施設全体では、遊具を更新した翌年には入園者数が増加しており、定期的な遊具の更新が必要、あずまやや休憩舎の設置のほか、おむつ替えの案内など、施設内の表示(サイン)を充実するとより利用しやすい施設になるのではないか、また、50周年イベントや機運醸成については、当日にこどもの国に来ることのできない中部や西部の方も一緒に50周年をお祝いできるような仕掛けであったりとか、また、一時的な盛り上がりで終わらない継続した取組の検討も必要ではないか、さらに、周辺施設との連携した取組では、こどもの国を含む砂丘全体で年齢に応じたコースや体験プランをうまく情報発信することで、こどもの国だけではなく来園者がもっと楽しむことができるというような、利用者や関係団体ならではの幅広い御意見をいただいたところです。これらの意見を参考にし、今後50周年記念イベントや取組、さらに施設整備について指定管理者と相談しながら、よりよい施設となるよう検討を進めてまいります。
 めくっていただいて、3ページをお願いします。令和4年度鳥取県における少子化対策等に関するアンケート調査結果についてです。県の少子化・子育て支援策の基礎資料とするため、6月から7月にかけて少子化対策に関するアンケート調査を実施しましたので、その概要を報告します。
 1に、調査の概要です。県民の少子化・子育て支援策についての要望や、結婚・子育てに対する意識等を把握する目的で、県内に居住する方を対象に幅広くアンケート調査を行ったもので、619名の方から回答をいただきました。
 2の主な調査結果ですが、結婚・交際につながる出会いは職場や友人、兄弟姉妹など、前回、平成30年度の調査結果と同様に、身近なことがきっかけとなることが多いこと。理想の子どもの数は3人以上が62.8%と、多子を望む方が増加する一方で、現実には持てる子どもの数は2人と回答された方が最も多く、また、ゼロ人も7.6%と、子どもを持てない、持たないことを選択する方の増加が顕著でした。さらに、出産や子育てについては職場の配慮が進んできたところですが、結婚や出産を機に仕事を辞めた方のうち、「仕事を続けたかったが仕事と家事・育児の両立が難しい」とした方が4割弱を占め、その理由として、「時間外労働の負担が大きいなど、勤務時間と生活時間が合わなかった」という回答が半数以上を占めています。今後の子育て支援策としては、前回同様、「妊娠・出産しても働き続けられる職場環境の整備」や、「仕事と家庭の調和が取れた働き方の実現」が多くを占め、さらなる職場環境の整備を求める声が多かったものです。
 今後、アンケート結果につきましては、性別や年代ごとの集計、傾向など詳細について分析し、子育て王国とっとり会議において議論の上、今後の少子化対策を検討してまいりたいと考えています。
 めくっていただいて、保育の魅力発信フェスの開催についてです。
 保育施設への就職を検討されている学生や潜在保育士等を対象に、県内保育施設の職場の特徴や仕事の魅力を伝える保育の魅力フェスを開催しました。7月に東部、西部の2会場で開催し、延べ19法人、36名の参加があり、参加者が各施設の出展ブースを訪問し、若手保育士や法人担当者が日頃の保育の内容や職場の魅力、採用情報などを伝えていきました。あわせて、保育に関するパンフレットやチラシ等を配架し、県保育士、保育所支援センター職員による相談コーナーを設けて、参加者のブース訪問などをサポートしました。
 昨年度は新型コロナウイルス感染拡大によりオンライン開催となったことから、対面での開催は今年度が初の取組となりましたが、施設からは、学生と対面で直接話す機会が得られて、顔を見て学生の反応が見えて大変よかったと、学生からは、実際に就職を希望する施設の保育士から直接体験談を聞けてよかった、各施設のブースも保育所の写真や取組などの掲示などが工夫されており、より分かりやすく実際の活動風景を知ることができ、就職したい気持ちが高まった、といったような声が聞かれました。コロナの感染拡大によりキャンセルとなった法人や参加者もあり、少人数での開催となりましたが、じっくりと話が聞け質問しやすい雰囲気でよかった、参加者と施設がしっかりと話せる場となったということで好評でした。
 今後も県内保育人材の確保を図るため、保育の出前講座、お仕事体験事業等を実施する予定としています。コロナの感染拡大によりやむなく中止するものもございますが、引き続き保育士確保・定着につながるよう、学生等に向けた保育の魅力発信を行ってまいりたいと考えています。

◎尾崎委員長
 では次に、報告20、児童相談所の体制強化について、戸井家庭支援課長の説明を求めます。

●戸井家庭支援課長
 資料5ページをお願いします。
 児童相談所の体制強化についてです。令和5年に子ども家庭庁が設置され、子ども基本法が施行されるとともに、令和6年4月には改正児童福祉法が施行されるなど、子どもや子育て世帯への支援体制が強化されます。こうした状況を踏まえ、本県においても児童福祉の専門機関である児童相談所の体制強化を図ることとしましたので、御報告させていただくものです。
 1の背景です。上の3つは今申し上げました法律の制定ですとか、改正の状況です。4つ目の丸ですが、本県におきましては、令和元年に米子児童相談所内で虐待事案があったことから、これまでも児童相談所の体制強化を図ってきたところです。こうした中、令和4年2月に、米子児童相談所が所管しておりました虐待事案の母親が逮捕されるという事案が発生しまして、現在その検証を行っているところです。検証につきましては検証としてしっかり行っていきたいと思いますが、こうした状況からも児童相談所のさらなる体制強化が必要だと考えているところです。
 このような背景を受けまして、2の今後の取組です。(1)アドボケイト(意見表明員)や弁護士による鳥取県版アドボカシーの導入。児童相談所が一時保護や措置変更を行う際に、当事者である子どもがしっかり意見を言うことができるよう支援したり、意見が言えないときに代弁したりするというものでして、子どもの権利が侵害されたときの救済も含めた仕組みを考えています。秋に施行を開始しまして、令和5年度からの本格実施を目指しています。
 (2)虐待予防に向けて早期に必要な支援につなげる取組を強化。児童福祉法の改正によりまして、児童及び妊産婦の福祉に関する包括的な支援を行う「こども家庭センター」の設置が市町村の努力義務となりました。県としましても、全市町村でのこども家庭センターの設置を推進し、児童相談所や学校、保健所、市町村等、関係機関の連携強化を図っていきたいと考えておりまして、去る7月29日に市町村との意見交換会を開催して、設置を要請したところです。そのほかにも、改正児童福祉法に盛り込まれた、(3)の親子再統合事業や妊産婦等生活援助事業の実施や、(4)の子ども・若者支援地域協議会の設置促進や、要保護児童対策地域協議会との連携強化も図っていくこととしています。
 最後に、(5)の児童相談所の体制強化です。支援が必要な子どもや子育て世帯にしっかり対応していくためにも、その中核機関である児童相談所の役割は今後もますます重要になってくるとともに、その負担も増大してきます。一方で、先ほどお話ししました性虐待事案や逮捕事案もありました。こうした状況から、児童相談所へのスーパーバイズや児童相談所間の連携強化を図ってその改善に努めていくとともに、児童相談所の体制・機能を抜本的に改善、改革することも必要だと考えています。組織・定数の見直しを含め、第三者的な視点で総務部主導により検討を行うこととしておりまして、検討状況につきましては今後も本委員会に報告させていただきたいと考えています。

◎尾崎委員長
 では、次に、報告21、令和4年度第1回新生公立鳥取環境大学運営協議会の開催結果について、藤田総合教育推進課長の説明を求めます。

●藤田総合教育推進課長
 令和4年度1回目の運営協議会を開催しましたので御報告します。
 協議事項ですが、(1)、(1)の令和3年度の財務諸表につきましては、会計処理の適正性を確認の上、承認を行いました。決算内容としましては、費用面ではICT機器やネットワークを整備し、リモートによる学びの継続に向けた取組の工夫、事業見直しを進め、収益面では、志願者、入学者の堅調な確保による安定的な収益の維持により、約3,200万円の利益を計上しています。この経営努力により生じた利益、3,233万7,166円について、目的積立金とし、翌年度、教育研究の質の向上に活用したい旨の申請が大学からありましたので、承認を行っています。
 (2)の報告事項ですが、地方独立行政法人法に基づき実施した業務実績評価について、評価委員会の中山委員長から、設立団体の長へ報告が行われました。
 令和3年度評価は5段階の中間に当たるBで、評価のポイントとしては、学生からも高く評価されている人間形成教育の取組や、副専攻プログラムの導入により大学教育の質の向上に積極的に取り組んだ点や、県内入学率は22.6%に高まり、全体としても多くの志願者、入学者を集めるなど、安定的な経営確保に努めている点が評価された一方で、課題として、県内就職率の向上を図ること、競争的外部資金の獲得に向けたサポート体制を強化することについて提起されました。
 7ページ、(2)の業務実績(見込み)評価ですが、令和3年度は第2期中期目標期間の最終年度の前々年度に当たりますため、目標期間終了時に見込まれる業務実績評価についても報告が行われました。見込み評価は5段階の中間に当たるBで、評価のポイントとしては、学長のリーダーシップの下、中期目標の達成に向け計画を着実に推進し、大学の基本理念にも沿ったSDGsの取組を進めるなど、様々な社会の動きに迅速に対応している点、定員充足率は順調に推移し、安定的な大学経営に取り組んでいる点が評価されましたが、課題として、今後18歳人口の急減期を見据え、設置者や関係機関、産業界を巻き込んだ魅力ある大学づくり、将来を見通した大学運営に取り組むこと、また、大学院において定員の未充足が続いているが、望まれる教育ニーズを探り、大学院の在り方、入学者増加に向けた取組を検討するよう提起されました。
 設置者からは、県内就職についてはコロナ禍の社会情勢もあり難しい状況が続いているが、関係機関や産業界と連携した取組が必要であり、課題分析の上改善するよう進めていただきたいこと、大学院は学内進学以外も重要であり、学び直しや、社会に出てもう一度環境について学びたいという人たちにアピールし、大学院が面白そうだと関心を持ってもらえるような取組を検討いただきたいとの意見があり、引き続き魅力ある大学運営に努めていくことを確認しました。

◎尾崎委員長
 ありがとうございました。
 執行部の説明は以上ですので、委員の皆様、質疑がありましたらどうぞお願いします。

○市谷委員
 3ページの子育てアンケートの調査結果のことです。理想の子どもの数をつくらない理由に経済的負担というのが64.6%というのがある。具体的に経済的負担というので大学とか大学院の経費、それから、高校に行くときに必要な経費に負担感を感じている人が増えているということがあるのですけれども、このことについて具体的な施策というのが出てきていない。職場環境とかそういうのは書いてあるのですけれども。それで、大学や高校の費用というのは、私自身もすごく思ったのですけれども、高校に子どもをやるときに、制服も入れたら10万円以上かかって、今、GIGAスクール構想でパソコンも5万円とか6万円とか、さらにかかるというようなことがあって、例えば県独自に給付制の奨学金制度をつくるとか、パソコンの経費については行政で支給をするとか、あるいは貸し出すとかという、そういう手だてが要るのではないかなと思うのです。今後の方向性として、経済的負担の軽減のための施策というのは何もないまま行くのか、これから検討するのか、その辺を教えていただけたらと思います。

●川上子育て王国課長
 今回、速報値で数字を出させていただいています。これら、また年齢別の詳細の分析等をしながら、お話をさせていただいたとおり子育て王国とっとり会議においても議論を行い、来年度の当初予算に向けて必要な施策は検討してまいりたいと考えています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。ほかに。

○市谷委員
 児童相談所の体制強化についてです。今後の取組のところで、子どもの意見表明権を保障する制度を導入するということなのですけれども、例えば児相って短期だったりして、また家に帰って、それからあるいは別の施設に行ってということで、この意見表明の機会を、前に何か手帳みたいなのをもらったこともあるのですが、だから、児童相談所でどうするかというのもあるし、その後に行く施設の関係とか、一貫して子どもたちが表明できる場、それから、それを聞いてちゃんとどういう手だてを取るのかというのをやる機関が必要だと思うのです。今までは福祉協議会か何か以前にもあった案件があるのですが、子どもが訴えたら、その福祉協議会でいろいろ指導が入って施設のほうに行くみたいなことがあったのですけれども、それだけで本当に十分かということもあるし、その辺の、この意見表明の機会というのはどの程度どうするつもりで、第三者機関をどう設置してやっていくのかという辺を説明していただきたいです。
 一番下の5の、児童相談所の体制強化です。虐待に至る子どもたちは、今、精神疾患を伴っているとか、発達障がいがあったりということがある。そういう子どもたちに対して児童相談所が専門的にどうやって関わるのかなというあたりで、これが人数なのか質なのかというあたりがどうなのかなと。それとか、たくさんの虐待相談がある中で、一つ一つの子どもたちに寄り添ったケース会議とか、それから、子どもたちの生育歴も含めてきちんと見ていけるようなことの仕組みをつくらないと、人数だけ増やしても一人一人の子どもたちに合った対応にならないと思うのです。その辺がどういうことなのかなと、どう考えておられるのかなというのを聞きたいです。

●戸井家庭支援課長
 まず最初に、県版アドボカシーのことです。他県でももう既に取り組まれているところもあったりするのですけれども、なかなかうまく機能しないというようなことも聞いています。ですので、鳥取県では鳥取県らしくというか、ちゃんと機能する制度をつくりたいと思っていまして、実は今、各児童相談所にアドボケイトとなるような人ですとか、弁護士さんとかに実際に行ってもらって、一時保護中の子どもから話を聞いて、どういう制度にしていこうかというのを実際に子どもの声を聞きながら進めているところです。
 言われるように、どの程度まで広げていくのかというのもあるのですけれども、最初は一時保護のときに限定して考えていたのですが、例えば措置変更をするときもあるでしょうし、言われたようないろいろなケースがあると思いますので、その辺も含めながら今後検討していきたいと思っています。
 精神疾患とか発達障がいの関係の話もありました。実は各児童相談所には精神科の嘱託医がおられます。ですので、ふだんからそういう状況があれば相談等には乗っていただいているところでして、児童相談所の中には確かに心理職はいるのですが、専門的な職員はいないかもしれない。けれども、精神科医的な判断が必要なものとかについては嘱託の精神科医に相談をして対応しているところです。

○市谷委員
 そういう医者がいたりとか相談したりということが、実際にきちんとできているのでしょうか。それとか、ケース会議とか、子どもたちの生育歴も含めたところまできちんと見ていく点とか、その辺はどうですか。

●戸井家庭支援課長
 例えば、精神科の受診につなげたいようなケースもあるのではないかと思います。そういったケースについては、今まで確かにうまくつないでいくようなルートというかレールがなかったものですから、今、医師会に相談させていただいて、児童の精神疾患を診てくれるような、診てくれるというか、つないでくれるような精神科医が東・中・西部におられないか、紹介をしてもらうような働きかけを今しているところです。

◎尾崎委員長
 そのほかよろしいですか。

○市谷委員
 今の精神関係のが十分かどうか、今のではよく分からなかったのですけれども、一人一人の子どものケース会議とか、そういうことはできているのですか。

●戸井家庭支援課長
 ケース会議の内容については、実は私も詳しくまでは知らないのですけれども、そういったケースがもしあれば、嘱託医の先生とかに相談もされていらっしゃると思いますし、例えば中央児相ですと精神保健福祉センターがありますので、原田先生に相談されたりということはされていらっしゃると思います。

○市谷委員
 別に精神疾患に限らず、困難な事例の場合のケース会議とかケースワークとか、要は、職員の方も当たるのだけれども困難だと、やはり集団的に討議したりとか、子どもをどう見るかということでも、担当している人だけが見ては困難事例というのはなかなか先が見えないし、どうしていいか分からないということになる。子どもをちゃんと、生育歴や学校からの情報も含めて、子どもがどういう状況で今どういう状態なのか、困難事例についてはきちんと児童相談所でケース会議をやって、こういう方向性で行ったらどうだろうかとか、そういうことがきちんとできる体制になっているのか、何かできているのか、そこがすごく気になるのですけれども、どうなのでしょうか。

●戸井家庭支援課長
 それが児童相談所の仕事だと思いますので、当然やっているとは思います。

○市谷委員
 やられているのならば、抜け出した子どものことだとか、それから、前の性的虐待の問題だとか、私もいろいろ相談を受けた件もあります。本当にそこがきちんとされないと、せっかく児童相談所にたどり着いたのに、そこからきちんと子どもたちが成長していく方向での改善が図られないということに、繰り返し起きてしまうということになるので、もう少し児童相談所の意見も聞いてみたい。今相談がいっぱいあって、なかなか一人一人のことまできちんとケース会議ができるようなことになりにくいのだというのであれば、それに必要な人ももっと増やさないといけないと思う。質と量の体制というか、そこがよく見えないのですよ、分からないというか。やられていると思いますだけでは、本当だろうかと。ちゃんとやられているのであれば、そんなにいろいろ案件が出てきて問題になることはないと思うのです。なくしていかなければいけないのかなと。

●中西子育て・人財局長
 体制の見直しを図るに当たって、今、児童相談所の状況がどうなのかということ、職員が不足しているのか、職員の資質なのか、増やせば済むことなのかとか、ケース会議、困難な場合はどのぐらいの頻度でどうやっているのか、それは東・中・西と比較してみて、同じ仕事をしていますので、どこかがどう違うのかとか、あと、今ある制度の嘱託医さんとの関係であるとか、小学校や警察との、市町村との関係機関との連携の状況等を、それぞれ東部、中部、西部に、現状を知るために今聞いている最中です。コロナが落ち着いたら、実際に総務部と一緒になって直接話を聞きに行こうと思っています。そういった状況を踏まえて、よりよく、より充実できる体制にしたいと考えているところです。
 なので、今はそういった、市谷委員が言われたような状況とか疑問とかを、我々も児相に行ったりして、どういう状況かというところを把握している最中です。

○市谷委員
 最後です。本庁と児童相談所と各施設との連携とか、何か物が言いにくいだとか、そういうことにならないようなことというのを考えないといけないのではないかと思うのですけれども、そういうのはこの検討課題にあるのでしょうか。

●中西子育て・人財局長
 それぞれの圏域があって、圏域ごとの受け入れる側の施設というのもありますので、行政だけではなく民間のそういった施設も含めて、今どういう関係なのか、改善を図るべき点があるか、施設の方はどんなふうに思っているかとか、それぞれの東・中・西の連携の具合とか、そういったものを含めて検討する予定にしています。
 それと、すみません、アドボケイトのところで第三者機関のことが多分答え漏れではないかなと思いますけれども、今あるところでやろうとすれば、社会福祉審議会とか児童の審議会等にそういった機能を持たせるか、それとは別に、全く別のところでそういった機関をつくって働くようにするのかとか、そのどちらかかなと思っております。そういったことも含めて、今、制度設計のための事業を秋から始める予定にしています。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。

○濵辺委員
 2ページの砂丘こどもの国の魅力向上に向けた検討会の開催についてお伺いしたいです。この検討会というのは障がい児、障がいのある子どもがここに行ったときに、要は、障がいにもいろいろあるのですけれども、楽しめるような、また、障がいのある方がここに遊びに行ったときに不便なことがないような、そういうことというのは検討されているのか、また、検討委員会の中にそんな方はおられるのですか。

●川上子育て王国課長
 今回は幅広に利用者の声を聞くということだったのですが、障がい児関係の方という形での声かけはさせていただいておりません。ただ、今回検討会の中でも、確かに皆さんが使いやすい施設ということで、先ほどありました表示とかサインの話であったりとか、インクルーシブ遊具の検討でありますとか、そのような設置についても皆様からの御意見等もお聞きしたところです。

○濵辺委員
 少し残念だったのが、要は鳥取県も子育て王国とっとりと言われて、平井知事も先頭に立って障がい者の方への支援、そういうことを進められている中で、50周年という時期にそういう方々の話が出なかったのかというのが少し残念に思いました。そういう専門家の方に検討会に入っていただいて検討するということもあってもよかったのではないかと。今後、これから進めるに当たって、そういう子どもさんなり、もしくは、子どもだけではなく、障がいのある一定程度の若い方もこういうところに家族連れで遊びに行かれるかも分からないですよね。だから、しっかりと進めてもらえればありがたいかなと感じました。

●川上子育て王国課長
 ありがとうございます。
 今回の検討会のメンバーという形での参画はいただきませんでしたけれども、またこれから来年度の予算編成等に向けて検討していく段階で、お話等を聞かせていただきたいと思っています。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。ありませんか。

○藤縄委員
 児童相談所ですけれども、指摘しておきます。細かいことは、これはどうだということが何点かあるのだけれども、これは当たり前のことです。今までしておかなければいけなかったことを今強化するという話です。しておかなくてはいけなかったことだったのではないですか。もうこれ、当たり前の話です、総じて言えば。何をもって今さらということです。これをちゃんとしておけば、いろいろなことは起きなかった。令和元年の、児童相談所に困って世話になっている子どもを虐待したというようなことが起きているのに、何を今さらの話なのですか、これは。ということを指摘しておきます。答弁は要りません。

◎尾崎委員長
 答弁は要らないということですので、いいです。

●中西子育て・人財局長
 はい、しっかり受け止めました。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。
 その他について、ありますか。
 ないようでしたら、これで終わらせていただきたいと思います。
 次回の常任委員会は9月20日午前10時からです。
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会します。

午後1時35分 閉会

 



 

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