令和4年度福祉生活病院常任委員会議事録

令和4年12月2日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
尾崎  薫
鹿島  功
市谷 知子
濵辺 義孝
藤縄 喜和
浜田 一哉
内田 博長
福間 裕隆
野坂 道明
欠席者
(なし)



説明のため出席した者
  西尾新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長、中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長、広瀬病院事業管理者、若松生活環境部長、中西子育て・人財局長ほか各次長、局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  藤田課長補佐、田中係長、山田係長

1 開会   午前10時00分

2  休憩   午前10時22分 / 午前11時50分 / 午後0時3分 / 午後1時51分

3  再開   午前10時24分 / 午前11時54分 / 午後1時0分 / 午後1時55分

4  閉会   午後2時35分

5 司会   尾崎委員長

6  会議録署名委員  浜田委員、福間委員

7  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

 

会議の概要

午前10時00分 開会

◎尾崎委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開催します。
 日程は、お手元の日程のとおりです。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局、福祉保健部、病院局、子育て・人財局、生活環境部の順で執行部の入替えを行います。
 初めに、会議録署名委員を指名します。
 本日の会議録署名委員は、浜田委員と福間委員にお願いします。
 それでは、付議案の予備調査に移ります。
 初めに、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、要領よく、マイクを近づけてお願いします。
 質疑については、終了後一括とします。
 まず、西尾新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長に総括説明を求めます。

●西尾新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長
 コロナ事務局の議案説明資料2ページをお開きください。予算関係ですが、新型コロナ第8波等緊急対策事業ということで、入院病床の確保などを中心にして50億円をお願いしているところです。
 また、予算関係以外ですが、クラスターが今も頻発しているということもありますので、クラスター対策条例の一部改正、これは1年間の延長をお願いしたいというものです。
 詳細については担当課長より御説明を申し上げますので、よろしく御審議のほどお願いします。

◎尾崎委員長
 続きまして、関係課長から順次説明を求めます。
 福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長の説明を求めます。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 新型コロナ対策本部事務局の資料4ページを御覧ください。補正予算としまして、新型コロナ第8波等緊急対策事業として50億円の補正をお願いするものです。
 これは新型コロナウイルス感染症の第八波、もう既に来ていますが、こちらに対応するために、医療の提供ですとか検査、あるいは薬剤の調剤、それから乳幼児のワクチン接種、各種相談対応といった体制を強化するものです。
 既に第八波については、もう感染拡大、かなり広がっています。このためこの要求内容については、一部9月補正予算の新型コロナBA.5等対策強化事業の中で先行実施していることを御了承ください。
 また、この事業の内容についてですが、5つの細事業から成り立っています。
 まず、1つ目、年末年始の診療・検査・調剤体制の確保についてです。こちらについては3,200万円を要求させていただきます。年末年始には多くの医療機関が休業しまして、救急病院ですとか休日急患診療所に多くの患者さんが集中することを防ぐために、通常はお休みをされている診療所ですとか調剤薬局の開業を支援するために助成金を支給するものです。
 2つ目は、夜間相談体制の強化事業として1,600万円を要求させていただくものです。こちらは県が行っています在宅療養者の夜間相談窓口に非常勤のお医者様を配置しまして、療養者ですとか相談対応する看護師に対して医学的な助言を行うものです。こういったことによって夜間救急の適正な受診ですとか、あるいは在宅療養者の不安を解消することにつながるものと考えています。
 3つ目は、コンタクトセンター機能強化事業としまして1,400万円を要求させていただくものです。これはコンタクトセンターにも非常勤のお医者様を配置しまして、自己検査などでコロナの陽性となった方の診断を行うものです。また、その方々の重症化リスクがないかということも確認を行いまして、重症化リスクのある方についてはかかりつけ医の受診を促すということで適切な医療につなげることも行います。こういったことによって受診しなくても在宅療養の方を確実にコンタクトセンターに登録して、外来医療機関の混雑を解消する、あるいは陽性者の療養支援を迅速に始めることで不安解消につながるものと考えています。
 4つ目ですが、こちらは新型コロナワクチンの乳幼児接種促進事業として1億円を要求させていただくものです。これは慎重な対応が求められる乳幼児の接種について特別な体制を確保したりですとか、あるいは一定数以上のまとまった人数の接種を進めることに対して助成を行うものです。また、乳幼児の保護者に対して乳幼児の接種場所の案内ですとか、安全性に関する情報などワンストップの相談窓口や各種の広報活動によって周知を図り、接種の促進につなげようとするものです。
 最後に、新型コロナウイルス入院病床確保事業として48億円余りを要求させていただくものです。これは第七波、第八波と当初予算要求時を上回る感染拡大が長期にわたって続いておりまして、病床確保の規模ですとか期間が当初要求時の想定を超えています。このために必要な病床を確保して空床となる病床数に応じた助成金を医療機関に支援し、必要な病床を感染拡大状況に応じて常に準備していただこうというものになります。

◎尾崎委員長
 次に、太田新型コロナウイルス感染症対策総合調整課長の説明を求めます。

●太田新型コロナウイルス感染症対策総合調整課長
 資料の8ページを御覧いただきたいと思います。条例関係です。鳥取県新型コロナウイルス感染拡大防止のためのクラスター対策等に関する条例の一部改正です。
 提出理由ですが、このウイルスは現在も変異を続けておりまして、クラスターの発生を契機として感染が爆発的に拡大する状況は変わっておりません。加えて、感染力増大によって感染者数が増加し、それに比例して死者数も増加する傾向にあります。引き続きクラスター対策を継続して行っていくために、現在の期限です令和5年1月31日を1年間延長しまして、令和6年1月31日までとするものです。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 委員の皆様から質問があればお願いします。

○市谷委員
 4ページの第八波対策です。一つは、県の夜間相談窓口と、それからコンタクトセンターに非常勤医師を配置するということなのですけれども、配置というのはどういう在り方なのかを確認させてください。
 コンタクトセンターですけれども、今、毎日何百人単位で感染者が出ているのですが、その方たちがみんなこのコンタクトセンターに実際登録されている状況なのかというのも確認させていただきたいです。それからコロナで死亡されている方がすごく今増えているのですけれども、そういう方たちは皆さん入院をされていた方なのか、その辺も確認させてください。
 あと子どものワクチン接種です。一定数以上のワクチン接種を実施した場合に助成をするというやり方なのですけれども、子どもさんがワクチン接種をすることに保護者の方が非常に不安を感じておられて、接種はしたほうがいいとは思うのですけれども、ただ、なかなか、接種した数だけ助成するというやり方だと、非常に丁寧な対応というか、説明を丁寧にやって、理解をして接種してもらうことにちょっとなりにくいのではないかなと。お金が優先してしまって、その辺はどういう在り方でこれを実施されるのかというのを教えてください。

◎尾崎委員長
 何点ありますか。

○市谷委員
 あと、空床補償の関係で最後。

◎尾崎委員長
 5点。

○市谷委員
 空床補償です。当然フェーズ3に合わせてということで空床補償の数を増やすというので増額になっているのですが、10月からの空床補償については、令和元年より収入が増えたところについては空床補償を削るということを国がやっていて、それについて全国知事会からそういうことはさせないということで、しないように済んだのかなと思うのですけれども、その辺が実際どうなったのか、それからそういう都道府県知事の裁量で、収入に応じて空床補償の額を減らすなどというやり方は知事の裁量でいつまでそれはそんなことをさせないということができるのか。ずっとこれだけ感染が増えている中で空床補償が削られるなどということになったら病床の確保ができなくなってしまうので、その点がどうなっているのか。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 まず夜間の相談窓口ですとかコンタクトセンターの医師の配置の意味ですが、こちらについては基本的にオンラインですとか、あるいは電話等で対応していただくようにしています。なので夜間窓口でしたら電話相談という形で、コンタクトセンターに配置するお医者さんの診断については電子情報等のやり取りによってそういった診断をしていただくことにしています。
 コンタクトセンターの登録状況についてのお尋ねです。詳細な数値はちょっと持ち合わせてはいないのですが、現状においてもほぼ100%、大体皆さん登録していただいているという状況にあります。
 亡くなられた方の状況についてですね、皆さん入院されているかということです。基本的には入院をされているのですが、やはり在宅療養を選ばれる方、御家族等の相談においてもう在宅でよろしいですという方もおられますので、そういった場合もあります。あるいは施設にそのまま入られている方、そちらも療養されている方、あるいは御家族との相談の中でそういったことを選ばれている方もおられます。
 あと小児接種については、すみません、ワクチンチームからお願いしたいと思います。
 最後の空床補償についてです。10月からの見直しについてですが、知事の裁量によって空床補償額を減らすのではなくて、交付要綱において制限があるところを知事の裁量によってその枠を外すことを認めるという制度設計になっております。なので基本的には構造ですとか、あるいは受け持たれている患者さんなどによってきちんと役割分担をして果たしていただいているところに対しては知事の裁量で空床補償額をきちっとお支払いしていけるという制度に変わっているということです。

●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
 乳幼児接種のことについての御質問に回答します。
 実はこの事業予算とは別に既定の予算の中で、先行して始まった小児接種については、いわゆる接種負担金というのが国から医療機関に出されています。
 それとは別に、やはり成人の場合と比べて小児の場合というのは、すごく手間がかかる、説明が必要になるということで小児科医院の負担が大きいものですから、県でも別途その国の負担金とは別に1回当たり1,000円のかかり増し経費という名前で負担をしています。乳幼児についてもさらにより丁寧な説明が必要ですので、引き続き小児科に対しても生後6か月から4歳以下の乳幼児についても1回当たり予診のみの場合でも1,000円のかかり増し経費というのを医療機関に出しているというのが大前提としてあります。
 その上で、さっき委員がおっしゃられている、まとめようとすればということなのですけれども、実は薬剤の性質というのがありまして、1本の、1バイアルと言うのですが、1バイアル当たり10回分のワクチンが充塡されて国から市町村なり県に送られてきているのです。そういった中でなかなか10回分のワクチンをただ1回だけ使ってというのはもったいないので、ある程度決まった日に、例えば火曜日の1時から2時みたいな感じで小児科で工夫をされて、いわゆる専用時間帯を設けるという努力をされています。そういった努力に対して財政的な御支援をさせていただくというのがこの事業の1つ目の趣旨です。
 それとまとめることについては、どの道1週間で毎日乳幼児接種を受け付けることがどうしてもできないという事情がありますので、結果として1日当たりまとまった形で、5回、また10回ということでまとめざるを得ないという現状があります。それに対してなるべくまとめていただいたことに対しての手間であるとか、そういったことに対しての財政支援という意味で、5回以上で10万円、10回以上で20万円という財政負担をさせていただくというのが本事業の内容です。

○市谷委員
 子どものワクチン接種は、丁寧に説明することについては別に財源措置がされているということなのですけれども、10回分があるからまとめてやったほうが効率的だというのは、それはそれで分からなくもないのです。けれども、そういう効率性が優先されて、説明が不十分だったりとか、囲い込むことにはならないように。残っても仕方がないと思うのです。それぐらいの覚悟で子どもの分についてはやはり丁寧に対応していただきたいと思います。それはまた後で御回答ください。

◎尾崎委員長
 取りあえず。

●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
 委員おっしゃられるとおりだと思います。丁寧な説明というのは当然です。
 それで小児接種の場合もそうなのですけれども、乳幼児については個別の医療機関様、小児科医院様、それで小児科医会とも話合いをしまして、やはり大人の場合であればいわゆる集団接種会場みたいなこと、やり方、効率を優先したやり方というのができるのですが、小児、乳幼児に関しては、もともとかかりつけの小児科の先生がその子が生まれてからずっと様子を見ておられる。それと乳幼児に関しては、委員も御案内のとおり打つワクチンというのが実はもうインフルエンザとかコロナ以外にも山ほどあると。生後6か月からそれこそ1歳半の間にかなり、もう2桁ぐらいの種類のワクチンを打たないといけない。その合間を縫ってこのコロナワクチンやインフルエンザワクチンを打つという状況ですので、小児科の先生がしっかりウオッチした状態で、個々の子どもの状況を見た上で、ではということなので、決して効率優先ということは現場の小児科の先生もされていませんし、この事業自体がそういったことを目的として成立させているものではないということは御理解いただきたいのと、それと委員が懸念されることについては十分認識しますので、そこについては引き続き小児科の先生とお話ししながら適切な運用をさせていただきたいと思います。

○市谷委員
 ありがとうございました。
 在宅療養の関係で、亡くなられている方、大体高齢の方が多いのですけれども、在宅療養されている方が中にはあるということでした。基本、高齢者の方とか基礎疾患のある方は入院だということになっているのですけれども、いろいろ御家庭の事情があって在宅で療養していたら亡くなられたという例がある。そうだとしたらコンタクトセンターなりにきちんと登録もしてもらうなりなんなりで医師との関わりということがきちんと保たれるようにしていただく必要があるのではないかなと思いますけれども、その辺が、かかりつけの先生との連絡なのか、コンタクトセンターへの登録なのか、入院されない場合について、その辺をはっきりさせていただきたいと思います。
 空床補償の関係です。結局今までどおりの空床補償が知事の裁量によって継続できるということでいいのでしょうか。それは期限付ではなくて、この第八波のコロナ禍の中では大丈夫でしょうか。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 まず、1つ目の在宅療養中に亡くなられた方についてです。基本的にやはり高齢の方が多いですし、基礎疾患のお持ちの方もあります。こういった方、ほぼというか、全て保健所の登録というか、届出の方になります。なのでコンタクトセンターではなくて、保健所がその療養の調整をしたりですとか、主治医ですとか、御家族と連絡を取って、そういった在宅療養を選ばれているという、そういった中で不幸にして亡くなられるという転帰に至った方がおられるという状況です。なので、委員の御心配をされているお医者様とのつながりというところ、保健所あるいは御家族ときちっと連絡を取りながらされているということになります。
 2つ目の空床補償についてですが、今までどおりの空床補償額は今年度の補助要綱の中においてはきちっとお支払いできるようになっておりますので、そこは大丈夫です。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。
 何点ありますか。

○市谷委員
 2つ。いいですか。
 その在宅療養の方で特に基礎疾患がなくてというか、家におられた方については、かかりつけの先生が診ているという状況ならいいのですけれども、でも疾患がなければお医者さんとの関わりはあまりないのかなと思うのです。保健所の判断で家族と相談して在宅になった方への医療の提供をきちんと確保しないと、コロナをきっかけにして、特に高齢の方など状態が悪くなって、結果的に亡くなっていくということをどうやって防ぐのかということが要るのだと思うのですけれども、お医者さん、医療の関わりというのはどうなのですか。

◎尾崎委員長
 もう1点ありますか。

○市谷委員
 今年度中は空床補償については従来どおりということなのですけれども、国で法改正されたりとか、コロナが5類に下げられた場合には、この空床補償はどういうことになってくるのかなと。早急に5類についての議論も行うということが言われているのですが、そうすると国が責任を持って空床補償をしなくなるのではないかと思うのですけれども。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 まず在宅療養の方の医療とのつながりということです。お医者様との相談をきちっとされていますので、状況が悪くなったときにお医者さんが全く診られないということはないという状況です。そこの部分についてはきちんと対応がなされている状況です。
 空床補償について、この法改正後についてですが、そこはまだ制度設計が示されておりませんし、今国において検討されているところです。そもそも空床を設けて医療提供をしなければいけないという状況が変わってくるかと思いますので、その状況を見ながら、また感染症法ですとか、あるいはコロナウイルスの性質ですか、そういったことに応じた病床、入院体制というのを取っていくことになろうかと思います。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。
 次に、その他に移ります。新型コロナウイルス感染症対策本部事務局に関して、委員、執行部の皆様、何かありますでしょうか。ありませんか。
 では、意見が尽きたようですので、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局については以上で終わります。
 執行部の入替えのため暫時休憩とします。入替え次第、再開します。

午前10時22分 休憩
午前10時24分 再開

◎尾崎委員長
 再開します。
 福祉保健部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、マイクを近づけてください。そしてゆっくりと、はっきりとお話しください。早くちょっと話して、ぼそぼそと言われると私たちにも聞こえませんし、また県民にも聞こえませんので、しっかりと、ゆっくり、はっきり、マイクをぐっと引き寄せてお願いします。よろしくお願いします。
 では、まず中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長に総括説明を求めます。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 福祉保健部の議案説明資料をお願いします。2ページをおはぐりいただけますでしょうか。福祉保健部ですけれども、予算関係1件と予算関係以外2件、合計3件の議案をお願いしています。
 まず予算関係ですけれども、3ページを御覧いただきますと、一般会計の補正予算としまして総枠で17億7,900万円余りの予算をお願いしています。
 主な事業としましては、生活困窮者対策をはじめとした国の補正予算を活用した事業のほか、孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり条例の関係事業などをお願いしています。
 また、2ページにお戻りいただきまして、予算関係以外としましては、議案第14号、手数料徴収条例の一部改正の条例でして、介護支援専門員実務研修受講試験手数料の改正をお願いするものです。
 また、議案第20号は、鳥取県孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進条例の制定です。
 詳細については担当課長から説明させますので、よろしくお願いします。

◎尾崎委員長
 関係課長から順次説明を求めます。
 明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長の説明を求めます。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 資料の4ページを御覧ください。生活困窮者に係る総合支援拡充事業ということでして、13億4,000万円余を計上しているものです。
 新型コロナウイルス感染症や物価高騰の影響を受けている生活困窮者の方への支援です。
 事業内容については、2の(1)のところですけれども、市町村の体制拡充に対する支援ということで、まずは生活困窮者に対する自立相談支援の機能強化、自立相談支援員の加配を行うもの。それから生活保護に対する保護決定のための体制強化で、これも同じく加配をするというものです。
 (2)が県社協及び市町村社協の体制拡充に係る支援ということで、県社協と市町村社協が生活福祉資金の借入者のフォローを行うための人件費、今後13年分の経費を計上するものです。
 (3)についてはNPO法人等に対する支援ということで、生活困窮者支援を行うNPO法人とか民間団体に対して事業量の増加に対して一定の活動経費を支援するというものでして、1,000万円を計上しているものです。
 続きまして、資料の5ページを御覧ください。孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進事業ということで、700万円余を計上しています。
 鳥取県孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進条例の制定に合わせていろいろと事業を行うということでして、2の表の一番上のところですが、支援につながるきっかけとなる窓口等の情報発信ということで、リーフレットを作成して、配布すると。配布する中で地域運動を展開するということで100万円余。
 審議会を設置して、進めていくということ。
 3番目がうつ予防・早期発見事業ということで、うつ予防及び心の相談窓口のためのリーフレットの作成、あるいはゲートキーパーの養成研修会で使用するリーフレットを作るということ。それからうつ症状の早期発見につなげるためのストレス度を評価するアミラーゼモニターを市町村に購入設置するということです。
 最後になりますが、市町村と連携した周知徹底ということで、市町村自死対策強化交付金の追加交付、それから妊産婦のメンタルヘルス支援に関するアンケートを行うというものです。
 続きまして、資料、飛びまして、16ページを御覧ください。繰越明許費に関する調書です。
 これの一番上のところ、生活困窮者に係る総合支援拡充事業で、6,200万円余りを年度内完了が困難であるということで繰り越すものです。内容については、先ほど説明しました市町村の体制拡充に係る部分とNPO法人に対する支援です。
 続きまして、資料の17ページを御覧ください。子ども発達支援課分について代わって説明します。表の真ん中のところですけれども、債務負担行為の部分でして、81万8,000円について、障がい児施設の給付費等の管理システムの保守業務を5年度から6年度にかけて実施するものです。
 続きまして、18ページを御覧ください。こちらは債務負担行為の変更分です。補正のところ、真ん中の段ですけれども、4,200万円余りを施設設備保守等の委託ということで、5年度から7年度にかけて実施するものです。
 最後になりますが、資料の21ページを御覧ください。鳥取県孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進条例です。提出理由は、核家族化の進行とか都市化の進展等によりまして、ヤングケアラーの存在ですとか、老老介護、あるいは8050問題など、本人が望まない孤独・孤立ということが大きな課題となってきているということでして、これらの解決のためには、周囲の理解・協力を支え愛の理念の下で進めていく必要があると。県としましても県、市町村、事業者等が一体となって誰一人取り残さない社会づくりを推進するということで条例を制定するものです。
 概要、(1)の目的ですが、それぞれ県なり市町村なり県民等の責務であり役割を明らかにするということと、それから真ん中にありますけれども、援助者とか被援助者、その家族等に対する支援、これを充実していくというところが大きな目的となります。
 (2)基本的な考え方です。特定援助者ということで、援助される方への支援というのは、個人として尊重され、健康で文化的な生活を営む社会、自己実現、社会参加するように行わなければならないということですとか、あるいはイのところでは、多様な団体がそれぞれ連携を図りながら進めていかなければならないということを規定しています。
 (3)県と市町村の責務ですが、県については、施策の実施はもちろんではありますけれども、それぞれの関係団体と有機的な連携を図るとともに、情報提供、助言等を行っていくということ。
 イのところですが、市町村についても、やはりこれも施策の推進は当然としまして、包括的な相談体制等の整備、こういったものに取り組むように努めるということ。
 そしてウのところですが、法令等サービスによっては十分な援助を受けることができない、いわゆる制度のはざまに陥っている人だとか、あるいはSOSを発することができない、必要な援助を受けることができていない特定援助者に対して、制度の創設や既存の社会資源の活用等によって、支援するように努めるということを定めています。
 (4)の県民等の役割ですが、県民は、見守りとか声かけ等により支援を行うというものです。
 続きまして、22ページです。事業者については、就労と家庭内援助の両立ができるように配慮に努めるということがあります。
 その他関係団体ですとか、教育に関する関係機関についても支援のことについて規定をしているところです。
 続きまして、(5)個人情報の活用と保護です。個人情報については、法律の規定ですとか、あるいは本人の同意を得て、なるべく共有しながら進めていくということを定めたものです。
 (6)支援等の推進ということです。ア、イ、ウということで、(ア)、(イ)、(ウ)がありますけれども、(イ)がいわゆるヤングケアラーをはじめとする援助者に対する施策ということでして、(ウ)が、被援助者ですね、障がい者、高齢者等の被援助者、そしてそれをまとめて共通の部分が(ア)というつくりになっています。
 その(ア)のところですけれども、まず幅広いネットワークの充実、援助者だとか、関係団体とか、県民等のネットワークを充実させていくこと、それから制度のはざまに陥った人に対する制度の創設等による支援、それからアウトリーチも含めた相談体制の充実化を図ること、それからピアサポートの推進、自助グループの育成などを進めていくということを定めています。
 (イ)のところですが、これが援助している方ですね、特定援助者に対する施策として、負担軽減に必要な施策ですとか、あるいは特定援助者であるとか県民の方に対する援助の方法に対する理解を深めるための情報の提供、研修等の実施などを定めているところです。
 そして(ウ)のところですが、これは被援助者ということで、障がい者、高齢者に対する施策としましては、福祉サービス等の充実、それから特定援助者の高齢化等により援助が困難となっても、地域で希望する、希望に応じて生活が続けられる支援ということで、親亡き後の支援ということも定めています。
 イのところでは、人材の育成というところ、特に支援の調整、コーディネーターの方の人材の育成にも力を入れるようにということで定めています。
 ウのところについては、研修の充実であったり、普及啓発ということで定めています。
 (7)のところですけれども、施策の推進、検証ということでして、これについては孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり審議会を置いて、審議あるいは事業の検証を行っていくことを考えています。
 施行期日は、令和5年1月1日です。
 なお、条例の本文については、23ページ以降につけておりますので、こちらを参考にいただければと思います。

◎尾崎委員長
 次に、中野障がい福祉課長の説明を求めます。

●中野障がい福祉課長
 6ページを御覧ください。障がい福祉分野就職支援金貸付事業として1,000万円の補正を計上しています。
 令和4年度の国の補正予算で、介護福祉士修学資金等貸付等事業の予算が措置されることに伴いまして、障がい福祉人材の確保をさらに進めるべく、社会福祉協議会に委託をしている返済免除つきの就職支援金貸付事業の貸付原資の一部を追加補助するものです。
 貸付対象としては、他業種で働いていた方で、介護初任者研修など一定の研修を終了した方に1人当たり20万円、返済免除の要件としては2年間障がい福祉施設職員として継続従事することということで貸付事業を補助したいと考えています。
 続きまして、7ページです。鳥取県障がい福祉分野におけるロボット等導入支援事業としまして1,000万円の補正を計上しています。
 こちらについては障がい福祉分野の従事者の業務負担軽減を図り、働きやすい職場環境の整備を推進するものです。
 中身としては2つありまして、(1)がロボット等導入支援事業補助金。こちらが移動支援アシストスーツですとか、あとはコミュニケーションの支援、また離床センサーですとか、入浴支援、様々なロボットがありますが、これらのロボット機器を導入するための経費を補助するものです。
 (2)が、新規ですが、ICT導入モデル事業補助金です。こちらは事業所におけるいわゆるバックヤード業務のような、支援の記録であったり、請求の業務であったり、あとは職員間の情報共有、こちらをICTのシステムですとかソフトウエア、ハードを使いまして事務負担を軽減することによって実際に必要な支援にリソースを割けるということを期待する事業です。
 8ページ目を御覧ください。鳥取県社会福祉施設等施設整備事業です。補正で1億7,000万円余を計上しています。
 こちらについては障害福祉サービス事業所や施設と社会資本の整備を促進するため、国の補正予算も活用して、施設整備を行う事業所へ助成を行うものです。
 (1)が施設整備補助金で、1億5,000万円ほどです。対象は、社福やNPO法人で、事業所の創設や改築・大規模修繕を対象としています。補助率は4分の3で、事業所負担が4分の1ほどあります。
 今回、国補助金などの申請に当たり応募をかけたところ、4件の応募がございましたので、こちらへの支援を予定しています。中身としては、グループホームの創設ですとか、災害に向けた非常用自家発電設備の更新などです。
 また、グループホームについては、重度の障がい者、また強度行動の障がい児者、こちらを受け入れる予定でしたので、そちらの単県でのかさ上げ補助をつくっておりまして、こちらで2,200万円ほど別途追加で計上をしています。
 続きまして、ページが飛びまして、16ページを御覧ください。繰越明許費です。今御説明を申し上げた3件について、上から2つ目、4つ目、5つ目ですが、それぞれ今回の国の補正予算を活用して実施するものでして、年度内完了が困難であることで、今回繰越しとさせていただければと思っています。
 最後に、17ページを御覧ください。債務負担行為になりますが、上から1つ目が障害福祉サービス事業所を管理するシステム、こちらの保守管理が令和5年度から6年度までの93万円余。
 また、心身障害者扶養共済制度というのがありますが、こちらのシステムの保守業務として、上から2つ目、令和5年度から令和7年度まで97万2,000円ほど、こちらについて債務負担行為をお願いできればと考えています。

◎尾崎委員長
 はっきりと大きな声でありがとうございました。
 次、小椋長寿社会課長の説明を求めます。

●小椋長寿社会課長
 資料9ページをお願いします。ただいま中野課長から6ページで説明があったものの高齢者版です。今年度の国の補正予算を活用しまして、介護福祉士養成校等の奨学金の貸付事業の基金を増設するものです。金額は7,800万1,000円ということで考えています。
 養成校に2年通いますと、貸付限度額というところにありますが、おおむね160万円ないし180万円程度の貸付けということになります。卒業後、介護事業所等で5年間介護士等介護職員として勤務した場合は返還が免除になるという仕組みです。
 少し飛びまして、16ページです。繰越明許費ですが、上から3番目です。国の補正予算を活用してということで、年度内執行は困難ですので、繰越しを行いたいと思っています。
 17ページです。債務負担行為ですが、上から4つ目に令和4年度介護保険円滑推進事業とありまして、270万3,000円があります。これは介護保険の事業所管理をクラウド上で行っておりまして、そのクラウド管理に要する費用を令和5年から令和7年度までお願いしたいです。
 めくりまして、19ページです。鳥取県手数料徴収条例の一部を改正する条例の改正です。介護支援専門員、ケアマネジャーの資格、受験する際の費用について問題作成費という部分がありまして、現在1,800円ということになっていますが、全国でケアマネジャーの受験が安定して若干増えているということもありまして、試験センターから試験料を減額したいというお話がありまして、減額するものです。

◎尾崎委員長
 次に、萬井健康政策課長の説明を求めます。

●萬井健康政策課長
 10ページにお戻りいただけますでしょうか。難病対策事業としまして1億5,700万円余をお願いするものです。
 この事業ですが、法律に定めます指定難病、その患者様に対しまして現在行っております治療費の公費負担について当初予算額を上回る見込みですので、不足分の増額補正をお願いするものです。
 この事業ですが、国が指定します338の難病について、自己負担上限額を上回る医療費を公費で負担しています。
 この一番下に参考に表を掲げていますが、本年10月末現在の県内の患者数ですけれども、既に昨年度の患者数を超えている状況です。この難病患者については、高齢者の方が多くかかる傾向がありまして、近年高齢化の進行であったり、このことに基づいて患者数の増であったり、新たな治療薬の開発、こういったものが進みますが、患者数が比較的少ないために開発経費等々で高額化するものが多いということもありまして、当初予算額を上回る見込みとなったものです。よろしくお願いします。

◎尾崎委員長
 次に、壱岐医療政策課長の説明を求めます。

●壱岐医療政策課長
 17ページをお願いします。債務負担行為についてです。表の最後のところに看護職員等充足対策費というのがあります。備考欄にありますように、看護職員修学資金、看護職員奨学金、理学療法士等修学資金の貸付けに関するものです。理学療法士等の中には作業療法士、言語聴覚士が含まれます。こちらについて7億3,700万円余の債務負担行為をお願いするものですが、こちらについては年明けには令和5年度の新規貸付けに関わる募集の周知を始める必要がありますので、このたびお願いするものです。
 人数的には、これまでの実績、あるいは枠は決まっておりますものを合わせまして415名分を予定しています。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 委員の皆様、御質問があればお願いします。

○市谷委員
 まず、4ページのコロナの生活福祉資金の関係の体制強化です。体制強化はもちろん必要だと思うのですけれども、同時に返済免除の対象拡大というのを県が求めているのですが、それについて国から対応がされたのかというのを確認させてください。
 5ページなどの孤独・孤立を防止の条例関係です。まずこの5ページの相談窓口の関係で、この間、補正予算で県立ハローワークの中にその相談窓口をということで、設置されたのではないかと思うのです。もう設置されているので、周知とか、活用状況とか。それから少し懸念するのが、ひきこもり対策が就職したらゴールみたいなイメージを、その県立ハローワークの中に置くということが誤ったメッセージになるのではないかなと思いまして心配しているのですけれども、ちゃんと相談に結びついているのかなという辺を確認させてください。
 条例本体ですけれども、この間も常任委員会でこれの話をしたときに県として推進のための体制は取り立ててつくらないというか、強化しないという話だったのですが、ただ、この21ページで、県は、やはり支援に関する施策を実施し、それから情報の提供、助言その他の必要な支援を行うことになっていて、22ページでは具体的に、県は、市町村と連携協力して、必要な支援に関する施策を推進するのだと。しかも分野が特定援助者に関するもの、それからヤングケアラー、それから障がい者、高齢者ということで、非常に多分野にわたって県が責任を持って、当然市町村と連携してなのですけれども、施策を推進するとなっているのに、取り立てて体制強化をしないというのは、これは条例をつくっただけで、県としては責任を持って推進することにならないと思うのです。多分野にわたっているこの条例について推進体制をやはり検討すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 まず生活困窮者に対する対応についてです。国の動きについては令和4年10月に特例貸付けの実施ということで国から通知が出ています。これは社協等を通じまして貸付機関等には周知されているということですが、まず最初に、特例貸付けにより貸付けを受けた方に対する償還猶予の取扱いということで償還の猶予ということもありますし、それから非常にケースがいろいろ分かれているので、いろんなパターンがあるとは思うのですけれども、例えば償還期間の据置期間の延長だとか、それから延長貸付けに係る据置期間の2年以内の延長だとか、あるいはこれまで利息がかかっていた部分についても貸付利率を無利子にする、変更すると。基本原則は無利子なのですけれども、かかっていた部分についての利息についても無利子というような動き、こういったものを国が通知を出しておりまして、それぞれの貸付けに対する対応ということはこれからされていくと理解しています。
 相談窓口については、11月24日にハローワークの中に生活困窮も含めたところでの相談窓口を設けたところですが、ひきこもり等の方が就労したらゴールというようなことがあるのではないかという御意見をいただきました。そこについては、決して就労がゴールということもないと思いますし、その辺りそういった認識にならないような形で窓口としての徹底を十分図っていきたいと思います。
 最後のところです。条例についての体制です。前回のところで特にということで話はさせていただいたところですが、確かにおっしゃるとおり非常に多分野にわたるというところでして、それをどうやって集約していくかというところが問題なのかなという点はあろうかと思います。今回条例の制定に当たりまして、非常に多分野ではあったのですけれども、福祉保健課内の地域推進の担当室というのがありまして、そちらで集約して進めてきたということもあります。検討しないというよりは、どういった形で進めていくのが一番効率的なのかということを考えながら、恐らく県庁各課またぐようなPTだとかワーキングだとかという形で進めていく形というのは考えなければいけないのだろうなとは思っておりますので、そういった形で進めていけたらと思っています。

○市谷委員
 今の孤独・孤立防止の条例の推進体制ですけれども、とにかくこういう本当に多分野にわたるものをやるわけですから、どこが責任を持ってやるのか。今そちらの課になるとは思うのですけれども、ちゃんと責任を持ってやるところ、それからその推進のチームというのは、この条例検討に当たったところがきちんと責任を持ってやっていくという、その推進体制をきちんと確立していただきたいと思います。
 4ページの生活困窮者の関係です。資金の返済の猶予とか、据置きとか、いろいろあったのですけれども、同時に返済免除の対象を拡大するということを要望もしておられたと思うので、国がきちんと返済免除の対象も拡大することが必要だなと思いました。今免除の拡大というのはなかったと思いましたけれども、引き続き要望していただきたいと思います。
 続けて、8ページの社会福祉施設関係の整備事業です。この重度の障がい児者や強度行動障がい児者のグループホームは本当に必要で、今回1件、県がかさ上げしてされるのですけれども、東・中・西でこのグループホームがそれぞれどれぐらい社会資源が整うことになるのかを教えてください。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 はい。

◎尾崎委員長
 では、お願いします。明場課長から。なかった。あれは要望でよかったですね。では、中野課長。

●中野障がい福祉課長
 東・中・西ごとのグループホームの入居希望と、あとそこの充足率と定員の空き率みたいな数字なのかなと思うのですけれども、今、一覧がなくて、後ほどお出しできる数字をお伝えしたいと思います。すみません。

◎尾崎委員長
 ちょっと関連で、今の関連ではなくて、先ほどの孤独・孤立の関連なのですけれども、その点で、私からもじっくりと皆さんとちょっと話してみたときに、やはり定義があまりはっきりしていないなというところが見られます。例えば特定援助者とヤングケアラーはそうなると思いますが、特定援助者等にも入るのではないかとか、いろんな声が聞こえてきて、この辺の定義が非常に曖昧ではないかと、分かりづらいということがあります。それが1点目です。
 2点目、審議会の位置づけが少し弱いのではないかと。審議会の役割としては、必要な事項を調査審議し、施策の実施状況を検証するとありますけれども、これに対してやはり提言とか、強いですけれども、勧告というところまで行かなくても、何かそういったものが要るのではないかということと、そもそも計画をつくれという内容がないと思うのですね。その辺はどうでしょうか。
 そして別表を見ますと、これが計画に当たるのではないかと思うくらい詳しいのですね。これを条例に書き込んでしまうとちょっと動きづらいのではないかという意見も聞こえてきています。
 この辺の4点、いかがでしょうか。(「関連で」と呼ぶ者あり)

○福間委員
 一緒なことです。すみません。一つは、この21ページ、言葉尻を捉まえるようで申し訳ないけれども、提出理由が都市化の進展、社会の高度化という、これが私はちょっと気になるのです。都市化が進んでいったり、社会が高度化するからこのヤングケアラーや産後鬱となる人、こんなことが出てくるのということと違う気がする。確かに、核家族化の進行や複雑化ということはあり得ると思うのですよ。しかし、社会の高度化というのは、何が高度化なのですかと思いたくなる。だから無理してこの都市化の進展とかというのは入れられなくてもいいのではないか。少子化によって中山間地域など悲惨な状況というのが実は、自治会すら成立しない状況というのは今出てきているところがたくさんあるのです。だから無理してこんなことにされなくても、孤独を感じている県民の皆さんに、あなた一人ではないですよということを、行政を挙げて取り組みたいのだということの方がもうちょっと分かりやすいのかなという気がするのです。
 もう1点、22ページのところから見ていきますと、結局、実際にこの事業を誰がするのかというのが見えないのです。ヤングケアラーで明確になった人、あなた一人ではないからねと、みんなが、周囲の大人が頑張ってサポートするからということなのですけれども、それは県は、この条例をつくって、理念条例として、各市町村や県内の団体にやりましょうということなのか、実行部隊は市町村なのか。ところが、一方で、何か委員会みたいなのもつくられますよね。それは県がつくられるわけですよね。そこら辺が曖昧過ぎはしないかということ。
 3つ目には、個人情報の活用と保護ということが物すごく大変ではないのかなと。ヤングケアラーで頑張っている少年少女が、人に知られたくないと、しかし、支援は受けたいというのがあるような気がするのです。ところが、こういう組織ネットワークを張ってしまうと、その組織ネットワークに関係した人には全部その人の特定した個人情報を出さざるを得ないわけです。そこら辺がなじむのかということがあります。もう一つは、警察への協力は頼まなくていいのですかというのがあるのです。逆に言うと、支援員のような格好で高齢者の家に入り込むような犯罪が散見されますよね。そういうところへやはり警察からも応援を借りるということが必要ではないだろうかなと、これを思ってみるのです。
 いずれにしても結局どこが主体的にこの事業をやろうとするのかというイメージがもう一つ分かりづらいという気がするのです。もう1点、専門のドクターというのは確保できるのですかということがあるのです。鬱病とか心の病気というのが鳥取県内、我が国全体でもいわゆる心の病気の専門医というのは非常に少ないと言われています。その中で鳥取県でも専門の精神科医というのが非常に少ないのではないでしょうか。だからそこら辺を含めてこの条例に伴う環境整備を本当は県側がもうちょっとしっかりつくり上げてからアピールをするということも必要ではないだろうかと思ったりもしますが、いかがでしょうか。

◎尾崎委員長
 そのほか関連の質問はないですか。よろしいですか。
 では、お願いします。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 まず、特定援助者等のところですね、条文の等のところが曖昧ではないかというところです。おっしゃるところはあろうかと思います。基本的にその特定援助者というのは、援助をする人、それからされる人、その他の家族ということで、援助者に関しても家庭内援助をする人ということで定義をしているところです。そもそも想定しているのが、ヤングケアラーの方だとか、8050だとか、そういう問題からスタートして議論を進めてきているわけなのですけれども、多分一概に全てそれだけに集約してしまうのがどうかというところもありますし、想定されない方でも等の中で読んでするということ、基本的には一義的には8050とか、ヤングケアラーとか、そういった問題を抱えた方にはなろうかと思いますけれども、そういった部分を中心にしながら、それ以外の方も決して排除するわけではないという意味での等ということで入れています。確かに分かりにくいというところはあるのかもしれませんけれども、そういうことで御理解いただければ。
 2番目です。審議会の権限が弱いのではないかというところです。確かに実際今考えているのが、総合的あるいは計画的な推進のための事項の調査審議とそれらの実施状況の検証ということで考えているところです。実際にその施策をする段階に当たりましては、多くの関係者の皆さんの意見をいただいて、それをどう施策に反映させていくかというところで考えて進めているところです。
 計画の話もございました。非常に多岐にわたる施策をやっているというところもありまして、それぞれの分野においてはそれなりの計画もあったりする分野もあろうかと思いますので、今のところの案としては計画というところまでは考えていないというところです。
 別表ですけれども、別表は何でしたかね。(「詳細を決めると動きづらいのではないか」と呼ぶ者あり)詳細を決めると動きづらいですね。決めると動きづらいので……。

◎尾崎委員長
 そういうのは計画に入ってしまうものではないですかという質問です。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 ということですね。すみません。条例の定め方は、いろいろあろうかと思います。この条例については、今でもある子育て王国の関係の条例などもやはり同じつくりになっていまして、その施策、どういったことを取り組んでいくかというところをその中に書き込んでやっていく。やはり条例に書き込むことにおいて、ある程度それが保障されるという部分もあります。単年度単年度でやっていくということはあろうかと思いますけれども、それはそれであって、やはり条例に書き込むことによってその施策に取り組んでいくというところを皆さんに知っていただくことによって安心していただくという側面もあろうかと考えています。

◎尾崎委員長
 ちょっとそこまでで一旦切ってもらえますか。定義、やはりはっきり説明を聞いても分かりません。例えばヤングケアラー、特定援助者になりますよね。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 はい。

◎尾崎委員長
 でも特定援助者等にもなりますよね。特定援助者、被援助者及びその他の家族等をいうと。例えば障がいの方を見ておられるお母さん、お父さん、それは家庭内援助ですから、特定援助者にもなりますけれども、特定援助者、被援助者及びその他の家族を入れた特定援助者等にも入るわけですよね。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 はい。

◎尾崎委員長
 何でこうやって分けるのかなというのがちょっとよく分かりません。私が分からないですので、一般の見た人がどれぐらいはっきりと区分できるかということを意識していただきたいなということが一つと、あと計画を要らないと、各分野にあるのでつくらないということの御答弁だったと思いますが、それであれば孤独・孤立の中に入れ込んでいくとか、そういったことも考えられるのか。今あるからつくらないのであれば、この条例をつくった意義が薄まってしまうのではないかなと思います。
 別表について、いろいろ考え方があるということで、一応聞きおきました。
 以上ですけれども、その点においてどうでしょうか。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 今の御質問に対して、ちょっとコメントをします。
 まず特定援助者の関係ですけれども、非常に分かりづらくて恐縮です。条例をつくる上でこういう特定援助者という言葉で定義したほうが分かりやすいのではないかという、政策法務上の要請でこういう分かりづらい言葉にしておりますけれども、23ページを御覧いただきますと、非常に難しいつくりになっておりまして、特定援助者が、いわゆるヤングケアラーですとか、老老介護において支援をする側ですね、そういった支援する側の方を特定援助者という名前にしています。
 特定援助者等というのがその下にありますけれども、この等の中には、実はその支援をする側だけではなくて、逆に支援を受ける側も入っています。23ページの第2条の(4)を御覧いただきますと、特定援助者等というのは、特定援助者、支援する側と、あと被援助者ですので支援を受ける側の方ですね、及びその他の家族等を言うということで、非常に広くなっております。特定援助者に対する支援というのは支援する側に対する支援になるのですけれども、特定援助者等という言葉で受ける場合には全体を含めた支援施策という形になります。ヘルパー、ヤングケアラー側に対する限定的な対策と、あと家族丸ごとの対策等を分けるために等という言葉で使い分けていると。同じような言葉に等が付け加わっただけで……。

◎尾崎委員長
 家族等の等はどういう意味ですか。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 等は、支援する側だけではなくて、支援される側も……。

◎尾崎委員長
 なのだけれども。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 あとその周囲の家族とか……。

◎尾崎委員長
 その家族等の等は何ですか。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 家族等の等は、家族だけではなくて、ちょっとここに……。

◎尾崎委員長
 もっとその方を支援する。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 もっとその他の方ですね。孤独・孤立、家族とは全く、例えば独り身の方で孤独・孤立の状態になっている方、こういった方は家庭内援助という定義から漏れてしまいますので、そこで救っている形にしています。ですので……。

◎尾崎委員長
 分かりやすくしていただきたい。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 すみません。法令上、政策法務上の要請で論理的につくるとこういうことになるみたいでして、基本的には、気持ちとして、もう様々な、誰一人取り残さない対象にするためにこの等というのが入っていると考えていただければと思います。
 あと計画の関係です。確かに計画を条例に規定をして、まず計画をつくってからやろうというのもかなりありますけれども、そうではなくて、逆に、この別表にこれから向かうべき方向性というのを書き込んだ上で、とにかくここで書いてしまえばもうこれに向かって走っていくことが必要になってきます。県として計画をまずつくって、それに基づいてまた政策をつくるというのではなくて、まず条例をつくって、その条例に従って政策を早めに出していこうという趣旨で、計画の策定をという選択を取らずに、この別表方式でまず向かうべき方向を定めて、それに対して具体的な政策を打ち出していこうということで考えさせていただいています。

◎尾崎委員長
 別表があることで、かえってこの動きが取りづらくならないようにしていただきたいと思います。
 あと福間委員が聞かれたこと。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 都市化の進展だとか、社会の高度化・複雑化という点です。確かにこの辺りのことについては、一つの背景として書かせていただいています。一番言いたいのは、やはりそういった形によって、昔は地域のコミュニティーみたいなしっかりしたものがあって、その中である程度みんなで支え合っていくという土壌があったのだと思うのですけれども、そういったことが核家族化の進行だとか、都市化だとかというようなあたりでちょっと崩れてきているのではないかというところ。問題意識としては多分一緒だとは思うのですけれども、そういったところで使わせていただいているというところがまず一つあります。
 事業を誰がするかが見えにくいということです。これについては、10条のところですが、県は、市町村と連携協力して、別表で定める施策を推進していくということで定めています。一義的に住民生活に係る部分というのは市町村に負うところが大きくて、そういう意味で非常に分かりにくい条例となっています。県が県の事務を県の条例で定めれば、それは非常に分かりやすいのですけれども、いかんせん市町村がやっているところもありますので、市町村と連携しながら事業を進めていくという形で条例としては整理をしているところです。
 個人情報が非常に大変難しい、重要な問題だということです。むしろ広がり過ぎを心配されておられるのかなと理解したのですけれども、基本的には法律の枠組みの中で情報を共有するという、まず法律の枠組みがありますし、あとは本人の同意を得て行うというところがありますので、だから決して本人の望まない情報が拡散するということは恐らくないのかなと考えています。
 警察への協力ということでして、確かにおっしゃるとおり支援員のような形でのいろいろな問題が生じかねないというようなところはあろうかと思います。ちょっと正直言って警察に関しては、そういった点に考えが及んでいないところもありますので、警察とは連携をさせていただきたいと思います。
 専門のドクターをということです。それぞれ個別の政策の中で取り組んでいるところでして、この条例の中でどこというところはちょっと答えづらいところもあるのですが、それぞれの分野における既存の施策の中でその環境を整備していくということは十分必要なことだろうと思いますので、そういった形で取り組んでいきたいと思います。

◎尾崎委員長
 福間委員、よろしいですか。

○福間委員
 ありません。

◎尾崎委員長
 そのほかありませんか。

○藤縄委員
 確認させてください。イメージ的な雑駁な感覚で話しますけれども、立法の精神として、誰一人取り残さないという、はざまの方たちに政策が及ぶようにという判断ですよね。これは今やっておられる県の政策、制度では手が及んでいないという背景があるということでいいのでしょうか。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 いろいろ取組としては行っているのだと思います。ヤングケアラーも行っていますし、ひきこもり、老老介護の問題などそれぞれやっていることはやっているのですが、恐らくそれが外部から見るとなかなか見えにくい。なかなか顕在化してきていない。当事者が声を上げにくいということもあったり、あるいは複合的な問題を抱えていたりという問題があって、なかなか一通りの施策では追いつけないところもあるのだろうなと思っています。そういったことがあるということで、こういった条例をつくりながら関係者の力を結集して対策を講じていくという考え方かと思っています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○藤縄委員
 今ある制度や政策を拡充するとか、きめ細やかにするとかということでどうしても対応できないことがあるのなら、それはそれでまた個別の特化したもので対応するということではできないのですか。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 できなくはないと思います。いろいろなやり方があろうかと思います。先ほども申し上げましたけれども、この問題の根本にあるのは、やはり地域コミュニティーといいますか、昔だったら地域で支え合っていくところがなかなか最近の世の中の変化についてきていないという、個々の生活というのがちょっと確立され過ぎてというようなところもあろうかというところに問題意識、それは8050であったり、ひきこもりであったり、ヤングケアラーもそうなのですが、そういったものの共通する部分があるだろうというところでそもそもこの条例をつくったというところですので、そういった観点でのアプローチと考えています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○藤縄委員
 地域コミュニティーということも出ましたけれども、そうなるとテーマというか、対象だとかが莫大に広がる気がするのです。こういった立法の精神からいくとね。では、これだけでいいのかという話につながる気がするのですが、福間委員がおっしゃられたことは全くそのとおりで、これは表現として恐らく知恵を絞って出された提案理由の表現なのだろうけれども、そうするとこれは守備範囲が広がりますよ。中山間地域の政策だとか、もっと言えば教育のことだって出てくるかもしれない。この条例で本当に今手が届かない人たちに手が届くのかということが逆に非常に心配されますよ。部長、どうでしょうか。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 まず提出の理由のところで何とか分かりやすいかなというところで、都市化の進展ですとか、この社会の高度化・複雑化、そういったことを言っていますが、もちろんおっしゃるとおりで、都市化だけではなくて、逆に中山間地の過疎化というのも当然としてあると思っています。そこは等というところに含めさせていただいていますけれども、あと社会の高度化・複雑化ということもやはり前提としてあるかなと思っておりました。もうどこまでが高度化・複雑化かというものありますし、例えば昔は基本的には日本は農村の社会で、みんなが同じような作業をして、お互いの顔は、家族なら家族で同じようなことをやって、顔を見ながら暮らしていたわけですけれども、それが高度化・複雑化をしていって、それぞれが働きに出るようになったりですとか、あともっと言うと今はコンピューターなども進んできていますので、それぞれがスマホとかでいろいろな世界につながったりとか、そういった社会になってきています。そういった社会の高度化・複雑化によって様々な孤独・孤立の問題も出てきているという認識がありますので、分かりやすくなるかなと思って書かせていただきました。
 非常に対象が広がるのではないかというお話がございましたけれども、そのとおりでして、基本的には今それぞれかなり福祉施策は充実をしてきていると思います。高齢者の分野ですと、それに特化して、もう多分考えつく様々なものができてきています。もちろん足りないところはありますけれども、あと障がいの分野についても気づくものはどんどん充実をしてきています。あと児童の分野もそうだと思います。
 それぞれかなり充実をしてきていまして、これ以上何をするのだというところはありますけれども、やはりこれも複雑化・高度化の一つかと思い、社会経済上の変化ということはあるかもしれませんが、個別の分野だけでは対応できない様々な、例えば高齢者の家庭に精神障がいを持ったお子さんがいらっしゃる場合、これをどうやって見ていくのかというので、これまでの制度を縦割りで適用すると、子どもについては精神障がいの分野で対応すると。お父さん、お母さんについては高齢者の分野で対応する。それぞればらばらに制度上やっていくというのはこれまでのやり方なのですけれども、そうすると家族を全体で見ないと、ばらばらでやっていくと解決は難しくなるという場合がかなり出てまいりました。そういったところに今でも何らかの形で対応しているのですけれども、様々な関係者が集まって一丸として向かっていこう、もっと言うと地域全体でそういった方々を見守っていこう、そういった体制を取るために皆さんが認識を共通してやっていきましょうという意味でこの条例をつくらせていただいているということです。ですので、もともと対象はかなり広い条例かなと思っています。これをつくったからといって、つくったからできるわけではなくて、これに向かってみんなで認識を共有化して向かっていきたいということです。これから条例がもし制定されましたら、この条例の理想に向かって、みんなで認識を共有化して向かっていきたいと思っています。

○藤縄委員
 気持ちは分かりました。最初に言われたように、広い守備範囲になるから、あるいは対象も広くなるから、これは等でということをおっしゃられたけれども、何というかな、ある種難しさというか、苦しさということを等でくくっているイメージがあるということは言っておきます。

◎尾崎委員長
 では、そのほかありますか。

○濵辺委員
 藤縄委員と重なるかも分からないのですけれども、この条例をつくる意味があるかどうかというのを疑問に思っておりまして、結局8050問題、ヤングケアラーは、もう本当に今社会的に課題になって、鳥取県はその分野では特出しているというか、よくされていると思っているのです。障がい者のことでもそうです。もう他県の先進県、まだまだ課題はありますけれども、先進している県だと思っているのですね。それぞれ専門分野でしっかりと取り組んでおられます。それぞれの課題に対してしっかり手を打たれる流れがあるのですね。そちらを生かしていくべきだと考えているのです。
 これをあえて条例をつくって一つにして、それをまとめる、審議会か何か分かりませんけれども、ただ、何か知らない、今度逆にそういう方々への負担といいますか、こちらをやっているのに、またこれを、有識者の方々とかそういう立場にある方々へのいろいろな負担であったりとか、いろいろ様々と考えることが多過ぎて、今この条例が必要なのかなということを感じています。取り留めのない話になりましたけれども、この条例を出すのをもう少し考えられたほうがいいのではないかということです。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 もう提案をしましたので、ぜひよろしくお願いしたいと思いますが、この条例ができたからといってそれぞれの分野がおろそかになるということではありません。もちろんそれぞれの分野はそれぞれの分野でやっていきたいと思いますし、そういった意味で支援する側、支援される側、またそれら共通の課題として別表でも書かせていただいています。もちろんそれぞれヤングケアラーですとか、ひきこもりの問題ですとか、8050、それぞれの分野ではもちろんこれからもやっていきますけれども、それらも含めたところで共通の部分というのもやはり力を入れていきたいということはあります。
 特に今回の条例では、いろいろな方から御意見を伺いましたけれども、人材の育成ですとか、そういったことにかなり御意見をいただきました。やはりそれぞれの分野で相談に当たる方、あと支援に当たる方というのはいらっしゃるのですけれども、先ほど申し上げたような、では、障がいの分野ですとか、介護の分野、こういったものを一括して相談を受けて、それを丸ごと支援機関につなげるそういったスキルを持った方というのが必要なのではないかという話もございました。そういった意味もあって、この条例、人材の育成というところも入れさせていただいています。個別の課題はもちろん進めていくのですけれども、共通する部分というのもこの条例で明らかにさせていただいたと思っていますので、そういったところにこれから注意を払いながら政策をつくっていくことで全体的な福祉の向上につなげていきたいという思いです。ぜひよろしくお願いします。

◎尾崎委員長
 濵辺委員、よろしいですか。
 そのほかありますでしょうか。
 なければ報告事項に移ります。
 報告1、県立福祉人材研修センターの指定管理者の選定方法について、明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長の説明を求めます。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 資料の2ページを御覧ください。県立福祉人材研修センターの指定管理者の選定方法です。
 11月30日に、県庁内部の会議ですが、県有施設・資産有効活用戦略会議が開催されまして、その人材研修センターの選定方法について方向性が固まったということです。
 まず、福祉人材研修センターについては、平成31年から令和6年までの期間で現在指定管理ということで進めているところですけれども、6年度以降についても指定管理で引き続きさせていただきたいです。
 理由としまして、3番のところ、令和4年度の福祉保健部の審査会、評価委員会で指名指定の継続の適否について検討しまして、継続するということで判断がされたということです。
 その理由については、現在の県社協については当該施設の設置目的及び果たすべき機能の大半を業務として行っている。福祉人材の育成だとか、県民の社会福祉に対する理解と参加の促進が設置目的なのですけれども、こういった業務を業務として行っているという点。それから県社協は、県下の社会福祉事業関係者の中核的な団体であって、様々な福祉人材向けの研修を実施しているというようなこともあります。そういったことで当該施設と管理と関連事業の実施を一体的に行わせたいという理由で引き続き指定継続ということで進めさせていただけたらと考えています。
 今後のスケジュールについては、来年4月から8月に選定手続に入りまして、9月に指定管理者選定の議案を上程し、4月から運営開始という流れになっています。

◎尾崎委員長
 次に、鳥取県立バリアフリー美術館について、中野障がい福祉課長の説明を求めます。

●中野障がい福祉課長
 本日、都道府県がつくるものとしては全国初の障がい者アートに特化したデジタル美術館であります鳥取県立バリアフリー美術館をプレオープンします。
 プレオープンとしまして、バリアフリー美術館の一室を公開して、11作品ほどをインターネット上で公開したいと考えています。
 障がいのある方への情報保障に配慮しまして、音声案内ですとか手話言語による案内、自動閲覧機能なども実装をしています。
 今回はプレオープンですが、来年の2月末頃には10室、最大110作品ほどを展示するグランドオープンを予定しています。
 本日の1時から、プレオープンに当たりましてデモンストレーションを県庁本庁舎の第4応接室で行う予定です。
 バリアフリー美術館の概要ですが、障がいのある方の優れたアート作品を高精度でデジタル化をします。立体作品については、3Dスキャンをします。これによりまして、実際に足を運ぶことが難しい方であってもインターネット上でそういった美術品を無料で楽しめるという環境ができると考えています。
 おめくりいただきまして、参考までに、12月3日、明日からは令和4年度のあいサポート・アートとっとり展が開催されます。明日、米子市美術館でオープニングセレモニーを行います。そちらを皮切りに、米子市美術館、倉吉未来中心、鳥取県立博物館と場所を変えて巡回をし、県内全体で障がいのある方の美術品を紹介します。
 今回は440点ほどの多数の応募をいただきまして、例年以上にすばらしい作品が集まっています。例えば美術品については初の審査員全員の満点を取る作品も出てきたりですとか、今回8回目なのですけれども、例年と同じように、また例年以上にすばらしい作品がありますので、ぜひ皆様、足を運んでいただければと思います。

◎尾崎委員長
 次に、歯科技工士確保に係る「鳥取県の歯科医療を考える会」からの要望について、壱岐医療政策課長の説明を求めます。

●壱岐医療政策課長
 5ページをお願いします。前回の常任委員会において県内のこの歯科技工士学校に関する関係団体との意見交換会の概要を御報告させていただいたところですが、このたび関連しまして鳥取県の歯科医療を考える会から御要望をいただいておりますので、その概要を御報告します。
 鳥取県の歯科医療を考える会は、県内の歯科医院の院長をされておられる方が代表となっておられまして、県内の歯科医院、歯科技工所等の関係の方で、歯科技工士養成所が必要という立場を取られる御意見の方が集まられているグループです。
 要望の概要としましては、11月17日に当部長に会われまして、要望書を手渡された後、意見交換、面談を行ったものです。
 同行されておられましたのは、歯科医院の院長、歯科技工所の役員の方、歯科技工士、こちらは鳥取歯科技工専門学校の卒業生を含んでおりましたけれども、また歯科材料販売業の関係者の方といったメンバーです。
 要望としましては、県内の歯科技工士を確保するためには、県内の歯科技工士学校を再開することが不可欠であって、そのために県の支援をお願いしたいというものでございました。
 背景・理由ですけれども、こちらに書いておりますとおり、鳥取歯科技工専門学校が3年連続で募集停止になって、現在のところ再開のめどが立っていないということを受けまして、県内の歯科技工士の不足がますます深刻化することが避けられないのではないかということ。
 鳥取歯科技工専門学校は、特にカービング、歯の形状を正確に削り出す技術ですが、こちらに重きを置いた教育をされてきておられるということで、この技術はデジタル歯科技工が幾ら進んだとしましても非常に重要な技術であるので、引き続き必要であるということ。
 また、現在今年の骨太の方針でも触れられたのですけれども、国民皆歯科健診といったものの検討が始まるということを受けまして、県民の口腔衛生に対するリテラシーが向上するため、歯科技工のニーズも高まるのではないかということ。
 また、大都市でも歯科技工士の減少は顕著であって、鳥取県の歯科技工を県外に依頼したりということが出てきたときに県外でこなすのにも限界が来ている状況が見られる。納期の延長や質の低下が著しいと感じているという現場で感じられていらっしゃることを含めて背景・理由としてお話しになりました。
 そのほか面談の中で、以下、その他のところに書いていますが、いろいろな現状やお感じになっていることをお話されておられました。
 最後の今後の予定のところですが、県としましては、引き続き、歯科技工士確保策について、広く関係団体の御意見を伺っていくこととしています。

◎尾崎委員長
 次に、薬剤師採用状況等に係る調査結果について、米田医療・保険課長の説明を求めます。

●米田医療・保険課長
 本県では薬剤師不足を背景に、平成24年度から県の薬剤師会と連携をして薬剤師確保事業に取り組んでいます。2年ごとに薬剤師の採用状況などを県内の病院・薬局を対象に調査をしておりまして、令和4年度分の調査の概要が取りまとまりましたので、報告を申し上げます。
 1番目のところで調査の基準日等としては、9月1日現在で調査をしておりまして、10月に調査をしたところです。調査対象としては、県内の病院43、それから薬局277にお願いをしまして、回答率は全体で60%でございました。内訳としては、記載のとおりです。
 調査結果について説明を申し上げます。まず、(1)薬剤師の今年度の採用実績で、全体46施設で62名の採用があったと回答をいただきました。なお、小数点がありますのは、非常勤の方を常勤換算している関係ですので、そういった端数が出ているということです。
 (2)薬剤師の需要についても調査をしました。全体の必要数は、前回、2年前の調査に比べまして27.4人増加をしています。
 今年度の調査の内訳、下のグラフの右側のところに表をつけていますが、内訳で「将来的に必要」というものと「早急に必要」というところで御回答をいただいておりまして、全体としては増えてはいますが、「早急に必要」というところが減っておりまして、逼迫した不足の状況は少し改善の傾向にあるのかなと言えると思います。一方で、「将来的に必要」というところが増えておりますので、将来的に薬剤師は必要になるという状況が見てとれると思います。
 (3)薬剤師を必要とする理由というところですが、早急に必要とする施設は、勤務体制の関係とか、育休・退職者の補充などが主な理由となっています。
 将来的に必要と言われる施設のところにおいては、病院においては病棟での服薬指導を中心とした活動の拡充、それから薬局においては在宅医療の拡充というところが最も多い理由でございました。育休や退職者の補充のみならず、薬局とか病院内における薬剤師の活躍の場面が拡大しているというところが主な理由というところです。
 7ページに移りまして、総括としては、薬剤師確保対策を講じていますが、将来にわたってまだ薬剤師を確保していくことが必要ということが明らかになりました。引き続き、県の薬剤師会など関係機関と連携して、薬剤師確保対策を推進してまいりたいと考えています。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 委員の皆様、質問があればお願いします。

○市谷委員
 5ページの歯科技工士の確保についてです。いろいろ御意見が寄せられているということなのですけれども、例えばこのデジタル技術を導入した歯科技工所では長時間労働などは見当たらず、こういう新しい技術についてもっとPRすると希望する方も出てくるのではないかということがあるのです。こういうことは今でも具体的に進めたほうがいいのではないかと思うのですけれども、その点はどうでしょうか。
 結局歯科技工士学校というのを再開してほしいのだけれども、希望者が今のところ少ないので、なかなか東部歯科医師会としても学校運営が難しい、県が財政支援をして学校が維持できるようにしてほしいということなのですが、これについてはやはりそういう方向で検討していただきたいと思うのです。その辺はどうなのかなと。
 本来は保険請求が歯科技工士でないとできない。歯科技工士が不足してくると保険請求ができなくなってしまうので、やはり養成しないと、必要な歯科技工を行って、病院としても収入をきちんと確保することにならないと思うのですけれども、その辺はどうでしょうか。

●壱岐医療政策課長
 まず、デジタル技工とかが進んできていることについてもっとPRをしてはということだったと思います。歯科技工専門学校というか、歯科医師会でも歯科医院と連携した体験会というか、高校生とかに向けたPRというのは現在しておられます。そういったところで新しい技術を使っての歯科技工の魅力を発信していただくというのも現状でもしていただいていると思いますし、もっとその辺は取り組んでいただけるようにお話していきたいと思います。
 再開をするために学校の運営に県から支援をしてはどうかというお話だったと思うのですけれども、結局就職先といいますか、県内での求人が十分ではないという状況がある中で、卒業生を送り出した後に就職を確実に県内でしていただける受入先がなかなか現状多いわけではないということがあって、仮にたくさん生徒を送り出したときにそこがしっかり、就職につながるというところがない状況で学生を教育して送り出すというところになかなか責任が持ちづらいというか、ちょっと難しい面があるというところも聞いています。ですので、再開をして学校を運営して送り出すというだけではなかなか難しい面があるので、その辺も状況をよくお聞きしたり、情報収集をしたりしながらというところでまた御意見をいただきながらということになると考えています。

○市谷委員
 だけれども、歯科技工士のニーズとしては非常にこれから高まってくる可能性もあるし、現状としても足りないということがこうして現場から出ているわけで、だからどうやって養成して、いつの時点でどれぐらい確保していくのかとか、そのためにどういう施策が必要なのかというので、さっき言ったデジタル技術などでも歯科医師会やそういうところ任せではなくて、行政としてももっとアピールしていくことを支援するとか、そうして必要と考えられる歯科技工士をどうやって養成するかという計画と施策をやはりパッケージできちんと示して、その中で学校をどうするのかということをよくよく関係者と検討していただいて、方向性を持って当たっていくというのが大事ではないかなと思うのですけれども。

◎尾崎委員長
 関連で私もちょっと質問です。デジタル化が進んでいけばとても魅力のあるという、そういう発信をしているということですね。歯科技工士学校もされたのですけれども、この技工士を考える会もされたのです。それは17人ぐらい来られて、メディアも入って、それから日本海テレビでも放送されました。かなりインパクトがあったかなと思います。それは歯科技工士不足が今後起こってくるという緊迫感を持った内容でした。今々すごく足りないという実感を持っていらっしゃるお医者さんはすごく多いというわけではないのですけれども、確実になくなっていくという危機感を持っていらっしゃる方は多いです。実際に技工所も大手の技工所で本当に残業しなければ、長時間しないとやっていけないのだと。しかも断っているのも多い。それから県外に出しても断られるお医者さんもいる、そういう状況も出てきている中で、人材育成は県の仕事ですので、どうやっていくかをしっかりとちゃんと考えていっていただきたいと思っていますけれども、中西部長、いかがでしょうか。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 歯科技工士の関係ですけれども、おっしゃるとおりで、医療人材の確保については総括的には県が責任を持ってやるべきことだということです。ですので、今時点でもやはり歯科技工士が不足ぎみであることは確かですし、今後、今、県内で活動していらっしゃる歯科技工士さんは非常に高齢、かなり高い年齢の方も増えてきていますので、今後、10年、20年後にはそういった方がリタイアされると今以上に厳しくなるだろうなというのは関係者の認識として一致しています。私もそう思っています。ですので、歯科技工士の確保をこれから進めていかなければいけないと思っていますが、要は県内で働いてくださる歯科技工士を確保するということが目的ですので、それに向かってどうやってやっていくかというのはやはり関係者の皆様とお話をしながら一緒になって考えていく必要があると思っています。
 その中で現在の歯科技工士の専門学校、こちらを存続させるという選択になれば県としても必要があれば支援をしていくことになると思いますし、またそれ以外の方策も併せてということがございましたらそちらについても県も一緒になって考えていくことになろうかなと思っています。いずれにしましてもやはり関係者、特に歯科医師会の皆さんの御協力がなければできないことですので、これからも意見交換をしながら考えていきたいと思っています。

○市谷委員
 繰り返し繰り返しこういう要望が出てきて、聞きおくだけではなくて、医師や看護師みたいに、やはりちゃんと方向性を決めて、計画を持って、そのためにどうするのかということの一定の方向性を持って向かっていくべきだと思うのです。ずっとこの状態で、聞きましたではなくて、その辺はどうですかね。出口というか、聞いたことに関して。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 やはり方向性を決めるにしましても中心となってやっていただかなければいけない歯科医師会の皆様の御意向というのは尊重しなければいけないと思いますので、やはり一定の方向性を見いだすにしても話合いをして意見をまとめていただく必要があるのかなと思っています。

◎尾崎委員長
 よろしくお願いします。

○市谷委員
 当然、当事者の方の話を聞くのはそうなのですけれども、どこかでやはり、ずっとただ聞いていくというだけではなくて、その結果としてちゃんと方向性を出すのだと、養成していくということでも、その辺の出口はちゃんと持って臨むべきではないかなと思うのですけれども、どうでしょうか。

◎尾崎委員長
 要望でいいですか。

○市谷委員
 いや、回答。

◎尾崎委員長
 では、最後、お願いします。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
 養成して確保していかなければいけないという認識については、共有できているかなと思っています。
 あとはその方法、具体論ですね、それについてやはり一定の方向性を共有していく必要があると思っています。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。
 ないようでしたら次に進ませていただきます。その他ですけれども、執行部、委員の皆さんで何かありますか。
 意見がないようですので、福祉保健部については以上で終わりたいと思います。
 執行部入替えのために暫時休憩します。

午前11時50分 休憩
午前11時54分 再開

◎尾崎委員長
 再開します。
 引き続き、病院局に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の方は、マイクを近づけて、ゆっくりと、はっきりおっしゃっていただきたいと思います。
 まず、広瀬病院事業管理者に総括説明を求めます。

●広瀬病院事業管理者
 病院局の予算に関する説明書3ページを御覧ください。病院局は、債務負担行為の設定をお願いするものです。中央病院7件、厚生病院17件、計24件について、施設あるいは設備機器の保守点検等についての複数年契約をお願いするものです。
 詳細については、病院局長から説明を申し上げます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎尾崎委員長
 竹内病院局長兼総務課長の説明を求めます。

●竹内病院局長兼総務課長
 資料の4ページ、それから5ページをお願いします。債務負担行為に関する調書で、債務負担行為をお願いする一覧です。合計で中央病院、厚生病院、24件ですけれども、設定の理由としましては、今年度で債務負担行為が切れる件、そのため来年度以降新たな設定をお願いするものが大半ですが、それ以外に中央病院で2件、それから厚生病院について2件新規でお願いするものがあります。
 中央病院の新規ですけれども、4ページ上から6行目、7行目、薬品購入事業費あるいは無菌室・安全キャビネット点検業務委託、これが新規です。
 薬品購入事業費については、調達期間が長くかかるということがありますので、12月の議会において債務負担行為をお願いしようというものです。
 また、その下の無菌室・安全キャビネットの業務委託ですけれども、これは例年単年度契約していたものを業務の見直しの結果、複数年契約ができるようになりました。それに伴いまして3年間の債務負担行為をお願いしようというものです。
 5ページ目の厚生病院の項目の一番下2つ、こちらが改めて新規でお願いするものです。両方とも昨年度末に新しく機器を整備しましたので、債務負担行為をお願いして機器の保守点検をしようというものです。

◎尾崎委員長
 委員の皆様、質問があればお願いします。

○市谷委員
 これまでの業務委託契約でちょっと形態が変わったのは、さっきあった単年から複数年契約になったものぐらいですかね。あとは特段契約としては変わらず更新する形。

●竹内病院局長兼総務課長
 新たに形態が変わるというのは、中央病院の7行目の無菌室の部分が単年度契約であったのが複数年契約にする、これだけです。

◎尾崎委員長
 その他ありませんか。

○野坂委員
 その件ですけれども、業務の見直しをしたら単年が複数年になったという、そういう説明だったと思うのですけれども、これは具体的にどういうことですか。

●竹内病院局長兼総務課長
 無菌室・安全キャビネット、これは機器が複数あります。それで複数の機器一つ一つに単年度契約をしていたのですけれども、見直し、点検した結果、複数年契約ができることになったので、このたび改めて複数年契約をお願いしようというものです。

○野坂委員
 いや、お伺いしたいのは、それは単年で契約をしていたということなのですけれども、そもそも単年で契約しないといけない理由というのが最初からないわけで、何かがあってなかなか複数年契約にするのには難しいことがあればまた別なのでしょうけれども、単に単年でやっていたものをどこかの段階で見直して複数年にしたというそのことだけではないですか。

●竹内病院局長兼総務課長
 すみません。ちょっと私の説明というか、理解が不十分であって申し訳ございませんでした。その業務の見直しといった意味に、そこの業者とのお話合いとか、それから機器、単体であったものをまとめることによって複数年契約ができるようになったと理解しておりましたので、そこの説明を業務の見直しということで説明をさせていただいたので、ちょっと私の説明が不適切だったかもしれません。あくまでも単年度契約であったものを業者との話合いの結果、3年度契約、複数年契約ができるようになったので、このたびお願いしようというものです。失礼しました。

○野坂委員
 では、病院の運営の委託業務というのは、いろいろあるのだろうと思うのですよね。一般的に委託業務も単年から複数年、複数年からある程度長期ということに見直してきていますよね。それはなぜかというと、より効率的に、例えば委託者も計画的に様々な業務が取り組めるとか、双方にメリットがあるので、ある程度の期間で長く取って、全体のコストも含めて見直しを図っているというのがあれなのですけれども、単にそういう委託業務の在り方を、こういった個々の業務をきちんと見ていなかった、単に今までそこまで見られていなかったということではないですか。違うのですか。

●竹内病院局長兼総務課長
 すみません。個々に、今まで単年度としていた契約なので、その始期と終期というところがちょっと私の理解が及んでおりませんし、今手持ちに資料がなくて説明できないのですけれども、委員がおっしゃられたとおり運用としては若干不十分な部分があったのではないかなという気がしています。
 改めて今回意見をいただいておりますし、本来業務の効率を進める上で複数年契約というのは当然優先して考えるべきものですので、これ以外も含めて点検をしていきたいと思います。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。
 病院局に対してはよろしいですね。
 では、その他ですが、病院局に関してその他、委員の方、執行部の方、ありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、意見が尽きたようですので、病院局については以上で終わります。
 では、暫時休憩します。午後は13時から再開します。

午後0時03分 休憩
午後1時00分 再開

◎尾崎委員長
 再開します。
 子育て・人財局に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、簡潔に、マイクをぐっと近づけて、はっきりと、ゆっくりとお願いします。
 まず、中西子育て・人財局長に総括説明を求めます。

●中西子育て・人財局長
 まず議案説明資料、12月補正予算関係、3ページをお願いします。補正額7億3,000万円余をお願いするものです。
 主な事業としまして、児童福祉施設の送迎用バス安全対策、また新型コロナウイルス感染対策、妊娠や出生したときの経済的負担を緩和する出産・子育て応援交付金と、昨今の燃料費高騰に対応し、増大する光熱費を私学に補助する事業となっています。
 詳細については各課長から説明をしますので、御審議のほどよろしくお願いします。

◎尾崎委員長
 続いて、川上子育て王国課長の説明を求めます。

●川上子育て王国課長
 資料の4ページをお願いします。幼稚園・障がい児福祉施設等送迎用バス等安全対策事業についてです。
 9月に静岡県の認定こども園における送迎バス置き去り、11月には大阪府での登園児童の車内置き去りによる死亡事故等を受けまして、送迎用バスにおける幼児等の置き去り防止を支援する安全装置の装備が義務づけられたことから、県内の幼稚園、障がい者福祉施設等に対し、送迎用バスへの安全装置等の導入を補助する経費として7,800万円余の補正をお願いするものです。
 事業内容としましては、送迎用バスを改修してブザー設置等を行う経費の支援、スマートフォンやタブレットで登園状況を管理し、見落としや確認漏れを防ぐシステム等の導入支援、GPS等タグなど園外活動時の子どもの見守り体制を強化する機器、装備等の支援を行います。
 実施主体等や補助率については、表に記載のとおりです。子どもの安全を守るため、これらの機器の支援により万全の対策を講じ、子どもを預けている保護者の不安の解消や保育施設等の負担軽減を図ることを目的としています。
 次のページをお願いします。児童福祉施設等における新型コロナウイルス感染症拡大防止事業です。新型コロナウイルスの感染拡大防止対策をより一層図るため、児童福祉施設等が行う環境整備に係る経費の助成など8,100万円余の補正をお願いするものです。幼稚園や届出保育施設、児童養護施設に対し、保健衛生用品の購入経費や研修受講経費、職員が時間外に消毒を行う場合等のかかり増し経費、研修用のパソコンやアプリを活用した家庭連絡などに必要な
ICT環境の整備に係る経費を助成します。
 保育所や認定こども園については、各市町村が国庫補助を活用して対応します。また、市町村へ、手洗い場を非接触型に改修する等の設備整備を行う場合の経費等を助成します。あわせて、こどもの国、児童相談所一時保護所等、県の施設での保健衛生用品の購入経費をお願いするものです。
 めくっていただいて、16ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。上の2事業が子育て王国課の事業となります。先ほど御説明させていただいた2事業について、国の補正予算であり、年度内の完了が困難なため、繰越しをお願いするものです。
 続いて、17ページをお願いします。債務負担行為の調書になります。上の2事業が子育て王国課の事業になります。子育て支援員研修、あと、保育・幼児教育の質の向上の強化のための保育士等キャリアアップ研修について、いずれも令和5年度早期に事業を開始するため、今年度内に事業着手し、契約等を行う必要があることから、債務負担をお願いするものです。

◎尾崎委員長
 戸井家庭支援課長の説明を求めます。

●戸井家庭支援課長
 資料6ページをお願いします。出産・子育て応援交付金5億5,700万円余をお願いするものです。妊娠期から出産、子育てまでの伴走型相談支援を充実し、経済的支援を一体として実施する市町村に交付金を交付するというものです。妊娠届け出時に5万円分と、出生届け出時に5万円分の計10万円分を支給します。今回の補正では、令和4年4月以降の出産からが対象となり、令和4年9月分までをお願いするものです。令和4年10月以降の分については、当初予算で対応することとしています。
 資料をめくっていただきまして、16ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。一番下が当課のものです。今し方説明しました出産・子育て応援交付金事業費で、年度内の交付完了が困難であることから、全額を繰り越すものです。
 資料17ページをお願いします。債務負担行為です。下の2本が家庭支援課のものです。里親養育包括支援事業、里親制度の普及啓発、里親への研修等を委託するもので、令和5年度分として1,100万円余の債務負担をお願いするものです。
 その次がひとり親家庭生活支援事業です。ひとり親家庭等を支援するサイトのシステムの保守管理を委託するものです。令和5年から令和7年度まで3年間の債務負担として160万円余をお願いするものです。

◎尾崎委員長
 続きまして、藤田総合教育推進課長の説明を求めます。

●藤田総合教育推進課長
 資料は7ページをお願いします。私立学校運営費原油高騰緊急対策事業として700万円をお願いしています。換気の徹底など衛生管理を講じて教育活動を行う中で、原油高の状況において増大する光熱費について、その一部を支援し、円滑な学校運営を支援するものです。対象は、私立中学校3校及び私立高等学校8校です。
 続いて、8ページをお願いします。私立学校教育振興補助金としまして302万6,000円をお願いしています。これは、国の高等教育の修学支援新制度に基づき交付する私立専門学校授業料等減免費交付金の対象者が当初予算時の想定を上回ったことに伴いまして、増額補正をお願いするものです。家庭の家計状況などが困難な状況でも継続して学び続けることができますように、今後の家計急変も見込みまして、必要な経費をお願いしているものです。
 続いて、9ページをお願いします。公立大学法人公立鳥取環境大学運営費交付金等事業として573万9,000円をお願いしています。こちらも前の8ページと同じような制度ですが、国の高等教育の修学支援新制度に基づきまして、公立鳥取環境大学の授業料等無償化となる対象者が当初予算時の想定を上回ったことによりまして、増額補正をお願いするものです。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 委員の皆様で質疑がありますでしょうか。

○市谷委員
 6ページの出産・子育て応援交付金です。経済的支援だけではなくて、伴走型の相談支援とセットでということなのですけれども、これはどういうイメージになるのかを教えてください。

●戸井家庭支援課長
 伴走型支援の中に、妊娠初期とか出産後、これまでも市町村で妊婦さんとか出産後のお母さんを訪問してということをやっていたのですけれども、そこに今回は妊娠後期、大体妊娠8か月ぐらいですか、そこでも面談を入れたりとかして、切れ目のない支援をしていくと。妊娠初期の面談のときと出産後の面談のときに、面談が終わった後に経済的支援、クーポン5万円ずつですけれども、支給することによって、その面談をよりしやすくするといいますか、そういった効果が出てくるのだと思っています。

○市谷委員
 そうすると、その面談を受けないと、この交付金はもらえないということなのですか。

●戸井家庭支援課長
 基本はそういうことになりますが、何かの事情でということであれば、ウェブ上でのオンラインでの面談とかもあるようですし、その辺はこれからちょっと仕組みが詳しく分かってくるのだろうと思います。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 経済的な支援なのか、子育ての支援なのか、うまくつながらない人がないようにしないと、今のこの物価高騰の中で経済的な支援も当然必要だと思うし、行き届かない人がないように非常にこれは注意しないといけないと思うのですけれども、その辺は大丈夫なのでしょうか。

●戸井家庭支援課長
 今言われたようなことも含めまして、市町村に説明する機会があると思いますので、そういったときにしっかり周知していきたいと思います。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。

○濵辺委員
 ちょっと確認したいのですけれども、4ページの新事業で、幼稚園・障がい児福祉施設の送迎用の安全対策です。ここにバスの台数が示されているのですけれども、この台数で、鳥取市を除くとあるのですが、除いた幼稚園、これ関係のところ、ほぼというか、全部行き届くのですか。それと、例えば、園に2台、3台とバスがありますよね。そういうようなものもここに含まれているのですか。

●川上子育て王国課長
 これは調査をして、施設数ではなくて台数全部を予算の中に計上しています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○濵辺委員
 最後にします。例えば、これからバスを新しく購入する場合はどうなりますか。

●川上子育て王国課長
 具体のところは国の動きも見ながらですけれども、標準装備になってくるのかなと思います。その部分の経費等については、全国共通のルールになりますし、国の状況も見ながら、必要な措置ができるように対応させていただこうと思います。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○福間委員
 6ページ、ちょっと教えてください。この出産・子育て応援交付金で支援をしていこうとしている。今まで、ややもすると、例えば、お父さんがおられてお母さんがおられて、届出書類が必要ですよみたいな、割と、私どもの年代ではあったのです。例えば、いろんな事情があってもお母さんがひとりで子どもを産むことだってあるだろうし、それから、いろんな事情で役所が求めている書類的なものがない場合でも出産する、子育てをしていきたいという場合があり得ると思うのです。そこら辺にも十分行き届く施策でなければならないのではないのという具合に主張したいのです。それはどうなのでしょうか。

●戸井家庭支援課長
 妊娠時には妊婦さんにですけれども、出産後に配るクーポンは、新生児の養育者に配ることになっています。どういう形になるか分かりませんけれども、福間委員が言われたケースもあろうかと思いますが、養育される方に支給されることになっていますので、その辺は大丈夫と思っています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○福間委員
 分かりました。今日提案された中で、一方で、一人も残さない条例が今、提案をされておって、一方で、役所側の従来の私どもの年代の者から見ると、ややもすると、幾つかの政策をつくったとしても役所として必要な書類が不備な場合で適用されないというケースが今まであった場合もあるのですよね、往々にして。だから、そういうことがないように、弾力性を持って、要は子育て支援ということに対応する施策にしてほしいということで、要望として受け止めていただければ結構です。

◎尾崎委員長
 よろしくお願いします。

○市谷委員
 同じ交付金のことです。これ交付金と書いてあるけれども、交付するのは市町村で、今、クーポン券という話もあったのですけれども、これ、しかも購入品助成なので、一律に5万円、5万円が出るのではなくて、買物をしたらそれに対して助成するというやり方ですよね。でも、これでは、本当に、何ていうかな、このやり方は当事者にとっては、はっきり言って、いろいろお金もかかるのだけれども、ひもつきにしてしまうと、自由に使えないし、しかもさっきあったように、相談に行かないともらえないというのが、しっくりこないというか、何だか、ちょっと利用者の立場に立っていない……。

◎尾崎委員長
 何かほかの方法が要るということですか。

○市谷委員
 これは国の制度で、後で報告で出てくるのですけれども、今後の子育て施策の中にこの交付金が書かれている。それぐらいしか県が具体的に財政的に支援をしていくというものがない。これは当事者にきちんと行き届くということもあるし、何か物を買って助成するということは、買わなかったりするともらえないことになるので、ちょっとそれは……。

●戸井家庭支援課長
 ちょっと説明が不十分だったと思います。クーポンと分かりやすい言葉で説明してしまいましたけれども、実際には市町村が、各自治体で工夫していろんなやり方ができると国からは言われています。例えば、産後ケアですとか、育児支援サービスなどの利用助成に使いたいとか、商品券ですとか、あるいはベビー用品の購入ですとかレンタルに使いたいですとか、もっと言うと、現金支給も排除していないので、その辺りは市町村でどういうやり方がいいかというのを考えていただいて、それぞれ独自の、特色のあるやり方でされると思っています。

○市谷委員
 今の話、現金支給もできるのですね。

●戸井家庭支援課長
 はい、国の資料では、オプションとして排除していないと記載されていますので、今のところはそうだと思います。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。
 ほかにありますか。
 1つ、藤田課長にお聞きしたいと思いますけれども、私立学校の支援ですね。支援のない、減額がない状態の私立学校の丸々の授業料というのを後で教えていただけますか。
 あと、公立環境大学ですけれども、対象者のところで、国が定める要件ということですね。経済状況、学業成績と、これの要件もまた後でお願いします。

●藤田総合教育推進課長
 はい。

◎尾崎委員長
 ほかにありますでしょうか。
 では、請願・陳情の予備調査を行います。
 今回の予備調査は、新規分の陳情1件です。
 初めに、担当課長から現状と県の取組について聞き取りを行った上、陳情者の願意聞き取りや現地調査を行うかどうか検討したいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、陳情4年子育て・人財第25号、子どものために保育士配置基準の引き上げによる保育士増員を求める意見書の提出について行います。
 本件の陳情事項は、国に対し、「子どものために保育士配置基準の引き上げによる保育士増員を求める意見書」を提出することです。
 それでは、川上子育て王国課長、説明をお願いします。

●川上子育て王国課長
 資料の3ページをお願いします。現状についてですが、国の保育士の配置基準は、平成10年に現行の配置基準となり、保育士1人に対する児童の数は、ゼロ歳で3人、1、2歳が6人、3歳児20人、4歳以上30人となっています。このうち、3歳児の配置基準についてのみ、平成27年度から公定価格に3歳児配置改善加算が設けられ、実質として15対1の保育士配置の基準となっています。
 県の取組状況についてですが、本県では、平成14年度から独自に1歳児部分について6対1の配置基準を4.5対1にする単県助成制度による加配を行っています。また、平成25年には、3歳児についても20対1を15対1に加配する制度拡充を行いましたが、先ほど御説明させていただいたとおり、平成27年の国の制度創設により、3歳児の単県加配は廃止しました。
 4、5歳児の加配については、国の子ども・子育て支援新制度における質の向上の検討項目に盛り込まれており、また、保育関係団体からも継続して要望をいただいているところです。
 県としては、保育関係団体と県、4市との意見交換を行うなど、現場の状況もお聞きし、継続の課題と認識しており、毎年度、継続して国要望を行っているところであり、本年も7月に国に対して要望を行いました。

◎尾崎委員長
 それでは、委員の方で、質疑等ありますか。

○市谷委員
 この4、5歳児の加配です。国の子ども・子育て支援新制度に質の向上の検討項目に盛り込まれているというので、以前にもそういう説明があったのですけれども、今日に至るまで盛り込まれても実施されていない。これはいつ盛り込まれて、なぜ実施されていないと国は言っているのでしょうか。

●川上子育て王国課長
 これは平成24年に子ども・子育て関連の3法案が出てきた段階で、子育て支援の質、量の充実を図るためには1兆円程度の財源が必要ということで、その中にこの4、5歳児加配についても盛り込まれているところです。
 そして、先ほど1兆円と申し上げましたが、そのうち0.7兆円部分でお話をさせていただいた3歳児の職員配置の改善は行われたところなのですけれども、残りの0.3兆円分の措置がなかなか困難ということで、今のところ、まだ4、5歳児についての加配が行われていないというところになります。

○市谷委員
 その3,000万円が困難という理由については、国はどう言っていましたか。

●川上子育て王国課長
 そこの詳細の説明は伺っていません。

○市谷委員
 3,000億円ですね。

●川上子育て王国課長
 まず国への要望をしています。

○市谷委員
 もう10年近くにわたって言いながら、この4、5歳児の部分についてはされていないということなので、県は7月に改めて要望されたということですけれども、やはり要望を続けないといけないと思いました。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。
 それでは、委員の方で、陳情者からの願意の聞き取りあるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。
 御意見のある方は挙手をお願いします。

○市谷委員
 本当に今、ただでさえ保育士さんは忙しい中で、コロナ禍ということでより本当に保育士さんを増やして、一人一人に丁寧に対応しなければいけないということがあると思うのですけれども、その辺の現場の状況とか、陳情の提出者からしっかりと意見を聞かせていただきたいと思います。

◎尾崎委員長
 今、意見を聞きたいという御意見がありますが、ほかにありますか。

○鹿島副委員長
 いろいろと資料もついておりますし、コロナ禍でもあるということだと、願意の聞き取りまでの必要はないと思います。

◎尾崎委員長
 願意の聞き取りが必要だという御意見と、必要はないという御意見がありますが、どうでしょうか。
 では、必要あると思われる方。(賛成者挙手)
 必要ないと思われる方。(賛成者挙手)
 多数が必要ないということですので、そのようにさせていただきたいと思います。
 そうしましたら、報告事項に移ります。
 質疑については、説明後、お願いいたしたいと思います。
 報告5、第13回子育て川柳コンテストの表彰式の開催について、報告6、令和4年度第3回子育て王国とっとり会議の開催結果について、及び、報告7、鳥取砂丘キャンプ場(仮称)運営事業に関する民間事業者の再募集について、川上子育て王国課長の説明を求めます。

●川上子育て王国課長
 資料の2ページをお願いします。第13回子育て川柳コンテストの表彰式の開催についてです。川柳作品の募集を通し、子育てへの関心を高め、地域みんなで子育てを応援する子育て王国とっとりの機運醸成を図る目的で、企業からも表彰の協賛をいただき、実施しているところです。本年度も親子のほほ笑ましい様子が目に浮かぶ685作品の応募をいただき、審査の結果、知事賞、企業表彰の作品を決定しました。いい育児の日である11月19日にこどもの国で表彰式を開催し、来年5月にこどもの国が50周年を迎えることから、受賞者の皆さんに5月に花咲くブルーベリー等の記念植樹も併せてしていただきました。あわせて、50周年のプレイベントの一つとして、親子でものづくりを行うミニフェスタを開催し、受賞者の祝福を一緒にしたところです。
 受賞作品は表に記載のとおりですが、県のホームページや情報誌への掲載のほか、巡回展示を行っています。
 資料の3ページをお願いします。第3回子育て王国とっとり会議の開催結果についてです。11月25日に今年度3回目の会議を開催し、令和5年度当初予算に向けた新たな施策案等について検討、御審議をいただきました。
 主な議事内容ですが、前回9月13日の第2回会議で、委員の皆様からいただいた御意見、保育人材の確保や免許取得の支援があればよいという意見を踏まえ、新人保育士の研修の開催、保育士や施設への実態調査の実施など、また、子育て世帯への支援として、妊婦や低年齢期の子育て家庭への伴走支援や、家事、育児に不安、負担を抱える子育て家庭や妊産婦、ヤングケアラー等への訪問支援、事業主の意識変容を促し、子育て環境の整備を図るための大学生、新社会人と企業経営者等による意見交換等の実施、また、結婚、出産に前向きなイメージが湧くよう、婚活、子育て支援者等の表彰やイベントの開催、県外連携による婚活支援の強化などについて、御意見を伺いました。
 委員からは、保育者自身に余裕がなくなっていると感じるため、新人保育士向けの研修はとても重要である。定着のためには、先生同士のつながりをつくるためにも、対面で実施をしていただきたい。また、本当に悩んでいる方に支援ができるよう、家庭を訪問して支援につなげてほしい。支援者や団体とも連携し、地域全体で子育て支援をしていくことが必要で、県には旗振り役をお願いしたいとの御意見をいただきました。
 これらの意見も踏まえ、令和5年度の少子化対策、子育て支援施策の編成を進めてまいりたいと考えています。
 めくっていただいて、4ページをお願いします。鳥取砂丘キャンプ場(仮称)運営事業に関する民間事業者の再募集についてです。
 県及び鳥取市が鳥取砂丘西側エリアに所有する3施設を活用して行うキャンプ、グランピングを中心とした民間サービスを提供する事業については、鳥取砂丘の観光振興、活性化及び保全における県と鳥取市との連携協約に基づき、県と鳥取市が連携して事業実施をするものですが、今年4月に決定した優先交渉権者について、9月に資格取消しをし、一旦白紙となっているものです。再募集に当たりまして、11月28日に当該事業の公募型プロポーザル審査会を開催し、前回からの見直し点を踏まえた募集要項について審議、決定をし、昨日12月1日より事業者の募集を開始しました。
 対象施設及び募集する事業内容については前回と同様です。
 前優先交渉権者の参加資格については、同じ7社でのグループの参加は認めないこととしています。
 事業期間は、来年8月の施設引渡し、令和6年4月までの開業と、当初の予定から約1年遅れとなる見込みです。
 事業期間は10年以上20年以内、土地、建物は前回同様、事業者に無償で貸し付けることとし、県と市、それぞれが優先交渉権者が設立した特別目的会社との公有財産貸付契約を締結することとし、優先交渉権者決定後、来年6月議会に財産の無償貸付議案の付議を予定しているところです。
 10番になりますが、審査及び優先交渉権者の決定についてですけれども、今回は、事務局の参加資格要件審査と審査会による財務等基礎審査、プレゼンテーション提案審査の3段階で実施し、提案審査の結果、最も点数の高い提案を最優秀提案、2番目を優秀提案とします。財務等基礎審査において、一定の基準に達しない提案者は、プレゼンテーション審査への参加は認めないこととしています。
 審査会委員は、(2)の表に記載のとおりですが、9名で構成し、前回の7名から財務の専門家等2名を増やして審査を行うこととしています。
 今後のスケジュールは11に記載のとおりですが、来年2月末に企画提案書を受け付け、3月中に審査、4月には優先交渉権者と次点交渉権者を決定する予定です。

◎尾崎委員長
 次、届出保育施設における不適切行為への対応について、安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長の説明を求めます。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 届出保育施設における不適切行為への対応について説明します。
 西部総合事務所管内の届出保育施設におきまして、不適切な行為がございました。経緯としましては、資料にありますとおり、保護者の方からの情報提供を受け、私どもが聞き取り及び特別立入調査を行い、当該園児に対する不適切な行為、後ほど説明しますが、子どもの頭を押したりとか、そういった行為があったということで、文書による改善指導を行いました。
 10月19日に県に保護者複数名から情報提供がありまして、それ以降、私どもの局が保護者への詳細の聞き取りを進めました。なお、その際に、起こった事実もではありますが、お子様方に何か身体的なけがとかがないか、あるいは心が傷ついていないかをまず最重視しまして、保護者の方にはそういう状況がないかをお聞きしました。その時点では、ないということではございましたが、心の関係は後日出てくる可能性もありますので、米子児童相談所と連携をしながら、お子様にもしそういった心の問題が出てきた場合は、カウンセリング等を対応します、いつでも連絡してほしいという旨を保護者様にはお伝えしました。その後も何回か連絡をして、お子さんの状況は把握をしながら進めていたところです。
 資料の2にありますとおり、11月1日以降5日間、私どもの職員が施設に立入調査を行いますとともに、施設職員全員、これは保育士さんや調理員、全て含めてですが、聞き取り調査を行いました。また、保護者からも聞き取り調査を行いまして、これは直接お宅にお邪魔する、あるいは電話等、手段はその保護者の選択にしていただきまして、皆様電話でしてほしいとのことでしたので、電話でお話を聞かせていただいたところです。
 そういった調査によりまして、2の四角の中にありますとおり、2点の確認をしました。本年、この施設が行った運動会のリレーの中で、園児がふざけて走った、あるいはその後の反省会のところで、園児がちょっとふざけたということもありまして、施設長が園児3名の頭を手で押したということがございました。また、法人の代表者がその中の園児1名をほかの園児の前に出して、大きな声で叱責して謝らせたというところです。
 また、これ以外にもあるのではないかということで調査をしましたら、それ以前に、保育現場の中で、園児へのしつけ、指導という認識ではあるものの、園児の頭をはたいたり、手を強く引っ張ったり、あるいは倉庫に一緒に入るといった行為を施設長または園長が行ったことがあったと。聞き取りの中では、倉庫に一緒に入るというのは、お子さんが少し不安定になったときに落ち着かせるためにちょっと狭いところに一緒に入ったというところだというところは聞いていますし、はたいたり、手を強くというのも、他児への危害等を加える可能性があったので引っ張ったというところは聞いています。
 しかしながら、お子さんに手を挙げる、あるいは大きな声でどなるというのは、国の監督基準、いわゆる子どもの人権を守ると、そういった観点から、全く不適切なものであると私どもは認識しています。それゆえ、一昨日、11月30日、3番のところにありますが、(2)にありますとおり、先ほど説明しました行為は、保育指針、あるいは指導監督基準に抵触する不適切な行為であるということを指摘し、改善の指導を行ったところです。
 指導内容としましては、3の(2)の四角の中ですが、1つ目、子どもに身体的、精神的苦痛を与えることがないよう、人格を尊重した保育を行うこと、そして、2つ目としましては、不適切行為が行われた原因の検証ですとか課題整理、それは必ず行い、なおかつ職員できちんと共有をすること、さらには、再発防止に向けた取組を検討し、実施を行うこと、そして、こういった取組方針については、保護者の皆様へきちんと説明責任を果たすこと、これについて指導を行ったところです。
 施設の対応状況ですが、私どもの立入調査に対する虚偽報告などは認められませんでした。法人代表者はじめ、役員等、真摯に反省するとともに、既に、これは当該園児の所属していたクラスのみならず、全てのクラスの保護者に説明を行うとともに、保護者への謝罪、これは被害に遭った園児のみならず、園の全ての保護者にも謝罪及び説明を行っているということを確認しています。
 あわせて、この園では、園と直接関係ない第三者委員を置いておりまして、そういった第三者委員もきちんとそういった保護者会に出ていただきながら、あるいは助言を受けながら対応しておりました。そういったこともありまして、私どもとしては、一月以内、1月4日を期限に、改善に取り組んで、その状況を当局に報告するようにという指示をしています。
 西部総合事務所としましては、継続的にこの施設の取組、この報告内容、取組、あるいは実施状況等は頻繁に立入調査、あるいは足を運ぶ等して、指導を行っていきたいと思います。
 また、改善が図られない場合については、再度の改善指導を行いますが、児童福祉法に基づく改善勧告、それに従わなかった場合は施設名の公表、そういった厳しい措置も取っていくことは前提です。
 また、私どもが園あるいは親御さんに聞いている状況ですと、親御さんの処罰感情というのは大分もう収まってきていて、園をよりよくしてほしいということを強く望んでおられると、第三者委員の方からも聞いています。そういったところもありますので、先ほども申しましたとおり、私どもが積極的に関与して園がよりよくなっていく、こういうことが起こらないように支えてまいりたいと思っておりますし、引き続き、被害に遭われたお子様方の心のケア、必要であれば保護者の皆さんを支えていく所存です。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 御質問はありますでしょうか。

○市谷委員
 今の届出保育施設なのですけれども、種類は企業主導型保育施設ですか。何ですか。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 今回は届出の保育施設です。

○市谷委員
 届出の保育施設もいろいろあるのですけれども、種類によって職員配置だとかそういうのが非常に緩和されていて、これはどういう種類ですか。

◎尾崎委員長
 その辺は分かりますか。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 すみません、後ほど報告させていただきます。

○市谷委員
 要するに認可外保育施設になると思うのですけれども、認可の保育施設ではない。認可外なので、職員体制とか、それから行政のチェックとか、そういうものが非常に行き届きにくいのではないかと思うのです。別に今回に限ったわけではなくて、この保護者から訴えがあって今回のことが分かったということですけれども、これまでこの届出保育施設に対する監査とか、そういうのはどうなっていたのでしょうか。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 保育施設の監査は毎年行っています。ただ、昨年度はコロナの関係で現地調査ができませんでしたので、書面提出という形で、その書面をチェックして電話聞き取り等で行わせていただいています。
 なお、本年については、立入調査を今順次行っておりまして、当該園は今後の予定ですが、既に届出保育施設、あるいは企業主導型の施設等に入っています。特に今年度については、危機管理体制ですとか虐待の禁止、あるいは事故防止マニュアルがきちんとできているかなど、あるいは通園バスの問題ですとか、そういった子どもの命を守るための点がきちんとできているかを実際に立ち入りして調査を行っているところです。

○市谷委員
 こういう子どもへの対応についてというのは、立入りもコロナで現地調査されていなかったということもあるのですけれども、子どもへの対応がひどいですよね。こういうことはどうしたらちゃんとチェックできるものでしょうか。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 まずはこういった立入調査をする段階で、きちんとチェックをしていく。そういう中で、書面とか全て見ています。例えば、ヒヤリ・ハットの事例をきちんと共有しているかとか、そういったところでまずしていく。それとあと、資料の下に書かせていただきましたとおり、これはちょっと防止というよりも通報ではありますが、こういった虐待通報システムとか、そういった形でお声をいただくという形もあります。また、当該園もでしたが、第三者委員という制度を設けておりまして、保護者の皆様がそういった御相談、あるいはある種の通報ですね。そういったことができる仕組みも設けています。そういったところでこういった不適切な事象が起こらないような形を進めてまいりたいと思います。

○市谷委員
 私はちゃんとこの施設名を公表すべきだと思うのです。これ、今回、保護者の方が言われたから大きなことにはならなかったかもしれないのですけれども、エスカレート、倉庫に閉じ込めたみたいな話もあったり、本当にひどい話だなと思うのです。今後、公表の措置もと言われるのですけれども、今既に公表のレベルだと思いますけれども。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 今御指摘もございましたが、先ほど申しましたとおり、児童福祉法では勧告措置、それに従わなかった場合に名称の公表と、その旨の公表という形になっています。今回のケースというのは、その前段の処分ということで、文書指導をしました。
 また、今、委員から、倉庫にというところですが、先ほど説明させていただいたとおり、落ち着かせるためということで、頻繁にというのは今のところ確認はしておりません。ただ、そういった法に反する、人権に反するということは十分に私どもも認識はしています。
 また、当該園は、全ての保護者にも説明をしておりますので、園の中ではきっちりこういった事実があったことは説明をされているところです。まずは文書指導によって改善計画をきちんと出せるか、それがちゃんと実行できるかというところを見てまいりたいと思いますし、既に園内でのそういう研修受講ですとか、あるいは園内の風通しをよくするための職員会議、あるいは今後、保護者会をつくっていくなどの取組を既に10月以降進めていることは確認をしておりますので、現時点での名称の公表ではない形での報告をさせていただいたところです。

◎尾崎委員長
 市谷委員、それ以上でしたら、また個別にお願いします。どうぞ。

○市谷委員
 すみません。こういう子どもに対する対応がよろしくなくて、改善でもうしませんと言っても、起きたこと自体があまりにひどいと思うので、もうさせないためにはやはりこの施設名を公表しないと、いや、改善しますよと言っても何の約束にもならないと私は思います。それは言っておきたいと思います。
 3ページの子育て王国とっとり会議のことです。さっきも言いましたけれども、経済的支援が国からの交付金の10万円相当ぐらいしか書いていなくて、だけれども、来年度の施策を考える際に、関係者から取ったアンケートでは、一番の要望というのは経済的負担の軽減、これが一番だったのに、結局、渡しきりの、1回ずつ限りのこの10万円だけしか経済的負担軽減の施策がないということですか。

●川上子育て王国課長
 ここに記載しているのは、前回の委員の意見を基にさせていただいたもののみ書かせていただいています。そのほかの、当然、経済的負担ですとか、少子化のアンケートを通じて、今、予算編成に向かっておりますので、その辺りについては、また次回の王国会議とかでも委員の皆様の御意見をいただく予定としています。

○市谷委員
 では、これだけではなくて、いろいろ案が出ているということですね。

●川上子育て王国課長
 はい。

○市谷委員
 分かりました。
 鳥取砂丘のキャンプ場の関係です。前回の常任委員会でも改めて文面にしたということがあったのですが、利用する人たちですけれども、従前の利用者も想定した提案というので書いていただいていて、例えば、宿泊研修などをサイクリングターミナルでと、大体私たちもやって、しかも低料金でやってきているというのがある。何か上質化とかグランピングとかいうことが優先してしまって、そういう鳥取にいる子どもたちの健全育成というか、そういう研修の場所とか宿泊訓練とかそういうものが後景に追いやられてしまってはいけないと思うのです。
 だから、上質な、何かお金持ちの人たちが利用するとか、大人の利用が優先ではなくて、従前の利用者を想定した提案、地元の子どもたちをちゃんと優先的に貸し出すことというのも、もう少しきっちり条件づけていただけないでしょうか。競合したときにどうするのかなと思うのですね。

●川上子育て王国課長
 今回、募集要項なり資料等でつけさせていただいているのに、従前の利用者がこれぐらいありますよというところ、これぐらいの減免でやっていますよというところもお示しした上で御提案をいただくようにしています。審査の段階でもその辺りを見させていただいて、適切に評価、審査していただくこととしています。

◎尾崎委員長
 いいでしょうか。
 そのほかありますか。
 では、その他に移ります。
 次に、その他ですが、子育て・人財局に関して、執行部、委員の方で何かありますか。
 ないようですので、以上で終わりたいと思います。
 執行部入替えのため、暫時休憩します。

午後1時51分 休憩
午後1時55分 再開

◎尾崎委員長
 再開します。
 引き続き、生活環境部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、申し訳ありません、マイクをしっかり近づけて、それから、はっきりとゆっくりお願いします。
 まず、若松生活環境部長に総括説明を求めます。

●若松生活環境部長
 生活環境部の議案説明資料2ページを御覧いただきたいと思います。12月議会に当部より付議しますのは、そこに記載の一般会計補正予算並びに天神川流域下水道事業会計補正予算の2議案です。このうち、一般会計補正予算については、3ページを御覧いただきたいと思います。総額で6億3,900万円余の増額補正をお願いするものです。
 内訳については、下に記載していますが、国立公園満喫プロジェクト、及び鉱山鉱害・土壌汚染防止事業など全5事業です。この5事業のうち4事業については、国の補正予算を活用して工事進捗を図るものです。また、一般会計の残り1事業については、電気料金増額に伴う委託料の増額、また、先ほど申し上げました天神川流域下水道事業会計の補正予算についても電気料金増加に伴う指定管理委託料の増額になっています。
 詳細については、担当課長より説明申し上げます。

◎尾崎委員長
 続きまして、若林衛生環境研究所長の説明を求めます。

●若林衛生環境研究所長
 議案説明資料の20ページをお願いします。表の中ほど、補正の欄を御覧ください。衛生環境研究所管理運営費の債務負担として500万円余の補正をお願いするものです。内容としましては、備考欄に記載の業務について、複数年契約をするものです。

◎尾崎委員長
 次に、平木緑豊かな自然課長の説明を求めます。

●平木緑豊かな自然課長
 資料の4ページをお願いします。国立公園満喫プロジェクト等推進事業です。2億円の補正をお願いするものです。
 内容としましては、国立公園満喫プロジェクトの一環としまして、大山隠岐国立公園内の施設の頂上付近の登山道約140メートルについて、国の補正予算を活用し整備を行うものです。
 続きまして、5ページをお願いします。自然公園等管理費で2億7,000万円余をお願いするものです。
 主な事業としまして、山陰海岸国立公園、氷ノ山後山那岐山国定公園等の自然歩道、また公衆トイレ等の改修を国の補正予算を活用し、整備を行うものです。6ページに修繕等行います場所と写真を載せています。
 続きまして、7ページをお願いします。公園施設長寿命化事業です。1億1,000万円の補正をお願いするものです。県立都市公園の施設の長寿命化に伴います機能維持のため、国補正予算を活用し、整備、改修を行うものです。今回は、布勢総合運動公園、東郷湖羽合臨海公園のテニスコートの人工芝の張り替えを行うものです。
 飛びまして、18ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。国立公園満喫プロジェクト等推進事業費については、国補正により行う事業であり、年度内の完了が困難であるため、繰越しをお願いするものです。

◎尾崎委員長
 次に、谷口水環境保全課長の説明を求めます。

●谷口水環境保全課長
 8ページ上段をお願いします。鉱山鉱害・土壌汚染防止事業の補正です。旧岩美鉱山では、重金属である鉄、銅等を含む強酸性の坑廃水が毎分0.8立米流出しておりまして、義務者が不存在ということで、県が実施主体となって、国の補助事業を活用して、坑廃水の中和処理を行っているところです。今般の原油、天然ガス等の高騰に伴う燃料費調整単価の上昇に伴いまして、この坑廃水処理に必要な電気料金が増加しているため、増額補正を行うものです。
 次に、下段ですけれども、市町村が行う農業集落排水事業について、国の経済対策に伴う5,700万円余を補正するものです。
 内容としては、鳥取市、岩美町、伯耆町において整備された農業集落排水施設の保全と効率的な維持管理を図るため、これらの市町が既存処理施設の機能診断調査や維持管理適正化計画の策定を行う費用を補助するもので、補助率は、国10分の10となっています。
 飛びまして、17ページ、繰越明許費に関する調書をお願いします。17ページですね。上から2つ目の農業集落排水事業費、国補正ですけれども、先ほど説明しました3市町が国の補正予算を活用して行う農業集落排水施設の機能診断と維持管理適正計画の策定について、年度内の完了が困難ですので、全額繰越しをお願いするものです。
 続いて、飛びまして21ページをお願いします。議案第4号、天神川流域下水道事業会計の補正予算です。
 営業費用のうち、処理場費ですが、今般の原油、天然ガス等の高騰に伴う燃料費調整単価の上昇により、天神浄化センターの電気料金が著しく増加しておりまして、その委託料が予算を超える見込みということで、増額補正を行うものです。
 その後の22ページには、今年度の予定キャッシュフロー計算書、23ページには予定貸借対照表をおつけしておりますので、後ほど御確認いただきたいと思います。

◎尾崎委員長
 では、次に移りたいと思います。(発言する者あり)はい、どうぞ。

●平木緑豊かな自然課長
 すみません、17ページの説明をちょっと飛ばしておりましたので、追加させてください。
 繰越明許費に関する調書です。自然公園等管理費のうち、翌年度2億7,000万円余の繰越しをお願いするものです。先ほどの国補正により行います事業であり、年度内の完了が困難であるため、繰越しをお願いするものです。
 下の段にあります公園費、都市公園安全・安心対策事業費です。5,800万円の繰越しをお願いするものです。本工事で実施します屋外トイレ、これの資材調達に日数を要し、年度内の完了が困難となったため、繰越しをお願いするものです。場所については、布勢運動公園の公衆トイレです。
 続いて、公園施設長寿命化事業費です。先ほど説明しましたテニスコートの改修について、これについても国補正を活用して行う事業であり、年度内の完了が困難であることから、繰越しをお願いするものです。
 続いて、19ページです。債務負担をお願いするものです。自然公園等管理費のうち、2,200万円余の債務負担をお願いするものです。内容については、備考欄に書いてあります、公衆トイレ、自然歩道等の管理委託に係るものです。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 委員の皆様、質疑がありますでしょうか。ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次に、報告事項に移ります。
 報告9、上・下水道広域化・共同化計画の策定に向けたパブリックコメントの実施について、及び、報告10、天神川流域下水道(天神浄化センター)の指定管理者の選定方法について、谷口水環境保全課長の説明を求めます。

●谷口水環境保全課長
 報告事項の資料2ページをお願いします。このたび、上・下水道広域化の検討方針を定めます水道広域化推進プラン及び汚水処理広域化・共同化計画の案を取りまとめ、今月8日からパブリックコメントを実施しますので、御報告します。
 策定目的等については、ここに記載のとおりです。
 計画案の概要ですが、まず、水道広域化推進プランでは、各水道事業の現状課題を整理しまして、自然体将来推計を行った結果、純利益については令和25年度時点で、さらに資本残高についても令和50年度時点で、全ブロックにおいて赤字となる見通しを示しました。また、上水道の供給単価については、令和50年度時点で約76.6%上昇する可能性を示しています。
 次に、施設統廃合などの広域化メニューとそれらに対する一定条件下での簡易的に試算した効果額を記載しておりまして、県内で設定した4地区、水道施設の統廃合を行った場合、約21.2億円程度の費用削減効果が見込まれることを記載しています。また、広域化の効果として、上水道の供給単価の上昇率が低減し、令和50年度時点でも43.2%の上昇に抑えられること等を記載しています。
 次に、汚水処理広域化・共同化計画ですけれども、各市町村の汚水処理事業の現状について、経費回収率などの複数の指標で分析しておりまして、19市町村のうち17市町村で経費回収率が100%に満たないという状況にあります。使用料収入の確保と経費削減が必要であること等を記載しています。
 また、施設統廃合の広域化メニューと一定条件下での効果額の簡易試算結果を記載し、検討のロードマップをお示ししています。具体的には県内45か所の汚水処理場の統廃合を実施した場合に、約57.4億円程度の費用削減効果が見込まれること等を記載しています。さらに、広域化の効果として、広域化メニューを実施した場合としない場合の経費回収率の差ですけれども、約3.8ポイント改善することなどを記載しています。
 意見募集については、12月8日から28日まで実施し、その結果を反映させて、2月開催予定の第4回流域別検討会において最終調整を行いまして、3月に公表予定ということになっています。
 別添の資料として、各計画案の概要版をおつけしておりますので、後ほど御確認いただければと思います。
 続きまして、3ページをお願いします。11月30日に開催された令和4年度第2回県有施設・資産有効活用戦略会議におきまして、天神川流域下水道の指定管理者の選定方法について説明を行い、了承されましたので、御報告します。
 当課が所管します天神浄化センターについては、平成21年度の指定管理制度導入以降、指名指定の方法により指定管理者を選定していますが、令和6年度から始まる次期指定管理者の選定方法について審議するため、11月10日に生活環境部指定管理候補者審査・指定管理施設運営評価委員会を開催しまして、この指名指定の方法によることの適否について評価していただきました。その結果、当該施設は、年間を通じて稼働停止が許されないことから、災害時等の緊急対応等のため、施設全体を熟知している必要があること、さらに、現指定管理者である公益財団法人鳥取県天神川流域下水道公社は、当該施設管理のために設置された財団であることから、経営破綻のリスクが低いこと、また、直接の施設利用者で運営費負担者の代表である関係市町の首長全てが同公社による安定的な管理を望んでいることから、引き続き公社に管理させたいとの理由により、指名指定を継続することが適当との総合評価をいただきましたので、次期指定管理についても指名指定の方法により選定することとしました。
 今後のスケジュールとしては、来年4月から指定管理者の選定手続を開始し、9月定例会には指定管理者選定の議案を提案する予定になっています。

◎尾崎委員長
 次に、報告11、第4期湖山池水質管理計画の策定に向けたパブリックコメントの実施について、池山生活環境部参事の説明を求めます。

●池山生活環境部参事(水環境保全課)
 4ページをお願いします。県と市では、湖山池の水質浄化対策を総合的かつ計画的に推進する第4期湖山池水質管理計画を策定するに当たり、パブリックコメントを実施しますので、その概要等について御報告します。
 第4期計画案の概要としまして、これまでの計画であります第3期の計画期間はちょうど汽水化からの10年間でもあり、その間に、ヒシやアオコの問題が改善し、近年では、利活用の拡充を求める意見が大きくなってきたことから、この点も含めまして、施策の充実を図ることとしました。
 これまでの生活排水対策や農地、市街地の面源負荷対策等は続けながら、水門の遠隔化、自動化による塩分管理、あるいは水草の適度な繁茂に向けた取組などの事業によって、(1)の水質目標値の設定にお示しします第4期水質管理計画の水質目標値のとおり設定したいと考えています。
 また、利活用の点では、サイクリングコースの提案や湖山池情報プラザをコアとした環境学習イベント、また、民間活力による活動空間の創出など、湖山池に関わる方々にとっても大きな変化や成長を感じる10年としていきたいと考えています。
 パブリックコメントの募集期間は12月19日までの3週間としまして、今後のスケジュールとしましては、12月3日の住民説明会を経て修正を加えながら、来年の2月に公表できるよう進めてまいりたいと考えています。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 委員の皆様、何か御質問がありますか。

○市谷委員
 上・下水道の広域化計画の関係です。これからパブリックコメントを取られるということなのですけれども、住民の意見を聞くというのはもうこれだけなのでしょうか。それとも、今までにもちゃんと意見照会して、行政関係者だけではなくて、住民の方に意見を聞いたりはされたのでしょうか。

●谷口水環境保全課長
 この計画策定におきましては、各市町村の首長等の意見も踏まえた案を取りまとめて、今回、パブリックコメントを実施して、住民を含めた意見を聞くということですけれども、各市町村におきましては、適宜、市町村議会への報告もしていただいているとお聞きしています。
 住民に対する説明については、具体的には詳細検討を来年度以降開始しますので、その中で具体的なメリットが明らかになった時点で、その効果試算などの資料も含めて、住民に対して説明を行っていくという考え方です。

○市谷委員
 決まってしまってから住民説明しても意味がないと思うのですよね。それで、例えば水道でいくと、鳥取市などはもう簡易水道と上水道を経営統合していて、物すごい値段が上がって、料金もそういう設定にしたからというのはあるのですけれども、後になって住民の怒りがすごいのですよ。こういう手だてを取らないと、料金がより上がってしまうのではないかという話もあるのですけれども、水は生活していくことに絶対欠かせないものですから、そういうものをどういう計画でいくのか、そういうことを当事者である住民の人たちに直接何の説明もせずに行政関係者だけでプランをつくって、パブコメをやったからいいでしょうというやり方、進め方はいけない。改善していただきたいです。

●谷口水環境保全課長
 この広域化計画といいますのは、令和5年度以降、来年度以降に検討を行っていくメニューを定めるものでして、これで決定するものではございません。ですので、先ほど言いました詳細検討の中で具体的なメリットを算出して、市町村で、では、これはやっていこうということで決まったものについては、住民説明をされると理解しています。
 そういうことで、令和5年度の詳細検討においては、住民を巻き込んだ議論の上で、各市町村に広域化の判断をしていただくことが重要だと考えています。

○市谷委員
 水道のこの広域化推進プランの中で、鳥取市などはもうやってしまっているのですが、例えば、経営統合などは、実施時期等は、詳細、今後検討事項とするとか、こういうことだけ決めて、一体全体、住民にとって何が降りかかってくるかが分からない状態で方向性だけは決めましたと。あと具体化のところは聞くから、あとのんでくださいという、これはそういう話になるのではないですか。

●谷口水環境保全課長
 ここは今後の広域化に係る推進方針を記載しておりまして、この計画は、令和50年までのかなり長期の計画です。50年先まで将来見通しを見た場合に、かなり経営状況としては悪くなるというのがどこの水道事業者にとっても共通の課題です。という意味では、選択肢の一つとして経営統合、これは事業統合と経営統合、両方あると思いますけれども、取りあえず経営統合して、組織を強化するということが必要ではないかという県の考え方が書いてあるということです。

○市谷委員
 施設は老朽化したり、人口は減っていますということになって、では、メンテナンスしたりとか、新しく造ったりとか、いろいろすれば当然、支える人口が少ないわけですから、料金は上がりますよね。多少、それを上げない、少なくしようという考えかもしれませんけれども、ここに書いてある計画は、いずれにしても負担は増えるのですよ。そのことについて、住民に意見も聞かない、それからさらに、負担が増えてしまったら払えなくなるということが出てくるわけですから、それは行政が財政支援するなり、国が計画を出せというのだったら、国がちゃんと住民負担が増えないように手だてをするとか、そういうこともなしに、この広域化などによって多少負担が軽減されるからいいでしょうみたいな話ではいけないと思うのです。では、財政的な支援についてはどういう計画になるのでしょうか。

●谷口水環境保全課長
 これは企業会計でされていますので、独立採算の原則があります。ということで、基準外の繰入れをこの計画で書くという考え方はございません。あくまでもこのまま自然体というか、ほっておいたら、料金についてもこれぐらい上がりますよというリスクをお示ししながら、当然、適正な料金体系にはしなければいけないけれども、事業体としてもいろいろできることはあるでしょうと。まずはそれをこういうことで検討していきませんかということを書き込んだ計画ではありますので、御理解いただきたいと思います。

○市谷委員
 あとは市町村でどうぞという話で、県としてはとても無責任だと思います。つくらされるからつくるのでしょうけれども。

◎尾崎委員長
 若松部長、最後にいいですか。

●若松生活環境部長
 計画の位置づけについてちょっと確認といいますか、当然、料金についてはここで決めるものでもありませんし、それはその時点でその都度都度自治体によって、市町村において判断されるものだと思います。ここの計画に記載しているものは、あくまでも、このままいくと将来的にこういった経費になってしまいますよという試算です。この金額にしますよと計画で定めるものではありません。
 ここに記載したからといって、必ず統合しなさいと逆に決めているものでもありません。こういったパターンで行うと、こういう経営見通しになりますよと。次年度以降、具体に各市町村で検討しましょうということをここに記載した計画ですので、あくまでもこれを着実にというか、全部推進しますという計画ではないということは御理解いただきたいと思います。

◎尾崎委員長
 最後にしてください。野坂委員もあります。

○市谷委員
 そうすると、県の役割とは何ですか。

●若松生活環境部長
 県の役割というのは、まさにここで必要になってくるのが、市町村の域を超えた経営統合であるとか共有、こういうものが必要になってくる。その場合に、市町村同士ではなかなか調整がうまくいかない場合に、県がここの間に入ることによって広域化等ができると考えています。ですから、県がここに入っているというところです。

○野坂委員
 3ページ、指名指定の継続ということなのですけれども、ここに継続の理由を見させていただくと、どういうのでしょう、指名指定の継続する説明でいけば、当たり前のことが書いてあって、希薄かなと思うのですね。例えば、当然、稼働停止が許されないとか、施設全体を熟知しているとか、いろんなことが書いてありますけれども、あるいは、運営費負担者の関係市町村が希望しているとか、当事者の理屈としては理解できるわけですけれども、一番重要視しないといけないのは、全体的な話をすれば県民の利益ということだろうと思うのです。近年の流れを見ると、そこを柔軟に、例えば指名指定ということからいわゆる公募型に転換していっていますし、あるいは官民連携でいけば、全てコンセッションに移行していく自治体も出てきています。これらの多くは、県民の最大利益ということだろうと思うのです。ここに書いてあるのはほぼ、要するに関係者の目線が主に書いてあるのです。その辺の議論というのは、どんな議論がされたのでしょうか。

●谷口水環境保全課長
 民間活力とかPFIコンセッションの導入についての検討状況という趣旨なのかなと理解しております。こういったことについて、天神において、管理手法にこういったものを導入してはどうかという検討をいろいろしてきたわけですけれども、いかんせん、天神については、事業規模が小さいということで、なかなか事業者の参入を難しくする要因ということが分かってきました。これも全国最小規模の流域下水道だということで、都市部の流域下水道とは全く性格が異なると。
 ということもありますので、県としては今年度策定する広域化・共同化計画を足がかりとしまして、中期的には、例えば中部圏域全体の汚水処理の最適化を目指すことを優先して検討して、それが一定規模、拡大されることが見込まれる場合に、天神に接続されない市町の汚水処理場もありますので、中部全体の職員の減少だとか技術継承の観点も含めて、両者を含めて一体的に管理する組織を目指すのが有効ではないかと考えています。
 そういった結論を得た上で、公社を中心としてそういった中部全体の管理の在り方を検討していきたいということで、県としては、今々、PFIを導入するのは拙速ではないかと判断をしています。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○福間委員
 私もちょっと上・下水道広域化・共同化計画案について、こんな格好で進めていいのかと言いたいのです。先ほど来、市谷委員と谷口課長との話を承っていますと、一つには、上水道を含めて広域化や、あるいは民間委託も含めて可能性を求めて水道法を改正しているということがあります。だから、今までのような上水道の運営方針では成り立たないでしょうというのが国の方針なのです。そのことは、私はそうだと思うのです。管も施設も設置して40年、50年たって、もう漏れているところがたくさんあるのではないのとか、あるいは、急激な過疎化現象の中で、水道が果たしてもつのでしょうかというのは今の状況であると思う。そのことが住民は分かっていないのではないかと思う。
 県の担当課長としてやられたというのは、ここへあるように、市町村の上水道担当者との会議をしながら、国の方針を踏まえて、何とか事業をやっていかないといけないということで御苦労があったことは、私は十分分かっているつもりです。しかし、このままいくと、今、市谷委員も心配されたように、それぞれの町村の住民というのは、蛇口をひねれば水道が出ると、今の料金の3倍、4倍になるよということを全然分かっていないと思うのです。そこにこの国の方針に基づく、県として取りまとめを令和4年度中にまとめてと言われた分で出された分を、一遍、なぜ住民に投げ出さないのかなという気はするのです。
 だから、パブリックコメントを求めるということで、たった20日間で、これは決定ではない、皆さんの意見を求めるためだというのは分かりますけれども、そんなのできるわけがない、20日間で。それなら、どうやって20日間で日南町の奥の水道を使っておられる住民の人や、岩美町の人や、米子市の真ん中の人を含めて、20日間で皆さんの思いというのが、それは市町村の担当者がやっていなければいけない話だということかもしれないけれども、現実にはそうなっていないというのを踏まえてやらなければいけないのではないかな。
 私も南部町に住んでいますが、南部町だけで、これから10年、20年先、水道というのはやれるかなと不安感を、私などでもこのようなのを読ませてもらうから分かるのです。広域化をやっていかなければいけないのではないかなというのは分かるが、そのことがみんなに熟知した上でどうですかということで、このプランを投げ出す方法をもうちょっと工夫したほうがいいような気がするけれどもね。そうしないと、決定事項ではないと言うけれども、これで走ってしまうような気がする。

◎尾崎委員長
 部長、どうでしょうか。

●若松生活環境部長
 パブコメ、このとおりの計画でいくかどうかというのはちょっと置いておいて、確かに委員おっしゃられますように、広報の工夫はちょっと考えないといけないと思います。おっしゃられるように、各市町村も周知等は行っていただきたいところはありますが、そもそも法律改正であるとか、将来的な人口予測に基づくこういう上下水の検討を行っていく必要があるのだよという、個別の計画内容ではなく、入り口のところをやはり県としてある程度周知なりする必要はあると思いますので、パブコメを行う際にもまず入り口として、個別の中身ではなくて、入り口のところをよく分かるようにまずはやっていく必要があるかなと思っています。
 それを受けて、実際、どういった御意見が出てくるのだとか、その辺の反応を見ながら、このとおりの進め方でいけるのかどうか、そのパブコメの結果報告等も併せてまた報告させていただけたらと思います。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○福間委員
 もう1点は、結局、施設の古くなったものを取り替えるというのは、莫大な金が予測されると聞いているのです。それがどれぐらいかかるのか何にも提示がない。提示がないまま、それは基礎自治体が、水道事業を基本的に背負わせているわけだから、そこもどれぐらいかかるか分からないが、とにかく広域化をしなければいけない。場合によれば、民間でできるところはやってもらおうという論争で今走っているわけでしょう。どれぐらいかかっていると、水道料金だけ倍になるかもしれないぞ、3倍になるかもしれないぞ、では、倍払ったらそれで済むのかというのも出てくるだろうと。
 だから、私は、今までの御苦労は分かっているつもりですが、やはりみんなの日常生活に関わる命の水の問題ですから、相当慎重にやっていかないと、皆さんの理解を得た上で、広域化であったり、あるいは可能な限り民間委託できるところはやっていくということは必要だろうと思うけれども、進め方を慎重に、理解と合意を得る努力をしてほしいと。これは要望しておきたいと思います。

◎尾崎委員長
 よろしくお願いします。

○野坂委員
 私も最後にちょっと要望しておきます。天神も含めて、今まで何年も議論してきたのですよね。本会議場でも議論しましたし、委員会でも議論させていただいた。そういう中に、この継続の理由というのが全く議論前の話みたいな理由しか書いていないわけですよね。もう少しきちんと議論を踏まえて、継続の理由を説明するのであれば、その点の議論を踏まえた説明をしていただかないと、これでは私は納得いかない。
 先ほどのエリアの話も、そんなの、具体的な議論をずっとやってきているではないですか。こういう項目を取り込んでいったらどうかとか、様々やっているわけです。それで、一方で、県も共同化、広域化というのは、これは取組として喫緊の課題ですよと。だから、その点、もう少しきちっと説明を聞きたいと思いますので、よろしくお願いします。

◎尾崎委員長
 要望でよろしいですか。

○野坂委員
 はい。

◎尾崎委員長
 では、よろしくお願いします。
 そのほかありますか。
 それでは、その他についてですが、生活環境部について、執行部、委員の方でありますでしょうか。

○市谷委員
 すみません、ここの所管ではないのですけれども、産廃処分場税について、先日、本会議で議場配付されていましたが、この産廃処分場税について、因幡環境さんから意見が出ています。それで、産廃処分場税は、最終処分場に入れるときに税金を払うということで、実態としては中間処理業者が払っていて、排出元の業者が負担していないではないかという指摘なのですね。それで、排出元から税金を取る仕組みにしてほしいと。他県ではやっているという意見がありまして、ただ、これ税金の集め方になってくると、総務部になるのですけれども、使うほうについてはこちらの生活環境部になってくる。排出抑制に産廃処分場税は使うのだということがあるわけなので、福祉生活病院常任委員会でもこの意見に基づいて、審査をできないものかと。あるいは総務教育常任委員会と連合審査するとか、これせっかく意見が出ているのに、これをどう反映されるのかなと思っているのですけれども。

◎尾崎委員長
 これはどうしましょう。
 部長、では、お願いします。

●若松生活環境部長
 私からですか。

◎尾崎委員長
 はい。

●若松生活環境部長
 どの委員会で審査するかというのは議会でお決めになることだと思いますが、税については、多分にこういうことが実は多くて、今回も森林環境保全税改め協働税の提案もしています。これは農林水産部所管です。その他、税の減免ですとかになりますと、障がい者減免ですとか、商工業に関する企業進出に伴う減免であるとか、様々な事項があります。それらを踏まえて、現状は総務で審議することになっていると私は理解しておりますので、それ以上、私がこちらで審議すべきとかと申し上げる立場にはないと思っています。

○市谷委員
 そういうこともそうなのかもしれないのですけれども、ただ、排出抑制のために集めた税金が今のところ使われる見通しがないですし、ただ、これ排出抑制が一つの税の使い道に、税の目的になっているわけなのですよ。だから、集めるのは総務部かもしれないのですが、因幡環境さんが言っているのは、排出抑制につなげるためには、排出元から取らなければいけないという話と、もう一つは、使い道を排出抑制にということが必要だと思うのですけれども、それを議論する場がないので、ここで議論できないものでしょうか。

◎尾崎委員長
 どこに聞くのですか。

●若松生活環境部長
 これは執行部が答えることではないと思います。

◎尾崎委員長
 聞いてもしようがないですね。

○市谷委員
 では、そうすると、委員会として連合審査できないでしょうか。

◎尾崎委員長
 どうでしょうね。(発言する者あり)何にもできないですね。これは、ここではちょっと議論できませんね。ちょっと今の段階ではできないということです。
 そのほかありますか。

○濵辺委員
 それは、持ち帰ってもらって、要は、全庁的に話を詰めていただくことにはならないのですか。部長なり、今のことに対してね。ここでは議論できないけれども。ただ、これを議論する上で、全庁的に話をつないでいただくとか、そういう話にはならないのですか。

●若松生活環境部長
 これは執行部が判断することではないと思います。

◎尾崎委員長
 うん、こちらがね。

●若松生活環境部長
 はい。議会でお決めになることだと思います。

◎尾崎委員長
 はい。またこちらで相談をしてということになると思います。
 ほかにありますか。
 では、意見が尽きたようですので、以上で福祉生活病院常任委員会を閉会します。

午後2時35分 閉会

 



 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000