令和4年度農林水産商工常任委員会議事録

令和4年4月21日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
松田  正
西村 弥子
浜田 妙子
斉木 正一
福田 俊史
中島 規夫
由田  隆
山口 雅志
山川 智帆 
欠席者
(なし)


説明のため出席した者
  西尾農林水産部長、池田商工労働部長、小西企業局長 ほか各局次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  西村課長補佐  井田課長補佐  福永主事

1 開会   午前10時00分

2 休憩   午前10時28分 / 午前11時48分 / 午後1時44分

3 再開   午前10時35分 / 午後1時00分 / 午後1時51分

4 閉会   午後2時26分

5 司会   松田委員長

6 会議録署名委員     中島委員  浜田(妙)委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前10時00分 開会

◎松田委員長
 ただいまより農林水産商工常任委員会を開会します。
 本日の日程はお手元のとおりですので、この順序に沿って議事を進めさせていただきます。
 今回の常任委員会は、農林水産部第1部、農林水産部第2部、商工労働部及び企業局の順で執行部の入替えを行います。農林水産部の入替えは、第1部が農地・水保全課、農業大学校、第2部が水産振興局、森林・林業振興局の順に行いますので、あらかじめ御承知ください。なお、労働委員会については報告事項がないため、出席を求めないこととしておりますので、御承知ください。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、中島委員と浜田委員にお願いします。よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 次に、4月1日付異動による執行部の新任職員の紹介でありますが、新型コロナウイルスの影響を勘案し、今回はお手元に配付しております名簿によって代えさせていただきます。
 それでは、農林水産部の第1部の報告事項に移りたいと思います。
 執行部の皆様におかれましては、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いします。また、説明または質疑におけるページ等の切替えの際は、委員のタブレット端末の操作状況を確認しながら、少し間を置いて説明を開始いただきますようお願いします。
 質疑等については、説明終了後に一括して行うこととします。
 では、報告1、農業大学校の学生及び研修生の動向及び報告2、農高・農大一貫プロジェクトの推進について、河田農業大学校長の説明を求めます。

●河田農業大学校長
 資料の2ページをお願いします。農業大学校の学生及び研修生の動向について報告させていただきます。
 最初に、主に高卒者を対象とした養成課程の状況について、入学状況及び卒業後の進路についてです。本年度の入学生は18名で、各専攻別に、各コース1名から6名となっています。非農家出身者が12名と、約7割を占めています。また、県外出身者は2名で、出身地は岡山、島根それぞれ1名です。新型コロナ感染症の蔓延状況により、昨年ちょうど夏休みに予定していたオープンキャンパス等が十分に開けなかったことなどの影響もあり、県外からの受験生が極端に減少しています。
 卒業生の進路につきましては、上段右側の表のとおりで、農業法人への雇用就農者が最も多く12名となりました。就農率は67%です。農業法人からの求人は非常に多く、農業基盤のない非農家出身の学生の農業法人への就農が定着してきている状況です。また、県外出身者の3名が県内の農業法人へ就農して、定住につながっているものです。また、就職者の5名は、農業関係の企業、農協等の団体などでした。
 次に、2番目です。中段の表になりますが、農業を目指す社会人を対象とした研修課程です。スキルアップ研修には、1年間の長期コースと4か月で県の主要野菜の基礎的な技術を習得する短期コースがございます。どちらのコースにつきましても大変就農率はよく、長期コースでは昨年度2名が研修を修了し就農しました。また、短期コースにおいては3名が修了し就農しています。皆さん研修修了後も関係機関等のサポートを受けながら就農地で頑張っていらっしゃいます。
 最後に、3番目にございますが、アグリチャレンジ科の状況です。これは公共職業訓練として、農業機械等の技能訓練を中心にした4か月の研修で、年3回、各定員は25名として募集されるものです。今回で19期生までが修了しています。就農率は約8割となっています。現在は第20期生の10名が研修をしています。引き続き市町村、関係機関、県の関係課等と連携を取り、研修生の増加や就農支援に努めてまいりたいと考えているところです。
 続きまして、資料3ページになります。農高・農大一貫プロジェクトの推進について、3年度の取組状況と令和4年度の計画について報告させていただきます。
 令和2年2月の議会において、鹿島議員から御提案いただきましたこのことについて、令和2年度に特に倉吉農業高校と協議を重ね、令和3年度から各専攻ごとに共通のテーマを決めて取り組んでいったものです。特に倉吉農業高校から入学のあった果樹、作物、畜産のコースについて、まず重点的に取り組んでいますので、このコースを中心に説明させていただきます。
 最初に、3年度の取組としまして、果樹コースですが、梨のジョイント栽培の習得をテーマに取り組んでおります。令和3年には5月、6月に農業高校に農大生の2年生が指導に行きまして、ジョイント苗の管理について指導と意見交換をしています。また、7月には農高生に農大へ来ていただきまして、農大には既に1年目から3年目のジョイントの梨の木がございますので、そちらを見てもらいながら管理について学んでいただきました。
 次に、作物コースですが、スマート農業をテーマに、3年度は合同で行う実証試験、圃場での実演会等を合同で開催したりして、情報交換を行いました。農大の圃場でドローンを利用した直播の実証試験を実施したり、アシストトラクターの実演研修などを実施しました。
 続きまして、畜産コースですが、令和4年の10月に鹿児島県で開催される第12回全国和牛能力共進会への農大・農高の合同の出場を目指しています。農業高校及び農業大学校が出品のできる特別区への出品です。特別区は、若雌牛1頭の出品と、その取組の状況を発表して、総合的に審査を行う区です。既に令和2年中に候補牛に交配をしまして、令和3年中に候補牛の雌子牛が5頭生まれています。そのうち1頭は、倉吉農高の乳牛に受精卵移植をして生まれた子牛です。この子牛を農大で学生が哺育、育成管理をしながら、先進農家で講習を受けたりして進めているところです。
 令和4年度の計画につきましては、中段下の表になりますが、果樹コースでは、令和4年は農業高校のジョイント苗が十分に育ってきましたので、接ぎ木をする予定になっていまして、その接ぎ木の指導と樹体管理について引き続き相互に勉強会を予定しています。
 作物コースでは、引き続き合同の研修会や実演会を行うとともに、本年農大の2年生がドローンを活用した稲作栽培体験の卒論をテーマに取り組む予定ですので、それを研究素材として一緒に実践研究を深めていきたいと思っています。また、作物コースでは、農業高校も農大も星空舞を作っています。農業高校は平場で作っていますし、農大は中山間地で作っていますので、それぞれ生育状況等も一緒に巡回調査してはという計画を組んでいます。
 畜産コースでは、本年5月にはいよいよ出品牛がおおよそ選定されて、出品に向けた具体的な調教や訓練等の牛の世話を農高生と農大生が協力して行い、10月に合同チームとして出品を目指していくものです。また、倉吉農業高校以外の県内の農業系高校との連携につきましては、昨年度特に花のほうで、智頭農林高校や鳥取湖陵高校との先生同士の情報交換が進みましたので、令和4年度はそれぞれの高校でテーマを決めて、学生同士の意見交換等を進めていく予定にしています。
 あと、資料の一番下になりますが、そのほか、7月開催予定の農大のオープンキャンパスに合わせて鳥取県農業クラブ連盟主催の「農業後継者の集い」を開催して、高校生と農大生の交流を推進するなど、鳥取県農業クラブ連盟との連携を強化したいと思っています。今後とも全体、各コースのプロジェクトの進捗管理、中間検討等を行いながら、来年度以降の計画についても検討を進めてまいりたいと思います。

◎松田委員長
 続いて、報告3、県有農地貸付料に係る遅延利息の誤徴収について、森田農地・水保全課長の説明を求めます。

●森田農地・水保全課長
 4ページをお願いいたします。県有農地貸付料に係る遅延利息の誤徴収について報告させていただきます。
 中海干拓地の県有農地の貸付料の納付遅延に伴って遅延利息を徴収した際に、算定に用いた割合が本来の割合より過大なものであったため、令和元年度以降に請求した4件、3名について遅延利息を誤徴収、過徴収していたことが判明しました。
 誤徴収の原因ですが、中海干拓地の貸付料に係る遅延利息については、貸付要領に基づきまして、遅延利息の額は、鳥取県公有財産事務取扱規則に基づく額と定めていました。この公有財産事務取扱規則では、年14.6%の割合と租税特別措置法により告示された割合に年8.3%の割合を加算した割合とのいずれか低い割合を乗じて計算した額とされていて、低い割合である後者で算定した額で徴収していました。しかし、平成30年度以降の遅延利息の算定において、租税特別措置法の規定により割合が毎年告示されることを承知しないまま、平成28年の告示の率0.7%を誤って適用し続けていたため、誤徴収となったものです。
 誤徴収の内容ですが、表に示しております。平成30年から令和3年の間に正しい割合に対して0.1%から0.2%高い割合での算定をしていまして、その結果、6件のうち4件が過徴収、3名、4件についてトータルで40円の過徴収となっていたものです。
 誤徴収の対象となった方に対しては、既に謝罪と説明を行っており、今後還付の手続を進めることとしています。また、同様の誤りを繰り返さないよう、チェック体制等、また正しい率が挿入できるような形のものに様式等を変えていき、再発防止を徹底していきたいと考えています。
 今回誤徴収の対象となった方におかれましては、大変御迷惑をおかけするとともに、このような事態が生じたことにつきましては、県の信頼にも関わることであり、深く反省しおわびいたします。大変申し訳ありませんでした。

◎松田委員長
 今までの説明について、質疑等ございませんでしょうか。

○福田委員
 農業大学校についてちょっと伺います。令和4年の入学者が18名ということなのですが、これって新卒の方がやはり多いのか、あとその構成としては、農業高校とか産業高校からなのか、普通科からなのかあたりが分かりましたら教えてください。

●河田農業大学校長
 18名のうち17名は新卒、1名は社会人枠で、3年ほど別の仕事されていた方が、社会人経験をされて入学しておられます。
 出身高校ですが、18名のうち約半数が農業高校の出身です。最近は普通校から応募してこられる方が結構増えています。

○福田委員
 分かりました。ありがとうございます。

◎松田委員長
 よろしいですか。そのほかございませんでしょうか。

○斉木委員
 2ページの3番目、アグリチャレンジ科で、募集定員が25名ということでやっておられますけれども、応募者がこの15名とか、そういう程度です。第19期は分かるのだけれども、あとの17、18期は、半分近くが不合格というようなことです。逆に、私が考えるには、こういうのは入ってやっていただくので、なるべく合格させるようにするということなのですが、何かいろいろな状況とかあるのですか。

●河田農業大学校長
 このアグリチャレンジ科につきましては公共職業訓練ということで、実は産業人材育成センターの倉吉校の募集と合格可否の決定になっています。審査においては、農業大学校も入らせていただいていますが、最終結果は、この産業人材センター倉吉校になっております。私どもも状況等を聞いていますが、いわゆる職業訓練ですので、この研修が終わられたら就職なり、あるいはそういった方向に向かうというのが大前提ですが、いかんせん、ちょっと農業の基礎を学びたいなみたいな、いわゆる家庭菜園のカルチャースクール的な感覚で受けられる方が結構おられた時期があったようです。ただ、やはりそういう方は、ちょっと趣旨が違うということでお断りしているという状況があったようです。(斉木委員「分かりました」と呼ぶ)
 そういった内容を聞き取ったり、卒業後の状況等を聞き取りながら判断しているということです。

○斉木委員
 受けてから後やめなさいというよりは、受ける前に、募集の段階である程度本人にそういうことははっきりとやられて、ちょっと適格ありませんよということで教えてあげられたほうがいいと思います。

●河田農業大学校長
 そうですね、分かりました。

○山口委員
 すみません、2ページの右の表の就農率が67%ということは、3分の2が就農しているのだけれども、3分の1は農業に従事していないってことですよね。その3分の1の動向を教えてください。

●河田農業大学校長
 この就農率というのは、独立就農で自営をするか、あるいは農業法人等、いわゆる雇用就農的なものを大体就農率に含めています。先ほどもちょっと説明しましたが、いわゆる一般会社、農業機械関係の会社ですとか、農業資材の会社ですとか、あるいは農協等も含めた就職は就農率には入れないものです。いわゆる農業関連企業に入っていても、それは就農率には入れていないというものです。

○山口委員
 では、続いて、3ページで、このプロジェクトの趣旨はやはり高校から大学校への技術の伝承だと思うのですが、高卒から農大の就学率って大体どんな感じなのですか。

●河田農業大学校長
 全体の率まではちょっと分かりませんが、例えば農業高校関係でいいますと、令和4年度、令和3年度でいきますと、倉吉農業高校からは5名来ておりますし、湖陵高校ですとか、智頭農林高校から大体1~2名、毎年来ていただいています。あと、農業高校ではないですが、いわゆる総合学科のある日野高ですとか米子高校ですとか、そういったところからも若干1名ずつとか入ってきているような状況です。

○山口委員
 その場合、農高から農大はプロジェクトのテーマが重なったり、伝承されてということが期待できるのだけれども、ほかから入ってくるときは、農大のプロジェクトにいきなり入ることが予想されるのです。言葉が分からないけれども、その場合はなかなか熟成できないのではないかと思うのですが、その対策というのは何か取られているのですか。

●河田農業大学校長
 もともとはこの取っかかりが、鹿島議員から宮崎県の事例を紹介いただきまして、いわゆる農業高校から基礎的なものをある程度学んだ者が、農大に来てからさらに発展するような取組をしたらいいではないかというので取り組んだことでございます。そういった農業高校ではない高校の出身者につきましては、基礎から勉強させますので、片や基礎もしっかりやりながら、そういった友達がやるプロジェクト等を見ながら、大体2年生になる段階ではほぼ同じレベルといいますか、ほぼ追いついてきます。2年生になって、それぞれの各個別のプロジェクト活動といいますが、いわゆる卒論に取り組みまして、それぞれテーマを持って取り組んでもらっているということです。

○山口委員
 最後、このテーマというのは、要は卒業に向けた修士課程というか、そういうテーマがここに書いてあるというふうに理解したらいいのですか。

●河田農業大学校長
 はい、そうです。うちは専修学校として修士を終えるという認証を取りますので、それに向けてそれぞれ興味を持ったもの、あるいはセンターから引き継いだりしたもの等で、それぞれテーマを決めて取り組んでいます。

○山川委員
 2ページと3ページについてお伺いしたいです。農業大学校がコロナの影響でオープンキャンパスが十分にできなかったから、令和4年度18名というふうに言われたのですが、令和3年だったり令和2年も、コロナでオープンキャンパスが必ずしも十分できなかったのではないかなと思うのです。令和3年は30人入っておられて、令和2年は22名なのですが、令和2年は就農率が76%なので、高いのですけれども、この要因というのはどういう形なのですか。

●河田農業大学校長
 コロナの影響ですが、ちょうど昨年7月の終わりから8月にかけて第五波のピークが来まして、大体全ての、教育委員会も高校なども中学校の訪問とかも全部ストップしましたし、うちもそういうオープンキャンパスをちょっとストップしたという経過があります。前年等はちょうどタイミングがうまく、よかったといいますか、受け入れたりす、開催することができたりしたということもあります。
大体入試等で聞いてみましても、ほとんどの受験生がホームページ等をやはり確認しているということで、昨年度もオープンキャンパスできなかった分、ちょっとホームページを充実させようということで、見学できない方に見学用の動画を作成して載せたり、あとは、たくさんの人を集めてというのは難しかったのですが、県外の方2~3名と少なかったのですけれども、個別で問合せのあった方については、個別での見学については対応したりしました。いかんせんその年によってみたいなのもあるとは思うのですが、ここ5~6年でいいますと、大体毎年受験生が、県外者が10名から12~13名は来るのですが、今年は県外の受験生が4名ほどでして、やはりその辺の影響も大きかったかなと思って、分析しているところです。

○山川委員
 やはりオープンキャンパスが、県外の方に来てもらう、そして県内の高校生に来てもらう位置づけはすごく大きいということは重々承知しました。ただ、オープンキャンパスに代わる個別の対応、動画、オープンキャンパスに準じたテレビ会議は今後も検討される必要があると思います。
 そして、先ほどの就農率なのですが、そもそも農業高校を出て就農するのと、農業高校を出て、大学校をさらに進んでいく、就農率はどちらがいいかという分析とかはされているのですか。

●河田農業大学校長
 申し訳ありません。そこまでの高校の就農率と比較まではしていないのですが、18歳以上になりますので、当然免許関係とか、うちでは大型特殊、トラクターの免許ですとか、牽引免許ですとか、そのほかにもいろいろな資格を取らせています。高校までだと、そういうところがやはり取れない部分がありますので、うちの大学校に来て2年間の間にそういったいろいろな資格なり、免許も取って、さらに次の就農に向けて、雇用就農も含めて有利にしていくというところはあると思います。

○山川委員
 やはり農業大学校の位置づけって、普通に農業高校を出た人よりも、さらに資格とかも取れるし、就職率もよくなりますよということが本当の目的だと思います。多分そこのところきちんと分析をして、その上でオープンキャンパスや、個別の対応したときに、農業大学校に行ったらメリットがあるのですよというのをデータに基づいて大々的にやはり説明してあげないと。今回はコロナでオープンキャンパスが十分できなかったので、その要因ではないでしょうかという形だったのですが、来た方の将来や未来を考えると、やはりきちんと裏づけされた説明なり、情報収集が必要ではないかなと思うので、今後きちんとデータ収集された上で説明いただければなと思います。これは要望で終わります。

●河田農業学校長
 ありがとうございます。

◎松田委員長
 そのほかございませんか。
 では、次に移ります。
 次、その他ですが、農林水産部第1部に関して執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
 では、ないようですので、農林水産部第1部については以上で終わります。
 入替えのため、暫時休憩します。再開は10時35分とします。よろしくお願いします。

午前10時28分 休憩
午前10時35分 再開

◎松田委員長
 再開いたします。
 引き続き農林水産部第2部について、行いたいと思います。
 執行部の皆さんにおかれては、要領よく簡潔にマイクを使って説明をお願いします。
 質疑等については、説明終了後に一括して行うこととします。
 では、報告4、鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第1回)の開催結果について、中尾森林づくり推進課長の説明を求めます。

●中尾森林づくり推進課長
 では、5ページをお願いします。鳥取県森林環境保全税のあり方検討会(第1回)の開催結果について御報告します。
 平成17年4月より導入している森林環境保全税ですが、令和4年度が適用期間の最終年度となります。この間、平成31年3月に森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律が成立して、これにより、国税である森林環境税が令和6年から課税されることとなり、先行して、令和元年から森林環境譲与税が県及び各市町村に譲与されています。このことから、県税である鳥取県森林環境保全税のこれまでの事業実績及び成果の検証を行うとともに、国税と県税の関係性を整理した上で、令和5年度以降の税の存続の要求を含めた在り方の検討を行うために、検討会を開催したものです。
 第1回を3月28日に開催しまして、資料にございます6名の委員に御検討いただきました。
 主な意見としまして、3点ございました。1つ目が、県税の存続の要否を判断するには、今後市町村及び県がやるべき財政需要がどれだけあるのか、また、財源がどれだけ必要かという説明が県民の理解を得る上でも重要であること。2つ目が、国税の主たる使途は、森林経営管理制度への活用ですが、それ以外の使途規定として、その他の森林の整備に関する施策とありまして、この規定により、幅広く活用可能となっているわけです。そのような中で、使途のすみ分けを行うのであれば、市町村の意見を踏まえた上で、県税との役割分担や連携を整理することが必要であること。3点目が、保全税で間伐の上乗せ支援を行っており、補助率に差をつけて保安林と普通林の両方を支援していますが、普通林間伐への上乗せについては、保安林同様、森林ですので、普通林にも公益的機能があることは分かるのですが、ここに特別の財政需要があるとして超過課税を充当することについて、県民の合意をいただくには説明責任が伴い、丁寧な議論が必要であるということでした。
 この御意見を踏まえまして、第2回の検討会に向けた対応が、2点ございます。まず1点目ですが、市町村と県のそれぞれの将来を含めた財政需要を試算した上で、市町村が国税により対応可能な範囲と、特別な財政需要があるとして県税である超過課税での対応が求められる範囲、その両方を整理しまして、県税の要否を検討するということ。それから2つ目が、市町村への説明と意見交換会を実施しまして、市町村の意向を踏まえて、市町村、県の役割分担と国税、県税の使途の整理を再検討します。
 委員から御指摘のありました普通林間伐については、事務局の内部でも整理をし、また市町村の御意見を伺いますが、加えて、県民参画電子アンケートにおいても、県民の皆様の意見を伺う予定にしています。
 今後のスケジュールですが、来週4月26日から28日の3日間で、市町村への説明、意見交換会を行います。また、2回目の検討会を7月1日に予定しています。9月頃には最終取りまとめをしたいと思っています。また、その間に県民の皆様の御意見をいただくために、県民参画電子アンケートやパブリックコメントを予定しています。検討状況については、その都度御報告させていただきます。

◎松田委員長
 続きまして、報告5、境港水産物直売センターのリニューアルオープンについて、報告6、令和4年春のアユの遡上状況について及び報告7、第8次鳥取県栽培漁業基本計画(案)の策定について、細本水産振興課長の説明を求めます。

●細本水産振興課長
 それでは、6ページをお願いします。境港水産物直売センターのリニューアルオープンについて報告いたします。
 山陰旋網漁業協同組合が整備してきました境港水産物直売センターが令和3年度に完成しまして、4月24日にリニューアルオープンします。この直売センターは、さかいみなと漁港・市場活性化協議会が平成25年に策定しました漁港・市場活性化ビジョンに基づきまして、魅力ある直売センターを創出していこうと、8月に2号上屋がちょうど完成するわけですが、それに合わせて一貫した衛生管理体制を構築するために、国の補助金も受けて、総事業費4.2億円をかけて整備したものです。県と市では駐車場の整備とトイレの整備を支援をしています。店舗内には水産テナント12店舗をはじめ、土産店舗、飲食店舗といったものも併設して、中央に飲食できるテーブルを準備するなど、以前の直売所に比べて衛生的でゆったりした通路で買物ができる施設になっています。
 リニューアルオープンのチラシをつけていますが、当日式典や魚の詰め放題、マグロ解体ショーといったイベントも行われる予定です。この式典には知事も出席される予定です。
 続きまして、7ページをお願いします。令和4年春のアユの遡上状況について報告いたします。
 県内3河川では、平成26年以降、アユの遡上が激減しており、県や各漁協ではアユの資源回復に向けた様々な対策を講じてきました。今年の3月から4月にかけて、多くのアユの遡上が確認されました。その状況について報告いたします。
 まず4月5日ですが、日野川の車尾堰で1日1.3万尾の遡上が確認されています。この遡上の数というのが、昨年日野川での年間遡上数がトータルで7万6,000尾でしたので、既にかなりの量の稚アユが確認されたということでございます。3月の下旬にも、漁協職員が初遡上を確認していますが、そのときもかなりの密度で遡上していることを漁協が確認しているところです。なお、千代川、天神川はどうかということで、昨日の状況ですが、千代川につきましては、源太橋付近で県が潜水調査をしたところ、数百尾と、近年にない多くの稚アユを目視で確認しています。また、天神川の組合員さんからも、昨日かなりの量の稚アユが上がっているとの報告をいただいています。
 この増加要因ですが、令和3年は海域の餌が非常に豊富だったということ、あと、令和3年6月の補正で、千代川においてアユの産卵期間の長期化、産卵量の増加につながる対策を実施したといったことも一つの要因ではないかなと考えております。通常稚アユの遡上というのは、4月から6月頃まで続きまして、盛期はゴールデンウイーク頃になるわけですが、これらの状況から、今年は多くの遡上が非常に期待されているところです。
 先ほど言いました増加要因ですが、8ページを見ていただきたいと思います。このたびの遡上数の増加要因を記載しています。ちょうど稚魚が海に下る昨年10月、12月の時期の海の環境ですが、餌となる動物プランクトンが海に多く生息していたタイミングで多数のアユが川でふ化して、海に下っていった結果、海での仔魚の生き残りが高かったと。その仔魚の量ですが、グラフに書いてあります前の年の5倍以上確認されたということです。
 そのデータですが、左のグラフを見ていただきたいと思います。棒グラフが、各時期の流下仔魚の数、折れ線が、海の餌の密度です。たくさんの仔魚が海に下った10月下旬から11月中旬に餌の量が非常に多かったというのが分かります。現在遡上しているのは10月下旬のアユということですので、今後11月上旬や中旬に下ったアユがどんどん遡上してくるということから、引き続き遡上数は増えていくと期待しているところです。
 今後の課題です。海の環境というのは、特に餌となる動物プランクトンの増減は年変動が非常に大きいということです。このため、10月中下旬から11月の中下旬にかけた幅広いタイミングで一定の数の産卵量やふ化仔魚を確保することが重要と考えています。また、この日野川の車尾堰で見られたように、小わざ魚道で稚アユの遡上が多く確認されています。引き続き小わざ魚道の整備と種苗放流、昨年6月補正で予算化しました産卵、親魚放流とか、産卵場の適地造成といったものの継続的な取組と効果検証、資源が増えればカワウ対策も非常に重要になります。引き続き各漁協や関係機関と連携して対策を強化してまいりたいと考えています。
 9ページをお願いします。第8次鳥取県栽培漁業基本計画(案)の策定について報告します。
 県の栽培漁業基本計画は、沿岸漁場整備開発法で海区漁業調整委員会の意見を聞いて定めることができる規定となっています。本県では、これまで平成27年から第7次栽培漁業基本計画に基づき、栽培漁業を推進してまいりました。この7次の基本計画が令和4年3年で終了することに伴い、次期令和4年度から8年度の5か年の計画となる第8次栽培漁業基本計画を策定したところです。
 まず8次の計画を策定するに当たり、7次の基本計画の成果を整理しました。2番に書いています。種苗放流では、ヒラメ、キジハタ、アワビ、サザエといったもので効果が見られています。また、アユにつきましても、先ほど遡上状況を報告しましたが、資源回復に兆しが見られています。養殖振興につきましては、第7次では、センターで種苗生産を行っていますヒラメ、マサバ、キジハタなどの養殖の振興を計画に掲げ進めてきました。陸上養殖のマサバについては、市場性が非常に高いということが分かりましたが、マサバやギンザケなどの養殖業者が目標とする生産目標数量になかなか到達しないといった課題や、新たにニジマスの陸上養殖企業の進出があったり、JRさんがクラウンサーモンと名づけて、関金のニジマスのブランド出荷も開始されるといった状況もありまして、養殖魚のさらなる生産量の増大が市場から求められているといった現状も確認できました。また、蓄養についても、青谷の名和瀬漁港で漁業者が事業化に向けた取組も開始されています。藻場造成につきましては、アワビ、サザエと餌になるアラメの増殖プレートを開発しました。一方、ムラサキウニが繁殖して、各地で藻場の減少が進んでいるということも分かりました。
 このため、第8次栽培基本計画では、これら7次の成果、課題、現場のニーズも反映して、9ページの1番、四角で囲んでいますが、より多面的で環境にも配慮した栽培漁業を展開して、持続可能な漁業、養殖業の推進を目指すこととし、1番、2番、3番、種苗生産と放流に合わせて資源管理や漁場管理も行い、沿岸資源の維持・回復を図るということ。栽培対象種の付加価値と地元利用も高めて収益向上、浜の活力再生につなげていくこと。つくり育てる漁業の技術に先端技術を導入して、内水面漁業資源の回復や県内養殖事業の安定生産、漁業資源の育成場としての機能や地球温暖化対策の面で重要性が高い藻場の回復といったことに向けた取組や調査研究を強化していく。新たに多くの企業が県内に進出している養殖振興にも柱立てをして進めていきたいと考えています。
 10ページをお願いします。3番に、8次の課題と方針を記載していますが、放流種苗であるキジハタ、ヒラメについても、まだまだ課題がございます。また、アワビ、サザエについては、新規漁業者や将来の漁業者の貴重な収入源となります。漁業者が厳しい漁獲制限を行って資源を管理するといった取組を実践される場合は、地元市町村が応援されることを条件に、県も支援していきたいと思っています。
 養殖振興につきましては、センターで種苗生産しているマサバやヒラメ、キジハタなどだけではなく、新たにギンザケやニジマスを加えて、安定生産、出荷が行えるよう、技術開発や巡回指導に力を入れて、養殖業者をしっかりバックアップしていきます。また、新技術を県内に広げていこうという意欲的な養殖業者への施設整備の支援も進めていきたいと考えています。このほか、新たに港内で蓄養するマアジの技術支援と駆除したムラサキウニの蓄養技術の開発といったものを進めてまいりたいと思います。藻場造成の推進では、本年度から2年かけてムラサキウニの一斉駆除を進めていきながら、引き続きアワビ、サザエの餌場となる藻場を保全する取組を官民一体で行ってまいります。また、新たにツルアラメという深場でも生息する海草の移植試験を行うなど、食害を受けにくい藻場造成技術の開発にも取り組んでいくこととしています。
 そのほか、4番に、8次で新たに加えた項目を記載しています。先ほど養殖振興を柱立てにしたということを説明しましたが、(1)でその具体的な取組内容を記載しております。さらに漁業者からは、ナマコの増殖技術の開発についてもニーズがあります。そこで新たにナマコを増殖対象種として、産卵器を設置することで増殖とか天然ナマコを増やすことができないかといった取組も柱立てしております。また、海草でウミブドウと呼ばれるフサイワズタ、これも養殖対象種に加えて、技術支援に力を入れていくこと、また、粘りの強い食用向けの海草、アカモクについても、藻類の増殖種に加えて、安定収穫に向けた技術開発に取り組んでまいります。
 参考までに、第8次栽培漁業基本計画一式を添付していますので、御確認ください。なお、この8次計画は、5月以降開始することとしています。

◎松田委員長
 続いて、報告8、松葉がにの令和3年度水揚状況等について、氏漁業調整課長の説明を求めます。

●氏漁業調整課長
 11ページを御覧ください。令和3年漁期松葉ガニの水揚げ状況を取りまとめましたので、御報告させていただきます。
 まず水揚げ量では合計で567トンということで、対前年比22%減少となりました。ただ、漁獲金額は、統計のございます昭和39年以降過去最高となり、2年連続で30億円を超えています。
 水揚げ金額が高くなった理由は、資料の下のほうに記載していますが、単価の上昇と考えております。特に解禁直後、11月、12月に、新型コロナウイルスが抑えられたことで、GoToキャンペーン等需要が高まったことが一つと考えています。また、海外からの輸入の冷凍ガニが高価格だったことも原因と考えております。
 ブランドのカニの五輝星につきましては、前年漁期に比べて、水揚げ枚数も倍増しています。また、平均単価も、令和元年漁期以降、3万円台と高く推移しており、ブランドとして定着してきていると考えています。
 ただ、漁獲量はやはり減少しておりまして、TAC(漁獲可能量)の消化率は66.7%にとどまっているといった状況です。この原因としては、資源状況の悪化ですとか、漁船隻数の減少などが考えられています。実際の漁業現場では、甲幅規制ですとか漁期の短縮、あるいは枚数制限といった自主規制の強化を継続して行っているところです。
 今後徐々に資源回復する見込みということですが、最新の資源評価の結果を見ながら資源管理、資源の有効活用を進めてまいりたいと考えています。

◎松田委員長
 それでは、最後ですね、報告9、一定額以上の工事又は製造の請負契約についての報告についてです。
 まず、前田県産材・林産振興課長の説明を求めます。

●前田県産材・林産振興課長
 それでは、12ページをお願いします。工事の請負契約について、3件、いずれも変更分ですが、御報告します。
 まず1件目、林道桑原河内線(澄水工区)開設工事です。この工事は、鳥取市青谷町の澄水地区で森林基幹道を開設するものですが、残土処分地の設置計画と工程の見直しに伴い、工期の延長を行うものです。
 2件目、林業専用道富海福山線開設工事(福山工区)です。この工事は、倉吉市富海地区と三朝町福山地区を結ぶ林業専用道を開設するものですが、工事発注後に7月の豪雨災害などの影響により、工事の進捗が遅延したこと、また、一部設計条件の見直しに伴い、工期の延長と130万円余の増額を行うものです。
 それと、3件目、これも同じく林業専用道富海福山線開設工事の富海工区です。この工事も、工事発注後に7月の豪雨災害などの影響を受けて、工事の進捗が遅延したことなどから、工期の延長を行うとともに、被災箇所の復旧に伴う追加工事の施工により、1,150万円余の増額を行うものです。

◎松田委員長
 続いて、細本水産振興課長、お願いします。

●細本水産振興課長
 13ページをお願いします。水産振興課から3件ございまして、いずれも変更に伴うものです。
 境漁港高度衛生管理型市場整備事業2号上屋の新築工事です。新築工事の1工区、2工区について、令和4年3月24日に工事費減に伴う変更契約をしました。また、電気設備工事においても、令和4年3月24日に工事費増額に伴う変更契約をしました。変更理由は、それぞれ工事内容に記載しているとおりです。現在6月30日完成に向けて工事を進めているところで、順調に工事も進んでいると聞いています。

◎松田委員長
 説明は以上ですね。
 今までの説明について、質疑等ございませんでしょうか。

○山口委員
 アユの関係で、日野川と天神川と千代川、日野川は1.3万尾で、千代川は数百尾で、天神川はかなり……。この差は何なのですか。

●細本水産振興課長
 アユの遡上の現状で、日野川は数字がしっかり出ているけれども、千代、天神はどうなのかというようなことかなと思いますが、実は天神川と日野川につきましては、まだ調査といいますか、データがそろっていないといいますか、まだ途中段階で、数字が整理できなかったということと、実は昨日以前は、なかなか遡上はないなというようなところもあって、様子を見ていたというところがあります。今日常任委員会で報告することもあって現場確認しましたら、ちょうど昨日両河川とも、かなりの量が確認できたというようなことでございます。また数字がまとまりましたらきちっと整理をして、資源回復経過というところで把握して、各漁協にも伝えていきたいと思っています。

○山口委員
 それにしても1.3万尾と数百尾というのはかなり差があるので、あと、日野川については、何か特別な対策をしているのですか。

●細本水産振興課長
 日野川は、漁協さんが遡上を目視計数していまして、大体1時間当たりどれぐらい遡上するかといったところを定期的に数字を拾っていただきまして、どれぐらい遡上したかという計算をしています。天神川も同様な取組をしています。ただ、千代川は、なかなか数字が拾えないといいますか、そういうような現場の実態もあるものですから、栽培漁業センターに確認しましたら、小型魚の種苗放流した後に投網等でサンプリングして、その中で天然魚と人工魚の割合から遡上数量を計算しているといったことを聞いています。

○山口委員
 それにしても差があり過ぎるので、具体的な調査をお願いしたい。あわせて、動物プランクトンの多い少ないによってアユの遡上が決まるという話だったけれども、それは自然任せなので、栽培漁業という形ではなかなか安定的に数量が、今のところは難しいような感じを受けるので、まず数量のしっかりとしたデータを取るということと、それに対する対策をしっかり立てるということで、今後ともよろしくお願いしたいと思います。

●國米水産振興局長
 千代川の数字が少ないなということですが、日野川の数字は、時間を見て計算をして一定のやり方で1日当たり幾らになりますかというやり方で出しています。千代川は潜って見えたのがこれぐらいでしたということで、1時間当たりどれぐらい上がりましたかとか、引き延ばして計算してどうこうというのがまだできていないものですから、すみません、今、細本課長もおっしゃいましたが、それはきちんと調べてまた御報告をします。
 海の状況に影響されて自然任せなということではどうしようもないので、では、どうするかといったら、とにかくある時期固まって流下するのではなくて、アユが下る時期が幅広くなるように、親魚の放流の時期を変えたりとかして、タイミングでたまたまマッチングするというのではなくて、ある一定期間たくさん流下して、外れの時期もあるけれども、マッチングした時期でたくさん育って上がってくるぞみたいなことを目指していますので、その点は御理解いただきたいと思います。

○山口委員
 ある程度のスパンを持って計測するということは、それにしてもやはり計測のやり方が違うというのは問題あると思うので、しっかりよろしくお願いします。

◎松田委員長
 そのほかございませんでしょうか。

○浜田(妙)委員
 ウニ大好き人間としては、ウニ丼も握りも食べられないという状況がずっと続いているわけです。このムラサキウニ対策というのは難しいものなのですか。それともう一つ、日本列島みんなそんな状況なのですかね、いいところもあるのでしょうか。

◎松田委員長
 誰が答えられますか。ウニですか。

○浜田(妙)委員
 ムラサキウニが全部藻場を荒らしてしまって……。

◎松田委員長
 では、細本課長ですか。答えられますか。

●細本水産振興課長
 すみません、ちょっと聞き取りにくかったのですけれども、ムラサキウニの……。

○浜田(妙)委員
 食害。

●細本水産振興課長
 食害についてですか。
 本年度から全県的にムラサキウニの駆除に取り組もうということで、今現場の漁業協同組合等と調整しているところですが、昨年各漁協にヒアリング等しましたときに、非常にたくさんムラサキウニが海にいるのだと。地域によっては、藻場が減少している地域もあるのだ、足の踏み場もないほどたくさん岩にひっついて、要は海草となる根をウニが食い尽くすものですから、なかなか藻場が生えないといいますか、そういった状況が見られるのだと。そういうようなことがありまして、実際そういう状況が現場を見て確認できました。ということで、藻場というのは魚の揺り籠だと言われますし、鳥取県はアワビ、サザエを各漁協がたくさん放流しています。そういったところで非常に重要なものですので、その藻場を何とか守っていくために漁業者と一緒になってウニを駆除していこうということで、2年間進めていきたいと考えています。

◎松田委員長
 全国的な傾向はどうかという問いもありましたが。

●細本水産振興課長
 すみません、全国的にも、各鳥取県周辺県にも確認しましたら、やはり結構ウニがたくさんいるのだという話もあったり、九州では、特に私は長崎をいろいろ調べたのですが、ウニだけではなくて、海草を食う魚も問題だということを言っていましたけれども、かなり藻場が減っていて、実際アワビ、サザエの水揚げも激減していると聞いています。そうなってしまうと、なかなか藻場は回復するのが難しいということも聞いていますので、そうなる前にしっかり対策を取っていこうと考えています。

○浜田(妙)委員
 そういう話は、もう随分前からされていますよね。対策が遅々として進まないので、なぜこんなに遅いですかということをちょっとお尋ねしたかったのです。

●細本水産振興課長
 実は昨年、調査していく中でそういう実態がしっかり分かりました。実はウニの駆除というのは、平成25、26年から、国の補助金も漁協さんが受けて駆除をしながら藻場も守っていく取組をやっていたのですが、それだけでは全く追いつかないということが実は昨年分かったものですから、当初予算で何とか予算をつけていただきまして、一斉にやっていこうと進めているところです。

○浜田(妙)委員
 最後に、いつ頃を、めどをどう立てておられるのか教えてください。

●細本水産振興課長
 まずは、2年間しっかり駆除をしていこうと。岩の間にも潜ったりするものですから、1地域について5回以上でも取って、要は回数を増やして徹底的にたたいていこうというふうに考えています。その成果については、県のほうで、密度調査といいますか、ウニがどれぐらい減ったかなというところも追っていきながら、調査をしながら駆除していくということも考えていきたいと思います。

◎松田委員長
 そのほかございませんでしょうか。

○西村副委員長
 同じく、5ページの藻場のことです。私は先ほどお話のあった、アワビやサザエや、お魚さんの揺り籠となり得るその藻場の回復ということと、あと、この16、17、18、19の藻類の造成で、これはこれでまた食用として出荷をするために増殖させるという点もあると思うのですが、その関連をすみません、ちょっと素人なものですから。まずムラサキウニによってすごく荒らされてしまった藻場の回復という点と、それから新たにこのアカモクとかウミブドウはすごく健康にもいいということで、非常に消費者からもニーズが高いと思いますし、私なども、境港でちょっとお食事するときにメニューに見つけたら、必ずアカモクを食べようと思うのですね。なかなかやはり、まだスーパーとか一般には出回らないようなものだと思うので、こうしたところの今後の流通拡大という点も含めて、この漁場の、藻場のところと、そちらの藻類の開発というところで、ちょっと2つ教えてください。

●細本水産振興課長
 御質問がありましたアワビ・サザエの餌となる藻場の造成につきましては、アラメというのがアワビ・サザエがよく食べる海草で、これの造成といいますか、藻場を広げていくといった取組を栽培基本計画の中でも力を入れていきたいというふうに定義づけております。
 それと、あとアカモクですが、これはよく粘るということでスーパーなどにもよく商品で並んでいます。アラメは海草として非常に背の高い海草なのですが、全て取ってしまうと次の年に収穫できなくなる。では、頭の部分のどこまで取れば次の生産にもつながるのかというところがまだはっきりしていないというところで、漁業者から、そういった研究開発といいますか、調査をしてほしいというような依頼がございました。根っこから切ってしまうと、そういったアカモク漁場はなくなってしまうので、そうならないような、次の生産につながるような取組をしていきたいということです。あと、ウミブドウは今、境港の三光さんが陸上養殖ということで取り組んでおられます。委員おっしゃったように非常に市場性も高い海草で、何とか安定生産ができるように栽培漁業センターでも研究に力を入れていきたいということで、計画に上げたものです。

◎松田委員長
 よろしいですか。

○西村副委員長
 ありがとうございます。

◎松田委員長
 そのほかございませんか。

○由田委員
 私は、森林環境保全税と、アユです。
 この森林環境保全税のあり方検討会ですが、既に4月からもう取組をされているのですよね。どういう状況なのかちょっと教えていただきたいと思います。そもそも県民の理解を得るために、これまでやってきた県税の財政需要と、本当に必要性があるのかないのか、あるいは国税に取って代わって事が済むということの理解の上で、それぞれ市町村に赴いて説明したり意見交換するのでしょうが、そもそもこの4月の段階でもう既に実施されていると思うので、傾向として特に市町はどんなふうに考えておられるのかというのを、ちょっと特徴的なところがあったら教えてください。
 それとアユ、天神川が出ましたが、僕は県庁に来るときに第二天神橋をずっと渡ってくるのですけれども、少なくとも橋の上から河口を見れば、川が海につながっていないように見える。そもそも遡上してきて、太って海に帰って卵を産んで、次の年、稚魚が上がってくるのだけれども、僕はいつも天神川を見ておるとき、大丈夫かな、アユのことばかり考えていませんよ、僕は災害のほうであそこをちゃんとしゅんせつしないといけないではないかと思っていますが、そういうところがアユの生態に異常を来していないのかな、あるいは遡上にも影響がないのかなと素人では見てとれますが、どんなふうに考えておられるのかなと思って、以上2点を。

◎松田委員長
 では、まず森林環境保全税のほうからですかね。

●中尾森林づくり推進課長
 3月に第1回の検討会を開催しました。まず、なぜこの時期になったかというところですが、実は、令和元年に譲与税が始まった際に既に動き出していました。それは、市町村に譲与税があり、保全税がありという状態で、どのようなすみ分けがあり得るのかというところでした。市町村からは、これから譲与税を使っていく段階で、今の段階で議論を始められても、そこで仕分をされても、後になってやはり保全税が必要だったというようなことは避けたいということで、ある程度使途の進捗が進んできてから議論を始めてほしいという御意見がございました。そういう御意見に基づいて、保全税の最終年度に議論を始めたという経緯がございます。
 今の譲与税の使途の進捗状況は、やはりまだ意向調査という段階がかなり多いのと、それから本体の森林管理システムの使途以外では、木造の公共建築物への充当というようなところが出てきておりますが、まだまだ本体の森林整備に向かうまでの調査段階というのが今の現状です。市町村との意見交換会を元年に行い、同じ年に代表の市町村を集めてPTという形で改めて2回行いました。その中での御意見は、二重課税化の解消ということは各市町村様がやはり念頭に置かれているようでして、そこの部分は重視して整理したいという御意向でした。
 また一方では、特に竹林整備については、八頭町であるとか、倉吉市であるとか、鳥取市であるとか、特に竹林が多くてその解消が早急の課題であるというところについては、今、保全税で充当していただいているのだけれども、やはり早急の課題として各市町も取り組む課題として、そこに譲与税を上乗せできないだろうかという御意見もあるといったところです。
 一番議論の焦点となるのは、保全税がベースにあって、さらに譲与税を上乗せすることができるのかどうなのか。それについては、今、座長である沼尾教授に1回御検討をお願いしているところです。やはり税制上の判断というのも要りますし、全国的な状況を見ると二重で掛けていると、それと分けていると、まちまちの状態があるということで、昨日、座長ともウェブ会議をしまして、その辺の整合性をこれから図っていきましょうといったところです。いずれにしろ改めて、今、市との進展がある程度進んでいますので、市町村と意見交換の上でその辺りの整理もしていこうと思っています。

◎松田委員長
 アユは。

●細本水産振興課長
 実は私も、千代川でしたら本当に河口、海にずどんと川が流れていてすごく川幅が広い状況のところもございますし、天神川みたいに砂がたまって海につながる幅が非常に狭いところもあったりします。実は、日野川も同じように砂がたまって海に流れ込む川幅が非常に短いわけですが、そこでもかなりアユが上がっています。ですから、天神川も本当に川は砂がたまって幅が小さいのですが、そういった中でもかなりのアユが上がっているということで、川幅の広い、短いというのはあまり影響がないのかなと感じているところです。氏課長、何かありますか。

○由田委員
 それだったらいいけれどもね、見た範囲内で、本当につながっているのかなと思うぐらい、時々バックホーがしゅんせつをしているけれども、水が出た直後ぐらいでね。ただ、一年を通じてアユは遡上してきて、成長して下がっていく、このサイクルがあるのですよね。春だけの問題ではなしに秋の問題もあるので、そこらの河川管理がどうなのか、影響はないですかということで、大丈夫ということであればそれでいいのですが。

●氏漁業調整課長
 そうですね、先ほどの河川の話で、近年、豪雨災害等がたくさんありまして、毎年毎年川の形状というのはよく変わってきます。県では、平成29年に水辺の環境保全協議会というのを立ち上げまして、これは漁協さんとか県とか国交省さんとか入っていただいてやっているのですが、そこで一応河川の連続性といいまして、行き来できるように魚道の整備を今、進めています。基本的には、海から遡上してきますので、海から近いところの堰から順番に、ここは上れる、ここは上れない、ではここは魚道を整備しましょうという形で優先順位をつけまして、現在、魚道の整備を進めているところです。今年は11月頃から、八東川の永野堰というところに簡易の小わざといって、あまり予算のかからない簡易な魚道を整備するようにしています。おっしゃるように魚道だけ見ていてもしようがないわけで、川全体で本当に上れるか、そういったところについては、年々変わってくる環境が、やはりこれは我々としても見ていかなければならないので、その辺のところは注視しながらやっていきたいなと思っています。

○由田委員
 税金です。要は、本当にこれは県税としての役割を市町村が享受しているのかどうか。これが必要があるとかないとかという議論は、そこで進めるのですか。もう県は、ある方向性を持っていて、各市町村に、市町に説明に行って意見交換しているのかという姿勢を伺いたいのですよ。2つの税金で、県民の理解が得られない。そのために県税は廃止をするという前提で議論を始めているのか、それとも、この県税の役割を市町村が享受していて、これは二重であってもこれからの森林という視点で必要ですよという議論がやられるのか、もうある方向性を定めていて説明会に行っているのかということだけ教えて。それを聞いて次、質問したいと思います。

●中尾森林づくり推進課長
 令和元年度の意見交換、または代表市町村に集まっていただきましたPTの中でも、やはり賛否両論が実はございました。例えば、都市部の市町村については、山が少ないものですから、二重課税感を感じる部分はあるということの御議論がありました。一方で、森林の多いところについては、十分に実績として活用してきたし、今後も活用していかなければ、森林の整備は進んでいかないという御評価をいただいています。ですので、今回は廃止、存続、両方を含めた議論ということで市町村に伺いたいというところがベースにございます。

○由田委員
 結構です。

◎松田委員長
 そのほかございませんか。
 では、ないようですので、次にその他に入ります。
 農林水産部、第2部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。

○福田委員
 すみません、先般、ニュースで、日本一の消費率を誇っておりました鳥取のカレーが新潟に抜かれたというのが結構大きなニュースになっていたのです。調べてみたら、新潟は米の主産県なのでそうなのかもしれませんが、かなりバックにJAとか、ある一定の行政とかがかなり支援をして、カレーの振興に努められていると。これは当然、米の消費拡大とかいろんなものに波及するということでやられているようなのですが、かつて、今から15年ぐらい前に、商工会議所の青年部の池本さんという女性の会長さんが、鳥取カレー倶楽部というのを立ち上げられて、個人的に活動されてかなり孤軍奮闘されていたのです。その結果、今、鳥取市内にかなり個性的なカレー屋さんが増えまして、今朝方も自民党の控室で米子の議員の方々が、ここ近年、鳥取はカレーのレベルが上がったというか、米子に比べてですが、お店がたくさんできたよねと。ある意味、ラッキョウの県でもあるので、もっとJAさんとか行政がこれバックアップして、食のみやこのコンテンツとか、B級グルメ的な観点だけではなくて、米の消費拡大とかに、カレーで全県的に盛り上げていくようなことはできないものかなと僕は思ったりするのです。西尾部長、いかがですか。

◎松田委員長
 指定答弁で。

●西尾農林水産部長
 ああいうニュースが出ること自体、話題性をつくることかなとは思います。あれでどれぐらい県民の方がどう受け止められたかよく分かりませんが、一助にはなるのだろうなと思います。行政がどこまで支援する、1位を回復するためにどうこう、それはどうかなとは思いますが、米の消費拡大につながらないかと言われれば、つながるのだろうと思います。2位になったことで、そうやってこれまで頑張ってこられた方がこれからどうされるのかというところは、御意見を伺った上で、お手伝いできることがあれば考えるのかなとは思います。

◎松田委員長
 よろしいですか。そのほかございませんか。

○斉木委員
 その関連です。カレー消費拡大の分は今言われるとおりでしょうが、やはり今、ウクライナの関係があって、穀物の国から非常にこれから物が入らなくなってくるということで、自給率も今、37%を切るか切らないかというようなことです。これは国もやらなければいけないのですが、鳥取県としても、自給が100%できるのは米なのだから、これの消費拡大は進める姿勢を農林水産部長もやはり持ってもらわないと、商工労働部長だけ持っていても、食のみやこの関係で、やはり県民の皆さん方も、今、各部でしっかりと消費拡大の意識を持ってもらわないといけないと思いますよ。それで、これから特に物が入らなくなってくると物価はものすごく上がる。今、徐々に徐々に上がりつつあるのだけれども、ガソリンばかりではなく、食生活の上でも、日本は輸入大国だから、鳥取県も農業国といって言われているので、県で自給ができる体制を一つ一つ取っていかなければいけないなという気がしているのです。その辺りは部長としては、本県の自給率あるいは農業生産、自前のものをしっかりと県民に食べてもらうという、うちの農林水産部として、農業に携わる者としてどういう考えを持っておられるのか。

●西尾農林水産部長
 非常な関心を持って見ておりますし、市場開拓局は、農林水産部と商工労働部の共管で、食のみやこをやっています地産地消はまさしく農林水産部の予算としてやっていますので、私どもで責任を持ってやっていると自覚しています。そういう意味におきましては、県産米の消費拡大も例年以上に当初予算等で、補正も含めて予算措置をしてやっています。業界の皆さんとも意見交換をして、時期時期に取り組む形になっていまして、これからやりますよという部分もありますが、予算は活用いただけるような状況になっていますので、やっていきたいと思います。
 ただ、御承知のように、日本全体で人口減少の局面にございます。胃袋は、トータルとしては年々年々小さくなっていく状況にありますので、それに見合った生産をしていくという前提は一つあるのだろうと。その中でも消費の拡大を図っていく、それは一つブランド化の強化ということにもなってくると思いますが、激しい国内の中でも産地間競争が起こってくるのだろうとも思っていますし、生産、それから販売、ブランド化も含めて、両面で支援してまいりたいと考えています。

○斉木委員
 そうだろうと思います。ぜひ頑張ってもらいたいのです。米は100%自給ができるのだけれども、よく言われるのは、小麦粉などは、国産の小麦粉はつくっているのだけれども、消費は輸入よりは少ないと。ということは要するに、B/Cの関係なのか分かりませんが、やはり先ほど私が言うのは、国産のものをできるものは何とかして伸ばしていこうと。そしてそれをしっかり支援することを、ある面では鳥取県の農林の関係がそういう報道にのること自体が、皆さんが、ああ、やらなければいけないなと、あるいはやっているのだなということを見るものですからね。一生懸命農家が作って、自給力を上げる、あるいは商品にしようとやっているのだけれども、やはり白ネギとか、ブロッコリーとか、梨とか、柿とか、そういう具合な、戦略的に農家の皆さん方もやっておるのだというような力が出るような応援も、ぜひ農林水産部としてもしてもらいたい。
 今までもやっておられることはよく分かっていますが、これから先、特に自給率が少なくなると、そういった国産のものが少なくなるということはやはり危機です。作る人が少なくなるということですので、維持はもちろんですが、何とかその辺りを増やすようにしていく努力が必要だろうと思うのですね。農家の皆さん方を農林水産部も応援しているよと、それぞれ頑張ってくださいよというぐらいが、私はできたら新聞等にしょっちゅう出るようなことにね。これは余分なことかもしれませんが、カラスの鳴かない日はあっても、平井知事が新聞に出ない日はないということを知事に向かってよく言うのですけれどもね。あれだけマスコミに出ておられるということは、やはりそれだけ鳥取県は一生懸命でいろいろなことをやっているのだなということが、県民はやはりあれを見るのでね。そういう感じをぜひ農業のほうでも、特産も含めて、していただきたいなという気はしております。やっておられることは分かっておりますけれども、今以上に。

●西尾農林水産部長
 現場において何を作るのがいいかというのは、まさしく農家の方が、自らの経営であったり、地域の特性であったり、土であったり水であったり、そういう環境と照らし合わせながら作目は選ばれます。そういう中にあって、白ネギがあったり、ブロッコリーがあったり、スイカがあったり、梨があったりということで今育ってきているのだろうと思います。本県が掲げております農業生産1,000億円達成プランは、そうした現場の声を聞いた上で、それを後押しするという形で構築しています。関係団体の皆さんと一緒になってつくったものですので、それをしっかり推進していくことが、今の御質問に対するお答えになろうかなと思います。頑張ってまいりたいと思います。

○斉木委員
 頑張ってください。

◎松田委員長
 そのほかございませんか。

○西村副委員長
 今の、斉木委員の御質問に関連します。私も2月議会、それから今回もですが、お米の消費拡大について、先日、議会だよりを発行いたしまして、県民の皆さんに、お米を食べようと。お米を食べると、太るではなくて、健康にもいいよということで、生産者を支えていこうよという内容の議会レポートを出しました。それで、先ほど小麦粉の話もあったのですけれども、量としてはそこまで多くないかもしれませんが、やはり米粉の利用というのも促進していく必要があると思いますし、国もそうした施策をこれからどんどん進めていくと思うのですね。
 鳥取県のきぬむすめとコシヒカリが特Aを取って、これだけ品質がいいという評価を得ているところで、実は議会レポートを出したら、県民の方から、こうした付加価値の高い米の米粉を出してはどうかという御意見を私にいただきました。例えば西部でしたら、アスパルといったところでそういう付加価値の高い米粉を、欲しいのにないというお声もありましたので、ぜひそうしたところで県でも、JAさんとかそういった米粉の生産という点でぜひ促進をしていただき、消費者の方に使っていただく。あとは、例えば県外にもそういう、米のPRも含めて出していったらどうかなという県民からの御意見もありましたが、いかがでしょうか。

●西尾農林水産部長
 米粉につきましては、平成25、26年頃だったですか、同じように燃油高騰がございまして、肥料高、燃油高、等々になりました。小麦も入りにくい状況もある中で、米粉についても一度普及を図ったことがございます。そのときだったと思います。パナソニックさんの米粉専用の家庭用ベーカリー機ですか……(発言する者あり)三洋です。当時、三洋で、今はパナソニックというようなことで、市場側も少し米粉に熱を帯びたようなところがございましたが、小麦の輸入が回復するにつれてだんだんと市場性が失われていったというようなことになって、今また再びというお声なのだろうなと思います。
 小麦粉と違って、米を米粉にするのには、小麦を小麦粉にするよりも確かかなり特殊な製粉機を使うのだそうで、コストが割高になるということがあって、一番大きな実需者さんは製パン業者の方になるのだと思いますが、なかなかそこが踏み切っていただけないというようなところがあるやにも聞いています。一度米粉から皆さんの関心が薄れてしまった中なのですが、もう一回そこに火がつくものかどうかは、またリサーチをしていかなければいけないのかなと思います。
 県内の農業法人さんの中にも、6次化でそういった米粉の製粉機を導入されたような方があって、需要は細りつつも地道に生産・販売しておられるところもございますので、状況が今どう変わっているのかとか、その辺のところからになりますが、少しリサーチしてみたいと思います。また、この機に乗じて国のほうで何か施策を考えるかというようなところ、今まさに検討されているようですが、その状況等も見極めたいなと思います。多分、関心が移っていくのだろうなということは十分認識はしているのですが、それがどういった形になるのかは、いま少し見定めたいなと思います。調査研究してまいりたいと思います。

○西村副委員長
 ありがとうございました。多分、平成25年の状況とは、また今、少し世界情勢とかいろんな点で変わってきていると思いますし、コロナがあってやはり国産、それから鳥取県産のものを地域の方も地産地消で食べられる。あと国消国産、地消地産と言ったほうがいいのかもしれませんが、消費する分を作るという点で、やはり少しまた消費者の皆さんの意識も、これは大分変わっているのではないかなと思います。もちろん価格の点や、米が固いので粉にするのがすごく大変だという先ほどのお話を私も聞いておりますし、そうした技術開発も含めて、ぜひ県でも後押ししていただけたらと思います。あと、国でも確か、有機JASの米粉だったかな、要はそういった米粉に付加価値つけてやろうという制度が今もう実際にあるのだけれども、その製粉会社は1個しかまだ認定されていないようなことが、ちょっとこの間調べましたら出ていました。どのぐらいこれが拡大するのかというのは未知数ではあると思うのですが、ただ、輸入小麦の価格が上がるのは間違いないわけで、多分、飲食業界やパン屋さんは非常に大変だと思いますし、そうした点で、そこの支援というのも含めて、米粉の利用や開発という点をぜひ推進していただけたらと思います。これは要望でお願いします。

◎松田委員長
 要望でした。
 そのほかございませんか。
 ないようなので、ちょっと私からも一つよろしいでしょうか。木促法のことを聞きたいのです。公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が、脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律というめちゃくちゃ長い法律に改正されまして、これが去年の10月か、施行されたのです。内容は、戒名が変わったとおり、要は脱炭素社会の実現に向けてという観点が入ったところと、もっと大きいのは、いわゆる公共建築物への木材の利用をやれという法律だったのが、そのほか一般建築物、要は民間の建物にもかかってくるという内容になるというふうに伺っております。
 ちょっと聞きたいのは、鳥取県はどう考えているのかというところと、他県もいろんな動きをされているというふうにちょっと伺ったのですが、その辺調査されているか、2点を聞かせてください。

●前田県産材・林産振興課長
 委員長おっしゃるとおり、法律が改正されまして、皆さんも御存じだと思います。本県は、平成19年まで遡りますが、議会で公共建築物への積極的な木材、県産材の活用をというようなことが議論に上がりまして、それを受けまして全庁的に県産材の活用を進めようということで、県産材の利用推進本部を立ち上げて、県産材の利用推進指針というものを策定しました。それを受けた形で、例えば営繕あるいは県土整備部でそれぞれ公共建築物であるとか、あるいは公共土木で木材を使っていきましょうという方針を打ち出されたということです。それに基づきまして、本県では県産材活用の取組を進めています。
 それが平成20年ぐらいだと思いますが、その後に、いわゆる木促法と言われる、公共建築物への木材活用の法律が国でできました。この間、去年改正されたのは、公共建築物だけではなくて民間にも使っていきましょうということで、本県は、以前から民間にも全般使っていきましょうという指針、取組を進めてきたところです。ですので、法律が改正されたからということで、本県ではどうなるのかというところで言えば、既にもう指針でもある程度、国に先駆けた形で定めていましたので、そこをある程度、小さなところにつきましては法律とのそごがないように改正していくというようなことで、今、指針の改定といいますか、作業は検討を進めているところです。
 全国で、実は木材を活用していこうという指針は47都道府県全部つくっているのですけれども、それ以外に条例ということで、近いところですと、この間、4月1日施行が京都府で条例制定されました。それ以外にも22府県が条例を制定されておられるようです。それ以外の県で、そういう木材利用のための条例というのは全くなされていないというところもございますが、それは数県で、木材利用ということではなくて森林整備も含めた形で森林を造成して活用していきましょうというような条例と、あるいは地球温暖化防止というような観点での木材利用を盛り込んで条例をつくっておられるところもございます。それは木材だけに限ってという、22府県以外のところです。そういうようなことで今のところ私ども情報は持っていますが、本県としましては、先ほど最初にも申し上げましたが、木材の利用推進指針ということで木材利用を進めていきたいと思っておりますし、平成23年には、産業振興条例を策定しています。そこの中で、全産業、農林水産業も含めて、農林水産物も含めて生産振興であるとか活用を進めていきましょうという条例がある。あるいは平成20年か21年ぐらいだと思いますが、地球温暖化防止対策ということでの条例もできていって、そこの中で県民の責務として木材利用を進めていきましょうという条項も盛り込まれているというようなことですから、今のところ、そこの部分をよりどころに、指針に基づいて施策を進めていこうと考えているところです。

◎松田委員長
 一言で言って指針で対応ということですかね。あと、他県の情勢というのは、要は、鳥取県で言うところの産業振興条例的なものをかぶせてみたいな格好なのかと思うのですが、やはり今回、脱炭素社会の実現に資するということで、この大きな冠がつきまして、あわせてウッドショックから後、県産木材に代えていこうという動きが、国も含めてやっておられるわけで、もうちょっと強いやつが要るのではないかなと思って聞いてみました。また議論したいと思います。ありがとうございました。
 よろしいですか。
 では、意見が尽きたようですので、農林水産部は以上で終わりたいと思います。
 暫時休憩します。再開は13時からとします。

午前11時48分 休憩
午後1時00分 再開

◎松田委員長
 それでは再開します。
 引き続き、商工労働部について報告を行っていただきたいと思います。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑等については、説明終了後に一括して行うこととします。
 商工労働部は、9本です。よろしくお願いします。
 まず、報告10、オミクロン株影響対策緊急応援金等の執行状況について、報告11、燃油価格高騰及び国際情勢変動に係る対応状況について、報告12、とっとりSDGs企業認証制度の第1回公募について、以上3点、佐々木商工政策課長の説明を求めます。

●佐々木商工政策課長
 商工労働部の常任委員会資料2ページからお願いします。オミクロン株影響対策緊急応援金等の執行状況につきまして御報告します。
 3月の委員会でも報告をさせていただきました。現在の状況を報告させていただきます。現在、県で2つの応援金を執行しています。表がございますが、上のほうがオミクロン株影響対策緊急応援金で、これは第8弾の応援金です。5月末まで受付をしています。その下が、コロナ禍再生応援金、これも5月末ですが、順番としては、こちらが第7弾ということになります。制度をそれぞれ概要下の枠に囲っていますが、オミクロン株影響対策緊急応援金は売上げの減少額を基準額として、最大で40万円を上限に応援金を交付しています。そのほか認証店に関しましては、10万円の加算も設けています。
 もう一度執行状況のほうに戻っていただきまして、上の表です。太枠で囲っておりますが、現在、12億5,000万円弱の申請をいただいています。実は、3月の報告段階では5億7,000万円ほどでしたので、現在2.2倍の申請をいただいて伸びがございます。実際支払った額を括弧書きで入れていますが、現在7億9,600万円の交付を既に行っています。3月段階では1億1,000万円ほどでしたので、支払いはもう7倍近くのペースで進めています。
 その下のコロナ禍再生応援金は、対象が認証店だけになりますので、件数的にはやや少ないのですけれども、現在、認証店は約3,300店ございますが、うち半数以上はもう申請をいただいています。支払いも速やかに行っているところです。
 次の3ページをお願いします。この県の応援金と併せまして、現在、国の事業復活支援金、も申請を受け付けていますので、併用ができる仕組みです。こちらは、制度上、個人、法人で額が違っておりまして、個人事業主の方ですと最大で50万円、法人ですと、売上規模によりますが、最大で250万円の範囲内で、これも売上げの減少額を基準として支援金は計算をされています。こちらは、事前に認定確認機関の確認が必要という手続がございまして、なかなかその辺でスムーズにいかないということがございますので、県の行政書士会さんとも連携しまして、県のワンストップ相談窓口で、無料で事前確認を行っています。県には400件弱いただいておりまして、全体では2,000件近くの申請が鳥取県から出ているというふうに聞いています。
 このように応援金を執行していますが、まだまだ十分ではないというお声もいただいていますので、3月末ですけれども、平井知事が全国知事会の会長として、事業復活支援金のさらなる増額等を含めて要望したところです。
 一番下に参考2というのを記載していますが、この県の応援金と連動して、現在、鳥取市と米子市さん、それぞれオミクロン株の応援金制度を新設しました。4月から申請を受け付けておりまして、6月、7月まで受け付けています。こちらは県の応援金と連動して使える形になっていますので、こちらも事業者の皆様に積極的に周知・活用をお願いしているところですし、このたび就任されました倉吉市の広田市長からも、応援金に類する制度を考えたいというお話も伺っていますので、3市で取組の足並みがそろうというふうに考えているところです。
 4ページをお願いします。燃油価格高騰及び国際情勢変動に係る対応状況につきまして御報告申し上げます。こちらも3月の委員会で、燃油高騰対策の状況ということで御報告しました。その現在の状況です。
 令和3年11月に、補正予算で燃油価格高騰対策予算を計上いただきまして取り組んでまいりました。その後、燃油価格がなかなか落ち着く兆しがないということで、3月末に追加対策、これは県の計上しています予備額から予算を捻出して執行したところです。まず、資金繰り対策ということで、制度融資を2つ発動しています。上側の表が、これが燃油価格高騰対策枠です。年利1.43%の優遇金利で、これについては県と市町村が協調して、融資比率の当初3年間の無利子化も並行して実施しています。こちらにつきまして、現在、8件の融資申込み、融資執行がございます。
 その下の表が、追加で発動していますロシアのウクライナ侵攻に伴う経済変動に対する対応枠で、こちらも融資条件等は燃油対策と同じです。この2つの融資を合わせて、現在10億円の融資枠を設定しているところです。この融資ですが、実は、国で現在、総合緊急対策を取りまとめるという話がございまして、平井知事からも、鳥取県版の総合緊急対策をまとめるということで、今日、午前中の定例記者会見で表明がございました。これを踏まえまして、取り急ぎ、急ぐ分については早期に対応するという指示がありまして、この融資枠ですが、新たに燃油価格高騰の枠につきましては、円安と原材料高騰もその事象の要因に加え、燃油及び原材料価格高騰、円安対策枠ということで対応する案件の条件を広げています。
 もう一つ、ロシアのウクライナ侵攻に関する経済変動につきましても、現在、中国で、ゼロコロナ政策ということで上海等大都市でロックダウンが続いています。この関係で、資材の輸入ですとか物流の途絶という危険性がございますので、こちらに伴うリスクも対応の対象に含め、ロシアのウクライナ侵攻及び中国のロックダウンに対する経済変動枠ということで、それぞれ対象とする事象を拡大します。あわせまして、価格変動、燃油価格につきましては、引き続き融資率の実質無利子化、当初3年間は継続しますし、融資枠も現在10億円を、合わせて3倍の30億円に増額する予定としています。また、融資の申込期間も、現在いずれも6月末までですが、これも3か月延長して9月末までということで、資金繰りに対策を講じる予定です。発動は来週の4月25日を予定しています。ちょっとペーパーは古い情報ですが、そういう形で県としての対策を取ってまいる予定です。
 その下の(2)、業種別支援は3月の追加対策で500万円を計上していますが、運輸・交通事業者の方への低燃費タイヤの購入に係る差額の補塡ですとか、農林水産事業者の方、それから一般公衆浴場への補助金等の支給等を実施したところです。この中でも、先ほどの県版の総合緊急対策に応じて、2番目の農林漁業者への支援の中で、漁業経営財務基盤強化資金という融資がございます。こちら現在、6月末まで無利子で行っていますが、こちらも3か月延長して、9月末までの申込みということで対応する予定です。
 低所得者の方への灯油購入費等助成も実施しておりまして、追加対策で2,500万円、これは既に市町村と協調して行っているところです。
 次のページをお願いします。県では3月末に国際経済変動対応総合相談窓口を、県及び総合事務所に設けました。それぞれいろいろな企業様のお声を聞くだけでなく、積極的に聞き取り等も行っています。このページの下のほうに参考の(2)がございますが、現在の状況でいきますと、ロシア・ウクライナに関する国の経済制裁の影響が実は価格にも出てきております。これは逆にロシアからも日本に対する輸出禁止措置がございまして、あわせまして一部物資の問題が起こりやすい状況になっています。具体的には石炭とか段階的な輸入禁止がございますし、もう一つは木材の関係、それからウォッカ等の酒類等も輸入禁止ということで、これは既に発動されています。
 また上の表に戻っていただきまして、実際、企業様から寄せられた声、まだまだ石炭を燃料として使っていらっしゃる企業さんもあるようで、今々すぐに、ロシア産は使っていないのだけれども、先々の懸念というものをいただいています。木材を輸入されている企業様からは、今後、ロシア産は使えないということになりますと、北米産、ヨーロッパ産の木材にシフトしていくと、結果として価格高騰が懸念されるということで、特に夏場以降懸念があるということを聞いています。農林水産事業者の方からは、実は既に資材、値上がりを想定してあらかじめ次期作分も購入しているという話も聞いておりますが、最終的には肥料や飼料の価格高騰が予想されますし、あとは今、直接の影響はまだまだこれからと聞いていますが、ロシア産の水産物もいずれ輸入が絞られてくるだろうということで、こちらへの懸念等も伺っています。
 県では、連休明けを目途に経済対策会議を開催して、次の議会での補正予算等もちょっと視野に入れながら対策を全庁的に考えていく方向です。またこちらで取組は強化してまいりたいと考えています。
 6ページをお願いします。とっとりSDGs企業認証制度の第1回公募について御報告します。
 とっとりSDGs企業認証制度は、地域社会とか地域の産業が持続してこそ、個々の事業者の皆さんの取組、事業が継続できるという考え方の下、事業者の方が取り組む社会・経済・環境という、この大きな3つの側面での取組を県で評価といいますか、見させていただきまして、その取組の度合いに応じてとっとりSDGs企業という認証をさせていただく制度です。
 制度の概要は表に記載のとおりなのですが、期間としては3年間の期間、認証を有効期間ということで設定をするものです。実際、審査の内容は、この中ほどの図がございますが、大きく社会・経済・環境という3つの側面で、それぞれ10の項目を設定しています。いずれも今後の企業経営に必要になってくるであろうという要素ですが、審査におきましては、このうちの最低21項目は取り組んでいただきたいという形で申請をお願いするものです。
 次のページをお願いします。第1回の公募を4月7日から5月13日まで受付を行っています。4月中頃には第1回の認証事業者の方の決定をしたいということで、今、検討をしています。それから、真ん中から下辺りに参考で記載していますが、このSDGs企業認証制度に対しまして、各種の支援制度も準備しています。まずは伴走支援ということでサポート窓口を開設しているほか、専門家による伴走支援も対応していく予定です。
 また、認証取得後の企業には、SDGs特別枠という低利の融資制度を準備しています。県の最低金利は1.43%ですが、これはさらに引き下げて、当初5年間1%、これはSDGsの取組に対する融資になりますけれども、準備していますし、あわせて補助金、それから企業版のふるさと納税を活用した奨励金といった制度での支援も検討しています。このSDGsの認証取得によりまして、人材の確保についても有利になるという面もございますし、また、取引先からこういった観点を求められるという話も伺っています。取引先との円滑な関係構築にも有用な制度としていきたいと思っています。今後また、取組については御報告させていただきます。

◎松田委員長
 続きまして、報告13、令和3年度の企業立地等実績について、河野立地戦略課長の説明を求めます。

●河野立地戦略課長
 それでは、8ページをお願いいたします。令和3年度の企業立地等実績についての御報告です。
 初めに、ちょっと資料にはございませんが、週末から今週の初めにかて、地元紙に掲載されましたが、米子市に工場を構えておられますニッポン高度紙工業様、アルミ電解コンデンサー用のセパレーターというようなものをつくっていまして、国内でのシェアも圧倒的なものを持っていらっしゃる会社が80億円もの大型投資を、米子の工場でやっていこうという方針を決めていただきました。今年の12月に着工して、2年後の令和6年7月の稼働を目指したいというようなお話です。報道ではそこまででした。私どももその後ちょっと聞いて、規模的には、目標としては30人ぐらいの雇用を目指していきたいというようなお話を聞いているところです。この計画が確実に進むように、私らとしても補助金等も活用させていただいて支援を申し上げたいと思っていますので、初めにちょっと御報告させていただきました。
 それでは、資料に基づきまして、令和3年度に県の支援制度を活用して県内に立地した企業の御報告です。
 件数ですが、中ほどに表をつけさせてもらっています。一番最初が、県内企業の新設、増設の状況です。2番目が、県外企業の立地の状況、3番目が、地域経済牽引事業計画の承認状況で、最後の計画につきましては、これは法令に基づいて事業者の方が作成された投資の計画を県が承認させてもらっているのですが、この承認を受けることで税制の優遇であったり補助の制度の活用ができるといった立てつけとなっているところです。
 それでは、令和3年度の概況です。まず、県内企業の新増設ですが、一昨年、令和2年度、この際にコロナを乗り越えるための投資計画につきましては、補助金の加算措置5%といった制度を設けさせていただいておりまして、これによって2年度に投資がかなり進みました。その駆け込み需要といったものがあったところもあり、令和3年度前半、反動から認定件数が少し緩やかでしたが、中盤以降、やはり投資活動が活発になりまして、年間31件と平年の水準まで投資が出てきました。そういった状況です。
 県外企業の立地ですが、全国的にもコロナを契機として、IT関連企業さん等が中心となって、都市部から地方へのサテライトオフィス等の構えをされる企業さんが出てきていることもあるのですが、県内でも3件ばかりオフィスの設置という動きがございました。こちらについては、規模としては非常にコンパクト、雇用の効果も非常に限定的ではあるのですが、県内企業様との連携であったり先駆的な取組を通じた地域経済への波及効果といったことを期待して御支援させてもらっているものです。
 それぞれ件数についてはここに書いているとおりで、立地の事例につきましては、簡単ではございますが、8ページの下段に書かせてもらっています。県内企業の新増設案件としては、製造業で大手さんの工場の増設・新設というような投資が見られているところです。県外企業の立地につきましては、宇宙関連であったり大手のゲーム会社の関連会社が、県内で従来ないような取組・活動を開始されるというものでした。9ページに、当初予算でもお認めいただきました立地の支援制度を簡単にまとめていますので、後ほどこちらも御参照いただければと思います。

◎松田委員長
 続いて、報告14、ポストコロナの人流・物流活性化プロジェクトチームの設立について、清水通商物流課長の説明を求めます。

●清水通商物流課長
 それでは、ポストコロナの人流・物流活性化プロジェクトチームの設立について御説明したいと思います。
 令和4年度、令和新時代のプロジェクトチームで、県政の様々な課題につきまして6つのプロジェクトチームが立ち上がりました。その部局横断的に取り組むものの1つとして、このプロジェクトチームが位置づけられているものです。早速、先週金曜日、4月15日に副知事トップで、関係部局が集まり協議をしたところです。
 プロジェクトチームの体制ですが、副知事トップで、関係部局、一番下の枠のところにチャート図を記載しています。プロジェクトチームの下に人流促進ワーキング、そして物流活性化ワーキングをぶら下げているところです。それぞれ具体的な課題につきましては、このワーキングの中で話し合っていくことにしています。
 プロジェクトチームの先週議論した内容ですが、国際航空路、国内航空路、海上輸送について議論をしたところです。人流につきましては、御承知のとおり、コロナによって外国人の観光客の皆様方がいらっしゃれないというようなこともございますし、今後再開に向けた水際対策というようなことも問題になっています。その辺を踏まえて、今後の新たな航空路の誘致ですとか、既存航路の再開、あるいはインバウンド対策等について取り組んでいきたいということになっています。
 また、国内航空路につきましては、首都圏での感染拡大で、これも人流が停滞しているところです。集客への多角化ですとか、観光利用の搭乗者の誘致強化というところで力を入れてまいりたいと思っているところです。
 また、物流につきましても、御承知のとおり、新型コロナウイルス、ウクライナ危機等により、物流が大変混乱しています。コンテナ不足ですとか物流費の高騰、あるいは海外の積替え港でのセカンドブッキングが取りにくいといった様々な問題がございます。そのような中で、船主の皆様方も御苦労されていらっしゃるところです。
 そのような中で、航路の再編等の問題も出てきていまして、昨年11月には境港において国際フィーダー船が就航したわけですが、一方で今年5月をもって、週1便、月曜日に来ていただいている神原汽船さんのコンテナ航路が休止となる状況にもなっています。また、ウクライナ危機により、国際サプライチェーンも変化するようなこともございます。そういった様々な課題に対してしっかり注視して、今後の境港のさらなる利用促進に向けて、潜在的貨物の掘り起こしですとか、国際情勢を見てさらなる航路の充実等に努めてまいりたいと思っています。

◎松田委員長
 続きまして、報告15、県立産業人材育成センターにおける職業訓練の実施状況等について、谷口産業人材課長の説明を求めます。

●谷口産業人材課長
 11ページをお願いします。県立産業人材育成センターにおける昨年度の職業訓練の実施状況と今年度の取組について報告します。
 まず、1、令和3年度の実施状況について、表にしていますが、新規学卒者を対象に、製造業で必要とされる知識を学ぶものづくり情報技術、自動車整備士を養成する自動車整備等の6コース、離職者を対象にパソコン・介護・保育士等の57コース、障がい者を対象に販売・調理補助・ビジネスマナー等を学ぶ総合実務、ニーズに応じて企業実習等を学ぶ就業支援等の16コースを実施しました。334名の方の就職をサポートさせていただいたところです。一番下になりますが、在職者を対象にパソコン事務等の43コースを実施し、310名の方のスキルアップをサポートさせていただいたところです。
 就職率のところをちょっと見ていただきたいと思うのですが、中には就職率の低いコースがございます。例えば、デザイン科、設計・インテリア科が60%、38%というような数字になっていますが、これは就職期間1年のコースで、こうしたコースの多くの方は修了前後から就職活動をスタートされるもので、この率は3月末時点で集計したものです。このため、一時的に低い率になっているものです。ちなみに、令和2年度デザイン科につきましては42.9%という数字を上げていますが、1年たちました令和4年3月末時点では、この表にはございませんが、85.7%ということになっています。
 また、令和3年度の事情として、米子校におきまして新型コロナ第六波の影響により、1月以降に3回にわたる休校を余儀なくされ、実習だとか就職活動のスタートが遅れた影響もございます。こうした就職が決まっていない方については、現在も、ハローワーク等とも連携して、就職支援をしているところで、修了者全員が就職できるように引き続きしっかりとフォローアップしてまいりたいと思います。
 次に、2、令和4年度の新たな取組について、2点ございます。1つは、ICT利活用スキル習得等を目的とした訓練を充実ということで、プログラミングや電子会計のコースを新設するとともに、令和3年度に新たに設けたネットビジネスコースが好評でしたので、2回に増やすこととしております。2つ目は、早期就労を支援するためにパソコン等のコースにおきまして、訓練期間を通常でしたら3か月ですが、2か月に短縮したりだとか、訓練時間を、通常ですと月100時間ですが、月80時間に短縮するコースを増やすこととしています。
 4月から産業人材課長を拝命したところですが、求職者と企業の声をしっかりと聞きまして、ニーズに応じて就職につなげられる職業訓練はもとより、関係機関とも連携して、県内産業の持続的発展につなげられるような産業人材育成に努めてまいりたいと思っています。

◎松田委員長
 続きまして、報告16、職業能力開発総合大学校との連携による取組について、岸本産業人材課未来創造人材室長の説明を求めます。

●岸本産業人材課未来創造人材室長
 では、12ページを御覧ください。独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の職業能力開発総合大学校と連携して進めています、成長分野における職業能力開発体系の整備・普及の取組状況を報告します。
 平成30年4月の職業大学移転以降、県は職業大学と連携しまして、本県産業人材の育成にも取り組んでいます。この資料の下のほうにフロー図、スケジュールを記載していますが、そこに書いてありますとおり、平成30年度から令和2年度は自動車分野、そして令和3年度から令和5年度で医療機器分野に取り組んでおり、今年度、来年度は整備しました医療機器分野の体系に基づいた訓練メニュー、教材開発に取り組み、将来的にはポリテクセンター等での研修に反映するなどして、県内企業様に御活用してもらうように取り組むこととしています。
 最初に、1の(1)、令和3年度から取り組んでいる医療機器分野についての取組状況ですが、 昨年度は、資料中段の調査研究委員会の構成に記載しています、県内外の医療機器製造企業等7社に委員として参画を頂戴しまして、4回にわたり企業の実情やニーズを踏まえて検討をしてもらいました。この検討を踏まえまして、医療機器分野の職業能力の体系を整備し、令和4年3月に職業大のホームページで公開したところです。
 この体系についてですが、ここの黒い括弧でしている職業能力の体系の概要に記載していますとおり、今回の医療機器分野におきましては、医療機器を製造販売する企業に必要な組織ですとか業務、その業務に従事する人材に求められる能力を一つ一つ整理しまして、製品の企画段階から市販後の安全管理まで全ての一連の業務を体系的に可視化したもので、医療機器分野に取り組む企業様の人材育成をお手伝いするものです。
 例えばですが、市場調査業務の一つとして、医療機関から情報収集が可能であるかとか、また、事業化に向けた関係法令への対応業務に必要な能力として、医療機器製造や販売に必要な許可や、製造試験の区分ですとか、どういった薬事申請が必要であるかとか、そうしたスキル等がございます。こうした要素のピックアップにおきましても、委員の皆様からの御意見ですとか、この検討委員会で行われた企業ヒアリングで頂戴した医療関係の各社の御経験や事例を基にして、体系に反映しています。新規参入される場合は、この体系に示された医療機器分野に特有な業務を基に、自社の組織体質を見直されたり、今後必要になる人材の育成に取り組むことが可能になります。
 続きまして、(2)自動車分野の令和3年度の普及状況です。令和2年度に整備しました自動車分野の職業能力開発体系を活用した研修をポリテクセンターと連携して行う人材育成講座のメニューとして新設したほか、実際の訓練やスキルマップの作成等、人材開発に取り組む企業に専門家派遣等に要する補助金を交付して、企業様の人材育成を支援しました。実際こちらにいろんな講座とかセミナーの開催状況を書いています。この全ての講座・セミナーに参加された企業様からは、人材開発や育成計画の必要性は十分承知はしているのだけれども、実効性のあるものになかなか着手が難しかったが、今回こういった一連のプラン等支援を活用して、実際に手法を学びながら、自社に即した人材育成のプランをつくることができたといったお声も頂戴しています。
 続きまして、2、令和4年度の取組予定です。今年度、医療機器分野につきましては、将来的な医療機器分野参入の促進を目指して、このたび整備した体系に基づいて、新たな訓練コースを検討したり、開発につなげようと思っています。また、先行しています自動車分野については、今年度予定しています人材育成講座補助金等により、自動車関連企業の体系的・戦略的な人材開発を支援し、県内企業様の新規参入を支援してまいります。

◎松田委員長
 それでは、最後ですね、報告17、鳥取県伝統工芸士の認定について及び報告18、「弓浜がすり伝承館」の貸付について、渡邉商工労働部参事の説明を求めます。

●渡邉商工労働部参事(販路拡大・輸出促進課)
 では、13ページをお願いいたします。鳥取県伝統工芸士の認定について御説明をさせていただきます。
 鳥取県では、郷土工芸品・民芸品として、工芸品を指定しています。その指定工芸品を製造されている職人の方のうち、特に高度な伝統技術、伝統技法をお持ちの方を、鳥取県伝統工芸士として認定をしてきています。このたび、4月7日に新たに2名の鳥取県伝統工芸士を認定しましたので、御報告をさせていただきます。
 一番上の写真の、こちらから向かいまして知事の左側が安藤青磁様、知事の右側が鈴木治道様でございます。1の伝統工芸士認定者のところですが、安藤青磁様は米子にございます法勝寺焼皆生窯で作陶をしておられます。鈴木治道様は、伯耆町にございます大山焼久古窯で制作活動をしていらっしゃいます。
 2番の認定者の御紹介で少し御説明をさせていただきたいと思います。安藤青磁様は、平成15年から、先代のお父様に師事をしまして、県外研修も行いながら13年以上従事していらっしゃいます。地元の砂鉄や砂といいました地元の素材を生かしながら地域性を追求する作陶を行われるとともに、若手のグループ展を開催されたり、地元の特に子供たちを対象とした陶芸指導を通じまして、伝統工芸の維持発展にも尽力をいただいています。
 次に、鈴木治道様につきましても、大山焼の先代のお父様からの技術を伝承していらっしゃいます。平成19年から師事をして、作陶を続けていらっしゃいます。特に砂鉄を釉薬に使った陶器をつくっていらっしゃいますが、また、色合いの変化等をさらに追求していただいています。鈴木様につきましても、地元での制作体験の企画等を通じまして、伝統工芸の維持発展にも御尽力をいただいています。
 なお、非常にささやかなものではございますけれども、本庁舎の1階のロビーでこのお二人の実際の作品をしばらくの間展示していますので、もしお時間がありましたらのぞいてみていただけたらと思います。よろしくお願いします。
 次に、14ページ、最後のページを御覧いただけますでしょうか。「弓浜がすり伝承館」の貸付についてです。
 弓浜がすり伝承館につきましては、令和2年7月から令和4年3月まで、弓浜絣保存会の活動場所が見つかるまでの間ということで無償貸与をしてきていました。新たな活動拠点は見つかったのですが、移転の調整準備にもう少し時間がかかるということがございまして、必要な期間として本年の12月まで、保存会が行う弓浜絣の伝統技術の伝承と製造に使っていただくために無償で貸付けをしていますので、報告をさせていただきます。
 まず、1番の経緯です。令和2年に貸し付けた当時、当時の活動場所が使用困難になってしまったということと、それからほかに適当な場所が見つからないということで、非常に古くて老朽化していることは分かっていたのですが、この活動の継続のために、令和4年3月まで緊急避難的に貸付けを行っていました。本施設は老朽化が進展してきていますので、新たな活動場所について地元両市とも一緒に協力をして探したところ、有望な、有力な活動場所が見つかったのですが、移転のための準備が3月までには終わらずにもう少しかかるということで、必要な期間として12月末まで貸付けを行い、活動の維持を図っていただくことにしました。
 2番の弓浜がすり伝承館の概要です。所在地は、境港市の麦垣町です。土地・建物につきましては、真ん中の表に書いてあるとおりです。それから、建築年度は、昭和40年代に2つの建物とも建てておられ、相当年数がたったものです。貸付期間につきましては、令和4年4月1日から12月31日までの9か月間です。貸付けの相手方は、保存会会長です。貸付けの目的は、弓浜絣保存会が行う弓浜絣の製造及び伝統技術の伝承のためです。最後に、貸付理由と条件です。この弓浜絣の製造と伝統技術伝承ということですので、鳥取県の伝統工芸振興に資するものであるとともに、貸付先も鳥取県指定無形文化財保持団体である保存会ですので、公益性があることを認めて無償で貸付けをしているものです。

◎松田委員長
 説明は以上でございます。
 今までの説明について質疑等ございませんでしょうか。

○山口委員
 4ページの関連で、例えば制度融資などは、顧客が減ったりとか燃料費がかさむ、この2つで代表的な補助金があるのだけれども、例えば、一般のお店などが、小売業で、小麦の高騰だったり、使用するいろんな材料があるが、原料費高騰によって経営に影響があるような場合は、どういう補助金を使っていったらいいのですか。

●佐々木商工政策課長
 今、お尋ねをいただきました。制度融資は、あくまでも資金繰りの対策になりますので、補助金となりますと、これはコロナ対策も兼ねたものになりますが、3ページの参考の1に記載しています補助金です。幾つかございますが、例えば小売店舗様でも使っていただけますのが、県内企業多角化・進展化運営補助金です。これはあくまでも業態の転換とか、新製品の開発ということになりますが、恐らく従前の製品等から次に展開していくようなことも含めて、この補助金で、現在400件近く御支援しています。こういったものを活用いただきながら、例えば国の事業再構築補助金といったものがございますので、商工団体等を通じて、こういったメニューを県でも御案内していますので、こちらの御活用があるのかなと思っています。

○山口委員
 4ページの(2)に、何か業種別支援があるではないですか。これはダイレクトに何々業に対して支援するという枠組みなのだけれども、補助金というのはある程度使いやすさ、分かりやすさが基本になると思う。これからいろいろ影響が出てくると思うのだけれども、さっき言ったような小売業などは、相談しないと制度等がなかなか使ってもらいにくいかもしれないので、例えば業種別対応について、原材料の高騰が今後予見されるような業種をカテゴライズして対策するということは、必要になってくると思う。それに対する制度がある程度今後必要ではないかなと思うのですが、どうでしょうか。

●佐々木商工政策課長
 ひとまず、今回の価格高騰につきましては、国が取りまとめる総合緊急対策で、業種別の、例えば小麦の高騰ですとか木材の高騰というのは、ピンポイントで対策を講じるようなアウトラインしか出ていません。こちらで恐らく何がしか対策が出る前提で、足らざるところは県・市町村共同してやっていくということで、多分委員がおっしゃったような方向性で、業種別のピンポイントの政策は取っていかないといけないとは考えています。

○山口委員
 最後、状況を見ながら臨機応変に対策をするのが必要だと思うので、よろしくお願いします。

◎松田委員長
 そのほかございませんか。

○西村副委員長
 8ページの企業立地のところの一番下にある、大山春雪さぶーる株式会社さん、元大山ハムさんですが、伯耆町に工場が今、建設途中で、この間たまたま通りかかったら大分社屋ができているのを見ました。いつ頃から稼働されて、営業というか、開始されるのかを教えていただけないでしょうか。

●河野立地戦略課長
 今、まさに御説明ありました、大山ハムの新たな発展の場所として、今、伯耆町に工場を建てています。今、鋭意準備を進めていまして、ゴールデンウイークが明けてから、またタイミングを見て竣工をやろうと思っているのですが、大体、今年の夏から秋にかけてという格好だったと思うのですけれども、詳しいことは改めてまた確認して御報告させてもらいます。

○西村副委員長
 ありがとうございます。では、また後ほど資料なりでいただけたらと思います。
 それともう1点、その工場を稼働するに当たり、従業員さんが、例えば夜見の工場から異動してきたり、もしくは新規に採用があるのかどうかというのが、その人員の採用計画というのがもし分かれば併せて後で教えてください。

●河野立地戦略課長
 後で併せて御報告します。

○西村副委員長
 今分かりますか。

●河野立地戦略課長
 大体10名ぐらいの雇用の増加みたいなところの調整をしていらっしゃいまして、当然、部門的に夜見のほうから持ってくる部分もありますので、そういった形での内部の人の異動であるとか、体制を組むよう稼働に向けて今、鋭意準備していらっしゃるとは聞いています。

○西村副委員長
 では、10名増ということで、リストラはない、人員減はないということですか。

●河野立地戦略課長
 会社とも話をしていますが、基本的にそういった人員減ということはございません。部門の異動であるとかは当然出てきますが、人員減ということは考えていらっしゃらないとお聞きしています。

◎松田委員長
 よろしいですか。
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、ないようですので、その他に移ります。商工労働部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
 意見がないようですので、商工労働部については以上で終わります。
 暫時休憩します。再開は13時50分とします。

午後1時44分 休憩
午後1時51分 再開

◎松田委員長
 再開いたします。
 引き続き、企業局について報告いただきたいと思います。
 執行部の皆様におかれては、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 企業局は、報告1点です。報告19、日野川工業用水道事業「PC管健全度判定業務委託」の調査結果について、原工務課長の説明を求めます。

●原工務課長
 それでは、「PC管健全度判定業務委託」の調査結果について御報告します。
 日野工水は、老朽化ということで、平成28年度から5年ごとにPC管の健全度調査を実施させていただいていまして、28年からちょうど5年たちましたので、昨年度末に第2回目の調査を実施させていただきました。その結果が取りまとまりましたので、皆様に御報告をさせていただきたいと思います。
 調査日は、令和4年3月12、13日の2日間、工水管の管路の中の水を抜水、抜きまして、中に入って調査を実施させていただきました。調査区間は、境港市の佐斐神町と、同じく境港市の麦垣町の2か所で実施させていただきました。ちょうど米子空港の先端部分の近くです。
 調査の方法ですが、まず、PC管というものがちょっと分かりにくいかと思います。御説明させていただきたいと思います。右下のちょっと小さい図で申し訳ございません、御覧ください。こちらがPC管の図です。PC管というのは、プレストレスト・コンクリート管の略でPC管と申しております。コア管といって中に芯になる管がございまして、工業用水というのは非常に圧力が高いものですから、それに耐えるように外側にPC鋼線といいましてピアノ線の太いようなものをぐるぐる巻きにして強度を持たせています。そのPC管が金属なものですから、さびてはいけませんので、その上にカバーコートという表現をさせていただいていますが、要はモルタルを約2センチ程度かけて保護しているというのが、この管の構造です。今回の調査は、ここのカバーコートの厚みがどうなのかというあたりを重点的に調査させていただいたということです。
 戻っていただきまして、3番、主な調査の方法です。調査の内容としては、3点実施させていただいています。1点目は、超音波によるカバーコート部材厚の測定で、まず厚みを測らせていただいた。2点目、電磁誘導法によるPC鋼線の劣化ですね、さびとか、切れていないか、破断していないかという可能性の調査、そして3番目、目視による管内内面のひび割れ、剥離、漏水等の確認と、この3点について実施をさせていただきました。この3点につきましては、独立行政法人水資源機構のマニュアルにのっとって実施させていただいています。
 4番、判定結果です。まず、こちらに書いていますが、最初にその劣化度の判定の度合いを御説明したいと思います。その下、米印を御覧ください。劣化度1.というレベルが、まず健全な状態です。当面は問題がない。10年程度以内にもう一回実施してくださいよという一応注意書きがございます。劣化度2.は、今後10年程度で劣化度3.、4.になっていく可能性がございますよ。ただし、今、現状は問題がないというレベルです。劣化度3.になりますと、PC鋼線の発錆、さびの発生の可能性が高い。あるいは既にさびが出ている可能性があるので対策を講ずる必要があるというレベルです。劣化度4.が、もうPC鋼線が破断している可能性が高い、あるいはもう既に破断をしていると、だから緊急に対策を講ずる必要があるというのが、劣化度4.というレベルです。
 この4つのレベルにつきまして、先ほどの調査をした結果ですが、1つ上がっていただきまして、調査区間(1)につきましては、劣化度1.の判定が1管、劣化度3.の判定が6管、劣化度4.の判定が3管ということで、合わせて10管調査しました。調査区間(2)では劣化度1.が1管、劣化度2.が3管、劣化度3.が2管、劣化度4.が4管、合わせてこちらも10管という調査を実施させていただきました。ちなみに、米の2つ目、前回、第1回目の調査、平成28年度では、この調査区間(2)の部分の、全く同一の管を調査しています。今回は2回目、同じところをやらせていただきました。前回は劣化度1.が6管、劣化度4.が4管で、まだ大丈夫だろうということで御報告をさせていただいて、一応情勢を見るという形を取らせていただいていたのが現状です。
 先ほど申し上げた調査の細かな内容につきまして、3個やりましたと申しましたが、この下、各種調査結果ということで(1)、(2)、(3)と書いています。(1)と(2)につきましては、超音波並びに電磁誘導式という異なった手法で判定をし、健全、要注意、劣化という3段階に分けて判定をし、この結果の組合せにより、先ほど御報告させていただいた劣化度1.から4.という判定をさせていただいています。
 あと、最後、(3)の目視による管内調査、せっかく水を抜いておりますので、目視で確認をしております。こちらは、調査区間(1)及び(2)、両方ともひび割れとか漏水等というのは一切確認がされず、変状がないということでした。参考で書かせていただいていますが、実はたまたまなのですが、今回のこの調査を実施する前に、県土整備部の道路改良工事で、私どもの管がたまたま地表に現れた区間がございまして、そこですぐに調査を入らせていただいて、今までは間接的に見ていたのですが、外から直接観察しました。その結果ですが、カバーコートの表面は確かに劣化はしておりました。しかし、厚さも当然薄くはなっているのですが、幸いにもPC鋼線がさびているというような状況にまではまだ至っていないということが、直接の確認が取れたということです。今回はちょっと間接的な調査ということです。
 以上の調査結果によりまして、最後、5番、今後の対応ということですが、当該判定結果は、この3月に出たばかりですので、この結果のさらなる分析をさせていただきたいと思います。また、昨年度もいろいろ御指摘いただきました内面止水バンドの取付けを、例年大体80か所ずつつけさせていただいていましたが、本年度から80個を130か所ということで数を増やして、その対策のスピードを今年から早めたいということで、対策をすることによる適切なメンテナンスをしていきたいと思っていますし、あわせて管路の安全と機能維持を確保するための方向性を、これから検討させていただきたいというところです。本日は、調査結果の委託の結果が出たところで、結果の御報告ということです。

◎松田委員長
 今までの説明について、質疑等ございませんか。

○山川委員
 前回、平成28年調査したときには、劣化度1.、2.ということで、10年以内に3.だったり4.の早急だったり緊急にやる必要があるよということだったのですが、5、6年たって、今回、劣化度4.という、緊急にもう対応しないといけないよという判断が出ていますよね。それで、緊急に対応を講ずる必要があるとしているのですが、今後の対応についてさらなる分析を行うといって何か悠長な感じがするのですよね。大丈夫ですか。

●原工務課長
 すみません、今回、3月の終わりにやっと結果が取りまとまって、まだ日にちがちょっと非常に短いということで、早急に対応しなければいけないというのは真摯に受け止めていますが、先ほど申し上げたとおり、外観での調査がたまたまできて、まださびも出ていないということですので、すぐさまさびて破断をして壊れるというところまでは至らないのではないかという趣は持ってはおります。そうは言ってもそのまま放置はできませんので、これから対応について検討を始めていきたいというような形での御報告というレベルで今とどまっているということです。

○山川委員
 目視では、要は破断だったり漏水はしていないということなのですが、ただ、健全度判定で緊急にもう対応する必要があるレベル4.というのが出ていますし、そして6年前にやったときには、10年以内になったら緊急にやる必要があるということだったのですが、6年たって、もうこの緊急にやる必要があるよという、要は前倒しになっているではないですか。なので、ほかのレベル1.、レベル2.においても、同じように10年は大丈夫だよというふうに、のほほんとやはり安心してはおられないなという結果ではないかなと思うのですよ。なので、さらなる分析を行うとあるのですが、やはりスピード感を持って対応いただきたいなと思います。要望です。

◎松田委員長
 スピード感を持ってください。

○山口委員
 5年間のうちに、全管を、全対象の管を取りあえず、まず外観調査するということですか。

●原工務課長
 5年間というのは。

○山口委員
 5年に1回調査するのだよね。平成28年から5年間をかけて、まず外観調査を今回したのだよね。要は5年間のうちに、全管を対象に調査することになるということですか。

●原工務課長
 まず、28年から5年置きにということの説明の補足をさせてください。まず、28年は第1回目ということで、過去のデータがございませんでしたので、まずそこでやるということで、下に書かせていただいた、通常ですと劣化度1.でしたら10年ごとぐらいに調べたほうがいいですよ、もしくは10年程度で劣化度3.とか4.になりますよということを踏まえ、10年を待たずに5年で調べましょうねということでスタートを切ったというので、その間に全区間を調べましょうというわけでは実はございません。それと、実は、この調査をするに当たっては水を抜かなければいけないものですから、当然、工業用水のユーザー様に水が届けられなくなるということがございまして、長時間水を止めるというのが事実上できないということで、どうしても調べる区間が短くならざるを得ない。長い間止めておければできるのですが、ユーザー様の水が要るので、そこは短期間で、少ない区間での調査ということにならざるを得ないということです。

○山口委員
 でも、予期せぬ結果が出るかもしれないよね。やはり5年に1回調査をするのであれば、例えば全管を対象にやるようなことが必要ではないかなと思うのが1つと、要はリスクを抱えているわけだから、さっき山川委員が言ったように、その都度、それに対する対策を取る必要性があるのではないのかなと思うのですが、それについてはどうですか。

●原工務課長
 まず、調査についてということで、リスクとかいろいろ御指摘いただきましてありがとうございます。まず、リスクにつきましては、先ほどちょっと最後のところで説明させていただいたのですが、近年ずっと起きている漏水事故というのが、実は管と管の継ぎ手の部分から漏れておりまして、それに対応するために、中から内面取水バンドを閉めることによって水を止めるという作業を進めています。それでも実はまだ50%強までしか設置できていないので、皆様方からのいろいろな御助言等もいただきまして、今年度からは80か所を130か所ということで、そのスピードをさらに加速して、早く継ぎ手部分からの漏水を減らす、そのリスクをまず低減しましょうということをさせていただいているということです。

○山口委員
 それは非常によく分かるのだけれども、例えば(1)の区間では、劣化度4.が3管、2の区間では、劣化度4.が4管、これは予期せぬ発見ですよね。ということは、この対象区間がどれぐらいに、何%になるか、後で答えてください。それを全管に広げたら、とんでもないことが起こりそうな感じがするように思うのです。やはり5年に1回調査する。期間があるので、それをやはり全管を対象にやる必要性があるのではないか。もし、外れたり、破断したりしたら、もうそれこそ大変なことになるので、それについて見解を。

●原工務課長
 当然、漏水というのは、先ほど申し上げた継ぎ手の部分で、今、御心配いただいているのは、そうではなくて、本管部分が壊れて漏水したらということで、そのことについては私どもも認識しています。これは中からの調査は先ほど申し上げたとおり、どうしてもユーザー様のデメリットが非常に大きいので、実はこの3月に調査したというのも、本当は10月ぐらいにしたかったのですが、ユーザー様との、止めていい時間・時期の調整をしているときに、ここは駄目、ここは駄目というので、もうぎりぎりここになったというような状況がございまして、やりたくても正直、なかなか自由なタイミングで調査ができないと。
 もう一つの可能性としては、先ほど参考で申し上げた、外から直接観察、類推ではなく自分の目で見えるものですから、これが実は一番確実なのです。それでしたら、有望な地域を見つけて掘って直接観察するということも可能ではないかと。ですから、すみません、ちょっともしかしたら表現が悪かったかもしれませんが、5年ごとなので、次は5年後にしかしませんよという意味で申し上げているわけではなくて、5年ごとには当然させてはいただきますが、この5年間は放置しておくわけではなく、ほかに何かいい策がないかということを模索していきたいと。ただ、今日はすみません、本当に調査委託の結果が出た直後で、まだ皆様にどういうことをとお示しできる段階にないので、そのことが分かり次第、また何かの方策ということだと思います。

○山口委員
 最後、言おうと思ったのだけれども、いわゆるリスクを抱えているわけだから、今言われたように、ほかにいい方法がないかを探る必要性が絶対あると思うのですよ。できないから、企業に迷惑をかけるからやらないではなくて、もし破断とかしたらもっと迷惑をかけるので、そのリスクをしっかり伝えて、できれば迷惑がかからないような方策を考えつつ、それができないのだったら、調査しないととんでもないことになるよということをしっかり伝えた上で、やはり全管を対象にね、今回の結果でも予期せぬ結果が多分出ていると思うので、より必要性があるので、今後しっかり検討していただきたいと思います。

◎松田委員長
 よろしくお願いします。
 そのほか。

○浜田(妙)委員
 関連してですが、50年以上が経過して老朽化が懸念されているのですよね。40年で検査してもいいわけですよね。

●原工務課長
 そうです。

○浜田(妙)委員
 30年でも検査してもいいですよね。そうすると計画性がすごく必要になってくるのですが、今回、2か所ですよね。

●原工務課長
 はい。

○浜田(妙)委員
 年間通して次から次へとやっておられるから、1年間のうちに何か所ぐらいというのを、また報告があるわけですよね。この内面止水バンドの取付けは80か所から130か所にするので、多くていいのですけれども、この検査の数は増やしていくということが可能ですか。

●原工務課長
 検査の箇所ということですが、実は28年から、10年スパンではなく、5年スパンでということで予算計上等させていただいて、昨年度実施ということで、ここで結果がよければ、当然次の5年後にという話にはなると思うのです。こういう状況ですので、御指摘いただきましたとおり悠長なことを言っていられないのですが、先ほど言ったようにこれは水を完全に抜いて調査しなければいけないので、調査だけのために水を抜かせてくださいというのがなかなか正直結構難しい。工業用水というのは事業の継続のために必須なものですから、故障とか、漏水で止めるときはもう皆様御同意いただけるのですが、ただの調査のためだけに止めるのというのがございますので、そこは御指摘いただいたとおり、ユーザー様に御説明して御理解をいただいて進めなければいけないとは思うのです。先ほど申し上げたとおり、中からの調査は、実は間接的な観察なものですから、できたら直接掘って、その傷口というと、直接そこを観察するほうが確実なのですね。しかも水は止めなくてもいいということがございますので、この調査は当然継続はしていくべきかとは思いますが、これから急ぎ調べるのであれば、直接掘ったほうが効果的ではなかろうかというようなことも含めて、ちょっと検討させていただかないと、何をするのが一番いいのかというのがまだちょっと見えてきていないものです。詳細な分析とか検討をさせてくださいとお書きしたのは、そのようなニュアンスを実は込めていることですので、この回数を単純に増やすよりは、ちょっと別の方策も探りたいというような気持ちでは思っております。

○浜田(妙)委員
 つまり、今後の基本的な計画を、このチェック計画ですよね、それをするための材料もここで手に入れているということですか。

●原工務課長
 そうですね、はい。

○浜田(妙)委員
 その結果によっては、非常に早く全体を見ると、あるいは全面的にストップさせてでもやらなければならないというようなことが起きてくる可能性がないことはないですね、それは大丈夫ですか。ちょっとよく分からないです。

●原工務課長
 今回の結果のみで、即全部止めて調査をしなければいけないということにするには、ちょっと企業様へのデメリットが大き過ぎるかなとは今思ってはいます。必要性があれば当然説明してやらなければいけないのですが、まだやるべきことがあるのではないかと。要は企業様に迷惑をかけるまでに、私どもで調べられる方策とか、間接的ではなく直接観察とかという手段もあります。そういうことをし、さらに劣化が、悪くて、皆様が御心配いただいているとおり、全管について調査をしなければいけないのではないかというのがより強まればその可能性は出てきますが、今の席で、今すぐ全部止めて全部調査というところまでの結論をというのは、少々私どもとしては申し上げにくいと。

○由田委員
 ちょっと関連。今さら聞けないかも分からないけれども、これは上流の取水口から、この境港の企業群に、何キロあってね、それでこのPC管、1個何メーター。それで、何千か所かどうか知らないけれども、継ぎ手からの漏水対策ですよね。そうなってきたときに、今回の調査でもその限られた10か所、10管ぐらいなもので全体を推しはかるというのはなかなか難しいと思いますよ。よく倉吉などの水道局などは、下水道もそうなのだけれども、そんなに一々漏水検査などを検査しないですよね。それは何かというと、例えば下水道でも、入れたのと、天神川のあそこの施設に行くところの、いわゆる不明水で大体どのくらいがどうなっているかというようなところを推しはかったり……。今聞いておったらね、今後どうなるか分からないのを掘って、でも、浜田委員が言われるようなところを、この方法を継続していくのか、ほかのものにするのかで、全体をどうするのかも、ほかにいい方法があるかも今分からないというような説明でしょう。なら、いっそのこと漏水が出たところだけ修理するという方法はできないのか。それから、不明水、いわゆる入れたのに届いておるのにすごいロスがあるから、どこかで漏れているぞというようなことで事業を始めるのか、そこが聞いていてすごく曖昧なのです。
 それで、このPC管は何メーター、1個。そこは何か所の継ぎ手があるのか分かりますか。

●原工務課長
 まず、PC管1管の全長ですけれども、1管が4メートルの規格のものでつないでいます。継ぎ手のトータルは2,000か所強あったかと思います。

○由田委員
 それをバンドにするということだったね。

●原工務課長
 そうですね、それが約50%超えまで今、設置が完了していまして、順次それを100%に近づけていくということで、今、作業をさせていただいているというような状況です。

○由田委員
 では、もう一つ、費用対効果で、ここの水を売ってどれだけの利益が得られるか知らないけれども、水漏れのごとく点検や修理にすごく金がかかって、水のもうけが、工事ばかりしているようなことになりはしませんか。

●原工務課長
 まず、漏水のことです。現在、私どもが内面止水バンドを設置させていただくのは、本管といって、大きいところですと90センチぐらい、900ミリというのですが、人が辛うじて入れるぐらいの大きさの管で、非常に圧力が実は高いものです。あそこは砂丘地なので、一度漏れ始めると、実はそこがどんどんどんどん、サンドブラストというのですが、その砂で削られて穴が大きくなって、すぐに大きな穴が空くのです。ですので、ちょろちょろちょろちょろ出続けているというところは比較的少ないのではないかと。むしろ出てしまうと大きな穴に進行して、昨年でいうと5回ほど漏水事故が起きたのですが、ぼおんと水が出るので、当然地表に出てくるので、そこを内面バンドで止めたり、場合によっては外から補強したりというような作業をさせていただいていると。

○由田委員
 これは、今聞いておったら、圧力がかかるということを言われたけれども、いわゆる背圧、その高いところから低いところに水を送るから、そこの圧力でね、別に圧送しているわけではないでしょう。

●原工務課長
 はい、そうです。

○由田委員
 ただ、高いところから同じ管でやっておるわけですから、そういう圧力が上がってくる高さに比例してね。そうなってくると、何かPC管以外の有効な、ふだん上水道で使っておる塩ビ系の強いものを使って、90センチ、900ミリが要るのかどうか分からないけれども、要るとしても、これね、4メーターに何千でしょう、結束バンドをしていく、これから年次計画的にやっていくと。もともとこういうものは特に弓浜というか、境港や米子や、あの付近のほうの被害が大きいと。取水したところはそんなに、管末のほうでそういう被害が出てくると思うので、僕は、この状態で何十年かかって、やり終わった頃はまた一から最初にやっていく。畑の草取りみたいなものだと僕は想像している。草を取った後には、もう後ろを振り向いたらまた草が生えているような、聞いていて、そんなふうに思えてならないのです。おっしゃるとおり、何かの抜本的なものを考えないといけないと思いますよ。2,000か所の結束バンドを、もうこれ以上言いませんけれども。

◎松田委員長
 よろしいですか。抜本的に考えてください。
 よろしいですか。

○山口委員
 劣化度については、劣化度1.が3割で、(2)については、劣化度4.が4割だが、これを判断できないというのは、これはゆゆしき数字ですよね。これが判断できないというのはおかしいと思う。すぐに対策をしないといけないと思います。

◎松田委員長
 ほかにはいいですか。
 いろいろ意見が出ましたので、心配されていますので、適切な対応をお願いします。
 そのほかよろしいでしょうか。
 では、次にその他でございますが、企業局に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようでございますので、以上で終わります。
 この後、委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。執行部の皆様は御退席いただいて結構でございます。
 執行部退席のため暫時休憩いたします。再開は、整い次第。
(執行部退席)
 よろしいでしょうか。
 すみません、中継は切っていますけれども、議事録は取っていますので、録音は継続していますので、発言の際はマイクをお願いしたいのですが、常任委員会の県内調査、出前県議会について、ちょっと皆さんに御意見を頂戴したいと思います。
 毎年行っています出前県議会ですが、日程を7月から8月の間に開催してはどうかと考えています。具体的には、参議院の選挙が終わってからみたいな格好になろうと思いますが。出前県議会と併せて県内調査も同時に実施してはどうかと思いますが、皆さんのほうで御意見ございますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、調査内容などについてアンケートをさせていただきたいと思います。今、紙を配りましたので、よろしくお願いします。
 それと、県外調査ですが、今般の状況下にあるのですけれども、皆さん、実施について、いかがでしょうか。
 特にないということなので、感染症の状況を見ながら、可能な限りできる方向で考えてはみたいと思いますので、よろしくお願いします。(「はい」と呼ぶ者あり)
 アンケートですが、4月27日、1週間後までに事務局に提出をお願いしたいと思います。回答結果を踏まえまして、今後の常任委員会の際に改めて皆さんで御相談しますので、よろしくお願いします。(発言する者あり)
 意見、どうぞ。

○山口委員
 鹿児島で牛があるのは。

◎松田委員長
 全共、和牛全共ですか。

○山口委員
 あれは、下期。

○西村委員
 10月ではないですか。

○山口委員
 だから10月、下期の。県外調査になるのですか。

◎松田委員長
 委員会なのか畜産議連なのか分からないのですけれども。

○福田委員
 畜産議連ではないのか。

◎松田委員長
 ちょっとその辺は、委員会ではないでしょう。

○由田委員
 だけれども、委員長、委員会にすればいいのだが。

◎松田委員長
 委員会で行けばいいです。いや、だってお金のことがありますからね。

○福田委員
 それは行きやすいわね、それだと。

◎松田委員長
 畜産議連だと金を出さないといけない、多分。

○由田委員
 常任委員会で行けばいいのではないの。

○中島委員
 我々の所管だからな。

◎松田委員長
 それなら、委員会視察、和牛全共に行くような方向で調整しますね。
 先ほど岡垣さんが来ていたけれども、ぜひ来てもらわなければいけませんということでしたので。

○山川委員
 そうか、早めにホテルを頼まないと。

◎松田委員長
 どこだったか、鹿児島か。

○由田委員
 だから、早めに予約を取って。

◎松田委員長
 それをちょっと検討しますので、よろしくお願いします。
 では、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。

午後2時26分 閉会


 

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