会議の概要
午後2時50分 開会
◎松田委員長
ただいまより農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
なお、企業局及び労働委員会については、議案等がないため、出席を求めないこととしておりますので、御了承ください。
本日の会議録署名委員は、中島委員と由田委員にお願いします。
それでは、付議案の予備調査を行います。
執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いします。
質疑については、説明終了後に一括して行います。
まず初めに、農林水産部から説明を求めます。
西尾農林水産部長の総括説明を求めます。
●西尾農林水産部長
それでは、農林水産部の議案説明資料、1枚おはぐりいただきまして、今回、予算関係だけですが、4,800万円の追加提案です。
事業名はその下に記載のとおりです。いずれも新規事業ですが、上からです。円安に起因する資材高、物価高による住宅需要の低下により、山元原木市場等におきまして、原木の滞留が起きているということで、緊急的に支援をしたいというものです。
その下ですが、長引くコロナ禍の影響を大きく受けております飲食業、それから輸出事業者、経営、事業の立て直しを、プロフェッショナル人材を活用することにより一段強化して支援しようとするものです。
詳細は各担当課長より説明しますので、よろしく御審議のほどお願いします。
◎松田委員長
それでは、関係課長より順次説明を求めます。
●前田県産材・林産振興課長
4ページ、滞留原木保管等緊急支援事業で2,000万円をお願いするものです。このたびの円安による物価高騰、あるいはロシア、ウクライナの情勢、新型コロナウイルス感染症長期化など、国内外の情勢に伴って、国内での木材需要が低迷しており、本県においても、木材生産者のストックヤードには多量の原木が滞留している状況です。
今後、木材の生産活動が活発化してくる時期を迎えて、事業者の土場が飽和状態となり、素材生産が停滞するなど、事業継続への大きな影響も懸念されることから、山から生産された木材を加工施設に出荷するまでの一時保管について、新たな土場の借り上げや二度手間となる運搬、積卸し等、かかり増しとなる経費を緊急的に支援して、木材の生産体制の維持を図るものです。
●山本食のみやこ推進課長
5ページ、「食のみやこ鳥取県」バージョンアップ事業で2,800万円の補正予算をお願いするものです。アフターコロナを見据えまして、新たな人の流れ等を踏まえた「食のみやこ鳥取県」の新展開を図るため、専門家等による食誘客セミナーやバージョンアップを図る飲食店等の支援、また海外展開に対する支援等を行うものです。
まず初めに、食による誘客促進です。地域の食の資源を生かした名物料理やブランド化に取り組む飲食店、グループ等に対して、商工労働部でも取り組んでいますが、副業、兼業人材を含めて、食のプロデュース等を行う専門人材を講師としたセミナーの開催、バージョンアップを目指す新商品開発やイベント等を支援するものです。補助率4分の3、事業者当たり300万円の補助を上限として支援するものです。
続きまして、海外に向けた販路開拓強化です。海外輸出等を検討しておられる県内事業者向けの輸出支援機関や商社等を講師としたセミナーの開催、また、県産食材の輸出促進のための取組、例えば海外見本市出展や、海外の営業活動等に対する経費に対して、補助率3分の2、事業者当たり250万円を上限として補助するものです。
◎松田委員長
それでは、引き続き、商工労働部からの説明を求めたいと思います。
池田商工労働部長、総括説明を求めます。お願いします。
●池田商工労働部長
議案説明資料をおはぐりいただきまして、2ページ、3ページをお願いします。議案第18号、令和4年度一般会計補正予算で、商工労働部関係の補正額1億300万円です。円安の長期化によるエネルギー、原材料価格高騰の懸念がございまして、県内事業者が円安・物価高騰を克服するため、組合や任意グループで業務効率化等に取り組むことへの経費支援や、地域経済変動対策資金の融資枠拡充、さらには、専門家サポート窓口の強化といった経費をお願いするものです。
詳細は担当課長が御説明申し上げます。よろしくお願いします。
◎松田委員長
それでは、関係課長からの説明を求めます。
●岩田企業支援課長
4ページ、県内事業者向け円安・物価高騰対策緊急支援事業で1億300万円をお願いするものです。円安・物価高騰などに直面する県内業者への追加の支援です。
主な事業は3種類ございまして、1つ目は、2の(1)の物価高騰対策の資金で100万円をお願いするものです。今議会で60億円までの融資枠の拡充をお願いしていますが、現在の融資実績は、実行待ちを含めて27.5億円程度となっており、今後も物価高騰などが続くことが予想されます。資金繰りが懸念されますので、融資枠を追加で40億円お願いするものです。
2つ目は、(2)の円安・物価高騰対策グループ補助金で、1億円をお願いするものです。5月補正でも、組合などを対象として同様の取組を支援する事業の予算をお認めいただき、現在、事業実施中ですが、今回の事業は、対象者の要件を拡充したものになります。例えば組合内の一部の会員で組んでもらうとか、取引先と組んでもらうとかの3者以上で構成する任意グループも対象とすることとしています。ただし、そういった任意グループの場合は、売上げ、または売上総利益が10%以上減少している者同士で組んでもらう条件としています。
補助については、コンサルティング経費、調査費や、高収益につながるような仕組みづくりに必要な経費を対象とし、補助率は4分の3、補助限度額は500万円としています。対象事業の決定は、審査会を経て採択するやり方としています。
3つ目ですが、円安・物価高騰対策専門サポート事業で、200万円をお願いするものです。7月にサポート窓口を設置していますが、窓口の名前に円安を追加して、受付対応時間を4時間だったものを9時から5時までの8時間に延長して対応するということ、それと、アイデア集を作成して、広く周知を図るものです。
これらの事業を通じて、円安・物価高騰に直面する企業の追加支援を行っていこうとするものです。
◎松田委員長
それでは、ただいままでの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
○斉木委員
農林の4ページの原木を置く場所ですが、簡易舗装するとかではなくて、要するに空き地に整理して置くということですか。どういうイメージかよく分かんない。
●前田県産材・林産振興課長
県内の事業者さんは、いわゆるストックヤード、土場を持って、そこに一度、山から出てきたものを置いて、集積してから、固めて、例えば製材工場であるとか合板工場に持っていかれるのですが、現在、その一旦ためておくところが、例えば県森連であれば7割とか100%とかいうような状況で、もう既にスペースを取っちゃっていると。智頭の石谷市場さんなども7割ぐらいはもう埋まっているという中で、これから、秋から冬にかけて、木がどんどん出てくる、切る時期に、その置場がないと具合が悪いということから、もちろんスペースには置かれて、その上で、また新たに土地を借りるというようなことにも支援をさせていただきます。そこが整地されていなければ、そこに例えば砂利を敷くとか、簡易舗装するとかいうようなことについても支援させていただく。そこに一度置いて、それから工場に持っていくといったときも、二度手間になってしまいますので、そういう手間賃にも支援をさせていただこうというものです。
○斉木委員
イメージが湧きました。私も素人だけれども、材木ぐらいは見たことがあるので分かるのです。泥の上でというわけにならないで、最低でも砂利ぐらい敷かないといけないですね。材、原木といっても、やはりきちんとした製品ですので、いい具合に保管ができるようにしてもらうといいです。
◎松田委員長
よろしいですね。
そのほか、よろしいでしょうか。
○山川委員
今の同じ関連で、4ページの農林です。諸外国がコンテナとか滞っていて、外材が最初入らないので、国産材や県産材を頑張りましょうと言っていたのですが、意外と外材が入ってきて、量としてはあり余っているので、その場所をということなのですけれども、これ、全国的に全部そうでしょうか。
そして、一時保管でこれ、今後済むのでしょうか。適正規模とか、そこら辺とかはどうなっているのでしょうか。
●前田県産材・林産振興課長
まず、全国的なものかどうかということです。林野庁が、ウッドショック以来、輸入の関係は注視していて、月ごとに情報を提供いただいています。それを見ますと、全体でも、対前年の8月比で14%増えている。それから、1月から8月、今年の累計でも17%増えている。また、米材、カナダ製材品、ロシア材に至っても、輸入は1月から8月までの累計、同期で増えているという状況です。
円安になれば、為替の関係で外材が高くなる、入ってこないと一見思うのですが、その短期的な話ではなくて、ウッドショック以前からずっと続いてきているように、外材の輸入を決してやめているわけではございませんので、どんどんどんどん入ってきている。ところが、一方で物価高等で、例えば住設機器等は高くなっていると、住宅もなかなか消費で滞ってくることから、そのあおりを受けた形で木材も在庫が過剰になってきているようです。そのあおりを受けて、県産材もだぶついているようです。
今後どうなるのかということです。ひとまずは、木材は国際情勢に非常に影響される品ですので、なかなか一概に言えるものではございませんが、このたび、今年度いっぱい、大体どれぐらい生産されて、これまでの需要に比較してどれぐらい余るのかというようなことを試算して、大体1万立方メートル程度はだぶつくんだろうという想定の下で予算を要求させていただきました。今後、例えば社会情勢がどうなるのかは分からないですが、ひとまずはこれでしのいでいきたいなと考えています。
○山川委員
やはり材木が国際情勢によって変動しやすくて、現状は高止まりしているのですが、ただ、県産材頑張ろうと言った途端、その外材が意外と入ってきたという、何か振り回され過ぎなところがあります。鳥取県は国の影響を受けるので、外材の関税のかけ方や、外材の入れ方をある程度コントロールできるような形にしておかないと、県産材はこれから伸びていくところなので、こういう一時的で済むということではなくて、今後、長期的になるおそれもあります。鳥取県としても、やはりこれから国の動向、外材の関税の在り方や、議論を検討する余地があると思いますが、部長、どうですか。
●西尾農林水産部長
おっしゃるとおり、本来、全国的な動向であるなら、これ、国が措置してしかるべきだろうと思います。
昨年度のウッドショックのときに、同じように滞留原木の一時保管というような事業が組まれて、今回の単県で措置しているこのスキームは、それに倣ったものです。ですので、長期化するおそれがある場合は国に事業の発動を求めていくことは当然、視野に入れています。
○山川委員
よろしくお願いします。
◎松田委員長
よろしいでしょうか。
○由田委員
最後の部長の答弁で分かりましたが、僕も政調・政審の中で、今回の約2,000万円、期間をいつ頃まで想定して、立木の何立米という言い方になるのかな、想定はどのくらいかというようなことで言わせてもらいました。暫定的なことで、新年度、春になれば、これがある程度緩和されるのではないかというようなことも担当者が言われていました。それは、今の話でいえば、長期化すれば、そうはいっても、国に財政的な支援をお願いせざるを得ないということで、これ間違いないですね。今度、もしもう1回、県独自の事業が長くなるということになれば、次からは国の措置を求めるということの確認でよろしいでしょうか。
●西尾農林水産部長
先ほど前田課長からも、1万立米を想定しての事業規模ということです。当然、それを超える事態、長期化、どうなるかは注視していかねばならないことで、今からたらればの話もできませんが、当然、オーバーするとなれば、単県でさらなる追加をするか、国においてそろそろ考えたらどうだという話はしていかねばならないのだろうなと思っています。
○由田委員
結構です。
◎松田委員長
それでは、よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
では、意見も尽きたようですので、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会します。
午後3時08分 閉会
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