令和4年度福祉生活病院常任委員会議事録

令和4年12月20日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
尾崎  薫
鹿島  功
市谷 知子
濵辺 義孝(オンライン出席)
藤縄 喜和
浜田 一哉
内田 博長
福間 裕隆
野坂 道明(オンライン出席)
欠席者
(なし)


説明のため出席した者
   亀井副知事、西尾新型コロナウイルス感染症対策本部事務局長、広瀬病院事業管理者、若松生活環境部長、中西子育て・人財局長ほか各次長、局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  藤田課長補佐、田中係長、山田係長


1 開会   午前10時00分

2  休憩   午前10時27分 / 午前10時48分 / 午前11時13分 / 午前11時32分

3  再開   午前10時33分 / 午前10時50分 / 午前11時17分 / 午前11時35分

4  閉会   午後0時23分

5 司会   尾崎委員長

6  会議録署名委員  藤縄委員、市谷委員

7  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

会議の概要

午前10時00分 開会

◎尾崎委員長
 皆様、おはようございます。
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでございます。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、本日は、濵辺委員と野坂委員がオンラインで参加しております。濵辺委員及び野坂委員のオンライン参加につきましては、鳥取県議会委員会条例第10条の2第2項の規定に基づき、あらかじめこれを許可しておりますので、御了承ください。
 濵辺委員、もう一度、お願いします。大丈夫ですね。

○濵辺委員
 はい。

◎尾崎委員長
 野坂委員、大丈夫ですか。

○野坂委員
 はい。

◎尾崎委員長
 よろしいですね。
 それでは、濵辺委員及び野坂委員の映像と音声が確認できましたので、オンライン出席委員と認めます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、藤縄委員と市谷委員でお願いいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は、日程に記載の6議案でございます。
 これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切替えをお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手を願います。

○市谷委員
 議案第20号の孤独・孤立防止条例について質疑をさせていただきたいと思います。
 この条例の理念について、書かれている内容については非常によく理解をしたのですけれども、実効性をどう担保するのかが大事だと考えています。県が必要な支援の施策を推進するということなのですけれども、前回の常任委員会で、具体的に推進するのは市町村だと。県は今までどおりの体制でいくという回答だったのです。
 そこで、ちょっとお尋ねしたいのは、県は既に市町村に対して福祉の包括的支援体制を整備するように今までにも求めている、その市町村の体制というのが実際今できているのか、それから全部の市町村に支援体制をつくらせるのか、その点をまず確認させてください。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 包括支援体制ということで市町村は取り組んでおります。これは社会福祉法の要請に基づくものでございまして、各市町村が制度の縦割りを廃止したような包括的な支援体制で臨んでいくというのが法律上の努力義務となっておりますので、市町村はそれぞれ取り組んでいるという状況でございます。包括的支援体制の中に重層的体制整備事業というのがございまして、これにつきましては、現在、北栄町だとか鳥取市、米子市、智頭町、倉吉市も今度手を挙げるということで、徐々に取組が広がっているという状況でございます。その辺りにつきまして、一義的には市町村がそういった形で取り組んでいくことではありますけれども、そこに県としてもバックアップといいますか、それぞれ市町村に対する支援というのも執り行うという形で進めていこうと考えております。

○市谷委員
 その市町村の包括的支援体制なのですけれども、それが今回のこの条例上も市町村の体制ということになるのでしょうか。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 すみません、包括的支援体制が……。

○市谷委員
 市町村に組んでもらっている包括的支援体制が、この条例でも市町村の対応する体制というか……。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 守備範囲かどうかということですか。基本的に包括的支援体制という社会福祉法上の書き方というのは具体的に何をという書き方ではないものですから、非常に幅広に書いてありますので、そういった意味では、今回の対象案件となるようなヤングケアラーだとかという部分についても含まれる形になろうかと思います。

○市谷委員
 含まれるのは分かったのですけれども、この条例を推進する市町村の体制はそれになるのですか、包括的支援体制が受皿ということなのでしょうか。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 市町村の体制につきましては、実際に包括的支援体制を取り組んでいる部署になるのかというところは、そこまでつかんでいるわけではないのですけれども、少なくとも包括的支援体制というのは、例えば障がいだとか高齢者だとか児童だとかという部分を縦割りではなくて、包括的に取り組んでいくというのがスタンスなものですから、恐らくその守備範囲の中には入ってくるだろうと理解しています。

○市谷委員
 そうしますと、条例の内容については、この市町村の包括的支援体制が守備範囲になってくると。そこに対して県は、今も支援者を送っておられると思いますけれども、支援をしていると。市町村はそういうことだということですけれども、一番気になるのは、この条例を推進する要の県の体制です。やはり県もきちんと推進体制を確立すべきだと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 県としましても、案件自体の守備範囲が非常に広いというか、縦割りになりがちですから、県庁の中でも組織ごとの連携は非常に大事だと思っています。そういった意味では、PTだとかワーキンググループを活用し、連携を図りながら進めていくことを考えております。

◎尾崎委員長
 市谷委員、簡潔にお願いいたします。

○市谷委員
 最後になりますけれども、今後のこの施策の推進の責任者は誰になるのか、最後にお答えください。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 責任者という形になりましたら、基本的には福祉保健部の福祉保健課ということで、今現在条例を主管しております福祉保健課が中心になり、各課と連携しながら進めていくという形になります。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。

○藤縄委員
 この時期、予算は骨格予算なのですよ。この時期に理念条例を出すということが、まず、いかがなものだろうかという気持ちがある。過去を調べてみると、平井さんになってから初めてではないかな。法律の改正に伴う条例だとかそういったものは当然あるのだけれども、この時期に理念条例というのはちょっと違和感があるのです。そこまで条例を出すということであれば、それ相当の迅速性を持ってやるという覚悟だと思っておるのだけれども、その判断でいいのですか。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 おっしゃるとおり骨格ということですのであまりないのですけれども、基本的に市町村との連携というのは必要不可欠で、現に今現在ヤングケアラーだとか8050、老老介護等々で問題を抱えている方というのはおられますので、なるべくそういった方に対する支援というのは早く届けたほうがいいのだろうと思っております。そういう中で、特に市町村との連携を強めながら、市町村の理解も十分に得ながら迅速に取り組んでいきたいと考えております。

○藤縄委員
 やはり疑問は残ります。平たく言えば、制定が目的の条例と思われる節がある。これは我々議員も審議に関わって採決になれば当然迅速性をチェックしなくてはいけない責務を負うわけだけれども、つくってそのままとか、あるいはその条例の運用について恣意的運用があったと思われる条例もあるわけだ。そういったことがあるから、この理念条例を今というのは大きな疑問がある。
 重ねて言うけれども、なぜ今なのか。つくることが、制定することが目的の条例ではないかと思われる理屈がそこにあるわけだ。予算は骨格予算だよ、予算は骨格予算で、理念条例をそこで出してくるのか。今も言われたけれども、ヤングケアラー、8050、これは今までの制度やシステムでできないことかというふうに考えているけれども、どうしても迅速にということであれば、迅速にこの条例の目的が達成されるように当局は覚悟を決めてやらないといけない。もう一回言うけれども、その審議や採決に関わった我々はチェックしていく義務も責務も負うということで、最後に所見をもう一回。

●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 ただいま御指摘を受けました、迅速に行う、今現在の制度の中でそれぞれ取り組んでいるところはあろうかと思います。ただ、今回のこれらの問題に共通する部分というのは、やはり問題が複合化している。それによって孤独・孤立を感じるといわれるような方々をなるべく既存のサービスに結びつける。要するに、表に出てきていないような方々にもサービスを届けるという形で、そういった部分を見つけてサービスに結びつけることが主眼になってきているところもあります。でありますので、そういった形で今現在サービスにつながっていない方々に対するアプローチを強めていき、速やかにサービスにつなげていく形で我々としても体制を整えて、市町村の理解を求めながら協力しながら迅速に進めていきたいと考えております。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。
 では、ほかにありますか。
 質疑が出尽くしたようですので、付議案件に対する討論を行っていただきます。

○市谷委員
 議案の討論を行います。
 まず、議案第1号、一般会計補正予算です。
 物価高騰が県民生活を襲っています。県は、この間、補正予算で2回にわたって低所得世帯への光熱費支援を行ってきており、それは大きく評価するものですが、生活の困難は今も続いています。さらに継続的に県民への直接的な経済支援が必要と考えます。しかし、今回の補正予算では、来年1月から返済が始まる生活福祉資金の返済免除になった方への相談支援体制の強化はありますが、幅広い県民への直接的な経済的支援はありません。支援制度をつくるべきだったと思います。また、妊娠・出産に合わせて合計10万円分の経済的支援を行う国の施策が予算化されていますが、不十分です。妊娠・出産をしなければ何の支援もないからです。幅広く子育て世帯を支援する制度が必要です。このように、生活への直接的支援という点では不十分な予算だと考えます。
 ただ、同時に、幼稚園送迎バスでの置き去り死亡事件を受けてバスに安全装置を設置すること。また、コロナ第八波が猛威を振るっており、年末年始及び夜間の医療体制や相談体制をつくること、病床確保の予算を増やすことは必要なことです。在宅療養者を支える県のコンタクトセンターにオンコールではありますが、医師を配置することは一歩前進と考えます。よって、本委員会所管の議案第1号補正予算に賛成します。
 次に、議案第4号、鳥取県天神川流域下水道事業会計補正予算は、指定管理者に値上がりしている光熱費分を補塡するもので、必要なことですので、賛成です。
 次に、議案第8号、鳥取県営病院事業会計補正予算は、病院運営に必要な業務委託契約の予算であるため賛成です。
 次に、議案第9号、クラスター条例の延長は、感染拡大防止のため必要であることから賛成です。
 次に、議案第14号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正は、ケアマネジャーの試験手数料が安くなるので、賛成です。
 最後に、議案第20号、鳥取県孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進条例です。
 これは、当初の案から名称が変更されていまして、最初は家庭支援条例という、言わば家庭に責任を求めるがごとくの名称でありましたけれども、このたびは、個人として尊重され、健康で文化的な生活を営み、自己実現や社会参加できる条例として個人を社会としてしっかり支える条例ということになりました。私は、この位置づけは大変重要だと思います。
 ただ、先ほど質疑のときに、その責任者について、福祉保健課というふうにおっしゃったのですけれども、これは、やはり知事がきちんと責任を持って推進すると、知事に責任があるのだというふうに私は考えますし、どなたが知事になられたとしてもそういう立場でこれは運営をしていただきたいと思います。
 新たに表面化したヤングケアラーとかひきこもりといった孤独・孤立の問題、本人の望まない孤独・孤立を防ぐために、行政や県民が力を合わせて施策を取るための条例をつくるということは前進だと考えます。同時に、先ほども指摘がありましたように、理念条例に終わらせないためにも実効性を担保することが必要です。責任を持って対策を進めるための県の体制や具体的な施策が必要です。今後そうした体制を確立すること、また、県に設置される審議会を通じて具体的な施策がつくられ、県が必要な予算をきちんとつけるということを強く希望して、条例に賛成したいと思います。

◎尾崎委員長
 ほかに。

○鹿島委員
 私は、議案第20号について附帯意見を付したいと思います。

◎尾崎委員長
 ただいま鹿島委員から議案第20号に対する附帯意見の提案がありましたが、この議案第20号が可決すべきものと決定されましたら、改めて附帯意見の案をお示しし、お諮りすることといたします。
 そのほか御意見はございますか。
 オンラインの委員の皆様、どうでしょうか。大丈夫ですね。
 では、意見が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 採決については、附帯意見に関する発言のあった議案第20号とそれ以外の付託議案に分けて採決することとしてよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
 それでは、議案第20号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員です。したがいまして、議案第20号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、附帯意見についてお諮りいたします。
 先ほど鹿島委員から提案がありましたが、附帯意見案を皆様にもお配りしてください。
 では、鹿島委員、附帯意見案を読み上げてください。

○鹿島委員
 それでは、読み上げます。
 議案第20号、鳥取県孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進条例に対する附帯意見。本条例の施行に当たっては、住民に身近な市町村の役割が極めて重要であるが、各市町村において直面する状況も多様であり、取組の実施状況や充実度など、包括的支援体制の構築に向けた歩みが一様でないことを踏まえ、改めて県において速やかに市町村の理解を得ながら、市町村及び関係団体等との有機的連携を十分図るとともに、地域共生社会の実現に向けて本条例の実効性を確保するよう努めること。

◎尾崎委員長
 では、ただいまの附帯意見案について御意見はございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見がないようですので、それでは、鹿島委員から提案のありました附帯意見案について採決いたします。
 議案第20号、鳥取県孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進条例については、鹿島委員から発議のありましたとおり附帯意見を付すことに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。よって、議案第20号は、鹿島委員から提案のありました案のとおり附帯意見を付すことに決定しました。
 次に、本委員会に付託されました議案のうち、議案第20号を除く5議案について原案に賛成の方の挙手を求めます。オンラインの方もいいですね。(賛成者挙手)
 賛成全員でございます。したがいまして、議案第20号を除く5議案は、原案のとおり可決すべきものと決定しました。
 続いて、請願・陳情の審査を行います。
 今回は、新規分の陳情1件の審査を行います。
 それでは、陳情4年子育て・人財第25号、子どものために保育士配置基準の引き上げによる保育士増員を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手を願います。

○市谷委員
 この陳情は、保育士の配置基準の改善を求めるものです。日本の保育士の配置基準は、国民世論で多少は改善されてきてはいますけれども、戦後間もなくの古い基準がベースになっていて、社会的に見ても大変遅れています。歩き始める1歳児は、日本はいまだに1人の保育士で6人の子どもを見る基準ですが、イギリスでは半分の3人です。3歳児は、日本は20人ですがイギリスは7人、4歳児は、日本は30人ですがイギリスは8人です。県は以前から独自に1人の保育士が見る子どもの数を、1歳児は国基準の6人を4.5人と、それから3歳児は20人を15人に改善してきていて、3歳児については国の制度が後で追いついてきました。しかし、4、5歳児についてはいまだに改善されておらず、平成24年に国の子ども・子育て支援新制度の検討項目には盛り込まれたのですけれども、10年たった今も改善されておりません。
 この間、幼稚園バスでの置き去り事件だとか保育施設での虐待事件が相次いでいますけれども、その背景には、保育士などの職員体制が薄いということが指摘されています。県が保育士配置基準の改善を国に求めているからと、それだけで済ますのではなくて、二元代表の県議会としてもきちんと改善を国に求める意見書を上げるべきだと考えますので、よって、陳情の採択を主張します。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。

○福間委員
 採択を主張します。
 保育現場での保育士不足は長年言われていることであります。県においても、保育士配置基準の改善等について国に要望しているところでありますが、鳥取県議会としても国に対して意見を表明すべきであると考えるものであります。このことから採択を主張します。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。

○鹿島委員
 陳情第25号は、不採択が妥当だと考えます。
 その理由は、本県では、保育現場からの要望に基づき市町村と協力して1歳児及び2、3歳児の加配を可能とする単県助成を実施してきましたが、3歳児加配については、平成27年度以降、国の公定価格の創設により給付されることになったため、単県助成制度を廃止しています。また、保育現場から要望が出ている4、5歳児加配については、国の子ども・子育て支援新制度における質の向上の検討項目に盛り込まれており、県としても保育士のさらなる処遇改善及び4、5歳児の配置基準をはじめとした保育士配置基準のさらなる改善を実行するよう令和4年7月に国に要望しており、現時点で県議会から国に重ねて意見書を提出するには及ばないと考えますので、不採択が妥当と考えます。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。
 濵辺委員、御意見ありますか。

○濵辺委員
 すみません、オンラインから申し訳ないです。県もこのことに関しては国に要望しております。だから趣旨採択をお願いいたします。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。
 御意見が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 確認いたします。御意見は、趣旨採択、採択、不採択でございます。
 初めに、趣旨採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 1名、賛成少数であります。
 次に、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 2名、賛成少数でございます。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 5名、賛成多数でございます。したがいまして、陳情4年子育て・人財第25号については、不採択と決定いたしました。
 以上で付託案件の審査は終了いたしました。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 では、そのようにさせていただきます。
 では、執行部の職員の入替えを行いますので、休憩いたします。

午前10時27分 休憩
午前10時33分 再開

◎尾崎委員長
 再開します。
 報告事項は、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局、生活環境部、最後に子育て・人財局の順で執行部の入替えを行います。
 初めに、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局について行います。
 執行部の皆様は、説明は要領よく簡潔に、そしてマイクを近づけてゆっくりとお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後、一括して行います。
 報告1、新型コロナウイルス感染症への対応について、福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長の説明を求めます。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 資料の2ページを御覧ください。新型コロナウイルス感染症への対応状況について御説明いたします。
 まず、現在の感染状況ですが、10月の上旬以降、とどまることなく感染拡大の傾向が続いております。先週は1日としては過去最多の感染者数の報告、1,365人という状況もありました。これに伴って入院が必要な方も増加して、病床の使用率も高い状況が続いております。
 続きまして、(3)クラスターの発生状況になります。クラスター認定となる施設数も多く、引き続き学校や保育所といった子ども関係の施設あるいは高齢者の施設で多く発生しています。こうした施設における感染拡大と家庭内の感染拡大の連鎖が現在の感染者数拡大の一因となっていると考えております。
 また、(4)の死亡者数の報告ですが、こちらについても増加しており、昨日までで第七波以降で118人、第八波に限りますと64人の亡くなられた方の報告が入っております。
 続きまして、3ページ、第八波対策の基本方針について御説明します。
 秋以降の感染拡大を第八波として捉えており、この感染拡大への対処方針について、県医師会や薬剤師会、看護協会と協働して対応してまいります。
 対応としては、重症例が少ないオミクロンの特性から、外来診療を基本とした外来診療の体制強化ですとか、また、新しい治療薬も緊急承認されたために、患者さんの状況に応じた治療薬の選択と処方を進めていくということを申し合わせております。また、年末年始ですとか外来診療が混雑した場合に備えて、県民の皆様にも常備薬ですとか抗原検査キットを事前に購入していただいて、御自宅でも療養ができるような準備を促すことも進めてまいります。
 続きまして、現在の各種要請などの状況です。まず、特措法第24条第9項による協力要請として、感染再拡大に対して感染拡大防止対策の徹底を呼びかける協力要請を継続中です。基本的な感染防止対策の徹底のほか、ワクチン接種の促進、体調不良時や外出、出勤ですとか登校しないといったことを要請しています。
 続きまして、(2)の新型コロナ警報の状況ですが、病床の使用率が先ほどのグラフのように上昇しております。東部と西部には特別警報、中部には警報を発令中です。
 続きまして、(3)の注意喚起情報についてです。現在の感染状況は、人口10万人で1週間当たり1,000人を超えています。このため感染拡大厳重警戒情報を先週の14日から発出しています。こういった情報提供を行い、引き続き感染拡大への注意喚起を行っています。
 また、最後に、(4)レベル分類の状況でございます。新規陽性者数は、昨日公表時点で、人口10万人で1週間当たり約1,300人という状況で、レベル3の指標を超えておりますが、病床使用率は県平均で50%未満であり、現在の県内の状況はレベル2に該当すると判断しております。しかし、病床使用率も50%に近づいておりまして、レベル3直前の厳しい状況になっていると考えています。

◎尾崎委員長
 報告2、新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について、小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長の説明を求めます。

●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
 資料の4ページをお願いします。新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について御報告します。
 1、本県の接種状況でございます。接種回数別、オミクロン株対応ワクチン、小児・乳幼児の接種率については、表のとおりです。なお、今回から、ページの中ほどにあります年齢階級別接種率の表をオミクロン株対応ワクチンのものに変更しています。いずれの年齢階級におきましても全国平均を上回っています。
 続きまして、資料の5ページをお願いします。2、県の取組状況についてです。(1)接種促進の取組について、国が定める1日100万回の接種目標を達成するため、本県では、1日5,000回を目標に市町村、医師会等関係機関と連携、協力して接種を進めています。現在まで4回、1日5,000回を超える接種を実現しております。12月に入り感染が急拡大する中、県営接種会場の予約枠を最大2.5倍まで拡大し、テレビCM等を通じて速やかなワクチン接種を呼びかけているところです。また、学校等でクラスターが発生していることから、ワクチンバスを高等学校にも派遣し、若年層の接種を促進しているところです。
 (2)乳幼児接種でございます。保育所、幼稚園に出向いての保護者向け説明会や、定期健診時に接種の有効性、安全性を紹介するチラシを配布するなど保護者の不安解消に努め、接種専用時間帯を開設することで接種に行きやすい体制を整備しているところです。
 3、予防接種法に基づく医療機関からの副反応疑い報告状況についてです。前回11月21日の常任委員会報告以降、副反応疑い報告件数の増加はございません。
 最後に、参考でございます。先週12月13日、国の専門部会が開催され、来年4月以降のワクチン接種の在り方について議論が始まりました。今後、ワクチンの安全性や感染症法上の位置づけを考慮し、年明けにも具体的な接種計画を話し合うこととされました。国の計画が示され次第、県としても速やかに対応していきます。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから報告事項に対する質疑を行っていただきます。
 委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチをよろしくお願いいたします。

○市谷委員
 感染がかなり広がっている中で、毎日のように亡くなっている方の報告がなされていまして、県民の方から、重症者はゼロとなっているのに毎日のように亡くなる方の報告があって、自分たちはどういうことに気をつけたらいいのかが全く分からないという声があるのです。みんな命を失いたくないし、どういうふうな状態で亡くなってしまっているのか、どういうことに気をつけたらいいのか、そういうことのメッセージを分かりやすく発信していただきたいと思うのですけれども、その点いかがでしょうか。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 亡くなられる方がこの何日か、毎日のように数名あるということで大変心苦しい思いをしているのですが、実際亡くなられる状況というのが、基礎疾患のある方とかが病院に入られたりとか、あるいは施設で療養されていたりとかという状況において持病の悪化で亡くなられる方も多いと。なので、コロナとしては重症ではない方が、基礎疾患の悪化によって亡くなられるですとか、あるいはコロナの肺炎であっても重症の定義には該当しないのだけれども、亡くなられる方もあると。そういったことで重症ではないのに亡くなるというのが不思議に思われるのかもしれませんが、そういった病状によって亡くなられております。
 なので、基本的には、お医者さんにかかっていただいて、医師の診断を受け、治療を受けながら療養していただくと、そういったことにまずは気をつけていただく。まずは受診してくださいと、医療につながってくださいということを常々申し上げているとおりでして、そこを重点でお願いしたいと思っています。なので、そういったことを医療と連携して、コロナに感染されたというときには受診していただいて、きちんと医療につながっていただくということをしていきたいと考えています。

○市谷委員
 死亡に至っている状況というのは今お話しいただいたことなのでしょうけれども、そういうことと、どういうことに気をつけたらいいかという県民向けのメッセージが非常に弱いと。県民のほうからは、全く分からないと。漠然とした不安が広がっているのではないかなと思うので、きちんと県民にメッセージというか、どうしたらいいのかということを、今おっしゃられた内容なのだとは思うのですけれども、もっときちんと伝わるようにしていただけないでしょうか。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 基本的に、一回受診されたりしても在宅で療養されることが今多いのですが、顔色が悪いですとか呼吸が荒いとか、そういった重症化の兆候などについては陽性になられた方にチラシなどでお渡ししております。なので、これから年末年始、感染拡大が今続いておりますので、そういった場面においてより一層お知らせできるような、本部会議とかがまたあれば、そういったところでお知らせするとかということはしていきたいと考えております。

◎尾崎委員長
 市谷委員、簡潔にお願いいたします。

○市谷委員
 あと、一方で、すごく軽症で済んでいるというメッセージも非常に伝わっている感じがしています。だけれども、かかったら軽症ではなくて、後遺症があることも起きている。後遺症がある場合があるとか、そういうこともきちんと言っていただいて、だから気をつけないといけないし、ワクチン接種もちゃんと受けたほうがいいということもきちんと県民の皆さん向けにメッセージを発信していただきたいと思うのですけれども、その辺はどうですか。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 後遺症についても一定の数あるということは分かっているのですが、ただ、どれぐらいというのはまだちょっと明確になっておりません。ただ、そういう中には重症化したりする方、あるいは後遺症が起きる方もあるということはきちっとお伝えして、コロナは軽症だから大丈夫という雰囲気があまり広まり過ぎないようにしていきたいと考えています。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。

○福間委員
 市谷委員が今ほとんどおっしゃったのですけれども、結局、特に年末から年始に向けて県民は何を気をつければいいのかなというのがぱっと分かる格好というのを何らか工夫されないと、例えば、年末に向け、できるだけ速やかなワクチンとか緊急共同宣言というような、ここにある資料をばあっと配ってもらっても何にもならない。行政サイドの思いとしては、通達、指令を出していますよという言い方にしかすぎないのではないかと思うのです。
 私は80歳ですけれども、80歳、90歳の年寄りは読めはしないのだ。何を気をつけないといけないかというのを、宣伝チームかどこかが工夫されて、それでなおかつ、もう今日は20日でしょ、年末の対応というのが29日や30日に県民に届いたってやりようがないではないでしょうか。私はそういう意味では、年末年始の、もうちょっと分かりやすい、ポイントに絞って県民にいち早くすとんと通る格好ということをやはり通知をしてほしいと思いますね。

●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
 ありがとうございます。そういった御意見も参考にしながら、年末年始に向けたメッセージを考えていきたいと思います。ありがとうございます。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。
 御意見が尽きたようですので、以上で終わります。
 次に、その他ですけれども、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局に関して、執行部、委員の方で何かございますか。
 意見がないようですので、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局については以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩いたします。

午前10時48分 休憩
午前10時50分 再開

◎尾崎委員長
 再開いたします。
 引き続き生活環境部について行います。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いいたしますというよりは、マイクを引いてやってください。そのほうがよく聞こえます。ゆっくりとお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後、一括して行います。
 報告3、令和4年度版鳥取県環境白書の公表について、坂口生活環境部次長兼環境立県推進課長の説明を求めます。

●坂口生活環境部次長兼環境立県推進課長
 資料の2ページをお願いします。毎年、県内の環境に関する施策の状況を取りまとめまして環境白書として公表していますが、このたび令和4年度版の環境白書をホームページで公表しましたので、報告させていただきます。
 2ページの1番のところに、昨年度の主な成果ということで5つのカテゴリーに分けましてそれぞれ実績を記載しております。内容につきましては、記載のとおりでございますけれども、例えば中ほどの脱炭素社会の実現につきましては、2050年の脱炭素社会の実現を目指すということで、とっとりエコライフ構想を提唱したこと、また、とっとり健康省エネ住宅の普及ということで、着工割合が順調に増えているといったことなどを成果として記載しております。
 次に、3ページです。これは今年度取り組んでおります主な取組ということで、それぞれ記載しております。例えば上の循環型社会の構築につきましては、プラスチックごみのゼロを目指して引き続き取り組んでいくといったところを記載しています。
 ページをおはぐりいただきまして、4ページになります。令和新時代とっとり環境イニシアティブプランに目標値として設定をしているものにつきまして、令和3年度の実績をそれぞれ対比する形で整理しておりますので、また後ほど御覧いただければと思います。

◎尾崎委員長
 次に、報告4、米子市からの「だんだん広場」管理移管の申出への対応について、西尾生活環境部参事の説明を求めます。

●西尾生活環境部参事(緑豊かな自然課)
 5ページ目をお願いします。米子市からの「だんだん広場」の管理移管の申出への対応について御報告します。
 11月18日に開催された第2回米子駅周辺活性化連携会議において、県所有のだんだん広場の管理移管を受けたいという申出が米子市からありましたので、今後の対応等について御報告します。
 この米子駅周辺活性化連携会議というのは、裏面の6ページ目の参考を御覧ください。米子市、JR西日本米子支社、米子商工会議所と鳥取県の4者により米子駅周辺活性化連携会議を立ち上げており、米子駅南北自由通路等の整備の効果を米子駅周辺の活性化に向けたまちづくりに最大限に波及させるため、協力して検討を進めているところです。主な検討項目と第2回会議の概要については、以下のとおりです。
 6ページの中ほど、11月18日の会議に関しましては、出席者が米子市は副市長、JR西日本米子支社は副支社長、米子商工会議所は専務理事、鳥取県は西部総合事務所長が出席されております。
 5ページ目にお戻りください。その会議の中で、1番、米子市からの申出の内容としましては、米子駅周辺の活性化に向けて整備を進めるウオーカブルな空間の一部であるだんだん広場について、県から管理移管を受け、駅周辺を一体的に活用することで、にぎわい創出につなげていきたいということ。
 2番、県の方針としましては、米子駅は米子市の顔、玄関口であり、周辺のまちづくりを踏まえて市民の意見を聞きながら市が一体的に維持管理、運営することが好ましいと考えます。
 なお、米子駅北広場の管理の状況については、下の3番、施設概要図のとおり、黄色い部分が米子市管理、緑色のだんだん広場の部分が県管理、ピンクの部分が県道米子広瀬線となります。
 また、令和5年8月のがいなロード(南北自由通路)開通に向けて米子駅周辺のにぎわいを創出することが必要であり、市に移管する方向で調整を行いたいと思います。想定されるスケジュールとしましては、現在、管理移管協定書締結に向けた条件整備としまして、移管に向けて修繕が必要な部分等の協議を行っているところです。修繕箇所及び責任分担事項協議が調い次第協定を締結し、修繕を行うよう準備を進めております。そして令和5年3月31日に県都市公園を廃止、令和5年4月1日の米子市都市公園として供用開始に向けて調整を進めております。

◎尾崎委員長
 次に、報告5、山陰海岸ジオパークの世界再認定審査の結果について、近藤山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長の説明を求めます。

●近藤山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 常任委員会資料の別冊をお願いします。山陰海岸ジオパークの世界再認定審査の結果について報告させていただきます。
 10月に行われました山陰海岸ジオパークの世界再認定審査につきまして、12月7日から9日に開催されましたユネスコ世界ジオパークカウンシルの審査結果が公表されましたので、報告します。
 審査結果は、2年間の条件付再認定です。いわゆるイエローカードと呼ばれるものです。
 ユネスコの作業指針のほうにございますけれども、このイエローカードというのは、審査員の報告書に基づきましてカウンシルのほうがジオパークの基準を満たしていないとみなした場合に、基準をみなし維持できることを保証するために2年間に改善するように通知するというものでございます。この場合は、ジオパークとしての地位は2年間に限って更新されるということで、改めて2年後にプログレスレポートの提出をして審査員の派遣を受けて審査を受けるという流れになります。また、イエローカードを受けた後、2年以内に基準を満たすことができなかった場合は、ジオパークとしての地位、権利を失うというような仕組みになっています。
 今後についてです。現時点では、結果のみユネスコあるいは日本ジオパーク委員会のほうで公表されたところでして、条件付再認定の理由であるとか指摘事項の詳細などはまだ分かっておりません。これにつきましては、来年春頃に文書で正式通知がなされるということを聞いております。正式通知の内容を精査しまして、指摘事項などを2年以内に解決できますように協議会や構成府県市町と連携を図っていきたいと思っております。また、12月22日には3府県知事と推進協議会会長との緊急オンライン会議を開催することにしておりまして、またそこの辺で調整をしていきたいと思っております。
 参考のほうには、今回の審査結果を受けまして、関貫ジオパーク会長、それから3府県知事のコメントを掲載していますので、後で読んでいただければと思います。
 次のページをお願いします。日本ジオパーク委員会審査の事前確認通知書抜粋です。これは、昨年度ユネスコの審査を受ける前に事前確認を受けまして正式に通知を受けたものでございます。役割分担の可視化であるとか多言語化、パートナーシップに関すること、それから女性の活躍とか運営組織の在り方、地質資源の売買等、いろいろなことの指摘をいただきまして1年間準備を重ねて世界審査の現地調査を受けたわけです。審査の様子は非常に雰囲気よく進んでおりましたので今回の結果は驚いておりますけれども、ここに書かれていることがイエローカードの原因であるかどうかも分かりません。また新しい角度で審査をカウンシルのほうでされて、基準を満たしていないというふうに判断されたのかも分かりませんけれども、いずれにしても、これから情報収集を図りながら対応策を考えていきたいと思っております。

◎尾崎委員長
 報告6、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、生活環境部資料のとおりです。説明は省略させていただきます。
 執行部の説明は以上です。
 それでは、ただいままでの説明で質疑等はありますか。

○市谷委員
 最初に、2ページの環境白書のことです。一般廃棄物のことは書いてあるのですけれども、何で産廃のことが書いていないのか、これは教えていただけたらと。

●後藤田循環型社会推進課長
 こちらは環境基本計画であるイニシアティブプランの内容に基づいて白書のほうに列記させていただいております。産業廃棄物に関しましては、個別に廃棄物処理計画という個別計画がありまして、そちらのほうで記載させていただいております。この環境白書であったり、あるいはイニシアティブプランというのは、その個別計画、当然一般廃棄物も産業廃棄物も記載があるのですけれども、その中で、重要でないというわけではないのですけれども、特に注目すべき点ということで、一般廃棄物やごみゼロ社会、プラごみゼロへの取組というところを今回は抽出しております関係上、こちらの白書とかイニプラには載っておりませんが、もともとの廃棄物処理計画のほうには記載をしているところでございます。

○市谷委員
 一般廃棄物も産廃も廃棄物の計画のほうにあるのに、大事ではないわけではないのだけれども書かないという意味が今説明を聞いていてよく分からないです。プラスチックごみなどの関係とかも非常に産業廃棄物の色濃いものだと思うのに、プラごみゼロについては書いてあると。これは記述に非常にアンバランスなものを感じますし、きちんと書いていただきたいと思います。一般廃棄物はこうやって減ってきているということ、それはそれでよかったと思うのですけれども、産廃のほうは逆に増えていたりするので、むしろきちんと位置づけて、どうするのかということを取り組む必要があると思うので、書かないというのはよろしくない。入れていただきたいのですけれども、どうでしょうか。

●後藤田循環型社会推進課長
 検討させていただきたいと思います。

●若松生活環境部長
 先ほどの課長の説明で一部間違いがありましたので、私から訂正させてください。
 このイニシアティブプランは、令和2年に私が担当課長として策定させていただきました。このイニシアティブプランの循環型社会の構築は、決して一般廃棄物だけに限定したものではございません。産業廃棄物も含めて、とっとりプラごみゼロチャレンジであるとか循環型社会の構築は全てこういう理念で書かせていただいております。今回この環境白書に抽出したものが一般廃棄物に特化したものになっているということでございますので、産業廃棄物の全体の減量の推進の状況ですとかリサイクルの状況、また、産業化の状況、こういったものというのはそれぞれ把握して掲載することも検討が必要だと思いますので、改めて検討させていただきたいと思います。

◎尾崎委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 では、すみません、特出しする環境白書もイニシアティブプランもちゃんと入れておいていただけたらと思います。
 続けていいですか。

◎尾崎委員長
 はい。

○市谷委員
 5ページのだんだん広場の関係です。米子市に管理を移すという話が出てきているのですけれども、そもそも県管理でスタートした当初の理由を確認しておきたいのですけれども、どうでしょうか。

●西尾生活環境部参事(緑豊かな自然課)
 ちょっとお待ちください。これの概要ですが、ちょっと待ってください。

●若松生活環境部長
 では、私からすみません。これは、もともと国鉄の用地でございまして、平成4年、その頃に国鉄が清算するという形になりまして、当時のふるさとづくり事業か何かで都市公園として県が整備したというのがこの背景になっております。もともとの経緯は、そういうことで、最初から公園としては県が管理しているという施設になると思います。

◎尾崎委員長
 よろしいでしょうか、市谷委員。

○市谷委員
 都市公園というものが大体県が管理するものになるからということではなくて、たまたま県がということですか。

●西尾生活環境部参事(緑豊かな自然課)
 都市公園法というのがありまして、市が設置したりとか県が設置したものとか国が設置しているものとか、あとは街区とかまちの中に地方公共団体の設置ではないもののありますし、そういったものになります。

◎尾崎委員長
 では、ほかにありますか。

○藤縄委員
 ジオパークですけれども、残念なことです。近藤館長が言っておられたように、非常に評価が高かったと私も思っていましたので、予想外であると同時に、高かったのにイエローになったということは逆に深刻なのかなという思いも今しております。審査のレベルがユネスコ  になってからだんだんと高くなったと、そういったことも言われてきていたものですから少し心配はしていましたけれども、いずれにせよ時間がないと思いますね。予断は許さないので、どこら辺りを指摘されたのかは来春に分かるでしょうけれども、想定される準備は早く対応していただきたいなと思っています。

●近藤山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 明日にでも推進協議会の運営委員会を開きまして、そこで議論をしますし、それから構成府県市町の首長さん方の会も年内には開けるように調整がなされるようです。加えまして、担当府県市町の担当課長レベルでの協議も開始して、早いうちに現地確認調査の細かなところも一から拾い直していって1つずつ点検をしていく予定にしております。

○藤縄委員
 改めて、繰り返しになりますけれども、鳥取砂丘あり、玄武洞あり、その他大きな世界に誇れるスポットがありますので、必ずやこの2年間で克服していただいて、次につなげていただきたいと思っております。

●若松生活環境部長
 委員御指摘のとおりでございます。2年間の猶予、2年間の延長ということでございますが、審査がこの2年以内の夏に来られるのであれば実質1年半しかないことも考えられます。早急に今できることから手を打ち、検討を開始したいと思いますし、また、2025年の関西万博、その後、関西ワールドマスターズゲームズというふうに関西一円で大規模なイベントがございます。このときの誘客にもつなげるべく、この世界ジオパークという認定が継続されて進めていくことが大事だと考えておりますので、早速にでも検討を開始したいと考えております。

◎尾崎委員長
 よろしくお願いします。
 ほかにありますか。
 意見は尽きたようですので、次にその他です。

○福間委員
 この委員会のその他で妥当な発言かどうかよく分かりませんが、要望という格好になると思いますけれども、6ページに米子駅周辺活性化連携会議ということで種々の検討をされるということになっています。できれば、この中で加えて検討してほしいという思いがあるのです。
 米子コンベンションセンターに道路があって道路のすぐそばに立体駐車場があるのですが、立体駐車場に車を止めた人は、そのまま真っすぐ、イベントがあるときにコンベンションセンターに入られるのです。そこの道路は県道か市道か私はちょっと承知していませんが、真っすぐ行くと横断歩道のマークがないのです。横断歩道は立体駐車場から左側に行った市民ホール寄りにあるのです。ところが、大型のイベントがあったとき、ほとんどの人は立体駐車場からそのまま歩道でないところを行かれるのです。しかもコンベンションセンターの玄関は横断歩道のないところを真っすぐ行ったところにつくってあるのです。
 立体駐車場を使ってコンベンションセンターを利用せよということにしているわけですから、あそこに広い横断歩道マークを私はつけるべきではないのかなと思うのです。そのことを検討してもらわないと、現実に左側の横断歩道を通らずに真っすぐ行った場合は、横断歩道ではないわけですからけがをする可能性だってあるわけです。何人かの方からそういう苦情を私は聞いていますから、そこはちょっと工夫をしてほしいな。できれば、この米子駅周辺活性化連携会議というのが今回報告になっていますから、この中で同時に決着を図れる一工夫をしてほしいなと。

●若松生活環境部長
 11月19日に米子コンベンションでうちの部のイベントを行いまして、私も実は車で行きました。今、委員がおっしゃいますとおり、ちょうどイオンとの間の辺りには横断歩道がありますが、駐車場の出口はもう少し川側で、ちょうどコンベンションの入り口に向かったところには横断歩道がないというのを私も実感しまして、さすがに立場上ここを横切れないなと思って、ぐるっと回って行った記憶が鮮明にございます。
 所管がこの活性化連携会議がいいのか、道路管理者の、これは多分警察との協議でできると思います。近しいところに2か所は横断歩道ができないという規定もたしかあると思います。例えば新しくひく場合は、既存の横断歩道の位置を逆に撤去するといいますか、なくす必要もあろうかと思いますので、道路管理者でありますとか警察とも相談するよう、ちょっと管理者を私もにわかには分かりませんが、お伝えしたいと思います。

◎尾崎委員長
 よろしいでしょうか。
 では、その他よろしいですね。
 意見が尽きたようですので、生活環境部につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩とします。

午前11時13分 休憩
午前11時17分 再開

◎尾崎委員長
 再開いたします。
 引き続き子育て・人財局について行います。
 なお、本日は前半と後半に分けて執行部を入れ替えて行います。前半は子育て王国課と中部総合事務所県民福祉局、後半は家庭支援課の報告事項を行います。
 また、後半の家庭支援課の報告事項である報告8、児童相談所の体制強化の検討状況等については、児童相談所の体制強化に向けた改善検討チーム長の亀井副知事の出席を許可していますので、御了承ください。
 それでは、報告に入ります。
 執行部の説明は、要領よく、マイクを手元のほうに近づけてお願いいたします。
 質疑等については、説明終了後、一括して行います。
 報告7、とっとり若者自立応援プランの改訂(案)に係るパブリックコメントの実施について、川上子育て王国課長の説明を求めます。

●川上子育て王国課長
 別冊資料の2ページをお願いいたします。とっとり若者自立応援プランの改訂(案)に係るパブリックコメントの実施について御報告します。
 子ども・若者育成支援推進法に基づく県の計画である「とっとり若者自立応援プラン」の計画期間が今年度で終了するため、令和5年から9年までを計画期間とする改定案についてパブリックコメントを明日から1月16日まで実施します。
 改定のポイントとしましては、令和3年4月に決定された国の子供・若者育成支援推進大綱を踏まえ、全ての子ども・若者が自らの居場所を得て成長・活躍できる社会を目指し、孤立・孤独対策を追加すること、また、昨年度実施しました県の青少年育成意識調査結果から明らかになったヤングケアラー、SNS上のトラブル対応等をプランに追加します。
 改定案の概要ですが、基本理念に、先ほどの大綱のほうでも決定がありました居場所の確保についての視点を追加、また、これまでのプランの体系を整理して必要な取組を追加していきます。
 また、孤立・孤独対策への対応について、今議会において審議いただいております鳥取県孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進条例について可決、お認めいただいた場合には、この条例の内容を踏まえた支援施策といたします。
 改定に当たりましては、これまで鳥取県青少年問題協議会やとっとり若者自立応援プラン検討部会の委員の皆様からも、アドボカシーを進めるにはアドボケイトの養成等に時間がかかる、子どもに寄り添う施策に力を入れてほしい等の御意見をいただいているところです。今回パブリックコメントで広く県民の皆様からの御意見をお聞きし、3月末のプラン改定を予定しております。
 別添の資料で改定のポイントや現状、課題、取組の方向性等を示した改定プランの概要を添付しておりますので、御確認いただきますようお願いいたします。

◎尾崎委員長
 報告9、認可保育施設における不適切行為への対応について、野藤中部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長の説明を求めます。

●野藤中部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 資料の2ページをお願いします。認可保育施設における不適切行為への対応について御報告します。
 このたび中部総合事務所管内の認可保育施設について、県民からの情報提供を受けて児童福祉法に基づく立入調査を実施したところ、園児に対する不適切な行為が行われていたことが確認できたことから、文書による改善指導を行いました。
 県民からの情報提供は、10月8日金曜日ですけれども、倉吉児童相談所を経由して受けたものです。
 内容については、3年前くらいから園で子どもを叱るどなり声が聞こえてきており、今年の春頃からひどくなっているようだというようなものでした。
 対象施設については、1のとおり、中部総合事務所管内の民間法人が運営する認可保育施設、1施設であります。
 施設の調査概要と結果につきましては、本年10月21日と12月12日の2日間、当局職員が当該施設に立ち入って園長と職員に聞き取りを行い、不適切行為の事実を確認しました。
 内容については、四角囲みのとおりでありますけれども、まず、1名の職員が少なくとも3年前、2年前、今年度に、園児がけがをしないように注意する場面であるとか、あと、園児にしつけを行う場面において、大きな声であるとかきつい言葉で叱責するようなことがあったということ。あと、他の職員数名も園児に対して強い口調になったり、感情のコントロールができず、ついついきつい言葉が出てしまうようなことがあったこと。あと、園長は、このような職員がいることを認識していながら職員への具体的な指導を行わなかったということとともに、他の職員と情報共有して他の職員にも注意喚起をすることはなかった。また、職員が助言し合えるような職場環境の構築ができていなかったというような、こういったものでございました。
 これらの事実を受けまして、当所として園に対して文書による改善指導を行いました。文書の発出は令和4年12月14日付となっております。
 指導内容につきましては、調査で確認した先ほど述べたような内容については、国の保育所保育指針のほうに抵触する不適切な行為であること、また、円滑な園の運営を阻害する要因があることを指摘しました。文書には、四角囲みのとおり、保育指針にある保育所の社会的責任を認識し、子どもに身体的、精神的な苦痛を与えることがないよう子どもの人権を尊重し保育に当たること、職員への適切な指導を行うとともに、職員にかかわらず気兼ねなく発言できる職場環境の構築を図ること、不適切な行為を行った原因検証と課題整理を行い、職員間で共有すること。再発防止に向けた取組について検討を行い、実施すること、今後の取組方針等に係る保護者への説明責任を果たすことと具体的に記載しております。
 最後に、施設の対応状況及び今後の対応について、園は、県の立入調査を素直に受け入れるとともに、県の指導を真摯に受け止め、県からの改善指導文書を踏まえて、文書により保護者に対してこのたびの件を説明しております。
 今後、園は、保護者への改善の取組方針の説明を行って、意見を聴取するなどして1か月以内をめどに改善に取り組み、県に報告するとともに、県は、継続して施設の取組に係る状況確認、助言、指導を行っていきます。当然改善が図られない場合については、再度改善指導を行うとともに、改善勧告及び改善命令というようなことも検討するようにしております。

◎尾崎委員長
 執行部の説明は以上です。
 それでは、質疑に入ります。御意見ありますでしょうか。

○市谷委員
 認可保育施設における不適切行為への対応です。1名の職員がしつけを行う場面において大きな声やきつい言い方で叱責することがあったというふうに書いてあるのですけれども、このしつけという名の虐待というか暴力というか、そこら辺のことはちゃんと正しておかないと、やはりしつけという認識でこの職員さんは言っておられるし、園のほうもそういう認識を超えていないというか、その範疇の話なので、しつけと虐待や暴力というのは違うし、しつけだから言っていいというものでもないという基本的な認識のところを改めて正しておくというのが必要ではないかというふうに思うのです。そこがどうなのかということと、あと、不適切な行為を行った原因検証と課題整理ということが書いてあるのですが、これは、いろいろ各地でこういう事案が起きているものですからちょっとテレビなどで見ていると、いけないことが起きているというのは分かるのだけれども、保育士が少ないので、そう言って注意して保育士さんが辞められたら困るから見逃してきたとか、そんな報道もありました。こういうことが起きているのに何で対応できなかったかと、ちゃんと注意できなかったのかという辺の、その背景になっている部分も含めて正直にお話を聞かせていただいて、やはり保育体制を強化していくと、厚くしていくということも改善の一つになっていくと思うのですけれども、この辺の原因検証と課題整理のところはどうですか。

●野藤中部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 しつけの範囲であるかどうかという話ですが、今回の事案について具体にちょっと聞き取りをする中で、お漏らしを何回もするような園児がおられて、そのときには教えてよみたいなことで言っていたのだけれども、なかなかそれが直らないと。そのままにしておくと、子どもさんがばたばたしている中で滑ったりというような状況もあるので、そこで、ちょっととっさ的に厳しい言葉で、ちゃんと言わないと駄目でしょみたいなことで言葉かけしてしまったというような状況もあるみたいです。ただ、それがしつけかどうかという範囲もあると思うのですけれども、そこについては、今回、園のほうも研修等をやったり、あと、全国保育士会が作成している子どもの人権擁護のためのセルフチェックもチェックしながら今、全職員さんが対応しているところであります。
 あと、原因検証と課題整理についてです。今回の事案については、やはり保育士さんのほうのストレスがかなりあるということは聞いております。そういった中で、どうしても自分の体調であるとか、あとは精神的な苦痛であるとか、そういったところが背景にもあるというようなことは聞く中では感じられる部分はあると思いますので、委員が言われるような問題はあるというふうに認識をしております。

○市谷委員
 保育士さんたちのストレスの問題というので、だからやっていいという話ではないのですけれども、やはりそういう保育士さんがストレスをため込まないような体制とか仕組みというのをぜひつくっていただきたいと思います。それから、先ほどのしつけのあった話ですけれども、言われた子どもはかえってすごい傷ついて、またお漏らししてしまうような、そういうダメージになってしまうような話だなと思ったのです。言えたらいいけれども、言えない子どもに何で言わないのと言ったら、言えなくなってしまってまたお漏らしするみたいな、そういう負の循環に陥ってしまうことがあるので、やはりそういう子どもに対する言葉かけが子どもに与えているダメージというか、そういうことはよく検証もしていただきたいと感じました。

◎尾崎委員長
 要望でいいですね。

○市谷委員
 はい。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。
 では、その他に移ります。
 その他ですけれども、子育て・人財局に関して前半、執行部、委員の皆様で何かございますか。ないですね。

●中西子育て・人財局長
 子どもへの不適切行為についてですけれども、全国でもあちこちで報道されています。また、県内で前回に続きましてこれで2件ありましたので、改めまして県内の市町村や施設に対しまして、児童虐待の防止や、もしもあったときの対応等について、あと、県の子育て王国課のホームページにも通報フォームがありますので、そういったことを市町村のほうに通知を本日しようと考えております。

◎尾崎委員長
 ありがとうございました。
 そのほかありますか。
 では、意見が尽きたようですので、子育て・人財局の前半につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのために暫時休憩いたします。

午前11時32分 休憩
午前11時35分 再開

◎尾崎委員長
 おそろいになりましたので、再開したいと思います。
 引き続き子育て・人財局の後半について行います。
 それでは、報告事項に入ります。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを近づけてお願いしたいと思います。
 報告8、児童相談所の体制強化の検討状況について、中西子育て・人財局長の説明を求めます。

●中西子育て・人財局長
 本体の資料の3ページをお願いします。児童相談所の体制強化の検討状況及び母親逮捕事案の対応状況について報告します。
 まず1番です。現状、表のところにございますが、例えば、出先からいろんな記録を確認できないことや、初期対応で各所からの情報を一斉に共有することができないことなどから、ここでICTを活用して業務改善ができないかということで、今現在、例えば、出先から記録にアクセスできるようなものや、チャット機能等を活用して一斉にみんなが見ることができるようなものができないか。また、出先で記録し、帰ってデータを入力しということで時間を要すること、これもICTを使って検討できないかということを今検討しているところでございます。こういったICT化の検討をきっかけに児童相談所の現状を振り返って、課題の本質をあぶり出して業務改善、効率化に向けて効果的な対策につなげていきたいと考えています。
 2番の母親逮捕事案の外部検証についてです。12月16日に2回目の外部有識者による検証会議を開催しました。今後、年度内に報告書を取りまとめる予定です。
 3番、社会福祉審議会への報告につきまして、この母親逮捕の事案と児童施設での児童死亡事案については、遅くなりましたが、11月17日開催の社会福祉審議会で報告を行いました。その際、亡くなられた児童の御遺族のプライバシー等に配慮いたしまして、社会福祉審議会委員長の判断により、この2件につきまして児童福祉専門分科会で詳細を報告、審議することとなりました。

◎尾崎委員長
 本日は、児童相談所の体制強化に向けた改善検討チーム長の亀井副知事にも御出席いただいております。
 改善検討チームのほうから現在の検討状況等について説明をお願いいたします。

●亀井副知事
 今、委員長のほうからお話がございましたように、児童相談所の体制強化に向けた改善検討チームのチーム長をしておりますので、副知事の私のほうから説明をさせていただきたく思います。
 まずは、本日この委員会のほうでこういった説明、お話をさせていただく機会を与えていただきまして、どうもありがとうございました。
 参考として、既に説明してあります11月21日の常任委員会資料というのもあるかと思いますので、これも見ながらお聞きいただければと思います。
 今、中西局長のほうからお話がございましたけれども、一つは、業務の効率化、業務改善、そういった視点というのをこのチームの中では検討を進めております。この業務の効率化、改善の観点では、やはりこれまでのを検証してみますと、情報の共有がしっかりできていなかったというのが一つございますので、情報の共有をしっかりできるように、それから児童相談所が働きやすいように、業務の効率化も図っていく、そういったことも必要であろうかということで、まず業務につきましては、そういった視点で検討を重ねております。
 情報の共有化に関しましては、一つは、児童相談所間、鳥取、それから倉吉、米子それぞれの児童相談所間での情報の共有、それからもう一つは、児童相談所と児童養護施設との間での情報の共有、こういったものをしっかり構築しなければいけないと考えております。子どもさん、児童の状況でありますとか、そういった状況につきまして即時性を持って情報共有する、そのためのツールとしまして、一つは、中西局長がお話をいたしましたようなICTの技術を使って、そういった情報の共有をしっかり図っていくことを今検討しております。
 次に、施設の指導監査につきまして、これまでのやり方というのがどうだったかというのを検証いたしまして、必ずしも十分ではないということで、施設の指導監査のやり方を改めたいと考えております。現在、児童養護施設の監査は、それぞれの管内の児童相談所が行ってきておりました。ただ、児童相談所が行いますと、措置する側、受け入れる側、監査ということでありますので、詳しく分かるという面はございますけれども、監査をする立場から見ると逆にやりにくい、そういった面もございますので、そこは、その権限を子育て・人財局の本庁のほうに引き上げてチームを組んで児童養護施設についての監査を行う、その中で、処遇がどうであるかとか、そういったことを客観的に見ていくという形で改めたいと考えております。
 業務の効率化ということであります。中西局長も申しましたように、ICT等を使って業務の効率化を図りたいと考えているわけでございますけれども、他県の状況等を見ますと、必ずしもICTを入れたからといって業務が思ったようにいくわけでもないという課題もございます。
 事務的な部分については、どんどん入れていけばいい面もありますし、それから情報を共有するツールとしても即時性を持って共有できるわけでありますけれども、例えば児童虐待を判断する、それに当たってAIだとか、そういったことを使ったからといってそれが必ずしも正しいというわけではございませんので、要はそれに頼るわけではなくて、あくまでも補助的に使うでありますとか、そういった視点を持って導入をしないと、逆に機械に使われる形になると本末転倒でありますので、その課題もしっかりと押さえた上で、どういった部分にどういった面でそういった技術を使うと児童相談所の業務が効率化できて、子どもさんに対する直接の対応、そちらのほうに力を今以上に注ぐことができるのか、そういった視点で仕事の在り方について、もう少し見直しを進めてまいりたいと考えております。
 業務の改善、業務の効率化については、こういったことを中心にして今検討を進めておりますけれども、組織、定数、人事につきまして、これから説明といいますか、お話をさせていただきたいと思います。
 まず、定数につきましては、児童相談所の負担を軽減するという観点から、直接対応する福祉局の職員、児童福祉司さんでありますとか、そういった職員につきましては定数を増やしたいと、その方向で検討を進めております。ただ、今回の米子児童相談所の件を見ますと、定数を増やせば解決するかというと、そういったことではありませんので、それに加えまして、人材の育成、職員の資質向上、こういったものも併せて図っていきたいと考えております。
 一つは、これまでの報告の中でもあるわけでありますけれども、若手の職員の指導というのがなかなか時間が取れなくてできないということがございますので、定数増と併せて業務を効率化する、あるいは外部に出せるものは出す、そういったことも組み合わせて職員の指導ができるような体制を取ってまいりたいと思いますし、退職された元の児童相談所の職員の方でありますとか、そういった方にも助けをいただいてスーパーバイザー的な役割で児童相談所の業務を指導していただく、そういったこともできないだろうかと考えております。
 あわせまして、人事の面でいいますと、同一の児童相談所の中での勤務がほかの所属と比べると長い傾向がございます。そういたしますと、いい面もありますけれども、業務がほかの例えば鳥取とか倉吉とかがどんな業務のやり方をしているのか、そういったことがなかなか分からないという面もありますので、人事異動のサイクルについてもどうがいいのかというのは、これは現場の声を聞きながら検討してまいりたいと考えております。それから児童相談所の中だけではなくて、児童相談所と他の所属との異動、あるいは児童相談所と本庁との異動、こういった形でいろんな観点から子どもさんに関われる資質が養えるように、これも現場の声をまずはよく聞きながら、どういったサイクルがいいのか、そういったことは人事の面でも考えてまいりたいと思っております。
 それと、交流という面でいきますと、例えば児童相談所の職員と市町村の職員との間、あるいは児童養護施設の職員との間、人事の交流でありますとか、これは必ずしも1年という長期でなくても短期であっても研修みたいな形で人事的な交流、そういったことをすることによって県もですし、市町村も、それから施設のほうもそれぞれの資質の向上を図る、そういったことがうまくできないかというのも併せて検討を進めております。
 組織についてであります。今いろいろと考え方はあるわけでありますけれども、一つは、議会の中でも議論がございましたが、総合事務所をうまくかませる、そういったやり方というのはどうだろうかというのを検討しております。総合事務所の中、例えば中部、それから西部の総合事務所の中では県民福祉局がございます。そういったところとの連携、例えば業務を児童相談所のほうから一部切り離してそちらのほうで担っていただくという考え方はどうだろうかとか、決めているわけではありませんけれども、いろんなことを今考えておりまして、児童相談所がある程度身軽になって本来の業務により一層力を入れるように、そういった形ができないかとか、そういったことを検討しているところであります。
 もう一つは、福祉相談センターの中に3つの児童相談所を連携したりだとか、困難事案についてそれを束ねたりだとか、そういったことをできる機能というのをうまく当てはめることができないだろうかというのも併せて考えております。やり方はいろいろありまして、こういうやり方がいいではないか、ああいうやり方がいいのではないかというのをまだいろいろと議論している最中でありますけれども、今回の事案等を受けまして、束ねる機能、そういったことができるセクション、役割を担うところを設ける必要があるのではないかという議論も併せて進めているところであります。
 現在そういった形で、人事、定数、組織、それから冒頭申しました業務、こういったものをいろいろと絡めながら議論をしているところでありまして、年末にもう一度児童相談所の職員からも直接お話を聞いて、どういったやり方がいいのかというのをさらに検討を進めることにしております。
 それと、前回の常任委員会、前々回だったでしょうか、藤縄委員のほうからも厳しく言われましたけれども、セクハラ事案があったとき、私のほうが当時総務部長でございまして、二度とこういったことが起きないように総務部としても直接対応して進めてまいりたいというお話をいたしましたけれども、結果として私が言った形になりませんでした。総務部の対応というのが非常に不十分だったと思います。直接現場に出向いていろいろとお話を聞いたり指導したりということができておりませんでした。そこは率直に反省をしておりまして、謝りたいと思います。
 それで、同じことを繰り返さないために、今回は総務部の中で、今、人事当局のほうが組織、定数、人事、そういったものを担っておりますけれども、しっかりと担当を決めて直接児童相談所のほうとやり取りをする、それから定期的に児童相談所のほうの意見を聞いて、現場の声を踏まえながら、組織でありますとか定数でありますとか人事、こういったものについて直接お話を聞いて、その上で検討を進めていく担当といいますか、役割をしっかりと定めた上で、同じ轍を踏まないように対応を取りたいと考えております。
 子育て・人財局のほうにつきましても、これまで以上に現場の声をしっかりと聞くように、聞けれるように、そういった対応も、今、組織的にできないかということで、実は組織の中でもそういったことを併せて検討しているところであります。子育て・人財局サイドのほう、それから人事当局のほう、申し訳ありませんでした、これまで人事当局のほうはどうしても子育て・人財局を通じていろいろと話を聞いておりましたけれども、直接児童相談所のほうに出向く、あるいはお話を聞く、そういった現場の声を踏まえながら対応してまいりたいと思います。そこが今回につきましてはできておりませんでした。申し訳ありませんでした。
 こういった形で、まだ検討を進めている途中ではありますけれども、同じ形にならないようにしっかりと、またこの常任委員会のほうでもいろいろと御意見いただければと思いますし、そういったところも含めて検討を進めてまいりたいと思いますので、どうぞ御指導よろしくお願いいたします。

◎尾崎委員長
 それでは、委員の皆様、御質問ありましたらお願いいたします。

○市谷委員
 後で藤縄委員も言われるかもしれないのですけれども、亀井副知事の先ほどからの説明を聞いていて、申し訳ありませんでしたと、そうなのですけれども、ちょっとそれでは済まないような事態になっているということについて、どの程度重く受け止めておられるかなというのを非常に何か、悪いのですけれども、とても軽い受け止めではないかなというふうに思いました。
 というのが、この間、米子児相に行ったときに聞いたのが、当時、亀井さんと一回も話をしていないと。性的虐待事案のときのあれは何だったのかなというふうに思うのですね。謝っていただくのは、それは当然なのかもしれない、当然というか、そうなのでしょうが、ただ、今いろいろ報告もありましたけれども、本当に心からこの問題に向かっているというふうにはちょっと受け取れない話だったなと思います。
 それで、具体的にですけれども、今の改善策について、外形的なことについてはいろいろ対応策が言われましたが、私が一番気になっているのは、児相が措置をした子どもが施設で自ら命を絶っているということについて、なぜこんなことになったのかということが正面からきちんと総括されているのだろうかということなのです。そのことが全然出てこないし、私は、もう本当にそのことを正面から受け止めないと、そこに立ち向かっていかないと、外形的なことを幾ら言われてもこれは何の改善にもならないと思うのですけれども、その点はどうでしょうか。本当に子どもがなぜ亡くなってしまったのか、どういうやり取りの中でそんなことになってしまったのかと、そこについて深めることというのはどうだったのでしょうか。

●亀井副知事
 そこにつきましては、県としても、検証チームも踏まえまして、その原因の究明はやったところであります。それも踏まえまして、同じことを繰り返さないようにということで、今回、児童相談所も含めて直接お話もさせていただきながら、どういった対応がいいのか、そういったことを検討しているところであります。
 真摯に受け止めております。幾ら言葉で言っても伝わらないではないかと言われれば、それまでかも分からないのですけれども、真摯に真摯に検討しているところであります。

○市谷委員
 前回この常任委員会で、こういう死亡事案がありましたということで報告がありました。検証委員会の資料も頂きまして、その子どもさんが亡くなるに至ったところの職員さんたちのやり取りも文書で見させていただきましたけれども、本当にかわいそうだったなと思うのです。まるでここの施設にいられない、期限を切って、いてはいけないと、聞いた子どもはそう思ったと思うのですよね。だけれども、子どもさんの状態がどんどん悪くなっている中で、期限を切って、もうここにいられないよというようなことを子どもに言うなどということは、私は信じられないなと思いました。
 そのやり取り、子どもに対する対応、そういうことについてちゃんと検証されているのかなと。職員を増やすとか、それはそれで必要なことですし、専門性も高めてということはありますけれども、まさに死に至ったそこの子どもに対する目線とか、言ってはいけないこととか、本当に子どもの立場に立った対応だっただろうかということについてはどう思われますか。

●亀井副知事
 こういった結果を招いているわけですので、そこは、率直に、非常に不十分、そういった対応だったと思います。そういったところを踏まえまして、やはり意思疎通、児童相談所と施設間、そういった意思疎通も十分ではなかったということから、そこを踏まえて、できる対応といったところは既に取っていただいているところでありますし、そこは不断に見直しをしていく必要があろうかと思います。

○市谷委員
 あと、検証委員会に公表、非公表の判断についてお願いしたいと言っていますけれども、検証委員会というのは事案の検証をするところであって、最初に公表、非公表などということの課題を課せられたらまともに検証ができなくなるのですよ。何でそんなことをされたのでしょうか。

●中西子育て・人財局長
 検証委員会にお願いしましたのは、事案の検証とともに、この案件について、公表、非公表を含めてどういう公表の仕方がいいか、それも併せて一緒に考えてくださいということをお願いしました。検証委員会の委員の皆様は、本当に真摯に物すごい厚さの記録等も読みながらこの件については検証を行っていただきました。あわせて、その結果も我々は非常に深く重く受け止めているところでございます。その検証の結果、いただいた委員会からの意見について、私もそうだと思いましたので、こういう形の公表の仕方にしております。

○市谷委員
 検証委員会に公表、非公表のことも尋ねているのですけれども、その際に、一番最初に、福祉関係の協議会の皆さんから非公表にしてほしいという要望書が出ていますということを何で検証委員会に出したのですか。そしたら検証委員会の方たちが忖度しますよ。しかも、知っているような方たちが要望書を出してきていて、忖度したかどうかなどというのは何の検証のしようがないですけれども、何で検証委員会にそんな非公表にしてほしいなどという要望書を最初に出したのですか。それはおかしいと思いますよ。

●中西子育て・人財局長
 検証委員の皆様方は、それぞれの立場でこの事案を含めて考えていただきながら、公表すべきだという意見の方もございましたし、いやいや、こういう事情でこうするべきだというふうに言われる方もおられました。その中で導いた結論だったと思っております。検証委員会に公表、非公表のことについても一緒に考えていただきたいとお願いしたそのきっかけが福祉上部団体からの要望であったりしたので、最初にそれも併せて報告したところです。

○市谷委員
 その福祉団体の要望書の中に出てくる方と、それから子どもさんの未成年後見人になっている方は同じ弁護士事務所なのですよね。利益相反というか、本当にそういうのはいけないと思うのですよね。判断に影響してくると思うのです。そういうことは考えられませんでしたか。

●中西子育て・人財局長
 未成年後見人と施設の弁護士が同じ事務所だったというのは、そのときに初めて分かったことで、でもだからといってどうこうできないのではないでしょうか。結果としてそうだったということで、未成年後見人も恣意的に選んでいるわけではなく、弁護士会のほうに依頼してお願いしている結果ですので、すみません、そこは何とも言えないのですけれども。

◎尾崎委員長
 市谷委員、ほかの方の御意見もあるので。

○市谷委員
 では、最後にしますけれども、結果的にそういうことだったということで、考えないといけないと思うのですよ。ぜひ考えていただきたいと思うのです。そこはお願いしたいと思います。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。ほかに御意見ないでしょうか。

○福間委員
 事件が起こってからもう1年近くたつのではないですか。例えば、これがまとまって体制が取れない間に、また新たな事案が起こったときなども考えられますが、こういう場合、対応というのはやはり速やかにやるということが必要ではないでしょうか。いろいろ検討状況などの抽出をしていらっしゃるのですけれども、そう言いながら関係者間の情報共有などをまたされる。何だかんだ言いながら、次々いろいろなところに配慮すると言いつつ、結局は非公表のつもりがぽろぽろぽろぽろ何か出てきているというみたいな、結局どういう解決をしようとしていらっしゃるのかというのが非常に見えづらいのです。今も市谷委員がかなり指摘もいろいろされていますけれども、そのこともそれだが、どう解決をして二度と起こらないためにどうするのか、緊急的な対応をどうするのかというのを早くしないといけないのではないかなと。どうされるのかと私は言いたいのですよ。

●亀井副知事
 取れる対応は順次速やかに取っていかなければいけないということでありまして、人を増やしましょうですとか、予算を伴うものについては例えば来年度という形にはなるかと思うのですけれども、11月21日のほうの常任委員会の資料でお配りしている分の裏のほうを見ていただきますと、真ん中辺りの大きな3番で重大事案を踏まえた改善状況という項目を立ててございます。その中で、例えば(1)で、一部児童相談所で実施している取組ということで、9月からは児童相談所が相談に乗る施設のサポートを強化する体制でありますとか、検討会でありますとか顔の見える関係づくり、そういったものは既に取り組んでいるところであります。これは令和3年度、昨年度からの取組であります。
 (2)で、全体的に実施している取組ということで、こちらのほうも4年度に入りましてから一から助言を受ける体制も既に構築をいたしました。それから児童相談所と施設の合同研修、こういったもので意思疎通を図りながら資質を向上させていこうといった取組も今年度に入って既に始めております。それから県の医師会から推薦いただいた圏域の協力医療機関や医師、こちらのほうも児童相談所とか施設のほうに、これは先月周知を行ったところでありますので、取れる対応というところは既にといいますか、取れる時期から順次取っていく、そういったことにしております。
 体制強化ということで、定数ですとか組織ですとか児童相談所の体制を整えるところは、まずは次の4月、そこのところを目指して取組を進めてまいりたいと思いますし、いろんなシステムを構築したりすることによって情報共有を図っていく、そういったものにつきましては、予算を計上させていただいた後に、少し時間をいただくことになろうかと思いますけれども、その間でもやるべきことというのは児童相談所といろいろと話しながら取れる対応は順次取ってまいりたいと思います。

○福間委員
 人が1人亡くなっているのです。だとすると、失礼な言い方になるかもしれませんが、来年度予算というのは県側の行政の勝手な都合ですよね。本当は次のことが起きないようにするためだったら、明くる日にでも対応策を直ちにすべきだという気がするのです。そうすると、役所の都合が表面に出過ぎてしまって、現場や例えばここで、いろいろ議論して積んだり崩したりしているところというのは何となくかみ合わないような気がする。本当は現場に対してもうちょっと早い対応というのができるものは、年度中途であろうが、予算的なものが出るとするならそれは議会に提案をして了解を得ないといけないでしょうし、補正などでもしょっちゅうやるわけですから、都度都度必要なことというのは、例えばコロナ対応などは都度都度やっているでしょ、それと同じぐらいのウエートでやはり今回の事柄の決着を図っていかないと。大変失礼な言い方ですけれども、亀井さんが今度副知事で陣頭指揮取っておられるわけですよ。今回のことで類似の事案が起こったときにどうしますかという話になるのですね。県総体が挙げて責任を問われることになるような気がしますよ。
 二度とあってはならないことでして、市谷委員も言われたけれども、子どもをどうしてあげるかというのがやはりあると思うのです。結局、何もよくできないのではないかという話になってしまうような気がする。だから早いことしないといけないし、いろんな格好を含めてもうちょっと分かりやすい格好で早急に方向づけを出されて、具体的なものを常任委員会に提起されるということが私は必要ではないのかなという気がしますがね。
 もう一つ、公表、非公表みたいな格好になっていますが、全国的に何を見ても公表するということが今原則的になっていますよね。そうでしょう、そうだと思います。だとすると、1年近くたってからどういう格好で公表するのですかという話で、私らもそれに乗っかってしまうことになるのかなみたいな気がするのですよ。だから、もうちょっと具体的に分かりやすく早いこと手を打たないといけないものは打っていくという交通整理を、例えば年内にでも早急にしないといけないのではないかという気がするのですけれども。

●亀井副知事
 取るべき対応で今取れるものというのは、先ほど申しました、昨年度、それから今年度やるべきことというのはやってきている、そういったつもりでございます。これは児童相談所のほうとも話をいたしまして、こういった対応をやる、それらのことを記載しているわけでありますけれども、ちょっと説明の仕方がよくないのかも分からないのですが、福間委員おっしゃったような今取るべきところというのは順次やってきている、そういったところでございます。ただ、全然足りないということだと思いますので、そこは年内にももう一度、児童相談所を含めて検討する会を開くということにしておりますので、その中でも、やはり今おっしゃったようなところも含めまして共有して、さらにすぐ、あるいは直ちにやるべきこと、そういったところは実行に移してまいりたいと思います。

○福間委員
 児童相談所というのは県の直轄機関でしょ。そうですよね。そうすると、現場で協議されるというのは必要かもしれないが、私は、対応を一つ間違うと鳥取県の児童を抱えるということについてを問われていると思うのです。一方で今回の議案の中に新たな条例、孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくりなどと、みんなで共通認識を持とうというような条例を提案しておられるではないか、分かりやすく言わせてもらうといい格好の理念条例を出しておいて、片一方でこれの対応が極めてスピードが遅いし、現場でどうするのかということがなかなか県民に分かりづらい。そのことのそごというのはどうされるのですかというのを私は問いたいのです。だからそこをうまくされないと、片方で孤立を防ぐということを言いながら、理念を提起しながら、片方で現実に起こっている、一つの子どもの命を失ってしまっている、しかも自ら絶たざるを得ないというような大変な状況の中どうするかなどというのは、下手すると鳥取県総体が問われているような気がします。そこら辺を含めて速やかな解決策を目指した検討を私は要望したいですね。

●亀井副知事
 福間委員の御意見を踏まえまして、鋭意スピードを上げて検討してまいりたいと思います。ありがとうございます。

◎尾崎委員長
 ほかにありますか。

○藤縄委員
 まずは、副知事がこの改善検討チーム長になられたということは評価したいと思っております。誰が先頭になってやるのだというときに、私は知事か、副知事かしかないと思っていましたから、副知事がこうして組織をつくって先頭に立つということはまず評価したいと思っております。
 その上で、残念だったのは、11月21日に今のお話をしてほしかったと思っておりますし、死亡事案があったという報告が10月12日の常任委員会で初めて出てきて、それを受けて我々が県内調査で現場を見させていただいたときに、先ほどからお話があるような自らの命を絶たれたということがあり、そして先ほど私の指摘のことも言われましたけれども、その現場で性的虐待があった後どうだったのですかと尋ねたときに、その事実はなかったと聞いたときは非常に残念な思いでした。もしかしたら去年の8月の事案を防げたのではなかろうかなという思いがあるのですよ。だからこそこうして副知事が今真剣に対応されていると思います。
 二度と起こらないような対応を望むだけなのです。令和3年9月から既に対応しておられますよ、それはやはり起きてからだったわけで、それまでにしてほしかったという思いしかない。福間委員が言われたように、私は米子でお話を伺ったときに、あの状況から次のことを心配するのですよ、現場で聞いて。ですから福間委員もそういう思いになられたのだと思う。まさにできることから予算にしろ人事にしろ、ここは謝られたけれども、今日から動いてほしいというのが次の事案を起こさないためのことだと思っておりますので、心して対応していただきたい、もうそれだけです。

●亀井副知事
 どうもありがとうございました。大変重い言葉だと思いますので、今日からでもできるところ、そういったところはしっかりと検討して、それから実行に移していく、そういった姿勢で臨んでまいりたいと思います。そのためにも、やはり現場の声をしっかり聞かないといけないと思いますし、そういったところを踏まえて対応してまいりたいと思います。どうもありがとうございました。

◎尾崎委員長
 そのほかありませんか。

○市谷委員
 すぐ対応していただきたいことなのですけれども、この間、施設のほうに行ったときに、事件が起きたときにそこにいた子どもたち、すごく騒動になっていったと。だからこれは、そういうことが起きたかもしれないということを感じ取った子どもたちもいるかもしれないのです。だけれども、大人がした説明というのは全く的外れで、その子どもたちが今みんないるのかどうか分かりませんけれども、子どもたちを守るために、この事案のことについてそのままを言っていないという話だったのですが、そういうことが起きているということを感じた子どもたちがいるような状況だったというのが分かったのです。だから施設にいる子どもたちや兄弟の方たちに、きちんと説明するということが本当に子どもを守ることにつながるのではないかなと私は思ったのです。
 だから、そのときの状況がどうで、子どもたちがどんなふうだったかということをきちんと聞き取りをして、これからでも施設の方とも相談していただいて、本当の意味で子どもたちを守るというか、ケアしていくということはぜひ急いでいただく必要があるのではないかなと思います。よく聞いていただいてですけれども、そこは本当にお願いしたいと思うのです。いかがでしょうか。

●亀井副知事
 ありがとうございます。まずは、ちょっと確認、それから相談しないといけない人もあるかと思います。例えば医師であるとか、そういった、まず確認をして事実をしっかりと押さえて、ケアの面だとか、そういったところも含めて相談すべきところには相談してまいりたいと思います。

◎尾崎委員長
 そのほかありますか。
 なければ、最後に少し私のほうから言いたいと思います。
 先ほどから出ていますように、ほぼ1年4か月今たっています。常任委員会に正式に報告があったのが10月12日、それまで私たちはなかなか何もできない状態、何もしていないわけですね。その後、皆さんの協力も得て現地視察ができました。本当にいろんなことが分かってまいりました。だからこそ今こうやって皆さんがいろんな提言ができているのだと思います。何人かの委員もおっしゃいましたけれども、いろいろ予算をつけたりする必要があるものもたくさんあります。であればこそ、やはり常任委員会には速やかに通常の常任委員会として報告をする、そして責任を持って執行部が対応を出す、そしてその対応策に対して私たちがいろいろと議論させていただく、速やかになるようにそのことが今回の案で一番学んだことかなと思います。
 もう1点、検証委員会のお話もいろいろ聞きました。やはり鳥取県という小さい県では、なかなか人間関係が非常に濃い面があります。県外の検証委員のほうがよかったのではないかという声もお聞きしています。二度とこういった事態は絶対あってはなりませんが、今後、検証委員会に関しては、そういった意見もあったということを頭の中に入れておいていただきたいと思います。これが2点目。
 3点目、施設に関してですけれども、やはりいろんな施設が大変困っておられると思います。人員体制でもありましょうし、ただ、人員が増えればいいというものでもありません。特に今回の施設に行かせていただいて、風通しが悪いなということを非常に感じました。それは管理者と、それから実際に保育をされる方、そこの風通しも悪いですし、管理者同士の風通しもあまりよくないなと感じたところです。ここはしっかりと支援をしていっていただきたいなと思います。監査が入り、特別監査も入っておりました。そこのところでやはり気がついて立ち止まって、県は何ができるのだろうな、各施設に対してどんな支援ができるか、そういうところをしていかないと、なかなか将来に向かって大丈夫ということは言えないのではないかと思いました。
 この3点が私が気づいたことです。どうぞよろしくお願いいたします。

●亀井副知事
 ありがとうございました。御指摘いただいた点を踏まえて対応などをしてまいりたいと思います。ありがとうございました。

◎尾崎委員長
 皆さん、長きにわたってありがとうございます。本当に執行部の方も、それから児相の方も誰一人怠けている人はいないと思います。一生懸命やってくだっております。ただ、今日ここで常任委員の方々が言われたことをしっかりと心に刻んでやっていただけたらより一層よくなるのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
 御意見はもうよろしいですね。
 尽きたようですので、亀井副知事は次の公務がありますので、ここで退席されます。ありがとうございました。

●亀井副知事
 どうもありがとうございました。

◎尾崎委員長
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
 本委員会所管に係る新型コロナウイルスへの対応、社会福祉の向上、子育て支援、生活環境の保全、病院事業その他の主要事業につきましては閉会中もこれも継続調査するとし、その旨議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、その旨議長に申し出ておきます。
 次に、その他ですけれども、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、委員の皆様に御連絡いたします。
 次回の常任委員会は、令和5年1月20日金曜日午前10時から開催の予定であります。よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。

午後0時23分 閉会

 


 

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