会議の概要
午前9時00分 開議
◎尾崎委員長
福祉生活病院常任委員会を開きます。
本日の予備調査は、最初に病院局、最後に福祉保健部の順で進めたいと思いますので、よろしくお願いします。
また、本日は、中央病院の廣岡病院長、中川事務局長、厚生病院の皆川病院長、中西事務局長がオンラインで参加しています。オンライン参加については、あらかじめこれを許可しておりますので、御了承ください。
中央病院の廣岡病院長、中川事務局長、こちらの声は聞こえていますか。
●廣岡中央病院長
おはようございます。聞こえています。
●中川中央病院事務局長
聞こえています。
◎尾崎委員長
おはようございます。よろしくお願いします。
次に、厚生病院の皆川病院長、中西事務局長、こちらの声は聞こえていますか。
●皆川厚生病院長
はい。聞こえています。
●中西厚生病院事務局長
はい。大丈夫です。よろしくお願いします。
◎尾崎委員長
それでは、オンライン参加の4名の映像と音声が確認できましたので、オンライン出席と認めます。
では、病院局に係る付議案の予備調査を行います。
執行部の説明は要領よく、マイクに向かって簡潔にお願いします。
質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
まず、広瀬病院事業管理者に総括説明を求めます。
●広瀬病院事業管理者
病院局の議案説明資料の当初予算等関係を御覧ください。2ページをお願いします。病院局からは、当初予算案及び予算関係以外の付議案を12件、1件が条例改正、ほかの11件は診療費の権利放棄に関するものです。
おめくりいただいて、4ページをお願いします。まず、当初予算については、そちらに総括表を掲げています。合計の欄の収入あるいは支出の数字については、後ほど詳細を御説明申し上げますが、来年度については、光熱水費の高騰等に伴う部分が約7億円弱増嵩しています。
主な事業についてです。中ほどに記載していますが、まず、中央病院におきまして、超高精細なエックス線透視診断装置などの機器の整備あるいは更新を考えておりますし、厚生病院におきましては、高圧受電設備に予備受電設備を整備することなどの設備あるいは機器の整備、更新を中心に考えています。そのほか、併せて機器の保守点検業務ほかの債務負担行為をお願いするものですし、先ほど申し上げました債権の放棄についても、これはいずれも債務者が裁判所におきまして免責許可が確定したことに伴うものです。さらに、条例改正については、厚生病院で標榜しております診療科に胸部外科を追加する条例改正を予定しているものです。
詳細は担当局長から御説明申し上げます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
◎尾崎委員長
竹内病院局長兼総務課長に説明を求めます。
●竹内病院局長兼総務課長
資料の5ページをお願いします。まず、中央病院に係ります収益的収支の御説明をします。
最初に、大変申し訳ございません。資料の修正を2か所お願いさせていただければと思います。中央病院では、病院事業収益の医業収益の欄の入院収益の1日平均患者数の令和4年度予算差引きCマイナスAのところが△の7になってございますけれども、こちらを△の8にお願いします。また、その下、外来収益の1日平均患者数、69とありますけれども、こちらを70に訂正をお願いします。大変申し訳ございませんでした。
それでは、説明をします。
まず、病院事業収益ですけれども、令和4年度予算に比べまして約7億3,000万円余の増額をお願いするものです。御案内のとおり、今、コロナ禍にありまして、その状況がどうなるのかが分かりませんし、また、今年の5月にはコロナの5類への移行が決まっています。そういうところを踏まえますと、患者さんの動向についてもどうなるのかというのがなかなか見通せない状況下ではありますけれども、令和4年度の実績を踏まえまして、令和4年度よりも若干患者数が回復するのではないかと見込みを立てて収益を算定しています。また、資料の中ほど、医業外収益です。そこの上から3つ目、補助金の欄、空床補償がありますけれども、こちら、令和4年度予算は1年度分ということで約9億円の予算を計上していましたが、令和5年度については、これもどうなるのかまだ見込みが立ってございませんけれども、5億5,000万円余の空床補償を計上しています。
その下、病院事業費用です。こちら、冒頭、管理者からもございましたが、光熱費の増、あるいは給料の増がありまして、令和4年度予算に比べて2億9,000万円余の増をお願いするものです。給与費の詳細ですけれども、定数の増減はございませんが、昨年度の人事院勧告等を踏まえ、給料表の改定、あるいは勤勉手当の支給月数の増等があります。その関係で給与費が2億9,000万円余の増となってございます。
おめくりいただいて、6ページです。経費の欄の光熱水費です。こちらにいわゆる電気代等が入ってございますけれども、令和4年度予算に比べて5億3,000万円余の増をお願いしているものです。
その結果ですけれども、下、病院事業収益引く病院事業費用です。令和5年度予算については、令和4年度に引き続き△12億円余の赤字予算にはなりますが、こちらをお願いしたいと考えています。
また、7ページの資本的収支です。こちら、医療機器の更新あるいは工事に係る経費の収支予算になってございます。支出について、高度な放射線機器等を購入しますので、そちらの資産購入費に充当する起債を借り入れますので、それに係る額を計上しています。
続きまして、8ページをお願いします。厚生病院の収益的収支です。病院事業収益で、令和4年度予算に比べまして2億8,000万円余を減額した予算をお願いします。患者数は、厚生病院も中央病院と同様に、入院患者については若干回復が見込めると考えておりますし、一方、外来患者は、令和4年度が若干多いという感覚を持っておりますので、令和5年度については若干減る見込みを立てて収益を計算しています。また、医業外収益のところの補助金ですが、空床補償ということで、令和4年度の予算は15億円余を計上していましたが、令和5年度は半年分ということで10億円余の空床補償経費を見込んでいるところです。
また、その下、病院事業費用ですけれども、令和4年度に比べまして3億7,000万円余の増額をお願いするものです。こちら、中央病院と同様ですけれども、給与費が令和4年度に比べまして1億4,000万円余の増、また、右の9ページになりますけれども、光熱水費ということで、こちらは主には電気代の高騰にはなりますが、令和4年度予算に比べまして1億4,000万円余の増の予算を計上しているところです。
その結果ですけれども、9ページの一番下のところ、病院事業収益引く病院事業費用ですけれども、厚生病院の収支の予算は、約10億円余の黒字を見込んでいるところです。
続いて、10ページは、厚生病院に係ります資本的収支になります。こちらは説明は省略をしますし、また、11ページ、12ページについては、病院統括管理費です。こちらは病院局総務課におきます人件費あるいは事務費の予算計上になってございますので、説明は省略します。
続いて、13ページから19ページは、先ほど予算の概要を御説明しましたけれども、その款項目の内訳になってございます。こちらも説明は省略させていただきます。
続いて、資料の20ページをお願いします。冒頭、中央病院の機器の購入ということで説明がございましたけれども、それの詳細を説明させていただくものです。
まず、中央病院デジタル式循環器用X線透視診断装置整備事業として1億4,190万円をお願いするものです。こちらの器械ですけれども、この器械を用いて治療する前にCT、MRIを利用して画像の検査をします。この既に検査をした画像を用いて3Dナビゲーション、これはいわゆるカテーテル治療をすることになりますので、医師が手技をする際に3Dナビを用いていけばより簡単と言ったら言葉が悪いですけれども、より正確な手技ができるというものでして、これにより手技の時間が短くなることが予想され、患者さんの被曝線量、あるいは診療機能の向上を図ろうというものです。
続いて、資料の21ページをお願いします。こちらも同じく中央病院ですけれども、放射線機器(スペクトラルCT)の整備事業で1億8,370万円をお願いするものです。こちらの整備予定の機器ですけれども、従来のCTとは違いまして、一度に2つの異なったエックス線のエネルギーを照射することが可能な装置になります。一度に検査することによって患者さんの被曝量が少なくなる。また、この機器の特徴としまして、画像のコントラスト、濃淡ですね、そちらを改善させた画像を撮ること、あるいは造影剤を用いたCT検査も同時に行うことができることで、画像がより鮮明になることで診断機能が増す。あるいは一度で検査が終わることで患者さんの被曝線量が軽減する。そういった機能の向上を図るものです。
続いて、22ページをお願いします。こちらは厚生病院になります。厚生病院高圧受電設備改修工事です。こちらの工事は令和4年度に実施設計を行っておりました。それがまとまってまいりましたので、いよいよ工事に取りかかるということで、令和5年度は1,980万円をお願いし、また、あわせまして、所要設備を発注してから納期に一定程度の期間、これは12月程度と今お聞きしておりますけれども、長期にわたるので、併せて3,010万6,000円の債務負担行為をお願いするものです。厚生病院におきましては、その受電施設がいわゆる外来・中央診療棟の地下で受電しています。この1回線のみで受電していることから、仮に水害が起きた場合には水没して受電ができなくなるというおそれがありますので、それとは別に病棟部分の4階に予備の受電設備を設けようというもので、これによって水害時の電力供給が可能になると同時に、水害以外の停電においても別回線で電気を引くことができるということですので、病院機能の低下リスクを下げようというものです。
続きまして、23ページです。こちらは病院事業会計の予定キャッシュフロー計算書です。説明は省略します。
続いて、資料の24ページから29ページ、こちらは給与費の明細書になってございます。詳細の説明は省略させていただきますけれども、24ページの1、総括の下の手当の内訳の欄があります。そちらの一番右側に救急医療機関勤務臨時手当があります。こちら、令和4年度に看護師の処遇改善を図るということで国が施策を進められました。その関係で、令和4年の9月までは補助金による措置、それから、令和10年度以降は診療報酬によるその部分の評価の加算の措置がされました。補助金から診療報酬の加算になる際に、処遇改善の目安となる金額も4,000円から1万2,000円に増額された経緯があります。そういうことになりまして、私どもも後期、10月以降については看護師の処遇の改善の増額を図ったところでして、それに見合う増額ということで、令和4年度と令和5年度を比べまして5,400万円の増が図られているという結果です。
続いて、30ページをお願いします。債務負担行為に関する調書です。合計12件の債務負担行為をお願いするものです。まず、資料の一番上、中央病院におけるMRIの保守点検業務委託、こちらは、既に契約している保守点検が本年度で契約が切れますので、改めて令和6年、7年の2か年の債務負担行為をお願いするもの、それから、その下、中央病院のオンライン資格確認用顔認証付カードリーダーの保守点検業務委託から、下から2番目、中央病院の医療情報システム(RIS/PACS)保守業務委託、こちらは新規で債務負担行為をお願いするものです。こちら、機器の新たな整備に伴うもの、または単年度契約していたものを少し見直しを進めさせていただいて、複数年契約の債務負担行為をお願いするものです。また、一番下の厚生病院の高圧受電設備改修工事は、先ほど説明させていただいた債務負担行為になってございます。
続いて、31ページから37ページは予定貸借対照表、それから予定損益計算書になりますので、説明は省略させていただきまして、資料の38ページをお願いします。鳥取県営病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例です。管理者からも冒頭説明がございましたが、厚生病院におきましては、従来から肺がん、乳がんなどの治療をやっておりましたけれども、その標榜については、外科という標榜でやっておりました。こちらを来年度から改めまして、診療体制の専門化を一層図ること、また、患者さんや各診療所にとってもより分かりやすくなることを目指して、厚生病院の診療科に胸部外科を加えようというものでして、施行期日は令和5年4月1日からと考えています。
39ページは改正前後になりますので、御確認いただければと思います。
続きまして、資料の40ページ以降、最後、50ページまでですけれども、こちらは合計11件の権利放棄をお願いするものです。冒頭、管理者からもございましたが、債務者の裁判所による免責許可決定の確定等に伴うものでして、合計金額は230万円余の多額にはなりますが、権利放棄をお願いしようというものです。
◎尾崎委員長
続いて、本日は、廣岡中央病院長と皆川厚生病院長にオンラインで御出席いただいています。順次、各病院の現状と令和5年度に向けた取組について、簡潔に御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
●廣岡中央病院病院長
現状と令和5年度に向けての取組等を御説明したいと思います。
まず、新型コロナウイルス感染症に関してですが、年末年始の第八波で患者さんが急増しました。その結果、基礎疾患、例えば呼吸器疾患、また糖尿病、そういった基礎疾患をお持ちの高齢者が感染することによって重症化し、命に関わる方が多数出てきました。同時に、当院の職員もお子さんや御家族から感染したり濃厚接触者になったりした結果、やや人員不足が出現しました。そのために、手術の延期とか入院延期もお願いせざるを得ない状況となりました。さらに、後方支援病院でもコロナ対応で当院からの転院ができなくなったりした結果、特に1月は新規の入院ができないときがあったという通常医療の逼迫が起こってしまいました。しかしながら、2月に入り、コロナ感染者数は減少し、現在、通常医療の逼迫は少しずつ改善しているところですが、まだまだ予断を許さない状況です。
令和5年度に向けてですが、5月8日から第5類になるということです。しかしながら、新型コロナウイルスが消滅するわけでもなく、変異株が、また新たなものが出現することも予想され、病院内では引き続きの感染予防対策は必要と思っています。特に院内でのマスク着用や新たな波が来たときの入院調整、あるいはPCR検査の補助金、そういったことは何らかの形で継続していただけるとありがたく思っています。3月に政府が種々の具体策を示していただけるとのことですが、それを見た上で、院内のマスク着用とか面会禁止の緩和、そういったことを、東部医療圏の各病院長会議を開催しまして、ある程度歩調を合わせて東部圏域一丸となってコロナ対応をしていきたいと考えています。
令和5年度から大学の感染症内科の先生に診療支援をしていただけることになりました。さらに、令和6年度からは、感染症内科の先生2人が常勤になって来ていただけるという確約を取りました。そこで、東部圏域においても、次期改革プランの新興感染症対策が充実してくるのではないかと思っています。
次に、高度急性期医療の推進が当院のミッションですが、その中でも救急医療、がん医療などには特に注力しています。救急関連では、20年以上この東部圏域では救急医が育っておりませんでした。そこで、若い医師の育成が喫緊の課題です。本年度、2人目の専攻医が当院の救急集中治療科に入ってくれ、救急体制の充実につながってきています。また、24時間体制で三次救急を救急科が担当しているおかげで、いわゆる救命率、今までは亡くなっていた可能性が高かった方の救命率が格段に向上しています。私自身もその働きぶりに実は感心しているところです。
次に、がん医療ですが、コロナ禍のため、がん検診受診者が2020年度に激減しました。2021年、2022年、本年度にかけてかなり改善してきましたが、今後、がん検診を受けなかった方が進行がんとなって、そういった患者さんが増えていく可能性もあります。そこで、がん検診のみならず、通常の外来でのがんの早期発見とともに、手術療法、化学療法、放射線療法、そういったところの早期治療、さらにはがんゲノム医療にも結びつけていきたいと考えています。本年度は、放射線治療専門医、乳がん専門医、そういった専門医の方の確保でがん医療がより充実してまいりましたが、来年度に向けて、大学と連携して新たな新がん治療の充実を図っていきたいと考えています。
次に、地域病院との連携に関してです。東部圏域病院長会議で提案したシミュレーション人形がこの2月から3月に当院のシミュレーションセンターに納入されることになりました。本日、その一部が納入されます。そこで、4月から当院に東部圏域の若い先生方に研修に来ていただいたり、また、その人形を貸し出ししたりして、ドクターだけではなくて、看護師、検査技師等の育成を東部圏域で共同して行っていきたいと考えています。さらに、現在、市立病院、岩美病院、尾崎病院などに当院から診療支援を行っていますが、来年度に向けて東部圏域病院長会議等でさらなる連携と役割分担を進めていければと考えています。
2024年からの働き方改革が目の前に迫ってまいりました。当院の宿日直は、救急車や直接来院する方で夜中も急患対応が必要となっています。そのため、いわゆる寝当直と言われる状況には365日なりません。それで、当直時間は全て時間外勤務とせざるを得ない状況となっています。いわゆる当直許可が取れないというものです。そのため、毎日6人泊まっていますが、6人の内訳は、一般当直、EC当直、ICU当直、それからNICU当直、さらには研修医2人、その6人全ての時間外手当を支払わなくてはならなくなりまして、べらぼうに高額となって確実に経営を圧迫してしまうため、さらなる経営改善と収益確保が喫緊の課題となっています。
最後に、経営に関してですが、本年度復帰できたDPC特定病院といういわゆる大学病院に匹敵しますよという認定ですが、それに認定されることで収益も増加しています。そこで、再来年度、これを継続できるように、在院日数短縮、診療密度増加にさらに注力していきたいと考えています。
また、本年度4月に診療報酬改定が行われましたが、その内容に多くの知見を有する職員を大学から招聘した結果、種々の見落としや厚生局の指導、そういったところの準備、それに当院の経営に非常に貢献していただくことができました。
引き続き、来年度も増収目的で新規入院患者の確保、手術件数増加、経費節減、薬剤、バイオシミラー等の使用等をさらに推進していきたいと考えています。今後、東部になくてはならない病院、大学に匹敵する病院、さらには県民に開かれ、信頼される病院になることを目標として尽力していきたいと考えています。
以上、令和4年度の現状と来年度に向かっての取組について御説明しました。さらなる御支援をお願い申し上げます。
◎尾崎委員長
ありがとうございました。
では、続いて、皆川厚生病院長、お願いします。
●皆川厚生病院病院長
厚生病院長の皆川です。よろしくお願いします。
まず、厚生病院の本年度……。
◎尾崎委員長
聞こえないようですが。
●皆川厚生病院病院長
診療報酬改定の……。
◎尾崎委員長
少し不具合があるようですね。聞こえますか。画像は映っていますが、声が聞こえません。皆川院長、声が聞こえないようですが。
●皆川厚生病院病院長
音声が聞こえ…。
◎尾崎委員長
調子が悪いですね。
では、厚生病院は後にしたいと思います。回復しましたらまた続けさせていただきます。
では、質疑を先にお願いします。どなたかありましたら。
○市谷委員
廣岡院長、ありがとうございました。さっきお話しいただいたコロナ対策で年末年始非常に御苦労があったということで、テレビでも先生がお話しされていたのを私も見させていただきました。
それで、先ほど少しお話にもあったのですけれども、国は5月8日から新型コロナの感染症法上の位置づけを5類に引き下げるということですが、コロナがなくなるわけではないので、引き続き感染症対策をしていくことの重要性だとか、あと年末年始で救急が非常に増えて、後方病院での受入れも大変になっていて、現状を目の当たりにされて、そこに対するもっとこうあったらというような、どういう行政施策が必要なのかという辺も少しお話を聞かせていただけたらと思います。
◎尾崎委員長
廣岡中央病院長、お願いします。
●廣岡中央病院病院長
御指摘のように、コロナがなくなるわけではありませんので、引き続き、院内でのマスク着用、それから、面会制限を今していますが、そういったことは東部の病院の院長先生方と協議して、同じような歩調を取っていきたいと。
それで、もう一つお願いしたいのは、入院調整。5類になったからどこの病院に行ってもいいですよと言われても、今まで感染予防はされているけれどもあまり受け入れておられなかった病院が果たして同じように受け入れていただけるかはちょっと何とも分からない状況です。そうなると、いわゆる今までと同じような病院に搬送されてくる。あるいは患者さんがいらっしゃる。そういったときに、我々は東部の中で助け合っていかなくてはいけませんので、ある程度役割分担というのは決めているのですが、やはり入院が一つの病院にどんどん偏ってしまうとそこが疲弊しますので、入院調整を何らかの形で行政でお願いできたらと思いますが、もうそれをしないということであれば、我々病院長会議でどうするかを検討していきたいと考えています。
もう一つは、今、入院前にPCR検査をして、陰性だった患者さんに入院していただいています。感染していない人も全員PCRをしており、今後、補助金等がないとかなりの持ち出しになってしまうこともありますので、そこら辺を行政的に少し御支援いただけるとありがたいと考えています。
○市谷委員
先生、ありがとうございました。私も同じように思っていることがありまして、やはりこれからどこの病院でもといってもなかなか、対策が取られないとそういうことにもなりませんし、では入院調整となって、中央病院にとなったときに、またそれはそれで対策のための先ほどおっしゃられたPCR検査だとか、いろんなことが後退してしまうと、これまでできていたこともできづらくなるということがあると思うのです。ですから入院調整ももちろん何らかの形でしていかなければならないと思いますし、そのためにも対策をむしろ充実させるぐらいなことでいって、中央病院の役割もきちんと果たせるようにということを言っていきたいと思います。
○野坂委員
本当にこの間、医療機関で最前線で感染症と闘っていただいていまして、今日まだそれは続いているわけですけれども、大変な御苦労だったと推察いたしています。
そこで、私は別の観点からぜひとも先生の御意見も賜りたいと思うのですが、今回、2類から5類へ見直しをされるという、ウィズコロナとして、社会、日常、経済を回していくことにかじを切ったということだと思います。この間、感染症との直接的な対応は別として、先ほど先生が言われました例えばがん検診の受診控え、あるいは想像するに、この間、日常的な社会生活ができなかったので認知症がかなり進んでいるとか、がんに限らず基礎疾患の様々な検診がされていないという、どういうのでしょう、コロナの陰に隠れて随分と深刻な状況はあるのではないかと思うのですね。この感染症について、医学的、科学的な知見が積み上がって2類から5類に見直すという判断だと私は理解しています。それは一定のリスクを社会が受け入れていく、許容していくことだとも理解しています。これを見直したにもかかわらずその辺の理解が進んでいかなければ、先ほどおっしゃった入院調整、いわゆる医療機関の受診の偏在とか偏り、こういったものは分類を見直してもそこの意識が変わらなければずっと継続していって、過重に負担がかかるという、いわゆるトータルでの医療サービスが提供していけない。地域医療のパフォーマンスが低下していく。したがって、非常に深刻な状態が継続する。このような弊害があるのだろうと思うのです。したがって、自治体もそうですけれども、様々な関係機関との会議も含めて、切替えの議論も踏み込んでされていくべきだと私は思うのですが、先生はどのようにお考えでしょうか。
◎尾崎委員長
廣岡中央病院長、お願いします。
●廣岡中央病院病院長
今御指摘されたことはまさしく私もそのように思っています。これがインフルエンザ並みになってきたら多分どこの病院も受け入れていただけるし、学校安全法ですか、インフルエンザになったらちょっと登校しないというのがあります。しかしながら、インフルエンザ並みにするためには、医療機関とかがわあわあ言ったとしてもなかなか進みません。今、野坂委員がおっしゃったように、一般の方がこのリスクを許容するためには、いろんな箇所でいろんな議論をして、国民に周知していく、これがやはり一番なのかなと思っています。そのために、行政にもそういったことをある程度周知していただきたいですし、民間的に我々が患者さんに向かっていろんなことを周知する。会議の結果、リスクはある程度ありますよと、しかしながら最低限これは守りましょうねとか、そういったことをどんどん発信していくべきだろうと考えています。おっしゃるとおり、私もそのように理解しています。
◎尾崎委員長
よろしいでしょうか。
ほかにありますか。
なければ、厚生病院の皆川病院長、オンライン、接続されていますでしょうか。
●皆川厚生病院病院長
音声いかがでしょうか。
◎尾崎委員長
聞こえます。映像も出ています。
●皆川厚生病院病院長
では、再開します。
まず、今年度の厚生病院の運営状況について、簡単にお話しします。
令和4年度改定、2年に1回の改定の初年度に当たりますが、この改定は中小の病院にとっては追い風要素は全くなくて、非常に厳しい改定になりました。弱音は吐けませんので、そんな中でも多職種によるチーム医療に関する評価など、新設の加算の早期算定に向けた体制をつくりました。それから、長年の懸案であった、薬剤師の病棟配置で得られる病棟薬剤実施加算等の従来からあるけれども達成できなかったものを確実に取っていこうということで、地道な努力を行ってきたところです。
また、毎年恒例行事として行っていますが、診療科ごとに全医師を集めて自分自身の診療の質について、経営の側面から一緒に考える機会を持っています。意識も大分向上してきたかなと思っています。
先ほど来出ておりますように、本当にコロナに振り回された1年でした。中部地域は人口の割には発生率が高くて、今も県内では一番高い感染率が持続しておりまして、病床の逼迫状態は現在も続いています。院内感染の防止のために、職員には行動制限も含めて我慢をずっとしてもらっており、その上で慎重な運営に心がけましたが、昨年の夏の第七波、それからこの冬の第八波、院内感染が続発しまして、感染の出た病棟については2週間以上の新規入院を停止するという状況に陥りました。そういったこともありましたので、入院に関する稼働状況は残念ながら昨年を下回る見通しです。ただし、診療の質向上に努めた結果として、現時点では外来収益を含め前年度を上回る収益確保が可能と見込んでいます。
費用削減については、抗がん剤と同時に使えます分子標的薬など高額な医薬品が非常に増えています。こういったものをターゲットにして薬価交渉を進める。あるいは後発品への切替えを促進して、何とか抑制をしようと頑張っています。
一方、職員の処遇改善の手当、それから職員感染による勤務者の振替で生じる時間外勤務手当などで人件費が増加しました。また、これは病院だけの事情ではありませんが、電気、灯油等の高騰によって大幅な費用増が不可避でしたから、補助金を除いた本業の医業損益は昨年よりは悪化の見通しになります。診療報酬は2年に1回改定になりますが、社会の物価上昇とか人件費上昇を即座に反映できるものではありません。したがいまして、しばらくは厚生病院は地道な努力を重ねながら我慢の経営が必要と考えています。
来年度に向けてということで、まだ正式な発表はありませんが、また、中央病院も同様だと思いますが、地域がん診療連携拠点病院の更新が可能になる見込みです。しばらく常勤の病理医が不在でしたが、来年度は何とか確保できることになりましたので、検診業務の定量化に基づいて、またがん患者さんが増えてくると思いますので、より迅速な病理診断を目指してがん診療の質向上を図っていきたいと思っています。
働き方改革が令和6年4月からスタートしますが、医師の時間外労働規制が問題です。厚生病院では労働基準法の上限で年960時間に収めることを目標に、医師の労務時間短縮計画を策定して労働時間管理を行っているところです。医師の働き方改革を踏まえて院内の組織を見直して、医師事務作業補助員の業務拡充と増員ということで、タスクシフトで医師の労働時間を短縮しよう、また、病棟薬剤師が配置できるようになりましたので、医療安全の向上のみならず、医師、看護師のタスクシフトに役立てばと期待しているところです。
今後のコロナの対応については、先ほど来お話が進んでおりますので、特に追加することはありませんが、国から示されるロードマップ、それから制度の中身が全く今は分かりませんので、院内感染の防止対策はやはり5類になっても今のままでいくしかないと思っています。その点で、当院では7階を今専用病棟化しておりますので、ほとぼりが冷めるまでは1病棟に集約して患者さんを管理させていただこうかなと考えています。
以上です。経営のあまりよくない話で申し訳なかったですが、引き続き御支援のほどよろしくお願い申し上げます。
◎尾崎委員長
ありがとうございました。
皆様の中で御質問ありますか。
○市谷委員
皆川先生、ありがとうございます。
本当にコロナのことでいっても、多分、中部圏域になると厚生病院が中心になってやると。東部と違って後方で受け入れる病院もなかなかないということではないかなと思うのですけれども、今、病棟を1つ全部そこに当てておられるということで、結局コロナがなくなるわけではないので、そこはもう意を決してずっとそれで続けていかれるというお話だったと思いますが、そこに対する行政の支援はどういうものが引き続き必要かということをお聞かせ願えたらと思います。
先ほどからお医者さんの働き方改革のことがあって、残業代を出すことになるのは当然のこととしても、医師不足ということがあると思うのですけれども、医師確保をしていくに当たってのもう少しこういう手だてがとかということをお聞かせ願えたらなと思います。あと診療報酬のことでいきますと、ちょっと繰り返しの話になってしまうかもしれませんけれども、増額する人件費とか光熱費に対しての報酬がきちんと反映されるものになるべきだというお話だったかなと思いますが、改めてその点について確認をさせていただけたらと思います。
◎尾崎委員長
皆川病院長、お願いします。
●皆川厚生病院病院長
委員おっしゃいましたように、中部でコロナを正直一手に引き受けてという状況で、今もって苦しんでいる状態です。何の支援を期待されますかと言われると、やはり病床確保に対する補償を期待したいと思います。今まで随分補助金を頂いてきましたが、そのようなわけにはいかないと思いますが、やはりある程度犠牲を強いているところは少し評価の対象になってもいいのかなと思っています。
医師確保については、厚生病院のブランド力が私の責任もありまして若干不足しているかもしれませんが、少しずつ研修医も順調に増えてきていますし、鳥大ともいろいろお願いに上がったり連携したりということで、順番は中央病院の後になるかもしれないけれども、何とか人を送ってくださいということで調整しながらやっているところです。医師の働き方改革にも通じますけれども、やはりやる気のある先生たちがやる気を発揮できるような設備を整えないといけない。人の確保だけではなくて、高度医療を展開するのに中核病院として恥ずかしくないようなものはやはり少しずつそろえていきたいと思っていますし、計画もしていますので、その辺のまた予算に関する支援も引き続きお願いできたらと思っています。
人件費云々のことについては、私は若干疎いのですが、診療報酬上、冒頭でお話ししましたように、割と大規模病院に対しては手厚い改定だったのですが、愚痴を言ってもなんですが、中小病院にとっては現状を何とか維持するぐらいが精いっぱいというので相当苦戦が強いられるだろう、そういう声がいろいろ聞こえてきます。次の改定にはもう少しソフトランディングをしていただいて、中小病院が生き残れるように期待しているところです。
お答えになっていないかもしれませんが……。
◎尾崎委員長
ありがとうございました。
そのほかありますか。
○福間委員
病院局、ちょっとお聞かせください。5ページの中央病院の収益的収支の医業外収益の補助金、空床補償が約5億5,000万円ですよね。それから、8ページの厚生病院の同じ補助金の空床補償は10億円台ですよね。この違いは、先ほど来お話があるように、中央病院の場合は鳥取市内の幾つかの病院との役割分担、連携がうまくできているけれども、厚生病院の場合は中部地区における最大の拠点病院ということで、大方のものをここが全部背負っているのだと、だから空床補償も中央病院に比べれば厚生病院がほとんど倍に近い額を予算措置しているのだという理解でいいのでしょうか。ただ、今までの議論でいきますと、経済活動もやはり放っておけないということで、コロナへの対応を政治の力で大きく変えようとしているわけです。そのことが、今お話があったように中部では分散ができないとなったときには、やはり厚生病院に背負ってもらわないといけないわけでしょう。そこら辺はうまくかじ取りができるのかなという気がちょっとするのです。空床補償の金額が倍半分違うわけですからね。だからこれをきちっと補償していくのですねということの念押しがしたいのです。どうなのかなということを。結局政治力で経済優先にいこうという話を今出そうとしているわけですから、それを全面的に否定もできないと思う。しかし、現実はこういう実態があるということなのですが、どうなのでしょうかということです。私の言っている意味が分かりますか。
●広瀬病院事業管理者
数字的なところは、単価の面もないわけではないのですけれども、やはり病床の確保している数が当然算出基礎になりますので、そういった観点で違うということで理解をしていただければよいと思います。
まさしく病院長からも今申し上げさせていただいたところでもありますけれども、例えば、今、福間委員がおっしゃった部分に関して、知事会でも、そういう補償はソフトランディングというところも含めてしっかりやっていただかないと、いきなりモードチェンジということはできないというところを全国共通の認識として持った上で、政府に要望をしているというのが実情だと思います。
中部に関して言えば、やはりなかなか後方支援といいますか、ほかの受入れが、例えば5類になったときには病院に限らず、クリニック、診療所ですね、もちろん入院は別ではありますけれども、受診という意味ではここも含めてという部分も当然出てくるところではあろうかと思います。そういう意味でも、例えば医師会も含めてどうそれを、先ほど野坂委員の質問にもあったような国民の意識も含めたところ、それは医療機関の意識でもある。それをどうやって5類に、ある意味それがありきの展開かなと個人的には思いますけれども、でもその前提の中でも、極端に言うとリスクをみんなでどう分担するかということでもあるかと思いますが、それにどう向かっていくかというのは、県の方針としては、基本的には医師会等と協議しながらそういう環境、どれだけ診ていただける医療機関を増やしていくかというのを、3月の上旬ですか、予定されている政府のロードマップを待たずに向かっていこうと、今、これはコロナ本部なのか、福祉保健部なのか、検討していると私は聞いておりますので、そういったところをやっていく。今、福間委員がおっしゃったことに対し、中部は特にそうかもしれませんし、対応していくことが求められていると。それに対して、病院長からも今申し上げたところですし、私でも必要に応じて県の所管部局にも話をさせていただければと思っています。
◎尾崎委員長
よろしいでしょうか。
そのほかありますか。
○野坂委員
先ほどの追加みたいなお尋ねになるのですけれども、約3年にわたってコロナ禍があったわけです。この間、検診とか、様々受診率が低下していると。それによってがんに代表されるようなものが一体どの程度影響が出てくるのかというのは、例えば受診率の低下とか、そういったもので予測できるものなのか。仮にできるとすれば、それに対してやる一手は早期の検診を働きかけていくということなのか分かりませんけれども、それはかなり力を入れて今まで以上に加速してやっていかないと、後の県民の健康という問題に深刻な影響を与えてくるのではないかなと。ここはかなり踏み込んだ対策が必要ではないかなと思うのですが、先生方で何かアイデアがあればお聞かせください。
もう1点は、管理者にお尋ねしたいのですけれども、ここに免責決定の報告があります。中身を見ると、連帯保証人がついているケースとついていないケースがある。金額もまちまち。まず、この対応はどうなのかということと、これを見ると連帯保証人も同時に免責決定みたいな格好になっていて、連帯保証の意味をなさないと思うのですけれども、これはなぜこういうことが発生しているのでしょうか。
◎尾崎委員長
では、まず、中央病院の廣岡病院長、お願いします。
●廣岡中央病院病院長
御質問されたことは私も全くそのとおりだと感じています。
まず、がんですけれども、受診率が低下したので、進行がんで発見される率が今後増えていく可能性が多分あるという認識でございますが、これは大学の医学部長とも時々お話をするのですけれども、同じ認識です。
そこで、どうしたらいいかということですけれども、現在、鳥取県のがんによる死亡率が非常によろしくない。ちょっと前までは全国最下位とかでしたので、なぜがん死亡率が高くなっているのか、それを公衆衛生学講座で解析していただいているところです。それを見て、大学と一緒かもしれませんが、そういったリスク、因子をぜひいろんなところで広報して、そういった方はがん検診を受けましょう、そういったことを周知していくことは今後さらに必要になってくると思っています。がんだけではなくて、成人病についても、やはり心疾患とか脳卒中、そういったことを広報していくことは必要であろうと考えています。
◎尾崎委員長
では、皆川厚生病院長、お願いします。
●皆川厚生病院病院長
私自身は婦人科医でして、子宮がん検診の取りまとめ役をしています。そこでも委員から御指摘がありましたように受診率の低下というのもあるのですが、もっと問題は、精密検査の受診率も下がっているのです。引っかかっているのに精密検査を受診していない。これは福祉保健部の健康政策課も非常に問題視していまして、これをどう解決していくか、非常に問題だと思います。
私個人の私見としては、子宮がんの場合は、今、HPVワクチンの積極受診勧奨が始まりましたので、いろんなところで声高にワクチンを打ちましょうという話が出ています。そこに乗じてワクチンと検診を2本立てでプロパガンダしていくことが大事かなと思っています。
がん検診で私自身が思うのは、やはりテレビの威力はすごいので、テレビで今はがん検診の受診率が下がっていますと、早期発見に心がけて、皆さん受診しましょうという呼びかけを行政絡みでやっていただくと、私は効果が絶対あると思っています。
◎尾崎委員長
竹内局長、お願いします。
●竹内病院局長兼総務課長
まず、1点目の債務者と連帯保証人のケースです。外来診療の場合には連帯保証人を求めておりません。また、入院するに当たって、連帯保証人をお願いすることが基本的な条件になってございますので、入院にかかる経費については連帯保証がある、外来についてはないと御理解いただければと思います。それから、債務者の方がまずは免責、その後、連帯保証人が免責というケースです。まず、債務者の方が破産決定した場合、その債務は連帯保証人が引き継ぐことになりますので、連帯保証人と随時交渉はしていたのですが、その後、連帯保証人の方も破産が決定されたという経緯があります。したがいまして、債務者と連帯保証人の両方の方が破産、免責許可となるケースが今回のケースということで御理解いただければと思います。
○野坂委員
それは説明になっていなくて、書類見れば分かりますよ。だけれども、連帯保証人を取る意味、目的があるわけでしょう。手続的には連帯保証人のところに名前を連ねればそれで手続が終わるということであれば、連帯保証人を取る意味がないわけでしょう。こういったケースというのは、例えば生活が一体的になっているとか、何らか連動して免責決定になっているわけですから、いわゆる連帯保証人としての能力がないというのは初めから分かるような話ではないのですか。違うのでしょうか。
●竹内病院局長兼総務課長
これも基本的なことにはなるのですけれども、入院される患者さんが連帯保証をお願いする際には世帯を分けて、何ていいますか、経済が別な方をお願いするようにはしています。したがいまして、ちょっとここも野坂委員の質問に対して回答にはなってございませんけれども、同一世帯の方が連帯保証人になるというのは避けていただくようにお願いしています。
あと、入院に当たって、連帯保証人の方が、何ていいますか、治療費を支払っていただく能力があるかどうか、そういうところは、多くの方が入院されますので、そこを確認していくというのはちょっと実務上も現実的に難しいのかなと考えています。
また、一方で、これは昨年度からの取組にはなりますが、連帯保証人が取れない方、もしくは一人の方とかがいらっしゃいます。その方には連帯保証の債務保証を受けていただく会社を紹介して、掛金として3,000円程度は必要になるのですけれども、それを払っていただければ、連帯保証として機能していただくような会社と契約をして治療費の回収を図る、そういう仕組みを取らせていただいているところです。
○野坂委員
実務的に難しいと言われるのであれば、ずっとこういうのは発生しますよということを言われているのと一緒なことですから、今の保証保険的なことも含めて、実務で難しいのであれば、ではどういうチェックを入れていったらいいのかとか、見直していかないとなくならないでしょう。これはなくさないといけないでしょう。いろんなケースもありますから、例えばそういった何らかの保証人の代行なども一つは有効でしょうし、こういった事例を今後出していかないためにも様々検討していかないと。実務的には難しいなどと言っていたって答弁になりませんよ。
●竹内病院局長兼総務課長
委員の御指摘はごもっともで、当然、医療費の未収は発生させないというのが大原則であるのは間違いございませんし、なかなかすぐいい解決方法も思い浮かびませんが、知事部局サイドのプロジェクトチームとも連携しながら、未収金が発生した場合にはできる限り回収に努めていく。それから、先ほど保証会社の保険もありましたけれども、その辺も絡めて、病院と協力しながら未収金が発生した場合は回収する。できるだけ未収金が発生しない仕組みを考えていきたいと思います。回答にはなりませんけれども、努力してまいります。
●広瀬病院事業管理者
野坂委員がおっしゃられた観点では検討を進めてまいりたいと思いますが、正直なところ、救急で運ばれてこられて入院を拒むということはできませんので、その前に何か資産的なもののチェックとかという観点も含めての御質問といいますか、内容だったかと思いますので、現実的にどういうことができるかというところがやはりどうしても必要であろうかと思います。保険的なものというのは、今年度から始めたところですし、そういったところで患者様を、何ていうのでしょうか、ちょっと言葉は適当ではないかもしれませんけれども、決して選択するということではなくて、ただ、必要な医療は提供しつつも、しっかりとかかった医療費は払っていただけるということが、どういうチェックができるかということも含めて検討してまいりたいと思います。
○市谷委員
先ほど管理者からもお話がありましたけれども、医療を受けることを拒否してはならないと、それは国民医療を守るために当然の行政の役割やら病院の任務としてあるわけです。それで以前にも聞いたことがあるのですけれども、医療費の減免の条例の中に、県立病院の、あるはずなのですよ。だからきちんとそういうものを発動させていくとか、お金がないがために治療が受けられないとか、その後に生じた生活苦かもしれませんけれども、そういう仕組みを条例上持っているわけですから、きちんとそういうものを発動させて、命を守っていくということを私はぜひとも県立病院なりではやっていただきたいと思うのですけれども、いかがですか。
●広瀬病院事業管理者
私も正確に条例の規定等を今ここで申し上げるものではないものですから、申し訳ないのですけれども、やはり減免等に係る目的があってのことだと思います。それを踏まえた上で、運用として適切なものになるということは大事なことだと思いますので、そこの観点は持っていたいと思います。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○野坂委員
管理者も先ほど答弁で言われましたけれども、私も全く同感です。要するに経済状況で選別しろと言っているわけでもないわけですよ。一番大事なのは命ですから。それとこの問題は違うでしょう。これの債権放棄のプロセスというのは、今回こういうものが何件も出ていますけれども、それをなくしていく取組と先ほど言った医療提供云々という話は別ではないでしょうか。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
●広瀬病院事業管理者
不良債権といいますか、未納が生じないようにするということ、生じたものについてはしっかり回収をしていくということ、それは我々としてはしっかりと取り組んでまいりたいと思います。私が十分に委員の意図を理解していないところがあるかもしれませんが、その観点ではしっかり取り組んでまいります。
◎尾崎委員長
そのほかありますか。
なければ、次に、補正予算の付議案の説明を求めます。
質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
まず、広瀬病院事業管理者の総括説明を求めます。
●広瀬病院事業管理者
病院局の議案説明資料の2月補正予算等関係の資料を御覧ください。
3ページをお願いします。補正予算における主な内容としましては、まず、収益で医業収益は、入院収益あるいは外来収益の増加が見込まれるものですから、それについて補正をお願いしようとするものですし、支出については、医業費用で、先ほど厚生病院長からもあったかと思いますが、患者数が増えた。その分、診療材料費等が増加するものですから、このことに関しての増額をお願いしようとするものです。
なお、光熱水費については、昨年の9月議会で増額の補正をお認めいただいているところです。
あわせまして、債務負担行為について、3件設定をお願いしようとするものです。
詳細については局長から御説明申し上げます。よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
◎尾崎委員長
続いて竹内病院局長兼総務課長の説明を求めます。
●竹内病院局長兼総務課長
3ページをお願いします。中央病院、厚生病院とも、このたび人件費の使用見込額等が分かりましたので、それに合わせて増額補正なりをお願いするものです。具体的な費用、収益については、記載のとおりですけれども、当初予算のときに説明をしました看護職員等の処遇改善等による手当、それから勤勉手当の増額、それに併せまして必要な法定福利費の増、あるいは退職者が想定よりも多くありましたので、それに対する給付金の増等によりまして、中央病院で支出を2億5,000万円余、それから、厚生病院については1億3,700万円余の増額をお願いするものです。
あわせて、支出に伴う収入というものがあります。その部分を収益的収入の医業収益のところに記載しています。先ほどの看護職員の処遇改善の診療報酬が認められたことに伴う増、それから患者さんの増等に伴う増ということで、それぞれ中央病院で6億8,000万円余、厚生病院については1,600万円余をお願いするものです。
続いて、4ページ、5ページは、款項目別の費用の内訳ですので、説明は省略します。
また、6ページについては、キャッシュフロー計算書ですので、説明は省略します。
7ページに債務負担行為に関する調書があります。そちらを御覧いただければと思います。中央病院3件です。いずれも新規の債務負担行為をお願いするもの。内容については、機器の保守点検、もう一つは看護の教育ツールの利用料に係る債務負担行為です。
続いて、8ページ、9ページについては、予定貸借対照表です。こちらの説明は省略します。
◎尾崎委員長
ただいまの説明について、質疑がありますか。
なければ、報告事項に移ります。
質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
報告10、新型コロナウイルス感染症陰性者のコロナ専用病棟への誤入院について、竹内病院局長兼総務課長の説明を求めます。
●竹内病院局長兼総務課長
病院局の常任委員会資料の2ページをお願いします。厚生病院において救急搬送された患者様に対して新型コロナウイルス感染症のPCR検査を誤って陽性と取り扱ったことで、患者様をコロナ専用病棟に入院させ、適用外の抗ウイルス薬、具体的にはレムデシビルを投与した事案が発生しましたので、御報告します。
患者様は中部の男性の方です。1月24日、患者様が救急搬送をされ、診断の結果、入院が必要ということで、入院前のPCR検査を実施しました。そのPCR検査の結果ですけれども、陰性にもかかわらず、職員が誤って陽性ということで検査システムに登録、その検査システムに入力した結果が電子カルテに反映されました。その電子カルテを見た内科医師がコロナ陽性患者と判断をして、コロナ専用病棟に入院させ、レムデシビルを投与したものです。その翌日10時頃、救急搬送に対応した外科の医師、これはコロナの主治医とはまた別の医師にはなりますけれども、その医師がPCR検査のCt値がどうだったかというのを検査室に求めたところ、誤入力が判明したものです。
患者様への対応ですけれども、判明後、直ちにPCR検査を実施して陰性を確認し、一般病棟へ転棟をしていただいています。あわせまして、主治医より患者様、それから御家族に対して謝罪をしました。また、その後、副反応がないかどうかを血液検査等において確認し、異常はないということで経緯をたどっていますが、現時点でもう既にこの患者様は症状が軽快されて、退院されているところです。
検査結果の誤入力の経緯です。この検体検査は1検体のみ検査が可能なものでして、その検査結果はお店のレシートのようなもので結果が出されます。その紙を見て職員が検査システムに陽性、陰性、具体的にはプラス、マイナスで入力することになりますが、ここでマイナスと入力すべきところを誤ってプラスと入力したのが原因です。また、そのプラス、マイナスを入力した後に、それが正しく反映されているかどうかというのをそのレシート上の検査結果と合わせて照合するようになってございましたけれども、そこも十分できていなかったのが原因です。
再発防止策です。職員が検査結果をプラス、マイナスのみを入力するのではなくて、レシート上の紙と照合することを改めて徹底するのに加えて、Ctの検査結果も電子カルテに入力するように改めたところです。また、抜本的な対応としまして、PCR検査キット、それから電子カルテシステムを連携して、検査結果を職員の手ではなくて自動で反映させるよう、システムを改修する予定としているところです。
このたびはこの事案によりまして、患者様、それから御家族に対しまして御心配、御迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます。申し訳ございませんでした。
◎尾崎委員長
ただいまの説明について、質疑等ありますでしょうか。
○濵辺委員
確認なのですけれども、これは検査したサンプルが入れ替わったとかというのはないのですね。例えば陽性の方の検査が違う人のところに行って陰性の方がまた、入れ替わってこういうことになったということではないのですね。そうなったら逆に陽性の方が入院されないで外に出たということもあるのですけれども。今は中部も感染がかなり数が増えていますので、ちょっと心配するところなのですけれども、その辺はどうなのですか。
●竹内病院局長兼総務課長
私も最初、この事案の発生を聞いたときにその心配をしましたが、確認の結果、そういうことは起こっていないということです。この検査機器が1検体のみですので、1検体のみであればそういうのは発生しないということもありますし、確認の結果、入替えになったこともないということでお聞きしています。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○濵辺委員
今、感染は大分収まってきていますけれども、感染はまだ止まっていませんので、いろいろと御苦労かけるのですが、やはり人的な問題とか、また仕事が緊迫して疲れとか、いろんな面で集中力をなくしたりとか、考えることがあると思うのです。御苦労かけますけれども、今後こういうことがないように、注意をよろしくお願いします。
◎尾崎委員長
よろしくお願いします。
よろしいですか。
ほかにありませんでしょうか。
なければ、その他に移ります。その他、執行部、委員の方でありますでしょうか。
意見が尽きたようですので、病院局については以上で終わります。
厚生病院、中央病院の先生方もありがとうございました。
執行部入替えのため暫時休憩します。
午前10時28分 休憩
午前10時36分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
まず、福祉保健部に係る付議案の予備調査を行います。
なお、福祉保健部についても相当な分量がありますので、最初にささえあい福祉局、次に健康医療局と局ごとに分けて入替え体制で行いますので御了承ください。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを近づけて言っていただきたいと思います。
質疑については、終了後、一括して行います。
初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
まず、中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長に総括説明を求めます。
●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
福祉保健部の令和5年度当初予算議案説明資料をお願いします。
◎尾崎委員長
ちょっと失礼しました。最初に、11時になりましたらJアラートの試験放送がある予定です。全国一斉の情報伝達試験ですので、11時になりましたら中断させていただくことがあります。よろしくお願いします。
では、お願いします。
●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
2ページをお願いします。福祉保健部の当初予算関係等としまして、予算議案を2件、予算関係以外の議案を3件、また、報告事項として1件をお願いしています。
まず、一般会計当初予算、3ページを御覧いただけますでしょうか。合計を御覧いただきますと、前年度比較で12億800万円余りの増をお願いしています。これは、下の主な事業に並べております孤独・孤立を防ぐための包括的支援体制の強化、生活困窮者対策、障がい者の情報アクセス・コミュニケーション関連施策、高齢者対策、医療体制の充実など、喫緊に向かうべき課題に関する事業に積極的に取り組んだことなどによるものです。
2ページへお戻りいただきまして、議案第5号です。国民健康保険運営事業特別会計予算です。これは国保加入者のビッグデータを活用したとっとりデータ・ヘルスアップ事業のほか、国民健康保険の保険者としての国保の運営管理を行うための予算として541億円余りをお願いしています。
また、議案第43号以降については、予算以外の議案です。議案第43号については、児童福祉施設の設備等に関する基準の一部改正等に伴う改正ですし、議案第48号は、医師確保のための奨学金の充実に伴う債務免除条例の改正、また、議案第55号は、鳥取県赤十字血液センター用地として引き続き県所管の鳥取市江津の土地を無償貸し付けしようとするものです。
以上、詳細は担当課長から御説明をしますので、よろしくお願いします。
◎尾崎委員長
続いて、関係課長から順次説明を求めます。マイクを近づけてゆっくりとお願いします。
明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長の説明を求めます。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
資料の4ページを御覧ください。まず、説明に当たりまして、当初予算については、昨年度と同様、新規事業、拡充事業、主要事業、予算額の変動、前年度の比較において大きな事業に限って説明をします。また、2月補正予算については、増額、減額の大きな事業に絞って説明しますので、よろしくお願いします。
まず、資料の4ページです。福祉保健部国庫返還金調整事業で、1億円の計上となっています。比較におきまして、1,300万円の減です。この事業は4年度以前の福祉保健部内の国庫補助事業についての受け取り超過となった国庫を返還するということでして、結果的にマイナス1,300万円が出たものです。
続きまして、資料の5ページを御覧ください。鳥取県立福祉人材研修センター管理委託費です。6,200万円余を計上するものです。これについては、2,300万円余の増額となっています。内容は、鳥取県立福祉人材研修センターの管理委託を指定管理者へ委託するものですけれども、この増額については、冷却塔2基の修繕とホールの音響設備の更新ということで、その分が増となって出ているものです。来年度は5年度の期間の最終年です。そして、6年度以降、6年度から10年度まで債務負担行為ということで1億5,800万円余の予算を計上しています。
続きまして、資料の7ページをお願いします。鳥取県再犯防止推進事業です。3,000万円余を計上するものですが、これについては、犯罪をした者が再び社会を構成する一員となるよう取り組むものです。変わっている新たな要素として、2の(3)のところ、高齢者・障がい者以外の出所者ということですけれども、地域生活定着センターというところで相談を行っているのですが、障がい者、高齢者が対象外ですので、その対象外の方に対する相談支援体制の構築が必要ということでして、その検討会を行うことを予定しているものです。
続きまして、資料の8ページを御覧ください。災害時における福祉支援機能強化事業で、2,400万円余を計上するものです。これについては、災害派遣福祉チームを派遣するための要員の確保と連携の強化を図るものです。県社協に委託して設置している鳥取県災害福祉支援センターがそこの表に掲げている事業をやるということです。DWATの組織と研修ということで、(4)スキルアップ研修の拡充、(6)実働訓練の拡充、その他、新規、それから災害ボランティアの(2)、(3)においても新規、拡充ということでして、地区数を増やしたり回数を増やしたり充実をしているところです。したがいまして、予算も500万円ほどの増となっています。
続きまして、資料の11ページを御覧ください。民生委員費です。これについては、例年どおりのものですけれども、民生委員の改選が今年度、定員が13名増えたということで、若干費用が増えているものです。
続きまして、資料の13ページを御覧ください。日常生活自立支援事業です。判断能力が十分でない高齢者、障がい者に対して、社会福祉協議会が日常生活支援事業を行っているのですけれども、それに対して補助をするものです。4,300万円余ということで、額が150万円ほど減っていますけれども、これについては、実績に応じて、契約締結審査会の回数ですとか市町村社協への委託という、この辺りの部分の額が減っていることによるものです。
続きまして、資料の19ページを御覧ください。コロナ禍における生活困窮者総合支援事業で、6,900万円余の計上です。これについては、生活保護に至っていない生活困窮者に対して自立的な総合支援をするものです。100万円ほど増になっていますけれども、これについては、生活困窮者に対する支援の(2)のところ、ファイナンシャルプランナーと連携した家計支援事業ということで、今まで作っているパンフレットを作り直すということでして、そういったもろもろの経費で100万円ほどの増になっています。
続きまして、20ページです。新規で、孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進事業、2,000万円余の計上です。条例の施行に当たりまして審議会を設けること、それから、もうつくっていますけれども、孤独・孤立に関する相談窓口の設置です。
続きまして、21ページを御覧ください。これも新たなものですけれども、孤独・孤立を防ぐための市町村包括的支援体制強化事業で、3,000万円余を計上しています。条例を進めていく上で市町村の協力は不可欠でして、市町村が包括的な支援体制を構築していくための支援ということで行うものです。表の中に掲げております重層的支援体制整備事業が国庫の対象となっているのですが、この中の参加支援というくくり、地域の社会資源などを活用して社会とのつながりづくりに向けた支援を行うものですけれども、これに対して県から補助をするものです。現在、この事業については、5つの市町村が実施予定となっています。
続きまして、資料の22ページをお願いします。生活困窮者光熱費等支援事業で、1億4,400万円余の計上です。ウクライナ危機等による物価高騰が継続しており、電気代等の高騰が継続している状況を踏まえ、生活困窮者に対するエアコン等の光熱費助成を行う市町村に対して補助を行うものです。対象者は市町村が支給対象として認める世帯1万7,000世帯を想定しています。補助率は2分の1です。1世帯当たりの補助基準額は1万7,000円、3か月分です。
続きまして、24ページです。福祉保健部管理運営費です。2,900万円余の計上です。前年度からマイナス150万円近くですけれども、これの大きな要素としましては、(3)のところ、社会福祉統計調査費、この中の一番上の国民生活基礎調査(所得票)、3年に1回の大きな調査が今年度あったのですけれども、それがなくなったことによるものです。
続きまして、25ページです。一番下のところ、新型コロナウイルス入院患者家族支援事業で、これについては、新型コロナウイルス総合対策強化事業に統合するための廃止ということで、以下、廃止が3件ほど続いています。
27ページを御覧ください。戦傷病者戦没者遺族等援護事業で、700万円余の計上です。前年度からマイナス180万円余です。この事業は戦傷病者や戦没者遺族等の福祉の増進を図るための援護の事業ですが、一つには、特別給付金という市町村に委託している事務が今年度限りということで、その分がなくなるということと、軍歴のシステム改修を今年度やったのですけれども、その分がなくなるということでして、180万円余の減となっています。
続きまして、29ページを御覧ください。備蓄費については、440万円余の計上です。これについては、災害救助法に基づきまして、災害救助基金の積立てをしなければならないという規定があります。直近3年間の県税決算額の0.5%を積まなければならないのですけれども、現在積んでいる額との差額が446万9,000円で、それを積み増すための予算です。
続きまして、その下の衛生統計費です。350万円余の計上、前年度比マイナス492万円余ですが、こちらは国民基礎調査の世帯票ですけれども、これが500万円近くの減ということです。
続きまして、30ページです。原爆被爆者保護費9,200万円余の計上で、前年度からマイナス200万円余です。これについては、原子爆弾被爆者に対する保健、医療にわたる援護施策に関する経費ですけれども、受給者の方が年々減ってきているということでして、その影響を受けて200万円余の減となっています。
続きまして、資料は飛びまして、228ページをお願いします。債務負担行為の関係です。先ほども少し触れましたけれども、令和5年度の鳥取県福祉人材研修センター管理委託費で、1億5,800万円余を令和6年度から10年度まで計上するものです。
◎尾崎委員長
続いて、梶川福祉監査指導課長の説明を求めます。
●梶川福祉監査指導課長
資料の35ページをお願いします。社会福祉法人指導強化事業です。昨年度と比較して50万円余り増額で、300万円余りの計上をお願いしています。この事業は、社会福祉法人の運営の適正化、健全経営の推進を図ることを目的に、県所轄の社会福祉法人62法人に対する指導監査ですとか許認可、それから、県内全社会福祉法人は109ありますけれども、これらの法人を対象にした各種の研修会を実施する事業です。今回増額した50万円余りについては、コロナ禍で指導監査の件数などが少し縮小しておりまして、昨年度までは少なく予算を計上していたところですけれども、コロナが終息する可能性があるということで、これらの指導監査に係ります職員の旅費ですとか、そういった事務費の部分を増額しています。
次に、36ページをお願いします。社会福祉法人育成事業です。こちらは、昨年度と比較しますと50万円余り減額しておりまして、3,500万円余りを計上しています。減額の主な原因としましては、2番の主な事業内容、こちらでは3事業を行っておりますけれども、2番目の独立行政法人福祉医療機構資金借入金の利子補助金を過去から数年にわたり行ってきております。こちらについては、借入金の返還が終了している法人などもありまして、利子補助の件数が減少する見込みがありますので、こちらの減額分を見越して、減額の計上をしているところです。
次に、少し飛んでいただきまして、40ページをお願いします。40ページの上、社会福祉施設職員等退職手当共済事業です。こちらは1億8,000万円余りを計上しておりまして、昨年度から200万円余減額しています。これの原因としましては、この退職金の掛金の共済制度の対象となる職員の減少がありまして、100人ほど昨年度に比べて見込み数が減っておりますので、減額して計上をしています。
その下段です。廃止事業です。鳥取県厚生事業団社会福祉施設解体費補助金については、令和5年度は補助を出す施設がありません。対象がありませんので、一旦は廃止させていただくものです。また、残りの施設がもし解体がありましたら、その際にはそれに応じましてまた計上させていただく予定としています。
次に、隣、41ページをお願いします。保護行政費です。こちらは昨年度に比べまして700万円余り増額の2,200万円余りを計上しています。主な事業としては、県内の福祉事務所に対する生活保護の適正実施についての監査などを行っていまして、令和5年度については、2の表の中の一番下のところに新規として社会保障生計調査事業を新たに計上しています。こちらについては、令和5年、6年の2年間に被保護世帯における家計収支の内容を調査するという統計調査が実施される予定でして、全国を輪番で回ってくるものが鳥取県の自治体に当たったということで、令和5年度と令和6年度の2年間で実施する予定になっておりまして、計上しています。それから、その2つ上の生活保護法適正実施推進事業についても500万円余り増額しておりまして、これについては生活保護システムの改修事業の経費として上げさせていただいております。これは令和5年10月運用予定の医療扶助のオンライン資格確認、マイナンバーカードを使いました資格確認の導入に必要な生活保護の支給のシステム改修を行うもので、計上しています。
次のページをお願いします。42ページです。鳥取県社会福祉施設等施設整備費補助金です。こちらについては、昨年度比較5,400万円余の減額で、1,300万円余りを計上しています。こちらについては、単年度事業の施設整備を国庫補助金を利用して鳥取県が補助を行うものでして、令和5年については、昨年度より比較的予算額が少ない工事2件を予定しておりまして、救護施設の多床室、2人部屋を個室にする工事、それから、老朽化した給湯用の水交換の装置を更新するというもの2件を上げていまして、国に予算のお願いをしているところです。
次、43ページをお願いします。生活保護の扶助費です。こちらは、県が設置しております中部の福祉事務所、西部の福祉事務所、それぞれ三朝町と大山町を所管していますけれども、こちらにおける生活保護の支給を行うための予算、それから、中核市を除く県内全福祉事務所で現在地保護といいまして、住所が分からない、それから入院……。
◎尾崎委員長
ちょっと待ってください。(Jアラート試験放送のため中断)
では、お願いします。
●梶川福祉監査指導課長
現在地保護者のための負担金で、入院が長期化したりしてアパートなどの契約が切れてしまった方とかがいらっしゃいます。そういった方の生活保護費の、国負担分が4分の3ありますが、残りの4分の1は通常なら居住地がある市町村が負担するところですけれども、居住地が不明ですとかない方については県が負担することになっておりまして、その負担金を計上しておりまして、生活保護費も現在地保護の県負担金も数年間の実績の平均などを取りまして計上しています。ここ数年、医療費などが高額にかかっている実績がございましたので、合計で2,900万円余り増額して、計上しています。また、不足などがありましたら、補正などで対応していくように考えています。
次に、債務負担の説明をさせていただきます。229ページをお願いします。これは前年度までにお願いしているものの状況です。上から3件、先ほど説明しました借入金の利子補助金の補助について、これは平成18年から令和6年度までお願いしておりまして、これの令和5年度から令和6年度までというところで計上しています。2番目は、厚生事業団の施設の解体補助金、これも平成18年度から令和10年度まで必要に応じて支出することでお願いしているところです。それから、3番目の保護行政費については、少し説明しました生活保護システムの改修ですとか保守契約等が複数年契約となっていますので、そちらをお願いしているところです。
◎尾崎委員長
次に、中野障がい福祉課長の説明を求めます。
●中野障がい福祉課長
44ページを御覧ください。障がい者福祉施設放射線防護対策事業は島根原発から半径30キロメートル以内にあるしらゆり会の施設を陽圧するための換気設備の保守点検です。前年同額となります。
45ページ、身体障害者更生相談所、知的障害者更生相談所の運営費については、前年度と同じ形になっています。
46ページ、特別医療費助成事業費は重度の心身障がい者や精神障がい者、あとは小児の医療費を助成するものです。15億円余計上しておりまして、昨年度と比較すると5,000万円余りの減となります。こちらは過去数年の実績から来年度の必要見込みを計上していまして、その実績からこういう計算となったところです。
47ページ、特別障害者手当等を支給していますが、福祉事務所を設置していない三朝、大山町分の支給事務分です。80万円余り増額となっていますが、障害児福祉手当から特別障害者手当に年齢で異動される方がいらっしゃいますので増額となっています。
48ページ、自立支援給付費。いわゆる自立支援医療と言われるものです。更生医療、精神通院医療、あと療養介護医療です。13億7,000万円余となっています。比較としては前年度から1,000万円余の増額となっています。こちらについても過去数年の実績から来年度必要な見込みを計算していまして、更生医療などが若干増えているところから増額となっています。
49ページ、自立支援給付費等負担金は障害福祉サービス等に要する費用です。39億6,000万円余りで、1,384万円余りのプラスとなっています。メニューの2つ目の重度訪問介護等利用促進に係る市町村支援事業は、居宅介護や重度訪問介護を利用していて、その利用料が多い市町村の超過費用の一部を支援するものですが、こちらの利用が上がっているため増額となっています。
50ページ、障がい者虐待防止・権利擁護事業については昨年と同様です。
51ページ、県立障がい者体育センター管理費については、県内の組織編成の関係で、来年度以降はスポーツ課に移行することになっています。予算額としては990万円のプラスとなっていまして、内容としては、下の(3)にある耐震補強改修の実施設計委託と、あとは体育室の中にエアコンを設置するための設計委託が300万円余ということで、900万円余りのプラスとなっています。
52ページ、重度障がい児者支援事業です。5,400万円余りで800万円余のプラスとなっています。内容としましては、上から2つ目の新規となっているところが、昨年の9月補正で制度を創設した生活介護、日中生活の支援を行う事業で、超重度障がい者に対して看護職員などを配置して手厚い医療的ケアを行う場合の助成をつくらせていただきました。こちらが800万円で新たな要素となっています。
53ページ、グループホームに夜間世話人や夜間生活支援員を配置したときの助成については、昨年度同様規模となっています。
また、54ページ、介護職員がたん吸引をするための研修事業、こちらについても昨年度同様です。
55ページ、情報アクセスモデル県推進事業で、予算額としては昨年度同額ベースで2,100万円余りですが、予算に表れないところとしては、例えば障がい者ICTサポート総合推進事業、視覚障がい者支援スタッフスキルアップ研修ということで、例えばiPhoneとかですと、VoiceOverといって、音声読み上げでアプリを操作する機能などがありますが、なかなか一筋縄では使えないところがありますので、そういったところの研修を充実させていくというもの、また、表の中、聴覚障がいにある電話リレーサービス加入促進事業については、後ほど報告をしますが、地域登録制度というのが新たにできましたので、こちらの活用を促していく、研修会なども実施していきます。
56ページ、こちらは一戸建て住宅などで一人暮らしの体験利用をするというものです。57ページは、障がい者等口腔機能向上推進事業として、障がいの状態に応じた歯科治療ですとか口腔衛生の研修を行うものについては大きな変更はありませんが、口腔機能については、昨年度は報酬改定の関係で、施設側が医療機関と連携をした場合に取れるという口腔衛生管理加算が新たにできたので、その構築、助言という事業がありましたが、来年度においてはそれがないため減額となっています。
58ページ、親亡き後の安心サポート体制構築事業として、予算額は前年度と同額ですが、中身として、下、安心サポートファイルを作って、これまで育成会の会員を中心に広げていましたが、やはり育成会の会員以外の知的障がいの方とか、他の障がい種別団体にも広げていく必要があるというところ、また、作成から8年以上経過していまして、中身のブラッシュアップなども必要ではないかという観点から、中身、あとはその研修先等の見直しを考えています。
59ページ、市町村の地域生活支援事業の補助金になります。1億9,800万円余りで、市町村の来年度の必要額の見込みによって若干の増額となっています。
60ページ、相談支援体制強化事業で600万円余りです。前年度から100万円ほどプラスになっているのは、(6)、新規のところで、障害福祉サービス等利活用促進事業です。各圏域や市町村で障害者サービス事業所の情報冊子みたいなものを作ることがあります。それを作って障がいのある方に広く情報を行き届かせるという取組の一部を支援するものです。
61ページ、障がい者福祉従業者等研修事業として4,200万円余り、前年度から500万円余りのプラスとなっています。こちらは中身の真ん中より若干下辺りで同行援護従業者の養成研修ということで、主に視覚障がい者に同行援護するというサービスがあります。こちらの研修は基礎研修と応用研修があるのですけれども、応用研修がこれまでは委託事業者の関係で東部だけでやっていました。こちらを中部、西部でも行う、回数を増やすということで増額をしています。また、一番最後の障害者ピアサポート研修で、精神障がい者の部分だけ別立てをしていましたが、そちらを3障がい一緒という形でまとめることで増額となっています。
62ページ、高次脳機能障がい者支援普及事業として、野島病院様に委託をしていますが、こちらは前年度同額規模です。
また、63ページの障がい者社会参加促進事業として、手をつなぐ育成会などに委託をして各種レクリエーションなどを行っているものですが、こちらも前年同額ベースです。
64ページ、障害者就業・生活支援事業です。就業を目指す障がい者の日常生活の支援として、生活支援員や就労・生活支援員を配置するものです。各圏域にいわゆるナカポツセンターというのを設置しておりまして、そちらに生活支援員を配置するというもので、前年同額規模となっています。
また、65ページは、ストマの訓練や補装具訓練を行う生活訓練等事業、こちらも前年同額規模となっています。
66ページ、盲人ホーム、ライトハウスの運営費ですが、こちらも前年同額、67ページの障がい者一般就労移行支援事業も前年同額で計上をしています。
68ページ、農福連携推進事業として2,000万円余り、比較としては約50万円プラスです。入り繰りがありますが、増額要因としては、真ん中に農業分野等チャレンジ支援事業補助金がございますが、こちらの新と書いてあるところ、スタートアップ支援のメニューを新たに追加するものです。今までは農業をやっている農家の受託を行う事業所と、あとは既に自主農業を行っている事業者への支援がありましたが、今から自主農業を始めたいところが使いやすいメニューが欲しいという声がありまして、今から自主農業を行うスタートアップの支援というメニューを新たに追加したところが増額要因となっています。
69ページは、ワークコーポなどのいわゆる共同受注をすることで就労を盛り上げていくというものですが、2,000万円余りで前年度から400万円余りのプラスと。こちらについては、共同作業所運営のための人役が(1)の一番上のポツですけれども、これまでは3名ということだったのですが、資材の運搬ですとか、あとは製作物の納品について、運転がかなり回数が多いため、人役のプラスが必要ということで増額を計上しています。
70ページ、障害福祉サービスハートフルサポート事業として、こちらは新商品開発とか融資制度を行うものですが、前年同額規模です。
次の障がい者のはたらき・自立のための工賃向上事業ですが、3,200万円余りで前年度から200万円ほどプラスとなっています。こちらは西部にある就労事業振興センターの人役部分で人件費単価を見直すことによる増額となっています。
72ページ、福祉の店販売機能強化事業は、人件費の基準単価が上がったことによる若干の増額です。
73ページの福祉フォーラム等開催補助事業については変更ありません。
74ページ、あいサポート推進事業は1,100万円余りと前年度から130万円余りプラスです。こちらは、令和4年度から社協に企業認定普及支援員なるものを配置していますが、あいサポート企業の認定が今年度は非常に伸びています。それの認定作業、額縁とか表彰状とかを配付する部分の諸経費が増額要因となっています。
75ページ、ともに生きる「あいサポート企業・団体」拡大事業は1,200万円余りで、前年度から250万円減額となっています。こちらは、今年度、「合理的配慮の提供」の関係でテレビCMを活用した周知を行っていましたが、その分が減額要因となっています。
76ページ、失語症者向け意思疎通支援事業は山陰言語聴覚士協会に委託しているものですが、前年同額規模です。
77ページの聴覚障がい者意思疎通支援事業は2,400万円余りで、前年度から200万円弱の減額となっています。昨年度は、comuoon(コミューン)と言われる指向性の強い意思疎通支援ロボットというか、機械の整備などの予算がありましたが、今年度はその分の減額です。
78ページは、手話でコミュニケーション事業、9,900万円余りで前年度から380万円ほどプラスです。こちらは、一番上の拡充、難聴者向けの手話学習会で、特に中途で難聴になられた方というのは口語の読み取りですとか、あとは手話に慣れていないというところがありますので、今までの手話講座よりも若干丁寧なというか、分かりやすい手話講座が必要という声がありましたので、そちらのメニューを追加するというものですとか、あとは、聴覚障がい者相談員の人件費単価のベースが変わることによる増額が増額要因になっています。
79ページの全国高校生手話パフォーマンス甲子園記念事業は、3,100万円余りで前年度から680万円ほどのプラス。プラス要因としましては、真ん中よりちょっと下の箱の中ですが、感染症防止の検査キットですとか、あとは、高校生に訴求する上では、やはり高校生は皆さんウェブやスマホで情報を得ますので、ホームページを刷新するですとか、さらに、小中高生にもこの動きを波及させていきたいというところで、若年層の普及推進動画制作を行っていきたいというところでプラスをしています。
80ページ、視覚障がい者情報支援事業です。こちらは大きな変更はございません。若干の減額になっているのは、点字プリンターの更新が昨年度ありましたが、今年度はないためです。
盲ろう者支援センター運営事業については、4,800万円余りで前年度から600万円ほどのプラスとなっています。盲聾の方は聞こえない、見えないですので、情報取得が非常に困難というところがあります。どのように情報を取得するかというと、やはり実際に会って、触手話ですとかで丁寧に情報を集める必要があるという声があります。そういう意味で、今、西部に交流カフェがあるのですが、やはり東部や中部に住んでいる方がなかなか行きづらいという声がありまして、その交流カフェの開催頻度を上げていく。それに当たって実際に介助する、通訳する方もそこに必要ですので意思疎通支援を行う。その下2つのところが主な増額となっています。
82ページは、障がい者アートの推進事業で、9,900万円余りで前年度から100万円ほどプラスです。こちらは、箱の真ん中より若干下に「あいサポート・アートとっとり展」と記載があります。様々な制作品を展示していますが、こちらの運搬費ですとか設営費というのが若干上がっておりまして、そちらの増額計上となっています。
読書バリアフリーの環境整備推進事業については、ほぼ昨年同額規模になっています。
84ページの管理運営費については、令和6年改定がありますので、それに伴うシステムの見直しなどが増額要因となっています。
85ページのロービジョンケア推進事業については、570万円余で80万円弱プラスになっています。現在、鳥大の中にロービジョン相談窓口を置いていまして、昨年の夏に1人、専任の相談員を設置できているのですけれども、例えば図書館に行って見えない方の支援を行ったりとか、出張相談をかなり積極的に行っていただいています。そちらの出張経費で増額要因となっています。
86ページの強度行動障がい者支援体制総合強化事業は、2,300万円余りで前年度から700万円弱減となっています。上から2つ目の鳥取県型強度行動障がい者入居等支援事業で1対1相当の配置助成、こちらが施設への支援の期限が最長6年とか、3年とかありまして、その期限に到達する部分で予算が減るですとか、あとは、一番下のところで、令和2、3、4年度と行ってきた在宅強度行動障がい者に対する在宅支援の効果検証事業が令和4年度で終了しますので、そちらのアフターフォローの部分での予算ということで、これまでよりも若干減となっています。
87ページは、インターネット上にバリアフリー美術館を設置していますが、こちらのアーカイブ作品をさらに増やすですとか、あとは企画展を行っていくための諸経費というところで1,200万円余りを新たに計上しています。
88ページは、主な休止、廃止事業としまして、国補正予算で前倒し実施したものですとか単年度で行ったもの、あとは別事業に吸収されたものを休止、廃止としています。
89ページは、特別児童扶養手当支給事業で、若干減となっているのは、システム改修が昨年度あったのが今年度はないというところです。
90ページ、心身障がい者扶養共済制度というのがあります。予算は1億8,000万円余りで前年度から700万円ほどの減となっていますが、こちらは受給者がお亡くなりになられたりですとかで必要な年金給付金の額が低減傾向にありますので、その部分の減少です。
91ページは精神障がい者の地域移行等の支援事業です。200万円弱で、前年度から80万円ほどの減となっていますが、先ほど御説明をしたピアサポーターの研修を3障がい一緒の研修に吸収することの減となっています。
92ページの精神科救急医療体制や93ページの精神障がい者のスポーツ大会、家族会の支援金は前年度と同額規模となっています。
94ページは、精神保健福祉に関する事業として2,000万円余り、前年度から240万円ほどプラスになっています。箱の真ん中辺り、措置入院というのがありますが、こちらが今年度、若干その措置入院の額が上がっていると。長期入院された方で、あと重度な方がいらっしゃいましたので、これまでの実績を見て来年度の見込みを出して若干の増になっています。
95ページのてんかん対策については昨年と同規模です。
96ページのアルコール健康障害・依存症対策事業ですが、100万円ほどプラスとしています。上から2つ目、依存症啓発フォーラムを毎年やっていますが、来年度がまさにアルコール健康障害対策基本法の10周年と、あと10回目のフォーラムというところで、しっかり普及啓発を強めていかないといけないと考えておりまして、そこの経費を増額して、鳥取県ゆかりのゲストを招聘するですとか、あとは、フォーラムで受け付けるだけではなくて、例えば商業施設とかに行ってパネル展でより多くの人に知ってもらうですとか、そういった活動を増やしたいと考えています。
97ページは、国モデル事業を使って西部で行っていた地域移行事業ですが、これが終了することの減額になっています。
飛んで、228ページの債務負担行為の説明になります。県立の障がい者体育センターについては、指定管理として委託をしておりまして、令和6年度から令和10年度までの債務負担、また、229ページは過年度議決済みのものですが、上から4つ目以降で、システムの管理運営費、あとはバリアフリー美術館の保守管理の債務負担行為をお願いするものです。
◎尾崎委員長
次に、遠藤子ども発達支援課長の説明を求めます。
●遠藤子ども発達支援課長
98ページをお願いします。障がい児者在宅生活支援事業です。在宅生活を送る上でニーズが高いものの障害者総合支援法などの支給の対象とならないサービスについて、市町村と共同で支援する事業です。5年度の拡充内容として、主な事業内容の(4)、医療的ケアが必要な障がい児者を受け入れる事業所が看護師の派遣を利用する場合、1日当たりの補助単価を2時間見合いで積算していましたが、1日に複数回、導尿が必要な方などが利用される場合、2時間を超える場合がありますので、その加算を設けました。また、(9)について、補助対象とする補聴器の種類と汗や湿気による故障を防ぐ乾燥機を追加しています。いずれも市町村や当事者の方の御意見を受けて追加したものです。
99ページ、自立支援医療費は、18歳未満の方への医療の給付で、特に内容の変更はありません。
100ページ、発達障がい者支援センター『エール』の運営費を計上させてもらっています。特に変更はありません。
101ページ、障がい児者事業所職員等研修事業、事業所の職員やリハビリテーション関係の職員の研修を行っています。変更はありません。
102ページ、子どもの心の診療ネットワーク整備事業は、鳥大を拠点病院と位置づけまして、各種啓発事業や心理士の派遣を行っています。
103ページ、発達障がい者支援体制整備事業です。こちらは発達障がい児者と御家族に対し一貫した支援を行うため、保健、医療、福祉、教育、労働など関係機関による協議会の開催やペアレントメンターによる支援、人材の育成などを行っています。主な事業内容の(5)におきまして、発達障がい者支援センター『エール』において、相談の6割強が成人の方からの相談であり、相談の内容は、生活や就労、家族関係など多岐にわたり、長期化する傾向がありますので、現在1名の地域支援マネジャーを2名に増員します。人件費は別途要求としておりますので、増額は事務的経費の分です。また、事業内容(2)ですが、ペアレントメンターについて、現在70名登録いただいていますが、5年度には追加で養成を行う予定としています。
続きまして、104ページ、児童発達支援センター利用料軽減事業は、2人目、3人目の子どもがある場合、保育所と同様に軽減を行うものです。
105ページ、障がい児等地域療育支援事業は、7つの施設におきまして、セミナーを行ったり相談を受けたりしています。特に変更はありません。
106ページ、子ども発達支援課の管理運営費です。248万円増額となっておりますのは、先ほど障がい福祉課でもありました令和6年度4月の報酬改定に対応するための改修に伴う増額をお願いしています。
107ページ、医療型ショートステイ総合支援事業については、医療機関等が実施する医療型ショートステイに支援を行ったり、あと、希望どおり総合療育センターの利用ができない方について、松江医療センターに行けるような補助を行っています。内容に変更はありません。
108ページ、NICUからの地域移行支援事業、これは退院時の訪問看護が関わる事業で、内容に変更ありません。
109ページ、医療的ケア児等に係る人材確保事業については、看護学校向けに医療的ケアに関する内容の講習を行っておりまして、今後、医療的ケア児に関わってみたいというアンケートでの感想をいただいています。
110ページをお願いします。医療的ケア児等総合支援事業です。医療的ケア児等支援センターの相談窓口を令和4年6月に各圏域に設置しました。御家族や関係機関からの相談への対応と在宅支援に携わる人材の育成や事業所の支援を行っています。減額については、委託料の人件費や賃借料などを設置初年度である今年度の経費の実績から精査したものです。なお、御報告する事項としまして、医療的ケア児等支援センターは、重症心身障がい児者の方も含めて対応することとしましたので、これまで別事業で重度障がい児者相談員を各圏域に1名ずつ配置していましたが、相談員と委託先の重症心身障害児(者)を守る会とも相談しまして、個人に対応いただいていました相談員設置事業は今年度までとして、5年度からはセンターに相談を集約することとします。配置の廃止については、当課のホームページや冊子『よりよい暮らしのために』などでお知らせをしていきます。
111ページをお願いします。きこえない・きこえにくい子どものサポートセンターについて、令和4年7月に鳥取市に設置し、御家族からの相談対応、ミニ交流会や保健、医療、福祉、教育の関係機関による協議会を開催しています。5年度についても引き続き、難聴疑いの段階からの家族の不安に寄り添い、早期からの相談に対応し、教育や医療の専門機関につなげます。また、中部、西部の方の相談に対しまして、相談日を設けての出張相談やオンラインなどにより対応していきます。
112ページをお願いします。障がい児入所給付費等について、6億円余で前年度から3,600万円余増額していますが、これは、放課後等デイサービスや児童発達支援の利用ニーズが高まり給付費が伸びているため、増額をお願いしています。
113ページは、療育機関にシニアアドバイザーとして、総合療育センター院長をされておりました北原先生を派遣いただくものです。
114ページから120ページについては、皆成学園ほか4施設の予算となります。皆成学園、総合療育センターについては屋上防水工事、総合療育センターについてはエアコン改修工事、中部療育園の避難経路のための屋外スロープ設置に係る設計委託費などをお願いしています。
飛びまして、228ページ、債務負担をお願いします。228ページ、229ページ、いずれにおきましても、子ども発達支援課や4施設におきまして、給付費等管理システムやマイナンバーカードのオンライン資格確認システムの契約の債務負担をお願いしています。あと、ほかには医療機器の保守委託業務、維持業務の委託に係る債務負担をお願いしています。
231ページ、継続費をお願いします。総合療育センターのエアコン改修費用について、4年度から5年度に3工区に分けて実施するものです。
250ページの条例関係をお願いします。鳥取県児童福祉施設に関する条例等の一部を改正する条例について、静岡県での園児の送迎用バス置き去りの事件を受け、保育所や障害児通所支援事業所の送迎用車両の安全装置の装備義務づけのほか、業務継続計画の策定など、国の基準の改正省令が公布されましたこと、また、民法の一部改正で懲戒権の規定が削除されたことに伴い改正を行うものです。
◎尾崎委員長
次に、小椋長寿社会課長の説明を求めます。
●小椋長寿社会課長
資料121ページにお戻りください。まず、外国人受入介護事業所に対する学習強化事業です。昨年と同額ですが、表の一番下にありますとおり、債務負担行為をお願いすることで考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。
めくりまして、122ページ、介護福祉士等修学資金貸付事業です。本年度は470万円余でして、昨年より1,800万円余減としています。
少し飛びまして、124ページ、「介護で働きたい!」を増やす参入促進事業で、介護人材確保の事業です。令和5年度は2,100万円余りですが、本年度と比較して300万円程度の減となっています。これは、調査事業を本年度に行ったということと、委託していました介護事業所の認証事業を直営に戻すということで減になっています。
1ページ飛びまして、126ページ、介護保険運営負担金事業です。93億円余りを要求しています。これは、介護保険事業に関わる費用の居宅分については12.5%、施設給付金について17.5%を県で負担することになっていますので、その費用です。
続きまして、127ページです。介護保険円滑推進事業で1,200万円余、比較でいいますと400万円余の増としています。これは、システム改修と、それから、来年度は介護保険事業計画の策定年ですので、その経費を乗せて増額となっています。
続きまして、128ページ、介護職員向け研修・職場環境向上事業です。令和5年度は3,800万円余に対して前年度比300万円余の減です。これは、昨日もテレビであったと思いますが、オールジャパンケアコンテストが本年度から東京開催になっていまして、その費用を落としていることのほか、実績に基づく減です。
129ページは割愛しまして、130ページ、軽費老人ホーム運営費補助事業です。7億5,000万円余りの要求としています。本年度と比較しますと1,700万円の減です。これは、単純に入所者の見込み数が少し減ったりとか、本人の負担額が変わったりすることに伴う変更です。
131ページ、医療介護総合確保基金の施設整備費部分です。これは、今回予算要求に当たりまして、各市町村、各施設に対して施設整備の要望等を伺ったところ、今年度より多いということで増額をしています。市町村が行う地域密着型サービスの整備費であるとか、地域密着型サービス等を開設する際の開設準備費であるとか、コロナ対策もありますが、ユニット化を推進する事業等に対する費用です。
続きまして、1ページ飛びまして、133ページです。ここは今説明しました医療介護総合確保基金に関する基金造成の費用です。本年度は既にある造成されていた基金によって事業を執行しましたので、新たに基金をあまり積みませんでしたが、令和5年度は15億円余を積みまして、先ほど説明しました施設整備等に充てることを予定しています。
1つ飛びまして、135ページ、いきいきシニア人生充実応援事業です。7,500万円余りをお願いしていますが、200万円程度の減です。この減は、ねんりんピックの開催地が本年度は神奈川県でしたが、来年度は愛媛県ということもありまして、そういった影響等で減額になっています。
137ページ、認知症サポートプロジェクト事業です。若干の増としています。これは委託先の人件費の増等です。
140ページ、デジタルを活用した認知症予防啓発事業で、1,200万円余をお願いしています。本年度と比較して300万円余りの減で、今年始めた事業で2年目となりますので、いわゆるイニシャルコスト部分が減額になったということです。
141ページ、介護事業所における介護ロボット・ICT導入支援事業で、今、介護人材の確保が苦しいと言われている中で、介護ロボット、ICTの導入は重要になっています。来年度要求が1億600万円余りでして、本年度が2億3,000万円余で、1億2,000万円ぐらい減になっています。理由は、今年度、こうほうえんであるとか、敬仁会であるとか、大規模な社会福祉法人が本年度に導入を実施されましたので、そういった関係で、本年度が多いために令和5年度が減額になっています。大きいところが済んだということです。
143ページに飛びますが、高齢者施設の新型コロナ対策支援事業8,000万円については、新型コロナウイルス感染症対策推進課で計上するためゼロ円となっています。
続きまして、228ページ、債務負担行為の関係です。冒頭に説明しました外国人の方の奨学金関係、それから、229ページの一番下段も同様の外国人の方の奨学金関係ということ、それから、230ページの一番上にありますが、介護保険円滑推進事業はシステムに関することで債務負担行為をお願いしています。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
質疑に移りたいと思いますが、午前中の時間があまりありませんので、午後にも分けて質疑はしたいと思います。
では、質疑のある方。
市谷委員、何件ありますか。時間が15分しかないので、それを考えてやってください。
○市谷委員
まず、8ページです。災害時における福祉支援機能強化事業で、災害発生時に避難所への支援がいろいろ行われるということですけれども、避難所以外のところにもこういう支援の手が行くのかどうかを確認させてください。というのが、今回、豪雪で孤立したりで、なかなか支援が受けられなかったということもありますので、その辺を確認させてください。
21ページです。孤独・孤立を防ぐための市町村包括的支援体制強化事業ですが、この新規事業と18ページの今まであった包括支援体制とはどう違うのかを説明いただきたいと思います。
41ページの保護行政費です。御説明ありましたように、医療扶助のオンライン資格確認のシステム改修ということですけれども、マイナンバーカードに対応するということなのですが、マイナンバーカードがないと医療扶助が受けられないことになってしまうのか、そうならないのか、その辺の確認をさせてください。
43ページの扶助費です。医療費が増額になっていると言われましたけれども、保護者とか保護世帯というのが増加傾向なのかも確認させてください。
46ページです。特別医療費助成が減額になっていますけれども、実績ではじき出したということですが、実際にはどの部分が減っているのか教えてください。
次に、51ページです。県立の障がい者体育センターは、今度から所管がスポーツ課に行くということです。そもそもこれ、今、管理委託しているところが警備会社にもなっていて、スポーツ課に行くというのが、それはそれでいいのですけれども、スポーツ課に移った後に障がい者に合理的な配慮が行き届いた利用がきちんとされるのかを確認させてください。
◎尾崎委員長
市谷委員、一旦そこまでで切っていただけますか。
○市谷委員
はい。
◎尾崎委員長
では、明場副局長からお願いします。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
まず、8ページです。災害時における福祉支援機能ですけれども、災害派遣チームの派遣については、想定しているのは避難所です。実施要綱が手元にないものですから確認したいとは思いますけれども、基本的には避難所で福祉的な支援が必要な方ということになろうと思います。等ということがありますので、そこは確認しますけれども、基本的には避難所が中心になると考えています。
続きまして、21ページと18ページの違いです。市町村が取り組む中で、包括的な支援体制が必要だということがございます。その中の一つのメニューとして21ページの重層的支援体制整備事業があります。これについては、相談支援とか地域づくりに向けた支援、参加支援ということで、これらに取り組んだときには補助金が出るという国庫補助上のものでして、これはあくまでも包括的支援を進めていく上での一つのツールとして使えるものです。18ページについては、市町村の包括的なそれ以外の部分での取組ということで、市町村に職員を、推進員を派遣したりチームを派遣したりというものです。
◎尾崎委員長
次に、梶川課長、お願いします。
●梶川福祉監査指導課長
41ページの医療扶助のオンライン資格確認のことで、マイナンバーカードの有無についてどうかということだったのですけれども、カードをお持ちの方についてはオンラインの資格確認をカードで行って、医療券とか、そういったものについてもこのカードを使って使用できるようにします。今、現行では、皆さんが医療機関を受診されたりするときには医療券という紙のものを発行しているのですけれども、これについても新しいシステムが導入された後も併用できるとなっておりますので、カードをお持ちでない方などについてはこの紙ベースの医療券を発行することになります。漏れのないようにさせていただくようにしています。
43ページ、扶助費が増えているのですけれども、世帯数とか人員はどうかということだったと思います。県内でいうと、世帯数については、しばらく減少傾向だったのですけれども、平行線の感じに今はなっています。単身になられる方があって、どうしても世帯数自体はあまり変わらない状況ですが、人員については減少傾向が続いています。
●中野障がい福祉課長
46ページの特別医療費助成事業です。約15億円規模の全体に対して半分ぐらいが小児の医療費助成になっています。また、その次に大きいのが、3分の1弱ぐらいが重度心身障がい児者の医療費助成になっています。直近の大きさを見ていくと、令和2年度の小児の部分が大きくへこんでいます。今までいっぱい受診をしていたところが恐らくコロナ禍で減ったことによって、小児の医療費助成部分ががっと減ったと、それに連動して総額部分も大きく減っています。重度心身障がい児者はそこまで減ってはいないのですが、令和3年度を見ても小児は戻ってきてはいるのですけれども、これまでよりは若干少なめ、重度心身障がい児者もこれまでよりも若干少なめという傾向になっていまして、つまり令和2年度で大きく小児がへこんだのと小児と重度心身障がい児者が若干少なめになっている傾向にあるというところが減少の主な要因だと考えています。受給人数自体を見ても、小児は若干数減っていて、重度心身障がい児者もトレンドで見ると若干減少傾向にあるというところも影響していると思います。
51ページの県立障がい者体育センターですが、株式会社TKSSに管理委託をしています。実際に事務所に勤めていらっしゃる方とも意見交換したのですが、非常に丁寧に障がい者団体と意見交換をしながら、例えば入り口で車椅子を押してあげたりとか、あとは暑い寒いが結構ありますので、風が通るときには風が通るようにしたりとか、早めに来て窓を開けたり閉めたりとかというところでかなり丁寧に対応していただいていると認識をしています。そういった部分の合理的配慮というのは引き続きやっていただきたいと思っていますし、スポーツ課への移管に当たっても、そういうところがしっかり重要だというところは連携を図りながらやっていきたいと思っています。
◎尾崎委員長
よろしいですか。また後でお願いします。
○福間委員
私は1点だけ。96ページについて、お礼を申し上げたいと思います。12月14日にギャンブル依存症家族会の皆さんの要望ということで、福祉保健部長や障がい福祉課長と面談していただいて、今日、これを拝見しますと、そのときに家族会の皆さんから要望のあった事柄を5年度事業の中に織り込んでいただいて、お礼を申し上げたいと思っています。とりわけ医師、看護師等の依存症専門研修医、いわゆる中部、西部の専門医が非常に少ないということで、そこへの取組を強めていこうということ、あるいは一般診療科の医療従事者に依存症に対する研修を実施してその対応力向上を図ってもらうということ、今までにない取組として、家族会の皆さんや当事者の皆さんは非常に喜ばれると思っています。お礼を申し上げたいと思いますが、1点お願いとして、今後検討してみてもらえたらなと思いますのが、各種依存症普及啓発相談員の設置ということ。これは前からやってもらっていますので、私もアルコール依存症の相談員の任命を受けていますが、ほかの人が、誰が指名をされているのかが分からないのです。だから例えば東部地区でアルコール依存症の誰が指名を受けて相談を受けているのか、例えばギャンブル依存症であれば、今度はどなたとどなたがやっていらっしゃるのか、その分野分野でも必要でしょうし、分野が違っても鳥取県内の相談員の皆さんが依存症に対することでの大体共通認識というのはあるわけですから、連携が取りやすいかなと思ったりもするのです。私が今まで相談員の指名を受けて感じたことは、そのことを思っていますので、そこら辺、御検討よろしくお願い申し上げたいと思います。
●中野障がい福祉課長
ありがとうございます。昨年、アレンジいただいて、家族会とも意見交換をしました。ここには出てこないですが、そこの要望としまして、アルコール対策計画を来年度見直します。そこの推進会議の委員に今まで参加されていないですが、ギャンブル依存症家族の会の皆さんにも参加していただくという方向で現在手続を進めています。
また、今おっしゃっていただいた依存症普及啓発相談員のところで、確かに各種依存症はリンクしたりもしますので、協力していただきながら対応するのが大事だと思います。今の皆さんが名簿をそもそも共有していいかというところ、個人情報というか、同意というか、の部分があると思いますので、ちょっとそれは確認させていただきながら、できる対応をしていきたいと思います。
◎尾崎委員長
よろしいでしょうか。
そうしますと、一旦ここで切りまして、また午後に質疑を続けたいと思います。よろしくお願いします。
再開は13時です。よろしくお願いします。
午前11時58分 休憩
午後1時00分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
引き続き、質疑を行っていただきます。質疑のある方。
○市谷委員
64ページです。黒枠の中にある発達障がい者の就労・生活支援員、西部で1名と書いてあるのですけれども、実は補正予算ではこれが配置できなかったと。なぜ補正予算では配置ができなくて、この当初予算ではきちんと配置ができるのかを確認させてください。
次に、71ページです。これは障がい者就労継続支援事業所の工賃への対応や支援なのですけれども、下のところに令和3年度の工賃が令和2年度よりもよくなり最高記録と書いてあるのですが、私、令和2年度のところで止まっていて、令和3年度分の報告は今まであったかなと思ったり、4年度はどうなのか、その辺を確認させてください。
75ページです。あいサポートのいろいろな取組のことということで、先ほど説明の中で、合理的配慮について、今までCMをやっていたけれども、それをもうやめましたというお話がありました。ただ、年末に身体障害者協会さんからも、なかなかこの合理的配慮を、特に企業さんなどでやるというのが周知、認識されていないというお話もありまして、CMをやめてしまって、では別に合理的配慮について周知をするというのはどうされるのかなと思いましたので、そこの御説明をお願いします。
84ページです。これは障がい者の関係の方の何か報酬ですか、令和6年度改定ということをおっしゃったと思うのですけれども、何がどう改定になって増額になるのかを教えてください。
86ページの強度行動障がい者関係の支援です。施設に入所したときに一定期間加算で支援があるということですけれども、先ほどの御説明で、期限が来たのでその支援が終了になって減額になったというお話がありました。だけれども、ではその方がどこに行かれたのかなと。引き続き入所ができているのか。新たな入所についての対応とか、期限が来たら支援が打ち切られることによって施設入所が継続できるのだろうかというのを非常に心配します。その辺の対応がどうなっているのか教えてください。
124ページの「介護で働きたい!」を増やす参入促進事業です。さっき減額の説明のところで、介護で何か今まで委託していたものを直営にしましたというお話がありましたけれども、ちょっとよく聞き取れなかったので、何をそうされたのか教えてください。
最後に、228ページです。鳥取療育園費のところで、オンライン資格認証カードリーダーの保守委託ということで、マイナンバーカードがなくても従来どおりの支援が受けられるということでいいのかを確認させてください。
◎尾崎委員長
では、順次お願いします。
●中野障がい福祉課長
御質問ありがとうございました。
64ページのナカポツセンターですけれども、おっしゃるとおり、西部の発達障がい者就労・生活支援員の1名というのが今年度つきませんでした。というのも、求人は各種出して応募もあったのですが、なかなか人材として採用するレベルに至らないという判断で、雇用には至らなかったと聞いています。特段必要な資格等を定めているものではないのですけれども、そういう事情があったと。今も求人は出しているのですが、引き続き出して、西部でも給与の部分とかを少し上げたりという見直しをして、なるべく求人に応募してもらえる人を増やす努力はすると聞いています。
続きまして、71ページ、工賃のところです。毎年、国で全国の工賃状況を発表しています。それによって全国のB型事業所の工賃の順位が分かりますので、それに合わせたタイミングで報告をしています。まさに今日の報告事項の中にも令和3年度の工賃実績がありますので、それで御報告をするというところです。令和4年度の工賃はまだ集計がされていないので、令和3年度の部分での工賃が最新情報で、今回は全国5位と、水準は高い状況を維持しているところです。
75ページ、合理的配慮です。おっしゃるとおり、まだまだ認知が十分でないと認識をしています。令和6年の途中から合理的配慮が義務化されますが、そこに向けての周知が必要だと思っています。どうしてもテレビCMだとこの期間、この枠でという周知にしかならないのですけれども、それ以外にやはり分かりやすいリーフレットを作り、民間企業を含めて幅広く周知をするですとか、各種説明会に我々が参加をして、そこで説明をするとか、あいサポート研修の中でこういうのが始まりますよというのを入れ込む。そういったソフトというか、事業の説明の仕方の部分で結構工夫ができると思っていますので、あらゆる場面で合理的配慮が民間企業も義務化されますよというところを周知していくことを考えています。
84ページのシステムのところです。報酬改定が3年に1回あります。報酬改定をすると、それに対応するための県のシステムの改修が必要になるので、そのお金の説明をしました。
86ページの強度行動障がいですが、2番目に申し上げた入居等支援事業は、1対1相当の配置で手厚い支援をした場合に事業者に対して一定の期間を定めて支援をするというものです。なので例えば6年というのが終わったら、事業所はその方を外に出すということは基本しません。ただ、事業所へのイニシャルコスト、要するに強度行動障がい者を受け入れると、場所が替わったりとかするとなかなか落ち着かないとか、環境調整という部分が結構必要になるので、最初のイニシャルコストがどうしても結構かかるのです。それで施設入所とか在宅での生活が大分落ち着いてきたら、そこの部分をだんだん落ち着いた部分で支援をしていくというところなので、最初の環境調整で結構負担がかかるという話があります。そういう意味で、1対1で支援したときに手厚い補助をするという仕組みですので、それである程度落ち着いて、引き続き支援をするという形になると思います。これが6年の期限を迎えて事業所のプラス部分の補助が出なくなったからといって、その人が地域に放り出されるということにはならないと考えています。
●小椋長寿社会課長
124ページの認証の関係のところです。これは人材育成に取り組む事業所を認証するという仕組みを国がフレームをつくって用意しておりまして、従来、それを数年来労働安定センターに委託してきたのですが、認証を受ける事業所が増えないということもあるので、県で一旦引き取ろうということで、引き取ることにした分の減です。
●遠藤子ども発達支援課長
228ページです。療育機関におきまして、マイナンバーカードがなくてももちろん大丈夫です。療育機関で準備をしておこうということで、取り組んでいます。
○市谷委員
ありがとうございました。強度行動障がい者の支援の関係ですけれども、説明のあった事業というのは、人の配置を1対1にして強度行動障がいの方への対応をするというものなので、中におられる中で環境に慣れて落ち着いてこられるということはあるとは思いますが、ただ、非常に強度の行動障がいを持っておられる方なので、1対1での対応ということが引き続き必要ではないかと思うのです。6年という期限の後、入っておられる方を外に出すということはないというのは、それはそうしてもらわないと困るのですけれども、この期限のありようは以前からちょっと議論があって、もっと延ばすとか、やはり必要な支援がきちんと対人間同士でできる体制というのが要ると思うのですけれども。
●中野障がい福祉課長
そうですね、これまでも制度設計としてこういう制度だったというところだとは思う、新たに期限を勝手に決めたわけではないですけれども、おっしゃるとおり、当然人によると思います。基本、3対1とか4対1の世界ですので、環境調整によって、1対1って相当な配置です。その1対1相当の配置がずっと必要な方も確かにいらっしゃる、24時間、重度訪問介護をずっとつけている方とかいらっしゃいますけれども、必ずしも皆がそうではないと思っていまして、皆が皆、強度行動障がいだから、1対1配置が必要ということではないと思っています。ですので、イニシャルコスト、特に最初の環境調整が必要な部分の手厚い支援を行うという意味での制度設計ということで、この期間設定をしていますが、おっしゃる部分は当然ありますので、もし、何ていうのでしょう、そういう本当にずっと1対1配置ではないと無理だという方が物すごい増えているという現状などがあれば、少し考えてみようとは思うので、状況はいろいろ施設に聞いてみようと思います。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
ほかに。
○濵辺委員
2点確認させてください。
1点目は、41ページの保護行政費です。この枠の中の新規、社会保障生計調査事業ですけれども、これは実際何を、どんな形でどういう調査をされるのかを教えてもらいたい。
もう1点が、69ページ、とっとりモデル共同受注体制構築事業。この下の取組状況、改善点とかの説明の中で、先ほどの市谷委員の質問と少し重なるかも分かりません。1つは、この工賃、令和3年度の工賃平均が1万9,797円と、それで、前年度比から594円増えたと。一旦増えて、どちらかというと、コロナ前というか、自分の認識では、一旦前年度から下がったけれども、その前の工賃の平均が大体2万円近くまで上がっていたのですよね。それから考えると、元に戻ったという、自分はそういう認識ですけれども、ただ、こういうコロナ禍の中で工賃が向上したというのは、どういう努力というか、何がこういう要因になったのかをお聞きしたいです。
●梶川福祉監査指導課長
社会保障生計調査についてです。具体的な調査としては、県内の何か所かの自治体で生活保護を受けていらっしゃる世帯の毎月の家計の状況を調べるというものでして、家計簿をつけていただきまして、その家庭の家計収支の内容を把握して、今後の生活保護の制度の運営に必要な資料を得るということを目的としております。調査員が調査をお願いしに行きまして、被保護世帯の大体20ちょっとぐらいの世帯を対象にするように計画しています。
●中野障がい福祉課長
工賃の状況を見ると、令和3年度が1万9,797円でしたが、令和2年度はコロナで確かにへこんでいます。令和元年度を見ると1万9,481円、平成30年度でいうと1万9,500円ですので、大体1万9,500円ぐらいだったのが1万9,200円ぐらいに下がって、1万9,800円ぐらいになったという状況です。なので、これまでのトレンド、プラスアルファぐらいになっているかなと思います。全国の状況を見ても、令和2年度にやはりへこんでいて、令和3年度に跳ね上がっていると。令和3年度の跳ね返った分は、全国だとプラス731円ですので、鳥取県がプラス600円、全国でプラス700円ぐらいという形で、全国的にも令和2年度のへこみから復活している状況にあります。
上がった要因ですが、上がった下がった事業所はそれぞれあるのですけれども、特に大きく上がったところを見てみると、やはり新しい作業を受託した、例えば市町村が管理している公園の清掃とか植林とか、そういうところを新規で受注したですとか、あとは、新商品を開発した、焼きドーナツとか焼きおにぎりとか、新たに自分のところで商品を開発した、あとは、高単価のリサイクルとか分解とか、高単価の仕事を受注した、そういった形で新規の受注を取ったりとか、高単価の受注を取ったりとか、新しい商品を開発するとか、やはりしっかり努力をされているというか、コロナ禍でも新しい仕事はありますし、自分で商品を作ったりというのはできますので、そういう中でやっているところがかなり大きく工賃を伸ばしている傾向にあります。なので、それを全体で見たときに、今回の工賃の上昇の結果につながったということだと思います。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○濵辺委員
初めの41ページの社会保障生計調査の件です。ちょっと分かりづらいのですけれども、要は、生活保護を受けられている方の何人、何所帯かにそういう家計簿をつけていただくと。この調査をされる方が家計簿を見て、適正にというと表現はあれですけれども、生活保護で受給したお金を適正に、適正ではないな、使われている状況を見るということなのですか。
●梶川福祉監査指導課長
そうではなくて、被保護世帯の方々がどのようなものにどれだけの金額の支出をされているかを統計的に全国の何か所か輪番で同じような調査をしますけれども、使われ方というのですかね、何が必要とされていて支出をされているのか。例えば食料費のウエートが高いですとか、そういった傾向を見るために調査しまして、それで、次回の生活保護の料金、支給の改定の参考の資料としたりという目的で実施するもので、委員が言われた各世帯の使途の指導をするとか、そういったことは全くありません。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○濵辺委員
後でちょっと聞かせてください。
それと、工賃。少し自分が気になったのは、結局、こういうコロナ禍の中で、例えば企業によっては、仕事を伸ばしている企業もあれば、落ち込んでいる企業もあるのですよね。要は、福祉作業所の工賃が上がるというのは、これはすごいことだと思っているのですよ。福祉作業所で営業、営業っていうとあれですけれども、仕事を受注してくる、単価の高い仕事を受注してくるという、このつながりというか、ネットワークというか、そのところが気になっているのです。大体福祉作業所でされる仕事というのは、単価の低いイメージもあったりして、なかなか単価の高い仕事を受注されるというのが難しい状況もあると思うのです。それで、単価の高い受注を受けられる要因というか、何かがあって、そういう仕事が受けられるのだと思うのですけれども、その辺の細かいところを知りたくて。後でまた聞かせてください。
◎尾崎委員長
では、また後で詳しくお願いします。
ほかにありますか。
○野坂委員
27ページの戦傷病者戦没者遺族等援護事業で、ちょっと聞き漏らしたのですけれども、何か事務が終わると言われたと思うのですが、それをもう一回説明してください。
次、71ページの工賃向上事業。関連する事業もありますけれども、これに関連してB型作業所の米子市の総量規制の話を昨年して、個別案件として審査すると、総量の規制はやらないということだったろうと思うのですが、今現状、そのように徹底されているのかどうか、状況を教えてください。
次に、121ページの外国人の介護事業の学習支援等々です。全体的な話をするのですけれども、外国人の介護人材、もう今、人手不足で非常に貢献していただいているところなのだろうと思うのですが、外国人材ですよね、この辺の課題みたいなのはどのように捉えられているのか。これから、さらに介護人材の不足が懸念されますよね。県としてどういう姿勢で臨まれているのか。特に、介護人材不足のところについての主要な担い手として受入れ強化を図っていくのかというところです。
あと、132ページの地域包括ケア推進支援事業です。この理念の下に住み慣れた地域でということがあるのですけれども、実際そうなっているのか。この取組も相当の年数取り組んでおられるのです。様々な取組がされているのですけれども、実際には施設の入所希望の待機者が相当数おられる。うたわれているような住み慣れた地域で最期までという体制の構築がこの間進んできているのか教えてください。
あと、最後に、次の令和6年改定ですか、介護事業者の報酬改定があって、この経営状況、運営については、さらに厳しくなることも予想されるのです。一方、処遇改善というのも待ったなしで、2024年問題もありますよね。これらについての対応はどのようにお考えなのか。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
27ページの戦傷病者戦没者遺族等援護事業です。減額した内訳としては、特別給付金といって、戦没者の妻の方に対して給付金を支給するのですけれども、市町村へ交付してやっていただくのですが、その交付金がなくなるというのが一つと、あと、軍歴データの開発ツールを今年度かかってやったのですけれども、その分がなくなったというこの2点です。
●中野障がい福祉課長
総量規制の関係で御質問をいただきました。
現在、単に総量で規制するという取扱いを改めて、サービスの質の部分を確認をして、市町村がその質の部分に関する意見書を作成し、県はそれを尊重して、サービスの指定の要否を判断するという取扱いに令和4年度からしています。実際にそれを運営しています。昨年も市町村、米子市が事業所の定員増の申請に対して意見書を作成しており、それをまた県でも確認するという作業をしています。ですので、引き続き単に数だけを見るという運用ではなくて、質の部分を評価して、適切であれば指定をすると、そうでなければ指定をしないという新たな取扱いの部分を続けていくという方針で、今年に入って改めて西部や米子市とも意見交換をしながら、具体的な部分を話しているところです。
●小椋長寿社会課長
私には3点、御質問をいただきました。どれも大変難しいポイントだと思っていますが、まず、外国人人材の関係です。
県では奨学金や研修事業等を組んでいますが、大手の社会福祉法人は、現在外国人人材の方は既に相当現場に入っておりまして、技能実習生であったり、特定技能の方であったり、介護福祉試験を通過されて現場におられるという方もあります。全体でどれぐらいおられるかというのは、正確には把握はできてはいないのですが、恐らく全体の1%とかそれぐらい、ざっとした感覚では100人前後ぐらいおられるのではないのかと思っているところです。今後、働く世代の人がどんどん減っていきますので、介護人材を将来に向けてどう確保していくかというのはすごい重要なテーマで、この外国人人材のことを力を入れていかなければならないと思っています。送り手側がそれぞれの国である程度専門性を育成されて、それで日本に来られるという流れとかがあったりしますので、そこに一つの事業所とか管理団体が絡んだりと、ちょっと複雑な構造があるので、なかなか難しさがあるのですけれども、育成とか日本語講習だとか、そういったところには力を入れていきたいということ、定着を図っていきたいということを考えています。
2つ目、地域包括ケアについてです。地域包括ケアが提唱されて大体10年以上は超えて、当初の提唱段階で、2025年が一応構築目標ということになっています。まだまだ先のことかなと思っていたら、もうすぐ目の前に来るということでして、私も高齢者福祉の仕事を以前からやっている中で、なかなか正直、思ったとおり順調には進んでいないのかなと感じます。1つには、地域でインフォ-マルというか、インフォ-マルサービスというか、介護福祉ではない見守りの部分であるとか、そういったところを補っていただける人材がやはり、60歳を超えても働かれる元気な方はみんな働かれるという世の中になってきて、そこら辺の担い手を確保しづらくなっていると思います。介護事業所はある意味、順調に数を増やしていますが、要介護の方も増えてきていると思います。入所施設の待機者は数年前から横ばいです。申し込んでから入るまでは必ず日数がかかりますので、一定の待機は必ず発生はするのですが、ずっと横ばいということもありますし、最近は市町村で、小規模な特養だとかを整備していただく場合が多いのですけれども、県でも今後、来年度、第9次の介護保険事業計画をつくっていく中で、広域の施設というものもどういう在り方がいいのか考えていきたいと思っています。
3点目、報酬改定と介護事業所の経営ということだったと思います。この報酬改定は3年ごとにありまして、今度、令和6年4月改定です。ここ1年、かなり物価高が進みまして、燃料費だとか食費だとかが上がっている中で、結構きついということがあると思いますし、昨年9月補正で予算をいただきまして、物価高騰対策の補助等も行っています。
令和6年度以降の報酬改定については、今後、また経営状況調査をなされまして、調査の結果がちょうど来年の今頃出ますので、その数字をある程度反映した報酬改定がなされるだろうと思っています。処遇改定については、補助金を経て、昨年10月にはさらに加算ということで、年々処遇改定が進んではいますけれども、まだ足りていないのではないかという声もありまして、国の手当てをしていただきたいと要望を続けている状況です。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○野坂委員
ちょっとあまりよく分からなかったのですけれども、まず、戦没者遺族の支援事業ですが、給付金廃止に伴ってということで、分かりました。これは、遺族会自体が高齢化で、対象となる会員が日増しに減少していくわけですね。ただ、戦没者の顕彰というのは、これは未来永劫消えるものではないと思いますね。今後、そういうような遺族会自体の議論というのは当然あるのでしょうけれども、この点についてどのように顕彰していくのかという話はどのようにされているのか教えてください。それと、今後の課題とその対応があれば、また教えてください。
それと、先ほどの総量規制の件です。それだったら問題ないのでしょうけれども、数を理由に許可、意見書を出さないとか、そういう事例があるように聞いているのです。聞き間違いか分かりませんよ、勘違いか分からないけれども。総量規制はもうやめたのですよと、質をきちんと考えて、質がよければ、意見を添えて上げていくのだということが現場で徹底されているのかどうなのか。そうではない事例があるように聞いていますので、ぜひもうちょっとしっかり調査してみてください。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
遺族に対する顕彰ということです。具体的に何かという部分でいうと、まだ何かがあるわけではないのですけれども、遺族会とはいろいろと意見交換をする中で、特に、何ていうか、戦争の悲惨さを語り継いでいく取組みたいなこともちょっと考えておりまして、遺族会の青年部のそういった活動に対して補助金の増額も考えています。また、そういった顕彰も含めまして、遺族会とは意見交換をさせていただきながら進めていきたいと思います。
●中野障がい福祉課長
年末から年始にかけて何度も米子市と意見交換をしていますが、数を理由に意見書を作らないという運用はしていないと聞いています。ただ、事前相談を米子市と事業所の中でやり取りをするとは思うのですけれども、その中で、何ていうのでしょう、やり取りの受け取り方というのがあるのかもしれません。いずれにせよ、現場でどういう受け取られ方をしているのかも含めて、話は引き続きしっかり聞いていきたいと思います。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○野坂委員
最後に、外国人の受入れ事業等々ですけれども、先ほど少し言われましたけれども、私も、様々問題がある、いろんな課題があると承知しています。そのようなところで、サポート体制強化という改善点が書いてありますよね。これは、具体的にどういうことをされていくのですか。
●小椋長寿社会課長
外国人の方が来られましても、定着がなかなか難しいということもありますので、まず、外国人が来られることに対して、どういう心がけでとか、どういう受入れ体制でということをきっちりあらかじめ学習していただいて、それで長く働いていただくことに向けて取り組んでいただくという形の……。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○野坂委員
現地の送り出す事業者、国内で受け入れる事業者、この間で様々いろんな問題があるというのはいろいろ報道されているところなのですけれども、そういったところは県はちゃんと把握して、鳥取県の受入れについて、様々目配りされているのでしょうか。
●小椋長寿社会課長
技能実習の方や特定技能の方であるとか、幾つか種類があると思うのですが、私どもで管理団体等とやり取りすることは今のところやっておりません。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
ほかにありませんでしょうか。
なければ、ちょっと1点、110ページの医療的ケア児です。医療的ケアを必要とする小児慢性特定疾病児童等の一時預かりで、50万円弱の予算がついていますけれども、これはどんなところで預かるのか、教えてください。
●遠藤子ども発達支援課長
場所としましては、博愛こども発達・在宅支援クリニック1か所になります。
◎尾崎委員長
1か所だけ。
●遠藤子ども発達支援課長
はい、そうです。手帳とか障がいの認定の市町村の決定を受けずに、小児慢性の手帳だけでここを利用できるということで、去年までは実は実績がなかったのですけれども、今年は2人あると聞いています。
◎尾崎委員長
中部、東部に設置するということはないですか。
●遠藤子ども発達支援課長
ないです。お知らせはしておりますけれども、取りあえず今の場所がそこだけです。
◎尾崎委員長
今後また増やすという予定はありますか。
●遠藤子ども発達支援課長
いえ、利用状況も。やはりちょっと欲しいのだけれども、今使わない。保護者の方にもアンケートをしたのですが、あるといいという声はあるのだけれども、なかなか利用がなかったということで、今はそれは考えていないです。
◎尾崎委員長
分かりました。
ほかにありませんか。
では、ないようですから、次に、2月補正予算の説明を求めます。
質疑については、説明終了後、一括して行っていただきます。
まず、中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長に総括説明を求めます。
●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
それでは、議案説明資料、福祉保健部の2月補正予算関係の資料、2ページをお願いします。予算関係として、2件の補正をお願いしています。
議案第22号、一般会計でございますけれども、これは、国庫補助金の確定ですとか利用実績の見込み等に伴う増減等が主な要因での補正です。
また、議案第26号、国民健康保険運営事業特別会計補正予算ですけれども、こちらは、特別会計の剰余金を基金に積み立てることなどに伴う補正です。詳細については、担当課長から説明をしますので、よろしくお願いします。
あと、申し訳ございません、1点、議案の訂正のお願いがあります。50ページ、繰越明許費に関する調書、変更分がついてございますけれども、大変申し訳ございませんが、こちらは削除をお願いします。削除といいますか、実はこれは昨年度のものがそのままついておりまして、これはなかったことにさせていただきたいと思います。申し訳ございません。チェックが行き届いておりませんで、大変申し訳ございませんでした。よろしくお願いします。
◎尾崎委員長
では、皆さん、なかったことにして……。このページは全部ですね。
●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
50ページ、これが全部、間違いです。
◎尾崎委員長
では、皆さん、なかったことにしてください。
●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
申し訳ございません。よろしくお願いします。
◎尾崎委員長
では、続いて、関係課長から説明を求めます。
明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長の説明を求めます。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
資料の4ページを御覧ください。福祉保健部国庫返還金調整事業で、4億5,000万円余の補正ということです。これについては、過年度の国庫負担金の事業の額が確定したことによりまして、国庫返還金が生ずるということで、その増に伴います増額補正です。計のところに5億6,000万円ほど上がっていますが、この中の内訳、背景としましては、そのうちのコロナ関係が4億5,000万円と大半を占めておりまして、先が読めない中で、ちょっと多めの要求をしたということも背景としてはあります。
続きまして、資料の5ページ真ん中を御覧ください。子どもの貧困対策総合支援事業で掲げています。これは実は家庭支援課の事業で、本来でしたら、昨年の当初予算のときに移管する旨をお示ししなければならなかったのですけれども、お示ししていなかったということで、今回改めてこちらで処理するというものです。申し訳ございませんでした。内訳としましては、当初見込みよりも子どもの居場所の新規立ち上げ数が減ったというものです。
続きまして、5ページの一番下です。生活困窮者緊急支援事業で、12億円余の減です。これについては、5月補正で12億5,000万円ほど計上させていただいたところです。そもそも5月の計上に当たりましては、これまでの国からの内示額を基に算出して、それまで一月当たり2.5億円ぐらいで来ていたというあたりを換算し、なおかつ、先行きが見えないということで、少し多めに要求していたところでもございますけれども、9月に国からの内示が来たところ、4,600万円の内示と、非常に額が少なかったということでして、その差額分を減額するものです。
もう1か所、49ページ、繰越明許です。福祉保健部国庫返還金調整事業費で、4億5,000万円余の繰越しです。年度内の国庫返還が困難ということで、国の内示が確定するのがなかなか見通せないので繰り越すものです。
◎尾崎委員長
続きまして、梶川福祉監査指導課長の説明を求めます。
●梶川福祉監査指導課長
資料の6ページをお願いします。まず、社会福祉施設職員等退職手当共済事業について、1,600万円余りの減額の補正をお願いするものです。これについては、国が定める職員当たりの補助金額、それから、被共済職員数の確定で、見込額から1人当たりの金額が少し減少しましたし、職員数も見込みの人数よりも少し減りましたので、それに対応する減額をしています。
次に、下段の鳥取県厚生事業団社会福祉施設解体費補助金です。こちらは、施設解体撤去費の金額が確定しまして、予定の予算金額よりも550万円余り少なくなりましたので、それに伴う減額をお願いしています。
7ページで、扶助費です。こちらについては4,800万円の増額をお願いしておりまして、理由としては、扶助費については、三朝町所管の中部福祉事務所、大山町所管の西部福祉事務所で支給しております生活保護費の特に医療費のところが、令和4年度については高額なものが予定した件数より多く出ました。医療扶助はやはり医療費が10割負担ということもありまして、1件大きな手術ですとか大きな病気で入院されていることになりますと、200万円を超える月額の報酬請求が何人もいらっしゃるという月もあったりしまして、当初の予算を大幅に上回る見込みとなりましたので、増額の補正をお願いするものです。
続きまして、繰越しの説明で、資料の49ページをお願いします。上から2つ目で、鳥取県民間社会福祉施設整備等補助事業費です。こちらについては、県が民間の施設整備などの補助を行っているものですけれども、設置の機材とか機器とかが、半導体の問題等もあって入手が困難ということもありまして、年度内にこの工事が終了しない可能性があり、繰越しのお願いをしています。
◎尾崎委員長
次に、中野障がい福祉課長、お願いします。
●中野障がい福祉課長
8ページをお願いします。特別医療費助成事業費です。補正額としては、2,600万円余のプラスで補正をお願いするものです。主な要因としては、当初見込んでいた予算に対し、実績を見ると、小児の医療費の部分が増という見込みですので、それに対応する補正額をお願いするものです。
9ページ目は、自立支援の医療分で、更生医療や精神通院医療、療養介護医療で5,000万円強の補正をお願いするものです。こちらについても、当初想定していた予算よりも実績ベースで見たときに精神通院医療が2,800万円余りで、更生医療は透析やペースメーカーなどですが、2,300万円余りのプラスと見込まれることから、増額の補正をお願いするものです。
10ページ目、自立支援給付費、こちらは障がい福祉サービス関係の負担金ですが、市町村で交付するに当たって実績見込みを確認したところ、若干の減ということで、697万円余の減額補正をさせていただくものです。
その下、重度障がい児者支援事業です。マイナスとなっていますのは、当初の要求において施設整備関係をフルパッケージというか、国庫補助の関係で全て採択される前提で計上しておりましたが、国庫補助の優先順位づけなどがある関係で一部だけの採択になりましたので、採択されなかった部分については今回の補正で減額をさせていただくものです。
その下、障がい福祉交流・発信事業は、障がい福祉課において韓国と人材交流をしていますが、それが中止になったことによる減額補正です。
市町村の地域生活支援事業の補助金においても、市町村での実施見込みを確認したところ、1,400万円余りの減額補正となっています。
11ページ、障がい者情報アクセスモデル県推進事業は100万円の減額補正となっておりまして、主に視覚障がい者向けにICT機器の購入補助金を設けていますが、そちらの実績見込みが若干少ないということで、所要の減額調整を行うものです。
その下、相談支援体制強化事業は、各種関係機関の連携会議など、あとは、そのアドバイザー派遣などを行うものですが、オンライン会議などを活用することによる旅費等の減による減額です。
その下の社会福祉施設等施設整備事業に関しては、先ほど説明申し上げた重度障がい児者支援事業と同じ形での減額となっています。
その下、障害者就業・生活支援事業は、当初でも御説明さしあげた西部での発達障がい者就労・生活支援員の確保ができなかったことによる減額補正となっています。
次のページ、障害福祉サービス事業所ハートフルサポート事業の50万円余の減は、新商品開発などの補助金を設けているのですけれども、2次募集などもしましたが、その予定していた申請に至らなかったというところで、減額補正としています。
手話でコミュニケーション事業については、予定されていた体育大会などが開催されなかったことに伴う減額補正です。
鳥取県障がい者アート推進事業は200万円の減です。こちらは、アートセンターにおいて各種芸術活動に対して補助をするというものですが、引き続きコロナの影響でイベント自体が少なかった関係で、申請数が伸びなかった関係での減額補正となっています。
13ページは、精神保健福祉に関する事業で、500万円余りの補正となっています。こちらは、今年度若干重度かつ長期の措置入院の方がおられたことに伴って、例年よりも措置入院に係る医療費が増えたことに伴う増額の補正となっています。
続きまして、49ページが繰越明許の関係です。上から4つ目からですが、重度障がい児者支援事業費は施設整備の関係で年度内完成が困難、障がい者情報アクセスモデル県推進事業費などについてはタブレットやICT端末の整備が必要ですけれども、半導体不足等によって年度内納品が困難であるというところ、視覚障がい者情報支援事業費に関しても、点字プリンターの更新の納品がなかなか難しい面、鳥取県社会福祉施設等施設整備事業費に関しては、先ほどと同様で、障がい者情報アクセシビリティ・コミュニケーション向上支援事業費についても、半導体不足などによりレルクリアというコミュニケーション機器の年度内納品が困難で、翌年度の繰越しをお願いできればと思っています。
◎尾崎委員長
次に、遠藤子ども発達支援課長の説明を求めます。
●遠藤子ども発達支援課長
14ページをお願いします。増額をお願いしておりますのは、下の段の障がい児入所給付費等だけです。利用者数及び利用ニーズの増に伴い、増額をお願いしています。
そのほか16ページまで、当課担当施設について、委託料や扶助費、報酬について、実績に伴って減額を行っています。
◎尾崎委員長
次に、小椋長寿社会課長の説明を求めます。
●小椋長寿社会課長
資料は17ページです。先ほど野坂委員からもいただきました外国人関係ですが、補助実績が予定よりちょっと少なかったということと、それから、申し訳なかったのですが、セミナーの開催ができなかったので減にしています。来年度、早急にセミナー等を企画したいと思いますので、よろしくお願いします。
1つ飛ばしまして、「介護で働きたい!」を増やす参入促進事業について、95万円の減ですが、これは安く契約できたということです。
めくりまして、18ページ、下の段、介護職員向け研修・職場環境向上事業です。1,000万円ぐらいの減になっています。入札減とともに、ジャパンケアコンテストが東京開催になったということで、補助を行わなかったということ、それから、ケアマネジャー、介護支援専門員の研修環境整備というシステム整備を要求していたのですが、これが中央で一括整備ということになって、要らなくなったということで、減をしています。
19ページの中段、軽費老人ホーム運営費補助事業が2,300万円余の減になっています。これは、軽費老人ホームも老朽化が進んでいるということがあるのかもしれませんけれども、少し利用者が減っていまして、データだけ言いますと、昨年は月当たりの平均835人入所に対して、今年度の現段階で815人平均と聞いています。そういったこともあって、補助が減っています。
19ページの下段、鳥取県地域医療介護総合確保基金補助金の3億7,000万円余の減です。これは、鳥取市が地域密着型サービスの施設募集をされたのですけれども、手が挙がらなかったこともありまして、減額になっています。
20ページ、地域包括ケア推進支援事業で880万円余の減です。これは、ちょうど下の表の中段に、みんなでつくる地域の生活支援体制整備ということで、これは、地域で地域資源を創出することを各市町村が進められるのですが、それをアドバイスしていく立場の方を採用する予算をかなりの金額を立てて上げていたのですが、採用に至らなかったため、減になっています。ただ、誰も採用できなかったということではなくて、非常勤職員さんで、より安価で採用しておられるということで伺っています。
続きまして、21ページの鳥取県地域医療介護総合確保基金造成事業です。これは、2億6,000万円予の増をお願いしたいと考えています。コロナのクラスター等が起きた施設に対して支援、介護サービス継続費を補助しているのですが、その財源がこの医療介護から当たっていまして、基金を積み増してその費用を増額したいと思っています。
続きまして、22ページの上段、いきいきシニア人生充実応援事業です。これは執行減です。作品展とかねんりんピック等を行っていまして、それに対する執行減です。
飛びまして、49ページの繰越明許ですが、上から3つ目に長寿社会課がございます。5億3,000万円余の繰越しをお願いします。これは施設整備関連で、年度内完了はしないということです。ロボット、ICTも含めた施設整備全般で、24件ぐらいあるのですが、それらが年度内に終わらないため、繰越しをお願いします。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
では、質疑を行っていただきます。
○市谷委員
8ページの特別医療費助成です。先ほど当初予算の説明のときに、コロナで小児の受診控えがあったとおっしゃったのですけれども、ただ、こちらの補正予算は、予算に比べたらということなのかもしれませんけれども、小児の医療が増えたため増額になったと。全体として、結局、小児のところは減少傾向なのか、それとも、回復していく傾向なのか、そこをもう一回確認させてください。
10ページの重度障がい児者支援事業です。これは国の採択がされなかったということですけれども、どういう事業が採択されずに、翌年度、5年度ではきちんと施設整備ができることになるのかどうかを確認させてください。
11ページも同じようなことですけれども、鳥取県社会福祉施設等施設整備事業です。これはほぼ全額国が認めなかったということで減額になっていますけれども、どういう事業をやろうとして、5年度はきちんと財政的な手当てがされるのか、確認させてください。
21ページの一番下の訪問介護サービス緊急支援事業です。これは、過疎地の訪問介護事業所がここしかないので、ちゃんと支援しないと維持が難しいため、緊急支援ということでやっているのですけれども、予算に対してはちょっと減額が大きいかなと思います。これで1個しかない過疎地の訪問介護事業所が成り立っている状況になっているのかを確認させてもらえますか。
◎尾崎委員長
順次お願いします。
●中野障がい福祉課長
まず、特別医療費の関係です。私の説明が拙くてすみません。小児の関係でいいますと、令和2年度の実績が大きく減っています。今まで多く病院に行っていた人たち、耳鼻科とかによく行っていたと思うのですけれども、恐らくコロナの影響で減ったことが大きな要因だと思います。その令和2年度で減ったという実績も含めて、予算の積算はしているという予算の説明です。
一方で、実績の話に戻ると、令和2年度で大きく減りはしましたが、令和3年度で見ると、戻ってきています。令和4年度の実績はまだ分からないですけれども、令和3年度と同じような傾向だと見込んでいます。そういう意味で、この令和4年度の小児の見込みがプラスになりますし、予算を設定するときには若干令和2年度の影響が出てくるので、それが令和5年度のときの話になります。
施設整備のところです。昨年の施設整備が何件かあったのですけれども、実際に採択されたのが1件だけで、それ以外のグループホームですとか大規模修繕等の事業については国庫補助の採択はされませんでした。数件あったのですけれども、今、詳細が手元になくて、申し訳ございません。その分が減少となっています。
それが必ず次の年にエントリーするかというのは、またちょっと違う話になっていまして、これまでもこの年度でエントリーするしないというのは各事業所の判断です。その順位づけなどもありますので、それぞれの作戦というか、時期もあるとは思います。来年度、また同じように募集をかけるのですけれども、そこにエントリーしてくるかどうかというのは、また事業所の御判断がありますので、必ず昨年度落ちたから次の年もエントリーするという関係にはないので、今年度は今年度、事業所に対して申請を募集をして、そして、エントリーを締め切って、そして、社会福祉審議会で順位づけをして、国庫補助に向かっていくという流れになります。
●小椋長寿社会課長
21ページの訪問介護サービス緊急支援事業についての質問をいただきました。先ほどはちょっと説明を割愛してしまいまして、申し訳ございませんでした。
この事業は、各市町村に最低1つは訪問介護を維持していこうというもので、今、訪問介護事業所が1つしかない市町村に対して緊急的に支援するということを始めています。今のところ、どこも訪問介護事業所が廃止になるということはありませんで、1市町村1か所以上ということで、維持できています。
この補助の仕組みですけれども、市町村が補助した金額に対して、半分を県が持つという仕組みになっておりまして、今回減額になっておりますのは、市町村の執行減で県分も減ったことになります。市町村は、市町村の社会福祉協議会とかが訪問介護をしておられる例が多いと思いますが、補助に当たっては、交付税とか、過疎債も含めてですけれども、そういったものを除いた実質的には市町村が負担した額の半分を県が持つという仕組みで補助を行っておりますので、それが一定額、250万円までは要らなかったというものです。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○市谷委員
今の訪問介護の事業ですけれども、どこの市町村が使ったのですかね。
●小椋長寿社会課長
岩美町、若桜町、智頭町、三朝町、日南町だと思っています。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
ほかにありますか。
ないようでしたら、報告事項に移らせていただきます。
質疑については、説明終了後、一括して行います。
報告11、鳥取県手話言語条例制定10周年記念第10回全国高校生手話パフォーマンス甲子園の開催日の決定について、報告12、令和3年度就労系障害福祉サービス事業所(B型)の工賃実績について、及び、報告13、地域登録の開始による電話リレーサービスの無料化について、中野障がい福祉課長の説明を求めます。
●中野障がい福祉課長
まず1つ目、手話パフォーマンス甲子園の今年の開催日が決定しました。順繰りでやっていますので、今年は9月24日の日曜日に東部、とりぎん文化会館で行います。御案内のとおり、今回は第10回の節目の大会でもありますし、手話言語条例制定の10周年を記念する年でもあります。そのため、今までにない盛り上げをしたいと考えていまして、例えばこれまで未参加の県に直接訪問をして参加を促したり、今日も担当室長が行っていますが、高校、特に普通高校で非常に優れたダンスとか歌唱とかをやっている高校も多いです。そういったところの参加を新たに促したり、そういった活動をすることで、よりパフォーマンスのレベルも大会全体のレベルも高い形にしていきたいと考えていますので、もし高校の知り合い、先生方などがいらっしゃいましたら、ぜひ御案内などもいただけると大変ありがたいです。予選参加の申込みは6月30日までとなっています。
続きまして、4ページ目です。B型の工賃実績について、先ほども若干先んじて御説明をしたものです。四角内ですが、現在、B型は141事業所ありまして、その平均工賃額が1万9,797円となりました。全国5位の水準です。全国的にも令和2年度と比べては増加傾向にあるわけですけれども、鳥取県においては引き続き高水準を保っているところです。工賃支払い総額は6億円を超えていると。利用者延べ人数は前年度とほぼ同人数です。
下の1の状況の2番目のポツです。工賃が増加した事業所の要因は新商品の開発や販路の拡大、単価の高い作業の受注などであったというところが先ほど御質問にもありましたが、ここでお答えすると、例えば西部の事業所でこの前意見交換したところは、自ら商談会というか、例えばデパートに商品を置くか置かないか、そういった商談会にオンラインで参加をして、自分で自分の商品を売り込んでいるという取組をされているところ、あとは、米子に大きな青果場などがありますが、そこで例えばミカンの袋詰めを1袋10円という高単価でやっているところがあります。そこは、やはり人のつながりの中で、まずは受注、ちょっとお願いしようかというところで障がい者への就労受託が始まったのですけれども、そこはもう人づてでどんどん広がっているというところ。実際そこの青果場をつなげたのは西部にある就労事業振興センターが間に入って、その青果場と就労のB型作業所を取り持った形で契約というのがスタートをしたのですけれども、そういう振興センターの力添えなどがあるので、やはり自ら開拓していく、飛び込んでいくという動き。あとは、鳥取には振興センターというのが、全国にもセルプとか、そういうのはありますけれども、そういったところがいろいろ販路を知っていたりとかもしますので、そこに聞くとか、そこの力をいただくとか。あとは、B型事業所同士のつながりでいろんな連絡会とかもありますので、そこで情報交換をするとか、あそこで売れるよとか、あとは屋台がいっぱい集まっていっぱい売るみたいな、マルシェを振興センターでやったりしていますので、そこに出店するとか、いろんなチャンネルがあります。やはりそういうのにしっかり飛び込んでいくという動きをしているところは、何かしら獲得していますし、逆にそういう動きをせずに同じ福祉の店にずっと出し続けているというのは販路は増えないということだと思っています。
説明が戻りますと、2番目です。工賃3倍計画を設定していまして、現在は3万3,000円を設定しています。これが令和5年度までの目標設定となっていますので、令和6年度以降については、新しい計画期間になります。来年度、どうするかは議論をしたいと考えています。
続きまして、5ページ目です。電話リレーサービスの無料化です。NHKなどで報道もありましたが、電話リレーサービスというのがあります。聞こえない人が聞こえる人に電話をするときに、間にオペレーターを介して手話で聞こえない人が伝えて、それを電話でオペレーターが相手方に伝えて、オペレーターは聞こえる人の声を聞き取り、それを手話で聞こえない人に伝えると。それは手話でもいいし、文字チャットでもできるというサービスです。これは日本財団電話リレーサービスが提供しているサービスですが、利用者負担が発生します。下の米にありますが、月額で178.2円、プラス1回ごとの通話でこの程度の料金がかかると。やはり利用料があることで、若干登録をためらうという声も聞こえましたので、鳥取県は全国初の取組として、今月からその利用料部分を地域として県が負担する対応をすることにしました。これを機に利用者を増やしていくというところで、障がい者の情報アクセスの保障をよりしっかりやっていきたいと思います。
6ページ目です。説明会も1月、2月とやって、今の利用者数を超える方に来ていただいて、土日なのにこんなに多かったのはなかなか珍しいのですけれども、関心が高いというところです。このサービスに当たっては、聞こえる方側の理解も非常に重要でして、間にオペレーターが入ることで若干、何だ、この電話はというところがありますので、こういうサービスがあるということを電話の受け手側にもしっかり知っていただく必要があると考えています。そういう観点から、県の広報ツールを幅広く活用して、聞こえる方にもこういうサービスがあり、御理解いただきたいということをしっかり周知していきたいと思っています。
◎尾崎委員長
報告14、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、福祉保健部資料のとおりですので、説明は省略します。
執行部の説明は以上です。
質疑等ありますでしょうか。
○市谷委員
障がい者の就労支援事業所の関係です。先ほど濵辺委員も言われたのですけれども、平均工賃が前年度より増加した事業所は6割を超えたって書いてあるのですが、その前年度が下がっているので、6割超えたといっても、このスタート時点が低いわけですから、その回復状況が去年と比べてというよりも、トータルというだけではなくて、全体的な回復状況が落ち込む前に戻っているのかを確認したいです。伸びたところは伸びたところで、それはそれで先ほど御説明があったと思いますけれども、落ち込んだものが元に戻るというところにまでなっているのかを心配するので、そこを教えていただきたいです。それから、これだけ物価高騰でいろんなものの資材が値上がりする中で、工賃は上がっているということですけれども、そういう物価高騰に対する支援は、何かがあって、こういう成果に結びついているのか、そこも教えてください。
3点目に、工賃の伸びに応じて国からの補助金が決まるという仕組みがベースにあるけれども、なかなかそういうことに乗れないところについては別建ての補助金みたいな制度があったと思うのですが、そういう工賃の伸びということではなくて、居場所の機能として支援を受けている事業所の割合が増えているのか減っているのかも教えていただけないでしょうか。
●中野障がい福祉課長
まず1点目の就労継続支援B型事業所がコロナ前の水準に戻っているかというところです。まず、マクロで見ると、令和元年度の平均工賃よりは全体として上がっているので、そういう意味では、平均で見ると、コロナ禍以前、令和元年度の水準以上になっていると理解しています。平均的な部分がそういうことですので、令和元年度との比較で売上げが戻ったか戻っていないかという調査を事業所にも聞いたことがあるのですが、だんだんとやはりコロナ前の状況に戻ってきているという割合は調査を経るごとに増えてはいるのですけれども、大体6割とか7割弱という回答が多いです。なので、逆に言うと、その3割強とか4割ぐらいは、まだコロナ禍の水準に戻っていないという声も聞かれます。それを平均すると、若干平均工賃は上がるという状況ですので、戻っているところ、戻っていないところがあるのは現実としてあると認識しています。
2つ目、物価高騰については、今年度の9月補正で、物価高騰対策の国の補助なども使いまして、就労継続支援B型事業所も含めた障がい、介護サービスへの物価高騰支援を行っています。就労継続支援B型事業所でいうと、2万2,000円程度の半年分ということで、物価支援を補助金として行っています。ですので、今後の物価高騰の継続状況を見ながら、あとは国の動向も見ながら、必要な支援を検討することを考えています。
3点目の報酬です。工賃が1万円以上とか1万1,000円以上で、工賃が高ければ高いほど報酬単価が高いというスキームになっています。令和3年度からできたのは、工賃ではかれない部分、やはり就労継続支援B型事業所を利用している方というのは、若干生活支援みたいなところで利用されている方がいるのも事実です。工賃向上を目的としない方、日中生活の居場所として過ごされている面というのも実際あるので、そこの役割を重視して、つまり、工賃ではからない、生活支援という部分をはかって報酬を設定するという類型が新たにできました。鳥取県内では、141のうち3事業所か4事業所がそれを使っています。正直、まだできて1~2年ですので、それによって事業所としてプラスになるかマイナスになるかというところもありますので、事業所も様子を見ているのではないかという面もあると思います。やはり利用人数との掛け算で、どっちが事業所として収入が高いか低いかというのもありますので、恐らくそういうところも見て御判断をされるとは思うのですけれども、そういう意味では、広がりはまだ見られない状況です。
○市谷委員
物価高騰対策は3月までだと思いますので、本当に必要に応じて支援を継続していただくことが、やはり事業所の維持、発展のためにも必要だと思いますので、それをお願いしたいと思います。
それで、3割は戻っていないという話がありました。やはりそのことに対しての支援も考えないと。これはもともと福祉の支援事業であって、なかなか力がつけられないとか、仕事がなかなかこなせないところが取り残されていくことになってしまっては、この就労支援事業の意味が生きてこないと思います。やはりやっていたことが回復できるところへの支援や下支えを行政がしないといけないと思いますし、それから、居場所でやっていくというところも非常に、稼げ稼げでは稼げない、そうなれないところもありますから、そこの居場所の支援としてやっていく報酬についても、ぜひもっと周知もしていただきたいと思います。
●中野障がい福祉課長
ありがとうございます。これまでやっていたことをそのままやればいいということでは必ずしもないのかなと思っていて、例えば箱折りにしても、なかなか観光とかが復活していかないとか、あとは、お土産自体も、何ていうのでしょう、減っていくというか、やはり箱折りの仕事自体が減っているという側面も正直あるのです。そういう中で、では、ずっと箱折りをし続けていくのが正しいのかというのは、必ずしもそうではないのかなと思います。なので、先ほど申し上げた新しい商品を開発したりですとか、また、別の作業を受注する事業所側の取組も恐らく必要だと思っています。そういった意味で、県としては、新商品開発ですとか、あとは、新たな融資ですとか、そういう新たな部分、違う取組をするという部分での応援は独自の補助金を幾つも設けておりまして、今年度も当初予算に要求をしておりますので、そういった側面での事業所支援はしっかりやっていきたいと思っています。また、報酬をどれを選択するかは、極めて事業所の判断にはなると思うのですけれども、もしそれが知られていないという面があるようでしたら、県としてもしっかり周知を行っていきたいと思います。
○市谷委員
障がい者の就労支援というものは、競争とかもうけとか、なかなかそういう原理では成り立たない部分があると思うのです。だから、新しい事業の取組の支援はありますけれども、なかなかそう、そこで働いている障がい者の方にできない仕事とか、何ていったらいいのかな、居場所とか働く場所とか、もうけられるようにということだけでは、そうならないことがあるということをよくよく考えていただかないと、そういう仕事ができない人はもう作業所に行くこと自体もできなくなってしまうということがあると思うのです。
●中野障がい福祉課長
すみません、私の説明がちょっと粗かったのかもしれないのですけれども、就労継続支援B型事業所の中にもいろんな方がいらっしゃいまして、工賃4万円、5万円稼ぐ方もいらっしゃれば、工賃を稼ぐことができない方もいらっしゃいます。実際にそこにいらっしゃる、通うことだけができるという、そういう意味でも、日常生活の支援をしているという方もいらっしゃいます。一方で、いろんな作業ができて、それ自体が楽しいという精神の方もいらっしゃいます。それぞれにその障がい特性に合った生き方というか、過ごし方をしていただくことが大事だと思っていまして、おっしゃるとおり、生活支援みたいなところの方に無理に仕事をさせるのは全く間違っていると思うのですけれども、そうではなくて、そういう居場所もありつつ、ただ稼いで、それが生きがいになる方は、そういう新しい仕事を生み出してあげると。それは事業所がやはりアセスメントをして、必要な訓練、必要な職業継続というのは新たに見つけていく、そういう取組は一方で大事だと私は思っております。こちらばかりがちょっとフォーカスされた言い方になってしまったのが申し訳ないのですけれども……。
◎尾崎委員長
市谷委員、もう堂々巡りになりますので、もういいと思います。(発言する者あり)では、最後にしてください。
○市谷委員
居場所なのだけれども、自分も働いているのに、工賃が月に200円とか300円ということがあるのです。生活できないですよ。だから、工賃3倍って、いいけれども、だから、そういう居場所にして来ている方たちにも一定の収入をきちんと保障できることにしないと。やはり仕事の内容によって当然賃金も違いますし、なかなか働けない方にとっては、そういう工賃になっているという現実について、私は、きちんと向き合って支援していくことが要ると思うのです。生活できるだけのものにしていく……。
◎尾崎委員長
では、よろしいでしょうか。最後、もうよろしいですか。よろしいですね。先ほどの答弁の回答でよかったと思います。
そのほかありますでしょうか。
なければ、その他です。
○福間委員
私、1点、総務部長が委員会違いますので、中西部長に少しお尋ねしたい。私の感覚が間違っているのかよく分からないけれども、福祉保健部の課の中でも、事業の予算設定が昨年度とほぼ金額が変わらない事業もありますね。ところが、今、市谷委員も指摘しておられますけれども、国の助成金、補助金を出しながらの物価高騰対策を行っているのですよね。諸物価のいろんなところが高騰している。にもかかわらず、事業規模が昨年と同等ということは、スタート時点で昨年度より、物価高騰分だけは事業規模を縮小せざるを得ないというのが生じてくるのではないだろうかと思うのです。でもそうではないでしょう。具体的に何々があるかというのは私はちょっと今はよく分からない。ただ、そういう思いも必要ではないだろうかと。そうすると、物価高騰やそのほかの、例えばこれから賃金アップということも出てきますよね。これは骨格予算だということをおっしゃっているわけですから、統一地方選が終わって、本格予算のときに、そこら辺を配慮した格好での事業計画を立てないと、同じ事業を目指したって、物価高騰を明らかに認めておりながら、ずっとそれをやって、事業規模もそれ以上の補正を組むのですか。補正を組むことすらできないと思う。予算を同じものを組んで、それでスタートをするわけだよ。ということは、事業規模が縮小してしまわないかということは、私は幹部会あたりで一遍議論されたほうがいいのではないかと思うのですけれども、どうなのでしょうか。
●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
物価高騰の予算組みとの関係ですけれども、この当初予算におきましても、実際、予算組みをするに当たっては、来年度どれだけの経費がかかるのか見積りを取って、それを予算計上するのは一般的です。その見積りを取ったときに、物価高騰していれば、それが予算に規模的には反映されていると考えていただいたらいいと思います。それが物価高騰の影響があまりないものであれば、結果的に予算は前年とあまり変わらないことになります。来年の見積りが高くなっていれば、それが基本的には反映されていると考えていただければと思います。
ただ、福祉の場合が難しいのは、公定価格的なもので決まっている部分が、そこは見積りではなくて、国の公定価格を基本に予算組みをしているということがありますので、どちらかというと、単価というよりは、事業費の増減によって予算の多寡が決まっているというところが多いかなと思っています。そういった見積りを取って物価高騰分を反映するものは予算組みに入っていますけれども、公定価格分については、県独自でどうこうというのは現時点では難しいことがありますので、まずは国にきちんと適正な対応を取ってくださいというのを要望していくことが肝腎かなと思っておりまして、それはやっているところです。引き続き国に対しても要望していきますし、また、これは鳥取県だけではなくて、全国的な話ですので、国としてのきちんとした対応を取っていただくことを引き続き要望していくことが大事かなと思っています。
◎尾崎委員長
福間委員、よろしいですか。
○福間委員
ただ事業をやろうと思ったら、去年と同じ規模の金額だったら、物価高騰が明らかな見積り取っていたと言ったって、ガソリン代だって上がっているし、実際、スタートすれば、明らかに高騰しているわけだ。そしたらもう、その分だけはスタート時点から事業規模が少なく制約せざるを得ないのではないのかと思ったりするのです。そんな意見があったということで捉まえてもらえれば結構です。
◎尾崎委員長
そのほかありますか。
○野坂委員
予算関係、事業関係を見ていると、フレイルの関連の事業は全然ないのですけれども、どこかあるのでしょうか。
●小椋長寿社会課長
介護予防の件だと思いますが、介護予防については、介護保険運営負担金事業の地域支援事業の中、日常生活支援総合事業で、要支援の方、あるいは要支援よりもうちょっと軽い方に対する介護予防事業を介護保険財源で行うことがメインになっています。介護保険の中に入っています。
○野坂委員
介護保険の中にフレイル対策事業が入っているの。
●小椋長寿社会課長
はい。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
そのほかありますか。
では、ないようですので、ささえあい福祉局については、以上で終わりたいと思います。
執行部入替えのため、暫時休憩します。
午後2時37分 休憩
午後2時44分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
引き続き健康医療局に係る付議案の予備調査を行います。
執行部の説明は簡潔に要領よく、マイクを引き寄せてゆっくりとお願いします。
質疑は説明終了後、一括して行います。
初めに、当初予算及び予算関係以外の付議案の説明を求めます。
なお、報告第3号、長期継続契約の締結状況については、議案説明資料276ページのとおりで、説明は省略します。
それでは、関係課長から順次説明を求めます。
萬井健康政策課長の説明を求めます。
●萬井健康政策課長
福祉保健部の資料の144ページから御説明させていただきたいと思います。健康医療局共通ですけれども、新規事業であったり、拡充、主要事業、あと昨年度と大きく変化のあった事業に絞って御説明をしたいと思います。
それでは、145ページ目をお開きください。栄養改善指導事業です。こちらは、文化創造プランであったりとか、食育のプラン等の計画策定のために必要な国民健康栄養調査を本年度実施しています。この事業自体が実施終了ということで、昨年度よりも大きく減ということでして、その他の事業については、昨年度どおりの事業を実施する予定です。
おはぐりいただきまして、146ページ目の結核予防対策事業です。こちらの主な増要素ですけれども、各保健所におきまして入院勧告をしたり、公費負担を決定するため、専門医等でエックス線であったりCTの画像分析等の情報を基に診査、精査をしていただいているところですけれども、この画像ビューワーシステムについて、システム自体が平成21年度に購入したものです。製造元が同等品の生産を既に終了しておりまして、保守、修理も終了している状況ですので、新たにこのシステムを更新するものです。その増額が大きな要素です。
また、後ほど債務負担のところで御説明をさしあげますが、この保守点検費用について、複数年契約による経費削減のために令和6年度から令和9年度までの4年間の保守点検費用についても併せてお願いをするものです。
続きまして、隣の147ページです。新型インフルエンザ等対策事業です。こちらの事業では、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を行っている事業ですけれども、この備蓄について、国の定めた備蓄目標量を国、県等で均等に備蓄をする事業です。ただ、この有効期限に応じまして、定期的に廃棄、更新が必要になってくるわけですが、令和4年度については、この廃棄、更新はなかったのですけれども、令和5年度は、タミフル、リレンザ等の購入、廃棄が計画されておりますので、こちらを県として用意するものです。ただ、単県となっておりますけれども、地方財政措置が講じられる予定となっています。
続きまして、少し飛びますが、153ページをお願いします。それまでの事業については、昨年度と同等の事業を行う予定です。153ページの難病対策事業です。こちらについては、主な増要素としては、難病治療者が年々増加をしていること、あと薬価単価も年々増加をしている等によりまして医療費助成額の実績が増となっていることに加えまして、令和5年度については、難病診断書のオンライン化推進のために医療機関に対する環境整備補助金を国で創設されることに伴いまして、県としてもこの補助金を創設しようというものです。
続きまして、おはぐりいただきまして、154ページ、ココカラげんき鳥取県推進事業です。こちらについては少し減額となっています。こちらは、健康づくり鳥取モデル事業とまちの保健室といった事業ですが、昨年度、一昨年度と少しコロナの影響もあり、実施の見合せを行っておられました。この実施実績等に応じた減額です。あと、増要素としましては、あるくとキャンペーンのところですけれども、こちらに新たに障がいを持っておられる方でも参加しやすいように、歩数以外の運動活動についても活動内容に応じてポイント付与ができるような拡充も考えているところです。
続きまして、156ページ、アレルギー対策推進事業です。こちらの増要素ですけれども、令和5年度については、新たに小児アレルギー疾患を有する者が居住地域にかかわらず、ひとしくその状態に応じて適切な医療を受けることができるように、専門的に指導ができる小児アレルギーエデュケーターを人材育成という形で養成ができるよう、研修旅費等、経費を新たに補助したいということで要望をさせていただくものです。
続きまして、また少し飛ばしていただきまして、158ページのひきこもり対策推進事業です。こちらについて、新規要素としましては、職場体験終了後の方が職場体験協力事業所で製造されましたパンやお菓子等を自動販売機に移送、補充作業を行う事業を新たに実施することによりまして、ひきこもり生活支援センターの相談員であったり、職場体験協力事業所のスタッフとの関係構築が既になされている、安心できる人との関わりを継続して持ち続ける、社会とのつながりを複数年かけて適切に保ちつつ、社会復帰へつなげていきたい、こういった事業を今考えているところです。具体的に言いますと、この自動販売機を中部、西部に1か所ずつ設置をしまして、こちらに職場体験事業所で作られたものを運んでいただくということです。この中で、ひきこもりの方々があまり人と接することなく社会とのつながりを保ち続けることの効果を狙ったものです。
続きまして、161ページ、肝炎治療特別促進事業です。こちらについては、高額な治療費が必要となります肝炎治療費の一部を公費負担しているものです。かなり減額になっているように見えますが、実はこれは従来、国の定める算出方法によりまして当初予算化をしておりましたが、例年、今年度も後ほど御説明しますが、2月に多額の補正を行うようになっています。こういったことを鑑みまして、来年度から実績に応じた予算額算出に変えたというものです。その減が1,500万円余ということですが、ただし、この変更によりましても、肝炎治療費の不足が生じることはないです。
続きまして、163ページの生活習慣病検診等精度管理委託事業です。こちらの事業、いろいろメニューはありますが、この中で、令和5年度は新たに日野病院が西部の市町と連携して実施しております特定健康診査、後期高齢者健診等の健診の者から肝臓がんの高リスク患者の拾い上げ事業を研究事業として今実施しているところです。こちらの事業におきまして、非ウイルス性肝炎患者、ウイルスに基づかない肝炎、生活習慣病等の肝炎ですが、こういった患者におけます肝疾患の進展の分析事業を今進めているところです。この高リスク者に定期観察をしていただく必要がありますが、こちらについての受診する費用について新たに創設をしたいというものです。
164ページをお開きください。歯科口腔保健推進事業です。こちらについても、先ほど145ページで御説明した栄養改善指導事業と同趣旨ですけれども、令和4年度に5年に一度の県民歯科疾患実態調査が終了しています。こちらに伴いまして、大きく減となっているものです。
続きまして、その隣の165ページ、がん対策推進事業です。鳥取県のがん死亡率は、例年、ワースト3位前後と、全国に比べて高い状況が続いていました。ただ、昨年度御報告申し上げましたが、令和2年度の調査では全国23位と、大幅に改善しました。令和3年度もせんだって公表されたところですが、全国28位と、令和2年度とほぼ横ばい、全国の中位程度のところまで改善しているところです。こういったことを踏まえまして、増事業、減事業、それぞれを組み立てています。
増要素について、2点です。まずは、がんの専門医療従事者の育成支援のために研修費を助成していますが、かなり実績が増えてまいりましたので、そちらの増額をお願いしたいというものと、がん治療の影響によりまして外見変貌の悩みを抱えるがん患者の方が多くなってまいりました。このために、従来、医療用のウイッグであったり補整下着の購入費用を上限2万円として補助を行っていたところですが、各患者会等の御要望等をお聞きしておりますと、実勢価格が大体5万円程度必要ではなかろうかと御要望がございました。これに伴いまして、今回、このたびこの補助上限額を2万円から5万円に引き上げるものです。あと、がん登録のデータですけれども、市町村が保有していますがん検診のデータとがん登録のデータを連結しまして、がんの罹患であったり、死亡原因等の分析をする事業を令和3年度から事業実施をしていますが、こちらが今まで、令和4年度、市町村の数でいきますと、今、6町で実施をしています。これを11市町村まで拡充をする経費です。
あと、減要素としまして、働く世代の胃がん対策として、協会けんぽが実施しておりますピロリ菌検査費用に対する支援について、これは当初計画どおりですけれども、当初計画5年間が終了したことに伴う費用の減です。ただ、ピロリ菌検査については、市町村の実施する検査費用の助成については継続して実施をします。
続きまして、今度は債務負担行為の御説明をさしあげたいと思います。
まず、228ページをお願いします。当該年度の債務負担行為です。こちらについては、146ページでも御説明したとおり、結核予防診査の対策事業でして、結核診査協議会用の画像ビューワーシステムの保守管理費用について、令和9年度までの債務負担をお願いするものです。
続きまして、過年度分の債務負担行為については、230ページの2段目から4段目です。がん対策推進事業ですが、こちらは、令和4年の1月から令和6年度までの3年間の鳥大附属病院における放射線治療医の増員配置の経費です。その下の精神保健福祉センターの運営費については、建物清掃であったり植栽管理等の複数年契約のコスト削減を図るものでして、令和5年度からの3年間の債務負担行為をお願いするものです。その下、ひきこもり対策推進事業については、ひきこもり生活支援センターの委託費用について、令和4年度から令和6年度までお願いするものです。
◎尾崎委員長
次に、壱岐医療政策課長の説明を求めます。
●壱岐医療政策課長
168ページから御説明します。
まず、鳥取県地域医療介護総合確保基金事業です。4億8,000万円余りをお願いします。この事業については、鳥取県地域医療介護総合確保基金を活用して鳥取県地域医療構想に掲げる必要な医療を適切な場所で提供できる体制の整備と、希望すれば在宅で療養できる地域づくりのための取組を進めるものです。本基金事業については、県の医療審議会、また地域医療対策協議会等で議論をしていただきながら、事業を選定しています。年度当初から予算をお願いするものについては、ソフト事業を中心に上げさせていただいておりまして、それ以外の事業については、令和5年度の国からの基金配分額に応じて補正予算をお願いする予定としています。主な事業内容です。区分のところにありますとおり、まず、居宅等の医療提供に関する事業として、例えば在宅医療を提供する機関が連携するための圏域内での調整、支援及び連携拠点の整備を各地区医師会にお願いをしている事業等を予定しています。また、次の区分、医療従事者の確保に関する事業として、例えば病院内保育所の運営ですとか医療クラークの配置等々の事業について予定しています。また、医師の働き方改革に関する事業も予定しています。
その下、令和5年度の主な拡充事業についてです。訪問看護支援センター事業について、475万円余の増額をお願いしています。訪問看護支援センターについては、人材育成機能、経営支援機能、普及活動機能、在宅医療に関してという部分ですけれども、運営を鳥取県看護協会に委託しています。こちらの訪問看護支援センターの人員体制を現在の2名から3名に、看護師1名増員し、初任者の訪問看護師の現任教育や経営相談等を積極的にアウトリーチしながら支援していくことを予定しています。
もう一つの拡充事業としましては、看護師の特定行為研修受講補助事業です。265万円の増額としています。特定行為ができる看護師は、研修を修了されましたら、医師の手順書に基づきタイムリーなケアの実施が可能になることから、特に在宅医療を支えていただく看護師に取っていただきたいところです。ただ、訪問看護ステーション等については、施設の規模等から、この研修を受講することがなかなか困難なところもあります。そのため、特定行為研修を受けられる場合に、その代替職員を採用された場合の人件費を支援しようという取組です。
次のページをお願いします。令和5年度鳥取県地域医療介護総合確保基金造成事業です。4億5,000万円余を予定しています。厚生労働省から交付されます医療介護提供体制改革推進交付金と県の負担分を財源としまして、平成26年度からこの基金を設けておりますけれども、令和5年度分を新たに積み増すものです。年度当初から実施予定の基金事業に係る執行予算額見合いを年度当初において造成を行います。
めくっていただきまして、170ページをお願いします。医療行政費は、医療審議会等の運営費ですとか衛生検査所の立入検査等々のベーシックな部分の予算になりますけれども、今年度、600万円ほど増額をお願いしています。この増額の部分については、下の事業内容の下から2番目のとっとり医療情報ネット運営事業の部分です。このとっとり医療情報ネットは、医療機関の宿日直情報ですとか空床情報、医療機能情報、薬局機能情報等を公表しているものですが、通常でしたら保守運用に係る経費だけなのですけれども、このシステムについて、令和6年度から全国統一システムに移行する計画がある関係で、令和5年度にこのデータ移行のための改修費用をプラスしているものです。
続きまして、隣の171ページの地域医療対策費(医療施設等設備整備費)です。こちらについては、国庫補助事業を活用して、各医療機関の医療機器等の購入等、設備整備事業を助成するものです。3,000万円余の減額になっておりますけれども、基本的に要望を踏まえたものとしていますので、年度によって変動するものです。新しい要素としましては、事業内容の表の一番下のところに新と書かせていただいていますが、へき地患者輸送車整備事業がありまして、へき地における住民の医療を確保するため、患者を最寄りの医療機関まで輸送するための車両等の整備を補助するものが加わっています。
次のページをお願いします。同じく地域医療対策費ですが、施設の整備事業になります。こちらについても2,000万円強の減額になっていますが、こちらも国の交付金や補助金を活用して医療機関の施設整備を行うものですので、基本的には各医療機関の整備計画の要求等に基づいて変動するものです。昨年度で事業が終わったものもありますし、このたび令和5年度、新しく加わる取組としましては、主な事業内容の表の下から3つが新しい事業に予定をしているものです。
少しページを飛びまして、176ページをお願いします。県立歯科衛生専門学校費です。200万円余の減額となっておりますけれども、これについては、令和4年度に自家発電装置の更新工事があり、それが終わりましたので、減額になっています。必要な経費については、精査して計上しています。
続きまして、178ページをお願いします。こちらは新しい事業立てをしていますけれども、災害派遣医療チーム(DMAT)訓練実施事業です。こちらは、DMATが広域で連携して円滑に活動することを目的に、中国5県で中国地区DMAT連絡協議会を設置していまして、訓練や研修などを共同実施しています。令和5年度は鳥取県が事務局、当番県となりますことから、必要な経費を要求しているものです。
179ページです。これも新しく事業立てさせていただいていますが、航空搬送拠点臨時医療施設(SCU)医療機器更新事業として2,400万円余をお願いしています。こちらのSCUは、災害時に航空機を使用した広域搬送も含めまして、患者さんを県内外の受入れ可能な医療施設へ搬送調整するための拠点として災害時に臨時的に開設されるものです。こちらにはDMAT隊員等を派遣しまして、そこで患者さんの病状の安定化を図って、搬送のためのトリアージを実施することにしています。こちらで使用する資機材については、平成25年に整備したところですけれども、このうち医療機器については各圏域のDMAT指定医療機関で保管、管理していただいています。年数がたってきまして、耐用年数を経過して老朽化したものも出てきていることから、このたび更新するための費用をお願いしています。補助率が2分の1という意味合いですけれども、こちらの医療機器については、災害時の対応に支障が生じない範囲で平時より病院で使っていただいていますので、負担割合をこのようにしています。
続きまして、181ページをお願いします。救急医療対策事業で、123万円余の増額をお願いしています。この増額ですけれども、主な事業内容の(1)に拡充と書いていますが、ドクターカーの運行事業の補助金の増額となります。ドクターカーは、医師が同乗して救急患者のところに急行して、早期の医療処置を行うことができる有効な手だてとなっていますけれども、平成25年5月から鳥取大学医学部附属病院でドクターカーを運用していただいています。現行の運行日は平日と祝日のみとなっていましたけれども、令和5年度より年末年始を除く土日を追加されるということで、増額となっています。
次のページをお願いします。182ページです。ドクターヘリの運航事業で、事業内容は特に変更はございませんが、引き続き適切な運用を図っていくこととしています。
少しページが飛びまして、185ページをお願いします。医師確保奨学金等貸付事業です。こちらの貸付事業については、地域医療を担う医師を確保するため、鳥取大学医学部をはじめ、県内外の医学生に対して貸付けを行っていまして、県内医療機関で一定期間勤務された場合、奨学金の返還を免除するものです。このたび鳥取大学医学部の臨時定員が1名増加されたことに伴いまして、特別養成枠の新規貸付枠を5名から6名に拡充させていただくということと、もう一つ、自治医科大学の学生の安定的な確保の観点から、一般貸付枠の対象に自治医科大学医学生を3名、枠は3名ですけれども、追加させていただこうというものです。少し補足しますと、自治医科大学については、近年、全国的に志願者の減少傾向が見られておりまして、鳥取県においても同じ状況があります。自治医科大学の学生については、学費は義務年限を果たせば全額免除になるのですけれども、現状において生活費の部分で返還免除の貸付制度がないということで、令和4年12月に自治医科大学から全国都道府県に対して生活費に充てることができる返還免除型の貸付制度を設けていただきたいという要請がございましたので、それに対応するものです。事業内容については、枠の中の太字のところに書かせていただいています。
また飛びまして、190ページをお願いします。看護職員等充足対策費です。取組内容自体は変更ございませんけれども、貸付けの状況等から、貸付金の見込みにより170万円程度の減額になっています。引き続きこの事業は推進していきます。
195ページをお願いします。倉吉総合看護専門学校学生寮外壁改修等工事です。1億1,900万円余りの予算をお願いしています。令和4年度に既に債務負担行為は設定しておりますけれども、令和5年度当初より工事に取りかかるものです。屋上の防水改修や外壁改修、建具等の改修等を行いまして、学生がより安全な寮生活を送ることを目指すものです。
続きまして、債務負担行為で、228ページをお願いします。当該年度提出分に関わる分は、この表の一番下、令和5年度医師確保奨学金等貸付事業に関わるもので、令和6年度から11年度までの債務負担行為をお願いするものです。
また、過年度議決済みに関わるものについては、230ページをお願いします。230ページの表の中で、上から5行目から一番下までが医療政策課に関する部分ですが、上から5行目から9行については、各年度の医師確保奨学金の関係の債務負担行為です。その少し下に令和3年度鳥取県地域医療介護総合確保基金事業がありますが、こちらについては、鳥大医学部の地域医療学講座の寄附講座についての債務負担行為となっています。また、その下の4行については、こちらは看護職員等充足対策費、貸付事業に関する債務負担行為ですし、その下から2番目の令和4年度地域医療介護総合確保基金事業については、鳥取県地域医療支援センター運営業務の委託継続と、それから、その一番下ですが、医療政策課管理運営費に関しましては、広域災害救急医療システムの利用契約の複数年契約に関わるものです。
条例の改正について、270ページをお願いします。先ほど予算のところでも医師確保奨学金の増額、拡充のところで御説明をしていることの一連のものですけれども、貸付金の返還に係る債務の免除に関する条例の一部を改正する条例で、医師養成確保奨学金の貸付けの対象に自治医科大学の学生を加えることに伴いまして、同奨学金の返還に係る債務の免除条件について所要の改正を行わせていただくものです。
概要ですけれども、少し御覧になっていただきたいのは、概要の中の拡充する貸付制度の表のところです。もともとこの医師養成確保奨学金の一般貸付枠の対象としては、鳥大の医学部の学生とその他、県外の大学の医学部の学生というのはあったのですけれども、この中に自治医科大学を除くという形で含まれておりませんでした。ここに貸付けの対象として加えることになるのですけれども、返還の免除の条件が自治医科大学の学生の卒業医師の場合は、少し通常の卒業医師の勤務される医療機関の定義が少し違ったりとか、県職員として採用されるですとか、その辺りの卒業してからの経過が異なるものですから、免除の条件の書き方のところに自治医科大学の学生に合った書き方で盛り込ませていただこうというものです。
参考のところです。先ほど志願者数の減少ということで少し御案内させていただいたのですが、一番下に表をつけていますけれども、鳥取県と全国の近年の志願者数の動向を書かせていただいておりますので、御参照いただけたらと思います。減少傾向は同じです。
続きまして、275ページをお願いします。こちらについては、県有地の無償貸付けということで、鳥取県赤十字血液センター用地についてです。御承知のとおり、鳥取県赤十字血液センターは中央病院の少し手前のところにありますけれども、こちらについて、安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律に基づく、採血業の円滑な実施と災害救助物資の備蓄のため、引き続き当該用地を無償で貸し付けようとするものです。
財産の内容、相手方についてはこちらに記載のとおりですけれども、貸付期間について、現在の貸付期間が令和2年4月から令和5年3月31日までの3年間になっていますので、継続的にということで延長し、今回の貸付期間も3年間、令和5年4月から令和8年3月までという形で提案しています。
◎尾崎委員長
次に米田医療・保険課長の説明を求めます。
●米田医療・保険課長
お手元の資料196ページを御覧ください。後期高齢者医療制度財政支援事業です。後期高齢者の医療制度に対して、医療費に要する費用などの12分の1を県が負担するほか、保険料の軽減分や高額医療費に対する一部負担など、県が負担する額となっています。88億4,000万円余りということで、前年度に比べますと6,600万円余、後期高齢者が増えているという背景もあって、増加となっています。
なお、主な事業内容の表の下から2番目の(4)のところ、財政安定化基金運営事業です。令和4年度に引き続いて、2億2,500万円余の基金繰入れを行う予定としています。基金繰入れを行うことで保険料の上昇を一定程度緩和させようとするものです。
隣の197ページは、会議の開催経費等ですので、省略します。
198ページを御覧ください。国民健康保険の繰り出し事業です。国民健康保険に対して、県の一般会計から、後ほど説明します特別会計に繰り出す事業です。令和5年度は33億円余りで、前年度と比べると2,400万円余の増加となります。後ほど、国保の特会の事業などで説明をします。
199ページは、国民健康保険基盤安定等推進費です。これは、低所得者に対する保険料の軽減であるとか、子どもの保険料の減額措置に対して、公費で埋めるための県の負担分となっています。
続きまして、200ページから205ページは、医療機関に対する指導経費や医薬品の安全対策費、あるいは献血に関するもので、ほぼ前年度と変わりませんので、省略します。
206ページ、薬剤師確保対策促進事業です。本県の薬剤師は増加傾向にはありますが、まだ不足感があるため、インターンシップや高校生を対象としたセミナーの開催などに取り組む予定としています。インターンシップの受入れが病院ということもあって、この数年、コロナで、なかなか実施が難しい状況もございましたが、令和5年度については、流行状況等を勘案しながら、事業実施できればと考えています。
次に、隣の207ページ、安定ヨウ素剤の関連の事業です。安定ヨウ素剤の事前配布などに係る経費ですが、安定ヨウ素剤の期限が来たものを年々更新していくものです。本県、年度によって更新量が異なりますので、年度によって増減が出てきます。なお、本県が備蓄している安定ヨウ素剤は、十分に確保、備蓄をしているところです。
一般事業は以上です。
ちょっと飛びまして、特別会計です。234ページになります。国民健康保険に係る特別会計です。県で国保の特別会計を持っていまして、一般会計からの繰入れや、市町村からの納付金などをこの特別会計で運用しているのですが、令和5年度の予算規模としては、234ページの総括表のとおり、541億2,500万円余りとなりました。前年度と比べて約2億2,500万円減額という状況です。
内訳としては、資料の主な事業内容のところを御覧ください。一番最初が普通交付金となっていますが、いわゆる医療を受けられる際に保険者として負担する分で、こちらが432億9,700万円余りで、前年に比べて7億円余り少なくなっています。
次が、特別交付金となっていまして、市町村の財政状況等、事情に応じて給付するものが約11億円ということになっています。
3番目が、後期高齢者支援金で、75歳以上の方が加入される後期高齢者の医療を受けられる分に対して、国民健康保険として負担するお金ということになりますが、鳥取県の国保として負担する額が約72億4,700万円ということになっていまして、前年度と比べると6億円超増えています。
4番目が、介護納付金で、こちらも介護保険の分を国民健康保険が負担する分となりますが、約21億7,000万円程度の金額となっています。
全体として、前年度と比べると2億円余り減額となっています。1人当たりの医療費は、医療の高度化等に伴って上昇していますが、いわゆる団塊の世代が国民健康保険から後期高齢に移っていることと関係があって、減っているということが大きな要因と考えています。
235ページから237ページについては、先ほど総括表のところで説明させていただいたものの再掲となりますので、省略します。
238ページを御覧ください。国民健康保険財政安定化基金運営事業は国保特会で発生する剰余金を積み立てるための予算でして、当初予算ですので、今回は100万円余り計上していますが、令和4年度の剰余金が確定をしましたら、来年の2月補正予算でこちらに計上するということになります。
その下の事業、それから239ページについては、事務費等ですので省略します。
240ページを御覧ください。保健事業費です。健診などに係る事業ですが、全体で8,800万円余りで、前年度と比べると999万円余の増となっています。
主な事業内容を御覧ください。増加部分については、(3)の表の上、特定健診受診率向上支援事業で、市町村が行っている健診の受診率を向上させることを目的に個別勧奨を行う事業ですが、実施を希望する市町村が増えたということがありまして、前年度より増額をしています。
また、これに加えて、最後の(5)データ活用により予防・健康づくりの質の向上を図る事業は令和5年度が県のデータヘルス計画の策定年度に当たりますので、データ分析事業等を委託により行うものです。
241ページが、とっとりデータ・ヘルスアップ事業です。国保加入者の健診や医療のデータを国保連が運営している健康・医療データ等共同分析会議で分析を行って、国保加入者や市町村に現在の疾病リスクや将来予測等の情報提供をしようとするものです。令和5年度は、国保加入者向けのアプリケーションの開発を予定しています。
このアプリケーションの中身については、主な事業内容の(1)のイを御覧ください。経年的な健診結果や現在の疾病リスク等を国保加入者のスマホ等に表示するということで、御自身の健康状態を経年的に把握するほか、疾病リスクを表示することで生活習慣の見直しを行っていただこうとするものです。
令和4年度の9月補正で、保険者向け、市町村向けのアプリをお願いするということで、今、事業を進めていますが、そちらと連動させることによって、有効な保健事業を行い、生活習慣の改善につながるツールとしたいと考えています。
なお、今後の予定ですが、令和6年度には、AIを活用した疾病発症リスクの予測などを予定しています。
249ページ、債務負担行為です。2つありますが、いずれも令和3年11月に設定をしたもので、令和4年度から6年度までの国保の納付金等のシステムの保守管理に係るものです。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
では、質疑を行っていただきます。
○市谷委員
157ページ、自死対策です。昨年度から女性の自死が増えているのですけれども、その考えられる要因を分析したり、その分析に基づいて、この対策に何か反映されているのかを確認させてください。
175ページの持続可能な地域医療提供体制構築推進事業です。この中で、地域医療構想アドバイザー派遣事業がありますが、どういう方を派遣するのか教えてください。
196ページの後期高齢者医療制度財政支援事業です。後期高齢者の医療財政安定化基金を取り崩して、保険料上昇を抑制するため2億円余りを使うということなのですけれども、その基金を取り崩して、保険料上昇を抑えたとしても、実際には平均的に保険料がどれぐらい上がるのか、確認させてください。
最後に、234ページの国民健康保険の特別会計ですけれども、一番下、3のところに特別会計の令和3年度の決算、20億円余りのお金が3年度分で残って、これが1年遅れでこうやってくるという形になるのですが、このお金を使って、翌年度以降の市町村の県への納付金の減額をすることに使うのかどうかということ。あわせて、令和5年度で国からの激変緩和措置が終了してしまうので、この基金を使ってそういうことに代わる制度を県としてやることはできるのかどうかを教えてください。
◎尾崎委員長
では、順次お願いします。
●萬井健康政策課長
先ほど御質問のありました女性の自死、全国でも確かに令和3年度は増えています。こちらの傾向は鳥取県でも同様の傾向があるということで、精神保健福祉センターでもこの分析について少ししていただいています。その中でのお話ですけれども、やはり令和3年度については、女性のタレントの方が亡くなられたことをきっかけに自死が増えたであるとか、著名人の方が亡くなられたことをきっかけに亡くなられた方が多かったということと、もう一つ、やはりコロナの影響で在宅勤務が多くなったと、都会型ではありますけれども、これが県内でも多少影響があったのではなかろうかということを言われています。
こういうことを受けまして、きめ細かなネットワーク環境づくりが必要だということで、従来にも増して、各圏域での相談会等を強化させていただいたのと同時に、本年度、年度中途でしたけれども、ストレス等を測るチェックの機器を12月補正でお認めいただきましたが、これは基本的には、職場の関係でストレスがあるかどうかをチェックをしていただく、唾液のアミラーゼを測ることによって、それをいち早く発見をしていただく。こういったものも対策として一つ職域の分野として取り入れたところです。
●壱岐医療政策課長
地域医療構想アドバイザーについては、本県では、前の医師会長でいらっしゃいました魚谷先生にアドバイザーになっていただいています。これは、地域医療構想調整会議の活性化に向けた方策についてという国の通知の中で、こうしたアドバイザーの方を活用して議論を深めていただきたいということで、制度的にもそういう形になっています。
●米田医療・保険課長
3点お問合せをいただきました。
196ページの後期高齢者の保険料の関係ですが、基金で繰り入れるものは2億2,500万円を令和4年度と5年度に2か年に分けて入れるということで、県からは合わせて4.5億円、あわせて、同時に広域連合の基金も8.5億円を入れるということで、トータル2年間で13億円入れることとしています。
それを入れることでどれぐらい下がるかですが、20数%上がるところを11%ぐらいに抑えられるのかなと、導入を決めた当時の計算となっています。
次に、国保の特会で令和3年度の20億円余りの剰余金についてのお問合せですが、20億円のうち、実績の額に応じて国庫に返還する額が約7億円、それから市町村に改めて交付したりとか、精算するものが3億円で、合わせて10億円が剰余金の中から別の財布のところに出ていくことになります。差引きで10億円余りが余るということで、こちらは県の、後ほど、2月補正で説明をしますが、基金に積立てをします。
3点目のお問合せで、激変緩和が令和5年度で終了するがということですが、おっしゃるとおり、令和5年度で激変緩和の事業自体は終了となります。この終了に伴って、基金で新たに財政の先ほど言われた納付金の提言に使える事業につくることは可能となっています。ただし、その先の具体的にどういう減額をしていくのかについては、また市町村と調整をしながら決めていきたいと考えています。
○市谷委員
確認ですけれども、今の国保の分は、要は3年度の残った分、10億円余りは基金に積んで、県から市町村への納付金については、これを使って減額するということができると。だけれども、激変緩和の国からの分が廃止になる部分については、これから市町村と協議をして、どうするかは決めるという話でよかったですか。
●米田医療・保険課長
10億円についてはもう既に市町村と合意していまして、納付金の減額に使うことにしています。ただし、令和5年度で終了した後のこの基金の使い方は、どういうルールでどういう配分をするかということについて、また市町村と話をしていくということです。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○市谷委員
もう一つ、196ページの後期高齢者医療です。広域連合や県の基金からお金を相当入れて、20数%上がるところを11%程度に抑えたということですけれども、11%というのは額としては平均で幾ら保険料が上がるのか教えてほしいですし、それから、基金をかなり取り崩すんですけれども、基金残高はどうなるのかも教えてください。
●米田医療・保険課長
保険料は2年ごとに決めておりまして、令和4年度が改定の年で、令和4年度、5年度が同じ保険料となります。伸び率、金額としては、本県が、年額で6万1,000円余りということで、約10.5%の増ということで、増加率だけ見ると全国で1位となっておりましたが、ただ、1人当たりの保険料でいくと、全国で40位程度でして、全国の中では半分より下という状況です。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○市谷委員
残高、基金残高。
●米田医療・保険課長
基金残高については、申し訳ございません、後ほど、資料を提出します。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。
ないようでしたら、2点聞きます。
157ページ、自死の問題ですけれども、今回、新規の職域における啓発ですよね。この事業は初めてですか、職場に対応、何かした予防対策は以前からなかったですか。
●萬井健康政策課長
各保健所で出前講座という形で、希望があれば出かけるという事業はございました。ただ、今回、各市町村にも1台ずつ機器を配備して、こちらにマンパワーが少し足らないということもございましたので、少し足らない部分については、保健師さんのOB、OGの会である、梨花の会に委託をしながら進めていくと、今回、そういう新しく事業を立ち上げさせていただいたものです。
◎尾崎委員長
分かりました。以前からのアンケートの形で、眠れていますかとか、そういうのはありましたよね。
●萬井健康政策課長
はい、それはございます。
◎尾崎委員長
もう1点、193ページの看護学校、倉吉と鳥取なのですけれども、この教師の教える専門ですね。倉吉には助産とあるのですが、鳥取にないのは、それは助産科はないということですかね。
●壱岐医療政策課長
はい、そうです。倉吉だけです。
◎尾崎委員長
あと専門領域として、基礎、在宅、成人、老年、小児、それから母性、精神とあるのですけれども、母性ってどんなことを教えるのか、また後でよろしいですから、教えていただけたらと思います。
●壱岐医療政策課長
カリキュラム、内容ですか。
◎尾崎委員長
内容ですね、カリキュラム。
●壱岐医療政策課長
母性についてですか。
◎尾崎委員長
はい。
●壱岐医療政策課長
はい、分かりました。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。
○野坂委員
155ページの食育推進です。これ、ちょっと幅が広いのでしょうけれども、活動の幅は様々なものがあると思うのですが、今、みどりの食料システム戦略基本計画がありますよね。有機農法を推進していくというのがあって、化学肥料の問題であったり、アレルギーなども関連するのか分かりませんけれども、そういった計画などでも、この食育推進の活動の中で関連づけられていることはあるのか教えてください。
158ページのひきこもり対策です。このひきこもり対策事業というのも、もうずっと何年も継続してされていますけれども、この事業効果はどうなっているのでしょうか。
あと164ページの口腔衛生、8020とかありましたけれども、聞き漏らしたのか分かりませんが、結構な減額になっていて、もう一回教えてください。
●萬井健康政策課長
3点いただきました。
まず155ページの食育の関係です。農林分野の緑のものであるとか、アレルギーの関連です。食育の関係で総合的にこちらで推進計画を立てておりまして、農林分野の細かい事業立てについては、少し確認をして、またお答えをさせていただけたらと思いますが、食育の中で農林分野、教育分野、食の関連と、それぞれの担当課で担当しておりまして、総合的にやっているプランがあります。その中で、先ほど言われた観点でどのような事業があるかというのをもう一回精査をして、御回答させてください。
あと、158ページのひきこもりです。実態的に数がどうかということでございました。ひきこもりの実態数というのはなかなか把握ができないということですが、ただし、このひきこもりに係る相談支援の数については、ひきこもり相談支援センターであったり、精神保健センターに係ってくる相談数は年々増加をしていますので、実態としてはかなり増えてきているのではなかろうかというところです。そういった意味で、このひきこもり支援センターに対して、相談員の数を本年度から2名増員するとか、職場支援事業をやって、社会復帰へつなげていく等をきめ細かにしながら対応しているところです。
あと、164ページです。歯科口腔保健推進事業の減額の主な理由ですが、これは、5年に一度、このプランの改定があります。これが来年度、改定の年になっておりまして、これの資料のため、本年度、大規模に県民の歯科実態調査をやらせていただきました。こちらの費用が令和4年度の予算の中に入っておりまして、この実態調査が終わったものに伴いまして、令和5年度はその額が落ちたものです。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○野坂委員
食育に関しての様々な計画がありますよね。つまりは、食べることで健康を推進していく、要するにいろんな計画が重なり合ったり、連動したりして効果が高まっていくんだろうと思うのです。その辺はまた教えてください。
あと、158ページの分で数の把握がされていないということですけれども、国の調査では、推計数値かな、数を出しているのです。国内のひきこもり数は、どんな手法で出しているのか分かりませんけれども、当てずっぽうで出しているわけではないと思うのです。同様にして、県もそれは、実態数、ある程度の数というのを出していかないと、何が対策で適正なのか分かっていかないですよ。相談件数は増えているから、多分増えているのではないかと言っても、そういうことで事業がなされていっても、効果がどうなのかと思うのです。だから、例えば実態調査みたいなものがされていないのであれば、どういうやり方があるのかとか、孤独・孤立を防ぐ取り組みも始まっていって、重層的にこの分野を取り組んでいくのでしょう。だから、そこはきちんとやっていかないと駄目だと思いますけれども、いかがでしょうか。
●萬井健康政策課長
説明が不足しておりまして、申し訳ございません。孤独・孤立を防ぐ温もりのある支え愛社会づくり推進条例の以前の関係ですが、平成30年度にひきこもりの実態調査を全県にかけさせていただいています。こちらの中では、全県で683名だったと思いますが、ひきこもり状態の方がいらっしゃるということでございましたが、なかなか、各全戸調査というわけにもいかなかったということもあります。関係機関を通じた調査でございましたので、推計値という域は脱しませんでした。それ以降、新たに実態調査をするかというと、また同じような問題が、なかなか全戸調査というわけにはいかなかったものですから、そういう意味で数値が把握ができていない、その平成30年度から数値の伸びが幾らかというのがちょっと分からなかったというところです。
○野坂委員
多分ね、ここの孤独・孤立、ひきこもりもそうですよ、ある意味イコールでしょう。何で引き籠もっていけないのかといったら孤立するからでしょう。孤独・孤立、それらが様々な社会問題の病巣だということで、今回、孤独・孤立対策推進法もできるし、条例もつくったわけでしょう。そうすると、やはり平成30年の推計値から多分増えているのではないかという問題意識だと相談件数が増えているから弱いと思うのです。毎年やっているけれども、実態数はどうなのだろうか、多分増えているのだろうけれども、分かりませんとか。では、事業効果はどうなっている、事業は、これをやっていって、どういう効果を生んでいるのか。そういうことも検証されなかったら、孤独・孤立対策みたいなことで重層的に施策を展開していくといったって、どうなのかなという感じがしてきます。
◎尾崎委員長
これは部長。
●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長兼新型コロナウイルス感染症対策本部事務局副局長
ひきこもりの調査の関係です。一つ効果の測定という面でいきますと、ひきこもりをうたった事業というのは県の中ではこれしかないものですから、この事業は切り取って焦点が当たってしまいますけれども、実はひきこもりの対策というのは、この事業よりは、どちらかというと市町村ですとか、あと精神保健福祉センターですとか、いろいろな関係機関が様々な場面で取り組んでいるというのが実態だと思います。
このひきこもり支援センターについては、ひきこもりの方で相談があった方に対して、対症療法的というわけではないですけれども、相談を受けたりですとか、あと場合によっては外に出ていけるちょっとした手助けをやっていくということで、全てが全て患者が出口に向かうということ、すぐに向かうということではないというのは一つあると思います。
その上で、全体的なひきこもりの状態ですとか、それが改善に向かっているのか、もしくはさらに増えているのかというのは、やはり今度、条例もできたことですし、5年もたったところですので、どんなやり方がいいかというのはありますけれども、ちょっと考えてみる、実態を把握するすべを考えてみたほうがいいかなと私も思いました。ちょっとすぐすぐできるというわけではないかもしれませんけれども、検討してみたいと思います。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
ほかにありますか。
では、次に、2月補正予算の説明を求めます。
質疑については、終了後、一括して行います。
それでは、萬井健康政策課長の説明を求めます。
●萬井健康政策課長
それでは、2月補正予算関係の23ページをお願いします。当初予算のときと同じように、増減の大きなものの事業について御説明をしたいと思います。
まず、23ページの上2つ、栄養改善指導事業と結核予防対策事業です。どちらとも、研修会であったり、講演会、こういったものが新型コロナの影響によりまして中止、オンライン化されて不用額が出たものです。
一番下の感染症対策推進事業です。感染症の指定医療機関の病床確保についてですけれども、別途、新型コロナウイルス対策推進課で予算化をしております新型コロナウイルスの感染症医療環境整備等の事業で病床確保事業が計上されています。こちらの事業で申請が行われている事業者、病院が多うございますので、こちらの本事業の申請が減になったことによるものです。
続きまして、24ページの上、エイズ予防対策事業です。これも新型コロナの影響によりまして、保健所の血液検査の日数を縮小したりとか、エイズのカウンセラー派遣等の実績が減だったというものです。
その真ん中にあります難病対策事業は指定難病に係ります医療費助成、こういった事業ですが、この公費負担額について、見込みよりも減であったということです。
一番下のココカラげんき鳥取県推進事業です。こちらもコロナの影響ですが、地域におきます新たな取組に対します健康づくりの鳥取モデル事業であったり、まちの保健室、こういったものが実績が減であったことによる減額です。
少し飛んでいただきまして、26ページの一番下、肝炎治療特別促進事業です。こちらについては、当初予算で御説明をしましたが、従来、国の示す試算に基づきまして、当初予算を計上しておりました。ただ、この実績がかなり少なかったということでして、これは、例年同じような規模額を2月で補正をかけさせていただいておりましたが、来年度以降は適正な額で予算計上をするというやり方にしようというものです。
続きまして、27ページの上の段、健康増進事業です。こちらは生活習慣病におきます健康診査の実績が、コロナの影響で少なかったというものですし、中ほどの歯科口腔保健推進事業ですけれども、これも新型コロナの影響によりまして、フッ化物洗口の事業の実施校が少なかったことに係るものです。
あと27ページの下、がん患者等に対する妊よう性温存療法支援事業です。こちらは令和3年度から事業化をしているところですが、当初の見込みよりも、この妊よう性の温存療法に向かわれる患者様が少なかったことに伴う減です。
◎尾崎委員長
次に、壱岐医療政策課長の説明を求めます。
●壱岐医療政策課長
28ページをお願いします。まず、主なものについての御説明とさせていただきたいと思います。
まず、鳥取県地域医療介護総合確保基金事業です。補正額として8,900万円余りが減額となっています。こちらについては、事業者が令和4年度の事業実施を見送られたことによる減額ですとか、入札による契約額の減額など、事業規模の縮小等によりまして補正となっています。
内容はこちらの表に書かせていただいていますが、例えば上から6番目の重度障がい者・難病患者居宅等療養支援事業、丸々減となっておりますけれども、こちらについては、設備を導入予定でしたグループホームの建設工事が遅れているため、年度内の着手が困難となったという背景があります。
また、その3つ下の看護師等養成所運営事業についても、1,240万円余りの減額となっていますけれども、こちらについては、経営状態が改善した施設が補助対象外となったという背景もあり、減額となっています。
少し飛ばしまして、30ページをお願いします。30ページの地域医療対策費の設備整備費と、それからその下の施設整備費ですが、それぞれ2,000万円余とか3,000万円超の減額となっています。いずれも事業主体の計画の変更等によりまして、交付申請額が減ったことに伴う減額補正となっています。
1枚、おめくりいただきまして、32ページ、看護職員等充足対策費です。3,800万円余りの減額になっていますが、貸付者の例えば休学によって、貸付けを休止したいとか、退学される場合もあったりしまして、当初の見込みより貸付金が下回ったことでの減額補正となっています。
◎尾崎委員長
次に、米田医療・保険課長の説明を求めます。
●米田医療・保険課長
まずは、一般会計から、34ページを御覧ください。国民健康保険運営事業特別会計繰出事業です。こちらは、医療給付の実績に応じて889万円の増額の補正をお願いするものです。
その下、基盤安定等推進費です。低所得者の保険料の軽減とか、令和4年度から導入された未就学児に対する軽減など、その経費を公費で賄うものとなっていますが、実績に応じて、こちらも885万円余の増額をお願いをするものです。
続きましては、国保の特別会計です。少し飛びまして、53ページを御覧ください。まず、一番上の普通交付金ですが、こちらも医療給付費の実績に基づいて補正を行うもので、16億円余りの減額の補正としています。
その下、特別交付金や後期高齢者支援金なども、実績に応じた減額の補正となっています。
54ページは、実績に基づく執行残に伴う補正となっています。
55ページの上、基金運営事業は令和3年度の剰余金、10億円余りを基金に積み立てて、将来の納付金の減算に使うというものです。
その下、国庫返還金は、実績に応じた返還ということで約7億円を計上しています。
その下の支払い基金の返還金は、過去の国保と被用者保険の関係で出てきたお金のやり取りということで、こちらも実績に応じた補正の額となっています。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
質疑を行っていただきます。
ありますか。
○野坂委員
24ページのエイズの予防対策事業です。これも感染症で、発症するとかなりの率で死に至る恐ろしい感染症だと思うのですけれども、現状はどうなっているのですか。治療薬もできて、要するに治療法ができたということなんでしょうけれども、HIV感染自体は減っているのですか。
●萬井健康政策課長
ちょっとお待ちください。
○野坂委員
いいですよ、後でも。
◎尾崎委員長
では、また後でお願いします。
●萬井健康政策課長
患者数とかの質疑はまた後ほど。
○野坂委員
減っているのであればいいのですけれどもね。どうなのかなと、また教えてください。
○市谷委員
31ページの一番下の持続可能な地域医療提供体制構築推進事業です。減額理由として、調整会議の開催数が見込みより減だったと。先ほど5年度の予算でもあったかもしれませんけれども、これは開催をしていくのでしょうか。
●壱岐医療政策課長
そうです。令和4年度についても、中部、西部ともに1回開催しています。開催方法についても、集合と遠隔を一緒にしたハイブリッド形式とか、いろいろ工夫をしながら進めているところで、来年度についても実施していきます。
○市谷委員
コロナで事実上、開催がなかなか難しかったりということもあり、ハイブリッドでやられたのもあるということだったのですけれども、その内容ですが、コロナでこれだけ病床不足ということがある中で、病床削減みたいなことを議論するのはうまくないと思うのですけれども、その内容についてはいかがでしょうか。
●壱岐医療政策課長
地域医療構想については、2025年ということで、これまでその年を目指して議論を進めてきておりますけれども、おっしゃるとおり、コロナのこともございましたので、これから2025年以降のことも考えていかないといけないとなると思います。決して削減ありきという話ではなくて、よく話合いをさせていただきながら検討していきたいと思っています。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。よろしいですか。
では、次に、その他ですが、健康医療局に関して、執行部、委員の方で何かありますでしょうか。
意見がないようですので、健康医療局については、以上で終わります。
以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会します。
午後4時10分 閉会
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