会議の概要
午前10時00分 開会
◎尾崎委員長
ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
本日の日程は、お手元の日程のとおりです。この順に従って議事を進めさせていただきます。
初めに、会議録署名委員を指名します。
本日の会議録署名委員は、野坂委員と濵辺委員にお願いします。
それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
付託議案は、日程に記載の27議案です。
これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様には、簡潔な質問、そしてマイクのスイッチの切替えをお願いします。
それでは、質疑のある方はお願いします。
○市谷委員
2つの事業で質疑をしたいと思います。
まず、議案第1号、子どものための教育・保育給付費県負担金について質疑をいたします。4~5歳児の保育士配置の30対1から25対1への改善ですが、私はこれまで県で実施するには5,000万円必要と聞いてきました。しかし、今回、国の事業で、一部の私立園に限定はされますが、チーム保育加算で保育士2名分の増員に国が財政措置し、4~5歳児の保育士配置を改善することができます。これで県の財政負担も軽減されますので、県内の公立・私立の保育園全体でも4~5歳児の保育士配置を改善するチャンスになると思います。
そこでお尋ねしますが、この国の事業の活用をきっかけに、県全体の4~5歳児の保育士配置を30対1から25対1に改善することを検討する意思があるかをお尋ねしたいと思います。
もう1点は、議案第43号、鳥取県児童福祉施設に関する条例等の一部改正について質疑いたします。4人未満の乳児クラスのたった1人の担当保育士を看護師や保健師などに代替することを可能としていますが、看護師は保育士資格があるわけではないので、子どもに適切な保育ができないのではないかと思います。
そこでお尋ねしますが、保育士に代わることができる看護師には、どのような条件を課すのかお尋ねします。
●中西子育て・人財局長
最初に、1点目の4~5歳児についてです。これまでも市町村とは意見交換をしたことがございまして、小学校が30人になろうというときに、4~5歳児30人は、それは負担が大変でしょうという肯定的な意見もある一方で、新たな財政的な負担が生じること、また、年度途中の育休明けの乳児の入所を優先したい市町村もあります。市町村によって考え方もいろいろではありますが、国が今回加算という形で25対1ということを始めましたので、改めて市町村を回って、検討をしていきませんかというふうに話合いを始めたいと考えています。
2点目、看護師を保育士とみなすということについてです。これは、もともと子どもの数が少なくなって、今いる看護師さんが、乳児が4人いる、いないで雇用を辞めないといけない、雇えなくなってしまう、そういった意味合いで要望があったものが、みなしでできますと制定されたものです。なので、これまで携わっていらっしゃった方は、保育の経験ももちろんあるとは思うのですけれども、新しくというようなこともございますので、しっかりと研修をするようになっておりますし、フォローにつく保育士さんも一緒にするようになっております。そういった形で対応していきたいと思っています。
○市谷委員
4~5歳児の30対1から25対1への改善については、改めて市町村とも協議をぜひ始めていただきたいと、今、御答弁を聞いて思いました。
もう一つの児童福祉施設の保育士の関係です。保育士に代わる看護師は、必要な研修を受けていることが条件になるということだとか、それから、ちょっと聞いておりますが、3年以上保育園に勤めていないといけないとか、保育についての一定の知識とか経験が必要になるとい受け止めました。
もう一つお尋ねしたいです。先ほどもお話がありましたけれども、この文書にも書いてありましたが、当該保育所の保育士による支援を受けることができる体制が確保できなければ代替はいけないと書いてあるのです。それは具体的にどういうふうにするということなのかをお尋ねしたい。
●中西子育て・人財局長
具体的についてですけれども、保育所にいる保育士の人員体制等もございますが、後ほど説明させていただくことでよろしいでしょうか。
◎尾崎委員長
はい、では、後ほどお願いいたします。
○市谷委員
文書に書いてあるとおりで、ほかのクラスにいる保育士さんが、その保育士さんではないクラスのところも一緒になって、保育士の何らかの目で保育を見るということが一つ条件になっていると思いますけれども、具体的なところは、また後で教えていただけたらと思います。
◎尾崎委員長
そのほかありますか。
ないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。
討論がある方。
○市谷委員
本委員会所管の議案の討論を行います。
まず、議案第1号、令和5年度一般会計当初予算と議案第79号、クラスター条例の改正です。
今回の当初予算は、知事選のため骨格予算とされています。しかし、物価高騰は今も続いており、切れ目なく物価高騰から暮らしや子育てを守ることが必要です。
また、新型コロナは、政府が5月8日から感染症法上の位置づけを2類から、季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げると言い、平井知事もそれを評価していますが、私は、時期尚早と考えます。
県内でもコロナ第八波の死亡者は最大186人となり、重症化リスクの低い方は、コンタクトセンターへの自主登録、自宅療養とした昨年9月以降、コロナの救急搬送が倍増し、救急搬送されて初めてコロナと分かった死亡者が13人もありました。県立中央病院の廣岡院長も述べたように、5類になったからといってコロナがなくなるわけではありません。引き続き感染対策や医療確保が必要です。それなのに、来年度予算の新型コロナ対策は5類化を前提としているため、国からの新型コロナ臨時交付金は48億円から21億円へ、また、コロナ医療の緊急包括支援交付金は124億円から69億円へとほぼ半減し、合計82億円の減額です。代わり得る国のデジタル田園都市国家交付金は4.5億円しかなく、コロナ交付金の削減分は全くカバーできません。
知事は、医療体制、診療報酬、病床確保の継続、そして県独自の安全確保策を考えると質問に対し、答弁をされましたが、政府の5類化前提では、予算確保の法的位置づけが失われ、コロナ対策の見通しが立ちません。そして、5類化で、医療費は、無料が1割から3割負担となり、平均でPCR検査自己負担1,421円、宿泊・在宅療養費は、検査と合わせて4,476円、入院治療費5万4,261円、治療薬モルヌピラビルは3割負担で3万円を超えます。これでは受診抑制となり、感染が広がり、命を守ることができません。このままの予算では認められません。そして、感染対策を緩める、クラスター条例への停止規定の盛り込みも時期尚早であり、反対です。
また、物価高騰対策や暮らし・子育てでは、生活困窮者への光熱費支援の継続、私立学校や公衆浴場の原油高騰対策、孤独・孤立の相談支援体制の充実、災害時の福祉的対応の充実、医療的ケア児・者への支援センターの設置や生活介護事業所、在宅への看護師派遣の充実、バリアフリー美術館、また7,000円以下の高校生通学費の県補助率4分の1から2分の1への引上げ、乳児保育士加算3か月から6か月への延長、チーム保育士加算の1名から2名への充実。また、この間の問題、死亡事案を受けて、児童相談所や児童養護施設が困難事例に適切に対処できるようにする事業、また、子どもの意見表明権を保障するため、子どもの意見を聞くアドボキットの設置や社会福祉審議会児童福祉専門分科会の中に子どもの権利擁護調査部会を新設し、子どもに権利侵害があった場合の第三者審査機関とすること、これらは評価できるものです。
しかし、後期高齢者医療では、昨年窓口負担が2倍となり、保険料も年間6万1,165円に上がり、保険料の値上げ率は、鳥取県は全国ワースト1となっています。県の独自支援が必要です。
また、生活環境では、ブロック塀や屋根瓦の安全対策や空き家対策の充実、企業の省エネの診断への支援、これは評価できます。
しかし、淀江産廃処分場計画は、地下水調査会終了後も納得できないとの声が今も続いています。産廃処分場建設にかじを切ったのは知事なのに、住民の声を聞くことも、説明をすることも、一度も知事はしていません。また、県外の産廃が県内に大量に入ってくることが明らかになり、県内の産廃を県内で処理するとの処分場設置のその言い分も今、成り立たなくなっています。この状態で、産廃をチェックする立場の県が産廃処分場建設を行う環境管理事業センターの費用を丸抱えする今回の予算を認めることはできません。
以上の理由から、議案第1号、議案第79号に反対です。
次に、議案第5号、令和5年度鳥取県国民健康保険運営事業特別会計予算は、コロナと物価高騰でこんなに暮らしが大変な中、県内市町村の標準保険料率が8の市町村で値上がりします。また、県は、特別医療費助成に対する国のペナルティーを全て市町村に押しつけたままとなっています。結局、県単位化されたのに、県独自の対策、国保料を下げるための手立てが一切ありません。よって、議案第5号に反対です。
次に、議案第6号、令和5年度鳥取県母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算は、特段従来の運営に大きな変化はなく、必要な事業であることから、議案第17号、令和5年度鳥取県天神川流域下水道事業会計予算は、必要な設備整備と、また必要な指定管理料であることから、次に、議案第21号、令和5年度鳥取県営病院事業会計予算は、県立病院の運営、特にコロナ対策に必要な予算や、また必要な機器の整備が含まれていることから、以上、議案第6号、17号、21号に賛成です。
次に、議案第43号、鳥取県児童福祉施設に関する条例等の一部改正は、先ほども質疑いたしましたが、4人未満の児童クラスのたった1人の担当保育士を看護師や保健師などに代替を可能としていますが、ほかのクラスの保育士のサポートが前提とはいえ、子どもたちの育ちに必要な保育が十分保障されず、この部分については賛同できません。
同時に、本議案は、児童福祉施設の安全対策の策定や幼稚園バスの安全対策の義務化、災害時の事業継続計画の策定、児童発達支援センターでの子どもへの懲戒権規定の削除、これは、当然必要であることから、議案第43号に賛成です。
次に、議案第44号、鳥取県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部改正は、転居済みとのことですが、県営住宅の廃止には賛同できません。しかし、本議案にはDV被害者を県営住宅に優先入居することが盛り込まれ、これは必要で、急がれることです。よって、議案第44号に賛成です。
次に、議案第45号、鳥取県建築基準法施行条例の一部改正は、住宅または老人ホームに太陽光発電やエコキュートなどを設置する場合、建築基準法上の免責要件を緩和し、安全性などを特定行政庁が認めた場合に認定されることとなりました。安全性も考慮した上での脱炭素、省エネ促進の手だてであり、その認定手数料を設定する議案第45号に賛成です。
次に、議案第46号、鳥取県大規模店舗立地誘導条例の一部改正は、大規模店舗の立地を道路の渋滞の状況に合わせて誘導しますが、その道路の渋滞状況を示す数値について、これまで一律だったものを、より実態に即したものに変更した、一般社団法人交通工学研究会の手引きに沿って改定するものです。妥当であり、議案第46号に賛成です。
次に、議案第48号、貸付金の返還に係る債務の免除に関する条例の一部改正は、このたび自治医科大学の医学生も県の医師奨学金の対象とします。県内の医師確保につながるため賛成です。よって、奨学金返済免除の規定を設定する議案第48号に賛成です。
次に、議案第49号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正は、マンションなどの住宅を低炭素住宅として認定しやすくし、そうした低炭素住宅を取り扱う会社の税を優遇し、低炭素住宅を促進します。賛成であり、低炭素住宅の新たな認定の手数料を設定する議案第49号に賛成です。
次に、議案第53号、鳥取県営病院事業の設置等に関する条例の一部改正は、厚生病院の診療科目に胸部外科が追加されることは喜ばしいことであり、議案第53号に賛成です。
次に、議案第55号、財産を無償で貸し付けること(鳥取県赤十字血液センター用地)について、及び、議案第56号、財産を無償で貸し付けること(米子駅前だんだん広場)については、これら鳥取県の土地の無償貸付は、各所の運営を円滑に行う上で必要であり、議案第55号、56号に賛成です。
最後に、議案第61号、権利の放棄(児童扶養手当返納金)について、及び、議案第65号から第75号、権利の放棄(病院事業診療費)については、債権返済の資力がなく、裁判で免責許可が決定したことから、債権放棄は当然であり、議案第61号、及び、議案第65号から第75号に賛成です。
以上で討論を終わります。
◎尾崎委員長
そのほか討論はありますでしょうか。
討論が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
採決については、反対討論のあった議案とそれ以外の議案とに分けて採決することとしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、お諮りいたします。本委員会に付託されました議案のうち、議案第1号、議案第5号及び議案第79号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成多数でございます。したがいまして、議案第1号、議案第5号及び議案第79号は、原案のとおり可決すべきものと決定しました。
次に、本委員会に付託されました議案のうち、議案第1号、議案第5号及び議案第79号を除く24議案について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員です。したがいまして、議案第1号、議案第5号及び議案第79号を除く24議案は、原案のとおり可決すべきものと決定しました。
続いて、請願・陳情の審査を行います。
今回は新規分の陳情1件の審査を行います。
それでは、陳情5年子育て・人財第5号、マスク着用の有無による差別・偏見等防止の啓発及び換気システム導入等(保育園等、私立学校関係)についての審査を行います。
御意見を伺いたいと思います。御意見のある方、挙手をお願いいたします。
○福間委員
趣旨採択を主張します。学校や保育施設等に対して、換気機器等への支援を既に行っており、また、マスクの着用に関しては、ガイドラインに既にマスクの着用を強制することがないよう明記してあるところでありますが、しかしながら、陳情者の願意は理解できることから、趣旨採択を主張します。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。
○濵辺委員
福間委員と重なるところがありますけれども、本陳情の学習環境の整備、また学習機会の確保については、国、県の対策事業、強化事業の補助金により支援を取り組まれています。また、環境予防ガイドラインも作成され、周知、予防策の徹底に取り組まれています。しかしながら、今後の取組において趣旨は理解できるので、趣旨採択でお願いします。
◎尾崎委員長
ほかに。
○市谷委員
私も趣旨採択としたいというふうに思います。先ほどから討論もありましたけれども、学校や保育園などでのマスクの着用について、本人の意に反してマスクの着脱を無理強いしないことを通知で周知することを求められておりますが、委員会の審議の時にも既にそのことには盛り込まれているということでありました。
また、よりよい換気対策が行われるようにすることについても、これも当然必要なことだと思いますが、先ほどからの討論も聞かせていただきましても、県としても引き続きやっていくということでありますので、私も趣旨採択で主張したいと思います。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。
では、意見が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
確認いたします。御意見は趣旨採択です。
趣旨採択にすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員でございます。したがいまして、陳情5年子育て・人財第5号については、趣旨採択と決定しました。
以上で付託案件の審査は終了しました。
なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
では、御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
執行部の職員の入替えを行いますので、暫時休憩します。
午前10時22分 休憩
午前10時25分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
報告事項は、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局、福祉保健部、子育て・人財局、最後に生活環境部の順で執行部の入替えを行います。
初めに、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局について行います。
執行部の皆様は、説明は、要領よく簡潔に、マイクを引き寄せてお願いします。ぐっと近づけていただくと聞きやすいですので、よろしくお願いいたします。
では、報告1、新型コロナウイルス感染症への対応について、福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長の説明を求めます。
●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
新型コロナウイルス対策本部事務局の資料の2ページを御覧ください。新型コロナウイルス感染症への対応状況について説明いたします。
第八波の感染状況です。1月以降、患者数は減少傾向となっていますが、今週は先週と同等の陽性者数となっており、下げ止まりの傾向が見られています。
また、病床の使用状況です。下の表グラフです。こちらについても感染者数の減少に伴って低下していますが、陽性者数と同様に下げ止まりの傾向が見られています。
続きまして、クラスターの状況です。新規のクラスターの件数は、先週は4件と、一時期に比べると少ない状況ですが、引き続き保育施設ですとか高齢者施設からの報告が届いており、感染対策の助言などを行って対応を進めています。
続いて、ページをめくっていただきまして、3ページです、死亡例について御報告します。第八波で亡くなられた方は、昨日までで186名と、前回から8名の増加となっております。
続きまして、2の各種の要請などの状況です。まず、特措法第24条第9項に基づく要請です。第八波のピークは過ぎておりますが、新規の要請者数はまだ比較的高い状況が続いています。このため協力要請を続けていまして、引き続き各種の感染拡大防止対策の徹底を呼びかけているところです。
続きまして、(2)の県版の新型コロナ警報及び(3)の注意喚起情報についてです。こちらについては、新規陽性者数の減少ですとか、あるいは入院患者さんの減少に伴って、各種県内の注意報及び感染拡大注意情報は全て解除としています。
最後に、(4)のレベルの分類状況です。新規陽性者数は、昨日公表時点で、人口10万人当たり約140人、病床の使用率は全県平均で約10%ですが、先ほど申しましたとおり、陽性者数ですとか病床の使用率は下げ止まりの傾向が見られることから、現在の県内の状況は、引き続きレベル2に該当すると判断しています。
◎尾崎委員長
報告2、新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について、小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長の説明を求めます。
●小谷新型コロナウイルスワクチン接種推進チームサブチーム長
資料の4ページをお願いします。新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組状況について御報告します。
まず、本県の接種状況です。接種回数別、オミクロン株対応ワクチン、小児、乳幼児の接種率については、表のとおりです。オミクロン株対応ワクチンの全人口当たりの接種率は45.17%で、2回目接種を完了された接種対象の人口当たりでは56%を超える方が接種されている状況になっています。
続きまして、資料の5ページをお願いします。今後のワクチン接種についてです。令和5年度の接種について、3月7日に開催された厚生科学審議会において、自己負担なしで接種できる特例臨時接種の期間が令和6年3月31日まで1年間延長されること、それと、初回接種を完了した5歳以上の方を全員対象に9月から12月に実施する秋開始接種、高齢者や基礎疾患のある方を対象に5月から8月に前倒しで実施する春開始接種の実施方針案などが了承されたところです。
小児への2価ワクチン接種については、先月、3月8日からオミクロン株対応2価ワクチンによる追加接種が可能になっています。
本県の対応です。希望される全ての方が接種できるよう、引き続き市町村をバックアップしていきたいというふうに考えています。
最後に、予防接種法に基づく医療機関からの副反応疑い報告についてです。前回2月14日常任委員会報告から、新たにファイザー従来株接種で1件の副反応疑い報告がありました。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
これから報告事項に対する質疑を行っていただきます。
委員の皆様は、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチをお願いします。
○市谷委員
2ページ、3ページ、新型コロナ感染の最近の特徴ですけれども、県がまとめられているのを見ると、比較的若い層で感染されている方が多いのかなと思うのです。感染の年齢層とかその特徴とか、それから、亡くなっている方がここのところ立て続けに出ているという状況もありますので、施設関係とか病院関係とかの対応状況とか、これから何を気をつけていくことが必要なのかという辺をもう一度確認したいと思っています。お願いします。
●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
まず、最近の感染状況の特徴です。おっしゃられるとおり、若い方もかなり感染が増えております。20~30代ですとか、40~50代のところですね、あと子どもさん、その辺りが大体同じぐらいの割合で、4分の3ぐらいを占めるような状況です。あとは60~70代ですとか、それ以上の方という状況です。一時期に比べると、高齢の方は若干減ってはいますが、やはり一定数はおられるという状況です。
その中で感染対策をどのようにということですが、ウイルスは同じなので変わらないというところで、基本的な感染対策は、やはりエアロゾル対策の換気ですとか、手洗いですとか、あとマスクも場面に応じてつけていただくということは変わらず呼びかけていく。あと、クラスターが起きた場合は、そのクラスター対応をする。集団感染、クラスターに至らないまででも、複数の報告があった場合は、施設に対して助言などをしていって、感染対策を進めていってもらっているという状況です。
○市谷委員
従来どおりの感染対策を継続することが必要だという趣旨のお話だったと思うのですが、今、政府から、例えばマスクについても、全体としてはちょっと緩めるような話が出ているのかなと思ったり、それから、前もこの委員会でも言ったのですけれども、病院とか施設のクラスターの対策については、報告する人数を1名から5名以上でいいとか、それから、特段施設から要望がなければ県のほうからの指導はしないというような話になっています。今もクラスターは続いていますし、本当にそれでいいのかなと思うのです。
ただ、報告すれば、手だてを取ってということで、いろいろ手間暇がかかると、もう今までノウハウがあるから、それでいいのだと言われるのですけれども、結局高齢の方だったり、施設入所や入院しておられる方が、最終的には犠牲になってしまうと思うのです。そこは、やはり対策は引き続きやるのが必要だというのであれば、マスクの関係、それからクラスター対策の関係は、従来どおりをきちんと呼びかけたり、施設や病院への対応をしていただく必要があると思うのですけれども、どうでしょうか。
●福田新型コロナウイルス感染症対策推進課長
まず、マスクのことについてです。政府から示された新しいマスクの方針を踏まえて、対策本部会議などで県民に県としての方針をお示しできるように調整をしているところです。あと、そういった方針については、県民に分かりやすくお伝えすることを考えています。なので、これからも引き続き呼びかけをしていくことを考えています。
また、クラスター対策についても引き続きということです。繰り返しになりますが、施設側もいたずらにその感染を広げたいということはもちろんないですし、施設側もきちっと対応できるようになってきています。なので、そういったところもふまえて報告とかを多少緩めるように、人数を変えていきますけれども、何かあればいつでも相談してくださいというようなことはできていますので、そこでいたずらに感染が広がらないように、施設とはきちっと連携をしていって、取り組んでいきたいと考えています。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。
ないようでしたら、その他に移ります。
その他ですが、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局に関して、執行部、委員の方で何かありますでしょうか。
意見がないようですので、新型コロナウイルス感染症対策本部事務局につきましては、以上で終わります。
執行部入替えのため、暫時休憩します。
午前10時36分 休憩
午前10時39分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
引き続き、福祉保健部について行います。
執行部の説明は、要領よく簡潔に、ゆっくりとマイクを引き寄せてお願いいたします。
質疑等については、説明終了後、一括して行います。
報告3、「第2期鳥取県再犯防止推進計画(案)」に係る鳥取県再犯防止推進会議の検討結果及びパブリックコメントの実施について、明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長の説明を求めます。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
資料の2ページを御覧ください。第2期鳥取県再犯防止推進計画案に係る会議の検討結果とパブリックコメントの実施について報告します。
再犯の防止等の推進に関する法律に基づきまして、現在鳥取県再犯防止推進計画を立てて進めていますが、今年度、最終年度を迎えるということで、第2期計画の策定に向けて検討を進めてまいりました。その概要と検討状況を報告します。なお、今月その計画案に係るパブリックコメントを実施する予定にしておりますので、それも併せて報告します。
まず、計画案の概要についてです。法第8条第1項に規定する都道府県計画として策定するもので、計画の期間が令和5年度から9年度までの5年間、計画の対象者は、出所者等のうち、支援が必要な者です。
計画の内容は(4)の表にまとめています。この中で、1.のところ、基本方針で1から5まで掲げています。5つの重点課題ということで、これに取り組んでいくものです。
項目の中の3.のところです。再犯の防止等に関する施策の指標ということで、成果指標を定めております。刑法犯検挙者中の再犯者数を令和9年度末までに基準値から20%減らす想定をしているものです。
続きまして、4.のところです。今後取り組んでいく施策をまとめています。先ほど見ていただきました基本方針の1から5に沿って、それぞれこれからどういった形で県が取り組んでいくかを整理したものです。
まず、1のところ、就労・住居の確保等です。これは、主に県立ハローワークにおける専門支援員による就職支援ですとか協力雇用主増加のための普及啓発などに取り組んでいくことにしています。
2番、福祉サービス・保健医療の利用の促進等です。これについては、高齢者とか障がい者の支援を主にしております鳥取県地域生活定着支援センターの認知度を高めて、連携を促進していくことを考えています。
3、学校等と連携した修学支援の実施等です。これは、スクールカウンセラーと教員が協働した心理教育の推進とか保護者・家庭への支援等の取組を継続していくことを考えています。
4番目、民間協力者の活動の促進等です。保護司募集への協力ですとか、県民の皆さんに理解していただくための広報に努めたいと定めています。
5番目です。特に市町村との連携を重視していまして、市町村職員を対象とした研修とか会議等を頻繁に行うことによって連携を深めたいと考えています。それから、高齢・障がいのある出所者以外の方については相談機関がまだないので、支援相談体制の構築に向けた検討を進めていきたいと計画を定めています。
続きまして、2番、これまでの検討状況です。今年度3回ほど関係者の皆さんに集まっていただいて計画を検討してきたところです。特に主な意見としては、先ほども説明しましたけれども、地域生活定着センターの対象とならない、高齢者・障がい者以外の方の相談窓口を設けるべきという意見が非常に多く、2期計画の間につくってほしいということもございました。この辺りを中心に進めていきたいと考えています。
なお、(2)においては、各構成団体を列挙しています。
4ページ、3のところです。この計画案について、パブリックコメントを実施する予定にしています。3月15日から4月5日までで、内容については5ページ以降に記しています。先ほど説明させていただいたようなことを主に記載しており、こういった形で進めていきたいと思っています。パブリックコメントの御意見を反映した形で、4月の当初、早いうちに計画を提案したいと考えています。
◎尾崎委員長
次に、報告4、鳥取県立バリアフリー美術館のグランドオープンについて、前田障がい福祉課社会参加推進室長の説明を求めます。
●前田障がい福祉課社会参加推進室長
資料の8ページを御覧ください。鳥取県立バリアフリー美術館のグランドオープンについてです。
障がい者アートに特化したインターネット上のバーチャル美術館、鳥取県立バリアフリー美術館については、昨年12月に一部を先行公開していましたが、このたび全ての展示室の整備、展示等が完了しまして、2月28日にグランドオープンしましたので御報告します。
美術館の内容については、まず、1の(2)にありますとおり、入館料、利用料は無料で、(3)にありますとおり、アクセス方法は、そこに記載されてあるURLにアクセスいただければ誰でも御覧いただくことができます。
(4)の特徴です。まず最初に、(1)全国初となる都道府県立の障がい者アートに特化したバーチャル美術館ということです。都道府県立のオンライン美術館で障がい者アートに特化し、バーチャルでの美術館の創立は全国初の試みであり、デジタル化したアート作品を誰でも、いつでもインターネットで鑑賞が可能です。
2つ目の特徴のバリアフリー機能です。作品解説の音声読み上げ、手話翻訳、作品の自動閲覧など、様々な障がいの特性に対応したバリアフリー機能を整備しています。この機能の詳細については、次のページで説明させていただきます。
3つ目です。県内の障がいのある方々の優れたアート作品を高精度のデジタルデータで表示しています。各種コンテストの受賞作品のほか、県内の福祉施設や個人の方々への訪問とか調査により、優れたアート作品を収集し、高精度の撮影によりデジタルデータ化した内容を展示しているというものです。
(5)の展示の状況です。(1)にある展示室は、常設展示を5室、企画展示5室の合計10室を整備しています。作品数は、最大で110作品の展示が可能となっています。
常設展示については、県内のアート活動を行う福祉施設や個人を訪問して選定した50点ほどの作品を常設展示していまして、年に1回程度の作品の入替えを行う予定です。企画展示室はグランドオープン後の第一弾企画展として、令和4年度のあいサポート・アートとっとり展、障がい者の優れたアート作品を展示する作品展ですけれども、そこでの受賞作品をデジタル化して展示しています。この企画展示は、今後、年2回程度入れ替えたりして開催する予定です。
このバリアフリー美術館ができるまでの経過、(6)に創立の歩みとありますけれども、有識者によるワーキンググループを開催して、どういったものにするかということをいろいろと何度も検討したりだとか、(2)にありますとおり、バリアフリー機能を持たせるために、たくさんのいろんな関係団体の方々の意見を聞きまして整備したところです。
(7)の館内の様子が、具体的に美術館にアクセスしたときに見られる画像を示しています。トップページのところの左にありますのが、アクセスしたらまず表れる画面で、それをちょっと下のほうにスクロールしていただきますと、右側にあるそのエントランス画面が出てきて、常設展示か企画展示か、入りたいところにアクセスすることができます。
めくっていただいて9ページです。実際の展示空間を少し説明させていただいています。右上にある、真ん中に人形っぽいものがある写真ですけれども、これが今、実際の常設展示室の展示室3の様子です。右上にある画像の中、写真に書いてあるのですけれども、自動再生というボタンがあります。このボタンを押すと、自動的にいろんな作品をぐるぐる回って説明して、手の不自由な方でも作品が順番に楽しめる機能を備えています。
続きまして、点線の枠囲いで書いてありますけれども、絵画でも立体作品でも、展示室内の作品をクリックすると作品詳細の画面が立ち上がります。真ん中にあるのが作品詳細の画面の例ですけれども、そこにそれぞれの作品がアップして表示されます。そこにいろんなバリアフリー機能があり、色合い変更ですと、視覚障がいの方に配慮して、画面を明るくしたり暗くしたりできるとか、音声解説のボタンを押しますと、目の不自由な方々に対して音声で解説するとか、あと耳の不自由な方々については、手話動画の解説でこの作品がどんなものかということが分かるような整備をしています。なお、立体作品については、クリックしながら360度、どの角度でも作品が楽しめる仕掛けとなっています。
現在展示しているのが、9ページ目の下半分、主な展示作品のところにありますが、常設展示室とか企画展示室にこんな作品を今、載せております。
最後に、9ページの一番下にありますが、グランドオープン・セレモニーを2月28日にアートスペースからふるで開催しました。全展示室のお披露目会でございまして、障がい者アーティストの方だとか、このバリアフリー美術館の構築に関わっていただいたワーキンググループの方々を集めまして披露させていただいたところです。
◎尾崎委員長
報告5、新型コロナウイルス感染症陽性者に係る個人情報漏えいについて、坂本中部総合事務所倉吉保健所副所長兼健康支援総務課長の説明を求めます。
●坂本中部総合事務所倉吉保健所副所長兼健康支援総務課長
このたび新型コロナウイルス感染症陽性者に係ります個人情報の漏えいがございましたので御報告します。
倉吉保健所では、新型コロナウイルス感染症の陽性者の聞き取りを外部の事業者の方に委託をしています。このたびその委託業者の方が陽性者の聞き取りを行います際に、電話番号の確認が不十分なまま、誤って別の同姓の方に電話をかけてしまいまして、陽性者の御本人と確認する前に、陽性であることをお伝えしてしまいました。これによりまして、陽性者の個人情報の漏えいが発生しました。
事案の概要です。発生した所属は中部総合事務所、倉吉保健所健康支援総務課です。漏えいした情報は、倉吉保健所管内の新型コロナウイルス感染症陽性者1名の方のお名前です。漏えいした日は、本年2月26日です。
発覚の経緯です。保健所から陽性の方に連絡をした際に、その御本人のほうから、別の家の人が自分が陽性であることを知っていた、保健所のほうから間違って同姓の人に電話をしたのではないかという申出がございまして、これによりまして個人情報の漏えいが判明したものです。
原因です。保健所は、医療機関から発生届の提出を受けることになっていまして、その中には連絡先の電話番号が印字されています。その印字が不鮮明でありましたが、その正しい番号の確認を十分に行わないまま、保健所から委託業者に聞き取り依頼を行ってしまいました。委託業者の職員は、その誤った電話番号へ連絡してしまい、相手方の名字が陽性の方と同じ名字、同姓の方でありましたために、その御自宅が陽性者の御自宅と誤認をしてしまいました。これによりまして新型コロナ陽性の届出が保健所にあったことを委託業者の方がお告げになりまして、誰の届出ですかと尋ねられましたところ、本人の名前を伝えましたら、それは自分のうちではありませんというお答えがあって発覚したものです。
対応状況です。陽性者御本人、御家族、それから誤ってお電話をしてしまった相手方にいきさつを説明し、謝罪をしまして、今後の再発防止に努めることをお伝えしました。
今後の再発防止策です。委託業者に対しましては、名字だけではなくフルネームで本人確認を行うこと、これを行って、初めてコロナに関する話をしてくださいとお願いしました。また、この業務に従事する保健所職員にこの事案を周知しまして、個人情報の適切な取扱いについて改めて徹底をしますとともに、発生届を受け取った場合、連絡先電話番号が不鮮明な場合は、医療機関に確認をした後に、委託業者の方に依頼をするようにということを徹底したものでございます。
このたびは大変申し訳ございませんでした。
◎尾崎委員長
報告6、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、福祉保健部資料のとおりですので、説明は省きます。
執行部の説明は以上です。
ただいまの説明について、質疑等がありますでしょうか。
○藤縄委員
再犯防止推進計画のことです。これは、全国に先駆けて1期を策定されたということなのですけれども、この再犯者率、計画による成果、効果はどうだったのか、状況を教えてください。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
当初の計画では、再犯者率を20%以下にする目標を掲げてやっていたのですけれども、最終的な結果としては、令和3年度の数値で28.3%でした。令和2年度には25.6%まで下がっていたのですけれども、最後に跳ね上がってしまった。もともとが30%を超えていましたので、トータルで言えば、若干下がってはいるというところではあるのですけれども。
今回問題になりましたのは、その再犯者率という概念が本当になじむかどうかというところです。結局、分母が検挙者数なので、検挙者数の増減によって変わってしまうものですから、その実態がなかなか捉えにくいということもございまして、今回の新たな計画におきましては、率ではなくて再犯者数を20%減らすという、基準値としては443人を354人に減らす形で計画を考えているところです。
○藤縄委員
その現状ですね、それはいろんな要素があったりして変わっていくのはやむを得ないのだろうとは思いますけれども、これに関わっておられる方々は一生懸命しておられますのでね、この民間協力者の活動の促進が大きな要素になると思っています。
それで、広報をかなりしっかりやって、県民の皆さんの意識も醸成していかないといけないと思っています。この活動に対する県の支援はどういう状況になっていますか。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
県から何か具体的な支援があってやっているというわけではございません。それぞれの団体へ支援をしています。基本的には、国の機関との関係もあろうかと思います。ただ、おっしゃるとおり広報は非常に重要でして、そこは我々も重視して進めていかなければいけないと思っています。
○藤縄委員
役割はそれぞれありますけれども、ちょっと整理して、県が踏み込めるところは検討したほうがいいと思う。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
はい、おっしゃるとおりだと思います。非常に多くの機関が関わって進めていこうという話でございまして、その辺りの整理をすっきりさせていきたいと思います。ありがとうございました。
◎尾崎委員長
ほかに。
○市谷委員
同じく再犯防止の取組のことについてです。先ほど全体の再犯者率とか数の話もありましたけれども、この取組を進めていく中で、鳥取県は、取り組んだ対象となった方の再犯率は非常に低いと聞いているのですが、その辺はどうですか。今までの取組の到達成果という点では、そこを見るのも大事かなと思っているのですけれども、いかがですか。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
全国的な中での数値は今は持ち合わせていませんけれども、割としっかり取り組んでいるほうなので、全国で先駆けてというところもございましたし、取組自体も各関係機関の方が非常に熱心に取り組んでいただいていますので、決して悪い方向ではないのだろうと考えています。
○市谷委員
来年度の予算の中にもあったのですけれども、今度から高齢者や障がいのある方以外のところにも再犯防止の支援の対象を広げていこうということで、私も本当にそうだなと思っているところです。実際の再犯防止の取組のこの地域生活定着支援センターが今、東部にしかなくて、中部や西部のほうに出張はやっておられるように思うのですけれども、対象も広げて、とにかく再犯を防止していこうということなので、中部とか西部にもこのセンターを常設していくことも今後検討することが必要ではないかと思います。それから、住宅だとか、それから障がい者の関係であれば障がい者の支援制度なども使って、実際には市町村と一緒になって対応する枠組みになってきていると思うのですけれども、そうすると、市町村との関わりというのも東部、中部、西部で、その枠組みになるのかというのはあるかもしれませんが、連携を強化していくことが必要だと思うのです。その辺が今度の計画に当たってどうなるのかと。
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
この表の中の5のところで、地域による包摂の推進と書いております。我々も市町村との連携を非常に重視しておりまして、これまではっきり言って、市町村とそれほど綿密にやってきていないという部分もありましたので、その反省も踏まえまして、この計画においては、もう会議計画を立てる段階で市町村の方にもオブザーバーとして加わっていただいたということもございます。また、これとは別に、市町村との聞き取りの中でもこの話をさせていただいて、協力を求めたということもございます。
これから、特に市町村との連携は非常に重要なテーマだと思っておりますので、しっかりと進めていきたいと思います。特に来年度は研修とかも考えておりますので、積極的に参加いただいて進めていきたいと考えています。
◎尾崎委員長
よろしいでしょうか。(「支援センターの…」と呼ぶ者あり)
●明場ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
支援センターにつきましては、中部、西部にも簡単にできれば一番いいのでしょうけれども、限られた資源の中でどうやって効果的に進めていくかという話だろうと思いますので、そのああり頭に置きながら検討を進めていきたいと思います。
◎尾崎委員長
ほかにありますか。
ないようでしたら、次に、その他に移ります。
その他ですけれども、福祉保健部に関して、執行部、委員の方で何かありますでしょうか。
ないようですので、福祉保健部につきましては以上で終わります。
執行部入替えのため、暫時休憩いたします。
午前11時04分 休憩
午前11時09分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
引き続き、子育て・人財局について行います。
執行部の説明は、簡潔に、ゆっくりと、マイクに向かって、マイクを引き寄せてお願いします。
質疑等については、説明終了後、一括して行います。
報告7、「子育て王国アプリ」及びとっとりこども専用サイト「キッズポートットリ」の運用開始について、川上子育て王国課長の説明を求めます。
●川上子育て王国課長
資料の2ページをお願いします。本年度開発を行っていました子育て王国アプリととっとりこども専用サイト「キッズポートットリ」がこのたび完成し、運用を開始しますので、その概要を報告します。
まず、子育て王国アプリについてですが、とっとり子育て応援パスポートの利便性向上と子育て支援情報の積極的な発信を図るために開発を行っています。とっとり子育て応援パスポートがスマートフォンアプリに表示できることとなります。従来の紙カードも利用いただけます。とっとりUDマップと共同開発をしたことにより、協賛店の詳細情報等もマップ上で検索することができます。また、市町村との共同管理により、お住まいの地域や子どもの年齢に応じた健診でありますとか予防接種などの子育て情報をプッシュ配信で取得できたりとか、気軽に相談できる子育てチャットボットなどの子育て家庭に便利な機能を登載しました。運用開始は3月20日です。利用に当たってはアプリのダウンロードが必要となることから、子育て王国課のホームページや新聞広告、県政テレビ等で広く周知を行い、利用促進を図ることとしています。
次に、とっとりこども専用サイト「キッズポートットリ」です。子どもの目線で鳥取県の豊かな自然、食材、観光スポットなどを紹介する、子ども専用のウェブサイトを開発しました。構築に当たりましては、まず、県内の小学4年生から中学3年生を対象にアンケート調査を実施しました。また、募集により集まった小学4年生から中学2年生14名でワークショップを2回開催し、サイトのデザインや掲載内容など、中学生のお子さんがリードしながら小学生の意見をまとめていってくださいました。子どもたちからは、鳥取県にもっと詳しくなれるようにしたいでありますとか、鳥取県の自慢を県外の人にももっと知ってほしいなどの意見がありました。また、サイトのデザインについても、子どもたちならではの感性や視点で検討していくことができました。また、企業の取材では、子どもたち自らが取材、撮影や動画等の編集もして企業紹介を行っています。公開については3月22日です。とりネットや新聞広告で広報・周知を図るほか、教育委員会と連携し、学校で配っているタブレット端末上での公開を検討しています。また、来年度以降も企業紹介など、子どもたちによる取材を継続していくほか、サイト内の意見募集フォームに寄せられた意見を反映させて、より子ども目線の魅力的なサイトにしていきたいと思っています。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
質疑はありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、一言。キッズポートットリ、とてもいい取組ですね。黒板は古いと、非常にいい目線かなと思って、確かに子どもたちもこうやって活躍してもらえれば、いい感じになるかなと思います。
そのほかありませんか。
ないようですので、その他に移ります。子育て・人財局に関して、執行部、委員の方で何かありますでしょうか。
ないようですので、子育て・人財局につきましては、これで終わります。
執行部入替えのため、暫時休憩いたします。入替え次第すぐ始めます。
午前11時14分 休憩
午前11時15分 再開
◎尾崎委員長
再開します。
引き続き、生活環境部について行います。
執行部の説明は、簡潔に、ゆっくりと、マイクを引き寄せてお願いします。
質疑等については、説明終了後、一括して行います。
報告8、県有施設への太陽光発電導入事業の完成について、中村生活環境部参事監兼脱炭素社会推進課長の説明を求めます。
●中村生活環境部参事監兼脱炭素社会推進課長
生活環境部の資料をお願いします。2ページです。鳥取スタイルPPAの導入実証といたしまして、県有施設2施設への太陽光発電設備の導入が完了しましたので御報告します。
設置場所は、境港市にあります県営住宅余子団地で、戸建て住宅と集会所の電気を賄います。写真は、工事完了後のドローンによる空撮です。もう1か所は、米子市にあります県の消防学校で学校の電気を賄うこととしています。なお、今後10年間は、中海テレビ放送が設備の居住者などへの売電設備の管理運営を行います。また、売電収入は保守管理に充てるほか、普及啓発事業も行うこととしています。
◎尾崎委員長
報告9、令和5年度鳥取県食品衛生監視指導計画(案)に係るパブリックコメントの実施結果について、及び、報告10、犬猫譲渡促進マッチングサイト「鳥取わんにゃん家族」の運用開始について、田中くらしの安心推進課長の説明を求めます。
●田中くらしの安心推進課長
3ページをお願いします。食品衛生法第24条に基づき毎年策定しています食品衛生監視指導計画について、パブリックコメントを実施しましたので、その結果を報告します。
意見総数は13件ありまして、対応の区分のところですが、既に計画に盛り込んでるものの二重丸で表示しております意見が7件、意見をいただきまして反映させたものが丸印で3件、今後検討させていただくものが三角印で1件となっています。
丸印と三角のみ説明をさせていただきます。上から4段目になりますが、アニサキス食中毒、鳥インフルエンザが発生したことから、監視を進めていただきたい、あるいは鶏肉、鶏卵の飲食をしても問題がないことを啓発していただきたいということで、それについては、既に食中毒全般について記載をしておりましたが、個別に計画に書き込むことにいたしまして、反映をしました。
次です。低温調理法による食肉料理が増えており、安全性を確保できる加熱を行うような指導をしていただきたい、あるいは安全条件を啓発していただきたいという御意見をいただきまして、これについては計画に全く記載をしていませんでしたので、記載をして、細菌が死滅する適切な調理法について普及、啓発をしてまいりたいと思っております。
その次です、毒キノコによる食中毒が9月に多発する年もあるので、できれば9月から啓発をしたほうがいいということで、これは例年9月から実施をしていますので、引き続き9月から啓発を行うこととしています。
下から2番目、子ども向けの食の安全の基本を押さえたウェブページを作成してほしいということで、これは、消費者の方全般に対する呼びかけをするようなウェブサイトを設けておりますが、子ども向けに特化したものが今ありませんので、今後作成に向けて検討させていただくことにしています。
今後の予定です。3月下旬に計画を策定して公表したいと思っています。
4ページをお願いします。犬猫殺処分ゼロに向けて、新たに譲渡促進マッチングサイト「鳥取わんにゃん家族」を立ち上げまして、3月20日から運用を開始しますので、その概要を報告します。
1の現行の取組状況です。県のホームページの当課のサイトに、今、譲渡サイトをつくっているのですが、結局、譲渡しと譲受けをされたい方の個人情報の保護という観点もありまして、今、うちの課の職員が仲介をして、交渉していただくような形を取っていまして、課題として書いていますけれども、やり取りにちょっと時間を要するような場面もあります。それから、コロナ禍で今は集合式の譲渡会というのができない状態になっていますので、この新しいサイトによりまして新たな試みをしようとするものです。
2のマッチングサイト「鳥取わんにゃん家族」の概要です。(1)サイトの機能ですが、掲載者は、県の収容した犬猫、個人の譲渡をされたい犬猫、それからボランティア団体の方が希望をされる犬猫を一括して表示するということで、表示情報としては、種類、性別、年齢、性格、毛色、あるいは写真、動画も含めてということです。
(2)のサイトの特徴ですが、まず、譲り渡したい方、譲り受けたい方がそれぞれの本人登録をしていただきます。譲受け希望者の方につきましては、犬猫の特徴、性別あるいは種類、年齢等を指定して、希望する犬猫を検索することができます。
譲渡し交渉については、サイトにチャット機能を設けておりますので、譲り受けたい方と譲り渡したい方がチャットでダイレクトに交渉をしていただくということになってまいりまして、県のほうは、管理者としてそのチャット内容の確認をして、必要な助言をして、トラブル等が起きないように防止をしていくということです。利用条件です。譲渡し希望者は、原則として県内在住の方、ボランティアの方と限定をしていまして、営利目的での利用は禁止しています。必要なワクチンとかマイクロチップ等の経費について、経費負担は双方で協議をしていただくという形で進めたいと思っています。
サイトのイメージ図は、そこに書いてあるとおりです。今後の予定です。今まさにその譲渡を希望する犬猫の情報を掲載していただいており、20日から運用を開始します。
◎尾崎委員長
次に、報告11、「とっとりUDマップ」の運用開始について、森山住まいまちづくり課景観・建築指導室長の説明を求めます。
●森山住まいまちづくり課景観・建築指導室長
5ページをお願いします。今年度に開発を進めておりましたとっとりUDマップが完成し、3月20日から運用を開始しますので、その概要について報告します。
1の趣旨のところですが、このUD施設普及推進プログラムの取組の一つとして、とりネットで公開しているバリアフリーマップをスマートフォン等で利用しやすいようアプリ化し、掲載情報を充実、機能を強化して利用者の利便性向上を図るものです。
次に、2のマップの利用方法です。(1)の使用方法ですが、LINEのアカウントからお友達登録またはQRコードからマップを呼び込み、起動します。
(2)の検索です。例えば、車椅子の使用者が飲食店という条件で検索をすると、玄関に段差がない、車椅子使用者用トイレがあると登録された飲食店が地図上に表示され、その飲食店までのルート検索も可能という機能を備えています。
(3)施設情報の提供です。地図に表示されたピンをクリックすると、施設のバリアフリー情報、施設の営業時間、そういった基本情報のほか、子育て、高齢者、障がい者の割引情報も併せて提供します。本アプリは子育て応援パスポートアプリと一体的に開発しており、例えば、子育て世帯が検索をすると、ベビーチェアがあるトイレなどの情報と子育て応援パスポートの優待情報を一緒に提供するという機能も備えています。
次、(4)、不具合情報の受付です。例えば、福祉のまちづくり条例によりオストメイト等の設置を義務づけていますが、それが故障したまま修理をされていない状態という情報を利用者が報告できる機能を備えております。そういう情報を県、4市の所管行政庁が確認し、施設管理者等に修繕や改善を指導します。
(5)、外国人対応です。記載のとおり、4か国語に対応しています。
3の周知方法ですが、記載のとおり周知を行い、アプリの利用促進を図ることにしています。ユニバーサルツーリズム、外国人旅行客にも利用していただけるアプリですので、観光業界にもしっかりPRしたいと考えています。
運用開始日と、アプリの画面イメージは下のとおりです。お手元のタブレットにはカラー表示してありますので、後ほど御覧ください。
◎尾崎委員長
次に、報告12、上・下水道広域化・共同化計画の策定に係るパブリックコメントの実施結果について、谷口水環境保全課長の説明を求めます。
●谷口水環境保全課長
資料の6ページをお願いします。上・下水道広域化の検討方針を定めます「水道広域化推進プラン」と「汚水処理広域化・共同化計画」のパブリックコメントを実施したので、その結果を報告します。
12月2日開催の本常任委員会において、委員の皆様からいただいた御意見を踏まえまして、実施期間は延長して44日間とするとともに、広域化検討の必要性が伝わるよう、今後の大幅な料金上昇の可能性についても説明を加えた上で行いました。その結果、いただいた意見は全部で15件、内訳としては、水道が6件、下水道が9件です。いずれも広域化に反対する内容ではなく、おおむね検討の必要性については理解を示されているものです。
下の表に意見の内容と対応方針を記載しています。まず、水道については、今後の水道料金に対する不安感であったり、料金を上げる前に経費削減を徹底する姿勢が必要というような御意見、あるいは施設統廃合を実施することで、事故や故障が発生したときの影響が大きくなることから、慎重な検討を求める御意見をいただきました。
施設統廃合の検討に当たりましては、効率化の面だけでなく災害時、緊急時のリスクの観点でも検証を行った上で判断をしていくことが必要であることをプランの中に追記することとしました。
一方、下水道については、施設情報の誤りを指摘する御意見、あるいは、令和3年7月豪雨の際の経験から、広域化のリスクを指摘する御意見、そして、広域化により廃止される施設の運転管理を委託されていた事業者・労働者の雇用維持についても十分な配慮が必要との御意見をいただきました。
下水道の広域化を進める上で、雨天時浸入水対策が非常に重要な課題であると認識していまして、我々の天神川流域下水道におきましては、市町の関連公共下水道も含めて、雨天時浸入水についての原因箇所の絞り込み調査であるとか対策の検討に着手したところです。これらの効果を見つつ、統廃合の現実的な可能性や実施時期を見極めていきたいと考えています。
また、汚水処理施設の統廃合を行う場合に、いわゆる合特法に基づく配慮事業者への影響を把握し、他の自治体の例も参考にしながら代替業務を確保するなど、対策についても検討していくことが必要であることを計画の中にも記載しています。
今後の予定としては、今月、計画の策定・公表をする予定で、4月以降は市町村による詳細検討を進めて、順次、事業化の可否を判断していただくことにしています。
◎尾崎委員長
次に、報告13、第4期湖山池水質管理計画の策定について、池山生活環境部参事(水環境保全課)の説明を求めます。
●池山生活環境部参事(水環境保全課)
資料7ページをお願いします。湖山池の水質浄化対策を総合的かつ計画的に推進するため、第4期湖山池水質管理計画を策定しましたので、その内容について御報告します。計画期間は、令和4年度から13年度までの10年間です。水質目標値は、3の表中に太い黒線で囲いました数値のとおりとしています。
また、さらにその下の表、4、重点的に取り組む事業として、主なものをお示ししています。下水道、農業集落排水などの生活排水対策、あるいは浅水代かき、緩効性肥料の普及といった面源系排水対策については、これまでも有効であったことから、引き続き推進していくこととし、さらに、多様な生物を育むための取組として、汽水性の水生植物の保全と再生を目指し、調査範囲を湖山川まで拡大し、湖内の繁茂に適した場所への移植も検討していきたいと考えています。
また、You TubeやSNSなどを利用した湖山池の魅力の発信のほか、住民参画による水環境の保全として、アダプトプログラムの参加団体、参加人数の増加についても目標を定め取り組むなど、多くの人々が集い、安らぐ湖山池を目指すこととしております。
近く公表いたしますこの第4期計画に従いまして、湖山池の水質浄化や意識の共有などに向け、鳥取市とも連携し、地域の方々にも意見を伺いながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
◎尾崎委員長
執行部の説明は以上です。
質疑のある方ありますか。
○市谷委員
6ページの上・下水道の広域化・共同化のパブコメの結果について聞きたいと思います。
先ほど報告の冒頭に、おおむね賛成で、反対の意見はなかった趣旨の発言があったのですけれども、出ている意見を見ると不安がいろいろ語られているので、単純に賛成、反対とかということではなくて、非常に不安が語られていると思うのです。みんな賛成みたいなことを言われたのですけれども、その辺の不安について、どういう認識しておられるのかをまずお聞きしたい。
●谷口水環境保全課長
不安についての認識ですけれども、広域化計画は、今後広域化を検討していくものの方針を定めたものですので、すぐ広域化するというものではございません。ですので、計画の中にも記載しておりますけれども、可否の判断、詳細検討に当たっては、そういったデメリットであったりリスクであったりを十分評価した上でやっていくということを記載することで、今後慎重に進めていくという認識でございます。
○市谷委員
では、不安については受け止めて、計画の中で盛り込んでいるというお話ですね。それで、この盛り込み済みとか、反映するとか、してあるとか書いてあるのですけれども、私は、これはそういう対応になっているのかなと思うのです。
例えば、一番上の水道料金が今後どうなっていくか不安であるというので、いろいろ書いてありますよね、料金縮小になるように経費削減したり、その手法の一つとして、広域化・共同化について真摯に検討していくべきと考えると。これで盛り込み済みと書いてあるのですけれども、これは、意見に対して答えた話で盛り込み済みと言えるのかと思ったり、それから、その次の、大規模になれば事故や故障が発生したときの影響が大きくなるので、慎重な検討が必要ではないかと書いてあるのは、反映すると書いてあるのですけれども、計画に反映ではなくて、今後市町村自ら検討していくと書いてある。どうしてこれが計画に反映されていると言えるのか。
その次のところに情報公開について書いてありますけれども、もうはっきり言って、案を今出してパブリックコメントをかけたのですが、これからデメリット・メリット、幅広い検討をすると。だから、情報共有を今されて、このパブリックコメントにかかっているという状況ではないと思うのです。これからなのに盛り込み済みとなっている。
下から2つ目の下水道のものについても、天神川流域で非常に不安があるということなのですけれども、今後、広域化の検討に当たっていろいろ考えていくというような話で、この計画の中に盛り込んだというわけではないと思うのですけれども。
それから施設の運転を委託されている業者の雇用の関係のことについても、今後、詳細については市町村において影響を検討していくというのが、どうしてこのパブコメの計画の中に…。盛り込み済みというのは、この計画の中にきちんと記載したり、反映して、初めて盛り込みましたというのであって、この対応の区分のこの評価はおかしいと思うのですけれども、どうですか。
●谷口水環境保全課長
この計画の中で具体的に結論を書くということではなくて、これからこういったものを検討していきましょうという方針の中で、それを詳細検討していく上でこういったものについて具体的に検討に加えて検証しながら、最終的にはその実施の可否を判断していく必要があるということを明記したという説明です。ということで、そういったことがあらかじめ書いてあるところについては盛り込み済みと記載をしているところですし、料金の話については、もともと全体の将来水系ということで、今、現状のまま何もしなければ、これぐらい料金が上がりますよというような、料金上昇が避けられないことを前提とした上で、いろんなことをしていかなければいけないという動機づけの部分で現状の情報を公開していますので、そういった意味では盛り込み済みということにしています。
○市谷委員
盛り込み済みにしているのと反映するというのは、今後反映するものと盛り込んだつもりというか、書いてあるというようなことで認識しておられるということです。そもそも、前にも言いましたけれども、これは当該の住民の方たちへの直接的な説明とか意見を聞くということが後回しになって、こうやってパブコメを取るから、細かいところは後でやるという話ですが、大筋こういう方向性を出してしまって、いやいやこれからやるのだからということでね。何か、この進め方っていうのが、当該の住民の方たちが色々意見言われるかもしれませんが、この計画の方向に皆が従わされて行かざるを得ない状況を作ってしまっていて、関係する住民の方への説明とか、意見を聞くとか、もっとちゃんと具体的に説明するとかいうことなしに、パブコメを取って、県はこういう計画を決めましたよというようなことでは、これから本当に大変なことになるなと思いました。こうしていろんな不安の声が語られているけれども、それはもう計画に盛り込みましたとか、これから反映するのですからといって突き進んでいくという話だと思いますので、私は、これは住民の方と意見が非常に対立する可能性があるなと思います。意見を言っておきますけれども、とにかくこれは、住民の方にきちんと、急いで説明をしていただく必要があると思いますが、その点についていかがですか。
●若松生活環境部長
この件に関しましては、私は今年度からですけれども、ちょっと意見が、議論がかみ合っていないようにずっと感じています。それはなぜかというと、私も考えてみるに、この広域化・共同化計画という名前がよくないのではないかと今、最近は思っているところです。これは、あくまでも検討計画です、実施計画ではありません。だから、検討に当たっては、こういう点を留意しなさいと計画上に記載すると。
だから、これは結論を書いているものではありません。こういうことが検討の俎上に上がるのではないかということをあらかじめ入れておかないと、今後国庫補助をもらう際に、この当該事業を実施するに当たって国庫補助がもらえなくなってしまうと、そういう前提条件のものでありますので、何といいますか、これをもって実際の実施計画ではない、当然実施するに当たっては、市町村がそこの、場合によっては県も帯同しても結構ですけれども、その各事業について、こういう理由で広域化しますという、住民への説明は当然あってしかるべきものだと思います。そういうことを、手順、プロセスをこの計画に書くという趣旨ですので、そういうことで盛り込み済みと書いているところです。
○市谷委員
これに盛り込んでいないと国からお金が出ないという話が先ほどありましたけれども、補正予算の時に確認しましたが、この水道施設の修繕だとかのお金が国から、社会資本だとかお金が出ますよね。ではこれは、広域化の計画あるなしにかかわらず、引き続き出るのですかという話を聞いたら、出ますという話があったと思うのですよ。そうなってくると、その辺どうなのですか。
●谷口水環境保全課長
もちろん従前の交付金事業はありますので、施設の老朽化に伴う更新事業とかは、当然引き続きできるわけですけれども、別途、水道については広域化のメニューがあり、そちらのほうがいろいろできる有利なメニューとなっております。そちらのメニューを使う際には、例えば事業着手から5年以内に経営統合を実施するとか、そういう要件がはまっているので、そちらのほうは当然できないわけですけれども、通常の耐震化等、老朽化対策の事業はできる、引き続き残るということで御理解いただければと思います。
○野坂委員
市谷委員、この上・下水道の広域化・共同化の推進化の計画というのは既定路線ですからね、議会も認めて進んでいるわけですから、おかしな議論をしてもらっていても困るのです。
それと、部長が計画という名前がいいとか悪いとか、それも今さらここで言われたってどうしようもないのですよ。それをきちんと説明されるのは、そちらの責任ではないですか。
不安の声は、新たな課題に向かうときに必ず出てきます。不安要素を解消していくのですけれども、それは、裏返しに言えば、説明をもっときちんと十分にしていくということではないですか。何かの部分で説明が足りていないのか、もうちょっと丁寧にやっていくのか。新たな取組をやるときには、やり方を変えるわけだから、必ず不安は出ます。それはどうなのかな、皆さんの答弁も何かかみ合っていないという感じがします。
メリット・デメリットですけれども、きちんとやっていかないといけないと思うのです。例えば、広域化・共同化をしなかった場合の財政負担とかは、きちんと示されていると思うのですよ。これは確認です、きちんと示されている。それは住民が判断する重大な材料ですからね、それはそうだと思います。
それともう一つは、不明水のことを言われたのではないですか。これから調査して特定していくように聞こえたのですけれども。不明水というのは、今々始まった話ではないのでしょうから、きちんとした数字はないにしても、発生原因みたいなものは、おおよそ特定されているのではないのかなと、私は思うのですけれども、どうでしょうか。
あともう1点、4ページの犬猫のマッチングサイトです。これは非常に結構なことなのですが、関係団体の現状の声も聞き取っておられると思うのです。取り込めるものは取り込んで、バージョンアップというか、きちんと出直ししていくということなのですが、1点。個人を想定されていると思うのですけれども、団体利用はできるのかなと。つまり、個人が譲渡会をやるということはないから、例えば個人が集まって1つの団体として譲渡会を管理している、運営しているというような形態は多いですよね。そうなったときに、例えば、団体でのこのサイトの利用は想定されているものなのかが1つ。
それと、ヨーロッパは先行していますから、動物の販売は規制されていますよね。ところが残念ながら、日本ではそこはまだ規制されておりませんが、動物愛護法改正になって、販売する事業者に対しての条件がさらに厳格になり、ハードルが上がりました。その辺り、一方できちんとチェックをしていかないと、実際対応されているのかどうなのか、こちらの体制のほうは大丈夫でしょうか。
◎尾崎委員長
順次お願いします。
●谷口水環境保全課長
2点質問をいただきました。1点目、住民の方の不安はいろいろ出ているわけですけれども、そもそも広域化の検討が必要だということの動機づけといいますか、意識づけのために、まず、何もしなければ、50年後これぐらい料金を上げざるを得ませんという財政シミュレーションをお出ししております。そういうことで、やはり料金がどうなるのか不安だというのは当然のことでありますけれども、そうならないために何をするのかというのが広域化計画でございます。施設統廃合も一つの案ですけれども、そうした場合の災害リスクとか、リスクを不安視されるのも一つあると思います。それについては一つ一つ検証しながら検討していくということなので、当然、何もしなければ、これぐらい料金が上がるというリスクは最初にお示しさせていただいているところで、これは変わるところではございませんので、情報を出しながらやっているところです。
もう一つの不明水、雨天時浸入水の原因特定のお話です。雨天時浸入水が入っているというのは、雨水と下水分離方式をしている下水にもかかわらず雨水が入ってきていると。特に大雨のときの雨水の入り方が尋常でないということで、かなり広域化のネックにはなっているのです。これは全国的な問題でして、原因箇所を特定するのは難しいのが今の状況です。
それで、本県では、天神流域で天神の幹川環境、これはあまり雨天時浸入水は入らないのですけれども、どうしても市町の公共下水のほうの末端から入ってくる状況がありますので、このブロックから多いとかこのブロックからたくさん入るとかいうことはつかんでおりますが、具体的にどこからたくさん入っているのかという状況は、やはり流量調査をかけないと分からないと。ただ、エリアがかなり広いので、その絞り方については、ノウハウを持った下水道新技術機構という国の機構と共同研究という形で今年度から始めております。来年度、各市町の公共下水の雨天時浸入水が多いエリアを絞った、大きな区画を絞った上で、そこに水量計を設置して、もっと絞り込みをすることを計画しているところです。
ということで、なかなか原因箇所の特定というのが難しいことを御理解いただければと思います。
●田中くらしの安心推進課長
サイトの開発に当たりましては、ボランティアの皆さんの意見は十分に踏まえて開発をしているつもりですので、もし不具合というか、さらに何かこういう機能をというようなお話があれば、それは対応させていただくようにしたいと思っています。
団体の利用については、ボランティア団体の方それぞれに、やはり自分のところでホームページをつくったり、インスタで発信したりしておられまして、いよいよ何かいつまでも譲渡ができないような犬なり猫がいたときに、例えばこちらのほうに重複して掲載をしてほしいなみたいな意見もございまして、そういうのはボランティアさんのほうからボランティアのホームページと、あるいはこちらにも重複して掲載していただくようなことも可能にしております。あとウェブの譲渡会などについても、それぞれの団体さんが集まられたところで小さい譲渡会を開いていくようなことも対応していこうと思っておりますので、十分に御利用はいただけるものというふうに思っております。
最後に、販売事業者の方の確認ですけれども、これは、各保健所のほうで年1回、立入り調査をしていまして、いろいろ確認をさせていただいておりますので、対応は行っています。
○福間委員
6ページ、上・下水道広域化・共同化計画の策定に関わるというところです。ここは、私は、先ほどお話が少しあった、その決まったというのが少し誤解されやすいなと僕は思うのです。誤解されやすい。国の方針で、これから人口減少も含めて、あるいは施設の耐用年数を経過したものも含めて、維持管理について、かなり経費もかかりますということで、広域化ということも一つは必要ですねというプランが示されたと。それを踏まえて各県では、鳥取県の場合は、令和4年度を目安に、広域化するならこういうプランがありますねということで、プランを策定したということでしょう。広域化をやっていくという方針などは決まっていないでしょう、そこを確認、間違えないようにしておかないと。私そう、私の誤解なら誤解で、それは誤解だということで構いません、それは撤回させてもらいますが、私は、下手すると広域化が決まって、それを市町村にどんとはい、議論しなさいという格好ではないですねということの確認が取りたいのです。
だから、私が確認取りたいのは、これからの料金の、財政上のことも含めて、幾つかのプランを模索しないといけないと。その中に広域化ということもやはりきっちり向き合わなければいけませんが、そのときにこういうプランもありますねと、このプランも参考にしながら、基礎自治体で住民と議論をしてくださいというプランが、今ここで一つの段階ですよとお示ししようとしているということですね。
もう1点は、広域化で財政上のことを触れておられますけれども、私は、延長線上に広域化をして、民間に委託という論も浮いたり消えたりするというように理解をしているのです。そこまでまだ議論が行っていないということであるなら、それはそれですが、やはり私は、財政上のことをサポートしようとするなら、仮に民間移管する場合も、例えば料金の値上げが、こういうことが想定されますねということも、地域の住民には議論素材として提供はすべきではないかなと思いますと、この2点です。
●谷口水環境保全課長
お話にあったとおり、広域化は決定したものではありません。ただ、国の全国的な流れとして、こういったものもやはり検討していかざるを得ない状況はありますということを皆さん理解してくださいということをお示しした計画なのです。何もしないというのは駄目ですよと、ちゃんと検討しましょうと。市町村も、ほとんど市町村事業ですから、やりますと決めたものでもありません。それで、検討に入って、実施の可否を判断して、では実施に向けてやりますよという段階が、また次の段階がありますので、そこで初めて決定するということで御理解いただければと思います。
あと民間委託の議論の話がございました。広域化イコール民間委託を推進するというわけではございません。ただ、メニューの中には、ある市町のほうで、一つの手法としてそういった包括的民間委託を出しますよと。では、ほかの市町村も一緒に共同委託するというのはどうですかというのは広域化の中であるのですね。やはり、一緒に出すことでコストが削減されるというようなメリットもありますので。そういった部分で全く関連はないというわけではないですけれども、広域化計画の中でその民間委託を推進するとか、そういった方針は特にお示ししているわけではございません。
◎尾崎委員長
よろしいですか。
○福間委員
1点、これはお願いです。水道料金について、市町村合併のときに、合併する自治体のそれぞれ水道料金が違っておったと。だから、合併に伴って水道料金の違いの部分を、例えば、高いところだった分を一遍安いところへ合わせて、同じにして、段階的にまた値上げをして、水道料金の運営ができるような取組をやっているという自治体もあるのです。市町村合併に伴う、そういうのがまだ最中のところもありますから、この種の問題は、ここ1年や2年で決まるものではなしに、20年ぐらいのスパンですよね、私は、やはり丁寧に丁寧に住民へ説明をして、理解を得ながら進めていくことが必要だろうと思いますので、そこら辺をよろしくお願いしたい。
◎尾崎委員長
要望でよろしいですか。
○福間委員
要望です。
◎尾崎委員長
市谷委員、何点ありますか。
○市谷委員
2つです。1つ、先ほど部長のほうから名称のことがちょっと誤解を受けるようなというのは、だから、要するに広域化、例えば水道広域化推進プランとか、下水も広域化・共同化計画と書いてあると、やはりそれを見た住民のほうは、これがもう既成事実化されているように印象としては持つし、ただ、実態は、先ほどから話があるように、これはあくまで案であって、これからなのだということなのですけれども、ちょっとその辺がやはり分かりにくい名称であるということは、私も先ほどお話聞いて、そうかなと思いました。
それと、あと財源のことをいろいろお話がありましたが、私もこの概要版を見る限り、広域化したりダウンサイジングとかいろいろしないと非常に値段も上がりますよということは書いてあるのだけれども、では、このプランをつくることによって国からどういう財源があるかとか、料金が上がらないようにするために県はどうするのだとか、その財源のことが全然書いていないのです。だから、これを見た人は、こんなにやってもやはり料金は上がるのねという不安が出てくるというのは、本当にそう思ったし、県は一体これに対して何をしてくれるのかなと私はプランを見て思いましたから、だから、そういう料金への不安について、きちんとこれは答えているような内容にはなっていない。財源があるのだったら、財源はこれがありますよということをちゃんと書かないと、単に不安で、私は、これはもう広域に向かうしかないのかなと住民に思わせてしまう、既成事実化してしまうと思いますので、それは意見として、今日は議論になりませんからとどめておきたいと思います。
○野坂委員
ちょっと他に挙手があったので、再度の質問は後回しにしましたけれども、犬猫のところです。まず、団体が運営されているサイトというのはよく分かるのですけれども、それが使えるように、要は早く譲渡が成立するのが一番いいわけですから、そこら辺の周知徹底というか理解ですよね、双方で連携して効果を最大限に発揮していくのが一番いいのでしょうから、いろいろ団体の思いもありますからね、そこは県がしっかりと汗をかいてほしいと思います。
あと、個々の対応になったときに、特にやり取りみたいなことでいけば、トラブルの発生というのもないとは言えない。そうなったときの一つに、マイクロチップとかワクチンの接種は相談して、双方でやりなさいよというのも、それはそうなのか分かりませんけれども、例えば、常識的には譲り受けるほうが負担するのが今までの経験ですよ。そうしたら、原則とするとかですね。これは、トラブルの要因になったりはしないのかなと思ったりするものですから、その辺は関係者の皆さんの御意見も聞いて、検討してみてください。
●田中くらしの安心推進課長
今、貴重な御意見をいただきました。トラブルの発生につきましては、今現在、その譲渡に当たっての実施要領とか契約書とか、そういう譲渡しをするためのトライアルの期間とかを定めてやっておりますけれども、経費のお話を含めて、もう一回点検をして、御意見を伺って進めたいと思います。ありがとうございます。
◎尾崎委員長
それでは、よろしいですか。そのほかありませんね。
その他に移ります。その他ですけれども、執行部、委員の皆様で何かございますか。
意見がないようですので、その他を終わります。
委員の皆様には御相談、御連絡がありますので、この場にお残りください。
執行部の皆さんは御退席いただいて結構です。お疲れさまでした。
(執行部退席)
お残りいただきましたのは、調査活動報告についてです。
本会議におきまして、各委員会の1年間の活動状況について報告することとなっています。令和4年度の委員会の活動状況について、事前に委員の皆様に御確認をいただいておりますけれども、御意見をいただけたらと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
よろしいですか。
では、異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
ただし、趣旨を変えない程度で字句修正があるかもしれませんが、その点は御一任ください。
それでは、御異議がないようですので、そのようにさせていただきます。
以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会します。2年間御苦労さまでした。ありがとうございました。
午後0時03分 閉会
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