会議の概要
午前10時00分 開会
◎松田委員長
ただいまから農林水産商工常任委員会を開会します。
本日の日程はお手元のとおりですので、この順序に沿って議事を進めさせていただきます。
なお、今回の常任委員会は、執行部の入替えを行います。最初に付託議案の審査を行い、執行部の入替えの後、報告事項については商工労働部、次に農林水産部の順に行います。
初めに、会議録署名委員を指名します。
会議録署名委員は、福田委員と由田委員にお願いします。
それでは、本委員会に付託されました議案について審査を行います。
付託議案は日程に記載の14議案です。
これから付託議案に対する質疑を行っていただきます。
委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と、マイクのスイッチの切替えをお願いします。
それでは、質疑のある方は挙手をお願いします。(「なし」と呼ぶ者あり)
質疑はないようですので、付託議案に対する討論を行っていただきます。(「なし」と呼ぶ者あり)
討論はないようですので、これより採決に入ります。
採決については、一括して採決するのがよろしいかお諮りします。(「一括で」と呼ぶ者あり)
御異議がないようですので、本委員会に付託されました14議案を一括して採決いたします。
原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員です。したがいまして、本委員会に付託されました14議案については、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に御一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議はないようですので、そのようにさせていただきます。
それでは、報告事項に移りたいのですが、企業局及び労働委員会は報告事項がございませんので、先にその他について伺います。
企業局及び労働委員会について、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
意見はないようですので、以上で終わります。
執行部の入替えを行いますので、暫時休憩します。再開は10時5分とします。
午前10時02分 休憩
午前10時05分 再開
◎松田委員長
それでは、再開します。
初めに、商工労働部について報告事項を行っていただきます。
質疑については、説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。報告が3点でございます。
まず初めに、報告1、ホワイト物流推進運動に関する県内の取組について、清水通商物流課長の説明を求めます。
●清水通商物流課長
それでは、ホワイト物流推進運動に関する県内の取組について報告します。
物流業界は、来年4月から時間外労働上限規制が強化され、年間の残業時間の上限が960時間となることから、ドライバー不足の深刻化と相まって物が運べなくなるという、いわゆる物流の2024年問題が課題となっているところです。この課題の解決に向けましてトラック輸送の効率化や労働環境の改善を目的に国が推進しているホワイト物流推進運動に関連した取組を県としても行っているところです。
まず、啓発セミナーと意見交換会を本年1月に開催しました。セミナーでは荷主企業さんや運送事業者さんを対象に物流を取り巻く課題、来年4月から施行される、先ほど申し上げた残業規制の強化や、休息時間や拘束時間に関する改正の内容、そして物流デジタル化とかについてレクチャーいただいたところです。参加いただいた方々は、デジタル化の必要性や、荷役に関する改善に取り組みたいということをおっしゃっていました。また、意見交換では、鳥取、倉吉、米子の各商工会議所において会員企業である荷主の企業様と県のトラック協会の会員さんの運送事業者様が双方に向き合って、それぞれの立場から意見交換をしていただいたところです。荷主の企業様からは、荷役作業の押しつけの常態化など運送業界の窮状について初めて知りましたとか、契約の書面化を進めていかないといけませんねといった声がございました。また、運送事業者様からは物流改善には荷主の理解が必須であり、荷役におけるパレット化の推進など負担軽減が必要などの意見が出たところです。商工会議所さんとしても物流改善に向けて啓発や課題の解決に向けた取組を自ら行っていきたいということも述べられたところです。
また、ホワイト物流の推進、物流改善につきましては、個別に県内企業の皆様方への支援も行っているところです。昨年、令和4年12月議会でお認めいただきました物流高騰を乗り越える物流効率化対策事業補助金を活用して、県内企業様が工夫を凝らされて労働環境の改善や物流効率化の取組を進めておられます。2に記載がございますが、例えば荷主企業と連携されて倉庫の中に移動の棚を入れて、保管機能を向上させたり、あるいは、青果物の移送につきましては、簡易の冷蔵庫を導入されることによる輸送の高品質化とか、冷蔵庫を入れることによって一旦保管ができますので、リードタイムに余裕ができてドライバーさんの休日が増えるといった取組にも取り組んでおられます。また、デジタル化により労働時間を見える化して、どこに無駄があるのか、あるいは荷主さんからの荷待ちの時間があるのかを客観的なデータとして把握することによって、労働時間の削減になったり荷主さんへのアプローチをしたいという企業さんもおられます。また、物流拠点がばらばらあっても非効率ですので、そういうところを集約したり拠点を設けたりすることにより、物流効率のルート構築化に取り組んで作業効率のアップや労働環境の改善に取り組んでらっしゃる企業さんもございます。
◎松田委員長
では、次に報告2、障がいの有無に関わらず「ともに働く職場づくり」の推進について、内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長の説明を求めます。
●内田雇用政策課障がい者・外国人就労支援室長
それでは、お手元の資料3ページで説明をさせていただきます。
障がいの就労及び職場定着の促進に当たりましては、事業所内での相談体制の充実、また障がい特性や合理的配慮といったものについての理解促進が必要です。
そのような中、事業者が自らの取組の点検、改善を図るためのガイドブック、そして紹介動画をこのたび作成しましたので報告させていただきます。
初めにガイドブックですが、本日別冊として青い表紙のものをお配りしています。こちらで御説明します。
めくっていただきまして、「はじめに」と目次ですが、その次の1ページ、「障がい者雇用におけるチェックリスト」です。このたびガイドブックの作成に当たり、私どもポイントを大きく5つ分けています。左側から上に青い字でAとあります「情報収集」、それとBの「業務選定」、「C 受入れ体制の構築」、「D 求人募集から採用まで」、そして「E 職場定着」ということで、障がい者の方の就職から実際に職場定着までのそれぞれのステージに合わせて項目を掲載しているところです。
それと、このたびチェックリストということで、今25項目のチェック項目を設けています。例えば左側の一番上ですと、障がい者雇用に対する法制度について理解をしているかというようなチェック項目にしています。それに対して、右側のほうで、それぞれ人事の部門、また受入れ部門でそういった体制が整えられているかといったところをチェックする形にしています。
それと、続きましてチェックリストで分からないものは、例えば先ほどの項目でいいますと、もう1枚めくって3ページで、法制度や合理的配慮といったものについての説明文書、こういった形でそういった取組が必要なのですと分かるような形にしております。
また、4ページですと、障がい者雇用の社会的意義、企業の意義や法律的背景といったものも紹介しています。
それと、もう1枚めくっていただきまして5ページです。これはこのたび鳥取県で推進するに当たり、やはり私どもの取組を県内の企業の皆さんにも幅広く知っていただくということで、例えば中段に書いてありますあいサポーター研修や、私どもがやっている企業向けの研修といったものを活用いただくような形で、呼びかけも含めてつくるようにしています。
それと、もう1枚めくって7ページですが、このたび県内の6社さんの取組事例も併せて掲載しています。このような優良事業を水平展開していく形にしているところです。
冊子はまだありますが、ここの辺までの説明とさせていただきます。
本体の資料に戻りまして、1(4)、ガイドブックの今後の活用です。明日、活用セミナーを予定しています。当日の参加、また後ほどのアーカイブ配信で、現在50名の方の参加を予定しています。実際にガイドブックの活用方法について説明した上で、実際各社で今後の改善点も含めてグループワークを通してチェックリストを活用いただくことにしています。
あわせまして、2、紹介動画ということで、先ほどの6社につきまして紹介動画、1社当たり約9分ぐらいで紹介させていただきます。
それと、最後に3、障がい者雇用企業見学会です。先ほど県内のいろんな企業の取組も紹介しましたが、県外企業の見学会もこのたび初めて開催させていただきました。阪急阪神の特例子会社のあしすと阪急阪神、それとダイキン工業さんの特例子会社のダイキンサンライズ摂津の取組を県内の企業の皆様と一緒に一昨日の7日に視察をさせていただいて、職場定着や合理的配慮といった取組について共有したところです。このような取組を引き続き行い、障がい者の働きやすい職場づくりの推進を図ってまいります。
◎松田委員長
では、最後、報告3、鳥取短期大学での観光人材育成に係る寄付講座の取組状況について、岸本産業人材課未来創造人材室長の説明を求めます。
●岸本産業人材課未来創造人材室長
資料4ページを御覧ください。鳥取短期大学での観光人材育成に係る寄付講座の取組状況についてでございます。
鳥取短期大学と本県は、地域の観光産業に求められる専門的知識を持った人材育成を目指して、令和3年度から寄附講座を開設し、短大の既存科目と組み合わせた創造的観光人材育成プログラムを実施しています。この寄附講座について、令和4年度の取組状況を報告します。
まず1、令和4年度の寄附講座の実施状況の(1)、令和4年度に入学された1年生を対象にした講座の状況です。令和4年8月に、まず寄附講座で学ぶ前に、導入のプレ講義として、「鳥取×観光フリースタイル2022」を実施しました。これは鳥取砂丘を今回テーマにして、砂丘周辺での観光資源の活用状況や、現在話題にもなりますワーケーションの推進について、地域で関係されている方々の取組状況などを学んでもらいました。これに続き、その下にございますが、1年生後期には、観光産業の基礎知識を学ぶ講座、「地域と観光1.」として、観光が地域にもたらす影響や近年の旅行動向、観光産業と旅行商品、旅行サービスの状況、観光政策等を実際の事例研究も交えながら学んでもらいました。あわせて現場での学びとして、旅館での接遇体験や観光業に実際に従事していらっしゃる方からお仕事の魅力などを伺うなど、知識の幅を広げてもらいました。
次に(2)、2年生を対象にした講座です。本プログラムでは1年生の後期に、先ほどの「地域と観光1.」を履修して、2年生の夏に実践編として「地域と観光2.」を履修します。このたびの「地域と観光2.」では、今後の観光に求められる視点や企画力、発信力等を養ってもらうため、ポストコロナの新たな観光のスタイルの一つであるワーケーションをテーマに、実際に鳥取砂丘や一向平キャンプ場等、県内でワーケーションに挑戦している地域を訪問してもらい、それぞれの場所の取組や課題、今後のビジョン等を伺うとともに、自分たちならその地域の魅力をどう発信するかを想定して、演習としてウェブ記事や動画の制作に取り組んでもらいました。
ゴシックの太文字の2、令和4年度卒業生の進路についてです。先ほど御説明した「地域と観光2.」を含む創造的観光人材育成プログラムを履修した2年生は9名おります。現時点で観光事業も展開する食品製造の事業者さん、通信事業者さん、地元のメディア関係、デザイン会社などに内定されたと伺っています。
(2)、このプログラムを受講された学生さんの声を伺ったのですが、いろんな声がございます。いろんな人が関与して知恵を出し合って、その地域ならではの魅力を引き出していくということが重要だと気づきを得たという声もございました。このプログラムを通じて現場に実際に赴いて、情報発信や地域資源の捉え方などを学びながら、課題発見力やチームワーク等を養った学生さんたちが、自ら考える視点を持ってこれから地域で活躍されることを期待するところです。
◎松田委員長
ただいまの説明について、質疑等ございませんでしょうか。
では、ないようでございますので、次、その他でございますが、商工労働部に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。
意見はないようでございますので、商工労働部につきましては以上で終わります。
執行部の入替えを行いますので、暫時休憩します。再開は10時25分とします。
午前10時19分 休憩
午前10時25分 再開
◎松田委員長
それでは、再開します。
引き続き農林水産部について報告いただきたいと思います。
質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
報告が5件ございます。
まず、1件目、報告4、令和5年緑の募金について、中尾森林づくり推進課長の説明を求めます。
●中尾森林づくり推進課長
では、資料2ページをお願いします。令和5年緑の羽根募金についての御報告です。
これは毎年お願いしています緑の羽根の募金活動を今年も3月25日から5月31日まで、春の募金ということで開催します。また、秋は9月1日から10月31日までとなっています。
実施主体は鳥取県緑化推進委員会です。また県もバックアップをしています。
緑の募金による緑化活動は、CO2の吸収、そしてSDGsに貢献することを県民の皆様にお伝えし、募金への協力をお願いしたいと考えています。募金の目標金額は2,100万円で、令和4年度の実績を踏まえて計画されています。街頭キャンペーンは、新型コロナウイルス感染予防のため、令和2年度から4年度の3年間は実施していませんが、今後の感染状況を踏まえて検討されると聞いています。また、島根県の緑化推進委員会と協力して、山陰のローカルテレビ3局で3月25日から4月の中旬までスポットCMを流して、募金の呼びかけ、そして緑化活動のPRをされると聞いています。
また併せて、資料の下段、第67回令和5年度の鳥取県植樹祭の開催についてです。日時は5月13日の土曜日、午前10時から午後2時まで、場所は岩美町大谷の大谷海岸広場です。岩美町での開催は平成3年以来32年ぶりで、3回目の開催となります。新型コロナウイルス感染予防対策につきましては、今後の感染状況、そして国の方針、またそれを踏まえての今後の県の対策本部会議等での考え方に基づいて、安心して集える式典にしてまいります。
◎松田委員長
次に、報告5、令和4年における水産物の水揚状況等について及び報告6、「四季の県魚」のSNS大喜利企画の実施状況について、細本水産振興課長の説明を求めます。
●細本水産振興課長
3ページをお願いします。令和4年における水産物の水揚状況について御報告します。
令和4年の県内漁港全体での水揚げ量は11万1,468トンで、前年比10.5%増加しています。また、水揚げ金額は270億7,800万円で、これも17.5%増加しました。下の表にございます漁業種類ごとの水揚げ状況について見ますと、沿岸漁業は水揚げ量、水揚げ金額ともに減少しておいます。主な沿岸での漁獲物であるサワラ、ハマチ、ブリが減少しているところです。また、沖合底引き網は、水揚げ量は減少しましたが、水揚げ金額で増加が見られています。主な漁獲物でありますズワイガニは、水揚げ量、水揚げ金額ともに減少していますが、高単価を維持し、水揚げ金額は昨年に引き続き30億円台の高水準となっています。ハタハタは、水揚げ量は減少しましたが、単価は上昇し、金額は増加しました。また、大中型・中型まき網漁業では、マイワシでは全国的な好漁もありまして単価は減少しましたが、クロマグロ、マサバでは水揚げ量、水揚げ金額とも増加、その結果、境港の水揚げ量も平成30年以来の10万トン超えとか、金額も令和元年以来、久々に200億円を超えています。べにずわいがにかごは、水揚げ量は減少しましたが、価格高騰により水揚げ金額は大幅に増加しています。
次に、4ページをお願いします。浜の活力再生プランにつきまして御報告します。
現在、漁業者自らが地域の漁業所得の1割向上を目指し、県内4つの地域で、表の中にあります主な取組内容のような様々な収入向上やコスト削減の取組に平成26年度から取り組んでおり、現在第2期の計画に入っています。この第2期は令和元年度から令和5年度にかけての計画で、今回は令和3年度の取組状況を御報告します。
岩美地域は、平成29年の基準年に対し、令和3年度の取組では9%増加しました。しかし、中部、西部、境港は、基準年の平成25年から29年平均、あるいは平成29年の基準額に対し減少が見られています。4地区合計でも基準年に対して10.7%の減という結果になりました。この原因は、中部地区では沖底船が1隻減船したことや、境港地区では基準年に比べ水揚げ量、金額が減ったこと、またコロナの影響で需要が減少、単価下落といったところも大きく出ているのではないかなと考えています。
続きまして、5ページをお願いします。「四季の県魚」のSNS大喜利企画の実施状況です。
昨年7月18日の海の日に制定した四季の県魚の知名度アップと消費拡大促進に向けて大喜利企画を実施しましたが、このことには12月の常任委員会で御報告しているところです。このたび四季を代表する4魚種、資料にございます4つの魚種が何とつぶやいていそうというお題を県のホームページやツイッター公式アカウントで示しまして、2月11日から23日の期間でつぶやきをツイッターで投稿していただく形で募集したところ、ツイート反応が34万件、参加者775名、投稿総数2,177回答と非常に多くの反響をいただきました。この審査に当たりましては水産振興局長のほか、県職員から審査委員を6名公募で選び、合計7名でつぶやきが四季の県魚にふさわしいものか、ユーモラスな投稿であるかを基準に、資料に示すように、春、夏、秋、冬の代表魚ごとに最優秀賞各1名、優秀賞各4名を選定したところです。その中から最優秀賞を御紹介します。春の代表のモサエビは何とつぶやいていそうというところで、「俺たち活きがってます」、夏の代表のマアジのつぶやき、「こういうのを『密のアジ』って言うんだな。」、秋の代表のベニズワイガニのつぶやき、「中身の詰まった話をしようじゃないか。」、冬の代表マダラのつぶやき、「また目が合いましたね」といった非常にユーモラスな投稿が最優秀となったところです。
なお、受賞された投稿は県のホームページや公式アカウントで公開して、副賞として、最優秀の方にはボイル松葉ガニ1枚、優秀賞の方には干物と星空舞を3月中旬の発送に向けて準備していきたいと思います。
◎松田委員長
それでは、報告7、鳥取海区漁場計画(素案)及び鳥取県内水面漁場計画(素案)に係るパブリックコメントの結果について、氏漁業調整課長、説明を求めます。
●氏漁業調整課長
6ページをお願いします。鳥取海区漁場計画(素案)及び鳥取県内水面漁場計画(素案)に係るパブリックコメントの結果について御報告します。
このパブリックコメントですが、令和5年9月1日に切替え予定となっている次期漁業権の免許内容等を定める漁場計画の素案について広く意見を募集するために実施したものです。募集は2月15日から3月7日までの3週間で行いました。期間中に利害関係者の方から2件御意見をいただきましたので、意見の内容とそれに対する考え方について御説明します。
まず、1つ目は漁業を営む方からの御意見です。第一種共同漁業権、海共第3号からこたまがいを除外されたいという御意見でした。この第一種共同漁業権、海共第3号は、もともと県漁協と中部漁協が共有して持っておられた漁業権です。このたび中部漁協が解散されて、現在は県漁協のみが漁業権を有しておられます。県漁協の中でもこたまがいの漁場が泊支所の管内になりますので、泊支所の意見を聞きながら検討をされたいという御意見です。除外すべき理由としては、表の中ほども書いていますが、こたまがいは水深3メートル程度の浅い海域に生息する貝で、船外機をつけたような漁船、そういった小型の船でないとかいけた漁業は操業できないと。ただ、泊支所の組合員の方でそうした漁船を有しているとは考えにくいという御意見がひとつございました。
2つ目ですが、県漁協泊支所では准組合員にこたまがいの採捕が認められていないということです。
3つ目は、中部漁協が漁業権を行使されていた頃の話になりますが、海水浴客がこたまがいを採捕して逮捕されたということがありました。こういった軽い案件も刑事事件とするのはどうか、その必要はないのではないかということで、漁業権ではなくて漁業許可での操業を認めればよいのではないかという意見をいただいたところです。
これに対する県の考え方は、表の右側になります。県漁協の泊支所にはこれまでこたまがいを取っておられた中部漁協の組合員の方が今後加入される想定もございますし、また漁業権の免許に係る泊支所への聞き取り調査のときには、中部漁協が利用されていた漁場とこたまがいを含む漁業権魚種全般について今後利用していく旨の回答を得ています。こたまがいは引き続き漁業者にとって重要な資源ですし、漁業権の対象から外すことで一般の人の採捕も可能となりますので資源管理の観点からも望ましくないということで、引き続き漁業権の魚種としてこたまがいを含めることと考えています。
2つ目は、港湾関係者の方から御意見をいただきました。海共第8号は境港地区になりますが、こちらの漁業権の漁場の区域は港湾区域と一部が重複していたり、令和4年度には第2防波堤、沖の一文字の波止の延伸工事が行われて、防波堤の一部が漁業権の区域に入ってきたりといったことがございます。また、令和5年度以降は公共マリーナの拡張工事が計画されていますので、港湾施設の維持管理や港湾工事の実施、あるいは船舶の航行等の支障にならないよう十分に配慮いただきたいということでした。これにつきましては、漁場計画がどうこうという話ではございませんが、漁業権の免許に当たっての条件として、公共事業の円滑な実施に協力し、公益の確保に努めなければならないという文章を定めています。また、船舶の航行や公共事業の実施について支障を及ぼさないように、漁業調整課としても指導を含めて行っていく予定としています。
この漁場計画の素案は、前回1月に常任委員会で報告したときと特に変更はございませんが、いただいた意見は県のホームページで今後公開する予定となっています。
◎松田委員長
報告8、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については資料に記載のとおりですので、説明は省略します。
ただいまの説明について、質疑等はございませんでしょうか。
○山川委員
6ページについてです。漁業権について、県の漁業調整課や警察とは何度もやり取りをさせていただいているのですが、これって密漁のことですよね。ただ、漁業権と、無私物占有ということで占有権と全く異なるものだと思うので、自然発生的になったものに対して、国の所有のものに対しても漁業者の権利が及ぶぞという形で、これでは観光客となっているのですが、結局、地元の人が取ってしまったら密漁だと前科がつくおそれがあるのです。組合員が前科のおそれがあることを刑事告訴してやってしまうことはやはりよろしくないと思います。これは今後も資料請求をして水産庁に意見を言いにいったりしたいと思いますので、またいろいろ協議させていただきたいと思います。これは意見として言わせていただきたいと思います。
もう1件、3ページの水産業の水揚げ状況についてなんですけれども、真ん中辺に大中型まき網、べにずわいがにかごとあり、県外漁業者の水揚げしたものを含むとありますが、県外漁業者が水揚げしたものは全体比率の水揚げ量に対してどれぐらいの割合なのでしょうか。そして、それが毎年どういう増加傾向にあるのか、減少傾向にあるのか、その比率の傾向はどうなのでしょうか。これは質問として聞かせてください。(松田委員長「それは全部?」と呼ぶ)大中型・中型まき網、べにずわいがにかごは米印で、県外漁業者の水揚げしたものを含むとありますので、その比率がどういう傾向にあるのか。(松田委員長「全部ということね」と呼ぶ)ですね、県外がどれぐらいあるのか。
●細本水産振興課長
3ページの水産物の水揚げ状況で、委員おっしゃるとおり、11万1,468トンの中には境港で水揚げされます、島根県とか県外の水揚げも含まれている。属地水揚げといいますが、鳥取県内にどれだけ魚が上がったかを示したものです。
それで、その中で県外の魚の水揚げがどれぐらい占めているのかです。資料にも境漁港の令和4年水揚げで10万4,000トンという数字がございますが、このうち県外の水揚げ量のデータははっきりしたものはまだ手元にございませんけれども10万4,000トンのうち、半分以上は県外の船が水揚げしたものになっています。
○山川委員
基本的なことを聞きたいのですが、県外の漁業者が水揚げしたものは、鳥取県のGDPや所得につながりますか。
●國米水産振興局長
漁港というか、市場としては船にたくさん来ていただきたい。これは何でかというと、水揚げの手数料も入るし、揚がった魚が加工に回ることで循環していって県民の所得とか県のGDPアップにつながるということで、船にはたくさん来ていただきたいというのが基本的な考えです。
○山川委員
船にたくさん来てもらいたいというと、全体的に見ると水揚げ量が減ってる中で、県内の漁業者と県外の漁業者が水揚げをどっちが取るかという取り合いになると思うのですね。そういう面で実際に県内の漁業者の水揚げ量を制約するとしたら、手数料収入や比率とかはどういう考えなのですか。
●國米水産振興局長
資源が段々減って、沿岸の漁業者は厳しい。沿岸の方はどこに揚げるかというと、ほかの県も基本的に皆さん地元に水揚げをされます。揚げているのはどこですかというと、大中型まき網とかイカ釣り、漁場が広いところは形成された漁場から近いところに揚げたり、揚げる場所を選ばれたり、加工場がきちんとあるところや処理能力が高いところに揚げられる。だから冷蔵庫も欲しいといったことで基盤整備をやっていく。競合の問題ですが、漁場は何となく分かれていて、けんかすることはないことはないのですけれども、そういうことがあったら漁業調整課とか水産庁が収めに入るみたいに、漁業の世界は動いているのが実態です。揚げていただくメリット、デメリットというとメリットのほうが大きいのだろうなと思っています。
○山川委員
魚は鮮度が命なので、漁場や加工場が近いからここに揚げましたということは理解できるのですね。ただ、県内の漁業者の所得の減少や漁獲量を制約するのであれば、漁業調整課が調整していますよということでしたら、おんぼろとしたものではなくて近年の動向や実態を漁業調整課さんに言ってもらいたいです。県内でよく聞くのです。県外の漁業者が根こそぎ取ってしまうからなくなってしまうのだよと言われるのですよ。ただ、片や県内の漁業者を守る仕組みがもし仮にそういう前例でやっているのだったらそれはそれで問題ですし、実態はやはり把握しないといけない。逆に地元の人がちょこちょこと食べる程度を取って、それで組合が刑事告訴したら密漁で捕まって前科がついてしまうことも考えられるのですよ。なので、そういう意味も考えて、県内の漁業者を守ることは大事なのですが、じげの人を守ることも大事です。実態のデータを示していただいた上で、どういうふうになっているので鳥取県としてはどう考えますよということを把握したいので、そういう意味で資料提供を求めたいと思います。委員長、取り計らいのほどをお願いします。
◎松田委員長
資料提供ですか。
○山川委員
はい、今の鳥取県の。
◎松田委員長
数字を。
○山川委員
数字や、県内の漁業者の制約がないと言われたので。
◎松田委員長
出せますか。
●國米水産振興局長
県内、県外の水揚げとかですね。
◎松田委員長
では、資料提供お願いします。
そのほか、ございませんか。
○西村委員
5ページの四季の県魚のSNS大喜利企画ですが、これ大変ユーモラスで、県魚に親しみを持っていただける面白い企画だという反面、税金を使ってこういうことをやって何だというお叱りの御意見やメッセージは県民の皆様から届いているのでしょうか。
●國米水産振興局長
まず、届いておりません。プラス、予算は非常に安く上げていまして、30万円ほどでこれだけ反応があったということは費用対効果があったのではないかなと思っています。
○西村委員
どういう、県民の皆さんの感情というか、歓迎ムードと、そうではない方もおられるのかと思ったので確認させていただきました。ありがとうございます。
◎松田委員長
そのほかございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、意見はないようでございますので、次に、その他でございます。執行部、委員の方で、農林水産部に、何かございませんでしょうか。
意見はないようでございますので、以上で終わります。
それでは、委員の皆様にはいろいろ御相談等ございます。この場にお残りください。
執行部の皆様は御退席いただいて結構です。
暫時休憩します。再開は準備でき次第。
午前10時50分 休憩
午前10時52分 再開
◎松田委員長
再開いたします。
お残りいただきましたのは、調査活動報告についてですが、本会議におきまして各委員会の1年の活動報告状況について報告することとなっています。令和4年度の活動状況について事前に委員の皆様に配付しています。御確認いただけていると思いますが、いかがでしょうか。御意見がありましたらお願いします。(「なしです」と呼ぶ者あり)
それでは、案のとおり御報告させていただきます。
なお、趣旨を変えない範囲で字句修正をさせていただく場合は委員長一任とさせてください。よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議ないようでございます。そのようにさせていただきます。
以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。
午前10時53分 閉会
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