会議の概要
午前10時00分 開会
◎西村委員長
ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
本日の日程は、お手元の日程のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
今回の常任委員会は、子ども家庭部、福祉保健部、生活環境部の順で、執行部の入替えを行います。
初めに、会議録署名委員を指名します。本日の会議録署名委員は、内田委員と興治委員にお願いします。
次に、執行部職員の紹介です。各部局の職員については、お手元に配付しております幹部名簿をもって紹介に代えさせていただきますので、御承知おきください。
それでは、報告事項に入ります。
まず、子ども家庭部について行います。
執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
質疑等については、説明終了後に一括して行います。
報告1、岸田文雄内閣総理大臣及び小倉將信こども政策担当大臣の鳥取県視察について、遠藤子育て王国課長の説明を求めます。
●遠藤子育て王国課長
政権の重要施策について現場の声を聞く全国行脚の一環として、岸田文雄内閣総理大臣及び小倉將信こども政策担当大臣が本県を訪問されました。期日は7月31日、場所はミライトひえづ、内容については、鳥取県日吉津村の子育て支援策を説明した後、ミライトひえづの視察、こども政策対話として、県内関係者との意見交換を行いました。
対話の出席者は、岸田総理、小倉大臣、藤原こども家庭庁成育局長、西江順子元鳥取県助産師会会長、玉崎章子博愛こども発達・在宅支援クリニック院長のほか、日吉津村内で子育て中の方、中学生など6名、計8名が意見を伝えました。
発言の概要としまして、産後ケアも行っているが、ニーズは高く、県の無償化事業のおかげもあり、利用者が増加している。障がいの有無にかかわらず、子どもは子どもであり、保護者は子育てをしていて、介護やケアをしているわけではない。地域の小学校に医療的ケア児が入学するケースが増えた中、現場の理解や体制整備が重要といった支援する側からの意見のほか、福祉の支援も受けながら子育てをしている。子育て世帯の経済的負担軽減をお願いしたい。支援センターやファミリー・サポート・センターなど、サービスの充実を図ってほしい。地域の高齢者がもっと子どもたちの活動に関わる機会が増えることを期待している。中学生サークルでの活動にも地域の方々に関わってもらいながら、よりよい地域になるよう活動していきたいなどの発言がありました。
岸田総理からは、切れ目なく子育て世帯を応援する大切さや障がいの有無に関係なく全ての子ども、子育て家庭を支援する大切さ、地域ぐるみで世代を超えて子育てを応援する大切さを感じたことから、今後の国の政策に生かしていく。こうした鳥取県及び日吉津村の取組を全国に広げていきたいとの発言をいただきました。
ミライトひえづですけれども、複合型子育て支援拠点として令和4年9月に開館されています。概要は記載しておりますので、御覧ください。
◎西村委員長
報告2、「これからのパパママ講座」の開催について、戸井家庭支援課長の説明を求めます。
●戸井家庭支援課長
これから父親、母親になる可能性のある、または育児休業取得を予定している県職員を対象に、実践的に育児を学ぶことができる「これからのパパママ講座」を開催しましたので、その概要を報告します。
今回の講座は、中学、高校や大学等に出向いて開催している未来のパパママ育み事業等と同趣旨で開催したものです。
開催概要です。8月4日に県庁の会議室で、県助産師会の助産師5名の方を講師に、育児に関する講演、赤ちゃん人形を使ったお風呂の入れ方やミルクの入れ方、おむつの替え方といった育児手技の実践体験、先輩職員との座談会といった内容で開催し、男性9名、女性11名の計20名の県職員に参加いただきました。
2の今後の取組等です。一番下に参加者の感想を入れていますが、今日の講座をぜひ夫に聞かせたいと思った。実技の練習は何回でもしたほうがいいと感じた。育児に関する具体的なイメージ、正しい知識を得られたことに大きな意義を感じたなど、参加者からはいずれも好意的な感想が寄せられており、今後も継続して開催してほしいとの希望もあったことから、定期的な開催を検討することとしています。また、今回の講座には多くの男性職員が参加しており、男性職員の育児への関心の高さがうかがえました。引き続き県職員へのこうした取組を通して、男性職員の育児参画及び育休取得を促進し、県庁内におけるシン・子育て王国の推進に取り組んでいきたいと思います。
◎西村委員長
報告3、令和5年度第1回新生公立鳥取環境大学運営協議会の開催結果について、藤田総合教育推進課長の説明を求めます。
●藤田総合教育推進課長
令和5年度1回目の運営協議会を開催しましたので、御報告します。
3番、(1)の協議事項ですが、(1)、(2)の財務諸表及び利益処分について、令和4年度の財務諸表を確認したところ、決算内容としましては、コロナ禍の制約がある中、光熱費高騰で厳しい財政運営となりましたが、経費抑制に努めながら、安定した学習環境を維持し、費用面では、デジタル分野の専任教員を新たに採用し、教学体制の充実を図った一方で、授業や研修のリモート実施による県外講師活動費が減となったほか、光熱費の契約見直しにより、支出の増大を抑えるなど、経費の節減に努めました。収益面では、志願者確保、入学金及び授業料収入は堅調を維持し、安定的な収益の確保により、7,300万円余の利益を計上しています。この経営努力により生じた利益7,300万円については、目的積立金として、翌年度、教育研究の質の向上に活用したい旨、大学から申請があり、承認を行いました。また、(3)ですが、設立団体が6年ごとに策定する中期目標について協議を行い、第3期中期目標では、環境を看板に掲げた大学として、SDGs、カーボンニュートラルの推進、グリーン人材、デジタル人材の育成、社会人の学び直しへの対応や、産学官民と連携した研究推進、学生の県内就職の促進に取り組むこと、達成すべき目標として、県内就職率を30%以上とすること、研究活動の活性化を図るため、競争的外部資金の獲得、学生の英語能力向上、県内入学率を30%以上に高めることなどを指標とする中期目標案について、設置団体の9月議会に付議することについて承認を得ました。
6ページ、(2)の報告事項ですが、法に基づき実施した業務実績評価について、評価委員会の中山委員長から設立団体の長へ報告が行われ、令和4年度の評価は、5段階のうち、上から2番目のAで、評価のポイントとして、データサイエンスなど、情報分野の教育推進や県内外への高等学校への積極的な情報提供の取組による安定的な志願者確保、競争的外部資金の獲得、県内就職については、依然厳しい状況が続く中での就職支援センターを中心とした低年次からのキャリア教育など、手厚い就職支援の取組が評価された一方で、今後取り組むべき主な課題として、引き続き産業界と連携した県内就職率の向上、研究の充実、大学の教育資源の活用をはじめとした社会人の学び直し、リカレント教育の導入を幅広く検討するよう提起されました。このほか、環境省の脱炭素先行地域に鳥取市の共同提案者として採択され、カーボンニュートラルキャンパスの実現や教育研究活動を通じた地域の脱炭素化に向けた取組計画などが大学から報告されました。
設置者からは、鳥取環境大学には有為な人材育成という役割が期待される。公立大学として、県内の子どもたちの挑戦に応え、選んでいただける大学となるよう、また、県内への就職を通じて地元に定着いただけるよう、現状の分析や改善を進めていただきたいこと。県内企業にとっては人材不足は大きな課題であり、地元企業への橋渡しの工夫について、検討していただきたいなどの御意見をいただき、一体となった大学運営について確認をしました。
◎西村委員長
執行部の説明は以上です。
これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切替えをお願いします。
それでは、ただいままでの説明について質疑等はございませんか。
○市谷委員
5、6ページの環境大学の関係です、一つは、5ページの競争的外部資金の申請数とか、採択率を上げるということなのですけれども、これはあまり行き過ぎると、資金調達がために学問の自由が阻害されるという懸念もあるのですが、その辺については大丈夫なのか。採択して外部資金をということなのですけれども、学びへの弊害については何か検討されているのかどうかというのと、それから、ではこれまでどんな研究で外部資金を得ているのかというものの実績は後で資料を頂きたいと思います。もう一つ、6ページの(2)の報告事項の(2)の第13次地方分権一括法による事業計画(評価)廃止に伴う評価の在り方についてです。すみませんけれども、私はこれの認識がなくて、これはどうして廃止になったのかということと、このことと関係があるのかないのか説明していただきたいのですが、運営費交付金の関係がこのことで何か影響を受けることがあるのかどうかを説明していただけないでしょうか。
●藤田総合教育推進課長
競争的外部資金の獲得を指標に上げている件ですが、学びへの弊害というよりは、むしろよい影響を及ぼすと理解をしています。研究活動が活性化すれば、学校としての質が上がっていく。そして、学生たちにとってもよりよい研究の場、教授の下で自分がやりたかった学問についてより深めることができるということもあり、今回のパブリックコメントでも研究などをもっと活性化していただきたいという御意見も頂戴しています。その辺りもありまして、実はこれまで目標に上げていながら、同規模程度の近隣の公立大学よりも競争的外部資金の申請数ですとか、獲得率が大きく上がっていっていない状況がございました。そこをしっかりと進めていくことを設置者として大学ともよく話し合い、そして、パブリックコメントなどでも応援の声をいただいて、こういった設定をしています。
一括法の廃止についてですけれども、これは地方分権、今回、第13次、6月に成立されたものなのですが、実は、国立大学で先行して実施をしています。今回、公立大学で始まります。これは、大学が毎年毎年評価を受けることで、かなりの膨大な資料を作成しますので、その業務に追われて、むしろ学び、大学の本来業務の時間が取られているのではないかという背景がありまして、これまで実は、6年間の中期目標をする中で、毎年毎年の評価に加えて、中間評価といって、4年目、それから6年目が終わった後の評価というのがあったのですけれども、毎年度の評価を取りやめて、6年間の中期目標期間のうちで、4年目、中間評価と最終評価を行うという形に改正がされました。ただし、PDCAサイクルをしっかり回していかないといけませんので、大学としては、毎年の自己評価は行いますし、それについて、議会、あるいは県民の皆様への御報告というのもしていきますが、法に基づく評価を今回廃止の方向で法が成立したという状況です。
これをもって運営費交付金に何らかの影響があるということはございませんので、そこは心配しておりません。
○市谷委員
後者は分かりました。
最初の競争的資金の話です。お金をもらうことで研究が活性化していくというお話もあったのですけれども、ただ、もうからない研究については、なかなか手がつけられなくなってくるということが弊害として私は考えられるし、以前、鳥取大学などでもすごくこの外部資金のことを、目標数値を持って全国トップクラスでやったのだけれども、そうなると、もうかる研究に先生たちが行く。そこにいる研究者や院生や学生たちがそちらに引っ張られていって、もっと多様な学びとか、もうからなくても結構研究って地道なものが必要なのですけれども、そういう点で、地道なものについてはもうからないから研究から外れていくという弊害があるということは、一方で、やはり認識しながらいかないと。お金が入って研究ができてということが、そう単純にプラスの面ばかりでもないと私は認識しているのです。その辺についての協議がきちんとされたのかを確認もしたいですし、具体的に、では、最近どういう外部資金をもらって、どんな研究をされたのかなと。特に環境大学は環境ということですから、もし御紹介していただけるなら、幾つか紹介していただけたらと思いますけれども。
●藤田総合教育推進課長
全体の科研費、競争的外部資金の獲得についての一覧などはまた改めて出します。ただ、もうかる、もうからないではなくて、例えば鳥取商工会議所などと連携しながら、あるいは地域の団体と連携をしながら、地域の課題解決に向かう研究を特に注意して実施しているところです。競争的外部資金の獲得はもちろんしっかりやるのですけれども、学内でも研究資金はしっかり準備をしていて、学長裁量で必要な部分には研究費を使っていっておりますので、その辺りは十分協議をして進めています。県内の企業で、例えば菌興組合などと一緒にキノコなどを発泡スチロールなどで育てるときに、その発泡スチロールから出てくる環境に対して影響を及ぼすものについて、何かいい方向で持っていけないかですとか、大豆製品などを使ったときに、大量に発生するおからなどについての利活用について、環境の側面からも見ていく。今、私が手元に持っておりますのはそういったことですけれども、こういった研究が、商工会議所なり経済界としっかり連携をしながら、地域の活性化に役立っていくものを視点に置いておりますので、商工業はもちろんですし、森林ですとか、農業、圃場などにも出ていって、そちらで何か課題があれば、それを解決に導くような、学生も共にフィールドワークをしていくような、そういった形で進めているところです。
○市谷委員
つまり、何でもかんでもではなく、地域課題に密着したようなものについて、経済界の方も協力いただきながらやっているという、そういう枠組みの中でやっているということで理解したらいいでしょうか。
●藤田総合教育推進課長
はい、そのとおりです。
○市谷委員
分かりました。後で、また内容を御紹介、資料を頂けたらと思います。
◎西村委員長
それでは、資料はまた後ほど御提出ということでお願いします。
ほかに質疑はございませんか。
○前田委員
同じく環境大学の件の6ページです。(2)の報告事項、(1)の評価内容の下の項目、今後取り組むべき課題のところに、社会人の学び直し、リカレント教育の導入を幅広く検討するということが書いてあるのですけれども、この辺の環境大学の現状とか、あとは、先ほど地域課題を経済界等との連携みたいなお話があったのですが、そうしたことを念頭にしたリカレント教育ということになるのか、何か具体的な話はこの報告の中で出てきていたのか、教えていただけたらと思います。
●藤田総合教育推進課長
今現在、具体的なお話はないのですが、ここの報告のところにも一例として挙げております、今、経済団体からもデジタル人材の不足が大きく言われているところです。環境大学においては、AI・数理・データサイエンスセンターというものをこの4月に立ち上げまして、その辺りを副専攻で進めているところですけれども、こういった副専攻などの大学のもともと持っている資源を活用して、社会人の皆様が参画しやすい形で、デジタル人材を育てていく、そういったものを一例としながら、もともと環境学部がある中で、動物であったり、農学であったり、様々な学問分野がありますので、どういったものがニーズに対応して社会人に受けていくのか、社会人が受けたいと思うような、そして、それが地域に還元できるような学びになっていくのかというところをしっかりと次の第3期の中期目標に向けて検討していくという具合です。今当面は、デジタルについてはかなり十分資源があるので、やれるのではないかという感触を持っているところです。
○前田委員
この副専攻科目ってどういったものなのでしょうか。
●藤田総合教育推進課長
副専攻は、とても環境大学の特徴的なものなのですけれども、環境大学には環境学部と経営学部というのがあります。その中で、双方の学びができるというのも小さな大学としての魅力の一つなのですが、それとは別に、副専攻といって、経営の勉強をしながら、例えば英語副専攻とか、デジタルAI副専攻というようなものをカリキュラムで何単位取れば、学びというのをできる。環境学部にいて、環境大学だけの課程を満了するのではなくて、6項目、副専攻科目がありまして、そのカリキュラムを履修することで、学びを習得できるというようなスタイルを持っておりまして、どういたしましょう、何か副専攻についての資料とかを……。
○前田委員
いや、そこまではいいのですけれども。
●藤田総合教育推進課長
分かりました。
○前田委員
共通科目みたいなというのではなしに、もう一歩、専門的な学びを自分の専攻以外に設けるという趣旨なのですね。
●藤田総合教育推進課長
おっしゃるとおりです。そういった形で、欲張れば、無理をせずというか、全体の科目、大学の4年間の中で、ほかの専門的な科目も学ぶことができる、そういった形になっています。
○前田委員
このリカレント教育、鳥取の社会人の皆さんが学び直しだとか、リスキリングだとかに役立てるような取組になるようにぜひ進めていただけたらと思います。
◎西村委員長
ほかに質疑はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、その他ですが、子ども家庭部に対して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようですので、子ども家庭部については以上で終わります。お疲れさまでした。
では、執行部入替えのために暫時休憩をします。再開は入替え次第とします。
午前10時23分 休憩
午前10時26分 再開
◎西村委員長
再開します。
引き続き、福祉保健部について行います。
執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
質疑等については、説明終了後に一括して行います。
報告4、孤独・孤立に関する県内アンケート調査の実施結果について、中島福祉保健部参事監兼孤独・孤立対策課長の説明を求めます。
●中島福祉保健部参事監兼孤独・孤立対策課長
孤独・孤立に関する県内アンケート調査の実施結果について御報告します。
内閣官房がさきに実施しました孤独・孤立の実態把握に関する全国調査では、各都道府県ごとの状況が把握できなかったため、孤独・孤立に関する県内アンケートを実施しましたので、概要の報告をします。
調査方法について、調査期間は令和4年12月15日からの1週間。調査方法は、インターネット上での調査で委託実施しています。調査対象は、委託先事業者のインターネットモニター登録者で、鳥取県に居住される満16歳以上の個人、約9,000人に対して行いました。回答者数は1,700人。内訳は、男女別、年齢別に記載のとおりとなっています。調査事項は32問で、年齢、性別等、属性、孤独に関する事項、孤立に関する事項、その他関連事項としまして、相談相手の有無等について聞いています。国調査事項に加えまして、孤立、孤独の状態が解消した経験等、本県独自の設問も調査に加えています。
2番、結果の概要ですが、主な調査結果と国調査との比較について、主な項目を記載しています。
まず、孤独の状況です。孤独感についてです。少し下の横棒グラフを御覧ください。オレンジ、点々オレンジ、薄オレンジの、しばしばある・常にある、時々ある、たまにあるという3項目を選んだ方は孤独感があるということになりまして、国、県ともに、その合計数値は約4割を占めています。
そして、(2)から次のページ、(3)、(4)については、それぞれ孤独感がしばしばある・常にあると回答した方について、年齢別、それから、現在の仕事の種類別、そして、行政機関等からの支援があったかどうか、受けたかどうかという点について聞いています。
年齢別では、若年層での孤独を抱えている割合が高くなっています。国、県ともに20代、30代が上位です。
仕事の種類別ですが、国、県とも失業中が最も多く、失業や不安定な雇用環境により、社会との接点が少なくなることが孤独感につながっている一因と考えられます。
(4)の行政機関等からの支援についてですが、孤独を感じている方の約8割が行政機関からの支援を受けていないという回答になっています。
(5)、孤独感に至る前の経験した出来事ということですが、国、県の状況を見ますと、一人暮らしや転校、転職などのほか、病気、けが、人間関係、トラブル等を経験した後に孤独感を感じている傾向が見受けられます。
(6)ですが、孤立の状況としまして、社会的交流、社会参加、社会的サポートについての設問をしています。主な状況としましては、社会的交流、社会参加について、若年層の社会的交流や参加が少ない傾向が見受けられました。これは調査時点がコロナ禍であったという影響もあるかもしれません。
剥ぐっていただきまして、4ページをお願いします。4ページの(7)、(8)、(9)、(10)については、孤独・孤立状態にある方の支援に向けての設問です。
(7)については、孤独・孤立にある方へ、支援に必要なことということで、自由記載をお願いしまして、上位のものを抜粋しました。これについては、これまでプラットフォームや関係者の方からいただいた意見と共通する部分が多いと見受けられます。
(8)について、孤独を感じている内容別の割合についてですが、人間関係がうまく構築できないとか、心身の不調に次ぎまして、身近に相談できる人、場所がない、または相談先が分からないという方も上位にありました。
そして、(9)、(10)については、県独自の設問です。孤独・孤立状態が解消したきっかけの別、これについては、時間の経過とともに気持ちの変化が生じた、相談や話ができる相手との新たな出会いがあったというところが上位になっています。
そして、その解消したきっかけについて、(10)で、自発的な活動が最も高く、次いで行政等の外部からの情報提供、その両方という回答がございました。
今後、この分析結果の詳細を県のホームページで公開するとともに、とっとり孤独・孤立官民連携プラットフォームに共有しまして、市町村、関係機関の意見や、支援現場の状況等、把握、比較しながら、さらに施策検討に活用してまいりたいと考えています。
◎西村委員長
報告5、「鳥取県手話言語条例制定10周年記念 第10回全国高校生手話パフォーマンス甲子園」予選審査会の結果について、中野障がい福祉課長の説明を求めます。
●中野障がい福祉課長
5ページを御覧ください。
今年度行われます第10回全国高校生手話パフォーマンス甲子園の本大会は9月24日に開催しますが、それの予選審査会の結果がまとまりましたので、御報告します。
本大会の出場チームは、合同チーム1つを含めます、15チーム16校が選出されました。
2番が具体的な選出状況です。本県から参加した5チームのうち、1チーム、鳥取聾学校が本大会に出場決定しました。また、(2)で、本大会に初めて出場する学校が全国から6校あります。また、(3)で、過去大会の優勝経験のある5校も本大会の出場が決まっています。
選手宣誓については、抽せんにより栃木県立聾学校にお願いすることになりました。
予選審査会の概要については、4番に記載のとおりですが、(4)にありますとおり、(1)から次のページ、(5)まで、地方ブロック枠ですとか、得点順枠、初出場枠や、開催地枠などの枠を設けておりまして、これに沿った形で選出をしています。
6番、本大会については、9月24日の午前9時半からとりぎん文化会館で行います。
また、関連事業としまして、とっとり手話フェスを開催します。期間は9月16日の土曜日から24日の日曜日、同じくとりぎん文化会館で実施をします。様々、広報を実施していますが、16日にオープニングセレモニーということで手話言語条例制定10周年の記念式典を皮切りにしまして、とっとり手話フェスLIVE2023ですとか、ダイアログ・イン・サイレンスのショーケース、また、アート体験会や、デフの関連のムービーシアター上映会なども開催をして、1週間にわたり、聞こえない人、聞こえにくい人、聞こえる人、誰もが楽しめるイベントを集中的に実施する予定です。
◎西村委員長
報告6、あるくと健康!うごくと元気!キャンペーン(第2弾)の実施について、及び報告7、更年期障がい医療拠点病院について、山﨑健康政策課長の説明を求めます。
●山﨑健康政策課長
9ページを御覧ください。あるくと健康!うごくと元気!キャンペーン(第2弾)の実施についてです。
第一弾は6月から8月にかけて、ウオーキングで月平均6,000歩達成すると、抽せんで食のみやこ特産品コンクールの商品をプレゼントするという企画で実施しています。第二弾については、長距離歩行することが難しい高齢者ですとか、身体障がい者の方もポイント取得しやすくなるようにウオーキング以外の項目を設けて、日々の運動ですとか、生活習慣の改善による県民のさらなる健康づくりを推進するものです。
実施期間は9月1日から11月30日までとしています。今年度の見直し事項としましては、19のまちを歩こう認定大会への参加について、1大会について7点を付与することにしています。現時点で、今年度19大会認定しておりまして、それぞれ秋もたくさんの登録がありますので、そちらに参加いただきたいと考えています。それから、昨年度から変更した項目として、日常の運動、例えば健康体操ですとか筋トレですとか、そうしたこと、それから、地域ボランティア活動による社会参加、そうしたものも評価して、ポイントを1点から3点へアップするというようなこととしています。それから、下に特典という欄があります。対象期間内に300ポイント以上取得した方の中から抽せんで500名に景品を贈呈することとしているのですけれども、こちらの景品についても、三朝温泉旅館の利用券ですとか、星空舞ですとか、新たな県の魅力PRにつながるようなものについても、協賛いただけることとなっています。それから、新規と書いていますが、これは、5月の常任委員会で福田委員から御提案いただきました案件なのですけれども、県内の入浴施設の割引ですとか、入浴グッズの進呈ですとか、こういったことをこの第一弾の期間中に施設に呼びかけましたところ、非常に協力いただけるということでいただきまして、記載の9施設、取りあえず今年度については、この9施設について御協力いただけるとなったものです。
チラシを添付しておりまして、こちらのチラシを市町村ですとか、健康づくり宣言事業所のほか、郵便局ですとか、協力入浴施設等にもお配りして周知を図っていくとしています。
引き続きまして、10ページをお願いします。更年期障がい医療拠点病院について御報告します。
更年期障がい医療拠点病院については、補正予算でお認めいただいた事業となります。可決後、7月に、早速、拠点病院の指定をしています。更年期障がい医療拠点病院として鳥取大学医学部附属病院を、地域拠点病院として、東部については県立中央病院、中部については厚生病院、西部については山陰労災病院をそれぞれ指定しました。拠点病院の役割ですけれども、こちらの図を御覧いただきたいと思いますが、医療連携ネットワークの中核として位置づけまして、重症ですとか、難治性の患者の診断、治療、管理を行っていただいたり、医療相談対応の質の向上を図る研修ですとか、カンファレンスを担っていただくこととしています。地域拠点病院については、それぞれの地域のかかりつけ医と連携した定期的な病態の評価ですとか、標準的な治療では病態が安定しない患者の診断、治療、管理等を行っていただくほか、県民向けの相談窓口として、相談支援センターを開設いただくとしています。こうした形で、更年期障がいに係る医療提供体制、相談体制の整備を進めてまいります。
ちなみに、2に更年期障がい相談支援センターの開設の情報を記載しています。各医療機関とできるだけ早期の開設を目指して調整を図っていたところなのですけれども、このたび、この調整が調いまして、8月30日水曜日から相談受付を開始することとなりましたので、併せて御報告します。それぞれの受付方法、受付時間等は記載のとおりです。
◎西村委員長
報告8、第1回「中山間地域を支える医療人材確保に向けた研究会」の開催結果について、福井医療政策課長の説明を求めます。
●福井医療政策課長
資料は、11ページです。第1回「中山間地域を支える医療人材確保に向けた研究会」の開催結果についてです。
さきの6月補正でお認めいただきました予算により開催をしたものです。改めて研究会趣旨のところですけれども、病院勤務医の安定的な確保が困難になっていること、また、診療所医師の高齢による離職、閉院により、今後の地域のかかりつけ医機能の維持が懸念されることなど、医師をはじめとする医療人材の確保が喫緊の課題となっていることから、現状及び課題について、行政及び医療界全体で認識を共有するとともに、実効性のある対策を検討し、施策につなげることを目的として設置したものです。
メンバーですけれども、裏面、12ページを御覧いただきまして、町立病院、診療所関係者、それから、町村会、鳥取大学関係者、医師会、県立病院関係者、看護協会関係者、県、保健所というメンバーになっています。県医師会の渡辺会長に座長をお願いして開催をしています。
11ページに戻りまして、主な御意見のところです。医師確保についてですが、上2つは、主に診療所の観点です。県町村会から、かかりつけ医機能の低下を懸念、開業する医師への財政支援を検討してほしいというお話がございました。また、県医師会からは、承継の仕組みづくりに向けた検討を県医師会としても進めたいというお話がございました。続いて2つは、病院のところですけれども、自治体病院、あるいは西部町村会から、総合診療医の育成、確保が重要であると、育成を行っている鳥取大学、地域医療学講座の継続、拡充を検討してほしいという御意見、それから、4番目のところは、地域医療学講座等から、総合診療医の役割の重要性について、県から強力なメッセージを発信してほしいといった御意見がございました。続いて、5番目、6番目の丸のところです。これは東部の関係者からです。東部については、大学から遠いということがありまして、医師確保がより難しいといった課題を持っておられることから、こういった御意見が出されたものです。医療圏ごとに医師をプールし、派遣する仕組みを検討してほしいといったお声です。それを受ける形で、中央病院から、鳥取市立病院とも連携したドクターバンクの仕組みを検討したいといったお話もございました。それから、その下、これは、県派遣医師のところですけれども、総合病院のシニア医師が当該医師の指導や診療支援を行う仕組みを検討してはどうかといった御提案もいただいているところです。それから、看護師確保、その他コ・メディカル確保のところですが、丸1つ目、今後の人事交流も視野に地域研修として派遣してもらえないか、大学病院と検討中であるという自治体病院からの御報告などもあったところです。
今後の予定です。第2回を秋頃開催予定にしています。施策の検討を具体的にこの場で行っていきたいと思っておりまして、それに向けまして、今回出されたテーマごとに関係者から個別のヒアリングなどを行いまして、第2回を開催したいと考えているところです。そして、第3回は、年度内を予定しておりますけれども、引き続き取り組むべき課題の整理などを行いたいと考えているところです。
◎西村委員長
報告9、新型コロナウイルス感染症への対応について、壱岐感染症対策課長の説明を求めます。
●壱岐感染症対策課長
新型コロナウイルス感染症への対応について御説明します。資料のページは、13ページをお願いします。
新型コロナウイルス感染症については、7月に入って全県で患者数が急増しますとともに、7月下旬から入院者数、中等症2.以上の患者数の増加が見られています。このため、8月1日から全県で医療負荷の目安である新型コロナ警報の注意報を発令し、また、流行情報、感染拡大レベルについては、3圏域とも警戒レベルを継続しているところです。定点医療機関の患者数は、東部、西部地区は、第31週、第32週と連続して減少しましたが、中部地区では、第32週は増加に転じています。また、60代以上の患者数の増加傾向も続いておりまして、お盆時期の人流や活動の影響が今後どう出てくるかというところがありますので、引き続き感染動向に注意して、必要に応じた対応を行っていきます。
グラフですけれども、最初のグラフについては、定点医療機関の新規患者報告数の年代別の推移となっています。その下の(2)のところは、入院患者数と中等症2.以上の患者数の推移となっています。
下の2番の県民への注意喚起ですが、先ほどお話ししました流行情報の地区別というのは、第八波と比較して、どの程度のレベルかをお知らせするという趣旨で、注意レベルが定点当たり10人以上の場合、また、警戒レベルが定点当たり20人以上の場合という形でお知らせしています。また、新型コロナ警報について、これは全県を単位として発出をしていますが、中等症2.以上の患者数が即応病床数の20%を超える状況が発生するというような状況ですとか、そのほかのいろいろな指標なども加味しまして、8月1日から注意報を発令しているということです。
次のページをお願いします。県民の皆様、または県内に滞在される方へのメッセージとしましては、現状、基本的な感染対策の徹底、特に高齢者と接する場合は体調を整えていただくというようなこと、また、気温が異常に高い状態が続いており、そもそも体調を崩しやすいというような背景もありますので、日頃から体調管理をお願いしたいというようなこと、また、体調悪化時に備えて抗原検査キットですとか、常備薬を準備していただくようなことですとか、医療機関や高齢者施設で面会時、面会の際にはルールを守っていただきたいというようなことをメッセージで引き続き発出しています。
グラフについては、御参照いただけたらと思います。
下の3番のところです。この夏の感染拡大に対する医療体制確保等について、お盆前の8月8日に鳥取県感染症対策センターを、知事参加の下で、医師会、薬剤師会、看護協会にも御参加いただきまして、拡大ミーティングといった形で開催しまして、以下の対応について関係者で確認して、協力をして実施しているところです。
まず、1つ目ですが、外来診療・検査対策としまして、地区医師会の急患診療所の診療体制をお盆の間、拡充される場合の助成、それから、コロナ患者の同居家族用の自主検査用抗原検査キットの配付、こちらはお盆期間中に開院する医療機関様の御協力を得まして、御家族分ということで臨時的にお配りをしていただいたということです。また、お盆期間中については、特に抗原検査キットを活用したセルフチェックの勧奨をしておりまして、抗原検査キットを購入ができる、お盆期間中の薬局の開設情報をホームページでお知らせする等をしました。
また、高齢者の重症化抑止対策は引き続き重要なところですので、高齢者等への抗ウイルス薬の早期投薬、施設内の感染拡大防止策の徹底、体調悪化時の入院調整等について、関係者に改めて要請しています。また、高齢者等施設への感染防止対策の支援は引き続き実施しています。
また、(3)です。入院受入れ体制強化ということで、先ほどのグラフにもございましたように、入院患者数が増えている状況がありますので、ほかの医療機関ですとか、高齢者福祉施設等から、コロナ患者を受け入れる医療機関に対しまして、感染対策の運用等に伴って、どうしても休止せざるを得ない病床が生じるという場合には、一定の助成、休床病床の補償をすることで入院受入れを促進しようということで、緊急対策として8月末までの受入れ開始分を助成することとしています。
◎西村委員長
報告10、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、福祉保健部資料のとおりであり、説明は省略します。
執行部の説明は以上です。
ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。
○市谷委員
まず、孤独・孤立の調査の関係です。国の全国調査だと県の状況が分からないので独自に調査をされたということで、よかったかなと思うのですけれども、せっかく調査をされたわけですから、この結果をどう生かしていくのかお聞きしたいです。それから、この調査の中で見えてきたものとして、仕事の在り方のところで、失業状態とか、派遣という不安定な働き方の中で、孤独感を感じるということがあるので、ここに対してアプローチする何かを持ったほうがいいかなと、こういうことをきっかけに病気になっていったりということもあると思いますので、この仕事の在り方を通じての孤独感へのアプローチはどうしていくのかと。
もう一つは、新たな出会いがあったことで解消したというのがあって、そういうことをやはり広げていくことが必要なのだと思うのですけれども、同時に、身近に相談できる人とか場所がない、相談先が分からないというのが1割強あると。ここを解消するために、孤独感を感じておられる方に相談先はここですよということをどうやってお知らせしていくのか。新たな出会いがあって解消していく可能性が高まっていくと思うのですけれども、その辺はどういうことを考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
●中島福祉保健部参事監兼孤独・孤立対策課長
先ほどの市谷委員からのお尋ねですけれども、この調査で見えてきたものとしまして、特に後半の孤独・孤立な状態にある方の支援に向けてというところの御意見は、こちらの施策等にも生かされているお声だと思っていますが、解消したきっかけ等のところを見ますと、やはりある程度時間をかけながらつながり続けていくことが大事だということが見えてきまして、相談できる場所、支援の窓口等の情報をしっかり届ける。届いてつながった場合は、時間をかけてしっかりとつながり続けること。そして、支援を要する方の状況変化等に、その方の適時に適切な相談支援につなげていくことが必要であるということが裏づけられましたので、市町村の包括的支援体制等も順次、各市町村でも進められていますが、県もしっかりその辺りを後押ししまして、あと、関係機関ですね、それぞれNPO法人さん等も活動されておりますので、その辺りと連携をしっかり取りながらやっていく必要があると考えています。
あと、仕事に関係した御質問ですけれども、一方で、商工労働部でも、就職氷河期世代の就労支援、準備支援等を含めて、施策をしておられますので、そこと連携した部分もあります。県立ハローワークに設置しております困り事相談の窓口でも、就労と併せて生活においての困り事等も含めて、仕事のことも含めて相談できる体制が取ってありますので、その辺りからその方に合った就労の形態とか、必要な支援等を助言等して、その方に合った就職につながっていくように支援ができればと考えています。
あと、解消のことですね。身近で窓口が分からない等の声があるということで、先ほども申し上げましたが、相談窓口等をしっかりアナウンスしていって、相談してもいいのだと、相談できる場所があるということはしっかり届けていく必要があると感じています。
○市谷委員
相談場所の情報を届けて、継続的につながっていって、対応していくということとか、職場の対応については、ハローワークに相談窓口を置いたので、そこを通じて、就職の紹介だけではなくて、この孤独・孤立の相談も併せてやっていただくのが、今もあるわけですから、孤独感を感じておられる方が一定数あるということなので、そのハローワークでの対応というのもさらに発展させていただけたらなと思います。
ほかのテーマに行きます。10ページの更年期障がいの関係です。この相談支援センターに更年期症状で悩んでいる方が相談して、今度、かかりつけ医ということになっているのですけれども、かかりつけ医があればいいですが、ない場合というのも多分相当あるのではないかなと私は思うのです。その際には、ちゃんと医療機関を紹介してもらって、さらにかかりつけ医がなかったり、そこで対応できない場合には、この拠点病院に、紹介状があるなしにかかわらず、きちんとつなげていただくというところまでいかないと、解決にならないと思うのです。残念ながら、この拠点病院のところで紹介状がないとお金をたくさん取られてしまうということもありますので、それがゆえにうまく治療につながらないということがないようにしていただきたいと思います。そこら辺の接続のこと、それから、あるいは相談支援センターから直に拠点病院にということも、紹介状がなくてもちゃんとかかれる道筋というのもつくっていただきたいと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。
11ページの中山間地域の医療体制の研究会です。この総合診療医の専門医の研修というのですかね、専門医の研修ができる場所が、鳥取大学はそうかもしれませんけれども、多分、東部って県立中央病院がそうではなくて、中央病院が県立なので、要求は出ていますよね。やはりその認定の資格を持っていただいて、医師を養成していただくことも東部圏域では必要ではないかと思うのですけれども、その辺も今後のこうして出た意見に対する対応として考えていただけないかということが1点。それから、今、マイナ保険証の対応で、全国でも放送されていますけれども、県内の開業医さんで御高齢になっているお医者さんが、もうマイナ保険証でいろんなシステムを導入するのにはお金もかかるし、仮に導入したとしても、維持、運営するのにお金が出ないので、もうこの際だから、もうやめるというお医者さんが県内でもいらっしゃるのですよ。ですから、ここのテーマとしても、中山間地域で医療をやっておられる方が続けられるように、健康保険証の紙の分をやはり継続して発行していただくことも国に提言していただくことを考えていただけないかと思うのですけれども、その辺がいかがでしょうか。
最後に、コロナの関係です。この14ページの下の医療体制のところの(2)、高齢者の重症化抑止対策で、高齢者施設などで体調が悪くなった方を病院にということで、以前、施設の中で、そこでそのまま治療をしてといいますか、過ごしてお亡くなりになられていた方の例があったのですけれども、基本的にはやはり施設から病院に入院調整ということできちんと送っていただいて、治療するということがどの程度されたのかなと。結構施設内での10人以上のクラスターも報告されていたと思いますので、ちゃんと病院に紹介がどの程度されたのかを教えていただけたらと思います。それから、では、そういって入院に来た患者さんを受け入れるのに病床を空けなければいけないということでのいわゆる空床補償の制度外の県独自の休止病床の補償なのですけれども、国は空床補償の額は多分半分ぐらいにしているのですが、県は、どれぐらいの補償のお金を出されたのか、一般の空床補償との額の差がどうかを教えていただきたいです。それから、これは8月末までで終わりということではなくて、まだしばらく感染が続いている間は、9月以降もやはりこの受入れのためのこの病床確保の県の独自支援も続けていただきたいと思いますし、あと、関連して、第八波までは、このコロナで亡くなられたり、コロナの関連死の報告があったのですけれども、今、それはないのです。実際どうなっているかを教えていただけないでしょうか。
◎西村委員長
それでは、まず、更年期障がい医療拠点病院について、山﨑課長、お願いします。
●山﨑健康政策課長
更年期障がいの関係で、かかりつけ医との接続の話がございました。これに関しましては、先月、7月に医療機関向けの研修会を開催させていただきまして、更年期症状を訴える方の医療の方法について、厚生病院の婦人科の部長さんに講習をしていただいたところです。県内の医療機関にも広く参加をいただいて、それぞれの薬物療法だったらこういったものがあるといったことですとか、今回の県が敷こうとしている体制といったことも説明して、それぞれかかりつけ医と拠点病院、それから、地域拠点病院で連携してやっていきましょうということを確認しているところです。それから、先週、この相談支援センターの開設に際しまして、医師会を経由して各医療機関に周知しているのですけれども、こうした体制を指導するに際しまして、まずは、相談があった際には、多分、女性については婦人科、男性については泌尿器科、こうしたところで更年期外来という形でうたっているところについては、相談を振らせていただく可能性がありますのでということで、そうした御認識を持っていただくようにお願いをしています。あわせて、心療内科ですとか、関係する精神科ですとか、そうしたところへの協力もお願いをしている状況ですので、連携して実施するという認識で、県下、進めていきたいと考えているところです。
相談支援センターから直接拠点病院へつなげるということですけれども、それはあり得る流れではもちろんあるのですけれども、紹介状なしの7,000幾ら取られるという費用負担の話ですよね。そこについては、各病院の方針によりますので、そこに関しましては何ともなのですが、直接引き取るということはあり得ますとは伺っています。
◎西村委員長
次に中山間の医療関係で、福井課長、お願いします。
●福井医療政策課長
まず、総合診療医の育成について、県立病院である中央病院の役割もというお話でございました。今現在は、委員おっしゃったように、大学が総合診療医の専門研修のプログラムを持って育成をやっているというところで、県内、大学だけでやるということはそのとおりです。ただ、基幹施設としては大学なのですけれども、医師を養成していこうと思えば、いろんな症例を取ったりしていかないといけないこともありまして、幾つか連携施設を県内の医療機関と提携してやっていくということで、何年間かの間、大学におりながら、あるいは連携施設に行きながら、症例を重ねながら、専門医を取っていくことになります。その中では、先日のこの研究会の中でも、今回も4番目の丸のところの総合診療医の目指す医師が増えるよう研修や研さんの仕組みづくりが重要というお話もありましたが、地域医療学講座の谷口教授からも、やはり県立中央病院もそういう意識を持って、連携施設として総合診療医を育成していくことについて積極的にやってほしいというお話がありまして、廣岡院長も了解しましたというお話をされているということです。
あと、直接、総合診療医ではないですけれども、東部の人材の逼迫ということがあるものですから、中央病院自身も、令和6年度に向けて、内科医をやはり育てていかないといけないということで、県東部で、自分のところで内科の専門医を養成するプログラムを今準備中ということで伺っているところです。
もう一つの健康保険証のことですが、こちらについては、今回の研究会等の議論でも、まだそういったお話を伺ってはおりませんものでして、まずは実態把握に努めていきたいかなと思っています。
●壱岐感染症対策課長
コロナに関する高齢者対応のところの御質問ですけれども、現状、高齢者福祉施設等でコロナ患者さんが発生した場合には、協力医、連携医に診ていただいて、それで必要な方については入院という形で病院に対して入院調整を図られて、入院していただいている状況です。ですので、軽症の方で施設内での療養が可能な方は、施設内療養をしていただいておりますし、必要な方は入院という形で調整をいただいている。また、病院側についても、施設側から入院調整があった場合には、きちっと対応をいただくようにというお願いもしておりますので、今のところ、入院が必要な方ができなくて、施設内で療養されているという状況ではないと認識しています。
また、入院受入れの助成のことですけれども、臨時的に今県がやっているこの制度については、従来の確保病床の補助制度の枠組みの中で行っておりまして、空床に対しての助成額については、従来のものと同じです。例えば重症の方への対応が可能な病床の場合は、1日1床4万1,000円であるとか、そのほか、一般的な病床の場合は1万6,000円であるとかということで、もともと病床を確保していただいている病院の空床補償の分と同じ形で運用をしているものです。ですので、これは、夏場は特に感染者が増えてきて入院者数も多くなっているという状況で、通常でしたら、今通常医療への移行期間ということで、従来確保いただいている病院に中等症2.以上の方に入っていただいて、一般病床で通常医療の中で診ていただくというやり方で進めてまいっていますが、特にこの8月は少し心配な面がございましたので、臨時的にこういう対応をさせていただいたところです。(発言する者あり)
もう一つ、すみません、先ほど亡くなられた方のことの御質問があったかと思いますが、現在は、コロナに起因して亡くなられた方というのは、人口動態統計調査で把握をすることになっておりまして、恐らく9月以降ぐらいにその結果が順次出てくると思いますので、県としてはその結果を見て、状況を確認したいと思っています。
○市谷委員
コロナの関係ですけれども、結局、中等症2.以上の方を基本入院としつつも、さらにそれ以外でもたくさんの方が今入院されている現状というのは、相当、特に高齢者の方の中での感染の広がり、やはり心配な状況ではないかなと。つまり、コロナのために空けていなかった病床も空けざるを得ない状況になっているということだと思いますし、これが、この県独自の支援も8月末までということで、感染がどんどん収まっていく状況であればいいですけれども、そうでなかった場合には、この対応ができなくて命が失われたということにならないように、やはり9月以降も、補正予算を組んででも、対応していただくとしていただきたいと思いますけれども、その辺をもう一回確認させてください。
中山間地域の医療の関係です。中央病院が、皆さんの御意見もあったりもしながら、内科医の育成とか、それから、総合診療医ですか、それもせっかく東部の拠点の病院が中央病院ですから、その専門医の関連研修というのは、民間が結局、鳥取大学に協力する形で研修の一部を担ったりしているのに、やはり中央病院というか、県がその医師養成にも一定の役割を果たしていただくというのはとっても重要なことだと思いますので、ぜひやっていただきたいと思います。
更年期障がいの関係です。相談支援センターから直で拠点病院というのはあり得るのですけれども、結局、県立病院が、県立病院だけではないですけれども、やはりせっかく治療の必要性があって、特に拠点病院に行かないといけないというのは、一定の症状の重さを持っている方だと思いますので、そこでお金のことで治療が受けられないということがないように、ぜひとも拠点病院のところには、紹介状なしのお金を取ることについては、取らない方向での働きかけをしていただきたいです。こちらからも中央病院なり、厚生病院には言いたいと思いますけれども、ぜひ働きかけをお願いしたいと思います。
◎西村委員長
それでは、コロナの件は。
●壱岐感染症対策課長
御意見ありがとうございます。
今の感染動向がどのようになっていくか、それから、入院患者数がどう移行していくかというところに注意をしながら、8月末までで大丈夫かどうかというところも含めて、動向を踏まえて、また必要性を検討させていただきたいと思います。
◎西村委員長
それでは、ほかに。
○福田委員
まず、9ページの健康政策課なのですが、あるくと健康!うごくと元気!キャンペーン、早速御対応いただきましてありがとうございます。
1点ですけれども、新規で特典、9施設つくっていただいたのですが、これは全域に声をかけられて9だったのか、それとも、ピンポイントで9店舗に声をかけて9店舗全てオーケーをいただいたのか、どういう選定をされたのですか。
●山﨑健康政策課長
こちらの9施設ですけれども、入浴施設を所管している生活環境部からリストを頂きまして、そこに全て送らせていただきました。その結果、期間が短かったこともありまして、今年度については9施設となったのですけれども、この9施設が手を挙げた状況をまた皆さんにお知らせいただく中で、来年度については、もう少し多めに手挙げがあるのかなと期待をしているところです。
○福田委員
ありがとうございます。
特産品をもらえたりとか、いろんな商品ももらえるということも、これはいいと思うのですけれども、物が欲しくて歩くという人よりも、むしろ健康のために歩くという人がやはり多いと思うのですよ。そうなってくると、やはり温泉とかサウナというのは、非常に関連性があって、逆に言うと、さらに産業振興にもつながってくるところもあるので、我ながらいい提案をしたなと思っているのですけれども、まだまだ私は、これはちゃんと説明をして協力をお願いしたら、もっともっとこれは食いつかれてくるというか、もっともっと協力したいというところがあると思うのですよね。例えば、こういうキャンペーンのポスターなどをいろんなところに貼って、歩くと割引が、しっかり特典があるよということがもしもっと周知が広がれば、もっともっとこれは活性化してくると思うので、ぜひともしっかり期待したいと思います。よろしくお願いします。
もう1点、中山間地の医療人材なのですけれども、非常にいい検討会で、私も期待をしています。北栄町が2,000万円でしたっけ、開業する個人の開業医に2,000万円支援するという制度をつくられましたよね。これは、県内のほかの中山間の町で広がっていないのですか、こういう自らが努力をしようという町が。
●福井医療政策課長
現時点で承知している限りにおいては、北栄町のような、主に診療所対策ということだろうと思っていますが、そういう支援の仕組みを設けているケースは伺っておりません。各地域の身近なそういう医療提供体制の整備については、やはり基礎的な自治体である市町村のお考えというのがまずあろうかと思っておりますので、その辺りもこの検討会を通じてお伺いしてみたいと思っています。
○福田委員
私は、前の定例会の本会議で質問させてもらったのですけれども、ある意味、買物支援とかよりも、もう喫緊の課題だと思っていて、もう本当に私の地元の八頭町とか若桜町の谷でも、あと10年以内に多分ほぼ開業医がいなくなるような状況がもう分かっていますし、特に閉院されたところがもう2つ、3つ、昨年だけでもあるので、ある意味、県がこれはリーダーシップを取って進めていただくのはありがたいのですが、やはり地元の市町がもっと主体的にこれは考えてもらわないと、これはえらいことに多分なると思っています。一番上の県の町村会の意見を見ると、かかりつけ医機能の低下を懸念、開業する医師への財政支援を検討してほしいみたいな、何か人ごとみたいな、これは話ではないですか。だから、もっとこれは主体的になってもらうことをやはり県としても促してほしいと思います。
◎西村委員長
それでは、ほかに。
○興治委員
同じく中山間地域の医療人材の件です。主な御意見の中の2番目の丸ですけれども、承継の仕組みづくりに向けた検討を進めたいということで、県医師会の方の発言があります。その承継については、現状どんな仕組みで承継されているのかというのを、もし県で把握しておられるのであれば、教えていただけたらと思います。これは市内でも、もともとあった医院の名称をそのままにして、別の医師の方がその後をやっておられるところもあれば、名称を変えて、新たな医師の方の名前に変えてやっておられるというところもあるのです。厚生病院に勤務医だった方が、そういう形で開業しておられたりとかという事例もありますので、この承継の仕組みができれば、既存の医療資源を使って、なおかつ、そこについている患者さんもいらっしゃるわけで、比較的スムーズにいきやすいような気が素人目にはするのです。これは非常に大事なことで、医師会としてももちろんしっかりやってもらわなければいけないと思いますし、県としてもやはりここに関わって、この承継できる仕組みをつくっていただきたいと思うのですけれども、その辺りはいかがでしょうか。
●福井医療政策課長
ありがとうございます。
どのような承継が実際行われているかということに関しては、具体的には、多分それぞれのケースごとだろうと思っています。前のクリニックを引き継がれる形でされたりとか、全く新規にされたりというのはそれぞれの場合かなとは思っているところです。特に医師会の御発言に関しては、既に産業振興機構で承継を支援するセンターというのが立ち上がってはいるのですけれども、そこに時々、クリニックの先生から、廃業したいけれども、どうしたらいいだろうかという御相談もあることは伺っています。ただ、では、実際どういう人材がいるのだというところに関しては、なかなか産業振興機構、支援センターでも情報がないといったお話がありまして、その辺を医師会にもその役割を期待したいというお話もありまして、県医師会としては、やはりお医者さんのことについては情報が入ってきますから、まず、自分たちがまずやめられる先生の情報であるとか、それから、そういう話があれば受けてもいいよという先生を、情報の窓口になるということを意識されて、このような御発言をされているというところです。この研究会を通じて、この辺がどうなってくるかということもあるのですけれども、県としては、そういう動きができればいいかなと思っております。何がしかまた応援することも考えてみたいと思っています。
○興治委員
産業振興機構も関わっていただいているというのは全然知りませんでした。ちょっと分野が違うのかなとは思いますけれども、関わっていただけるのであれば、ぜひお願いしたいと思います。医師会がそういう意味で相談の窓口になるということですけれども、承継に当たって何らかの隘路があるのであれば、それをどう解決すればいいのかということについても、県としても御検討いただいて、県として必要な支援があるようであれば、また支援をお願いしたいと思います。
◎西村委員長
ほかにありますか。
○前田委員
コロナの関係です。新型コロナ警報の注意報が8月1日から出ているということなのですが、14ページを見ますと、7月27日から中等症2.以上の患者数が即応病床数の20%を超えるような状況がずっと出ていまして、この資料だけ見ると、タイミングが遅かったのではないかなと私は感じるのですけれども、この辺をどう評価されているのかというのが一つ。あと、この中等症2.以上の患者での注意報ということで、実態は7月下旬ぐらいから急激に増えていて、私の周りにもかなりコロナの患者が出て、味覚障がいが出て大変だとか、高熱が出て大変だったとかという声がわんさか聞こえてきているのです。これは事後感想なのですけれども、ある意味、人がお盆で交流する時期にあって、もう少し県民への周知を図るべきだったのではないかなと思ったのですが、どのように感じているのか、お聞かせ願えたらありがたいです。
●壱岐感染症対策課長
まず、新型コロナ警報の発令の考え方のところです。一応目安として、即応病床数の20%を超えるような中等症2.以上の患者さんが出てきたというところで一つ目安ではあるのですが、そのほかのいろいろな指標を勘案して、発令をするかどうかというところですので、数字が20%になったから直ちにという、もともとそういう想定ではなくて、それで、8月1日に感染症対策センターを開きまして、そこでこういう状況であるということを皆さんで共有した上で、注意報を出しましょうかということで合意形成を図って出しておりますので、遅いとは認識はしておりません。また、それより前に感染の拡大は始まっておりまして、その感染の拡大に応じて、注意レベルであるとか、警戒レベルであるとかというところについての情報発信もしておりますので、それの両方あるというのが分かりづらい面も逆に言えばあるかもしれませんけれども、県民の皆様への情報発信ということについては、できていたかなと私どもとしては考えています。
○前田委員
2類から5類に変わって、テレビとかでも、コロナに対する報道は、情報量はぐんと減ったと思うのですよ。鳥取県の情報が載せてあるのですけれども、どうなのでしょうか、全国的な傾向は鳥取県と同じような傾向なのでしょうか。
●壱岐感染症対策課長
それは感染動向ということでしょうか。
○前田委員
そうです。
●壱岐感染症対策課長
そうですね、都道府県によって上がってくる時期は少しずつずれてはおりますけれども、先行していた沖縄県などは、今、全国でも一番下がってきておりますし、今、西側、南側から来て、東に移動してきているというような雰囲気です。全国的には今横ばい傾向になっています。ただ、お盆をまたいでおりますので、それが今後の動向にどう影響してくるかというのを注意深く見守っているという段階です。
○前田委員
先ほど8月1日に会合を開かれて、関係者が集まられて注意報を出すべきだという話をされたということですが、この会合というのは、感染の上昇なりが始まってきたぞという状況をにらんで開催されたのですか、それとも、定期的に毎月に1回、月の初めには開催するというような、そういった性格のものなのか、それはどうなのでしょうか。
●壱岐感染症対策課長
感染の状況も踏まえて、随時開催をしています。
○前田委員
これからも注意深く感染状況を注視していただいて、県民の健康を守っていただく対策を早めに打っていただけたらと思います。
◎西村委員長
ほかに質疑等は。
○市谷委員
コロナの関係です。たしか前回の前田委員が言われた中等症2.以上の即応病床の使用率を全県一括で報道されていると思うのですけれども、東部、中部、西部で経過を見ると、結構ばらつきがあって、やはりエリアごとの状況を、中等症2.以上の病床の使用率というのですかね、これを今、エリアごとに出しているのでしたかね。何か割と自分の住んでいるところでどんな状況になっていてというのがずっと5類になる前の習慣としてあるものですから、エリアごとに出していただくと、もう少し注意喚起が行き渡りやすくなるのかなと思うのですけれども、その情報提供の仕方ってどうなっていましたかね。
●壱岐感染症対策課長
全県の中等症2.以上の患者さんの即応病床数に対する割合については、全県のデータはホームページで週に1回更新をして、出しているところですが、地区ごとのというのは、ホームページ上には出しておりません。13ページの真ん中のグラフを御覧いただいたらと思うのですが、実際には確保病床以外にも一般病床でたくさんの入院の方を受けていただいている状況で、通常医療への移行を進めているという段階でして、今のところ、地区ごとにそれぞれ即応病床数が違ったりしますし、グラフがもう凸凹するというか、変動しやすいという要素もありますので、指標として見ていくのは全県でと考えているところです。
○市谷委員
ただ、前田委員が前回言われて、エリアごとのを見せてもらったときに、はっとして、情報をもらう側とすると、注意しなければいけないなという意識になっていきやすいと思うのです。もともとのある病床数の差があるので、なかなか率だけでも見られないというのは、そうなのかもしれないのですけれども、ただ、注意してくださいと言ったって、なかなか注意しようと思うような情報提供をしないと注意喚起になりづらいので、注意報、警報というのも今、全県一括みたいなことで、さっき、遅れもあったのではないかという話もあったのですが、要は住民の皆さんが気をつけようとなるメッセージでないといけないと思うので、また工夫もしていただけたらいいなと思いますので、要望しておきます。また会議のときに御検討いただけたらと思います。
◎西村委員長
要望ということでよろしいですね。
では、ほかによろしいですか。
最後に私から1点、お願いします。10ページの更年期障がい医療拠点病院について、関連です。ここまで、やっと開設までこぎ着けて、あともう少しというところで、たくさん働きかけなどをいただきまして、本当に感謝しています。
それで、3点伺いたいのですけれども、まず1点目が、このセンターのそれぞれ3つ、地域の拠点病院があって、電話、面談での受付と、労災病院は電話のみ。あと、厚生病院が先ほどのお話だと、部長の研修もされているということで、リーダーシップ的な役割を担っていただいているようなので、ありがたいのですが、時間帯が長いですし、平日全て受付ということで、かなり人繰りですとか、産婦人科の御負担があるのではないかなと考えます。その辺はいかがなのでしょうかというのが1点、運用面。
2点目が広報です。これから県民の皆さんにこのセンターの利用について、どのように県として広報活動をされていくのかということが2点目。
あと、3点目に、私も専門の知識を持った専門家の医療の更年期障がいへのアプローチが非常に重要だと思っているので、これについてはとてもありがたいです。加えて、やはり医療以外の生活習慣であるとか、あと、セルフケアですね。福田委員からもお話ありましたけれども、例えば温泉とか、サウナとか、それからリラクゼーションとか、あるいは前のページにある、歩く、ウオーキングですとか、そうした日々の自分でできるセルフケアというのを、やはりこれは更年期になるとなかなかやる気になれないのですよね。本当に動くのもしんどいという不定愁訴なのですが、そこを少しずつでも、そうした気持ちになるような医療以外での啓発、あとは、そこら辺をうまく促進してあげるようなことも同時に、これは健康政策課だけではなくて、ほかの課とも連携していただいて、ぜひそうしたことも進めていただきたいと思うのですけれども、その点について、3点お願いします。
●山﨑健康政策課長
まず、現場の負担感はどうかということです。中央病院であれば、患者支援センターの副センター長さんが責任者としていて、スタッフが一緒に対応する。厚生病院についても、地域連携センターで対応するという、組織的に対応いただくような形になっています。労災病院は、院内の助産師さんが対応するというお話ですが、複数で対応すると伺っています。そうした形で、特定の日に対応するようにはなっているのですけれども、そうした指定した受付時間帯でちゃんと回るような体制は各病院に取っていただけているということです。
広報ですけれども、お認めいただいた予算に周知、啓発予算もありますので、そうした形でこれから取組を進めてまいりたいと思います。チェックシートのようなものを組み合わせた啓発資料ですとか、そうしたものも今後検討していきたいと考えています。
セルフケアの推奨ですけれども、ちょうど拠点病院に、鳥取大学医学部附属病院と連携しながら、相談センターの体制づくりを今進めています。今、定例会議をやっているのですけれども、これを毎月やるように今しておりまして、どういった事案において、どういうアドバイスをしたですとか、そうしたことの情報を集約化して、症状に応じた適切なアドバイスなり、そうしたものを3病院でちゃんと情報共有しながら、こうしたセルフケアという面においても傾聴しながらアドバイスできるように進めていきたいと考えています。
◎西村委員長
ありがとうございました。
それでは、その他、福祉保健部に対して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
では、意見が尽きたようですので、福祉保健部については以上で終わります。お疲れさまでした。
執行部入替えのために暫時休憩をします。再開は入替え次第とします。
午前11時35分 休憩
午前11時39分 再開
◎西村委員長
再開します。
引き続き、生活環境部について行います。12時頃までということで午前中は進めていきます。
執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクに向かってお願いします。
質疑等については、説明終了後に一括して行います。
報告11、「(仮称)新北条砂丘風力発電事業方法書」に係る鳥取県環境影響評価審査会の開催状況について、及び報告12、星取県フォーラム2023「輝けふるさと、人も、星も」の開催について、朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長の説明を求めます。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
生活環境部資料の2ページをお願いします。JR東日本エネルギー開発株式会社が計画する(仮称)新北条砂丘風力発電事業に係る方法書手続に関して、環境影響評価審査会を開催しましたので、その概要を報告します。
本風力発電事業については、5月19日及び6月28日の常任委員会において、事業の概要と第2回までの審査会開催状況について報告しました。今回、本年度、第4回、本風力発電事業に関しては3回目の審査会を7月24日に開催し、これまでの審査会で出た意見及び関係市町からの意見について質疑応答があり、審査会意見の形成について議論が行われました。
2ページの枠内に主な内容を記載していますが、審査会意見として、既存風車及び山陰道建設工事の影響を考慮して、適切な手法を用いて騒音の予測、評価を行うこと、保安林内作業を行う場合は、保安林機能を低下するおそれがないよう十分に検討するよう示したところ、事業者側からは、山陰道に関しては、国交省の工事情報等も入手しながら調査を実施したい、保安林に関しては、法令所管課と協議して、機能補塡を考慮した計画としたいといった回答がございました。また、審査会意見の形成に関して、山陰道の運転者、交通へ支障が生じないよう、交通の安全確保について十分検討すること、周辺の地下水の利用状況を把握した上で、地下水への影響を予測、評価する手法について検討すること、景観について、複数の視点からのフォトモンタージュを作成するなど、住民が理解しやすい説明に努めることといった項目に対しまして、委員の皆様からは、地下水への影響に関する意見について、地下水の塩水化も考慮した予測、評価となるよう文言の追加を行うべき、景観に係るフォトモンタージュは、山陰道で自動車を運転する人の視点から見た動画的な映像も作成すべきといった追加意見がございました。今回の審査会で示された追加意見等を踏まえ、審査会意見の取りまとめ作業を進めていくこととしており、現在、各委員に意見照会中です。
続きまして、4ページ、星取県フォーラム2023の開催です。
本県の豊かで美しい星空環境を保全するための啓発活動として、今週末、8月26日土曜日に倉吉未来中心において、星取県フォーラムを開催します。
キャッチコピーは、「輝けふるさと、人も、星も~宇宙への夢、打ち上げよう!」、内容としましては、JAXA宇宙飛行士選抜試験に挑戦経験があり、宇宙タレントとして活躍中の黒田有彩さんによる講演の後、三朝町生まれで、科学コミュニケーターとして活躍する本田隆行さんとのトークイベントを予定しています。小学生などの御家族連れを対象に、本県の星空環境や宇宙への興味を持っていただくことを目的としており、誰にでも分かりやすいお話をしていただく予定としています。当日は、会場入り口に星取県紹介コーナーを開設し、星空保全地域の紹介、天体望遠鏡や光害防止啓発パネルの展示、星空舞のPRなども行うこととしています。委員の皆様におかれましても、お時間があれば、御参加いただきますようよろしくお願いします。
◎西村委員長
報告13、台風第7号による上下水道施設の被災及び復旧状況について、報告14、令和4年度鳥取県天神川流域下水道事業の経営状況について、谷口水環境保全課長の説明を求めます。
●谷口水環境保全課長
6ページをお願いします。台風7号による上下水道の被災及び復旧状況について報告します。
今月15日に本県に最接近した台風7号による豪雨により、河川が氾濫し、鳥取市河原町、佐治町、そして八頭町の私都谷において上下水道施設が被災し、断水等の被害が発生しています。
まず、水道施設ですけれども、鳥取市上水道及び八頭町の簡易水道において、河川護岸の崩落や橋の一部崩落により、水道管の破損を原因とする断水が発生しました。翌日16日には全ての箇所で給水車の派遣等により応急給水を開始するとともに、順次、仮復旧の工事が完了し、鳥取市佐治町高山・加瀬木地区以外については、昨日中に断水が解消されています。この高山・加瀬木地区については、橋が一部崩落しておりますので、これの迂回等仮復旧工事、工事については既にもう完了しておりますけれども、配水池の給水であるとか、配管の内部洗浄とか、そういった作業を今やっているところでして、一連の作業が終わって、配水池に水がたまり次第、通水されると聞いています。今後、河川管理者、道路管理者など関係機関と調整しながら、本復旧に向かっていく予定です。
続いて、7ページをお願いします。続いて、下水道施設の被災状況ですけれども、被災箇所については、ほぼ同じような箇所になります。鳥取市佐治町、そして、八頭町の私都谷の農業集落排水施設で河川護岸の崩落、橋の一部崩落により、汚水管の破損を原因とする汚水の漏出等が発生しています。仮復旧については、汚水管の欠落箇所を仮で接続したり、橋の一部崩落した箇所にあっては、汚水管を迂回させる、そういった必要がありますけれども、水道管に比べまして、汚水管は管が大きくて重いということで、なかなか簡単に接続できないということで、下から支えてやる必要があります。現在の道路、河川の護岸の仮復旧工事で大型土のうが設置されつつあると思いますので、これらの仮復旧に合わせまして、汚水管についても仮復旧をさせていくということで、河川管理者、道路管理者などの関係機関と調整しながら、早期復旧に努めていただいています。
続きまして、8ページをお願いします。天神川流域下水道の令和4年度の決算を行いましたので、本事業の経営状況について報告します。
令和4年度決算では、純損益5,500万円余の黒字となりまして、前年度と比べて黒字幅が6,000万円程度縮小しています。この要因については、天神への汚水流入量の減少に伴う管理負担金の収入減と、そして、処理場の維持管理費の増加による委託料の増が要因です。
今後の見通しですけれども、令和2年度に策定した経営戦略に基づく効率的な経営を推進することによりまして、令和5年度、今年度も黒字を維持できる見通しではありますが、最近の光熱費の高止まり、物価上昇によりまして、先行きが不透明な状況にあります。引き続き指定管理者による効率的な処理場の運営やストックマネジメント計画に基づく施設改築費の平準化等を行いまして、安定経営に努めてまいりたいと考えています。
下に表で損益等の状況と、資本的収支の状況、こちらを前年度決算と比較したものを載せています。費目ごとの増減理由については、先ほどの説明と重複するので、省略させていただきます。
一番下のところですけれども、内部留保資金の状況ということで、令和4年度末については4億6,600万円余となり、昨年度決算より3,200万円程度減っています。今後も約3億円から4億円程度の内部留保資金を確保したいところですけれども、資金不足が生じないように、計画的な資金運用に努めてまいりたいと考えています。
◎西村委員長
報告15、第14回中海会議の開催結果について、西山生活環境部参事の説明を求めます。
●西山生活環境部参事(水環境保全課)
9ページをお願いします。8月17日に松江市内で開催されました第14回中海会議の開催結果について御報告します。
4、概要のうち、生活環境部所管の(2)中海の水質及び流動についてですが、会議では、令和4年度の水質状況、米子湾の汚濁負荷の原因究明に向けた調査研究の報告が行われたところです。
まず、中海の水質状況ですが、10ページの補足資料をお願いします。1、令和4年度の環境基準、水質目標値の達成状況です。一番上の左の図1-1は水質測定を実施しております環境基準点を示しています。その右の図1-2の棒グラフは水質目標値の達成状況で、赤色が目標値未達成の地点を示しています。結果は、図のとおりです。
中海の水質傾向ですが、参考1に、中海湖心と各年度の最高値の経年変化グラフを、11ページの参考3に、米子湾中央部の経年変化グラフを掲載しています。中海の水質は、長期的に見ますと改善傾向にあるという状況です。
続いて、11ページの2、令和4年度水質流動会議の報告事項です。これまでの調査研究で、中海の水質に与える影響としては、中海流域からの流入負荷による影響が一番大きいことと、米子湾エリアについては、他の地点と比較しまして、くぼ地からの影響が相対的に大きいということが分かっているところです。令和4年度の調査研究では、くぼ地が米子湾エリアへ及ぼす影響をシミュレーションにより可視化しまして、その結果が図になります。青色が濃いほど、くぼ地の影響が大きいことを示しておりまして、くぼ地からの影響が米子湾の低層及び中層に広がる傾向が確認されたところです。
続いて、一番下の米子湾エリアの底質成分のモニタリング及び米子湾くぼ地調査についてです。水質シミュレーションの精度向上を目的に、実測データの収集をしておりまして、米子湾エリアにありますくぼ地の全窒素、全リン、硫化水素の調査結果です。結果は、表のとおりで、特に水深が深いくぼ地において、高くなる傾向を確認したというところです。
これらの報告に対する主な意見としまして、9ページにお戻りいただきまして、4、(2)の主な意見の箇所になります。米子市長からは、流入負荷対策は進んでいるが、くぼ地や米子湾の閉鎖性という地形的に汚濁した水がたまりやすい状況などの原因が考えられるので、さらなる研究、検討をお願いしたいという御意見や、境港市長からは、覆砂による水質改善、浅場造成等により藻場の再生を進めていただきたいとの御意見をいただいたところです。今後は、こういった御意見を検討、整理しながら、国、両県、沿岸市と協議を進めまして、水質モニタリングや調査研究、各種施策に取り組んでいくこととしています。
他の部会からの報告事項については、記載のとおりです。
◎西村委員長
報告16、鳥取県犯罪被害者に寄り添う支援のあり方検討会(第1回)の開催結果について、小寺生活環境部参事の説明を求めます。
●小寺生活環境部参事(くらしの安心推進課)
資料12ページを御覧ください。犯罪被害者に中長期にわたって切れ目なく支援が行えるよう、犯罪被害者に寄り添う支援のあり方検討会の第1回検討会を開催しましたので、御報告します。
1番目に検討会の概要を載せています。主な検討事項としましては、支援体制の強化、支援施策の充実等について検討をしていくということで、委員としましては、武庫川女子大学の大岡准教授に座長になっていただいています。そのほか、被害者遺族としまして、池田小児童殺傷事件の御遺族である本郷委員などに御参加いただいています。
2番目に1回目の検討会の開催概要を記載しています。7月31日に行いました。主に3つ論点を上げて意見をいただきました。1つ目ですが、行政が前面に立ってワンストップで対応する相談、支援組織を設けるべきではないかという点については、行政が前面に立って支援するという考え方は、本当にそのとおりだ。県であれば個人情報を持っているので、県警と連携しやすいことであったり、窓口が一本化されていないことによって、被害者が混乱することであったり、相談の敷居が低く、関係機関と連携を密にすることを期待するというような御意見をいただきました。
2点目、支援内容の充実について、本県で独自の経済的支援を設けるべきではないかという論点に対しては、治療費や葬儀代など、一遍に様々な請求があり、早期の支給は必要だと。迅速に支援を行えること、必要な支援を必要な段階で多く提供することが大切だ。明石市では見舞金制度に加えて、加害者が支払うことに意味があるとの観点から、損害賠償に係る立替金制度を設けているというような御意見をいただきました。
13ページに支援対象の拡大ということで、特殊詐欺等犯罪被害の範囲をどこまで拡大すべきかという論点に対しては、犯罪種別のどういった方を対象に、どこまで支援するかなどの検討には時間が要すると考えられるので、段階的に支援対象を広げる方法もあるのではないかというような意見をいただきました。
今後のスケジュールについては、来週、8月29日火曜日に支援体制組織の在り方であったり、支援対象について検討する予定としています。
◎西村委員長
報告17、東郷湖羽合臨海公園の指定管理者募集要項(案)の概要について、森山まちづくり課長の説明を求めます。
●森山まちづくり課長
14ページを御覧ください。令和6年度から東郷湖羽合臨海公園の指定管理者を募集するため、その募集要項について生活環境部の審査会を開催して決定しましたので、その内容について報告します。
1の指定管理者の募集ですが、7月に策定したパークビジョンにおいて臨海公園は3区分で管理することにしています。このたび公募するのは、東郷池北エリアと南エリアです。
2の指定管理者が行う業務ですが、(1)、イに記載する行為の許可、占用許可について、新たに追加しています。これは6月議会で改正した都市公園条例により、指定管理者が行うことができる業務に追加したものです。エの業務の個別事項ですが、表のとおり、エリアの特色を生かしていただくことにしており、燕趙園では入園料の無料化実験、そういったものを行うことにしています。
3の利用料金の取扱いですが、先ほど申し上げました占用許可等の手数料は、指定管理者の収入とすることができるようにしました。
4の指定管理料ですが、燃料費等の高騰を踏まえ、燃料費等は指定管理料に含めず、毎年度予算措置を行うことにしています。指定管理料は5年分としており、表のとおりとしています。
次の15ページを御覧ください。5の指定期間、6の応募資格については、記載のとおりです。
7の今後のスケジュールですが、8月下旬から指定管理者を公募開始し、11月議会において指定管理者の指定について、議案として提案する予定としています。
8の選定方法ですが、記載のとおり、5名の審査委員により表のとおりパークビジョンの内容を踏まえた指定管理者の選定基準を定めましたので、後ほど御覧ください。
◎西村委員長
執行部の説明は以上です。
それでは、ちょうど12時頃となりましたので、午前中は一旦ここで終了とします。午後は1時から再開をします。よろしくお願いします。
午前11時59分 休憩
午後1時00分 再開
◎西村委員長
再開します。
生活環境部の説明に対しまして、質疑はありますでしょうか。
○市谷委員
まず、2、3ページの新北条砂丘風力発電事業の方法書の関係です。四角の中にある事業者見解、主なものの中で、保安林の機能低下の指摘もあったり、そもそも保安林の解除ができるのかどうかということも許認可の関係であると思いますし、それから、その下の海岸部の関係でいくと、海岸保全区域に当たる可能性もあるということで、県の担当部局から両方とも指摘されていて、前回のこの審査会のときからちゃんと国に許認可の関係を確認すべきではないかということを指摘されながら、この会議のときにも、その確認をせずに、これから確認しますみたいな、こういう業者の対応ということ自体が非常によろしくないと思います。いろんな指摘もあるのですけれども、今言った2点の指摘について、こんな環境アセスでいろんな手続をしていっても、結局、保安林の解除ができなかったり、海岸保全区域の許可、開発の許可というのですかね、が出なかったら、これは今までやったアセスも全部無駄になってしまうので、そんなお金と時間を労して結局できないようなものを進めること自体がいかがなものかと思いますので、知事意見の中で、その辺をきちんと言っていただくなり、もう一回審査会を開いて、その点を確認していただく必要があるのではないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
もう一つ、この中でも指摘されていましたけれども、新しくできるものが山陰道の近くに建ってしまうと、影と光、要するに運転ドライバーからすると非常に危ないのではないかと思うので、そういう点でも適地にならないのではないかと思うのですが、その辺をどう考えておられるか、教えてください。
6ページ、7ページの台風7号の上下水道の被害の関係です。上水道については、ほぼこの発見されている不具合の部分は復旧予定ということなのですが、下水はまだ調整中ということです。この八頭町の一番下の落岩は、管が太いので対策がそう簡単にいくものではないというお話だったのですけれども、汚物が川の中に流れる状態で、臭いもすごいし、これは急いで対策しないと、衛生的にも非常によくない状況だと思うのです。それで、これは、今度の知事専決の予算の中で、公共事業として国2分の1という支援なのですけれども、お金だけの問題ではないかもしれないのですが、上乗せしてでも早急に対策を取らないといけないと思うのです。その点についてどうかをお答え願えたらと思います。
8ページの天神川の流域下水道事業の経営状況です。収益が3,000万円ぐらい、流入量の減少に伴って収入減ということですけれども、この原因は、人口減少ということなのかどうなのか。こういう状況が毎年のように続いているのかどうかを確認させてください。
最後に、中海の関係です。10ページに、環境基準とか水質目標達成状況が書いてあり、水質目標については、ほぼほぼ達成ということなのですけれども、環境基準については満たされていないのではないかなと思うのです。これは、環境基準を目指して頑張るということになるのかどうかと。
くぼ地があるところに汚濁した水がたまって、そこが汚れてしまうということが指摘はされているのですけれども。では、こういうのを解決するのに、くぼんだところを埋め戻せば解決するのか、それとも、よく聞くのが反時計回りの潮の流れがあったのだけれども、それが今、堤防もできたりして、一部開削だけではこの潮の流れが回復していないと。その潮の流れがどうなっているのかということがこの環境、中海の水質改善にどう影響しているかという辺は、きちんと調査されているのでしょうかをお聞きしたいと思います。
◎西村委員長
それでは、まず、1点目の風力発電の関係で、朝倉次長、お願いします。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
前回の7月の審査会の中でも確かに保安林ですとか、海岸保全地域の関係の話がございました。確かに事業者はまだ確認できていないという回答でしたが、現時点では場所がまだ決まっていないので、それを調査の上、決める段階で、関係する許認可を持ったところに確認することになろうかと思います。あくまでアセスの手続で、許認可をするところではございませんので、こういった環境影響のための調査が望まれるとか、そういった意見を述べるという形になろうかと思います。
先ほど影と光、山陰道の話もございましたけれども、これも審査会からも意見がありますので、こういったものを踏まえて、審査会としての意見が知事にまずは提出されるという流れになっています。知事意見としましては、そういった審査会からの意見を踏まえた上で、それをぐっと、それに加味するところなどもあろうと思いますけれども、審査会の意見を踏まえて、今後、知事意見を形成していく形になってまいります。ですから、まだ場所が決まっていないので、なかなか判断ができないという状況ではあろうかと思いますけれども、事業者に対してはそこに本当に建てられるのかどうかは、アセス意見の中では審査会の中でも意見すべきだという話がありましたので、そこは盛り込まれてくると思っています。
●谷口水環境保全課長
八頭町の農業集落排水、落岩地区の復旧のお話がございました。この落岩地区と福地地区とありますけれども、福地地区は県道に埋設した管ということでして、既に仮の仮みたいな形ですけれども、仮復旧がなされているところです。落岩地区については、町道区間になりまして、道路管理者でもある町が行う工事の中で仮復旧を行うよう業者と進めておりまして、今週中頃には仮復旧できるのではないかと聞いているところです。落岩地区については、最寄りのマンホール自体も川で流されておりまして、これはつなぐしかないなということで、それを急いでいるところです。
次は、天神川流域下水道の維持管理負担金の3,000万円の減のところです。毎年、人口減少によって、漸減というか、徐々に減ってきているのは変わっていないのですけれども、雨天時浸入水の影響が年によってありまして、大雨が降るとどうしてもいろんなところから水が入ってきて流入量が変化することで、人口減による減りが見えてこなかったところもあります。昨年度、雨の影響が少なかったので、このように減ということになったと聞いています。
●西山生活環境部参事(水環境保全課)
御質問いただきました、まず、環境基準を目指してやっていくのかという御質問ですけれども、10ページの図の1-2にあるとおり、地点によっては環境基準を達成していますが、まだまだ達成していないという状況です。現在、水質管理計画を立てながら、目標値を立てて、段階的に水質改善を目指しておりまして、引き続き取り組んでいきたいと考えています。
2点目のくぼ地の関係で、くぼ地の埋め戻しをすれば解決できるのかというところと、潮の流れとかの調査をしているのかという御質問をいただきました。中海で水質に与える影響は流入負荷が一番というところですけれども、米子湾エリアについては、地形的にたまりやすいということと、他の地点に比べて、くぼ地からの影響が相対的に大きいということで、どういったメカニズムがあるかというのを今、調査研究で行っているところです。今後、くぼ地とかの調査研究を行いながら、その情報を島根県や国交省とも情報共有しながら、どういった対策が一番効率的にできるのかというところも踏まえて、協議とかもやっていきたいと思っております。また、中海全体の水質状況を見ながら、何か大きな変化があるようなところがあれば、また中海全体の流れも確認する必要があるかと思いますので、そういったときにはまた島根県や国交省ともお話ししていきたいと考えているところです。
○市谷委員
中海の関係です。環境基準達成に向けてやるということですけれども、それから、国交省が豊かな中海を目指してということで、つまり、以前、平井知事も言われたのですが、堤防がついたことによって、いろんな問題が今も生じてきて、いろいろ改善はされているのですけれども、やはり基本、元に戻すのがエチケットなのだということです。堤防の開削が一部にとどまっていて、いろいろ努力はしているけれども、環境基準達成まではまだまだいかない状況とか、国交省が言われるように元の、元のという言い方はしないですが、豊かな中海に戻すということを、やはり元に戻していくということなので、今までなかったような構造物については、本当にこれはそのままつけたままにするのか、開削をしていくのか。開削によって元に戻して、潮の流れを取り戻して、豊かな中海を取り戻して、魚だとかも、以前捕れていたものが今は取れなくなっているという報告も以前ありましたから、やはり改善しつつあるとはいえ、回復に至っているという状況ではない状況が続いていると思います。引き続き、潮の流れの検討だとか、どうしたら元の豊かな中海に戻せるのかということは、島根県も、それから国交省もですが、本当に真剣に一歩踏み込んで対応していただきたいと思いますけれども、もう一度、お答えをお願いできたらと思います。
6、7ページの台風7号の下水道の関係は分かりましたが、公共事業で国2分の1、地元負担が2分の1ということになると、大変かなとも思うのですが、県で上乗せしたりということはされないのか。それとも激甚災害になったら、もっといい国の支援があるのかどうか。その辺の財政的な支援のことも教えていただけたらと思います。
北条の風力発電の関係です。確かに環境アセスは許認可のこととは関係ないかもしれないのですけれども、どこに建てるというのは分からないにしても、あのエリアに建てるということ自体が許可が出ない可能性が非常に高いのに、エリア的にあそこはどうなのだということを確かめないということはおかしいと思うのです。だから、そこは、確かめてから次の手続に進みなさいとか、そこまではっきり言わないと。本当にこれはだらだらとやる方向で、もう後戻りできないことになってしまってはいけないと思います。県土整備部とか、農林水産部とかは懸念する発言をこの審査会の中でやっておられて、それに対して、業者が誠実に調べたり、回答したりしていない状況ですから、ちゃんとまずもって次の手続に行く前に調べてから、次の手続にという意見ぐらいはつけるべきだと思うのですけれども、いかがでしょうか。
●西山生活環境部参事(水環境保全課)
今、御質問いただきました、開削とか、そういったことを求めていくというお話がありましたけれども、湖沼の汚濁機構というのがまだ解明できていないというところもあります。調査研究をこれからもしっかりやっていきながら、いろいろデータとかを取って、また、島根県や国交省ともそういった新たな対策というところも検討とか、協議をしていきたいと考えておりますし、国交省でも自然再生事業の中で、引き続き、浅場造成とかをして生き物を増やすという取組をされておりますので、そういった復活しているデータとかを見せていただきながら、また追加で何かできることがあれば、検討とかもしっかりやっていきたいと考えています。
●谷口水環境保全課長
農業集落排水事業の災害復旧の国庫補助事業については、専決処分をされたところですけれども、制度的に国の補助率2分の1、これが激甚災害指定されますと10分の8ということになりますが、2分の1ベースで考えますと、残りの2分の1に起債を充てまして、起債の元利償還の元本の部分については、半分、特交措置がされますので、4分の1負担ということになります。現時点でそれのかさ上げは予定していないところです。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
先日の審査会が終わりました後も審査会の会長と別の日に話はして、確かに許認可の環境はアセス法とは切り離して考えるべきだけれども、やはりそういったところをきちっと押さえておいて、次の段階に行くべきだということは会長もおっしゃられておりましたし、恐らくそういう審査会の意見が最終的にまとまりますので、それを踏まえて、知事意見になろうかと思っています。
◎西村委員長
では、ほかに。
○前田委員
6ページの上水の関係です。鳥取市松上の奥に安蔵地区というところがありまして、先日の日本海新聞にも住民の皆さんの声が上がってきていましたけれども、安蔵地区、確か10件弱だったと思いますが、今も断水の状況が続いていると思います。この表の被災状況になぜ載っていないのか。住民の皆さんがこの表を見られたときにどう思われるのかというのが私は心配なのです。できたら、本当にこの表自体も安蔵地区の被災も書き加えていただいて、書き直していただきたいという思いで、私は今いるところなのですけれども、なぜ書かれていないのか、まずお聞かせ願いたいと思います。
●谷口水環境保全課長
土曜日の日本海新聞1面で上がっておりました、安蔵地区の断水についてですけれども、安蔵地区の水道施設については、住民管理の私水道でして、これは水道法の適用外の任意で設置されたものです。そのため、なかなか情報というか、状況はつかみづらいところなのですけれども、あくまでもこれは水道施設の被災状況ということで、個人的な私財産のものについては、載せていないということです。ただ、何もしないというわけではございませんで、集落から断水の連絡を受けて、鳥取市におかれては、ポリタンクで水を人力で配布したり、通行止めが解消されてからは、給水車、給水栓の設置によって、応急給水が実施されています。断水の解消については、住民団体、住民さんと業者さんとの調整が進められていると聞いているところでして、現時点でまだ解消されていないというところです。
○前田委員
おっしゃるとおり、私の集落管理の水道だと思います。ただ、この上水道というくくりの中には住民管理の水道についても含まれると思うのですよね。もしそういった執行部の方の意見であるならば、そうした文言を私はこの表の中に入れるべきだと思うのです。ですので、今日の昼のNHKのニュースを見ていましたけれども、安蔵地区のことは一切触れられていませんでした。そこに住んでいらっしゃる住民の皆さんが生きていく上で必要な水道は、公の簡易水道だろうが、上水道だろうが、集落で管理している水道だろうが一緒だと思いますよ。以前といいますか、10年か20年ぐらい前は農林水産省の補助金を使った営農飲雑用水ということで、多くの集落が水道整備されました。そうしたところも集落で整備される水道になるわけですし、こういった上水道のくくりの中にはそうした、個人までは言いませんけれども、集落で管理していらっしゃる上水道については書くべきだと私は思いますけれども、どうなのでしょうか。
●谷口水環境保全課長
市からは、そういった断水情報については、受けたときには対応しているし、うちにも報告は上がってきておりますけれども、一応、水道法の水道とそれ以外の任意の給水施設というか、それとは位置を分けて考えておりまして、現時点ではこういう格好になっておりますけれども、御意見があったことについては、内部でも検討させていただきたいと思います。
○前田委員
小さな集落に住んでいらっしゃるお気持ちを察していただいて、デリケートなものだと思いますので、ぜひ対応していただけたらと思います。よろしくお願いします。
◎西村委員長
ほかにございませんでしょうか。
○福田委員
12ページ、犯罪被害者についての検討会が開かれたということで、これは浜田妙子先生がこれまで一生懸命やってこられましたし、自民党もこのたび、前回の代表質問、また、その前の代表質問でもしっかりこれは取り扱ってきた。本当に迅速にこういった答えをいただいておりまして、局長以下、関係者の皆さんに感謝したいと思いますし、非常にいいメンバーで検討委員会が始まったなと思っています。
これは知事の答弁だったのですけれども、本来であれば、もっと国がちゃんとやらないといけないということだったのですが、鳥取県ならではで、全面的に知事部局が対応されて、しっかり全国のいいモデルになって、国を動かすぐらいなことにしてほしいなと、さらに応援していきたいと思います。局長、何かありましたらお願いします。
●遠藤くらしの安心局長
ありがとうございます。
今現在、国でも、犯罪被害者給付金の増額の検討会が先日始まったところで、来年を目途に増額の検討をしていくということで、これは損害賠償の額を見据えた形で検討していくとも伺っておりますので、そういったものもにらみながら、ただ、我々が若干検討が先行しますので、国にも参考にしていただけるように我々も精いっぱい頑張っていきたいと思っています。
◎西村委員長
よろしいですか。
ほかにありますでしょうか。
○市谷委員
先ほど前田委員が言われたことは私はとっても大事だと思うのです。支援がどうのこうのということもあるのですけれども、被害状況として、やはりきちんと報告していただくと。その上で、もしかしたら何か支援が必要な場合もあるかもしれませんから、そういう水道のありようで何か差別している扱いに見えることというのはやはり改善していただく必要があると思います。代表者会議のときに頂いた資料でも書いていないし、さっき言われたところの県の全体の被害報告の中には入っているのかもしれないのですけれども、きちんと被害を被害として認識をみんなができるような報告の仕方を最低でもしていただきたいと思います。
●谷口水環境保全課長
当然、安蔵の状況については、可能な限り情報を集めるように努めているのですけれども、住民管理ということで、市役所が関わっていない分はなかなか情報が集まりにくく苦労しています。この資料には上げておりませんけれども、本部会議資料とか、災対本部会議とかでは、欄外ではありますけれども、安蔵の状況も書き加えて報告はしております。決して差別しているわけではありませんので、その点は御報告したいと思います。
◎西村委員長
よろしいですか。
○前田委員
差別していないと言われるのであれば、我々も県民の代表なわけなのです。私も鳥取市選挙区で選出された議員です。安蔵の小さな集落なのかも分かりませんけれども、そうした方たちの立場に立ってというのですかね、被害の報告もそうですけれども、どういった対策が取れるのか分かりませんが、でもせめて、この被害の中には私は入れるべきだと思います。
◎西村委員長
では、要望としてお伝えをしますので、今後、ぜひ御検討よろしくお願いいたしたいと思います。
ほかにありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。よろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、意見が尽きたようですので、以上をもちまして、福祉生活病院常任委員会を閉会します。
午後1時26分 閉会
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