令和5年度福祉生活病院常任委員会議事録

令和5年9月20日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
西村 弥子
河上 定弘
市谷 知子
前田 伸一
興治 英夫
広谷 直樹
島谷 龍司
福田 俊史
内田 博長
欠席者
(なし)


職務のため出席した事務局職員
  藤田課長補佐、田中(慶)課長補佐、田中(秀)係長


1 開会   午前10時00分

2  休憩   午前11時09分 / 午前11時26分 / 午後0時07分 / 午後1時26分

3  再開   午前11時13分 / 午前11時28分 / 午後1時00分 / 午後1時29分

4  閉会   午後2時31分

5 司会   西村委員長

6  会議録署名委員  広谷委員、興治委員

7  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

会議の概要

午前10時00分 開会

◎西村委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
 日程は、お手元の日程のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、福祉保健部、病院局、子ども家庭部、生活環境部の順で執行部の入替えを行います。
 初めに、会議録署名委員を指名します。
 本日の会議録署名委員は、広谷委員と興治委員にお願いします。
 それでは、付議案の予備調査に移ります。
 初めに、福祉保健部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 まず、中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長に総括説明を求めます。

●中西福祉保健部長兼ささえあい福祉局長
 福祉保健部議案説明資料をお願いします。
 2ページをおめくりいただきますと、福祉保健部は予算議案の1件、また予算関係以外1件の2議案と報告事項1件をお願いしています。
 予算の関係は、3ページを御覧ください。補正予算としまして、介護事業所における介護ロボット・ICT導入支援事業、また、緊急浸水対策支援事業をはじめ、4億4,900万円余りの増額をお願いしています。
 また、2ページにお戻りいただきますと、予算関係以外としまして、議案第23号は、鳥取県立福祉人材研修センターの指定管理者として鳥取県社会福祉協議会を指定しようとするものです。また、報告事項は法律の改正による引用条項のずれによる条例改正の委任専決の報告です。
 以上、詳細は担当課長から御説明させますので、よろしくお願い申し上げます。

◎西村委員長
 続いて、関係課長から順次説明を求めます。
 藤島福祉監査指導課長の説明を求めます。

●藤島福祉監査指導課長
 資料4ページをお願いします。社会福祉施設職員等退職手当共済事業、257万円余の増額の補正をお願いするものです。
 当該事業は、社会福祉施設職員等退職手当共済法に基づいて独立行政法人福祉医療機構が実施する退職金制度で、同法に基づき、手当支給に要する経費を県、国、福祉施設でそれぞれ3分の1ずつ負担しています。この手当に要する経費は、国が決定する掛金に都道府県ごとの被共済職員数を乗じて算出していますが、このたび当該被共済職員数が確定し、また、1人当たりの掛金単価が当初予算要求時の見込み単価よりも1,570円高い4万8,770円で決定されたことに伴い、県負担額が増加しましたことから、当該増加分について増額補正のお願いをさせていただくものです。

◎西村委員長
 次に、小椋長寿社会課長の説明を求めます。

●小椋長寿社会課長
 資料5ページを御覧ください。鳥取県地域医療介護総合確保基金事業(介護分)で、1億4,600万円余りの補正をお願いするものです。
 この事業は、地域医療介護総合確保基金を活用して、介護施設等の整備を進めるものです。当初においておおむねの計画を立てているのですが、このたび米子市のフレイル対策の一環として行われる介護予防拠点を至急整えたいということで、1件上がっています。
 主な事業内容の(1)が今の説明でして、(2)のところで、小規模多機能型居宅介護事業所の定員を当初の予定より変更したいということで、追加補助が発生しています。
 (3)は、近年の建設コストの高騰を踏まえて、国の補助単価が変更になりましたので、それに伴ってもろもろの補助単価を変更することを考えています。それに伴って補正が生じるものです。
 続きまして、6ページ、介護事業所における介護ロボット・ICT導入支援事業です。これも当初予算の作成に当たり、各介護事業所等の意向を確認しているのですが、補正ということで、追加で6,200万円余りお願いしたいと考えています。ICTを使って働きやすい職場づくりを推進するということですので、応援していきます。
 主な事業内容です。介護ロボット導入支援事業、これは介護事業所に見守りセンサーつきのベッドであるとか、そういったものを導入する費用です。
 補助率は4分の3で、1事業所当たり750万円が補助上限となっておりまして、その範囲で整備をすることになっています。
 (2)介護分野ICT導入支援事業は、いわゆるソフト系のもの、ICT機器、タブレット端末であるとかソフトの機器の導入支援を行うもので、補正額150万円を予定しています。

◎西村委員長
 山﨑健康政策課長の説明を求めます。

●山﨑健康政策課長
 7ページを御覧ください。難病対策事業について1,100万円の補正予算をお願いするものです。
 事業の概要としまして、昨年12月の法改正により、患者の申請に基づいて指定難病に罹患していることを証明する登録者証を発行する制度が創設されることとなりまして、令和6年4月1日から運用開始されることとなっています。これに対応するためのシステムの改修を行う予算です。
 この登録者証の制度創設の背景ですけれども、重症患者の場合ですと、医療費助成の受給者証が交付されまして、ハローワークでの支援ですとか市町村での障がい福祉サービスの利用の際に、この受給者証を提示することで罹患している証明が可能なのですが、医療費助成の対象とならない軽症者の場合ですと、これを利用するためには、診断書を別途確保するという本人の負担が発生しています。この本人の負担をなくすという目的の下、このシステムの改修を進めるものです。

◎西村委員長
 次に、福井医療政策課長の説明を求めます。

●福井医療政策課長
 資料の8ページを御覧いただくようお願いします。
 鳥取県地域医療介護総合確保基金事業(医療分)です。このたび国から基金の内示があったことを受けまして、2億2,165万5,000円の増額補正をお願いするものです。
 主な事業内容のところです。まず、地域医療構想の達成に向けた事業としまして、電子カルテの情報共有システム、おしどりネットのシステム改修への支援ですとか、急性期医療の充実に必要な施設・設備整備への支援、三次救急を担う県立中央病院が新たに導入する血管撮影装置整備への支援を行うものです。
 次に、居宅等の医療提供に関する事業としまして、訪問診療、訪問看護等を行うための設備及び車両整備等への支援を行うものです。
 また、医療従事者の確保に関する事業としまして、看護師等養成所の教育の充実に必要な教材の整備への支援、特定行為研修に看護師を派遣する医療機関等に対する経費支援を行うものです。
 続きまして、9ページです。新規事業としまして、緊急浸水対策支援事業、286万円の増額をお願いするものです。
 事業の目的、概要のところですが、7月の大雨による内水氾濫や8月の台風第7号による河川氾濫等による被害を踏まえ、今後の浸水害に備えるため、医療機関が緊急に行う浸水対策を支援するものです。
 3のところの2番目のポツですが、7月下旬、県内の医療機関を対象に、各施設の浸水対策について緊急点検の実施を要請しました。その結果、河川の浸水想定区域内に立地する28病院中3病院がまだこれからであり、年度内に実施する予定であるということが判明しました。また、当該対策が急がれる3病院に加え、浸水想定区域外の医療機関でも対策を急ぎたいという声が聞かれています。
 主な事業内容のところですが、こういったことを受けまして、緊急浸水対策として、病院または有床診療所が実施する対策、止水板の整備等に要する経費の一部を支援するものです。
 続きまして、資料10ページ、11ページをお願いします。まず、10ページ、鳥取看護専門学校管理運営費としまして79万7,000円、それから、11ページ、倉吉総合看護専門学校管理運営費として207万9,000円の増額をお願いするものです。
 いずれも基金を活用しまして、看護師教育に必要な所要の機器等の整備をするもので、10ページ、鳥取看護専門学校については、術後ケアスーツの追加整備等をするものです。11ページの倉吉総合看護専門学校については、CPS実習ユニット、こういったものの追加整備等を行うものです。

◎西村委員長
 次に、松本ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長の説明を求めます。

●松本ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 18ページをお願いします。公の施設の指定管理者の指定についてです。このたび鳥取県立福祉人材研修センターについて、来年度、令和6年4月1日から令和11年3月31日までの5年間、指名指定という形で、社会福祉法人鳥取県社会福祉協議会を指定管理者として指定しようとするものです。
 19ページをお願いします。指名に当たりまして、審査会を設置しまして、19ページの一番下の(3)に審査基準を記載しています。基準に基づいて審査をしました結果、20ページの一番下のとおり、各委員から適当と判断していただいて、このたびお諮りするものです。

◎西村委員長
 次に、中野障がい福祉課長の説明を求めます。

●中野障がい福祉課長
 25ページを御覧ください。議会の委任による専決処分の報告についてです。精神保健及び精神障がい者福祉に関する法律に規定する任意入院者の症状等の報告に関する条例というものがございます。昨年、精神保健福祉法が改正されました。それに伴いまして、法律の中で条項のずれが発生しています。その条項部分を引用している条例ですので、その条項ずれに伴う所要の改正を行うものです。詳細については、26ページに記載をしています。施行期日は来年の4月1日となっています。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから付議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と、発言前後のマイクのスイッチの切替えをお願いします。
 それでは、ただいままでの説明について、質疑はございませんか。

○市谷委員
 5ページの地域医療介護総合確保基金事業です。(1)の介護予防拠点の新設というのはどこが対象になるのか教えてください。
 次に、7ページです。難病であることを証明する登録者証を発行するのは必要なことかなと思うのですけれども、マイナンバーの活用は強制ではないということでよろしいでしょうか。
 8ページ、地域医療介護総合確保基金事業です。これは医療分野ということですけれども、医療従事者の確保に関する事業で、看護教育教材の整備への支援として3施設となっています。後で出てくる鳥取看護専門学校と倉吉総合看護専門学校の2施設は対象なのかなと思うのですけれども、あと1つがどこになるのか教えてください。
 最後に、20ページ、福祉人材研修センターの指定管理の関係です。20ページ下の主な審査意見のところの4つ目のところに、労働基準監督署からの是正勧告があったと。具体的な対応が示されて、対応されていると書いてあるのですけれども、どういう内容の是正勧告を受けてどう対応されて、それでよしとなっているのかを説明してください。

●小椋長寿社会課長
 資料5ページの米子市内のフレイル対策の一環として行われる介護予防拠点ですが、これは米子市の社会福祉法人真誠会さんが、河崎というエリアに整備される介護予防拠点です。

●山﨑健康政策課長
 7ページ、2の主な事業内容に記載していますとおり、今回の改修においては、マイナンバー連携による確認と紙での発行の両方に対応することになっておりまして、マイナンバーでの登録を強制するものではございません。本人の申請によって、紙での発行も可能となっています。

●福井医療政策課長
 8ページ、この3施設ということですが、10ページ、11ページの鳥取看護専門学校、倉吉総合看護専門学校は県立ということでして、これは地方機関計上予算ということで別掲という格好になっております。ここの3施設は民間の施設ということです。
 具体的には、東部医師会が設置しています鳥取看護高等専修学校がまず1つ、それから鳥取看護大学、それから鳥取市医療看護専門学校、この3者です。

●松本ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 社会福祉協議会の労働基準監督署からの是正勧告についてですけれども、本年6月に労基署の調査がありまして、是正勧告があったとの報告を受けました。
 内容については、一つは給与改定に係る就業規則の改正したものを労基署へ提出することを失念していたということでして、これについては直ちに提出したという報告を受けています。もう一つは、県社協の場合、例えば、会議やイベント等で勤務が始まる前より早めに出発したり、就業時間が過ぎてから事務所に帰ってきたりする場合、通常ですと、時間外勤務の扱いになるそうなのですけれども、一部の職員がそこの早く出た分、あるいは遅く帰ってきた分を時間外勤務として申請していなかったということで、職員の認識が誤っていたということがありました。そこはすぐに事務所内で徹底したということで、これも直ちに是正したという報告を受けています。

○市谷委員
 最後の件、労基署の是正勧告ですけれども、これは今回、こういうことがあったのは初めてということで、対応もされたということでいいですか。

●松本ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
 はい、今回初めてで、それについては直ちに訂正したということの報告を受けています。

◎西村委員長
 ほかにございませんでしょうか。

○前田委員
 7ページです。難病対策事業ということでお話がありました。もう少し詳しくお聞きしたいのですけれども、先ほど、受給者証との関係がありました。もう一度この登録者証と受給者証の関係を丁寧に教えていただきたいことが1つと、9ページですけれども、ここに緊急浸水対策支援事業ということで、主な事業内容、止水板の整備等と、「等」という言葉がついているのですが、この止水板以外にもどのようなものが対象になるのか。あと、この補助上限額が14万3,000円となっていますけれども、これはどういった考え方で14万3,000円と決まっているのかなと。止水板といっても、家庭用のものから高度な止水機能を持っているものが多分あると思うのです。14万3,000円の考え方についてお伺いします。

●山﨑健康政策課長
 受給者証と登録者証の違いというか、考え方ですけれども、医療費助成の対象というのは、原則として重症者の方が対象となっています。この方に受給者証を発行することになっています。その方は、障がい福祉サービスを市町村で受けようとする場合ですとか、ハローワークに行って難病の就職サポーターの支援を受けるですとか、そうしたことを受けようとするときに、受給者証を提示することによって、罹患していることの証明が可能となっているのですけれども、軽症の方については、基本的には医療費助成の対象とならないということがあって、難病に罹患している事実があっても、市町村のサービスを別途受けようとする場合は、その病気に罹患していることを証明する書類を求められるのが現状です。そのために、御本人さんは、医師の診断書を取りに行く負担が発生している実態がございます。
 ただ、市町村のサービス利用とかに対しまして、障害者総合支援法における取扱上は、特に重症者であるという要件はございませんので、軽症でも受けられるサービスについて受けようとすることは可能ということがあります。ですので、この登録者証ということで、軽症であっても難病罹患者であるということを証明するものをずっと持っていただくことによって、都度都度、市町村に診断書を提示する負担がなくなるという考え方の下、制度創設されたものです。

●福井医療政策課長
 止水板の整備等の「等」とはどういうものが想定されているかということです。
 このたび、アンケートを取った結果としましては、止水板の整備はかなり多かったのですけれども、その他のものとしましては、土のうの整備とか、あるいは強力防水シート、そういったものを整備したいという意向がございましたので、そういったものを想定しているということです。
 もう一つ、補助上限額の14万3,000円の根拠ですが、実は一定の機能を果たします医療機関に対しては、国庫補助の仕組みがあります。それで止水板の整備等については基準額が定まっておりまして、それが43万1,000円という基準額になっています。その43万1,000円を補助率3分の1ということで、補助上限額14万3,000円を出しているという考え方です。
 止水板に関しては、おっしゃるとおり、簡易なものから結構ちゃんとしたものまでいろいろあるのですけれども、この43万1,000円というのは大規模な医療機関、病院等においても使っております単価ですので、大きめのほうの単価を取っているということです。

○前田委員
 登録者証の件なのですけれども、これは1回登録すれば、半永久的にといいますか、その期間の有効期限みたいなものはあるのでしょうか。その辺をお願いします。

●山﨑健康政策課長
 この7月に詳しい制度設計が示された中では、有効期限は設けないことになっています。あと、聞かれていないことで恐縮ですけれども、病名も表示しないことになっておりまして、マイナンバー連携する際も病名までは入力しないという形になって、情報の取扱いにはかなりセンシティブというか、この部分については極力少なめにという取扱いとなっているようです。

○前田委員
 難病の方のうち、軽い方については負担をなくすと、軽減するということで、それはそれでいいとは思うのですけれども、重症の方の負担感といったことも多分あると思うのです。私が聞いた話では、1年に1回、保健所に行って、受給者証の申請というのですか、そういったことをやらなければいけないと。御家族の方がいらっしゃる方はいいのですけれども、お一人暮らしの方であるとか、大変な方もいらっしゃるようですので、その辺の軽減についても今後検討していただけたらなと思います。要望です。

◎西村委員長
 では、要望ということでお願いします。

○興治委員
 今の、私も同じ声を聞いていまして、難病患者で毎年1回申請をする。結構たくさんそろえないといけないということがあって、やはりそれが難病であるにもかかわらず求められるということで、負担だという話を聞いているのです。多分、国の制度でそうなっているのかなと思うのですけれども、県段階で簡素化することはできないものなのでしょうか。

●山﨑健康政策課長
 やはりこれは国の制度、全国一律の制度として運用されているものですので、今回、お願いしておりますのは、登録者証の関係ですけれども、今、御指摘いただいているのは医療費助成の仕組みのほうかと思います。こちらについても、国から医師の診断書というか、調査票のようなものが様式として示されまして、こうした内容の確認が医師からちゃんと確認なされているかですとか、重症度の様子をきちんと保健所が把握して、あと医療費の関係も把握した上で認定するような流れとなっておりますので、県単独での運用という形では現制度はなされておりません。

○興治委員
 実際、見られて、これはもっと簡素化できるのではないかとか、あるいは不要なのではないかとかいうものはないですか。あるいは、今答えられなければ、そういった目で少し見ていただいて、簡素化に向けて国へ要望していただくということも考えていただけたらと思うのですけれども、どうでしょうか。

●山﨑健康政策課長
 その辺りについては、現場の保健所の事務に当たっている方々にも御意見とか伺ってみたいと思います。

○興治委員
 よろしくお願いします。

○広谷委員
 8ページの事業です。主な事業内容の一番上、地域医療構想の達成に向けた事業の中で、おしどりネットの関係です。私が3年、4年ぐらい前、監査委員のときに少し聞いた中で、おしどりネットに加入する医療機関があまり増えないのだということを聞いた記憶があるのです。ここに書いてあることを見れば、増加を図るためのシステム改修への支援ということで、何かシステムが悪かったから加入が進んでいなかったのかなと、この文章では捉えられるのだけれども、加入の状況と、何かシステムが悪かったのか、その辺りについてお願いします。

●福井医療政策課長
 おしどりネットの参加医療機関ですが、8ページの3の事業目標・取組状況・改善点というところの区分の一番上の地域医療構想の達成に向けた事業の下のところに、おしどりネットの参加医療機関拡大ということで平成27年3月、21機関であったのが、大体直近で149機関まで増えてきているということです。使い勝手が悪い等の声もあったものについて、少しずつ改修等を加えながら、参加機関の拡大を図っているという状況でして、今回もデータの見える化とか、そういった改修を図ることによって、さらなる参加医療機関の増加を図りたいと考えています。

○広谷委員
 分かりました。
 下のほう、気がついていなかったです。申し訳ない。

◎西村委員長
 ほかに質疑はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 そうしますと、請願・陳情の予備調査に移ります。
 今回の予備調査は、新規分の陳情1件についてであります。
 初めに、担当課長から、現状と県の取組状況について聞き取りを行った上で、陳情者の願意の聞き取りや現地調査を行うかどうか検討したいと思いますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、陳情5年福祉保健第23号、健康保険証の継続を求める陳情-「保険診療を受けられない人」を作り出す健康保険証廃止は撤回を-について行います。
 本件の陳情事項は、令和6年秋の現行の健康保険証廃止を撤回するよう、国に意見書を提出することであります。
 それでは、担当課長に説明を求めます。

●米田医療・保険課長
 陳情の資料2ページ、3ページです。今年6月に法律が改正されまして、マイナ保険証を原則として、改正法が施行されてから1年の間に紙の保険証を廃止するとなりました。それの撤回をということで陳情が出されています。
 現状と県の取組の状況について説明を申し上げます。
 4ページを御覧ください。まず、現況ですが、1番のところで、6月9日にマイナンバー法が一部改正されまして、マイナンバー保険証を原則として、改正法の施行から1年間は、現に手元にある紙の保険証を有効とする経過措置を取るという法律改正がなされました。
 また、2番目のところで、何らかの理由によってマイナ保険証を保有されていない方がいらっしゃれば、申請によらず、資格確認書を交付するようにしています。
 また、マイナ保険証の保有者が被保険者資格の情報を確認できるように、資格情報のお知らせを交付する予定とされています。
 4番目、何らかの理由によりマイナンバーカードによる資格確認ができない場合は、さきの資格情報のお知らせとマイナ保険証を提示するなどによりまして、資格確認を行うよう、国において検討がされているところです。
 全国の状況ですが、国が全保険者に対してマイナ保険証に正しい個人情報が登録されているか、総点検を実施されました。点検内容、件数等は資料に記載のとおりです。また、今後、登録済みの全データについて、医療保険データと住民基本台帳のデータを突き合わせて、不一致がないか確認するとされています。
 なお、県内においても各保険者で点検を実施しました。市町村の国民健康保険や後期高齢などにおいて別人が登録されているなどの事案は報告されておりません。
 5ページになります。県の取組ですが、まず、厚労省からの点検、修正作業について、県内の市町村等に対して周知を行うとともに、点検結果を報告するよう、進捗管理を行いました。また、5月30日付で全国知事会の当時の会長である平井知事から、河野デジタル大臣などに対して、マイナンバーカードの安全・安定的な運用に向けた緊急提言を行ったほか、6月27日には、マイナンバーカードの個人番号の誤登録の再発防止に向けた国要望を行いました。

◎西村委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 現状の3のところで、保険証を廃止した場合に、マイナ保険証の保有者が自身の被保険者資格の情報を簡単に確認できるようになっているということなのですけれども、結局、マイナポータルで確認したら、他人の情報が紐づいていたということで、これが個人情報の漏えいにつながっているということも問題になっているのですが、そういう認識は県は持っておられるでしょうか。
 全国の状況の丸ポツ2つ目で、これだけ間違いがあったことが国レベルでも確認されています。今後、登録済みの全データについて、医療保険のデータと住民基本台帳のデータを突き合わせ、不一致がないか確認することとしているのだけれども、その確認の見通しは立っているということなのでしょうか。それで、確認した上で、では、間違いが起きないようにどういう対応をするのか示されるのでしょうか。

●米田医療・保険課長
 個人情報の誤登録があるということは御指摘のとおりの状況です。そういった状況を受けて、今後予定されている総点検で医療保険データを整備した後に住民基本台帳のデータと突き合わせるという作業を行うこととしています。
 そこでの間違いは、総点検を受けた後でもう一回改めての点検ということになるのかなと思っています。

○市谷委員
 つまり、現状は、自分の保険情報をマイナポータルで確認したら、違う人の情報が紐づいていて、そのことで個人情報の漏えいにつながっているという現状があるということと、今、総点検して、住民基本台帳と突き合わせていろいろやるのだけれども、では、その後、点検がいつ終わるのか見通しとか、間違いが起きないようにシステムをどう改善するかとか、そういうことはまだ対応策が出ていないという話だったかなと思います。
 だから、そういう見通しのないまま、来年の秋にはこの健康保険証をなくしてしまうことは大変危険だなと私は思いました。
 もう一つ、確認ですけれども、県内の状況で、丸ポツの2つ目です。県内市町村及び医師国保組合、後期高齢者医療広域連合において誤登録された事案は報告されていないですが、これはみんな、ほぼ行政が情報を管理しているものなので、誤登録がないかもしれないですけれども、健保組合などについては確認されたのですか。そこの中で間違いが起きていると思うのですけれども、その点はどうですか。

●米田医療・保険課長
 民間の被用者保険は県が確認することはしておりません。市町村の国保であるとか、後期高齢については県が進捗というか報告をするようにしておりますので、うちが進捗状況は確認をしています。

○市谷委員
 結局、市町村が管理している国保の場合は、自治体が管理しているものですから、住民基本台帳の情報と国保の情報というのがそう間違うことは起きにくいのですが、健保組合の場合は、例えば住所が把握されていないとかいうので、結局、名前で確認するのだけれども、その名前も表記の仕方によって違う人に紐づいてしまったり、この健保組合の関係で間違いが起きていると。現状では県では把握できていないということだと思います。
 もう一つ、高齢者などが自己負担の割合が所得によって1割、2割、3割みたいなので、所得状況によって負担割合が違ったりするのです。それが間違っていることによる間違いも起きていて、本当は1割負担なのに2割負担という情報になっていたとか、その辺は確認されていますか。

●米田医療・保険課長
 そういった点も含めて、市町村の国保であるとか後期高齢とかからは報告を受けておりません。

◎西村委員長
 ほかに質疑はございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員のほうで、陳情者からの願意の聞き取りあるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。
 御意見のある方。

○市谷委員
 医療現場から聞きますと、さっき言いましたけれども、自己負担割合が間違っていて、本当なら1割なのに2割だったとか、あと、保険資格が確認できなくて、全額負担みたいなことを求めざるを得なくなってしまって、病院の先生たちや医療機関に何でこんなことになるのだと苦情もあったり、それから、保険資格の確認をするのにすごく時間がかかったりということで、受付のところで行列ができてしまったりみたいなこともあったり、それから、開業医などがそのシステムを導入するのに、最初だけはシステム費の補助があるけれども、維持経費にはお金が出ないなどということで、もうこれだったら、医者辞めようかみたいな話まで聞いているのです。
 ですから、今現状、どういうことが起きていて、どうしなければこの問題は解決しないのか、現場の困っていることをどうしなければいけないのかというのをやはりきちんと意見を聞いたほうがいいと思いますので、この提出者の願意を、意見を、状況を聴くことをぜひとも委員会として、していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

◎西村委員長
意見聴取の必要性があるという御意見でございましたが、ほかに御意見または……。

○広谷委員
 私は願意の聞き取りは必要ないと思います。

◎西村委員長
 理由はございますか。

○広谷委員
 理由はないです。

◎西村委員長
 ほかに御意見、ございますでしょうか。
 では、意見が分かれているようですので、多数決で決定したいと思います。
 願意の聞き取りを行うことに賛成の方は挙手をお願いします。(賛成者挙手)
 賛成が2名です。
 挙手が少数のようですので、本件につきましては、聞き取り及び現地調査は行わないこととします。
 次に、報告事項に移ります。
 質疑につきましては、説明終了後に行っていただきます。
 報告1、新型コロナウイルス感染症への対応について、壱岐感染症対策課長の説明を求めます。

●壱岐感染症対策課長
 報告資料2ページをお願いします。新型コロナウイルス感染症への対応です。7月から全県で患者が増加しておりました新型コロナウイルス感染症については、週・定点当たりの患者数は7月下旬をピークに減少傾向にはあるものの、下げ止まり、依然として高い状況が継続しています。夏休み後の学校再開により、学校の臨時休業事例が多く発生しており、9月に入ってからは10代以下の患者が増加しています。
 入院者数は、8月中旬から下旬にかけて増加しておりまして、8月の終わりには中等症2.以上の患者数が一時的に増加したものの、9月以降は徐々に減少傾向です。なお、高齢者施設や医療機関での集団感染事例は継続して発生しているため、引き続き動向を注視しています。
 10月以降は新型コロナの医療体制等が新たな段階に移行しますが、今後も感染動向に引き続き注意して、感染動向に応じた対応を行っていきます。
 グラフについては、週・定点当たりの新規陽性者数を地区別に表したもの、全県の年代別に表したもの、それから入院者数ですとか、中等症2.以上の患者数を表したもの、また、ハイリスク施設における集団感染の発生件数等を表したものを掲載しておりますので、御覧いただけたらと思います。
 3ページ、2番目の県民への注意喚起のところです。まず、地区別に出しております流行情報に関してですが、先週公表しました第36週、9月4日から9月10日の状況については、県全体で前週から減少しましたけれども、中部・西部地区はほぼ横ばいでして、定点当たりの患者数が高い状況が続いています。このため、流行情報については全県で警戒レベルを継続しています。
 基本的な感染対策の徹底、特に高齢者と接する場合は体調を整えること、また、医療機関や高齢者施設等での面会時のルールの遵守などのメッセージを引き続き発出しています。
 全県を対象に発出している新型コロナ警報については、医療への負荷が懸念されるとして、8月1日から注意報を発令していましたが、昨日、9月19日に県の感染症対策センター、いわゆる県版CDCの拡大会議において、感染症中等症2.以上の患者が減ってきていることを受けて、解除することを決定しています。
 3番目、10月以降の新型コロナ医療体制についてです。5月8日の新型コロナ感染症の5類移行後は、通常医療での対応に段階的に移行するために、まずは9月末までを区切りとして、各種支援を行いながら、幅広い医療機関による外来・入院医療等を推進してきました。国からは、冬の感染拡大に対応しつつ、来年4月からの通常医療への完全な移行に向けて、10月から来年3月までを引き続き移行期間とした重点的、集中的な支援等の考え方が示されましたので、本県はこれを踏まえて円滑な移行に取り組む予定としています。
 少し御説明しますと、先週金曜日に国の方針が公表されておりますけれども、まず、コロナ病床の確保については、確保病床によらない形で幅広い医療機関で入院を受け入れる体制を基本としつつ、一定の条件の下で、県の判断により病床を確保することを可能とするということとなりました。
 また、確保病床は、中等症2.以上の患者、特に配慮が必要な患者等に対象を重点化し、病床を確保する場合には、原則国が示す目安、こちらについては感染状況に応じて段階を設定しまして、またそのときの確保する即応病床数についても一定の計算式で算出したものを対象とするということが示されておりまして、これの範囲内とするという方針が示されました。
 ここには記載しておりませんが、病床の確保料は、現状の8掛けぐらいになるというお話です。
 これについての県の対応方針です。現在の本県の入院者数は減少傾向でして、このまま減少ということでございましたら、10月以降、感染状況が落ち着いている場合、国のルールに従うと確保病床の対象にならないというところですけれども、ただ、10月中については、国から経過措置が講じられるという話がありまして、一定数の病床の確保の要請ができることになりました。
 この経過措置については、全国知事会から国の厚生労働省に強く要請をしまして、経過措置を講じていただけることになったものです。
 次の検査の支援についてです。重症化リスクが高い者が多く入院、入所する医療機関、高齢者施設等における陽性者が発生した場合の周囲の者への検査や従事者への集中的検査の支援は継続する方針が示されておりまして、県としてもPCR検査等の補助を当面の間継続することとします。
 次の相談窓口のことですが、発熱時等の受診相談、また陽性判明後の体調が急変した際の相談窓口機能を国は公費負担で継続を支援していくということがございましたので、本県におきましても現在行っております新型コロナウイルス感染症相談支援センターを継続します。
 コロナの治療薬や入院医療費の患者自己負担に対する公費支援ですが、これについては、患者の急激な負担増が生じないように、他の疾病との公平性も考慮しつつ見直しを行い、継続することが示されました。コロナの治療薬については、従来、薬代は全額公費負担でしたが、一定の自己負担を求める形に移行するということです。負担については、医療保険の自己負担割合の区分ごとに設定されることになります。
 入院医療費については、高額療養費制度の自己負担限度額からの減額幅の見直しをすることが示されました。県としましては、こちらの方針に従って決定される公費負担を実施してまいります。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑等はございませんか。

○市谷委員
 病床の確保料の支援についてです。現状だと、今までの8掛けになるが、今は県内の入院患者が減少傾向だから、病床確保の対象にはならないと。だけれども、10月中は経過措置が講じられるから、一定の病床確保のお願いをするというのはどういうことなのですか。国でいったら適用にならないけれども、県として独自に病床を確保して、それには8掛けのお金が出るということなのか、そこを確認したいです。それから、そうはいっても、今まで、入院患者さんが増えてきた場合には、病床確保料の対象にならないところでもお願いして患者さんを受けてもらわなければいけないと。そういうところには、県が独自に支援策を講じていたのですが、それは今後、もし増えてきたときにどうされる方針なのか。病床確保料のことで1つ教えていただきたい。それから、コロナの治療薬です。今マスコミなどでもよく言われているのは、これが今は全額公費で負担してもらっているので、それでも治療を受けようかということになるものが、自己負担が生じてきたらもういいわということで、治療をされない方が増えるのではないかと心配されているのです。さっき治療薬については医療保険の自己負担割合の区分ごとということだったのですけれども、これは通常の1割とか2割とか3割負担を求めるということなのですか。だとしたら、一体幾ら自己負担額が生じるのかというのを2つ目は教えていただきたいです。3つ目にワクチンです。今、新しいワクチンの案内が来ているのですけれども、このワクチンはXBB.1.5で、今までの株の対応ワクチンということです。これが今、新しい変異株でエリスというのが出てきて、そういうのが占める割合がだんだん増加していますということが言われる中で、このXBB.1.5の対応ワクチンで本当に効果があるのか。効果があるのだったら、接種してくださいということを奨励していかないと、今度は第十波みたいなことが起きるのではないかと思うのです。ワクチンへの対応はどういうことになっているのでしょうか。

●壱岐感染症対策課長
 最初の2点についてお答えします。
 確保病床についてです。10月以降の話ですが、全体の入院者数が一定程度以上にならないと病床確保料の対象にしないという形で国が一定のラインを引いてきています。現状、入院者数が減ってきておりまして、この状態が続くとしたら、本来のルールからいきますと10月は病床確保料の対象にならないレベルだというのがまず1つあるのですが、ただ、国がそうはいっても今まで確保していた病床がいきなりゼロになるという、その辺のところを考慮して、この10月1日から激変緩和というか、1か月間は経過措置として一定の病床確保をしてもいい、それに確保料を充ててもいいということを示されました。
 本県の場合、国の算定ルールに当てはめますと、10月1日以降は18床の確保は可能ということで、これをどういった形で確保していただくかは、これから病院と相談をしながら決めていきたいと思っています。それは国の仕組みに従ったものです。
 それと、10月以降の確保なのですけれども、一定のライン以上を超えて段階を1、2、3ぐらいに設けられていまして、全体の入院者数が増えるごとに確保する病床数を増やしてもいいことになっています。ですので、そのときの入院者数の状況に応じながら、また積み増しをしていくことになるのですが、一番少ない段階で、鳥取県に当てはめると18床という形になります。
 委員がおっしゃった、県独自に病床確保支援を講じていたのではないかということに関してです。お盆の期間が心配だったということもあって、この夏に臨時的な要請をする仕組みをしましたということを以前御報告したのですが、これは県独自というか、今までの病床確保の制度の中で運用しているものですので、県独自ということではないということを一つお伝えさせていただきたいと思います。
国も一定の基準の中でやるのですけれども、今後の感染状況によって、それでは追いつかない状況があれば、相談を受け付けますと国も言っています。国が決めたルールに従って確保していただけでは到底賄えない状況が生じれば、国に相談するなりして対応していきたいと思います。
 2点目です。抗ウイルス薬の自己負担額ですが、今示されておりますのは、通常の医療費自己負担、3割負担の方が9,000円、2割負担の方が6,000円、1割負担の方でしたら3,000円と設定されています。
 御承知のとおりかと思いますが、もともと抗ウイルス薬は高価で、例えば、ラゲブリオでしたら、1回その方に処方しますと、薬価としては9万円ぐらいです。国の考え方としては、9万円の1割、9,000円は少なくとも負担していただくという考え方で、3割負担の方で9,000円、あと2割、1割で減らしていくという考え方で示されています。

◎西村委員長
 3点目のワクチンについてはいかがでしょうか。

●坂本健康医療局長
 ワクチンで、まず株について効果があるのかということについては、オミクロン株と、今回はやっているEG.5についても効果があると言われていますので、お勧めします。
 県民に対する啓発等についてです。9月14日にワクチン接種体制協議会を開催し、医師会の先生方、それから各市町と協議して方針を確認しました。鳥取県の方針としては、9月20日から今年度いっぱい、3月31日までは希望者全員が接種可能な体制を構築するということで、県民の皆さんに向けてのメッセージとして、本日20日から希望する全ての方を対象として、XBB対応ワクチンの接種が始まります。重症化予防のために、今年度中の接種を御検討ください。重症化リスクの高い高齢者、基礎疾患のある方については、特に接種をお勧めします。若い方にも接種を受けていただくようPRをしていきます。

○市谷委員
 新たな変異株への効果というのはどういう効果があるのですか。

●坂本健康医療局長
 ワクチンを受けることで、より高い中和抗体価の上昇が期待されるということで、メーカーからの実験、検証でも証明されており効果があるということです。

○市谷委員
 効果というのは、重症化しないという効果ですか。

●坂本健康医療局長
 重症化の予防もありますし、そもそも発症予防の効果の向上も期待されると言われています。

○興治委員
 3点ぐらいです。コロナの治療薬についての現状ですけれども、クリニック等でこの治療薬を患者さんに提供できないというところはありますでしょうか。
 死亡者の状況です。7月以降の死亡者の状況がもし分かれば教えていただけたらと思います。
 それとあと、中等症2.以上の患者さんについては、確保病床で対応ということになっているのですけれども、確保病床以外で亡くなられた患者さんはおられるのでしょうか。速やかな転院ができたりしているのでしょうか。その辺り、もし分かれば教えてください。

●壱岐感染症対策課長
 お答えできる範囲でということになりますが、まず、1点目です。クリニックで抗ウイルス薬が処方できているかどうか、あるいはできないところがないかどうかということだったかと思ういます。クリニックとかでしたら、ほとんどが院外処方という形で処方箋を出して、実際の調剤は薬局でしていただくという形のところが多いかと思いますので、先生が適用があると判断された患者さんに対して処方されることに、特に支障はないのではないかと思っています。
 薬局も全ての薬局がコロナウイルス薬を常に常備しているかというところは、全部とは言えないとは思いますけれども、少なくとも持っていらっしゃるところはそれなりにあるはずですので、そこは問題ないのではないかなと考えています。
 あと、2番目、コロナの死亡者の件です。5類化に伴いまして、人口動態統計調査により死亡の方を把握することになっておりまして、県内の状況が分かるのが10月以降になってくるということですので、今の時点で県内の5類化以降のコロナでお亡くなりになった方の情報は、今の段階ではございません。
 3番目について、そういったお亡くなりになられた方の状況が今現在は分からないところですので、実情としてコロナ病床に入っていらっしゃる患者さん、あるいはそこ以外のところに入院しておられる患者さんでお亡くなりになられる方がどういう状況であるかということの情報についてはございませんというのがお答えになります。

○興治委員
 亡くなられた方の情報については、どういう仕組みで県にその情報が届いてくるのですか。さっき言われたのは、5類になって以降の死亡者数については10月以降でないと県では分からないという説明だったのかなと今思ったのですけれども、どうやって情報が提供されてくるようになるのでしょうか。

●壱岐感染症対策課長
 人口動態統計調査の結果が公表されるということをもって、その中の情報の中に含まれているという形になりますので、亡くなられた方の情報が何か特別なルートで県で把握ができる仕組みになっているということではないということになります。

○興治委員
 すみません、私もよく把握できていないのですけれども、今、よく聞こえなかったのですが、亡くなられた方について全てそういった情報が提供されていくということではないですか。

●壱岐感染症対策課長
 すみません、先ほど聞こえにくかったということで。
 人口動態統計調査の中に、亡くなられた原因とかの情報が含まれていることから、その中でコロナに起因して亡くなられた方の数がこの統計調査の結果の中に含まれてくるという捉え方です。

○興治委員
 分かりました。

◎西村委員長
 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。
 次に、その他ですが、福祉保健部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、福祉保健部につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩をいたします。再開は11時13分とします。

午前11時09分 休憩
午前11時13分 再開

◎西村委員長
 時間になりましたので、再開します。
 引き続き、病院局に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを近づけてお願いします。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 なお、報告第7号、長期継続契約の締結状況については、議案説明資料のとおりであり、説明は省略します。
 まず、広瀬病院事業管理者の総括説明を求めます。

●広瀬病院事業管理者
 病院局の議案説明資料、2ページをお願いします。今回、病院局からは、議案、予算関係を1件と報告事項が2件です。
 予算関係については、中央病院、厚生病院両病院の検査業務等6契約に係る複数年契約の委託に伴う債務負担行為の設定です。
 報告事項2件ございますが、1件は、地方自治法の改正による条ずれに伴う改正です。もう1件は、長期継続契約の締結状況です。
 詳細は担当局長から御説明申し上げます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

◎西村委員長
 続いて、竹内病院局長兼総務課長に説明を求めます。

●竹内病院局長兼総務課長
 議案説明資料の3ページをお願いします。説明資料の総括表になってございますけれども、今回お願いするのは、債務負担行為のみということでして、補正予算に計上する補正額はゼロ円ということで御承知いただければと思います。
 続きまして、4ページをお願いします。債務負担行為に関する調書、中央病院、それから厚生病院、合計6件の債務負担行為をお願いするものです。上の2つ、中央病院の被ばく線量検査測定委託、それから術野映像システムの保守委託、それから下のほう、厚生病院の臨床検査業務委託、それから同じく厚生病院の看護衣賃借等の業務委託ですけれども、こちらの4件については、今年度債務負担行為、複数年契約が最終年となりますので、新たな契約を結ぼうと思い、債務負担行為をお願いするものです。
 上から3つ目、中央病院の全自動分割分包機保守委託です。これはいわゆるお薬の粒状等多量な分を一回一回の飲み薬に分包する機械になりますけれども、こちらの保守契約をいわゆる年度またがり、1月から来年の12月までという債務負担行為というか契約になりますので、2か年にわたる債務負担行為をお願いしようとするもの、それから、その下、中央病院の自動精算機等整備事業ですけれども、来年の7月に新紙幣が発行されます。それに伴いまして、新紙幣に対応するための機器の更新なり入替えなりが必要になってきますけれども、中央病院で自動精算機、今3台運用しておりますけれども、こちらを更新しようというものでして、来年の7月に間に合わそうと思うと、年度内の契約が必要になることから、債務負担行為をお願いしようというものです。
 続いて、5ページです。こちら、地方自治法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例の制定についてです。
 先ほど管理者からもございましたけれども、地方自治法が本年5月に改正され、その中に、条例で引用していた条項がございます。それが条ずれを起こしましたので、それに伴う条例の改正です。
 施行は来年4月1日ということで、地方自治法のいわゆる施行日付と一致させているものです。
 続いて、6ページ、7ページが新旧対照表になってございます。病院事業に関連するもの、それからいわゆる企業局の企業経営に関するもの等、合計で4本の改正をお願いするものです。
 8ページは、長期継続契約になりますので、説明は省略させていただきたいと思います。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 4ページの債務負担行為の上の2つと下の2つなのですけれども、契約の内容が今までと変わるとか何かそういう変更は生じていないですか。

●竹内病院局長兼総務課長
 説明が不足しておりましたけれども、大きな変更というのはなくて、すみません、全く同じかどうかは承知しておりませんけれども、新たなものではなくて、今までの保守契約が終了しますので、それの更新という位置づけです。

◎西村委員長
 ほかにございますでしょうか。
 では、次に、報告事項に移ります。
 質疑につきましては、説明終了後に行っていただきます。
 報告2、令和5年度鳥取県庁における障がい者雇用率(速報値)について、竹内病院局長兼総務課長の説明を求めます。

●竹内病院局長兼総務課長
 病院局の資料の2ページをお願いします。今年度の障がい者雇用率、6月1日現在の速報値になりますけれども、こちらがまとまりましたので、御報告させていただこうというものです。
 知事部局の人事企画課、教育委員会、それから私ども病院局の三者の連名の資料になっておりますので、申し訳ございませんが、病院局のところのみ説明をさせていただこうと思います。
 1の障がい者雇用率ですけれども、表の下のほう、病院局の速報値は2.73%です。その表の下、米印で書いておりますけれども、法定雇用率は2.6%ということで、法定雇用率を達成することはできました。
 なお、その下のほうに続いて書いておりますけれども、令和6年以降、段階的に法定雇用率が引き上がってまいります。来年度の4月には2.8%、再来年度の7月には3%と徐々に上がってまいります。
 その下、参考として、障がい者雇用率の推移と書いてございます。その右側に令和6年度、来年度の計画目標値ということで、病院局の欄を御覧いただきますと、2.65%となっておりまして、法定雇用率を下回る目標値になってございます。こちら、法定雇用率が段階的に引き上がってまいりますので、今年度中に私どもの障がい者雇用計画の数値の見直しを行う予定ですので、この場で御報告をさせていただこうと思います。
 その下、本県におけるオール鳥取県の取扱いになります。障がい者雇用推進に向けた取組ということで、平成6年度から令和5年度までの流れの概要を記載しています。一番下の令和5年度のところですけれども、ここはすみません、病院局の取組ということではございませんが、鳥取県職員採用試験の知的障がい者対象ということで、特別支援学校の高等部を卒業された方であれば、手帳の有無にかかわらず受験ができるよう、その受験内容の見直しが行われたところです。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑はありませんでしょうか。

○島谷委員
 雇用は22名の実数があるということですけれども、この中で、正規雇用は何名でしょうか。

●竹内病院局長兼総務課長
 正規雇用、いわゆる正職員という意味で回答しますけれども、中央病院が2名です。それから厚生病院も同じく2名です。以上4名になります。

○島谷委員
 ということは、5分の1しかないと。基本的にはやはり障がい者雇用というのは正規職員を目指してほしいということが根本的にあるので、これは病院局だけではなくて、県全体なのだけれども、病院局としてもそういうことを考えていくということはどうなのでしょうか。

●広瀬病院事業管理者
 島谷委員から御指摘がございました。
 私どもとしてもやはり今おっしゃられたとおり、正規雇用を考えていかなければならない、そう思っています。
 その一方でといいますか、それは前提としつつも、もともと医療現場ですので、実際に障がいを持った方が活躍できる、活躍していただける業務というものが一般の事務とは違って限られてくる場面もございますので、それを踏まえつつ、できる限り正職員で対応というか、そういう試験であったり、対応の手段を取らなければならないので、そういう観点で対応できるものについての試験なりを検討してまいりたいと思います。

○島谷委員
 今、事業管理者が言われたのだけれども、こういう特別支援学校などでいえば、職場体験とかで介護のところとか病院の助手とか、そういう形でもかなり入っているのですよ。そういうことで、障がい者に対しても活躍できる場はたくさんあると思うので、そこはきっちりと見分けてこれからは対応していただければと思っています。よろしくお願いします。

◎西村委員長
 では、要望ということでお願いします。
 ほかにございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、その他ですが、病院局に対して執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、意見が尽きたようですので、病院局につきましては以上で終わります。
 執行部入替えのため、暫時休憩をいたします。再開は入替え後といたします。

午前11時26分 休憩
午前11時28分 再開

◎西村委員長
 再開します。
 引き続き、子ども家庭部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを近づけてお願いいたします。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 まず、中西子ども家庭部長に総括説明を求めます。

●中西子ども家庭部長
 子ども家庭部の資料2ページ、3ページを御覧ください。まず、予算関係です。3ページにございます補正額1億600万円余を補正予算としてお願いするものです。
 主な事業としましては、中小事業者に社会保険労務士などの専門家を派遣して、育児休業を取得しやすい環境整備を伴走支援で行うことや、男性育児休業取得を後押しする事業所に奨励金を支給するなどの(新)シン・子育て王国男性育児休業取得応援事業、また、民間の子育て応援駐車場整備を支援する子育て応援駐車場整備促進事業、それから先日の台風第7号の大雨でのり面が一部土砂崩れをしたために、崩落防止工事を行う皆成学園敷地内法面復旧工事等です。
 予算関係以外では、2ページを御覧ください。まず、議案としまして、鳥取県立鳥取砂丘こどもの国の指定管理者の指定についてと、公立大学法人公立鳥取環境大学第3期中期目標の制定についての2件、また、報告は、環境大学の業務の実績に関する評価についての1本となっています。
 詳細については、各課長から説明を行います。どうぞよろしくお願いします。

◎西村委員長
 続いて、関係課長から順次説明を求めます。
 遠藤子育て王国課長の説明を求めます。

●遠藤子育て王国課長
 4ページをお願いします。シン・子育て王国男性育児休業取得応援事業です。国のこども未来戦略方針において、男性の育児休業取得率を引き上げていくこととされまして、県では、第2次鳥取県女性活躍推進計画を改定して、国の目標を5年前倒しして、令和7年の県内企業の目標取得率を85%に設定しました。この目標をシン・子育て王国とっとり運動にも掲げて推進していくため、新たに事業者への支援制度を創設するものです。
 事業内容は、2番の1ですけれども、県内中小企業における男性育休取得の意識醸成、課題整理を促進するため、コンサル会社や社会保険労務士を派遣して助言を行うもので、30社程度を想定しています。
 2番目が、さらに踏み込んで、中小企業に対して実態に応じた多面的なアプローチによる伴走支援を行うもので、これも社会保険労務士を想定しておりまして、1社につき5回程度、5社程度を想定しています。
 3番目が、子育てサポート企業の全国指標でありますくるみんの認定取得を推進するため、社会保険労務士を派遣して、一般事業主行動計画の策定や書類作成の支援を行おうとするものです。
 4番目が男性育休を取得する体制を整備した事業者への奨励金で、とっとり子育てプレミアムパートナーを今年の7月から制度を創設して登録しているところです。その中で、次の取組を行った事業者に奨励金を支給します。男性従業員が1か月以上の育休を取得して、育児休業取得期間中の代替職員を確保した場合、また男性従業員が15日以上3か月未満の育休を取得する場合、同僚に対して業務応援手当を支給します。合わせて30社程度を想定しています。
 続きまして、5ページをお願いします。子育て応援駐車場整備促進事業です。事業の目的は、こどもまんなか社会、地域全体で子どもを育てる地域育ての機運を高めるため、シン・子育て王国とっとり運動として、子育て応援駐車場の設置に取り組んでいます。これの民間施設への設置を図ろうとするため、補助制度を創設するものです。
 なお、子育て応援駐車場というのは、妊娠中の方や乳幼児を連れた方が優先して利用できる駐車場で、利用の際の申請、登録は不要としています。
 事業内容としましては、補助対象経費50万円は県庁でかかった整備費用を目安としています。これを上限として3分の2の補助率、30件程度を見込んでいます。
 続きまして、飛びますが、18ページをお願いします。議案第24号で、公の施設であります鳥取県立鳥取砂丘こどもの国について、指定管理者を指定することについて、本議会での議決を求めています。
 指定管理者は、一般財団法人鳥取県観光事業団、指定の期間は令和6年4月1日から令和11年3月31日までの5年間で、選定方法は公募によりました。
 19ページから22ページまで、選定の詳細について資料をつけています。19ページ、4、選定理由にありますように、現指定管理者1団体からの応募でしたけれども、審査委員会において、選定基準に基づき審査して、最適であるとして選定しました。なお、選定に際しまして、委員からは、附帯意見として、いろいろなことに挑戦して、新しい取組を積極的に取り入れていくこととの意見がついています。21ページに委員からのコメントをつけています。
 また、21ページ、7番、事業計画の概要ですけれども、7の(2)利用料金については、減免を拡大する提案や、(4)では、サービスの向上と利用促進に向けて、新たに森林乗馬トレッキング、アニマルセラピー、父親同士の交流の場を設けたり、ビオトープ等の自然観察ゾーンの新設などの提案がありまして、また、22ページにありますように、こどもの国の隣接地に新しくオープンするグランピング等による滞在型観光施設ヤマタ鳥取砂丘ステイションとの運営連携についても提案がありました。

◎西村委員長
 次に、戸井家庭支援課長の説明を求めます。

●戸井家庭支援課長
 資料6ページをお願いします。子どもの貧困対策総合支援事業で、補正額は548万8,000円です。こども食堂の立ち上げ件数が当初より増加したことから、子どもの居場所づくり事業補助金を増額補正するものです。この補助金は、市町村がこども食堂を支援する場合に、県が市町村に補助するというものでして、このたび、鳥取市3か所、倉吉市1か所で新規開設が予定されていることから、立ち上げ経費と運営経費を増額するものです。立ち上げ経費で4か所分、運営経費で3か所分となっています。
 資料飛びまして、15ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。1つ目が米子児童相談所事務所改修工事費、2つ目が米子児童相談所体育館空調設備整備事業費です。6月補正でお認めいただきました米子児童相談所のトイレ等のバリアフリー改修工事の工期が今年の11月から来年の5月までですが、これに事務所の工事と体育館の空調工事も併せて実施するということで、繰越しをお願いするものです。
 資料16ページをお願いします。債務負担行為の追加分です。上の3つが当課関係です。婦人相談所一時保護所費、一時保護所費、喜多原学園管理運営費です。一時保護所費は、今回は中央児相の関係です。いずれも給食調理業務委託の複数年契約に伴う債務負担行為です。

◎西村委員長
 次に、松本子ども発達支援課長の説明を求めます。

●松本子ども発達支援課長
 7ページをお願いします。新規としまして、皆成学園敷地内法面復旧工事、850万円の補正予算を要求しています。
 内容としましては、台風第7号による大雨の影響により、令和4年度に実施した土砂崩れによるのり面の復旧工事箇所と同一箇所の一部が崩れました。その一部について、復旧工事を実施するものです。
 続きまして、8ページを御覧ください。新規事業としまして、総合療育センター加圧給水ポンプ更新工事です。補正予算としまして100万5,000円を要求しています。
 内容としましては、加圧給水ポンプの更新工事の、今年度は設計を行うように考えています。改めて、来年度当初予算で工事の要求をすることとしています。
 続きまして、16ページをお願いします。債務負担行為としまして、一番下、皆成学園費ですけれども、こちらも給食調理業務委託の債務負担行為を設定しようとするものです。
 17ページが債務負担行為の変更分としまして、総合療育センター費です。こちらにおきまして、給食調理業務委託、医療用画像情報システムサーバー及び参照用ビューワ総合保守業務委託、換気衛生設備保守点検業務委託の変更について、新たに債務負担行為を設定しようとするものです。

◎西村委員長
 次に、藤田総合教育推進課長の説明を求めます。

●藤田総合教育推進課長
 資料9ページをお願いします。私立学校教育振興補助金として7,159万1,000円をお願いしています。私立学校の教育条件の維持、保護者の教育負担の軽減を図り、各校の特色ある取組を支援するため、運営費の一部を助成するもので、補助額は学校規模に応じて生徒単価に生徒数を乗じて算定していますが、このたびは、基準日となる5月1日現在の私立高等学校及び中学校の生徒数が当初予算時の想定を上回ったことに伴いまして増額をお願いするものです。
 (2)番は、ICT教育環境の整備推進など、各校の取組に係る国庫補助単価の増によりまして増額をお願いするものです。
 続いて、23ページをお願いします。議案第31号、公立大学法人公立鳥取環境大学第3期中期目標の制定についてです。設立団体が6年ごとに定める中期目標について、議会の議決を求めるものです。
 第3期中期目標全体を通じて、(1)グリーン人材の育成やSDGs、カーボンニュートラルの推進など、環境をテーマにした大学の強みの明確化、(2)18歳人口の急減、高齢化や技術革新など変化し続ける社会への的確な対応、(3)鳥取の未来への貢献の3点に留意して取組を進めてまいります。
 中期目標のポイントですが、大学教育の質の向上の柱では、SDGs、カーボンニュートラルの達成に向け、環境に関する高い知識や専門技術を有し、持続可能な社会の実現に資するグリーン人材やデジタル人材の育成に取り組むこと、就職支援では、入学から卒業まで一貫した就職等支援の体制を強化し、産業界と連携して県内定着に向けた就職支援の充実を図ること、24ページですが、研究に関しては、産学官民と連携し、環境保全や地域社会に根づいた研究で、地域の課題解決、発展に貢献すること、社会貢献や地域貢献に関する目標では、県民の学び直しや専門人材育成のニーズに対応した学びの提供、グローバル化に対応する留学機会の提供や海外の大学等との連携、英語力の向上などに取り組みます。
 (2)業務運営の改善及び効率化の柱では、組織の活性化を図るため、多様な人材の確保、育成、登用を行い、全ての人材が活躍できる環境を整備します。
 (3)安定的な経営確保に当たりましては、県内外から志願者を安定的に確保し、入学定員を充足させるほか、財務基盤の強化を図ってまいります。
 そのほか、(4)業務運営に関する重要事項としましては、環境をテーマとした大学として、大学キャンパスの環境負荷の軽減、カーボンニュートラルの実現に向けた教育、研究、地域連携で地域に貢献することを盛り込んでいます。
 (3)の主な数値目標は、県内就職率30%以上、競争的外部資金の獲得、学生の英語能力向上、県内入学率を30%以上に高めることなどで、全ての数値目標は25ページのとおりです。
 続いて、26ページをお願いします。報告第3号、公立大学法人公立鳥取環境大学の業務の実績に関する評価についてです。地方独立行政法人法の規定に基づきまして、公立鳥取環境大学の令和4年度における業務の実績に関する評価の報告がございましたので、これを本議会に報告するものです。
 ここでおわび申し上げます。太字で2としております小見出しについて、「令和4年度における業務の実績」とすべきところを「令和元年度における業務の実績」と誤って記載しています。大変失礼しました。「令和4年度」に訂正します。
 続けて報告をします。令和4年度における業務の実績に関する評価概要は、全体評価は5段階のうち上から2番目に当たるAで、評価のポイントとしては、情報分野において、全ての学生の情報基礎力を育み、データサイエンス教育の推進環境を整えたこと、県内外の高等学校への積極的な情報提供の取組が志願者の確保にもつながり、安定的な経営確保に努めていること、競争的外部資金の申請数及び採択率ともに目標値を達成したこと、県内就職率については依然厳しい状況にあるものの、令和4年度の県内就職率は前年度よりも5ポイント上昇し、就職支援センターを中心とした低年時からのキャリア教育の取組成果が評価されたものです。
 今後、取り組むべき主な課題として、県内企業とも一層積極的に関わりながら、県内就職率の向上に努めること、さらなる研究活動の充実、大学の教育資源を活用し、社会人の学び直し、リカレント教育の導入を幅広く検討することなどが提起されています。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんでしょうか。

○福田委員
 5ページ、駐車場の関係です。県庁の駐車場に早速にデザインされていて、分かりやすくていいなと思いました。県庁とか役所に来られる対象者はゼロとは言いませんけれども、年間通してそんなに多いわけではないと思うのですが、やはり書いてあるように民間の施設に促進を図っていくことが大事だと思うのです。スーパーとかドラッグストアだとか頻繁に利用される駐車場にこれを展開していくことが大事だと思うのですけれども、今の時点で、民間への具体的な広がりはどんな感じになっていますか。

●遠藤子育て王国課長
 具体にはまだ設置はなっていないのですけれども、設置しようと考えているという御意見は2つぐらい聞いております。呼びかけとしましては、子育て応援パスポートの協賛事業なども通しまして、7月末に通知で依頼しておりますので、これからこの補助金が認められましたら、一緒に啓発していきたいと思っています。

○福田委員
 ありがとうございました。例えば、銀行のATMだとかコンビニだとかスーパーだとか、ある程度絞って、課長からも待つようなことではなくて、積極的にこれをお願いに上がられるべきだと思いますので、しっかり頑張っていただきますようお願いします。

●遠藤子育て王国課長
 はい、ありがとうございます。

◎西村委員長
 ほかにございますでしょうか。

○島谷委員
 今の駐車場の関係ですけれども、障がい者の駐車場などに止めるのに許可証みたいなのがありますよね。障がい者の許可証みたいなものを持っていて、障がい者を乗せていなくて、自分たちだけで使っているという、本当にマナーの悪い方もおられるのです。子育て応援駐車場は利用者の申請、登録は不要となっているのだけれども、ここに車を置いたときに、何だ、子育てではないのではないのとか、特に妊婦さんなどの場合は目立たなかったりいろいろあるので、そこで心理的に置いてもいいのだろうかとか、そう思われる可能性もある。
 何らかの申請は必要ではないかなと私は思うのです。堂々と置けるよという、周りのみんなが置きなさい、置きなさいという人ばかりだったらいいのだけれども、批判的な方もおられるので、そういう心理的負担がないことができたらいいなと思うのですが、どう考えますか。

●遠藤子育て王国課長
 ハートフル駐車場と同じようにということもあったのですけれども、今回は地域社会の子育てを応援するメッセージということも打ち出したいなと思いまして、機運醸成と思っています。ですので、妊娠初期の方など、つわりとかで本当はしんどいのに周囲からそう見えないとか、そういう方もあると思うのですけれども、そういう面も含めまして、啓発するときに呼びかけとして、温かい気持ちで譲ってあげてくださいと言っていきたいと考えています。

○島谷委員
 今、課長が言われたように、地域でのそういう機運の醸成をしっかりとしないと、本当にせっかくつくったものが無駄になってしまうので、そこはしっかりとしていただきたいと思います。これは希望です。
 それともう1点。6ページの子どもの貧困対策総合支援事業の中で、立ち上げ経費が4件、運営経費3件という、この相差はなぜなのかを教えてください。

●戸井家庭支援課長
 今回立ち上げするのは鳥取市で3か所、倉吉市1か所ですけれども、倉吉市は、運営経費は支援していないのです。運営経費を支援しているのは、全県でも鳥取市と智頭町、八頭町と西部の南部町しかしていません。それ以外の市町村は自力でやってもらっているということです。

○島谷委員
 ということは、県内においてもそういう温度差があるということなので、やはりそうやって一生懸命子どもたちの貧困を何とかしようという方々に対して、これは市町村の話だからどうにもという話になるかもしれないけれども、やはり県としてもそういうことの働きかけなり、一緒になってやろうよということをやればいいと思うのですが、どうでしょうか。

●戸井家庭支援課長
 市町村によってそれぞれ考えがあって、善意によるものでやっているのを行政が関わると、という考えを持っているところもありますけれども、県としても、今、島谷委員が言われたように、行政の支援が必要なところはやはり支援していくことが必要だと思っていますので、機会を見つけて、また市町村にも働きかけをしていきたいと思います。

○島谷委員
 今、課長が言われたように、市町村によって考え方が違うという話と、善意でやっているから行政がというのは、それはそういう支援が必要と思っているところがあれば、それは申請主義といったら悪いのだけれども、うちは要らないよというのだったらそれはいいが、やはりそういう可能性というか、そういう支援ができる体制というのは、僕はつくっていくべきだと思うので、先ほど申し上げたように、働きかけなり、そういうことはやってほしいと思っています。よろしくお願いします。

○市谷委員
 4ページのシン・子育て王国男性育児休業取得応援事業です。4番目の男性が育休を取っている間の代替職員の確保だとか、それから業務応援される方に手当が出るというのはいいと思うのですけれども、とっとり子育てプレミアムパートナーへの登録が前提になっていて、こんなことをしたら使いにくいと思うのです。登録なしでも使えるとして、取組を広げていくべきだと思うのですけれども、何で登録を前提にしてしまうのか。それから、登録するのにどれぐらいのハードルというか手間暇があるのかを教えていただけないでしょうか。

●遠藤子育て王国課長
 プレミアムパートナーですけれども、説明しましたように、7月から開始をしまして、今17団体、企業に登録いただいています。
 手間暇というところについては、申請いただいて、企業については、条件としまして、イクボス・ファミボス宣言、または家庭教育推進協力企業、またはくるみん認定されているところが、従業員の子育てを応援しているというだけの条件にしておりまして、何か従業員に対して子育て応援の制度を持っていらっしゃったら、あと何か呼びかけをしているとかでも、それは登録をしています。
 このプレミアムパートナーの登録も進めたいという気持ちがありまして、従業員を応援するという企業にとって、ハードルはそんなに高いと思っておりませんので、一緒に進めていきたいと思っています。

○市谷委員
 この制度を使って応援しようということなので、何か登録ありき、前提ではなくて、この制度を使いたいところは男性の育休を促進しようという意思を持っているということなので、自動的に登録していくという逆のパターンでやったほうがいいと思うのですけれども、どうでしょうか。

●遠藤子育て王国課長
 並行してやるのもできるかなと思いますので、御意見を参考にして、進め方を考えたいと思います。

◎西村委員長
 では、ほかにございますか。

○前田委員
 同じく、この4ページの件です。令和7年の県内企業の目標取得率を85%ということで、かなり高い目標だと思います。この主な事業の中の4番目の奨励金なのですけれども、予算額が300万円になっているのですが、この85%という目標を掲げたときに、この300万円は何社程度もくろんでいらっしゃるのか。目標に対し予算が少ない感じがするのです。この予算額の考え方について伺いたいと思います。次に、21ページのこどもの国の関係です。審査結果で委員さんから、あまりお褒めではない御意見がるる書かれていたと感じました。適にはなっているのですけれども、どういったところをポイントにこの委員さんの評価があまり高くなかったのか。この点について、2点お伺いします。

●遠藤子育て王国課長
 まず、4ページの予算のことです。見込みとしましては、予算は、代替人員の確保と業務応援手当を含めて30社程度を見込んでいます。今、当課で額は少ないのですけれども奨励金を持っておりまして、それの申請が4年度で14社ぐらいだったので、そこも踏まえました。目標は30社ぐらいですけれども、もちろんたくさん手を挙げていただければ、また今後予算の増額などもお願いしたいと思います。
 こどもの国についてです。評価については、皆さん、ずっと継続して持っていただいている観光事業団さんですので、さらに頑張ってほしいという気持ちのコメントが多かったです。ですが、適ですけれども、普通というのが点数の基準になっておりまして、これまでよく頑張って楽しい施設になっているという御意見もありながら、ただ、普通が基準になりますので、高い点ではないのですけれども、だから、適しないということではないというようなコメントも添えられました。さらに頑張ってほしいという気持ちを込めて、今は普通だけれども、もっと頑張ってという評価でした。

○前田委員
 4ページです。30社程度と伺ったのですが、4の(1)のところに1社当たり144万円という上限が書いてありまして、単純にこれに30を掛けると軽く4,000万円ぐらいになってしまうと思うのです。この300万円の意味合いがよく分からなかったのでもう一つお伺いしたいと思います。あと、こどもの国については、ヤマタホームさんがグランピングで入ってこられるということですし、これは要望になりますけれども、もっともっとPRといいますか、宣伝といいますか、力を入れていただいて、いいことをやっていらっしゃると思いますが、まだまだそれが県民の皆さんだとか鳥取砂丘を訪れた方に周知といいますか、PRが弱いのではないかなと個人的には感じていますので、その辺を要望しておきたいと思います。

●遠藤子育て王国課長
 奨励金ですけれども、上限として1社当たり144万円とありますが、1か月以上取られた方ということで1か月12万円からということにしております。長い期間取っていただければ、もちろん十分育児に手がかけられますし、長い期間取ってほしいのですけれども、なかなかそこは難しい企業もあるかもしれませんので、短い会社もあるかもしれないということもありまして、たくさん手を挙げていただければとは思いますので。

○前田委員
 ということは、これは一応、300万円を申請額が上回っていけば、また補正で増額ということにしていただけるのでしょうか。

●遠藤子育て王国課長
 お願いします。

○広谷委員
 こどもの国の指定管理の件です。前田委員と重なる部分もあるのかも分からないけれども、1者応募ということで反対するというわけでもないのですが、政調政審のときにもいろいろ議論があったところですし、今回の議会で多くの指定管理の議案が出ているわけです。その中で、21ページの委員からの主な評価という中で、下段のほうで何かかなり厳しい意味合いの文章がある。例えば、下のほうで、「まず、取り組んでみて、評価が良ければ継続、不評であれば中止など、5年前のアンケートの結果で中止したきりではなく」というようなものがある。5年前のアンケートとはどういうアンケートがあって、具体的にどういうことが中止にされたのか。
 それと、ここだけの、この議案のことだけではないのだけれども、委員の評価点というのは、合格点というか最低限いくらないといけないというような、やはりそういう、ほかの指定管理の議案も併せて統一的なことをやらなければいけないのではないかと思うのです。例えば、今回のは140点満点で79点だと。半数の点以上だけれども、そういう点数の評価点というか、基準の点数のつけ方というか、何点だったらいいのか悪いのかというのが全く分からないし、これからのことだと思うのだが、その辺りも含めて検討しなければいけないと思う。まずは委員からの評価の件、具体的な何かあったのか、その辺りが分かれば教えてください。

●遠藤子育て王国課長
 5年前のアンケートというのが、多分行事の取組、イベントの取組だったと思うのですけれども、5年前に取ったアンケートで評価が悪かったからということで、それで中止、それ以降取り組んでいませんということがプレゼンのときに委員とのやり取りで……。

○広谷委員
 事業を中止したということか。

●遠藤子育て王国課長
 そうですね、はい。ですけれども、それ以降は、また他施設とかの取組を参考にして、もっと意欲的に、5年前に駄目だったからというだけではなくて、またチャレンジをして、そのときにまた評価を受けて継続するか、このイベントはいけなかったからここでまたやめようということにするかというのをもっとチャレンジ精神を持ってやってほしいというコメントをいただきました。

○広谷委員
 少し確認だけれども、この選定委員は、5年前とは全くメンバーの顔ぶれは違うのですか。この5年前のアンケートの件は、資料を見ながら検討をする中で、アンケートの結果を選定委員に出されて、それを基にしてやり取りがあったということなのですか。その辺りはどうなのですか。

●遠藤子育て王国課長
 委員は替わっておられますが、やり取りの中での話でした。5年前に同じ委員がおられたというわけではなくて、プレゼンの説明の中でのやり取りでした。すみません、少し説明が足りず、分かりにくかったかもしれません。

○広谷委員
 もういいです。

●中西子ども家庭部長
 審査の点数のことですけれども、ここに限らず、全ての指定管理の関係で、総務部もいろいろ検討されておりまして、現状としては、5段階中の2が普通になっているのです。5がすごく評価、1が評価できないで、2が普通。

○広谷委員
 そうすると、2で合格か。

●中西子ども家庭部長
 標準的な提案である場合は、40%前後の点数になることもあるとまとめられております。ただし、審査員の1人でも評価できないという項目があれば、それは候補者となることができない仕組みにはなっています。
 あと、今回の結果を見て、1者だけだったというところも多々あったので、いろいろと民間有識者の意見等も伺って、検討していきたいと伺っています。

◎西村委員長
 それでは、午前の部は終了しまして、再開は1時でいいですか。(「1時でいい」と呼ぶ者あり)では、1時から再開をします。

午後0時07分 休憩
午後1時00分 再開

◎西村委員長
 再開します。
 付議案の執行部の説明についての質疑はほかにございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、請願・陳情の予備調査を行います。
 今回の予備調査は新規分の陳情1件についてであります。
 初めに、担当課長から現状と県の取組状況について聞き取りを行った上で、陳情者の願意の聞き取りや現地調査を行うかどうか検討したいと思いますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、陳情5年子ども家庭第24号、私学助成に関する意見書の提出について行います。
 本件の陳情事項は、鳥取県議会から政府及び国会に対し、私立中学高等学校教育の重要性に鑑み、教育基本法第8条の私立学校教育の振興を名実ともに確立するため、私学助成に係る国庫補助制度を堅持し、一層の充実を図ることを求める意見書を提出することであります。
 それでは、担当課長に説明を求めます。

●藤田総合教育推進課長
 文書表、資料の3ページをお願いします。現状と県の取組状況について御説明します。
 3ページ、1は、学校に対する支援ですが、県は私立中学校、高等学校の運営費の一部を助成するほか、校舎の改修など施設整備に係る経費、ICT教育推進に係る経費などの一部を助成しています。教育振興補助金は、経常的な運営経費に対する助成ですが、県が助成した額の一部に国庫補助金が充当されます。国の予算の範囲内で配分されるため、国費割合はおおむね15%程度で推移しています。施設整備費については、国補助がございますのは耐震改修とコロナ禍で臨時的に措置された空調設備など環境改善事業で、ニーズの多い老朽化に伴う大規模修繕事業などは単県で支援をしています。ICT教育のための環境整備については、国事業に対して上乗せ補助を行うとともに、国事業の下限額に満たない500万円未満の事業については県単独で支援をしています。
 続いて、4ページです。2は、生徒、保護者への支援です。家庭の状況にかかわらず、全ての中学生、高校生が安心して勉学に打ち込める環境をつくるため、就学支援金及び総合支援金を支給しています。国は、私立高等学校の年収約910万円未満の世帯の生徒に就学支援金を支給しています。支給額は2段階で、年収590万円を境に月額3万3,000円か9,900円と差が大きくなっています。県は、低所得世帯の負担軽減、そして年収約590万円を境に生じる支援金額の差をなだらかにするために、県独自で国の就学支援金制度に上乗せの支援を行っています。また、私立中学校生徒へは、国の支援制度はないため、県独自で私立高等学校への支援制度と同様に、私立中学校生徒への支援金を支給しています。
 国に対しては、県及び全国知事会におきまして、義務教育段階にある私立中学校の生徒への支援や年収区分を境に逆転現象が生じる世帯への支援など、さらなる支援の充実について要望を行っているところです。

◎西村委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんでしょうか。

○市谷委員
 いろいろかかる経費について予算の項目が起こしてあったのですけれども、教育振興補助金の関係で国費が大体14%ぐらいということで、これは県費で出しているのがトータルで15億8,000万円ぐらいになるのかなと思うのです。加えて、それぞれ施設整備費、それからICT教育、それから就学支援金の県が独自に上乗せ支援をしている分、それから私立中学校の就学支援金は国の制度がないので県が独自に支援していると。施設整備費以降のこの4つは、いいことだと思うのですけれども、結局県費をどれぐらいかけているか、独自に出している分が幾らになるかをそれぞれ教えていただけないでしょうか。

●藤田総合教育推進課長
 令和4年、5年度……(発言する者あり)予算の状況について、県費がどの程度かかっているかについては後にまた資料を出させていただくということでよろしいでしょうか。

○市谷委員
 分かりました。

◎西村委員長
 ほかに質疑ございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、委員のほうで陳情者からの願意の聞き取り、あるいは現地調査の必要性について御意見を伺いたいと思います。

○市谷委員
 こういうふうに県も示していただいているのですけれども、今、異次元の少子化対策とかなんとか国は言うのですが、実際には国が負担している割合が少なかったり、制度がないものもあったりということで、県がかなり独自にいろいろ支援して何とか子どもたちの学ぶ環境を支えてくれているという状況があるのです。子どもの貧困ということも言われている中で、実際に子どもたちや私立学校が今、どういう状況で、支援が必要な状況にあるかということをこの陳情者ですね、私立学校協会からお話を伺いたいと思います。

◎西村委員長
 今、陳情者の願意を聞き取るべきという御意見がありましたが、ほかに御意見のある方はいらっしゃいますでしょうか。

○内田(博)委員
 必要ありません。

◎西村委員長
 必要なしという御意見もございます。
 それでは、意見が分かれているようですので、多数決で決定したいと思います。
 聞き取り、現地調査を行うことに賛成の方は挙手をお願いします。(賛成者挙手)
 挙手が少数ですので、本件につきましては聞き取り及び現地調査は行わないこととします。
 では、子ども家庭部の報告事項に移ります。
 質疑につきましては、説明終了後に行っていただきます。
 報告3、中部総合事務所県民福祉局における個人情報の漏えいについて、小谷中部総合事務所県民福祉局長の説明を求めます。

●小谷中部総合事務所県民福祉局長
 資料の2ページをお開きください。中部総合事務所県民福祉局における個人情報の漏えいについて御報告をします。
 事案の概要は郵便物を本人でない方に手交したということでして、漏えいした個人情報は、この資料の中ではAさんのということになりますけれども、本人の氏名及び住所、そして本人の子の氏名及び生年月日です。
 経緯としましては、事情により当局の地域福祉課で個別対応を行っている方がおりまして、個別対応の内容は郵便物を県の担当者が一旦受領をして、県の担当者からまた本人に直接手交をするという取扱いをしていたものです。9月13日に、本来、Aさんに手交すべきAさんの郵便物をBさんに手渡したというものでして、9月14日にBさんから報告がありまして、情報漏えいを確認したものです。
 原因は、郵便物の宛名をきちんと確認をしていなかったということの根本的な部分がありますけれども、また、郵便物を仕分ける際にダブルチェックをしていなかったということです。
 Aさん、Bさん両氏には経緯を説明して、謝罪をしています。
 再発防止のため、個人情報の適正な取扱いについて、注意喚起というよりも、個々の職員が個人情報を扱っているという認識を持って、漏えいの可能性を排除する高い意識を持って行動しなさいということで指導をしています。あわせまして、郵便物は複数の職員でチェックを行って、さらにそれぞれ個人ごとにまとめるということをした上で手交するという形にしたいと思っています。同様の事案が起きないように、個人情報の適切な管理に努めてまいりたいと思っています。このたびは申し訳ありませんでした。

◎西村委員長
 報告4、米子市内の保育園におけるハラスメントへの対応について、安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長の説明を求めます。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 資料の3ページをお開きください。米子市内の保育園です。ズー・フォニックス・アカデミー米子インターナショナルプリスクール、これは届出保育施設でして、民間の事業者、株式会社ウェブリカ・ディー・エーという会社が運営をしているところです。
 6月14日に実施しました定期監査、これは定期監査の形をしていますが、こういったおそれがあるという情報、話を聞きましたので、まず、今年度の優先して入るべきところということで入ったという意味合いです。その際に、2番にありますとおり、園を設置した法人の役職員のうち1名の方が、園の職員に対していわゆる性的な言動を行ったことを確認することができました。これについては、こちらに書いてございますとおり、適切な保育の実施の確保に影響が懸念されるという内容ですので、私どもとしましては、園において同様な行為あるいは類似のハラスメントが発生しないように、役職員への徹底を図ること、そしてその対応策を講じることについて、児童福祉法の規定に基づき、9月4日に文書による改善指導を行ったところです。
 なお、2の参考にありますとおり、同園については、別の事案でも事実を確認して、文書指導を行ったという経緯もあるところです。
 翌日、9月5日に、3番にございますとおり、園からは、今後のセクシュアルハラスメントを絶対しないこと、あるいは類似のハラスメント行為も同様にしないということの徹底、そして被害がもし仮に発生した場合の外部相談窓口を設置するという対応策の報告を書面にて受け付けているところです。
 県としましては、4番に記載のとおり、この対応策がきちんと実効性のあるものかどうか、継続的に現地調査を行うとともに、指導を行ってまいりたいと思います。仮に改善が確認できない場合は、児童福祉法の規定に基づく改善勧告、また、それに従わない場合は、社会福祉審議会の御意見を聴きまして、事業の停止ですとか施設の閉鎖を命ずること、そういったことも視野に入れながら対応してまいりたいと思います。また、県内の保育施設、あるいは子ども関係施設の定期監査、現地指導をちょうど進めている時期ですので、その際に改めてハラスメント等が発生しない周知啓発を行ってまいりますし、既に行っているところです。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんでしょうか。

○市谷委員
 2ページ目の中部総合事務所の県民福祉局の個人情報漏えいです。よく分からないのですけれども、県の担当者が一旦受領した上で手渡しし、そこで間違いが起きたということなのですが、なぜ手渡しなのかよく分からないのです。どういう状況でこれが起きたのかもう少し説明をしていただけないかなと思います。
 もう一つ、3ページ目のハラスメントです。やらないようにということを徹底するということなのでしょうけれども、されたほうはもう一緒に働きたくないという感じかなと思うのですが、その加害の職員への対応はどうなっているのですか。

●小谷中部総合事務所県民福祉局長
 個別の事情までは少し控えさせていただきたいと思うのですけれども、地域福祉課で特別に対応している方がいらっしゃって、今回のものは役所から預かったものを一旦、事務所に持って帰った。それを今度は担当者が御本人さんに直接お渡しをするというところで、ここに置いてあるものを全部きちんと1点1点確認せずに、Aさんのものが入っているのに気づかずにBさんのところに全て持っていってしまったと。単純にもう本当にそれだけのミスでして、きちんと1通1通を確認することを怠っていたということで発生したものです。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 市谷委員から御指摘のありました点です。一番下に参考で法令上の規定を書かせていただいていますが、本来、セクシュアルハラスメントの関係は鳥取労働局が各法人に指導しているところですので、私どもとしては鳥取労働局に既に情報提供を行いまして、労働局での対応もお願いしているところです。
 反面、保育施設の中でということもありまして、児童福祉法の規定で私どもも、先ほど説明したとおり、指摘をしています。ですので、この徹底という言葉が信用できない可能性がという趣旨かと思いますが、立入調査を行う、あるいは職員の方に引き続き個別の面談等を私どもが行って、そういったことが継続して行われていないかを確認していきたいと考えています。

○市谷委員
 今のセクハラの関係です。ぜひ県でも徹底してやっていただきたいと思います。特に保育現場ということですので、その保育士職員の方の働く環境といいますか、この状況で、そのような気持ちのまま子どもたちに接していくというのは本当につらいことだし、その加害役職員の人が現場に出ているかどうか分かりませんけれども、もしかしたらその人が子どもに対しても何かするのではないかと思うほど、もう本当に許されないことだなと思います。県のできる限りの対応で監視といいますか、ぜひしていただきたいと思います。

◎西村委員長
 安田副局長、何かございませんか。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 市谷委員から再度の御質問、あるいは御指摘がございました。おっしゃるとおりでして、私どももこういった行為が保育の現場に影響し、そして子どもたちに影響することを一番懸念しているところです。そういった中で、この当該者が子どもに対して何かしているということはないことを、そこはきちんと確認をしています。これは本人のみならず、いろいろな情報の聞き取りを行ってというところです。ただ、保護者の方はやはりそういった今おっしゃった御懸念をされておりますので、保護者の方の御懸念を聞きながら、保護者の方とも連携しつつ、こういったことが二度と起こらないように県としてもきちんと指導してまいりたいと思います。

◎西村委員長
 ほかにございませんでしょうか。よろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 すみません、私から2点。
 先ほど市谷委員の質疑に関連しまして、まず、個人情報の漏えいについてです。ダブルチェックがない同様のミスというのがほかでもあって、これは中部総合事務所だけではなく、全庁的にファックスの誤送信であるとか、本当に単純なミスで、ダブルチェックをしていませんでしたと大体同じ決まり文句でこういう情報漏えいが起こっているのですけれども、これはもちろん局長もお分かりだと思いますが、本当に防ぐつもりがあるのか。個人情報を扱う仕事というのは、役所であればどこでもあるわけで、本当に個人情報を漏えいしないというつもりで業務に当たっているのか。そしてその責任者の方々はそれを防止する策を本当に考えて、実行しておられるのか。毎回同じような案件を聞きますと全然伝わってこないです。それについてぜひそこら辺りの御意思といいますか、今後の防止策についてもお伺いしたいのが1点。
 米子市内の保育園におけるハラスメントの対応です。実はこれは会派民主の会派要望で出させていただいた件でもありまして、10年以上前からこうしたハラスメントが起こっていたということをお聞きしておりまして、知事要望をして、こういった形で今、西部総合事務所で当たっていただいているのですけれども、もうハラスメント、セクハラもパワハラも、これは許されることではありません。まずは本当に子どもさんへの懸念もまだまだされるところでもありますし、徹底的に調査をしていただきまして、ぜひこの件については毅然とした対応で、もう必ず防止、再発しないと、そしてこの保育園が業務を続け、保育を健全に行えるのかどうかというところまできちんと監査、監督していただいて、対応していただきたいと私からもお願いしておきたいのですが、いかがでしょうか。お願いします。

●小谷中部総合事務所県民福祉局長
 まず、個人情報の漏えいの関係です。個人情報の漏えいというのはいろいろな所属で何度も発生をしているという部分は、確かにおっしゃるとおりですけれども、ただ、申し訳ありませんが、職員がそのようにおろそかに考えているといったことはないと思っています。それぞれ個人情報の漏えい防止というものは、義務であるということをきちんと認識して、働いていると思っています。ただ、一方で、確かに思い込みがあって、チェックをせずに、し忘れてというか、持っていってしまったといったところは、本当に単純なミスですけれども、それを繰り返さないようにもしていきたいと思っています。
 県庁全体で私でできるというところはないですけれども、実は昨日、所内の会議がありまして、各所局長にこの事案を説明させていただいた上で、強く指導をしてくれということも話をしました。局内ではなく、事務所全体で発生の予防をしていきたいと思っておりますし、今回の案件に限ってはダブルチェックをして、きちんと宛先を確認する、それを実際に持っていく方のそれぞれに束にして、誰々さん宛てのものですよというのを整理した上で持っていくというところまできちんとやろうという話をしましたので、二度と起こさないようにできると思っています。

●安田西部総合事務所県民福祉局副局長兼共生社会推進課長
 西村委員長からのお話がございました。私どもとしましても、先ほど来申しておりますとおり、セクシュアルハラスメントをはじめとするハラスメント行為が保育の現場で起こること、それによって園の職員さんが心等を痛めて、保育の業務に専念できない、あるいは休んでしまうということは、保育の実施の確保への影響の大きな懸念だということは当然です。私どもとしましては、先ほど来、今回確認できない場合、さらなる勧告、あるいは事業の停止、閉鎖も視野に入れてということを報告しましたとおり、御指摘のあったとおり、毅然とした対応を進めていくというのは当然のことと思っておりますので、引き続き、当該園については、先ほどから申しておりますとおり、継続した現地調査、指導は責任を持って行っていきます。

◎西村委員長
 ありがとうございました。
 個人情報漏えいについては、人間はミスをするものだという認識で業務に当たっていただければと思います。私もよく間違いをします。ですので、間違いをするという前提の下に業務に当たっていただいたらいいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
 ハラスメントについては、責任を持って、また今後とも対処していただきますようによろしくお願いします。
 それでは、その他ですが、子ども家庭部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、以上をもちまして子ども家庭部を終わります。
 では、執行部の入替えを行いますので、暫時休憩といたします。

午後1時26分 休憩
午後1時29分 再開

◎西村委員長
 再開します。
 引き続き、生活環境部に係る付議案の予備調査を行います。
 執行部の説明は、要領よく簡潔に、マイクを近づけてお願いします。
 質疑については、説明終了後に一括してお願いします。
 なお、報告第7号、長期継続契約の締結状況については、議案説明資料のとおりであり、説明は省略します。
 まず、若松生活環境部長に総括説明を求めます。

●若松生活環境部長
 生活環境部議案説明資料を御覧いただきたいと思います。はぐっていただきまして、2ページ目です。生活環境部から9月議会に提案しますのは予算案のほかに、その中ほどの表、条例改正4件並びに指定管理者の指定3件の議案を提案しています。
 予算案の主な内訳ですが、3ページを御覧いただきたいと思います。当部からは2事業、そこに掲載してあるとおりで、合わせまして9,500万円の補正をお願いしておるものです。一つは自然公園災害復旧事業、また、もう一つは鳥取県被災者住宅再建支援基金積立事業に係るものです。詳細については担当課長より説明申し上げます。よろしくお願いします。

◎西村委員長
 続いて、関係課長から説明を求めます。
 まず、中尾自然共生課長の説明を求めます。

●中尾自然共生課長
 4ページをお願いします。自然公園災害復旧事業で、7,500万円の補正をお願いするものです。8月15日の台風第7号により、鳥取市国府町の雨滝では上流からの土石の流失による県管理の自然歩道やあずまやの損壊、また、鳥取市鹿野町の鷲峰山登山道では大水による歩道の流失等があったことから、施設の復旧を行うものです。具体的には、雨滝は入り口近くの木橋の右岸取付け部の流失、また、橋本体の取付け部の損傷、橋を渡った先の急傾斜の土石の流入や基礎部の洗掘、また、その先の雨滝に至る歩道の路側擁壁や路帯の流失がありました。また、鷲峰山登山道では、谷水がオーバーフローして、水道が変わり、歩道に越流したことによる歩道や木橋の流失、土砂の堆積が複数箇所あり、この両被災箇所の早期の復旧を図るものです。
 これとあわせまして、12ページをお願いします。繰越明許費に係る調書です。本災害復旧事業の執行に当たっては繰越しをお願いするものです。測量設計後に復旧工事を連続して行いますけれども、積雪期を挟むこと、また、関係機関等の協議、調整に時間を要するほか、雨滝においては河川の河床整備を先行させてからの歩道の復旧が必要なこと、また、両箇所とも設計完了後の工事の標準工期が年度をまたぐことから年度内完了が困難と見込まれますので、事業の繰越しを併せてお願いするものです。
 次に、21ページをお願いします。公の施設の指定管理者の指定(鳥取県立氷ノ山自然ふれあい館)についてです。
 22ページ、23ページで選定の経緯を記載しております。公募により募集しました結果、応募者は一般財団法人鳥取県観光事業団の1者であり、指定期間は令和6年4月1日から令和11年3月31日までの5年間です。
 指定管理料の額は、債務負担行為額2億2,192万5,000円の上限に対しまして、2億2,150万円の提示がございました。
 申請内容については、8月22日に審査委員会を開催し、御審議をいただきました。審査結果としましては、選定理由欄にありますとおり、近隣の町営施設である高原の宿氷太くん、そして氷ノ山キャンプ場等の指定管理者となる民間事業者と戦略的パートナーシップ契約を結び、協働しての自然体験プログラムと宿泊のセットプラン、そして地元舂米地区と共に行う棚田の農業体験、若桜宿と連携した教育旅行のモデルプラン等の造成、そして営業活動など、地域との連携強化が示され、評価ができる、また、PRに力を入れ、一層の工夫は必要であるけれども、その効果が上がれば集客数がアップできる、また、財政基盤が安定しているなどの理由で指定管理候補者として適当と認めるとの結果でございました。これを踏まえまして、地方自治法の規定により、鳥取県立氷ノ山自然ふれあい館の効率的、かつ効果的な管理を行うため、一般財団法人鳥取県観光事業団を指定管理者として指定することについて、本議会に提案をさせていただくものです。

◎西村委員長
 次に、谷口水環境保全課長の説明を求めます。

●谷口水環境保全課長
 26ページをお願いします。議案第26号、公の施設である天神川流域下水道の指定管理者の指定の議決をお願いするものです。指定管理者として公益財団法人鳥取県天神川流域下水道公社を指定しようとするもので、指定の期間は令和6年4月から5年間、選定方法については、一番下に記載していますが、指名指定です。
 次の27ページをお願いします。3のところに記載しておりますけれども、指定管理料の額については、5年間で21億8,700万円余で、債務負担行為額に対しまして0.12%引き下げた額の提案を公社からいただいています。
 なお、今回の指定管理料には燃料、光熱費が含まれておらず、これについては毎年、県で予算措置をした上で指定管理料に加算することになります。
 下の5の(3)のところに審査基準を記載しております。これに照らし合わせて審査された結果は次の28ページの(4)に記載しています。主な審査意見としては、2の効用の最大限の発揮について、365日24時間運転し続ける施設の特性から、運転管理体制が確保され、これまで事故なく運営されている点などを評価いただいています。その下の3の経費等の効率化については、設備機器類の状況を適切に把握し、早期あるいは計画的な修繕に積極的に取り組まれている点などを評価いただいています。
 次の29ページ、30ページには、公社から提出された事業計画の概要を記載しておりますので、後ほど御確認いただければと思います。

◎西村委員長
 次に、田中くらしの安心推進課長の説明を求めます。

●田中くらしの安心推進課長
 13ページをお願いします。鳥取県旅館業法施行条例の一部を改正する条例の議決をお願いするものです。
 1の提出理由ですが、今年6月、旅館業法の一歩が改正されまして、旅館業の営業者がその業を譲渡する場合において、知事の承認を受けたときは、営業者の地位を継承することとされましたので、所要の改正を行うものです。
 2の(1)の概要です。営業者の地位継承の承認手続の中に、これまで法人の合併、分割、個人の相続の手続がありましたけれども、新たに事業譲渡が加わりましたので、その引用する旅館業法の条項を改めるなど所要の規定の整備を行うものです。(2)は、この手続について、1件につき7,400円の手数料の徴収を追加するものです。
 施行期日は、6月改正から6か月を超えない範囲内ということになっておりますので、12月頃の予定となっています。

◎西村委員長
 次に、森山まちづくり課長の説明を求めます。

●森山まちづくり課長
 15ページをお願いします。市街化区域と一体的な地域等に係る開発許可等の基準に関する条例の一部改正です。
 1の提出理由ですが、空き家特措法の改正により新設された制度により除却された敷地に自己用住宅を建設できる許可基準を新たに設けるものです。
 参考1を御覧ください。市街化調整区域では、空き家のまま放置されるという課題を解消するため、令和2年の条例改正により、市町村の指導等により除却された特定空家の敷地に自己用住宅を新築できる許可基準を設けています。
 次に、上に戻りまして、2の条例改正の概要です。先ほどの再建築できる除却の許可基準に空き家特措法の改正で新設された空き家の除却をした敷地を加えます。1つ目ですが、管理不全空き家、放置により特定空家になるおそれがある空き家ですが、こちらで市町村から指導を受けた空き家を除却した敷地と、2つ目ですが、災害等を受けて緊急的に市町村が除却した特定空家の敷地になります。
 3の施行期日ですが、こちらに記載のとおり、この条例は空き家特措法の施行日としており、次ページに条例の新旧対照表を添付しています。
 空き家特措法の新規規定や条ずれもございます。参考2にまとめておりますので、後ほど御確認いただきたいと思います。
 続きまして、31ページをお願いします。公の施設の指定管理の指定(鳥取県立布勢総合運動公園(ヤマタスポーツパーク))についてです。
 布勢総合運動公園の指定管理については、評価委員会の審査を受けて、鳥取県スポーツ協会を指定管理候補者に選定しました。
 指定管理の期間ですが、令和6年4月1日から令和11年3月31日までの5年間です。
 選定方法については、一番下に書いていますが、公募によるものです。
 32ページをお願いします。3の指定管理料の額です。約12億7,000万円余でして、債務負担行為額と同額です。
 4の選定理由のところですが、指定管理の募集に当たっては1団体から応募があり、審査・評価委員会において選定いたしています。選定理由としましては、過去4期にわたる指定管理の経験と実績が評価されたということです。
 33ページ以降に、選定基準、選定結果、主な意見等を記載しておりますので、後ほど御確認ください。

◎西村委員長
 次に、前田住宅政策課長の説明を求めます。

●前田住宅政策課長
 5ページをお願いします。鳥取県被災者住宅再建支援基金積立事業で、2,000万円の補正をお願いするものです。
 この事業については、後ほど説明します被災者住宅再建等支援条例に基づきまして、国の被災者生活再建支援制度を補完し、地震等の大規模災害後の被災者の住宅再建への支援を県と市町村で協調して行う事業です。
 補助金の財源とします当該基金の積立目標額については、平成28年、鳥取県中部地震の被害状況を受けまして一部損壊への支援を拡充したことに伴い、現行の20億円では大規模災害時に不足が見込まれるということもありまして、20億円に達する時期に見直し検討するとしていたところです。今年度中に積立額が20億円に達する見込みでして、これに先駆けて令和3年度から県と市町村で協議を進めておりましたが、国の制度拡充ですとか住宅の耐震性の向上を加味しまして、被害想定戸数を見直すといったことなどをしまして、最終的に目標額を23億円とすることで、県、代表市町で構成します支援制度運営協議会で9月1日に了承いただいたところです。現在行っております積立てについては、中部地震の際に基金を取り崩したことを受けまして、20億円に戻すために平成30年度から再開したものでして、令和7年度に終了する予定となっています。その時点での積立額については、運用益を含めますと21億円に達する見込みでして、実質的な追加額は2億円ということになっています。その半分の1億円を県が負担しまして、各市町村には残りの1億円を案分して、令和8年度から2か年で拠出していただくことにしていますが、県については先行して今年度から2,000万円ずつ、令和9年度まで5年をかけて積み立てることにしています。
 続きまして、17ページをお願いします。条例関係です。17ページは、鳥取県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部改正です。
 この条例については、県営住宅の入退去等、管理に関する規定を定めたものですが、その中で、高齢者、障がい者、子育て世帯、DV被害者の優先入居についても定めているものです。このうち、DV被害者の優先入居の対象者のうち、参考の(1)のアに記載しております保護命令の規定を引用していますが、この保護命令の規定を引用しております配偶者暴力防止法第10条の規定がこのたび、参考の(2)ですね、こちらに記載してありますとおり、第10条の接近禁止命令と第10条の2の退去等命令に分離して、内容が拡充されたということもありまして、次のページの18ページの条例第7条第4項第11号アに記載しておりますとおり、対象になる条文を追加するものです。そのほか項ずれとなります箇所の改正も行うことにしています。
 この条例の施行期日については、配偶者暴力防止法の改正が施行される来年4月1日としています。
 続きまして、19ページの鳥取県被災者住宅再建支援条例の一部改正です。
 先ほど予算のところで説明しました被災者住宅再建支援基金積立事業の根拠となる条例ですが、次の20ページに記載しておりますとおり、基金の積立額を20億円から23億円に改正するものです。
 この条例については、公布の日から施行することとしています。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑はございませんでしょうか。

○福田委員
 まず、4ページ、自然公園災害復旧事業です。例えばここに雨滝が出ていますけれども、雨滝というのは、鳥取市にとって、旧国府町にとっては大事な観光資源なのです。これは県が復旧するという役割があるので当然だと思うのですけれども、鳥取市の関与というのはここにはないのでしょうか。

●中尾自然共生課長
 ありがとうございます。
 日本の滝百選にも選ばれている、鳥取市としても重要な観光資源であると思っています。今回の現場ですけれども、雨滝に通ずる本流は実は鳥取市管理の普通河川になっています。加えて、今回被災した橋が通る支流、そちらは橋までは県管理、橋から上流は鳥取市管理と管理者が分かれています。いずれにしても、流れてきた土石の河床整理をしなければ歩道の復旧にはかかれないという大前提がありまして、先般、県と鳥取市でこの雨滝の復旧に係る対策会議を開きまして、その中で、市管理は市が河床整理を行い、県管理は県が河床整理を行いますと。また加えて、複数の工事業者が入るという現場ではございませんので、例えば県が発注した場合に随契を行って、効率的に作業を行うとか、また加えて、発生した土石の一部を歩道の路側の構造物として流用していくとか、そういった連携をするという方向で確認をしています。

○福田委員
 分かりました。
 もう1点いいですか。次のページの5ページ、先ほど最後に説明があった鳥取県被災者住宅再建支援基金積立事業です。基本的なことを教えていただきたいのですが、20億円を小刻みに3億円上げると。これが例えば30億円とか40億円みたいな切りのいい上げ方ではなくて、これを小刻みにされている意味というのはどういう意味があるのでしょうか。

●前田住宅政策課長
 説明の中でここまでの経過を省略させていただいたところもあったのですけれども、この条例の前回の改正が、中部地震を受けて平成29年度に改正しておりまして、その際に一部損壊を対象にしたということで、その当時、大体34億円ぐらい積まなければいけないのではないかなという感じではあったのです。その後、国の被災者生活再建支援制度といったものが拡充されて、県で負担する額が少し減ってきたということもあって、一旦25億円という数字を試算しておりました。最初、今回の市町村との検討の中で25億円という数字で始めましたけれども、その中で、年数もたっている中で、もう少し耐震性も向上しているのではないかということもありましたので、その辺りも加味しまして試算をし直したところで、少し中途半端な数字ではありますけれども、23億円という数字が出たというところです。

●若松生活環境部長
 少し補足しますと、中部地震のときに20億円強を積み立てたのですが、そのときに約半分を取り崩したと。今後、同様の規模の地震が起きたときに、先ほどの一部損壊も加えて、例えば西部地震だとか、さらにもっと大きな地震が起きたときに、市町村と県で積み立てておいた貯金といいますか、保険ですね、どこにいつ災害が起きるか分からない、この基金をどれぐらいの金額を持っておけばいいかというのが先ほど課長が説明しました30数億円だとか、その後、国の制度の拡充だとか人口減だとか、そういったものを算出したときに、単年度で出るお金のマックスといいますか、これぐらい持っておけば大丈夫だろうという金額として現時点では23億円という形でこれを決めたというものです。これが将来的に例えば国の支援制度がもっと拡充すればもっと少なくてもいいということになりますし、人口なり、住宅戸数が減っていけばもっと少なくても足りるという見込みにもなるかもしれませんが、現時点でそれを算定すると約23億円ということで、市町村と折り合いがついたというものです。

○福田委員
 といいますと、では、小刻みなこの3億円というのは根拠に裏づけられた、積算された、きちっとした数字だということですね。中途半端でないわけだね。分かりました。

◎西村委員長
 ほかに。

○市谷委員
 同じく被災者住宅再建支援基金の関係です。基金を積み増すのは必要なことと思うのですけれども、その利用のほうです。この間、水害が相次いで起きていて、床上浸水の件数がそこそこあったりするのですけれども、相当の数の床上浸水がないとこの制度が発動しないのです。基金を積み増すということだけではなくて、その発動要件について検討するということはされたのですかというのをまず教えてください。

●前田住宅政策課長
 発動要件については、これまで県と市町村の中の協議で決められたというところでして、これ以下の被害になりますと市町村で対応ができるというところで、逆にこれを超えると1つの市町村でなかなか対応がし難いというところもあって、県内の全部の市町村と一緒になって支援をしようということでできた制度です。要件についても、その検討の中で決まってきたということで、若干、これまでも見直しはされてきたところはありますけれども、一部、集落ということで、集落の半分という規定も途中で加えられたということもあったりします。市町村の中でそういった御意見が出れば検討することもありますけれども、今のところ、そういった意見も出ていないところですので、この要件でしているところです。

○市谷委員
 このたびは市町村からそういう意見は出ていないということかもしれませんけれども、こちらから聞いたりはしていないのですかね。要件を見直す必要がないかどうかというのは声かけをしていなくて、今回はそういう中身については議論せず、基金の積み上げだけを話し合ったということでしょうか。

●前田住宅政策課長
 今回については要件の見直しというところまでは協議の中には入っておりません。

○市谷委員
 そうしたら、次に行きます。32ページのヤマタスポーツパーク、布勢総合運動公園の指定管理の関係です。さっき別件で県が示した指定管理料より0.1%だか安く指定管理をお願いするという案件があったのですけれども、この公募が1件で、実際、ここにやってもらいますよと決めるときに、応募した業者からこれぐらいの額で受けますということというのは提示して、県の決めている額とその辺の違いが生じている。その辺の額の示し方や決定の仕方がどうなっているか、教えてください。
 34から35ページに利用料金と減免のことが書いてあるのですけれども、35ページの一番上の(3)です。新たに指定管理業務となった行為許可・占用許可に係る利用料の設定とあるのですが、これはどういう内容なのかを説明していただきたい。それからイの(2)で、70歳以上の減免について70歳以上の者の社会参加を促進すると認められるときに限定と。この社会参加を促進すると認められるというのはどう判断するのでしょうか、それを教えてください。

●森山まちづくり課長
 1点目、指定管理料ですが、こちらは指定管理者の応募があったスポーツ協会から、応募のときに提出された金額です。
 次、35ページのアの(3)の占用許可のところですが、こちらは6月議会で条例を改正させていただきまして、今まで占用料、テントを張ったりする、占用するケースですね、公園を使うケース、そういった場合は県で許可をして、料金を徴収しておりましたが、6月議会の条例改正により、こういった料金の徴収とか占用の許可も指定管理者が今度行うことができるようにしましたので、利用者にとってはわざわざ県に来なくても全て指定管理者のところで完結するという利便性があります。そういった利便性を考えて、条例改正をし、指定管理者ができる業務としたものです。
 次、同じく35ページのイの減免の70歳以上の減免のところです。こちらのところは今も70歳以上の減免というのがございますが、こちらの運用が団体で利用される場合に例えば70歳以上の方が少数の場合でもこの70歳以上の減免が適用されていたというところもあって、利用者によってはそういった減免措置をうまく使って減免を受けてしまわれた方がいらっしゃったというところもあり、やはりここの趣旨はそういう70歳以上の高齢者の方が社会参加として大多数を占める活動としてされるときに適用される減免がいいということで、こういった形に限定させていただいたというところです。

○市谷委員
 70歳以上の減免ですけれども、何が社会参加を促進するという、その判断基準を教えてほしいのですが、どうでしょうか。

●森山まちづくり課長
 すみません、そちらについては、資料を持ち合わせておりませんので、また後ほど御説明させていただけたらと思います。

○市谷委員
 団体で参加された方の中に70歳以上の方があって、その減免をするというのは高齢者の方の負担を軽減するということなのかなと思うのですけれども、だから、内容によって、社会参加に資するかどうかみたいなことで、そこで線を引くというのはなかなか説明も難しいですし、何か変な線引きの仕方だなと思います。それで、どういうものなのかは後で資料を見せていただきたいと思います。
 指定管理料ですけれども、結局、応募した者が示した料金が指定管理料になるという考え方なのですか。

●森山まちづくり課長
 ヤマタスポーツパークについては、このたびの指定管理候補者が提示した額ということになっています。

○市谷委員
 ここだけのことではないのですけれども、この額ではできないとかできるとかで、何かこの額でというので県から提示してということではないのですかね。そもそもどうなのでしたかね。

●若松生活環境部長
 入札と同じでして、うちの部から出しているもので今回同額となっているのは、このヤマタスポーツパークだけで、22ページとかも御覧いただければよいと思いますが、天神並びにその前の氷ノ山は予算額の債務負担行為額に対して指定管理料が下回っている。これは当然、天神については指名指定ですから、入札は競争になることはないのですけれども、安い額を提示されたと。ただ、そのほかの施設については、結果としては1者しか応募されてこないですけれども、これが2者以上応募されてきた場合にこの選考基準の中に金額も当然、そこは加味される要素になるということになる。ただ、債務負担行為額自体は予算案といいますか、予算でもう示されてしまっていますので、その額とたまたまこのヤマタスポーツパークについては同じ額だったということにこれはなっているということ。

○市谷委員
 分かりました。
 何だか同額というのに違和感を持ったのですよ。示されているというのだったら、そこにぴったり合わせてくるというのはあるのかなと思ったのですけれども、何か示されているからと。なるほど。最初に示してしまうのですね。

●若松生活環境部長
 基本的に予定価格で決めて、示す……。

○市谷委員
 予定価格で示すのですね。

●若松生活環境部長
 はい。

○市谷委員
 私も安ければいいとは思いませんけれども、これは公募ですよね、公募でそういうやり方は少しおかしいのかなと思います。安ければいいというものでもないですけれども、分かりました。仕組みはそういうことだということですね。

◎西村委員長
 ほかに。

○前田委員
 同じく、布勢総合運動公園の件について伺いたいと思います。今回の8月の台風災害のときに鳥取市が布勢の体育館、これを避難所として利用していたと思うのですけれども、これは、この指定管理者と鳥取市との間で協定か何かを結んで、利用するようになっているのか、その辺の指定管理者と鳥取市の関係性みたいなものが何かあるのか、お聞かせ願えたらなと思います。

●森山まちづくり課長
 御質問のとおり、指定管理者と鳥取市とで交わされて、避難所に指定されているというところです。

○前田委員
 今回、災害のときに私もここへ行ってみたのですよ。そのときに体育館の玄関のところに今日は休館日ですと掲げてありまして、避難してこられた方が言わば帰ってしまったということがあったのですよね。市役所とこの指定管理者とがどういった関係で避難所運営をしておられるのかよく分かりませんけれども、要は一緒になって避難所としての運営に関わっていく、うちの仕事と関係ないから、それは市役所の仕事だから知らないよみたいなことではなくして、そうした災害時ですので、一緒になって避難所の受入れ、避難民の受入れに当たっていただけることを申し入れてほしいなと思うのですけれども、いかがでしょうか。

●若松生活環境部長
 基本的に避難所の運営は市のもので、ここに指定管理者が出ていくということは基本的にはございません。ただ、鍵を開けたりだとか、そういった業務があると思いますので、そういったときには当然、市がそれを持っているわけではないので、最初、冒頭行って、開けたりとかすると思います。私も、これは実は朝、お盆の8月15日だったので気になったので、まず、こういうとき、災害のときによくあるのが施設を開けるか開けないかと一斉に調査があるのですね。私は、もうこれだけの警報も出ていたので閉めるだろうと思って、閉めてください、ただし、ここは避難所になっているかもしれないので、避難所については優先的にそう対応してくださいと、当日の朝も実は担当課にお願いといいますか、指示したところだったのですけれども、今回、休館日の看板が出ていたというのは私も確認できていませんが、そういうことはあってはならず、むしろ鳥取市の避難所ですよという形で看板が出る形が望ましいと思いますので、この辺りについては、県も入って、指定管理、鳥取市、どういう形がいいのか、検討してみたいと思います。

○前田委員
 分かりました。よろしくお願いしたいと思います。
 あと、27ページの天神川流域下水道の件です。この管理する対象ですけれども、処理場については管理するのだろうなというのは分かるのですが、下水道の管路施設ですね、こちらも管理対象になっているのかどうか、まず、そこをお伺いしたいと思います。

●谷口水環境保全課長
 管路施設も一体として管理対象に含まれています。

○前田委員
 市町村の管理するところと天神川流域下水道公社で管理するところと分かれているのではないかなと思うのですけれども、その辺の立て分けの、考え方がどうなっていて、公社で管理する延長というのがどれぐらいあるのかを教えてもらえませんか。

●谷口水環境保全課長
 公社で管理するのは流域下水道の幹線管渠28キロだけということで、そこにつながる関連溝渠については市町村管理ということで分かれています。

○前田委員
 28キロですか。結構な距離があると思うのですけれども、この流域下水道も造ってからかなり年数がたっていると思うのですが、この辺のメンテナンスといいますかね、こちらに係る経費というのは大体どれぐらいこの指定管理料の中で占めているのか、分かりますか。

●谷口水環境保全課長
 公社でやっているのは見回りとか点検とか目視とか、そういった程度でして、実は老朽化といいますか、下水管ですので硫化水素によって中が腐食したりしやすい環境にあります。そういったことがあるので、幹線管渠については特にそういった箇所を要対策箇所として事前に全部確認した上で、年次的に更生工事ということで管渠の内側に巻き立てというか、巻いて、厚みをつくるという工事を、それは県がずっとやっておりまして、令和5年度、今年度の発注工事で一旦完了するということで、その辺の工事の報告もまた、報告事項に入っておりますけれども、中部総合事務所で発注してやっています。

○前田委員
 分かりました。年数がたってきていますので、長寿命化であるとか、ストックマネジメントの観点でしっかり施設の管理を行っていただきたいと思います。あと、私たち、福祉生活病院常任委員会で8月に富山県に視察に行ってきたのです。コーヒーのかすを使って下水の汚泥から発電みたいな事業をされていらっしゃったのですけれども、直接には関係ないかも分からないのですが、この天神川流域下水道の処理場でそうした施設の更新に合わせて脱炭素といいますか、発電をするなり、二酸化炭素を削減するなり、そうした取組というのは何か公社も一緒になって考えていくことはあるのでしょうか、教えてください。

●谷口水環境保全課長
 最初、視察された施設で見られたバイオマス発電ですね、下水汚泥を発酵させて、消化ガスを出させて、それで発電するというタイプになるのですけれども、天神の場合は天神の流域下水の汚泥だけでは採算が取れないというのが結論になっています。それで、今後、広域化して、接続して、汚泥も増えていけば、そういったことも可能性が出てくるのかなという期待はしています。あと、太陽光については、今、敷地内に企業局がソーラーパネルを設置して、そちらで発電しておりまして、それは直接売電しているわけですけれども、余ったスペースで発電できないかということも公社と検討はしておりますが、まだ具体的にはなっておりません。

○前田委員
 分かりました。ありがとうございます。

◎西村委員長
 ほかにございますでしょうか。

○島谷委員
 ヤマタスポーツパークの関係です。公募して応募者が鳥取県スポーツ協会だけだったということで、先ほど市谷委員が言われたように、同額で入札と言ったら悪いですけれども、そういうことになっていると。この1者だけということになるとそうなるのだけれども、実際に全国を見れば、全国を見なくても、鳥取市などでも市立体育館などはミズノとかが入っている、あるいはアシックスなども全国的に山口とか、そういうところも指定管理等を取っていると。こういう公募したときに、そういう応募者を増やそうという動きはされたのだろうか。

●森山まちづくり課長
 鳥取市の市民体育館にミズノさんが入っていらっしゃるということは聞いていましたので、情報提供とかはさせていただいたということです。

○島谷委員
 今言う情報提供というのは、ミズノ本社などにこういう公募していますよという情報提供はしたということですか。

●森山まちづくり課長
 すみません、本社までしたかどうかは確かめておりませんが、公募中であるという情報を流したと聞いています。

○島谷委員
 例えば、ではどこに、ミズノのどの部、それとかアシックスとかも皆、入れたということか。

●森山まちづくり課長
 すみません、そこの部分についてはまた後ほど御回答させていただけたらと思います。

○島谷委員
 その件は分かりました。
 ただ、先ほどから言っているように、やはり皆、同じ金額でというのは懸念しているのですよね。もっと経費的に安くできるものもあるのではないのかという思いが多分に、県民の税金を使うので、そういうことを積極的にやることは考えていくべきだと私の意見として聞いておいてください。

◎西村委員長
 では、意見としてよろしくお願いします。
 ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、報告事項に移ります。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきます。
 報告5、(仮称)新北条砂丘風力発電事業の方法書に対する知事意見の提出について、朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長の説明を求めます。

●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
 生活環境部資料の2ページをお願いします。JR東日本エネルギー開発株式会社が計画する(仮称)新北条砂丘風力発電事業の環境影響評価方法書に対して、鳥取県環境影響評価審査会による審査結果及び関係市町の意見等を踏まえ、9月1日付で環境保全上の知事意見を経済産業大臣へ提出しましたので、その概要を報告します。
 事業の概要については資料記載のとおりです。
 知事意見の概要ですが、資料の2に記載しています。総括的事項として、積極的に情報提供、説明の機会を設け、地域住民等一人一人に情報が届くように丁寧に説明を行うこと、事業計画の具体化に合わせて調査項目の選定や調査・予測・評価の手法を見直し、事前に専門家や有識者へのヒアリングを行う等、事業者自ら再度検証した上で現地調査を行うこと、山陰道(北条道路)建設工事後の状況に対して各環境項目の予測・評価を行う必要があることから、適切な手法を用いて調査を行い、予測・評価を行うこと等の意見を付すとともに、個別的事項として、国道9号及び山陰道は鳥取県の主要幹線道路であることから、風車の配置の検討においては、交通への支障が生じることがないよう、道路利用者の安全が優先される計画とすること、騒音の影響が最も大きくなると考えられる全ての風車が稼働した条件の下、複数の風車間での複合的な影響や様々な要素を考慮した上で正確に予測及び評価を行うこと、事業実施区域及びその周辺の地下水の利用状況を把握し、ボーリング調査や既設井戸の水位・水質等のモニタリングを行うなど、地下水への影響を調査・予測・評価すること、事業実施区域内には人の手が加わっていない砂丘植生が存在するが、既存資料で植生分布の確認できない場所にも植物が分布している可能性があることから、事前に現地踏査を行った上で丁寧な調査・予測・評価を行うこと。その他、事業実施区域には個別の法令により規制されている区域が存在しているため、関係法令の確認を確実に行い、環境影響調査を実施する前にあらかじめ関係機関と十分に協議及び調整を行うよう、意見しています。
 知事意見一式については、4ページ以降に添付しておりますので、後ほど御覧いただけたらと思います。

◎西村委員長
 報告6、鳥取県犯罪被害者に寄り添う支援のあり方検討会(第2回)の概要について、小寺生活環境部参事の説明を求めます。

●小寺生活環境部参事(くらしの安心推進課)
 資料8ページを御覧ください。8月29日に第2回の犯罪被害者に寄り添う支援のあり方検討会を開催しましたので、概要を報告します。
 第1回検討会でいただいた全般的な課題、意見を踏まえて、支援組織、経済的支援の在り方について意見をいただきました。
 (1)として、支援組織に一体化すべき機関・窓口について御意見をいただきました。支援組織は被害者がたらい回しにならないことが非常に重要で、県、警察、支援センターを集約した組織が設置されることが望ましい、婦人、児童相談所などの関係機関までは集約せずに、連携・情報共有を行う体制が必要で、ここに行けば必要なところにつないでもらえる安心感のある窓口の設置を望むという意見がありました。また、被害者が担当部署にあちこち移動するであったり、都度、担当者が変わることもストレスや不安が生じるであったり、児童相談所など名前に困り事が入っている窓口は相談に行くことが多いので、そういった窓口は残したほうがよいという御意見がありました。
 支援組織の役割・機能については、ケアマネジメントの視点を入れたコーディネートであったり、個別事案について関係機関が支援内容を調整する会議の設置であったり、アウトリーチによる支援、市町村の指導・サポートを望むという意見がありました。あと、専門人材として、被害者のカウンセリングを行う臨床心理士などの人材、支援計画の策定やコーディネートができる社会福祉士などの人材の配置を望むという意見がありました。
 経済的支援の充実については、被害直後から生じる費用、医療費、葬儀費であったりに対する早期の支援、生活支援、転居費用等への支援を望む声がありました。
 支援対象の範囲については、殺人、強盗とかの被害のほか不同意性交等への被害への支援も必要という御意見がありました。あと、特殊詐欺被害についても、自死に至るケースがあり、何らかの救済措置の検討をすべきであったり、救済に当たっては罪名で一律に対象とするのではなくて、審査会などで生活への支障などにより、個別に判断してはどうかという御意見もありました。
 第3回の検討会は10月16日に開催予定です。

◎西村委員長
 報告7、SNSを活用した消費者トラブル防止動画コンテストの開催について、郡消費生活センター所長の説明を求めます。

●郡消費生活センター所長
 資料9ページをお願いします。SNSを活用した消費者トラブル防止動画コンテストを開催し、応募作品の受付を開始しましたので、御報告します。
 昨年4月の成年年齢引下げに伴いまして、若者の消費者トラブル増加が懸念されているところですが、昨年度の高校生議会におきまして広報動画を制作するコンテストを開催してはどうかとの御提案を受け、このたび10歳から29歳までの県内在住、または通学・通勤している方を対象に、「#stopとっとり消費者トラブル動画コンテスト」を開催することとしました。
 募集期間は9月1日から11月30日まで、コンテストの概要については2に記載するとおりです。
 コンテストへの応募を促進するため、現在、とりネットやSNSでの告知に加えまして、県や市町村の教育委員会等を通じて各教育機関への周知や学校の授業、クラブ活動等でこのコンテストを活用していただくようお願いをしているところです。
 コンテストの受賞作品については、とりネットやYou Tube、その他のSNSで発信するとともに、消費者教育の場で活用させていただきまして、若者の消費者被害防止の啓発を図ることとしています。

◎西村委員長
 報告8、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、生活環境部資料のとおりであり、説明は省略します。
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんでしょうか。

○市谷委員
 2ページからの新北条砂丘風力発電事業の方法書に対する知事意見です。4ページに総括的なところが最初に書いてあって、最後のところに、環境影響評価の結果、環境影響の回避、または低減が十分でないと評価した場合は事業の大幅な縮小や廃止も含めて抜本的な見直しを行う必要があると。廃止も含めて抜本的な見直しを行う必要がある案件だという、そういう認識でこれを見ていきたいなと思うのですけれども、1つ確認したいのは、2ページのその他のところの下のところに、事業実施区域には海岸保全区域、保安林、農業振興地域など個別の法令により規制されている区域が存在しているため、関係法令の確認を確実に行い、これから調整しなさいと。関係法令の確認をしなさいということを再三言ってきたにもかかわらず、しないまま今日に至っているわけで、これは途中経過の次の準備書でしたかね、そこに行くまでに関係法令の確認を県からもきちんとしたほうがいいと思うのです。なかった場合は手続を前に進めてはいけないと思うのですが、その辺の対応はどうでしょうか。
 5ページ、個別的事項で、山陰道への影響というので、山陰道の北条道路、今、新しく建設している途中ですけれども、そのほぼ横のところに風車が建つというのは本当に危ないと、車の走行に影響を及ぼすということがここにるる書いてあるのです。これ、最後、国交省と十分な協議・調整と書いてありますけれども、だから、これも本当に適地にしていいのかということがあると思うのです。この国交省との協議をどうだったかと、このようなところに風車を建てて大丈夫かどうか、これもさっきのことと一緒ですけれども、事前に県できちんとつかんで、このようなことの調整がつかないまま前に進めてはいけないと思うのですが、どうでしょうか。

●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
 今回、方法書という段階ですので、場所は決まっていない。その中で、いろいろな規制がかかる区域があるということを示しておりますので、当然、次の準備書に行こうと思えば、そこをクリアしないとここに建てますよという準備書はできません。その段階で必ず関係法令に適合した形で次の準備書を準備されないと確かにおっしゃられるように進めませんので、そこは担当部署、例えば河川課なり、森林部局なりも把握しておりますので、その都度、事業者と相談を進めていくという形になろうかと思います。ただ、まだ現段階で知事意見を出したばかりですので、今後、その知事意見も踏まえて、経済産業省からまた事業者に対して意見をするという流れになります。それを踏まえて事業者は次の段階、現地調査なり、どこにどういう法的な規制がかかっているかを具体的に調べていくという流れになるかと思います。
 道路についても、まだ確かに3回目の審査会のときは国交省と協議されていないということがありましたので、早急に協議するようにという話は個別にもしております。そこは事業者さんできちっと対応されるべきものと考えています。

○市谷委員
 それは業者に対応してもらえるものということだけではなくて、こう書いているわけですから、この海岸保安区域とか保安林とか農業振興地域とか道路の関係ですけれども、きちんと確認して、報告していただけないですか。

●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
 それについてはあくまで個別法の話でして、これは環境影響評価法に基づく手続となりますので、許認可をする手続ではございません。それはあくまでそれぞれの法律の所管課で対応されるという形になります。

○市谷委員
 そうは言っても、こうやって意見をつけているわけですから、所管課に相談があって、どういう協議になったかというのを、こちらの担当のところでまとめていただいて、どういう状況か、報告していただけないですか。

●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
 情報は常に関係課とはやり取りしていますので、そういった情報は入ってくるとは思いますけれども、それぞれの個別法に適合になった場合の最終的な許認可は電気事業法に基づく国の許可になりますので、それまでの間にそういった必要な情報というのがありましたら、状況に応じて議会にも提供させていただきたいと思います。

○市谷委員
 ぜひ報告していただきたいと思います。許可もできない場所にすることの手続を前に進めるというのは、すごく無駄なことになると思うのです。住民の皆さんも大変心配しておられるので、できる限り早く、これはもう駄目なのだということが分かり次第、早くこれは皆さんにお知らせする必要があるのではないかなと思います。いつまでも引きずっていると、どうなるのだろうかというので住民の皆さんも不安に思う期間が延びてしまいますので、ぜひお願いしたいと思います。

●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
 御意見ありがとうございます。
 確かにこういったできない場所にできるという準備書は作れませんので、早急にそういった判断が進むように我々も事業者に働きかけはしていきたいと思っています。

◎西村委員長
 ほかにございますでしょうか。よろしいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、その他ですが、生活環境部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。

●西山生活環境部参事(水環境保全課)
 私から、「中海バイク&ラン+(プラス)」のイベントについて御説明してもよろしいでしょうか。

◎西村委員長
 はい、お願いします。

●西山生活環境部参事(水環境保全課)
 「中海バイク&ラン+(プラス)」のチラシを御覧ください。ラムサール条約の趣旨であります中海の保全と賢明な利用、ワイズユースのさらなる普及啓発を行うため、鳥取県と島根県との共同事業で、10月21日土曜日に、中海バイク&ラン+(プラス)を開催します。10月1日日曜日まで参加者を募集しておりまして、募集人数は先着300名、参加費は無料となっています。
 チラシの裏面には地図を掲載しています。安来市の中海ふれあい公園をスタート、ゴール地点としまして、中海周辺に設置された12か所のスタンプポイントをサイクリング、ランニング、またはウオーキングで自由に巡り、水鳥の観察や水辺の風景を楽しみながら、中海の魅力に触れていただけるイベントとなっておりまして、多くの方に御参加いただけたらと考えています。

◎西村委員長
 ただいまの説明について、質疑等はありませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、以上で終わります。
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会します。

午後2時31分 閉会

 

 



 

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