令和5年度福祉生活病院常任委員会議事録

令和5年10月11日会議録(確定版)

開催概要、資料はこちらです
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
西村 弥子
河上 定弘
市谷 知子
興治 英夫
広谷 直樹
島谷 龍司
福田 俊史
内田 博長
欠席者
(1名)
委員 前田 伸一

職務のため出席した事務局職員
  藤田課長補佐、田中(慶)課長補佐、田中(秀)係長


1 開会   午前10時00分

2 休憩   午前10時38分 / 午前10時58分 / 午前11時47分

3 再開   午前10時44分 / 午前11時00分 / 午前11時50分

4 閉会   午後0時23分

5 司会   西村委員長

6 会議録署名委員  内田委員、市谷委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

会議の概要

午前10時00分 開会

◎西村委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
 本日の日程は、お手元のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名します。
 本日の会議録署名委員は、内田委員と市谷委員にお願いします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 付託議案は、日程に記載の12議案です。
 これから付託議案に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問とマイクのスイッチの切替えをお願いします。
 それでは、質疑のある方は挙手を。

○市谷委員
 議案第1号にある難病対策事業について質疑をします。
 このたび難病法の改正後5年以内の見直し内容として、登録者証を発行することになりますが、この新たな登録者証を発行する意味、当事者にとってのメリットは何かをまずお尋ねします。

●坂本健康医療局長
 難病の医療についてですけれども、今まで毎年の更新ごとに各種必要書類を役場に出向いて取ったりとか、いろんなことで入手していただいていたことを、今回マイナンバーの活用等によって、少しでもDX化を進めて、難病の患者さん方の毎年のいろんな手間等をなくするために進めるものですので、不便になるということではなく、利便性を重視した取組です。

○市谷委員
 今、マイナンバーの活用ができるようになって、いろいろ書類を提出しなくても済むようになるという説明だったのですけれども、国の資料などを見たりしますと、この登録者証の意味やメリットは、医療費助成を受けていない軽症者をデータベース化して研究・治療を進めていくと。医療費助成を受けている方については、医療費助成を受けるという形で治療・研究が進むのですけれども、軽症者の場合は医療費助成がないものですから、治療・研究が進みにくいと。だから軽症者についてデータベース化して、どれぐらいおられるかとか、どういう症状かということが把握できるので、それが治療・研究を進める足がかりになっていくというのが一つ。それから、さっきマイナンバーや手続のことを言われたのですけれども、もう1点は、医療費助成を受けていない軽症者が難病であることを証明することができるということで、各種いろんな手続とかサービスを受ける際にメリットがあると書き物で見ましたが、それでよろしいですか。

●坂本健康医療局長
 はい、そのとおりです。

○市谷委員
 それを前提として、さらに伺います。この軽症者に登録者証があることで難病であるということが証明できたとしても、どんな福祉サービスが使えるのかとか、それから、使える福祉サービスが増えていかないと、この登録者証のメリットを軽症の難病の方が感じることができないと思うのです。国が提言しているのですけれども、この登録者症に使える福祉サービスを記載するとか、それから、福祉サービス利用に当たって、医師の診断書代わりにこの登録者証の利用が可能であるということがきちんと徹底・周知されることになっているかどうか伺いたいです。

●坂本健康医療局長
 医療費の助成を受けられる方については保健所が窓口となっていまして情報を把握しやすいのですけれども、言われたとおり、医療費の助成のない方は、今までなかなかいろんなサービスの情報提供もできなかったり、サービスが提供できなかったりということもありますので、このことでしっかりサービスの内容とか、どういうことが受けられるのかという情報が行き届くようにということも含めて、啓発に努めてまいりたいと思います。

○市谷委員
 最後に2点伺います。この登録者のデータベースですね、データになるわけですから、これが企業の行き過ぎた利潤追求に使われないかということが心配なのです。この登録者のデータベースは、どんなことに使ったかを当事者、患者に知らせる仕組みになっているのかどうか。それから民間へのデータ提供が適切であったかどうかをちゃんと審査する仕組みがあるのかどうか。また、データのセキュリティー対策、プライバシー保護がどうなっているのかお尋ねします。
 もう一つは、この登録者証とマイナンバーとの連携を冒頭言われたのですけれども、この登録者証とマイナンバーとの連携は、強制ではなくて選択できるということでいいのかを改めて確認します。

●坂本健康医療局長
 詳細については十分把握しておりませんので、把握に努めさせてもらって、今後提供させてもらいたいと思います。

◎西村委員長
 ほかに質疑はありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 質疑が出尽くしたようですので、付託案件に対する討論を行っていただきます。

○市谷委員
 討論を行います。
 まず、議案第1号、一般会計補正予算です。
 先ほどの難病の方の登録者証です。今日は突然質疑することにしたので、事前に言っていなかったのですけれども、制度をきちんと説明できるようにしていただきたいと思います。
 その上で、本委員会所管の事業ですが、鳥取県地域医療介護総合確保基金を使った医療介護の施設や人材確保策の充実、物価高騰に対応した整備費の単価アップ、また、このたびの台風被害を踏まえての医療機関への浸水対策、男性の育児休業取得応援事業、また、生活環境では雨滝や鷲峰山などの自然公園の台風第7号の災害復旧、これらはいずれも評価できるものであり、議案第1号に賛成です。
 次に、議案第3号、病院事業会計補正予算は、必要な検査や業務の委託であることから賛成です。
 次に、公の施設の指定管理者の指定です。議案第23号、県立福祉人材研修センターは、管理する県社協が労基署から是正勧告を受けておりましたが、是正をされたこと、それから議案第24号、県立鳥取砂丘こどもの国は、イベントや設備が充実され、また全額減免の日も広がり、喜ばれること、議案第25号、県立氷ノ山自然ふれあい館は、自然体験活動がさらに充実をしているということ、議案第26号、天神川流域下水道は、事故もなく運営されており、設備・機器類の管理保全も積極的に取り組まれていることから、以上、議案第23号、24号、25号、26号に賛成です。
 一方、議案第27号、県立布勢総合運動公園の指定管理について、施設貸切りの場合の70歳以上の減免制度は、70歳以上の社会参加を促進すると認められる場合だけということになりました。では、何が社会参加を促進する行事なのか、その判断は難しいですし、これでいきますと、高齢者が参加しているのに減免されない場合が生じてくることになります。これでは逆に高齢者の社会参加を阻害します。よって、議案第27号は反対です。
 次に、議案第31号、公立鳥取環境大学の第3期中期目標です。競争的外部資金を増やすという目標が、もうけ中心となって学問の自由が阻害されることを懸念しましたけれども、その研究内容について確認させていただいたところ、地元企業などの地域課題解決に当たるものばかりとのことで、そうであるならば大学の地域貢献にもつながることであるということを確認しました。また、このたび女性教員比率を23%にすることやCO2排出削減目標を新設するということは、国際的なSDGsの流れにふさわしく、評価できます。そして、公立大学にふさわしく、県内入学率や就職率の向上を目標とすることは大事なことですし、その実効性を高めるために、以前あった学生給付金が復活されることを私は期待しまして、議案第31号に賛成します。
 次に、議案第8号、県被災者住宅再建等支援基金の積立額を20億円から23億円へと引き上げるものです。基金を積み増すなら、支援の充実も私は必要だと思っています。発動要件を緩和して、近年の局地災害に対応して、被災件数が少なくても、また件数の少ない床上浸水であっても、支援が使えるよう話し合っていただきたいと、そのことを希望しまして、議案第8号に賛成します。
 次に、議案第5号は旅館業法の改正で、合併や相続でなく事業譲渡であっても旅館業の地位継承が認められることになったことへの対応です。旅館の廃業を防ぐことにつながります。次に、議案第6号は、法改正を受け、市街化調整区域で管理不全な空き家や災害時の空き家を市町村長が除却した場合、その後に住宅建設ができるようになりました。過疎の防止につながります。よって、議案第5号、第6号に賛成です。
 最後に、議案第7号です。DV法改正で、DV被害者として保護される対象が広がりました。加害者に対し保護命令が出た場合だけでなく、接近禁止命令、退去命令が出た場合もDV被害者の保護が可能となりました。このたびは、こうした場合もDV被害者を県営住宅に優先入居できるようにする改正です。DV被害者の保護の前進であり、議案第7号に賛成です。

◎西村委員長
 ほかに討論はありますか。

○河上委員
 議案第23号から第27号について、附帯意見を付すべきと考えます。

◎西村委員長
 ただいま河上委員から議案第23号から第27号に対する附帯意見の発議がありましたが、これらの議案は可決すべきものと決定されましたら、改めて附帯意見の案をお示しいただき、お諮りすることとします。

○市谷委員
 附帯意見の内容が分からないのに、それを議案とするかどうかと言われても、判断のしようがないのですけれども。まずはどういう内容をつけたいと考えているかというのを出していただけないでしょうか。

○河上委員
 それでは、附帯意見の案を出させていただきたいと思います。
 議案第23号から第27号、公の施設の指定管理者の指定についてです。

◎西村委員長
 今、配付しますので、少々お待ちください。

○河上委員
 よろしいですか。
 このたびの指定管理者更新に向けては、産業振興条例の趣旨を踏まえつつ県外事業者の参入要件を緩和したほか、一部性能発注の導入、利用者サービス向上に向けた評価基準の見直しなど、発注手法について改善の努力が見られるものの、コロナ禍や急激な物価高騰等の影響もあり、公募に対して従来の受託者からの1者提案にとどまる事例もあるなど、見直しの成果が十分に得られたと言い難い状況である。
 本来、指定管理者制度は、民間活用による公共施設の効率的な管理運営や利用者サービスの質的向上を目的に、本県においても導入を進めてきたところである。利用者である県民全体の便益を第一主義とし、県の施策推進と施設管理の在り方の整理を含め、事業者においてさらなる参入意欲が喚起されるよう、令和11年の次期更新に向けて適切な競争環境が確保されるよう取り組むこと。

◎西村委員長
 その他、何か御意見はありますでしょうか。

○市谷委員
 附帯意見については賛成し難いということで意見を述べさせていただきたいと思います。
 さっき附帯意見について読み上げられました。公募に対して従来の受託者からの1者提案にとどまっていると、効率的な管理運営や利用者サービスの質的向上を目的にというか図るために、次期更新では適切な競争環境が確保されるよう取り組むことという趣旨だったと思いますが、今、鳥取県は非常に人口減少が激しくて、さっき言ったような効率的運営だとかということで利益を上げるのが企業にとっては大変困難な状況ではないかと私は思います。ですから、ここの附帯意見に書いてあるような効率的な管理運営というのは、つまり安い運営費で、しかもサービスはよく、そういうことを提案できる企業がどれぐらい、団体がどれぐらいあるのかなと思います。こういう効率的運営などをどんどん追求したら、さっき反対意見でも言いましたけれども、利用料金を値上げしたりとか、それからその団体が職員人件費を削るということで、結局県民のデメリットになっていくのではないかと思います。
 ですから、競争環境を確保するということではなくて、公の施設が目的に沿ってきちんと運営できる運営費の確保、それからルール、それを県がきちんと保障して提示することが何より大事であって、この人口減少下で、効率的で安くていいサービスなどというような競争環境を整えるのは施設の適切な管理運営をしにくくすると思いますので、この附帯意見には賛成できません。

◎西村委員長
 それでは……。

○興治委員
 今、何か意見を求めるという場になっていますので、一言言っておきたいと思います。
 結論的には、附帯意見をつけることについては賛成します。ただというか、その前に、今回の公募について、13の公募のうち12が1者しか応募がなかったということで、そういう意味では、競争環境が確保されることによって、より便益の高いサービスを提供することを比較検討するという場面が失われているという問題はあるとは思います。
 その一方で、長期継続することによってノウハウが指定管理団体に蓄積をし、より質の高い市民サービスを提供できるということも考え得ると思います。と同時に、文化政策をはじめとして県の文化政策に沿った運営を実現するために指定にしているということも十分納得できることであると思います。
 また、この指定管理については5年を期限としておりますけれども、指定管理団体が交代することによって、雇用の継続が一体どうなるのかという問題もありますので、その点についても含めて、さらなる検討を進めるということを条件に、この附帯意見については賛成します。

◎西村委員長
 それでは、討論は出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 採決については、反対討論及び附帯意見に関する発言のあった議案第27号とその他の附帯意見に関する発言のあった議案第23号から26号までの4議案、並びにそれ以外の議案と分けて採決することとしてよろしいかお諮りします。よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、本委員会に付託されました議案のうち、議案第27号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数です。したがいまして、議案第27号は、原案のとおり可決すべきものと決定しました。
 先ほど河上委員から発議のありました附帯意見については、議案第23号から第26号までの4議案についても関連しますので、これらの議案について、先に採決をしたいと思います。
 それでは、本委員会に付託されました議案のうち、議案第23号から26号までの4議案について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員です。したがいまして、議案第23号から議案第26号までの4議案は、原案のとおり可決すべきものと決定しました。
 次に、本委員会に付託されました議案のうち、議案第1号、第3号、第5号から第8号まで及び議案第31号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員です。したがいまして、議案第1号、第3号、第5号から第8号まで及び議案第31号は、原案のとおり可決すべきものと決定しました。
 次に、附帯意見についてお諮りをします。
 では、河上委員から発議がありましたが、附帯意見案を皆様、お手元に御用意をいただきまして、附帯意見案を河上委員、読み上げてください。(発言する者あり)
 すみません、先ほど読み上げをしましたので、御意見もよろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、採決をします。議案第23号から第27号までの5議案について、河上委員から発議のありましたとおり、附帯意見を付すことについての賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数です。よって、議案第23号から第27号までの5議案については、河上委員から発議のありました案のとおり、附帯意見を付すことに決定しました。
 続いて、請願・陳情の審査を行います。
 今回は、新規分の陳情2件の審査を行います。
 それでは、陳情5年福祉保健第23号、健康保険証の継続を求める陳情-「保険診療を受けられない人」を作り出す健康保険証廃止は撤回を-の審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いします。

○市谷委員
 採択を主張します。
 陳情提出者の鳥取県保険医協会の調べでは、これは議場でも紹介しましたが、「マイナ保険証でトラブルが発生した」が60%、「保険情報が正しく反映されていなかった」が37%、「他人の情報がひもづけられていた」が1%、「トラブル解消のため、紙の健康保険証を使った」が44%、保険情報が確認できず、患者に10割負担を求めた例もあるとのことでした。このように、多くのトラブルを発生させているマイナ保険証は、制度的に確立していないのではないでしょうか。
 県から頂いた資料でも、全国でマイナ保険証の誤登録が合計8,441件あったとされ、今回の一般質問の答弁でも、11月までという国の総点検も、さらにデータの不一致があった場合、その修正は来年5月以降も続くスケジュールになっているとのことで、間違いが正される終わりが見えていないのです。それなのに、間違いが発生した場合、すぐに保険情報が確認できる紙の健康保険証を来年秋に廃止してしまっていいのでしょうか。9月末には、マイナ保険証に対する不信感から、全国で利用が100万件も減ったと厚労省が発表しました。マイナ保険証を使えない、使いたくない人がどんどん増えているのに、紙の保険証を廃止したら、医療アクセスを阻害することになります。
 国も県も保険証の代わりに資格確認書が発行される、最長5年間は発行できるようになるなどと言われますけれども、これは役所に出向いて申請しないと発行できません。紙の健康保険証のように自動的に手続されて、郵送されてくるわけではないのです。高齢者や障がいがある方が、手続ができなくて、手元に保険情報を証明するものがなくて、病院にかかれなくなってしまいます。
 また、保険協会の調べでは、このマイナ保険証のトラブルで、顔認証の読み取りができず、時間がかかるとか、それから保険割合が違ったり、保険資格なしと出たり、薬が間違っていたり、機械操作の案内に時間がかかり、診療に支障が出る。それから、発熱外来や往診では使えない。それから、強引なマイナ保険証の義務化は現場を混乱させるだけだという怒りの声も寄せられています。また、マイナ保険証はシステム導入と維持にお金がかかるから、この際病院を閉じるという県内の医療機関の声も私は聞いています。こうしてマイナ保険証の強引な一本化というのは、今でも医師が足りないのに、医師不足に拍車をかける事態にもなっています。
県議会として、紙の健康保険証を残してほしいという医療関係者の現場の実態を踏まえたこの願いをきちんと受け止めて、国に意見書を提出すべきだと思います。陳情の採択を主張します。

◎西村委員長
 ほかに。

○河上委員
 不採択を主張します。
 理由として、現在、国においてマイナンバー情報の総点検が実施されており、マイナ保険証については、厚生労働省が全保険者を対象に、正しい個人情報が登録されているか、点検を実施しているところです。全国知事会長からは、5月30日にデジタル大臣及び総務大臣に対し、マイナンバーカードの安全・安定的な運用に向けた緊急提言が行われ、県においても6月27日にマイナンバーカードの個人情報の誤登録の再発防止に向け、国要望が行われています。
 こうした状況から、県議会から国に重ねて意見書を提出するには及ばないと考えることから、不採択が妥当と考えます。

○興治委員
 趣旨採択を主張します。
 ここに陳情者が記載されているとおりのマイナンバーカード及びマイナ保険証に係る様々なトラブルが現在発生をしていることに対する国民の不安、不信というものも現に生じていると思います。その一方で、現在そのトラブルの解消に向けて総点検が実施をされてもいます。
 マイナンバーカードについては、様々な手続のデジタル化を進めることによって効率性を図っていくというメリットがある一方、個人情報が様々な形で漏えいしたり、あるいは把握をされたりといったデメリットも懸念されているところではあります。ただ、この世の中の流れとして、デジタル化というのは不可避であると考えています。それをいかに問題なく運用するのかということが、政府なり行政には問われているということであろうと思います。
 現在、総点検が実施をされていますので、この趣旨は十分理解できるところではあるのですけれども、まだ1年先ですので、現状において、健康保険証の来年秋の廃止について、撤回を求める意見書を提出するまでには及ばないであろうということで、趣旨採択を主張します。

◎西村委員長
 意見が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 確認します。御意見は、採択、趣旨採択、不採択です。
 初めに、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数です。
 次に、趣旨採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成少数です。
 次に、不採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数です。
 したがいまして、陳情5年福祉保健第23号については、不採択と決定しました。
 次に、陳情5年子ども家庭第24号、私学助成に関する意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○市谷委員
 採択を主張します。
 私学は、県内の子どもたちにとって大切な学びの選択肢の一つです。その学びの場を保障するため国が私学助成していますが、非常に不十分で、県が独自に支援を拡充して今、対応しているという現状です。
 例えば、教育振興補助金は中高合わせて18.5億円ですが、うち県費は15.8億円、国費は僅か2.6億円と14%にとどまっています。また、施設の改築や大規模修繕は国庫補助制度がなくて、県が独自に支援策をつくって対応しています。また、ICT教育でも500万円以上が対象となる国の支援事業は、令和4年度が実績がなくて、国の支援対象外の500万円未満の事業はニーズが高く、県が3分の2を支援し、事業実績もあります。また、学費を支援する就学支援金も、国の支援制度では年収590万円を境に支援が減額されてしまうので、県が独自に支援をして年収による支援金の格差を是正し、学費を安くしています。これらは、本来国が実施をして、収入の少ない地方での多様な学びを支えるべきものです。
 よって、私学助成の堅持と充実を求めるこの陳情は、採択を主張します。

○河上委員
 採択が妥当と考えます。
 理由としましては、本県では、私立中学校・高等学校の運営費の一部を助成するほか、校舎の改修等施設整備に係る経費、ICT教育推進に係る経費等の一部を助成しているところです。また、就学支援については、家庭の状況にかかわらず、全ての中学生、高校生が安心して勉学に打ち込める環境をつくるため、私立高等学校等の生徒に対し、国の就学支援金制度に上乗せの補助を行うとともに、私立中学校の生徒に対しても、県独自で私立高等学校への支援制度の基準に合わせた支援を行っています。
 鳥取県議会は、令和2年9月に教育を受ける権利の保障等の観点から、私立中学校の生徒に対しても、私立高等学校等と同様に就学支援金制度を創設するよう国に対して意見書を提出しましたが、いまだに制度創設には至っておらず、再度国制度の一層の充実を図ることを強く求める必要があると考えられることから、採択が妥当と考えます。

◎西村委員長
 ほかに御意見は。よろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、意見が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 御意見は、採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員です。したがいまして、陳情5年子ども家庭第24号については、採択と決定しました。
 したがいまして、国に意見書を提出することになります。
 それでは、河上委員から先に提出をされておりました意見書案を皆様にお配りをします。よろしいでしょうか。
 意見書案は、お手元に配付のとおりです。ついては、意見書案を議題とします。
 まずは、各自お読みいただくお時間を少し取りたいと思います。
 では、皆様よろしいでしょうか。
 それでは、発議者である河上委員の説明を求めます。

○河上委員
 意見書の内容について御説明申し上げます。
 本県の私立中学高等学校は、建学の精神に基づき、特色のある教育を展開し、公教育の発展に大きな役割を果たしています。現在、我が国の少子高齢化は急速に進行しており、社会経済に与える人口減少の影響が深刻さを増す中で、日本社会は様々な課題解決に迫られており、こうした厳しい状況にあって、今後も国力を維持し、発展していくためには、将来を担う子どもたちの育成が何よりも重要です。
 私立中学高等学校は、学校運営の効率化を図りながら、直面する様々な課題を解決し、子どもたちのICT教育環境や学校施設の耐震化、省エネ・脱炭素化対策等の取組を進めていくためには、国による支援の充実が不可欠です。
 また、国による私立高等学校生徒への就学支援では、支援金額に大きな格差が生じていることから、本県においては独自で上乗せ補助を行っており、私立中学校の生徒に対しても県独自で私立高等学校への支援制度の基準に合わせた支援を行っているところですが、教育を受ける権利の保障等の観点から、本来は、国の責任において制度の拡充・強化が図られるべきです。
 このように、公教育の一翼を担う私立中学高等学校が国の進める教育改革に的確に対応し、特色ある質の高い教育を提供できるよう、財政基盤の安定に向けた国による全面的な財政支援が求められます。
 よって、私学助成に係る国庫補助金制度を堅持するとともに、私立中学校生徒への就学支援金制度の創設など、より一層の充実を図るよう国に要望するものです。

◎西村委員長
 質疑を行っていただきますが、質疑のある方はいらっしゃいますでしょうか。

○市谷委員
 賛成ですけれども、この最後のところ。私立中学校生徒への就学支援金制度の創設は必要なのですけれども、「など」と書いてあるので、「など」に含まれるのかもしれないのですが、高校の充実はいいのかしら。

○河上委員
 既に私立高等学校についてはあるのですけれども、などということで、そこに含まれていると。

○市谷委員
 分かりました。

◎西村委員長
 それでは、よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 討論が出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 私学助成の充実強化等に関する意見書を本委員会で発議することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員です。よって、私学助成の充実強化等に関する意見書は、本委員会で発議することに決定しました。
 なお、意見書の趣旨を変えない程度の修正及び提案理由説明の作成、内容については、委員長に御一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにします。
 以上で付託案件の審査は終了しました。
 なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議がないようですので、そのようにします。
 では、執行部の職員の入替えを行いますので、暫時休憩とします。

午前10時38分 休憩
午前10時44分 再開

◎西村委員長
 再開します。
 報告事項は、子ども家庭部、福祉保健部、最後に生活環境部の順で執行部の入替えを行います。
 初めに、子ども家庭部について行います。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく、簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑等については、説明終了後に一括して行います。
 報告1、令和5年度保育人材確保・定着に関する実態調査の調査結果について、遠藤子育て王国課長の説明を求めます。

●遠藤子育て王国課長
 保育人材の確保・定着に関する実態やニーズ等を把握するため実態調査を実施しましたので、その結果を報告します。
 1番、調査概要です。調査方法は、調査票の郵送、または、学生については養成施設を通じての配布によりました。調査期間は7月から9月、回答時点は8月1日です。
 対象についてです。現役保育士、潜在保育士については、鳥取県保育士登録者名簿のうち65歳以下の方9,030名を対象に、回収率は29.3%でした。保育施設については、公立・私立を含む県内全ての施設290施設、回収率は58.6%、学生については、鳥大、鳥取短期大学の県内養成施設における学生ですが、鳥取大学の学生については、11月頃に配布、回収、追加集計を行う予定としています。現時点での回収率は79.7%です。
 2番、調査結果の概要です。(1)保育士になったきっかけ、決め手、やりがいについてですが、現役保育士、潜在保育士、学生ともに、「子どもと触れ合うのが楽しい」がトップとなりましたが、現役保育士、学生では、「憧れの先生との出会い」や「小中学校の体験」が上位でした。一方、潜在保育士については、「自身の成長」、「親や知人の勧め」が上位に入っておりました。幼少期や子どもの頃の実体験が職業選択に重要な要素となっていると考えられます。
 また、就職の決め手や就職先選びで重視することについては、現役保育士、学生ともに「働きがい」が上位に入りましたが、現役保育士では「通勤の利便性」や「勤務時間が合うこと」、学生では「園の雰囲気・評判」、「給与」がそれぞれ上位に入っていました。
 現役保育士が保育士になってよかったことについては、「子どもの成長を実感できること」がトップで、次に「保護者からの感謝」、「自身の成長につながること」が続いています。
 養成施設の学生についてですが、保育士としての就職を希望するのは約81%で、進路に迷っている学生も多いことが分かりました。希望しない理由としては、「責任の重さへの不安」がトップとなっておりまして、近年保育事故や不適切保育がニュースで取り上げられることの影響であるかなと考えられます。
 次の3ページをお願いします。(2)保育士の離職経験と離職理由についてです。現役保育士の約9割がこれまでに一度は仕事を辞めたいと考えたことがあると回答されました。また、現役保育士の約43%が離職を経験されていて、離職理由は、「職場の人間関係」がトップ、次に「出産・育児」が続きました。保育施設側が把握している離職理由も、「健康・体力への不安」のほか「職場の人間関係」が上位に入っていました。
 (3)潜在保育士が働いていない理由については、「健康・体力に不安」がトップで、次に「賃金の低さ」、「責任の重さに不安」が続いています。また、回答者のうち43%は、理由が改善されれば、また保育士として従事したいと回答されていました。また、潜在保育士が復職に向けて参加したいものとして、「職場見学」がトップで、次に「専門的な研修やセミナー」が続いています。
 (4)保育士の不足感と確保・定着に向けた課題について、保育士の「不足感があり」と回答した施設は、正規職員について不足感ありと回答したものが62%、非正規職員について不足感ありと回答されたのが57%となりました。保育士の確保・定着に必要なことをお尋ねしたところ、現役保育士、潜在保育士、学生、施設ともに「給与改善」がトップ、学生以外では、「業務負担の見直し」、「保育士の配置基準の見直し」が続きました。一方、学生では、「人間関係の円滑化」、「休暇が取得しやすい環境整備」が上位に入っていました。
 (5)です。潜在保育士のうち、復職に前向きな意向をお持ちの方60名について、本人の同意を得た上で、氏名や連絡先を保育士・保育所支援センター及び市町村に提供しています。早期の復職に向けて就職情報の提供やマッチング等のアプローチを現在行っています。
 3番、今回の実態調査を踏まえた対応です。まず、10月5日に県ホームページで公開しまして、市町村や保育施設、また保育施設経由で現役保育士へも周知を行いました。今後は、市町村や現役保育士との意見交換を行い、令和6年度当初予算に向けて必要な施策を検討していくこととしています。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切替えをお願いします。
 それでは、ただいまの説明について、質疑等はありませんでしょうか。

○広谷委員
 1つ確認です。この実態調査は今までしたことがあるのですか、初めてなのですか、その辺りを教えてください。

●遠藤子育て王国課長
 5年前にもしたと前の職員から聞いています。

○広谷委員
 この調査結果にびっくりしたのが、「職場の人間関係」というのが結構多い、トップだということ。これは、こういう実態というのは5年前から何らかの変化があるのか、また、保育園の経営者はこういう状況であるということは分かっているのか、その辺りはいかがですか。

●遠藤子育て王国課長
 今回、保育施設側にも調査を行っておりまして、対策も聞いています。職場内での面談を行っているとか、相談先を設けているという回答もありまして、経営者さんも把握していらっしゃるとは思います。5年前とは、すみません……。

○広谷委員
 変化は分からない。

●遠藤子育て王国課長
 はい。

○広谷委員
 後で構いませんので、もし分かったら教えてください。

○市谷委員
 最後の質問のところです。保育士の確保・定着に必要なことというのが、給与改善が8割超え、それから業務見直しが7割、それから配置基準の見直しというのも3番目で6割、7割ということですけれども、当然国で改善されるということもあるとは思うのですが、例えば、県で独自に交付金や補助金による給与の改善とか配置基準のさらなる見直しをするということもあり得るわけですか。その辺、分かれば。

●遠藤子育て王国課長
 給与については、国への要望ということで対応しているところですけれども、配置基準については、県独自に上乗せというか、1歳児については、今時点6対1を県で4.5対1にして加算ということでしました。でも、国が今度5対1に見直すということもありますので、その辺りも含めまして、また市町村の御意見を伺いながら今後検討していきたいと考えています。

○市谷委員
 給与改善などは、国には今までも求めてきており、それが改善されればいいですけれども、されない際には県独自でも何らかの支援をやるだとか、配置基準も1歳とか3歳はやられているのですが、4・5歳児の改善というのはまだまだ不十分だったりします。それから、決して配置基準が改善されているのではなくて、保育士を厚く置く場合にはお金が追加で出るということであって、基準そのものは見直しにはなっていないはずですので、国には配置基準の見直しを求めるということもあります。そして、県としては、自分たち独自で保育士を一人でも多く配置できるように支援制度を、特に4・5歳児をやっていくということは、ぜひ検討していただきたいと思います。

●遠藤子育て王国課長
 分かりました。また検討していきます。

◎西村委員長
 ほかに。

○興治委員
 保育所、そしてこども園等、保育施設、幼稚園もですけれども、施設種があると思いますし、また公立及び私立という違いもあるのだろうと思うのです。公立の場合は、正職員の場合は、公務員としての給与に基づいて給与が支払われるということがありますし、私立の場合は保育単価に基づいて、その範囲内で給与が支払われることになるのだろうと思うので、その違いがあるのではないかなと思います。この調査結果について、公立・私立別であるとか、あるいは施設種ごととか、そういった結果の把握も必要なのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
 それと、一番最後に今後の対応として、来年度の予算に向けた施策を検討すると。市町村の保育行政の担当者以外に現役保育士と意見交換するとなっているのですけれども、この現役保育士についても、多様な方の意見を聞くような場を設けるということも必要ではないかと思いますが、その辺りはどうでしょうか。

●遠藤子育て王国課長
 施設種別ごとの集計ですけれども、もう結果は返してもらっているのですが、クロス集計の中に入れていたか、それが施設種別ごとにできていたかは、また後ほど確認をしまして後でお答えさせてください。
 現役保育士との意見交換についても、私立であったり公立であったりとやっていきたいと思います。

○興治委員
 分かりました。ではお願いします。

◎西村委員長
 ほかに。よろしいでしょうか。
 そうしますと、さっきの施設側の調査結果については、またまとまりましたら委員の皆様方にフィードバックをお願いします。

○内田(博)委員
 公立と私立の場合は給与格差がかなりあると思うので、それは調べていないでしょう。私立と公立では、給与の差が大きいと思う。先ほど興治委員が言われたように、公立の場合は公務員法でやってしまうからいいのだけれども、私立はそこにかなり差が出ていると思うのです。だから離職が結構いるのではないかなと思うので、そういうデータがあったら、ある程度それも出してみてください、どれぐらいの差があるのか。

◎西村委員長
 では、給与の調査資料もありましたら、御提出をお願いします。
 それでは、その他ですが、子ども家庭部に関しまして、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、子ども家庭部については以上で終わります。
 執行部入替えのために暫時休憩をします。入替え次第、再開をします。

午前10時58分 休憩
午前11時00分 再開

◎西村委員長
 再開します。
 引き続き、福祉保健部について行います。
 執行部の説明は、要領よく、簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑等については、説明終了後に一括して行います。
 報告2、「とっとり手話フェス」の開催結果について、及び報告3、「あいサポートとっとり祭(まつり)」の開催について、前田障がい福祉課社会参加推進室長の説明を求めます。

●前田障がい福祉課社会参加推進室長
 資料の2ページ、「とっとり手話フェス」の開催結果について、まず御報告します。
 平成25年に全国で初めて鳥取県で手話言語条例が制定されまして、今年10周年ということで、各種のイベントを9月16日から24日の間に実施しました。
 1つ目、とっとり手話フェスオープニングセレモニーです。初日の9月16日に開催しました。視聴覚障がい者団体やその他の福祉団体の方々に参加していただきまして、(3)にありますとおり、内容としましては、1つ目がパネルディスカッションです。テーマは、「新たな手話言語の時代へ」ということで、全日本ろうあ連盟の石橋副理事長を進行役として、全日本ろうあ連盟の石野理事長や平井知事にパネラーとしてお話しいただきました。これまでの取組を振り返るとともに、次の10年に向けて、誰もが手話言語を習得できる環境の整備等についての意見が交わされ、来場者からは、取組と問題提起がよく分かったという御意見をいただいています。
 2つ目です。トークセッションで、テーマは「2025東京デフリンピックに向けて」です。登壇者は、デフリンピックの自転車競技の選手で、かつ手話パフォーマンス甲子園の演技司会もやっていただいている早瀨憲太郎様が進行役としまして、元スポーツ庁長官の鈴木大地さんや鳥取聾学校の教諭でデフゴルフ選手の前島さん等に御登壇いただきました。来場者からは、デフスポーツについてはあまり知りませんでしたが、東京大会を応援したいと、そういった感想も寄せられたところです。
 2つ目です。とっとり手話フェスLIVE2023です。これは9月17日に開催しました。出演者は、毎年手話パフォーマンス甲子園にテーマソングを提供していただいているHANDSIGNさんだとか、タレントの島谷ひとみさん、足立梨花さん、miwaさん等に御参加いただいています。内容としましては、音楽やダンス、お笑いを手話で実施したものでして、手話パフォーマーの方々が歌唱するアーティストと一緒になって観客を魅了して、また情報保障もエンターテインメント化した鳥取らしいイベントとなったというものです。
 続きまして、3ページです。3つ目のダイアログ・イン・サイエンスショーケースです。これは9月16日から9月24日まで開催したもので、内容としては、参加者がヘッドセットをつけて、音のない世界を実現し、音声等に頼らないコミュニケーション方法を学ぶというものです。この期間、お休みの日の土日・祝日とかは、とりぎん文化会館で開催しましたが、平日は県内の7つの小学校を直接訪問して体験していただいたものです。体験していただいた方からの声ですが、聞こえない状況を体験することで、言葉にとらわれず、伝わる表現方法を自然に学ぶことができるイベントで、想像した以上によい時間が過ごせたという御意見をいただいたりしたところです。
 4つ目です。絵描き・門秀彦さんのアートワークショップです。9月16日から17日に実施しました。コーダの絵描きの門秀彦さん、この方は手話パフォーマンス甲子園の審査員も務めていただいた方ですけれども、この方をお招きしまして、手話をモチーフとしたイラスト表現のアートワークショップを開催したものです。参加者からは、聞こえない、聞こえにくい、聞こえる人も関係なく、絵を通じて様々なコミュニケーションができたという声をいただいています。その様子については、4ページの上の写真に表されているとおりです。
 5つ目のイベント、デフムービーシアターです。これは9月16日、17日、23日に実施しまして、上映した作品は、全日本ろうあ連盟創立70周年記念で創作されました「咲む(えむ)」という映画や、アカデミー賞も受賞しました「Coda コーダ あいのうた」、こういった作品を上映したところです。
 そして、手話フェスの最後の24日のトリの日に、6にあります第10回全国高校生手話パフォーマンス甲子園を開催しました。場所はとりぎん文化会館で、出場チームは12府県から14チーム15校。14チーム15校なのは、2つの学校が連合を組んで1チーム出ていたところがあったためです。そして、本当でしたら15チームが参加する予定だったのですけれども、栃木県立聾学校の生徒さんが体調不良ということで、残念ながら出場辞退をされたというものです。ちなみに、鳥取県からは鳥取聾学校が出場されました。
 大会結果については、(6)にありますとおり、優勝が熊本聾学校で、落語の「附子(ぶす)」を演じられました。そして、準優勝が埼玉県の坂戸ろう学園、3位が愛知県の杏和高等学校です。
 甲子園で実施したイベントについては、ページを飛んでいただきまして6ページを御覧ください。6ページには(7)で出演者等という表がありまして、その下にゲストパフォーマーということで聖修女子高等学校(韓国)だとか鳥取聾学校とか書いています。出場して競っていただいた高校生以外にも、ゲストパフォーマンスとして友好提携している韓国・江原特別自治道の女子高生の方に手話のパフォーマンスをやっていただいたりだとか、あと県内の小学校、高校の方に手話でパフォーマンスをやっていただいたというものでございました。
 そして、6ページの下で(8)の佳子内親王殿下のお言葉ですけれども、佳子内親王殿下には前日の交流会に御臨席いただいたのですが、残念ながら本大会は欠席となりました。ただ、本大会への期待だとか大会及びとっとり手話フェスを通じた手話言語の広がりへの期待についての文章によるお言葉を当日賜ったところです。
 そして、7ページ、中段辺りにありますが、その他の催しです。エアカフェは、実際に喫茶店で注文しているような、そういったものを言葉等を使わず体験するコーナーですけれども、そういったものだとかミニ手話体験教室、あと障害福祉サービス事業所によるあいサポートマルシェだとか倉吉農業高校による販売コーナーなどを設けました。
 最後に、チャリティーイベントと書いていますが、このたびのとっとり手話フェスLIVE2023だとか、デフムービーシアターは、チャリティーイベントとして開催しまして、総合受付にチャリティーボックスを設置しまして、30万円以上のお金が集まりました。チャリティーで集まった寄附金は、手話言語の普及推進等の関係団体へ今後寄附したいと考えているところです。
 手話フェスについては以上です。
 めくっていただいて、8ページです。「あいサポートとっとり祭(まつり)」の開催についてです。例年10月から11月頃に開催しております障がい者の舞台芸術祭あいサポート・アートとっとり祭り、障がい者が取り組む舞台芸術活動、これは音楽だとかダンスだとか伝統芸能ですけれども、そういった発表の場とか鑑賞の場をやっています。それに今年度はあいサポート関連ということで、あいサポートシンポジウムと合同して「あいサポートとっとり祭」として開催したいと考えているところです。
 なお、このあいサポートシンポジウムですけれども、令和6年度に改正障害者差別解消法の施行がされるだとか、あと来年は、鳥取県発のあいサポート運動の15周年を迎えますので、その前の年に障害者差別解消法だとか合理的配慮の提供についての理解を深めるということをシンポジウム形式で開催したいというものでして、それを一緒に、1の日時で書いてあります、11月10日から12日までに倉吉未来中心で開催したいと考えているところです。現地開催だけではなくてオンライン配信も予定しています。
 内容ですけれども、4の(1)にあります。まず最初にステージイベントのオープニングセレモニーは10日の午後からですけれども、DJ YUTAさん、これは鳥取県が誇る障がい者の音楽家ですが、先日も障がい者の国際文化芸術コンクールで準優勝を見事果たされた、すばらしいアーティストです。この方にまず最初にステージをやっていただきまして、その後にあいサポートシンポジウムを開催したいと考えています。障害者差別解消法をテーマにした基調講演だとか、その後にあいサポート企業による取組紹介、そして、こういった企業だとかに参加していただいて、パネルディスカッションをして、あいサポート運動とか障害者差別解消法について学んでいただきたいと考えています。
 翌日とその翌日の11日と12日にあいサポート・アートとっとり祭りを開催したいと考えています。これは、県内で今、公募中ですけれども、ステージパフォーマンスをやっていただく団体を、大体20団体ぐらいをめどに出場していただきまして、様々なパフォーマンスを繰り広げていただくというものです。
 (3)のその他で書いているのですが、あいサポート・アートとっとり祭りの中にゲストステージのコーナーを設けています。その中に、令和5年度「日本博2.0を契機とする文化資源コンテンツ創成事業」、これは文化庁からの支援事業で全国手をつなぐ育成会連合会とかが実施しているのですけれども、そこの連携イベントとして、車椅子ダンスですごくすばらしいパフォーマンスをするジェネシスオブエンターテイメントも出演をしていただきたいと考えているところです。
 そのほかに、最後のポツで書いてありますが、鳥取市中心市街地の商店街を中心に行われるフクシ×アートWEEKs2023が10月下旬から11月下旬に開催され、そのPRコーナーを設置して、こういった単独で開催するのではなくて、ほかの団体との連携だとかほかのイベントとかの連携で、イベントとしての効果を狙っていきたいと考えているところです。

◎西村委員長
 報告4、訪問介護事業安定確保検討会の開催結果について、小椋長寿社会課長の説明を求めます。

●小椋長寿社会課長
 このたび訪問介護事業安定確保検討会を10月4日に開催しましたので、その結果を報告します。
 開催に至った経緯がありまして、先月9月3日の日本海新聞で、鳥取県は訪問介護事業が半減しているとも受け取れるような報道がありまして、また議場でも質問いただきまして、今回検討会を開催しました。
 まず、訪問介護事業所の状況です。資料9ページの3を見ていただきますと、新聞で報道された内容は、社会福祉協議会が運営する訪問介護事業所ということでして、これは、確かに過去5年間で15か所から7か所ということで減少しています。ただ、訪問介護事業所自体は、5年前の120か所から130か所ということで、10か所増加しています。棒グラフのとおりです。その右に訪問介護事業所の市郡別を載せていますが、郡部においては減少して、市部においては増加しているという傾向です。訪問介護員については、右下表でございますが、鳥取県はほぼ横ばいという数字でして、全国は微減傾向ということにございます。
 こういう中で、1番に戻りまして、4日に協議参加者ということで、中山間の市町村(保険者)、それから訪問介護事業所、それからケアマネジャーさん、それから市町村社協に参画いただきまして会議を開催しました。
 その結果ですが、全体としては、サービスに抵抗があるというよりも利用者が減って、あるいは季節の波があって経営が苦しいという意見が多かったと思っています。個別の意見ですが、中山間の訪問ですが、家々が離れていて訪問に時間がかかると。それから、積雪時の訪問が大変だということがございました。それから、冬季の間だけショートステイの施設入所を短期的にされて、冬季の訪問介護事業からの収入が減ってしまうということが発言としてありました。
 この中には、次の2つのポツにありますが、単身者、高齢者夫婦世帯等が多くなりますと、介護度が一定程度上がるとなかなか対策の継続が困難となって、結果として、訪問介護の場合は身体介助と生活援助という部分に分かれますが、身体介助部分の利用者が減って、比較的単価の安い生活援助部分、買物とか家事とかの利用者が割合として増えていくということも経営を圧迫しているという話がありました。ICTについては、支援制度は持っているのですが、運営費用が課題になってくるというようなことでした。意見を踏まえて、対策を検討していきたいと考えています。

◎西村委員長
 報告5、ハンセン病療養所県民交流事業の実施について、山﨑健康政策課長の説明を求めます。

●山﨑健康政策課長
 10ページを御覧ください。ハンセン病療養所県民交流事業の実施について御報告します。
 例年実施しているものですが、ハンセン病人権問題への理解を深めるために、県民の参加を募り国立ハンセン病療養所を訪問する事業です。例年県議会からも同じタイミングで視察団が訪問されることになっておりますので、事前報告をさせていただくものです。
 日時は、今月の27日金曜日午後に長島愛生園、邑久光明園の2園を訪問することとしています。
 訪問内容は記載のとおりです。邑久長島大橋を渡って長島に入りまして、邑久光明園、長島愛生園の2園を訪問し、各施設を視察します。
 一番最後に、長島愛生園の歴史館学芸員による継承講話を予定しています。実は例年は入所者語り部による体験講話を調整していたのですけれども、全療養所の問題というか課題となっておりますが、平均年齢がもう88歳を超えるような状況でして、高齢化が非常に進んでいて、語り部の方の調整がなかなかうまくいかないというようなことが全国的にあります。本年度は本県もここの調整ができず、残念ではありますが、学芸員さんによる継承講話という形としています。
 その他に昨年度参加者の感想を記載していますが、コロナ差別もそうだけれども、間違った情報や思い込みに惑わされず、正しい知識を持つことが大切だと痛感したといった御感想もいただいておりまして、コロナ禍を経て、改めてハンセン病の人権問題を身近に理解していただく機会とできるのではないかと考えています。
 なお、現時点の県民の応募状況ですけれども、東・中・西合わせて約30名程度いただいています。

◎西村委員長
 報告6、新型コロナウイルス感染症への対策について、壱岐感染症対策課長の説明を求めます。

●壱岐感染症対策課長
 資料は11ページをお願いします。新型コロナウイルス感染症についてです。7月から全県で患者数が急増しておりました今夏の感染症の流行は、7月下旬のピーク時期を含む約3か月間、高いレベルが続いておりましたけれども、第39週、9月24日から10月1日の週におきまして、定点当たりの患者数が10人を下回っておりまして、収束に向かっている状況です。
 入院者数は、現在8月中・下旬のピーク時の約4分の1に減少しておりまして、中等症2.以上の患者数も10人前後で推移し、落ち着いている状況です。ただ、新型コロナウイルスの感染力の強さは変わりはありませず、高齢者施設での集団感染事例も継続して発生しておりますので、引き続き入院者数の動向を注視しています。
 10月から新型コロナの医療体制等が一部変更になりましたので、その運用状況や影響にも注意しながら、適切な対応を行っていきます。
 グラフは、週・定点当たりの新規陽性者数、地区別ですとか、年齢別の推移ですとか、入院者数、それから、次のページには福祉施設や医療機関での集団感染の発生状況等を示していますので、御覧いただけたらと思います。
 12ページの2番の県民への注意喚起の部分です。先ほど御説明しましたように、全地区で定点当たりの患者数が10人を下回りましたので、流行情報として、警戒レベルという形で出しておりました情報は、10月4日の時点で解除しました。基本的な感染対策の徹底ですとか、特に高齢者と接する場合は、体調を整えること、また医療機関や高齢者施設での面会時のルールを守りましょうといったメッセージを引き続き発出しています。
 3番の10月以降の新型コロナの医療体制等についてです。前回も対応方針を少し御説明していますが、来年4月からは通常医療に完全移行していこうという方針の下で、10月から来年3月までを引き続き移行期間として、重点的・集中的な支援を行うことによりまして、冬の感染拡大が起こるかもしれないことにも配慮しつつ、医療提供体制の移行をさらに進めていくこととしています。
 対応方針や支援内容等についてですが、まず、入院については、基本的には確保病床によらない形で、全病院で中等症2.以上の患者の方を含めて入院を受け入れていただくことをお願いしています。ただ、今冬に見込まれる感染拡大時には、国が示す目安の範囲で新型コロナによる重症、中等症2.の患者を中心とした入院受入れのための病床を医療機関と連携して確保する予定としています。国の示す目安によりまして、県内のコロナの入院者数が146人に達するまでは、病床確保は行わないという計画としています。つまり、確保料の対象にならないということが示されています。10月中は、感染状況にかかわらず、制度変更に伴う経過措置として、県内で18床を即応病床として確保しているところです。また、院内感染発生による空床や休床が生じた医療機関に対しての病床確保料助成は継続をします。また、入院医療機関に対する設備整備、個人防護具の購入補助は若干の要件の見直しはありますが、継続となりました。
 外来については、かかりつけ患者に限定しない外来対応医療機関を一層拡充していきたいと思っています。また、要件の見直しは一部ありますが、外来対応医療機関に対する設備整備や個人防護具の購入補助も継続されます。
 相談窓口についても、引き続き継続、また医療機関等への検査支援も引き続き継続をしています。
 医療費に係る公費支援については、患者の急激な負担増が生じないよう、一定の公費支援が継続をしています。コロナ治療薬については、医療保険の自己負担割合に応じて、1割の方が3,000円、2割の方が6,000円、3割の方が9,000円といった自己負担が設定されています。入院医療費については、高額療養費制度の自己負担の限度額からの減額を1万円行うという制度となっています。

◎西村委員長
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 2ページからの手話フェスです。学齢期の子どももそうなのですけれども、乳幼児期、要するに、言葉を獲得するということでいくと、学校に行くまでの乳幼児期にも手話を家族も含めて獲得していくということが、つまり、言語を獲得する手段がどうしても聴覚に障がいがあると手話ということになるので、乳幼児期の手話による言語の獲得ということが県内ではどう保障されているのかなというのを、改めて確認したいなと思うのです。
 聾学校の幼稚部があると思うのですけれども、それが全県下、東・中・西でどんなふうになっているのかとか、「きき」というところができたのですけれども、あれも東部、鳥取市だけなので、では、全県下でああいうところがあって、子どもも保護者も一緒に手話を学んでいける場所がどうなっているのかを確認したいと思います。
 もう一つ、9ページのこの訪問介護事業所の関係です。全体としては増えていますよと、社協の分が減ったり郡部が減っているというお話ですけれども、ただ、利用する側からいくと、利用者は減っていないと書いてあるのですが、なかなか使いたいように使えないというのがあるかなと思うのです。
 それで、訪問介護のサービスが、例えば、介護制度で使える分の利用の枠が狭くなったりとか、あと、ここに単価が安い生活援助と書いてあるのですけれども、そう生活援助の分が切り離されてしまって、受けたい介護が受けられないということが起きていないかなと思うのです。そこを確認させてください。
 コロナです。最後の12ページの一番下の医療費の公費支援の入院治療費です。高額療養費制度からさらに1万円減額すると書いてあるのですけれども、負担額がどうなるのかを教えてください。

●前田障がい福祉課社会参加推進室長
 まず、子どもの乳幼児等への手話の学習状況についてです。実際今回の手話フェスのイベントの中で、手話のWA~ダンスというのがあったのですけれども、これは、実は保育園、幼稚園の子どもも参加していただいて、手話のダンスとかを一緒にやって、そういう動画を作るというのがあったりしますので、ある程度のことはやっておられるとは思います。また、聾学校の体制ですけれども、西部にも分校がありますが、具体的にどこまでの状況かというのは、申し訳ありません、この件は手持ちがありませんので、また改めての御回答とさせていただけないでしょうか。

◎西村委員長
 それでは、また資料の御提供をお願いします。

●小椋長寿社会課長
 訪問介護を御利用されたい方が使いたいように使えていない場面があるのではないかという御質問だったかと思います。
 介護保険ですけれども、介護度に応じて支給限度額がありますので、その支給限度額の中で使うことになると。軽度の方、要支援の方は市町村事業ごとに平成27年度からなっていますが、これは介護予防訪問介護という形で、引き続き市町村事業という位置づけで、利用可能ということで考えています。今回廃止された訪問介護事業所、社協とかにお伺いしたり、中山間の訪問介護事業所にお伺いした中では、おおむねニーズに応えられているとか、それから、廃止にされたところは新たな訪問介護事業所に引き継いだりということがございましたが、ごく一部で、やはり利用が重なったときに、思った時間とか思った日にちに訪問介護に行けないときもあるということを言われた事業者さんもございました。

●壱岐感染症対策課長
 厚生労働省から示されている試算の金額があるのですけれども、その中で示されている例示としては、75歳以上の1割負担の方で試算した場合、住民税が非課税かどうかとか所得が一定以下かどうかというところのいろんな諸条件はありますが、75歳以上1割負担で住民税が非課税で所得が一定以下の方であれば、高額療養費制度を適用したときに入院医療費として1万5,000円かかるところが、そこから1万円が差し引かれて5,000円という例ですとか、住民税非課税の方であれば、2万4,600円のところが1万4,600円になるとか、金額としてはそのような形です。非課税でない方で年収が370万円までの方であれば3万9,800円ぐらい等という額になります。

○市谷委員
 今のコロナの入院治療費です。高額医療に達してしまったら、さっき言われたように1万円減額になって、非課税だったら5,000円ぐらいとかということになるのですけれども、高額医療まで行ってしまう感じなのですか。

●壱岐感染症対策課長
 そうですね、一応この計算の前提は、7日間の入院でという前提での計算になっているようですので、高額医療費制度の対象になるかどうかも、また所得のこととかで変わってくるので、対象にならないケースもあるとは思います。

○市谷委員
 今の話でいくと、大体7日間ぐらいの入院で高額療養に達してしまう感じですか。

●壱岐感染症対策課長
 そうですね、住民税の非課税の方とかであれば、高額療養費制度の上限が低いというか、そうなりますし、所得の高い方であれば、高額療養費制度の上も高くなっていくので、そこは状況によって変わってくると思います。同じ入院期間であっても、高額療養費制度の対象になる場合とならない場合があると。

○市谷委員
 そしたら、大体コロナの入院は1週間ぐらいですか。

●荒金感染症対策局長
 通常のコロナでのウイルスの排出というところだと、7日ぐらいで大丈夫だろうというところですけれども、その状態によってというところがありますので、そういうのも、コロナの治療としていくと、もう2週間を取りたいというような、そこは医師の判断になってくると。これは一律にはなかなか難しいところではありますけれども、通常ウイルスがなくなっていくというところ、感染力がなくなるというところであれば、1週間というところではあります。ただ、これをコロナの治療としての引き続き必要かどうかという判断があるので、どれぐらいかというのは難しい判断かなというのはあります。

○市谷委員
 分かりました。入院期間が人によってまた変わるというのはそうなのですけれども、大体7日間の場合が75歳で非課税の方で高額療養費の1万5,000円ぐらいにいくので1万円減額になって5,000円ぐらいというようなことで考えたらいいということかなと思ったのですけれども、それでいいのかな、多分それでいいのですね。
 乳幼児期の手話の関係です。また後で資料を頂いて詳しく教えていただけたらと思います。
 この手話フェスのときは学齢期のというような印象があったのですけれども、どちらかというと乳幼児期から親も含めて、家族も含めて手話を獲得していかないと、家庭でのコミュニケーションが育っていかないので、非常にこの乳幼児期の手話の獲得というのがコミュニケーションを取ったり、言語を獲得するという上で大事なので、また教えていただけたらと思います。

○興治委員
 9ページの訪問介護事業についてです。真ん中ほどに参加者からの意見が書いてありまして、ポツ1とポツ2です。中山間地に時間がかかる、コストがかかるにもかかわらず支援がないということが書いてありますし、それと、冬季は積雪によって余分な時間がかかってくると。考えてみると、こういった加算支援みたいなものがあってしかるべきではないかなと思うのですけれども、実際のところそういうものはないのでしょうか。
 あと、国でこういった部分に対する支援措置を検討がなされているかどうか、その辺りについて、どうなっているのでしょうか。

●小椋長寿社会課長
 県とか国の支援措置ということです。ここは個別の意見ということで、支援がないという意見がありましたのでそのまま書いているのですが、介護保険制度、それから県にも支援制度があります。まず介護保険制度なのですけれども、中山間の訪問介護事業においては、5%から15%の加算措置があります。そういった中で、この効率の悪さを補っていただくことになるかと思います。
 そのほか県でも市町村で1か所しか訪問介護事業所がないという場合において、一定要件がありますが、単県の支援を行っています。

○興治委員
 冬季についてはどうですか。

●小椋長寿社会課長
 冬に特化したという仕組みは、今のところはございません。年間を通じて5%ないし15%の加算があるという仕組みです。

○興治委員
 それは、冬季において余分なコストがかかるということも加味されているものなのでしょうか。

●小椋長寿社会課長
 訪問介護事業所の経営については、訪問介護事業所に限りませんけれども、サービスの種類ごとに国が定期的に経営状況調査を行っておりまして、その経営状況調査に基づいて介護報酬の単価を決めていると。それにさらに中山間においては加算があるという仕組みになっておりまして、サービス全体での収支は取れていると。具体的には、平成3年度の数字が直近ですが、全体平均で約6%の収支差黒字になっているという数字が出ています。

○興治委員
 すみません、6%ということの意味がよく分からなかったのですが、いわゆる日本海側の積雪地においては、冬季においてコストがかかるということが言えると思いますので、もしそこに対する加算措置みたいなものがないのであれば、それは国に対して要望する必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

●小椋長寿社会課長
 中山間地域に対する介護報酬における評価というのがありまして、今お話ししたとおり、5%から15%というものが加算としてあります。この15%ないし5%というのは、積雪・豪雪地帯とか僻地・過疎地域、離島というものに対して加算がなされるということでして、豪雪地帯に対する評価はこの加算に含まれていることになるかと思います。

○興治委員
 では、後でそのことがよく分かる資料をお願いします。

●小椋長寿社会課長
 分かりました。

○興治委員
 それと、一番最後の12ページです。この四角囲みの中の入院と書いてあるところのポツの上から3つ目です。10月中は即応病床を18床確保しているということですけれども、11月以降はどうなるのでしょうか。
 それと、この即応病床は、どこに何床ずつ確保されていて、どういうケースについてこの即応病床で対応することになっているのでしょうか。

●壱岐感染症対策課長
 まず、10月は経過措置期間ということで、今は入院患者数が減ってきておりますので、本来でしたら確保病床を要請する段階ではないのですが、現在は経過措置で1か月間は18床要請しているというものです。11月以降に関しては、入院者数の動向にもよると思いますが、11月に入った時点で県内の入院者数が146人に達していなければ、その達するまでは病床は確保しないという運用になります。

○興治委員
 それは、確保病床も即応病床も同じですか。

●壱岐感染症対策課長
 はい、そうです。病床自体確保しないという形になります。
 現在の10月時点の確保病床に関してはどことどこにということを御質問いただいたかと思うのですが、東部に9床と西部に9床の形でお願いしていまして、中部は確保病床なしで、通常医療の中で患者さんを受け入れることができるというお話を伺っておりまして、中部は、10月の確保病床はありません。
 具体に病院名をお伝えしたほうがよろしいようでしたら、東部は県立中央病院に4床、鳥取市立病院に2床、日赤病院に3床、鳥取大学医学部附属病院に6床、境港の済生会病院に3床の計18床が現在の確保病床となっています。基本的には中等症2.以上の患者さんを受け入れていただく病床という扱いですので、中等症2.以上の患者さんが優先してそちらに入院いただくということですけれども、それは病院で入院患者さんを受け入れられる際に、この方を確保病床に入れるかほかの病床で見られるかというところは病院の判断で入れられていると思いますので、基本的には中等症2.以上の方が入院いただくということを念頭にした病床となります。

○興治委員
 即応病床については、中等症2.以上の患者さんが対象でということですよね。コロナが始まった頃にあったECMOによる治療であるとか、人工呼吸器を装着するとか、そういったことの運用というのは、今はどうなっているのでしょうか。分かりますか、分かりませんか。

●壱岐感染症対策課長
 もちろん患者さんの重症度に応じて、例えば、ICUで診る必要がある患者さんであれば、そういった病床で診られることになると思いますし、その病院の中で患者さんの重症度に応じてどこの病室でというか、病床で診られるかというのは、それはもう医学的な判断の中で、確保病床か確保病床ではないかにかかわらず、適切な医療が提供できるところで診ていただいていると認識しています。

○興治委員
 では、最後。11月以降にさっきのお話で、入院患者が146人に達しなければ、即応病床も確保病床も設けないことになるかと思うのですけれども、そうすると、今、行っているようなICUであるとか、それからECMOであるとか人工呼吸器の設置がいいのかどうかという問題はあるとは思うのですが、そういった重症患者に対する対応というのは、十分にできる体制が継続するのでしょうか。

●壱岐感染症対策課長
 コロナにかかわらずだと思いますけれども、病院におかれては、重症患者さんを受け入れて治療するという、使命というか、そういうものに根差して患者さんの受入れをされておられますので、そこは通常医療で対応できるように向けて今、移行しているところですので、必要な医療は提供される体制は整っていると考えています。

○興治委員
 分かりました。

○市谷委員
 コロナの入院で確認です。中部は、厚生病院が感染症の指定病院になっていると思うのですが、これは要するに空床補償するような即応病床としての確保をしないけれども、中部の場合は、通常の入院できる部屋があるから、そこで受入れが可能だと考えたらいいですか。

●壱岐感染症対策課長
 そうです。

◎西村委員長
 ほかにありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 その他ですが、福祉保健部に関して、執行部、委員の方で何かありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようですので、福祉保健部については以上で終わります。
 執行部入替えのため暫時休憩をします。再開は11時50分とします。

午前11時47分 休憩
午前11時50分 再開

◎西村委員長
 再開します。
 引き続き、生活環境部について行います。
 執行部の皆様におかれましては、説明は要領よく、簡潔に、マイクに向かってお願いします。
 質疑等については、説明終了後に一括して行います。
 報告7、令和5年度版鳥取県環境白書の公表について、朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長の説明を求めます。

●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
 生活環境部資料の2ページをお願いします。鳥取県環境の保全及び創造に関する基本条例第8条の規定に基づき、本県における環境の状況並びに環境の保全及び創造に関する施策の取組成果等を取りまとめた令和5年度版環境白書を作成し、昨日県のホームページで公表しましたので、その概要を報告します。
 令和4年度の成果等について、主なものを説明します。
 循環型社会の構築では、ごみゼロ社会実現への取組として、フードドライブ事業を県内全市町村で実施するとともに、食べ残し持ち帰りキャンペーン等の実施により、食べきり協力店の登録数は133件に増加しました。プラごみ対策では、とっとりエコフォーラムの開催やマイボトル運動の継続実施により、プラごみ削減に取り組む企業の登録数は58件に増加しました。
 脱炭素社会の実現では、地球温暖化防止対策の一環として、県有施設の照明設備LED化を進めるとともに、電動車の充電環境整備、自家消費型屋根貸し太陽光発電(鳥取スタイルPPA)の普及促進に取り組んだ結果、需要電力に対する再生可能エネルギーの割合は41.3%と全国平均を上回る高い水準となっています。とっとり健康省エネ住宅NE-STの普及促進については、令和4年度の着工割合は31%と、令和3年度の20%から順調に増えています。
 自然生物との共生では、希少野生動植物の保護に関する条例に基づき指定する特定希少野生動植物の種の見直しを行うとともに、人と野生鳥獣のすみ分けによる共存を図るため、第13次鳥獣保護管理事業計画を策定し、イノシシ、ニホンジカ、ツキノワグマの個体数管理の目標、管理方法を定めました。
 生活環境の保全では、県内の河川、湖沼等の水質調査を継続実施しており、このうち県内三大湖沼について、水質指標となるCODを見てみますと、中海、湖山池、東郷池とも目標未達成となっていることから、今後も引き続き、各水質計画に基づき流入負荷対策及び湖内対策を進めることとしています。
 環境活動の協働では、再エネ100%を目指す企業に対し、省エネ事例、補助金活用事例などを紹介する脱炭素経営セミナーを開催し、環境配慮経営に取り組む企業の輪が広がりました。
 3ページには、令和5年度の今年度の主な取組について記載していますが、説明は省略します。
 次ページの4ページには、環境イニシアティブプランで定めた指標と令和12年度の目標値及び令和4年度の実績を記載しており、主な実績については先ほど説明させていただいたとおりです。
 なお、ナンバー1、2の1人1日当たりのごみ排出量及び一般廃棄物のリサイクル率については、令和3年度の実績となっていますが、環境省が公表した都道府県別の一般廃棄物リサイクル率で見てみますと、本県は、山口県に次いで全国2番目に高いリサイクル率となっています。詳細なデータについては、県のホームページで公表しておりますので、後ほど御確認いただけたらと思います。

◎西村委員長
 報告8、日本ジオパーク委員会によるユネスコ世界ジオパーク再認定審査の事前確認の実施等について、古川山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長の説明を求めます。

●古川山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 5ページをお願いします。日本ジオパーク委員会による事前確認の実施について、日程あるいは視察先の公表が先週10月4日にありましたので、今回御報告するものです。
 日程ですが、一昨日から始まっておりまして、豊岡市においてジオパーク推進協議会から全体の説明等を行いまして、その後、玄武洞公園等を視察しています。また、本日は京丹後市の琴引浜、日和山観光等を視察しています。また、あした最終日ですが、鳥取エリアに参りまして、山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館、また今年できました鳥取砂丘フィールドハウスを視察していただきます。
 審査員は、日本ジオパーク委員会副委員長の宮原育子さん、それから委員として大野希一さん、それから渡辺真人さんの以上3名が来ておられます。
 今回の審査のポイントです。昨年指摘いただいた事項に対する対応状況、あるいは組織体制を中心に確認をされます。また最終日、明日ですが、当館、海と大地の自然館における確認もされます。これについては指摘事項に対する対応状況に書いてありますが、看板のロゴマークについては、古いユネスコのマークから新しいマークに既に交換済みです。それから、ジオサイトの看板については、今年大雨の被害がありました国府地域を除いたところの調査は終わっておりまして、今年度中に調査を終わったところの掲載内容の更新を行いたいと考えています。
 また、施設資料はデジタル地球儀のことですが、これについては、導入した際に、その当時あったデータから新しくジオパークに認定されたところが抜けておりましたので、こちらを今、随時更新しているところです。
 6ページに移っていただきます。今後の予定ですが、来年6年の1月下旬にユネスコにプログレスレポートを提出する予定となっています。その後、5月から8月に世界再認定審査が行われまして、9月以降に審査結果が判明する予定となっています。
 2つ目に、山陰海岸ジオウォーク in 因幡・但馬の開催についてです。これについては、第15回を迎えますが、今週末の14日に開催されます。エリアは新温泉町、岩美町、鳥取市のエリアで、20キロコースは鳥取砂丘こどもの国駐車場から浦富海岸駐車場まで、5キロコースは兵庫県の居組から岩美町の陸上までの2コースとなっています。現在329人の方が申し込まれておりまして、今週末歩かれることとなっています。

◎西村委員長
 報告9、令和5年鳥取県地価調査の結果及び地価動向について、森山まちづくり課長の説明を求めます。

●森山まちづくり課長
 7ページをお願いします。令和5年の鳥取県地価調査の結果及び地価動向について、9月20日に公表しましたので、その概要について報告します。
 2の地価調査の結果です。住宅地、商業地、工業地の地価は下落しています。ただ、令和5年度の下落率と令和4年の下落率を比較していただけたらと思いますけれども、令和4年に比べて令和5年の下落率の幅は縮小しています。このことは、次の地価が上昇した地点の話にもなりますが、令和4年は地価が上昇した地点が20地点、令和5年は24地点と、4点多くなっており、地価の回復傾向があると考えられています。
 地価の公表した詳細な情報については、県のホームページで公表しておりますので、後ほど御覧いただけたらと思います。

◎西村委員長
 報告10、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、生活環境部資料のとおりであり、説明は省略します。
 執行部の説明は以上です。
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんでしょうか。

○福田委員
 まちづくり課の先ほどの地価調査の結果について伺いたいと思います。これだけ全国各地の土地が上がっている中で、島根県の松江市でも上がっている中で、何で鳥取県だけが下がり続けるのかなと。これは知事が悪いのか、市長が悪いのか、誰が悪いのだと一般市民の方は言っていましたよ。
 私は思うのです。先般広島に行ったときに広島駅の再開発現場を見てきたのですけれども、見たら広島市、広島県、JR西日本、広島電鉄と書いてあった。もう物すごい勢いで開発していますし、岡山なども今、岡山駅周辺を大開発していて、開発したところは全部土地が上がっています。これは裏を返せば、再開発が何十年もできていない裏返しの話なのです。
 これをずっとほうっておいたら、もうこのままでいくのでしょうけれども、これはどこかで、県なのか市なのか分かりませんが、担当課としてリーダーシップを取って、経済界も巻き込んで、これは本当にもう外科的なことをやっていかないと、これは米子も同じことだと思いますけれども、駅だけリニューアルしてもどうしようもないと思いますよ。本当にこれはもう全国各地で、全て今もう手をつけ出していますので、県なのか市なのか分かりませんが、担当課としてこういう話があったということだけは伝えてほしいと思いますけれども、いかがでしょうか。

●森山まちづくり課長
 おっしゃるとおり、地価の動向といいますのは土地の取引等が大きく左右すると不動産鑑定士の方がおっしゃっています。おっしゃるとおり、鳥取県の地価が下がっているのは、そういった再開発とか地価の取引が少ない状況があるとも聞いています。本日お伺いしましたお話については、市町村ともしっかり話し合ってまいりたいと思います。

○福田委員
 ではこの機に、ついでですから、もう一つお伝えしておきたい。市谷委員などは毎日駅前で街頭演説をやられているから、毎日見ておられると思うけれども、私もこの議会中は列車で通っているから毎日見ていますが、鳥取駅の壁ですよね。私も前に指摘したので、「鳥取駅」という看板のところだけ、ワンパネルだけはきれいになったけれども、駅の裏側、南側も北側も物すごく汚いことになっていますよね。この中国地方の中でも、あんな駅ないですよ。あれはJRなのでしょうけれども、まちづくり課は景観も担当されていると思います。スーパーはくととか、いなばで降りられた方が一番目にするところとして、やはり大事なことだと思いますので、ぜひともその辺りも関係者にお伝えしてほしいと思います。

●森山まちづくり課長
 お伺いしました意見については、交通系を所管する県の担当課にお伝えしたいと思います。

◎西村委員長
 ほかにありますか。

○市谷委員
 2ページ、3ページの環境白書です。ごみのところでリサイクル率は書いてあったり、1人当たりのごみの排出量は書いてあって、それは増えてしまっているのですけれども、この一般廃棄物のごみの量、それから産業廃棄物のごみの量はどうなっているのかをぜひ書いていただきたいですし、分かれば言っていただきたいと思います。
 もう一つ、この環境イニシアティブプランとか環境白書とか、いろいろ目標を書くのですけれども、やはりいつまでにどう達成していくのだという工程表というかスケジュール表というか、そういうものを作って促進することが要ると思うのです。この間、委員会で長野県へ視察に行って、ちゃんとそういう工程表があって、そういうのを作るのは勇気が要るという話だったのですけれども、やはりそうしないと本気度がなかなか出ないというか、伝わらないということなのです。工程表をきちんと作っていただきたいと思うのですけれども、そういう検討はされないでしょうか。

●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
 工程表の話ですけれども、このプランそのものの冊子の中に、将来的な令和12年度に向けたプランを定めておりまして、それプラス各年度で、例えば、今年度はこの目標値を幾らにするといったようなものを個別に定めながら、それぞれの事業で目標達成に向けて進めているところです。工程表といいますか、そのプランそのものの冊子で、ホームページにも公表しておりますけれども、そこの中を見ていただけたらと思います。

●後藤田循環型社会推進課長
 一般廃棄物、産業廃棄物の排出量について御報告します。まず、一般廃棄物ですが、令和3年度実績値としましては20万2,000トンです。これを1人1日当たりに割り戻しますと、記載のとおり1人当たり1,001グラムということになっています。それから、産業廃棄物ですが、こちらは60万8,000トン、令和3年度実績です。

○市谷委員
 令和3年度だけ言われても、増えたのか減ったのか分からない。
 それで、減らさなければいけないと思うのですけれども、リサイクル率も下がっている状況で、一般廃棄物については1人当たりのごみの排出量は増えてしまっているので、これでは何かいけないのではないかなと思うのです。まず、どれぐらいからさっき言った数値になったのかというのを言っていただきたいですし、ごみが増えてしまっているということになると、施策の充実が必要になると思うのですけれども、その辺もどう考えておられるのかと。
 工程表のことですけれども、さっき言われたように、書いてあるのですが、いつ、何を、どこまでやるのかと、どういう施策でやるのかというところまで書かないと実際の工程表にはなり得ないと思うのです。長野県ではそれを結構細かく、きっちり書いていて、いつまでにこういう施策をやって、例えばCO2はこれぐらい排出するとか、省エネ実現するというようなことなのですよね。そういうものは要ると思っているのですけれども、どうでしょうか。

●後藤田循環型社会推進課長
 失礼しました。一般廃棄物ですが、実績値、令和2年度、令和3年度の比較で申し上げますと、令和2年度は20万3,000トンで令和3年度は20万2,000トンということで、量としては減ってはいるのですが、1人当たりの量は逆に増えているということで、こちらは人口の減少に伴うものであろうかなと考えているところです。
 産業廃棄物については、令和2年度が60万5,000トン、令和3年度が60万8,000トンということで、多少増えているのかなというところではありますが、産業廃棄物は特にそうですけれども、社会経済状況によって前後するものですので、この今回の数値については、ある程度変動の範囲の中の数値なのかなと考えているところです。
 施策については、従前から一般廃棄物、産業廃棄物とも排出量の削減、リサイクル率の向上に向けて取組をしているところですが、これについても引き続き継続して取組を進めていきたいと考えています。

●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
 環境イニシアティブプランでは、令和12年度に向けて、確かに大きな枠組みをつくっているという形になります。ただ、例えば4ページを見ていただいて、例えば8番の健康省エネ住宅ですと、100%を目標にして、そのために、毎年度予算をお願いさせていただく中で、新たな施策を積み重ねていきながら、この100%に向けて進めているというところです。
 こういったNE-STの推進についても、そういう各建築団体と働きかけは毎年やっているのですけれども、さらにそれを一般の住民、例えば住宅を建てられる方に普及していかないとやはり伸びていきませんので、そういったもので新たな予算を組んだりとか、そういったいろんなことをやりながら目標に向かって進んでいると、毎年度の予算で工夫をしているということになります。

○市谷委員
 そういうことがぱっと見て分かるものをやはり作っていただきたいと思います。何かやってみて、もう足りないから、次は予算でというのももちろんあるのですけれども、でも、今やっていることが本当に実効性あるものになっているかどうかというのはやはり確認していくし、それがぱっと見て分かるをぜひ作っていただきたいと思います。

◎西村委員長
 要望でよろしいでしょうか。
 ほかにありますか。

○広谷委員
 5ページのジオパークの関係です。日本ジオパーク委員会の事前確認が昨日から始まったということですけれども、これは去年の再認定の審査で条件付ということで、こうやって事前確認になったのだと思うのですが、その中で条件付の一番の要因になった玄武洞のミュージアムについてです。事業者を含めたワーキンググループで具体的な対策を検討中ということですが、現時点でどういう状況なのですか。前向きな方向でミュージアムとの話合いができているのか、その辺りの状況を教えてください。

●古川山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館長
 玄武洞の石の取組状況ですが、ここにも書いてありますが、タスクフォースというのをまずつくりまして、これには日本ジオパークネットワークの委員の方にも入っていただきます。その中でどういった方法がいいだろうかというのをまず考えていただくということ。それからもう一つ、ワーキンググループ、円卓グループ、円卓会議とも申しますが、こちらでは実際に事業者の方も入っていただいて、いろんな要望とか、あるいは意見等を言っていただく会としています。ワーキンググループで話し合ったことをタスクフォースに持ち上げて、その提案についてでき得るのかどうなのか、あるいは支援する方策があるのかどうなのかというところを話し合っているということで、これまで2回ほど開催されているということで、具体的な内容についてはまだはっきりとはしていないのですけれども、検討中ということです。

○広谷委員
 いろいろ厳しい部分もあるでしょうけれども、再認定に向けて、関係者、3市3町、3府県が一緒に一つになって取り組んでいただくようにお願いします。

◎西村委員長
 それでは、要望ということでお願いします。
 ほかにありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、生活環境部について、その他ありますでしょうか。

●後藤田循環型社会推進課長
 循環型社会推進課からイベントの案内をさせていただければと思います。1枚物のチラシをおつけしているかと思いますけれども、とっとりごみゼロプロギングの参加者募集というものです。
 プロギングというのは、ごみ拾いとジョギングを合わせたスウェーデン発の新フィットネスと言われていまして、走りながらごみを拾う、そういうものですけれども、初めての方でもプロギングガイドが参加者の体力に合わせてサポートしますので、幅広い年代の方に御参加いただけるのかなと思っています。
 日時ですけれども、11月12日午前10時から、場所が鳥取市久松公園です。2チームに分かれて、体力に合わせて別のコースをごみ拾いをしながら走っていただく予定にしています。参加費は無料ですが、事前の申込みが必要です。周りに興味のありそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひ周知を御協力のほどよろしくお願いします。

◎西村委員長
 何か御質問等はありますか。よろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、閉会中の調査事項についてお諮りします。
 本委員会所管に係る社会福祉の向上、子育て支援、生活環境の保全、病院事業その他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 御異議はないようですので、その旨、議長に申し出ておきます。
 その他、特にございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、意見が尽きたようですので、生活環境部については以上で終わります。
 この後、委員の皆様には御連絡がありますので、この場にお残りください。
(執行部退席)
 それでは再開します。
 なお、インターネット中継は継続していますので、発言の際はマイクに向かってお願いします。
 お残りいただきましたのは、常任委員会の県外調査についてです。
 2回目の県外調査を開催するかどうかについて、御意見をいただきたいと思います。
 2回目を行うとすれば、2月上旬頃を見込んでいますが、いかがでしょうか。

○福田委員
 北海道の日本ハムの球場を見に行かれている県議会が結構多いですね。最先端のアメリカの文化を入れたような、球場だけの機能ではなくて、いろんな一般県民・市民が、みんながいろいろ交流できる形になっていたりとか、そこが全てではないけれども。あと、10年後に国体が来るということもあるのですね。布勢の陸上競技場を含めて、何かそういう在り方検討がこれから進んでいく中で、私はそういう10年後のこの国体を見据えた形での、何かそういう視察が。(「2月だよ」と呼ぶ者あり)2月……。中身で言うとね。

○市谷委員
 今、県もシン・子育て王国ということで、子育て対策をいろいろ深化させようということなので、前回も要望で出させていただいていたのですけれども、明石市の子育て支援策が勉強できたらいいなと思います。
 球場は、やはり何かここはスポーツの担当のところでもないので。

○福田委員
 でも、管理はここでしょう。まちづくり課ですよね。

○市谷委員
 布勢総合運動公園はそうかもしれないのですけれども、でも、それは県民から何の視察かなという疑念を持たれる気がするので、やめたほうがいいと思います。

○福田委員
 別に北海道に限りません。宮崎などの県営の施設なども、やはり2月はそれこそキャンプシーズンで、管理をされているのもこの委員会だと認識しています。

○内田(博)委員
 もう一つ、与論島か。

◎西村委員長
 与論島。

○内田(博)委員
 与論はどこにあるのだ。鹿児島の一番南の端。(「奄美大島」と呼ぶ者あり)
 奄美ではない。奄美のまだ南。(「与論島か」と呼ぶ者あり)
 与論島だろう。あそこが出生率ナンバーワンだったのですよ。それが今どういう形になっているのか。保育所などもかなり充実させて、うまいことやっていたのを見ているから、本当はああいうところが見たいのだけれどもね。

◎西村委員長
 お三方から御意見がございましたけれども……(「ジオパークの先進地」と呼ぶ者あり)
 では、御意見もいただきましたし、あとは……。

○島谷委員
 どこにということはないのだけれども、先ほど市谷委員が子育てという話をしていたのだが、私も子育ての関係は見るべきだと思う。ただ、明石市を特定というのはあれなので、もう少し幅広く考えてみればいいのではないかなと。

○福田委員
 いいですか。昔の認識なのだけれども、山口享議員から、市町村に行くのはやめ、昔からそういうのは、県議会はやはり都道府県だということを言われていたのですよね。(「カウンターパートは」と呼ぶ者あり)
 そうそう、視察先がね。伊藤保議員が委員長で私が副委員長のときにこの委員会であったのですが、市町村という提案をしたのだけれども、やはり市町村は昔から県議会はやっていないみたいなことを言われたことがあって。

○市谷委員
 その時々の委員会で山口議員はそういうことを言っておられはしたのだけれども。

○福田委員
 言っておられましたね。

○市谷委員
 でも、施策で学べるところは別に県、市町村問わず、取り入れたらいいので、別に……。

○福田委員
 否定はしていませんよ、かつてはそうだったということ。

○市谷委員
 それは前にそういうことを言われていました、おられたときにね。
 子育ての、今日も保育士不足のこととかもあったりするので、確かに明石市以外でも何かいろいろ学べる、例えば配置基準の改善をもっと鳥取県以上にやっているところもあるかもしれませんし、幅広に子育て支援を。

○内田委員
 あとは副委員長、委員長でやってください。

○島谷委員
 皆さんから意見が出ているので、委員長、副委員長で話をしていただいて、我々に提示していただいて、それでまた詰めていけばいいのではないですか。

○興治委員
 意見を言っておいたほうがいいかなと思って。
 さっきも話を出したのですけれども、中山間地の医療・介護について、都道府県レベルで先進的な取組をやっているところ、そこをぜひお願いできたらなと思います。

◎西村委員長
 では、子育て、そして中山間の医療・介護の先進事例といったところを中心に、委員長、副委員長でまた発案をしまして皆様にお諮りをさせていただきたいと思います。
 今日お配りしておりますアンケートについても31日までに御記入いただいて、事務局に御提出をお願いします。
 それでは、よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会します。

午後0時23分 閉会

 

 



 

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