スタッフが綴る日々の出来事

作成日:2023年07月07日
園内の草刈りとネジバナの発見から思うこと

 梅雨明けが待ち遠しい今の季節、日吉津村にある某大型商業施設約16個分という広さの妻木晩田(むきばんだ)遺跡は、連日の草刈りに追われます。復元竪穴住居の周りも、昭和の初め頃日本に入って来たブタナが繁茂しています(写真1)。一見のどかなこの風景は、実は弥生時代には見られなかったものなのです。
そんなある日、洞ノ原地区の一画で、真直ぐな茎に絡みつきながらピンク色の花を咲かせる、独特な姿に目を奪われました(写真2)。この花は、ネジバナ(捩花:Spiranthes sinensis)というラン科の多年草で、古くは万葉集や平安時代の歌(百人一首)にも登場する「雑草」です。ブタナやシロツメクサを始めとした外来種に押されつつも、可憐に花を咲かせていました。
 ご存じのように、ここ妻木晩田遺跡はわが国最大級の弥生時代集落跡であることから、多くの歴史・考古学ファンにお越しいただいています。一方、ここは広大な「里山」でもありますから、少し見方を変えれば、ネジバナのような四季折々の植物を楽しむ格好のフィールドになります。様々な昆虫やチョウが棲息する森もありますし、バードウォッチングにも恰好の場です。そんな風に動植物を愛でるもよし、適度な高低差で健康ウォーキングに勤しむもよし、はたまた芝生の上でお弁当を広げるのも一興でしょう(入園無料!)。ぜひ、ご自身やお友達の趣味・関心に合わせた「わたし流妻木晩田活用術」を見つけ、自由に使ってほしいなぁと思います。そして皆さんの妻木晩田の楽しみ方、ぜひ私たちにも教えてください!
ブタナに迫られる竪穴住居

(写真1)ブタナに迫られる竪穴住居・・・。

ネジバナで休むハチがいました

(写真2)ネジバナで休むハチがいました。

 

【休園日】

  • 7月の休園日
    7月22日(月)
  • その次の休園日
    8月26日(月)
  • 年末年始の休園日
    12月29日~1月3日

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