会議の概要
午前10時01分 開会
◎語堂委員長
ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
本日の日程はお手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
なお、今回の常任委員会は、最初に令和新時代創造本部、次に総務部、最後に教育委員会の3部入替え制とし、会計管理局、監査委員事務局、人事委員会事務局、議会事務局については報告事項がないため省略いたします。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。会議録署名委員は、内田委員と村上委員にお願いします。
それでは、令和新時代創造本部の報告事項に移ります。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いします。
また、質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
それでは、まず初めに、報告1、とっとり若者活躍局のメンバー募集について、林新時代・SDGs推進課長の説明を求めます。
●林新時代・SDGs推進課長
それでは、令和新時代創造本部資料の2ページをお願いいたします。とっとり若者活躍局のメンバー募集についてでございます。先般の6月議会におきましてお認めいただきましたとっとり若者活躍局設置事業、こちらのほうの予算を認めていただきましたので、早速ではございますが、メンバー募集のほうを開始させていただいております。
まず、1のところで、とっとり若者活躍局の概要でございます。
(2)でございます。若者の自発的なアイデアで活動を企画、事業化するとともに、出会い、子育てや移住定住などをテーマとして、地域の若者の意見を聞いて、政策提案につなげていこうとするものでございます。
今募集しておりますメンバーの要件でございますが、2番のところにございます。県内在住または県内で活動している方で、高校生以上39歳以下の方、さらに、月1回の定例会に参加していただくことが可能な方ということで募集させていただいております。
募集期間は7月3日から今月中、31日まででございます。
募集人員は15名程度を想定しているところでございます。
なお、このたびの7月28日付の組織改正によりまして、事業の実施のほうは県民参画協働課のほうに移管して行いますので、メンバーの選定、認定及び発足等、県民参画協働課のほうで実施していくこととなります。
参考までに、次ページのほうに7月4日に新聞の折り込み広告で配布させていただきましたチラシのほうを添付させていただいております。
◎語堂委員長
それでは、報告2、全国知事会等の活動状況について、報告3、全米知事会議への参加結果について及び報告4、原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金に係る地域振興計画(案)の概要について、西川令和新時代創造本部参事の説明を求めます。
●西川令和新時代創造本部参事(全国知事会連携調整担当)
総合統括課でございます。
4ページをお願いいたします。まず、1(1)の全国知事会各種本部等でございます。来週7月24日月曜日から3日間にわたって、山梨県で開催されます全国知事会議に向けまして、そこに記載しております各種の本部、委員会へ平井知事も出席し、各委員会で国への提言案というのを取りまとめました。
次に、1(2)の(1)の要請でございます。国が本年秋までをめどとしたマイナンバー制度の運用に関する総点検の実施を表明されたことを受けまして、その時点ではあまりにも情報が少なく、戸惑いが先行した状況でございましたので、河野デジタル担当大臣に対しまして、全国知事会として、速やかに具体的な作業スケジュール等を明示することでありますとか、地方自治体の負担が生じないように配慮をすることなどを求めました。その要望書は5ページに添付しておりますので、後ほど御覧ください。
次に、1(2)の(2)の共同宣言発表式でございます。全国知事会のパートナー団体との連携活動の一環として、日本経済団体連合会、いわゆる経団連等の経済団体と「地域を舞台に挑戦する人材を育てる」共同宣言というのを、昨夕、発表いたしました。その共同宣言につきましても6ページ、7ページに添付いたしておりますので、また御確認いただければと存じます。
また、4ページ、一番下の2に記載のとおり、第156回関西広域連合委員会が昨日行われ、亀井副知事が代理出席いたしましたが、関西広域連合の昨年度の決算や今年度の補正予算のほか、奈良県の関西広域連合の全7分野への参加に向けた議論などが行われました。奈良県は、現在、広域連合が執行する7行政分野のうち、広域防災、広域観光・文化・スポーツ振興の2分野に参加しておられるところでございます。
続きまして、8ページをお願いいたします。全米知事会議への参加結果についてでございます。かねてより、日本側の全国知事会からアメリカ合衆国の全米知事会に対しまして、日米両国の知事会の交流再開を呼びかけてきた結果、先週になりますが、7月12日からアメリカ、ニュージャージー州アトランティックシティーで開催されました全米知事会サマーミーティングに招待を受けまして、全国知事会を代表し、全国知事会長、平井知事と同副会長、伊原木隆太岡山県知事が出席され、日米知事会の交流が再開いたしました。
1に記載しておりますとおり、初日のオープニングレセプションでは、参加者を前に、全米知事会のフィル・マーフィー前会長より、全米知事会の重要なパートナーとして平井知事、伊原木知事が紹介され、両知事が会場に挨拶する機会が設けられました。その後、コックス新会長やポリス新副会長など、全米知事会幹部をはじめとする13名もの知事と個別に意見交換をし、日米の知事会交流の重要性と、今後の交流促進について強く訴え、賛同を得るとともに、コックス新会長とポリス新副会長との間では、当面の日米間における知事会交流について、日本の全国知事会へのオンライン参加の可能性も含め、個別に協議を行いました。
2に記載しております今後の予定でございますが、先ほども申し上げました来週24日から山梨県で開催されます全国知事会議において、コックス会長、ポリス副会長のオンライン出席が実現しそうな見込みになりまして、最終の調整を行っているところでございます。
引き続き、日米の知事会間の関係がより強固なものとなるよう、今後とも全国知事会として全米知事会等と協議、調整を進めてまいります。
続きまして、9ページをお願いいたします。原子力発電施設等立地地域基盤整備支援事業交付金に係る地域振興計画(案)の概要についてでございます。
境港、米子両市からの提案に基づき、詳細を詰めてまいりました。今般、地域振興計画(案)を策定いたしましたので、その概要を御報告いたします。今後、国の審査委員会での計画の審議に向けて、国、両市とともに調整を図ってまいります。
1、計画案の概要でございますが、事業地域は、境港市、米子市でございます。
また、事業期間は、本年度を初年度とする令和5年度から7年度までの3か年といたしました。
さらに、交付総額は、今申し上げました3年間で5億円でありまして、今回限りのものでございます。
事業内容でございますが、地元境港市、米子市の御意向を尊重し、原子力防災対策、避難計画の実効性の向上に資するとともに、具体的には公民館でありますとか学校施設であります、地域振興にも寄与する一時集結所かつ地域コミュニティー拠点の環境機能改善と、それら拠点間のアクセスを維持、向上する、具体的には県管理道の維持、修繕に係る取組を実施することといたしました。
両市で行います事業の概要は、そのページの表に大まかに記載しておりますが、次の10ページにより詳細な計画内容を添付しております。繰り返しになりますが、平時、有事のデュアルに機能する住民拠点等を地元の御意向どおりに整備することで、原子力防災対策、避難計画の実効性向上と、地域振興にも寄与する事業案としております。
元に戻りまして、9ページの2に記載の今後のスケジュールでございますが、令和5年秋に国の審査委員会で計画の審議が行われ、それを経て経済産業大臣の認可という運びになります。その後、国への交付申請を行い、国からの交付決定があり次第、事業に速やかに着手いたします。
◎語堂委員長
それでは、続きまして、報告5、うさぎダンスプロジェクトの実施について、谷口広報課長の説明を求めます。
●谷口広報課長
11ページをお願いします。うさぎダンスプロジェクトの実施についてでございます。
本年はうさぎ年ということで、県としましてもウサギの聖地・鳥取県の認知度向上や誘客を図る取組を進めているところでございますが、下半期につきましては、うさぎダンスプロジェクトということで、オリジナルうさぎダンスを開発して、発信、普及をしてまいりたいというふうに思っております。
1番ですが、県庁若手職員でとっとり白うさぎダンサーズを結成しまして、盛り上げを図っているところでございます。本日時点で10名の若手職員が参加してくださっています。
2番の活動状況でございますが、プロダンサーの方に相談いたしまして、オリジナルうさぎダンスを開発ということをやってまいりまして、これは大きく報道されましたし、あと、右側にもちょっと写真を掲載しておりますが、7月7日に白兎神社でうさぎダンスを初公開、奉納ということを行いました。あと、今後、TikTokだとかYouTubeで拡散ということをやってまいりたいと思いますし、8月2日の東京ドームでとっとりナイターというイベントをやる予定にしております。巨人-ヤクルト戦に協賛するというものでございますが、そこでダンスの披露というようなことも通じて情報発信イベントということでPRをしてまいりたいというふうに思っております。
2番でございます。うさぎダンス動画コンテストの開催ということで、広くダンスを募集するというようなことをやってまいりたいというふうに思っております。
(1)の概要でございますが、期間としましては、7月19日に始めたところで、夏休みということで8月末まで考えておりまして、見本ダンスを今この公式TikTokだとかYouTubeを開設して掲載しております。それをまねて踊っていただいた動画だとか、オリジナルで踊っていただいた動画を各アカウントをお持ちの方が御自身のTikTok、YouTubeのアカウントに「#鳥取うさぎダンス」をつけて投稿していただくというようなものになります。
優秀作品10作品程度を決定しまして、10月頃にうさぎダンス・ファイナルというものを白兎海岸周辺で開催する予定にしておりますが、そこで最優秀者を決定するということを考えております。
今後、多くの方に応募、拡散いただけますように、様々な話題づくりを行いまして、盛り上げていくと。そういうことを通じて、聖地巡礼の動きを生み出していくというようなことをやってまいりたいというふうに思っております。
◎語堂委員長
それでは、続きまして、報告6、「第2次鳥取県女性活躍推進計画の改訂案」に係るパブリックコメントの実施結果につきまして、宮田女性活躍推進課長の説明を求めます。
●宮田女性活躍推進課長
12ページをお願いいたします。「第2次鳥取県女性活躍推進計画の改訂案」に係るパブリックコメントの実施結果について御報告いたします。
前回の6月常任委員会において、パブコメ実施について御報告させていただき、6月28日から7月10日まで行ったところ、19件の御意見をいただきました。
主な意見は、3に記載のとおりでございます。いただいた御意見等については、おおむね既に計画に盛り込ませていただいておりますが、1点追加予定でございます。上から5つ目、県の責務として、女性活躍に関する理解促進の対象に職場、地域、家庭に加え、学校も対象にすべきとの御意見をいただきました。学校での理解促進、普及啓発は重要であると考えており、学校も追加させていただく予定です。
今回いただいた御意見や女性会議の意見等を踏まえまして、そして、本日午後に公表予定の令和4年度就業構造基本調査の数値等を反映させていただき、今月中をめどに計画改定を行う予定です。
◎語堂委員長
それでは、ただいまの説明につきまして、質疑等ございますでしょうか。
○入江副委員長
すみません、2点お願いします。
まず、とっとり若者活躍局のメンバー募集についてでありますが、現在、残り10日間余りとなりました現段階の中で、どれぐらい応募があったのかという現状をお聞かせいただきたいというのが1つ。
もう一つは、関西広域連合委員会において、奈良県の参加ということで議論されたということがありましたが、これの是非について、現状、分かっていればその辺を教えていただければなと思います。
●林新時代・SDGs推進課長
若者局のメンバー募集の応募状況でございますが、昨日までの状況で、合計23名から来ておりまして、社会人11、大学生が9、高校生3というような内訳で今いただいているところでございます。
●西川令和新時代創造本部参事(全国知事会連携調整担当)
関西広域連合についてでございます。昨日の議論では、特段の異論等はございませんで、もともと関西広域連合のほうに奈良県は前の知事のときに加盟されておりませんで、ずっとメンバーのほうから加入を働きかけてきたところ、それに応じて2分野に先行して入っておられました。今回、知事が替わられまして、全7分野に入りたいというお申出があり、昨日、議論したところでございます。
先ほど申しましたとおり、特段の反論とかそういうものはございませんでしたので、今日の新聞報道などにも載っておりましたが、申入れを受けまして、こちらの県議会にも今後御議決等をお願いするようなことになろうかと思います。手続を粛々と進めてまいります。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
意見がないようですので、令和新時代創造本部につきましては以上で終わります。
執行部の入替えのため、暫時休憩いたします。再開は10時20分からにします。
午前10時17分 休憩
午前10時19分 再開
◎語堂委員長
それでは、早いですが、皆様そろわれているので、再開いたします。
引き続き、総務部について行います。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いいたします。
それでは、報告7、令和4年度職員の給与の男女の差異の情報公表について、萬井参事監兼人事企画課長の説明を求めます。
●萬井参事監兼人事企画課長
それでは、総務部の資料のほうをお開きいただけますでしょうか。2ページ目でございます。令和4年度職員の給与の男女の差異の情報公表について、御報告させていただきます。
本年度から、給与の男女の差異を分析することによりまして、処遇改善につなげるということを目的に、女性活躍推進法に基づきまして公表されることとなったために、知事部局等の職員の男女の賃金の状況につきまして、次のページのとおり6月30日に公表しましたので、御報告いたします。
その他、公表の内容のところ、(3)のところのアの米印に書いておりますが、病院局、教育委員会、警察本部、これにつきましてはそれぞれ別途公表するということになってございますので、付け加えて御報告いたします。
具体的な公表の内容について、詳細に少し御説明させていただきたいと思いますので、次のページの別紙の実際に公表されたページのほうを御覧いただけますでしょうか。
まず、全職員に係る情報と1番のところに書いております。職員の区分が任期の定めのない常勤職員(1)と任期の定めのない常勤職員以外の職員(2)に分かれております。この(1)の部分につきましては、正規職員の部分と読み替えていただければと思いますし、(2)につきましては、再任用職員であるとか、会計年度任用職員、こういった非常勤的な職員の方々のことを指すものでございます。
男女の給与の差のところのパーセンテージでございますが、男性の給与に対する女性の給与の割合という数値になっております。(1)のところでございますが、特徴といたしまして考えられるものということでございます。男女の差として88.1%でございますが、こちらの差につきましては、過去におきまして、女性職員の採用者が少なかった時期、こういったものも影響しながら、男性職員の方が勤務年数が長い職員の割合が高いことであったりとか、男性職員のほうが時間外手当、扶養手当等々、受給額が多いこと、こういったことが影響いたしまして、男性職員のほうが女性職員のほうを上回っているというものでございます。
(2)、(3)のところの御説明でございますが、こちらにつきましては、先ほども申し上げましたように、(2)任期の定めのない常勤職員以外の職員というのは会計年度任用職員等が多うございますが、こちらのほうのそもそもの平均給与額が正職員の方々の給与額よりは、低めであるということであったりとか、こういったことが影響しまして、そもそも全体での平均給与額、(3)のところにつきましては、正職員よりもさらに低くなる傾向が出ると。加えまして、会計年度任用職員につきましては、女性職員のほうが男性職員に比べて平均給与額が低い、こういったところがございます。こちらについて、男性職員の給与の高い層というのは、土木監視員であるとか河川監視員、こういったところの会計年度任用職員の方々の給与が少し高い傾向にあるというところでございます。
これに加えまして、職員の割合につきましても会計年度任用職員の方々につきましては、女性の方のほうが多いということがございまして、全体で合わせたときに少し平均給与額の高低差の度合いが大きく出る傾向があるということで、この(1)、(2)に掲げているように、パーセンテージよりも全職員としたときのパーセンテージのほうが少し差が大きくなっている傾向にあるということでございます。
2のところに正職員でございますが、こちらのほうの役職段階別、勤続年数別、こういった状況についても公表させていただいております。数値につきましては、記載のとおりでございますので、後ほど御覧いただければと思います。
今後の対応といたしまして、今回公表させていただきましたこういった実態を考慮いたしながら、女性の職員採用試験、こういった受験者数の一層の確保であったりとか、公平公正なことを前提といたしました女性の採用、積極的な女性登用といったものを進めていきたい。あと、加えまして、家庭内でございますけれども、育児や介護といった役割分担につきましても積極的に性差なくやっていこうという意識を強めていく、こういったことを引き続き働きかけるようにいたしまして、生き生きと働ける職場づくり、こういったものに努めてまいりたいというふうに考えております。
◎語堂委員長
それでは、次、報告8、第1回多様な性を認め合う社会づくり研究会の開催結果について、古田人権・同和対策課長の説明を求めます。
●古田人権・同和対策課長
4ページをお願いいたします。第1回多様な性を認め合う社会づくり研究会の開催結果について御報告を申し上げます。
7月11日に開催いたしましたこの研究会では、性的マイノリティーの方にとって、より暮らしやすい社会にするための施策の在り方について研究するため、当事者の方々等に日頃感じておられることや行政への要望などについて御意見を伺いました。
出席者は、当事者、有識者、労働、企業関係者、行政の10名で、資料に記載のとおりでございます。
主な意見といたしましては、典型的なヘイトスピーチも結構あり、啓発はまだまだ必要、子ども向けの啓発機会として、学校への講師派遣を行ってほしいといった啓発の充実に関する御意見。パートナーシップ制度的な制度はあったほうがよいであったり、あってもよい。制度につきましては、届出制度とか電子申請ができたらよい、個人情報は県で一元管理してほしい、パートナー情報を知る人は少ないほうがよいなど、パートナーシップ制度についての御意見をいただきました。
今後は、この研究会でいただきました御意見を基に、鳥取県の実情に沿った実効ある仕組みや必要な事業を検討しまして、8月1日に行う第2回の研究会で御意見を伺いまして、必要な取組等につきまして、委員会のほうで御報告させていただきたいと考えております。
◎語堂委員長
それでは、ただいまの説明につきまして、質疑等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
○村上委員
すみません、2点ありますが、1点ずつちょっと分けて話をさせていただければと思います。
まず、男女の給与の差異の公表について、おおむねは説明をいただいて、そうかそうかと思うところではあったのですが、ちょっと私が聞き逃した部分があるかもしれませんけれども、勤続年数別の1から25年のところで9割、ひどいときは8.5割ぐらいまで落ち込んでいるという状況があると。このことについて、改めて理由、見解、分析をお聞かせいただきたいと思います。
●萬井参事監兼人事企画課長
勤続年数25年未満の方々というと、おおむね30代、40代ぐらいまでの方々でございます。先ほども少しだけ申し上げましたが、当時、女性の採用数のほうが若干少なかった時期というのもございますし、あと、ちょうど30代、40代の頃、女性の方で1年間、2年間、育休を取られる方、そういった方々も多くございます。その1つ上のところを見ていただくと分かりますが、本庁係長級相当職の差のところが若干低くなっていると、こういったところにも影響しているのではなかろうかというふうに考えているところでございます。
○村上委員
そうしたら、まず、女性が少ないということは、賃金格差には影響がないというふうに、この勤続年数は定めのない職員も全職員が一括してということになっているという意味なのかという確認と、あともう一つ、育休ということを上げられましたが、育休で休んでいるときをゼロとして計算に入れているのか。あるいは、育休で復帰した後、昇給が遅れているという意味なのかをちょっと確認をさせていただきたいと思います。
●萬井参事監兼人事企画課長
確かに女性の採用者が少ないというのは、おっしゃるとおり、そこに大きく影響するというものでないということは確かでございます。
あと、育休のところでございますが、今回の数値は常時給与が支払われている方の情報でございますので、育休で1年間お休みになっておられる方は、ここからは除かれていきます。ただし、育休を取られておられたりすると、在職年数、勤務状況等が少し昇任に対して若干足りないところもございます。こういったところを見ながら、昇任年齢が少し遅れてしまうということは実態としてございます。
○村上委員
ありがとうございます。昇任年齢が育休を取ることによって遅れるということをはっきりおっしゃっていただきましたが、育休を取ると昇任年齢が遅れるということがある中で、男性も同じことが起こる、女性も同じことが起こる、育休を取ること、育児に関わることで昇任が遅れる、出世からは外れるということにつながっているという現状があるとの発言に聞こえました。ぜひとも育休を取ってもしっかりと昇進できる、育児に参加しても自己実現ができる、そういう県庁にぜひともしていただきたいと思います。育休を取ったから、仕事は、昇任は諦めましょう、仕事はちょっと一歩引いて最前線からは引きましょうということでは、女性が働きたいと思えるような職場にはまずならないと思いますし、男性もその現場で仕事をしたいと思うが育休を取ると昇任が遅れるということの板挟みに、まさしくなると御発言をされたというふうに認識をしています。その体制は、私はまずいのではないかと思いますので、もちろん、経験、様々な要素はあるとは思いますが、育休も一つの経験として、昇任については同じように取扱いをしていただきたいというふうに御要望を申し上げさせていただきたいと思います。
◎語堂委員長
はい、要望ですね。
●萬井参事監兼人事企画課長
私のほうの言葉が少し説明不足で申し訳ございません。
育休により昇進が遅れるという説明をしたつもりはないのでございまして、実際にそのときの年齢、ある層のところで、実際にお休みになっておられる方は昇任ができないというだけのことでございます。この表で見ていただけると分かるとおり、本庁の部局長・次長級のところでいきますと、逆に女性のほうが給与のほうが高いと。また、それぞれの職のところでもかなり均衡しているというところもございます。そういったことで、それぞれの職におきまして、適材適所ということで昇任のことは考えておりますので、育休を取ったから昇任が遅れるということはまずないということだけは御理解をいただけたらと思います。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。
○野坂委員
4ページ、ここの研究会のメンバーの選定について、特に当事者はどのような形で決められたのか、教えてくれませんか。
●古田人権・同和対策課長
いわゆるLGBTQの当事者という方は、なかなか見えにくいというところがございまして、まず、ここの一番上にいらっしゃる田中さんという方は、県内で講演活動をしていらっしゃる当事者の方でございます。そういったところから選定をいたしまして、それから、次のお二人等は、県内、東・中・西、鳥取、米子、倉吉の中で当事者の方が集まる会がございます。そこでの参加者に声をかけさせていただきまして、同意を得た方に来ていただいております。
○野坂委員
要するに、どういうことですか、指名されたということですか。
●古田人権・同和対策課長
はい、そのとおりでございます。お願いしたところでございます。
◎語堂委員長
ほかによろしいでしょうか。
○村上委員
すみません、度々。研究会のほうでちょっとお尋ねをさせていただきたいと思います。
パートナーシップ制度があるほうがということと、あと、意見の中には、公表してほしくないという、県の今までのしない、パートナーシップ制度によらない取組というのも一定程度効果があるという意見と、あわせて、パートナーシップ制度についても、あればあったほうがという意見等出たと思います。これからの取組、次の2回目の研究会も含めた検討課題、パートナーシップ制度をこれからどう考えていくのか、現段階のお考えをよろしくお願いします。
●古田人権・同和対策課長
委員御指摘のとおり、まだ検討中でございますので、明確な御回答というのはできないところでございますが、この研究会におきまして、委員おっしゃったとおり、パートナーシップ的な制度はあったほうがよいと御意見をいただいておりますので、パートナーシップ制度と申しますか、現在の取組をさらに向上させて、本県の実情に沿った実効ある仕組みを検討してまいりたいと。その上で、第2回の研究会で御意見をいただきながら、固めていって、また常任委員会のほうにその取組を御報告させていただきたいというふうに考えてございます。
◎語堂委員長
よろしいでしょうか。
○村上委員
ありがとうございます。研究会をするに当たって、参加者の皆さんに、今、鳥取県はパートナーシップ制度をつくるつもりがないというスタンス、つくる予定は今のところ考えていないというスタンスだというふうに認識をしておりますが、そこは明示をした上で参加者の皆さんに話をしていただいているという認識でよろしいですか。
●古田人権・同和対策課長
若干、ちょっとこちらのほうの考えとは違いまして、つくるつもりがないとか、これからつくりますよとか、そういったつもりで会を開いてございません。例えば、生活上の困り事とか、いわゆるLGBTQの方々が暮らしやすい世の中になっていくために、当事者の御意見、困っていることとかいろいろ日頃感じておられることとかを聞いたところでございますので、初めからつくるつもりがないとか、つくりますよとか、そういったところはございません。
○村上委員
前提としては。
●古田人権・同和対策課長
はい、前提としては触れてございません。
◎語堂委員長
よろしいですかね。
○浜田(妙)委員
ちょっと反応させていただきたいというふうに思います。
今、世の中、多様性を認めてそれぞれ個々で人権尊重されて、自分らしく生きていくという社会を構築していかなければいけない上で、何が足りないのかということについては、世界を挙げて、あるいは日本を挙げて、その大きな目標になっているかと思いますが、鳥取県は、どういう目的を持ってこれに取り組んでいらっしゃいますか。基本的なところの考え方を教えてください。つくるつもりがあるとかないとかという問題ではない。達成目標があるのではないかというふうに私は認識しているのですが、どうでしょうか。
●古田人権・同和対策課長
基本は人権尊重の社会づくり条例にございます、いわゆる生まれであったり、性別であったりというところで差別されないというところでございます。
○浜田(妙)委員
そうしますと、この研究会ですが、大体いつ頃をめどに、どのようなレベルでまとめ上げようという計画ですか。
●古田人権・同和対策課長
研究会のほうは8月1日にしまして、できるだけ速やかにまとめ上げたいというふうに考えております。年度末までとかというつもりはございません。
○浜田(妙)委員
社会的に様々な困難があろうかと思います。課題もあろうかと思います。それが洗い出されていく。その上で、県としてどうそれに向き合っていくかということを具体的につくり上げていくというふうに判断してよろしいですね。
●古田人権・同和対策課長
はい、いわゆる困った方、いわゆる県民の中で差がないような形を目指して考えてまいりたいというふうに思います。
○浜田(妙)委員
ありがとうございます。当事者の皆さんだとか有識者の皆さんとか、この方々が何のために自分たちが今その会に出ていて、どこを目指そうとしているのかということの共通認識がないと、求めるものが違ってくるというふうに思ったりします。そこの辺りをきちっと皆さんが共通認識を持って、自分たちが目指す社会はどういう社会なのかということについて、きちっとそれぞれが腹に据えた上でこの勉強会をしていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくどうぞお願いいたします。
◎語堂委員長
要望ということでよろしいですか。
○浜田(妙)委員
はい。
○野坂委員
同じくメンバーの指名ですが、県も実態を含めてあまりよく承知していないと、この問題に対してあまり知見を持っていないということでしたよね。だから、研究会を立ち上げて、できるだけ実態を拾っていくということだろうと思うのですが、募集について、聞き取った上でのそこで情報を集めて指名したということなのでしょうか。それ以外の、もうちょっと広く募集、結果は別にして、例えば募集の在り方というのは、検討はされなかったのですか。これは一部の声しか聞けないという可能性というのはありますよね。ちょっとLGBTQがどういう扱い方というのがよく分からないので。
●古田人権・同和対策課長
まず、この問題について知らないといいますか、メンバーというか当事者の方がなかなか見えにくいということでございました。募集という観点に関しては、野坂委員おっしゃるとおりと思うのですが、そのときは、研究会を立ち上げるときにそういう頭がちょっと欠けておりました。申し訳ございません。
ただ、とにかく大きな目的としては、まず、当事者の意見を伺いたいということが先に立ったというところで進めてまいったところでございます。
○野坂委員
だから、今後も募集の在り方というのは検討されないのですか。これでずっと議論を重ねて結論を得るということですか。募集の在り方というのも検討されるということですか。
●古田人権・同和対策課長
この研究に関しては、今の段階では募集について、委員を替えるとかというところについては、ちょっと考えていないところではございます。
●明場人権局長
すみません。ただいまの御意見でございますが、これから第2回目を開こうと思っておりますけれども、このメンバーで固定するというつもりもなくて、実は、我々、確かにいろいろな情報を集めながら人選したところです。実際に東・中・西で行われている当事者の集会に職員をちょっと参加させてもらったりして、そういうところから情報を集めた中で人選してきたという中でございます。
当事者の方に聞いても、当事者同士のつながりというのがあまりなくて、実はそこからなかなかちょっと人選に苦慮しているというのがまずございます。そういう中で、今回、有識者の方のほうから、こういった方もおられるよということをお聞きしまして、2回目の会議のときには、その方にも出てもらおうかなというふうに思っておりますので、その辺りは弾力的に考えていきたいというふうに思っております。
◎語堂委員長
よろしいでしょうか。
ほかに。
○山川委員
職員の男女の給料格差のことについてお伺いしたいのですが、公表の趣旨は、女性のほうが低賃金になる傾向があるので、行政としても公表するということですけれども、鳥取県としては、男性と女性の職員の差をつけないということで100ということを目的としてやっているのであって、もう既に基本給とかは100なのですか。
●萬井参事監兼人事企画課長
制度的には男女の差はない制度になっております。
○山川委員
この3ページにある情報公表の結果だと、若い層だったり、役職が係長相当職にない方だったりが、その差が、結局トータルとして80%になるということは、そこが伸び悩んでいるのだなというのが結果だと分かるのですね。ただ、現状としては差はないというふうに言われたのですが、数字上ではそうなので、男性のほうが時間外勤務だったり、資格だったり、経験が多いので、こういうふうに上がっているが、その差はありませんよというのがこの表だと分からないので、そこが分かるような表の提示をいただきたいと思うのですけれども、よろしいですか。
◎語堂委員長
資料請求ということで、また分かるものがあればということで、よろしいですか。
●萬井参事監兼人事企画課長
これは国の示した公表の様式でございまして、これに基づいた集計をしましたので、先ほどおっしゃられたような分析が可能かどうかというのは少し時間をかけて検討してみないと分からないところでございますが、できる限り、少し分析してみたいと思います。
○山川委員
分析をしてみないと分からないというふうにおっしゃられるということは、結局、結果として、今の話だと、現状として男性と女性の職員の差があるかもしれないという答えにもなり得ると思うのですね。なので、そういう意味で、男性と女性、行政の職員においては差がありませんよと、そして、女性の方も職員になってくださいよという募集をするのであれば、きちんとした分析の結果を踏まえて、過程を踏まえて把握する必要があると思います。そちらについては、現状としては男性と女性の県職員については差がありませんということを言い切れるような資料をきちんと提示していただきたいと思います。要望です。
◎語堂委員長
要望です。よろしくお願いします。
ほかにございますでしょうか。
○村上委員
話がとっ散らかったので要望させてください。
すみません、パートナーシップ制度について、私もあったほうがいいか、なかったほうがいいかというのは分からないところです。暮らしにくさなどを解消するために集まった場でも話題に出るような一つの大きなテーマだと思いますので、ここでも当事者の意見を聞いて、当事者の意思に沿った在り方をぜひとも見つけていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎語堂委員長
要望ですね。
○村上委員
はい、要望です。
◎語堂委員長
では、よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、意見が尽きたようですので、総務部につきましては以上で終わります。
執行部の入替えのため、暫時休憩いたします。再開は10時50分とさせていただきます。
午前10時47分 休憩
午前10時50分 再開
◎語堂委員長
それでは、そろわれましたので、再開いたします。
引き続き、教育委員会について行います。
なお、報告事項に入る前に、足羽教育長から発言を求められておりますので、許可いたします。
●足羽教育長
失礼します。教育委員会でございます。よろしくお願いいたします。
まず、これから報告事項で報告をさせていただきますが、平成29年度にある県立高校で発生をしましたいじめ事案につきまして、先週金曜日に記者会見、公表、そして謝罪をさせていただきました。平成29年に発生した事案であり、それから数年経過しているという、少し特殊な状況もございますが、このたび、調査委員会の調査によって、いじめが認められるという報告をいただき、それに対して対応したものでございます。
まずもって、当時生徒でいらっしゃった御本人や御家族の方に心から、本当に心痛をおかけしたことをおわび申し上げたいというふうに思います。
また、いじめの訴えがあった、卒業された後の対応につきまして、徹底した調査をしたわけですが、なかなかそこが御本人にとって納得がいかない部分があり、また、数年たってからの訴えがあったというふうなことで、時間を要してしまいました。学校、教育委員会としましても、その事案の重大性を鑑みて、しっかりと可能な限りの調査をもっともっとするべきだったという深い反省を抱いているところでございます。
今回の件はもとより、こうしたことがこの自分の命、あるいは学校生活を送るということに重大な支障を来すことが鳥取県内全ての学校の子どもたちにとってないように、今後も今回の件をしっかり教訓としながら、このいじめ対策にしっかり取り組んでまいりたいと思います。
また、本来であれば、この常任委員会で委員の皆様方に報告をし、それから公表したかったところでございますが、報道のほうに一部そうした情報が先に流れたことをもって、事後報告という形になりましたことも重ねておわびを申し上げたいというふうに思います。
また、後ほど詳細をセンター長のほうから説明させていただきますので、御意見を賜ればというふうに思います。
今回の件に関しまして、責任者である教育長として心からおわびを、委員の皆様方を含めて県民の皆様方にお伝えしたいと思います。本当にこのたびは申し訳ございませんでした。
◎語堂委員長
それでは、報告事項に移ります。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクを使ってお願いします。
質疑等については、説明終了後、一括して行うこととします。
それでは、報告9、いじめ重大事態を受けた鳥取県いじめ問題調査委員会(令和3年9月~令和5年3月)による調査報告書について、定常いじめ・不登校総合対策センター長の説明を求めます。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
それでは、資料2ページをお願いいたします。いじめの重大事態を受けた鳥取県いじめ問題調査委員会による調査報告書について御説明をさせていただきます。
まず最初に、調査委員会が発足した背景についてでございますが、調査対象となった本事案は、平成29年度当時県立高校に在籍し、自死未遂を図った生徒、これをAといたします。Aから卒業後の令和3年6月に、在学中に所属していた部活動の後輩Bから受けたいじめの被害と自死未遂との関連について、学校及び教育委員会の調査が不十分であること、再発防止を提言したいなどの訴えがあり、第三者による調査委員会を設置し、調査をしてまいりました。平成29年度当時、学校は、AとBとの関係にいじめの問題点があるという認識をしていませんでした。しかし、2度にわたりAが自死未遂を図るということが起こりました。いずれも命に別状はございませんでしたが、学校及び教育委員会は、アンケートでありますとか関係者への聞き取り、Aが教員に対して、卒業したくない、今のままがいいと言われたことなどから、いじめではなく、将来への不安が主要因と捉え、卒業までの学校生活や進学に向けてAに対して継続的に支援を行っていました。
しかしながら、Aが卒業されました翌年、平成30年度にAとその母親から、Aが自死未遂を図ったのはBのいじめが原因であるとの訴えがあり、学校は一定の調査を行い、謝罪をしていますが、学校や教育委員会は、詳細な調査まで行っておりませんでした。数年たった令和3年6月にAから、平成29年当時の事案に係る第三者による調査委員会設置の申立てがあり、同年9月から26回にわたって調査を行い、令和5年3月30日に報告書が教育委員会に提出されました。
資料3ページをお願いいたします。報告書の内容として、まず、いじめの認知についてでございますが、調査委員会におけるBへの聞き取りの中から、Aに対する暴言、暴力を行った事実を認めたことから、Aが自死未遂を図ったのはBのいじめが原因であるというふうに認定をされました。
教育委員会としての今後の対応といたしまして、教育委員会関係課におけるさらなる連携の強化、管理職及びスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーへの危機管理、緊急時の対応に関する研修の実施、また、全ての学校を対象としたいじめの未然防止、早期発見、早期対応の重要性等に関する研修の実施などを進めてまいります。
詳細につきましては、資料4ページ、5ページにわたって記載しておりますので、別添1を御覧ください。
また、報告書を御覧になった申立て者でありますAから、報告書の記載内容を受けて、令和5年4月26日付で意見書が提出されております。その内容につきましては、資料6ページの別添2となりますが、意見書の内容及び対応等については記載のとおりでございますが、学校や教育委員会の調査や認識が甘かったという点もございますので、この点につきましては、我々真摯に反省し、今後の対応に生かしていきたいというふうに思っております。
なお、この意見書の内容への回答につきましては、既に申立て者様に説明をさせていただいておりますことを申し添えさせていただきます。
◎語堂委員長
続きまして、報告10、令和5年度第1回鳥取県総合教育会議の開催結果について、松尾教育総務課参事の説明を求めます。
●松尾教育総務課参事(総務企画担当)
それでは、資料7ページをお願いいたします。一昨日、7月19日に令和5年度第1回鳥取県総合教育会議を開催しましたので、その結果を御報告いたします。
3の概要を御覧ください。1のアからカのとおり、令和4年度の教育に関する大綱の評価、次期教育に関する大綱の改定、令和新時代の県立高校教育の在り方に関する基本方針、英語教育の推進、先ほど御報告がございましたいじめ重大事案の発生、不登校対応の6つのテーマについて各委員から御意見をいただきました。
アの令和4年度教育の大綱の評価については、指標の達成状況に記載のとおり、89項目中68項目、76.4%が達成あるいはおおむね達成という状況になっております。達成できた主な指標、目標を下回った・十分でなかった主な指標は記載のとおりですが、未達成の項目については、引き続き改善に取り組むこととしております。
イの次期教育大綱の改定については、11ページ以降に改定案を添付しておりますが、第一編、中長期的な取組方針と、第二編、令和5年度の重点取組施策、数値目標の2編構成としており、取組方針に記載の5項目を柱として、様々な取組を実施する案としております。
(2)に各委員からいただいた主な意見を6つの類型に整理して記載しております。1つ目の学力向上・英語教育の推進では、学力データが蓄積され、個々の学力の伸び方が確認できる環境ができた。この活用により、学校現場で一人一人に向き合い、学力を伸ばす取組が試される。3つ目のポツで、小学校から中学校への英語教育を連続性のあるものにするために、中学校の先生が小学校で授業するようなシステムの検討が必要という御意見がございました。
2つ目のふるさとキャリア教育では、学校が企業の方を招いて講演等していただいておりますが、このスタイルは、生徒にとって話を聞くだけで面白くないと感じており、子どもたちの興味を引くような方法を研究していくべきという御意見がございました。
次のページをお願いいたします。3つ目の働き方改革・ICTの利活用では、授業外でのICTの活用と紙が残る部分は補助員に任せることによって教員の業務効率が上がり、生徒と向き合う時間を捻出できるのではないかという御意見がございました。
4つ目のいじめ・不登校対応では、児童生徒や保護者の訴えをきちんと聞き入れ、相談を受け止める体制を整えることが重要、2ポツ目、いじめの事実を表現できない子どももいる。アンテナを張り巡らせてキャッチすること、周りの子どもたちも助け船を出したり、一緒になって助けてと発信できるようなシステムがあるとよい。3ポツ目、不登校の子どもたちの居場所や相談機関の情報が当事者に伝わっていないと感じる。保護者が負い目を感じ、学校に助けを言えない場合がある。不登校は誰にでも起こり得ること、学校以外にも居場所があること、必ずやり直せるということを保護者や地域に向けて発信すべきという御意見をいただきました。
5つ目、医療的ケア児では、子どもが学校を卒業すると日中の居場所がなくなることが自立を妨げている。福祉と連携して、医療的ケアの必要な子どもの自立につながる居場所づくりを進めてほしいという御意見がございました。
6つ目の高校再編では、学校規模の適正化は避けられないが、後退ではなくて前進する、新しいものをつくるのだという気概で前向きな議論となるよう、進めてほしいという御意見がございました。
最後に、副知事の総括として、主役は子どもたちであり、子どもを中心として点検していく必要がある。いじめを起こさないことが一番であるが、子どもたちが、私はいじめられている、いじめを見たと先生に伝える力と、それを受け止め、解決していく力を子どもの目線でもう一度点検し、整えていくことが必要。また、障がいのある子どもたちが卒業後にどうやって自己実現していけるか、知事部局と教育委員会で連携して取組を進めたいというお話がございました。
教育委員会としては、次期教育の大綱等も踏まえ、引き続き、知事部局、各市町村教育委員会とも連携しながら様々な教育課題の解決に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
なお、会議資料の一部を9ページから39ページに添付しておりますので、御覧いただけたらと思います。
◎語堂委員長
それでは、続きまして、報告11、鳥取県立まなびの森学園校章等について、山口小中学校課県立夜間中学設置準備室長の説明を求めます。
●山口小中学校課県立夜間中学設置準備室長
資料40ページを御覧ください。今年10月1日付で設置して、来年4月に開校いたします県立夜間中学、まなびの森学園の校章が決定しましたので、御報告申し上げます。また、6月の境港市をスタートとして学校説明会、体験授業会等キャラバンを展開しておりますので、併せて御報告いたします。
1番の校章につきましては、(1)にございますこちらのデザインを校章として最終決定いたしました。42ページに学校の目指す姿、コンセプトは添付しておりますが、制作意図はこのコンセプトに沿っており、メインコンセプトにあります「いろとりどり」を鳥取のt、ローマ字の小文字のtで大きく羽ばたく鳥のように表現して、全体的に丸みのあるデザインとなっており、これはまなびの森学園が目指す、温かく優しい学校のイメージに一致するものです。
決定に至るまでですが、校名決定後に校章案を全国公募しまして、104名から135件の応募がございました。そして、県立夜間中学設置準備等に係る懇談会での意見聴取ですとか、教育委員会で検討協議を重ねまして、リデザインを経て決定したところです。
続いて、2番、現在展開中の学校説明会・体験授業会等キャラバンにつきましては、県内の東・中・西部計15か所で実施いたします。41ページに表にしておりますが、既に境港市、日吉津村、鳥取市での開催が済みまして、御覧のような参加がございました。引き続き、入学を希望される方に安心して学べるイメージが伝わるよう、キャラバンを継続していく予定です。
◎語堂委員長
続きまして、報告12、令和7年度までの現基本方針に基づく県立高等学校の在り方について、井上参事監兼高等学校課長の説明を求めます。
●井上参事監兼高等学校課長
令和7年度までの現基本方針に基づく県立高等学校の在り方につきまして、前回の常任委員会である程度報告をさせていただきましたが、スケジュール感も含めて改めて報告をさせていただきます。
まず、平成31年度から令和7年度までの現基本方針を1番に上げさせていただいております。小規模校について、1学年当たり3学級の学校については、入学者数が2年連続して募集定員の3分の2に満たない場合は、原則として募集定員を1学年2学級とする。原則としてと申しますのは、その後のただし書でございますが、この基準の適用に当たっては、県全体の学科の配置状況等を考慮するということを書かせていただいております。
1学年当たり2学級以下の学校につきましては、入学者数が2年連続して募集定員の2分の1に満たない場合は、特色ある取組の推進状況や通学等に係る地理的、経済的な家庭の負担等を踏まえ、分校化や再編、全国からの生徒募集など、新たな特色の設定等を選択肢とし、3年程度をめどに当該学校の在り方を検討するという方針を定めさせていただいております。
この方針に該当する高等学校が令和6年度に向けて4校ございまして、1番、倉吉農業高等学校から説明させていただきます。
倉吉農業高等学校につきましては、令和4年度、令和5年度の2年間で、募集定員の3分の2に満たないという状況が2年連続で続きましたので、この1学年当たり3学級の学校についてという方針が適用されることになります。しかしながら、倉吉農業高等学校につきましては、県下で唯一の農業高校ということと、農業経営者育成の専門学校で非常に特色のある学校ということで、この1学年当たり3学級の学校についてのただし書、県全体の学科の配置状況等を十分に考慮させていただきながら、その中で、特に環境科、森林・土木設計コースというコース名が建築、建設関係の学びができるということがなかなか中学生に分かりにくいという状況がございましたので、その辺りを、既に教育課程の中では学ぶことができるものであったものを改めて見える化し、分かりやすくし、中学生に魅力をアピールしていくような形として、募集定員を減らすということではなく、学校の魅力化と特色化を一層進めるという形で対応させていただきたいと思っております。
スケジュールにつきましては、令和5年夏以降、募集定員の確定が8月を予定しておりますので、この夏以降に改めて新コース名における募集活動を行いまして、令和6年4月の入学者からこのコースを適用したいというふうに考えております。
はぐっていただきまして、2番の鳥取中央育英高等学校でございます。令和5年度に3学級の募集定員の3分の2を満たさないという状況が生じましたので、先ほどと同様に、1学年3学級という方針のほうを適用させていただきまして、令和6年度にどうなるかということを改めて確認しながら、令和6年3月にもし2年連続ということが適用されるような状況になりましたら、令和6年度入試の結果をもって、令和6年夏に教育委員会において方向性を定めたいというふうに考えております。令和7年に募集活動を行った上で、令和8年の4月から新体制になるということがスケジュールというふうになると思っております。
倉吉農業高等学校については、県下で唯一の農業高等学校ということがございますが、鳥取中央育英高等学校につきましては、中部地区にも複数の普通科がございますので、これまでも他地区、他校において同様の方針で取り組んでまいりましたので、同じ方向性で取り組んでいきたいというふうに考えております。ただ、鳥取中央育英高等学校につきましては、スポーツという特色を持っておりますので、その辺りをもう一度魅力化を発信できるように取り組んでいきたいというふうに考えております。
3番の日野高等学校につきましては、平成31年、令和2年の2年間で、募集定員が2分の1を下回るという状況がございまして、3年程度をかけて検討するという検討期間でございました。令和3年度につきましては、2分の1を超える入学者があったのですが、令和4年、令和5年の2年間で再び2分の1を割り込むというような状況が2年連続続きましたので、この2学級のほうの方針を検討させていただきまして、3年程度をめどに当該学校の在り方を、再度検討をさせていただきたいというふうに考えております。
令和5年度中に募集活動を強化し、令和6年3月の入試結果を見た上で、改めて学級減についての検討をさせていただきたいというふうに考えております。この段階で学級減を行うということを結論づけた場合には、令和6年夏頃に議決を行った上で、令和8年4月からの1学級での教育活動開始という方向性でスケジュールを組んでいきたいというふうに考えておりますが、いずれにしましても、日野高等学校は、日野郡における唯一の高等学校であるということ、非常に自然豊かな環境であって、その環境を活用した教育課程を改めて魅力発信として磨き上げることによりまして、生徒募集について県外も含めて取り組んでいきたいというふうに考えておりますし、その上で、令和6年3月に、改めて検討させていただくということを方向性として考えているところでございます。
45ページの智頭農林高等学校についてでございます。こちらも令和4年、令和5年の2年連続で1学年当たり2学級以下の学校についての方向性が適用されるということになりました。しかしながら、こちらにつきましても県下唯一の林業を専門とする高等学校ということ、この方向性と、その高い専門性を維持するという必要性から、専門性の高い地域を担う人材育成を目指すという特色を改めて磨いて示していくという方向で、令和7年度以降の入学生につきまして、林業に関する学科と地域産業に関する学科の2つの学科に再編することによりまして、魅力化を一層発信していきたいというふうに考えております。
対応のスケジュールとしましては、令和5年夏、この8月の定例教育委員会議での議決を踏まえた上で、令和6年に募集活動を行い、令和7年4月からの教育活動開始を目標としているところでございます。
参考に、前回の報告を書かせていただいておりますことと、45ページの一番下に、令和8年度以降の基本方針について、こういう中山間地における小規模校の在り方についての考え方の案も書かせていただいておりますが、その中では、地域外からの生徒の呼び込み、地元自治体との協力、連携、このようなことを踏まえながら、学校の役割が大きいことを踏まえながら、1学年当たり2学級以下の学校規模であっても小規模校として設置するということについて努力をさせていただくということを付させていただきたいと思います。
◎語堂委員長
それでは、続きまして、報告13、県立美術館の開館に向けた美術作品の購入候補等について、三浦美術館整備課参事の説明を求めます。
●三浦美術館整備課参事
それでは、資料の46ページをお願いいたします。県立美術館の開館に向けた美術作品の購入候補等について御報告させていただきます。
美術作品の購入については、従来は、基金で購入してきたところですが、昨年度に購入した高額な作品購入をめぐりまして、基金購入分の一般会計からの繰入れを見合わせているところです。開館まで2年を切りましたが、魅力あるコレクションを充実させていくことと、竣工を迎える建設工事の期間中に屋外作品の設置もめどをつけるために、引き続き購入を進める必要があると考えておりまして、一般会計予算として議会に提案する方向で検討しております。そこで、このたび、今年度に購入を検討している美術作品と屋外作品の候補作家を選定しましたので、ひとまず御報告させていただきます。なお、作品名については、今後、候補から除外する可能性があり、本日のところは省略させていただきます。これだけでは分かりにくいと思いますが、来月の常任委員会でも引き続き御説明をさせていただくつもりでおります。
では、まず、表1でございます。1の美術作品の候補作家は、表のとおり7名でございます。1から3は近世絵画で、根本幽峨は鳥取藩の藩絵師、鈴木其一は江戸絵画の琳派の画家、伊藤若冲は同じく江戸の奇想の画家と呼ばれ、とても人気が高い画家です。彫刻は、郷土作家の辻晉堂とつながりのある八木一夫の陶彫です。現代美術は、米子市出身の若手、坂本和也、優れた写真表現としてやなぎみわ、森村泰昌を選びました。
次の2になります。野外作品の候補作家は今8名です。野外作品は、美術館の周りに3か所、設置場所を考えておりまして、49ページのほうに図面をつけておりますが、46ページの表でお話ししますと、設置場所(1)のエントリープラザは、最寄りバス停から美術館に入る東側正面に位置する広場で、美術館のコンセプトを象徴するような作品を考えておりまして、タイのリクリット・ティーラワニット、日本の青木野枝が候補です。設置場所(2)の彫刻の庭は、県民ギャラリーの窓に面した芝生の庭で、作品1点、リー・ウーファンと、鳥取県ゆかりの中ハシ克シゲが候補です。
そして、ページをめくっていただいた47ページに表は行きますが、設置場所(3)創作の森は、建物の西側につくる広い空間で、参加型などの作品を二、三点考えておりまして、音を楽しむ鈴木昭男とスーザン・フィリップスのほか、スーパーフレックスやオラファー・エリアソンを候補としています。これらの作家には、現場を視察するなど検討してもらって、総合的に選定をしていきたいと思っています。
そして、金額とスケジュールの部分でございます。3と4ですね。こちらについて、想定される金額ですが、今後変動する可能性のある参考価格の総額の規模としては5億円程度、うち、作品の購入は2億円程度、制作委託は3億円程度を想定しています。
今後のスケジュールですが、この後、収集評価委員会を開催して意見を聞きまして、今後の県議会に向けて予算案を検討する予定です。4の表がございますが、ここには右側、従来の基金での購入に比べまして、左側、今回は一般会計での購入を考えておりまして、まずは購入候補を常任委員会で御報告させていただいて、その後、評価委員会を開き、その結果を次の常任委員会で御報告した上で、予算案を上げさせていただく進め方でいこうと考えているものでございます。
5番の参考には、収集方針と近年の購入状況を掲げております。
◎語堂委員長
それでは、ただいまの説明について、質疑等ございますでしょうか。
○藤縄委員
いじめのことですが、冒頭に教育長がもっと調査をすればということで言われましたが、そのとおりだと思って説明を聞いておりました。
何年かたってからというのは、そのときに言えない子どもたちというのがいるように伺っておりまして、今回、生徒Aさんがその該当だったかどうかは分かりませんが、そういう中で、何点か確認を兼ねてお聞きしたいと思っております。
まず、このアンケートですね。いじめということが判明できなかったというアンケートの在り方について、どう評価というか、これは定期的なものだったと伺っていますが、その在り方についての反省があれば反省、今後の対応があれば対応をお聞かせください。
それと、お互いがこれは対面で会われての謝罪だったのでしょうか。このときに、生徒Aさんが納得されたのかどうかということは把握されたのか。このときの重要な機会だったと思うのです。そのときに教育委員会として、学校として、事務的というか手続的というか、何らかの謝罪の評価というか、せっかくの謝罪ですから、これについてどう対応したのかということが1つ。
それと、生徒Aさんが県教育委員会が認定したかどうかということを聞いておられるわけですよね。そのときに、生徒Aさんに説明されたのか、まず、認定されたのかどうかですね。ちょっと添付書類を読み込んでいませんので、何とも言えませんけれども、そこを確認させてください。
●足羽教育長
まず、アンケートにつきましては、これは当該学校のみならず、全校が年に2回は必ず、学校生活に関するアンケートで不安なこと、その中に、例えばいじめの問題があればとか、あるいは教師からの体罰的なことがあればとか、そういったことを幅広に含める中で自由に無記名でやれるアンケートを実施してきているところでございます。
当時、29年度にもそのアンケートを実施しているわけですが、そこにも全く記載がございませんでした。そういう中で、この自死未遂事案が発生したこと、当然これは命に関わる重大な事案ですので、本人はもとより、保護者の方も含め、さらには、その関係の生徒たちにも十分聞き取りをしっかりしたわけですが、本人様からも、この友達関係による、あるいはいじめの状況があるというふうな申出はその当時には全くなく、そして、先ほど定常のほうも説明しましたが、将来に対する不安というふうなことが御本人のほうからもありましたものですから、では、そこをしっかりサポートしようということで対応したところでございます。
そして、2点目、3点目は連動するところでございますが、平成30年度に卒業後にそうした申出があり、謝罪はもちろん対面で行っております。このAさんからの申出があった時点で、関係するBさんにも聞き取りをきちんとし、周辺の生徒にも聞き取りをした中で、そうした行為があった、そしてそれがいじめであるということは、学校、そして県教委としても認定をしております。もちろん、Bさんにもその時点での指導を行うとともに、Aさん、Bさんの関係修復を図るべく、対面で謝罪を、当然、学校関係者が立ち会いながら行ったものでございます。
その時点で、Aさんがこうしたいじめであったということを学校も認めた上で、そうした謝罪の場を設けたということで、学校としても、そして我々教育委員会としても、Aさんがある一定の納得をされたものだったというふうにその場で認識をしていたところでございます。
冒頭で謝罪をさせていただきました。そこを皮切りに、先ほどのアンケートも含めて、もっとその学校での困り感がないかどうかを全校でしっかりと調べていくとか、あるいは29年度にはどうしても見抜くことができなかった状況、こうしたことにどうやってアンテナをもっと高く張って、そして研ぎ澄まして生徒たちの変化、様子をしっかり見抜くのか、その辺りの体制整備ということが、不十分であったということを深く反省をしているところでございます。
そういう意味で、卒業されていたということでありますので、改めての公表は、その30年度のときにはしませんでしたが、いじめ認定ということは学校も、そして教育委員会としても認めていたところであり、それを含めたさらなる調査というより対応の徹底を図ることをもっともっとすべきだったという、大きな反省点を持っているところでございます。
○藤縄委員
これは命に関わることですので、アンケートがいわゆる学校生活一般の中に組み込まれているということの説明だったのですが、これは特化されたアンケートをされるほうがいいのではないでしょうか。できる限り生徒が心を打ち明けられるような、いじめに特化されたアンケートが。生活の一部だとなると、進学のことだという判断が重きになっているような説明でしたが、そのことをされたほうがいいと思いますけれども、いかがでしょうか。
●足羽教育長
冒頭で藤縄委員のほうからも、その当時は、言えない心の動きがあったこと、これは先日の総合教育会議でもある委員さんからもそうした同様の、言いたいというよりも言えない、秘めてしまう、そうした子どももいるという、だから、そこを周りがどうやってアプローチして、その心を開いて、素直な気持ちを聞き取っていくのかということを工夫すべきだという点、御指摘をいただいたところでございます。その意味で、御指摘のあったそうしたアンケートも、それに特化したものというふうなことも今後、実施する中で、いじめに係る、そして心の悩みというふうな部分でそうしたアンケートの在り方についても工夫を検討していきたいと思います。
◎語堂委員長
よろしいでしょうか。
ほかにございますでしょうか。
○前住委員
3ページのところの6番ですが、Aからの意見書の提出ということで、令和5年4月26日付で意見書が出され、その対応ということで6ページのところの対応をされ、説明をされた、これが済んだということをお聞きしました。これでAさんやその家族の方が納得されたかどうかということ、それと、その後のケアとかサポートを必要とされているかどうかというようなことももし分かりましたら教えてほしい。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
報告書を説明しました。意見書を添えることができますということを伝え、意見書の提出がなされて、直接お会いして、その意見書に対する回答をさせていただきました。十分満足されたのかと問われれば、そうではないのかもしれません。でも、本人は、ありがとうございましたということをおっしゃって帰られました。
もう1点ですが、今後のケアにつきましては、当該高校が近々本人と連絡を取り合って、謝罪をし、今後のケアを行っていくというところ、それから、調査委の委員のほうも心配しておりまして、本人に聞きました。自分は相談するところがあるのでというところもおっしゃいましたので、今後、A、申立て者のほうの心のケアは、当該高校として行っていきたいというふうに思っております。
○前住委員
ありがとうございます。本当に、一番、まずはAさんの気持ちがどうなのかなというのが気になったので質問させてもらいました。
いじめ問題は本当に僕自身も教員をしていたので、すごい切実に分かるのです。当事者同士も大事なのですが、周りの見ている子どもたち、もうちょっと先生方もアンテナを高くと言われるのですけれども、周りの子どもたちはどう見ていたのかなというのをすごく思ったりもしますので、そういった辺の指導も必要なのかなというふうに思ったりもしています。
●足羽教育長
先ほど教員のアンテナのことは話をしましたが、それ以上に、そうした子ども同士の人間関係に、周辺の子どもたちがやはりどう見ているのかというのは本当に大事な視点だろうというふうに思います。単なるじゃれ合いなのか、それから仲よしの延長線上にあるのか、そういうふうに見てしまえば、ある行為が行き過ぎではないかというふうなことに気づかない子どもたちもいるかもしれませんが、受けている側が本当にどんな気持ちなのか、それが誰かに伝えられて、そしてそれを周辺の子どもたちが先生に伝えたりとか、あるいは親に伝えたりとか、その発見の糸口はやはり子どもたちにたくさんあるのではないかなというふうにも思っております。
ですから、教員への研修というか、そうした指導だけではなく、相手が嫌だと思うようなこと、そのことを察知したらという、子どもたちへの学習指導的な部分もやはり大事にしていかないと、なかなか見抜くことができない。この辺も相手を思う気持ちを育むという点で、子どもたちの指導にも生かしていきたいというふうに思います。
◎語堂委員長
よろしいでしょうか。
ほかにございますか。
○山川委員
いじめはいけないというのは誰しもが分かっていることなのですが、なかなかなくならない。いじめは、いじめられた人がいじめられたと思った事態がいじめという定義なのですけれども、ただ、客観的に、本当にいじめというふうに判断ができるのか、その状況にあるのかということでちょっと確認したいと思います。
平成30年12月8日、被害者とされる方と加害者とされる方が直接会って、お互いに謝罪と記載してありますが、これお互いに謝罪といったら、両者に何らかの、もし加害者だけというだけだったら、加害者が謝りましたと書いてあるのに、お互いに謝罪と書いてある理由は何なのか。そして、気になるのが、AさんとBさんは同じ部活の先輩、後輩関係にあったということで書いてあるのですが、報告書の内容の抜粋、報告書も読んだのですけれども、首を絞めて死ねとか、役立たずとか言ったとあるのです。これはスポーツの部活だったのか、AさんとかBさん、ともにレギュラーだったのか。スポーツはチームプレーで、例えば同点だったら、サッカーだったらPKでやるときに、もう正念場のところで外したら、この役立たずとか、どんとやったのが首を絞めたというふうになって、誰しもが加害者になる可能性というのは秘めていると思います。そういう面から、部活でレギュラーで、最後の試合でミスってしまったとか、そういう事実があったのかどうなのか、その2点を伺いたいと思います。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
1点目のほうですが、お互いに謝罪というふうに書いておりますのは、これは間違いなくそのとおりです。と申しますのは、黒塗りの資料の16ページのほうにも記載しているのですが、まず、BがAに対して謝罪をした。その後に、AのほうがBに対して、今までどおり仲よくしてほしいというふうな御発言をされているというところで、このような記載をしております。(発言する者あり)ごめんなさい。
◎語堂委員長
すみません、各委員は黒塗りの資料を見ていないので……。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
申し訳ございません。
◎語堂委員長
すみません、事前配付をしている資料になりますので、今、持っておられない方はちょっと見えないかもしれないですね。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
ごめんなさい。というところで、まず、BがAに謝りを入れて、後、AがBに対して、これまでどおり仲よくしてほしいというところでこのような書き方をさせていただいております。
●足羽教育長
2点目ですが、これは調査委員会で個人情報保護の観点から、どんな部活動なのかということについては特定されるおそれがあるということで全て黒塗りになっておりますので、この場での御回答は控えさせていただきたいと思います。
○山川委員
部活も黒塗りになっていたのですね。ただ、先輩、後輩とあって、顧問の先生も、被害者とされる方と加害者とされる方と、土曜日も何か一緒に過ごしていたみたいな形で記載してあって、被害者とされる方の幼少期からの記載はずっと書いてあったのですね。ただ、いじめた加害者とされる方の幼少期からの家庭環境とか背景とかは一切書いていなかったのです。総括のところにも、加害者とされる方のところにも聞き取りの総括で書いてあるところが、悪気はなかったのですよねとか、高校を卒業して何年もたっているにもかかわらず、謝罪しているにもかかわらずですよねと。ただ、今回、聞き取りに協力されたことが自分の行動の結果に責任を取ったことですよね、聞き取りの調査に協力してくださってありがとうございますというのが総括で書いてあるのですね。これは加害者と認定されるのかなというふうに思うのですね。
仮に、スポーツで本当にはたから見ていたら友達が仲よく見えていたという形で、本当に正念場のPKでミスをしてそれで責められてという形だったりすると、事情が変わってくるのではないかなと思ったのです。そこで確認させていただきたいなというふうな形で言ったのですが、ただ、先ほどのこれからの再発の防止で、子どもたちのいじめがないようにということで、アンケートで、学生生活であなたはいじめられていますか、いじめられたことがありますかという直球の質問があってもいいと思います。
そして、いじめられたときに一番困るのが、いじめられたが、そのまま無視された。で、いじめがもっと加速したということになってはいけないので、そこは守る環境、本当に非公式で誰にも分からないように、本当に客観的にどうなのかと判断できる状況をつくることが一番大事だと思います。
調査報告書も本当にどうなのかなと思うところが多々あったのですが、今後、いじめを再発防止をするという観点から、アンケートの見直しだったり、守られる環境の整備を望まれると思います。
それで最後にちょっと聞きたいのが、このいじめの認定をした後に、県とか教育委員会に対して損害賠償請求が生じるとかという可能性というのはあるのですか。
●足羽教育長
まず、前半のお二人の関係は、先ほど、部活動名等は言えないということでしたが、先輩、後輩というこの関係の中で、周囲から見たときに、先ほど前住委員さんにも申した、周囲はじゃれ合っているというような受け止めが、当時はあったというふうに聞いております。ただ、その後、Aさんから訴えがあったときにそうした発言があったり、行為があったというふうなこと、これは行き過ぎというよりも、いじめ行為だということを御本人が訴え、そしてBさんのほうにもそのことをしっかりと伝えたことで、Bさんのほうも、ああ、それは自分がいじめ行為だったのだということは認められたということを、その関係をしっかり理解をされたというふうに把握をしております。
後半、いじめアンケートや、そして守る環境づくりというのは、先ほど前住委員さんにも申したとおり、教員のアンテナを高くというのはもちろんなのですが、その周囲の子どもたちが、この行為が本当に単なるじゃれ合いなのか、遊びの延長なのか、確かに線引き、見抜くのが非常に難しいのですけれども、相手が嫌がっている、少しでもそんなそぶりがあったりしたときに、御本人が誰かに相談したり、あるいは周囲がそのことをしっかりと見てとがめたり、あるいは誰かに伝えたりという、子どもたちも含めた守る環境づくりというのはやはりしっかりと進めていかなければならないというふうに思っております。
最後にありました損害賠償については、現時点で御本人のほうからのそうした訴え、申出はございませんので、対応していることはございません。
◎語堂委員長
よろしいでしょうか。
○浜田(妙)委員
すみません。申立て者に対しての部分でちょっと確認をさせていただきたいというふうに思いますが、学校として何が足りなかったのか、それから、今後、同様の事案が発生しないような未然防止対策、それでも発生することがありますが、発生した際の学校の対応方針、これを明らかにしてほしいということだったようですね。これについては、申し立てされた方は、納得されるような説明がされたのでしょうか。伺います。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
報告書を御本人様のほうに渡させていただいたときに丁寧な説明をしたわけですが、その後、再発防止に向けても取組を進めていくというところで、今回、皆様にお渡ししています資料を使わせていただいて、申立て者様のほうにお話をさせていただきました。報告書も本当に調査していただいてありがとうございましたというところもおっしゃっておられますし、再発防止に向けた取組について丁寧に聞いていただいて、よろしくお願いしますというところでございましたので、今後、我々はそれを真摯に受け止めて、本当に一歩一歩着実に取組を進めていきたいというふうに思っているところでございます。
○浜田(妙)委員
取りあえず儀式は終わったというふうに考えたらいいのかなというふうに理解しました。問題は、この事例を私たちは学びとして、今後、同じことが起きないようにするということが課題として投げかけられたのではないかなというふうに思います。これをしたからといって、絶対に起きない、起きたとして、きちっとした対応ができるということが保障されたということではありませんよね。そのことをどれだけ肝に銘じるかということが、関わっている教育現場の先生方全て、そして教育委員会のお一人お一人全てが命に関わる問題を自分たちは投げかけられているのだということをどれだけ肝に銘じたかということが問われているのだというふうに思います。そうでないと、また必ず起きるし、起きた問題についてきちっと対応はできない。それは、学校現場における、子どもたち、それから教師と子どもたち、それから教師と、それから親、親と子どもの関係が、本当に明るくて透き通ってガラス張りになって、前もってそれが予見できるような関係になること、予見できたらそれにきちっと向き合うことができるようになることという関係だというふうに思います。それが本当にできるかどうか。今の世の中、私はとても疑問に思っています。
ここに調査委員会からの提言がいっぱい書いてあります。山のようにしなければなりません。それを、プランを立てて現場に落とし込んで、そして現場の中の人間関係をどう構築していくかということが問われているのだというふうに思うのですが、そのプランと、それからこれに対しての向き合う姿勢をどのように皆さんが理解しておられるのかをお聞かせください。
●足羽教育長
冒頭の藤縄委員さんのほうからもあったとおりでございますし、今、浜田委員さんからもあった、今回の事案、当事者の方へのこの思いをどういうふうに今後に、全ての教育活動、全ての学校の中で生かしていくのかということが本当に大きな観点になっていくというふうに思っております。これだけしたからもうない、なくなるというふうなことは、もう絶対的なことはもちろん言えないと思いますが、今回の事案が29年度の当時、どんな関係にあったのかをしっかり周囲が見抜くことができなかったことが結果として大きなこうしたいじめ事案を、そして心の痛みを引きずる大きな要因になったというふうに思います。いかに早期発見するための工夫がどこまで取れるのか。この今回の事案は、こうして公表させていただき、何が課題だったのかということもこうして明らかになってきておりますので、今後、毎年行う管理職やスクールカウンセラー、あるいはスクールソーシャルワーカー等の研修会でも、今回の件を事例として、こうしたケースがあって、そのとき見抜けなかったのだけれども、心の痛みをずっと抱えながら悩んでおられた、苦しんでおられた方がある。では、そうしたことをなくすためには、今回の事案でいえば29年のとき、そして30年のとき、どこまで踏み込んでやるべきなのか、それが状況も一つ一つ違ってくるだろうとは思うのですが、その辺りをそれぞれの学校現場で子どもたちの人間関係の中でどこまで何ができるのかを自分事として各学校が受け止めてもらえるような、そんな研修に今回の事案はしっかりと、そういう意味でいい意味で活用させていただくことで、本気度を各学校に持ってもらう、このことに精いっぱい我々としては取り組んでまいりたいというふうに思います。
○内田委員
3ページ、4ページ、5ページの最後に書いてあることですが、今後、同様な事案が発生しないように、申立て者に説明するとともに謝罪すると書いてあります。これ、現在の学校と校長先生のみで対応されるのか、当該、当時の関係者も含めてきちんと対応されるのか、どちらかなというのが聞きたいなと思います。
何でかというと、29年、30年のところでずっと責任の所在が明記されていないのですよね。これは誰の責任なのかというのは、私はすごく聞きたい。責任の所在というのは非常に重要で、誰の責任なのか、学校長なのかどうなのか、高等学校課長なのか。その当時の責任の所在といったら、当然学校長になるわけだと思うのですよね。そこについて、過去、いじめがありましたみたいな裁判も対象は当時の学校長になりますからね。その辺り、どういうふうに認識して、どのように整理されているのかと。そして、当時の責任者は知らない状態で、今の校長先生が対応されて、どちらなのかなというのが端的な疑問として思いました。
あともう1点、時間もあれですので。私ね、そういった意味で、きちんといじめについての単独のアンケートを記名で毎回取られるべきだと思うのです。いじめがあるかないだけのアンケートでいいと思います。あるというところがあった場合に、本当にね、ガイドライン、マニュアル化して、どういう対処をしてどういうふうにしてどこまでやっていくのだというのをきちんと責任者、誰がどういう対応をしたというのを残しておられたら、こんなことは起きないと思うのですよね。しかも、その後、丸ができなかった人が今回の事例になるのかもしれないですけれども、ここに書いてありますから、6ページの2番の下段、一番最後、真摯に反省し、今後の対応に生かすべきと考えると書いてありますから、高校を卒業したりした後もきちんとそういう対応をしていくのだということを宣言されたわけですから、これからそういう形の周知というのですか、今言えなくても後で言っておいでという優しさというのが必要なのかなと思います。その辺りどうするのか。
最後に、このいじめ・不登校総合対策センターは、多分、小中高含めた鳥取県全体のいじめについての対策を講じるところだというふうに思うのですよね。高校というのは県の教育委員会のほぼほぼ管轄ですから、いろいろなことでこうやってやり取りがあるのでしょう。ただ、小中のいじめは物すごくあるわけで、そこをどういうふうに連携していくか。これは県教委としてさっき言ったいじめがあるなしのアンケートを取られた後にどう対応していくかまでガイドラインを作って、決定するべきだというふうに思うのですが、この点についてもお答えいただければと思います。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
後半の質問に対して、ちょっとお話をさせていただきたいと思います。
いじめ・不登校総合対策センターは小学校、中学校も担当しております。昨年度から、県と市町村教育委員会との連携会議というものを開いて、様々な事例を使って、そのときにどう対応するかという研修もしています。そういった意味では、市町村教育委員会のほうとしっかり連携を取って、これは以前から言っていますが、困っている事案があれば、早め早めに対策センターと一緒になって考えさせていただきたいのでというところで、本当に事あるごとにお伝えさせていただいております。それから、今年3年目を迎えますが、全校種漏れなく全ての学校を対象に研修会をしておりまして、その研修内容を広く校内で周知して、その報告を義務づけております。そういった取組も今後進めてまいりたいというふうに思っておりますので、しっかりと市町村教育委員会と連携を図りながら取組を進めてまいろうと思います。
●足羽教育長
前半部分について、私のほうからお答えさせていただきます。
責任の所在はというのがまず1点、大きなポイントだということで御指摘いただきました。資料の3ページですが、この調査委員会を2年間にわたって26回重ねていただいた調査の中で、1番、4番のところに括弧で、いじめの認知、いじめがあったのだということを御指摘いただくと同時に、一番下のところで、では、当時の学校が何もしなかったのかという点についても、この本件いじめに関する心身の苦痛を全く訴えていなかったこと、聞き取りをしても、本人はそうではないというふうなことがあって、学校がそのいじめがあったのだということを認知することができなかったという、その状況を確認していただいているところであり、御指摘のあった、では、誰が見逃していたのだという、その責任については、この調査委員会のほうでも御指摘等はなかったところでございます。
ですから、もちろん、当時の校長がどうだったのか、管理職がどうだったのか、あるいは担任、部活動の顧問がどうだったのか、関係者は当然いるわけではございますが、誰の責任だったのかということがその当時、この学校の動きから見て、その責任の所在を明らかにするということがなされなかったというふうに把握しております。
ただ、30年にその申出があったことで、いじめを初めてそこで認知したということについて、当時の校長を含めた管理職や関係者が徹底をして、今後こうしたことがないようにどうすべきだったのかをもっともっと深掘りすべきだったというところに大きな反省点を持っているところでございます。
2点目のいじめアンケートについては、先ほど藤縄委員さんのほうに、学校生活全般のアンケートの中でというふうに私は申しましたが、学校によっては、いじめに特化したアンケートを実施しているところも実はございます。この学校もやはり定例的な形でアンケートを実施しており、もしそれが発見されたときにどうするかというふうなマニュアル的なものは各学校が作っているところでございます。
ただ、それが本当にその発見につながっているのかどうか。3点目にあった、当時は言えなかったけれども、卒業後でもそうしたことが気になって、あるのなら申し出るようにということ、その辺の周知まではなかなかできていないところでございます。だから、今回の事例が卒業後の申出であっても調査委員会を立ち上げ、その事実関係を明らかにして、その心の痛み、悩みを少しでも話せるような形に持っていけた、ある意味、いい事例であるとするならば、内田委員さんのほうからあった、卒業後でも何かあれば、学校に申し出ておいでねということがつながるようなことも、先ほど申した悉皆の研修会の中で各学校にしっかり伝えてまいりたいというふうに思います。
○内田委員
すみません、簡潔にしますが、29年のときは確かに責任の所在は問えないかもしれないですが、30年に関しては、問わなければいけないとは思うのですよね。本人が反省するだけで、当時の管理職も含めて責任はありませんという話にはならないと私は思うから、ここについて、反省をもっとやっておけばよかったということで止めるのか、誰がどういった、当然学校長でしょうけれどもね。私はこの学校長から、併せて謝罪をするべきだと思います。せっかく機会を持つのだから、現学校長がどういうふうにしていくかということを含めてもするべきだし、もうOBさんになっておられるかもしれませんが、それは当然の責任だと思って、校長先生を今後される方がね。いい見本になるのではないですかね。するべきだと、私は強く思います。
あと、最後に、いじめ・不登校総合対策センターについての話がさっきあって、足羽教育長から、卒業後でもという話が出たのですが、例えば、これは高校卒業した後ですよね。ではなくて、小学校を卒業した後、中学校、小学校を卒業した後、高校で、中学校を卒業した後、高校で、こういうお話をしてもらえるケースというのもあると思うのです。過去にいじめを経験しましたかという、いじめられた経験がありますかというのは拾ってあげてもいいのかなというふうに思うのですね。なぜかというと、過去にいじめがあって、克服をして、今現在頑張って出てきていてアンケートに答えるというような類いのことになるのかなと思うのですが、そのときに、では、当時は、今頑張っているから何もなしでいいよ、忘れてしまったらいいよという話にもならないと思うのです。その辺も含めてちょっと検討してみていただきたいなと思います。
●足羽教育長
先ほど、学校のほうも本人さんとしっかり向き合って話をする中で、当時の校長も含めながらということは、学校のほうにも提言、提案をしてみたいというふうに思います。
そして、卒業後の申出に対しても対応すること、ですから、これは小学校時代にこういうことがあったのではないか、それを中学校のときに、中学校時代にこんなことがあった、だからこれが高校でという、これもその学校を卒業後というふうな範疇に当然含まれると思いますので、それぞれの段階で入学後に気になることがないか、どんな悩みはないか、そうした面談で各学校はスタートしますので、そんな中で小学校時代はどうだったか、中学校のときはどうだというような、この聞き取りは不安を払拭していく大事な一歩になると思いますので、しっかり参考にさせていただきたいと思います。
○内田委員
すみません、最後に。今のようなことを各学校、こういう個別のガイドラインでやっていますということではなくて、県内、小学校は小学校、中学校は中学校、高校は高校で、いじめ・不登校対策センターの指揮の下に、ぜひガイドラインを作って、同一の対応をしてほしいなと思うのです。Aという学校に行ったらこういう対応、Bという学校に行ったらこういう対応、ああ、私はBに行っておけばよかったわというふうにならないように、ぜひ対応していただきたいと思います。
◎語堂委員長
要望ですか。
ほかにございますでしょうか。
○村上委員
まず、平成30年の対応が県教育委員会も含めてずさんであった、いじめに対する意識が低かったと言わざるを得ない。学校もですし、教育委員会も極めて意識が低かった、自死につながるような重大事案に対しての対応が緩い、教育委員会も意識が緩いということは、言わざるを得ない。この意識を変えていかなければいけないということは、強く感じました。
その上で、私もちょっとこの報告を見てから、いじめ経験があって、かつ言いづらい方にお会いをして話を聞いてきましたので、ちょっとその対策について、そのまま本人から話があったことをお伝えさせていただきます。
いじめ防止条例というのが全国で制定されている中で、鳥取県で制定されていないという状況が今あります。法律としては、全国ではいじめ防止推進法がありますが、鳥取県は条例制定が遅れているという状況、それについては制定してほしいといういじめ被害当事者からも、別の方ですがありましたので、ぜひともこれは教育委員会のほうでも検討をしていただきたいと思いますし、議会のほうでも私も一生懸命、一緒にやらせていただきたいと思いますので、ぜひともよろしくお願いします。
もう1点が、今、タブレット端末を各一人一人に配っているような状況があります。年2回のアンケートによるだけではなくて、今、タブレット端末も含めていつでも秘密裏にいじめを報告できる体制がつくれると思いますので、それをお願いしたいということでした。確かにいじめもいいとき、悪いとき、波のような状況があって、アンケートが、よくなりそうなときであれば言わなかったが、その後急激に悪化するなどということもありますので、いつでも報告できる体制が今つくれるのであれば、ぜひともそれをお願いしたいということでした。
ここからは私の個人的な思いを述べさせていただきますが、被害者救済という観点が今、いじめの防止ということに関しては非常に力を尽くされていると思います。被害者の救済ということに関しては、ないことを前提にされているのかもしれませんが、手薄だなというふうに感じます。いじめられた後、その後、本当になくなっているのか、精神的に苦痛が取り除かれているのかということを引き続き監視というか、確認をしていく体制が必要だと思いますし、加害者が、例えば今回の事案でいえば入院をしているという、経済的な負担も生じていますし、それによって、その後、入院もしている、治療もしているでしょう、そういった経済的負担、精神的負担に対して手当てがなかなか仕組みとしてないということもあると思いますので、学校でのけがであれば、スポーツ振興センターなどでの負担もありますが、そういったものも対象ではないというふうに認識をしておりますので、そういった被害者を救済する仕組みというものについてもぜひとも御検討をいただきたいと思います。
最後にもう一つ、学校でのいじめということに関して、親としての視点でちょっと一つ申し上げさせていただきたいと思いますが、学校でいじめがあるということ、子どもを安心して通わせられるか、通わせられないかということは、非常に重要で、これが安心できない、いじめがある、学校の先生が見つけられないという前提に立てば、親が守らなければいけないという意識が親は立ってしまうと。モンスターペアレントと言われるような状況になってでも、親は何としてでも子どもを守るという責任がありますので、学校の先生の負担も増えてしまうと。まずはそのいじめをなくしてしまうという……。
◎語堂委員長
村上委員、話をまとめてもらってもよろしいでしょうか。
○村上委員
ことを大前提としてやっていただきたいと思いますので、以上、4点ほど述べさせていただきましたけれども、ぜひともよろしくお願いいたします。
◎語堂委員長
要望でよろしかったでしょうか。
○村上委員
答えをぜひともお願いします。
●足羽教育長
では、簡潔に4点。
タブレットの活用につきましては、今回6月補正でも入れさせていただいた気持ちメーターという、子どもたちの日々の心情を把握できるようなシステムをすぐ導入していきますので、そういったことの活用、これもやはりタブレットを有効に活用していくような体制づくりをしたいと思います。
そして、2点目、被害者救済に重点をというのは、御指摘のとおりでございますので、その被害者を救う、いじめを謝罪して終わりではなく、本当にそうした環境が解消できているのかどうか、あるいは、被害の方の心が安定しているのかどうか、そこをしっかり寄り添いながら、これは謝ったらおしまいですということでは決してございませんので、被害者支援、被害者をしっかり守るということ、これを大前提に置いた取組を進めてまいりたいと思います。
関連して、保護者として、安心できる環境があるかどうか、ここは一番大事なところでございますので、この辺も学校としてどこまで子どもたちも含めた形でできるのか、精いっぱいその環境づくりに取り組んでまいりたいと思います。(「防止条例」と呼ぶ者あり)
防止条例については、ちょっと研究をさせていただきたいと思います。
○野坂委員
6ページ、確認ですが、29年当初の在校時の対応と、またいろいろ質が違うと思うのですけれども、30年に公になったわけですよね。ここで調査委員会の設置とかいじめ防止のほうや基本方針に沿った対応がされていないと書いてあるのですが、これは、例えばここで遡って判断するべきとの認識を持っていなかったということなのですけれども、要するに、こういった対策防止法やいじめの基本方針とかというのは、遡ってでも設置してきちんと調査するということを求めているのですか、求めていないのですか。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
ちょっと話はずれたかもしれませんが、令和3年6月に申立てがあったときに、我々は文部科学省に確認を取りました。卒業後であっても、重大事態との疑いがあることも含めて重大事態と捉えて調査する必要があるということの回答をもらいました。ですので、平成30年度のときにAさんがいわゆる自死未遂を図ったのは、Bによるいじめが原因だということの申立てがありましたので、一定の調査は聞き取りとかはしているのですが、その後、そのことに関して詳細な調査をするということは必要です。
○野坂委員
であれば、この30年の問題が物すごく重要だと思うのですよね。要するに、設置を求めて詳細に調査するように求められているのではないの。ちょっとそこの事実確認を。
●足羽教育長
30年に申出がありましたのは、昨年度、29年度に自分がこうした自死未遂行為をしたのは、Bさんによるこうしたいじめ行為が要因だったのだという訴えがあったということで、学校が改めて、その調査確認に動き出したということでございます。ですから、そのときに、この6ページは御本人が後で意見書として出されたものでございますが、その時点で調査委員会を設置してくれだとかというふうなところまでの訴えは当時はありませんでした。
○野坂委員
いやいや、違う違う。僕が言っているのは、本人が求める、求めないではなくて、防止法とかこの基本方針に沿った対応でいくと、そういう事実関係が確認できたときには、設置するもの、設置すべきだということで求められているのかどうなのかということですよ。本人が求めたらつくりますという話ではないでしょう。要するに、事実関係が、いじめとして本人からそのような事実が判明したと。それなりの重大なことに、入院したり、自死未遂を図ったりということであるわけでしょう。そうなったときには、そこで本人が求めようが求めまいが、そういう重大事案については、調査会を設置してやるということは求められているのかどうなのか、そこの判断はどうですかということです。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
先ほども申しましたが、卒業後であっても本人からの申出というかがあれば、しっかりと調査はすべきです。平成30年度につきましては、ある聞き取りとか一定の調査はしてあるのですが、その上で謝罪までいっているのですけれども、詳細な調査をしていなかったというところが遡って詳細な調査をというところの認識が甘かったということで、そこは本当に我々、県教育委員会の甘い認識であったというところです。
○野坂委員
いや、僕が聞いているのは認識が甘いとかそんなのではなくて、そういう事実が確認できたときには、要するに調査委員会を設置するものなのかどうなのか。調査委員会というのは外部の客観的な立場の専門の知見を入れて調査するということでしょう。だから、この段階で、事実が確認できたときには、要するに、自分たちの調査ではなくて、求められていることは、調査委員会の設置は必要不可欠なものだということ、そういうのを求められているものなのですか、どうなのですかということです。それは任意なのですかということなのです。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
重大事態イコール調査委員会という認識ではなくて、重大事態が起こったと学校が判断したら、当然、設置者とも協議するのですが、まずは校内の組織でしっかり、校内の対策委員会というものがあるのですけれども、そこでしっかり調査をし、再発防止に向けてこういうことをするという話合いがなされて、そのときに、A、それから当然加害者であるB、またはその保護者にきちっと説明をして、被害者の方、加害者の方双方が納得されれば、特に調査委員会を設けるということは必要はございません。そこで納得されなければ、第三者による調査委員会をするということになります。ですが、今回、平成30年度の場合は、一定の調査を学校はしたのですが、そこ止まりであったというのが十分ではなかったというところです。
ですので、まずは学校の組織できちっと調査をし、再発防止に向けて防止策を考える、説明をする。納得されれば、調査委員会は開くということは特に必要はございません。
◎語堂委員長
野坂委員、よろしいでしょうか。
ちょっと分かりづらかったので、スキームが分かるものをまた委員の皆さんにお示しをよろしくお願いします。(発言する者あり)
ほかにございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
○浜田(妙)委員
加害者の方はどんな人間に今なっておられるのか、教えてください。
◎語堂委員長
加害者の方がどのような人間。
○浜田(妙)委員
これをきっかけにして自らが反省して、すばらしい、いい人になったとか、力をつけられたとか。
●定常いじめ・不登校総合対策センター長
加害者の方とお会いをして、報告書も見ていただきました。報告書に書いてある提言も加害者にも説明させていただいております。今は元気にと申しますか、働いていらっしゃいます。
○浜田(妙)委員
ありがとうございました。私も犯罪被害者の支援をしていますが、加害者の方がそれをきっかけにして人を助ける立場になられる、幾らでもなれます。だからそういうふうになってほしいなという願いを込めてちょっと伺ったのです。よろしくお願いいたします。
◎語堂委員長
ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようですので、委員の皆様に御連絡いたします。
次回の常任委員会は、8月21日月曜日午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いいたします。
この後、委員の皆様には御相談がありますので、この場にお残りください。
以上をもちまして、総務教育委員会常任委員会を閉会いたします。
午後0時14分 閉会
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