会議の概要
午前10時00分 開会
◎鹿島委員長
ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元のとおりであります。この順序に従って議事を進めさせていただきたいと思います。
今回の常任委員会は、企業局及び労働委員会、商工労働部、農林水産部第1部、農林水産部第2部、農林水産部第3部の順で執行部の入替えを行います。
農林水産部の入替えは、第1部が農林水産政策課、経営支援課、農業大学校、生産振興課、農地・水保全課、東部農林事務所、中部総合事務所農林局、第2部が畜産振興課、林政企画課、県産材・林産振興課、森林づくり推進課、第3部が水産振興課、漁業調整課、境港水産事務所、水産試験場、販路拡大・輸出促進課、食パラダイス推進課、以上の順に行いますので、あらかじめ御承知ください。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、浜田委員と坂野委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
それでは、企業局における付議案の予備調査を行います。
執行部の説明は要領よく簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
質疑等についても説明終了後に一括して行いことといたします。
初めに、小西企業局長の総括説明を求めます。
●小西企業局長
企業局の議案説明資料をお願いします。このたびの補正予算では、水力発電所の修繕や発電ダムの浚渫などについて、債務負担行為あるいは継続費でお願いしています。
詳細については、工務課長から説明します。御審議のほどよろしくお願いします。
●原工務課長
3ページをお開きください。まず袋川発電所軸受損傷復旧業務の債務負担行為について御説明申し上げます。
袋川発電所については、水車発電機運転中に水車側軸受の損傷により故障が発生したため、復旧を図るものです。詳細は後で御説明しますが、原因としては、一番下の左側の写真を御覧いただきたいのですけれども、主軸という水車と発電機とをつないでいる軸と、それを受けている軸受部分のギャップ、隙間が狭くなって、損傷を起こしたということです。
主な事業内容です。この損傷した水車側軸受の製作と取替え並びにこの軸のところに、潤滑油のオイルクーラーというものがあり、油で冷却しているのですが、こちらが少し目詰まりを起こしたということで、こちらを製作し、取り替えるということ、並びに袋川発電所のオーバーホールを来年度実施予定としていたので、この故障修理に併せてオーバーホール、細密分解点検を行わせていただきたいということです。
予算額は1億2,000万円、令和7年度までの債務負担行為でお願いしたいと考えています。
今後の対応についてです。後ほど説明させていただきますが、焼きつけ、再発防止策を講じていきたいと考えています。また、今後の収支見込みですが、残念ながら今後2年間は止まっていますので、経営が赤字にはなってしまいます。ですが、損益勘定留保資金等で補塡するため、経営上の影響は今のところ出ないと考えており、令和8年度には黒字に回復する見込みを立てています。
続きまして、4ページをお開きください。中津ダムの浚渫です。こちらの内容については、9月補正予算において発電施設の被害復旧費用ということで、継続費をお認めいただいていたのですが、新たに中津ダムの中にある小鹿第一発電所の取水塔周りへの堆積が確認され、このままでは取水に支障を生じる可能性があるということで、取水塔周りの土砂の浚渫を行うために、継続費の増額をお願いするものです。1万2,000立米を浚渫予定しています。
予算額は1億5,000万円、令和6年度の継続費の増額という形でお願いしたいと思っています。なお、別途詳しく報告しますが、こちらの発電所、現在PFI事業で更新工事を実施しており、実施事業者でございますM&C鳥取水力の対応とはなるのですが、実はこれ以外の他の取水施設への被害もございまして、運営開始時期が少しずれ込むことになっています。それによって、運営権対価を受け取る時期が少しずれ込むということがございますが、特に金額等には変更ございません。
続きまして、5ページを御覧ください。電気事業の継続費についての資料です。こちらも先ほど御説明した中津ダムの浚渫について、令和6年度に追加補正でお願いしている案件です。
6ページが電気事業の債務負担行為の調書です。先ほど御説明した内容、袋川の軸受の損傷と事務所の清掃委託業務の2件です。
続きまして、7ページが工業用水道事業の債務負担行為の調書です。先ほどと同じく事務所の清掃委託や、日野川工業用水道の新規配管の整備等に必要な費用の債務負担の調書です。
◎鹿島委員長
ただいまの説明について質疑等ありませんでしょうか。
○浜田(一)委員
前にも説明があったかもしれませんが、3ページのこの損傷です。今後はというような対応策も言われましたが、結局、潤滑油とかそういうものの日々のメンテナンス不足でこうなったのか、経年劣化でこうなったか、耐用年数がおおむねあると思うのですが、その辺り聞かせてください。
●原工務課長
今回の事例ですが、半年に1回ずつ、先ほど申し上げたギャップ、隙間についてはずっと測定して、経過観察していました。ちょうど定期点検して、値等を測って運転を再開したところ、急激に温度が上がってという状態です。後ほど御説明とは思ったのですが、せっかくですので、今御説明させていただくと、考えられることは、そもそも設置している場所自体に変異があればもうどうしようもないので、その基礎の部分が変異していないかというのが一つ。それと、仮に基礎が変異していないのだとするならば、先ほど御指摘いただいたとおり、経年変化が当然考えられるということです。実はここは、平成29年ぐらいにも変異がございまして、今回よりかなり大きな変異が出ていました。これが焼きつけを起こす前に調整し直して現在に至っていたのですが、その変異に比べればはるかに少ない変異の状態だったので、運転を継続したところ、1週間ぐらいで焼きついたというところがございます。確実な原因はまだ突き止められていないのですが、実は前にもやっていた基礎の変異の測量を再度行ったところ、それと比較しても今回も測定誤差範囲内の値の変異しか見られなかったということで、特に基礎が変化している状態は確認ができていないことから類推するに、経年変化ではないかとは今考えています。
あと御指摘のあった耐用年数ですが、このような機械は、基本的には実はこの程度の年数で壊れるものではなく、要は焼きつかなければずっと使えるものということなので、残念ながらその間が狭くなって、熱を持ってしまったと。残念ながら冷却用のオイルも、擦れて出たもので目詰まりを起こしてしまって、冷却用のフィンとかみんな埋まって、直せなくなったので、換えざるを得なくなったというような状況です。
○浜田(一)委員
ここに記載のとおり、油槽内の焼損した軸受の樹脂をかき集めたところと、これは結局、そういうところに不具合があったために、こういう樹脂が出たと思うのですよね。1億2,000万円なんて相当な額で、メンテしていれば、長くもつのだということからも、今後のこともあるので、やはり劣化しやすい部分については、今後、もう少し頻度を増すとか、特に注意して点検してもらうようにお願いします。
○尾崎委員
細かなことなのですが、教えてください。6ページ、7ページに事務所清掃業務委託とありますが、6ページは260万円で、月々二十数万円ですね、それから、7ページは10万円ですかね、どんな頻度で、どんな内容のことをされているのですか。
●山根経営企画課長
これは3年間の契約で、頻度というのは年何回するかというような。(尾崎委員「毎日されているのか、週1回なのかとか」と呼ぶ)
これは毎月です。(尾崎委員「で、どのような」と呼ぶ)
これは事務所の清掃です。県庁などと一緒で、清掃員が来て、事務所内を清掃するという庁舎清掃です。やっている内容は、県庁内で清掃員さんがされていると思うのですが、そういったことをやっているというところです。
○尾崎委員
大体月1回でこれぐらいの金額かかるということですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
高いのか安いのか、基準が分からないので、内容的にどうなのか。頻度が高ければ安いのかもしれないし、どうなのかなと思って聞いたところです。ありがとうございました。
◎鹿島委員長
ほかにありませんか。
○鳥羽委員
先ほどの3ページのところですが、メンテナンス上問題はなかったという御説明だったのかなと思います。というところでいくと、こういう偶発性の事故については、通常企業であれば機械保険等、損害保険で手配するのが一般なのかなと思うのですが、損害保険会社がこの発電所を引き受けできるかどうかということは別にして、何かそういったものを検討されていたのか、加入しているのかについてお聞かせください。
●原工務課長
保険についてですが、水力発電施設は、各公営企業が出資して、偶発的な事故、トラブルに対して補塡する機械損害共済に入っています。こちらは、純然たる運用中の事故ですので、これが完全に適用と考えています。今回御説明したとおり、併せて精密点検、オーバーホールという、プラスアルファのことをしようとしていますので、残念ながらその部分は保険対象外になってしまいました。そこを除いた金額については保険適用になると今考えています。幾らになるかは最終的にはかかった費用の金額が出ないと分からないのですが、保険の担当の事務局とやり取りして、基本的にはかなりの部分が保険適用になるという方向で現在作業を進めているところです。
◎鹿島委員長
いいですか。ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
ないようですので、これで終わりたいと思います。
次に、報告事項に移ります。
執行部の説明は要領よく簡潔にお願いしたいと思いますが、質疑等については説明終了後に一括して行うこととしております。
報告1、令和5年度第2・四半期各事業実績についてと、報告第2、令和5年度上半期経営状況及び決算見込みについて及び報告3、小鹿第一発電所(鳥取県営水力発電所再整備・運営等事業)の公共施設等運営権設定時期の延期について、山根経営企画課長の説明を求めます。
●山根経営企画課長
企業局報告資料の2ページをお願いします。令和5年度第2・四半期各事業の実績について御報告します。
初めに、電気事業です。電気事業の販売電力量について、全体での実績では目標に対して77.2%、対前年比で96.9%と下回りました。これは水力発電で台風第7号による被災に伴って佐治発電所が8月15日から停止したほか、機器の故障により袋川発電所が期間中に停止したことによるもので、目標に対して67%、対前年比で87%と下回ったことによるものです。販売電力収入については、第2四半期全体での実績は、風力発電、太陽光発電が好調だったものの、水力発電が目標発電量を下回ったことから、目標に対して83%、対前年比で99.3%と下回っています。
次に、工業用水道事業です。日野川工業用水については、契約数88社、契約水量は一日当たり3万5,240立米と前年に比べ700立米増加しています。鳥取地区についは、契約数14社、一日当たり契約水量5,900立米と前年に比べて増減はありませんでした。
最後に、埋立事業です。新規売却及び長期貸付等については、竹内工業団地において株式会社PLANTと長期貸付契約を締結していますが、これは期間が満了したことに伴い、新たに貸付契約を締結し直したものです。収入状況については、長期貸付分が2社、3,100万円余となっています。
次に、3ページをお願いします。令和5年度上半期の経営状況及び決算見込みです。
初めに、電気事業の経営状況です。営業収益は、袋川発電所の水車側軸受の損傷による停止や台風第7号により被災した佐治発電所の停止等がありましたが、前年度日野川であった渇水もなく、全県的には降水量に恵まれたことにより、販売電力量が前年同期比14.7%増の約3万7,000メガワットアワーとなったことから、前年同期比約3,100万円増の約6億6,400万円となっています。また、営業費用は、市町村交付金及び修繕費等の減によって、前年同期比約1,200万円減の約7億200万円となりましたが、営業損益は3,700万円余の赤字となっています。なお、営業外費用で企業債利息の減などによって、約100万円の黒字となっていますが、トータルである経常損益及び当期純損益では約3,700万円の赤字となっています。上半期の損益計算書の内訳は、表中に記載のとおりです。
4ページをお願いします。上半期実績を踏まえた決算見込みです。営業収益は、袋川発電所の水車側軸受の損傷による停止、台風第7号により被災した佐治発電所の停止は上半期ですが、加えて、新幡郷発電所の故障による停止等による売電量の大幅な減少に伴って、販売電力量を前年度比31.8%減の約4万5,000メガワットアワーと見込んでおり、前年度比約2億500万円減の約10億3,800万円と見込んでいます。また、営業費用については、新幡郷発電所の修繕費等の増によって、前年度比約2億5,500万円増の19億6,200万円余の見込みとしていますので、営業損益は約9億2,500万円の赤字見込みとしています。なお、営業外損益で約1,800万円の黒字の見込みとはなりますが、経常損益及び当期純損益については約9億700万円の赤字の見込みとしています。主な増減原因は、損益計算書に記載のとおりです。
続きまして、5ページをお願いします。工業用水道事業の経営状況です。営業収益は、新規企業の給水開始によって、契約水量が前年同期比700立米の増となったことから、前年同期比約600万円増の約2億500万円となりました。また、営業費用は、日野川工業用水道における配水本管漏水予防対策工事に伴う修繕費等の増によって、前年同期比約6,300万円増の約2億6,600万円となったことから、営業損益は約6,200万円の赤字となっています。営業外収益は、前年同期比と同程度の5,100万円余で、営業外費用が企業債利息の減によって、前年同期比約400万円減の2,400万円余となったことから、営業外損益は2,700万円余の黒字となっていますが、経常損益及び当期純損益については3,400万円余の赤字となっています。上半期の損益計算書の内訳は、表中に記載のとおりです。
次に、6ページをお願いします。上半期実績を踏まえた決算見込みです。営業収益は、1社の減量がございましたが、新規ユーザー2社の給水開始及び既存ユーザーの増量によって、前年度比740万円増の4億900万円余の見込みとし、営業費用は、東部事務所屋根改修工事等に伴う修繕費等の増によって、前年度比約6,100万円増の約6億4,900万円の見込みとしたことから、営業損益を約2億3,900万円の赤字見込みとしています。また、営業外損益については6,200万円の黒字の見込みですが、経常損益及び当期純損益は1億7,700万円余の赤字の見込みとしています。主な増減要因は、損益計算書に記載のとおりです。
7ページをお願いします。埋立事業の経営状況です。旗ヶ崎工業団地におきまして新規の土地分譲1件がありました。土地分譲に伴う土地売却収益が増となったことから、営業収益は、前年同期比約5,500万円増の約1億5,900万円となっています。また、営業費用については、土地分譲に伴う土地売却原価の増によって、前年同期比約4,700万円増の8,300万円余となったものの、営業損益は約7,600万円の黒字となっています。なお、営業外損益が300万円余の黒字となったことから、経常損益及び当期純損益については、前年同期比約1,000万円増の約7,900万円の黒字となっています。上半期の損益計算書の内訳は、表中に記載のとおりです。
8ページをお願いします。上半期実績を踏まえた決算見込みです。営業収益は前年度比約5,800万円増の1億6,300万円余、営業費用は前年比約5,300万円増の1億円余の見込みとして、営業損益は約6,300万円の黒字を見込んでいます。また、営業外損益は約600万円の黒字を見込んでおり、経常損益及び当期純損益については前年度比約700万円増の約6,900万円の黒字の見込みです。主な増減要因は、損益計算書に記載のとおりです。
続きまして、9ページをお願いします。小鹿第一発電所の公共施設等運営権設定時期の延期についてです。
台風第7号の影響により、中津ダムへの堆砂の進行及び県営水力発電所再整備運営等事業においてリニューアル工事中である小鹿第一発電所の各取水支川に工作物の損傷等が生じたため、PFIコンセッション事業者への公共施設等運営権設定時期を延期せざるを得ない状況であることが判明したので、その概要を御報告します。
台風第7号による被害状況ですが、初めに、中津ダムについては、ダム湖内への土砂流入、取水塔取水口への土砂流入に伴う通水阻害が発生しました。
次に、小鹿第一発電所及び各取水支川については、全般的に堰堤コンクリート部分など、土木工作物の一部摩耗、堰堤、導水路、沈砂池への土砂・転石・流木の流入による取水阻害、巡視路の損傷による通行障害が発生しました。竹田谷川においては、堰堤にたまった砂を排出するための排砂門が流される被害も発生しています。また、小鹿第一発電所においても、地下2階の排水ピットへの浸水があり、一部制御機器が水没するなどの被害を受けています。
本事業への影響ですが、小鹿第一発電所に係る運営権設定時期について、事業者である
M&Cによる被災箇所の復旧に日数を要することから、当初は令和6年2月1日に運営権設定を予定していましたが、令和6年12月1日までを目標とします。企業局の対応については、発電所のリニューアル工事期間中のダム管理は企業局管理となっていますので、先ほど議案説明資料でも御説明したとおり、中津ダムしゅんせつに係る補正予算1.5億円を提案しているところです。なお、小鹿第一発電所に係る運営権対価については、運営権設定の延期に伴って受領時期がずれ込みますが、運営権対価の金額に変更はございません。また、本事業における他の発電所の運営権設定時期は、舂米発電所、小鹿第二発電所については既に設定済みでして、日野川第一発電所についても、当初の予定どおり令和6年12月1日に設定する見込みです。
◎鹿島委員長
次に、報告第4、日野川工業用水道におけるPC管外面目視調査の結果について及び報告第5、袋川発電所及び新幡郷発電所の故障について、原工務課長の説明を求めます。
●原工務課長
10ページを御覧ください。まず、日野川工業用水道におけるPC管外面目視調査の結果について御報告させていただきます。
当該報告は、昨年の4月21日の常任委員会で報告させていただいたもののその後の対応の報告ですが、委員の皆様の多くの方が入替えになっていますので、説明が重複する可能性もございますが、少し丁寧に説明させていただきたいと思います。御了承ください。
日野川工業用水道は、昭和43年から運用開始しており、50年以上経過ということで、皆様から老朽化の御懸念いただいているところで、平成28年から5年置きにPC管の健全度調査をさせていただいていました。令和4年3月にその2回目の調査を実施したのですが、そのときに劣化度4という判定が出まして、それを御報告し、急ぎ対応をということで、いろいろ取組をさせていただいていたという状況です。
まず言葉の御説明をしておかないと理解があれかと思いまして、まずPC管です。右下のポンチ絵を御覧いただけますでしょうか。土管みたいな絵を描かせていただいています。こちらPC管の絵で、長さは大体4メートル、大きさは各種あるのですが、今回対象にしているのがおおむね900ミリと思ってください。それぐらいの大きな土管を地中に埋めて工業用水を送水しています。
その下に、少し四角の小さなのが載っていますが、これが表面の断面です。コア管と書いていますが、内側にコンクリートの芯の管がございまして、何分圧力が高いので、PC管はピアノ線みたいなものをぐるぐる巻きにして圧力に耐えるようにしているという構造です。ただ、ピアノ線みたいな金属線で、地中に埋めておくとさびてしまいますので、さびないように、モルタルで大体20から25ミリぐらい、保護という形でぐるっと巻いて地中に埋めているという構造です。
まずこの健全度の測り方です。一番最初、平成28年と令和4年3月のやり方は、中の水を抜いて、中に人が入って、音波と電磁波で、間接的に管の状態を見る、人間でいうとレントゲンを撮ったようなイメージでしょうか、そういう間接的な状態で判定したということです。それで劣化度が悪かったので、今度は直接見ようということで、掘削調査という形で実際に掘り返して、その部位を調査したということを念頭に置いて聞いていただけると理解がしやすいかと思います。
それと、最初に、劣化度について御説明しておきます。4、今後の対応の上、※2というところに、劣化度1.、2.、3.、4.と表現させていただいています。劣化度1.は特に問題がない状態で、劣化度4.というのが緊急に対策を講じる必要があるという状態です。前回の調査で劣化度4.、要は緊急対応が要るという判定が出たので、急ぎ対応を検討させていただいた内容の御報告という位置づけで捉えていただければと思います。
そうしますと、説明を続けさせていただきます。令和3年度に行った健全度調査で、20管調査したところ、劣化度4.が7管で確認されたことを受けて、昨年度はピンポイントで調査していた関係で、管路全体については劣化度がどうなのかを調査させていただきました。あと、その後に、今年度は一昨年度に実施した劣化度4.が出たところはどうなのか、追加調査ということで、2回調査させていただいた状況です。
調査日については、令和4年度、令和5年度の各日付並びに各調査ポイントを書いています。ほぼ全ルートについて調査させていただいたということです。
調査方法は、先ほど御説明したとおりです。目視調査と、実際にどれくらいのコンクリートが残っているかという調査、その厚みがどうかということと、コンクリートは中性化してしまうと保護する能力がないので、さびないようにするために、コンクリートがあったとしても中性化していないところしか意味がないので、どこまで健全な状態かを、3つ掘って直接確認させていただいたということです。
調査結果ですが、最初の2行が非破壊検査といいまして、中に人が入って間接的にやった結果です。3行目が全体について、別の箇所で掘削調査したところ、劣化度は3.という判定になっています。今年に入り、令和4年3月に劣化度4.が判定となった箇所をピックアップして2度調査させていただいたところ、やはり劣化度3.という判定が出たところです。調査結果の詳細は、下の表に書いているとおりで、基本的には劣化度3.、一部劣化度1.という状況が確認できたということです。
この調査結果を受けた今後の対応ですが、先ほど御説明したとおり、目視調査、私ども直接見た結果では、管本体はおおむね劣化度3.ではなかろうかと推察しています。よって、現在、漏水が管の継ぎ手の部分でずっと起きていて、皆様に御迷惑をかけているのですが、こちらへの対応は、内面止水バンド、中側にバンドつけて水が漏れないようにする工法があるので、それを継続的に実施させていただきつつ、安定的な送水をするためにはどうしても管の劣化を何とかしなければいけないので、その対策について今後検討という形にさせていただきたいと思います。
続きまして、11ページを御覧ください。袋川発電所と新幡郷発電所の故障について報告させていただきます。
袋川発電所の損傷の状態については、先ほど言ったとおり、軸受が焼損して潤滑油に削れた樹脂が入って詰まってしまったという形です。故障原因ですが、主軸との間のギャップは0.4ミリという非常に狭い間隔になっています。こちらがぶれたことによって損傷したと考えています。今回の損傷の直接的な原因は、残念ながらまだ特定し切れてはいません。先ほど御説明したとおり、床の測定もして、床の変異もないことまでは確認したのですが、今後は経年変化等の対応についてどうするかという御指摘のあったとおりです。
今後の対応については、今まで年2回、定期点検に併せて0.4ミリの隙間を測定したり、床の変動等の兆候を捉えたりということをしていたのですが、それでは今回のようなことは防ぎ切れないと考えていますので、軸受の温度上昇の管理値をセンサーで管理していて、温度が上がると緊急停止がかかるようにしています。その設定温度を、より低い温度で緊急停止がかかるように、要は完全に焼きついてしまう前に止めてしまうと。発電にとってはよくないのですが、重篤な被害になる前に止めて調整ができるようにということを今対策としては考えています。対応としては、今お示ししているとおり、債務負担行為での1.2億円の復旧費、影響は先ほど御説明したとおりです。取りあえず令和8年には黒字に回復するという見込みを立てています。
続きまして、新幡郷発電所について御報告申し上げます。
これは非常に残念なことですが、今年度新幡郷発電所の精密分解点検、オーバーホールを実施している中で、試験を実施したところ、発電機の絶縁診断試験で1号機、2号機ともに絶縁がよくないということで、煙が出て緊急に試験をやめたということが起きてしまいました。発生原因としては、水力ですから、発電所内の湿気がどうしてもあるのですが、それによって劣化が進み、絶縁耐力が低下したとメーカーからは聞き取っています。当該発電所は水力発電所で、ダムでためるというのではなくて、日野川の川の水をそのまま取って発電機に流し込んで発電するというタイプの流れ込みといって、川の水をそのまま使うという発電所の関係で、1号機と2号機と2台体制にしています。水が少ないときに片方、多いときに大きいのを回し、さらに水が多いときは両方動かすことで効率的な運用を図るという、昔の方が考えたシステムで動かしていますが、逆に交互運転となるので、ほかの発電所に比べれば、1台当たりで見ると止まっている時間がどうしても長くなるということで、動かしたり、止めたり、温度が上がったり、冷えたりと、劣化がほかに比べればどうしても進みやすいとは考えています。
今後の対応ですが、このままでは営業運転に持っていけないと判断していますので、固定子巻線全体の取替えが必要だと判断しています。現在やっているオーバーホールは2月15日に終わって、運転再開する予定だったのですが、オーバーホールはできるところまでやって一旦中断して、固定子を製作の上、取替えをするのかどうかと、防湿対策ですね、原因だった湿気の対策も考えた上でどうするのかを今後検討させていただきたいと考えています。
◎鹿島委員長
それでは、報告6、令和5年度上半期事件等の概要について、前田労働委員会事務局次長の説明を求めます。
●前田労働委員会事務局次長兼審査調整課長
労働委員会事務局資料の2ページをお願いします。令和5年度の上半期の状況について御報告します。
まず1、不当労働行為の救済申立事件は取扱いがございませんでした。
2、労働争議調整事件の取扱状況ですが、あっせん事件が1件ございました。内容については、労働組合が労働協約の改定あるいは給与改定について団体交渉を申し入れたが、使用者が根拠資料の提示等による十分な説明を行うことなく、労働組合の申入れ事項に応じなかったことに納得ができないということで、団体交渉の促進、それから誠実交渉義務の履行というようなところを求められ、調整事項としてあっせん申請をされたものです。
3ページの上のところに記載していますが、こちらは、8月19日にあっせんを実施して、労使双方の話合いの結果、お互いが誠実交渉義務の履行に努めるということ等で合意し、解決になったものです。
続きまして、3、個別労働関係紛争あっせん事件の取扱状況ですが、上半期の取扱件数は12件で、前期からの繰越案件はなく、いずれも新規の案件です。その内容については、3ページから4ページの上段にかけて記載しているとおりです。
4ページの(2)で、あっせん事件の内容等について分析していますが、紛争の内容については、解雇等に代表される経営または人事の話というのが比較的多い状況です。それから、処理状況、結果になりますが、解決に至ったものが8件、取下げが1件、打切りとなってしまったものが3件という状況で、その解決率については、一番下のエに書いていますが、72.7%です。この解決率については、全国的には50%程度ですが、本県では労働委員の皆様に御尽力いただいて、その結果、70%を超えている状況です。
5ページ、4、労働相談の状況を記載しています。
(1)相談内容については、時間外労働、時間外勤務、あるいは休暇の取得といった関係、労働条件というところが比較的多い状況となっています。(2)対応状況です。多くについては、助言することで対応しているところです。
そのほか、5、取扱事件件数等については、6ページにかけて記載していますので、また御覧いただければと思います。
◎鹿島委員長
それでは、今までの説明について質疑等ありましたら受けたいと思います。
○尾崎委員
3ページ、労働争議です。打切りが幾つかあるということで、例えば下から3番目の当事者間の主張の隔たりが非常に大きいとか理由がありますが、その後はどうされるのですか。それはもう一切関与はなしと判断してよろしいですか。それともその後の情報というのがあるのでしょうか。
●前田労働委員会事務局次長兼審査調整課長
ほかの場合も含めてですが、この打切りの案件については、国のほかの利用いただけるような制度や、司法で使っていただけるような制度など御紹介させていただいています。その後の対応としては、労働委員会ではそういったところの御紹介までをさせていただいているところで、その後の何か状況の聞き取りといったことはしていません。
○尾崎委員
では、もう終わりとなったら、その後はこうやってみたらどうですかということは言っておられるということですね。
●前田労働委員会事務局次長兼審査調整課長
はい、いろいろと御検討いただける材料を検討させていただいているところです。
○尾崎委員
分かりました。
○福浜委員
企業局の4ページです。令和4年度と5年度で収支損益を見ると、令和4年度が約4億5,000万円、令和5年度約9億円で、主な増減要因が書いてあるのですが、電気事業自体は大体ずっと4億円ぐらいの赤字というのは続いてきたのか。つまり令和3年度以前はどういう状況で今になっているのかというところを知りたいのです。
●小西企業局長
ここには書いていないのですが、コンセッション事業でリニューアル工事をやっていて、小鹿第二発電所は終わったのですけれども、今第一、それから日野川第一発電所をリニューアル工事していますので、そこの収益が落ちています。さらにこの袋川発電所や、新幡郷発電所が故障によって停止したことで、赤字は増えていますが、通常、コンセッション以前は、全体としては黒字経営でやってきていました。
○福浜委員
自分の認識の中での電気事業はずっと黒字で来ていたのに何でだろう、急激にマイナスが増えているのは看過できないなと思って改めて確認させていただきました。
今後コンセッションが進んでいった以降にこの県が保有している電気事業についての見通しですが、全部工事が終わりましたと。予想されているコンセッションに全部渡した場合に、どんな見通しを持っていらっしゃるのかを教えてください。
●小西企業局長
コンセッションが終わりましたら、今も終わったところがあるので、いただいているのですが、運営権対価が事業者から入ってきます。これは、全部終わると6億円、6.5億円ぐらいが毎年運営権対価として入ってくると。今までは売電収入だったのですが、それがこちらに変わって、コンスタントに入ってきます。故障した発電所については、令和6年度、7年度までは修理にかかりますが、8年度からはまた運転再開できますので、全体としても黒字転換になり、黒字及びこの内部留保金が増えていく形になると思います。
◎鹿島委員長
ほかにありませんか。
○鳥羽委員
4ページで、先ほどの福浜委員の質問とかぶるのですが、昨年が約4億円、今年が約10億円の赤字という中で、先ほど企業局長の説明でリニューアルしたという話がございました。そのときには、当年度に投資の額が損に出るというよりかは、当然御承知のとおり、減価償却で平準化されるはずなので、それが原因でマイナスになっているというのは非常に考えにくいと思うのですが、本当にそれだけが理由でしょうか。
●小西企業局長
今リニューアルしているのが4つあり、そのうち2つはできたのですが、最大4施設がなくなって、そこの売電収入は、数億円ぐらいになると思うのですけれども、そこが落ちているということですね。それに加えて、今年は故障が出て、さらに赤字が増えたということになります。
○鳥羽委員
企業局としてなぜこれまでこの事業を持たれていて、今後この事業をどうするのかという経緯を私も正直勉強不足で、把握し切れてないですが、ただ、この事実だけを見ると、県民の税金を使って、この事業を進めている。私が言っているのが間違っているかもしれませんが、毎年5億円、10億円赤字を出している。この赤字分は、県民の、そしてこの国の税金の毀損なわけですよね。事業をすればするほどマイナスになって、何もしないほうがよかった。そういう見方もできるのかなと思うのです。何か私の考え方が違っていたらぜひ指摘いただければと思うのですが、今後はどのように進めていくのかとか、いや違いますよとかあれば教えてください。
●小西企業局長
基本的に税金は使っていないと思っています。この収入は電気を売る収入、売電収入と、整備するときの、企業債というのですが、借入れです。なので、基本的に一般会計から何かをもらうということはやっていなくて、公営企業として独立採算でやっているということです。福浜委員の御質問にお答えしましたが、電気事業は、今まで全体的に黒字経営でやってきており、例えば内部留保金ですと、今年度でいいますと33億円ぐらいあるということです。このたび、たまたま故障が重なったりして、コンセッションもあり、今年度、来年度、再来年度までは赤字になりますが、ここは33億円ある内部留保金で対応して、令和8年度からはまた黒字に回復するという見込みで、経営的には健全であると思っています。
○鳥羽委員
キャッシュ30億円で、当期純利益が10億円の赤字の企業で、そんなに健全なのかなと疑問に思うのですが、この2年間の赤字でどれぐらいキャッシュが流出したか、今お答えできますか。
●小西企業局長
今、手元の数字でいいますと、最近リニューアルしており、例えば令和2年の内部留保資金が50億円で、令和5年の内部留保資金が大体33億円になります。概算ですが、令和6、7年といってきて、令和8年度ぐらいには33億円が半分ぐらいに減っていくだろうという見込みを立てており、その後令和9年からはまた留保額は右肩上がりで増えていくだろうと考えています。
○鳥羽委員
長くなりそうなので、また改めて出直しますが、なぜそのような計画になるのかというところも、また次の委員会にでも教えていただければなと思います。
◎鹿島委員長
ほかにございませんか。
○坂野委員
1点伺いたいのですが、要するに令和5年は営業収益が10億円だと思うのですけれども、令和8年はどれぐらいの収益になるのかを教えていただけますか。
●小西企業局長
新幡郷発電所の話が、まだメーカーから数字がきちっと出ていませんので、概々算でいいますと、令和8年度の収益は27億円ぐらいになるのではないかなと今目算しています。
○坂野委員
要は今、売電収入が減っているので、10億円になっているが、それが元どおりになれば、現在、令和5年が10億円の収益だけれども、令和8年から27億円、つまり17億円ぐらいは上振れして、その分が毎年入ってくるという理解ということですか。
●小西企業局長
すみません、今言ったのは収益全体の話でして……(「コンセッションを含めて」と呼ぶ者あり)売電収入がほとんど占めていますが、収益全体の話です。
◎鹿島委員長
ほかにございませんか。
なければ、これで終了したいと思います。
次、その他です。企業局及び労働委員会に関して執行部、委員で何かございませんか。ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見がないようですので、企業局及び労働委員会につきましては以上で終わりたいと思います。
暫時休憩いたします。11時5分に再開したいと思います。
午前11時00分 休憩
午前11時05分 再開
◎鹿島委員長
それでは、再開いたします。
引き続き商工労働部に係る付議案の予備調査を行います。
執行部の説明は要領よく簡潔にマイクを使ってお願いいたします。
なお、質疑等につきましては説明終了後に一括して行うことといたします。
初めに、池田商工労働部長の総括説明を求めます。
●池田商工労働部長
このたびは商工労働部議案説明資料を2冊御用意しています。一つは11月補正予算関係先議分に係るものです。
資料をお開きいただきまして、3ページです。議案第1号、令和5年度一般会計補正予算(第5号)です。
商工労働部関係の補正額は10億2,000万円余で、国補正予算を最大限活用して、長期化する物価高騰を乗り越えるための鳥取県総合経済対策としての対応をお願いするものです。主なものは、賃金引上げを行う県内中小事業者の経営力向上に資する取組への支援、現在発動中のエネルギー価格、原材料価格高騰対策の地域経済変動対策資金の期間延長に伴う措置、国の支援制度の対象外となっている特別高圧電力事業者への料金高騰支援などです。
もう一つの議案説明資料です。11月補正予算関係です。議案第2号、令和5年度一般会計補正予算(第6号)です。商工労働部関係の補正額は21億1,000万円余で、主なものとしては、県内産業の振興等の施策に当てるための鳥取県産業未来共創基金の積立てや海外市場における需要獲得の取組への支援をお願いするものなどです。
それと、予算関係以外ですが、議案第13号、鳥取県立産業人材育成センター条例の一部改正並びに議案第21号、公の施設の指定管理の指定(とっとりバイオフロンティア)についてなどです。
詳細は、それぞれの担当課長が御説明します。御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
◎鹿島委員長
続いて、関係課長からの説明を求めます。
なお、報告第3号、長期継続契約の締結状況については、議案説明書のとおりであり、特に説明は要しないこととします。
まず、先議分、岩田企業支援課長、お願いします。
●岩田企業支援課長
先議分の資料の4ページをお願いします。物価高騰に立ち向かう経営力向上・賃上げ事業者支援事業で8億2,000万円をお願いするものです。
現在、実質賃金が1年半にわたり、前年を下回る状況が続いており、また、来年度2.8%の物価上昇を見込んでいるという報道もなされています。この事業は、そういった物価高騰が続く中でも県経済の好循環を実現していくために、一定水準以上の賃金アップを行う事業者を対象に経営力向上に直接資する設備投資や人材育成などの取組を支援していく事業です。
要件は、2(1)に記載しています。賃上げ率が平均3%以上で、パートナーシップ構築宣言を行う事業者を対象としています。また、表のところに米印で、賃金が951円以上の事業者と記載していますけれども、これは、表の下に参考で国の補助金について記載しています。従業員の賃金が950円までの範囲の事業者を対象とした最大600万円の助成制度がございますので、その国の事業の対象とならない事業をこの県の事業はターゲットとして、その中で賃上げに取り組む事業者を対象に県が支援しようとするものです。補助率は2分の1としていますが、5%以上の場合は、補助率を3分の2に引き上げて、支援を拡充することとしています。
(2)は事業者に賃金アップや適切な価格転嫁などの働きかけを行って、機運づくりをするための経費をお願いするものです。
(3)は専門家の相談窓口に要する経費です。現在も窓口を設置していますが、それを1年延長して、小規模事業者など、価格競争力の弱い事業者の価格転嫁や取引継続のための具体的な相談を受け付けるものです。
(4)は、3の取組状況のところに記載していますが、令和4年10月から実施して、36億円の申込みがあった新型コロナ・円安・物価高騰対策支援補助金で、その執行財源を2億円お願いするものです。
また、このたびの事業とは別に既存事業で、生産性向上や新たな取組について商工団体と一緒に伴走支援する産業未来共創補助金がございますが、そういった事業等も合わせて、両輪で支援して事業者の置かれている厳しい状況を克服できるよう支援したいと考えています。
続きまして、5ページをお願いします。エネルギー・原材料価格高騰対策特別金融支援事業で170万円余をお願いするものです。下の取組状況に記載していますが、令和3年度以降、原材料価格の高騰などに対する資金繰り支援を継続しています。実績は85億円と記載していますが、10月末時点では92億円、今年度だけで見ると25億円と、依然として資金ニーズの高い状況が続いています。今年度、この資金の融資枠を60億円として、受付期間を12月末までとしていますが、影響が長期化することが想定されますので、受付期間を来年の3月末まで延長したいと考えています。また、市町村と協調した利率引下げも継続することとして、その引下げに要する経費をこのたびお願いするものです。
6ページをお願いします。特別高圧電力料金高騰対策支援事業で2億円をお願いするものです。電気料金の高騰に対しては、国で低圧電力や高圧電力を利用する企業などへの支援策を講じています。この事業は、その国の支援対象外となっている特別高圧で受電する企業について、国の高圧電力料金に対する支援に準じて、県で支援することとして、6月補正で3億円をお認めいただいた事業です。
3、取組状況に記載していますが、10月分以降も支援を継続するための国の補正予算が昨日成立し、県としてもそれに足並みをそろえる形で支援を行うものです。事業内容は2の表に記載しています。対象はこれまでと同様で、特別高圧の契約を締結している中小企業及び大規模な商業店舗のテナント事業者です。経費は、国の高圧電力料金に対する支援に準じて、9月分の単価と同じ1.8円の単価で10月分から来年3月分までの電力使用量に応じて、上限額1,000万円として支援するものです。
続きまして、11ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。先ほど御説明した3事業とも、年度内の事業が困難ですので、全額を繰り越すものです。
●河野商工政策課長
先議分でない通常分の議案説明資料の4ページをお願いします。鳥取県産業未来共創事業、21億円の補正をお願いするものです。事業の目的、概要です。物価の高騰、人手不足、経営環境を乗り越えていくためには、先議分の予算で物価高騰に立ち向かう新たな支援事業、特別金融制度の申込延長などをお願いしたところですが、あわせて、6月議会で創設させていただきました鳥取県産業未来共創条例に基づいて実施する産業未来共創補助金と産業未来共創基金の予算の拡充です。
事業の内容ですが、初めに(1)鳥取県産業未来共創補助金です。この補助金は、企業の生産性向上や研究開発、成長投資の取組を支援するために複数のメニューを設けていますが、そのうち、県内の中小企業が経営力強化のために行われる新たな取組や生産性向上といった取組を支援する2つのメニューについて1億円の増額をお願いするものです。フレームは表に記載しているとおりですが、補助対象、経費に対して補助率2分の1、上限額は、取組の内容によって200万円または500万円として支援させていただくものです。このたび債務負担行為として、併せて1億円をお願いしています。これは事業者の個々の事業については、最大で24か月の事業期間を取ることができる制度で、執行が複数年度にわたってまいりますので、債務負担の設定をお願いするものです。13ページの下段にこの補助金の債務負担行為の調書をつけていますので、後ほど、御確認いただければ思います。
続きまして、(2)鳥取県産業未来共創基金積立金、20億円をお願いするものです。新しくつくった条例で、県の産業の成長、発展に向けた事業を実施していくための財源として、産業未来共創基金を設け、6月補正で30億円の積立てをお願いしたところです。このたび、産業未来共創補助金の増額をお願いするわけですが、県の産業が成長へ向かっていくためには、次年度以降も継続して、県内企業の新たな価値の創造を探るような前向きの取組を引き続き支援していく必要がありますので、その安定財源として20億円の積立てをこのたびもお願いするものです。
●清水通商物流課長
5ページを御覧ください。新市場に向けた海外展開促進事業で1,000万円をお願いするものです。世界の経済状況は、引き続き円安、ドル高基調で推移しており、日本から海外への輸出が有利な状況が続いているところです。このような状況をチャンスと捉えて、県内企業が新たに海外市場に展開する取組を支援することにより、外需獲得を促進していきます。主な事業内容ですが、県内中小企業者を対象に新たに海外市場における需要獲得に関する取組を行われた場合に、上限75万円、補助率3分の2で補助するものです。海外のマーケティングの調査費や、展示会出展、プロモーション等にお使いいただけるものです。なお、本年10月25日から米子-ソウル便が再出航したわけですが、今後、香港便等の運行も予定されています。県内発着の海外直行便を活用したビジネス利用の拡大も視野に入れて、海外直行便を利用した場合は、補助金の上限額を100万円まで拡大します。県内企業を支援する既存の補助事業や、県内の貿易支援機関によるアドバイス等々と合わせて、県内企業の海外展開をしっかりサポートしていきたいと思います。
12ページ、繰越明許費に関する調書ですが、年度内の執行が難しいことにより、繰越をお願いするものです。
●河野雇用・働き方政策課長
13ページの債務負担行為の調書の上の段、追加というところになります。令和5年度労働者福祉・相談事業です。この事業ですが、県内3か所に設置している中小企業労働相談所、愛称みなくるの管理運営を行う事業です。平成24年度から3年間の委託契約締結により、サービス内容の向上や知識、経験の蓄積を図ってきたところです。引き続き、安定的、継続的な業務実施のため、このたびも3年間の契約、総額9,060万6,000円の債務負担行為の設定をお願いするものです。この事業の委託先については、令和6年1月以降、公募型プロポーザルで選定し、令和6年4月より事業を実施する予定です。
●衣川産業人材課長
6ページをお願いします。職業訓練事業費として、109万9,000円をお願いするものです。事業内容ですが、新規の学卒者や離職者等の職業訓練を行っている県立産業人材育成センター米子校の多目的実習棟の屋根の劣化がございまして、雨漏りが発生していますので、早急な修繕が必要ということで改修工事を行いたいというものです。今年度は、設計委託の経費をお願いするものです。
続きまして、12ページの繰越明許費に関する調書です。先ほどの職業訓練事業費について、設計委託の業務の終期が令和6年4月以降になるということで、繰越をお願いするものです。
続きまして、14ページをお願いします。鳥取県立産業人材育成センター条例の一部改正についてです。センターで行う在職者を対象とした短期過程の訓練について、デジタル分野の訓練が増えているなど、その高度化、多様化によって、特に講師の人件費などの必要経費が増加しています。そのため、今の1時間当たり200円頂いている受講料を300円に引き上げさせていただきたいというものです。
15ページがその改正案です。施行期日は、令和6年4月1日とさせていただきたいと思います。
●金澤産業未来創造課長
同じ資料の16ページ、御覧いただきたいと思います。公の施設でございますとっとりバイオフロンティアに係る指定管理者の指定について議決をお願いしようというものです。
とっとりバイオフロンティアは、鳥取大学の染色体工学技術を活用して、バイオ産業の創出を目的に、平成23年に米子の鳥取大学の医学部のキャンパス内に建設したものです。開設以来、指定管理を指名の方法によって選定してきたところで、このたび、来年度、令和6年度から始まる5年間の指定管理者の候補について審査委員会で審査し、その候補者として公益財団法人鳥取県産業振興機構を選定しようというものです。
詳細については、17ページの選定理由のところですが、同財団がバイオフロンティアの設置から、これまで指定管理者として適切に管理運営してきたという実績への評価は1点目、専門人材の配置、これが充実していること、また、同財団が持つ機能として、産学連携による事業化支援、販路開拓支援、人材育成という業務に精通しているということで、引き続き効果的、効率的な運営が期待できる。そのような観点で選定をさせていただこうというものです。選定に当たっては、5に掲げているように、5名の審査委員で審査していただき、条例で定める審査基準に照らして、法人から提出のあった事業計画書を審議したものです。
審議の内容、審査結果等については、18ページ、(4)審査結果欄に書いています。主なものとしては、鳥取大学との連携により、入居企業等へのきめ細やかな支援などとともに、特に近年、バイオ産業の育成のために人材育成に力を入れており、特に将来の人材育成で、高校生への講座が充実してきているといったものを評価いただいたところです。
19ページには、財団から得られた事業計画の概要がございます。細かくは、また見ていただけたらと思います。引き続き、専門人材の配置等により、入居企業への支援、研究開発、実用化のサポート体制の充実や、販路開拓の支援、また、先ほども申し上げましたが、ビジネス化等に向けた研修、将来のバイオ人材の育成等のプログラムの実施という取組を充実させることによって、バイオ創薬関連産業の創出を図っていきたいと考えているところです。
◎鹿島委員長
ただいまの説明について、質疑等ありませんでしょうか。
○尾崎委員
簡単な質問ですが、5ページ、国際、新市場に向けた海外展開促進事業です。コロナの頃は少ないようですが、令和3年度から令和4年度と増えてきて、今年も9月時点で1億円はあると。大体どこの国が多いでしょうか。それとどんな内容か教えてください。
●清水通商物流課長
従来から東南アジアや中国といった、アジアの圏域が多いわけですが、国際情勢がいろいろ変化している中で、今、ヨーロッパや、あるいは中東といった新しい地域への進出を考えてらっしゃる企業もあり、グローバルに展開が広がっているという印象を持っています。
○尾崎委員
ベトナムはどうでしょうか。
●清水通商物流課長
そうですね、ベトナムにもございます。東南アジアの中でベトナムや、タイといったところにも展開をされてらっしゃいます。
○尾崎委員
具体的にベトナムは、内容はどんなものでしょうか。
●清水通商物流課長
ベトナムについては、例えば健康食品、サプリメントのような関係の食品がメインで、あとはその他の通常の食品関係とかが多くなっているところです。
○福浜委員
先議分の4ページ。そもそも論で、直接雇用やパートの場合だったら、給与アップというのが文字どおり直接なので分かりやすいと思うのですが、仮に人材派遣の会社を経由した場合だと、派遣社員の手取りについてしっかり3%以上上がってるかという確認はどうやって取るのでしょうか。
●岩田企業支援課長
これから手続やなどを要綱、要領で定めていくのですが、今は、賃金台帳といった何らかの客観的なものを提出していただいて、確認しようと考えています。
○福浜委員
ぜひお願いします。これは趣旨としては従業員の賃金アップが主であって、決して人材派遣会社自体がもうかるというものではないと思うのですよ。直接的に必ず3%上げるなら、マージンがどうしても発生するので、25から30ぐらいと言われています。結局、30万円会社が払ったとしても、言ってることは分かると思うのですが、本当に派遣の社員の方々に対してもしっかりそれが行くような形を見える化していただきたいと強くお願いします。
●岩田企業支援課長
いただいた御意見も踏まえながら、きちんと把握できるように制度をつくっていきたいと思っています。
○浜田(一)委員
せっかくベトナムに行ってきたので質問してみたいなと思います。ハノイ工科大学という、日本でいってもかなりトップレベルの大学に行ったときに、毎年、滋賀県は人材確保のためにうちに来られますと。恐らく、滋賀もいろんな、結構世界の先行するいろんな基盤の、エレベーターの会社などもあったような気がしたのですが、そういった海外へ出向いていって、人材確保をするなんていう取組は鳥取県はされていないのかどうなのか。どう考えられるのかを教えてください。
●池田商工労働部長
人材確保そのものを直接的な確保事業という形で海外へ出向いていることは、今まで県としては確かにやってきていないと思います。例えば鳥取市にある学校が、ベトナムからの高度人材をお連れしてきて、企業とマッチングするという事業をされていますが、そのときには、鳥取市も一緒になって関わっておられたりするので、そういうところを一緒になって、今後、高度な外国人材を、例えばIT関係というようなことに結びつけることは重要だと思います。例えばインドのIT人材を活用されている米子の事業者さんもいらっしゃるのも承知していますし、かつてはタイの人材や、今はなかなか難しいですが、昔はロシア関係でも、特にIT人材をいかにマッチングするかというようなことは考えたこともございました。大事な視点だと思いますが、県が直接出向いていって、マッチングするところに関わるかどうかは別にして、そういった人材を活用されたい事業者さんをどういう形で支援できるかはよく考えてみたいとは思います。
○浜田(一)委員
今、部長言われたとおりだと思うのです。どこでもマッチングするわけではなくて、例えば鳥取県がこれからの成長戦略で誘致したいとか、今の企業をこういう形で支援したいとか、人材的にはどうなのかとか、そういうのをよくよくこう、日本だったら出向くのは簡単なので、そういったニーズがあるのかどうなのか。であるとするならば、やはりベトナムとか、日本に対して友好的な国というのはやりやすいと思うのですよね。向こうと話をしても、ぜひそういうような機会があったら、自分たちもやはり日本でいろんな技術を吸収したい、むしろ5年超えても帰ってこないので困ってるのですという声を聞くぐらい、本当に優秀な人材がそこにあるということなのです。頭の中に入れていただいて、そういったことがあれば、うちも市と一緒になってやるよとか、県でもやっていくよというような、柔軟な受皿、体制まではいきませんが、部長が先頭を切って、そういうのがあれば調査するぞと、現地法人も結構いっぱいあるので、ぜひそういうのを活用しながらでも、情報を入れてほしいなと思います。
◎鹿島委員長
ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、次に、報告事項に行きたいと思います。
執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いしたいと思います。
質疑等については、後から一括して行いたいと思いますが、順次行っていきたいと思います。
それでは、まず、報告7、株式会社グッドスマイルカンパニーの倉吉市内への第二工場新設に係る協定書調印式の実施について及び報告8、株式会社源吉兆庵の県内三拠点となる新工場建設に係る協定書調印式の実施について、田中立地戦略課長の説明を求めます。
●田中立地戦略課長
商工労働部の報告事項の2ページをお願いします。このたび、工場の新増設に関して、2社と協定書の調印式を行いましたので、その概要を御報告します。
まずは、グッドスマイルカンパニーさんです。平成26年に西倉吉工業団地に立地し、フィギュア製造を行っているグッドスマイルカンパニーが、国内外における需要増や海外での生産リスクなどを考慮して、このたび、倉吉市内に国内2拠点目、倉吉市内でも2拠点目になる新たな工場を設置することが決定し、県と倉吉市との間で調印式を行いました。
4、調印式の欄をお願いします。11月8日に東京のグッドスマイルカンパニー本社で、安藝社長、広田市長、平井知事の三者で調印式を行いました。安藝社長は、調印式において、「雇用も含めて、地元に協力し、文化貢献をより強く進めたい」と発言しておられました。
2、投資計画の概要です。新たな第二楽月工場ですが、倉吉市河北町の旧木材市場の跡地を倉吉市が購入して、貸し工場を整備し、グッドスマイルカンパニーに貸付けを行う形です。グッドスマイルカンパニーは、製造設備等への投資を約2.5億円予定しており、雇用も3年間で210名程度を行う計画で、令和7年の春頃の操業となり、さらなるフィギュアの増産を予定しておられます。県は、この事業に対して、産業未来共創補助金及び先端的デジタル活用企業立地促進補助金で御支援させていただく予定です。なお、倉吉市の貸し工場の整備についても、9月議会でお認めいただいた工業団地整備支援補助金で支援させていただく予定です。次のページに協定書を添付していますので、御覧いただければと思います。
4ページをお願いします。続きまして、源吉兆庵です。菓子製造等を行う源吉兆庵が、果実入りヨーグルト等の生産体制を強化するため、このたび、県内3拠点目となる新工場を設置することが決定し、県と米子市との間で調印式を行いました。
4、調印式の欄をお願いします。11月29日ですが、ANAクラウンプラザホテル米子において、岡田代表取締役、伊木市長、平井知事が出席し、調印式を実施しました。岡田代表からは、「鳥取県米子市に貢献できるよう、全国、海外にも発信していきたい」というようなお言葉がありました。
1、企業概要ですが、源吉兆庵の本社は岡山市で、お菓子やヨーグルトなどの乳製品等の製造、販売を行っており、製造工場は、米子大山工場、鳥取工場をはじめ7か所あります。なお、米子大山工場は平成25年、鳥取工場は平成28年に操業しており、現在、合わせて約190名を雇用しておられます。
2、投資計画の概要です。新たな工場は、現在、米子市が整備を進めている米子インター西産業用地内で、投資額は約28億円、雇用は70名を計画しており、令和8年春頃に操業し、ヨーグルトや乳製品を原料とした菓子の製造等を行う計画です。県は、この計画に対して、産業未来共創補助金により支援する予定です。なお、米子市が行う産業用地の整備に対しても、工業団地整備支援補助金で支援する予定です。こちらについても次のページに協定書を添付していますので、御覧いただければと思います。
◎鹿島委員長
次、報告9、第12回北東アジア産業技術フォーラムの開催結果について、金澤産業未来創造課長の説明を求めます。
●金澤産業未来創造課長
6ページを御覧いただきたいと思います。第12回北東アジア産業技術フォーラムの開催結果についての報告です。
このフォーラムは、中国の吉林省、韓国の江原特別自治道、鳥取県の3地域の行政関係者及び研究者が一堂に集まって、各地域の産業振興、産業技術の研究成果の発表を行うという目的で行ってきているところです。
開催に至った経緯は2に書いています。平成18年に江原道からの提案により、産業技術の交流をやってはどうかという提案を受けて、平成20年に第1回目のフォーラムを江原道で行ったところです。以降、各地域持ち回りで開催していましたが、ここ近年は、コロナの影響もあり、オンライン等、あるいは中止等がございました。このたびは、鳥取県で令和元年の開催以来、4回目で、久しぶりのリアル開催とになったところです。
1、概要については、10月26日に米子のコンベンションセンターで開催しました。吉林省、江原特別自治道、県内当方の関係者が集まって、約30名で、(4)内容に記載しているとおり、基調講演で各地域の産業や技術動向等の紹介をするとともに、各地域から代表者による研究発表をいただきました。研究発表のテーマは「地域特性を生かした次世代産業の創出」でした。
鳥取県からは、ここに記載しているとおり、水素サプライチェーンワーキンググループの取組でして、鳥取ガス様からの御説明をいただき、あとは、染色体研究に絡む創薬への取組ということで、株式会社Trans Chromosomicsの押村社長から御説明いただいたところです。
開催の結果も書いていますが、先ほど申し上げましたように、久しぶりの、4年ぶりのリアル開催ということもあり、各地域から、現在注力している先端技術の紹介があり、やはり研究者同士が対面で交流を深めることが大事ということを改めて確認するとともに、今後もこのような取組が必要だということで、この地域間連携の機運が一層醸成されたと思っているところです。来年度は、江原特別自治道、韓国で開催する予定になっているところです。
◎鹿島委員長
次に、報告10、経済対策等に係る商工団体・金融機関等との情報連絡会議の開催結果について、岩田企業支援課長の説明を求めます。
●岩田企業支援課長
7ページをお願いします。経済対策等に係る商工団体・金融機関等との情報連絡会議の開催結果について報告させていただきます。
会議の内容は、<参考>に記載しています。国や県の総合経済対策の情報提供と、県内事業者の現状を踏まえた今後の対策などについて、先週の24日に意見交換したものです。
出席者は3のとおりで、商工団体、県内金融機関、保証協会と意見を交換しています。
主な意見は5に記載しています。国・県の総合経済対策については、補助事業は評価いただいていますが、自己資金の準備で、資金繰りへの心配や支援制度を知らない事業者がいたので、PRをもっとしてほしいというような意見をいただいています。県内事業者の業況については、ビジネスチャンスと考える事業者は出てきているが、人手不足や、価格転嫁がまだ不十分といった意見をいただいています。資金繰りについては、物価高騰が続く中で、ゼロゼロ融資の返済がこれから大きな課題で、借換え制度の創設や、期日一括返済型資金の拡充などの意見をいただいています。資金繰り支援などについては、来年度の施策検討に生かしていくこととしていますし、支援制度の周知については、引き続き様々な手法を使いながら、事業者に周知が行き届くように努めていきたいと考えています。
◎鹿島委員長
報告11、「鳥取県雇用人材局メールサービス」に係る個人情報の流出について、河野雇用・働き方政策課長の説明を求めます。
●河野雇用・働き方政策課長
報告資料の8ページをお願いします。「鳥取県雇用人材局メールサービス」に係る個人情報の流出についてです。
多数の方に一度にメールを送信する県のメーリングリストシステムを利用して、雇用人材局のイベントや補助制度を発信するために運用している雇用人材局メールサービスにおいて、4名の方の個人情報がサービスの登録者310件に流出する事案が11月15日に発生しました。事案判明後は、直ちに当該の4名の方に今回の経緯の説明と謝罪を行うとともに、当該メールサービスを一旦停止しています。今後、同様の事案が起きないよう、再発防止策を講じた上で、個人情報の適切な管理に努めてまいります。
事業の概要ですが、2にまとめています。事案1が発生したことにより、その後に事案2が発生したということで分けて書いています。
事案1ですが、11月15日の午後0時7分頃にメールサービスに関する個人の方からの問合せのメールに対して、課でメールを返信する際に、個人情報が含まれていたメールの履歴を、サービス利用者全員に送付されてしまうメールサービスの投稿用メールアドレスも宛先欄に誤って含めて送信してしまいました。このため、メールサービス登録者全員に個人情報が流出するという事案1が発生しました。
その約1時間後、別のメールサービス登録者の方が、事案1について、県に対して誤送信であることを指摘するためにメールを投稿される際に、投稿用のメールアドレスが宛先として入っていたことで、Bさんの個人情報を含むメールが誤って配信されたというものです。
3に発生原因をまとめています。まず、事案1がなければ事案2がなかったということです。事案1については、問合せメールの宛先に、メールサービス利用者全員に登録されてしまう投稿用のメールアドレスが含まれていたことに気がつかずに、そのままメールを返信してしまったというミスによるものです。
事案2については、そうした投稿用のメールアドレスに対して、メールサービスの登録者の誰もが投稿できるシステムであるのですが、そういったことを当課からきちんと周知していなかった周知不足に尽きるものです。
流出した情報ですが、事案1と合わせて4名分で、勤務先、職、氏名、電子メールアドレスが漏れた方が2名、職を除く3項目が漏れた方が2名となっています。
具体的な被害の報告は受けていませんが、事案2の方に対しては、複数のメールサービス登録者の方からそのBさん、個人の方にメール、問合せが寄せられたと聞いています。
対応状況ですが、冒頭にも申し上げたとおり、4名の方に対して経緯と状況を説明するとともに謝罪を行っています。また、メールサービス登録者全員に対して、おわびと、当該個人情報を含むメールの削除の依頼を行いました。
再発防止策としては、当該のメールサービスは既に停止しており、県メーリングリストシステムの安全策が構築、検証されるまで、当該システムの使用をしないことと、課の代表メールアドレスから庁外に対して送信するメールについては、宛先及び内容を複数人の職員でダブルチェックすることを徹底するとともに、そのように徹底した状態で事務を進めているところです。
このたびは、皆様に大変御迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした。
◎鹿島委員長
報告12、第43回全国障害者技能競技大会(アビリンピック)での受賞について、溝内雇用・働き方政策課障がい者・外国人就労支援室長の説明を求めます。
●溝内雇用・働き方政策課障がい者・外国人就労支援室長
資料9ページを御覧ください。第43回全国障害者技能競技大会(アビリンピック)での受賞について御報告します。
11月17日から19日の間に第43回のアビリンピックが愛知県の常滑市で開催され、本県から2名の方が受賞されました。お一人は、製品パッキング、商品を運ぶための梱包作業を想定して、箱や緩衝材の組立てと梱包を行う競技で、山本愛斗さんが銀賞を受賞されています。また、喫茶サービス、模擬喫茶で来店されたお客様に対して接客サービスを提供する競技で、藤野陽菜子さんが初出場で努力賞を受賞されています。山本さんは、3年連続受賞で、このたびは去年に続き銀賞を受賞されたということです。
2を御覧ください。全国大会には、6月に開催された鳥取大会の金賞受賞者が出場しており、今御紹介したお二人に加えて、あと6名の方が出場されています。
3には、全国アビリンピック大会の概要を記載しています。それに先立つ県の大会については4で、6月に開催し、この結果、金賞の受賞者の方が全国大会に出られたということです。
引き続き、障がい者の技能向上に向けて、関係機関と取り組んでまいりたいと考えています。
◎鹿島委員長
報告13、技能関係表彰及び鳥取県技能祭の開催について、衣川産業人材課長の説明を求めます。
●衣川産業人材課長
10ページをお願いします。技能関係表彰及び鳥取県技能祭の開催について報告させていただきます。
例年11月を人材開発促進月間、及び11月10日を技能の日とされていて、この期間に様々な取組を行っています。その一環として、技能関係表彰及び鳥取県技能祭が開催されましたので、報告させていただきます。
まず、技能関係表彰についてです。1(1)厚生労働大臣表彰で、その中で卓越した技能者、いわゆる現代の名工ですが、これは卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目される技能者を表彰するもので、本県から電気めっき工として株式会社アサヒメッキの川見和嘉様が受賞されました。受賞理由は、メッキ処理の卓越した技能で技術革新に大きく貢献したというもので、あわせて後進の指導にも尽力をされています。11月24日に県庁で、川見氏から知事への受賞報告式を行いました。
続いて、職業能力開発関係厚生労働大臣表彰です。これは技能振興、技能検定に長年にわたり多大な貢献があった団体、個人を表彰するもので、技能振興として、株式会社アサヒメッキ様、技能検定の分野では気高電機株式会社様、鳥取県環境整備事業協同組合様、個人として有限会社大和工業所の大西義信様が受賞されています。
また、鳥取県の知事表彰ですが、優れた技能者として、3名の方が受賞されています。また、鳥取県高度熟練技能者認定・事業所認定ということで、6名の方及びそこの所属する事業所について知事の認定をさせていただきました。その他、技能検定事業関係功労者として3名、その技能関係の協力事業所として1事業者、技能検定成績優秀者として12名の方の表彰をさせていただいています。
11ページ、鳥取県技能祭の開催についてです。次世代を担う子供たちの将来の職業として、ものづくりの世界を目指すきっかけにしたいという目的で、技能職の体験イベントを開催しました。コロナ禍の影響で4年ぶりの開催です。10月22日にポリテクセンター鳥取において、19の技能士会・団体等が参加し、来場者は約2,000人来ていただきまして、大盛況でした。主な体験コーナーとして、マグロ解体ショーや小障子製作体験など、様々な体験や展示をさせていただいています。
参加団体の声として、子供たちをターゲットにした催しは業界の次世代のためにも非常によい機会だったとか、VRの得点ゲームを活用することで、怖い・危ないイメージの溶接が楽しいと感じてもらえたというような意見がございました。また、主催した技能士会連合会の古川会長さんからは、今回、限られた予算の中で様々な来場者へのアピールを様々工夫して、手作り感満載の大変すばらしい技能祭であったというコメントがございました。
その他ですが、同じ会場で、先ほど御説明した鳥取県知事表彰の授与式も同時に開催させていただいています。
技能人材は全国的に不足しているということで、課題となっており、本県においても、技能士の人数は急速に減ってきている状況です。今後も引き続き技能人材の確保のために、技能の普及啓発や魅力発信に取り組んでいきたいと考えているところです。
◎鹿島委員長
報告14、令和5年度鳥取県スーパー工業士認定証授与式の開催結果について、岸本産業人材課未来創造人材室長の説明を求めます。
●岸本産業人材課未来創造人材室長
12ページを御覧ください。令和5年度鳥取県スーパー工業士認定証授与式を開催したので、その結果を御報告します。
AI等の先進技術を利活用可能な次世代のものづくり人材として鳥取県スーパー工業士の初の認定者、第1期生を認定しました。授与式は、10月26日に鳥取県立図書館で開催し、認定したスーパー工業士18名の内訳は、鳥取工業高校11名、米子工業高校が7名となっています。
鳥取県スーパー工業士は、ものづくりの現場が必要としているAIを利活用できる今後の将来の世代の人材を育成するために、県が独自で設けたプログラムで、鳥取県内工業高校の、必要なプログラムを修了した生徒の皆さんを認定するものです。
今回の認定者は、昨年の2年生の段階から受講を開始して、AIの基礎や、データサイエンス、そして、3年生に進級してから、この夏に鳥取大学工学部で総括講座、実際にAIプログラムを搭載した簡易のロボットを自分たちで組立てて、走行実験等をする演習をクリアして、認定に至っています。この総括講座等も通して、非常に本人たちも意欲的に取り組んできており、総括講座を担当してくださった鳥取大学からも、想定する以上に、本人たち、非常にプログラミング能力が高いということで、びっくりするぐらい、すごく勉強していますねというコメントを頂戴しました。それから、高校の先生の皆さんにも非常に応援してもらっています。スーパー工業士の認定を取得するのだという意欲を全員がすごく持っていて、学校の勉強とかいろいろするのですが、それに加えて、こういったデータサイエンスの勉強なども非常に頑張ったと聞いています。彼らの親御さんからも、いい取組に参加することができましたと、感謝の言葉、コメントを頂戴しているところです。この認定者については、これからデジタル関連の資格や、そういった分野に必要な、さらなる学びに必要な費用の補助金を最大15万円で御用意していますし、これから就職活動や進学等といった場面でスーパー工業士であるとことを自身の強みとしてPRしてもらうといったところでよい武器になってくれればと思っています。さらに今後、第2期生、現2年生ですが、今回、県内の全部の工業高校から14名が参加してくれていますので、また第2期生に向けても、いい次世代人材となるように、県内の教育機関や、企業様と連携しながら取り組んでいきたいと思っています。
◎鹿島委員長
それでは、ただいま説明が終わりました。
ここで質疑等ありませんでしょうか。
○尾崎委員
6ページ、北東アジア産業技術フォーラムの開催です。このフォーラム、技術の交流が始まって、約15年たつわけですが、県内や海外で生かされた例があるのかということ、この先端技術となると、知的財産の件なども課題になるのかなと思うのですが、その辺はどうなのでしょうか。
●金澤産業未来創造課長
開始以来、もう10何年たって、これまでもこの3地域の交流、特に韓国との技術交流の成果があるのかなと思うのですが、韓国でも医療機器の開発や研究をしているような民間組織がございまして、そことの交流も平成25年以降、これをきっかけに進んできています。県内企業さんも、年1回の医療機器の韓国での展示会にも出展しながら、商談、あるいは継続すると成約に結びついてきているということもございます。
全てが継続的にうまくいくかというと、なかなか難しいところもございますが、過去、鳥取県からの技術で氷温技術も韓国で発表したところ、韓国での実用化に結びついたという実績もございます。
このたびも、これからになりますが、先ほど御説明したように、バイオの関係で押村先生が発表されたときに、韓国からの参加者で大学の研究者もして、早速、発表の後にも関心をいただいて、今後、技術的な交流ができないかというような話も進んできています。来年度、押村先生の株式会社Trans Chromosomicsで韓国にも訪れて、具体的な話に結びつけていけるかなという動きも見えてきているところです。
もう1点、知財ということでしたが、具体的に技術移転や、知財を活用したビジネスのお尋ねだったでしょうか。先ほど言ったような実用化に向けた展開も見えてきているところですが、今のところ、知財の特許の転用や活用というところまでは、芽としては見えてないところです。当然、今後も含めて、これまでも開催目的にございますので、そういったものに結びつけていきたいなと思っているところです。
○福浜委員
11ページの技能祭の子ども対象のイベントですが、自分も行ってみたくなるような中身だなと思いました。東部で開催されたのですが、例えば中部、西部でもせめて年1回ぐらいやれば、近隣の子供たちが行くのではないかなと思いました。
それと、鳥取県技能祭の主催はどこかの団体が入っていましたか。(「(3)技能士会で」と呼ぶ者あり)ああ、ですよね。別建てでも結構ですが、さっきのスーパー工業士の高校生なども入れたり、高専に御協力を求めるとか、コロナが明けたわけですし、この成果をうまく展開していって、要はものづくりに興味がある子どもたちに体験の場をどんどん増やしていくことが、専門高校に進んでいくような子どもたちへの一つのきっかけにもなるのではないかなと思うのです。それで、専門高校のスーパー工業士の高校生たちが、今度、就職するか、進学するか分かりませんが、来年の会場で一緒になってやってもらうと、もう少し光明が見えるのかなと思いましたので、教育委員会とも相談しながら前に進めてほしいなと思いました。
●衣川産業人材課長
この技能祭は、主催者が鳥取県技能士会連合会で、そちらの御判断ということもあるのですが、今まで東部で長年開催しており、同じ規模のものが中部や西部でできるかは、相談が要るかなとは思っているのです。規模はどうなるか分かりませんが、何らかの形でできないかというような相談をさせていただきたいなと思います。
○浜崎委員
経済対策に係る商工団体・金融機関等との情報連絡会議です。この中で、今のこういう状況で、出席者からの主な意見も出ているのだけれども、特にゼロゼロ融資の次の返済ピークがこれから令和7年度を迎えると。今、返済が始まって、資金繰りが非常に厳しい業者もあるということで、ここにも既往債務と合わせて借りたいときに制度を望まれるということが書いてある。たしか、2日前に市長会からも要望があったということで、部長も同じように頷いておられるけどエネルギーや原材料の高騰と、取り巻く環境は非常に厳しい。<参考>で、国の総合経済対策や、鳥取県の総合経済対策も書いてあるのだけれども、具体的にその返済期間の軽減策や、新たな借款制度の創設が求められておるという現状が、この間の市長会の要望でもある。それに対する県の対応状況はどんなかなということをお聞きしたいと思います。
●池田商工労働部長
今回、国でも総合経済対策、昨日通りました。岸田首相もコストカット経済からの脱却といったことも掲げられて、今後前向きにどんどん進んでいくという形なのだと思います。ただ、大企業においては、空前の収益を上げられたり、賃上げなども威勢のいいお話も結構出てきたりしていますが、やはり鳥取県、中小企業が非常に多いので、新聞紙上で出ているようには一概には言えない部分もあると思います。一定程度セーフティネットを張りながらやっていくことも必要だろうと思っています。そうはいっても賃上げは必須になってきている部分があるので、今回、国の事業を活用しながら、一定の既存の事業もありながらも、さらに頑張るところは、今回提案させていただいたような予算で支援させていただきたいと思っています。
今回、経済団体との話の中でも、やはりゼロゼロ融資の話はかなり大きく話題に出てきています。他県では今年度ピークに達する中で倒産等につながる案件はもう出てきていると。鳥取県の場合は無利子期間を他県よりも2年間長く取っており、そのピークが令和7年ぐらいに出てきます。そこに至ってから対策を取るのは遅いと思っていますので、来年度予算に向けて、しっかり金融機関や商工団体の声もお聞きしたところですので、踏まえた対策を取っていきたいと思っています。今でも条件変更や、ニューマネーについては期日一括返済というような資金を去年立ち上げました。一方で、借換えが必要ではないかといった声も出てきています。そういう選択肢を増やさせていただきながら、一方で、企業支援ネットワークという強固な金融機関・商工団体とのネットワークも我々も持っています。今、しっかり個々の事業者モニタリングをやられて、伴走支援などもされているので、その仕組みと県の制度等をつなげてやっていくということを、令和6年度の予算に向けてもしっかりと考えていきたいと思っています。
○浜崎委員
やはり借換えのタイミング、制度も求めておられるということがあるので、何にしても返済負担の軽減策をしっかりと検討を進めてもらいたい。令和7年度ということだけれども、今言われたように、それまでにどうするかが問題になってくると思いますので、ぜひよろしくお願いします。
◎鹿島委員長
ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
次に商工労働部のその他ということに対して、委員の方で何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
●河野雇用・働き方政策課長
とっとり企業紹介フェアのチラシを御覧ください。
こちらのフェアですが、12月26日火曜日に鳥取産業体育館で、12月27日水曜日に米子コンベンションセンターにおいて、大学、短大等の学生さん、全学年を対象として、対面形式で行います。参加企業は12月4日公表予定ですが、2部入替え制によって両会場で200社以上の出展を予定しており、現時点では出展を希望されている全ての企業さんに出ていただける予定です。
特に大学3年生は、来年3月には就職活動が本格的に始まりますので、その前に県内の多くの企業を知る機会となっています。無料送迎バスも御用意しており、12月20日まで参加者を募集しています。学生の皆様の来場をお待ちしていますので、よろしくお願いします。
◎鹿島委員長
質問等ございましたら受けたいと思いますが。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようです。商工労働部につきましては以上で終わりたいと思います。
ここで暫時休憩したいと思います。
午後0時12分 休憩
午後1時15分 再開
◎鹿島委員長
再開したいと思います。
農林水産部第1部に係る付議案の予備調査を行います。
執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いしたいと思います。
なお、質疑等につきましては、説明終了後に一括して行いたいと思います。
初めに、岡垣農林水産部長の総括説明を求めたいと思います。
●岡垣農林水産部長
今回の補正は、昨日成立した国の補正予算、物価高騰対策を中心としたものです。議案説明資料は先議分と通常分に分かれていますので、御注意いただければと思います。
最初に、農林水産部の議案説明資料、先議分の3ページを御覧ください。先議分の事業として、6件、6,800万円余をお願いするものです。事業については、燃油、資材高騰対策、和子牛価格低迷対策を中心としたものです。
続きまして、通常の11月補正の3ページをお願いします。事業18件、公共事業等で34億8,000万円余をお願いするものです。先議予算、当初予算と合わせて391億5,500万円余となります。事業については、先ほど申し上げたとおり、国予算関係のものが中心です。産地生産基盤パワーアップ事業、木材産業国際競争力強化事業ほか、今年の米が高温障害を受けたことによる対策、インバウンド国内観光誘致促進対策といったものです。このほか条例改正1件、指定管理者の指定7件、損害賠償に係る和解案件1件について報告させていただきます。
個々の事業の詳細については、担当の課長等から簡潔に説明しますので、御審議のほどよろしくお願いします。
◎鹿島委員長
それでは、担当課長から説明を求めたいと思います。
まず、先議分として、中村農林水産政策課参事。
●中村農林水産政策課参事
資料の4ページをお願いします。みんなでやらいや農業支援事業(原油高緊急支援)で1,000万円の補正をお願いするものです。この事業は、みんなでやらいや農業支援事業のうち、がんばる農家プラン事業に原油高緊急支援枠を別途設けて、原油高に対応した経営の体質強化を図ろうとする農家の皆さんを支援するものです。具体的には、原油消費の大きい加温ハウスや、米などの穀類乾燥機の省エネ仕様のものに限定して、別枠の追加支援を行うもので、上限額、補助率は現行のがんばる農家プラン事業と同様です。
続きまして、16ページ、17ページをお願いします。先ほどのみんなでやらいや農業支援事業(原油高緊急支援)の繰越について、金額と理由を記載しています。今年度中の完了が困難ですので繰越をお願いするものです。
●森田農地・水保全課長
5ページをお願いします。土地改良区支援等事業(農業水利施設省エネルギー化推進対策)で500万円の補正をお願いするものです。これは、土地改良区等を管理する農業水利施設に係る電力等の高騰対策として価格高騰分を補塡するもので、6月補正でお認めいただいたものです。6月補正時では国の支援事業が令和5年4月から9月までと形になっていましたが、情勢を鑑みて、国が来年3月まで延期されたということで、これに合わせて支援対象期間を延長するものです。
◎鹿島委員長
先議分以外として、中村農林水産政策課参事。
●中村農林水産政策課参事
資料の44ページをお願いします。倉吉市大原にございます農村総合研修所の指定管理者の指定に関する議案です。指定管理者は県農業協同組合中央会で、選定方法は指名です。
45ページ以降に詳しい審査結果の内容をまとめています。2、指定期間については、令和6年4月1日からの5年間です。中央会には平成18年から指名指定を行っており、今回で5回目の更新になります。3、指定管理料はないので、県予算には反映されません。従来から指定管理料なしでお願いしているものです。4、選定理由に付記していますが、施設の設置目的である農村指導者等の研修のために利用し、農業振興に資するということが中央会の設置目的と合致するということで従来より中央会にお願いしているものです。
46ページの(4)、審査結果として、選定基準ごとの点数合計が67.66点、また、委員の皆様からの主な意見として、特に利用促進に向けての御提案や、広く施設を周知することで利用増、あるいは収入増を期待しているとの声をいただきました。今後はこういった委員の皆様からの意見も踏まえつつ、協定の締結に向けての調整や手続を進めていきたいと考えています。
●丸田経営支援課長
4ページをお願いします。今回の国補正で予算化された担い手確保・経営強化支援事業で6,000万円の補正をお願いするものです。この事業は、次代を担う経営感覚に優れた経営体の育成を図るために、意欲的な農業者が融資を活用して経営発展に必要な農業用機械やハウスなどの施設を導入する際の融資残に対して支援するものです。補助対象者は、地域計画の目標地図に位置づけられた、あるいは位置づけられることが確実な認定農業者と認定新規就農者等と、従前の人・農地プランの中心経営体等で、農地中間管理機構から貸借権の設定を受けている者も含まれます。その事業費の2分の1以内を補助し、補助条件は個人が1,500万円、法人が3,000万円となっています。認定農業者などの担い手については他の県事業等も活用して、経営発展に係る支援を行っているところですが、このたびの国の補正事業を積極的にさらに活用して支援を強化してまいりたいと思います。
続きまして、5ページをお願いします。農業構造改革支援基金積立事業で5,000万円の補正をお願いするものです。本県の農地中間管理機構が担い手への農地の集積、集約化を進める中で、農地中間管理機構に農地を貸し出した地域や農業者等を支援する機構集積協力金交付事業について、その財源は国から配分され、鳥取県農業構造改革支援基金として積立事業に活用しています。基金設置以降、近年では令和3年、令和4年と基金が追加増勢され、この基金を活用し事業に取り組んでいるところですが、今回の補正でも国から配分されることになり、県基金の積み増しに必要な予算措置を行うものです。今後とも機構集積協力金交付事業を積極的に活用して、担い手への新規集積をさらに推進すべく頑張ってまいりたいと思います。
次に36ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。1行目、先ほど説明した国補正の担い手確保・経営強化支援事業費について、年度内の事業完了が困難なため繰越をお願いするものです。本事業は年度内の配分通知をもって事業採択となり、その後、年度内に交付決定まで実施し、所要額を繰越して事業実施となります。
●福本農業大学校長
債務負担行為について、資料40ページになります。施設業務について、コスト削減や事務の効率化のため債務負担行為によって3年間の複数年契約を締結するものです。事業内容は、給食、樹木、芝生管理、一般廃棄物処理、清掃です。期間は令和6年4月1日から令和9年3月31日までの3年間、額は6,986万円余です。
●安陪生産振興課長
6ページをお願いします。新規事業の産地生産基盤パワーアップ事業で、国の補正予算を活用して1億1,800万円余をお願いするものです。事業内容としては、金額的に一番大きいのはJA鳥取西部さんが取り組まれる大豆乾燥調製施設整備で約1億円となっています。そのほか麦・大豆生産に必要な機械導入や、野菜等の生産資材導入を助成するものです。
次に7ページをお願いします。新規事業、鳥取型低コストハウスによる施設園芸等推進事業で、国の補正予算を活用して2億3,200万円余をお願いするものです。本事業については、国の基金管理団体である公益財団法人日本特産農産物協会から助成金が交付される流れとなっています。施設園芸品目であるスイカなどの生産拡大を図るために、鳥取型低コストハウスの導入に要する経費の一部を助成するものです。このたびは約3.6ヘクタール分、119棟の導入を計画しています。
続きまして、8ページをお願いします。新規事業のハウス強靱化による施設園芸加速化対策事業で、こちらも国の補正を活用して200万円をお願いするものです。園芸用のハウス導入が進む中で、防災・減災対策として、既存ハウスの補強、ハウス強化のマニュアル作成、技術指導講習会などの取組を支援するものです。
次、9ページをお願いします。新規事業の米の高温障害対策緊急事業で300万円をお願いするものです。今年度、猛暑による高温障害が発生しており、品質低下で1等米比率、10月末現在で49.2%、作柄も95のやや不良となるなど、収量も少なくなっているところです。このことから要因分析や対策の検討、その結果を農業者の皆様へ周知することなどを目的の事業としています。事業内容としては、コメ高温障害対策検討会の開催、メディアなどを活用して技術対策の周知を図ることとしていますし、今年度の高温の状況においても比較的1等米比率が高かった星空舞への品種転換に向けて、土づくりとして堆肥施用による効果を実証するなどして、星空舞の有意性を確立していければと考えています。
続きまして、36ページをお願いします。繰越明許費についてです。上から2段目の産地生産基盤パワーアップ事業費から4事業について、年度内完了が難しいため繰越をお願いするものです。繰越理由は38ページに記載しているとおりです。
次に、49ページをお願いします。ここから生産振興課が所管の2つの公の施設、このページからのとっとり花回廊と次の二十世紀梨記念館について、それぞれの施設の指定管理者の指定についての議案です。まず、とっとり花回廊ですが、一般財団法人鳥取県観光事業団と一般社団法人鳥取県造園建設業協会を構成団体とする、とっとり花回廊・地域活性化コンソーシアムを令和6年4月1日から令和11年3月31日までの5年間、指定管理者として指定するものです。
選定経過、審査結果については50ページ以降になります。7月4日から8月17日まで公募し、とっとり花回廊・地域活性化コンソーシアムのみから応募がありました。51ページになりますが、学識経験者等から成る審査委員により審査委員会を9月5日に開催して、サービス面、観光振興や花き振興などへの取組計画や、これまでの実績、経営基盤の安定性などから、とっとり花回廊・地域活性化コンソーシアムが指定管理候補者として適当と結論づけられました。
52ページに主な意見を示していますが、これまでの実績などからも計画に対しては肯定的な意見が多く、さらなる魅力向上に向け努力をというような御意見でした。52ページ、最下段以降について、提案された事業計画の概要となりますので御覧いただければと思います。
次に55ページをお願いします。二十世紀梨記念館です。一般財団法人鳥取県観光事業団を令和6年4月1日から令和11年3月31日までの5年間、指定管理者として指定するものです。
選定経過、審査結果については56ページ以降となります。7月4日から8月17日まで公募し、一般財団法人鳥取県観光事業団のみから応募がございました。こちらも学識経験者等から成る審査委員会を8月30日に開催して、審査の結果、サービス面、観光振興、果樹振興などへの取組計画、これまでの実績、経営基盤の安定性などから、一般財団法人鳥取県観光事業団が指定管理候補者として適当と結論づけられています。
58ページに主な意見を示していますが、施設の設置目的でもある観光振興、果樹振興の計画について評価する御意見でした。59ページまでが提案された事業計画の概要となりますので、御確認いただければと思います。
●森田農地・水保全課長
10ページをお願いします。新規事業の国土調査事業(国補正)で2億5,300万円余の補正をお願いするものです。この事業は、国土調査法に基づき行う地籍調査事業を行う市町村に対して補助をするもので、国の補正を活用して事業の促進を図るものです。
続きまして、11ページです。こちらも新規事業の公共事業、農業農村整備事業(国補正)で9億6,800万円の補正をお願いするものです。TPP関連等の競争力強化のための区画整理や農道、営農飲雑などの整備をするものです。こちらも国の補正を活用して、4事業について整備促進を図るものです。
続きまして、12ページをお願いします。こちらも新規の公共事業です。農地防災事業(国補正)で9億2,600万円余をお願いするものです。国土強靱化対策として、ため池や頭首工などの土地改良施設の防災・減災対策を実施するものです。こちらも国の補正予算を活用して、4事業につきまして整備の促進を図るものです。
先ほどの農業農村整備事業、農地防災事業の着工地区の概要を25ページに掲載していますので、御覧いただけたらと思います。
次に繰越明許費に関する調書です。36ページの8行目から37ページの5行目まで、あわせて37ページの下から2段目です。年度内に完了が困難となったことから繰越をお願いするものです。それぞれの理由は、38ページの8行目から39ページの6行目まで、また、39ページの下から2行目に記載していますので御覧いただけたらと思います。
●野口東部農林事務所地域整備課参事
21ページをお願いします。新規事業の湖山池周辺農地水利施設改修事業で1,000万円をお願いするものです。湖山砂丘畑については、送水管により農業用水を送っているのですが、その送水管が破損したため、かんがいを再開する令和6年3月までに復旧工事を行うものです。速やかな復旧工事により湖山砂丘畑の農業用水を確保するものです。
●島﨑中部総合事務所農林局長
79ページをお願いいたします。報告第2号、議会の委任により専決処分の報告についてです。これは交通事故による損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について、11月16日に専決処分を行いましたので御報告するものです。和解の相手方はごうぎんリース株式会社で、和解の要旨は県側の過失割合を10割とし、県は和解の相手方に損害賠償金135万52円を支払うというものです。事故の概要は、令和5年7月18日に東伯郡琴浦町三本杉地内において、中部総合事務所の職員が公務のため賃貸借契約により和解の相手方から借り受けている軽乗用自動車を運転中、前方の安全確認が不十分であったため、視線誘導標及び道路案内標識に衝突した後、隣接する畑に転落し、同車両が破損したものです。
安全運転の励行については、日頃から注意喚起を行っているところですが、今回の事故が発生したことを受けて、改めて職員に安全運転の徹底を周知してまいります。このたびは誠に申し訳ありませんでした。
◎鹿島委員長
ただいまいろいろと説明がございました。質疑等ありませんでしょうか。
○坂野委員
コメの高温障害対策の件で一般質問しようかなと思っていたのでお尋ねしたくて、国の補正予算は各県に600万円という話だった記憶があるのですが、それが600万円ではなくて、50万円の間違いだったのかということと、もし600万円だとしたら若干少ないのは何でなのかをお伺いしたいのが1点。それから79ページですが、運転されていた方は大丈夫だったのかなと大変、私、心配ですし、それからもう一つ、車両保険とかがあって135万円も払うのかなという気はしないでもないです。その辺を教えてください。
●安陪生産振興課長
国の事業の上限は確かに600万円です。このたびの補正で上げさせている分は、一応国事業は活用できたらと考えているのですが、年度内に行う形になるので、取りあえず星空舞の堆肥の部分だけをやりたいと考えています。当初予算で、このたびの国の補正は活用できないかを検討しているところです。
●島﨑中部総合事務所農林局長
今回の事故による職員のけがですが、幸いにもありませんでした。
金額の件ですが、今回は賃貸借契約の解除と、修理費を比較して、賃貸借契約の解除をしたほうが低額だということで、賃貸借契約の中途解約金相当額を損害賠償金として相手方に支払うものです。
○坂野委員
修理費が、その保険で賄えないのでしょうかという質問だったのです。
●島﨑中部総合事務所農林局長
そのとおりです。
○坂野委員
要はリース契約をそのまま継続して支払う総額と修理費を比較した場合、その契約を解除したほうがお得になるから解除して、その分の130万円をお支払いするとお話だったと思うのです。契約を解除する金額が135万円であることははっきり分かったのですが、そうなりますと、135万円と比較した場合の修理費の金額を、私は知りたい。その金額が保険で賄われれば、例えば免責5万円とかであれば、5万円なり10万円というものが手出しになると思うのですね。そうしますと、10万円と135万円を比較すると10万円がお得ではないですかという質問で、修理費が130万円を超える理由が知りたいのです。保険があればもっと安くなるのではないですかということです。
●島﨑中部総合事務所農林局長
今回の修理費は230万円ぐらいかかり、しかも自損事故で、全額こちらが支払うことになり、保険がなかなかきかないと。それで、安価な中途解約という方法を今回取らせていただいたということです。
◎鹿島委員長
そのほかございませんか。
○鳥羽委員
私も実は前職、損害保険会社の者で、何となくイメージがつくのです。多分、新価特約って、恐らくリース契約の場合つけないと入れないとか、契約できないとかというのがあると思うので、保険で賄えないようなことがあるのかなと思うのです。これって本当に正しい処理なのか疑問に思いましたので、一度細かい情報でも出していただけるとありがたいかなと思います。
●島﨑中部総合事務所農林局長
今手元に資料がございませんので、詳しいところは改めて会計指導課等に確認して御報告させていただきます。
◎鹿島委員長
そのほかありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
次に、報告事項に移りたいと思います。
執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いしたいと思います。
質疑等については、終了後に一括して行いたいと思います。
なお、報告20、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、資料に記載のとおりでありますので、説明は省略させていただきます。
報告15、とっとり農業人フェアの開催について、澤田経営支援課農業普及推進室長の説明を求めます。
●澤田経営支援課農業普及推進室長
とっとり農業人フェアの開催について報告させていただきます。資料は2ページです。
昨年の春より経営支援課に鳥取県農業経営・就農支援センターを設置しており、このたび本センターではJAグループなどと協力して、11月3日金曜日に倉吉市において県内初となる合同就農相談会、とっとり農業人フェアを開催しました。今回、県内から19の産地、その他としまして移住定住及び雇用就農、あるいは農業大学校など、県域を就農相談、研修される施設など合計24のブースを出展しました。また、就農相談と並行して、梨農家からのリアルな就農体験談などの3つのセミナーを開催し、就農相談者に情報提供をしたところです。
当日は、県内外から59組の就農相談者が来場されました。県内の各ブースでは延べ137組の就農相談がありました。相談者の中には中部からの参加が27組と一番多かったですが、県外からも11組参加されました。また、相談者の就農の希望する時期については、半年後、1年以内など、これから1年以内と言われた方が17組、その一方で、まだ今の時点では未定だという方が35組、また、就農するときの就農形態としましては、独立就農がしたいという方が20組、雇用就農がしたいという方が9組、また、今の時点では未定という方が30組でした。就農相談の内容は幅広く、来られた方も県外、かなり遠くから来られた方もあると様々でしたが、今回来場された相談者からは、実際に農業をやっている方の話が聞けてよかったとか、就農に向けて具体的なイメージができたなどの声をいただきました。また、今後継続的に就農相談を希望したいという要望も34組の方からいただきました。一方で、県内の19の産地、出展されたブースの方々からは、県内の産地の受入れ体制づくりや、いろいろな情報発信の方法など、今回参加して大変参考となったというようなこととか、次回以降は自分のところもいろいろ工夫したり、しっかり準備して参加したいなど、今後の取組に向けて、とても前向きな意見も多数いただいたところであります。
詳細はそこに書いてありますので省略しますが、今回初めてとっとり農業人フェアを開催したということを報告させていただきます。
◎鹿島委員長
次に報告16、2023ため池フォーラムinとっとりの開催結果について、森田農地・水保全課長、説明を求めます。
●森田農地・水保全課長
資料3ページをお願いします。2023ため池フォーラムinとっとりの開催結果についてです。
ため池の役割を認識するとともに、今後のため池の保全活動や地域活性化につなげることを目的として、第25回目となるフォーラムを開催したところです。このフォーラムにつきましては、全国各地で行われておりまして、鳥取県で第25回目が行われたところです。日時は5年11月9日から、翌日に現地見学会等が行われました。全国から450名の方々にお越しいただきまして、鳥取県知事の挨拶から始まりまして、来賓として、農林水産省並びに鳥取県議会議長の浜崎委員にもお越しいただいたところです。その後、講演会、事例報告会等を行われたところで、基調講演として、鳥取大学の農学部、清水教授の鳥取県のため池に関する調査研究の取組について講演をいただいたところです。翌日には倉吉、八頭で現地見学を行いまして、大山池、西谷ため池の現地見学を行ったところです。
◎鹿島委員長
ただいままでの説明について、質疑等ありませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、その他について、農林水産部第1部に関して、執行部、委員の方で何かございませんか。
意見ないようです。
農林水産部第1部につきましては、以上で終わりたいと思います。
暫時休憩したいと思います。
午後1時50分 休憩
午後1時55分 再開
◎鹿島委員長
再開いたします。
引き続き農林水産部第2部に係る付議案の予備調査を行いたいと思います。
それでは、執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いしたいと思います。
質疑につきましては、説明終了後に一括して行いたいと思います。
それでは、関係課長の説明を求めます。先議分、福田畜産振興課長。
●福田畜産振興課長
先議分の予算説明書の6ページをお願いします。和子牛価格対策事業で3,500万円余をお願いするものです。飼料価格や燃料費の高騰により、和子牛価格が下落していることに対して、国が緊急対策を講じているところですが、それでもなお発生する和牛繁殖農家の負担を軽減するための支援です。採算の目安となる60万円と鳥取県の子牛の平均売買価格の差額から、国の支援対象額を除いた4分の3を支援するものです。
●近藤県産材・林産振興課長
7ページをお願いします。低コスト林業機械リース等支援事業で1,000万円の増額補正をお願いするものです。燃油高騰によって経営が圧迫されており、その対策として省エネルギー機械等の整備に係る経費を2分の1以内で支援するものです。想定としては、2025年新燃費基準に適合したトラックや、電動フォークリフトなどの支援をする予定です。
8ページをお願いします。新規事業です。国補正に係るものですが、特用林産生産資材価格高騰支援事業で500万円をお願いするものです。キノコ生産者の経営の影響を緩和するために、キノコ生産資材に係る価格高騰分について、想定上昇分の2分の1ですが、定額の支援を行う予定です。また、燃料費の価格高騰の影響が大きい生産者については10分の7で支援をする予定です。
次に16ページをお願いします。4項、2目の林業費です。特用林産生産資材価格高騰支援事業費、先ほどの分ですが、繰越明許費に関する調書ということで繰越をお願いするものです。
17ページに理由を記載しています。国補正に伴うものですので、年度内完了が困難であるため繰越をお願いするものです。
◎鹿島委員長
次に先議分以外ということで、福田畜産振興課長。
●福田畜産振興課長
資料の13ページをお願いします。畜産クラスター施設整備事業ですが、大変申し訳ありませんが、資料の訂正をお願いします。訂正箇所は2か所ございます。いずれも削除ということでお願いします。1つ目は、2、主な事業内容にある事業名、畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業の後ろに括弧書きの事業名がございますが、その括弧書きの部分を削除していただくようにお願いします。続いて、その1つ下の行ですが、「畜産クラスター計画に位置づけられた地域の中心的な経営体が行う施設・機械整備を支援する」に訂正ということで、文章中の「畜産環境対策の」という部分の削除をお願いします。
それでは、改めて説明させていただきます。畜産クラスター施設整備事業で、国の補正予算を活用して7,500万円をお願いするものです。国の補助事業の畜産クラスター事業を活用して、和牛の新規就農者が行う牛舎等の施設整備や機械導入を支援するものです。
続いて、36ページをお願いします。繰越明許費で、表の中ほどにある畜産業費の2つの事業です。「和牛王国とっとり」新時代創造事業費は、和牛の遺伝資源管理システムの整備に係る700万円余について、年度内の執行が困難となったことから、翌年度に繰り越すものです。畜産クラスター施設整備事業費は7,500万円を翌年度に全額繰り越すものです。
繰越理由は38ページに記載のとおりです。
続いて、41ページをお願いします。債務負担行為です。中小家畜試験場管理運営費で300万円余の補正をお願いするものです。中小家畜試験場の分析機器であるイオンクロマトグラフの保守点検を複数年業者と契約するためのものです。
●近藤県産材・林産振興課長
14ページをお願いします。木材産業国際競争力強化対策事業は国補正に伴うもので2億1,600万円余の増額補正をお願いするものです。森林資源の有効活用、国際競争力強化、特に花粉発生源対策ということで、以下4つの事業を実施したいと思います。事業内容として、木材加工流通施設等の整備支援、高性能林業機械等の整備支援、路網整備、これは特に林業専用道ですが、こういったものの支援、そして、航空レーダー計測などを実施していきたいと思っています。
15ページをお願いします。公共事業、林道事業です。これも国補正に伴うもので2,000万円をお願いするものです。林道の開設及び改良などを行う事業です。林道整備に加えて、橋梁等の老朽化対策を行うための測量設計費を前倒しで実施していきたいと思っています。
次に26ページをお願いします。先ほど説明した林道事業費について公共事業着工地区の概要を掲載していますので御確認ください。
そして、37ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。中ほど、第4項第2目、林業振興費2億1,600万円余、それから第6目の林道費2,000万円について繰越をお願いするものです。
理由は39ページに記載しています。7行目、10行目で、両事業とも国補正に伴うもので、年度内完了が困難ですので繰越をお願いするものです。
●小林森林づくり推進課長
16ページをお願いします。特定母樹等早期供給体制構築事業で3,000万円余をお願いするものです。成長が早く、花粉が少ないなど、優れた特性を持つエリートツリー等の早期の安定供給について、民間事業者による採種園造成等の取組を支援するものです。主な事業内容としては、花粉症対策を加速化させるためには、花粉の少ない苗木の増産が必要となります。そのための採種園の整備を、令和11年度までの期間限定で定額助成される国庫補助事業を活用して実施するものです。
次に17ページをお願いします。森林病害虫等防除事業で3,000万円をお願いするものです。森林の持つ公益的機能の高度発揮を維持するため、松くい虫の駆除及び蔓延防止対策を実施するものです。主な事業内容ですが、当事業は当初予算において、春実施の薬剤散布の防除、予防に関するもの、それから6月補正において、秋以降の駆除に係る経費を措置しましたが、当時の想定を超える被害が発生したため、市町村、県が実施する被害木の伐倒、駆除、薬剤処理等に係る経費をお願いするものです。
次に18ページをお願いします。造林事業で4億7,100万円余をお願いするものです。森林を適切に管理することによって、森林の持つ公益的機能を高度に発揮させるために、一定の条件を満たす森林整備を支援するものです。森林所有者等が森林経営計画等に基づいて行う森林整備を支援するもので、国補正に伴う増額補正をお願いするものです。
着工地区の概要については、27ページに記載していますので御確認をお願いします。
また、繰越の関係ですが、37ページをお願いします。表の中ほど、造林費の部分です。先ほど説明したもののうち、特定母樹等早期供給体制構築事業費、それから造林事業費(国補正)です。いずれも予算額全額の繰越をお願いするものです。
理由については、39ページをお願いします。特定母樹等早期供給体制構築事業費、造林事業費(国補正)、いずれも国の補正予算を活用して実施するもので、年度内完了が困難であるため繰越をお願いするものです。
●濱江林政企画課長
60ページを御覧ください。まずは、鳥取県立二十一世紀の森の指定管理者の指定についてお願いするものです。指定管理者はとっとりの森を守り木を活かす会で、鳥取県木材協同組合連合会と公益財団法人鳥取県林業担い手育成財団の共同企業体です。指定期間は来年4月から5年間です。
61ページの報告書を御覧ください。指定管理料の額は5,675万5,000円です。選定理由については、1団体から応募がございまして、これまでの当団体による管理運営の実績として利用者数が増加しており、高く評価できること、木育、木工づくり、林業技術の向上・労災抑止など各施設の目的に沿った事業の実施により施設の効用発揮が期待できるということから指定管理者として適当であると認められました。
62ページですが、審査委員会は委員5名で、6月、8月の2回開催しています。
63ページの審査結果ですが、61.2点、主な意見として、利用者数の増加や満足度向上に向けたさらなる工夫が認められるなど、肯定的な意見が多くございました。あわせて、64ページまでが事業計画の概要ですので御覧いただければと思います。
続きまして、65ページを御覧ください。鳥取県立とっとり出合いの森の指定管理者の指定についてお願いするものです。本施設は鳥取市との共同による施設です。指定管理者は株式会社谷尾樹楽園です。指定期間は来年4月から5年間です。
66ページの報告書を御覧ください。指定管理料の額は、県が1億9,700万8,000円、鳥取市が4,925万2,000円です。選定理由については、1団体から応募があり、これまでの当該団体による管理運営の実績として、公園の風景景観及び附属施設の適正な維持、管理が高く評価できること。各種イベントの企画実施により施設の効用発揮が十分に発揮できることから適当であると認められました。
67ページですが、審査委員会は委員6名で、7月、10月の2回開催しています。
68ページ、審査結果は68.6点で、主な意見として、施設の目的に沿った管理・イベントが計画されている、開園1時間前から毎日園内を点検するなど、安心・安全のための地道な企業努力が評価できるなど、肯定的な意見が多くございました。
あわせて、69ページまでが事業計画の概要ですので御覧いただければと思います。
◎鹿島委員長
それでは、ただいままでの説明について、質疑等ありませんでしょうか。
ないようですので、次に、報告事項に移ります。
執行部の説明は、要領よく簡潔にお願いいたします。
質疑等については、説明終了後に行いたいと思います。
報告17、第3回日本伐木チャンピオンシップin鳥取の開催結果につきまして、三島林政企画課参事、お願いします。
●三島林政企画課参事
報告資料の4ページをお願いします。日本伐木チャンピオンシップin鳥取開催結果について御報告します。
当大会はお知らせしていたとおり、10月28日と29日の2日間にわたり開催されました。当日は時折雨が降りましたが、全競技が執り行われ無事終了しました。2日間で目標を上回る約1,800人の来場をいただき、選手の真剣な迫力のある競技内容を見ていただいたところです。全国からの参加選手は、北海道から九州までの91名、うちアカデミー・ジュニアクラスにおいて全国10校15チーム30名の出場がありました。また、県内選手は前回大会より増え、県下全域から26名の参加がありました。
次に、鳥取県選手の競技結果ですが、プロクラスで、鳥取県東部森林組合の栗田選手が2位、ビギナークラスで、同じく東部森林組合の田邊選手が3位に入賞しました。栗田選手は種目別の接地丸太輪切りでも優勝されています。また、今大会から新設したアカデミー・ジュニアクラスでは、智頭農林高等学校の2チームがそれぞれ優勝と3位に入賞を果たし、日頃の練習の成果を十分に発揮した結果となりました。入賞した生徒さんからは、優勝できてうれしい、大会で身につけたことを林業に生かしたいなど、林業就業に向け励みになるとの声も聞かれました。さらに来場者からは、迫力があってかっこいいなど、競技への感想が聞かれ、林業の新たな魅力を一般に情報発信できたと思われます。このように鳥取県選手の練習成果が現れた結果となり、また多くの来場者の皆様の御声援もありまして、大会は成功裏に終えることができたと思います。
◎鹿島委員長
ただいまの説明で、質疑等ありませんでしょうか。
ないようです。
その他に移りたいと思います。農林水産部第2部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
ないようですので、これで農林水産部第2部については終わりたいと思います。
休憩取ります。
午後2時13分 休憩
午後2時16分 再開
◎鹿島委員長
再開したいと思います。
引き続き、農林水産部第3部に係る付議案の予備調査を行います。
執行部の説明は、要領よく簡潔にマイクを使ってお願いしたいと思います。
説明終了後に一括して質問も受けたいと思いますので、それでは、関係課長から説明を求めます。
先議分、寺田水産振興課長。
●寺田水産振興課長
9ページをお願いします。漁業者物価高騰対策事業(がんばる漁業者支援事業)です。この事業は、漁業経営等の改善のために漁船用機器等の購入、漁船改造等に必要な経費に対して支援を行うものです。物価高騰を背景に想定を上回る補助申請があったことから300万円の補正をお願いするものです。
◎鹿島委員長
先議分以外について、引き続き寺田水産振興課長。
●寺田水産振興課長
資料の42ページをお願いします。議案第14号、鳥取県営境港水産物地方卸売市場の設置等に関する条例の一部改正についてです。こちらについては、境港水産物地方卸売市場のみさき会館の廃止に伴って、みさき会館内に整備されてしたシャワー室を廃止することになりました。このたびの改正は別表に記載されているシャワー使用料を削除することに合わせて、別表、備考について、市場整備に伴い卸売業務施設の該当施設の変更がありましたので、所要の整備を行います。
具体的には、43ページ、新旧対照表のとおり、備考の1を、「『卸売市場施設』とは、1号上屋から7号上屋まで、陸送上屋及びかにかご上屋をいう。」に改正させていただきます。
続きまして、資料70ページをお願いします。議案第27号、公の施設の指定管理者の指定(鳥取県立とっとり賀露かにっこ館)についてです。指定する指定管理者は一般財団法人鳥取県観光事業団、期間は令和6年4月1日からの5年間となっています。
71ページ以降の報告書を御覧ください。5年間の指定管理料は2億5,517万円です。選定理由ですが、このたびのかにっこ館の指定管理の指定に当たっては、2団体からの応募がありました。審査・運営評価委員会において、指定手続条例第6条の規定に基づき、総合的に審査した結果、サービスの向上や利用促進、観光振興及び水産振興等の取組に、様々な点において努力や積極的な工夫が図られていることとともに、これまでの実績や経営基盤の安定性も認められることから、鳥取県観光事業団を選定しています。
72ページ以降、審査結果、委員からの意見、事業計画の概要等を載せていますので、また御確認ください。
●山本境港水産事務所長
75ページをお願いします。鳥取県営境港水産物地方卸売市場及び境漁港の指定管理の指定についてです。指定管理者は境港水産物市場管理株式会社です。指定の期間は令和6年4月からの5年間です。選定方法は指名による指定となっています。
続いて76ページをお願いします。指定管理料については、5か年の債務負担行為額で9億9,680万8,000円となっています。4、選定理由ですが、当団体は当施設を利用する3卸売業者で設立された法人で、市場の業務に精通しており、現在県が行っている高度衛生管理型市場・漁港の整備状況に応じて関係機関、関係者と連携した適切な管理運営を行うということで、上記団体が指定管理候補者として適当であると認めたところです。審査委員会の選定の経緯ですが、審査委員は学識経験者を含む5名から成る審査委員で、6月と10月に審査委員会を開催しています。
77ページに審査結果を載せています。審査委員会の主な意見等としては、施設の平等な利用が確保できており、管理運営について適切である等の御意見をいただいています。
また、78ページには指定管理候補者からの事業計画の概要を記載していますので御確認のほどお願いします。
●氏漁業調整課長
37ページをお願いします。繰越明許費に関する調書です。下から3つ目の事業、ブルーカーボンによる鳥取の豊かな藻場再生プロジェクト費で1,280万円余を翌年度に繰越しするものです。
39ページに繰越理由ということで書いています。調査内容の調整に時間を要し、年度内完了が困難となったため繰越すものです。
●石原水産試験場長
19ページを御覧ください。水産試験場管理運営費です。水産試験場の冷房施設は34年が経過し、経年劣化しています。そのため早期に設備更新を行う必要があり設計を行うもので397万1,000円をお願いするところです。なお、このたび空調の方式をこれまでの一括から個別に対応することとし、エアコンに更新改修を考えています。
37ページに繰越明許費に関する調書を記載していますので御確認をお願いします。
●藤田食パラダイス推進課長
20ページをお願いします。インバウンド・国内観光誘客促進「食パラダイス鳥取県」魅力発信事業で1,000万円をお願いするものです。国内外観光客向けの情報発信として、クーポンブックの作成や県内飲食店の情報を盛り込んだ観光グルメマップを多言語で作成することや、ハイエンドなお店づくりの強化として、県内飲食店の研修会や料理研究の実施を計画したいと思っています。インバウンド受入れ環境整備の充実としては、メニュー、サービスなどの開発・改良や接客研修の支援を行うものです。また、「食パラダイス鳥取県」海外発信事業として、海外輸出をさらに促進し、観光客誘客につなげるためのプロモーションを台湾、タイ、マカオなどで計画するものです。
◎鹿島委員長
ただいま説明がございました。これにつきまして、質疑等ありましたら受けたいと思います。
○浜崎委員
食パラダイスです。内容に、鳥取の食材を使いたいと声が大きく聞かれたとか、経済関係の訪問のところで、鳥取県産品のさらなる販路拡大に向けた協力を依頼して了解を得たとあるのですが、具体的にそれぞれ今後の展開のイメージは持っていらっしゃるのか、お聞きしたいです。
●藤田食パラダイス推進課長
これからインバウンドのお客様がより多くいらっしゃるということを見越して、その準備を十分にしていきたいと思っています。多言語表示や食品のピクトグラム表示などで分かりやすくお迎えしたいということや、インバウンドのお客様などに対応をしたヴィーガンなどの食事のメニューなども開発する、あるいはハイエンドなお客様をお迎えするために、旅館などでそういったお客様のニーズに対応できるメニューの開発などの技術研さんを含めた対応を強化していきたいと考えています。
○福浜委員
関連です。この前からいろいろと教えてもらいながら、今、鳥取和牛を勉強しているところなのですが、結局、和子牛の価格が上がらない背景、やはり神戸ビーフとかと違い、そこまでのブランド化がまだできていないと。一方で、昨日教えていただいたのですが、鳥取県内の鳥取和牛を食べさせる焼き肉店に香港、それから台湾からも、予約が取れないぐらいの勢いでかなり人が来ているということを聞きました。やはりここに来てもらって、いかに鳥取和牛を食べていただくかというのが、ひいてはブランド化にもつながっていくのだろうなと考えていくと、ここに書いてあるように、そういうお店を増やしていくべきだと思うのですが、あわせて、上手な情報発信はできる店舗と、できないところとあると思うのです。簡単に多言語化と言われますが、そのオーナーさんができるかというと、誰かにお願いをしたりすることになると思うのです。その辺のレクチャー、橋渡しというのはどうなっているのか。その辺も丁寧に伴走的に支援していただきたいと思うのですが、実態を教えてください。
●藤田食パラダイス推進課長
インバウンドも見越した県内の和牛肉を扱う店舗などの情報については、訴求力のある県内の飲食店の情報発信として、県としても参考情報と一緒にグルメ情報をまとめた地図の掲載や情報誌への掲載など、ソウル便も就航したということで、空港にそういった情報を配架するなど、情報発信をうまくやっていきたいと考えているところです。
●岡垣農林水産部長
委員がおっしゃった焼き肉店の方、以前から香港や台湾に非常に情報を発信されている方で、以前、食のみやこ推進課とかがやっていた事業を活用されて、英語版のパンフレットを作られたりしていたということです。今回もこの事業、インバウンド受入れのため、そういう情報発信をするためのいろいろなお手伝いは、我々も一緒になってやっていきたいと思っていますので御協力していきたいと思います。
○福浜委員
なかなか鳥取和牛って高いではないですか。一般県民が普通に食べようと思ってもそうそう行けるものではない。けれども、お店を維持していくためには、だからこそのインバウンドで、ハイエンドのところを守っていくことにつながっていくと思うので、1店だけではなかなかまだまだだと思います。そういう成功事例をぜひ横展開していって、やはり神戸ビーフのようにどこに行っても高い鳥取和牛が食べられる環境をぜひつくっていただきたいと思います。これは要望でよろしくお願いします。
○尾崎委員
食パラダイス、20ページです。海外発信事業で台湾、タイ、マカオなどとありますが、海外にも鳥取のものを売っていこうということだと思うのです。浜田委員も言われましたが、ベトナムに視察に行ったときに、鳥取の梨など、韓国と比べて値段が非常に高く、何倍もしました。だからその辺のこととか、あと食べ方をちゃんと提示するといいのではないかというような意見もありました。日本酒に関して言えば、どこかで飲んだことがないと飲む気にならないから居酒屋とかどこかでどんどん出してもらって、ただ1回飲んだだけでは、次、コンテナで輸入するときに何か月も先になると。だからいろんなところが協力して一つのコンテナを使うようにしたらどうだろうみたいなことを、視察先では言われていました。そんなことで、果物に関してはなかなか高価で手が出ないようでしたが、工夫の余地はあるのかなと思いましたし、東部地区は、サバとか塩サバとかも冷凍であったのですね。今後、若い世代が増えていくと両方とも働いているので、やはり冷凍食品とかセットものはよく売れるようになるのではないかと、ジェトロさんもおっしゃっていました。そういったことを早めにキャッチされて、業者さんたちとやられるといいのかなと思ったりしていますので、研究のほどよろしくお願いします。
◎鹿島委員長
意見でいいですね。
○尾崎委員
はい。
○鳥羽委員
20ページで、海外のお客さん、高付加価値、事業拡大と、漏れなくいろんな対策を練っていただいて、大変心強いなと思っているのです。特にハイエンドとインバウンドというところで、県が旗を振っていろんな事業者の方に働きかけをしていくのだと思うのですが、県としては何をお手本にハイエンド層やインバウンドに訴求していかれるのでしょうか。お手本といいますのは、何か誰かの主導を得て進めていくのか、それとも自力でゼロからスタートさせていくのかという質問です。
●岡垣農林水産部長
おっしゃるとおり、このハイエンド、ここにも記載していますが、調理師連合会や技能士会、実際に三朝の岩本栄二さんとか、知久馬惣一さんという優れた技術者がおられます。そういった方が作られる料理というのはやはり我々にとってもハイエンドというか、非常に優れたいいものを提供できるような形で、お店もいろいろと料理の開発等もさせていただきますし、また、鳥取で言いますと、かに吉さんもおられますので、そういった方々の優秀な技術を伝達していくことで、ハイエンドの人たちを集めていこうということです。委託も考えつつ、なおかつ両方の形でより実効性のある形で進めていきたいと考えていますので、よろしくお願いします。
○鳥羽委員
恐らく観光部局との協力もしていかないといけないのだろうなと思いながら聞いていました。何が言いたいかといいますと、明日、浜田委員からもマリオットのことも質問はあるようですが、今、鳥取市との誘致で、マリオット、世界のスーパースターみたいな企業が来ていただけると。特にラグジュアリーコレクションという最上位のブランドが来ると聞いています。恐らく本当にいろんなマーケティング機能や、ハイエンド層、いろんな知恵が結集されている団体だと思うので、ここに1,000万円の予算があるのだったら1,000万円をむしろコンサル料としてマリオットに払って、全ての教えを乞うぐらいがより実行力がある、訴求ができるのではないかなと思いますし、マリオットとしてもハイエンド層を受け入れる地域になればなるほどマリオットの客も増えるので、まさにウィン・ウィンだなと思っています。ゼロからそういったことを進めていくぐらいの気概を持っていただければ大変心強いなと思っています。
●岡垣農林水産部長
今回11月補正ということで、マリオットは令和9年ですよね。来年、再来年の当初予算に向けて、またいろいろと皆様のお知恵をお借りしながら一緒になって考えていきたいと思います。1,000万円で足りないかもしれませんので、よろしくお願いします。
○浜田(一)委員
関連して。観光地であっても、飲食であっても、受け入れるところがないのですよ。例えばハイエンド層、9回ぐらいは多分境港の今のターミナルに来ているのですが、ほとんどみんな島根県に行くのです。別に島根県に行ったっていいのですが、やはり境港に着いていて、せっかくハイエンドのお客さんが来ているのに、そういうルートが組んでもらえない。だからここは今後考えていかないといけない。むしろ東部よりも西部がハイエンド層は、100人乗りぐらいのクルーズ船で来る。途中で下船して、ここで気に入ったと1泊して、それから次の寄港地に行くわという、それぐらいなお金持ち。潜水艦が船にくっついていたり、アドベンチャータイプのクルーズ船とかが好まれていて、だから何が言いたいかというと、ハイエンドのお客さんが呼べる店の人の話を聞かないといけない。その人たちが来るということはお客さんとつながっているということなので、そのお客さんにいろんなアドバイスをもらったり、どう展開を持っていったらいいかとか、いろんな意見を聞くべきだと思う。大々的なことをするのもいいけれども、お金をかけなくても聞くのはただなので、やはり出向いていって、直接そういう人たちと話をしたりということがまずは第一歩ではないかなと思うのです。肉も、幾ら肉の質が上等であってもどこで食べさせるかという、ハイエンドのお客さんなんて、その辺で一緒に食べませんよ。だから、ポイントを絞ればいいと思う。どういう受入れが、そのお店にしてもらえるかということを、ある程度ターゲットを絞っていかないと、なかなか2年、3年で新しいやつがぼんぼんと建つなんていうことも難しいでしょうし、その辺は既存のお店とか、そういうところとやはり連携しないといけないと思います。店にやる気がないのにやれやれと言ったってしようがないので、いろんなそういう人たちの話を出向いていって聞くというのが第一歩ではないかなと思います。
●岡垣農林水産部長
今の浜田委員の助言を十分お伺いしながら、我々も出向いていろいろな意見を聞いて、ハイエンド、どういう形で取り組むかということもいろいろとやってまいりたいと思います。一緒にまた頑張ってまいりましょう。よろしくお願いします。
◎鹿島委員長
次の報告事項に移りたいと思います。
報告18、米国バーモント州との姉妹提携5周年記念行事及び「食パラダイス鳥取県inNY」の開催等について及び報告19、鳥取県ブランド保護・向上のための取組について、山本販路拡大・輸出促進課長の説明を求めます。
●山本販路拡大・輸出促進課長
5ページをお願いします。米国バーモント州との姉妹提携5周年記念行事及び「食パラダイス鳥取県inNY」の開催等について報告します。
10月18日から21日までの間、知事が米国を訪問し、バーモント州との姉妹提携5周年関連行事や在ニューヨーク日本国総領事公邸での「食パラダイス鳥取県inNY」の開催、経済関係団体、企業への訪問を行いましたので報告します。
まず、米国バーモント州との姉妹提携5周年記念行事ですが、観光交流局が行ったものです。式典では、両知事が5年間の交流の意義を高く評価するような発言を行ったり、また、5周年レセプションでは関係者120名の御参加いただき、交流発展に向けたスピーチなど、相互の交流促進を誓ったりということを行われました。バーモント州側の参加者から、ぜひ鳥取に行ってみたいという声もいただいています。
続きまして、6ページになります。「食パラダイス鳥取県inNY」(とっとりの酒と食、観光・自然の魅力発信)の開催についてです。こちらは、市場開拓局と観光交流局が連携して事業を行ったものです。10月20日、ニューヨークにある総領事公邸を会場として、現地マスコミ、飲食店関係者、旅行関係者、団体等を招聘し、一時、森総領事大使からの鳥取県や日本文化等の紹介のほか、県産、日本酒の魅力や観光情報等についてプレゼンテーション、また県産食材を使った料理等の提供により情報発信を行っています。会場には、予想を超える80名の方に御参加いただきました。鳥取の食材への関心や鳥取の観光資源に関心を持っていただき、鳥取に行ってみたいという声もいただいています。
最後に、経済関係団体、企業への訪問についてです。訪問先は、記載のとおりですが、誘客に向けた観光関係の団体等を訪問し、意見交換を行うとともに、本県への観光誘客に向けた情報発信など、連携したプロモーションを実施することについてお話をさせていただき、そういった形で進めていくことになっています。
続きまして、7ページをお願いします。鳥取県ブランド保護・向上のための取組についてです。既に委員の皆様も報道等で周知のことと思いますが、香港企業が県章類似マークを利用して食品販売を行っていた事実を受けて、副知事をトップとして関係部局で構成する対策組織を立ち上げ、第1回会議を開催したので報告します。
この香港企業の県章類似マークの不正使用事案については、8月に福浜委員から御指摘もございまして、事実を確認し、対応を行ってきたところです。事実としては、香港企業である鳥取食品有限公司が県章に類似するマークを会社のロゴとして使用し、商品を8月に開設された香港の食品見本市に出展していること、また、当該企業が県と関係のない食品にマークを表示してネット通販等を行っていることを確認しています。当該事案を受けて、県は、県章を所管する広報課の政策戦略局のほか、市場開拓局、観光交流局、商工労働部、総務部の本部的な対応ということで、政策法務課が取りまとめを行い、対策組織を立ち上げて、11月22日には第1回会議を行っています。香港企業による県章類似マークの不正使用事案の対応のほか、県が保有するロゴ等の権利保全、こういった事案の未然防止、ブランド向上などについて検討していくことを確認しています。なお、今後、香港企業への対応としては、県章類似マークの使用中止を求めたほか、11月8日には香港及び中国での県章の商標登録について出願を行ったところです。
今回のような不正使用事案について、相手が使用中止に応じない場合には訴訟も辞さない毅然とした態度で対応することとし、自制を求めてまいりたいと思います。
◎鹿島委員長
この件につきまして、皆さんで何かございませんでしょうか。
○浜崎委員
今のブランド保護の話で、毅然とした態度でと言われたけれども、そのとおりだと思うのです。やはりこれまでに積み上げてきた鳥取県産品のブランド力が非常に大きく毀損されかねない事態だとは思います。今おっしゃったけれども、部長も含めて、改めてしっかりこれは毅然とした態度でやっていかないと――また分かりませんよ、国越えて、よそが持ち出して、香港は御承知のように中国が入ってきたからかもしれない、もういろんなことが入り混じって、それが一つの力となっているということだけれども、その中にやはり不正が当たり前のように横行している部分もあるかもしれないので、これは本当に毅然とした態度で改めてお願いをしておきたいと思いますが、どうでしょうか。
●岡垣農林水産部長
浜崎委員のおっしゃるとおりで、この問題については、我々も副知事をトップとして、鳥取食品公司に対して使用中止を、この県章を使うなということを強く言い、もしそれに応じないのであれば、本当に訴えてやるぞという警告文書も出したところです。そういった形で我々も鳥取県産品を守るために、鳥取県のブランドを守るために、毅然とした態度で頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○尾崎委員
バーモント州、ニューヨークの件です。5周年ということで、学生も何人も行っており、非常に喜んでいたようですが、今後も続けていっていただきたいなと思っています。
それで、実際に80名ほど来られて予想を上回って盛況で、出された食材がサーモンとかアジのおすしということで、とってもいい視点かなと思ったのですね。イカとかタコはあまり好まれない、ゴムを食べているみたいということで、一緒にアジとかサーモンがいいのではないかなと思いました。一つ、簡単な質問ですが、淀江傘とか陶磁器、どんな反響だったでしょうか。あとはせっかくこうやってVR体験されて行ってみたいということがあれば、もう間を置かずに、こういったプログラムをつくって、鳥取に招致するようなモデル事業みたいなのをしてみられたらどうかなと、すぐつなげるようにと思ったりもします。下に、学生団体の鳥取県の旅行誘致とも書いてありますし、具体的にはどういったイメージをされているのかということと併せてお聞かせください。
●山本販路拡大・輸出促進課長
当初の想定では、50名、60名ぐらいと想定していたのですが、本当に関心を持って、お越しいただきました。そういった中で、民工芸についてもアピールをしたいということで商品を持っていき、狭いスペースにはなってしまったのですが、展示させていただきました。その中でやはり日本文化等、そういった商品に関心のあるところからは、こういった民工芸の商品がどのように作られているのか、どういった商品なのかという御質問もいただき、米国でも受け入れられるような素地があるのかなと感じたところです。具体的には、装飾とかに対して使ってみるとか、利用というような可能性があるのかなと思いました。
また、実際にVRで、ゴーグルをはめて、鳥取砂丘とかを360度体験できるようなコーナーを設けました。実際に鳥取砂丘を写真で紹介してもイメージできないのだけれども、よく分かったということで、そういった体験をしてみたいというお声もいただきました。そういった中で、これは観光サイドにはなりますが、HISさんとインバウンドの観光推進に向けた協定を結んでおり、ニューヨークの事務所にお邪魔して、まだ調整中ですが、今後、情報発信やプロモーション、またファムツアーといった取組ができれば仕掛けていきたいと聞いています。
○尾崎委員
言いたかったのは、淀江傘などはアメリカにはないので、一部できるような体験とかも中に入れたツアーを早速されたらどうかなということを申し上げたところです。いかがでしょうか。
●山本販路拡大・輸出促進課長
観光サイド等も情報共有をさせていただきたいと思います。観光の一つのコンテンツとして、民工芸を体験するようなこともルートに入れられないかは、現地に来ていただいて、実際に視察いただいたりしていますので、そういった中でどんなプログラムができるのかを探り、また提案もしてみたいと思っています。
○尾崎委員
では、よろしくお願いします。
◎鹿島委員長
ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
ないようです。次、その他です。執行部、委員の方で何かございませんか。
どうもないようです。意見も尽きたようですので、委員の皆さんには御相談がありますので、この場にお残りいただきますように。執行部の皆さん、これで御退席いただいて結構です。
(執行部退席)
それでは、ここでお残りいただいたのは、今後の委員会活動のことについてです。
インターネット中継は継続していますので、発言の際はマイクに向かってお願いしたいと思います。
では、お手元にお配りしているアンケート用紙を御覧いただきますようにお願いしたいと思います。
日程等を書いたアンケート用紙があると思いますが、県外調査(第2回)について日程を検討するに当たり、皆様方の予定を把握させていただきたいと思います。つきましては、アンケートに御記入の上、12月8日、金曜日までに事務局に渡していただくか、ファクス等で御連絡いただきますようにお願いしたいと思います。
なお、アンケート用紙のその他において、以前の常任委員会でお配りしましたアンケートの結果を記載しております。調査先の候補について、ほかに意見がございましたら併せてお知らせください。
○尾崎委員
これは何泊ですか。
◎鹿島委員長
九州の鹿児島まで行くと、最低でも2泊しないと無理です。
2月4日から2月9日の間というのが、次の議会との合間があるのと、議長もちょうどその頃は公的な予定がないようだということでこの辺を。
○浜田委員
あとは委員長に一任。
○福浜委員
委員長、一任です。
◎鹿島委員長
では、組ませていただきたいなと思います。
書いていますが、宇宙ビジネスの取組の鹿児島または大分、それからフラワーパークは以前から出ていますので、中に入れて見させていただいたらと思います。
では、そういうことで、しっかりと考えて。(「出したらいいのですね」と呼ぶ者あり)はい、出していただいても結構ですので、よろしくお願いします。
それでは、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会したいと思います。
午後2時59分 閉会
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