令和5年度議員定数等調査検討特別委員会議事録

令和6年7月1日会議録(確定版)

 
開催概要、資料はこちらです
出席者
(16名)
委員長
副委員長
委員
浜崎 晋一
野坂 道明
村上 泰二朗        前住 孝行
山川 智帆         市谷 知子
尾崎 薫          興治 英夫
川部 洋          島谷 龍司
斉木 正一         福田 俊史
内田 博長         浜田 一哉
鹿島 功          銀杏 泰利

説明のため出席した者
 なし

職務のため出席した事務局職員
  村上事務局長 遠藤議事・法務政策課長 新高議事・法務政策課参事外関係職員

1 開会   午後1時1分

2 閉会   午後1時52分

3 司会   浜崎委員長

4 会議録署名委員   浜田委員  市谷委員  

5  付議事件
      別紙日程記載のとおり

会議の概要

午後1時01分 開会

◎浜崎委員長
 議員定数等調査特別委員会を始めたいと思います。
 本日の委員会は、定数16名に対しまして16名の出席ということでございます。したがいまして、鳥取県議会委員会条例第11条に規定する定足数に達しておりますので、ただいまから議員定数等調査検討特別委員会を正式に開会したいと思います。
 初めに、会議録署名委員でありますが、本日の会議録署名委員は、浜田委員と市谷委員にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 議題に入ります前に、1点御報告でありますが、本年4月30日に日野郡3町の町長、江府町、日野町、日南町、3町の町長及び同じく3町の議長の連名で日野郡選挙区の存続を求める要望書が私、議長のところに提出されました。要望書の写しは、既に全議員宛てにお送りをしておりますが、本日の資料にも添付しております。本日はこの要望の趣旨も御勘案の上、委員の皆さんに御議論をお願いしたいと存じます。
 それでは、議題に入りたいと思います。
 前回の委員会では、議員の総定数について、定数の削減を前提に、現行の議員定数を見直すこととし、削減する具体的な議員定数については、2減ないし3減を基本ということが決まったところでございます。これを踏まえて、本日から選挙区の見直しの議論に移ることといたします。
 選挙区の見直しにつきましては、本日を議論のスタートとさせていただいて、本日のこの委員会が終わりましたら会派等へ持ち帰りをしていただき、引き続き議論をしていただくこととしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 議論を始めるに当たりまして、参考としていただくために資料1といたしまして想定される選挙区区割りについて、シミュレーションを行っております。
 まずは資料1について、事務局から説明をさせますので、よろしくお願いします。

●新高議事・法務政策課参事
 それでは、資料の3ページ、右肩に資料1とあるページをお願いいたします。今回、資料といたしまして選挙区の見直し検討に関するシミュレーションをさせていただいております。注釈を2点設けております。1点目でありますが、この資料につきましては、想定される主な選挙区の区割り例ということと、各選挙区において選挙をすべき議員の数についてシミュレーションを行ったものということであります。それから注2として、このシミュレーションで使用する人口推計でありますが、鳥取県の人口は国立社会保障・人口問題研究所が昨年12月に公表されました推計人口の2025年、令和7年のものを使用しているところでございます。
 資料の5ページをお願いいたします。今回想定される主な選挙区の区割りの例ということで目次的につくっているものでございます。大きく例1から例5までということで、5つのパターンを作っております。上段と下段と2つ書いておりますのは、上の段は総定数を32人(3減)とした場合、下の段につきましては、総定数を33人(2減)とした場合ということにしております。違いは定数の違いということだけで、選挙区の区割りについては同じということで御理解を賜れればと思います。例1以外につきましては、いずれも前議会から検討が申し送られている選挙区の区割り、あるいは前回の特別委員会におきまして、委員から御提案といいますか、御要望があった区割り、こういったものを取り上げているところでございます。
 資料の6ページ以降になります。6ページから16ページにかけまして、総定数32人(3減)のシミュレーションを行っているところでございます。6ページにつきまして、例1につきましては、選挙区を現行どおりとした場合、つまり見直しをしない場合のシミュレーションということであります。今回いろいろシミュレーションをお示しさせていただいておりますけれども、一番委員の皆様に御留意いただきたいといいますか、注意をしていただきたいシミュレーション、区割りということになります。少しお時間をいただいて丁寧に説明させていただきますことをお許しいただければと存じます。
 上のほうに現行の選挙区の区割りを地図で挙げさせていただいております。現行の選挙区ですが、9つの選挙区、これは市を中心とした4市の選挙区と行政区画の郡を選挙区とする5つの選挙区の9つであります。
 下の段に参考ということで定数配分を挙げさせていただいております。選挙区ごとの定数配分につきましては、以前も御説明させていただいたとおり、国が定める算定式によりまして、機械的に配分が決まるということになっておりまして、下の表でいきますと、一番左側の列の表が国の算定式で定めた定数配分ということになっております。結果でありますが、御覧いただくと分かるとおり、一番下の日野郡選挙区で、定数配分ができない試算結果ということになっております。したがいまして、現行の選挙区を維持していく場合につきましては、公職選挙法で定められているただし書を適用させていただいて調整が必要だといったところでございます。その調整結果を、以下右の列に移っていくごとに調整を加えているといった状況であります。
 調整の方法でありますが、2点ございます。まず、地域間の均衡ということ、それから議員1人当たりの人口格差が縮減するかどうか、そういった2点を踏まえて想定される調整の例を以下右に列記をしているところであります。地域間の均衡につきましては、特に人口が少ない郡の選挙区の声も尊重していかなければいけないのではないかということで、郡の選挙区をどちらかというと手厚く調整をさせていただいているところであります。また、ただし書の適用によって議員1人当たりの人口格差の縮減が図られる、これも考慮をしているところであります。このただし書による調整の考え方につきましては、以下の区割り例2から5までありますけれども、全てに共通してこういった考え方で調整を加えているところであります。
 戻りまして6ページの現行どおり32人(3減)の場合の区割りの考え方であります。日野郡の定数配分が立ちませんので、ただし書を適用させていただいて、日野郡で定数1を立てる代わりに都市部で調整をしていくと。例えば、次の右の列は鳥取市を、その次は米子市を、それから一番右側の列はさらに八頭郡も加えて鳥取市、米子市で調整をするといった調整例を想定しているところであります。
 この区割りにつきまして、留意点でございます。一番左側の列の日野郡のところでありますが、現在の日野郡の配当基数であります。この推計人口を使ったシミュレーションによりますと、配当基数は0.518といった結果になっております。この配当基数につきましては、県の人口を議員の総定数で除した議員1人当たりの人口を出しまして、これを各選挙区の人口で除して出したものでございまして、配当基数につきましては、定数配分の際の基礎数値となるほか、いわゆる強制合区の適用基準の基礎数値にもなるといったところであります。このシミュレーションにつきましては、特に人口でありますけれども、あくまで推計人口で試算をしているところであります。推計人口の上では0.518ということで、強制合区の基準0.5を上回っている状況ではありますが、当然ですけれども、実際の国勢調査の数値が固まったときには、推計誤差というものも発生をしてまいります。推計誤差につきまして、例えば日野郡でありますけれども、日野郡の人口が例えば推計以上に減少したであるとか、あるいは日野郡の人口は推計どおりであったとしても、県全体の人口がそれほど減らなかった、こういった場合には、これは可能性の話になりますけれども、配当基数の数値が下がるおそれが出てまいります。したがって、当然、強制合区の適用基準にも抵触する可能性があるといったところであります。
 次の7ページを御覧いただければと思います。推計誤差の検証を行ったものであります。一番上の検証の1につきましては、過去の国勢調査ごとに確定値と直近の将来推計とを比較しております。表の真ん中、平成27年人口のところを御覧いただきたいと思います。平成27年の国勢調査の確定値と推計を行った平成25年の推計人口とを比較しています。増減のところでありますが、このときには鳥取県全体の人口は、確定値は推定値に比べて6,000人余り増えている一方、日野郡でありますが、推計に比べて約200人程度逆に減っているといった結果になっておりました。これを踏まえて、下の検証の2、推計誤差が配当基数にどういった影響を与えるかを検証したものであります。同じく真ん中の平成27年配当基数のところを御覧いただければと思いますが、配当基数は日野郡、推計では0.697でありましたが、人口推計の誤差を踏まえて確定値では0.674、増減でいきますと0.023下がっているということがあります。つまり過去に0.02下がっている状況がある、事実があるということであります。これを踏まえて、今の日野郡選挙区の場合でありますが、令和5年の推計によりますと、0.518から例えば平成27年と同じような推計誤差の動きが出た場合には、数値的には強制合区の基準を下回る可能性も出てきているというところであります。
 少し資料が飛んで大変恐縮でありますが、資料の28ページをお願いいたします。スケジュールと選挙区の見直しについてであります。タブレットの皆さん、よろしいでしょうか。この資料につきましては、以前の特別委員会で配付した同じ資料をつけているところであります。先ほどの説明から定数を32人(3減)とした場合で、かつ現行の選挙区を維持すべきとされた場合でありますが、日野郡選挙区につきましては、強制合区の基準に抵触するおそれが出てまいります。したがいまして、強制合区の基準に抵触するか否か、正直なところ令和7年の国勢調査の確定値を見るまで判断がつきかねる状況であります。令和7年の国勢調査の確定値がいつ公表になるかであります。この表の備考欄を御覧いただければと思いますが、次の国勢調査が令和7年10月時点で行われます。確定値はその1年後の令和8年10月に恐らく発表になるのではないか。一方で、次回の県議会議員選挙でございますが、これが令和9年4月ということでありまして、国勢調査の確定値が公表されてから半年後といったタイムスケジュールになっております。つまり、選挙の半年前まで強制合区となる可能性を勘案し、選挙区が確定できないといった状況が出てまいります。これにつきましては、特に立候補をお考えになっていらっしゃる候補者の方に対してでありますが、選挙の直前まで選挙区が固まらない不安定な状態に置いてしまうこととなりますので、こういった事態は避ける必要があるのではないかと考えているところであります。
 以上を踏まえまして、議員の総定数と選挙区見直しに係る当委員会の判断についてでありますが、特別委員会といたしましては、スケジュールの真ん中辺にございますが、今年度の末、令和7年2月定例会におきまして、定数、それから選挙区の見直しについて一定の結論を出すことを想定して動いているところであります。これから選挙区につきまして見直しの議論を委員の皆様に行っていただければと思いますが、その際に、委員の皆様のほうで、仮にでありますが、選挙区は現行どおりとすべき、見直しは行わないと判断される場合につきましては、先ほどの説明から考えるに議員の総定数のほうにつきまして、32人(3減)の案はためらわれるといいますか、選択できないといった判断も出てくるのかなと考えているところでございます。
 資料8ページをお願いいたします。資料の8ページ、例2であります。先ほどは現行選挙区を見直さないパターンのものでしたが、例2以降は見直しを伴うもののパターンを挙げております。例2といたしまして、隣接しない区域、飛び地の解消といった案でありまして、この検討につきましても前議会からの申し送りとなっている区割り案ということになっております。これは現行の選挙区を基本としつつも、公職選挙法の経過措置となっている隣接しない区域、飛び地のみを解消すべきではないかということで、地図のほうに赤色で着色しているところが見直しを行った区割りというところになります。下のほうに参考定数配分と書かせていただいておりますが、この状況、留意点につきましては、先ほどの例1と同じでございますので、説明のほうは省略させていただきます。
 資料9ページを御覧いただきたいと思います。9ページから12ページにかけて例3ということで、日野郡選挙区の見直しについて4パターンお示しをさせていただいております。
 資料9ページの3-1のパターンでありますが、これは単純に日野郡と西伯郡の選挙区を合区したものであります。そして西伯郡の選挙区が見直されることに伴いまして、日吉津村を先ほどと同じように米子市と合区をしたパターンであります。この点は以下同じであります。
 資料10ページのほうの例3-2であります。こちらのほうは先ほどとの違いですが、西伯郡のうち南部町と日野郡選挙区を合区したもの、したがいまして、西伯郡の選挙区は伯耆町と大山町のみが残るといった区割りであります。
 11ページ、資料3-3をお願いします。こちらのほうは西伯郡のうち南部町と伯耆町の両町を日野郡選挙区と合区したパターン。大山町につきましては、現行の岩美町と同じく単独選挙区ということであります。
 少し御注意いただきたいのは、下の参考、定数配分のところであります。岩美郡選挙区のところでありますが、先ほどの日野郡選挙区と同様に、定数配分ができない可能性が出てきております。この場合は、先ほどと同様に公職選挙法のただし書を適用した調整を考える必要があるというところでありまして、右側に調整案を掲示させていただいているところであります。ただし、岩美郡のシミュレーションによる配当基数でありますが、0.6ということで、先ほどの日野郡に比べればまだまだ強制合区に該当する数値ではないと考えております。恐らく強制合区となる可能性は限りなく低いのではないかと考えているところであります。
 資料12ページ、パターン3-4であります。先ほど岩美郡選挙区につきまして強制合区の可能性は低いのではないかと申し上げましたが、その場合でも公職選挙法のただし書の適用ではなく、県議会の任意の判断として隣接する鳥取市選挙区となりますが、そこと合区をしてみたらということで設定してみた案ということになります。
 次に、資料13ページから14ページ、例4に挙げておりますのは一人区解消のパターンということで、2パターン区割り例を挙げさせていただいております。県内の一人区の選挙区の解消を目指すといった場合のシミュレーションになります。これにつきましては、前回の議会から検討が申し送りになっていることを含めて、これまでの当委員会の中でも委員の中から一部こういった御意見があったところでございます。現在の議員定数35人の場合の現状ですが、一人区は日野郡と岩美郡の2つということになります。ただ、このたび仮に定数を削減するといった場合には、八頭郡につきましても一人区となる可能性が出てまいります。したがいまして、このシミュレーションでは日野郡と岩美郡に加えて八頭郡についても一人区解消の視点から合区のパターンを組んでいるところであります。
 資料13ページの例4-1につきましては、日野郡、岩美郡、八頭郡をそれぞれ隣接する選挙区と合区をしたもの、それから、14ページの例4-2につきましては、日野郡と岩美郡をそれぞれ隣接する選挙区と合区をすると。これは4-1と同じでありますが、違いは、今回、一人区となる可能性がある八頭郡選挙区につきまして、ただし書の適用を併用して定数2を維持し一人区を回避する、そういったパターンも考えられるのではないかというところであります。
 次の資料15ページから16ページの例5でありますが、これは選挙区を圏域ごとに大きなブロックに集約するという案でありまして、前回の特別委員会で村上委員よりシミュレーションしてみてはといった御提案、御要請をいただいたものと認識しております。
 資料15ページの例5-1につきましては、東・中・西部の圏域ごとに選挙区を設定したもの。ただし、境港市選挙区につきましては、これは公職選挙法上、市同士の合区というものが原則として認められておりません。したがいまして、境港市については引き続き単独のまま、現行のままということにしております。
 資料16ページをお願いします。大選挙区を設けるパターンでありますが、一人区のある選挙区、その一人区の解消を考慮して東部と西部の圏域だけ大選挙区を設定してみてはということであります。一人区のない中部の圏域につきましては、現行の選挙区のままといった案でございます。
 資料17ページから26ページまでは先ほどの区割りと全く同じでありますが、定数につきまして総定数を33人(2減)としたシミュレーションということになります。区割りの設定の考え方は先ほど説明した総定数32人(3減)の場合と同じでございます。違いは総定数を33(2減)で試算をしているところだけでございます。時間の関係もありますので、重複する説明は割愛させていただいて、留意点だけ説明をさせていただければと思います。資料17ページの例1、現行の選挙区どおりとした案であります。先ほど定数32人(3減)の区割り例で説明をさせていただいたとおりでありますが、委員の皆様のほうで、今後御議論をいただいた結果、例えば現行の選挙区どおりとすべき、見直しはしないといった場合には、この33人(2減)の例1のパターン、資料17ページのパターンというのが有力になってくると考えているところであります。先ほど説明した日野郡選挙区の配当基数についてでありますが、17ページの資料については記載をしておりませんけれども、試算をすると0.534といった配当基数になる推定であります。定数32(3減)の場合が0.518でありましたので、配当基数自体は0.016上昇している、強制合区の基準から遠ざかっているといった状況であります。当然ですけれども、強制合区の可能性が全くないかといったら、推計誤差が激しければ出てくる可能性もありますが、今現在ではその可能性というのはかなり低くなったのではないかと考えているところであります。
 以下、資料18ページのほうは先ほど説明した飛び地を解消する例2のパターン、それから資料19ページから22ページにかけましては日野郡選挙区を見直ししたパターンとその派生のパターンを、それから資料23ページ、24ページは一人区の解消、それから最後に資料25ページ、26ページは大選挙区、東・中・西の圏域ごとに設定をしているパターンということになりますので、詳しい説明は割愛させていただきます。
 資料27ページにつきましては、参考ということで挙げさせていただいております。これにつきましても以前の特別委員会で配付した資料でありまして、現在の議員定数、選挙区の区割りの制度について掲げさせていただいているものでありますので、参考に御覧いただければと思います。

◎浜崎委員長
 事務局の説明は取りあえず今日のところは以上でありますが、委員の皆さんに誤解がないように私からも補足をさせていただきます。お示しした区割りにつきましては、これまでの当委員会での議論から想定されるものや前回の委員会で委員から要望のあったものをお示ししたものとなってございます。また、選挙区ごとの定数配分もシミュレーションしておりますが、あくまで公表されている推計人口を基としたものであります。いずれにいたしましても、本日、委員の皆さんで議論していただく際に、その参考として作成をさせていただいたということでありますが、これに限定されるものではありませんし、お示しした区割りの中から選ばなければならないというものでもありませんので、そこのところは御承知おきいただきたいと思います。
 それでは、今の説明を受けまして、私も注釈を入れさせていただきましたが、御意見、御提案のある委員の発言をお願いしたいと思います。あくまで今日の時点でということではありますけれども、皆さんのほうで何か今日の説明を聞いて、これはちょっと聞いておきたいとか、これはどうなのだというようなことがありましたら遠慮なしに、何度も言いますけれども、今日で決まるわけではありませんので、これから長い時間をかけてしっかりと会派にも持ち帰っていただいてというような状況は出てくると思います。今の段階で何かありましたら。
 尾崎委員。


○尾崎委員
 たくさんの例をお疲れさまでございました。見るのもすごいですね。
 ちょっと質問ですけれども、境港市のいろんな大きく東・中・西となっても必ず1つ置いているというのは、市同士の合区は駄目なのだというふうにおっしゃっていましたけれども、その理由と、東・中・西とばんばんばんと大きくしたときも、やはりそれが生きて駄目ということですかという2点をお願いします。

●新高議事・法務政策課参事
 御覧になっていただける方は本日お配りした資料の27ページ、参考資料を御覧いただければと思います。2番目に選挙区ということで制度を書かせていただいております。結論から申し上げますと、市同士の選挙区というのが公職選挙法上、認められておりません。これは今の公職選挙法第15条第1項によりまして、区域でありますが、「一の市の区域、一の市の区域と隣接する町村の区域を合わせた区域又は隣接する町村の区域を合わせた区域のいずれかによる」といった規定になっておりまして、原則としては市同士の合区につきましては、隣接をしていても合区はできないといったところであります。ただ、これは原則でありまして、例外がございまして、一つには市といえども強制合区の基準に適合する場合については、当然でありますけれども、合区になりますし、それから配当基数につきまして、1を下回った場合につきましては、これは強制ではありませんが、任意で合区ができるといった制度設計になっております。これにつきましては、先ほど2点目の質問になりますが、東・中・西の大きな選挙区にするパターンであっても同じ考え方でやるということになっております。

○尾崎委員
 市同士は駄目という理由は何かお分かりになりますか。

●新高議事・法務政策課参事
 理由につきましては、実はあまり正直明確な理由というのがなくて、そのとき公職選挙法の制度設計をしたときにこういった考え方を国のほうが取られたということであります。ただ、前回の公職選挙法の見直しにつきまして、これは各地域といいますか、各県で選挙区の区割りについて自由度を増そうといった観点からの見直しでありました。そういった観点から、市同士の合区につきましても、これは各都道府県の判断でできるようにしてみてはどうだろうかといったような要望活動とか要請が出ているところでありまして、今後、そういった要請を踏まえて制度設計も考えられてくるのかなというふうに考えているところであります。

◎浜崎委員長
 村上委員。

○村上委員
 ただし書の適用について人口格差を考慮してとか、郡でという話はありましたが、もしただし書を適用する場合は、その考え方というのが極めて大事だと考えております。ともすれば、例えば郡部だから増やすなどということをすれば、極めて恣意的だと言われる可能性もある。誰かが当選するためになるという見られ方も当然するわけでありまして、そこの考え方はしっかりしていただきたい。格差ということに関しても、例えば2倍ならいいのか、2.5倍以上は許さないのかということ、かつ一番小さくするのなら一番小さくするというような調整をする。どのラインまで調整するといったことを明確にしなければ恣意的だと、誰かが当選するためにやっているのかというような批判も免れないわけでありまして、ぜひ今後決めるに当たっては、ただし書を適用するに当たっては、委員会として特に考え方をお示しいただきたいということと、あともう一つが日野郡の各町長、議会から要望書が出ている、意見書が出ているということについては自治体の意見として重く受け止める必要があると思います。その上で、日野郡選挙区、何パターンか4パターンぐらいということであれば理解はできますが、これも考え方、郡と郡をくっつけるということではない方法を取るということであれば、日野郡を少しでも日野郡選挙区に近い形で残そうとする意図なのかということは明確にしていただかないと、やはりこれは非常に誤解を招くものだというふうに危惧をしておりますので、公表される資料だということ、もちろんシミュレーションではあるのですけれども、公表される資料だということを前提として、よく考え方をまずは示していただくことが大事なのかなと考えておりますので、またよろしくお願いいたします。

◎浜崎委員長
 何か今のことで、事務局側として事務的にございますか。

●新高議事・法務政策課参事
 御指摘ありがとうございます。ごもっともかと思います。冒頭、私から、それから委員長のほうからも御説明させていただきました。あくまで今日お示ししたシミュレーションは、今後、皆様で議論していただくためのたたきといいますか、参考ということであります。特に何か思いがあってこういったものにしているということではなくて、考えられる、想定されるパターンということで機械的に組んでみたところでありますので、今後、皆様で御議論をいただければと考えております。

◎浜崎委員長
 また、説明される範囲というのを今おっしゃった話で、そこのところのちゃんと説明ができるように、こういったことによってこうですよということを踏まえたところでの今の新高参事からの話ですので、そういうことで御理解ください。
 ほかにございますか。
 福田委員。

○福田委員
 他県の事例も調査してみてということをお願いして、今日の会議にあると思うのですけれども、お隣の岡山県などというのは、倉敷市プラス都窪郡とか、鳥取・岡山県境議連のお付き合いのある津山市プラス何とか郡ということはありますけれども、特に八頭郡とか日野郡とかがそういう状況になっている中で、岡山県とか他県の事例などを研究されてみて、今回のシミュレーションに参考となった事例などはありましたでしょうか。

●新高議事・法務政策課参事
 もしかしてお答えになっていないかもしれませんけれども、他県の事例というのも一応見ております。島根県、それから先ほど言った岡山県。ただ、今回示しているパターンについて、例えば他県を参考にあえて何か区割りをいじったとか、そういったことはひとまずありません。何度も繰り返すとおり、あくまで今日、御議論いただくための参考として、本県で議論していただくための参考としてつくったところでありますので、他県の事例につきましては、引き続き、研究してみたいと思います。

◎浜崎委員長
 あわせて、やはり御意見があれば、またそういう御意見も当方のほうに入れていただけたらと思います。
 市谷委員。

○市谷委員
 意見というか、今日の感想なのですけれども、要は定数を減らせば減らすだけ人口の少ないところは選挙区の維持も議員を出すことも困難になるということなので、やはり定数削減ありきで物事を考えると、本当に郡部の声が届きにくくなるということを今日改めて思いました。
 ただ、私が一人区の解消をしないと選挙区から1人しか出られないというのは、やはり民意の反映のありようとしてはよくないと思って、以前もちょっと合区の話もしたところですけれども、例えば資料14ページなのですけれども、私は定数は削減しないほうがいいと考えるのですが、それで当てはめたときに、例えば減らさないという前提で鳥取市、岩美郡のところがこれでいくと12にしてあるのですけれども、今、鳥取市の12と岩美郡の1を合わせて合区にしたら13。そうすると、議員1人当たりが14,681人になるのですよ。それで、八頭郡も1減らすのではなくて2を維持するということにすると、議員1人当たりが11,486人、西伯郡と日野郡を合区にするという前提で、減らさないで3人ということにすると、これは議員1人当たり
14,024人ですかね、ちょっと計算してみたのですけれども、そうすると選挙区ごとの差が1.435なのですよ。だから定数を減らさないで合区にして一人区の解消をすると、今いったような例でいくと議員1人が持つ住民の数が各選挙区ごとの差が2倍にいかないということなので、私は定数削減ありきではない、一人区の解消ということでの合区で、その中で絶対議員が出られないというわけではなくて、定数を減らさないでいくと出ることも可能なので、そういうのがいいかなというふうにちょっと今日のシミュレーションも見せていただいて思ったということで、これは私の今日の感想です。

◎浜崎委員長
 意見として伺っておきます。
 興治委員。

○興治委員
 日野郡選挙区の存続を求める要望書が日野郡のほうから出ていまして、日野郡としての選挙区をこれまでどおり合区とか選挙区の変更とかをせずに残してほしいという要望です。これは地元の要望として尊重する必要があるだろうと思います。
 それで、資料17ページの2減にした場合のシミュレーションなのですけれども、私は2減であれば現行どおりでいけますので、米子市の選挙区もそのまま残せると思います。ですから2減が非常に有力であると思っておりますけれども、このときに、日野郡の配当基数は何ぼになりますでしょうか。

●新高議事・法務政策課参事
 0.534になります。

○興治委員
 分かりました。

◎浜崎委員長
 ほかにございますか。
 山川委員。

○山川委員
 合区がという話だったりがあるのですけれども、鳥取県議会議員でたまたま住むところがどこかによって区割りをどうするかという話になっているのですけれども、数を先に議論してしまったから、結局母体が大きいところから減らしたらいいではないかとか、一人区のところを合区にしたらいいではないかという議論があるのですけれども、ただ、全員鳥取県議会議員として、やはりきちんとフェアに1人当たりの人口割なり面積割なりきちんとした理が必要だと思うのです。それが今のこの現状だと数を先に議論したがために、どうしても人口当たりの差が生じている状況ですけれども、やはりそこはフェアに人口だったり面積だったりをどうするかということでやっていただきたいと思います。
 面積割になると、境港市だけが法規制で結局できないからといって境港市は除いて東・中・西という形なのですけれども、これはやはり面積割からしたら1人当たりの面積は境港市の人以外は大きい割合になってくるので、それだったら境港市を定数1にして、ほかのところは面積が結局大きくなるのでという形で配分をしないと、そこはフェアではないと思います。ですから、どういう結論になるにしろ、人口割なり面積割なりきちんと理詰めがやはり必要だと思います。
◎浜崎委員長
 ありがとうございます。
 ほかにございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 野坂副委員長。

○野坂副委員長
 今後の委員会の議論のときに、委員長にもお願いしなければいけないですし、委員の皆さんにもお願いしないといけないのですけれども、前議会からの申し送りで、これはスタートしまして、全体の今期のタイムスケジュールもおおむね決まっております。その時々の議論を踏まえて、定数についても2もしくは3ぐらいの減でということで、今日の委員会での議論になっております。今からやはり委員会として合議をつくっていかなければいけませんので、あまりにも委員会の議論が分散するようであれば、今まで何のために回を重ねてきたのだという話になりますので、様々な意見はいいとしても、今さらだから減は駄目なのだとか、そういうような話になってくると議論が分散してしまうので、今まで過去の委員会の議論はきちんと尊重していただいて、その上での議論をしていただきたいと思いますので、委員長のほうでよろしく御検討をお願いしたいと思います。

○市谷委員
 今そうやって言われたのですけれども、ただ、定数と区割りを割り振ってみたらどうなるかというのも話も戻ることはあるというのが川部委員からもありましたし、どこまで合意するかとなるけれども、ただ、話が行き来するということはあり得ることですので、今回でもそうですけれども、ちょっとはじいてみたらこうだったということがあるので、だから話し合った到達というのはあるかもしれないけれども、区割りを考えたときに矛盾が出てくるということは当然あるし、それはもう一回議論しようねということも話としてはあったと思うので、よくみんなで議論して編み出していくということにするのが一番大事だと私は思います。

○野坂副委員長
 定数2とか3とか思いつきでやっているわけでなくて、いろんな数字を積み重ねて議論を重ねておおむね2から3というものが妥当ではないのかという意見集約をもって今回の委員会に臨んでいますので、あまりにも過去の議論を無視するような意見はいかがなものかと思います。

◎浜崎委員長
 意見としてしっかり承りました。
 村上委員。

○村上委員
 スケジュール的な部分を令和7年2月議会に向けて9月はどこまで決めるのか、12月はどこまで決めるのかというのをお示しいただければありがたいなと思います。
◎浜崎委員長
 今の段階ではちょっとそれは、これからだというふうに思います。
 さっきの話ではないけれども、それだけ捉まえておってもいけないので、中身をしっかりと詰めていきながらそういう流れの中で総合的に判断していくということで御理解ください。
 ほかにございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)今日のところは、よろしいですね。後で何かあったと言わないようにしてくださいよ。
 それでは、時間の限りもございますので、議論は今日の時点では出尽くしたということでここまでとしたいと思いますが、選挙区につきましては、次回も当然引き続き議論をさせていただくということにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ついては、本日の議論も含めて、選挙区区割りを見直すべきか否か、見直すとした場合にはどのような区割りがというようなことも各会派のほうでお考えもあるでしょうから、持ち帰りの上、いろいろと各会派で検討をお願いできたらと思いますし、無所属の議員さんはしっかりといろんな可能性も踏まえて改めて考えていただきたいと思います。
 あわせて、各会派等で検討するに当たっては、1つ目としては一人区の取扱いということもございます。特に、日野郡選挙区を今後も存続させるべきかどうか否か。それから2つ目として、日吉津村のいわゆる飛び地の取扱いについても各会派等で議論をお願いできればというふうに思います。
 なお、委員の皆さんに御相談でございますが、次回の委員会でございますけれども、やはり各会派に持ち帰っていただいていろいろとけんけんがくがくやっていただくという時間も必要ですので、そういうことからすると9月定例会中の開催を予定しております。ついては、選挙区区割りにつきましては、次回の委員会までに各会派等の意見の取りまとめになかなかけんけんがくがくいろいろ大変だと思います。取りまとめをしてくれではなくて、取りまとめにつなげていきたいと思っておりますので、そういうことで順々にやっていきたいと思っております。よろしいでしょうか。
 それでは、改めまして閉会の前ですが、委員の皆さんから何かこれだけはというようなことはないですね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ございませんので、以上をもちまして議員定数等調査検討特別委員会を閉会いたします。大変お疲れさまでした。

午後1時52分 閉会

 
 

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