会議の概要
午前10時00分 開会
◎西村委員長
ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会します。
本日の日程は、お手元の日程のとおりですので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
今回の常任委員会は、生活環境部、子ども家庭部、病院局、福祉保健部の順で、執行部の入替えを行います。
初めに、会議録署名委員を指名します。
本日の会議録署名委員は、島谷委員と前田委員にお願いします。
それでは、報告事項に入ります。
まず、生活環境部について行います。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
質疑等については、説明終了後に一括して行います。
報告1、火力発電所に係る鳥取県環境影響評価条例施行規則の改正に関するパブリックコメントの実施について、朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長の説明を求めます。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
資料2ページをお願いします。鳥取県環境影響評価条例に基づき、環境影響評価を実施すべき事業の規模を定めた条例施行規則について、火力発電所の規模要件に排出ガス量を追加するに当たり、広く県民の意見を求めるため、パブリックコメントを開始しましたので、その概要を報告します。
1、意見募集の方法については、資料記載のとおりです。
2、規則改正の趣旨ですが、議会でも御質問がありましたとおり、これまで環境影響評価法及び条例の対象外であったバイオマス発電所の設置、稼働に伴い、騒音、大気汚染等を懸念する声があることから、施設の設置が周辺環境への影響を十分考慮した計画となるよう、事業者にあらかじめ環境影響評価の実施を義務づけるため、規則改正を行おうとするものです。
3に、規模要件の改正案と考え方を示しています。まず、考え方ですが、バイオマス発電所は、火力発電所に該当し、アセス手続の要否が発電出力で規定されており、発電タービンを回す蒸気を発生するボイラーからの排出ガス量は考慮されておりません。一方、ボイラーから発生する蒸気を熱供給に用いる工場では、アセス手続の要否が排出ガス量で規定されており、同一規模のボイラーであっても、用途によってアセス手続の要否に差異が生じています。ボイラーを有する施設の設置、稼働による周辺環境への影響は、用途によって異なるものではないことから、これら取扱いの差異を解消するため、火力発電所の規模要件に工場と同等の排出ガス量を追加したいと考えています。
具体的な改正案は、枠内に記載していますが、現在、工場のアセス規模として定めている排出ガス4万立米の要件を火力発電所にも追加することで、例えば昨年5月以降に複数回の火災事故を起こした県西部のバイオマス発電所の規模についても、今後新たに計画されるものについてはアセス対象とすることが可能となり、地元説明会の開催ですとか、地域住民や市町村等の意見を事業計画に反映させることができるようになると考えています。
今後の予定です。先週、1月10日に県の環境審議会に環境影響評価制度の見直しについて諮問したところであり、今後、パブリックコメントの結果や環境審議会の答申も踏まえた上で、本年度中に規則改正を行うこととしています。
◎西村委員長
報告2、淀江産業廃棄物管理型最終処分場計画に係る鳥取県環境管理事業センター臨時理事会の開催結果について、後藤田循環型社会推進課長の説明を求めます。
●後藤田循環型社会推進課長
4ページをお願いします。鳥取県環境管理事業センターにおかれましては、1月9日に臨時理事会を開催しまして、平成28年に廃棄物処理施設の設置手続条例に基づき県に提出されておられました淀江処分場の事業計画書の内容を変更することとし、同条例の規定に基づく変更届出書を提出することについて、出席した理事全員の賛成で承認されましたので、その概要を報告します。
1番の臨時理事会の概要の(3)番のところに、主な変更内容の記載があります。こちらを説明します。まず、主な変更内容の1点目ですが、のり面用の堰堤の構造の見直しです。堰堤というのは、土でできた土堰堤のことですけれども、これの勾配を緩くすることや、天端幅、天井の部分ですね、こちらの幅を広くすることによりまして、堰堤の安定性を向上させ、より安全な施設にしようとするものです。2つ目が埋立地内の一部を地盤改良するものです。こちらは、埋立地内の地盤支持力を均一にするための対策を行い、より安全性を高めようとするものです。3つ目がのり面部、1段目の自己修復マットの追加です。遮水機能をさらに向上させて、より安全な構造とするものでして、のり面部については、もともと二重の遮水構造がありますが、これにさらに自己修復マットという遮水機能があるマットを追加するものです。その他、最新の気象データ等を踏まえた浸出水調整槽の容量増大、これは処理前の浸出水を一時的に貯留するプールのようなものと考えていただければいいと思いますが、これの容量を増大するものです。それから、流下能力をさらに向上させるために、下流水路の拡幅、また、最新のデータを基に、生活環境影響調査書を更新しました。また、より効率的に運用するために、搬入路や計量棟などの場内のレイアウトを変更するものです。主な変更内容ですが、いずれについても、詳細設計や住民の声を受け、事業の安全性をより向上しようとするための変更でして、今までセンターが説明をしてきた基本的な計画、根幹となる計画に変更はございません。
(4)番を御覧ください。臨時理事会におきます理事、監事からの主な意見です。安心・安全の部分が相当強化されたという印象を受けたと。引き続き住民説明等、しっかりした対応をお願いするという御意見がありました。また、地震が発生した場合、本処分場の耐震性はどうなのかという御質問がありました。これに対しましては、センターから大規模地震にも耐え得る構造となっている。また、東日本大震災において、同様の処分場で主要な構造物への被害が生じていないことも確認をしているという回答をされておりました。
2番を御覧ください。1月12日に、センターは事業計画の変更届出書を県の地域社会振興部に提出をされました。このことについては、本日の地域県土警察常任委員会で地域社会振興部から御報告があると聞いています。
3番、今後の予定です。センターは、廃棄物処理法の設置許可申請前に、地元の関係6自治会や、あるいは農業者、営農者等に対して、事業計画の変更内容等を説明する予定です。
◎西村委員長
報告3、鳥取県消費者教育推進計画改定(案)に係るパブリックコメントの実施について、郡消費生活センター所長の説明を求めます。
●郡消費生活センター所長
5ページ目をお願いします。鳥取県消費者教育推進計画を改定するに当たりまして、本日、1月19日から2月9日までの期間でパブリックコメントを実施しますので、その概要について御報告します。
計画改定案の概要としまして、消費者を取り巻く環境の変化や今年度実施した県民意識調査、教育機関実態調査の結果を踏まえ、今後取り組むべき消費者教育の内容について整理したものとなっています。2(1)計画期間です。現計画は5年間となっていますが、国の消費者教育の推進に関する基本的な方針の期間に合わせまして、令和6年度から令和12年度末までの7年間としています。消費者を取り巻く現状と課題から、重点的に取り組むべき内容としまして、(2)に記載しておりますアからエの4点を整理しまして、これらを踏まえた消費者教育推進のための取組の方向性として、(3)、アからウの3つを設定しています。具体的な取組ですが、(4)にも例を記載しています。とっとり消費者大学など、既存の取組をさらに充実させること、さらに、教員向けの消費者教育の研修の実施、職域向けの啓発講座の開催、インターネット、SNS関連の消費者トラブル防止のための教育など、新たな取組にも力を入れていきたいと考えています。
なお、6ページ目から改定案の概要版を添付していますが、少々見えにくいところもありまして、申し訳ありません。改定案の概要版及び本体については、本日、パブリックコメント実施に合わせまして、消費者生活センターのホームページで公表しています。
3番の今後の予定です。パブリックコメントでの御意見も踏まえまして、3月上旬に県消費者教育推進地域協議会で御審議いただきまして、3月下旬には計画の改定、公表を予定しています。
◎西村委員長
報告4、琴浦町職員の県補助金等不正請求について、隠樹中部総合事務所環境建築局長兼建築住宅課長の説明を求めます。
●隠樹中部総合事務所環境建築局長兼建築住宅課長
9ページをお願いします。琴浦町職員の県補助金等不正請求について御報告をします。
昨年12月19日に琴浦町から公表のありました案件ですが、県が交付をしております補助金等について、琴浦町元職員による不適正処理が行われ、不正請求が発生したもので、県として、加算金を含む全額返還を求め、町側も返還に応じるものです。また、これまで、町からの実績報告に対して書面の検査を行っていましたが、今後は定期的な実地検査を行い、書類の原本確認などを行い、県としても検査体制の強化を行います。
1の日韓友好資料館については、本日の地域県土警察常任委員会において交流推進課から報告するもので、元職員が負担金を横領した案件です。当局の案件は、2及び3です。
中ほどの2、国立公園清掃等活動費補助金について、内容としましては、主に一向平と船上山周辺の清掃や倒木処理を行うもので、国立公園協会琴浦支部に県が費用の4分の1を補助するものです。不正請求額は27万8,500円。その手口ですが、協会事務局を担当しておりました元職員が架空の消耗品等の計上や、作業員賃金を水増しし実績報告を行い、その賃金を横領したものです。県の対応としましては、補助金等交付規則に基づき、交付決定の全部を取り消し、加算金を加えた38万円余りの返還請求を行うものです。
また、3の中国自然歩道管理委託業務については、一向平から大山つり橋、大山滝方面の点検、管理、主に草刈りの業務を行うもので、県から町に委託をしているものです。不正請求額は27万3,000円。手口ですが、未執行であります作業員の賃金を執行済みとして虚偽の実績報告を行い、また、元職員は、町の会計から支払いがあったように偽装をしまして、19万5,000円余りを自腹で支払う手口を取ったものです。また、草刈り機等の備品等について、消耗品についても作業員に適切に支給をされなかったというものです。こちらは、現地での草刈り自体は実施されておりまして、委託業務については、元職員の横領自体もなかったのですが、町の支出自体が行われていないことから、委託契約に基づきまして、委託料の確定額をゼロと修正し、全額返還を請求するものです。町においては、2月15日に臨時議会で補正予算を組み、その後、2月22日までに県に返還されます。
このたびは、御心配をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。
◎西村委員長
報告5、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告については、生活環境部資料のとおりであり、説明は省略します。
執行部の説明は以上です。
これから報告事項に対する質疑を行っていただきますが、委員の皆様におかれましては、簡潔な質問と発言前後のマイクのスイッチの切替えをお願いします。
それでは、ただいまの説明について、質疑等はありませんか。
○市谷委員
まず、2ページ、火力発電所の環境アセスの規定を改定するということです。排出ガス量4万立米以上という、米子のバイオマス発電所の規模がそうだということだと思うのですけれども、結構大きな発電施設かなという印象があって、ほかにあるこういうバイオマスの発電所はどんな規模になるのかなと。もっと小さいところまで対象にしたほうがいいのかなと思ってみたりするのですけれども、この規模感がよく分からないのです。ほかのもう少し小さいものも事例を示していただけるとありがたいのですけれども。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
まず、アセスの考え方ですけれども、資料2ページの一番下に書いております。大規模な開発事業ということがまず前提になるのですが、今回、排出ガス量4万としますと、一例でいいますと、西部の火災を起こした発電所の3分の1ぐらいな規模で対象になります。採算性も考えれば、今後、バイオマス発電所は恐らくそれぐらいの規模になると思いますので、今後の分については、おおむね対象になるのではないかと考えています。
○市谷委員
分かりました。
あと、もう一つです。発電施設については、消防法で消火栓だとか、防火水槽を設けることが義務化されていないということがあります。発電施設には義務づけられていない防火水槽とか、消火栓とか、そういうものについても設置の確認をするとか、そういうルールというのは、この環境アセスの中で対応できないでしょうか。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
アセスというのは、先ほどの説明にあるように、環境保全に支障がないようにということでつくるものですけれども、消火栓とか、防火水槽、こういったものは、基本的には消防法上で規定されるものです。アセスは、規制とか、許認可行為ではございませんので、そういった個別の法律の中できちっと対応されるべきものだと考えています。
○市谷委員
基本は、こういう火災が起きないようにということだと思うのです。ただ、起きた際の対応というのも、では、この環境アセスの中でルール化できないのであれば、法律の改正を求めるとか、あるいは、県でルール化するとか、そういうことはできないですか。起きた際の対応がきちんと素早くできるようにしておく必要があると思うのですけれども、どうでしょうか。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
このアセス法なり、条例の規定の中で、住民説明等が必要となってきます。市町村等も含めて、そういった御意見という形で事業者に伝えることはできますので、そういった中で事業者さんに誠意を持って対応していただくことなるかと思います。個別法は、個別法という形で、消防法は生活環境部は所管しておりませんので、何とも。
●若松生活環境部長
米子バイオマスに関しまして、現状を報告しますと、まず、経産省が、重大事故ということで調査に入られました。これは昨年12月4日に第1回、これはまだ事業者側も、全部検証が終わっていませんので、中間報告という形で経済産業省に報告されたところです。まずは、電気事業法を所管します経済産業省がこの事故についてどう考えて、今後どう規制していくかをまず検討されると思います。これは、平井知事も事故後、直後に経済産業省並びに消防庁に要望されたところです。あわせまして、こういったバイオマス発電所での火災が昨年でも4件全国的に発生していることから、消防庁におかれましては、全国の広域消防に対して、こういったバイオマス発電所等の木材チップの貯留に係る火災等があったかどうか全国調査をされたところです。その辺の状況を踏まえまして、先ほど次長も説明しましたが、消防法においても、現在も広域消防が所管、米子バイオマスですと、西部広域の条例に従うことになりますけれども、そういった条例改正で対応するのか、また、法令による規制なり、基準を示すのか、そういったことを消防庁でもその事故の状況を踏まえて検討されることとなると思います。昨年も要望したとおり、我々としては、地元の意見をまず踏まえた、こういった許認可制度であるとか、事故後の住民説明、そういったものを法令等によって義務化してほしいという要望をしておりますので、これについては、引き続きフォローし、対応がなされないようでしたら、国に対しても要望してまいりたいと考えています。
○市谷委員
現状は分かりました。
それで、消火設備については、担当によかったら伝えていただけたらなと。まだ途中経過のことなのだとは思うのですけれども、やはり必要な設備だと思いますので、伝えていただけたらと思います。お願いします。
次、いいでしょうか。4ページの淀江産廃の関係です。今回、臨時理事会を開いて、事業計画の内容を一部変更したということなのですが、遮水機能をさらに向上させた理由を教えてほしいのです。といいますのが、さっきも説明がありましたけれども、今までの説明では、二重のシートで防護するので、大丈夫ですという、そこにさらに電気で感知機能もつけてみたいなことで、もうこれで大丈夫ですという説明を受けてきたのです。なぜ遮水機能をさらに向上させたのかという辺の理由を説明していただけないでしょうか。
●後藤田循環型社会推進課長
遮水機能の向上については、のり面部というところで、堰堤の斜めになっている部分です。底面部は三重の遮水構造ということで、遮水シート二重と、ベントナイト混合土の三重だったわけですけれども、のり面部については、二重の遮水シートの計画でございました。法律的にはこれで十分な対応となっているのですけれども、特に地元の方々からの御意見などもありまして、より安全性を高める対応がないかというところの一つとして追加するものです。のり面部、1段目ですけれども、この自己修復マットというのは、自己修復機能を持っているマットでして、ベントナイト混合土と同じですが、水が入ると、そこが膨張して遮水機能を発揮するというものです。いずれにしても、住民等のお声などを受けまして、より安全な構造とするという観点から、この設置を追加することとなったと聞いているところです。
○市谷委員
住民の声を踏まえてということですけれども、例えばここのこの枠囲みの中に、生活環境影響評価書の更新というので、最新データを基に更新とあるのです。何か新しい知見が明らかになって、こういう自己補修マットを追加したということではないのかなと思ったのですが、そういうことではないのですか。
●後藤田循環型社会推進課長
具体的に法律が変わったとか、何かそういうことがあったというよりかは、今回、この自己修復マットについては、基本的には住民のお声を受けたということと、あと、詳細設計を踏まえる中で、より安全な部分がないかというところは、センターでも検証はしてまいりましたので、その中の一つということで対応を追加させていただいたと聞いています。
○市谷委員
もう一回確認なのですけれども、何か最新の知見が明らかになったということはあるのですか。
●後藤田循環型社会推進課長
この自己修復マットの追加に関しましては、特別、最新の知見というところまでは私では聞いておりません。
○市谷委員
そうしますと、この最新のデータを基に更新という内容は、どういう内容ですか。
●後藤田循環型社会推進課長
最新のデータを基にというところが、生活環境影響調査書の更新のところに記載があるかと思いますけれども、こちらについては、平成28年に、もともとは条例手続の開始前に、生活環境影響調査書というものは作成しておりまして、今回、それ以降、かなり時間が経過しておりますので、そういう点も踏まえまして、例えば気象状況であったりとか、交通状況であったりとか、あと、その周辺の河川とかの水質であったりというようなものを、最新の情報を改めて入手して、新しい情報に基づいて生活環境影響調査を改めて確認をしたということです。
○市谷委員
もう少し詳しい内容が分かるものを出していただけないかなと思います。さっき気象ということをおっしゃったのですけれども、最近の豪雨だとか、ああいうことというのは、本当にそういう処分場に豪雨が降って、排水などでも、以前、鳥取市でも一般廃棄物の処分場のところでしたが、水があふれてしまったということがあったのです。だから、以前もそういうことも私は言ったことがあるのですけれども、最近の異常な気象のことだとか、あと、例えば今、地震などの関係でも、今回の能登半島地震でも、非常に地殻の大きな変動といいますか、地殻が割れている断層のところに流体が入り込んで、それがさらにああいう大きな地震を起こしたりということです。流体があるというのは、大体大山がそうだったと、同じなのだということも報道されていまして、そう思うと、この淀江産廃処分場の場所は、そういう大きな地震の影響も受ける可能性があるなと考えるのですね。ですから、もう少しこの最新のデータのところというのをはっきりさせていただきたいし、資料を頂きたいと思いますので、それは要望しておきます。
これは、この設置条例に基づいて、また手続をしていくということなのですけれども、前回の計画のときに、いろいろ住民の方からも意見が出て、それで、結局、理解、納得がいかないまま、この手続条例が打ち切られたと、私はそういう認識でいるのです。ですから、前回打ち切ってしまったものを、また今回、手続を始めるということですから、前回の打ち切ったことの経過だとか、そういうことも改めて説明をし直す必要があると思いますし、運用の点で、前回のように途中で、住民の方がまだ納得していない中で、大騒動になって議論を打ち切るということはないようにしていただきたいと思うのです。それから、今後の予定のところに書いてあるのですけれども、営農者への説明というのが、前回、調べれば分かるのに、営農者に連絡がつかないみたいなことを理由にして、この農業用水を使っている方への説明が全体に行き渡らなくて、後になってから自分は説明を受けていませんということがあったのですね。だから、そういう説明の漏れがないようにしていただきたいと思うのです。この手続条例の運用について、2点、確認をしたいのですけれども、どうでしょうか。
●後藤田循環型社会推進課長
1点目の手続条例の運用については、現在、地域社会振興部の所管になっておりますので、そのような御意見があったことについて、お伝えしたいと思います。
営農者への連絡については、今回、その対象となる地権者、これは約400名以上いらっしゃるのですけれども、これらの方々に通知を出させていただく対応を既にセンターで取っておられます。これに加えまして、新聞広告であったり、ホームページであったりなど、そのような手だてを講じまして、対象となる方々にしっかりとそういう情報が通じるように、対応はしていると承知をしています。
○市谷委員
とにかく一人として漏れがないようしてください。前回は、住所が分からない、連絡先が分からないみたいな対応だった。今400人とおっしゃったのですけれども、漏れのないように対応していただきたいと思います。
◎西村委員長
それでは、最新データのところの詳しい対応が分かる資料を後ほど御提供をお願いします。
ほかにありますか。
○市谷委員
5ページの消費者教育推進計画の改定です。よく読めば分かるのですけれども、よく読めていないので、ごめんなさい。
一つは、消費者教育です。弁護士の皆さんがボランティアで今やっていただいているのです。予算がつけられないということだったと思うのですけれども、予算をきちんとつけて教育を推進していただきたいのですが、それがどうなるのかなと。
あともう一つは、相談の体制です。今、県というよりも、市町村が中心になって相談対応するということですけれども、ただ、相談窓口が市町村だと行きにくいということもあったりするのです。やはり県の消費相談の窓口って非常に大事だと思うのですが、東部は、1名だったと思うのですけれども、たしか人員を削減しているのです。だから、本当に相談しやすさを考えても、やはり市町村は当然にしても、県の体制もきちんと強化することが必要だと思うのですが、そういうことは、この計画の中にあるのかないのか、そこを確認したいです。
●郡消費生活センター所長
ありがとうございます。
まず、1点目、弁護士の方にボランティアで教育をお手伝いいただいているという点です。まず、成年年齢の引下げということがありまして、成年年齢引下げに対応した若年層への消費者教育というところで、弁護士会さんに大変お世話になりまして、令和3年度に全高校で、「社会への扉」という国の教材を使った消費者教育を推進していきまして、その後も、コロナ禍ということもありましたので、希望される学校でこういった成年年齢引下げに係る授業をしていただいています。それにあわせまして、弁護士会での出前授業をしていただきました。令和4年度以降は、弁護士会が主体となって、希望をする学校で出前授業を現在も引き続きやってくださっています。あと、弁護士に御協力いただいている点で、多重債務であったり、弁護士の専門家の御意見をいただくというところでお願いをしていますが、こちらは、報酬をお支払いしてやっています。ただ、教育という点では、今、弁護士会さんの御好意で、主体となってやっていただいているというところで、今後も御協力をいただきながら進めていきたいと思っています。
もう1点目の相談体制のお話です。今回は、消費者教育の推進というところですので、相談体制について、計画の中には含まれておりません。ただ、相談員の資質の向上であるとか、担い手としての相談員の在り方は検討していく必要があると思っています。おっしゃるように、現在、市町村で相談を原則受け付けるという体制にしていますが、やはり自分の居住のところで知り合いが多いので、なかなか相談をしにくいというお声はありまして、そういった場合は、県の各相談室でお話をお聞きして、市町村といろいろ連携しながら進めています。今後、相談室の体制については、課題として認識していますので、市町村ともいろいろ話を進めながら、相談者にとって一番相談をしやすい形を模索しながら進めていきたいと思います。
○市谷委員
消費者教育です。教育のところは弁護士さんの好意でということで、それは非常にありがたいことではあるのですけれども、やはり本当に広く徹底しようと思ったら、今は希望があるところに対してというやり方になってしまっているので、それなりに全部の学校でやろうと思ったら、予算も当然必要になると思います。それはまた予算要望で対応いただけたらいいかなと思いますのでお願いしたいと思います。
相談は、やはり市町村だとあまりに身近過ぎて知っている人が窓口にいたりして相談しにくいということから、県の役割というのがあります。でも、それを発揮しようと思ったら、やはり体制をつくらないとできないので、またそれも予算が必要になると思うのですけれども、体制強化をぜひ要望していただきたい。
最後に、9ページ、県の補助金の不正請求です。よく分からないのが、架空の消耗品等を計上していたというのがあって、それは、県の補助金を出すときに契約書か何かで確認をしないのかなと。確認したけれども、偽りの領収書でもあったのだろうかと思ったり、何でこれが確認できなかったのかというのが疑問なのですが、これはどういうことなのでしょうか。
●隠樹中部総合事務所環境建築局長兼建築住宅課長
実績報告に添付書類もいろいろございました。請求書も、コピーなのですけれども、そういったものも整っておりましたし、例えば作業員の出面ですね、何日出ましたというようなものも全てそろっておりました。また、施工中の写真ですとか、そういったものもそろっておりまして、町長の印鑑もついてあるという状況でございました。実際、私も町に出向いてみたのですけれども、そういった起案をした書類が一切、町にないという状態でしたし、その職員が勝手に公印を押しているという状況でございましたので、私どもでは、もらった書類では、それが虚偽の申請であるということが見抜けなかったということで、申し訳ございません。今後については、先ほど申しましたように、現地に出向いて原本を確認するということと、あと、担当者のみとのやり取りではなく、複数の職員、町の上司の人とその担当者、そういったことを交えて確認ができればという具合に考えています。今回の一番の問題は、通帳からお金を出しているのですけれども、その通帳を本来、その担当の課長がきちっと鍵をかけた机で、引き出しで管理するということだったのですが、年度当初にその職員が預かったままにしておりまして、その課長も確認をしていたようなのですけれども、その都度、何か言い訳をされて、通帳の出し入れを確認できなかった。最終的にこれが見つかったときには、その通帳を元職員が自宅で管理していたという状態です。非常に悪質な案件でして、そういったことも含めまして、町と今後やり取りをしたいと思っています。
○市谷委員
本当に悪質な例だと思いましたし、町の管理の在り方があまりにそれもずさんで、当然そこは正されていくことだと思うのですけれども、それと同時に、やはり県のチェックのやり方は、今言ったように県の補助金もあるわけですから、ただ書類だけで確認ではなくて、現地に出向いて、本当に実態があるかどうかまで確認するというのは、ぜひ本当にやっていただきたいと思います。
○興治委員
すみません、2ページのところです。環境影響評価の改正については特に異論はないのですけれども、この事故のあったバイオマス発電所について、現状は全部止まっているのか、一部動いているのか、どういう状態になっているのでしょうか。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
現在は、事故原因がまだ判明しておりませんので、止まっている状況です。
○興治委員
経産省が調査に入ったということですけれども、事故原因として、どういった原因が想定をされているのでしょうか。
それと、今後の原因究明、対策についてのスケジュール的な見通しといいますか、その辺りについては、経産省は何と言っているのでしょうか。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
事故原因は今調査中ですので、これというお答えができない。経産省で今それを専門家の方々が調査しているということですけれども、スケジュール的には、過去の事故を見ましても、かなり時間はかかるようですので、いましばらくは再稼働はできないのではないかと思っています。
○興治委員
事業者として、それだけの期間、止まってしまうことになると、売上げが出ないことになると思うのですけれども、経営的な心配というのはどうなのでしょうか。特には把握はできていないですか。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
そこは全く把握できておりません。
○興治委員
何かつないでいくような、何か仕組みというのはないのでしょうか。そういう事故が起こって、経産省が国の権限で調査をして、その期間止まっていることになるのだけれども、そこに対するものって何もないのですか。
●朝倉生活環境部次長兼環境立県推進課長
私の知る限りは、把握はしておりません。ないのではないかなと思われます。あくまで事故を起こしてしまっているということで、その原因が分かるまではなかなか動かせないと思いますし、その期間の補償といっても、やはり事故を起こした原因は、その事業者にあるということですので、ないのではないかなとしか、私は今、臆測でしか、答えができないですけれども。
○興治委員
その辺、調査してみておいてください。
◎西村委員長
ほかにありますか。
○広谷委員
琴浦町の補助金の不正請求の件です。さっきもあったけれども、今までの県の補助金の検査体制が実績報告の書面で検査ということは、事業が済んだ後の実績報告ですよね。それで、これからの方法として、定期的な実地検査や原本確認というような検査体制を強化するということだけれども、このたびは、生活環境部の補助事業ですね。県の補助金の事業はかなりの数がある。ほかの町村、19市町村が不正請求しているというわけではないのだけれども、生活環境部以外の部局もそうだし、県の検査体制を統一することをしていかないといけないのではないかと思うのです。どこの部局も実績報告を書面検査でやっていたのでは、こういう不正請求が見逃されるということがあるのではないかと思う。県としてのそういう統一的な検査体制は考えておられるのか。生活環境部の報告に対してのことであったのだけれども、その辺りについては、どういうことになっているのか。
●若松生活環境部長
なかなか私ではお答えできない内容かと思いますが、一つ、まず、今回の不正請求も実は2種類ありまして、一つは、補助金、一つは、委託。委託については、これはやはり成果確認をしていくべきだと思います。これは、現地でそういった業務を県が、業者なり、団体に県に成り代わって行っていただいているわけですから、実際業務が行われたかどうかは確認する必要があろうかと思います。ただ、補助金については、委員もおっしゃいましたとおり、千差万別でして、どこまで実績を確認してから支払う、確定するのかというのは、なかなか難しいところがありまして、現状としましても、出納整理期間、5月までという年度末があります。その終わってから、例えば財政援助団体への支援の監査という形で抜き打ちで入っていってチェックするという体制は現状でもあるところではありますが、なかなか全部の補助金を実際現地に行って領収書まで確認してから補助金を支払うということは、どこまでできるかは私も言えないですけれども、出納整理期間、2か月の中で、例えば年度を通じて行った事業に対して補助金を出すという、残りの4、5月で、それを全部書類を検査できるかというと、なかなか難しい面もあろうかなとは思ったりするところはあります。ただ、先ほど言いましたように、いずれにせよ、不正し放題となっても困りますので、どういった仕組みが考えられるのか、県全体で考えてみる必要があるのかなと思います。
○広谷委員
千差万別、いろいろ県の補助事業もあるし、やり方もあると思う。だけれども、やはりこういう不正請求が起きたとなれば、たまたま琴浦町がこういうことが発覚したのかも分からないのだけれども、ほかの自治体があるとは思いたくないし。だけれども、やはりその辺の県の検査体制はしっかりしたものでしていかないといけないと思いますので、その辺りもぜひ考えていただきたいと思っています。
○前田委員
今の話に関連するのですけれども、県の執行体制、この委託料の検査自体は、多分町が検査をした上で、町がその検査で合格ということで、県に実績報告を出すという流れになっていると思うのです。県の執行体制というよりも、町自体の執行体制がどうなのかというところにすごい疑問がありまして、不正を行った職員はもってのほかですけれども、検査された方がどういった方なのか。実績報告を出すに当たって、町の検査の実態も踏まえた形で実績報告を出さなければいけないわけで、この琴浦町の一例に限ったことではなしに、全県下の自治体が一緒になって、今回の事例を教訓に、その辺の執行体制はきちっと整えていただきたいと思います。意見ですけれども、どうでしょうか。
●隠樹中部総合事務所環境建築局長兼建築住宅課長
町の検査の執行体制ですが、県に出てきました実績報告については、検査調書という形で、担当者の印鑑がついたもの、あと、担当課長の印鑑のついたもの、こちらの写しの添付がついておりました。この問題が出てから課長に確認したら、その課長は押していないと、この印鑑は虚偽であるということです。そこからもう作成してあるという状況でして、今回はかなり特殊な案件だと思います。一般的であれば、きちっと町の管理職の方が確認をすることが当然行われているべきものだと思います。
○前田委員
分かりました。
◎西村委員長
ほかにありますか。
○市谷委員
産廃の関係で言いそびれたことがありまして、この手続条例での住民の方とのやり取りの議事録ですけれども、前回の手続のときに議事録を出してもらえないということがありました。きちんと議事録を作成して、それを住民の方に返していく作業はきちんとやっていただきたいし、ここが担当でないというなら、担当部署のところに伝えていただけないでしょうか。
◎西村委員長
後藤田課長でよろしいですか。
●後藤田循環型社会推進課長
議事録について、すみません、私もその当時のことが記憶にないので、はっきり申し上げられませんが、例えば地元からそういう要請があれば、センターで対応していただく形になろうかなと考えています。
○市谷委員
住民の方の理解を促進していくということなので、意見が出ました、こういう回答でしたというずっとやり取りが続いていくわけですね。ですから、住民の方にとっては、議事録ってすごく大事なのですよ。ですから、ぜひきちんと出していただくということで、要望していただきたいと思います。
◎西村委員長
では、要望ということでよろしくお願いします。
ほかに質疑はありますでしょうか。よろしいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
次に、その他ですが、生活環境部に対して。
○市谷委員
住民の方からスーパーの価格表示のことで、非常に不適切なものがあるということで声が届いております。スーパーで物が置いてあるところに値札があるのですけれども、特別価格ですごく安くなるような値札がついていたと。ところが、めくってみると、その値段がふだんの価格と一緒だと。何かそういうので、消費者生活センターかな、県に、これは指導してくださいということで指導をお願いしたところ、お店には言ってくれたと。ただ、直らないと。直らないので、きちんと本社に指導をしてくださいと言ったら、本社にまで言うようなことではない、そこまで不適切なことではないということで、現状は直されていないのに、本社にきちんと正していただくということが県からしてもらえなかったという相談が入ったのです。その二重価格というか、同じ価格をそんな特価みたいに示しているというのは、表示の仕方として誤りだと思いますので、ぜひ正していただきたいと思うのです。どうでしょうか。
●遠藤くらしの安心局長
その案件については、恐らく倉吉保健所が対応している案件かと思います。スーパーの価格表示が、特価という表示と、ふだんもこういう価格で売っていますというのを2つ並べてこう表示されていたという形だと聞いています。改めて状況を確認させていただきまして、必要であれば本部にもお話をして対応させていただきたいと思います。
◎西村委員長
ほかに、その他でありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようですので、生活環境部については、以上で終わります。
執行部入替えのため、暫時休憩します。再開は、入替え次第、お願いします。
午前10時55分 休憩
午前10時58分 再開
◎西村委員長
再開します。
引き続き、子ども家庭部について行います。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
質疑等については、説明終了後に一括して行います。
報告6、シン・子育て王国とっとり計画骨子案に係るパブリックコメントの実施結果について、遠藤子育て王国課長の説明を求めます。
●遠藤子育て王国課長
このたび、シン・子育て王国とっとり計画の策定に当たりまして、骨子案に対するパブリックコメントを実施しましたので、その結果を御報告します。
今回いただいた意見や子育て王国とっとり会議の意見を踏まえ、3月中をめどに計画を策定する予定です。
1番、募集期間は、12月20日から1月15日まで。
2番、受付意見数は、55名の方から108件の意見をいただきました。内訳は、表のとおりです。
主な意見としましては、保育関係で、3歳未満児の保育料を第1子から無償化してほしいといった御意見や、幼児保育の拡充、手続の簡素化への要望、一時預かり利用時の利便性の向上、保育士の待遇改善、職場環境改善などの御意見をいただきました。産後ケアについては、施設の運営が大変なので支援をお願いしたいということや、施設数を増やしてほしい、申請手続を簡単にしてほしい、対象期間を広げてほしいなど、また、多胎児への家族への支援を拡充してほしいという意見をいただきました。妊娠については、プレコンセプションケアについて知っておけばよかったので、性教育の視点も入れていただきたいということや、不妊治療の支援の拡充について。また、3ページですけれども、子どもの居場所については、放課後児童クラブの利用上限のことや、支援員の不足、質を上げることについて、また、児童館の利用について、また、廃校舎や空き家を利用して屋内の子どもの居場所を充実してはどうかという御意見。不登校に関しましては、フリースクールの質の向上について、教育関係について、子どもたちが自分の地域を誇れる教育を取り入れてはどうか、また、子ども自身が考え、企画、行動する機会を増やすこと、子ども参画型の鳥取県を目指すことの内容、表現を入れてほしい。また、学校給食の充実、温かみのある食育を推進してほしいといった御意見がありました。障がい児関係では、ペアレントメンターの活躍場所を設定してほしい。育児休業について、男性の育休推進を呼びかけてほしいといった御意見。以上の御意見については、計画に反映しまして、市町村や関係機関と検討し、今後5年間の計画の中で施策を前に進めていきたいと考えています。また、結婚支援に関しまして、行政が婚活支援を行うことについて、結婚の自由や個人の価値観に行政が関与することになるので、やめるべきという御意見がございましたが、これについては、結婚を望む方も望まない方も尊重しながら、望む方に対して、出会いの機会の創出、結婚支援を図っていきたいと思っておりますので、これについては反映しないことと考えています。
◎西村委員長
報告7、令和5年度第2回新生公立鳥取環境大学運営協議会について、藤田総合教育推進課長の説明を求めます。
●藤田総合教育推進課長
資料4ページをお願いします。県と市が共同設置者として大学運営等について協議するため、令和5年度第2回目の運営協議会を開催しましたので、その概要を報告します。
協議事項です。(1)第3期公立大学法人公立鳥取環境大学中期計画については、さきの9月定例会で御審議いただき、設立団体が定めた中期目標を達成するため、大学が定めるものですけれども、未来を切り開く次世代リーダーづくり、学生の成長実感を高める学生のための大学づくり、多様な人々と協働し地域とともに汗をかく地域の未来づくりの3点を取組の基本として大学運営し、指標としましても、県内就職率、県内入学率、CO2排出量の削減など、また、教育、研究活動の活性化につながる競争的外部資金の獲得などの指標設定をして、着実に取り組む計画が示されまして、これを承認されました。また、(2)令和6年度公立鳥取環境大学運営費交付金については、設立団体が交付する交付金等について、大学のZEB化に要する整備費を含めた予定額について承認されました。なお、大学のZEB化については、令和6年度は太陽光発電設備設計、あるいは照明のLED化などを進め、全体事業費としては1億5,000万円余りを計画していますが、環境省の脱炭素先行地域づくり事業で3分の2の助成を受けられますので、設置者負担としては5,000万円余となっています。
主な意見としましては、能登半島地震では大変な被害が発生している中、大学においても受験や勉学の機会に恵まれない学生に向けた支援を検討いただきたい旨、要請したほか、地域の公立大学のあるべき姿として、人材不足などの地域課題や地域住民の願いに向き合いながら大学運営いただくよう期待していること、4月から始まる第3期中期目標期間において、知の拠点として、様々な活動を展開していただきたいなどの意見があり、今後の大学運営について確認をしました。
◎西村委員長
執行部の説明は以上です。
ただいままでの説明について、質疑等はありますか。
○市谷委員
子育て王国の計画のパブコメのことです。妊娠のところに、いろいろ要望もあって、対応するという話が書いてあるのですけれども、計画書をよく見ていなくて申し訳ないのですが、包括的性教育みたいなことは、この計画の中に入っているのでしょうか。要するに性はもう自己決定の権利であるということがきちんと教育上、掲げられ、入っていることが大事だと思うのですけれども、そのことを確認させてください。
●遠藤子育て王国課長
プレコンセプションケアを含めて、性教育について記載します。
○市谷委員
包括的性教育は。
●遠藤子育て王国課長
包括的という視点も入れたいと思います。
◎西村委員長
ほかに質疑はありますでしょうか。
○福田委員
環境大学の件について伺いたいと思います。達成すべき目標の中に、県内入学率が期間内で30%以上を目標にするということで、令和5年は23.4%ということなのですけれども、これは、これだけSDGsとか、カーボンニュートラルだとか言われる時代で、全国から環境学という冠がついた学校として人気が高まっているので、県内の子が入れないのか、それとも、そもそも環境大学を目指す県内の子がそこまでではないのか、分析としてはどちらなのですか。
●藤田総合教育推進課長
県内の高校に対して、環境大学の優れた取組がしっかり伝わっていない可能性が高いと考えておりまして、県内高校との連携事業も今進めているのですけれども、これはしっかり進めながら、そして、高校にもニーズをよく伺いながら、高校生が求める、そういった大学の教育内容をしっかりつくっていって、より多くの県内学生が志願してくださるような、そういった大学づくりを目指していくことを確認しています。
○福田委員
前回の県議会の議場でもかなり議論になったのですけれども、中山間とかと、公立高校の専門高校の魅力化というのね、私も含めてなのですが、いろんな議員が、前議会ではかなり議論が多かったと思うのです。例えば環境大学の現役の学生さんなどと知り合うきっかけがありまして、大阪府立の農業高校の子が来ていたりとか、岐阜県立の農業高校の子が来ていますけれども、例えばカーボンニュートラルなどというのは、林業高校などが、専門高校なのだけれども、本来は、もっと専門的な勉強を目指す子が逆に増えていくことで、智頭農林高校とか倉吉農高の魅力化につながると私は思うのです。普通科ばかりではなくて、工業高校とか、例えば農業高校、林業高校などともしっかり連携を図って、そういう専門高校からどんどん専門的な勉強を目指して進学をしていただくことにならないものかなと。その辺りは、普通科と専門高校などとどんな感じになっているのでしょうか。
●藤田総合教育推進課長
ありがとうございます。
専門高校は、非常に熱烈にぜひ入っていただきたいと思っているターゲットでして、普通科高校はもちろんなのですけれども、森林をしっかりと維持していくためにも、それから、農業をしっかり維持していくためにも、そういった専門高校にしっかり環境大学で学んでいただきたいという熱視線を送っております。引き続いてしっかりと連携をしてまいりたいと思います。ありがとうございます。
○福田委員
鳥取大学の地域学部の先生から伺ったのですけれども、高大連携をすることの何がメリットかというと、やはり高校3年間で地域学部との連携をした学校というのは、探求学習で3年間、専門的な勉強をした子は、入るときの面接から、論文から全く違うのだそうですね。なので、やはりきちっとそこの3年間の高大連携をやることで、そういう本来地元で活躍していただくような子たちが確保できるのではないかなと思っていて、そこをしっかり、AOを想定した高大連携をぜひとも進めていただきたいと思います。
◎西村委員長
ほかにありますでしょうか。よろしいですね。(「なし」と呼ぶ者あり)
次に、その他ですが、子ども家庭部に関して、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
○市谷委員
前回だったか、報告いただいた皆成学園でのお風呂でてんかん発作が起きて、死亡した事案のことです。一つは、当時、知事にも報告が行っていたが、きちんと公表に至っていなくて、別件でも何かそういうことがあって、やはり公的機関でこういう事案があった場合は、きちんと報告、公表ということがルール化されないといけないと思うのです。その点については、正されていくのでしょうか。その確認と、それで、あの件は第三者委員会も開いていなかったということですけれども、その点についても、あれは社会福祉審議会で今後は対応するということで、そこが第三者機関としてきちんと対応することになるのかどうか、そこも確認をさせてください。
もう一つ、ほかにこういう子どもさんが亡くなったもので公表されていないものがないですかということで、資料を出していただいたのですけれども、子ども発達の担当分しか出てきていなかったように思うのです。だから、それ以外の子育て関係の部署でほかにないのかということに対応していただきたいなと。公表されていない例があるのであれば、出していただきたいと思うのですけれども、どうでしょうか。
◎西村委員長
3点、中西部長、お願いします。
●中西子ども家庭部長
まず、1点目については、公的機関で事案があったときの公表の仕方やルール化についてということについては、2番とも重なりますけれども、社会福祉審議会の中にある児童福祉分科会、そこの検証するため等につくりました児童支援部会、委員さんもほぼ決まりまして、ここで検証することが決まっております。そのことについては、今月末にある児童福祉分科会で、こういう委員で、こういうスケジュールで開催しますということを報告する予定にしています。その時点で、今、市谷委員から指摘のあったことについても、同様に検証されることと思いますので、並行しまして、県としてどういう対応かということも考えていきたいと思っているところです。
3点目については、他の部署でも該当があればということで、調べてみます。
○市谷委員
保護者の方の同意とかということは当然あるのですけれども、ただ、後でこういうことがあったという経過を聞いた際に、非常に驚いて、子どもさんが亡くなっているのに、あまりにもひどいなと思ったのです。公表されないと亡くなったことが何かまるで不問になってしまうというか。行政の責任があると思うのです。だけれども、そこが公表されないということで、あったことすらも表に出ないと、この責任が曖昧になり、まるでなかったかのような対応になってしまうというのが結果だと思うのです。驚いたのは、知事は聞いていたのに、検証することもなく、公表することもなくという、保護者の方が公表はそこまではということだったと思うのですけれども、知事の対応もどうだったかなと思わざるを得ない、そういう経過だったかと思いますので、またこの事例からきちんと、公表の在り方を含めて、しっかりと検証をしていただきたいと思います。改めての要望ですけれども、お願いします。
●中西子ども家庭部長
しっかりと検証していきたいと思います。
◎西村委員長
真摯な御対応と今後の検証をお願いします。
ほかにありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようですので、子ども家庭部については、以上で終わります。
執行部入替えのため、暫時休憩をします。再開は入替え次第行います。
午前11時15分 休憩
午前11時18分 再開
◎西村委員長
再開します。
引き続き病院局について行います。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
質疑等については、説明終了後に一括して行います。
報告8、県立中央病院救命救急センター指示要請拒否事案への対応等について、及び報告9、県立病院経営強化プラン(R5~9)(案)の概要について、竹内病院局長兼総務課長の説明を求めます。
●広瀬病院事業管理者
委員長。
◎西村委員長
広瀬病院事業管理者。
●広瀬病院事業管理者
この後、御説明を申し上げますけれども、今回の中央病院の救命救急センターの事案によりまして、県民の皆様の御心配、さらには信頼を損ねるような状況になりましたことをおわび申し上げます。あわせまして、消防の関係の皆様、また、救急に関係する医療機関の皆様にも大変な御迷惑をおかけいたしたこと、そして、県民の代表であられます委員の皆様をはじめ、議員の皆様にも大変な御心配をおかけしましたことをおわび申し上げたいと思います。
この事案に至りました経緯、あるいは原因といったものをしっかりと調査、把握をしまして、二度とこのようなことが起こらないように、信頼を回復するように、しっかりと検討し、対応をしてまいりたいと思います。どうも申し訳ございませんでした。
●竹内病院局長兼総務課長
それでは、資料に基づきまして、私から説明をします。
病院局の資料2ページ目をお願いします。県立中央病院救命救急センター指示要請拒否事案への対応等についてです。
このたびの事案の概要です。県立中央病院に救命救急センター、いわゆる救急車等の搬送請負をする部門がありますけれども、そちらのセンターにおいて、昨年の12月5日から12月14日まで、合計10日間にわたり、消防署からの指示要請、この指示要請というものは、救急搬送する際に救命を図るため、救急救命士が必要な気管挿管とか、心臓の機能を復活するためにアドレナリンなどの注射をする、その医療行為ですけれども、それを行うに当たって、どうしても医師の指示が必要ということで、医師にその指示をくださいと要請することになります。その指示要請に応諾しないとするメールを東部消防局に送信し、指示要請を拒否した事案が発生したものです。メールを送信した救命救急センター長ですけれども、先ほど説明した救急救命士の抜管等の特定行為の手順書、俗にプロトコルと医療従事者の関係では表現しておりますが、そのプロトコルが現状に合った内容となっておらず、指示を出すことで医学的な観点から、医師の責任問題にもなりかねないということを主張して、それを理由に応諾を拒否したものです。一方、その下の矢印に書いてありますけれども、このプロトコルに関して、鳥取県全体の標準的なプロトコルを定める県の協議会というところがあります。会長は鳥大の救急救命センター長の先生ですけれども、その県の協議会から、県の現行プロトコルに基づく運用には問題はないということで、加えて、最新の消防庁通知内容が反映されていないことをもって、指示要請に応諾しない、指示をしない理由にはならないという見解が昨年12月26日に示されたものです。
現状ですけれども、指示要請を応諾しないというものが14日までございましたが、翌12月15日以降は、指示要請に対する応諾、それから、指示は問題なく行っているところです。また、当該期間中の拒否3件のうち、1件についてですけれども、こちらは、中央病院以外の医師に指示を仰いで、その後、中央病院に救急車で搬送され、中央病院で受け入れた事案になりますが、その際の救急医の対応について、東部消防局から確認の依頼が文書により参っています。その内容については、下の(1)から(3)までです。指示要請に応じられない理由はないものであること、それから、傷病者を病院内に搬送後の医師管理下にありながら、ストレッチャーからの移乗等に救急医等が関与しなかったこと、それから、救急医の高圧的な態度等はパワーハラスメントに該当するものと考えられること、この3点について、事実かどうかの確認を中央病院に求められ、中央病院は、1月12日付で東部消防局に回答しているところです。その回答の内容ですけれども、その資料の下に書いています。1点目としまして、大変不適切な行為であり、指示要請に応じない正当な理由はなく、二度とこのような事態が発生しないようにするとともに、消防署との連携を深めていきたい。2点目としまして、ビデオの映像を確認したところ、病院職員も一定程度手伝っている様子は確認されておりますけれども、本来、病院内の処置、病院内というのは救急車から降りて、病院の中に入ったということです。その措置は、病院の医師、看護師が主体的に行うものべきものであって、今後、病院に到着後の処置の適正な役割分担の共有化を図っていきたいこと。それから、中央病院として、パワーハラスメントに該当する言動があったと判断し、病院局のハラスメント防止委員会に対応を要請することとした、この3点について、1月12日付で回答しているところです。
そういう経過を踏まえまして、同日、1月12日に中央病院の院長が記者会見をさせていただきました。その記者会見の主な内容ですけれども、救命救急センターの指示要請拒否事案の経緯等を説明させていただき、センターの対応を謝罪しました。また、東部消防局からの調査依頼に対する回答内容、先ほど説明させていただいた内容になりますけれども、それを説明するとともに、今後の対応として、再発防止策や関係者との関係修復を進めていくことなどを説明しています。また、昨年の12月21日付でいただいたものとは別に、1月11日付で改めて東部消防局から中央病院長宛てに、令和4年1月から令和6年1月までの間に確認されたパワーハラスメント疑いの事案、合計22件ですけれども、その件に関する追加調査依頼があり、現在、中央病院において当該事実の関係等を調査、確認しているところです。回答については、1月26日までと伺っています。
この今までの経緯を踏まえまして、今後の対応です。東部消防局の今後の対応の検討結果、それから、追加調査には、当然ながら、病院なり、病院局として真摯に対応し、関係修復を図っていくということを考えています。また、病院職員に対する適正な管理監督、指導が不足していたと受け止めておりますので、その徹底を図っていくこと、それから、今回の事案に対しまして、改めて経緯や原因を把握し、それから、把握した上で、職員の処分、あるいは、組織的な体制についての検討を進めて、再発防止を努めていきたいと考えているところです。
続きまして、資料の3ページに移らせていただきます。県立病院の経営強化プランの概要について、御報告させていただくものです。
このプランですけれども、国の通知、あるいは国からガイドラインが出ておりますので、そのガイドラインに基づいて、今年度中、令和5年度中に県立病院の経営強化プランをつくることが要請されているところですが、このたび、その概要の事案を取りまとめましたので、御報告させていただくものです。
新しいプランのポイントです。従来のプランは、いわゆる病院の再編、ネットワーク化、あるいは経営形態の見直しに重点が置かれていたものですけれども、新型コロナの感染拡大時には、その対応における公立病院の役割が改めて認識されています。その認識等を踏まえまして、地域全体で最大限、医療資源を効果的に活用し、持続可能な地域医療体制の提供を確立するという観点から、名称を経営強化プランに変更するとなってございます。また、地域の中核的な役割を行う病院に対しては、急性期機能を持つ病院として集約し、それ以外の病院は回復期機能等を担うなど、病院間の役割を明確にして、連携強化を図ること、それから、来年度から医師の時間外の労働規制が始まりますので、その対応を踏まえるために働き方改革を新たに新規事項として追加すること、それから、新型コロナウイルスの感染がございましたので、次期医療計画の中に新興感染症等の感染拡大時の医療が加わることを踏まえまして、新興感染症に備えた平時からの取組を記載事項に追加することが新たなポイントとして付け加えられたものです。
このガイドラインを踏まえまして、私ども県立病院のプランの概要で。策定の要旨としては、地域で安心して暮らし続けられる医療サービスを提供しますということを掲げて、次期経営強化プランを策定しようと考えてございます。また、その経営強化に向けた考え方ですけれども、県立病院は、両病院とも地域の中核的な役割を担う病院と考えておりますので、地域における機能分化、連携といったところを中心的な立場で推進して、地域における医療提供体制の確保、それから、病院の安定した経営につなげていくということを心がけて、目指していこうと考えているところです。
両病院におけるプランの具体的なポイントです。まず、中央病院の県立病院の機能の役割ということで、東部医療圏の基幹病院として高度先進医療を提供する、これは変わりませんけれども、加えまして、中小規模の公立病院、岩美病院ですとか、智頭病院になるかと思いますが、そちらに職員派遣や支援を積極的に行うことによって、連携を強化していきたいと考えています。それから、新興感染症の部分ですけれども、鳥大との連携を図って感染症専門医を確保する、あるいは、中央病院は感染症指定医療機関としての中心的な役割を担っておりますので、福祉施設等の助言などを含めて、地域における役割を踏まえた感染症医療及び通常医療の提供を確保していくこと。それから、医療人材の確保等については、ITの活用、あるいはタスクシフトを進めることによって、業務効率化を進めるなど、働き方改革を進めてまいりたいと考えています。また、加えて、資料の一番下ですけれども、圏域内で内科医が不足してございます。中央病院に令和6年度、来年度から内科の専門研修プログラムを開設することを予定しておりまして、病院総合診療医、こちらは、いわゆるかかりつけ医といった総合診療医とは別な、病院の中で内科的な救急とか、集中治療を行う病院総合診療医を養成して、将来的には県内の中小規模の病院に派遣して、医療の提供体制の整備を目指していきたいと考えています。また、めくっていただいて、資料の4ページです。デジタル化への対応ということで、既に電子カルテ等のシステムは入ってございますけれども、この電子カルテにおけるデータ分析、活用を推進して、医療の資の向上、あるいは経営改善を図ること。また、今、国がDX、デジタルトランスフォーメーションを進めておりますけれども、オンラインの資格確認、あるいは電子カルテの情報の共有化などを進めておりますので、それに適切に対応しながら、医療の質の向上と経営の効率化を図っていきたい。それから、昨今病院へのサイバー攻撃等がありますので、情報セキュリティーの対策も徹底してまいりたいと考えているところです。
続いて、厚生病院です。厚生病院も地域の中核病院として、高度急性期、あるいは急性期医療を提供することを、その役割としていますが、一方で、地域包括ケア病床を持っていますので、在宅復帰に向けたリハビリを行う回復期機能を提供することを継続することによって、地域における包括ケアシステムを踏まえた役割を強化していこうと考えています。新興感染症、医療人材、デジタル化への対応については、中央病院と同じです。その下、厚生病院の特徴ですけれども、特徴といいますか、現状ですけれども、厚生病院の病棟施設は、耐用年数39年ですけれども、既に37年が経過して、老朽化が進んでいます。大規模水害時の医療提供の継続に課題がありますし、病床の面積が医療法の改正後の基準を下回るなど、かなり狭隘化が進んでいることがあります。これらを踏まえまして、今後の施設、設備の適正管理について、検討を進めてまいりたいと考えています。
今後の予定については、3に記載のとおりですので、説明は省略します。
◎西村委員長
執行部の説明は以上です。
ただいままでの説明について、質疑等はありませんでしょうか。
○市谷委員
まず、県立中央病院の救命救急センターの件です。さっき謝罪はいただいたのですけれども、この救急で運ばれてきた患者さんへの謝罪がなかったのではないかなと思いますし、病院や、それから、このセンター長の医師や、この救急で当たられた先生はまた別におられるのか、同じ方なのか分からないのですが、当事者の医師のところから反省や謝罪の言葉がないように思うのです。いろいろこう対応しますという話はあるのですが、このセンター長自身は今どういう意識でいらっしゃるのか、そこをまず確認したいです。
●広瀬病院事業管理者
今、市谷委員から、質問も含めて、いただいたことです。患者の方に対しましては、結果ではあるかもしれませんが、救急車は受け入れして、治療等をさせていただいたわけですけれども、その前段に拒否をしたというところで、通常といいますか、従前のスムーズな部分に支障があったということは、結果は結果なのですけれども、これは否定はできないということで、患者の方も御心配、あるいは御不安を抱かれていることは十分あるかと思いますので、改めまして、そこはおわびを申し上げたいと思います。
また、これに関与しましたセンター長であり、医師ですが、実際のところを申し上げますと、センター長については、ここにも書かせていただいています。少し事務的な話になりますが、自分としては、プロトコルの部分の言わばまだ改定が、作業は行っておりますし、実際、中央病院が対象となる東部のプロトコルの改定に至っていないところというのは、これは現実でして、そういう状態であることに対して、納得といいますか、自分の主張というところは、実はまだ理解をされていないというところです。ただ、それは個人の考えであると私どもは考えておりまして、やはり組織の中の人間ですので、組織の方針であったり、組織がこう対応も考えているということは、しっかりと認識をさせて、改めるようにさせなければならないと思っています。市谷委員がおっしゃられた個人がどう思うかということはありますけれども、やはり謝罪は必要であろうと思っています。そのことについても医師にはもちろん伝えておりますし、そのようにさせるようにはしたいと思いますが、現状としては、まだその理解に至っていないというところが正直なところです。
○市谷委員
その認識にまだ至っていないというのは、とても深刻なことかなと思います。ぜひこれは認識していただいて、謝罪していただくと。今回は、対応が根本的に遅れて、どうにかなったということは防ぐことができたのですけれども、もしも本当に対応が遅れたなどということになって、患者さんの命が失われてしまったことになったら、もう取り返しようのないような、そういう事案だと思うので、そこの認識はきちんと持っていただいて、本当に謝罪するところまで徹底していただきたいと思います。
それと、医師法で、お医者さんというのは、これが応招義務になるのかどうか分かりませんが、患者さんが来たら、ちゃんと対応しないといけないという医師の責務があるわけですけれども、義務に違反したという、医師法違反にもつながるのではないかと私は思うのです。そこはどうなのでしょうか。
●広瀬病院事業管理者
市谷委員がおっしゃられた医師法に応招義務というのはあります。今回の事案については、そこの応招義務という観点では、運ばれてこられた患者様には、治療という義務は果たしているということは、まず一つの整理はあろうかと思います。ただ、委員がおっしゃられたとおり、その前段となる要請の指示ですね、そこについて、法的にどうかというところは、なかなか私もここで明確にお答えすることはできませんけれども、つながりかねないという意味、あるいは、そういう不安、心配を招くということもつながるという意味では、やはり適正ではないと思いますので、その観点も含めて、我々はしっかり対応すべきだと思っています。
○市谷委員
あと、病院の姿勢というか、管理というか、私は、そこにも問題があるのではないかと思うのです。それで、最初にこの問題がマスコミに出たときに廣岡院長がお話をされた内容が新聞に出ていたのですけれども、この救命救急センターの医師の言ったことをそのままなぞるようなコメントだったかなと思うのです。つまり、指示書について、意見の違いがあったのだから、そういうことだったのですよと。そうではないでしょうと。駄目なのだということをきちんとそのときに、申し訳なかったということを病院長としてもきちんと表明すべきだったと思うのです。問題がいろいろ大きくなる中で、いけないことでしたというような院長の表明だったと私は見たのですけれども、その点も正しておく必要があるかなと思うのですが、いかがでしょうか。
●広瀬病院事業管理者
市谷委員から経過という観点も含めて、今改めて御質問がございました。新聞報道の記事を引き合いにも出されておっしゃいましたので、実際のところ、決して擁護とかをする意思ではございませんけれども、その時点で、該当のセンター長の主張として、ここに書いているようなことであり、そのことについて、病院の中で検証といいますか、それが果たして正しいかどうかということはいろいろ疑義もありながら、実は判断をしておりました。ここに書いてある鳥大の救命救急センター長が所管する県全体のこの協議会に、この運用は本当にどうなのだろうかということを、これは東部の協議会が照会をした結果として、12月末に正式に、言わば改正されていないという状態は確かにあるけれども、それをもって応諾しないというのは適正ではない、適当ではないという回答があったという、そういう経過をたどったということが実際のところあります。なので、その間について、こちらの判断で、その行動が適当だったかどうかということは判断できたのではないかという御意見でもあろうかと思います。それは、改めて振り返ればそうだったかもしれませんが、経過をたどると、そういうこともあったということでして、言いたいのは、改めてやはり振り返ると、その場で、その時点で速やかに判断することもできたのかもしれない、それは反省すべきことかなと。
○市谷委員
速やかに判断できたことだと思うのです。この救命救急センターの医師そのものが、東部の協議会のメンバーであり、今改定中だということは当然認識しているし、だから、こういう対応もあったのだと思うのですけれども、そうはいったって、改定中のものの中での対応は、当然今までどおりの対応をしましょうということが協議会の中での確認だと思うのです。そんな、手順書が変わっていないから、指示を出さないなどということが、協議会のメンバーでいた先生がそんなことになること自体がそもそも誤りで、県の協議会の回答を得なくても分かり切ったことだと思うのです。結果的には、後追いのそういう院長の対応だったかなと思うのですけれども、つまり、この救命救急センターの医師に対して、この後、いろいろパワハラだとか、今回受け入れた患者さんへの対応の問題点も幾つか書いてあるのですけれども、病院として、この救命救急センター長に対して、院長がきちんと今までも対応されていなかったのではないかなと思うのです。パワハラ事案と思われるものが22件上がっていて、私も病院の関係の方からも聞きましたけれども、非常に指示の出し方がきついというか、パワハラと感じている他の病院もありますし、本当にそういうことを病院長は全く知らなかったのかなと思えば、恐らく耳に入っていたのではないかなと思うのです。だから、そういう高度な医療をやるということで、センター長に病院として、管理者として、きちんと指導したりすることができなかったことが今日のこういうことを招いたのではないかなと……(「ほかの委員も発言したいと思うので」と呼ぶ者あり)すみません。分かりました。
◎西村委員長
簡潔にお願いします。
○市谷委員
その辺はどうでしょうか。
●広瀬病院事業管理者
市谷委員がおっしゃられる部分は、言わば病院内の風通しのよさといいますか、特にパワハラというか、ハラスメントについては、そういうことがやはりよく言われる、あるいは原因であったりするかと思います。何でも物が言いやすいとか、何かあったときにはしっかりその情報が伝わるという、そういう環境がちゃんと整っていたか、あるいは機能していたかというところでの御指摘でもあろうかと思います。そこは、やはり私どもとしては、検証しつつ、そういう環境が整えられる、そして、それは院内に限らないことであろうかと思います。さっき委員もおっしゃいましたけれども、消防関係との食い違いということもありますが、そこのコミュニケーションも決して円滑ではなかったということだと思います。つまり、内外での風通しのよい、そういう環境を改めてしっかりと築いていくと、そこが必要だろうと思っています。
○市谷委員
知っていたかどうかは。
●広瀬病院事業管理者
そこは、今の風通しのよさとは若干違うかもしれませんが、そういうものを通じて、直接的に院長に入っていたかは、私は把握しておりません。
○福田委員
私も、結果として、やはり悪かったということとは事実ですし、患者さんにわびるべきところはわびないとということは、これは当然のことなのですけれども、このセンター長は、私も何度も会ったことがありますが、豊岡病院におられて、鳥取県としても本当に頭を下げて帰ってきてもらったような立派な先生ですよ。それこそ、「プロフェッショナル 仕事の流儀」とか、「情熱大陸」にも出たような、これは日本一のドクターヘリですよね。各県立高校などでも講演をされていて、私もある高校でこの先生の講演を聞かせてもらったけれども、物すごい情熱を持った方ですよ。この人を紹介してくれたのも東部消防の若手のドクターヘリのスタッフだったのですね。だから、私は、この話が本当に信じられないですよ。だから、情熱的な人で、これは信念を持っていろんなことをやられて、それが結果としてパワハラだということを言われたのではないかなと私はそう思っているのだけれども、結果として悪いことは駄目なのですよ。だから、この人が悪くならないように私はしてほしいなと思っていて、やはり鳥取県の宝だと思っていて、悪いところは当然直してもらわないといけないし、もう一回、東部消防さんとの信頼は再構築してもらわないといけないということは当然なのだけれども、私はこの人は鳥取県の宝だと思っています。ぜひとも、市谷委員はすごくさっき言われたのだけれども、私は擁護するつもりも全くないが、ドクターヘリとしては、もう本当に一流の先生だし、やはり信念を持ってやられているので、そこはもう一回再構築に努めてもらって、パワハラと言われるようなことは直していただかないといけませんが、私はそういうことを一言言っておきたいと思います。
○島谷委員
今、福田委員が言われたのですけれども、12月15日以降、指示要請に対する応諾指示を継続中となっているのですが、これはセンター長自身がちゃんと応諾して指示を出しているということですか、教えてください。
●広瀬病院事業管理者
救急救命医は、当然当番ではありますけれども、今センターでその当番になっている救命医の方が、ホットラインといいますが、それを受けることになっていますので、それはセンターとして受けているということです。
○島谷委員
私が聞きたいのは、そのセンター長自身が応諾して指示を受けているのか、そういう場面もあるわけですかということです。
●広瀬病院事業管理者
今申し上げたとおりですので、個々、具体的にどうかというのはありますが、センター長も受けていると思います。
○島谷委員
先ほど管理者が言われたときに、反省というか、それがまだないと。反省がない上で、それは受けているということで、我々は理解していいのかな。
●広瀬病院事業管理者
少し補足をしますと、言えばプロトコルが最新のものになっていないというか、その最新の情報が反映されていないというところは、県の協議会でもあり、東部の協議会というのも、それは認識はされておりますので、その改定を進める。現実的に進んでいると。そういう状態をセンター長は踏まえて、では、受けましょうとなっているものだと私は認識、把握をしています。
○島谷委員
先ほど市谷委員が少し言われていた、医師法19条、応招義務ね。これは、公法上の義務なので、病院との関係ではないと思うのだけれども、やはり病院はセンター長と、それこそ勤務条件の契約等をされていると思うので、そこはしっかりと勤務の条件の中に指示に従うこととか、そういうことはうたってあったはずなのだ。それを院長が言っても、それを認めないということは、そういう義務違反とも考えられるのです。センター長に対して、先ほど宝だからとか言われたけれども、私は同じ会派でもそこは違って、やはり人の命というのは一番大事なものだから、そこをきっちりと考えて、センター長に、もしも今後も県立中央病院でセンター長をやるのであれば、そういう病院長の指示は義務だということで、受けるような教育もそうですし、処分も絶対必要だと私は思っているので、その点について、どう思うのだろうか。
●広瀬病院事業管理者
今、島谷委員がおっしゃられた、一番は県民の方の安心であり、また、安全であり、そのためにやはり消防との信頼関係をきっちり再構築といいますか、築いていくということだと思います。委員がおっしゃられたとおり、いわゆる公務員ですので、公務員はそもそも地公法でそういう義務が課されています。そういう意味では、それに従わないということは、まず、地公法違反になるというおそれがあるというか、外形的には当てはまるということですので、それを踏まえて、私どもはしっかりと対応していく。福田委員がおっしゃられた、やはり腕というか、技術というか、それとは別な問題としてしっかり把握して、対応してまいりたいと思います。
◎西村委員長
よろしいですか。ほかに。
○興治委員
坂野議員が11月定例会の中で、東部消防局とこの救命救急センターとの間の問題について質問したと思うのですね。その中で、この救命救急センターとしては、とにかく命を救うために出動しようということで、ドクターヘリをキーワード方式で出動すると。それと、あと、それとはまた別に、日本航空医療学会が定めたのかな、何か標準方式というので出る場合と、キーワード方式で出る場合は、表現は変ですけれども、やはりどうしても外れがあると。それによって、東部消防局の職員が疲弊をするというようなことがあったり、場合によっては、実際ドクターヘリが出動して、必ずしも必要な患者ではなかったということで、戻ってくるのだけれども、その間に救急車の出動に影響があったというようなことも言っていました。そういった行き違いというか、救命救急センターの命を救うという、その思いがあったがために、東部消防局の職員に対する配慮であるとか、そういった面が十分にできていなかったということかなと思ったのですけれども、そういったことが伏線としてあったのでしょうか。
●広瀬病院事業管理者
正直なところは、今回の事案に関しての聞き取りも含めた調査をやっています。先ほども少し、ここにも書いていますが、そういう意味では、興治委員の言葉をお借りすれば、伏線というか、ここまでの経緯というか、市谷委員もおっしゃったように思いますが、根本的な原因といいますか、そこが何かというところは正直まだ追い切れていないのが実際のところです。ただ、ドクヘリの運用基準云々という部分は、私が今思いますのは、それはもう県全体の言えばルールとして決まっていることですので、それだからということでは決して、一義的には多分ならないだろうとは思いますけれども、つまり、それをどういう形で表現するかというのが、少なくともこういう形ではいけないわけですので、別な形でやはりやるべきであろうかと。これは少し感想的にはなりますが、申し上げたいのは、経過、経緯というのは、しっかりと少しこれから調査、把握をしなければならないと思います。
○興治委員
経過についてはぜひしっかりと把握をした上で、私としては、ここの中にも書いてありますけれども、関係の修復を図って、しっかりとした体制で今後臨んでいくというようなことができるような、そういう関係の修復を図ることについて、病院事業管理者、それから病院長、東部消防局長など、責任ある立場の皆さんで話し合って、信頼関係を再構築して、関係修復を図っていただきたいと思います。そのことが結局は県民の命を救うことにつながっていくであろうと思いますので、さっき言われた地公法に基づく対応であるとか、そういったことも必要なのだろうと思うのですけれども、関係修復を図ることについても怠らずにやっていただきたいと思います。
病院長と病院事業管理者の間の権限の違いというのは、どういうところにあるのでしょうか。
●広瀬病院事業管理者
細かく言うとあれかもしれませんが、分かりやすく言いますと、病院の運営ですね、運営全般、あるいは、人事的なところも、一定の職員については、権限は全て病院長が持っています。私は、病院長も含めた幹部の人事権といいますか、労務権といいますか、そこの部分は私にありますし、ある意味統括というか、実はより細かく具体的に書いてあるのは、いろんなそんな予算といったものを、知事を経由するのですけれども、議会に提案する場合のそういった権限は私にあるというような、そういう規定にはなっています。分かりやすく言うと、一定の人事権的なところも含めて、やはり統括的にというか、包括的に見るのは私の権限であり、それ以外の病院運営というのは、基本的には病院長となっています。
○興治委員
そうすると、救命救急センターの運営について、問題、課題があるとすれば、それを指導して是正していくのは病院長であるという理解でいいですよね。
●広瀬病院事業管理者
一義的にはそうなると思います。
○興治委員
一義的にはということですか。
●広瀬病院事業管理者
その中の組織の運営の話です。
○興治委員
それで、市谷委員も言われたけれども、病院長の指導ないし関係の整理といいますか、そういったことが仮にしっかりできていないという場合は、やはり病院事業管理者がそこを是正していくと理解すればいいですか。
●広瀬病院事業管理者
はい。私はそう認識しています。
○興治委員
なるほどね。では、その権限をしっかり行使して、関係の修復ないし立て直しないし、スムーズにやっていけるようにやっていただきたいと思います。
○広谷委員
今回の件はやはり人命に関わる重大なことだと思うのです。それで、救命救急センター長の指示がなかったということが大きな問題だと思うけれども、この救命救急センターというのは、私の認識では、複数の看護師がいたり、ドクターがいたりということになっていると思うのです。例えば後のパワハラの件も、何かセンター全体、組織としての何かそういう雰囲気になっているのかなと思ったりするのですけれども、例えば患者をストレッチャーに乗せるのに、手伝わなかっただ、暴言を吐いただというようなことも出ていましたので、センター全体の組織全体がそういう格好になっていたのかなという思いがあるのですが、その辺りについてはどうなのですか。
●広瀬病院事業管理者
今回のこの東部消防局からの指摘があった件について、実際のところ、指摘を受けたのは、医師は1名です。今、センターは、兼務も入れて7名ですかね、医師はおりますし、看護師がもっとたくさんいるところです。今、委員からございました、追加で疑いがあるではないかと指摘されている事案については、今回の医師1名以外の部分も、職員も含めて、指摘というか、調査の依頼を受けているところですので、そういう意味では、委員が今おっしゃられた懸念というのは、やはりあるのかもしれないなとは私自身は思っています。そこは、例えば細かく申し上げますと、今回の指摘についても、一切関与していなかったのではないかという指摘ではございましたが、これは映像があったものですから、それを見る限りは、一切というわけではない。ただし、先ほど市谷委員もおっしゃったかな、要は法律に基づくと、本来的にはやはり院内に入ると、それは病院側が主体でやることが法律上は想定されるということですので、そこは必ずしも適当ではなかったという判断もしているところでして、ですので、要は、あまり適当なあれではないかもしれませんが、それぞれの認識というか、そこもしっかり統一することを含めて、つまり、細かく申し上げると、手伝ってもらわないといけないとか、手伝うべきだとかというところが、しっかり整理されていないと。すみません、細かい話ですが、片方から見るとハラスメント的だと思われるし、片方からすると当然だみたいなことでもあり得ることではあるかと思うので、そこも含めて、やはり整理をしていかなければならないと思います。ただ、委員がおっしゃった懸念は、私も持ちますので、ある意味、そこの改善も含めてやっていかなければならないと思います。
○広谷委員
その辺の実態もはっきりさせた上で、救急隊員と救命救急センターとの関係をしっかりと再構築することをしていただかないといけないのではないかなと思います。
それで、今日の報告事項の2番目で、県立病院のリニューアルという格好で出ているのですよ。地域で安心して暮らし続けられる医療サービスを提供しますと、ここまで書いてあるのですよね。やはり県立中央病院はこういう理念に基づいてしていかないといけないと思うので、その辺りも含めて、しっかりと体制を整えていただきたいと思います。
◎西村委員長
ほかにありますでしょうか。
○市谷委員
さっき広谷委員も言われたのですけれども、伏線というか、ベースの部分で、県立中央病院の姿勢で、勘違いというか、ここの後のプランにもあるのですけれども、高度先進医療を提供するということが現場の中ではすごく強調されていて、例えば救急でも、県立中央病院だけではない、ほかの病院、4病院も一緒になって救急で対応しているのに、例えばですよ、すごく高齢の患者さんについては、もう中央病院は高度の医療をやるところだから、ほかの病院で診てくれみたいな指示が今までにもあっているのです。そういう中央病院の姿勢というのが、今回、こういういい先生に来ていただいたと、すご腕だと、だから、すごいやってもらっているから、病院長も先生に物が言えないというか。だけれども、そこの背景には、県立中央病院は高度な先進医療をやるところで、ほかの病院を下に見たり、消防局を下に見たり、何かそういうベースがある中で、私は起きているのではないかと思うし、そこをまず正していただく必要があるかなとも思うのです。だから、パワハラの件についても聞き取りされるということですけれども、ぜひ聞き取りされるなら、消防局だけではなくて、救急に当たっているほかの病院からもぜひ聞いていただきたいと思います。やはりもう少し背景を浮き彫りにする必要があるのではないかなと思います。
このプランとも関係あるのですけれども、以前、病院長が医師の働き方改革のことで、確かに医師不足の中で長時間、お医者さんが働いているということは、本当に是正していく必要があることだとは思いますが、とにかく働く時間を何とかしなければいけない。だけれども、県立中央病院は、県民の医療を保障することが必要だから、そこがきちんとできることではないと、働き方改革だからって、患者さんが来たら診ないなどということはいけませんよということも言ったことがあります。それとか、患者さんが無理難題を医師に言ってきても、そこは断固として何か医師を守るみたいなことを当初予算のときに病院長がおっしゃいました。こんなことを言うかなと、私は正直驚いたのですよ。そのことについて私は何も言いませんでしたけれども、何かすごく中央病院は偉い病院なのだみたいな意識で、もしかしたら日常的な病院運営がされているのではないかと思いますので、本当にそこは正していただくし、ぜひ救急の4病院、3つかな、ぜひ聞き取りも併せてしていただく必要があるなと思いますけれども、どうでしょうか。
●広瀬病院事業管理者
市谷委員から再度ございましたが、市谷委員がおっしゃられた言葉を、またこれも使わせていただくと、下に見るとか、あるいは上から見るとか、それがあるのであれば、それは、私自身もやはりそれはよくない。消防もそうですけれども、この圏域全体で言わばチームとしてやっていくべきことであるので、そこには別に上とか下とかがあってはいけないと思いますので、そこは私もおっしゃるとおりで、そういうことがあるのであれば、それは正していかなければならないと思います。ただ、一方で、ここは強調して書いておりますけれども、中央病院が高度救急医療、急性期、これを担うということは、これは言わば県全体の医療政策、医療計画であり、なかなかこの辺は市谷委員とは意見が必ずしも合うところではないかもしれません。ここにも書いてありますが、地域医療構想の中での役割分担という中で、もちろん程度はあると思いますが、位置づけられているものに基づいて、我々は医療を提供していくというのを基本に考えながらやっております。ただ、先ほど申し上げたとおり、上とか下ということがあってはいけませんし、程度ということかもしれませんけれども、担うべき役割を担うべきところがやって、その分担をしっかりやっていって、そういう意味で、その圏域でチームとしてやっていくと、そういうこと、それが我々として、私自身は目指す姿ではあろうかなと思っています。
○市谷委員
高度先進医療を中央病院が担うということは、もう当然必要なことですけれども、ただ、その役割分担の中で上下関係みたいなことが生じているのですよ。だから、それは、どう生じているかというのは、具体的に病院からぜひ聞き取りをしていただいた方がいいかなと思います。
中央病院に高度急性期を担ってもらわなければいけないからということで、それは、周りの病院は相当配慮して、中央病院とは付き合っていると私は思いますから、今回の件で……。
◎西村委員長
市谷委員、簡潔にお願いします。
○市谷委員
ぜひ病院からも聞き取りもしていただきたいと思います。
○興治委員
4ページです。厚生病院の経営強化プランの丸の5つ目のところです。ここでは、病棟施設が老朽化をしているので、今後の施設設備の適正管理について検討するということで、ぜひ今後のことを前向きに検討いただきたいと思います。
それで、この中に床面積が医療法改正後の基準を下回るとあるのですけれども、この医療法の改正がいつあって、基準を下回るというのはどういうことを言っているのか、そこを教えてもらえますか。
●竹内病院局長兼総務課長
医療法の改正については、今、忘れていまして申し訳ないのですけれども、新しい医療法に基づく面積要件は、患者さん1人当たり6.4平方メートル以上ということが、医療法の施行規則か何かだったかと思いますけれども、それで決まっています。厚生病院の施設が改正前の建物ということで、その6.4平方メートル以下になっていますので、そういう意味で基準に合っていないというのをここで書かせていただいています。
○興治委員
今、厚生病院1人当たりの面積というのがもし分かれば教えていただけますか。
●竹内病院局長兼総務課長
すみません、今資料がないので、また後ほど調べて御報告させていただければと思います。
○興治委員
分かりました。
では、その医療法改正後の基準を下回っていることによる何らかのペナルティーというか、何らかの規制というか、そういうものがあるのかないのかも含めて、また後で教えてください。
●竹内病院局長兼総務課長
はい。
◎西村委員長
では、また資料の提供等をお願いします。
ほかにありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、最後、私からもお聞きしたい点があります。
先ほどの2ページです。まず、この件は2点、大きく分けると問題があると考えておりまして、指示要請の拒否ということ、あと、パワハラ、大きく分けるとこの2つで、相互に絡み合っていることもあるかとは思います。それで、今までの説明や報道を通じて、まだ分かっていないところが私にありまして、教えていただきたいのが、パワハラ認定を受けたという医師があったという報道があったのですけれども、それはこのセンター長ですか。
●広瀬病院事業管理者
ではありません。
◎西村委員長
別の医師。
●広瀬病院事業管理者
別の医師です。
◎西村委員長
別の医師。分かりました。
そうすると、まず、そのセンター長については、指示要請拒否ということで、これは先ほど謝罪もありましたけれども、私も、委員の皆さんがおっしゃったとおり、県民の命を預かる、もう本当に命のとりでの救命救急のセンターにおいて、こうした行為というのが、もちろん医師の責任、権利を守るものだということであっても、本当にこれは適切だったのかどうかというのはしっかり検証していただきたいです。また、10日間といえども、もし何かあった場合に、先ほども患者さんに不安な時間を与えてしまったということもお話がありましたが、そうした万が一のことが起きた可能性というのも、これは否定できないと考えますので、ここはしっかり検証、そして、把握をしていただき、相応の処分なり、人事的なことはもちろん病院側でお決めになることだと思いますが、そこはきっちりと正していただきたいと私は考えています。それについて、広瀬病院事業管理者のお考えを伺います。
●広瀬病院事業管理者
委員長から、今、御指摘をいただきました。おっしゃられたことが基本的なことであろうかと私も思います。まず、十分把握をしながら、そもそも多大な御迷惑であったり、御心配であったりをおかけしていると、そういう状況を生じたという、この事実がありますので、この事実に対しての適切な評価をしていきたいと思います。
◎西村委員長
ありがとうございます。
もう1点、パワハラについてです。救命救急、そして、消防の方々も含めた、この現場というのは、命を守るということで、大変皆さんにプレッシャーがかかっている状況での業務だと思います。これは、医師も看護師も、もちろん救命救急士や消防もそうだと思います。こういう大きなプレッシャーがかかったところで、やはり言動が粗雑になってしまったり、言葉が強くなってしまったり、要は命に関わることですから、それだけ誤解を与えてしまったりすることも確かにあるのかなと考えますが、だからこそ、やはりワンチームで県民の命を守るという最大の目標に向かって、関係構築を、信頼関係を、日頃のコミュニケーションであるとか、消防と医療、そして、ほかの医療機関も含めて、いま一度、しっかりとワンチームで支えていける体制づくりというのをし直す必要があると感じています。それで、そのパワハラについて、加害をしてしまうということですよね。加害、要は消防の側が被害を受けたという主張で、今たくさん事案が上がってきているところですけれども、パワハラ疑いも含めて、加害をしてしまうというこの状況については、どのように改善していったらいいのか、広瀬病院事業管理者のお考えを伺えればと思います。
●広瀬病院事業管理者
今、委員長からございました。私も何か根拠を持っているわけではございませんが、一般論的には、そういう救急の現場では、どうしても言葉遣いが荒くなるとか、きつくなるとか、そういうことはあるのかもしれませんが、だからといって、許される部分と許されない部分、そこは明確に考えなければいけないと思います。今、委員長がおっしゃられたところで、仮にきついというか、どうかなと思われるようなことがあるにしても、日頃のコミュニケーションといいますか、甘い言い方かもしれませんけれども、そういう現場ではそういうことがあり得るみたいな、そういうところをお互いに認識し合うというか、そういう意味では、本当に日頃からのコミュニケーションという関係を、それは信頼関係でもあると思います。そこを築くことが大事であると思います。今回も消防機関も、そういう信頼関係は築いていきたいということは恐らく思っていらっしゃると思いますので、そこはお互いに話もしながら、どういう体制だったり、どういう形であれば、信頼関係が築けるのか。あるいは、最初に申し上げましたけれども、やはりそのためには、院内も含めて、何でも言えるというか、そんなに必要以上に何か遠慮をするとか、控えるとかということがないような環境づくり、環境ばかりを言いますけれども、コミュニケーションが取れるような、そういう場を、土壌を、あるいは風土をつくっていく必要があるのだろうと思いますので、それを努めていきたいと思います。
◎西村委員長
まだパワハラも引き続き検証があるということですし、現状の要因の把握や検証をしていただきまして、本当に同じことが起こらない再発防止と、そして、今後の関係構築、再構築というところが重要になってくると思います。引き続き御対応をしていただきたいし、真摯な御対応、そして、同じことが本当に起きないように、ぜひ私からも要望させていただきたいと思います。また御報告があるかと思いますが、それをまた見ていきたいと思います。
よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
では、次に、その他ですが、病院局について。
○市谷委員
すみません、さっきのやり取りで気になることがあったので。救急の現場ですから、大きな声を出したりはあるかもしれないけれども、報道されているのを見ると、3年前から変わっていないねとか、ああいう、つまり立場を利用して嫌がらせですよ。だから、そこは、関係構築をするのはもちろんあるのですけれども、意識が変わらないと、そういうことはパワハラなのだという、やった当事者に自覚してもらわないと。あれは、救急でもう大忙しで大変な状況だからという話ではないと思うのです。だから、具体的にどんな言動があったのかというところからちゃんと分析しないと、間違ったことになると思うので、そこをお願いしたいと思います。
●広瀬病院事業管理者
すみません、私も言葉足らずだったかもしれません。おっしゃるとおりだと私も思います。さっき許されるものと許されないものみたいなことを言いましたけれども、おっしゃられたことは、今回、そういうことがあったということが、正直、推測を出ない部分はあるのですけれども、ただ、恐らく言ったのであろうと、我々というか、病院は判断したからこそ、これはハラスメントに該当するという判断を下したところです。委員がおっしゃったとおり、その言葉ですね、発言、それは私はやはり決して許されるものではないと思いますので、つまり人格に関わるものでもありますので、おっしゃられたとおり、具体的にこういう発言があったということを共有しながら、研修というと、何か今までと同じではないかみたいなふうに言われますけれども、そこのやり方とかを含めまして、そこは意識を変えるということは当然必要だと思っています。
◎西村委員長
私も、すみません、一つ言い忘れました。パワハラの被害を受けたという側、消防の側のケアというのも大事になってくると思います。それと、パワハラだけではありませんが、ハラスメントは、加害をする側の問題を取り除かないと、ずっと続きます。何か指導をしたり、強く言って黙らせたりしただけでは変わりませんので、加害側というところにもぜひケアをしていただきたいし、研修なり、必要な人事的な、例えば環境を変えるとか、何かそういった体制を見直すというところについても、ぜひ病院局でも、病院、院長と相談してやっていただきたいと考えます。これは要望です。
では、よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようですので、病院局については、以上で終わります。
執行部入替えのため、暫時休憩をします。では、引き続きよろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
では、入替え次第、行います。
午後0時26分 休憩
午後0時29分 再開
◎西村委員長
再開します。
引き続き福祉保健部について行います。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いします。
質疑等については、説明終了後に一括して行います。
報告10、令和6年能登半島地震に係る福祉保健部の対応について、松本ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長の説明を求めます。
●松本ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
福祉保健部資料の2ページをお願いします。令和6年能登半島地震に係る福祉保健部の対応について御報告します。
このたび、能登半島を中心として発生した最大震度7の地震については、被災地の皆様に思いをはせながら、全庁的に支援体制、支援策を行っているところです。
まず、一番肝腎な人命救助の関係で、1番の医療支援体制についてです。鳥取DMAT、災害派遣医療チームですが、これは大きな災害が発生したときに、その直後から救える命を救うために活動する、日頃から訓練を積んだ医療チームです。1月7日に石川県の要請に基づきまして、まず、鳥取DMAT2チームの派遣を決定し、派遣しました。県立中央病院のチームと鳥取大学医学部のチームが派遣されています。その後、第2陣として、県立厚生病院のチームが一昨日出発しています。また、今回の石川県におきましては、このDMATだけでも100チーム、200チームの隊が入っておりますので、そういった調整をするためにロジスティックチームの派遣もしています。
さらに、日本赤十字社の鳥取県支部の救護班としまして、一番先に、これは1月3日に広島県支部の要請に基づきまして、日赤の医療救護班が出ています。これまでに2チーム、17名の救護班と、先ほども説明したロジスティックチームの隊員も派遣しています。また、さらに、第3陣として、今日、この後、派遣で出発することになっています。
一番下の3番目に、JMAT鳥取の派遣ということで、これは1月10日に日本医師会からの要請に基づきまして、県医師会がJMAT鳥取の派遣を決定して、昨日から派遣をしています。このJMATについては、避難所の健康状態のチェックですとか、巡回診療を行っています。
3ページをお願いします。今度は、人命救助の観点から、徐々に災害関連死ですとか、二次被害を防ぐ取組も重要になってまいります。このたび、鳥取DWAT、災害派遣福祉チームを平成29年に設置以来、初めて派遣することになりました。これは避難所などで福祉的な視点を生かしまして、高齢者ですとか、障がいのある方、小さいお子さんとか、要配慮者の災害関連死などを防ぐために、安定的な日常生活の移行を支援するための福祉の専門職のチームを被災地に派遣します。あさって、21日から当面の間、初めて派遣することにしています。
3番目に、そのほかにも様々な人的支援を行っています。保健師の派遣については、石川県羽咋郡の志賀町に、稲岡町長から直接、平井知事に要請がありまして、このたび、関西広域連合のカウンターパート方式、よく最近、対口支援ということを言われていますけれども、その鳥取県の支援先として、この志賀町に今派遣しておりますが、保健師を派遣して、避難所の巡回による健康チェック、健康相談、衛生状態の確認等をしています。現地では、感染症、ノロとか、コロナとか、インフルエンザがはやっているということでして、こうしたことに対応するために保健師を派遣しています。
さらに、今申し上げました感染症が多いということで、石川県から感染症対策に関する職員の派遣要請が全国知事会にありまして、全国知事会を代表して、私どもの県から感染症対策局長と、あと、感染症対策課の職員を石川県庁に派遣しまして、石川県庁に設置されました感染症対策の特命チームで、県全体の感染症対策に当たっています。さらに、3番目に薬剤師の派遣ということで、昨日、報道等にも出ておりましたけれども、モバイルファーマシーと言いまして、車の中で調剤、動く薬局みたいな形で、現地で調剤することができる、そういった車を所有しており、それを派遣しています。さらに、看護師の派遣としまして、現地では、被災されたり、なかなか行方も分からないということで、病院自体が回らなくなってきているという実態もありまして、看護師の派遣要請もございました。このたび、日南病院からと県立中央病院からの派遣が決まりまして、来週早々にも派遣する予定で準備を進めています。また、社会福祉施設等に対する介護職員の派遣ということで、被災地域における社会福祉施設、また、福祉避難所等で介護に当たる職員が不足しており、これについても、県内の各施設から現在13名の派遣希望がありまして、具体的な派遣期間、派遣先等を調整しています。フェーズによって様々なニーズが変わってまいりますので、今後も随時、要請があれば、必要なチームを派遣していく予定としています。
4ページをお願いします。ボランティアの関係です。現在、現地では、救命活動やライフラインの復旧を優先しているために、受入れ体制の整備がまだ整っていませんので、ボランティアの派遣自体は、まだできませんが、既に派遣自体は登録してありますので、要請があり次第、すぐに派遣できる体制を取っています。
続きまして、鳥取県に避難してこられた被災者の方への支援についてです。県内に避難される被災者の方に、当面の生活費を支援金として支給する制度を1月5日から設置して、申請の受付を開始しています。これは、東日本大震災の際、また、熊本地震の際にも同様の制度を設けています。対象は、石川県等に居住していた住宅が居住できない状態になって、鳥取県に避難してこられた方、1世帯につき最大30万円を支給することにしています。現在、昨日までに、鳥取県内に2世帯の方を受け入れることが決まっておりまして、また、あと3件の方が相談を受けているということです。次に、生活福祉資金として、それとは別に県内に避難してこられた方へ生活福祉資金として、当座の生活資金を貸し付ける制度を県の社会福祉協議会が担当しておりますので、そちらでも受付を開始しています。これについては、1世帯につき10万円となっています。
最後に、災害義援金としまして、災害義援金募金箱を9か所に設置しています。寄せられた義援金を日本赤十字社に贈呈し、現地での救済に生かしていただくことにしておりまして、一昨日までに1,100万円余の募金を頂戴しているところです。
引き続き、被災地、避難者の支援に全力で当たってまいりたいと考えています。
◎西村委員長
報告11、鳥取方式フレイル予防対策について、山﨑健康政策課長の説明を求めます。
●山﨑健康政策課長
5ページをお願いします。鳥取方式フレイル予防対策についてです。
こちらは、6月補正予算でお認めいただきましたものとなりますが、県として、今後フレイル予防対策を推進していくに当たりまして、どのような推進方策を取っていくかということを、まずは検討会を立ち上げて協議を進めてきたところです。先日、その第3回の検討会がありまして、基本方針等の最終取りまとめを行いましたので、御報告します。
2番の基本方針及び具体的な進め方に記載しておりますとおり、県内の関係機関、団体が一丸となって同じ認識の下、集中的な対策等を打ち出していこうといったことですとか、今年度改定を予定しております健康づくり文化創造プランですとか、高齢者の元気福祉プラン、こうしたものにフレイル予防対策の実効性に着目した評価手法を追加しまして、各プランのアウトカムですけれども、健康寿命の延伸ですとか、自分らしく暮らし続けられる地域、こうしたものがアウトカムとなっているのですが、こうしたものの実現につなげていこうといった合意に至ったものです。具体的な進め方としましては、無関心層にも情報が届くように、全県民、全世代に向けていろんなチャンネルから情報を発信していこうということです。行動変容につながるような実効性ある対策として、インセンティブの付与等も検討すべきといった御意見を頂戴しました。それから、フレイルというと、どうしても高齢者のイメージが強いのですけれども、高齢者に限らず、働き盛り世代から切れ目なく対策を講じていくように、行政としてもサポートしていくべきです。それから、3番目にありますが、行政以外の多様な主体の活動支援というものも重要であって、こうしたものから、住民主体の活動が広がる地域づくりを目指していこうということとなりました。
そして、今年度の主な取組ですけれども、まずは、来月、2月を、県独自の県民運動としまして、フレイル予防月間に設定して、関係機関と一緒に啓発イベントを開催することとしています。キックオフイベントとして、2月4日にハワイアロハホールでフレイル予防フェアを開催するほか、職域向けに、ウオーキングアプリを活用した職場対抗ウオーキングイベント、こうしたものも2月に開催します。また、認知症の予防もフレイル対策の一環と位置づけておりまして、早速今月から認知症サポート医のフォローアップ研修会ですとか、「認知症・アイフレイルについて知ろう!」といったセミナーも開催することとしています。
◎西村委員長
報告12、鳥取大学との「感染症予防等施設推進・県版CDCの運営に関する連携基本協定」締結について、壱岐感染症対策課長の説明を求めます。
●壱岐感染症対策課長
6ページをお願いします。先月21日に鳥取大学と「感染症の予防等のための施策の推進及び鳥取県感染症対策センターの運営に関する連携基本協定」を締結しましたので、その概要を御報告します。
この協定の概要です。目的は、鳥取県と鳥取大学が連携しまして、感染症の発生の予防及びその蔓延を防止するための施策を推進するとともに、鳥取大学に鳥取県の設置する鳥取県感染症対策センターの運営に御協力をいただきまして、もって、感染症への迅速かつ的確な対応及び感染症対策に係る地域医療の発展、向上を図るということを目指しています。協定期間は、ひとまず今年度ということですが、以後、双方、いずれかからの解除の意思表示がなければ、更新をしていくというものです。連携協力事項については、(3)に項目を書かせていただいています。(1)感染症に関する情報の収集、整理、分析、提供といったことから、(2)予防、診療に係る人材の養成及び資質の向上、また、(3)教育、研究の推進、検査能力の向上及び技術開発、(4)感染症の患者に対する適切な医療提供体制の確保、(5)感染症に関する正しい知識の普及といったことを網羅的に連携、協力して行っていきたいと考えています。
協定締結により期待される効果としまして、これまで新型コロナウイルス感染症等を通じまして構築してまいりました県と鳥取大学との感染症対応に係る連携、協力体制をさらに発展、強化しまして、鳥取大学医学部の臨床感染症学講座を中心とした他講座、例えば感染症制御学講座ですとか、社会学講座、こうしたところとの連携、協力体制を拡充をいただきまして、高度な医学的見地から、県版CDCへの運営協力、新興感染症を含めた感染症対応に係る効果的施策の一層の推進、新興感染症発生時のウイルスの特性の分析ですとか、感染対策への提言、感染症専門医などの人材育成等を進めていきたいと考えています。
以下、調印式の概要等を記載しています。
◎西村委員長
執行部の説明は以上です。
ただいままでの説明について、質疑等はありませんでしょうか。
○市谷委員
2、3ページの能登半島地震への職員派遣です。要望なのですけれども、まだ地震も続いているということなので、派遣されている人、それから、残って仕事をする人の健康管理というか、体調管理をしっかりとしていただきたいなと。労働組合からもそういう要望が出ていましたので、それをお願いしたいと思います。派遣はしていただきたいと私も思うのですけれども、そこの健康管理をお願いします。
5ページのこのフレイルという言葉です。ここにぎゅっといろんな長い意味が込められているのですけれども、この言葉が当事者になかなか届きにくい言葉かなと思ったりして、私もなかなか用語に慣れなくて、当事者に伝わるような言葉にしないと、認識が広がらないと思うのです。言葉の使い方について考えていただけたらということで、要望です。
●松本ささえあい福祉局副局長兼福祉保健課長
職員の健康管理についてです。派遣期間等についても、あまり長くならないように調整しておりますし、現地では、もちろん体調に異変があれば、すぐに休ませる体制を取っています。さらに、帰った後、もし体調に異変等があれば、なくても、保健師の相談を受ける体制を取っておりますので、引き続きそこには注意していきたいと思っています。残っている職員についても、職場でしっかり支え合って、なるべく負担がかからないような形で、派遣の依頼、人数調整とかもしておりますので、そこは引き続き気を配っていきたいと思います。
◎西村委員長
では、要望ということでお願いします。
ほかにありますか。よろしいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見が尽きたようですので、福祉保健部については、以上で終わります。
委員の皆様には、御相談、御連絡がありますので、この場にお残りください。
(執行部退席)
お残りいただきましたのは、江原道の特別自治道議会友好交流事業についてです。
前定例会中の代表者会議では、両県道議会の友好交流事業として、7月に訪問団を編成して、議員派遣をすることが決定されています。議長を団長として、各常任委員会から1人ずつを派遣すること、また、各常任委員会から相互交流テーマを1つ提案することが決定されました。
ついては、本委員会の派遣委員1名と、江原道議会との相互交流テーマについて協議をしたいと思います。
参考として、過去の派遣実績と、先日、皆さんに意見照会して、御回答いただきましたテーマの案を候補としてまとめた資料をお配りしています。
まず、派遣議員についてですが、委員の皆様、御意見はありますでしょうか。御希望者があれば。立候補は。
○前田委員
私は、立候補させてもらったのですけれども、交流・協議テーマ案、候補2の世界ジオパークの取組はどうかなというので、ほかに立候補される方とかありましたら。
◎西村委員長
前田委員からの立候補がございましたが、皆様、いかがですか。
○市谷委員
いいと思うのですけれども、2個は駄目ですか。このひきこもりの分……。
◎西村委員長
そうしますと、まず、交流代表は前田委員ということでよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
本常任委員会として、前田委員を推薦して、正式には議長確認の上、代表者会議で諮って決定です。
そして、交流のテーマについては、先ほども市谷委員からもありましたけれども、ほかに御意見はありますか。
では、前田委員の希望されている世界ジオパークの取組というのを優先するということで、よろしいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
実はひきこもり対策というのは私が出したというか、要は、令和元年度に、広谷委員がたしか行かれる予定になっていたのがコロナで流れたので、結局行けていない内容だからどうかなと思って、お出ししましたけれども、特に……。
では、前田委員を推薦させていただき、世界ジオパークの取組というのが本委員会の交流テーマということでよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
ありがとうございます。
それでは、以上をもちまして、常任委員会を閉会します。
午後0時49分 閉会
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